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特許7591671ロバストな静電放電を有するインターフェース回路
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-20
(45)【発行日】2024-11-28
(54)【発明の名称】ロバストな静電放電を有するインターフェース回路
(51)【国際特許分類】
   H03K 19/003 20060101AFI20241121BHJP
   H01L 21/822 20060101ALI20241121BHJP
   H01L 27/04 20060101ALI20241121BHJP
   H01L 27/06 20060101ALI20241121BHJP
   H02H 9/04 20060101ALI20241121BHJP
【FI】
H03K19/003 230
H01L27/04 H
H01L27/06 311B
H02H9/04 B
H02H9/04 Z
【請求項の数】 33
(21)【出願番号】P 2023579576
(86)(22)【出願日】2022-06-06
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-19
(86)【国際出願番号】 US2022032388
(87)【国際公開番号】W WO2023283009
(87)【国際公開日】2023-01-12
【審査請求日】2023-12-25
(31)【優先権主張番号】17/370,894
(32)【優先日】2021-07-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】595020643
【氏名又は名称】クゥアルコム・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】チェン、ウェン-イー
(72)【発明者】
【氏名】ジャリリゼイナリ、レザ
(72)【発明者】
【氏名】ダンディガル、スリーカー
(72)【発明者】
【氏名】チルララ、クリシュナ・チャイタニヤ
(72)【発明者】
【氏名】リンチ、グレゴリー
【審査官】市川 武宜
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2020/0219867(US,A1)
【文献】特開平05-291511(JP,A)
【文献】特開平06-244371(JP,A)
【文献】特開平11-191732(JP,A)
【文献】特開2011-155062(JP,A)
【文献】特開2002-141416(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/822
H01L 27/04
H01L 27/06
H02H 9/04
H03K 19/003
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
集積回路デバイス内の静電放電保護回路であって、
前記集積回路デバイスの入力/出力パッドに結合されるドレイン及び少なくとも1つの他のトランジスタを介して前記集積回路デバイス内の第1の電源のレールに結合されるソースを有するドライバトランジスタと、
前記入力/出力パッドを前記第1の電源の前記レールに結合する静電放電保護ダイオードと、
前記ドライバトランジスタのゲートを前記入力/出力パッド又は前記第1の電源の前記レールに結合するゲートプルトランジスタと、
を備える、静電放電保護回路。
【請求項2】
前記ドライバトランジスタの前記ゲートは、第2の電源によって電力供給されるプリドライバ回路によって提供される入力信号を受信するように構成される、請求項1に記載の静電放電保護回路。
【請求項3】
前記第1の電源の前記レールと前記第1の電源の接地基準レールとの間に結合されたクランプ回路
を更に備える、請求項1に記載の静電放電保護回路。
【請求項4】
前記クランプ回路は、前記ゲートプルトランジスタのゲートに制御信号を提供する、請求項3に記載の静電放電保護回路。
【請求項5】
前記ゲートプルトランジスタは、前記ドライバトランジスタの前記ゲートを前記第1の電源の前記レールに結合するように構成されるP型金属酸化膜半導体トランジスタであり、
前記ゲートプルトランジスタの前記ゲートは、第2の電源のレールに結合される、
請求項1に記載の静電放電保護回路。
【請求項6】
前記ゲートプルトランジスタは、前記ドライバトランジスタの前記ゲートを前記入力/出力パッドに結合するように構成されるP型金属酸化膜半導体トランジスタであり、
前記ゲートプルトランジスタの前記ゲートは、前記第1の電源の前記レール又は第2の電源のレールに結合される、
請求項1に記載の静電放電保護回路。
【請求項7】
前記ゲートプルトランジスタは、N型金属酸化膜半導体トランジスタを備える、請求項1に記載の静電放電保護回路。
【請求項8】
前記ゲートプルトランジスタは、静電放電事象中に、前記ドライバトランジスタの前記ゲートと前記入力/出力パッド又は前記第1の電源の前記レールとの間に低インピーダンス経路を提供するように構成される、請求項1に記載の静電放電保護回路。
【請求項9】
前記ゲートプルトランジスタは、前記集積回路デバイス内のドライバレイアウト内において割り当てられないトランジスタ又はダミートランジスタを備える、請求項1に記載の静電放電保護回路。
【請求項10】
前記ドライバトランジスタは、P型金属酸化膜半導体トランジスタを備える、請求項1に記載の静電放電保護回路。
【請求項11】
前記ドライバトランジスタは、N型金属酸化膜半導体トランジスタを備える、請求項1に記載の静電放電保護回路。
【請求項12】
装置であって、
集積回路デバイスの入力/出力パッドを駆動するための手段と、前記入力/出力パッドを駆動するための手段は少なくとも1つの他のトランジスタを介して前記集積回路デバイス内の第1の電源のレールに結合されるソースを有するドライバトランジスタを含む、
静電放電事象中に、前記入力/出力パッドにおいて受信された静電放電電流を前記第1の電源の前記レールに迂回させるための手段と、
前記静電放電事象中に、前記ドライバトランジスタのゲートを前記入力/出力パッドの電圧レベルに又は前記第1の電源の前記レールにプルするための手段と、前記ドライバトランジスタのゲートをプルするための手段は前記ドライバトランジスタの前記ゲートと前記入力/出力パッド又は前記第1の電源の前記レールとの間に結合されたゲートプルトランジスタを備える、
を備える、装置。
【請求項13】
前記ドライバトランジスタの前記ゲートは、第2の電源に対応する電圧領域において動作するプリドライバ回路によって提供される入力信号を受信するように構成される、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記第1の電源の前記レールと前記第1の電源の接地基準レールとの間に結合されたクランプ回路を含む、前記第1の電源の前記レールをクランプするための手段
を更に備える、請求項12に記載の装置。
【請求項15】
前記第1の電源の前記レールをクランプするための前記手段は、前記ゲートプルトランジスタのゲートに制御信号を提供するように構成される、請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記ゲートプルトランジスタを制御するための手段を更に備え、前記ゲートプルトランジスタは、前記ドライバトランジスタの前記ゲートを前記第1の電源の前記レールに結合するように構成されるP型金属酸化膜半導体トランジスタであり、前記ゲートプルトランジスタを制御するための前記手段は、前記ゲートプルトランジスタのゲートを第2の電源のレールに結合するように構成されるコネクタ又は抵抗を含む、請求項12に記載の装置。
【請求項17】
前記ゲートプルトランジスタを制御するための手段を更に備え、前記ゲートプルトランジスタは、前記ドライバトランジスタの前記ゲートを前記入力/出力パッドに結合するように構成されるP型金属酸化膜半導体トランジスタであり、前記ゲートプルトランジスタを制御するための前記手段は、前記ゲートプルトランジスタのゲートを前記第1の電源の前記レール又は第2の電源のレールに結合するように構成されるコネクタ又は抵抗を含む、請求項12に記載の装置。
【請求項18】
前記ゲートプルトランジスタは、N型金属酸化膜半導体トランジスタを備える、請求項12に記載の装置。
【請求項19】
前記ゲートプルトランジスタは、前記静電放電事象中に、前記ドライバトランジスタの前記ゲートと前記入力/出力パッドとの間に、又は前記第1の電源の前記レールに低インピーダンス経路を提供するように構成される、請求項12に記載の装置。
【請求項20】
静電放電電流を迂回させるための前記手段は、静電放電保護ダイオードを備える、請求項19に記載の装置。
【請求項21】
前記ゲートプルトランジスタは、前記集積回路デバイス内のドライバレイアウト内において割り当てられないトランジスタ又はダミートランジスタを備える、請求項12に記載の装置。
【請求項22】
前記ドライバトランジスタは、N型金属酸化膜半導体トランジスタを備える、請求項12に記載の装置。
【請求項23】
前記ドライバトランジスタは、P型金属酸化膜半導体トランジスタを備える、請求項12に記載の装置。
【請求項24】
集積回路デバイス内に静電放電保護を提供するための方法であって、
ドライバトランジスタのドレインを前記集積回路デバイスの入力/出力パッドに結合することと、
前記ドライバトランジスタのソースを少なくとも1つの他のトランジスタを介して前記集積回路デバイス内の第1の電源のレールに結合することと、
前記入力/出力パッドと前記第1の電源の前記レールとを結合するために静電放電保護ダイオードを使用することと、
前記ドライバトランジスタのゲートと前記入力/出力パッド又は前記第1の電源の前記レールとを結合するためにゲートプルトランジスタを使用することと、
を備える、方法。
【請求項25】
前記ドライバトランジスタの前記ゲートは、第2の電源に対応する電圧領域において動作するプリドライバ回路によって提供される入力信号を受信するように構成される、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記第1の電源の前記レールと前記第1の電源の接地基準レールとの間にクランプ回路を結合すること
を更に備える、請求項24に記載の方法。
【請求項27】
前記クランプ回路は、前記ゲートプルトランジスタのゲートに制御信号を提供するように構成される、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記ゲートプルトランジスタは、前記ドライバトランジスタの前記ゲートを前記第1の電源の前記レールに結合するように構成されるP型金属酸化膜半導体トランジスタであり、
前記ゲートプルトランジスタのゲートを第2の電源のレールに結合すること
を更に備える、請求項24に記載の方法。
【請求項29】
前記ゲートプルトランジスタは、前記ドライバトランジスタの前記ゲートを前記入力/出力パッドに結合するように構成されるP型金属酸化膜半導体トランジスタであり、
前記ゲートプルトランジスタの前記ゲートを前記第1の電源の前記レール又は第2の電源のレールに結合すること
を更に備える、請求項24に記載の方法。
【請求項30】
前記ゲートプルトランジスタは、N型金属酸化膜半導体トランジスタを備える、請求項24に記載の方法。
【請求項31】
静電放電事象中に、前記ドライバトランジスタの前記ゲートと前記入力/出力パッドとの間に、又は前記第1の電源の前記レールに低インピーダンス経路を提供するように前記ゲートプルトランジスタを構成すること
を更に備える、請求項24に記載の方法。
【請求項32】
前記ドライバトランジスタは、P型金属酸化膜半導体トランジスタを備える、請求項24に記載の方法。
【請求項33】
前記ドライバトランジスタは、N型金属酸化膜半導体トランジスタを備える、請求項24に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願に対する優先権の主張
[0001] 本特許出願は、2021年7月8日に米国特許商標庁に出願された係属中の非仮出願第17/370,894号の優先権及び利益を主張し、その内容全体は、以下に完全に記載されるかのように、かつすべての適用可能な目的のために、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
[0002] 本開示は、概して、集積回路のためのインターフェース回路に関し、より詳細には、集積回路デバイス(integrated circuit device)の帯電デバイスモデルのロバスト性(robustness)を向上させることができる静電放電保護回路(electrostatic discharge protection circuit)に関する。
【背景技術】
【0003】
