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特許7592042対面データ作成方法、対面データ作成プログラム、対面データ作成システム、及び携帯端末プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-21
(45)【発行日】2024-11-29
(54)【発明の名称】対面データ作成方法、対面データ作成プログラム、対面データ作成システム、及び携帯端末プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/06 20230101AFI20241122BHJP
【FI】
G06Q10/06
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2022064550
(22)【出願日】2022-04-08
(65)【公開番号】P2023154911
(43)【公開日】2023-10-20
【審査請求日】2023-12-06
(73)【特許権者】
【識別番号】000005108
【氏名又は名称】株式会社日立製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110002365
【氏名又は名称】弁理士法人サンネクスト国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】合田 徳夫
(72)【発明者】
【氏名】田中 毅
【審査官】野村 和史
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-128882(JP,A)
【文献】特開2020-123190(JP,A)
【文献】特開2010-061328(JP,A)
【文献】国際公開第2010/052845(WO,A1)
【文献】特開2020-008981(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサとメモリを含むコンピュータが、組織内の複数の個人同士の対面を分析するための対面データを作成する対面データ作成方法であって、
前記コンピュータが、前記個人に携帯される携帯端末により他の前記個人に携帯される他の前記携帯端末の識別情報が無線通信で受信されたことを示す無線通信検知データ、及び、前記携帯端末により他の前記携帯端末の識別情報のコード画像が検出されたことを示すコード画像検出データの少なくとも何れかのデータと、前記携帯端末により検知された加速度データと、を取得するデータ取得ステップと、
前記コンピュータが、前記データ取得ステップによって取得された前記データに基づいて、前記個人が他の前記個人と対面した可能性が検知されたこと示す対面検知データを作成する対面検知データ作成ステップと、
前記コンピュータが、前記加速度データに基づき前記個人の移動が他の前記個人の移動に与える影響の程度を表す同期性を評価する同期性指標、及び、前記加速度データに基づき前記個人と他の前記個人の体動周波数の同調の程度を示す同調性を評価する同調性指標、の少なくとも何れかを含む評価指標を用いた前記対面検知データの評価結果に基づいて、前記対面検知データから、前記個人が他の前記個人と対面したことを示す前記対面データを作成する対面データ作成ステップと
を有することを特徴とする対面データ作成方法。
【請求項2】
請求項1に記載の対面データ作成方法であって、
前記データ取得ステップでは、前記コンピュータが、前記携帯端末によってネットワークを介して前記無線通信検知データ、前記コード画像検出データ、及び前記加速度データが保存された外部の記憶装置から、該ネットワークを介して、該無線通信検知データ、該コード画像検出データ、及び該加速度データを取得する
ことを特徴とする対面データ作成方法。
【請求項3】
請求項1に記載の対面データ作成方法であって、
前記対面データ作成ステップは、前記コンピュータが、前記同調性指標に基づいて前記対面検知データを評価する同調性評価ステップを含み、
前記同調性評価ステップは、
前記コンピュータが、前記携帯端末により前記個人の移動に伴って取得された加速度データに基づいて、前記個人の体動周波数を算出する体動周波数算出テップと、
前記コンピュータが、前記個人の体動周波数の第1の確率分布と、他の前記個人の体動周波数の第2の確率分布とを算出する確率分布算出ステップと、
前記コンピュータが、前記個人の体動周波数と他の前記個人の体動周波数の同時確率分布を算出する同時確率分布算出ステップと、
前記コンピュータが、前記第1の確率分布、前記第2の確率分布、及び前記同時確率分布に基づいて前記同調性指標を算出する同調性指標算出ステップと、
を含み、
前記対面データ作成ステップでは、前記コンピュータが、前記同調性指標の値と同調性の閾値との比較結果に基づいて、前記対面検知データから前記対面データを作成する
ことを特徴とする対面データ作成方法。
【請求項4】
請求項3に記載の対面データ作成方法であって、
前記対面データ作成ステップでは、前記コンピュータが、前記対面データに前記個人の体動周波数を対応付けて保存する
ことを特徴とする対面データ作成方法。
【請求項5】
請求項3に記載の対面データ作成方法であって、
前記対面データ作成ステップは、前記コンピュータが、前記同期性指標に基づいて前記対面検知データを評価する同期性評価ステップを含み、
前記同期性評価ステップは、
前記コンピュータが、前記加速度データに基づいて前記個人の移動の特徴量を算出する特徴量算出ステップと、
前記コンピュータが、前記個人と他の前記個人の前記特徴量の時系列から求まる確率分布に基づいて前記同期性指標を算出する同期性指標算出ステップと、
を含み、
前記対面データ作成ステップでは、前記コンピュータが、前記個人の移動が他の前記個人の移動に与える影響を評価する前記同期性指標の値と、他の前記個人の移動が前記個人の移動に与える影響を評価する前記同期性指標の値との差分と、同期性の閾値との比較結果に基づいて、前記対面検知データから前記対面データを作成する
ことを特徴とする対面データ作成方法。
【請求項6】
請求項3に記載の対面データ作成方法であって、
前記コンピュータは、前記同調性の閾値の設定値を保存する設定ファイルを有し、
前記対面データ作成ステップでは、前記コンピュータが、前記同調性指標の値が前記設定ファイルに保存されている前記同調性の閾値以上に該当する前記対面検知データから前記対面データを作成する
ことを特徴とする対面データ作成方法。
【請求項7】
請求項5に記載の対面データ作成方法であって、
前記コンピュータは、前記同期性の閾値の設定値を保存する設定ファイルを有し、
前記対面データ作成ステップでは、前記コンピュータが、前記差分が前記設定ファイルに保存されている前記同期性の閾値以上に該当する前記対面検知データから前記対面データを作成する
ことを特徴とする対面データ作成方法。
【請求項8】
請求項1に記載の対面データ作成方法であって、
前記コンピュータは、前記無線通信検知データのみ、前記コード画像検出データのみ、
及び、前記無線通信検知データと前記コード画像検出データの両方、の何れのデータを取得するかの設定値を保存する設定ファイルを有し、
前記データ取得ステップでは、前記コンピュータが、前記設定値に従って、前記データを取得する
ことを特徴とする対面データ作成方法。
【請求項9】
