(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-22
(45)【発行日】2024-12-02
(54)【発明の名称】表示装置及びパチンコ遊技機
(51)【国際特許分類】
G03B 21/60 20140101AFI20241125BHJP
A63F 7/02 20060101ALI20241125BHJP
G09F 9/00 20060101ALI20241125BHJP
G09F 13/00 20060101ALI20241125BHJP
G09F 13/18 20060101ALI20241125BHJP
【FI】
G03B21/60
A63F7/02 304D
G09F9/00 313
G09F13/00 S
G09F13/18 N
(21)【出願番号】P 2020174088
(22)【出願日】2020-10-15
【審査請求日】2023-09-21
(73)【特許権者】
【識別番号】591044614
【氏名又は名称】株式会社足立ライト工業所
(74)【代理人】
【識別番号】100129676
【氏名又は名称】▲高▼荒 新一
(72)【発明者】
【氏名】平田 文邦
【審査官】石本 努
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-255468(JP,A)
【文献】特開2017-134195(JP,A)
【文献】特開2008-256861(JP,A)
【文献】特開2016-065999(JP,A)
【文献】特開2005-300907(JP,A)
【文献】国際公開第2018/190434(WO,A1)
【文献】特開2015-041087(JP,A)
【文献】特開2020-095108(JP,A)
【文献】特開2004-049739(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0215347(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F7/02
G02B5/00-5/136
G03B21/00-21/10
21/12-21/30
21/56-21/64
33/00-33/16
G09F9/00
G09F13/00-13/46
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を出射するプロジェクターと、
前記プロジェクターから出射された画像の一部を反射する透明な透明樹脂板と、を備え、
前記プロジェクターは、前記透明樹脂板の正面方向に対して角度を有するように配置されてなり、
前記透明樹脂板
の裏面には、前記プロジェクターからの画像を予め設定された観察者の視点位置に反射する溝角度を有する反射溝を複数備え
、
前記反射溝は、マトリックス状に配置されていることを特徴とする表示装置。
【請求項2】
画像を出射するプロジェクターと、
前記プロジェクターから出射された画像の一部を反射する透明な透明樹脂板と、を備え、
前記プロジェクターは、前記透明樹脂板の正面方向に対して角度を有するように配置されてなり、
前記透明樹脂板の表面及び裏面には、前記プロジェクターからの画像を予め設定された観察者の視点位置に反射する溝角度を有する反射溝を複数備え、
前記反射溝は、マトリックス状に配置されていることを特徴とする表示装置。
【請求項3】
表側の前記反射溝及び裏側の前記反射溝は、前記透明樹脂板の正面から視認した場合に、重ならない位置に設けられていることを特徴とする請求項
2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記透明樹脂板は、前記透明樹脂板の正面を回転平面とす
る円形運動をすることを特徴とする請求項1から
3のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項5】
請求項1から
4のいずれか1項に記載の表示装置において、
さらに、前記透明樹脂板の背面側に、間隔を有して画像を表示する表示装置又は装飾物を備えていることを特徴とする表示装置。
【請求項6】
請求項1から
