(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-22
(45)【発行日】2024-12-02
(54)【発明の名称】ステビオール配糖体の新規組み合わせ
(51)【国際特許分類】
A23L 27/00 20160101AFI20241125BHJP
A23L 2/60 20060101ALI20241125BHJP
【FI】
A23L27/00 101A
A23L2/00 C
A23L2/60
(21)【出願番号】P 2024513294
(86)(22)【出願日】2023-08-22
(86)【国際出願番号】 JP2023030161
(87)【国際公開番号】W WO2024043233
(87)【国際公開日】2024-02-29
【審査請求日】2024-02-27
(31)【優先権主張番号】P 2022132608
(32)【優先日】2022-08-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】390000697
【氏名又は名称】守田化学工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】藤田 功
(72)【発明者】
【氏名】田中 富久
(72)【発明者】
【氏名】中島 豊
【審査官】吉岡 沙織
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2021/020516(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0017284(US,A1)
【文献】特表2019-518065(JP,A)
【文献】国際公開第2016/187559(WO,A1)
【文献】特表2021-516969(JP,A)
【文献】特表2022-500085(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A23L
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
約20重量%より多く約65重量%未満のレバウディオサイドAと、
約
1:1~3:1の割合のレバウディオサイドDおよびレバウディオサイドMと
を含み、約20重量%以上の前記レバウディオサイドDおよび前記レバウディオサイドMの合計含有量を含む、レバウディオサイド組成物
であって、ここで、「約」は、示された値プラスまたはマイナス10%を指す、レバウディオサイド組成物。
【請求項2】
約25重量%より多く約60重量%未満のレバウディオサイドAを含み、ここで、「約」は、示された値プラスまたはマイナス10%を指す、請求項1に記載のレバウディオサイド組成物。
【請求項3】
約1.2:1~3:1の割合の前記レバウディオサイドDおよび前記レバウディオサイドMを含むみ、ここで、「約」は、示された値プラスまたはマイナス10%を指す、請求項1に記載のレバウディオサイド組成物。
【請求項4】
約1.5:1~2.5:1の割合の前記レバウディオサイドDおよび前記レバウディオサイドMを含
み、ここで、「約」は、示された値プラスまたはマイナス10%を指す、請求項1に記載のレバウディオサイド組成物。
【請求項5】
レバウディオサイド
Oをさらに含む、請求項
1に記載のレバウディオサイド組成物。
【請求項6】
約1~10重量%のレバウディオサイドOをさらに含み、ここで、「約」は、示された値プラスまたはマイナス10%を指す、請求項1に記載のレバウディオサイド組成物。
【請求項7】
レバウディオサイド
Nをさらに含む、請求項
1に記載のレバウディオサイド組成物。
【請求項8】
約1~10重量%のレバウディオサイドNをさらに含み、ここで、「約」は、示された値プラスまたはマイナス10%を指す、請求項1に記載のレバウディオサイド組成物。
【請求項9】
請求項1に記載のレバウディオサイド組成物と、酸味料、甘味料、塩、調味料、香料、着色料、ミネラル、ビタミン、酸化防止剤、防腐剤、発泡剤、助泡剤、アルコール、結合剤、増量剤、増粘剤、界面活性剤、固化防止剤、果汁および野菜汁からなる群から選択される追加の成分とを含む、組成物。
【請求項10】
食品に添加するための、請求項1に記載のレバウディオサイド組成
物。
【請求項11】
請求項1に記載のレバウディオサイド組成
物を含む食品。
【請求項12】
前記食品が、スポーツ飲料、非炭酸飲料、炭酸飲料、ジンジャエール、ルートビア、サイダー、果実風味のソフトドリン
ク、粉末状ソフトドリンク、果実および/または野菜由来の果汁、果実飲料、果汁飲料、果実風味の飲料、野菜ジュース、ミックスジュース、エネルギードリンク、コーヒー、ココア、紅茶、緑茶、ウーロン茶、乳飲料、カフェオレ、ミルクティー、果実乳飲料、飲むヨーグルト、乳酸菌飲料、酪農製品、ベーカリ製品、ヨーグルト、ゼリー、飲むゼリー、プリン、ババロア、ブランマンジェ、ケーキ、ブラウニ、ムース、冷凍食品、アイスクリーム、アイスミルク、ラクトアイス、シャーベット、菓子、餅、スナック、飴、ソフトキャンディ、ソース、食用ゲル、クリーム、パスタ、ジャム、トウモロコシ製品、香辛料、焼き肉、トマトケチャップ、加工農産物、加工畜産物、加工海産物、加工肉製品、レトルト食品、ピクルス、保存食品、シリアル製品、冷菓、インスタント麺、ジャム、チューインガム、和菓子、健康食品、チョコレート、卓上甘味料、焼き菓子、珍味、水練り食品、ヨーグルト、リキュール、ワイン、シャーベット、シリアル食品、植物繊維含有食品、乾燥果実、ソース、醤油、味噌、食酢、ドレッシング、マヨネーズ、ケチャップ、カレー、スープ、米菓、アラレ類、パン類、ビスケット、クラッカー、ホットケーキの素、果物缶詰、野菜缶詰、野菜ジュース、食肉製品、魚肉練り製品、海産物、塩性食品、漬物、複合調味料、アルコール飲料、シーズニング、お酢飲料、濃縮飲料、サプリメント、機能性食品、プロテイン食品および嗜好性食品からなる群から選択される、請求項
10に記載のレバウディオサイド組成
物あるいは請求項
11に記載の食品。
【請求項13】
前記食品が、乳酸菌飲料、果汁飲料、コーヒー、カップケーキ、菓子パン、プロテイン飲料、プロテインバー、チョコレートおよびスポーツドリンクからなる群から選択される、請求項
10に記載のレバウディオサイド組成
物あるいは請求項
11に記載の食品。
【請求項14】
請求項
10に記載のレバウディオサイド組成
物を食品に添加する工程を含む、食品の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ステビオール配糖体を含むレバウディオサイド組成物、およびそれを含む食品に関する。
【背景技術】
【0002】
ステビアは南米パラグアイを原産地とする菊科多年生植物で、学名をステビア・レバウディアナ・ベルトニー(Stevia Rebaudiana Bertoni)という。ステビアは、砂糖の300倍の甘味を有するステビオサイドを主成分とし、レバウディオサイドA、レバウディオサイドC、レバウディオサイドD、レバウディオサイドE、およびズルコサイドA等の甘味成分を含んでいる。これらの甘味成分は、天然甘味料として使用されている。
【0003】
ステビアの主成分であるステビオサイドは古くからその存在が知られており、甘味料として使用されてきたが、ステビオサイドを甘味料として使用すると、苦味等の不快味が後味に残るので、その用途は限られたものであった。これに対して、ステビアに副甘味成分として含まれるレバウディオサイドAは、ステビオサイドよりも苦味が少ない良質の甘味と、ステビオサイドの1.3~1.5倍の甘味度とを有する。よって、ステビオサイドよりもレバウディオサイドAを多く含むステビア甘味料が望まれていた。本発明者らは、従来品種から交配選抜を繰り返して品種改良を行い、レバウディオサイドAを主成分として、ステビオサイドを副成分とするステビア品種(ステビア・レバウディアナ・ベルトニー・モリタ)を開発し、そのステビア品種からレバウディオサイド甘味料を開発した(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ステビオール配糖体には、レバウディオサイドA、レバウディオサイドD、レバウディオサイドMなどが含まれるが、これらの組み合わせの比率により味質の特徴が変化し得る。好ましい味質は食品や使用状況などの条件に応じて変化し得るので、種々の味質の特徴を有するステビオール配糖体の組み合わせを提供することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、上記課題を解決すべく、鋭意研究の結果、数種のステビオール配糖体の特定の組み合わせが特定の味質において優れていることを見出した。本発明者らは、それらのステビオール配糖体の特定の組み合わせを含むレバウディオサイド組成物が食品などの添加物として有用に使用できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
