(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-20
(45)【発行日】2024-11-28
(54)【発明の名称】駐車スペースを検出するための画像セマンティックセグメンテーション
(51)【国際特許分類】
G08G 1/16 20060101AFI20241121BHJP
G06T 7/00 20170101ALI20241121BHJP
G06T 7/11 20170101ALI20241121BHJP
【FI】
G08G1/16 C
G06T7/00 650A
G06T7/00 350C
G06T7/11
(21)【出願番号】P 2023540010
(86)(22)【出願日】2021-12-23
(86)【国際出願番号】 US2021073097
(87)【国際公開番号】W WO2022147417
(87)【国際公開日】2022-07-07
【審査請求日】2023-06-29
(32)【優先日】2020-12-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】522165131
【氏名又は名称】コンチネンタル オートノマス モビリティ ユーエス,エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】Continental Autonomous Mobility US, LLC
【住所又は居所原語表記】One Continental Drive, Auburn Hills, MI 48326, United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】ジュリアン イプ
(72)【発明者】
【氏名】エドゥアルド ホセ ラミレス リャノス
(72)【発明者】
【氏名】シン ユー
(72)【発明者】
【氏名】ディーレン ヴァーマ
(72)【発明者】
【氏名】アンドリュー フィリップ ボールダック
【審査官】西畑 智道
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-147629(JP,A)
【文献】米国特許第10867192(US,B1)
【文献】中国特許出願公開第110706509(CN,A)
【文献】特開2012-153324(JP,A)
【文献】特開2019-066333(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08G 1/00-99/00
G01C 21/00-21/36
G01C 23/00-25/00
G06T 7/00
G06T 7/11
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車両用の自動駐車システムであって、
車両の付近の画像を取得する少なくとも1つのカメラと、
前記車両の付近のオブジェクトを検出する少なくとも1つのセンサアレイと、
コントローラと、
を備えており、
前記コントローラは、前記少なくとも1つのカメラによって取得された前記画像から、取得された前記画像内で識別されたラベル付けされた特徴を含んでいる、前記車両の付近のエリアのマスクを生成し、生成された前記マスクを、前記少なくとも1つのセンサアレイからの情報を用いて生成された占有グリッド上に投影するように構成されており、
前記コントローラは、生成された前記マスク内に規定されている空きスペースに応じて駐車スペースの位置を特定するように構成されて
おり、
前記コントローラは、生成された前記マスク内のオブジェクトのエッジを検出して、駐車スペースのサイズを規定するようにさらに構成されており、
エッジの前記検出は、駐車スポット内の駐車車両の水平方向のエッジおよび駐車スペースマーカーの水平方向のエッジを検出することを含み、
前記コントローラは、前記駐車車両の検出された前記水平方向のエッジと、前記駐車スペースマーカーの前記水平方向のエッジとに基づいて、規定された駐車スペースを横切るベストラインを規定するように構成されている、
自動駐車システム。
【請求項2】
前記コントローラは、取得された前記画像内の特徴にラベルを付けるように構成されているニューラルネットワークを含んで
いる、請求項1記載の自動駐車システム。
【請求項3】
前記コントローラは、前記車両の反対側の前記ベストラインの側のフリースペースの検出に応じて、駐車スペースがフリーであることを決定するようにさらに構成されている、請求項
1または2記載の自動駐車システム。
【請求項4】
前記コントローラは、
前記駐車スペースが空いている確率を関連付け、前記車両を駐車するための所定の確率を有する前記駐車スペースを選択するようにさらに構成されている、請求項
