(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-22
(45)【発行日】2024-12-02
(54)【発明の名称】磁気ディスク装置、及びライト動作の停止方法
(51)【国際特許分類】
G11B 21/10 20060101AFI20241125BHJP
G11B 5/596 20060101ALI20241125BHJP
G11B 20/10 20060101ALI20241125BHJP
G11B 5/09 20060101ALI20241125BHJP
【FI】
G11B21/10 E
G11B5/596
G11B20/10 311
G11B5/09 311C
(21)【出願番号】P 2021103295
(22)【出願日】2021-06-22
【審査請求日】2023-09-07
(73)【特許権者】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(73)【特許権者】
【識別番号】317011920
【氏名又は名称】東芝デバイス&ストレージ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001737
【氏名又は名称】弁理士法人スズエ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】須藤 大輔
【審査官】川中 龍太
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-252732(JP,A)
【文献】特開2007-087558(JP,A)
【文献】特開2011-081889(JP,A)
【文献】特開2021-034088(JP,A)
【文献】特開2021-044030(JP,A)
【文献】特開2020-144965(JP,A)
【文献】特開2013-225362(JP,A)
【文献】米国特許第09236087(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G11B 21/10
G11B 5/09
G11B 5/56 - 5/60
G11B 20/10 - 20/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1サーボセクタと前記第1サーボセクタと異なる第1データセクタとを含む第1ディスクと、
第2サーボセクタと前記第2サーボセクタと異なる第2データセクタとを含む第2ディスクと、
前記第1ディスクに対してデータをライトする第1ライトヘッドと、前記第1ディスクからデータをリードする第1リードヘッドとを含む第1ヘッドと、
前記第2ディスクに対してデータをライトする第2ライトヘッドと、前記第2ディスクからデータをリードする第2リードヘッドとを含む第2ヘッドと、
前記第1ヘッドを有する第1アクチュエータと、
前記第2ヘッドを有する第2アクチュエータと、
前記第1リードヘッドにより前記第1データセクタをリードして復調した第1データセクタ位置誤差情報に基づいて前記第1ヘッド及び前記第2ヘッドの両方のライト動作を停止する第1コントローラと、
前記第2リードヘッドにより前記第2データセクタをリードして復調した第2データセクタ位置誤差情報に基づいて前記第1ヘッド及び前記第2ヘッドの両方のライト動作を停止する第2コントローラと、を備える、磁気ディスク装置。
【請求項2】
底壁を有する筐体と、前記底壁に立設された第1軸受とを備え、
前記第1アクチュエータ及び前記第2アクチュエータは、それぞれ、前記第1軸受に回転可能に取り付けられ、
前記第1コントローラは、前記第1アクチュエータを制御し、
前記第2コントローラは、前記第2アクチュエータを制御する、請求項1に記載の磁気ディスク装置。
【請求項3】
前記第1データセクタは、前記第1ディスクの半径方向に配置された他のデータセクタのプリアンブルの記録周波数と異なる第1記録周波数の第1プリアンブルを有し、
前記第2データセクタは、前記第2ディスクの半径方向に配置された他のデータセクタのプリアンブルの記録周波数と異なる第2記録周波数の第2プリアンブルを有する、請求項1又は2に記載の磁気ディスク装置。
【請求項4】
平面視した場合、前記第1ディスク及び前記第2ディスクは、重なり、
前記第1プリアンブル及び前記第2プリアンブルは、前記第1ディスク及び前記第2ディスクの円周方向にずれている、請求項3に記載の磁気ディスク装置。
【請求項5】
前記第1コントローラは、前記第1プリアンブルの第1記録周波数の基本周波数の振幅及び位相又はSIN成分及びCOS成分に基づいて、前記第1ヘッドの位置を算出し、
前記第
2コントローラは、前記第2プリアンブルの第2記録周波数の基本周波数の振幅及び位相又はSIN成分及びCOS成分に基づいて、前記第2ヘッドの位置を算出する、請求項3又は4に記載の磁気ディスク装置。
【請求項6】
前記第1データセクタは、前記第1ディスクの半径方向に配置された他のデータセクタのバーストの記録周波数と異なる第1記録周波数の第1バーストを有し、
前記第2データセクタは、前記第2ディスクの半径方向に配置された他のデータセクタのプリアンブルの記録周波数と異なる第2記録周波数の第2バーストを有する、請求項1又は2に記載の磁気ディスク装置。
【請求項7】
平面視した場合、前記第1ディスク及び前記第2ディスクは、重なり、
前記第1バースト及び前記第2バーストは、前記第1ディスク及び前記第2ディスクの円周方向にずれている、請求項6に記載の磁気ディスク装置。
【請求項8】
前記第1コントローラは、前記第1バーストの第1記録周波数の基本周波数の振幅及び位相又はSIN成分及びCOS成分に基づいて、前記第1ヘッドの位置を算出し、
前記第
2コントローラは、前記第2バーストの第2記録周波数の基本周波数の振幅及び位相又はSIN成分及びCOS成分に基づいて、前記第2ヘッドの位置を算出する、請求項6又は7に記載の磁気ディスク装置。
【請求項9】
前記第1データセクタは、前記第1ディスクの半径方向に配置された他のデータセクタのNullバーストと異なる記録周波数の第1Nullバーストを有し、
前記第2データセクタは、前記第2ディスクの半径方向に配置された他のデータセクタのNullバーストと異なる記録周波数の第2Nullバーストを有する、請求項1又は2に記載の磁気ディスク装置。
【請求項10】
前記第1コントローラは、前記第1サーボセクタを前記第1ディスクにセルフサーボライトし、
前記第2コントローラは、前記第1データセクタに対して前記第2データセクタが前記第1ディスク及び前記第2ディスクの円周方向にずれるように前記第2サーボセクタを前記第2ディスクにセルフサーボライトする、請求項1乃至9のいずれか1項に記載の磁気ディスク装置。
【請求項11】
底壁を有する筐体と、前記底壁に立設された第1軸受と、前記第1軸受と異なる第2軸受と、を備え、
前記第1アクチュエータは、前記第1軸受に回転可能に取り付けられ、
前記第2アクチュエータは、前記第2軸受に回転可能に取り付けられ、
前記第1コントローラは、前記第1アクチュエータを制御し、
前記第2コントローラは、前記第2アクチュエータを制御する、請求項1に記載の磁気ディスク装置。
【請求項12】
前記第1コントローラは、前記第1ヘッドの現在の第1位置と前記第1ヘッドの推定される第1推定位置との内の少なくとも1つに基づいて、前記第1ヘッド及び前記第2ヘッドの両方のライト動作を停止し、
前記第2コントローラは、前記第2ヘッドの現在の第2位置と前記第2ヘッドの推定される第2推定位置との内の少なくとも1つに基づいて、前記第
1ヘッド及び前記第2ヘッドの両方のライト動作を停止する、請求項1乃至11のいずれか1項に記載の磁気ディスク装置。
【請求項13】
前記第1コントローラは、前記第1位置と前記第1位置における前記第1ヘッドの第1速度とに基づいて、前記第1推定位置を算出し、
前記第2コントローラは、前記第2位置と前記第2位置における前記第2ヘッドの第2速度とに基づいて、前記第2推定位置を算出する、請求項12に記載の磁気ディスク装置。
【請求項14】
前記第1コントローラは、第1リード/ライトチャネルと、第1ハードディスクコントローラと、を有し、
前記第2コントローラは、第2リード/ライトチャネルと、第2ハードディスクコントローラと、を有し、
前記第1リード/ライトチャネルは、第1回線を介して前記第2ハードディスクコントローラに接続され、
前記第2リード/ライトチャネルは、第2回線を介して前記第1ハードディスクコントローラに接続され
る、
請求項1乃至13のいずれか1項に記載の磁気ディスク装置。
【請求項15】
前記第1コントローラ及び前記第2コントローラを接続し、前記第1データセクタ位置誤差情報又は前記第2データセクタ位置誤差情報を含み、且つ前記第1ヘッド及び前記第2ヘッドが振動したことを示す振動情報を前記第1コントローラ又は第2コントローラに伝達する情報伝達部を備え、
前記第1コントローラは、前記情報伝達部を介して前記振動情報を前記第2コントローラに伝達し、
前記第2コントローラは、前記情報伝達部を介して前記振動情報を前記第1コントローラに伝達する、請求項1乃至13のいずれか1項に記載の磁気ディスク装置。
【請求項16】
前記第1コントローラは、前記第1ディスクの上面及び下面で異なるデータセクタフォーマットを設定し、
前記第2コントローラは、前記第2ディスクの上面及び下面で異なるデータセクタフォーマットを設定する、請求項14に記載の磁気ディスク装置。
【請求項17】
前記第1コントローラ及び前記第2コントローラは、前記第1ヘッド及び前記第2ヘッドの一方がアイドル状態である場合に、前記第1ヘッド及び前記第2ヘッドの内のアイドル状態でないもう一方を前記第1ディスク又は前記第2ディスクにサーボトラッキングさせる、請求項1乃至16のいずれか1項に記載の磁気ディスク装置。
【請求項18】
第1サーボセクタと前記第1サーボセクタと異なる第1データセクタとを含む第1面と、
第2サーボセクタと前記第2サーボセクタと異なる第2データセクタとを含む第2面とを有するディスクと、
前記第1面に対してデータをライトする第1ライトヘッドと、前記第1面からデータをリードする第1リードヘッドとを含む第1ヘッドと、
前記第2面に対してデータをライトする第2ライトヘッドと、前記第2面からデータをリードする第2リードヘッドとを含む第2ヘッドと、
前記第1ヘッド及び前記第2ヘッドを有するアクチュエータと、
前記第1リードヘッドにより前記第1データセクタをリードして復調した第1データセクタ位置誤差情報に基づいて前記第1ヘッド及び前記第2ヘッドの両方のライト動作を停止する第1コントローラと、
前記第2リードヘッドにより前記第2データセクタをリードして復調した第2データセクタ位置誤差情報に基づいて前記第1ヘッド及び前記第2ヘッドの両方のライト動作を停止する第2コントローラと、を備える、磁気ディスク装置。
【請求項19】
前記アクチュエータは、第1サスペンションと、前記第1サスペンションに取り付けられ、前記第1ヘッドを独立して駆動する第1マイクロアクチュエータと、第2サスペンションと、前記第2サスペンションに取り付けられ、前記第2ヘッドを独立して駆動する第2マイクロアクチュエータと、を有する、請求項18に記載の磁気ディスク装置。
【請求項20】
前記第1ヘッドは、前記第1面からデータをリードし、前記第1リードヘッドと異なる第3リードヘッドを有し、
前記第2ヘッドは、前記第2面からデータをリードし、前記第2リードヘッドと異なる第4リードヘッドを有する、請求項19に記載の磁気ディスク装置。
【請求項21】
第1サーボセクタと前記第1サーボセクタと異なる第1データセクタとを含む第1ディスクと、第2サーボセクタと前記第2サーボセクタと異なる第2データセクタとを含む第2ディスクと、前記第1ディスクに対してデータをライトする第1ライトヘッドと、前記第1ディスクからデータをリードする第1リードヘッドとを含む第1ヘッドと、前記第2ディスクに対してデータをライトする第2ライトヘッドと、前記第2ディスクからデータをリードする第2リードヘッドとを含む第2ヘッドと、前記第1ヘッドを有する第1アクチュエータと、前記第2ヘッドを有する第2アクチュエータと、を備える磁気ディスク装置に適用されるライト動作の停止方法であって、
前記第1リードヘッドにより前記第1データセクタをリードして復調した第1データセクタ位置誤差情報に基づいて前記第1ヘッド及び前記第2ヘッドの両方のライト動作を停止し、
前記第2リードヘッドにより前記第2データセクタをリードして復調した第2データセクタ位置誤差情報に基づいて前記第1ヘッド及び前記第2ヘッドの両方のライト動作を停止する、ライト動作の停止方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、磁気ディスク装置、及びライト動作の停止方法に関する。
【背景技術】
【0002】
磁気ディスク装置は、磁気ディスク(以下、ディスクと称する場合もある)及び磁気ヘッド(以下、ヘッドと称する場合もある)を有している。振動や衝撃が印加された場合、磁気ディスク装置のヘッドの位置は、変動する。磁気ディスク装置は、サーボセクタで復調されたヘッドの位置及びヘッドの速度が所定の閾値を超える場合、データのライト動作を停止する。
【0003】
近年、複数のアクチュエータを有する磁気ディスク装置(以下、スプリットアクチュエータ磁気ディスク装置、又はマルチアクチュエータ磁気ディスク装置と称する場合もある)が提案されている。スプリットアクチュエータ磁気ディスク装置は、複数のアクチュエータをそれぞれ独立して制御する。スプリットアクチュエータ磁気ディスク装置では、各々のアクチュエータでヘッドの位置を検出するため、ライト動作が停止するまで所定の時間を必要とする。そのため、スプリットアクチュエータ磁気ディスク装置では、ヘッドの位置の閾値を大きくとる必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】米国特許第6952322号明細書
【文献】特開平5-101520号公報
【文献】特開2010―146626号公報
【文献】米国特許第9412403号明細書
【文献】米国特許第9269393号明細書
【文献】米国特許第9236087号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の実施形態が解決しようとする課題は、フォーマット効率を改善可能な磁気ディスク装置及びライト動作の停止方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本実施形態に係る磁気ディスク装置は、第1サーボセクタと前記第1サーボセクタと異なる第1データセクタとを含む第1ディスクと、第2サーボセクタと前記第2サーボセクタと異なる第2データセクタとを含む第2ディスクと、前記第1ディスクに対してデータをライトする第1ライトヘッドと、前記第1ディスクからデータをリードする第1リードヘッドとを含む第1ヘッドと、前記第2ディスクに対してデータをライトする第2ライトヘッドと、前記第2ディスクからデータをリードする第2リードヘッドとを含む第2ヘッドと、前記第1ヘッドを有する第1アクチュエータと、前記第2ヘッドを有する第2アクチュエータと、前記第1リードヘッドにより前記第1データセクタをリードして復調した第1データセクタ位置誤差情報に基づいて前記第1ヘッド及び前記第2ヘッドの両方のライト動作を停止する第1コントローラと、前記第2リードヘッドにより前記第2データセクタをリードして復調した第2データセクタ位置誤差情報に基づいて前記第1ヘッド及び前記第2ヘッドの両方のライト動作を停止する第2コントローラと、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】
図1は、第1実施形態に係る磁気ディスク装置の構成の一例を示す模式図である。
【
図2】
図2は、ディスクDKに対するヘッドHDの配置の一例を示す平面図である。
【
図3】
図3は、第1実施形態に係るサーボセクタ及びデータセクタの構成の一例を示す模式図である。
【
図4】
図4は、第1実施形態に係るサーボセクタ及びデータセクタの構成の一例を示す模式図である。
【
図5】
図5は、第1実施形態に係るサーボセクタ及びデータセクタの構成の一例を示す模式図である。
【
図6】
図6は、隣接トラックの周波数が異なるデータプリアンブルに基づいてDPESの復調方法の一例を示す概要図である。
【
図7】
図7は、隣接トラックの周波数が異なるデータバーストに基づいてDPESの復調方法の一例を示す概要図である。
【
図8】
図8は、データNullバーストに基づいてDPESの復調方法の一例を示す概要図である。
【
図9】
図9は、SPES及びDPESを復調するタイミングの一例を示す図である。
【
図10】
図10は、第1実施形態に係るライト動作の禁止の判定方法の一例を示す模式図である。
【
図11】
図11は、第1実施形態に係るライト動作の禁止の判定方法の一例を示す模式図である。
【
図12】
図12は、複数のアクチュエータACのそれぞれの複数のヘッドHDのライト動作の禁止の判定方法の一例を示す模式図である。
【
図13】
図13は、第1実施形態に係るヘッドHDの位置決め制御系SYSの一例を示すブロック図である。
【
図14】
図14は、第1実施形態に係るライト動作の停止方法の一例を示すフローチャートである。
【
図15】
図15は、変形例1に係る磁気ディスク装置1の構成の一例を示す模式図である。
【
図16】
図16は、第2実施形態に係る磁気ディスク装置1の構成の一例を示す模式図である。
【
図17】
図17は、第2実施形態に係るライト動作の停止方法の一例を示すフローチャートである。
【
図18】
図18は、変形例2に係る磁気ディスク装置1の構成の一例を示す模式図である。
【
図19】
図19は、第3実施形態に係る磁気ディスク装置1の構成の一例を示す模式図である。
【
図20】
図20は、第3実施形態に係るディスクDKに対するヘッドHDの配置の一例を示す平面図である。
【
図21】
図21は、リードヘッドRH30が半径位置RP0に位置する場合のライトヘッドWH3と2つのリードヘッドRH30、RH31との幾何学的配置の一例を示す図である。
【
図22】
図22は、リードヘッドRH30が半径位置ORPに位置する場合のライトヘッドWH3と2つのリードヘッドRH30、RH31との幾何学的配置の一例を示す図である。
【
図23】
図23は、第3実施形態に係るSPES及びDPESの復調方法の一例を示す模式図である。
【
図24】
図24は、第3実施形態に係るサーボゲートの一例を示す模式図である。
【
図25】
図25は、第3実施形態に係るライト動作の停止方法の一例を示すフローチャートである。
【
図26】
図26は、変形例3に係る磁気ディスク装置1の構成の一例を示す模式図である。
【
図27】
図27は、第4実施形態に係る磁気ディスク装置1の構成の一例を示す模式図である。
【
図28】
図28は、変形例4に係る磁気ディスク装置1の構成の一例を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、実施の形態について図面を参照して説明する。なお、図面は、一例であって、発明の範囲を限定するものではない。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る磁気ディスク装置1の構成の一例を示す模式図である。第1方向Zは、磁気ディスク装置1の高さ(又は厚さ)方向に相当する。
磁気ディスク装置1は、筐体HSと、ヘッドディスクアセンブリ(HDA)10と、ドライバIC20と、ヘッドアンプ集積回路(以下、ヘッドアンプIC、又はプリアンプ)30と、揮発性メモリ70と、バッファメモリ(バッファ)80と、不揮発性メモリ90と、ショックセンサ170と、ライト禁止検出器180と、コントローラ通信部190と、1チップの集積回路であるシステムコントローラ130とを備える。また、磁気ディスク装置1は、ホストシステム(以下、単に、ホストと称する)100と接続される。磁気ディスク装置1は、複数、例えば、2つのアクチュエータAC(後述するアクチュエータAC1及びAC2等)を有している。なお、磁気ディスク装置1は、3つ以上のアクチュエータACを有していてもよい。磁気ディスク装置1は、複数のアクチュエータACをそれぞれ独立して駆動できる。磁気ディスク装置1は、例えば、複数のアクチュエータACをそれぞれ独立して駆動できるスプリットアクチュエータ磁気ディスク装置(又はマルチアクチュエータ磁気ディスク装置)である。
【0009】
筐体HSは、底壁HSBを有している。
図1には筐体HSが底壁HSBのみを有しているように示しているが、筐体HSは、例えば、底壁HSBと、底壁HSBの周縁に沿って第1方向Zに向かって立設された側壁と、底壁HSB及び側壁で構成されたベースの開口を閉塞するカバーとを有している。
【0010】
HDA10は、磁気ディスク(以下、ディスクと称する)DKと、ヘッドHDと、スピンドル12を回転させるスピンドルモータ(以下、SPMと称する場合もある)13と、アームAMと、アクチュエータブロックBKと、ボイスコイルモータ(以下、VCMと称する)14と、サスペンション15と、マイクロアクチュエータ(以下、MAと称する場合もある)16とを有する。なお、HDA10は、MA16を有していなくともよい。HDA10にMA16に備えられていない場合、ヘッドHDは、アームAMに搭載されていてもよい。
図1には、HDA10の断面を示している。
【0011】
SPM13は、底壁HSBに取り付けられている。SPM13の中心部分には、スピンドル12が取り付けられている。
ディスクDKは、複数のディスクDKを有している。ディスクDKは、スピンドル12に取り付けられ、SPM13の駆動により回転する。ディスクDKは、表面(又は上面と称する場合もある)FSと、表面(又は上面)と反対側の裏面(又は下面と称する場合もある)RSとを有している。以下、表面(又は上面)及び/又は裏面(又は下面)を単にディスクDKと称する場合もある。
図1に示した例では、ディスクDKは、ディスクDK0及びDK1を有している。なお、ディスクDKは、3つ以上のディスクを有していてもよい。ディスクDK0及びDK1は、スピンドル12に取り付けられている。ディスクDK1は、例えば、ディスクDK0と底壁HSBとの間に配置されている。ディスクDK0は、上面FS0と、上面FS0と反対側の下面RS0とを有している。なお、ディスクDK0は、2つ以上のディスクを有していてもよい。ディスクDK1は、上面FS1と、上面FS1と反対側の下面RS1とを有している。なお、ディスクDK1は、2つ以上のディスクを有していてもよい。以下、ディスクDK(の上面及び下面)の円周に沿った方向を円周方向と称し、ディスクDK(の上面及び下面)の円周方向に直交する方向を半径方向と称する。半径方向は、ディスクDK(の上面及び下面)において内周側及び外周側へ向かう方向に相当する。
【0012】
ヘッドHDは、複数のヘッドHDを有している。ヘッドHDは、ディスクDKに対向している。ヘッドHDは、ディスクDKにデータをライトするライトヘッドWHと、ディスクDKにライトされたデータをリードするリードヘッドRHとを有している。以下、“ディスクDKにデータをライトする処理”を“ライト処理”と称し、“ディスクDKからデータをリードする処理”を“リード処理”と称する場合もある。また、“所定の記録領域にデータを記録する”こと、“所定の記録領域からデータを読み出す”こと、“ディスクDKの所定の位置にヘッドHDを配置する”こと、“ディスクDKの所定の領域にデータをライトする”ことや、“ディスクDKの所定の領域からデータをリードする”こと等を“アクセスする”と称する場合もある。
【0013】
図1に示した例では、ヘッドHDは、ヘッドHD0及びHD1を有している。ヘッドHD0は、ディスクDK0の上面FS0に対向するヘッドHD00と、ディスクDK0の下面RS0に対向するヘッドHD01とを有している。なお、ヘッドHD0は、1つのヘッドのみを有していてもよいし、3つ以上のヘッドを有していてもよい。ヘッドHD0は、ディスクDK0にデータをライトするライトヘッドWH0と、ディスクDK0にライトされたデータをリードするリードヘッドRH0とを有している。ライトヘッドWH0は、ライトヘッドWH00と、ライトヘッドWH01とを有している。リードヘッドRH0は、リードヘッドRH00と、リードヘッドRH01とを有している。
【0014】
ヘッドHD00は、上面FS0にデータをライトするライトヘッドWH00と、上面FS0にライトされたデータをリードするリードヘッドRH00とを有している。ヘッドHD01は、下面RS0にデータをライトするライトヘッドWH01と、下面RS0にライトされたデータをリードするリードヘッドRH01とを有している。
【0015】
ヘッドHD1は、ディスクDK1の上面FS1に対向するヘッドHD10と、ディスクDK1の下面RS1に対向するヘッドHD11とを有している。なお、ヘッドHD1は、1つのみのヘッドを有していてもよいし、3つ以上のヘッドを有していてもよい。ヘッドHD1は、ディスクDK1にデータをライトするライトヘッドWH1と、ディスクDK1にライトされたデータをリードするリードヘッドRH1とを有している。ライトヘッドWH1は、ライトヘッドWH10と、ライトヘッドWH11とを有している。リードヘッドRH1は、リードヘッドRH10と、リードヘッドRH11とを有している。
【0016】
ヘッドHD10は、上面FS1にデータをライトするライトヘッドWH10と、上面FS1にライトされたデータをリードするリードヘッドRH10とを有している。ヘッドHD11は、下面RS1にデータをライトするライトヘッドWH11と、下面RS1にライトされたデータをリードするリードヘッドRH11とを有している。
【0017】
アクチュエータブロックBKは、複数のアクチュエータブロックBKを含む。アクチュエータブロックBKは、底壁HSBに立設された軸受BRに回転可能に取り付けられている。
図1に示した例では、アクチュエータブロックBKは、アクチュエータブロックBK0及びBK1を含む。なお、アクチュエータブロックBKは、1つのみのアクチュエータブロックを有していてもよいし、3つ以上のアクチュエータブロックを有していてもよい。アクチュエータブロックBK0及びBK1は、底壁HSBに立設された軸受BR0に回転可能に取り付けられている。アクチュエータブロックBK0は、アクチュエータブロックBK1の上に配置されている。アクチュエータブロックBK1は、底壁HSBとアクチュエータブロックBK0との間に位置している。
【0018】
アームAMは、複数のアームAMを含む。アームAMは、アクチュエータブロックBKに接続されている。
図1に示した例では、アームAMは、アームAM0及びAM1を有している。アームAM0は、アームAM1の上に配置されている。言い換えると、アームAM1は、アームAM0と筐体HSの底壁HSBとの間に配置されている。アームAMは、ヘッドHDの数に応じて、1つのアームのみを有していてもよいし、3つ以上のアームを有していてもよい。
【0019】
アームAM0は、ディスクDK0の上面FS0側に位置しているAM00と、ディスクDKの下面RS0側に位置しているアームAM01とを有している。なお、アームAM0は、ヘッドHD0の数に応じて、1つのアームのみを有していてもよいし、3つ以上のアームを有していてもよい。アームAM0は、アクチュエータブロックBK0に接続されている。
【0020】
アームAM1は、ディスクDK1の上面FS1側に位置しているアームAM10と、ディスクDK1の下面RS1側に位置しているアームAM11とを有している。なお、アームAM1は、ヘッドHD1の数に応じて、1つのアームのみを有していてもよいし、3つ以上のアームを有していてもよい。アームAM1は、アクチュエータブロックBK1に接続されている。
【0021】
VCM14は、複数のVCM14を含む。VCM14は、アクチュエータブロックBKにおいてアームAMと反対側に接続されている。
図1に示した例では、VCM14は、VCM140及び141を含む。なお、VCM14は、アクチュエータブロックBKの数に応じて、1つのVCMのみを有していてもよいし、3つ以上のVCMを有していてもよい。VCM140は、アクチュエータブロックBK0においてアームAM0と反対側に接続されている。VCM140は、VCM141の上に位置している。VCM141は、アクチュエータブロックBK1においてアームAM1と反対側に接続されている。VCM141は、底壁HSBとVCM140との間に位置している。
【0022】
サスペンション15は、複数のサスペンション15を含む。サスペンション15は、アームAMに取り付けられている。サスペンション15は、アームAMに接続された一端部と反対側の先端部にヘッドHDが搭載されている。
図1に示した例では、サスペンション15は、サスペンション150及び151を有している。サスペンション150は、サスペンション151の上に配置されている。サスペンション151は、サスペンション150と筐体HSの底壁HSBとの間に配置されている。サスペンション15は、アームAMの数に応じて、1つのサスペンションのみを有していてもよいし、3つ以上のサスペンションを有していてもよい。
【0023】
サスペンション150は、アームAM0に取り付けられている。サスペンション150は、アームAM0に接続された一端部と反対側の先端部にヘッドHD0が搭載されている。サスペンション150は、アームAM00に取り付けられたサスペンション1500と、アームAM01に取り付けられたサスペンション1501とを有している。なお、サスペンション150は、アームAM0の数に応じて、1つのサスペンションのみを有していてもよいし、3つ以上のサスペンションを有していてもよい。サスペンション1500は、アームAM00に接続された一端部と反対側の先端部にヘッドHD00が搭載されている。サスペンション1501は、アームAM01に接続された一端部と反対側の先端部にヘッドHD01が搭載されている。
【0024】
サスペンション151は、アームAM1に取り付けられている。サスペンション151は、アームAM1に接続された一端部と反対側の先端部にヘッドHD1が搭載されている。サスペンション151は、アームAM10に取り付けられたサスペンション1510と、アームAM11に取り付けられたサスペンション1511とを有している。なお、サスペンション151は、アームAM1の数に応じて、1つのサスペンションのみを有していてもよいし、3つ以上のサスペンションを有していてもよい。サスペンション1510は、アームAM10に接続された一端部と反対側の先端部にヘッドHD10が搭載されている。サスペンション1511は、アームAM11に接続された一端部と反対側の先端部にヘッドHD11が搭載されている。
【0025】
MA16は、複数のMA16を含む。MA16は、アームAM、サスペンション15、又はヘッドHDに取り付けられている。MA16は、半径方向におけるヘッドHDの動作を微細に制御する。例えば、MA16は、半径方向におけるヘッドHDの動作をVCM14による半径方向のヘッドHDの動作の制御よりも微細に制御する。
【0026】
図1に示した例では、MA16は、MA160及びMA161を含む。
MA160は、サスペンション150に取り付けられている。MA160は、半径方向におけるヘッドHD0の動作の制御を微細に制御する。例えば、MA160は、半径方向におけるヘッドHD0の動作をVCM140による半径方向のヘッドHD0の動作の制御よりも微細に制御する。MA160は、例えば、サスペンション1500に取り付けられているMA1600と、サスペンション1501に取り付けられているMA1601とを有している。なお、MA160は、サスペンション150の数に応じて、1つのMAのみを有していてもよいし、3つ以上のMAを有していてもよい。
【0027】
MA1600は、半径方向におけるヘッドHD00の動作を微細に制御する。例えば、MA1600は、半径方向におけるヘッドHD00の動作をVCM140による半径方向のヘッドHD00の動作の制御よりも微細に制御する。MA1601は、半径方向におけるヘッドHD01の動作の制御を微細に制御する。例えば、MA1601は、半径方向におけるヘッドHD01の動作をVCM140による半径方向のヘッドHD01の動作の制御よりも微細に制御する。
【0028】
MA161は、サスペンション151に取り付けられている。MA161は、半径方向におけるヘッドHD1の動作を微細に制御する。例えば、MA161は、半径方向におけるヘッドHD1の動作の制御を微細に制御する。例えば、MA161は、半径方向におけるヘッドHD1の動作をVCM141による半径方向のヘッドHD1の動作よりも微細に制御する。MA161は、例えば、サスペンション1510に取り付けられているMA1610と、サスペンション1511に取り付けられているMA1611とを有している。なお、MA161は、サスペンション151の数に応じて、1つのMAのみを有していてもよいし、3つ以上のMAを有していてもよい。MA1610は、半径方向におけるヘッドHD10の動作を微細に制御する。例えば、MA1610は、半径方向におけるヘッドHD10の動作をVCM141による半径方向のヘッドHD10の動作の制御よりも微細に制御する。MA1611は、半径方向におけるヘッドHD11の動作を微細に制御する。例えば、MA1611は、半径方向におけるヘッドHD11の動作をVCM141による半径方向のヘッドHD11の動作の制御よりも微細に制御する。
