(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-21
(45)【発行日】2024-11-29
(54)【発明の名称】風制御装置、風制御方法、および、風制御モジュール
(51)【国際特許分類】
E04H 9/14 20060101AFI20241122BHJP
【FI】
E04H9/14 F
(21)【出願番号】P 2024554115
(86)(22)【出願日】2023-07-05
(86)【国際出願番号】 JP2023024853
【審査請求日】2024-09-11
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003166
【氏名又は名称】弁理士法人山王内外特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】辻 秀伸
(72)【発明者】
【氏名】藤江 彰裕
(72)【発明者】
【氏名】竹本 裕太
【審査官】土屋 保光
(56)【参考文献】
【文献】特開平09-256679(JP,A)
【文献】特開平06-185244(JP,A)
【文献】特開平07-062928(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04H 9/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
風制御板を有する風制御板装置を制御することで目標位置における風を制御する風制御装置であって、
前記目標位置に係る風向風速を取得する風向風速取得部と、
前記風制御板装置以外の外部の風制御板装置の制御に用いられた情報である外部制御関連情報を取得する外部制御関連情報取得部と、
前記風向風速取得部により取得された風向風速および前記外部制御関連情報取得部により取得された外部制御関連情報に基づいて前記風制御板装置を制御する駆動制御部と、
を備えた風制御装置。
【請求項2】
前記駆動制御部により前記風制御装置の制御に用いられた情報である制御関連情報を、外部の風制御装置へ提供する制御関連情報提供部、
を備えた請求項1に記載の風制御装置。
【請求項3】
前記制御関連情報は、前記風向風速取得部により取得された前記目標位置に係る風向風速を含む、
ことを特徴とする請求項2に記載の風制御装置。
【請求項4】
前記風向風速取得部が取得する風向風速は、
前記風制御板が配置されている位置において計測された風向風速である制御板位置風向風速を含む、
ことを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれか1項に記載の風制御装置。
【請求項5】
前記風向風速取得部が取得する風向風速は、
前記目標位置において計測された風向風速である目標位置風向風速を含む、
ことを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれか1項に記載の風制御装置。
【請求項6】
前記風向風速取得部が取得する風向風速は、前記風制御板が配置されている位置において計測された風向風速である制御板位置風向風速、および、前記目標位置において計測された風向風速である目標位置風向風速、であり、
前記駆動制御部は、前記制御板位置風向風速、前記目標位置風向風速、および、外部制御関連情報、を用いて、前記風制御板装置を制御する、
ことを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれか1項に記載の風制御装置。
【請求項7】
前記風制御板装置における前記風制御板の角度を取得する制御板角度取得部を備え、
前記駆動制御部は、さらに、前記風制御板装置における前記風制御板の角度を用いて、前記風制御板装置を制御する、
ことを特徴とする
請求項1から請求項3のうちのいずれか1項に記載の風制御装置。
【請求項8】
前記目標位置を含む領域における風況の予測結果を示す風況予測情報を取得する、目標位置予測風況取得部を備え、
前記駆動制御部は、さらに、前記風況予測情報を用いて、前記風制御板装置を制御する、
ことを特徴とする
請求項1から請求項3のうちのいずれか1項に記載の風制御装置。
【請求項9】
前記駆動制御部は、前記目標位置における風速を低くする場合、前記風制御板の状態が風を上昇させる状態になるように前記風制御板装置に対して指令する、
ことを特徴とする
請求項1から請求項3のうちのいずれか1項に記載の風制御装置。
【請求項10】
前記駆動制御部は、前記目標位置における風速を低くする場合、前記風制御板が地表面に対して垂直の状態になるように、前記風制御板装置に対して指令する、
ことを特徴とする
請求項1から請求項3のうちのいずれか1項に記載の風制御装置。
【請求項11】
前記駆動制御部は、前記目標位置における風速を低くする場合、制御対象の風制御板装置である第1風制御板装置により制御された風が、当該第1風制御板装置とは異なる風制御板装置である第2風制御板装置により制御される風に衝突するように、前記第1風制御板装置に対して前記風制御板の角度または向きを指令する
ことを特徴とする
請求項1から請求項3のうちのいずれか1項に記載の風制御装置。
【請求項12】
風制御板を有する風制御板装置を制御することで目標位置における風を制御する風制御方法であって、
風向風速取得部が、前記目標位置に係る風向風速を取得し、
外部制御関連情報取得部が、前記風制御板装置以外の外部の風制御板装置の制御に用いられた情報である外部制御関連情報を取得し
駆動制御部が、前記風向風速取得部により取得された風向風速および前記外部制御関連情報取得部により取得された外部制御関連情報に基づいて前記風制御板装置を制御する、
ことを特徴とする風制御方法。
【請求項13】
風制御板を制御することで目標位置における風を制御する風制御モジュールであって、
前記風制御板と、
前記目標位置に係る風向風速を取得する風向風速取得部と、
前記風制御板以外の外部の風制御板の制御に用いられた情報である外部制御関連情報を取得する外部制御関連情報取得部と、
前記風向風速取得部により取得された風向風速および前記外部制御関連情報取得部により取得された外部制御関連情報に基づいて前記風制御板の状態を指令する制御信号を出力する駆動制御部と、
前記駆動制御部により出力された制御信号にしたがって駆動することで前記風制御板の状態を変化させる駆動部と、
を備えた風制御モジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示技術は、風向きを変化させる風制御板を用いて風を制御する風制御技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の風制御技術の中には、一定方向に沿って配置した複数のパネルにより風を制御する技術がある。例えば、特許文献1に記載の「防風フェンス」は、「断面形が翼型をなす防風パネル11を、枠体1内に上下方向に所定の間隔をあけて多段配置してなる防風フェンス10であって、防風パネル11は、パネル後縁近傍に形成された回転軸棒13で枠体1に回動可能に支持され、パネル断面形が所定の迎え角となるように、パネル11の前縁が枠体1の一部に設けられた支持棒12上に載置され、パネルの前縁側から吹く風で防風パネル1を回転軸棒13回りに回動させ、無風~軽風時には開放し、強風時には閉じるように、その風力に応じて防風パネル11間の通風経路を制御するようにした」(特許文献1の要約)ものである。
特許文献1に記載の「防風フェンス」によれば、防風パネルが上下方向といった一定方向に沿って配列されて構成されることにより、当該一定方向に沿った風向きの風に対して風力に応じた風透過、風遮断を行う際に風を乱すようにして風速を低下させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、風は、常に一定方向の風向きではない。例えばビルとビルとの間を伝搬するビル風といった風は、建築物の構造、周囲環境の変化に依存して、時々刻々と風向風速が変化し、局所的に風速が強まる場合がある。
特許文献1に記載の「防風フェンス」を含む従来技術は、時々刻々と風向が変化するような風に対して風を制御することができない、という課題があった。
本開示は、上記課題を解決するもので、時々刻々と風向が変化するような風を制御することを可能にする、ことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の風制御装置は、
風制御板を有する風制御板装置を制御することで目標位置における風を制御する風制御装置であって、
前記目標位置に係る風向風速を取得する風向風速取得部と、
前記風制御板装置以外の外部の風制御板装置の制御に用いられた情報である外部制御関連情報を取得する外部制御関連情報取得部と、
前記風向風速取得部により取得された風向風速および前記外部制御関連情報取得部により取得された外部制御関連情報に基づいて前記風制御板装置を制御する駆動制御部と、
を備えた。
【発明の効果】
【0006】
本開示によれば、時々刻々と風向が変化するような風を制御することを可能にすることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】
図1は、本開示の実施の形態1に係る風制御装置1100の構成の一例を示す図である。
【
図2】
図2は、本開示の実施の形態1に係る風制御装置1100の処理の一例を示すフローチャートである。
【
図3】
図3は、本開示の風制御装置1100における駆動制御部1130の構成の一例を示す図である。
【
図4】
図4は、駆動制御部1130の処理の一例を示すフローチャートである。
【
図5】
図5は、本開示の実施の形態1に係る風制御装置1100Aを含む風制御システム1Aの構成の一例を示す図である。
【
図6】
図6は、本開示の風制御装置1100Aを含む風制御システム1Aの利用イメージの一例を示す図である。
【
図7】
図7は、本開示の風制御装置1100Aにより制御される風制御板1230Aの一例を示す図である。
【
図8】
図8は、本開示の風制御装置1100Aを含む風制御システム1Aの処理の一例を示すフローチャートである。
【
図9】
図9は、本開示の実施の形態2に係る風制御装置1100Bを含む風制御システム1Bの構成の一例を示す図である。
【
図10】
図10は、本開示の実施の形態2に係る風制御装置1100Bを含む風制御システム1Bの処理の一例を示すフローチャートである。
【
図11】
図11は、本開示の実施の形態2に係る風制御装置1100Bの処理の一例を示すフローチャートである。
【
図12】
図12は、本開示の実施の形態3に係る風制御装置1100Cを含む風制御システム1Cの構成の一例を示す図である。
【
図13】
図13は、本開示の実施の形態3に係る風制御装置1100Cを含む風制御システム1Cの処理の一例を示すフローチャートである。
【
図14】
図14は、本開示の実施の形態3に係る風制御システム1Cにおける目標位置風向風速計測モジュールの処理の一例を示すフローチャートである。
【
図15】
図15は、本開示の実施の形態3に係る風制御装置1100Cにおける風向風速取得部1110Cの処理の一例を示すフローチャートである。
【
図16】
図16は、本開示の実施の形態3に係る風制御装置1100Cにおける駆動制御部1130Cの処理の一例を示すフローチャートである。
【
図17】
図17は、本開示の実施の形態3に係る風制御装置1100Cを含む風制御システム1Cの利用イメージの一例を示す図である。
【
図18】
図18は、本開示の風制御装置1100Cにより制御される風制御板1230Cの一例を示す図である。
【
図19】
図19は、本開示の実施の形態4に係る風制御装置1100Dを含む風制御システム1Dの構成の一例を示す図である。
【
図20】
図20は、本開示の実施の形態4に係る風制御装置1100Dを含む風制御システム1Dの処理の一例を示すフローチャートである。
【
図21】
図21は、本開示の実施の形態4に係る風制御装置1100Dの処理の一例を示すフローチャートである。
【
図22】
図22は、本開示の実施の形態4に係る風制御システム1Dの処理の詳細な一例を示すフローチャートである。
【
図23】
図23は、本開示の実施の形態5に係る風制御装置1100Eを含む風制御システム1Eの構成の一例を示す図である。
【
図24】
図24は、本開示の実施の形態5に係る風制御装置1100Eを含む風制御システム1Eの処理の一例を示すフローチャートである。
【
図25】
図25は、本開示の実施の形態5に係る風制御システム1Eにおける風況予測モジュール3000の処理の一例を示すフローチャートである。
【
図26】
図26は、本開示の実施の形態5に係る風制御システム1Eにおける風況予測モジュール3000の処理の具体的な一例を示すフローチャートである。
【
図27】
図27は、本開示の実施の形態5に係る風制御装置1100Eにおける風向風速取得部1110Eおよび目標位置予測風況取得部1160Eの処理の一例を示すフローチャートである。
【
図28】
図28は、本開示の実施の形態5に係る風制御装置1100Eにおける駆動制御部1130Eの処理の一例を示すフローチャートである。
【
図29】
図29は、本開示の実施の形態5に係る風制御装置1100Eの駆動制御部1130Eにおいて目標位置予測風況を用いた駆動制御処理の一例を示すフローチャートである。
【
図30】
図30は、本開示の実施の形態5に係る風制御装置1100Eを含む風制御システム1Eの処理の具体的な一例を示すフローチャートである。
【
図31】
図31は、本開示の実施の形態5に係る風制御装置1100Eを含む風制御システム1Eの利用イメージの一例を示す図である。
【
図32】
図32は、本開示の風制御装置1100Eにより制御される風制御板1230Eの一例を示す図である。
【
図33】
図33は、本開示の構成による機能を実現するためのハードウェア構成の第1の例を示す図である。
【
図34】
図34は、本開示の構成による機能を実現するためのハードウェア構成の第2の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本開示をより詳細に説明するために、本開示の実施の形態について、添付の図面に従って説明する。
【0009】
実施の形態1.