3記載の自動駐車システム。
【請求項5】
前記コントローラは、
生成された前記マスクが前記占有グリッド上に投影された後、前記占有グリッドから決定された寸法を使用して、前記駐車スペースのサイズを決定するようにさらに構成されている、請求項
4記載の自動駐車システム。
【請求項6】
前記コントローラは、前記車両を前記駐車スペースに誘導するために決定された経路の目的点として利用される前記駐車
スペースの中心を選択するようにさらに構成されている、請求項
5記載の自動駐車システム。
【請求項7】
前記コントローラは、生成された前記マスク内に、目に見える駐車マーカーが存在しないことに応じて、車両の運転者による選択に基づいて前記駐車スペースを規定するように構成されている、請求項1記載の自動駐車システム。
【請求項8】
自動運転車両用の駐車スペースを検出する方法であって、
車両の付近のエリアの画像を取得するステップと、
取得された前記画像内で識別されたラベル付けされた特徴を含んでいる、前記車両の付近の前記エリアのマスクを生成するステップと、
生成された前記マスク内のフリースペースを前記車両の駐車スペースとして規定するステップと、
前記車両の付近の前記エリアの占有グリッド上に、生成された前記マスクを投影して、前記車両に対する前記駐車スペースの位置を特定するステップと、
を含
み、
生成された前記マスク内のフリースペースを規定する前記ステップは、生成された前記マスク内に、目に見える駐車マーカーが存在しないことに応じて、空いているエリアを駐車スペースとして選択するステップをさらに含む、
駐車スペースを検出する方法。
【請求項9】
駐車
スペースのサイズを規定するために、生成された前記マスク内のオブジェクトのエッジを検出するステップをさらに含む、請求項
8記載の、駐車スペースを検出する方法。
【請求項10】
オブジェクトのエッジを検出する前記ステップは、駐車スポット内の駐車車両の水平方向のエッジおよび駐車スペースマーカーの水平方向のエッジを検出するステップを含む、請求項
9記載の、駐車スペースを検出する方法。
【請求項11】
前記駐車車両の検出された前記水平方向のエッジと、前記駐車スペース
マーカーの前記水平方向のエッジとに基づいて、規定され
た駐車スペースを横切るベストラインを規定するステップをさらに含む、請求項
10記載の、駐車スペースを検出する方法。
【請求項12】
前記車両の反対側の前記ベストラインの側のフリースペースの検出に応じて、駐車スペースがフリーであることを決定するステップをさらに含む、請求項
11記載の、駐車スペースを検出する方法。
【請求項13】
駐車スペースが空いている確率を関連付けるステップと、前記車両を駐車するための所定の確率を有する前記駐車スペースを選択するステップとをさらに含む、請求項
12記載の、駐車スペースを検出する方法。
【請求項14】
生成された前記マスクが前記占有グリッド上に投影された後、前記占有グリッドから決定された寸法を使用して、前記駐車スペースのサイズを決定するステップをさらに含む、請求項
13記載の、駐車スペースを検出する方法。
【請求項15】
前記車両を前記駐車
スペースに移動させるための経路を規定するために前記駐車
スペースの中心を選択するステップをさらに含む、請求項
14記載の、駐車スペースを検出する方法。
【請求項16】
前記車両の付近のエリアの画像を取得する前記ステップは、前記車両の少なくとも1つのサイドミラーに配置されたカメラから画像を取得するステップをさらに含む、請求項
8記載の、駐車スペースを検出する方法。
【請求項17】
空いているエリアを選択する前記ステップは、車両の運転者に、前記空いているエリア内の位置を前記駐車スペースとして割り当てるように促すステップをさらに含む、請求項
8記載の、駐車スペースを検出する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は自動運転システムに関し、特に、適切な駐車スペースを検出するためのシステムに関する。
【0002】
背景
自動運転車両は、さまざまなセンサおよび通信デバイスから収集した情報を利用する。このようなデバイスには、GPS、レーダー、ライダー、カメラの他、車両の動作を測定するセンサが含まれる。車両を駐車するには、駐車スペースを他の空きスペースと区別する必要がある。自動運転車両にとって、車両の付近の環境の画像内の空きスペースをセンシングすることは困難な作業である。
【0003】
本明細書で提供される背景説明は、本開示のコンテキストを一般的に示すことを目的としている。この背景セクションに記載されている範囲で、現在名前が挙げられている発明者の著作および出願時に先行技術として認定されない可能性がある記載の態様は、本開示に対する先行技術として、明示的にも黙示的にも認められない。
