(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-21
(45)【発行日】2024-11-29
(54)【発明の名称】伝送装置、及び、伝送システム
(51)【国際特許分類】
H04L 25/03 20060101AFI20241122BHJP
H04L 25/02 20060101ALI20241122BHJP
【FI】
H04L25/03 B
H04L25/02 K
(21)【出願番号】P 2021089774
(22)【出願日】2021-05-28
【審査請求日】2024-03-06
(73)【特許権者】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100131152
【氏名又は名称】八島 耕司
(74)【代理人】
【識別番号】100147924
【氏名又は名称】美恵 英樹
(74)【代理人】
【識別番号】100148149
【氏名又は名称】渡邉 幸男
(74)【代理人】
【識別番号】100181618
【氏名又は名称】宮脇 良平
(74)【代理人】
【識別番号】100174388
【氏名又は名称】龍竹 史朗
(72)【発明者】
【氏名】那谷 和輝
(72)【発明者】
【氏名】小泉 吉秋
(72)【発明者】
【氏名】関戸 研司
【審査官】川口 貴裕
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2020/165937(WO,A1)
【文献】特開2003-317182(JP,A)
【文献】特開昭61-077443(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 25/02-25/66
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
矩形波の送信信号を生成する信号生成手段と、
前記信号生成手段が生成した前記矩形波の送信信号を台形波の送信信号に変換する波形変換回路と、
伝送システムのシステム規模が基準規模未満である場合、前記波形変換回路による波形変換動作をオンし、前記システム規模が前記基準規模以上である場合、前記波形変換動作をオフするように、前記波形変換動作のオン/オフを切り替える波形切替回路と、
前記波形切替回路が前記波形変換動作をオンにしている場合、前記台形波の送信信号を通信線に出力し、前記波形切替回路が前記波形変換動作をオフにしている場合、前記矩形波の送信信号を前記通信線に出力する信号出力回路と、を備える、
伝送装置。
【請求項2】
矩形波の送信信号を生成する信号生成手段と、
前記信号生成手段が生成した前記矩形波の送信信号を台形波の送信信号に変換する波形変換回路と、
前記波形変換回路による波形変換動作のオン/オフを切り替える波形切替回路と、
前記波形切替回路が前記波形変換動作をオンにしている場合、前記台形波の送信信号を通信線に出力し、前記波形切替回路が前記波形変換動作をオフにしている場合、前記矩形波の送信信号を前記通信線に出力する信号出力回路と、
前記通信線を介して前記台形波の送信信号又は前記矩形波の送信信号を受信する受信器に前記通信線を介して電力を供給する電源と、
前記電源から前記通信線に流れる電流の電流値を検出する電流検出回路と、
を備え、
前記波形切替回路は、前記電流検出回路が検出した前記電流値が電流閾値未満である場合、前記波形変換動作をオンにし、前記電流値が前記電流閾値以上である場合、前記波形変換動作をオフに
し、
システム規模が大きいほど前記電流値が大きくなる伝送システムに設けられる、
伝送装置。
【請求項3】
矩形波の送信信号を生成する信号生成手段と、
前記信号生成手段が生成した前記矩形波の送信信号を台形波の送信信号に変換する波形変換回路と、
前記波形変換回路による波形変換動作のオン/オフを切り替える波形切替回路と、
前記波形切替回路が前記波形変換動作をオンにしている場合、前記台形波の送信信号を通信線に出力し、前記波形切替回路が前記波形変換動作をオフにしている場合、前記矩形波の送信信号を前記通信線に出力する信号出力回路と、
前記通信線を介して前記台形波の送信信号又は前記矩形波の送信信号を受信する受信器からの応答信号を、前記通信線を介して受信する受信回路と、
前記信号生成手段と前記受信回路が受信した前記応答信号から求められる前記受信器のアドレスを記憶する記憶手段とを備える制御手段と、
を備え、
前記波形切替回路は、前記記憶手段に記憶された前記アドレスの個数
から特定される前記受信器の個数が個数閾値未満である場合、前記波形変換動作をオンにし、前記
受信器の個数が前記個数閾値以上である場合、前記波形変換動作をオフにする、
伝送装置。
【請求項4】
矩形波の送信信号を生成する信号生成手段と、
前記信号生成手段が生成した前記矩形波の送信信号を台形波の送信信号に変換する波形変換回路と、
前記波形変換回路による波形変換動作のオン/オフを切り替える波形切替回路と、
前記波形切替回路が前記波形変換動作をオンにしている場合、前記台形波の送信信号を通信線に出力し、前記波形切替回路が前記波形変換動作をオフにしている場合、前記矩形波の送信信号を前記通信線に出力する信号出力回路と、
前記通信線を介して前記台形波の送信信号又は前記矩形波の送信信号を受信する受信器からの応答信号を、前記通信線を介して受信する受信回路と、
前記信号生成手段と前記信号生成手段が前記矩形波の送信信号を出力してから前記受信回路が前記応答信号を受信するまでの応答時間を計測する計測手段とを備える制御手段と、
を備え、
前記波形切替回路は、前記計測手段が計測した前記応答時間のうち最長の時間が時間閾値未満である場合、前記波形変換動作をオンにし、前記最長の時間が前記時間閾値以上である場合、前記波形変換動作をオフにする、
伝送装置。
【請求項5】
矩形波の送信信号を生成する信号生成手段と、
前記信号生成手段が生成した前記矩形波の送信信号を台形波の送信信号に変換する波形変換回路と、
前記波形変換回路による波形変換動作のオン/オフを切り替える波形切替回路と、
前記波形切替回路が前記波形変換動作をオンにしている場合、前記台形波の送信信号を通信線に出力し、前記波形切替回路が前記波形変換動作をオフにしている場合、前記矩形波の送信信号を前記通信線に出力する信号出力回路と、を備え、
前記波形切替回路は、前記通信線を介して前記台形波の送信信号又は前記矩形波の送信信号を受信する受信器の個数が個数閾値未満、且つ
、伝送装置から前記受信器までの経路長の最大値が長さ閾値未満である場合、前記波形変換動作をオンにし、前記受信器の個数が前記個数閾値以上、又は、前記経路長の最大値が前記長さ閾値以上である場合、前記波形変換動作をオフにする、
伝送装置。
【請求項6】
前記波形切替回路は、前記波形変換動作をオンにする場合、前記波形変換回路が生成する台形波における立ち上がり及び立ち下がりの傾きを調整する、
請求項1
から5の何れか1項に記載の伝送装置。
【請求項7】
請求項1から
5の何れか1項に記載の伝送装置と、
前記通信線を介して前記伝送装置から前記台形波の送信信号又は前記矩形波の送信信号を受信する受信器と、を備える、
伝送システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、伝送装置、及び、伝送システムに関する。
【背景技術】
【0002】
伝送装置と複数の受信器とが、矩形波のベースバンド信号を用いて通信線を介して通信する伝送システムが知られている。このような伝送システムとしては、照明コントローラと複数の照明機器とを備える照明システム、空調コントローラと複数の空調機とを備える伝送システム等がある。このような伝送システムでは、接続台数、通信線長等に対応するシステム規模が特定できず、通信線の終端で整合がとれないことがある。なお、接続台数は、伝送装置に接続される受信器の個数であり、通信線長は、伝送装置と受信器とを接続する通信線の長さである。
【0003】
通信線の終端で整合がとれない場合、反射波の影響により矩形波の立ち上がり又は立ち下がり部分でノイズが発生することがある。このようなノイズは、システム規模が小さい程発生し易い。特許文献1には、このようなノイズを低減する技術が記載されている。特許文献1に記載された多重伝送出力回路は、通信に用いる信号の波形を矩形波ではなく台形波にすることで、信号の立ち上がり又は立ち下がり部分でのノイズの発生を低減する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載されているように台形波の信号を通信に用いると、信号のレベルの変化が開始されてから信号のレベルの変化が検知されるまでの遅延時間が大きい。このため、システム規模が大きい伝送システムにおいて台形波の信号を用いると、伝送速度の高速化が困難である。一方、システム規模が小さい伝送システムにおいて矩形波の信号を用いると、ノイズの低減が困難である。このため、ノイズの発生しやすさと伝送速度とをシステム規模に応じて適切に調整する技術が望まれている。
【0006】
本開示は、上記問題に鑑みてなされたものであり、ノイズの発生しやすさと伝送速度とをシステム規模に応じて適切に調整する伝送装置、及び、伝送システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本開示に係る伝送装置は、
矩形波の送信信号を生成する信号生成手段と、
前記信号生成手段が生成した前記矩形波の送信信号を台形波の送信信号に変換する波形変換回路と、
伝送システムのシステム規模が基準規模未満である場合、前記波形変換回路による波形変換動作をオンし、前記システム規模が前記基準規模以上である場合、前記波形変換動作をオフするように、前記波形変換動作のオン/オフを切り替える波形切替回路と、
前記波形切替回路が前記波形変換動作をオンにしている場合、前記台形波の送信信号を通信線に出力し、前記波形切替回路が前記波形変換動作をオフにしている場合、前記矩形波の送信信号を前記通信線に出力する信号出力回路と、を備える。
【発明の効果】
【0008】
本開示では、波形変換動作がオンにされている場合、台形波の送信信号が通信線に出力され、波形変換動作がオフにされている場合、矩形波の送信信号が通信線に出力される。従って、本開示によれば、ノイズの発生しやすさと伝送速度とをシステム規模に応じて適切に調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図4】波形変換がないときの各部の電圧波形を示す図
