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特許7591619情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
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  • 特許-情報処理装置、情報処理方法及びプログラム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-20
(45)【発行日】2024-11-28
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 16/90 20190101AFI20241121BHJP
   G06F 40/56 20200101ALI20241121BHJP
【FI】
G06F16/90 100
G06F40/56
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2023097733
(22)【出願日】2023-06-14
【審査請求日】2023-06-14
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 〔1〕 ▲1▼ウェブサイトの掲載日 2023年4月20日 ▲2▼ウェブサイトのアドレス https://www.mri.co.jp/news/press/20230420.html 〔2〕 ▲1▼ウェブセミナー開催日 2023年4月18日 ▲2▼ウェブサイトのアドレス (1)https://www.mri.co.jp/seminar/20230418.html (2)https://mri-dgm.smktg.jp/public/seminar/view/14422 (3)https://api01-platform.stream.co.jp/apiservice/lplt3/NTMzNA%3d%3d%23MTgz%23280%23168%230%2333A720D04000%23O29mZjtvZmY7b2Zm%23/chat/258%23190%231%230%230%232 〔3〕 ▲1▼会議日 2023年4月28日 ▲2▼ウェブリンクのアドレス https://teams.microsoft.com/l/meetup-join/19%3ameeting_MjQxNTFiYTYtYjEzYy00MDNhLTkyMmYtNWJkNmJiYmE0NGU1%40thread.v2/0?context=%7b%22Tid%22%3a%224eb78b00-fe20-43c1-9144-a35b64c10272%22%2c%22Oid%22%3a%22891d496a-dacd-4144-8a62-eca279451a1b%22%7d 〔4〕 ▲1▼会議日 2023年5月16日 ▲2▼ウェブリンクのアドレス https://teams.microsoft.com/l/meetup-join/19%3ameeting_OTViMTQzMWMtY2NiZi00MDdmLWI1MGEtOGZhZWQ1MTI0OTAx%40thread.v2/0?context=%7b%22Tid%22%3a%224eb78b00-fe20-43c1-9144-a35b64c10272%22%2c%22Oid%22%3a%22891d496a-dacd-4144-8a62-eca279451a1b%22%7d
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 〔5〕 ▲1▼会議日 2023年4月26日 ▲2▼ウェブリンクのアドレス https://teams.microsoft.com/l/meetup-join/19%3ameeting_MGNmOGQzYTQtZjZjNi00NjI4LTlmM2ItZWNkMDE0YTg3OGZi%40thread.v2/0?context=%7b%22Tid%22%3a%2202394888-6434-40f8-a6d9-dfae39cccd66%22%2c%22Oid%22%3a%22a29bf694-77fc-428d-856c-fcc41068fcc2%22%7d 〔6〕 ▲1▼会議日 2023年4月28日 ▲2▼ウェブリンクのアドレス https://teams.microsoft.com/l/meetup-join/19%3ameeting_YjgwN2U3MWItNWQ0Yy00NzExLWE3YjItMzI3ZjU1MWE5MGE1%40thread.v2/0?context=%7b%22Tid%22%3a%224eb78b00-fe20-43c1-9144-a35b64c10272%22%2c%22Oid%22%3a%22891d496a-dacd-4144-8a62-eca279451a1b%22%7d 〔7〕 ▲1▼会議日 2023年5月11日 ▲2▼ウェブリンクのアドレス https://teams.microsoft.com/l/meetup-join/19%3ameeting_YzdkZjM5YTYtYzM3MC00OGMyLWI0NDItNTM2NWJiMWJkYTU3%40thread.v2/0?context=%7b%22Tid%22%3a%224eb78b00-fe20-43c1-9144-a35b64c10272%22%2c%22Oid%22%3a%22891d496a-dacd-4144-8a62-eca279451a1b%22%7d
