(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-21
(45)【発行日】2024-11-29
(54)【発明の名称】撮像装置、空調システム、情報更新方法、及び、プログラム
(51)【国際特許分類】
F24F 11/49 20180101AFI20241122BHJP
F24F 11/54 20180101ALI20241122BHJP
F24F 11/62 20180101ALI20241122BHJP
【FI】
F24F11/49
F24F11/54
F24F11/62
(21)【出願番号】P 2020188372
(22)【出願日】2020-11-12
【審査請求日】2023-10-25
(73)【特許権者】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100131152
【氏名又は名称】八島 耕司
(74)【代理人】
【識別番号】100147924
【氏名又は名称】美恵 英樹
(74)【代理人】
【識別番号】100148149
【氏名又は名称】渡邉 幸男
(74)【代理人】
【識別番号】100181618
【氏名又は名称】宮脇 良平
(74)【代理人】
【識別番号】100174388
【氏名又は名称】龍竹 史朗
(72)【発明者】
【氏名】中野 聡
【審査官】塩田 匠
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-042197(JP,A)
【文献】特開2020-165650(JP,A)
【文献】国際公開第2020/084767(WO,A1)
【文献】特開2020-139719(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0202682(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 11/00-11/89
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御に用いる画像を撮像し、複数の室内機を制御する撮像装置であって、
複数のエリアを撮像する撮像手段と、
記憶装置が記憶する、前記複数のエリアと、前記複数の室内機を前記撮像装置に接続する複数のチャネルとの対応関係を示す対応関係情報に基づいて、前記撮像手段による撮像により熱源が検知された第1エリアに対応する第1チャネルに接続された第1室内機を制御する制御手段と、
前記複数の室内機と前記複数のチャネルとの接続関係が変化した場合、
前記対応関係情報と前記接続関係とから求められる前記複数のエリアと前記複数の室内機との対応関係が前記接続関係の変化の前後で変化しないように前記対応関係情報を更新する更新手段と、を備える、
撮像装置。
【請求項2】
前記更新手段は、前記接続関係の変化前に、前記複数の室内機と前記複数のチャネルとの接続関係を示す接続関係情報を前記記憶装置に保存し、前記接続関係が変化した場合、前記接続関係の変化後の接続関係を示すように前記接続関係情報を更新し、前記対応関係情報と前記接続関係情報とから求められる前記複数のエリアと前記複数の室内機との対応関係が前記接続関係の変化の前後で変化しないように前記対応関係情報を更新する、
請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記更新手段は、前記撮像装置の交換により前記接続関係が変化した場合、前記対応関係情報を更新する、
請求項1又は2に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記複数のエリアは、前記撮像装置の水平方向の設置角度に基づく基準方向を基準として定義され、
前記更新手段は、前記基準方向が変化した場合、前記基準方向の変化量に応じて、前記対応関係情報を更新する、
請求項1から3の何れか1項に記載の撮像装置。
【請求項5】
前記更新手段は、前記基準方向の変化前に、前記撮像手段が前記基準方向の変化前に撮像した画像である変化前画像を前記記憶装置に保存し、前記基準方向が変化した場合、前記変化前画像と前記撮像装置が前記基準方向の変化後に撮像した画像である変化後画像との比較により、前記基準方向の変化量を求める、
請求項4に記載の撮像装置。
【請求項6】
前記更新手段は、前記撮像装置の交換により前記基準方向が変化した場合、前記基準方向の変化量に応じて、前記対応関係情報を更新する、
請求項4又は5に記載の撮像装置。
【請求項7】
複数の室内機と、設定装置と、記憶装置と、撮像装置と、を備える空調システムであって、
前記設定装置は、
前記撮像装置が撮像する複数のエリアと、前記複数の室内機を前記撮像装置に接続する複数のチャネルとの対応関係を指定する操作をユーザから受け付ける操作受付手段と、
前記操作により指定された前記対応関係を示す対応関係情報を前記記憶装置に保存する保存手段と、を備え、
前記撮像装置は、
前記複数のエリアを撮像する撮像手段と、
前記記憶装置が記憶する前記対応関係情報に基づいて、前記撮像手段による撮像により熱源が検知された第1エリアに対応する第1チャネルに接続された第1室内機を制御する制御手段と、
前記複数の室内機と前記複数のチャネルとの接続関係が変化した場合、
前記対応関係情報と前記接続関係とから求められる前記複数のエリアと前記複数の室内機との対応関係が前記接続関係の変化の前後で変化しないように前記対応関係情報を更新する更新手段と、を備える、
空調システム。
【請求項8】
撮像装置が撮像する複数のエリアと、複数の室内機を前記撮像装置に接続する複数のチャネルとの対応関係を示す対応関係情報を記憶し、
前記対応関係情報に基づいて、前記撮像装置による撮像により熱源が検知された第1エリアに対応する第1チャネルに接続された第1室内機を制御し、
前記複数の室内機と前記複数のチャネルとの接続関係が変化した場合、
前記対応関係情報と前記接続関係とから求められる前記複数のエリアと前記複数の室内機との対応関係が前記接続関係の変化の前後で変化しないように前記対応関係情報を更新する、
情報更新方法。
【請求項9】
制御に用いる画像を撮像し、複数の室内機を制御する撮像装置が備えるコンピュータを、
記憶装置が記憶する、前記撮像装置が撮像する複数のエリアと、前記複数の室内機を前記撮像装置に接続する複数のチャネルとの対応関係を示す対応関係情報に基づいて、前記撮像装置による撮像により熱源が検知された第1エリアに対応する第1チャネルに接続された第1室内機を制御する制御手段、
前記複数の室内機と前記複数のチャネルとの接続関係が変化した場合、
前記対応関係情報と前記接続関係とから求められる前記複数のエリアと前記複数の室内機との対応関係が前記接続関係の変化の前後で変化しないように前記対応関係情報を更新する更新手段、として機能させる、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、撮像装置、空調システム、情報更新方法、及び、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、空調対象の空間を撮像する撮像装置が撮像した画像に基づいて、室内機の動作を制御する空調システムが知られている。例えば、特許文献1には、カメラが出力した被写界像に基づいて部屋の内部に存在する人物を探索し、この人物と複数の空調装置との位置関係に基づいて複数の空調装置の出力動作を制御する出力制御装置が記載されている。
【0003】