【0029】
アクチュエータACは、複数のアクチュエータACを有している。複数のアクチュエータACは、それぞれ、軸受BRに回動自在(又は、回転自在)に取り付けられている。言い換えると、複数のアクチュエータACは、それぞれ、軸受BR周りで独立して回動する。なお、複数のアクチュエータACは、軸受BR周りで並行して回動してもよい。複数のアクチュエータACは、それぞれ、VCM14、サスペンション15、MA16、アームAM、及びアクチュエータブロックBKにより構成されている。複数のアクチュエータACは、それぞれ、軸受BR周りでVCM14を駆動し、且つMA16を微細に駆動することにより、サスペンション15に搭載されたヘッドHDをディスクDKの所定の位置に位置決めする。なお、MA16が備えられていない場合、複数のアクチュエータACは、それぞれ、軸受BR周りでVCM14を駆動することにより、サスペンション15に搭載されたヘッドHDをディスクDKの所定の位置に位置決めする。
【0030】
図1に示した例では、アクチュエータACは、アクチュエータAC0及びAC1を有している。アクチュエータAC0は、アクチュエータAC1の上に配置されている。言い換えると、アクチュエータAC1は、底壁HSBとアクチュエータAC0との間に配置されている。なお、アクチュエータACは、3つ以上設けられていてもよい。
【0031】
アクチュエータAC0は、軸受BR0に回転自在に取り付けられている。アクチュエータAC0は、サスペンション150、MA160、アームAM0、アクチュエータブロックBK0、及びVCM140により構成されている。アクチュエータAC0は、軸受BRの回転軸周りでVCM140を駆動し、且つMA160を微細に駆動することにより、サスペンション150に搭載されたヘッドHD0をディスクDK0の所定の位置に位置決めする。なお、MA160を備えていない場合、アクチュエータAC0は、軸受BR0周りでVCM140を駆動することにより、サスペンション150に搭載されたヘッドHD0をディスクDK0の所定の位置に位置決めする。
【0032】
アクチュエータAC1は、軸受BR0に回転自在に取り付けられている。アクチュエータAC1は、サスペンション151、MA161、アームAM1、アクチュエータブロックBK1、及びVCM141により構成されている。アクチュエータAC1は、軸受BR0の回転軸周りでVCM141を駆動し、且つMA161を微細に駆動することにより、サスペンション151に搭載されたヘッドHD1をディスクDK1の所定の位置に位置決めする。なお、MA161を備えていない場合、アクチュエータAC1は、軸受BR0周りでVCM141を駆動することにより、サスペンション151に搭載されたヘッドHD1をディスクDK1の所定の位置に位置決めする。
【0033】
図2は、ディスクDKに対するヘッドHDの配置の一例を示す平面図である。
図2に示すように、半径方向においてディスクDKの外周に向かう方向を外方向(外側)と称し、外方向と反対方向を内方向(内側)と称する。円周方向において、ディスクDKの回転する方向を回転方向と称する。円周方向において、ディスクDKの回転する方向を回転方向と称する。なお、
図2に示した例では、回転方向は、反時計回りで示しているが、逆向き
(時計回り)であってもよい。第2方向X及び第3方向Yは、ディスクDKの上面若しくは下面と平行な方向に相当する。第2方向X及び第3方向Yで規定されるX-Y平面に向かって観ることを平面視と称する場合もある。
【0034】
ディスクDK(DK0、DK1)の上面FS(FS0、FS1)及び下面RS(RS0、RS1)は、そのデータをライト可能な領域に、ユーザから利用可能なユーザデータ領域DKa(DKa0、DKa1、DKa2、DKa3)と、システム管理に必要な情報(以下、システム情報と称する場合もある)をライトするシステムエリアDKb(DKb0、DKb1、DKb2、DKb3)とが割り当てられている。以下、ディスクDKの半径方向の所定の位置を半径位置と称し、ディスクDKの円周方向の所定の位置を円周位置と称する場合もある。半径位置及び円周位置をまとめて単に位置と称する場合もある。例えば、半径位置は、トラック又はセクタの半径方向の位置に相当し、円周位置は、所定のトラックにおけるセクタの円周方向の位置に相当する。例えば、位置は、ディスクDKにおけるセクタの位置に相当する。セクタの位置は、所定のセクタを含むシリンダ(トラック)番号、所定のセクタにアクセスするヘッドHDのヘッド番号、所定のセクタのセクタ番号、ディスクDKにおける所定のセクタの半径位置、及び所定のセクタのディスク角度の内の少なくとも1つで示され得る。例えば、セクタの位置は、所定のセクタを含むシリンダ(トラック)番号、所定のセクタにアクセスするヘッドHDのヘッド番号、所定のセクタのセクタ番号、ディスクDKにおける所定のセクタの半径位置、及び所定のセクタのディスク角度の内の2つの組み合わせで示される。ディスクDKには、少なくとも1つのトラックが配置され得る。以下で、“トラック”は、“ディスクDKを半径方向に区分した複数の領域の内の1つの領域”、“ディスクDKの円周方向に沿ってライトされた1周分のデータ”、“ディスクDKの円周方向に沿って1周する経路”や、その他の種々の意味で用いる。“ディスクDKにおいて、半径方向で隣接するトラック”を“隣接トラック”と称する場合もある。トラックは、複数のセクタを含む。“セクタ”は、“トラックを円周方向に区分した複数の領域の内の1つの領域”、“トラックを円周方向に区分した複数の領域の内の1つの領域にライトされたデータ”や、その他の種々の意味で用いる。
【0035】
図2に示した例では、ディスクDK0の上面FS0は、ユーザデータ領域DKa0と、システムエリアDKb0とが割り当てられている。ディスクDK0の下面RS0は、ユーザデータ領域DKa1と、システムエリアDKb1とが割り当てられている。ディスクDK1の上面FS1は、ユーザデータ領域Dka2と、システムエリアDKb2とが割り当てられている。ディスクDK1の下面RS1は、ユーザデータ領域DKa3と、システムエリアDKb3とが割り当てられている。平面視した場合、ディスクDK0及びDK1は、重なっている。
【0036】
ディスクDKは、図示しない複数のサーボ領域(以下、サーボパターンと称する場合もある)SVと、複数のデータ領域DTRと、を有している。複数のサーボパターンは、例えば、ディスクDKの半径方向に放射状に延出して円周方向に所定の間隔を空けて離散的に配置されている。複数のデータ領域は、例えば、ディスクDKにおいて円周方向で隣接するサーボパターンの間に配置されている。“隣接”とは、データ、物体、領域、及び空間等が接して並んでいることはもちろん、所定の間隔を置いて並んでいることも含む。以下、所定のトラックにおける1つのサーボ領域SVを“サーボセクタ”と称する場合もある。なお、サーボ領域SVをサーボセクタSVと称する場合もある。サーボセクタは、サーボデータを含んでいる。なお、“サーボセクタにライトされたサーボデータ”を“サーボセクタ”と称する場合もある。また、所定のトラックにおけるデータ領域DTRの内の1つのセクタを“データセクタ”と称する場合もある。データ領域DTRは、複数のセクタを有する。なお、データ領域DTRは、1つのセクタのみを有していればよい。また、データ領域DTRをデータセクタDTRと称する場合もある。データセクタは、ユーザデータを含んでいる。サーボセクタ以外のユーザデータ領域DKaにライトされているサーボデータ以外のデータをユーザデータと称する場合もある。なお、“データセクタにライトされたユーザデータ”を“データセクタ”と称する場合もある。
【0037】
ヘッドHDは、例えば、シーク時において、軸受BR周りでアクチュエータACが回転することによりディスクDKの水平面内でスライドする。
図2に示した例では、ヘッドHD1は、例えば、シーク時において、軸受BR1周りでアクチュエータAC1が回転することによりディスクDK1の水平面でスライドする。
【0038】
図3は、本実施形態に係るサーボセクタSS及びデータセクタDSの構成の一例を示す模式図である。
図3には、ディスクDKの所定のトラックTRnにライトされた所定のサーボセクタSSを示している。
図3に示すように、円周方向において、前の矢印の先端に向かう方向を前(又は前方向)と称し、後の矢印の先端に向かう方向を後(又は後方向)と称する。例えば、円周方向において、リード/ライトする方向(リード/ライト方向)は前方向から後方向に向かう方向に相当する。リード/ライト方向は、例えば、
図2に示した回転方向と反対方向に相当する。
【0039】
サーボセクタSSは、セクタ/シリンダ(Sector/Cylinder)と、Nullバースト(NULL Burst)と、RRObitとを有している。なお、サーボセクタSSは、RRObitを有していなくてもよい。また、サーボセクタSSは、RRObitではなく、ポストコードを有していてもよい。サーボセクタSSにおいて、セクタ/シリンダ、ヌルバースト、及びRRObitは、記載の順番で、リード/ライト方向に連続して配置されている。
【0040】
セクタ/シリンダは、プリアンブル(Preamble)、サーボマーク(Servo Mark)、グレイコード(Gray Code)、及びPAD、を含む。プリアンブルは、サーボマーク及びグレイコードなどで構成されるサーボパターンの再生信号に同期するためのプリアンブル情報を含む。サーボマークは、サーボパターンの開始を示すサーボマーク情報を含む。グレイコードは、所定のトラックのアドレス(シリンダアドレス)と、所定のトラックのサーボセクタのアドレスとから構成される。PADは、ギャップ及びサーボAGCなどの同期信号のPAD情報を含む。
【0041】
Nullバーストは、所定のトラック(又は所定のセクタ)におけるヘッドHDの目標とする位置(以下、目標位置と称する場合もある)、例えば、トラックセンタに対するヘッドHDの半径方向(及び/又は円周方向)の位置ずれ(位置誤差)を検出するために使用されるデータ(相対位置データ)であり、所定の周期の繰り返しパターンから構成される。Nullバーストは、ディスクDKの半径方向に1サーボトラック周期でバーストデータの位相が180°反転するデータパターンでライトされている。サーボトラック(サーボシリンダ)とは、ホスト700等からのコマンドによりライト処理又はリード処理の対象とするトラックに相当する。バーストデータは、例えば、ディスクDKにおけるヘッドHDの半径方向及び/又は円周方向の位置(以下、ヘッド位置と称する場合もある)を取得するために使用される。Nullバーストは、例えば、Nバースト(N Burst)及びQバースト(Q Burst)を含む。NバーストとQバーストとは、互いにディスクDKの半径方向に位相が90°ずれるデータパターンでライトされている。
【0042】
RRO bitは、サーボデータをディスクにライトをしたときのディスクDKの回転に同期したブレ(繰り返しランナウト:RRO)によって生じるディスクDKと同心円状に配置されたヘッドHDの目標とする経路(以下、目標経路と称する場合もある)、例えば、トラックセンタに対するトラックの歪みに起因する誤差を補正するためのデータ(以下、RRO補正データと称する)等を含む。以下、説明の便宜上、RROによって生じる目標経路に対するトラックの歪みに起因する誤差を単にRROと称する場合もある。
【0043】
データセクタDSは、サーボセクタSSに隣接している。
図3に示した例では、データセクタDSは、サーボセクタSSのリード/ライト方向(又は後)に隣接している。データセクタDSには、ユーザデータがライトされる。
【0044】
データセクタDSは、プリアンブル(preamble)、シンクマーク(syncmark)、データフィールド(data field)を含む。データセクタDSにおいて、プリアンブル、シンクマーク、及びデータフィールドは、記載の順番で、リード/ライト方向に連続して配置されている。プリアンブルは、データセクタの再生信号を同期するためのプリアンブル情報を含む。以下、データセクタDSのプリアンブルをデータプリアンブル(Data preamble)と称する場合もある。シンクマークは、データフィールドの開始を示す情報を含む。以下、データセクタDSのシンクマークをデータシンクマーク(data syncmark)と称する場合もある。データフィールドは、ユーザデータがライト(又は記録)される領域に相当する。
【0045】
図4は、本実施形態に係るサーボセクタSS及びデータセクタDSの構成の一例を示す模式図である。
データセクタDSは、データプリアンブル、データシンクマーク、データフィールド、及びバースト(Burst)を含む。データセクタDSにおいて、プリアンブル、シンクマーク、データフィールド、及びバーストは、記載の順番で、リード/ライト方向に連続して配置されている。バーストは、所定のトラックのトラックセンタに対するヘッドHDの半径方向及び/又は円周方向の位置ずれ(位置誤差)を検出するために使用されるデータ(相対位置データ)であり、所定の周期の繰り返しパターンから構成される。以下、データセクタDSのバーストをデータバースト(data burst)と称する場合もある。
【0046】
図5は、本実施形態に係るサーボセクタSS及びデータセクタDSの構成の一例を示す模式図である。
データセクタDSは、データプリアンブル、データシンクマーク、データフィールド、及びNullバーストを含む。データセクタDSにおいて、プリアンブル、シンクマーク、データフィールド、及びNullバーストは、記載の順番で、リード/ライト方向に連続して配置されている。Nullバーストは、所定のトラックのトラックセンタに対するヘッドHDの半径方向及び/又は円周方向の位置ずれ(位置誤差)を検出するために使用されるデータ(相対位置データ)であり、所定の周期の繰り返しパターンから構成される。以下、データセクタDSのNullバーストをデータNullバースト(Data Null Burst)と称する場合もある。データNullバーストは、ディスクDKの半径方向に1サーボトラック周期でバーストデータの位相が180°反転するデータパターンでライトされている。データNullバーストは、例えば、Nバースト(以下、データNバースト(Data N Burst)と称する場合もある)と、Qバースト(以下、データQバースト(Data Q Burst)と称する場合もある)とを有している。データNバーストとデータQバーストとは、それぞれ、1周期で位相が90°ずれるパターンでライトされている。データNバーストとデータQバーストとは、円周方向で隣接するバースト(Burst)の位相が180°ずれるパターンでライトされている。
【0047】
ドライバIC20は、システムコントローラ130(詳細には、後述するMPU50又はHDC60)の制御に従って、SPM13、VCM14(VCM140及び141)、及び/又はMA16の駆動を制御する。ドライバIC20は、SPM13、VCM14、及びMA16に電気的に接続されている。ドライバIC20は、例えば、SPM13、VCM14、及びMA16と所定のインターフェースでそれぞれに接続されている。
【0048】
ドライバIC20は、SPM制御部210と、VCM制御部220と、マイクロアクチュエータ(MA)制御部230と、を備えている。SPM制御部210は、SPM13の回転を制御する。VCM制御部220は、VCM14に供給する電流(又は電圧)を制御することでVCM14の駆動を制御する。MA制御部230は、MA16に供給する電流(又は電圧)を制御することでMA16の駆動を制御する。なお、ドライバIC20の構成の一部(例えば、SPM制御部210、VCM制御部220、及びMA制御部230)は、システムコントローラ130に備えられていてもよい。アクチュエータACにMA16が備えられていない場合、MA制御部230は、なくともよい。また、ドライバIC20は、SPM制御部210、VCM制御部220、及びMA制御部230の内の少なくとも1つを有していなくてもよい。
【0049】
図1に示した例では、ドライバIC20は、ドライバIC20Aと、ドライバIC20Bとを有している。ドライバIC20A及び20Bは、別々の構成、例えば、別々の回路に形成されている。なお、ドライバIC20A及び20Bは、一体の構成、例えば、一体の回路に形成されていてもよい。ドライバIC20は、アクチュエータAC又はヘッドHD等の数に応じて、1つのみのドライバICを有していてもよいし、3つ以上のドライバICを有していてもよい。SPM制御部210は、SPM制御部210Aを含む。なお、SPM制御部210は、1つのみのSPM制御部を有していてもよいし、2つ以上のSPM制御部を有していてもよい。VCM制御部220は、VCM制御部220A及び220Bを含む。なお、VCM制御部220は、1つのみのVCM制御部を有していてもよいし、3つ以上のVCM制御部を有していてもよい。MA制御部230は、MA制御部230A及び230Bを有していてもよい。MA制御部230は、1つのみのMA制御部を有していてもよいし、3つ以上のMA制御部を有していてもよい。
【0050】
ドライバIC20Aは、システムコントローラ130A(詳細には、後述するMPU50A又はHDC60A)の制御に従って、SPM13、VCM140、及びMA160の駆動を制御する。ドライバIC20Aは、SPM13、VCM140、及びMA160に電気的に接続されている。ドライバIC20Aは、例えば、SPM13、VCM140、及びMA160と所定のインターフェースでそれぞれに接続されている。
【0051】
ドライバIC20Aは、SPM制御部210Aと、VCM制御部220Aと、マイクロアクチュエータ(MA)制御部230Aと、を備えている。SPM制御部210Aは、SPM13の回転を制御する。VCM制御部220Aは、VCM140に供給する電流(又は電圧)を制御することでVCM140の駆動を制御する。MA制御部230Aは、MA160に供給する電流(又は電圧)を制御することでMA160の駆動を制御する。なお、ドライバIC20Aの構成の一部(例えば、SPM制御部210A、VCM制御部220A、及びMA制御部230A)は、システムコントローラ130Aに備えられていてもよい。アクチュエータAC0にMA160が備えられていない場合、MA制御部230Aは、なくともよい。
【0052】
ドライバIC20Bは、システムコントローラ130B(詳細には、後述するMPU50B又はHDC60B)の制御に従って、VCM141及びMA161の駆動を制御する。ドライバIC20Bは、VCM141及びMA161に電気的に接続されている。ドライバIC20Bは、例えば、VCM141及びMA161と所定のインターフェースでそれぞれに接続されている。
【0053】
ドライバIC20Bは、VCM制御部220Bと、MA制御部230Bと、を備えている。VCM制御部220Bは、VCM141に供給する電流(又は電圧)を制御することでVCM141の駆動を制御する。MA制御部230Bは、MA161に供給する電流(又は電圧)を制御することでMA161の駆動を制御する。なお、ドライバIC20Bの構成の一部(例えば、VCM制御部220B、及びMA制御部230B)は、システムコントローラ130Bに備えられていてもよい。アクチュエータAC1にMA161が備えられていない場合、MA制御部230Bは、なくともよい。
【0054】
ヘッドアンプIC(プリアンプ)30は、ディスクDKからリードされたリード信号を増幅して、システムコントローラ130(詳細には、後述するリード/ライト(R/W)チャネル40)に出力する。ヘッドアンプIC30は、各ヘッドHD、例えば、ヘッドHD0及びヘッドHD1に電気的に接続されている。また、ヘッドアンプIC30は、R/Wチャネル40から出力される信号に応じたライト電流をヘッドHDに出力する。
【0055】
ヘッドアンプIC30は、リードヘッド選択部310と、リード信号検出部320と、を備えている。リードヘッド選択部310は、アクチュエータACにおいてディスクDKからデータをリードするリードヘッドRHを選択する。リード信号検出部320は、ディスクDKからリードヘッドRHによりリードされた信号(リード信号)を検出する。なお、ヘッドアンプIC30の構成の一部(例えば、リードヘッド選択部310、及びリード信号検出部320)は、システムコントローラ130に備えられていてもよい。
【0056】
図1に示した例では、ヘッドアンプIC30は、ヘッドアンプIC30Aと、ヘッドアンプIC30Bとを有している。ヘッドアンプIC30は、1つのヘッドアンプICのみを有していてもよいし、3つ以上のヘッドアンプICを有していてもよい。ヘッドアンプIC30A及び30Bは、別々の構成、例えば、別々の回路に形成されている。なお、ヘッドアンプIC30A及び30Bは、一体の構成、例えば、一体の回路に形成されている。リードヘッド選択部310は、リードヘッド選択部310A及び310Bを含む。なお、リードヘッド選択部310は、1つのリードヘッド制御部のみを有していてもよいし、3つ以上のリードヘッド制御部を有していてもよい。リード信号検出部320は、リード信号検出部320A及び320Bを含む。なお、リード信号検出部320は、1つのリード信号検出部のみを有していてもよいし、3つ以上のリード信号検出部を有していてもよい。
【0057】
ヘッドアンプIC30Aは、ディスクDK0からリードされたリード信号を増幅して、システムコントローラ130A(詳細には、後述するリード/ライト(R/W)チャネル40A)に出力する。ヘッドアンプIC30Aは、各ヘッドHD0、例えば、ヘッドHD00及びHD01に電気的に接続されている。また、ヘッドアンプIC30Aは、R/Wチャネル40Aから出力される信号に応じたライト電流をヘッドHD0に出力する。
【0058】
ヘッドアンプIC30Aは、リードヘッド選択部310Aと、リード信号検出部320Aと、を備えている。リードヘッド選択部310Aは、アクチュエータAC0においてディスクDK0からデータをリードするリードヘッドRH0を選択する。リード信号検出部320Aは、ディスクDK0からリードヘッドRH0によりリードされた信号(リード信号)を検出する。なお、ヘッドアンプIC30Aの構成の一部(例えば、リードヘッド選択部310A、及びリード信号検出部320A)は、システムコントローラ130Aに備えられていてもよい。
【0059】
ヘッドアンプIC30Bは、ディスクDK1からリードされたリード信号を増幅して、システムコントローラ130B(詳細には、後述するリード/ライト(R/W)チャネル40B)に出力する。ヘッドアンプIC30Bは、各ヘッドHD1,例えば、ヘッドHD10及びHD11に電気的に接続されている。また、ヘッドアンプIC30Bは、R/Wチャネル40Bから出力される信号に応じたライト電流をヘッドHD1に出力する。
【0060】
ヘッドアンプIC30Bは、リードヘッド選択部310Bと、リード信号検出部320Bと、を備えている。リードヘッド選択部310Bは、アクチュエータAC1におけるディスクDK1からデータをリードするリードヘッドRH1を選択する。リード信号検出部320Bは、ディスクDK1からデータをリードするリードヘッドRH1を選択する。リード信号検出部320Bは、ディスクDK1からリードヘッドRH1によりリードされた信号(リード信号)を検出する。なお。ヘッドアンプIC30Bの構成の一部(例えば、リードヘッド選択部310B、及びリード信号検出部320B)は、システムコントローラ130Bに備えられていてもよい。
【0061】
揮発性メモリ70は、電力供給が断たれると保存しているデータが失われる半導体メモリである。揮発性メモリ70は、磁気ディスク装置1の各部での処理に必要なデータ等を格納する。揮発性メモリ70は、例えば、DRAM(Dynamic Random Access Memory)、又はSDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)である。
【0062】
バッファメモリ80は、磁気ディスク装置1とホスト700との間で送受信されるデータ等を一時的に記録する半導体メモリである。なお、バッファメモリ80は、揮発性メモリ70と一体に構成されていてもよい。バッファメモリ80は、例えば、DRAM、SRAM(Static Random Access Memory)、SDRAM、FeRAM(Ferroelectric Random Access memory)、又はMRAM(Magnetoresistive Random Access Memory)等である。
【0063】
不揮発性メモリ90は、電力供給が断たれても保存しているデータを記録する半導体メモリである。不揮発性メモリ90は、例えば、NOR型またはNAND型のフラッシュROM(Flash Read Only Memory :FROM)である。
【0064】
ショックセンサ170は、磁気ディスク装置1、又は磁気ディスク装置1の筐体に対して外部から加えられた振動及び/又は衝撃を検出する。ショックセンサ170は、振動及び/又は衝撃を検出した場合、振動及び/又は衝撃を検出したことを示す信号(以下、振動/衝撃検出信号と称する場合もある)を出力する。ショックセンサ170は、例えば、ライト禁止検出器180と電気的に接続されている。ショックセンサ170は、振動及び/又は衝撃を検出した場合、ライト禁止検出器180に振動/衝撃検出信号を出力する。
【0065】
ライト禁止検出器180は、ライト(又はライト動作)の禁止の判定を実行するための信号(ライト禁止判定実行信号と称する場合もある)を出力する。振動/衝撃検出信号を受けた場合、ライト禁止検出器180は、ライト禁止判定実行信号を出力する。ライト禁止検出器180は、例えば、R/Wチャネル40に電気的に接続されている。振動/衝撃検出信号を受けた場合、ライト禁止検出器180は、R/Wチャネル40にライト禁止判定実行信号を出力する。
【0066】
コントローラ通信部190は、複数のシステムコントローラ130、例えば、後述するシステムコントローラ130A及び130Bの間の情報の転送を制御する。コントローラ通信部190は、例えば、システムコントローラ130A及び130Bに電気的に接続している。コントローラ通信部190は、通信部191を有している。通信部191は、データ(情報)を通信する。
【0067】
システムコントローラ(コントローラ)130は、例えば、複数の素子が単一チップに集積されたSystem-on-a-Chip(SoC)と称される大規模集積回路(LSI)を用いて実現される。システムコントローラ130は、リード/ライト(R/W)チャネル40と、マイクロプロセッサ(MPU)50と、ハードディスクコントローラ(HDC)60とを含む。システムコントローラ130は、ドライバIC20、ヘッドアンプIC30、揮発性メモリ70、バッファメモリ80、不揮発性メモリ90、ライト禁止検出器180、コントローラ通信部190、及びホストシステム700に電気的に接続されている。なお、システムコントローラ130は、SPM制御部210、VCM制御部220、及びMA制御部230を有していてもよい。システムコントローラ130は、ドライバIC20及びヘッドアンプIC30を含んでいてもよい。また、システムコントローラ130は、アクチュエータAC又はヘッドHDの数に応じて、2つ以上設けられていてもよい。
【0068】
R/Wチャネル40は、後述するMPU50からの指示に応じて、ディスクDKからホスト700に転送されるリードデータ及びホスト700から転送されるライトデータの信号処理を実行する。R/Wチャネル40は、リードデータの信号品質を測定する回路、又は機能を有している。R/Wチャネル40は、例えば、ヘッドアンプIC30、MPU50、HDC60、及びライト禁止検出器180等に電気的に接続されている。R/Wチャネル40は、ライト禁止部410を有している。なお、R/Wチャネル40は、アクチュエータAC又はヘッドHDの数に応じて、2つ以上設けられていてもよい。
【0069】
ライト禁止部410は、ヘッドHDによるライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。ライト禁止部410は、HDC60を介してヘッドHDによるライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。ライト禁止部410は、ショックセンサライト禁止判定部411と、第1HDCライト禁止判定部412と、第2HDCライト禁止判定部413と、を有している。なお、第1HDCライト禁止判定部412及び第2HDCライト禁止判定部413は、HDC60に備えられていてもよい。
【0070】
ショックセンサライト禁止判定部411は、ショックセンサ170で振動又は衝撃を検出した場合に、所定のアクチュエータACのヘッドHDによるライト(又はライト動作)の禁止(又は停止)を判定するかライト(又はライト動作)の禁止(又は停止)を判定しないかを判定する。
【0071】
例えば、ライト禁止判定実行信号を受けた場合、ショックセンサライト禁止判定部411は、複数のアクチュエータACの少なくとも1つのアクチュエータACを選択し、選択した少なくとも1つのアクチュエータACの少なくとも1つのヘッドHDによるライト(又はライト動作)の禁止(又は停止)を判定するかライト(又はライト動作)の禁止(又は停止)を判定しないかを判定する。
【0072】
例えば、ライト禁止判定実行信号を受けた場合、ショックセンサライト禁止判定部411は、複数のヘッドHDの少なくとも1つのヘッドHDを選択し、選択した少なくとも1つのヘッドHDによるライト(又はライト動作)の禁止(又は停止)を判定するかライト(又はライト動作)の禁止(又は停止)を判定しないかを判定する。
【0073】
例えば、ライト禁止判定実行信号を受けた場合、ショックセンサライト禁止判定部411は、ライト禁止判定実行信号に基づいて振動又は衝撃が所定の値よりも大きいか所定の値以下であるかを判定する。
【0074】
例えば、振動又は衝撃が所定の値よりも大きいと判定した場合、ショックセンサライト禁止判定部411は、複数のアクチュエータACの少なくとも1つのアクチュエータACを選択し、選択した少なくとも1つのアクチュエータACの少なくとも1つのヘッドHDによるライト(又はライト動作)の禁止(又は停止)を判定する。
【0075】
例えば、振動又は衝撃が所定の値よりも大きいと判定した場合、ショックセンサライト禁止判定部411は、複数のアクチュエータACの少なくとも1つのアクチュエータACを選択し、選択した少なくとも1つのアクチュエータACの少なくとも1つのヘッドHDによるライト(又はライト動作)の禁止(又は停止)を判定する信号又は情報(以下、ライト禁止判定信号又はライト禁止判定情報と称する場合もある)を選択した所定のアクチュエータACのヘッドHDに対応するHDC60に出力する。
【0076】
例えば、振動又は衝撃が所定の値以下であると判定した場合、ショックセンサライト禁止判定部411は、所定のアクチュエータACのヘッドHDによるライト(又はライト動作)の禁止(又は停止)を判定しない。
【0077】
例えば、振動又は衝撃が所定の値よりも大きいと判定した場合、ショックセンサライト禁止判定部411は、複数のヘッドHDの少なくとも1つのヘッドHDを選択し、選択した少なくとも1つのヘッドHDによるライト(又はライト動作)の禁止(又は停止)を判定する。
【0078】
例えば、振動又は衝撃が所定の値よりも大きいと判定した場合、ショックセンサライト禁止判定部411は、複数のヘッドHDの少なくとも1つのヘッドHDを選択し、選択した少なくとも1つのヘッドHDによるライト(又はライト動作)の禁止(又は停止)を判定するライト禁止判定信号(又はライト禁止判定情報)を選択した所定のアクチュエータACのヘッドHDに対応するHDC60に出力する。
【0079】
例えば、振動又は衝撃が所定の値以下であると判定した場合、ショックセンサライト禁止判定部411は、所定のヘッドHDによるライト(又はライト動作)の禁止(又は停止)を判定しない。
【0080】
第1HDCライト禁止判定部412は、所定のHDC60に対応する所定のヘッドHDのライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。例えば、この所定のHDC60からこの所定のHDC60に対応する所定のヘッドHDのライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する信号(以下、ライト禁止信号と称する場合もある)を受けた場合、第1HDCライト禁止判定部412は、ライトゲート(Write gate )をネゲート(デアサート)して、この所定のHDC60に対応する所定のヘッドHDのライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。言い換えると、この所定のHDC60からこの所定のHDC60に対応する所定のヘッドHDのライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止信号を含み、且つ所定のHDC60に対応する所定のヘッドHDが振動を受けたことを示す情報(以下、振動検知情報と称する場合もある)を受けた場合、第1HDCライト禁止判定部412は、ライトゲート(Write gate )をネゲート(デアサート)して、この所定のHDC60に対応する所定のヘッドHDのライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。