[0003] 電子デバイス技術は、過去数年の間に爆発的な成長をとげてきた。例えば、セルラー通信技術及びワイヤレス通信技術の成長は、より良好な通信、ハードウェア、より大きいネットワーク、及びより信頼性のあるプロトコルによって加速されてきた。ワイヤレスサービスプロバイダは、現在、絶えず拡大する機能及びサービスをその顧客に提供し、情報、リソース、及び通信に対するかつてないレベルのアクセスをユーザに提供することができる。これらのサービス強化に歩調を合わせるために、モバイル電子デバイス(例えば、セルラーフォン、タブレット、ラップトップなど)は、これまでよりも強力かつ複雑になっている。連続的なサービス強化は、性能及びトランジスタ密度が増加し続ける集積回路(integrated circuit、IC)デバイスを提供することができるプロセス技術の進歩を必要とする。
【0004】
[0004] プロセス技術の進歩は、ICデバイスではトランジスタゲート長及び他のフィーチャサイズを低減させる傾向がある。ゲート長及びフィーチャサイズの縮小は、静電放電(electrostatic discharge、ESD)事象に対するICデバイスの感受性を増大させ得る。ICデバイスは、異なるタイプのESD事象中にインターフェース回路を保護することができるESD保護回路を含むことが多い。ICデバイスは、それらがESD保護に関する最低限の工業規格を満たすことを保証するために試験され得る。ICデバイス認定プロセスは、人体モデル(human-body model、HBM)に基づいて又はESD事象の帯電デバイスモデル(charged-device model、CDM)評価に基づいてESD事象に対するICデバイスの感受性を試験することを含み得る。いくつかのESD保護回路は、HBM又はCDMに基づく、又はそれらを使用して評価される。HBMは、電子デバイスへの人間の接触から生じる±1キロボルトのESD事象からの損傷に対するデバイスの感受性を特徴付けることを意図している。CDMは、直接接触帯電又は電界誘起帯電を通してICチップ又はパッケージに蓄積されたエネルギーの突然の放電に関連する±250ボルトのESD事象からの損傷に対するデバイスの感受性を特徴付けることを意図している。
【0005】
[0005] プロセスの最小フィーチャサイズの縮小を含む、大規模なICの設計及び半導体製造プロセスの特定の態様における変更は、ESD事象に対するICデバイスの新たな又は異なる感受性を生み出す可能性がある。したがって、ICインターフェース回路のためのESD保護の改善の継続的な必要性がある。
【発明の概要】
【0006】
[0006] 本開示の特定の態様は、複数の電圧領域を採用するICデバイスを含むいくつかのICデバイス内に強化されたESD保護回路を提供することができるシステム、装置、方法、及び技法に関する。本明細書で開示されるいくつかの例は、IC内のインターフェース回路に適用可能である。本明細書で開示されるいくつかの例は、ICデバイスの特定のコア特徴を実装するために使用される低電圧領域と、デバイスの入力及び出力(I/O)のために使用されるより高い電圧領域との間の境界における回路の保護に適用可能である。
【0007】
[0007] 本開示の一態様では、ESD保護回路は、ICデバイスのI/Oパッドに結合されるドレイン(drain)及びICデバイス内の第1の電源(first power supply)のレール(rail)に結合されるソース(source)を有するドライバトランジスタ(driver transistor)と、I/Oパッドを第1の電源のレールに結合するESD保護ダイオードと、ドライバトランジスタのゲート(gate)をI/Oパッド又は第1の電源のレールに結合するゲートプルトランジスタ(gate pull transistor)と、を含む。
【0008】
[0008] 本開示の一態様では、装置は、ICデバイスのI/Oパッドを駆動するための手段であって、ICデバイス内の第1の電源のレールにそのソースによって結合されたドライバトランジスタを含む、I/Oパッドを駆動するための手段と、ESD事象中に、I/Oパッドにおいて受信された静電放電電流(electrostatic discharge current)を第1の電源のレールに迂回させるための手段と、ESD事象中に、ドライバトランジスタのゲートをI/Oパッドの電圧レベルに又は第1の電源のレールにプルするための手段であって、ドライバトランジスタのゲートとI/Oパッド又は第1の電源のレールとの間に結合されたゲートプルトランジスタを含む、ドライバトランジスタのゲートをプルするための手段と、を含む。
【0009】
[0009] 本開示の一態様では、ICデバイス内にESD保護を提供するための方法は、ドライバトランジスタのドレインをICデバイスのI/Oパッドに結合することと、ドライバトランジスタのソースをICデバイス内の第1の電源のレールに結合することと、I/Oパッドと第1の電源のレールとを結合するためにESD保護ダイオードを使用することと、ドライバトランジスタのゲートとI/Oパッド又は第1の電源のレールとを結合するためにゲートプルトランジスタを使用することと、を含む。
【0010】
[0010] 特定の例では、ドライバトランジスタのソースは、少なくとも1つの他のトランジスタを介して第1の電源のレールに結合される。ドライバトランジスタのゲートは、第2の電源(second power supply)によって電力供給されるプリドライバ回路(pre-driver circuit)によって提供される入力信号(input signal)を受信するように構成され得る。
【0011】
[0011] いくつかの例では、クランプ回路(clamp circuit)は、第1の電源のレールと第1の電源の接地基準レール(ground reference rail)との間に結合される。クランプ回路は、ゲートプルトランジスタのゲートに制御信号(control signal)を提供する。
【0012】
[0012] いくつかの例では、ゲートプルトランジスタは、ドライバトランジスタのゲートを第1の電源のレールに結合するように構成されるP型金属酸化膜半導体トランジスタ(P-type metal-oxide-semiconductor)である。ゲートプルトランジスタのゲートは、第2の電源のレールに結合され得る。
【0013】
[0013] いくつかの例では、ゲートプルトランジスタは、P型金属酸化膜半導体トランジスタである。一例では、ゲートプルトランジスタは、ドライバトランジスタのゲートを第1の電源のレールに結合するように構成され、ゲートプルトランジスタのゲートは、第2の電源のレールに結合され得る。別の例では、ゲートプルトランジスタは、ドライバトランジスタのゲートをI/Oパッドに結合するように構成され、ゲートプルトランジスタのゲートは、第1の電源のレール又は第2の電源のレールに結合され得る。
【0014】
[0014] いくつかの例では、ゲートプルトランジスタは、N型金属酸化膜半導体トランジスタ(N-type metal-oxide-semiconductor transistor)である。ドライバトランジスタは、P型金属酸化膜半導体トランジスタであっても、あるいは、N型金属酸化膜半導体トランジスタであってもよい。
【0015】
[0015] いくつかの例では、ゲートプルトランジスタは、ESD事象中に、ドライバトランジスタのゲートとI/Oパッド又は第1の電源のレールとの間に低インピーダンス経路(low impedance path)を提供するように構成される。
【0016】
[0016] いくつかの例では、ゲートプルトランジスタは、ICデバイス内のドライバレイアウト(driver layout)内のダミートランジスタ(dummy transistor)又はさもなければ割り当てられないトランジスタを使用して提供される。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】[0017] ESD事象の一例を示す。
図2】[0018] ICデバイス内にESD保護を提供するインターフェース回路の第1の例を示す。
図3】[0019] ESD保護回路を含むICデバイス内のインターフェース回路の第2の例を示す。
図4】[0020] ESD保護回路を含むICデバイス内のインターフェース回路に対するESD事象の影響を示す。
図5】[0021] ICデバイスのI/Oパッドへの電流フローを含むESD事象中のP型金属酸化膜半導体(P-type metal-oxide-semiconductor、PMOS)ドライバトランジスタの分離図を提供する。
図6】[0022] 本開示の特定の態様によるゲートプル回路の第1の構成を示す。
図7】[0023] 本開示の特定の態様によるゲートプル回路の第2の構成を示す。
図8】[0024] 本開示の特定の態様による、電力レールに結合されたPMOSゲートプルトランジスタとPMOSドライバトランジスタとを含むインターフェース回路に関する。
図9】[0025] 本開示の特定の態様による、I/Oパッドに結合されたPMOSゲートプルトランジスタとPMOSドライバトランジスタとを含むインターフェース回路に関する。
図10】[0026] 本開示の特定の態様による、電力レールに結合されたN型金属酸化膜半導体(N-type metal-oxide-semiconductor、NMOS)ゲートプルトランジスタとPMOSドライバトランジスタとを含むインターフェース回路に関する。
図11】[0027] 本開示の特定の態様による、I/Oパッドに結合されたNMOSゲートプルトランジスタとPMOSドライバトランジスタとを含むインターフェース回路に関する。
図12】[0028] 本開示の特定の態様による、電力レールに結合されたPMOSゲートプルトランジスタとNMOSドライバトランジスタとを含むインターフェース回路に関する。
図13】[0029] 本開示の特定の態様による、I/Oパッドに結合されたPMOSゲートプルトランジスタとNMOSドライバトランジスタとを含むインターフェース回路に関する。
図14】[0030] 本開示の特定の態様による、電力レールに結合されたNMOSゲートプルトランジスタとNMOSドライバトランジスタとを含むインターフェース回路に関する。
図15】[0031] 本開示の特定の態様による、I/Oパッドに結合されたNMOSゲートプルトランジスタとNMOSドライバトランジスタとを含むインターフェース回路に関する。
図16】[0032] 本明細書で開示する特定の態様による、ESD保護を提供するための方法を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
[0033] 添付の図面に関して以下に記載する詳細な説明は、様々な構成について説明するものであり、本明細書で説明する概念が実践され得る唯一の構成を表すことを意図するものではない。詳細な説明は、様々な概念の完全な理解を与える目的で具体的な詳細を含む。しかしながら、当業者には、これらの具体的な詳細を伴わずとも、これらの概念を実践することができる点が明らかとなるであろう。いくつかの事例では、そのような概念を不明瞭にすることを回避するために、周知の構造及び構成要素は、ブロック図の形式で示されている。
【0019】
[0034] 次に図を参照しながら、本開示のいくつかの例示的な態様について説明される。「例示的(exemplary)」という単語は、「例、事例、又は例示として働くこと」を意味するために本明細書で使用される。「例示的」として本明細書で説明したいかなる態様も、必ずしも他の態様よりも好ましい又は有利であると解釈されるべきではない。
【0020】
[0035] 「コンピューティングデバイス」及び「モバイルデバイス」という用語は、本明細書では、サーバ、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、セルラー電話、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、ネットブック、ウルトラブック、パームトップコンピュータ、携帯情報端末(personal data assistant、PDA)、ワイヤレス電子メール受信機、マルチメディアインターネット対応セルラー電話、全地球測位システム(Global Positioning System、GPS)受信機、ワイヤレスゲーミングコントローラ、及びプログラマブルプロセッサを含む同様のパーソナル電子デバイスのうちのいずれか1つ又はすべてを指すために互換的に使用される。様々な態様は、限られたリソース(例えば、処理電力、バッテリー、サイズなど)を有するモバイルデバイス(例えば、スマートフォン、ラップトップコンピュータなど)において特に有用であるが、態様は、一般に、改善されたプロセッサ性能及び低減されたエネルギー消費から恩恵を受けることができる任意のコンピューティングデバイスにおいて有用である。
【0021】
[0036] 「マルチコアプロセッサ」という用語は、本明細書では、プログラム命令を読み取り、実行するように構成された2つ以上の独立した処理ユニット又は処理コア(例えば、CPUコアなど)を含む単一の集積回路(IC)チップ又はチップパッケージを指すために使用される。「マルチプロセッサ」という用語は、本明細書では、プログラム命令を読み取り、実行するように構成された2つ以上の処理ユニットを含むシステム又はデバイスを指すために使用される。
【0022】