実施の形態1においては、本開示の基本的な形態を説明する。
【0010】
風制御装置の構成例を説明する。
図1は、本開示の実施の形態1に係る風制御装置1100の構成の一例を示す図である。
風制御装置1100は、風制御板を有する風制御板装置1200を制御することで目標位置における風を制御する。
【0011】
図1に示す風制御装置1100は、風向風速取得部1110、外部制御関連情報取得部1120、および、駆動制御部1130、を含み構成されている。
【0012】
風向風速取得部1110は、目標位置に係る風向風速を取得する。
風向風速取得部1110は、目標位置に係る風向風速を取得する。目標位置に係る風向風速は、例えば、予め定められた目標位置、または、風向制御板が配置された位置において計測された風向風速である。
風向風速取得部1110が取得する風向風速は、風制御板が配置されている位置において計測された風向風速である制御板位置風向風速を含む。
【0013】
外部制御関連情報取得部1120は、風制御板装置1200以外の外部の風制御板装置1200の制御に用いられた情報である外部制御関連情報を取得する。
外部制御関連情報取得部1120は、外部の風制御装置1100から風制御板装置1200以外の外部の風制御板装置1200の制御に用いられた情報である外部制御関連情報を取得する。
【0014】
駆動制御部1130は、風制御板を有する風制御板装置1200を制御する。
駆動制御部1130は、風向風速取得部1110により取得された風向風速および外部制御関連情報取得部1120により取得された外部制御関連情報に基づいて風制御板装置1200を制御する。
駆動制御部1130は、上記に加え、あらかじめ設定された互いの風制御板の位置情報も踏まえ、風制御板の角度を決定し、風制御板角度値として出力する。
駆動制御部1130は、入力された風制御板角度値を用いて、それに相当する角度に風制御板を制御するための制御信号を出力する。
駆動制御部1130は、具体的にはマイコンのような小型計算機が考えられる。
駆動制御部1130は、例えば、風を上昇させる状態に指令することができる。
駆動制御部1130は、目標位置における風速を低くする場合、風制御板の状態が風を上昇させる状態になるように前記風制御板装置1200に対して指令する。
また、駆動制御部1130は、例えば、地表面に対して垂直な状態を指令することができる。
駆動制御部1130は、目標位置における風速を低くする場合、風制御板が地表面に対して垂直の状態になるように、風制御板装置1200に対して指令する。
地表面は、人工地表面含む。
具体的には、駆動制御部1130は、例えば、目標位置が歩道等の地面であり、地表面に対して水平に風向制御モジュールが並んでいる場合、風制御板を地表面に鉛直に立てて風を上空に逃がすような角度に決定し、その結果を風制御板角度値として出力する。
また、駆動制御部1130は、例えば、他の風制御モジュールの風制御板を介した風と衝突させる風を生じさせるように指令することができる。
駆動制御部1130は、目標位置における風速を低くする場合、制御対象の風制御板装置1200である第1風制御板装置1200により制御された風が、当該第1風制御板装置1200とは異なる風制御板装置1200である第2風制御板装置1200により制御される風に衝突するように、第1風制御板装置1200に対して風制御板の角度または向きを指令する。
【0015】
風制御装置1100は、上記構成以外に、図示しない制御部、および、図示しない記憶部を含み構成されていてもよい。
図示しない制御部は、風制御装置1100全体の制御を行う。図示しない制御部は、例えば外部からの指令に従って風制御装置1100を起動させたり、風制御装置1100をシャットダウンまたはスリープ状態にさせたりする。
図示しない記憶部は、風制御装置1100に用いられる各データを記憶する。図示しない記憶部は、例えば、風制御装置1100における各構成部による出力(出力されたデータ)を記憶し、構成部ごとに要求されたデータを要求元の構成部へ宛てて出力する。
これは、他の実施の形態においても同様である。
【0016】
風制御装置1100の処理例を説明する。
図2は、本開示の実施の形態1に係る風制御装置1100の処理の一例を示すフローチャートである。
図2に示す処理は、風制御板を有する風制御板装置1200を制御することで目標位置における風を制御する風制御方法であって、風向風速取得部1110が、目標位置に係る風向風速を取得し、外部制御関連情報取得部1120が、風制御板装置1200以外の外部の風制御板装置1200の制御に用いられた情報である外部制御関連情報を取得し、駆動制御部1130が、風向風速取得部1110により取得された風向風速および外部制御関連情報取得部1120により取得された外部制御関連情報に基づいて風制御板装置1200を制御する、風制御方法である。
【0017】
風制御装置1100は、処理を開始すると、まず、風向風速取得処理(ステップST110)を実行する。
風向風速取得処理において、風制御装置1100の風向風速取得部1110は、目標位置に係る風向風速を取得する。風向風速取得部1110は、例えば、予め定められた目標位置、または、風向制御板が配置された位置において計測された風向風速を取得する。
風向風速取得部1110は、取得した風向風速を駆動制御部1130へ出力する。
【0018】
次いで、風制御装置1100は、外部制御関連情報取得処理(ステップST120)を実行する。
外部制御関連情報取得処理において、風制御装置1100の外部制御関連情報取得部1120は、外部の風制御装置1100から風制御板装置1200以外の外部の風制御板装置1200の制御に用いられた情報である外部制御関連情報を取得する。
外部制御関連情報取得部1120は、取得した外部制御関連情報を駆動制御部1130へ出力する。
【0019】
次いで、風制御装置1100は、駆動制御処理(ステップST130)を実行する。
駆動制御処理において、風制御装置1100の駆動制御部1130は、風向風速取得部1110により取得された風向風速および外部制御関連情報取得部1120により取得された外部制御関連情報に基づいて風制御板装置1200を制御する。
駆動制御部1130は、上記情報に加え、あらかじめ設定された互いの風向制御板の位置情報も踏まえ、風制御板の角度を決定し、決定した角度に風制御板を制御するための制御信号を風制御板装置1200へ出力する。
【0020】
次いで、風制御装置1100は、処理を終了するかを判定する(ステップST140)。
風制御装置1100は、処理を終了しないと判定した場合(ステップST140“NO”)、ST110の処理へ移行し、ST110の処理から繰り返す。
【0021】
風制御装置1100は、処理を終了すると判定した場合(ステップST140“YES”)、
図2に示す処理を終了する。
【0022】
風制御装置1100における駆動制御部1130の構成例を説明する。
図3は、本開示の風制御装置1100における駆動制御部1130の構成の一例を示す図である。
図3に示す駆動制御部1130は、制御値算出部1131、および、制御信号生成部1132、を含み構成されている。
【0023】
制御値算出部1131は、風向風速取得部1110により取得された風向風速および外部制御関連情報取得部1120により取得された外部制御関連情報に基づいて制御値を算出する。
制御値算出部1131は、例えば、風制御板の角度を示す制御値を算出する。
制御値算出部1131は、上記に加え、あらかじめ設定された互いの風制御板の位置情報も踏まえ、風制御板の角度を決定し、風制御板角度を示す制御値として制御信号生成部1132へ出力する。
【0024】
制御信号生成部1132は、制御値算出部1131から受けた制御値を用いて制御信号を生成する。
制御信号生成部1132は、生成した制御信号を風制御板装置1200へ出力する。
【0025】
駆動制御部1130の処理を説明する。
図4は、駆動制御部1130の処理の一例を示すフローチャートである。
駆動制御部1130は、処理を開始すると、まず、制御値算出処理(ステップST131)を実行する。
制御値算出処理において駆動制御部1130の制御値算出部1131は、風向風速取得部1110により取得された風向風速および外部制御関連情報取得部1120により取得された外部制御関連情報に基づいて制御値を算出する。
制御値算出部1131は、算出した制御値を制御信号生成部1132へ出力する。
【0026】
次いで、駆動制御部1130は、制御信号生成処理(ステップST132)を実行する。
制御信号生成処理において駆動制御部1130の制御信号生成部1132は、制御値算出部1131から受けた制御値を用いて制御信号を生成する。
制御信号生成部1132は、生成した制御信号を風制御板装置1200へ出力する(ステップST133)。
【0027】
次いで、駆動制御部1130は、
図4に示す処理を終了、または、
図4に示す処理を繰り返す。
【0028】
風制御装置1100を風制御システム1に適用した場合の構成例について説明する。
図5は、本開示の実施の形態1に係る風制御装置1100Aを含む風制御システム1Aの構成の一例を示す図である。
図6は、本開示の風制御装置1100Aを含む風制御システム1Aの利用イメージの一例を示す図である。
図7は、本開示の風制御装置1100Aにより制御される風制御板Aの一例を示す図である。
【0029】
風制御システム1Aは、複数の風制御モジュール1000A(1000A-1,1000A-2,1000A-3,・・・,1000A-n)、を含み構成されている。風制御システム1Aに含まれる風制御モジュール1000Aの数(n)は、実際に設置する場所の状況に応じて好適に設定され設計される。
ビルディングとビルディングとの間を伝搬する風は、一般に「ビル風」と言われており、建築物の構造、周囲環境の変化に依存して、風向風速が変化し、局所的に風速が強まる事がある。特に歩道付近で風速が強まった場合、歩行者を転倒させる、または、設置物を破壊する場合が考えられる。
風制御システム1Aは、例えば
図6に示すように、ビルディング(6000-1,6000-2)といった建造物の影響により発生する風を制御するように利用される。
図6においては、風制御モジュール1000Aがビルディング(6000-1,6000-2)の壁面に配置されている。
風制御モジュール1000Aには、
図7に示すような風制御板装置1200Aが含まれており、例えば風制御板の面が地表面に対して垂直な状態にすることができるように配置される。このように配置されて風制御板の面が地表面に対して垂直な状態になっている場合、風制御板は風制御板の面を介してビルディングの壁面に沿って上昇気流を発生させて風を道路上から逃がすことができる。
【0030】
風制御モジュール1000A(1000A-1,1000A-2,1000A-3,・・・,1000A-n)は、風制御板を制御することで目標位置における風を制御する。
複数の風制御モジュール1000Aは、1次元状に並べて配置してもよく、2次元状に並べてもよい。
また、複数の風制御モジュール1000Aは、離散的に配置しても良い。
複数の風制御モジュール1000Aそれぞれの配置情報は、あらかじめ各風向制御モジュールに情報として持たせておく。
これにより、各風制御モジュール1000Aは互いの位置関係を含めて、風を制御することが可能になる。
例えば、密に風制御モジュール1000Aが並んでいる場合、ある風制御モジュールにより風向を変えられた風が別の風制御モジュール1000Aに当たる、あるいは互いの風が当たることにより、乱流が発生し、結果として減少させようとしていた目標位置の風速が低減しない場合が考えられる。
このため、各風制御モジュール1000Aにおいては、風向を変えた風が流れていくよう、互いの場所(配置位置)、互いの風制御板の角度を考慮しながら風を制御する。
図3に示す風制御モジュール1000A(1000A-1,1000A-2,1000A-3,・・・,1000A-n)は、風制御装置1100A、風制御板装置1200A、を含み構成されている。
【0031】
風制御装置1100Aは、既に説明した風制御装置1100と同様の機能を有する。
風制御装置1100Aは、風向風速取得部1110A、外部制御関連情報取得部1120A、および、駆動制御部1130A、を含み構成されている。
【0032】
風向風速取得部1110Aは、既に説明した風向風速取得部1110の機能と同様の機能を有する。
外部制御関連情報取得部1120Aは、既に説明した外部制御関連情報取得部1120の機能と同様の機能を有する。
駆動制御部1130Aは、既に説明した駆動制御部1130の機能と同様の機能を有する。
【0033】
風制御板装置1200Aは、風制御装置1100Aにより入力された風制御板制御信号に従い、風制御板の角度を制御し、風制御板の板面に風が当たることで風向風速を変える装置である。
具体的には、ルーバーのような板状の風制御板で1次元に角度が変更可能なもの、円状や四角形の風制御板で2次元に角度が変更できるものが考えられる。
【0034】
図3に示す風制御板装置1200Aは、風向風速計測部1210、駆動部1220、および、風制御板、を含み構成されている。
風制御板装置1200Aは、例えば、
図7に示すように、複数の風制御板が並列に設けられ、それぞれの風制御板の角度が変えることができるように構成されている。
【0035】
風向風速計測部1210は、制御板位置における風向風速である制御板位置風向風速を計測する。
風向風速計測部1210は、風制御板付近の風向風速を計測し、風向風速値として出力する。
風向風速計測部1210は、例えば、カップ式風速計、風見鶏型の風速計、吹き流しをモニタする等の手段が考えられる。
【0036】
駆動部1220は、風制御装置1100から受けた制御信号にしたがって、風制御板の角度を変更するように駆動する。
【0037】
風制御板は、ルーバーのように板状の部材が複数並んで配列されており、開状態においてスリット状の状態になるものである。
【0038】
風制御システム1の処理例を説明する。
図8は、本開示の風制御装置1100Aを含む風制御システム1Aの処理の一例を示すフローチャートである。
風制御システム1Aは、処理を開始すると、まず、制御板位置風向風速取得処理(ステップST1100)を実行する。
制御板位置風向風速取得処理において、風制御システム1Aの風制御板装置1200Aの風向風速計測部1210は、制御板位置風向風速を取得し、風制御装置1100Aへ出力する。
風制御システム1Aの風制御装置1100Aは、風制御板装置1200Aから制御板位置風向風速を受け取る。
