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特許7592149圧縮アセンブリを備えたヒートノットバーン(HNB)エアロゾル発生デバイス
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-21
(45)【発行日】2024-11-29
(54)【発明の名称】圧縮アセンブリを備えたヒートノットバーン(HNB)エアロゾル発生デバイス
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/40 20200101AFI20241122BHJP
   A24F 40/20 20200101ALI20241122BHJP
   A24F 40/50 20200101ALI20241122BHJP
【FI】
A24F40/40
A24F40/20
A24F40/50
【請求項の数】 22
(21)【出願番号】P 2023507571
(86)(22)【出願日】2021-06-17
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-30
(86)【国際出願番号】 US2021037797
(87)【国際公開番号】W WO2022031374
(87)【国際公開日】2022-02-10
【審査請求日】2024-01-31
(31)【優先権主張番号】16/984,430
(32)【優先日】2020-08-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】517453405
【氏名又は名称】アルトリア クライアント サーヴィシーズ リミテッド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】110002789
【氏名又は名称】弁理士法人IPX
(72)【発明者】
【氏名】フローラ・ジェイソン
【審査官】木村 麻乃
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-178937(JP,A)
【文献】英国特許出願公開第2534213(GB,A)
【文献】欧州特許出願公開第3081102(EP,A1)
【文献】米国特許第4206770(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 40/00-47/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル発生デバイスであって、
加熱室構造と、ヒータと、圧縮アセンブリとを備え、
前記加熱室構造は、筐体を画定し、前記筐体は、一定の容積を有し、
前記加熱室構造は、前記筐体の第1領域内にエアロゾル形成基材を保持するように構成され、
前記加熱室構造は、少なくとも部分的に前記第1領域を画定する第1面を含み、
前記加熱室構造は、空気を前記筐体内に導くように構成された入口をさらに含み、
前記加熱室構造は、空気を前記筐体の外に取り出せるように構成された出口をさらに含み、
前記ヒータは、前記加熱室構造に結合され、
前記ヒータは、前記第1面に隣接し、
前記ヒータは、前記第1面に伝達される熱を発生させて、前記エアロゾル形成基材の燃焼なしにエアロゾルを形成させるように構成され、ここで前記加熱室構造は、前記エアロゾルが前記出口を介して前記筐体の外に引き出すために導くように構成され、
前記圧縮アセンブリは、少なくとも部分的に前記筐体内にあり、
前記圧縮アセンブリは、圧縮プレートと、前記圧縮プレートに結合された圧縮アクチュエータとを含み、
前記圧縮プレートは、前記圧縮プレートと、前記第1面と、が前記第1領域の対向する境界を画定するように、前記筐体の一部を前記筐体の前記第1領域と画定するように構成され、
前記圧縮アクチュエータは、前記第1領域の体積を減少させるために、前記第1面の少なくとも一部に垂直な軸に沿った方向に、前記筐体を通して前記圧縮プレートを直線的に移動するように構成され、
前記第1領域において前記エアロゾル形成基材を前記第1面に対して調節可能に圧縮して、前記エアロゾル形成基材の実質的に均一な充填密度が、経時的なエアロゾルの別々の実態の別々の生成の間に維持されるように、前記エアロゾル形成基材の前記圧縮を維持するように構成される、
エアロゾル発生デバイス。
【請求項2】
請求項1に記載のエアロゾル発生デバイスにおいて、
前記圧縮プレートは、
ガス流に対して透過性を有し、
前記エアロゾルが前記圧縮プレートの厚さを通過することを可能にし、
前記エアロゾル形成基材が前記筐体の前記第1領域から、前記筐体の残りの第2領域へ退避することを制限するように構成される、
エアロゾル発生デバイス。
【請求項3】
請求項1に記載のエアロゾル発生デバイスにおいて、
前記圧縮アクチュエータは、ばねを含み、前記ばねは、前記圧縮プレートを前記第1面に向かって押すばね力を働かせるように構成される、
エアロゾル発生デバイス。
【請求項4】
請求項1に記載のエアロゾル発生デバイスにおいて、
前記圧縮アクチュエータは、ねじアクチュエータを含み、前記ねじアクチュエータは、ねじ軸のナットの回転に基づいて前記圧縮プレートを前記第1面に向かって直線運動させるように構成される、
エアロゾル発生デバイス。
【請求項5】
請求項1に記載のエアロゾル発生デバイスにおいて、
前記圧縮アクチュエータは、プランジャアクチュエータを含み、前記プランジャアクチュエータは、前記第1面に向かって前記圧縮プレートの直線運動を促進するために手動で操作されるように構成される、
エアロゾル発生デバイス。
【請求項6】
請求項1に記載のエアロゾル発生デバイスにおいて、
前記加熱室構造の少なくとも一部は、前記加熱室構造の残りの部分から少なくとも部分的に着脱可能であり、前記筐体の少なくとも一部を前記エアロゾル発生デバイスの外部である周囲環境に直接暴露することを可能にする、
エアロゾル発生デバイス。
【請求項7】
請求項6に記載のエアロゾル発生デバイスにおいて、
前記加熱室構造の前記一部は、ハッチであり、
前記ハッチは、前記加熱室構造の前記残りの部分から少なくとも部分的に着脱可能である、
エアロゾル発生デバイス。
【請求項8】
請求項1に記載のエアロゾル発生デバイスにおいて、
前記圧縮アクチュエータは、アクチュエータモータを含み、前記アクチュエータモータは、電力を受け取ることに基づいて、前記圧縮プレートの直線運動を促進するように動作するように構成される、
エアロゾル発生デバイス。
【請求項9】
請求項8に記載のエアロゾル発生デバイスにおいて、
制御システムをさらに備え、
前記制御システムは、前記圧縮プレートの前記直線運動を調整可能に制御することに基づいて、前記エアロゾル形成基材の圧縮を調整可能に制御するように前記アクチュエータモータを制御するように構成される、
エアロゾル発生デバイス。
【請求項10】
請求項9に記載のエアロゾル発生デバイスにおいて、
力センサをさらに備え、
前記力センサは、前記圧縮アセンブリによる前記第1領域での前記エアロゾル形成基材の圧縮に基づいて力センサ信号を発生するように構成され、
前記制御システムは、前記力センサ信号の処理に基づいて、前記エアロゾル形成基材の前記圧縮を制御するように前記アクチュエータモータを制御するように構成される、
エアロゾル発生デバイス。
【請求項11】
請求項1に記載のエアロゾル発生デバイスにおいて、
制御システムをさらに備え、
前記制御システムは、前記ヒータへの電力の供給を制御して前記エアロゾル形成基材の加熱を制御するように構成される、
エアロゾル発生デバイス。
【請求項12】
請求項11に記載のエアロゾル発生デバイスにおいて、
前記制御システムは、前記ヒータによる加熱中の前記第1領域における前記エアロゾル形成基材に関連する温度値を決定することに基づいて、前記ヒータへの電力の前記供給を調節するように構成され、決定された温度が、目標の温度値又は目標の温度値の範囲に近づくようにする、
エアロゾル発生デバイス。
【請求項13】
請求項1に記載のエアロゾル発生デバイスにおいて、
出口アセンブリをさらに備え、
前記出口アセンブリは、前記エアロゾル発生デバイスの外部に直接露出する入口と出口の間に延びる出口導管を画定し、
前記出口アセンブリは、前記加熱室構造の前記筐体から引き出された前記エアロゾルを、前記出口導管を介して前記出口に導くように構成され、
前記出口アセンブリは、換気流導管を調節可能に設けるように構成され、調節可能な換気空気流を前記出口導管に向け、前記出口アセンブリの前記入口を介して前記出口導管に引き込まれた前記エアロゾルと混合する、
エアロゾル発生デバイス。
【請求項14】
請求項1に記載のエアロゾル発生デバイスにおいて、
電源と、コントローラとをさらに備え、
前記電源は、前記ヒータに電力を供給するように構成され、
前記コントローラは、前記電源から前記ヒータへの前記電力の供給を制御するように構成される、
エアロゾル発生デバイス。
【請求項15】
請求項14に記載のエアロゾル発生デバイスにおいて、
第1セクションと、第2セクションとをさらに備え、
前記第1セクションは、前記加熱室構造と、前記ヒータと、第1セクションコネクタインターフェースとを含み、
前記第2セクションは、前記電源と、前記コントローラと、第2セクションコネクタインターフェースとを含み、
前記第1セクションコネクタインターフェース及び前記第2セクションコネクタインターフェースは、互いに相補的であり、前記第1セクション及び前記第2セクションを一緒に着脱可能に接続するように構成される、
エアロゾル発生デバイス。
【請求項16】
請求項1に記載のエアロゾル発生デバイスにおいて、
前記エアロゾル形成基材は、植物材料である、
エアロゾル発生デバイス。
【請求項17】
請求項1に記載のエアロゾル発生デバイスにおいて、
前記エアロゾル形成基材は、ニコチンを含む、
エアロゾル発生デバイス。
【請求項18】
エアロゾル発生デバイスを動作させる方法であって、
第1ステップと、第2ステップとを備え、
前記第1ステップでは、前記エアロゾル発生デバイスの圧縮アセンブリに、前記エアロゾル発生デバイスの加熱室構造の筐体の第1領域内でエアロゾル形成基材の圧縮を調整可能に引き起こさせることで、前記エアロゾル形成基材が前記筐体の第1面に対して圧縮され、
前記エアロゾル形成基材の実質的に均一な充填密度が、経時的なエアロゾルの別々の実態の別々の生成の間に維持され、
前記第1面は、前記加熱室構造に結合されているヒータに隣接している前記筐体の面であり、
前記圧縮アセンブリは、圧縮プレートと、前記圧縮プレートに結合された圧縮アクチュエータとを含み、
前記圧縮アクチュエータは、前記第1領域の体積を減少させるために、前記第1面の少なくとも一部に垂直な軸に沿った方向に、前記筐体を通して前記圧縮プレートを直線的に移動するように構成され、
前記圧縮プレートは、前記筐体の一部を前記筐体の前記第1領域として画定するように構成され、前記圧縮プレートと、前記第1面と、が前記第1領域の対向する境界を画定するようにし、
前記第2ステップでは、前記ヒータに、前記第1面を介して前記第1領域に伝達される熱を発生させ、前記エアロゾル形成基材を燃焼なしにエアロゾルを形成させる、
方法。
【請求項19】
請求項18に記載の方法において、
第3ステップと、第4ステップと、をさらに備え、
前記第3ステップでは、力センサから受け取った力センサ信号を処理して前記エアロゾル形成基材の圧縮の大きさを決定し、前記圧縮アセンブリによって前記エアロゾル形成基材の圧縮を調節し、
前記第4ステップでは、決定された前記圧縮の大きさと、目標の圧縮値又は目標の圧縮値の範囲と、の差を決定し、前記エアロゾル形成基材の前記圧縮が、決定された前記圧縮の大きさと、前記目標の圧縮値又は目標の圧縮値の範囲と、の前記差を減らすように変化するようにさせる、
方法。
【請求項20】
請求項18に記載の方法において、
第5ステップと、第6ステップと、をさらに備え、
前記第5ステップでは、前記エアロゾル形成基材に関連する温度値を決定することに応じて、前記エアロゾル形成基材が前記ヒータによって加熱中に加熱される温度を調整し、
前記第6ステップでは、決定された前記温度値と目標の温度値又は目標の温度値の範囲との間の差を決定し、前記加熱を引き起こすために前記ヒータに供給される電力の供給が、決定された前記温度値と、前記目標の温度値又は目標の温度値の範囲と、の間の差を減らすように変化するようにさせる、
方法。
【請求項21】
請求項18に記載の方法において、
第7ステップをさらに備え、
前記第7ステップでは、前記筐体内の前記第1面に対する前記圧縮プレートの位置を決定したことと、前記圧縮プレートの決定された前記位置に基づく前記第1領域の体積を前記決定したことと、に基づいて、前記筐体の前記第1領域の前記体積が閾値未満であるかを決定し、前記決定に応じて、前記ヒータによる発熱を選択的に抑制するように、前記ヒータへの電力の供給を選択的に抑制する、
方法。
【請求項22】
請求項18に記載の方法において、
前記エアロゾル形成基材は、ニコチンを含む、
方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ヒートノットバーン(HNB)エアロゾル発生デバイスに関し、より詳細には、エアロゾル形成基材の調節可能な圧縮に基づくエアロゾル形成基材の非燃焼加熱と、エアロゾル発生デバイスにおけるエアロゾル形成基材の調節可能な装填を可能にすることに関する。
【背景技術】
【0002】
いくつかの電子デバイスは、エアロゾル形成基材の実質的な熱分解を回避するように、エアロゾル形成基材の燃焼点以下の温度を維持しながら、エアロゾル形成基材の成分を放出するのに十分な温度までエアロゾル形成基材を加熱するように構成される。このような加熱は、本明細書において、エアロゾル形成基材の単に「非燃焼加熱(non-combustive heating)」と称されることがある。そのようなデバイスは、エアロゾル発生デバイス(例えば、ヒートノットバーンエアロゾル発生デバイス)と呼ばれてもよく、加熱されるエアロゾル形成基材は、植物材料であってもよく、タバコ又は活性成分を有する他の植物材料であってもよい。いくつかの実施態様では、エアロゾル形成基材(例えば、植物材料)は、エアロゾル発生デバイスの加熱チャンバに直接導入されてもよい。他の実施態様では、エアロゾル形成基材は、エアロゾル発生デバイスへの挿入及び除去を促進するために、個々の容器に予め包装されていてもよい。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
いくつかの例示的な実施形態によれば、エアロゾル発生デバイスは、筐体を画定する加熱室構造と、加熱室構造に結合されたヒータと、及び筐体内の少なくとも部分的に圧縮アセンブリとを含んでもよい。筐体は、一定の容積を有していてもよい。加熱室構造は、筐体の第1領域内にエアロゾル形成基材を保持するように構成されてもよい。加熱室構造は、第1領域を少なくとも部分的に画定する第1面を含んでもよい。加熱室構造は、空気を筐体内へ導くように構成された入口をさらに含んでもよい。加熱室構造は、空気が筐体から取り出されることを可能にするように構成された出口をさらに含んでもよい。ヒータは、第1面に近接してもよい。ヒータは、エアロゾル形成基材を燃焼なしにエアロゾルを形成させるために第1面に伝達される熱を発生させるように構成されてもよい。加熱室構造は、エアロゾルが出口を介して筐体の外に引き出されるように導くように構成されてもよい。圧縮アセンブリは、圧縮プレートと、圧縮プレートに結合された圧縮アクチュエータとを含んでもよい。圧縮プレートは、圧縮プレート及び第1面が第1領域の対向する境界を画定するように、筐体の一部を筐体の第1領域として画定するように構成されてもよい。圧縮アクチュエータは、筐体を通して圧縮プレートを移動させて、第1領域内のエアロゾル形成基材を第1面に対して調節可能に圧縮し、エアロゾル形成基材の圧縮を維持するように構成されてもよい。
【0004】
圧縮プレートは、ガス流に対して透過性を有してもよく、エアロゾルが圧縮プレートの厚さを通過することを可能にしてもよく、エアロゾル形成基材が筐体の第1領域から残りの、筐体の第2領域へと退避することを制限するように構成されてもよい。
【0005】
圧縮アクチュエータは、圧縮プレートを第1面に向かって押すばね力を発揮するように構成されたばねを含んでもよい。
【0006】
圧縮アクチュエータは、ねじ軸内のナットの回転に基づき、圧縮プレートを第1面に向かって直線運動させるように構成されたねじアクチュエータを含んでもよい。
【0007】
圧縮アクチュエータは、圧縮プレートを第1面に向かって直線運動させるために手動で操作されるように構成されたプランジャアクチュエータを含んでもよい。
【0008】
加熱室構造の少なくとも一部は、エアロゾル発生デバイスの外部である周囲環境に筐体の少なくとも一部を直接暴露することを可能にするために、加熱室構造の残りの部分から少なくとも部分的に着脱可能であってよい。
【0009】
加熱室構造の一部は、加熱室構造の残りの部分から少なくとも部分的に着脱可能なハッチであってもよい。
【0010】
圧縮アクチュエータは、電力を受け取ることに基づいて、圧縮プレートの直線運動を誘発するために動作するように構成されるアクチュエータモータを含んでもよい。
【0011】
エアロゾル発生デバイスは、圧縮プレートの直線運動を調節可能に制御することに基づいて、エアロゾル形成基材の圧縮を調節可能に制御するようにアクチュエータモータを制御するように構成された制御システムをさらに含んでもよい。
【0012】
エアロゾル発生デバイスは、圧縮アセンブリによる第1領域でのエアロゾル形成基材の圧縮に基づいて力センサ信号を発生するように構成された力センサをさらに含んでもよい。制御システムは、力センサ信号の処理に基づいて、エアロゾル形成基材の圧縮を制御するようにアクチュエータモータを制御するように構成されてもよい。
【0013】
エアロゾル発生デバイスは、エアロゾル形成基材の加熱を制御するためにヒータへの電力の供給を制御するように構成された制御システムをさらに含んでもよい。
【0014】
制御システムは、決定された目標の温度値又は目標の温度値の範囲に近づくように、ヒータによる加熱中の第1領域におけるエアロゾル形成基材に関連する温度値を決定することに基づいて、ヒータへの電力の供給を調節するように構成されてもよい。
【0015】
エアロゾル発生デバイスは、エアロゾル発生デバイスの外部に直接露出される入口と出口との間に延びる出口導管を画定する出口アセンブリをさらに含んでもよい。出口アセンブリは、加熱室構造の筐体から引き出されたエアロゾルを、出口導管を介して出口に導くように構成されてもよい。出口アセンブリは、出口アセンブリの入口を介して出口導管に引き込まれたエアロゾルと混合するために、調節可能な換気空気流を出口導管に導くために、換気流導管を調節可能に設けるように構成されてもよい。
