(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-21
(45)【発行日】2024-11-29
(54)【発明の名称】断熱体およびこれを用いた二次電池
(51)【国際特許分類】
F16L 59/02 20060101AFI20241122BHJP
H01M 10/658 20140101ALI20241122BHJP
H01M 10/6555 20140101ALI20241122BHJP
【FI】
F16L59/02
H01M10/658
H01M10/6555
(21)【出願番号】P 2021554100
(86)(22)【出願日】2020-08-20
(86)【国際出願番号】 JP2020031376
(87)【国際公開番号】W WO2021079601
(87)【国際公開日】2021-04-29
【審査請求日】2023-06-08
(31)【優先権主張番号】P 2019193200
(32)【優先日】2019-10-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106116
【氏名又は名称】鎌田 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100151378
【氏名又は名称】宮村 憲浩
(74)【代理人】
【識別番号】100157484
【氏名又は名称】廣田 智之
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 千尋
(72)【発明者】
【氏名】臼井 良輔
(72)【発明者】
【氏名】曹 坤先
【審査官】柳本 幸雄
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-204708(JP,A)
【文献】国際公開第2019/155713(WO,A1)
【文献】特開2014-237910(JP,A)
【文献】中国実用新案第209675463(CN,U)
【文献】国際公開第2019/225060(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16L 59/02
H01M 10/658
H01M 10/6555
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱可塑性樹脂からなる発泡体シートと、
前記発泡体シートの内部に設けられた断熱シートと、
熱融着部と、を備えた断熱体であって、
前記発泡体シートは、第1の端面と、前記第1の端面に対向する第2の端面と、前記第1の端面と前記第2の端面との間に配置された上面と、前記第1の端面から前記第2の端面へ向けて前記上面に沿って設けられた切込みと、を備え、
前記断熱シートは、繊維シートと
、前記繊維シートに担持されたシリカキセロゲルとを有し
、かつ
、前記発泡体シートの前記切込みの中に
配置され、
前記発泡体シートの前記第1の端面
に沿って設けられた前記熱融着部により
、前記断熱シート
が封止
されている、断熱体。
【請求項2】
2MPaの圧力を加えたときの厚さの変化率を圧縮率、
前記圧力を取り除いたときに厚さが戻る割合を復元率としたとき、
前記発泡体シートの圧縮率
は、前記断熱シートの圧縮率よりも大き
く、
前記発泡体シートの復元率
は、前記断熱シートの復元率をよりも大き
い、請求項1
に記載の断熱体。
【請求項3】
繊維と、シリカキセロゲルとを有した断熱シートと、
熱可塑性樹脂からなり、前記断熱シートを封止する発泡体シートと、
を備えた断熱材であって、
2MPaの圧力を加えたときの厚さの変化率を圧縮率とし、前記圧力を取り除いたときに厚さが戻る割合を復元率としたとき、
前記発泡体シートの圧縮率は、前記断熱シートの圧縮率よりも大きく、
前記発泡体シートの復元率は、前記断熱シートの復元率をよりも大きい、断熱体。
【請求項4】
前記発泡体シート
は、圧縮率が40%以
上75%以
下、かつ、復元率が95%以上かつ99.99%以下であり、
前記断熱シート
は、圧縮率が1%以
上20%以下、
かつ、復元率が80%以
上99%以下である、請求項2
または3に記載の断熱体。
【請求項5】
前記発泡体シート
は、ウレタン、ポリエチレン、アクリル、ポリスチレン、ポリプロピレン、エチレンビニルアセタートコポリマの中から選ばれる少なくも一種の樹脂を
含む、請求項1
に記載の断熱体。
【請求項6】
筐体と、
前記筐体の中に配置した複数個の電池セルと、
前記電池セル間に配置した断熱体と、を備えた二次電池であって、
前記断熱体に請求項1の断熱体を用い、前記発泡体シートの第1の端面以外の面が前記筐体の底面に対向するように配置した、二次電池。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、断熱対策として用いられる断熱体およびこれを用いた二次電池に関する。
【背景技術】
【0002】
