IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ▲騰▼▲訊▼科技(深▲セン▼)有限公司の特許一覧

特許7592353ロボット用の脚部アセンブリ及びデバイス
<>
  • 特許-ロボット用の脚部アセンブリ及びデバイス 図1
  • 特許-ロボット用の脚部アセンブリ及びデバイス 図2
  • 特許-ロボット用の脚部アセンブリ及びデバイス 図3
  • 特許-ロボット用の脚部アセンブリ及びデバイス 図4
  • 特許-ロボット用の脚部アセンブリ及びデバイス 図5
  • 特許-ロボット用の脚部アセンブリ及びデバイス 図6
  • 特許-ロボット用の脚部アセンブリ及びデバイス 図7
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-22
(45)【発行日】2024-12-02
(54)【発明の名称】ロボット用の脚部アセンブリ及びデバイス
(51)【国際特許分類】
   B25J 5/00 20060101AFI20241125BHJP
   B62D 57/032 20060101ALI20241125BHJP
【FI】
B25J5/00 C
B62D57/032 Z
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2022552629
(86)(22)【出願日】2021-03-31
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-21
(86)【国際出願番号】 CN2021084746
(87)【国際公開番号】W WO2022033044
(87)【国際公開日】2022-02-17
【審査請求日】2022-09-01
(31)【優先権主張番号】202010802986.X
(32)【優先日】2020-08-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517392436
【氏名又は名称】▲騰▼▲訊▼科技(深▲セン▼)有限公司
【氏名又は名称原語表記】TENCENT TECHNOLOGY (SHENZHEN) COMPANY LIMITED
【住所又は居所原語表記】35/F,Tencent Building,Kejizhongyi Road,Midwest District of Hi-tech Park,Nanshan District, Shenzhen,Guangdong 518057,CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100150197
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 直樹
(72)【発明者】
【氏名】▲遲▼ 万超
(72)【発明者】
【氏名】▲鄭▼ 宇
(72)【発明者】
【氏名】戴 媛
(72)【発明者】
【氏名】熊 坤
(72)【発明者】
【氏名】▲陳▼ 相羽
(72)【発明者】
【氏名】周 ▲欽▼▲欽▼
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼ 正友
【審査官】稲垣 浩司
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-142095(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B25J 1/00 - 21/02
B62D 57/032
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロボット用の脚部アセンブリであって、前記脚部アセンブリ(100)は、ロボット本体(140)と接続される接続アセンブリ(110)と、足裏アセンブリ(120)と、を含み
前記足裏アセンブリ(120)は、足裏板(1201)と、第1の力センサ(1202)と、距離センサ(1203)と、ジェスチャセンサ(1204)と、を含み、
前記接続アセンブリ(110)は、第2の力センサ(1101)と、下腿接続部材(1102)と、を含み、
前記第1の力センサ(1202)、前記距離センサ(1203)、前記ジェスチャセンサ(1204)、及び前記第2の力センサ(1101)は、それぞれ制御ユニット(130)に電気的に接続され、
前記第1の力センサ(1202)は、前記足裏板(1201)が障害物に接触した際に受ける反力のうち前記足裏板(1201)の法線方向成分を検出し、
前記距離センサ(1203)は、前記足裏板(1201)の前記障害物からのリアルタイム距離を検出し、
前記ジェスチャセンサ(1204)は、前記足裏板(1201)の空間的な向きを検出し、
前記第2の力センサ(1101)は、前記足裏板(1201)が前記障害物に接触した際に受ける前記反力を検出することを特徴とするアセンブリ。
【請求項2】
前記足裏アセンブリ(120)はジョイントアセンブリ(150)を介して前記接続アセンブリ(110)に接続され、
前記ジョイントアセンブリ(150)は、ジョイントボールソケット(1501)と、ボールジョイント(1502)と、弾性アセンブリ(1503)と、を含み、
前記足裏板(1201)は、接触面からの反力を受けることに応答して、前記足裏板(1201)が前記接触面に適応して密着するように、前記ジョイントボールソケット(1501)を駆動して前記ボールジョイント(1502)に対して3自由度で回転させることを特徴とする請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項3】
前記弾性アセンブリ(1503)は円錐リターンスプリングを含み、
前記円錐リターンスプリングは、前記足裏板(1201)が前記障害物に接触することに応答して、受動圧縮状態にあり、
