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特許7592044情報処理装置、プログラムおよび情報処理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-21
(45)【発行日】2024-11-29
(54)【発明の名称】情報処理装置、プログラムおよび情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0207 20230101AFI20241122BHJP
   G06Q 30/0241 20230101ALI20241122BHJP
【FI】
G06Q30/0207 324
G06Q30/0207 350
G06Q30/0241
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2022071764
(22)【出願日】2022-04-25
(65)【公開番号】P2023161398
(43)【公開日】2023-11-07
【審査請求日】2022-07-15
【審判番号】
【審判請求日】2024-01-18
(73)【特許権者】
【識別番号】000129149
【氏名又は名称】株式会社カプコン
(74)【代理人】
【識別番号】110002789
【氏名又は名称】弁理士法人IPX
(72)【発明者】
【氏名】丸山 敦史
【合議体】
【審判長】佐藤 智康
【審判官】田中 寛人
【審判官】間野 裕一
(56)【参考文献】
【文献】特開2022-43126(JP,A)
【文献】特開2020-109548(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置であって、
制御部を備え、
前記制御部は、次の各ステップを実行するように構成され、
第1表示ステップでは、ユーザキャラクタを移動させるゲームが進行される仮想空間において、広告コンテンツを前記ユーザに表示させ、前記広告コンテンツは、第1コンテンツと、前記第1コンテンツとの関連性が定義された第2コンテンツを含み、
管理ステップでは、前記ユーザにより前記第1コンテンツに対する第1行動、および、前記第2コンテンツに対する第2行動の少なくとも何れかが実行されるときに、前記ユーザの行動履歴を更新して管理し、
前記第2行動は、前記第1行動とは異なる種類の行動で、
前記第1行動及び前記第2行動は、それぞれ前記広告コンテンツに対する視認行為であって、実行される際の前記キャラクタの位置が互いに異なり、
付与ステップでは、前記行動履歴が条件を満たす場合、前記ユーザに対して報酬を付与する、
情報処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理装置において、
さらに、蓄積ステップでは、前記行動履歴の更新に応じて、前記広告コンテンツに関連付けられたポイントを蓄積させ、
前記付与ステップでは、前記ポイントが閾値に達したまたは前記閾値を超えたことに応じて、前記ユーザに対して前記報酬を付与し、
前記第1表示ステップでは、前記広告コンテンツに関連付けられた前記ポイントが蓄積される条件を、前記行動履歴の更新に応じて前記ポイントが蓄積される前に確認可能な確認画面を表示させる、
情報処理装置。
【請求項3】
請求項2に記載の情報処理装置において、
前記広告コンテンツは、第1ポイントが関連付けられたコンテンツで、
前記蓄積ステップでは、前記行動履歴に含まれる行動が前記第1行動であるか前記第2行動であるかに関わらず、前記行動履歴の更新に応じて、前記第1ポイントを蓄積させ、
前記付与ステップでは、前記第1ポイントが閾値に到達した場合、前記ユーザに対して前記報酬を付与する、
情報処理装置。
【請求項4】
請求項3に記載の情報処理装置において、
前記蓄積ステップでは、前記行動履歴で示される行動が前記第1行動であるか前記第2行動であるかによって、前記第1ポイントの蓄積量を変動させ、前記行動履歴は、前記行動が実行された前記仮想空間における位置、または、前記行動の種類を特定するための情報を含む、
情報処理装置。
【請求項5】
請求項2に記載の情報処理装置において、
前記広告コンテンツは、第1ポイントと第2ポイントとが関連付けられたコンテンツで、
前記蓄積ステップでは、
前記第1行動に係る行動履歴が更新された場合、前記第1ポイントを蓄積させ、
前記第2行動に係る行動履歴が更新された場合、前記第2ポイントを蓄積させ、
前記第1ポイントと前記第2ポイントの合計が閾値に到達した場合、前記ユーザに対して前記報酬を付与する、
情報処理装置。
【請求項6】
情報処理装置であって、
制御部を備え、
前記制御部は、次の各ステップを実行するように構成され、
第1表示ステップでは、ユーザキャラクタを移動させるゲームが進行される仮想空間において、広告コンテンツを前記ユーザに表示させ、前記広告コンテンツは、第1コンテンツと、前記第1コンテンツとの関連性が定義された第2コンテンツを含み、
管理ステップでは、前記ユーザにより前記第1コンテンツに対する第1行動、および、前記第2コンテンツに対する第2行動の少なくとも何れかが実行されるときに、前記ユーザの行動履歴を更新して管理し、
前記第2行動は、前記第1行動とは異なる種類の行動で、
付与ステップでは、前記行動履歴が条件を満たす場合、前記ユーザに対して報酬を付与し、
さらに、第2表示ステップでは、第1表示態様と第2表示態様とのうち少なくとも1つにより、前記仮想空間における前記キャラクタの位置の移動に応じて、前記ユーザの視野を遷移させて表示させ、
前記第1表示態様は、前記位置の移動経路に沿って、前記視野を連続的に遷移させる表示態様で、
前記第2表示態様は、前記位置の移動に応じて、前記視野を非連続的に遷移させる表示態様で、
前記第1行動は、前記第1表示態様によって表示された視野による、前記広告コンテンツに対する視認行為であり、
前記第2行動は、前記第2表示態様によって表示された視野による、前記広告コンテンツに対する視認行為である、
情報処理装置。
【請求項7】
情報処理装置であって、
制御部を備え、
前記制御部は、次の各ステップを実行するように構成され、
第1表示ステップでは、ユーザキャラクタを移動させるゲームが進行される仮想空間において、広告コンテンツを前記ユーザに表示させ、前記広告コンテンツは、第1コンテンツと、前記第1コンテンツとの関連性が定義された第2コンテンツを含み、
管理ステップでは、前記ユーザにより前記第1コンテンツに対する第1行動、および、前記第2コンテンツに対する第2行動の少なくとも何れかが実行されるときに、前記ユーザの行動履歴を更新して管理し、
前記第2行動は、前記第1行動とは異なる種類の行動で、
付与ステップでは、前記行動履歴が条件を満たす場合、前記ユーザに対して報酬を付与し、
さらに、第3表示ステップでは、第1表示態様により、前記仮想空間における前記キャラクタの位置の移動に応じて、前記ユーザの視野を遷移させ、
前記第1表示態様は、前記位置の移動経路に沿って、前記視野を連続的に遷移させる表示態様で、
前記第1行動および前記第2行動は、前記第1表示態様によって表示された視野による、前記広告コンテンツに対する視認行為であるとともに、
前記第1行動は、前記ユーザの移動操作に応じて前記位置が移動される最中に実行された前記視認行為であり、
前記第2行動は、前記ユーザの移動操作によらず前記位置が移動される最中に実行された前記視認行為である、
情報処理装置。
【請求項8】
情報処理装置であって、
制御部を備え、
前記制御部は、次の各ステップを実行するように構成され、
第1表示ステップでは、ユーザキャラクタを移動させるゲームが進行される仮想空間において、広告コンテンツを前記ユーザに表示させ、前記広告コンテンツは、第1コンテンツと、前記第1コンテンツとの関連性が定義された第2コンテンツを含み、
管理ステップでは、前記ユーザにより前記第1コンテンツに対する第1行動、および、前記第2コンテンツに対する第2行動の少なくとも何れかが実行されるときに、前記ユーザの行動履歴を更新して管理し、
前記第2行動は、前記第1行動とは異なる種類の行動で、
付与ステップでは、前記行動履歴が条件を満たす場合、前記ユーザに対して報酬を付与し、
さらに、第1移動制御ステップでは、前記仮想空間における前記キャラクタの位置を第1位置から第2位置に移動させ、
前記第1行動は、前記第1位置から前記第2位置までの移動に際して、前記広告コンテンツを視認する行為であり、
さらに、第2移動制御ステップでは、前記位置の移動を伴わずに、前記第2位置に関連付けられた第2位置情報を取得可能に制御し、
前記第2行動は、前記第2位置情報の取得に際して、前記広告コンテンツを視認する行為である、
情報処理装置。
【請求項9】
請求項2に記載の情報処理装置において、
前記第1コンテンツと前記第2コンテンツは、同一または関連する周知対象、または、前記周知対象の同一または関連する販売主体を特定する情報に基づいて、前記関連性が定義され、ここで、前記周知対象は、前記広告コンテンツが周知させる商品またはサービスであり、
前記第1表示ステップでは、異なる前記関連性が定義された複数の前記広告コンテンツをそれぞれ含む、複数の広告コンテンツ群を確認可能なコンテンツ群表示画面を表示させ、
前記広告コンテンツ群に含まれる複数の前記広告コンテンツそれぞれに関連付けられた前記ポイントの蓄積状況に基づいて、前記コンテンツ群表示画面における複数の前記広告コンテンツ群の表示順序が決定される、
情報処理装置。
【請求項10】
情報処理装置であって、
制御部を備え、
前記制御部は、次の各ステップを実行するように構成され、
第1表示ステップでは、ユーザキャラクタを移動させるゲームが進行される仮想空間において、広告コンテンツを前記ユーザに表示させ、前記広告コンテンツは、第1コンテンツと、前記第1コンテンツとの関連性が定義された第2コンテンツを含み、
管理ステップでは、前記ユーザにより前記第1コンテンツに対する第1行動、および、前記第2コンテンツに対する第2行動の少なくとも何れかが実行されるときに、前記ユーザの行動履歴を更新して管理し、
前記第2行動は、前記第1行動とは異なる種類の行動で、
付与ステップでは、前記行動履歴が条件を満たす場合、前記ユーザに対して報酬を付与し、
さらに、第3移動制御ステップでは、前記ユーザの操作に基づき、前記仮想空間における前記キャラクタの位置を移動させ、
前記第1行動は、前記広告コンテンツを視聴する行為であり、
前記第2行動は、前記仮想空間に設置された店舗に前記位置を移動させる行為であり、
さらに、蓄積ステップでは、前記行動履歴の更新に応じて、前記店舗に関連付けられたポイントを蓄積させ、
前記付与ステップでは、前記ポイントが閾値に達したまたは前記閾値を超えたことに応じて、前記ユーザに対して前記報酬を付与する、
情報処理装置。
【請求項11】
プログラムであって、
コンピュータに、請求項1~請求項1の何れか1つに記載の各ステップを実行させる、
プログラム。
【請求項12】
情報処理装置が実行する情報処理方法であって、
請求項1~請求項1の何れか1つに記載の情報処理装置における各ステップを備える、
