(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-20
(45)【発行日】2024-11-28
(54)【発明の名称】通信をハンドリングするための方法および無線ネットワークノード
(51)【国際特許分類】
H04W 36/08 20090101AFI20241121BHJP
H04W 16/26 20090101ALI20241121BHJP
H04W 92/20 20090101ALI20241121BHJP
【FI】
H04W36/08
H04W16/26
H04W92/20
(21)【出願番号】P 2022571754
(86)(22)【出願日】2021-05-27
(86)【国際出願番号】 SE2021050495
(87)【国際公開番号】W WO2021242168
(87)【国際公開日】2021-12-02
【審査請求日】2023-02-09
(32)【優先日】2020-05-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】598036300
【氏名又は名称】テレフオンアクチーボラゲット エルエム エリクソン(パブル)
(74)【代理人】
【識別番号】100109726
【氏名又は名称】園田 吉隆
(74)【代理人】
【識別番号】100150670
【氏名又は名称】小梶 晴美
(74)【代理人】
【識別番号】100194294
【氏名又は名称】石岡 利康
(72)【発明者】
【氏名】バラク, フィリップ
(72)【発明者】
【氏名】ムハマド, アジマル
(72)【発明者】
【氏名】プラダス, ホセ ルイス
(72)【発明者】
【氏名】シュリワ-ベルトリング, パウル
【審査官】小林 正明
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2009/057684(WO,A1)
【文献】Ericsson,(TP for NR-IAB BL CR for TS 38.423): Corrections to BL CR[online],3GPP TSG RAN WG3 #108-e R3-203816,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG3_Iu/TSGR3_108-e/Docs/R3-203816.zip>,2020年05月21日,[検索日 2024.04.18]
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24-7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信ネットワークにおいて通信をハンドリングするための、ソース無線ネットワークノード(140、14)によって実施される方法であって、前記ソース無線ネットワークノードが、前記無線通信ネットワークにおいて第1の無線ネットワークノードとユーザ機器(UE)との間でデータパケットを中継するように適応され、前記方法は、
- ターゲット無線ネットワークノード(150、12、13、15)に、前記UEのためのセル選択および/またはハンドオーバに関係するメッセージを送信すること(403)であって、前記メッセージが第1のユーザプレーン指示を含み、前記第1のユーザプレーン指示が、前記UEについてユーザプレーン通信をセットアップするか否かの指示である、メッセージを送信すること(403)
を含
み、
前記第1のユーザプレーン指示が、前記メッセージの受信機によって復号されるべき、ユーザプレーンセットアップの第1のパラメータを含み、前記受信機は、前記第1のパラメータが、ユーザプレーン通信がセットアップされるべきでないことを指示するとき、ユーザプレーンセットアップパラメータの残りを、それらの値にかかわらず無視することになる、方法。
【請求項2】
前記ターゲット無線ネットワークノードが、第3の無線ネットワークノード、前記第1の無線ネットワークノード、または中間無線ネットワークノードを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記メッセージが、ハンドオーバリソース割り当ておよび初期コンテキストセットアップS1アプリケーションプロトコルプロシージャにおけるメッセージ、ハンドオーバ準備およびハンドオーバリソース割り当てNGアプリケーションプロトコルプロシージャにおいて使用されるメッセージ、ハンドオーバ準備、2次ノードB(NB)追加準備、UEコンテキスト取出しおよび2次gNB追加準備X2アプリケーションプロトコルプロシージャにおいて使用されるメッセージ、ならびに/またはハンドオーバ準備および2次NG無線アクセスネットワークノード追加準備Xnアプリケーションプロトコルプロシージャにおいて使用されるメッセージである、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1のユーザプレーン指示が、3GPPによって規定された範囲中にない値、プロトコルデータユニット(PDU)セッションID、E-UTRAN無線アクセスベアラ(E-RAB)ID、データ無線ベアラ(DRB)IDのうちの1つまたは複数を含み、したがって、前記値または識別情報を含む前記メッセージの受信機が、前記ユーザプレーン通信をセットアップしないことになる、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記メッセージがハンドオーバ要求XnAPメッセージであり、前記第1のユーザプレーン指示は、プロトコルデータユニット(PDU)セッションリソースセットアップ予定リストが前記ターゲット無線ネットワークノードによって無視されるものとすることを指示するためのPDUセッションID値を含む、請求項1から
4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記メッセージがハンドオーバ要求XnAPメッセージであり、前記第1のユーザプレーン指示は、プロトコルデータユニット(PDU)セッションリソースセットアップ予定リストが前記ターゲット無線ネットワークノードによって無視されるものとするまたは無視されないものとすることを指示するための情報エレメントを含む、請求項1から
5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
- セル指示に基づいて、前記UE(10)を前記ターゲット無線ネットワークノード(150)にハンドオーバすること、および/または前記UEのために2次セルを追加することを決定すること(402)
をさらに含む、請求項1から
6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
無線通信ネットワークにおいて通信をハンドリングするための、ターゲット無線ネットワークノード(150)によって実施される方法であって、前記無線通信ネットワークが、第1の無線ネットワークノード(12、13)とユーザ機器(UE)との間でデータパケットを中継するソース無線ネットワークノード(140、14)を備え、前記方法は、
- 前記ソース無線ネットワークノードまたは前記第1の無線ネットワークノードから、前記UEのためのセル選択またはハンドオーバに関係するメッセージを受信すること(501)であって、前記メッセージが第1のユーザプレーン指示を含み、前記第1のユーザプレーン指示が、前記UEについてユーザプレーン通信をセットアップするか否かの指示である、メッセージを受信すること(501)と、
- 前記第1のユーザプレーン指示に基づいて前記UEのための接続のセットアップを実施すること(502)と
を含
み、
前記第1のユーザプレーン指示が、前記メッセージを受信する前記ターゲット無線ネットワークノードによって復号されるべき、ユーザプレーンセットアップの第1のパラメータを含み、前記ターゲット無線ネットワークノードは、前記第1のパラメータが、ユーザプレーン通信がセットアップされるべきでないことを指示するとき、ユーザプレーンセットアップパラメータの残りを、それらの残りの値にかかわらず無視することになる、方法。
【請求項9】
前記セットアップを実施することは、前記ターゲット無線ネットワークノードが前記ユーザプレーン通信をセットアップしないことになることを含む、請求項
8に記載の方法。
【請求項10】
前記ターゲット無線ネットワークノードが、ユーザプレーンリソースに関係する情報を無視することによって、前記ユーザプレーン通信をセットアップしないことになる、請求項
9に記載の方法。
【請求項11】
前記ターゲット無線ネットワークノードが、アクセスおよび無線アクセスバックホール統合伝送(IAB)ドナーノード、または中間無線ネットワークノードを備える、請求項
8から
10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記メッセージが、ハンドオーバリソース割り当ておよび初期コンテキストセットアップS1アプリケーションプロトコルプロシージャにおけるメッセージ、ハンドオーバ準備およびハンドオーバリソース割り当てNGアプリケーションプロトコルプロシージャにおいて使用されるメッセージ、ハンドオーバ準備、2次ノードB(NB)追加準備、UEコンテキスト取出しおよび2次gNB追加準備X2アプリケーションプロトコルプロシージャにおいて使用されるメッセージ、ならびに/またはハンドオーバ準備および2次NG無線アクセスネットワークノード追加準備Xnアプリケーションプロトコルプロシージャにおいて使用されるメッセージである、請求項
8から
11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記第1のユーザプレーン指示が、3GPPによって規定された範囲中にない値、プロトコルデータユニット(PDU)セッションID、E-UTRAN無線アクセスベアラ(E-RAB)ID、データ無線ベアラ(DRB)IDのうちの1つまたは複数を含み、したがって、前記値または識別情報を含む前記メッセージを受信する前記ターゲット無線ネットワークノードが、前記ユーザプレーン通信をセットアップしないことになる、請求項
8から
12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記メッセージがハンドオーバ要求XnAPメッセージであり、前記第1のユーザプレーン指示は、プロトコルデータユニット(PDU)セッションリソースセットアップ予定リストが前記ターゲット無線ネットワークノードによって無視されるものとすることを指示するためのPDUセッションID値を含む、請求項
8から
13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
前記メッセージがハンドオーバ要求XnAPメッセージであり、前記第1のユーザプレーン指示は、プロトコルデータユニット(PDU)セッションリソースセットアップ予定リストが前記ターゲット無線ネットワークノードによって無視されるものとするまたは無視されないものとすることを指示するための情報エレメントを含む、請求項
8から
14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
無線通信ネットワークにおいて通信をハンドリングするためのソース無線ネットワークノード(140、14)であって、前記ソース無線ネットワークノードが、前記無線通信ネットワークにおいて第1の無線ネットワークノード(12、13)とユーザ機器(UE)との間でデータパケットを中継するように適応され、前記ソース無線ネットワークノードは、
- ターゲット無線ネットワークノード(150、12、13、15)に、前記UEのためのセル選択および/またはハンドオーバに関係するメッセージを送信することであって、前記メッセージが第1のユーザプレーン指示を含み、前記第1のユーザプレーン指示が、前記UEについてユーザプレーン通信をセットアップするか否かの指示である、メッセージを送信すること
を行うように設定され
、
前記第1のユーザプレーン指示が、前記メッセージの受信機によって復号されるべき、ユーザプレーンセットアップの第1のパラメータを含み、前記受信機は、前記第1のパラメータが、ユーザプレーン通信がセットアップされるべきでないことを指示するとき、ユーザプレーンセットアップパラメータの残りを、それらの値にかかわらず無視することになる、ソース無線ネットワークノード(140、14)。
