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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-21
(45)【発行日】2024-11-29
(54)【発明の名称】熱供給システムおよび熱供給方法
(51)【国際特許分類】
   G21C 19/30 20060101AFI20241122BHJP
   G21D 3/08 20060101ALI20241122BHJP
【FI】
G21C19/30 200
G21D3/08 F
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2021125328
(22)【出願日】2021-07-30
(65)【公開番号】P2023020132
(43)【公開日】2023-02-09
【審査請求日】2023-11-13
(73)【特許権者】
【識別番号】000006208
【氏名又は名称】三菱重工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】松尾 健
(72)【発明者】
【氏名】碓井 志典
(72)【発明者】
【氏名】浅野 耕司
(72)【発明者】
【氏名】小山 直
(72)【発明者】
【氏名】岩渕 宏之
(72)【発明者】
【氏名】中桐 基裕
【審査官】藤本 加代子
(56)【参考文献】
【文献】特開昭57-199998(JP,A)
【文献】特開昭56-033599(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2020/0384411(US,A1)
【文献】特開昭62-035293(JP,A)
【文献】特開昭54-102500(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G21C 19/00-19/50
G21C 23/00
G21D 1/00-9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
600℃以上の熱エネルギーを発生可能な高温ガス炉と、
前記高温ガス炉で発生した600℃以上の熱エネルギーにより1次熱媒体が加熱されてこの加熱された前記1次熱媒体を用いて2次熱媒体を加熱する熱交換器と、
前記1次熱媒体で加熱された2次熱媒体により作動する作動装置と、
前記2次熱媒体にある水素の同位体を除去する水素除去装置と、
を備え、
前記水素除去装置は、水素透過金属膜を用いて前記2次熱媒体から水素の同位体を分離する水素分離装置を有し、
前記水素分離装置は、前記水素透過金属膜を透過した水素の同位体を水素と水素以外の水素の同位体とに分離するものであり、
前記水素分離装置は、分離された水素を処理する酸化銅触媒とモレキュラーシーブとから構成される第1純化装置と、分離された三重水素を処理する酸化銅触媒とモレキュラーシーブとから構成される第2純化装置とを有する、
熱供給システム。
【請求項2】
前記水素分離装置は、前記水素透過金属膜を透過する水素の同位体の透過速度を用いて水素と三重水素とに分離する、
請求項1に記載の熱供給システム。
【請求項3】
前記水素除去装置は、前記2次熱媒体に酸素を供給する酸素供給装置を有する、
請求項1または請求項2に記載の熱供給システム。
【請求項4】
前記酸素供給装置は、前記2次熱媒体の水素濃度または酸素濃度に応じて、前記2次熱媒体に供給する酸素量を調整する、
請求項3に記載の熱供給システム。
【請求項5】
前記水素除去装置は、酸化銅触媒とモレキュラーシーブとから構成される純化装置を有する、
請求項3または請求項4に記載の熱供給システム。
【請求項6】
前記2次熱媒体の循環経路に前記純化装置が設けられると共に、前記循環経路における前記純化装置より上流側に前記酸素供給装置が設けられる、
請求項5に記載の熱供給システム。
【請求項7】
前記熱交換器は、前記高温ガス炉で生成された1次ヘリウムの熱エネルギーにより2次ヘリウムを加熱する、
請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の熱供給システム。
【請求項8】
請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の熱供給システムを用いる熱供給方法であって、
600℃以上の熱エネルギーにより加熱された1次熱媒体を用いて2次熱媒体を加熱する工程と、
前記1次熱媒体で加熱された2次熱媒体により作動装置を作動する工程と、
前記2次熱媒体に酸素を供給する工程と、
前記2次熱媒体に混在する水素の同位体を除去する工程と、
を有する熱供給方法。
【請求項9】
請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の熱供給システムを用いる熱供給方法であって、
