(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-20
(45)【発行日】2024-11-28
(54)【発明の名称】プログラムおよび情報処理システム
(51)【国際特許分類】
A63F 13/69 20140101AFI20241121BHJP
A63F 13/533 20140101ALI20241121BHJP
【FI】
A63F13/69
A63F13/533
(21)【出願番号】P 2024090264
(22)【出願日】2024-06-03
【審査請求日】2024-08-06
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】509070463
【氏名又は名称】株式会社コロプラ
(74)【代理人】
【識別番号】100104547
【氏名又は名称】栗林 三男
(74)【代理人】
【識別番号】100209749
【氏名又は名称】栗林 和輝
(74)【代理人】
【識別番号】100217755
【氏名又は名称】三浦 淳史
(72)【発明者】
【氏名】八幡 尚文
(72)【発明者】
【氏名】岡村 剛
【審査官】鈴木 崇雅
(56)【参考文献】
【文献】特開2023-100320(JP,A)
【文献】特許第7492641(JP,B1)
【文献】特許第7453322(JP,B1)
【文献】特開2024-090264(JP,A)
【文献】特許第7414245(JP,B2)
【文献】特許第7461597(JP,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 9/24、13/00-13/98
G06F 21/16、21/62
G06Q 30/00-30/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを、
NFT化可能なオブジェクトに関する複数の画像の中からユーザによって選択された画像を、NFT化される前記オブジェクトに、当該オブジェクトの画像として対応付ける対応付け手段として機能させ
、
前記ユーザによって選択され、前記オブジェクトに対応付けられている前記オブジェクトの画像は、前記オブジェクトのNFT化後に前記ユーザの操作に基づいて変更することができない
プログラム。
【請求項2】
前記オブジェクトに対応付けられた画像は、前記オブジェクトの一覧を表示する所定の画面においてサムネイルとして使用される画像である
請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記オブジェクトは、前記ユーザが仮想空間内で取得可能なアイテムであって、前記ユーザの保有資産を消費してNFT化することが可能なアイテムである
請求項1または2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記対応付け手段は、
前記オブジェクトをNFT化する際に前記ユーザに対して提示される前記複数の画像の中から前記ユーザが選択した画像を、前記オブジェクトに対応付ける
請求項1または2に記載のプログラム。
【請求項5】
前記複数の画像のそれぞれは、予め定められた複数のアングルのそれぞれから前記オブジェクトを撮影した画像である
請求項1または2に記載のプログラム。
【請求項6】
前記複数の画像は、全て背景が共通である
請求項1または2に記載のプログラム。
【請求項7】
NFT化可能なオブジェクトに関する複数の画像の中からユーザによって選択された画像を、NFT化される前記オブジェクトに、当該オブジェクトの画像として対応付ける対応付け手段を備え
、
前記ユーザによって選択され、前記オブジェクトに対応付けられている前記オブジェクトの画像は、前記オブジェクトのNFT化後に前記ユーザの操作に基づいて変更することができない
情報処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラムおよび情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、ブロックチェーンを利用したゲームが知られている。この種のゲームとして、仮想空間内のオブジェクトをNFT化することが可能なゲームが知られている。また、所定のサービス内において所定の対象(例えば、動画配信サービスにおける配信動画)に対して対応付ける画像(例えば、サムネイル)をユーザが設定できるようにすることが知られている(例えば、非特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【文献】“ニコニコヘルプ 動画投稿時にサムネイルを設定する”、[online]、[令和6年5月17日検索]、インターネット<https://qa.nicovideo.jp/faq/show/12181?site_domain=default>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、ゲーム等のサービスにおいては、興趣性を向上させることが求められている。
【0005】
本発明は、サービスの興趣性を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に示す一実施形態によれば、
コンピュータを、
NFT化可能なオブジェクトに関する複数の画像の中からユーザによって選択された画像を、NFT化される前記オブジェクトに、当該オブジェクトの画像として対応付ける対応付け手段として機能させる
プログラムが提供される。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、サービスの興趣性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図2】ゲームシステムの機能的構成を示すブロック図である。
【
図5】ユーザが取得した山の一覧を表示する画面の一例を示す図である。
【
図6】採掘を行う際のゲーム画面の一例を示す図である。
【
図7】資産の獲得および消費の流れについて説明するための図である。
【
図8】NFT化する宝石の選択に係る画面の一例を示す図である。
【
図9】NFT化する宝石に対応付ける画像の選択に係る画面の一例を示す図である。
【
図10】NFT化された宝石の一覧を表示する画面の一例を示す図である。
【
図11】NFT化された宝石の一覧を表示する画面の一例を示す図である。
【
図12】NFT化する宝石に対応付ける画像の選択に係る画面の一例を示す図である。
【
図13】宝石のNFT化に係る処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
【0010】
<ゲームシステムのハードウェア構成>
図1に示すように、本実施形態のゲームシステム1は、複数の端末装置10と、サーバ20と、ブロックチェーンシステム(換言すると、ブロックチェーンネットワーク)3とを備えている。また、ブロックチェーンシステム3は、複数のノード装置30を備えている。
【0011】
端末装置10とサーバ20とブロックチェーンシステム3(換言すると、ノード装置30)とは、ネットワーク2を介して互いに接続される。ネットワーク2は、例えば、インターネット、移動通信システム(例えば、3G、4G、5G、LTE(Long Term Evolution)等)、WiFi(Wireless Fidelity)、ブルートゥース(登録商標)、その他の通信回線、またはこれらの組み合わせ等のいずれによって構成されていてもよい。
【0012】
サーバ20(換言すると、コンピュータ、情報処理装置)は、例えば、ワークステーションまたはパーソナルコンピュータ等の汎用コンピュータであってもよい。サーバ20は、プロセッサ21と、メモリ22と、ストレージ23と、通信IF(インターフェース)24と、入出力IF25と、を備える。サーバ20が備えるこれらの構成は、通信バスによって互いに接続される。
【0013】
プロセッサ21は、サーバ20全体の動作を制御する。プロセッサ21は、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)およびGPU(Graphics Processing Unit)等を含み得る。プロセッサ21は、ストレージ23からプログラムを読み出し、メモリ22に展開する。プロセッサ21は、展開したプログラムを実行する。
【0014】
メモリ22は、主記憶装置である。メモリ22は、例えば、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)等の記憶装置により構成される。メモリ22は、プロセッサ21がストレージ23から読み出したプログラムおよび各種データを一時的に記憶することにより、プロセッサ21に作業領域を提供する。メモリ22は、プロセッサ21がプログラムに従って動作している間に生成した各種データも一時的に記憶する。
【0015】
なお、本実施形態においてプログラムとは、ゲームを端末装置10により実現するプログラムであってもよい。また、当該プログラムは、当該ゲームを端末装置10とサーバ20との協働により実現するプログラムであってもよい。また、当該プログラムは、当該ゲームを端末装置10とサーバ20とブロックチェーンシステム3との協働により実現するプログラムであってもよい。なお、当該ゲームは、一例として、端末装置10において起動されたブラウザ上で実行されるゲームであってもよい。また、各種データには、例えば、ユーザ情報およびゲーム情報などのゲームに関するデータ、および端末装置10やサーバ20等の各装置間で送受信される指示や通知が含まれる。
【0016】
ストレージ23は、補助記憶装置である。ストレージ23は、例えば、フラッシュメモリまたはHDD(Hard Disk Drive)等の記憶装置により構成される。ストレージ23には、ゲームに関する各種データが格納される。
【0017】
通信IF24は、サーバ20と端末装置10等との間におけるネットワークを介した各種データの送受信を制御する。また、通信IF24は、サーバ20とブロックチェーンシステム3(換言すると、ノード装置30)との間におけるネットワークを介した各種データの送受信を制御する。
【0018】
入出力IF25は、サーバ20がデータの入力を受け付けるためのインターフェースであるとともに、サーバ20がデータを出力するためのインターフェースである。入出力IF25は、例えば、マウス、キーボード等の情報入力機器である入力部と、画像を表示出力する機器である表示部とを含み得る。
【0019】
端末装置10(換言すると、コンピュータ、情報処理装置)は、例えば、スマートフォン、フィーチャーフォン、PDA(Personal Digital Assistant)、タブレット型コンピュータ、パーソナルコンピュータ、ウェアラブル端末、またはゲーム装置等であってもよい。端末装置10は、携帯端末であってもよい。端末装置10は、ユーザがゲームを実行する際に可搬型の端末であってもよい。
【0020】
端末装置10は、プロセッサ11と、メモリ12と、ストレージ13と、通信IF14と、入出力IF15と、入力部17と、表示部18と、を備える。端末装置10が備えるこれらの構成は、通信バスによって互いに接続される。
【0021】
プロセッサ11は、端末装置10全体の動作を制御する。プロセッサ11は、CPU、MPUおよびGPU等を含み得る。プロセッサ11は、ストレージ13からプログラムを読み出し、メモリ12に展開する。プロセッサ11は、展開したプログラムを実行する。
【0022】
メモリ12は、主記憶装置である。メモリ12は、例えば、ROMおよびRAM等の記憶装置により構成される。メモリ12は、プロセッサ11がストレージ13から読み出したプログラムおよび各種データを一時的に記憶することにより、プロセッサ11に作業領域を提供する。メモリ12は、プロセッサ11がプログラムに従って動作している間に生成した各種データも一時的に記憶する。