【
図5】波形変換があるときの各部の電圧波形を示す図
【
図15】実施の形態6に係る制御部が実行する波形切替処理を示すフローチャート
【
図17】実施の形態7に係る制御部が実行する波形切替処理を示すフローチャート
【
図19】実施の形態8に係る制御部が実行する波形切替処理を示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一又は相当部分には同一符号を付す。
【0011】
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1に係る伝送システム1000の構成を示す図である。伝送システム1000は、伝送装置である送信器100から受信器である受信器200にデータを伝送するシステムである。伝送システム1000は、送信器100と、受信器200Aと、受信器200Bと、受信器200Cと、受信器200Dと、中継器300とを備える。なお、受信器200は、受信器200Aと受信器200Bと受信器200Cと受信器200Dとの総称である。送信器100と4つの受信器200とは、適宜、中継器300を介して、2本の通信線400により相互に接続される。
【0012】
送信器100と受信器200Aとは、通信線400AAと通信線400BAとにより接続される。受信器200Aと受信器200Bとは、通信線400ABと通信線400BBとにより接続される。受信器200Bと中継器300とは、通信線400ACと通信線400BCとにより接続される。中継器300と受信器200Cとは、通信線400ADと通信線400BDとにより接続される。受信器200Cと受信器200Dとは、通信線400AEと通信線400BEとにより接続される。通信線400AAと通信線400ABと通信線400ACと通信線400ADとを直列にしたものを、適宜、通信線400Aという。通信線400BAと通信線400BBと通信線400BCと通信線400BDとを直列にしたものを、適宜、通信線400Bという。通信線400Aと通信線400Bとを総称して、適宜、通信線400という。
【0013】
送信器100は、通信線400を介して受信器200にデータを送信し、通信線400を介して受信器200に電力を供給する。送信器100が受信器200にデータを送信するための信号を送信信号という。送信器100が受信器200にデータを送信する方法は、適宜、調整することができる。本実施の形態では、送信器100は、通信線400Aと通信線400Bとの間に印加する電圧の極性を切り替えることにより、受信器200にデータを送信する。送信器100が受信器200に電力を供給する方法は、適宜、調整することができる。本実施の形態では、送信器100は、通信線400Aと通信線400Bとの間に電圧を印加することにより、受信器200に電力を供給する。送信器100は、伝送装置の一例である。
【0014】
受信器200は、通信線400を介して送信器100からデータを受信し、通信線400を介して送信器100から電力の供給を受ける。受信器200は、例えば、通信線400Aと通信線400Bとの間に印加された電圧の極性を監視し、この極性の変化のパターンから送信器100が送信したデータを取得する。受信器200は、例えば、通信線400Aと通信線400Bとの間に印加された電圧を整流し、整流に得られた直流電圧から電源電圧を生成する。受信器200は、受信器の一例である。
【0015】
中継器300は、送信器100から受信器200へのデータの伝送及び電力の供給を中継する。中継器300は、通信線400Aと通信線400Bとの間に印加された電圧の低下を抑制するリピータ機能を有する。中継器300は、通信線400を介して一次側の装置から供給された電圧を、通信線400を介して二次側の装置に供給する。本実施の形態では、一次側の装置は受信器200Bであり、二次側の装置は受信器200Cである。伝送システム1000が備える中継器300の個数は、伝送システム1000のシステム規模が大きいほど多いことが好適である。システム規模は、例えば、送信器100に接続される受信器200の個数である接続台数、又は、送信器100と受信器200とを接続する通信線400の長さである通信線長により規定される。本実施の形態では、中継器300は1個であるが、中継器300は2個以上でもよいし、中継器300がなくてもよい。
【0016】
次に、
図2に示す送信器100の回路図を参照して、送信器100の構成について説明する。なお、回路図では、理解を容易にするため、同一の端子について、別の場所に重複して表示することがある。送信器100は、制御部10と、送信回路20と、直流電源120とを備える。
【0017】
制御部10は、送信器100全体の動作を制御する。制御部10は、送信回路20を用いてデータを送信する。制御部10は、矩形波の送信信号を生成し、送信端子である端子5から出力する。制御部10は、例えば、IC(Integrated Circuit)である。
図3に示すように、制御部10は、例えば、CPU(Central Processing Unit)11と、フラッシュメモリ12と、RTC(Real Time Clock)13と、I/O(Input/Output)ポート14と、A/D(Analog/Digital)変換器15とを備える。
【0018】
CPU11は、制御部10全体の動作を制御する。CPU11は、中央処理装置、中央演算装置、プロセッサ、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、DSP(Digital Signal Processor)等とも呼び、制御部10の制御に係る処理及び演算を実行する中央演算処理部として機能する。CPU11は、例えば、フラッシュメモリ12に記憶された動作プログラムに従って動作する。フラッシュメモリ12は、制御部10の処理に関わる各種のプログラム及びデータを記憶する不揮発性の半導体メモリである。RTC13は、例えば、計時機能を有する集積回路である。なお、CPU11は、RTC13から読み出される時刻情報から現在日時を特定可能である。
【0019】
I/Oポート14は、デジタルデータの入出力が可能なデジタルインターフェースである。I/Oポート14は、1つの端子に0か1を選択して出力する出力回路と、1つの端子の電圧に応じて0か1かを判別して情報を読み取る入力回路とを備える。CPU11及びI/Oポート14は、信号生成手段の一例である。例えば、1は5Vで表現され、0は0Vで表現される。A/D変換器15は、標本化と量子化と符号化とを実行して、アナログ信号をデジタル信号に変換する。制御部10は、制御手段の一例である。
【0020】
送信回路20は、制御部10から出力された送信信号を変換して、端子135と端子136との間に印加する回路である。送信回路20は、直流電源120が生成する電源電圧であるV1により駆動する。端子135は通信線400Aに接続される端子である。端子136は通信線400Bに接続される端子である。送信回路20は、論理回路30と、波形変換回路40と、駆動回路80と、波形変換回路140と、駆動回路180とを備える。
【0021】
論理回路30は、制御部10から出力された送信信号に応じた信号を各端子に出力する回路である。論理回路30は、送信信号の非反転信号を端子131と端子134とに出力する。論理回路30は、送信信号の反転信号を端子132と端子133とに出力する。非反転信号は、送信信号の論理レベルと同一の論理レベルを有する信号である。反転信号は、送信信号の論理レベルと反対の論理レベルを有する信号である。論理回路30は、インバータ31とインバータ32とインバータ33とインバータ34とインバータ35とインバータ36とを備える。インバータ31とインバータ32とインバータ33とインバータ34とインバータ35とインバータ36とは、NOTゲートであり、入力された電圧の論理レベルを反転させて出力する。
【0022】
波形変換回路40は、端子131と端子134とから出力された非反転信号を台形波に変換する回路である。波形変換回路40は、NPN(Negative Positive Negative)トランジスタ41と、PNP(Positive Negative Positive)トランジスタ42と、抵抗43と、抵抗44と、ダイオード45と、ダイオード46と、波形切替回路50と、定電流回路60と、定電流回路70とを備える。波形変換回路40は、波形変換回路の一例である。
【0023】
波形切替回路50は、波形変換回路40が出力する波形を、矩形波と台形波との間で切り替える回路である。波形切替回路50は、定電流回路60と定電流回路70とによるキャパシタ52への充放電動作のオン/オフを切り替える。波形切替回路50は、スイッチ51と、キャパシタ52とを備える。スイッチ51の一端は、キャパシタ52を介して接地される。スイッチ51の他端は、ダイオード45を介して、定電流回路60が備えるPNPトランジスタ61のコレクタに接続される。また、スイッチ51の他端は、ダイオード46を介して、定電流回路70が備えるNPNトランジスタ71のコレクタに接続される。スイッチ51は、例えば、ディップスイッチに代表される機械的スイッチである。施工者は、システム規模に応じて、スイッチ51のオン/オフを手動で切り替える。波形切替回路50は、波形切替回路の一例である。
【0024】
定電流回路60は、端子131に接続されたゲートと接地されたエミッタとを有するNPNトランジスタ41がオンすると、キャパシタ52を一定の電流値で充電する。定電流回路60は、この充電動作により、波形変換回路40が駆動回路80に出力する信号の立ち上がりを直線的に変化させる。定電流回路60は、PNPトランジスタ61と、抵抗62と、ダイオード63と、ダイオード64とを備える。PNPトランジスタ61のエミッタは、抵抗62を介して、V1の電源電圧が印加された電源端子121に接続される。PNPトランジスタ61のベースは、ダイオード63とダイオード64とを介して電源端子121に接続される。また、PNPトランジスタ61のベースは、抵抗43を介して、NPNトランジスタ41のコレクタに接続される。