【0016】
エアロゾル発生デバイスは、ヒータに電力を供給するように構成された電源と、電源からヒータへの電力の供給を制御するように構成されたコントローラとをさらに含んでもよい。
【0017】
エアロゾル発生デバイスは、加熱室構造、ヒータ、及び第1セクションコネクタインターフェースを含む第1セクションと、電源、コントローラ、及び第2セクションコネクタインターフェースを含む第2セクションとをさらに含んでもよい。第1セクションコネクタインターフェース及び第2セクションコネクタインターフェースは、互いに相補的であってもよく、第1セクション及び第2セクションを一緒に着脱可能に接続するために互いに着脱可能に接続するように構成されてもよい。
【0018】
エアロゾル形成基材は、植物材料であってもよい。
【0019】
エアロゾル形成基材は、ニコチンを含んでもよい。
【0020】
いくつかの例示的な実施形態によれば、エアロゾル発生デバイスを動作させる方法は、エアロゾル発生デバイスの圧縮アセンブリに、エアロゾル発生デバイスの加熱室構造の筐体の第1領域内で、エアロゾル形成基材を圧縮させ、筐体の第1面に対してエアロゾル形成基材を圧縮させることを含んでもよい。第1面は、加熱室構造に結合されるヒータに近接する筐体の面であってよい。圧縮アセンブリは、圧縮プレートと、圧縮プレートに結合された圧縮アクチュエータとを含んでもよい。圧縮プレートは、圧縮プレートと第1面とが第1領域の対向する境界を画定するように、筐体の一部を第1領域として画定するように構成されてもよい。本方法は、エアロゾル形成基材を燃焼なしにエアロゾルを形成させるために、第1面を介して第1領域に伝達される熱をヒータに発生させることを含んでもよい。
【0021】
本方法は、エアロゾル形成基材の圧縮の大きさを決定するために力センサから受け取った力センサ信号を処理することと、決定された圧縮と目標の圧縮値又は目標の圧縮値の範囲との間の差を決定することに基づいて、エアロゾル形成基材の圧縮を、決定された圧縮と、目標の圧縮値又は目標の圧縮値の範囲と、の間の差を減らすために変更させるように圧縮アセンブリによってエアロゾル形成基材の圧縮を調節することをさらに含んでもよい。
【0022】
この方法は、エアロゾル形成基材に関連する温度値を決定することと、決定された温度値と、目標の温度値又は目標の温度値の範囲との間の差を決定することに基づいて、加熱を引き起こすためにヒータに供給される電力の供給を、決定された温度値と、目標の温度値又は目標の温度値の範囲と、の間の差を減らすために変更させるように、ヒータによる加熱中にエアロゾル形成基材を加熱させる温度を調節することを含むことができる。
【0023】
この方法は、筐体内の第1の面に対する圧縮プレートの位置を決定し、決定された圧縮プレートの位置に基づいて第1領域の体積を決定し、筐体の第1領域の体積が閾値未満であるという決定に応答して、ヒータによる発熱を選択的に抑制するために、ヒータへの電力の供給を選択的に抑制することを含んでもよい。
【0024】
エアロゾル形成基材は、ニコチンを含んでもよい。
【図面の簡単な説明】
【0025】
本明細書の非限定的な実施形態の様々な特徴及び利点は、添付の図面と併せて詳細な説明を検討することにより、より明らかになるであろう。添付の図面は、単に説明のために提供されており、特許請求の範囲を限定するように解釈されるべきではない。添付の図面は、明示的に記載されていない限り、縮尺に合わせて描かれているとはみなされない。明確にするために、図面の様々な寸法が誇張されている場合がある。
【0026】
図1A図1Aは、いくつかの例示的な実施形態による、エアロゾル発生デバイスを示す図である。
【0027】
図1B図1Bは、いくつかの例示的な実施形態による、断面図線IB-IB'に沿った、図1Aのエアロゾル発生デバイスの断面図である。
【0028】
図2A図2Aは、いくつかの例示的な実施形態による、図1Bのエアロゾル発生デバイスの領域Xの透視図である。
【0029】
図2B図2Bは、いくつかの例示的な実施形態による、図1Bのエアロゾル発生デバイスの領域Xの、図2Aの断面図線IIB-IIB'に沿う断面図である。
図2C図2Cは、いくつかの例示的な実施形態による、図1Bのエアロゾル発生デバイスの領域Xの、図2Aの断面図線IIB-IIB'に沿う断面図である。
【0030】
図3A図3Aは、いくつかの例示的な実施形態による、図2Bの領域Aに示される圧縮アセンブリの図である。
図3B図3Bは、いくつかの例示的な実施形態による、図2Bの領域Aに示される圧縮アセンブリの図である。
図3C図3Cは、いくつかの例示的な実施形態による、図2Bの領域Aに示される圧縮アセンブリの図である。
図3D図3Dは、いくつかの例示的な実施形態による、図2Bの領域Aに示される圧縮アセンブリの図である。
【0031】
図4A図4Aは、いくつかの例示的な実施形態による、エアロゾル発生デバイスの第1セクションの透視断面図である。
【0032】
図4B図4Bは、いくつかの例示的な実施形態による、図4Aのエアロゾル発生デバイスの第1セクションの、図4Aの断面図線IVB-IVB'に沿った断面図である。
図4C図4Cは、いくつかの例示的な実施形態による、図4Aのエアロゾル発生デバイスの第1セクションの、図4Aの断面図線IVB-IVB'に沿った断面図である。
【0033】
図5A図5Aは、いくつかの例示的な実施形態による、エアロゾル発生デバイスの出口アセンブリの透視図である。
【0034】
図5B図5Bは、いくつかの例示的な実施形態による、図5Aのコンセントアセンブリの、表示線VB-VB'に沿った断面図である;及び
【0035】
図6図6は、いくつかの例示的な実施形態によるエアロゾル発生デバイスを動作させるための方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0036】
いくつかの詳細な例示的な実施形態が本明細書に開示されている。しかし、本明細書に開示されている特定の構造的及び機能的な詳細は、例示的な実施形態を説明するための代表的なものに過ぎない。しかし、例示的な実施形態は、多くの代替的な形態で具現化することができ、本明細書に記載された例示的な実施形態のみに限定して解釈されるべきではない。
【0037】
したがって、例示的な実施形態は、様々な変更や代替の形態が可能であるが、その例示的な実施形態は、図面に例として示されており、本明細書で詳細に説明される。しかし、例示の実施形態を開示された特定の形態に限定する意図はなく、それどころか、例示の実施形態は、そのすべての変更、等価物、及び代替物をカバーするものであることを理解すべきである。同様の番号は、図の説明を通して同様の要素を指す。
【0038】
ある要素又は層が、他の要素又は層の「上に(on)ある」、「接続されている(connected to)」、「結合されている(coupled to)」、「取り付けられている(attached to)」、「隣接している(adjacent to)」又は「覆っている(covering)」と呼ばれる場合、それは他の要素又は層の上に直接、接続されている、結合されている、取り付けられている、隣接している、又は覆っている、であってもよいし、介在する要素又は層が存在していてもよいことを理解すべきである。一方、ある要素が他の要素や層に「直接載っている(directly on)」、「直接つながっている(directly connected to)」又は「直接結合している(directly coupled to)」とわれる場合は、介在する要素や層が存在しないこととなる。本明細書では、同一番号は同一要素を意味する。本明細書では、「及び/又は(and/or)」という用語は、関連する記載項目の1つ又は複数の任意の及びすべての組み合わせ又はサブコンビネーションを含む。
【0039】
本明細書では、様々な要素、領域、層、及び/又はセクションを説明するために、第1、第2、第3等の用語が使用されることがあるが、これらの要素、領域、層、及び/又はセクションは、これらの用語によって限定されるべきではないことを理解する必要がある。これらの用語は、1つの要素、領域、層、又はセクションを別の領域、層、又はセクションと区別するためにのみ使用される。したがって、以下で説明する第1の要素、領域、層、又はセクションは、例示的な実施形態の教示から逸脱することなく、第2の要素、領域、層、又はセクションと呼ぶことができる。
【0040】
本明細書では、説明を容易にするために、空間的に相対的な用語(例えば、「下方に(beneath)」、「下方に(below)」、「下方に(lower)」、「上方に(above)」、「上方に(upper)」等)を使用して、図に示されているように、ある要素又は機能と他の要素又は機能との関係を説明することができる。空間的に相対的な用語は、図に描かれている向きに加えて、使用時や操作時におけるデバイスの異なる向きを包含することを意図していることを理解すべきである。例えば、図中のデバイスを裏返した場合、他の要素や特徴の「下方(below)」や「下方(beneath)」と記載された要素は、他の要素や特徴の「上方(above)」に向けられることになる。したがって、「下方(below)」という用語は、上と下の両方の向きを包含する可能性がある。また、デバイスは他の方向に向けてもよく(90度回転させてもよいし、他の方向に向けてもよい)、本明細書で使用される空間的に相対的な記述子はそれに応じて解釈される。
【0041】
本明細書で使用されている用語は、様々な例示的な実施形態を説明するためだけのものであり、例示的な実施形態を限定することを意図したものではない。本明細書で使用される単数形「a」、「an」、及び「the」は、文脈が明確に示す場合を除き、複数形も含むことが意図される。本明細書で使用される用語「含む(includes)」、「含む(including)」、「備える(comprises)」及び/又は「備える(comprising)」は、記載された特徴、整数、ステップ、操作及び/又は要素の存在を特定するが、1つ又は複数の他の特徴、整数、ステップ、操作、要素及び/又はそれらのグループの存在又は追加を排除するものではないことがさらに理解されるであろう。
【0042】
例示的な実施形態は、例示的な実施形態の理想化された実施形態(及び中間構造)の模式図である断面図を参照して本明細書に記載される。そのため、例えば製造技術及び/又は公差の結果として、図示の形状からの変動が予想される。したがって、例示的な実施形態は、本明細書に図示された領域の形状に限定して解釈されるべきではなく、例えば、製造に起因する形状の逸脱を含むものとする。
【0043】
本明細書において、数値に関連して「約(about)」及び「実質的に(substantially)」という語が使用される場合、別途明確に定義されない限り、関連する数値は記載された数値の周りに±10%の公差を含むことを意図している。また、「~まで(up to)」という表現は、ゼロから上限までの量とその間のすべての値を含む。また、範囲が指定されている場合は、0.1%刻み等その間のすべての値を含む。さらに、幾何学的形状に関連して「一般的に(generally)」及び「実質的に(substantially)」という語が使用される場合、幾何学的形状の精度は要求されないが、形状に対する自由度は本開示の範囲内にあることが意図される。本明細書に記載されるチャネル及び/又は導管は、円筒形であるとして図示及び/又は説明されることがあるが、他のチャネル及び/又は導管の断面形状、例えば、正方形、長方形、楕円形、三角形及びその他が企図される。
【0044】
特に定義されない限り、本明細書で使用される全ての用語(技術用語及び科学用語を含む)は、例示的な実施形態が属する技術分野における通常の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。一般的に使用される辞書で定義されるものを含む用語は、関連する技術の文脈における意味と一致する意味を有するものとして解釈されるべきであり、本明細書で明示的にそのように定義されない限り、理想化された又は過度に形式的な意味で解釈されないことがさらに理解されよう。
【0045】
ハードウェアは、1つ以上のプロセッサ、1つ以上の中央処理装置(CPU)、1つ以上のマイクロコントローラ、1つ以上の算術論理演算装置(ALU)、1つ以上のデジタル信号プロセッサ(DSP)、1つ以上のマイクロコンピュータ、1つ以上のフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、1つ以上のシステムオンチップ(SoC)、1つ以上のプログラマブルロジックユニット(PLU)、1つ以上のマイクロプロセッサー、1つ以上の特定用途向け集積回路(ASIC)、又は定義済みの方法で命令に応答し実行できる他の任意のデバイス又はデバイスを含むことができる等の処理又は制御回路を用いて実装してもよいが、これらに限定されるわけではない。そのようなハードウェアは、例えば、ソリッドステートドライブ(SSD)を含む、情報を格納するように構成された任意の既知のメモリ又は非一時的コンピュータ可読媒体をさらに含んでもよい。
【0046】
図1Aは、いくつかの例示的な実施形態による、ヒートノットバーン(HNB)エアロゾル発生デバイス100を示す図である。図1Bは、いくつかの例示的な実施形態による、図1Aのエアロゾル発生デバイス100の、断面図線IB-IB'に沿った断面図である。
【0047】
図1A及び1Bに示すように、いくつかの例示的な実施形態によるエアロゾル発生デバイス100は、第1セクション110及び第2セクション120を含む。第1セクション110は、エアロゾル発生デバイス100の出口端、本明細書では近位端101とも呼ばれる、にある。第2セクション120は、エアロゾル発生デバイス100の先端端、本明細書では遠位端103とも呼ばれる、にある。第1セクション110は、内部容積空間112Vを画定する1つ以上の内面112-Iを有する第1ハウジング112と、加熱室構造200と、ヒータ220と、圧縮アセンブリ230と、出口アセンブリ130とを含み、出口アセンブリ130は、エアロゾル発生デバイス100の近位端101に位置する。第2セクション120は、第2ハウジング122と、電源142と、コントローラ144と、空気流量センサ等のセンサ146と、を含む。電源142、コントローラ144、及びセンサ146は、エアロゾル発生デバイス100の制御システム140を集合的に構成してよい。いくつかの例示的な実施形態では、制御システム140の一部又は全部は、第2セクション120の代わりに第1セクション110に配置されてもよい。例えば、いくつかの例示的な実施形態では、センサ146及び/又はコントローラ144は、第1セクション110に配置されてもよく、一方、電源142は、第2セクション120に配置されてもよい。いくつかの例示的な実施形態では、エアロゾル発生デバイス100は、第2セクション120及び/又は制御システム140を完全に省略してもよく、第1セクション110に限定してもよく、これは、それぞれのセクション110、120の相補的なインターフェース118、128の接続に基づいて別の第2セクション120と結合するよう構成されてもよい。インターフェース118は、本明細書において、第1セクションコネクタインターフェースと呼ばれることがあり、インターフェース128は、本明細書において、第2セクションコネクタインターフェースと呼ばれることがある。
【0048】
図1Bに示され、さらに図2A~2Cに示されるように、加熱室構造200は、加熱室構造200の内部内に一定の容積を有する筐体210を画定する1つ以上の内面203-1~203-M(Mは任意の正の整数)を含んでもよく、筐体210内にエアロゾル形成基材201(例えば植物材料)が配置されてもよい。加熱室構造200に結合されたヒータ220は、加熱室構造200の1つ以上の材料202-1~202-N(NはMと同じでも異なっていてもよい任意の正の整数)の厚さ200tを介して、エアロゾル形成基材201が配置された筐体210の領域(例えば、第1領域208-1)を少なくとも部分的に画定する少なくとも近傍の表203-1に伝達する熱222を発生させても良い。少なくとも近傍の面203-1に伝達される熱222は、エアロゾル形成基材201を加熱して(例えば、温度を上昇させて)、エアロゾル形成基材201の燃焼なしに(例えば、エアロゾル形成基材の熱分解なしに)エアロゾル172を発生(例えば、形成)させてもよい。エアロゾル172は、筐体210内に引き込まれる空気170の流れと混合され(例えば、巻き込まれ)、エアロゾル172と引き込まれた空気170の混合物を形成してもよい。このような混合物は、本明細書では単にエアロゾル174と称される。空気170は、外部の周囲環境102からエアロゾル発生デバイス100に吸引され、さらに筐体210に吸引されてもよい。エアロゾル174は、筐体210から引き出され、エアロゾル発生デバイス100からさらに引き出されてもよい。
【0049】
依然として、図1B及び図2A~2Cを参照すると、圧縮アセンブリ230は、ヒータ220に近接しており、それによってヒータ220によって発生し加熱室構造200の厚さ200t(例えば、以下の通り、図1B~2Cに示されるような第1面203-1、本明細書では加熱室構造200の「ホット(hot)」面とも呼ばれる)を通して伝えられる熱222に基づいて加熱される、加熱室構造200の特定の面に向かって及び/又はそれに対して、筐体210の第1領域208-1内のエアロゾル形成基材201を、調整可能に圧縮してもよい。圧縮アセンブリ230は、ヒータ220の熱222の発生前、発生中、及び/又はエアロゾル172を形成する加熱されたエアロゾル形成基材201のそのような圧縮を維持してもよい。エアロゾル形成基材201のそのような圧縮は、エアロゾル形成基材201の充填密度の増加及び/又はエアロゾル形成基材201と第1面203-1との間の接触の増加(例えば、接触面積の増加)をもたらす可能性がある。そのような充填密度の増加及び/又は接触の増加は、エアロゾル172の生成の効率の向上を可能にし得る。例えば、ヒータ220からエアロゾル形成基材201への熱222の伝達は、エアロゾル形成基材201と第1面203-1との間の増加した接触に基づいて改善されてもよい。別の例では、エアロゾル形成基材201全体の熱222の分布は、その充填密度の増加によるエアロゾル形成基材201を通る熱の伝導の改善に基づいて改善されてもよい。そのような圧縮は、エアロゾル形成基材201によるエアロゾル172の異なるインスタンスの形成の前、間、及び後に、筐体210内のエアロゾル形成基材201の充填密度の改善された均一性及び/又は一貫性を可能にすることに基づいて、時間の経過と共にエアロゾル発生デバイス100によって生成されるエアロゾル172の異なるインスタンスの特性(例えば、エアロゾル172中の種々の化合物の密度及び/又は濃度)をさらに改善してよくなる場合がある。さらに、圧縮アセンブリ230によるエアロゾル形成基材201の調節可能な圧縮は、エアロゾル172の異なるインスタンスの当該特性に対する調節可能な手動及び/又は自動制御を可能にするように制御されてもよい。したがって、エアロゾル172発生制御は、圧縮アセンブリ230によるエアロゾル形成基材201の調節可能な圧縮を通じて改善され得る。