【0023】
ストレージ13は、補助記憶装置である。ストレージ13は、例えば、フラッシュメモリまたはHDD等の記憶装置により構成される。ストレージ13には、ゲームに関する各種データが格納される。
【0024】
通信IF14は、端末装置10とサーバ20等との間におけるネットワークを介した各種データの送受信を制御する。なお、通信IF14は、端末装置10とブロックチェーンシステム3(換言すると、ノード装置30)との間におけるネットワークを介した各種データの送受信を制御してもよい。
【0025】
入出力IF15は、端末装置10がデータの入力を受け付けるためのインターフェースであるとともに、端末装置10がデータを出力するためのインターフェースである。入出力IF15は、例えばUSB(Universal Serial Bus)等を介してデータの入出力を行うこととしてもよい。入出力IF15は、入力部17または表示部18等を含み得る。
【0026】
入力部17は、ユーザによる入力を受け付ける。入力部17は、例えば、タッチパッドやマウス等のポインティングデバイスであってもよい。表示部18は、画像を表示する。表示部18は、例えば、液晶ディスプレイまたは有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等であってもよい。端末装置10は、例えば、入力部17と表示部18とを組み合わせた電子部品であるタッチスクリーンを備えていてもよい。この場合、入力部17は、ユーザの操作(例えば、タッチ操作、タップ操作、スライド操作、スワイプ操作、フリック操作、ピンチイン操作およびピンチアウト操作等)により入力面に対して入力された位置を検知し、検知した位置を示す情報を入力信号として送信する機能を有し得る。
【0027】
また、入力部17は、例えば、キーボード、各種物理ボタン、各種センサ(例えば、加速度センサまたは角速度センサ等)、操作スティック、カメラ、またはマイク等であってもよい。また、表示部18は、例えば、プロジェクタ等であってもよい。
【0028】
本実施形態においては、入力部17がキーボードおよびマウスであるものとして説明する。なお、本実施形態において、ボタン等の各種UIに対する操作は、表示部18上のボタン等が表示されている領域にマウスのカーソルを合わせてクリックすることなどにより行われてもよい。
【0029】
複数のノード装置30は、ブロックチェーンシステム3を構成する。各ノード装置30は、分散型台帳を保有する。各ノード装置30は、分散型台帳において同一のデータを記憶する。詳しくは後述するが、本実施形態では、ユーザが保有する資産等がブロックチェーンシステム3の分散型台帳で管理されている。
【0030】
ノード装置30(換言すると、コンピュータ、情報処理装置)は、例えば、ワークステーションまたはパーソナルコンピュータ等の汎用コンピュータであってもよい。ノード装置30は、プロセッサ31と、メモリ32と、ストレージ33と、通信IF34と、入出力IF35と、を備える。ノード装置30が備えるこれらの構成は、通信バスによって互いに接続される。
【0031】
プロセッサ31は、ノード装置30全体の動作を制御する。プロセッサ31は、CPU、MPUおよびGPU等を含み得る。プロセッサ31は、ストレージ33からプログラムを読み出し、メモリ32に展開する。プロセッサ31は、展開したプログラムを実行する。
【0032】
メモリ32は、主記憶装置である。メモリ32は、例えば、ROMおよびRAM等の記憶装置により構成される。メモリ32は、プロセッサ31がストレージ33から読み出したプログラムおよび各種データを一時的に記憶することにより、プロセッサ31に作業領域を提供する。メモリ32は、プロセッサ31がプログラムに従って動作している間に生成した各種データも一時的に記憶する。
【0033】
ストレージ33は、補助記憶装置である。ストレージ33は、例えば、フラッシュメモリまたはHDD等の記憶装置により構成される。
【0034】
通信IF34は、ノード装置30とサーバ20との間におけるネットワークを介した各種データの送受信を制御する。なお、通信IF34は、ノード装置30と端末装置10との間におけるネットワークを介した各種データの送受信を制御してもよい。
【0035】
入出力IF35は、ノード装置30がデータの入力を受け付けるためのインターフェースであるとともに、ノード装置30がデータを出力するためのインターフェースである。入出力IF35は、例えば、マウス、キーボード等の情報入力機器である入力部と、画像を表示出力する機器である表示部とを含み得る。
【0036】
なお、サーバ20や端末装置10がノード装置30として機能してもよい。換言すると、ブロックチェーンシステム3は、サーバ20や端末装置10を含み得る。
【0037】
<ゲームシステムの機能的構成>
図2は、サーバ20、端末装置10およびノード装置30の機能的構成を示すブロック図である。本実施形態におけるサーバ20は、例えば、ゲームを実現するために必要な各種データおよびプログラムを各端末装置10に提供する機能、ならびに各端末装置10からゲームに関するデータを収集して管理する機能等を有する。
【0038】
なお、本実施形態において、サーバ20は、ゲームごとに事前に登録されるユーザのアカウントを用い、各ユーザおよび端末装置10を識別する。アカウントの登録方法は特に限定されない。例えば、端末装置10またはパーソナルコンピュータ等の他の装置が、ユーザの操作に基づいて、ユーザのアカウント登録に必要な情報をサーバ20に送信し、サーバ20が、受信した情報に基づいて各ユーザのアカウントを作成および保存することとしてもよい。
【0039】
図2に示すように、サーバ20は、プロセッサ21、メモリ22、ストレージ23、通信IF24、および入出力IF25等の協働によって、制御部210および記憶部220として機能する。記憶部220は、制御部210が使用する各種データを格納する。各種データとして、例えば、プログラム、ゲーム情報およびユーザ情報がある。当該プログラムは、ゲームを実現するためのプログラムである。ゲーム情報およびユーザ情報は、制御部210がプログラムを実行するときに参照するデータである。
【0040】
ゲーム情報は、例えば、各種仮想空間(換言すると、ゲーム空間)を規定するための情報を含む。仮想空間とは、例えば、ユーザが操作可能なキャラクタ(以下、「プレイヤキャラクタ」ともいう。)等のオブジェクトが配置される空間である。また、ゲーム情報は、例えば、仮想空間内に配置される建物、木、石、アイテム等の各種オブジェクトの配置位置や設定値に関する情報を含む。以下においては、仮想空間に配置されるキャラクタのオブジェクトを指して、単に「キャラクタ」ということもある。
【0041】
ユーザ情報は、ゲームのアカウントごとに管理される情報である。ユーザ情報は、例えば、プレイヤキャラクタに関する情報、保有資産に関する情報、ゲームの進行度を示す情報、およびユーザが取得した山(山については後述する。)に関する情報(換言すると、特定の仮想空間でのゲームの実行に係る権利に関する情報)等を含む。保有資産は、仮想空間内においてユーザが所有する価値といえる。当該価値の一例として、電子通貨、トークン、アイテム、キャラクタ等が挙げられる。また、電子通貨の一例として、仮想通貨(換言すると、暗号資産)や、ゲーム内で使用可能なゲーム内通貨等が挙げられる。すなわち、記憶部220には、例えば、各ユーザを識別可能な識別情報に関連付けて、各ユーザの保有する電子通貨、トークン、アイテム、またはキャラクタ等の情報が記憶されてもよい。本実施形態においてアイテム等の所定の価値(換言すると、オブジェクト)について「ユーザに付与する(換言すると、取得させる)」とは、ユーザの所有する価値としてユーザのアカウントに紐づけて所定の記憶部に記憶させることともいえる。
【0042】
制御部210は、記憶部220に格納されたプログラムを実行することにより、ゲームに関する各種処理を制御する。制御部210は、送受信部211、ゲーム制御部212、資産管理部213、マーケット管理部214、およびNFT化制御部216を有する。
【0043】
送受信部211は、各種データを送信または受信する。送受信部211は、例えば、各種データおよびプログラムの送信要求や、マルチプレイ機能に対応するための同期処理の要求、同期処理の対象となるデータ等を、各端末装置10から受信し、ゲーム制御部212、資産管理部213、マーケット管理部214、またはNFT化制御部216等に渡す。また、送受信部211は、ゲーム制御部212、資産管理部213、マーケット管理部214、またはNFT化制御部216等による制御に従って、各種データやプログラムを、各端末装置10に送信する。
【0044】
本実施形態において、マルチプレイ機能とは、複数のアカウントによるゲーム処理を同期させた状態で進行させる機能である。ゲームシステム1のサーバ20および端末装置10は、ゲームシステム1にログインしているアカウントが同じゲームに複数参加する場合に、マルチプレイ機能に対応するための各種処理を実行する。
【0045】
ゲーム制御部212は、記憶部220に格納されたプログラムに記述された演算処理を実行することで、端末装置10にゲームを提供する。
【0046】
ゲーム制御部212は、ゲーム情報に含まれる仮想空間を規定するための情報に基づいて、仮想空間を規定する。ゲーム制御部212は、ゲーム情報に含まれるオブジェクトの設定情報に基づいて、仮想空間にオブジェクトを配置する。ゲーム制御部212は、仮想空間に配置したオブジェクトを制御する。具体的には、ゲーム制御部212は、仮想空間内でのオブジェクトの位置、向き、形状、色等を変更したり、オブジェクトに所定の動作を行わせたりする。
【0047】
また、ゲーム制御部212は、端末装置10から送信されるプレイ情報に基づいて、プレイヤキャラクタを仮想空間に配置する。また、ゲーム制御部212は、端末装置10から送信されるプレイ情報に基づいて、ゲームの進行に係る各種判定処理を行う。換言すると、ゲーム制御部212は、ユーザの入力操作に基づいて、オブジェクトの制御や各種判定処理を行う。プレイ情報は、ユーザの入力操作に応じて出力される。一例として、プレイ情報は、プレイヤキャラクタの操作内容として、プレイヤキャラクタの座標情報を含んでもよく、プレイヤキャラクタのアクションに関する情報を含んでもよく、ユーザによって操作されたボタンを示す情報等を含んでもよい。また、プレイ情報は、プレイヤキャラクタの設定に関する情報を含んでもよい。一例として、キャラクタの座標情報は、ゲーム空間におけるキャラクタの位置を示す情報である。一例として、アクション情報は、キャラクタのアクションに関する情報である。一例として、キャラクタのアクションは、後述するピッケルを振る動作、各種アイテムを使用する動作、またはジャンプ等を含み得る。一例として、キャラクタの設定に関する情報は、キャラクタの装備や容姿等に関する情報を含み得る。また、キャラクタの設定は、ユーザが変更し得る。
【0048】
ゲーム制御部212は、複数のプレイヤそれぞれのプレイヤキャラクタを1つの仮想空間に配置し、各プレイヤの端末装置10から送信されるプレイ情報に基づいて、各プレイヤのプレイヤキャラクタを制御し得る。換言すると、ゲーム制御部212は、仮想空間の一例であるゲーム空間を、複数のユーザによって共有可能とする制御を行う。
【0049】