前記円錐リターンスプリングはさらに、前記足裏板(1201)が前記障害物から離脱したことに応答して、蓄積されたエネルギーを解放し、前記足裏板(1201)を駆動して初期状態に復帰させることを特徴とする請求項2に記載のアセンブリ。
【請求項4】
前記ジョイントボールソケット(1501)は、制限構造付きのジョイントボールソケットであり、
前記制限構造付きのジョイントボールソケットの前後縁は、低縁位置に設置され、前記制限構造付きのジョイントボールソケットの左右縁は、高縁位置に設置されることを特徴とする請求項2に記載のアセンブリ。
【請求項5】
前記足裏板(1201)は、空洞又は凹溝を有する金属構造部材であり、前記第1の力センサ(1202)、前記距離センサ(1203)及び前記ジェスチャセンサ(1204)と前記制御ユニット(130)との間の接続ワイヤは、前記金属構造部材における前記空洞又は凹溝を介して前記制御ユニット(130)に接続されることを特徴とする請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項6】
前記金属構造部材の底部及び外側は、足裏ゴム(1206)で覆われることを特徴とする請求項5に記載のアセンブリ。
【請求項7】
前記第1の力センサ(1202)は、イオン型薄膜力センサであり、前記イオン型薄膜力センサは、前記足裏ゴム(1206)と前記金属構造部材の底部との間に位置し、前記イオン型薄膜力センサは、リング状に配置されることを特徴とする請求項6に記載のアセンブリ。
【請求項8】
前記距離センサ(1203)は、薄膜距離センサであり、前記薄膜距離センサは、前記足裏ゴム(1206)と前記金属構造部材の底部との間の中間領域に位置し、前記薄膜距離センサの下方に対応する前記足裏ゴム(1206)の厚さは、他の位置の前記足裏ゴム(1206)の厚さより小さいことを特徴とする請求項6に記載のアセンブリ。
【請求項9】
前記金属構造部材の凹溝に前記ジェスチャセンサ(1204)を設置することを特徴とする請求項5に記載のアセンブリ。
【請求項10】
前記弾性アセンブリ(1503)は円錐リターンスプリングを含み、前記円錐リターンスプリングは前記ボールジョイント(1502)の外周に嵌着され、前記円錐リターンスプリングは、下端が前記足裏板(1201)に接続され、上端が前記下腿接続部材(1102)に接続されることを特徴とする請求項2に記載のアセンブリ。
【請求項11】
前記下腿接続部材(1102)は、中空の三角柱接続部材であり、前記下腿接続部材(1102)の下端は、フランジによって前記第2の力センサ(1101)に接続されることを特徴とする請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項12】
前記ジェスチャセンサ(1204)は、慣性計測ユニットIMUであることを特徴とする請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項13】
前記第2の力センサ(1101)は、六軸力センサであることを特徴とする請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項14】
前記制御ユニット(130)は、前記ロボット本体(140)に設置されることを特徴とする請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項15】
ロボット本体(140)と、
請求項1から14のいずれか1項に記載の脚部アセンブリ(100)と、を含むことを特徴とするロボット用の脚部デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2020年08月11日に提出した、出願番号が202010802986.Xであって、発明の名称が「ロボット用の脚部アセンブリ及びデバイス」である中国特許出願に基づく優先権を主張し、その全内容を援用により本願に組み込む。
【背景技術】
【0002】
現在、ますます多くの足式ロボットが日常生活に適用されるように設計され、足式ロボットの設計過程において、異なる環境で正常な歩行移動を実現するように足式ロボットをどのように制御するかを考慮する必要があり、環境に存在する未知性による足式ロボットの歩行移動が不安定であるという問題を解決する。
【0003】
関連技術では、足式ロボットの足部に圧力センサを取り付けることにより、足式ロボットの足部が接触する圧力の大きさ及び圧力方向を感知し、検出された圧力情報に基づいて足式ロボットの歩幅や歩行方向などの歩行方式を調整し、一部の未知環境での足式ロボットの正常歩行を実現する。
【0004】
しかしながら、関連技術における解決策は、実際に適用される過程において、足部ロボットの環境に対する感知情報が少ないため、足式ロボットが足部ジェスチャを調整することによって一部の未知環境で正常に移動するように制御できないという問題が存在するため、足式ロボットの適用シーンが制限される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本出願は、ロボット用の脚部アセンブリ及びデバイスを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一態様では、ロボット用の脚部アセンブリを提供し、当該脚部アセンブリ100は、接続アセンブリ110と、足裏アセンブリ120と、を含み、
当該接続アセンブリ110は、当該脚部アセンブリ100とロボット本体140とを接続し、
当該足裏アセンブリ120は、足裏板1201と、第1の力センサ1202と、距離センサ1203と、ジェスチャセンサ1204と、を含み、
当該接続アセンブリ110は、第2の力センサ1101と、下腿接続部材1102と、を含み、
