(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-22
(45)【発行日】2024-12-02
(54)【発明の名称】レコメンドシステム、レコメンドシステムのプログラム、情報処理方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0251 20230101AFI20241125BHJP
【FI】
G06Q30/0251
(21)【出願番号】P 2023209755
(22)【出願日】2023-12-13
【審査請求日】2023-12-18
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和5年3月10日に大手町三井ホールにおけるイベント「MRI DEMO DAY 2023」で発表 令和5年4月14日に株式会社三菱総合研究所のウェブサイトの活動計画/報告ページに掲載 https://icf.mri.co.jp/activities/activities-11642/ 令和5年4月14日に株式会社三菱総合研究所のウェブサイトのイベントレポートページに掲載 https://icf.mri.co.jp/note/mri-demoday2023report4/ 令和5年9月29日に株式会社三菱総合研究所のウェブサイトのニュースリリースページに掲載 https://www.mri.co.jp/news/press/20230929.html 令和5年9月29日にPR TIMESのウェブサイトのプレスリリースページに掲載 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000006.000080143.html 令和5年9月29日に東武鉄道株式会社のウェブサイトの東武鉄道からのお知らせ・ニュースリリースページに掲載 https://www.tobu.co.jp/cms-pdf/releases/20230929102935DqHBG40O0vk6eA-wm5Kf4w.pdf 令和5年10月20日に株式会社三菱総合研究所の本社におけるイベント「2023年度 ICF中間報告会『ICF Midterm Gathering2023』」で発表 令和5年10月26日に株式会社三菱総合研究所のウェブサイトの活動計画/報告ページに掲載 https://icf.mri.co.jp/activities/activities-15763/
(73)【特許権者】
【識別番号】520173428
【氏名又は名称】株式会社New Ordinary
(73)【特許権者】
【識別番号】591115475
【氏名又は名称】株式会社三菱総合研究所
(74)【代理人】
【識別番号】100168538
【氏名又は名称】加藤 来
(72)【発明者】
【氏名】作井 孝至
(72)【発明者】
【氏名】木根原 良樹
(72)【発明者】
【氏名】志田 龍亮
(72)【発明者】
【氏名】酒井 博司
(72)【発明者】
【氏名】磯野 文暁
(72)【発明者】
【氏名】村松 美夏
【審査官】野元 久道
(56)【参考文献】
【文献】特開2023-070027(JP,A)
【文献】特開2020-047156(JP,A)
【文献】特許第7325598(JP,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザー端末とサーバとを備えてユーザーに対して目的地またはサービスをお勧めするレコメンドシステムであって、
ユーザーの属性情報および
予め設定された所定の行動のカテゴリに分けられた行動の項目に関する情報であるカテゴリ別行動情報に基づいてウェルビーイング値を予め推定した推定モデルがあり、
前記推定モデルが、ユーザーの属性情報を基準とした所定の類似範囲内の属性情報毎に設けられ、前記推定モデルでは、ユーザーの属性情報に関連付けられたカテゴリ別行動情報に対してウェルビーイング値の増減の変化量が推定値として定められて、さらに、前記カテゴリ別行動情報が、データベースの目的地情報またはサービス情報と関連付けられていて、
前記ユーザー端末において所定操作があったとき、ユーザー端末またはサーバにおいて、レコメンド手段が、予め入力されたユーザーの属性情報に基づいて、ユーザーの属性情報を基準とした所定の類似範囲内の属性情報の推定モデルを選択し、ユーザーの属性情報を基準とした所定の類似範囲内の属性情報の推定モデルに基づいて
、ウェルビーイング値を増加させ
るカテゴリ別行動情報と関連付けられた目的地情報またはサービス情報を
、目的地情報またはサービス情報を有したデータベースからウェルビーイング値増加量について最上位のもの1つまたは上位のもの複数ピックアップして絞り込むとともに絞り込んだ目的地情報またはサービス情報をユーザー端末の表示部に表示してレコメンドをする構成であることを特徴とするレコメンドシステム。
【請求項2】
前記ユーザー端末の現在地情報に基づいてレコメンドの目的地に到達したと判定した際、または、ユーザー端末においてレコメンドのサービス申込み操作が完了したと判定した際、前記ユーザー端末またはサーバが、レコメンドによるユーザーのカテゴリ別行動情報と、ユーザーの属性情報と、ユーザーの属性情報に対応する推定モデルとに基づいて満足度と相関のあるウェルビーイング値を算出して属性情報と目的地情報またはサービス情報と関連付けてデータベースに蓄積する構成であることを特徴とする請求項1に記載のレコメンドシステム。
【請求項3】
前記ユーザー端末の現在地情報に基づいてレコメンドの目的地に到達したと判定した際、または、ユーザー端末においてレコメンドのサービス申込み操作が完了したと判定した際、ユーザー端末の表示部に満足度の評価項目を表示し、
満足度の評価情報である行動価値情報が入力されると、前記ユーザー端末またはサーバが、レコメンドによるユーザーのカテゴリ別行動情報と、入力された行動価値情報と、ユーザーの属性情報と、ユーザーの属性情報に対応する推定モデルとに基づいて満足度と相関のあるウェルビーイング値を算出して属性情報と目的地情報またはサービス情報と関連付けてデータベースに蓄積する構成であることを特徴とする請求項2に記載のレコメンドシステム。
【請求項4】
前記レコメンド手段が、目的地情報またはサービス情報に加えて、前記満足度と相関のあるウェルビーイング値の指標項目と関連する理由情報をユーザー端末の表示部に表示する構成であることを特徴とする請求項2または請求項3に記載のレコメンドシステム。
【請求項5】
前記ユーザー端末またはサーバが、データベースに蓄積したユーザーの属性情報別のウェルビーイング値を、属性情報別に推定モデルにフィードバックする構成であることを特徴とする請求項2または請求項3に記載のレコメンドシステム。
【請求項6】
前記レコメンド手段が、ユーザーの属性情報を基準とした所定の類似範囲内の属性情報の推定モデルに基づいて目的地情報またはサービス情報を絞り込む際、ウェルビーイング値が高まった実績のある目的地情報またはサービス情報を他の目的地情報またはサービス情報より優先して取り扱い、ユーザー端末の表示部に表示してレコメンドをする構成であることを特徴とする請求項2または請求項3に記載のレコメンドシステム。
【請求項7】
前記ユーザー端末の表示部において、ウェルビーイング値が高まった実績のある目的地情報をマップ上に表示自在にするとともに、ウェルビーイング値が高まった実績数に応じて変化する形式で表示する構成であることを特徴とする請求項2または請求項3に記載のレコメンドシステム。
【請求項8】
ユーザー端末とサーバとを備えてユーザーに対して目的地またはサービスをお勧めするレコメンドシステムのプログラムであって、
ユーザーの属性情報および予め設定された所定の行動のカテゴリに分けられた行動の項目に関する情報であるカテゴリ別行動情報に基づいてウェルビーイング値を予め推定した推定モデルがあり、前記推定モデルが、ユーザーの属性情報を基準とした所定の類似範囲内の属性情報毎に設けられ、前記推定モデルでは、ユーザーの属性情報に関連付けられたカテゴリ別行動情報に対してウェルビーイング値の増減の変化量が推定値として定められて、さらに、前記カテゴリ別行動情報が、データベースの目的地情報またはサービス情報と関連付けられていて、
前記ユーザー端末において所定操作があったか否かを判定する所定操作有無判定ステップと、
前記所定操作があったとき、ユーザー端末またはサーバにおいて、レコメンド手段が、予め入力されたユーザーの属性情報に基づいて、ユーザーの属性情報を基準とした所定の類似範囲内の属性情報の推定モデルを選択する推定モデル選択ステップと、
前記レコメンド手段が、ユーザーの属性情報を基準とした所定の類似範囲内の属性情報の推定モデルに基づいて
、ウェルビーイング値を増加させ
るカテゴリ別行動情報と関連付けられた目的地情報またはサービス情報を
、目的地情報またはサービス情報を有したデータベースからウェルビーイング値増加量について最上位のもの1つまたは上位のもの複数ピックアップして絞り込む類似範囲内目的地・サービス絞り込みステップと、
前記ユーザー端末が、絞り込まれた目的地情報またはサービス情報をユーザー端末の表示部に表示してレコメンドをする類似属性目的地・サービスレコメンド表示ステップとを有していることを特徴とするレコメンドシステムのプログラム。
【請求項9】
ユーザーに対して目的地またはサービスをお勧めする情報処理方法であって、