【0081】
例えば、第1HDCライト禁止判定部412に対応するHDC60と異なるHDC(以下、他のHDCと称する場合もある)60に対応する所定のヘッドHDのライト(又はライト動作)のライト禁止信号を受けた場合、第1HDCライト禁止判定部412は、ライトゲート(Write gate)をネゲート(デアサート)して、この所定のHDC60に対応する所定のヘッドHDのライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。言い換えると、他のHDC60に対応する所定のヘッドHDのライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止信号を含み、且つ他のHDC60に対応する所定のヘッドHDが振動を受けたことを示す振動検知情報を受けた場合、第1HDCライト禁止判定部412は、ライトゲート(Write gate )をネゲート(デアサート)して、この所定のHDC60に対応する所定のヘッドHDのライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。
【0082】
例えば、他のHDC60に対応する所定のヘッドHDのライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止信号を受けた場合、第1HDCライト禁止判定部412は、他のHDC60を介してライト禁止信号を所定のHDC60に対応する第1HDCライト禁止判定部412に出力して、この所定のHDC60に対応するヘッドHDのライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。言い換えると、他のHDC60に対応する所定のヘッドHDのライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止信号を含み、且つ所定のHDC60に対応する所定のヘッドHDが振動を受けたことを示す振動検知情報を受けた場合、第1HDCライト禁止判定部412は、他のHDC60を介して振動検知情報を所定のHDC60に対応する第1HDCライト禁止判定部412に出力して、この所定のHDC60に対応するヘッドHDのライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。
【0083】
例えば、他のHDC60に対応する所定のヘッドHDのライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止信号を受けた場合、第1HDCライト禁止判定部412は、所定のHDC60に対応する所定のヘッドHDのライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する信号を他のHDC60に出力し、この他のHDC60を介してライト禁止信号を所定のHDC60に対応する第1HDCライト禁止判定部412に出力して、この所定のHDC60に対応する所定のヘッドHDのライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。言い換えると、他のHDC60に対応する所定のヘッドHDのライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止信号を含み、且つ他のHDC60に対応する所定のヘッドHDが振動を受けたことを示す振動検知情報を受けた場合、第1HDCライト禁止判定部412は、他のHDC60に対応する所定のヘッドHDのライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する信号を他のHDC60に出力し、この他のHDC60を介して振動検知情報を所定のHDC60に対応する第1HDCライト禁止判定部412に出力して、この所定のHDC60に対応する所定のヘッドHDのライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。
【0084】
なお、他のHDC60に対応する所定のヘッドHDのライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止信号を受けた場合、第1HDCライト禁止判定部412は、所定のHDC60を介してライト禁止信号をこの所定のHDC60に対応する第1HDCライト禁止判定部412に出力して、この所定のHDC60に対応するヘッドHDのライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)してもよい。言い換えると、他のHDC60に対応する所定のヘッドHDのライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止信号を含み、且つ他のHDC60に対応する所定のヘッドHDが振動を受けたことを示す振動検知情報を受けた場合、第1HDCライト禁止判定部412は、所定のHDC60を介して振動検知情報をこの所定のHDC60に対応する第1HDCライト禁止判定部412に出力して、この所定のHDC60に対応するヘッドHDのライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)してもよい。
【0085】
第2HDCライト禁止判定部413は、他のHDC60に対応する所定のヘッドHDのライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。例えば、この他のHDC60からこの他のHDC60に対応する所定のヘッドHDのライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止信号を受けた場合、第2HDCライト禁止判定部413は、ライトゲート(write gate)をネゲート(デアサート)して、この他のHDC60に対応する所定のヘッドHDのライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。言い換えると、この他のHDC60からこの他のHDC60に対応する所定のヘッドHDのライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止信号を含み、且つ他のHDC60に対応する所定のヘッドHDが振動を受けたことを示す振動検知情報を受けた場合、第2HDCライト禁止判定部413は、ライトゲート(write gate)をネゲート(デアサート)して、この他のHDC60に対応する所定のヘッドHDのライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。
【0086】
例えば、所定のHDC60に対応する所定のヘッドHDのライト(又はライト動作)するライト禁止信号を受けた場合、第2HDCライト禁止判定部413は、ライトゲート(Write gate)をネゲート(デアサート)して、他のHDC60に対応する所定のヘッドHDのライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。言い換えると、所定のHDC60に対応する所定のヘッドHDのライト(又はライト動作)するライト禁止信号を含み、且つ所定HDC60に対応する所定のヘッドが振動を受けたことを示す振動検知情報を受けた場合、第2HDCライト禁止判定部413は、ライトゲート(write gate)をネゲート(デアサート)して、他のHDC60に対応する所定のヘッドHDのライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。
【0087】
例えば、所定のHDC60に対応するヘッドHDのライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止信号を受けた場合、第2HDCライト禁止判定部413は、所定のHDC60を介してライト禁止信号を他のHDC60に対応する第2HDCライト禁止判定部413に出力して、この他のHDC60に対応する所定のヘッドHDのライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。言い換えると、所定のHDC60に対応するヘッドHDのライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止信号を含み、且つ所定のHDC60に対応する所定のヘッドHDが振動を受けたことを示す振動検知情報を受けた場合、第2HDCライト禁止判定部413は、所定のHDC60を介して振動検知情報を他のHDC60に対応する所定のヘッドHDのライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。
【0088】
例えば、所定のHDC60に対応するヘッドHDのライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止信号を受けた場合、第2HDCライト禁止判定部413は、他のHDC60に対応する所定のヘッドHDのライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する信号を所定のHDC60に出力し、この所定のHDC60を介してライト禁止信号を他のHDC60に対応する第2HDCライト禁止判定部413に出力して、この他のHDC60に対応する所定のヘッドHDのライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。言い換えると、所定のHDC60に対応するヘッドHDのライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止信号を含み、且つ所定のHDC60に対応する所定のヘッドHDが振動を受けたことを示す振動検知情報を受けた場合、第2HDCライト禁止判定部413は、他のHDC60に対応する所定のヘッドHDのライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する信号を所定のHDC60に出力し、この所定のHDC60を介して振動検知情報を他のHDC60に対応する第2HDCライト禁止判定部413に出力して、この他のHDC60に対応する所定のヘッドHDのライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。
【0089】
なお、所定のHDC60に対応する所定のヘッドHDのライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止信号を受けた場合、第2HDCライト禁止判定部413は、他のHDC60を介してライト禁止信号をこの他のHDC60に対応する第2HDCライト禁止判定部413に出力して、この他のHDC60に対応するヘッドHDのライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)してもよい。言い換えると、所定のHDC60に対応する所定のヘッドHDのライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止を含む所定のHDC60に対応する所定のヘッドHDが振動を受けたことを示す振動検知情報を受けた場合、第2HDCライト禁止判定部413は、他のHDC60を介して振動検知情報をこの他のHDC60に対応する第2HDCライト禁止判定部413に出力して、この他のHDC60に対応するヘッドHDのライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)してもよい。
【0090】
MPU50は、ホスト700等からの指示に応じて、磁気ディスク装置1の各部を制御するメインコントローラである。MPU50は、ドライバIC20を介してアクチュエータAC、及び又はMA16を制御し、ヘッドHDの位置決めを行なうサーボ制御を実行する。MPU50は、ディスクDKへのデータのライト動作を制御すると共に、ライトデータの保存先を選択する。また、MPU50は、ディスクDKからのデータのリード動作(又はリード)を制御すると共に、リードデータの処理を制御する。MPU50は、磁気ディスク装置1の各部に接続されている。MPU50は、例えば、ドライバIC20、R/Wチャネル40、及びHDC60等に電気的に接続されている。なお、MPU50は、アクチュエータAC又はヘッドHDの数に応じて、2つ以上設けられていてもよい。
【0091】
MPU50は、ディスクDKにおいて、所定の円周位置の所定の半径位置にヘッドHDをシークする。MPU50は、ヘッドHDを所定の半径位置に位置決めし、所定のセクタ(データセクタ)にデータをライトする、又は所定のセクタ(データセクタ)からデータをリードする。以下、“ヘッドHD(ライトヘッドWH又はリードヘッドRH)の中心部を所定の位置に位置決め、又は配置する”ことを単に“ヘッドHD(ライトヘッドWH又はリードヘッドRH)を所定の位置に位置決め、又は配置する”と表現する場合もある。例えば、MPU50は、ヘッドHDを目標位置、例えば、トラックセンタに位置決めし、所定のセクタ(データセクタ)にデータをライトする、又は所定のセクタ(データセクタ)からデータをリードする。なお、MPU50は、所定のトラックの半径方向の一部に次にライトするトラックを重ね書きする瓦記録(Shingled Write Magnetic Recording : SMR、又はShingled Write Recording : SWR)型式でデータをライトしてもよいし、所定のトラックの半径方向に隣接するトラック(以下、隣接トラックと称する場合もある)をこの所定のトラックから半径方向に所定の間隔を空けてライトする通常記録(Conventional Magnetic Recording : CMR)型式でデータをライトしてもよい。
【0092】
HDC60は、MPU50からの指示に応じて、リード/ライト処理を制御し、ホスト700とR/Wチャネル40との間のデータ転送を制御する。HDC60は、例えば、R/Wチャネル40、MPU50、揮発性メモリ70、バッファメモリ80、及び不揮発性メモリ90等に電気的に接続されている。なお、HDC60は、アクチュエータAC又はヘッドHDの数に応じて、2つ以上設けられていてもよい。
【0093】
HDC60は、サーボ制御部610、及びライト動作判定部620を備えている。HDC60は、これら各部、例えば、サーボ制御部610、及びライト動作判定部620等の処理をファームウェア上で実行する。なお、HDC60は、これら各部を回路として備えていてもよい。また、HDC60の構成の一部は、MPU50に備えられていてもよい。例えば、サーボ制御部610、及びライト動作判定部620は、MPU50に設けられていてもよい。HDC60は、ヘッドHDのライト動作を禁止(又は停止)する。例えば、ライト禁止信号を受けた場合、HDC60は、所定のタイミングでヘッドHDのライト動作を禁止(又は停止)する。
【0094】
サーボ制御部610は、ヘッドHDの位置を制御する。言い換えると、サーボ制御部610は、ディスクDKの所定の領域へのヘッドHDによるアクセスを制御する。サーボ制御部610は、トラッキング制御部611と、シーク制御部612とを有している。なお、サーボ制御部610は、アクチュエータAC又はヘッドHDの数に応じて、2つ以上設けられていてもよい。
【0095】
トラッキング制御部611は、ディスクDKの所定のトラックへのヘッドHDのトラッキングを制御する。“ディスクDKの所定のトラックにヘッドHDをトラッキングする”ことを単に“トラッキング”と称する場合もある。“トラッキング”は、“ディスクDKにデータをライトする際に所定の経路、例えば、所定のトラックを追従すること”や、 “ディスクDKからデータをリードする際に所定の経路、例えば、所定のトラックを追従すること”を含む。トラッキング制御部611は、DPES復調部6111を有している。なお、トラッキング制御部611は、SPES復調部を有していてもよい。例えば、SPES復調部は、ディスクDKのサーボセクタSSからリードして復調した位置誤差(servo sector position error signal:SPES)を復調する。
【0096】
DPES復調部6111は、データセクタDSからリードして復調した位置誤差(位置誤差情報又は位置誤差情報)(data sector position error signal:DPES)を復調する。
シーク制御部612は、ディスクDKにおいて所定のトラックから目標とするトラックへのヘッドHDのシークを制御する。
【0097】
ライト動作判定部620は、ライト動作を判定する。ライト動作判定部620は、位置ライト動作判定部621と、速度ライト動作判定部622とを有している。位置ライト動作判定部621は、ヘッドHDの位置によりこのヘッドHDのライト動作を判定する。速度ライト動作判定部622は、ヘッドHDの速度によりこのヘッドHDのライト動作を判定する。
【0098】
ライト動作判定部620は、所定のHDC60に対応する所定のヘッドHDのライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するかライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)しないかを判定する。
【0099】
例えば、所定のHDC60に対応する所定のヘッドHDのライト(又はライト動作)のライト禁止判定信号(又はライト禁止判定情報)を受けた場合、ライト動作判定部620は、所定のHDC60に対応する所定のヘッドHDでディスクDKのサーボセクタSSからリードして復調したSPES又はデータセクタDSからリードして復調したDPESに基づいて、所定のHDC60に対応する所定のヘッドHDのライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するかライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)しないかを判定する。
【0100】
例えば、所定のHDC60に対応する所定のヘッドHDのライト(又ライト動作)のライト禁止判定信号(又はライト禁止判定情報)を受けた場合、ライト動作判定部620は、所定のHDC60に関連する所定のヘッドHDに対応するSPES又はDPESが閾値を超えているかSPES又はDPESが閾値以下であるかを判定する。
【0101】
例えば、所定のHDC60に関連する所定のヘッドHDに対応するSPES又はDPESが閾値を超えていると判定した場合、ライト動作判定部620は、ライト禁止信号を所定のHDC60に対応する所定のR/Wチャネル40に出力する。
【0102】
例えば、所定のHDC60に対応する第2HDCライト禁止判定部413から他のHDC60に対応する所定のヘッドHDのライト(又はライト動作)を禁止する信号を受けた場合、ライト動作判定部620は、ライト禁止信号を他のHDC60に対応する所定のR/Wチャネル(以下、他のR/Wチャネルと称する場合もある)40に出力してもよい。例えば、所定のHDC60に対応する第2HDCライト禁止判定部413から他のHDC60に対応する所定のヘッドHDのライト(又はライト動作)を禁止する信号を受けた場合、ライト動作判定部620は、物理的な配線、通信回路、又は電気、データ、及び情報等を伝送若しくは伝達する概念的な経路を含む伝送路を介して他のR/Wチャネル40にライト禁止信号を出力してもよい。
【0103】
なお、所定のHDC60に対応する第2HDCライト禁止判定部413から他のHDC60に対応する所定のヘッドHDのライト(又はライト動作)を禁止する信号を受けた場合、ライト動作判定部620は、他のHDC60に対応する所定のシステムコントローラ130(以下、他のシステムコントローラ130と称する場合もある)や他のHDC60に対応する所定のヘッドHD等の状態に応じて、他のR/Wチャネル40にライト禁止信号を出力しなくてもよい。
【0104】
例えば、所定のHDC60に関連する所定のヘッドHDに対応するSPES又はDPESが閾値を超えていると判定した場合、ライト動作判定部620は、所定のHDC60に対応する所定のヘッドHDのライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)すると判定し、ライト禁止信号を他のR/Wチャネル40に出力してもよい。
【0105】
例えば、所定のHDC60に関連する所定のヘッドHDに対応するSPES又はDPESが閾値以下であると判定した場合、ライト動作判定部620は、所定のHDC60を介してこの所定のHDC60に対応する所定のヘッドHDによるライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)しない。言い換えると、所定のHDC60に関連する所定のヘッドHDに対応するSPES又はDPESが閾値以下であると判定した場合、ライト動作判定部620は、所定のHDC60を介してこの所定のHDC60に対応する所定のヘッドHDによるライト(又はライト動作)を継続(又は続行)する。
【0106】
ライト動作判定部620は、他のHDC60に対応する所定のヘッドHDのライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するかライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)しないかを判定する。
【0107】
例えば、他のHDC60に対応する所定のヘッドHDのライト(又はライト動作)する禁止(又は停止)するライト禁止判定信号(又はライト禁止判定情報)を受けた場合、ライト動作判定部620は、他のHDC60に対応する所定のヘッドHDでディスクDKのサーボセクタSSからリードして復調したSPES又はデータセクタDSからリードして復調したDPESに基づいて、他のHDC60に対応する所定のヘッドHDのライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するかライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)しないかを判定する。
【0108】
例えば、他のHDC60に対応する所定のヘッドHDのライト(又ライト動作)する禁止(又は停止)するライト禁止判定信号(又はライト禁止判定情報)を受けた場合、ライト動作判定部620は、他のHDC60に関連する所定のヘッドHDに対応するSPES又はDPESが閾値を超えているかSPES又はDPESが閾値以下であるかを判定する。
【0109】
例えば、他のHDC60に関連する所定のヘッドHDに対応するSPES又はDPESが閾値を超えていると判定した場合、ライト動作判定部620は、他のHDC60に対応する所定のヘッドHDのライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)すると判定し、ライト禁止信号を他のHDC60に対応する所定のR/Wチャネル40に出力する。
【0110】
例えば、他のHDC60に対応する第1HDCライト禁止判定部412から所定のHDC60に対応する所定のヘッドHDのライト(又はライト動作)を禁止する信号を受けた場合、ライト動作判定部620は、ライト禁止信号を所定のHDC60に対応する所定のR/Wチャネル40に出力してもよい。
【0111】
例えば、他のHDC60に対応する第1HDCライト禁止判定部412から所定のHDC60に対応する所定のヘッドHDのライト(又はライト動作)を禁止する信号を受けた場合、ライト動作判定部620は、物理的な配線、通信回路、又は電気、データ、及び情報等を伝送若しくは伝達する概念的な経路を含む伝送路を介して所定のR/Wチャネル40にライト禁止信号を出力してもよい。
【0112】
なお、他のHDC60に対応する第1HDCライト禁止判定部412から所定のHDC60に対応する所定のヘッドHDのライト(又はライト動作)を禁止する信号を受けた場合、ライト動作判定部620は、所定のHDC60に対応する所定のシステムコントローラ130や所定のHDC60に対応する所定のヘッドHD等の状態に応じて、所定のR/Wチャネル40にライト禁止信号を出力しなくてもよい。
【0113】
例えば、他のHDC60に関連する所定のヘッドHDに対応するSPES又はDPESが閾値を超えていると判定した場合、ライト動作判定部620は、ライト禁止信号を所定のR/Wチャネル40に出力してもよい。
【0114】
例えば、他のHDC60に関連する所定のヘッドHDに対応するSPES又はDPESが閾値以下であると判定した場合、ライト動作判定部620は、他のHDC60を介してこの他のHDC60に対応する所定のヘッドHDによるライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)しない。言い換えると、他のHDC60に関連する所定のヘッドHDに対応するSPES又はDPESが閾値以下であると判定した場合、ライト動作判定部620は、他のHDC60を介して所定のHDC60に対応する所定のヘッドHDによるライト(又はライト動作)を継続(又は続行)する。
【0115】
システムコントローラ130は、システムコントローラ130A及び130Bを有している。システムコントローラ130は、1つのみのシステムコントローラを有していてもよいし、3つ以上のシステムコントローラを有していてもよい。システムコントローラ130A及び130Bは、別々の構成、例えば、別々の回路に形成されている。なお、システムコントローラ130A及び130Bは、一体の構成、例えば、一体の回路に形成されている。
【0116】
R/Wチャネル40は、R/Wチャネル40A及び40Bを含む。なお、R/Wチャネル40は、1つのR/Wチャネルのみを有していてもよいし、3つ以上のR/Wチャネルを有していてもよい。ショックセンサライト禁止判定部411は、ショックセンサライト禁止判定部411A及び411Bを含む。なお、ショックセンサライト禁止判定部411は、1つのショックセンサライト禁止判定部のみを有していてもよいし、3つ以上のショックセンサライト禁止判定部を有していてもよい。第1HDCライト禁止判定部412は、第1HDCライト禁止判定部412A及び412Bを含む。なお、第1HDCライト禁止判定部412は、1つの第1HDCライト禁止判定部のみを有していてもよいし、3つ以上の第1HDCライト禁止判定部を有していてもよい。第2HDCライト禁止判定部413は、第2HDCライト禁止判定部413A及び413Bを含む。なお、第2HDCライト禁止判定部413は、1つの第2HDCライト禁止判定部のみを有していてもよいし、3つ以上の第2HDCライト禁止判定部を有していてもよい。
【0117】
MPU50は、MPU50A及び50Bを含む。HDC60は、HDC60A及び60Bを含む。なお、HDC60は、1つのHDCのみを有していてもよいし、3つ以上のHDCを有していてもよい。サーボ制御部610は、サーボ制御部610A及び610Bを含む。なお、サーボ制御部610は、1つのサーボ制御部のみを有していてもよいし、3つ以上のサーボ制御部を有していてもよい。トラッキング制御部611は、トラッキング制御部611A及び611Bを含む。なお、トラッキング制御部611は、1つのトラッキング制御部のみを有していてもよいし、3つ以上のトラッキング制御部を有していてもよい。DPES復調部6111は、DPES復調部6111A及び6111Bを含む。DPES復調部6111は、1つのDPES復調部のみを有していてもよいし、3つ以上のDPES復調部を有していてもよい。シーク制御部612は、シーク制御部612A及び612Bを含む。シーク制御部612は、1つのシーク制御部のみを有していてもよいし、3つ以上のシーク制御部を有していてもよい。ライト動作判定部620は、ライト動作判定部620A及び620Bを含む。ライト動作判定部620は、1つのライト動作判定部のみを有していてもよいし、3つ以上のライト動作判定部を有していてもよい。位置ライト動作判定部621は、位置ライト動作判定部621A及び621Bを含む。位置ライト動作判定部621は、1つの位置ライト動作判定部のみを有していてもよいし、3つ以上の位置ライト動作判定部を有していてもよい。速度ライト動作判定部622は、速度ライト動作判定部622A及び622Bを含む。速度ライト動作判定部622は、1つの速度ライト動作判定部のみを有していてもよいし、3つ以上の速度ライト動作判定部を有していてもよい。
【0118】
システムコントローラ130Aは、R/Wチャネル40Aと、MPU50Aと、HDC60Aとを含む。システムコントローラ130Aは、ドライバIC20A、ヘッドアンプIC30A、揮発性メモリ70、バッファメモリ80、不揮発性メモリ90、ライト禁止検出器180、コントローラ通信部190、及びホストシステム700に電気的に接続されている。システムコントローラ130Aは、伝送路WR0及びWR1を介してシステムコントローラ130Bに電気的に接続している。伝送路WR0及び伝送路WR1は、物理的な配線であってもよいし、通信回路であってもよいし、電気、データ、及び情報等を伝送若しくは伝達する概念的な経路であってもよい。なお、システムコントローラ130Aは、SPM制御部210A、VCM制御部220A、及びMA制御部230Aを有していてもよい。システムコントローラ130Aは、ドライバIC20A及びヘッドアンプIC30Aを含んでいてもよい。
【0119】
R/Wチャネル40Aは、MPU50Aからの指示に応じて、ディスクDK0からホスト700に転送されるリードデータ及びホスト700から転送されるライトデータの信号処理を実行する。R/Wチャネル40Aは、例えば、ヘッドアンプIC30A、MPU50A、HDC60A、及びライト禁止検出器180等に電気的に接続されている。R/Wチャネル40Aは、伝送路WR1を介してライト動作判定部620B(HDC60B)に接続されている。なお、R/Wチャネル40Aは、伝送路WR1を介してライト動作判定部620B(HDC60B)に接続されていなくともよい。R/Wチャネル40Aは、ライト禁止部410Aを有している。
【0120】
ライト禁止部410Aは、HDC60A及びHDC60Bを介してヘッドHD0及びヘッドHD1によるライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。ライト禁止部410Aは、伝送路WR1を介してライト動作判定部620B(HDC60B)に接続されている。なお、ライト禁止部410Aは、伝送路WR1を介してライト動作判定部620B(HDC60B)に接続されていなくともよい。ライト禁止部410Aは、ショックセンサライト禁止判定部411Aと、第1HDCライト禁止判定部412Aと、第2HDCライト禁止判定部413Aと、を有している。
【0121】
ショックセンサライト禁止判定部411Aは、ショックセンサ170で振動又は衝撃を検出した場合に、アクチュエータAC0のヘッドHD0によるライト(又はライト動作)の禁止(又は停止)を判定するかライト(又はライト動作)の禁止(又は停止)を判定しないかを判定する。
【0122】
例えば、ライト禁止判定実行信号を受けた場合、ショックセンサライト禁止判定部411Aは、アクチュエータAC0に対応する少なくとも1つのヘッドHDによるライト(又はライト動作)の禁止(又は停止)を判定するかライト(又はライト動作)の禁止(又は停止)を判定しないかを判定する。
【0123】
例えば、ライト禁止判定実行信号を受けた場合、ショックセンサライト禁止判定部411Aは、ライト禁止判定実行信号に基づいて振動又は衝撃が所定の値よりも大きいか所定の値以下であるかを判定する。例えば、振動又は衝撃が所定の値よりも大きいと判定した場合、ショックセンサライト禁止判定部411Aは、アクチュエータAC0の少なくとも1つのヘッドHD0のライト(又はライト動作)の禁止(又は停止)を判定する。例えば、振動又は衝撃が所定の値よりも大きいと判定した場合、ショックセンサライト禁止判定部411Aは、アクチュエータAC0の少なくとも1つのヘッドHD0のライト(又はライト動作)の禁止(又は停止)を判定するライト禁止判定信号を出力する。例えば、振動又は衝撃が所定の値以下であると判定した場合、ショックセンサライト禁止判定部411Aは、アクチュエータAC0の少なくとも1つのヘッドHD0のライト(又はライト動作)の禁止(又は停止)を判定しない。
【0124】
第1HDCライト禁止判定部412Aは、HDC60Aに対応するヘッドHD0のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。例えば、HDC60AからヘッドHD0のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止信号を受けた場合、第1HDCライト禁止判定部412Aは、ライトゲートをネゲート(デアサート)して、ヘッドHD0のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。言い換えると、HDC60AからヘッドHD0のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止信号を含み、且つヘッドHD0が振動を受けたことを示す振動検知情報を受けた場合、第1HDCライト禁止判定部412Aは、ライトゲートをネゲート(デアサート)して、ヘッドHD0のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。