600℃以上の熱エネルギーにより1次熱媒体が加熱されてこの加熱された前記1次熱媒体を用いて2次熱媒体を加熱する工程と、
前記1次熱媒体で加熱された2次熱媒体により作動装置を作動する工程と、
水素透過金属膜を用いて前記2次熱媒体から混在する水素の同位体を分離する工程と、
を有する熱供給方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、熱供給システムおよび熱供給方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
低炭素社会を実現する技術として、例えば、高温ガス炉がある。高温ガス炉は、運転温度が軽水炉に比べて高温である。高温ガス炉は、燃料の被覆にセラミックス材料を使用し、冷却材がヘリウム、減速材が黒鉛である。高温ガス炉は、運転温度が高く、高い熱エネルギーが得られる。従来の熱供給システムは、例えば、高温ガス炉で得られた高温の1次ヘリウムと2次ヘリウムとの間で熱交換することで2次ヘリウムを加熱し、高温の2次ヘリウムによりタービンを駆動して発電を行う。
【0003】
ところで、高温ガス炉は、原子炉で核反応によりトリチウムが発生する。水素や水素の同位体であるトリチウムは、金属の内部を透過する性質がある。そのため、冷却材である1次ヘリウムに混入した水素やトリチウムが伝熱管を透過して2次ヘリウムに混入するため、2次ヘリウムからトリチウムを除去する必要がある。原子炉で発生した水素を除去する技術として、例えば、下記特許文献1に記載されたものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開昭62-177496号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した特許文献1の技術は、液体ナトリウム中の水素を水素トラップにより除去することが記載されているものの、どのように水素を除去するのか具体的な構成が記載されていない。
【0006】
本開示は、上述した課題を解決するものであり、水素の同位体を効率良く除去可能な熱供給システムおよび熱供給方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するための本開示の熱供給システムは、600℃以上の熱エネルギーにより加熱された1次熱媒体を用いて2次熱媒体を加熱する熱交換器と、前記1次熱媒体で加熱された2次熱媒体により作動する作動装置と、前記2次熱媒体にある水素の同位体を除去する水素除去装置と、を備える。
【0008】
本開示の熱供給方法は、600℃以上の熱エネルギーにより加熱された1次熱媒体を用いて2次熱媒体を加熱する工程と、前記1次熱媒体で加熱された2次熱媒体により作動装置を作動する工程と、前記2次熱媒体に酸素を供給する工程と、前記2次熱媒体に混在する水素の同位体を除去する工程と、を有する。
【0009】
本開示の熱供給方法は、600℃以上の熱エネルギーにより加熱された1次熱媒体を用いて2次熱媒体を加熱する工程と、前記1次熱媒体で加熱された2次熱媒体により作動装置を作動する工程と、水素透過金属膜を用いて前記2次熱媒体から混在する水素の同位体を分離する工程と、を有する。
【発明の効果】
【0010】
本開示の熱供給システムおよび熱供給方法によれば、水素の同位体を効率良く除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、第1実施形態の熱供給システムを表す概略構成図である。
図2図2は、第2実施形態の熱供給システムを表す概略構成図である。
図3図3は、第3実施形態の熱供給システムを表す概略構成図である。
図4図4は、第4実施形態の熱供給システムを表す概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に図面を参照して、本開示の好適な実施形態を詳細に説明する。なお、この実施形態により本開示が限定されるものではなく、また、実施形態が複数ある場合には、各実施形態を組み合わせて構成するものも含むものである。また、実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。
【0013】
[第1実施形態]
<熱供給システム>
図1は、第1実施形態の熱供給システムを表す概略構成図である。
【0014】
第1実施形態において、図1に示すように、熱供給システム10は、熱源11と、熱交換器12と、発電装置(作動装置)13と、水素除去装置14とを備える。
【0015】
熱源11は、高温ガス炉であり、900℃以上の熱エネルギーを発生可能である。なお、熱源11は、高温ガス炉に限定されるものではなく、600℃以上の熱エネルギーを発生可能なものであればよい。熱源としては、例えば、電気炉、ヘリオスタット式太陽熱集光装置、ボイラ、ガスタービン排熱などを適用してもよい。