本開示は、レバウディオサイドA、レバウディオサイドD、およびレバウディオサイドMのうちの少なくとも1つを含むレバウディオサイド組成物、それを含む甘味料または食品、およびその製造方法を提供する。
【0008】
例えば、本開示は以下を提供する。
(項目1)
レバウディオサイドA、レバウディオサイドDおよびレバウディオサイドMを含む、レバウディオサイド組成物。
(項目2)
約65重量%未満の前記レバウディオサイドAを含む、上記項目のいずれかのレバウディオサイド組成物。
(項目3)
約35~65重量%の前記レバウディオサイドAを含む、上記項目のいずれかのレバウディオサイド組成物。
(項目4)
約20重量%より多く約65重量%未満の前記レバウディオサイドAを含む、上記項目のいずれかのレバウディオサイド組成物。
(項目5)
前記レバウディオサイドDが前記レバウディオサイドMよりも多く存在する、上記項目のいずれかのレバウディオサイド組成物。
(項目6)
前記レバウディオサイドMが前記レバウディオサイドDよりも多く存在する、上記項目のいずれかのレバウディオサイド組成物。
(項目7)
約1.5:1~5:1の割合の前記レバウディオサイドDおよび前記レバウディオサイドMを含む、上記項目のいずれかのレバウディオサイド組成物。
(項目8)
約1.5:1~2.5:1の割合の前記レバウディオサイドDおよび前記レバウディオサイドMを含む、上記項目のいずれかのレバウディオサイド組成物。
(項目9)
約5~65重量%の前記レバウディオサイドDおよび前記レバウディオサイドMの合計含有量を含む、上記項目のいずれかのレバウディオサイド組成物。
(項目10)
約5~40重量%の前記レバウディオサイドDおよび前記レバウディオサイドMの合計含有量を含む、上記項目のいずれかのレバウディオサイド組成物。
(項目11)
約95重量%以上の前記レバウディオサイドAを含む、上記項目のいずれかのレバウディオサイド組成物。
(項目12)
レバウディオサイドO、例えば、約1~10重量%のレバウディオサイドOをさらに含む、上記項目のいずれかのレバウディオサイド組成物。
(項目13)
レバウディオサイドN、例えば、約1~10重量%のレバウディオサイドNをさらに含む、上記項目のいずれかのレバウディオサイド組成物。
(項目14)
上記項目のいずれかのレバウディオサイド組成物と、酸味料、甘味料、塩、調味料、香料、着色料、ミネラル、ビタミン、酸化防止剤、防腐剤、発泡剤、助泡剤、アルコール、結合剤、増量剤、増粘剤、界面活性剤、固化防止剤、果汁および野菜汁からなる群から選択される追加の成分とを含む、組成物。
(項目15)
食品に添加するための、上記項目のいずれかのレバウディオサイド組成物または上記項目のいずれかの組成物。
(項目16)
上記項目のいずれかのレバウディオサイド組成物または上記項目のいずれかの組成物を含む食品。
(項目17)
前記食品が、スポーツ飲料、非炭酸飲料、炭酸飲料、ジンジャエール、ルートビア、サイダー、果実風味のソフトドリンク(例えば、レモンライム又はオレンジなどの柑橘類風味のソフトドリンク)、粉末状ソフトドリンク、果実および/または野菜由来の果汁、果実飲料、果汁飲料、果実風味の飲料、野菜ジュース、ミックスジュース、エネルギードリンク、コーヒー、ココア、紅茶、緑茶、ウーロン茶、乳飲料、カフェオレ、ミルクティー、果実乳飲料、飲むヨーグルト、乳酸菌飲料、酪農製品、ベーカリ製品、ヨーグルト、ゼリー、飲むゼリー、プリン、ババロア、ブランマンジェ、ケーキ、ブラウニ、ムース、冷凍食品、アイスクリーム、アイスミルク、ラクトアイス、シャーベット、菓子、餅、スナック、飴、ソフトキャンディ、ソース、食用ゲル、クリーム、パスタ、ジャム、トウモロコシ製品、香辛料、焼き肉、トマトケチャップ、加工農産物、加工畜産物、加工海産物、加工肉製品、レトルト食品、ピクルス、保存食品、シリアル製品、冷菓、インスタント麺、ジャム、チューインガム、和菓子、健康食品、チョコレート、卓上甘味料、焼き菓子、珍味、水練り食品、ヨーグルト、リキュール、ワイン、シャーベット、シリアル食品、植物繊維含有食品、乾燥果実、ソース、醤油、味噌、食酢、ドレッシング、マヨネーズ、ケチャップ、カレー、スープ、米菓、アラレ類、パン類、ビスケット、クラッカー、ホットケーキの素、果物缶詰、野菜缶詰、野菜ジュース、食肉製品、魚肉練り製品、海産物、塩性食品、漬物、複合調味料、アルコール飲料、シーズニング、お酢飲料、濃縮飲料、サプリメント、機能性食品、プロテイン食品および嗜好性食品からなる群から選択される、上記項目のいずれかのレバウディオサイド組成物または組成物、あるいは上記項目のいずれかの食品。
(項目18)
前記食品が、乳酸菌飲料、果汁飲料、コーヒー、カップケーキ、菓子パン、プロテイン飲料、プロテインバー、チョコレートおよびスポーツドリンクからなる群から選択される、上記項目のいずれかのレバウディオサイド組成物または組成物、あるいは食品。
(項目19)
上記項目のいずれかのレバウディオサイド組成物または組成物を食品に添加する工程を含む、食品の製造方法。
【0009】
本開示において、上記の1つまたは複数の特徴は、明示された組み合わせに加え、さらに組み合わせて提供され得ることが意図される。本開示のなおさらなる実施形態および利点は、必要に応じて以下の詳細な説明を読んで理解すれば、当業者に認識される。
【発明の効果】
【0010】
本開示は、特定の味質において優れたレバウディオサイド組成物を提供し、これによって食品などに高い付加価値を付与し得る。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】
図1は、それぞれの甘味料の呈味曲線を示す概略図である。Rはレバウディオサイドを表し、ADMはレバウディオサイドA、DおよびMの混合物を表し、STはステビオサイドを表す。縦軸は甘味を強く感じる位置を示し、横軸は摂取してからの甘味を感じている時間(秒)を示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本開示を最良の形態を示しながら説明する。本明細書の全体にわたり、単数形の表現は、特に言及しない限り、その複数形の概念をも含むことが理解されるべきである。従って、単数形の冠詞(例えば、英語の場合は「a」、「an」、「the」など)は、特に言及しない限り、その複数形の概念をも含むことが理解されるべきである。また、本明細書において使用される用語は、特に言及しない限り、当該分野で通常用いられる意味で用いられることが理解されるべきである。したがって、他に定義されない限り、本明細書中で使用される全ての専門用語および科学技術用語は、本開示の属する分野の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。矛盾する場合、本明細書(定義を含めて)が優先する。
【0013】
以下に本明細書において特に使用される用語の定義および/または基本的技術内容を適宜説明する。
【0014】
(定義等)
本明細書において、「レバウディオサイド組成物」とは、レバウディオサイドA、レバウディオサイドD、およびレバウディオサイドMのうちの少なくとも1つを含む複数種類のステビオール配糖体の組み合わせを含む組成物を指す。場合によって、レバウディオサイド組成物は、溶媒(例えば、水)などの揮発性成分を除いてステビオール配糖体(例えば、レバウディオサイドA、レバウディオサイドB、レバウディオサイドC、レバウディオサイドD、レバウディオサイドE、レバウディオサイドF、レバウディオサイドG、レバウディオサイドH、レバウディオサイドI、レバウディオサイドJ、レバウディオサイドK、レバウディオサイドL、レバウディオサイドM、レバウディオサイドN、レバウディオサイドO、ズルコサイドA、ルブソシド、ステビオール、ステビオールモノシド、ステビオールビオシド、ステビオサイド)からなる組成物を指し得る。この場合、レバウディオサイド組成物は、精製されたステビオール配糖体またはその混合物であり得、精製過程で混入される微量の不純物が存在することは妨げられない。
