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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-21
(45)【発行日】2024-11-29
(54)【発明の名称】レンジフード
(51)【国際特許分類】
   F24F 7/06 20060101AFI20241122BHJP
   G06K 19/06 20060101ALI20241122BHJP
【FI】
F24F7/06 101Z
G06K19/06 037
G06K19/06 112
【請求項の数】 1
(21)【出願番号】P 2021029473
(22)【出願日】2021-02-26
(65)【公開番号】P2022130839
(43)【公開日】2022-09-07
【審査請求日】2023-10-27
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106116
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100151378
【弁理士】
【氏名又は名称】宮村 憲浩
(74)【代理人】
【識別番号】100157484
【弁理士】
【氏名又は名称】廣田 智之
(72)【発明者】
【氏名】佐伯 雅和
(72)【発明者】
【氏名】加藤 大和
(72)【発明者】
【氏名】澤居 崇
【審査官】井古田 裕昭
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-027531(JP,A)
【文献】特開2009-127953(JP,A)
【文献】国際公開第2019/224890(WO,A1)
【文献】特開2012-163242(JP,A)
【文献】特開平01-260250(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 7/06
G06Q 10/20
G06K 19/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
二次元バーコードを生成するための二次元バーコード生成部と、
前記二次元バーコード生成部により生成された二次元バーコードを表示するための二次元バーコード表示部と、
を備えたレンジフードであって、
電気通信回線を介して前記レンジフードの取り扱いに係る情報が掲載されたウェブページへアクセスするためのURL情報を記憶する記憶部と、
前記二次元バーコード生成部および前記二次元バーコード表示部の動作を制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、
前記記憶部から前記レンジフードの状態に適した前記URL情報を読み出し、
前記二次元バーコード生成部を用いて、前記URL情報を含む前記二次元バーコードを生成し、
前記二次元バーコード生成部により生成された前記二次元バーコードを前記二次元バーコード表示部に表示し、
前記レンジフードの運転時間を計測する計時部を備え、
前記記憶部は、
所定時間に基づく前記URL情報を記憶し、
前記制御部は、
前記計時部を用いて、前記レンジフードの運転時間の積算値を積算運転時間として積算し、
前記積算運転時間が前記所定時間に達したと判定した場合、
前記記憶部から前記所定時間に基づく前記URL情報を読み出し、
前記二次元バーコード生成部を用いて、前記所定時間に基づく前記URL情報を含む前記二次元バーコードを生成し、
前記二次元バーコード生成部により生成された前記二次元バーコードを前記二次元バーコード表示部に表示し、
前記積算運転時間を初期状態とする指示に基づき、前記積算運転時間を積算前の状態で
ある0に戻して、前記二次元バーコード表示部に表示された前記二次元バーコードを非表示にするレンジフード。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レンジフードに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、機器の異常状態またはメンテナンス時期を使用者へ報知するための報知手段を備えたレンジフードが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1に記載のレンジフードは、フィルターと、フィルターの汚れ度合いを判断し、フィルター清掃を知らせる制御部と、制御部からの信号を基にフィルターの清掃要請の報知動作を行う報知手段と、を備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2016-138704号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このような従来のレンジフードにおいて、報知手段は、単純な音による報知や簡略化された文字情報の点灯/点滅による報知に限られていた。そのため、報知手段により報知された情報に対応する具体的な操作内容は、使用者自らが付属の取扱説明書を参照するか、またはメーカーの問い合わせ窓口へ連絡する必要があり、使用者の作業負担が大きいという課題があった。