【0004】
概要
本開示の例示的な実施形態による、自動車両用の自動駐車システムは、とりわけ、車両の付近の画像を取得する少なくとも1つのカメラと、車両の付近のオブジェクトを検出する少なくとも1つのセンサアレイと、コントローラとを含んでおり、このコントローラは、少なくとも1つのカメラによって取得された画像から、取得された画像内で識別されたラベル付けされた特徴を含んでいる、車両の付近のエリアのマスクを生成し、生成されたマスクを、少なくとも1つのセンサアレイからの情報を用いて生成された占有グリッド上に投影するように構成されており、ここでこのコントローラは、生成されたマスク内に規定されている空きスペースに応じて駐車スペースの位置を特定するように構成されている。
【0005】
上述の自動駐車システムの別の例示的な実施形態では、コントローラは、取得された画像内の特徴にラベルを付けるように構成されているニューラルネットワークを含んでおり、生成されたマスク内のオブジェクトのエッジを検出して、駐車スペースのサイズを規定するようにさらに構成されている。
【0006】
上述の自動駐車システムのいずれかの別の例示的な実施形態では、エッジの検出は、駐車スペース内の駐車車両の水平方向のエッジおよび駐車スペースマーカーの水平方向のエッジを検出することを含む。
【0007】
上述の自動駐車システムのいずれかの別の例示的な実施形態では、コントローラは、駐車車両の検出された水平方向のエッジと、駐車スペースの水平方向のエッジとに基づいて、規定された駐車スペースを横切るベストラインを規定するように構成されている。
【0008】
上述の自動駐車システムのいずれかの別の例示的な実施形態では、コントローラは、車両の反対側のベストラインの側のフリースペースの検出に応じて、駐車スペースがフリーであることを決定するようにさらに構成されている。
【0009】
上述の自動駐車システムのいずれかの別の例示的な実施形態では、コントローラは、駐車スペースが空いている確率を関連付け、車両を駐車するための所定の確率を有する駐車スペースを選択するようにさらに構成されている。
【0010】
上述の自動駐車システムのいずれかの別の例示的な実施形態では、コントローラは、マスクが占有グリッド上に投影された後、占有グリッドから決定された寸法を使用して、駐車スペースのサイズを決定するようにさらに構成されている。
【0011】
上述の自動駐車システムのいずれかの別の例示的な実施形態では、コントローラは、車両を駐車スペースに誘導するために決定された経路の目的点として利用される駐車スポットの中心を選択するようにさらに構成されている。
【0012】
上述の自動駐車システムのいずれかの別の例示的な実施形態では、コントローラは、生成されたマスク内に、目に見える駐車マーカーが存在しないことに応じて、車両の運転者による選択に基づいて駐車スペースを規定するように構成されている。
【0013】
本開示の別の例示的な実施形態による、自動運転車両用の駐車スペースを検出する方法は、とりわけ、車両の付近のエリアの画像を取得すること、取得された画像内で識別されたラベル付けされた特徴を含んでいる、車両の付近のエリアのマスクを生成すること、生成されたマスク内のフリースペースを車両の駐車スペースとして規定すること、および車両の付近のエリアの占有グリッド上に、生成されたマスクを投影して、車両に対する駐車スペースの位置を特定することを含んでいる。
【0014】
駐車スペースを検出する上述の方法の別の実施形態では、駐車スポットのサイズを規定するために、生成されたマスク内のオブジェクトのエッジが検出される。
【0015】
駐車スペースを検出する上述の方法のいずれかの別の実施形態では、オブジェクトのエッジの検出は、駐車スポット内の駐車車両の水平方向のエッジおよび駐車スペースマーカーの水平方向のエッジを検出することを備えている。
【0016】
駐車スペースを検出する上述の方法のいずれかの別の実施形態は、駐車車両の検出された水平方向のエッジと、駐車スペースの水平方向のエッジとに基づいて、規定された駐車スペースを横切るベストラインを規定することを備えている。
【0017】
駐車スペースを検出する上述の方法のいずれかの別の実施形態は、車両の反対側のベストラインの側のフリースペースの検出に応じて、駐車スペースがフリーであることを決定することを備えている。
【0018】
駐車スペースを検出する上述の方法のいずれかの別の実施形態は、駐車スペースが空いている確率を関連付けること、および車両を駐車するための所定の確率を有する駐車スペースを選択することを備えている。
【0019】
駐車スペースを検出する上述の方法のいずれかの別の実施形態は、マスクが占有グリッド上に投影された後、占有グリッドから決定された寸法を使用して、駐車スペースのサイズを決定することをさらに備えている。