【0039】
次いで、風制御システム1Aは、外部制御関連情報取得処理(ステップST1200)を実行する。
外部制御関連情報取得処理において、風制御システム1Aの風制御装置1100Aは、外部制御関連情報を取得する。風制御装置1100Aの外部制御関連情報取得部1120Aは、外部の風制御装置1100から風制御板装置1200以外の外部の風制御板装置1200の制御に用いられた情報である外部制御関連情報を取得する。
外部制御関連情報取得部1120Aは、取得した外部制御関連情報を駆動制御部1130Aへ出力する。
【0040】
次いで、風制御システム1Aは、風制御処理(ステップST1300)を実行する。
風制御処理において、風制御システム1Aの風制御装置1100Aの駆動制御部1130Aは、風向風速取得部1110Aにより取得された風向風速および外部制御関連情報取得部1120Aにより取得された外部制御関連情報に基づいて風制御板装置1200を制御する。
駆動制御部1130Aは、上記情報に加え、あらかじめ設定された互いの風向制御板の位置情報も踏まえ、風制御板の角度を決定し、決定した角度に風制御板を制御するための制御信号を風制御板装置1200へ出力する。
【0041】
次いで、風制御システム1Aは、処理を終了するかを判定する(ステップST1400)。
風制御システム1Aの風制御装置1100は、処理を終了しないと判定した場合(ステップST1400“NO”)、ST1100の処理へ移行し、ST1100の処理から繰り返す。
風制御装置1100は、処理を終了すると判定した場合(ステップST1400“YES”)、
図8に示す処理を終了する。
【0042】
上記のような構成により、風制御装置は、目標の風速をモニタしながら、複数の風向制御板を制御することで、時々刻々と風向が変化するビル風に対して動的に制御し、目標の風速を低減することができる。
【0043】
本開示は、以下のように構成された風制御装置を示した。
風制御板を有する風制御板装置を制御することで目標位置における風を制御する風制御装置であって、
前記目標位置に係る風向風速を取得する風向風速取得部と、
前記風制御板装置以外の外部の風制御板装置の制御に用いられた情報である外部制御関連情報を取得する外部制御関連情報取得部と、
前記風向風速取得部により取得された風向風速および前記外部制御関連情報取得部により取得された外部制御関連情報に基づいて前記風制御板装置を制御する駆動制御部と、
を備えた風制御装置。
これにより、本開示は、時々刻々と風向が変化するような風を制御することを可能にする、風制御装置を提供することができる、という効果を奏する。
【0044】
本開示は、以下のように構成された風制御方法を示した。
風制御板を有する風制御板装置を制御することで目標位置における風を制御する風制御方法であって、
風向風速取得部が、前記目標位置に係る風向風速を取得し、
外部制御関連情報取得部が、前記風制御板装置以外の外部の風制御板装置の制御に用いられた情報である外部制御関連情報を取得し
駆動制御部が、前記風向風速取得部により取得された風向風速および前記外部制御関連情報取得部により取得された外部制御関連情報に基づいて前記風制御板装置を制御する、
ことを特徴とする風制御方法。
これにより、本開示は、時々刻々と風向が変化するような風を制御することを可能にする、風制御方法を提供することができる、という効果を奏する。
【0045】
本開示は、以下のように構成された風制御モジュールを示した。
風制御板を制御することで目標位置における風を制御する風制御モジュールであって、
前記風制御板と、
前記目標位置に係る風向風速を取得する風向風速取得部と、
前記風制御板以外の外部の風制御板の制御に用いられた情報である外部制御関連情報を取得する外部制御関連情報取得部と、
前記風向風速取得部により取得された風向風速および前記外部制御関連情報取得部により取得された外部制御関連情報に基づいて前記風制御板の状態を指令する制御信号を出力する駆動制御部と、
前記駆動制御部により出力された制御信号にしたがって駆動することで前記風制御板の状態を変化させる駆動部と、
を備えた風制御モジュール。
これにより、本開示は、時々刻々と風向が変化するような風を制御することを可能にする、風制御モジュールを提供することができる、という効果を奏する。
【0046】
本開示は、さらに、以下のように構成された風制御装置を示した。
前記風向風速取得部が取得する風向風速は、
前記風制御板が配置されている位置において計測された風向風速である制御板位置風向風速を含む、
ことを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれか1項に記載の風制御装置。
これにより、本開示は、風制御板が配置されている位置と目標位置とが近い場合に構成数を少なくすることが可能な風制御装置を提供することができる、という効果を奏する。
さらに、本開示は、上記構成を上記風制御方法または上記風制御モジュールに適用することにより、上記効果と同様の効果を奏する。
【0047】
本開示は、さらに、以下のように構成された風制御装置を示した。
前記駆動制御部は、前記目標位置における風速を低くする場合、前記風制御板の状態が風を上昇させる状態になるように前記風制御板装置に対して指令する、
ことを特徴とする請求項1から請求項8のうちのいずれか1項に記載の風制御装置。
これにより、本開示は、目標位置において吹くであろう風を効率よく逃がすことが可能な風制御装置を提供することができる、という効果を奏する。
さらに、本開示は、上記構成を上記風制御方法または上記風制御モジュールに適用することにより、上記効果と同様の効果を奏する。
【0048】
本開示は、さらに、以下のように構成された風制御装置を示した。
前記駆動制御部は、前記目標位置における風速を低くする場合、前記風制御板が地表面(人工地表面含む)に対して垂直の状態になるように、前記風制御板装置に対して指令する、
ことを特徴とする請求項1から請求項8のうちのいずれか1項に記載の風制御装置。
これにより、本開示は、目標位置において吹くであろう風を上空に逃がすように制御することが可能な風制御装置を提供することができる、という効果を奏する。
さらに、本開示は、上記構成を上記風制御方法または上記風制御モジュールに適用することにより、上記効果と同様の効果を奏する。
【0049】
本開示は、さらに、以下のように構成された風制御装置を示した。
前記駆動制御部は、前記目標位置における風速を低くする場合、制御対象の風制御板装置である第1風制御板装置により制御された風が、当該第1風制御板装置とは異なる風制御板装置である第2風制御板装置により制御される風に衝突するように、前記第1風制御板装置に対して前記風制御板の角度または向きを指令する
ことを特徴とする請求項1から請求項8のうちのいずれか1項に記載の風制御装置。
これにより、本開示は、異なる方向から吹く風を相殺させるように風を制御することが可能な風制御装置を提供することができる、という効果を奏する。
さらに、本開示は、上記構成を上記風制御方法または上記風制御モジュールに適用することにより、上記効果と同様の効果を奏する。
【0050】
実施の形態2.
実施の形態2は、各風制御装置が制御に用いた情報である制御関連情報を、風制御装置間で共有する形態について説明する。
実施の形態2の説明においては、実施の形態1において既に説明した内容と同様の内容について適宜省略する場合がある。
【0051】
風制御装置1100および風制御システム1の構成例を説明する。
図9は、本開示の実施の形態2に係る風制御装置1100Bを含む風制御システム1Bの構成の一例を示す図である。
風制御システム1Bは、既に説明した風制御システム1Aの構成に加え、各風制御装置1100が制御に用いた情報である制御関連情報を、風制御装置1100間で共有する機能を有する。
風制御システム1Bは、複数の風制御モジュール1000B(1000B-1,1000B-2,1000B-3,・・・,1000B-n)、を含み構成されている。
風制御モジュール1000B(1000B-1,1000B-2,1000B-3,・・・,1000B-n)は、風制御装置1100B、および、風制御板装置1200B、を含み構成されている。
【0052】
風制御装置1100Bは、風制御装置1100Aの構成に加え、制御関連情報を他の風制御装置1100へ提供する機能を有する。
図9に示す風制御装置1100Bは、風向風速取得部1110B、外部制御関連情報取得部1120B、駆動制御部1130B、および、制御関連情報提供部1140B、を含み構成されている。
風向風速取得部1110Bは、既に説明した風向風速取得部1110の機能と同様の機能を有する。
外部制御関連情報取得部1120Bは、既に説明した外部制御関連情報取得部1120の機能と同様の機能を有する。
駆動制御部1130Bは、既に説明した駆動制御部1130の機能と同様の機能を有する。
【0053】
制御関連情報提供部1140Bは、制御関連情報を風制御装置1100へ提供する。
制御関連情報提供部1140Bは、駆動制御部1130Bにより風制御装置1100Bの制御に用いられる情報である制御関連情報を、外部の風制御装置1100Bへ提供する。
制御関連情報は、風向風速取得部1110Bにより取得された目標位置に係る風向風速を含む。制御関連情報は、風向風速に加え、風制御板の角度などを含まれていてもよい。
【0054】
風制御板装置1200Bは、風制御板装置1200Aと同様に、風向風速計測部1210、駆動部1220、および、風制御板1230、を含み構成されている。
風向風速計測部1210、駆動部1220、風制御板1230、はそれぞれ、既に説明した風向風速計測部1210、駆動部1220、風制御板1230、と同様の機能を有している。
【0055】
風制御システム1Bの処理例を説明する。
図10は、本開示の実施の形態2に係る風制御装置1100Bを含む風制御システム1Bの処理の一例を示すフローチャートである。
風制御システム1Bは、処理を開始すると、まず、制御板位置風向風速取得処理(ステップST2100)を実行する。
制御板位置風向風速取得処理において、風制御システム1Bの風制御板装置1200Bは、既に説明した風制御システム1Aの風制御板装置1200Aと同様に制御板位置風向風速取得処理を実行する。
風制御システム1Bの風制御装置1100Bは、風制御板装置1200Bから制御板位置風向風速を受け取る。
【0056】
次いで、風制御システム1Bは、外部制御関連情報取得処理(ステップST2200)を実行する。
外部制御関連情報取得処理において、風制御システム1Bの風制御装置1100Bは、既に説明した風制御システム1Aの風制御板装置1200Aと同様に外部制御関連情報取得処理を実行する。
【0057】
次いで、風制御システム1Bは、制御関連情報提供処理(ステップST2300)を実行する。
制御関連情報提供処理において、風制御システム1Bの風制御装置1100Bは、駆動制御部1130Bにより風制御装置1100Bの制御に用いられる情報である制御関連情報を、外部の風制御装置1100Bへ提供する。具体的には、風制御装置1100Bの制御関連情報提供部1140Bが、制御関連情報提供処理を実行する。
【0058】
次いで、風制御システム1Bは、風制御処理(ステップST2400)を実行する。
風制御処理において、風制御システム1Bの風制御装置1100Bは、既に説明した風制御システム1Aの風制御板装置1200Aと同様に風制御処理を実行する。
【0059】
次いで、風制御システム1Bは、処理を終了するかを判定する(ステップST2500)。
風制御システム1Bは、処理を終了しないと判定した場合(ステップST2500“NO”)、ST2100の処理へ移行し、ST2100の処理から繰り返す。
【0060】
風制御システム1Bは、処理を終了すると判定した場合(ステップST2500“YES”)、
図10に示す処理を終了する。
【0061】
風制御装置1100Bの処理例を説明する。
図11は、本開示の実施の形態2に係る風制御装置1100Bの処理の一例を示すフローチャートである。
風制御装置1100Bは、処理を開始すると、まず、風向風速取得処理(ステップST210)を実行する。
風向風速取得処理において、風制御装置1100Bの風向風速取得部1110Bは、既に説明した風向風速取得部1110Aと同様に風向風速取得処理を実行する。
【0062】
次いで、風制御装置1100Bは、外部制御関連情報取得処理(ステップST220)を実行する。
外部制御関連情報取得処理において、風制御装置1100Bの外部制御関連情報取得部1120Bは、既に説明した外部制御関連情報取得部1120Aと同様に外部制御関連情報取得処理を実行する。
【0063】
次いで、風制御装置1100Bは、制御関連情報提供処理(ステップST230)を実行する。
制御関連情報提供処理において、風制御装置1100Bの制御関連情報提供部1140Bは、駆動制御部1130Bにより風制御装置1100Bの制御に用いられる情報である制御関連情報を、外部の風制御装置1100Bへ提供する。
【0064】
次いで、風制御装置1100Bは、駆動制御処理(ステップST240)を実行する。
駆動制御処理において、風制御装置1100Bの駆動制御部1130Bは、既に説明した駆動制御部1130Aと同様に駆動制御処理を実行する。
【0065】
次いで、風制御装置1100Bは、処理を終了するかを判定する(ステップST250)。
風制御装置1100Bは、処理を終了しないと判定した場合(ステップST250“NO”)、ST210の処理へ移行し、ST210の処理から繰り返す。
【0066】
風制御装置1100Bは、処理を終了すると判定した場合(ステップST250“YES”)、
図11に示す処理を終了する。
【0067】
本開示は、さらに、以下のように構成された風制御装置を示した。
前記駆動制御部により前記風制御装置の制御に用いられた情報である制御関連情報を、外部の風制御装置へ提供する制御関連情報提供部、
を備えた請求項1に記載の風制御装置。
前記制御関連情報は、前記風向風速取得部により取得された前記目標位置に係る風向風速を含む、
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の風制御装置。
これにより、本開示は、各風制御装置間で連携して風を制御することが可能な風制御装置を提供することができる、という効果を奏する。
さらに、本開示は、上記構成を上記風制御方法または上記風制御モジュールに適用することにより、上記効果と同様の効果を奏する。
【0068】
実施の形態3.