【0015】
代表的なステビオール配糖体の構造を以下に示す。
【化1-1】
【化1-2】
【0016】
本明細書に記載される任意の化合物(例えば、ステビオール配糖体)は、精製された化合物であり得る。精製された化合物は、例えば、乾燥重量%で95%以上、96%以上、97%以上、98%以上、99%以上または99.5%以上の純度を有し得る。例えば、ステビアの植物体からレバウディオサイドAを通常の精製方法で精製した場合、微量のステビオシドなどが混入し得るが、本開示の発明を実施するにあたり、微量成分の影響は無視できる程度に軽微であり得る。
【0017】
本明細書において、「レバウディオサイド成分」とは、組成物に含まれるレバウディオサイド化合物の全体を指す。レバウディオサイド化合物とは、レバウディオサイドA、レバウディオサイドB、レバウディオサイドC、レバウディオサイドD、レバウディオサイドE、レバウディオサイドF、レバウディオサイドG、レバウディオサイドH、レバウディオサイドI、レバウディオサイドJ、レバウディオサイドK、レバウディオサイドL、レバウディオサイドM、レバウディオサイドN、およびレバウディオサイドOであり得る。
【0018】
本明細書において「食品」とは、哺乳動物が経口摂取するための物を指す。本明細書において、食品には、飲料、液体を添加した後に経口摂取するための乾燥品(例えば、インスタント食品、飲料調製用粉末など)、冷凍食品、加熱した後に経口摂取するための未調理品も含まれる。
【0019】
本明細書において「飲料」とは、咀嚼を必要とせずに経口摂取できる食品を指す。例えば、飲料には、スポーツ飲料、ゼリー飲料、アルコール飲料、清涼飲料などが含まれる。
【0020】
本明細書において、任意の化合物および成分は、特段記載しなくとも、塩の形態で提供されてもよい。特に、任意の化合物および成分は、食品において通常使用される塩基および酸、例えば、リン酸、亜リン酸、ポリリン酸、塩酸、硫酸、炭酸、アルドン酸、ウロン酸、アルダン酸、アルギン酸、グルコン酸、グルクロン酸、グルカン酸、ガラクタル酸、ガラクツロン酸、安息香酸、2,4-ジヒドロキシ安息香酸、ケイ皮酸、ヒドロキシ酸、シクロヘキシルカルボン酸、タンニン酸、乳酸、酒石酸、クエン酸、グルコン酸、グルコヘプトン酸、アジピン酸、ヒドロキシクエン酸、リンゴ酸、フマル酸、マレイン酸、コハク酸、クロロゲン酸、サリチル酸、クレアチン、塩酸グルコサミン、グルコノ-δ-ラクトン、カフェ酸、胆汁酸、酢酸、アスコルビン酸、アルギン酸、エリソルビン酸、ポリグルタミン酸、アスパラギン酸、アルギニン、グリシン、グルタミン酸、プロリン、トレオニン、テアニン、システイン、シスチン、アラニン、バリン、チロシン、ロイシン、イソロイシン、アスパラギン、セリン、リシン、ヒスチジン、オルニチン、メチオニン、カルニチン、アミノ酪酸、グルタミン、ヒドロキシプロリン、タウリン、ノルバリン、グルタチオン、サルコシン、ポリ-L-アスパラギン酸、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、グアニジン、グルコサミン、ポリ-L-リジン、ポリ-L-オルニチン、またはポリ-L-アルギニンと共に形成される塩の形態で提供され得る。
【0021】
本明細書において、用語「約」は、特に別の定義が示されない限り、示された値プラスまたはマイナス10%を指す。温度について使用する「約」は、示された値プラスまたはマイナス3℃を指す。比率について使用する「約」は、示された比(X:Yなどと記載される)の左の値(X)のプラスまたはマイナス10%の比を指す。
【0022】
本明細書において、成分の割合を記載する場合、特段の指定がない限り、乾燥重量基準の割合(%、比など)を示す。
【0023】
(好ましい実施形態)
一つの局面において、本開示は、レバウディオサイドA、レバウディオサイドD、およびレバウディオサイドMのうちの少なくとも1つを含むステビオール配糖体の組み合わせにより特定の味質を提供する。これを達成するための任意の手段が本開示の範囲であると企図される。例えば、明示的な記載がなくとも、ある成分を含む組成物の記載は、同成分を使用する方法、同成分の使用および同方法に使用するための同成分など、他の手段を反映した実施形態も同時に企図するものである。本明細書では、主に組成物の実施形態において本開示を説明するが、ある成分を含むある使用のための組成物についての記載は、同成分の同使用のための方法、および同成分の同使用など、他の手段を反映した実施形態も同時に企図するものである。例えば、レバウディオサイド組成物を含む食品に関する任意の開示は、レバウディオサイド組成物を使用した食品の製造方法に関する開示でもある。
【0024】
(レバウディオサイド組成物)
一つの局面において、本開示は、レバウディオサイドA、レバウディオサイドD、およびレバウディオサイドMのうちの少なくとも1つを含むレバウディオサイド組成物を提供する。一つの実施形態において、本開示は、レバウディオサイドA、レバウディオサイドD、およびレバウディオサイドMのうちの少なくとも2つを含むレバウディオサイド組成物を提供する。一つの実施形態において、本開示は、レバウディオサイドA、レバウディオサイドD、およびレバウディオサイドMを含むレバウディオサイド組成物を提供する。一つの実施形態において、本開示のレバウディオサイド組成物は、レバウディオサイドA、レバウディオサイドD、およびレバウディオサイドM以外に、レバウディオサイドB、レバウディオサイドC、レバウディオサイドE、レバウディオサイドF、レバウディオサイドG、レバウディオサイドH、レバウディオサイドI、レバウディオサイドJ、レバウディオサイドK、レバウディオサイドL、レバウディオサイドN、レバウディオサイドO、レバウディオサイドQ、レバウディオサイドR、ズルコサイドA、ズルコサイドC、ルブソシド、ステビオール、ステビオールモノシド、ステビオールビオシドおよびステビオシドのうちの1つまたは複数を含む。一つの実施形態において、本開示のレバウディオサイド組成物は、レバウディオサイドB、レバウディオサイドC、レバウディオサイドE、レバウディオサイドF、レバウディオサイドG、レバウディオサイドH、レバウディオサイドI、レバウディオサイドJ、レバウディオサイドK、レバウディオサイドL、レバウディオサイドN、レバウディオサイドO、レバウディオサイドQ、レバウディオサイドR、ズルコサイドA、ズルコサイドC、ルブソシド、ステビオール、ステビオールモノシド、ステビオールビオシドおよびステビオシドのうちの1つまたは複数を含まない。
【0025】
一つの実施形態において、本開示は、レバウディオサイドAを含むレバウディオサイド組成物(レバウディオサイドDおよび/またはレバウディオサイドMをさらに含んでもよい)を提供し、レバウディオサイド組成物またはレバウディオサイド成分中のレバウディオサイドAの含有量は、約20%、約25%、約30%、約35%、約40%、約45%、約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約95%、約96%、約99%、またはその任意の2つの値の間の範囲、例えば、約20~99%、約25~99%、約50~95%、約60~95%、約5~65%、約20~65%、約25~65%、約30~60%であり得る。
【0026】
一つの実施形態において、本開示は、レバウディオサイドDを含むレバウディオサイド組成物(レバウディオサイドAおよび/またはレバウディオサイドMをさらに含んでもよい)を提供し、レバウディオサイド組成物またはレバウディオサイド成分中のレバウディオサイドDの含有量は、約1%、約2%、約5%、約10%、約15%、約20%、約25%、約30%、約35%、約40%、約45%、約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、またはその任意の2つの値の間の範囲、例えば、約1~70%、約5~50%、約5~40%、約5~30%、約5~20%、約5~10%、約10~50%、約10~40%、約10~30%、約10~20%、約15~50%、約15~40%、約15~30%、約20~50%、約20~40%、約20~30%であり得る。
【0027】