ユーザーの属性情報および予め設定された所定の行動のカテゴリに分けられた行動の項目に関する情報であるカテゴリ別行動情報に基づいてウェルビーイング値を予め推定した推定モデルがあり、前記推定モデルが、ユーザーの属性情報を基準とした所定の類似範囲内の属性情報毎に設けられ、前記推定モデルでは、ユーザーの属性情報に関連付けられたカテゴリ別行動情報に対してウェルビーイング値の増減の変化量が推定値として定められて、さらに、前記カテゴリ別行動情報が、データベースの目的地情報またはサービス情報と関連付けられていて、
ユーザー端末において所定操作があったか否かを判定する工程と、
前記所定操作があったとき、ユーザー端末またはサーバにおいて、レコメンド手段が、予め入力されたユーザーの属性情報に基づいて、ユーザーの属性情報を基準とした所定の類似範囲内の属性情報の推定モデルを選択する工程と、
前記レコメンド手段が、ユーザーの属性情報を基準とした所定の類似範囲内の属性情報の推定モデルに基づいて
、ウェルビーイング値を増加させ
るカテゴリ別行動情報と関連付けられた目的地情報またはサービス情報を
、目的地情報またはサービス情報を有したデータベースからウェルビーイング値増加量について最上位のもの1つまたは上位のもの複数ピックアップして絞り込む工程と、
前記ユーザー端末が、絞り込まれた目的地情報またはサービス情報をユーザー端末の表示部に表示してレコメンドをする工程とを有していることを特徴とする情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザー端末とサーバとを備えてユーザーに対して目的地またはサービスをお勧めするレコメンドシステム、そのプログラム、および、情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ユーザー端末とサーバとを備え、ユーザー端末においてユーザーの現在のシチュエーション情報が入力されると、ユーザー端末またはサーバにおいて、人工知能を有したレコメンド手段が、予め入力されたユーザーの嗜好情報と、入力されたユーザーの現在のシチュエーション情報と、ユーザー端末の現在地情報とに基づいて移動手段情報を考慮して目的地情報を絞り込むとともに移動手段情報を含む経路情報を絞り込み、絞り込んだ経路情報と目的地情報とをセットでユーザー端末の表示部に表示してレコメンドするレコメンドシステムが知られている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した従来のレコメンドシステムは、ユーザーが好みの例えば目的地情報および経路情報の両者をセットにしてユーザーに対して提供する構成であったため、ユーザーの本質的な幸福度について十分考慮されていなかった。
【0005】
そこで、本発明は、前述したような従来技術の問題を解決するものであって、すなわち、本発明の目的は、推定モデルに係る属性と類似する属性情報のユーザーの幸福度を高めることができるレコメンドシステム、そのプログラム、および、情報処理方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本請求項1に係る発明は、ユーザー端末とサーバとを備えてユーザーに対して目的地またはサービスをお勧めするレコメンドシステムであって、ユーザーの属性情報および予め設定された所定の行動のカテゴリに分けられた行動の項目に関する情報であるカテゴリ別行動情報に基づいてウェルビーイング値を予め推定した推定モデルがあり、前記推定モデルが、ユーザーの属性情報を基準とした所定の類似範囲内の属性情報毎に設けられ、前記推定モデルでは、ユーザーの属性情報に関連付けられたカテゴリ別行動情報に対してウェルビーイング値の増減の変化量が推定値として定められて、さらに、前記カテゴリ別行動情報が、データベースの目的地情報またはサービス情報と関連付けられていて、前記ユーザー端末において所定操作があったとき、ユーザー端末またはサーバにおいて、レコメンド手段が、予め入力されたユーザーの属性情報に基づいて、ユーザーの属性情報を基準とした所定の類似範囲内の属性情報の推定モデルを選択し、ユーザーの属性情報を基準とした所定の類似範囲内の属性情報の推定モデルに基づいて、ウェルビーイング値を増加させるカテゴリ別行動情報と関連付けられた目的地情報またはサービス情報を、目的地情報またはサービス情報を有したデータベースからウェルビーイング値増加量について最上位のもの1つまたは上位のもの複数ピックアップして絞り込むとともに絞り込んだ目的地情報またはサービス情報をユーザー端末の表示部に表示してレコメンドをする構成であることにより、前述した課題を解決するものである。
【0007】
本請求項2に係る発明は、請求項1に記載されたレコメンドシステムの構成に加えて、前記ユーザー端末の現在地情報に基づいてレコメンドの目的地に到達したと判定した際、または、ユーザー端末においてレコメンドのサービス申込み操作が完了したと判定した際、前記ユーザー端末またはサーバが、レコメンドによるユーザーのカテゴリ別行動情報と、ユーザーの属性情報と、ユーザーの属性情報に対応する推定モデルとに基づいて満足度と相関のあるウェルビーイング値を算出して属性情報と目的地情報またはサービス情報と関連付けてデータベースに蓄積する構成であることにより、前述した課題をさらに解決するものである。
【0008】
本請求項3に係る発明は、請求項2に記載されたレコメンドシステムの構成に加えて、前記ユーザー端末の現在地情報に基づいてレコメンドの目的地に到達したと判定した際、または、ユーザー端末においてレコメンドのサービス申込み操作が完了したと判定した際、ユーザー端末の表示部に満足度の評価項目を表示し、満足度の評価情報である行動価値情報が入力されると、前記ユーザー端末またはサーバが、レコメンドによるユーザーのカテゴリ別行動情報と、入力された行動価値情報と、ユーザーの属性情報と、ユーザーの属性情報に対応する推定モデルとに基づいて満足度と相関のあるウェルビーイング値を算出して属性情報と目的地情報またはサービス情報と関連付けてデータベースに蓄積する構成であることにより、前述した課題をさらに解決するものである。
【0009】
本請求項4に係る発明は、請求項2または請求項3に記載されたレコメンドシステムの構成に加えて、前記レコメンド手段が、目的地情報またはサービス情報に加えて、前記満足度と相関のあるウェルビーイング値の指標項目と関連する理由情報をユーザー端末の表示部に表示する構成であることにより、前述した課題をさらに解決するものである。
【0010】
本請求項5に係る発明は、請求項2または請求項3に記載されたレコメンドシステムの構成に加えて、前記ユーザー端末またはサーバが、データベースに蓄積したユーザーの属性情報別のウェルビーイング値を、属性情報別に推定モデルにフィードバックする構成であることにより、前述した課題をさらに解決するものである。
【0011】
本請求項6に係る発明は、請求項2または請求項3に記載されたレコメンドシステムの構成に加えて、前記レコメンド手段が、ユーザーの属性情報を基準とした所定の類似範囲内の属性情報の推定モデルに基づいて目的地情報またはサービス情報を絞り込む際、ウェルビーイング値が高まった実績のある目的地情報またはサービス情報を他の目的地情報またはサービス情報より優先して取り扱い、ユーザー端末の表示部に表示してレコメンドをする構成であることにより、前述した課題をさらに解決するものである。
【0012】
本請求項7に係る発明は、請求項2または請求項3に記載されたレコメンドシステムの構成に加えて、前記ユーザー端末の表示部において、ウェルビーイング値が高まった実績のある目的地情報をマップ上に表示自在にするとともに、ウェルビーイング値が高まった実績数に応じて変化する形式で表示する構成であることにより、前述した課題をさらに解決するものである。
【0013】
本請求項8に係る発明は、ユーザー端末とサーバとを備えてユーザーに対して目的地またはサービスをお勧めするレコメンドシステムのプログラムであって、ユーザーの属性情報および予め設定された所定の行動のカテゴリに分けられた行動の項目に関する情報であるカテゴリ別行動情報に基づいてウェルビーイング値を予め推定した推定モデルがあり、前記推定モデルが、ユーザーの属性情報を基準とした所定の類似範囲内の属性情報毎に設けられ、前記推定モデルでは、ユーザーの属性情報に関連付けられたカテゴリ別行動情報に対してウェルビーイング値の増減の変化量が推定値として定められて、さらに、前記カテゴリ別行動情報が、データベースの目的地情報またはサービス情報と関連付けられていて、前記ユーザー端末において所定操作があったか否かを判定する所定操作有無判定ステップと、前記所定操作があったとき、ユーザー端末またはサーバにおいて、レコメンド手段が、予め入力されたユーザーの属性情報に基づいて、ユーザーの属性情報を基準とした所定の類似範囲内の属性情報の推定モデルを選択する推定モデル選択ステップと、前記レコメンド手段が、ユーザーの属性情報を基準とした所定の類似範囲内の属性情報の推定モデルに基づいて、ウェルビーイング値を増加させるカテゴリ別行動情報と関連付けられた目的地情報またはサービス情報を、目的地情報またはサービス情報を有したデータベースからウェルビーイング値増加量について最上位のもの1つまたは上位のもの複数ピックアップして絞り込む類似範囲内目的地・サービス絞り込みステップと、前記ユーザー端末が、絞り込まれた目的地情報またはサービス情報をユーザー端末の表示部に表示してレコメンドをする類似属性目的地・サービスレコメンド表示ステップとを有していることにより、前述した課題を解決するものである。
【0014】