当該第1の力センサ1202、当該距離センサ1203、当該ジェスチャセンサ1204、及び当該第2の力センサ1101は、それぞれ制御ユニット130に電気的に接続され、
当該第1の力センサ1202は、当該足裏板1201が障害物に接触した後に受ける法線反力を検出し、
当該距離センサ1203は、当該足裏板1201の当該障害物からのリアルタイム距離を検出し、
当該ジェスチャセンサ1204は、当該足裏板1201の空間的な向きを検出し、
当該第2の力センサ1101は、当該足裏板1201が当該障害物に接触した後に受ける反力の合力を検出する。
【0007】
可能な実現方式では、当該足裏アセンブリ120は、ジョイントアセンブリ150を介して当該接続アセンブリ110に接続され、
当該ジョイントアセンブリ150は、ジョイントボールソケット1501と、ボールジョイント1502と、弾性アセンブリ1503と、を含み、
当該足裏板1201は、当該接触面からの反力を受けることに応答して、接触面に適応して密着するように、当該ジョイントボールソケット1501を駆動して当該ボールジョイント1502に対して3自由度で回転させる。
【0008】
可能な実現方式では、当該弾性アセンブリ1503は、円錐リターンスプリングを含み、
当該円錐リターンスプリングは、当該足裏板1201が当該障害物に接触することに応答して、受動圧縮状態にあり、
当該円錐リターンスプリングは、さらに、当該足裏板1201が当該障害物から離脱したことに応答して、蓄積されたエネルギーを解放し、当該足裏板1201を駆動して初期状態に復帰させる。
【0009】
可能な実現方式では、当該ジョイントボールソケット1501は、制限構造付きのジョイントボールソケットであり、
当該制限構造付きのジョイントボールソケットの前後縁は、低縁位置に設置され、当該制限構造付きのジョイントボールソケットの左右縁は、高縁位置に設置される。
【0010】
可能な実現方式では、当該足裏板1201は、空洞又は凹溝を有する金属構造部材であり、当該第1の力センサ1202、当該距離センサ1203及び当該ジェスチャセンサ1204と当該制御ユニット130との間の接続ワイヤは、当該金属構造部材における当該空洞又は凹溝を介して当該制御ユニット130に接続される。
【0011】
可能な実現方式では、金属構造部材の底部及び外側は、足裏ゴム1206で覆われる。
【0012】
可能な実現方式では、当該第1の力センサ1202は、イオン型薄膜力センサであり、当該イオン型薄膜力センサは、当該足裏ゴム1206と当該金属構造部材の底部との間に位置し、当該イオン型薄膜力センサは、リング状に配置される。
【0013】
可能な実現方式では、当該距離センサ1203は、薄膜距離センサであり、当該薄膜距離センサは、当該足裏ゴム1206と当該金属構造部材の底部との間の中間領域に位置し、当該薄膜距離センサの下方に対応する当該足裏ゴム1206の厚さは、他の位置の当該足裏ゴム1206の厚さより小さい。
【0014】
可能な実現方式では、当該金属構造部材の凹溝に当該ジェスチャセンサ1204を設置する。
【0015】
可能な実現方式では、当該弾性アセンブリ1503は、円錐リターンスプリングを含み、当該円錐リターンスプリングは当該ボールジョイント1502の外周に嵌着され、当該円錐リターンスプリングは、下端が当該足裏板1201に接続され、上端が当該下腿接続部材1102に接続される。
【0016】
可能な実現方式では、当該下腿接続部材1102は、中空の三角柱接続部材であり、当該下腿接続部材1102の下端は、フランジによって当該第2の力センサ1101に接続される。
【0017】
可能な実現方式では、当該ジェスチャセンサ1204は、慣性計測ユニットIMUである。
【0018】
可能な実現方式では、当該第2の力センサ1101は、六軸力センサである。
【0019】
可能な実現方式では、当該制御ユニット130は、ロボット本体140に設置される。
【0020】
一態様では、ロボット用の脚部デバイスを提供し、当該デバイスは、ロボット本体140と当該脚部アセンブリ100とを含む。
【発明の効果】
【0021】
本出願で提供される技術案は、以下の有益な効果を含むことができる。
本出願の実施例に示す解決策において、ロボット用の脚部アセンブリに第1の力センサ、距離センサ、ジェスチャセンサ、及び第2の力センサを取り付けることにより、脚部アセンブリによる接触環境の全面的な検出を実現し、各センサの検出結果を制御ユニットにアップロードすることで、制御ユニットは、各センサの検出結果に基づいてロボットを包括的に制御し、本出願に示す解決策は、単一の圧力センサ検出によって単一態様の測定結果を取得するだけでなく、ロボットが取得した環境における感知情報のタイプと品質を増加することで、制御ユニットは、より全面的な検出結果を解析することができ、当該検出結果によって、ロボットが脚部アセンブリを介して移動することを制御し、ロボットの脚部アセンブリに対する制御効果を大幅に向上させ、ひいては足式ロボットの適用シーンを拡大する。
【0022】
ここでの図面は、明細書に組み込まれて本明細書の一部を構成し、本開示に適合する実施例を示し、明細書とともに本開示の原理を解釈するために用いられる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】例示的な実施例によるロボット用の脚部アセンブリの構造図である。
図2】例示的な実施例による脚部アセンブリの概略構造図である。
図3図2に示す実施例に係る足裏アセンブリ120の概略断面構造図である。
図4図2に示す実施例に係るジョイントアセンブリ150概略断面構造図である。
図5図2に示す実施例に係る接続アセンブリ110の概略断面構造図である。
