(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-22
(45)【発行日】2024-12-02
(54)【発明の名称】表示装置
(51)【国際特許分類】
G09F 9/30 20060101AFI20241125BHJP
H10K 50/10 20230101ALI20241125BHJP
H05B 33/02 20060101ALI20241125BHJP
H05B 33/12 20060101ALI20241125BHJP
H05B 33/22 20060101ALN20241125BHJP
【FI】
G09F9/30 337
G09F9/30 365
G09F9/30 338
H05B33/14 A
H05B33/02
H05B33/12 B
H05B33/22 Z
(21)【出願番号】P 2021020759
(22)【出願日】2021-02-12
【審査請求日】2024-01-11
(73)【特許権者】
【識別番号】502356528
【氏名又は名称】株式会社ジャパンディスプレイ
(74)【代理人】
【識別番号】110001737
【氏名又は名称】弁理士法人スズエ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】原田 賢治
【審査官】武田 知晋
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-207486(JP,A)
【文献】特開2018-165833(JP,A)
【文献】特表2005-521206(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F 9/30
H10K 50/10
H05B 33/02
H10K 59/10
H05B 33/12
H05B 33/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基材と、
前記基材の上に配置された第1絶縁層と、
前記第1絶縁層の上に配置された第1下部電極と、
前記第1絶縁層の上に配置され、前記第1下部電極から離れ、前記第1下部電極と同じ材料で形成された第2下部電極と、
前記第1下部電極と前記第2下部電極との間に配置された第1配線と、
前記第1配線の上に配置された第2絶縁層と、
前記第1下部電極の上に配置され、発光層を含む第1有機層と、
前記第2下部電極の上に配置され、前記発光層を含む第2有機層と、
前記第1有機層の上に配置された第1上部電極と、
前記第2有機層の上に配置された第2上部電極と、
前記第2絶縁層の上に配置され、前記第1配線と対向し、前記第1配線との間に容量を形成する第2配線と、
前記第2配線の上に配置され、前記第1有機層及び前記第2有機層から離れ、前記発光層を有する第3有機層と、
前記第3有機層の上に配置され、前記第1上部電極及び前記第2上部電極から離れている、第3上部電極と、を備える、表示装置。
【請求項2】
前記第1配線は、前記第1絶縁層の上に配置されている、請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記第1配線、前記第1下部電極、及び前記第2下部電極は、同じ材料で形成されている、請求項1又は2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記第1上部電極及び前記第2上部電極は、前記第2配線に接触している、請求項1に記載の表示装置。
【請求項5】
前記第2配線は、低抵抗の金属配線で形成されている、請求項1乃至
4のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項6】
前記第2絶縁層の断面は、半円状に形成され、
前記第2配線は、前記第2絶縁層の形状に沿って湾曲して配置されている、請求項1乃至
5のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項7】
前記第2絶縁層は、前記第1配線に対向する部分に凹部を有し、
前記第2配線は、前記凹部内に配置されている、請求項1乃至
5のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項8】
基材と、
前記基材の上に配置された第1絶縁層と、
前記第1絶縁層の上に配置された第1下部電極と、
前記第1絶縁層の上に配置され、前記第1下部電極から離れている第2下部電極と、
前記第1下部電極と前記第2下部電極との間に配置された第1配線と、
前記第1配線の上に配置され、前記第1下部電極に重畳する第1開口部と前記第2下部電極に重畳する第2開口部と前記第1下部電極及び前記第2下部電極の間に位置するトレンチと前記第1開口部及び前記トレンチの間の第1面と前記第1開口部及び前記トレンチの間の第2面とを有する、第2絶縁層と、
前記第1下部電極から前記第1面に亘って配置され、発光層を含む第1有機層と、
前記第2下部電極から前記第2面に亘って配置され、前記発光層を含む第2有機層と、
前記トレンチ内に配置され、前記第1有機層及び前記第2有機層から離れ、前記発光層を含む第3有機層と、
前記第1有機層、前記第2有機層、及び前記第3有機層を覆い、前記第1配線との間に容量を形成する上部電極と、を備え、
前記トレンチは、底面と、前記底面から立ち上がり前記第1面に繋がる第1側面と、前記底面から立ち上がり前記第2面に繋がる第2側面とを有し、
前記トレンチの上側における前記第1側面と前記第2側面との第1間隔は、前記トレンチの前記底面側における前記第1側面と前記第2側面との第2間隔よりも小さく、
前記第3有機層は、前記底面の上に配置されている、表示装置。
【請求項9】
前記上部電極は、前記第1側面及び前記第2側面に接している、請求項
8に記載の表示装置。
【請求項10】
前記第1配線は、前記第1絶縁層の上に配置されている、請求項
8又は
9に記載の表示装置。
【請求項11】
前記第1配線、前記第1下部電極及び前記第2下部電極は、同じ材料で形成されている、請求項
8乃至
10のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項12】
基材と、
前記基材の上に配置された第1絶縁層と、
前記第1絶縁層の上に配置された第1下部電極と、
前記第1絶縁層の上に配置され、前記第1下部電極から離れている第2下部電極と、
前記第1下部電極と前記第2下部電極との間に配置された第1配線と、
前記第1配線の上に配置され、前記第1下部電極に重畳する第1開口部と前記第2下部電極に重畳する第2開口部と前記第1下部電極及び前記第2下部電極の間に位置するトレンチと前記第1開口部及び前記トレンチの間の第1面と前記第1開口部及び前記トレンチの間の第2面とを有する、第2絶縁層と、
前記トレンチ内に配置され、前記第1配線と対向し、前記第1配線との間に容量を形成する第2配線と、
前記第1下部電極から前記第1面に亘って配置され、発光層を含む第1有機層と、
前記第2下部電極から前記第2面に亘って配置され、前記発光層を含む第2有機層と、
前記トレンチ内で前記第2配線を覆い、前記第1有機層及び前記第2有機層から離れ、前記発光層を含む第3有機層と、
前記第1有機層、前記第2有機層、及び前記第3有機層を覆う上部電極と、を備え、
前記トレンチは、底面と、前記底面から立ち上がり前記第1面に繋がる第1側面と、前記底面から立ち上がり前記第2面に繋がる第2側面とを有し、
前記トレンチの上側における前記第1側面と前記第2側面との第1間隔は、前記トレンチの前記底面側における前記第1側面と前記第2側面との第2間隔よりも小さく、
前記第2配線は、前記底面の上に配置されている、表示装置。
【請求項13】
前記上部電極は、前記第1側面及び前記第2側面に接している、請求項
12に記載の表示装置。
【請求項14】
前記第1配線は、前記第1絶縁層の上に配置されている、請求項
12又は
13に記載の表示装置。
【請求項15】
前記第1配線、前記第1下部電極、及び前記第2下部電極は、同じ材料で形成されている、請求項
12乃至
14のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項16】
前記第2配線は、低抵抗の金属配線で形成されている、請求項
12乃至
15のいずれか1項に記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、表示素子として有機発光ダイオード(OLED)を適用した表示装置が実用化されている。表示素子は、画素電極と共通電極との間に有機層を備えている。有機層は、発光層の他に、正孔輸送層や電子輸送層などの機能層を含んでいる。このような有機層は、例えば真空蒸着法によって形成される。
【0003】
Virtual Reality(VR)等に使用される超高精細パネルでは、1画素あたりの面積が非常に小さい。また、超高精細パネルでは、画素ゲート線を駆動するドライバ回路も画素ピッチと同等のピッチで配置されるため、ドライバ回路1段あたりの面積も非常に小さい。画素回路やドライバ回路では、動作のために各回路内にコンデンサが形成されることがあるが、超高精細パネルでは、大容量のコンデンサを画素ピッチ内に収納させることが困難である。小さい面積で容量を大きくするために、金属層及び絶縁層等を多層化した場合、プロセスが複雑化し、コストが高くなる可能性がある。面積を確保して容量を大きくするために、額縁を増大した場合、パネルの商品価値が低下する可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2008-135325号公報
