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特許7592205現場情報生成装置、現場情報生成方法、および現場情報生成プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-21
(45)【発行日】2024-11-29
(54)【発明の名称】現場情報生成装置、現場情報生成方法、および現場情報生成プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/20 20230101AFI20241122BHJP
   G06V 20/62 20220101ALI20241122BHJP
【FI】
G06Q10/20
G06V20/62
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2024045732
(22)【出願日】2024-03-21
【審査請求日】2024-03-21
(73)【特許権者】
【識別番号】395011562
【氏名又は名称】三菱電機ITソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002491
【氏名又は名称】弁理士法人クロスボーダー特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】岩井 浩一
(72)【発明者】
【氏名】坂本 潤哉
(72)【発明者】
【氏名】谷口 尚
【審査官】佐藤 敬介
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-019166(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2021-0026097(KR,A)
【文献】特開2018-194949(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
G06V 20/62
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
保守サービスを行う現場である保守現場の特定に用いる文字情報を含む現場画像を撮影した画像データであって、撮影場所の経度および緯度の情報である経度緯度情報が付与されている画像データを取得する画像データ取得部と、
前記画像データから前記文字情報を抽出するとともに、前記撮影場所の経度緯度情報に基づいて前記撮影場所の住所情報を取得し、前記文字情報と前記撮影場所の経度緯度情報と前記撮影場所の住所情報とを対応付けた情報を仮登録情報として生成する仮登録生成部と、
前記保守現場の管理に用いる現場情報であって前記保守現場の現場名と前記保守現場の経度緯度情報と前記保守現場の住所情報とを含む現場情報を、前記仮登録情報を利用して更新するための現場情報更新画面を表示機器に表示する更新処理部と
を備え
前記更新処理部は、
前記現場情報更新画面に前記仮登録情報の一覧を表示し、前記仮登録情報の一覧から選択された処理対象の仮登録情報を対象仮登録情報として受け付ける処理対象受付部と、
前記現場情報から前記対象仮登録情報に類似する現場情報を抽出し、前記対象仮登録情報と前記類似する現場情報とを選択可能に前記現場情報更新画面に表示する候補表示部とを備える現場情報生成装置。
【請求項2】
前記候補表示部は、
前記対象仮登録情報と前記類似する現場情報とを選択可能に表示するとともに、前記対象仮登録情報に対応する画像データを表示する請求項に記載の現場情報生成装置。
【請求項3】
前記候補表示部は、
前記対象仮登録情報を編集可能に表示する請求項に記載の現場情報生成装置。
【請求項4】
前記候補表示部は、
前記対象仮登録情報と前記類似する現場情報のうちのいずれかの情報が選択され、選択された情報を前記現場情報に登録する登録要求を受け付けると、前記選択された情報に基づいて前記現場情報を更新する請求項または請求項に記載の現場情報生成装置。
【請求項5】
前記候補表示部は、
前記対象仮登録情報が選択され、前記登録要求を受け付けると、前記対象仮登録情報を前記現場情報に追加し、前記仮登録情報から前記対象仮登録情報を削除する請求項に記載の現場情報生成装置。
【請求項6】
前記候補表示部は、
前記対象仮登録情報が選択されるとともに編集され、前記登録要求を受け付けると、編集後の前記対象仮登録情報を前記現場情報に追加し、前記仮登録情報から前記対象仮登録情報を削除する請求項に記載の現場情報生成装置。
【請求項7】
前記候補表示部は、
前記類似する現場情報のうちいずれかの情報が選択され、前記登録要求を受け付けると、前記仮登録情報から前記対象仮登録情報を削除する請求項に記載の現場情報生成装置。
【請求項8】
前記仮登録生成部は、
前記画像データから抽出される文字情報が複数あるとき、この複数の文字情報を含む情報を前記文字情報とする請求項1から請求項のいずれか1項に記載の現場情報生成装置。
【請求項9】
コンピュータが、保守サービスを行う現場である保守現場の特定に用いる文字情報を含む現場画像を撮影した画像データであって、撮影場所の経度および緯度の情報である経度緯度情報が付与されている画像データを取得し、
コンピュータが、前記画像データから前記文字情報を抽出するとともに、前記撮影場所の経度緯度情報に基づいて前記撮影場所の住所情報を取得し、前記文字情報と前記撮影場所の経度緯度情報と前記撮影場所の住所情報とを対応付けた情報を仮登録情報として生成し、
コンピュータが、前記保守現場の管理に用いる現場情報であって前記保守現場の現場名と前記保守現場の経度緯度情報と前記保守現場の住所情報とを含む現場情報を、前記仮登録情報を利用して更新するために表示機器に表示する現場情報更新画面に、前記仮登録情報の一覧を表示し、前記仮登録情報の一覧から選択された処理対象の仮登録情報を対象仮登録情報として受け付け、前記現場情報から前記対象仮登録情報に類似する現場情報を抽出し、前記対象仮登録情報と前記類似する現場情報とを選択可能に前記現場情報更新画面に表示する現場情報生成方法。
【請求項10】
保守サービスを行う現場である保守現場の特定に用いる文字情報を含む現場画像を撮影した画像データであって、撮影場所の経度および緯度の情報である経度緯度情報が付与されている画像データを取得する画像データ取得処理と、
