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特許7591738装置、情報処理モジュール、及び、情報処理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-21
(45)【発行日】2024-11-29
(54)【発明の名称】装置、情報処理モジュール、及び、情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/00 20230101AFI20241122BHJP
【FI】
G06Q10/00
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2021104409
(22)【出願日】2021-06-23
(65)【公開番号】P2023003310
(43)【公開日】2023-01-11
【審査請求日】2023-02-13
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【弁理士】
【氏名又は名称】新居 広守
(74)【代理人】
【識別番号】100137235
【弁理士】
【氏名又は名称】寺谷 英作
(74)【代理人】
【識別番号】100131417
【弁理士】
【氏名又は名称】道坂 伸一
(72)【発明者】
【氏名】原田 健司
(72)【発明者】
【氏名】菊池 晋平
(72)【発明者】
【氏名】大上 靖弘
(72)【発明者】
【氏名】田原 整
(72)【発明者】
【氏名】栗田 昌典
【審査官】野元 久道
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-252580(JP,A)
【文献】国際公開第2015/125952(WO,A1)
【文献】特開2013-045376(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
分散型電源から供給される電力の変換、または、系統電源から供給される電力の分配を行う装置であって、
前記分散型電源、前記装置を使用する需要家、及び、前記需要家の電力についての契約相手の少なくとも一つに関連する固有情報が記憶された記憶部と、
クレデンシャル情報を取得する取得部と、
取得された前記クレデンシャル情報に基づく認証が成功した場合に、前記記憶部に記憶された前記固有情報を変更または削除する制御部とを備え
前記固有情報は、前記分散型電源に関連する電力量を前記需要家が前記契約相手に申告するために必要な、前記需要家に固有の情報であり、
前記契約相手は、前記分散型電源から得られる電力を電力会社へ売却し、前記電力会社から利益を得る事業者である
装置。
【請求項2】
前記記憶部に記憶された固有情報の改ざんを検出する検出部をさらに備える
請求項1に記載の装置。
【請求項3】
ユーザの操作を受け付ける操作受付部をさらに備え、
前記取得部は、前記操作受付部がユーザから受け付けた操作によって前記装置へ入力される前記クレデンシャル情報を取得する
請求項1または2に記載の装置。
【請求項4】
前記クレデンシャル情報を外部装置から受信する通信部をさらに備え、
前記取得部は、前記通信部によって受信された前記クレデンシャル情報を取得する
請求項1または2に記載の装置。
【請求項5】
前記認証において、取得された前記クレデンシャル情報と照合される認証用情報を外部装置から受信する通信部をさらに備え、
前記取得部は、前記通信部によって受信された認証用情報を取得し、
前記制御部は、前記取得部によって前記認証用情報が取得されてから所定時間が経過したことを要件として前記認証用情報を無効化する
請求項1~4のいずれか1項に記載の装置。
【請求項6】
前記認証において、取得された前記クレデンシャル情報と照合される認証用情報を外部装置から受信する通信部をさらに備え、
前記制御部は、受信された前記認証用情報に基づく認証に所定回数成功または失敗したことを要件として前記認証用情報を無効化する
請求項1~4のいずれか1項に記載の装置。
【請求項7】
前記固有情報は、前記需要家の個人情報、前記需要家の電力使用履歴情報、前記分散型電源に含まれる発電設備の設置場所を示す情報、前記分散型電源の能力を示す情報、及び、前記装置が前記契約相手が使用するサーバ装置へ接続するための接続情報の少なくとも一つを含む
請求項1~6のいずれか1項に記載の装置。
【請求項8】
分散型電源から供給される電力の変換を行う第一装置、または、系統電源から供給される電力の分配を行う第二装置に搭載される情報処理モジュールであって、
前記分散型電源、前記第一装置または前記第二装置を使用する需要家、及び、前記需要家の電力についての契約相手の少なくとも一つに関連する固有情報が記憶された記憶部と、
クレデンシャル情報を取得する取得部と、
取得された前記クレデンシャル情報に基づく認証が成功した場合に、前記記憶部に記憶された前記固有情報を変更または削除する制御部とを備え
前記固有情報は、前記分散型電源に関連する電力量を前記需要家が前記契約相手に申告するために必要な、前記需要家に固有の情報であり、
前記契約相手は、前記分散型電源から得られる電力を電力会社へ売却し、前記電力会社から利益を得る事業者である
情報処理モジュール。
【請求項9】