請求項1に記載の対面データ作成方法であって、
前記コンピュータは、前記同期性指標のみ、前記同調性指標のみ、及び、前記同期性指標と前記同調性指標の両方、の何れに基づいて前記対面検知データから前記対面データを作成するかの設定値を保存する設定ファイルを有し、
前記対面データ作成ステップでは、前記コンピュータが、前記設定値に従って、前記対面検知データから前記対面データを作成する
ことを特徴とする対面データ作成方法。
【請求項10】
請求項7~9の何れか1項に記載の対面データ作成方法であって、
前記コンピュータが、前記設定値の変更を受付ける設定変更受付ステップと、
前記コンピュータが、変更された前記設定値に従って前記対面データを更新する対面データ更新ステップと
を有することを特徴とする対面データ作成方法。
【請求項11】
請求項1に記載の対面データ作成方法であって、
前記対面データ作成ステップは、前記コンピュータが、前記携帯端末により検知された加速度データ及び地磁気データに基づいて、前記個人の体の向きを推定する体の向き推定ステップを含み、
前記対面データ作成ステップでは、前記コンピュータが、前記対面データに前記個人の体の向きを対応付けて保存する
ことを特徴とする対面データ作成方法。
【請求項12】
プロセッサとメモリを含むコンピュータを、組織内の複数の個人同士の対面を分析するための対面データを作成する対面データ作成サーバとして機能させるための対面データ作成プログラムであって、
前記コンピュータを、
前記個人に携帯される携帯端末により他の前記個人に携帯される他の前記携帯端末の識別情報が無線通信で受信されたことを示す無線通信検知データ、及び、前記携帯端末により他の前記携帯端末の識別情報のコード画像が検出されたことを示すコード画像検出データの少なくとも何れかのデータと、前記携帯端末により検知された加速度データと、を取得するデータ取得部、
前記データ取得部によって取得された前記データに基づいて、前記個人が他の前記個人と対面した可能性が検知されたこと示す対面検知データを作成する対面検知データ作成部、
前記加速度データに基づき前記個人の移動が他の前記個人の移動に与える影響の程度を表す同期性を評価する同期性指標、及び、前記加速度データに基づき前記個人と他の前記個人の体動周波数の同調の程度を示す同調性を評価する同調性指標、の少なくとも何れかを含む評価指標を用いた前記対面検知データの評価結果に基づいて、前記対面検知データから、前記個人が他の前記個人と対面したことを示す前記対面データを作成する対面データ作成部
として機能させるための対面データ作成プログラム。
【請求項13】
組織内の複数の個人同士の対面を分析するための対面データを作成する対面データ作成システムであって、
前記対面データ作成システムは、
前記個人のそれぞれに携帯される複数の携帯端末と、
対面データ作成サーバと、を含み、
前記携帯端末のそれぞれは、
加速度センサと、
自端末の識別情報を送信し、他の前記個人に携帯される他の前記携帯端末の識別情報を受信する無線通信部と、
他の前記携帯端末の識別情報のコード画像を検出するための撮像部と、
前記加速度センサによって検知された加速度データを記録する加速度検知部と、
前記無線通信部によって他の前記携帯端末の識別情報が受信されたことを示す無線通信検知データを記録する無線通信検知部と、
前記撮像部によって前記コード画像が検出されたことを示すコード画像検出データを記録するコード画像検出部と、
前記加速度データ、前記無線通信検知データ、及び前記コード画像検出データを、ネットワークを介して接続される外部の記憶装置に送信する通信部と、を有し、
前記対面データ作成サーバは、
前記無線通信検知データ及び前記コード画像検出データの少なくとも何れかのデータと、前記加速度データとを前記ネットワークを介して前記外部の記憶装置から取得するデータ取得部と、
前記データ取得部によって取得された前記データに基づいて、前記個人が他の前記個人と対面した可能性が検知されたこと示す対面検知データを作成する対面検知データ作成部と、
前記加速度データに基づき前記個人の移動が他の前記個人の移動に与える影響の程度を表す同期性を評価する同期性指標、及び、前記加速度データに基づき前記個人と他の前記個人の体動周波数の同調の程度を示す同調性を評価する同調性指標、の少なくとも何れかを含む評価指標を用いた前記対面検知データの評価結果に基づいて、前記対面検知データから、前記個人が他の前記個人と対面したことを示す前記対面データを作成する対面データ作成部と
を有することを特徴とする対面データ作成システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、対面データ作成方法、対面データ作成プログラム、及び対面データ作成システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、組織活動の効率化、活性化、成果の評価などを行う目的で、組織における個人同士の行動の関連性を分析することが行われている。例えば特許文献1には、集団における個人同士の行動の相関を、個体に取付けたセンサから収集されるセンサデータに基づいて分析する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2018-81406号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、対面や会話のデータを取得し、組織活動の効率化や活性化を行いたいというニーズが依然として高い。しかしながら、上述の従来技術では、正の相関又は負の相関を持つ行動の関連性を分析する場合に限られ、正の相関と負相関の両方を同時に持つ例えば対面や会話といった行動の関連性の分析には適さないという問題があった。
【0005】
本発明は上述に鑑みてなされたもので、組織内の個人の行動の関連性を分析する際に、対面や会話といった正の相関と負相関の両方を同時に持つ行動の分析を行い得る対面データ作成方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するため、本発明の一態様では、プロセッサとメモリを含むコンピュータが、組織内の複数の個人同士の対面を分析するための対面データを作成する対面データ作成方法であって、前記コンピュータが、前記個人に携帯される携帯端末により他の前記個人に携帯される他の前記携帯端末の識別情報が無線通信で受信されたことを示す無線通信検知データ、及び、前記携帯端末により他の前記携帯端末の識別情報のコード画像が検出されたことを示すコード画像検出データの少なくとも何れかのデータと、前記携帯端末により検知された加速度データと、を取得するデータ取得ステップと、前記コンピュータが、前記データ取得ステップによって取得された前記データに基づいて、前記個人が他の前記個人と対面した可能性が検知されたこと示す対面検知データを作成する対面検知データ作成ステップと、前記コンピュータが、前記加速度データに基づき前記個人の移動が他の前記個人の移動に与える影響の程度を表す同期性を評価する同期性指標、及び、前記加速度データに基づき前記個人と他の前記個人の体動周波数の同調の程度を示す同調性を評価する同調性指標、の少なくとも何れかを含む評価指標を用いた前記対面検知データの評価結果に基づいて、前記対面検知データから、前記個人が他の前記個人と対面したことを示す対面データを作成する対面データ作成ステップとを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、組織内の個人の行動の関連性を分析する際に、対面や会話といった正の相関と負相関の両方を同時に持つ行動の分析を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施形態に係る対面データ作成システムの構成を示す図。