情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、プログラムおよび情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、仮想空間内に広告を表示する技術が知られている。例えば、特許文献1では、自然な形で効果的に広告を表示させることのできる技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2013-232205号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、仮想空間内に広告を配置しても、ユーザが広告の視聴にメリットを感じられない場合、十分な広告効果が得られない場合がある。一方、十分な広告効果が得られない場合、ユーザに対して仮想体験を提供するサービスの維持に支障をきたすことがある。
【0005】
本開示では上記事情に鑑み、ゲームの趣向性と、サービスの持続的提供との両立を支援する技術を提供することとした。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様によれば、情報処理装置が提供される。この情報処理装置は、制御部を備える。制御部は、次の各ステップを実行するように構成される。第1表示ステップでは、仮想空間において、コンテンツをユーザに表示させ、コンテンツは、第1コンテンツと、第1コンテンツとの関連性が定義された第2コンテンツを含む。管理ステップでは、ユーザにより第1コンテンツに対する第1行動、および、第2コンテンツに対する第2行動の少なくとも何れかが実行されるときに、ユーザの行動履歴を更新して管理する。第2行動は、第1行動とは異なる種類の行動である。付与ステップでは、行動履歴が条件を満たす場合、ユーザに対して報酬を付与する。
【0007】
本開示によれば、ゲームの趣向性と、サービスの持続的提供との両立を支援する技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本実施形態に係る情報処理システム1のハードウェア構成を示すブロック図である。
図2】本実施形態に係る情報処理装置2のうち、制御部23の機能構成を示すブロック図である。
図3】情報処理システム1により実行される処理の流れの一例を示すアクティビティ図である。
図4】各コンテンツCに関連付けられた情報の一例を示すイメージ図である。
図5】管理部235により管理される行動履歴の一例を示すイメージ図である。
図6】仮想空間を上空から見た地図画面100を示すイメージ図である。
図7】プレイヤキャラクタPCの視点からみた画面200を示すイメージ図である。
図8】第2位置42を選択可能な画面300の一例を示すイメージ図である。
図9】第2コンテンツC2の表示可否を選択可能な画面400の一例を示すイメージ図である。
図10】ディスプレイ4aに表示させる第2コンテンツC2の分類を選択可能な画面500の一例を示すイメージ図である。
図11】ディスプレイ4aに表示されるポイント情報の一例を示すイメージ図である。
図12】ディスプレイ4aに表示されるポイント情報の一例を示すイメージ図である。
図13】第2コンテンツC2が表示された画面800の一例を示すイメージ図である。
図14】ポイントPの蓄積状況を示す画面900の一例を示すイメージ図である。
図15】第1ポイントP1および第2ポイントP2それぞれの蓄積状況を示す画面1000の一例を示すイメージ図である。
図16】ディスプレイ4aに表示される画面1100の一例を示すイメージ図である。
図17】第2位置情報の一例を示すイメージ図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[実施形態]
以下、図面を用いて本開示の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。
【0010】
ところで、本実施形態に登場するソフトウェアを実現するためのプログラムは、コンピュータが読み取り可能な非一時的な記録媒体(Non-Transitory Computer-Readable Medium)として提供されてもよいし、外部のサーバからダウンロード可能に提供されてもよいし、外部のコンピュータで当該プログラムを起動させてクライアント端末でその機能を実現(いわゆるクラウドコンピューティング)するように提供されてもよい。
【0011】
また、本実施形態において「部」とは、例えば、広義の回路によって実施されるハードウェア資源と、これらのハードウェア資源によって具体的に実現されうるソフトウェアの情報処理とを合わせたものも含みうる。また、本実施形態においては様々な情報を取り扱うが、これら情報は、例えば電圧・電流を表す信号値の物理的な値、0または1で構成される2進数のビット集合体としての信号値の高低、または量子的な重ね合わせ(いわゆる量子ビット)によって表され、広義の回路上で通信・演算が実行されうる。
【0012】
また、広義の回路とは、回路(Circuit)、回路類(Circuitry)、プロセッサ(Processor)、およびメモリ(Memory)等を少なくとも適当に組み合わせることによって実現される回路である。すなわち、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、およびフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等を含むものである。
【0013】
1.ゲームの説明
図1は、本実施形態に係る情報処理システム1のハードウェア構成を示すブロック図である。図1に示す情報処理システム1では、情報処理装置2および複数のゲーム装置3が通信ネットワーク11を介して互いに通信可能に接続され、ゲーム装置3においてゲームが実行される。
【0014】
本実施形態に係るゲームは、情報処理システム1にて実行されるオンラインのゲームである。このゲームでは、ゲーム装置3のユーザは、1または複数のプレイヤキャラクタPCを仮想ゲーム空間で活動させたり、プレイヤキャラクタPCを、ノンプレイヤキャラクタNPCPCである敵キャラクタECと対戦させたりする。また、キャラクタは、オブジェクトの一例である。
【0015】
上記のようなゲームは、プレイステーション(登録商標)などの家庭用ゲーム機、ニンテンドースイッチ(登録商標)などの携帯用ゲーム機、仮想現実(以下、VR(Virtual Reality)という)用ヘッドセットを備えるOculus VR(登録商標)などのVRゲーム機、もしくは、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット端末などの電子機器であるゲーム装置3を用いて実行される。
【0016】
2.情報処理システム1の概要
図1に示されるように、情報処理システム1は、情報処理装置2および複数のゲーム装置3にて構成される。情報処理装置2は、ゲームプログラムおよびゲームデータを記憶しており、ゲーム装置3の(下記のアカウント情報ごとの)ゲームデータの管理を行う。情報処理装置2は、例えばサーバにより構成される。複数のゲーム装置3それぞれは、互いに同じ構成を有する。なお、本実施形態において、システムとは、1つまたはそれ以上の装置または構成要素からなるものである。したがって、例えば後述の情報処理装置2やゲーム装置3単体であっても情報処理システム1の一例となりうる。
【0017】
ゲーム装置3は、ユーザの操作に基づいて所定のゲームを実行する。そのために、ゲーム装置3は、通信ネットワーク11を介して、情報処理装置2からゲームプログラムおよびゲームデータを受信(具体的にはダウンロードおよびインストール)する。各ユーザには、ゲーム装置3に対応づけて、識別情報およびパスワードを含むアカウント情報が、ユーザごとに割り当てられている。このアカウント情報は、ログイン時、ゲーム装置3から情報処理装置2に送信され、情報処理装置2におけるユーザ認証に利用される。
【0018】
ユーザ認証を経て、情報処理装置2とゲーム装置3との相互通信が可能となる。ログイン後、ゲーム装置3は、ゲーム進行に必要なデータ(ゲーム進行状況に関するデータ)を情報処理装置2から受信すると、ユーザの操作に基づいてゲーム画像や音声をディスプレイ4aおよびスピーカ4bに出力しながら、ゲームを進行させる。
【0019】
2.1 ハードウェア構成
以下、図1を参照して、情報処理システム1の各ハードウェア構成について説明する。
【0020】
<情報処理装置2>
図1に示されるように、情報処理装置2は、通信部21、記憶部22および制御部23を有する。通信部21および記憶部22は、通信バス20を介して制御部23と電気的に接続されている。
【0021】
通信部21は、インターネットおよびLANなどの通信ネットワーク11を介して各ゲーム装置3と通信可能に接続される、いわゆるネットワークインターフェースである。情報処理装置2が通信部21を介して受信する主な情報としては、ゲームプログラムのダウンロード要求情報、ユーザの操作に応じたガチャの抽選要求、クエスト実行要求、オートプレイの実行/終了の要求、アカウント情報、ゲームデータなどが挙げられる。情報処理装置2が通信部21を介して送信する主な情報としては、ゲームプログラムをゲーム装置3が受信したことを確認するための情報、ガチャにて得られたゲーム媒体に関する情報などが挙げられる。
【0022】
記憶部22は、HDD(Hard Disk Drive)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)およびSSD(Solid State Drive)などで構成される。記憶部22には、本実施形態にかかるゲームプログラムの一部を含む各種プログラムやゲームに関する各種データなどが記憶されている。
【0023】
具体的には例えば、記憶部22は、ユーザDBや抽選リストなどを記憶している。ユーザDBには、ゲームをプレイするユーザの識別番号ごとに、ユーザ名、ユーザランク、ユーザが操作するプレイヤキャラクタPCに関するステータス等の情報、仮想ゲーム空間内にて使用可能な消費媒体の額、パラメータに関する情報などが、対応付けられて記憶されている。抽選リストは、一般にガチャと呼ばれる抽選処理に用いるものであって、選択対象となるゲーム媒体に関する情報を複数含む。抽選リストには、ゲーム媒体に関する情報(名称、能力パラメータ、レアリティ、レベルなど)と、抽選による選択割合とが、対応づけられている。また能力パラメータとは、例えば、ゲーム媒体がプレイヤキャラクタPCの場合、戦力、HP、攻撃力、防御力、賢さ、または速さなどを含む。
【0024】
制御部23は、CPUおよび半導体メモリを含むマイクロコンピュータで構成され、自装置である情報処理装置2の動作を制御する。特に、制御部23は、記憶部22に記憶された所定のプログラムを読み出すことによって、自装置である情報処理装置2に係る種々の機能を実現する。すなわち、記憶部22に記憶されているソフトウェアによる情報処理が、ハードウェアの一例である制御部23によって具体的に実現されることで、後述の各機能部が実行されうる。なお、制御部23は単一であることに限定されず、機能ごとに複数の制御部23を有するように実施してもよい。またそれらの組合せであってもよい。