[0037] 「システムオンチップ」(system on chip、SoC)という用語は、本明細書では、単一の基板上に組み込まれた複数のリソース及び/又はプロセッサを含んでいる単一の集積回路(IC)チップを指すために使用される。単一のSoCは、デジタル機能、アナログ機能、混合信号機能、及び無線周波数機能のための回路を含んでいることがある。単一のSoCはまた、任意の数の汎用及び/又は専用プロセッサ(デジタル信号プロセッサ(digital signal processor、DSP)、モデムプロセッサ、ビデオプロセッサなど)、メモリブロック(例えば、読み取り専用メモリ(read only memory、ROM)、ランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)、フラッシュなど)、並びにリソース(例えば、タイマー、電圧調節器、発振器など)を含み得、それらのいずれか又はすべては、1つ以上のコア内に含まれ得る。
【0023】
[0038] 本明細書で説明されるメモリ技術は、コンピュータ又は他のデジタル電子デバイスにおける又はそれによる使用のための命令、プログラム、制御信号、及び/又はデータを記憶するのに好適であり得る。個々のタイプのメモリ、インターフェース、規格又はメモリ技術に関係する用語及び/又は技術詳細へのいかなる言及も、説明の目的のためにすぎず、クレームの文言に明記されていない限り、特許請求の範囲を特定のメモリシステム又は技術に限定することを意図するものではない。モバイルコンピューティングデバイスアーキテクチャは、複雑さが増しており、現在一般に、複数のプロセッサコアと、SoCと、コプロセッサと、専用プロセッサ(例えば、通信モデムチップ、GPS受信機など)を含む機能モジュールと、複雑なメモリシステムと、入り組んだ電気相互接続(例えば、バス及び/又はファブリック)と、複雑かつ電力集約的なソフトウェアアプリケーション(例えば、ビデオストリーミングアプリケーションなど)を実行する多数の他のリソースとを含む。
【0024】
[0039] ICデバイスを含む半導体デバイスを製造するために採用されるプロセス技術は、絶えず改善されている。プロセス技術は、ICデバイスを作製するために使用される製造方法を含み、トランジスタのサイズ、動作電圧、及びスイッチング速度を定義する。ICデバイス内の回路の構成要素である特徴は、技術ノード及び/又はプロセスノードと呼ばれることがある。技術ノード、プロセスノード、プロセス技術という用語は、特定の半導体製造プロセス及び対応する設計ルールを特徴付けるために使用され得る。より高密度のICの製造を可能にするより小さいトランジスタを製造するために、より小さいフィーチャサイズを使用することによって、より高速でより電力効率の高い技術ノードが継続的に開発されている。
【0025】
[0040] トランジスタ技術の発展により、ゲート酸化物の厚さが減少し、動作電圧が低下してきた。ゲート酸化物の厚さの低減は、ESD事象中にデバイスが耐えることができる最大ゲートドレイン間電圧及び最大ゲートソース間電圧を低減させる。更に、ICは、典型的には、電力節約の目的で複数の電圧領域を提供する。例えば、より高い電圧領域は、低電圧領域よりも高い電圧レベルで電力供給する。コア回路が、一般に、低電圧領域で利用可能な低電圧レベルで動作することができるのに対して、外部デバイスとインターフェースするためにより高い電圧領域が必要とされることがある。低閾値電圧トランジスタのスタックは、コア回路によって使用される電圧範囲よりも大きい電圧範囲内で切り替わるI/Oドライバとして使用することができる。
【0026】
[0041] 静電放電(ESD)事象は、定格動作電圧を含む定格動作パラメータを超える電圧又は電流をICデバイス内に生成する可能性がある。定格動作電圧は、特定のデバイス、回路、又は入力/出力(I/O)パッドについて定義された電圧レベルの公称動作範囲内にあり得る。本明細書で使用するI/Oパッドは、ICデバイスのコアの内部回路とICデバイスを担持するチップパッケージの外部端子、コネクタ、又はピンとの間で信号を伝導する結合の一部である構造として定義され得る。一例では、I/Oパッドは、I/Oパッドに熱音波的に接合されたワイヤを介して外部端子、コネクタ、又はピンに結合され得る。別の例では、I/Oパッドは、I/Oパッドに接触するはんだボールを介して外部端子、コネクタ、又はピンに結合され得る。適切な保護がなければ、回路は、I/Oパッドの近く、又はESD事象の他のソース若しくはエントリポイントの近くで損傷を受ける可能性がある。ESD事象は、接地障害、処理、及びICデバイスの近くの表面又は接点における静電荷の蓄積の何らかの組み合わせに起因して生じる可能性がある。
【0027】
[0042] 本開示の特定の態様は、ESD事象の帯電デバイスモデル(CDM)評価に関して説明される。CDMは、ICデバイスを含むチップ、チップキャリア又はパッケージが低インピーダンス電気経路に接触するときに生じるESD事象に関連する。エネルギーの突然の放電は、チップ、チップキャリア又はパッケージが蓄積された静電荷を担持している場合に生じる可能性があり、ICデバイスのI/Oパッドに高電圧パルス又は高電圧スパイクを引き起こす。1つ以上のI/Oパッドにおいて観察可能な電圧は、ICデバイス内のトランジスタの定格公差を超える場合があり、適切なESD保護が提供されない場合、トランジスタゲート及びICデバイスの他の特徴に破壊又は他の損傷を引き起こす可能性がある。
【0028】
[0043] 図1は、CDMによって特徴付けられ得るESD事象100の一例を示す。ESD事象100は、ICデバイス102が金属表面又は他の導電性表面104上に配置されるときに生じる。いくつかの例では、このタイプのESD事象100は、チップ、チップキャリア又はパッケージ上のICデバイスが、回路基板に配置され、接合又ははんだ付けされる前に、蓄積されるときに、組み立てられるときに又は分類されるときに、製造施設又は組み立て施設において生じ得る。いくつかの例では、このタイプのESD事象100は、ICデバイス102がロボットによって取り上げられ、回路基板上に、又はロボットが導電性表面104として機能し得る出荷パッケージ内に配置されるときに、製造施設において生じる。ICデバイス102が導電性表面104上に配置されると、ICデバイス102内に蓄積された電荷は、1つ以上の電位勾配106、108を介して導電性表面104に放電され得る。放電は、I/Oピン又はI/Oパッドが導電性表面104に直接結合される前又は後に生じ得る。
【0029】
[0044] グラフ120は、CDMによって特徴付けられるESD事象100のタイプの一例を示す。この例では、ICデバイス102内に蓄積された静電エネルギーの高い割合が、初期パルス又は初期スパイク130内で短い期間122にわたって放電される。一例では、ESD事象100は、約5ナノ秒間続く持続時間124を有し得、初期スパイク130は、約1ナノ秒後に終了する。いくつかの事例では、放電は、4.7アンペア以上の電流レベル128で第1のピーク126をもたらし得る。ICデバイス102のI/Oパッドを通って流れる電流スパイクは、ICデバイス102のインターフェース回路における電圧の対応するスパイクを引き起こし得る。
【0030】
[0045] 出力ドライバを保護するために採用される現在のESD保護方式は、典型的には、インターフェースパッドと出力電源レールとの間に接続されたダイオード(diode)を含み、ESD電流を搬送し、それによってドライバデバイスへの損傷を防止することができるダイオード放電経路直列経路を通るクランプ回路を含み得る。
【0031】
[0046] 図2は、ICデバイス内にESD保護を提供するインターフェース回路200の第1の例を示す。インターフェース回路200は、ICデバイスのI/Oパッド202を介して信号を送信するために使用され得るドライバ204を含む。ドライバ204は、電力レール(VDD210)と接地基準(VSS212)との間で切り替わる出力を提供するように構成され得る。ESD保護は、一対のダイオード206、208によって提供される。第1のダイオード206は、VDD210及びI/Oパッド202に結合され、I/Oパッド202の電圧がVDD210を下回ったままであるときに逆バイアスされる。第2のダイオード208は、VSS212及びI/Oパッド202に結合され、I/Oパッド202の電圧がVSS212を上回ったままであるときに逆バイアスされる。ESD事象は、I/Oパッド202を通り、かつI/Oパッド202とドライバ204との間の1つ以上の相互接続を通る電流サージを引き起こし得る。相互接続は、マルチアンペアESDサージ電流を伝導するときにI/Oパッド202の電圧を大幅に変化させ得る低抵抗を有する。電圧の変化は、ダイオード206、208のうちの1つを順方向バイアスするのに十分であり得、それによって、ESDサージ電流を、ドライバ204及びICデバイスの他の回路から離れてVDD210又はVSS212に迂回させることが可能になる。
【0032】
[0047] VDD210又はVSS212へのESDサージ電流の迂回は、VDD210とVSS212との間の電圧差を増加させる可能性があり、これは、チェックされないままである場合、インターフェース回路200内のデバイスにストレスを与える又は損傷を与える可能性がある。図示のインターフェース回路200は、VDD210とVSS212との間に結合される電力レールクランプ回路220を含む。電力レールクランプ回路220は、シリアルRCネットワーク224によってバイアスされるN型金属酸化膜半導体(NMOS)トランジスタ222を含む。RCネットワーク224は、抵抗器234と直列に結合されたキャパシタ232を有する。図示の例では、シリアルRCネットワーク224は、電源VDD210と接地基準VSS212との間に結合される。キャパシタ232と抵抗器234とを結合するノード230は、直列接続された第1のインバータ226及び第2のインバータ228を含むバッファ増幅器配列を介してトランジスタ222のゲートに結合される。電力レールクランプ回路220は、I/Oパッド202に印加されたESDパルスがVDD210とVSS212との間の電圧差を増加させるときに、VDD210からVSS212への低インピーダンス経路を保証する。
【0033】
[0048] 一例では、VDD210上の上昇する電圧は、キャパシタ232を介して第1のインバータ226の入力に結合され、その出力を強制的に低電圧状態にする。これに応答して、第2のインバータ228の出力は高になり、トランジスタ222をオンにする。トランジスタ222がオンになると、ESD電流は、VDD210とVSS212との間を流れ始めることができる。本開示に従って提供されるいくつかのESD保護回路は、相補的なESD事象インジケータ信号236、238として第1のインバータ226及び第2のインバータ228の出力を使用し得る。
【0034】
[0049] 図3は、ESD保護回路を含むICデバイス内のインターフェース回路300の第2の例を示す。この説明の目的ために、概念的な分割330が高電圧領域と低電圧領域との間に示されているが、電圧領域同士の間の明確な物理的な分離は認識できない場合がある。高電圧領域は、VDD1電圧レベルでVDD1レール308を介して電力供給し、低電圧領域は、VDD2電圧レベルでVDD2レール320を介して電力供給する。インターフェース回路300は、I/Oパッド302をVDD1に駆動するように構成された2組のP型金属酸化膜半導体(PMOS)トランジスタ(PMOSドライバトランジスタ304、314)を含む。I/Oパッド302を接地基準(VSSレール310)の電圧レベル(VSS)にプルするインターフェース回路300の部分は、詳細に示されていない。4つのPMOSドライバトランジスタ304のゲートは、低電圧領域において動作する低電圧プリドライバトランジスタ322によって提供されるクロスドメイン信号(Ctrl_0~Ctrl_3)によって駆動される。低電圧プリドライバトランジスタ322は、PMOSドライバトランジスタ304のゲート316に印加された信号をVDD2電圧レベルからVDD1電圧レベルにシフトするために提供される。
【0035】
[0050] いくつかの例では、VDD2レール320は、VDD1レール308よりも低い電圧レベルで電力供給し、低電圧領域信号は、VSSの電圧レベルとVDD2の電圧レベルとの間で切り替わり得る。これらの例では、VDD1は、3.3ボルト又は1.8ボルトの電圧レベルを表し得、VDD2は、1.8ボルト又は1.2ボルトの電圧レベルを表し得る。他の例では、コア回路は、インターフェース回路と同じ電圧レベルで、又はインターフェース回路よりも高い電圧レベルで動作することができる。
【0036】
[0051] 一対のダイオード306a、306bは、名目上、PMOSドライバトランジスタ304を含む、I/Oパッド302に結合された回路にESD保護を提供する。VDD1を上回るI/Oパッド302における電圧の増加は、ダイオード306aの最小順方向バイアス電圧(V)を超え得る。順方向バイアスされたダイオード306aは、I/Oパッド302における電圧増加を制限することができ、PMOSドライバトランジスタ304のドレインにおける電圧の上昇は、VDD1+Vよりも著しくは大きくない電圧に制限されることが予想され得る。同様に、PMOSドライバトランジスタ304のドレインにおける電圧の予想される降下は、ダイオード306bの動作に起因して、VSS-Vに制限され得る。
【0037】