【0125】
例えば、HDC60Bに対応するヘッドHD1のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止信号を受けた場合、第1HDCライト禁止判定部412Aは、ライトゲートをネゲート(デアサート)して、ヘッドHD0のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。言い換えると、ヘッドHD1のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止信号を含み、且つヘッドHD1が振動を受けたことを示す振動検知情報を受けた場合、第1HDCライト禁止判定部412Aは、ライトゲートをネゲート(デアサート)して、ヘッドHD0のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。
【0126】
第2HDCライト禁止判定部413Aは、HDC60Bに対応するヘッドHD1のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。例えば、HDC60AからヘッドHD1のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止信号を受けた場合、第2HDCライト禁止判定部413Aは、HDC60A及び伝送路WR0を介してライト禁止信号をR/Wチャネル40Bの第2HDCライト禁止判定部413Bに出力して、第2HDCライト禁止判定部413Bを介してライトゲートをネゲート(デアサート)して、ヘッドHD1のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。言い換えると、HDC60AからヘッドHD1のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止信号を含み、且つヘッドHD1が振動を受けたことを示す振動検知情報を受けた場合、第2HDCライト禁止判定部413Aは、HDC60A及び伝送路WR0を介して振動検知情報をR/Wチャネル40Bの第2HDCライト禁止判定部413Bに出力して、第2HDCライト禁止判定部413Bを介してライトゲートをネゲート(デアサート)して、ヘッドHD1のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。
【0127】
例えば、HDC60AからヘッドHD1のライト(又はライト動作)のライト禁止信号を受けた場合、第2HDCライト禁止判定部413Aは、ヘッドHD1のライト(又はライト動作)を禁止する信号をHDC60Aに出力し、HDC60A及び伝送路WR0を介してライト禁止信号をR/Wチャネル40Bの第2HDCライト禁止判定部413Bに出力して、第2HDCライト禁止判定部413Bを介してライトゲートをネゲート(デアサート)して、ヘッドHD1のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。言い換えると、HDC60AからヘッドHD1のライト(又はライト動作)のライト禁止信号を含み、且つヘッドHD1が振動を受けたことを示す振動検知情報を受けた場合、第2HDCライト禁止判定部413Aは、ヘッドHD1のライト(又はライト動作)を禁止する信号をHDC60Aに出力し、HDC60A及び伝送路WR0を介して振動検知情報をR/Wチャネル40Bの第2HDCライト禁止判定部413Bに出力して、第2HDCライト禁止判定部413Bを介してライトゲートをネゲート(デアサート)して、ヘッドHD1のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。
【0128】
例えば、HDC60AからヘッドHD1のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止信号を受けた場合、第2HDCライト禁止判定部413Aは、伝送路WR1及びHDC60Bを介してライト禁止信号をR/Wチャネル40Bの第2HDCライト禁止判定部413Bに出力して、第2HDCライト禁止判定部413Bを介してライトゲートをネゲート(デアサート)して、ヘッドHD1のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。言い換えると、HDC60AからヘッドHD1のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止信号を含み、且つヘッドHD1が振動を受けたことを示す振動検知情報を受けた場合、第2HDCライト禁止判定部413Aは、伝送路WR1及びHDC60Bを介して振動検知情報をR/Wチャネル40Bの第2HDCライト禁止判定部413Bに出力して、第2HDCライト禁止判定部413Bを介してライトゲートをネゲート(デアサート)して、ヘッドHD1のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。
【0129】
例えば、HDC60AからヘッドHD1のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止信号を受けた場合、第2HDCライト禁止判定部413Aは、ヘッドHD1のライト(又はライト動作)を禁止する信号をHDC60Bに出力し、伝送路WR1及びHDC60Bを介してライト禁止信号をR/Wチャネル40Bの第2HDCライト禁止判定部413Bに出力して、第2HDCライト禁止判定部413Bを介してライトゲートをネゲート(デアサート)して、ヘッドHD1のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。言い換えると、HDC60AからヘッドHD1のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止信号を含み、且つヘッドHD1が振動を受けたことを示す振動検知情報を受けた場合、第2HDCライト禁止判定部413Aは、ヘッドHD1のライト(又はライト動作)を禁止する信号をHDC60Bに出力し、伝送路WR1及びHDC60Bを介して振動検知情報をR/Wチャネル40Bの第2HDCライト禁止判定部413Bに出力して、第2HDCライト禁止判定部413Bを介してライトゲートをネゲート(デアサート)して、ヘッドHD1のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。
【0130】
MPU50Aは、ドライバIC20Aを介してアクチュエータAC0を制御し、ヘッドHD0の位置決めを行うサーボ制御を実行する。MPU50Aは、ディスクDK0へのデータのライト動作を制御すると共に、ライトデータの保存先を選択する。また、MPU50Aは、ディスクDK0からのデータのリード動作を制御すると共に、リードデータの処理を制御する。MPU50Aは、磁気ディスク装置1の各部に接続されている。MPU50Aは、例えば、ドライバIC20A、R/Wチャネル40A、及びHDC60A等に電気的に接続されている。
【0131】
HDC60Aは、MPU50Aからの指示に応じて、リード/ライト処理を制御し、ホスト700とR/Wチャネル40Aとの間のデータ転送を制御する。HDC60Aは、例えば、R/Wチャネル40A、MPU50A、揮発性メモリ70、バッファメモリ80、及び不揮発性メモリ90等に電気的に接続されている。HDC60Aは、伝送路WR0を介してR/Wチャネル40Bに接続されている。なお、HDC60Aは、伝送路WR0を介してR/Wチャネル40Bに接続されていなくてもよい。
【0132】
HDC60Aは、サーボ制御部610A、及びライト動作判定部620Aを備えている。HDC60Aは、これら各部、例えば、サーボ制御部610A、及びライト動作判定部620A等の処理をファームウェア上で実行する。なお、HDC60Aは、これら各部を回路として備えていてもよい。また、HDC60Aの構成の一部は、MPU50Aに備えられていてもよい。例えば、サーボ制御部610A、及びライト動作判定部620Aは、MPU50Aに設けられていてもよい。HDC60Aは、ヘッドHD0のライト動作を禁止(又は停止)する。例えば、ライト禁止信号を受けた場合、HDC60Aは、ヘッドHD0のライト動作を禁止(又は停止)する。
【0133】
サーボ制御部610Aは、ヘッドHD0の位置を制御する。言い換えると、サーボ制御部610Aは、ディスクDK0の所定の領域へのヘッドHD0によるアクセスを制御する。サーボ制御部610Aは、トラッキング制御部611Aと、シーク制御部612Aとを有している。
【0134】
トラッキング制御部611Aは、ディスクDK0の所定のトラックへのヘッドHD0のトラッキングを制御する。トラッキング制御部611Aは、DPES復調部6111Aを有している。なお、トラッキング制御部611Aは、SPES復調部を有していてもよい。
【0135】
DPES復調部6111Aは、ディスクDK0のデータセクタDSをリードしてDPESを復調する。
シーク制御部612Aは、ディスクDK0において所定のトラックから目標とするトラックへのヘッドHD0のシークを制御する。
【0136】
ライト動作判定部620Aは、配線WR0を介してR/Wチャネル40Bに接続されている。なお、ライト動作判定部620Aは、配線WR0を介してR/Wチャネル40Bに接続されていなくてもよい。ライト動作判定部620Aは、位置ライト動作判定部621Aと、速度ライト動作判定部622Aとを有している。位置ライト動作判定部621Aは、ヘッドHD0の位置によりヘッドHD0のライト動作を判定する。速度ライト動作判定部622Aは、ヘッドHD0の速度によりヘッドHD0のライト動作を判定する。
【0137】
ライト動作判定部620Aは、HDC60Aに対応するヘッドHD0のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するかライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)しないかを判定する。
【0138】
HDC60Aに対応するヘッドHD0のライト(又はライト動作)のライト禁止判定信号(又はライト禁止判定情報)を受けた場合、ライト動作判定部620Aは、ヘッドHD0でディスクDK0のサーボセクタSからリードして復調したSPES又はデータセクタDSからリードして復調したDPESに基づいて、ヘッドHD0のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するかライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)しないかを判定する。
【0139】
HDC60Aに対応するヘッドHD0のライト(又ライト動作)のライト禁止判定信号(又はライト禁止判定情報)を受けた場合、ライト動作判定部620Aは、ヘッドHD0に対応するSPES又はDPESが閾値を超えているかSPES又はDPESが閾値以下であるかを判定する。
【0140】
ヘッドHD0に対応するSPES又はDPESが閾値を超えていると判定した場合、ライト動作判定部620Aは、ヘッドHD0のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)すると判定し、ライト禁止信号をHDC60Aに対応するR/Wチャネル40Aに出力する。
【0141】
第2HDCライト禁止判定部413AからHDC60Bに対応するヘッドHD1のライト(又はライト動作)を禁止する信号を受けた場合、ライト動作判定部620Aは、ライト禁止信号をR/Wチャネル40Bに出力してもよい。第2HDCライト禁止判定部413AからHDC60Bに対応するヘッドHD1のライト(又はライト動作)を禁止する信号を受けた場合、ライト動作判定部620Aは、伝送路WR0を介してR/Wチャネル40Bにライト禁止信号を出力してもよい。
【0142】
なお、第2HDCライト禁止判定部413AからHDC60Bに対応するヘッドHD1のライト(又はライト動作)を禁止する信号を受けた場合、ライト動作判定部620Aは、システムコントローラ130BやヘッドHD1等の状態に応じて、R/Wチャネル40Bにライト禁止信号を出力しなくてもよい。
【0143】
例えば、ヘッドHD0に対応するSPES又はDPESが閾値を超えていると判定した場合、ライト動作判定部620Aは、ライト禁止信号をR/Wチャネル40Bに出力してもよい。
【0144】
例えば、ヘッドHD0に対応するSPES又はDPESが閾値以下であると判定した場合、ライト動作判定部620Aは、HDC60Aを介してヘッドHD0によるライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)しない。言い換えると、ヘッドHD0に対応するSPES又はDPESが閾値以下であると判定した場合、ライト動作判定部620Aは、ヘッドHD0によるライト(又はライト動作)を継続(又は続行)する。
【0145】
システムコントローラ130Bは、R/Wチャネル40Bと、MPU50Bと、HDC60Bとを含む。システムコントローラ130Bは、ドライバIC20B、ヘッドアンプIC30B、ライト禁止検出器180、コントローラ通信部190、及びホストシステム700に電気的に接続されている。システムコントローラ130Bは、伝送路WR0及びWR1を介してシステムコントローラ130Aに電気的に接続している。なお、システムコントローラ130Bは、SPM制御部210B、VCM制御部220B、及びMA制御部230Bを有していてもよい。システムコントローラ130Bは、ドライバIC20B及びヘッドアンプIC30Bを含んでいてもよい。
【0146】
R/Wチャネル40Bは、MPU50Bからの指示に応じて、ディスクDK1からホスト700に転送されるリードデータ及びホスト700から転送されるライトデータの信号処理を実行する。R/Wチャネル40Bは、例えば、ヘッドアンプIC30B、MPU50B、HDC60B、及びライト禁止検出器180等に電気的に接続されている。R/Wチャネル40Bは、伝送路WR0を介してライト動作判定部620A(HDC60A)に接続されている。なお、R/Wチャネル40Bは、伝送路WR0を介してライト動作判定部620A(HDC60A)に接続されていなくてもよい。R/Wチャネル40Bは、ライト禁止部410Bを有している。
【0147】
ライト禁止部410Bは、HDC60A及びHDC60Bを介してヘッドHD0及びヘッドHD1によるライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。ライト禁止部410Bは、伝送路WR0を介してライト動作判定部620A(HDC60A)に接続されている。なお、ライト禁止部410Bは、伝送路WR0を介してライト動作判定部620A(HDC60A)に接続されていなくともよい。ライト禁止部410Bは、ショックセンサライト禁止判定部411Bと、第1HDCライト禁止判定部412Bと、第2HDCライト禁止判定部413Bと、を有している。
【0148】
ショックセンサライト禁止判定部411Bは、ショックセンサ170で振動又は衝撃を検出した場合に、アクチュエータAC1のヘッドHD1によるライト(又はライト動作)の禁止(又は停止)を判定するかライト(又はライト動作)の禁止(又は停止)を判定しないかを判定する。
【0149】
例えば、ライト禁止判定実行信号を受けた場合、ショックセンサライト禁止判定部411Bは、アクチュエータAC1に対応する少なくとも1つのヘッドHDによるライト(又はライト動作)の禁止(又は停止)を判定するかライト(又はライト動作)の禁止(又は停止)を判定しないかを判定する。
【0150】
例えば、ライト禁止判定実行信号を受けた場合、ショックセンサライト禁止判定部411Bは、ライト禁止判定実行信号に基づいて振動又は衝撃が所定の値よりも大きいか所定の値以下であるかを判定する。例えば、振動又は衝撃が所定の値よりも大きいと判定した場合、ショックセンサライト禁止判定部411Bは、アクチュエータAC1の少なくとも1つのヘッドHD1のライト(又はライト動作)の禁止(又は停止)を判定する。例えば、振動又は衝撃が所定の値よりも大きいと判定した場合、ショックセンサライト禁止判定部411Bは、アクチュエータAC1の少なくとも1つのヘッドHD1のライト(又はライト動作)の禁止(又は停止)を判定するライト禁止判定信号を出力する。例えば、振動又は衝撃が所定の値以下であると判定した場合、ショックセンサライト禁止判定部411Bは、アクチュエータAC1の少なくとも1つのヘッドHD1のライト(又はライト動作)の禁止(又は停止)を判定しない。
【0151】
第1HDCライト禁止判定部412Bは、HDC60Aに対応するヘッドHD0のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。例えば、HDC60BからヘッドHD0のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止信号を受けた場合、第1HDCライト禁止判定部412Bは、HDC60B及び伝送路WR1を介してライト禁止信号をR/Wチャネル40Aの第1HDCライト禁止判定部412Aに出力して、第1HDCライト禁止判定部412Aを介してライトゲートをネゲート(デアサート)して、ヘッドHD0のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。言い換えると、HDC60BからヘッドHD0のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止信号を含み、且つヘッドHD0が振動を受けたことを示す振動検知情報を受けた場合、第1HDCライト禁止判定部412Bは、HDC60B及び伝送路WR1を介して振動検知情報をR/Wチャネル40Aの第1HDCライト禁止判定部412Aに出力して、第1HDCライト禁止判定部412Aを介してライトゲートをネゲート(デアサート)して、ヘッドHD0のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。
【0152】
例えば、HDC60BからヘッドHD0のライト(又はライト動作)のライト禁止信号を受けた場合、第1HDCライト禁止判定部412Bは、ヘッドHD0のライト(又はライト動作)を禁止する信号をHDC60Bに出力し、HDC60B及び伝送路WR1を介してライト禁止信号をR/Wチャネル40Aの第1HDCライト禁止判定部412Aに出力して、第1HDCライト禁止判定部412Aを介してライトゲートをネゲート(デアサート)して、ヘッドHD0のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。言い換えると、HDC60BからヘッドHD0のライト(又はライト動作)のライト禁止信号を含み、且つヘッドHD0が振動を受けたことを示す振動検知情報を受けた場合、第1HDCライト禁止判定部412Bは、ヘッドHD0のライト(又はライト動作)を禁止する信号をHDC60Bに出力し、HDC60B及び伝送路WR1を介して振動検知情報をR/Wチャネル40Aの第1HDCライト禁止判定部412Aに出力して、第1HDCライト禁止判定部412Aを介してライトゲートをネゲート(デアサート)して、ヘッドHD0のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。
【0153】
例えば、HDC60BからヘッドHD0のライト(又はライト動作)のライト禁止信号を受けた場合、第1HDCライト禁止判定部412Bは、伝送路WR0及びHDC60Aを介してライト禁止信号をR/Wチャネル40Aの第1HDCライト禁止判定部412Aに出力して、第1HDCライト禁止判定部412Aを介してライトゲートをネゲート(デアサート)して、ヘッドHD0のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。言い換えると、HDC60BからヘッドHD0のライト(又はライト動作)のライト禁止信号を含み、且つヘッドHD0が振動を受けたことを示す振動検知情報を受けた場合、第1HDCライト禁止判定部412Bは、伝送路WR0及びHDC60Aを介して振動検知情報をR/Wチャネル40Aの第1HDCライト禁止判定部412Aに出力して、第1HDCライト禁止判定部412Aを介してライトゲートをネゲート(デアサート)して、ヘッドHD0のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。
【0154】
例えば、HDC60BからヘッドHD0のライト(又はライト動作)のライト禁止信号を受けた場合、第1HDCライト禁止判定部412Bは、ヘッドHD0のライト(又はライト動作)を禁止する信号をHDC60Aに出力し、伝送路WR0及びHDC60Aを介してライト禁止信号をR/Wチャネル40Aの第1HDCライト禁止判定部412Aに出力して、第1HDCライト禁止判定部412Aを介してライトゲートをネゲート(デアサート)して、ヘッドHD0のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。言い換えると、HDC60BからヘッドHD0のライト(又はライト動作)のライト禁止信号を含むヘッドHD0が振動を受けたことを示す振動検知情報を受けた場合、第1HDCライト禁止判定部412Bは、ヘッドHD0のライト(又はライト動作)を禁止する信号をHDC60Aに出力し、伝送路WR0及びHDC60Aを介して振動検知情報をR/Wチャネル40Aの第1HDCライト禁止判定部412Aに出力して、第1HDCライト禁止判定部412Aを介してライトゲートをネゲート(デアサート)して、ヘッドHD0のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。
【0155】
第2HDCライト禁止判定部413Bは、HDC60Bに対応するヘッドHD1のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。例えば、HDC60BからヘッドHD1のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止信号を受けた場合、第2HDCライト禁止判定部413Bは、ライトゲートをネゲート(デアサート)して、ヘッドHD1のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。言い換えると、HDC60BからヘッドHD1のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止信号を含み、且つヘッドHD1が振動を受けたことを示す振動検知情報を受けた場合、第2HDCライト禁止判定部413Bは、ライトゲートをネゲート(デアサート)して、ヘッドHD1のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。
【0156】
例えば、HDC60Aに対応するヘッドHD0のライト(又はライト動作)のライト禁止信号を受けた場合、第2HDCライト禁止判定部413Bは、ライトゲートをネゲート(デアサート)して、ヘッドHD1のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。言い換えると、HDC60Aに対応するヘッドHD0のライト(又はライト動作)のライト禁止信号を含み、且つヘッドHD0が振動を受けたことを示す振動検知情報を受けた場合、第2HDCライト禁止判定部413Bは、ライトゲートをネゲート(デアサート)して、ヘッドHD1のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。
【0157】
MPU50Bは、ドライバIC20Bを介してアクチュエータAC1を制御し、ヘッドHD1の位置決めを行うサーボ制御を実行する。MPU50Bは、ディスクDK1へのデータのライト動作を制御すると共に、ライトデータの保存先を選択する。また、MPU50Bは、ディスクDK1からのデータのリード動作を制御すると共に、リードデータの処理を制御する。MPU50Bは、磁気ディスク装置1の各部に接続されている。MPU50Bは、例えば、ドライバIC20B、R/Wチャネル40B、及びHDC60B等に電気的に接続されてる。
【0158】
HDC60Bは、MPU50Bからの指示に応じて、リード/ライト処理を制御し、ホスト700とR/Wチャネル40Bとの間のデータ転送を制御する。HDC60Bは、例えば、R/Wチャネル40B、及びMPU50B等に電気的に接続されている。HDC60Bは、伝送路WR1を介してR/Wチャネル40Aに接続されている。なお、HDC60Bは、伝送路WR1を介してR/Wチャネル40Aに接続されていなくてもよい。
【0159】
HDC60Bは、サーボ制御部610B、及びライト動作判定部620Bを備えている。HDC60Bは、これら各部、例えば、サーボ制御部610B、及びライト動作判定部620B等の処理をファームウェア上で実行する。なお、HDC60Bは、これら各部を回路として備えていてもよい。また、HDC60Bの構成の一部は、MPU50Bに備えられていてもよい。例えば、サーボ制御部610B、及びライト動作判定部620Bは、MPU50Bに設けられていてもよい。HDC60Bは、ヘッドHD1のライト動作を禁止(又は停止)する。例えば、ライト禁止信号を受けた場合、HDC60Bは、ヘッドHD1のライト動作を禁止(又は停止)する。
【0160】
サーボ制御部610Bは、ヘッドHD1の位置を制御する。言い換えると、サーボ制御部610Bは、ディスクDK1の所定の領域へのヘッドHD1によるアクセスを制御する。サーボ制御部610Bは、トラッキング制御部611Bと、シーク制御部612Bとを有している。
【0161】
トラッキング制御部611Bは、ディスクDK1の所定のトラックへのヘッドHD1のトラッキングを制御する。トラッキング制御部611Bは、DPES復調部6111Bを有している。なお、トラッキング制御部611Bは、SPES復調部を有していてもよい。
【0162】
DPES復調部6111Bは、ディスクDK1のデータセクタDSをリードしてDPESを復調する。
シーク制御部612Bは、ディスクDK1において所定のトラックから目標とするトラックへのヘッドHD1のシークを制御する。
【0163】
ライト動作判定部620Bは、配線WR1を介してR/Wチャネル40Aに接続されている。なお、ライト動作判定部620Bは、配線WR1を介してR/Wチャネル40Aに接続されていなくてもよい。ライト動作判定部620Bは、位置ライト動作判定部621Bと、速度ライト動作判定部622Bとを有している。位置ライト動作判定部621Bは、ヘッドHD1の位置によるヘッドHD1のライト動作を判定する。速度ライト動作判定部622Bは、ヘッドHD1の速度によるヘッドHD1のライト動作を判定する。
【0164】
ライト動作判定部620Bは、HDC60Bに対応するヘッドHD1のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するかライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)しないかを判定する。
【0165】
HDC60Bに対応するヘッドHD1のライト(又はライト動作)のライト禁止判定信号(又はライト禁止判定情報)を受けた場合、ライト動作判定部620Bは、ヘッドHD1でディスクDK1のサーボセクタSSからリードして復調したSPES又はデータセクタDSからリードして復調したDPESに基づいて、ヘッドHD1のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するかライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)しないかを判定する。
【0166】
HDC60Bに対応するヘッドHD1のライト(又ライト動作)のライト禁止判定信号(又はライト禁止判定情報)を受けた場合、ライト動作判定部620Bは、ヘッドHD1に対応するSPES又はDPESが閾値を超えているかSPES又はDPESが閾値以下であるかを判定する。
【0167】
ヘッドHD1に対応するSPES又はDPESが閾値を超えていると判定した場合、ライト動作判定部620Bは、ヘッドHD1のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)すると判定し、ライト禁止信号をHDC60Bに対応するR/Wチャネル40Bに出力する。
【0168】
第1HDCライト禁止判定部412BからHDC60Aに対応するヘッドHD0のライト(又はライト動作)を禁止する信号を受けた場合、ライト動作判定部620Bは、ライト禁止信号をR/Wチャネル40Aに出力してもよい。第1HDCライト禁止判定部412BからHDC60Aに対応するヘッドHD0のライト(又はライト動作)を禁止する信号を受けた場合、ライト動作判定部620Bは、伝送路WR1を介してR/Wチャネル40Aにライト禁止信号を出力してもよい。
【0169】
なお、第1HDCライト禁止判定部412BからHDC60Aに対応するヘッドHD0のライト(又はライト動作)を禁止する信号を受けた場合、ライト動作判定部620Bは、システムコントローラ130AやヘッドHD0等の状態に応じて、R/Wチャネル40Aにライト禁止信号を出力しなくてもよい。
【0170】
例えば、ヘッドHD1に対応するSPES又はDPESが閾値を超えていると判定した場合、ライト動作判定部620Bは、ライト禁止信号をR/Wチャネル40Aに出力してもよい。
【0171】
例えば、ヘッドHD1に対応するSPES又はDPESが閾値以下であると判定した場合、ライト動作判定部620Bは、HDC60Bを介してヘッドHD1によるライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)しない。言い換えると、ヘッドHD1に対応するSPES又はDPESが閾値以下であると判定した場合、ライト動作判定部620Bは、ヘッドHD1によるライト(又はライト動作)を継続(又は続行)する。
【0172】
図6、
図7、及び
図8を参照して、DPESの復調方法について説明する。
図6は、隣接トラックの周波数が異なるデータプリアンブルに基づいてDPESの復調方法の一例を示す概要図である。
図6には、サーボセクタSSと、データセクタDSと、信号出力(output)(振幅)と、位相(θa、θb)と、規格化した信号出力(以下、規格化信号出力と称する場合もある)と、係数kと、DPESとを示している。
図6では、複数のトラックTRが半径方向に連続して配置されている。
図6には、リードヘッドRH及びライトヘッドWHを示している。
図6には、リードヘッドRHの半径方向の幅(以下、単に幅と称する場合もある)Wr1と、ライトヘッドWHの幅Wwとを示している。
図6のサーボセクタSS及びデータセクタDSにおいて、横軸は、円周方向(円周位置又はDown track)を示し、縦軸は、半径方向(半径位置又はCross track)を示す。サーボセクタSSは、
図3乃至
図5に示すサーボセクタにSSに対応している。
図6のサーボセクタSSには、sector/Cylinderの幅Wsを示している。なお、sector/Cylinderの幅は、各トラックで異なっていてもよい。
図6において、データセクタDSは、
図3に示すデータセクタDSに対応している。
図6のデータセクタDSには、各データセクタDSの幅Wdを示している。幅Wdは、各トラックTRのトラックピッチに相当する。
図6のデータセクタDSにおいて、データプリアンブルは、例えば、幅Wd以上の幅を有するライトヘッドWHで、トラックピッチWd送りで瓦記録されている。
図6のデータプリアンブルは、記録周波数が低い、例えば、後述するB相のパターン(B相パターン)nbTの記録周波数よりも低い記録周波数を有するA相のパターン(A相パターン)naTと記録周波数が高い、例えば、A相パターンnaTの記録周波数よりも高い記録周波数を有するB相パターンnbTとでライトされている。
図6では、半径方向に連続して並ぶ複数のトラックTRの複数のデータプリアンブルは、交互にA相パターンnaTとB相パターンnbTとライトされている。つまり、
図6では、隣接する2つのトラックのデータプリアンブルは、異なるパターン、例えば、異なる記録周波数でライトされている。パターンnT(naT、nbT)の(基本波の)基本周波数又はその高次高調波を含む成分を信号として使用するため、各々の(基本波の)基本周波数は、もう一方の高次高調波の周波数と重複しない周波数とすることが好ましい。
図6のデータセクタDSをリードした信号出力(Output)において、横軸は、信号出力を示し、縦軸は、半径位置を示している。
図6のデータセクタDSをリードした信号出力(Output)には、A相パターンに対応する信号出力(A相信号出力)Vaと、B相パターンに対応する信号出力(B相信号出力)Vbと,を示している。
図6の位相(θa、θb)において、横軸は、位相[radian]を示し、縦軸は、半径位置を示している。