近年省エネルギー化の要求が増加している。省エネルギーを実現する方法として、機器を保温してエネルギー効率を向上させるという方法がある。また複数個の電池セルを組み合わせた二次電池等では、ひとつの電池セルが高温になった場合に隣の電池セルに影響を与えないように、電池セル間の断熱を施したいという要望がある。これらの対策として電池セルの間に、断熱効果に優れた断熱シートを用いることがある。
【0003】
なお、本願に関連する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【0005】
二次電池を構成する複数の電池セルのうちひとつの電池セルの寿命が近づく頃には、当該電池セルの内部に発生したガス等によりにセルの中央部分が膨張する。均一な密度でシリカキセロゲルを繊維シートに担持させた従来の断熱シートにおいて、断熱シートが硬すぎるとセルの膨張を十分に吸収できない。また、逆に断熱シートが柔らかすぎると、電池セルの膨張によって断熱シートが圧縮される。そのことによって断熱シートの断熱性が劣化する。そのため、当該断熱シートを用いた場合、ひとつの電池セルが高温になった場合に隣の電池セルに影響を与えてしまうという問題がある。
【0006】
本開示にかかる発明は上記問題を解決するために、以下の構成を有する。すなわち、熱可塑性樹脂からなる発泡体シートと、この発泡体シートの内部に設けられた断熱シートと、熱融着部と、を備えた断熱体である。発泡体シートは、第1の端面と、第1の端面に対向する第2の端面と、第1の端面と第2の端面との間に配置された上面と、第1の端面から第2の端面へ向けて上面に沿って設けられた切込みと、を備える。断熱シートは、繊維シートとシリカキセロゲルとを有し、かつ繊維シートにシリカゲルを含浸させてなり、かつ切込みの中に挿入される。熱融着部は、発泡体シートの第1の端面を熱融着することにより断熱シートを封止する。
【0007】
以上のように構成した断熱体を隣接する2つの電池セルの間に配置することにより、電池セルが膨張したとき発泡体シートが圧縮されてその膨張を吸収する。そのため、断熱シートはほとんど圧縮されず、断熱性を維持できるため、他の電池セルへの影響を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本開示の一実施の形態における断熱体の断面図
【
図2】本開示の一実施の形態における断熱体の平面図
【
図3】本開示の一実施の形態における二次電池の部分断面図
【
図4】本開示の一実施の形態の断熱体の製造方法を示すフローチャート図
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示の一実施の形態における断熱体、二次電池、および断熱体の製造方法について、図面を参照しながら説明する。
【0010】
なお、以下に示す断熱体の構成や大きさ、形状等はあくまで例示であって、特に断りのない限り当該構成等に限定される趣旨ではない。
【0011】
(断熱体)
図1は本開示の一実施の形態における断熱体13の断面図であり、
図2は同上面図である。
図1は、
図2に示す断熱体13を、I-I線を含みかつ断熱体13の上面に垂直な面で切ったときの断面図である。
図1および
図2に示す断熱体13について、横方向をX軸、縦方向をY軸、厚さ方向をZ軸としてXYZ直交座標系を定義する。このようにXYZ直交座標系を定義したとき、断熱体13の上面はZ軸の正の方向へ向けた面であり、断熱体13の下面はZ軸の負の方向へ向けた面である。以下に出てくるが、発泡体シート11の上面、および断熱シート12の上面、下面についても同様に定義される。断熱体13は、上面視で矩形の形状を有している。この断熱体13は、熱可塑性樹脂からなる発泡体シート11と、この発泡体シート11の内部に設けられた断熱シート12とから構成されている。断熱シート12の寸法は、横の長さWa=約80mm、縦の長さLa=約140mm、厚さTa=約1mmである。発泡体シート11はウレタン樹脂を発泡させてシート状の形状としている。発泡体シート11の寸法は、横の長さWf=約90mm、縦の長さLf=約150mm、厚さTf=約3mmである。発泡体シート11の第1の端面18から第2の端面19へ向けて、発泡体シート11のほぼ中央を通り発泡体シート11の上面20に平行な面(XY平面)に沿って切込み14を設ける。その切込み14の中に断熱シート12を、断熱シート12の上面21が発泡体シート11の上面20に平行になるように挿入し、切込み14を形成した第1の端面18を熱融着させて熱融着部15を形成する。このようにすることにより、断熱シート12を封止して断熱体13を構成している。熱融着部15の幅Le1=約5mmである。また、発泡体シート11の、断熱シート12が挿入されていない部分は発泡体シート11の端部となる。当該端部について、
図2の左側における端部の幅We1=約5mmであり、
図2の右側における端部の幅We2=約5mmである。また、
図2の下側における端部の幅Le2=約5mmである。
【0012】