【0025】
定電流回路70は、端子134に接続されたゲートとV2の電源電圧が印加された電源端子122に接続されたエミッタとを有するPNPトランジスタ42がオンすると、キャパシタ52に一定の電流値で放電させる。定電流回路70は、この放電動作により、波形変換回路40が駆動回路80に出力する信号の立ち下がりを直線的に変化させる。定電流回路70は、NPNトランジスタ71と、抵抗72と、ダイオード73と、ダイオード74とを備える。NPNトランジスタ71のエミッタは、抵抗62を介して、接地される。NPNトランジスタ71のベースは、ダイオード73とダイオード74とを介して接地される。また、NPNトランジスタ71のベースは、抵抗44を介して、PNPトランジスタ42のコレクタに接続される。
【0026】
駆動回路80は、波形変換回路40の出力により駆動し、正相波形を端子135に出力する回路である。駆動回路80は、NPNトランジスタ81と、NPNトランジスタ82とを備える。NPNトランジスタ81のエミッタとNPNトランジスタ82のエミッタとは、端子135に接続される。NPNトランジスタ81のコレクタは、電源端子121に接続される。NPNトランジスタ82のコレクタは、接地される。NPNトランジスタ81のベースは、PNPトランジスタ61のコレクタに接続される。NPNトランジスタ82のベースは、NPNトランジスタ71のコレクタに接続される。駆動回路80は、信号出力回路の一例である。
【0027】
波形変換回路140は、端子132と端子133とから出力された反転信号を台形波に変換する回路である。波形変換回路140は、NPNトランジスタ141と、PNPトランジスタ142と、抵抗143と、抵抗144と、ダイオード145と、ダイオード146と、波形切替回路150と、定電流回路160と、定電流回路170とを備える。波形変換回路140は、波形変換回路の一例である。
【0028】
波形切替回路150は、波形変換回路140が出力する波形を、矩形波と台形波との間で切り替える回路である。波形切替回路150は、定電流回路160と定電流回路170によるキャパシタ152への充放電動作のオン/オフを切り替える。波形切替回路150は、スイッチ151と、キャパシタ152とを備える。スイッチ151の一端は、キャパシタ152を介して接地される。スイッチ151の他端は、ダイオード145を介して、定電流回路160が備えるPNPトランジスタ161のコレクタに接続される。また、スイッチ151の他端は、ダイオード146を介して、定電流回路170が備えるNPNトランジスタ171のコレクタに接続される。スイッチ151は、例えば、ディップスイッチに代表される機械的スイッチである。施工者は、システム規模に応じて、スイッチ151のオン/オフを手動で切り替える。波形切替回路150は、波形切替回路の一例である。
【0029】
定電流回路160は、端子133に接続されたゲートと接地されたエミッタとを有するNPNトランジスタ141がオンすると、キャパシタ152を一定の電流値で充電する。定電流回路160は、この充電動作により、波形変換回路140が駆動回路180に出力する信号の立ち上がりを直線的に変化させる。定電流回路160は、PNPトランジスタ161と、抵抗162と、ダイオード163と、ダイオード164とを備える。PNPトランジスタ161のエミッタは、抵抗162を介して、V1の電源電圧が印加された電源端子121に接続される。PNPトランジスタ161のベースは、ダイオード163とダイオード164とを介して電源端子121に接続される。また、PNPトランジスタ161のベースは、抵抗143を介して、NPNトランジスタ141のコレクタに接続される。
【0030】
定電流回路170は、端子132に接続されたゲートとV2の電源電圧が印加された電源端子122に接続されたエミッタとを有するPNPトランジスタ142がオンすると、キャパシタ152に一定の電流値で放電させる。定電流回路170は、この放電動作により、波形変換回路140が駆動回路180に出力する信号の立ち下がりを直線的に変化させる。定電流回路170は、NPNトランジスタ171と、抵抗172と、ダイオード173と、ダイオード174とを備える。NPNトランジスタ171のエミッタは、抵抗162を介して、接地される。NPNトランジスタ171のベースは、ダイオード173とダイオード174とを介して接地される。また、NPNトランジスタ171のベースは、抵抗144を介して、PNPトランジスタ142のコレクタに接続される。
【0031】
駆動回路180は、波形変換回路140の出力により駆動し、逆相波形を端子135に出力する回路である。駆動回路180は、NPNトランジスタ181と、NPNトランジスタ182とを備える。NPNトランジスタ181のエミッタとNPNトランジスタ182のエミッタとは、端子136に接続される。NPNトランジスタ181のコレクタは、電源端子121に接続される。NPNトランジスタ182のコレクタは、接地される。NPNトランジスタ181のベースは、PNPトランジスタ161のコレクタに接続される。NPNトランジスタ182のベースは、NPNトランジスタ171のコレクタに接続される。駆動回路180は、信号出力回路の一例である。
【0032】
直流電源120は、送信回路20に直流の電源電圧を供給する。また、直流電源120は、通信線400を介して台形波の送信信号又は矩形波の送信信号を受信する受信器200に通信線400を介して電力を供給する。直流電源120が生成する直流電圧はV1である。直流電源120の一端は電源端子121に接続され、直流電源120の他端は接地される。直流電源120は、電源の一例である。
【0033】
次に、送信器100の動作について説明する。制御部10は、受信器200に向けた送信データに基づいて、端子5から送信信号を出力する。以下、端子5のことを、適宜、TX端子という。TX端子から出力された送信信号は、論理回路30に供給される。論理回路30は、端子131と端子134とから送信信号の非反転信号を出力し、端子132と端子133とから送信信号の反転信号を出力する。本実施の形態では、送信信号、非反転信号及び反転信号の電圧は、直流電源120の電源電圧であるV1よりも低い電源電圧であるV2である。
【0034】
以下、
図4を参照して、波形変換回路40による波形変換動作がオフであるときの波形変換回路40の動作について説明する。なお、波形変換動作は、波形切替回路50が備えるスイッチ51がオンしているときにオンにされ、スイッチ51がオフしているときにオフにされる。
【0035】
TX端子、端子131、端子132、端子133及び端子134では、Hレベルは+V2であり、Lレベルは0Vである。G1端子、G2端子、G3端子、G4端子では、Hレベルは+V1であり、Lレベルは0Vである。G1端子は、NPNトランジスタ81のゲートに接続された端子である。G2端子は、NPNトランジスタ182のゲートに接続された端子である。G3端子は、NPNトランジスタ181のゲートに接続された端子である。G4端子は、NPNトランジスタ82のゲートに接続された端子である。
【0036】
TX端子の出力信号がHレベルになると、端子131の電位はHレベルになり、定電流回路60がオンする。スイッチ51がオフであるため、定電流回路60がオンすると、G1端子の電位は、瞬時にHレベルに固定される。TX端子の出力信号がHレベルになると、端子132はLレベルになり、定電流回路170がオンする。スイッチ151がオフであるため、定電流回路170がオンすると、G2端子の電位は瞬時にLレベルに固定される。
【0037】
TX端子の出力信号がHレベルになると、端子133の電位はLレベルになり、定電流回路60がオフする。スイッチ151がオフであるため、定電流回路160がオフすると、G3端子の電位は、瞬時にLレベルに固定される。TX端子の出力信号がHレベルになると、端子134はHレベルになり、定電流回路70がオフする。スイッチ51がオフであるため、定電流回路70がオフすると、G4端子の電位は瞬時にHレベルに固定される。
【0038】
このように、TX端子の出力信号がHレベルになると、駆動回路80のNPNトランジスタ81と駆動回路180のNPNトランジスタ182とが瞬時にオンし、駆動回路180のPNPトランジスタ181と駆動回路80のNPNトランジスタ82とが瞬時にオフする。このため、通信線400Aと通信線400Bとの間の線間電圧が瞬時に+V1となり、正相の矩形波信号が出力される。なお、上記線間電圧は、端子135と端子136との間の電位差に対応する電圧であり、通信線400Aの電位が通信線400Bの電位よりも高いときに正の値となる電圧である。
【0039】
送信回路20は、TX端子の出力信号がLレベルになるとき、TX端子の出力信号がHレベルになるときとは逆の動作を実行する。つまり、駆動回路180のNPNトランジスタ181と駆動回路80のNPNトランジスタ82とが瞬時にオンし、駆動回路80のNPNトランジスタ81と駆動回路180のNPNトランジスタ182とが瞬時にオフする。このため、線間電圧が-V1となり、逆相の矩形波信号が出力される。このように、波形変換回路40による波形変換動作がオフである場合、端子135と端子136との間には矩形波の交流波形が出力される。
【0040】
次に、
図5を参照して、波形変換回路40による波形変換動作がオンであるときの波形変換回路40の動作について説明する。
【0041】
TX端子の出力信号がHレベルになると、端子131の電位はHレベルになり、定電流回路60がオンする。スイッチ51がオンであるため、定電流回路60がオンすると、キャパシタ52への充電が開始され、G1端子の電位は、+V1に向けて直線的に上昇する。TX端子の出力信号がHレベルになると、端子132の電位はLレベルになり、定電流回路170がオンする。スイッチ151がオンであるため、定電流回路170がオンすると、キャパシタ152からの放電が開始され、G2端子の電位は、0Vに向けて直線的に下降する。
【0042】