前記画像データから前記文字情報を抽出するとともに、前記撮影場所の経度緯度情報に基づいて前記撮影場所の住所情報を取得し、前記文字情報と前記撮影場所の経度緯度情報と前記撮影場所の住所情報とを対応付けた情報を仮登録情報として生成する仮登録生成処理と、
前記保守現場の管理に用いる現場情報であって前記保守現場の現場名と前記保守現場の経度緯度情報と前記保守現場の住所情報とを含む現場情報を、前記仮登録情報を利用して更新するための現場情報更新画面を表示機器に表示する更新処理と
をコンピュータに実行させる現場情報生成プログラムであって、
前記更新処理は、
前記現場情報更新画面に前記仮登録情報の一覧を表示し、前記仮登録情報の一覧から選択された処理対象の仮登録情報を対象仮登録情報として受け付ける処理対象受付処理と、
前記現場情報から前記対象仮登録情報に類似する現場情報を抽出し、前記対象仮登録情報と前記類似する現場情報とを選択可能に前記現場情報更新画面に表示する候補表示処理とを備える現場情報生成プログラム
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、現場情報生成装置、現場情報生成方法、および現場情報生成プログラムに関する。特に、保守あるいは修理といったサービスを行う現場に関する情報を生成および更新する現場情報生成装置、現場情報生成方法、および現場情報生成プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
保守サービス業では、保守あるいは修理の履歴をデータ保存している。保守あるいは修理の現場に関する情報は、人手によるところが大きく、以下のように情報に曖昧さが含まれるという問題がある。
(1)人が現場の属性(物件名、住所など)を正確に把握できない。例えば、読みは分かるが、表記が分からない。電話での通話が不明瞭で誤ってしまう。
(2)人が後で登録しようと思っていたが、時間が経っているため正確に思い出せない。
【0003】
このように、人によって表記のゆらぎが生じ、誤認識あるいは誤入力を要因とする「精度が低く使いづらい現場情報」が蓄積される。このような現場情報は、重複や内容の誤りなどで検索しにくく、必要時に必要な情報を即座に確認することが困難となり、業務効率が上がらない要因の一つとなっている。
【0004】
特許文献1には、駐車場の候補を選定するために候補地の画像を点、エリア、およびライン情報といった条件によりグルーピングし、関係者で迅速に情報共有する技術が開示されている。また、特許文献1では、グルーピングのために画像とともに位置情報が送信され、住所情報に変換することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2016-019166号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
先行技術は、位置情報から住所情報を取得するため、以下の場合に正確な現場の情報を取得することが困難であるという課題がある。
・分筆などにより同じ番地に複数の個人宅がある場合
・同じ番地が示す敷地内に複数の建物がある場合
・マンション内の個人宅を特定したい場合
【0007】
本開示では、経度緯度情報と現場を特定するための文字情報とを組み合わせて現場情報を生成することで、表記のゆらぎや誤入力を減少させ、現場情報を正確に生成することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示に係る現場情報生成装置は、
保守サービスを行う現場である保守現場の特定に用いる文字情報を含む現場画像を撮影した画像データであって、撮影場所の経度および緯度の情報である経度緯度情報が付与されている画像データを取得する画像データ取得部と、
前記画像データから前記文字情報を抽出するとともに、前記撮影場所の経度緯度情報に基づいて前記撮影場所の住所情報を取得し、前記文字情報と前記撮影場所の経度緯度情報と前記撮影場所の住所情報とを対応付けた情報を仮登録情報として生成する仮登録生成部と、
前記保守現場の管理に用いる現場情報であって前記保守現場の現場名と前記保守現場の経度緯度情報と前記保守現場の住所情報とを含む現場情報を、前記仮登録情報を利用して更新するための現場情報更新画面を表示機器に表示する更新処理部とを備える。
【発明の効果】
【0009】
本開示に係る現場情報生成装置では、保守現場を特定するための文字情報と経度緯度情報とを組み合わせて現場情報を生成する。よって、本開示に係る現場情報生成装置によれば、表記のゆらぎや誤入力を減少させ、現場情報を正確に生成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】実施の形態1に係る現場情報生成システムの全体構成例を示す図。
図2】実施の形態1に係る現場情報生成装置の構成例を示す図。
図3】実施の形態1に係る携帯端末の構成例を示す図。
図4】実施の形態1に係る画像データ取得処理と仮登録生成処理の例を示すフロー図。
図5】実施の形態1に係る住所情報と画像情報の構成例を示す図。
図6】実施の形態1に係る仮登録情報の構成例を示す図。
図7】実施の形態1に係る更新処理の例を示すフロー図。
図8】実施の形態1に係る現場情報の構成例を示す図。
図9】実施の形態1に係る現場情報更新画面において仮登録情報の一覧を表示する例を示す図。
図10】実施の形態1に係る現場情報更新画面において対象仮登録情報と類似する現場情報とを表示する例を示す図。
図11】実施の形態1の変形例に係る現場情報生成装置の構成例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本実施の形態について、図を用いて説明する。各図中、同一または相当する部分には、同一符号を付している。実施の形態の説明において、同一または相当する部分については、説明を適宜省略または簡略化する。図中の矢印はデータの流れまたは処理の流れを主に示している。また、以下の図では各構成部材の大きさの関係が実際のものとは異なる場合がある。また、実施の形態の説明において、上、下、左、右、前、後、表、裏といった向きあるいは位置が示されている場合がある。これらの表記は、説明の便宜上の記載であり、装置、器具、あるいは部品などの配置、方向および向きを限定するものではない。
【0012】
実施の形態1.