図6】例示的な実施例による脚部アセンブリのロボットデバイスへの適用の概略図である。
図7】例示的な実施例によるロボット用の脚部アセンブリがセンシングする方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本明細書では、例示的な実施例を詳細に説明し、その例を図面に示す。以下の説明が図面に関連する場合、特に明記しない限り、異なる図面における同一の数字は同一又は類似の要素を示す。以下の例示的な実施例に記載される実施形態は、本出願と一致する全ての実施方式を表すものではない。逆に、それらは、添付の特許請求の範囲に詳述されるように、本出願のいくつかの態様と一致する装置及び方法の例に過ぎない。
【0025】
本明細書に言及される「いくつか」とは、1つ又は複数を指し、「複数」とは2つ以上を指すことを理解すべきである。「及び/又は」とは、関連対象の関連関係を説明し、3つのタイプの関係が存在する可能性があることを表し、例えば、A及び/又はBは、Aが単独で存在する場合と、AとBが同時に存在する場合と、Bが単独で存在する場合と、という3つの場合があることを表す。文字「/」は、一般的に、前後に関連する対象が「又は」の関係であることを示す。
【0026】
理解を容易にするために、以下に本出願に係るいくつかの用語を解釈する。
1)人工知能
人工知能(Artificial Intelligence、AI)とは、デジタルコンピュータ又はデジタルコンピュータによって制御される機械を利用して人間の知能をシミュレート、延伸及び拡張し、環境を感知し、知識を取得し、知識を使用して最適な結果を得る理論、方法、技術及びアプリケーションシステムである。言い換えれば、人工知能は、知能の本質を了解し、人間の知能と類似する方式で応答できる新しい知能機械を生産しようとするコンピュータ科学の総合技術である。人工知能は、各種の知能機械の設計原理と実現方法を研究し、機械に感知、推理及び決定の機能を持たせる。
人工知能技術は総合学科であり、関連分野が広く、ハードウェアレベルの技術もソフトウェアレベルの技術もある。人工知能の基本技術は、一般的に、センサ、専用人工知能チップ、クラウドコンピューティング、分散ストレージ、ビッグデータ処理技術、操作/インタラクションシステム、メカトロニクスなどの技術を含む。人工知能ソフトウェア技術は、主に、コンピュータ視覚技術、音声処理技術、自然言語処理技術、及び機械学習/深層学習などのいくつかの主要な方向を含む。
人工知能技術の研究と進歩とに伴い、人工知能技術は、一般的なスマートホーム、スマートウェアラブルデバイス、仮想アシスタント、スマートスピーカー、スマートマーケティング、無人運転、自律運転、ドローン、ロボット、スマートヘルスケア、インテリジェントカスタマーサービスなどの、複数の分野で研究及び適用され、技術の発展に伴い、人工知能技術は、より多くの分野に適用され、ますます重要な価値を発揮する。
【0027】
図1を参照して、本出願の例示的な実施例によるロボット用の脚部アセンブリの構造図を示す。図1に示すように、当該脚部アセンブリ100は、接続アセンブリ110と、足裏アセンブリ120と、を含み、
接続アセンブリ110は、脚部アセンブリ100とロボット本体140とを接続し、
足裏アセンブリ120は、足裏板1201と、第1の力センサ1202と、距離センサ1203と、ジェスチャセンサ1204と、を含み、
接続アセンブリ110は、第2の力センサ1101と、下腿接続部材1102と、を含み、
第1の力センサ1202、距離センサ1203、ジェスチャセンサ1204、及び第2の力センサ1101は、それぞれ制御ユニット130に電気的に接続され、
第1の力センサ1202は、足裏板1201が障害物に接触した後に受ける法線反力を検出し、
距離センサ1203は、足裏板1201の障害物からのリアルタイム距離を検出し、
ジェスチャセンサ1204は、足裏板1201の空間的な向きを検出し、
第2の力センサ1101は、足裏板1201が障害物に接触した後に受ける反力の合力を検出する。
【0028】
以上のように、ロボット用の脚部アセンブリに第1の力センサ、距離センサ、ジェスチャセンサ及び第2の力センサを取り付けることによって、脚部アセンブリによる接触環境の全面的な検出を実現し、各センサの検出結果を制御ユニットにアップロードすることで、制御ユニットは、各センサの検出結果に基づいてロボットを包括的に制御し、本出願に示す解決策は、単一の圧力センサ検出によって単一態様の測定結果を取得するだけでなく、ロボットが取得した環境における感知情報のタイプと品質とを増加することで、制御ユニットは、より全面的な検出結果を解析することができ、当該検出結果によって、ロボットが脚部アセンブリを介して移動することを制御し、ロボットの脚部アセンブリに対する制御効果を大幅に向上させ、ひいては足式ロボットの適用シーンを拡大する。
【0029】
図2を参照して、本出願の例示的な実施例による脚部アセンブリの概略構造図を示す。図2に示すように、当該脚部アセンブリ100は、接続アセンブリ110と、足裏アセンブリ120と、を含み、
接続アセンブリ110は、脚部アセンブリ100とロボット本体140とを接続し、
足裏アセンブリ120は、足裏板1201と、第1の力センサ1202と、距離センサ1203と、ジェスチャセンサ1204と、を含み、
接続アセンブリ110は、第2の力センサ1101と、下腿接続部材1102と、を含み、
第1の力センサ1202、距離センサ1203、ジェスチャセンサ1204及び第2の力センサ1101は、それぞれ制御ユニット130に電気的に接続され、
第1の力センサ1202は、足裏板1201が障害物に接触した後に受ける法線反力を検出し、
距離センサ1203は、足裏板1201の障害物からのリアルタイム距離を検出し、
ジェスチャセンサ1204は、足裏板1201の空間的な向きを検出し、