【文献】国際公開第2020/079805号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、高精細化及び狭額縁化可能な表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一実施形態に係る表示装置は、基材と、前記基材の上に配置された第1絶縁層と、前記第1絶縁層の上に配置された第1下部電極と、前記第1絶縁層の上に配置され、前記第1下部電極から離れ、前記第1下部電極と同じ材料で形成された第2下部電極と、前記第1下部電極と前記第2下部電極との間に配置された第1配線と、前記第1配線の上に配置された第2絶縁層と、前記第1下部電極の上に配置され、発光層を含む第1有機層と、前記第2下部電極の上に配置され、前記発光層を含む第2有機層と、前記第1有機層の上に配置された第1上部電極と、前記第2有機層の上に配置された第2上部電極と、前記第2絶縁層の上に配置され、前記第1配線と対向し、前記第1配線との間に容量を形成する第2配線と、を備える。
【0007】
他の実施形態に係る表示装置は、基材と、前記基材の上に配置された第1絶縁層と、前記第1絶縁層の上に配置された第1下部電極と、前記第1絶縁層の上に配置され、前記第1下部電極から離れている第2下部電極と、前記第1下部電極と前記第2下部電極との間に配置された第1配線と、前記第1配線の上に配置され、前記第1下部電極に重畳する第1開口部と前記第2下部電極に重畳する第2開口部と前記第1下部電極及び前記第2下部電極の間に位置するトレンチと前記第1開口部及び前記トレンチの間の第1面と前記第1開口部及び前記トレンチの間の第2面とを有する、第2絶縁層と、前記第1下部電極から前記第1面に亘って配置され、発光層を含む第1有機層と、前記第2下部電極から前記第2面に亘って配置され、前記発光層を含む第2有機層と、前記トレンチ内に配置され、前記第1有機層及び前記第2有機層から離れ、前記発光層を含む第3有機層と、前記第1有機層、前記第2有機層、及び前記第3有機層を覆い、前記第1配線との間に容量を形成する上部電極と、を備え、前記トレンチは、底面と、前記底面から立ち上がり前記第1面に繋がる第1側面と、前記底面から立ち上がり前記第2面に繋がる第2側面とを有し、前記トレンチの上側における前記第1側面と前記第2側面との第1間隔は、前記トレンチの前記底面側における前記第1側面と前記第2側面との第2間隔よりも小さく、前記第3有機層は、前記底面の上に配置されている。
【0008】
他の実施形態に係る表示装置は、基材と、前記基材の上に配置された第1絶縁層と、前記第1絶縁層の上に配置された第1下部電極と、前記第1絶縁層の上に配置され、前記第1下部電極から離れている第2下部電極と、前記第1下部電極と前記第2下部電極との間に配置された第1配線と、前記第1配線の上に配置され、前記第1下部電極に重畳する第1開口部と前記第2下部電極に重畳する第2開口部と前記第1下部電極及び前記第2下部電極の間に位置するトレンチと前記第1開口部及び前記トレンチの間の第1面と前記第1開口部及び前記トレンチの間の第2面とを有する、第2絶縁層と、前記トレンチ内に配置され、前記第1配線と対向し、前記第1配線との間に容量を形成する第2配線と、前記第1下部電極から前記第1面に亘って配置され、発光層を含む第1有機層と、前記第2下部電極から前記第2面に亘って配置され、前記発光層を含む第2有機層と、前記トレンチ内で前記第2配線を覆い、前記第1有機層及び前記第2有機層から離れ、前記発光層を含む第3有機層と、前記第1有機層、前記第2有機層、及び前記第3有機層を覆う上部電極と、を備え、前記トレンチは、底面と、前記底面から立ち上がり前記第1面に繋がる第1側面と、前記底面から立ち上がり前記第2面に繋がる第2側面とを有し、前記トレンチの上側における前記第1側面と前記第2側面との第1間隔は、前記トレンチの前記底面側における前記第1側面と前記第2側面との第2間隔よりも小さく、前記第2配線は、前記底面の上に配置されている。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、実施形態に係る表示装置の一構成例を示す図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る画素の構成例を示す平面図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係るメタル配線の構成例を示す平面図である。
【
図4】
図4は、
図3に示したA-A線に沿って切断した表示装置の構成例を示す断面図である。
【
図5】
図5は、変形例1に係る表示装置の構成例を示す断面図である。
【
図6】
図6は、変形例2に係る表示装置の構成例を示す断面図である。
【
図7】
図7は、変形例3に係る表示装置の構成例を示す断面図である。
【
図8】
図8は、変形例4に係る表示装置の構成例を示す断面図である。
【
図9】
図9は、変形例5に係る表示装置の構成例を示す断面図である。
【
図10】
図10は、変形例6に係る表示装置の構成例を示す断面図である。
【
図11】
図11は、変形例7に係るメタル配線の構成例を示す平面図である。
【
図12】
図12は、変形例8に係る画素の構成例を示す平面図である。
【
図13】
図13は、変形例8に係るメタル配線の構成例を示す平面図である。
【
図14】
図14は、変形例9に係る画素の構成例を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
なお、開示はあくまで一例に過ぎず、当業者において、発明の主旨を保っての適宜変更について容易に想到し得るものについては、当然に本発明の範囲に含有されるものである。また、図面は、説明をより明確にするため、実際の態様に比べて、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。また、本明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同一又は類似した機能を発揮する構成要素には同一の参照符号を付し、重複する詳細な説明を適宜省略することがある。
【0011】
なお、図面には、必要に応じて理解を容易にするために、互いに直交するX軸、Y軸、及び、Z軸を記載する。X軸に沿った方向をX方向または第1方向Xと称し、Y軸に沿った方向をY方向または第2方向Yと称し、Z軸に沿った方向をZ方向または第3方向Zと称する。第1方向X、第2方向Y、及び第3方向Zは、90度以外の角度で交差していてもよい。第1方向X及び第2方向Yの長さを幅と称し、第3方向Zの長さを厚さと称する場合もある。本明細書において、基材10から表示素子20に向かう方向を「上側」(あるいは、単に上)と称し、表示素子20から基材10に向かう方向を「下側」(あるいは、単に下)と称する場合もある。「第1層の上の第2層」及び「第1層の下の第2層」とした場合、第2層は、第1層に接していてもよいし、第1層から離れていてもよい。X軸(第1方向X)及びY軸(第2方向Y)によって規定される面をX-Y平面と称し、X軸(第1方向X)及びZ軸(第3方向Z)によって規定される面をX-Z平面と称し、Y軸(第2方向Y)及びZ軸(第3方向Z)によって規定される面をY―Z平面と称する場合もある。X-Y平面を見ることを平面視という。
【0012】
(実施形態)
本実施形態に係る表示装置DSPは、表示素子として有機発光ダイオード(OLED)を備える有機エレクトロルミネッセンス表示装置であり、テレビ、パソコン、携帯端末、携帯電話等に搭載される。
【0013】
図1は、本実施形態に係る表示装置DSPの一構成例を示す図である。
表示装置DSPは、絶縁性の基材10を備えている。基材10は、ガラスであってもよいし、可撓性を有する樹脂フィルムであってもよい。また、表示装置DSPは、画像を表示する表示領域DAと、表示領域DAの周辺の非表示領域NDAとを有している。
【0014】
表示装置DSPは、表示領域DAにおいて、第1方向X及び第2方向Yにマトリクス状に配列された複数の画素PXを備えている。画素PXは、複数の副画素SP1、SP2、及びSP3を備えている。一例では、画素PXは、赤色の副画素SP1、緑色の副画素SP2、及び、青色の副画素SP3を備えている。なお、画素PXは、上記の3色の副画素の他に、白色などの他の色の副画素を加えた4個以上の副画素を備えていてもよい。
【0015】
画素PXに含まれる1つの副画素SPの一構成例について簡単に説明する。
すなわち、副画素SPは、画素回路1と、画素回路1によって駆動制御される表示素子20と、を備えている。画素回路1は、画素スイッチ2と、駆動トランジスタ3と、キャパシタ4と、を備えている。画素スイッチ2及び駆動トランジスタ3は、例えば薄膜トランジスタにより構成されたスイッチング素子である。
【0016】
画素スイッチ2について、ゲート電極は走査線GLに接続され、ソース電極は信号線SLに接続され、ドレイン電極はキャパシタ4を構成する一方の電極及び駆動トランジスタ3のゲート電極に接続されている。駆動トランジスタ3について、ソース電極はキャパシタ4を構成する他方の電極及び電源線PLに接続され、ドレイン電極は表示素子20のアノードに接続されている。表示素子20のカソードは、給電線FLに接続されている。なお、画素回路1の構成は、図示した例に限らない。
【0017】
表示素子20は、発光素子である有機発光ダイオード(OLED)である。例えば、副画素SP1は赤波長に対応した光を出射する表示素子を備え、副画素SP2は緑波長に対応した光を出射する表示素子を備え、副画素SP3は青波長に対応した光を出射する表示素子を備えている。表示素子20の構成については、後述する。
【0018】
図2は、本実施形態に係る画素PXの構成例を示す平面図である。
図2には、説明に必要な構成のみを示している。
表示装置DSPは、絶縁層12、下部電極E1、及び補助配線CAW等を備えている。
図2に示した例では、表示装置DSPは、絶縁層12(1211、1212、1213、1214、1221、及び1222)、下部電極E1(E11、E12、及びE13)、及び補助配線CAW(CAW11、CAW12、CAW13、CAW14、CAW21,及びCAW22)等を備えている。
【0019】
下部電極E1は、副画素SPに配置されている。
図2に示した例では、下部電極E1は、下部電極E11、E12、及びE13を有している。下部電極E11は、副画素SP1に配置されている。下部電極E12は、副画素SP2に配置されている。下部電極E13は、副画素SP3に配置されている。下部電極E11乃至E13は、第1方向Xに並んでいる。下部電極E11乃至E13を含む下部電極は、副画素毎あるいは表示素子毎に配置された電極であり、画素電極、アノードなどと称される場合がある。
