(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-21
(45)【発行日】2024-11-29
(54)【発明の名称】同軸スピーカー
(51)【国際特許分類】
H04R 9/06 20060101AFI20241122BHJP
H04R 9/02 20060101ALI20241122BHJP
【FI】
H04R9/06 A
H04R9/02 102A
(21)【出願番号】P 2022574309
(86)(22)【出願日】2022-10-13
(86)【国際出願番号】 CN2022125115
(87)【国際公開番号】W WO2024045277
(87)【国際公開日】2024-03-07
【審査請求日】2023-02-28
(31)【優先権主張番号】202222293300.6
(32)【優先日】2022-08-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】517409583
【氏名又は名称】エーエーシー マイクロテック(チャンヂョウ)カンパニー リミテッド
【住所又は居所原語表記】No.3 changcao road, Hi-TECH Industrial Zone, Wujin District, Changzhou City, Jiangsu Province, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100199819
【氏名又は名称】大行 尚哉
(74)【代理人】
【識別番号】100087859
【氏名又は名称】渡辺 秀治
(72)【発明者】
【氏名】任璋
(72)【発明者】
【氏名】鐘志威
【審査官】堀 洋介
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2022/0210570(US,A1)
【文献】中国実用新案第217011180(CN,U)
【文献】中国実用新案第215300909(CN,U)
【文献】中国特許出願公開第114697825(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04R 9/00- 9/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
磁気回路システムと、同軸に設置される第1発音ユニット及び第2発音ユニットと、を含み、前記第2発音ユニットが前記第1発音ユニットの外側に取り囲むように設置されており、前記第1発音ユニットは、第1振動板と、前記第1振動板を振動させて音を発生させるように駆動する第1ボイスコイルと、を含み、前記第2発音ユニットは、第2振動板と、前記第2振動板を振動させて音を発生させるように駆動する第2ボイスコイルと、を含み、前記磁気回路システムには、第1磁気ギャップと第2磁気ギャップとが設けられ、前記第1ボイスコイルは前記第1磁気ギャップに挿設され、前記第2ボイスコイルは前記第2磁気ギャップに挿設される同軸スピーカーであって、
前記同軸スピーカーは、前記第1ボイスコイルと電気的に接続される第1フレキシブル回路基板と、前記磁気回路システムに挿設され、かつ前記第1フレキシブル回路基板を支持するインサートと、前記インサート内に嵌設されて前記第1フレキシブル回路基板を外部回路と電気的に接続する導電性端子と、をさらに含み、前記第1フレキシブル回路基板は、前記インサートに固定される第1固定部と、前記第1ボイスコイルと前記第1振動板の間に挟設される第2固定部と、前記第1固定部と前記第2固定部とを接続する弾性アームと、を含み、前記弾性アームは、前記第1固定部に接続されかつ第1方向に沿って延びる第1アーム部と、前記第1アーム部と前記第2固定部とを接続し、かつ前記第1方向と異なる第2方向に沿って延びる第2アーム部と、を含
み、
前記磁気回路システムは、磁気ボウルと、前記磁気ボウル内に設けられるマグネット部と、を含み、前記磁気ボウルは、第1貫通孔が設けられた底壁と、前記底壁の外周縁から延びる第1側壁と、を含み、前記マグネット部が前記底壁に固定され、かつ前記第1側壁と間隔をあけることで前記第2磁気ギャップが形成され、前記マグネット部は、前記底壁に固定される環状の第1磁石鋼と、前記第1磁石鋼に固定されるヨークと、前記ヨークに固定される環状の第2磁石鋼と、前記第2磁石鋼に固定される磁極芯と、を含み、前記ヨークは、前記第1磁石鋼と前記第2磁石鋼との間に挟設され、かつ第2貫通孔が設けられたリングシート部と、前記リングシート部の内周縁から延びかつ対向して設置される一対の第2側壁と、を含み、前記第2磁石鋼と前記磁極芯が前記第2側壁と間隔をあけることで前記第1磁気ギャップが形成される、