***構成の説明***
図1は、本実施の形態に係る現場情報生成システム500の全体構成例を示す図である。
現場情報生成システム500は、保守あるいは修理といった作業の現場に関する情報である現場情報を生成および更新するためのシステムである。
現場情報生成システム500は、現場情報生成装置100と複数の携帯端末200とを備える。現場情報生成装置100と携帯端末200とは、ネットワーク300を介して通信する。携帯端末200は、例えば、現場の作業員により携帯される端末である。また、携帯端末200は、現場にいるユーザにより携帯される端末であってもよい。携帯端末200は、例えばスマートフォン、タブレット、携帯型コンピュータ、あるいはパーソナルコンピュータといった撮影機能とGPS機能を有するコンピュータである。GPSは、Global Positioning Systemの略語である。
【0013】
図2は、本実施の形態に係る現場情報生成装置100の構成例を示す図である。
図3は、本実施の形態に係る携帯端末200の構成例を示す図である。
【0014】
現場情報生成装置100は、コンピュータである。
現場情報生成装置100は、プロセッサ910を備えるとともに、メモリ921、補助記憶装置922、入出力インタフェース930、および通信装置950といった他のハードウェアを備える。プロセッサ910は、信号線を介して他のハードウェアと接続され、これら他のハードウェアを制御する。
現場情報生成装置100は、機能要素として、画像データ取得部110と仮登録生成部120と更新処理部130と記憶部140の各部を備える。更新処理部130は、処理対象受付部131と候補表示部132を備える。記憶部140には、住所対応情報11と画像情報12と仮登録情報13と現場情報14が記憶される。
【0015】
携帯端末200は、コンピュータである。
携帯端末200は、プロセッサ910を備えるとともに、メモリ921、補助記憶装置922、入出力インタフェース930、通信装置950、および撮影装置960といった他のハードウェアを備える。プロセッサ910は、信号線を介して他のハードウェアと接続され、これら他のハードウェアを制御する。撮影装置960は、カメラである。
携帯端末200は、機能要素として、表示部210と撮影部220と位置情報取得部230と記憶部240の各部を備える。記憶部240には、画像データ31が記憶される。
【0016】
なお、プロセッサ910、メモリ921、補助記憶装置922、入出力インタフェース930、表示機器941、および通信装置950の各ハードウェアについては、現場情報生成装置100と携帯端末200の両方で同じ符号を用いて説明している。これは、説明を簡単にするために同じ符号を用いているだけであり、現場情報生成装置100と携帯端末200との各装置に個別にハードウェアを備えていることは明らかである。
【0017】
現場情報生成装置100における各部の機能は、ソフトウェアにより実現される。携帯端末200における各部の機能は、ソフトウェアにより実現される。記憶部140,240の各々は、メモリ921に備えられる。なお、記憶部140,240の各々は、補助記憶装置922に備えられていてもよいし、メモリ921と補助記憶装置922に分散して備えられていてもよい。
【0018】
プロセッサ910は、現場情報生成プログラムを実行する装置である。現場情報生成プログラムは、現場情報生成装置100と携帯端末200の各装置の各部の機能を実現するプログラムである。
プロセッサ910は、演算処理を行うICである。プロセッサ910の具体例は、CPU、DSP、GPUである。ICは、Integrated Circuitの略語である。CPUは、Central Processing Unitの略語である。DSPは、Digital Signal Processorの略語である。GPUは、Graphics Processing Unitの略語である。
【0019】
メモリ921は、データを一時的に記憶する記憶装置である。メモリ921の具体例は、SRAM、あるいはDRAMである。SRAMは、Static Random Access Memoryの略語である。DRAMは、Dynamic Random Access Memoryの略語である。
補助記憶装置922は、データを保管する記憶装置である。補助記憶装置922の具体例は、HDDである。また、補助記憶装置922は、SD(登録商標)メモリカード、CF、NANDフラッシュ、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ブルーレイ(登録商標)ディスク、DVDといった可搬の記憶媒体であってもよい。なお、HDDは、Hard Disk Driveの略語である。SD(登録商標)は、Secure Digitalの略語である。CFは、CompactFlash(登録商標)の略語である。DVDは、Digital Versatile Diskの略語である。
【0020】
入出力インタフェース930は、入力インタフェースと出力インタフェースを備える。
入力インタフェースは、マウス、キーボード、あるいはタッチパネルといった入力装置と接続されるポートである。入力インタフェースは、具体的には、USB端子である。なお、入力インタフェースは、LANと接続されるポートであってもよい。USBは、Universal Serial Busの略語である。LANは、Local Area Networkの略語である。
出力インタフェースは、ディスプレイといった表示機器941が接続される。表示機器941はタッチパネルを兼ねていてもよい。出力インタフェースは、具体的には、USB端子またはHDMI(登録商標)端子である。ディスプレイは、具体的には、LCDである。HDMI(登録商標)は、High Definition Multimedia Interfaceの略語である。LCDは、Liquid Crystal Displayの略語である。
【0021】
通信装置950は、LAN、Wi-Fi(登録商標)、インターネット、あるいは電話回線といった通信網に接続している。
【0022】
現場情報生成プログラムは、現場情報生成装置100において実行される。現場情報生成プログラムは、プロセッサ910に読み込まれ、プロセッサ910によって実行される。メモリ921には、現場情報生成プログラムだけでなく、OSも記憶されている。OSは、Operating Systemの略語である。プロセッサ910は、OSを実行しながら、現場情報生成プログラムを実行する。現場情報生成プログラムおよびOSは、補助記憶装置922に記憶されていてもよい。補助記憶装置922に記憶されている現場情報生成プログラムおよびOSは、メモリ921にロードされ、プロセッサ910によって実行される。なお、現場情報生成プログラムの一部または全部がOSに組み込まれていてもよい。