一つの実施形態において、本開示は、レバウディオサイドMを含むレバウディオサイド組成物(レバウディオサイドAおよび/またはレバウディオサイドDをさらに含んでもよい)を提供し、レバウディオサイド組成物またはレバウディオサイド成分中のレバウディオサイドMの含有量は、約1%、約2%、約5%、約10%、約15%、約20%、約25%、約30%、約35%、約40%、約45%、約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、またはその任意の2つの値の間の範囲、例えば、約1~70%、約5~50%、約5~40%、約5~30%、約5~20%、約5~10%、約10~50%、約10~40%、約10~30%、約10~20%、約15~50%、約15~40%、約15~30%、約20~50%、約20~40%、約20~30%であり得る。
【0028】
一つの実施形態において、本開示は、レバウディオサイドAおよびレバウディオサイドDを含むレバウディオサイド組成物(レバウディオサイドMをさらに含んでもよい)を提供し、レバウディオサイドA:レバウディオサイドDは、約1:2、約1:1、約2:1、約3:1、約4:1、約5:1、約7:1、約8:1、約9:1、約10:1、約15:1、約20:1、約30:1、約40:1、約50:1、約100:1、またはその任意の2つの値の間の範囲、例えば、約1:2~100:1、約1:1~10:1、約1:1~8:1、約1:1~6:1、約1:1~4:1、約1:1~2:1、約2:1~10:1、約2:1~8:1、約2:1~6:1、約2:1~4:1、約3:1~10:1、約3:1~8:1、約3:1~6:1、約4:1~10:1、約4:1~8:1、約4:1~6:1、約5:1~10:1、約5:1~8:1の割合で含まれ得、レバウディオサイド組成物またはレバウディオサイド成分中のレバウディオサイドAおよびレバウディオサイドDの合計含有量は、約30%、約35%、約40%、約45%、約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約95%、約99%、またはその任意の2つの値の間の範囲、例えば、約30~99%、約50~95%、約60~95%、約5~65%、約30~65%、約5~35%であり得る。ここで、レバウディオサイドAおよび/またはレバウディオサイドDの各含有量は、上記のレバウディオサイドAまたはレバウディオサイドDを含むレバウディオサイド組成物についての記載が採用され得る。
【0029】
一つの実施形態において、本開示は、レバウディオサイドAおよびレバウディオサイドMを含むレバウディオサイド組成物(レバウディオサイドDをさらに含んでもよい)を提供し、レバウディオサイドA:レバウディオサイドMは、約1:2、約1:1、約2:1、約3:1、約4:1、約5:1、約7:1、約8:1、約9:1、約10:1、約15:1、約20:1、約30:1、約40:1、約50:1、約100:1、またはその任意の2つの値の間の範囲、例えば、約1:2~100:1、約1:1~10:1、約1:1~8:1、約1:1~6:1、約1:1~4:1、約1:1~2:1、約2:1~10:1、約2:1~8:1、約2:1~6:1、約2:1~4:1、約3:1~10:1、約3:1~8:1、約3:1~6:1、約4:1~10:1、約4:1~8:1、約4:1~6:1、約5:1~10:1、約5:1~8:1の割合で含まれ得、レバウディオサイド組成物またはレバウディオサイド成分中のレバウディオサイドAおよびレバウディオサイドMの合計含有量は、約30%、約35%、約40%、約45%、約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約95%、約99%、またはその任意の2つの値の間の範囲、例えば、約30~99%、約50~95%、約60~95%、約5~65%、約30~65%、約5~35%であり得る。ここで、レバウディオサイドAおよび/またはレバウディオサイドMの各含有量は、上記のレバウディオサイドAまたはレバウディオサイドMを含むレバウディオサイド組成物についての記載が採用され得る。
【0030】
一つの実施形態において、本開示は、レバウディオサイドDおよびレバウディオサイドMを含むレバウディオサイド組成物(レバウディオサイドAをさらに含んでもよい)を提供し、レバウディオサイドD:レバウディオサイドMは、約1:5、約1:4、約1:3、約1:2、約1:1.5、約1:1、約1.5:1、約2:1、約2.5:1、約3:1、約4:1、約5:1、約7:1、約8:1、約9:1、約10:1、またはその任意の2つの値の間の範囲、例えば、約1:5~10:1、約1:1~10:1、約1:1~8:1、約1:1~6:1、約1:1~4:1、約1:1~3:1、約1:1~2:1、約1.5:1~3:1、約1.5:1~2.5:1、約1.5:1~2:1、約2:1~10:1、約2:1~8:1、約2:1~6:1、約2:1~4:1、約3:1~10:1、約3:1~8:1、約3:1~6:1、約4:1~10:1、約4:1~8:1、約4:1~6:1、約5:1~10:1、約5:1~8:1の割合で含まれ得、レバウディオサイド組成物またはレバウディオサイド成分中のレバウディオサイドDおよびレバウディオサイドMの合計含有量は、約1%、約2%、約5%、約10%、約15%、約20%、約25%、約30%、約35%、約40%、約45%、約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、またはその任意の2つの値の間の範囲、例えば、約1~70%、約5~50%、約5~40%、約5~30%、約5~20%、約5~10%、約10~70%、約10~60%、約10~50%、約10~40%、約10~30%、約10~20%、約15~70%、約15~50%、約15~30%、約20~70%、約20~50%、約20~40%、約30~70%、約30~50%であり得る。一つの実施形態において、本開示のレバウディオサイド組成物は、レバウディオサイドDをレバウディオサイドMよりも多く含む。一つの実施形態において、本開示のレバウディオサイド組成物は、レバウディオサイドMをレバウディオサイドDよりも多く含む。ここで、レバウディオサイドDおよび/またはレバウディオサイドMの各含有量は、上記のレバウディオサイドDまたはレバウディオサイドMを含むレバウディオサイド組成物についての記載が採用され得る。
【0031】
一つの実施形態において、本開示は、レバウディオサイドA、レバウディオサイドDおよびレバウディオサイドMを含むレバウディオサイド組成物を提供し、レバウディオサイドA:(レバウディオサイドD+レバウディオサイドMの合計)は、約1:2、約1:1.5、約1:1、約1.5:1、約2:1、約3:1、約4:1、約5:1、約7:1、約8:1、約9:1、約10:1、約20:1、約30:1、約40:1、約50:1、約100:1、またはその任意の2つの値の間の範囲、例えば、約1:2~100:1、約1:1~10:1、約1:1~8:1、約1:1~6:1、約1:1~4:1、約1:1~2:1、約2:1~10:1、約2:1~8:1、約2:1~6:1、約2:1~4:1、約3:1~10:1、約3:1~8:1、約3:1~6:1、約4:1~10:1、約4:1~8:1、約4:1~6:1、約5:1~10:1、約5:1~8:1の割合で含まれ得、レバウディオサイド組成物またはレバウディオサイド成分中のレバウディオサイドA、レバウディオサイドDおよびレバウディオサイドMの合計含有量は、約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約95%、約99%、またはその任意の2つの値の間の範囲、例えば、約50~99%、約60~99%、約80~99%、約50~90%、約50~80%、約50~70%、約50~60%、約60~90%、約60~80%、約60~70%、約70~90%、約70~80%、約80~90%であり得る。ここで、レバウディオサイドAおよびレバウディオサイドDの割合および合計含有量、レバウディオサイドA:レバウディオサイドMの割合および合計含有量、および/またはレバウディオサイドD:レバウディオサイドMの割合および合計含有量は、上記のレバウディオサイドAおよびレバウディオサイドDを含むレバウディオサイド組成物、レバウディオサイドAおよびレバウディオサイドMを含むレバウディオサイド組成物、およびレバウディオサイドDおよびレバウディオサイドMを含むレバウディオサイド組成物についての記載が採用され得、レバウディオサイドA、レバウディオサイドDおよび/またはレバウディオサイドMの各含有量は、上記のレバウディオサイドA、レバウディオサイドDまたはレバウディオサイドMを含むレバウディオサイド組成物についての記載が採用され得る。