ことを特徴とする同軸スピーカー。
【請求項2】
前記第1フレキシブル回路基板は前記一対の第2側壁の間に設けられ、かつ、前記一対の第2側壁は少なくとも一部がずらして設けられている、
ことを特徴とする請求項
1に記載の同軸スピーカー。
【請求項3】
前記インサートは、前記底壁の第1貫通孔から延びて、前記第1磁石鋼と前記リングシート部の第2貫通孔とを貫通して前記一対の第2側壁の間まで延びる、
ことを特徴とする請求項
1に記載の同軸スピーカー。
【請求項4】
前記インサートは、第1段差部と、前記第1段差部上に位置する第2段差部と、を含み、前記第1磁石鋼は一部が前記第1段差部に積層して設けられ、前記リングシート部は一部が前記第2段差部に積層して設けられる、
ことを特徴とする請求項
3に記載の同軸スピーカー。
【請求項5】
前記第1方向は、前記第1ボイスコイルの振動方向に垂直で、かつ前記第1ボイスコイルの長軸に沿って延びる方向であり、前記第2方向は、前記第1ボイスコイルの振動方向に沿って延びる方向である、
ことを特徴とする請求項1に記載の同軸スピーカー。
【請求項6】
前記同軸スピーカーは、第1フレームと、第2フレームと、をさらに含み、前記第2フレームは前記第1フレームの外側に取り囲むように設けられ、前記第1フレームは前記第2磁石鋼に固定され、前記磁気ボウルは、前記第1側壁の先端から前記マグネット部から離れる方向に延びる延出壁をさらに含み、前記延出壁は前記同軸スピーカーの対向する2つの長軸辺にそれぞれ設けられ、前記第2フレームは前記延出壁に固定される、
ことを特徴とする請求項
1に記載の同軸スピーカー。
【請求項7】
前記第1振動板は前記第1フレームに固定され、前記第2振動板の外固定部は前記第2フレームに固定され、前記第2振動板の内固定部は前記第2磁石鋼に固定される、
ことを特徴とする請求項
6に記載の同軸スピーカー。
【請求項8】
前記第2発音ユニットは、前記第2振動板と間隔をあけて設置される弾性支持部材と、前記第2振動板と前記弾性支持部材とを接続するボビンと、をさらに含み、前記弾性支持部材は、前記同軸スピーカーの対向する2つの短軸辺にそれぞれ設けられ、前記ボビンは、前記弾性支持部材を固定する支持脚を含み、前記支持脚は前記第2フレームと前記第1側壁との間に設けられ、前記弾性支持部材の外固定部は前記第2フレームに固定され、前記弾性支持部材の内固定部は前記支持脚に固定され、前記弾性支持部材は、前記支持脚に固定される第2フレキシブル回路基板と、前記第2フレキシブル回路基板の前記第2振動板から離れる底面に固定される補助振動板と、を含む、
ことを特徴とする請求項
6に記載の同軸スピーカー。
【請求項9】
前記第2固定部には、パッドが設けられ、前記パッドは前記第1ボイスコイルの内側に位置し、前記第1ボイスコイルのリード線は前記パッドに溶接される、
ことを特徴とする請求項1に記載の同軸スピーカー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気音響変換分野に関し、特に、同軸スピーカーに関するものである。
【背景技術】
【0002】
同軸スピーカーとは、高音スピーカーユニットと低音スピーカーユニットとが集積化され、かつ高音スピーカーユニットと低音スピーカーユニットとが同軸に配置されたスピーカーである。同軸スピーカーの高音スピーカーユニットと低音スピーカーユニットを一緒に同軸スピーカーの正面に位置させることができ、それぞれ同軸スピーカーの正面と裏面に位置させることもできる。
【0003】
従来技術では、同軸スピーカーの低音発音ユニットは高音発音ユニットの外側に取り囲むように設けられ、高音発音ユニットの高音ボイスコイルのリード線は一つの端子に直接接続されて、さらにこの端子を介して外部回路に接続される。しかしながら、同軸スピーカーを使う過程において、高音ボイスコイルは高音振動板に接着固定されるだけで、支持が不足であるため、その振動が比較的不安定になり、また、高音ボイスコイルのリード線は端子に直接溶接されるため、高音ボイスコイルの振動中、引っ張られることによって断線と衝突雑音が発生しやすくなり、同軸スピーカーの品質が劣ってしまう。
【0004】
