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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-22
(45)【発行日】2024-12-02
(54)【発明の名称】機械的止め部を有する接触力バネ
(51)【国際特許分類】
   A61B 18/14 20060101AFI20241125BHJP
【FI】
A61B18/14
【請求項の数】 19
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020213426
(22)【出願日】2020-12-23
(65)【公開番号】P2021102053
(43)【公開日】2021-07-15
【審査請求日】2023-11-07
(31)【優先権主張番号】16/726,605
(32)【優先日】2019-12-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】511099630
【氏名又は名称】バイオセンス・ウエブスター・(イスラエル)・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Biosense Webster (Israel), Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】クリストファー・トーマス・ビークラー
(72)【発明者】
【氏名】ジョセフ・トーマス・キース
【審査官】近藤 裕之
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-143771(JP,A)
【文献】特開2013-192947(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0338811(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2011/0130648(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2011/0263934(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 18/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
カテーテル装置であって、
細長偏向可能要素と、
遠位アセンブリと、
前記細長偏向可能要素と前記遠位アセンブリとの間に配置される力センサであって、チューブを含むバネを備え、少なくとも1つの螺旋状の切り込みが前記チューブの外周に延在し、前記少なくとも1つの螺旋状の切り込みが、前記チューブの長手方向に延在する偏位部を含み、前記偏位部が、前記バネの過伸張及び過屈曲を防止するように構成されている、力センサと、
を備え
前記偏位部のそれぞれが、それぞれの対向S字状曲線を含む、カテーテル装置。
【請求項2】
カテーテル装置であって、
細長偏向可能要素と、
遠位アセンブリと、
前記細長偏向可能要素と前記遠位アセンブリとの間に配置される力センサであって、チューブを含むバネを備え、少なくとも1つの螺旋状の切り込みが前記チューブの外周に延在し、前記少なくとも1つの螺旋状の切り込みが、前記チューブの長手方向に延在する偏位部を含み、前記偏位部が、前記バネの過伸張及び過屈曲を防止するように構成されている、力センサと、
を備え、
前記少なくとも1つの螺旋状の切り込みの前記偏位部のそれぞれが、それぞれの機械的止め部を画定し、各機械的止め部が、互いに接触して前記バネの過伸張及び過屈曲を防止するように構成されている対向面を含む、カテーテル装置。
【請求項3】
前記機械的止め部のそれぞれが同時に係合して、前記バネに加えられる力が、前記それぞれの機械的止め部の間で分担されて、前記それぞれの機械的止め部の連続的な故障を防止するように構成されている、請求項に記載のカテーテル装置。
【請求項4】
前記少なくとも1つの螺旋状の切り込みが複数の螺旋状の切り込みを含み、前記螺旋状の切り込みそれぞれの前記機械的止め部のそれぞれが、同時に係合するように構成されている、請求項に記載のカテーテル装置。
【請求項5】
前記少なくとも1つの螺旋状の切り込みが複数の螺旋状の切り込みを含み、前記螺旋状の切り込みそれぞれの前記機械的止め部が、同時に係合するように構成されている、請求項に記載のカテーテル装置。
【請求項6】
前記機械的止め部のそれぞれが、対応するT字形開口部内に配置されたそれぞれのT字形要素を含む、請求項に記載のカテーテル装置。
【請求項7】
前記機械的止め部のそれぞれが、対応するL字形開口部内に配置されたそれぞれのL字形要素を含む、請求項に記載のカテーテル装置。
【請求項8】
前記機械的止め部のそれぞれが、それぞれのループ及び受け口を含む、請求項に記載のカテーテル装置。
【請求項9】
前記少なくとも1つの螺旋状の切り込みが複数の螺旋状の切り込みを含み、前記チューブが、前記螺旋状の切り込みのうちの3つを含む、請求項に記載のカテーテル装置。
【請求項10】