【0020】
下部電極E1は、平面視で矩形形状に形成されている。この場合、下部電極E1は、4つの端部Egを有する。
図2に示した例では、下部電極E11乃至E13は、それぞれ、第1方向Xに短軸を有し、且つ第2方向Yに長軸を有する長方形状に形成されている。下部電極E11は、第1方向Xの矢印の先端側の端部Eg(Eg11)と、第1方向Xの矢印の先端と反対側の端部Eg(Eg12)と、第2方向Yの先端側の端部Eg(Eg13)と、第2方向Yの先端と反対側の端部Eg(Eg14)と、を有している。下部電極E12は、第1方向Xの矢印の先端側の端部Eg(Eg21)と、第1方向Xの矢印の先端と反対側の端部Eg(Eg22)と、第2方向Yの先端側の端部Eg(Eg23)と、第2方向Yの先端と反対側の端部Eg(Eg24)と、を有している。下部電極E13は、第1方向Xの矢印の先端側の端部Eg(Eg31)と、第1方向Xの矢印の先端と反対側の端部Eg(Eg32)と、第2方向Yの先端側の端部Eg(Eg33)と、第2方向Yの先端と反対側の端部Eg(Eg34)と、を有している。なお、下部電極E1は、平面視で矩形形状以外の形状に形成されていてもよい。
【0021】
絶縁層12は、平面視で格子状に形成されている。絶縁層12は、表示素子あるいは副画素を区画するように形成されており、バンク、リブ、隔壁などと称される場合がある。
図2に示した例では、絶縁層12は、絶縁層(バンク)1211、1212、1213、1214、1221、及び1222を有している。絶縁層1211,1212、1213、及び1214は、第2方向Yに延出している。絶縁層1211乃至1214は、第1方向Xに間隔を置いて並んでいる。絶縁層1211、1212、1213、及び1214は、第1方向Xの矢印の先端側に向かって記載の順番で並んでいる。絶縁層1221及び1222は、第1方向Xに延出している。絶縁層1221及び1222は、第2方向Yに間隔を置いて並んでいる。絶縁層1221及び1222は、第2方向Yの矢印の先端側に向かって記載の順番で並んでいる。絶縁層1211乃至1214と絶縁層1221及び1222とは、それぞれ、交差している。絶縁層12は、下部電極E1に重畳する開口部OPを有している。
【0022】
図2に示した例では、絶縁層12は、下部電極E11に重畳する開口部OP1と、下部電極E12に重畳する開口部OP2と、下部電極E13に重畳する開口部OP3と、を有している。開口部OP1は、絶縁層1211及び1212と絶縁層1221及び1222とで囲まれた領域に相当する。つまり、開口部OP1に重畳する下部電極E11の中央部は、絶縁層12から露出している。開口部OP2は、絶縁層1212及び1213と絶縁層1221及び1222とで囲まれた領域に相当する。つまり、開口部OP2に重畳する下部電極E12の中央部は、絶縁層12から露出している。開口部OP3は、絶縁層1213及び1214と絶縁層1221及び1222とで囲まれた領域に相当する。つまり、開口部OP3に重畳する下部電極E13の中央部は、絶縁層12から露出している。
【0023】
図2に示した例では、絶縁層12は、下部電極E11乃至E13のそれぞれの周縁部を覆っている。絶縁層1221は、下部電極E11の端部Eg14、下部電極E12の端部Eg24、及び下部電極E13の端部Eg34に重畳している。絶縁層1222は、下部電極E11の端部Eg13、下部電極E12の端部Eg23、及び下部電極E13の端部Eg33に重畳している。絶縁層1211は、下部電極E11の端部Eg12に重畳している。絶縁層1212は、下部電極E11の端部Eg11及び下部電極E12の端部Eg22に重畳している。絶縁層1213は、下部電極E12の端部Eg21及び下部電極E13の端部Eg32に重畳している。絶縁層1214は、下部電極E13の端部Eg31に重畳している。
【0024】
補助配線CAWは、絶縁層12に重畳している。例えば、補助配線CAWは、平面視で絶縁層12に重畳するように格子状に配置されている。例えば、補助配線CAWは、平面視で下部電極E1に重畳していない。
【0025】
図2に示した例では、補助配線CAWは、補助配線CAW11、CAW12、CAW13、CAW14、CAW21、及びCAW22を有している。補助配線CAW11、CAW12、CAW13、及びCAW14は、第2方向Yに延出している。補助配線CAW11乃至CAW14は、第1方向Xに間隔を置いて並んでいる。例えば、補助配線CAW11、CAW12、CAW13、及びCAW14は、第1方向Xの矢印の先端側に向かって記載の順番で並んでいる。補助配線CAW21及びCAW22は、第1方向Xに延出している。補助配線CAW21及びCAW22は、第2方向Yに間隔を置いて並んでいる。例えば、補助配線CAW21及びCAW22は、第2方向Yの矢印の先端側に向かって記載の順番で並んでいる。補助配線CAW11乃至14と補助配線CAW21及びCAW22とは、それぞれ、交差している。
【0026】
図2に示した例では、補助配線CAW11は、絶縁層1211に重畳し、補助配線CAW12は、絶縁層1212に重畳し、補助配線CAW13は、絶縁層1213に重畳し、補助配線CAW14は、絶縁層1214に重畳している。補助配線CAW21は、絶縁層1221に重畳し、補助配線CAW22は、絶縁層1222に重畳している。補助配線CAW11乃至CAW14と補助配線CAW21及びCAW22とは、下部電極E1に重畳していない。
【0027】
ここで、副画素SPの外形は、例えば、下部電極E1の外形に相当する。すなわち、1個の画素PXを構成する副画素SP1、副画素SP2、及び、副画素SP3は、それぞれ第2方向Yに延びた略長方形状に形成され、第1方向Xに並んでいる。第1方向Xに並んだ隣接する副画素の発光色は互いに異なる。なお、第1方向Xに並んだ隣接する副画素の発光色は同じであってもよい。副画素SP1、副画素SP2、及び、副画素SP3の各々の面積は、同一であってもよいし、後述するように互いに異なっていてもよい。また、副画素の外形は、表示素子の発光領域の外形で規定されてもよい。
【0028】
図3は、本実施形態に係るメタル配線MWの構成例を示す平面図である。
図3に示す構成は、
図2に示す構成に対応している。
図3には、説明に必要な構成のみを示している。
表示装置DSPは、メタル配線MW等を備えている。
図3に示した例では、表示装置DSPは、絶縁層12(1211、1212、1213、1214、1221、及び1222)、下部電極E1(E11、E12、及びE13)、及びメタル配線MW(MW11、MW12、MW13、MW14、MW21、及びMW22)等を備えている。
【0029】
メタル配線MWは、絶縁層12に重畳している。例えば、メタル配線MWは、平面視で絶縁層12に重畳するように格子状に配置されている。また、メタル配線MWは、補助配線CAWに重畳している。例えば、メタル配線MWは、平面視で補助配線CAWに重畳するように格子状に配置されている。例えば、メタル配線MWは、平面視で下部電極E1に重畳していない。メタル配線MWは、補助配線CAWとの間に容量(寄生容量)を形成する。メタル配線MWは、所定の配線に接続されている。例えば、メタル配線MWは、トランジスタに接続されていてもよい。また、メタル配線MWは、フローティングであってもよい。なお、メタル配線MWは、格子状に配置されていなくともよい。「同じ」、「同一」、及び「同等」とは、複数の対象となる物体、空間又は領域等の物理量、材料、又は構成(構造)等が全く同じであることはもちろん、実質的に同じであると見做せる程度にわずかに異なることも含む。
【0030】
図3に示した例では、メタル配線MWは、メタル配線MW11、MW12、MW13、MW14、MW21、及びMW22を有している。メタル配線MW11、MW12、MW13、及びMW14は、第2方向Yに延出している。メタル配線MW11乃至MW14は、第1方向Xに間隔を置いて並んでいる。例えば、メタル配線MW11、MW12、MW13、及びMW14は、第1方向Xの矢印の先端側に向かって記載の順番で並んでいる。メタル配線MW21及びMW22は、第1方向Xに延出している。メタル配線MW21及びMW22は、第2方向Yに間隔を置いて並んでいる。例えば、メタル配線MW21及びMW22は、第2方向Yの矢印の先端側に向かって記載の順番で並んでいる。メタル配線MW11乃至MW14とメタル配線MW21及びMW22とは、それぞれ、交差している。
【0031】
図3に示した例では、メタル配線MW11は、絶縁層1211に重畳し、メタル配線MW12は、絶縁層1212に重畳し、メタル配線MW13は、絶縁層1213に重畳し、メタル配線MW14は、絶縁層1214に重畳している。メタル配線MW21は、絶縁層1221に重畳し、メタル配線MW22は、絶縁層1222に重畳している。メタル配線MW11乃至MW14とメタル配線MW21及びメタル配線MW22とは、下部電極E1に重畳していない。
【0032】
図3に示した例では、メタル配線MW11は、補助配線CAW11に重畳し、メタル配線MW12は、補助配線CAW12に重畳し、メタル配線MW13は、補助配線CAW13に重畳し、メタル配線MW14は、補助配線CAW14に重畳している。メタル配線MW21は、補助配線CAW21に重畳し、メタル配線MW22は、補助配線CAW22に重畳している。
【0033】
図4は、
図3に示したA-A線に沿って切断した表示装置DSPの構成例を示す断面図である。なお、
図4には、表示装置DSPの主要部のみを図示している。
表示装置DSPは、基材10と、絶縁層11と、下部電極E1(E11及びE12)と、メタル配線MW(MW12)と、絶縁層12(1212)と、有機層OR(OR1、OR2、及びOR3)と、上部電極E2(E21、E22、及びE23)と、補助配線CAW(CAW12)と、を備えている。表示装置DSPは、表示素子20を有している。表示素子20(20A及び20B)は、下部電極E1(E11及びE12)と、有機層OR(OR1及びOR2)と、上部電極E2(E21及びE22)とによって構成されている。
【0034】