実施の形態3においては、例えば、制御板位置と目標位置とが離れている場合に有効な形態を示す。
実施の形態3の説明においては、実施の形態1、および、実施の形態2、において既に説明した内容と同様の内容について適宜省略する場合がある。
【0069】
風制御装置および風制御システム1の構成例を説明する。
図12は、本開示の実施の形態3に係る風制御装置1100Cを含む風制御システム1Cの構成の一例を示す図である。
風制御システム1Cは、既に説明した風制御システム1A、または、風制御システム1Bの構成に加え、目標位置における風向風速を取得して制御に用いる機能を有する。
風制御システム1Cは、複数の風制御モジュール1000C(1000C-1,1000C-2,1000C-3,・・・,1000C-n)、および、目標位置風向風速計測モジュール2000、を含み構成されている。
【0070】
目標位置風向風速計測モジュール2000は、目標位置における風向風速を計測して出力する。
図12に示す目標位置風向風速計測モジュール2000は、目標位置風向風速計測装置2100、目標位置風速判定装置2200、を含み構成されている。
【0071】
目標位置風向風速計測装置2100は、ビルの歩道などのあらかじめ定めらえた目標空間における風速を計測し、目標風速値を出力する装置である。
目標位置風向風速計測装置2100は、例えば、風計測ライダであり、または、目標に設置した吹き流し、人の髪の流れ、服装の乱れ具体をカメラで観測するなどの手段であってもよい。
【0072】
目標位置風速判定装置2200は、目標位置風向風速計測装置2100により入力された目標風速値とあらかじめ定められた上限風速値(閾値)を比較し、上限風速値を超えていれば目標風速値を出力する装置である。
具体的には、目標位置風速判定装置2200は、マイコンのような小型計算機が考えられる。
【0073】
風制御モジュール1000C(1000C-1,1000C-2,1000C-3,・・・,1000C-n)は、風制御装置1100C、風制御板装置1200C、を含み構成されている。
【0074】
風制御装置1100Cは、既に説明した風制御装置1100に対し、制御板位置風向風速に加えて、目標位置風向風速を用いて制御を行う。
図12に示す風制御装置1100Cは、風向風速取得部1110C、外部制御関連情報取得部1120C、駆動制御部1130C、および、制御関連情報提供部1140C、を含み構成されている。
【0075】
風向風速取得部1110Cは、風制御板1230が配置されている位置において計測された風向風速である制御板位置風向風速、および、目標位置において計測された風向風速である目標位置風向風速、を取得する。
図12に示す風向風速取得部1110Cは、制御板位置風向風速取得部1111、および、目標位置風向風速取得部1112、を含み構成されている。
【0076】
制御板位置風向風速取得部1111は、風制御板1230が配置されている位置において計測された風向風速を取得する。
この構成により、風向風速取得部1110Cが取得する風向風速は、風制御板1230が配置されている位置において計測された風向風速である制御板位置風向風速を含む。
【0077】
目標位置風向風速取得部1112は、目標位置において計測された風向風速を取得する。
この構成により、風向風速取得部1110Cが取得する風向風速は、目標位置において計測された風向風速である目標位置風向風速を含む。
【0078】
すなわち、風向風速取得部1110Cが取得する風向風速は、前記風制御板1230が配置されている位置において計測された風向風速である制御板位置風向風速、および、前記目標位置において計測された風向風速である目標位置風向風速、である。
【0079】
外部制御関連情報取得部1120Cは、既に説明した外部制御関連情報取得部1120Bと同様である。
【0080】
駆動制御部1130Cは、既に説明した駆動制御部1130に対し、目標位置風向風速を用いる点で異なる。
駆動制御部1130Cは、制御板位置風向風速、目標位置風向風速、および、外部制御関連情報、を用いて、風制御板装置1200を制御する。
【0081】
制御関連情報提供部1140Cは、既に説明した制御関連情報提供部1140Bに対し、さらに、目標位置風向風速を含む制御関連情報を外部の風制御装置1100へ提供する。
【0082】
風制御板装置1200Cは、風制御板装置1200Cは、風制御板装置1200Aまたは風制御板装置1200Bと同様に、風向風速計測部1210、駆動部1220、および、風制御板1230、を含み構成されている。
風向風速計測部1210、駆動部1220、および、風制御板1230、はそれぞれ、既に説明した風向風速計測部1210、駆動部1220、および、風制御板1230、と同様の機能を有している。
【0083】
風制御システム1Cの処理例を説明する。
図13は、本開示の実施の形態3に係る風制御装置1100Cを含む風制御システム1Cの処理の一例を示すフローチャートである。
風制御システム1Cは、処理を開始すると、まず、制御板位置風向風速取得処理(ステップST3100)を実行する。
制御板位置風向風速取得処理において、風制御システム1Cの風制御板装置1200Cは、既に説明した風制御システム1Bの風制御板装置1200Bと同様に制御板位置風向風速取得処理を実行する。
風制御システム1Cの風制御装置1100Cは、風制御板装置1200Cから制御板位置風向風速を示す制御板位置風向風速情報を受け取る。
【0084】
次いで、風制御システム1Cは、目標位置風向風速取得処理(ステップST3200)を実行する。
目標位置風向風速取得処理において、風制御システム1Cの風制御板装置1200Cは、風制御板装置1200Cの目標位置風向風速取得部1112は、目標位置において計測された風向風速を取得する。目標位置風向風速取得部1112は、目標位置風向風速計測モジュール2000から目標位置風向風速を示す目標位置風向風速情報を取得する。
【0085】
次いで、風制御システム1Cは、外部制御関連情報取得処理(ステップST3300)を実行する。
外部制御関連情報取得処理において、風制御システム1Cの風制御装置1100Cは、既に説明した風制御システム1Bの風制御装置1100Bと同様に外部制御関連情報取得処理を実行する。
【0086】
次いで、風制御システム1Cは、制御関連情報提供処理(ステップST3400)を実行する。
制御関連情報提供処理において、風制御システム1Cの風制御装置1100Cは、駆動制御部1130Cにより風制御装置1100Cの制御に用いられる情報である制御関連情報を、外部の風制御装置1100Cへ提供する。具体的には、風制御装置1100Cの制御関連情報提供部1140Cが、制御関連情報提供処理を実行する。
【0087】
次いで、風制御システム1Cは、風制御処理(ステップST3500)を実行する。
風制御処理において、風制御システム1Cの風制御装置1100Cは、制御板位置風向風速、目標位置風向風速、および、外部制御関連情報、を用いて、風制御板装置1200を制御する。
風制御装置1100Cの駆動制御部1130Cは、制御板位置風向風速、目標位置風向風速、および、外部制御関連情報、を用いて、風制御板1230の制御値(制御板角度値)を算出し、制御値に基づく制御信号を生成して出力することで、風制御板装置1200Cを制御する。
【0088】
次いで、風制御システム1Cは、処理を終了するかを判定する(ステップST3600)。
風制御システム1Cは、処理を終了しないと判定した場合(ステップST3600“NO”)、ST3100の処理へ移行し、ST3100の処理から繰り返す。
【0089】
風制御システム1Cは、処理を終了すると判定した場合(ステップST3600“YES”)、
図13に示す処理を終了する。
【0090】
風制御システム1Cにおける目標位置風向風速計測モジュール2000の処理例を説明する。
図14は、本開示の実施の形態3に係る風制御システム1Cにおける目標位置風向風速計測モジュール2000の処理の一例を示すフローチャートである。
目標位置風向風速計測モジュール2000は、処理を開始すると、まず、目標位置風向風速計測処理(ステップST3210)を実行する。
目標位置風向風速計測処理において、目標位置風向風速計測モジュール2000の目標位置風向風速計測装置2100が処理を実行する。
目標位置風向風速計測装置2100は、目標位置風向風速計測処理により、計測した目標位置風向風速を目標位置風速判定装置2200へ出力する。
【0091】
次いで、目標位置風向風速計測モジュール2000は、目標位置風速判定処理(ステップST3220)を実行する。
目標位置風速判定処理において、目標位置風向風速計測モジュール2000の目標位置風速判定装置2200は、目標位置風向風速を用いて、閾値と比較する処理を行い判定結果を出力する。
【0092】
目標位置風向風速計測モジュール2000は、目標位置風速が閾値より小さい場合(ステップST3230“NO”)、ステップST3210へ移行し、ステップST3210の処理から繰り返す。
または、目標位置風向風速計測モジュール2000は、目標位置風速が閾値より小さい場合(ステップST3230“NO”)、ステップST3250の処理へ移行するようにしてもよい。
【0093】
目標位置風向風速計測モジュール2000は、目標位置風速が閾値より大きい場合(ステップST3230“YES”)、次いで、目標位置風向風速情報出力処理(ステップST3240)を実行する。
目標位置風向風速情報出力処理において、目標位置風向風速計測モジュール2000の目標位置風速判定装置2200は、目標位置風向風速情報を風制御モジュール1000Cの風制御装置1100Cへ出力する
【0094】
次いで、目標位置風向風速計測モジュール2000は、処理を終了するかを判定する(ステップST3250)。
処理を終了しないと判定した場合(ステップST3250“NO”)、ステップST3210へ移行し、ステップST3210の処理から繰り返す。
【0095】
目標位置風向風速計測モジュール2000は、処理を終了すると判定した場合(ステップST3250“YES”)、
図14に示す処理を終了する。
【0096】
風制御装置1100Cの処理は、既に説明した風制御装置1100の処理に対し、風向風速取得部1110Cの詳細な処理および駆動制御部1130Cの詳細な処理が異なるため、ここでは風制御装置1100Cにおける風向風速取得部1110Cの処理例および駆動制御部1130Cの処理例を説明する。
図15は、本開示の実施の形態3に係る風制御装置1100Cにおける風向風速取得部1110Cの処理の一例を示すフローチャートである。
風向風速取得部1110Cは、処理を開始すると、まず、制御板位置風向風速取得処理(ステップST311)を実行する。
制御板位置風向風速取得処理において、風向風速取得部1110Cの制御板位置風向風速取得部1111は、風制御板1230が配置されている位置において計測された風向風速を取得する。制御板位置風向風速取得部1111は、取得した風向風速を示す制御板位置風向風速情報を駆動制御部1130Cへ出力する。
【0097】
次いで、風向風速取得部1110Cは、目標位置風向風速取得処理(ステップST312)を実行する。
目標位置風向風速取得処理において、風向風速取得部1110Cの目標位置風向風速取得部1112は、目標位置風向風速計測モジュール2000の目標位置風速判定装置2200から目標位置風向風速情報を取得する。目標位置風向風速取得部1112は、取得した目標位置風向風速情報を駆動制御部1130Cへ出力する。
【0098】
次いで、風向風速取得部1110Cは、
図15に示す処理を終了、または、
図15に示す処理を繰り返す。
【0099】
次に、風制御装置1100Cにおける駆動制御部1130Cの処理例を説明する。
図16は、本開示の実施の形態3に係る風制御装置1100Cにおける駆動制御部1130Cの処理の一例を示すフローチャートである。
駆動制御部1130Cは、処理を開始すると、まず、制御値算出処理(ステップST341)を実行する。
制御値算出処理において駆動制御部1130Cの制御値算出部1131は、制御板位置風向風速、目標位置風向風速、および、外部制御関連情報、を用いて、風制御板装置1200Cの風制御板1230Cの角度を制御するための制御値を算出する。
制御値算出部1131は、算出した制御値を制御信号生成部1132へ出力する。
【0100】
次いで、駆動制御部1130Cは、制御信号生成処理(ステップST342)を実行する。
制御信号生成処理において駆動制御部1130Cの制御信号生成部1132は、制御値算出部1131により算出された制御値を用いて制御信号を生成する。制御信号生成部1132は、生成した制御信号を風制御板装置1200へ出力する。