【0025】
制御部23によって実行される情報処理として、例えば、課金の決済処理、ユーザアカウントの認証処理、ガチャの抽選選択処理などが挙げられる。課金の決済処理は、例えばゲーム中のパラメータを所定量回復するために必要な課金の要求に基づいて実行される。ユーザアカウントの認証処理は、例えばゲーム装置3から受信したユーザの識別情報を用いて実行される。ガチャの抽選選択処理は、ガチャの抽選要求に伴って、抽選リストの中から、ゲーム媒体ごとの選択確率に基づいて1以上のゲーム媒体を抽選により選択する処理である。ガチャの抽選選択処理によれば、選択したゲーム媒体に関する情報と、抽選要求の送信元となる操作を行ったユーザの識別情報とが、ユーザDBにて関連付けられ、これにより、当該ユーザには、自身でガチャを引いた結果当選したゲーム媒体が付与される。
【0026】
ここで、上記をさらに補足すると、「ゲーム媒体」とは、ゲームに関する要素を表した電子データであって、プレイヤキャラクタPCとして使用するキャラクタの名称、プレイヤキャラクタPCが仮想ゲーム空間内にて使用するアイテム(武器、防具、道具)などが含まれる。ユーザは、ゲーム媒体を、課金による直接購入やクエストクリアの他、ガチャと呼ばれる抽選方法によって入手することができる。入手したゲーム媒体は、そのゲーム媒体を所有することとなったユーザの識別情報と対応づけて、ユーザDBに記憶され管理される。さらに、「ガチャ」とは、情報処理装置2にて、抽選リストの中から、所定の選択割合に基づき任意のゲーム媒体を抽選により選択する方法である。選択された任意のゲーム媒体は、ユーザのゲーム装置3に付与される。「ガチャで選択したゲーム媒体を、ユーザに付与する/ユーザが所有する」とは、「抽選処理で選択されたゲーム媒体を、ユーザを示す識別情報と関連づける/関連づけられている」ことと同義である。
【0027】
<ゲーム装置3>
ゲーム装置3には、ディスプレイ4a、スピーカ4bおよび入力デバイス4cが外部接続または内蔵される。また、ゲーム装置3は、通信部31、記憶部32、制御部33、グラフィック処理部34a、オーディオ処理部34bおよび操作部34cを有する。通信部31、記憶部32、グラフィック処理部34a、オーディオ処理部34bおよび操作部34cは、通信バス30を介して制御部33と電気的に接続されている。
【0028】
通信部31は、ゲーム装置3と情報処理装置2との間で各種データを送受信するために、通信ネットワーク11に通信可能に接続される、いわゆるネットワークインターフェースである。ゲーム装置3が通信部31を介して受信する主な情報としては、アカウント情報、新たなゲームデータのダウンロード要求情報、ガチャ実行要求、クエスト実行要求などが挙げられる。ゲーム装置3が通信部31を介して送信する主な情報としては、ダウンロード要求情報に応じて情報処理装置2から送られてきた新たなゲームデータ、抽選処理により選択されたゲーム媒体に関する情報などが挙げられる。
【0029】
記憶部32は、HDD、SSD、RAMおよびROMなどで構成される。記憶部32には、情報処理装置2からダウンロードしたゲームデータ、ゲームプログラムの一部を含む各種プログラム、自装置であるゲーム装置3のアカウント情報、ユーザ情報などが格納されている。なお、ユーザ情報は、情報処理装置2の記憶部22で記憶するユーザDBの少なくとも一部の情報である。ユーザDBでユーザ情報のマスタを管理し、ゲーム装置3の記憶部32は、このマスタの少なくとも一部の情報が情報処理装置2から配信され、これを記憶する。
【0030】
制御部33は、CPUおよび半導体メモリを含むマイクロコンピュータで構成され、自装置であるゲーム装置3の動作を制御する。特に、制御部33は、記憶部32に記憶された所定のプログラムを読み出すことによって、自装置であるゲーム装置3に係る種々の機能を実現する。すなわち、記憶部32に記憶されているソフトウェアによる情報処理が、ハードウェアの一例である制御部33によって具体的に実現されることで、後述の各機能部が実行されうる。なお、制御部33は単一であることに限定されず、機能ごとに複数の制御部33を有するように実施してもよい。またそれらの組合せであってもよい。
【0031】
特に、制御部33は、自装置であるゲーム装置3のユーザによる入力デバイス4cの操作に従って、ゲームを実行するように構成される。具体的には、制御部33は、ゲームデータに含まれる仮想ゲーム空間のオブジェクトおよびテクスチャなどのデータを記憶部32から読み出すか、または情報処理装置2から受信したデータを用いて、2次元または3次元のゲーム画像情報を生成する。ゲーム画像情報がグラフィック処理部34aによって処理されることにより、ディスプレイ4aには処理後のゲーム画像が逐次表示される。換言すると、制御部33は、ゲームの実行にあたり、自装置であるゲーム装置3のユーザの操作などに応じてディスプレイ4aの表示制御およびスピーカ4bの音声出力制御を行うように構成される。
【0032】
グラフィック処理部34aは、制御部33から出力されるゲーム画像情報に従って、キャラクタおよび仮想ゲーム空間に関する各種オブジェクトを含むゲーム画像を、動画形式で描画する。グラフィック処理部34aは、例えば液晶型であるディスプレイ4aと接続されており、動画形式に描画されたゲーム画像は、ゲーム画面としてディスプレイ4a上に表示される。オーディオ処理部34bは、スピーカ4bと接続され、制御部33の指示に従ってゲーム音声を再生および合成すると、これをスピーカ4bから出力させる。操作部34cは、入力デバイス4cと接続され、操作入力に関するデータを入力デバイス4cとの間で送受信する。ユーザは、入力デバイス4cを操作することで、ゲーム装置3に操作信号を入力する。なお、入力デバイス4cは、ディスプレイ4aと一体化されたタッチパネル、外付けのゲームパッド、マウスやキーボード等の総称である。
【0033】
2.2 機能構成
次に、情報処理装置2の制御部23の各機能構成について説明する。ここで、本実施形態に係るシステムは、情報処理システム1により実現され、特に制御部23により実現される。
【0034】
図2は、本実施形態に係る情報処理装置2のうち、制御部23の機能構成を示すブロック図である。制御部23は、記憶部22に記憶された各種プログラムを実行することにより、受付部231と、移動制御部232と、蓄積部233と、表示制御部234と、管理部235と、付与部236として機能する。すなわち、記憶部22に記憶されているソフトウェアによる情報処理がハードウェアの一例である制御部23によって具体的に実現されることで、制御部23に含まれる各機能部として実行されうる。
【0035】
受付部231は、受付ステップを実行可能に構成される。受付ステップにおいて、受付部231は、通信部21または記憶部22を介して情報を受け付け、これを作業メモリに読出可能に構成される。特に、受付部231は、通信ネットワーク11および通信部21を介して種々の情報を受け付けるように構成される。本実施形態では、受付部231が受け付けた種々の情報は、記憶部22に記憶されるものとして説明する。
【0036】
特に、受付部231は、入力デバイス4cを介して行われたユーザによる操作指示を受け付け可能に構成される。操作指示は、所定のコマンド操作による動作指示、ディスプレイ4aに表示されたボタンの押下による操作指示等を含む。受付部231は、プレイヤキャラクタPCの移動、攻撃、防御、アイテムの使用、魔法の使用、体力回復その他の行動を指示する指示を受け付ける。
【0037】
移動制御部232は、移動制御ステップを実行可能に構成される。移動制御ステップにおいて、移動制御部232は、仮想空間内においてプレイヤキャラクタPCの位置4の移動処理を制御する。
【0038】
蓄積部233は、蓄積ステップを実行可能に構成される。蓄積ステップにおいて、蓄積部233は、管理部235による行動履歴の更新に応じて、ポイントPを蓄積させる。
【0039】
表示制御部234は、表示ステップを実行可能に構成される。表示ステップにおいて、表示制御部234は、記憶部32に記憶された種々の情報またはこれらを含む画面等を、ゲーム装置3で視認可能な態様で表示させる。具体的には、表示制御部234は、画面、画像、アイコン、メッセージ等の視覚情報を、ゲーム装置3のディスプレイ4aに表示させるように制御する。表示制御部234は、視覚情報をゲーム装置3に表示させるためのレンダリング情報だけを生成するものであってもよい。
【0040】
管理部235は、管理ステップを実行可能に構成される。管理ステップにおいて、管理部235は、複数の情報を対応付けて記憶部32に記憶させることで、複数の情報を管理する。特に、管理部235は、コンテンツC、特定情報等を紐づけて管理する。また、管理部235は、第1行動および第2行動の少なくとも何れかが実行されるときに、ユーザの行動履歴を更新して管理する。第2行動は、第1行動とは異なる種類の行動である。第1行動および第2行動についての詳細は後述する。
【0041】
付与部236は、付与ステップを実行可能に構成される。付与ステップにおいて、付与部236は、所定の条件に基づき、報酬を付与する。詳細は後述する。
【0042】
ここで、報酬とは、仮想空間内または仮想空間外でユーザが享受することのできる、何らかの利益である。報酬は、仮想空間内で使用可能なゲーム媒体(例えば、アイテム、ゲーム内通貨等)である場合を含む。報酬は、物や媒体に限らず、ユーザに与えられる有利な効果等も含まれる。また、報酬は、通常時と比較してユーザに対するゲームの興趣を向上させるための効果を含み、ゲーム画面に特別な視覚演出を発生させる、ゲーム画像の表示をリッチにさせる、特別なBGMや効果音を発生させる等ユーザの五感を介してゲームの興趣を向上させるための効果を含む。また、報酬は、通常時と比較して仮想空間内での活動の利便性を向上させ得る各種の機能を含む。
【0043】
3.種々の情報と用語の説明
本節では、情報処理システム1によって扱われる種々の情報、用語等について説明する。
【0044】
本実施形態において、プレイヤキャラクタPCは、ユーザの操作に基づき、仮想空間に配置される。また、仮想空間には、道、建物、自然、ノンプレイヤキャラクタNPC、他のプレイヤキャラクタPC等、種々のオブジェクトが配置される。仮想空間は、現実空間を模した仮想世界を再現し得る。
【0045】
プレイヤキャラクタPCは、ユーザの操作に基づき、仮想空間における任意の位置4を移動することができる。また、表示制御部234は、仮想空間におけるプレイヤキャラクタPCの位置4および向きに対応する視野を、ディスプレイ4aに表示させる。ユーザは、プレイヤキャラクタPCを操作することにより、プレイヤキャラクタPCを介して、仮想空間を自由に探索することができる。以下、仮想空間におけるプレイヤキャラクタPCの位置を、便宜上、仮想空間内でのユーザの位置を示すものとして表現され得る。
【0046】