TX端子の出力信号がHレベルになると、端子133の電位はLレベルになり、定電流回路160がオフする。スイッチ151がオンであるため、定電流回路160がオフすると、キャパシタ52からの放電が開始され、G3端子の電位は、0Vに向けて直線的に下降する。TX端子の出力信号がHレベルになると、端子134の電位はHレベルになり、定電流回路70がオフする。スイッチ51がオンであるため、定電流回路70がオフすると、キャパシタ52への充電が開始され、G4端子の電位は、+V1に向けて直線的に上昇する。
【0043】
このように、TX端子の出力信号がHレベルになると、駆動回路80のNPNトランジスタ81と駆動回路180のNPNトランジスタ182とが徐々にオンし、駆動回路180のNPNトランジスタ181と駆動回路80のNPNトランジスタ82とが徐々にオフする。通信線400Aと通信線400Bとの間の線間電圧が直線的に増加して+V1となるため、正相の台形波信号が出力される。
【0044】
送信回路20は、TX端子の出力信号がLレベルになるとき、TX端子の出力信号がHレベルになるときとは逆の動作を実行する。つまり、駆動回路180のNPNトランジスタ181と駆動回路80のNPNトランジスタ82とが徐々にオンし、駆動回路80のNPNトランジスタ81と駆動回路180のNPNトランジスタ182とが徐々にオフする。通信線400Aと通信線400Bとの間の線間電圧が直線的に減少して-V1となるため、逆相の台形波信号が出力される。このように、波形変換回路40による波形変換動作がオフである場合、端子135と端子136との間には台形波の交流波形が出力される。
【0045】
次に、
図6と
図7とを参照して、システム規模に応じて送信信号の波形を切り替える意義について説明する。
【0046】
図6に、送信器100が送信した矩形波の送信信号の電圧波形である送信矩形波と、受信器200が受信した矩形波の送信信号の電圧波形である受信矩形波とを示す。
図6に示すように、基本的に、送信矩形波と受信矩形波とは、LレベルとHレベルとの間で瞬時に電圧が変化する電圧波形である。送信器100が送信した送信信号は、基本的に、送信器100が送信信号を送信してからTd1が経過した後に、受信器200において観測される。Td1は、通信線長に応じた時間であり、送信信号が通信線400を伝播するのに要する時間である。通信線長は、送信器100と受信器200とを接続する通信線400の長さであり、送信器100から受信器200までの経路長である。
【0047】
送信矩形波における立ち上がりの時刻をt31、送信矩形波における立ち下がりの時刻をt32、受信矩形波における立ち上がりの時刻をt33、受信矩形波における立ち下がりの時刻をt34とする。t31とt33との差分と、t32とt34との差分とはTd1である。受信器200が電圧レベルを判定するための電圧閾値をVthとし、VthはHレベルの電圧とLレベルの電圧との中間の電圧とする。矩形波の場合、電圧の立ち上がり又は立ち下がりに時間を要しない。従って、送信器100が矩形波の送信信号を送信する場合、送信器100が送信信号を送信してから受信器200が送信信号を受信するまでの遅延時間は、基本的にTd1だけである。送信器100が矩形波の送信信号を送信する場合、遅延時間が短いため伝送速度の向上が期待できる。
【0048】
但し、矩形波は、台形波と比較すると、高調波成分が大きい。従って、通信線400の終端で整合がとれない場合、反射波の影響により矩形波の立ち上がり又は立ち下がり部分でノイズが発生しやすい。このノイズは、受信器200が備える受信回路における誤検出、受信回路の故障等を引き起こす可能性があるため、なるべく発生しないことが望ましい。このノイズは、受信器200のインピーダンス、通信線400の損失等に依存する。具体的には、このノイズは、受信器200の接続台数が少なく、通信線長が短い場合に発生しやすい。つまり、このノイズは、システム規模が小さい程発生しやすい。
図6には、受信矩形波の立ち上がり部分であるt33の付近と受信矩形波の立ち下がり部分であるt34の付近とにノイズが発生している様子を示す。
【0049】
図7に、送信器100が送信した台形波の送信信号の電圧波形である送信台形波と、受信器200が受信した台形波の送信信号の電圧波形である受信台形波とを示す。
図7に示すように、基本的に、送信台形波と受信台形波とは、LレベルとHレベルとの間での電圧変化に時間を要する電圧波形である。つまり、送信台形波と受信台形波とにおいては、立ち上がり部分において一定の傾斜角で電圧が立ち上がり、立ち下がり部分において一定の傾斜角で電圧が立ち下がる。
図7では、この傾斜角をθで示している。この傾斜角は、t31からt35までの時間であるTd2に対するLレベルの電圧からHレベルの電圧までの電圧であるVsの割合である傾きに対応する。
【0050】
送信台形波における立ち上がりの開始時刻をt31、送信台形波における立ち下がりの開始時刻をt32、受信台形波における立ち上がりの開始時刻をt33、受信台形波における立ち下がりの開始時刻をt34、送信台形波における立ち上がりの終了時刻をt35、送信台形波における立ち下がりの終了時刻をt36、受信台形波における立ち上がりの終了時刻をt37、受信台形波における立ち下がりの終了時刻をt38、受信台形波における立ち上がり時の電圧がVthとなる時刻をt41、受信台形波における立ち下がり時の電圧がVthとなる時刻をt42とする。t31とt33との差分と、t32とt34との差分とはTd1である。t33とt41との差分と、t34とt42との差分とはTd3である。t31とt41との差分と、t32とt42との差分とはTd4である。
【0051】
台形波の場合、電圧の立ち上がり又は立ち下がりにTd2の時間を要する。従って、台形波の場合、電圧の立ち上がりが開始されてから電圧がVthを超えるまでにTd3を要し、電圧の立ち下がりが開始されてから電圧がVth以下になるまでにTd3を要する。VthがHレベルの電圧とLレベルの電圧との中間の電圧である場合、Td3はTd2の半分である。従って、送信器100が台形波の送信信号を送信する場合、送信器100が送信信号を送信してから受信器200が送信信号を受信するまでの遅延時間は、Td1にTd3を加えたTd4である。従って、送信器100が台形波の送信信号を送信する場合、遅延時間が長いため伝送速度を向上させることが困難である。
【0052】
システム規模が大きい場合、送信器100と受信器200との間に中継器300が設けられる。中継器300は、一次側の機器からの信号を受信し、受信した信号を二次側の機器に送信する中継機能を有する。従って、中継器300が存在する場合、中継器300においても少なくともTd3の遅延が発生する。このため、中継器300の個数分だけTd3が累積し、遅延時間が増大する。また、受信器200が中継器300と同様に中継機能を有する場合、中間に配置された受信器200においても少なくともTd3の遅延が発生する。この場合、末端の受信器200では、中継機能を有する受信器200又は中継器300の個数分だけ遅延時間が長くなる。遅延時間が長いほど、伝送速度が低下する。従って、伝送システム1000のシステム規模が大きいほど、遅延時間が長く、伝送速度が低下する。
【0053】
但し、台形波は、矩形波と比較すると、高調波成分が小さい。従って、通信線400の終端で整合がとれない場合においても、矩形波の立ち上がり又は立ち下がり部分でノイズが発生しにくい。
【0054】
以上説明したように、送信信号として矩形波の送信信号を用いると、ノイズが発生しやすいが、伝送速度の向上が期待できる。これに対して、送信信号として台形波の送信信号を用いると、ノイズが発生しにくいが、伝送速度の向上が困難である。また、システム規模が小さい場合、ノイズの発生が問題になりやすいが、伝送速度の低下が問題になりにくい。これに対して、システム規模が大きい場合、ノイズの発生が問題になりにくいが、伝送速度の低下が問題になりやすい。
【0055】
そこで、システム規模が小さい場合、送信信号として台形波の送信信号を用い、システム規模が大きい場合、送信信号として矩形波の送信信号を用いることが好適である。つまり、施工者は、システム規模が小さい場合に、スイッチ51とスイッチ151とをオンにして、波形変換回路40による波形変換動作をオンすることが好適である。また、施工者は、システム規模が大きい場合に、スイッチ51とスイッチ151とをオフにして、波形変換回路40による波形変換動作をオフすることが好適である。
【0056】
以上説明したように、制御部10は、送信信号を生成する。波形変換回路40と波形変換回路140とは、制御部10が生成した矩形波の送信信号を台形波の送信信号に変換する。波形切替回路50が波形変換回路40による波形変換動作のオン/オフを切り替え、波形切替回路150が波形変換回路140による波形変換動作のオン/オフを切り替える。駆動回路80は、波形切替回路50が波形変換回路40による波形変換動作をオンにしている場合、台形波の送信信号を通信線400に出力する。駆動回路80は、波形切替回路50が波形変換回路40による波形変換動作をオフにしている場合、矩形波の送信信号を通信線400に出力する。駆動回路180は、波形切替回路150が波形変換回路140による波形変換動作をオンにしている場合、台形波の送信信号を通信線400に出力する。駆動回路180は、波形切替回路150が波形変換回路140による波形変換動作をオフにしている場合、矩形波の送信信号を通信線400に出力する。
【0057】
本実施の形態では、波形変換動作がオンにされている場合、台形波の送信信号が通信線に出力され、波形変換動作がオフにされている場合、矩形波の送信信号が通信線に出力される。従って、本実施の形態によれば、ノイズの発生しやすさと伝送速度とをシステム規模に応じて適切に調整することができる。
【0058】
例えば、システム規模が小さく、反射波の影響が大きい伝送システム1000であっても、台形波の送信信号を通信線400に出力することができるため、ノイズの抑制が可能である。また、例えば、システムの規模が大きく、中継器300が必要とされる伝送システム1000であっても、矩形波の送信信号を通信線400に出力することができるため、伝送速度を高くすることが可能である。
【0059】
(実施の形態2)
実施の形態1では、台形波における立ち上がり及び立ち下がりの傾きが一定である例について説明した。実施の形態2では、この傾きが調整可能な例について説明する。