図6の位相には、A相信号出力に対応する位相(A相位相)(θa)と、B相信号出力に対応する位相(B相位相)(θb)とを示している。
図6の規格化信号出力において、横軸は、規格化信号出力を示し、縦軸は、半径位置を示している。
図6の規格化信号出力には、A相信号出力に対応する規格化信号出力(A相規格化信号出力)Va′と、B相信号出力に対応する規格化信号出力(B相規格化信号出力)Vb′とを示している。
図6の係数kにおいて、横軸は、係数kを示し、縦軸は、半径位置を示している。
図6のDPESにおいて、横軸は、DPES[Data track]を示し、縦軸は、半径位置を示している。
【0173】
システムコントローラ130は、リードヘッドRHでデータセクタをリードした際に、A相パターンnaTとB相パターンnbTとの各々に対応する周波数でDFT(Discrete Fourier Transformation)演算を実行し、信号出力及び位相(A相位相θa及びB相位相θb)を算出する。一般的に、磁気記録では、記録周波数が高くなると、信号出力が低下する。そのため、システムコントローラ130は、以下に記載の式(1)及び式(2)を用いてこの影響を補正(規格化)する。
【数1】
【数2】
ここで、kvaは、A相の係数(A相係数)であり、kvbは、B相の係数(B相係数)である。
【0174】
システムコントローラ130は、以下の式(3)に基づいてDPESを計算するための係数kを算出する。
【数3】
システムコントローラ130は、以下の式(4)で示すように係数kに対してA相位相θaとB相位相θbとに基づいて符号を判定し、トラック単位のDPESを算出する。
【数4】
システムコントローラ130は、トラック単位のDPESにトラックピッチWdを乗じて単位換算する。システムコントローラ130は、DPESにはトラックピッチWdでの位置情報のみが付加されており、例えば、直前のサーボセクタのトラック(シリンダ)とNullバーストとから復調したSPESに基づいて算出する位置に対してDPESを加算することで、所定のデータセクタDSにおけるヘッドHDの位置を算出する。システムコントローラ130は、この所定のデータセクタDSの直前の復調位置におけるヘッドHDの速度を考慮するために、SPESに基づいて算出する位置に対してDPESを加算して算出したヘッドHDの位置にこの所定のデータセクタまでのヘッドHDの移動距離を加算してこの所定のデータセクタにおけるヘッドHDの位置を算出してもよい。また、システムコントローラ130は、この所定のデータセクタDSのデータプリアンブルの記録周波数の基本周波数のSIN成分及びCOS成分を算出し、算出したSIN成分及びCOS成分に基づいて、所定のデータセクタDSにおけるヘッドHDの位置を算出してもよい。
【0175】
図7は、隣接トラックの周波数が異なるデータバーストに基づいてDPESの復調方法の一例を示す概要図である。
図7において、データセクタDSは、
図4に示すデータセクタDSに対応している。
図7のデータセクタDSは、データバーストを含む。
図7のデータバーストは、A相パターンnaTとB相パターンnbTとでライトされている。
図7では、半径方向に連続して並ぶ複数のトラックTRの複数のデータバーストは、交互にA相パターンnaTとB相パターンnbTとライトされている。つまり、
図7では、隣接する2つのトラックのデータバーストは、異なるパターン、例えば、異なる記録周波数でライトされている。
【0176】
システムコントローラ130は、
図6に示したデータプリアンブルに基づいてDPESの復調方法と同様に、データバーストに基づいてDPESを復調し、復調したDPESに基づいてヘッドHDの位置を算出する。また、システムコントローラ130は、この所定のデータセクタDSのデータバーストの記録周波数の基本周波数のSIN成分及びCOS成分を算出し、算出したSIN成分及びCOS成分に基づいて、所定のデータセクタDSにおけるヘッドHDの位置を算出してもよい。
【0177】
図8は、データNullバーストに基づいてDPESの復調方法の一例を示す概要図である。
図8には、サーボセクタSSと、データセクタDSと、信号出力(VN、VQ)と、位相(θV、θQ)と、係数kと、DPESとを示している。
図8には、リードヘッドRHの幅Wr2を示している。
図8において、データセクタDSは、
図4に示すデータセクタDSに対応している。
図8のデータセクタDSにおいて、データNullバーストは、例えば、幅Wdの2倍以上の幅を有するライトヘッドWHで、トラックピッチWd送りで瓦記録される。
図8のデータセクタDSは、データNullバーストを含む。
図8のデータNullバーストは、一定の記録周波数、且つ半径方向で2トラック分の幅を有するパターンでライトされている。
図8のデータNullバーストは、4トラックを1周期として位相が互いに90°ずれたN相のデータNullバースト(N相データバースト又はデータNバースト)及びQ相のデータQバースト(Q相データバースト又はデータQバースト)を有する。
図8のデータNullバーストをリードした信号出力(以下、Nullバースト信号出力と称する場合もある)において、横軸は、Nullバースト信号出力を示し、縦軸は、半径位置を示している。Nullバースト信号出力には、データNバーストに対応する信号出力(N相信号出力)VNと、データQバーストに対応する信号出力(Q相信号出力)VQと、を示している。
図8の位相において、横軸は、位相[radian]を示し、縦軸は、半径位置を示している。
図8の位相には、N相信号出力に対応する位相(N相位相)(θN)と、Q相信号出力に対応する位相(Q相位相)(θQ)とを示している。
図8の規格化信号出力において、横軸は、規格化信号出力を示し、縦軸は、半径位置を示している。
図8の規格化信号出力には、N相信号出力に対応する規格化信号出力(N相規格化信号出力)VNと、Q相信号出力に対応する規格化信号出力(Q相規格化信号出力)VQと、を示している。
図8の係数kにおいて、横軸は、係数kを示し、縦軸は、半径位置を示している。
図8のDPESにおいて、横軸は、DPES[Data track]を示し、縦軸は、半径位置を示している。
【0178】
システムコントローラ130は、リードヘッドRHでデータセクタをリードした際に、データセクタのパターンに対応する周波数でDFT演算を実行し、信号出力VN、VQと位相θN、θQとを算出する。システムコントローラ130は、以下に記載の式(5)を用いて係数kを算出する。
【数5】
システムコントローラ130は、以下の式(6)で示すように係数kに対してN相位相θNとQ相位相θQとに基づいて符号を判定し、トラック単位のDPESを算出する。
【数6】
システムコントローラ130は、トラック単位のDPESにトラックピッチWdを乗じて単位換算する。システムコントローラ130は、DPESにはトラックピッチWdでの位置情報のみが付加されており、例えば、直前のサーボセクタのトラック(シリンダ)とNullバーストとから復調したSPESに基づいて算出する位置に対してDPESを加算することで、所定のデータセクタDSにおけるヘッドHDの位置を算出する。また、システムコントローラ130は、この所定のデータセクタDSの直前の復調位置における速度を考慮するために、SPESに基づいて算出する位置に対してDPESを加算して算出したヘッドHDの位置にこの所定のデータセクタまでのヘッドHDの移動距離を加算してこの所定のデータセクタにおけるヘッドHDの位置を算出してもよい。
【0179】
図9は、SPES及びDPESを復調するタイミングの一例を示す図である。
図9において、横軸は、時間を示している。
図9の横軸の時間は、矢印の先端側に向かって進むに従って経過する。
図9には、SPESを復調するタイミング(以下、SPES復調タイミング、復調タイミング、又はタイミングと称する場合もある)m、m+1、及びm+2を示している。
図9の横軸の時間において、SPES復調タイミングm、m+1、及びm+2は、記載の順番で時間の矢印の先端側に間隔を置いて配置されている。
図9には、DPESを復調するタイミング(以下、DPES復調タイミング、復調タイミング、又はタイミングと称する場合もある)n、n+1、n+2、及びn+3を示している。
図9の横軸の時間において、DPES復調タイミングn、n+1、n+2、及びn+3は、記載の順番で時間の矢印の先端側に間隔を置いて配置されている。DPES復調タイミングn及びn+1は、SPES復調タイミングm及びm+1の間に配置されている。DPES復調タイミングnは、SPES復調タイミングmの後のタイミングに相当し、DPES復調タイミングn+1は、DPES復調タイミングnの後のタイミングに相当し、SPES復調タイミングm+1は、SPES復調タイミングn+1の後のタイミングに相当する。DPES復調タイミングn+2及びn+3は、SPES復調タイミングm+1及びm+2の間に配置されている。DPES復調タイミングn+2は、SPES復調タイミングm+1の後のタイミングに相当し、DPES復調タイミングn+3は、DPES復調タイミングn+2の後のタイミングに相当し、SPES復調タイミングm+2は、DPES復調タイミングn+3の後のタイミングに相当する。
【0180】
図9に示すように、システムコントローラ130は、サーボセクタSSに付加された半径位置の情報(SPES)よりもデータセクタDSに付加された半径位置の情報(DPES)を短い時間間隔で取得できる。システムコントローラ130は、SPESをSPES復調タイミングm、m+1、及びm+2で取得する。システムコントローラ130は、DPESをDPES復調タイミングn、n+1、n+2、及びn+3で取得する。システムコントローラ130は、DPESをサーボ位置決め制御やデータセクタDSへのライト動作の禁止(又は停止)の判定に使用することができる。
【0181】
図10は、本実施形態に係るライト動作の禁止の判定方法の一例を示す模式図である。
図10において、横軸は、時間を示し、縦軸は、位置誤差(及び半径位置)を示している。
図10の横軸の時間は、矢印の先端側に向かって進むに従って経過する。
図10の横軸の時間には、時間t0及びt1を示している。時間t1は、時間t0の後の時間に相当する。時間t0は、ヘッドHDの現在のサンプルの半径位置(以下、現在位置又は現在の位置誤差と称する場合もある)P0に相当する。
図10の縦軸の時間は、正の矢印の先端側に向かうに従って正の値が大きくなり、負の矢印の先端側に向かうに従って負の値が小さくなる。
図10の縦軸の位置誤差には、閾値+th及び-thを示している。閾値+th及び-thの絶対値は、同じである。
図10の縦軸には、ヘッドHDの現在位置(現在の位置誤差)P0を示している。
【0182】
図10に示した例では、システムコントローラ130は、ヘッドHDの現在位置(現在の位置誤差)P0が閾値+th及び-thを超えているか閾値+th及び-th以下であるかを判定する。システムコントローラ130は、ヘッドHDの現在位置(現在の位置誤差)P0が閾値+thを超えていると判定する。システムコントローラ130は、ヘッドHDの現在位置(現在の位置誤差)が閾値+thを超えていると判定した場合、ライト動作を禁止(又は停止)する。
【0183】
図11は、本実施形態に係るライト動作の禁止の判定方法の一例を示す模式図である。
図11において、横軸は、時間を示し、縦軸は、位置誤差(及び半径位置)を示している。
図11の横軸の時間は、矢印の先端側に向かって進むに従って経過する。
図11の横軸の時間には、時間t0及びt1を示している。
図11では、時間t1は、ヘッドHDの次のサンプルの推定半径位置(以下、次の推定位置又は次の位置誤差と称する場合もある)P1に相当する。
図11の横軸の時間には、時間t0と時間t1との時間間隔Δtsampleを示している。
図11の縦軸の位置誤差には、閾値+th及び-thを示している。
図11の縦軸には、ヘッドHDの次の推定位置(次の位置誤差)P1を示している。
【0184】
図11に示した例では、システムコントローラ130は、ヘッドHDの次の推定位置(次の位置誤差)P1を算出する。システムコントローラ130は、ヘッドHDの現在位置(現在の位置誤差)P0とヘッドHDの速度v0と時間間隔Δtsampleとに基づいて、以下に記載の式(7)に用いて次の推定位置(次の位置誤差)P1を算出する。
【数7】
図12は、複数のアクチュエータACのそれぞれの複数のヘッドHDのライト動作の禁止の判定方法の一例を示す模式図である。
図12には、アクチュエータAC0の有効なヘッドHD0でデータセクタDSをリードしてSPESを復調するタイミング(以下、ヘッドHD0のSPES復調タイミングと称する場合もある)と、アクチュエータAC0の有効なヘッドHD0でデータセクタDSをリードしてDPESを復調するタイミング(以下、ヘッドHD0のDPES復調タイミングと称する場合もある)と、アクチュエータAC1の有効なヘッドHD1でデータセクタDSをリードしてSPESを復調するタイミング(以下、ヘッドHD1のSPES復調タイミングと称する場合もある)と、アクチュエータAC1の有効なヘッドHD1でデータセクタDSをリードしてDPESを復調するタイミング(以下、ヘッドHD1のDPES復調タイミングと称する場合もある)と、を示している。
図12において、横軸は、時間を示している。
図12の横軸の時間は、矢印の先端側に向かって進むに従って経過する。
【0185】
図12には、ヘッドHD0のSPES復調タイミングh、h+1、及びh+2を示している。
図12の横軸の時間において、ヘッドHD0のSPES復調タイミングh、h+1、及びh+2は、記載の順番で時間の矢印の先端側に間隔を置いて配置されている。
図12には、ヘッドHD0のDPES復調タイミングi、i+1、i+2、i+3、及びi+4を示している。
図12の横軸の時間において、ヘッドHD0のDPES復調タイミングi、i+1、i+2、i+3、及びi+4は、記載の順番で時間の矢印の先端側に間隔を置いて配置されている。ヘッドHD0のDPES復調タイミングi及びi+1は、ヘッドHD0のSPES復調タイミングh及びh+1の間に配置されている。ヘッドHD0のDPES復調タイミングiは、ヘッドHD0のSPES復調タイミングhの後のタイミングに相当し、ヘッドHD0のDPES復調タイミングi+1は、ヘッドHD0のDPES復調タイミングiの後のタイミングに相当し、ヘッドHD0のSPES復調タイミングh+1は、ヘッドHD0のDPES復調タイミングi+1の後のタイミングに相当する。ヘッドHD0のDPES復調タイミングi+2及びi+3は、ヘッドHD0のSPES復調タイミングh+1及びh+2の間に配置されている。ヘッドHD0のDPES復調タイミングi+2は、ヘッドHD0のSPES復調タイミングh+1の後のタイミングに相当し、ヘッドHD0のDPES復調タイミングi+3は、ヘッドHD0のDPES復調タイミングi+2の後のタイミングに相当し、ヘッドHD0のSPES復調タイミングh+2は、ヘッドHD0のDPES復調タイミングi+3の後のタイミングに相当する。ヘッドHD0のDPES復調タイミングi+4は、ヘッドHD0のSPES復調タイミングh+2の後のタイミングに相当する。
【0186】
図12には、ヘッドHD1のSPES復調タイミングj、j+1、及びj+2を示している。
図12の横軸の時間において、ヘッドHD1のSPES復調タイミングj、j+1、及びj+2は、記載の順番で時間の矢印の先端側に間隔を置いて配置されている。
図12には、ヘッドHD1のDPES復調タイミングk、k+1、k+2、及びk+3を示している。
図12の横軸の時間において、ヘッドHD1のDPES復調タイミングk、k+1、k+2、及びk+3は、記載の順番で時間の矢印の先端側に間隔を置いて配置されている。ヘッドHD1のDPES復調タイミングk及びk+1は、ヘッドHD1のSPES復調タイミングj及びj+1の間に配置されている。ヘッドHD1のDPES復調タイミングkは、ヘッドHD1のSPES復調タイミングjの後のタイミングに相当し、ヘッドHD1のDPES復調タイミングk+1は、ヘッドHD1のDPES復調タイミングkの後のタイミングに相当し、ヘッドHD1のSPES復調タイミングj+1は、ヘッドHD1のDPES復調タイミングk+1の後のタイミングに相当する。ヘッドHD1のDPES復調タイミングk+2及びk+3は、ヘッドHD1のSPES復調タイミングj+1及びj+2の間に配置されている。ヘッドHD1のDPES復調タイミングk+2は、ヘッドHD1のSPES復調タイミングj+1の後のタイミングに相当し、ヘッドHD1のDPES復調タイミングk+3は、ヘッドHD1のDPES復調タイミングk+2の後のタイミングに相当し、ヘッドHD1のSPES復調タイミングj+2は、ヘッドHD0のDPES復調タイミングk+3の後のタイミングに相当する。
【0187】
図12において、ヘッドHD0のDPES復調タイミングiは、ヘッドHD1のDPES復調タイミングk-1及びヘッドHD1のSPES復調タイミングjの間に配置されている。ヘッドHD0のDPES復調タイミングi+1は、ヘッドHD1のDPES復調タイミングk及びk+1の間に配置されている。ヘッドHD0のSPES復調タイミングh+1とヘッドHD0のDPES復調タイミングi+2とは、ヘッドHD1のDPES復調タイミングk+1とヘッドHD1のSPES復調タイミングj+1との間に配置されている。ヘッドHD0のDPES復調タイミングi+3は、ヘッドHD1のDPES復調タイミングk+2及びk+3の間に配置されている。ヘッドHD0のSPES復調タイミングh+2とヘッドHD0のDPES復調タイミングi+4とは、ヘッドHD1のDPES復調タイミングk+3とヘッドHD1のSPES復調タイミングj+2との間に配置されている。
【0188】
図12において、ヘッドHD0のDPES復調タイミングi、i+1、i+2、i+3、及びi+4は、ヘッドHD1のDPES復調タイミングk-1、k、k+1、k+2、及びk+3と異なっている。言い換えると、ヘッドHD0のDPES復調タイミングi、i+1、i+2、i+3、及びi+4は、ヘッドHD1のDPES復調タイミングk-1、k、k+1、k+2、及びk+3に対してずれて設定されている。また、ヘッドHD0のSPES復調タイミングh、h+1、及びh+2は、ヘッドHD1のSPES復調タイミングj、j+1、j+2、及びj+3と異なっている。言い換えると、ヘッドHD0のSPES復調タイミングh、h+1、及びh+2は、ヘッドHD1のDPES復調タイミングj、j+1、及びj+2に対してずれて設定されている。つまり、ディスクDK0のデータセクタDS(データプリアンブル、データバースト、又はデータNullバースト)は、ディスクDK1のデータセクタDSに対して円周方向にずれるように配置されている。また、ディスクDK0のサーボセクタSSは、ディスクDK1のサーボセクタSSに対して円周方向にずれるように配置されている。なお、ディスクDK0の上面FS0及び下面RS0でサーボセクタSS及びデータセクタDSは、円周方向にずれるように配置されていてもよい。ディスクDK1の上面FS1及び下面RS1でサーボセクタSS及びデータセクタDSは、円周方向にずれるように配置されていてもよい。
図12には、ヘッドHD0のDPES復調タイミングi+1とヘッドHD1のDPES復調タイミングk+1との間の時間間隔Δtkを示している。
【0189】
システムコントローラ130は、ディスクDK0のデータセクタDS(データプリアンブル、データバースト、又はデータNullバースト)とディスクDK1のデータセクタDS(データプリアンブル、データバースト、又はデータNullバースト)とが円周方向にずれ、且つディスクDK0のサーボセクタSSとディスクDK1のサーボセクタSSとが円周方向にずれて配置されるように、ディスクDK0及びDK1のサーボセクタSSをセルフサーボライトする。なお、システムコントローラ130は、ディスクDK0の上面FS0のデータセクタDS(データプリアンブル、データバースト、又はデータNullバースト)とディスクDK0の下面RS0のデータセクタDS(データプリアンブル、データバースト、又はデータNullバースト)とが円周方向にずれ、且つディスクDK0の上面FS0のサーボセクタSSとディスクDK0の下面RS0のサーボセクタSSとが円周方向にずれて配置されるように、ディスクDK0の上面FS0及び下面RS0のサーボセクタSSをセルフサーボライトしてもよい。また、システムコントローラ130は、ディスクDK1の上面FS1のデータセクタDS(データプリアンブル、データバースト、又はデータNullバースト)とディスクDK1の下面RS1のデータセクタDS(データプリアンブル、データバースト、又はデータNullバースト)とが円周方向にずれ、且つディスクDK1の上面FS1のサーボセクタSSとディスクDK1の下面RS1のサーボセクタSSとが円周方向にずれて配置されるように、ディスクDK1の上面FS1及び下面RS1のサーボセクタSSをセルフサーボライトしてもよい。つまり、システムコントローラ130は、ディスクDKの各面で異なるデータセクタフォーマットを設定してもよい。
【0190】
図12に示した例では、システムコントローラ130Aは、DPESをタイミングi、i+1、i+2、i+3、及びi+4で復調可能、且つSPESをタイミングh、h+1、及びh+2で復調可能なようにサーボセクタSSをセルフサーボライトする。
【0191】
図12に示した例では、システムコントローラ130Bは、DPESをタイミングk-1、k、k+2、及びk+3で復調可能、且つSPESをタイミングj、j+1、及びj+2で復調可能なようにサーボセクタSSをセルフサーボライトする。
【0192】
システムコントローラ130は、複数のアクチュエータACの内の所定のアクチュエータACの有効なヘッドHDでライト動作を禁止すると判定した場合、このアクチュエータACと異なるアクチュエータACの有効なヘッドHDのライト動作を禁止するライト禁止信号をこの異なるアクチュエータACに対応するHDC60に出力する。
【0193】
図12に示した例では、システムコントローラ130Aは、アクチュエータAC0に対応するヘッドHD0によりDPES復調タイミングi+1でDPESを復調する。システムコントローラ130Aは、DPES復調タイミングi+1で復調したDPESが閾値を超えていると判定した場合、DPES復調タイミングi+1でヘッド0によるライト動作を禁止する。システムコントローラ130Aは、伝送路WR0を介してシステムコントローラ130Bにライト禁止信号を出力する。ライト禁止信号を受けた場合、システムコントローラ130Bは、アクチュエータAC1に対応するヘッドHD1のライト動作をDPES復調タイミングk+1で禁止(停止)する。そのため、システムコントローラ130Bは、時間間隔Δtkに相当する領域に誤ってデータをライトすることを抑制できる。例えば、システムコントローラ130A及び130Bは、ヘッドHD0及びHD1の一方がアイドル(Idle)状態でもDPESを復調可能なようにヘッドHD0及びHD1のもう一方をディスクDK(DK0及びDK1)上にサーボトラッキング(Servo Tracking)させていることが好ましい。
【0194】
図13は、本実施形態に係るヘッドHDの位置決め制御系SYSの一例を示すブロック図である。
磁気ディスク装置1は、ヘッドHDの位置決め制御系(以下、単位、位置決め制御系と称する場合もある)SYSを有している。位置決め制御系SYSは、アクチュエータAC0のヘッドHD0の位置決め制御系(以下、ヘッドHD0の位置決め制御系と称する場合もある)CSYS0と、アクチュエータAC1のヘッドHD1の位置決め制御系(以下、ヘッドHD1の位置決め制御系と称する場合もある)CSYS1と、を有している。
【0195】
ヘッドHD0の位置決め制御系CSYS0は、制御器S01と、アクチュエータAC0及びAC1の間の相互干渉の伝達特性(以下、伝達特性と称する場合もある)Fxact(A、B) S02と、VCM S03と、MA S04と、演算器CL01と、演算器CL02と、演算器CL03と、とを有している。例えば、システムコントローラ130Aは、制御器S01を含む。伝達特性Fxact(A、B) S02は、ヘッドHD1に付与される位置外乱を補償する信号(以下、第1補償信号と称する場合もある)を出力する。Fxact(A、B) S02は、構成毎にパラメータを有していてもよい。VCM S03は、VCM140に相当する。MA S04は、MA160に相当する。
【0196】
ヘッドHD1の位置決め制御系CSYS1は、制御器S11と、アクチュエータAC0及びAC1の間の相互干渉の伝達特性(以下、伝達特性と称する場合もある)Fxact(A、B) S12と、VCM S13と、MA S14と、演算器CL11と、演算器CL12と、演算器CL13と、とを有している。例えば、システムコントローラ130Bは、制御器S11を含む。伝達特性Fxact(B、A) S12は、ヘッドHD0に付与される位置外乱を補償する信号(以下、第2補償信号と称する場合もある)を出力する。伝達特性Fxact(B、A) S12は、構成毎にパラメータを有していてもよい。VCM S13は、VCM141に相当する。MA S14は、MA161に相当する。
【0197】
演算器CL01は、ヘッドHD0の現在位置の情報(現在位置情報)POS0とヘッドHD0の目標位置とが入力される。演算器CL01は、ヘッドHD0の現在位置情報POS0とヘッドHD0の目標位置との差に相当するヘッドHD0の位置誤差PES0を制御器S01に出力する。
【0198】
制御器S01は、位置誤差PES0が入力される。制御器S01は、位置誤差PES0を伝達特性Fxact(A、B) S02と、VCM S03と、演算器CL02とに出力する。伝達特性Fxact(A、B) S02は、位置誤差PES0が入力される。伝達特性Fxact(A、B) S02は、位置誤差PES0を第1補償信号に変換し、変換した第1補償信号を演算器CL12に出力する。VCM S03は、位置誤差PES0が入力される。VCM S03は、位置誤差PES0に基づいてアクチュエータAC0を動作させる動作量(以下、第1動作量と称する場合もある)を演算器CL03に出力する。
【0199】
演算器CL02は、位置誤差PES0と後述する第2補償信号とが入力される。演算器CL02は、位置誤差PES0に第2補償信号を加算した加算値(以下、第1加算値と称する場合もある)をMA S04に出力する。MA S04は、第1加算値が入力される。MA S04は、第1加算値に基づいてヘッドHD0を微細に動作させる微細動作量(以下、第1微細動作量と称する場合もある)を演算器CL03に出力する。演算器CL03は、第1動作量と第1微細動作量とが入力される。演算器CL03は、第1動作量に第1微細動作量を加算した現在位置情報POS0を演算器CL01に出力し、ヘッドHD0を現在位置情報に基づいて目標位置に移動させる。
【0200】
演算器CL11は、ヘッドHD1の現在位置情報POS1とヘッドHD1の目標位置とが入力される。演算器CL11は、ヘッドHD1の現在位置情報POS1とヘッドHD1の目標位置との差に相当するヘッドHD1の位置誤差PES1を制御器S11に出力する。
【0201】
制御器S11は、位置誤差PES0が入力される。制御器S11は、位置誤差PES1を伝達特性Fxact(B、A) S12と、VCM S13と、演算器CL12とに出力する。伝達特性Fxact(B、A) S12は、位置誤差PES1が入力される。伝達特性Fxact(B、A) S12は、位置誤差PES1を第2補償信号に変換し、変換した第2補償信号を演算器CL02に出力する。VCM S13は、位置誤差PES1が入力される。VCM S13は、位置誤差PES1に基づいてアクチュエータAC1を動作させる動作量(以下、第2動作量と称する場合もある)を演算器CL13に出力する。
【0202】
演算器CL12は、位置誤差PES1と第1補償信号とが入力される。演算器CL12は、位置誤差PES1に第1補償信号を加算した加算値(以下、第2加算値と称する場合もある)をMA S14に出力する。MA S14は、第2加算値が入力される。MA S14は、第2加算値に基づいてヘッドHD1を微細に動作させる微細動作量(以下、第2微細動作量と称する場合もある)を演算器CL13に出力する。演算器CL13は、第2動作量と第2微細動作量とが入力される。演算器CL13は、第2動作量に第2微細動作量を加算した現在位置情報POS1を演算器CL11に出力し、ヘッドHD1を現在位置情報に基づいて目標位置に移動させる。
【0203】
図14は、本実施形態に係るライト動作の停止方法の一例を示すフローチャートである。
システムコントローラ130は、所定のアクチュエータACのヘッドHDでデータセクタをリードし(B1401)、データセクタの所定の情報(又は所定のデータ)に基づいてDPESを復調して取得する(B1402)。データセクタの所定の情報は、例えば、データプリアンブル、データバースト、又データNullバースト等である。システムコントローラ130は、所定のアクチュエータACのヘッドHDに対応する現在の位置誤差がこのヘッドHDを停止するための閾値よりも大きいか閾値以下であるかを判定する(B1403)。
【0204】
所定のアクチュエータACのヘッドHDに対応する現在の位置誤差が閾値以下であると判定した場合(B1403のNO)、システムコントローラ130は、所定のアクチュエータACのヘッドHDの次の位置誤差がこのヘッドHDを停止するための閾値よりも大きいか閾値以下であるかを判定する(B1404)。次の位置誤差が閾値以下であると判定した場合(B1404のNO)、システムコントローラ130は、B1401の処理に進む。次の位置誤差が閾値よりも大きいと判定した場合(B1404のYES)、システムコントローラ130は、B1405の処理に進む。
【0205】
所定のアクチュエータACのヘッドHDに対応する現在の位置誤差が閾値よりも大きいと判定した場合(B1403のYES)、システムコントローラ130は、この所定のアクチュエータACのヘッドHDのライト動作を停止(禁止)し(B1405)、この所定のアクチュエータACと異なる他のアクチュエータACのヘッドHDのライト動作も停止(禁止)し(B1406)、処理を終了する。
【0206】
本実施形態によれば、磁気ディスク装置1は、複数のディスクDKと、複数のディスクにそれぞれ対応する複数のヘッドHDと、複数のヘッドHDにそれぞれ対応する複数のアクチュエータACと、複数のアクチュエータACにそれぞれ対応する複数のシステムコントローラ130と、を有している。各ディスクDKの各データセクタDSは、互いに円周方向にずれるように配置されている。複数のシステムコントローラ130の内の所定のシステムコントローラ130は、所定のシステムコントローラ130に対応する所定のアクチュエータACのヘッドHDによりこの所定のヘッドHDに対応するディスクDKのサーボセクタSVをリードしてSPESを復調する。複数のシステムコントローラ130の内の所定のシステムコントローラ130は、所定のシステムコントローラ130に対応する所定のアクチュエータACのヘッドHDによりこの所定のヘッドHDに対応するディスクDKのデータセクタDSをリードしてDPESを復調する。この所定のシステムコントローラ130は、SPES又はDPESに基づいてこの所定のヘッドHDの現在の位置誤差を算出する。所定のシステムコントローラ130は、所定のヘッドHDの現在の位置誤差がこの所定のヘッドHDのライト動作を停止(又は禁止)するための閾値を超えている場合、この所定のヘッドHDによるライト動作を停止(又は禁止)する。所定のヘッドHDによるライト動作を停止(又は禁止)した際に、所定のシステムコントローラ130は、複数のシステムコントローラ130の内のこの所定のシステムコントローラ130と異なる他のシステムコントローラ130に対応する他のアクチュエータACのヘッドHDによるライト動作も停止(又は禁止)できる。例えば、所定のシステムコントローラ130は、配線などの伝送路(WR0又はWR1)を介してライト禁止信号を他のシステムコントローラ130に出力することで、他のアクチュエータACのヘッドHDによるライト動作を停止(又は禁止)する。磁気ディスク装置1は、サーボセクタをリードして復調するSPESのみに基づいてヘッドHDの位置誤差を取得するよりもデータセクタをリードして復調するDPESに基づいてヘッドHDの位置誤差を取得可能にすることで、短い時間間隔でヘッドHDの位置誤差を取得することができる。磁気ディスク装置1は、振動や衝撃が印加された場合に、SPESのみに基づいてライト動作を停止(又は禁止)するよりもDPES等に基づいてライト動作を停止(又は禁止)することで、短い時間でヘッドHDのライト動作を停止(又は禁止)できる。磁気ディスク装置1は、SPESのみに基づいてライト動作を停止(又は禁止)する場合の閾値よりもDPES等に基づいてライト動作を停止(又は禁止)する場合の閾値を小さくすることができる。また、磁気ディスク装置1は、所定のアクチュエータACのヘッドHDのライト(又はライト動作)を停止(又は禁止)した際に、この所定のアクチュエータACと異なる他のアクチュエータACのヘッドHDのライト(又はライト動作)も停止(又は禁止)することができる。そのため、磁気ディスク装置1は、データセクタフォーマットを高面記録密度化することができる。したがって、磁気ディスク装置1は、フォーマット効率を改善できる。
【0207】