5のいずれか1項に記載の表示装置が備えられたことを特徴とするパチンコ遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置及びパチンコ遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、1枚の導光板に対して、側面からの出射光の方向が異なるように複数の光源を配置し、この導光板の平面部にそれぞれの出射光に対応して異なる表示パターンを表示可能な複数のドットパターンを混在させた表示装置が提案されている。かかる表示装置によれば、複数の表示パターンを1枚の導光板で表現できることから、例えば、パチンコ遊技機に用いる場合には、演出に応じた表示パターンを表現することが可能である。
【0003】
特に、特許文献1の
図28及び
図29に示されているように、複数の表示パターンに対応した光源を順次点灯させて複数の表示パターンを順次表示させることでアニメーションのように表現させることが可能になる(特許文献1)。
【0004】
また、透明材料からなる表示パネルと、前記表示パネルの表面又は内部に設けられたドット状の反射要素を構成要素とし、全体として特定の表示パターンを表示する要素群とを備え、前記要素群を、予め設定された複数の視点毎にそれぞれ設け、各視点について設けた前記要素群は、その視点に向けて視差を与えるための光学素子を前記表示パネルに別途配置することなく、光源からの光を反射し、その反射光によって前記要素群が表示する前記表示パターンは前記設定された視点で視認され、設定されない視点では視認されない表示装置が提案されている(特許文献2)。この特許文献2では、光源が、前記表示パネルの前面側又は後面側に配置され、光源が側面のみではなく、前面側又は後面側から入射した光によって表示パターンを表示させることが可能である。
【0005】
しかしながら、特許文献1及び特許文献2ともに導光板に設けられた凹みで光を導光、反射等により発光表示するものであるため、予め設定された表示パターンしか表示することができないという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2006-75362号公報
【文献】特開2016-18194号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そこで、本発明は上記課題を鑑みてなされたものであり、背景が視認可能な透明樹脂板に対してプロジェクターによって画像を出射することによって、透明樹脂板にプロジェクターの画像を表示させつつ、かつ背景側も視認可能な表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
【0009】
本発明にかかる表示装置は、
画像を出射するプロジェクターと、
前記プロジェクターから出射された画像の一部を反射する透明な透明樹脂板と、を備え、
前記プロジェクターは、前記透明樹脂板の正面方向に対して角度を有するように配置されてなり、
前記透明樹脂板の表面又は裏面には、前記プロジェクターからの画像を予め設定された観察者の視点位置に反射する溝角度を有する反射溝を複数備えていることを特徴とする。
【0010】
本発明にかかる表示装置は、透明樹脂板の表面にプロジェクターからの画像の一部を反射させる反射溝を複数設けることにより、それぞれの反射溝がいわゆるモニターの画素(「ピクセル」とも呼ばれる)に相当するようにして、透明な樹脂板でありながら、プロジェクターの画像を表示させることができるようにしたものである。このようにプロジェクターからの画像を反射させるので、自由な画像を表示させることができる。また、導光板を使用した表示器では、光源数で色数が限定されてしまうが、本発明にかかる表示装置によれば、プロジェクターの画像を反射するものであるので、多色からなる表示をすることができる。さらに、本発明にかかる表示装置は、透明樹脂板に画像を表示させるので、背面側を視認することができる。そのため背面側の背景、図柄等に対して、まるで浮いているかのように視認させることができる。
【0011】
さらに、本発明にかかる表示装置において、
前記反射溝は、マトリックス状に配置されているものであってもよい。
【0012】
反射溝をマトリックス状に配置することによって、いわば1画素に相当する反射溝を、均一に配置することで、全体の明るさ及び解像度を高めることができる。
【0013】
さらに、本発明にかかる表示装置において、
前記透明樹脂板の表面及び裏面の両方に、前記プロジェクターからの画像を予め設定された観察者の視点位置に反射する溝角度を有する反射溝が複数設けられていることを特徴とするものであってもよい。
【0014】