また、ゲーム制御部212は、例えば、マルチプレイ機能に対応するための同期処理の要求や同期処理の対象となるデータを、送受信部211を介して端末装置10から受け取ると、マルチプレイ機能に対応するための同期処理を実行する。また、ゲーム制御部212は、ゲーム情報またはユーザ情報の送信指示を送受信部211に指令する。ゲーム制御部212は、例えば、サーバ20が複数の端末装置10に対して情報を送信するときに、各端末装置10に同時に情報を送信することで、各端末装置10間で進行するゲームの同期を取る。同期処理を実行することで、一つの端末装置10で入力された操作に起因するゲーム内の事象を、他の端末装置10に同時に反映させることが可能となる。
【0050】
資産管理部213は、ユーザの保有資産を管理する。また、資産管理部213は、ユーザの保有資産のうちの一部または全部(換言すると、少なくとも一部)を、ブロックチェーンシステム3の分散型台帳で管理する。換言すると、資産管理部213は、ユーザの保有資産に関する情報を記憶部220に記憶させてもよく、分散型台帳に記憶させてもよい。なお、サーバ20がノード装置30として機能する構成の場合に、資産管理部213は、自身の記憶部220に記憶された分散型台帳に保有資産に関する情報を記憶させてもよい。また、サーバ20がノード装置30として機能しない構成の場合に、資産管理部213は、ブロックチェーンシステム3に対して分散型台帳への記憶に係る要求を送信する制御等を行ってもよい。
【0051】
端末装置10は、例えば、ユーザの入力操作を受け付ける入力装置としての機能、およびゲームの画像や音声を出力する出力装置としての機能等を有する。
【0052】
端末装置10は、プロセッサ11、メモリ12、ストレージ13、通信IF14、および入出力IF15等の協働によって、制御部110および記憶部120として機能する。記憶部120は、制御部110が使用する各種データを格納する。各種データとして、例えば、プログラム、ゲーム情報およびユーザ情報がある。当該プログラムは、端末装置10側でゲームを実現するためのプログラムである。ゲーム情報およびユーザ情報は、制御部110がプログラムを実行するときに参照するデータである。記憶部120に格納されるゲーム情報およびユーザ情報は、記憶部220に格納されるゲーム情報およびユーザ情報と同様の情報を含み得る。
【0053】
制御部110は、記憶部120に格納されたプログラムを実行することにより、端末装置10において実行されるゲームに関する各種処理を制御する。制御部110は、例えば、操作受付部111、送受信部112、端末処理部113、および表示制御部114を有する。
【0054】
操作受付部111は、入力部17を介してユーザにより入力される操作(以下、「入力操作」ともいう。)を受け付ける。具体的には、操作受付部111は、入力部17としてのマウスやキーボードに対する入力操作を検知する。なお、入力操作は、入力部17に物理的に接触する操作に限らず、非接触による操作も含み得る。なお、操作受付部111は、入出力IF15を介して接続された操作機器を用いてされる入力操作についても、入力部17に対する入力操作と同様に受け付けることができる。
【0055】
送受信部112は、各種データを送信または受信する。送受信部112は、例えば、各種のデータや各種の要求をサーバ20に送信する。一例として、送受信部112がサーバに送信するデータは、プレイ情報、ゲーム情報およびユーザ情報を含み得る。換言すると、送受信部112は、操作受付部111により受け付けられた入力操作に関する情報をサーバ20に送信する。
【0056】
また、送受信部112は、各種データやプログラムや各種の要求をサーバから受信する。一例として、送受信部112がサーバ20から受信するデータは、ゲーム空間に配置するオブジェクト(例えば、キャラクタやアイテム)の種類、オブジェクトの座標情報、キャラクタのアクション情報、キャラクタの設定に関する情報、およびその他の情報を含み得る。また、一例として、送受信部112がサーバから受信するデータは、マルチプレイ機能に対応するための同期のためのデータを含み得る。同期のためのデータは、例えば、同期対象となるデータおよびそのデータの種類や、同期する時期を特定するためのデータ等を含み得る。
【0057】
端末処理部113は、ゲームの進行に関する各種処理を実行する。端末処理部113は、操作受付部111により検知されたユーザの入力操作に基づいて、ユーザの指示内容を特定する。また、端末処理部113は、特定した指示内容等に基づいて、ゲームの進行に関わる各種判定処理を実行する。また、端末処理部113は、判定処理の結果等に基づいて、サーバ20と通信しながらゲームを進行する。
【0058】
端末処理部113は、仮想空間のうちユーザに提示する領域を指定するための仮想カメラを規定する。端末処理部113は、仮想空間内での仮想カメラの位置および向きを規定することにより、仮想空間内に仮想カメラを配置する。端末処理部113は、仮想カメラにより規定される視野領域およびこの視野領域に配置されているオブジェクトを描画した画像を生成するように、表示制御部114に指示する。換言すると、端末処理部113は、ゲームの進行状況に応じた画像を表示部18に表示させるよう表示制御部114に指示する。
【0059】
仮想カメラの位置および向きは、仮想空間ごとに適宜決定することができる。例えば、端末処理部113は、特定のオブジェクトの位置や向きを基準とし、特定のオブジェクトが特定の向きで視野領域の中央に位置するように、仮想カメラを配置する。その際、端末処理部113は、特定のオブジェクトに対する方向、距離および角度を用い、仮想カメラの位置や向きを調整する。特定のオブジェクトは、例えば、プレイヤキャラクタやノンプレイヤキャラクタ等の動的なオブジェクトであってもよいし、建物や木、石等の静的なオブジェクトであってもよい。動的なオブジェクトには、各ユーザの操作に基づいてそれぞれ動作するプレイヤキャラクタと、プログラムに基づいて動作するノンプレイヤキャラクタとが含まれる。
【0060】
表示制御部114は、表示部18にゲームに係る画像を表示させる。以下に、具体例を挙げて説明する。
【0061】
表示制御部114は、仮想空間のうち、端末処理部113が規定する仮想カメラの視野の領域と、その領域に存在するオブジェクトとを描画した画像を生成し、表示部18に表示させる。表示制御部114は、表示部18に表示させる画像に対し、例えば、アイコン、ボタン、各種パラメータを示すメニュー等、ゲームの種々の操作に必要なUI(User Interface)に関わるオブジェクトを重畳して描画することができる。
【0062】
なお、端末装置10の制御部110は、サーバ20から送られるオブジェクトのデータや、仮想空間上における各種オブジェクトの位置を示す情報等に基づいて、仮想空間にオブジェクトを配置し、仮想空間の所定領域を表示部18に表示させてもよい。また、サーバ20の制御部210が、仮想空間へのオブジェクトの配置や仮想カメラの制御を行い、表示部18に表示させる画像を生成して端末装置10に送信し、端末装置10の制御部110は、当該画像を表示部18に表示させてもよい。すなわち、ユーザの入力操作に基づくオブジェクトに関する制御や、仮想カメラの制御や、表示部18に表示させる画像の生成等に係る各種処理は、サーバ20で行われてもよく、端末装置10で行われてもよい。
【0063】
ノード装置30は、プロセッサ31、メモリ32、ストレージ33、通信IF34、および入出力IF35等の協働によって、制御部310および記憶部320として機能する。記憶部320は、ゲームプログラムの一部を含むプログラムや、ブロックチェーンシステム3において用いられる分散型台帳等を記憶する。
【0064】
制御部310は、記憶部320に格納されたプログラムを実行することにより、ノード装置30の動作を制御する。
【0065】
制御部310は、ユーザが各種アイテムや後述する特定トークンを取得(例えば、他のユーザあるいはゲームの運営者から取得(例えば、後述する採掘により取得))した際にサーバ20から送信されるアイテムや特定トークンの保有に係る情報の登録要求を受信すると、当該情報を分散型台帳に登録する。制御部310は、例えば、サーバ20または端末装置10から送信されるアイテムや特定トークンの取引(換言すると、移譲)に関する情報に基づいて、各アイテムや特定トークンの取引履歴の情報を分散型台帳に登録してもよい。具体的には、分散型台帳には、ハッシュ値およびトランザクションを含む複数のブロックが記憶される。トランザクションは、例えば、アイテムや特定トークンの取引内容を示す情報であり得る。トランザクションは、例えば、移譲元を示すインプット情報と、移譲先を示すアウトプット情報とを含む。ハッシュ値は、一つ前のブロックに含まれる情報から算出され、分散型台帳には、ハッシュ値により各ブロックがチェーンのように繋がった状態でアイテムや特定トークンの取引履歴等が記憶される。このような取引履歴を各ノード装置30の分散型台帳で管理すること等により、どのユーザがどのアイテムを保有しているかを示す情報や、どのユーザがどの程度の特定トークンを保有しているかを示す情報をブロックチェーン上に記憶することができる。なお、アイテム等の取引履歴ではなく、各ユーザのアイテム等の保有状態に関する情報を分散型台帳で管理することによりどのユーザがどのアイテムを保有しているかを示す情報等をブロックチェーン上に記憶するなどしてもよい。このように、本実施形態のゲームでは、アイテムや特定トークンの保有情報がブロックチェーン上に記憶される。なお、保有情報がブロックチェーン上に記憶されないアイテム等が存在してもよい。
【0066】
なお、
図2に示す端末装置10、サーバ20およびノード装置30の機能は一例にすぎない。端末装置10、サーバ20およびノード装置30の各装置は、他の装置が備える機能の少なくとも一部を備えていてもよい。換言すると、本実施形態において端末装置10が備える機能ブロックの一部または全部をサーバ20あるいはノード装置30が備えていてもよく、サーバ20の備える機能ブロックの一部または全部を端末装置10あるいはノード装置30が備えていてもよく、ノード装置30の備える機能ブロックの一部または全部を端末装置10あるいはサーバ20が備えていてもよい。また、端末装置10、サーバ20およびノード装置30等の各装置は、一体の機器により実現されるものでなくてもよく、例えば、ネットワーク等を介して接続される複数の機器によって実現されてもよい。また、ゲームシステム1は、例えば、端末装置10、サーバ20またはノード装置30を含んでいなくてもよい。
【0067】
<本実施形態に係る処理>
次に、本実施形態に係る処理について説明する。なお、本実施形態では、端末装置10のプロセッサ11、サーバ20のプロセッサ21、またはノード装置30のプロセッサ31が、ゲームシステム1に記憶されているプログラムを実行することによって、後述する各処理を行うものとして説明する。ただし、後述する処理であってプロセッサ11が行う処理のうちの少なくとも一部を、プロセッサ11とは別のプロセッサ(例えば、プロセッサ21またはプロセッサ31)が実行するようにしてもよい。また、後述する処理であってプロセッサ21が行う処理のうちの少なくとも一部を、プロセッサ21とは別のプロセッサ(例えば、プロセッサ11またはプロセッサ31)が実行するようにしてもよい。また、後述する処理であってプロセッサ31が行う処理のうちの少なくとも一部を、プロセッサ31とは別のプロセッサ(例えば、プロセッサ11またはプロセッサ21)が実行するようにしてもよい。換言すると、本実施形態においてプログラムを実行するコンピュータは、端末装置10、サーバ20およびノード装置30のいずれであってもよく、また、複数の装置の組み合わせにより実現されてもよい。また、各種処理のうちの一部または全部がブロックチェーン上で実行されてもよい。
【0068】
ここで、本実施形態のゲームの概要について説明する。本実施形態のゲームには、ゲームに参加する複数のユーザ(具体的には、全ユーザ)の間で共通のマップ40が存在する。マップ40の一例を