[0052] 様々な例では、ESDレールクランプ312は、VDD1レール308と接地基準電圧との間の電圧差(すなわち、VDD1-VSS)の変動を制限するように構成され得る。一例では、図2の電力レールクランプ回路220は、ESDレールクランプ312として使用するために構成され得る。いくつかの例では、ESDレールクランプ324は、VDD2レール320と接地基準との間の電圧差(すなわち、VDD2-VSS)の変動を制限するように構成され得る。
【0038】
[0053] 図4は、ESD保護回路を含むICデバイス内のインターフェース回路400に対するESD事象416の影響を示す。ESD電流は、ESD保護ダイオード406a又は406bがESD事象416中に順方向バイアスされると、ESD保護ダイオード406a又は406bのうちの1つを介してVDD1レール408又はVSSレール410に迂回されることが予想される。ESD事象416は、ESD電流418がI/Oパッド402に入る負のCDMストレス試験を使用してシミュレートされ得る。I/Oパッド402を流れるESD電流418は、第1のピーク126が正であり、ICデバイスのVDD1レール408の電圧レベルを上回って増加する、図1に示されるESD事象100の電圧波形に対応する電圧波形を生成し得る。ESD電流418は、I/Oパッド402上での負のCDM試験中に、ESD保護ダイオード406aを通ってVDD1レール408に迂回されることが予想される。
【0039】
[0054] インターフェース回路400は、図3に示されるインターフェース回路300と特定の点で類似し得る。図示のインターフェース回路400は、I/Oパッド402をVDD1レール408の電圧レベル(VDD1)に駆動するように構成された2組のPMOSトランジスタ404、414を含む。I/Oパッド402を接地基準(ここでは、VSSレール410)の電圧にプルするインターフェース回路400の部分は、詳細に示されていない。4つのPMOSドライバトランジスタ404のゲートは、より低いVDD2電圧レベルで動作する低電圧プリドライバトランジスタ422によって提供されるクロスドメイン信号(Ctrl_0~Ctrl_3)によって駆動される。低電圧プリドライバトランジスタ422は、PMOSドライバトランジスタ404のゲートに印加された信号を低電圧領域から高電圧領域にシフトするために提供される。低電圧領域信号は、VSSとVDD2との間で切り替わり得る。いくつかの例では、VDD1は、3.3ボルト又は1.8ボルトの電圧レベルを表す。いくつかの例では、VDD2は、1.8ボルト又は1.2ボルトの電圧レベルを表す。
【0040】
[0055] VDD1レール408とVSSレール410との間に結合された一対のESD保護ダイオード406a、406bは、PMOSドライバトランジスタ404を含む、I/Oパッド402に結合された回路のESD保護のために提供される。一例では、ESD事象416のシミュレーションは、I/Oパッド402において250ボルトのピーク電圧を生成するように構成され得る。VDD1レール408に結合されたESD保護ダイオード406aは、I/Oパッド402における電圧がVDD1+Vを超えるときに順方向バイアスされるようになり、ここで、Vは、ESD保護ダイオード406aの順方向バイアス電圧を表す。順方向バイアスされたESD保護ダイオード406aは、ESD事象416によって生成されたESD電流418をVDD1レール408に迂回させる。
【0041】
[0056] ESD電流をVDD1レール408に(又はVSSレール410に)分流することによって引き起こされるVDD1レール408の電圧レベルの上昇は、ESDレールクランプ回路412を介して緩和され得る。ESDレールクランプ回路412は、VDD1レール408と接地との間の電圧差(すなわち、VDD1-VSS)の変動を制限するように構成される。低電圧領域では、ESDレールクランプ回路424は、VDD2レール420と接地との間の電圧差(すなわち、VDD2-VSS)の変動を制限するように構成され得る。一例では、図2の電力レールクランプ回路220は、ESDレールクランプ回路412として使用するために構成され得る。
【0042】
[0057] 従来のESD保護回路は、より高い電圧領域で動作するI/Oデバイスを保護し得るが、低電圧領域と高電圧領域との間のインターフェースをESD関連の損傷の影響を受けやすいままにし得る。例えば、クロス電圧領域信号によって駆動されるゲートを有するPMOSドライバトランジスタ404に損傷が生じ得る。
【0043】
[0058] 図5は、ICデバイスのI/Oパッド502に対する負のCDM試験から生じるESD事象516中のPMOSドライバトランジスタ504の分離図500を提供する。ESD事象516は、ESD電流514がI/Oパッド502に入る負のCDMストレス試験に関連し得る。ESD電流514は、第1のピーク126は、正であり、ICデバイス内に電力供給するVDD1レール508の公称VDD1電圧レベルを超えて増加する、図1に示されるESD事象100の波形に対応する波形を有し得る。ESD電流514は、ICデバイスのI/Oパッド502上での負のCDM試験中に、ESD保護ダイオード506を通ってVDD1レール508に迂回されることが予想される。いくつかの事例では、ESD事象516中にPMOSドライバトランジスタ504のドレイン510とゲート512との間に生じる過電圧状態は、PMOSドライバトランジスタ504を損傷させ得る。PMOSドライバトランジスタ504のドレイン510とゲート512との間の十分に高い差分電圧518(|Vgd|)は、トランジスタゲートの物理的破壊を引き起こす可能性がある。
【0044】
[0059] ESD事象516中に損傷を与える過電圧レベルに達する差分電圧518は、PMOSドライバトランジスタ504のゲート512を駆動するクロスドメイン信号522に起因し得る。例えば、ESD事象516は、PMOSドライバトランジスタ504の電圧領域内で電力供給する電源レール(ここでは、VDD1レール508)の電圧の突然の増加を引き起こし得る。VDD1レール508の電圧の増加は、プリドライバ524の電圧領域内で電力供給するVDD2レール520の変化によって厳密には追跡されないことがある。プリドライバ524は、クロスドメイン信号522をPMOSドライバトランジスタ504のゲート512に提供する。VDD1レール508とVDD2レール520との間の電圧差の結果として生じる増加は、クロスドメイン信号522とPMOSドライバトランジスタ504のドレイン510における電圧との間の相対電圧の増加として伝播し得る。一例では、クロスドメイン信号522の絶対電圧は、ドレイン510における電圧がESD事象516中にI/Oパッド502の電圧に従う間、短い時間期間にわたって一定のままであり得、それによって、PMOSドライバトランジスタ504に損傷を与えるのに十分な差分電圧518の変化を引き起こす。ESDレールクランプ回路412、424(図4参照)の動作における遅延は、VDD1レール508とVDD2レール520との間の電圧差の変化を引き起こし得る。
【0045】
[0060] I/Oパッド502への250ボルトのESDピーク電圧の印加は、VDD1レール508とVDD2レール520との間の電圧差の極性の存在又は大きさにかかわらず、PMOSドライバトランジスタ504のドレイン510とゲート512との間に過電圧状態を引き起こす可能性がある。過電圧状態は、VDD1>VDD2、VDD1<VDD2、又はVDD1=VDD2のいずれであっても起こり得る。いくつかの事例では、過電圧状態は、ICデバイスのセクション同士の間でAC分離される1つ以上の電力レール又は接地レールのAC分離に起因して生じ得る。ESD事象416、516は、二重積層PMOSトランジスタから構築されるインターフェース回路に関連して説明されるが、ESDが誘起した過電圧状態は、NMOSトランジスタから、又はトランジスタの単一、三重、若しくはそれを上回るスタックを使用して構築されるインターフェース回路に影響を及ぼし得る。
【0046】
[0061] 本開示の特定の態様は、ESD事象と複数の電圧領域又は電圧レールとの間の相互作用から生じる過電圧状態を低減又は排除することができる。いくつかの例では、ゲートプル回路を採用して、ESD事象中の過渡的なゲートドレイン間電圧差を低減することができる。ゲートプル回路は、他の場合には図5で説明したESD事象516中にPMOSドライバトランジスタ504のドレイン510とゲート512との間で発生し得る過電圧状態を防止するように構成され得る。ゲートプル回路は、様々なインターフェース回路におけるPMOSドライバトランジスタ又はNMOSドライバトランジスタに影響を及ぼし得る過電圧状態を防止するために採用され得る。一例では、ゲートプル回路が、ドライバトランジスタのゲートと電圧レール又はI/Oパッドのいずれかとの間に結合される。ゲートプル回路は、電圧レール又はI/Oパッドの電圧レベルがESD事象によって影響を受けるときにオンにされる。オンにされると、ゲートプル回路は、ドライバトランジスタのゲートの電圧レベルをI/Oパッドの電圧レベルに向かってプルし、それによって、ドライバトランジスタのゲートとドレインとの間の電圧差を低減することができる。
【0047】
[0062] 図6は、本開示の特定の態様によるゲートプル回路610~610の第1の構成を示すインターフェース回路600に関する。ゲートプル回路610~610は、ESD事象中に、PMOSドライバトランジスタ604~604のゲート612~612をICデバイス内の電源のレール(ここでは、VDD1レール608)の電圧レベルにプルするように構成される。ESD事象は、ICデバイスのI/Oパッド602に対する負のCDM試験としてモデル化され得る、特徴付けられ得る、又は開始され得る。一例では、ESD事象は、ESD電流がI/Oパッド602に入り、ESD保護ダイオード606を介してVDD1レール608に向けられる負のCDMストレス試験に対応する。ESD事象中、ゲートプル回路610~610が有効にされ、PMOSドライバトランジスタ604~604のゲート612~612に高電位が印加される。
【0048】
[0063] ゲートプル回路610~610は、PMOSドライバトランジスタ604~604とVDD1レール608との間に低インピーダンス経路を提供することによって、ESD事象中に、PMOSドライバトランジスタ604~604のゲート612~612と対応するドレイン614~614との間の電圧差を低減することができる。いくつかの例では、ゲートプル回路610~610は、負のCDM ESD試験中に、PMOSドライバトランジスタ604~604のゲート612~612をVDD1レール608の電圧レベルにプルするように構成され得る。ゲートプル回路610~610は、ESD事象中に、PMOSドライバトランジスタ604~604のゲート612~612を、PMOSドライバトランジスタ604~604のドレイン614~614の電圧レベルの近くに維持することができる。いくつかの例では、ゲート612~612の電圧レベルは、ESD保護ダイオード606のほぼ順方向バイアス電圧だけドレイン614~614の電圧レベルと異なる。ゲートプル回路610~610は、通常の回路動作状態中に高インピーダンス状態のままであるように構成される。
【0049】
[0064] 図7は、本開示の特定の態様によるゲートプル回路710~710の第2の構成を示すICデバイス内のインターフェース回路700に関する。ゲートプル回路710~710は、ESD事象中に、PMOSドライバトランジスタ704~704のゲート712~712をI/Oパッド702の電圧レベルにプルするように構成される。ESD事象は、ICデバイスのI/Oパッド702に対する負のCDM試験としてモデル化され得る、特徴付けられ得る、又は開始され得る。一例では、ESD事象は、ESD電流がI/Oパッド702に入り、ESD保護ダイオード706を介して電圧レール(ここでは、VDD1レール708)に向けられる負のCDMストレス試験に対応する。ESD事象中、ゲートプル回路710~710が有効にされ、PMOSドライバトランジスタ704~704のゲート712~712に高電位が印加される。
【0050】
[0065] ゲートプル回路710~710は、PMOSドライバトランジスタ704~704とI/Oパッド702との間に低インピーダンス経路を提供することによって、ESD事象中に、PMOSドライバトランジスタ704~704のゲート712~712と対応するドレイン714~714との間の電圧差を低減することができる。この例では、ゲートプル回路710~710は、負のCDM ESD試験中に、PMOSドライバトランジスタ704~704のゲート712~712をI/Oパッド702の電圧レベルにプルするように構成される。PMOSドライバトランジスタ704~704のドレイン714~714はまた、I/Oパッド702に結合され、ゲートプル回路710~710は、ESD事象中に、PMOSドライバトランジスタ704~704のゲート712~712を、PMOSドライバトランジスタ704~704のドレイン714~714の電圧レベルの近くに維持することができる。ゲートプル回路710~710は、通常の回路動作状態中に高インピーダンス状態のままであるように構成され得る。
【0051】