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 〔8〕 ▲1▼会議日 2023年4月27日 ▲2▼ウェブリンクのアドレス https://teams.microsoft.com/l/meetup-join/19%3ameeting_MmNkMTMwZjctMjVhZC00NDE4LTg5NDktNTQ0OTM5ODJkYjAw%40thread.v2/0?context=%7b%22Tid%22%3a%224eb78b00-fe20-43c1-9144-a35b64c10272%22%2c%22Oid%22%3a%22891d496a-dacd-4144-8a62-eca279451a1b%22%7d 〔9〕 ▲1▼会議日 2023年5月17日 ▲2▼ウェブリンクのアドレス https://teams.microsoft.com/l/meetup-join/19%3ameeting_YTFkNzI1ODUtMzVjNy00ZTA0LTgzM2ItOWYzZDYwNDYzMTYx%40thread.v2/0?context=%7b%22Tid%22%3a%224eb78b00-fe20-43c1-9144-a35b64c10272%22%2c%22Oid%22%3a%22891d496a-dacd-4144-8a62-eca279451a1b%22%7d 〔10〕 ▲1▼会議日 2023年5月17日 ▲2▼ウェブリンクのアドレス https://teams.microsoft.com/l/meetup-join/19%3ameeting_NjVmMWVmNDQtOWNlMC00NTkxLWE4YzYtOTRlYjBkNzU2NDA4%40thread.v2/0?context=%7b%22Tid%22%3a%224eb78b00-fe20-43c1-9144-a35b64c10272%22%2c%22Oid%22%3a%22df47a297-3d29-48c9-afb7-5ee6f91b0989%22%7d
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 〔11〕 ▲1▼会議日 2023年5月15日 ▲2▼ウェブリンクのアドレス https://teams.microsoft.com/l/meetup-join/19%3ameeting_ZmMzYjFhZDItODAzNC00OGNjLTk4NzAtMjc3MDFkMmM1ZmJm%40thread.v2/0?context=%7b%22Tid%22%3a%224eb78b00-fe20-43c1-9144-a35b64c10272%22%2c%22Oid%22%3a%229467f2c2-dbc1-4eb6-bdda-ecee0c3b3af5%22%7d 〔12〕 ▲1▼会議日 2023年5月9日 ▲2▼ウェブリンクのアドレス https://teams.microsoft.com/l/meetup-join/19%3ameeting_NzIwZTkzZmUtMDA0Yi00ZmQ2LThhMmYtNWUwOGU3ZTNmYTQw%40thread.v2/0?context=%7b%22Tid%22%3a%224eb78b00-fe20-43c1-9144-a35b64c10272%22%2c%22Oid%22%3a%229467f2c2-dbc1-4eb6-bdda-ecee0c3b3af5%22%7d 〔13〕 ▲1▼会議日 2023年5月24日 ▲2▼ウェブリンクのアドレス https://teams.microsoft.com/l/meetup-join/19%3ameeting_NjA2YjNmYTctYmJhZi00YmRkLTg2MmYtMTU5MWU1MmY3ZGQy%40thread.v2/0?context=%7b%22Tid%22%3a%2246d0ba93-37f8-467b-b5cf-c3307121f8f3%22%2c%22Oid%22%3a%22fc9c9726-5167-4d82-b41f-20ecbc09e72f%22%7d
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 〔14〕 ▲1▼会議日 2023年6月8日 ▲2▼ウェブリンクのアドレス https://teams.microsoft.com/l/meetup-join/19%3ameeting_NGE3MTU3MGEtMWIzNC00MWJmLThkOWQtMmU4YjlhZGI2N2M2%40thread.v2/0?context=%7b%22Tid%22%3a%224eb78b00-fe20-43c1-9144-a35b64c10272%22%2c%22Oid%22%3a%229467f2c2-dbc1-4eb6-bdda-ecee0c3b3af5%22%7d 〔15〕 ▲1▼会議日 2023年5月23日 ▲2▼ウェブリンクのアドレス https://tokyocentury.zoom.us/j/91098361892 〔16〕 ▲1▼会議日 2023年5月10日 ▲2▼会議場所 東京都千代田区外神田4-14-1秋葉原UDX(三菱UFJニコス株式会社) 〔17〕 ▲1▼会議日 2023年6月9日 ▲2▼会議場所 東京都新宿区大久保3-8-2住友不動産新宿ガーデンタワー(株式会社ジェーシービー) 〔18〕 ▲1▼会議日 2023年4月28日 ▲2▼会議場所 東京都千代田区永田町二丁目10番3号(株式会社三菱総合研究所) 〔19〕 ▲1▼会議日 2023年6月5日 ▲2▼会議場所 東京都府中市浅間町1-5-5(航空自衛隊 府中基地)
(73)【特許権者】
【識別番号】591115475
【氏名又は名称】株式会社三菱総合研究所
(74)【代理人】
【識別番号】230104019
【弁護士】
【氏名又は名称】大野 聖二
(74)【代理人】
【識別番号】230117802
【弁護士】
【氏名又は名称】大野 浩之
(72)【発明者】
【氏名】高橋 怜士
(72)【発明者】
【氏名】松田 征也
(72)【発明者】