図4に示した例では、表示素子20は、表示素子20A及び20Bを有している。表示素子20Aは、下部電極E11と、有機層OR1と、上部電極E21とによって構成されている。表示素子20Bは、下部電極E12と、有機層OR2と、上部電極E22とによって構成されている。
【0035】
絶縁層11は、基材10の上に配置されている。絶縁層11は、表示素子20の下地層に相当し、例えば、有機絶縁層である。なお、
図1に示した画素回路1の画素スイッチ2などは、基材10の上に配置され、絶縁層、例えば、絶縁層11によって覆われているが、ここでは図示を省略する。
図4に示した例では、絶縁層11は、表示素子20A及び20Bの下地層に相当する。なお、絶縁層11は、単層で形成されていてもよいし、複数の層で形成されていてもよい。また、基材10及び絶縁層11の間には、他の層が配置されていてもよい。
【0036】
下部電極E1は、絶縁層11の上に配置されている。
図4に示した例では、下部電極E1は、下部電極E11及びE12を有している。下部電極E11及びE12は、絶縁層11の上に配置されている。複数の下部電極E1は、第1方向Xにおいて間隔を置いて並んでいる。
図4に示した例では、下部電極E11の端部Eg11と下部電極E12の端部Eg22とは、第1方向Xおいてギャップ(又は間隔)GP1を置いて配置されている。下部電極E1は、図示していないが、絶縁層11に形成されたコンタクトホールを介してスイッチング素子と電気的に接続されていてもよい。例えば、下部電極E11は、図示していないが、絶縁層11に形成されたコンタクトホールを介してスイッチング素子と電気的に接続されていてもよい。例えば、下部電極E12は、図示していないが、絶縁層11に形成されたコンタクトホールを介してスイッチング素子と電気的に接続されていてもよい。なお、下部電極E1及び絶縁層11の間には、他の層が配置されていてもよい。
【0037】
下部電極E1(E11及びE12)は、例えば、インジウム錫酸化物(ITO)やインジウム亜鉛酸化物(IZO)などの透明導電材料によって形成された透明電極である。なお、下部電極E1は、銀、アルミニウムなどの金属材料によって形成された金属電極であってもよい。また、下部電極E1は、透明電極及び金属電極の積層体であってもよい。例えば、下部電極E1は、単層で構成されていてもよいし、透明電極、金属電極、及び、透明電極の順に積層された積層体として構成されてもよいし、3層以上の積層体として構成されていてもよい。
【0038】
メタル配線MWは、絶縁層11の上に配置されている。なお、メタル配線MWは、絶縁層11の上以外に配置されていてもよい。
図4に示した例では、メタル配線MWは、メタル配線MW12を有している。メタル配線MW12は、絶縁層11の上に配置されている。つまり、メタル配線MW12は、下部電極E11及びE12と同じ層に配置されている。なお、メタル配線MW12は、絶縁層11の上以外に配置されていてもよい。つまり、メタル配線MW12は、下部電極E11及びE12と異なる層に配置されていてもよい。
【0039】
メタル配線MWは、隣接する2つの下部電極E1の間に配置されている。
図4に示した例では、メタル配線MW12は、幅W1を有している。メタル配線MW12は、第1方向Xにおいて下部電極E11及びE12のギャップGP1の中心部に配置されている。メタル配線MW12は、例えば、下部電極E11の端部Eg11から第1方向XにギャップGP2で離れ、下部電極E12の端部Eg22から第1方向XにギャップGP2で離れている。なお、メタル配線MW12は、下部電極E11及びE12の間のギャップGP1の中心部からずれて配置されていてもよい。また、メタル配線MW12は、下部電極E11の端部Eg11と下部電極E12の端部Eg22とからそれぞれ異なるギャップで離れていてもよい。
【0040】
メタル配線MWは、例えば、下部電極E1と同じ材料で形成されている。なお、メタル配線MWは、下部電極E1と異なる材料で形成されていてもよい。メタル配線MWは、例えば、インジウム錫酸化物(ITO)やインジウム亜鉛酸化物(IZO)などの透明導電材料によって形成された透明電極である。なお、メタル配線MWは、銀、アルミニウムなどの金属材料によって形成された金属電極であってもよい。メタル配線MWは、透明電極及び金属電極の積層体であってもよい。例えば、メタル配線MWは、透明電極、金属電極、及び、透明電極の順に積層された積層体として構成されてもよいし、3層以上の積層体として構成されてもよい。なお、メタル配線MWは、単層として構成されていてもよい。また、メタル配線MWは、画素の電荷を保持するような容量を形成する用途で用いられてもよい。メタル配線MWが下部電極E1と同じ材料及び同じ層に形成される場合、容量を形成するために新たなプロセスを追加することが不要となり、表示装置DSPを低コストで製造することが可能となる。
【0041】
絶縁層12は、絶縁層11、下部電極E1、及びメタル配線MWの上に配置されている。絶縁層12は、例えば、有機絶縁層である。絶縁層12は、開口部OP(OP1、及びOP2)を有している。開口部OPは、下部電極E1の上に形成されている。開口部OPは、絶縁層12を下部電極E1まで貫通して形成される。
図4に示した例では、絶縁層12は、開口部OP1、開口部OP2、及びバンク1212を有している。開口部OP1は、下部電極E11の上に形成されている。開口部OP2は、下部電極E12の上に形成されている。バンク1212は、絶縁層11、下部電極E11の端部Eg11、下部電極E12の端部Eg22、及びメタル配線MW12の上に位置している。言い換えると、バンク1212は、メタル配線MW12に重畳(又は対向)している。バンク1212は、例えば、頂点部分に平坦部FP1が形成されている。平坦部FP1は、例えば、絶縁層12において、下部電極E11の端部Eg11に対応する部分から下部電極E12の端部Eg22に対応する部分に亘って形成されている。バンク1212は、例えば、開口部OP1から平坦部FP1に亘って湾曲している表面と、開口部OP2から平坦部FP1に亘って湾曲する表面とを有している。バンク1212は、厚さTH1を有している。
図4に示した例では、厚さTH1は、バンク1212の最も高い位置、例えば、平坦部FP1と絶縁層11との間の間隔に相当する。厚さTH1は、数μm、例えば、1.5~2.0μmである。
【0042】
有機層ORは、下部電極E1及び絶縁層12の上に配置されている。
図4に示した例では、有機層ORは、有機層OR1、OR2、及びOR3を有している。有機層OR1は、開口部OP1に対応する下部電極E11の上、及びバンク1212の上に配置されている。有機層OR1は、バンク1212において、開口部OP1に対応する下部電極E11から平坦部FP1に亘って湾曲する表面に配置されている。有機層OR2は、開口部OP2に対応する下部電極E12の上、及びバンク1212の上に配置されている。有機層OR2は、バンク1212において、開口部OP2に対応する下部電極E12からバンク1212の平坦部FP1に亘って湾曲する表面に配置されている。有機層OR3は、後述する補助配線CAW12の上に配置されている。有機層OR1乃至OR3は、それぞれ、互いに接触していない。言い換えると、有機層OR1乃至OR3は、分断されている。つまり、有機層OR1は、有機層OR2及びOR3から離れており、有機層OR2は、有機層OR3及びOR1から離れており、有機層OR3は、有機層OR1及びOR2から離れている。有機層OR1は、後述する補助配線CAW12、例えば、補助配線CAW12の第1方向Xの矢印の先端側と反対側の端部に接触している。なお、有機層OR1は、補助配線CAW12に接触していなくてもよい。有機層OR2は、後述する補助配線CAW12、例えば、補助配線CAW12の第1方向Xの矢印の先端側の端部に接触している。なお、有機層OR2は、補助配線CAW12に接触していなくてもよい。
【0043】
有機層ORは、下部電極E1及び上部電極E2の間に所定の電圧を印加することにより流れる電流の大きさで発光する発光層を含む。有機層ORは、発光層の他に、ホール注入層、ホール輸送層、電子注入層、及び、電子輸送層の少なくとも1つを含んでいる。例えば、有機層OR1乃至OR3は、同一色の発光層を含んでいる。なお、有機層OR1乃至OR3は、異なる色の発光層を含んでいてもよい。
【0044】
上部電極E2は、有機層ORの上に配置されている。上部電極E2は、有機層ORを覆っている。
図4に示した例では、上部電極E2は、上部電極E21、E22、及びE23を有している。上部電極E21は、有機層OR1の上に配置されている。上部電極E21は、有機層OR1を覆っている。上部電極E22は、有機層OR2の上に配置されている。上部電極E22は、有機層OR2を覆っている。上部電極E23は、有機層OR3の上に配置されている。上部電極E23は、有機層OR3を覆っている。上部電極E21は、後述する補助配線CAW12、例えば、補助配線CAW12の第1方向Xの矢印の先端側と反対側の端部に接触している。上部電極E22は、後述する補助配線CAW12、例えば、補助配線CAW12の第1方向Xの先端側の端部に接触している。上部電極E23は、上部電極E21及びE22から離れている。
【0045】
上部電極E2は、例えば、ITOやIZOなどの透明導電材料によって形成された透明電極である。上部電極E2は、
図1に示した表示領域DAに位置する給電線FLと電気的に接続されている。上部電極E2は、複数の副画素あるいは複数の表示素子に対して共通に配置された電極であり、共通電極、対向電極、カソードなどと称される場合がある。なお、上部電極E2は、透明な保護層(無機絶縁層及び有機絶縁層の少なくとも1つを含む)によって覆われていてもよい。上部電極E2は、単層で構成されていてもよいし、積層体として構成されていてもよい。
【0046】
補助配線CAWは、絶縁層12の上に配置されている。補助配線CAWは、メタル配線MWに重畳(又は対向)している。
図4に示した例では、補助配線CAWは、補助配線CAW12を有している。補助配線CAW12は、バンク1212の上に配置されている。補助配線CAW12は、例えば、バンク1212の平坦部FP1の上に配置されている。補助配線CAW12は、メタル配線MW12を重畳(又は対向)している。