このような空調システムにおいて、複数のチャネルで複数の室内機に接続された撮像装置が、撮像した画像に基づいて複数の室内機の動作を制御する場合がある。例えば、撮像装置は、あるエリアに熱源を検知した場合、複数のエリアと複数のチャネルとの対応関係に基づいて、このエリアに対応するチャネルに接続された室内機に対して、特定の制御を実行する。このような対応関係は、例えば、空調システムの施工時に、施工者が、複数の室内機と複数のチャネルとの接続関係を参照しながら設定する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、複数の室内機と複数のチャネルとの接続関係は、例えば、撮像装置の交換時に変更される場合がある。この場合、撮像装置が適切に室内機の動作を制御するためには、複数のエリアと複数のチャネルとの対応関係を変更する必要がある。しかしながら、ユーザが、複数のエリアと複数のチャネルとの対応関係を設定し直すと非常に手間がかかる。上述した特許文献1には、このような手間を低減する技術は全く記載されていない。このため、複数の室内機と複数のチャネルとの接続関係の変更時におけるユーザの手間を低減する技術が望まれている。
【0006】
本開示は、上記問題に鑑みてなされたものであり、複数の室内機と複数のチャネルとの接続関係の変更時におけるユーザの手間を低減する撮像装置、空調システム、情報更新方法、及び、プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本開示に係る撮像装置は、
制御に用いる画像を撮像し、複数の室内機を制御する撮像装置であって、
複数のエリアを撮像する撮像手段と、
記憶装置が記憶する、前記複数のエリアと、前記複数の室内機を前記撮像装置に接続する複数のチャネルとの対応関係を示す対応関係情報に基づいて、前記撮像手段による撮像により熱源が検知された第1エリアに対応する第1チャネルに接続された第1室内機を制御する制御手段と、
前記複数の室内機と前記複数のチャネルとの接続関係が変化した場合、前記対応関係情報と前記接続関係とから求められる前記複数のエリアと前記複数の室内機との対応関係が前記接続関係の変化の前後で変化しないように前記対応関係情報を更新する更新手段と、を備える。
【発明の効果】
【0008】
本開示では、複数の室内機と複数のチャネルとの接続関係が変化した場合、複数のエリアと複数のチャネルとの対応関係を示す対応関係情報が更新される。従って、本開示によれば、複数の室内機と複数のチャネルとの接続関係の変更時におけるユーザの手間を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図2】実施の形態に係る空調システムが備える各装置の配置図
【
図9】撮像装置の交換前における接続関係及び設置角度の説明図
【
図10】撮像装置の交換後における接続関係及び設置角度の説明図
【
図11】接続関係情報及び対応関係情報を更新する方法の説明図
【
図14】実施の形態に係る撮像装置が実行する設定処理を示すフローチャート
【
図15】実施の形態に係る撮像装置が実行する更新処理を示すフローチャート
【
図16】実施の形態に係る撮像装置が実行する空調制御処理を示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一又は相当部分には同一符号を付す。
【0011】
(実施の形態)
図1は、実施の形態に係る空調システム1000の構成を示す図である。
図2は、空調システム1000が備える各装置の配置を示す図である。空調システム1000は、空調対象の部屋600の空気を調和するシステムである。空調システム1000は、撮像装置100と、4つの室内機200と、2つの室外機300と、設定装置400と、記憶装置500とを備える。
【0012】
室内機200は、室内機200Aと室内機200Bと室内機200Cと室内機200Dとの総称である。室外機300は、室外機300Aと室外機300Bとの総称である。撮像装置100と4つの室内機200のそれぞれとは、通信線710で接続される。通信線710は、空調機とリモートコントローラとを接続するための通信線である。室内機200Aと室内機200Bとのそれぞれと室外機300Aとは通信線720で接続され、室内機200Cと室内機200Dとのそれぞれと室外機300Bとは通信線720で接続される。通信線720は、室内機200と室外機300とを接続するための通信線である。
【0013】
撮像装置100は、制御に用いる画像を撮像し、撮像した画像に基づいて4つの室内機200を制御する。つまり、撮像装置100は、画像を撮像する機能と、室内機200を制御する機能とを有する。撮像装置100は、例えば、空調システム1000の施工時に、部屋600の天井面の中央付近に設置される。
【0014】
撮像装置100は、方位角を変えながら部屋600の全体を撮像する。つまり、撮像装置100は、撮像方向における水平方向成分を切り替えることにより撮像するエリアを切り替えながら、撮像方向のエリアを撮像する。撮像方向は、撮像装置100から撮像されるエリアの中心に向けて延びる方向である。以下、適宜、基準方向と撮像方向における水平方向成分とのなす角度を回転角度という。基準方向は、撮像装置100の水平方向における設置角度に基づく方向であり、鉛直方向と直交する方向である。
【0015】
撮像装置100は、4つのチャネルで4つの室内機200と接続される。撮像装置100は、4つのチャネルに対応する4つのポート150を備える。ポート150は、ポート150Aとポート150Bとポート150Cとポート150Dとの総称である。以下、適宜、ポート150Aに接続された通信線710を含む経路をチャネル1、ポート150Bに接続された通信線710を含む経路をチャネル2、ポート150Cに接続された通信線710を含む経路をチャネル3、ポート150Dに接続された通信線710を含む経路をチャネル4という。
【0016】
撮像装置100は、撮像した画像に基づいてあるエリアに熱源を検知した場合、このエリアに対応付けられたチャネルに接続された室内機200に対して、特定の制御を実行する。特定の制御は、例えば、通常の制御に比べて、調和空気の風量を減らした制御、調和空気の風量を増やした制御、調和空気の温度を上げた制御、調和空気の温度を下げた制御である。
【0017】
調和空気は、室内の空気を調和するための空気であり、基本的に、暖房空気又は冷房空気である。暖房空気は、室内を暖房するための空気であり、室内の空気の温度よりも高い温度を有する空気である。冷房空気は、室内を冷房するための空気であり、室内の空気の温度よりも低い温度を有する空気である。熱源は、熱の発生源であり、例えば、人、動物である。撮像装置100は、熱源を検知した場合、例えば、熱源に調和空気が強く当たらないように、室内機200を制御する。
【0018】
本実施の形態では、エリアと室内機200との関連付けは、チャネルと室内機200との接続関係が考慮された、エリアとチャネルとの対応付けにより実現される。ここで、チャネルと室内機200との接続関係が変化した場合、エリアと室内機200との関連付けを維持するためには、エリアとチャネルとの対応付けを変更する必要がある。そこで、撮像装置100は、チャネルと室内機200との接続関係が変化した場合、エリアとチャネルとの対応付けを自動で変更する。以下、チャネルと室内機200との接続関係を、適宜、単に、接続関係という。
【0019】
また、本実施の形態では、エリアは、撮像装置100の水平方向の設置角度に基づく基準方向を基準として定義される。このため、基準方向が変化した場合、エリアとチャネルとの対応付けを変更する必要がある。そこで、撮像装置100は、基準方向が変化した場合、エリアとチャネルとの対応付けを自動で変更する。なお、撮像装置100が交換された場合に、チャネルと室内機200との接続関係と、基準方向とが変化する可能性がある。そこで、本実施の形態では、撮像装置100が交換された場合に、撮像装置100が、適宜、エリアとチャネルとの対応付けを自動で変更する例について説明する。なお、撮像装置100は、例えば、交換時期が到来した場合、又は、故障が発生した場合に交換される。
【0020】