【氏名】石月 亮太
(72)【発明者】
【氏名】森高 晃大
【審査官】甲斐 哲雄
(56)【参考文献】
【文献】特開2022-180282(JP,A)
【文献】特開2022-161375(JP,A)
【文献】特許第7313757(JP,B1)
【文献】特許第7325152(JP,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 16/00-16/958
G06F 40/00-40/58
G06N 3/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
質問を受け付ける受付部と、
前記質問に関連した事例を検索部から取得又は検索部から得た情報に基づいて生成する第一取得部と、
前記第一取得部によって取得又は生成された前記事例と前記質問を用いて、回答部に入力を行い、当該入力に対する回答を取得する第二取得部と、
を備える、情報処理装置。
【請求項2】
質問を受け付ける受付部と、
前記質問に関連した参考情報を検索部から取得又は検索部から得た情報に基づいて生成する第一取得部と、
前記第一取得部によって取得又は生成された参考情報と前記質問を用いて、回答部に入力を行い、当該入力に対する回答を取得する第二取得部と、
を備え、
前記第一取得部は、前記質問に関連した参考情報を複数取得又は生成し、
前記第二取得部は、前記複数の参考情報の各々と前記質問を用いて、前記回答部から参考情報の各々に対応する回答を取得する情報処理装置。
【請求項3】
複数の参考情報は、前記検索部によって検索することで得られた元情報を分解することによって得られる、請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記質問に対して質問ベクトルを生成し、複数の参考情報の各々に対して参考情報ベクトルを生成する生成部を備え、
前記参考情報ベクトルと前記質問ベクトルとを比較して、前記質問ベクトルに類似する所定数の参考情報ベクトルを選択し、当該参考情報ベクトルに対応する参考情報を前記第二取得部が用いて、前記回答部から回答を取得する、請求項2又は3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
質問を受け付ける受付部と、
前記質問に関連した参考情報を検索部から取得又は検索部から得た情報に基づいて生成する第一取得部と、
前記第一取得部によって取得又は生成された参考情報と前記質問を用いて、回答部に入力を行い、当該入力に対する回答を取得する第二取得部と、
前記第二取得部で取得された回答に対する正確性の評価を行う第一評価部と、
を備える情報処理装置。
【請求項6】
前記回答に対する回答ベクトルと、評価対象となる情報に対する評価ベクトルとを生成する生成部を備え、
前記第一評価部は、前記回答ベクトルと前記評価ベクトルとの類似度を用いて、回答の正確性を評価する、請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
質問を受け付ける受付部と、
前記質問に関連した参考情報を検索部から取得又は検索部から得た情報に基づいて生成する第一取得部と、
前記第一取得部によって取得又は生成された参考情報と前記質問を用いて、回答部に入力を行い、当該入力に対する回答を取得する第二取得部と、
を備え、
前記回答部から回答を第二評価部に入力することで、当該回答の流暢さに関する評価結果を受領する情報処理装置。
【請求項8】
質問を受け付ける受付部と、
前記質問に関連した参考情報を検索部から取得又は検索部から得た情報に基づいて生成する第一取得部と、
前記第一取得部によって取得又は生成された参考情報と前記質問を用いて、回答部に入力を行い、当該入力に対する回答を取得する第二取得部と、
前記第二取得部で取得された回答に対する正確性又は流暢さの評価を行う評価部と、
を備え、
前記評価部での評価結果が閾値以上にならない場合には、前記質問に関連した参考情報であって既に利用した参考情報とは異なる情報と前記質問を、前記第二取得部が前記回答部に入力し、当該入力に対する別の回答を取得し、
前記評価部が、前記別の回答に対して正確性又は流暢さの評価を行う、情報処理装置。
【請求項9】
質問を受け付ける受付部と、
前記質問に関連した参考情報を検索部から取得又は検索部から得た情報に基づいて生成する第一取得部と、
前記第一取得部によって取得又は生成された参考情報と前記質問を用いて、回答部に入力を行い、当該入力に対する回答を取得する第二取得部と、
前記第二取得部で取得された回答に対する正確性又は流暢さの評価を行う評価部と、
を備え、
前記評価部での評価結果が閾値以上にならない場合には、前記質問に関連した参考情報であって、前記検索部から得た情報であって既に利用した情報とは異なる情報を分解することによって複数の参考情報を生成し、当該複数の参考情報と前記質問を前記第二取得部が前記回答部に入力し、当該入力に対する複数の別の回答を取得し、
前記評価部が、前記複数の別の回答に対して正確性又は流暢さの評価を行う情報処理装置。
【請求項10】
受付部によって、質問を受け付ける工程と、
第一取得部によって、前記質問に関連した事例を検索部から取得又は検索部から得た情報に基づいて生成する工程と、
第二取得部によって、前記第一取得部によって取得又は生成された前記事例と前記質問を用いて、回答部に入力を行い、当該入力に対する回答を取得する工程と、
を備える、情報処理方法。
【請求項11】
情報処理装置にインストールされるプログラムであって、
前記プログラムがインストールされた情報処理装置に、
質問を受け付ける受付機能と、
前記質問に関連した事例を検索部から取得又は検索部から得た情報に基づいて生成する第一取得機能と、
前記第一取得機能によって取得又は生成された前記事例と前記質問を用いて、回答部に入力を行い、当該入力に対する回答を取得する第二取得機能と、