【0050】
図1A~1Bに戻って参照すると、第1セクション110及び第2セクション120は、それぞれのセクション110、120の相補的なインターフェース118、128で一緒に結合されてもよい。第1セクション110及び第2セクション120の一方又は両方は、再利用可能であってもよい。例えば、第2セクション120は、再利用可能であってもよく、第1セクション110は、再利用不可能であってもよい。インターフェース118、128は、限定されないが、スナッグフィット、デテント、クランプ、バヨネット、スライドフィット、スリーブフィット、アライメントフィット、ねじ付きコネクタ、磁気、クラスプ、又は他の任意のタイプの接続、及び/又はそれらの組み合わせを含む任意のタイプのコネクタであってよいことを理解されたい。いくつかの例示的な実施形態では、インターフェース118、128は、ねじ切りされたコネクタである。いくつかの例示的な実施形態では、相補的なインターフェース118、128は、インターフェース118、128が互いに接続されることに基づいて、第1セクション110及び第2セクション120の要素間の電気接続を確立するために電極及び/又は電気接点として機能し得る導電性要素118-C、128-Cを含んでもよい。各インターフェースの導電性要素(複数可)は、それぞれの絶縁性要素118-I、128-Iによって、インターフェースの残りの部分から電気的に絶縁されてもよい。
【0051】
示されるように、第1セクション110は、第1ハウジング112の厚さを通って、1つ以上の内面112-Iによって画定される内部容積空間112Vの少なくとも一部(例えば、少なくとも1つ以上の内面112-I、インターフェース118、及び加熱室構造200によって画定される内部空間182)へ延びる空気入口114を含んでいる。第1セクション110は、第1ハウジング112の厚さを通って内部容積空間112Vの別個の部分(例えば、少なくとも1つ以上の内面112-I、加熱室構造200によって画定され、加熱室構造200を通る流体連絡とは独立して内部空間182との直接流体連絡から隔離されている内部空間184)に延びる出口116をさらに含む。さらに示されるように、出口アセンブリ130は、第1ハウジング112に接続されてもよく、例えば第1ハウジング112に固定されてもよく、又はそこから取り外されるように第1ハウジング112に着脱可能に接続されてもよい。出口アセンブリ130は、入口130-Iと出口130-Oとの間に延びる出口導管130-Cを画定する1つ以上の内面130-Sを含む。図1A~1Bに示すように、出口アセンブリ130は、入口130-Iが出口116に隣接する(例えば、直接流体連通する)ように、第1ハウジング112の出口116に結合されてもよい。
【0052】
いくつかの例示的な実施形態では、エアロゾル発生デバイス100によって発生したエアロゾル172は、エアロゾル発生デバイス100の出口に加えられる負圧に基づいて、エアロゾル発生デバイス100から引き出され得るエアロゾル174を形成するように、周囲環境102から、エアロゾル発生デバイス100の一部又は全部に、及びそれを通して引き込まれても良い。図1A~1Bに示すように、出口アセンブリ130が出口116で第1ハウジング112に結合される場合、出口130-Oは、エアロゾル発生デバイス100の出口である。空気170をエアロゾル発生デバイス100の中に、及びそれを通して引き込ませるために、出口130-Oに負圧は、印加されてもよい。エアロゾル発生デバイス100の出口(例えば、出口130-O)に適用される当該負圧に基づいて、空気170は、空気入口114を介して少なくとも第1セクション110に引き込まれてもよい。例えば、空気170は、空気入口114に直接曝される内部空間182に吸い込まれてもよい。図1B図2Cに示すように、加熱室構造200は、空気170を筐体210内に導くように構成された入口204をさらに含む。空気入口114を介してエアロゾル発生デバイス100に引き込まれた空気170は、入口204を介して加熱室構造200の筐体210にさらに引き込まれてもよい。筐体210に引き込まれた空気170は、加熱されたエアロゾル形成基材201によって筐体210内に発生されたエアロゾル172と混合し(例えば、巻き込み)、エアロゾル174を形成してもよい。図1B~2Cに示すように、加熱室構造200は、筐体210から空気を引き出すことを可能にするように構成された出口206をさらに含む。エアロゾル174は、出口206を介して筐体210から(例えば、内部空間184に)引き出されてもよい。エアロゾル174は、負圧が適用されるエアロゾル発生デバイス100の出口を介してエアロゾル発生デバイス100から引き出されるように、出口116をさらに経由してもよい。出口アセンブリ130が、例えば図1A~1Bに示されるように、出口130-Oがエアロゾル発生デバイス100の出口であるように第1ハウジング112に結合される例示的実施形態では、エアロゾル174は、出口130-Oを介してエアロゾル発生デバイス100から引き出されるように出口導管130-Cを介してさらに引き出してもよい。
【0053】
本明細書で説明するように、別の空間又は要素に「直接的に露出する(directly exposed)」要素又は空間は、その間に介在する構造が存在しないようにそこに露出する。例えば、ハッチ290が加熱室構造200の残部から少なくとも部分的に切り離されていることに基づいて、筐体210の少なくとも一部が周囲環境102に直接露出される場合、筐体210と周囲環境102との間にいかなる介在構造もなく、筐体210は、周囲環境102に露出されることは理解されるであろう。
【0054】
さらに示されるように、インターフェース118、128は、例えば、エアロゾル発生デバイス100の出口(例えば、出口130-O)に適用される負圧に基づいて、空気が空気入口124を介して少なくとも第2セクション120に引き込まれることを可能にする開口118-O、128-Oを含むことができる。
【0055】
依然として図1A~1Bを参照すると、加熱室構造200は、一緒に結合され、及び/又は1つ以上の均一な材料の一部である1つ以上の材料202-1~202-N(Nは任意の正の整数)のピースを含んでもよい。その結果、材料202-1~202-Nの1つ以上のピースの1つ以上の内面203-1~203-M(Mは任意の正の整数であり、Nとは異なっていてもよい)は、加熱室構造200内の筐体210を集合的に画定してよい。図1A~1Bに示すように、加熱室構造200は、エアロゾル発生デバイス100の外部(ここで、当該外部は本明細書では単に周囲環境102と呼ばれる)に直接露出する1つ以上の材料のピースを含んでもよい。例えば、図1A~1Bに示すように、加熱室構造200の少なくとも1つの材料202-Nのピースは、加熱室構造200の残部から少なくとも部分的に着脱可能で、その中の筐体210を周囲環境102に少なくとも部分的に又は完全に直接露出させるハッチ290を含んでもよい。ハッチ290及び第1ハウジング112は、第1セクション110の外側ハウジング111を集合的に画定してもよい。いくつかの例示的な実施形態では、ハッチ290は、加熱室構造200から省かれてもよく、加熱室構造200が、エアロゾル発生デバイス100の任意の部分をエアロゾル発生デバイス100の任意の他の部分から取り外すことに基づいて筐体210を周囲環境102に直接曝露することを可能にしない(例えば、排除、緩和、防止等)ように構成されてもよい。
【0056】
図1Bに戻ると、エアロゾル発生デバイス100は、電源142に動作可能に接続される(例えば、電気リード144-Aを含む1つ以上の導電性要素を介して電気的に結合される)コントローラ144(ここでは制御回路とも呼ばれる)を含む制御システム140を含み得る。コントローラ144は、空気入口124及び/又は空気入口114を介してエアロゾル発生デバイス100に引き込まれた空気に応答するセンサ146に動作上接続されている(例えば、電気リード144-Bを含む1つ又は複数の導電性要素を介して電気的に結合されている)。制御システム140の一部又は全部は、第1セクション110又は第2セクション120に配置されてもよい。示されるように、制御システム140は、電気リード144-C、148、インターフェース118、128の導電性要素118-C、128-C、又は電気リード224の一部又は全てを含む1組以上の導電性要素を介してヒータ220に電気的に結合されるよう構成されてもよい。いくつかの例示的な実施形態では、そのような導電性要素の少なくともいくつかは、エアロゾル発生デバイス100に存在しなくてもよいことが理解されるであろう。図1Bに示す例示的な実施形態では、制御システム140は、電源142からリード144-A、コントローラ144、電気リード144-C、導電性要素118-C、128-C、ならびに電気リード224を介してヒータ220に延び、さらに別の電気リード224、導電性要素118-C、128-Cの別のセット、ならびに電気リード148を介して電源142に戻る電気回路(例えば互いに接続するインターフェース118、128に基づいて)を確立するよう構成されても良い。コントローラ144は、確立された電気回路を介して電源142からヒータ220への電力(例えば、電流)の供給を選択的に有効化、無効化、及び/又は調整するためのスイッチングデバイスとして動作するように構成されてもよい。いくつかの例示的な実施形態では、電気リード144-C、148は、例えば、第1セクション110及び第2セクション120が単一の均一なピースの一部であり、互いに着脱可能ではない例示的な実施形態では、電気リード224を使用せず、相補的インターフェース118、128の導電性要素118-C、128-Cを使わずに制御システム140をヒータ220に直接接続してもよい。
【0057】
いくつかの例示的な実施形態では、コントローラ144は、1つ以上のプロセッサ、1つ以上の中央処理装置(CPU)、1つ以上のマイクロコントローラ、1つ以上の算術論理装置(ALU)、1つ以上のデジタル信号プロセッサ(DSP)、1つ以上のマイクロコンピュータ、1つ以上のフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、1つ以上のシステムオンチップ(SoC)、1つ以上のプログラマブルロジックユニット(PLU)、1つ以上のマイクロプロセッサ、1つ以上のASIC(Application Specific Integrated Circuit)、又は定義済みの方法で命令に応答し実行できる他のデバイス又はデバイス等の処理又は制御回路を用いて実装される制御回路ハードウェアと理解することができるが、これらに限定されるものではない。
【0058】
いくつかの例示的な実施形態では、コントローラ144の一部又は全部を含む、例示的な実施形態のいずれかによるエアロゾル発生デバイス100の一部又は全部は、論理回路を含むハードウェア等の処理回路;ソフトウェアを実行するプロセッサ等のハードウェア/ソフトウェアの組み合わせ;又はそれらの組み合わせの一つ以上のインスタンス(例えば、物品、部分、ユニット等)を含んでもよく、それに含まれてもよく、及びそれによって実施されてもよい。例えば、処理回路は、より具体的には、中央処理装置(CPU)、算術論理装置(ALU)、デジタル信号プロセッサ、マイクロコンピュータ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、システムオンチップ(SoC)、プログラム可能論理装置、マイクロプロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)等であるが、それらに限定されるものではない。いくつかの例示的な実施形態では、処理回路は、命令のプログラムを記憶する、例えばSSD(solid state drive)等の非一時的コンピュータ可読記憶装置、又はメモリ(例えば、メモリ144-1)と、非一時的コンピュータ可読記憶装置に通信可能に結合され(例えば、バス接続を介して)、命令のプログラムを実行するように構成され、例示的実施形態のいずれかによるシステムのいくつか又はすべての機能を実装するプロセッサ(例えば、プロセッサ144-2)を含む可能性がある。本明細書で説明するように、要素(例えば、エアロゾル発生デバイス100、コントローラ144等)を「実装する(implementing)」と説明される要素(例えば、処理回路、デジタル回路等)は、当該実装された要素の機能性(例えば、エアロゾル発生デバイス100の機能性、コントローラ144の機能性等)を実装すると理解されるであろう。
【0059】
電源142は、充電式電池を含んでもよい。電源142は、リチウムイオン電池又はその変種、例えばリチウムイオンポリマー電池であってもよい。電源142は、ニッケル水素電池、ニッケルカドミウム電池、リチウムマンガン電池、リチウムコバルト電池、燃料電池、又は、太陽電池であってもよい。他の任意の電源又は電池技術を使用してもよい。エアロゾル発生デバイス100は、電源142のエネルギーが枯渇するまで、又はリチウムポリマー電池の場合、最小電圧遮断レベルが達成されるまで使用可能であってよい。さらに、電源142は、再充電可能であってもよく、外部充電装置によってバッテリーを充電可能にするように構成された回路を含んでもよい。エアロゾル発生デバイス100を再充電するために、ユニバーサルシリアルバス(USB)充電器又は他の適切な充電器アセンブリが使用されてもよい。
【0060】
センサ146は、圧力センサ、マイクロエレクトロメカニカルシステム(MEMS)センサ等のうちの1つ又は複数であってもよい。いくつかの例示的な実施形態では、センサ146は、エアロゾル発生デバイス100を通る空気流の引き込み(例えば、空気入口124から出口130-Oに向かって)を測定するように動作的に構成される。
【0061】
いくつかの例示的な実施形態では、コントローラ144は、センサ146に応答して、電源142からヒータ220への電力の供給を制御してもよい。コントローラ144は、センサ146から入力信号(又は信号)を受信してもよく、コントローラ144は、センサ146からの信号(複数可)に少なくとも部分的に基づいてエアロゾル形成基材201を加熱するために電源142からヒータ220へ電流を供給することを含むエアロゾル発生デバイス100の動作を制御してもよい。
【0062】
いくつかの例示的な実施形態では、エアロゾル発生デバイス100を通る空気流(例えば、空気入口114を介してエアロゾル発生デバイス100に引き込まれた空気170及び/又は空気入口124を介してエアロゾル発生デバイス100に引き込まれた空気170A)は、エアロゾル発生デバイス100を起動する(例えば、コントローラ144に、電源142をヒータ220に選択的に電気接続させて電流を発生させてヒータ220の加熱要素221に流れさせる)。空気入口124を通る空気170Aの空気流と空気入口114を通る空気170の空気流とは、同じ駆動力、例えば出口130-Oで加えられる負圧によって誘導されてもよい。センサ146は、空気入口124及び/又は空気入口114に近接してもよく、空気170及び/又は170Aの流れに基づいて、空気流、空気流の大きさ、及び/又は空気流の方向を示す出力信号を発生するように構成されてもよい。コントローラ144は、センサ146から出力信号を受信し(例えば、電気リード144-Bを介して)、以下の内部条件が存在するかどうかを判断してもよい:(1)空気流の方向が、エアロゾル発生デバイス100を通る空気流の引き込みを示す(対エアロゾル発生デバイス100を通して空気を吹き出す)、及び/又は(2)空気流の大きさが閾値を超えていること。いくつかの例示的な実施形態では、1つの条件のみがヒータ220を起動するのに十分であってもよく、他の例では、2つの条件又はすべての条件がヒータ220を起動する前に満たされなければならない場合がある。これらの内部条件が満たされるとコントローラ144によって決定された場合、(例えば、電気リード144-Bを介して)センサ146から受信した1つ以上の信号の処理に基づいて、コントローラ144は、電源142をヒータ220に選択的に電気的に接続し、例えば、そこに含まれるスイッチを操作して電源142とヒータ220とを含む前述の電気回路を閉じ、それによってヒータ220を起動させることができる。いくつかの例示的な実施形態では、センサ146は、センサ146によって感知された圧力降下の大きさと少なくとも部分的に相関関係にある可変出力信号を発生する。いくつかの例示的な実施形態では、コントローラ144は、センサ146からの可変出力信号に基づいて、可変電流をヒータ220に送らせることができる。
【0063】
いくつかの例示的な実施形態では、コントローラ144は、空気流を測定するセンサ146からの任意の信号に対する応答とは無関係にヒータ220を起動するように構成される。例えば、いくつかの例示的な実施形態では、制御システム140は、第2ハウジング122を通って延び、コントローラ144に電気的に結合される手動インターフェース149(例えば、ボタン)を含み、インターフェース149との手動インタラクションに基づいて(例えば、ボタンが押されることに基づいて)コントローラ144に伝送される信号を発生するようにさらに構成される。コントローラ144は、インターフェース149から信号を受信してもよく、インターフェース149からの信号の受信に応答して、(例えば、電源142及びヒータ220を含む電気回路を閉じることに基づいて)電源142からヒータ220に電力を選択的に供給させるようにしてもよい。いくつかの例示的な実施形態では、制御システム140は、センサ146を省略し、インターフェース149を含んでもよい。いくつかの例示的な実施形態では、制御システム140は、センサ146及びインターフェース149の両方を含んでもよく、コントローラ144は、(例えば、電源142及びヒータ220を含む電気回路を閉じることに基づいて)電源142からヒータ220に電力を選択的に供給させるように構成されてもよい。コントローラ144は、インターフェース149からの信号の受信に応答して、及び/又は、センサ146からの信号を処理して、前述の内部条件のうちの1つ又は複数が存在すると判断することに基づいて、電源142からヒータ220に電力を選択的に供給させることができる。
【0064】
