(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-21
(45)【発行日】2024-11-29
(54)【発明の名称】LED負荷に電流を供給するためのドライバ
(51)【国際特許分類】
H05B 45/14 20200101AFI20241122BHJP
H05B 45/325 20200101ALI20241122BHJP
H05B 47/105 20200101ALI20241122BHJP
H05B 47/175 20200101ALI20241122BHJP
【FI】
H05B45/14
H05B45/325
H05B47/105
H05B47/175
(21)【出願番号】P 2024503824
(86)(22)【出願日】2022-07-15
(86)【国際出願番号】 EP2022069921
(87)【国際公開番号】W WO2023001714
(87)【国際公開日】2023-01-26
【審査請求日】2024-01-22
(31)【優先権主張番号】PCT/CN2021/108263
(32)【優先日】2021-07-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(32)【優先日】2021-09-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】516043960
【氏名又は名称】シグニファイ ホールディング ビー ヴィ
【氏名又は名称原語表記】SIGNIFY HOLDING B.V.
【住所又は居所原語表記】High Tech Campus 48,5656 AE Eindhoven,The Netherlands
(74)【代理人】
【識別番号】100163821
【氏名又は名称】柴田 沙希子
(72)【発明者】
【氏名】グオ ビン
(72)【発明者】
【氏名】ツォン ホンハオ
(72)【発明者】
【氏名】フアン ムフイ
(72)【発明者】
【氏名】ユ イエフェン
【審査官】谷口 東虎
(56)【参考文献】
【文献】特表2011-527078(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 45/14
H05B 45/325
H05B 47/105
H05B 47/175
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ドライバであって、
入力電力を受け取る入力と、
前記入力電力を出力電流に変換する変換器と、
前記変換器を制御し、前記出力電流を調整するための電流制御ループであって、前記電流制御ループが、誤差増幅器、及び前記誤差増幅器の出力に対して設けられる第1補償回路を有し、前記第1補償回路が、第1コンデンサを有する電流制御ループと、
前記出力電流を負荷に出力する出力と、
前記出力電流を前記負荷に、選択的に、供給し、又は供給せず、前記ドライバによって見られるような負荷を、第1レベルと第2レベルとの間で効果的に調節する調節回路と、
前記調節回路及び前記電流制御ループを制御するためのコントローラであって、
前記調節回路が、前記ドライバによって見られるような負荷を前記第1レベルから前記第2レベルに変更する前に、前記電流制御ループの前記第1コンデンサを前記誤差増幅器の前記出力から切り離すことによって、前記第1コンデンサの電圧を保存し、
前記調節回路が、前記ドライバによって見られるような負荷を前記第2レベルから前記第1レベルに戻すときに、保存された前記電圧を持つ前記第1コンデンサを前記電流制御ループの前記誤差増幅器の前記出力に再接続するよう適合されるコントローラとを有するドライバ。
【請求項2】
前記電流制御ループが、前記出力電流の安定したピーク振幅を所望の値に調整するためのものであり、前記誤差増幅器が、基準電流と前記出力電流を比較するよう適合され、
前記調節回路が、安定したピーク振幅を持つ前記出力電流が前記負荷に供給されるデューティサイクルを適用することによって、前記負荷に対する実効電流振幅を調節するためのものである請求項1に記載のドライバ。
【請求項3】
前記コントローラが、前記調節回路にPWM制御信号を印加するよう適合される請求項2に記載のドライバ。
【請求項4】
前記調節回路が、回路であって、選択的に、
前記ドライバによって見られるような負荷を前記第1レベルに設定するように、前記出力電流が前記負荷を流れることを可能にするよう開いたり、
前記ドライバによって見られるような負荷を前記第2レベル、例えばゼロ負荷レベルに設定するように、前記出力電流を伝導し、前記負荷をバイパスするよう、短絡したりする回路を有する請求項1に記載のドライバ。
【請求項5】
前記調節回路が、前記負荷と並列に接続するためのFETを有する請求項4に記載のドライバ。
【請求項6】
前記制御ループが、前記出力電流を調整するよう前記変換器を制御するために前記第1コンデンサの電圧レベル又は充電レベルを取得するよう適合され、前記コントローラが、
前記負荷が短絡されておらず、前記変換器を制御するために前記制御ループによって前記第1コンデンサの前記充電レベル又は前記電圧レベルが取得されるときには、前記第1コンデンサを含むよう前記電流制御ループを構成し、