次に、他の実施形態及び変形例に係る磁気ディスク装置について説明する。他の実施形態及び変形例において、前述の実施形態と同一の部分には同一の参照符号を付してその詳細な説明を省略する。
(変形例1)
第1実施形態の変形例1に係る磁気ディスク装置1の構成は、第1実施形態に係る磁気ディスク装置1の構成と異なる。
【0208】
図15は、変形例1に係る磁気ディスク装置1の構成の一例を示す模式図である。
図15に示した例では、通信部191は、ライト禁止情報伝達部1911を有している。ライト禁止情報伝達部1911は、ライト禁止信号を伝達する。
【0209】
ライト禁止部410は、ショックセンサライト禁止判定部411と、第1HDCライト禁止判定部412、若しくは第2HDCライト禁止判定部413と、を有している。
ライト動作判定部620は、PESライト動作判定部623をさらに有している。PESライト動作判定部623は、所定のHDC60又は他のHDC60を介して所定のHDC60又は他のHDC60に対応する所定のヘッドHDにより所定のHDC60又は他のHDC60に対応するディスクDKのサーボセクタSV又はデータセクタDSからリードして復調したSPES又はDPESに基づいて、所定のHDC60又は他のHDC60に対応する所定のヘッドHDのライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するかライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)しないかを判定する。
【0210】
例えば、ライト禁止信号を受けた場合、PESライト動作判定部623は、所定のHDC60又は他のHDC60に対応する所定のヘッドHDのライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するかライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)しないかを判定する。言い換えると、振動検知情報を受けた場合、PESライト動作判定部623は、所定のHDC60又は他のHDC60に対応する所定のヘッドHDのライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するかライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)しないかを判定する。所定のHDC60又は他のHDC60に対応する所定のヘッドHDのライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)すると判定した場合、PESライト動作判定部623は、所定のHDC60又は他のHDC60に対応する所定のヘッドHDのライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。所定のHDC60又は他のHDC60に対応する所定のヘッドHDのライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)すると判定した場合、PESライト動作判定部623は、ライト禁止信号を所定のHDC60若しくは他のHDC60とライト禁止情報伝達部1911とに介して所定のR/Wチャネル40又は他のR/Wチャネル40に出力する。なお、ライト禁止信号を受けた場合、PESライト動作判定部623は、所定のシステムコントローラ130若しくは他のシステムコントローラ130、又は所定のHDC60に対応する所定のヘッドHD若しくは他のHDC60に対応する所定のヘッドHD等の状態に応じて、この所定のヘッドHD(ライトヘッドWH)又は他のヘッド(ライトヘッドWH)のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)しなくてもよい。言い換えると、ライト禁止信号を受けた場合、PESライト動作判定部623は、所定のシステムコントローラ130若しくは他のシステムコントローラ130、又は所定のHDC60に対応する所定のヘッドHD若しくは他のHDC60に対応する所定のヘッドHD等の状態に応じて、ライト禁止信号を所定のR/Wチャネル40又は他のR/Wチャネルに出力しなくてもよい。
【0211】
例えば、ライト禁止信号を受けた場合、PESライト動作判定部623は、所定のHDC60又は他のHDC60に対応する所定のヘッドHDのライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。言い換えると、振動検知情報を受けた場合、PESライト動作判定部623は、所定のHDC60又は他のHDC60に対応する所定のヘッドHDのライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。振動検知情報を受けた場合、PESライト動作判定部623は、振動検知情報を所定のHDC60若しくは他のHDC60とライト禁止情報伝達部1911とに介して所定のR/Wチャネル40又は他のR/Wチャネル40に出力する。
【0212】
ライト禁止部410Aは、ショックセンサライト禁止判定部411Aと、第1HDCライト禁止判定部412Aとを有している。
【0213】
ライト動作判定部620Aは、PESライト動作判定部623Aをさらに有している。PESライト動作判定部623Aは、HDC60Bを介してHDC60Bに対応するヘッドHD1によりHDC60Bに対応するディスクDK1のサーボセクタSV又はデータセクタDSからリードして復調したSPES又はDPESに基づいて、ヘッドHD1のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するかライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)しないかを判定する。
【0214】
例えば、ヘッドHD0のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止信号を受けた場合、PESライト動作判定部623Aは、ライト禁止情報伝達部1911及びHDC60Bを介してヘッドHD1のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止信号をR/Wチャネル40Bに出力する。言い換えると、ヘッドHD0のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止信号を含み、且つヘッドHD0が振動を受けたことを示す振動検知情報を受けた場合、PESライト動作判定部623Aは、ライト禁止情報伝達部1911及びHDC60Bを介してヘッドHD1のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する振動検知情報をR/Wチャネル40Bに出力する。
【0215】
なお、ヘッドHD0のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止信号を受けた場合、PESライト動作判定部623Aは、システムコントローラ130B又はヘッドHD1等の状態に応じて、ヘッドHD1のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止信号をR/Wチャネル40Bに出力しなくてもよい。言い換えると、ヘッドHD0のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止信号を含み、且つヘッドHD0が振動を受けたことを示す振動検知情報を受けた場合、PESライト動作判定部623Aは、システムコントローラ130B又はヘッドHD1等の状態に応じて、ヘッドHD1のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する振動検知情報をR/Wチャネル40Bに出力しなくてもよい。
【0216】
ライト禁止部410Bは、ショックセンサライト禁止判定部411Bと、第2HDCライト禁止判定部413Bとを有している。
ライト動作判定部620Bは、PESライト動作判定部623Bをさらに有している。PESライト動作判定部623Bは、HDC60Aを介してHDC60Aに対応するヘッドHD0によりHDC60Aに対応するディスクDK0のサーボセクタSV又はデータセクタDSからリードして復調したSPES又はDPESに基づいて、ヘッドHD0のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するかライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)しないかを判定する。
【0217】
例えば、ヘッドHD1のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止信号を受けた場合、PESライト動作判定部623Bは、ライト禁止情報伝達部1911及びHDC60Bを介してヘッドHD0のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止信号をR/Wチャネル40Aに出力する。言い換えると、ヘッドHD1のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止信号を含み、且つヘッドHD1が振動を受けたことを示す振動検知情報を受けた場合、PESライト動作判定部623Bは、ライト禁止情報伝達部1911及びHDC60Bを介してヘッドHD0のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する振動検知情報をR/Wチャネル40Aに出力する。
【0218】
なお、ヘッドHD1のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止信号を受けた場合、PESライト動作判定部623Bは、システムコントローラ130A又はヘッドHD0等の状態に応じて、ヘッドHD0のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止信号をR/Wチャネル40Aに出力しなくてもよい。言い換えると、ヘッドHD1のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止信号を含み、且つヘッドHD1が振動を受けたことを示す振動検知情報を受けた場合、PESライト動作判定部623Bは、システムコントローラ130A又はヘッドHD0等の状態に応じて、ヘッドHD0のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する振動検知情報をR/Wチャネル40Aに出力しなくてもよい。
【0219】
変形例1によれば、磁気ディスク装置1は、ライト禁止情報伝達部1911をさらに有している。所定のシステムコントローラ130は、所定のアクチュエータに対応する所定のヘッドHDの現在の位置誤差がこの所定のヘッドHDのライト動作を停止(又は禁止)するための閾値を超えている場合、この所定のヘッドHDによるライト動作を停止(又は禁止)する。所定のヘッドHDによるライト動作を停止(又は禁止)した際に、所定のシステムコントローラ130は、複数のシステムコントローラ130の内のこの所定のシステムコントローラ130と異なる他のシステムコントローラ130に対応する他のアクチュエータACのヘッドHDのライト(又はライト動作)も停止(又は禁止)できる。例えば、所定のシステムコントローラ130は、ライト禁止情報伝達部1911を介してライト禁止信号(又は振動検知情報)を他のシステムコントローラ130に出力することで、他のアクチュエータACのヘッドHDのライト(又はライト動作)を停止(又は禁止)する。そのため、磁気ディスク装置1は、フォーマット効率を改善できる。
【0220】
(第2実施形態)
第2実施形態に係る磁気ディスク装置1の構成は、第1実施形態及び変形例1に係る磁気ディスク装置1の構成と異なる。
【0221】
図16は、第2実施形態に係る磁気ディスク装置1の構成の一例を示す模式図である。
図16に示した例では、ディスクDKは、ディスクDK2を有している。ディスクDK2は、スピンドル12に取り付けられている。ディスクDK2は、上面FS2と、上面FS2と反対側の下面RS2とを有している。なお、ディスクDK2は、2つ以上のディスクを有していてもよい。
【0222】
ヘッドHDは、ヘッドHD2を有している。ヘッドHD2は、ディスクDK2の上面FS2に対向するヘッドHD20と、ディスクDK2の下面RS2に対向するヘッドHD21とを有している。なお、ヘッドHD2は、1つのみを有していてもよいし、3つ以上のヘッドを有していてもよい。ヘッドHD2は、ディスクDK2にデータをライトするライトヘッドWH2と、ディスクDK2にライトされたデータをリードするリードヘッドRH2とを有している。ライトヘッドWH2は、ライトヘッドWH20と、ライトヘッドWH21とを有している。リードヘッドRH2は、リードヘッドRH20と、リードヘッドRH21とを有している。
【0223】
ヘッドHD20は、上面FS2にデータをライトするライトヘッドWH20と、上面FS2にライトされたデータをリードするリードヘッドRH20とを有している。ヘッドHD21は、下面RS2にデータをライトするライトヘッドWH21と、下面RS2にライトされたデータをリードするリードヘッドRH21とを有している。
【0224】
アクチュエータブロックBKは、アクチュエータブロックBK2を含む。アクチュエータブロックBK2は、底壁HSBに立設された軸受BR0に回転可能に取り付けられている。
【0225】
アームAMは、アームAM2を有している。アームAM2は、ディスクDK2の上面FS2側に位置しているAM20と、ディスクDK2の下面RS2側に位置しているアームAM21とを有している。なお、アームAM2は、ヘッドHD2の数に応じて、1つのアームのみを有していてもよいし、3つ以上のアームを有していてもよい。アームAM2は、アクチュエータブロックBK2に接続されている。
【0226】
VCM14は、VCM142を含む。VCM142は、アクチュエータブロックBK2においてアームAM2と反対側に接続されている。
サスペンション15は、サスペンション152を有している。サスペンション152は、アームAM2に取り付けられている。サスペンション152は、アームAM2に接続された一端部と反対側の先端部にヘッドHD2が搭載されている。サスペンション152は、アームAM20に取り付けられたサスペンション1520と、アームAM21に取り付けられたサスペンション1521とを有している。なお、サスペンション152は、アームAM2の数に応じて、1つのサスペンションのみを有していてもよいし、3つ以上のサスペンションを有していてもよい。サスペンション1520は、アームAM20に接続された一端部と反対側の先端部にヘッドHD20が搭載されている。サスペンション1521は、アームAM21に接続された一端部と反対側の先端部にヘッドHD21が搭載されている。
【0227】
MA16は、MA162を含む。MA162は、サスペンション152に取り付けられている。MA162は、半径方向におけるヘッドHD2の動作を微細に制御する。例えば、MA162は、半径方向におけるヘッドHD2の動作をVCM142による半径方向のヘッドHD2の動作の制御よりも微細に制御する。MA162は、例えば、サスペンション1520に取り付けられているMA1620と、サスペンション1521に取り付けられているMA1621とを有している。なお、MA162は、サスペンション152の数に応じて、1つのMAのみを有していてもよいし、3つ以上のMAを有していてもよい。
【0228】
MA1620は、半径方向におけるヘッドHD20の動作を微細に制御する。例えば、MA1620は、半径方向におけるヘッドHD20の動作をVCM142による半径方向のヘッドHD20の動作の制御よりも微細に制御する。MA1621は、半径方向におけるヘッドHD21の動作を微細に制御する。例えば、MA1621は、半径方向におけるヘッドHD21の動作をVCM142による半径方向のヘッドHD21の動作の制御よりも微細に制御する。例えば、MA1620及びMA1621は、それぞれ、VCM142に対して独立して駆動する。
【0229】
アクチュエータACは、アクチュエータAC2を有している。アクチュエータAC2は、軸受BR1に回転自在に取り付けられている。アクチュエータAC2は、サスペンション152、MA162、アームAM2、アクチュエータブロックBK2、及びVCM142により構成されている。アクチュエータAC2は、軸受BR1の回転軸周りでVCM142を駆動し、且つMA162を微細に駆動することにより、サスペンション152に搭載されたヘッドHD2をディスクDK2の所定の位置に位置決めする。なお、MA162を備えていない場合、アクチュエータAC2は、軸受BR1周りでVCM142を駆動することにより、サスペンション152に搭載されたヘッドHD2をディスクDK2の所定の位置に位置決めする。
【0230】
ドライバIC20は、ドライバIC20Cと、ドライバIC20Dとを有している。ドライバIC20C及び20Dは、別々の構成、例えば、別々の回路に形成されている。なお、ドライバIC20C及び20Dは、一体の構成、例えば、一体の回路に形成されていてもよい。SPM制御部210は、SPM制御部210Cを含む。VCM制御部220は、VCM制御部220Cを含む。MA制御部230は、MA制御部230C及び230Dを含む。
【0231】
ドライバIC20Cは、システムコントローラ130C(詳細には、後述するMPU50C又はHDC60C)の制御に従って、SPM13、VCM142、及びMA1620の駆動を制御する。ドライバIC20Cは、SPM13,ドライバIC20D、VCM142、及びMA1620に電気的に接続されている。ドライバIC20Cは、例えば、SPM13、ドライバIC20D、VCM142、及びMA1620と所定のインターフェースでそれぞれ接続されている。
【0232】
ドライバIC20Cは、SPM制御部210Cと、VCM制御部220Cと、マイクロアクチュエータ(MA)制御部230Cと、を備えている。SPM制御部210Cは、SPM13の回転を制御する。VCM制御部220Cは、VCM142に供給する電流(又は電圧)を制御することでVCM142の駆動を制御する。MA制御部230Cは、MA1620に供給する電流(又は電圧)を制御することでMA1620の駆動を制御する。なお、ドライバIC20Cの構成の一部(例えば、SPM制御部210C、VCM制御部220C、及びMA制御部230C)は、システムコントローラ130Cに備えられていてもよい。アクチュエータAC2にMA1620が備えられていない場合、MA制御部230Cは、なくともよい。
【0233】
ドライバIC20Dは、システムコントローラ130D(詳細には、後述するMPU50D又はHDC60D)の制御に従って、SPM13、VCM142、及びMA1621の駆動を制御する。ドライバIC20Dは、SPM13,ドライバIC20C、VCM142、及びMA1621に電気的に接続されている。ドライバIC20Dは、例えば、SPM13、ドライバIC20C、VCM142、及びMA1621と所定のインターフェースでそれぞれ接続されている。
【0234】
ドライバIC20Dは、MA制御部230Dを備えている。SPM制御部210Dは、SPM13の回転を制御する。VCM制御部220Dは、VCM142に供給する電流(又は電圧)を制御することでVCM142の駆動を制御する。MA制御部230Dは、MA1621に供給する電流(又は電圧)を制御することでMA1621の駆動を制御する。なお、ドライバIC20Dの構成の一部(例えば、MA制御部230D)は、システムコントローラ130Dに備えられていてもよい。アクチュエータAC2にMA1621が備えられていない場合、MA制御部230Dは、なくともよい。
【0235】
ヘッドアンプIC30は、ヘッドアンプIC30Cと、ヘッドアンプIC30Dとを有している。ヘッドアンプIC30C及び30Dは、別々の構成、例えば、別々の回路に形成されている。なお、ヘッドアンプIC30C及び30Dは、一体の構成、例えば、一体の回路に形成されている。リードヘッド選択部310は、リードヘッド選択部310C
及び310Dを含む。リード信号検出部320は、リード信号検出部320C及び320Dを含む。
【0236】
ヘッドアンプIC30Cは、ディスクDK2の上面FS2からリードされたリード信号を増幅して、システムコントローラ130C(詳細には、後述するリード/ライト(R/W)チャネル40C)に出力する。ヘッドアンプIC30Cは、ヘッドHD20に電気的に接続されている。また、ヘッドアンプIC30Cは、R/Wチャネル40Cから出力される信号に応じたライト電流をヘッドHD20に出力する。
【0237】
ヘッドアンプIC30Cは、リードヘッド選択部310Cと、リード信号検出部320C、を備えている。リードヘッド選択部310Cは、アクチュエータAC2においてディスクDK2の上面FS2からデータをリードするリードヘッドRH20を選択する。リード信号検出部320Cは、ディスクDK2の上面FS2からリードヘッドRH20によりリードされた信号(リード信号)を検出する。なお、ヘッドアンプIC30Cの構成の一部(例えば、リードヘッド選択部310C、及びリード信号検出部320C)は、システムコントローラ130Cに備えられていてもよい。
【0238】
ヘッドアンプIC30Dは、ディスクDK2の下面RS2からリードされたリード信号を増幅して、システムコントローラ130D(詳細には、後述するリード/ライト(R/W)チャネル40D)に出力する。ヘッドアンプIC30Dは、ヘッドHD21に電気的に接続されている。また、ヘッドアンプIC30Dは、R/Wチャネル40Dから出力される信号に応じたライト電流をヘッドHD21に出力する。
【0239】
ヘッドアンプIC30Dは、リードヘッド選択部310Dと、リード信号検出部320Dと、を備えている。リードヘッド選択部310Dは、アクチュエータAC2におけるディスクDK2の下面RS2からデータをリードするリードヘッドRH21を選択する。リード信号検出部320Dは、ディスクDK2の下面RS2からデータをリードするリードヘッドRH21を選択する。リード信号検出部320Dは、ディスクDK2の下面RS2からリードヘッドRH21によりリードされた信号(リード信号)を検出する。なお。ヘッドアンプIC30Dの構成の一部(例えば、リードヘッド選択部310D、及びリード信号検出部320D)は、システムコントローラ130Dに備えられていてもよい。
【0240】
システムコントローラ130は、システムコントローラ130C及び130Dを有している。システムコントローラ130C及び130Dは、別々の構成、例えば、別々の回路に形成されている。なお、システムコントローラ130C及び130Dは、一体の構成、例えば、一体の回路に形成されている。
【0241】
R/Wチャネル40は、R/Wチャネル40C及び40Dを含む。ショックセンサライト禁止判定部411は、ショックセンサライト禁止判定部411C及び411Dを含む。第1HDCライト禁止判定部412は、第1HDCライト禁止判定部412C及び412Dを含む。第2HDCライト禁止判定部413は、第2HDCライト禁止判定部413C及び413Dを含む。
【0242】
MPU50は、MPU50C及び50Dを含む。HDC60は、HDC60C及び60Dを含む。サーボ制御部610は、サーボ制御部610C及び610Dを含む。トラッキング制御部611は、トラッキング制御部611C及び611Dを含む。DPES復調部6111は、DPES復調部6111C及び6111Dを含む。シーク制御部612は、シーク制御部612C及び612Dを含む。ライト動作判定部620は、ライト動作判定部620C及び620Dを含む。位置ライト動作判定部621は、位置ライト動作判定部621C及び621Dを含む。速度ライト動作判定部622は、速度ライト動作判定部622C及び622Dを含む。
【0243】
システムコントローラ130Cは、R/Wチャネル40Cと、MPU50Cと、HDC60Cとを含む。システムコントローラ130Cは、ドライバIC20C、ヘッドアンプIC30C、揮発性メモリ70、バッファメモリ80、不揮発性メモリ90、ライト禁止検出器180、コントローラ通信部190、及びホストシステム700に電気的に接続されている。システムコントローラ130Cは、伝送路WR0及びWR1を介してシステムコントローラ130Dに電気的に接続している。なお、システムコントローラ130Cは、SPM制御部210C、VCM制御部220C、及びMA制御部230Cを有していてもよい。システムコントローラ130Cは、ドライバIC20C及びヘッドアンプIC30Cを含んでいてもよい。
【0244】
R/Wチャネル40Cは、MPU50Cからの指示に応じて、ディスクDK2の上面FS2からホスト700に転送されるリードデータ及びホスト700から転送されるライトデータの信号処理を実行する。R/Wチャネル40Cは、例えば、ヘッドアンプIC30C、MPU50C、HDC60C、及びライト禁止検出器180等に電気的に接続されている。R/Wチャネル40Cは、伝送路WR1を介してライト動作判定部620D(HDC60D)に電気的に接続されている。なお、R/Wチャネル40Cは、伝送路WR1を介してライト動作判定部620D(HDC60D)に接続されていなくともよい。R/Wチャネル40Cは、ライト禁止部410Cを有している。
【0245】
ライト禁止部410Cは、HDC60C及びHDC60Dを介してヘッドHD20及びヘッドHD21によるライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。ライト禁止部410Cは、伝送路WR1を介してライト動作判定部620D(HDC60D)に接続されている。なお、ライト禁止部410Cは、伝送路WR1を介してライト動作判定部620D(HDC60D)に接続されていなくともよい。ライト禁止部410Cは、ショックセンサライト禁止判定部411Cと、第1HDCライト禁止判定部412Cと、第2HDCライト禁止判定部413Cと、を有している。
【0246】
ショックセンサライト禁止判定部411Cは、ショックセンサ170で振動又は衝撃を検出した場合に、ヘッドHD20よるライト(又はライト動作)の禁止(又は停止)を判定するかライト(又はライト動作)の禁止(又は停止)を判定しないかを判定する。
【0247】
例えば、ライト禁止判定実行信号を受けた場合、ショックセンサライト禁止判定部411Cは、ヘッドHD20を介してライト禁止判定実行信号に基づいて振動又は衝撃が所定の値よりも大きいか所定の値以下であるかを判定する。例えば、振動又は衝撃が所定の値よりも大きいと判定した場合、ショックセンサライト禁止判定部411Cは、ヘッドHD20のライト(又はライト動作)の禁止(又は停止)を判定する。例えば、振動又は衝撃が所定の値よりも大きいと判定した場合、ショックセンサライト禁止判定部411Cは、ヘッドHD20のライト(又はライト動作)の禁止(又は停止)を判定するライト禁止判定信号を出力する。例えば、振動又は衝撃が所定の値以下であると判定した場合、ショックセンサライト禁止判定部411Cは、ヘッドHD20のライト(又はライト動作)の禁止(又は停止)を判定しない。
【0248】
第1HDCライト禁止判定部412Cは、HDC60Cに対応するヘッドHD20のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。例えば、HDC60CからヘッドHD20のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止信号を受けた場合、第1HDCライト禁止判定部412Cは、ライトゲートをネゲート(デアサート)して、ヘッドHD20のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。言い換えると、HDC60CからヘッドHD20のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止信号を含み、且つヘッドHD20が振動を受けたことを示す振動検知情報を受けた場合、第1HDCライト禁止判定部412Cは、ライトゲートをネゲート(デアサート)して、ヘッドHD20のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。
【0249】
例えば、HDC60Dに対応するヘッドHD21のライト(又はライト動作)のライト禁止信号を受けた場合、第1HDCライト禁止判定部412Cは、ライトゲートをネゲート(デアサート)して、ヘッドHD20のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。言い換えると、HDC60Dに対応するヘッドHD21のライト(又はライト動作)のライト禁止信号を含み、且つヘッドHD21が振動を受けたことを示す振動検知情報を受けた場合、第1HDCライト禁止判定部412Cは、ライトゲートをネゲート(デアサート)して、ヘッドHD20のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。
【0250】
第2HDCライト禁止判定部413Cは、HDC60Dに対応するヘッドHD21のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。例えば、HDC60CからヘッドHD21のライト(又はライト動作)のライト禁止信号を受けた場合、第2HDCライト禁止判定部413Cは、HDC60C及び伝送路WR0を介してライト禁止信号をR/Wチャネル40Dの第2HDCライト禁止判定部413Dに出力して、第2HDCライト禁止判定部413Dを介してライトゲートをネゲート(デアサート)して、ヘッドHD21のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。言い換えると、HDC60CからヘッドHD21のライト(又はライト動作)のライト禁止信号を含み、且つヘッドHD21が振動を受けたことを示す振動検知情報を受けた場合、第2HDCライト禁止判定部413Cは、HDC60C及び伝送路WR0を介して振動検知情報をR/Wチャネル40Dの第2HDCライト禁止判定部413Dに出力して、第2HDCライト禁止判定部413Dを介してライトゲートをネゲート(デアサート)して、ヘッドHD21のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。
【0251】
例えば、HDC60CからヘッドHD21のライト(又はライト動作)のライト禁止信号を受けた場合、第2HDCライト禁止判定部413Cは、ヘッドHD21のライト(又はライト動作)を禁止する信号をHDC60Cに出力し、HDC60C及び伝送路WR0を介してライト禁止信号をR/Wチャネル40Dの第2HDCライト禁止判定部413Dに出力して、第2HDCライト禁止判定部413Dを介してライトゲートをネゲート(デアサート)して、ヘッドHD21のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。言い換えると、HDC60CからヘッドHD21のライト(又はライト動作)のライト禁止信号を含み、且つヘッドHD21が振動を受けたことを示す振動検知情報を受けた場合、第2HDCライト禁止判定部413Cは、ヘッドHD21のライト(又はライト動作)を禁止する信号をHDC60Cに出力し、HDC60C及び伝送路WR0を介して振動検知情報をR/Wチャネル40Dの第2HDCライト禁止判定部413Dに出力して、第2HDCライト禁止判定部413Dを介してライトゲートをネゲート(デアサート)して、ヘッドHD21のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。
【0252】
例えば、HDC60CからヘッドHD21のライト(又はライト動作)のライト禁止信号を受けた場合、第2HDCライト禁止判定部413Cは、伝送路WR1及びHDC60Dを介してライト禁止信号をR/Wチャネル40Dの第2HDCライト禁止判定部413Dに出力して、第2HDCライト禁止判定部413Dを介してライトゲートをネゲート(デアサート)して、ヘッドHD21のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。言い換えると、HDC60CからヘッドHD21のライト(又はライト動作)のライト禁止信号を含み、且つヘッドHD21が振動を受けたことを示す振動検知情報を受けた場合、第2HDCライト禁止判定部413Cは、伝送路WR1及びHDC60Dを介して振動検知情報をR/Wチャネル40Dの第2HDCライト禁止判定部413Dに出力して、第2HDCライト禁止判定部413Dを介してライトゲートをネゲート(デアサート)して、ヘッドHD21のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。
【0253】