室内機200は、撮像装置100による制御に従って部屋600の空気を調和する設備機器のうち部屋600の内部に設置される設備機器である。部屋600の空気を調和することは、室内の空気の温度、湿度、空気清浄度等を調整することである。室内機200は、撮像装置100による制御に従って、調和空気を室内に吹き出す。調和空気は、室外機300から室内機200に供給される。4つの室内機200は、例えば、撮像装置100を囲むように部屋600の天井面に設置される。撮像装置100と室内機200とは、通信線710を介して通信する。
【0021】
本実施の形態では、理解を容易にするため、部屋600は、エリアAとエリアBとエリアCとエリアDとの4つのエリアに大別される。エリアAは室内機200Aの下方のエリアであり、エリアBは室内機200Bの下方のエリアであり、エリアCは室内機200Cの下方のエリアであり、エリアDは室内機200Dの下方のエリアである。撮像装置100は、例えば、エリアA内に熱源を検知した場合、室内機200Aに対して特定の制御を実行する。
【0022】
室外機300は、撮像装置100による制御に従って部屋600の空気を調和する設備機器のうち部屋600の外部に設置される設備機器である。室外機300は、室内機200が部屋600から取り込んだ空気を取り込み、取り込んだ空気を加熱又は冷却することにより得られる調和空気を室内機200に供給する。室内機200と室外機300は、通信線720を介して通信する。
【0023】
設定装置400は、ユーザ操作に従って、エリアとチャネルとの対応付けを設定する装置である。例えば、設定装置400は、チャネルと室内機200との接続関係を明示する設定画面を表示し、この設定画面においてエリアとチャネルとの対応付けを指定する操作を受け付ける。
【0024】
設定装置400は、チャネルと室内機200との接続関係を示す接続関係情報を撮像装置100から取得する。また、設定装置400は、エリアとチャネルとの対応関係を示す対応関係情報を撮像装置100に送信する。なお、撮像装置100は、受信した対応関係情報を記憶装置500に保存する。以下、エリアとチャネルとの対応関係を、適宜、単に、対応関係という。本実施の形態では、設定装置400は、撮像装置100と無線で通信する。設定装置400は、専用のリモートコントローラでもよいし、スマートフォン、タブレット端末等の汎用の装置でもよい。本実施の形態では、設定装置400は、部屋600の壁に設置される専用のリモートコントローラである。
【0025】
記憶装置500は、各種の情報を記憶する装置である。記憶装置500は、撮像装置100から供給された、接続関係情報、対応関係情報、画像情報等を記憶する。画像情報は、撮像装置100が撮像した画像を表す情報である。以下、適宜、画像を表す情報を単に画像という。記憶装置500は、撮像装置100と無線又は有線で通信する。
【0026】
記憶装置500として種々の記憶装置を採用することができる。例えば、記憶装置500として、ハードディスクドライブを備えるハードディスク装置、フラッシュメモリを備える端末装置、SDメモリカード、miniSDカード、microSDカード等を採用することができる。本実施の形態では、記憶装置500は、撮像装置100が備えるアダプタに装着可能なmicroSDカードである。
【0027】
次に、
図3を参照して、撮像装置100の構成について説明する。
図3に示すように、撮像装置100は、制御部11と、記憶部12と、撮像部13と、駆動部14と、第1通信部15と、第2通信部16と、第3通信部17とを備える。これら各部は、通信バスを介して接続される。
【0028】
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、RTC(Real Time Clock)等を備える。CPUは、中央処理装置、中央演算装置、プロセッサ、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、DSP(Digital Signal Processor)等とも呼び、撮像装置100の制御に係る処理及び演算を実行する中央演算処理部として機能する。制御部11において、CPUは、ROMに格納されているプログラム及びデータを読み出し、RAMをワークエリアとして用いて、撮像装置100を統括制御する。RTCは、例えば、計時機能を有する集積回路である。なお、CPUは、RTCから読み出される時刻情報から現在日時を特定可能である。
【0029】
記憶部12は、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)等の不揮発性の半導体メモリを備えており、いわゆる補助記憶装置(二次記憶装置ともいう。)としての役割を担う。記憶部12は、制御部11が各種処理を実行するために使用するプログラム及びデータを記憶する。また、記憶部12は、制御部11が各種処理を実行することにより生成又は取得するデータを記憶する。
【0030】
撮像部13は、制御部11による制御に従って、部屋600の内部を撮像する。撮像部13は、撮像により得られた画像を記憶部12に保存する。撮像部13の撮像範囲は、制御部11が駆動部14を回転駆動することにより切り替えられる。撮像部13は、基準方向を基点として撮像方向を切り替えながら、撮像部13の周囲のエリアを撮像する。
【0031】
撮像部13は、例えば、赤外線を検出する撮像素子が2次元に配置された赤外線イメージセンサを備える。そして、撮像部13は、撮像範囲内の部分毎に、受光した赤外線の量を示す赤外線画像を生成する。なお、受光する赤外線の量は、基本的に、物体の表面の温度に対応する。
【0032】
駆動部14は、制御部11による制御に従って、撮像部13を回転駆動する。例えば、駆動部14は、鉛直方向に延びる回転軸を中心にして、撮像部13の回転角度を0度から360度の範囲内で変化させる。なお、撮像方向における水平方向の成分が基準方向と一致するときの回転角度が0度又は360度である。回転角度は、回転軸を上方から見たときに、基準方向を基準とした時計回り方向への回転量により表現される。駆動部14は、回転軸を中心にして撮像部13を回転させるアクチュエータを備える。
【0033】
第1通信部15は、制御部11による制御に従って、室内機200と有線で通信する。例えば、第1通信部15は、通信線710を介して4つの室内機200のそれぞれと通信する。第1通信部15は、4本の通信線710の一端がそれぞれ接続される4つのポート150を備える。この4つのポートは、それぞれ、4つのチャネルに対応する。第1通信部15は、各種の有線通信規格に準拠した通信インターフェースを備える。
【0034】
第2通信部16は、制御部11による制御に従って、設定装置400と通信する。例えば、第2通信部16は、Wi-Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)等の周知の通信規格に則って、端末装置500と通信する。第2通信部16は、Wi-Fi、Bluetooth等の無線通信規格に準拠した通信インターフェースを備える。
【0035】
第3通信部17は、制御部11による制御に従って、記憶装置500と通信する。例えば、第3通信部17は、microSDカードである記憶装置500が装着されるアダプタを備える。
【0036】
次に、
図4を参照して、設定装置400の構成について説明する。
図4に示すように、設定装置400は、制御部41と、記憶部42と、表示部43と、操作受付部44と、通信部45とを備える。これら各部は、通信バスを介して接続される。
【0037】
制御部41は、CPU、ROM、RAM、RTC等を備える。CPUは、設定装置400の制御に係る処理及び演算を実行する中央演算処理部として機能する。制御部41において、CPUは、ROMに格納されているプログラム及びデータを読み出し、RAMをワークエリアとして用いて、設定装置400を統括制御する。
【0038】
記憶部42は、フラッシュメモリ、EPROM、EEPROM等の不揮発性の半導体メモリを備えており、いわゆる補助記憶装置(二次記憶装置ともいう。)としての役割を担う。記憶部42は、制御部41が各種処理を実行するために使用するプログラム及びデータを記憶する。また、記憶部42は、制御部41が各種処理を実行することにより生成又は取得するデータを記憶する。