本請求項9に係る発明は、ユーザーに対して目的地またはサービスをお勧めする情報処理方法であって、ユーザーの属性情報および予め設定された所定の行動のカテゴリに分けられた行動の項目に関する情報であるカテゴリ別行動情報に基づいてウェルビーイング値を予め推定した推定モデルがあり、前記推定モデルが、ユーザーの属性情報を基準とした所定の類似範囲内の属性情報毎に設けられ、前記推定モデルでは、ユーザーの属性情報に関連付けられたカテゴリ別行動情報に対してウェルビーイング値の増減の変化量が推定値として定められて、さらに、前記カテゴリ別行動情報が、データベースの目的地情報またはサービス情報と関連付けられていて、ユーザー端末において所定操作があったか否かを判定する工程と、前記所定操作があったとき、ユーザー端末またはサーバにおいて、レコメンド手段が、予め入力されたユーザーの属性情報に基づいて、ユーザーの属性情報を基準とした所定の類似範囲内の属性情報の推定モデルを選択する工程と、前記レコメンド手段が、ユーザーの属性情報を基準とした所定の類似範囲内の属性情報の推定モデルに基づいて、ウェルビーイング値を増加させるカテゴリ別行動情報と関連付けられた目的地情報またはサービス情報を、目的地情報またはサービス情報を有したデータベースからウェルビーイング値増加量について最上位のもの1つまたは上位のもの複数ピックアップして絞り込む工程と、前記ユーザー端末が、絞り込まれた目的地情報またはサービス情報をユーザー端末の表示部に表示してレコメンドをする工程とを有していることにより、前述した課題を解決するものである。
【発明の効果】
【0015】
本発明のレコメンドシステムは、ユーザー端末とサーバとを備えていることにより、ユーザー端末とサーバとの間で通信してユーザーに対して目的地またはサービスをお勧めすることができるばかりでなく、以下のような特有の効果を奏することができる。
【0016】
本請求項1に係る発明のレコメンドシステムによれば、推定モデルに係る属性と類似する属性情報のユーザーに対してウェルビーイング値を上げることができそうな目的地情報またはサービス情報がレコメンドされるため、推定モデルに係る属性と類似する属性情報の多数のユーザーの幸福度を高めることができる。
さらに、ユーザーの幸福度が高まるとユーザー利用が増えるため、ユーザーの行動が増えて移動手段に対してや目的地またはサービスにおける金銭的消費を増加させてその地域経済やマーケットの活性化をより促進させることができる。
また、ウェルビーイング値が向上する目的地エリアがわかるため、ウェルビーイング値を向上させたいユーザーがそのエリアに来ているか否かを確認することができ、そのエリアの事業者へマーケティングについてアドバイスをすることができる。
【0017】
本請求項2に係る発明のレコメンドシステムによれば、請求項1に係る発明が奏する効果に加えて、レコメンドに沿った行動後にウェルビーイング値が算出されるため、ウェルビーイング値の精度をより高めることができ、推定モデルに係る属性と類似する属性情報の多数のユーザーの本質的な幸福度を高めることができる。
さらに、ウェルビーイング値が高まった属性情報と目的地情報またはサービス情報とがセットでデータベースに徐々に蓄積されるため、ユーザーの利用に応じてウェルビーイング値を上げることができそうな目的地情報またはサービス情報のレコメンドの精度を向上させることができる。
【0018】
本請求項3に係る発明のレコメンドシステムによれば、請求項2に係る発明が奏する効果に加えて、レコメンドに沿った行動後に満足度の評価情報である行動価値情報を入力してもらってウェルビーイング値が算出されるため、ウェルビーイング値の精度をより高めることができ、推定モデルに係る属性と類似する属性情報の多数のユーザーの本質的な幸福度を高めることができる。
【0019】
本請求項4に係る発明のレコメンドシステムによれば、請求項2または請求項3に係る発明が奏する効果に加えて、レコメンドの理由情報が表示部に表示されるため、ユーザーはレコメンドの目的地へ移動する目的や理由、または、レコメンドのサービスを受ける目的や理由を明確に理解してから行動することができる。
さらに、目的・理由を理解して意識するため、ユーザーの本質的な幸福度をより高めることができる。
また、その目的地のエリアへどんな理由で来ているかがわかるため、そのエリアの事業者へマーケティングについてアドバイスをすることができる。
【0020】
本請求項5に係る発明のレコメンドシステムによれば、請求項2または請求項3に係る発明が奏する効果に加えて、データベースに蓄積された情報が推定モデルにフィードバックされるため、ユーザーを幸福にするレコメンドの精度を徐々に向上させることができる。
【0021】
本請求項6に係る発明のレコメンドシステムによれば、請求項2または請求項3に係る発明が奏する効果に加えて、ウェルビーイング値が高まった実績のある目的地情報またはサービス情報が他の目的地情報またはサービス情報より優先してレコメンドされるため、より一層、ユーザーのウェルビーイング値を徐々に高めることができ、ユーザーの本質的な幸福度を高めることができる。
さらに、ユーザーの幸福度が高まると消費意欲が増すため、そのレコメンドの目的地またはサービスにおける金銭的消費を増加させてその地域経済やマーケットの活性化をより促進させることができる。
【0022】
本請求項7に係る発明のレコメンドシステムによれば、請求項2または請求項3に係る発明が奏する効果に加えて、ユーザー端末の表示部のマップ上にウェルビーイング値が高まった実績数に応じて変化する形式で目的地情報が表示されるため、ユーザーは実績のある目的地情報を一目で理解することができ、ユーザーの行動意欲を刺激してその地域経済の活性化をより促進させることができる。
さらに、そのエリアの事業者にとって自分たちの特徴が目に見える形で表示されるため、そのエリアの事業者の特徴をユーザーへ目に見える形でアピールすることができる。
なお、どんなウェルビーイング値が高まる目的地なのかの項目情報や、どんな満足度が高いのかの項目情報をも表示することで、ユーザーはその目的地へ行くことによりどんなウェルビーイング値を高めることができるのか、どんな満足度を高めることができるのかを簡単に知ることができる。
例えば、何を求めているユーザーがどこに多く来ているのかを簡単に理解することができる。
また、この目的地では新しい発見の項目の満足度が高いユーザーが多いことなどを簡単に理解することができる。
【0023】
本請求項8に係る発明のレコメンドシステムのプログラムによれば、請求項1に係る発明が奏する効果と同様、推定モデルに係る属性と類似する属性情報のユーザーに対してウェルビーイング値を上げることができそうな目的地情報またはサービス情報がレコメンドされるため、推定モデルに係る属性と類似する属性情報の多数のユーザーの幸福度を高めることができる。
さらに、ユーザーの幸福度が高まるとユーザー利用が増えるため、ユーザーの行動が増えて移動手段に対してや目的地またはサービスにおける金銭的消費を増加させてその地域経済やマーケットの活性化をより促進させることができる。
また、ウェルビーイング値が向上する目的地エリアがわかるため、ウェルビーイング値を向上させたいユーザーがそのエリアに来ているか否かを確認することができ、そのエリアの事業者へマーケティングについてアドバイスをすることができる。
【0024】
本請求項9に係る発明の情報処理方法によれば、請求項1、請求項8に係る発明が奏する効果と同様、推定モデルに係る属性と類似する属性情報のユーザーに対してウェルビーイング値を上げることができそうな目的地情報またはサービス情報がレコメンドされるため、推定モデルに係る属性と類似する属性情報の多数のユーザーの幸福度を高めることができる。
さらに、ユーザーの幸福度が高まるとユーザー利用が増えるため、ユーザーの行動が増えて移動手段に対してや目的地またはサービスにおける金銭的消費を増加させてその地域経済やマーケットの活性化をより促進させることができる。
また、ウェルビーイング値が向上する目的地エリアがわかるため、ウェルビーイング値を向上させたいユーザーがそのエリアに来ているか否かを確認することができ、そのエリアの事業者へマーケティングについてアドバイスをすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】本発明の実施例であるレコメンドシステムの概念を示す図。
【
図2】本発明の実施例であるレコメンドシステムの動作例を示すチャート図。
【
図3】本発明の実施例であるレコメンドシステムのマイページ画面の一例を示す図。
【
図4】本発明の実施例であるレコメンドシステムのあなたの気分画面の一例を示す図。
【
図5】本発明の実施例であるレコメンドシステムで用いられる第1態様の推定モデルの一例を説明するための図。
【
図6】本発明の実施例であるレコメンドシステムのレコメンド画面の一例を示す図。
【
図7】本発明の実施例であるレコメンドシステムで用いられる第2態様の推定モデルの一例を説明するための図。
【
図8】本発明の実施例であるレコメンドシステムの満足度の評価入力ウィンドウの一例を示す図。
【
図9】本発明の実施例であるレコメンドシステムの検索画面の一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本発明のレコメンドシステムは、ユーザー端末とサーバとを備え、ユーザーの属性情報およびカテゴリ別行動情報に基づいてウェルビーイング値を予め推定した推定モデルがあり、ユーザー端末において所定操作があったとき、ユーザー端末またはサーバにおいて、レコメンド手段が、予め入力されたユーザーの属性情報に基づいて、ユーザーの属性情報を基準とした所定の類似範囲内の属性情報の推定モデルを選択し、ユーザーの属性情報を基準とした所定の類似範囲内の属性情報の推定モデルに基づいてウェルビーイング値を増加させた目的地情報またはサービス情報を絞り込むとともに絞り込んだ目的地情報またはサービス情報をユーザー端末の表示部に表示してレコメンドをする構成であることにより、推定モデルに係る属性と類似する属性情報の多数のユーザーに目的地情報またはサービス情報をレコメンドして推定モデルに係る属性と類似する属性情報の多数のユーザーの幸福度を高めることができるものであれば、その具体的な実施態様は、如何なるものであっても構わない。