【0023】
現場情報生成装置100における画像データ取得部110と仮登録生成部120と更新処理部130の「部」を「回路」、「工程」、「手順」、「処理」、あるいは「サーキットリー」に読み替えてもよい。現場情報生成プログラムは、現場情報生成装置100における画像データ取得処理と仮登録生成処理と更新処理を、コンピュータに実行させる。画像データ取得処理と仮登録生成処理と更新処理の「処理」を「プログラム」、「プログラムプロダクト」、または「プログラムを記憶したコンピュータ読取可能な記憶媒体」に読み替えてもよい。現場情報生成プログラムは、コンピュータ読取可能な記録媒体に格納されて提供されてもよい。また、現場情報生成プログラムは、プログラムプロダクトとして提供されてもよい。
【0024】
***動作の説明***
次に、本実施の形態に係る現場情報生成装置100の動作について説明する。現場情報生成装置100の動作手順は、現場情報生成方法に相当する。また、現場情報生成装置100の動作である現場情報生成処理を実現するプログラムは、現場情報生成プログラムに相当する。
現場情報生成処理は、画像データ取得処理と仮登録生成処理と更新処理とを有する。
【0025】
図4は、本実施の形態に係る画像データ取得処理と仮登録生成処理の例を示すフロー図である。
【0026】
<画像データ取得処理:ステップS101>
ステップS101において、画像データ取得部110は、保守現場の特定に用いる文字情報311を含む現場画像を撮影した画像データ31を取得する。画像データ31には、撮影場所の経度および緯度の情報である経度緯度情報312が付与されている。
なお、保守現場とは、保守あるいは修理といったサービスを行う現場である。本実施の形態では保守サービスを例に説明しているが、その他、建築、営業、あるいは販売といったサービスを実施する現場であれば、どのような現場であっても本実施の形態を適用可能である。また経度緯度情報312に含まれる経度緯度という表現は、経緯度あるいは緯度経度と言い換えることができる。
【0027】
具体的には、保守現場の作業員が、保守現場において、文字情報311を含む現場画像を携帯端末200により撮影することで、画像データ31を取得する。このように保守現場の作業員が保守現場を撮影してもよいし、保守サービスを提供するユーザに保守現場の撮影を依頼してもよい。
画像データ31には、携帯端末200のGPS機能により取得された経度緯度情報312が付与される。
文字情報311は、例えば、マンション、アパート、あるいはビルといった建物の名称のプレート、建物の階数、部屋番号、および表札といった、物件を特定できる情報である。文字情報311は、保守サービスの対象となる現場を特定できる情報であればよい。
【0028】
画像データ取得部110は、保守現場における複数の画像データ31を取得してもよい。保守現場に存在する1つの携帯端末200から複数の画像データ31を取得してもよい。あるいは、保守現場に存在する複数の携帯端末200から複数の画像データ31を取得してもよい。
【0029】
<仮登録生成処理:ステップS102からステップS107>
次に、仮登録情報13を生成する仮登録生成処理について説明する。
仮登録生成部120は、画像データ31から文字情報311を抽出するとともに、撮影場所の経度緯度情報312に基づいて撮影場所の住所情報313を取得する。また、仮登録生成部120は、文字情報311と経度緯度情報312と住所情報313とを対応付けた情報を、仮登録情報13として生成し、記憶部140に記憶する。
具体的には、以下の通りである。
【0030】
ステップS102において、仮登録生成部120は、画像データ31から文字情報311を取得する。仮登録生成部120は、画像から文字を抽出してテキスト化するといったテキスト自動認識手法を用いて、画像データ31から文字情報311を取得する。
画像データ31が複数ある場合には、複数の画像データ31の全てから文字情報311を抽出する。
ステップS103において、仮登録生成部120は、画像データ31から経度緯度情報312を取得する。画像データ31には、携帯端末200のGPS機能により、撮影場所の経度および緯度の情報である経度緯度情報312が付加されている。
ステップS104において、仮登録生成部120は、住所対応情報11を参照し、経度緯度情報312から撮影場所の住所情報313を取得する。
【0031】
図5は、本実施の形態に係る住所対応情報11と画像情報12の構成例を示す図である。
ここでは、住所対応情報11について説明する。
図5に示すように、住所対応情報11には、経度および緯度の範囲を示す範囲情報111と、範囲情報111に対応する住所112が設定されている。
範囲情報111には、住所112の境界となる点の緯度と経度の情報が含まれる。図5では上段に緯度、下段に経度を示し、2つの数値の間は、カンマで区切っている。範囲情報111に含まれる点の数は任意であり、指定された点を結んだ範囲が住所112に対応する範囲となる。4点の場合は、範囲情報111で特定される範囲は略四角形となる。3点の場合は略三角形となり、5点の場合は略五角形となり、点の数を増加させることにより変形地と言われるような土地の指定もできる。
住所対応情報11の生成方法は任意であり、外部の住所データベースや地図情報を用いて生成することができる。また現場情報生成装置100の処理部が表示機器941を用いて、住所対応情報11に登録する国土地理院地図等該当住所の国土地理院地図等の地図を表示し、管理者等から住所112に対応する範囲の境界となる点の指定を受け付けることで、範囲情報111を生成することもできる。仮登録生成部120は、画像データ31から取得した経度緯度情報312が含まれる範囲情報111に対応する住所112を、経度緯度情報312に対応する住所情報313として取得する。経度緯度情報312が対応する範囲情報111とは、それぞれの範囲情報111で特定される範囲のうち、経度緯度情報312が含まれる範囲のことを示す。
あるいは、仮登録生成部120は、外部の住所変換データベースなどを用いて、経度緯度情報312を住所情報313に変換してもよい。
また、仮登録生成部120は、ステップS102の処理で画像データ31に欠損があるといった理由で物件名などの文字情報311が取得できない場合は、住所情報313から物件名を取得してもよい。
【0032】