図2】実施形態に係る加速度検知データログの例を示す図。
図3】実施形態に係る近距離無線通信検知データログを示す図。
図4】実施形態に係るコード画像検出データログを示す図。
図5】実施形態に係る対面検知データを示す図。
図6】実施形態に係る対面データを示す図。
図7】実施形態に係る設定ファイルを示す図。
図8】実施形態に係る加速度検知データ記録処理を示すフローチャート。
図9】実施形態に係る近距離無線通信検知処理を示すフローチャート。
図10】実施形態に係るコード画像検出処理を示すフローチャート。
図11】実施形態に係る対面データ作成処理を示すフローチャート。
図12】実施形態に係る同期性チェック処理の詳細を示すフローチャート。
図13】端末ID毎のMETs量を示す図。
図14】実施形態に係る同調性チェック処理の詳細を示すフローチャート。
図15】実施形態に係る設定値入力及び対面データ表示の画面を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。実施形態は、図面も含め本発明を説明するための例示であって、説明の明確化のため、適宜、省略及び簡略化がなされている。本発明は、他の種々の形態でも実施することが可能である。特に限定しない限り、各構成要素は単数でも複数でもよい。
【0010】
実施形態において、プログラムを処理の実行主体として説明する場合がある。サーバやクライアントといった計算機は、プロセッサ(例えばCPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit))によりプログラムを実行し、記憶資源(例えばメモリ)やインターフェースデバイス(例えば通信ポート)等を用いながら、プログラムで定められた処理を行う。そのため、プログラムを実行して行う処理の主体を、プロセッサとしてもよい。同様に、プログラムを実行して行う処理の主体が、プロセッサを有するコントローラ、装置、システム、計算機、ノードでもよい。プログラムを実行して行う処理の主体は、演算部であればよく、特定の処理を行う専用回路を含んでいてもよい。ここで、専用回路とは、例えばFPGA(Field Programmable Gate Array)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)、CPLD(Complex Programmable Logic Device)、量子コンピュータ等である。
【0011】
プログラムは、プログラムソースから計算機にインストールされてもよい。プログラムソースは、例えば、プログラム配布サーバ又は計算機が読み取り可能な記憶メディアでもよい。プログラムソースがプログラム配布サーバの場合、プログラム配布サーバはプロセッサと配布対象のプログラムを記憶する記憶資源を含み、プログラム配布サーバのプロセッサが配布対象のプログラムを他の計算機に配布してもよい。また、実施形態において、2以上のプログラムが1つのプログラムとして実現されてもよいし、1つのプログラムが2以上のプログラムとして実現されてもよい。プロセッサによって実行される「YYYプログラム」は、「YYY部」と表すことができる。
【0012】
(対面データ作成システムSの構成)
図1は、実施形態に係る対面データ作成システムSの構成を示す図である。
【0013】
対面データ作成システムSは、複数の携帯端末1、外部ストレージ2、及びサーバ(対面データ作成サーバ)3を含んで構成される。複数の携帯端末1、外部ストレージ2、及びサーバ3はネットワークNを介して通信可能に接続される。ネットワークNは、公衆網でも閉域網でもよく、また、無線通信網でも有線通信網でもよい。
【0014】
携帯端末1は、携帯無線通信機能又は無線LAN(Local Area Network)通信機能と近距離無線通信機能とを有するスマートフォンなどの無線通信機能を有する汎用コンピュータである。本実施形態では、近距離無線通信はBluetooth Low Energy(登録商標)とするが、他の無線通信規格でもよい。複数の携帯端末1は、本実施形態に係る対面データの作成対象となる組織内の複数の被験者(個人)によってそれぞれ携帯される。携帯端末1は、それぞれに端末IDが割当てられている。端末IDは、所定のプレフィックス+端末識別番号の形式とすることで、対面データ作成システムSに無関係な同一規格の近距離無線機器の電波受信を抑止する。
【0015】
携帯端末1には、割当てられた端末IDを画像化したコード画像(例えば2次元コード画像)が取付けられる。コード画像は、携帯端末1に限らず、携帯端末1を携帯する被験者の身体の1又は複数の箇所に取付けられてもよい。コード画像は、被験者の身体の複数の箇所に取付けられる場合には、取付箇所に応じてサイズを異ならせてもよい。また、コード画像は、被験者の身体に限らず、被験者が移動する空間内の所定位置に取付けてられてもよい。あるいは、コード画像は、携帯端末1の画面に表示されてもよい。携帯端末1及びコード画像は、被験者と他の被験者とが対面していると見なす位置関係及び体勢のときに、携帯端末1の撮像部で被験者及び他の被験者のコード画像が撮影可能なように各被験者に装着される。対面とは、一例として、被験者が、自身の携帯端末1による近距離無線通信で一定以上の受信電波強度で他の被験者の携帯端末1の端末IDを受信し、自身の携帯端末1のカメラで他の被験者の携帯端末1の端末IDコード画像を検出した場合をいうが、これに限られるものではない。
【0016】
携帯端末1は、記憶部11、プロセッサ12、メモリ13、加速度センサ14、近距離無線通信部15、カメラ16、及びネットワーク通信部17を含んで構成される。記憶部11は、ストレージなどの記憶装置である。プロセッサ12は、CPUなどのマイクロプロセッサであり、主記憶装置であるメモリ13と協働して各種プログラムを実行する。加速度センサ14は、加速度データ及び地磁気データを取得できる6軸の加速度センサであるが、加速度データのみが取得できる3軸の加速度センサでもよい。近距離無線通信部15は、他の携帯端末1と端末IDを送受信する近距離無線通信を行うための通信モジュールである。カメラ16は、撮像部の一例であり、画像を撮影する何れのセンサでもよい。ネットワーク通信部17は、携帯無線通信又は無線LAN通信を行うための通信モジュールである。
【0017】
記憶部11は、加速度検知プログラム111、近距離無線通信検知プログラム112、及びコード画像検出プログラム113を格納する。加速度検知プログラム111、近距離無線通信検知プログラム112、及びコード画像検出プログラム113は、プロセッサ12によって実行され、それぞれ加速度データ検知処理(図8)、近距離無線通信検知処理(図9)、及びコード画像検出処理(図10)を行う。
【0018】
また、記憶部11は、近距離無線通信機器IDリスト1L2、及びコード画像リスト1L3を格納する。近距離無線通信機器IDリスト1L2は、本実施形態に係る対面データ3D2の作成対象となる組織の各被験者によって携帯される携帯端末1の端末IDを事前登録したリストである。コード画像リスト1L3は、近距離無線通信機器IDリスト1L2に事前登録された端末IDのコード画像のリストである。