図3に示す。マップ40には、複数の山が配置されている。
図3に示すマップ40では、山の位置が三角の記号で示されている。
【0069】
ユーザは、マップ40から自分が採掘を行う山(換言すると、ゲームをプレイする仮想空間)を取得(換言すると、選択)する。山の取得は、例えば、以下のように行われる。例えば、端末装置10の表示制御部114は、ユーザによる所定の入力操作に基づいて、
図3に示すように、マップ40(換言すると、ユーザが取得可能な山の一覧)を表示部18に表示させる。そして、表示部18に表示されるマップ40上において、特定の山を選択すること(例えば、表示された特定の山に対するクリック操作)により当該特定の山を取得することができる。具体的には、例えば、表示制御部114は、マップ40上に表示された山のうちの特定の山を選択する操作が行われると、選択した山を取得する操作を受け付ける取得ボタン41を表示部18に表示させる。そして、ゲーム制御部212は、取得ボタン41に対する操作に基づいて、ユーザが選択した山を当該ユーザに取得させる。
【0070】
また、ユーザは、自身が取得した山において所定のアイテムの採掘をすることが可能となっている。換言すると、ユーザは、山を取得すると、取得した山において採掘を行うゲームをプレイすることが可能となる。すなわち、本実施形態において、「特定の山の取得」は、「特定の山についての採掘を行う権利の取得」と言い換えることができ、さらに「特定の仮想空間でゲームをプレイする権利の取得」と言い換えることもできる。なお、ユーザが山を取得(換言すると、採掘を行う権利を取得)せずに、山での採掘を行うことが可能に構成されていてもよい。
【0071】
また、本実施形態のゲームでは、山での採掘に用いられるアイテムAが用意されている。そして、採掘を行うためには、ユーザは、アイテムAを持っている必要がある。換言すると、アイテムAは、ゲームに参加するために必要なアイテムとなっている。本実施形態においては、アイテムAは、ピッケルとなっている。なお、アイテムAを持っていない場合、山の取得が行えないようになっていてもよい。本実施形態のゲームでは、特性の異なる複数種類のアイテムAが用意されている。また、アイテムAは、NFT(Non-Fungible Token)化された状態を取り得るアイテムとなっている。NFT化された状態とは、アイテムAがユニークなものであることを証明する情報がブロックチェーン上に記憶された状態を意味する。換言すると、NFT化された状態とは、アイテムAに対応するNFTが発行されブロックチェーンで管理されている状態を意味する。なお、以下では、対応するNFTが発行されたアイテム等のデジタル資産のこともNFTと呼ぶ。なお、本実施形態では、アイテムAのNFT化(換言すると、アイテムAの生成)は、ゲームの運営者が行うようになっており、ユーザが行うこと(換言すると、ユーザによるミント)はできないようになっている。換言すると、本実施形態のゲームにおいては、NFT化されていない状態のアイテムAをユーザが入手することはないようになっている。ただし、アイテムAのNFT化をユーザが行うことが可能となっていてもよい。
【0072】
また、本実施形態のゲームでは、ユーザは、採掘によりアイテムBおよびアイテムCを取得可能となっている。詳細は後述するが、アイテムBは、NFT化された状態を取り得るアイテムとなっている。また、アイテムCは、所定のトークンとの交換が可能なアイテムとなっている。以下では、アイテムCとの交換により取得可能なトークンを「特定トークン」という。
【0073】
また、本実施形態のゲームでは、アイテムBは、複数種類存在し、コレクション要素のあるアイテムとなっている。具体的には、アイテムBは、ユーザが収集する宝石となっている。また、アイテムCは、宝石とは異なる鉱物(以下、「輝石」という。)となっている。すなわち、本実施形態のゲームは、アイテムAとしてのピッケルを用いて山での採掘を行い、アイテムBとしての宝石やアイテムCとしての輝石を取得するというゲーム性を有している。
【0074】
また、アイテムCとの交換によって取得可能な特定トークンは、暗号資産(例えば、仮想通貨)となっている。本実施形態のゲームでは、特定トークンは、アイテムAのレベル上げ、アイテムAのリペア(換言すると、修理)、およびアイテムBのNFT化等に用いることが可能となっている。
【0075】
なお、NFT化されているか否かに関わらず、各ユーザが保有するアイテムA、アイテムB、またはアイテムC等の資産は、ブロックチェーン(換言すると、分散型台帳)で管理されてもよい。
【0076】
所定のイベントとしての山での採掘は、例えば、以下のように行われる。例えば、端末装置10の表示制御部114は、ユーザによる所定の入力操作に基づいて、
図4に例示するホーム画面42を表示部18に表示させる。ホーム画面42には、ユーザが取得した山での採掘の開始に係る操作を受け付ける採掘開始ボタン43が表示される。そして、ゲーム制御部212は、採掘開始ボタン43に対する操作に基づいて、ユーザが取得した山での採掘を開始させる。
【0077】
なお、ホーム画面42は、例えば、本ゲーム(換言すると、所定のサービスに係るアプリケーション)が端末装置10において起動されたときに、最初に表示されるものとなっている。なお、ここで「起動されたときに、最初に表示される」とは、当該起動に係る各種表示(例えば、タイトル表示やロードに係る表示など)がされた後にホーム画面42が表示される場合を含む。なお、ホーム画面42は、起動時に限らず、所定契機で表示される。例えば、ホーム画面42は、ホームボタン90に対する操作がされた際や、インゲームとしての山での採掘が終了した際等に表示されてもよい。ホーム画面42には、所定の背景画像(例えば、プレイヤキャラクタ等を含む背景画像)が表示されてもよい。また、ホーム画面42には、ゲームに係る複数のメニュー項目が表示されてもよい。具体的には、ホーム画面42には、各種画面の表示に係る操作を受け付ける各種UIが表示されてもよい。例えば、当該UIとして、鉱山ボタン91、アイテムボタン92、貸与関連ボタン93、ショップボタン94、およびホームボタン90が表示されてもよい。そして、表示制御部114は、鉱山ボタン91に対する操作に基づき、
図3に例示するマップ40を表示する画面や、
図5に例示する取得した山の一覧44を表示する画面を表示部18に表示させてもよい。また、表示制御部114は、アイテムボタン92に対する操作に基づき、
図8(a)に例示する宝石一覧画面60や、
図10に例示する宝石一覧画面80を表示部18に表示させてもよい。また、表示制御部114は、貸与関連ボタン93に対する操作に基づき、ピッケルの貸与や借用に係る各種操作を行う画面を表示部18に表示させてもよい。また、表示制御部114は、ショップボタン94に対する操作に基づき、
図11に例示するショップ画面81を表示部18に表示させてもよい。また、表示制御部114は、ホームボタン90に対する操作に基づき、ホーム画面42を表示部18に表示させてもよい。なお、表示制御部114は、
図3および
図5に示すマップ表示ボタン95およびマイ鉱山表示ボタン96のそれぞれに対する操作に基づき、
図3に例示するマップ40を表示する画面と
図5に例示する取得した山の一覧44を表示する画面との表示を切り替えてもよい。なお、鉱山ボタン91、アイテムボタン92、貸与関連ボタン93、ショップボタン94、およびホームボタン90は、ホーム画面42以外の各種画面の表示中等に表示されるものであってもよい。
【0078】
また、ユーザが採掘を行う山は、例えば、以下のように決定される。例えば、端末装置10の表示制御部114は、ユーザによる所定の入力操作に基づいて、
図5に示すように、ユーザが取得した山の一覧44を表示部18に表示させる。なお、山の一覧44は、ユーザが取得した山を表示部18に表示されるマップ40上で示すもの等であってもよい。また、表示制御部114は、表示部18に表示されるユーザが取得した山(換言すると、一覧表示された山)のうちの特定の山を選択する操作(例えば、特定の山に対するクリック操作)が行われると、選択した山を、採掘を行う山として決定する操作を受け付ける採掘対象決定ボタン46を表示部18に表示させる。また、ゲーム制御部212は、採掘対象決定ボタン46に対する操作に基づいて、ユーザが選択した山を採掘を行う山として設定する。そして、採掘開始ボタン43に対する操作がされた際には、採掘対象決定ボタン46に対する操作により採掘を行う山として設定された山での採掘が開始される。すなわち、本実施形態においては、ユーザが取得した山の一覧44の中から採掘を行いたい山を選択し、採掘対象決定ボタン46に対する操作を行うことで、採掘を行う山を選択(換言すると、変更)することが可能となっている。なお、ユーザが取得した山の一覧44の中から特定の山を選択する操作を行うと、採掘対象決定ボタン46に代えあるいは加え採掘開始ボタン43が表示され(
図5参照)、採掘開始ボタン43に対する操作が行われると、当該特定の山での採掘が開始されるようになっていてもよい。なお、
図4に示すように、ホーム画面42(換言すると、採掘の開始に係る操作を受け付ける画面)には、採掘を行う山として設定されている山(換言すると、採掘を開始させる操作により採掘が開始される山)を認識可能する表示48が表示されてもよい。また、ホーム画面42には、採掘に使用するピッケル(換言すると、プレイヤキャラクタに装備させるピッケル)として設定されているピッケルを認識可能とする表示49が表示されてもよい。
【0079】
ゲーム制御部212は、採掘開始ボタン43に対する操作がされると、
図6に示すように、仮想空間としての採掘を行う山37にプレイヤキャラクタ38を配置する。そして、ゲーム制御部212は、ユーザによる入力操作に基づいてプレイヤキャラクタ38を動かす。すなわち、山37はユーザがプレイヤキャラクタ38を操作して所定のゲーム(具体的には採掘を行うゲーム、換言すると所定のインゲーム)をプレイ可能(換言すると、所定のイベントを実行可能)な仮想空間となっている。すなわち、特定の山37での採掘の開始は、特定の仮想空間でのゲームのプレイの開始ともいえ、特定の仮想空間に入ることともいえる。ゲーム制御部212は、ユーザによる入力操作に基づいて、プレイヤキャラクタ38を仮想空間内で移動させたり、プレイヤキャラクタ38にピッケル39を使用する動作(具体的には、ピッケル39を振る操作)を行わせたりする。仮想空間内におけるプレイヤキャラクタ38の操作方法は従来のアクションゲーム等と同様とすることができるが、例えば、以下のようにしてもよい。ゲーム制御部212は、キーボードの「W」「A」「S」「D」キーに対する操作に基づいて、プレイヤキャラクタ38を山37の中で移動させてもよい。また、ゲーム制御部212は、キーボードのスペースキーに対する操作に基づいて、プレイヤキャラクタ38にジャンプをさせてもよい。また、ゲーム制御部212は、マウスに対する左クリック操作に基づいて、プレイヤキャラクタ38にピッケル39を振って山37を掘る採掘動作を行わせてもよい。
【0080】
山37には、宝石や輝石が埋蔵(換言すると、配置)されている。そして、ユーザは自身の掘り出した(換言すると、発見した)宝石や輝石を獲得できる。すなわち、ゲーム制御部212は、ユーザの操作するプレイヤキャラクタ38が宝石や輝石等のアイテムを掘り出すと、当該ユーザに掘り出されたアイテムを付与する(換言すると、取得させる)。
【0081】