移動制御部232は、ユーザによる操作に基づき、仮想空間におけるユーザの位置4を第1位置41から第2位置42に移動させる。ここで、仮想空間において、ユーザの現在地を第1位置41という。第1位置41は、例えば、ユーザのログイン後、最初にプレイヤキャラクタPCが配置される位置である。より具体的には、プレイヤキャラクタPCの自宅、活動拠点等である。また、ユーザの移動先である目的地を第2位置42という。第2位置42は、具体的には例えば、オフィス、イベントの会場、会議室である。例えば、ユーザは、プレイヤキャラクタPCを操作することにより、仮想空間内で自宅からオフィスに出勤することができる。
【0047】
本実施形態において、商品またはサービスの広告宣伝に用いられる広告情報を、コンテンツCとよぶ。広告情報とは、具体的には例えば、商品またはサービスの広告画像、プロモーション映像、コマーシャル(CM)である。
【0048】
コンテンツCは、その宣伝の表示態様に応じて、第1コンテンツC1と、第2コンテンツC2とに少なくとも分類される。第1コンテンツC1は、仮想空間における少なくとも1つの座標に紐付けられたコンテンツCである。この座標は、例えば、プレイヤキャラクタPCの移動経路5に含まれる少なくとも1つの地点である。表示制御部234は、第1コンテンツC1を、仮想空間に配置されたオブジェクトとして表示させる。プレイヤキャラクタPCの視野に第1コンテンツC1が含まれる場合、第2位置42へ移動中のユーザは、ディスプレイ4aを介して第1コンテンツC1を視認することができる。
【0049】
商品またはサービスを宣伝する販売会社は、広告料として所定の対価を支払うことにより、仮想空間における任意の位置に自己の商品またはサービスを宣伝する第1コンテンツC1を設置させることができる。第1コンテンツC1の設置にあたり必要な広告料は、人通りの多さ、地価等を考慮して決定され、多くのユーザに視認される可能性の高い場所ほど、多くの広告料の支払いが必要となる。表示制御部234は、提供元の要求に応じて、仮想空間における所定の位置4に、第1コンテンツC1を配置する。通常、第1コンテンツC1は、道沿いに設置され、第1コンテンツC1が配置された地点を通りがかったプレイヤキャラクタPCの視界に入る態様で、道に面して配置される。
【0050】
一方、第2コンテンツC2とは、後述のワープ機能の利用時にディスプレイ4aにに一定時間表示されるコンテンツCであり、必ずしも座標に紐付けられない。第2コンテンツC2は、第1コンテンツC1と同様に、広告主(販売主体)から広告料が支払われた場合にディスプレイ4aに表示される。なお、広告料は、サービスの提供維持のために用いられ得る。
【0051】
コンテンツCには、周知対象を特定する情報と、販売主体を特定する情報とがそれぞれ紐付けられている。周知対象を特定する情報は、例えば、商品名、サービス名、商品の販売サイトのURL、サービスの提供サイトのURL、商品またはサービスの識別番号(以下、周知対象番号とよぶ)である。販売主体を特定する情報は、例えば、周知対象を提供する会社名、ホームページのURL、識別番号(以下、販売主体番号とよぶ)等である。また、周知対象または販売主体が関連する場合、周知対象または販売主体が関連することを特定する情報として、それぞれグループ番号が関連付けられている。
【0052】
以下、コンテンツCに関連付けられた情報のうち、周知対象が同一であることを特定する情報、周知対象が関連することを特定する情報、販売主体が同一であることを特定する情報、および販売主体が関連することを特定する情報を総称して「特定情報」とよぶ。
【0053】
さらに、コンテンツCには、ユーザによる視認行動の検出により加算されるポイントPの数が関連付けられている。管理部235は、コンテンツCと、ポイントPの数とを関連付けて管理する。より具体的には例えば、管理部235は、コンテンツCの識別番号と、ポイントPの数とを関連付けて管理する。また、管理部235は、ユーザが所有するポイントPを示すポイント情報を、周知対象または販売主体ごとに管理する。また、表示制御部234は、周知対象また販売主体をごとに、ポイントPの蓄積状況を把握可能な画面を表示させる。詳細は後述する。
【0054】
さらに、コンテンツCには、視認行動の検出により加算されるポイントPの種類が関連付けられる。ポイントPは、第1ポイントP1と、第2ポイントP2とに分類される。管理部235は、コンテンツCと、ポイントPの種類とを関連付けて管理する。より具体的には、管理部235は、コンテンツCの識別番号と、ポイントPの種類とを関連付けて管理する。なお、次節では、説明の都合上、第1コンテンツC1および第2コンテンツC2には、いずれも第1ポイントP1が関連付けられている場合を例に説明する。
【0055】
4.情報処理システム1の動作
本節では、前述した情報処理システム1の動作の流れについて説明する。
【0056】
4.1 情報処理の概要
図3は、情報処理システム1により実行される処理の流れの一例を示すアクティビティ図である。以下、このアクティビティ図に沿って、情報処理の流れを概説する。好ましい態様の一例として、第1位置41である自宅から、第2位置42としてユーザが勤務する職場に移動する場面を例に挙げて説明する。
【0057】
まず、ユーザのログインが行われると、表示制御部234は、第1位置41である仮想空間上の自宅にプレイヤキャラクタPCを配置させる。また、表示制御部234は、プレイヤキャラクタPCの向きに対応した視野を表示させる(アクティビティA101)。ユーザは、ディスプレイ4aを通して、プレイヤキャラクタPCが自宅に位置することを認識することができる。
【0058】
ここで、プレイヤキャラクタPCを第2位置42であるオフィスに移動させる際、ユーザは、移動方法として、移動経路5に沿ってプレイヤキャラクタPCを移動させることにより第2位置42に向かう方法と、ワープ機能を用いて第2位置42まで移動する方法とを選択可能である。ユーザにより選択された移動方法に応じて、表示制御部234は、第1表示態様と第2表示態様とのうち少なくとも1つにより、仮想空間におけるユーザの位置4の移動に応じて、ユーザの視野を遷移させて表示させる。以下、プレイヤキャラクタPCの移動態様について、さらに説明する。なお、ユーザが移動操作を繰り返してプレイヤキャラクタPCを移動させる移動方法を便宜上「通常移動」という。また、ワープ機能を用いて第2位置42まで移動する方法を便宜上「ワープ移動」という。
【0059】
表示制御部234は、ディスプレイ4aに、ワープ機能の実行ボタンB1をユーザが選択可能に表示させる。ユーザにより実行ボタンB1が押下されず、受付部231がワープ機能の実行指示を受け付けなかった場合、移動制御部232は、「通常移動」が選択されたものとして、ユーザの移動操作に基づき、プレイヤキャラクタPCを移動させる。
【0060】
<通常移動における処理>
以下、移動経路5に沿ってプレイヤキャラクタPCを移動させる場合の移動態様を説明する。ワープ機能を用いない場合、ユーザは、移動経路5に沿ってプレイヤキャラクタPCを操作することにより、第2位置42に移動することとなる。具体的には、受付部231は、入力デバイス4cを介して、ユーザから移動操作を受け付ける(アクティビティA102)。
【0061】
移動操作を受け付けると、移動制御部232は、ユーザの操作に基づき、仮想空間におけるユーザの位置4を移動させる。具体的には、移動制御部232は、仮想空間におけるユーザの位置4を第1位置41からプレイヤキャラクタPCの進行方向に一定距離移動させる(アクティビティA103a)。また、表示制御部234は、移動方向に沿って、ユーザの視野を遷移させる(アクティビティA103b)。通常移動では、ユーザが移動操作を繰り返すことで第2位置42にたどり着くことができる。このように、第2位置42への移動中に移動操作の繰り返し操作が伴う場合、表示制御部234は、ユーザの位置4の移動に応じてユーザの視野を連続的に遷移させる。以下、このような表示態様を第1表示態様という。第1表示態様は、ユーザの位置4の移動経路5に沿って、視野を連続的に遷移させる表示態様である。換言すると、表示制御部234は、第1表示態様により、仮想空間におけるユーザの位置の移動に応じて、ユーザの視野を遷移させる。
【0062】
ここで、表示制御部234は、仮想空間において、コンテンツCをユーザに表示させる。具体的には、プレイヤキャラクタPCの移動経路5に第1コンテンツC1が関連付けられた地点が含まれる場合、表示制御部234は、この移動経路5において、第1コンテンツC1を含む視野を表示させる。第1コンテンツC1の配置位置に面する道沿いをプレイヤキャラクタPCが通過するとき、プレイヤキャラクタPCの視野には、第1コンテンツC1が含まれる。このような態様によれば、ユーザは、第2位置42までの移動中、第1コンテンツC1によって示される商品またはサービスの宣伝広告をみながら移動することとなる。
【0063】
ここで、管理部235は、ユーザによって第1コンテンツC1に対する視認行為の実行を検出した場合、第1行動が実行されたものとして、ユーザの行動履歴を更新する。換言すると、第1行動とは、第1表示態様によって表示された視野による、第1コンテンツC1(コンテンツC)に対する視認行為である。表示制御部234は、ディスプレイ4aに第1コンテンツC1が一定時間表示された場合、第1コンテンツC1の視聴が完了したことを示す視聴完了ボタンB2を表示させる。一定時間とは、具体的には例えば、10,15,20,25,30,35,40,45,50,55,60,65,70,75,80,85,90秒であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。また、かかる表示時間は、コンテンツCごとに異なり得る。
【0064】
ディスプレイ4aに視聴完了ボタンB2が出現した場合、ユーザは、視聴完了ボタンB2を押下することができる。受付部231が視聴完了ボタンB2の押下を受け付けると、管理部235は、第1行動の実行を検出し、ユーザ情報に行動履歴として加える(アクティビティA104)。第1行動の実行が複数回繰り返された場合、管理部235は、第1行動の検出の度に行動履歴を更新する。このように、第2位置42への移動中、ユーザが意図的に視野に入れた第1コンテンツC1、または意図せず視野に入った第1コンテンツC1を視聴することで広告視聴する態様を、以下「街角視聴」とよぶ。
【0065】
続いて、蓄積部233は、管理部235による行動履歴の更新に応じて、第1ポイントP1を蓄積させる(アクティビティA105)。例えば、行動履歴が更新された場合、蓄積部233は、予め設定された数のポイントPを、第1行動において視聴された第1コンテンツC1の周知対象または販売主体に係るユーザの所持ポイントPに加算する。より具体的には例えば、蓄積部233は、第1コンテンツC1に紐付けられた周知対象番号または販売主体番号に基づいて特定された周知対象または販売主体のポイント情報に、所定の数の第1ポイントP1を加算する。加算されるポイントPの数は、コンテンツCごとに予め設定されている。具体的には例えば、1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,20,30,40,50,60,70,80,90,100ポイントであり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。このように、蓄積部233は、行動履歴の更新に応じて、コンテンツCに関連付けられたポイントPを蓄積させる。