なお、断熱シート12を含む断熱体13の厚さは、約4mmである。なお、上記厚さは、以下に説明する無加圧状態での厚さである。
【0013】
断熱シート12は、ガラス繊維からなる繊維シートの内部空間にシリカキセロゲルを含浸させたものであり、その熱伝導率は約0.04W/(m・K)となっている。またこの断熱シート12に2MPaの圧力を加えたときの圧縮率が約15%、復元率が約97%となっている。一方、発泡体シート11の圧縮率は約55%、復元率は約99.5%、熱伝導率は約0.1W/(m・K)となっている。
【0014】
ここで圧縮率、および復元率は、以下のように定義される。すなわち、所定の面を有する物体を考え、当該物体の面に垂直な方向に圧力を加える場合を考える。物体の面に垂直な方向を厚さの方向として、無加圧状態(圧力を加える前かつ大気圧の状態)での物体の厚さをt0とし、2MPaの圧力で加圧した状態での物体の厚さをt1とし、この加圧を取り除いた直後の状態(圧力を取り除いた直後かつ大気圧の状態)での物体の厚さをt2とする。そのとき、圧縮率=((t0-t1)/t0)×100%、復元率=(t2/t0)×100%と定義される。なお、「加圧を取り除いた直後」というのは、物体にかかる圧力を取り除いて大気圧の状態に戻した後、物体の厚さt2を測定し終わるまでの短い時間(数秒~1分程度)のことをいう。
【0015】
上記より、発泡体シート11の方が、断熱シート12よりも圧力に対して変形しやすく、復元しやすい。このように構成した断熱体13を電池セル間に挟んで筐体内に固定して二次電池を構成すると、電池セルが熱あるいは劣化によって膨張したときに、発泡体シート11が歪むことにより膨張を吸収する。このことにより断熱シートに影響を与えず、断熱性を維持することができる。また電池セルが熱により膨張した場合、温度が下がると電池セルが元に戻ろうとするが、発泡体シート11の復元率が高いため、隙間ができるのを防止することができる。
【0016】
以上のように切込み14を形成した端面を融着させることにより、断熱シート12からシリカキセロゲルが離脱し、周囲に散らばることを防ぐことができる。
【0017】
発泡体シート11の圧縮率は40%以上、75%以下、復元率は95%以上、99.99%以下とすることが望ましい。断熱シート12の圧縮率は1%以上、20%以下、復元率は80%以上、99%以下とすることが望ましい。発泡体シート11の圧縮率が40%よりも小さいと断熱シート12からのセルの寸法変化を押し戻す反力が強くなることで、電池性能を劣化させる可能性があるためである。また、発泡体シート11の圧縮率が75%よりも大きいとセルを押さえつける拘束力が弱くなってしまう。また発泡体シート11の復元率が95%よりも小さいと十分に電池セルの寸法変化に追従しにくくなる。発泡体シート11の圧縮率を99.99%より大きくすることは現実的ではない。また断熱シート12の圧縮率が1%よりも小さくなると熱伝導率が大きくなる。断熱シート12の圧縮率が20%よりも大きくなると復元率が小さくなってしまう。また断熱シート12の復元率が80%よりも小さくなるとセルの繰り返し寸法変化に追従できなくなる。断熱シート12の圧縮率が99%よりも大きくすることは現実的ではない。
【0018】
また発泡体シート11の厚さTfを、断熱シート12の厚さTaの0.3倍以上、30倍以下とすることが望ましい。発泡体シート11の厚さTfが断熱シート12の厚さTaの0.3倍よりも薄くなると外部からの歪みを十分に吸収することができない。また、発泡体シート11の厚さTfが断熱シート12の厚さTaの30倍よりも厚くなると、発泡体シート11のほうが断熱シート12よりも熱伝導率がよいので、同じ厚さの断熱体13で比較したとき断熱性が劣化するためである。ここで発泡体シート11の厚さとは、断熱シート12の上面および下面に配置される発泡体シート11の厚さの和を意味する。
【0019】
なお上記発泡体シート11にはウレタン樹脂を用いたが、ポリエチレン、アクリル、ポリスチレン、ポリプロピレン、エチレンビニルアセタートコポリマのような発泡が可能な熱可塑性樹脂を用いても構わない。
【0020】
なお上記実施の形態では発泡体シート11の第1の端面18から切込み14を形成しているが、第1の端面18から、第1の端面18と対向する第2の端面19まで到達する切込みを設け、断熱シート12を挿入した後、第1の端面18および第2の端面19を熱融着させても良い。このようにすることにより、さらに切込み14を形成しやすくなる。
【0021】
(二次電池)
図3は本開示の一実施の形態における二次電池の部分断面図である。この二次電池は、複数個の電池セル16が筐体17内に配列されて構成されている。隣接する電池セル16の間には、断熱体13が挟まれて筐体17内に固定されている。なお、二次電池とは、リチウムイオン電池やニッケル水素電池といった充電可能な電池のことをいう。この二次電池において、
図1の断熱体13が用いられ、融着された第1の端面が筐体17の上部にくるように配置されている。このように発泡体シート11の第1の端面以外の面が筐体17の底面に対向するように配置することにより、シリカキセロゲルが離脱し、周囲に散らばることをさらに防ぐことができる。