[0066] 図8は、本開示の特定の態様に従って構成された、PMOSドライバトランジスタ804~804とPMOSゲートプルトランジスタ810~810とを含むICデバイス内のインターフェース回路800に関する。PMOSゲートプルトランジスタ810~810は、ESD事象中に、PMOSドライバトランジスタ804~804のゲート806~806を電源のレール(ここでは、VDD1レール808)の電圧レベルにプルするように構成される。一例では、PMOSゲートプルトランジスタ810~810のゲートは、ハイ連結回路(tie-high circuit)812~812を介して異なる低電圧領域内のVDD2レールに連結され得る。ハイ連結回路812~812は、VDD2レールへの直接結合を使用して実装される。別の例では、ハイ連結回路812~812は、PMOSゲートプルトランジスタ810~810のゲートをVDD2レールに結合するために、抵抗器などの受動構成要素を使用して実装される。
【0052】
[0067] 通常動作中、PMOSゲートプルトランジスタ810~810はオフにされ、オフ状態に維持される。負のCDMタイプのESD事象は、I/Oパッド802の電位を、VDD1レール808及びVDD2レールの電圧レベルよりも高い電圧レベルに上昇させる。PMOSゲートプルトランジスタ810~810は、オンにされ、ゲート806~806とドレイン814~814との間の電圧差(|Vgd|)を低減する。
【0053】
[0068] インターフェース回路800内のPMOSゲートプルトランジスタ810~810の各々は、典型的には、インターフェース回路800内又は他の場所内の任意の他のトランジスタと整合されず、インターフェース回路800を含むICレイアウトの部分内のスペア又はさもなければ未使用のゲートとして最初に指定される整合ゲート又は非整合ゲートを使用して実装され得る。一例では、特定の技術又は設計は、ドライバレイアウトグループの2つのエッジ上に、バランスをとる目的の使用されないトランジスタを提供する。他の例では、使用されないトランジスタは、ドライバレイアウトグループの中心又はその近くに存在し得る。ドライバレイアウトグループは、インターフェース回路800を実装するために使用されるゲートのグループのIC内における物理的位置を定義し得る。いくつかの事例では、使用されないトランジスタは、細長い物理的形状を有し得、「ダミーフィンガー」又は「ダミートランジスタ」と呼ばれ得る。いくつかの例では、割り当てられないトランジスタと呼ばれることもある使用されないトランジスタは、レイアウトに依存する影響に起因するトランジスタ性能の不整合を防止するのを助けるために、ICデバイスの特定のエリアに設けられ得る。使用されないトランジスタは、別のトランジスタ、デバイス、又は回路への接続を有することなく、使用されるトランジスタの構造を有し得る。PMOSゲートプルトランジスタ810~810は、通常動作中は高インピーダンスのままであり、他のIC回路の動作に影響を及ぼさない。したがって、ESD保護の目的で、PMOSゲートプルトランジスタ810~810を実装するために、これらのダミートランジスタ又は割り当てられないトランジスタのうちの1つ以上を使用することが可能である。割り当てられないトランジスタとして指定されたトランジスタのグループ又はブロックからPMOSゲートプルトランジスタ810~810として使用するように設計レイアウト中に選択されたトランジスタは、最終的なICレイアウト内の1つ以上の未使用の割り当てられないトランジスタに物理的に隣接し得ることが理解されよう。
【0054】
[0069] 図9は、本開示の特定の態様に従って構成された、PMOSドライバトランジスタ904~904とPMOSゲートプルトランジスタ910~910とを含むICデバイス内のインターフェース回路900に関する。PMOSゲートプルトランジスタ910~910は、PMOSドライバトランジスタ904~904のゲート906~906とI/Oパッド902との間に結合され得る。PMOSゲートプルトランジスタ910~910は、ESD事象中に、PMOSドライバトランジスタ904~904のゲート906~906をI/Oパッド902の電圧レベルにプルするように構成され得る。PMOSゲートプルトランジスタ910~910のゲートは、ハイ連結回路912~912を介して電源のレール(VDD1レール908又は異なる電圧領域ではVDD2レール)に連結され得る。一例では、ハイ連結回路912~912は、VDD1レール908への直接結合を使用して実装される。別の例では、ハイ連結回路912~912は、VDD2レールへの直接結合を使用して実装される。いくつかの事例では、ハイ連結回路912~912は、PMOSゲートプルトランジスタ910~910のゲートをVDD1レール908又はVDD2レールに結合するために、抵抗器などの受動構成要素を使用して実装される。
【0055】
[0070] 通常動作中、PMOSゲートプルトランジスタ910~910はオフにされ、オフ状態に維持される。負のCDMタイプのESD事象は、I/Oパッド902の電位を、VDD1レール908及びVDD2レールよりも高い電圧レベルに上昇させる。PMOSゲートプルトランジスタ910~910はオンにされ、ゲート906~906とドレイン914~914との間の電圧差(|Vgd|)を低減することができる。
【0056】
[0071] インターフェース回路900内のPMOSゲートプルトランジスタ910~910の各々は、典型的には、インターフェース回路900内又は他の場所内の任意の他のトランジスタと整合されず、IC内のインターフェース回路900の近くのスペア又はさもなければ未使用のゲートを使用して実装され得る。一例では、特定の技術又は設計は、バランスをとる目的で、ドライバレイアウトグループの2つのエッジ上に使用されないトランジスタを有する。他の例では、使用されないトランジスタは、ドライバレイアウトグループの中心又はその近くに存在し得る。使用されないトランジスタは、細長い物理的形状を有し得、「ダミーフィンガー」又は「ダミートランジスタ」と呼ばれ得る。いくつかの例では、割り当てられないトランジスタと呼ばれることもある使用されないトランジスタは、レイアウトに依存する影響に起因するトランジスタ性能の不整合を防止するのを助けるために、ICデバイスのエリアに設けられ得る。PMOSゲートプルトランジスタ910~910は、通常動作中は高インピーダンスのままであり、他のIC回路の動作に影響を及ぼさない。したがって、ESD保護の目的で、PMOSゲートプルトランジスタ910~910を実装するために、これらのダミートランジスタ又は割り当てられないトランジスタのうちの1つ以上を使用することが可能である。
【0057】
[0072] 図10は、本開示の特定の態様に従って構成された、PMOSドライバトランジスタ1004~1004とNMOSゲートプルトランジスタ1010~1010とを含むICデバイス内のインターフェース回路1000に関する。NMOSゲートプルトランジスタ1010~1010は、ESD事象中に、PMOSドライバトランジスタ1004~1004のゲート1006~1006を電源のレール(ここでは、VDD1レール1008)の電圧レベルにプルするように構成される。NMOSゲートプルトランジスタ1010~1010のゲートの各々は、ESD制御入力1012に連結され得る。ESD制御入力1012は、ESD事象を示し、1つ以上のタイプのESD保護回路をトリガ又は有効にするために提供され得る。ESD制御入力1012の各々は、同じESDコントローラによって提供され得る。いくつかの例では、ESDコントローラは、ESD保護設計において一般的に見られるESDレールクランプにおいて使用されるESD検出回路において実装され得る。一例では、ESD制御入力1012は、図2に示される電力レールクランプ回路220によって生成されるESD事象インジケータ信号236、238のうちの1つ以上から導出され得る。
【0058】
[0073] 通常動作中、NMOSゲートプルトランジスタ1010~1010はオフにされ、オフ状態に維持される。負のCDMタイプのESD事象は、I/Oパッド1002の電位を、PMOSドライバトランジスタ1004~1004のゲート1006~1006を駆動するプリドライバに電力供給するVDD1レール1008及びVDD2レールよりも高い電圧レベルに上昇させる。NMOSゲートプルトランジスタ1010~1010は、ESD事象に応答してオンにされ、ゲート1006~1006とドレイン1014~1014との間の電圧差(|Vgd|)を低減し得る。
【0059】
[0074] 図11は、本開示の特定の態様に従って構成された、PMOSドライバトランジスタ1104~1104とNMOSゲートプルトランジスタ1110~1110とを含むICデバイス内のインターフェース回路1100に関する。NMOSゲートプルトランジスタ1110~1110は、PMOSドライバトランジスタ1104~1104のゲート1106~1106とI/Oパッド1102との間に結合され得る。NMOSゲートプルトランジスタ1110~1110のゲートの各々は、ESD制御入力1112に連結され得る。ESD制御入力1112は、ESD事象を示し、1つ以上のタイプのESD保護回路をトリガ又は有効にするために提供され得る。ESD制御入力1112は、同じESDコントローラによって提供され得る。一例では、ESDコントローラは、ESD保護設計において一般的に見られるESDレールクランプにおいて使用されるESD検出回路において実装され得る。ESD制御入力1112は、ESDレールクランプによって出力される同じ信号から導出され得る。
【0060】
[0075] 通常動作中、NMOSゲートプルトランジスタ1110~1110はオフにされ、オフ状態に維持される。負のCDMタイプのESD事象は、I/Oパッド1102の電位を、VDD1レール1108及び(プリドライバに電力供給する)VDD2レールよりも高い電圧レベルに上昇させ、NMOSゲートプルトランジスタ1110~1110がオンにされ、ゲート1106~1106とドレイン1114~1114との間の電圧差(|Vgd|)を低減する。
【0061】
[0076] インターフェース回路1000、1100内のNMOSゲートプルトランジスタ1010~1010及び1110~1110の各々は、典型的には、インターフェース回路1000、1100又は他の場所内の任意の他のトランジスタと整合されず、IC内のインターフェース回路1000、1100の近くのスペア又はさもなければ未使用のゲートを使用して実装され得る。一例では、特定の技術又は設計は、バランスをとる目的で、ドライバレイアウトグループの2つのエッジ上に使用されないトランジスタを提供する。他の例では、使用されないトランジスタは、ドライバレイアウトグループの中心又はその近くに存在し得る。使用されないトランジスタは、細長い物理的形状を有し得、ダミーフィンガーと呼ばれ得る。いくつかの例では、割り当てられないトランジスタと呼ばれることもある使用されないトランジスタは、レイアウトに依存する影響に起因するトランジスタ性能の不整合を防止するのを助けるために、ICデバイスのエリアに設けられ得る。NMOSゲートプルトランジスタ1010~1010及び1110~1110は、通常動作中は高インピーダンスのままであり、他のIC回路の動作に影響を及ぼさない。したがって、ESD保護の目的で、NMOSゲートプルトランジスタ1010~1010及び1110~1110を実装するために、これらのダミートランジスタ又は割り当てられないトランジスタのうちの1つ以上を使用することが可能である。
【0062】
[0077] ゲートプルトランジスタ810~810、910~910、1010~1010、1110~1110の使用は、PMOSドライバトランジスタ804~804、904~904、1004~1004、1104~1104がESD事象により確実に耐えることを可能にすることができる。ゲートプルトランジスタゲートプルトランジスタ810~810、910~910、1010~1010、1110~1110は、薄いゲート酸化物トランジスタ又は厚いゲート酸化物トランジスタとして形成され得る。
【0063】
[0078] 第1の例では、ゲートプルトランジスタ810~810、1010~1010が、PMOSドライバトランジスタ804~804、1004~1004のゲート806~806、1006~1006をVDD1 808、1008にプルするために使用されるとき、約27.18%の|Vgd|の改善が予想され得る。第2の例では、ゲートプルトランジスタ910~910、1110~1110が、PMOSドライバトランジスタ904~904、1104~1104のゲート906~906、1106~1106をI/Oパッド902、1102の電圧レベルにプルするために使用されるとき、約29.73%の|Vgd|の改善が予想され得る。
【0064】
[0079] VDD1レール808、1008へのゲートプルとI/Oパッド902、1102へのゲートプルとの間で選択するとき、他の要因が考慮され得る。一例では、ゲートプルトランジスタ910~910、1110~1110のI/Oパッド902、1102への結合は、VDD1レール808、1008へのゲートプルに関して余分な容量性負荷を引き起こし得る。別の例では、VDD1レール808、1008に連結されたゲートプルトランジスタ810~810、1010~1010の使用は、2つ以上の電圧領域を伴う回路に制限され得るが、I/Oパッド802、1002の電圧レベルへのゲートプルは、単一の電圧領域内で使用され得る。
【0065】