前記負荷が短絡される前に、前記第1コンデンサを前記電流制御ループから切り離し、それによって、前記第1コンデンサの前記充電レベル又は前記電圧レベルの値を保存し、
前記負荷を短絡させ、
前記負荷が再び再接続されるときに、前記電流制御ループが、前記第1コンデンサの保存された前記充電レベル又は
前記電圧レベルを即座に取得することができるように、前記第1コンデンサを前記電流制御ループに結合するよう前記電流制御ループを再構成し、実質的に同時に前記負荷を再び再接続するよう適合される請求項1に記載のドライバ。
【請求項7】
前記制御ループが、前記変換器の変換電力を調節するために、前記第1補償回路の電圧に応じて制御出力を出力するよう適合され、前記制御ループが、
前記負荷が前記第1レベルであるときには、高い電力を出力するよう前記変換器を制御するために、高い出力を出力するように前記第1コンデンサの電圧を形成及び取得し、
前記負荷が前記第2レベルであるときには、低い電力を出力するよう前記変換器を制御するために、低い出力を出力するように変更された電圧を形成及び取得するよう適合される請求項6に記載のドライバ。
【請求項8】
前記コントローラが、前記負荷が短絡されるときには、前記第1コンデンサを第2コンデンサに置き換え、前記負荷が再び再接続されるときには、前記第2コンデンサを、前記電流制御ループから切り離し、前記第1コンデンサに置き換えるよう前記電流制御ループを構成するよう適合される請求項6に記載のドライバ。
【請求項9】
前記電流制御ループが、前記ドライバの前記出力電流を検知するよう適合される電流検知構成要素を有し、前記第1補償回路が、前記誤差増幅器の前記出力と反転入力との間にあり、
前記第2コンデンサが、前記誤差増幅器の第2補償回路内にあり、前記コントローラが、前記第1補償回路及び前記第2補償回路のうちの一方を選択するスイッチを制御するよう適合される請求項8に記載のドライバ。
【請求項10】
前記第1補償回路及び前記第2補償回路が、各々、直列抵抗器・コンデンサ回路を形成するための抵抗器を更に有し、前記第1補償回路と前記第2補償回路とが、交互に
接続される請求項9に記載のドライバ。
【請求項11】
前記誤差増幅器が、前記誤差増幅器の前記反転入力において、検知された前記出力電流を受け取り、前記誤差増幅器の非反転入力において
、基準電流を受け取るよう適合され、前記反転入力における電圧と、前記第1補償回路又は前記第2補償回路のいずれかの中のコンデンサにおける電圧との合計に実質的に等しい電圧を出力するよう適合される請求項9に記載のドライバ。
【請求項12】
照明ドライバを有し、前記コントローラが、前記ドライバの調光出力電流を設定するための調光信号入力を有し、前記調節回路、及び前記電流制御ループの構成が、前記調光信号入力に依存して選択される請求項1に記載のドライバ。
【請求項13】
請求項1乃至12のいずれか一項に記載のドライバと、
前記ドライバによって駆動される照明負荷とを有する照明システム。
【請求項14】
前記照明負荷が、LED装置を有する請求項13に記載の照明システム。
【請求項15】
請求項14の照明システムを有するLEDプロジェクタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、LED負荷に電流を供給するためのドライバに関する。
【背景技術】
【0002】
照明ドライバは、一般に、照明負荷に電流を供給するためにスイッチモード電力変換器を使用する。例えば調光制御を実施するために、実効電流レベルを制御することができることが望ましい。
【0003】
幾つかの用途の場合、大きな可能な調光範囲を有することが望ましい。例えば、ライトプロジェクタディスプレイ(light projector display)用途の場合、広い調光範囲は、ディスプレイコントラスト比を高めることを可能にし、且つ色忠実度の向上を可能にする。
【0004】
調光は、LED負荷に供給される、アナログ出力電流を調節すること、換言すれば、安定した出力電流の安定した振幅を調節すること(アナログ調光)によって、又はパルス幅変調(PWM)に基づくデューティサイクルで一定ピーク振幅電流を供給することによって、達成されることができる。これは、デジタル調光を提供する。PWM制御の或る実施例においては、負荷がオフにされるべきであるときに負荷を短絡させることを含むが、将来、負荷がこれ以上短絡されないときに負荷を高速にオンにするためにドライバによる電流の出力を継続する。
【0005】
調光範囲を拡張するために、これらの2つのアプローチを組み合わせることも知られている。従って、調光レベルの第1範囲のためにアナログ調光が使用されてもよく、この範囲は、アナログ調光によって可能にされる必要がある調節範囲を拡大することなく、PWM制御を使用して拡張されることができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本願は、主に、調光のPWM制御に関する。負荷が短絡されていないときには、ドライバによって見られるような負荷は、かなりの値を有するが、負荷が短絡されているときには、ドライバによって見られるような負荷は、もはやかなりのレベルにはなく、それどころか、ほぼゼロである。PWM制御の使用は、電力変換器によって見られる負荷が、異なるPWM状態においては異なるものである。その結果、(アナログ調光制御のための)出力電流を調整する制御ループは、異なるPWM状態を切り替えるときには変換器動作点を調節する。このことは、PWM状態の変化のたびに制御ループが落ち着くための遅延をもたらし、このことは、輝度レベルの不正確さの原因となり得る。この問題について、以下で、より詳細に説明する。