なお、採掘は途中で中断することもできる。例えば、端末装置10の表示制御部114は、ユーザによる所定の入力操作(例えば、キーボードのTabキーに対する操作)に基づいて、所定のメニュー画面(図示せず)を表示部18に表示させる。メニュー画面には、山からの退出に係る操作を受け付ける退出ボタンが表示される。そして、ゲーム制御部212は、退出ボタンに対する操作に基づいて、プレイヤキャラクタ38を山37から退出させる(換言すると、採掘を終了させる)。このとき、ゲーム制御部212は、採掘の進捗状態を記憶部220に記憶させる。そして、次に同じ山37での採掘が開始される際には、ゲーム制御部212は、記憶された進捗状態を読み出し、採掘を続きから再開させる。すなわち、採掘を再開する際には、山37の前回掘った部分については掘られた状態となり、山37に埋蔵された宝石等のうち、前回掘り出された宝石等については掘り出された状態となる。換言すると、特定の仮想空間としての山37は、当該特定の仮想空間から一度出て再度入る際には、前回入った際にユーザが与えた変化が反映された状態となる。換言すると、本実施形態では、特定の仮想空間でのゲームを中断し、途中から再開させることが可能となっている。
【0082】
また、ユーザは、自身が取得した山を任意に処分することができる。例えば、表示制御部114は、
図5に示すように、表示部18に表示されるユーザが取得した山(換言すると、一覧表示された山)のうちの特定の山を選択する操作が行われると、選択した山の処分に係る操作を受け付ける処分ボタン47を表示部18に表示させる。そして、ゲーム制御部212は、処分ボタン47に対する操作に基づいて、選択した山を処分(換言すると、選択した山について、ユーザの取得状態を解除)する。処分された山は、ユーザが取得した山の一覧44から消え、その山での採掘が行えない状態となる。
【0083】
なお、本実施形態においては、採掘において使用するピッケルは、採掘開始ボタン43に対する操作により採掘を開始する前に選択するようになっている。このようなピッケルの選択に係る操作は、従来のゲームにおける、使用する(換言すると、プレイヤキャラクタ38に装備させる)武器を選択する操作と同様とすることができる。なお、使用するピッケルを採掘をしている最中に変更可能となっていてもよい。
【0084】
採掘に使用されるピッケルには耐久値が設定されており、採掘に使用するに従って耐久値が低下(例えば、耐久値「100」から耐久値「0」に向かって低下)する。そして、耐久値が所定値(例えば、耐久値「0」)に達すると、ピッケルが使用できない状態になる。換言すると、耐久値が所定値に達したピッケルを使用しての採掘は行えないようになっている。具体的には、耐久値が所定値に達すると、ピッケルを振ることはできるが、振っても地表を掘ることができない状態となる。なお、耐久値が所定値に達すると、性能は低下するものの、そのピッケルを使用しての採掘が可能になっていてもよい。
【0085】
また、操作受付部111は、ユーザによるピッケルの耐久値の回復(換言すると、アイテムAのリペア)を指示する操作を受け付ける。そして、ゲーム制御部212は、当該操作に基づいて、ピッケルの耐久値を回復させる処理を行う。また、ピッケルの耐久値の回復には、所定量の特定トークンが必要となっており、当該操作によりピッケルの耐久値を回復させる際には、当該所定量の特定トークンが消費される。
【0086】
また、ピッケルにはランクが設定されている。なお、ランクとは所謂レベル等を含む。ピッケルのランクが上昇すると、ピッケルの所定のパラメータが変化する。具体的には、ピッケルのランクが上昇すると、宝石や輝石の取得のしやすさ(換言すると、採掘の効率)に影響する所定のパラメータが変化する。より具体的には、ピッケルのランクが上昇すると、ピッケルの振る速度に関するパラメータが変化しピッケルを振る速度が速くなる。これにより、採掘の速度が上昇するため、採掘の効率が上昇する。また、ピッケルのランクが上昇すると、耐久値の最大値が上昇する。これにより、耐久値を回復させることなく採掘を継続できる時間が延びるため、採掘の効率が上昇する。また、ピッケルのランクが上昇すると、ピッケルのパワーが上昇し、1回の振りで掘れる量(換言すると、1回の操作が山に対して与える影響量)等が上昇してもよい。これにより、採掘の速度が上昇するため、採掘の効率が上昇する。
【0087】
また、操作受付部111は、ピッケルのランクの上昇を指示する操作を受け付ける。そして、ゲーム制御部212は、当該操作に基づいて、ピッケルのランクを上昇させる処理を行う。また、ピッケルのランクの上昇には、所定量の特定トークンが必要となっており、当該操作によりピッケルのランクを上昇させる際には、当該所定量の特定トークンが消費される。
【0088】
なお、本実施形態のゲームでは、アイテムA、アイテムBおよびアイテムCとは異なる入手経路で入手可能なアイテムが用意されていてもよい。例えば、暗号資産ではないゲーム内通貨(例えば、ブロックチェーンで管理されず、記憶部220等で管理されるユーザの保有資産)を使用してゲーム内で購入可能なアイテム(例えば、プレイヤキャラクタが装備可能なアイテム)等が存在してもよい。なお、当該ゲーム内通貨は、法定通貨を用いて購入可能なもの等であってもよい。
【0089】
また、本実施形態における各種アイテム(例えば、アイテムA、アイテムB、およびアイテムC)は、オブジェクトと読み替えてもよい。オブジェクトには、キャラクタやアイテム等が含まれる。すなわち、特定の仮想空間としての山でのゲームのプレイ(換言すると、イベントの実行)により付与されるアイテムBやアイテムCは、キャラクタ等であってもよい。
【0090】
なお、本実施形態では、マップは所定期間で(具体的には、1日1回)更新(換言すると、新たに生成)される。また、マップの更新に合わせて、取得可能な山も所定期間(具体的には、1日1回)で更新(換言すると、新たに生成)される。また、1つの山は、1人のユーザしか取得できないようになっており、あるユーザがある山(換言すると、当該ある山の採掘の権利)を取得すると、当該ある山を他のユーザが取得することはできないようになっている。換言すると、山の取得は早い者勝ちとなっている。なお、マップの更新や取得可能な山の更新とは、過去のマップや山が一新されるもの(換言すると、新しいマップや山が生成されるとともに過去のマップが無くなったり、過去の山が取得できなくなったりするもの)であってもよく、過去のマップが拡張されたり過去に生成された山に加えて新たな山が追加されるもの(換言すると、取得可能な山が増加するもの)等であってもよい。
【0091】
ここで、本実施形態のゲームにおける資産の獲得および消費の流れについて
図7を参照しながら説明する。
【0092】
前述のように、本実施形態のゲームでは、ゲームに参加するためには、ユーザはピッケルを持っている必要がある。本実施形態では、ピッケルは、ゲーム内のマーケットプレイスでの購入が可能となっており、ユーザは、マーケットプレイスでピッケルを購入する。なお、ピッケルは、特定トークンにより購入することが可能となっている。マーケットプレイスでの取引は、マーケット管理部214が管理する。具体的には、例えば、端末装置10の操作受付部111は、ユーザが購入したいアイテムを選択する操作を受け付ける。そして、当該操作に関する情報がサーバ20のマーケット管理部214に送られ、マーケット管理部214は、当該操作に基づいて、ユーザが選択したアイテムをユーザに渡すとともに、その対価を当該ユーザから当該アイテムを売った者に渡す処理を行う。
【0093】
次いで、ユーザは、取得したピッケルを使用して山での採掘を行う。採掘では、宝石および輝石を含む複数種類のアイテムの取得が可能となっている。
【0094】
ユーザが取得した輝石は、特定トークンと交換することが可能となっている。なお、輝石と特定トークンとの交換は、自動的に行われてもよく、ユーザによる交換を指示する操作に基づいて行われてもよい。例えば、自身の所有している全ての輝石が定期的に特定トークンに変換されるようになっていてもよい。具体的には、毎日、予め決められた時間に、ユーザの所有している全ての輝石が自動的に特定トークンに変換され、その時点においてユーザが所有している輝石は全て無くなるようになっていてもよい。また、例えば、山から退出したタイミング等の特定のタイミングで、輝石が自動的に特定トークンに交換されてもよい。なお、本実施形態では、山での採掘により輝石がユーザに付与され、輝石が特定トークンと交換されるようになっているが、山での採掘により輝石に代えあるいは加え、特定トークンが直接ユーザに付与されるようになっていてもよい。
【0095】
また、本実施形態では、特定トークンは、ブロックチェーンで管理される仮想通貨となっている。特定トークンは、所定の取引所(例えば、分散型取引所)で他の暗号資産と交換することが可能なトークンであってもよい。また、特定トークンは、本実施形態のゲームに係る独自トークンであって、発行上限が設定されたトークンであってもよく、ゲーム外で使用可能な仮想通貨等であってもよい。
【0096】
また、ユーザが取得した宝石は、所定の条件を満たすことでNFT化が可能となっている。すなわち、本実施形態では、宝石に対応するNFTを発行し、ブロックチェーンで管理することが可能となっている。具体的には、例えば、ユーザが宝石を取得した後、取得した宝石に対するユーザの操作を契機として宝石をNFT化する処理が開始されてもよく、取得した宝石に対するユーザの操作を介さずに自動的に宝石をNFT化する処理が開始されてもよい。また、宝石は、NFT化することで、ゲーム外に持ち出し、ゲーム外のマーケットプレイスでの売買等が可能となっていてもよい。換言すると、アイテムのNFT化とは、ゲーム外のマーケットプレイスでの売買が可能な状態にすることともいえる。また、アイテムのNFT化とは、ゲーム外への持ち出しを可能とすることともいえる。なお、宝石は、NFT化されているか否かに関わらずゲーム内のマーケットプレイスにおいて売買可能であってもよい。
【0097】
また、宝石は、特定トークンと交換可能となっていてもよい。具体的には、端末装置10の制御部110は、ユーザがゲーム内において特定トークンと交換したい宝石を選択する操作を受け付けてもよい。そして、当該操作に関する情報がサーバ20に送られ、資産管理部213は、当該操作に基づいて、選択された宝石に換えて特定トークンをユーザに付与してもよい。換言すると、宝石は、NFT化することと、特定トークンと交換することとが可能なアイテムであってもよい。なお、宝石と特定トークンとの交換は、宝石のNFT化前とNFT化後とのいずれか一方でのみ行えてもよく、両方で行えてもよい。
【0098】
NFT化制御部216は、ユーザの所有するオブジェクトをNFT化する制御を行う。換言すると、NFT化制御部216は、仮想空間内のオブジェクトをNFT化する制御を行う。本実施形態においては、NFT化制御部216は、当該オブジェクトの一例としての宝石をNFT化する制御を行う。換言すると、本実施形態においては、当該オブジェクトは、NFT化されたアイテム(具体的には、ピッケル)を使用することにより取得可能なアイテムとなっている。
【0099】
すなわち、ゲームシステム1は、宝石に対応するNFTを発行し、ブロックチェーンで管理することが可能となっている。具体的には、例えば、NFT化制御部216は、ユーザの所有する宝石を、ユーザの操作に基づいてNFT化する。換言すると、本実施形態のゲームにおいては、ユーザはNFT化前の宝石と、NFT化後の宝石とを所有し得る。
【0100】
具体的には、ゲーム制御部212は、ユーザによるゲームプレイに基づき、所定のオブジェクトをユーザに付与する。また、NFT化制御部216は、ユーザによる所定の操作に基づき、当該所定のオブジェクトをNFT化する。より具体的には、ゲーム制御部212は、ユーザが仮想空間内(具体的には山)で宝石を発見すると、発見された宝石をユーザに付与する。NFT化制御部216は、ユーザによる自身の所有する宝石のNFT化を選択する操作に基づき、ユーザの所有する宝石をNFT化する。なお、NFT化には、手数料(換言すると対価、例えば所定量の特定トークン)が必要となっており、当該操作により宝石をNFT化する際には、当該手数料がユーザの保有資産から消費されるようになっていてもよい。