なお、ステップS102と、ステップS103およびステップS104との処理の順番は問わない。また、ステップS102と、ステップS103およびステップS104との処理を並行して実施してもよい。
【0033】
ステップS105において、仮登録生成部120は、文字情報311と経度緯度情報312と住所情報313とを対応付けた物件位置情報302を生成する。
ステップS106において、仮登録生成部120は、物件位置情報302に対して、仮登録番号301と登録日時303とを対応付けた情報を、仮登録情報13として記憶部140に記憶する。
【0034】
図6は、本実施の形態に係る仮登録情報13の構成例を示す図である。
仮登録情報13は、仮登録番号301と、文字情報311、経度緯度情報312、および住所情報313とから成る物件位置情報302と、登録日時303とを備える。
仮登録番号301は、仮登録情報13に新たなレコードが登録される際に採番される。
登録日時303は、対応するレコードが登録された日時である。
【0035】
文字情報311には、画像データ31から取得された、保守現場を特定するための文字が設定される。仮登録生成部120は、画像データ31として複数の画像データ31を取得した場合は、複数の画像データ31から抽出される複数の文字情報311を連結した情報を、文字情報311とする。例えば、マンション名が文字情報311として撮影された画像データ31と、部屋番号が文字情報311として撮影された画像データ31と、氏名が表示された表札が文字情報311として撮影された画像データ31との3枚の画像データ31を取得されたとする。このとき、仮登録生成部120は、これらの画像データ31から取得された3つの文字情報311である、マンション名、部屋番号、および氏名を連結して文字情報311とし仮登録情報13に設定する。作業者が現場画像をマンション名、部屋番号、表札の順番に撮影し撮影の順番に基づき携帯端末200が送信すると、画像データ取得部110は、画像データ31の取得順序に基づき、現場名がわかりやすい文字情報311を生成しやすい。一方後述する更新処理で利用者が現場名を編集することができるので、ステップS106では画像データ31が取得された文字が複数あれば、任意の順番で文字情報311を生成すればよい。画像データ31から取得された文字が複数ある場合としては、前述のように複数の画像データ31から複数の文字を取得する場合もあるが、1つの画像データ31から作業員が意図しない文字を取得する場合もある。この場合も更新処理で編集することができるので、取得した文字は全て文字情報311に含める。
また、複数の画像データ31から複数の経度緯度情報312が取得された場合は、複数の経度緯度情報312の平均値、あるいは複数の経度緯度情報312のうちのひとつを、仮登録情報13に設定する。複数の経度緯度情報から一つの経度緯度情報を決定する手法については問わない。
【0036】
ステップS107において、仮登録生成部120は、仮登録情報13と画像データ31とを紐付ける。
図5に示すように、画像情報12には、画像管理番号211、画像ファイルパス212、経度緯度情報312、住所(住所情報313)、現場名(文字情報311)、仮登録番号301、および現場管理番号401が設定される。仮登録情報13と画像データ31とを紐付けることができればよいので、住所(住所情報313)、現場名(文字情報311)などは無くてもよい。
画像管理番号211は、画像データ31が画像情報12に登録される際に採番される。
画像ファイルパス212は、画像データ31へのファイルパスが設定される。
経度緯度情報312は、画像データ31に付与されている経度緯度情報312が設定される。
【0037】
仮登録番号301は、画像データ31が対応する仮登録情報13のレコードに設定されている仮登録番号301が設定される。画像情報12の仮登録番号301には、画像データ31に関する情報が仮登録情報13に登録された後に、対応する仮登録情報13の仮登録番号301が設定される。仮登録情報13のレコードに複数の画像データ31が対応する場合は、その複数の画像データ31には同じ仮登録番号301が設定される。
現場管理番号401は、画像データ31が対応する現場情報14のレコードに設定されている現場管理番号401が設定される。画像情報12の現場管理番号401には、画像データ31に関する情報が現場情報14に登録された後に、対応する現場情報14の現場管理番号401が設定される。現場情報14のレコードに複数の画像データ31が対応する場合は、その複数の画像データ31には同じ現場管理番号401が設定される。
【0038】
図7は、本実施の形態に係る更新処理の例を示すフロー図である。
更新処理において、更新処理部130は、保守現場の管理に用いる現場情報14を、仮登録情報13を利用して生成および更新するための現場情報更新画面350を表示機器941に表示する。利用者は、現場情報更新画面350を介して、現場情報14の生成および更新作業を行う。利用者とは、現場情報更新画面350を介して、現場情報14の生成および更新作業を行うスタッフなどである。更新処理は、定期的あるいは不定期に実施される。
【0039】
図8は、本実施の形態に係る現場情報14の構成例を示す図である。
現場情報14は、保守の現場の管理に用いられる情報である。現場情報14は、保守現場を正確に特定することができる情報であることが求められる。
【0040】
現場情報14には、現場管理番号401、現場名402、経度緯度情報403、住所404、および登録日時405といった情報が設定される。その他、詳細情報450として郵便番号、電話番号、階数(地下)、階数(地上)、戸数、保守作業回数、および保守作業日(直近)といった情報が設定されていてもよい。
現場情報14は、少なくとも保守現場の現場名402と保守現場の経度緯度情報403と保守現場の住所404(住所情報)とを含む。現場情報14に設定するその他の情報は、適宜決定してよい。
【0041】
ステップS201において、更新処理部130の処理対象受付部131は、現場情報更新画面350に仮登録情報の一覧351を表示する。処理対象受付部131は、仮登録情報13と画像情報12を取得し、仮登録情報13を一覧にした仮登録情報の一覧351を選択可能に表示する。
【0042】
図9は、本実施の形態に係る現場情報更新画面350において仮登録情報の一覧351を表示している例を示す図である。
図10は、本実施の形態に係る現場情報更新画面350において対象仮登録情報61と類似する現場情報62とを表示している例を示す図である。