いくつかの例示的な実施形態では、ヒータ220は、例えば、第1面203-1を加熱すること及び/又はそれ自体(例えば、加熱要素221及び/又は基材材料223)を当該温度に加熱することに基づいて、エアロゾル形成基材201を125℃~320℃の温度、いくつかの例示的な実施形態では、250℃~280℃の温度に加熱し得る。しかしながら、例示的な実施形態はこれに限定されない。例えば、ヒータ220は、筐体210内のエアロゾル形成基材201の種類、筐体210内のエアロゾル形成基材201の密度(例えば、充填密度)、エアロゾル形成基材201内の添加剤、又はそれらの任意の組み合わせに基づいて、エアロゾル形成基材201を特定の所望の温度に加熱し、加熱したエアロゾル形成基材201をその温度に保つように制御することができる。
【0065】
コントローラ144は、ヒータ220が表203-1、筐体210、及び/又はエアロゾル形成基材201を加熱する温度を調整可能に制御するように構成されてもよい。例えば、コントローラ144は、筐体210内のヒータ220、表203-1、及び/又はエアロゾル形成基材201の温度を決定してもよい。コントローラ144は、決定された温度と基準温度、又は目標温度、又は温度範囲との比較に基づいて、決定された温度を調整するために、電源142からヒータ220への電力の供給を調整可能に制御してもよい。当該基準温度又は当該温度範囲は、エアロゾル形成基材201の材料組成と関連してもよく、例えばエアロゾル発生デバイス100のデータ又は情報入力インターフェース(図示せず)を介して、コントローラ144に調節可能及び/又はプログラム可能であってもよい。
【0066】
いくつかの例示的な実施形態では、制御システム140は、情報の視覚的観察表示を発生するように、及び/又は制御システム140にコマンドを提供できるように(例えば、1つ又は複数のインターフェース160との手動インタラクションを介して)構成された1つ又は複数のインターフェース160を含んでいる。そのようなインターフェース(複数可)160は、エアロゾル発生デバイス100の1つ以上の部分の状態の指示を提供するために、様々な色及び/又はパターンの光(例えば、断続的点滅、連続発光、無発光等)を放出するように構成された1つ以上の発光ダイオード(LED)を含んでもよい。そのようなインターフェース(複数可)160は、英数字のテキスト情報を表示することができるディスプレイスクリーンを含んでもよい。そのようなインターフェース(複数可)160は、1つ又は複数のボタンインターフェースを含んでもよい。そのようなインターフェース(複数可)160は、1つ以上の通信リンク(例えば、有線リンク、図示せず)を介してコントローラ144に通信可能に結合されてもよく、コントローラ144は、インターフェース(複数可)160に1つ以上の特定の表示を発生させてエアロゾル発生デバイス100の1つ以上の部分の状態の視覚的に観察できる表示(複数可)を提供するよう構成され得る。いくつかの例示的な実施形態では、インターフェース160は、視覚的に観察可能な指示を提供しなくてもよく、コントローラ144に1つ以上の信号、コマンド等を提供するために、エアロゾル発生デバイス100との手動相互作用を可能にするように構成されてもよい。いくつかの例示的な実施形態では、インターフェース(複数可)160は、当該インターフェース(複数可)160との手動インタラクションに基づいてコントローラ144に信号及び/又はコマンドを提供するように構成された、1つ又は複数のボタン、インタラクティブ型タッチスクリーンディスプレイ等を含むインタラクティブ型インターフェースを含んでもよい。例えば、コントローラ144は、インターフェース160との手動相互作用に基づくインターフェース160からの信号の受信に基づいて、追加のエアロゾル形成基材201が筐体210に装填されたことを決定してよい。
【0067】
本明細書で議論するように、エアロゾル形成基材(例えば、エアロゾル形成基材201)は、エアロゾル(例えば、エアロゾル172)をもたらし得る材料又は材料の組み合わせである。エアロゾルは、開示された装置、請求項、及びその等価物によって生成又は出力される物質に関連する。材料は、化合物(例えば、ニコチン、カンナビノイド)を含んでもよく、材料が加熱されると、化合物を含むエアロゾルが生成される。加熱は、エアロゾル形成基材の実質的な熱分解又は燃焼副産物(もしあれば)の実質的な生成を伴うことなくエアロゾルを生成するように、燃焼温度以下であってよい。したがって、例示的な実施形態では、熱分解は、エアロゾルの加熱及び結果として生じる生産の間には生じない。他の実施例では、熱分解及び燃焼副産物があってもよいが、その程度は比較的軽微であり、及び/又は単に偶発的であると考えられてもよい。
【0068】
エアロゾル形成基材は、繊維状材料であってもよい。例えば、繊維状材料は、植物性材料であってもよい。いくつかの実施態様では、繊維状材料は、プロピレングリコール、グリセリン、それらの組み合わせ、又はそれらの組み合わせのうちの少なくとも1つと混合及び/又は結合されてもよい。繊維状材料は、加熱されると化合物を放出するように構成される。化合物は、繊維状材料の天然に存在する構成要素であってもよい。例えば、繊維状材料は、タバコ等の植物材料であってもよく、放出される化合物は、ニコチンであってもよい。したがって、いくつかの例示的な実施形態では、エアロゾル形成基材は、ニコチンを含んでもよい(例えば、エアロゾル形成基材は、ニコチンを含み、加熱されるとニコチンを放出してもよいタバコを含んでもよい)。「タバコ(tobacco)」という用語は、Nicotiana rustica及びNicotiana tabacum等の1種以上のタバコ植物からのタバコ葉、タバコプラグ、再構成タバコ、圧縮タバコ、成形タバコ、又は粉末タバコ、及びそれらの組み合わせを含む任意のタバコ植物材料を含む。
【0069】
いくつかの例示的な実施形態では、タバコ材料は、Nicotiana属の任意のメンバーからの材料を含んでもよい。さらに、タバコ材料は、2つ以上の異なるタバコ品種のブレンドを含んでもよい。使用され得る好適な種類のタバコ材料の例としては、煙道硬化タバコ、バーレータバコ、ダークタバコ、メリーランドタバコ、オリエンタルタバコ、希少タバコ、特殊タバコ、それらのブレンド等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。タバコ材料は、タバコラミナ、体積膨張タバコ又はパフ入りタバコ等の加工タバコ材料、カット巻きタバコ又はカットパフ入りタバコ等の加工タバコ茎、再構成タバコ材料、それらのブレンド等を含むが、これらに限定されない任意の適切な形態で提供され得る。いくつかの例示的な実施形態では、タバコ材料は、実質的に乾燥したタバコ塊の形態である。さらに、いくつかの例示的な実施形態では、タバコ材料は、プロピレングリコール、グリセリン、それらのサブコンビネーション、又はそれらの組み合わせのうちの少なくとも1つと混合及び/又は結合されてもよい。
【0070】
また、化合物は、医学的に治療効果が認められている薬用植物の天然に存在する成分であってもよい。例えば、薬用植物は、カンナビス植物であってもよく、化合物は、カンナビノイドであってもよい。カンナビノイドは、体内の受容体と相互作用して、様々な効果を発揮する。その結果、カンナビノイドは、様々な薬用目的(例えば、疼痛、吐き気、てんかん、精神疾患の治療)に使用されてきた。繊維状物質は、カンナビス・サティバ、カンナビス・インディカ、及びカンナビス・ルデラリス等のカンナビス植物の1つ以上の種又は亜種からの葉及び/又は花材を含んでもよい。いくつかの例示的な実施形態では、繊維状材料は、60~80%(例えば、70%)のカンナビス・サティバ及び20~40%(例えば、30%)のカンナビス・インディカの混合物である。したがって、いくつかの例示的な実施形態では、エアロゾル形成基材は、カンナビノイドを含んでもよい。いくつかの例示的な実施形態では、カンナビノイドを含む化合物は、プロピレングリコール、グリセリン、それらのサブコンビネーション、又はそれらの組み合わせのうちの少なくとも1つと混合及び/又は結合されてもよい。
【0071】
カンナビノイドの例としては、テトラヒドロカンナビノール酸(THCA)、テトラヒドロカンナビノール(THC)、カンナビジオール酸(CBDA)、カンナビジオール(CBD)、カンナビノール(CBN)、カンナビシクロール(CBL)、カンナビクロメン(CBC)、カンナビゲロール(CBG)等が挙げられる。テトラヒドロカンナビノール酸(THCA)は、テトラヒドロカンナビノール(THC)の前駆体であり、カンナビジオール酸(CBDA)は、カンナビジオール(CBD)の前駆体である。テトラヒドロカンナビノール酸(THCA)及びカンナビジオール酸(CBDA)は、加熱を介して、それぞれテトラヒドロカンナビノール(THC)及びカンナビジオール(CBD)に変換され得る。いくつかの例示的な実施形態では、筐体210内に位置するエアロゾル形成基材201は、テトラヒドロカンナビノール酸(THCA)及び/又はカンナビジオール酸(CBDA)を含んでもよい。及びヒータ220によって発生する熱222は、エアロゾル形成基材201内のテトラヒドロカンナビノール酸(THCA)をテトラヒドロカンナビノール(THC)に変換するように、及び/又はエアロゾル形成基材201内のカンナビジオール酸(CBDA)をカンナビジオール(CBD)に変換するように脱炭酸を引き起こしてもよい。
【0072】
テトラヒドロカンナビノール酸(THCA)及びテトラヒドロカンナビノール(THC)の両方が筐体210内に位置するエアロゾル形成基材201に存在する例では、脱炭酸及びその結果の変換により、テトラヒドロカンナビノール酸(THCA)の減少及びテトラヒドロカンナビノール(THC)の増加がもたらされるであろう。テトラヒドロカンナビノール酸(THCA)の少なくとも50%(例えば、少なくとも87%)は、エアロゾル形成基材201の加熱中にテトラヒドロカンナビノール(THC)に変換されてもよい。同様に、カンナビジオール酸(CBDA)及びカンナビジオール(CBD)の両方が筐体210内に位置するエアロゾル形成基材201に存在する実施例では、脱炭酸及びその結果の変換により、カンナビジオール酸(CBDA)の減少及びカンナビジオール(CBD)の増加が引き起こされるであろう。カンナビジオール酸(CBDA)の少なくとも50%(例えば、少なくとも87%)は、筐体210内に位置するエアロゾル形成基材201の加熱中にカンナビジオール(CBD)に変換されてもよい。
【0073】
さらに、化合物は、その後、繊維状材料に導入される非天然に発生する添加剤を含んでいてもよいし、追加的に含んでいてもよい。一例では、繊維状材料は、綿、ポリエチレン、ポリエステル、レーヨン、それらの組み合わせ等の少なくとも1つを含んでもよい(例えば、ガーゼの形態で)。別の実施例では、繊維状材料は、セルロース材料(例えば、非タバコ及び/又は非カンナビス材料)であってもよい。いずれの例においても、導入される化合物は、ニコチン、カンナビノイド、及び/又は香味料を含んでもよい。フレバラントは、植物抽出物(例えば、タバコ抽出物、カンナビス抽出物)等の天然源、及び/又は人工源から得てもよい。さらに別の例では、繊維状材料がタバコ及び/又はカンナビスを含む場合、化合物は、1つ以上のフレバラント(例えば、メンソール、ミント、バニラ)であってもよく、又は追加的に含んでもよい。したがって、エアロゾル形成基材内の化合物は、天然に存在する成分及び/又は非天然に存在する添加物を含んでもよい。この点に関して、エアロゾル形成基材の天然に存在する成分の既存のレベルは、補充によって増加させることができると理解されるべきである。例えば、タバコの量に含まれるニコチンの既存のレベルは、ニコチンを含む抽出物による補充を通じて増加してもよい。同様に、大量のカンナビス中の1つ以上のカンナビノイドの既存のレベルは、そのようなカンナビノイドを含む抽出物による補充を通じて増加させてもよい。
【0074】
いくつかの例示的な実施形態では、セクション110、120は、エアロゾル発生デバイス100のいくつかの例示的な実施形態ではインターフェース118、128が省略され得るように、インターフェース118、128を必要としない同じ、単一ピースの一部であってよい。第1セクション110及び第2セクション120が単一の同じピースの一部であるいくつかの例示的な実施形態では、エアロゾル発生デバイス100は、第1及び第2セクションの両方を包含する単一ピースのハウジングを含んでもよく、エアロゾル発生デバイス100からインターフェース118、128がなくてもよいように、第1ハウジング112及び第2ハウジング122は、単一の同じ均一な材料(例えば、同じハウジング)のピースの一部であってよい。
【0075】
いくつかの例示的な実施形態では、出口116がエアロゾル発生デバイス100の出口であるように、出口アセンブリ130は、エアロゾル発生デバイス100から省略されてもよい。その結果、空気170は、空気入口114を介してエアロゾル発生デバイス100に引き込まれてもよく、入口204を介して筐体210に引き込まれてもよく、エアロゾル174は、出口206を介して筐体210から引き出され、出口116に加えられる負圧に基づいて、さらに出口116を介してエアロゾル発生デバイス100から引き出され得る。
【0076】
本明細書に記載されるような入口及び出口(例えば、入口114、124、204及び出口206、116、130-O)は単数形で言及されるが(例えば、出口206)、各入口又は出口の複数のインスタンスが入口又は出口のセットとして存在してよいことは理解されるであろう。例えば、図1Bに示すように、複数の空気入口114及び複数の空気入口124が存在してもよく、複数の入口204及び複数の出口206が存在してもよい。したがって、単数の入口又は出口(例えば、空気入口114)に関する本明細書の説明は、複数の対応する入口又は出口のセット(例えば、複数の空気入口114)にも同様に適用され得ることが理解されるであろう。
【0077】
いくつかの例示的な実施形態では、内部空間182は、省略されてもよく、入口204は、筐体210から、第1ハウジング112の一部でもある加熱室構造200の材料の一部の厚さを通って周囲環境へ延びてよく、入口204が空気入口114でもあるように、周囲環境へ延びてよい。いくつかの例示的な実施形態では、内部空間182は、省略されてもよく、出口206は、筐体210から、第1ハウジング112の一部でもある加熱室構造200の材料の一部分の厚さを通って延在してもよい。その結果、出口206は、出口116でもあり、例えば、出口206/116が周囲環境102に直接さらされるように出口アセンブリ130がエアロゾル発生デバイス100から省略される例示的な実施形態では、エアロゾル発生デバイス100の出口であってもよい。
【0078】
図2Aは、いくつかの例示的な実施形態による、図1Bのエアロゾル発生デバイスの領域Xの透視図である。図2B-2Cは、いくつかの例示的な実施形態による、図2Aの断面図線IIB-IIB'に沿った、図1Bのエアロゾル発生デバイスの領域Xの断面図である。
【0079】
図2A~2Cに示すように、加熱室構造200は、加熱室構造200の内部内に一定の内部容積を有する筐体210を集合的に画定する1つ以上の内面203-1~203-M(Mは任意の正の整数でありNと異なる場合がある)を有する材料202-1~202-N(Nは任意の正の整数)の一又は複数のピースを含む。加熱室構造200が材料の複数のピースを含む場合(例えば、Nは2に等しいか又は2より大きい)、別々のピースは、材料の別々のピースを接合するための任意の既知の方法(例えば、接着剤、溶接等)を介して一緒に結合されてもよい。加熱室構造200は、少なくとも1つのピース、例えば図2A~2Cに示すような材料202-2のピースの厚さ200tを通って、近位端101から遠位である加熱室構造200の外部に延びる入口204を含んでいる。加熱室構造200は、少なくとも1つのピース、例えば図2に示されるような材料202-3のピースの厚さ200tを通って、近位端101に近接している加熱室構造200の外部に延びる出口206を含む。したがって、例えばエアロゾル発生デバイス100の出口(例えば出口130-O)に負圧が加えられることに応答して、エアロゾル発生デバイス100を通して空気170が吸い込まれると、入口204は、空気170を筐体210内に誘導するように構成される。出口206は、筐体210内で発生された空気170及びエアロゾル172が、筐体210の外に、エアロゾル174として出口に向かって引き出されることを可能にするように構成されてもよい。
【0080】
図2A~2Cに示すように、ヒータ220は、ヒータ220が加熱室構造200の特定の、第1面203-1に近接するように(例えば、加熱室構造200の他の任意の内面203-2~203-Mに対して第1面203-1に最も近い)加熱室構造200に結合されてもよい。第1面203-1は、少なくとも部分的に筐体210の第1領域208-1を画定してもよい。図2A~2Cに示すように、ヒータ220は、加熱室構造200の少なくとも1つの部分(例えば、図2A~2Cに示すような材料202-1のピース)の厚さ200tにわたって第1面203-1に対向する加熱室構造200の外側面202pに直接接続されてよく、したがって直接接触している。その結果、ヒータ220は、対向する面202pと203-1との間の加熱室構造200の厚さ200tを通る伝導を介して第1面203-1に伝達される熱222を発生するように構成されてもよい。したがって、熱222は、少なくとも第1面203-1を介して筐体210の第1領域208-1に伝達されてもよい。したがって、いくつかの例示的な実施形態では、ヒータ220が、専ら第1面203-1を介して筐体210内に熱222を伝達し、他の面203-2~203-Mのいずれかを介して伝達しないように構成されることに基づいて、第1面203-1を「熱い面(hot surface)」と称することができ、面203-2~203-mの残りは「冷たい面(cold surface)」と称することができる。
【0081】
いくつかの例示的な実施形態では、ヒータ220は、そこに電流が印加されると(例えば、電源142から電力を受け取ると)、ジュール加熱(これは、オーミック/抵抗加熱としても知られている)を受けるように構成される。ヒータ220は、いくつかの例示的な実施形態では、抵抗ヒータであってもよい。より詳細に述べると、ヒータ220は、導体(同じ又は異なる)で形成され、電流が導体を通過するときに熱を生成するように構成されてもよい。電流は、エアロゾル発生デバイス100内の電源142から供給されてもよい。ヒータ220に適した導線は、鉄系合金(例えば、ステンレス鋼)及び/又はニッケル系合金(例えば、ニクロム)を含む。いくつかの例示的な実施形態では、ヒータ220は、平面的である。ヒータ220の抵抗値は、1Ωであってもよい。さらに、図2A~2Cにおいて、ヒータ220は、平面的であるとして示されているが、いくつかの例示的な実施形態では、ヒータ220は、異なる形状であってもよいことが理解されるべきである。電源142からの電流は、ヒータ220に接続された電気リード224、電気リード144-C、148、及び/又は相補的インターフェース118、128の導電性要素118-C、128-Cを介して伝送されてもよい。さらに、電源142からヒータ220への電流の供給は、手動操作(例えば、ボタンインターフェース149を介してボタン作動式)又は自動操作(例えば、センサ146を介してセンサ作動式)であってもよい。