【0101】
宝石のNFT化の流れの一例について説明する。
【0102】
端末装置10の制御部110は、ユーザによる所定の操作(例えば、ホーム画面42におけるアイテムボタン92に対する操作)に基づき、
図8(a)に例示する、ユーザが所有する宝石の一覧を表示する宝石一覧画面60を表示部18に表示させる。また、制御部110は、宝石一覧画面60に一覧表示された宝石の中から特定の宝石を選択する操作に基づき、
図8(b)に例示する、詳細情報表示画面64を表示部18に表示させる。詳細情報表示画面64には、選択された宝石についての詳細情報として、選択された宝石の種類、質、またはサイズ等に関する表示が表示される。また、詳細情報表示画面64には、詳細情報として、選択された宝石の画像が表示される。また、詳細情報表示画面64には、選択された宝石のNFT化に係る操作を受け付けるUIとしてのNFT化実行ボタン66が表示される。そして、ユーザは、NFT化実行ボタン66に対する操作により、選択された宝石をNFT化することが可能となっている。
【0103】
制御部110は、NFT化実行ボタン66に対する操作に基づき、NFT化される宝石に対応付ける画像の候補(以下、候補画像71という。)をユーザに提示する。具体的には、制御部110は、NFT化実行ボタン66に対する操作に基づき、
図9に例示する、候補表示画面70を表示部18に表示させる。候補表示画面70には、複数の候補画像71が表示される。そして、複数の候補画像71から選択された画像(以下、「選択画像」という。)が、NFT化される宝石に対応付けられる。詳しくは後述するが、選択画像は、
図10および
図11に例示するように、NFT化された宝石のサムネイル72として使用される。
【0104】
複数の候補画像71は、NFT化される宝石をそれぞれ異なるアングルから見た画像となっている。換言すると、複数の候補画像71は、宝石をいずれのアングルから見たものかが画像毎に異なっている。
【0105】
本実施形態においては、NFT化される宝石の種類に関わらず、5個の候補画像71が提示され、ユーザはNFT化される宝石に対応付ける画像を5個の候補画像71の中から選択可能となっている。換言すると、ユーザは、NFT化される宝石に対応付ける画像について、宝石のアングルを複数の候補の中から選択可能となっている。なお、ユーザに提示される候補画像71の数は、5個未満であってもよく、5個以上であってもよい。また、ユーザに提示される候補画像71の数が、NFT化される宝石の属性に応じて変化してもよい。なお、宝石の属性とは、例えば、宝石の種類、サイズ、質、形状、または希少度等を含む。
【0106】
また、ユーザに提示される候補画像71は、予め用意された画像(換言すると、ゲームの製作者(換言すると、運営者)が予め用意したもの)となっている。具体的には、候補画像71は、宝石の3Dモデル(具体的には、ゲーム中で使用される3Dモデル(換言すると、3Dオブジェクト))を規定のアングルから撮影した画像となっている。そして、宝石の3Dモデルを複数のアングルのそれぞれから撮影された複数の画像が候補画像71として記憶部220に予め記憶されている。そして、制御部110は、候補画像71をユーザに提示する際に、記憶部220に予め記憶された候補画像71であって、NFT化される宝石に対応する候補画像71を取得し、ユーザに対して提示する(換言すると、表示部18に表示させる)。換言すると、制御部110は、NFT化される宝石に係る3Dモデルを複数のアングルのそれぞれから撮影した複数の画像を、候補画像71としてユーザに提示する。なお、宝石の3Dモデルは、例えば、詳細情報表示画面64等において表示されてもよい。そして、ユーザは、詳細情報表示画面64等において3Dモデルを回転させて宝石を任意のアングルから見ることができるようになっていてもよい。換言すると、制御部110は、NFT化前の宝石や、NFT化後の宝石について、その3Dモデルを所定の画面においてユーザの操作に基づいて回転させて表示させることが可能であってもよい。
【0107】
なお、本実施形態においては、宝石の属性(例えば、種類やサイズ等)に応じて、それぞれに対応する候補画像71が用意されている。すなわち、例えば、宝石の種類としてダイヤモンドやアクアマリンやレッドスピネル等があり、各宝石には宝石のサイズとしてカラット数が設定されているが、10カラットのダイヤモンドに対応する候補画像71、5カラットのダイヤモンドに対応する候補画像71、10カラットのアクアマリンに対応する候補画像71といったように、各宝石に対応する候補画像71が記憶部220に予め記憶されている。なお、各候補画像71は、宝石の属性に係る所定のパラメータが異なる宝石に対して共通して使用されてもよい。例えば、10カラットの宝石と10.5カラットの宝石のようにサイズに関連するパラメータについて端数処理をした結果が同一となる宝石、換言すると所定のパラメータが所定の範囲内のオブジェクトには、特定の候補画像71が共通して使用されてもよい。
【0108】
また、ユーザに提示される候補画像71は、予め用意された画像でなくてもよく、例えば、NFT化に係る所定の操作が行われたタイミング等の所定のタイミングで制御部210が候補画像71を自動的に生成するなどしてもよい。すなわち、制御部210は、NFT化される宝石を予め定められた複数のアングルのそれぞれから撮影した画像を、所定のタイミングで自動的に生成してもよい。また、ユーザに提示される候補画像71は、予め用意された画像等(換言すると、宝石の画像)に所定の文字を付加した画像等であってもよい。具体的には、制御部110は、宝石を複数のアングルのそれぞれから撮影した、予め用意された画像に対して、宝石に応じた文字(後述する、オブジェクトについて説明する文字(
図12参照))を付した画像を、宝石を複数のアングルのそれぞれから撮影した候補画像71としてユーザに提示してもよい。換言すると、制御部110は、宝石の画像に対して所定の画像(例えば、文字の画像や背景の画像等)を付加した画像を候補画像71としてユーザに提示してもよい。
【0109】
なお、本実施形態において、所定のオブジェクトについて「撮影した画像」とは、所定のオブジェクトを所定のアングルから見た画像であればよい。すなわち、「撮影した画像」とは、所定のオブジェクトの3Dモデルを所定のアングルから撮影したものに限らず、所定のアングルから所定のオブジェクトを見た画像として手作業であるいはコンピュータにより自動的に描かれたもの等であってもよい。
【0110】
なお、候補表示画面70に表示される複数の候補画像71のそれぞれは、NFT化される宝石を予め定められた複数のアングルのそれぞれから撮影した画像となっているが、当該複数のアングルは、宝石の属性に関わらず(換言すると、宝石の種類やサイズ等に関わらず)固定のアングルとなっている。ただし、当該複数のアングルは、宝石の属性に応じて定められたアングルであってもよい。例えば、第1の種類の宝石をNFT化する際には、第1の種類の宝石を、第1の種類の宝石に対応する複数のアングルのそれぞれから撮影した複数の候補画像71がユーザに提示されてもよい。また、第2の種類の宝石をNFT化する際には、第2の種類の宝石を、第2の種類の宝石に対応する複数のアングルのそれぞれから撮影した複数の候補画像71がユーザに提示されてもよい。また、例えば、第1の大きさの宝石をNFT化する際には、第1の大きさの宝石を、第1の大きさの宝石に対応する複数のアングルのそれぞれから撮影した複数の候補画像71がユーザに提示されてもよい。また、第2の大きさの宝石をNFT化する際には、第2の大きさの宝石を、第2の大きさの宝石に対応する複数のアングルのそれぞれから撮影した複数の候補画像71がユーザに提示されてもよい。
【0111】
なお、制御部110は、候補表示画面70において、複数の候補画像71のうちのおすすめの候補画像71(換言すると、おすすめのアングル)を示す表示(換言すると、おすすめを識別可能とする表示)を表示させてもよい。当該表示は、例えば、おすすめの候補画像71に対して付加される図形(枠等を含む)、記号、または文字等の表示であってもよい。換言すると、当該表示は、おすすめの画像をユーザが識別可能な表示であればよい。また、当該表示を行うに際し、制御部110は、おすすめの候補画像71を宝石の属性(例えば、種類やサイズ等)に基づいて決定してもよい。このような構成によれば、例えば、宝石のサイズが大きい場合には、大きさが際立つように宝石を横から見た画像をおすすめの候補画像71として決定してユーザに提示し、宝石のサイズが小さい場合には、カットの精巧さが際立つように宝石を斜めから見た画像をおすすめの候補画像71として決定してユーザに提示することなどが可能となる。例えば、宝石の属性とおすすめの候補画像71(換言すると、おすすめのアングル)との対応関係を示す情報を記憶部220に記憶させておき、制御部110は、当該情報に基づいて宝石の属性に応じたおすすめの候補画像71をユーザに提示してもよい。
【0112】
候補表示画面70が表示された状態において、制御部110は、複数の候補画像71の中から特定の画像を選択するユーザの操作を受け付ける。具体的には、制御部110は、提示された候補画像71の中の特定の画像をクリックし、候補表示画面70に表示される実行ボタン74をクリックする操作を、当該特定の画像を、NFT化する宝石に対応付ける選択画像として選択する操作として受け付ける。当該操作は、ユーザの所有する宝石のNFT化に係る操作ともいえる。そして、NFT化制御部216は、当該操作に基づき、対象の宝石をNFT化するとともに、選択画像を当該宝石に対応付ける。具体的には、NFT化制御部216は、当該操作に基づき、当該宝石に対応するNFTを発行する制御を行う。NFTは、当該宝石がユニークなものであることを証明する情報、当該宝石の所有者(ここでは、NFT化前の宝石を所有し、当該宝石をNFT化する操作を行ったユーザ)を示す情報、およびメタデータを含む。また、メタデータは、選択画像に関する情報を含む。すなわち、NFT化制御部216は、当該操作に基づき、選択画像に関する情報を、NFTのメタデータとしてブロックチェーン上に記憶させる制御を行う。換言すると、NFT化制御部216は、当該操作に基づき、複数の候補画像71の中から選択された選択画像に関する情報を、当該宝石がユニークなものであることを証明する情報と関連付けてブロックチェーン上に記憶させる。
【0113】
本実施形態においては、NFT化制御部216は、選択画像をBase64でエンコードしたデータをNFTのメタデータとしてブロックチェーン上に記憶させる。ただし、NFT化制御部216がNFTのメタデータとして記憶させる選択画像に関する情報は、選択画像をBase64でエンコードしたデータに限らず、選択画像を特定可能な情報であればよい。例えば、選択画像が保存された場所を示す情報(換言すると、選択画像ヘのリンク)が、メタデータとして記憶されてもよい。なお、メタデータにより示される選択画像は、所定のサーバ上に保存されていてもよく、IPFS(InterPlanetary File System)上に保存されていてもよい。なお、NFT化された宝石に対応付けられた選択画像を示す情報は、NFTのメタデータとして登録されるものでなくてもよい。
【0114】
なお、ユーザによる選択画像の選択は、NFT化の実行の際に行われるものでなくてもよい。例えば、NFT化を行うよりも前に、予め選択画像を選択しておくことが可能であってもよい。そして、ユーザによるNFT化する宝石を選択する操作がされると、NFT化制御部216は、選択された宝石について予め選択されていた選択画像を当該宝石に対応付けてもよい。換言すると、NFT化制御部216は、選択された宝石について予め選択されていた選択画像に関する情報を、当該宝石に対応するNFTのメタデータとして登録してもよい。