【0066】
そして、プレイヤキャラクタPCが第2位置42に到着した場合、アクティビティA112に進み、表示制御部234は、第2位置42における視野を表示させる。なお、第2位置42に到着するまでの間に第1行動が検出されなかった場合、アクティビティA104およびアクティビティA105の処理は省略される。
【0067】
なお、表示制御部234は、移動経路5に沿った移動中でもワープ機能の実行ボタンB1を表示させ続ける。したがって、ユーザは、移動途中でも任意のタイミングでワープ機能の利用が可能である。移動制御部232は、第1位置41と第2位置42の中間地点からワープ機能を利用してプレイヤキャラクタPCを移動させることができる。
【0068】
<ワープ移動における処理>
一方、ユーザにより実行ボタンB1が押下されて受付部231がワープ機能の実行指示を受け付けた場合、表示制御部234は、第2表示態様によりユーザの視野を遷移させる。以下、ワープ機能を利用してプレイヤキャラクタPCを移動させる場合の処理を説明する。
【0069】
まず、表示制御部234は、移動先である第2位置42を選択可能な画面300を表示させる。画面300において、ユーザは、任意の移動先である第2位置42を選択することができる。受付部231は、入力デバイス4cを介して、ユーザから第2位置42の選択操作を受け付ける(アクティビティA106)。
【0070】
続いて、表示制御部234は、位置4の移動に際して、予め設定された第2コンテンツC2をディスプレイ4aに表示させるか否かを選択可能な画面400を表示させる。ユーザは、画面400において、ワープ機能を利用して移動を行う際、第2コンテンツC2を視聴するか否か選択することができる。なお、第2コンテンツC2の視聴が選択されなかった場合、アクティビティA107~アクティビティA110の処理は省略される。
【0071】
第2コンテンツC2の視聴が選択された場合、表示制御部234は、ディスプレイ4aに表示させる第2コンテンツC2の分類をユーザ選択可能な画面500を表示させる。ユーザは、画面500または画面500から遷移した種々の画面において、移動前に視聴する広告分類を選択することができる。受付部231は、入力デバイス4cを介して、ユーザから第2コンテンツC2の分類の指定を受け付ける(アクティビティA107)。
【0072】
このとき、表示制御部234は、第2コンテンツC2の分類指定に際して、視聴する周知対象または販売主体を選択可能な画面をさらに表示させる。これにより、ユーザは、どの周知対象または販売主体に関する広告(第2コンテンツC2)を視聴するかを決定することができる。
【0073】
受付部231が第2コンテンツC2の分類指定を受け付けると、表示制御部234は、第1位置41における視野が表示された画面から画面を遷移させ、指定された分類に基づき決定された第2コンテンツC2を含む画面を所定時間表示させる(アクティビティA108)。ユーザにより視聴する周知対象または販売主体が指定された場合、表示制御部234は、指定された周知対象の周知対象番号または販売主体の販売主体番号が紐付けられたいずれかの第2コンテンツC2を少なくとも一つ表示させる。なお、第2コンテンツC2が表示される時間の長さは、第2コンテンツC2ごとに異なり得る。
【0074】
第2コンテンツC2の表示が終了すると、管理部235は、第2行動が実行されたものとして、ユーザの行動履歴を更新する(アクティビティA109)。第2行動は、ワープ機能を利用した移動の前後または移動の最中に第2コンテンツC2を視聴する行為を示す。なお、アクティビティA108において複数の第2コンテンツC2が表示された場合、管理部235は、第2行動が複数回実行されたものとして、行動履歴を更新する。このように、管理部235は、ユーザにより第1コンテンツC1に対する第1行動、および、第2コンテンツC2に対する第2行動の少なくとも何れかが実行されるときに、ユーザの行動履歴を更新して管理する。
【0075】
続いて、蓄積部233は、管理部235による行動履歴の更新に応じて、第1ポイントP1を蓄積させる(アクティビティA110)。第2行動の実行が検出された場合、蓄積部233は、所定の数のポイントPを、第2コンテンツC2の周知対象または販売主体に係るポイント情報に蓄積させる。具体的には例えば、蓄積部233は、第2コンテンツC2に紐付けられた周知対象番号または販売主体番号に基づいて特定された周知対象または販売主体のポイント情報に、所定の数の第1ポイントP1を加算する。加算処理は、アクティビティA105における処理と同様である。このように、本実施形態では、蓄積部233は、行動履歴に含まれる行動が第1行動であるか第2行動であるかに関わらず、行動履歴の更新に応じて、第1ポイントP1を蓄積させる。
【0076】
続いて、移動制御部232は、仮想空間におけるユーザの位置4を第1位置41から第2位置42に移動させる(アクティビティA111a)。同時に、表示制御部234は、第2コンテンツC2の表示画面から画面を遷移させ(アクティビティA111b)、第2位置42における視野が表示された画面を表示させる(アクティビティA112)。このように、ワープ機能を利用した移動が選択された場合、表示制御部234は、位置4の移動に応じて、ユーザの視野を第1位置41における視野から第2位置42における視野に非連続的に遷移させる。そして、このような視野の表示態様を第2表示態様という。第2表示態様による移動では、ユーザによる連続的な移動操作が伴わないため、通常移動の場合に比べて、移動時間が短縮される。また、第2行動は、第2表示態様による移動に際して、第2コンテンツC2を視聴する行為を示す。換言すると、第2行動は、第2表示態様によって表示された視野による、コンテンツCに対する視認行為である。以下、このような態様の視聴態様を「ワープ移動視聴」とよぶ。
【0077】
<移動後の処理>
続いて、付与部236は、行動履歴が条件を満たす場合、ユーザに対して報酬を付与する。具体的には、行動履歴の更新に伴い第1ポイントP1が蓄積したことで、ユーザが所持する第1ポイントP1が閾値に到達した場合、付与部236は、ユーザに対して報酬を付与する(アクティビティA113)。例えば、ユーザによって視聴された第1コンテンツC1の周知対象が「商品X」であり、商品Xに係るポイント情報において、報酬付与の閾値が10ポイントに設定されているものとする。このとき、付与部236は、第1行動または第2行動の実行によって商品Xに係る所持ポイントPが10ポイントに到達した場合に報酬を付与する。一方、付与部236は、行動によって閾値に到達しなかった場合報酬を付与しない。このように、付与部236は、ポイントPが閾値に達したまたは閾値を超えたことに応じて、ユーザに対して報酬を付与する。報酬は、例えば、ユーザの第2位置42への移動後での利用が想定される機能である。例えば、報酬は、音声の文字起こし機能、期間限定のBGM、プレイヤキャラクタPCの外見を変更するチケットである。
【0078】
<まとめ>
以上をまとめると、本実施形態に係る情報処理システム1は、制御部23を備える。制御部23は、次の各部を備える。表示制御部234は、仮想空間において、コンテンツCをユーザに表示させ、コンテンツCは、第1コンテンツC1と、第1コンテンツC1との関連性が定義された第2コンテンツC2を含む。管理部235は、ユーザにより第1コンテンツC1に対する第1行動、および、第2コンテンツC2に対する第2行動の少なくとも何れかが実行されるときに、ユーザの行動履歴を更新して管理する。第2行動は、第1行動とは異なる種類の行動である。付与部236は、行動履歴が条件を満たす場合、ユーザに対して報酬を付与する。
【0079】
また、別の態様によれば、本実施形態に係るプログラムは、コンピュータに、次の各ステップを実行させる。第1表示ステップでは、仮想空間において、コンテンツCをユーザに表示させ、コンテンツCは、第1コンテンツC1と、第1コンテンツC1との関連性が定義された第2コンテンツC2を含む。管理ステップでは、ユーザにより第1コンテンツC1に対する第1行動、および、第2コンテンツC2に対する第2行動の少なくとも何れかが実行されるときに、ユーザの行動履歴を更新して管理する。第2行動は、第1行動とは異なる種類の行動である。付与ステップでは、行動履歴が条件を満たす場合、ユーザに対して報酬を付与する。
【0080】
さらに、別の態様によれば、本実施形態に係る情報処理装置2が実行する情報処理方法は、次の各ステップを備える。第1表示ステップでは、仮想空間において、コンテンツCをユーザに表示させ、コンテンツCは、第1コンテンツC1と、第1コンテンツC1との関連性が定義された第2コンテンツC2を含む。管理ステップでは、ユーザにより第1コンテンツC1に対する第1行動、および、第2コンテンツC2に対する第2行動の少なくとも何れかが実行されるときに、ユーザの行動履歴を更新して管理する。第2行動は、第1行動とは異なる種類の行動である。付与ステップでは、行動履歴が条件を満たす場合、ユーザに対して報酬を付与する。
【0081】
このような態様によれば、仮想空間において表示されたコンテンツCに対して何らかの行動が実行されて条件を満たした場合、ユーザは、報酬を獲得することができる。これにより、情報処理システム1は、ゲームの趣向性と、サービスの持続的提供との両立を支援する技術を提供することができる。
【0082】
4.2 情報処理の詳細
続いて、イメージ図を参照しながら、前節で説明した情報処理の詳細をさらに説明する。
【0083】
図4は、各コンテンツCに関連付けられた情報の一例を示すイメージ図である。図4で示すように、コンテンツCには、例えば、コンテンツCの識別番号(コンテンツID)、コンテンツCが視聴された場合に加算されるポイントPの種類およびポイント数が関連付けられている。また、コンテンツCには、コンテンツCの周知対象を特定する周知対象番号、周知対象の販売主体を特定する販売主体番号が関連付けられている。コンテンツCが第1コンテンツC1である場合には、第1コンテンツC1が配置された座標(配置地点)が関連付けられている。管理部235は、これらの情報をコンテンツCごとに関連付けて管理する。
【0084】
また、複数のコンテンツCは、特定情報によって互いに関連付けて管理され得る。特に、特定情報によって関連付けられた第1コンテンツC1および第2コンテンツC2は、周知対象または販売主体が同一のコンテンツC、または、周知対象または販売主体が関連するコンテンツCである。
【0085】
例えば、周知対象または販売主体が同一である場合、各コンテンツCは、同一の周知対象番号または販売主体番号が紐付けられている。ここで、周知対象番号によって第1コンテンツC1および第2コンテンツC2が関連付けられている場合の例を説明する。例えば、図4で示すように、識別番号02536の第1コンテンツC1および識別番号02753の第2コンテンツC2には、商品Xの識別番号を示す周知対象番号「CM001」が紐付けられているものとする。この場合、識別番号02536の第1コンテンツC1および識別番号02753の第2コンテンツC2がともに商品Xについての広告動画である。具体的には例えば、識別番号02536の第1コンテンツC1は、商品Xについての30秒の広告動画であり、識別番号02753の第2コンテンツC2は、15秒の広告動画である。