図8に示すように、実施の形態2に係る送信器100Aは、送信回路20に代えて送信回路20Aを備える点において実施の形態1に係る送信器100と異なる。送信回路20Aは、波形変換回路40に代えて波形変換回路40Aを備え、波形変換回路140に代えて波形変換回路140Aを備える点において送信回路20と異なる。波形変換回路40Aは、波形切替回路50に代えて波形切替回路50Aを備える点において波形変換回路40と異なる。波形変換回路140Aは、波形切替回路150に代えて波形切替回路150Aを備える点において波形変換回路140と異なる。なお、実施の形態1と同様の構成及び機能については、適宜、説明を省略又は簡略化する。
【0060】
波形切替回路50Aは、波形変換回路40Aにおける波形変換動作をオンにする場合、波形変換回路40Aが生成する台形波における立ち上がり及び立ち下がりの傾きを調整する。波形切替回路50Aは、スイッチ51と、キャパシタ52と、スイッチ53と、キャパシタ54と、スイッチ55と、キャパシタ56とを備える。スイッチ51の一端は、キャパシタ52を介して接地される。スイッチ53の一端は、キャパシタ54を介して接地される。スイッチ55の一端は、キャパシタ56を介して接地される。スイッチ51の他端とスイッチ53の他端とスイッチ55の他端とは、ダイオード45を介してPNPトランジスタ61のコレクタに接続され、ダイオード46を介してNPNトランジスタ71のコレクタに接続される。
【0061】
スイッチ51とスイッチ53とスイッチ55とは、例えば、ディップスイッチに代表される機械的スイッチである。キャパシタ52は第1の容量値を有し、キャパシタ54は第1の容量値よりも小さい第2の容量値を有し、キャパシタ56は第2の容量値よりも小さい第3の容量値を有する。定電流回路60と定電流回路70とに接続されるキャパシタの容量値が大きいほど、台形波の傾きは小さく、台形波の電圧はなだらかに変化する。台形波の傾きが小さいほど、ノイズが発生しにくく、遅延時間が長い。台形波の傾きが大きいほど、ノイズが発生しやすく、遅延時間が短い。従って、施工者は、システム規模が小さいほど台形波の傾きが小さくなるように、スイッチ51、スイッチ53及びスイッチ55のオン/オフを手動で切り替える。
【0062】
例えば、施工者は、送信器100に接続された受信器200の接続台数が第1の台数閾値未満である場合、スイッチ51をオンし、接続台数が第1の台数閾値以上且つ第2の台数閾値未満である場合、スイッチ53をオンし、接続台数が第2の台数閾値以上且つ第3の台数閾値未満である場合、スイッチ55をオンし、接続台数が第3の台数閾値以上である場合、スイッチ51、スイッチ53及びスイッチ55をオフにする。
【0063】
又は、例えば、施工者は、通信線400の通信線長が第1の長さ閾値未満である場合、スイッチ51をオンし、通信線長が第1の長さ閾値以上且つ第2の長さ閾値未満である場合、スイッチ53をオンし、通信線長が第2の長さ閾値以上且つ第3の長さ閾値未満である場合、スイッチ55をオンし、通信線長が第3の長さ閾値以上である場合、スイッチ51、スイッチ53及びスイッチ55をオフにする。
【0064】
波形切替回路150Aは、基本的に、波形切替回路50Aと同様の構成及び機能を有する。波形切替回路150Aは、波形変換回路140Aにおける波形変換動作をオンにする場合、波形変換回路140Aが生成する台形波における立ち上がり及び立ち下がりの傾きを調整する。波形切替回路150Aは、スイッチ151と、キャパシタ152と、スイッチ153と、キャパシタ154と、スイッチ155と、キャパシタ156とを備える。スイッチ151の一端は、キャパシタ152を介して接地される。スイッチ153の一端は、キャパシタ154を介して接地される。スイッチ155の一端は、キャパシタ156を介して接地される。スイッチ151の他端とスイッチ153の他端とスイッチ155の他端とは、ダイオード145を介してPNPトランジスタ161のコレクタに接続され、ダイオード146を介してNPNトランジスタ171のコレクタに接続される。
【0065】
スイッチ151とスイッチ153とスイッチ155とは、例えば、ディップスイッチに代表される機械的スイッチである。キャパシタ152は第1の容量値を有し、キャパシタ154は第1の容量値よりも小さい第2の容量値を有し、キャパシタ156は第2の容量値よりも小さい第3の容量値を有する。定電流回路160と定電流回路170とに接続されるキャパシタの容量値が大きいほど、台形波の傾きは小さく、台形波の電圧はなだらかに変化する。施工者は、システム規模が小さいほど台形波の傾きが小さくなるように、スイッチ151、スイッチ153及びスイッチ155のオン/オフを手動で切り替える。
【0066】
本実施の形態では、台形波を採用する場合において、台形波の傾きが多段階で調整される。従って、本実施の形態によれば、ノイズの発生しやすさと伝送速度とをシステム規模に応じて更に適切に調整することができる。
【0067】
(実施の形態3)
実施の形態2では、台形波における立ち上がり及び立ち下がりの傾きをキャパシタの選択により調整する例について説明した。実施の形態3では、この傾きを可変抵抗の抵抗値の調整により調整する例について説明する。
図9に示すように、実施の形態3に係る送信器100Bは、送信回路20Aに代えて送信回路20Bを備える点において実施の形態2に係る送信器100Aと異なる。送信回路20Bは、波形変換回路40Aに代えて波形変換回路40Bを備え、波形変換回路140Aに代えて波形変換回路140Bを備える点において送信回路20Aと異なる。波形変換回路40Bは、波形切替回路50Aに代えて波形切替回路50Bを備える点において波形変換回路40Aと異なる。波形変換回路140Bは、波形切替回路150Aに代えて波形切替回路150Bを備える点において波形変換回路140Aと異なる。なお、実施の形態1,2と同様の構成及び機能については、適宜、説明を省略又は簡略化する。
【0068】
波形切替回路50Bは、波形変換回路40Bにおける波形変換動作をオンにする場合、波形変換回路40Bが生成する台形波における立ち上がり及び立ち下がりの傾きを調整する。波形切替回路50Bは、スイッチ51と、キャパシタ52と、可変抵抗57とを備える。スイッチ51の一端は、キャパシタ52と可変抵抗57とを介して接地される。スイッチ51の他端は、ダイオード45を介してPNPトランジスタ61のコレクタに接続され、ダイオード46を介してNPNトランジスタ71のコレクタに接続される。
【0069】
可変抵抗57は、手動で抵抗値を調整可能な抵抗器である。可変抵抗57の抵抗値は、例えば、第1の抵抗値と、第1の抵抗値よりも小さい第2の抵抗値と、第2の抵抗値よりも小さい第3の抵抗値との3段階で可変である。可変抵抗57の抵抗値が大きいほど、台形波の傾きは小さく、台形波の電圧はなだらかに変化する。施工者は、システム規模が小さいほど台形波の傾きが小さくなるように、可変抵抗57の抵抗値と、スイッチ51のオン/オフとを手動で切り替える。
【0070】
例えば、施工者は、送信器100に接続された受信器200の接続台数が第1の台数閾値未満である場合、スイッチ51をオンし、可変抵抗57の抵抗値を第1の抵抗値にする。施工者は、接続台数が第1の台数閾値以上且つ第2の台数閾値未満である場合、スイッチ51をオンし、可変抵抗57の抵抗値を第2の抵抗値にする。施工者は、接続台数が第2の台数閾値以上且つ第3の台数閾値未満である場合、スイッチ51をオンし、可変抵抗57の抵抗値を第3の抵抗値にする。施工者は、接続台数が第3の台数閾値以上である場合、スイッチ51をオフにする。
【0071】
又は、例えば、施工者は、通信線400の通信線長が第1の長さ閾値未満である場合、スイッチ51をオンし、可変抵抗57の抵抗値を第1の抵抗値にする。施工者は、通信線長が第1の長さ閾値以上且つ第2の長さ閾値未満である場合、スイッチ51をオンし、可変抵抗57の抵抗値を第2の抵抗値にする。施工者は、通信線長が第2の長さ閾値以上且つ第3の長さ閾値未満である場合、スイッチ51をオンし、可変抵抗57の抵抗値を第3の抵抗値にする。施工者は、通信線長が第3の長さ閾値以上である場合、スイッチ51をオフにする。
【0072】
波形切替回路150Bは、基本的に、波形切替回路50Bと同様の構成及び機能を有する。波形切替回路150Bは、波形変換回路140Bにおける波形変換動作をオンにする場合、波形変換回路140Bが生成する台形波における立ち上がり及び立ち下がりの傾きを調整する。波形切替回路150Bは、スイッチ151と、キャパシタ152と、可変抵抗157とを備える。スイッチ151の一端は、キャパシタ152と可変抵抗157とを介して接地される。スイッチ151の他端は、ダイオード145を介してPNPトランジスタ161のコレクタに接続され、ダイオード146を介してNPNトランジスタ171のコレクタに接続される。
【0073】
可変抵抗157は、手動で抵抗値を調整可能な抵抗器である。可変抵抗157の抵抗値は、例えば、第1の抵抗値と、第1の抵抗値よりも小さい第2の抵抗値と、第2の抵抗値よりも小さい第3の抵抗値との3段階で可変である。可変抵抗157の抵抗値が大きいほど、台形波の傾きは小さく、台形波の電圧はなだらかに変化する。施工者は、システム規模が小さいほど台形波の傾きが小さくなるように、可変抵抗157の抵抗値と、スイッチ151のオン/オフとを手動で切り替える。
【0074】
本実施の形態では、台形波を採用する場合において、台形波の傾きが多段階で調整される。従って、本実施の形態によれば、ノイズの発生しやすさと伝送速度とをシステム規模に応じて更に適切に調整することができる。
【0075】
(実施の形態4)
実施の形態1では、施工者がシステム規模に応じて手動で波形変換動作をオン/オフする例について説明した。実施の形態4では、送信器100Cがシステム規模に応じて自動で波形変換動作をオン/オフする例について説明する。
図10に示すように、実施の形態4に係る送信器100Cは、送信回路20に代えて送信回路20Cを備え、電流検出回路190を備える点において実施の形態1に係る送信器100と異なる。送信回路20Cは、波形変換回路40に代えて波形変換回路40Cを備え、波形変換回路140に代えて波形変換回路140Cを備える点において送信回路20と異なる。波形変換回路40Cは、波形切替回路50に代えて波形切替回路50Cを備える点において波形変換回路40と異なる。波形変換回路140Cは、波形切替回路150に代えて波形切替回路150Cを備える点において波形変換回路140と異なる。なお、実施の形態1-3と同様の構成及び機能については、適宜、説明を省略又は簡略化する。