【0019】
また、記憶部11は、加速度検知データログ1D1、近距離無線通信検知データログ1D2、及びコード画像検出データログ1D3を格納する。
【0020】
(加速度検知データログ1D1)
図2は、実施形態に係る加速度検知データログ1D1の例を示す図である。加速度検知データログ1D1は、携帯端末1毎に加速度検知プログラム111によって加速度センサ14から例えば50ミリ秒で取得された加速度データ及び地磁気データのログである。加速度データ及び地磁気データは、携帯端末1を所持する被験者の移動に伴って取得される。加速度検知データログ1D1は、例えばCSV(Comma Separated Value)形式の時系列のログである。
【0021】
加速度検知データログ1D1は、図2に示すように、「日付」「時刻」「AccX軸(X軸加速度)」「AccY軸(Y軸加速度)」「AccZ軸(Z軸加速度)」「MagX軸(X軸地磁気)」「MagY軸(Y軸地磁気)」「MagZ軸(Z軸地磁気)」の列を有する。「AccX軸(X軸加速度)」「AccY軸(Y軸加速度)」「AccZ軸(Z軸加速度)」は、3軸の加速度データである。「MagX軸(X軸地磁気)」「MagY軸(Y軸地磁気)」「MagZ軸(Z軸地磁気)」は、3軸の地磁気データである。なお、加速度センサ14が3軸の加速度センサである場合には、「MagX軸(X軸地磁気)」「MagY軸(Y軸地磁気)」「MagZ軸(Z軸地磁気)」には0が格納される。
【0022】
ネットワーク通信部17は、例えば日単位の加速度検知データログ1D1を外部ストレージ2に送信する日次処理を行う。外部ストレージ2に送信された日単位の加速度検知データログ1D1は、携帯端末1の端末ID毎の加速度検知データファイル2D1に格納される。
【0023】
(近距離無線通信検知データログ1D2)
図3は、実施形態に係る近距離無線通信検知データログ1D2を示す図である。近距離無線通信検知データログ1D2は、携帯端末1毎に近距離無線通信検知プログラム112によって近距離無線通信部15を介して例えば5秒周期で他の携帯端末1の端末IDが受信されたことを示す近距離無線通信検知データのログである。他の携帯端末1の端末IDは、携帯端末1を所持する被験者の移動に伴って受信される。近距離無線通信検知データログ1D2は、例えばCSV形式の時系列のログである。近距離無線通信検知プログラム112は、近距離無線通信機器IDリスト1L2に事前登録されている端末IDのみをスクリーニングして近距離無線通信検知データログ1D2に格納する。
【0024】
近距離無線通信検知データログ1D2は、図3に示すように、「日付」「時刻」「近距離無線通信検知ID及び電波強度」の列を有する。各日時の行の各IDの列には、近距離無線通信で該当の端末IDを検出した場合にその電波強度が格納され、該当の端末IDを検出しなかった場合には0が格納される。なお、図3では、説明の便宜上、近距離無線通信の電波強度を正の値で表している。
【0025】
ネットワーク通信部17は、例えば日単位の近距離無線通信検知データログ1D2を外部ストレージ2に送信する日次処理を行う。外部ストレージ2に送信された日単位の近距離無線通信検知データログ1D2は、携帯端末1の端末ID毎の近距離無線通信検知データファイル2D2に格納される。
【0026】
(コード画像検出データログ1D3)
図4は、実施形態に係るコード画像検出データログ1D3を示す図である。コード画像検出データログ1D3は、携帯端末1毎にコード画像検出プログラム113によってカメラ16を介して例えば1秒周期で他の携帯端末1のコード画像が検出されたことを示すコード画像検出データのログである。他の携帯端末1のコード画像は、携帯端末1を所持する被験者の移動に伴って検知される。コード画像検出データログ1D3は、例えばCSV形式の時系列のログである。
【0027】
コード画像検出プログラム113は、複数のコード画像を同時刻に検出できるが、同時刻に検出した同一のコード画像を1つにまとめる。また、コード画像検出プログラム113は、カメラ16によるコード画像の撮影頻度を調整可能である。コード画像検出プログラム113は、コード画像リストIL3に事前登録されている端末IDのコード画像のみをスクリーニングしてコード画像検出データログ1D3に格納する。
【0028】
コード画像検出データログ1D3は、図4に示すように、「日付」「時刻」「コード画像検出ID」の列を有する。各日時の行の各IDの列には、カメラ16で該当の端末IDのコード画像を検出した場合に“1(フラグ)”が格納され、該当の端末IDのコード画像を検出しなかった場合には0が格納される。
【0029】
ネットワーク通信部は、例えば日単位のコード画像検出データログ1D3を外部ストレージ2に送信する日次処理を行う。外部ストレージ2に送信された日単位のコード画像検出データログ1D3は、携帯端末1の端末ID毎のコード画像検出データファイル2D3に格納される。
【0030】
なお、加速度検知データログ1D1、近距離無線通信検知データログ1D2、及びコード画像検出データログ1D3を外部ストレージ2に送信するデータ量の単位及び処理周期は、日単位及び日次に限らず、他の時間単位及び処理周期でもよい。または、リアルタイム送信でもよい。
【0031】
(外部ストレージ2)
外部ストレージ2は、対面データ作成システムSに登録されている複数の携帯端末1が携帯無線通信機能又は無線LAN通信によってアクセス可能なストレージである。外部ストレージ2は、オンラインストレージでも、オンプレミスのストレージでも何れでもよい。外部ストレージ2は、携帯端末1の端末ID毎に、加速度検知データファイル2D1、近距離無線通信検知データファイル2D2、及びコード画像検出データファイル2D3を格納する。加速度検知データファイル2D1、近距離無線通信検知データファイル2D2、及びコード画像検出データファイル2D3のフォーマットは、加速度検知データログ1D1(図2)、近距離無線通信検知データログ1D2(図3)、及びコード画像検出データログ1D3(図4)と同様である。
【0032】
(サーバ3の構成)
サーバ3は、記憶部31、プロセッサ32、メモリ33、コプロセッサ34、通信部35、及び表示部36を含んで構成される。記憶部31は、ストレージなどの記憶装置である。プロセッサ32は、CPUなどのマイクロプロセッサであり、主記憶装置であるメモリ33、及びコプロセッサ34などと協働して各種プログラムを実行する。コプロセッサ34は、演算プロセッサなどの特定処理向けプロセッサであり、プロセッサ32の制御下で演算処理を実行する。通信部35は、サーバ3がネットワークNを介して携帯端末1及び外部ストレージ2と通信を行うためのインタフェースである。表示部36は、情報を表示する表示画面を備えた出力装置である。なお、表示部36は、サーバ3に接続される外部装置であってもよい。
【0033】
記憶部31は、対面データ作成プログラム311、同期性チェックプログラム312、同調性チェックプログラム313、及び体向(体の向き)推定プログラム314を格納している。また、記憶部31は、対面検知データ3D1、及び対面データ3D2を格納する。また、記憶部31は、設定ファイル3Cを保持する。
【0034】