分散型電源から供給される電力の変換、または、系統電源から供給される電力の分配を行う装置が実行する情報処理方法であって、
クレデンシャル情報を取得するステップと、
取得された前記クレデンシャル情報に基づく認証が成功した場合に、前記装置が備える記憶部に記憶された固有情報を変更または削除するステップとを含み、
前記固有情報は、前記分散型電源、前記装置を使用する需要家、及び、前記需要家の電力についての契約相手の少なくとも一つに関連する情報であって、前記分散型電源に関連する電力量を前記需要家が前記契約相手に申告するために必要な、前記需要家に固有の情報であり、
前記契約相手は、前記分散型電源から得られる電力を電力会社へ売却し、前記電力会社から利益を得る事業者である
情報処理方法。
【請求項10】
請求項9に記載の情報処理方法を前記装置に実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電力制御システム、情報処理モジュール、及び、情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電力の供給サービスなどの生活に必要なサービスに関する様々な技術が提案されている。特許文献1には、電力使用量、ガス使用量、水道使用量などの記録および集計処理等を行うことができる住宅状態確認システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2013-20574号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、記憶部に記憶されている情報を安全に変更または削除することができる電力制御システム等を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様に係る電力制御システムは、分散型電源から供給される電力の変換、及び、系統電源から供給される電力の分配の少なくとも一方を行う電力制御システムであって、前記分散型電源、前記電力制御システムを使用する需要家、及び、前記需要家の電力についての契約相手の少なくとも一つに関連する固有情報が記憶された記憶部と、クレデンシャル情報を取得する取得部と、取得された前記クレデンシャル情報に基づく認証が成功した場合に、前記記憶部に記憶された前記固有情報を変更または削除する制御部とを備える。
【0006】
本発明の一態様に係る情報処理モジュールは、分散型電源から供給される電力の変換を行う第一装置、または、系統電源から供給される電力の分配を行う第二装置に搭載される情報処理モジュールであって、前記分散型電源、前記第一装置または前記第二装置を使用する需要家、及び、前記需要家の電力についての契約相手の少なくとも一つに関連する固有情報が記憶された記憶部と、クレデンシャル情報を取得する取得部と、取得された前記クレデンシャル情報に基づく認証が成功した場合に、前記記憶部に記憶された前記固有情報を変更または削除する制御部とを備える。
【0007】
本発明の一態様に係る情報処理方法は、分散型電源から供給される電力の変換、及び、系統電源から供給される電力の分配の少なくとも一方を行う電力制御システムが実行する情報処理方法であって、クレデンシャル情報を取得するステップと、取得された前記クレデンシャル情報に基づく認証が成功した場合に、前記電力制御システムが備える記憶部に記憶された固有情報を変更または削除するステップとを含み、前記固有情報は、前記分散型電源、前記電力制御システムを使用する需要家、及び、前記需要家の電力についての契約相手の少なくとも一つに関連する情報である。
【0008】
本発明の一態様に係るプログラムは、前記情報処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0009】
本発明の一態様に係る電力制御システム等は、記憶部に記憶されている情報を安全に変更または削除することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、実施の形態に係る電力制御システムの機能構成を示すブロック図である。
図2図2は、第三者保有モデルの一例を示す図である。
図3図3は、実施の形態に係る電力制御システムの動作例1のシーケンス図である。
図4図4は、実施の形態に係る電力制御システムの動作例2のシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
【0012】
なお、各図は模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付し、重複する説明は省略または簡略化される場合がある。
【0013】
(実施の形態)
[構成]
まず、実施の形態に係る電力制御システムの構成について説明する。図1は、実施の形態に係る電力制御システムの機能構成を示すブロック図である。
【0014】
図1に示される電力制御システム10は、住宅90に設置され、電力の制御を行うシステムである。住宅90は、例えば、戸建住宅であるが、集合住宅であってもよい。なお、電力制御システム10は、オフィスビルまたは工場などの住宅90以外の施設に設置されてもよい。
【0015】