【0115】
候補画像71の中から選択され宝石に対応付けられた選択画像(換言すると、NFTのメタデータにより特定される画像)は、
図10および
図11に例示するように、NFT化された宝石のサムネイル72として使用される。
【0116】
各宝石をNFT化する際に候補画像71の中から選択された選択画像は、
図10に例示するように、ユーザが所有するNFT化された宝石の一覧を表示する宝石一覧画面80において、各宝石のサムネイル72として表示されてもよい。制御部110は、ユーザによる所定の操作に基づき宝石一覧画面80を表示部18に表示させ、NFT化された宝石について、NFT化の際に選択された選択画像をサムネイル72として用い表示部18に表示させる。なお、宝石一覧画面80は、NFT化された宝石のみを表示する画面であってもよく、NFT化された宝石とNFT化されていない宝石とを表示する画面であってもよい。また、宝石一覧画面80は、宝石一覧画面60であってもよい。
【0117】
また、選択画像は、
図11に例示するように、購入可能な宝石の一覧を表示する宝石一覧画面(以下、「ショップ画面81」という。)において、各宝石のサムネイル72として表示されてもよい。例えば、宝石は、ゲーム内またはゲーム外のマーケットプレイスで他のユーザとの間で売買が可能となっていてもよい。すなわち、ショップ画面81は、ゲーム内のマーケットプレイスに係る画面であってもよく、ゲーム外のマーケットプレイスに係る画面であってもよい。例えば、第1ユーザの端末装置10の制御部110は、第1ユーザによる、自身の所有する宝石の中から出品する宝石(具体的には、NFT化された宝石)を選択する操作(例えば、出品する宝石に係る詳細情報表示画面64に表示される売却ボタン67に対する操作(
図8(b)参照))を受け付ける。そして、当該操作に関する情報がサーバ20のマーケット管理部214に送られ、マーケット管理部214は、当該操作に基づいて、第1ユーザが選択した宝石を出品する。具体的には、マーケット管理部214は、第1ユーザが選択した宝石が他のユーザの端末装置10においてショップ画面81に表示されるように制御する。第2ユーザの端末装置10の制御部110は、第2ユーザによる所定の操作(例えば、ショップボタン94に対する操作)に基づいて、ショップ画面81を表示部18に表示させる。ショップ画面81には、第1ユーザを含む他のユーザが出品した宝石が一覧で表示される。第2ユーザの端末装置10の制御部110は、第2ユーザによる、ショップ画面81に表示される宝石の中から購入する宝石を選択する操作を受け付ける。そして、当該操作に関する情報がサーバ20のマーケット管理部214に送られ、マーケット管理部214は、当該操作に基づいて、第2ユーザが選択した宝石を第2ユーザに付与するとともに、第2ユーザに購入の対価を支払わせる処理(換言すると、第2ユーザが保有する特定トークンを購入の対価の分だけ減少させる処理)を実行する。なお、購入の対価は、購入された宝石を出品したユーザ(例えば、第1ユーザ)に送金される。各宝石のNFT化の際に選択された選択画像は、このようなショップ画面81におけるサムネイル72として使用されてもよい。換言すると、第1ユーザが宝石をNFT化する際に選択した選択画像は、第1ユーザが他のユーザに宝石を売却する際に、他のユーザに閲覧される画像として使用されてもよい。
【0118】
なお、NFT化されたオブジェクト(本実施形態においては、宝石)に対応付けられた選択画像は、
図10や
図11に例示するオブジェクトの一覧を表示するオブジェクト一覧画面(例えば、宝石一覧画面)においてサムネイル72として使用されるものでなくてもよい。例えば、NFT化されたオブジェクトをゲームの進行に使用する場合に、当該オブジェクトに対応付けられた選択画像が、当該オブジェクトの画像として使用されてもよい。すなわち、当該オブジェクトが、例えば、ゲームの進行に利用されるアイテム(例えば、武器、防具、またはカードゲームにおけるカード等)の場合や、ゲームの進行に利用されるキャラクタ等の場合において、当該オブジェクトを使用してゲームを進行させる際(例えば、当該オブジェクトを使用して敵キャラクタと戦ったりする場合)に、当該オブジェクトの見た目が選択画像の見た目となってもよい(換言すると、制御部110は、ユーザがゲームをプレイするプレイ画面に表示する当該オブジェクトの画像として、選択画像を用いてもよい)。
【0119】
本実施形態においては、各候補画像71は、背景が予め定められており、選択画像の選択においてユーザが背景(換言すると、背景の画像)を変更することはできないようになっている。具体的には、本実施形態においては、NFT化される宝石に対応付けられる画像(換言すると、サムネイル72)の背景は、黒に統一されており、いずれの候補画像71を選択した場合であっても、背景が黒一色の画像が宝石に対応付けられるようになっている。換言すると、候補表示画面70には、複数の候補画像71が表示されるが、当該複数の候補画像71は、全て背景が共通(一例として、同一の画像)となっている。なお、複数の候補画像71で、互いに背景が異なっていてもよい。具体的には、背景がNFT化されるオブジェクトの属性(例えば、宝石の種類や色等)に応じて異なっていてもよい。
【0120】
なお、選択画像の選択においてユーザが背景(換言すると、背景の画像)を変更可能であってもよい。例えば、候補表示画面70に表示された複数の候補画像71の中から特定の画像が選択されると、制御部110は、背景の選択に係る画面を表示部18に表示させてもよい。そして、当該画面において背景を選択するユーザの操作がされると、背景がユーザの選択した背景に設定された当該特定の画像が、NFT化する宝石に対応付ける選択画像として選択されるようになっていてもよい。具体的には、背景の色等をユーザが選択可能となっていてもよい。このような構成によれば、NFT化されるオブジェクトの種類等に応じてオブジェクトの見栄えが良くなるように背景をアレンジすることが可能となる。
【0121】
なお、サムネイル72は、オブジェクトについて説明する文字(換言すると、オブジェクトの属性を示す文字、オブジェクトの特徴を示す文字)を含むものであってもよい(
図10~12参照)。具体的には、サムネイル72は、オブジェクトの名称、種類、サイズ、質、形状、または希少度等に関する文字を含んでもよい。このような文字は、選択画像(換言すると、NFT化される宝石に対応付けられる画像)の一部を構成し、NFTのメタデータには、当該文字を示す情報が含まれてもよい。換言すると、選択画像(換言すると、候補画像71)は、
図12に例示するように、オブジェクトに関する文字(例えば、オブジェクトの属性や特徴を示す文字、具体的には、例えば、名称、種類、サイズ、質、形状、または希少度の少なくともいずれかに関する文字)を含むものであってもよい。また、当該文字を示す情報は、NFTのメタデータには含まれず、NFT化された宝石に対応付けられた画像をサムネイル72として表示する際に、制御部110が当該画像に当該文字の表示を付して表示するようになっていてもよい。なお、オブジェクトの名称とは、
図12に例示するように、そのオブジェクトを示す固有名詞75等であってもよい。例えば、所定の条件を満たすオブジェクトは、固有名詞75を有するようになっており、選択画像(換言すると、候補画像71)は、当該固有名詞75の文字列を含むものであってもよい。なお、所定の条件を満たすオブジェクトとは、例えば、宝石の属性(例えば、サイズ、質、または希少度等)が所定の基準を満たすオブジェクトであってもよい。なお、所定の基準を満たす宝石に固有名詞75(換言すると、名称)が付与される構成(換言すると、所定の基準を満たす宝石には固有名詞75が付与されない構成)とした場合に、所定の基準を満たす宝石については、選択画像(換言すると、候補画像71)に宝石の名称に関する文字が含まれる一方、所定の基準を満たさない宝石については、選択画像に宝石の名称に関する文字が含まれないように(例えば、
図12に例示される候補画像71のうち固有名詞75が表示されている領域は空欄となるように)構成することもできる。このような構成によれば、サムネイル72を見た者が、名称の表示があるか否かによって宝石の価値の高低を推測することが可能となる。なお、固有名詞75は、宝石の属性等に応じて予め設定されたもの(換言すると、ゲームの製作者が予め用意したもの)であってもよく、制御部210が所定のタイミング(例えば、ユーザが宝石を取得したタイミング等)で自動的に決定し付与するものであってもよい。また、制御部210が固有名詞75を自動的に決定する場合に、制御部210は、固有名詞75を付与する宝石に関する情報を生成AI(Artificial Intelligence)に与え、生成AIに固有名詞75を提案させることにより固有名詞75を決定してもよい。なお、この場合の生成AIは、ゲームシステム1が有していてもよく、外部のサービスが提供するAIを利用してもよい。
【0122】
また、NFT化可能なオブジェクトのうち、所定の条件を満たすオブジェクトについては、当該所定の条件を満たすオブジェクト特有の選択画像が選択可能となっていてもよい。すなわち、例えば、ユーザに提示される複数の候補画像71は、予め定められた複数のアングルのそれぞれからオブジェクトを撮影した画像であるが、制御部110は、オブジェクトが所定の条件を満たす場合には、所定の条件を満たすオブジェクト特有のアングルで撮影された候補画像71を提示してもよい。換言すると、オブジェクトが所定の条件を満たす場合には、所定の条件を満たさない場合には選択できないアングルの画像を選択画像として選択することが可能であってもよい。また、例えば、制御部110は、オブジェクトが所定の条件を満たす場合には、所定の条件を満たすオブジェクト特有の背景の候補画像71が提示されてもよい。換言すると、オブジェクトが所定の条件を満たす場合には、所定の条件を満たさない場合には選択できない背景が設定された画像を選択画像として選択することが可能であってもよい。なお、ここでの所定の条件は、前述の固有名詞75の有無に係る条件と同一であってもよく異なっていてもよい。
【0123】
また、制御部110は、
図10や
図11に例示するオブジェクト一覧画面において、オブジェクトについて、オブジェクトに対応付けられた選択画像(換言すると、サムネイル72)の特徴に基づく検索、絞り込み、または並べ替えを実行してもよい。例えば、制御部110は、オブジェクト一覧画面が表示された状態において、サムネイル72の特徴について指定するユーザの操作を受け付ける。そして、制御部110は、当該操作により指定されたサムネイル72の特徴に基づいて、オブジェクト一覧画面に表示されるオブジェクトについて、検索、絞り込み、または並べ替えを実行する。当該特徴は、例えば、サムネイル72中のオブジェクトのアングルに係る特徴や、サムネイルの背景(例えば、背景の色)に係る特徴であってもよい。すなわち、例えば、ユーザは、オブジェクトのアングルや、背景の色等を指定して、指定した条件に基づいてオブジェクトを検索、絞り込み、または並べ替えすることが可能であってもよい。なお、検索、絞り込み、または並べ替えに係る操作は、周知の操作と同様の操作とすることができる。すなわち、例えば、オブジェクト一覧画面には、検索、絞り込み、または並べ替えの条件を入力可能なUI(例えば、キーワードを入力可能な検索窓や、複数の選択肢の中から特定の選択肢を選択可能な選択ボタン等)が表示され、当該UIに対する操作が、当該条件としてのサムネイル72の特徴について指定する操作として受け付けられてもよい。なお、オブジェクト一覧画面では、オブジェクトの質やオブジェクトのサイズ等の、オブジェクト自体の特徴(換言すると、属性)に基づく検索、絞り込み、または並べ替えも可能であってもよい。換言すると、オブジェクト一覧画面には、検索、絞り込み、または並べ替えの条件としてのオブジェクト自体の特徴について指定する操作が可能なUIが表示されてもよい。