【請求項17】
請求項2から
7のいずれか一項に記載のステップを実施するようにさらに設定された、請求項
16に記載のソース無線ネットワークノード(140、14)。
【請求項18】
無線通信ネットワークにおいて通信をハンドリングするためのターゲット無線ネットワークノード(150)であって、前記無線通信ネットワークが、第1の無線ネットワークノードとユーザ機器(UE)との間でデータパケットを中継するソース無線ネットワークノードを備え、前記ターゲット無線ネットワークノードは、
前記ソース無線ネットワークノードまたは前記第1の無線ネットワークノードから、前記UEのためのセル選択またはハンドオーバに関係するメッセージを受信することであって、前記メッセージが第1のユーザプレーン指示を含み、前記第1のユーザプレーン指示が、前記UEについてユーザプレーン通信をセットアップするか否かの指示である、メッセージを受信することと、
前記第1のユーザプレーン指示に基づいて前記UEのための接続のセットアップを実施することと
を行うように設定され
、
前記第1のユーザプレーン指示が、前記メッセージを受信する前記ターゲット無線ネットワークノードによって復号されるべき、ユーザプレーンセットアップの第1のパラメータを含み、前記ターゲット無線ネットワークノードは、前記第1のパラメータが、ユーザプレーン通信がセットアップされるべきでないことを指示するとき、ユーザプレーンセットアップパラメータの残りを、それらの残りの値にかかわらず無視することになる、ターゲット無線ネットワークノード(150)。
【請求項19】
請求項
9から
15のいずれか一項に記載のステップを実施するようにさらに設定された、請求項
18に記載のターゲット無線ネットワークノード(150)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書の実施形態は、アクセスおよび無線アクセスバックホール統合伝送(IAB:integrated access and wireless access backhaul)ノードなど、ソース無線ネットワークノードおよびターゲット無線ネットワークノードと、無線通信に関してそこで実施される方法とに関する。さらに、コンピュータプログラム製品およびコンピュータ可読記憶媒体も本明細書で提供される。特に、本明細書の実施形態は、無線通信ネットワークにおいて、ハンドオーバまたはセル選択中に通信または接続のセットアップを制御/管理することなど、通信をハンドリングすることに関する。
【背景技術】
【0002】
一般的な無線通信ネットワークでは、無線通信デバイス、移動局、局(STA)および/または無線デバイスとしても知られる、ユーザ機器(UE)が、無線アクセスネットワーク(RAN)を介して1つまたは複数のコアネットワーク(CN)と通信する。RANは、サービスエリアまたはセルエリアに分割される地理的エリアをカバーし、各サービスエリアまたはセルエリアは、いくつかのネットワークでは、たとえば、ノードB、gノードB、またはeノードBと呼ばれることもある、アクセスノード、たとえばWi-Fiアクセスポイントまたは無線基地局(RBS)など、無線ネットワークノードによってサーブされる。サービスエリアまたはセルエリアは、無線ネットワークノードによって無線カバレッジが提供される地理的エリアである。無線ネットワークノードは、無線ネットワークノードの範囲内でエアインターフェースを介してUEと通信するように無線周波数上で動作する。無線ネットワークノードはダウンリンク(DL)を介してUEに通信し、UEはアップリンク(UL)を介して無線ネットワークノードに通信する。
【0003】
Universal Mobile Telecommunications System(UMTS)は、第2世代(2G)汎欧州デジタル移動電話方式(GSM)から発展した第3世代通信ネットワークである。UMTS地上無線アクセスネットワーク(UTRAN)は、本質的に、ユーザ機器との通信のために広帯域符号分割多元接続(WCDMA)および/または高速パケットアクセス(HSPA)を使用するRANである。第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)として知られるフォーラムでは、通信サプライヤが、現在および将来の世代のネットワーク、具体的にUTRANのための規格を提案およびその規格に関して同意し、拡張データレートおよび無線容量を調査する。いくつかのRANでは、たとえばUMTSの場合のように、いくつかの無線ネットワークノードは、たとえば、ランドラインまたはマイクロ波によって、無線ネットワークコントローラ(RNC)または基地局コントローラ(BSC)など、コントローラノードに接続され得、コントローラノードは、コントローラノードに接続された複数の無線ネットワークノードの様々なアクティビティを監視し、協調させる。RNCは、一般に、1つまたは複数のコアネットワークに接続される。
【0004】
エボルブドパケットシステム(EPS)のための仕様は3GPP内で完成されており、この作業は、4Gネットワークおよび新無線(New Radio:NR)などの5Gネットワークなど、次の3GPPリリースにおいて続く。EPSは、Long-Term Evolution(LTE)無線アクセスネットワークとしても知られる、拡張ユニバーサル地上無線アクセスネットワーク(E-UTRAN)と、システムアーキテクチャエボリューション(SAE)コアネットワークとしても知られる、エボルブドパケットコア(EPC)とを備える。E-UTRAN/LTEは、無線ネットワークノードがEPCコアネットワークに直接接続された3GPP無線アクセス技術である。したがって、EPSの無線アクセスネットワーク(RAN)は、1つまたは複数のコアネットワークに直接接続された無線ネットワークノードを備える、本質的に「フラット」なアーキテクチャを有する。
【0005】
新無線(NR)など、新生の5G技術では、極めて多くの送信および受信アンテナエレメントを使用することは、それが送信側および受信側ビームフォーミングなど、ビームフォーミングを利用することを可能にするので、重要である。送信側ビームフォーミングは、送信機が、1つまたは複数の選択された方向において送信信号を増幅し、他の方向において送信信号を抑圧することができることを意味する。同様に、受信側では、受信機が、1つまたは複数の選択された方向からの信号を増幅し、他の方向からの不要な信号を抑圧することができる。
【0006】
次世代システムは、完全モバイルデバイスから静止したモノのインターネット(IoT)または固定無線ブロードバンドデバイスにわたる変動する要件を伴う広範囲の使用事例をサポートすることが予想される。多くの使用事例に関連するトラフィックパターンは、ここで非アクティブ状態と呼ばれる、変動する長さの待機期間を間にもつ、データトラフィックのショートまたはロングバーストからなることが予想され得る。NRでは、ライセンス支援型アクセスとスタンドアロン未ライセンス動作の両方がサポートされることになる。したがって、未ライセンススペクトル中の物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)送信および/またはスケジューリング要求(SR)送信のプロシージャが、3GPPにおいて調査され得る。
【0007】
3GPPは、NRにおけるアクセスおよび無線アクセスバックホール統合伝送(IAB)、また、略してアクセスバックホール統合伝送(Integrated Access and Backhaul)の効率的な動作のための潜在的ソリューションを研究している。IABのコンテキストにおいて、RANの構成要素として識別される2つの種類のノードがある。
IABノード:UEへの無線アクセスをサポートし、アクセストラフィックを無線でバックホール化するRANノード。
IABドナー:コアネットワークおよび無線バックホール化機能へのUEのインターフェースをIABノードに提供するIABノード、すなわち、RANノード。
【0008】
IABは、アクセスのために規定された既存の機能およびインターフェースを再使用しようと努力する。特に、モバイル終端(MT)、gNB分散ユニット(DU)、gNB中央ユニット(CU)、ユーザプレーン機能(UPF)、アクセスおよびモビリティ管理機能(AMF)およびセッション管理機能(SMF)、ならびに(MTとgNBとの間の)対応するインターフェースNR Uu、F1、NG、X2およびN4は、IABアーキテクチャ(IAB-architecture)のためのベースラインとして使用される。IABのサポートのためのこれらの機能およびインターフェースに対する修正または拡張が、アーキテクチャ議論のコンテキストにおいて説明されることになる。マルチホップフォワーディングなどの追加の機能は、それがIAB動作の理解のために必要であるので、およびいくつかの態様が規格化を必要とし得るので、アーキテクチャ議論中に含まれる。
【0009】
MT機能は、モバイル機器の構成要素として規定された。この研究のコンテキストにおいて、MTは、IABドナーまたは他のIABノードに向かうバックホールUuインターフェースの無線インターフェースレイヤを終端するIABノード上に存在する機能と呼ばれる。
【0010】
図1は、1つのIABドナーと複数のIABノードとを含んでいる、スタンドアロンモードにおけるIABアーキテクチャ(3gpp TR38.874v0.7.0参照)についての参照図を示す。IABドナーは、gNB-DU、gNB-CU制御プレーン(CP)、gNB-CUユーザプレーン(UP)および潜在的に他の機能など、機能のセットを含む、単一の論理ノードとして扱われ得る。ある展開では、IABドナーは、これらの機能に従ってスプリットされ得、これらの機能は、3GPP NG-RANアーキテクチャによって許容されるように、すべて、コロケートされるかまたはコロケートされないかのいずれかであり得る。そのようなスプリットが用いられるとき、IAB関係態様が生じ得る。また、現在IABドナーに関連する機能のうちのいくつかは、それらの機能がIAB固有タスクを実施しないことが明白になった場合、最終的にIABドナーの外部に移され得る。
【0011】
EPSでは、モビリティ管理エンティティ(MME)がセッションのためのユーザプレーン(UP)セットアップとともにRANにおけるUEコンテキスト確立を要求するとき、MMEは、RANに向かってセキュリティ鍵およびUEセキュリティ能力を提供するにすぎないことがあり、すなわち、以下の(3gpp TS36.413v.16.0.0に開示されている)S1APメッセージのみがセキュリティ関係情報を搬送し得る。
【0012】
セクション9.1.4.1 3gpp TS36.413v16.0.0の初期コンテキストセットアップ要求が、以下に従ってセキュリティ関係情報を搬送するS1APメッセージを開示する。
【0013】
このメッセージは、UEコンテキストのセットアップを要求するためにMMEによって送られる。
【0014】
【0015】
たとえば、データがUPを使用せずに非アクセス階層(NAS)メッセージ上で送られる制御プレーン(CP)IoT最適化のために、UPを確立する必要がないとき、RANは、UEコンテキストを確立することを必要とされず、アクセス階層(AS)セキュリティ保護がなく、MMEは、上記のメッセージの場合のようにセキュリティ関係情報を提供しないことになる。MMEが、RANに、アタッチ中にNASトランスポートのための接続をセットアップするように依頼するにすぎない、3gpp TS36.413v.16.0.0からの下記のS1APメッセージを参照されたい。
【0016】
セクション9.1.4.20 3gpp TS36.413v.16.0.0の接続確立指示がS1APメッセージを開示する。
【0017】
このメッセージは、UE関連論理S1接続の確立を完了するためにMMEによって送られる。
【0018】
【0019】
しかしながら、IABノード(3gpp TS23.401v.16.0.0節4.3.32参照)の導入に伴って、IABノードのIAB-MT/UE部分は、最初にUEプロシージャを使用してコアネットワークにおいて登録される必要があり、IABノードとIABドナーノードとの間のセキュア接続が必要とされる。IABドナーまたは他のIABノードに向かうバックホールインターフェースの無線インターフェースレイヤを終端するノードを意味するIAB-MT/UE。