図9および図10は、図9の表示において、対象仮登録情報61が選択され、読込ボタンが押下されると、図10の表示に遷移するという関係である。
【0043】
ステップS202において、処理対象受付部131は、仮登録情報の一覧351に処理すべきレコードがあるか否かを判定する。
処理対象受付部131は、仮登録情報の一覧351から利用者により選択された、処理すべき仮登録情報13のレコードを対象仮登録情報61として受け付ける。
図9の例では、仮登録情報の一覧351の最上部のレコードが対象仮登録情報61として利用者により選択されていることを示している。利用者が対象仮登録情報61を選択し、読込ボタンを押下することにより、処理対象受付部131により該当のレコードが対象仮登録情報61として受け付けられる。
【0044】
ステップS202に利用者の選択により処理すべきレコードである対象仮登録情報61があれば、ステップS203に進む。
処理すべきレコードである対象仮登録情報61がなければ、処理を終了する。
この段階で、対象仮登録情報61は現場情報14に変更されているため、利用者は個々の現場における保守情報を現場情報14のうち詳細情報450に登録する作業を行う。
具体的には、候補表示部132が詳細情報450を変更あるいは新規登録できる画面を表示し、利用者が保守情報を入力することにより、詳細情報450の生成あるいは更新作業が行われる。対象仮登録情報61が複数あるときは、利用者は対象仮登録情報61に対応する保守情報を詳細情報450に登録する。
【0045】
ステップS203において、更新処理部130の候補表示部132は、現場情報14から対象仮登録情報61に類似する現場情報を抽出する。
例えば、候補表示部132は、対象仮登録情報61との経度緯度の差が一定以下、または、現場名および住所、あるいは現場名または住所の文字列の類似度が一定以上のものを類似する現場情報62として抽出する。経度緯度の差の閾値、あるいは文字列の類似度の閾値については適宜設定可能である。
【0046】
ステップS204において、候補表示部132は、対象仮登録情報61と類似する現場情報62とを利用者が選択できるように現場情報更新画面350に表示する。
候補表示部132は、対象仮登録情報61について、各項目を編集可能に表示する。例えば、候補表示部132は、対象仮登録情報61について、現場名、住所、あるいは経度緯度といった項目を編集可能に表示する。
なおこのとき類似する現場情報62が存在しない場合は、類似する現場情報62に「類似なし」等の表示を行ってよい。それにより、ユーザは対象仮登録情報61が新規の現場であることを確認することができる。
【0047】
候補表示部132により抽出される類似する現場情報62は複数の場合がある。類似する現場情報62が複数の場合は、図10に示すように複数の類似する現場情報62が表示される。
対象仮登録情報61と類似する現場情報62との各々は、それらの中から1つを選択できるように表示される。
【0048】
また、候補表示部132は、対象仮登録情報61に対応する画像データ31を現場情報更新画面350に表示する。対象仮登録情報61に対応する画像データ31が複数ある場合は、複数の画像データ31が表示される。
【0049】
図10の例では、対象仮登録情報61と類似する現場情報62とが表示されるとともに、対象仮登録情報61と類似する現場情報62との左横に、対象仮登録情報61に対応する画像データ31が表示される。
また、図10における対象仮登録情報61では、図6における仮登録情報13の文字情報311、住所情報313、および経度緯度情報312を表示し、その他の情報は詳細表示ボタンを押下することにより表示される構成を示している。なお、必要な情報が表示されていれば詳細表示ボタンは無くてもよい。
また、図10の類似する現場情報62では、図8における現場情報14の現場名402、住所404、および経度緯度情報403を表示し、その他の情報は詳細表示ボタンを押下することにより表示される構成を示している。
【0050】
現場情報更新画面350のレイアウトは、必要な表示がなされていればどのようなレイアウトでもよい。
また、図10の状態の現場情報更新画面350では、利用者により選択された情報を現場情報14に登録することを要求する登録ボタンが表示される。
【0051】
次に、ステップS205からステップS209において、図10の状態の現場情報更新画面350で利用者により選択された情報に基づいて、現場情報14を更新する処理について説明する。
候補表示部132は、対象仮登録情報61と類似する現場情報62のうちのいずれかの情報が選択され、登録ボタンが押下されると、選択された情報に基づいて現場情報14を更新する。登録ボタンの押下を受け付けることは、選択された情報を現場情報14に登録する登録要求を受け付けることである。
【0052】
ステップS205において、候補表示部132は、利用者により選択された情報が仮登録情報か否かを判定する。
利用者により選択された情報が仮登録情報である、すなわち対象仮登録情報61が選択されると、ステップS206に進む。
【0053】
利用者により選択された情報が仮登録情報でない、すなわち類似する現場情報62のうちのひとつが選択されると、ステップS209に進む。
類似する現場情報62のうちのひとつが選択されたということは、対象仮登録情報61は、過去に保守あるいは修理といったサービスを提供したことがある現場であり、現場情報14に既に登録済みのデータであることを示している。よって、候補表示部132は、現場情報14については何も更新しない。
そして、ステップS209において、候補表示部132は、仮登録情報13から対象仮登録情報61に対応するレコードを削除する。
【0054】
ステップS206において、候補表示部132は、対象仮登録情報61が修正されているか否かを判定する。
利用者により選択された情報が対象仮登録情報61であるということは、対象仮登録情報61は、過去に保守あるいは修理といったサービスを提供したことがない現場であることを意味する。このとき、利用者は、必要に応じて対象仮登録情報61を編集(修正を含む)し、対象仮登録情報61の内容が正しいことを確認した上で登録ボタンを押下する。この段階で利用者は文字情報311から取得した現場名を構成する文字列の順番が間違っている、あるいは不要な文字列が含まれていると認識すれば、現場名を編集することができる。
【0055】
対象仮登録情報61が編集されていればステップS207に進む。
対象仮登録情報61が編集されていなければステップS208に進む。
【0056】