【0020】
駐車スペースを検出する上述の方法のいずれかの別の実施形態は、車両を駐車スポットに移動させるための経路を規定するために駐車スポットの中心を選択することを備えている。
【0021】
駐車スペースを検出する上述の方法のいずれかの別の実施形態では、車両の付近のエリアの画像の取得は、車両の少なくとも1つのサイドミラーに配置されたカメラから画像を取得することをさらに備えている。
【0022】
駐車スペースを検出する上述の方法のいずれかの別の実施形態では、取得された画像内のフリースペースの規定は、生成されたマスク内に、目に見える駐車マーカーが存在しないことに応じて、空いているエリアを駐車スペースとして選択することをさらに備えている。
【0023】
駐車スペースを検出する上述の方法のいずれかの別の実施形態では、空いているエリアの選択は、車両の運転者に、空いているエリア内の位置を駐車スペースとして割り当てるように促すことをさらに備えている。種々異なる例は図示された特定のコンポーネントを有しているが、本開示の実施形態はそれらの特定の組み合わせに限定されない。ある例のコンポーネントまたは特徴の一部を、別の例の特徴またはコンポーネントと組み合わせて使用することが可能である。
【0024】
本明細書において開示されるこれらの特徴および他の特徴は、以降の明細書および図面から最も良く理解することができ、以降は簡単な説明である。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】自動運転システムの例示的な駐車スペースシステムを含んでいる車両の概略図を示す図である。
【
図2】画像を補足し、オブジェクトにラベルを付ける、駐車場内の例示的な車両の概略図を示す図である。
【
図3】ラベル付けされたオブジェクトを伴う、例示的な画像の概略図を示す図である。
【
図4】識別されたベストラインを伴う、例示的な画像の概略図を示す図である。
【
図5】占有グリッドに適用されたマスクおよび識別された利用可能な駐車スペースの概略図を示す図である。
【
図6】マーカーが付けられていない、空いているエリア内の選択されたエリアの概略図を示す図である。
【0026】
詳細な説明
図1を参照すると、自動運転システム26によって利用される情報を提供する例示的な駐車スペース検出システム28を含んでいる車両20が概略的に示されている。駐車スペース検出システム28は、サイドカメラ24およびフロントカメラ40を使用して、車両20の付近の画像を捕捉する。例示的なニューラルネットワーク34などの人工知能アルゴリズムは、画像を分析し、画像内で検出されたオブジェクトにラベルを適用する。次に、ラベル付けされた画像が、車両の付近で検出されたオブジェクトの占有グリッド上に投影され、空いている駐車スペースが識別される。占有グリッドは、レーダーデバイス22などの車両上の他のセンサアレイとともにカメラ24,40からの情報を用いて生成され得る。理解されるように、本開示の意図の範囲内で他のセンサデバイスが利用され得る。
【0027】
駐車スペース検出システム28および運転システム26は、開示された方法およびアルゴリズムを実行するように構成されているコントローラ30の一部である。例示的なコントローラは、処理デバイス32と、メモリ36と、ニューラルネットワーク34の形態の人工知能アルゴリズムとを含んでいる。ニューラルネットワーク34は一例として開示されているが、他の人工知能アルゴリズムに従って動作する他の画像認識システムおよび画像認識方法も、本開示の意図の範囲内で実装され得る。
【0028】
コントローラ30、処理デバイス32およびメモリデバイス36は概略的に示されており、全体的な車両コントローラの一部または自動運転システム26専用のコントローラであってよい。コントローラ30および処理デバイス32は、ソフトウェア、特にメモリ36内に格納されているソフトウェアを実行するためのハードウェアデバイスであってよい。処理デバイス32は、カスタムメイドのプロセッサまたは市販のプロセッサ、中央処理装置(CPU)、コンピューティングデバイスに関連付けられたいくつかのプロセッサのうちの補助プロセッサ、(マイクロチップまたはチップセットの形態の)半導体ベースのマイクロプロセッサまたは一般にソフトウェア命令を実行するための任意のデバイスであってよい。
【0029】
メモリ36は、揮発性メモリ要素(たとえば、ランダムアクセスメモリ(DRAM、SRAM、SDRAM、VRAMなどのRAM))および/または不揮発性メモリ要素の任意の1つまたは組み合わせを含んでいてよい。さらに、メモリ36には、電子的な媒体、磁気的な媒体、光学的な媒体および/または他の種類の記憶媒体が組み込まれていてよい。メモリが分散アーキテクチャを有していてもよいことに留意されるべきであり、ここではさまざまなコンポーネントが互いに離れて配置されているが、プロセッサによってアクセス可能である。