【0039】
表示部43は、制御部41による制御に従って、各種の画像を表示する。表示部43は、タッチスクリーン、液晶ディスプレイ等を備える。操作受付部44は、ユーザから各種の操作を受け付け、受け付けた操作の内容を示す情報を制御部41に供給する。操作受付部44は、タッチスクリーン、ボタン、レバー等を備える。
【0040】
通信部45は、制御部41による制御に従って、撮像装置100と通信する。例えば、通信部45は、Wi-Fi、Bluetooth等の周知の通信規格に則って、撮像装置100と通信する。通信部45は、Wi-Fi、Bluetooth等の無線通信規格に準拠した通信インターフェースを備える。
【0041】
次に、
図5を参照して、撮像装置100の機能的な構成について説明する。撮像装置100は、機能的には、撮像制御部101と、角度調整部102と、空調制御部103と、転送部104と、更新部105とを備える。これらの各機能は、ソフトウェア、ファームウェア、又は、ソフトウェアとファームウェアとの組み合わせによって実現される。ソフトウェア及びファームウェアは、プログラムとして記述され、ROM又は記憶部12に格納される。そして、CPUが、ROM又は記憶部12に記憶されたプログラムを実行することによって、これらの各機能を実現する。
【0042】
撮像制御部101は、撮像部13による撮像を制御する。例えば、撮像制御部101は、サンプリング周期、分解能等の設定を指示する設定信号を撮像部13に送信する。また、撮像制御部101は、撮像の開始、撮像の停止等を指示する制御信号を撮像部13に送信する。撮像部13は、設定信号と制御信号とに従って、複数のエリアを撮像する。また、撮像制御部101は、撮像により得られた画像を撮像部13から取得し、取得した画像を記憶部12に保存する。なお、撮像部13は、撮像手段の一例である。
【0043】
角度調整部102は、駆動部14を制御して、撮像部13の回転角度を調整する。例えば、角度調整部102は、予め定められた周期で、撮像部13の回転角度が0度から360度を経て0度に戻るように、撮像部13の回転角度を調整する。
【0044】
空調制御部103は、第1通信部15を介して、室内機200の動作を制御する。例えば、空調制御部103は、風量、風向、設定温度、動作モード等を指示する設定信号を室内機200に送信する。動作モードは、例えば、暖房運転、冷房運転、除湿運転、送風運転等の運転モードである。また、空調制御部103は、運転開始、運転停止等を指示する制御信号を室内機200に送信する。空調制御部103は、制御手段の一例である。
【0045】
ここで、空調制御部103は、記憶装置500が記憶する対応関係情報に基づいて、撮像部13による撮像により熱源が検知された第1エリアに対応する第1チャネルに接続された第1室内機を制御する。第1エリアは、熱源が検知されたエリアである。第1チャネルは、対応関係情報により第1エリアと対応付けられたチャネルである。第1室内機は、第1チャネルに接続された室内機である。対応関係情報は、複数のエリアと、複数の室内機200を撮像装置100に接続する複数のチャネルとの対応関係を示す情報である。対応関係情報は、例えば、空調システム1000の施工時に、ユーザが設定装置400を用いて設定した対応関係を示す情報である。なお、本実施の形態では、ユーザは、施工者である。
【0046】
以下、
図6と
図7と
図8とを参照して、ユーザが設定装置400を用いて対応関係を設定する方法について説明する。
図6は、設定装置400が表示する設定画面を示す図である。
図7は、接続関係情報を示す図である。
図8は、対応関係情報を示す図である。
【0047】
設定画面は、複数のエリアと複数のチャネルとの対応関係を指定する操作をユーザから受け付けるための画面である。設定装置400が備える制御部41は、設定装置400が備える表示部43を制御して設定画面を表示する。そして、設定装置400が備える操作受付部44は、撮像装置100が撮像する複数のエリアと、複数の室内機200を撮像装置100に接続する複数のチャネルとの対応関係を指定する操作をユーザから受け付ける。設定装置400が備える制御部41は、この操作により指定された対応関係を示す対応関係情報を記憶装置500に保存する。操作受付部44は、操作受付手段の一例である。制御部41は、保存手段の一例である。
【0048】
本実施の形態では、上述したように部屋600は、エリアAとエリアBとエリアCとエリアDとの4つのエリアに大別される。エリアAは、撮像装置100から見て基準方向からの角度が-45~45度のエリアである。エリアBは、撮像装置100から見て基準方向からの角度が45~135度のエリアである。エリアCは、撮像装置100から見て基準方向からの角度が135~225度のエリアである。エリアDは、撮像装置100から見て基準方向からの角度が225~315度のエリアである。また、本実施の形態では、エリアAは室内機200Aの下方のエリアであり、エリアBは室内機200Bの下方のエリアであり、エリアCは室内機200Cの下方のエリアであり、エリアDは室内機200Dの下方のエリアである。
【0049】
この場合、ユーザは、エリアAと室内機200Aとが関連付けられ、エリアBと室内機200Bとが関連付けられ、エリアCと室内機200Cとが関連付けられ、エリアDと室内機200Dとが関連付けられるように、エリアとチャネルとを対応付けることが好適である。ここで、チャネルと室内機200との接続関係は、撮像装置100の設置時に決定される。
【0050】
そして、チャネルと室内機200との接続関係を示す接続関係情報は、撮像装置100により取得される。設定装置400は、この接続関係情報を撮像装置100から取得し、設定画面においてチャネルと室内機200との接続関係を明示する。一方、ユーザは、設定画面に明示されたチャネルと室内機200との接続関係を考慮して、エリアとチャネルとを対応付ける。例えば、ユーザは、エリアAと室内機200Aとを関連付けたい場合、室内機200Aがチャネル1に接続されていることを考慮して、エリアAとチャネル1とを対応付ける。この対応付けにより、エリアAに熱源が検知された場合、エリアAに対応するチャネル1に接続された室内機200Aに対して特定の制御が実行される。
【0051】
なお、接続関係情報は、
図7に示すように、チャネルと室内機200とを対応付ける複数のレコードを含む情報である。チャネルは、例えば、チャネルを識別するための番号であるチャネル番号により表現される。また、室内機200は、例えば、室内機200の識別子により表現される。なお、室内機200の識別子は、室内機200の識別番号、室内機200の製造番号、室内機200の名称等である。撮像装置100は、あるチャネルに接続された室内機200からこの室内機200の識別子を示す識別情報を受信した場合、このチャネルのチャネル番号とこの室内機200の識別子とを対応付けた接続関係情報を生成する。
【0052】
また、設定装置400が生成する対応関係情報は、
図8に示すように、チャネルとエリアとを対応付ける複数のレコードを含む情報である。チャネルは、チャネル番号により表現される。また、エリアは、基準方向からの角度により表現される。設定装置400は、生成した対応関係情報を、撮像装置100を介して、記憶装置500に保存する。
【0053】
なお、ユーザが、どのエリアの上方にどの室内機200が設置されているのかを把握する方法は、適宜、調整することができる。例えば、設定装置400は、設定画面において、基準方向を基準として、部屋600を4つのエリアに振り分ける。また、設定装置400は、撮像部13の回転角度を0度にする操作を受け付けるボタンを設定画面に用意する。設定装置400は、このボタンがユーザにより押圧された場合、撮像部13の回転角度を0度にすることを指示する制御信号を撮像装置100に送信する。撮像装置100は、この制御信号を受信したことに応答して、撮像部13の回転角度を0度にする。ここで、ユーザは、撮像部13を目視することにより、実空間上において基準方向がどの方向であるのかを把握することができる。