従って、上記技術的課題を解決するために、新たな同軸スピーカーを提供する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記の技術的課題を解消して、音響品質が高くて受話器として機能することができる同軸スピーカーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するために、本発明には、同軸スピーカーが提供され、前記同軸スピーカーは、磁気回路システムと、同軸に設置される第1発音ユニット及び第2発音ユニットと、を含み、前記第2発音ユニットが前記第1発音ユニットの外側に取り囲むように設置されており、前記第1発音ユニットは、第1振動板と、前記第1振動板を振動させて音を発生させるように駆動する第1ボイスコイルと、を含み、前記第2発音ユニットは、第2振動板と、前記第2振動板を振動させて音を発生させるように駆動する第2ボイスコイルと、を含み、前記磁気回路システムには、第1磁気ギャップと第2磁気ギャップとが設けられ、前記第1ボイスコイルは前記第1磁気ギャップに挿設され、前記第2ボイスコイルは前記第2磁気ギャップに挿設され、前記同軸スピーカーは、前記第1ボイスコイルと電気的に接続される第1フレキシブル回路基板と、前記磁気回路システムに挿設され、かつ前記第1フレキシブル回路基板を支持するインサートと、前記インサート内に嵌設されて前記第1フレキシブル回路基板を外部回路と電気的に接続する導電性端子と、をさらに含み、前記第1フレキシブル回路基板は、前記インサートに固定される第1固定部と、前記第1ボイスコイルと前記第1振動板の間に挟設される第2固定部と、前記第1固定部と前記第2固定部とを接続する弾性アームと、を含み、前記弾性アームは、前記第1固定部に接続されかつ第1方向に沿って延びる第1アーム部と、前記第1アーム部と前記第2固定部とを接続し、かつ前記第1方向と異なる第2方向に沿って延びる第2アーム部と、を含む。
【0007】
好ましくは、前記磁気回路システムは、磁気ボウルと、前記磁気ボウル内に設けられるマグネット部と、を含み、前記磁気ボウルは、第1貫通孔が設けられた底壁と、前記底壁の外周縁から延びる第1側壁と、を含み、前記マグネット部が前記底壁に固定され、かつ前記第1側壁と間隔をあけることで前記第2磁気ギャップが形成され、前記マグネット部は、前記底壁に固定される環状の第1磁石鋼と、前記第1磁石鋼に固定されるヨークと、前記ヨークに固定される環状の第2磁石鋼と、前記第2磁石鋼に固定される磁極芯と、を含み、前記ヨークは、前記第1磁石鋼と前記第2磁石鋼との間に挟設され、かつ第2貫通孔が設けられたリングシート部と、前記リングシート部の内周縁から延びかつ対向して設置される一対の第2側壁と、を含み、前記第2磁石鋼と前記磁極芯が前記第2側壁と間隔をあけることで前記第1磁気ギャップが形成される。
【0008】
好ましくは、前記第1フレキシブル回路基板は前記一対の第2側壁の間に設けられ、かつ、前記一対の第2側壁は少なくとも一部がずらして設けられている。
【0009】
好ましくは、前記インサートは、前記底壁の第1貫通孔から延びて、前記第1磁石鋼と前記リングシート部の第2貫通孔とを貫通して前記一対の第2側壁の間まで延びる。
【0010】
好ましくは、前記インサートは、第1段差部と、前記第1段差部上に位置する第2段差部と、を含み、前記第1磁石鋼は一部が前記第1段差部に積層して設けられ、前記リングシート部は一部が前記第2段差部に積層して設けられる。
【0011】
好ましくは、前記第1方向は、前記第1ボイスコイルの振動方向に垂直で、かつ前記第1ボイスコイルの長軸に沿って延びる方向であり、前記第2方向は、前記第1ボイスコイルの振動方向に沿って延びる方向である。
【0012】
好ましくは、前記同軸スピーカーは、第1フレームと、第2フレームと、をさらに含み、前記第2フレームは前記第1フレームの外側に取り囲むように設けられ、前記第1フレームは前記第2磁石鋼に固定され、前記磁気ボウルは、前記第1側壁の先端から前記マグネット部から離れる方向に延びる延出壁をさらに含み、前記延出壁は前記同軸スピーカーの対向する2つの長軸辺にそれぞれ設けられ、前記第2フレームは前記延出壁に固定される。
【0013】
好ましくは、前記第1振動板は前記第1フレームに固定され、前記第2振動板の外固定部は前記第2フレームに固定され、前記第2振動板の内固定部は前記第2磁石鋼に固定される。
【0014】