【0007】
(例えば、PWM制御に起因する)負荷変化に対処する際に、高速電流調整を提供することできる改良されたドライバが必要である。
【0008】
US20090322234A1は、複数のフィードバックループを備えるLEDドライバであって、フィードバック制御ループが、コンデンサ及び抵抗器によって形成される周波数補償ネットワーク(frequency compensation network)を備える増幅器を有するLEDドライバを開示している。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、請求項によって規定されている。
【0010】
本発明者は、制御ループは、変換器が或る特定の負荷状態において所望の出力を供給するときに前記制御ループによって形成される少なくとも1つの電気的値を有し、この電気的値は、前記或る特定の負荷状態において前記出力を維持するよう前記変換器を制御するために前記制御ループによって取得されることができることに気付いた。前記制御ループは、前記負荷状態が変化するときには前記電気的値を変更する必要があり、この変更は、上述の遅延をもたらす。従って、本発明の基本的な考え方は、前記ドライバが負荷をかけられている/前記負荷が短絡されていないときに前記電気的値を保存し、PWM制御目的のために前記負荷を変更し、前記負荷が戻されるときに保存された前記電気的値を前記制御ループに直接再適用するものである。従って、前記制御ループは、前記所望の出力を供給するために、前記負荷状態においてちょうど適切であった、以前に保存された前記電気的値を取得する。それによって、(通常の制御ループ調整速度よりも)はるかに速い速度で前記電気的値が取得され、従って、前記制御ループは、より迅速に前記所望の出力を出力するよう前記ドライバを制御することができる。より具体的には、ドライバに電流調整変換器を設けることが、発明の概念である。電流制御ループは、制御可能な構成を有し、それによって、様々な電流制御オプションを提供する。調節回路が、前記ドライバによって見られるような総負荷を第1レベルと第2レベルとの間で調節し、これは、前記電流制御ループに加えて電流調整を実施するために使用される。前記電流制御ループの前記構成は、前記調節回路が前記ドライバによって見られるような前記負荷を前記第1レベルから前記第2レベルに変更する前に、保存される。保存された、前記電流制御ループの前記構成は、前記調節回路が前記ドライバによって見られるような前記負荷を前記第2レベルから前記第1レベルに戻すときに、再適用される。このやり方においては、例えばPWM調光制御によって起こる、異なる負荷レベルを切り替えるときの、前記電流制御ループの応答速度が上げられる。より具体的には、前記電気的値は、前記制御ループ内の誤差増幅器の出力に結合される補償回路内のコンデンサの電圧である。
【0011】
本発明の或る態様による例によれば、ドライバであって、
入力電力を受け取る入力と、
前記入力電力を出力電流に変換する変換器と、
前記変換器を制御し、前記出力電流を調整するための電流制御ループであって、前記電流制御ループが、誤差増幅器、及び前記誤差増幅器の出力に対して設けられる第1補償回路を有し、前記第1補償回路が、第1コンデンサを有する電流制御ループと、
前記出力電流を負荷に出力する出力と、
前記出力電流を前記負荷に、選択的に、供給し、又は供給せず、前記ドライバによって見られるような前記負荷を、第1レベルと第2レベルとの間で効果的に調節する調節回路と、
前記調節回路及び前記電流制御ループを制御するためのコントローラであって、
前記調節回路が、前記ドライバによって見られるような前記負荷を前記第1レベルから前記第2レベルに変更する前に、前記第1コンデンサを前記誤差増幅器の前記出力から切り離すことによって、前記第1コンデンサの電圧を保存し、
前記調節回路が、前記ドライバによって見られるような前記負荷を前記第2レベルから前記第1レベルに戻すときに、保存された前記電圧を持つ前記第1コンデンサを前記電流制御ループの前記誤差増幅器の前記出力に再接続するよう適合されるコントローラとを有するドライバが提供される。
【0012】
このドライバは、可変の前記負荷状態を考慮して、前記出力電流の安定した振幅を維持するための電流制御ループを持つ。更に、前記ドライバによって見られる前記負荷が調節され、例えば、それは、電流が前記負荷に到達するのを防止する短絡に切り替えられ得る。このことは、前記負荷への電流がゼロまで低減されることができるPWM出力電流制御を可能にする。例えば、前記負荷の前記第1レベルは、前記PWM制御における負荷インモード(load-in mode)に対応し、前記出力電流が前記負荷に供給されることに対応し、前記第2レベルは、前記PWM制御における負荷アウトモード(load-out mode)に対応し、前記出力電流が、前記ドライバによって生成されるが、前記負荷に供給されないことに対応する。前記制御ループ出力は、異なる負荷に対しては異なり、LEDが存在する場合には、前記制御ループ出力は、或る特定の(所望の)電流を供給するために、前記スイッチモード電力変換器の例えば75%のデューティサイクルで動作するよう前記ドライバを制御するために、相対的に高い制御信号を出力する必要があるのに対して、前記LEDが短絡される場合には、前記制御ループ出力は、同じ電流を供給するために、例えば10%のデューティサイクルのみで動作するよう前記ドライバを制御するために、相対的に低い制御信号を出力する必要がある。