【0016】
熱源11としての高温ガス炉は、燃料の被覆にセラミックス材料を使用し、冷却材をヘリウムとし、減速材を黒鉛とする原子炉である。高温ガス炉は、900℃以上の熱媒体としてのヘリウムガスを生成可能である。熱源11としての高温ガス炉は、第1循環経路L11が連結される。第1循環経路L11は、熱源11の他に、熱交換器12が連結される。
【0017】
熱交換器12は、第1循環経路L11を流れる1次ヘリウム(1次熱媒体)と第2循環経路L12を流れる2次ヘリウム(2次熱媒体)との間で熱交換を行う。すなわち、熱交換器12は、第1循環経路L11を流れる、例えば、950℃の1次ヘリウムにより第2循環経路L12を流れる2次ヘリウムを、例えば、900℃に加熱する。
【0018】
第1循環経路L11は、熱源11および熱交換器12の他に、再生熱交換器21、冷却器22、圧縮機23が連結される。冷却器22は、熱交換器12で熱交換した1次ヘリウムを冷却する。圧縮機23は、第1循環経路L11を流れて冷却器22により冷却された1次ヘリウムを圧縮する。再生熱交換器21は、熱交換器12で熱交換した1次ヘリウムと、冷却器22により冷却されて圧縮機23により圧縮された1次ヘリウムとの間で熱交換する。
【0019】
また、第1循環経路L11は、迂回経路L13を介して第1純化装置24が連結される。第1純化装置24は、酸化銅触媒25とモレキュラーシーブ26とを有する。熱源11としての高温ガス炉は、冷却材としてヘリウムを使用していることから、原子炉で核反応により水素(軽水素)や水素の同位体である二重水素および三重水素(トリチウム)が発生する。第1純化装置24は、第1ヘリウムに混在する水素、二重水素、三重水素(トリチウム)を除去する。
【0020】
第1循環経路L11を流れる1次ヘリウムは、一部が迂回経路L13を通って第1純化装置24に流れる。1次ヘリウムは、酸化銅触媒25によりで水素、二重水素、三重水素(トリチウム)を水とトリチウム水に酸化する。
CuO+H→Cu+H
モレキュラーシーブ26は、トリチウム水のトリチウムを吸着して除湿する。水分を吸着したモレキュラーシーブ26は、加熱して水分を蒸発させることで再生される。水素などが除去された1次ヘリウムは、戻し経路L14を通して第1循環経路L11に戻される。
【0021】
第2循環経路L12は、熱交換器12の他に、発電装置13、水素除去装置14、循環ポンプ15が連結される。循環ポンプ15は、熱交換器12で高温となった2次ヘリウムを第2循環経路L12により循環する。すなわち、循環ポンプ15は、高温の2次ヘリウムを発電装置13に供給した後、熱交換器12に戻す。
【0022】
発電装置13は、タービン31と、圧縮機32と、発電機33と、再生熱交換器34と、冷却器35とを備える。ここで、タービン31は、ヘリウムを燃料としたガスタービンであるが、蒸気タービンであってもよい。
【0023】
タービン31と圧縮機32は、回転軸36により一体回転可能に連結される。発電機33は、回転軸37によりタービン31に駆動連結される。タービン31は、第2循環経路L12が接続される。タービン31は、経路L21により再生熱交換器34に接続され、再生熱交換器34は、経路L22により冷却器35に接続される。冷却器35は、経路L23により圧縮機32に接続され、圧縮機32は、経路L24により再生熱交換器34に接続される。再生熱交換器34は、第2循環経路L12に接続される。
【0024】
タービン31は、第2循環経路L12から供給される高温の2次ヘリウムにより駆動する。タービン31の駆動回転力は、回転軸37を介して発電機33に伝達され、発電機33が駆動して発電を行う。タービン31を駆動した2次ヘリウムは、経路L21により再生熱交換器34に供給され、経路L22により冷却器35に供給されて冷却される。冷却器35で冷却された2次ヘリウムは、圧縮機32に供給される。圧縮機32は、タービン31と一体に駆動回転し、2次ヘリウムを圧縮する。圧縮機32で圧縮された2次ヘリウムは、再生熱交換器34に供給される。再生熱交換器34は、タービン31を駆動した2次ヘリウムと、圧縮機32で圧縮された2次ヘリウムとの間で熱交換する。すなわち、圧縮機32で圧縮された2次ヘリウムは、タービン31を駆動した2次ヘリウムにより加熱された後、第2循環経路L12に戻される。
【0025】
水素除去装置14は、酸素供給装置41と、第2純化装置42とを備える。酸素供給装置41と第2純化装置42は、第2循環経路L12に連結される。酸素供給装置41は、第2循環経路L12における第2純化装置42より上流側に設けられる。
【0026】