近位端及び遠位端を有する近位連結器を更に備え、前記細長偏向可能要素が、前記近位連結器の前記近位端に接続された遠位端を有し、前記チューブと前記近位連結器の前記遠位端が、前記近位連結器の前記遠位端を前記チューブと接続する相補的な差し込み接続機構を含む、請求項1または2に記載のカテーテル装置。
【請求項11】
遠位連結器を更に備え、前記チューブが、前記チューブの前記外周に配置された孔を含む遠位端を有し、前記チューブの前記遠位端が、前記孔のそれぞれの中へ延在する接着剤を介して前記遠位連結器に接続されている、請求項1または2に記載のカテーテル装置。
【請求項12】
前記チューブが、内部に開口部を有する遠位縁部を含み、前記遠位連結器が、前記開口部と係合して前記チューブに対する前記遠位連結器の回転を防止するように構成されている突出部を含む、請求項11に記載のカテーテル装置。
【請求項13】
前記開口部がU字形開口部を含む、請求項12に記載のカテーテル装置。
【請求項14】
遠位連結器を更に備え、前記チューブが、内部に開口部を有する遠位縁部を含み、前記遠位連結器が、前記開口部と係合して前記チューブに対する前記遠位連結器の回転を防止するように構成されている突出部を含む、請求項1または2に記載のカテーテル装置。
【請求項15】
前記開口部がU字形開口部を含む、請求項14に記載のカテーテル装置。
【請求項16】
前記遠位アセンブリが拡張可能な遠位アセンブリを含む、請求項1または2に記載のカテーテル装置。
【請求項17】
前記拡張可能な遠位アセンブリが、膨張可能なバルーンを含む、請求項16に記載のカテーテル装置。
【請求項18】
前記力センサが、送信コイルと、前記チューブ上に配置された少なくとも1つの受信コイルとを含む、請求項1または2に記載のカテーテル装置。
【請求項19】
複数のスロット、及び、差し込み部材を更に備え、
前記チューブは、長手方向軸に沿って第1の端部から第2の端部まで延在して、周面を画定
前記複数のスロットは、前記長手方向軸を中心として前記チューブの前記周面上で前記第1の端部に近接して配置され、各スロットが前記長手方向軸に略平行であり、
前記差し込み部材は、前記第2の端部に近接して配置され、前記長手方向軸を中心として前記チューブの前記外周上に配置された3つのアームを含み、
前記少なくとも1つの螺旋状の切り込みは、前記チューブの前記外周の一部に関して、前記長手方向軸に沿って前記チューブの前記面を通って延在する少なくとも2つの平行な切り込みを含み、前記平行な切り込みが、前記第1の端部と前記チューブの前記外周に近接する前記第2の端部との間に配置された少なくとも1つの螺旋状のバネ部材を画定し、
前記偏位部は、前記少なくとも1つの螺旋状のバネ部材が過屈曲又は過伸張することを防止する機械的止め部を画定する請求項1に記載のカテーテル装置
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医療的機器、特に、以下に限定されないが、接触力バネに関する。
【背景技術】
【0002】
一部の診断と治療技術では、カテーテルを心腔内に挿入し、心臓内壁に接触させる。そのような手技において、カテーテルの遠位先端部が、接触を良好にするように十分な圧力で心内膜と係合することが一般に重要である。しかしながら、過剰な圧力は、望まれない心臓組織の損傷、更には心臓壁の穿孔を引き起こす可能性がある。
【0003】
例えば、心内高周波(RF)焼灼法では、その遠位先端に電極を有するカテーテルが、患者の血管系を通して心臓の内腔に挿入される。この電極は心内膜上の部位(又は複数の部位)と接触し、これら部位の心臓組織の焼灼のために、高周波エネルギーがカテーテルを通して電極に加えられる。焼灼中に電極と心内膜とが適切に接触することは、組織に過剰な損傷を与えることなく、所望の治療効果を達成するために必要である。
【0004】
Aebyらの米国特許公開第2011/0263934号は、血管又は器官の診断又は治療のためのカテーテルを記載しており、このカテーテルの可撓性の細長本体は、ハウジングに形成された3軸力センサと、ハウジングに関連付けられる複数の光ファイバとを含み、光ファイバは、ハウジングの遠位先端部に加えられる力によって引き起こされる変形に起因する、ハウジングの側面からの反射光の強度の変化を測定する。コントローラは、光ファイバの出力を受信し、接触力に対応する多次元力ベクトルを計算する。
【0005】
米国特許出願公開第2011/0130648号は、可撓性の挿入チューブからなる医療用プローブを記載しており、この挿入チューブは、患者の体腔に挿入するための遠位端と、可撓性の挿入チューブの遠位端に配置され、体腔内の組織と接触させられるように構成された遠位先端部と、を有する。プローブは、遠位先端部を挿入チューブの遠位端に連結する連結部材もまた含み、弾性材の管状部品からなり、管状部品は、部品の長さの一部分に沿って部品の中を通る複数の絡み合った螺旋状の切り込みを有する。
【0006】