【0054】
また、設定装置400は、各チャネルに接続された室内機200に対して特定の動作を指示する操作を受け付けるボタンを設定画面に用意する。特定の動作は、例えば、送風、ルーバの駆動、発光装置の発光等である。設定装置400は、このボタンがユーザにより押圧された場合、この室内機200に対して特定の動作を指示する制御信号を撮像装置100に送信する。撮像装置100は、この制御信号を受信したことに応答して、この室内機200に特定の動作をさせる。ここで、ユーザは、この特定の動作を実行した室内機200の位置を実空間上で把握することができる。そして、ユーザは、この室内機200が基準方向に対してどの方向に設置されているのかを把握することができ、この室内機200をどのエリアと関連付けるべきかを把握することができる。
【0055】
転送部104は、各種の情報を転送する。例えば、転送部104は、第3通信部17を介して記憶装置500から取得した対応関係情報を、第2通信部16を介して設定装置400に供給する。また、例えば、転送部104は、第2通信部16を介して設定装置400から取得した対応関係情報を、第3通信部17を介して記憶装置500に供給する。また、転送部104は、適宜、設定装置400又は記憶装置500から取得した情報を記憶部12に供給し、記憶部12から取得した情報を設定装置400又は記憶装置500に供給する。
【0056】
更新部105は、複数の室内機200と複数のチャネルとの接続関係が変化した場合、対応関係情報を更新する。例えば、更新部105は、撮像装置100の交換により接続関係が変化した場合、対応関係情報を更新する。具体的には、更新部105は、接続関係の変化前に、複数の室内機200と複数のチャネルとの接続関係を示す接続関係情報を記憶装置500に保存する。例えば、更新部105は、空調システム1000の施工時において撮像装置100が設置されたときに、複数の室内機200と複数のチャネルとの接続関係を特定し、特定した接続関係を示す接続関係情報を記憶装置500に保存する。
【0057】
そして、更新部105は、接続関係が変化した場合、接続関係の変化後の接続関係を示すように接続関係情報を更新する。また、更新部105は、接続関係が変化した場合、対応関係情報と接続関係情報とから求められる複数のエリアと複数の室内機との対応関係が接続関係の変化の前後で変化しないように対応関係情報を更新する。なお、本実施の形態では、基本的に、接続関係の変化前は撮像装置100の交換前を意味し、接続関係の変化後は撮像装置100の交換後を意味する。
【0058】
また、本実施の形態では、複数のエリアは、撮像装置100の水平方向の設置角度に基づく基準方向を基準として定義される。ここで、更新部105は、基準方向が変化した場合、基準方向の変化量に応じて、対応関係情報を更新する。例えば、更新部105は、撮像装置100の交換により基準方向が変化した場合、基準方向の変化量に応じて、対応関係情報を更新する。
【0059】
具体的には、更新部105は、基準方向の変化前に、変化前画像を記憶装置500に保存する。変化前画像は、撮像装置100が基準方向の変化前に変化前の基準方向を基点として撮像した画像である。変化前画像は、撮像装置100が基準方向の変化前に撮像した画像を繋ぎ合わせることにより生成されるパノラマ画像、又は、撮像装置100が基準方向の変化前に撮像したパノラマ画像であることが好適である。パノラマ画像は、撮像装置100が撮像部13の回転角度を0~360度の範囲で変化させながら撮像することにより得られた複数の画像を、基準方向を基点として繋ぎ合わせた画像である。撮像装置100が直接パノラマ画像を撮像できる場合、画像を繋ぎ合わせる処理は不要である。
【0060】
そして、更新部105は、基準方向が変化した場合、変化後画像と変化前画像との比較により、基準方向の変化量を求める。変化後画像は、撮像装置100が基準方向の変化後に変化後の基準方向を基点として撮像した画像である。変化後画像は、撮像装置100が基準方向の変化前に撮像又は生成したパノラマ画像であることが好適である。なお、本実施の形態では、基本的に、基準方向の変化前は撮像装置100の交換前を意味し、基準方向の変化後は撮像装置100の交換後を意味する。更新部105は、更新手段の一例である。
【0061】
以下、
図9と
図10と
図11と
図12と
図13とを参照して、接続関係情報と対応関係情報とを更新する方法について説明する。
図9は、撮像装置100の交換前における接続関係及び設置角度の説明図である。
図10は、撮像装置100の交換後における接続関係及び設置角度の説明図である。
図11は、接続関係情報及び対応関係情報を更新する方法の説明図である。
図12は、基準方向の変化量を求める方法の説明図である。
図13は、設定確認画面を示す図である。
【0062】
図9に示すように、撮像装置100の交換前は、室内機Aは撮像装置100のチャネル1に接続され、室内機Bは撮像装置100のチャネル2に接続され、室内機Cは撮像装置100のチャネル3に接続され、室内機Dは撮像装置100のチャネル4に接続されている。なお、室内機Aは、AAAAAAの識別子で識別される室内機200Aである。室内機Bは、BBBBBBの識別子で識別される室内機200Bである。室内機Cは、CCCCCCの識別子で識別される室内機200Cである。室内機Dは、DDDDDDの識別子で識別される室内機200Dである。撮像装置100の交換前におけるチャネルと室内機200との接続関係は、
図7に示す接続関係情報により示される接続関係である。
【0063】
本実施の形態では、室内機AはエリアAの上方に設置され、室内機BはエリアBの上方に設置され、室内機CはエリアCの上方に設置され、室内機DはエリアDの上方に設置されている。このため、ユーザは、室内機AがエリアAと関連付けられ、室内機AがエリアAと関連付けられ、室内機AがエリアAと関連付けられ、室内機AがエリアAと関連付けられるように、エリアとチャネルとを対応付ける。例えば、ユーザは、室内機AがエリアAと関連付けられるように、室内機Aが接続されたチャネル1とエリアAとを対応付ける。撮像装置100の交換前におけるチャネルとエリアとの対応関係は、
図8に示す対応関係情報により示される対応関係である。
【0064】
また、撮像装置100の交換前は、基準方向は、撮像装置100からエリアAに向かう方向である。従って、撮像部13の回転角度が0度のときに撮像範囲とエリアAとが重なる。また、撮像部13の回転角度が90度のときに撮像範囲とエリアBとが重なる。また、撮像部13の回転角度が180度のときに撮像範囲とエリアCとが重なる。また、撮像部13の回転角度が270度のときに撮像範囲とエリアDとが重なる。
図9において、θは回転角度を表す。
【0065】
ここで、撮像装置100が交換されても、室内機200とエリアとの実空間上の位置関係は不変である。一方、撮像装置100が交換されると、室内機200とチャネルとの接続関係が変更される可能性がある。そして、室内機200とチャネルとの接続関係が変更されると、エリアとチャネルとの対応関係を変更しなければ、室内機200とエリアとの関係を維持することができない。そこで、撮像装置100は、室内機200とチャネルとの接続関係が変更された場合、対応関係情報と接続関係情報とから求められる複数のエリアと複数の室内機200との対応関係が接続関係の変化の前後で変化しないように対応関係情報を更新する。
【0066】
また、撮像装置100が交換されると、撮像装置100の水平方向の設置角度が変更され、設置角度に基づく基準方向が変更される可能性がある。ここで、本実施の形態では、複数のエリアは、基準方向を基準にして定義されている。例えば、対応関係情報は、基準方向からの角度でエリアを定義している。このため、基準方向が変更された場合、対応関係情報を変更することにより、対応関係情報により示されるエリアとチャネルとの対応関係を維持することが好適である。