【0076】
電流検出回路190は、直流電源120から通信線400に流れる電流の電流値を検出する。電流検出回路190は、抵抗191と、電流検出器192と、抵抗193と、直流電源194と、比較器195とを備える。抵抗191の一端は、電源端子121と接続され、抵抗191の他端は、NPNトランジスタ81のコレクタとNPNトランジスタ181のコレクタとに接続される。電流検出器192の2つの入力端子は、それぞれ抵抗191の両端に接続される。電流検出器192の出力端子は、抵抗193の一端と比較器195の-端子とに接続される。抵抗193の他端は接地される。直流電源194の電源端子は、比較器195の+端子に接続される。直流電源194の接地端子は接地される。比較器195の出力端子は端子137に接続される。電流検出回路190は、電流検出回路の一例である。
【0077】
抵抗191は、直流電源120から端子135又は端子136に流れる電流を検出するための検出抵抗である。電流検出器192は、抵抗191の両端間に生じる電圧に応じた電流値を表す電流を出力する。抵抗193は、電流検出器192から出力された電流を電圧に変換するための抵抗である。直流電源194は、基準電圧を生成する電源である。比較器195は、抵抗193の両端間の電圧を基準電圧と比較し、抵抗193の両端間の電圧が基準電圧未満である場合に、端子137にHレベルのデジタル信号を出力する。
【0078】
波形切替回路50Cは、電流検出回路190が検出した電流値が電流閾値未満である場合、波形変換動作をオンにし、この電流値が電流閾値以上である場合、波形変換動作をオフにする。波形切替回路50Cは、キャパシタ52と、スイッチ58とを備える。スイッチ58の一端は、キャパシタ52を介して接地される。スイッチ58の他端は、ダイオード45を介してPNPトランジスタ61のコレクタに接続され、ダイオード46を介してNPNトランジスタ71のコレクタに接続される。
【0079】
スイッチ58は、端子137に接続された制御端子を有する半導体スイッチである。スイッチ58は、制御端子にHレベルのデジタル信号が供給されているときにオンし、制御端子にHレベルのデジタル信号が供給されていないときにオフする。つまり、波形切替回路50Cは、直流電源120から通信線400に流れる電流の電流値が電流閾値未満である場合に波形変換動作をオンにし、この電流値が電流閾値以上である場合に波形変換動作をオフにする。この電流値は、システム規模が大きいほど大きい。例えば、この電流値は、接続台数が大きいほど大きい。
【0080】
波形切替回路150Cは、電流検出回路190が検出した電流値が電流閾値未満である場合、波形変換動作をオンにし、この電流値が電流閾値以上である場合、波形変換動作をオフにする。波形切替回路150Cは、キャパシタ152と、スイッチ158とを備える。スイッチ158の一端は、キャパシタ152を介して接地される。スイッチ158の他端は、ダイオード145を介してPNPトランジスタ161のコレクタに接続され、ダイオード146を介してNPNトランジスタ171のコレクタに接続される。
【0081】
スイッチ158は、端子137に接続された制御端子を有する半導体スイッチである。スイッチ158は、制御端子にHレベルのデジタル信号が供給されているときにオンし、制御端子にHレベルのデジタル信号が供給されていないときにオフする。つまり、波形切替回路150Cは、直流電源120から通信線400に流れる電流の電流値が電流閾値未満である場合に波形変換動作をオンにし、この電流値が電流閾値以上である場合に波形変換動作をオフにする。
【0082】
本実施の形態では、直流電源120から通信線400に流れる電流の電流値に応じて、自動で波形変換動作のオン/オフが制御される。従って、本実施の形態によれば、ノイズの発生しやすさと伝送速度とをシステム規模に応じて自動で適切に調整することができる。
【0083】
(実施の形態5)
実施の形態4では、波形変換動作のオン/オフを制御するデジタル信号を電流検出回路190が生成する例について説明した。実施の形態5では、波形変換動作のオン/オフを制御するデジタル信号を制御部10Dが生成する例について説明する。
図11に示すように、実施の形態5に係る送信器100Dは、電流検出回路190に代えて電流検出回路190Dを備える点において実施の形態4に係る送信器100Cと異なる。なお、実施の形態1-4と同様の構成及び機能については、適宜、説明を省略又は簡略化する。
【0084】
電流検出回路190Dは、直流電源120から通信線400に流れる電流の電流値を検出する。電流検出回路190Dは、抵抗191と、電流検出器192と、抵抗193とを備える。抵抗191の一端は、電源端子121と接続され、抵抗191の他端は、NPNトランジスタ81のコレクタとNPNトランジスタ181のコレクタとに接続される。電流検出器192の2つの入力端子は、それぞれ抵抗191の両端に接続される。電流検出器192の出力端子は、抵抗193の一端と制御部10Dが備える端子6とに接続される。抵抗193の他端は接地される。
【0085】
制御部10Dは、端子5と端子6と端子7とを備える。端子6は、アナログ信号を入力する端子である。端子7は、デジタル信号を出力する端子である。以下、適宜、端子5をTX端子といい、端子6をAD端子といい、端子7をIO端子という。制御部10Dは、AD端子に供給されたアナログ信号の電圧値が基準電圧未満である場合に、端子137に接続された端子7からHレベルのデジタル信号を出力する。
【0086】
以下、
図12を参照して、制御部10Dの機能的な構成について説明する。制御部10Dは、機能的には、記憶部101と、データ送信部102と、アナログ入力部103と、変換判別部104と、デジタル出力部105とを備える。
【0087】
記憶部101は、制御部10Dの処理に関わる各種のプログラム及びデータを記憶する。記憶部101は、例えば、各種の閾値を記憶する。例えば、フラッシュメモリ12の機能により、記憶部101の機能が実現される。記憶部101は、記憶手段の一例である。データ送信部102は、TX端子からデータを送信する。データ送信部102は、矩形波の送信信号を生成し、TX端子から送信信号を出力する。例えば、CPU11が、フラッシュメモリ12に記憶されたプログラムを実行して、I/Oポート14を制御することにより、データ送信部102の機能が実現される。
【0088】
アナログ入力部103は、AD端子に供給されたアナログの電圧信号をデジタルデータに変換する。例えば、A/D変換器15の機能によりアナログ入力部103の機能が実現される。変換判別部104は、波形変換動作を実行するか否かを判別する。変換判別部104は、アナログ入力部103に供給された電圧値が電圧閾値未満である場合に波形変換動作を実行すると判別し、この電圧値が電圧閾値以上である場合に波形変換動作を実行しないと判別する。CPU11が、フラッシュメモリ12に記憶されたプログラムを実行することにより、変換判別部104の機能が実現される。
【0089】
デジタル出力部105は、変換判別部104による判別結果に応じてIO端子からHレベルのデジタル信号を出力する。デジタル出力部105は、波形変換動作を実行すると判別された場合、IO端子からHレベルのデジタル信号を出力する。デジタル出力部105は、波形変換動作を実行しないと判別された場合、IO端子からHレベルのデジタル信号を出力しない。例えば、CPU11が、フラッシュメモリ12に記憶されたプログラムを実行して、I/Oポート14を制御することにより、デジタル出力部105の機能が実現される。
【0090】
波形切替回路50Cは、直流電源120から通信線400に流れる電流の電流値が電流閾値未満であり、スイッチ58の制御端子にHレベルのデジタル信号が供給されているときに波形変換動作をオンにする。波形切替回路50Cは、直流電源120から通信線400に流れる電流の電流値が電流閾値以上であり、スイッチ58の制御端子にHレベルのデジタル信号が供給されていないときに波形変換動作をオフにする。波形切替回路150Cの動作は、波形切替回路50Cの動作と同様である。
【0091】
本実施の形態では、直流電源120から通信線400に流れる電流の電流値に応じて、自動で波形変換動作のオン/オフが制御される。従って、本実施の形態によれば、ノイズの発生しやすさと伝送速度とをシステム規模に応じて自動で適切に調整することができる。
【0092】
(実施の形態6)
実施の形態4,5では、直流電源120から通信線400に流れる電流の電流値からシステム規模を判別する例について説明した。実施の形態6では、データ通信により特定される受信器200の個数からシステム規模を判別する例について説明する。
図13に示すように、実施の形態6に係る送信器100Eは、電流検出回路190に代えて受信回路210を備える点と、抵抗201を備える点とにおいて実施の形態4に係る送信器100Cと異なる。なお、実施の形態1-5と同様の構成及び機能については、適宜、説明を省略又は簡略化する。
【0093】
抵抗201は、端子135又は端子136から接地端子に流れる電流を電圧に変換するための抵抗である。抵抗201は、NPNトランジスタ82のコレクタとNPNトランジスタ182のコレクタとに接続された端子138と接地端子との間に接続される。
【0094】
受信回路210は、通信線400を介して台形波の送信信号又は矩形波の送信信号を受信する受信器200からの応答信号を、通信線400を介して受信する。なお、受信器200は、通信線400Aと通信線400Bとの間を小さい抵抗値を有する負荷で短絡することにより、応答信号を電流で送信する。受信回路210は、キャパシタ211と、直流電源212と、比較器213とを備える。キャパシタ211の一端は端子138と接続され、キャパシタ211の他端は比較器213の+端子に接続される。直流電源212の電源端子は比較器213の-端子に接続され、直流電源212の接地端子は接地される。比較器213の出力端子は、制御部10Eが備える端子8に接続される。