【0020】
IABノードでは、データ無線ベアラ(DRB)は、IABノードを運用アドミニストレーション保守(OAM)システムと接続するために必要とされるにすぎない。バックホール無線リンクチャネル(BH RLCチャネル)など、OAMに接続するための他の方法もある。DRBを通る接続は、随意であることがRAN3によって同意されており、たとえば、IABノード移動に関する節8.2.xにおける3gpp TS38.401についてのIABベースライン(BL)変更要求(CR)は、以下を述べている。
【0021】
IABドナーCUは、ターゲット親ノードIAB-DUにUEコンテキストセットアップ要求メッセージを送って、IAB-MTを移動させるためのUEコンテキストを作成し、1つまたは複数のベアラをセットアップする。これらのベアラは、移動しているIAB-MTによって、そのIAB-MT自体のシグナリング、および随意にデータトラフィックのために使用され得る。
【発明の概要】
【0022】
IAB-MT/UEは、同時に、UPをサポートすることなしに、すべてのIABノード固有要件を満たす機能の十分で完全なセットを提供し得る。
【0023】
セキュア様式でアクセス階層において動作するために、すなわち、暗号化および完全性保護を使用することは、所与のIAB-MT/UEについて、ユーザプレーン(UP)上でネットワークに接続されるようになるとき、MMEが、このIAB-MT/UEがアクセス階層上で接続するeノードBにセキュリティ鍵情報を提供することを必要とする。
【0024】
IAB-MT/UEがパケットデータネットワーク(PDN)接続を確立することの目的は、IAB-MT/UEが、OAM設定、たとえば、IABノードに割り当てられた(1つまたは複数の)IPアドレスをも含み得る、IAB-DUにおいて設定されたセルのためのパラメータをダウンロードすることである。しかしながら、TS38.401についてのR3-201597IAB BL CRなどのIAB仕様は、PDN接続を介するもの以外のOAMコネクティビティと、OAMを介するもの以外のIPアドレス割り当てとを可能にするための代替のやり方を許容する。たとえば、IABノードが、代替的に、バックホールコネクティビティを介したOAM接続を確立し得、および/または、IABノードは、IABドナーから(1つまたは複数の)IPアドレスを受信することができる。したがって、IAB-MT/UEについての、PDN接続、すなわち、UP接続の確立は、必須ではない。
【0025】
RAN2およびRAN3についてのワーキンググループでは、IAB-MTによるUPの確立が随意であることが同意された。RAN3仕様では、レガシーUEハンドオーバのためのプロシージャ、2次ノードの追加、およびUEコンテキスト管理は、IAB-MTコンテキスト管理、2次ノード追加およびハンドオーバを可能にするために再使用され、したがって、IAB-MTは、UEのように扱われる。しかしながら、IAB-MTのために再使用されるこれらのレガシーメッセージのうちのいくつかでは、ユーザプレーン確立に関係する情報エレメント(IE)の存在は必須であり、これは上述の同意に矛盾する。これらの必須のユーザプレーン関係のIEを保つことの結果の一例は、IAB-MTが確立されたプロトコルデータユニット(PDU)セッションを有しない場合、X2またはXn上でIAB-MTをハンドオーバすることが可能でないことである。
【0026】
関連のある仕様およびメッセージは以下の通りである。
・ TS36.413:ハンドオーバリソース割り当ておよび初期コンテキストセットアップS1APプロシージャにおいて使用されるメッセージ、
・ TS38.413:ハンドオーバ準備およびハンドオーバリソース割り当てNGAPプロシージャにおいて使用されるメッセージ、
・ TS36.423:ハンドオーバ準備、SeNB追加準備、UEコンテキスト取出しおよびSgNB追加準備X2APプロシージャにおいて使用されるメッセージ、
・ TS38.423:ハンドオーバ準備およびS-NG-RANノード追加準備XnAPプロシージャにおいて使用されるメッセージ。
【0027】
UP関係IEが必須である上記の仕様において追加のメッセージが存在するが、これらのプロシージャは、したがって、UP確立に固有であり、したがって当面の問題について関連がないことに留意されたい。
【0028】
UP接続を確立することなしにIAB-MTのためのCP接続セキュリティの確立を可能にするための方法が、前に開示された。本開示は、ユーザプレーン接続の確立なしにハンドオーバおよび/または2次ノード追加を実行することの問題を扱う。本明細書の実施形態はまた、当面の問題についての具体的なシグナリングソリューションを提案する。
【0029】
本明細書の目的は、無線通信ネットワークにおいてセキュア様式で、通信を可能にする、たとえば、UEのハンドオーバまたはセル選択をハンドリングまたは管理するための機構を提供することである。
【0030】
一態様によれば、目的は、本明細書の実施形態に従って、無線通信ネットワークにおいて通信をハンドリングするための、ソース無線ネットワークノードによって実施される方法を提供することによって達成され、ソース無線ネットワークノードは、無線通信ネットワークにおいて第1の無線ネットワークノードとUEとの間でデータパケットを中継するように適応される。UEは、ターゲット無線ネットワークノードに、UEのためのセル選択および/またはハンドオーバに関係するメッセージを送信し、メッセージは第1のUP指示を含み、第1のユーザプレーン指示は、UEについてユーザプレーン通信をセットアップするか否かの指示である。
【0031】
別の態様によれば、目的は、本明細書の実施形態に従って、無線通信ネットワークにおける通信をハンドリングするための、ターゲット無線ネットワークノードによって実施される方法を提供することによって達成される。無線通信ネットワークは、第1の無線ネットワークノードとUEとの間でデータパケットを中継するソース無線ネットワークノードを備える。ターゲット無線ネットワークノードは、ソース無線ネットワークノードまたは第1の無線ネットワークノードから、UEのためのセル選択またはハンドオーバに関係するメッセージを受信し、メッセージは第1のユーザプレーン指示を含み、第1のユーザプレーン指示は、UEについてユーザプレーン通信をセットアップするか否かの指示である。ターゲット無線ネットワークノードは、さらに、第1のユーザプレーン指示に基づいてUEのための接続のセットアップを実施する。たとえば、ターゲット無線ネットワークノードは、第1のUP指示に基づいてUEのための接続のセットアップを実施し得、たとえば、ユーザプレーンをセットアップしないことになり、たとえば、ターゲット無線ネットワークノードは、第1のUP指示が非UPセットアップを指示するとき、単に、ユーザプレーンリソースに関係する情報を無視することになる。
【0032】
本明細書の実施形態の別の態様によれば、目的は、無線通信ネットワークにおいて通信をハンドリングするためのソース無線ネットワークノードを提供することによって達成され、ソース無線ネットワークノードは、無線通信ネットワークにおいて第1の無線ネットワークノードとUEとの間でデータパケットを中継するように適応される。ソース無線ネットワークノードは、ターゲット無線ネットワークノードに、UEのためのセル選択および/またはハンドオーバに関係するメッセージを送信するように設定され、メッセージは第1のUP指示を含み、第1のUP指示は、UEについてユーザプレーン通信をセットアップするか否かの指示である。
【0033】
本明細書の実施形態の別の態様によれば、目的は、無線通信ネットワークにおける通信をハンドリングまたは管理するための、IABノードなどのターゲット無線ネットワークノードを提供することによって達成される。無線通信ネットワークは、第1の無線ネットワークノードとUEとの間でデータパケットを中継するソース無線ネットワークノードを備える。ターゲット無線ネットワークノードは、ソース無線ネットワークノードまたは第1の無線ネットワークノードから、UEのためのセル選択またはハンドオーバに関係するメッセージを受信するように設定され、メッセージは第1のUP指示を含み、第1のユーザプレーン指示は、UEについてユーザプレーン通信をセットアップするか否かの指示である。ターゲット無線ネットワークノードは、第1のユーザプレーン指示に基づいてUEのための接続のセットアップを実施するようにさらに設定される。メッセージは、UPセットアップを使用しないことを指示する第1のUP指示を含み得る。無線ネットワークノードは、次いで、第1のUP指示に基づいてUEのための接続のセットアップを実施するように設定され得、たとえば、ユーザプレーンをセットアップしないことになるか、またはターゲット無線ネットワークノードは、単に、ユーザプレーンリソースに関係する情報を無視することになる。
【0034】
さらに、少なくとも1つのプロセッサ上で実行されたとき、少なくとも1つのプロセッサに、それぞれソース無線ネットワークノードおよびターゲット無線ネットワークノードによって実施される、上記の方法を行わせる命令を備えるコンピュータプログラム製品が本明細書で提供される。さらに、少なくとも1つのプロセッサ上で実行されたとき、少なくとも1つのプロセッサに、それぞれソース無線ネットワークノードおよびターゲット無線ネットワークノードによって実施される、上記の方法に記載の方法を行わせる命令を備えるコンピュータプログラム製品を記憶した、コンピュータ可読記憶媒体が本明細書で提供される。
【0035】
本明細書の実施形態は、IAB-MTのためのユーザプレーン接続、すなわち、PDUセッションと、NG-RANの場合のUEのためのDRBと、E-UTRANの場合のUEのためのE-RABとをセットアップする必要なしに、IAB-MT動作を可能にするための最小の影響をもつソリューションを導入する。本明細書の実施形態は、IAB-MTなど、UEのためのユーザプレーン接続の不要な確立を回避する。これは、IABノードにおいて、ならびにコアネットワークにおいてリソースおよびメモリを節約することと、複雑さを低減することとを許容する。さらに、それは、レガシーUEメッセージを使用することを許容し、抽象構文記法1(ASN.1:Abstract Syntax Notation One)の変更など、現在の技術への変更を最小限に抑える。したがって、本明細書の実施形態は、セキュアで効率的な様式で、UEのハンドオーバまたはセル選択を管理する。
【0036】
次に、同封の図面に関して実施形態がより詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【
図2】本明細書の実施形態による、無線通信ネットワークを示す概観である。
【
図3】本明細書のいくつかの実施形態による、組み合わせられたシグナリング方式およびフローチャートである。
【
図4】本明細書の実施形態による、ソース無線ネットワークノードによって実施される方法を示す概略フローチャートである。
【
図5】本明細書の実施形態による、ターゲット無線ネットワークノードによって実施される方法を示す概略フローチャートである。
【
図6】本明細書の実施形態による、ソース無線ネットワークノードを示すブロック図である。
【
図7】本明細書の実施形態による、ターゲット無線ネットワークノードを示すブロック図である。
【
図8】いくつかの実施形態による、中間ネットワークを介してホストコンピュータに接続された通信ネットワークを示す図である。
【
図9】いくつかの実施形態による、部分的無線接続上で基地局を介してユーザ機器と通信するホストコンピュータを示す図である。
【
図10】いくつかの実施形態による、ホストコンピュータと、基地局と、ユーザ機器とを含む通信システムにおいて実装される方法を示す図である。
【
図11】いくつかの実施形態による、ホストコンピュータと、基地局と、ユーザ機器とを含む通信システムにおいて実装される方法を示す図である。
【
図12】いくつかの実施形態による、ホストコンピュータと、基地局と、ユーザ機器とを含む通信システムにおいて実装される方法を示す図である。
【
図13】いくつかの実施形態による、ホストコンピュータと、基地局と、ユーザ機器とを含む通信システムにおいて実装される方法を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