[0080] 本開示のいくつかの態様では、NMOSトランジスタがICデバイスのインターフェース回路内のドライバトランジスタとして使用されるとき、ゲートプル回路が使用され得る。図12は、本開示の特定の態様に従って構成された、NMOSドライバトランジスタ1204~1204とPMOSゲートプルトランジスタ1210~1210とを含むICデバイス中のインターフェース回路1200に関する。PMOSゲートプルトランジスタ1210~1210は、ESD事象中に、NMOSドライバトランジスタ1204~1204のゲート1206~1206を電源のレール(ここでは、VDD1レール1208)の電圧レベルにプルするように構成される。PMOSゲートプルトランジスタ1210~1210のゲートは、ハイ連結回路1212~1212を介して第2の電圧領域内のVDD2レールに連結され得る。一例では、ハイ連結回路1212~1212は、VDD2レールへの直接結合を使用して実装される。別の例では、ハイ連結回路1212~1212は、PMOSゲートプルトランジスタ1210~1210のゲートをVDD2レールに結合するために、抵抗器などの受動構成要素を使用して実装される。
【0066】
[0081] 通常動作中、PMOSゲートプルトランジスタ1210~1210はオフにされ、オフ状態に維持される。負のCDMタイプのESD事象は、I/Oパッド1202の電位をVDD1レール1208及びVDD2レールよりも高い電圧レベルに上昇させ、PMOSゲートプルトランジスタ1210~1210がオンにされ、ゲート1206~1206とドレイン1214~1214との間の電圧差(|Vgd|)を低減する。
【0067】
[0082] 図13は、本開示の特定の態様に従って構成された、NMOSドライバトランジスタ1304~1304とPMOSゲートプルトランジスタ1310~1310とを含むICデバイス中のインターフェース回路1300に関する。PMOSゲートプルトランジスタ1310~1310は、NMOSドライバトランジスタ1304~1304のゲート1306~1306とI/Oパッド1302との間に結合され得る。PMOSゲートプルトランジスタ1310~1310は、ESD事象中に、NMOSドライバトランジスタ1304~1304のゲート1306~1306をI/Oパッド1302の電圧レベルにプルするように構成され得る。PMOSゲートプルトランジスタ1310~1310のゲートは、ハイ連結回路1312~1312を介して電源のレールに連結され得る。一例では、ハイ連結回路1312~1312は、インターフェース回路に関連付けられたVDD1レールへの直接結合を使用して実装される。別の例では、ハイ連結回路1312~1312は、コア回路に関連付けられたVDD2レールへの直接結合を使用して実装される。いくつかの事例では、ハイ連結回路1312~1312は、PMOSゲートプルトランジスタ1310~1310のゲートをVDD1レール又はVDD2レールに結合するために、抵抗器などの受動構成要素を使用して実装される。
【0068】
[0083] 通常動作中、PMOSゲートプルトランジスタ1310~1310はオフにされ、オフ状態に維持される。負のCDMタイプのESD事象は、I/Oパッド1302の電位をVDD1レール及びVDD2レールよりも高い電圧レベルに上昇させ、PMOSゲートプルトランジスタ1310~1310がオンにされ、ゲート1306~1306とドレイン1314~1314との間の電圧差(|Vgd|)を低減する。
【0069】
[0084] インターフェース回路1200、1300内のPMOSゲートプルトランジスタ1210~1210、1310~1310の各々は、典型的には、インターフェース回路1200、1300又は他の場所内の任意の他のトランジスタと整合されず、IC内のインターフェース回路1200、1300の近くのスペア又はさもなければ未使用のゲートを使用して実装され得る。一例では、特定の技術又は設計は、バランスをとる目的で、ドライバレイアウトグループの2つのエッジ上に使用されないトランジスタを有する。他の例では、使用されないトランジスタは、ドライバレイアウトグループの中心又はその近くに存在し得る。使用されないトランジスタは、細長い物理的形状を有し得、ダミーフィンガー又はダミートランジスタと呼ばれ得る。いくつかの例では、割り当てられないトランジスタと呼ばれることもある使用されないトランジスタは、レイアウトに依存する影響に起因するトランジスタ性能の不整合を防止するのを助けるために、ICデバイスのエリアに設けられ得る。PMOSゲートプルトランジスタ1210~1210及び1310~1310は、通常動作中は高インピーダンスのままであり、他のIC回路の動作に影響を及ぼさない。したがって、ESD保護の目的で、PMOSゲートプルトランジスタ1210~1210、1310~1310を実装するために、これらのエッジダミーフィンガー又はダミートランジスタのうちの1つ以上を使用することが可能である。PMOSゲートプルトランジスタ1210~1210、1310~1310は、薄いゲート酸化物トランジスタ又は厚いゲート酸化物トランジスタとして形成され得る。
【0070】
[0085] 図14は、本開示の特定の態様に従って構成された、NMOSドライバトランジスタ1404~1404とNMOSゲートプルトランジスタ1410~1410とを含むICデバイス中のインターフェース回路1400に関する。NMOSゲートプルトランジスタ1410~1410は、ESD事象中に、NMOSドライバトランジスタ1404~1404のゲート1406~1406を電源のレール(ここでは、VDD1レール1408)にプルするように構成される。NMOSゲートプルトランジスタ1410~1410のゲートの各々は、ESD制御入力1412に連結され得る。ESD制御入力1412は、ESD事象を示し、1つ以上のタイプのESD保護回路をトリガ又は有効にするために提供され得る。ESD制御入力1412の各々は、同じESDコントローラによって提供され得る。いくつかの例では、ESDコントローラは、ESD保護設計において一般的に見られるESDレールクランプにおいて使用されるESD検出回路において実装され得る。一例では、ESD制御入力1412は、図2に示される電力レールクランプ回路220によって生成されるESD事象インジケータ信号236、238のうちの1つ以上から導出され得る。
【0071】
[0086] 通常動作中、NMOSゲートプルトランジスタ1410~1410はオフにされ、オフ状態に維持される。負のCDMタイプのESD事象は、I/Oパッド1402の電位をVDD1レール1408及びVDD2レールよりも高い電圧レベルに上昇させ、NMOSゲートプルトランジスタ1410~1410がオンにされ、ゲート1406~1406とドレイン1414~1414との間の電圧差(|Vgd|)を低減する。
【0072】
[0087] 図15は、本開示の特定の態様に従って構成された、NMOSドライバトランジスタ1504~1504とNMOSゲートプルトランジスタ1510~1510とを含むICデバイス中のインターフェース回路1500に関する。NMOSゲートプルトランジスタ1510~1510は、NMOSドライバトランジスタ1504~1504のゲート1506~1506とI/Oパッド1502との間に結合され得る。NMOSゲートプルトランジスタ1510~1510のゲートの各々は、ESD制御入力1512に連結され得る。ESD制御入力1512は、ESD事象を示し、1つ以上のタイプのESD保護回路をトリガ又は有効にするために提供され得る。ESD制御入力1512は、同じESDコントローラによって提供され得る。一例では、ESDコントローラは、ESD保護設計において一般的に見られるESDレールクランプにおいて使用されるESD検出回路において実装され得る。ESD制御入力1512は、ESDレールクランプによって出力される同じ信号から導出され得る。
【0073】
[0088] 通常動作中、NMOSゲートプルトランジスタ1510~1510はオフにされ、オフ状態に維持される。負のCDMタイプのESD事象は、I/Oパッド1502の電位をVDD1レール及びVDD2レールよりも高い電圧レベルに上昇させ、NMOSゲートプルトランジスタ1510~1510がオンにされ、ゲート1506~1506とドレイン1514~1514との間の電圧差(|Vgd|)を低減する。
【0074】
[0089] インターフェース回路1400、1500内のNMOSゲートプルトランジスタ1410~1410、1510~1510の各々は、典型的には、インターフェース回路1400、1500又は他の場所内の任意の他のトランジスタと整合されず、IC内のインターフェース回路1400、1500の近くのスペア又はさもなければ未使用のゲートを使用して実装され得る。一例では、特定の技術又は設計は、バランスをとる目的でドライバレイアウトグループの2つのエッジ上に使用されないトランジスタを有する。他の例では、使用されないトランジスタは、ドライバレイアウトグループの中心又はその近くに存在し得る。使用されないトランジスタは、細長い物理的形状を有し得、ダミーフィンガー又はダミートランジスタと呼ばれ得る。いくつかの例では、割り当てられないトランジスタと呼ばれることもある使用されないトランジスタは、レイアウトに依存する影響に起因するトランジスタ性能の不整合を防止するのを助けるために、ICデバイスのエリアに設けられ得る。NMOSゲートプルトランジスタ1410~1410、1510~1510は、通常動作中は高インピーダンスのままであり、他のIC回路の動作に影響を及ぼさない。したがって、ESD保護の目的で、NMOSゲートプルトランジスタ1410~1410、1510~1510を実装するために、これらのダミートランジスタ又は割り当てられないトランジスタのうちの1つ以上を使用することが可能である。NMOSゲートプルトランジスタ1410~1410、1510~1510は、薄いゲート酸化物トランジスタ又は厚いゲート酸化物トランジスタとして形成され得る。
【0075】
[0090] 図16は、本明細書で開示する特定の態様による、ICデバイス内にESD保護を提供するための方法1600の一例を示すフロー図である。本方法は、図6図15に示されるESD保護回路の様々な特徴及び態様に関し得る。ブロック1602において、ドライバトランジスタのドレインをICデバイスのI/Oパッドに結合することができる。ドライバトランジスタは、PMOSトランジスタであっても、又はNMOSトランジスタであってもよい。ブロック1604において、ドライバトランジスタのソースをICデバイス内の第1の電源のレールに結合することができる。一例では、ドライバトランジスタのソースは、少なくとも1つの他のトランジスタを介して第1の電源のレールに結合され得る。ブロック1606において、I/Oパッドと第1の電源のレールとを結合するために静電放電保護ダイオード(electrostatic discharge protection diode)を使用することができる。いくつかの例では、ダイオードは、定格電圧(rated voltage)がI/Oパッドに印加されるときに逆バイアスされる。定格電圧は、I/Oパッドについて定義された電圧レベルの公称動作範囲内にあり得る。ブロック1608において、ドライバトランジスタのゲートとI/Oパッド又は第1の電源のレールとを結合するためにゲートプルトランジスタを使用することができる。
【0076】
[0091] いくつかの例では、ドライバトランジスタは、少なくとも1つの他のトランジスタを介して第1の電源のレールに結合され得る。ドライバトランジスタのゲートは、第2の電源に対応する電圧領域において動作するプリドライバ回路によって提供される入力信号を受信するように構成され得る。
【0077】
[0092] いくつかの例では、クランプ回路は、第1の電源のレールと第1の電源の接地基準レールとの間に結合され得る。クランプ回路は、ゲートプルトランジスタのゲートに制御信号を提供するように構成され得る。
【0078】
[0093] いくつかの例では、ゲートプルトランジスタは、ドライバトランジスタのゲートを第1の電源のレールに結合するように構成されるPMOSトランジスタである。ゲートプルトランジスタのゲートは、第2の電源のレールに結合され得る。
【0079】
[0094] いくつかの例では、ゲートプルトランジスタは、ドライバトランジスタのゲートをI/Oパッドに結合するように構成されるPMOSトランジスタである。いくつかの事例では、ゲートプルトランジスタのゲートは、第1の電源のレールに結合され得る。いくつかの事例では、ゲートプルトランジスタのゲートは、第2の電源のレールに結合され得る。
【0080】
[0095] いくつかの例では、ゲートプルトランジスタは、NMOSトランジスタである。いくつかの例では、ゲートプルトランジスタは、静電放電事象(electrostatic discharge event)中に、ドライバトランジスタのゲートとI/Oパッドとの間に、又は第1の電源のレールに低インピーダンス経路を提供するように構成される。いくつかの例では、ドライバトランジスタは、PMOSトランジスタである。いくつかの例では、ドライバトランジスタは、NMOSトランジスタである。
【0081】