また、本発明のレコメンドシステムのプログラムは、ユーザー端末において所定操作があったか否かを判定する所定操作有無判定ステップと、所定操作があったとき、ユーザー端末またはサーバにおいて、レコメンド手段が、予め入力されたユーザーの属性情報に基づいて、ユーザーの属性情報を基準とした所定の類似範囲内の属性情報の推定モデルを選択する推定モデル選択ステップと、レコメンド手段が、ユーザーの属性情報を基準とした所定の類似範囲内の属性情報の推定モデルに基づいてウェルビーイング値を増加させた目的地情報またはサービス情報を絞り込む類似範囲内目的地・サービス絞り込みステップと、ユーザー端末が、絞り込まれた目的地情報またはサービス情報をユーザー端末の表示部に表示してレコメンドをする類似属性目的地・サービスレコメンド表示ステップとを有していることにより、推定モデルに係る属性と類似する属性情報の多数のユーザーに目的地情報またはサービス情報をレコメンドして推定モデルに係る属性と類似する属性情報の多数のユーザーの幸福度を高めることができるものであれば、その具体的な実施態様は、如何なるものであっても構わない。
さらに、本発明の情報処理方法は、ユーザー端末において所定操作があったか否かを判定する工程と、所定操作があったとき、ユーザー端末またはサーバにおいて、レコメンド手段が、予め入力されたユーザーの属性情報に基づいて、ユーザーの属性情報を基準とした所定の類似範囲内の属性情報の推定モデルを選択する工程と、レコメンド手段が、ユーザーの属性情報を基準とした所定の類似範囲内の属性情報の推定モデルに基づいてウェルビーイング値を増加させた目的地情報またはサービス情報を絞り込む工程と、ユーザー端末が、絞り込まれた目的地情報またはサービス情報をユーザー端末の表示部に表示してレコメンドをする工程とを有していることにより、推定モデルに係る属性と類似する属性情報の多数のユーザーに目的地情報またはサービス情報をレコメンドして推定モデルに係る属性と類似する属性情報の多数のユーザーの幸福度を高めることができるものであれば、その具体的な実施態様は、如何なるものであっても構わない。
【0027】
例えば、ユーザー端末は、ノート型パーソナルコンピュータ端末、スマートフォン端末、タブレット端末、腕時計型端末、眼鏡型端末など表示部と操作部とを備えて情報を送受信するものであって、所謂インターネットである広域ネットワーク、ローカルネットワーク、電話回線などを含む通信ネットワークによりサーバと接続自在なものであれば如何なるものであっても構わない。
また、サーバは、クラウド環境に作られたクラウドサーバでもよいし、サーバを構成する物理サーバの数は1つでも複数でもよい。
さらに、推定モデルは、典型的には、ある属性に属するユーザーがある行動を実施した場合のウェルビーイング値の増加分又は減少分を推定するためのモデルである。
一例としては、ある行動を取れば必ずウェルビーイング値が増加するという思想の下、ウェルビーイング値が減少せずに、増加だけする推定モデルを利用してもよい。
また、ウェルビーイングとは、「健康で幸福な状態。良好な状態。満足の行く状態。」のことをいい、ウェルビーイング値は、このような状態に関する値であって、高まる方が幸福、良好又は満足の行く状態であることを意味する。
さらに、属性情報は、性別、年齢、既婚・未婚の別、活発度、職種、年収、家族構成、勤務先等を有してもよい。
活発度に関しては、ユーザー端末から入力される趣味等の情報(スケジュール情報など)やユーザー端末から得られた情報(歩数計機能の情報など)を考慮して、判断されるようにしてもよい。
【実施例】
【0028】
以下に、本発明の実施例であるレコメンドシステム100について、
図1乃至
図9に基づいて説明する。
ここで、
図1は、本発明の実施例であるレコメンドシステム100の概念を示す図であり、
図2は、本発明の実施例であるレコメンドシステム100の動作例を示すチャート図であり、
図3は、本発明の実施例であるレコメンドシステム100のマイページ画面112の一例を示す図であり、
図4は、本発明の実施例であるレコメンドシステム100のあなたの気分画面113の一例を示す図であり、
図5は、本発明の実施例であるレコメンドシステム100で用いられる第1態様の推定モデルEMの一例を説明するための図であり、
図6は、本発明の実施例であるレコメンドシステム100のレコメンド画面114の一例を示す図であり、
図7は、本発明の実施例であるレコメンドシステム100で用いられる第2態様の推定モデルEMの一例を説明するための図であり、
図8は、本発明の実施例であるレコメンドシステム100の満足度の評価入力ウィンドウ115の一例を示す図であり、
図9は、本発明の実施例であるレコメンドシステム100の検索画面116の一例を示す図である。
【0029】
本発明の実施例であるレコメンドシステム100は、
図1に示すように、ユーザー端末110と、サーバ120と、一例として商品・サービス・場所提供者端末である店舗端末130とを備えている。
ユーザー端末110および店舗端末130は、サーバ120と通信自在に設けられている。
そして、レコメンドシステム100は、店舗端末130などから入力された最新の商品・サービス・場所などの情報のデータベース121を有し、ユーザーに対して目的地またはサービスをお勧めするように設けられている。
【0030】
店舗端末130は、店舗の商品・サービス・場所についての情報をサーバ120へ送ることにより、例えば、ソーシャルネットワーキングサービス(以下、SNS)上にアップロードしたり、店舗のウェブサイトの情報を更新する。
また、ユーザーが、ユーザー端末110において、レコメンドシステム100にログインする。
そして、予めユーザーの属性情報ATや嗜好情報LKを入力しておく。
属性情報ATの入力について、例えば、ユーザー端末110の表示部111に表示されるレコメンドシステム100の「ユーザー登録」画面(図示せず)において、性別、年齢、既婚・未婚の別、活発度、職種、年収、家族構成、勤務先等の属性情報ATを入力する。
【0031】
また、嗜好情報LKの入力の仕方について、例えば、ユーザー端末110の表示部111に表示されるレコメンドシステム100の「好きなこと」画面(図示せず)において、グルメ、カフェ、アウトドア、買い物、お出かけ、エンターテイメント、ファッション、インドアなどのカテゴリがあり、それぞれのカテゴリ内にそのカテゴリに関連した内容の複数の写真が表示されている。
そして、ユーザーが、好きなものが写った写真を1つまたは複数選択する。
各写真には、写った内容を示すタグ情報が付加されている。
ユーザーによって写真が選択されると、選択された写真のタグ情報が、ユーザーの好きなものの情報である嗜好情報LKとして付加されるように構成されている。
【0032】
なお、写真の他に、アイコン、キーワード、音声などを選択する構成にしてもよい。
アイコン、キーワード、音声には、何らかのものが表されている。
音声の場合、ボタンを表示し、ボタンが操作されたときに何らかのものが音声出力されるようにし、ボタンが選択されることにより、ボタンの内容のタグ情報が、嗜好情報LKとして付加される。
また、ユーザーが、ユーザー端末110におけるマイクを用いて好きなものについて音声入力してもよいし、入力キーを用いて、文章や単語で好きなものについてテキスト入力して、その情報が、嗜好情報LKとして付加されるように構成してもよい。
さらに、ユーザー端末110の表示部111に表示されるレコメンドシステム100の「あなたの性格」画面(図示せず)において、複数の簡単な質問が設けられている。
【0033】
例えば、「初対面の人に会うことが好きで、初対面でも相手との会話を楽しむことができる」などの質問が設けられている。
そして、一例として、5段階評価のように、全く当てはまらない、ほとんど当てはまらない、どちらともいえない、やや当てはまる、完全に当てはまるなどを各質問に対してユーザーが直感的に回答するように設けられている。
ユーザーによってこれらの回答が入力されると、ユーザー端末110またはサーバ120において、人工知能を有したレコメンド手段が、回答情報から分析してユーザータイプ傾向情報TPを得る。
【0034】
さらに本実施例では、ユーザーの属性情報ATおよびカテゴリ別行動情報CAに基づいてウェルビーイング値を予め推定した推定モデルEMがある。
ここで、推定モデルEMは、アンケートを実施する等して、分類される属性毎にカテゴリ別行動情報CAに対応して予め作成されてもよい。また、データを蓄積するための期間を設け、蓄積されたデータを用いて推定モデルEMが生成されてもよい。具体的には、データを蓄積するための期間において、ユーザーがある行動を行った場合に、そのユーザーの属性情報ATとともに、行動1~19のいずれかの行動又は行動量を入力し、それに伴う指標1~9の各々に対するウェルビーイング指標を入力するようにしてもよい。
【0035】
そして、ユーザー端末110において所定操作の一例としてユーザーの現在のシチュエーション情報STが入力されたとする。
すると、ユーザー端末110またはサーバ120において、レコメンド手段が、予め入力されたユーザーの属性情報ATに基づいて、ユーザーの属性情報ATを基準とした所定の類似範囲内の属性情報ATの推定モデルEMを選択する。