対面データ作成プログラム311、同期性チェックプログラム312、同調性チェックプログラム313、及び体向推定プログラム314は、プロセッサ32により実行されることにより、それぞれ対面データ作成処理(図11)、同期性チェック処理(図12)、同調性チェック処理(図14)、及び対面データ作成処理の体の向き推定処理(図11のステップS107)を行う。
【0035】
(対面検知データ3D1)
図5は、実施形態に係る対面検知データ3D1を示す図である。対面検知データ3D1は、携帯端末1を所持する被験者が他の被験者と対面した可能性が検知されたこと示すデータである。対面検知データ3D1は、図5に示すように、「端末ID」「日付」「時刻」「ID1」「ID2」・・・の列を含む。対面検知データ3D1は、「端末ID」に示す端末ID毎に管理される。「ID1」「ID2」・・・は、対面データ作成システムSに登録されている携帯端末1の端末IDである。対面検知データ3D1の各日時の行の各IDの列には、電波強度が格納される。この電波強度は、コード画像検出データファイル2D3(図4)の“1”が格納されている欄と同一の日時及び端末IDの近距離無線通信検知データファイル2D2(図3)の欄に格納されている閾値以上の電波強度である。
【0036】
例えば、コード画像検出データファイル2D3(図4)の「日付」が“2021-09-29”、「時刻」が“08:30:05”の行のID4及びID5の欄が共に“1”である。一方、近距離無線通信検知データファイル2D2(図3)の「日付」が“2021-09-29”、「時刻」が“08:30:05”の行のID4の欄の電波強度“178”は閾値Th1(図7参照、例えば100)以上である。このため対面検知データ3D1の該当欄に電波強度“178”が格納される。近距離無線通信検知データファイル2D2(図3)の「日付」が“2021-09-29”、「時刻」が“08:30:05”の行のID5の欄の電波強度“33”は閾値Th1未満である。このため、対面検知データ3D1の該当欄に電波強度“33”は格納されず0が格納される。
【0037】
(対面データ3D2)
図6は、実施形態に係る対面データ3D2を示す図である。対面データ3D2は、携帯端末1を所持する被験者が他の被験者と対面したこと示すデータであり、組織内の複数の被験者同士の対面を分析するためのデータである。対面データ3D2は、図6に示すように、「端末ID」「日付」「時刻」「体動周波数」「体の向き」「対面人数」「ID1」「ID2」・・・の列を含む。対面データ3D2は、「端末ID」に示す端末ID毎に管理される。対面データ3D2は、対面検知データ3D1(図5)から、“同期性あり”及び“同調性あり”の少なくとも何れかに該当する行を抽出し、「体動周波数」「体の向き」「対面人数」を算出して付加した情報である。“同期性の有無”は、同期性チェック処理(図12)によって判定される。“同調性の有無”は、同調性チェック処理(図14)によって判定される。
【0038】
(設定ファイル3C)
図7は、実施形態に係る設定ファイル3Cを示す図である。設定ファイル3Cは、サーバ3が対面データ作成処理(図11)を実行する際の動作を規定する各種パラメータを保存する。サーバ3は、対面データ作成プログラム311の起動時に、設定ファイル3Cを読込む。設定ファイル3Cは、「近距離無線通信使用/不使用」「近距離無線通信電波強度の閾値Th1」「コード画像使用/不使用」「同期性のチェックをする/しない」「同期性の閾値Th2」「同調性のチェックをする/しない」「同調性の閾値Th3」「同期性及び同調性の両方/一方」の項目を含む。
【0039】
「近距離無線通信使用/不使用」は、サーバ3が対面検知データ作成処理(図11のステップS103)を実行する際に近距離無線通信検知データファイル2D2を使用するか否かを設定する。「近距離無線通信電波強度の閾値Th1」は、サーバ3が対面検知データ作成処理を実行する際に、近距離無線通信検知データファイル2D2に格納されている電波強度を対面検知データ3D1に格納するか否かを判定する際の閾値である。
【0040】
「コード画像使用/不使用」は、サーバ3が対面検知データ作成処理(図11のステップS103)を実行する際にコード画像検出データファイル2D3を使用するか否かを設定する。「近距離無線通信使用/不使用」と「コード画像使用/不使用」の少なくとも一方又は両方に“使用”が設定される。
【0041】
「同期性のチェックをする/しない」は、同期性チェック処理(図12)を実行するか否かの設定値であり、“同期性のチェックをする”の場合は同期性チェック処理を実行し、“同期性のチェックをしない”の場合は同期性チェック処理をスキップする。「同期性の閾値Th2」は、同期性チェック処理によって同期性の有無を判定する際の閾値(図12のステップS109c)である。
【0042】
「同調性のチェックをする/しない」は、同調性チェック処理(図14)を実行するか否かの設定値であり、“同調性のチェックをする”の場合は同調性チェック処理を実行し、“同調性のチェックをしない”の場合は同調性チェック処理をスキップする。「同期性のチェックをする/しない」と「同調性のチェックをする/しない」は、少なくとも一方が“チェックをする”に設定される。「同調性の閾値Th3」は、同調性チェック処理によって同調性の有無を判定する際の閾値(図14のステップS110e)である。
【0043】
「同期性及び同調性の両方/一方」は、対面検知データ3D1の値を対面データとして対面データ3D2に追加する際に、同期性と同調性の両方又は少なくとも一方が閾値以上である値を追加するかを設定する。“同期性及び同調性の両方”が設定されている場合には、同期性が閾値Th2以上であり、かつ、同調性が閾値Th3以上である値が、対面データとして対面データ3D2に追加される。“同期性及び同調性の一方”が設定されている場合には、同期性が閾値Th2以上である、又は、同調性が閾値Th3以上である値が、対面データとして対面データ3D2に追加される。
【0044】
(加速度検知データ記録処理)
図8は、実施形態に係る加速度検知データ記録処理を示すフローチャートである。先ずステップS11では、携帯端末1の加速度検知プログラム111は、加速度センサ14を起動し、内部メモリクリア、タイマリセットなどの初期設定を行う。次にステップS12では、加速度検知プログラム111は、加速度センサ14から加速度データを取得する。次にステップS13では、加速度検知プログラム111は、ステップS12で取得した加速度データを内部メモリに追加・更新する。ステップS13の実行の度に、内部メモリの加速度データが上書きされる。
【0045】
次にステップS14では、加速度検知プログラム111は、直近のタイマリセットからt1ミリ秒(例えば50ミリ秒)経過したかを判定する。加速度検知プログラム111は、直近のタイマリセットからt1ミリ秒経過した場合(ステップS14YES)にステップS15に処理を移し、直近のタイマリセットからt1ミリ秒経過していない場合(ステップS14NO)にステップS12に処理を戻す。t1は、適宜設定変更可能である。
【0046】