候補表示部132は、対象仮登録情報61が選択されるとともに編集されており、登録要求を受け付けると、編集後の対象仮登録情報61を現場情報14に追加登録する(ステップS207)。その後、ステップS209において、候補表示部132は、仮登録情報13から対象仮登録情報61に対応するレコードを削除する。
【0057】
候補表示部132は、対象仮登録情報61が選択され、登録要求を受け付けると、対象仮登録情報61を現場情報14に追加する(ステップS208)。編集がされていなければ、対象仮登録情報61のまま現場情報14に追加される。その後、ステップS209において、候補表示部132は、仮登録情報13から対象仮登録情報61に対応するレコードを削除する。
【0058】
以上のように、候補表示部132は、対象仮登録情報が選択され、登録要求を受け付けると、対象仮登録情報61を現場情報14に追加し、仮登録情報13から対象仮登録情報61を削除する。対象仮登録情報61が利用者により編集されている場合は、候補表示部132は、編集後の対象仮登録情報61を現場情報14に追加し、仮登録情報13から対象仮登録情報61を削除する。
【0059】
以上のステップS202からステップS209の処理を、仮登録情報13において処理対象のレコードが無くなるまで繰り返す。
【0060】
***他の構成***
<変形例1>
本実施の形態では、現場情報更新画面において、対象仮登録情報が選択され、その対象仮登録情報の登録要求を受け付けると、候補表示部132は、過去の履歴から表記のゆらぎの範囲であるか否かを判定してもよい。候補表示部132は、表記のゆらぎの範囲内であると判定すると、対象仮登録情報が現場情報に既に登録済みであることを警告する警告メッセージを現場情報更新画面に表示してもよい。
この時、警告メッセージには表記のゆらぎの範囲内であると判定した根拠を含める。
利用者が警告メッセージを見て、表記のゆらぎの範囲内であると判定した根拠が正当なものであると判断すれば、利用者は対象仮登録情報の登録を中止する。
利用者が警告メッセージを見て、表記のゆらぎの範囲内であると判定した根拠が正当なものではないと判断すれば、利用者は対象仮登録情報の登録を継続する。
これにより、表記のゆらぎの範囲内における重複登録を防止することができる。
また、過去の履歴から表記のゆらぎの範囲と判定した類似住所が検索されたら、合わせて表示し、過去の履歴を修正できるようにしてもよい。
【0061】
<変形例2>
本実施の形態では、画像データ取得部110と仮登録生成部120と更新処理部130の機能がソフトウェアで実現される。変形例として、画像データ取得部110と仮登録生成部120と更新処理部130の機能がハードウェアで実現されてもよい。
具体的には、現場情報生成装置100は、プロセッサ910に替えて電子回路909を備える。
【0062】
図11は、本実施の形態の変形例に係る現場情報生成装置100の構成例を示す図である。
電子回路909は、画像データ取得部110と仮登録生成部120と更新処理部130の機能を実現する専用の電子回路である。電子回路909は、具体的には、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ロジックIC、GA、ASIC、または、FPGAである。GAは、Gate Arrayの略語である。ASICは、Application Specific Integrated Circuitの略語である。FPGAは、Field-Programmable Gate Arrayの略語である。
【0063】
画像データ取得部110と仮登録生成部120と更新処理部130の機能は、1つの電子回路で実現されてもよいし、複数の電子回路に分散して実現されてもよい。
【0064】
別の変形例として、画像データ取得部110と仮登録生成部120と更新処理部130の一部の機能が電子回路で実現され、残りの機能がソフトウェアで実現されてもよい。また、画像データ取得部110と仮登録生成部120と更新処理部130の一部またはすべての機能がファームウェアで実現されてもよい。
【0065】
プロセッサと電子回路の各々は、プロセッシングサーキットリとも呼ばれる。つまり、画像データ取得部110と仮登録生成部120と更新処理部130の機能は、プロセッシングサーキットリにより実現される。
なお、携帯端末200のハードウェアについても現場情報生成装置100と同様である。
【0066】
***本実施の形態の効果の説明***
本実施の形態に係る現場情報生成装置によれば、経度緯度情報だけでは特定できない保守現場の物件名などを特定することができる。
また、本実施の形態に係る現場情報生成装置によれば、経度緯度情報と文字情報との2つの情報を組み合わせることにより、表記のゆらぎや誤入力を減少させることができる。
【0067】
本実施の形態に係る現場情報生成装置では、現場情報の登録のためのインプットを、聞き取りによる手入力などから写真(画像データ)に変えることで、簡便な方法で精確な情報がデータベース化される。
また、本実施の形態に係る現場情報生成装置によれば、住所や物件名の表記の「ゆらぎ」などによる重複登録が低減される。さらに、重複防止のために登録済みの現場を検索する手間も省ける。
また、本実施の形態に係る現場情報生成装置によれば、精度を高めた現場情報により、正確なデータ分析が可能となり、保守サービス業のビジネス創出、あるいは管理工数低減を図ることができる。
【0068】
以上の実施の形態1では、現場情報生成装置の各部を独立した機能ブロックとして説明した。しかし、現場情報生成装置の構成は、上述した実施の形態のような構成でなくてもよい。現場情報生成装置の機能ブロックは、上述した実施の形態で説明した機能を実現することができれば、どのような構成でもよい。また、現場情報生成装置は、1つの装置でなく、複数の装置から構成されたシステムでもよい。
また、実施の形態1のうち、複数の部分を組み合わせて実施しても構わない。あるいは、この実施の形態のうち、1つの部分を実施しても構わない。その他、この実施の形態を、全体としてあるいは部分的に、どのように組み合わせて実施しても構わない。
すなわち、実施の形態1では、実施の形態の部分の自由な組み合わせ、あるいは実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
【0069】
なお、上述した実施の形態は、本質的に好ましい例示であって、本開示の範囲、本開示の適用物の範囲、および本開示の用途の範囲を制限することを意図するものではない。上述した実施の形態は、必要に応じて種々の変更が可能である。例えば、フロー図あるいはシーケンス図を用いて説明した手順は、適宜に変更してもよい。