【0047】
補助配線CAWは、隣接する2つの有機層ORの間に配置されている。言い換えると、補助配線CAWは、隣接する2つの上部電極E2の間に配置されている。
図4に示した例では、補助配線CAW12は、有機層OR1及びOR2の間に配置されている。言い換えると、補助配線CAW12は、上部電極E21及び上部電極E22の間に配置されている。
【0048】
補助配線CAWは、隣接する2つの有機層ORを分離(又は分断)する。補助配線CAWは、隣接する2つの上部電極E2を分離(又は分断)し、且つ隣接する2つの上部電極E2を電気的に接続する。
図4に示した例では、補助配線CAW12は、有機層OR1と有機層OR2とを分離(又は分断)する。補助配線CAW12は、隣接する上部電極E21及び上部電極E22を分離(又は分断)し、且つ隣接する上部電極E21及び上部電極E22を電気的に接続する。
【0049】
補助配線CAWは、金属配線、例えば、低抵抗の金属配線である。補助配線CAWは、例えば、インジウム錫酸化物(ITO)やインジウム亜鉛酸化物(IZO)等の透明導電材料を含む電気抵抗の高い層の低抵抗化を補助するために用いられ得る。
【0050】
補助配線CAWは、積層体で構成されている。なお、補助配線CAWは、積層体で構成されていなくともよく、単層で構成されていてもよい。補助配線CAWは、3層の金属膜、例えば、チタン(Ti)/アルミニウム(Al)/チタン(Ti)で形成されている。
図4に示した例では、補助配線CAW12は、上層LLと、中層MLと、下層ULとを有している。上層LL、中層ML、及び下層ULは、例えば、低抵抗の金属配線である。上層LLは、例えば、チタン(Ti)で形成される。中層MLは、例えば、アルミニウム(Al)で形成される。下層ULは、例えば、チタン(Ti)で形成される。なお、補助配線CAW12は、上層LL及び中層MLが半導体又は絶縁体であり、且つ下層ULが低抵抗の金属配線であってもよい。
【0051】
図4に示した例では、下層ULは、例えば、バンク1212の平坦部FP1の上に配置されている。補助配線CAW12において、中層MLは、下層ULの上に配置され、上層LLは、中層MLの上に配置されている。補助配線CAW12において、中層MLは、下層UL及び上層LLよりも中心部又は内側に後退している。言い換えると、中層MLの幅W3は、下層UL及び上層LLの幅W2よりも小さい。つまり、上層LL及び下層ULの幅W2は、中層MLの幅W3よりも長い。上層LL及び下層ULの幅W2は、同じである。なお、上層LL及び下層ULの幅W2は、異なっていてもよい。上層LL及び下層ULの幅W2は、例えば、平坦部FP1の幅と同じである。なお、上層LL及び下層ULの幅は、異なっていてもよい。上層LLの幅W2は、メタル配線MW12の幅W1と異なっていてもよい。なお、上層LLの幅W2は、メタル配線MW12の幅W1と同じであってもよい。中層MLの幅W3は、メタル配線MW12の幅W1と同じであってもよい。なお、中層MLの幅W3は、メタル配線MW12の幅W1と異なっていてもよい。下層ULの幅W2は、メタル配線MW12の幅W1と異なっていてもよい。なお、下層ULの幅W2は、メタル配線MW12の幅W1と同じであってもよい。
【0052】
図4に示した例では、補助配線CAW12において、上層LL及び下層ULは、中層MLよりも迫り出している。補助配線CAW12において、上層LLは、有機層ORが中層MLに付着しないように遮蔽する中層MLの庇としての機能を有する。補助配線CAW12において、下層ULは、上部電極E21及びE22を電気的に接続し、電気抵抗の高い層、例えば、上部電極E2を低抵抗化し、対向する電極、例えば、メタル配線MWとの間に容量(寄生容量)を形成する機能を有する。
【0053】
図4に示した例では、補助配線CAW12の厚さTH2は、バンク1212の上に配置された有機層OR(OR1及びOR2)と上部電極E2(E21及びE22)とを積層した厚さ以上である。厚さTH2は、例えば、平坦部FP1から有機層OR3の間の距離に相当する。上層LLは、上部電極E21及びE22から離れている。つまり、上層LLは、上部電極E21及びE22に接していない。中層MLは、上部電極E21及びE22から離れている。つまり、中層MLは、上部電極E21及びE22に接していない。下層ULは、上部電極E21及びE22に接している。また、下層ULは、有機層OR1及びOR2に接している。なお、下層ULは、有機層OR1及びOR2に接していなくてもよい。言い換えると、下層ULは、有機層OR1及びOR2から離れていてもよい。補助配線CAW12の下層ULは、メタル配線MW12から距離TH3で離れている。補助配線CAW12は、メタル配線MW12との間に容量を形成する。言い換えると、補助配線CAW12の下層ULは、メタル配線MW12との間に容量Cs1を形成する。
【0054】
表示素子20は、有機層ORが下部電極E1と上部電極E2との間に配置されることにより発光領域が形成される。
図4に示した例では、表示素子20Aは、有機層OR1が下部電極E11と上部電極E21との間に配置されていることにより発光領域が形成されている。表示素子20Bは、有機層OR2が下部電極E12と上部電極E22との間に配置されていることにより発光領域が形成されている。なお、有機層OR3は、補助配線CAW12と上部電極E23との間に配置され、有機層OR1及び有機層OR2から完全に分離されているため、ほとんど発光しない又は発光しない。また、有機層OR1の内のバンク1212を覆う部分は、バンク1212と上部電極E21との間に位置しているため、ほとんど発光しない。同様に、有機層OR2の内のバンク1212を覆う部分は、バンク1212と上部電極E22との間に位置しているため、ほとんど発光しない。
【0055】
表示装置DSPにおいて、例えば、有機層ORは、真空蒸着法によって形成される。
図4に示した例では、バンク1212を形成した後に、有機層OR(OR1乃至OR3)を形成するための有機材料を蒸着する。有機材料を蒸着する場合、有機層ORは、上層LLの上に蒸着し、上層LLによるシャドウイング効果で中層MLに有機層ORが付かない。有機層ORは、下層UL、例えば、下層ULの端部に付いている。
図4に示した例では、有機層OR1は、下層ULの第1方向Xの矢印の先端側と反対側の端部に接している。なお、有機層OR1は、下層ULの第1方向の矢印の先端側と反対側の端部に接していなくてもよい。有機層OR2は、下層ULの第1方向Xの矢印の先端側の端部に接している。なお、有機層OR2は、下層ULの第1方向Xの矢印の先端側の端部に接していなくてもよい。上部電極E2は、例えば、スパッタ法によって形成される。スパッタ法で形成された場合、上部電極E2は、下層ULに付き、補助配線CAWに電気的に接続している。
図4に示した例では、上部電極E21は、下層ULの第1方向Xの矢印の先端側と反対側の端部に付いている有機層OR1よりも内側に回り込んで下層ULに付き、補助配線CAW12の下層ULに電気的に接続している。上部電極E22は、下層ULの第1方向Xの矢印の先端側の端部に付いている有機層OR2よりも内側に回り込んで下層ULに付き、補助配線CAW12の下層ULに電気的に接続している。そのため、上部電極E21及びE22は、下層ULを介して電気的に接続している。
【0056】
図4に示した例では、補助配線CAW12は、上層LL、中層ML、及び下層ULを重ねてスパッタ成膜する。上層LL、中層ML、及び下層ULを重ねてスパッタ成膜した補助配線CAW12をホト工程でパターニングし、エッチングして断面が矩形の3層膜を得る。その後、弱アルカリやアルミニウムのエッチング液を用いて中層(例えば、アルミニウム)MLを選択的にエッチングすることで、中層(例えば、アルミニウム)MLが凹んだ補助配線CAW12が得られる。
【0057】
本実施形態によれば、表示装置DSPは、絶縁層12、例えば、バンク1212を介して重畳する(又は対向する)メタル配線MW、例えば、メタル配線MW12と補助配線CAW、例えば、補助配線CAW12とを有している。メタル配線MWと補助配線CAWとは、絶縁層12を介して容量を形成する。例えば、メタル配線MW12と補助配線CAW12とは、バンク1212を介して容量Cs1を形成する。したがって、表示装置DSPは、小面積で、且つプロセスをほぼ追加することなく低コストで大容量化できる。そのため、表示装置DSPは、高精細化及び狭額縁化することができる。
【0058】
次に、本実施形態の変形例について
図5乃至
図14を参照しながらそれぞれ説明する。以下に説明する本実施形態の変形例において、前述と同一の部分には、同一の参照符号を付しその詳細な説明を省略し、前述と異なる部分を中心に詳細に説明する。なお、他の変形例においても、前述の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0059】
(変形例1)
変形例1の表示装置DSPは、バンク1212の構成が前述した実施形態の表示装置DSPと相違する。
図5は、変形例1に係る表示装置DSPの構成例を示す断面図である。なお、
図5には、表示装置DSPの主要部のみを図示している。
図5に示した例では、バンク1212は、頂点TP1を有している。バンク1212は、頂点TP1に向かって湾曲している。言い換えると、バンク1212は、半円状、又は山型状に形成されている。バンク1212は、例えば、開口部OP1から頂点TP1に亘って湾曲する表面と、開口部OP2から頂点TP1に亘って湾曲する表面とを有している。バンク1212は、厚さTH1を有している。厚さTH1は、バンク1212の最も高い位置、例えば、頂点TP1と絶縁層11との間の間隔に相当する。
【0060】
図5に示した例では、補助配線CAW12は、バンク1212の頂点TP1に接し、バンク1212の形状に沿って湾曲して、バンク1212の上に配置されている。補助配線CAW12の下層ULは、例えば、バンク1212の頂点TP1に接し、バンク1212の形状(湾曲)に沿って湾曲して、バンク1212の上に配置されている。補助配線CAW12の中層MLの底部は、例えば、下層ULの形状(曲面)に沿って湾曲している。