【0086】
周知対象または販売主体が関連するコンテンツCには、同一のグループ番号が紐付けられることで関連付けられる。図4では、販売主体がグループ化されている場合の例が示される。図4で示すように、A社の販売主体番号は「RL636」であり、A社のグループ会社であるB社の販売主体番号は「RL6367」であるとする。このとき、販売主体番号「RL636」が紐付けられた第1コンテンツC1と、販売主体番号「RL637」が紐付けられた第2コンテンツC2とは、ともにグループ番号「G0001」が紐付けられることでグループ化されている。同一のグループに含まれるコンテンツCは、互いに関連企業の広告であることを示す。
【0087】
このように、コンテンツCは、同一または関連する周知対象を特定する情報に基づいて、関連性が定義された第1コンテンツC1と第2コンテンツC2とを含む。また、コンテンツCは、同一または関連する周知対象を提供する同一または関連する販売主体を特定する情報に基づいて、関連性が定義された第1コンテンツC1と第2コンテンツC2とを含む。つまり、同一または関連する周知対象、また同一または関連する販売主体に対して、視聴手段が異なる第1コンテンツC1および第2コンテンツC2が設けられていることで、同一の商品に関する広告を視聴した場合であっても、視聴手段が異なれば広告の種類が異なることとなる。
【0088】
図5は、管理部235により管理される行動履歴の一例を示すイメージ図である。図5で示すように、行動履歴には、行視認行為の対象となったコンテンツCを特定する情報が含まれる。図5の例では、コンテンツCを特定する情報として、行動履歴ごとにコンテンツCの識別番号が紐付けられている。また、行動履歴には、コンテンツCの視聴時間が紐付けられている。
【0089】
また、行動履歴には、ユーザによる行動が実行された仮想空間における位置4、または、行動の種類を特定するための情報が含まれる。ユーザにより第1行動が実行された仮想空間における位置4を特定するための情報は、例えば、第1行動の実行が検出された時点での仮想空間における座標、仮想空間内で区分された領域を特定する情報である。領域を特定する情報とは、例えば、領域名、領域の識別番号である。図5では、行動履歴が第1行動である場合はコンテンツC視聴時の座標が紐付けられ、第2行動である場合は、ワープ移動前の座標およびワープ移動後の座標が紐付けられている。
【0090】
図6は、仮想空間を上空から見た地図画面100を示すイメージ図である。表示制御部234は、ユーザの操作要求に基づき、仮想空間を上空から見た地図画面100を表示させる。アイコン101は、プレイヤキャラクタPCが移動する前の第1位置41である自宅の位置を示し、アイコン102は、プレイヤキャラクタPCの移動先である職場の位置(第2位置42)を示す。線103は、第1位置41から第2位置42までの移動経路5を示す。アイコン104は、図5で後述する第1コンテンツC1aの位置を示し、アイコン105は、図7で後述する第1コンテンツC1bの位置を示す。アイコン106は、第1位置41を出発して第2位置42に向かう途中であるプレイヤキャラクタPCの現在地(第1位置41)を示す。
【0091】
図6に示すように、移動制御部232は、ユーザの操作指示に基づき、プレイヤキャラクタPCの位置4を移動経路5に沿って第1位置41から第2位置42まで移動させる。以下、このアイコン101で示される第1位置41から、アイコン102で示される第2位置42にプレイヤキャラクタPCが移動するものとして、さらに説明を続ける。
【0092】
図7は、プレイヤキャラクタPCの視点からみた画面200を示すイメージ図である。表示制御部234は、プレイヤキャラクタPCの向きに応じた視野をディスプレイ4aに表示させる。特に、図7では、アイコン106で示したプレイヤキャラクタPCの位置からみた視野が示される。画面200は、ワープ機能の実行ボタンB1と、矢印201と、第1コンテンツC1aと、第2コンテンツC2bとを含む。ユーザにより実行ボタンB1が選択された場合、受付部231は、ワープ機能の実行指示を受け付ける。矢印201は、プレイヤキャラクタPCの向きを示す。図7に示すように、仮想空間における少なくとも1つの地点に関連付けられた第1コンテンツC1aおよび第1コンテンツC1bが配置され、それぞれ道路に対向して配置されている。そして、第1コンテンツC1の配置地点に面する道沿いをプレイヤキャラクタPCが通過するとき、プレイヤキャラクタPCの視野には、第1コンテンツC1が含まれる。表示制御部234は、第1コンテンツC1がプレイヤキャラクタPCの視野に含まれた状態で一定時間が経過した場合、ディスプレイ4aに視聴完了ボタンB2を表示させる。図7で示す視聴完了ボタンB2は、第1コンテンツC1aの視聴が完了したことを示す視聴完了ボタンB2である。なお、ユーザにより視聴完了ボタンB2が押下された場合、表示制御部234は、行動履歴が更新されてポイントPが貯まったことを示す通知を別途表示させ得る。
【0093】
図8は、第2位置42を選択可能な画面300の一例を示すイメージ図である。図8に示すように、表示制御部234は、ワープ機能の利用が選択された場合、プレイヤキャラクタPCの移動先である第2位置42を選択可能な画面300を表示させる。画面300では、第2位置42として、「職場」または「カフェA」が選択可能であることが示される。また、図8では、第2位置42として「職場」が選択された場合の例が示される。受付部231がボタン301を押下されたことを受け付けると、表示制御部234は、画面を画面300から画面400に遷移させる。
【0094】
なお、画面300で示される第2位置42は、過去に訪れたことがある場所のうち、予め登録された場所である。受付部231は、ユーザから第2位置42の登録指示を受け付けると、管理部235は、指定された第2位置42は、ブックマークされた場所として管理する。そして、表示制御部234は、登録された第2位置42を画面300に表示させる。一方、受付部231が第2位置42を地図選択する指示を受け付けた場合、表示制御部234は、地図画面100(図6参照)を表示させ、任意の位置4を選択可能とする。
【0095】
図9は、第2コンテンツC2の表示可否を選択可能な画面400の一例を示すイメージ図である。図9で示すように、表示制御部234は、第2位置42への移動前に第2コンテンツC2をディスプレイ4aに表示させるか否かを選択可能な画面400を表示させる。図7では、第2コンテンツC2を表示させることが選択された場合の例が示される。受付部231がボタン401を押下されたことを受け付けると、表示制御部234は、画面を画面400から画面500に遷移させる。
【0096】
なお、画面400において第2コンテンツC2を表示させないことが選択された場合、表示制御部234は、画面500に遷移させず、移動制御部232による第2位置42への移動処理の実行後、第2位置42における視野を表示させる。
【0097】
図10は、ディスプレイ4aに表示させる第2コンテンツC2の分類を選択可能な画面500の一例を示すイメージ図である。図10で示すように、表示制御部234は、表示する第2コンテンツC2の分類をユーザ選択可能な画面500を表示させる。画面500には、ボタン501、ボタン502、またはボタン503を選択可能に表示される。図7では、ボタン503が選択された状態の画面500が示される。いずれかのボタンが選択された状態でボタン504が押下されると、表示制御部234は、画面を遷移させる。
【0098】
ボタン501は、第2コンテンツC2の分類を指定しないことを示すボタンである。ボタン501は、ユーザが第2コンテンツC2の分類を指定しない場合に選択される。ボタン501が押下された場合、表示制御部234は、第2コンテンツC2が記憶されたDBに含まれる全ての第2コンテンツC2の一覧、または所定の条件を満たす第2コンテンツC2の一覧から抽選で第2コンテンツC2を少なくとも1つ決定し、ディスプレイ4aに表示させる。
【0099】
ボタン502は、ユーザが過去に視聴履歴がない第2コンテンツC2を表示することを指定するボタンである。ボタン502が押下された場合、表示制御部234は、ユーザの行動履歴を参照して、過去に視聴した履歴のある第2コンテンツC2を除外し視聴履歴のない第2コンテンツC2のなかから抽選で第2コンテンツC2を決定する。そして、表示制御部234は、決定されたディスプレイ4aに表示させる。
【0100】
ボタン503は、周知対象または販売主体を指定するボタンである。ボタン503が押下された場合、表示制御部234は、画面を遷移させ、周知対象ごとのポイント情報または販売主体ごとのポイント情報を表示させる。図11および図12は、ディスプレイ4aに表示されるポイント情報の一例を示すイメージ図である。
【0101】
図11で示される画面600には、販売主体ごとのポイント情報が含まれる。表示制御部234は、販売主体を選択可能に表示させる。図11では、A社、C社およびD社のポイント情報を示す表601が示される。表601には、ポイント情報として、販売主体ごとのユーザの所有ポイント、報酬を得るために必要な閾値等が含まれる。ここで、表示制御部234は、ポイント情報をスタンプカードによりディスプレイ4aに表示させる。スタンプカードは、販売主体ごと、または周知対象ごとに設けられる。ユーザは、スタンプカードを閲覧することでポイントPの蓄積状況を確認することができる。つまり、ユーザが所有するポイントPの数は、獲得したスタンプの数と対応する。
【0102】
図11で示されるスタンプの「獲得個数」は、ユーザの所有ポイントに対応し、報酬を得るために必要な閾値は、スタンプの「必要個数」に対応する。これにより、ユーザは、ディスプレイ4aに表示された各企業のスタンプカードのうちいずれかのスタンプカードを選択することで、どの販売主体の第2コンテンツC2を視聴するか選択することができる。また、ユーザは販売主体ごとのポイントPの獲得状況を確認しながら、どの販売主体の第2コンテンツC2を視聴してポイントPを集めるかを選択することができる。
【0103】
いずれかの販売主体が選択された状態でボタン602が押下されると、アクティビティA108において、表示制御部234は、選択された販売主体が関連付けられた第2コンテンツC2を表示させる。なお、図11では、A社が選択された状態が示される。
【0104】
図12で示される画面700には、周知対象ごとのポイント情報が含まれる。図11では、商品X、商品Yおよび商品Zのポイント情報を示す表601が示される。表示制御部234は、表601と同様にポイント情報を含む表602を表示させる。ユーザは、ディスプレイ4aに表示された各商品のスタンプカードのうちいずれかのスタンプカードを選択することで、どの商品の第2コンテンツC2を視聴するか選択することができる。いずれかの周知対象が選択された状態でボタン602が押下されると、アクティビティA108において、表示制御部234は、選択された周知対象が関連付けられた第2コンテンツC2を表示させる。なお、図12では、商品Xが選択された状態が示される。