第2の力センサ1101は、足裏板1201が障害物に接触した後に受ける反力の合力を検出する。
【0030】
可能な実現方式では、足裏アセンブリ120は、ジョイントアセンブリ150を介して接続アセンブリ110に接続される。
当該制御ユニット130は、脚部アセンブリ100に設置され、又は当該制御ユニット130は、ロボット本体140に設置される。
例えば、図3を参照して、本出願の実施例に係る足裏アセンブリ120の概略断面構造図を示す。図3に示すように、当該足裏アセンブリ120は、ロボットが環境と直接接触するアセンブリであり、環境と足裏アセンブリ120との異なる接触程度は、環境が足裏アセンブリ120に対して異なる大きさ及び異なる方向の反力を発生させることを反映することができ、環境が足裏アセンブリ120に対して発生する影響を正確に測定するために、当該足裏アセンブリ120に、ロボットにより環境との接触に基づいて生成された情報を測定するためのセンサを内蔵する必要がある。足裏アセンブリ120は、足裏板1201、第1の力センサ1202、距離センサ1203、ジェスチャセンサ1204、シールリング1205、及び足裏ゴム1206を含んでもよい。
【0031】
可能な実現方式では、足裏板1201と環境との接触面は、円形平面であり、円形平面は、等方性の接触条件を提供し、古典的なクーロン摩擦円錐モデル0≦F≦μFに基づく足裏接触力の機械的モデリングを容易にすることができる。
ここで、Fは静摩擦力であり、μは静摩擦係数であり、Fは法線方向接触力である。
【0032】
可能な実現方式では、足裏板の摩擦力係数を向上させ、また、足部が着地する場合、ロボットが発生する衝撃に対してある程度の緩衝を提供するとともに、足裏板1201を保護するために、足裏板1201の底部と外側とに足裏ゴム1206としてのゴムパッドを被覆する。
【0033】
可能な実現方式では、足裏板1201の下方と底部の足裏ゴム1206との間に第1の力センサ1202が設置される。
第1の力センサ1202は、イオン型薄膜力センサであり、足裏板1201の下方と底部の足裏ゴム1206との間に環状に分布する。
当該イオン型薄膜力センサは、足裏板1201に接触する障害物と足裏板1201との間の法線接触力を測定することができる。
イオン型薄膜力センサを利用すると、法線接触力の測定精度を向上させ、足裏アセンブリ120の空間に対する占用が低減され、足裏アセンブリ120の重量も低減される。
【0034】
可能な実現方式では、足裏板1201の下方と底部の足裏ゴム1206との間に距離センサ1203を設置している。
距離センサ1203は、環形に分布された第1の力センサ1202の中心領域に位置し、距離センサ1203は、薄膜距離センサであってもよく、当該薄膜距離センサは、足裏板1201が環境における障害物に接近するか、又は障害物から離れる場合、足裏ゴム1206の障害物からの距離を測定する。
【0035】
可能な実現方式では、薄膜距離センサの下方に対応する部分の足裏ゴム1206の厚さは、足裏アセンブリ120の他の位置の足裏ゴム1206の厚さより小さい。
薄膜距離センサの下方の部分の足裏ゴム1206の厚さを薄くすることによって、薄膜距離センサは、より良い測定効果を得ることができ、より遠い測定距離を有することができる。
薄膜距離センサ及びイオン型薄膜力センサによって検出された足裏ゴム1206と外部環境との間の距離及び法線接触力の測定値を、制御ユニット130にアップロードすることで、脚部アセンブリ100に対する制御ユニット130の制御効果を向上させる。
【0036】
可能な実現方式では、ジェスチャセンサ1204は、慣性計測ユニット(Inertial Measurement Unit、IMU)である。
IMUは、物体の3軸ジェスチャ角及び加速度を測定する装置である。
【0037】
可能な実現方式では、IMUの座標系と足裏板1201の座標系との相対ジェスチャは任意に配置することができ、配置されたIMUと足裏板とを校正した後、足裏板1201の3軸ジェスチャ角をジェスチャ測定値として測定し、ジェスチャ測定値によって足裏板1201の空間的な向きを決定することができる。
【0038】
可能な実現方式では、IMUの座標系と足裏板1201の座標系とを位置合わせして配置し、配置方式が位置合わせ配置である場合、配置されたIMUと足裏板とを校正する必要がなく、IMU測定によってジェスチャ測定値を直接取得することができる。
IMUは、地理的絶対座標系で、足裏板1201のオイラー角を測定し、オイラー角は、一連の3次元基本回転角、つまり1つの座標系の各座標軸を中心とした一連回転角を代表する。例えば、まずz軸を中心に角度αだけ回転させ、そしてx軸を中心に角度βだけ回転させ、最後にz軸を中心に角度γだけ回転させる。測定されたオイラー角に従って、足裏板1201の空間的な向きを取得する。
【0039】
可能な実現方式では、ジェスチャセンサ1204と金属構造部材(足裏板1201)との間に、足裏板1201が着地する衝撃によって引き起こされるジェスチャセンサ1204に対する測定干渉又はジェスチャセンサ1204に対する物理的損傷を低減するための衝撃吸収スペーサーが取り付けられる。
【0040】
可能な実現方式では、シールリング1205は、足裏板の上部カバーとの接続効果を強化する。
【0041】
可能な実現方式では、足裏板1201は、空洞又は凹溝を有する金属構造部材であり、第1の力センサ1202、距離センサ1203、及びジェスチャセンサ1204と下腿接続部材1102との間の接続ワイヤは、金属構造部材における空洞又は凹溝を介して下腿接続部材1102に接続される。
足裏板1201と地面との接触面は、円形平面であってもよい。