本明細書の実施形態は、一般に、無線通信ネットワークに関する。
図2は、無線通信ネットワーク1を示す概観である。無線通信ネットワーク1は、1つまたは複数のRANと、1つまたは複数のCNとを備える。無線通信ネットワーク1は、1つまたはいくつかの異なる技術を使用し得る。本明細書の実施形態は、新無線(NR)コンテキストにおいて特に関心の対象となる最近の技術傾向に関するが、実施形態は、たとえばLTEまたは広帯域符号分割多元接続(WCDMA)など、既存の無線通信システムのさらなる発展においても適用可能である。
【0039】
無線通信ネットワーク1において、たとえば、1つまたは複数のアクセスネットワーク(AN)、たとえば、RANを介して1つまたは複数のコアネットワーク(CN)に通信する、移動局、IAB-MT、非アクセスポイント(非AP)STA、STA、無線デバイスおよび/または無線端末など、ユーザ機器(UE)10が備えられる。「UE」が、無線ネットワークノードによってサーブされるエリア内で無線ネットワークノードとの無線通信を使用して通信することが可能な、任意の端末、無線通信端末、IAB-MT、NB-IoTデバイス、マシン型通信(MTC)デバイス、D2D(device to device)端末、またはノード、たとえば、スマートフォン、ラップトップコンピュータ、モバイルフォン、センサー、リレー、モバイルタブレット、さらには小さい基地局を意味する、非限定的な用語であることが当業者によって理解されるべきである。
【0040】
無線通信ネットワーク1は、MME、AMF、IABドナーノード、アクセスノードなどのベースバンドユニット(BBU)、アクセスコントローラ、基地局、たとえば、gノードB(gNB)、エボルブドノードB(eNB、eノードB)、ノードBなどの無線基地局、基地トランシーバ局、無線リモートユニット、アクセスポイント基地局、基地局ルータ、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)アクセスポイントまたはアクセスポイント局(AP STA)、スタンドアロンアクセスポイント、あるいは、たとえば、使用される第1の無線アクセス技術および専門用語に応じて無線ネットワークノードによってサーブされるエリア内のUEと通信することが可能な任意の他のネットワークユニットまたはノードなど、ネットワークノード12を備える。サービスエリアが、無線カバレッジのエリアを規定するために、セル、ビーム、ビームグループまたは同様のものとして示され得ることに留意されたい。
【0041】
無線通信ネットワーク1は、ネットワークノード13とUE10との間でデータパケットを中継する、ネットワークノード12とUE10との中間に接続された第1の無線ネットワークノード13をさらに備える。第1の無線ネットワークノード13は、アクセスノードなどのIABドナーなどのIABノード、アンテナユニット、たとえば、gノードB(gNB)、エボルブドノードB(eNB、eノードB)、ノードBなどの無線基地局の無線ユニット、基地トランシーバ局、無線リモートユニット、アクセスポイント基地局、基地局ルータ、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)アクセスポイントまたはアクセスポイント局(AP STA)、無線基地局の伝送配置、スタンドアロンアクセスポイント、あるいは、たとえば、使用される第1の無線アクセス技術および専門用語に応じて無線ネットワークノードによってサーブされるエリア内のUEと通信することが可能な任意の他のネットワークユニットまたはノードであり得る。サービスエリアが、無線カバレッジのエリアを規定するために、セル、ビーム、ビームグループまたは同様のものとして示され得ることに留意されたい。
【0042】
無線通信ネットワークは、第1の無線ネットワークノード13とUE10との間でデータパケットを中継する、第1の無線ネットワークノード13とUE10との中間に接続された第2の無線ネットワークノード14をさらに備える。第2の無線ネットワークノード14は、直接UE10に接続され得、出口ポイントであり得る。第2の無線ネットワークノード14は、IABノード、たとえば、アクセスノードなどの無線リモートユニット(RRU)、アンテナユニット、たとえば、gノードB(gNB)、エボルブドノードB(eNB、eノードB)、ノードBなどの無線基地局の無線ユニット、基地トランシーバ局、無線リモートユニット、アクセスポイント基地局、基地局ルータ、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)アクセスポイントまたはアクセスポイント局(AP STA)、無線基地局の伝送配置、スタンドアロンアクセスポイント、あるいは、たとえば、使用される第1の無線アクセス技術および専門用語に応じて無線ネットワークノードによってサーブされるエリア内の無線デバイスと通信することが可能な任意の他のネットワークユニットまたはノードであり得る。サービスエリアが、無線カバレッジのエリアを規定するために、セル、ビーム、ビームグループまたは同様のものとして示され得ることに留意されたい。第2の無線ネットワークノード14は、IAB-MTまたは同様のものなど、1つまたは複数のUEをハンドリングするソース無線ネットワークノード140の一例である。
【0043】
無線通信ネットワークは、ネットワークノード12とUE10との中間に接続された第3の無線ネットワークノード15をさらに備える。第3の無線ネットワークノード15は、出口ポイントであり得る。第3の無線ネットワークノード15は、IABノード、たとえば、アクセスノードなどの無線リモートユニット(RRU)、アンテナユニット、たとえば、gノードB(gNB)、エボルブドノードB(eNB、eノードB)、ノードBなどの無線基地局の無線ユニット、基地トランシーバ局、無線リモートユニット、アクセスポイント基地局、基地局ルータ、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)アクセスポイントまたはアクセスポイント局(AP STA)、無線基地局の伝送配置、スタンドアロンアクセスポイント、あるいは、依存する無線ネットワークノードによってサーブされるエリア内の無線デバイスと通信することが可能な任意の他のネットワークユニットまたはノードであり得る。第3の無線ネットワークノード15は、IAB-MTまたは同様のものなど、1つまたは複数のUEのハンドオーバまたはセル選択をハンドリングするターゲット無線ネットワークノード150の一例である。
【0044】
本明細書の実施形態は、UE10のハンドオーバまたはセル選択に関与する任意のネットワークノードが、たとえば、通信中に、UEのためのUP通信がセットアップされるべきであるか否かを指示する1つまたは複数の第1のUP指示を含むメッセージを送信する、ソリューションを開示する。第1のUP指示を含むメッセージは、ハンドオーバリソース割り当ておよび初期コンテキストセットアップS1APプロシージャにおいて使用されるメッセージ、ハンドオーバ準備およびハンドオーバリソース割り当てNGAPプロシージャにおいて使用されるメッセージ、ハンドオーバ準備、SeNB追加準備、UEコンテキスト取出しおよびSgNB追加準備X2APプロシージャにおいて使用されるメッセージ、ならびに/またはハンドオーバ準備およびS-NG-RANノード追加準備XnAPプロシージャにおいて使用されるメッセージであり得る。
【0045】
上述のように、IAB-MT/UEのためのユーザプレーン確立が随意であるにもかかわらず、ユーザプレーン確立に関係する情報エレメント(IE)は、これらのIEがレガシーメッセージの再使用により必須であるので、IAB-MT動作を可能にするために使用されるメッセージから省略され得ない。本明細書で提案される第1のソリューションは、新しいIE、すなわち、UPセットアップ予定(UP to be Setup)と称するIEなどの第1のUP指示を導入し、これは、UPセットアップのための必須のIEが無視されるべきであるかどうかを指示することになる。これは、UPセットアップ関係IEが依然としてメッセージ中に含まれるが、これらのIEの受信側は、これらのIEを無視するべきであり、UPセットアップに関して他のアクションをとらないことになることを意味する。第1のUP指示は、ユーザプレーンセットアップか否かの指示、またはユーザプレーンセットアップを回避することの指示であり得る。
【0046】
新しいUPセットアップ予定IE、すなわち、第1のUP指示は、そのIEがUPセットアップのためのIEが必須であるメッセージ中に追加されるので、必須または随意であり得る。
・ 新しいIEが必須である場合、およびUPがIAB-MTのためにセットアップ予定である場合、新しいIEの値は「真」にセットされ、他の場合、新しいIEの値は「偽」にセットされる。
・ 新しいIEが随意である場合、新しいIEは、UPがセットアップされる場合に不在であり、UPがIAB-MTのためにセットアップ予定でない場合に、値「偽」を伴って存在し得る。
【0047】
第1のUP指示を搬送するメッセージは、ハンドオーバリソース割り当ておよび初期コンテキストセットアップS1APプロシージャにおいて使用されるメッセージ、ハンドオーバ準備およびハンドオーバリソース割り当てNGAPプロシージャにおいて使用されるメッセージ、ハンドオーバ準備、SeNB追加準備、UEコンテキスト取出しおよびSgNB追加準備X2APプロシージャにおいて使用されるメッセージ、ならびに/またはハンドオーバ準備およびS-NG-RANノード追加準備XnAPプロシージャにおいて使用されるメッセージのうちの1つまたは複数であり得る。
【0048】
IAB-MTが、オペレータ所有のネットワークにおいて展開され、動作する、オペレータ所有の機器であることを仮定すれば、オペレータは、ユーザプレーンセットアップパラメータ、たとえば、PDUセッションID、E-UTRAN無線アクセスベアラ(E-RAB)IDまたはDRB IDのために、特殊な識別情報、すなわち、3GPPによって規定される範囲中にない値など、第1のUP指示を予約/使用することができ、したがって、そのような特殊な識別情報を含むメッセージの受信機は、ユーザプレーンをセットアップしないことになり、すなわち、その受信機は、単に、ユーザプレーンリソースに関係する情報を無視することになる。第2のソリューションのサブケースでは、オペレータは、ユーザプレーンセットアップの最初のパラメータ、すなわち、受信機によって復号されるべき第1のパラメータについての特殊な識別情報だけを使用することができ、したがって、(メッセージの)受信機が、第1のパラメータについての、第1のUP指示の一例であるその特殊値を見つけたとき、受信機は、ユーザプレーンセットアップパラメータの残りを、それらの値にかかわらず無視することになる。ターゲット無線ネットワークノードを意味する本明細書の受信機。
【0049】
ソリューション1は、以下(新しい部分は下線付きである)で示されているように、(ハンドオーバ準備XnAPプロシージャにおいて使用される)ハンドオーバ要求XnAPメッセージの非限定的な例に関して例示される。
【0050】
9.1.1.1 ハンドオーバ要求
このメッセージは、ハンドオーバのためのリソースの準備を要求するために、ソースNG-RANノードによってターゲットNG-RANノードに送られる。
【0051】
方向:ソースNG-RANノード→ターゲットNG-RANノード。
【0052】
ソリューション2は、PDUセッションリソースセットアップ予定リストがターゲットによって無視されるものとすることを指示するために、第1のUP指示としての予約済み/専用PDUセッションID値(9.2.1.1 PDUセッションリソースセットアップ予定リスト(下記参照)において下線付き)使用することによって、以下で示されているように、(ハンドオーバ準備XnAPプロシージャにおいて使用される)ハンドオーバ要求XnAPメッセージの非限定的な例に関して例示される。
【0053】
9.2.1.1 PDUセッションリソースセットアップ予定リスト
このIEは、NG-RANノード間のUEコンテキスト転送において使用されるPDUセッションリソース関係情報を含んでいる。
【0054】