図1に示されるように、電力制御システム10は、分電盤20と、パワーコンディショナ40とを備える。また、図1には、機器群30、太陽電池モジュール31、蓄電池システム32、EV(Electric Vehicle)用充放電装置33、EV34、携帯端末50、サーバ装置60、及び、系統電源70も合わせて図示されている。分電盤20、機器群30、太陽電池モジュール31、蓄電池システム32、EV用充放電装置33、EV34、及び、パワーコンディショナ40は、住宅90の敷地内に設置されている。なお、携帯端末50は、住宅90内に位置する場合と、住宅90外に位置する場合とがある。
【0016】
分電盤20は、系統電源70から供給される交流電力を複数の分岐回路に分配する。分電盤20は、第二装置の一例である。複数の分岐回路には、機器群30またはパワーコンディショナ40などが接続される。機器群30には、照明機器及び空調機器などが含まれる。
【0017】
太陽電池モジュール31は、分散型電源の一例であり、太陽光を電気エネルギーに変換する発電装置である。太陽電池モジュール31は、発電した電力をパワーコンディショナ40へ出力する。太陽電池モジュール31は、具体的には、PV(Photovoltaic)パネルなどによって実現される。
【0018】
蓄電池システム32は、分散型電源の一例であり、太陽電池モジュール31によって発電された電力を蓄える。つまり、蓄電池システム32は、太陽電池モジュール31によって発電された電力により充電される。また、蓄電池システム32は、蓄えた電力をパワーコンディショナ40へ放電する。
【0019】
EV用充放電装置33は、分電盤20からパワーコンディショナ40を介して提供される電力を用いてEV34が備える蓄電池を充電する装置である。また、EV用充放電装置33は、EV34が備える蓄電池を放電することも可能であり、放電によって得られる電力をパワーコンディショナ40へ出力することもできる。つまり、EV用充放電装置33及びEV34は、分散型電源としても機能する。
【0020】
パワーコンディショナ40は、分散型電源(太陽電池モジュール31、蓄電池システム32、EV用充放電装置33、及び、EV34)から得られる電力を住宅90内で使用するための電力に変換する電力変換装置である。パワーコンディショナ40は、第一装置の一例である。パワーコンディショナ40は、PCS(Power Conditioning System)などと言い換えることができる。パワーコンディショナ40は、電力制御装置41と、情報処理モジュール42とを備える。
【0021】
電力制御装置41は、太陽電池モジュール31によって発電された電力、蓄電池システム32の放電によって得られる電力、及び、EV用充放電装置33によって出力される電力(EV34が備える蓄電池の放電によって得られる電力)を住宅90内で使用するための電力に変換する装置である。また、電力制御装置41は、分散型電源に関連する電力量の計測機能を有する。分散型電源に関連する電力量は、具体的には、太陽電池モジュール31の発電量、蓄電池システム32の充電量、蓄電池システム32の放電量、EV用充放電装置33の充電量、及び、EV用充放電装置33の放電量などである。
【0022】
また、電力制御装置41は、いわゆるMPPT(Maximum Power Point Tracking)機能、系統連系保護機能、及び、自律運転機能などを備えてもよい。電力制御装置41は、プロセッサ、メモリ、電力変換回路(インバータ回路など)、及び、計測回路などによって実現される。
【0023】
情報処理モジュール42は、パワーコンディショナ40に搭載されるモジュール(装置)であり、パワーコンディショナ40に固有情報を管理する機能を付与する。後述のように、固有情報は、分散型電源、電力制御システム10を使用する需要家、及び、需要家の電力についての契約相手の少なくとも一つに関連する情報である。情報処理モジュール42は、操作受付部43と、表示部44と、情報処理部45と、記憶部46と、第一通信部47と、第二通信部48とを備える。
【0024】
操作受付部43は、住宅90の居住者、または、パワーコンディショナ40の管理・保守を行う会社等から住宅90へ派遣される作業者などのユーザ(以下、単にユーザと記載される)の操作を受け付ける。操作受付部43は、例えば、ハードウェアキー(ボタン)によって実現されるが、タッチパネルによって実現されてもよい。
【0025】
表示部44は、画像を表示する。表示部44は、液晶パネルまたは有機EL(Electro-Luminescence)パネルなどの表示パネルによって実現される。
【0026】
情報処理部45は、上記固有情報の削除及び変更に関する情報処理を行う。情報処理部45は、例えば、マイクロコンピュータによって実現されるが、プロセッサまたは専用回路によって実現されてもよい。情報処理部45は、機能的な構成要素として、取得部45a、制御部45b、及び、検出部45cを有する。取得部45a、制御部45b、及び、検出部45cの機能は、例えば、情報処理部45を構成するマイクロコンピュータ等が記憶部46に記憶されたコンピュータプログラムを実行することにより実現される。取得部45a、制御部45b、及び、検出部45cの機能の詳細については後述される。
【0027】
記憶部46は、情報処理部45が実行するコンピュータプログラム、及び、上記固有情報が記憶される記憶装置である。記憶部46は、例えば、半導体メモリによって実現される。