【0006】
そこで本発明は、上記従来の課題を解決するものであり、使用者に対するレンジフードの取り扱いに係る利便性の向上を図り、使用者の作業負担を軽減するレンジフードを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
そして、この目的を達成するために、本発明のレンジフードは、二次元バーコードを生成するための二次元バーコード生成部と、二次元バーコード生成部により生成された二次元バーコードを表示するための二次元バーコード表示部と、を備えたレンジフードであって、電気通信回線を介してレンジフードの取り扱いに係る情報が掲載されたウェブページへアクセスするためのURL情報を記憶する記憶部と、二次元バーコード生成部および二次元バーコード表示部の動作を制御する制御部と、を備え、制御部は、記憶部からレンジフードの状態に適したURL情報を読み出し、二次元バーコード生成部を用いて、URL情報を含む二次元バーコードを生成し、二次元バーコード生成部により生成された二次元バーコードを二次元コード表示部に表示するものであり、これにより所期の目的を達成する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、使用者に対するレンジフードの取り扱いに係る利便性の向上を図り、使用者の作業負担を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、本発明の実施の形態のレンジフードの構成を示す部分正面図である。
図2図2は、図1のレンジフードの制御部を概略的に示す機能ブロック図である。
図3図3は、図1のレンジフードの二次元バーコード表示部に二次元バーコードを表示する動作を示すフローチャートである。
図4図4は、本発明の変形例1において、二次元バーコード表示部に二次元バーコードを表示する動作を示すフローチャートである。
図5図5は、本発明の変形例2において、二次元バーコード表示部に二次元バーコードを表示する動作を示すフローチャートである。
図6図6は、本発明の変形例3において、レンジフードの構成を示す部分正面図である。
図7図7は、図6のレンジフードの制御部を概略的に示す機能ブロック図である。
図8図8は、図6のレンジフードの二次元バーコード表示部に二次元バーコードを表示する動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明を実施するための形態について、添付図面も参照して説明する。実施の形態および変形例では、同一または同等の構成要素、部材には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、各図面における部材の寸法は、理解を容易にするために適宜拡大、縮小して示される。また、各図面において実施の形態を説明する上で重要ではない部材の一部は省略して表示する。
【0011】
また、第一、第二などの序数を含む用語は多様な構成要素を説明するために用いられるが、この用語は一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的でのみ用いられ、この用語によって構成要素が限定されるものではない。
【0012】
本発明のレンジフード100の構成について、図1および図2を参照して説明する。図1は、レンジフード100の構成を示す部分正面図である。図2は、図1のレンジフード100の制御部50を概略的に示す機能ブロック図である。
【0013】
レンジフード100は、図示しない加熱調理器等の上方に設置され、調理過程で発生する油煙や臭い等を含む空気を屋内から屋外へ排出する排気装置の一種である。レンジフード100は、ファンボックス10と、フード20と、操作部30と、二次元バーコード表示部40と、制御部50と、を備える。
【0014】
ファンボックス10は、排気送風機80を内包する筐体である。排気送風機80の運転によって気流(排気流)が生成され、レンジフード100の内部に空気が吸い込まれる。レンジフード100に吸い込まれた空気は、ファンボックス10に設けられる図示しない排気口から吹出す。排気口から吹出した空気は、排気口と接続する図示しない排気ダクトを通過して屋外空間へ吹き出す。排気ダクトは、排気口から吹出した空気を屋外空間へ搬送するための配管である。排気口は、排気ダクトと接続することで屋外空間と連通する。
【0015】