【0101】
次いで、駆動制御部1130Cは、制御信号出力処理(ステップST343)を実行する。
制御信号出力処理において駆動制御部1130Cの制御信号生成部1132は、生成した制御信号を、風制御板装置1200Cの駆動部1220へ出力する。
【0102】
次いで、駆動制御部1130Cは、
図16に示す処理を終了、または、
図16に示す処理を繰り返す。
【0103】
風制御装置1100Cを含む風制御システム1Cの利用イメージ例を説明する。
図17は、本開示の実施の形態3に係る風制御装置1100Cを含む風制御システム1Cの利用イメージの一例を示す図である。
図18は、本開示の風制御装置1100Cにより制御される風制御板1230Cの一例を示す図である。
風制御システム1Cは、例えば
図17に示すように、ビルディング(6000-1,6000-2)といった建造物の影響により発生する風を制御するように利用される。
図17においては、風制御モジュール1000Cがビルディング(6000-1,6000-2)の壁面に配置され、目標位置風向風速計測モジュール2000が歩道などの道路に近い箇所に配置されている。
風制御モジュール1000Cには、
図18に示すような風制御板装置1200Cが含まれており、例えば風制御板1230の面が地表面に対して垂直な状態にすることができるように配置される。このように配置されて風制御板1230の面が地表面に対して垂直な状態になっている場合、風制御板1230は風制御板1230の面を介してビルディングの壁面に沿って上昇気流を発生させて風を道路上から逃がすことができる。
【0104】
本開示は、さらに、以下のように構成された風制御装置を示した。
前記風向風速取得部が取得する風向風速は、
前記目標位置において計測された風向風速である目標位置風向風速を含む、
ことを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれか1項に記載の風制御装置。
これにより、本開示は、風制御板が配置された位置と目標位置とが離れている場合に、風制御の精度をより向上させることが可能な風制御装置を提供することができる、という効果を奏する。
さらに、本開示は、上記構成を上記風制御方法または上記風制御モジュールに適用することにより、上記効果と同様の効果を奏する。
【0105】
本開示は、さらに、以下のように構成された風制御装置を示した。
前記風向風速取得部が取得する風向風速は、前記風制御板が配置されている位置において計測された風向風速である制御板位置風向風速、および、前記目標位置において計測された風向風速である目標位置風向風速、であり、
前記駆動制御部は、前記制御板位置風向風速、前記目標位置風向風速、および、外部制御関連情報、を用いて、前記風制御板装置を制御する、
ことを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれか1項に記載の風制御装置。
これにより、本開示は、風制御板が配置された位置と目標位置とが離れている場合に、風制御の精度をより向上させることが可能な風制御装置を提供することができる、という効果を奏する。
さらに、本開示は、上記構成を上記風制御方法または上記風制御モジュールに適用することにより、上記効果と同様の効果を奏する。
【0106】
実施の形態4.
実施の形態4においては、さらに、制御板角度を用いて制御する形態を示す。
実施の形態4の説明においては、実施の形態1、実施の形態2、および、実施の形態3、において既に説明した内容と同様の内容について適宜省略する場合がある。
【0107】
風制御装置および風制御システム1の構成例を説明する。
図19は、本開示の実施の形態4に係る風制御装置1100Dを含む風制御システム1Dの構成の一例を示す図である。
風制御システム1Dは、既に説明した風制御システム1Cの機能に加え、さらに制御板角度を用いて制御する機能を有する。
風制御システム1Dは、複数の風制御モジュール1000D(1000D-1,1000D-2,1000D-3,・・・,1000D-n)、目標位置風向風速計測モジュール2000、を含み構成されている。
【0108】
目標位置風向風速計測モジュール2000は、既に説明した目標位置風向風速計測モジュール2000と同様の機能を有する。
目標位置風向風速計測モジュール2000は、既に説明した目標位置風向風速計測モジュール2000と同様に、目標位置風向風速計測装置2100、および、目標位置風速判定装置2200、を含み構成されている。
【0109】
風制御モジュール1000D(1000D-1,1000D-2,1000D-3,・・・,1000D-n)は、風制御装置1100D、および、風制御板装置1200D、を含み構成されている。
【0110】
風制御板装置1200Dは、既に説明した風制御板装置1200Bの構成に加え、角度検出部1240を備えている。
図19に示す風制御板装置1200Dは、風向風速計測部1210、駆動部1220、風制御板1230、および、角度検出部1240、を含み構成されている。
風向風速計測部1210、駆動部1220、風制御板1230、は、既に説明した風向風速計測部1210、駆動部1220、風制御板1230、と同様である。
【0111】
角度検出部1240は、風制御板1230の角度を検出する。
角度検出部1240は、風制御板1230の角度をモニタし、角度モニタ値として出力する装置である。
具体的には、角度検出部1240は、風制御板1230を駆動する駆動部1220であるモータなどの回転角をモニタする電子回路等でモニタすることを想定している。
【0112】
図19に示す風制御装置1100Dは、風向風速取得部1110D、外部制御関連情報取得部1120D、駆動制御部1130D、制御関連情報提供部1140D、および、制御板角度取得部1150D、を含み構成されている。
風向風速取得部1110D、および、外部制御関連情報取得部1120D、は既に説明した、風向風速取得部1110C、および、外部制御関連情報取得部1120C、と同様の機能を有する。
【0113】
制御板角度取得部1150Dは、風制御板装置1200Dにおける風制御板1230の角度を取得する。
制御板角度取得部1150Dは、風制御板装置1200Dの角度検出部1240から風制御板1230の角度を取得する。
【0114】
駆動制御部1130Dは、前記駆動制御部1130Dは、さらに、前記風制御板装置1200Dにおける前記風制御板1230の角度を用いて、前記風制御板装置1200Dを制御する、
駆動制御部1130Dは、他風向制御モジュールも含め過去の風向風速や風向制御板の角度および制御の結果を記憶し、それを学習データとして利用して次の制御を行っても良い。
これにより、駆動制御部1130Dは、制御を繰り返し行うことで目標位置の風速をより低減あるいは増加させることができる。
また、駆動制御部1130Dは、目標位置の風速が急激に増加あるいは減少した際も、素早く目標位置の風速を低減あるいは増加させることができる。
【0115】
制御関連情報提供部1140Dは、既に説明した制御関連情報提供部1140Cの機能に加え、制御板角度取得部1150Dにより取得された1230の角度を制御関連情報に含めて、外部の風制御装置1100Dへ提供する。
【0116】
風制御システム1Dの処理例を説明する。
図20は、本開示の実施の形態4に係る風制御装置1100Dを含む風制御システム1Dの処理の一例を示すフローチャートである。
風制御システム1Dは、処理を開始すると、まず、制御板位置風向風速取得処理(ステップST4100)を実行する。
制御板位置風向風速取得処理において、風制御システム1Dの風制御板装置1200Dは、既に説明した風制御システム1Bの風制御板装置1200Bと同様に制御板位置風向風速取得処理を実行する。
風制御システム1Dの風制御装置1100Dは、風制御板装置1200Dから制御板位置風向風速を示す制御板位置風向風速情報を受け取る。
【0117】
次いで、風制御システム1Dは、目標位置風向風速取得処理(ステップST4200)を実行する。
目標位置風向風速取得処理において、風制御システム1Dの風制御板装置1200Dの目標位置風向風速取得部1112Dは、目標位置において計測された風向風速を取得する。目標位置風向風速取得部1112は、目標位置風向風速計測モジュール2000から目標位置風向風速を示す目標位置風向風速情報を取得する。
【0118】
次いで、風制御システム1Dは、制御板角度取得処理(ステップST4300)を実行する。
制御板角度取得処理において、風制御システム1Dの風制御装置1100Dの制御板角度取得部1150Dは、風制御板装置1200Dにおける風制御板1230の角度を取得する。制御板角度取得部1150Dは、風制御板装置1200Dの角度検出部1240から風制御板1230の角度を取得する。制御板角度取得部1150Dは、取得した風制御板1230の角度情報を駆動制御部1130Dおよび制御関連情報提供部1140Dへ出力する。
【0119】
次いで、風制御システム1Dは、外部制御関連情報取得処理(ステップST4400)を実行する。
外部制御関連情報取得処理において、風制御システム1Dの風制御装置1100Dは、既に説明した風制御システム1Cの風制御装置1100Cと同様に外部制御関連情報取得処理を実行する。
【0120】
次いで、風制御システム1Dは、制御関連情報提供処理(ステップST4500)を実行する。
制御関連情報提供処理において、風制御システム1Dの風制御装置1100Dは、駆動制御部1130Dにより風制御装置1100Dの制御に用いられる情報である制御関連情報を、外部の風制御装置1100Dへ提供する。具体的には、風制御装置1100Dの制御関連情報提供部1140Dが、制御関連情報提供処理を実行する。
【0121】
次いで、風制御システム1Dは、風制御処理(ステップST4600)を実行する。
風制御処理において、風制御システム1Dの風制御装置1100Dは、制御板位置風向風速、目標位置風向風速、および、外部制御関連情報、を用いて、風制御板装置1200を制御する。
風制御装置1100Dの駆動制御部1130Dは、制御板位置風向風速、目標位置風向風速、および、外部制御関連情報、を用いて、風制御板1230の制御値(制御板角度値)を算出し、制御値に基づく制御信号を生成して出力することで、風制御板装置1200Dを制御する。
【0122】
次いで、風制御システム1Dは、処理を終了するかを判定する(ステップST4700)。
風制御システム1Dは、処理を終了しないと判定した場合(ステップST4700“NO”)、ST4100の処理へ移行し、ST4100の処理から繰り返す。
【0123】
風制御システム1Dは、処理を終了すると判定した場合(ステップST4700“YES”)、
図20に示す処理を終了する。
【0124】
風制御装置1100Dの処理例を説明する。
図21は、本開示の実施の形態4に係る風制御装置1100Dの処理の一例を示すフローチャートである。
風制御装置1100Dは、処理を開始すると、まず、風向風速取得処理(ステップST410)を実行する。
風向風速取得処理において、風制御装置1100Dの風向風速取得部1110Dは、既に説明した風向風速取得部1110と同様に風向風速取得処理を実行する。
【0125】
次いで、風制御装置1100Dは、制御板角度取得処理(ステップST420)を実行する。
制御板角度取得処理において、風制御装置1100Dの制御板角度取得部1150Dは、風制御板装置1200Dにおける風制御板1230の角度を取得する。制御板角度取得部1150Dは、風制御板装置1200Dの角度検出部1240から風制御板1230の角度を取得する。制御板角度取得部1150Dは、取得した風制御板1230の角度情報を駆動制御部1130Dおよび制御関連情報提供部1140Dへ出力する。
【0126】
次いで、風制御装置1100Dは、外部制御関連情報取得処理(ステップST430)を実行する。
外部制御関連情報取得処理において、風制御装置1100Dの外部制御関連情報取得部1120Dは、既に説明した外部制御関連情報取得部1120と同様に外部制御関連情報取得処理を実行する。
【0127】
次いで、風制御装置1100Dは、制御関連情報提供処理(ステップST440)を実行する。
制御関連情報提供処理において、風制御装置1100Bの制御関連情報提供部1140Dは、駆動制御部1130Dにより風制御装置1100Dの制御に用いられる情報である制御関連情報を、外部の風制御装置1100Bへ提供する。
【0128】
次いで、風制御装置1100Dは、駆動制御処理(ステップST450)を実行する。
駆動制御処理において、風制御装置1100Dの駆動制御部1130Dは、既に説明した駆動制御部1130と同様に駆動制御処理を実行する。