Beecklerらの米国特許公開第2016/0339207号は、その長さにわたってより均質な構造を有し、2つ以上の偏向屈曲を提供することが可能なカテーテルシャフトを有するカテーテルを記載している。このカテーテルシャフトは、可撓性の外側管状部材と、カテーテルシャフトの近位区分内において外側管状部材を通って延びる可撓性がより小さい内側管状部材とを含み、内側管状部材は、外側管状部材に対して長手方向に移動することができる。カテーテルはまた、内側管状部材を通って延びて、カテーテルシャフトの遠位偏向区分を偏向させる少なくとも1つの牽引ワイヤを含み、外側管状部材に対する内側管状部材の長手方向の移動により、操作者は遠位偏向区分の偏向屈曲を選択及び設定することができる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一実施形態によれば、細長偏向可能要素と、遠位アセンブリと、細長偏向可能要素と遠位アセンブリとの間に配置される力センサであって、チューブを含むバネを含み、少なくとも1つの螺旋状の切り込みがチューブの外周に延在し、少なくとも1つの螺旋状の切り込みが、チューブの長手方向に延在する偏位部を含み、偏位部が、バネの過伸張及び過屈曲を防止するように構成されている、力センサと、を備えるカテーテル装置が提供される。
【0008】
更に、本開示の一実施形態によれば、偏位部のそれぞれは、それぞれの対向するS字状曲線を含む。
【0009】
更に、本開示の一実施形態によれば、螺旋状の切り込みの偏位部のそれぞれは、それぞれの機械的止め部を画定し、各機械的止め部は、互いに接触してバネの過伸張及び過屈曲を防止するように構成されている対向面を含む。
【0010】
また、本開示の一実施形態によれば、機械的止め部のそれぞれが同時に係合して、バネに加えられる力が、それぞれの機械的止め部の間で分担されて、それぞれの機械的止め部の連続的な故障を防止するように構成されている。
【0011】
更に、本開示の一実施形態によれば、少なくとも1つの螺旋状の切り込みは複数の螺旋状の切り込みを含み、螺旋状の切り込みそれぞれの機械的止め部のそれぞれは、同時に係合するように構成されている。
【0012】
更に、本開示の一実施形態によれば、少なくとも1つの螺旋状の切り込みは複数の螺旋状の切り込みを含み、螺旋状の切り込みそれぞれの機械的止め部は、同時に係合するように構成されている。
【0013】
更に、本開示の一実施形態によれば、機械的止め部のそれぞれは、対応するT字形開口部内に配置されたそれぞれのT字形要素を含む。
【0014】
また、本開示の一実施形態によれば、機械的止め部のそれぞれは、対応するT字形開口部内に配置されたそれぞれのT字形要素を含む。
【0015】
更に、本開示の一実施形態によれば、機械的止め部のそれぞれは、それぞれのループ及び受け口を含む。
【0016】
更に、本開示の一実施形態によれば、少なくとも1つの螺旋状の切り込みは複数の螺旋状の切り込みを含み、チューブは、3つの螺旋状の切り込みを含む。
【0017】
更に、本開示の一実施形態によれば、装置は、近位端及び遠位端を有する近位連結器を更に備え、細長偏向可能要素は、近位連結器の近位端に接続された遠位端を有し、チューブと近位連結器の遠位端は、近位連結器の遠位端をチューブと接続する相補的な差し込み接続機構を含む。
【0018】
また、本開示の一実施形態によれば、装置は、遠位連結器を更に備え、チューブは、チューブの外周に配置された孔を含む遠位端を有し、チューブの遠位端は、孔のそれぞれの中へ延在する接着剤を介して遠位連結器に接続されている。
【0019】
更に、本開示の一実施形態によれば、チューブは、内部に開口部を有する遠位縁部を含み、遠位連結器は、開口部と係合してチューブに対する遠位連結器の回転を防止するように構成されている突出部を含む。
【0020】
更に、本開示の一実施形態によれば、開口部は、U字形の開口部を含む。
【0021】
更に、本開示の一実施形態によれば、装置は、遠位連結器を含み、チューブは、内部に開口部を有する遠位縁部を含み、遠位連結器は、開口部と係合してチューブに対する遠位連結器の回転を防止するように構成されている突出部を含む。
【0022】
更に、本開示の一実施形態によれば、開口部は、U字形の開口部を含む。
【0023】
更に、本開示の一実施形態によれば、遠位アセンブリは、拡張可能な遠位アセンブリを含む。
【0024】
更に、本開示の一実施形態によれば、拡張可能な遠位アセンブリは、膨張可能なバルーンを含む。
【0025】
更に、本開示の実施形態によれば、力センサは、送信コイルと、チューブ上に配置された少なくとも1つの受信コイルとを含む。
【図面の簡単な説明】
【0026】
本発明は、添付の図面と併せて、以下の詳細な説明から理解されよう。
図1】本発明の一実施形態により構築され、動作するカテーテルの概略図である。
図2A】外側スリーブが取り除かれた状態の、図1のカテーテルの概略図である。
図2B】外側スリーブが取り除かれた状態の、図1のカテーテルの概略図である。
図3】いくつかの要素が取り除かれた状態の、図1のカテーテルの概略図である。
図4図3に示されたカテーテルの部分分解図である。
図5A図1のカテーテルの近位連結器の概略図である。
図5B図1のカテーテルの近位連結器の概略図である。
図5C図1のカテーテルの近位連結器の概略図である。
図6A図1のカテーテルの遠位連結器の概略図である。
図6B図1のカテーテルの遠位連結器の概略図である。