フード20は、調理過程で発生する油煙や臭い等を含む空気を排気送風機80へ誘導するための覆いである。フード20は、四角柱以上の多角柱、または円柱として形成される。フード20は、ファンボックス10の下方に配置される。フード20は、図示しない吸込口を有する。排気送風機によって生成された気流(排気流は)は、吸込口からレンジフード100に吸い込まれる。これらの構成・動作は、一般的なレンジフードの基本構成・動作と同様である。
【0016】
操作部30は、レンジフード100の運転種別を選択するための操作盤である。運転種別とは、例えばレンジフード100の運転ON/OFFの選択や、排気送風機80の風量の選択が挙げられる。
【0017】
二次元バーコード表示部40は、二次元バーコードを表示するためのディスプレイである。二次元バーコード表示部40としては、例えば液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどが挙げられる。
【0018】
制御部50は、排気送風機80、操作部30および二次元バーコード表示部40と電気的に通信可能に接続し、レンジフード100全体を統括的に制御する。図2に示す各機能ブロックは、ハードウエア的には、コンピュータのCPU(Central Processing Unit)をはじめとする素子や機械装置で実現でき、ソフトウエア的にはコンピュータプログラム等によって実現されるが、ここでは、それらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックはハードウエア、ソフトウエアの組み合わせによっていろいろな形で実現できることは、本明細書に触れた当業者には理解されるところである。
【0019】
制御部50は、排気送風機80によって生成される気流(排気流)に含まれる塵埃や油に接触する量を少なくするため、例えば、操作部30の裏面でフード20に内包し、気流(排気流)に接触しない位置に配置することが好ましいが、この配置位置に限定されるものではなく、気流(排気流)に接触しない位置であればよい。
【0020】
制御部50は、第一動作制御部51と、第二動作制御部52と、二次元バーコード生成部53と、記憶部54と、計時部55と、処理部56と、を有する。
【0021】
第一動作制御部51は、処理部56から出力される情報を基に、排気送風機80の運転出力を制御する。処理部56から出力された情報とは、例えば、排気送風機80の運転出力に係る情報である。
【0022】
第二動作制御部52は、二次元バーコード生成部53により生成される二次元バーコードの表示パターンを二次元バーコード表示部40に表示するように制御する。
【0023】
二次元バーコード生成部53は、処理部56から出力される情報を含む二次元バーコードのパターンを生成する。処理部56から出力される情報は、使用者が電気通信回線(インターネット回線、電話回線など)を介してレンジフード100の取扱情報が掲載されたウェブページへアクセスするためのURL(Uniform Resource Locator)情報や、レンジフード100の個体識別情報(型式、製造年月を特定可能なシリアル番号など)である。
【0024】
記憶部54は、レンジフード100に係る種々の情報を記憶する。レンジフード100に係る種々の情報は、排気送風機80の運転出力に係る情報(回転数、電流値など)、電気通信回線を介してレンジフード100の取り扱いに係る情報が掲載されたウェブページへアクセスするためのURL情報、個体識別情報(型式、製造年月を特定可能なシリアル番号など)などである。
【0025】
計時部55は、レンジフード100の運転時間を計測する。
【0026】
処理部56は、操作部30、記憶部54、計時部55から得られた種々の情報の処理を行い、処理の結果を第一動作制御部51、第二動作制御部52、二次元バーコード生成部53および記憶部54のいずれか、または複数に対して出力する。操作部30から得られる情報とは、運転種別に係る情報である。
【0027】
以上が、レンジフード100の構成である。
【0028】
次に、このように構成されたレンジフード100の動作の一例を説明する。以下に説明する動作は、使用者により運転停止の操作がされた場合についての動作であり、操作がされたタイミング、または予め設定されたタイミングで開始される。
【0029】
図3を参照して、二次元バーコード表示部40に二次元バーコードを表示する動作を説明する。図3は、二次元バーコード表示部40に二次元バーコードを表示する動作を示すフローチャートである。
【0030】
まず、使用者が操作部30から運転ONを選択すると、ステップS1において、制御部50は、計時部55を用いて、レンジフード100の運転時間の積算値を、第一積算運転時間t1として積算する。第一積算運転時間t1の積算を開始すると、制御部50は、ステップS2へ進む。
【0031】