【0061】
図5に示した例では、補助配線CAW12の厚さTH2は、バンク1212の頂点TP1から有機層OR3の間の距離に相当する。バンク1212の頂点TP1に位置する下層ULの部分は、メタル配線MW12から距離TH3で離れている。メタル配線MWとメタル配線MW12から垂直な方向に位置する下層ULの部分との間に容量Cs1が形成される。下層ULがメタル配線MW12に対して湾曲しているため、メタル配線MWとメタル配線MW12から斜めの方向に位置する下層ULの部分との間に容量Cs2が形成される。下層ULがメタル配線MW12に対して湾曲しているため、メタル配線MWとメタル配線MW12から斜めの方向に位置する下層ULの部分との間に容量Cs3が形成される。
【0062】
そのため、変形例1に係る表示装置DSPは、前述した実施形態に係る表示装置DSPと同様の効果が得られる。加えて、変形例1の表示装置DSPは、前述した実施形態の表示装置DSPよりも大容量化することが可能である。
【0063】
(変形例2)
変形例2の表示装置DSPは、バンク1212の構成が前述した実施形態の表示装置DSPと相違する。
図6は、変形例2に係る表示装置DSPの構成例を示す断面図である。なお、
図6には、表示装置DSPの主要部のみを図示している。
【0064】
図6に示した例では、バンク1212は、例えば、下側に窪んでいる凹部REが形成されている。凹部REは、下部電極E11及びE12の間に位置している。言い換えると、凹部REは、有機層OR1及びOR2の間に位置している。言い換えると、凹部REは、上部電極E21及びE22の間に位置している。例えば、凹部REは、メタル配線MWに対向する部分又はメタル配線MWの直上に位置する部分に形成されている。例えば、凹部REは、
図4に示したバンク1212の平坦部FP1のメタル配線MWに対向する部分又はメタル配線MWの直上に位置する部分に形成されている。凹部REの底部は、例えば、平坦に形成されている。なお、凹部REの底部は、平坦に形成されていなくてもよい、例えば、湾曲していてもよい。凹部REの幅は、例えば、メタル配線MWの幅W1よりも小さい。なお、凹部REの幅は、メタル配線MWの幅W1以上であってもよい。凹部REの深さは、例えば、補助配線CAWの厚さTH2以下である。
【0065】
図6に示した例では、補助配線CAW12は、バンク1212の凹部RE内に配置されている。バンク1212の下層ULは、例えば、バンク1212の凹部RE内に配置されている。下層ULは、凹部REの形状に沿って下側に湾曲している。言い換えると、下層ULは、凹部REの形状に沿って下側に窪んでいる。中層MLは、例えば、下層ULの形状に沿って下側に湾曲している。言い換えると、中層MLは、下層ULの形状に沿って下側に窪んでいる。上層LLは、例えば、中層MLの形状に沿って下側に湾曲している。言い換えると、上層LLは、中層MLの形状に沿って下側に窪んでいる。バンク1212の凹部REに位置する下層ULの部分は、メタル配線MW12から距離TH4で離れている。距離TH4は、距離TH3よりも小さい。補助配線CAW12の下層ULは、メタル配線MW12との間に容量Cs4を形成する。容量Cs4は、容量Cs1よりも大きい。
【0066】
そのため、変形例2に係る表示装置DSPは、前述した実施形態に係る表示装置DSPと同様の効果が得られる。加えて、変形例2の表示装置DSPは、実施形態の表示装置DSPよりも大容量化することが可能である。
【0067】
(変形例3)
変形例3の表示装置DSPは、メタル配線MW12の構成が変形例2に係る表示装置DSPと相違する。
図7は、変形例3に係る表示装置DSPの構成例を示す断面図である。
図7に示す表示装置DSPは、
図6に示す表示装置DSPに対応している。なお、
図7には、表示装置DSPの主要部のみを図示している。
【0068】
図7に示した例では、メタル配線MW12は、幅W4を有している。幅W4は、例えば、幅W1よりも小さい。メタル配線MW12は、下部電極E11の端部Eg11から第1方向XにギャップGP3で離れ、下部電極E12の端部Eg22から第1方向XにギャップGP3で離れている。ギャップGP3は、ギャップG2よりも大きい。なお、メタル配線MW12は、下部電極E11の端部Eg11と下部電極E12の端部Eg22とからそれぞれ異なるギャップで離れていてもよい。
図7に示した例では、補助配線CAW12の下層ULは、メタル配線MW12との間に容量Cs1を形成する。
【0069】
そのため、変形例3に係る表示装置DSPは、前述した実施形態に係る表示装置DSPと同様の効果が得られる。加えて、変形例3の表示装置DSPのメタル配線MW12の幅は、実施形態、変形例1、及び変形例2の表示装置DSPのメタル配線MW12の幅よりも小さくすることができる。
【0070】
(変形例4)
変形例4の表示装置DSPは、バンク1212の構成が前述した実施形態及び変形例の表示装置DSPと相違する。
図8は、変形例4に係る表示装置DSPの構成例を示す断面図である。なお、
図8には、表示装置DSPの主要部のみを図示している。
【0071】
表示装置DSPは、基材10と、絶縁層11と、下部電極E1(E11及びE12)と、メタル配線MW(MW12)と、絶縁層12(1212)と、有機層OR(OR1、OR2、及びOR3)と、上部電極E2(E21、E22、及びE23)と、を備えている。
【0072】
図8に示した例では、下部電極E11の端部Eg11と下部電極E12の端部Eg22とは、第1方向Xおいてギャップ(又は間隔)GP4を置いて配置されている。ギャップGP4は、ギャップGP1と同じであってもよいし、ギャップGP1よりも大きくてもよいし、ギャップGP1よりも小さくてもよい。
【0073】
図8に示した例では、メタル配線MW12は、幅W5を有している。幅W5は、幅W1又はW4と同じであってもよいし、幅W1又はW4よりも大きくてもよいし、幅W1又はW4よりも小さくてもよい。メタル配線MW12は、第1方向Xにおいて下部電極E11及びE12のギャップGP4の中心部に配置されている。メタル配線MW12は、例えば、下部電極E11の端部Eg11から第1方向XにギャップGP5で離れ、下部電極E12の端部Eg22から第1方向XにギャップGP5で離れている。ギャップGP5は、ギャップGP2又はギャップGP3と同じであってもよいし、ギャップGP2又はギャップGP3よりも大きくてもよいし、ギャップGP2又はギャップGP3よりも小さくてもよい。なお、メタル配線MW12は、下部電極E11及びE12の間のギャップGP4の中心部からずれて配置されていてもよい。また、メタル配線MW12は、下部電極E11の端部Eg11と下部電極E12の端部Eg22とからそれぞれ異なるギャップで離れていてもよい。
【0074】
図8に示した例では、バンク1212は、トレンチ(窪み又は凹部)T12と、表面SF(SF1及びSF2)と、を有している。トレンチT12は、下部電極E11及び下部電極E12の間に配置されている。トレンチT12は、例えば、下部電極E1(E11及びE12)に重畳していない。トレンチT12は、メタル配線MW12に重畳している。表面SFは、表面SF1及び表面SF2を有している。表面SF1は、トレンチT12と開口部OP1との間に位置している。表面SF2は、トレンチT12と開口部OP2との間に位置している。絶縁層12は、厚さTH1を有している。
【0075】
トレンチT12は、底面(底部)BSと、底面BSから立ち上がった側面SS(SS1及びSS2)と、を有している。
図8に示した例では、側面SSは、側面SS1及び側面SS2を有している。側面SS1及び側面SS2は、第1方向Xにおいて間隔を置いて対向している。側面SS1は、表面SF1に繋がっている。側面SS2は、表面SF2に繋がっている。トレンチT12は、側面SS1、側面SS2、及び、底面BSによって囲まれた空間に相当する。トレンチT12は、深さDPを有している。深さDPは、例えば、0.5~1.0μmである。
【0076】
トレンチT12は、その上部UPにおいて、側面SS1と側面SS2との間のギャップ(又は間隔)GP6を有し、底面BSにおいて、側面SS1と側面SS2との間のギャップ(又は間隔)GP7を有している。ギャップGP6は、ギャップGP7よりも小さい。つまり、トレンチT12は、底面BSから上部UPに向かうほど、第1方向Xに沿った幅が小さくなるように形成されている。言い換えると、側面SS1は、底面BSと重なるように底面BSの法線方向に対して傾斜している。同様に、側面SS2は、底面BSと重なるように底面BSの法線方向に対して傾斜している。ギャップGP6は、例えば、幅W5よりも大きい。なお、ギャップGP6は、幅W5と同じであってもよいし、幅W5よりも小さくてもよい。
【0077】
図8に示した例では、有機層OR1は、開口部OP1に位置する下部電極E11と、表面SF1と、を覆っている。有機層OR2は、開口部OP2に位置する下部電極E12と、表面SF2と、を覆っている。有機層OR3は、トレンチT12内に配置されている。有機層OR3は、トレンチT12の底面BSの上に配置されている。有機層OR3は、有機層OR1及び有機層OR2から離れている。なお、有機層OR3と底面BSとの間には、他の層が配置されていてもよい。
【0078】
図8に示した例では、上部電極E2は、上部電極E21及びE22を有している。上部電極E21は、有機層OR1の上からトレンチT12の内部に亘って配置されている。上部電極E22は、有機層OR2の上からトレンチT12の内部に亘って配置されている。上部電極E21及びE22は、トレンチT12の内部において連続して配置されている。言い換えると、上部電極E21と上部電極E22とは、トレンチT12の内部で接続されている。上部電極E2(E21及び/又はE22)は、トレンチT12の内部において、有機層OR3を覆い、底面BSに接している。また、上部電極E2(E21及び/又はE22)は、トレンチT12の内部において、側面SS1及び側面SS2に接している。メタル配線MW12に重畳(又は対向)する上部電極E2(E21及び/又はE22)は、メタル配線MW12から距離TH5で離れている。言い換えると、有機層OR3の上に配置された上部電極E2(E21及び/E22)は、メタル配線MW12から距離TH5で離れている。距離TH5は、例えば、距離TH3及びTH4よりも小さい。なお、距離TH5は、距離TH3以下、且つ距離TH4以上であってもよい。上部電極E2(E31及び/又はE22)は、絶縁層(バンク)1212及び有機層OR3を介してメタル配線MW12との間に容量Cs5を形成する。容量Cs5は、容量Cs1よりも大きい。また、容量Cs5は、容量Cs4よりも大きくてもよいし、容量Cs4以下であってもよい。なお、容量Cs5は、容量Cs1以下であってもよい。