【0082】
いくつかの例示的な実施形態では、ヒータ220は、ワイヤコイルを含んでもよい加熱要素221を含んでもよい。加熱要素221は、基材材料223上及び/又は基材材料223に少なくとも部分的に埋め込まれていてもよい。いくつかの例示的な実施形態では、基材材料223は、ヒータ220から存在しなくてもよい。ワイヤは、金属ワイヤであってもよく、及び/又は、ワイヤコイルは、ヒータ220の長さに沿って完全に又は部分的に延びていてもよい。いくつかの例示的な実施形態では、ワイヤコイルは、ヒータ220が接触している面(例えば、202p)との直接接触から隔離されてもよい。
【0083】
ヒータ220は、例えば、ワイヤコイルに通される電流に基づいて熱を発生するワイヤコイルを含み得る加熱要素221を含む抵抗性ヒータを含み得るが、例示的な実施形態がそのようなヒータ220に限定されないことは理解されるであろう。例えば、ヒータ220は、伝導、対流、放射、それらの任意の組み合わせ等を通じて加熱室構造200に伝達される熱222を発生するように構成された任意のヒータであってよい。ヒータ220は、加熱要素221又は基材材料223の一方又は両方を省略してもよい。一実施例では、ヒータ220はセラミックヒータであってもよい。別の例では、ヒータ220は、燃料(例えば、ブタン)と酸化剤(例えば、空気)との燃焼に基づいて熱222を発生し、得られた熱及び/又は燃焼生成物(例えば、炎)を、加熱室構造200の外面(例えば、面202p)に衝突させ及び/又は近接させ、加熱室構造200の少なくとも一部を通る当該熱222の少なくとも伝導を介して、筐体210の少なくとも第1領域208-1及び/又はそこに位置するエアロゾル形成基材201の加熱を生じさせるように構成されてもよい。
【0084】
いくつかの例示的な実施形態では、基材材料223は、ポリエステル、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、熱硬化性ラミネート、ポリエチレンナフタレート、ポリイミド、シリコーンゴム、又はそれらのいくつかの組み合わせの1つ以上から構築されてもよい。ヒータ220は、ヒータ220を面、例えば面202pに接着するように構成された感圧接着剤(PSA)層を含む基材材料223を含んでもよい。PSA層は、アクリル材料又はシリコーン材料のうちの1つ又は複数で形成されてもよい。ヒータ220は、6mmの最小幅を有していてもよい。ヒータ220は、最大1500VACの絶縁耐力を有していてもよい。ヒータ220は、最大25W/平方インチのワット密度を有してもよい。ヒータ220は、最大約277VAC又は277VDCの動作電圧を有してもよい。ヒータ220は、約482℃の全体的な最大動作温度を有してもよい。
【0085】
加熱要素221は、任意の適切な電気抵抗性材料で形成されてもよい。好適な電気抵抗性材料の例としては、チタン、ジルコニウム、タンタル、及び白金族からの金属を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。好適な金属合金の例としては、ステンレス鋼、ニッケル、コバルト、クロム、アルミニウム-チタン-ジルコニウム、ハフニウム、ニオブ、モリブデン、タンタル、タングステン、スズ、ガリウム、マンガン及び鉄含有合金、並びにニッケル、鉄、コバルト、ステンレス鋼に基づく超合金が挙げられるが、これらだけに限定されるものではない。例えば、加熱要素221は、ニッケルアルミナイド、表面にアルミナの層を有する材料、鉄アルミナイド、及び他の複合材料で形成されてもよく、電気抵抗材料は、エネルギー移動の動態及び要求される外部物理化学特性に応じて、任意に絶縁材料に埋め込まれるか、カプセル化又は被覆されてもよく、又はその逆も可能である。加熱要素221は、ステンレス鋼、銅、銅合金、ニッケルクロム合金、超合金、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される少なくとも1つの材料を含んでもよい。いくつかの例示的な実施形態では、加熱要素221は、ニッケルクロム合金又は鉄クロム合金で形成されてもよい。いくつかの例示的な実施形態では、ヒータ220は、伝導によってエアロゾル形成基材201を加熱するセラミックヒータであってよい。ヒータ220は、エアロゾル形成基材201を加熱するように構成される。加熱の結果、エアロゾル形成基材201の温度は上昇し、エアロゾル172が発生されてもよい。
【0086】
依然として図2A~2Cを参照すると、圧縮アセンブリ230は、加熱室構造200の筐体210内に少なくとも部分的に(例えば、全体的に)配置されてもよい。圧縮アセンブリ230は、圧縮プレート234と、圧縮プレート234に結合される圧縮アクチュエータ232とを含む。図2A~2Cに示すように、圧縮プレート234は、少なくとも圧縮プレート234及び第1面203-1が筐体210の第1領域208-1として筐体210の一部を画定するように、筐体210内の第1面203-1に対向する底面234Bを有していてもよい。第1領域208-1は、ヒータ220に近接する第1面203-1によって一部が画定され、圧縮プレート234(例えば、その底面234B)は、第1面203-1に対向する。図示するように、第1面203-1及び圧縮プレート234は、第1領域208-1の対向する境界を画定する。図2A図2Cに示すように、筐体210のうち、第1領域208-1を除いた残余の領域を第2領域208-2と称する。したがって、第1領域208-1は、第1面203-1に近接する筐体210の部分であり、残余の第2領域208-2は、第1面203-1から遠位である筐体210の残余の領域である。
【0087】
依然として図2A~2Cを参照すると、圧縮アクチュエータ232は、一端が圧縮プレート234に(例えば、上面234Uに)、反対端が加熱室構造200の一部分に固定されている。図2B~2Cに示すように、圧縮アクチュエータ232は、底面234Bの少なくとも一部に垂直な軸に沿った方向に、筐体210を通って圧縮プレート234を直線的に280移動するように作動し、第1領域208-1の体積を調整(例えば、減少)し、したがって第1領域208-1で少なくとも第1面203-1に対してエアロゾル形成基材201を調整可能に圧縮するように構成される。
【0088】
図2A~2Cに示すように、エアロゾル形成基材201は、エアロゾル形成基材201が第1面203-1と接触するように、筐体210の第1領域208-1内に配置されてもよい。ヒータ220は、例えば、対向する面202p及び203-1の間の加熱室構造200の厚さ200tを通る伝導に基づいて、第1面203-1を介して第1領域208-1に伝達される熱222を発生させてもよい。そのような伝達される熱222は、第1領域208-1に位置するエアロゾル形成基材201を、エアロゾル形成基材201の燃焼なしにエアロゾル172を形成させる温度及び/又は温度範囲に加熱してもよい。
【0089】
図2B~2Cに示すように、圧縮アセンブリ230は、圧縮アクチュエータ232の動作に基づいて、圧縮プレート234を筐体210内で直線的に280移動させて、第1領域208-1のエアロゾル形成基材201を第1面203-1に対して調節可能に圧縮するように構成される。圧縮アセンブリ230は、ヒータ220による熱222の発生、及び/又は加熱されたエアロゾル形成基材201によるエアロゾル172の形成の、前、間、及び/又は後に、エアロゾル形成基材201のかかる圧縮を維持することができる。本明細書に記載されているような調節可能な圧縮は、手動で制御可能であってもよく、コントローラ144によって制御されてもよく、及び/又は手動又は電子的介入なしに制御されてもよい(例えば、ばねによって発揮されるばね力を介して実施されてもよい)。
【0090】
図2Bに示すように、いくつかの例示的な実施形態では、エアロゾル形成基材201は、最初は緩く詰められた材料であってもよく、図2Cに示すように、圧縮プレート234の直線運動280に基づくエアロゾル形成基材201の圧縮により、エアロゾル172の一つ以上の別々のインスタンスの発生前、間、及び/又は後に第1領域208-1のエアロゾル形成基材201の充填密度が増加されることがある。エアロゾル形成基材201の充填密度の増加は、エアロゾル形成基材201が圧縮プレート234によって圧縮され得る第1面203-1を介したヒータ220によるエアロゾル形成基材201への熱222の発生及び伝達に基づいて、エアロゾル形成基材201全体の導電加熱の増加を可能にすることができる。圧縮アセンブリ230によって実施及び維持され得るエアロゾル形成基材201のそのような充填密度の増加は、ヒータ220による熱222の発生に基づくエアロゾル形成基材201のより効率的及び/又は均一な加熱をもたらし、それによって加熱されたエアロゾル形成基材201によるエアロゾル172のより効率的及び/又は均一な形成となりうる。
【0091】
いくつかの例示的な実施形態では、圧縮アセンブリ230は、エアロゾル形成基材201に圧縮力を加えて、エアロゾル172の別々のインスタンスのジェネレーション中及び/又はジェネレーション間でも、実質的に均一で一貫した充填密度に調整可能に圧縮させるように構成されている。これは、エアロゾル172の別々のインスタンスのジェネレーションを通してエアロゾル形成基材201の充填密度の改善された均一性により、エアロゾル形成基材201によって形成されたエアロゾル172の別々のインスタンスの改善された一貫性及び/又は均一性を可能にし得る。当該調節可能な圧縮は、エアロゾル形成基材によるエアロゾル172の異なるインスタンスの形成の前、間、及び後に、筐体210内のエアロゾル形成基材201の充填密度の改善された均一性及び/又は一貫性を可能にすることに基づいて、時間の経過と共にエアロゾル発生デバイス100によって発生されたエアロゾル172の異なるインスタンスの特性の改善された均一性及び一貫性をさらに可能にしてもよい。さらに、そのような調節可能な圧縮は、エアロゾル172の異なるインスタンスの当該特性に対する、手動又は自動制御を含む調節可能な制御を可能にし、それによって、圧縮アセンブリ230によるエアロゾル形成基材201の調節可能な圧縮を通して改良されたエアロゾル発生制御を可能にしてもよい。
【0092】
いくつかの例示的な実施形態では、圧縮プレート234は、ガス流に対して透過性であり、したがって、ガス(例えば、空気170、エアロゾル172、エアロゾル174等)が圧縮プレート234の厚さを介して対向面234U及び対向面234Bの間を通過することができ、エアロゾル形成基材201が筐体の第1領域208-1から筐体の残りの、第2領域208-2に退避することを制限するよう構成される。例えば、圧縮プレート234は、スクリーン、対向面234Uと対向面234Bとの間にその厚さを通って延びる複数の孔及び/又はポートを有する板(例えば、多孔板)、それらの任意の組み合わせ、又は同様のものであってよい。その結果、圧縮プレート234は、エアロゾル形成基材201によって発生されたエアロゾル172が、第1領域208-1から、圧縮プレート234の厚さを通過して、筐体210の第2領域208-2に入るように導くように構成されてもよい。第1領域208-1及び/又は第2領域208-2内のエアロゾル172は、筐体210の第1領域208-1及び/又は第2領域208-2に吸い込まれる空気170と巻き込み及び/又は混合されて、混合物(例えば、エアロゾル174)を形成してもよい。混合物は、例えば、エアロゾル発生デバイス100の出口に加えられる負圧に基づいて、加熱室構造200の出口206を介して、エアロゾル発生デバイス100の出口(例えば、出口130-O及び/又は出口116)に向かって、筐体210から引き出されてもよい。圧縮プレート234は、エアロゾル形成基材201に関して化学的に不活性である任意の材料を含む任意の材料(例えば、鋼)で作られてもよい。
【0093】
いくつかの例示的な実施形態では、圧縮プレート234は、筐体210の第1領域208-1及び第2領域208-2の間で圧縮プレート234の厚さをエアロゾル172が通過することを許さない任意の材料(例えば、鋼)で形成された固形プレートである。例えば、空気170は、筐体210の第1領域208-1と加熱室構造200の外部との間に流体連通を確立する入口204を介して少なくとも第1領域208-1に引き込まれてもよく、第1領域208-1に引き込まれた空気170は、エアロゾル形成基材201によって形成されたエアロゾル172と混合してもよい一方、第2領域208-2の空気は、固体圧縮プレート234によってエアロゾル172から分離されている。少なくとも第1領域208-1内の空気170及びエアロゾル172は、エアロゾル174として1つ以上の出口ポート206を介して筐体210の外に引き出されてもよい。
【0094】
図1A~2Cは、1つ以上の空気入口204を、筐体210と、別個の空気入口114を介して周囲環境102と流体連通しているエアロゾル発生デバイス100の別個の内部空間182との間の流体連通を確立するものとして示しているが、いくつかの例示的実施形態において、内部空間182は、省略されてもよく、入口204は、第1ハウジング112の一部をさらに画定する加熱室構造200の一部を通して周囲環境102に延びてよいことが理解されるであろう。その結果、入口204は、空気入口114でもあり、筐体210と周囲環境102との間に直接流体連通を確立し、それによって、エアロゾル発生デバイス100を通して空気が吸い込まれるとき(例えば、出口130-Oに負圧がかかるとき)周囲環境102から筐体210に直接空気170を導くよう構成される。
【0095】
図1A~2Cに示すように、いくつかの例示的な実施形態では、加熱室構造200の少なくとも一部、例えば材料202-Nのピースは、本明細書ではハッチ290と呼ばれるハッチ構造体である。ハッチ290は、筐体210を周囲環境102に直接又はより直接的に露出させるために、材料202-1~202-(N-1)の加熱室構造体のピースの残部から少なくとも部分的に着脱可能であってよい。圧縮アセンブリ230、例えば圧縮アクチュエータ232は、材料202-1~202-(N-1)の加熱室構造のピースの残りからハッチ290を少なくとも部分的に切り離すことによって、圧縮アセンブリ230を筐体210から少なくとも部分的に除去し、それによって第1面203-1によって画定される筐体210の一部分を周囲環境102に直接露出できるようにハッチ290に固定されてもよい。その結果、筐体210内のエアロゾル形成基材201の除去及び/又は付加が可能になり、エアロゾル形成基材201のそのような除去及び/又は付加は、手動で実施されてもよい。いくつかの例示的な実施形態では、加熱室構造200は、筐体210内に位置し、エアロゾル172を形成するために加熱されるエアロゾル形成基材201の量及び/又は型(複数可)に対する手動制御を可能にするように構成される。したがって、エアロゾル172/174の特性(例えば、組成、密度等)に対する制御が改善され得る。
【0096】
ハッチ290は、加熱室構造200の残部にヒンジ結合される構造、加熱室構造200の残部から完全に離脱するように構成され、任意の既知のコネクタインターフェース(例えば、摩擦嵌合コネクタ、インターロックコネクタ、磁気コネクタ等)を介して加熱室構造200に着脱可能に接続されるように構成された構造等、任意の既知のタイプのハッチ構造であってもよい。いくつかの例示的な実施形態では、加熱室構造200の材料202-1~202-Nのどの部分も、加熱室構造200の残部から部分的にでも離脱するように構成され、ハッチ290が省略されてもよく、筐体210内のエアロゾル形成基材201の手動装填が阻害されてもよいように、構成されている。そのような阻害は、少なくとも加熱室構造200、及びそれを収容する第1セクション110を、筐体210内に位置するエアロゾル形成基材201の枯渇時に再利用不可にすることができる。
【0097】
図3A、3B、3C、及び3Dは、いくつかの例示的な実施形態による、図2Bの領域Aに示される圧縮アセンブリの図である。
【0098】
図3A~3Dを参照すると、圧縮アクチュエータ232は、圧縮プレート234の底面234Bの少なくとも一部に垂直な方向(例えば、軸301に沿った方向)に、加熱室構造200の第1面203-1に向かって又はそこから離れるように、圧縮プレート234の直線運動309A及び/又は309Bを誘発するよう構成された任意の既知のタイプの線形アクチュエータであってもよい。
【0099】
図3Aを参照すると、圧縮アクチュエータ232は、圧縮プレート234に特定のばね力302Fを及ぼして、ばねが固定されている加熱室構造200の部分(例えば、材料202-Nのピース)から離れ、第1面203-1に向かって下方への圧縮直線運動309Aで、圧縮プレート234を押すように(例えば、圧縮プレート234を押して「下方に(downwards)」に移動)構成されていても良い。ばね302は、圧縮プレート234を「下方に(downwards)」(309A)押して、エアロゾル形成基材201を第1領域208-1において圧縮することができる。エアロゾル形成基材201のそのような下向きの直線運動309A及び結果として生じる圧縮は、圧縮されたエアロゾル形成基材201によって圧縮プレート234に及ぼされ、圧縮プレート234に及ぼされるばね力302Fの方向に対して反対方向の対抗力201Fがばね力302Fの大きさと一致するまで継続してもよい。対抗力201Fがばね力302Fに一致した結果、圧縮プレート234の下向きの圧縮直線運動309Aは停止する。したがって、圧縮されたエアロゾル形成基材201が圧縮プレート234に、ばね302のばね力302Fと一致する対抗力201Fを作用させるエアロゾル形成基材201の少なくとも特定の充填密度を維持し、これによりばね302が圧縮プレート234によってエアロゾル形成基材201にばね力302Fの大きさと関連する一定の圧縮量を維持しても良い。エアロゾル形成基材201がエアロゾル172を放出すると、エアロゾル形成基材201の質量、体積、及び/又は密度は減少する可能性がある。そのような減少の結果として、対抗力201Fは減少してもよい。次いで、ばね302は、圧縮プレート234をさらに下方(309A)に、加熱室構造200の第1面203-1に向かって押し、したがってエアロゾル形成基材201を圧縮し、ばね力302Fと圧縮されたエアロゾル形成基材201によって発揮される対抗力201Fとの平衡が再確立して圧縮プレート234の下方の圧縮直線運動309Aを停止するまで、圧縮プレート234の圧縮を停止しうる。その結果、エアロゾル形成基材201の質量、体積、及び/又は密度が経時的に変化しても、ばね力302Fに基づいて決定された、圧縮アセンブリ230がエアロゾル形成基材201に及ぼす特定の圧縮量は維持される。したがって、エアロゾル形成基材201の充填密度は、エアロゾル形成基材201によるエアロゾル172の複数のインスタンスの形成を通じて、ばね302のばね力302Fに対応する大きさで、より一貫して維持されてもよい。ばね302は、筐体210内の圧縮プレート234の直線運動309A及び/又は309Bの範囲の少なくとも一部にわたって一定の固定された大きさのばね力302Fを発揮するように構成されてもよい。