前述したように、熱源11としての高温ガス炉は、水素や水素の同位体である二重水素、三重水素(トリチウム)が発生し、第1ヘリウムに混在する。水素、二重水素、三重水素(トリチウム)は、金属の内部を透過する性質がある。そのため、第1ヘリウムに混在する水素、二重水素、三重水素(トリチウム)は、一部が熱交換器12の伝熱管を透過し、2次ヘリウムに混入する。水素除去装置14は、第2ヘリウムに混在する水素、二重水素、三重水素(トリチウム)を除去する。
【0027】
酸素供給装置41は、酸素供給経路L31と、酸素タンク51と、圧縮機52と、開閉弁53とを有する。酸素供給経路L31は、一端部が第2循環経路L12に接続され、他端部に酸素タンク51が接続される。圧縮機52と開閉弁53は、酸素供給経路L31に設けられる。開閉弁53は、酸素供給経路L31における圧縮機52の下流側に設けられる。
【0028】
圧縮機52を駆動し、開閉弁53を開放すると、酸素タンク51の酸素が圧縮された後、酸素供給経路L31を通して第2循環経路L12に供給される。酸素の圧力は、第2循環経路L12を流れる2次ヘリウムの圧力より高い。酸素は、第2循環経路L12にて、2次ヘリウム中の水素、二重水素、三重水素(トリチウム)に接触する。ここで、2次ヘリウム中の水素、二重水素、三重水素(トリチウム)は、酸素により酸化され、トリチウムを含んだ水になる。
【0029】
なお、酸素供給装置41は、酸素タンク51の酸素を圧縮機52で圧縮して第2循環経路L12に供給したが、この構成に限定されるものではない。例えば、第2循環経路L12に高圧の酸素が貯留された酸素ボンベを接続してもよく、この場合、圧縮機52が不要になる。また、酸素の代わりに酸素を含む圧縮空気を第2循環経路L12に供給してもよい。この場合、第2循環経路L12に供給された空気は、水素などを酸化することで酸素が消費されるものの、窒素などが消費されずに残留される。そのため、第2循環経路L12に窒素除去装置を設けることが好ましい。
【0030】
第2純化装置42は、第1純化装置24と同様であり、酸化銅触媒54とモレキュラーシーブ55とを有する。第2循環経路L12は、迂回経路L41および戻し経路L42を介して第2純化装置42が連結される。なお、迂回経路L41は、オリフィスなどの絞り弁を設けることが好ましい。
【0031】
第2循環経路L12を流れる2次ヘリウムは、一部が迂回経路L41を通して第2純化装置42に流れる。2次ヘリウムは、酸化銅触媒54により水素、二重水素、三重水素(トリチウム)を水やトリチウム水に酸化する。モレキュラーシーブ55は、トリチウム水のトリチウムを吸着して除湿する。水分を吸着したモレキュラーシーブ55は、加熱して水分を蒸発させることで再生される。水素などが除去された2次ヘリウムは、戻し経路L42を通して第2循環経路L12に戻される。
【0032】
<熱供給方法>
第1実施形態の熱供給方法は、600℃以上の熱エネルギーにより加熱された1次ヘリウム(1次熱媒体)を用いて2次ヘリウム(2次熱媒体)を加熱する工程と、1次ヘリウムで加熱された2次ヘリウムにより発電装置(作動装置)13を作動する工程と、2次ヘリウムに酸素を供給する工程と、2次ヘリウムに混在する水素の同位体を除去する工程とを有する。
【0033】
具体的に説明すると、熱源11としての高温ガス炉は、例えば、950℃の1次ヘリウムを生成する。高温の1次ヘリウムは、第1循環経路L11を流れ、熱交換器12にて、第2循環経路L12を流れる2次ヘリウムと交換を行い、2次ヘリウムを、例えば、900℃まで加熱する。熱交換器12で熱交換された2次ヘリウムは、第2循環経路L12を循環し、発電装置13に供給される。
【0034】
発電装置13にて、タービン31は、第2循環経路L12から供給される高温の2次ヘリウムにより駆動し、発電機33は、タービン31の駆動回転力が伝達されることで駆動し、発電を行う。タービン31を駆動した2次ヘリウムは、再生熱交換器34、冷却器35、圧縮機32を経て第2循環経路L12に戻される。
【0035】
このとき、酸素供給装置41は、圧縮機52を駆動し、開閉弁53を開放する。すると、酸素タンク51の酸素が酸素供給経路L31を通して第2循環経路L12に供給される。第2循環経路L12に酸素が供給されると、2次ヘリウム中の水素、二重水素、三重水素(トリチウム)は、酸素が接触することで酸化され、水やトリチウム水になる。
【0036】
また、第2循環経路L12を流れる2次ヘリウムは、一部が迂回経路L41を通して第2純化装置42に流れる。2次ヘリウムは、酸化銅触媒54で水素、二重水素、三重水素(トリチウム)が酸化され、水やトリチウム水になる。このとき、2次ヘリウムは、酸素が含まれていることから、酸化銅触媒54による酸化機能が向上すると共に、酸化触媒作用の負荷が軽減され、水素などの除去率が向上する。モレキュラーシーブ55は、トリチウム水のトリチウムを吸着して除湿する。水素、二重水素、三重水素(トリチウム)が除去された2次ヘリウムは、戻し経路L42を通して第2循環経路L12に戻される。