なお、所定操作の一例としてユーザーの現在のシチュエーション情報STの入力操作を挙げたが、これに限らない。
例えば、目的地情報DNやサービス情報についての検索操作であってもよい。
所定操作は、ユーザーが目的地情報DNやサービス情報の表示を求めるための操作であればよい。
【0036】
そして、レコメンド手段が、ユーザーの属性情報ATを基準とした所定の類似範囲内の属性情報ATの推定モデルEMと、任意の要素の一例であるユーザー端末110の現在地情報とに基づいてウェルビーイング値を増加させた目的地情報DNを絞り込む。
ここで、絞り込みは、多数ある情報を少数の情報に少なくなればよく、少数は、1つまたは複数である。
これとともに、レコメンド手段が、絞り込んだ目的地情報DNをユーザー端末110の表示部111に表示してレコメンドをするように構成されている。
なお、目的地情報DNを絞り込んだが、ウェルビーイング値を増加させたサービス情報絞り込んで、レコメンド表示してもよい。
また、推定モデルEMでは、一例として目的地情報DNやサービス情報がカテゴリ別行動情報CAと関連付けられている。
【0037】
上記の構成を言い換えると、ユーザー端末110において所定操作の一例としてユーザーの現在のシチュエーション情報STが入力されたとする。
すると、ユーザー端末110またはサーバ120において、レコメンド手段が、予め入力されたユーザーの属性情報ATと、一例として入力されたユーザーの現在のシチュエーション情報STと、任意の要素であるユーザー端末110の現在地情報とに基づいて目的地情報DNやサービス情報を絞り込むとともにユーザー端末110の表示部111に表示してレコメンドをする。
【0038】
そして、ユーザー端末110またはサーバ120が、レコメンドに沿ったユーザーのカテゴリ別行動情報CAに基づいてウェルビーイング値を算出して目的地情報DNやサービス情報および属性情報ATと関連付けてデータベース121に蓄積する。この蓄積されたものが、推定モデルEMとなってもよい。
続いて、他のユーザー端末110において所定操作の一例として他のユーザーの現在のシチュエーション情報STが入力された際、レコメンド手段が、予め入力された他のユーザーの属性情報ATと、任意の要素である他のユーザー端末110の現在地情報とに基づいて、他のユーザーの属性情報ATを基準とした所定の類似範囲内の属性情報ATのユーザーのウェルビーイング値を増加させた目的地情報DNやサービス情報を絞り込むとともに他のユーザー端末110の表示部111に表示してレコメンドをするように構成されている。
【0039】
これにより、推定モデルEMに係る属性と類似する属性情報ATのユーザーに対してウェルビーイング値を上げることができそうな目的地情報DNまたはサービス情報がレコメンドされる。
その結果、推定モデルEMに係る属性と類似する属性情報ATの多数のユーザーの幸福度を高めることができる。
さらに、ユーザーの幸福度が高まるとユーザー利用が増える。
その結果、ユーザーの行動が増えて移動手段に対してや目的地またはサービスにおける金銭的消費を増加させてその地域経済やマーケットの活性化をより促進させることができる。
また、ウェルビーイング値が向上する目的地エリアがわかる。
その結果、ウェルビーイング値を向上させたいユーザーがそのエリアに来ているか否かを確認することができる。
そして、そのエリアの事業者へマーケティングについてアドバイスをすることができる。
【0040】
続いて、レコメンドシステム100の動作例(情報処理方法)について、詳しく説明する。
図2に示すように、ステップS1では、属性・嗜好情報入力判定ステップとして、ユーザー端末110においてユーザーの属性情報AT、嗜好情報LKが入力されたか否かを判定する。
ユーザーの属性情報AT、嗜好情報LKが入力されたと判定した場合はステップS2へ進み、他方、まだないと判定した場合はステップS1を繰り返す。
【0041】
ステップS2では、属性・嗜好情報登録ステップとして、入力された属性情報AT、嗜好情報LKをレコメンドシステム100のアプリ上で登録する。
より具体的には、ユーザー端末110において入力された属性情報AT、嗜好情報LKを、ユーザー端末110がサーバ120へ送信して、サーバ120が、受信した属性情報AT、嗜好情報LKをユーザー識別情報と関連付けてデータベース121に登録する。
【0042】
図3に示すように、ユーザーの属性情報AT、嗜好情報LKが登録されると、ユーザー端末110の表示部111が示すレコメンドシステム100のマイページ画面112において、ユーザーの属性情報AT、嗜好情報LKが表示される。
より具体的には、ユーザーが選択した写真のタグ情報が、嗜好情報LKとして登録され、それらのタグ情報が「すきなもの・こと」の項目に表示されるように構成されている。
【0043】
なお、レコメンド手段が、前述した「あなたの性格」画面(図示せず)において回答した回答情報に基づいて得られたユーザータイプ傾向情報TPを、マイページ画面112の「あなたの性格」の項目に表示されるように構成してもよい。
一例として、ユーザータイプ傾向情報TPは、開放性、誠実性、外向性、協調性、神経症的傾向などの項目を有し、それぞれの項目におけるレベル値で表示されるように構成されている。
これらのユーザータイプ傾向情報TPは、ユーザーの嗜好情報LKと同様、サーバ120にあるデータベース121に登録されるように構成されている。
【0044】
ステップS3では、所定操作有無判定ステップとして、ユーザー端末110またはサーバ120が、ユーザー端末110において所定操作の一例としてユーザーの現在のシチュエーション情報STが入力されたか否かを判定する。
なお、前述したように所定操作は、検索操作であってもよい。
例えば、
図4に示すように、ユーザー端末110の表示部111が示すレコメンドシステム100のあなたの気分画面113において、ユーザーの現在のシチュエーション情報STが入力自在に設けられている。
【0045】
あなたの気分画面113には、一緒の人についての情報、空き時間情報、食欲・物欲情報、アクティブ・休憩欲求情報についての入力項目が設けられている。
一緒の人についての情報の項目について、一例として、1人、カップル、友達、家族などの選択肢によって、1人であること、または、誰と一緒かがわかる選択肢が設定されている。
さらに、空き時間情報の項目について、現在の空き時間がどれくらいであるかが入力自在に設けられている。
【0046】
また、食欲・物欲情報の項目について、どちらの方に比重があるかが入力自在に設けられている。
さらに、アクティブ・休憩欲求情報の項目について、どちらの方に比重があるかが入力自在に設けられている。
これらの少なくとも1つについて、入力があったとき、ユーザーの現在のシチュエーション情報STが入力されたと、ユーザー端末110またはサーバ120が判定する。
入力ありと判定した場合はステップS4へ進み、他方、まだなしと判定した場合はステップS3を繰り返す。
【0047】
なお、ユーザーの現在のシチュエーション情報STとして、現在の自動車使用の有無やバイク使用の有無の情報、ユーザーの手荷物情報、ユーザーの疲労度合情報、移動歩数情報、摂取カロリー情報について入力する項目を設けてもよい。
さらに、ユーザーの現在のシチュエーション情報STとして、ユーザーが入力したものだけでなく、現在地情報、日時情報、天気・気温の情報、ICカードや電子マネーなどの電子決済情報などが自動で入力されてもよい。
【0048】
また、基本的には、空き時間内で現在地から目的地まで移動して目的地で何らかの体験をして目的地から現在地まで移動して戻るが、現在地まで戻らない場合に対応するために、ユーザーの最終目的地情報について入力する項目を設けてもよい。
例えば、最終目的地が決まっていて、空いた時間でどこかの目的地を経由して最終目的地へ行きたい場合に利用する。
入力の仕方については、ユーザー端末110のカメラを利用してユーザーの顔の表情を撮影し、画像解析を用いて疲労度合情報を推定して入力してもよい。
【0049】
また、ユーザー端末110の歩数計機能の歩いた履歴情報を用いて移動歩数情報が入力され、疲労度合情報を推定してもよい。
さらに、ユーザー端末110の位置情報に基づいて移動距離を推定し、消費カロリー情報を推定し、疲労度合情報を推定してもよい。
また、ユーザー端末110のカメラを利用して食事などの摂取物を撮影し、画像解析を用いて摂取カロリー情報を推定してもよい。
さらに、ユーザーの手首に装着される腕時計型端末であるスマートウォッチ端末を用いて、ユーザーの体温情報、心拍数情報、移動距離情報、移動歩数情報などが入力されるように構成してもよい。
【0050】
また、カメラを利用してユーザーの手荷物を撮影し、画像解析を用いて手荷物情報を推定して入力してもよい。
さらに、カメラを利用して自動車やバイクを撮影し、画像解析を用いて現在の自動車使用の有無やバイク使用の有無の情報を推定して入力してもよい。
また、入力については、ユーザーの操作によるものに限らない。
例えば、常時、自動で入力されるように構成してもよいし、レコメンドシステム100のアプリケーションを起動させたときに自動で入力されるように構成してもよい。
【0051】
ステップS4では、推定モデル選択ステップとして、ユーザー端末110またはサーバ120において、レコメンド手段が、予め入力されたユーザーの属性情報ATに基づいて、ユーザーの属性情報ATを基準とした所定の類似範囲内の属性情報ATの推定モデルEMを選択する。
所定の類似範囲内として、例えば、ユーザーの属性情報ATが、女性、26歳、独身、活発度5であった場合、一例として、女性、25~29歳、独身、活発度4~6の属性情報ATの推定モデルEMを選択する。