ステップS2において、制御部50は、第一積算運転時間t1が、予め記憶部54に記憶した第一所定時間T1に達したか否かの判定を行う。第一所定時間T1は、レンジフード100の清掃などお手入れが推奨される時間(例えば、300時間)である。
【0032】
ステップS2において、制御部50は、第一積算運転時間t1が第一所定時間T1に達していないと判定した場合(ステップS2のN)、制御部50は、ステップS2を繰り返す。ステップS2を繰り返す場合、制御部50は、計時部55を用いて、レンジフード100の運転時間の積算値(第一積算運転時間t1)の積算を継続する。
【0033】
ステップS2において、制御部50は、第一積算運転時間t1が第一所定時間T1に達したと判定した場合(ステップS2のY)、ステップS3へ進む。
【0034】
ステップS3において、制御部50は、第一所定時間T1に基づくURL情報を記憶部54から読み出す。第一所定時間T1に基づくURL情報は、使用者が電気通信回線を介してレンジフード100の清掃などお手入れ方法が掲載されたウェブページへアクセスするためのURL情報である。記憶部54から第一所定時間T1に基づくURL情報を読み出したあと、制御部50は、ステップS4へ進む。
【0035】
ステップS4において、制御部50は、二次元バーコード生成部53を用いて、第一所定時間T1に基づくURL情報を含む二次元バーコードAを生成する。制御部50は、二次元バーコードAを生成したあと、ステップS5へ進む。
【0036】
ステップS5において、制御部50は、第二動作制御部52を用いて、二次元バーコードAのパターンを二次元バーコード表示部40に表示させる。
【0037】
以上が、二次元バーコード表示部40に二次元バーコードを表示する動作である。
【0038】
使用者は、二次元バーコードの読み取り機能を搭載した電気通信回線を利用可能な機器を用いて、二次元バーコードAからレンジフード100のお手入れ方法が掲載されたウェブページへアクセスする。そして、レンジフード100のお手入れ方法が掲載されたウェブページへアクセスすることで、使用者は、レンジフード100のお手入れ方法を参照することができる。
【0039】
このように、使用者は、レンジフード100のお手入れが推奨されるタイミングを容易に把握でき、また取扱説明書を探したりサービスセンターへ問い合わせたりすることなく、レンジフード100のお手入れ方法に関する情報を容易に入手可能となる。
【0040】
つまり、レンジフード100は、第一所定時間T1に基づく(レンジフード100の状態に適した)URL情報を含む二次元バーコードを生成し、最適なレンジフード100の取り扱いに係る情報を使用者へ提供することができる。
【0041】
よって、使用者に対するレンジフード100の取り扱いに係る利便性の向上を図り、使用者の作業負担を軽減することができる。
【0042】
なお、第一積算運転時間t1は、第一所定条件を満たすことによって初期状態(例えば、第一積算運転時間t1=0)としてもよい。第一所定条件とは、例えば、レンジフード100に「お手入れ完了」ボタンなど、第一積算運転時間t1を初期状態とするように制御部50へ指示を出すボタンを設け、使用者が、そのボタンを選択した場合である。第一積算運転時間t1を初期状態とするように制御部50へ指示を出すボタンは、機械式や静電タッチ式などが挙げられる。
【0043】
なお、レンジフード100は、二次元バーコードが二次元バーコード表示部40に表示されたことを報知するための報知手段を備えてもよい。報知手段は、照明の点灯または点滅など使用者の視覚に作用する手段や、スピーカーによる音声案内など使用者の聴覚に作用する手段などが挙げられる。
【0044】
なお、本発明の実施の形態において、操作部30と二次元バーコード表示部40とは別個に設けたが、これに限定されない。例えば、二次元バーコード表示部40を操作部30の一部分として構成してもよい。
【0045】
[変形例1]
以下、本発明の変形例1について、図4を用いて説明する。
【0046】
変形例1の図面および説明では、本発明の実施の形態と同一または同等の構成要素、部材には、同一の符号を付する。実施例と重複する説明を適宜省略し、実施例と相違する構成について重点的に説明する。
【0047】
図4は、変形例1において二次元バーコード表示部40に二次元バーコードを表示する動作を示すフローチャートである。
【0048】
まず、使用者が操作部30から運転ONを選択すると、ステップS11において、制御部50は、計時部55を用いて、レンジフード100の運転時間の積算値を、第二積算運転時間t2および第三積算運転時間t3として積算する。第二積算運転時間t2および第三積算運転時間t3の積算を開始すると、制御部50は、ステップ12へ進む。
【0049】
ステップS12において、制御部50は、第二積算運転時間t2が、予め記憶部54に記憶した第二所定時間T2に達したか否かの判定を行う。第二所定時間T2は、フード20のお手入れが推奨される時間(例えば、350時間)である。