例えば、HDC60CからヘッドHD21のライト(又はライト動作)のライト禁止信号を受けた場合、第2HDCライト禁止判定部413Cは、ヘッドHD21のライト(又はライト動作)を禁止する信号をHDC60Dに出力し、伝送路WR1及びHDC60Dを介してライト禁止信号をR/Wチャネル40Dの第2HDCライト禁止判定部413Dに出力して、第2HDCライト禁止判定部413Dを介してライトゲートをネゲート(デアサート)して、ヘッドHD21のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。言い換えると、HDC60CからヘッドHD21のライト(又はライト動作)のライト禁止信号を含み、且つヘッドHD21が振動を受けたことを示す振動検知情報を受けた場合、第2HDCライト禁止判定部413Cは、ヘッドHD21のライト(又はライト動作)を禁止する信号をHDC60Dに出力し、伝送路WR1及びHDC60Dを介して振動検知情報をR/Wチャネル40Dの第2HDCライト禁止判定部413Dに出力して、第2HDCライト禁止判定部413Dを介してライトゲートをネゲート(デアサート)して、ヘッドHD21のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。
【0254】
MPU50Cは、ドライバIC20Cを介してアクチュエータAC2及びMA1620を制御し、ヘッドHD20の位置決めを行うサーボ制御を実行する。MPU50Cは、ディスクDK2の上面FS2へのデータのライト動作を制御すると共に、ライトデータの保存先を選択する。また、MPU50Cは、ディスクDK2の上面FS2からのデータのリード動作を制御すると共に、リードデータの処理を制御する。MPU50Cは、磁気ディスク装置1の各部に接続されている。MPU50Cは、例えば、ドライバIC20C、R/Wチャネル40C、及びHDC60C等に電気的に接続されている。
【0255】
HDC60Cは、MPU50Cからの指示に応じて、リード/ライト処理を制御し、ホスト700とR/Wチャネル40Cとの間のデータ転送を制御する。HDC60Cは、例えば、R/Wチャネル40C、MPU50C、揮発性メモリ70、バッファメモリ80、及び不揮発性メモリ90等に電気的に接続されている。HDC60Cは、伝送路WR0を介してR/Wチャネル40Dに電気的に接続されている。なお、HDC60は、伝送路WR0を介してR/Wチャネル40Dに接続されていなくてもよい。
【0256】
HDC60Cは、サーボ制御部610C、及びライト動作判定部620Cを備えている。HDC60Cは、これら各部、例えば、サーボ制御部610C、及びライト動作判定部620C等の処理をファームウェア上で実行する。なお、HDC60Cは、これら各部を回路として備えていてもよい。また、HDC60Cの構成の一部は、MPU50Cに備えられていてもよい。例えば、サーボ制御部610C、及びライト動作判定部620Cは、MPU50Cに設けられていてもよい。HDC60Cは、ヘッドHD20のライト動作を禁止(又は停止)する。例えば、ライト禁止信号を受けた場合、HDC60Cは、ヘッドHD20のライト動作を禁止(又は停止)する。
【0257】
サーボ制御部610Cは、ヘッドHD20の位置を制御する。言い換えると、サーボ制御部610Cは、ディスクDK2の上面FS2の所定の領域へのヘッドHD20によるアクセスを制御する。サーボ制御部610Cは、トラッキング制御部611Cと、シーク制御部612Cとを有している。
【0258】
トラッキング制御部611Cは、ディスクDK2の上面FS2の所定のトラックへのヘッドHD20のトラッキングを制御する。トラッキング制御部611Cは、DPES復調部6111Cを有している。なお、トラッキング制御部611Cは、SPES復調部を有していてもよい。
【0259】
DPES復調部6111Cは、ディスクDK2の上面FS2のデータセクタDSをリードしてDPESを復調する。
シーク制御部612Cは、ディスクDK2の上面FS2において所定のトラックから目標とするトラックへのヘッドHD20のシークを制御する。
【0260】
ライト動作判定部620Cは、配線WR0を介してR/Wチャネル40Dに接続されている。なお、ライト動作判定部620Cは、配線WR0を介してR/Wチャネル40Dに接続されていなくてもよい。ライト動作判定部620Cは、位置ライト動作判定部621Cと、速度ライト動作判定部622Cとを有している。位置ライト動作判定部621Cは、ヘッドHD20の位置によりヘッドHD20のライト動作を判定する。速度ライト動作判定部622Cは、ヘッドHD20の速度によりヘッドHD20のライト動作を判定する。
【0261】
ライト動作判定部620Cは、HDC60Cに対応するヘッドHD20のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するかライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)しないかを判定する。
【0262】
HDC60Cに対応するヘッドHD20のライト(又はライト動作)のライト禁止判定信号(又はライト禁止判定情報)を受けた場合、ライト動作判定部620Cは、ヘッドHD20でディスクDK2のサーボセクタSSからリードして復調したSPES又はデータセクタDSからリードして復調したDPESに基づいて、ヘッドHD20のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するかライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)しないかを判定する。
【0263】
HDC60Cに対応するヘッドHD20のライト(又ライト動作)のライト禁止判定信号(又はライト禁止判定情報)を受けた場合、ライト動作判定部620Cは、ヘッドHD20に対応するSPES又はDPESが閾値を超えているかSPES又はDPESが閾値以下であるかを判定する。
【0264】
ヘッドHD20に対応するSPES又はDPESが閾値を超えていると判定した場合、ライト動作判定部620Cは、ヘッドHD20のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)すると判定し、ライト禁止信号をHDC60Cに対応するR/Wチャネル40Cに出力する。
【0265】
第2HDCライト禁止判定部413CからHDC60Dに対応するヘッドHD21のライト(又はライト動作)を禁止する信号を受けた場合、ライト動作判定部620Cは、ライト禁止信号をR/Wチャネル40Dに出力してもよい。第2HDCライト禁止判定部413CからHDC60Dに対応するヘッドHD21のライト(又はライト動作)を禁止する信号を受けた場合、ライト動作判定部620Cは、伝送路WR0を介してR/Wチャネル40Dにライト禁止信号を出力してもよい。
【0266】
なお、第2HDCライト禁止判定部413CからHDC60Dに対応するヘッドHD21のライト(又はライト動作)を禁止する信号を受けた場合、ライト動作判定部620Cは、システムコントローラ130DやヘッドHD21等の状態に応じて、R/Wチャネル40Dにライト禁止信号を出力しなくてもよい。
【0267】
例えば、ヘッドHD20に対応するSPES又はDPESが閾値を超えていると判定した場合、ライト動作判定部620Cは、ライト禁止信号をR/Wチャネル40Dに出力してもよい。
【0268】
例えば、ヘッドHD20に対応するSPES又はDPESが閾値以下であると判定した場合、ライト動作判定部620Cは、HDC60Cを介してヘッドHD20によるライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)しない。言い換えると、ヘッドHD20に対応するSPES又はDPESが閾値以下であると判定した場合、ライト動作判定部620Cは、ヘッドHD20によるライト(又はライト動作)を継続(又は続行)する。
【0269】
システムコントローラ130Dは、R/Wチャネル40Dと、MPU50Dと、HDC60Dとを含む。システムコントローラ130Dは、ドライバIC20D、ヘッドアンプIC30D、ライト禁止検出器180、コントローラ通信部190、及びホストシステム700に電気的に接続されている。システムコントローラ130Dは、伝送路WR0及びWR1を介してシステムコントローラ130Cに電気的に接続している。なお、システムコントローラ130Dは、SPM制御部210D、VCM制御部220D、及びMA制御部230Dを有していてもよい。システムコントローラ130Dは、ドライバIC20D及びヘッドアンプIC30Dを含んでいてもよい。
【0270】
R/Wチャネル40Dは、MPU50Dからの指示に応じて、ディスクDK2の下面RS2からホスト700に転送されるリードデータ及びホスト700から転送されるライトデータの信号処理を実行する。R/Wチャネル40Dは、例えば、ヘッドアンプIC30D、MPU50D、HDC60D、及びライト禁止検出器180等に電気的に接続されている。R/Wチャネル40Dは、伝送路WR0を介してライト動作判定部620C(HDC60C)に電気的に接続されている。なお、R/Wチャネル40Dは、伝送路WR0を介してライト動作判定部620C(HDC60C)に接続されていなくてもよい。R/Wチャネル40Dは、ライト禁止部410Dを有している。
【0271】
ライト禁止部410Dは、HDC60C及びHDC60Dを介してヘッドHD20及びヘッドHD21によるライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。ライト禁止部410Dは、伝送路WR0を介してライト動作判定部620C(HDC60C)に接続されている。なお、ライト禁止部410Dは、伝送路WR0を介してライト動作判定部620C(HDC60C)に接続されていなくともよい。ライト禁止部410Dは、ショックセンサライト禁止判定部411Dと、第1HDCライト禁止判定部412Dと、第2HDCライト禁止判定部413Dと、を有している。
【0272】
ショックセンサライト禁止判定部411Dは、ショックセンサ170で振動又は衝撃を検出した場合に、ヘッドHD21のライト(又はライト動作)の禁止(又は停止)を判定するかライト(又はライト動作)の禁止(又は停止)を判定しないかを判定する。
【0273】
例えば、ライト禁止判定実行信号を受けた場合、ショックセンサライト禁止判定部411Dは、ヘッドHD21を介してライト禁止判定実行信号に基づいて振動又は衝撃が所定の値よりも大きいか所定の値以下であるかを判定する。例えば、振動又は衝撃が所定の値よりも大きいと判定した場合、ショックセンサライト禁止判定部411Dは、ヘッドHD21のライト(又はライト動作)の禁止(又は停止)を判定する。例えば、振動又は衝撃が所定の値よりも大きいと判定した場合、ショックセンサライト禁止判定部411Dは、ヘッドHD21のライト(又はライト動作)の禁止(又は停止)を判定するライト禁止判定信号を出力する。例えば、振動又は衝撃が所定の値以下であると判定した場合、ショックセンサライト禁止判定部411Dは、ヘッドHD21のライト(又はライト動作)の禁止(又は停止)を判定しない。
【0274】
第1HDCライト禁止判定部412Dは、HDC60Cに対応するヘッドHD20のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。例えば、HDC60DからヘッドHD20のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止信号を受けた場合、第1HDCライト禁止判定部412Dは、HDC60D及び伝送路WR1を介してライト禁止信号をR/Wチャネル40Cの第1HDCライト禁止判定部412Cに出力して、第1HDCライト禁止判定部412Cを介してライトゲートをネゲート(デアサート)して、ヘッドHD20のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。言い換えると、HDC60DからヘッドHD20のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止信号を含み、且つヘッドHD20が振動を受けたことを示す振動検知情報を受けた場合、第1HDCライト禁止判定部412Dは、HDC60D及び伝送路WR1を介して振動検知情報をR/Wチャネル40Cの第1HDCライト禁止判定部412Cに出力して、第1HDCライト禁止判定部412Cを介してライトゲートをネゲート(デアサート)して、ヘッドHD20のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。
【0275】
例えば、HDC60DからヘッドHD20のライト(又はライト動作)のライト禁止信号を受けた場合、第1HDCライト禁止判定部412Dは、ヘッドHD20のライト(又はライト動作)を禁止する信号をHDC60Dに出力し、HDC60D及び伝送路WR1を介してライト禁止信号をR/Wチャネル40Cの第1HDCライト禁止判定部412Cに出力して、第1HDCライト禁止判定部412Cを介してライトゲートをネゲート(デアサート)して、ヘッドHD20のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。言い換えると、HDC60DからヘッドHD20のライト(又はライト動作)のライト禁止信号を含み、且つヘッドHD20が振動を受けたことを示す振動検知情報を受けた場合、第1HDCライト禁止判定部412Dは、ヘッドHD20のライト(又はライト動作)を禁止する信号をHDC60Dに出力し、HDC60D及び伝送路WR1を介して振動検知情報をR/Wチャネル40Cの第1HDCライト禁止判定部412Cに出力して、第1HDCライト禁止判定部412Cを介してライトゲートをネゲート(デアサート)して、ヘッドHD20のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。
【0276】
例えば、HDC60DからヘッドHD20のライト(又はライト動作)のライト禁止信号を受けた場合、第1HDCライト禁止判定部412Dは、伝送路WR0及びHDC60Cを介してライト禁止信号をR/Wチャネル40Cの第1HDCライト禁止判定部412Cに出力して、第1HDCライト禁止判定部412Cを介してライトゲートをネゲート(デアサート)して、ヘッドHD20のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。言い換えると、HDC60DからヘッドHD20のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止信号を含み、且つヘッドHD20が振動を受けたことを示す振動検知情報を受けた場合、第1HDCライト禁止判定部412Dは、伝送路WR0及びHDC60Cを介して振動検知情報をR/Wチャネル40Cの第1HDCライト禁止判定部412Cに出力して、第1HDCライト禁止判定部412Cを介してライトゲートをネゲート(デアサート)して、ヘッドHD20のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。
【0277】
例えば、HDC60DからヘッドHD20のライト(又はライト動作)のライト禁止信号を受けた場合、第1HDCライト禁止判定部412Dは、ヘッドHD20のライト(又はライト動作)を禁止する信号をHDC60Cに出力し、伝送路WR0及びHDC60Cを介してライト禁止信号をR/Wチャネル40Cの第1HDCライト禁止判定部412Cに出力して、第1HDCライト禁止判定部412Cを介してライトゲートをネゲート(デアサート)して、ヘッドHD20のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。言い換えると、HDC60DからヘッドHD20のライト(又はライト動作)のライト禁止信号を含み、且つヘッドHD20が振動を受けたことを示す振動検知情報を受けた場合、第1HDCライト禁止判定部412Dは、ヘッドHD20のライト(又はライト動作)を禁止する信号をHDC60Cに出力し、伝送路WR0及びHDC60Cを介して振動検知情報をR/Wチャネル40Cの第1HDCライト禁止判定部412Cに出力して、第1HDCライト禁止判定部412Cを介してライトゲートをネゲート(デアサート)して、ヘッドHD20のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。
【0278】
第2HDCライト禁止判定部413Dは、HDC60Dに対応するヘッドHD21のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。例えば、HDC60DからヘッドHD21のライト(又はライト動作)のライト禁止信号を受けた場合、第2HDCライト禁止判定部413Dは、ライトゲートをネゲート(デアサート)して、ヘッドHD21のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。言い換えると、HDC60DからヘッドHD21のライト(又はライト動作)のライト禁止信号を含み、且つヘッドHD21が振動を受けたことを示す振動検知情報を受けた場合、第2HDCライト禁止判定部413Dは、ライトゲートをネゲート(デアサート)して、ヘッドHD21のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。
【0279】
例えば、HDC60Cに対応するヘッドHD20のライト(又はライト動作)のライト禁止信号を受けた場合、第2HDCライト禁止判定部413Dは、ライトゲートをネゲート(デアサート)して、ヘッドHD21のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。言い換えると、HDC60Cに対応するヘッドHD20のライト(又はライト動作)のライト禁止信号を含み、且つヘッドHD20が振動したことを示す振動検知情報を受けた場合、第2HDCライト禁止判定部413Dは、ライトゲートをネゲート(デアサート)して、ヘッドHD21のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。
【0280】
MPU50Dは、ドライバIC20Dを介してアクチュエータAC2及びMA1621を制御し、ヘッドHD21の位置決めを行うサーボ制御を実行する。MPU50Dは、ディスクDK2の下面RS2へのデータのライト動作を制御すると共に、ライトデータの保存先を選択する。また、MPU50Dは、ディスクDK2の下面RS2からのデータのリード動作を制御すると共に、リードデータの処理を制御する。MPU50Dは、磁気ディスク装置1の各部に接続されている。MPU50Dは、例えば、ドライバIC20D、R/Wチャネル40D、及びHDC60D等に電気的に接続されている。
【0281】
HDC60Dは、MPU50Dからの指示に応じて、リード/ライト処理を制御し、ホスト700とR/Wチャネル40Dとの間のデータ転送を制御する。HDC60Dは、例えば、R/Wチャネル40D、及びMPU50D等に電気的に接続されている。HDC60Dは、伝送路WR1を介してR/Wチャネル40Cに電気的に接続されている。なお、HDC60Dは、伝送路WR1を介してR/Wチャネル40Cに接続されていなくてもよい。
【0282】
HDC60Dは、サーボ制御部610D、及びライト動作判定部620Dを備えている。HDC60Dは、これら各部、例えば、サーボ制御部610D、及びライト動作判定部620D等の処理をファームウェア上で実行する。なお、HDC60Dは、これら各部を回路として備えていてもよい。また、HDC60Dの構成の一部は、MPU50Dに備えられていてもよい。例えば、サーボ制御部610D、及びライト動作判定部620Dは、MPU50Dに設けられていてもよい。HDC60Dは、ヘッドHD21のライト動作を禁止(又は停止)する。例えば、ライト禁止信号を受けた場合、HDC60Dは、ヘッドHD21のライト動作を禁止(又は停止)する。
【0283】
サーボ制御部610Dは、ヘッドHD21の位置を制御する。言い換えると、サーボ制御部610Dは、ディスクDK2の下面RS2の所定の領域へのヘッドHD21によるアクセスを制御する。サーボ制御部610Dは、トラッキング制御部611Dと、シーク制御部612Dとを有している。
【0284】
トラッキング制御部611Dは、ディスクDK2の下面RS2の所定のトラックへのヘッドHD21のトラッキングを制御する。トラッキング制御部611Dは、DPES復調部6111Dを有している。なお、トラッキング制御部611Dは、SPES復調部を有していてもよい。
【0285】
DPES復調部6111Dは、ディスクDK2の下面RS2のデータセクタDSをリードしてDPESを復調する。
シーク制御部612Dは、ディスクDK2の下面RS2において所定のトラックから目標とするトラックへのヘッドHD21のシークを制御する。
【0286】
ライト動作判定部620Dは、配線WR1を介してR/Wチャネル40Cに接続されている。なお、ライト動作判定部620Dは、配線WR1を介してR/Wチャネル40Cに接続されていなくてもよい。ライト動作判定部620Dは、位置ライト動作判定部621Dと、速度ライト動作判定部622Dとを有している。位置ライト動作判定部621Dは、ヘッドHD21の位置によりヘッドHD21のライト動作を判定する。速度ライト動作判定部622Dは、ヘッドHD21の速度によりヘッドHD21のライト動作を判定する。
【0287】
ライト動作判定部620Dは、HDC60Dに対応するヘッドHD21のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するかライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)しないかを判定する。
【0288】
HDC60Dに対応するヘッドHD21のライト(又はライト動作)のライト禁止判定信号(又はライト禁止判定情報)を受けた場合、ライト動作判定部620Dは、ヘッドHD21でディスクDK2のサーボセクタSSからリードして復調したSPES又はデータセクタDSからリードして復調したDPESに基づいて、ヘッドHD21のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するかライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)しないかを判定する。
【0289】
HDC60Dに対応するヘッドHD21のライト(又ライト動作)のライト禁止判定信号(又はライト禁止判定情報)を受けた場合、ライト動作判定部620Dは、ヘッドHD21に対応するSPES又はDPESが閾値を超えているかSPES又はDPESが閾値以下であるかを判定する。
【0290】
ヘッドHD21に対応するSPES又はDPESが閾値を超えていると判定した場合、ライト動作判定部620Dは、ヘッドHD21のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)すると判定し、ライト禁止信号をHDC60Dに対応するR/Wチャネル40Dに出力する。
【0291】
第1HDCライト禁止判定部412DからHDC60Cに対応するヘッドHD20のライト(又はライト動作)を禁止する信号を受けた場合、ライト動作判定部620Dは、ライト禁止信号をR/Wチャネル40Cに出力してもよい。第1HDCライト禁止判定部412DからHDC60Cに対応するヘッドHD20のライト(又はライト動作)を禁止する信号を受けた場合、ライト動作判定部620Dは、伝送路WR1を介してR/Wチャネル40Cにライト禁止信号を出力してもよい。
【0292】
なお、第1HDCライト禁止判定部412DからHDC60Cに対応するヘッドHD20のライト(又はライト動作)を禁止する信号を受けた場合、ライト動作判定部620Dは、システムコントローラ130CやヘッドHD20等の状態に応じて、R/Wチャネル40Cにライト禁止信号を出力しなくてもよい。
【0293】
例えば、ヘッドHD21に対応するSPES又はDPESが閾値を超えていると判定した場合、ライト動作判定部620Dは、ライト禁止信号をR/Wチャネル40Cに出力してもよい。
【0294】
例えば、ヘッドHD21に対応するSPES又はDPESが閾値以下であると判定した場合、ライト動作判定部620Dは、HDC60Dを介してヘッドHD21によるライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)しない。言い換えると、ヘッドHD21に対応するSPES又はDPESが閾値以下であると判定した場合、ライト動作判定部620Dは、ヘッドHD21によるライト(又はライト動作)を継続(又は続行)する。
【0295】
図17は、第2実施形態に係るライト動作の停止方法の一例を示すフローチャートである。
システムコントローラ130は、所定ヘッドHDでデータセクタをリードし(B1401)、データセクタの所定の情報(又は所定のデータ)に基づいてDPESを復調して取得する(B1402)。システムコントローラ130は、所定のヘッドHDに対応する現在の位置誤差がこのヘッドHDを停止するための閾値よりも大きいか閾値以下であるかを判定する(B1403)。
【0296】
所定のヘッドHDに対応する現在の位置誤差が閾値以下であると判定した場合(B1403のNO)、システムコントローラ130は、所定のヘッドHDの次の位置誤差がこのヘッドHDを停止するための閾値よりも大きいか閾値以下であるかを判定する(B1404)。次の位置誤差が閾値以下であると判定した場合(B1404のNO)、システムコントローラ130は、B1401の処理に進む。次の位置誤差が閾値よりも大きいと判定した場合(B1404のYES)、システムコントローラ130は、B1705の処理に進む。
【0297】
所定のヘッドHDに対応する現在の位置誤差が閾値よりも大きいと判定した場合(B1403のYES)、システムコントローラ130は、この所定のヘッドHDのライト動作を停止(禁止)し(B1705)、この所定のヘッドHDと異なる他のヘッドHDのライト動作も停止(禁止)し(B1706)、処理を終了する。
【0298】
第2実施形態によれば、磁気ディスク装置1は、所定のヘッドHDのライト動作を停止(又は禁止)した際に、この所定のヘッドHDと異なる他のヘッドHDのライト動作も停止(又は禁止)することができる。そのため、磁気ディスク装置1は、フォーマット効率を改善できる。
【0299】
(変形例2)
第2実施形態の変形例2に係る磁気ディスク装置1の構成は、第2実施形態に係る磁気ディスク装置1の構成と異なる。
【0300】
図18は、変形例2に係る磁気ディスク装置1の構成の一例を示す模式図である。
図18に示した例では、ライト禁止部410Cは、ショックセンサライト禁止判定部411Cと、第1HDCライト禁止判定部412Cと、を有している。
ライト動作判定部620Cは、PESライト動作判定部623Cをさらに有している。PESライト動作判定部623Cは、HDC60Dを介してHDC60Dに対応するヘッドHD21(リードヘッドRH21)によりディスクDK2の下面RS2のサーボセクタSV又はデータセクタDSからリードして復調したSPES又はDPESに基づいて、ヘッドHD21(ライトヘッドWH21)のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するかライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)しないかを判定する。
【0301】
例えば、ヘッドHD20のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止信号を受けた場合、PESライト動作判定部623Cは、ライト禁止情報伝達部1911及びHDC60Dを介してヘッドHD21(ライトヘッドWH21)のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止信号をR/Wチャネル40Dに出力する。言い換えると、ヘッドHD20のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止信号を含み、且つヘッドHD20が振動を受けたことを示す振動検知情報を受けた場合、PESライト動作判定部623Cは、ライト禁止情報伝達部1911及びHDC60Dを介してヘッドHD21(ライトヘッドWH21)のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する振動検知情報をR/Wチャネル40Dに出力する。
【0302】
なお、ヘッドHD20のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止信号を受けた場合、PESライト動作判定部623Cは、システムコントローラ130D又はヘッドHD21等の状態に応じて、ヘッドHD21(ライトヘッドWH21)のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止信号をR/Wチャネル40Dに出力しなくてもよい。言い換えると、ヘッドHD20のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止信号を含み、且つヘッドHD20が振動を受けたことを示す振動検知情報を受けた場合、PESライト動作判定部623Cは、システムコントローラ130D又はヘッドHD21等の状態に応じて、ヘッドHD21(ライトヘッドWH21)のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する振動検知情報をR/Wチャネル40Dに出力しなくてもよい。
【0303】
ライト禁止部410Dは、ショックセンサライト禁止判定部411Dと、第2HDCライト禁止判定部413Dとを有している。
ライト動作判定部620Dは、PESライト動作判定部623Dをさらに有している。PESライト動作判定部623Dは、HDC60Cを介してHDC60Cに対応するヘッドHD20(リードヘッドRH20)によりディスクDK2の上面FS2のサーボセクタSV又はデータセクタDSをリードして復調したSPES又はDPESに基づいて、ヘッドHD20(ライトヘッドWH20)のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するかライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)しないかを判定する。
【0304】
例えば、ヘッドHD21のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止信号を受けた場合、PESライト動作判定部623Dは、ライト禁止情報伝達部1911及びHDC60Cを介してヘッドHD20(ライトヘッドWH20)のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止信号をR/Wチャネル40Cに出力する。言い換えると、ヘッドHD21のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止信号を含み、且つヘッドHD21が振動を受けたことを示す振動検知情報を受けた場合、PESライト動作判定部623Dは、ライト禁止情報伝達部1911及びHDC60Cを介してヘッドHD20(ライトヘッドWH20)のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する振動検知情報をR/Wチャネル40Cに出力する。
【0305】
なお、ヘッドHD21のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止信号を受けた場合、PESライト動作判定部623Dは、システムコントローラ130C又はヘッドHD20等の状態に応じて、ヘッドHD20(ライトヘッドWH20)のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止信号をR/Wチャネル40Cに出力しなくてもよい。言い換えると、ヘッドHD21のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止信号を含み、且つヘッドHD21が振動を受けたことを示す振動検知情報を受けた場合、PESライト動作判定部623Dは、システムコントローラ130C又はヘッドHD20等の状態に応じて、ヘッドHD20(ライトヘッドWH20)のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する振動検知情報をR/Wチャネル40Cに出力しなくてもよい。
【0306】
変形例2によれば、磁気ディスク装置1は、ライト禁止情報伝達部1911をさらに有している。所定のシステムコントローラ130は、所定のヘッドHDの現在の位置誤差がこの所定のヘッドHDのライト動作を停止(又は禁止)するための閾値を超えている場合、この所定のヘッドHDによるライト動作を停止(又は禁止)する。所定のヘッドHDによるライト動作を停止(又は禁止)した際に、所定のシステムコントローラ130は、複数のシステムコントローラ130の内のこの所定のシステムコントローラ130と異なる他のシステムコントローラ130に対応する他のヘッドHDによるライト動作も停止(又は禁止)できる。例えば、所定のシステムコントローラ130は、ライト禁止情報伝達部1911を介してライト禁止信号(又は振動検知情報)を他のシステムコントローラ130に出力することで、他のヘッドHDによるライト動作を停止(又は禁止)する。そのため、磁気ディスク装置1は、フォーマット効率を改善できる。