図7A図1のカテーテルのバネの概略図である。
図7B図1のカテーテルのバネの概略図である。
図8A図1のカテーテルの力センサの概略図である。
図8B図1のカテーテルの力センサの概略図である。
図8C図1のカテーテルの力センサの概略図である。
図9】本発明の一実施形態により、構築され、動作するバネの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
概論
カテーテルの接触力センサの先端にあるバルーンなどのアセンブリは、力センサの接触力バネに固有の課題を呈する。バネは、アセンブリがカテーテルのシース内に引き込まれる際、又は他のそのような操作の際、非常に高い引張力を受ける。引張力に加えて、通常の使用時にもバネに加えられる側方力及び他の力は、例えばバルーンなどのアセンブリの長さに起因して、フォーカルカテーテルを用いて加えられる力よりも大きい。
【0028】
例えば、接触力バネは、チューブの周囲に切り込まれた1つ又はそれ以上の螺旋から形成されてもよい。バネは、フォーカルカテーテルに取り付けられたときに非常に良好に機能する。しかしながら、バルーンカテーテルなどの他のカテーテルの場合、典型的にはバルーンがシース内に引き込まれるとき、又はバルーンが止血弁上で引っ張られるときに、バネにかかる力が大きくなってバネを永久的に損傷させる可能性があり、例えば、螺旋状の切り込みの端部が過度に開放される場合がある。
【0029】
本発明の実施形態は、バネの螺旋状の切り込みに偏位部を追加して、バネの過屈曲及び過伸張を防止する機械的止め部を設けることによって、上記の問題を解決する。機械的止め部は、バネが所定量だけ拡張されるときに係合するように設計され、この係合が、バネの不可逆的な塑性変形を防止する。機械的止め部は一般に、力を測定する際にバネが主機能を依然として実行できるように、バネの圧縮を許容しつつ過伸張を防止するように設計されている。機械的止め部の別の形状も可能である。
【0030】
いくつかの実施形態では、機械的止め部は、負荷を均等に分担するために、逐次ではなく同時に係合するように設計されており、そのように設計されていない場合、1つ(又はそれ以上)の機械的止め部が全ての負荷を受け、故障した時点で、次の機械的止め部が負荷を受けることになる。
【0031】
いくつかの実施形態では、カテーテルは、細長偏向可能要素と、遠位アセンブリ(例えば、膨張可能なバルーンを含む拡張可能な遠位アセンブリ)と、細長偏向可能要素と遠位アセンブリとの間に配置された力センサと、を含む。力センサは、チューブの外周に延在する螺旋状の切り込みを有するチューブを含む。各螺旋状の切り込みは、チューブの長手方向に延在する偏位部を含む。偏位部は、バネの過伸張及び過屈曲を防止する。力センサは、チューブ上に配置された位置コイルを含んでもよい。
【0032】
チューブは、任意の好適な数、例えば、2つ、3つ、又は4つ以上の螺旋状の切り込みを含んでもよい。本明細書及び特許請求の範囲で使用される「螺旋状の切り込み」という用語は、チューブの周囲を2回転以上延在する、又はチューブの周囲を少なくとも半回転延在する螺旋状の切り込みとして定義される。
【0033】
それぞれの螺旋状の切り込みの偏位部は、それぞれの機械的止め部を画定する。各機械的止め部は、互いに接触してバネの過伸張及び過屈曲を防止する対向面を含む。
【0034】
いくつかの実施形態では、それぞれの機械的止め部は同時に係合して、バネに印加される力が、それぞれの機械的止め部の間で分担され、それぞれの機械的止め部の連続的な故障を防止するように設計されている。いくつかの実施形態では、各螺旋状の切り込みの少なくとも2つの機械的止め部が、同時に係合するように設計されている。いくつかの実施形態では、各螺旋状の切り込みの全ての機械的止め部が、同時に係合するように設計されている。
【0035】
いくつかの実施形態では、偏位部は、それぞれの対向するS字状曲線を含む。いくつかの実施形態では、それぞれの機械的止め部は、対応するループ及び受け口を含む。いくつかの実施形態では、それぞれの機械的止め部は、対応するT字形開口部内に配置されたそれぞれのT字形要素を含む。いくつかの実施形態では、それぞれの機械的止め部は、対応するL字形開口部内に配置されたそれぞれのL字形要素を含む。
【0036】
いくつかの実施形態では、カテーテルは、細長偏向可能要素の遠位端に接続された近位端を有する近位連結器を含む。チューブ及び近位連結器の遠位端は、近位連結器の遠位端をチューブと接続する相補的な差し込み接続機構を含む。
【0037】
いくつかの実施形態では、カテーテルは遠位連結器を含み、チューブの遠位端は外周に孔を含む。チューブの遠位端は、孔の中に延在する接着剤(エポキシなど)を介して遠位連結器に接続されて、遠位連結器とチューブとの間の接着を促進する。
【0038】
いくつかの実施形態では、チューブの遠位縁部は、遠位連結器の突出部に係合して、チューブに対する遠位連結器の回転を防止するための開口部(例えば、U字形開口部)を含む。
【0039】
システムの説明