【0050】
ステップS12において、制御部50は、第二積算運転時間t2が第二所定時間T2に達したと判定した場合、(ステップS12のY)、ステップS13へ進む。
【0051】
ステップS13において、制御部50は、第二所定時間T2に基づくURL情報を記憶部54から読み出す。第二所定時間T2に基づくURL情報は、使用者が電気通信回線を介してフード20のお手入れ方法が掲載されたウェブページへアクセスするためのURL情報である。記憶部54から第二所定時間T2に基づくURL情報を読み出したあと、制御部50は、ステップS14へ進む。
【0052】
ステップS14において、制御部50は、二次元バーコード生成部53を用いて、第二所定時間T2に基づくURL情報を含む二次元バーコードBを生成する。二次元バーコードBを生成したあと、制御部50は、ステップS15へ進む。
【0053】
ステップS15において、制御部50は、第二動作制御部52を用いて、二次元バーコードBのパターンを二次元バーコード表示部40に表示する。
【0054】
ステップS12において、制御部50は、第二積算運転時間t2が第二所定時間T2に達していないと判定した場合(ステップS12のN)、ステップS16へ進む。
【0055】
ステップS16において、制御部50は、第三積算運転時間t3が、予め記憶部54に記憶した第三所定時間T3に達したか否かの判定を行う。第三積算運転時間t3は、排気送風機80のお手入れが推奨される時間(例えば、250時間)である。
【0056】
ステップS16において、制御部50は、第三積算運転時間t3が第三所定時間T3に達したと判定した場合(ステップS16のY)、ステップS17へ進む。
【0057】
ステップS17において、制御部50は、第三所定時間T3に基づくURL情報を記憶部54から読み出す。第三所定時間T3に基づくURL情報は、使用者が電気通信回線を介して排気送風機80のお手入れ方法が掲載されたウェブページへアクセスするためのURL情報である。第三所定時間T3に基づくURL情報を記憶部54から読み出したあと、制御部50は、ステップS18へ進む。
【0058】
ステップS18において、制御部50は、二次元バーコード生成部53を用いて、第三所定時間T3に基づくURL情報を含む二次元バーコードCを生成する。二次元バーコードCを生成したあと、制御部50は、ステップS19へ進む。
【0059】
ステップS19において、制御部50は、第二動作制御部52を用いて、二次元バーコードCのパターンを二次元バーコード表示部40に表示する。
【0060】
ステップS16において、制御部50は、第三積算運転時間t3が第三所定時間T3に達していないと判定した場合(ステップS16のN)、ステップS12からステップS16を繰り返す。ステップS12からステップS16を繰り返す場合、制御部50は、計時部55を用いて、レンジフード100の運転時間の積算値(第二積算運転時間t2および第三積算運転時間t3)の積算を継続する。
【0061】
以上が、変形例1において二次元バーコード表示部40に二次元バーコードを表示する動作である。
【0062】
使用者は、二次元バーコードの読み取り機能を搭載した電気通信回線を利用可能な機器を用いて、二次元バーコードBからフード20のお手入れ方法が掲載されたウェブページへアクセスする。フード20のお手入れ方法が掲載されたウェブページへアクセスすることで、使用者は、フード20のお手入れ方法を参照する。また、使用者は、二次元バーコードCから排気送風機80のお手入れ方法が掲載されたウェブページへアクセスする。排気送風機80のお手入れ方法が掲載されたウェブページへアクセスすることで、使用者は、排気送風機80のお手入れ方法を参照する。
【0063】
このように、二次元バーコードBまたはCによって、使用者は、フード20または排気送風機80のお手入れが推奨されるタイミングを容易に把握でき、また取扱説明書を探したりサービスセンターへ問い合わせたりすることなく、それぞれのお手入れ方法に関する情報を容易に入手可能となる。
【0064】
つまり、レンジフード100は、第二所定時間T2または第三所定時間T3に基づく(レンジフード100の状態に適した)URL情報を含む二次元バーコードを生成し、最適なレンジフード100の取り扱いに係る情報を使用者へ提供することができる。
【0065】
よって、使用者に対するレンジフード100の取り扱いに係る利便性の向上を図り、使用者の作業負担を軽減することができる。
【0066】
なお、第二積算運転時間t2は、第二所定条件を満たすことによって初期状態(例えば、第二積算運転時間t2=0)としてもよい。第二所定条件とは、例えば、レンジフード100に「フードお手入れ完了」ボタンなど、第二積算運転時間t2を初期状態とするように制御部50へ指示を出すボタンを設け、使用者が、そのボタンを押した場合である。第二積算運転時間t2を初期状態とするように制御部50へ指示を出すボタンとしては、機械式や静電タッチ式などが挙げられる。