【0028】
第一通信部47は、パワーコンディショナ40(情報処理モジュール42)が、携帯端末50などの外部装置と局所通信ネットワークを通じて通信するための通信回路(通信モジュール)である。第一通信部47は、具体的には、無線通信を行う無線通信回路であるが、有線通信を行う有線通信回路であってもよい。第一通信部47が行う通信の通信規格としては、BLE(Blutooth(登録商標) Low Energy)が例示されるが、特に限定されない。
【0029】
第二通信部48は、パワーコンディショナ40(情報処理モジュール42)が、サーバ装置60などの外部装置とインターネットなどの広域通信ネットワーク100を通じて通信するための通信回路(通信モジュール)である。第二通信部48は、具体的には、無線通信を行う無線通信回路であるが、有線通信を行う有線通信回路であってもよい。第二通信部48が行う通信の通信規格については特に限定されない。
【0030】
携帯端末50は、ユーザが所持するスマートフォンまたはタブレット端末などの携帯端末である。携帯端末50は、後述のクレデンシャル情報を入力するためのユーザインターフェースとして使用される。携帯端末50は、操作受付部51と、表示部52とを備える。
【0031】
操作受付部51は、ユーザの操作を受け付ける。操作受付部51は、例えば、タッチパネルによって実現される。
【0032】
表示部52は、画像を表示する。表示部52は、液晶パネルまたは有機ELパネルなどの表示パネルによって実現される。
【0033】
次に、サーバ装置60について説明する。サーバ装置60は、新電力会社(PPS:Power Producer and Supplier)が使用するサーバ装置60であり、住宅90外に位置するコンピュータ(クラウドサーバ)である。サーバ装置60は、パワーコンディショナ40によって計測された分散型電源に関連する電力量を示す電力量情報(以下、単に分散型電源に関連する電力量情報とも記載される)を受信し、受信した電力量情報を管理する。また、サーバ装置60は、居住者が住宅90外から携帯端末50を操作することにより住宅90内の機器群30を制御する遠隔制御に関する情報処理を行ってもよい。
【0034】
[第三者保有モデル]
ところで、住宅90の居住者などの需要家の電力の契約の形態として、PPA(Power Purchase Agreement)・TPO(Third-Party Ownership)と呼ばれる第三者保有モデルが知られている。図2は、第三者保有モデルの一例を示す図である。
【0035】
図2において、PVは、太陽電池モジュール31を意味し、SB(Storage Battery)は、蓄電池システム32を意味する。
【0036】
図2に示されるモデルでは、需要家は、新電力会社から太陽電池モジュール31、及び、蓄電池システム32などの分散型電源の貸与(リース)を受け、これらの分散型電源から得られる電力を新電力会社へ供給する。なお、図示されないが、需要家は、新電力会社からEV用充放電装置33の貸与を受け、EV用充放電装置33及びEV34から得られる電力を新電力会社へ供給してもよい。
【0037】
新電力会社は、供給された電力を電力会社(IPP:Independent Power Producer)へ供給することで対価を得る。つまり、分散型電源は需要家の住宅90に設置されているが、分散型電源から得られる電力は新電力会社のものとみなして新電力会社が電力会社へ売却し、新電力会社が電力会社から対価を得ることになる。一方、需要家は、比較的安価な電力の使用契約を新電力会社と締結し、新電力会社へ電気料金を支払う。
【0038】
このようなモデルを実現するために、電力制御システム10において、パワーコンディショナ40は、電力制御装置41によって計測された分散型電源に関連する電力量をサーバ装置60へ提供する。電力量を提供するときのパワーコンディショナ40とサーバ装置60との通信において、パワーコンディショナ40は、記憶部46に記憶された固有情報を適宜サーバ装置60へ送信する。
【0039】
固有情報は、上記第三者保有モデルに基づいて分散型電源に関連する電力量を新電力会社(サーバ装置60)に申告(通知)するために必要な、需要家等に固有の情報である。固有情報は、具体的には、需要家の個人情報(契約者の氏名及び住所など)、需要家の電力使用履歴情報、発電地点特定番号(太陽電池モジュール31の設置場所を示す情報)、分散型電源の能力を示す情報、及び、サーバ装置60へ接続するための接続情報(サーバ装置60との認証用の秘密鍵など)などである。これらの固有情報を大別すると、需要家の個人情報、及び、需要家の電力使用履歴情報については需要家に関する情報であり、発電地点特定番号、及び、分散型電源の能力を示す情報は、分散型電源に関する情報であり、サーバ装置60へ接続するための接続情報は、新電力会社(需要家の電力についての契約相手)に関する情報であるといえる。なお、分散型電源の能力を示す情報は、具体的には、太陽電池モジュール31の発電能力を示す情報、蓄電池システム32に搭載されている蓄電池の容量を示す情報、及び、EV34に搭載されている蓄電池の容量を示す情報などである。なお、固有情報は、これら全ての情報を含む必要はなく、少なくとも一部を含めばよい。
【0040】