次に、本発明の一実施形態により構築され、動作するカテーテル10の概略図である図1を参照する。カテーテル10は、細長偏向可能要素12と、遠位アセンブリ14と、長手方向軸L-L(カテーテル10の様々な内部及び外部構成要素を参照するために使用される)を中心に配置された外側スリーブ16と、を含む。遠位アセンブリ14は、任意の好適な遠位アセンブリ、例えば、ラッソーカテーテルアセンブリ又はフォーカルカテーテルアセンブリを含んでもよい。いくつかの実施形態では、遠位アセンブリ14は、拡張可能な遠位アセンブリ18を含み、この膨張可能な遠位アセンブリは、単に例として、膨張可能なバルーン20又はバスケットを含んでもよい。細長偏向可能要素12は、電気的接続部、灌注路、牽引ワイヤなどを保持する内腔(図示せず)を含む。遠位アセンブリ14はまた、マッピング及び/又は焼灼又は任意の他の好適な機能で使用するために、複数の電極22(簡略化のために2つのみ表示する)を配置してもよい。
【0040】
次に図2A~Bを参照すると、図1の外側スリーブ16が取り除かれた状態の、図1のカテーテル10の異なる側の概略図である。カテーテル10は、近位連結器24と、遠位連結器26と、力センサ28とを含む。
【0041】
力センサ28は、細長偏向可能要素12と遠位アセンブリ14との間に配置され、より具体的には、近位連結器24と遠位連結器26との間に配置される。
【0042】
力センサ28は、チューブ40を含むバネ38を含み、該チューブは、チューブ40の外周に延在する1つ以上の螺旋状の切り込み42を有する。本明細書で使用されるとき、周囲は、管状部材40の外周面41A及び内周面41Bの両方を含む。各螺旋状の切り込み42は、チューブ40の長手方向に延在する偏位部44を含む。偏位部44は、バネ38の過伸張及び過屈曲を防止するように構成されている。図7A~8Cを参照して、バネ38についてより詳細に説明する。
【0043】
膨張可能なバルーン20は遠位連結器26に装着され、遠位連結器26は、膨張可能なバルーン20の遠位端の中心にある先端部30まで延在する。したがって、遠位連結器26は、膨張可能なバルーン20を力センサ28と連結する。図4図6A及びBを参照して、遠位連結器26についてより詳細に説明する。
【0044】
近位連結器24は、力センサ28を細長偏向可能要素12の遠位端32と連結する。カテーテル10は、一軸、二軸、及び/又は三軸コイルなどの位置センサ34(図2B)を含む。位置センサ34は、図2Bの実施例では、近位連結器24に装着される。カテーテル10は、カテーテル10の遠位端の構成要素からの様々な電気的接続部、及びカテーテル10の近位端からの電気接続部を接続することのできる、近位連結器24上に配置されたはんだパッド36(図2A)を更に含む。図5A~Cを参照して、近位連結器24についてより詳細に説明する。
【0045】
次に、図3及び図4を参照する。図3は、いくつかの要素が取り除かれた状態の、図1のカテーテル10の概略図である。図3は、図1の遠位アセンブリ14及びスリーブ16が取り除かれ、図2A及び2Bのはんだパッド36及び位置センサ34が取り除かれた状態のカテーテル10を示す。図4は、図3に示されたカテーテル10の部分分解図である。図4は、遠位連結器26とバネ38とがどのように互いに接続されているかを示すためにバネ38から引き離されている遠位連結器26を示す。
【0046】
細長偏向可能要素12の遠位端32は、近位連結器24の近位端46に接続される。チューブ40の近位端52及び近位連結器24の遠位端48は、近位連結器の遠位端48をチューブ40の近位端52と接続する相補的な差し込み接続機構50を含む。図5A~C並びに図7A及びBを参照して、差し込み接続機構50についてより詳細に説明する。
【0047】
図4は、チューブ40の遠位端54が、チューブ40の外周に配置された孔56(簡略化のためにいくつかの孔だけを表示する)を備えることを示す。チューブ40の遠位端54は、それぞれの孔56の中へ延在することによってチューブ40の遠位端54と遠位連結器26の内側近位面58との間の結合を増強する、例えばエポキシなどの接着剤を介して、遠位連結器26の遠位連結器に接続される。図7A及びBを参照して、孔56についてより詳細に説明する。
【0048】
チューブ40の遠位縁部60は、遠位縁部60の周囲に配置された開口部62(簡略化のためにいくつかの開口部のみを表示する)を含む。遠位連結器26の内側近位面58は、内側近位面58の周囲に周方向に配置され、かつ開口部62(又は略管状部材38の周辺部の周りに配置されたスロット)と係合して、チューブ40に対する遠位連結器26の回転を防止するように構成されている突出部64(簡略化のためにいくつかの突出部のみを表示する)を含む。開口部62及び突出部64は、任意の好適な形状であってもよい。いくつかの実施形態では、開口部62は、図4の実施例に示されるようなU字形開口部又は矩形開口部を含む。図6B並びに図7A及びBを参照して、開口部62及び突出部64についてより詳細に説明する。
【0049】