【0095】
キャパシタ211は、抵抗201の両端間の電圧変化から受信信号を抽出するためのキャパシタである。直流電源212は、基準電圧を生成する電源である。比較器213は、キャパシタ211により抽出された受信信号の電圧を基準電圧と比較する。比較器213は、受信信号の電圧が基準電圧以上である場合に、制御部10Eが備える端子8にHレベルのデジタル信号を出力する。受信回路210は、受信回路の一例である。
【0096】
制御部10Eは、端子5と端子7と端子8とを備える。端子8は、応答信号を受信する端子である。以下、適宜、端子8をRX端子という。制御部10Eは、応答信号から求められる受信器200のアドレスの個数が個数閾値未満である場合に、端子137に接続された端子7からHレベルのデジタル信号を出力する。
【0097】
以下、
図14を参照して、制御部10Eの機能的な構成について説明する。制御部10Eは、機能的には、記憶部101と、データ送信部102と、変換判別部104と、デジタル出力部105と、データ変換部106と、アドレス抽出部107とを備える。
【0098】
データ変換部106は、受信した応答信号を受信データに変換する。データ変換部106は、RX端子に供給されたデジタル信号をデジタルデータに変換する。例えば、CPU11が、フラッシュメモリ12に記憶されたプログラムを実行して、I/Oポート14を監視することにより、データ変換部106の機能が実現される。
【0099】
アドレス抽出部107は、データ変換部106が変換したデータから受信器200のアドレスを抽出する。例えば、CPU11が、フラッシュメモリ12に記憶されたプログラムを実行することにより、アドレス抽出部107の機能が実現される。記憶部101は、アドレス抽出部107が抽出した受信器200のアドレスを記憶する。
【0100】
変換判別部104は、波形変換動作を実行するか否かを判別する。変換判別部104は、記憶部101に記憶された受信器200のアドレスの個数が個数閾値未満である場合に波形変換動作を実行すると判別し、このアドレスの個数が個数閾値以上である場合に波形変換動作を実行しないと判別する。
【0101】
デジタル出力部105は、変換判別部104による判別結果に応じてIO端子からHレベルのデジタル信号を出力する。デジタル出力部105は、波形変換動作を実行すると判別された場合、IO端子からHレベルのデジタル信号を出力する。デジタル出力部105は、波形変換動作を実行しないと判別された場合、IO端子からHレベルのデジタル信号を出力しない。
【0102】
波形切替回路50Cは、記憶部101に記憶された受信器200の個数が個数閾値未満であり、スイッチ58の制御端子にHレベルのデジタル信号が供給されているときに波形変換動作をオンにする。波形切替回路50Cは、記憶部101に記憶された受信器200の個数が個数閾値以上であり、スイッチ58の制御端子にHレベルのデジタル信号が供給されていないときに波形変換動作をオフにする。波形切替回路150Cの動作は、波形切替回路50Cの動作と同様である。
【0103】
次に、
図15のフローチャートを参照して、制御部10Eが実行する波形切替処理について説明する。
【0104】
まず、制御部10Eは、全ての受信器200に応答信号の送信を要求する(ステップS101)。例えば、制御部10Eは、応答信号の送信を要求する応答要求信号をブロードキャストで送信する。制御部10Eは、ステップS101の処理を完了すると、全ての受信器200から応答信号を受信する(ステップS102)。制御部10Eは、ステップS102の処理を完了すると、応答信号から受信器200のアドレスを抽出する(ステップS103)。
【0105】
制御部10Eは、ステップS103の処理を完了すると、抽出したアドレスを記憶部101に保存する(ステップS104)。なお、同じ受信器200のアドレスは、記憶部101に重複して保存されない。制御部10Eは、ステップS104の処理を完了すると、保存されたアドレスの個数が個数閾値未満であるか否かを判別する(ステップS105)。制御部10Eは、保存されたアドレスの個数が個数閾値未満であると判別すると(ステップS105:YES)、波形切替回路50Cと波形切替回路150Cとをオンにする(ステップS106)。例えば、制御部10Eは、端子137にHレベルのデジタル信号を出力して、スイッチ58とスイッチ158とをオンする。
【0106】
制御部10Eは、保存されたアドレスの個数が個数閾値未満でないと判別すると(ステップS105:NO)、波形切替回路50Cと波形切替回路150Cとをオフにする(ステップS107)。例えば、制御部10Eは、端子137にLレベルのデジタル信号を出力して、スイッチ58とスイッチ158とをオフする。制御部10Eは、ステップS106の処理又はステップS107の処理を完了すると、波形切替処理を完了する。
【0107】
本実施の形態では、データ通信により特定された受信器200の個数に応じて、自動で波形変換動作のオン/オフが制御される。従って、本実施の形態によれば、ノイズの発生しやすさと伝送速度とをシステム規模に応じて自動で適切に調整することができる。
【0108】
(実施の形態7)
実施の形態6では、データ通信により特定された受信器200の個数からシステム規模を判別する例について説明した。実施の形態7では、データ通信により特定された応答時間からシステム規模を判別する例について説明する。実施の形態7に係る送信器の構成は、基本的に、実施の形態6に係る送信器100Eの構成と同様である。なお、実施の形態1-6と同様の構成及び機能については、適宜、説明を省略又は簡略化する。
【0109】
以下、
図16を参照して、本実施の形態に係る制御部10Fの機能的な構成について説明する。制御部10Fは、機能的には、記憶部101と、データ送信部102と、変換判別部104と、デジタル出力部105と、計時部108とを備える。
【0110】
計時部108は、制御部10Fが受信器200に向けて送信信号を送信してから、制御部10Fが受信器200から応答信号を受信するまでの時間である応答時間を計測する。この応答時間は、基本的に、送信器100と受信器200とを接続する通信線400の長さである通信線長が長いほど長い。例えば、CPU11が、フラッシュメモリ12に記憶されたプログラムを実行して、I/Oポート14を監視することにより、計時部108の機能が実現される。計時部108は、複数の受信器200のそれぞれについて計測した応答時間を記憶部101に記憶する。計時部108は、計測手段の一例である。
【0111】
変換判別部104は、波形変換動作を実行するか否かを判別する。変換判別部104は、記憶部101に記憶された応答時間の最大値が時間閾値未満である場合に波形変換動作を実行すると判別し、この応答時間の最大値が時間閾値以上である場合に波形変換動作を実行しないと判別する。応答時間の最大値は、送信器100が送信器100からの経路長が最も長い受信器200に向けて送信信号を送信してから、送信器100がこの受信器200から応答信号を受信するまでの時間である。
【0112】
デジタル出力部105は、変換判別部104による判別結果に応じてIO端子からHレベルのデジタル信号を出力する。デジタル出力部105は、波形変換動作を実行すると判別された場合、IO端子からHレベルのデジタル信号を出力する。デジタル出力部105は、波形変換動作を実行しないと判別された場合、IO端子からHレベルのデジタル信号を出力しない。
【0113】
波形切替回路50Cは、記憶部101に記憶された応答時間の最大値が時間閾値未満であり、スイッチ58の制御端子にHレベルのデジタル信号が供給されているときに波形変換動作をオンにする。波形切替回路50Cは、記憶部101に記憶された応答時間の最大値が時間閾値以上であり、スイッチ58の制御端子にHレベルのデジタル信号が供給されていないときに波形変換動作をオフにする。波形切替回路150Cの動作は、波形切替回路50Cの動作と同様である。
【0114】
次に、
図17のフローチャートを参照して、制御部10Fが実行する波形切替処理について説明する。なお、制御部10Fは、波形切替処理を実行する前に、送信器100に接続された全ての受信器200のアドレスを把握しているものとする。
【0115】
まず、制御部10Fは、受信器200を選択する(ステップS201)。制御部10Fは、ステップS201の処理を完了すると、選択した受信器200に応答信号の送信を要求する(ステップS202)。制御部10Fは、ステップS202の処理を完了すると、選択した受信器200から応答信号を受信する(ステップS203)。
【0116】
制御部10Fは、ステップS203の処理を完了すると、応答時間を記憶部101に保存する(ステップS204)。制御部10Fは、ステップS204の処理を完了すると、全ての受信器200を選択済みであるか否かを判別する(ステップS205)。制御部10Fは、全ての受信器200を選択済みでないと判別すると(ステップS205:NO)、ステップS201に処理を戻す。制御部10Fは、全ての受信器200を選択済みであると判別すると(ステップS205:YES)、記憶部101に保存された応答時間の最大値が時間閾値未満であるか否かを判別する(ステップS206)。
【0117】
制御部10Fは、保存された応答時間の最大値が時間閾値未満であると判別すると(ステップS206:YES)、波形切替回路50Cと波形切替回路150Cとをオンにする(ステップS207)。制御部10Fは、保存された応答時間の最大値が時間閾値未満でないと判別すると(ステップS206:NO)、波形切替回路50Cと波形切替回路150Cとをオフにする(ステップS208)。制御部10Fは、ステップS207の処理又はステップS208の処理を完了すると、波形切替処理を完了する。
【0118】
本実施の形態では、データ通信により特定された応答時間に応じて、自動で波形変換動作のオン/オフが制御される。従って、本実施の形態によれば、ノイズの発生しやすさと伝送速度とをシステム規模に応じて自動で適切に調整することができる。
【0119】
(実施の形態8)