[0096] 本明細書の例示的な態様のいずれかにおいて説明された動作ステップは、例を提供するために説明されたことに留意されたい。説明する動作は、図示のシーケンス以外の多数の異なるシーケンスにおいて実施され得る。更に、単一の動作ステップにおいて記載した動作は、実際にはいくつかの異なるステップにおいて実施され得る。加えて、例示的な態様において論じられた1つ以上の動作ステップは組み合わせられる場合がある。フロー図に示された動作ステップは、当業者には容易に明らかになるように、多数の異なる修正を受け得ることを理解されたい。当業者であれば、様々な異なる技術及び技法のいずれかを使用して情報及び信号が表され得ることも理解するであろう。例えば、上記の説明全体にわたって言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、及びチップは、電圧、電流、電磁波、磁場若しくは磁性粒子、光場若しくは光学粒子、又はそれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
【0082】
[0097] 上記で説明された方法の様々な動作は、対応する機能を実施することが可能な任意の好適な手段によって実施され得る。この手段は、限定はしないが、回路、特定用途向け集積回路(ASIC)、又はプロセッサを含む、様々なハードウェア及び/又はソフトウェア構成要素(単数又は複数)及び/又はモジュール(単数又は複数)を含み得る。一般に、図に示された動作がある場合、それらの動作は、類似の番号付けを伴う対応する相対物のミーンズプラスファンクション構成要素を有し得る。特定の態様では、本明細書で開示するいくつかの機能を実施する装置は、ICデバイスのI/Oパッドを駆動するための手段と、ESD事象中に、I/Oパッドにおいて受信されたESD電流を第1の電源のレールに迂回させるための手段と、ESD事象中に、ドライバトランジスタのゲートをI/Oパッドの電圧レベルに又は第1の電源のレールにプルするための手段と、を含み得る。I/Oパッドを駆動するための手段は、I/Cデバイス内の第1の電源のレールにそのソースによって結合されたドライバトランジスタを含み得る。ドライバトランジスタのゲートをプルするための手段は、ドライバトランジスタのゲートとI/Oパッド又は第1の電源のレールとの間に結合されたゲートプルトランジスタを含み得る。一例では、ドライバトランジスタは、少なくとも1つの他のトランジスタを介して第1の電源のレールに結合される。特定の例では、ドライバトランジスタのゲートは、第2の電源に対応する電圧領域において動作するプリドライバ回路によって提供される入力信号を受信するように構成される。
【0083】
[0098] いくつかの例では、本装置は、第1の電源のレールをクランプするための手段を含む。第1の電源のレールをクランプするための手段は、第1の電源のレールと第1の電源の接地基準レールとの間に結合されたクランプ回路を使用して実装され得る。第1の電源のレールをクランプするための手段は、ゲートプルトランジスタのゲートに制御信号を提供するように構成される。
【0084】
[0099] いくつかの例では、本装置は、ゲートプルトランジスタが、ドライバトランジスタのゲートを第1の電源のレールに結合するように構成されるPMOSトランジスタであるときに、ゲートプルトランジスタを制御するための手段を含む。ゲートプルトランジスタを制御するための手段は、ゲートプルトランジスタのゲートを第2の電源のレールに結合するように構成されたコネクタ又は抵抗を含み得る。
【0085】
[0100] いくつかの例では、本装置は、ゲートプルトランジスタが、ドライバトランジスタのゲートをI/Oパッドに結合するように構成されるPMOSトランジスタであるときに、ゲートプルトランジスタを制御するための手段を含む。いくつかの事例では、ゲートプルトランジスタを制御するための手段は、ゲートプルトランジスタのゲートを第1の電源のレールに結合するように構成されたコネクタ又は抵抗を含む。いくつかの事例では、ゲートプルトランジスタを制御するための手段は、ゲートプルトランジスタのゲートを第2の電源のレールに結合するように構成されたコネクタ又は抵抗を含む。
【0086】
[0101] 一例では、ゲートプルトランジスタは、ESD事象中に、ドライバトランジスタのゲートとI/Oパッドとの間に低インピーダンス経路を提供するように構成される。別の例では、ゲートプルトランジスタは、ESD事象中に、ドライバトランジスタのゲートと第1の電源のレールとの間に低インピーダンス経路を提供するように構成される。
【0087】
[0102] 特定の例では、静電放電電流を迂回させるための手段は、ESD保護ダイオードを含む。
【0088】
[0103] 一例では、ゲートプルトランジスタは、ICデバイス内のドライバレイアウト内のダミートランジスタ又は他の場合の割り当てられないトランジスタを使用して実装される。いくつかの例では、ゲートプルトランジスタは、NMOSトランジスタである。いくつかの例では、ドライバトランジスタは、NMOSトランジスタを使用して実装される。いくつかの例では、ドライバトランジスタは、PMOSトランジスタを使用して実装される。
【0089】
[0104] 一例では、ESD保護回路は、ICデバイスのI/Oパッドに結合されるドレイン及びICデバイス内の第1の電源のレールに結合されるソースを有するドライバトランジスタと、I/Oパッドを第1の電源のレールに結合するESDダイオードと、ドライバトランジスタのゲートをI/Oパッド又は第1の電源のレールに結合するゲートプルトランジスタとを含む。
【0090】
[0105] 一例では、ドライバトランジスタのソースは、少なくとも1つの他のトランジスタを介して第1の電源のレールに結合される。いくつかの事例では、ドライバトランジスタのゲートは、第2の電源によって電力供給されるプリドライバ回路によって提供される入力信号を受信するように構成される。
【0091】
[0106] いくつかの例では、本装置は、第1の電源のレールと第1の電源の接地基準レールとの間に結合されたクランプ回路を有する。クランプ回路は、ゲートプルトランジスタのゲートに制御信号を提供し得る。
【0092】
[0107] いくつかの例では、ゲートプルトランジスタは、ドライバトランジスタのゲートを第1の電源のレールに結合するように構成されるPMOSトランジスタであり、ゲートプルトランジスタのゲートは、第2の電源のレールに結合される。
【0093】
[0108] いくつかの例では、ゲートプルトランジスタは、ドライバトランジスタのゲートをI/Oパッドに結合するように構成されるPMOSトランジスタである。ゲートプルトランジスタのゲートは、第1の電源のレールに結合され得る。ゲートプルトランジスタのゲートは、第2の電源のレールに結合され得る。
【0094】
[0109] 特定の例では、ゲートプルトランジスタは、ESD事象中に、ドライバトランジスタのゲートとI/Oパッド又は第1の電源のレールとの間に低インピーダンス経路を提供するように構成される。
【0095】
[0110] いくつかの例では、ゲートプルトランジスタは、集積回路デバイス内のドライバレイアウト内のダミートランジスタを使用して実装される。いくつかの例では、ゲートプルトランジスタは、集積回路デバイス内のドライバレイアウト内の他の場合の割り当てられないトランジスタを使用して実装される。
【0096】
[0111] いくつかの例では、ゲートプルトランジスタは、NMOSトランジスタを使用して実装される。いくつかの例では、ドライバトランジスタは、PMOSトランジスタを使用して実装される。いくつかの例では、ドライバトランジスタは、NMOSトランジスタを使用して実装される。
【0097】
[0112] 以下の番号付き条項において、いくつかの実装形態が説明される。
1.静電放電保護回路であって、集積回路デバイスの入力/出力パッド(input/output pad)に結合されるドレイン及び集積回路デバイス内の第1の電源のレールに結合されるソースを有するドライバトランジスタと、入力/出力パッドを第1の電源のレールに結合する静電放電保護ダイオードと、ドライバトランジスタのゲートを入力/出力パッド又は第1の電源のレールに結合するゲートプルトランジスタと、を含む、静電放電保護回路。
2.ドライバトランジスタのソースは、少なくとも1つの他のトランジスタを介して第1の電源のレールに結合される、条項1に記載の静電放電保護回路。
3.ドライバトランジスタのゲートは、第2の電源によって電力供給されるプリドライバ回路によって提供される入力信号を受信するように構成される、条項1又は条項2に記載の静電放電保護回路。
4.第1の電源のレールと第1の電源の接地基準レールとの間に結合されたクランプ回路を更に含む、条項1~5のいずれか一項に記載の静電放電保護回路。
5.クランプ回路は、ゲートプルトランジスタのゲートに制御信号を提供する、条項6に記載の静電放電保護回路。
6.ゲートプルトランジスタは、ドライバトランジスタのゲートを第1の電源のレールに結合するように構成されるP型金属酸化膜半導体トランジスタであり、ゲートプルトランジスタのゲートは、第2の電源のレールに結合される、条項1~5のいずれか一項に記載の静電放電保護回路。
7.ゲートプルトランジスタは、ドライバトランジスタのゲートを入力/出力パッドに結合するように構成されるP型金属酸化膜半導体トランジスタであり、ゲートプルトランジスタのゲートは、第1の電源のレール又は第2の電源のレールに結合される、条項1~5のいずれか一項に記載の静電放電保護回路。
8.ゲートプルトランジスタは、N型金属酸化膜半導体トランジスタを含む、条項1~6のいずれか一項に記載の静電放電保護回路。
9.ゲートプルトランジスタは、静電放電事象中に、ドライバトランジスタのゲートと入力/出力パッド又は第1の電源のレールとの間に低インピーダンス経路を提供するように構成される、条項1~8のいずれか一項に記載の静電放電保護回路。
10.ゲートプルトランジスタは、集積回路デバイス内のドライバレイアウト内において割り当てられないトランジスタ又はダミートランジスタを含む、条項1~9のいずれか一項に記載の静電放電保護回路。
11.ドライバトランジスタは、P型金属酸化膜半導体トランジスタを含む、条項1~10のいずれか一項に記載の静電放電保護回路。
12.ドライバトランジスタは、N型金属酸化膜半導体トランジスタを含む、条項1~10のいずれか一項に記載の静電放電保護回路。
13.装置であって、集積回路デバイスの入力/出力パッドを駆動するための手段であって、集積回路デバイス内の第1の電源のレールにそのソースによって結合されたドライバトランジスタを含む、入力/出力パッドを駆動するための手段と、静電放電事象中に、入力/出力パッドにおいて受信された静電放電電流を第1の電源のレールに迂回させるための手段と、静電放電事象中に、ドライバトランジスタのゲートを入力/出力パッドの電圧レベルに又は第1の電源のレールにプルするための手段であって、ドライバトランジスタのゲートと入力/出力パッド又は第1の電源のレールとの間に結合されたゲートプルトランジスタを含む、ドライバトランジスタのゲートをプルするための手段と、を含む、装置。
14.ドライバトランジスタは、少なくとも1つの他のトランジスタを介して第1の電源のレールに結合される、条項13に記載の装置。
15.ドライバトランジスタのゲートは、第2の電源に対応する電圧領域において動作するプリドライバ回路によって提供される入力信号を受信するように構成される、条項13又は請求項14に記載の装置。
16.第1の電源のレールと第1の電源の接地基準レールとの間に結合されたクランプ回路を含む、第1の電源のレールをクランプするための手段を更に含む、条項13~15のいずれか一項に記載の装置。
17.第1の電源のレールをクランプするための手段は、ゲートプルトランジスタのゲートに制御信号を提供するように構成される、条項16に記載の装置。
18.ゲートプルトランジスタを制御するための手段を更に含み、ゲートプルトランジスタは、ドライバトランジスタのゲートを第1の電源のレールに結合するように構成されるP型金属酸化膜半導体トランジスタであり、ゲートプルトランジスタを制御するための手段は、ゲートプルトランジスタのゲートを第2の電源のレールに結合するように構成されるコネクタ又は抵抗を含む、条項13~16のいずれか一項に記載の装置。
19.ゲートプルトランジスタを制御するための手段を更に含み、ゲートプルトランジスタは、ドライバトランジスタのゲートを入力/出力パッドに結合するように構成されるP型金属酸化膜半導体トランジスタであり、ゲートプルトランジスタを制御するための手段は、ゲートプルトランジスタのゲートを第1の電源のレール又は第2の電源のレールに結合するように構成されるコネクタ又は抵抗を含む、条項13~16のいずれか一項に記載の装置。
20.ゲートプルトランジスタは、N型金属酸化膜半導体トランジスタを含む、条項13~17のいずれか一項に記載の装置。
21.ゲートプルトランジスタは、静電放電事象中に、ドライバトランジスタのゲートと入力/出力パッドとの間に、又は第1の電源のレールに低インピーダンス経路を提供するように構成される、条項13~20のいずれか一項に記載の装置。
22.静電放電電流を迂回させるための手段は、静電放電保護ダイオードを含む、条項21に記載の装置。
23.ゲートプルトランジスタは、集積回路デバイス内のドライバレイアウト内において割り当てられないトランジスタ又はダミートランジスタを含む、条項13~22のいずれか一項に記載の装置。
24.ドライバトランジスタは、N型金属酸化膜半導体トランジスタを含む、条項13~23のいずれか一項に記載の装置。