【0100】
圧縮プレート234の上方直線運動309Bは、ばね力302Fとは方向が逆で、ばね力302Fよりも大きさが大きい、圧縮プレート234に及ぼされる外力(例えば、対抗力201F)によって引き起こされ得る。いくつかの例示的な実施形態では、対抗力201Fは、例えば、対抗力201Fが、エアロゾル形成基材201及びエアロゾル形成基材201によって放出されたエアロゾル172の両方によって圧縮プレート234に及ぼされる複合力を含むことに基づいて、たとえ短時間でもばね力302Fを超えることがある。そのような複合力は、大きさにおいてばね力302Fを超え、圧縮プレート234の上方直線運動309Bを引き起こす可能性のある対抗力201Fを提供してもよい。圧縮プレート234は、エアロゾル172の発生が終了し、複合的な対抗力201Fがばね力302Fと同じかそれ以下になった後、後に下方309Aへ移動させられてもよい。
【0101】
図3Bを参照すると、圧縮アクチュエータ232は、ねじナット312及びねじ軸314を含む任意の既知のタイプのねじアクチュエータであってよく、ねじナット312のその長手方向軸301の周りの回転319は、ねじ軸314の直線運動を誘導する。ねじ軸314は、圧縮プレート234に固定されてもよく、ねじナット312は、加熱室構造200の一部(例えば、材料202-Nの一部)に(例えば、ベアリング316を介して)固定されてもよく、ねじナット312の軸301周りの回転319は、ねじ軸314の直線運動、ひいては貼付け圧縮プレート234の下方直線運動309Aを、軸301に沿って圧縮プレート234の底面234Bに垂直である方向の第1面203-1に向かって引き起こすようにする。なお、回転319は、圧縮プレート234の下方向の直線運動309A又は上方向の直線運動309Bを引き起こすために、異なる反対の回転方向であってもよい。
【0102】
いくつかの例示的な実施形態では、ねじアクチュエータは、第1ハウジング112の外側に位置し、周囲環境102にさらされる、例えば図示のような1つ又は複数のロッドの手動インターフェース318を含んでもよい。手動インターフェース318は、軸301の周りのねじナット312の回転319に対する手動制御を可能にするために、手動で操作されるように構成されてもよい。したがって、圧縮プレート234の直線運動309A及び/又は直線運動309Bに対する手動制御、ひいては圧縮プレート234による第1領域208-1におけるエアロゾル形成基材201の圧縮に対する手動制御が可能であってもよい。エアロゾル形成基材201の充填密度、ひいてはヒータ220による加熱時にそれによって形成されるエアロゾル172/174の特性を手動で制御してもよく、したがってエアロゾル172の特性に対する手動制御が改善されてもよい。
【0103】
図3Cを参照すると、圧縮アクチュエータ232は、加熱室構造の一部(例えば、材料202-Nのピース)に固定されてもよいガイド軸324と、ガイド軸324内で下方又は上方に動くように構成され(例えば、第1面203-1に向かって又は第1面203-1から離れて)、ガイド軸324の長手方向軸(例えば、軸301)と同軸である長手方向軸を有するプランジャシリンダ322とを含む任意の既知のタイプのプランジャアクチュエータであってもよく、プランジャシリンダ322は、圧縮プレート234に固定されてもよい。プランジャシリンダ322は、少なくとも部分的に、ガイド軸324を通って、ガイド軸324及びプランジャシリンダ322の長手方向軸(例えば、軸301)の方向に運動329を動かしてもよい。このような運動329は、プランジャシリンダ322に固定される圧縮プレート234の下方直線運動309A又は上方直線運動309Bを引き起こしてもよい。
【0104】
図3Cにさらに示すように、プランジャアクチュエータは、第1ハウジング112の外側に位置し、周囲環境102に露出してもよい手動インターフェース326を含んでもよく、手動インターフェース326は、ガイド軸324に対するプランジャシリンダ322の線形、下方又は上方への運動329に対する手動制御を可能にするように手動操作されるように構成されてもよい。したがって、圧縮プレート234の直線運動309A及び/又は直線運動309Bに対する手動制御、ひいては圧縮プレート234による第1領域208-1におけるエアロゾル形成基材201の圧縮に対する手動制御が可能であってよい。したがって、エアロゾル形成基材201の充填密度、ひいてはヒータ220による加熱時にそれによって形成されるエアロゾル172の特性が手動で制御することができ、エアロゾル172の特性に対する手動制御が改善されてもよい。
【0105】
図3Dを参照すると、圧縮アクチュエータ232は、アクチュエータ要素334(例えば、モータ332によって係合するように構成されたロッド)を作動させて圧縮プレート234の下方直線運動309A及び/又は上方直線運動309Bを引き起こすモータ332を含んでもよい。モータ332は、1組以上の導電性要素(例えば、導電性要素118-C、128-C、電気リード144-C、148等)を介してモータ332を制御システム140に(例えば、コントローラ144に及び/又は電源142に)電気的に結合する1つ以上の電気リード336を介して制御システム140からの電気電力の供給に基づいて作動してよい。図3Dにおいて、アクチュエータ要素334は、図3A~3Cに示されるアクチュエータ要素のいずれか、例えば、ばね302、ねじアクチュエータ要素312及び/又は314、プランジャアクチュエータ要素322及び/又は324、それらの任意の組み合わせ、又はそのようなものである可能性がある。いくつかの例示的な実施形態では、アクチュエータ要素334は、モータ332の動作を結合要素(例えば、圧縮プレート234)の直線運動に変換するために用いられる任意の既知のアクチュエータ要素であってよい。モータ332は、受け取った電力に基づいて、モータ又はサーボ機構に結合された1つ以上の構造体の直線運動を誘発するように動作するように構成された既知のモータ又はサーボ機構を含む、任意の既知のモータ又はサーボ機構であってよい。
【0106】
いくつかの例示的な実施形態では、コントローラ144は、電源142からモータ332への電力の供給を制御して、筐体210内のエアロゾル形成基材201の圧縮を制御してもよい。言い直すと、いくつかの例示的な実施形態では、エアロゾル発生デバイス100は、圧縮プレート234の直線運動309A及び/又は309Bを調整可能に制御することに基づいて、モータ332を制御して筐体210内のエアロゾル形成基材201の圧縮を調整可能に制御するよう構成された、少なくともコントローラ144を含む制御システム140を含んでもよい。図2B~2C及び3Dに示すように、いくつかの例示的な実施形態では、モータ332は、モータ332と制御システム140との間に電気回路を確立する1組以上の導電性要素(例えば、電気リード336、導電性要素118-C、128-C、電気リード144-C、148等)を介して制御システム140と電気的に結合されてもよい。これにより、コントローラ144は、電源142からモータ332への電力の供給を制御して、モータ332の動作の制御に基づいてエアロゾル形成基材201の圧縮を制御することができる。
【0107】
図2B-2C及び3Dに示すように、いくつかの例示的な実施形態では、エアロゾル発生デバイス100は、電気的結合を確立するための任意の周知の要素(例えば、リード線341、導電性要素118-C、128-C、電気リード144-C、148等)を介してコントローラ144に電気的に結合されてもよい力センサ340を含む。力センサ340は、圧縮アセンブリ230による第1領域208-1内の第1面203-1に対するエアロゾル形成基材201の圧縮に基づいて出力信号(例えば、力センサ信号)を発生させるように構成された任意の周知の力センサ(例えば、圧縮センサ、歪みセンサ等)であってよい。したがって、出力信号は、圧縮プレート234によるエアロゾル形成基材201の圧縮の大きさを示すことができる。このような圧縮の大きさは、本明細書では、単に「圧縮値(compression value)」と呼ばれることがある。力センサ信号は、力センサ340によって発生され、コントローラ144に送信されてもよい。コントローラ144は、力信号を処理して、エアロゾル形成基材201の圧縮の大きさを決定してもよい(例えば、圧縮値を決定する)。コントローラ144は、例えば、コントローラ144に記憶された目標の圧縮値に対して圧縮値を比較し、その比較に応答して、目標の圧縮値に近づく又は一致するように圧縮値の調整を引き起こすと決定された出力信号を発生させることに基づいて、モータ332への1又は複数の出力信号を発生させ及び/又は電源142からモータ332への電力の供給を調整可能に制御しても良い。そのような出力信号は、モータ332の動作を調節可能に制御することに基づいて、エアロゾル形成基材201の圧縮の調節可能な制御を引き起こし得る。したがって、エアロゾル形成基材201の圧縮を所望の、すなわち「目標(target)」の大きさで、及び/又は所望の、すなわち「目標(target)」の大きさの範囲内で(例えば、目標の圧縮値及び/又は目標の圧縮値の範囲)調整及び/又は維持するフィードバックシステムが提供され得る。いくつかの例示的な実施形態では、力センサ340は、図3Dに示される圧縮アセンブリ230を含むエアロゾル発生デバイス100から存在しなくてもよい。
【0108】
いくつかの例示的な実施形態では、コントローラ144は、モータ332の動作を監視して、例えば、第1面203-1に対する圧縮プレート234の決定された位置を処理することに基づいて、筐体210内の圧縮プレート234の移動の位置及び/又は大きさを決定するように構成される。コントローラ144は、モータ動作と、筐体内の初期開始位置からの圧縮プレート234の直線運動309A及び/又は309B(例えば、正味又は累積の下方直線運動309A)との間の記憶された関係(例えば、コントローラ144に記憶されている)にアクセスしてもよい。筐体210内の圧縮プレート234の初期開始位置の位置は、記憶され、コントローラ144に知られてもよい。コントローラ144は、記憶された関係にアクセスして、圧縮プレート234がモータ332の動作により開始位置からどの程度移動したかを判断してもよい。コントローラ144は、エアロゾル形成基材201が徐々に枯渇するにつれて、圧縮プレート234の移動を経時的に監視してもよい。コントローラ144は、圧縮プレート234の位置が筐体210内の最初の開始位置から少なくとも閾値の距離だけ移動した(例えば、累積及び/又は正味の下方直線運動309Aが少なくとも閾値を満たす)と判断することに応答して、さらなるヒータ220の動作を阻害してもよい。記憶された関係は、開始時刻からコントローラ144によって発生した累積出力信号によって示されるモータ332の回転量を示す値(例えば、コントローラ144によってモータ332に電力が供給させられる最初の時刻であってよい特定の開始時刻からモータ332に供給される累積電流)と、特定の開始時刻からの圧縮プレート234の結果として生じる累積の下方直線運動309A及び/又は正味の下方直線運動309A距離とを関連付ける経験によって生成されたルックアップテーブルを含んでいてよい。
【0109】
いくつかの例示的な実施形態では、エアロゾル発生デバイス100は、少なくとも電気リード361を介して制御システム140に電気的に結合される1つ以上の位置センサ360を含んでもよい。位置センサ360は、それぞれ、圧縮プレート234が、筐体210内のそれぞれの位置センサ360の位置に対応する筐体210内の別の場所にあることを示す信号を発生するように構成されてもよい。少なくとも1つの特定の位置センサ360は、圧縮プレート234が、第1領域208-1の閾値最小体積に対応する筐体210内の対応する場所にあることを示す信号を発生するように構成されてもよい。コントローラ144は、少なくとも1つの特定の位置センサ360から信号を受信することに応答して、例えば、ヒータ220への電力のさらなる供給を阻害することに基づいて、ヒータ220のさらなる動作を阻害するように構成されてもよい。1つ以上の位置センサ360は、筐体内の要素の位置を示すセンサ信号を発生するように構成された任意の周知のセンサであってもよい(例えば、圧縮プレート234との接触に応答して信号を発生するように構成された接触センサであってもよい)。いくつかの例示的な実施形態では、エアロゾル発生デバイス100は、任意の位置センサ360を含まなくてもよい。
【0110】
図2A~2Cに戻って参照すると、いくつかの例示的な実施形態では、エアロゾル発生デバイス100は、電気的結合を確立するための任意の周知の要素(例えば、リード線351、導電性要素118-C、128-C、電気リード144-C、148等)を介してコントローラ144に電気的に結合され得る温度センサ350を含んでいる。温度センサ350は、加熱されたエアロゾル形成基材201に関連する温度値を示す出力信号(例えば、温度センサ信号)を発生するように構成された任意の周知の温度センサ(例えば、サーミスタ)であってよい。温度値は、ヒータ220による熱222の発生及び/又はエアロゾル形成基材201によるエアロゾル172の発生の間、ヒータ220の温度、第1面203-1の温度、及び/又は第1領域208-1におけるエアロゾル形成基材201の温度であってもよい。温度センサ信号は、コントローラ144に出力されてもよく、コントローラ144は、受信した温度センサ信号の処理に基づいて、前述の温度値を決定してもよい。いくつかの例示的な実施形態では、コントローラ144は、温度センサ信号の処理に応答して、例えば、特定の所望の、すなわち「目標(target)」温度値範囲内の温度値に近づくか維持するために、及び/又は特定の所望の、すなわち「目標(target)」温度値に近づくか一致するために(例えば、エアロゾル形成基材201の燃焼のリスクを軽減するために)電源142からヒータ220に供給する電力量を調整及び/又は維持することに基づいて、決定した温度値を調節してもよく、エアロゾルの将来のインスタンスを発生するためにヒータ220の将来の活性化で維持することもできる。
【0111】
いくつかの例示的な実施形態では、温度センサ350は存在しなくてもよく、コントローラ144は、ヒータ220の温度、第1面203-1の温度、及び/又は第1領域208-1におけるエアロゾル形成基材201の温度である温度値を決定するよう構成されてもよい。このような決定は、電源142からヒータ220への電力の供給を監視することと、当該監視に基づいてヒータ220の抵抗を決定することと(例えば、電気素子(例えば、電気リード224、144-C、インターフェース118、128の導電性要素118-C、128-C等)の既知の抵抗値を仮定して)、及びルックアップテーブル(熱222発生及び/又はエアロゾル172発生の間にヒータ220抵抗をヒータ220、第1面203-1、及び/又はエアロゾル形成基材201の温度と関連付ける周知の経験則に基づいて生成される)にアクセスし、決定した抵抗値に対応する温度値を決定することと、を含む。コントローラ144は、エアロゾル172の将来のインスタンスを発生させるためのヒータ220の将来の作動において、電源142からヒータ220に供給される電力量を調節して、決定された温度値が目標温度値に一致するか、少なくとも目標温度値範囲内に近づくように調節するように構成されてもよい。
【0112】
コントローラ144は、力センサ340から力センサ信号を受信してもよく、ルックアップテーブルにアクセスすることに基づいて信号を処理してもよい。ルックアップテーブルは、力センサ信号の大きさと圧縮値とを関連付けてもよい。ルックアップテーブルは、モータ332の制御信号(例えば、特定の開始時間以降にコントローラ144によってモータ332に供給されるようになった累積電力)を、対応する圧縮値及び/又はその変化と関連付けることができる。ルックアップテーブルは、電源142からモータ332に供給する電力量と、対応する圧縮値及び/又はその変化とを関連付けてもよい。このようなルックアップテーブルは、力センサ340の出力信号によって示される圧縮の変化をモータ332への電力の供給の変化と関連付けるために、よく知られた経験的技法を介して生成されてもよい。
【0113】
力センサ340から受信した力センサ信号の処理に基づいて、コントローラ144は、圧縮アセンブリ230によるエアロゾル形成基材201の圧縮の大きさを示す圧縮値を決定してもよい。コントローラ144は、決定された圧縮値を目標の圧縮値及び/又は目標の圧縮値の範囲と比較してもよい。決定された圧縮値が目標の圧縮値と一致しない、及び/又は目標の圧縮値の範囲外であるという判断に応答して、コントローラ144は、ルックアップテーブルにアクセスして、決定された圧縮値と目標の圧縮値又は目標の圧縮値の範囲の中心との間の圧縮における対応する変化とルックアップテーブルにおいて関連付けられるモータ332への出力信号、及び/又は電源142からモータ332に供給することを許可すべき電気電力の量を決定してもよい。コントローラ144は、それによって、決定された出力信号及び/又は電力量をモータ332に供給させて、圧縮アセンブリ230に、エアロゾル形成基材201の圧縮を、目標の圧縮値に近づくか一致するか又は目標の圧縮値の範囲内になるように変更させる(例えば、少なくとも決定された圧縮値と目標の圧縮値及び/又は目標の圧縮値の範囲との差を低減する)ようにしてもよい。したがって、制御システム140は、力センサ340によって発生された力センサ信号(複数可)の処理に基づいてエアロゾル形成基材201の圧縮を調整可能に制御するためにモータ332を制御するように構成されてもよいことが理解されるであろう。
【0114】