【0013】
前記電流制御ループの内部状態、例えば、演算増幅器(オペアンプ)/誤差増幅器の両端の電圧は、前記負荷に依存し、前記制御ループ出力に影響を与える。前記負荷が変化する場合、従来は、前記制御ループは、例えば再び前記オペアンプの同じ出力に到達するよう前記内部状態を変更することによって、ゆっくりと変化し、従って、応答速度は遅い。本発明は、(電気的値の形態の)状態が、保存され、前記負荷が戻るときに直接再適用され、前記制御ループがそれ自体でその内部状態を調整することを回避することを提案する。従って、通常の状態に戻るための応答時間がより素早い。
【0014】
前記電流制御ループは、例えば、前記出力電流の安定したピーク振幅を所望の値に調整するためのものであり、前記誤差増幅器は、基準電流と前記出力電流を比較するよう適合され、前記調節回路は、安定したピーク振幅を持つ前記出力電流が前記負荷に供給されるデューティサイクルを適用することによって、前記負荷に対する実効電流振幅を調節するためのものである。
【0015】
従って、前記ドライバは、安定したピーク振幅の調整(例えばアナログ電流レベル)を有し、更に、PWMデューティサイクル制御による実効振幅の調整を有する。これは、電流調節の範囲、例えば、LEDドライバの場合には調光範囲を拡張するために使用される。前記PWMデューティサイクル制御中、前記ドライバの前記出力が短絡されるときには、前記ドライバの前記出力が前記負荷に接続されるときと比べて異なる電流制御ループ特性が必要とされる。
【0016】
前記コントローラは、例えば、前記調節回路にPWM制御信号を印加するよう適合される。このことは、LED負荷のPWMデジタル調光などの、デジタルPWM電流制御を提供する。
【0017】
前記調節回路は、回路であって、選択的に、
前記ドライバによって見られるような負荷を前記第1レベルに設定するように、前記出力電流が前記負荷を流れることを可能にするよう開いたり、
前記ドライバによって見られるような前記負荷を前記第2レベル、例えばゼロ負荷レベルに設定するように、前記出力電流を伝導し、前記負荷をバイパスするよう、短絡したりする回路を有してもよい。
【0018】
前記負荷をバイパスすることによって、前記負荷はオフにされ、これは、電流制御のPWMデューティサイクル制御を提供する。
【0019】
前記調節回路は、例えば、前記負荷と並列に接続するためのFETを有する。
【0020】
前記制御ループは、前記出力電流を調整するよう前記変換器を制御するために前記電気的値として電圧レベル又は充電レベルを取得するよう適合されてもよく、前記コントローラは、
前記LED負荷が短絡されておらず、前記変換器を制御するために前記制御ループによって前記第1コンデンサの前記充電レベル又は前記電圧レベルが取得されるときには、前記第1コンデンサを含むよう前記電流制御ループを構成し、
前記負荷が短絡される前に、前記第1コンデンサを前記電流制御ループから切り離し、それによって、前記第1コンデンサの前記充電レベル又は前記電圧レベルの値を保存し、
前記負荷を短絡させ、
前記電流制御ループが、前記第1コンデンサの保存された前記充電レベル又は前記前記電圧レベルを即座に取得することができるように、前記第1コンデンサを前記電流制御ループに結合するよう前記電流制御ループを再構成し、実質的に同時に前記負荷を再び再接続するよう適合される。
【0021】
前記第1コンデンサは、負荷イン(バイパスされていない)モードにあるときの前記電流制御ループの特性を決定する。前記第1コンデンサを前記回路から切り離すことによって、構成要素がその電荷/電圧を変化させる経路はなくなり、従って、前記第1コンデンサは、前記電流制御ループが負荷アウト・バイパスモードに設定されている期間中、本質的にその電荷又は電圧を保つ。そうすると、前記第1コンデンサを前記制御ループに再接続することによって、前記制御ループは、前記電荷/電圧の同じ以前の値を取得することができ、以前に最後の負荷期間中に出力された電流と同じ電流を出力するよう前記ドライバを迅速に制御することができる。
【0022】
前記制御ループは、例えば、前記変換器の変換電力を調節するために、前記第1補償回路の電圧に応じて制御出力を出力するよう適合され、前記制御ループは、
前記負荷が前記第1レベルであるときには、高い電力を出力するよう前記変換器を制御するために、高出力を出力するように前記電気的値として前記第1コンデンサの電圧を形成及び取得し、
前記負荷が前記第2レベルであるときには、低い電力を出力するよう前記変換器を制御するために、前記高出力より低い低出力を出力するように変更された電気的値を形成及び取得するよう適合される。
【0023】