【0067】
また、制御部50は、第二所定条件を満たすことで第二積算運転時間t2を初期状態とした場合、二次元バーコードBのパターンを二次元バーコード表示部40に対して非表示となるように制御してもよい。
【0068】
なお、第三積算運転時間t3は、第三所定条件を満たすことによって初期状態(例えば、第三積算運転時間t3=0)としてもよい。第三所定条件とは、例えば、レンジフード100に「排気送風機お手入れ完了」ボタンなど、第三積算運転時間t3を初期状態とするように制御部50へ指示を出すボタンを設け、使用者が、そのボタンを押した場合である。第三積算運転時間t3を初期状態とするように制御部50へ指示を出すボタンとしては、機械式や静電タッチ式などが挙げられる。
【0069】
また、制御部50は、第三所定条件を満たすことで第三積算運転時間t3を初期状態とした場合、二次元バーコードCのパターンを二次元バーコード表示部40に対して非表示となるように制御してもよい。
【0070】
なお、制御部50は、二次元バーコード表示部40に対して二次元バーコードBおよび二次元バーコードCのパターンを並列に表示するように制御してもよいし、どちらか一方を表示する、または切り替え可能なように制御してもよい。
【0071】
なお、変形例1において、二次元バーコード生成部53によって生成される二次元バーコードのパターンは2種類としたが、これに限定されるものではなく、2種類以上の複数のパターンであってもよい。
【0072】
[変形例2]
以下、本発明の変形例2について、図5を用いて説明する。
【0073】
変形例2の図面および説明では、本発明の実施の形態と同一または同等の構成要素、部材には、同一の符号を付する。実施例と重複する説明を適宜省略し、実施例と相違する構成について重点的に説明する。
【0074】
図5は、変形例2において二次元バーコード表示部40に二次元バーコードを表示する動作を示すフローチャートである。
【0075】
まず、使用者が操作部30から運転ONを選択すると、ステップS21において、制御部50は、計時部55を用いて、レンジフード100の運転時間の積算値を、第四積算運転時間t4として積算する。第四積算運転時間t4の積算を開始すると、制御部50は、ステップ22へ進む。
【0076】
ステップS22において、制御部50は、第四積算運転時間t4が、予め記憶部54に記憶した第四所定時間T4に達したか否かの判定を行う。第四所定時間T4は、レンジフード100の買い替えが推奨される時間(例えば、30000時間)である。
【0077】
ステップS22において、制御部50は、第四積算運転時間t4が第四所定時間T4に達していないと判定した場合(ステップS22のN)、ステップS22を繰り返す。ステップS22を繰り返す場合、制御部50は、計時部55を用いて、レンジフード100の運転時間の積算値(第四積算運転時間t4)の積算を継続する。
【0078】
ステップS22において、制御部50は、第四積算運転時間t4が第四所定時間T4に達したと判定した場合(ステップS22のY)、ステップS23へ進む。
【0079】
ステップS23において、制御部50は、第四所定時間T4に基づくURL情報を記憶部54から読み出す。第四所定時間T4に基づくURL情報は、電気通信回線を介してレンジフード100の買い替えを促す情報が掲載されたウェブページへアクセスするためのURL情報と、レンジフード100の型式、シリアル番号など個体識別情報である。第四所定時間T4に基づくURL情報を記憶部54から読み出したあと、制御部50は、ステップS24へ進む。
【0080】
ステップS24において、制御部50は、二次元バーコード生成部53を用いて、第四所定時間T4に基づくURL情報を含む二次元バーコードDを生成する。二次元バーコードDを生成したあと、制御部50は、ステップS25へ進む。
【0081】
ステップS25において、制御部50は、第二動作制御部52を用いて、二次元バーコードDのパターンを二次元バーコード表示部40に表示する。
【0082】
以上が、変形例2において二次元バーコード表示部40に二次元バーコードを表示する動作である。
【0083】
使用者は、二次元バーコードの読み取り機能を搭載した電気通信回線を利用可能な機器を用いて、二次元バーコードDからレンジフード100の買い替えを促す情報が掲載されたウェブページへアクセスする。レンジフード100の買い替えを促す情報が掲載されたウェブページへアクセスすることで、使用者は、レンジフード100を買い替える時期に達したことの情報と、レンジフード100を買い替える場合に推奨される商品の情報とを取得する。
【0084】