ここで、電力制御システム10において分散型電源(ハードウェア)は維持されたまま、契約内容等が変更されるようなケースが考えられる。例えば、住宅90がパワーコンディショナ40を含めて売却され、需要家(住宅90の居住者)が変更されるケースが考えられ、このようなケースにおいては、記憶部46に記憶された固有情報のうち、需要家の個人情報の変更が必要である。
【0041】
また、年月が経過し分散型電源の所有権が需要家に移った結果、新電力会社が変更されるケースも考えられ、このケースにおいては、固有情報のうち、サーバ装置60へ接続するための接続情報の変更が必要である。需要家が分散型電源及びパワーコンディショナ40ごと別の住宅へ移動する(引っ越しをする)ケースにおいては、固有情報のうち発電地点特定番号の変更が必要である。分散型電源の故障による置き換え、及び、EV34の買い替えなどにより、分散型電源が変更されるケースにおいては、固有情報のうち、分散型電源の能力を示す情報の変更が必要である。
【0042】
[動作例1]
このようにパワーコンディショナ40の記憶部46に記憶された固有情報は、変更(または削除)が要求される場合がある。以下、固有情報が変更(または削除)されるときの、電力制御システム10の動作例1について説明する。図3は、電力制御システム10の動作例1のシーケンス図である。
【0043】
住宅90の居住者、または、パワーコンディショナ40の管理・保守を行う会社等から住宅90へ派遣される作業者などのユーザは、事前に電話またはWEBサイトへのアクセスなどにより、新電力会社へ認証の依頼をしておく。この結果、ユーザへは、サーバ装置60または他のシステムから、電子メールまたはSMS(Short Messeage Service)などでクレデンシャル情報が通知される。クレデンシャル情報は、言い換えれば、アカウント情報であり、固有情報を変更または削除するために必要な情報である。クレデンシャル情報は、例えば、ID情報及びパスワード情報を含む。
【0044】
一方、新電力会社のサーバ装置60は、ユーザからの認証の依頼を受け付け(S11)、認証用情報をパワーコンディショナ40へ送信する(S12)。認証用情報は、クレデンシャル情報と照合される情報であり、クレデンシャル情報と対になる情報である。
【0045】
パワーコンディショナ40の第二通信部48は、認証用情報を受信する。取得部45aは、受信された認証用情報を取得し、取得した認証用情報を記憶部46に記憶する(S13)。なお、認証用情報には、有効期限が定められており、制御部45bは、取得部45aによって認証用情報が取得されてから所定時間が経過したことを要件として認証用情報を無効化する。所定期間は、例えば、24時間であるが、経験的または実験的に適宜定められればよい。
【0046】
その後、ユーザは、パワーコンディショナ40の操作受付部43に対してクレデンシャル情報の入力操作を行い、操作受付部43は、当該入力操作を受け付ける(S14)。取得部45aは、当該入力操作によってパワーコンディショナ40へ入力されるクレデンシャル情報を取得する(S15)。
【0047】
制御部45bは、ステップS15において取得されたクレデンシャル情報に基づく認証を行う(S16)。制御部45bは、具体的には、ステップS13において記憶部46に記憶された認証用情報と、ステップS15において取得されたクレデンシャル情報とを照合し、認証用情報とクレデンシャル情報とが一致した場合に認証が成功したと判断する。制御部45bは、認証に成功したと判断すると、固有情報を変更するための画面を表示部44に表示する(S17)。
【0048】
なお、制御部45bは、認証に失敗したと判断すると、認証に失敗したことをユーザに通知するための画面を表示部44に表示する。認証に失敗したと判断される場合は、例えば、正しいクレデンシャル情報が入力されなかった場合である。上述のように認証用情報には有効期限が定められており、認証用情報が取得されてから所定期間を経過した場合には、正しいクレデンシャル情報が入力されたとしても認証は失敗したと判断される。
【0049】
固有情報を変更するための画面が表示されているときに、ユーザは、操作受付部43に対して固有情報の変更(または削除)を指示する操作を行い、操作受付部43は、当該操作を受け付ける(S18)。制御部45bは、受け付けられた操作に基づいて記憶部46に記憶された固有情報を変更(または削除)する(S19)。
【0050】
なお、ステップS18において、制御部45bは、ハッシュ値を記憶部46に記憶してもよい。これにより、固有情報が記憶部46から読み出されて使用されるときに、検出部45cは、ハッシュ値に基づいて、固有情報の改ざんを検出することができる。なお、固有情報の改ざんの検出には、ハッシュ値以外の既存の他の方法が用いられてもよい。
【0051】
以上説明したように、電力制御システム10は、取得されたクレデンシャル情報に基づく認証が成功した場合に、記憶部46に記憶された固有情報を削除または変更する。このような電力制御システム10によれば、分散型電源、電力制御システム10を使用する需要家、及び、新電力会社(需要家の電力についての契約相手)の少なくとも一つに関連する固有情報を安全に変更または削除することができる。
【0052】
[動作例2]