【0032】
一つの好ましい実施形態において、本開示は、レバウディオサイドA、レバウディオサイドDおよびレバウディオサイドMを含むレバウディオサイド組成物を提供し、レバウディオサイドAは、約65重量%以下、例えば約20重量%より多く65重量%未満、例えば約25重量%より多く65重量%未満、例えば約30~60重量%のレバウディオサイドAと、約30~80重量%、例えば約40~75重量%のレバウディオサイドDおよびレバウディオサイドMの合計含有量とを含み、レバウディオサイドDおよびレバウディオサイドMは、例えば、約1:2~5:1(例えば、約1:1~3:1、約2:1)のレバウディオサイドDおよびレバウディオサイドMの割合で含まれる。このようなレバウディオサイド組成物は、優れた味質のバランス(例えば、甘味の立ち上がりの早さ、苦みや渋味の残存の低さ)を有し得、例えば、飲料などにおいて好適に使用され得る。
【0033】
別の好ましい実施形態において、本開示は、レバウディオサイドA、レバウディオサイドDおよびレバウディオサイドMを含むレバウディオサイド組成物を提供し、レバウディオサイドAは、約95重量%のレバウディオサイドAと、約1~5重量%、例えば約5重量%のレバウディオサイドDおよびレバウディオサイドMの合計含有量とを含み、レバウディオサイドDおよびレバウディオサイドMは、例えば、約1:2~5:1(例えば、約1:1~3:1、約2:1)のレバウディオサイドDおよびレバウディオサイドMの割合で含まれる。このようなレバウディオサイド組成物は、優れた味質のバランスを有し得、例えば、飲料などにおいて好適に使用され得る。
【0034】
一実施形態において、レバウディオサイドO(例えば、約1~10重量%のレバウディオサイドO)および/またはレバウディオサイドN(例えば、約1~10重量%のレバウディオサイドN)をさらに含んでもよく、上記のレバウディオサイド組成物に対して約1~10重量%のレバウディオサイドOおよび/または約1~10重量%のレバウディオサ
イドNを添加して、レバウディオサイド組成物を調製してもよい。
【0035】
一実施形態において、本開示のレバウディオサイド組成物は、さらに追加の成分を含んでもよい。本明細書において、レバウディオサイド組成物にレバウディオサイド以外の追加の成分を添加して調製した組成物を、単に組成物と呼ぶ場合がある。追加の成分としては、酸味料、甘味料、塩、調味料、香料、着色料、ミネラル、ビタミン、酸化防止剤、防腐剤、発泡剤、助泡剤、アルコール(例えば、エタノール)、結合剤、増量剤、増粘剤、界面活性剤、固化防止剤、果汁、野菜汁などが挙げられる。一般に食品に使用され得る任意の好適な添加成分が本開示の組成物において使用され得る。
【0036】
酸味料の例として、リン酸、亜リン酸、ポリリン酸、塩酸、硫酸、炭酸、アルドン酸、ウロン酸、アルダン酸、アルギン酸、グルコン酸、グルクロン酸、グルカン酸、ガラクタル酸、ガラクツロン酸、安息香酸、2,4-ジヒドロキシ安息香酸、ケイ皮酸、ヒドロキシ酸、シクロヘキシルカルボン酸、タンニン酸、乳酸、酒石酸、クエン酸、グルコン酸、グルコヘプトン酸、アジピン酸、ヒドロキシクエン酸、リンゴ酸、フマル酸、マレイン酸、コハク酸、クロロゲン酸、サリチル酸、クレアチン、塩酸グルコサミン、グルコノ-δ-ラクトン、カフェ酸、胆汁酸、酢酸、アスコルビン酸、アルギン酸、エリソルビン酸、ポリグルタミン酸などが挙げられるが、これらに限定されない。
【0037】
甘味料の例として、パラチノース、タガトース、トレハロース、ガラクトース、ラムノース、シクロデキストリン、(例えば、α-シクロデキストリン、β-シクロデキストリン及びγ-シクロデキストリン)、マルトデキストリン、デキストラン、ショ糖、ブドウ糖、リブロース、果糖、トレオース、アラビノース、キシロース、リキソース、アロース、アルトロース、マンノース、イドース、ラクトース、麦芽糖、転化糖、イソトレハロース、ネオトレハロース、パラチノース又はイソマルツロース、エリトロース、デオキシリボース、グロース、イドース、タロース、エリトルロース、キシルロース、プシコース、ツラノース、セロビオース、アミロペクチン、グルコサミン、マンノサミン、フコース、グルクロン酸、グルコン酸、グルコノ-ラクトン、アベクオース、ガラクトサミン、ビートオリゴ糖、イソマルトオリゴ糖(イソマルトース、イソマルトトリオース、パノースなど)、キシロオリゴ糖(キシロトリオース、キシロビオースなど)、ゲンチオオリゴ糖(ゲンチオビオース、ゲンチオトリオース、ゲンチオテトラオースなど)、ソルボース、ニゲロオリゴ糖、パラチノースオリゴ糖、フラクトオリゴ糖(ケストース、ニストースなど)、マルトテトラオール、マルトトリオール、マルトオリゴ糖(マルトトリオース、マルトテトラオース、マルトペンタオース、マルトヘキサオース、マルトヘプタオースなど)、ラクツロース、メリビオース、ラフィノース、ラムノース、リボース、高フルクトースコーンシロップ/水飴などの異性化液糖、結合糖、大豆オリゴ糖、ブドウ糖シロップ、エリトリトール、マルチトール、マンニトール、ソルビトール、ラクチトール、キシリトール、イノシトール、イソマルト、プロピレングリコール、グリセロール(グリセリン)、トレイトール、ガラクチトール、還元イソマルトオリゴ糖、還元キシロオリゴ糖、還元ゲンチオオリゴ糖、還元麦芽糖シロップ、還元ブドウ糖シロップ、糖アルコール、モナチン、クルクリン、スクラロース、サッカリン、シクラマート、アスパルテーム、アセスルファムカリウムまたは他の塩、ネオテームなどが挙げられるが、これらに限定されない。
【0038】
一つの実施形態において、塩として、酸成分(リン酸、亜リン酸、ポリリン酸、塩酸、硫酸、炭酸、アルドン酸、ウロン酸、アルダン酸、アルギン酸、グルコン酸、グルクロン酸、グルカン酸、ガラクタル酸、ガラクツロン酸、安息香酸、2,4-ジヒドロキシ安息香酸、ケイ皮酸、ヒドロキシ酸、シクロヘキシルカルボン酸、タンニン酸、乳酸、酒石酸、クエン酸、グルコン酸、グルコヘプトン酸、アジピン酸、ヒドロキシクエン酸、リンゴ酸、フマル酸、マレイン酸、コハク酸、クロロゲン酸、サリチル酸、クレアチン、塩酸グルコサミン、グルコノ-δ-ラクトン、カフェ酸、胆汁酸、酢酸、アスコルビン酸、アルギン酸、エリソルビン酸、ポリグルタミン酸、アスパラギン酸、アルギニン、グリシン、グルタミン酸、プロリン、トレオニン、テアニン、システイン、シスチン、アラニン、バリン、チロシン、ロイシン、イソロイシン、アスパラギン、セリン、リシン、ヒスチジン、オルニチン、メチオニン、カルニチン、アミノ酪酸、グルタミン、ヒドロキシプロリン、タウリン、ノルバリン、グルタチオン、サルコシン、ポリ-L-アスパラギン酸ンなど)と、塩基成分(ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、グアニジン、グルコサミン、アスパラギン酸、アルギニン、グリシン、グルタミン酸、プロリン、トレオニン、テアニン、システイン、シスチン、アラニン、バリン、チロシン、ロイシン、イソロイシン、アスパラギン、セリン、リシン、ヒスチジン、オルニチン、メチオニン、カルニチン、アミノ酪酸、グルタミン、ヒドロキシプロリン、タウリン、ノルバリン、グルタチオン、サルコシン、ポリ-L-アスパラギン酸、ポリ-L-リジン、ポリ-L-オルニチン、ポリ-L-アルギニンなど)との任意の組合せにより形成される塩が挙げられるが、これらに限定されない。具体的な実施形態において、塩は、塩化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸ナトリウム、クエン酸カリウム、硫酸マグネシウム、ミョウバン、塩化マグネシウム、リン酸のナトリウムまたはカリウム塩、炭酸のナトリウムまたはカリウム塩、アルギン酸ナトリウム、グルコン酸ナトリウム、グルコン酸カリウム、グアニジンHCl、グルコサミンHCl、グルタミン酸ナトリウム、アデノシン1リン酸塩、グルコン酸マグネシウム、酒石酸カリウム、酒石酸ナトリウムおよびこれらの任意の組み合わせであり得る。
【0039】