【0052】
図5に示すように、推定モデルEMは、属性ごとにカテゴリ別行動情報CAとウェルビーイング指標とが定まった表(テーブル)を有している。
カテゴリ別行動情報CAは、
図5における「行動の増加」の行動1~行動19のカテゴリである。
そして、行動1~行動19は、一例として、(1 a)自宅で食事、(2 a)外出して食事・宴会、(3 a)おしゃれ(服装・髪型、化粧等)、(4 a)自己・家族の健康管理・診療、(5 a)外出して心身のリラックス(散歩・公園で休憩等)、(6 a)仕事、(7 a)通勤通学、(8 a)子どもの学び・課外活動、(9 a)自己の学び、(10 a)料理・掃除・洗濯・買物等の家事、(11 a)ショッピング(家具・家電、趣味、娯楽関連)、(12 a)乳幼児の育児、(13 a)家族の介護、(14 a)ボランティア・地域行事、(15 a)家族・恋人・知人とのコミュニケーション、(16 a)スポーツ、(17 a)旅行・行楽、(18 a)外出する趣味・娯楽等、(19 a)自宅での趣味・娯楽等の(1 a)~(19 a)と対応している。
【0053】
カテゴリ別行動情報CAについては、スマートフォン等のユーザー端末110の位置情報やウェブでの購入履歴等と紐づいてもよい。
例えば、ある店舗に行った場合、この店舗の滞在時間に応じて、食事をしたと自動で判断するようにしてもよい。
また、例えば、ウェブで購入した場合には、自動でショッピングを行った結果とリンクして、カテゴリ別行動情報CAが自動で入力されるようにしてもよい。
【0054】
ウェルビーイング値の算出については、属性情報ATから導かれる推定モデルEMにカテゴリ別行動(カテゴリ行動量を含む。)を適用することで、個別のウェルビーイング指標を算出し、このウェルビーイング指標に基づいて全体のウェルビーイング値を算出してもよい。
一例としては、属性ごとにカテゴリ別行動情報CAとウェルビーイング指標が定まった表があり、あるカテゴリ別行動情報CAが入力された場合にどのウェルビーイング指標が増加又は減少するかが定められてもよい。
例えば、行動1を行った場合には(
図5参照)、行動1に対応する指標1~9の値が出力され、これらの値が単純に合算されて、つまり単純にf
1,1+f
2,1+・・・+f
9,1が計算されて、ウェルビーイング値が算出されるようにしてもよい。
【0055】
またウェルビーイング指標毎に重みが定められており、ウェルビーイング指標×重みを合算した合計値(例えば、行動1を行った場合には、f1,1×a1,1+f2,1×a2,1+・・・+f9,1×a9,1)によってウェルビーイング値が算出されるようにしてもよい。
ウェルビーイング値は増加分が出力するようにしてもよい。
行動量がm×n(「m」及び「n」は整数)回の場合、行動量がn回の場合のm倍になるようにしてもよい。
例えば、(5 a)外出して心身のリラックス(散歩・公園で休憩等)を1週間に4回行った場合には、(5 a)外出して心身のリラックス(散歩・公園で休憩等)を1週間に1回行った場合の4倍となってもよい。
【0056】
ウェルビーイング指標は、一例として、個別のウェルビーイング指標である指標1~指標9から構成されている。
指標1~指標9(個別のウェルビーイング指標)は、一例として、(1 b)適切な運動や食生活を通して、身体的に健康的な生活ができていること、(2 b)過度なストレスがなく、精神的に健康的な生活ができていること、(3 b)生活の自立に必要な所得や資産を有していること、(4 b)仕事、学校、家事、睡眠以外に、自分で自由に使える時間が確保されていること、(5 b)日常生活を通して家族や友人などの他者、社会とのつながりを実感していること、(6 b)家族や友人、職場の上司・同僚と相互に承認しあっていること、(7 b)仕事や学び、趣味などを通じて、なりたい自分の実現に向かって取り組めていること、(8 b)仕事や社会的活動を通じて、誰かの役に立っているという実感がもてること、(9 b)人生や社会に対して期待があり、自分の将来に希望を持っていることの、(1 b)~(9 b)と対応している。
なお、前述したように、推定モデルEMでは、一例として目的地情報DNやサービス情報がカテゴリ別行動情報CAと関連付けられている。
【0057】
ステップS5では、類似範囲内目的地・サービス絞り込みステップとして、レコメンド手段が、一例として入力されたユーザーの現在のシチュエーション情報STと、任意の要素であるユーザー端末110の現在地情報と、ユーザーの属性情報ATを基準とした所定の類似範囲内の属性情報ATの推定モデルEMとに基づいてウェルビーイング値を増加させた目的地情報DNまたはサービス情報を絞り込む。
【0058】
ステップS6では、類似属性目的地・サービスレコメンド表示ステップとして、ユーザー端末110が、絞り込まれた目的地情報DNまたはサービス情報をユーザー端末110の表示部111に表示してレコメンドをする。
より具体的には、
図6に示すように、一例として、ユーザー端末110の表示部111が、レコメンド画面114を表示する。
レコメンド画面114には、一例としてユーザー端末110の現在地を含む地図情報、絞り込まれた1つまたは複数の目的地情報DNのアイコンIC、および、現在地から1つまたは複数の目的地までの経路情報RTが表示されている。
【0059】
例えば、ユーザーの属性情報ATが、26歳、女性、独身、活発度5で公園好きだったとする。
この場合、このユーザーの属性情報ATを基準とした所定の類似範囲内の属性情報ATの推定モデルEMの一例として、女性、25~29歳、独身、活発度4~6の属性情報ATの推定モデルEMを選択する。
そして、選択した推定モデルEMに基づいてウェルビーイング値を増加させた目的地情報DNを絞り込む。
続いて、絞り込んだ目的地情報DNの一例として、ゆっくりと植物を観賞できる公園をレコメンドする。
【0060】
他方、ユーザーの属性情報ATが、41歳、女性、既婚、子供あり、活発度5で公園好きだったとする。
この場合、このユーザーの属性情報ATを基準とした所定の類似範囲内の属性情報ATの推定モデルEMの一例として、女性、40~44歳、既婚、子供あり、活発度4~6の属性情報ATの推定モデルEMを選択する。
そして、選択した推定モデルEMに基づいてウェルビーイング値を増加させた目的地情報DNを絞り込む。
続いて、絞り込んだ目的地情報DNの一例として、家族で運動できる公園をレコメンドする。
なお、レコメンド画面114において、マップ上に目的地情報DNのアイコンICを表示したが、この形式に限らない。
レコメンドする目的地情報DNやサービス情報をリスト形式に表示してもよい。
【0061】
上記のステップの構成を言い換えると、レコメンドシステム100のプログラムは、所定操作有無判定ステップとして、ユーザー端末110において所定操作の一例としてユーザーの現在のシチュエーション情報STが入力されたか否かを判定する。
次に、目的地・サービス絞り込みステップとして、ユーザー端末110またはサーバ120において、レコメンド手段が、予め入力されたユーザーの属性情報ATと、一例として入力されたユーザーの現在のシチュエーション情報STと、任意の要素であるユーザー端末110の現在地情報とに基づいて目的地情報DNやサービス情報を絞り込む。
【0062】
続いて、目的地・サービスレコメンド表示ステップとして、ユーザー端末110が、絞り込まれた目的地情報DNまたはサービス情報をユーザー端末110の表示部111に表示してレコメンドをする。
さらに、ウェルビーイング値算出・蓄積ステップとして、ユーザー端末110またはサーバ120が、レコメンドに沿ったユーザーのカテゴリ別行動情報CAに基づいてウェルビーイング値を算出して目的地情報DNまたはサービス情報および属性情報ATと関連付けてデータベース121に蓄積する。この蓄積されたものが、推定モデルEMとなってもよい。
【0063】
また、他のユーザーの所定操作有無判定ステップS3として、他のユーザー端末110において所定操作の一例として他のユーザーの現在のシチュエーション情報STが入力されたか否かを判定する。
続いて、類似範囲内目的地・サービス絞り込みステップS5(S4含む)として、他のユーザー端末110またはサーバ120において、レコメンド手段が、予め入力された他のユーザーの属性情報ATと、任意の要素である他のユーザー端末110の現在地情報とに基づいて、他のユーザーの属性情報ATを基準とした所定の類似範囲内の属性情報ATのユーザーのウェルビーイング値を増加させた目的地情報DNやサービス情報を絞り込む。
そして、類似属性目的地・サービスレコメンド表示ステップS6として、他のユーザー端末110が、絞り込まれた目的地情報DNまたはサービス情報を他のユーザー端末110の表示部111に表示してレコメンドをする。
【0064】
これにより、前述したように、推定モデルEMに係る属性と類似する属性情報ATのユーザーに対してウェルビーイング値を上げることができそうな目的地情報DNまたはサービス情報がレコメンドされる。
その結果、推定モデルEMに係る属性と類似する属性情報ATの多数のユーザーの幸福度を高めることができる。
さらに、ユーザーの幸福度が高まるとユーザー利用が増える。
その結果、ユーザーの行動が増えて移動手段に対してや目的地またはサービスにおける金銭的消費を増加させてその地域経済やマーケットの活性化をより促進させることができる。
また、ウェルビーイング値が向上する目的地エリアがわかる。
その結果、ウェルビーイング値を向上させたいユーザーがそのエリアに来ているか否かを確認することができる。
そして、そのエリアの事業者へマーケティングについてアドバイスをすることができる。
【0065】