を実行させることを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、受け付けた質問に対する回答を取得する情報処理装置、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、受け付けた質問に対する回答を自動で取得することが試みられている。例えば、特許文献1では、コンピュータを用いた質疑応答集の自動作成方法が提案されている。特許文献1では、コンピュータが会話に関する音声を解析し,会話に含まれる単語である音声単語を得るための音声解析工程と、音声単語について、複数のキーワードのいずれに該当するか分析するための単語群分析工程と、音声単語を用いて,質問と当該質問の回答を作成する質問と回答作成工程と、分類された質問と当該質問の回答と該当すると判断されたキーワードを用いて,質疑応答集に記録される当該キーワードに関する質問及び回答を得る質疑応答取得工程と、を含む方法を用いて、質疑応答集を自動で作成することが提案されている。このようにして質疑応答集が作成されることで、ある質問に対するある回答を自動で作成することができることになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許7271019号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1で示される発明を用いた場合には自動で回答が得られるものの、事前に質疑応答集の作成が必要となる。そのような質疑応答集を作成するためには手間及び費用がかかる。
【0005】
本発明は、特許文献1のように質疑応答集を必ずしも作成する必要がなく、受け付けた質問に対する回答を取得できる情報処理装置等を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
[概念1]
本発明による情報処理装置は、
質問を受け付ける受付部と、
前記質問に関連した参考情報を検索部から取得又は検索部から得た情報に基づいて生成する第一取得部と、
前記第一取得部によって取得された参考情報と前記質問を用いて、回答部に入力を行い、当該入力に対する回答を取得する第二取得部と、
を備えてもよい。
【0007】
[概念2]
概念1による情報処理装置において、
前記第一取得部は、前記質問に関連した参考情報を複数取得又は生成し、
前記第二取得部は、前記複数の参考情報の各々と前記質問を用いて、前記回答部から参考情報の各々に対応する回答を取得してもよい。
【0008】
[概念3]
概念2による情報処理装置において、
複数の参考情報は、前記検索部によって検索することで得られた元情報を分解することによって得られてもよい。
【0009】
[概念4]
概念2又は3による情報処理装置は、
前記質問に対して質問ベクトルを生成し、複数の参考情報の各々に対して参考情報ベクトルを生成する生成部を備え、
前記参考情報ベクトルと前記質問ベクトルとを比較して、前記質問ベクトルに類似する所定数の参考情報ベクトルを選択し、当該参考情報ベクトルに対応する参考情報を前記第二取得部が用いて、前記回答部から回答を取得してもよい。
【0010】
[概念5]
概念1乃至4のいずれか1つによる情報処理装置は、
前記第二取得部で取得された回答に対する正確性の評価を行う第一評価部を備えてもよい。
【0011】
[概念6]
概念5による情報処理装置において、
前記回答に対する回答ベクトルと、評価対象となる情報に対する評価ベクトルとを生成する生成部を備え、
前記第一評価部は、前記回答ベクトルと前記評価ベクトルとの類似度を用いて、回答の正確性を評価してもよい。
【0012】
[概念7]
概念1乃至6のいずれか1つによる情報処理装置において、
前記回答部から回答を第二評価部に入力することで、当該回答の流暢さに関する評価結果を受領してもよい。
【0013】
[概念8]
概念1乃至7のいずれか1つによる情報処理装置は、
前記第二取得部で取得された回答に対する正確性又は流暢さの評価を行う評価部を備え、
前記評価部での評価結果が閾値以上にならない場合には、前記質問に関連した参考情報であって既に利用した参考情報とは異なる情報と前記質問を、前記第二取得部が回答部に入力し、当該入力に対する別の回答を取得し、
前記評価部が、前記別の回答に対して正確性又は流暢さの評価を行ってもよい。
【0014】
[概念9]
概念1乃至7のいずれか1つによる情報処理装置は、
前記第二取得部で取得された回答に対する正確性又は流暢さの評価を行う評価部を備え、
前記評価部での評価結果が閾値以上にならない場合には、前記質問に関連した参考情報であって、前記検索部から得た情報であって既に利用した情報とは異なる情報を分解することによって複数の参考情報を生成し、当該複数の参考情報と前記質問を前記第二取得部が前記回答部に入力し、当該入力に対する複数の別の回答を取得し、
前記評価部が、前記複数の別の回答に対して正確性又は流暢さの評価を行ってもよい。
【0015】
[概念10]
本発明による情報処理方法は、
受付部によって、質問を受け付ける工程と、
第一取得部によって、前記質問に関連した参考情報を検索部から取得する工程と、
第二取得部によって、前記第一取得部によって取得された参考情報と前記質問を用いて、回答部に入力を行い、当該入力に対する回答を取得する工程と、
を備えてもよい。
【0016】
[概念11]
本発明によるプログラムは、
情報処理装置にインストールされるプログラムであって、
前記プログラムがインストールされた情報処理装置に、
質問を受け付ける受付機能と、
前記質問に関連した参考情報を検索部から取得する第一取得機能と、
前記第一取得部によって取得された参考情報と前記質問を用いて、回答部に入力を行い、当該入力に対する回答を取得する第二取得機能と、