【0030】
メモリ36内のソフトウェアは、1つまたは複数の別個のプログラムを含んでいてよく、各プログラムは、開示された論理機能および動作を実装するための実行可能命令の順序付きリストを含んでいる。ソフトウェアとして実現されるシステムコンポーネントは、ソースプログラム、実行可能なプログラム(オブジェクトコード)、スクリプト、または実行される一連の命令を備えているその他のエンティティとして解釈されてもよい。ソースプログラムとして構築される場合、このプログラムはコンパイラ、アセンブラ、インタプリタなどを介して翻訳され、これはメモリ内に含まれる場合もあれば含まれない場合もある。
【0031】
システムI/Oインターフェースに結合され得る入力/出力デバイス(図示せず)には、たとえば、キーボード、マウス、スキャナ、マイクロフォン、カメラ、近接デバイスなどの入力デバイスが含まれ得るが、これらに限定されない。さらに、入力/出力デバイスには、たとえばプリンタ、ディスプレイなどの出力デバイスが含まれ得るが、これらに限定されない。最後に、入力/出力デバイスには、たとえば、変調器/復調器(モデム;別のデバイス、システム、またはネットワークにアクセスするため)、無線周波数(RF)トランシーバまたはその他のトランシーバ、電話インターフェース、ブリッジ、ルーターなどの、インプットおよびアウトプットの両方として通信するデバイスがさらに含まれ得るが、これらに限定されない。
【0032】
駐車スペース検出システム28が動作しているとき、プロセッサ32は、メモリ36内に格納されているソフトウェアを実行し、メモリ36との間でデータを通信し、ソフトウェアに従ってシステム28の動作を全般的にコントロールするように構成されていてよい。メモリ内のソフトウェアは、全体または一部がプロセッサによって読み取られ、おそらくプロセッサ内にバッファされてから実行される。
【0033】
引き続き
図1を参照しながら
図2を参照すると、コントローラ30は、カメラ24,40によって取得された画像から、車両20の付近のエリアのマスクを生成するように構成されている。コントローラ30はさらに、取得された画像内の特徴にラベルを割り当てるように構成されている。この例では、画像内のオブジェクトはニューラルネットワーク34を利用して識別される。理解されるように、他の画像認識アルゴリズムおよび画像認識システムも利用でき、本開示の意図の範囲内である。捕捉された画像は、後に占有グリッド上に投影されるマスクを生成するために使用される。
【0034】
図2は、駐車スペース内に駐車されている他の車両44および空きスペース48を含んでいる駐車場42内の車両20を概略的に示している。この例では、空きスペース48は、駐車マーカー46の間に配置されている。
図2に示された図は、カメラ24,40から得られた情報の、鳥瞰図への視覚的な投影である。この例では、サイドミラー24の1つがフロントビューカメラ40とともに画像を捕捉するために利用される。
【0035】
捕捉された画像は、シーン、このケースでは、車両44、スペース48およびマーカー46を備える駐車場のマスクを作成するために利用される。画像は、ニューラルネットワーク34を利用してラベル付けされる。
【0036】
この開示された例では、トレーラー38が車両20に連結されている。トレーラー38の存在はコントローラ30によって認識され、トレーラー38を含んでいる車両構成に基づいて適切な駐車エリアが評価される。例示的なシステムおよび方法は、この例に示されているように、トレーラーの存在を含んでいる車両構成に基づいて、車両の駐車に適した空きスペースを検出するように動作する。
【0037】
図3を参照すると、画像は、50で概略的に示されるマスクを生成するために利用される。マスク50は、車両44、マーカー46およびスペース48のラベルを含んでいる。マスク50内のオブジェクトのラベル付けは、後に占有グリッド上に投影されるマスク50の規定における最初のステップである。
【0038】