コントローラ144は、温度センサ350から温度センサ信号を受信し、及び/又は電気回路の少なくとも一部を通る電力(例えば、電流)の供給を監視することに基づいて電気回路の一部の抵抗を決定するための周知の技術を介してヒータ220の抵抗を決定してもよい)。コントローラ144は、エアロゾル形成基材201に関連付けられた温度値を決定するためにルックアップテーブルにアクセスすることに基づいて、信号を処理してもよい。ルックアップテーブルは、温度センサ信号及び/又は抵抗値の大きさを温度値に関連付けることができる。そのようなルックアップテーブルは、温度センサ信号値及び/又はヒータ220の抵抗値をエアロゾル形成基材に関連付けられた当該温度値と関連付けるために、よく知られた経験的技法を介して生成されてもよい。コントローラ144は、決定された温度値を基準(例えば、所望、目標等)の温度値と比較してもよい。決定された温度値が基準の温度値と一致しない、及び/又は基準の温度値の範囲外であるという判断に応答して、コントローラ144は、ルックアップテーブルにアクセスして、決定された温度値と基準の温度値(及び/又は基準の温度値の範囲の近接境界値)の間の温度における対応する変化とルックアップテーブルにおいて関連付けられる電源142からヒータ220に供給することを許可すべき電力量、及び/又は供給電力における変化、が判断されてもよい。次いで、コントローラ144は、ヒータ220に、(将来受信される温度センサ信号及び/又は抵抗測定値に基づいて決定される)決定された温度を、基準の温度値に近づく及び/又は基準の温度値の範囲内にあるように(例えば、決定された温度値と基準の温度値及び/又は基準の温度値の範囲との差を少なくとも低減する)変更させてもよい。したがって、制御システム140は、決定された温度が目標の温度値又は目標の温度値の範囲に近づくように、ヒータ220による加熱中に第1領域208-1内のエアロゾル形成基材201に関連する温度値を決定することに基づいて、ヒータ220への電力の供給を調節するように構成されてもよいことが理解されるであろう。
【0115】
本明細書で説明する、ある値の集合と別の値の集合を関連付けるすべてのルックアップテーブルは、対応する値の集合を生成するためのよく知られた経験的技術によって作成され得ることが理解されるであろう。
【0116】
図4Aは、いくつかの例示的な実施形態による、エアロゾル発生デバイスの第1セクションの透視断面図である。図4B-4Cは、いくつかの例示的な実施形態による、図4Aのエアロゾル発生デバイスの第1セクションの、図4Aの断面図線IVB-IVB'に沿った断面図である。
【0117】
いくつかの例示的な実施形態では、エアロゾル発生デバイス100の少なくとも第1セクション110は、筐体210を露出させ、さらに第1面203-1に直接境界を接する筐体210の底部領域410-1を周囲環境102に直接露出するように、少なくとも2つに分離されるように構成されてもよい。したがって、エアロゾル形成基材201の筐体210への直接的な手動による追加又は除去(「装填(loading)」)が可能になり得る。図4A~4Cに示す例示的な実施形態では、第1セクション110は、上述したインターフェース118、128と同様に、任意のタイプのコネクタインターフェースであってもよいインターフェース402、404を含んでもよい。示されるように、インターフェース402、404は、閉じた筐体210を確立するために互いに着脱可能に接続されてもよく、インターフェース402、404は、インターフェース402、404の再接続を介してさらに一緒に戻って接続されてもよい別々のピース110-1、110-2に第1セクション110を分割するために互いに離脱されてもよい。インターフェース402、404が互いに切り離されている間、図4Cに示すように、筐体210は、開かれて、第1面203-1を含むピース110-1の内面によって画定される開放筐体である底部領域410-1と、ピース110-2の内面によって画定される開放筐体である上部領域410-2に分離されてもよい。底部領域410-1は、インターフェース402、404が互いに切り離されることに基づいて周囲環境102に直接露出されてもよく、それによって底部領域410-1におけるエアロゾル形成基材201の手動装填(例えば、除去及び/又は追加)が可能になる。その後、インターフェース402、404は、筐体210を閉じるために再接続され、新たに追加された任意のエアロゾル形成基材201を含む筐体210内のエアロゾル形成基材201の圧縮及び加熱を可能にしてもよい。
【0118】
図4A~4Cにおいて、圧縮アセンブリ230は、圧縮アクチュエータ232において、ピース110-2の第1ハウジング112の一部を画定する加熱室構造200の一部に固定されているピース110-2に全体が含まれている。しかしながら、例示的な実施形態はこれに限定されず、圧縮アセンブリ230の一部又は全部は、ピース110-1に含まれる加熱室構造200の1つ又は複数の部分に貼付され、圧縮アセンブリ230の移動及び/又は離脱が、筐体210の底部領域410-1を周囲環境102に直接露出させてそこにエアロゾル形成基材201を装填できるよう行われ得るようにしてもよい。
【0119】
図4A~4Bに示すように、いくつかの例示的な実施形態では、内部空間182及び184は、省略されてもよく、入口204は、筐体210と周囲環境102との間に直接延びるように第1ハウジング112の一部を画定する加熱室構造200の部分を通して延びてもよい。したがって、入口はまた、空気入口114であってもよい。出口206は、筐体210の第2領域208-2と第1ハウジング112の外部との間で第1ハウジング112の厚さを通って延びてよく、出口アセンブリ130がエアロゾル発生デバイス100から省略されない場合、入口130-Iであってもよい。したがって、図4A~4Cに示される例示的な実施形態では、空気170は、入口204を介して周囲環境102から筐体210に直接引き込まれてもよい。空気170及びエアロゾル172は、エアロゾル174として、筐体210から直接、出口206を介して出口導管130-Cのいずれかへ、又は出口アセンブリ130が省略されている場合にはエアロゾル発生デバイス100の外部へ直接引き出されてもよい。
【0120】
図5Aは、いくつかの例示的な実施形態による、エアロゾル発生デバイスの出口アセンブリ130の透視図である。図5Bは、いくつかの例示的な実施形態による、図5Aの出口アセンブリの、表示線VB-VB'に沿った断面図である。
【0121】
いくつかの例示的な実施形態では、出口アセンブリ130は、インナーシェル510及びアウターシェル520を含む。インナーシェル510は、第1ハウジング112に固定され、インナーシェル510及びアウターシェル520は、長手方向軸において同軸である。アウターシェル520の内面520-Sは、インナーシェル510の外面510-Uを覆っている。アウターシェル520は、アウターシェル520の長手方向軸(これは、インナーシェル510の長手方向軸と同軸である)の周りを回転するように構成される。インナーシェル510の内面510-Sは、少なくとも部分的に、出口アセンブリ130の内面130-Sを画定している。したがって、内面510-Sは、出口116に直接開口している入口510-Iから、出口520-Oを含むアウターシェル520の一部によって覆われている出口510-Oに延びる出口導管530-Cを少なくとも部分的に画定する。したがって、出口アセンブリ130は、出口アセンブリ130の内部を通って延びる出口導管130-Cを介して、出口116から出口520-Oまで延びる流体導管を画定する。したがって、図1Bに戻ると、入口510-Iは、図1Bに示される入口130-Iと同じであってよく、出口520-Oは、図1Bに示される出口130-Oと同じであってよい。出口130-O/520-Oは、エアロゾル発生デバイス100の外部に直接露出し、入口130-I/510-Iは、加熱室構造200の出口206に露出し、筐体210から取り出したエアロゾル174が入口130-I/510-Iを通って、さらに出口導管130-Cを通り、出口130-O/520-Oを通ってエアロゾル発生デバイス100の外部に引き出されてよいことは理解されるであろう。
【0122】
依然として図5A~5Bを参照すると、いくつかの例示的な実施形態では、インナーシェル510は、その対向する面510-S及び510-Uの間でインナーシェル510の厚さ510-Tを通って延びる1つ又は複数の換気空気ポート510-Pを含んでいる。アウターシェル520は、その対向する面520-S及び520-Uの間でアウターシェル520の厚さ520-Tを通って延びる1つ又は複数の換気空気ポート520-Pを含む。いくつかの例示的な実施形態では、アウターシェル520は、シェル510、520の共通の長手方向軸の周りで回転して、アウターシェル520の少なくとも1つの換気空気ポート520-Pを内側シェルの少なくとも1つの換気空気ポート510-Pと調整可能に整合させ、それによって、周囲環境102から出口導管530への換気流導管540を入口510-i/130-i又は出口520-o/130-oのいずれからも独立して調整可能に確立することができる。図5Bに示すように、エアロゾル174がエアロゾル発生デバイス100を通して引き込まれるとき、例えば出口130-Oに加えられる負圧に基づいて、エアロゾル174は、出口116を通して、出口導管130-Cを通り、出口130-Oを介して出口アセンブリ130及びエアロゾル発生デバイス100の外に引き出される。図5Bにさらに示されるように、少なくとも1つの換気空気ポート520-Pが少なくとも1つの換気空気ポート510-Pと整列して出口導管130-Cに換気流導管540を確立すると、換気空気550が、例えば出口130-Oに適用される負圧に基づいて、出口116から独立して、入口130-I/510-Iから独立して、出口130-O/520-Oから独立して出口導管530-Cに吸入されても良い。換気空気550は、エアロゾル174と混合して、本明細書においてエアロゾル176と呼ばれる、それによって出口130-Oを介してエアロゾル発生デバイス100から引き出されるエアロゾル176の流れ中のエアロゾル172/174の濃度を希釈する混合物を形成してもよい。当該換気は、エアロゾル発生デバイス100に吸い込まれる空気170の流量をさらに減少させることができる。
【0123】
図5A~5Bに示すように、アウターシェル520は、異なるサイズ(例えば、異なる断面流域、直径等)を有する一組の複数の換気空気ポート520-Pを含んでもよい。アウターシェル520は、異なるサイズの異なる換気空気ポート520-Pを、1つ以上の換気空気ポート520-Pのサイズよりも大きく、小さく、又は同じサイズであってもよいサイズ(例えば、断面流路、直径等)を有する換気空気ポート510-Pに整合させるために回転されてもよい。異なる換気空気ポート520-Pが換気空気ポート510-Pと整列していることに基づいて、設けられた換気流導管540の有効断面流路面積が制御及び/又は調整されてもよい。したがって、換気空気550の流量、ひいてはそれによってエアロゾル176内のエアロゾル172/174の希釈は、調節可能に制御されてもよい。その結果、出口アセンブリ130は、出口130-O/520-Oを通して引き込まれるエアロゾル176の流れにおけるエアロゾル172/174の濃度に対する手動制御を可能にし、それによってエアロゾル発生デバイス100の動作を改善し得る。
【0124】
いくつかの例示的な実施形態では、アウターシェル520は、1つ以上の換気空気ポート510-Pが閉塞され、換気空気550が出口導管130-Cに引き込まれず、エアロゾル172/174が任意の換気空気550によって全く希釈されないように、いずれの換気空気ポート520-Pも任意の換気空気ポート510-Pと整列されないように回転されても良い。
【0125】
図5A~5Bは、アウターシェル520が、インナーシェル510の所定の換気空気ポート510-Pと調整可能に位置合わせされ又は位置合わせ解除され得る異なる直径を有する複数の換気空気ポート520-Pを含むことを示しているが、例示的実施形態がこれに限定されないことは理解されよう。いくつかの例示的な実施形態では、アウターシェル520は、こうして出口130-O/520-Oを通って引き出されるエアロゾル176の流れの中のエアロゾル174の濃度に対する調節可能な制御を可能にするために、異なるサイズを有するインナーシェル510の複数の別々の換気空気ポート510-Pと調節可能に整列又は不整列にされうる換気空気ポート520-Pを含んでもよい。
【0126】
いくつかの例示的な実施形態では、出口アセンブリ130は、エアロゾル発生デバイス100から完全に省略されてもよく、出口116はエアロゾル発生デバイス100の出口であってもよいことが理解されるであろう。
【0127】
図6は、いくつかの例示的な実施形態によるエアロゾル発生デバイスを動作させるための方法を示すフローチャートである。図6に示す方法は、例えばエアロゾル発生デバイス100のコントローラ144を含むエアロゾル発生デバイス100の任意の例示的実施形態の一部又は全部によって、一部又は全部が実施されてもよい。図6に示される動作は、図6に示されるのとは異なる順序で実施されてもよく、図6に示されるいくつかの動作は、省略されてもよく、及び/又は様々な異なるエンティティ(例えば、エアロゾル発生デバイス100以外の)によって実施されてもよいことが理解されるであろう。
【0128】
S602において、エアロゾル発生デバイス100の加熱室構造200の筐体210の領域にエアロゾル形成基材201が追加されてもよい。筐体210は、加熱室構造200の内部で筐体210を閉じた筐体として定義することを完了するために、加熱室構造200の別々の部分が互いに接続されることに基づいて閉じられてもよい(例えば、密閉される)。いくつかの例示的な実施形態では、筐体210の閉鎖は、例えば、筐体210内のエアロゾル形成基材201の将来の追加及び/又は除去を可能にするために後で少なくとも部分的に切り離すことができる加熱室構造200のハッチ290を閉じることに基づいて実装される等、可逆的であってもよい。いくつかの例示的な実施形態では、筐体210の閉鎖は、筐体内のエアロゾル形成基材201の将来の追加及び/又は除去が阻害されるように不可逆的であってもよく、それによって、エアロゾル発生デバイス100の加熱室構造200を含む部分は、エアロゾル形成基材201の枯渇時に使い捨てになるように構成されている。
【0129】
筐体210の閉鎖時に、エアロゾル形成基材201は、第1面203-1及び圧縮アセンブリ230の圧縮プレート234の対向底面234Bによって少なくとも部分的に画定される筐体210の第1領域208-1に、存在する。
【0130】
S604において、圧縮アセンブリ230は、第1領域208-1内のエアロゾル形成基材201を第1面203-1に対して圧縮させる。圧縮の大きさは、圧縮アクチュエータ232の要素の固有の特性(例えば、圧縮アクチュエータ232のばね302が発揮するように構成されたばね力)及び/又は圧縮プレート234の直線運動309A及び/又は直線運動309Bを誘発させるために圧縮アクチュエータ232に加えられる力(例えば、圧縮アクチュエータ232のねじナット312の回転319、圧縮アクチュエータ232のプランジャシリンダ322の運動329、電源142からそれに供給される電力に基づく圧縮アクチュエータ232のモータ332の動作、これらの任意の組み合わせ、又は同様のもの)に基づいてよい。
【0131】
圧縮アクチュエータ232がモータ332を含むいくつかの例示的な実施形態では、動作S604は、コントローラ144がモータ332を制御して、圧縮プレート234によるエアロゾル形成基材201の圧縮の特定の大きさ、及び/又は圧縮プレート234の直線運動309A及び/又は309bを実施することを含むことができる。コントローラ144は、記憶された目標の初期移動値及び/又は圧縮値にアクセスしてもよく、モータ332を制御して、圧縮アセンブリ230が目標値を達成するようにしてもよい。例えば、目標値が目標の初期移動値である場合、コントローラ144は、モータ332によって引き起こされるべき直線運動309A及び/又は309Bの大きさを決定してもよい。コントローラ144は、さらに、モータ332に圧縮プレート234の特定の大きさの直線運動309A及び/又は309Bを実施させるために、電源142からモータ332に供給させるべき電力量を(例えば、よく知られた経験則にしたがって生成されるルックアップテーブルにアクセスして)決定してもよい。別の例では、目標値が目標の圧縮値である場合、コントローラ144は、力センサ340から受け取った力センサ信号の処理と連携して、力センサ340から受け取った力センサ信号がエアロゾル形成基材201の圧縮値の目標の大きさに達したことを示すまでモータ332を作動させて圧縮を増加させるように、電源142からモータ332への電気供給を制御し得る。
【0132】
S606において、ヒータ220に熱222を発生させることに基づいて、エアロゾル形成基材201にエアロゾル172を発生させるかどうかに関する決定が行われる。そのような決定は、エアロゾル発生デバイス100のセンサ146及び/又はインターフェース149から信号(複数可)を受信したかどうかを決定することに基づいて行われてもよい。エアロゾル発生デバイス100を通る空気流の引き込みを示す信号(複数可)を受信することに応答して(例えば、空気170及び/又は170Aがエアロゾル発生デバイス100に引き込まれることに応答するセンサ146からの信号(複数可))、信号(複数可)は、以下の内部条件が存在するかどうかを決定するために処理されてもよい:(1)空気流の方向がエアロゾル発生デバイス100を通して空気流の引き込みを示す(対エアロゾル発生デバイス100を通して空気を吹き込む)、及び/又は(2)空気流の大きさが閾値を超えていること。いくつかの例示的な実施形態では、1つの条件のみがヒータ220を起動するのに十分であってもよく、他の例では、2つの条件又はすべての条件がヒータ220を起動する前に満たされなければならない場合がある。追加又は代替的に、以下の内部条件が存在するかどうかの判断がなされてもよい:(3)インターフェース149が相互作用されたことを示す信号がインターフェース149から受信され、かかる指示は、エアロゾル172発生が(例えば、インターフェース149との手動の相互作用によって)指令されたことを示す。これらの内部条件のいくつか又はすべてが満たされているとコントローラ144によって判断された場合(例えば、S606=YES)、コントローラ144は、電源142をヒータ220に選択的に電気的に接続し、例えば、そこに含まれるスイッチを操作して電源142とヒータ220を含む前述の電気回路を閉じ、それによってヒータ220を作動させることができる(S608)。
【0133】