25.ドライバトランジスタは、P型金属酸化膜半導体トランジスタを含む、条項13~23のいずれか一項に記載の装置。
26.集積回路デバイス内に静電放電保護を提供するための方法であって、ドライバトランジスタのドレインを集積回路デバイスの入力/出力パッドに結合することと、ドライバトランジスタのソースを集積回路デバイス内の第1の電源のレールに結合することと、入力/出力パッドと第1の電源のレールとを結合するために静電放電保護ダイオードを使用することと、ドライバトランジスタのゲートと入力/出力パッド又は第1の電源のレールとを結合するためにゲートプルトランジスタを使用することと、を含む、方法。
27.ドライバトランジスタを少なくとも1つの他のトランジスタを介して第1の電源のレールに結合することを更に含む、条項26に記載の方法。
28.ドライバトランジスタのゲートは、第2の電源に対応する電圧領域において動作するプリドライバ回路によって提供される入力信号を受信するように構成される、条項26又は条項27に記載の方法。
29.第1の電源のレールと第1の電源の接地基準レールとの間にクランプ回路を結合する、条項26~28のいずれか一項に記載の方法。
30.クランプ回路は、ゲートプルトランジスタのゲートに制御信号を提供するように構成される、条項29に記載の方法。
31.ゲートプルトランジスタは、ドライバトランジスタのゲートを第1の電源のレールに結合するように構成されるP型金属酸化膜半導体トランジスタであり、ゲートプルトランジスタのゲートを第2の電源のレールに結合すること
を更に含む、条項26~29のいずれか一項に記載の方法。
32.ゲートプルトランジスタは、ドライバトランジスタのゲートを入力/出力パッドに結合するように構成されるP型金属酸化膜半導体トランジスタであり、ゲートプルトランジスタのゲートを第1の電源のレール又は第2の電源のレールに結合することを更に含む、条項26~29のいずれか一項に記載の方法。
33.ゲートプルトランジスタは、N型金属酸化膜半導体トランジスタを含む、条項26~30のいずれか一項に記載の方法。
34.静電放電事象中に、ドライバトランジスタのゲートと入力/出力パッドとの間に、又は第1の電源のレールに低インピーダンス経路を提供するようにゲートプルトランジスタを構成することを更に含む、条項26~33のいずれか一項に記載の方法。
35.ドライバトランジスタは、P型金属酸化膜半導体トランジスタを含む、条項26~34のいずれか一項に記載の方法。
36.ドライバトランジスタは、N型金属酸化膜半導体トランジスタを含む、条項26~35のいずれか一項に記載の方法。
37.ゲートプルトランジスタのドレインは、ドライバトランジスタのゲートに結合され、ゲートプルトランジスタのソースは、入力/出力パッド又は第1の電源のレールに結合される、条項1~12のいずれか一項に記載の静電放電保護回路、条項13~25のいずれか一項に記載の装置、又は条項26~36のいずれか一項に記載の方法。
38.静電放電保護ダイオードは、静電放電事象中に順方向バイアスされ、静電放電事象の発生の前に逆バイアスされるように構成される、条項1~12のいずれか一項に記載の静電放電保護回路、又は条項26~36のいずれか一項に記載の方法。
【0098】
[0113] 本明細書で使用する、項目の列挙「のうちの少なくとも1つ」を指す句は、単一の部材を含む、それらの項目の任意の組み合わせを指す。例として、「a、b、又はcのうちの少なくとも1つ」は、a、b、c、a-b、a-c、b-c、及びa-b-c、並びに複数の同じ要素を有する任意の組み合わせ(例えば、a-a、a-a-a、a-a-b、a-a-c、a-b-b、a-c-c、b-b、b-b-b、b-b-c、c-c、及びc-c-c、又はa、b、及びcの任意の他の順序)を包含することを意図している。
【0099】
[0114] 本開示は、いかなる当業者も本開示の態様を作成又は使用することを可能にするために提供される。本開示に対する様々な修正が、当業者には容易に明らかとなり、本明細書で定義されている一般的原理は、本開示の趣旨又は範囲から逸脱することなく、他の変形例に適用することができる。したがって、本開示は、本明細書で説明する例及び設計に限定することを意図するものでなく、本明細書で開示する原理及び新規の特徴と一致する最も広い範囲を与えられるべきである。
以下に本願の出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[C1]
集積回路デバイス内の静電放電保護回路であって、
前記集積回路デバイスの入力/出力パッドに結合されるドレインと及び前記集積回路デバイス内の第1の電源のレールに結合されるソースを有するドライバトランジスタと、
前記入力/出力パッドを前記第1の電源の前記レールに結合する静電放電保護ダイオードと、
前記ドライバトランジスタのゲートを前記入力/出力パッド又は前記第1の電源の前記レールに結合するゲートプルトランジスタと、
を備える、静電放電保護回路。
[C2]
前記ドライバトランジスタの前記ソースは、少なくとも1つの他のトランジスタを介して前記第1の電源の前記レールに結合される、C1に記載の静電放電保護回路。
[C3]
前記ドライバトランジスタの前記ゲートは、第2の電源によって電力供給されるプリドライバ回路によって提供される入力信号を受信するように構成される、C1に記載の静電放電保護回路。
[C4]
前記第1の電源の前記レールと前記第1の電源の接地基準レールとの間に結合されたクランプ回路
を更に備える、C1に記載の静電放電保護回路。
[C5]
前記クランプ回路は、前記ゲートプルトランジスタのゲートに制御信号を提供する、C4に記載の静電放電保護回路。
[C6]
前記ゲートプルトランジスタは、前記ドライバトランジスタの前記ゲートを前記第1の電源の前記レールに結合するように構成されるP型金属酸化膜半導体トランジスタであり、
前記ゲートプルトランジスタの前記ゲートは、第2の電源のレールに結合される、
C1に記載の静電放電保護回路。
[C7]
前記ゲートプルトランジスタは、前記ドライバトランジスタの前記ゲートを前記入力/出力パッドに結合するように構成されるP型金属酸化膜半導体トランジスタであり、
前記ゲートプルトランジスタの前記ゲートは、前記第1の電源の前記レール又は第2の電源のレールに結合される、
C1に記載の静電放電保護回路。
[C8]
前記ゲートプルトランジスタは、N型金属酸化膜半導体トランジスタを備える、C1に記載の静電放電保護回路。
[C9]
前記ゲートプルトランジスタは、静電放電事象中に、前記ドライバトランジスタの前記ゲートと前記入力/出力パッド又は前記第1の電源の前記レールとの間に低インピーダンス経路を提供するように構成される、C1に記載の静電放電保護回路。
[C10]
前記ゲートプルトランジスタは、前記集積回路デバイス内のドライバレイアウト内において割り当てられないトランジスタ又はダミートランジスタを備える、C1に記載の静電放電保護回路。
[C11]
前記ドライバトランジスタは、P型金属酸化膜半導体トランジスタを備える、C1に記載の静電放電保護回路。
[C12]
前記ドライバトランジスタは、N型金属酸化膜半導体トランジスタを備える、C1に記載の静電放電保護回路。
[C13]
装置であって、
集積回路デバイスの入力/出力パッドを駆動するための手段と、前記入力/出力パッドを駆動するための手段は前記集積回路デバイス内の第1の電源のレールにそのソースによって結合されたドライバトランジスタを含む、
静電放電事象中に、前記入力/出力パッドにおいて受信された静電放電電流を前記第1の電源の前記レールに迂回させるための手段と、
前記静電放電事象中に、前記ドライバトランジスタのゲートを前記入力/出力パッドの電圧レベルに又は前記第1の電源の前記レールにプルするための手段と、前記ドライバトランジスタのゲートをプルするための手段は前記ドライバトランジスタの前記ゲートと前記入力/出力パッド又は前記第1の電源の前記レールとの間に結合されたゲートプルトランジスタを備える、
を備える、装置。
[C14]
前記ドライバトランジスタは、少なくとも1つの他のトランジスタを介して前記第1の電源の前記レールに結合される、C13に記載の装置。
[C15]
前記ドライバトランジスタの前記ゲートは、第2の電源に対応する電圧領域において動作するプリドライバ回路によって提供される入力信号を受信するように構成される、C13に記載の装置。
[C16]
前記第1の電源の前記レールと前記第1の電源の接地基準レールとの間に結合されたクランプ回路を含む、前記第1の電源の前記レールをクランプするための手段
を更に備える、C13に記載の装置。
[C17]
前記第1の電源の前記レールをクランプするための前記手段は、前記ゲートプルトランジスタのゲートに制御信号を提供するように構成される、C16に記載の装置。
[C18]
前記ゲートプルトランジスタを制御するための手段を更に備え、前記ゲートプルトランジスタは、前記ドライバトランジスタの前記ゲートを前記第1の電源の前記レールに結合するように構成されるP型金属酸化膜半導体トランジスタであり、前記ゲートプルトランジスタを制御するための前記手段は、前記ゲートプルトランジスタのゲートを第2の電源のレールに結合するように構成されるコネクタ又は抵抗を含む、C13に記載の装置。
[C19]
前記ゲートプルトランジスタを制御するための手段を更に備え、前記ゲートプルトランジスタは、前記ドライバトランジスタの前記ゲートを前記入力/出力パッドに結合するように構成されるP型金属酸化膜半導体トランジスタであり、前記ゲートプルトランジスタを制御するための前記手段は、前記ゲートプルトランジスタのゲートを前記第1の電源の前記レール又は第2の電源のレールに結合するように構成されるコネクタ又は抵抗を含む、C13に記載の装置。
[C20]
前記ゲートプルトランジスタは、N型金属酸化膜半導体トランジスタを備える、C13に記載の装置。
[C21]
前記ゲートプルトランジスタは、前記静電放電事象中に、前記ドライバトランジスタの前記ゲートと前記入力/出力パッドとの間に、又は前記第1の電源の前記レールに低インピーダンス経路を提供するように構成される、C13に記載の装置。
[C22]
静電放電電流を迂回させるための前記手段は、静電放電保護ダイオードを備える、C21に記載の装置。
[C23]
前記ゲートプルトランジスタは、前記集積回路デバイス内のドライバレイアウト内において割り当てられないトランジスタ又はダミートランジスタを備える、C13に記載の装置。
[C24]
前記ドライバトランジスタは、N型金属酸化膜半導体トランジスタを備える、C13に記載の装置。
[C25]
前記ドライバトランジスタは、P型金属酸化膜半導体トランジスタを備える、C13に記載の装置。
[C26]
集積回路デバイス内に静電放電保護を提供するための方法であって、
ドライバトランジスタのドレインを前記集積回路デバイスの入力/出力パッドに結合することと、
前記ドライバトランジスタのソースを前記集積回路デバイス内の第1の電源のレールに結合することと、
前記入力/出力パッドと前記第1の電源の前記レールとを結合するために静電放電保護ダイオードを使用することと、
前記ドライバトランジスタのゲートと前記入力/出力パッド又は前記第1の電源の前記レールとを結合するためにゲートプルトランジスタを使用することと、
を備える、方法。
[C27]
前記ドライバトランジスタを少なくとも1つの他のトランジスタを介して前記第1の電源の前記レールに結合すること
を更に備える、C26に記載の方法。
[C28]
前記ドライバトランジスタの前記ゲートは、第2の電源に対応する電圧領域において動作するプリドライバ回路によって提供される入力信号を受信するように構成される、C26に記載の方法。
[C29]
前記第1の電源の前記レールと前記第1の電源の接地基準レールとの間にクランプ回路を結合すること
を更に備える、C26に記載の方法。
[C30]
前記クランプ回路は、前記ゲートプルトランジスタのゲートに制御信号を提供するように構成される、C29に記載の方法。
[C31]
前記ゲートプルトランジスタは、前記ドライバトランジスタの前記ゲートを前記第1の電源の前記レールに結合するように構成されるP型金属酸化膜半導体トランジスタであり、
前記ゲートプルトランジスタのゲートを第2の電源のレールに結合すること
を更に備える、C26に記載の方法。
[C32]
前記ゲートプルトランジスタは、前記ドライバトランジスタの前記ゲートを前記入力/出力パッドに結合するように構成されるP型金属酸化膜半導体トランジスタであり、
前記ゲートプルトランジスタの前記ゲートを前記第1の電源の前記レール又は第2の電源のレールに結合すること
を更に備える、C26に記載の方法。
[C33]
前記ゲートプルトランジスタは、N型金属酸化膜半導体トランジスタを備える、C26に記載の方法。
[C34]
静電放電事象中に、前記ドライバトランジスタの前記ゲートと前記入力/出力パッドとの間に、又は前記第1の電源の前記レールに低インピーダンス経路を提供するように前記ゲートプルトランジスタを構成すること
を更に備える、C26に記載の方法。
[C35]
前記ドライバトランジスタは、P型金属酸化膜半導体トランジスタを備える、C26に記載の方法。
[C36]
前記ドライバトランジスタは、N型金属酸化膜半導体トランジスタを備える、C26に記載の方法。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16