次に図5A~Cを参照すると、図1のカテーテル10の近位連結器24の様々な側の概略図である。近位連結器24は、ワイヤ及び灌注チューブ(図示せず)などの、各種要素を通過させるための中央内腔70を有する略円筒形状を有する。遠位端48は、例えば、限定はされないがL字型凹部などの任意の好適な形状を有し得る差し込み接続機構50を含む。いくつかの実施形態では、遠位端48は、3つの差し込み接続機構50を含む。しかしながら、遠位端48は、4つ以上又は3つ未満の差し込み接続機構50を含んでもよい。近位連結器24は、はんだパッド36に接続されたワイヤを連結器24内に通過させることに加えて、はんだパッド36(図2A)を受容するための凹部66(図5B)を含む。連結器24はまた、位置センサ34(図2B)を受容するための2つの平坦面68(図5A及び5C)を含む。近位連結器24は、例えば、ガラス充填剤を有する又は有さないポリカーボネート、ガラス充填剤を有する又は有さないポリエーテル、ガラス充填剤を有する又は有さないポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、又はガラス充填剤を有する又は有さないポリエーテルイミド(PEI)を含むが、これらに限定されない任意の好適な材料又は材料の組み合わせから形成されてもよい。近位連結器24は、例えば、1mm~10mmの範囲の任意の好適な外径を有することができる。
【0050】
次に、図1のカテーテル10の遠位連結器26の概略図である図6A及びBを参照する。図6Aは、遠位連結器26が、灌注及び/又は遠位アセンブリ14(図1)の電極22(図1)へのワイヤ供給のための開口部72を含むことを示す。いくつかの実施形態では、開口部72は、遠位連結器26の近位部分及び/又は遠位連結器26の遠位部分において遠位連結器26の外周に配置されてもよい。遠位連結器26は、任意の好適な数の開口部72、例えば、8個など1~12個の範囲内の開口部72を含んでもよい。
【0051】
図6Bは、内側近位面58及びその突出部64(簡略化のためにいくつかの突出部のみを表示する)を示す。遠位連結器26は、チューブ40(図4)の開口部62(図4)と係合する任意の好適な数の突出部64を含んでもよい。いくつかの実施形態では、遠位連結器26は、8つの突出部64を含むが、一例として、1~30個の範囲の突出部64を含んでもよい。突出部64は、0.05mm~10mm程度の、突出部64の数に依存し得る任意の好適な寸法を有してもよい。遠位連結器26は、例えば、ガラス充填剤を有する又は有さないポリカーボネート、ガラス充填剤を有する又は有さないポリエーテル、ガラス充填剤を有する又は有さないポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、又はガラス充填剤を有する又は有さないポリエーテルイミド(PEI)を含むが、これらに限定されない任意の好適な材料又は材料の組み合わせから形成されてもよい。遠位連結器26は、例えば、1mm~10mmの範囲の任意の好適な外径を有することができる。
【0052】
次に、図1のカテーテル10のバネ38の別の概略図である図7A及びBを参照する。前述したように、バネ38はチューブ40を含み、該チューブはチューブ40の外周に延在する螺旋状の切り込み42を含む。図7Aに示されるように、2つの略平行な螺旋状の切り込みは、長手方向軸L-Lに沿って横断しながら管状部材38を延在し、間隙又は切り込み42によって管状部材38から分離された螺旋状のバネ部材45(間隙42の間)を画定する。図7Aに示されるように、3つの螺旋状のバネ部材45が設けられる。螺旋状の切り込み42は、屈曲及び圧縮に対する抵抗を提供しながら屈曲及び圧縮する能力を、連結器38に提供する。各螺旋状の切り込み42は、チューブ40の長手方向(軸L-Lに略平行)に延在する偏位部44を含む。偏位部44は、バネ45の一部を、好適なインターロック44を介して管状部材38の別の部分と噛み合うように構成することによって、バネ45の過伸張及び過屈曲を防止するように構成されている。
【0053】
螺旋状の切り込み42は、チューブ40の外面からチューブ40の内面まで延在する。螺旋状の切り込み42は、右回り螺旋であっても左回り螺旋であってもよい。各螺旋状の切り込み42のピッチは、任意の好適な値、例えば0.2mm~5mmの範囲であってもよい。螺旋状の切り込み42は、例えば0.1mmなどの0.05mm~0.5mmの範囲の任意の好適な幅を有してもよい。バネ38は、任意の好適な数の螺旋状の切り込み42、例えば、二重螺旋を形成する2つの螺旋状の切り込み42、又は三重螺旋を形成する3つの螺旋状の切り込み42などを含んでもよい。螺旋状の切り込み42は、部材38の中心を通って延在する長手方向軸L-Lを中心に配置された略円形の螺旋である。螺旋状の切り込み42のそれぞれは、1回未満だが少なくとも半回転などの、任意の好適な回転量で外周に延在してもよい。例えば、螺旋状の切り込み42のいずれかは、(図7A及び7Bに示されるように)1.5回転、1回転、3分の2回転延在してもよい。図7A~Bの実施例では、螺旋状の切り込み42のそれぞれは、差し込み接続機構50のそれぞれから上方かつチューブ40の周囲に延在する。
【0054】