さらに本実施例では、目的地情報DNがレコメンドされた場合、ユーザー端末110の現在地情報に基づいて、レコメンドの目的地に到達したと判定したとする。
すると、この際、ユーザー端末110またはサーバ120が、レコメンドによるユーザーのカテゴリ別行動情報CAと、ユーザーの属性情報ATと、ユーザーの属性情報ATに対応する推定モデルEMとに基づいて満足度と相関のあるウェルビーイング値を算出する。
そして、算出したウェルビーイング値を属性情報ATと目的地情報DNと関連付けてデータベース121に蓄積するように構成されている。
ウェルビーイング値の算出の仕方については、上述した通りである。
なお、サービス情報がレコメンドされた場合については、ユーザー端末110においてレコメンドのサービス情報についての決済操作が完了した際の例えば、httpレスポンスに基づいて、サービス申込み操作が完了したと判定する。
すると、目的地情報DNがレコメンドされた場合と同様にウェルビーイング値を算出する。
そして、算出したウェルビーイング値を属性情報ATとサービス情報と関連付けてデータベース121に蓄積するように構成されている。
【0066】
これにより、レコメンドに沿った行動後にウェルビーイング値が算出される。
その結果、ウェルビーイング値の精度をより高めることができ、推定モデルEMに係る属性と類似する属性情報ATの多数のユーザーの本質的な幸福度を高めることができる。
さらに、ウェルビーイング値が高まった属性情報ATと目的地情報DNまたはサービス情報とがセットでデータベース121に徐々に蓄積される。
その結果、ユーザーの利用に応じてウェルビーイング値を上げることができそうな目的地情報DNまたはサービス情報のレコメンドの精度を向上させることができる。
【0067】
また本実施例では、
図7に示すように、第2態様の推定モデルEMを用いてもよい。
第2態様の推定モデルEMでは、
図5に示す第1態様の推定モデルEMの要素に加え、満足度の評価情報SFである行動価値情報の要素が追加されている。
行動価値情報は、一例として、個別の行動価値情報である行動価値1~行動価値4から構成されている。
行動価値1~行動価値4は、一例として、(1 c)「Wish(望みの実現)」、(2 c)「New(新発見)」、(3 c)「Great(期待以上の価値)」、(4 c)「Smooth(困りごと解決)」の、(1 c)~(4 c)と対応している。
【0068】
そして、
図8に示すように、目的地情報DNがレコメンドされた場合、ユーザー端末110の現在地情報に基づいて、レコメンドの目的地に到達したと判定した際、ユーザー端末110の表示部111に満足度の評価入力ウィンドウ115を表示する。
満足度の評価入力ウィンドウ115には、満足度の評価情報SFについての満足度の評価項目として、行動価値1~行動価値4と対応した(1 c)「Wish(望みの実現)」、(2 c)「New(新発見)」、(3 c)「Great(期待以上の価値)」、(4 c)「Smooth(困りごと解決)」のボタンが表示されている。
【0069】
そして、満足度の評価情報SFである行動価値情報が入力されたとする。
すると、ユーザー端末110またはサーバ120が、レコメンドによるユーザーのカテゴリ別行動情報CAと、入力された行動価値情報と、ユーザーの属性情報ATと、ユーザーの属性情報ATに対応する推定モデルEMとに基づいて満足度と相関のあるウェルビーイング値を算出する。
具体的なウェルビーイング値の算出については、例えば、行動1を行った場合であって、行動価値1(Wish(望みの実現))の評価を行った場合には(
図7参照)、行動価値1(Wish(望みの実現))の評価を行った場合の行動1に対応する指標1~9の値が出力され、これらの値が単純に合算されて、つまり単純にf
1,1,1+f
2,1,1+・・・+f
9,1,1が計算されて、ウェルビーイング値が算出されるようにしてもよい。
そして、算出したウェルビーイング値をデータベース121に蓄積するように構成されている。
なお、サービス情報がレコメンドされた場合については、ユーザー端末110においてレコメンドのサービス情報についての決済操作が完了した際の例えば、httpレスポンスに基づいて、サービス申込み操作が完了したと判定する。
すると、目的地情報DNがレコメンドされた場合と同様、ユーザー端末110の表示部111に満足度の評価入力ウィンドウ115を表示する。
そして、満足度の評価情報SFである行動価値情報が入力されたとき、目的地情報DNがレコメンドされた場合と同様にウェルビーイング値を算出する。
そして、算出したウェルビーイング値を属性情報ATとサービス情報と関連付けてデータベース121に蓄積するように構成されている。
【0070】
これにより、レコメンドに沿った行動後に満足度の評価情報SFである行動価値情報を入力してもらってウェルビーイング値が算出される。
その結果、ウェルビーイング値の精度をより高めることができ、推定モデルEMに係る属性と類似する属性情報ATの多数のユーザーの本質的な幸福度を高めることができる。
【0071】
なお、
図6のレコメンド画面114において、現在地を含む地図情報、絞り込まれた1つまたは複数の目的地情報DNのアイコンIC、および、現在地から1つまたは複数の目的地までの経路情報RTを表示したが、これらに加えて、満足度と相関のあるウェルビーイング値の指標項目と関連する理由情報をユーザー端末110の表示部111に表示するように構成してもよい。
レコメンド画面114において、レコメンドするサービス情報をリスト形式に表示する場合も同様で、満足度と相関のあるウェルビーイング値の指標項目と関連する理由情報を加えて表示してもよい。
より具体的には、上述した指標1~指標9(個別のウェルビーイング指標)の(1 b)~(9 b)の具体的な内容を簡潔に表示する。
【0072】
これにより、レコメンドの理由情報が表示部111に表示される。
その結果、ユーザーはレコメンドの目的地へ移動する目的や理由、または、レコメンドのサービスを受ける目的や理由を明確に理解してから行動することができる。
さらに、ユーザーが目的・理由を理解して意識する。
その結果、ユーザーの本質的な幸福度をより高めることができる。
また、その目的地のエリアへどんな理由で来ているかがわかる。
その結果、そのエリアの事業者へマーケティングについてアドバイスをすることができる。
【0073】
さらに本実施例では、ユーザー端末110またはサーバ120が、データベース121に蓄積したユーザーの属性情報AT別のウェルビーイング値を、属性情報AT別に推定モデルEMにフィードバックするように構成されている。
これにより、データベース121に蓄積された情報が推定モデルEMにフィードバックされる。
その結果、ユーザーを幸福にするレコメンドの精度を徐々に向上させることができる。
つまり、目的地情報DNやサービス情報もウェルビーイング値に関連付けてフィードバックされる。
その結果、レコメンドする目的地情報DNやサービス情報の精度を徐々に向上させることができる。
【0074】
また本実施例では、レコメンド手段が、前述したように、ユーザーの属性情報ATを基準とした所定の類似範囲内の属性情報ATの推定モデルEMに基づいて目的地情報DNを絞り込む。
この際、ウェルビーイング値が高まった実績のある目的地情報DNまたはサービス情報を他の目的地情報DNまたはサービス情報より優先して取り扱う。
そして、ウェルビーイング値が高まった実績のある目的地情報DNまたはサービス情報を他の目的地情報DNまたはサービス情報より優先して、ユーザー端末110の表示部111に表示してレコメンドをするように構成されている。
【0075】
これにより、ウェルビーイング値が高まった実績のある目的地情報DNまたはサービス情報が他の目的地情報DNまたはサービス情報より優先してレコメンドされる。
その結果、より一層、ユーザーのウェルビーイング値を徐々に高めることができ、ユーザーの本質的な幸福度を高めることができる。
さらに、ユーザーの幸福度が高まると消費意欲が増す。
その結果、そのレコメンドの目的地またはサービスにおける金銭的消費を増加させてその地域経済やマーケットの活性化をより促進させることができる。
【0076】
さらに本実施例では、
図9に示すように、検索操作によってユーザー端末110の表示部111に検索画面116を表示して、ウェルビーイング値が高まった実績のある目的地情報DNをマップ上に表示自在にする。
これとともに、目的地情報DNをウェルビーイング値が高まった実績数に応じて変化する形式で表示するように構成されている。
一例として、ユーザーの属性情報ATを基準とした所定の類似範囲内の属性情報ATの推定モデルEMにおいて、ウェルビーイング値が高まった実績のある目的地情報DNをマップ上に表示する。
この際、ウェルビーイング値が高まった実績数に応じて目的地情報DNのアイコンICの大きさを大きく表示する。
また、行動価値情報や個別のウェルビーイング指標の種類に応じて、目的地情報DNのアイコンICの色を色分けして表示してもよい。
【0077】
これにより、ユーザー端末110の表示部111のマップ上にウェルビーイング値が高まった実績数に応じて変化する形式で目的地情報DNが表示される。
その結果、ユーザーは実績のある目的地情報DNを一目で理解することができ、ユーザーの行動意欲を刺激してその地域経済の活性化をより促進させることができる。
さらに、そのエリアの事業者にとって自分たちの特徴が目に見える形で表示される。
その結果、そのエリアの事業者の特徴をユーザーへ目に見える形でアピールすることができる。
【0078】