【0079】
図8に示した例では、有機層OR3は、絶縁層12と上部電極E2(E21及び/又はE22)との間に位置し、しかも、有機層OR1及び有機層OR2から完全に分離されているため、発光しない又はほとんど発光しない。また、有機層OR1の内、表面SF1を覆う領域は、絶縁層12と上部電極E2との間に位置しているため、ほとんど発光しない。同様に、有機層OR2の内、表面SF2を覆う領域は、絶縁層12と上部電極E2との間に位置しているため、ほとんど発光しない。
【0080】
有機層ORは、例えば、真空蒸着法によって形成される。開口部OP1、開口部OP2、及び、トレンチT12を有する絶縁層12を形成した後に、有機層ORを形成するための有機材料を蒸着する。側面SS1が底面BSと重なるように傾斜しているため、側面SS1には有機層ORがほとんど形成されない又は形成されない。これにより、有機層ORは、有機層OR1と有機層OR3とが分離して形成される。同様に、側面SS2が底面BSと重なるように傾斜しているため、側面SS2には有機層ORがほとんど形成されない又は形成されない。これにより、有機層ORは、有機層OR2と有機層OR3とが分離して形成される。また、底面BSのうち、側面SS1及び側面SS2と第3方向Zに重なる領域には、有機層ORがほとんど形成されない又は形成されない。なお、上部電極E2は、スパッタによって形成されるため、有機層ORの上、底面BS、側面SS1及び側面SS2に連続して形成される。
【0081】
そのため、変形例4に係る表示装置DSPは、前述した実施形態に係る表示装置DSPと同様の効果が得られる。加えて、変形例4の表示装置DSPは、前述した実施形態及び変形例の表示装置DSPよりも大容量化することが可能である。
【0082】
(変形例5)
変形例5の表示装置DSPは、補助配線CAWを有している点が変形例4に係る表示装置DSPと相違する。
図9は、変形例5に係る表示装置DSPの構成例を示す断面図である。
図9に示す表示装置DSPは、
図8に示す表示装置DSPに対応している。なお、
図9には、表示装置DSPの主要部のみを図示している。
【0083】
図9に示した例では、補助配線CAW12は、トレンチT12の底面BSに位置している。言い換えると、補助配線CAW12の下層ULは、トレンチT12の底面BSの上に位置している。補助配線CAW12の幅は、例えば、ギャップGP6以下である。補助配線CAW12の幅は、例えば、幅W5と同じである。なお、補助配線CAW12の幅は、例えば、幅W5よりも大きくてもよいし、幅W5よりも小さくてもよい。補助配線CAW12の厚さは、例えば、トレンチT12の深さDPよりも小さい。言い換えると、トレンチT12の深さDPは、補助配線CAW12の厚さよりも大きい。
図9に示した例では、補助配線CAW12の下層ULは、メタル配線MW12から距離TH6で離れている。距離TH6は、例えば、距離TH5よりも小さい。補助配線CAW12の下層ULは、メタル配線MW12との間に容量Cs6を形成する。容量Cs6は、例えば、容量Cs5よりも大きい。なお、容量Cs6は、容量Cs5以下であってもよい。有機層OR3は,トレンチ内において、補助配線CAW12を覆い、一部がトレンチT12の底面BSに位置している。
そのため、変形例5に係る表示装置DSPは、前述した実施形態及び変形例に係る表示装置DSPと同様の効果が得られる。
【0084】
(変形例6)
変形例6の表示装置DSPは、メタル配線MWの配置が前述した実施形態の表示装置DSPと相違する。
図10は、変形例6に係る表示装置DSPの構成例を示す断面図である。なお、
図10には、表示装置DSPの主要部のみを図示している。
【0085】
図10に示した例では、絶縁層11は、絶縁層111と、絶縁層112とを含んでいる。絶縁層112は、絶縁層111の上に配置されている。絶縁層112は、表示素子20の下地層に相当する。
図10に示した例では、絶縁層112は、表示素子20A及び20Bの下地層に相当する。
【0086】
図10に示した例では、下部電極E11及びE12は、絶縁層112の上に配置されている。
図10に示した例では、メタル配線MW12は、絶縁層111の上に配置され、絶縁層112で覆われている。言い換えると、メタル配線MW12は、絶縁層111及び112の間に配置されている。メタル配線MW12は、補助配線CAW12の下層ULから距離TH7で離れている。距離TH7は、距離TH3よりも大きい。メタル配線MW12は、補助配線CAW12の下層ULとの間に容量Cs7を形成する。容量Cs7は、例えば、容量Cs1よりも小さい。なお、メタル配線MW12は、絶縁層111及び112の間以外に配置されていてもよい。例えば、メタル配線MW12は、基材10及び絶縁層11の間に配置されていてもよい。
そのため、変形例6に係る表示装置DSPは、前述した実施形態及び変形例に係る表示装置DSPと同様の効果が得られる。
【0087】
(変形例7)
変形例7の表示装置DSPは、メタル配線MWの構成が前述した実施形態及び変形例の表示装置DSPと相違する。
図11は、変形例7に係るメタル配線MWの構成例を示す平面図である。
図7に示す構成は、
図2に示す構成に対応している。
図11には、説明に必要な構成のみを示している。
【0088】
図11に示した例では、メタル配線MW11乃至MW14とメタル配線MW21及びMW22とは、それぞれ、分断されている。言い換えると、メタル配線MW11乃至MW14とメタル配線MW21及びMW22とは、それぞれ、間隔を置いて配置された複数のメタル配線を含む。
そのため、変形例7に係る表示装置DSPは、前述した実施形態及び変形例に係る表示装置DSPと同様の効果が得られる。
【0089】
(変形例8)
変形例8の表示装置DSPは、画素PXの構成が前述した実施形態及び変形例の表示装置DSPと相違する。
図12は、変形例8に係る画素PXの構成例を示す平面図である。
図12には、説明に必要な構成のみを示している。
図12に示した例では、表示装置DSPは、第1方向X及び第2方向Yに配列された複数の画素PXを備えている。画素PXは、複数の副画素SP4、SP5、及びSP6を備えている。一例では、画素PXは、赤色の副画素SP4、緑色の副画素SP5、及び、青色の副画素SP6を備えている。
【0090】
図12に示した例では、表示装置DSPは、絶縁層12(1215、1216、1217、1223、1224、及び1225)、下部電極E1(E14、E15、及びE16)、及び補助配線CAW(CAW15、CAW16、及びCAW17)等を備えている。
【0091】
図12に示した例では、下部電極E1は、下部電極E14、E15、及びE16を有している。下部電極E14は、副画素SP4に配置されている。下部電極E15は、副画素SP5に配置されている。下部電極E16は、副画素SP6に配置されている。下部電極E14及びE15は、第2方向Yに並んでいる。下部電極E14及びE15と下部電極E16とは、第1方向Xに並んでいる。
【0092】
図12に示した例では、絶縁層12は、絶縁層(バンク)1215、1216、1217、1223、1224、及び1225を有している。絶縁層1215、1216、及び1217は、第2方向Yに延出している。絶縁層1215乃至1217は、第1方向Xに間隔を置いて並んでいる。例えば、絶縁層1215、1216、及び1217は、第1方向Xの矢印の先端側に向かって記載の順番で並んでいる。絶縁層1223、1224、及び1225は、第1方向Xに延出している。絶縁層1225は、絶縁層1223及び1224よりも短い。例えば、絶縁層1225の長さは、絶縁層1215及び1216の第1方向Xの間隔に相当する。絶縁層1223乃至1225は、第2方向Yに間隔を置いて並んでいる。例えば、絶縁層1223、1225、及び1224は、第2方向Yの矢印の先端側に向かって記載の順番に並んでいる。絶縁層1215乃至1217と絶縁層1223及び1224とは、それぞれ、交差している。絶縁層1215及び1216と絶縁層1225とは、交差している。
【0093】
図12に示した例では、絶縁層12は、下部電極E14に重畳する開口部OP4と、下部電極E15に重畳する開口部OP5と、下部電極E16に重畳する開口部OP6と、を有している。開口部OP4は、絶縁層1215及び1216と絶縁層1223及び1225とで囲まれた領域に相当する。つまり、開口部OP4に重畳する下部電極E14の中央部は、絶縁層12から露出している。開口部OP5は、絶縁層1215及び1216と絶縁層1225及び1224とで囲まれた領域に相当する。つまり、開口部OP5に重畳する下部電極E15の中央部は、絶縁層12から露出している。開口部OP6は、絶縁層1216及び1217と絶縁層1223及び1224とで囲まれた領域に相当する。つまり、開口部OP6に重畳する下部電極E16の中央部は、絶縁層12から露出している。
【0094】
図12に示した例では、絶縁層1223は、第2方向Yの矢印の先端側と反対側の下部電極E14の端部、及び第2方向Yの矢印の先端側と反対側の下部電極E16の端部に重畳している。絶縁層1224は、第2方向Yの矢印の先端側の下部電極E15の端部、及び第2方向Yの矢印の先端側の下部電極E16の端部に重畳している。絶縁層1225は、第2方向Yの矢印の先端側の下部電極E14の端部、及び第2方向Yの矢印の先端側と反対側の下部電極E15の端部に重畳している。絶縁層1215は、第1方向Xの矢印の先端側と反対側の下部電極E14の端部、及び第1方向Xの矢印の先端側と反対側の下部電極E15の端部に重畳している。絶縁層1216は、第1方向Xの矢印の先端側の下部電極E14の端部、第1方向Xの矢印の先端側の下部電極E15の端部、及び第1方向Xの矢印の先端側と反対側の下部電極E16の端部に重畳している。絶縁層1217は、第1方向Xの矢印の先端側の下部電極E16の端部に重畳している。