当該制御ユニット130がロボット本体140に配置されている場合、接続ワイヤは、下腿接続部材1102を介してロボット本体140における制御ユニット130に接続することができる。
【0042】
可能な実現方式では、金属構造部材の底部及び外側は、足裏ゴム1206で覆われ、つまり、足裏板1201が金属構造部材として実現される場合、当該足裏板1201の底部及び外側は、足裏ゴム1206で覆われる。
【0043】
可能な実現方式では、第1の力センサ1202は、イオン型薄膜力センサであり、当該イオン型薄膜力センサは、足裏ゴム1206と金属構造部材の底部との間に位置し、イオン型薄膜力センサは、リング状に配置される。
【0044】
可能な実現方式では、距離センサ1203は、薄膜距離センサであり、薄膜距離センサは、足裏ゴム1206と金属構造部材の底部との間の中間領域に位置し、薄膜距離センサの下方に対応する足裏ゴム1206の厚さは、他の位置の足裏ゴム1206の厚さより小さい。
【0045】
可能な実現方式では、金属構造部材の凹溝に、ジェスチャセンサ1204を設置する。
【0046】
可能な実現方式では、ジェスチャセンサ1204と金属構造部材(足裏板1201)との間に衝撃吸収スペーサーを取り付ける。
ジョイントアセンブリ150は、ジョイントボールソケット1501、ボールジョイント1502、弾性アセンブリ1503、下部スナップリング1506、可撓性保護カバー1505、及び上部スナップリング1504を含み、
足裏板1201が反力を受けることに応答して、足裏板1201が接触面に適応して密着するように、当該足裏板1201は、ジョイントボールソケット1501を駆動してボールジョイント1502に対して3自由度で回転させる。
【0047】
可能な実現方式では、弾性アセンブリ1503は、円錐リターンスプリングを含み、円錐リターンスプリングは、足裏板1201が障害物に接触することに応答して受動圧縮状態にあり、障害物から離脱したことに応答して蓄積されたエネルギー(弾性ポテンシャルエネルギー)を解放し、足裏板1201を駆動して初期状態に復帰させる。
【0048】
可能な実現方式では、ジョイントボールソケット1501は、制限構造付きのジョイントボールソケットであり、
制限構造付きのジョイントボールソケットの前後縁は、低縁位置に設置され、制限構造付きのジョイントボールソケットの左右縁は、高縁位置に設置される。
ジョイントアセンブリ150は、足裏アセンブリ120にある程度の自由度を持たせて、足裏アセンブリ120をある程度回転させることができる。例えば、図4を参照して、本出願の実施例に係るジョイントアセンブリ150の概略断面構造図を示す。図4に示すように、ジョイントアセンブリ150は、ジョイントボールソケット1501、ボールジョイント1502、弾性アセンブリ1503、上部スナップリング1504、可撓性保護カバー1505、下部スナップリング1506、足裏板上部カバー1507、ボールソケットインボリュート溝1508、及びシールリング溝1509を含んでもよい。
【0049】
可能な実現方式では、足裏板上部カバー1507におけるシールリング溝1509と図3に示す足裏アセンブリ120におけるシールリング1205とを密着させることにより、足裏アセンブリ120とジョイントアセンブリ150とを接続する。
【0050】
可能な実現方式では、ジョイントボールソケット1501は、ボールジョイント1502に対して3自由度の回転運動を実行することができる。
【0051】
可能な実現方式では、ジョイントボールソケット1501は、制限構造付きのジョイントボールソケットであり、
制限構造付きのジョイントボールソケットの前後縁は、低縁位置に設置され、制限構造付きのジョイントボールソケットの左右縁は、高縁位置に設置される。
また、ピッチ自由度について、ジョイントアセンブリ150は、ジョイントボールソケットの前後の低縁位置によって運動範囲を拡大し、ロール自由度について、ジョイントアセンブリ150はジョイントボールソケットの左右の高縁位置によって相対的に小さい運動範囲を維持する。
なお、低縁位置のジョイントボールソケット1501の部分は、ボールソケットインボリュート溝1508を形成することができる。ボールソケットインボリュート溝1508が増大する場合、ボールジョイント1502のピッチ自由度を向上させることができる。
ボールジョイント1502のボールヘッドは、ジョイントボールソケット1501のサイズに適合することで、ジョイントボールソケット1501とボールジョイント1502のボールヘッドとの間の接続強度を保証し、接続が断たれたことを回避することができる。
【0052】
可能な実現方式では、足裏板1201は、接触面からの反力を受けることに応答して、足裏板1201が接触面に適応して密着するように、ジョイントボールソケット1501を駆動してボールジョイント1502に対して3自由度で回転させる。
例えば、足裏板1201が障害物に接触する場合、障害物によって足裏板1201に作用する反力がジョイントボールソケット1501を駆動して3つの自由度方向の角度を適応的に調整することで、接続された足裏板1201の3つの自由度方向におけるジェスチャ角の角度を調整して、足裏板1201の空間的な向きを適応的に調整する。
足裏板1201が障害物に接触する場合、足裏板1201が異なる接触角度での障害物への適応密着能力を適応的に実現するために、ボールジョイント1502に対するジョイントボールソケット1501の3つの自由度の角度を調整することにより実現できる。
【0053】
可能な実現方式では、ボールジョイント1502にエンコーダが設置されており、エンコーダによってボールジョイント1502の回転角を直接測定することで、接続された足裏板1201の各ジェスチャ角の角度を得ることができる。
可能な実現方式では、足裏板1201が障害物から離脱した場合、足裏板1201を初期の空間的な向き状態に復帰させるために、ジョイントアセンブリ150に弾性アセンブリ1503を設置する。