調味料の例として、アスパラギン酸、アルギニン、グリシン、グルタミン酸、プロリン、トレオニン、テアニン、システイン、シスチン、アラニン、バリン、チロシン、ロイシン、イソロイシン、アスパラギン、セリン、リシン、ヒスチジン、オルニチン、メチオニン、カルニチン、アミノ酪酸、グルタミン、ヒドロキシプロリン、タウリン、ノルバリン、グルタチオン、サルコシン、ポリ-L-アスパラギン酸、ポリ-L-リジン、ポリ-L-オルニチン、ポリ-L-アルギニン、カフェイン、キニーネ、尿素、苦橙皮油、ナリンギンおよび苦木、イノシン1リン酸、グアノシン1リン酸、アデノシン1リン酸、シトシン1リン酸、ウラシル1リン酸、イソシン2リン酸、グアノシン2リン酸、アデノシン2リン酸、シトシン2リン酸、ウラシル2リン酸、イソシン3リン酸、グアノシン3リン酸、アデノシン3リン酸、シトシン3リン酸、ウラシル3リン酸、タンニン酸、ミョウバン、タンニン酸、ポリフェノール(例えば、茶ポリフェノール)などが挙げられるが、これらに限定されない。
【0040】
香料の例として、メントール、柑橘類、ショウガ、マンゴー抽出物、シナモン、ココナツ、ビリジフロロール、アーモンド、バニリン、バニラ抽出物、ブドウ皮抽出物、ブドウ種抽出物などが挙げられるが、これらに限定されない。
【0041】
着色料の例として、アナトー色素、クチナシ黄色素、デュナリエラカロチン、ニンジンカロチン、パーム油カロチン、トマト色素、リコピン、パプリカ色素、カロチノイド系色素、アカネ色素、コチニール色素、シコン色素、ラック色素、キノン系色素、赤キャベツ色素、シソ色素、アントシアニン色素、タマリンド色素、ベニバナ色素、フラボノイド系色素、クロロフィリン、クロロフィル、カラメル、クチナシ青色素、クチナシ赤色素、赤色2号、赤色3号、赤色40号、赤色102号、赤色104号、赤色105号、赤色106号、黄色4号、黄色5号、青色1号、青色2号、緑色3号、β-カロチン、リボフラビンなどが挙げられるが、これらに限定されない。
【0042】
ミネラルの例として、亜鉛、鉄、銅、クロム、セレン、マンガン、モリブデン、ヨウ素、リンなどが挙げられるが、これらに限定されない。
【0043】
ビタミンの例として、ビタミンC(アスコルビン酸)、ビタミンD(エルゴカルシフェロール、コレカルシフェロールなど)、ビタミンE(トコフェロール、トコトリエノールなど)、ビタミンA(レチノール、β-カロテン、α-カロテン、β-クリプトキサンチン)、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB3、ビタミンB5、ビタミンB6(ピリドキサール、ピリドキサミン、ピリドキシンなど)、ビタミンB7、ビタミンB9、ビタミンB12(シアノコバラミン、メチルコバラミン、ヒドロキソコバラミンなど)、ビタミンK(フィロキノン、メナキノンなど)などが挙げられるが、これらに限定されない。
【0044】
酸化防止剤の例として、アスコルビン酸、カテキン、ポリフェノール、ルチン、ネオヘスペリジン、ナリンギン、ネオヘスペリジンジヒドロカルコンなどが挙げられるが、これらに限定されない。
【0045】
防腐剤の例として、安息香酸ナトリウムなどが挙げられるが、これらに限定されない。
【0046】
発泡剤の例として、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、クエン酸などが挙げられるが、これらに限定されない。
【0047】
助泡剤の例として、難消化性デキストリン、ポリデキストロース、ガラクトマンナン、グア豆繊維、ペクチン、グルコマンナン、アルギン酸ナトリウム、水溶性トウモロコシ繊維、大豆食物繊維、それらの加水分解物などが挙げられるが、これらに限定されない。
【0048】
結合剤の例として、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロースなどが挙げられるが、これらに限定されない。
【0049】
増量剤の例として、本明細書に記載の糖成分、マルトデキストリン、コーンシロップ固体、ショ糖、果糖、ブドウ糖、転化糖、ソルビトール、キシロース、リブロース、マンノース、キシリトール、マンニトール、ガラクチトール、エリトリトール、マルチトール、ラクチトール、イソマルト、麦芽糖、タガトース、ラクトース、イヌリン、グリセロール、プロピレングリコール、ポリオール、ポリデキシトロース、フラクトオリゴ糖、セルロース及びセルロース誘導体、糖アルコールなどが挙げられるが、これらに限定されない。
【0050】
増粘剤の例として、キトサン、ペクチン、ペクチン酸、ペクチニン酸、ポリウロン酸、ポリガラクツロン酸、アラビアゴム、カラギーナン、ポリアルギニン、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリ(エチレングリコールメチルエーテル)、ポリアスパラギン酸、ポリグルタミン酸、ポリエチレンイミン、アルギン酸、アルギン酸プロピレングリコール、ヘキサメタリン酸、およびポリエチレングリコールアルギン酸、乳清タンパク質、米タンパク質、大豆タンパク質、コラーゲン(例えばゼラチン)、部分的に加水分解したコラーゲンなどが挙げられるが、これらに限定されない。
【0051】
界面活性剤の例として、ポリソルベート(例えば、ポリソルベート80、ポリソルベート20、ポリソルベート60)、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドクセートまたはスルホコハク酸ジオクチルナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウム、塩化セチルピリジニウム(塩化ヘキサデシルピリジニウム)、臭化ヘキサデシルトリメチルアンモニウム、塩素酸ナトリウム、カルバミル、塩化コリン、グリココール酸ナトリウム、タウロデオキシコール酸ナトリウム、ラウリルアルギン酸、ステアロイルラクチラート塩ナトリウム、タウロコール酸ナトリウム、レシチン、ショ糖オレイン酸エステル、ショ糖ステアリン酸エステル、ショ糖パルミチン酸エステル、ショ糖ラウリン酸エステルなどが挙げられるが、これらに限定されない。
【0052】
固化防止剤の例として、酒石クリーム、珪酸カルシウム、二酸化ケイ素、微結晶性セルロース、リン酸3カルシウムなどが挙げられるが、これらに限定されない。
【0053】
上記において機能に基づいて各成分を分類して記載したが、ある機能を有する成分が別の機能に基づいて選択されることを妨げることが企図されるものではない。例えば、アスコルビン酸は、抗酸化剤として使用される場合も、酸味料として使用される場合もあることが当業者には容易に理解される。
【0054】
本開示のレバウディオサイド組成物または組成物は、任意の形態であってよく、例えば、溶液、粉末(乾燥粉末)、顆粒、錠剤、ペースト、カプセル、懸濁液、食品形態などの形態であり得る。
【0055】
(レバウディオサイド組成物の味質)
一実施形態において、本開示のレバウディオサイド組成物は、特定の味質を呈し得る。組成物の味質は、味質の評価項目またはその組み合わせにより表現され得る。例えば、味質の評価項目としては、全体の甘味、甘味トップの早さ、甘味強度、甘味の残存、苦味、苦味の残存、トップの苦み、渋味、渋味の残存、コク、まろやかさ、スッキリ感などが挙げられる。味質の評価項目を組み合わせる場合、各評価項目を数値化してそれを合計することで総合評価することができる。この際、好ましくない評価項目(甘味の残存、苦味、苦味の残存、トップの苦み、渋味、渋味の残存などであり得るが、所望の味質に応じて好ましくない評価項目の種類は変動し得る)には負の値を付与してもよい。また、特に重要な評価項目には倍数係数(例えば、1.5倍、2倍、3倍)を乗じてもよい。例えば、低温で提供される酸味飲料(炭酸飲料など)には、全体の甘味、甘味トップの早さ、苦味、渋味、スッキリ感などの評価項目の組み合わせが好適であり得る。
【0056】
本明細書の開示に基づいて、当業者は、所望の味質を達成するレバウディオサイド組成物における成分(例えば、レバウディオサイドA、レバウディオサイドD、およびレバウディオサイドM)およびその割合を決定できる。
【0057】
一実施形態において、本開示のレバウディオサイド組成物は、所望の甘味の感じ方を有し得る。「甘味の感じ方」とは、摂取後に甘味を感じるまでの時間を指す。一実施形態において、本開示のレバウディオサイド組成物は、所望の甘味の感じ方を有し得る。
図1に示すようにレバウディオサイドA、レバウディオサイドD、およびレバウディオサイドMは、それぞれ甘味の感じ方により、それらを混合することで甘味を感じる谷間が無く、新たな甘味組成物を得ることができる。例えば、レバウディオサイドAおよびレバウディオサイドMの甘味の感じ方は離れているため、これらを混合することで甘味の感じ方が2つに分割されるように感じられることにより、好ましくないが、レバウディオサイドDをさらに組み合わせることで、甘味の感じ方が1つだけの甘味として呈味曲線が形成され得る。