前記コントローラは、前記負荷が短絡されるときには、前記第1コンデンサを第2コンデンサに置き換え、前記負荷が再び再接続されるときには、前記第2コンデンサを、前記電流制御ループから切り離し、前記第1コンデンサに置き換えるよう前記電流制御ループを構成してもよい。
【0024】
前記第2コンデンサは、バイパスされているモードにあるときの前記電流制御ループの特性を決定する。
【0025】
前記電流制御ループは、前記ドライバの前記出力電流を検知するよう適合される電流検知構成要素を有してもよく、前記第1補償回路は、前記誤差増幅器の前記出力と反転入力との間にあり、
前記第2コンデンサは、前記誤差増幅器の第2補償回路内にあり、前記コントローラは、前記第1補償回路及び前記第2補償回路のうちの一方を選択するスイッチを制御するよう適合される。
【0026】
従って、前記電流制御ループは、電流検知回路内の積分増幅器の積分時間及び利得を設定する。このようなトポロジにおいては、前記オペアンプの出力は、フィードバック回路の前記第1又は第2コンデンサにおける電圧に依存する。従って、前記第1コンデンサの電圧を保存し、再適用することによって、前記制御ループは、以前の負荷状態のためであった前記制御ループの以前の状態に迅速に戻ることができ、従って、前記制御ループは、同じ負荷状態においては同じ出力電流を出力するよう前記ドライバを迅速に制御することができる。
【0027】
前記第1補償回路及び前記第2補償回路は、例えば、各々、直列抵抗器・コンデンサ回路を形成するための抵抗器を更に有し、前記第1フィードバック回路と前記第2フィードバック回路とが、交互に接続される。これは、出力電流のPWMデジタル制御を実施する。
【0028】
前記誤差増幅器は、前記誤差増幅器の前記反転入力において、検知された前記出力電流を受け取り、前記誤差増幅器の非反転入力において、前記基準電流を受け取るよう適合され、前記反転入力における電圧と、前記第1補償回路又は前記第2補償回路のいずれかの中のコンデンサにおける電圧との合計に実質的に等しい電圧を出力するよう適合されてもよい。
【0029】
従って、前記第1コンデンサの電圧を保存し、前記制御ループに再適用することによって、前記誤差増幅器の前記出力は、以前の負荷状態のための前記出力の以前の値に迅速に戻ることができ、従って、前記制御ループは、同じ負荷状態においては同じ出力電流を出力するよう前記ドライバを迅速に制御することができる。
【0030】
前記ドライバは、照明ドライバを有してもよく、前記コントローラは、前記ドライバの調光出力電流を設定するための調光信号入力を有し、前記調節回路、及び前記電流制御ループの構成は、前記調光信号入力に依存して選択される。
【0031】
本発明は、
上記で規定されているようなドライバと、
前記ドライバによって駆動される照明負荷とを有する照明システムも提供する。
【0032】
前記照明負荷は、例えば、LED装置を有する。本発明は、上記で規定されているような照明システムを有するLEDプロジェクタも提供する。
【0033】
下記の実施形態を参照して、本発明のこれら及び他の態様を説明し、明らかにする。
【図面の簡単な説明】
【0034】
本発明のより良い理解のために、及び本発明がどのようにして実施され得るかをより明確に示すために、ここで、ほんの一例として、添付図面を参照する。
【
図1】アナログ電流調整及びPWM調光制御を実施する既知のドライバを示す。
【
図3】第1補償回路を接続する状態における、タイプIのオペアンプ構成を使用する電流制御ループの例を示す。
【
図4】第2補償回路を接続する状態における、
図3の回路を示す。
【
図5】調光信号と、
図1の単一の補償回路のための出力電流と、
図2の2つの補償回路のための出力電流とを示す。
【
図6】タイプIIのオペアンプ構成を使用する、本発明による回路構成の例を示す。
【
図7】タイプIIIのオペアンプ構成を使用する、本発明による回路構成の例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0035】
図を参照して本発明について説明する。
【0036】
詳細な説明及び特定の例は、装置、システム及び方法の例示的な実施形態を示しているが、説明の目的のためのものでしかなく、本発明の範囲を限定しようとするものではないことは理解されたい。本発明の装置、システム及び方法のこれら及び他の特徴、態様及び利点は、以下の説明、添付の特許請求の範囲及び添付の図面からよりよく理解されるようになるだろう。図は、単に概略的なものに過ぎず、縮尺通りには描かれていないことは、理解されたい。図の全体を通して、同じ参照符号は、同じ又は同様のパーツを示すために使用されていることも、理解されたい。
【0037】
本発明は、出力電流を調整するための電流制御ループであって、変換器の変換機能に影響を与える電気的値を含む制御可能な構成を持つ電流制御ループを有するドライバを提供する。出力電流を負荷に、選択的に、供給し、又は供給せず、ドライバによって見られるような負荷を、第1レベルと第2レベルとの間で効果的に調節するために、調節回路が設けられる。この調節は、例えば、電流制御ループによって実施される出力電流調整に加えて、出力電流のPWM制御を可能にする。調節回路が、ドライバによって見られるような負荷を第1レベルから第2レベルに変更する前に、電流制御ループの電気的値が保存され、調節回路がドライバによって見られるような負荷を第2レベルから第1レベルに戻すときに、保存された電気的値が電流制御ループに再適用される。