裏側と表側の両方に反射溝を設けることによって、反射する光を多くしてより明るい表示とすることができたり、反射溝の密度を高くしてより解像度の高い表示にすることができる。
【0015】
さらに、本発明にかかる表示装置において、
表側の前記反射溝及び裏側の前記反射溝は、前記透明樹脂板の正面から視認した場合に、重ならない位置に設けられていることを特徴とするものであってもよい。
【0016】
かかる構成を採用することによって、正面から見た場合の反射溝の数が多く、かつ密度も高くなるので、画素が多く解像度の高い表示とすることができる。
【0017】
さらに、本発明にかかる表示装置において、
前記透明樹脂板は、前記透明樹脂板の正面を回転平面とする高速円形運動をすることを特徴とするものであってもよい。
【0018】
かかる構成を採用することによって、1つの反射溝が一定範囲を回転するので、その回転範囲で画像を反射することができる。これによって、人間の目の残像現象を利用して1つの反射溝による反射領域を広くすることができ、また隣接する反射溝との隙間を埋めるように表示させることができる。これにより、反射する領域の表面積を広くすることができ、高い解像度の表示を行うことができる。
【0019】
さらに、本発明にかかる表示装置において、
前記透明樹脂板の背面側に、間隔を有して画像を表示する表示装置又は装飾物を備えていることを特徴とするものであってもよい。
【0020】
本発明の表示装置は、透明な板が表示媒体であることから、透明樹脂板に表示された画像とともに、背面の画像や装飾物を同時に視認することも可能である。そのため、背面側の画像との両方の組み合わせによる表現を行うこともできる。例えば、背景に海の画像を表示し、プロジェクターから透明樹脂板に魚が泳いでいる画像を出射するといった具合である。
【0021】
さらに、本発明にかかる表示装置は、パチンコ遊技機に取り付けて使用してもよい。
【0022】
パチンコ遊技機に組み込むことによって、背面側に配置した液晶表示器からキャラクターが飛び出し、手前で宙に浮かんだような演出を行ったり、役物出現の際、エフェクトで役物を覆うような演出を行ったりすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】
図1は、第1実施形態にかかる表示装置100の模式図である。
【
図2】
図2は、第1実施形態にかかる表示装置100の透明樹脂板20の構成を示す正面図及びA-A断面図、B-B断面図である。
【
図3】
図3は、第1実施形態にかかる表示装置100の背面に表示面60を設けた状態を示す斜視図である。
【
図4】
図4は、第2実施形態にかかる表示装置100の透明樹脂板20の構成を示す正面図及びA-A断面図、B-B断面図である。
【
図5】
図5は、第2実施形態にかかる表示装置100の別実施形態の透明樹脂板20の構成を示す正面図及びA-A断面図、B-B断面図である。
【
図6】
図6は、第3実施形態にかかる表示装置100の透明樹脂板20の構成を説明するための説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
(第1実施形態)
以下、本発明にかかる表示装置100について、図面に沿って詳細に説明する。
図1は、第1実施形態にかかる表示装置100の模式図である。なお、本明細書及び特許請求の範囲において、「画像」とは、静止画、動画を含むものであり、プロジェクターから出射される映像も含むものである。
【0025】
本発明にかかる表示装置100は、
図1に示すように、主として、プロジェクター10と、プロジェクター10からの光を反射する透明樹脂板20と、を備えている。プロジェクター10と透明樹脂板20との関係は、透明樹脂板20の略正面に表示装置100を観察する観察者30がおり、プロジェクター10は、透明樹脂板20の正面方向に対して所定の角度αを有するように配置される。
【0026】
プロジェクター10は、水銀ランププロジェクター、レーザープロジェクター、LEDプロジェクター等の光源の種類については特に限定するものではない。また、投影方式も、液晶方式、DLP方式、LCOS方式等、特に限定するものではない。プロジェクター10は、透明樹脂板20の表面に対して、角度αを有して斜めから出射する位置に配置されるが、好ましくは、