螺旋状の切り込み42のそれぞれの偏位部44は、それぞれの機械的止め部74(簡略化のためにいくつかの機械的止め部のみを示す)を画定する。各機械的止め部74は、互いに接触してバネ38の過伸張及び過屈曲を防止するように構成された対向面76(簡略化のためにいくつかの面のみを示す)を含む。いくつかの実施形態では、機械的止め部74のうちのそれぞれの対向面76は同時に係合して、バネ38に加えられる力が、それぞれの機械的止め部74の間で分担されて、それぞれの機械的止め部74の連続的な故障を防止するように構成されている。いくつかの実施形態では、各螺旋状の切り込み42の機械的止め部74の少なくとも2つ、及び略全てが、同時に係合するように構成される。いくつかの実施形態では、機械的止め部74のそれぞれは、対応するループ78及び受け口80(簡略化のために1つずつのみ表示する)を含む。
【0055】
いくつかの実施形態では、偏位部44のそれぞれは、特徴的なS形状の対向するS字状曲線82(簡略化のために2つの曲線のみを示す)を含み、偏位部44及び機械的止め部74が、図7A~Bに示されるようにS字形及び逆S字形によって形成される。いくつかの実施形態では、機械的止め部74のそれぞれは、対応するT字形開口部86内に配置されたそれぞれのT字形要素84を含む。
【0056】
チューブ40の差し込み接続機構50は、略L字形であり、近位連結器24(図5A~C)の差し込み接続機構50と接続するように構成されている。チューブ40は、例えば、1つ、2つ、3つ、又はそれ以上の任意の好適な数の差し込み接続機構50を含んでもよい。
【0057】
チューブ40の遠位端54における孔56(簡略化のためにいくつかの孔のみを表示する)は、チューブ40の外周に配置される。チューブ40は、例えば2つ以上の任意の好適な数の孔56を含んでもよい。孔56の最大数は、概して、螺旋状の切り込み42の上のチューブ40上の利用可能な空間によって制限される。各孔56は、例えば、0.05mm~0.5mmの範囲の任意の好適な直径を有してもよい。
【0058】
いくつかの実施形態では、チューブ40は、8つの開口部62(簡略化のためにいくつかの開口部のみを表示する)を含むが、例えば、1~30個の範囲の開口部62など、任意の好適な数の開口部62を有してもよい。開口部62は、0.05mm~10mm程度の、開口部62の数に依存し得る任意の好適な寸法を有してもよい。
【0059】
チューブ40の下面は、切り欠き90(簡略化のためにいくつかの切り欠きのみを表示する)を含み、チューブ40の下面と近位連結器24などのカテーテル10の他の要素との間の接着接続を強化してもよい。
【0060】
螺旋状の切り込み42、孔56、及び開口部62は、例えば、レーザー加工、放電加工、又は従来の機械加工などの任意の好適な方法によって形成されてもよい。チューブ40は、例えば1mm~10mmの範囲の任意の好適な外径を有してもよい。チューブ40は、例えば、0.1mm~3mmの範囲の任意の好適な壁厚を有してもよい。チューブは、任意の好適な材料、例えば、ニチノール、ベータチタン、ベリリウム銅、又はリン青銅から形成されてもよい。
【0061】
次に、図1のカテーテル10の力センサ28の概略図である図8A~Cを参照する。力センサ28は、バネ38と、上部に配置された送信コイル92と、チューブ40の底部に配置された受信コイル93と、を含む。受信コイル93は、送信コイル92から送信された信号を受信する。受信された信号は、送信コイル92と受信コイル93との間の距離を表し、それによって力センサ28に加えられる力の指標を提供する。任意の好適な送信コイル92及び受信コイル93は、例えば、付録で提供したコピーと共に参照により本明細書に組み込むGovariらの米国特許公開第2018/0256247号に記載されているコイルを使用することができる。いくつかの実施形態では、送信コイル92及び受信コイル93の位置は、反転されてもよい、又は任意の好適な位置であってもよい。いくつかの実施形態では、力センサ28は、単一の受信コイル及び複数の送信コイル、又はそれらの任意の好適な組み合わせを含んでもよい。
【0062】
次に、本発明の別の実施形態により構築され、動作するバネ94の概略図である図9を参照する。バネ94は、機械的止め部96を含む。それぞれの機械的止め部96は、対応するL字形開口部100に配置されたそれぞれのL字形要素98を含む。
【0063】
本明細書で任意の数値又は数値の範囲について用いる「約」又は「およそ」という用語は、構成要素の部分又は構成要素の集合が、本明細書において説明されるその意図された目的に沿って機能することを可能とする、好適な寸法の許容誤差を示すものである。より具体的には、「約」又は「およそ」とは、列挙された値の±20%の値の範囲を指してもよく、例えば「約90%」は、72%~108%の値の範囲を指してもよい。
【0064】
本発明の様々な特徴が、明確性のために別個の実施形態の文脈において記載されているが、これらが単一の実施形態に組み合わされて提供されてもよい。逆に、簡潔にするために単一の実施形態の文脈において記載されている本発明の様々な特徴が、別々に又は任意の好適な部分的組み合わせで提供されてもよい。
【0065】
上に記載される実施形態は、例として引用されており、本発明は、上記の明細書に具体的に図示及び記載されたものによって限定されない。むしろ、本発明の範囲は、上記の明細書に記載された様々な特徴のコンビネーション及びサブコンビネーションの両方、並びに前述の記載を読むと当業者が思い付くであろうが、先行技術に開示されていないその変形及び修正を含む。