実施の形態6では、データ通信により特定された受信器200の個数からシステム規模を判別する例について説明し、実施の形態7では、データ通信により特定された応答時間からシステム規模を判別する例について説明した。実施の形態8では、データ通信により特定された受信器200の個数とデータ通信により特定された経路長とからシステム規模を判別する例について説明する。実施の形態8に係る送信器の構成は、基本的に、実施の形態6に係る送信器100Eの構成と同様である。なお、実施の形態1-7と同様の構成及び機能については、適宜、説明を省略又は簡略化する。
【0120】
以下、
図18を参照して、本実施の形態に係る制御部10Gの機能的な構成について説明する。制御部10Gは、機能的には、記憶部101と、データ送信部102と、変換判別部104と、デジタル出力部105と、データ変換部106と、アドレス抽出部107と、計時部108とを備える。
【0121】
変換判別部104は、波形変換動作を実行するか否かを判別する。変換判別部104は、記憶部101に記憶された受信器200のアドレスの個数が個数閾値未満であり、且つ、記憶部101に記憶された応答時間の最大値に対応する経路長が長さ閾値未満である場合に、波形変換動作を実行すると判別する。変換判別部104は、記憶部101に記憶された受信器200のアドレスの個数が個数閾値以上である場合、又は、記憶部101に記憶された応答時間の最大値に対応する経路長が長さ閾値以上である場合に、波形変換動作を実行しないと判別する。
【0122】
デジタル出力部105は、変換判別部104による判別結果に応じてIO端子からHレベルのデジタル信号を出力する。デジタル出力部105は、波形変換動作を実行すると判別された場合、IO端子からHレベルのデジタル信号を出力する。デジタル出力部105は、波形変換動作を実行しないと判別された場合、IO端子からHレベルのデジタル信号を出力しない。
【0123】
波形切替回路50Cは、スイッチ58の制御端子にHレベルのデジタル信号が供給されているときに波形変換動作をオンにする。波形切替回路50Cは、スイッチ58の制御端子にHレベルのデジタル信号が供給されていないときに波形変換動作をオフにする。波形切替回路150Cの動作は、波形切替回路50Cの動作と同様である。
【0124】
次に、
図19のフローチャートを参照して、制御部10Gが実行する波形切替処理について説明する。
【0125】
まず、制御部10Gは、全ての受信器200に応答信号の送信を要求する(ステップS301)。制御部10Gは、ステップS301の処理を完了すると、全ての受信器200から応答信号を受信する(ステップS302)。制御部10Gは、ステップS302の処理を完了すると、応答信号から受信器200のアドレスを抽出する(ステップS303)。
【0126】
制御部10Gは、ステップS303の処理を完了すると、抽出したアドレスを記憶部101に保存する(ステップS304)。制御部10Gは、ステップS304の処理を完了すると、受信器200を選択する(ステップS305)。制御部10Gは、ステップS305の処理を完了すると、選択した受信器200に応答信号の送信を要求する(ステップS306)。制御部10Gは、ステップS306の処理を完了すると、選択した受信器200から応答信号を受信する(ステップS307)。
【0127】
制御部10Gは、ステップS307の処理を完了すると、応答時間を記憶部101に保存する(ステップS308)。制御部10Gは、ステップS308の処理を完了すると、全ての受信器200を選択済みであるか否かを判別する(ステップS309)。制御部10Gは、全ての受信器200を選択済みでないと判別すると(ステップS309:NO)、ステップS305に処理を戻す。制御部10Gは、全ての受信器200を選択済みであると判別すると(ステップS309:YES)、記憶部101に保存されたアドレスの個数が個数閾値未満であるか否かを判別する(ステップS310)。
【0128】
制御部10Gは、記憶部101に保存されたアドレスの個数が個数閾値未満であると判別すると(ステップS310:YES)、記憶部101に保存された応答時間の最大値に対応する経路長が長さ閾値未満であるか否かを判別する(ステップS311)。制御部10Gは、記憶部101に保存された応答時間の最大値に対応する経路長が長さ閾値未満であると判別すると(ステップS311:YES)、波形切替回路50Cと波形切替回路150Cとをオンにする(ステップS312)。
【0129】
制御部10Gは、記憶部101に保存されたアドレスの個数が個数閾値未満でないと判別した場合(ステップS310:NO)、又は、記憶部101に保存された応答時間の最大値に対応する経路長が長さ閾値未満でないと判別した場合(ステップS311:NO)、波形切替回路50Cと波形切替回路150Cとをオフにする(ステップS313)。制御部10Gは、ステップS312の処理又はステップS313の処理を完了すると、波形切替処理を完了する。
【0130】
本実施の形態では、データ通信により特定された受信器200の個数及び配線長に応じて、自動で波形変換動作のオン/オフが制御される。従って、本実施の形態によれば、ノイズの発生しやすさと伝送速度とをシステム規模に応じて自動で適切に調整することができる。
【0131】
(変形例)
以上、実施の形態を説明したが、種々の形態による変形及び応用が可能である。上記実施の形態において説明した構成、機能、動作のどの部分を採用するのかは任意である。また、上述した構成、機能、動作のほか、更なる構成、機能、動作が採用されてもよい。また、上記実施の形態において説明した構成、機能、動作は、自由に組み合わせることができる。
【0132】
実施の形態1では、伝送システム1000が1つの中継器300を備える例について説明した。伝送システム1000のシステム規模が小さい場合、伝送システム1000が中継器300を備えなくてもよい。伝送システム1000のシステム規模が大きい場合、伝送システム1000が2つ以上の中継器300を備えていてもよい。
【0133】
実施の形態1では、送信回路20が正相波形と逆相波形との双方を通信線400に出力する例について説明した。送信回路20が正相波形のみを通信線400に出力してもよい。この場合、送信回路20は、波形変換回路140と駆動回路180とを備えていなくてもよい。実施の形態1では、駆動回路80と駆動回路180とのそれぞれが2つのトランジスタを備える例について説明した。駆動回路80と駆動回路180とは、通信線400Aの電位と通信線400Bの電位とを固定できる構成であればどのような構成でもよい。
【0134】
実施の形態2,3では、台形波の傾きが3段階で調整される例について説明した。台形波の傾きが2段階で調整されてもよいし、4段階以上の段階で調整されてもよい。実施の形態4-8において、実施の形態2,3と同様に、台形波の傾きが多段階で調整されてもよい。実施の形態4-8では、スイッチ58とスイッチ158とは、制御端子にHレベルのデジタル信号が供給されたときにオンする例について説明した。スイッチ58とスイッチ158とは、電流の通過を制御できる構成であれば、どのような構成でもよい。
【0135】
実施の形態6では、受信器200が、電流により応答信号を送信する例について説明した。受信器200が送信回路20と同様の構成を備え、電圧により応答信号を送信してもよい。実施の形態6では、送信器100と受信器200とが半二重通信で通信する例について説明した。送信器100と受信器200とが全二重通信で通信してもよい。この場合、送信回路20Cと受信回路210とを完全に分離することができる。
【0136】
実施の形態8では、送信器100が送信信号を出力してから、送信器100が送信器100から最も離れた受信器200からの応答信号を受信するまでの応答時間から、通信線長を求める例について説明した。TDR(Time Domain Reflectometry)を用いて、送信器100が送信信号を出力してから、送信器100が送信信号の反射波を観測するまでの時間を計測し、計測した時間から通信線長を求めてもよい。
【0137】
本開示は、本開示の広義の精神と範囲を逸脱することなく、様々な実施の形態及び変形が可能とされるものである。また、上述した実施の形態は、本開示を説明するためのものであり、本開示の範囲を限定するものではない。すなわち、本開示の範囲は、実施の形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。そして特許請求の範囲内及びそれと同等の開示の意義の範囲内で施される様々な変形が、本開示の範囲内とみなされる。
【産業上の利用可能性】
【0138】
本開示は、伝送システムに適用可能である。
【符号の説明】
【0139】
5,6,7,8,131,132,133,134,135,136,137,138 端子、10,10D,10E,10F,10G 制御部、11 CPU、12 フラッシュメモリ、13 RTC、14 I/Oポート、15 A/D変換器、20,20A,20B,20C 送信回路、30 論理回路、31,32,33,34,35,36 インバータ、40,40A,40B,40C 波形変換回路、41,71,81,141,171,181 NPNトランジスタ、42,61,82,142,161,182 PNPトランジスタ、43,44,62,72,143,144,162,172,191,193,201 抵抗、45,46,63,64,73,74,145,146,163,164,173,174 ダイオード、50,50A,50B,50C 波形切替回路、51,53,55,58,151,153,155,158 スイッチ、52,54,56,212 キャパシタ、57 可変抵抗、60,70,160,170 定電流回路、80,180 駆動回路、100,100A,100B,100C,100D,100E 送信器、101 記憶部、102 データ送信部、103 アナログ入力部、104 変換判別部、105 デジタル出力部、106 データ変換部、107 アドレス抽出部、108 計時部、120,194,212 直流電源、121,122 電源端子、190,190D 電流検出回路、192 電流検出器、195,213 比較器、200,200A,200B,200C,200D 受信器、210 受信回路、300 中継器、400,400A,400B,400AA,400BA,400AC,400BC,400AD,400BD,400AE,400BE 通信線、1000 伝送システム