ステップS15では、加速度検知プログラム111は、現在のタイムスタンプを取得する。次にステップS16では、加速度検知プログラム111は、ステップS15で取得したタイムスタンプを内部メモリに保存されている加速度データに付与して加速度検知データログ1D1に保存する。次にステップS17では、加速度検知プログラム111は、内部メモリをクリアし、タイマをリセットする。次にステップS18では、加速度検知プログラム111は、加速度検知データ記録処理を終了するか否かを判定する。加速度検知プログラム111は、加速度検知データ記録処理を終了する場合(ステップS18YES)に加速度検知データ記録処理を終了し、加速度検知データ記録処理を継続する場合(ステップS18NO)にステップS12に処理を戻す。
【0047】
(近距離無線通信検知処理)
図9は、実施形態に係る近距離無線通信検知処理を示すフローチャートである。先ずステップS21では、携帯端末1の近距離無線通信検知プログラム112は、近距離無線通信部15を起動し、内部メモリクリア、タイマリセットなどの初期設定を行う。次にステップS22では、近距離無線通信検知プログラム112は、距離無線通信の電波を受信する。次にステップS23では、近距離無線通信検知プログラム112は、端末IDの受信を含む近距離無線通信を検知したかを判定する。近距離無線通信検知プログラム112は、端末IDの受信を含む近距離無線通信を検知した場合(ステップS23YES)にステップS24に処理を移し、端末IDの受信を含む近距離無線通信を検知していない場合(ステップS23NO)にステップS25に処理を移す。
【0048】
ステップS24では、近距離無線通信検知プログラム112は、ステップS23で受信したと判定した近距離無線通信検知データを内部メモリに追加・更新する。ステップS24の実行の度に、内部メモリの近距離無線通信検知データが上書きされる。
【0049】
ステップS25では、近距離無線通信検知プログラム112は、直近のタイマリセットからt2秒(例えば1秒)経過したかを判定する。近距離無線通信検知プログラム112は、直近のタイマリセットからt2秒経過した場合(ステップS25YES)にステップS26に処理を移し、直近のタイマリセットからt2秒経過していない場合(ステップS25NO)にステップS27に処理を戻す。t2及びt3は、t2≦t3を充足するように適宜設定変更可能である。
【0050】
ステップS26では、近距離無線通信検知プログラム112は、自装置の端末IDを近距離無線通信で送信する。次にステップS27では、近距離無線通信検知プログラム112は、直近のタイマリセットからt3秒(例えば5秒)経過したかを判定する。近距離無線通信検知プログラム112は、直近のタイマリセットからt3秒経過した場合(ステップS27YES)にステップS28に処理を移し、直近のタイマリセットからt3秒経過していない場合(ステップS27NO)にステップS32に処理を戻す。
【0051】
ステップS28では、近距離無線通信検知プログラム112は、内部メモリに現在保存されている近距離無線通信検知データの端末IDが近距離無線通信機器IDリスト1L2(図1)に事前登録されているかを判定する。近距離無線通信検知プログラム112は、内部メモリに現在保存されている近距離無線通信検知データの端末IDが事前登録されている場合(ステップS28YES)にステップS29に処理を移す。一方、近距離無線通信検知プログラム112は、内部メモリに現在保存されている近距離無線通信検知データの端末IDが事前登録されていない場合(ステップS28NO)にステップS32に処理を移す。
【0052】
ステップS29では、近距離無線通信検知プログラム112は、現在のタイムスタンプを取得する。次にステップS30では、近距離無線通信検知プログラム112は、ステップS29で取得したタイムスタンプを内部メモリに保存されている近距離無線通信検知データに付与して近距離無線通信検知データログ1D2に保存する。次にステップS31では、近距離無線通信検知プログラム112は、内部メモリをクリアし、タイマをリセットする。次にステップS32では、近距離無線通信検知プログラム112は、近距離無線通信検知処理を終了するか否かを判定する。近距離無線通信検知プログラム112は、近距離無線通信検知処理を終了する場合(ステップS32YES)に近距離無線通信検知処理を終了し、近距離無線通信検知処理を継続する場合(ステップS32NO)にステップS22に処理を戻す。
【0053】
(コード画像検出処理)
図10は、実施形態に係るコード画像検出処理を示すフローチャートである。先ずステップS41では、携帯端末1のコード画像検出プログラム113は、カメラ16を起動し、内部メモリクリア、タイマリセットなどの初期設定を行う。次にステップS42では、コード画像検出プログラム113は、カメラ16の画像を取得する。次にステップS43では、コード画像検出プログラム113は、カメラ16のカメラ画像からコード画像を検出する。
【0054】
次にステップS44では、コード画像検出プログラム113は、ステップS43でコード画像を検出できたかを判定する。コード画像検出プログラム113は、ステップS43でコード画像を検出できた場合(ステップS44YES)にステップS45に処理を移す。
【0055】
ステップS45では、コード画像検出プログラム113は、ステップS44で検出できたと判定したコード画像検出データを内部メモリに追加・更新する。
【0056】
次にステップS46では、コード画像検出プログラム113は、直近のタイマリセットからt4秒(例えば1秒)経過したかを判定する。コード画像検出プログラム113は、直近のタイマリセットからt4秒経過した場合(ステップS46YES)にステップS47に処理を移し、直近のタイマリセットからt4秒経過していない場合(ステップS46NO)にステップS42に処理を戻す。
【0057】
ステップS47では、コード画像検出プログラム113は、内部メモリに現在保存されているコード画像検出データがコード画像リスト1L3(図1)に事前登録されているかを判定する。コード画像検出プログラム113は、内部メモリに現在保存されているコード画像検出データが事前登録されている場合(ステップS47YES)にステップS48に処理を移す。一方、コード画像検出プログラム113は、内部メモリに現在保存されているコード画像検出データが事前登録されていない場合(ステップS47NO)にステップS51に処理を移す。
【0058】
ステップS48では、コード画像検出プログラム113は、現在のタイムスタンプを取得する。次にステップS49では、コード画像検出プログラム113は、ステップS48で取得したタイムスタンプを内部メモリに保存されているコード画像検出データに付与してコード画像検出データログ1D3に保存する。次にステップS50では、コード画像検出プログラム113は、内部メモリをクリアし、タイマをリセットする。次にステップS51では、コード画像検出プログラム113は、コード画像検出処理を終了するか否かを判定する。コード画像検出プログラム113は、コード画像検出処理を終了する場合(ステップS51YES)にコード画像検出処理を終了し、コード画像検出処理を継続する場合(ステップS51NO)にステップS42に処理を戻す。
【0059】
(対面データ作成処理)
図11は、実施形態に係る対面データ作成処理を示すフローチャートである。先ずステップS101では、サーバ3の対面データ作成プログラム311は、外部ストレージ2から近距離無線通信検知データファイル2D2を取得する。次にステップS102では、対面データ作成プログラム311は、外部ストレージ2からコード画像検出データファイル2D3を取得する。ステップS101及びS102では、対面データ作成プログラム311は、同一期間のタイムスタンプを持つ近距離無線通信検知データファイル2D2及びコード画像検出データファイル2D3を取得する。なお、サーバ3のプロセッサ32は、ステップS101又はS102を実行することで、データ取得部を実現する。