【0038】
図1は、アナログ電流調整及びPWM調光制御を実施する既知のドライバ10を示している。
【0039】
ドライバ10は、入力電力を受け取る入力「DC入力」を有する。変換器20は、入力電力を出力電流に変換する。変換器は、例えば、バックコンバータ又はバックブーストコンバータなどのスイッチモード電力変換器である。任意の適切な変換器トポロジが使用され得る。スイッチモード変換器は、入力電力が負荷に供給されるか否か、又はリサイクルエネルギが(一般的にはインダクタから)負荷に供給されるかどうかを制御する主電源スイッチを持つ。従って、電力変換器の主スイッチは、高周波スイッチング信号を使用して制御され、スイッチングのデューティサイクルが、変換器20の動作点、即ち、出力電流を決定する。
【0040】
出力電流は、LED装置の形態の負荷12に供給される。出力電流は、電流センサ、とりわけ、電流検出抵抗器21によって検知される。
【0041】
検知された電流は、誤差増幅器24に供給され、誤差増幅器24において、検知された電流は、基準電流と比較される。制御ループ内では、誤差増幅器24の出力は、補償回路26に供給される。誤差増幅器及び補償回路26は、組み合わせて、変換器20を制御し、出力電流を調整するための電流制御ループを実施する。
【0042】
より具体的には、電流制御ループの出力は、電力変換器20の主制御回路28に供給される。変換器20は、例えば、既知のやり方で、上述のようなスイッチモード電力変換器の主電源スイッチのスイッチングのタイミングを制御することによって、主制御回路28によって制御される。より具体的には、とりわけ、出力電流の安定したピーク振幅を所望の基準値に調整するために、高周波スイッチングのデューティサイクルを調整し、それによって、出力電流を調整するフィードバック制御がある。
【0043】
上記のフィードバックシステムは、ピーク電流の調整、即ちアナログ電流制御を提供する。更に、負荷のPWM制御、換言すれば、負荷への実効電流を調整するための負荷イン及び負荷アウト制御のために、調節回路22が設けられる。調節回路22は、負荷イン構成及び負荷アウト構成を調節することによって、ドライバによって見られるような負荷を、第1レベルと第2レベルとの間で効果的に調節する。示されている例においては、調節回路22は、短絡トランジスタ(FET)である。オンにされるときには、負荷への出力電流はバイパスされ、ドライブによって見られる負荷は、ゼロに近いのに対して、オフにされるときには、出力電流は負荷を流れ、ドライバによって見られる負荷は、LED装置12の負荷である。オンにされるときには、LED負荷への電流はゼロまで低下し、故に、LED負荷のPWMデューティサイクルベースの調光が実施される。
【0044】
制御回路は、入力として調光信号(「Dim信号」)を受信し、調節回路22の制御を実施する。調光信号は、例えば、PWM制御によって達成される調光を決定する。
【0045】
調節回路22の制御は、例えば、PWM調光信号を使用して実施される。PWM調光信号が、短絡を作成するよう調節回路を制御するときには、これは、負荷アウトモードであるとみなされ得る。PWM調光信号が、開回路を作成するよう調節回路を制御するときには、これは、負荷インモードであるとみなされ得る。負荷アウトモード及び負荷インモードに交互にすることは、時間と共に負荷への実効電流を決定し、従って、所望の調光レベルが達成される。
【0046】
負荷が、PWM調光により変化する場合、電流制御ループは、再び誤差増幅器の所望の出力に到達するよう、その内部状態をゆっくりと変化させ、応答速度は遅い。
【0047】
従って、この回路の問題は、負荷インモード及び負荷アウトモードのために同じ電流制御ループが使用されていることから、生じる。回路が、これらのモードの間で切り替わるときには、特に、回路が、負荷アウトモードから負荷インモードに切り替わるときには、異なる負荷が適用されるため、同じアナログ電流を維持するためには異なる変換器設定が必要とされることから、電流調整が変換器20の設定を適応させる。これは、負荷インモードが開始するとき、変換器20は、同じ/所望の出力電流を即座に出力することができず、この電流を出力するために時間を必要とし、この遅延は、LED負荷の応答に影響を及ぼし、それは、プロジェクタのような高周波用途において問題になり得ることを意味する。
【0048】
この問題を電圧の観点からより詳細に説明すると、無損失状態においては、スイッチモード電力変換器の主スイッチの制御のためのデューティサイクルは、出力電圧及び入力電圧に比例する(例えば、バックコンバータの場合、デューティサイクルD=Vo/Vin、ブーストコンバータの場合、D=(Vo-Vin)/Vo)。従って、出力電圧が変化するときには、デューティサイクルはそれに応じて変化する。負荷が短絡されるときには、出力電圧は非常に小さくなり、必要とされるデューティサイクルは非常に低くなる。
【0049】