【0129】
次いで、風制御装置1100Dは、処理を終了するかを判定する(ステップST460)。
風制御装置1100Dは、処理を終了しないと判定した場合(ステップST460“NO”)、ST410の処理へ移行し、ST410の処理から繰り返す。
【0130】
風制御装置1100Dは、処理を終了すると判定した場合(ステップST460“YES”)、
図21に示す処理を終了する。
【0131】
風制御装置1100Dのさらに詳細な処理例を説明する。
図22は、本開示の実施の形態4に係る風制御システム1Dの処理の詳細な一例を示すフローチャートである。
風制御システム1Dは、処理を開始すると、まず、目標位置における風向風速を計測する。(ステップST4901)
【0132】
次いで、風制御システム1Dは、目標位置における風速があらかじめ設定された上限風速以上であるかを判定する。(ステップST4902)
目標位置における風速があらかじめ設定された上限風速以上ではないと判定した場合(ステップST4902“NO”)、ステップST4901の処理に移行し、ステップST4901の処理から繰り返す。
【0133】
風制御システム1Dは、目標位置における風速があらかじめ設定された上限風速以上であると判定した場合(ステップST4902“YES”)、次いで、目標位置風向風速情報を各風制御モジュール1000Dに出力する。(ステップST4903)
【0134】
次いで、風制御システム1Dは、風制御板位置における風向風速を計測する。(ステップST4904)
【0135】
次いで、風制御システム1Dは、風制御板1230の角度をモニタする。(ステップST4905)
【0136】
次いで、風制御システム1Dは、各風制御装置1100が取得した風向風速および風制御板角度を含む制御関連情報を互いに交換する。(ステップST4906)
【0137】
次いで、風制御システム1Dは、互いに交換した情報を基に、各風制御装置1100は互いに制御した風がぶつからずに逃がすように風制御板1230の角度を決定する。(ステップST4907)
【0138】
次いで、風制御システム1Dにおける各風制御装置1100は風制御板1230を決定された角度に制御する信号を生成する。(ステップST4908)
【0139】
次いで、風制御システム1Dにおける各風制御板装置1200は制御信号にしたがい、角度を制御する。(ステップST4909)
【0140】
次いで、風制御システム1Dは、ステップST4901の処理に移行し、ステップST4901の処理から繰り返す。
【0141】
本開示は、さらに、以下のように構成された風制御装置を示した。
前記風制御板装置における前記風制御板の角度を取得する制御板角度取得部を備え、
前記駆動制御部は、さらに、前記風制御板装置における前記風制御板の角度を用いて、前記風制御板装置を制御する、
ことを特徴とする請求項1から請求項6のうちのいずれか1項に記載の風制御装置。
これにより、本開示は、風向風速と風制御板の角度との関係を用いて風制御板の制御を行うことが可能な風制御装置を提供することができる、という効果を奏する。
さらに、本開示は、上記構成を上記風制御方法または上記風制御モジュールに適用することにより、上記効果と同様の効果を奏する。
【0142】
実施の形態5.
実施の形態5においては、予測した風況を用いて風を制御する形態を示す。
実施の形態5の説明においては、実施の形態1、実施の形態2、実施の形態3、および、実施の形態4、において既に説明した内容と同様の内容について適宜省略する場合がある。
【0143】
風制御装置1100Eを含む風制御システム1Eの構成を説明する。
図23は、本開示の実施の形態5に係る風制御装置1100Eを含む風制御システム1Eの構成の一例を示す図である。
風制御システム1Eは、既に説明した風制御システム1の機能に加え、予測した風況を用いて風を制御する機能を有する。
風制御システム1Eは、既に説明した風制御システム1の構成に加え、風況予測モジュール3000、を有する。
風況予測モジュール3000は、広域風況計測装置3100、風況予測装置3200、および、目標位置予測風速判定装置3300、を含み構成されている。
【0144】
広域風況計測装置3100は、目標位置を含む広域領域の風況を計測する。
広域風況計測装置3100は風向制御モジュールが取り付けられたビル周辺の風況を計測し、計測した広域風況情報を出力する装置である。
具体的には風計測ライダ等を想定している。
広域風況計測装置3100は、非接触型の風計測ライダだけでなく、複数分散配置された接触型の風向風速センサでも良い。
この場合分散配置された風向風速センサの情報を取得するネットワークが必要になるが、小型で安価なセンサでの構成が可能になる。
一方、風ライダは一般的に接触型のセンサよりも高価であるが、遠方の風向風速をスキャンしながら1台で広域に計測できる利点がある。
【0145】
風況予測装置3200は、広域風況計測装置3100により計測された広域の風況を用いて、目標位置を含む領域の風況または将来の風況を予測する。
風況予測装置3200は計測されたビル周辺の風況情報とあらかじめ設定されたビル周辺の3D形状データをもとに、ビル周辺の風況を予測し、その予測結果である風況予測情報を出力する。
この装置は具体的にはPCなどの計算機を想定している。
風況予測装置3200の風況予測手段は、気象シミュレーションにおけるデータ同化と呼ばれるシミュレーションにおける初期値を観測結果により更新していく方法でもよいし、過去から現在に至る気象情報の記録から外挿する方法でも良い。
風況予測装置3200には、公開されている気象庁等の気象データおよび気象予測データを利用してもよい。
地域レベルの気象予測結果を踏まえたビル周辺の風況予測を行うことで、より高精度の風況予測が可能になる。
風制御システム1において、広域3D計測装置を備え、計測したビル周辺の3D情報である広域3D情報を風況予測装置3200へ出力してもよい。
この場合、風況予測装置3200は、広域3D計測装置により入力された広域3D情報と広域風況情報を用いて風況予測を行う。
これにより、ビル周辺が開発工事などで変化した場合、それを3D情報としてリアルタイムに反映させることで、ビル周辺の構造変化に対応した風況予測を行うことができ、ビル周辺の構造変化による風況予測精度の劣化を防ぐことができる。
【0146】
目標位置予測風速判定装置3300は、風況予測装置3200により予測された風況を用いて、目標位置で吹くであろう風の風速を判定する。目標位置予測風速判定装置3300は、判定結果に応じて目標位置予測風況を示す目標位置予測風況情報を出力する。
目標位置予測風速判定装置3300は、風況予測結果からビル間の歩道等のあらかじめ設定された目標における風速値を抽出し、あらかじめ設定された上限値(閾値)を超えるかどうかを判定し、超えた場合は目標予測風速値を出力する。
この装置は具体的にはPCなどの計算機を想定している。
目標位置予測風速判定装置3300は、強すぎる突風が風向制御板を破壊することを防ぐために、あらかじめ設定された破壊防止予測風速閾値を備えてもよい。
この破壊防止予測風速閾値を超えた風速が目標予測風速値として入力された場合、目標予測風速判定装置は破壊防止信号を各風向制御板角度決定装置に出力する。
各風向制御板角度決定装置はこの破壊防止信号が入力されたら、ビル壁面に対して風向制御板面が平行になるように角度を決定する。
これにより、風向制御板が強すぎる突風を受け止めすぎて破壊されることを防ぐことができる。
【0147】
図22に示す風制御装置1100Eは、風向風速取得部1110E、外部制御関連情報取得部1120E、駆動制御部1130E、制御関連情報提供部1140E、制御板角度取得部1150E、および、目標位置予測風況取得部1160E、を含み構成されている。
風向風速取得部1110E、外部制御関連情報取得部1120E、制御関連情報提供部1140E、および、制御板角度取得部1150E、は既に説明した、風向風速取得部1110D、外部制御関連情報取得部1120D、制御関連情報提供部1140D、および、制御板角度取得部1150D、と同様の機能を有する。
【0148】
目標位置予測風況取得部1160は、目標位置を含む領域における風況の予測結果を示す風況予測情報を取得する。目標位置予測風況取得部1160は、目標位置予測風速判定装置3300から風況予測情報を取得する。
【0149】
駆動制御部1130Eは、既に説明した駆動制御部1130の機能に加え、さらに、風況予測情報を用いて、風制御板装置1200を制御する。
駆動制御部1130Eは、風況予測情報に示される風速が上限風速(閾値)を超えている場合、例えば、ビル壁面に対して風制御板面が平行になるように角度を決定する。
これにより、風制御板が台風のような強すぎる風を受け止めすぎて破壊されることを防ぐことができる。
また、駆動制御部1130Eは、突風が入力される方向に対して風制御板面の法線をできるだけ対向させるように角度を設定する。
この角度が目標の風速を減少させるために最適な角度とは限らないが、この動作により、少なくとも突風が入力される方向に対して風制御板面の法線を垂直にするよりは、風速を低減する効果が期待できるためである。
また、この動作後は、目標位置の風速を用いて、実施の形態1と同じ動作によりさらに目標位置における風速を低減させるよう制御を繰り返し行っていく。
【0150】
風制御システム1Eの処理例を説明する。
図24は、本開示の実施の形態5に係る風制御装置1100Eを含む風制御システム1Eの処理の一例を示すフローチャートである。
風制御システム1Eは、処理を開始すると、まず、制御板位置風向風速取得処理(ステップST5100)を実行する。
制御板位置風向風速取得処理において、風制御システム1Eの風制御板装置1200Eは、既に説明した風制御システム1Dの風制御板装置1200Dと同様に制御板位置風向風速取得処理を実行する。
風制御システム1Eの風制御装置1100Eは、風制御板装置1200Eから制御板位置風向風速を示す制御板位置風向風速情報を受け取る。
【0151】
次いで、風制御システム1Eは、目標位置風向風速取得処理(ステップST5200)を実行する。
目標位置風向風速取得処理において、風制御システム1Eの風制御板装置1200Eの目標位置風向風速取得部1112Eは、目標位置において計測された風向風速を取得する。目標位置風向風速取得部1112は、目標位置風向風速計測モジュール2000から目標位置風向風速を示す目標位置風向風速情報を取得する。
【0152】
次いで、風制御システム1Eは、目標位置予測風況取得処理(ステップST5300)を実行する。風制御システム1Eの風況予測モジュール3000が、目標位置予測風況取得処理を実行する。風況予測モジュール3000の目標位置予測風況取得部1160は、目標位置を含む領域における風況の予測結果を示す風況予測情報を取得する。目標位置予測風況取得部1160は、目標位置予測風速判定装置3300から風況予測情報を取得する。
【0153】
次いで、風制御システム1Eは、制御板角度取得処理(ステップST5400)を実行する。
制御板角度取得処理において、風制御システム1Eの風制御装置1100Eの制御板角度取得部1150Eは、風制御板装置1200Eにおける風制御板の角度を取得する。制御板角度取得部1150Eは、風制御板装置1200Eの角度検出部1240から風制御板1230の角度を取得する。制御板角度取得部1150Eは、取得した風制御板1230の角度情報を駆動制御部1130Eおよび制御関連情報提供部1140Eへ出力する。
【0154】
次いで、風制御システム1Eは、外部制御関連情報取得処理(ステップST5500)を実行する。
外部制御関連情報取得処理において、風制御システム1Eの風制御装置1100Eは、既に説明した風制御システム1Dの風制御装置1100Dと同様に外部制御関連情報取得処理を実行する。
【0155】
次いで、風制御システム1Eは、制御関連情報提供処理(ステップST5600)を実行する。
制御関連情報提供処理において、風制御システム1Eの風制御装置1100Eは、駆動制御部1130Eにより風制御装置1100Eの制御に用いられる情報である制御関連情報を、外部の風制御装置1100Eへ提供する。具体的には、風制御装置1100Eの制御関連情報提供部1140Eが、制御関連情報提供処理を実行する。
【0156】
次いで、風制御システム1Eは、風制御処理(ステップST5700)を実行する。
風制御処理において、風制御システム1Eの風制御装置1100Eは、制御板位置風向風速、目標位置風向風速、および、外部制御関連情報、を用いて、風制御板装置1200を制御する。