【0037】
酸素供給装置41により酸素が供給された2次ヘリウムは、熱交換器12に戻される。このとき、熱交換器12の伝熱管は、2次ヘリウムに含まれる酸素により表面に酸化被膜が形成される。そのため、伝熱管に対する水素、二重水素、三重水素(トリチウム)の透過が抑制される。すなわち、第1循環経路L11を流れる1次ヘリウムから第2循環経路L12を流れる2次ヘリウムへの水素、二重水素、三重水素(トリチウム)の混入を抑制することができる。
【0038】
[第2実施形態]
図2は、第2実施形態の熱供給システムを表す概略構成図である。なお、上述した第1実施形態と同様の機能を有する部材には、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
【0039】
第2実施形態において、図2に示すように、熱供給システム10Aは、熱源11と、熱交換器12と、発電装置(作動装置)13と、水素除去装置14Aとを備える。
【0040】
水素除去装置14Aは、酸素供給装置41と、第2純化装置42とを備える。酸素供給装置41は、酸素供給経路L31と、酸素タンク51と、圧縮機52と、開閉弁53とを有する。開閉弁53は、流量調整弁である。第2純化装置42は、酸化銅触媒54とモレキュラーシーブ55とを有する。
【0041】
第2純化装置42における戻し経路L42は、迂回経路L43が設けられる。迂回経路L43は、酸素濃度計56が設けられる。第2純化装置42により水素などが除去された2次ヘリウムは、戻し経路L42により第2循環経路L12に戻される。戻し経路L42を流れる2次ヘリウムは、一部が迂回経路L43に流れる。酸素濃度計56は、迂回経路L43を流れる2次ヘリウムに含まれる酸素の濃度(酸素濃度)を計測する。開閉弁53は、酸素濃度計56が計測した2次ヘリウム中の酸素濃度に応じて開度が調整される。すなわち、開閉弁53は、2次ヘリウム中の酸素濃度が予め設定された酸素判定値より低ければ、開度が大きくなるように調整される。一方、開閉弁53は、2次ヘリウム中の酸素濃度が酸素判定値以上であれば、開度が小さくなるように調整される。
【0042】
なお、水素除去装置14Aは、迂回経路L43に設けられた酸素濃度計56に代えて、水素濃度計を設けてもよい。水素濃度計は、迂回経路L43を流れる2次ヘリウムに含まれる水素の濃度(水素濃度)を計測する。開閉弁53は、水素濃度計が計測した2次ヘリウム中の水素濃度に応じて開度が調整される。すなわち、開閉弁53は、2次ヘリウム中の水素濃度が予め設定された水素判定値より低ければ、開度が小さくなるように調整される。一方、開閉弁53は、2次ヘリウム中の水素濃度が水素判定値以上であれば、開度が大きくなるように調整される。
【0043】
第2実施形態の熱供給方法において、熱交換器12は、第1循環経路L11を流れる1次ヘリウムと第2循環経路L12を流れる2次ヘリウムと交換を行い、2次ヘリウムを加熱する。熱交換器12で熱交換された2次ヘリウムは、第2循環経路L12を循環し、発電装置13に供給される。発電装置13にて、タービン31は、高温の2次ヘリウムにより駆動し、発電機32を駆動して発電を行う。
【0044】
酸素供給装置41は、圧縮機52を駆動し、開閉弁53を開放することで、酸素タンク51の酸素を酸素供給経路L31から第2循環経路L12に供給する。第2循環経路L12を流れる2次ヘリウムは、2次ヘリウム中の水素、二重水素、三重水素(トリチウム)が酸素により酸化されて水やトリチウム水になる。
【0045】
また、第2循環経路L12を流れる2次ヘリウムは、一部が迂回経路L41を通して第2純化装置42に流れ、酸化銅触媒54により2次ヘリウム中の水素、二重水素、三重水素(トリチウム)が酸化されて水やトリチウム水になる。そして、水素、二重水素、三重水素(トリチウム)が除去された2次ヘリウムは、戻し経路L42を通して第2循環経路L12に戻される。
【0046】
このとき、戻し経路L42を流れる2次ヘリウムは、一部が迂回経路L43に流れる。迂回経路L43に設けられた酸素濃度計56は、迂回経路L43を流れる2次ヘリウムの酸素濃度を計測する。開閉弁53は、酸素濃度計56が計測した2次ヘリウム中の酸素濃度に応じて開度が調整される。すなわち、酸素供給装置41は、第2循環経路L12に酸素を供給し、酸素は、2次ヘリウム中の水素、二重水素、三重水素(トリチウム)を酸化したり、酸化銅触媒54の酸化機能を向上させたり、熱交換器12の伝熱管に酸化被膜を形成したりすることで消費される。酸素濃度計56は、酸素消費後の2次ヘリウム中の酸素濃度を計測し、酸素判定値と比較する。そして、2次ヘリウム中の酸素量が多すぎるときは、開閉弁53の開度を小さくし、2次ヘリウム中の酸素量が少なすぎるときは、開閉弁53の開度を大きくする。
【0047】
[第3実施形態]