を実行させてもよい。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、特許文献1のように質疑応答集を別途作成する必要がなく、受け付けた質問に対する回答を取得できる情報処理装置等を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の実施の形態による情報処理装置のブロック図。
図2】本発明の実施の形態の別の例による情報処理装置のブロック図。
図3】本発明の実施の形態のさらに別の例による情報処理装置のブロック図。
図4】本発明の実施の形態による情報処理装置により処理のフローの一例を示した図。
図5】本発明の実施の形態による情報処理装置から出力される回答とその評価の例を示した図。
図6】本発明の実施の形態による情報処理装置により処理のフローの別の例を示した図。
【発明を実施するための形態】
【0019】
実施の形態
《構成》
本実施の形態の情報処理装置は、一つの装置から構成されてもよいし複数の装置から構成されてもよい。本実施の形態では、本実施の形態の情報処理装置を用いた情報処理方法、情報処理装置を生成するためにインストールされるプログラム(サーバプログラム)や、当該プログラムを記憶したUSB、DVD等からなる記憶媒体も提供される。本実施の形態の情報処理装置はサーバであってもよく、クラウド環境を利用した態様を採用することもできる。また、本実施の形態では、ユーザ端末200にインストールされるプログラム(ユーザプログラム)や、当該プログラムを記憶したUSB、DVD等からなる記憶媒体も提供される。また、本実施の形態の情報処理装置はプロセッサを有し、プロセッサによる処理によって、情報処理方法が実現されてもよい。
【0020】
図1に示すように、情報処理装置100は、質問を受け付ける受付部10と、質問に関連した事例といった参考情報を検索部110から取得又は検索部110から得た情報に基づいて生成する第一取得部20と、第一取得部20によって取得された参考情報と受付部10で受け付けた質問を用いて、回答部120に入力を行い、当該入力に対する回答を取得する第二取得部30と、を有してもよい。検索部110は、情報処理装置100とは異なる装置に設けられてもよく、例えばBing等の外部の検索エンジンを用いてもよい。回答部120もまた情報処理装置100とは異なる装置に設けられてもよく、ChatGPT等の人工知能機能を有する外部のチャットボットを用いてもよい。但し、このような態様に限られることはなく、情報処理装置100が検索部110を有し、検索部110が情報処理装置100の一部を構成する記憶部60に記憶されている情報を検索するようにしてもよい(図2参照)。また、情報処理装置100が回答部120を有し、当該回答部120に質問と参考情報とを入力することで、回答を取得するようにしてもよい(図3参照)。回答部120は機械学習機能を有し、入力される質問と参考情報を回答モデルに入力することで、回答を取得するようにしてもよい。回答モデルは、学習用の質問及び参考情報と学習用の回答とを用いて予め生成されてもよい。回答モデルは記憶部60に記憶されており、定期的に更新されるようにしてもよい。実際に質問と参考情報とを入力し、得られた回答が誤っている場合には、正解と思われる回答を管理者やユーザが入力することで、回答部120が回答モデルを更新するようにしてもよい。
【0021】
本実施の形態では、ユーザが操作部210から質問を入力すると(図4の工程Sa参照)、第一取得部20が、当該質問を用いて自動で検索部110による検索を行って、検索結果を取得する(図4の工程Sb参照)。そして、第二取得部30が、取得した検索結果(参考情報)又は取得した検索結果から生成された参考情報と質問とを用いて、回答部120に自動で入力して、入力した結果に対する回答を自動で取得する(図4の工程Sc参照)。本実施の形態のように、質問に加えて参考情報となる参考情報を回答部120に入力することによって、回答部120による回答の精度を高めることができる。参考情報は、例えば、質問に関連した情報であって、正しい内容が入っているテキスト情報であって、記憶部60に予め記憶されている情報や、WEBの検索によって取得される情報であってもよい。
【0022】
情報処理装置100は複数のユーザ端末200と通信可能となってもよい。ユーザ端末200からログインIDといったユーザ識別情報とパスワードを入力することで、ユーザ端末200が情報処理装置100と通信可能となってもよい。ユーザ端末200から入力された情報(例えば質問)及びユーザ端末200から入力された情報によって得られた情報(例えば回答)は、記憶部60でユーザ識別情報と紐づけられて記憶されてもよい。このような情報は、後からユーザによって読出し可能となってもよい。ユーザ端末200は、ユーザが操作を行うための操作部210と、様々な情報を表示する表示画面等からなる表示部220とを有してもよい。スマートフォンやタブレット端末からなる場合には、タッチパネル画面が操作部210と表示部220の両方の機能を兼ねることになる。
【0023】
第一取得部20は、質問に関連した参考情報を複数取得又は生成してもよい。一例としては、質問を検索部110に入力することによって得られるWEBサイトの情報又は記憶部60で記憶されている情報を関連性の高いものから順に所定の数(1又は複数)だけ取得するようにしてもよい。検索部110で検索した際には、関連性の高い情報が上から順番に表示されることが多いことから、上から順に情報を選択することで、質問と関連性の高い参考情報を自動で取得することができる。
【0024】