図3は、UEがIAB-MTまたはIAB-UEとして例示され、無線ネットワークノード14および15がeノードBおよび/またはgNBとして例示される、本明細書のいくつかの実施形態を示す組み合わせられたシグナリング方式およびフローチャートである。
【0055】
アクション301.ソース無線ネットワークノード140の一例である第2の無線ネットワークノード14は、ターゲット無線ネットワークノード150の一例である第3の無線ネットワークノード15へのUE10のハンドオーバを実施することを決定し得る。たとえば、UE10からの測定報告または同様のものに基づく。
【0056】
アクション302.本明細書の実施形態によれば、第2の無線ネットワークノード14は、第3の無線ネットワークノード15に、UE10のためのハンドオーバまたはセル選択に関係するメッセージを送信する。メッセージは第1のUP指示を含み、第1のUP指示は、UP通信の使用か否かを指示する。すなわち、第1のUP指示は、UE10のためのUP通信がセットアップされるべきであるか否かを指示する。
【0057】
アクション303.第3の無線ネットワークノード15は、メッセージを受信し、第1のUP指示に基づいて、接続のセットアップを実施し、たとえば、第1のUP指示が、UP通信を使用しないことを指示する場合、UP接続のセットアップを回避する。これは、UE10がIAB-MTであり、メッセージがIAB-MTのために再使用されるレガシーメッセージであり、そのメッセージについて、ユーザプレーン確立に関係する情報エレメント(IE)の存在が必須であるとき、有益であり得る。
【0058】
次に、本明細書の実施形態による、無線通信ネットワーク1における通信および/または接続セットアップをハンドリングするための、IABノードなどのソース無線ネットワークノード140、たとえば、第2の無線ネットワークノード14によって実施される方法アクションが、
図4に示されているフローチャートを参照しながら説明される。無線通信ネットワーク1は、ネットワークノード12とUE10との間でデータパケットを中継する、第1の無線ネットワークノード13、第2の無線ネットワークノード14および/または第3の無線ネットワークノード15を備え得る。第1の無線ネットワークノード13は、ソース無線ネットワークノード140とネットワークノード12との間の中間ネットワークノードであり得る。ソース無線ネットワークノード140は、無線通信ネットワークにおける第1の無線ネットワークノード13とUE10との間でデータパケットを中継するように適応される。
【0059】
アクション401.ソース無線ネットワークノード140は、UEおよび/または別の無線ネットワークノードから測定報告を受信し得る。したがって、ソース無線ネットワークノード140は、UE10および/または別の無線ネットワークノードからセル指示を取得し得、セル指示は、UE10のハンドオーバまたはセル選択(2次セル追加)を指示する。
【0060】
アクション402.ソース無線ネットワークノード140は、セル指示に基づいて、UE10をターゲット無線ネットワークノードにハンドオーバすること、および/またはUEのために2次セルを追加することを決定し得る。ソース無線ネットワークノード140は、たとえば、(1つまたは複数の)測定報告に基づいて、UE10を、第3の無線ネットワークノード15など、異なる無線ネットワークノードにハンドオーバすることを決定し得る。代替または追加として、ソース無線ネットワークノード140は、たとえば、測定報告に基づいてUE10のために2次セルを追加することを決定し得る。
【0061】
アクション403.第2の無線ネットワークノード14などのソース無線ネットワークノード140は、ターゲット無線ネットワークノード150に、UEのためのセル選択および/またはハンドオーバに関係するメッセージを送信し、メッセージは第1のUP指示を含む。第1のUP指示は、UEについてユーザプレーン通信をセットアップするか否かの指示である。ターゲット無線ネットワークノード150は、第3の無線ネットワークノード15、第1の無線ネットワークノード13、および/または中間無線ネットワークノードを備え得る。したがって、ソース無線ネットワークノード140は、ターゲット無線ネットワークノードの例である、ネットワークノード12、第1の13および/または第3の無線ネットワークノード15などの無線ネットワークノードに、第1のUP指示を含むメッセージを送信し得、第1のUP指示は、ユーザプレーンセットアップか否かの指示、またはユーザプレーンセットアップを回避することの指示であり得る。メッセージは、ハンドオーバリソース割り当ておよび初期コンテキストセットアップS1アプリケーションプロトコルプロシージャにおけるメッセージ、ハンドオーバ準備およびハンドオーバリソース割り当てNGアプリケーションプロトコルプロシージャにおいて使用されるメッセージ、ハンドオーバ準備、2次ノードB(NB)追加準備、UEコンテキスト取出しおよび2次gNB追加準備X2アプリケーションプロトコルプロシージャ(Retrieve UE Context and secondary gNB Addition Preparation X2 application protocol procedure)において使用されるメッセージ、ならびに/またはハンドオーバ準備および2次NG無線アクセスネットワークノード追加準備Xnアプリケーションプロトコルプロシージャにおいて使用されるメッセージであり得る。第1のUP指示は、3GPPによって規定された範囲中にない値、PDUセッションID、E-RAB ID、DRB IDのうちの1つまたは複数を含み得、したがって、そのような値または識別情報を含むメッセージの受信機は、ユーザプレーン通信をセットアップしないことになる。第1のUP指示は、メッセージの受信機によって復号されるべき、UPセットアップの第1のパラメータを含み得、受信機は、次いで、第1のパラメータが、UP通信がセットアップされるべきでないことを指示するとき、UPセットアップパラメータの残りを、それらの値にかかわらず無視し得る。メッセージはハンドオーバ要求XnAPメッセージであり得、第1のUP指示は、PDUセッションリソースセットアップ予定リストがターゲット無線ネットワークノードによって無視されるものとすることを指示するためのPDUセッションID値を含み得る。メッセージはハンドオーバ要求XnAPメッセージであり得、第1のUP指示は、PDUセッションリソースセットアップ予定リストがターゲット無線ネットワークノードによって無視されるものとするまたは無視されないものとすることを指示するための情報エレメントを含み得る。
【0062】
アクション404.ソース無線ネットワークノード140は、さらに、メッセージを受信したターゲット無線ネットワークノード150から確認を受信し得る。
【0063】
次に、本明細書の実施形態による、無線通信ネットワーク1における通信および/または接続セットアップをハンドリングまたは管理するための、IABノードなどのターゲット無線ネットワークノード150、たとえば、第3の無線ネットワークノード15によって実施される方法アクションが、
図5に示されているフローチャートを参照しながら説明される。無線通信ネットワーク1は、第1の無線ネットワークノード13とUE10との間でデータパケットを中継するソース無線ネットワークノード140を備える。したがって、無線通信ネットワーク1は、ネットワークノード12などの中央ネットワークノードとUEとの間でデータパケットを中継する、第1の無線ネットワークノード13、第2の無線ネットワークノード14および/または第3の無線ネットワークノード15を備え得る。第1の無線ネットワークノード13は、第2の無線ネットワークノード14と中央ネットワークノードとの間の中間ネットワークノードであり得る。ターゲット無線ネットワークノード150は、IABドナーノード、または中間無線ネットワークノードを備え得る。
【0064】
アクション501.ターゲット無線ネットワークノード150は、ソース無線ネットワークノード140または第1の無線ネットワークノード13から、UE10のためのセル選択またはハンドオーバに関係するメッセージを受信する。メッセージは第1のUP指示を含み、第1のUP指示は、UEについてユーザプレーン通信をセットアップするか否かの指示である。第1のUP指示は、UP接続をセットアップすることを回避することを指示し得、たとえば、ユーザプレーンセットアップを回避することの指示であり得る。メッセージは、ハンドオーバリソース割り当ておよび初期コンテキストセットアップS1アプリケーションプロトコルプロシージャにおけるメッセージ、ハンドオーバ準備およびハンドオーバリソース割り当てNGアプリケーションプロトコルプロシージャにおいて使用されるメッセージ、ハンドオーバ準備、2次ノードB(NB)追加準備、UEコンテキスト取出しおよび2次gNB追加準備X2アプリケーションプロトコルプロシージャにおいて使用されるメッセージ、ならびに/またはハンドオーバ準備および2次NG無線アクセスネットワークノード追加準備Xnアプリケーションプロトコルプロシージャにおいて使用されるメッセージであり得る。第1のUP指示は、3GPPによって規定された範囲中にない値、PDUセッションID、E-RAB ID、DRB IDのうちの1つまたは複数を含み得、したがって、そのような値または識別情報を含むメッセージを受信するターゲット無線ネットワークノードは、ユーザプレーン通信をセットアップしないことになる。第1のUP指示は、メッセージを受信するターゲット無線ネットワークノードによって復号されるべき、ユーザプレーンセットアップの第1のパラメータを含み得、ターゲット無線ネットワークノードは、第1のパラメータが、UP通信がセットアップされるべきでないことを指示するとき、ユーザプレーンセットアップパラメータの残りを、それらの残りの値にかかわらず無視することになる。受信されるメッセージはハンドオーバ要求XnAPメッセージであり得、第1のUP指示は、PDUセッションリソースセットアップ予定リストがターゲット無線ネットワークノードによって無視されるものとすることを指示するためのPDUセッションID値を含み得る。メッセージはハンドオーバ要求XnAPメッセージであり得、第1のUP指示は、PDUセッションリソースセットアップ予定リストがターゲット無線ネットワークノードによって無視されるものとするまたは無視されないものとすることを指示するための情報エレメントを含み得る。
【0065】
アクション502.ターゲット無線ネットワークノード150は、第1のUP指示に基づいてUE10のための接続のセットアップを実施し、たとえば、ユーザプレーン通信をセットアップしないことになる。たとえば、ターゲット無線ネットワークノード150は、ユーザプレーンリソースに関係する情報を無視することによって、ユーザプレーン通信をセットアップしないことがある。
【0066】
ここで述べられるソリューションは、NR未ライセンススペクトルにおいて実装され得るが、NR未ライセンススペクトル(NR-U)シナリオに限定されない。実施形態は、LTEライセンス済み支援型アクセス(LAA)/拡張LAA/さらなる拡張LAAまたはWiFiなど、他の未ライセンス動作シナリオにも適用可能である。
【0067】
図6は、本明細書の実施形態による、無線通信ネットワーク1におけるUE10の通信をハンドリングするための、2つの実施形態におけるソース無線ネットワークノードを示すブロック図である。ソース無線ネットワークノード140は、無線通信ネットワーク1における第1の無線ネットワークノード13とUE10との間でデータパケットを中継するように適応される。
【0068】
ソース無線ネットワークノード140は、本明細書の方法を実施するように設定された処理回路601、たとえば1つまたは複数のプロセッサを備え得る。
【0069】