このように、二次元バーコードDによって、使用者は、レンジフード100が買い替え時期に達したことを容易に把握できる。さらに、使用者は、レンジフード100を買い替える場合に推奨される商品の情報を、カタログを参照したり、サービスセンターへ問い合わせたりすることなく、容易に取得することができる。
【0085】
つまり、レンジフード100は、第四所定時間T4に基づく(レンジフード100の状態に適した)URL情報を含む二次元バーコードを生成し、最適なレンジフード100の取り扱いに係る情報を使用者へ提供することができる。
【0086】
よって、レンジフード100の取り扱いに係る利便性の向上を図り、使用者の作業負担を軽減することができる。
【0087】
レンジフード100を買い替える場合に推奨される商品の情報は、使用者が二次元バーコードDからウェブページへアクセスした際、サーバー側が二次元バーコードDに含まれるレンジフード100の個体識別情報を参照することで使用者へ提供可能となる。
【0088】
なお、二次元バーコードDに含まれるURLは、レンジフード100を買い替える場合に推奨される商品を購入可能なウェブページへアクセス可能なURLとしてもよい。
【0089】
[変形例3]
以下、本発明の変形例3について、図6から図8を用いて説明する。
【0090】
変形例3の図面および説明では、本発明の実施の形態と同一または同等の構成要素、部材には、同一の符号を付する。実施例と重複する説明を適宜省略し、実施例と相違する構成について重点的に説明する。
【0091】
図6は、変形例3のレンジフード100の構成を示す部分正面図である。図7は、図6のレンジフード100の制御部50を概略的に示す機能ブロック図である。図8は、変形例3において二次元バーコード表示部40に二次元バーコードを表示する動作を示すフローチャートである。
【0092】
はじめに、レンジフード100の構成について説明する。
【0093】
レンジフード100は、さらに整流板60と、整流板取外し検知部70と、を備える。
【0094】
整流板60は、フード20の吸込口へ吸い込まれる空気の流れを制御する。整流板60は、フード20の下方に配置される。整流板60は、フード20の吸込口を覆うように配置されるとともに、フード20との間に、フード20の吸込口へ空気を導くための隙間を形成する。整流板60とフード20とにより形成される隙間に吸い込まれた気流の速度は大きくなる。これにより、加熱調理器により温められて上昇してきた空気をフード20の吸込口へ効率よく導くことができる。
【0095】
整流板取外し検知部70は、整流板60がフード20から取り外されたことを検知するセンサーの一種である。整流板60がフード20から取り外されたことを検知する手段としては、例えば、リミットスイッチが挙げられる。整流板取外し検知部70は、制御部50と電気的に通信可能に接続される。整流板取外し検知部70は、整流板60がフード20から取り外された場合、その信号を制御部50へ送信する。
【0096】
つぎに、変形例3において二次元バーコード表示部40に二次元バーコードを表示する動作を説明する。
【0097】
まず、使用者が操作部30から運転ONを選択すると、ステップS31において、制御部50は、整流板取外し検知部70を用いて、整流板60がフード20から取り外されたか否かを判定する。整流板60がフード20から取り外されていない(ステップS31のN)と判定した場合(制御部50が整流板取外し検知部70から整流板60が取り外された信号を受信しない場合)、制御部50は、ステップS31を繰り返す。
【0098】
ステップS31において、整流板60がフード20から取り外された(ステップS31のY)と判定した場合(制御部50が整流板取外し検知部70から整流板60が取り外された信号を受信した場合)、制御部50は、ステップS32へ進む。
【0099】
ステップS32において、制御部50は、排気送風機80の運転を停止する。排気送風機80の運転を停止したあと、制御部50は、ステップS33へ進む。
【0100】
ステップS33において、制御部50は、整流板取外し検知部70の信号に基づくURL情報を記憶部54から読み出す。整流板取外し検知部70の信号に基づくURL情報は、使用者が電気通信回線を介して、使用者がレンジフード100の異常状態を正常状態へ復帰させるための方法が掲載されたウェブページへアクセスするためのURL情報である。整流板取外し検知部70の信号に基づくURL情報を記憶部54から読み出したあと、制御部50は、ステップS34へ進む。
【0101】
ステップS34において、制御部50は、二次元バーコード生成部53を用いて、二次元バーコードEを生成する。二次元バーコードEを生成したあと、制御部50は、ステップS35へ進む。
【0102】
ステップS35において、制御部50は、第二動作制御部52を用いて、二次元バーコードEのパターンを二次元バーコード表示部40に表示する。