【0105】
図13は、第2コンテンツC2が表示された画面800の一例を示すイメージ図である。第2コンテンツC2aは、A社の商品を宣伝するコンテンツCを示す。例えば、アクティビティA107で販売主体としてA社が選択された場合、表示制御部234は、A社の販売主体番号およびグループ番号を参照する。そして、表示制御部234は、A社の販売主体番号またはグループ番号が紐付けられた第2コンテンツC2のうち、少なくとも1つの第2コンテンツC2をディスプレイ4aに表示させる。
【0106】
図14は、ポイントPの蓄積状況を示す画面900の一例を示すイメージ図である。図14の例では、A社のポイントP(第1ポイントP1)の獲得状況が表示される。画面900では、A社におけるポイントPの所持ポイントPは「8」であり、必要なポイントPの数は「10」であることが示される。また、画面900には、ボタン901、ボタン902、およびボタン903が含まれる。ボタン901が押下された場合、表示制御部234は、ポイントPの獲得条件を確認可能な画面を表示させる。ボタン902が押下された場合、表示制御部234は、獲得可能な報酬を確認可能な画面を表示させる。ボタン903が押下された場合、表示制御部234は、画面900の表示を終了する。
【0107】
このような態様によれば、ユーザには、広告視聴によってスタンプが貯まることとなり、広告を視聴するメリットが与えられる。これにより、ユーザは、仮想空間内を思い思いに散策しながら、報酬を求めて特定の企業の広告を収集するスタンプラリーをすることができる。
【0108】
[その他]
前述の実施形態に係る情報処理システム1に関して、以下のような態様を採用してもよい。
【0109】
上述の実施形態では、蓄積されるポイントPの数はコンテンツCごとに予め設定されている場合を例としたが、これに限られない。例えば、蓄積部233は、コンテンツCの種類にかかわらず、行動履歴で示される行動が第1行動であるか第2行動であるかによって、第1ポイントP1の蓄積量を変動させてもよい。例えば、蓄積部233は、更新された行動履歴が第1行動である場合ポイントPを1ポイント蓄積させ、第2行動である場合は2ポイント蓄積させる。ポイントPの変動設定は、周知対象ごと、販売主体ごとに設定可能である。
【0110】
このような態様によれば、ユーザに視聴してほしい広告の視聴手段に応じて、スタンプの蓄積量を変動させることができる。例えば、同一の商品に関する広告でも、広告の提供者が街角視聴により視聴してほしい場合、ポイントPの蓄積量をワープ移動視聴の場合に比べて多く設定することができる。これにより、広告を視聴することでスタンプを集めるユーザが街角視聴による視聴を選択しやすくなる。
【0111】
上述の実施形態では、第1コンテンツC1にも第2コンテンツC2にも第1ポイントP1が関連付けられている例を示したが、コンテンツCの種類に応じて、関連付けられるポイントPの種類が異なっていてもよい。具体的には、コンテンツCは、その宣伝の表示態様に応じて、第1ポイントP1と第2ポイントP2とのうち少なくとも1つが関連付けられていてもよい。図15は、第1ポイントP1および第2ポイントP2それぞれの蓄積状況を示す画面1000の一例を示すイメージ図である。例えば、第1コンテンツC1には、第1ポイントP1が関連付けられ、第2コンテンツC2には、第2ポイントP2が関連付けられる。
【0112】
この場合、蓄積部233は、第1行動に係る行動履歴が更新された場合、第1ポイントP1を蓄積させる。一方、蓄積部233は、第2行動に係る行動履歴が更新された場合、第2ポイントP2を蓄積させる。具体的には例えば、図15で示すように、A社の販売主体番号「RL636」に紐付けられた第1コンテンツC1が街角視聴された場合、蓄積部233は、第1ポイントP1を蓄積する。一方、A社の販売主体番号「RL636」に紐付けられた第2コンテンツC2がワープ移動視聴された場合、蓄積部233は、第2ポイントP2を蓄積する。そして、付与部236は、第1ポイントP1と第2ポイントP2の合計が閾値に到達した場合、ユーザに対して報酬を付与する。図15の例では、第1ポイントP1と第2ポイントP2の合計が「15」に到達した場合、ユーザに対して報酬が付与される。
【0113】
このように、ユーザの行動内容に応じて、蓄積されるポイントPの種類が異なっていてもよい。このような態様によれば、ユーザが同一の商品に関する広告を視聴したとしても、視聴手段が街角視聴による視聴であるか、ワープ移動視聴であるかによって、広告の種類に応じたスタンプが貯まることとなる。
【0114】
上述の実施形態では、第1行動とは、街角視聴を示し、第2行動は、ワープ移動視聴を示すことを前提に説明したが、これに限られない。管理部235は、上述の実施形態とは異なる基準でコンテンツCの視認行為を検出してもよい。例えば、管理部235は、プレイヤキャラクタPCが徒歩、自転車、自動車によって移動する際におけるコンテンツCの視認行為を第1行動として検出する。また、管理部235は、ユーザの操作によらず仮想空間内を移動する乗り物に乗って移動する際におけるコンテンツCの視認行為を第2行動として検出する。この場合第1行動および第2行動は、ともに第1表示態様によって表示された視野による、コンテンツCに対する視認行為を示すものとなる。また、この場合の第1行動とは、ユーザの移動操作に応じてプレイヤキャラクタPCの位置4が移動される最中に実行された視認行為を示す。また、この場合の第2行動は、ワープ移動視聴とは異なり、プレイヤキャラクタPCの視野は連続的に遷移した状態で、ユーザの移動操作によらず位置4が移動される最中に実行された視認行為を示す。このような態様によれば、第1表示態様による移動(通常移動)であっても、移動方法に応じて、貯まるスタンプの種類や数が異なることとなる。
【0115】
上述の実施形態では、第1行動および第2行動とは、コンテンツCの視聴行為であることを前提に説明したが、これに限られない。例えば、第1行動は、周知対象に関するコンテンツCを視聴する行為である一方、第2行動は、コンテンツCの視聴行為以外の行為である。図16は、ディスプレイ4aに表示される画面1100の一例を示すイメージ図である。図16に示すように、蓄積部233は、コンテンツCの視聴行為だけでなく、コンテンツCの視聴以外の行動によりポイントPを蓄積させる。以下、第2行動がコンテンツCの視聴以外の行動であって、第2行動が実行された場合に第2ポイントP2が蓄積する場合の例をさらに説明する。
【0116】
具体的には例えば、第2行動は、仮想空間における領域であって、周知対象をユーザに関連付けることが可能な領域に位置を移動させる行為である。周知対象をユーザに関連付けることが可能な領域は、例えば、仮想空間内に設置された店舗である。管理部235は、所定の条件を満たした場合、周知対象とユーザ情報とを関連付けて管理する。また、管理部235は、仮想空間内の所定の領域と、周知対象とを関連付けて、蓄積する第2ポイントP2の数とともに管理する。プレイヤキャラクタPCが周知対象と関連付けられた領域に入りプレイヤキャラクタPCの位置4がかかる領域に配置された場合、管理部235は、第2行動の実行を検出し、ユーザの行動履歴を更新する。そして、蓄積部233は、仮想空間内の所定の領域および周知対象とともに、関連付けられた数の第2ポイントP2を蓄積させる。なお、図16の例では、店舗来店スタンプ(第2ポイントP2a)が蓄積する。
【0117】
また、第2行動は、ユーザによる対価の支払いを条件として周知対象をユーザに関連付ける行為であってもよい。例えば、管理部235は、上述の店舗でユーザが周知対象を購入した場合、管理部235は、購入された周知対象をユーザに関連付けるとともに、ユーザの行動履歴を更新する。そして、蓄積部233は、周知対象に関連付けられたポイントPを蓄積させる。なお、図16の例では、商品購入スタンプ(第2ポイントP2b)が蓄積する。
【0118】
なお、スタンプの獲得には、条件が設けられてもよい。例えば、図16において、コンテンツCの視聴行為により蓄積する広告視聴スタンプが5個以上貯まっている場合に限り、蓄積部233は、店舗来店スタンプまたは商品購入スタンプを蓄積させてもよい。
【0119】
この場合、管理部235は、行動の種類ごとに所有ポイントを管理する。また、蓄積部233は、行動履歴が更新された場合、ユーザのポイント情報を参照して、ポイントPの蓄積条件を満たすか否かを判定する。ポイントPの蓄積条件とは、例えば、行動の種類ごとに設けられた所有ポイントが閾値を満たすことである。そして、蓄積部233は、所有ポイントおよび閾値を参照し、条件を満たす場合に限りポイントPを蓄積する。
【0120】
また、行動の種類ごとに報酬が設定され、報酬付与の閾値を満たした場合に報酬が付与されてもよい。この場合、管理部235は、行動の種類ごとに報酬の獲得条件(閾値)を管理する。例えば、第1行動の実行により広告視聴スタンプが5個貯まった場合、付与部236は、他の行動(第2行動)が実行されていなくても報酬を付与してもよい。このように、広告の視聴、店舗の来店、および商品購入の各段階で予め設定された閾値を満たした場合、報酬が付与されてもよい。付与部236は、広告の視聴、店舗の来店、および商品購入の各段階のポイントPが全て貯まってはじめて報酬を付与してもよい。
【0121】
コンテンツCには、表示条件が設定されていてもよい。例えば、表示制御部234は、販売主体番号「RL636」のコンテンツCの視聴履歴を有することを条件に、販売主体番号「RL637」のコンテンツCを表示させてもよい。これにより、ストーリー性のある複数の広告がある場合、特定の順番でユーザに表示させることができる。
【0122】
ここで、移動制御部232は、位置4の移動を伴わずに、第2位置42に関連付けられた第2位置情報を取得可能に制御してもよい。これにより、ユーザは、第1位置41に位置したまま仮想空間内で異なる場所に位置するユーザとコミュニケーションを図ることができる。また、第1行動は、第1位置41から第2位置42までの移動に際して、コンテンツCを視認する行為であるとともに、第2行動は、第2位置情報の取得に際して、コンテンツCを視認する行為であってもよい。第2位置情報は、第2位置42に位置する他のユーザに関する情報を含む。図17は、第2位置情報の一例を示すイメージ図である。図9では、ユーザと、ユーザとは異なる場所に位置する他のユーザとがビデオ通話を実行している画面1200が示される。
【0123】
画面1200には、プレイヤキャラクタPCを操作するユーザの姿が含まれる画面1201と、第2位置42に位置する他のユーザの姿が含まれる画面1202と、コンテンツCとが含まれる。移動制御部232は、ユーザが第1位置41に位置する状態で、第2位置42に位置する他のユーザに係る視覚情報と、音声情報と、文字情報とを取得する。表示制御部234は、移動制御部232によって取得されたこれらの情報をディスプレイ4aに表示させる。また、表示制御部234は、第2位置情報の取得に際して、コンテンツCを表示させる。管理部235は、コンテンツCが一定時間表示された場合、第2行動の実行を検出する。