別の態様としては、第一取得部20が取得する複数の参考情報は、記憶部60で記憶されている又はWEBで検索された結果である元情報を分解することによって得られてもよい。一例としては、第一取得部20で取得された記憶部60で記憶されている事例情報やWEB情報を一定の大きさ(チャンク)に区切るようにしてもよい。一定の大きさに区切る場合に、HTMLや論文等の構造を利用しパラグラフ単位又は文単位になるように調整してもよい。一例としては、WEBで掲載されている論文を参考情報として用いる場合には、イントロダクション、説明文等のパラグラフごとに区切って参考情報として、質問と参考情報を順次組み合わせて入力して、複数の回答を得るようにしてもよい。このような態様を採用することで、質問に関連していると考えられる参考情報を適切な長さにした上で、回答を取得できる。この態様は、回答部120に入力できる文字数に制限がある場合には特に有益である。元情報は、記憶部60を検索した結果又はWEBで検索した結果で関連性が高いとしてトップで挙げられる情報を用いてもよいし、上から順番に所定の数の情報を元情報として利用するようにしてもよい。
【0025】
検索対象として、記憶部60で記憶されている情報を用いるか、WEBでの検索結果を用いるかは、操作部210から入力されるようにしてもよい。この際、記憶部60での情報及びWEBでの検索結果の両方を用いることも可能である。記憶部60の情報を用いた場合には、事例といった参考情報として正確性の高いものを利用できる。WEBでの検索結果を用いた場合には、大量の情報を候補として利用できる点で有益である。記憶部60の情報は、管理者が定期的に更新し、その量を増やしたり、その精度を高めていったりしてもよい。
【0026】
ベクトルを生成する生成部50が設けられてもよい。ベクトルを生成するに際しては、与えられた文章の中に出現する単語の出現数を用いて、文章をベクトル化するようにしてもよい。また、文章で用いられている単語の各が持つ意味に着目してベクトル化するようにしてもよい。生成部50は、質問に対して質問ベクトルを生成し、複数の参考情報の各々に対して参考情報ベクトルを生成してもよい。そして、第二取得部30が、参考情報に基づく参考情報ベクトルと、質問に基づく質問ベクトルとを比較して、質問ベクトルに類似する参考情報ベクトルを選択し、当該参考情報ベクトルに対応する参考情報を用いて、回答部120から回答を取得してもよい。このような態様を採用することで、質問に合致する参考情報を選択して利用することができる。この際、予め定められた第一閾値以上で合致している参考情報だけを、質問とともに入力するための情報として利用してもよい。このような態様を採用することで、質問に合致する回答を高い正確性をもって得られることから有益である。
【0027】
第二取得部30は、第一取得部20が取得した複数の参考情報の各々と質問を用いて、回答部120から参考情報の各々に対応する回答を取得してもよい。この際、第二取得部30は、ある質問と、当該ある質問に関連した1つの参考情報とを、回答部120に入力し、入力された結果をある質問に対する回答として取得してもよい。この際、第二取得部30は、ある質問と参考情報との組み合わせを順次変更して、回答を取得するようにしてもよい。このような態様を採用する場合には、用いられる参考情報の各々に対応する複数の回答が取得されることになる。このようにして取得された回答は、出力部80によって出力されてもよいし、質問に対する回答として記憶部60で記憶されてもよい。
【0028】
適切な参考情報が無い場合は、最初に質問のみを回答部120に入力して回答部120に想定回答を作らせ、生成部50によって生成される当該想定回答のベクトルを用いて参考情報(予め定められた第一閾値以上で合致している参考情報)を検索する方法を用いてもよい。なお、参考情報のベクトルも生成部50によって生成される。この際、固有名詞の削除を行う等、ベクトルに強い影響を与えるノイズを想定回答や参考情報から消すことも有益である。そして、得られた参考情報と、質問を回答部120に入力して、回答を得るようにしてもよい。また別の態様として、予め質問と参考情報の一つ以上を回答部120に入力し、得られた回答を想定回答としてもよい。そして、生成部50によって生成される当該想定回答のベクトルと類似する別の参考情報(予め定められた第一閾値以上で合致している参考情報)を検索してもよい。この際には、得られた別の参考情報と、質問を用いて、回答部120から回答を得ることになる。
【0029】
前述した想定回答に関しては評価部70による評価も行っておき、後述する第二閾値以上となる想定回答だけを用いるようにしてもよい。
【0030】
第二取得部30で取得された回答に対する正確性(正誤性)の判定を行う評価部70が設けられてもよい。評価部70は情報処理装置100に設けられてもよいし(図2及び図3参照)、情報処理装置100とは異なる外部装置に設けられてもよいし、情報処理装置100に評価部70の一部(図1の第一評価部71)が設けられ、別の評価部70(図1の第二評価部72)が情報処理装置100とは異なる外部装置に設けられてもよい(図1参照)。一例として、第一評価部71が回答の正確性の評価を行い、第二評価部72が流暢さの評価を行うようにしてもよい。
【0031】
評価部70は、回答部120から得られた回答と、記憶部60で記憶されている情報や検索部110で検索された情報との整合性が採れているかを評価することで、正確性(正誤性)の判定を行ってもよい(図4の工程Sd参照)。この際、回答と整合性が採れている情報が1例でも見つかれば、評価部70が高い評価を行うようにしてもよい。例えば、記憶部60で記憶されている情報、検索部110で検索された情報、質問とともに投入した参考情報等において、回答と合致する情報が1つでも見つかれば評価部70が高い評価を行い、回答と合致する情報が見つからなければ評価部70が低い評価を行うようにしてもよい。また複数の情報において、回答と整合しない情報が見つかった場合にも、評価部70が低い評価を行うようにしてもよい。また、記憶部60で記憶されている情報、検索部110で検索された情報、質問とともに投入した参考情報等のベクトルと、得られた回答のベクトルとの類似度を用いて、評価部70が評価を行うようにしてもよい。この際、最も高い類似度の値が評価値となってもよい。