なお、弾性アセンブリ1503は、円錐リターンスプリングであってもよく、円錐リターンスプリングは、一端が足裏板1201に接続され、他端が下腿接続部材1102に接続される。
【0054】
可能な実現方式では、弾性アセンブリ1503は円錐リターンスプリングを含み、円錐リターンスプリングは、足裏板1201が障害物に接触することに応答して、受動圧縮状態にあり、足裏板1201が障害物から離脱したことに応答して、蓄積されたエネルギーを解放し、足裏板1201を駆動して初期状態に復帰させる。
円錐リターンスプリングは、足裏板1201が障害物に接触することに応答して、受動圧縮状態にあり、円錐リターンスプリングは、また、足裏板1201が障害物から離脱したことに応答して、蓄積されたエネルギー(弾性ポテンシャルエネルギー)を解放し、足裏板1201を駆動して初期状態に復帰させる。
ボールジョイント1502が3つの自由度で任意に回転する場合、円錐リターンスプリングは受動圧縮状態にあり、障害物から離脱した後、円錐リターンスプリングは蓄積されたエネルギーを解放し、足裏板1201を駆動して初期状態に復帰させる。
例えば、足裏板1201が障害物から離脱した場合、ボールジョイント1502は円錐リターンスプリングによって3つの自由度方向の角度を初期角度に復帰し、接続された足裏板1201の3つの自由度方向のジェスチャ角を初期角度に調整し、これにより、足裏板1201の空間的な向きを調整して初期空間的な向きに復帰する。
【0055】
可能な実現方式では、弾性アセンブリ1503は、弾性包覆材料である。
円錐リターンスプリングは、弾性包覆材料に比べて、より安定で一貫した弾性性能を有し、足裏板1201のリセット効果に対してより高い信頼性を有する。
【0056】
可能な実現方式では、弾性アセンブリ1503の外側に、可撓性保護カバー1505で覆われる。
可撓性保護カバー1505の一端は、足裏板上部カバー1507に嵌合し、反対側は下腿接続部材1102に嵌合することができる。
【0057】
可能な実現方式では、ジョイントアセンブリ150における上部スナップリング1504と下部スナップリング1506とは、可撓性保護カバー1505の両端をそれぞれ足裏板上部カバー1507及び下腿接続部材1102に固定することができ、さらに、ジョイントアセンブリ150を密閉包覆し、これにより、防塵防水の目的を達成する。
【0058】
可能な実現方式では、弾性アセンブリ1503は、円錐リターンスプリングを含み、円錐リターンスプリングは、ボールジョイント1502の外周に嵌着され、円錐リターンスプリングは、下端が足裏板1201に接続され、上端が下腿接続部材1102に接続される。
例えば、図5を参照して、本出願の実施例に係る接続アセンブリ110の概略断面構造図を示す。図5に示すように、接続アセンブリ110は、ロボット本体140の下腿部とジョイントアセンブリ150とを接続することができる。接続アセンブリ110は、第2の力センサ1101、下腿接続部材1102、下部フランジ1103、配線穴1104、及び上部フランジ1105を含んでもよい。
【0059】
可能な実現方式では、第2の力センサ1101は、六軸力センサである。
六軸力センサは、足裏板1201が受けた反力の合力ベクトルを測定することができる。
六軸力センサの前端は、ボールジョイント1502のボールフランジに接続されることができ、六軸力センサの端は、下部フランジ1103に接続されることができ、それにより、力又はモーメントの伝達が実現される。
【0060】
可能な実現方式では、下腿接続部材1102は、三角柱接続部材である。
下腿接続部材を三角柱の形状に設置することにより、上部フランジ1105と下部フランジ1103とのアセンブリ間の接続を容易にすることができる。
【0061】
可能な実現方式では、配線穴1104は、下腿接続部材に位置する。
配線穴1104は、接続ワイヤの配置チャネルとして使用することができ、当該接続ワイヤは、第1の力センサ1202、距離センサ1203、ジェスチャセンサ1204、エンコーダ、及び第2の力センサ1101がそれぞれ測定データを制御ユニット130にアップロードするために使用される。
【0062】
可能な実現方式では、可撓性保護カバー1505は、ロボットの足全体の防水及び防塵保護を実現するために、上部スナップリングを介して接続部材の下部フランジの位置に接続される。
【0063】
可能な実現方式では、下腿接続部材1102は、中空の三角柱接続部材であり、下腿接続部材1102の下端は、フランジによって第2の力センサ1101に接続される。
【0064】
可能な実現方式では、制御ユニット130はロボット本体140に設置される。
【0065】
以上のように、ロボット用の脚部アセンブリに第1の力センサ、距離センサ、ジェスチャセンサ及び第2の力センサを取り付けることによって、脚部アセンブリによる接触環境の全面的な検出を実現し、各センサの検出結果を制御ユニットにアップロードすることで、制御ユニットは、各センサの検出結果に基づいてロボットを包括的に制御し、本出願に示す解決策は、単一の圧力センサ検出によって単一態様の測定結果を取得するだけでなく、ロボットが取得した環境における感知情報のタイプと品質とを増加することで、制御ユニットは、より全面的な検出結果を解析することができ、当該検出結果によって、ロボットが脚部アセンブリを介して移動することを制御し、ロボットの脚部アセンブリに対する制御効果を大幅に向上させ、ひいては足式ロボットの適用シーンを拡大する。
【0066】