図1に示すように、観察者の上方側に配置するとよい。プロジェクター10からの画像は、プロジェクター10から遠くなるほど暗くなる傾向があるが、上方側に配置することによって、透明樹脂板20に出射された際に、左右が対称の明るさになるため、観察者にとって見やすい画像となるからである。また、プロジェクター10から出射された画像は、
図1に示すように、同じ角度βで出射された画像であっても透明樹脂板20に反射した後Y方向に引き伸ばされる変化量は、出射される位置によってY1及びY2のように異なり、距離に応じて画像に歪が発生するので、プロジェクター10の設置位置に応じて、台形補正等の補正処理を施した補正画像を出射することが好ましい。
【0027】
透明樹脂板20は、
図1に示すように、プロジェクター10から出射された画像を反射して観察者の視点位置に収光させる機能を有する。透明樹脂板20は、光透過率が80%以上の高光透過性を有する樹脂板が使用される。例えば、アクリル樹脂板、ポリカーボネイト樹脂板、PET樹脂板等を好適に使用することができる。もちろんこれら樹脂に限定するものではない。透明樹脂板20には、
図2に示すように、プロジェクター10から出射された光の入射角度を基に、観察者の視点に光が反射するように溝角度θが設定された反射溝21が複数設けられている。具体的には、プロジェクター10が中央上方に配置されていた場合に、A-A断面の裏側に形成される反射溝21の形態は、A-A断面図に示すように、透明樹脂板20の中央から向かって左側にある反射溝21a、中央にありプロジェクター10の直下にある反射溝21b及び、透明樹脂板20の中央から向かって右側にある反射溝21cは、それぞれに入射するプロジェクター10からの光をL1、L2、L3とした場合、それぞれ入射角γ1、γ2、γ3と出射角γ1、γ2、γ3は等しくなることを考慮して観察者の視点に光が反射するように、溝角度θx1、θx2及びθx3が形成される。一方、B-B断面から見た反射溝21も同様に、B-B断面図に示すように、プロジェクター10に近い方からそれぞれ反射溝21d、反射溝21e、反射溝21fとした場合に、それぞれに入射するプロジェクター10からの光をL4、L5、L6とした場合に、それぞれ入射角γ4、γ5、γ6と出射角γ4、γ5、γ6は等しくなることを考慮して観察者の視点に光が反射するように、溝角度θy1、θy2及びθy3が形成される。このようにそれぞれの反射溝21は、プロジェクター10から出射された光の角度と、想定される観察者の視点と角を計算し、プロジェクター10から出射された光が反射溝21で反射した場合には、観察者の視点に光が収光するように形成されている。この透明樹脂板20の一つ一つの反射溝21が、いわゆる画素に相当し、反射溝21の大きさ、密度によって反射された画像の解像度が決定されることになる。反射溝21の表面は、滑面で形成することが好ましい。粗面で形成すると、プロジェクター10から出射される画像を一定方向に反射させることが困難になり、また、透過性が低減するため、透明樹脂板20の背面側が視認できなくなる可能性があるからである。反射溝21の配置は特に限定するものではないが、好ましくは、
図2Aに示すように、縦横に格子状・碁盤目状に等間隔に規則正しく並んだマトリックス状に配置するとよい。マトリックス状に規則正しく配置することによって、反射溝21の密度が均一となるため、全体の解像度及び明るさが均一になり、見やすい表示とすることができる。反射溝21の大きさは、小さければ小さい方が一つ一つの画素が小さくなり、ピッチが狭い方が高密度になるので、できる限り、小さい反射溝21で高密度に配置するのが好ましい。具体的には、反射溝21の大きさは、最大幅で100μm以下がよい。それぞれの反射溝21のピッチは、少なくとも300μm以下が好ましい。
【0028】
こうして作製された表示装置100は、透明樹脂板20にプロジェクター10の光の一部が反射溝21によって反射され、プロジェクター10の画像を透明樹脂板20に表示させることができる。本発明にかかる表示装置100は、透明樹脂板20に投影されるので、投影された表示を介して背面側を視認することができる。そのため、
図3に示すように、背面に間隔を有して画像を表示する液晶等の表示装置又はキャラクター等の装飾物を配置することによって、背面の画像又は装飾物に対して透明樹脂板20に投影された画像は、空中に浮いているかのように見せることができる。
【0029】
(第2実施形態)
第2実施形態にかかる表示装置100にかかる透明樹脂板20が