【0067】
そこで、撮像装置100は、基準方向が変化した場合、基準方向の変化量に応じて、対応関係情報を更新する。基準方向の変化量は、変更前の基準方向と変更後の基準方向とのなす角度である。ここで、撮像装置100は、基準方向が変化した場合、基準方向の変化前に撮像した画像から生成されるパノラマ画像である変化前画像と、基準方向の変化後に撮像した画像から生成されるパノラマ画像である変化後画像との比較により、基準方向の変化量を求める。
【0068】
図10に示すように、撮像装置100の交換後は、室内機Aは撮像装置100のチャネル3に接続され、室内機Bは撮像装置100のチャネル1に接続され、室内機Cは撮像装置100のチャネル4に接続され、室内機Dは撮像装置100のチャネル2に接続されている。そこで、撮像装置100は、
図11に示すように、接続関係の変化に応じて、接続関係の変化後の接続関係を示すように接続関係情報を更新する。つまり、撮像装置100は、チャネル1と室内機Bとが接続され、チャネル2と室内機Dとが接続され、チャネル3と室内機Aとが接続され、チャネル4と室内機Cとが接続されることを示すように接続関係情報を更新する。
【0069】
また、撮像装置100は、
図11に示すように、対応関係情報と接続関係情報とから求められる複数のエリアと複数の室内機200との対応関係が接続関係の変化の前後で変化しないように対応関係情報を更新する。つまり、撮像装置100は、チャネル1と45~135度の範囲のエリアとが対応し、チャネル2と225~315度の範囲のエリアとが対応し、チャネル3と-45~45度の範囲のエリアとが対応し、チャネル4と135~225度の範囲のエリアとが対応することを示すように対応関係情報を更新する。
【0070】
また、
図10に示すように、撮像装置100の交換後は、撮像装置100の水平方向の設置角度が変化し、この設置角度に基づく基準方向も変化している。具体的には、撮像装置100の交換後の基準方向は、撮像装置100の交換前の基準方向を、時計回り方向に45度回転させた方向である。そこで、撮像装置100は、基準方向の変化量に応じて、対応関係情報を更新する。つまり、撮像装置100は、対応関係情報により示されるチャネルとエリアとの対応関係が撮像装置100の交換の前後で変化しないように、対応関係情報を更新する。
【0071】
具体的には、
図11に示すように、撮像装置100は、チャネル1と0~90度の範囲のエリアとが対応し、チャネル2と180~270度の範囲のエリアとが対応し、チャネル3と270~360度の範囲のエリアとが対応し、チャネル4と90~180度の範囲のエリアとが対応することを示すように対応関係情報を更新する。なお、エリアAは、変更前の基準方向を基準とすると-45~45度の範囲のエリアであり、変更後の基準方向を基準とすると270~360度の範囲のエリアである。また、エリアBは、変更前の基準方向を基準とすると45~135度の範囲のエリアであり、変更後の基準方向を基準とすると0~90度の範囲のエリアである。また、エリアCは、変更前の基準方向を基準とすると135~225度の範囲のエリアであり、変更後の基準方向を基準とすると90~180度の範囲のエリアである。また、エリアDは、変更前の基準方向を基準とすると225~315度の範囲のエリアであり、変更後の基準方向を基準とすると180~270度の範囲のエリアである。
【0072】
ここで、撮像装置100は、基準方向が変化した場合、基準方向の変化前に撮像した画像から生成されるパノラマ画像である変化前画像と、基準方向の変化後に撮像した画像から生成されるパノラマ画像である変化後画像との比較により、基準方向の変化量を求める。
図12に、変化前画像と変化後画像とを示す。変化前画像は、変化前の基準方向を基点としたパノラマ画像である。変化後画像は、変化後の基準方向を基点としたパノラマ画像である。
【0073】
部屋600のリフォームがなければ、部屋600のレイアウトは、撮像装置100の交換の前後でそれ程変化しないことが一般的である。例えば、窓の位置、壁の位置等は、基本的に、撮像装置100の交換の前後で変化しない。このため、撮像装置100は、変化前画像と変化後画像とを比較することにより、基準方向の変化量を求めることができる。
図12において、基準方向の変化量は45度である。
【0074】
例えば、撮像装置100は、変化前画像において特徴物が検知される回転角度と変化後画像においてこの特徴物が検知される回転角度との差を、基準方向の変化量として求めることができる。特徴物は、形状、大きさ、温度分布等に特徴がある物である。撮像装置100は、例えば、周知のパターンマッチング技術を用いて、変化後画像における特徴物と変化前画像における特徴物とを同定することができる。
【0075】
図13に、撮像装置100の交換後に設定装置400が表示する設定確認画面を示す。設定確認画面は、チャネルと室内機200との接続関係、チャネルとエリアとの対応関係等の設定を確認する画面である。設定確認画面は、例えば、設定装置400に対してなされた設定確認要求操作に従って表示される。設定装置400は、撮像装置100の交換後における対応関係情報及び接続関係情報に基づいて、設定確認画面を生成する。この設定確認画面は、エリアAとチャネル3とが対応し、エリアBとチャネル1とが対応し、エリアCとチャネル4とが対応し、エリアDとチャネル2とが対応することを示している。
【0076】
また、この設定確認画面は、室内機Aとチャネル3とが対応し、室内機Bとチャネル2とが対応し、室内機Cとチャネル4とが対応し、室内機Dとチャネル2とが対応することを示している。また、この設定確認画面は、エリアAは、基準方向を基準として270~360度の範囲のエリアであり、エリアBは、基準方向を基準として0~90度の範囲のエリアであり、エリアCは、基準方向を基準として90~180度の範囲のエリアであり、エリアDは、基準方向を基準として180~270度の範囲のエリアであることを示している。
【0077】
次に、
図14のフローチャートを参照して、撮像装置100が実行する設定処理について説明する。撮像装置100は、例えば、部屋600の天井に設置されて電源が投入された後、設定装置400から設定処理の実行を指示する設定指示情報を受信したことに応答して、設定処理を実行する。なお、設定装置400は、例えば、撮像装置100の設置後に、ユーザから設定処理の実行を指示する操作を受け付けた場合、撮像装置100に設定指示情報を送信する。
【0078】
まず、撮像装置100が備える制御部11は、室内機200から識別情報を取得する(ステップS101)。この識別情報は、室内機200の識別子を示す情報である。制御部11は、ステップS101の処理を完了すると、接続関係情報を記憶装置500に保存する(ステップS102)。例えば、制御部11は、識別情報が取得されたチャネルのチャネル番号と識別情報が示す室内機200の識別子とが対応付けられた接続関係情報を生成し、生成した接続関係情報を記憶装置500に送信する。
【0079】
制御部11は、ステップS102の処理を完了すると、接続関係情報を設定装置400に送信する(ステップS103)。設定装置400は、撮像装置100から受信した接続関係情報に基づいて設定画面を表示し、ユーザからチャネルとエリアとの対応関係の設定を受け付ける。そして、設定装置400は、ユーザから受け付けた対応関係を示す対応関係情報を撮像装置100に送信する。制御部11は、ステップS103の処理を完了すると、設定装置400からこの対応関係情報を取得する(ステップS104)。
【0080】