【0103】
以上が、変形例3において二次元バーコード表示部40に二次元バーコードを表示する動作である。
【0104】
このような動作によって、次のような作用および効果を得ることができる。
【0105】
フード20の吸込口近傍には、排気送風機80の図示しない羽根車が配置される場合がある。そのため、整流板60は、フード20の吸込口に吸い込まれる気流の制御を行うのと同時に、使用者が回転する羽根車へ容易に接近することを抑制する保護具の役割を果たす。
【0106】
変形例3において、排気送風機80の運転中に、フード20から整流板60を取り外すなど、正しい手順を経ずに整流板60を取り外した場合、使用者が回転する羽根に接触して怪我などが発生する可能性を低減するため、排気送風機80の運転を停止する。それと同時に、二次元バーコード表示部40に二次元バーコードEが表示されることで、レンジフード100が異常状態であることを使用者に報知することが可能となる。変形例3において、レンジフード100の異常状態とは、排気送風機80の運転中に整流板60をフード20から取り外した状態を指す。
【0107】
使用者は、二次元バーコードの読み取り機能を搭載した電気通信回線を利用可能な機器を用いて、二次元バーコードEからレンジフード100の異常状態を正常状態へ復帰する情報が掲載されたウェブページへアクセスする。レンジフード100の異常状態を正常状態へ復帰する情報が掲載されたウェブページへアクセスすることで、使用者はレンジフード100の異常状態を正常状態へ復帰する方法を取得する。
【0108】
このように、使用者は、レンジフード100の異常状態を容易に把握でき、また取扱説明書を探したりサービスセンターへ問い合わせたりすることなく、レンジフード100の異常状態を正常状態へ復帰する方法を容易に入手可能となる。
【0109】
つまり、レンジフード100は、整流板取外し検知部70の信号に基づく(レンジフード100の状態に適した)URL情報を含む二次元バーコードを生成し、最適なレンジフード100の取り扱いに係る情報を使用者へ提供することができる。
【0110】
よって、使用者に対するレンジフード100の取り扱いに係る利便性の向上を図り、使用者の作業負担を軽減することができる。
【0111】
なお、変形例3においてレンジフード100の異常状態は、排気送風機80の運転中に整流板60をフード20から取り外した状態としたが、これに限定されない。例えば、レンジフード100に吸い込まれる空気に含まれる油を捕集する油捕集部と、油捕集部を洗浄する洗浄部と、を備えたレンジフード100であって、洗浄部を運転中に整流板60を取り外した状態をレンジフード100の異常状態としてもよい。
【0112】
なお、レンジフード100に発生する種々の異常状態をエラーコードとして記憶部54に記憶し、レンジフード100に発生した異常状態に合わせたエラーコードを二次元コードEへ含ませてもよい。使用者は、エラーコードを含む二次元バーコードEからウェブページへアクセスすると、サーバー側は、エラーコードを参照する。エラーコードを参照したサーバー側は、使用者をエラーコードに合わせたレンジフード100を正常状態へ復帰する方法が掲載されたウェブページへアクセス可能とする。このような構成は、変形例3と同様の効果を奏する。
【0113】
以上、本発明に係るレンジフードについて、本実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、本実施の形態に限定されるものではない。本発明の主旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したものや、異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、本発明の範囲内に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0114】
本発明は、厨房等の屋内空間において、調理過程で発生する油煙を含む空気を屋内空間から屋外空間へ排気するのに用いられる油煙排気装置等として有用である。
【符号の説明】
【0115】
10 ファンボックス
20 フード
30 操作部
40 二次元バーコード表示部
50 制御部
51 第一動作制御部
52 第二動作制御部
53 二次元バーコード生成部
54 記憶部
55 計時部
56 処理部
60 整流板
70 整流板取外し検知部
80 排気送風機
100 レンジフード
t1 第一積算運転時間
T1 第一所定時間
t2 第二積算運転時間
T2 第二所定時間
t3 第三積算運転時間
T3 第三所定時間
t4 第四積算運転時間
T4 第四所定時間
図1
図2
図3
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図5
図6
図7
図8