なお、どんなウェルビーイング値が高まる目的地なのかの項目情報や、どんな満足度が高いのかの項目情報をも表示することで、ユーザーはその目的地へ行くことによりどんなウェルビーイング値を高めることができるのか、どんな満足度を高めることができるのかを簡単に知ることができる。
例えば、何を求めているユーザーがどこに多く来ているのかを簡単に理解することができる。
また、この目的地では新しい発見の項目の満足度が高いユーザーが多いことなどを簡単に理解することができる。
【0079】
このようにして得られた本発明の実施例であるレコメンドシステム100は、ユーザー端末110とサーバ120とを備え、ユーザーの属性情報ATおよびカテゴリ別行動情報CAに基づいてウェルビーイング値を予め推定した推定モデルEMがあり、ユーザー端末110において所定操作の一例としてユーザーの現在のシチュエーション情報STが入力されたとき、ユーザー端末110またはサーバ120において、レコメンド手段が、予め入力されたユーザーの属性情報ATに基づいて、ユーザーの属性情報ATを基準とした所定の類似範囲内の属性情報ATの推定モデルEMを選択し、ユーザーの属性情報ATを基準とした所定の類似範囲内の属性情報ATの推定モデルEMに基づいてウェルビーイング値を増加させた目的地情報DNまたはサービス情報を絞り込むとともに絞り込んだ目的地情報DNまたはサービス情報をユーザー端末110の表示部111に表示してレコメンドをする構成であることにより、推定モデルEMに係る属性と類似する属性情報ATの多数のユーザーの幸福度を高めることができ、ユーザーの行動が増えて移動手段に対してや目的地またはサービスにおける金銭的消費を増加させてその地域経済やマーケットの活性化をより促進させることができ、ウェルビーイング値を向上させたいユーザーがそのエリアに来ているか否かを確認することができ、そのエリアの事業者へマーケティングについてアドバイスをすることができる。
【0080】
さらに、ユーザー端末110の現在地情報に基づいてレコメンドの目的地に到達したと判定した際、または、ユーザー端末110においてレコメンドのサービス申込み操作が完了したと判定した際、ユーザー端末110またはサーバ120が、レコメンドによるユーザーのカテゴリ別行動情報CAと、ユーザーの属性情報ATと、ユーザーの属性情報ATに対応する推定モデルEMとに基づいて満足度と相関のあるウェルビーイング値を算出して属性情報ATと目的地情報DNまたはサービス情報と関連付けてデータベース121に蓄積する構成であることにより、推定モデルEMに係る属性と類似する属性情報ATの多数のユーザーの本質的な幸福度を高めることができ、ユーザーの利用に応じてウェルビーイング値を上げることができそうな目的地情報DNまたはサービス情報のレコメンドの精度を向上させることができる。
【0081】
また、ユーザー端末110の現在地情報に基づいてレコメンドの目的地に到達したと判定した際、または、ユーザー端末110においてレコメンドのサービス申込み操作が完了したと判定した際、ユーザー端末110の表示部111に満足度の評価項目を表示し、満足度の評価情報SFである行動価値情報が入力されると、ユーザー端末110またはサーバ120が、レコメンドによるユーザーのカテゴリ別行動情報CAと、入力された行動価値情報と、ユーザーの属性情報ATと、ユーザーの属性情報ATに対応する推定モデルEMとに基づいて満足度と相関のあるウェルビーイング値を算出して属性情報ATと目的地情報DNまたはサービス情報と関連付けてデータベース121に蓄積する構成であることにより、ウェルビーイング値の精度をより高めることができ、推定モデルEMに係る属性と類似する属性情報ATの多数のユーザーの本質的な幸福度を高めることができる。
【0082】
さらに、満足度と相関のあるウェルビーイング値の指標項目が、例えば、運動や食生活を通じて身体的に健康的な生活ができていること、過度なストレスがなく精神的に健康的な生活ができていること、生活の自立に必要な所得や資産を有していること、仕事・学校・家事・睡眠以外に自分で自由に使える時間が確保されていること、日常生活を通じて家族や他者・社会とのつながりを実感していること、家族・友人・職場の上司・同僚と相互に承認しあっていること、仕事・学び・趣味を通じてなりたい自分の実現に向かって取り組めていること、仕事・社会的活動を通じて誰かの役に立っているという実感をもてること、人生や社会に対して期待があり自分の将来に希望を持っていることであり、レコメンド手段が、目的地情報DNまたはサービス情報に加えて、満足度と相関のあるウェルビーイング値の指標項目と関連する理由情報をユーザー端末110の表示部111に表示する構成であることにより、ユーザーはレコメンドの目的地へ移動する目的や理由、または、レコメンドのサービスを受ける目的や理由を明確に理解してから行動することができ、ユーザーの本質的な幸福度をより高めることができ、そのエリアの事業者へマーケティングについてアドバイスをすることができる。
【0083】
また、ユーザー端末110またはサーバ120が、データベース121に蓄積したユーザーの属性情報AT別のウェルビーイング値を、属性情報AT別に推定モデルEMにフィードバックする構成であることにより、ユーザーを幸福にするレコメンドの精度を徐々に向上させることができる。
【0084】
さらに、レコメンド手段が、ユーザーの属性情報ATを基準とした所定の類似範囲内の属性情報ATの推定モデルEMに基づいて目的地情報DNまたはサービス情報を絞り込む際、ウェルビーイング値が高まった実績のある目的地情報DNまたはサービス情報を他の目的地情報DNまたはサービス情報より優先して取り扱い、ユーザー端末110の表示部111に表示してレコメンドをする構成であることにより、より一層、ユーザーのウェルビーイング値を徐々に高めることができ、ユーザーの本質的な幸福度を高めることができ、そのレコメンドの目的地またはサービスにおける金銭的消費を増加させてその地域経済やマーケットの活性化をより促進させることができる。
【0085】
また、ユーザー端末110の表示部111において、ウェルビーイング値が高まった実績のある目的地情報DNをマップ上に表示自在にするとともに、ウェルビーイング値が高まった実績数に応じて変化する形式で表示する構成であることにより、ユーザーは実績のある目的地情報DNを一目で理解することができ、ユーザーの行動意欲を刺激してその地域経済の活性化をより促進させることができ、そのエリアの事業者の特徴をユーザーへ目に見える形でアピールすることができる。
【0086】
また、本発明の実施例であるレコメンドシステム100のプログラム(情報処理方法)は、ユーザー端末110において所定操作の一例としてユーザーの現在のシチュエーション情報STが入力されたか否かを判定する所定操作有無判定ステップS3と、所定操作があったとき、ユーザー端末110またはサーバ120において、レコメンド手段が、予め入力されたユーザーの属性情報ATに基づいて、ユーザーの属性情報ATを基準とした所定の類似範囲内の属性情報ATの推定モデルEMを選択する推定モデル選択ステップS4と、レコメンド手段が、ユーザーの属性情報ATを基準とした所定の類似範囲内の属性情報ATの推定モデルEMに基づいてウェルビーイング値を増加させた目的地情報DNまたはサービス情報を絞り込む類似範囲内目的地・サービス絞り込みステップS5と、ユーザー端末110が、絞り込まれた目的地情報DNまたはサービス情報をユーザー端末110の表示部111に表示してレコメンドをする類似属性目的地・サービスレコメンド表示ステップS6とを有していることにより、推定モデルEMに係る属性と類似する属性情報ATの多数のユーザーの幸福度を高めることができ、ユーザーの行動が増えて移動手段に対してや目的地またはサービスにおける金銭的消費を増加させてその地域経済やマーケットの活性化をより促進させることができ、ウェルビーイング値を向上させたいユーザーがそのエリアに来ているか否かを確認することができ、そのエリアの事業者へマーケティングについてアドバイスをすることができるなど、その効果は甚大である。
【符号の説明】
【0087】
100 ・・・ レコメンドシステム
110 ・・・ ユーザー端末
111 ・・・ 表示部
112 ・・・ マイページ画面
113 ・・・ あなたの気分画面
114 ・・・ レコメンド画面
115 ・・・ 満足度の評価入力ウィンドウ
116 ・・・ 検索画面
120 ・・・ サーバ
121 ・・・ データベース
130 ・・・ 店舗端末(商品・サービス・場所提供者端末)
ST ・・・ シチュエーション情報
LK ・・・ 嗜好情報
RT ・・・ 経路情報
DN ・・・ 目的地情報
IC ・・・ (目的地情報の)アイコン
TP ・・・ ユーザータイプ傾向情報
AT ・・・ 属性情報
CA ・・・ カテゴリ別行動情報
SF ・・・ 満足度の評価情報(行動価値情報)
EM ・・・ 推定モデル
【要約】
【課題】推定モデルに係る属性と類似する属性情報のユーザーの幸福度を高めることができるレコメンドシステムを提供する。
【解決手段】レコメンドシステム100は、ユーザー端末110とサーバ120とを備え、ユーザーの属性情報およびカテゴリ別行動情報に基づいてウェルビーイング値を予め推定した推定モデルがあり、ユーザー端末において所定操作があったとき、ユーザー端末またはサーバにおいて、レコメンド手段が、予め入力されたユーザーの属性情報に基づいて、ユーザーの属性情報を基準とした所定の類似範囲内の属性情報の推定モデルを選択し、ユーザーの属性情報を基準とした所定の類似範囲内の属性情報の推定モデルに基づいてウェルビーイング値を増加させた目的地情報またはサービス情報を絞り込んでユーザー端末の表示部111に表示してレコメンドをする。
【選択図】
図1