【0095】
図12に示した例では、補助配線CAWは、補助配線CAW15、CAW16、CAW17、CAW23、CAW24、及びCAW25を有している。補助配線CAW15、CAW16、及びCAW17は、第2方向Yに延出している。補助配線CAW15乃至CAW17は、第1方向Xに間隔を置いて並んでいる。例えば、補助配線CAW15、CAW16、及びCAW17は、第1方向Xの矢印の先端側に向かって記載の順番で並んでいる。補助配線CAW23、CAW24、及びCAW25は、第1方向Xに延出している。補助配線CAW25は、補助配線CAW23及びCAW24よりも短い。例えば、補助配線CAW25の長さは、補助配線CAW15及び補助配線CAW16の第1方向Xの間隔に相当する。補助配線CAW23乃至CAW25は、第2方向Yに間隔を置いて並んでいる。例えば、補助配線CAW23、CAW25、及びCAW24は、第2方向Yの矢印の先端側に向かって記載の順番に並んでいる。補助配線CAW15乃至CAW17と補助配線CAW23及びCAW24とは、それぞれ、交差している。補助配線CAW15及びCAW16と補助配線CAW25とは、交差している。
【0096】
補助配線CAW15は、絶縁層1215に重畳し、補助配線CAW16は、絶縁層1216に重畳し、補助配線CAW17は、絶縁層1217に重畳している。補助配線CAW23は、絶縁層1223に重畳し、補助配線CAW24は、絶縁層1224に重畳し、補助配線CAW25は、絶縁層1225に重畳している。補助配線CAW15乃至CAW17と補助配線CAW23乃至CAW25とは、下部電極E1に重畳していない。
【0097】
ここで、副画素SP4は、第1方向Xに伸びた略長方形状に形成され、副画素SP5は、第2方向Yに伸びた略長方形状に形成され、副画素SP6は、第2方向Yに延びた略長方形状に形成されている。第1方向Xの副画素SP4の幅は、第1方向Xの副画素SP5の幅と同じである。第2方向Yの副画素SP6の幅は、第2方向Yの副画素SP4の幅と第2方向Yの副画素SP5の幅との合わせた幅とほぼ同じである。副画素SP4乃至SP6の各々の面積は、互いに異なっている。副画素SP5の面積は、副画素SP4の面積より大きく、副画素SP6の面積は、副画素SP5の面積よりも大きい。なお、副画素SP5の面積は、副画素SP4の面積と同じであってもよい。
【0098】
図13は、変形例8に係るメタル配線MWの構成例を示す平面図である。
図13に示す構成は、
図12に示す構成に対応している。
図13には、説明に必要な構成のみを示している。
図13に示した例では、表示装置DSPは、絶縁層12(1215、1216、1217、1223、及び1224)、下部電極E1(E14、E15、及びE16)、及びメタル配線MW(MW15、MW16、MW17、MW23、及びMW24)等を備えている。
【0099】
図13に示した例では、メタル配線MWは、メタル配線MW15、MW16、MW17、MW23、MW24、及びMW25を有している。メタル配線MW15、MW16、及びMW17は、第2方向Yに延出している。メタル配線MW15乃至MW17は、第1方向Xに間隔を置いて並んでいる。例えば、メタル配線MW15、MW16、MW17、及びMW18は、第1方向Xの矢印の先端側に向かって記載の順番で並んでいる。メタル配線MW23、MW24、及びMW25は、第1方向Xに延出している。メタル配線MW25は、メタル配線MW23及びMW24よりも短い。例えば、メタル配線MW25の長さは、メタル配線MW15及びメタル配線MW16の第1方向Xの間隔に相当する。メタル配線MW23乃至MW25は、第2方向Yに間隔を置いて並んでいる。例えば、メタル配線MW23、MW25、及びMW24は、第2方向Yの矢印の先端側に向かって記載の順番に並んでいる。メタル配線MW15乃至MW17とメタル配線MW23及びMW24とは、それぞれ、交差している。メタル配線MW15及びMW16とメタル配線MW25とは、交差している。
【0100】
図13に示した例では、メタル配線MW15は、絶縁層1215に重畳し、メタル配線MW16は、絶縁層1216に重畳し、メタル配線MW17は、絶縁層1217に重畳している。メタル配線MW23は、絶縁層1223に重畳し、メタル配線MW24は、絶縁層1224に重畳し、メタル配線MW25は、絶縁層1225に重畳している。メタル配線MW15乃至MW17とメタル配線MW23乃至MW25とは、下部電極E1に重畳していない。
【0101】
図13に示した例では、メタル配線MW15は、補助配線CAW15に重畳し、メタル配線MW16は、補助配線CAW16に重畳し、メタル配線MW17は、補助配線CAW17に重畳している。メタル配線MW23は、補助配線CAW23に重畳し、メタル配線MW24は、補助配線CAW24に重畳し、メタル配線MW25は、補助配線CAW25に重畳している。
そのため、変形例8に係る表示装置DSPは、前述した実施形態及び変形例に係る表示装置DSPと同様の効果が得られる。
【0102】
(変形例9)
変形例9の表示装置DSPは、画素PXの構成が前述した実施形態及び変形例の表示装置DSPと相違する。
図14は、変形例9に係る画素PXの構成例を示す平面図である。
図14には、説明に必要な構成のみを示している。
図14に示した例では、表示装置DSPは、第1方向X及び第2方向Yにダイヤモンド配列で配列された複数の画素PXを備えている。画素PXは、例えば、隣接する複数の画素PXで副画素SPを共有するペンタイル画素に相当する。画素PXは、複数の副画素SP7、SP8、及びSP9を備えている。一例では、画素PXは、青色の副画素SP7、緑色の副画素SP8、及び、赤色の副画素SP9を備えている。
【0103】
図14に示した例は、表示装置DSPは、絶縁層12、下部電極E1(E17、E18、及びE19)、補助配線CAW、及びメタル配線MW等を備えている。
図14に示した例では、下部電極E1は、下部電極E17、E18、及びE19を有している。下部電極E17は、副画素SP7に配置されている。下部電極E18は、副画素SP8に配置されている。下部電極E19は、副画素SP9に配置されている。下部電極E17乃至E19は、平面視で三角形状に配置されている。下部電極E17は、平面視で下部電極E18に対して第1方向Xの矢印の先端側、且つ第2方向Yの矢印の先端側に配置されている。下部電極E19は、平面視で下部電極E18に対して第1方向Xの矢印の先端側と反対側、且つ第2方向Yの矢印の先端側に配置されている。下部電極E17乃至E19の形状は、異なる。なお、下部電極E17乃至E19の内の2つの下部電極E1の形状は、同じであってもよい。下部電極E17乃至E19の面積は、異なる。なお、下部電極E17乃至E19の内の2つの下部電極E1の面積は、同じであってもよい。
【0104】
図14に示した例では、絶縁層12は、平面視で斜め格子状に形成されている。絶縁層12は、下部電極E17に重畳する開口部OP7と、下部電極E18に重畳する開口部OP8と、下部電極E19に重畳する開口部OP9とを有している。開口部OP7の中央部は、絶縁層12から露出している。開口部OP8の中央部は、絶縁層12から露出している。開口部OP9の中央部は、絶縁層12から露出している。
【0105】
図14に示した例では、補助配線CAWは、平面視で絶縁層12に重畳するように斜め格子状に配置されている。
【0106】
図14に示した例では、メタル配線MWは、平面視で絶縁層12に重畳するように斜め格子状に配置されている。言い換えると、メタル配線MWは、平面視で補助配線CAWに重畳するように斜め格子状に配置されている。
【0107】
ここで、副画素SP7の外形は、下部電極E17の外形に相当する。例えば、副画素SP7の外形は、正方形状である。なお、副画素SP7の外形は、正方形状以外の形状であってもよい。副画素SP8の外形は、下部電極E18の外形に相当する。例えば、副画素SP8の外形は、長方形形状である。なお、副画素SP8の外形は、長方形状以外の形状であってもよい。副画素SP9の外形は、下部電極E19の外形に相当する。例えば、副画素SP9の外形は、正方形状である。なお、副画素SP9の外形は、正方形状以外の形状であってもよい。副画素SP7の面積は、副画素SP8及びSP9の面積よりも大きい。副画素SP8の面積は、副画素SP9の面積以下である。なお、副画素SP8の面積は、副画素SP9の面積より大きくてもよい。
そのため、変形例8に係る表示装置DSPは、前述した実施形態及び変形例に係る表示装置DSPと同様の効果が得られる。
【0108】
以上、本発明の実施形態として説明した表示装置を基にして、当業者が適宜設計変更して実施し得る全ての表示装置も、本発明の要旨を包含する限り、本発明の範囲に属する。
【0109】
本発明の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変形例に想到し得るものであり、それら変形例についても本発明の範囲に属するものと解される。例えば、上述の実施形態に対して、当業者が適宜、構成要素の追加、削除、もしくは設計変更を行ったもの、または、工程の追加、省略もしくは条件変更を行ったものも、本発明の要旨を備えている限り、本発明の範囲に含まれる。
【0110】
また、上述の実施形態において述べた態様によりもたらされる他の作用効果について、本明細書の記載から明らかなもの、または当業者において適宜想到し得るものについては、当然に本発明によりもたらされるものと解される。
【符号の説明】
【0111】
DSP…表示装置 10…基材 11、12…絶縁層 MW…メタル配線 CAW…補助配線 T12…トレンチ SF…表面 SS…側面 20…表示素子 E1…下部電極 E2…上部電極 OR…有機層 FL…給電線。