【0032】
評価対象となる情報(記憶部60で記憶されている情報、検索部110で検索された情報、質問とともに投入した参考情報等)のベクトル(評価ベクトル)と、回答のベクトル(回答ベクトル)の各々は生成部50によって生成されることになる。評価部70で評価を行う際に用いる記憶部60で記憶されている情報や検索部110で検索された情報については、一定の大きさ(チャンク)に区切りベクトル化するようにしてもよい。この際、前述したように、HTMLや論文等の構造を利用しパラグラフ単位又は文単位になるように調整してもよい。なお参考情報に関しても、長さが長い場合には、一定の大きさ(チャンク)に区切りベクトル化するようにしてもよい。この態様は、評価部70に入力できる文字数に制限がある場合には特に有益である。評価対象となる情報(記憶部60で記憶されている情報、検索部110で検索された情報、質問とともに投入した参考情報等)を分割する際には、意味的整合性を壊さないため一定範囲のオーバーラップを設け、文が成立する単位で分割するようにしてもよい。
【0033】
また、評価対象となる情報(記憶部60で記憶されている情報、検索部110で検索された情報、質問とともに投入した参考情報等)を要約した上で、要約後の情報と回答とを用いて、正確性(正誤性)に関する評価を評価部70が行うようにしてもよい。要約時には、固有名詞や数字が評価の重要ポイントになることが考えられることから、回答文に含まれる固有名詞や数字を残すようしてもよい。この際にも、要約後の内容に対するベクトルを生成部50が生成し、当該ベクトルと回答によるベクトルとの類似度を用いた評価が第二閾値以上となっているかを評価部70が評価してもよい。
【0034】
評価部70での評価が終わった後で、出力部80によって回答が出力され、ユーザ端末200で表示されるようにしてもよい(図4の工程Se参照)。
【0035】
評価部70による評価結果の一例を図5で示す。図5の「プロンプト」が質問内容であり、「取得応答」が回答内容である。図5の「毛利衛さんではない」及び「API公開されており不正確」というコメントは、それぞれの正確性が低評価になっている理由を説明したものである。
【0036】
回答部120にユーザの入力した質問だけを入力した場合には、正確性の低い情報が回答として得られることが多いが、本実施の形態のように、参考情報を質問とともに回答部120に入力することで、正確性の高い情報を得ることができる。
【0037】
図5で示すように、評価部70は評価結果をスコアで示し、当該スコアが出力部80で出力されて、ユーザ端末200で表示されるようにしてもよい。このような態様を採用した場合には、ユーザは回答内容がどの程度信頼できるのかを把握することができる。スコアの出し方の一例としては、前述したように、評価対象となる情報(記憶部60で記憶されている情報、検索部110で検索された情報、質問とともに投入した参考情報等)のベクトルと、得られた回答のベクトルとの類似度を用いるようにしてもよい。
【0038】
回答部120によって出力される複数の回答がユーザ端末200で表示されるようにしてもよい。この場合に、前述したように、ユーザ端末200でスコアが表示される場合には、回答の各々の信頼度をユーザが把握した上で、回答の各々を捉えることができる。複数の回答がユーザ端末200で表示される場合には、回答が一覧で表示されるようにしてもよいし、表示画面をスワイプやフリックすることで回答が順次表示されるようにしてもよい。
【0039】
また、評価部70によって得られた1又は複数の回答の評価が第二閾値以上にならない場合には、別の参考情報を取得したり、別の元情報から1又は複数の参考情報を新たに作成したりした上で、改めて1又は複数の回答を取得するようにしてもよい。そして、評価部70による回答の評価が第二閾値以上になるまで、このような作業を自動で繰り返し行うようにしてもよい(図6の工程S30参照)。このような態様を採用することで、あくまでも正確性の高い回答を自動で取得できる点で有益である。
【0040】
評価部70は、第二取得部30で取得された回答の流暢さの評価も行ってもよい。この場合には、回答の正確性(信頼度)に加え、回答の流暢さも評価の対象となる。この場合にも、前述したように、別の参考情報を取得したり、別の元情報から1又は複数の参考情報を新たに作成したりした上で、改めて1又は複数の回答を取得するようにしてもよい。そして、評価部70による回答の評価が第二閾値以上になるまで、このような作業を自動で繰り返し行うようにしてもよい(図6の工程S30参照)。このような態様を採用することで、正確性が高く、かつ流暢な回答を自動で取得できる。
【0041】
評価部70は機械学習機能を有し、学習用の回答と当該回答に対する評価とを用いて、評価用モデルが生成されてもよい。回答の正確性に関しては、入力された学習用の回答と当該回答に対する正確性に関する評価とを用いて正確性モデルが生成されてもよい。回答の流暢さに関しては、入力された学習用の回答と当該回答に対する流暢さに関する評価とを用いて流暢さモデルが生成されてもよい。正確性モデル及び流暢さモデルは記憶部60に記憶されており、定期的に更新されるようにしてもよい。正確性モデルや流暢さモデルを実際に使用し、出力された評価値が管理者によって書き換えられることで、評価部70が正確性モデルや流暢さモデルを更新するようにしてもよい。場合によっては、ユーザが正確性モデルや流暢さモデルを実際に使用し、出力された評価値がユーザによって書き換えられることで、評価部70が正確性モデルや流暢さモデルを更新するようにしてもよい。