【0022】
また、上記のような電池セル16と断熱体13の配置により、1つの電池セル16が他の電池セル16と比べて高温になり膨張した場合に発泡体シート11が圧縮されて当該1つの電池セル16の膨張を吸収し、断熱シート12はほとんど圧縮されず、断熱性を維持できるため、他の電池セル16への影響を防ぐことができる。
【0023】
なお、発泡体シート11および断熱シート12について、それぞれ2MPaの圧力で加圧した後、圧力を取り除くとすぐに上記所定の復元率で示す厚さになる。その後においては、発泡体シート11および断熱シート12の厚さの変化の仕方は、以下(1)~(3)で示す3つの場合が考えられる。
【0024】
(1)発泡体シート11および断熱シート12が所定の復元率で示す厚さのままである場合。
【0025】
(2)発泡体シート11または断熱シート12の厚さが、ある程度の時間(数分~数時間)をかけて厚さが増加するが、加圧前の厚さに戻らない場合。
【0026】
(3)発泡体シート11および断熱シート12の厚さがある程度の時間(数分~数時間)をかけてゆっくりと加圧前の厚さに戻る場合。
【0027】
なお、上記(2)(3)において「ある程度の時間」と「加圧を取り除いた直後」との時間の長さの関係は、(ある程度の時間)>>(加圧を取り除いた直後)である。
【0028】
上記(1)(2)の場合、高温になり膨張した電池セル16に接する断熱体13は変形するので、膨張した電池セル16および変形した断熱体13を、新しい電池セル16および新しい断熱体13に交換すればよい。
【0029】
また、上記(3)の場合、断熱体13は引き続き使用可能であるから、高温になり膨張した電池セル16を無視して二次電池を使用すればよい。
【0030】
(断熱シートの製造方法)
次に本開示の一実施の形態における断熱シートの製造方法について説明する。当該製造方法は、
図4のフローチャートに示す各工程の順に行われる。
【0031】
まず内部空間を有する繊維シートを準備する(準備工程)。この繊維シートは、厚さ約1mm、大きさ約300mm×500mmの矩形状、厚さ約1mmで、平均繊維太さ約φ2μmのガラス繊維からなっている。
【0032】
次にシリカキセロゲルを繊維シートの内部空間に含浸するための準備を行う。この材料として約15重量%の珪酸ナトリウム水溶液(水ガラス)に対し触媒として重量比で約6%のエチレンカーボネートを添加してシリカゾル溶液を調整する(調整工程)。このシリカゾル溶液に繊維シートを浸漬して繊維シートの内部空間にシリカゾル溶液を含浸させる(含侵工程)。
【0033】
次にシリカゾル溶液を含浸した状態で繊維シートをプレスして繊維シートの厚みを均一にする(厚み均一化工程)。繊維シートの厚みの整え方は、ロールプレス等の方法を用いてもよい。厚みを整えた繊維シートをフィルムに挟んだ状態で養生してゲル骨格を強化する(養生工程)。
【0034】
次にシリカキセロゲルを疎水化する。シリカキセロゲルを含浸した繊維シートを6Nの塩酸に約30分浸漬し、ゲルと塩酸を反応させる。そのあと疎水化処理の第二段階として、シリル化剤とアルコールの混合溶液からなるシリル化液に浸漬させた後、約55℃の恒温槽にて約2時間保管する(疎水化工程)。この際に、シリル化剤とアルコールの混合溶液が浸透する。反応が進行し、トリメチルシロキサン結合が形成し始めるとゲルを含有した繊維シートから塩酸水が外部に排出される。シリル化処理が終了したら、約150℃の恒温槽にて約2時間乾燥して(乾燥工程)、断熱シート12を得る。
【0035】
次に発泡体シートを準備する。厚さ約3mmのウレタン樹脂からなる発泡体シートを所定の寸法に切断する。そのあと発泡体シートの一端面から発泡体シートの面方向に切込み14を形成する。切込み14を形成する方法としては、マイクロエンドミルあるいはカット刃を挿入した後面方向に移動させながら切込み14を形成するという方法等が考えられる。
【0036】
次に切込み14を入れた一端面から断熱シート12を挿入し、この面を熱融着させることにより熱融着部15を形成し、発泡体シート11の内部に断熱シート12を封止して断熱体13を得ることができる。
【0037】
なお、上記に示した断熱体13の製造方法はあくまで最適な製造方法の一例であって、他の製造方法を適用して本開示にかかる断熱体13を得ることも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0038】
本開示に係る断熱体およびこれを用いた二次電池は、電池セルが膨張したとき発泡体シートが圧縮されてその膨張を吸収し、断熱シートはほとんど圧縮されず、断熱性を維持できるため、他の電池セルへの影響を防ぐことができて産業上有用である。
【符号の説明】
【0039】
11 発泡体シート
12 断熱シート
13 断熱体
14 切込み
15 熱融着部
16 電池セル
17 筐体
18 第1の端面
19 第2の端面
20、21 上面