本出願で提供されるロボット用の脚部アセンブリは、二足人間型ロボット、多足ロボットなどの異なる足式ロボットに適用することができ、又は、様々な直列又は並列多関節型ロボットの末端に適用することができ、環境とインタラクションする。足裏として足式ロボットプラットフォームに適用する場合、複雑な地形に適応することができ、制御アルゴリズムに接触状態のリアルタイムな効果的なフィードバックを提供し、ロボットのバランス制御効果及び通過能力を向上させる。エンドエフェクタとしてロボットアームのようなロボットプラットフォームに適用する場合、ロボットに豊富な環境感知情報を提供することができ、ロボットと環境との適応的で安全な接触インタラクションを実現する。図6を参照して、本出願の例示的な実施例による脚部アセンブリのロボットデバイスへの適用の概略図を示す。図6に示すように、当該足部ロボットは二足人型ロボットであり、当該ロボットはロボット本体140、制御ユニット130、及び脚部アセンブリ100を含む。
【0067】
脚部アセンブリ100は、ロボットが移動指令に従って移動するように、移動指令を実行する。
【0068】
移動指令は、制御ユニット130から脚部アセンブリ100に送信されることができ、当該移動指令は、歩行指令とランニング指令とを含んでもよい。
【0069】
脚部アセンブリ100に、現時点での環境情報を検出集するための様々なタイプのセンサを取り付け、脚部アセンブリ100は、制御ユニット130と電気的に接続され、検出集された現時点での環境情報を制御ユニット130にアップロードし、制御ユニット130により環境情報を解析し、脚部アセンブリ100へ移動指令を送信して、ロボットの次の時点の移動を制御する。
【0070】
以上のように、ロボット用の脚部アセンブリに第1の力センサ、距離センサ、ジェスチャセンサ及び第2の力センサを取り付けることによって、脚部アセンブリによる接触環境の全面的な検出を実現し、各センサの検出結果を制御ユニットにアップロードすることで、制御ユニットは、各センサの検出結果に基づいてロボットを包括的に制御し、本出願に示す解決策は、単一の圧力センサ検出によって単一態様の測定結果を取得するだけでなく、ロボットが取得した環境における感知情報のタイプと品質とを増加することで、制御ユニットは、より全面的な検出結果を解析することができ、当該検出結果によって、ロボットが脚部アセンブリを介して移動することを制御し、ロボットの脚部アセンブリに対する制御効果を大幅に向上させ、ひいては足式ロボットの適用シーンを拡大する。
【0071】
図7を参照して、本出願の例示的な実施例により提供されるロボット用の脚部アセンブリがセンシングする方法のフローチャートを示す。当該センシングする方法は、脚部アセンブリによって実行される。図7に示すように、当該センシングする方法は、次のステップを含む。
ステップ701では、第1の力センサによって足裏板が障害物に接触した後に受ける法線反力を検出し、法線反力のデータを取得する。
ステップ702では、距離センサによって足裏板の障害物からのリアルタイム距離を検出し、リアルタイム距離のデータを取得する。
ステップ703では、ジェスチャセンサによって足裏板の空間的な向きを検出し、足裏板の空間的な向き情報を取得する。
ステップ704では、第2の力センサによって足裏板が障害物に接触した後に受ける反力の合力を検出し、合力のベクトルデータを取得する。
ステップ705では、法線反力のデータ、リアルタイム距離のデータ、足裏板の空間的な向き情報、及び受けた反力の合力のベクトルデータをそれぞれ制御ユニットにアップロードする。
【0072】
可能な実現方式では、法線反力のデータ、リアルタイム距離のデータ、足裏板の空間的な向き情報、及び受けた反力の合力のベクトルデータは、対応するセンサによってリアルタイムで検出して得られたものである。
【0073】
可能な実現方式では、上記のステップ701、ステップ702、ステップ703及びステップ704は、同時に実行することができるか、又は同時に実行しないこともできる。同時に、制御ユニットは、法線反力のデータ、リアルタイム距離のデータ、足裏板の空間的な向き情報、及び受けた反力の合力のベクトルデータにおける少なくとも2つに基づいて解析し、現在環境を感知することができる。
【0074】
以上のように、ロボット用の脚部アセンブリに第1の力センサ、距離センサ、ジェスチャセンサ及び第2の力センサを取り付けることによって、脚部アセンブリによる接触環境の全面的な検出を実現し、各センサの検出結果を制御ユニットにアップロードすることで、制御ユニットは、各センサの検出結果に基づいてロボットを包括的に制御し、本出願に示す解決策は、単一の圧力センサ検出によって単一態様の測定結果を取得するだけでなく、ロボットが取得した環境における感知情報のタイプと品質とを増加することで、制御ユニットは、より全面的な検出結果を解析することができ、当該検出結果によって、ロボットが脚部アセンブリを介して移動することを制御し、ロボットの脚部アセンブリに対する制御効果を大幅に向上させ、ひいては足式ロボットの適用シーンを拡大する。
【0075】
本出願の他の実施形態は、本明細書及び本明細書に開示される本発明の実施から、当業者にとって容易に想到し得る。本出願は、本出願のいかなる変形、用途又は適応変化をカバーすることを意図し、これらの変形、用途又は適応変化は、本出願の一般的な原理に従い、本出願に開示されない本技術分野における公知常識又は慣用技術手段を含む。本明細書及び実施例は、単なる例示と見なされるべきであり、本出願の真の範囲及び精神は、添付の特許請求の範囲によって示される。
【0076】
本出願は、上記に説明され図面に示されている正確な構造に限定されず、その範囲から逸脱することなく、様々な修正及び変更を行うことができることを理解すべきである。本出願の範囲は、添付の特許請求の範囲によってのみ制限される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7