一般的なPWM発生器は、鋸歯状信号と誤差増幅器の出力信号を比較する比較器である。低いフィードバック電圧は、低いデューティサイクルのPWM信号をもたらし、逆もまた同様である。PWM発生器のこの技術は、当技術分野においてはよく知られており、従って、本明細書は更なる詳細を示さない。
【0050】
負荷アウトモードにあるとき、調光FET22が導通するとき、出力は、短絡として機能する。電圧利得は、非常に低いレベルまで低下し、変換器20の主スイッチは、出力電流を同じレベルに維持するために低デューティサイクル信号を必要とする。これは、誤差増幅器24がその出力を低い値に逓減することを必要とする。補償回路26においてはRC時間遅延が生じ、故に、誤差増幅器24は、その出力電圧がそれに応じて低下する前に、補償回路の静電容量を充電するのに時間がかかる。
【0051】
調光FET22がオフに切り替えられるとき、変換器は、負荷イン出力電圧において動作し、故に、電圧利得は、非常に低いレベルから回復する。それ故、スイッチモード電力変換器20の主スイッチは、その動作に合わせるために高デューティサイクル信号を必要とし、誤差増幅器24の出力は、徐々に高い値に上昇する。同様に、誤差増幅器の出力電圧を高い値に上昇させるためには、補償回路26の静電容量が放電される必要がある。
【0052】
PWM調光中の、補償回路の静電容量を充電及び放電する時間は、望ましくないセトリング(settling)/遅延時間をもたらす。
【0053】
本発明は、このタイプのPWM調光用途のための適応補償回路を提供する。本発明の回路は、改善された独立ループ応答を提供するために、上記で説明したように、負荷インモード及び負荷アウトモードに対して適切な補償パラメータを提供する。
【0054】
【0055】
図1と同じ構成要素には、同じ参照符号が付与されている。
【0056】
補償回路26は、第1補償回路30及び第2補償回路32、並びにこれらの補償回路のうちの一方又は他方を選択するためのスイッチ25に置き換えられている。
【0057】
電流制御ループは、その場合、補償回路30、32のうちの一方又は他方を含み得る。このやり方においては、電流制御ループは、変換器20の変換機能に影響を与える電気的値(例えば、補償回路の構成要素に関連する電圧、電荷又は電流)を含む制御可能な構成を持つ。
【0058】
電流制御ループの電気的値は、調節回路22がドライバによって見られるような負荷を第1レベルから第2レベルに変更する前に(即ち、開回路の負荷インモードから短絡の負荷アウトモードに切り替えるときに)、保存される。従って、第1補償回路の電気的設定点(electrical set point)(電圧又は電流又は電荷)が保存される。保存された電気的値は、調節回路がドライバによって見られるような負荷を第2レベルから第1レベルに戻すときに、電流制御ループに戻される。最も重要なことは、電気的値を保存し、戻す動作は、上記のような従来技術のように負荷インモードと負荷アウトモードとを切り替えるときに補償回路の制御ループの静電容量に蓄積される電荷を徐々に変化させるのとは異なり、電気的値が、保たれ、電流制御ループに直接再適用されることを意味することである。
【0059】
図3は、電流制御ループの例を示している。誤差増幅器24は、非反転入力において基準電流Irefを受け取るオペアンプを有する。補償回路30、32は、各々、オペアンプの負帰還路を有する。示されている例においては、各負帰還路が、直列RC回路を有する。第1補償回路は、抵抗器R1とコンデンサC1とを有し、第2補償回路は、抵抗器R2とコンデンサC2とを有する。
【0060】
オペアンプ回路は、オペアンプの反転入力において、検知された電流Isenを受け取り、オペアンプの非反転入力において、基準電流Irefを受け取る。オペアンプの出力は、反転入力における電圧と、(安定した電流が流れず、故に、抵抗器R1、R2を通した電圧降下がない場合)第1補償回路又は第2補償回路のいずれかの中のコンデンサC1、C2における電圧との合計に実質的に等しい電圧である。コンデンサC1/C2における電圧の極性は、合計を計算するときに負の値をもたらすことがあることに留意されたい。
【0061】
従って、帰還路にあるコンデンサの両端の蓄積された電圧は、メインコントローラ28によって実施される制御に影響を及ぼし、前記制御を設定する。
【0062】
スイッチ25は、2つの補償回路のうちのどちらが帰還路に接続されるかを選択する。一方の回路が切り離されるときには、前記一方の回路は開回路になり、その結果、コンデンサに蓄積された電荷(従って電圧)は固定される(即ち、保存される又は保たれる)。このやり方においては、この開回路状態において、スイッチ25が代わりに第2補償回路32を接続する(従って、ドライバによって見られるような負荷を第1レベルから第2レベルに変更する)とき、電流制御ループの電気的値(この場合には、コンデンサに蓄積される電荷、従って、電圧)は固定される。同様に、スイッチ25が、第1補償回路30を再接続する(従って、ドライバによって見られるような負荷を第2レベルから第1レベルに戻す)ときに、保存された電気的値(即ち、C1における固定された電荷及び電圧)が、電流制御ループに戻される。
【0063】