風制御装置1100Eの駆動制御部1130Eは、制御板位置風向風速、目標位置風向風速、および、外部制御関連情報、を用いて、風制御板1230の制御値(制御板角度値)を算出し、制御値に基づく制御信号を生成して出力することで、風制御板装置1200Eを制御する。
【0157】
次いで、風制御システム1Eは、処理を終了するかを判定する(ステップST5800)。
風制御システム1Eは、処理を終了しないと判定した場合(ステップST5800“NO”)、ST5100の処理へ移行し、ST5100の処理から繰り返す。
【0158】
風制御システム1Eは、処理を終了すると判定した場合(ステップST5800“YES”)、
図25に示す処理を終了する。
【0159】
風制御システム1における風況予測モジュール3000の処理例を説明する。
図25は、本開示の実施の形態5に係る風制御システム1Eにおける風況予測モジュール3000の処理の一例を示すフローチャートである。
風況予測モジュール3000は、処理を開始すると、広域風況計測処理(ステップST5310)を実行する。
広域風況計測処理において、風況予測モジュール3000の広域風況計測装置3100は、広域風況計測装置3100が一定期間ごとにビル周辺の風況を計測し、広域風況情報を風況予測装置3200へ出力する。
【0160】
次いで、風況予測モジュール3000は、風況予測処理(ステップST5320)を実行する。
風況予測処理において、風況予測モジュール3000の風況予測装置3200は、広域風況計測装置3100により入力された広域風況情報とあらかじめ設定された周辺あらかじめ設定されたビル周辺の3D形状データをもとに、ビル周辺の風況を予測し、その予測結果である風況予測情報を目標位置予測風速判定装置3300へ出力する。
【0161】
次いで、風況予測モジュール3000は、目標位置予測風速判定処理(ステップST5330)を実行する。
目標位置予測風速判定処理において、風況予測モジュール3000の目標位置予測風速判定装置3300は、目標位置予測風速判定装置3300が風況予測結果からビル間の歩道等のあらかじめ設定された目標における風速値を抽出し、あらかじめ設定された上限値を超えるかどうかを判定し、超えた場合は目標予測風速値を各風制御モジュール1000E(1000E-1,1000E-2,・・・,1000E-n)へ出力する。
【0162】
風況予測モジュール3000は、目標位置予測風速が閾値より小さい場合(ステップST5340“NO”)、ステップST5310の処理へ移行し、ステップST5310の処理から繰り返す。
【0163】
風況予測モジュール3000は、目標位置予測風速が閾値より大きい場合(ステップST5340“YES”)、次いで、目標位置予測風況情報出力処理(ステップST5350)を実行する。
【0164】
次いで、風況予測モジュール3000は、
図25に示す処理を終了、または、
図25に示す処理を繰り返す。
【0165】
風制御システム1における風況予測モジュール3000のさらに詳細な処理例を説明する。
図26は、本開示の実施の形態5に係る風制御システム1Eにおける風況予測モジュール3000の処理の具体的な一例を示すフローチャートである。
風況予測モジュール3000は、処理を開始すると、一定期間ごとに周辺風況を計測する。
【0166】
風況予測モジュール3000は、あらかじめ設定した周辺3D情報(広域3D情報)と計測した周辺風況を基に、あらかじめ設定した目標位置における風向風速を予測する。
【0167】
風況予測モジュール3000は、目標位置の予測された風速が予め設定された風速の範囲外であるかを判定する。
【0168】
風況予測モジュール3000は、目標位置の予測された風速が予め設定された風速の範囲外ではない場合、ステップST5381の処理へ移行し、ステップST5381の処理以降の処理を繰り返す。
【0169】
風況予測モジュール3000は、目標位置の予測された風速が予め設定された風速の範囲外である場合、次いで、範囲外となった風況予測情報を各風制御モジュール1000Eへ出力する。
【0170】
次いで、風況予測モジュール3000は、ステップST5381の処理へ移行し、ステップST5381の処理以降の処理を繰り返す。
【0171】
風制御装置1100Eにおける風向風速取得部1110Eおよび目標位置予測風況取得部1160Eの処理例を説明する。
図27は、本開示の実施の形態5に係る風制御装置1100Eにおける風向風速取得部1110Eおよび目標位置予測風況取得部1160Eの処理の一例を示すフローチャートである。
風制御装置1100Eは、処理を開始すると、まず、風制御装置1100Eにおける風向風速取得部1110Eの制御板位置風向風速取得部1111Eが、既に説明した制御板位置風向風速取得処理と同様に、制御板位置風向風速取得処理(ステップST511)を実行する。
【0172】
次いで、風制御装置1100Eにおける風向風速取得部1110Eは、目標位置風向風速取得処理(ステップST512)を実行する。
目標位置風向風速取得処理において、風向風速取得部1110Eの目標位置風向風速取得部1112Eは、既に説明した目標位置風向風速取得処理と同様に、目標位置風向風速取得処理を実行する。
【0173】
次いで、風制御装置1100Eにおける目標位置予測風況取得部1160Eは、目標位置予測風況取得処理(ステップST513)を実行する。目標位置予測風況取得処理において、目標位置予測風況取得部1160Eは、目標位置予測風況を示す目標位置予測風況情報を風況予測モジュール3000の目標位置予測風速判定装置3300から取得する。
【0174】
次いで、風制御装置1100Eは、
図27に示す処理を終了、または、
図27に示す処理を繰り返す。
【0175】
風制御装置1100Eにおける駆動制御部1130Eの処理例を説明する。
図28は、本開示の実施の形態5に係る風制御装置1100Eにおける駆動制御部1130Eの処理の一例を示すフローチャートである。
【0176】
風制御装置1100Eにおける駆動制御部1130Eは、処理を開始すると、まず、目標位置風向風速を受け付けたか判定する(ステップST551)。
【0177】
駆動制御部1130Eは、目標位置風向風速を受け付けたと判定した場合(ステップST551“YES”)、次いで、目標位置風向風速を用いた駆動制御(ステップST552)を実行する。
【0178】
駆動制御部1130Eは、目標位置風向風速を受け付けていないと判定した場合(ステップST551“NO”)、次いで、目標位置予測風況を受け付けたかを判定する(ステップST553)。
【0179】
駆動制御部1130Eは、目標位置予測風況を受け付けていないと判定した場合(ステップST553“NO”)、ステップST551の処理へ移行し、ステップST551の処理以降の処理を繰り返す。
または、駆動制御部1130Eは、目標位置予測風況を受け付けていないと判定した場合(ステップST553“NO”)、
図28に示す処理を終了してもよい。
【0180】
駆動制御部1130Eは、目標位置予測風況を受け付けたと判定した場合(ステップST553“YES”)、次いで、目標位置予測風況を用いた駆動制御(ステップST554)を実行する。
【0181】
次いで、駆動制御部1130Eは、
図28に示す処理を終了、または、
図28に示す処理を繰り返す。
【0182】
風制御装置1100Eの駆動制御部1130Eにおいて目標位置予測風況を用いた駆動制御処理の処理例を説明する。
図29は、本開示の実施の形態5に係る風制御装置1100Eの駆動制御部1130Eにおいて目標位置予測風況を用いた駆動制御処理の一例を示すフローチャートである。
【0183】
風制御装置1100Eの駆動制御部1130Eは、処理を開始すると、まず、損壊可能性判定処理(ステップST556)を実行する。
【0184】
損壊可能性判定処理において、駆動制御部1130Eは、目標位置予測風況を用いて、 風制御板1230が損壊する可能性が高いかを判定する(ステップST557)。
【0185】
駆動制御部1130Eは、風制御板1230が損壊する可能性が高いと判定した場合(ステップST557“YES”)、次いで、駆動制御部1130Eは、損壊防止状態指令処理(ステップST558)を実行する。
損壊防止状態指令処理において、駆動制御部1130Eは、あらかじめ定められた状態(損壊のリスクが少ない状態)になるよう風制御板装置1200に対して指令する制御信号を出力する。
【0186】
駆動制御部1130Eは、風制御板1230が損壊する可能性が高くないと判定した場合(ステップST557“NO”)、次いで、駆動制御部1130Eは、目標位置予測風況に基づく駆動制御(ステップST559)を実行する。
【0187】
次いで、駆動制御部1130Eは、
図29に示す処理を終了、または、
図29に示す処理を繰り返して実行する。
【0188】
風制御システム1Eの処理のさらに詳細な処理例を説明する。
図30は、本開示の実施の形態5に係る風制御装置1100Eを含む風制御システム1Eの処理の具体的な一例を示すフローチャートである。
風制御システム1Eは、処理を開始すると、まず、風制御モジュール1000E直近の風向風速を計測する。(ステップST5901)
【0189】
風制御システム1Eは、風制御板1230の角度をモニタする。(ステップST5902)
【0190】
風制御システム1Eは、各風制御装置1100が取得した風向風速および風制御板角度を含む制御関連情報を互いに交換する。(ステップST5903)
【0191】
風制御システム1Eは、目標位置風向風速情報を取得したかを判定する。(ステップST5904)
【0192】
風制御システム1Eは、目標位置風向風速情報を取得していないと判定した場合(ステップST5904“NO”)、ステップST5910の処理に移行する。
風制御システム1Eは、目標位置風向風速情報を取得したと判定した場合(ステップST5904“YES”)、次いで、風制御システム1Eは、互いに交換した情報を基に、各風制御装置1100は互いに制御した風がぶつからずに逃がすように風制御板1230の角度を決定する。(ステップST5905)
【0193】
次いで、風制御システム1Eにおける各風制御装置1100は風制御板1230を決定された角度に制御する信号を生成する。(ステップST5906)
【0194】
次いで、風制御システム1Eにおける各風制御板装置1200は制御信号にしたがい、角度を制御する。(ステップST5907)
【0195】
次いで、風制御システム1Eは、ステップST5901の処理に移行し、ステップST5901の処理から繰り返す。
風制御システム1Eは、ステップST5904の処理において、目標位置風向風速情報を取得していないと判定した場合(ステップST5904“NO”)、次いで、目標位置風況情報を取得したかを判定する。(ステップST5910)
【0196】
風制御システム1Eは、目標位置風況情報を取得していないと判定した場合(ステップST5910“NO”)、ステップST5901の処理に移行し、ステップST5901の処理から繰り返す。
【0197】
風制御システム1Eは、目標位置風況情報を取得したと判定した場合(ステップST5910“YES”)、次いで、あらかじめ定められた強さ以上の風況である場合、あらかじめ定められた角度に決定する。(ステップST5911)
【0198】
次いで、風制御システム1Eにおける各風制御装置1100は風制御板1230Eを決定された角度に制御する信号を生成する。(ステップST5912)
【0199】
次いで、風制御システム1Eにおける各風制御板装置1200は制御信号にしたがい、角度を制御する。(ステップST5913)
【0200】
次いで、風制御システム1Eは、ステップST5901の処理に移行し、ステップST5901の処理から繰り返す。
【0201】
風制御装置1100Eを含む風制御システム1Eの利用イメージを説明する。
図31は、本開示の実施の形態5に係る風制御装置1100Eを含む風制御システム1Eの利用イメージの一例を示す図である。
図32は、本開示の風制御装置1100Eにより制御される風制御板1230Eの一例を示す図である。
風制御システム1Eは、例えば
図31に示すように、ビルディング(6000-1,6000-2)といった建造物の影響により発生する風を制御するように利用される。
図31においては、風制御モジュール1000Eがビルディング(6000-1,6000-2)の壁面に配置され、目標位置風向風速計測モジュール2000が歩道などの道路に近い箇所に配置され、風況予測モジュール3000がビルディング(6000-1,6000-2)の屋上に配置されている。
風制御モジュール1000Eには、