好ましくは、前記第2発音ユニットは、前記第2振動板と間隔をあけて設置される弾性支持部材と、前記第2振動板と前記弾性支持部材とを接続するボビンと、をさらに含み、前記弾性支持部材は、前記同軸スピーカーの対向する2つの短軸辺にそれぞれ設けられ、前記ボビンは、前記弾性支持部材を固定する支持脚を含み、前記支持脚は前記第2フレームと前記第1側壁との間に設けられ、前記弾性支持部材の外固定部は前記第2フレームに固定され、前記弾性支持部材の内固定部は前記支持脚に固定され、前記弾性支持部材は、前記支持脚に固定される第2フレキシブル回路基板と、前記第2フレキシブル回路基板の前記第2振動板から離れる底面に固定される補助振動板と、を含む。
【0015】
好ましくは、前記第2固定部には、パッドが設けられ、前記パッドは前記第1ボイスコイルの内側に位置し、前記第1ボイスコイルのリード線は前記パッドに溶接される。
【発明の効果】
【0016】
本発明に係る同軸スピーカーは、第1発音ユニットによる高音の発生、第2発音ユニットによる低音の発生、高品質な音響効果を提供する全帯域音発生に加えて、立体構造の第1フレキシブル回路基板の導入により、第1発音ユニットの確実的な電気的導通を実現し、かつ、第1発音ユニットの振幅を増加させ、第1発音ユニットは受話器として機能することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
本発明の実施例における技術案をより明確に説明するために、以下、実施例の説明に必要な図面を簡単に説明し、明らかに、以下説明された図面は、本発明のいくつかの実施例に過ぎず、当業者であれば、進歩的な労働をしなくても、これらの図面に基づいて他の図面を取得することができ、そのうち、
【
図1】
図1は、本発明に係る同軸スピーカーを示す斜視構成図である。
【
図2】
図2は、
図1に示す同軸スピーカーの立体分解図である。
【
図5】
図5は、
図1に示す同軸スピーカーの第1ボイスコイル、インサート及び第1フレキシブル回路基板を組み合わせた図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施例における図面を参照しながら本発明の実施例における技術案を明確かつ完全に説明する。明らかに、記載された実施例は、全ての実施例ではなく、本発明の一部の実施例に過ぎない。当業者が本発明における実施例に基づいて進歩的な労働をしない前提に得られた他の全ての他の実施例は、本発明の保護範囲に含まれるものとする。
【0019】
図1~5に示すように、本発明には、同軸スピーカー100が提供され、当該同軸スピーカー100は、磁気回路システム1と、同軸に設置される第1発音ユニット2及び第2発音ユニット3と、を含み、前記第2発音ユニット3が前記第1発音ユニット2の外側に取り囲むように設置されている。
【0020】
前記第1発音ユニット2は、第1振動板21と、前記第1振動板21を振動させて音を発生させるように駆動する第1ボイスコイル22と、を含み、前記第2発音ユニット3は、第2振動板31と、前記第2振動板31を振動させて音を発生させるように駆動する第2ボイスコイル32と、を含み、前記磁気回路システム1には、第1磁気ギャップ101と第2磁気ギャップ102とが設けられ、前記第1ボイスコイル22は前記第1磁気ギャップ101に挿設され、前記第2ボイスコイル32は前記第2磁気ギャップ102に挿設される。
【0021】
前記同軸スピーカー100は、前記第1ボイスコイル22と電気的に接続される第1フレキシブル回路基板4と、前記磁気回路システム1に挿設され、かつ前記第1フレキシブル回路基板4を支持するインサート5と、前記インサート5内に嵌設されて前記第1フレキシブル回路基板4を外部回路と電気的に接続する導電性端子6と、をさらに含む。
【0022】
前記第1フレキシブル回路基板4は、前記インサート5に固定される第1固定部41と、前記第1ボイスコイル22と前記第1振動板21の間に挟設される第2固定部42と、前記第1固定部41と前記第2固定部42とを接続する弾性アーム43と、を含み、前記弾性アーム43は、前記第1固定部41に接続されかつ第1方向Xに沿って延びる第1アーム部431と、前記第1アーム部431と前記第2固定部42とを接続し、かつ第1方向Xと異なる第2方向Yに沿って延びる第2アーム部432と、を含む。好ましくは、前記第1方向Xは、前記第1ボイスコイル22の振動方向に垂直で、かつ前記第1ボイスコイル22の長軸に沿って延びる方向であり、前記第2方向Yは、前記第1ボイスコイル22の振動方向に沿って延びる方向である。前記第1アーム部431は連続したS状で折り曲がって延びており、これによって、前記第1アーム部431のフォースアームの長さを増やすことができる。前記第2固定部42には、パッド421が設けられ、前記パッド421は前記第1ボイスコイル22の内側に位置し、前記第1ボイスコイル22のリード線は前記パッド421に溶接される。