【0042】
回答の正確性と回答の流暢さを評価対象とする場合には、回答の正確性と回答の流暢さの各々に対して重みづけを行って、評価部70が評価するようにしてもよい。重みの決定は、管理者が行ってもよいし、ユーザがユーザ端末200から自由に設定できるようにしてもよい。
【0043】
外部に設けられた評価部70の一つ(第二評価部72)として、例えばUniEvalを用いるようにしてもよい。UniEvalを用いることで、文章が流暢かどうか、文章に一貫性があるかどうか、入力された質問や参考情報との一貫性があるかどうか、理解しやすいかどうか等について評価することができる。このように外部に設けられた評価部70を利用する場合には、出力部80が回答部120から回答を第二評価部72に入力し、当該回答の流暢さに関する第二評価部72による評価結果を受付部10が受領するようにしてもよい。
【0044】
情報処理の方法の一例について、図6を用いて説明する。
【0045】
ユーザ端末200の操作部210から質問が文字や音声で入力されると、受付部10によって質問が受け付けられる(工程S1)。
【0046】
受付部10で質問が受け付けられると、第一取得部20が検索部110に当該質問を入力し(工程S2)、検索結果を取得する(工程S3)。この際、検索部110は、情報処理装置100とは異なる検索エンジンを用いてもよいし、記憶部60に記憶されている情報を検索するようにしてもよい(図1参照)。また検索部110が情報処理装置100に設けられており、当該検索部110が情報処理装置100の一部を構成する記憶部60に記憶されている情報を検索するようにしてもよい(図2及び図3参照)。
【0047】
次に、第一取得部20は、質問に関連した参考情報を複数取得したり、検索結果である元情報を分解して複数の参考情報(事例情報)を生成したりする(工程S4)。
【0048】
次に、生成部50が質問ベクトルと複数の参考情報の各々に対して生成された参考情報ベクトルとを生成する。そして、第二取得部30が、質問ベクトルと、複数の参考情報の各々に対して生成された参考情報ベクトルとを比較し、予め定められた第一閾値以上で合致している1又は複数の参考情報を選定する(工程S10)。
【0049】
次に、第二取得部30が、選定された1又は複数の参考情報と質問とを回答部120に入力し(工程S20)、回答部120から1又は複数の回答を取得する(工程S21)。この際、第二取得部30が、参考情報と質問とを同時に回答部120に入力してもよいし、回答部120がチャットボットとなっている場合には、第二取得部30が、まずは質問を回答部120に入力してから、次の入力のタイミングで参考情報を回答部120に入力するようにしてもよい。
【0050】
次に、評価部70によって第二取得部30で取得された回答に対する正確性及び流暢さを評価する(工程S25)。ここで、回答の評価が第二閾値以上となっていれば、その回答を出力部80が出力し、表示部220で回答が表示される。この際、複数の回答の評価が第二閾値以上となっている場合には、最も評価値の高い回答を出力部80が出力し、表示部220で表示されるようにしてもよい。また、このような態様ではなく、複数の回答をそのスコアとともに表示部220で表示されるようにしてもよい。他方、評価が第二閾値以上となる回答が1つもない場合には、工程S2から工程S30までを再び行い、評価が第二閾値以上になる回答が得られるまで、以上の工程を繰り返してもよい。この際、第一取得部20が質問を検索部110に入力し、まだ用いていない参考情報を自動で選択するようにしてもよい。また質問を入力した際の検索結果を記憶部60が記憶しており、まだ用いていない検索結果(参考情報)に第一取得部20が自動でアクセスするようにしてもよい。この場合には、工程S2から工程S30までではなく、工程S3から工程S30までが再び行われることになる。
【0051】
本実施の形態の受付部10、出力部80、第一取得部20、第二取得部30、生成部50等の各部材は、一つ又は複数のICチップ又は電子モジュール等で実現されてもよいし、回路構成によって実現されてもよい。また、受付部10、出力部80、第一取得部20、第二取得部30、生成部50等の2以上の「部」が一つの制御ユニットによって実現されてもよい。なお、検索部110や回答部120が情報処理装置100に設けられている場合には、これら検索部110や回答部120も含めて、一つ又は複数のICチップ又は電子モジュール等で実現されてもよいし、回路構成によって実現されてもよいし、2以上の「部」が一つの制御ユニットによって実現されてもよい。
【0052】
上述した実施の形態の記載及び図面の開示は、特許請求の範囲に記載された発明を説明するための一例に過ぎず、上述した実施の形態の記載又は図面の開示によって特許請求の範囲に記載された発明が限定されることはない。また、出願当初の請求項の記載はあくまでも一例であり、明細書、図面等の記載に基づき、請求項の記載を適宜変更することもできる。
【符号の説明】
【0053】
10 受付部
20 第一取得部
30 第二取得部
50 生成部
60 記憶部
70 評価部
80 出力部
100 情報処理装置
110 検索部
120 回答部
【要約】
【課題】質疑応答集を別途作成する必要がなく、受け付けた質問に対する回答を取得できる情報処理装置等を提供する。
【解決手段】情報処理装置100は、質問を受け付ける受付部10と、前記質問に関連した参考情報を検索部から取得又は検索部から得た情報に基づいて生成する第一取得部20と、前記第一取得部20によって取得された参考情報と前記質問を用いて、回答部10に入力を行い、当該入力に対する回答を取得する第二取得部30と、を有する。
【選択図】 図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6