【0058】
一実施形態において、本開示のレバウディオサイド組成物は、甘味の感じ方が苦みおよび/または渋みのピークの近傍となるような味質を有することから、苦みおよび/または渋みは、甘味によりマスキングされ得る。一実施形態において、マスキングする対象である味質(苦み、渋みなど)は、レバウディオサイドAに由来する。一実施形態において、マスキングする対象である味質(苦み、渋みなど)は、本開示のレバウディオサイド組成物または組成物を添加する食品に由来する。例えば、スポーツドリンクに含まれる電解質は、苦味、あく味、しぶ味、えぐ味等の好ましくない味質を生じ得るが、本開示のレバウディオサイド組成物または組成物はこの味質をマスキングし得る。バウディオサイドA、レバウディオサイドD、およびレバウディオサイドMを混合することで得られる甘味の感じ方は、電解質に起因する味質を好適にマスキングし得る。
【0059】
一実施形態において、本開示のレバウディオサイド組成物は、所望の甘味曲線の形状を有し得る。甘味曲線の形状は甘味の感じ方の他に甘味を感じる幅などにより表現され得る甘味の相乗効果が得られる。甘味の相乗効果とは、甘味ピークにおける甘味強度を100とした場合に50を超える甘味強度を甘味持続時間により強く感じさせる効果を指す。一実施形態において、本開示のレバウディオサイド組成物は、甘味を感じる幅を有し得る。
【0060】
(食品)
一実施形態において、本開示のレバウディオサイド組成物または組成物は、食品に添加してもよく、本開示は、本開示のレバウディオサイド組成物または組成物を含む食品を提供する。本開示のレバウディオサイド組成物または組成物は、甘味料が使用される全ての食品に使用することが可能である。具体的には、これらに限定されるものではないが、スポーツ飲料、非炭酸飲料、炭酸飲料、ジンジャエール、ルートビア、サイダー、果実風味のソフトドリンク(例えば、レモンライム又はオレンジなどの柑橘類風味のソフトドリンク)、粉末状ソフトドリンク、果実および/または野菜由来の果汁、果実飲料、果汁飲料、果実風味の飲料、野菜ジュース、ミックスジュース、エネルギードリンク、コーヒー、ココア、紅茶、緑茶、ウーロン茶、乳飲料、カフェオレ、ミルクティー、果実乳飲料、飲むヨーグルト、乳酸菌飲料、酪農製品、ベーカリ製品、ヨーグルト、ゼリー、飲むゼリー、プリン、ババロア、ブランマンジェ、ケーキ、ブラウニ、ムース、冷凍食品、アイスクリーム、アイスミルク、ラクトアイス、シャーベット、菓子、餅、スナック、飴、ソフトキャンディ、ソース、食用ゲル、クリーム、パスタ、ジャム、トウモロコシ製品、香辛料、焼き肉、トマトケチャップ、加工農産物、加工畜産物、加工海産物、加工肉製品、レトルト食品、ピクルス、保存食品、シリアル製品、冷菓、インスタント麺、ジャム、チューインガム、和菓子、健康食品、チョコレート、卓上甘味料、焼き菓子、珍味、水練り食品、ヨーグルト、リキュール、ワイン、シャーベット、シリアル食品、植物繊維含有食品、乾燥果実、ソース、醤油、味噌、食酢、ドレッシング、マヨネーズ、ケチャップ、カレー、スープ、米菓、アラレ類、パン類、ビスケット、クラッカー、ホットケーキの素、果物缶詰、野菜缶詰、野菜ジュース、食肉製品、魚肉練り製品、海産物、塩性食品、漬物、複合調味料、アルコール飲料、シーズニング、お酢飲料、濃縮飲料、サプリメント、機能性食品、プロテイン食品および嗜好性食品等に使用することが可能である。また、本発明のレバウディオサイド組成物または組成物は、化粧品、および医薬品等にも使用することができる。
【0061】
一実施形態において、本開示のレバウディオサイド組成物または組成物は、糖類(例えば、砂糖、スクロース)を含む食品において使用できる。本開示のレバウディオサイド組成物または組成物により食品中の糖類を置き換えることができるので、食品のカロリーが低減され得る。糖類は食品において頻繁に使用されるため、各食品に好適な糖類の添加量はよく知られる。一実施形態において、本開示のレバウディオサイド組成物または組成物は、糖類含有食品の味質を変更しないような量で糖類を置き換えるように糖類含有食品に添加される。一実施形態において、本開示のレバウディオサイド組成物または組成物は、食品中の糖類(例えば、砂糖、スクロース)の重量の約10%以上、約20%以上、約30%以上、約40%以上、約50%以上、約60%以上、約70%以上、約80%以上、約90%以上または100%を置き換える重量で添加される。一実施形態において、本開示のレバウディオサイド組成物または組成物は、食品中の糖類(例えば、砂糖、スクロース)を置き換えた結果、食品中の糖類の重量の約0.01%~1%、例えば、約0.02%~1%、約0.05%~1%、約0.07%~1%、約0.1%~1%、約0.15%~1%、約0.2%~1%、約0.3%~1%、約0.5%~1%、約0.01%~0.5%、約0.02%~0.5%、約0.05%~0.5%、約0.07%~0.5%、約0.1%~0.5%、約0.15%~0.5%、約0.2%~0.5%、約0.3%~1%、約0.01%~0.3%、約0.02%~0.3%、約0.05%~0.3%、約0.07%~0.3%、約0.1%~0.3%、約0.15%~0.3%、約0.01%~0.2%、約0.02%~0.2%、約0.05%~0.2%、約0.07%~0.2%、約0.1%~0.2%、約0.01%~0.15%、約0.02%~0.15%、約0.05%~0.15%、約0.07%~0.15%、約0.01%~0.1%、約0.02%~0.1%、または約0.05%~0.1%の重量で添加される。一実施形態において、本開示のレバウディオサイド組成物または組成物は、糖類を含まない(シュガーレス)食品に添加される。
【0062】
一実施形態において、本開示のレバウディオサイド組成物または組成物は、乳酸菌飲料、果汁飲料、コーヒー、カップケーキ、菓子パン、プロテイン飲料、プロテインバー、チョコレートまたはスポーツドリンク(例えば、無機電解質を合計で約1~500mg/mL、約10~400mg/mLまたは約50~300mg/mL含む)に添加される。この実施形態において、レバウディオサイド組成物は、約3:1~1:2(例えば、約3:1、約2.5:1、約2:1、約1.5:1、約1:1、約1:1.5、約1:2)のレバウディオサイドA:レバウディオサイドDおよびレバウディオサイドMの合計含有量の比、約10重量%以上(例えば、約10~30重量%、約12重量%以上、約14重量%以上、約16重量%以上、約18重量%以上、約20重量%以上、約22重量%以上、約24重量%以上、約26重量%以上、約28重量%以上)のレバウディオサイドD、約10重量%以上(例えば、約10~30重量%、約12重量%以上、約14重量%以上、約16重量%以上、約18重量%以上、約20重量%以上、約22重量%以上、約24重量%以上、約26重量%以上、約28重量%以上)のレバウディオサイドM、および約90重量%以上(例えば、約91重量%以上、約92重量%以上、約93重量%以上、約94重量%以上、約95重量%以上、約96重量%以上、約97重量%以上、約98重量%以上、約99重量%以上)のステビオール配糖体合計含有量を有し得る。一実施形態において、このレバウディオサイド組成物は、約3:1~1:1(例えば、約3:1、約2.8:1、約2.6:1、約2.4:1、約2.2:1、約2:1、約1.8:1、約1.6:1、約1.5:1、約1.4:1、約1.2:1、約1:1)のレバウディオサイドD:レバウディオサイドMの重量比を有し得る。
【0063】
一実施形態において、本開示のレバウディオサイド組成物または組成物は、甘味が持続することが好ましい食品(例えば、チューイングガム、シュガーレスキャンデー、グミ)に添加される。この実施形態において、レバウディオサイド組成物は、約1:1~1:3(例えば、約1:1.2、約1:1.4、約1:1.6、約1:1.8、約1:2、約1:2.2、約1:2.4、約1:2.6、約1:2.8、約1:3)のレバウディオサイドA:レバウディオサイドDおよびレバウディオサイドMの合計含有量の比を有し得る。一実施形態において、このレバウディオサイド組成物は、約3:1~1:1(例えば、約3:1、約2.8:1、約2.6:1、約2.4:1、約2.2:1、約2:1、約1.8:1、約1.6:1、約1.5:1、約1.4:1、約1.2:1、約1:1)のレバウディオサイドD:レバウディオサイドMの重量比を有し得る。