S608でヒータ220に電力を供給させることは、ヒータ220にエアロゾル形成基材201の温度を上昇させる熱222を発生させて(例えば、熱222が少なくとも第1面203-1に伝達されることに基づいて)、エアロゾル形成基材201に、筐体210内に引き込まれた空気170に巻き込まれて(例えば、混合されて)、筐体210からエアロゾル発生デバイス100の外に引き出されてもよいエアロゾル174を形成し得るエアロゾルのインスタンスを発生させてよいことが理解されるだろう。ヒータ220が熱222を発生するために電力を連続的に供給される期間中にエアロゾル形成基材201によって発生されるエアロゾル172は、発生されしたエアロゾル172の単一で離散した「インスタンス(instance)」(ここでは「ボリューム(volume)」とも呼ばれる)であると理解されるであろう。ヒータ220によって発生される熱222が停止又は減少するようにヒータ220への電力の供給が遮断又は減少され、その結果エアロゾル形成基材201がエアロゾル172の発生を停止するように、エアロゾル形成基材201がエアロゾル172の発生を再始動するようにヒータ220への電力が後で増加又は再始動すると、後に発生されたエアロゾル172は、ヒータ220への電力供給の遮断又は減少の前に発生されたエアロゾル172の以前に発生されたインスタンスとは別のエアロゾル172のインスタンスであると理解されるであろう。エアロゾル174のインスタンスは、空気170の流れの少なくとも一部と混合されたエアロゾル172のインスタンスであることがさらに理解されよう。
【0134】
いくつかの例示的な実施形態では、S608におけるヒータ220の活性化は、判断S606=YESに続く特定の期間、電源142からヒータ220に特定の供給電力(例えば、特定の大きさの電流)を供給させることを含む。いくつかの例示的な実施形態では、コントローラ144は、前述の内部条件が存在すると判定される限り(S606=YES)、ヒータ220に電力を供給させ続けてもよく、いくつかの例示的な実施形態では、コントローラ144は、電力の供給を制限して特定の時間(例えば、2秒)が、前述の内部条件が最初に存在すると決定されてから経過し(S606=YES)、S608におけるヒータ220への電力の供給の再活性化は、S606=YESであっても、ヒータ220への電力の直近の供給の終了から特定の時間が経過するまで阻害されてよく、それによってエアロゾル174の別々のインスタンスの別々のジェネレーションの間の最小の冷却期間を確立してよい。
【0135】
いくつかの例示的な実施形態では、S604における圧縮アセンブリ230によるエアロゾル形成基材201の圧縮は、S608においてヒータ220に熱を発生させてエアロゾル形成基材201にエアロゾル172を発生させる前、間、及び/又は後に維持される。
【0136】
動作S610~S614、S620~S624、及びS630~S632は、図6に示すように同時に、順次、又はそれらの任意の組み合わせで実施されてもよい。いくつかの例示的な実施形態では、動作S610~S632の一部又は全部は全く実施されない。
【0137】
S610において、圧縮アセンブリ230によるエアロゾル形成基材201の圧縮の大きさに関して、例えば、コントローラ144で、決定が行われる。このような決定は、例えば、コントローラ144において、加熱室構造200内の力センサ340から力センサ信号(複数可)を受信し、力センサ信号によって示される圧縮の大きさ(例えば、圧縮値)を決定するために当該信号を処理することに基づいて行われ、圧縮の大きさ(例えば、ニュートン単位)は、圧縮アセンブリ230によるエアロゾル形成基材201の圧縮の大きさを示すことができる。
【0138】
S612では、S610で決定された圧縮値が目標の圧縮値に一致するか、及び/又は圧縮値の目標の範囲内にあるかどうかに関して、例えばコントローラ144で判定が行われる。かかる判定は、記憶された目標の圧縮値又は目標の圧縮値の範囲にアクセスすることに基づいて実行されてもよい。S610における決定された圧縮値が目標の圧縮値に一致する、及び/又は圧縮値の目標の範囲内にある場合(S612=YES)、圧縮アセンブリ230のアクティブな調整(例えば、コントローラ144によるモータ332動作の制御を介して)は、行われない。
【0139】
S610における決定された圧縮値が目標の圧縮値と一致しない、及び/又は目標の圧縮値の範囲内にない場合(S612=NO)、エアロゾル形成基材201の圧縮は、目標の圧縮値に近づく及び/又は一致する、及び/又は目標の圧縮値の範囲内にあるように、調整される(S614)。このような調整は、コントローラ144が、1)S610における決定された圧縮値と目標の圧縮値との間の差、又は目標の圧縮値の範囲の近接した境界若しくは中心圧縮値の大きさを決定し、2)圧縮値の当該差を生じさせるためのモータ332への動作量及び/又は電力供給量を決定し、3)モータ332への当該動作量及び/又は電力供給量を選択的に生じさせることによって実行されてもよい。圧縮値の当該差を生じさせるためのモータ332への操作量及び/又は電力供給量を決定することは、圧縮値の変化の大きさを、圧縮値の変化の大きさを生じさせるためのモータ332への操作量及び/又は電力供給量の対応するものと関連付ける、周知の経験的手法により生成されたルックアップテーブルにアクセスすることと、S610での決定された圧縮値と目標の圧縮値又は目標の圧縮値の範囲の近似境界又は中心圧縮値の大きさとの決定された差に相当するモータ332への特定の操作量及び/又は電力供給量をさらに特定することであってよい。示されるように、操作S610~S614は、決定された圧縮値が目標の圧縮値に一致する、及び/又は目標の圧縮値の範囲内にあるまで繰り返し実行されてもよい(S612=YES)。
【0140】
いくつかの例示的な実施形態では、S612での決定に使用される当該格納された目標の値又は値の範囲は、S604でエアロゾル形成基材201の圧縮を実施するために使用される目標の値(複数可)と同じあっても異なってもよい。例えば、S604での圧縮を実施及び/又は制御するために用いられる初期目標の圧縮値は、S604でのエアロゾル形成基材201の初期圧縮に続くエアロゾル172の初期発生後、エアロゾル形成基材201がより圧縮させられるように、S610~S614での圧縮を実施及び/又は制御するために用いられる後続目標の圧縮値より小さくてもよい。いくつかの例示的な実施形態では、S604での圧縮を実施及び/又は制御するために用いられる初期目標の圧縮値は、S610~S614での圧縮を実施及び/又は制御するために用いられるその後の目標の圧縮値より大きくてもよい。
【0141】
S620において、動作S608中の決定された温度(例えば、決定された温度値)の大きさに関して、例えば、コントローラ144において、決定が行われる。温度値は、S608でヒータに電力を供給している間のヒータ220の一部又は全部の温度、第1面203-1の一部又は全部の温度、又はエアロゾル形成基材201の温度、例えば、ピーク温度、平均温度等であってもよい。このような決定は、例えば、コントローラ144において、加熱室構造200及び/又はヒータ220内の温度センサ350からの温度センサ信号(複数可)を受信することに基づいて行われてもよい。このような決定は、S608においてヒータ220への電力の供給を監視し、S608の間にヒータ220の加熱要素221の電気抵抗値を決定し、さらに決定された抵抗値に対応する温度値を決定することに基づいて行われてもよい。温度値が決定された抵抗値との対応関係に基づいて決定される場合、決定は、加熱要素221の抵抗値に対応する温度値(ここで、温度値は、ヒータ220の温度、第1面203-1の温度、及び/又はエアロゾル形成基材201の温度であってもよい)に関連付ける、周知の経験的手法にしたがって生成され得るルックアップテーブルにアクセスすることを含んでもよい。
【0142】
S622では、S620での決定された温度値が目標の温度値に一致するか、及び/又は目標の温度値の範囲内にあるかに関して、例えば、コントローラ144で、判断が行われる。そのような判定は、記憶された目標の温度値又は温度値の範囲にアクセスすることに基づいて実行されてもよい。S620における決定された温度値が目標の温度値に一致し、及び/又は目標の温度値の範囲内にある場合(S622=YES)、(例えば、コントローラ144によってそれに供給される電力の制御を通して)ヒータ220への電力の供給の能動的な調節は行われない。
【0143】
S620における決定された温度値が目標の温度値と一致しない、及び/又は、目標の温度値の範囲内にない場合(S622=NO)、コントローラ144は、S608の将来のパフォーマンスにおけるヒータ220の将来の活性化の間に、異なる(例えば、「調整(adjusted)」)量の電力を供給させるように構成され、その結果、将来の決定された温度値(S620の将来のパフォーマンスにおける)が目標の温度値に近づく及び/又は一致し、及び/又は目標の温度値の範囲内にあるように調節されるように引き起こされる(S624)。そのような調整は、コントローラ144が、1)S620における決定された温度値と目標の温度値との間の差、又は目標の温度値の範囲の境界値もしくは中心値の値を決定し、2)S608の間にヒータ220に供給される電力の量の変化(例えば、電源142からヒータ220に供給される電流の大きさ)を判定して、当該差分温度値を生じさせ、3)S608での次の供給時に、次のS620での決定された温度値が目標値又は値の範囲に近づくように、コントローラ144が電源142からヒータ220に供給する電力量を新しい記憶値にするように、今後の供給時(例えば、S608の次のパフォーマンス時)にヒータ220に供給させるべき電力量を示す記憶値を調節することである。S608の次の発生(「パフォーマンス(performance)」)において供給されるべき電力の新しい量を決定することは、温度値の変化の大きさを、当該温度値の変化を引き起こすためにS608の次のパフォーマンスにおいてヒータ220に供給すべき電力の量に対応する変化と関連付ける、周知の経験的手法を通じて生成されるルックアップテーブルにアクセスすることと、決定された温度値差に対応する電力量の特定の変化を特定し、決定された電力量の変化を、S608の次のパフォーマンスでヒータに供給すべき電力量の記憶された履歴表示に適用して、S608の次のパフォーマンスでヒータに供給すべき電力量の新しい表示に到達し、記憶された履歴表示を新しい表示と置き換えることとを含む。示されるように、操作S620~S624は、決定された圧縮が目標の圧縮の大きさに一致するか、及び/又は圧縮の大きさの目標範囲内にあるまで(S622=YES)、S608の繰り返し発生に基づいて反復して実行されてもよい。
【0144】
S630では、筐体210内のエアロゾル形成基材201が枯渇したか否かについて、例えば、筐体210内のエアロゾル形成基材201が一定の閾値以下に枯渇したという判定に基づいて、判定が行われる。
【0145】
いくつかの例示的な実施形態では、そのような決定は、圧縮アクチュエータ232のモータ332の動作を経時的に監視し(例えば、モータ332の回転要素及び/又はアクチュエータ要素334の初期位置からの位置の経時変化を監視し)、第1領域208-1の体積の特定の大きさに対応する初期、基準(例えば、開始)位置からモータ332によって引き起こされる筐体310を通る圧縮プレート234の直線運動309A及び/又は309Bを判断してなされてもよい。筐体210の寸法は、コントローラ144に部分的又は全体的にアクセス可能であってもよく、及び/又は、コントローラ144は、第1領域208-1の体積の変化と圧縮プレート234の位置の変化との間の関係にアクセスするように構成されてもよい。したがって、圧縮プレート234の直線運動309A及び/又は309bの量(例えば、大きさ)を追跡することに基づいて(例えば。S602、S604、及び/又はS608の直近のパフォーマンスが発生した時点であってもよい特定の開始時刻からの純及び/又は累積の下方直線運動309A)を、第1領域208-1の初期体積に対応する初期位置から筐体210を通して追跡し、当該直線運動309A及び/又は309Bを第1領域208-1の体積の対応する減少にさらに適用し、さらに当該コントローラ144は、当該第1領域208-1の現在の体積を決定するように構成されてもよく、当該エアロゾル形成基材201は、当該第1領域208-1の体積が特定の閾値体積1未満であるという判断に応答して枯渇したと判断されてもよい。
【0146】
いくつかの例示的な実施形態では、S630におけるそのような判断は、圧縮プレート234が当該センサ(複数可)360に関連して筐体210内の1つ又は複数の特定の位置にあることを示す1つ又は複数の位置センサ360から1つ又は複数の信号を受信し処理することに基づいて行われてもよい。例えば、筐体210内の特定の位置にある所定のセンサ360は、圧縮プレート234が前記センサ360と接触することに応答して制御システム140に信号を発生してもよく、当該信号は、圧縮プレート234が筐体210内の当該特定の位置にあることを示し、コントローラ144は、1つ以上の特定のセンサ(複数可)360から信号を受信して処理することに基づいて第1領域208-1の対応する容積を決定するよう構成される。例えば、コントローラ144は、1つ以上のセンサ360から1つ以上の信号を受信してもよく、特定のセンサ360からの特定の信号(複数可)を第1領域208-1の対応する体積及び/又はエアロゾル形成基材201が枯渇しているかどうかの指標と関連付けるルックアップテーブル(既知の経験的技術によって生成)にアクセスしてもよい。したがって、コントローラ144は、センサ(複数可)360からの信号(複数可)の受信及び処理に基づいて、エアロゾル形成基材201が枯渇しているかどうかを決定し得る。
【0147】
エアロゾル形成基材201が枯渇していないと判定された場合(S630=NO)、動作S630は、例えば、時間の経過後に一定の間隔で、S614での圧縮の各調整に応答して、S608でエアロゾル172が発生する各別の事例に応答して、圧縮プレート234の任意の直線運動309A及び/又は直線運動309Bに応答して、エアロゾル発生デバイス100の任意のインターフェース(複数可)149、160、それらの任意の組み合わせ等との相互作用に応じて繰り返し実施されてもよい。
【0148】
エアロゾル形成基材201が枯渇していると判定された場合(S630=YES)、動作S632が実行される。いくつかの例示的な実施形態では、動作S632は、例えば、コントローラ144がハッチ290及び/又はインターフェース402、404をロック解除させることに基づいて、筐体210を開放させることを含み得る(例えば、ハッチ290を加熱室構造200の残部に固定している1つ以上のロックデバイスに信号を送信すること、及び/又はインターフェース402、404を互いに固定している1つ以上のロックデバイスに信号を送信することに基づいて)、筐体210が開かれ、したがって筐体210内のエアロゾル形成基材201のリロード(例えば、手動リロード)を可能にさせることである(S632)。いくつかの例示的な実施形態では、動作S632は、エアロゾル形成基材201がもはや枯渇状態にない(例えば、筐体210が十分な量のエアロゾル形成基材201で再装填された)という決定がなされるまで、センサ146及び/又はインターフェース149からの信号(複数可)がその後受信されても(例えば、S606=YES)、コントローラ144がヒータ220への電力をさらに供給することを選択的に抑制又は無効にする(S608)ことを含みうる。いくつかの例示的な実施形態では、動作S632は、筐体210が閉じているという決定(例えば、加熱室構造200の接触センサからの信号の受信に基づいて)、第1領域208-1の体積が閾値より大きいという決定(例えば、圧縮プレート234の位置の決定及び/又は1以上のセンサ360からの信号(複数)の処理に基づいて)、それらの任意の組み合わせ等に応答してヒータ220への電力の供給を選択的に再イネーブルすること、を含んでもよい。いくつかの例示的な実施形態では、エアロゾル発生デバイス100は、コントローラ144が、筐体210内の圧縮プレート234の位置、ひいては第1領域208-1の体積を決定することを可能にするための任意の周知のシステム、例えば、コントローラ144によって処理されて筐体210内の圧縮プレート234の相対位置を決定し得る信号を発生し得る加熱室構造200及び/又は圧縮アセンブリ230に含まれる1又は複数の位置センサ360(例えば、少なくとも第1面203-1に関連して)、第1領域208-1の体積を決定し、決定された体積を閾値体積値と比較するため、及び/又はエアロゾル形成基材201が枯渇しているか否かを決定するために、コントローラ144によって処理され得る信号を発生する。そのような決定は、センサ360信号(複数可)及び/又は決定された圧縮プレート234の位置を、第1領域208-1の対応する体積値及び/又はエアロゾル形成基材201が枯渇しているか否かの指標と関連付けるルックアップテーブルにアクセスすることを介して実施されてもよい。エアロゾル形成基材201が枯渇していないという判断に応答して、コントローラ144は、S632において、センサ146及び/又はインターフェース149からの少なくともいくつかの将来の信号(複数可)がその後受信される(例えば、S606=YES)に応答して、ヒータ220活性化を選択的に有効にしても良い(S608)。
【0149】
いくつかの例示的な実施形態では、動作S632は、エアロゾル発生デバイス100のインターフェース160を介して、エアロゾル形成基材201が枯渇したこと、筐体210内のエアロゾル形成基材201のさらなる再ロードが起こるべきであること、及び/又はS606=YESであっても、かかる再ロードが起こるまで/起こらない限りさらなるエアロゾル172発生は阻害されるという表示を発生させることを含む。いくつかの例示的な実施形態では、コントローラ144は、エアロゾル172の発生を再び有効にするために「再セット(re-set)」するように構成される(例えば、S606=YESに応答してS608が実行されることを可能にするためにヒータ220の作動を可能にする)、例えば、ハッチ290が閉じられたと判断されることに応答して、圧縮プレート234の位置が第1領域208-1の体積を閾値より大きくするために変化したと判断することに応答して、エアロゾル発生デバイスの1又は複数のインターフェース149、160との手動相互作用、これらの任意の組み合わせ、又は同様のものに応答して、S606=YESに応答して、S608が行われるようにするためにヒータ220を作動する。
【0150】
例示的な実施形態が本明細書に開示されているが、他の変形が可能であることが理解されるべきである。そのような変形は、本開示の思想及び範囲から逸脱するものとはみなされず、当業者にとって明らかであるような全てのそのような変更は、以下の請求項の範囲内に含まれることが意図されている。
図1A
図1B
図2A
図2B
図2C
図3A
図3B
図3C
図3D
図4A
図4B
図4C
図5A
図5B
図6