【0124】
このように、広告視聴以外の行動が実行された場合にもポイントPが蓄積される。これにより、ユーザは、広告視聴に限らず周知対象または販売主体にまつわる何らかの行動を実行することでスタンプを貯めることができる。そして、スタンプラリーの幅が広がり、スタンプを貯めて報酬を獲得するという興趣性が向上する。
【0125】
なお、図17において、各ユーザのプレイヤキャラクタPC同士がビデオ通話を実行している画面が示されてもよい。これにより、仮想空間内で異なる場所に位置するプレイヤキャラクタPC同士によるアバターチャットによってコミュニケーションを図ることができる。
【0126】
蓄積部233は、上記に限らずコンテンツCに紐付けられた種々の情報に応じて、ポイントPの蓄積量を変動させてもよい。例えば、第1コンテンツC1は、30秒の広告動画であり、第2コンテンツC2は、15秒の広告動画であるとする。このとき、蓄積部233は、動画の長さに応じてポイントPの蓄積量を変動させてもよい。具体的には、蓄積部233は、30秒の広告動画である第1コンテンツC1に対する視認行動が実行された場合は2ポイントを蓄積させ、15秒の広告動画である第2コンテンツC2に対する視認行動が実行された場合は1ポイントを蓄積させる。このように、蓄積部233は、コンテンツCの内容によってコンテンツCの蓄積量を変動させてもよい。このような態様によれば、ユーザは、広告動画の視聴時間が長いほど、より多くのスタンプを獲得できる。
【0127】
また、蓄積部233は、コンテンツCに紐付けられたポイントPの加算条件と、ユーザの行動履歴とに基づき、コンテンツCの蓄積量を変動させてもよい。加算条件は、例えば、仮想空間の領域Rの範囲内にユーザが位置した状態で第1コンテンツC1を視聴することである。このとき、蓄積部233は、第1コンテンツC1の視聴行為が検出されたユーザの座標が領域Rの範囲内に含まれる場合は2ポイントを蓄積させ、座標が領域Rの範囲外である場合は1ポイントを蓄積させる。なお、蓄積部233は、ユーザの座標が領域Rの範囲内に含まれない場合、ポイントPの獲得条件を満たさないものとしてポイントPを蓄積させなくてもよい。このような態様によれば、例えば、仮想空間内の特定の場所から第1コンテンツC1を視聴してほしい場合に、ユーザを誘導することができる。
【0128】
また、加算条件は、例えば、仮想空間内における特定の領域の範囲内に所定の数以上のユーザが位置した状態で第1コンテンツC1を視聴することである。このような態様によれば、例えば、特定の商品について新たな情報を公開する際、仮想空間内の特定の場所に複数のユーザを集め、多くのユーザが同時に第1コンテンツC1を視聴するイベントを開催することができる。これにより、スタンプ集めの興趣の向上が期待できる。なお、加算条件は、所定の時間に特定の領域の範囲内に位置した状態で第1コンテンツC1を視聴することであってもよい。
【0129】
さらに、次に記載の各態様で提供されてもよい。
【0130】
(1)情報処理装置であって、制御部を備え、前記制御部は、次の各ステップを実行するように構成され、第1表示ステップでは、仮想空間において、コンテンツをユーザに表示させ、前記コンテンツは、第1コンテンツと、前記第1コンテンツとの関連性が定義された第2コンテンツを含み、管理ステップでは、前記ユーザにより前記第1コンテンツに対する第1行動、および、前記第2コンテンツに対する第2行動の少なくとも何れかが実行されるときに、前記ユーザの行動履歴を更新して管理し、前記第2行動は、前記第1行動とは異なる種類の行動で、付与ステップでは、前記行動履歴が条件を満たす場合、前記ユーザに対して報酬を付与する、情報処理装置。
【0131】
(2)上記(1)に記載の情報処理装置において、さらに、蓄積ステップでは、前記行動履歴の更新に応じて、前記コンテンツに関連付けられたポイントを蓄積させ、前記付与ステップでは、前記ポイントが閾値に達したまたは前記閾値を超えたことに応じて、前記ユーザに対して前記報酬を付与する、情報処理装置。
【0132】
(3)上記(2)に記載の情報処理装置において、前記コンテンツは、第1ポイントが関連付けられたコンテンツで、前記蓄積ステップでは、前記行動履歴に含まれる行動が前記第1行動であるか前記第2行動であるかに関わらず、前記行動履歴の更新に応じて、前記第1ポイントを蓄積させ、前記付与ステップでは、前記第1ポイントが閾値に到達した場合、前記ユーザに対して前記報酬を付与する、情報処理装置。
【0133】
(4)上記(3)に記載の情報処理装置において、前記蓄積ステップでは、前記行動履歴で示される行動が前記第1行動であるか前記第2行動であるかによって、前記第1ポイントの蓄積量を変動させ、前記行動履歴は、前記行動が実行された前記仮想空間における位置、または、前記行動の種類を特定するための情報を含む、情報処理装置。
【0134】
(5)上記(1)に記載の情報処理装置において、前記コンテンツは、第1ポイントと第2ポイントとが関連付けられたコンテンツで、前記蓄積ステップでは、前記第1行動に係る行動履歴が更新された場合、前記第1ポイントを蓄積させ、前記第2行動に係る行動履歴が更新された場合、前記第2ポイントを蓄積させ、前記第1ポイントと前記第2ポイントの合計が閾値に到達した場合、前記ユーザに対して前記報酬を付与する、情報処理装置。
【0135】
(6)上記(1)に記載の情報処理装置において、さらに、第2表示ステップでは、第1表示態様と第2表示態様とのうち少なくとも1つにより、仮想空間における前記ユーザの位置の移動に応じて、前記ユーザの視野を遷移させて表示させ、前記第1表示態様は、前記位置の移動経路に沿って、前記視野を連続的に遷移させる表示態様で、前記第2表示態様は、前記位置の移動に応じて、前記視野を非連続的に遷移させる表示態様で、前記第1行動は、前記第1表示態様によって表示された視野による、前記コンテンツに対する視認行為であり、前記第2行動は、前記第2表示態様によって表示された視野による、前記コンテンツに対する視認行為である、情報処理装置。
【0136】
(7)上記(1)に記載の情報処理装置において、さらに、第3表示ステップでは、第1表示態様により、仮想空間における前記ユーザの位置の移動に応じて、前記ユーザの視野を遷移させ、前記第1表示態様は、前記位置の移動経路に沿って、前記視野を連続的に遷移させる表示態様で、前記第1行動および前記第2行動は、前記第1表示態様によって表示された視野による、前記コンテンツに対する視認行為であるとともに、前記第1行動は、前記ユーザの移動操作に応じて前記位置が移動される最中に実行された前記視認行為であり、前記第2行動は、前記ユーザの移動操作によらず前記位置が移動される最中に実行された前記視認行為である、情報処理装置。
【0137】
(8)上記(1)に記載の情報処理装置において、さらに、第1移動制御ステップでは、仮想空間における前記ユーザの位置を第1位置から第2位置に移動させ、前記第1行動は、前記第1位置から前記第2位置までの移動に際して、前記コンテンツを視認する行為であり、さらに、第2移動制御ステップでは、前記位置の移動を伴わずに、前記第2位置に関連付けられた第2位置情報を取得可能に制御し、前記第2行動は、前記第2位置情報の取得に際して、前記コンテンツを視認する行為である、情報処理装置。
【0138】
(9)上記(1)に記載の情報処理装置において、前記第1コンテンツと前記第2コンテンツは、同一または関連する周知対象、または、前記周知対象の同一または関連する販売主体を特定する情報に基づいて、前記関連性が定義される、情報処理装置。
【0139】
(10)上記(1)に記載の情報処理装置において、さらに、第3移動制御ステップでは、前記ユーザの操作に基づき、仮想空間における前記ユーザの位置を移動させ、前記第1行動は、周知対象に関する前記コンテンツを視聴する行為であり、前記第2行動は、前記仮想空間における領域であって、前記周知対象を前記ユーザに関連付けることが可能な領域に前記位置を移動させる行為である、情報処理装置。
【0140】
(11)上記(1)に記載の情報処理装置において、前記第1行動は、周知対象に関する前記コンテンツを視聴する行為であり、前記第2行動は、前記ユーザによる対価の支払いを条件として前記周知対象を前記ユーザに関連付ける行為である、情報処理装置。
【0141】
(12)プログラムであって、コンピュータに、上記(1)~(11)の何れか1つに記載の各ステップを実行させる、プログラム。
【0142】
(13)情報処理装置が実行する情報処理方法であって、上記(1)~(11)の何れか1つに記載の情報処理装置における各ステップを備える、情報処理方法。
もちろん、この限りではない。
【0143】
最後に、本開示に係る種々の実施形態を説明したが、これらは、例として提示したものであり、開示の範囲を限定することは意図していない。当該新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、開示の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。当該実施形態やその変形は、開示の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された開示とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0144】
1 :情報処理システム
2 :情報処理装置
3 :ゲーム装置
4a :ディスプレイ
4b :スピーカ
4c :入力デバイス
5 :移動経路
11 :通信ネットワーク
20 :通信バス
21 :通信部
22 :記憶部
23 :制御部
231 :受付部
232 :移動制御部
233 :蓄積部
234 :表示制御部
235 :管理部
236 :付与部
30 :通信バス
31 :通信部
32 :記憶部
33 :制御部
34a :グラフィック処理部
34b :オーディオ処理部
34c :操作部
41 :第1位置
42 :第2位置
100 :地図画面
101 :アイコン
102 :アイコン
104 :アイコン
105 :アイコン
106 :アイコン
200 :画面
201 :矢印
300 :画面
301 :ボタン
400 :画面
401 :ボタン
500 :画面
501 :ボタン
502 :ボタン
503 :ボタン
504 :ボタン
600 :画面
602 :ボタン
700 :画面
800 :画面
900 :画面
901 :ボタン
902 :ボタン
903 :ボタン
1000 :画面
1100 :画面
1200 :画面
1201 :画面
1202 :画面
B1 :実行ボタン
B2 :視聴完了ボタン
C :コンテンツ
C1 :第1コンテンツ
C1a :第1コンテンツ
C1b :第1コンテンツ
C2 :第2コンテンツ
C2a :第2コンテンツ
C2b :第2コンテンツ
EC :敵キャラクタ
P :ポイント
P1 :第1ポイント
P2 :第2ポイント
P2a :第2ポイント
P2b :第2ポイント
PC :ノンプレイヤキャラクタNPC
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17