上記動作例1では、ユーザがクレデンシャル情報を入力するためのユーザインターフェースとしてパワーコンディショナ40が備える操作受付部43が使用された。動作例2では、携帯端末50がユーザインターフェースとして使用される例について説明する。図4は、電力制御システム10の動作例2のシーケンス図である。なお、携帯端末50には、携帯端末50を電力制御システム10のユーザインターフェースとして動作させるためのアプリケーションプログラムがインストールされている。
【0053】
動作例1と同様に、ユーザは、事前に電話またはWEBサイトへのアクセスなどにより、新電力会社へ認証の依頼をしておく。この結果、ユーザへは、サーバ装置60または他のシステムから、電子メールまたはSMSなどでクレデンシャル情報が通知される。
【0054】
一方、新電力会社のサーバ装置60は、ユーザからの認証の依頼を受け付け(S21)、認証用情報をパワーコンディショナ40へ送信する(S22)。
【0055】
パワーコンディショナ40の第二通信部48は、認証用情報を受信する。取得部45aは、受信された認証用情報を取得し、取得した認証用情報を記憶部46に記憶する(S23)。なお、認証用情報には、有効期限が定められており、制御部45bは、取得部45aによって認証用情報が取得されてから所定時間が経過したことを要件として認証用情報を無効化する。所定期間は、例えば、24時間であるが、経験的または実験的に適宜定められればよい。
【0056】
その後、ユーザは、携帯端末50の操作受付部51に対してクレデンシャル情報の入力操作を行い、操作受付部51は、当該入力操作を受け付ける(S24)。携帯端末50は、受け付けられた入力操作に基づいて、入力されたクレデンシャル情報を含む認証要求をパワーコンディショナ40へ送信する(S25)。
【0057】
パワーコンディショナ40の第一通信部47は、認証要求を受信する。取得部45aは、受信された認証要求に含まれるクレデンシャル情報を取得する(S26)。
【0058】
制御部45bは、ステップS26において取得されたクレデンシャル情報に基づく認証を行う(S27)。制御部45bは、具体的には、ステップS23において記憶部46に記憶された認証用情報と、ステップS26において取得されたクレデンシャル情報とを照合し、認証用情報とクレデンシャル情報とが一致した場合に認証が成功したと判断する。制御部45bは、認証に成功したと判断すると、認証に失敗したことをユーザに通知するための認証成功通知を携帯端末50へ送信する(S28)。認証成功通知は、より具体的には、第二通信部48によって携帯端末50へ送信される。
【0059】
なお、制御部45bは、認証に失敗したと判断すると、認証に失敗したことをユーザに通知するための認証失敗通知を携帯端末50へ送信する。認証に失敗したと判断される場合は、例えば、正しいクレデンシャル情報が取得されなかった場合である。上述のように認証用情報には有効期限が定められており、認証用情報が取得されてから所定期間を経過した場合には、正しいクレデンシャル情報が取得されたとしても認証は失敗したと判断される。
【0060】
携帯端末50は、認証成功通知を受信すると、固有情報を変更するための画面を表示部52に表示する(S29)。なお、携帯端末50は、認証失敗通知を受信すると、認証に失敗したことをユーザに通知するための画面を表示部52に表示する。
【0061】
固有情報を変更するための画面が表示されているときに、ユーザは、操作受付部51に対して固有情報の変更(または削除)を指示する操作を行い、操作受付部51は、当該操作を受け付ける(S30)。携帯端末50は、固有情報の変更要求(または削除要求)をパワーコンディショナ40へ送信する(S31)。変更要求には、変更内容を示す情報(削除要求の場合、削除内容を示す情報)が含まれる。
【0062】
パワーコンディショナ40の第一通信部47は、変更要求(または削除要求)を受信する。制御部45bは、受信された変更要求に含まれる変更内容を示す情報(削除要求の場合、削除内容を示す情報)に基づいて記憶部46に記憶された固有情報を変更(または削除)する(S32)。
【0063】
なお、ステップS32において、制御部45bは、ハッシュ値を記憶部46に記憶してもよい。これにより、固有情報が記憶部46から読み出されて使用されるときに、検出部45cは、ハッシュ値に基づいて、固有情報の改ざんを検出することができる。なお、固有情報の改ざんの検出には、ハッシュ値以外の既存の他の方法が用いられてもよい。
【0064】
以上説明したように、動作例2においては、電力制御システム10は、第一通信部47が携帯端末50から受信したクレデンシャル情報を取得することができる。
【0065】
なお、動作例2では、携帯端末50とパワーコンディショナ40とは局所通信ネットワークを介して直接通信したが、他のサーバ装置を介して通信してもよい。この場合、電力制御システム10は、第二通信部48が他のサーバ装置から受信したクレデンシャル情報を取得することができる。
【0066】
なお、動作例2のように携帯端末50がユーザインターフェースとして使用される場合には、情報処理モジュール42が操作受付部43及び表示部44を備えることは必須ではない。
【0067】
[変形例]