【0060】
次にステップS103では、対面データ作成プログラム311は、コード画像検出データファイル2D3では“1”(コード画像検出あり)が格納され、近距離無線通信検知データファイル2D2では閾値Th1以上の電波強度が格納されているという条件充足に該当するタイムスタンプ及びIDの欄を判定する。そして対面データ作成プログラム311は、条件充足に該当する欄に格納されている電波強度を抽出した対面検知データ3D1を作成する。サーバ3のプロセッサ32は、ステップS103を実行することで、対面検知データ作成部を実現する。
【0061】
次にステップS104では、対面データ作成プログラム311は、外部ストレージ2から加速度検知データファイル2D1を取得する。ステップS104では、対面データ作成プログラム311は、ステップS101及びS102で取得した近距離無線通信検知データファイル2D2及びコード画像検出データファイル2D3と同一期間のタイムスタンプを持つ加速度検知データファイル2D1を取得する。
【0062】
次にステップS105では、対面データ作成プログラム311は、ステップS14で取得した加速度検知データファイル2D1の加速度から重力などのノイズの影響を除去した重力除去加速度を算出する。
【0063】
次にステップS106では、対面データ作成プログラム311は、ステップS104で取得した加速度検知データファイル2D1から地磁気データを取得する。次にステップS107では、対面データ作成プログラム311は、体向推定プログラム314(図1)を呼出し、ステップS105で算出した重力除去加速度と、ステップS106で取得した地磁気データから、被験者の体の向き推定処理を行う。体の向き推定処理では、ステップS105で算出した重力除去加速度と地磁気データとに基づく回転行列を用いて、被験者の体の向きを示すオイラー角を推定する。
【0064】
次にステップS108では、対面データ作成プログラム311は、ステップS103で作成した対面検知データ3D1を入力する。
【0065】
次にステップS109では、対面データ作成プログラム311は、同期性チェックプログラム312を呼出し、ステップS103で入力した端末ID毎の対面検知データ3D1の各IDの列の値に対して同期性チェック処理を行う。同期性チェック処理の詳細は、図12を参照して後述する。
【0066】
次にステップS110では、対面データ作成プログラム311は、同調性チェックプログラム313を呼出し、ステップS103で入力した端末ID毎の対面検知データ3D1の各IDの列の値に対して同調性チェック処理を行う。同期性チェック処理の詳細は、図14を参照して後述する。
【0067】
次にステップS111では、対面データ作成プログラム311は、ステップS109の同期性チェック処理及びステップS110の同調性チェック処理で設定された後述の対面データフラグA及び対面データフラグBの値に応じて、対面検知データ3D1の値を基に対面データ3D2を作成する。ステップS111では、対面データ作成プログラム311は、「体動周波数」「体の向き」「対面人数」を、対面データ3D2の各行に対応付けて保存する。対面データ作成プログラム311は、対面データ3D2の各行において非零の値が格納されているIDの欄の合計数を、「対面人数」として算出する。
【0068】
なお、ステップS109の同期性チェック処理、及びステップS110の同調性チェック処理に限らず、その他の評価指標を用いて、対面検知データ3D1における被験者間の移動又は行動の相関のチェックを行ってもよい。
【0069】
(同期性チェック処理)
図12は、実施形態に係る同期性チェック処理(図11のステップS109)の詳細を示すフローチャートである。同期性チェック処理では、被験者同士の移動が相互に与える影響の程度を示す同期性の観点で対面検知データ3D1を評価する。
【0070】
先ずステップS109aでは、同期性チェックプログラム312は、ステップS105で加速度検知データファイル2D1に基づいて出した各端末IDの被験者の時系列の重力除去加速度から、各被験者の活動のMETs(Metabolic Equivalents)量を算出する。METs量は、活動の強度が安静時の何倍であるかを示す。METs量の算出では、特許文献1(特開2018-81406号公報)に示される手法を用いる。ステップS109aで算出された各被験者のMETs量は、図13に示すように、各被験者が所持する携帯端末1の端末ID毎のデータである。
【0071】
次にステップS109bでは、同期性チェックプログラム312は、ステップS109aで算出した端末ID毎のMETs量を特徴量として、特徴量の時系列から求まる確率分布に基づく全ての2つの端末ID間の移動エントロピーTを算出する。移動エントロピーは、移流エントロピーともいう。ここでの移動エントロピーTは、2つの端末IDのMETs量をそれぞれ確率変数X,Yとし、時刻tから時刻t+1への時間経過の際に生じる2つの確率変数X,Y間の情報の流れを平均情報量として数値化したものである。2つの確率変数X,Y間の移動エントロピーTには、Yに対するXの影響を表すX→Yの向きの移動エントロピーT(X→Y)と、Xに対するYの影響を表すY→Xの向きの移動エントロピーT(Y→X)とがある。これら2つの移動エントロピーTを、双方向の移動エントロピーと呼ぶ。ステップS109bでは、同期性チェックプログラム312は、全ての2つの端末ID間の双方向の移動エントロピーTを算出する。移動エントロピーTの算出では、特許文献1(特開2018-81406号公報)に示される手法を用いる。
【0072】
次にステップS109cでは、同期性チェックプログラム312は、対面検知データ3D1に格納されている全ての対面検知ありの値(すなわち入力されている電波強度)について、ステップS109bで算出した双方向の移動エントロピーTの差分が同期性の閾値Th2以上であるか判定する。そして同期性チェックプログラム312は、双方向の移動エントロピーTの差分が閾値Th2以上であるという条件充足に該当する対面検知データ3D1の値に対して、対面データフラグAに1をセットする。対面データフラグA=1は、対面検知データ3D1の値のうち、同期性の条件充足のため対面データとして対面データ3D2に格納する値であることを示す。
【0073】
(同調性チェック処理)
図14は、実施形態に係る同調性チェック処理の詳細を示すフローチャートである。同調性チェック処理では、被験者同士の体動周波数の同調の程度を示す同調性の観点で対面検知データ3D1を評価する。
【0074】
先ずステップS110aでは、同調性チェックプログラム313は、全ての端末ID毎の体動周波数(ゼロクロス)を算出する。被験者に装着した携帯端末1の加速度センサ14から取得された3軸の加速度データを1軸の加速度値に変換し、重力の影響を除去した値がゼロ軸とクロスする周期をゼロクロス周期という。体動周波数(ゼロクロス)は、単位時間内の1軸の加速度値の増減の回数をゼロクロス周期に基づいて算出した値である。体動周波数(ゼロクロス)は、被験者の加速度データを基に被験者の身体の動作の様子を表す周知の量(ゼロクロス周波数)である。