【0070】
以下、本開示の諸態様を付記としてまとめて記載する。
【0071】
(付記1)
保守サービスを行う現場である保守現場の特定に用いる文字情報を含む現場画像を撮影した画像データであって、撮影場所の経度および緯度の情報である経度緯度情報が付与されている画像データを取得する画像データ取得部と、
前記画像データから前記文字情報を抽出するとともに、前記撮影場所の経度緯度情報に基づいて前記撮影場所の住所情報を取得し、前記文字情報と前記撮影場所の経度緯度情報と前記撮影場所の住所情報とを対応付けた情報を仮登録情報として生成する仮登録生成部と、
前記保守現場の管理に用いる現場情報であって前記保守現場の現場名と前記保守現場の経度緯度情報と前記保守現場の住所情報とを含む現場情報を、前記仮登録情報を利用して更新するための現場情報更新画面を表示機器に表示する更新処理部と
を備えた現場情報生成装置。
(付記2)
前記更新処理部は、
前記現場情報更新画面に前記仮登録情報の一覧を表示し、前記仮登録情報の一覧から選択された処理対象の仮登録情報を対象仮登録情報として受け付ける処理対象受付部と、
前記現場情報から前記対象仮登録情報に類似する現場情報を抽出し、前記対象仮登録情報と前記類似する現場情報とを選択可能に前記現場情報更新画面に表示する候補表示部とを備える付記1に記載の現場情報生成装置。
(付記3)
前記候補表示部は、
前記対象仮登録情報と前記類似する現場情報とを選択可能に表示するとともに、前記対象仮登録情報に対応する画像データを表示する付記2に記載の現場情報生成装置。
(付記4)
前記候補表示部は、
前記対象仮登録情報を編集可能に表示する付記3に記載の現場情報生成装置。
(付記5)
前記候補表示部は、
前記対象仮登録情報と前記類似する現場情報のうちのいずれかの情報が選択され、選択された情報を前記現場情報に登録する登録要求を受け付けると、前記選択された情報に基づいて前記現場情報を更新する付記3または付記4に記載の現場情報生成装置。
(付記6)
前記候補表示部は、
前記対象仮登録情報が選択され、前記登録要求を受け付けると、前記対象仮登録情報を前記現場情報に追加し、前記仮登録情報から前記対象仮登録情報を削除する付記5に記載の現場情報生成装置。
(付記7)
前記候補表示部は、
前記対象仮登録情報が選択されるとともに編集され、前記登録要求を受け付けると、編集後の前記対象仮登録情報を前記現場情報に追加し、前記仮登録情報から前記対象仮登録情報を削除する付記6に記載の現場情報生成装置。
(付記8)
前記候補表示部は、
前記類似する現場情報のうちいずれかの情報が選択され、前記登録要求を受け付けると、前記仮登録情報から前記対象仮登録情報を削除する付記5に記載の現場情報生成装置。(付記9)
前記仮登録生成部は、
前記画像データから抽出される文字情報が複数あるとき、この複数の文字情報を含む情報を前記文字情報とする付記1から付記8のいずれか1項に記載の現場情報生成装置。
(付記10)
コンピュータが、保守サービスを行う現場である保守現場の特定に用いる文字情報を含む現場画像を撮影した画像データであって、撮影場所の経度および緯度の情報である経度緯度情報が付与されている画像データを取得し、
コンピュータが、前記画像データから前記文字情報を抽出するとともに、前記撮影場所の経度緯度情報に基づいて前記撮影場所の住所情報を取得し、前記文字情報と前記撮影場所の経度緯度情報と前記撮影場所の住所情報とを対応付けた情報を仮登録情報として生成し、
コンピュータが、前記保守現場の管理に用いる現場情報であって前記保守現場の現場名と前記保守現場の経度緯度情報と前記保守現場の住所情報とを含む現場情報を、前記仮登録情報を利用して更新するための現場情報更新画面を表示機器に表示する現場情報生成方法。
(付記11)
保守サービスを行う現場である保守現場の特定に用いる文字情報を含む現場画像を撮影した画像データであって、撮影場所の経度および緯度の情報である経度緯度情報が付与されている画像データを取得する画像データ取得処理と、
前記画像データから前記文字情報を抽出するとともに、前記撮影場所の経度緯度情報に基づいて前記撮影場所の住所情報を取得し、前記文字情報と前記撮影場所の経度緯度情報と前記撮影場所の住所情報とを対応付けた情報を仮登録情報として生成する仮登録生成処理と、
前記保守現場の管理に用いる現場情報であって前記保守現場の現場名と前記保守現場の経度緯度情報と前記保守現場の住所情報とを含む現場情報を、前記仮登録情報を利用して更新するための現場情報更新画面を表示機器に表示する更新処理と
をコンピュータに実行させる現場情報生成プログラム。
【符号の説明】
【0072】
11 住所対応情報、111 範囲情報、112 住所、12 画像情報、211 画像管理番号、212 画像ファイルパス、13 仮登録情報、301 仮登録番号、302 物件位置情報、303,405 登録日時、14 現場情報、401 現場管理番号、402 現場名、404 住所、450 詳細情報、31 画像データ、311 文字情報、312,403 経度緯度情報、313 住所情報、61 対象仮登録情報、62 類似する現場情報、100 現場情報生成装置、110 画像データ取得部、120 仮登録生成部、130 更新処理部、131 処理対象受付部、132 候補表示部、140,240 記憶部、200 携帯端末、210 表示部、220 撮影部、230 位置情報取得部、300 ネットワーク、350 現場情報更新画面、351 仮登録情報の一覧、500 現場情報生成システム、909 電子回路、910 プロセッサ、921 メモリ、922 補助記憶装置、930 入出力インタフェース、941 表示機器、950 通信装置、960 撮影装置。
【要約】
【課題】保守現場に関する現場情報を正確に生成することを目的とする。
【解決手段】現場情報生成装置100は、保守現場に関する現場情報14を生成および更新する。画像データ取得部110は、文字情報311と経度緯度情報312とを含む画像データ31を取得する。仮登録生成部120は、画像データ31から文字情報311を抽出するとともに、経度緯度情報312に基づいて撮影場所の住所情報を取得する。仮登録生成部120は、文字情報311と経度緯度情報312と住所情報とを対応付けた仮登録情報13を生成する。更新処理部130は、現場名と経度緯度情報と住所情報とを含む現場情報14を、仮登録情報13を利用して更新するための現場情報更新画面350を表示機器941に表示する。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11