制御部11は、ステップS104の処理を完了すると、対応関係情報を記憶装置500に保存する(ステップS105)。つまり、制御部11は、設定装置400から取得した対応関係情報を記憶装置500に転送する。制御部11は、ステップS105の処理を完了すると、変更前画像を生成する(ステップS106)。この変更前画像は、基準方向の変更前に撮像された各方向の画像から生成される、変更前の基準方向を基点とする全方向分のパノラマ画像である。
【0081】
制御部11は、ステップS106の処理を完了すると、生成した変更前画像を表す画像情報を記憶装置500に保存する(ステップS107)。つまり、制御部11は、生成した変更前画像を表す画像情報を記憶装置500に送信する。制御部11は、ステップS107の処理を完了すると、設定処理を完了する。
【0082】
次に、
図15のフローチャートを参照して、撮像装置100が実行する更新処理について説明する。撮像装置100は、例えば、撮像装置100の交換後に設定装置400から更新処理の実行を指示する更新指示情報を受信したことに応答して、更新処理を実行する。なお、設定装置400は、例えば、撮像装置100の交換後に更新処理の実行を指示する操作をユーザから受け付けた場合、更新指示情報を撮像装置100に送信する。
【0083】
まず、制御部11は、室内機200から識別情報を取得する(ステップS201)。制御部11は、ステップS201の処理を完了すると、接続関係情報を記憶装置500から取得する(ステップS202)。制御部11は、ステップS202の処理を完了すると、接続関係が変更されたか否かを判別する(ステップS203)。例えば、制御部11は、識別情報が取得されたチャネルとこの識別情報が示す識別子により識別される室内機200との対応関係と、記憶装置500から取得した接続関係情報が示す対応関係とが一致するか否かを判別する。
【0084】
制御部11は、接続関係が変更されたと判別すると(ステップS203:YES)、接続関係情報を更新する(ステップS204)。つまり、制御部11は、変化後におけるチャネルと室内機200との接続関係を示すように、記憶装置500に記憶された接続関係情報を更新する。制御部11は、ステップS204の処理を完了すると、接続関係の変化から対応関係情報を更新する(ステップS205)。ここで、制御部11は、室内機200とエリアとの対応関係が接続関係の変化の前後で維持されるように、記憶装置500に記憶された対応関係情報を更新する。
【0085】
具体的には、制御部11は、変更前の接続関係情報と変更前の対応関係情報とから導き出される室内機200とエリアとの対応関係と、変更後の接続関係情報と変更後の対応関係情報とから導き出される室内機200とエリアとの対応関係とが一致するように、対応関係情報を更新する。制御部11は、接続関係が変更されていないと判別した場合(ステップS203:NO)、又は、ステップS205の処理を完了した場合、変更後画像を生成する(ステップS206)。この変更後画像は、基準方向の変更後に撮像された各方向の画像から生成される、変更後の基準方向を基点とする全方向分のパノラマ画像である。
【0086】
制御部11は、ステップS206の処理を完了すると、画像情報を記憶装置500から取得する(ステップS207)。制御部11は、ステップS207の処理を完了すると、基準方向が変更されたか否かを判別する(ステップS208)。具体的には、制御部11は、記憶装置500から取得した画像情報により表される変更前画像と生成した変更後画像とを比較することにより、基準方向が変更されたか否かを判別する。
【0087】
制御部11は、基準方向が変更されたと判別すると(ステップS208:YES)、基準方向の変化量に基づいて、対応関係情報を更新する(ステップS209)。制御部11は、基準方向と対応関係情報とから特定されるチャネルとエリアとの対応関係が、基準方向の前後で維持されるように、記憶装置500に記憶された対応関係情報を更新する。具体的には、制御部11は、変更前の基準方向と変更前の対応関係情報とから特定されるチャネルとエリアとの対応関係と、変更後の基準方向と変更後の対応関係情報とから特定されるチャネルとエリアとの対応関係とが一致するように、対応関係情報を更新する。
【0088】
制御部11は、ステップS209の処理を完了すると、生成した変更後画像を新たな変更前画像として記憶装置500に保存する(ステップS210)。制御部11は、基準方向が変更されていないと判別した場合(ステップS208:NO)、又は、ステップS210の処理を完了した場合、更新処理を完了する。
【0089】
次に、
図16のフローチャートを参照して、撮像装置100が実行する空調制御処理について説明する。撮像装置100は、例えば、設定装置400から空調制御処理の実行を指示する制御指示情報を受信したことに応答して、空調制御処理を実行する。なお、設定装置400は、例えば、空調制御処理の実行を指示する操作をユーザから受け付けた場合、制御指示情報を撮像装置100に送信する。
【0090】
まず、制御部11は、接続関係情報と対応関係情報とを記憶装置500から取得する(ステップS301)。制御部11は、記憶装置500から取得した接続関係情報と対応関係情報とを記憶部12に保存する。制御部11は、ステップS301の処理を完了すると、全ての室内機200の制御を開始する(ステップS302)。例えば、制御部11は、制御指示情報により示される制御内容に従って、全ての室内機200の制御を開始する。制御部11は、ステップS302の処理を完了すると、撮像を開始する(ステップS303)。以後、制御部11は、撮像部13の回転角度を変化させて撮像範囲を切り替えながら撮像する。
【0091】
制御部11は、ステップS303の処理を完了すると、撮像した画像から熱源が検知されたか否かを判別する(ステップS304)。制御部11は、撮像した画像から熱源が検知されたと判別すると(ステップS304:YES)、熱源が検知されたエリアに対応するチャネルを特定する(ステップS305)。例えば、制御部11は、対応関係情報により熱源が検知されたエリアに対応付けられたチャネルを特定する。
【0092】
制御部11は、ステップS305の処理を完了すると、特定したチャネルに接続された室内機200に対して特定の制御を実行する(ステップS306)。例えば、制御部11は、特定したチャネルに接続された室内機200を接続関係情報に基づいて特定し、特定した室内機200に対して特定の制御を実行する。制御部11は、撮像した画像から熱源が検知さないと判別した場合(ステップS304:NO)、又は、ステップS306の処理を完了した場合、ステップS304に処理を戻す。
【0093】
本実施の形態では、複数の室内機200と複数のチャネルとの接続関係が変化した場合、複数のエリアと複数のチャネルとの対応関係を示す対応関係情報が更新される。従って、本実施の形態によれば、複数の室内機200と複数のチャネルとの接続関係の変更時におけるユーザの手間を低減することができる。
【0094】
また、本実施の形態では、複数の室内機200と複数のチャネルとの接続関係が変化した場合、対応関係情報と接続関係情報とから求められる複数のエリアと複数の室内機200との対応関係が接続関係の変化の前後で変化しないように対応関係情報が更新される。従って、本実施の形態によれば、対応関係情報を適切に更新することができる。
【0095】
また、本実施の形態では、撮像装置100の交換により接続関係が変化した場合、対応関係情報が更新される。従って、本実施の形態によれば、撮像装置100の交換時におけるユーザの手間を低減することができる。
【0096】
また、本実施の形態では、基準方向が変化した場合、基準方向の変化量に応じて、対応関係情報が更新される。従って、本実施の形態によれば、基準方向の変化時におけるユーザの手間を低減することができる。
【0097】
また、本実施の形態では、基準方向が変化した場合、変化前画像と変化後画像との比較により、基準方向の変化量が求められる。従って、本実施の形態によれば、基準方向の変化時に基準方向の変化量を適切に求めることができる。
【0098】