図32に示すような風制御板装置1200Eが含まれており、例えば風制御板1230Eの面が地表面に対して垂直な状態にすることができるように配置される。このように配置されて風制御板1230Eの面が地表面に対して垂直な状態になっている場合、風制御板1230Eは風制御板1230Eの面を介してビルディングの壁面に沿って上昇気流を発生させて風を道路上から逃がすことができる。
【0202】
本開示は、さらに、以下のように構成された風制御装置1100を示した。
前記目標位置を含む領域における風況の予測結果を示す風況予測情報を取得する、目標位置予測風況取得部を備え、
前記駆動制御部は、さらに、前記風況予測情報を用いて、前記風制御板装置を制御する、
ことを特徴とする請求項1から請求項7のうちのいずれか1項に記載の風制御装置。
これにより、本開示は、目標位置において風速が強くなる前に風制御板を制御して風を制御することが可能な風制御装置を提供することができる、という効果を奏する。
さらに、本開示は、上記構成を上記風制御方法または上記風制御モジュールに適用することにより、上記効果と同様の効果を奏する。
【0203】
ここで、本開示の風制御装置1100,1100A,1100B,1100C,1100D,1100E、および、風制御システム1(1A,1B,1C,1D,1E)の一部、の機能を実現するハードウェア構成を説明する。
図33は、本開示の構成による機能を実現するためのハードウェア構成の第1の例を示す図である。
図34は、本開示の構成による機能を実現するためのハードウェア構成の第2の例を示す図である。
本開示の風制御装置1100,1100A,1100B,1100C,1100D,1100E、および、風制御システム1(1A,1B,1C,1D,1E)の一部は、
図33または
図34に示されるようなハードウェアにより実現される。
【0204】
風制御装置1100,1100A,1100B,1100C,1100D,1100E、および、風制御システム1(1A,1B,1C,1D,1E)の一部は、
図33に示すように、例えばプロセッサ10001、メモリ10002、入出力インタフェース10003、および、通信回路10004により構成される。
プロセッサ10001、メモリ10002は、例えば、コンピュータに搭載されているものである。
メモリ10002には、当該コンピュータを、 風向風速取得部1110,1110A,1110B,1110C,1110D,1110E、 制御板位置風向風速取得部1111、 目標位置風向風速取得部1112、 外部制御関連情報取得部1120,1120A,1120B,1120C,1120D,1120E、 駆動制御部1130,1130A,1130B,1130C,1130D,1130E、 制御値算出部1131、 制御信号生成部1132、 制御関連情報提供部1140B,1140C,1140D,1140E、 制御板角度取得部1150D,1150E、 目標位置予測風況取得部1160E、 風向風速計測部1210、 駆動部1220、 角度検出部1240、 目標位置風向風速計測モジュール2000の一部、 風況予測モジュール3000の一部、および、図示しない制御部として機能させるためのプログラムが記憶されている。メモリ10002に記憶されたプログラムをプロセッサ10001が読み出して実行することにより、 風向風速取得部1110,1110A,1110B,1110C,1110D,1110E、 制御板位置風向風速取得部1111、 目標位置風向風速取得部1112、 外部制御関連情報取得部1120,1120A,1120B,1120C,1120D,1120E、 駆動制御部1130,1130A,1130B,1130C,1130D,1130E、 制御値算出部1131、 制御信号生成部1132、 制御関連情報提供部1140B,1140C,1140D,1140E、 制御板角度取得部1150D,1150E、 目標位置予測風況取得部1160E、 風向風速計測部1210、 駆動部1220、 角度検出部1240、 目標位置風向風速計測モジュール2000の一部、 風況予測モジュール3000の一部、および、図示しない制御部の機能が実現される。
また、メモリ10002または図示しない他のメモリにより、図示しない記憶部が実現される。
プロセッサ10001は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラまたはDSP(Digital Signal Processor)などを用いたものである。
メモリ10002は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)またはフラッシュメモリ等の不揮発性もしくは揮発性の半導体メモリであってもよいし、ハードディスクまたはフレキシブルディスク等の磁気ディスクであってもよいし、CD(Compact Disc)またはDVD(Digital VersatileDisc)等の光ディスクであってもよいし、光磁気ディスクであってもよい。
プロセッサ10001とメモリ10002とは、相互にデータを伝送することが可能な状態に接続されている。また、プロセッサ10001とメモリ10002とは、入出力インタフェース10003を介して他のハードウェアと相互にデータを伝送することが可能な状態に接続されている。
また、通信回路10004により、図示しない通信部が実現される。
【0205】
または、 風向風速取得部1110,1110A,1110B,1110C,1110D,1110E、 制御板位置風向風速取得部1111、 目標位置風向風速取得部1112、 外部制御関連情報取得部1120,1120A,1120B,1120C,1120D,1120E、 駆動制御部1130,1130A,1130B,1130C,1130D,1130E、 制御値算出部1131、 制御信号生成部1132、 制御関連情報提供部1140B,1140C,1140D,1140E、 制御板角度取得部1150D,1150E、 目標位置予測風況取得部1160E、
風向風速計測部1210、 駆動部1220、 角度検出部1240、 目標位置風向風速計測モジュール2000の一部、 風況予測モジュール3000の一部、および、図示しない制御部の機能は、
図34に示すように、専用の処理回路20001により実現されるものであっても良い。
処理回路20001は、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、SoC(System-on-a-Chip)またはシステムLSI(Large-Scale Integration)等を用いたものである。
また、メモリ20002または図示しない他のメモリにより、図示しない記憶部が実現される。
メモリ20002は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)またはフラッシュメモリ等の不揮発性もしくは揮発性の半導体メモリであってもよいし、ハードディスクまたはフレキシブルディスク等の磁気ディスクであってもよいし、CD(Compact Disc)またはDVD(Digital VersatileDisc)等の光ディスクであってもよいし、光磁気ディスクであってもよい。
処理回路20001とメモリ20002とは、相互にデータを伝送することが可能な状態に接続されている。また、処理回路20001とメモリ20002とは、入出力インタフェース20003を介して他のハードウェアと相互にデータを伝送することが可能な状態に接続されている。
また、通信回路20004により、図示しない通信部が実現される。
なお、 風向風速取得部1110,1110A,1110B,1110C,1110D,1110E、 制御板位置風向風速取得部1111、 目標位置風向風速取得部1112、 外部制御関連情報取得部1120,1120A,1120B,1120C,1120D,1120E、 駆動制御部1130,1130A,1130B,1130C,1130D,1130E、 制御値算出部1131、 制御信号生成部1132、 制御関連情報提供部1140B,1140C,1140D,1140E、 制御板角度取得部1150D,1150E、 目標位置予測風況取得部1160E、 風向風速計測部1210、 駆動部1220、 角度検出部1240、 目標位置風向風速計測モジュール2000の一部、 風況予測モジュール3000の一部、および、図示しない制御部の機能をそれぞれ別の処理回路で実現しても良いし、まとめて処理回路で実現しても良い。
【0206】
または、 風向風速取得部1110,1110A,1110B,1110C,1110D,1110E、 制御板位置風向風速取得部1111、 目標位置風向風速取得部1112、 外部制御関連情報取得部1120,1120A,1120B,1120C,1120D,1120E、 駆動制御部1130,1130A,1130B,1130C,1130D,1130E、 制御値算出部1131、 制御信号生成部1132、 制御関連情報提供部1140B,1140C,1140D,1140E、 制御板角度取得部1150D,1150E、 目標位置予測風況取得部1160E、 風向風速計測部1210、 駆動部1220、 角度検出部1240、 目標位置風向風速計測モジュール2000の一部、 風況予測モジュール3000の一部、および、図示しない制御部のうちの一部の機能がプロセッサ10001およびメモリ10002により実現され、かつ、残りの機能が処理回路20001により実現されるものであっても良い。
【0207】
なお、本開示は、この開示の範囲内において、各実施の形態の自由な組み合わせ、各実施の形態の任意の構成要素の変形、または各実施の形態の任意の構成要素の省略が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0208】
本開示は、時々刻々と風向が変化するような風を制御することを可能にすることができるので、例えば、ビル風といった風を制御する風制御装置、風制御方法、風制御モジュール、風制御システム、などに用いるのに適している。
【符号の説明】
【0209】
1(1A,1B,1C,1D,1E) 風制御システム、1000A(1000A-1,1000A-2,1000A-3,・・・,1000A-n),1000B(1000B-1,1000B-2,1000B-3,・・・,1000B-n),1000C(1000C-1,1000C-2,1000C-3,・・・,1000C-n),1000D(1000D-1,1000D-2,1000D-3,・・・,1000D-n),1000E(1000E-1,1000E-2,1000E-3,・・・,1000E-n) 風制御モジュール、1100,1100A,1100B,1100C,1100D,1100E 風制御装置、1110,1110A,1110B,1110C,1110D,1110E 風向風速取得部、1111 制御板位置風向風速取得部、1112 目標位置風向風速取得部、1120,1120A,1120B,1120C,1120D,1120E 外部制御関連情報取得部、1130,1130A,1130B,1130C,1130D,1130E 駆動制御部、1131 制御値算出部、1132 制御信号生成部、1140B,1140C,1140D,1140E 制御関連情報提供部、1150D,1150E 制御板角度取得部、1160E 目標位置予測風況取得部、1200(1200A,1200B,1200C,1200D,1200E) 風制御板装置、1210 風向風速計測部、1220 駆動部、1230 風制御板、1240 角度検出部、2000 目標位置風向風速計測モジュール、2100 目標位置風向風速計測装置、2200 目標位置風速判定装置、3000 風況予測モジュール、3100 広域風況計測装置、3200 風況予測装置、3300 目標位置予測風速判定装置、6000(6000-1,6000-2) ビルディング(建造物)、6100 地表面、6110 歩道(道路)、10001 プロセッサ、10002 メモリ、10003 入出力インタフェース、10004 通信回路、20001 処理回路、20002 メモリ、20003 入出力インタフェース、20004 通信回路。
【要約】
風制御装置(1100)は、風制御板を有する風制御板装置を制御することで目標位置における風を制御する風制御装置であって、前記目標位置に係る風向風速を取得する風向風速取得部(1110)と、前記風制御板装置以外の外部の風制御板装置の制御に用いられた情報である外部制御関連情報を取得する外部制御関連情報取得部(1120)と、前記風向風速取得部により取得された風向風速および前記外部制御情報取得部により取得された外部制御関連情報に基づいて前記風制御板装置を制御する駆動制御部(1130)と、を備えた。