【0066】
〔実施の態様〕
(1) カテーテル装置であって、
細長偏向可能要素と、
遠位アセンブリと、
前記細長偏向可能要素と前記遠位アセンブリとの間に配置される力センサであって、チューブを含むバネを備え、少なくとも1つの螺旋状の切り込みが前記チューブの外周に延在し、前記少なくとも1つの螺旋状の切り込みが、前記チューブの長手方向に延在する偏位部を含み、前記偏位部が、前記バネの過伸張及び過屈曲を防止するように構成されている、力センサと、
を備える、カテーテル装置。
(2) 前記偏位部のそれぞれが、それぞれの対向S字状曲線を含む、実施態様1に記載の装置。
(3) 前記螺旋状の切り込みの前記偏位部のそれぞれが、それぞれの機械的止め部を画定し、各機械的止め部が、互いに接触して前記バネの過伸張及び過屈曲を防止するように構成されている対向面を含む、実施態様1に記載の装置。
(4) 前記機械的止め部のそれぞれが同時に係合して、前記バネに加えられる力が、前記それぞれの機械的止め部の間で分担されて、前記それぞれの機械的止め部の連続的な故障を防止するように構成されている、実施態様3に記載の装置。
(5) 前記少なくとも1つの螺旋状の切り込みが複数の螺旋状の切り込みを含み、前記螺旋状の切り込みそれぞれの前記機械的止め部のそれぞれが、同時に係合するように構成されている、実施態様4に記載の装置。
【0067】
(6) 前記少なくとも1つの螺旋状の切り込みが複数の螺旋状の切り込みを含み、前記螺旋状の切り込みそれぞれの前記機械的止め部が、同時に係合するように構成されている、実施態様4に記載の装置。
(7) 前記機械的止め部のそれぞれが、対応するT字形開口部内に配置されたそれぞれのT字形要素を含む、実施態様3に記載の装置。
(8) 前記機械的止め部のそれぞれが、対応するL字形開口部内に配置されたそれぞれのL字形要素を含む、実施態様3に記載の装置。
(9) 前記機械的止め部のそれぞれが、それぞれのループ及び受け口を含む、実施態様3に記載の装置。
(10) 前記少なくとも1つの螺旋状の切り込みが複数の螺旋状の切り込みを含み、前記チューブが、前記螺旋状の切り込みのうちの3つを含む、実施態様3に記載の装置。
【0068】
(11) 近位端及び遠位端を有する近位連結器を更に備え、前記細長偏向可能要素が、前記近位連結器の前記近位端に接続された遠位端を有し、前記チューブと前記近位連結器の前記遠位端が、前記近位連結器の前記遠位端を前記チューブと接続する相補的な差し込み接続機構を含む、実施態様1に記載の装置。
(12) 遠位連結器を更に備え、前記チューブが、前記チューブの前記外周に配置された孔を含む遠位端を有し、前記チューブの前記遠位端が、前記孔のそれぞれの中へ延在する接着剤を介して前記遠位連結器に接続されている、実施態様1に記載の装置。
(13) 前記チューブが、内部に開口部を有する遠位縁部を含み、前記遠位連結器が、前記開口部と係合して前記チューブに対する前記遠位連結器の回転を防止するように構成されている突出部を含む、実施態様12に記載の装置。
(14) 前記開口部がU字形開口部を含む、実施態様13に記載の装置。
(15) 遠位連結器を更に備え、前記チューブが、内部に開口部を有する遠位縁部を含み、前記遠位連結器が、前記開口部と係合して前記チューブに対する前記遠位連結器の回転を防止するように構成されている突出部を含む、実施態様1に記載の装置。
【0069】
(16) 前記開口部がU字形開口部を含む、実施態様15に記載の装置。
(17) 前記遠位アセンブリが拡張可能な遠位アセンブリを含む、実施態様1に記載の装置。
(18) 前記拡張可能な遠位アセンブリが、膨張可能なバルーンを含む、実施態様17に記載の装置。
(19) 前記力センサが、送信コイルと、前記チューブ上に配置された少なくとも1つの受信コイルとを含む、実施態様1に記載の装置。
(20) バネ連結器であって、
長手方向軸に沿って第1の端部から第2の端部まで延在して、周面を画定する略管状部材と、
前記長手方向軸を中心として前記管状部材の前記周面上で前記第1の端部に近接して配置される複数のスロットであって、各スロットが前記長手方向軸に略平行である、スロットと、
前記第2の端部に近接して配置された差し込み部材であって、前記長手方向軸を中心として前記管状部材の前記外周上に配置された3つのアームを含む、差し込み部材と、
前記管状部材の前記外周の一部に関して、前記長手方向軸に沿って前記略管状部材の前記面を通って延在する少なくとも2つの平行な切り込みであって、前記平行な切り込みが、前記第1の端部と前記管状部材の前記外周に近接する前記第2の端部との間に配置された少なくとも1つの螺旋状のバネ部材を画定する、少なくとも2つの平行な切り込みと、
前記螺旋状のバネ部材及び前記略管状部材の一部によって画定されて、前記螺旋状のバネ部材が過屈曲又は過伸張することを防止する機械的止め部と、
を備える、バネ連結器。
図1
図2A
図2B
図3
図4
図5A
図5B
図5C
図6A
図6B
図7A
図7B
図8A
図8B
図8C
図9