上記実施の形態では、認証用情報には有効期限が設けられ、認証用情報は所定期間の経過後に無効化された。しかしながら、認証用情報は、固定情報の変更または削除の合計回数が所定回数に達することによって無効化されてもよい。つまり、制御部45bは、受信された認証用情報に基づく認証が所定回数成功したことを要件として認証用情報を無効化してもよい。また、認証用情報は、認証用情報の入力誤りが所定回数に達することによって無効化されてもよい。つまり、制御部45bは、受信された認証用情報に基づく認証が所定回数失敗したことを要件として認証用情報を無効化してもよい。
【0068】
また、上記実施の形態では、サーバ装置60からパワーコンディショナ40へ認証用情報が提供されたが、認証用情報は、例えば、パワーコンディショナ40の工場出荷時に記憶部46に記憶されるなど、あらかじめ記憶されていてもよい。この場合のユーザは、パワーコンディショナ40の管理・保守を行う会社等から住宅90へ派遣される作業者であり、作業者には、入力すべきクレデンシャル情報が事前に通知される。
【0069】
また、上記実施の形態では、クレデンシャル情報の提供、及び、分散型電源に関連する電力量情報の管理は、いずれもサーバ装置60によって行われると説明したが、互いに異なるサーバ装置によって行われてもよい。例えば、パワーコンディショナ40によって計測された分散型電源に関連する電力量を示す電力量情報の管理は、新電力会社が使用するサーバ装置60によって行われ、クレデンシャル情報の提供は、パワーコンディショナ40を提供する事業者などの新電力会社とは異なる事業者が使用するサーバ装置によって行われてもよい。
【0070】
また、上記実施の形態では、パワーコンディショナ40が情報処理モジュール42を備えたが、パワーコンディショナ40に代えて分電盤20が情報処理モジュール42を備えてもよい。つまり、情報処理モジュール42は分電盤20に搭載され、固有情報の管理は、パワーコンディショナ40に代えて分電盤20によって行われてもよい。
【0071】
[効果等]
以上説明したように、電力制御システム10は、分散型電源から供給される電力の変換、及び、系統電源70から供給される電力の分配の少なくとも一方を行う電力制御システムである。電力制御システム10は、分散型電源、電力制御システム10を使用する需要家、及び、需要家の電力についての契約相手の少なくとも一つに関連する固有情報が記憶された記憶部46と、クレデンシャル情報を取得する取得部45aと、取得されたクレデンシャル情報に基づく認証が成功した場合に、記憶部46に記憶された固有情報を変更または削除する制御部45bとを備える。
【0072】
このような電力制御システム10は、固有情報を安全に変更または削除することができる。
【0073】
また、例えば、記憶部46に記憶された固有情報の改ざんを検出する検出部45cをさらに備える。
【0074】
このような電力制御システム10は、固有情報の改ざんを検出することができる。
【0075】
また、例えば、電力制御システム10は、ユーザの操作を受け付ける操作受付部43をさらに備える。取得部45aは、操作受付部43がユーザから受け付けた操作によって電力制御システム10へ入力されるクレデンシャル情報を取得する。
【0076】
このような電力制御システム10は、ユーザの操作によって電力制御システム10へ入力されるクレデンシャル情報を取得することができる。
【0077】
また、例えば、電力制御システム10は、クレデンシャル情報を外部装置(例えば、携帯端末50)から受信する通信部(例えば、第一通信部47)をさらに備える。取得部45aは、通信部によって受信されたクレデンシャル情報を取得する。
【0078】
このような電力制御システム10は、外部装置からクレデンシャル情報を取得することができる。
【0079】
また、例えば、電力制御システム10は、認証において、取得されたクレデンシャル情報と照合される認証用情報を外部装置(例えば、サーバ装置60)から受信する通信部(例えば、第二通信部48)をさらに備える。取得部45aは、通信部によって受信された認証用情報を取得する。制御部45bは、取得部45aによって認証用情報が取得されてから所定時間が経過したことを要件として認証用情報を無効化する。
【0080】
このような電力制御システム10は、認証用情報に有効期限を設けることで、固有情報をより安全に変更または削除することができる。
【0081】
また、例えば、認証において、取得されたクレデンシャル情報と照合される認証用情報を外部装置(例えば、サーバ装置60)から受信する通信部(例えば、第二通信部48)をさらに備える。制御部45bは、受信された認証用情報に基づく認証に所定回数成功または失敗したことを要件として認証用情報を無効化する。
【0082】
このような電力制御システム10は、認証の成功回数に上限を設けることで、固有情報をより安全に変更または削除することができる。
【0083】
また、例えば、固有情報は、需要家の個人情報、需要家の電力使用履歴情報、分散型電源に含まれる発電設備の設置場所を示す情報、分散型電源の能力を示す情報、及び、電力制御システム10が契約相手が使用するサーバ装置60へ接続するための接続情報の少なくとも一つを含む。
【0084】
このような電力制御システム10は、需要家の個人情報、需要家の電力使用履歴情報、分散型電源に含まれる発電設備の設置場所を示す情報、分散型電源の能力を示す情報、及び、電力制御システム10が契約相手が使用するサーバ装置60へ接続するための接続情報などを安全に変更または削除することができる。