ソース無線ネットワークノード140は、送信ユニット602、たとえば、送信機またはトランシーバを備え得る。ソース無線ネットワークノード140、処理回路601、および/または送信ユニット602は、ターゲット無線ネットワークノード150に、UE10のためのセル選択および/またはハンドオーバに関係するメッセージを送信するように設定され、メッセージは第1のUP指示を含む。第1のUP指示は、UE10についてユーザプレーン通信をセットアップするか否かの指示である。したがって、第1のおよび/または第3の無線ネットワークノード15などの別の無線ネットワークノードに、第1のUP指示を含むメッセージを送信するように設定され、第1のUP指示は、ユーザプレーンセットアップを回避することの指示であり得る。ターゲット無線ネットワークノード150は、第3の無線ネットワークノード15、第1の無線ネットワークノード13、または中間無線ネットワークノードを備え得る。メッセージは、ハンドオーバリソース割り当ておよび初期コンテキストセットアップS1アプリケーションプロトコルプロシージャにおけるメッセージ、ハンドオーバ準備およびハンドオーバリソース割り当てNGアプリケーションプロトコルプロシージャにおいて使用されるメッセージ、ハンドオーバ準備、2次ノードB(NB)追加準備、UEコンテキスト取出しおよび2次gNB追加準備X2アプリケーションプロトコルプロシージャにおいて使用されるメッセージ、ならびに/またはハンドオーバ準備および2次NG無線アクセスネットワークノード追加準備Xnアプリケーションプロトコルプロシージャにおいて使用されるメッセージであり得る。第1のユーザプレーン指示は、3GPPによって規定された範囲中にない値、PDUセッションID、E-RAB ID、DRB IDのうちの1つまたは複数を含み得、したがって、そのような値または識別情報を含むメッセージの受信機は、ユーザプレーン通信をセットアップしないことになる。第1のUP指示は、メッセージの受信機によって復号されるべき、ユーザプレーンセットアップの第1のパラメータを含み得、受信機は、第1のパラメータが、UP通信がセットアップされるべきでないことを指示するとき、ユーザプレーンセットアップパラメータの残りを、それらの値にかかわらず無視することになる。メッセージはハンドオーバ要求XnAPメッセージであり得、第1のユーザプレーン指示は、PDUセッションリソースセットアップ予定リストがターゲット無線ネットワークノードによって無視されるものとすることを指示するためのPDUセッションID値を含み得る。メッセージはハンドオーバ要求XnAPメッセージであり得、第1のUP指示は、PDUセッションリソースセットアップ予定リストがターゲット無線ネットワークノード150によって無視されるものとするまたは無視されないものとすることを指示するための情報エレメントを含み得る。
【0070】
ソース無線ネットワークノード140は、受信ユニット603、たとえば、受信機またはトランシーバを備え得る。ソース無線ネットワークノード140、処理回路601、および/または受信ユニット603は、UE10から測定報告を受信するように設定され得る。
【0071】
ソース無線ネットワークノード140は、決定ユニット604を備え得る。ソース無線ネットワークノード140、処理回路601、および/または決定ユニット604は、セル指示に基づいて、たとえば、受信された報告に基づいて、UE10をターゲット無線ネットワークノード150、たとえば、IABノードにハンドオーバすること、および/またはUE10のために2次セルを追加することを決定するように設定され得る。
【0072】
ソース無線ネットワークノード140は、メモリ605をさらに備える。メモリ605は、実行されているときに本明細書で開示される方法を実施するための測定報告、無線ネットワークノードID、第1のUP指示、およびアプリケーション、ならびに同様のものなど、データを記憶するために使用されるべき1つまたは複数のユニットを備える。さらに、ソース無線ネットワークノード140は、送信機、受信機および/またはトランシーバを備えるなど、通信インターフェース608を備え得る。
【0073】
ソース無線ネットワークノード140のための本明細書で説明される実施形態による方法は、それぞれ、少なくとも1つのプロセッサ上で実行されたとき、少なくとも1つのプロセッサに、ソース無線ネットワークノード140によって実施される、本明細書で説明されるアクションを行わせる、命令、すなわち、ソフトウェアコード部分を備える、たとえばコンピュータプログラム製品606またはコンピュータプログラムによって実装され得る。コンピュータプログラム製品606は、コンピュータ可読記憶媒体607、たとえばディスク、ユニバーサルシリアルバス(USB)スティックまたは同様のものに記憶され得る。コンピュータプログラム製品を記憶したコンピュータ可読記憶媒体607は、少なくとも1つのプロセッサ上で実行されたとき、少なくとも1つのプロセッサに、ソース無線ネットワークノード140によって実施される、本明細書で説明されるアクションを行わせる、命令を備え得る。いくつかの実施形態では、コンピュータ可読記憶媒体は、一時的または非一時的コンピュータ可読記憶媒体であり得る。したがって、本明細書の実施形態は、無線通信ネットワークにおいて通信をハンドリングするためのソース無線ネットワークノード140を開示し得、ソース無線ネットワークノード140は処理回路601とメモリ605とを備え、前記メモリ605は、前記処理回路601によって実行可能な命令を備え、それにより、前記ソース無線ネットワークノード140は、本明細書の方法のいずれかを実施するように動作可能である。
【0074】
図7は、本明細書の実施形態による、無線通信ネットワーク1におけるデータパケットをハンドリングするか、またはUE10の通信をハンドリングするための、リレーノードおよび/またはIABノードなど、2つの実施形態における、第1の無線ネットワークノード13、第2の無線ネットワークノード14、および第3の無線ネットワークノード15など、ターゲット無線ネットワークノード150を示すブロック図である。無線通信ネットワーク1は、第1の無線ネットワークノード13とUE10との間でデータパケットを中継するソース無線ネットワークノード140を備える。ターゲット無線ネットワークノード150は、IABドナーノードなどの第1の無線ネットワークノード13、または中間無線ネットワークノードを備え得る。
【0075】
ターゲット無線ネットワークノード150は、本明細書の方法を実施するように設定された処理回路701、たとえば1つまたは複数のプロセッサを備え得る。
【0076】
ターゲット無線ネットワークノード150は、受信ユニット702、たとえば、受信機またはトランシーバを備え得る。ターゲット無線ネットワークノード150、処理回路701、および/または受信ユニット702は、中間無線ネットワークノードである、ソース無線ネットワークノード140または第1の無線ネットワークノード13から、UE10のためのセル選択またはハンドオーバに関係するメッセージを受信するように設定される。メッセージは第1のUP指示を含み、第1のUP指示は、UE10についてユーザプレーン通信をセットアップするか否かの指示である。たとえば、ターゲット無線ネットワークノード140は、ネットワークノード12、第2の無線ネットワークノード14、ソース無線ネットワークノード140など、別の無線ネットワークノードから、UEのハンドオーバまたはセル選択に関係するメッセージを受信し得、メッセージは、ユーザプレーンセットアップを回避することの第1のUP指示を含む。メッセージは、ハンドオーバリソース割り当ておよび初期コンテキストセットアップS1アプリケーションプロトコルプロシージャにおけるメッセージ、ハンドオーバ準備およびハンドオーバリソース割り当てNGアプリケーションプロトコルプロシージャにおいて使用されるメッセージ、ハンドオーバ準備、2次ノードB(NB)追加準備、UEコンテキスト取出しおよび2次gNB追加準備X2アプリケーションプロトコルプロシージャにおいて使用されるメッセージ、ならびに/またはハンドオーバ準備および2次NG無線アクセスネットワークノード追加準備Xnアプリケーションプロトコルプロシージャにおいて使用されるメッセージであり得る。第1のUP指示は、3GPPによって規定された範囲中にない値、プロトコルデータユニット(PDU)セッションID、E-RAB ID、DRB IDのうちの1つまたは複数を含み得、したがって、そのような値または識別情報を含むメッセージを受信するターゲット無線ネットワークノードは、ユーザプレーン通信をセットアップしないことになる。第1のUP指示は、メッセージを受信するターゲット無線ネットワークノードによって復号されるべき、ユーザプレーンセットアップの第1のパラメータを含み得、ターゲット無線ネットワークノード150は、第1のパラメータが、UP通信がセットアップされるべきでないことを指示するとき、ユーザプレーンセットアップパラメータの残りを、それらの残りの値にかかわらず無視するように設定される。メッセージはハンドオーバ要求XnAPメッセージであり得、第1のUP指示は、PDUセッションリソースセットアップ予定リストがターゲット無線ネットワークノードによって無視されるものとすることを指示するためのPDUセッションID値を含む。メッセージはハンドオーバ要求XnAPメッセージであり得、第1のUP指示は、PDUセッションリソースセットアップ予定リストがターゲット無線ネットワークノードによって無視されるものとするまたは無視されないものとすることを指示するための情報エレメントを含み得る。
【0077】
ターゲット無線ネットワークノード150は、接続ユニット704を備え得る。ターゲット無線ネットワークノード150、処理回路701、および/または接続ユニット704は、第1のUP指示に基づいてUE10のための接続のセットアップを実施するように設定される。ターゲット無線ネットワークノード150、処理回路701、および/または接続ユニット704は、第1のUP指示がUP通信をセットアップしないことを指示するとき、ユーザプレーン接続をセットアップしないことによってセットアップを実施するように設定され得る。ターゲット無線ネットワークノード150、処理回路701、および/または接続ユニット704は、ユーザプレーンリソースに関係する情報を無視することによって、ユーザプレーン通信をセットアップしないように設定され得る。
【0078】
ターゲット無線ネットワークノード150は、メモリ705をさらに備える。メモリ705は、実行されているときに本明細書で開示される方法を実施するための第1のUP指示およびアプリケーション、ならびに同様のものなど、データを記憶するために使用されるべき1つまたは複数のユニットを備える。さらに、ターゲット無線ネットワークノード150は、1つまたは複数のアンテナとともに、送信機、受信機および/またはトランシーバを備えるなど、通信インターフェース708を備え得る。
【0079】
ターゲット無線ネットワークノード150のための本明細書で説明される実施形態による方法は、それぞれ、少なくとも1つのプロセッサ上で実行されたとき、少なくとも1つのプロセッサに、ターゲット無線ネットワークノード150によって実施される、本明細書で説明されるアクションを行わせる、命令、すなわち、ソフトウェアコード部分を備える、たとえばコンピュータプログラム製品706またはコンピュータプログラムによって実装される。コンピュータプログラム製品706は、コンピュータ可読記憶媒体707、たとえばディスク、ユニバーサルシリアルバス(USB)スティックまたは同様のものに記憶され得る。コンピュータプログラム製品を記憶したコンピュータ可読記憶媒体707は、少なくとも1つのプロセッサ上で実行されたとき、少なくとも1つのプロセッサに、ターゲット無線ネットワークノード150によって実施される、本明細書で説明されるアクションを行わせる、命令を備え得る。いくつかの実施形態では、コンピュータ可読記憶媒体は、一時的または非一時的コンピュータ可読記憶媒体であり得る。したがって、本明細書の実施形態は、無線通信ネットワークにおいて通信または制御シグナリングをハンドリングするためのターゲット無線ネットワークノード150を開示し得、ターゲット無線ネットワークノード150は処理回路とメモリとを備え、前記メモリは、前記処理回路によって実行可能な命令を備え、それにより、前記ターゲット無線ネットワークノード150は、本明細書の方法のいずれかを実施するように動作可能である。
【0080】