【0023】
前記磁気回路システム1は、磁気ボウル11と、前記磁気ボウル11内に設けられるマグネット部12と、を含み、前記磁気ボウル11は、第1貫通孔110が設けられた底壁111と、前記底壁111の外周縁から延びる第1側壁112と、を含み、前記マグネット部12が前記底壁111に固定され、かつ前記第1側壁112と間隔をあけることで前記第2磁気ギャップ102が形成され、前記マグネット部12は、前記底壁111に固定される環状の第1磁石鋼121と、前記第1磁石鋼121に固定されるヨーク122と、前記ヨーク122に固定される環状の第2磁石鋼123と、前記第2磁石鋼123に固定される磁極芯124と、を含み、前記ヨーク122は、前記第1磁石鋼121と前記第2磁石鋼123との間に挟設され、かつ第2貫通孔1220が設けられたリングシート部1221と、前記リングシート部1221の内周縁から延びかつ対向して設置される一対の第2側壁1222と、を含み、前記第2磁石鋼123と前記磁極芯124が前記第2側壁1222と間隔をあけることで前記第1磁気ギャップ101が形成される。
【0024】
前記第1フレキシブル回路基板4は前記一対の第2側壁1222の間に設けられ、かつ、前記一対の第2側壁1222は少なくとも一部がずらして設けられており、ずれた箇所には、前記第1アーム部431を回避する空間が形成されることができる。
【0025】
前記インサート5は、前記底壁111の第1貫通孔110から延びて、前記第1磁石鋼121と前記リングシート部1221の第2貫通孔1220とを貫通して前記一対の第2側壁1222の間まで延び、前記インサート5は、第1段差部51と、前記第1段差部51上に位置する第2段差部52と、を含み、前記第1磁石鋼121は一部が前記第1段差部51に積層して設けられ、前記リングシート部1221は一部が前記第2段差部52に積層して設けられる。
【0026】
前記同軸スピーカー100は、第1フレーム7と、第2フレーム8と、をさらに含み、前記第2フレーム8は前記第1フレーム7の外側に取り囲むように設けられ、前記第1フレーム7は前記第2磁石鋼123に固定され、前記磁気ボウル11は、前記第1側壁112の先端から前記マグネット部12から離れる方向に延びる延出壁113をさらに含み、前記延出壁113は前記同軸スピーカー100の対向する2つの長軸辺にそれぞれ設けられ、前記第2フレーム8は前記延出壁113に固定される。
【0027】
前記第1振動板21は前記第1フレーム7に固定され、前記第2振動板31の外固定部311は前記第2フレーム8に固定され、前記第2振動板31の内固定部312は前記第2磁石鋼123に固定される。
【0028】
前記第2発音ユニット3は、前記第2振動板31と間隔をあけて設置される弾性支持部材33と、前記第2振動板31と前記弾性支持部材33とを接続するボビン34と、をさらに含み、前記弾性支持部材33は、前記同軸スピーカー100の対向する2つの短軸辺にそれぞれ設けられ、前記ボビン34は、本体部341と、前記本体部341から延びて前記弾性支持部材33を固定する支持脚342と、を含み、前記支持脚342は前記第2フレーム8と前記第1側壁112との間に設けられ、前記弾性支持部材33の外固定部3301は前記第2フレーム8に固定され、前記弾性支持部材33の内固定部3302は前記支持脚342に固定され、前記本体部341は前記第2振動板31の一部の構造として機能する。
【0029】
前記弾性支持部材33は、前記支持脚342に固定される第2フレキシブル回路基板331と、前記第2フレキシブル回路基板331の前記第2振動板31から離れる底面に固定される補助振動板332と、を含み、前記第2ボイスコイル32は前記第2フレキシブル回路基板331を介して外部回路と電気的に接続される。
【0030】
本発明に係る同軸スピーカーは、第1発音ユニットによる高音の発生、第2発音ユニットによる低音の発生、高品質な音響効果を提供する全帯域音発生に加えて、立体構造の第1フレキシブル回路基板の導入により、第1発音ユニットの確実的な電気的導通を実現し、かつ、第1発音ユニットの振幅を増加させ、第1発音ユニットは受話器として機能することができる。
【0031】
以上は、本発明の実施形態に過ぎない。当業者にとって、本発明の創造思想から逸脱することなく、改良を行うこともできるが、これらの改良はいずれも本発明の保護範囲に含まれるとここで指摘すべきである。