図4を参照すると、実際に駐車スペースである空きスペースと駐車スペースではない空きスペースとを見分けるために、画像内の特徴を識別することによってマスク50にさらにラベルが付けられる。ここで開示された例では、58で示される車両44のエッジが識別される。各マーカー46の前方エッジ56も識別される。エッジ58および56は前方であり、車両20に最も近く、これらは、空きスペースのどの部分が駐車スペースであり、どの部分が駐車場42を通る通路の一部であるかを示す。この例では、エッジ58および56は、ベストライン52を生成するための点を提供する。例示的なベストライン52は、識別されたエッジを通して作成された水平線である。理解されるように、他のエッジおよびライン方向を利用して、他の駐車スペースの向きおよび構成に対処することができる。この例では、ベストライン52は、駐車スペース48である空きスペースと、54で示されている、駐車スペースではない空きスペースとを区別するために利用される。この例では、コントローラ30は、車両20の反対側のベストライン52の側の空きスペース48を駐車スペースとして認識するように構成されている。ベストライン52の同じ側にある空きスペースは駐車スペースではないと識別される。
【0039】
ベストライン52は、車両20がスポット48内に収まるかどうかをシステムが確認できるように、フリースペース48のサイズを決定するためにも利用される。
【0040】
図5を参照すると、次に、マスク50が、60で概略的に示される占有グリッド上に投影される。マスク50を占有グリッド60上に投影すると、62で示されるような、空いている駐車スペースが、現実世界において車両の付近の位置に配置される。理解されるように、マスク50は捕捉された画像に対するラベルを含んでおり、占有グリッド60は画像内で識別されたオブジェクトおよび特徴に対する現実世界の相関関係を含んでいる。占有グリッド60上に投影されるマスク50は、少なくともベストライン52および空きスペース識別を含むだろう。車両44などの他のラベルも占有グリッド60上に投影されてよい。占有グリッド60は、二次元グリッドまたは三次元グリッドとして実装され得る。マスク50は、二次元グリッドまたは三次元グリッドのいずれかに適合するように変更されるだろう。
【0041】
マスク50が占有グリッド60上に投影されると、候補の駐車スペース62が識別され、自動運転システム26によって使用されるスポットにおいて中心線64が規定される。自動運転システム26は、この情報を使用して、車両をスペース62に入れるための経路を規定する。
【0042】
図6を参照すると、開示された方法およびシステムは、駐車マーカーまたは他の車両が存在しないエリアでも動作可能である。
図6は、キャンプ場または駐車マーカーが利用されていない他のエリアに隣接し得る、空いているエリアの概略図である。このケースでは、ユーザは、駐車スペースを規定するオブジェクトのない、空いているエリア66の捕捉された画像上にボックス68を配置するように促されるだろう。ボックス68は、マスクを備える駐車スペースの規定を提供する。理解されるように、ボックス68が例として示されているが、本開示の意図の範囲内で任意の形状またはエリア選択特徴を利用することができる。したがって、適切な駐車スペースを決定するために、ニューラルネットワーク34に画像内のオブジェクトを使用させるのではなく、運転者が駐車のためのスペースを規定する。次に、ボックス68によって示された規定されたスペースが占有グリッド上に投影され、車両20をそのスペース内に移動させるための経路を生成するために利用される。
【0043】
したがって、開示された例示的な駐車スペース検出システム28は、セマンティックセグメンテーションを利用して、車両20上のカメラ24,40によって捕捉された画像からフリースペースおよび車両を検出する。画像内の特徴およびオブジェクトは、車両のエッジにおいてラベル付けされ、駐車マーカーが識別される。車両のエッジおよび駐車マーカーは、水平方向のベストライン52を規定するために使用される。空きスペースのラベルおよびベストライン52を含んでいる画像は占有グリッド上に投影され、これによって、車両20に対する空きスペースの方向が定められ、利用可能な、空いている駐車スペースが識別される。
【0044】
種々異なる非限定的実施形態が、特定のコンポーネントまたはステップを有するものとして例示されているが、本開示の実施形態は、それらの特定の組み合わせに限定されるものではない。非限定的実施形態のいずれかからのコンポーネントまたは特徴の一部を、他の非限定的実施形態のいずれかからの特徴またはコンポーネントと組み合わせて使用することが可能である。
【0045】
いくつかの図面を通して、同様の参照番号が対応するまたは同様の要素を識別することを理解されたい。これらの例示的な実施形態では特定のコンポーネント配置が開示および図示されているが、他の配置も本開示の教示から利益を得ることができることを理解されたい。
【0046】
上述の説明は、例示として解釈されるべきであり、いかなる限定的な意味も持たない。当業者であれば、特定の修正が本開示の範囲内に含まれる可能性があることを理解するであろう。これらの理由により、本開示の真の範囲および内容を決定するためには、以降の特許請求の範囲が検討される必要がある。