いくつかの実施形態では、「無線ネットワークノード」という、より一般的な用語が使用され、「無線ネットワークノード」という用語は、無線デバイスなどのUEと通信する、および/または別の無線ネットワークノードと通信する任意のタイプの無線ネットワークノードまたは任意のネットワークノードに対応することができる。ネットワークノードの例は、ノードB、MeNB、SeNB、マスタセルグループ(MCG)または2次セルグループ(SCG)に属するネットワークノード、基地局(BS)、マルチスタンダード無線(MSR)BSなどのMSR無線ノード、eノードB、ネットワークコントローラ、無線ネットワークコントローラ(RNC)、基地局コントローラ(BSC)、リレー、ドナーノード制御リレー、基地トランシーバ局(BTS)、アクセスポイント(AP)、送信ポイント、送信ノード、リモートラジオユニット(RRU)、リモート無線ヘッド(RRH)、分散アンテナシステム(DAS)におけるノードなどである。
【0081】
いくつかの実施形態では、無線デバイスまたはユーザ機器(UE)という非限定的な用語が使用され、無線デバイスまたはUEという用語は、セルラまたは移動体通信システムにおけるネットワークノードおよび/または別の無線デバイスと通信する任意のタイプの無線デバイスを指す。UEの例は、IoT対応デバイス、ターゲットデバイス、D2D(device to device)UE、プロキシミティ対応UE(別名ProSe UE)、マシン型UEまたはマシンツーマシン(M2M)通信が可能なUE、タブレット、モバイル端末、スマートフォン、ラップトップ組込み装備(LEE)、ラップトップ搭載機器(LME)、USBドングルなどである。詳細には、本明細書の実施形態では、UEは、IABノードのIAB-MT部分であり得る。
【0082】
実施形態は、無線デバイスが信号(たとえば、データ)受信および/または送信する、任意のRATまたはマルチRATシステム、たとえば、ほんの数個の可能な実装形態を挙げると、新無線(NR)、Wi-Fi、Long Term Evolution(LTE)、LTEアドバンスト、広帯域符号分割多元接続(WCDMA)、汎欧州デジタル移動電話方式/GSM進化型高速データレート(GSM/EDGE)、マイクロ波アクセスのための世界的相互運用性(WiMax)、またはウルトラモバイルブロードバンド(UMB)に適用可能である。
【0083】
通信設計に精通している人々によって容易に理解されるように、その機能手段または回路は、デジタル論理および/または1つまたは複数のマイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、あるいは他のデジタルハードウェアを使用して実装され得る。いくつかの実施形態では、様々な機能のうちのいくつかまたはすべては、単一の特定用途向け集積回路(ASIC)において、あるいは、それらの間の適切なハードウェアおよび/またはソフトウェアインターフェースをもつ2つまたはそれ以上の別個のデバイスにおいてなど、一緒に実装され得る。機能のうちのいくつかは、たとえば、無線デバイスまたはネットワークノードの他の機能構成要素と共有されるプロセッサ上で実装され得る。
【0084】
代替的に、説明される処理手段の機能エレメントのうちのいくつかは、専用ハードウェアを使用することによって提供され得、他の機能エレメントは、適切なソフトウェアまたはファームウェアに関連して、ソフトウェアを実行するためのハードウェアとともに提供される。したがって、本明細書で使用される「プロセッサ」または「コントローラ」という用語は、ソフトウェアを実行することが可能なハードウェアのみを指すのではなく、限定はしないが、デジタル信号プロセッサ(DSP)ハードウェアおよび/またはプログラムまたはアプリケーションデータを暗黙的に含み得る。従来のおよび/またはカスタムの他のハードウェアも含まれ得る。通信デバイスの設計者は、これらの設計選択に固有のコスト、性能、および保守のトレードオフを諒解されよう。
【0085】
OTT
図8は、いくつかの実施形態による、中間ネットワークを介してホストコンピュータに接続された通信ネットワークを示す。
図8を参照すると、一実施形態によれば、通信システムが、無線アクセスネットワークなどのアクセスネットワーク3211とコアネットワーク3214とを備える、3GPPタイプセルラネットワークなどの通信ネットワーク3210を含む。アクセスネットワーク3211は、上記の無線ネットワークノード12の例であるNB、eNB、gNBまたは他のタイプの無線アクセスポイントなど、複数の基地局3212a、3212b、3212cを備え、各々が、対応するカバレッジエリア3213a、3213b、3213cを規定する。各基地局3212a、3212b、3212cは、有線接続または無線接続3215上でコアネットワーク3214に接続可能である。カバレッジエリア3213c中に位置する第1のUE3291が、対応する基地局3212cに無線で接続するか、または対応する基地局3212cによってページングされるように設定される。カバレッジエリア3213a中の第2のUE3292が、対応する基地局3212aに無線で接続可能である。この例では、上記の無線デバイス10の例である複数のUE3291、3292が示されているが、開示される実施形態は、唯一のUEがカバレッジエリア中にある状況、または唯一のUEが、対応する基地局3212に接続している状況に等しく適用可能である。
【0086】
通信ネットワーク3210は、それ自体、ホストコンピュータ3230に接続され、ホストコンピュータ3230は、スタンドアロンサーバ、クラウド実装サーバ、分散サーバのハードウェアおよび/またはソフトウェアにおいて、あるいはサーバファーム中の処理リソースとして具現され得る。ホストコンピュータ3230は、サービスプロバイダの所有または制御下にあり得、あるいはサービスプロバイダによってまたはサービスプロバイダに代わって動作され得る。通信ネットワーク3210とホストコンピュータ3230との間の接続3221および3222は、コアネットワーク3214からホストコンピュータ3230に直接延び得るか、または随意の中間ネットワーク3220を介して進み得る。中間ネットワーク3220は、パブリックネットワーク、プライベートネットワークまたはホストされたネットワークのうちの1つ、またはそれらのうちの2つ以上の組合せであり得、中間ネットワーク3220は、もしあれば、バックボーンネットワークまたはインターネットであり得、特に、中間ネットワーク3220は、2つまたはそれ以上のサブネットワーク(図示せず)を備え得る。
【0087】
図8の通信システムは全体として、接続されたUE3291、3292とホストコンピュータ3230との間のコネクティビティを可能にする。コネクティビティは、オーバーザトップ(OTT)接続3250として説明され得る。ホストコンピュータ3230および接続されたUE3291、3292は、アクセスネットワーク3211、コアネットワーク3214、任意の中間ネットワーク3220、および考えられるさらなるインフラストラクチャ(図示せず)を媒介として使用して、OTT接続3250を介して、データおよび/またはシグナリングを通信するように設定される。OTT接続3250は、OTT接続3250が通過する、参加する通信デバイスが、アップリンクおよびダウンリンク通信のルーティングに気づいていないという意味で、透過的であり得る。たとえば、基地局3212は、接続されたUE3291にフォワーディング(たとえば、ハンドオーバ)されるべき、ホストコンピュータ3230から発生したデータを伴う着信ダウンリンク通信の過去のルーティングについて、知らされないことがあるかまたは知らされる必要がない。同様に、基地局3212は、UE3291から発生してホストコンピュータ3230に向かう発信アップリンク通信の将来のルーティングに気づいている必要がない。
【0088】
図9は、いくつかの実施形態による、部分的無線接続上で基地局を介してユーザ機器と通信するホストコンピュータを示す。
【0089】
次に、一実施形態による、前の段落において説明されたUE、基地局およびホストコンピュータの例示的な実装形態が、
図9を参照しながら説明される。通信システム3300では、ホストコンピュータ3310が、通信システム3300の異なる通信デバイスのインターフェースとの有線接続または無線接続をセットアップおよび維持するように設定された通信インターフェース3316を含む、ハードウェア3315を備える。ホストコンピュータ3310は、記憶能力および/または処理能力を有し得る、処理回路3318をさらに備える。特に、処理回路3318は、命令を実行するように適応された、1つまたは複数のプログラマブルプロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、またはこれらの組合せ(図示せず)を備え得る。ホストコンピュータ3310は、ホストコンピュータ3310に記憶されるかまたはホストコンピュータ3310によってアクセス可能であり、処理回路3318によって実行可能である、ソフトウェア3311をさらに備える。ソフトウェア3311は、ホストアプリケーション3312を含む。ホストアプリケーション3312は、UE3330およびホストコンピュータ3310において終端するOTT接続3350を介して接続するUE3330など、リモートユーザにサービスを提供するように動作可能であり得る。リモートユーザにサービスを提供する際に、ホストアプリケーション3312は、OTT接続3350を使用して送信されるユーザデータを提供し得る。
【0090】
通信システム3300は、通信システム中に提供される基地局3320をさらに含み、基地局3320は、基地局3320がホストコンピュータ3310およびUE3330と通信することを可能にするハードウェア3325を備える。ハードウェア3325は、通信システム3300の異なる通信デバイスのインターフェースとの有線接続または無線接続をセットアップおよび維持するための通信インターフェース3326、ならびに基地局3320によってサーブされるカバレッジエリア(
図9に図示せず)中に位置するUE3330との少なくとも無線接続3370をセットアップおよび維持するための無線インターフェース3327を含み得る。通信インターフェース3326は、ホストコンピュータ3310への接続3360を容易にするように設定され得る。接続3360は直接であり得るか、あるいは、接続3360は、通信システムのコアネットワーク(
図9に図示せず)を、および/または通信システムの外部の1つまたは複数の中間ネットワークを通過し得る。図示の実施形態では、基地局3320のハードウェア3325は、処理回路3328をさらに含み、処理回路3328は、命令を実行するように適応された、1つまたは複数のプログラマブルプロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、またはこれらの組合せ(図示せず)を備え得る。基地局3320は、内部的に記憶されるかまたは外部接続を介してアクセス可能なソフトウェア3321をさらに有する。
【0091】
通信システム3300は、すでに言及されたUE3330をさらに含む。UE3330のハードウェア3333は、UE3330が現在位置するカバレッジエリアをサーブする基地局との無線接続3370をセットアップおよび維持するように設定された、無線インターフェース3337を含み得る。UE3330のハードウェア3333は、処理回路3338をさらに含み、処理回路3338は、命令を実行するように適応された、1つまたは複数のプログラマブルプロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、またはこれらの組合せ(図示せず)を備え得る。UE3330は、UE3330に記憶されるかまたはUE3330によってアクセス可能であり、処理回路3338によって実行可能である、ソフトウェア3331をさらに備える。ソフトウェア3331はクライアントアプリケーション3332を含む。クライアントアプリケーション3332は、ホストコンピュータ3310のサポートのもとに、UE3330を介して人間のまたは人間でないユーザにサービスを提供するように動作可能であり得る。ホストコンピュータ3310では、実行しているホストアプリケーション3312は、UE3330およびホストコンピュータ3310において終端するOTT接続3350を介して、実行しているクライアントアプリケーション3332と通信し得る。ユーザにサービスを提供する際に、クライアントアプリケーション3332は、ホストアプリケーション3312から要求データを受信し、要求データに応答してユーザデータを提供し得る。OTT接続3350は、要求データとユーザデータの両方を転送し得る。クライアントアプリケーション3332は、クライアントアプリケーション3332が提供するユーザデータを生成するためにユーザと対話し得る。