また、本実施の形態では、撮像装置100の交換により接続関係が変化した場合、基準方向の変化量に応じて、対応関係情報が更新される。従って、本実施の形態によれば、撮像装置100の交換時におけるにおけるユーザの手間を低減することができる。
【0099】
また、本実施の形態では、接続関係情報と対応関係情報と画像情報とを記憶する記憶装置500が撮像装置100の外部に設けられる。従って、本実施の形態によれば、例えば、撮像装置100が故障した場合においても、撮像装置100を交換すれば、接続関係又は基準方向の変更に伴う対応関係情報が適切に更新される。
【0100】
(変形例)
実施の形態では、撮像装置100の交換時に、接続関係と基準方向とのそれぞれが変化したか否かが判別される例について説明した。接続関係と基準方向とのそれぞれが変化したか否かを判別するタイミングは、撮像装置100の交換時に限定されない。例えば、撮像装置100の電源投入時に、接続関係と基準方向とのそれぞれが変化したか否かが判別されてもよい。また、撮像装置100の交換時又は電源投入時に、接続関係が変化したか否かが判別され、基準方向が変化したか否かが判別されなくてもよい。
【0101】
また、接続関係又は基準方向の変化が許容される場合に、対応関係情報が更新され、接続関係又は基準方向の変化が許容されない場合に、対応関係情報の更新に代えて、接続関係又は基準方向が変化したことが報知されてもよい。例えば、撮像装置100の交換時のみ接続関係の変化が許容される場合を想定する。この想定では、撮像装置100の交換時に接続関係が変化したと判別された場合、対応関係情報が更新される。一方、撮像装置100の電源投入時に接続関係が変化したと判別された場合、対応関係情報が更新されず、接続関係が変化したことが報知される。
【0102】
また、例えば、撮像装置100の交換時と撮像装置100の電源投入時との何れにおいても、基準方向の変化が許容されない場合を想定する。この想定では、基準方向が変化したと判別された場合、基準方向が変化したことが検知されたタイミングに拘わらず、基準方向が変化したことが報知される。なお、報知方法は、適宜、調整することができる。例えば、撮像装置100からの通知に従って、設定装置400が、画面表示、発光素子の発光、警告音の出力等により、接続関係又は基準方向が変化したことを報知してもよい。
【0103】
実施の形態では、撮像部13が赤外線イメージセンサを備える例について説明した。撮像部13が備えるイメージセンサは、赤外線イメージセンサに限定されない。例えば、撮像部13が備えるイメージセンサは、可視光のイメージセンサでもよい。この場合、撮像装置100は、例えば、撮像した画像内における対象物の形状、大きさ、色、動作等に基づいてこの対象物が熱源であるか否かを推定することにより、熱源を検知してもよい。
【0104】
実施の形態では、記憶装置500が、撮像装置100が備えるアダプタに装着可能なmicroSDカードである例について説明した。記憶装置500として種々の装置を採用することができる。例えば、記憶装置500は、通信ネットワークを介して撮像装置100に接続された装置であってもよい。また、撮像装置100が備える記憶部12又は設定装置400が備える記憶部42が、記憶装置500の役割を果たしてもよい。また、記憶装置500は、設定装置400に接続された装置でもよい。
【0105】
実施の形態では、撮像装置100が備える撮像部13が0~360度の範囲で回転する例について説明した。例えば、撮像部13が広いエリアを同時に撮像可能な広角レンズを有する場合、撮像部13が回転しなくてもよい。この場合においても基準方向は存在するため、基準方向が変化した場合に対応関係情報を更新する意義はある。
【0106】
実施の形態では、撮像装置100の設置後に室内機200が交換されず、交換前の接続関係情報に含まれる室内機200の識別子と、交換後に取得される室内機200の識別情報が示す識別子とが一致する例について説明した。撮像装置100の設置後に室内機200が交換され、交換前の接続関係情報に含まれる室内機200の識別子と、交換後に取得される室内機200の識別情報に含まれる識別子とが一致しない場合、撮像装置100は室内機200が交換された旨をユーザに報知してもよい。
【0107】
また、撮像装置100と設定装置400とは、エリアとチャネルとの対応関係の設定時に、チャネルと室内機200との接続関係をユーザに知らせる処理を実行してもよい。例えば、撮像装置100は、室内機200が接続されたチャネルのチャネル番号順に、室内機200のルーバを動作させてもよい。また、室内機200に4色のLED(Light Emitting Diode)を設け、設定装置400が、設定画面においてチャネルに応じた色でチャネルに関する情報を提示し、撮像装置100が、室内機200に接続されたチャネルに応じた色のLEDを発光するように室内機200を制御してもよい。
【0108】
上記実施の形態では、制御部11において、CPUがROM又は記憶部12に記憶されたプログラムを実行することによって、
図5に示した各部として機能した。しかしながら、本開示において、制御部11は、専用のハードウェアであってもよい。専用のハードウェアとは、例えば単一回路、複合回路、プログラム化されたプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、又は、これらの組み合わせ等である。制御部11が専用のハードウェアである場合、各部の機能それぞれを個別のハードウェアで実現してもよいし、各部の機能をまとめて単一のハードウェアで実現してもよい。
【0109】
また、各部の機能のうち、一部を専用のハードウェアによって実現し、他の一部をソフトウェア又はファームウェアによって実現してもよい。このように、制御部11は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、又は、これらの組み合わせによって、上述の各機能を実現することができる。
【0110】
本開示に係る撮像装置100、設定装置400の動作を規定する動作プログラムを既存のパーソナルコンピュータ又は情報端末装置等のコンピュータに適用することで、当該コンピュータを、本開示に係る撮像装置100、設定装置400として機能させることも可能である。また、このようなプログラムの配布方法は任意であり、例えば、CD-ROM(Compact Disk ROM)、DVD(Digital Versatile Disk)、MO(Magneto Optical Disk)、又は、メモリカード等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納して配布してもよいし、インターネット等の通信ネットワークを介して配布してもよい。
【0111】
本開示は、本開示の広義の精神と範囲を逸脱することなく、様々な実施の形態及び変形が可能とされるものである。また、上述した実施の形態は、本開示を説明するためのものであり、本開示の範囲を限定するものではない。すなわち、本開示の範囲は、実施の形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。そして特許請求の範囲内及びそれと同等の開示の意義の範囲内で施される様々な変形が、本開示の範囲内とみなされる。
【産業上の利用可能性】
【0112】
本開示は、空調システムに適用可能である。
【符号の説明】
【0113】
11,41 制御部、12,42 記憶部、13 撮像部、14 駆動部、15 第1通信部、16 第2通信部、17 第3通信部、43 表示部、44 操作受付部、45 通信部、100 撮像装置、150,150A,150B,150C,150D ポート、101 撮像制御部、102 角度調整部、103 空調制御部、104 転送部、105 更新部、200,200A,200B,200C,200D 室内機、300,300A,300B 室外機、400 設定装置、500 記憶装置、600 部屋、710,720 通信線、1000 空調システム