図3は、第3実施形態の熱供給システムを表す概略構成図である。なお、上述した第1実施形態と同様の機能を有する部材には、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
【0048】
第3実施形態において、図3に示すように、熱供給システム10Bは、熱源11と、熱交換器12と、発電装置(作動装置)13と、水素除去装置61とを備える。
【0049】
水素除去装置61は、水素分離装置62と、切替装置63と、第1純化装置64と、第2純化装置65とを備える。
【0050】
水素分離装置62は、水素透過金属膜71を有する。第2循環経路L12は、迂回経路L51および戻し経路L52により水素分離装置62が接続される。水素分離装置62は、水素透過金属膜71を用いて、2次ヘリウムから水素の同位体としての水素、二重水素、三重水素(トリチウム)を分離する。ここで、水素透過金属膜71は、パラジウム合金膜である。パラジウム合金膜は、例えば、パラジウム(Pb)75%に、銀(Ag)、金(AU),ルテニウム(Ru)が含まれる合金であるが、この配合や含有率に限定されるものではない。また、水素透過金属膜71は、パラジウムに代えて、ニオブ(Nb)やバナジウム(V)などの5族の金属を用いてもよい。
【0051】
水素分離装置62は、水素透過金属膜71を透過する水素の同位体の透過速度を用いて水素と二重水素および三重水素とに分離する。水素は、2個の水素原子からなる水素分子として存在する。水素分子は、水素透過金属膜71の高圧側の表面に付着する。ここで、水素分子は、解離し、水素原子が水素透過金属膜71の内部に入り込んで溶解する。水素透過金属膜71中の水素原子は、圧力が低い側に移動して拡散させる。そして、水素透過金属膜71を透過した水素原子同士は、再結合しい水素分子になる。
【0052】
このとき、水素、二重水素、三重水素(トリチウム)は、水素透過金属膜71を透過する速度が相違する。水素透過金属膜71を透過する速度は、水素が最も速く、次に、二重水素が早く、三重水素(トリチウム)が最も遅い。そして、水素の透過速度と二重水素の透過速度に大きな相違がある。
【0053】
水素分離装置62は、水素排出経路L53を介して切替装置63が接続される。切替装置63は、切替経路L54,L55を介して第1純化装置64と第2純化装置65がそれぞれ接続される。第1純化装置64は、酸化銅触媒72とモレキュラーシーブ73とを有する。第2純化装置65は、酸化銅触媒74とモレキュラーシーブ75とを有する。
【0054】
例えば、迂回経路L51に開閉弁を設け、開閉弁を所定時間だけ開放することで、水素分離装置62に所定量の2次ヘリウムを貯留させる。すると、水素分離装置62では、2次ヘリウム中の水素、二重水素、三重水素(トリチウム)が順に水素透過金属膜71を透過していき、水素排出経路L53に排出される。このとき、切替装置63は、水素排出経路L53と切替経路L54を接続しておく。すると、早期に水素透過金属膜71を透過した水素は、水素排出経路L53と切替経路L54を通って第1純化装置64に流れて処理され、水になる。
【0055】
水素分離装置62に2次ヘリウムが貯留されてから、所定時間が経過すると、2次ヘリウム中の水素が水素透過金属膜71を透過する。このとき、切替装置63は、水素排出経路L53と切替経路L55を接続する。すると、次に水素透過金属膜71を透過した二重水素、三重水素(トリチウム)は、水素排出経路L53と切替経路L55を通って第2純化装置65に流れて処理され、トリチウム水になる。
【0056】
この場合、切替装置63は、水素排出経路L53と切替経路L54,L55との間の切り替え時期を時間により管理している。但し、この構成に限定されるものではない。例えば、水素排出経路L53に水素の放射性濃度を検出する放射性濃度計を設けてもよい。二重水素の原子核は、1つの陽子と1つの中性子からなり、三重水素(トリチウム)は、1つの陽子と2つの中性子からなる。そのため、放射性濃度計は、中性子を計測することで、二重水素や三重水素(トリチウム)を検出する。放射性濃度計が二重水素または三重水素(トリチウム)を検出すると、切替装置63を作動させる。
【0057】
第3実施形態の熱供給方法は、600℃以上の熱エネルギーにより加熱された1次ヘリウム(1次熱媒体)を用いて2次ヘリウム(2次熱媒体)を加熱する工程と、1次ヘリウムで加熱された2次ヘリウムにより発電装置(作動装置)13を作動する工程と、水素透過金属膜71を用いて2次ヘリウムから混在する水素の同位体を分離する工程とを有する。
【0058】
具体的に説明すると、熱交換器12は、第1循環経路L11を流れる1次ヘリウムと第2循環経路L12を流れる2次ヘリウムと交換を行い、2次ヘリウムを加熱する。熱交換器12で熱交換された2次ヘリウムは、第2循環経路L12を循環し、発電装置13に供給される。発電装置13にて、タービン31は、高温の2次ヘリウムにより駆動し、発電機32を駆動して発電を行う。