従って、ドライバの通常の電流制御ループは、アナログ出力電流制御のための電流制御ループを有する。更に、短絡トランジスタ22の制御が、PWM出力電流制御を提供する。2つの補償回路(従って、調節可能な構成を備える電流制御ループ全体) の使用は、アナログ電流調整ループによる遅い調節に頼らなければならないのではなく、制御ループが即座にそれ自体でその内部状態を調整することを意味する。従って、通常の状態に戻るための応答時間がより素早い。
【0064】
図3は、第1補償回路を接続する状態におけるスイッチ25を示している。
【0065】
図4は、第2補償回路を接続する状態におけるスイッチ25を備える回路を示している。
【0066】
スイッチ25のスイッチングは、短絡トランジスタ22のPWMスイッチングのために使用されるのと同じ信号である「dim信号」によって制御される。この信号は、例えば、LEDプロジェクタのマザーボードから来ており、その調光動作を制御するために光源ドライバに接続されている。
【0067】
dim信号がローであるときには、短絡トランジスタ22はオフであり、第1補償回路30が選択され、制御ループは、負荷イン電流調整モードのための高デューティサイクルでドライバスイッチを制御するために高い制御信号を出力する。dim信号がハイであるときには、短絡トランジスタ22はオンであり、出力電流は、すぐに短絡トランジスタによってバイパスされ、制御ループは、負荷アウト電流調整モードのための低デューティサイクルでドライバスイッチを制御するために低い制御信号を出力する。調光モード(即ち、短絡)によりよく合わせるために、第2補償回路32が選択される。第1補償回路は開回路のままであることから、コンデンサの電荷は、ほとんど変化せずに維持される。dim信号が再びローになるときには、短絡トランジスタはオフになり、第1補償回路30が選択され(、その一方で、第2補償回路32は切り離され)、制御ループは、迅速に以前の高い制御信号を出力するようジャンプし、故に、迅速に負荷イン電流調整モードのための高デューティサイクルで切り替えるようジャンプするようドライバを制御することができ、それ故、セトリング時間の短縮が達成される。
【0068】
図5は、一番上のプロットとしてdim信号を示しており、
図1のような単一の補償回路での出力電流Iout1と、
図2のような2つの補償回路での出力電流Iout2とを示している。所望の電流までの出力電流の立ち上がり時間の短縮が、はっきりと見られ得る。
【0069】
上記の例は、誤差増幅器の負帰還路のコンデンサに蓄積される電圧レベルに基づいている。しかしながら、本発明は、より広くは、任意の電気的値が保管されることを必要とし、この電気的値は、出力電流を調整する際の変換器機能に影響を与えるものである。コンデンサの例は、可能な一例にすぎない。例えば、それが、デジタル化されたドライバである場合には、負荷状態において所望の電流を出力するよう変換器を制御する以前の状態に電流制御ループをジャンプさせるように、電気的値が、デジタルメモリにおいて記憶され、電流制御ループに読み出されることができる。
【0070】
ドライバは、例えば、上記で説明したような照明ドライバである。コントローラへの調光信号入力は、PWM調光モードを実施するために使用される。
【0071】
本発明は、ドライバと、ドライバによって駆動される照明負荷12とを有するLEDプロジェクタなどの照明システムも提供する。LEDプロジェクタは、例えば、LED投影光源と、LCDディスプレイモジュールとを有する。
【0072】
上記の説明は、オペアンプのタイプIトポロジを使用することによる本発明の実施形態を説明している。本発明のアイデアは、それぞれ
図6及び
図7において図示されているオペアンプのタイプII及びタイプIIIトポロジにも適用されることができることは理解されたい。
【0073】
タイプII構成においては、負帰還路は、第2コンデンサと並列に直列RC回路を有する。従って、一方の帰還路は、C3と並列のR1、C1であり、他方の帰還路は、C4と並列のR2、C2である。
【0074】
タイプIII構成においては、オペアンプへの反転入力に更にリアクタンス(RC)回路がある。
【0075】
タイプII及びタイプIIIオペアンプにおける本発明の実施形態の動作は、上記のようなタイプIオペアンプにおける動作と同様である。従って、本明細書は更なる詳細を示さない。
【0076】
当業者は、請求項記載の発明の実施において、図面、明細及び添付の特許請求の範囲の研究から、開示されている実施形態に対する変形を、理解し、達成することができる。特許請求の範囲において、「有する」という単語は、他の要素又はステップを除外せず、単数形表記は、複数性を除外しない。
【0077】
単に、或る特定の手段が、相互に異なる従属請求項において挙げられているという事実は、これらの手段の組み合わせは有利になるようには使用されることができないことを示すものではない。
【0078】
特許請求の範囲又は明細書において「~するよう適合される」という用語が使用されている場合には、「~するよう適合される」という用語は、「~するよう構成される」という用語と同等であるよう意図されていることに留意されたい。
【0079】
特許請求の範囲における如何なる参照符号も、範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。