【0085】
また、情報処理モジュール42は、分散型電源から供給される電力の変換を行う第一装置(例えば、パワーコンディショナ40)、または、系統電源70から供給される電力の分配を行う第二装置(例えば、分電盤20)に搭載される情報処理モジュールである。情報処理モジュール42は、分散型電源、第一装置または第二装置を使用する需要家、及び、需要家の電力についての契約相手の少なくとも一つに関連する固有情報が記憶された記憶部46と、クレデンシャル情報を取得する取得部45aと、取得されたクレデンシャル情報に基づく認証が成功した場合に、記憶部46に記憶された固有情報を変更または削除する制御部45bとを備える。
【0086】
このような情報処理モジュール42は、固有情報を安全に変更または削除することができる。
【0087】
また、分散型電源から供給される電力の変換、及び、系統電源70から供給される電力の分配の少なくとも一方を行う電力制御システム10が実行する情報処理方法は、クレデンシャル情報を取得するステップと、取得されたクレデンシャル情報に基づく認証が成功した場合に、電力制御システム10が備える記憶部46に記憶された固有情報を変更または削除するステップとを含む。固有情報は、分散型電源、電力制御システムを使用する需要家、及び、需要家の電力についての契約相手の少なくとも一つに関連する情報である。
【0088】
このような情報処理方法は、固有情報を安全に変更または削除することができる。
【0089】
(その他の実施の形態)
以上、実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。
【0090】
例えば、上記実施の形態では、電力制御システムは、複数の装置によって実現されたが、単一の装置によって実現されてもよい。例えば、電力制御システムは、上記実施の形態の分電盤に相当する単一の装置として実現されてもよいし、パワーコンディショナに相当する単一の装置として実現されてもよい。電力制御システムが複数の装置によって実現される場合、電力制御システムが備える構成要素は、複数の装置にどのように振り分けられてもよい。
【0091】
また、上記実施の形態において、特定の処理部が実行する処理を別の処理部が実行してもよい。また、複数の処理の順序が変更されてもよいし、複数の処理が並行して実行されてもよい。
【0092】
また、上記実施の形態において、各構成要素は、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPUまたはプロセッサなどのプログラム実行部が、ハードディスクまたは半導体メモリなどの記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。
【0093】
また、各構成要素は、ハードウェアによって実現されてもよい。例えば、各構成要素は、回路(または集積回路)でもよい。これらの回路は、全体として1つの回路を構成してもよいし、それぞれ別々の回路でもよい。また、これらの回路は、それぞれ、汎用的な回路でもよいし、専用の回路でもよい。
【0094】
また、本発明の全般的または具体的な態様は、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたはコンピュータ読み取り可能なCD-ROMなどの記録媒体で実現されてもよい。また、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラム及び記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
【0095】
例えば、本発明は、上記実施の形態に係る分電盤、パワーコンディショナ、または、情報処理モジュールとして実現されてもよいし、分電盤またはパワーコンディショナに相当する電力制御システムとして実現されてもよい。また、本発明は、電力制御システム(情報処理モジュール)などのコンピュータが実行する情報処理方法として実現されてもよいし、このような情報処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラムとして実現されてもよい。本発明は、このようなプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な非一時的な記録媒体として実現されてもよい。
【0096】
その他、各実施の形態に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態、または、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。
【符号の説明】
【0097】
10 電力制御システム
20 分電盤(第二装置)
31 太陽電池モジュール(分散型電源)
32 蓄電池システム(分散型電源)
33 EV用充放電装置(分散型電源)
34 EV(分散型電源)
40 パワーコンディショナ(第一装置)
42 情報処理モジュール
45a 取得部
45b 制御部
45c 検出部
46 記憶部
47 第一通信部(通信部)
48 第二通信部(通信部)
50 携帯端末(外部装置)
60 サーバ装置(外部装置)
70 系統電源
図1
図2
図3
図4