【0059】
第2循環経路L12を流れる2次ヘリウムは、一部が迂回経路L51を通して水素分離装置62に流れる。水素分離装置62にて、2次ヘリウムは、高圧であることから、2次ヘリウム中の水素、二重水素、三重水素(トリチウム)は、順に水素透過金属膜71を透過し、水素排出経路L53に排出される。まず、切替装置63は、水素排出経路L53を切替経路L54に接続しておく。すると、早期に水素透過金属膜71を透過した水素は、水素排出経路L53から切替経路L54を通って第1純化装置64に流れる。第1純化装置24は、この水素を酸化して水にする。
【0060】
そして、所定時間が経過すると、2次ヘリウム中の二重水素や三重水素(トリチウム)が水素透過金属膜71を透過し始める。このとき、切替装置63は、水素排出経路L53を切替経路L55に接続する。すると、次に、水素透過金属膜71を透過した二重水素や三重水素(トリチウム)は、水素排出経路L53から切替経路L55を通って第2純化装置65に流れる。第2純化装置65は、この二重水素や三重水素(トリチウム)を酸化してトリチウム水とする。一方、水素、二重水素、三重水素(トリチウム)が除去された2次ヘリウムは、水素分離装置62から戻し経路L52を通して第2循環経路L12に戻される。
【0061】
[第4実施形態]
図4は、第4実施形態の熱供給システムを表す概略構成図である。なお、上述した第1実施形態と同様の機能を有する部材には、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
【0062】
第4実施形態において、図4に示すように、熱供給システム10Cは、熱源11と、熱交換器12と、発電装置(作動装置)13と、水素除去装置81とを備える。
【0063】
水素除去装置81は、酸素供給装置41と、水素除去装置61とを備える。
【0064】
酸素供給装置41と水素除去装置81は、第2循環経路L12に設けられる。酸素供給装置41は、第2循環経路L12における水素除去装置81より上流側に設けられる。
【0065】
なお、酸素供給装置41は、第1実施形態で説明したものであり、水素除去装置61は、第3実施形態で説明したものであることから、構成の説明は省略する。また、酸素供給装置41と水素除去装置61の作用も、各実施形態で説明したものと同様であることから説明は省略する。
【0066】
[本実施形態の作用効果]
第1の態様に係る熱供給システムは、600℃以上の熱エネルギーにより加熱された1次ヘリウム(1次熱媒体)を用いて2次ヘリウム(2次熱媒体)を加熱する熱交換器12と、1次ヘリウムで加熱された2次ヘリウムにより作動する発電装置(作動装置)13と、2次ヘリウムにある水素の同位体を除去する水素除去装置14,14A,61,81と、を備える。
【0067】
第1の態様に係る熱供給システムによれば、熱交換器12で加熱された2次ヘリウムを発電装置3に供給して作動させるとき、水素除去装置14,14A,61,81は、2次ヘリウムにある水素の同位体を除去する。そのため、水素の同位体を効率良く除去することができる。
【0068】
第2の態様に係る熱供給システムは、水素除去装置14,14Aは、2次ヘリウムに酸素を供給する酸素供給装置41を有する。これにより、第2循環経路L12を流れる2次ヘリウム中の水素、二重水素、三重水素(トリチウム)は、供給された酸素によりで酸化されて水やトリチウムになることから、2次ヘリウム中の水素の同位体を適切に除去することができる。また、酸素が供給された2次ヘリウムが熱交換器12に戻されるため、2次ヘリウム中の酸素により熱交換器12を構成する伝熱管の表面に酸化被膜が形成される。そのため、第1循環経路L11を流れる1次ヘリウムから第2循環経路L12を流れる2次ヘリウムへの水素、二重水素、三重水素(トリチウム)の混入を抑制することができる。
【0069】
第3の態様に係る熱供給システムは、酸素供給装置41は、2次ヘリウムの水素濃度または酸素濃度に応じて2次ヘリウムに供給する酸素量を調整する。これにより、2次ヘリウムに対して適量の酸素を供給することができる。
【0070】
第4の態様に係る熱供給システムは、水素除去装置14,14A,61,68は、酸化銅触媒54,72,74とモレキュラーシーブ55,73,75とから構成される純化装置42,64,65を有する。これにより、2次ヘリウム中の水素の同位体を適切に除去することができる。
【0071】
第5の態様に係る熱供給システムは、2次ヘリウムの第2循環経路L12に第2純化装置42が設けられると共に、第2循環経路L12における第2純化装置42より上流側に酸素供給装置41が設けられる。これにより、酸素供給装置41により酸素が供給された2次ヘリウムが第2純化装置42に流れることとなり、第2純化装置42は、酸素が含まれている2次ヘリウムを処理することとなり、酸化銅触媒54による酸化機能が向上することができると共に、酸化触媒作用の負荷が軽減され、水素などの除去率を向上することができる。