【0124】
なお、オブジェクト一覧画面(例えば、宝石一覧画面60,80)には、ミント中(換言すると、NFT化する処理が進行中)のオブジェクトが表示されてもよい。また、当該画面において、ミント中のオブジェクトのサムネイル73は、NFT化されるオブジェクトに対応付ける画像としてユーザが選択した選択画像となっていてもよい。換言すると、制御部110は、オブジェクトの一覧を表示する画面であって、NFT化されるオブジェクトに対応付ける画像としてユーザが選択した選択画像が、ミント中のオブジェクトのサムネイル73として使用される画面を表示部18に表示させてもよい。すなわち、ミントには例えば数十分等の時間を要するところ、ミント中のオブジェクトについても、ユーザが選択した選択画像がサムネイル73として使用されてもよい。また、制御部110は、当該画面において、ミント中のオブジェクトについて、
図10に例示するように、ミント中であることを識別可能な表示85を表示させてもよい。なお、ミント中のオブジェクトのサムネイル73が表示される画面は、ミント中のオブジェクトのみが一覧表示される画面等であってもよい。
【0125】
本実施形態においては、NFT化された宝石に対応付けられた選択画像は、宝石のNFT化後にユーザの操作に基づいて変更することはできないようになっている。具体的には、本実施形態においては、選択画像に関する情報は、NFTのメタデータとしてブロックチェーン上に記憶されるところ、当該選択画像に関する情報をユーザの操作に基づいて変更することはできないようになっている。換言すると、本実施形態のゲームでは、NFT化された宝石に対応付けられた選択画像を変更可能な画面等の表示はされず、制御部110は当該宝石を有するユーザによる当該変更に係る操作を受けない。換言すると、本実施形態では、ユーザによって選択され、宝石に対応付けられた選択画像は、宝石のNFT化後に変更することは一度もできないようになっている(換言すると、ユーザは、選択した選択画像を一度も変更できないようになっている)。
【0126】
なお、NFT化前のオブジェクト、換言するとNFT化後のオブジェクトやミント中のオブジェクト以外のオブジェクト、さらに換言すると選択画像の選択がされていないオブジェクトについては、宝石一覧画面60や宝石一覧画面80等において、オブジェクトの画像(換言すると、サムネイル)として、ユーザが選択したものではないデフォルトの画像が用いられてもよい。また、当該デフォルトの画像は、ユーザに提示される複数の候補画像71に含まれ選択画像としてユーザが選択可能であってもよく、候補画像71には含まれず選択画像として選択することはできないようになっていてもよい。また、NFT化を実行するまで(例えば、NFT化に係る操作としてのNFT化実行ボタン66に対する操作がされるまで)は、そのオブジェクトについて、サムネイルを変更することができないようになっていてもよい。換言すると、制御部210は、NFT化の実行に伴い、NFT化されるオブジェクトのサムネイルを、ユーザが選択した画像に変更する制御を行い、NFT化が実行されるまでは、ユーザによる画像の選択に基づくサムネイルの変更ができないようになっていてもよい。
【0127】
(処理のフロー)
次に、オブジェクトのNFT化に係る処理の一例について
図13に示すフローチャートを参照しながら説明する。
【0128】
ユーザの端末装置10の制御部110は、ユーザによるNFT化する宝石を選択する操作を受け付ける(ステップS1)。具体的には、制御部110は、宝石一覧画面60に一覧表示される宝石の中から特定の宝石を選択する操作、およびNFT化実行ボタン66に対する操作を、当該特定の宝石をNFT化する宝石として選択する操作として受け付ける。
【0129】
NFT化する宝石を選択する操作がされると、制御部110は、選択された宝石(換言すると、NFT化される宝石)に対応付ける画像の候補としての複数の候補画像71をユーザに提示する(ステップS2)。具体的には、制御部110は、複数の候補画像71が表示される候補表示画面70を表示部18に表示させる。
【0130】
次いで、制御部110は、提示された複数の候補画像71の中から特定の候補画像71を選択するユーザの操作を受け付ける(ステップS3)。
【0131】
特定の候補画像71を選択する操作がされると、NFT化制御部216は、選択された宝石をNFT化するとともに、選択された選択画像を当該宝石に対応付ける(ステップS4)。具体的には、NFT化制御部216は、当該操作に基づき、当該宝石に対応するNFTを発行する制御を行う。このときに、NFT化制御部216は、選択画像に関する情報を、NFTのメタデータとして登録(換言すると、ブロックチェーン上に記憶)する。
【0132】
NFT化された宝石に対応付けられた選択画像(換言すると、NFTのメタデータによって特定される画像)は、当該宝石のサムネイル等として使用される。
【0133】
なお、本実施形態では、ブロックチェーン上で管理されるアイテム、トークン、各種ロジック(換言すると、スマートコントラクト)は、同一のブロックチェーン上で管理されるが、一部が異なるブロックチェーン上で管理されてもよい。なお、ブロックチェーンには、イーサリアムやビットコイン等の既存のものを用いてもよい。なお、アイテムAやアイテムBに対応するNFT(換言すると、NFT化されたアイテムAやアイテムB)は、発行されたブロックチェーンから他のブロックチェーンにブリッジすることが可能となっていてもよい。
【0134】
なお、本実施形態に係る各構成は、本実施形態に係るゲーム以外のサービス(換言すると、コンテンツ)に適用することもできる。
【0135】
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できる。本発明はその発明の範囲内において、各構成要素の自由な組み合わせ、任意の構成要素の変形、任意の構成要素の置換、任意の構成要素の省略、または他の構成要素の追加等が可能である。また、本明細書において説明した処理の流れはあくまで一例であり、各処理の順序や構成は異なるものであってもよい。また、本明細書において説明した処理の中には存在しないものがあってもよい。換言すると、処理の流れや具体的な判定処理等は本明細書に例示したものと異なっていてもよい。
【0136】
<付記>
本実施形態の構成は、例えば、ゲーム等のサービスの興趣性の向上に用いられてもよい。以上の実施形態で説明した事項は、以下の付記のようにも記載され得る。
【0137】
(付記1)
コンピュータを、
NFT化可能なオブジェクトに関する複数の画像の中からユーザによって選択された画像を、NFT化される前記オブジェクトに、当該オブジェクトの画像として対応付ける対応付け手段(例えば、NFT化制御部216)として機能させる
プログラム。
このような構成によれば、NFT化可能なオブジェクトの画像について、バリエーションを持たせることができ、サービスの興趣性を向上させることができる。また、NFT化可能なオブジェクトに対応付けられる画像について、ユーザが自由に設定可能である場合、サービスの運営者が想定していない画像が用いられてしまい、サービスの風紀が乱されてしまう虞がある。しかし、本構成によれば、NFT化可能なオブジェクトに対応付けられる画像が、複数の画像の中からの選択により決定されるので、運営者の想定していない画像が対応付けられてしまうことを防止し、サービスの風紀が乱れるリスクを低減させることができる。
【0138】
(付記2)
前記オブジェクトに対応付けられた画像は、前記オブジェクトの一覧を表示する所定の画面においてサムネイルとして使用される画像である
付記1に記載のプログラム。
このような構成によれば、NFT化されたオブジェクトのサムネイルを、ユーザが設定できるようになり、サービスの興趣性を向上させることができる。
【0139】
(付記3)
前記オブジェクトは、前記ユーザが仮想空間内で取得可能なアイテムであって、前記ユーザの保有資産を消費してNFT化することが可能なアイテムである
付記1または2に記載のプログラム。
このような構成によれば、ユーザが仮想空間内で取得し、自身の保有資産を消費してNFT化するアイテムについて、対応付ける画像をユーザ自身が指定することが可能となる。したがって、サービスの興趣性を向上させることができる。
【0140】
(付記4)
前記対応付け手段は、
前記オブジェクトをNFT化する際に前記ユーザに対して提示される前記複数の画像の中から前記ユーザが選択した画像を、前記オブジェクトに対応付ける
付記1または2に記載のプログラム。
このような構成によれば、オブジェクトをNFT化する際に、当該オブジェクトに対応付ける画像の候補をユーザに提示することができる。したがって、画像の選択に係るユーザの作業を行いやすくすることができる。
【0141】
(付記5)
前記複数の画像のそれぞれは、予め定められた複数のアングルのそれぞれから前記オブジェクトを撮影した画像である
請求項1または2に記載のプログラム。
このような構成によれば、オブジェクトの画像についてバリエーションを持たせつつも、各オブジェクトについて画像の統一感をもたらすことができる。
【0142】
(付記6)
前記複数の画像は、全て背景が共通である
付記1または2に記載のプログラム。
このような構成によれば、背景を統一することができ、複数のオブジェクトについて、対応付けられた画像同士を比較してオブジェクト同士を比較することを容易にすることができる。
【0143】
(付記7)
前記ユーザによって選択され、前記オブジェクトに対応付けられている前記オブジェクトの画像は、前記オブジェクトのNFT化後に前記ユーザの操作に基づいて変更することができない
付記1または2に記載のプログラム。
このような構成によれば、オブジェクトに対応付けられる画像を固定することが可能となる。このため、例えば、ユーザによる画像の選択によってオブジェクトの価値が決まるようになるなどし、サービスの興趣性を向上させることができる。
【0144】
(付記8)
NFT化可能なオブジェクトに関する複数の画像の中からユーザによって選択された画像を、NFT化される前記オブジェクトに、当該オブジェクトの画像として対応付ける対応付け手段(例えば、NFT化制御部216)を備える
情報処理システム。
このような構成によれば、付記1に記載のプログラムと同様の作用効果を奏することができる。
【0145】
なお、上述のプログラムで構成した課題解決手段(例えば、付記に記載の各構成)は、適宜、装置、システム、方法、媒体等に転用することができる。
【符号の説明】
【0146】
1 ゲームシステム、3 ブロックチェーンシステム、10 端末装置、11 プロセッサ、12 メモリ、13 ストレージ、14 通信IF、15 入出力IF、17 入力部、18 表示部、20 サーバ、21 プロセッサ、22 メモリ、23 ストレージ、24 通信IF、25 入出力IF、30 ノード装置、31 プロセッサ、32 メモリ、33 ストレージ、34 通信IF、35 入出力IF、110 制御部、111 操作受付部、112 送受信部、113 端末処理部、114 表示制御部、120 記憶部、210 制御部、211 送受信部、212 ゲーム制御部、213 資産管理部、214 マーケット管理部、216 NFT化制御部、220 記憶部、310 制御部、320 記憶部
【要約】
【課題】サービスの興趣性を向上させる。
【解決手段】プログラムは、コンピュータを、NFT化可能なオブジェクトに関する複数の画像の中からユーザによって選択された画像を、NFT化されるオブジェクトに、当該オブジェクトの画像として対応付ける対応付け手段として機能させる。
【選択図】
図9