【0075】
次にステップS110bでは、同調性チェックプログラム313は、分析対象期間にわたる全ての端末IDの体動周波数(ゼロクロス)の確率分布を算出する。次にステップS110cでは、同調性チェックプログラム313は、分析対象期間にわたる全ての2つの端末ID間の体動周波数(ゼロクロス)の同時確率分布を算出する。次にステップS110cでは、同調性チェックプログラム313は、ステップS110b及びS110cの算出結果を用いて、分析対象期間にわたる体動周波数(ゼロクロス)の同調性指標SABを、後述の式(1)から算出する。
【0076】
次にステップS110eでは、同調性チェックプログラム313は、対面検知データ3D1に格納されている全ての対面検知ありの値(すなわち入力されている電波強度)について、ステップS110dで算出した同調性指標SABが同調性の閾値Th3(図7)以上であるかを判定する。そして同調性チェックプログラム313は、同調性指標SABが閾値Th3以上であるという条件充足に該当する対面検知データ3D1の値に対して、対面データフラグBに1をセットする。対面データフラグB=1は、対面検知データ3D1の値のうち、同調性の条件充足のため対面データとして対面データ3D2に格納する値であることを示す。
【0077】
ステップS110b~S110dを具体的に説明する。ステップS110bでは、同調性チェックプログラム313は、例えば分析対象期間にわたる被験者A(端末ID=A)の体動周波数(ゼロクロス)の度数分布Dを求め、度数分布Dの総和が1となるように正規化することで、分析対象期間にわたる被験者Aの体動周波数(ゼロクロス)の確率分布pを算出する。同様に、同調性チェックプログラム313は、被験者B(端末ID=B)の体動周波数(ゼロクロス)の確率分布pを算出する。
【0078】
ステップS110bでは、同調性チェックプログラム313は、被験者A(端末ID=A)の体動周波数(ゼロクロス)の階級をマトリックスの行にとり、被験者B(端末ID=B)の体動周波数(ゼロクロス)の階級をマトリックスの列にとる。そして、同調性チェックプログラム313は、分析対象期間にわたる各タイムスタンプにおける被験者A及び被験者Bの体動周波数(ゼロクロス)が該当する行と列が交差する欄に同時分布DABの度数に+1する。そして同調性チェックプログラム313は、同時分布DABの総和が1となるように正規化することで、分析対象期間にわたる被験者A及び被験者Bの体動周波数(ゼロクロス)の同時確率分布pABを算出する。
【0079】
そしてステップS110dは、ステップS110b~S110cの算出結果を用いて、式(1)から、全ての2つの端末ID(端末ID=A,B)の同調性指標SABを算出する。
【0080】
【数1】
【0081】
同調性指標SABは、被験者A(端末ID=A)と被験者B(端末ID=B)の体動周波数の間にどの程度の同調性があるかを評価する指標の一例である。同調性指標SABは、被験者A(端末ID=A)と被験者B(端末ID=B)の同時確率分布pABが、被験者Aと被験者Bが独立な場合と比較してどの程度離れているかを表す。同調性指標SABの値が大きいほど、被験者Aと被験者Bは独立でなく同調していると考えられる。
【0082】
なお、同調性指標SABがゼロになるのは、「被験者A(端末ID=A)と被験者B(端末ID=B)独立の場合」に限られる。また、同調性指標SABは、上記では2次元(すなわち2人の同調性を評価する)でとして定義しているが、3次元以上(すなわち同調性を評価する人数が3人以上)にも拡張可能である。式(1)に限らず、被験者Aと被験者Bの体動周波数にどの程度の同調性があるかを評価する指標であれば、何れの指標でも採用できる。
【0083】
(設定値入力及び対面データ表示の画面36D)
図15は、実施形態に係る設定値入力及び対面データ表示の画面36Dを示す図である。
【0084】
サーバ3は、対面データ作成処理(図11)によって作成された対面検知データ3D1を、図15に示すように、画面36Dに表示することができる。表示部36に表示される画面36Dは、対面データの表示領域36D1、設定ファイル3Cの編集領域36D2、及び再計算ボタン36D3を含む。
【0085】
ユーザは、編集領域36D2から各種設定値を変更して再計算ボタン36D3を押下する。これを受けて、サーバ3の対面データ作成プログラム311は、対面データ作成処理を再実行し、再実行結果を表示領域36D1に表示する。すなわち、サーバ3は、設定ファイル3Cの設定値の変更を受付け、変更された設定値に従って、対面データ作成処理を再実行し、表示領域36D1に表示する対面データ3D2を更新する。
【0086】
本実施形態によれば、加速度センサ、近距離無線通信機能、カメラ、無線通信機能を備えたスマートフォン等の携帯端末1を用いて被験者の加速度データ、他の被験者との対面の可能性を示す近距離無線通信検知データ及びコード画像検出データを収集する。また、携帯端末で収集された加速度データ、距離無線通信検知データ、及びコード画像検出データを外部のオンラインストレージに保存する。サーバ3は、近距離無線通信検知データ及びコード画像検出データから、被験者同士の対面の可能性を示す対面検知データ3D1を作成する。そして、サーバ3は、同期性チェック処理及び同調性チェック処理などの評価処理によって、対面検知データ3D1を評価し、被験者同士の行動に同期性及び同調性などの一定の関連性がある場合に、対面検知データ3D1から対面データ3D2を作成する。
【0087】
よって、本実施形態によれば、汎用のハードウェアを用いて、組織内の個人の行動の関連性を分析するための対面データ3D2を作成できるようになる。また、対面や会話といった正の相関と負相関の両方を同時に持つ行動の分析を行うことができるようになる。
【0088】
また、設定ファイル3Cにて、各種評価処理で用いられる閾値や、各種データの作成の際の入力ファイルの選択、何れの指標(同期性や同調性など)に基づく関連性のチェック処理結果を対面データ3D2の作成に反映させるか、といったパラメータをユーザにより変更可能としている。
【0089】
よって、本実施形態によれば、対面データ作成システムSの動作を柔軟に決めることができると共に、組織内の個人の行動の関連性を分析する際に、パラメータを変更しながら分析を行うことで、分析の視点や切り口が多様になる。よって、ユーザは、分析によって新たな知見が得られる可能性がある。
【0090】
本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例を含む。例えば、上記した実施形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、矛盾しない限りにおいて、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成で置き換え、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、構成の追加、削除、置換、統合、又は分散をすることが可能である。また、実施形態で示した構成及び処理は、処理効率又は実装効率に基づいて適宜分散、統合、又は入れ替えることが可能である。
【符号の説明】
【0091】
1:携帯端末、2:外部ストレージ、3:サーバ
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