【0092】
図9に示されているホストコンピュータ3310、基地局3320およびUE3330は、それぞれ、
図8のホストコンピュータ3230、基地局3212a、3212b、3212cのうちの1つ、およびUE3291、3292のうちの1つと同様または同等であり得ることに留意されたい。つまり、これらのエンティティの内部の働きは、
図9に示されているようなものであり得、別個に、周囲のネットワークトポロジーは、
図8のものであり得る。
【0093】
図9では、OTT接続3350は、仲介デバイスとこれらのデバイスを介したメッセージの正確なルーティングとへの明示的言及なしに、基地局3320を介したホストコンピュータ3310とUE3330との間の通信を示すために抽象的に描かれている。ネットワークインフラストラクチャが、ルーティングを決定し得、ネットワークインフラストラクチャは、UE3330からまたはホストコンピュータ3310を動作させるサービスプロバイダから、またはその両方からルーティングを隠すように設定され得る。OTT接続3350がアクティブである間、ネットワークインフラストラクチャは、さらに、ネットワークインフラストラクチャが(たとえば、ネットワークの負荷分散考慮または再設定に基づいて)ルーティングを動的に変更する判断を行い得る。
【0094】
UE3330と基地局3320との間の無線接続3370は、本開示全体にわたって説明される実施形態の教示に従う。様々な実施形態のうちの1つまたは複数は、無線接続3370が最後のセグメントを形成するOTT接続3350を使用して、UE3330に提供されるOTTサービスの性能を改善する。より正確には、これらの実施形態の教示は、UP通信なしにハンドオーバまたはセル選択を実施することを可能にする。それにより、データ通信、たとえば、通信のセットアップをハンドリングまたは管理することが、効率的に実施され、より良い応答性およびバッテリー時間を生じ得る。
【0095】
1つまたは複数の実施形態が改善する、データレート、レイテンシおよび他のファクタを監視する目的での、測定プロシージャが提供され得る。測定結果の変動に応答して、ホストコンピュータ3310とUE3330との間のOTT接続3350を再設定するための随意のネットワーク機能がさらにあり得る。測定プロシージャおよび/またはOTT接続3350を再設定するためのネットワーク機能は、ホストコンピュータ3310のソフトウェア3311およびハードウェア3315でまたはUE3330のソフトウェア3331およびハードウェア3333で、またはその両方で実装され得る。実施形態では、OTT接続3350が通過する通信デバイスにおいて、またはその通信デバイスに関連して、センサー(図示せず)が展開され得、センサーは、上記で例示された監視された量の値を供給すること、またはソフトウェア3311、3331が監視された量を算出または推定し得る他の物理量の値を供給することによって、測定プロシージャに参加し得る。OTT接続3350の再設定は、メッセージフォーマット、再送信セッティング、好ましいルーティングなどを含み得、再設定は、基地局3320に影響を及ぼす必要がなく、再設定は、基地局3320に知られていないかまたは知覚不可能であり得る。そのようなプロシージャおよび機能は、当技術分野において知られ、実践され得る。いくつかの実施形態では、測定は、スループット、伝搬時間、レイテンシなどのホストコンピュータ3310の測定を容易にするプロプライエタリUEシグナリングを伴い得る。測定は、ソフトウェア3311および3331が、ソフトウェア3311および3331が伝搬時間、エラーなどを監視する間にOTT接続3350を使用して、メッセージ、特に空のまたは「ダミー」メッセージが送信されることを引き起こすことにおいて、実装され得る。
【0096】
図10は、いくつかの実施形態による、ホストコンピュータと、基地局と、ユーザ機器とを含む通信システムにおいて実装される方法を示す。
【0097】
図10は、一実施形態による、通信システムにおいて実装される方法を示すフローチャートである。通信システムは、
図8および
図9を参照しながら説明されたものであり得る、ホストコンピュータと基地局とUEとを含む。本開示の簡単のために、
図10への図面参照のみがこのセクションに含まれる。ステップ3410において、ホストコンピュータはユーザデータを提供する。ステップ3410の(随意であり得る)サブステップ3411において、ホストコンピュータは、ホストアプリケーションを実行することによって、ユーザデータを提供する。ステップ3420において、ホストコンピュータは、UEにユーザデータを搬送する送信を始動する。(随意であり得る)ステップ3430において、基地局は、本開示全体にわたって説明される実施形態の教示に従って、ホストコンピュータが始動した送信において搬送されたユーザデータをUEに送信する。(また、随意であり得る)ステップ3440において、UEは、ホストコンピュータによって実行されるホストアプリケーションに関連するクライアントアプリケーションを実行する。
【0098】
図11は、いくつかの実施形態による、ホストコンピュータと、基地局と、ユーザ機器とを含む通信システムにおいて実装される方法を示す。
【0099】
図11は、一実施形態による、通信システムにおいて実装される方法を示すフローチャートである。通信システムは、
図8および
図9を参照しながら説明されたものであり得る、ホストコンピュータと基地局とUEとを含む。本開示の簡単のために、
図11への図面参照のみがこのセクションに含まれる。方法のステップ3510において、ホストコンピュータはユーザデータを提供する。随意のサブステップ(図示せず)において、ホストコンピュータは、ホストアプリケーションを実行することによって、ユーザデータを提供する。ステップ3520において、ホストコンピュータは、UEにユーザデータを搬送する送信を始動する。送信は、本開示全体にわたって説明される実施形態の教示に従って、基地局を介して通り得る。(随意であり得る)ステップ3530において、UEは、送信において搬送されたユーザデータを受信する。
【0100】
図12は、いくつかの実施形態による、ホストコンピュータと、基地局と、ユーザ機器とを含む通信システムにおいて実装される方法を示す。
【0101】
図12は、一実施形態による、通信システムにおいて実装される方法を示すフローチャートである。通信システムは、
図8および
図9を参照しながら説明されたものであり得る、ホストコンピュータと基地局とUEとを含む。本開示の簡単のために、
図12への図面参照のみがこのセクションに含まれる。(随意であり得る)ステップ3610において、UEは、ホストコンピュータによって提供された入力データを受信する。追加または代替として、ステップ3620において、UEはユーザデータを提供する。ステップ3620の(随意であり得る)サブステップ3621において、UEは、クライアントアプリケーションを実行することによって、ユーザデータを提供する。ステップ3610の(随意であり得る)サブステップ3611において、UEは、ホストコンピュータによって提供された受信された入力データに反応してユーザデータを提供する、クライアントアプリケーションを実行する。ユーザデータを提供する際に、実行されたクライアントアプリケーションは、ユーザから受信されたユーザ入力をさらに考慮し得る。ユーザデータが提供された特定の様式にかかわらず、UEは、(随意であり得る)サブステップ3630において、ホストコンピュータへのユーザデータの送信を始動する。方法のステップ3640において、ホストコンピュータは、本開示全体にわたって説明される実施形態の教示に従って、UEから送信されたユーザデータを受信する。
【0102】
図13は、いくつかの実施形態による、ホストコンピュータと、基地局と、ユーザ機器とを含む通信システムにおいて実装される方法を示す。
【0103】
図13は、一実施形態による、通信システムにおいて実装される方法を示すフローチャートである。通信システムは、
図8および
図9を参照しながら説明されたものであり得る、ホストコンピュータと基地局とUEとを含む。本開示の簡単のために、
図13への図面参照のみがこのセクションに含まれる。(随意であり得る)ステップ3710において、本開示全体にわたって説明される実施形態の教示に従って、基地局は、UEからユーザデータを受信する。(随意であり得る)ステップ3720において、基地局は、ホストコンピュータへの、受信されたユーザデータの送信を始動する。(随意であり得る)ステップ3730において、ホストコンピュータは、基地局によって始動された送信において搬送されたユーザデータを受信する。
【0104】
本明細書で開示される任意の適切なステップ、方法、特徴、機能、または利益は、1つまたは複数の仮想装置の1つまたは複数の機能ユニットまたはモジュールを通して実施され得る。各仮想装置は、いくつかのこれらの機能ユニットを備え得る。これらの機能ユニットは、1つまたは複数のマイクロプロセッサまたはマイクロコントローラを含み得る、処理回路、ならびに、デジタル信号プロセッサ(DSP)、専用デジタル論理などを含み得る、他のデジタルハードウェアを介して実装され得る。処理回路は、読取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、キャッシュメモリ、フラッシュメモリデバイス、光記憶デバイスなど、1つまたはいくつかのタイプのメモリを含み得る、メモリに記憶されたプログラムコードを実行するように設定され得る。メモリに記憶されたプログラムコードは、1つまたは複数の通信および/またはデータ通信プロトコルを実行するためのプログラム命令、ならびに本明細書で説明される技法のうちの1つまたは複数を行うための命令を含む。いくつかの実装形態では、処理回路は、それぞれの機能ユニットに、本開示の1つまたは複数の実施形態による、対応する機能を実施させるために使用され得る。
【0105】
開示された実施形態の修正および他の実施形態が、上記の説明および関連する図面において提示される教示の恩恵を得る当業者に、想到されるであろう。したがって、(1つまたは複数の)実施形態が、開示された特定の実施形態に限定されるべきでないことと、修正および他の実施形態が、本開示の範囲内に含められるものであることとを理解されたい。特定の用語が本明細書で採用され得るが、それらの用語は、一般的および説明的な意味において使用されるにすぎず、限定の目的で使用されない。
【0106】
略語 説明
ACK (肯定)確認応答
AUL 自律アップリンク
BLER ブロック誤り率
BWP 帯域幅部分
CAPC チャネルアクセス優先度クラス
CBG コードブロックグループ
CCA クリアチャネルアセスメント
CO チャネル占有
COT チャネル占有時間
CWS 競合ウィンドウサイズ
DL ダウンリンク
ED エネルギー検出
eNB 4G基地局
gNB 5G基地局
HARQ ハイブリッド自動再送要求
IS 同期中
LAA ライセンス済み支援型アクセス
LBT リッスンビフォアトーク
MAC 媒体アクセス制御
MCOT 最大チャネル占有時間
NACK 否定応答
NDI 新データインジケータ
NR 3GPP規定された5G無線アクセス技術
NR-U NR未ライセンス
OOS 同期外れ
PCell 1次セル
PCI 物理セル識別情報
PDCCH ダウンリンク制御チャネル
PDU プロトコルデータユニット
PHICH 物理チャネルハイブリッド自動再送要求指示チャネル
PLMN パブリックランドモバイルネットワーク
PSCell 1次SCGセル
PUCCH 物理アップリンク制御チャネル
PUSCH 物理アップリンク共有チャネル
QCI QoSクラス識別子
QoS サービス品質
RAT 無線アクセス技術
RLF 無線リンク障害
RLM 無線リンク監視
RLC 無線リンク制御
RRC 無線リソース制御
RS 参照信号
SCG 2次セルグループ
SDU サービスデータユニット
SMTC SSBベース測定タイミング設定
SpCell スペシャルセル(PCellまたはPSCell)
SPS 半永続スケジューリング
TTI 送信時間間隔
UCI アップリンク制御情報
UE ユーザ機器
UL アップリンク