図4に示されている。第2実施形態にかかる表示装置100にかかるプロジェクター10は第1実施形態と同様であるので、説明を省略する。
【0030】
第2実施形態にかかる表示装置100は、透明樹脂板20の裏側に設けられた反射溝21に加えて、透明樹脂板20の表面にも反射溝21が設けられている。表側の反射溝21も、第1実施形態の裏側の反射溝21と同様の考え方で、プロジェクター10の出射光を表側で反射して、観察者の視点に光が収光する溝角度θ’に形成されている。具体的には、
図4に示すように、プロジェクター10が中央上方に配置されていた場合に、A-A断面の表側に形成される反射溝21の形態は、A-A断面図に示すように、透明樹脂板20の中央から向かって左側にある表側の反射溝21g、中央にありプロジェクター10の直下にある表側の反射溝21h及び、透明樹脂板20の中央から向かって右側にある表側の反射溝21iは、それぞれに入射するプロジェクター10からの光をL7、L8、L9とした場合、それぞれ入射角γ7、γ8、γ9に対して、観察者の視点に光が反射するように出射角が同様にγ7、γ8、γ9となるように、溝角度θ’x1、θ’x2及びθ’x3が形成される。一方、B-B断面の裏の反射溝21も同様に、B-B断面図に示すように、プロジェクター10に近い方からそれぞれ表側の反射溝21j、反射溝21k、反射溝21mとした場合に、それぞれに入射するプロジェクター10からの光をL10、L11、L12とした場合に、それぞれ入射角γ10、γ11、γ12に対して、観察者の視点に光が反射するように出射角が同様にγ10、γ11、γ12となるように、溝角度θ’y1、θ’y2及びθ’y3が形成される。このように形成した表側の反射溝21を裏側の反射溝21の隙間に位置するように、互い違いに配置することで、反射溝21の数を倍にすることができ、その密度も高くすることができる。いわば、透明樹脂板20に表示されるプロジェクター10の画像の解像度を高くすることができ、より鮮明な画像を表示することができるようになる。
【0031】
なお、上述した実施形態のように、表側の反射溝21と裏側の反射溝21を互い違いに配置したのに代えて、
図5に示すように、正面から見た場合に表側の反射溝21と裏側の反射溝21が重なるように設けることによって、反射する光を多くすることができ、より明るい画像を表示することができる。
【0032】
(第3実施形態)
第3実施形態にかかる表示装置100にかかる透明樹脂板20が
図6に示されている。第3実施形態にかかる表示装置100は、第1実施形態にかかる透明樹脂板20に対して、
図6Aに示すXY平面(正面)を回転平面とする円形運動をすることが可能な回転装置(図示しない。)が設けられている。
【0033】
したがって、透明樹脂板20は、
図6Bに示すように、XY平面で高速円形運動することになる。この際に回転半径は、
図6Cに示すように、回転したときに反射溝21が中心に通過しない領域ができない回転半径にするとよい。このように回転させることによって、照射される面全体でプロジェクター10の画像を反射させることができる。高速で回転していると、人間の目は残像現象によって、回転によって通過する面全体(
図6Cの斜線部)を認識することができる。この回転によって、隣接する反射溝21と反射溝21の隙間を埋めることができ、画像の反射領域を概ね4倍程度大きくすることができ、画像が反射しない領域を非常に少なくすることができる。
【0034】
なお、第3実施形態においては、第1実施形態にかかる表示装置100の透明樹脂板20を用いて説明したが、第2実施形態にかかる表示装置100の透明樹脂板20を使用してもよい。
【0035】
以上の第1実施形態から第3実施形態にかかる表示装置は、遊技機の演出用の表示装置など各種表示装置として使用することができる。パチンコ遊技機に組み込むことによって、背面側に配置した液晶表示器からキャラクターが飛び出し、手前で宙に浮かんだような演出を行ったり、役物出現の際、エフェクトで役物を覆うような演出を行ったりすることが可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0036】
上述した実施の形態で示すように、遊技機の演出用の表示装置など各種表示装置として産業上利用することができる。
【符号の説明】
【0037】
10…プロジェクター、20…透明樹脂板、21,21a,21b,21c,21d,21e,21f,21g,21h,21i,21j,21k,21m…反射溝、100…表示装置