【0064】
一つの実施形態において、飲料である本開示の食品は、任意のpHを有し得るが、例えば、約2.0~9.0、約2.5~9.0、約3.0~9.0、約3.5~9.0、約4.0~9.0、約3.0~8.0、約3.5~8.0、約4.0~8.0、約3.0~7.0、約3.5~7.0、約4.0~7.0、約3.0~6.5、約3.5~6.5、約3.0~6.0、約3.5~6.0、約3.0~5.5、約3.5~5.5、約3.0~5.0、約3.5~5.0、約1.5~4.5、約3.0~4.5または約3.5~4.5のpHを有し得る。飲料の液体媒体は、水道水、炭酸水、ミネラルウォーターなどの水であり得る。
【0065】
本開示の食品における本開示のレバウディオサイド組成物または組成物の添加量は、特に限定されるものではないが、0.0001~2.0重量%、好ましくは0.005~0.3重量%、さらに好ましくは0.01~0.1重量%であり得る。
【0066】
(調製方法)
一つの局面において、本開示は、本開示のレバウディオサイド組成物、組成物または食品を製造する方法を提供する。一実施形態において、本開示は、ステビオール配糖体を混合する工程を含む、本開示のレバウディオサイド組成物の製造方法を提供する。一実施形態において、本開示は、本開示のレバウディオサイド組成物または組成物を食品に添加する工程を含む、食品の製造方法を提供する。
【0067】
ステビオール配糖体(例えば、レバウディオサイドA、レバウディオサイドD、およびレバウディオサイドM)は、どのような方法で得られるものであってもよいが、たとえば、ステビアの抽出物として得られるものであってもよい。具体的には、ステビオール配糖体は、これらの甘味成分が含まれるステビア品種を選択し、ステビア乾燥葉を、水または親水性溶媒で抽出し、公知の精製方法で脱色した後に濃縮し、乾燥した抽出物から得られる、もしくは抽出物をエタノール、メタノール等で結晶化して不要な成分(ステビオシドなど)を不純物と共に除去し、さらに濃縮し、乾燥して得られたものであってもよい。
【0068】
ステビオール配糖体は、それぞれ単離してもよいし、複数のステビオール配糖体(例えば、レバウディオサイドDおよびレバウディオサイドM)が混在した状態でステビアの抽出物として得てもよい。各成分の単離コスト、単離効率等の経済的な観点から、複数の成分が混在した状態で得ることが好ましくあり得る。一実施形態において、ステビオール配糖体は、ステビアの抽出物を親水性アルコールによって再結晶して得られたものであってもよい。親水性アルコールは、たとえばメタノール、エタノールを用いることができる。
【実施例】
【0069】
以下、本発明を実施例によってさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0070】
各種配合比率のレバウディオサイドA、レバウディオサイドDおよびレバウディオサイドMの組み合わせの味質を評価した。
【0071】
ステビオール配糖体の精製
ステビア・レバウディアナ・ベルトニーの乾燥葉(守田品種)を水で抽出し、抽出液から、吸着樹脂等による精製および結晶化による精製を繰返し、乾燥させて、ステビオール配糖体のレバウディオサイドA、レバウディオサイドDおよびレバウディオサイドMをそれぞれ95%以上の純度で含む精製品を準備した。
【0072】
レバウディオサイドDとレバウディオサイドMとの2:1の混合物を調製した。混合物をHPLC分析で確認し、比率に問題がないことを確認した。
【0073】
次に、レバウディオサイドDとレバウディオサイドMとの混合物を、レバウディオサイドAと特定の割合で混合した。
【0074】
このレバウディオサイドA、レバウディオサイドDおよびレバウディオサイドMの混合物を、1000ppm(補助的に500ppm)の濃度で水に溶解し、官能評価を行った。
【0075】
ステビオール配糖体の官能試験に熟練したパネラー8名によって官能評価を行った。全体の甘味、甘味トップの早さ、甘味強度、甘味の残存、苦味、苦味の残存、渋味、渋味の残存、およびスッキリ感の項目についてそれぞれ0~6の点数を付けた。精製レバウディオサイドAおよび精製レバウディオサイドMをそれぞれ1点および5点の基準とした。以下に各評価項目の評価方針を示す。
【表1】
【0076】
これらの評価指標のうち甘味の残存、苦味、苦味の残存、渋味および渋味の残存は負の値を割り当てた。各評価項目およびそれらの合計値を以下の表に示す。
【表2】
【0077】
レバウディオサイドAの割合が20%より大きく65%未満(サンプル3~9)の範囲において、合計評価が比較的高く、上記評価項目においていずれも約3以上または約-3以下を達成したため、味質のバランスが特に優れていると考えられる。レバウディオサイドAの割合が減るほど前味の評価は低下する一方、苦みの残存や渋味の残存は低下した。苦みの残存や渋味の残存が低下したのは、甘味の感じ方が遅いレバウディオサイドD/レバウディオサイドMによるマスキング効果による。レバウディオサイドAに見出される甘味の感じ方の早さを維持したまま、後続の甘味強度を増強することができ、レバウディオサイドA単独と比較して呈味の形状が変化したと考えられる。他の範囲も所望の味質によっては好ましい可能性がある。
【0078】
なお、食品によって好ましい味質および好ましくない味質の種類は変わり得る。例えば、上記評価においては好ましくない味質として評価している「甘味の残存」は、チューイングガムなどの食品において好ましい性質といえる。そのため、チューイングガムなど甘味が持続することが好ましい食品に対して、表2のサンプル番号8および9の配合が好適であり得る。
【0079】
上記表2のサンプル番号3(RA:RD+RM=60:40、RD:RM=2:1)の配合に着目してさらに検討した。RA:RD+RM=60:40、RD含有量20%以上、RM含有量10%以上およびステビオール配糖体合計含有量95%以上の条件を満たす複数の配合を試験した結果、RD:RM=1.5:1~RD:RM=2.2:1の範囲内で同等の甘味評価が得られた。
【0080】
このような配合は、特に、乳酸菌飲料、果汁飲料、コーヒー、カップケーキ、菓子パン類、プロテイン飲料、プロテインバー、チョコレートなどの砂糖を多く使用している製品に好適に適用できることが確認された。例えば、これらの製品に使用する砂糖の重量の5割を、同等の甘味強度を有する量の上記配合のステビオール甘味料(砂糖の約300~400倍の甘味強度)と置き換えたものを作製したところ、同等の味質が得られた。そのため、砂糖を添加した食品の味質を維持したまま、砂糖を削減した低カロリー食品を提供することができる。
【0081】
さらに、上記配合のステビオール甘味料は、スポーツドリンクにも良好に適用できた。スポーツドリンクには、発汗により流出する生体成分であるNa、K、Mg、Ca等の陽イオン、およびCl-、リン酸イオン等の陰イオンを補給するために無機電解質、無機電解質および有機電解質が含有される。飲料に補給のために適切な量の電解質(特に無機電解質)を配合すると、一般的に、飲料は、苦味、あく味、しぶ味、えぐ味等の好ましくない味質を帯びる。一般的に、スポーツドリンクにおいて、このような好ましくない味質は、砂糖を添加することでマスキングされる。
【0082】
そこで、発明者らは、甘味料として砂糖を含むスポーツドリンク(対照スポーツドリンク)と、砂糖の一部の代わりに上記配合のステビオール甘味料を含むスポーツドリンクとを調製し、味質を試験した。その結果、砂糖の重量の5割をステビオール甘味料で置き換えたスポーツドリンクにおいて、苦味、あく味、しぶ味およびえぐ味のレベルは対照スポーツドリンクと同程度の低さであることが確認された。予想外に、ステビオール甘味料は、砂糖と同様に電解質により生じる好ましくない味質をマスキングする効果を示し、すっきりした味質が確認された。スポーツドリンクに添加される糖類はスポーツドリンクの浸透圧の大部分をもたらす。高甘味度甘味料であるステビオール甘味料でスポーツドリンクの糖類を置き換えることで、スポーツドリンクの浸透圧を低下させることができ(ハイポトニック飲料)、より飲みやすくなるという効果もある。
【産業上の利用可能性】
【0083】
本発明のレバウディオサイド組成物または組成物は、特定の味質を付与し得るので、これによって食品分野などにおいて新たな製品開発に貢献し得る。