【0072】
第6の態様に係る熱供給システムは、水素除去装置61は、水素透過金属膜71を用いて2次ヘリウムから水素の同位体を分離する水素分離装置62を有する。これにより、簡単な構成で容易に2次ヘリウム中の水素の同位体を除去することができる。
【0073】
第7の態様に係る熱供給システムは、水素分離装置62は、水素透過金属膜71を透過した水素の同位体を水素と水素以外の水素の同位体とに分離する。これにより、三重水素(トリチウム)を適切に処理することができる。
【0074】
第8の態様に係る熱供給システムは、水素分離装置62は、水素透過金属膜71を透過する水素の同位体の透過速度を用いて水素と三重水素(トリチウム)とに分離する。これにより、水素が水素透過金属膜71を透過した後、排出経路を切り替えて二重水素と三重水素(トリチウム)を排出処理することで、三重水素(トリチウム)を適切に分離することができる。
【0075】
第9の態様に係る熱供給システムは、水素分離装置62は、分離された水素を処理するする酸化銅触媒72とモレキュラーシーブ73とから構成される第1純化装置64と、分離された三重水素を処理するする酸化銅触媒74とモレキュラーシーブ75とから構成される第2純化装置65とを有する。これにより、2次ヘリウム中の水素の同位体を適切に除去することができる。
【0076】
第10の態様に係る熱供給システムは、熱エネルギーを発生可能な熱源11としては、高温ガス炉があり、熱交換器12は、高温ガス炉で生成された1次ヘリウムの熱エネルギーにより2次ヘリウムを加熱する。これにより、二酸化炭素の発生量を低減することができる。
【0077】
第11の態様に係る熱供給方法は、600℃以上の熱エネルギーにより加熱された1次ヘリウム(1次熱媒体)を用いて2次ヘリウム(2次熱媒体)を加熱する工程と、1次ヘリウムで加熱された2次ヘリウムにより発電装置(作動装置)13を作動する工程と、2次ヘリウムに酸素を供給する工程と、2次ヘリウムに混在する水素の同位体を除去する工程とを有する。これにより、2次ヘリウム中の水素、二重水素、三重水素(トリチウム)は、供給された酸素によりで酸化されて水やトリチウムになることから、2次ヘリウム中の水素の同位体を適切に除去することができる。また、酸素が供給された2次ヘリウムが熱交換器12に流れるため、2次ヘリウム中の酸素により熱交換器12を構成する伝熱管の表面に酸化被膜を形成することができ、1次ヘリウムから2次ヘリウムへの水素、二重水素、三重水素(トリチウム)の混入を抑制することができる。
【0078】
第12の態様に係る熱供給方法は、600℃以上の熱エネルギーにより加熱された1次ヘリウム(1次熱媒体)を用いて2次ヘリウム(2次熱媒体)を加熱する工程と、1次ヘリウムで加熱された2次ヘリウムにより発電装置(作動装置)13を作動する工程と、水素透過金属膜71を用いて2次ヘリウムから混在する水素の同位体を分離する工程とを有する。これにより、水素の同位体を効率良く除去することができる。
【0079】
なお、上述した実施形態にて、作動装置を発電装置13としたが、この構成に限定されるものではない。作動装置は、第2熱媒体の熱エネルギーを消費することができる装置であればよい。
【0080】
また、上述した実施形態にて、熱源11を高温ガス炉としたが、この構成に限定されるものではない。水素分離装置62を用いて水素の同位体除去する水素除去装置61を適用する場合、熱源11は、高温ガス炉に限らず、軽水炉や高速増殖炉であってもよい。
【符号の説明】
【0081】
10,10A,10B,10C 熱供給システム
11 熱源
12 熱交換器
13 発電装置(作動装置)
14,14A 水素除去装置
15 循環ポンプ
21 再生熱交換器
22 冷却器
23 圧縮機
24 第1純化装置
31 タービン
32 圧縮機
33 発電機
34 再生熱交換器
35 冷却器
41 酸素供給装置
42 第2純化装置
51 酸素タンク
52 圧縮機
53 開閉弁
54 酸化銅触媒
55 モレキュラーシーブ
56 酸素濃度計
61 水素除去装置
62 水素分離装置
63 切替装置
71 水素透過金属膜
72 酸化銅触媒
73 モレキュラーシーブ
74 酸化銅触媒
75 モレキュラーシーブ
81 水素除去装置
L11 第1循環経路
L12 第2循環経路
L13 迂回経路
L14 戻し経路
L21,L22,L23,L24 経路
L31 酸素供給経路
L41 迂回経路
L42 戻し経路
L43 迂回経路
L51 迂回経路
L52 戻し経路
L53 水素排出経路
L54,L55 切替経路
図1
図2
図3
図4