【0307】
(第3実施形態)
第3実施形態に係る磁気ディスク装置1の構成は、前述した実施形態及び前述した変形例に係る磁気ディスク装置1の構成と異なる。
第3実施形態に係る磁気ディスク装置1は、1つのヘッドに複数のリードヘッドを有する2次元記録(Two-Dimensional Magnetic Recording : TDMR)方式の磁気ディスク装置である。
【0308】
図19は、第3実施形態に係る磁気ディスク装置1の構成の一例を示す模式図である。
図19に示した例では、ディスクDKは、ディスクDK3を有している。ディスクDK3は、スピンドル12に取り付けられている。ディスクDK3は、上面FS3と、上面FS3と反対側の下面RS3とを有している。なお、ディスクDK3は、2つ以上のディスクを有していてもよい。
【0309】
ヘッドHDは、ヘッドHD3を有している。ヘッドHD3は、ディスクDK3の上面FS3に対向するヘッドHD30と、ディスクDK3の下面RS3に対向するヘッドHD31とを有している。なお、ヘッドHD3は、1つのヘッドのみを有していてもよいし、3つ以上のヘッドを有していてもよい。ヘッドHD3は、ディスクDK3にデータをライトするライトヘッドWH3と、ディスクDK3にライトされたデータをリードするリードヘッドRH3とを有している。ライトヘッドWH3は、ライトヘッドWH30と、ライトヘッドWH31と有している。リードヘッドRH3は、リードヘッドRH30と、リードヘッドRH31とを有している。リードヘッドRH30は、リードヘッドRH300と、リードヘッドRH301とを有している。リードヘッドRH31は、リードヘッドRH310と、リードヘッドRH311とを有している。
【0310】
ヘッドHD30は、ディスクDK3の上面FS3にデータをライトするライトヘッドWH30と、ディスクDK3の上面FS3にライトされたデータをリードする複数のリードヘッドRH30(RH300、RH301)と、有している。リードヘッドRH300は、例えば、ヘッドHD30において、ライトヘッドWH30から最も離れた位置に設けられている。リードヘッドRH301は、例えば、ライトヘッドWH30からリードヘッドRH300の次に離れた位置に設けられている。言い換えると、リードヘッドRH301は、ライトヘッドWH30と、リードヘッドRH300との間に配置されている。なお、リードヘッドRH30は、3つ以上のリードヘッドを有していてもよい。
【0311】
ヘッドHD31は、ディスクDK3の下面RS3にデータをライトするライトヘッドWH30と、ディスクDK3の下面RS3にライトされたデータをリードする複数のリードヘッドRH30(RH300、RH301)と、有している。リードヘッドRH300は、例えば、ヘッドHD30において、ライトヘッドWH30から最も離れた位置に設けられている。リードヘッドRH301は、例えば、ライトヘッドWH30からリードヘッドRH300の次に離れた位置に設けられている。言い換えると、リードヘッドRH301は、ライトヘッドWH30と、リードヘッドRH300との間に配置されている。なお、リードヘッドRH31は、3つ以上のリードヘッドを有していてもよい。
【0312】
アクチュエータブロックBKは、アクチュエータブロックBK3を含む。
アームAMは、アームAM3を有している。アームAM3は、ディスクDK3の上面FS3側に位置しているAM30と、ディスクDK3の下面RS3側に位置しているアームAM31と、を有していてもよい。なお、アームAM3は、ヘッドHD3の数に応じて、1つのアームのみを有していてもよいし、3つ以上のアームを有していてもよい。アームAM3は、アクチュエータブロックBK3に接続されている。
VCM14は、VCM143を含む。VCM143は、アクチュエータブロックBK3においてアームAM3と反対側に接続されている。
【0313】
サスペンション15は、サスペンション153を有している。サスペンション153は、アームAM3に取り付けられている。サスペンション153は、アームAM3に接続された一端部と反対側の先端部にヘッドHD3が搭載されている。サスペンション153は、アームAM30に取り付けられたサスペンション1530と、アームAM31に取り付けられたサスペンション1531と、を有している。なお、サスペンション153は、アームAM3の数に応じて、1つのサスペンションのみを有していてもよいし、3つ以上のサスペンションを有していてもよい。サスペンション1530は、アームAM30に接続された一端部と反対側の先端部にヘッドHD30が搭載されている。サスペンション1531は、アームAM31に接続された一端部と反対側の先端部にヘッドHD31が搭載されている。
【0314】
MA16は、MA163を含む。MA163は、サスペンション153に取り付けられている。MA163は、半径方向におけるヘッドHD3の動作をVCM143による半径方向のヘッドHD3の動作の制御よりも微細に制御する。MA163は、例えば、サスペンション1530に取り付けられているMA1630と、サスペンション1531に取り付けられたMA1631とを有している。なお、MA163は、サスペンション153の数に応じて、1つのMAのみを有していてもよいし、3つ以上のMAを有していてもよい。
【0315】
MA1630は、半径方向におけるヘッドHD30の動作を微細に制御する。例えば、MA1630は、半径方向におけるヘッドHD30の動作をVCM143による半径方向のヘッドHD30の動作の制御よりも微細に制御する。MA1631は、半径方向におけるヘッドHD31の動作を微細に制御する。例えば、MA1631は、半径方向におけるヘッドHD31の動作をVCM143による半径方向のヘッドHD31の動作の制御よりも微細に制御する。例えば、MA1630及びMA1631は、それぞれ、VCM143に対して独立して駆動する。
【0316】
アクチュエータACは、アクチュエータAC3を有している。アクチュエータAC3は、軸受BR2に回転自在に取り付けられている。アクチュエータAC3は、サスペンション153、MA163、アームAM3、アクチュエータブロックBK3、及びVCM143により構成されている。アクチュエータAC3は、軸受BR2の回転軸周りでVCM143を駆動し、且つMA163を微細に駆動することにより、サスペンション153に搭載されたヘッドHD3をディスクDK3の所定の位置に位置決めする。なお、MA163を備えていない場合、アクチュエータAC3は、軸受BR2周りでVCM143を駆動することにより、サスペンション153に搭載されたヘッドHD3をディスクDK3の所定の位置に位置決めする。
【0317】
図20は、第3実施形態に係るディスクDKに対するヘッドHDの配置の一例を示す平面図である。
磁気ディスク装置1は、リードヘッドRH30、リードヘッドRH31、又はリードヘッドRH30及びRH31の間の中心部を基準としてヘッドHDをディスクDKの所定の位置又は所定のトラックに位置決めする。
【0318】
図20に示した例では、ディスクDK3の上面FS3は、ユーザデータ領域DKa4と、システムエリアDKb4とが割り当てられている。ディスクDK3の下面RS3は、ユーザデータ領域DKa5と、システムエリアDKb5とが割り当てられている。ディスクDK3は、半径位置RP0を有している。
【0319】
図20に示した例では、ヘッドHD3は、例えば、シーク時において、軸受BR2周りでアクチュエータAC3が回転することによりディスクDK3の水平面でスライドする。ヘッドHD3が半径位置RP0に位置する場合、ヘッドHD3のスキュー角は、例えば、0度である。以下、半径位置RP0を基準位置RP0と称する場合もある。ヘッドHD3が半径位置RP0よりも外方向又は内方向に位置する場合、スキュー角の絶対値は、0度よりも大きくなる。
【0320】
図21は、リードヘッドRH30が半径位置RP0に位置する場合のライトヘッドWH3と2つのリードヘッドRH30、RH31との幾何学的配置の一例を示す図である。
図21には、ライトヘッドWH3(WH30、WH31)の中心部WC(WC0,WC1)と、リードヘッドRH30(RH300、RH301)の中心部RC0(RC00、RC01)と、リードヘッドRH31(RH310、RH311)の中心部RC1(RC10、RC11)とを示している。
図21には、リードヘッドRH30(RH300、RH301)の中心部RC0(RC00、RC01)及びリードヘッドRH31(RH310、RH311)の中心部RC1(RC10、RC11)の中間部HR(HR0、HR1)を示している。リードヘッドRH30の中心部RC0とリードヘッドR31の中心部RC1との間の円周方向の距離をダウントラック間隔(Down Track Separation:DTS)と称する場合もある。リードヘッドRH30の中心部RC0とリードヘッドRH31の中心部RC1との間の半径方向の距離をクロストラック間隔(Cross Track Separation:CTS)と称する場合もある。ライトヘッドWH3の中心部WCは、リードヘッドRH30の中心部RC0とリードヘッドRH31の中心部RC1とを通る直線から垂直な方向に距離OF0で離れている。
【0321】
図21に示した例では、リードヘッドRH30が基準位置RP0に位置決めされている場合、リードヘッドRH30、RH31、及び中間部HRは、円周方向に直線状に並んでいる。リードヘッドRH30が基準位置RP0に位置決めされている場合、ライトヘッドWH3は、リードヘッドRH30、RH31、及び中間部HRから半径方向に距離OF0で離れている。なお、リードヘッドRH30が基準位置RP0に位置決めされている場合、ライトヘッドWH3、リードヘッドRH30、RH31、及び中間部HRは、円周方向に直線状に並ぶように構成されていてもよい。
【0322】
ヘッドHD3は、
図21に示したライトヘッドWH3と2つのリードヘッドRH30、RH31との幾何学的配置を維持した状態で、アクチュエータAC3又はMA16の駆動により所定のスキュー角で傾きながら半径方向に移動する。
【0323】
図22は、リードヘッドRH30が半径位置ORPに位置する場合のライトヘッドWH3と2つのリードヘッドRH30、RH31との幾何学的配置の一例を示す図である。
図22には、基準位置RP0よりも外方向の半径位置ORPを示している。
【0324】
図22に示す例では、リードヘッドRH30が半径位置ORPに位置する場合、リードヘッドRH30及びRH31は、クロストラック間隔CTS1で離れている。リードヘッドRH30が半径位置ORPに位置する場合、リードヘッドRH30及びRH31は、ダウントラック間隔DTS1で離れている。リードヘッドRH30が半径位置ORPに位置する場合、ヘッドHD3は、スキュー角θ1で外方向に傾いている。
【0325】
ドライバIC20は、ドライバIC20Eと、ドライバIC20Fとを有している。ドライバIC20E及び20Fは、別々の構成、例えば、別々の回路に形成されている。なお、ドライバIC20E及び20Fは、一体の構成、例えば、一体の回路に形成されていてもよい。SPM制御部210は、SPM制御部210Eを含む。VCM制御部220は、VCM制御部220Eを含む。MA制御部230は、MA制御部230E及び230Fを含む。
【0326】
ドライバIC20Eは、システムコントローラ130E(詳細には、後述するMPU50E又はHDC60E)の制御に従って、SPM13、VCM143,及びMA1630の駆動を制御する。ドライバIC20Eは、SPM13、ドライバIC20F、VCM143、及びMA1630に電気的に接続されている。ドライバIC20Eは、例えば、SPM13、ドライバIC20E、VCM143、及びMA1630と所定のインターフェースでそれぞれ接続されている。
【0327】
ドライバIC20Eは、SPM制御部210Eと、VCM制御部220Eと、マイクロアクチュエータ(MA)制御部230Eと、を備えている。SPM制御部210Eは、SPM13の回転を制御する。VCM制御部220Eは、VCM143に供給する電流(又は電圧)を制御することでVCM143の駆動を制御する。MA制御部230Eは、MA1630に供給する電流(又は電圧)を制御することでMA1630の駆動を制御する。なお、ドライバIC20Eの構成の一部(例えば、SPM制御部210E、VCM制御部220E、及びMA制御部230E)は、システムコントローラ130Eに備えられていてもよい。アクチュエータAC3にMA1630が備えられていない場合、MA制御部230Eは、なくともよい。
【0328】
ドライバIC20Fは、システムコントローラ130F(詳細には、後述するMPU50F又はHDC60F)の制御に従って、SPM13、VCM143、及びMA1631の駆動を制御する。ドライバIC20Fは、SPM13,ドライバIC20E、VCM143、及びMA1631に電気的に接続されている。ドライバIC20Fは、例えば、SPM13、ドライバIC20E、VCM143、及びMA1631と所定のインターフェースでそれぞれ接続されている。
【0329】
ドライバIC20Fは、MA制御部230Fを備えている。SPM制御部210Fは、SPM13の回転を制御する。VCM制御部220Fは、VCM143に供給する電流(又は電圧)を制御することでVCM143の駆動を制御する。MA制御部230Fは、MA1631に供給する電流(又は電圧)を制御することでMA1631の駆動を制御する。なお、ドライバIC20Fの構成の一部(例えば、MA制御部230F)は、システムコントローラ130Fに備えられていてもよい。アクチュエータAC3にMA1631が備えられていない場合、MA制御部230Fは、なくともよい。
【0330】
ヘッドアンプIC30は、ヘッドアンプIC30Eと、ヘッドアンプIC30Fとを有している。ヘッドアンプIC30E及び30Fは、別々の構成、例えば、別々の回路に形成されている。なお、ヘッドアンプIC30E及び30Fは、一体の構成、例えば、一体の回路に形成されている。リードヘッド選択部310は、リードヘッド選択部310E及び310Fを含む。リード信号検出部320は、リード信号検出部320E及び320Fを含む。
【0331】
ヘッドアンプIC30Eは、ディスクDK3の上面FS3からリードされたリード信号を増幅して、システムコントローラ130E(詳細には、後述するリード/ライト(R/W)チャネル40E)に出力する。ヘッドアンプIC30Eは、ヘッドHD30に電気的に接続されている。また、ヘッドアンプIC30Eは、R/Wチャネル40Eから出力される信号に応じたライト電流をヘッドHD30に出力する。
【0332】
ヘッドアンプIC30Eは、リードヘッド選択部310Eと、リード信号検出部320E、を備えている。リードヘッド選択部310Eは、アクチュエータAC3においてディスクDK3の上面FS3からデータをリードするリードヘッドRH30を選択する。リード信号検出部320Eは、ディスクDK3の上面FS3からリードヘッドRH30によりリードされた信号(リード信号)を検出する。なお、ヘッドアンプIC30Eの構成の一部(例えば、リードヘッド選択部310E、及びリード信号検出部320E)は、システムコントローラ130Eに備えられていてもよい。
【0333】
ヘッドアンプIC30Fは、ディスクDK3の下面RS3からリードされたリード信号を増幅して、システムコントローラ130F(詳細には、後述するリード/ライト(R/W)チャネル40F)に出力する。ヘッドアンプIC30Fは、ヘッドHD31に電気的に接続されている。また、ヘッドアンプIC30Fは、R/Wチャネル40Fから出力される信号に応じたライト電流をヘッドHD31に出力する。
【0334】
ヘッドアンプIC30Fは、リードヘッド選択部310Fと、リード信号検出部320Fと、を備えている。リードヘッド選択部310Fは、アクチュエータAC3におけるディスクDK3の下面RS3からデータをリードするリードヘッドRH31を選択する。リード信号検出部320Fは、ディスクDK3の下面RS3からデータをリードするリードヘッドRH31を選択する。リード信号検出部320Fは、ディスクDK3の下面RS3からリードヘッドRH31によりリードされた信号(リード信号)を検出する。なお、ヘッドアンプIC30Fの構成の一部(例えば、リードヘッド選択部310F、及びリード信号検出部320F)は、システムコントローラ130Fに備えられていてもよい。
【0335】
システムコントローラ130は、システムコントローラ130E及び130Fを有している。システムコントローラ130E及び130Fは、別々の構成、例えば、別々の回路に形成されている。なお、システムコントローラ130E及び130Fは、一体の構成、例えば、一体の回路に形成されている。
【0336】
R/Wチャネル40は、R/Wチャネル40E及び40Fを含む。ショックセンサライト禁止判定部411は、ショックセンサライト禁止判定部411E及び411Fを含む。第1HDCライト禁止判定部412は、第1HDCライト禁止判定部412E及び412Fを含む。第2HDCライト禁止判定部413は、第2HDCライト禁止判定部413E及び413Fを含む。
【0337】
MPU50は、MPU50E及び50Fを含む。HDC60は、HDC60E及び60Fを含む。サーボ制御部610は、サーボ制御部610E及び610Fを含む。トラッキング制御部611は、トラッキング制御部611E及び611Fを含む。DPES復調部6111は、DPES復調部6111E及び6111Fを含む。シーク制御部612は、シーク制御部612E及び612Fを含む。ライト動作判定部620は、ライト動作判定部620E及び620Fを含む。位置ライト動作判定部621は、位置ライト動作判定部621E及び621Fを含む。速度ライト動作判定部622は、速度ライト動作判定部622E及び622Fを含む。
【0338】
システムコントローラ130Eは、R/Wチャネル40Eと、MPU50Eと、HDC60Eとを含む。システムコントローラ130Eは、ドライバIC20E、ヘッドアンプIC30E、揮発性メモリ70、バッファメモリ80、不揮発性メモリ90、ライト禁止検出器180、コントローラ通信部190、及びホストシステム700に電気的に接続されている。システムコントローラ130Eは、伝送路WR0及びWR1を介してシステムコントローラ130Eに電気的に接続している。なお、システムコントローラ130Eは、SPM制御部210E、VCM制御部220E、及びMA制御部230Eを有していてもよい。システムコントローラ130Eは、ドライバIC20E及びヘッドアンプIC30Eを含んでいてもよい。
【0339】
R/Wチャネル40Eは、MPU50Eからの指示に応じて、ディスクDK3の上面FS3からホスト700に転送されるリードデータ及びホスト700から転送されるライトデータの信号処理を実行する。R/Wチャネル40Eは、例えば、ヘッドアンプIC30E、MPU50E、HDC60E、及びライト禁止検出器180等に電気的に接続されている。R/Wチャネル40Eは、伝送路WR1を介してライト動作判定部620F(HDC60F)に電気的に接続されている。なお、R/Wチャネル40Eは、伝送路WR1を介してライト動作判定部620F(HDC60F)に接続されていなくともよい。R/Wチャネル40Eは、ライト禁止部410Eを有している。
【0340】
ライト禁止部410Eは、HDC60E及びHDC60Fを介してヘッドHD30及びヘッドHD31によるライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。ライト禁止部410Eは、伝送路WR1を介してライト動作判定部620F(HDC60F)に接続されている。なお、ライト禁止部410Eは、伝送路WR1を介してライト動作判定部620F(HDC60F)に接続されていなくともよい。ライト禁止部410Eは、ショックセンサライト禁止判定部411Eと、第1HDCライト禁止判定部412Eと、第2HDCライト禁止判定部413Eと、を有している。
【0341】
ショックセンサライト禁止判定部411Eは、ショックセンサ170で振動又は衝撃を検出した場合に、ヘッドHD30よるライト(又はライト動作)の禁止(又は停止)を判定するかライト(又はライト動作)の禁止(又は停止)を判定しないかを判定する。
【0342】
例えば、ライト禁止判定実行信号を受けた場合、ショックセンサライト禁止判定部411Eは、ヘッドHD30を介してライト禁止判定実行信号に基づいて振動又は衝撃が所定の値よりも大きいか所定の値以下であるかを判定する。例えば、振動又は衝撃が所定の値よりも大きいと判定した場合、ショックセンサライト禁止判定部411Eは、ヘッドHD30のライト(又はライト動作)の禁止(又は停止)を判定する。例えば、振動又は衝撃が所定の値よりも大きいと判定した場合、ショックセンサライト禁止判定部411Eは、ヘッドHD30のライト(又はライト動作)の禁止(又は停止)を判定するライト禁止判定信号を出力する。例えば、振動又は衝撃が所定の値以下であると判定した場合、ショックセンサライト禁止判定部411Eは、ヘッドHD30のライト(又はライト動作)の禁止(又は停止)を判定しない。
【0343】
第1HDCライト禁止判定部412Eは、HDC60Eに対応するヘッドHD30のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。例えば、HDC60EからヘッドHD30のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止信号を受けた場合、第1HDCライト禁止判定部412Eは、ライトゲートをネゲート(デアサート)して、ヘッドHD30のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。言い換えると、HDC60EからヘッドHD30のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止信号を含み、且つヘッドHD30が振動を受けたことを示す振動検知情報を受けた場合、第1HDCライト禁止判定部412Eは、ライトゲートをネゲート(デアサート)して、ヘッドHD30のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。
【0344】
例えば、HDC60Eに対応するヘッドHD31のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止信号を受けた場合、第1HDCライト禁止判定部412Eは、ライトゲートをネゲート(デアサート)して、ヘッドHD30のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。言い換えると、HDC60Eに対応するヘッドHD31のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止信号を含み、且つヘッドHD31が振動を受けたことを示す振動検知情報を受けた場合、第1HDCライト禁止判定部412Eは、ライトゲートをネゲート(デアサート)して、ヘッドHD30のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。
【0345】
第2HDCライト禁止判定部413Eは、HDC60Fに対応するヘッドHD31のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。例えば、HDC60EからヘッドHD31のライト(又はライト動作)のライト禁止信号を受けた場合、第2HDCライト禁止判定部413Eは、HDC60E及び伝送路WR0を介してライト禁止信号をR/Wチャネル40Fの第2HDCライト禁止判定部413Fに出力して、第2HDCライト禁止判定部413Fを介してライトゲートをネゲート(デアサート)して、ヘッドHD31のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。言い換えると、HDC60EからヘッドHD31のライト(又はライト動作)のライト禁止信号を含み、且つヘッドHD31が振動を受けたことを示す振動検知情報を受けた場合、第2HDCライト禁止判定部413Eは、HDC60E及び伝送路WR0を介して振動検知情報をR/Wチャネル40Fの第2HDCライト禁止判定部413Fに出力して、第2HDCライト禁止判定部413Fを介してライトゲートをネゲート(デアサート)して、ヘッドHD31のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。
【0346】
例えば、HDC60EからヘッドHD31のライト(又はライト動作)のライト禁止信号を受けた場合、第2HDCライト禁止判定部413Eは、ヘッドHD31のライト(又はライト動作)を禁止する信号をHDC60Eに出力し、HDC60E及び伝送路WR0を介してライト禁止信号をR/Wチャネル40Fの第2HDCライト禁止判定部413Fに出力して、第2HDCライト禁止判定部413Fを介してライトゲートをネゲート(デアサート)して、ヘッドHD31のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。言い換えると、HDC60EからヘッドHD31のライト(又はライト動作)のライト禁止信号を含み、且つヘッドHD31が振動を受けたことを示す振動検知情報を受けた場合、第2HDCライト禁止判定部413Eは、ヘッドHD31のライト(又はライト動作)を禁止する信号をHDC60Eに出力し、HDC60E及び伝送路WR0を介して振動検知情報をR/Wチャネル40Fの第2HDCライト禁止判定部413Fに出力して、第2HDCライト禁止判定部413Fを介してライトゲートをネゲート(デアサート)して、ヘッドHD31のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。
【0347】
例えば、HDC60EからヘッドHD31のライト(又はライト動作)のライト禁止信号を受けた場合、第2HDCライト禁止判定部413Eは、伝送路WR1及びHDC60Fを介してライト禁止信号をR/Wチャネル40Fの第2HDCライト禁止判定部413Fに出力して、第2HDCライト禁止判定部413Fを介してライトゲートをネゲート(デアサート)して、ヘッドHD31のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。言い換えると、HDC60EからヘッドHD31のライト(又はライト動作)のライト禁止信号を含み、且つヘッドHD31が振動を受けたことを示す振動検知情報を受けた場合、第2HDCライト禁止判定部413Eは、伝送路WR1及びHDC60Fを介して振動検知情報をR/Wチャネル40Fの第2HDCライト禁止判定部413Fに出力して、第2HDCライト禁止判定部413Fを介してライトゲートをネゲート(デアサート)して、ヘッドHD31のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。
【0348】
例えば、HDC60EからヘッドHD31のライト(又はライト動作)のライト禁止信号を受けた場合、第2HDCライト禁止判定部413Eは、ヘッドHD31のライト(又はライト動作)を禁止する信号をHDC60Fに出力し、伝送路WR1及びHDC60Fを介してライト禁止信号をR/Wチャネル40Fの第2HDCライト禁止判定部413Fに出力して、第2HDCライト禁止判定部413Fを介してライトゲートをネゲート(デアサート)して、ヘッドHD31のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。言い換えると、DC60EからヘッドHD31のライト(又はライト動作)のライト禁止信号を含み、且つヘッドHD31が振動を受けたことを示す振動検知情報を受けた場合、第2HDCライト禁止判定部413Eは、ヘッドHD31のライト(又はライト動作)を禁止する信号をHDC60Fに出力し、伝送路WR1及びHDC60Fを介して振動検知情報をR/Wチャネル40Fの第2HDCライト禁止判定部413Fに出力して、第2HDCライト禁止判定部413Fを介してライトゲートをネゲート(デアサート)して、ヘッドHD31のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。
【0349】
MPU50Eは、ドライバIC20Eを介してアクチュエータAC3及びMA1630を制御し、ヘッドHD30の位置決めを行うサーボ制御を実行する。MPU50Eは、ディスクDK3の上面FS3へのデータのライト動作を制御すると共に、ライトデータの保存先を選択する。また、MPU50Eは、ディスクDK3の上面FS3からのデータのリード動作を制御すると共に、リードデータの処理を制御する。MPU50Eは、磁気ディスク装置1の各部に接続されている。MPU50Eは、例えば、ドライバIC20E、R/Wチャネル40E、及びHDC60E等に電気的に接続されている。
【0350】
HDC60Eは、MPU50Eからの指示に応じて、リード/ライト処理を制御し、ホスト700とR/Wチャネル40Eとの間のデータ転送を制御する。HDC60Eは、例えば、R/Wチャネル40E、MPU50E、揮発性メモリ70、バッファメモリ80、及び不揮発性メモリ90等に電気的に接続されている。HDC60Eは、伝送路WR0を介してR/Wチャネル40Fに電気的に接続されている。なお、HDC60Eは、伝送路WR0を介してR/Wチャネル40Fに接続されていなくてもよい。
【0351】
HDC60Eは、サーボ制御部610E、及びライト動作判定部620Eを備えている。HDC60Eは、これら各部、例えば、サーボ制御部610E、及びライト動作判定部620E等の処理をファームウェア上で実行する。なお、HDC60Eは、これら各部を回路として備えていてもよい。また、HDC60Eの構成の一部は、MPU50Eに備えられていてもよい。例えば、サーボ制御部610E、及びライト動作判定部620Eは、MPU50Eに設けられていてもよい。HDC60Eは、ヘッドHD30のライト動作を禁止(又は停止)する。例えば、ライト禁止信号を受けた場合、HDC60Eは、ヘッドHD30のライト動作を禁止(又は停止)する。
【0352】
サーボ制御部610Eは、ヘッドHD30の位置を制御する。言い換えると、サーボ制御部610Eは、ディスクDK3の上面FS3の所定の領域へのヘッドHD30によるアクセスを制御する。サーボ制御部610Eは、トラッキング制御部611Eと、シーク制御部612Eとを有している。
【0353】
トラッキング制御部611Eは、ディスクDK3の上面FS3の所定のトラックへのヘッドHD30のトラッキングを制御する。トラッキング制御部611Eは、DPES復調部6111Eを有している。なお、トラッキング制御部611Eは、SPES復調部を有していてもよい。
【0354】
DPES復調部6111Eは、ディスクDK3の上面FS3のデータセクタDSをリードしてDPESを復調する。
シーク制御部612Eは、ディスクDK3の上面FS3において所定のトラックから目標とするトラックへのヘッドHD30のシークを制御する。
【0355】
ライト動作判定部620Eは、配線WR0を介してR/Wチャネル40Fに接続されている。なお、ライト動作判定部620Eは、配線WR0を介してR/Wチャネル40Fに接続されていなくてもよい。ライト動作判定部620Eは、位置ライト動作判定部621Eと、速度ライト動作判定部622Eとを有している。位置ライト動作判定部621Eは、ヘッドHD30の位置によりヘッドHD30のライト動作を判定する。速度ライト動作判定部622Eは、ヘッドHD30の速度によりヘッドHD30のライト動作を判定する。
【0356】
ライト動作判定部620Eは、HDC60Eに対応するヘッドHD30のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するかライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)しないかを判定する。
【0357】
HDC60Eに対応するヘッドHD30のライト(又はライト動作)のライト禁止判定信号(又はライト禁止判定情報)を受けた場合、ライト動作判定部620Eは、ヘッドHD30でディスクDK3のサーボセクタSSからリードして復調したSPES又はデータセクタDSからリードして復調したDPESに基づいて、ヘッドHD30のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するかライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)しないかを判定する。
【0358】
HDC60Eに対応するヘッドHD30のライト(又ライト動作)のライト禁止判定信号(又はライト禁止判定情報)を受けた場合、ライト動作判定部620Eは、ヘッドHD30に対応するSPES又はDPESが閾値を超えているかSPES又はDPESが閾値以下であるかを判定する。
【0359】
ヘッドHD30に対応するSPES又はDPESが閾値を超えていると判定した場合、ライト動作判定部620Eは、ヘッドHD30のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)すると判定し、ライト禁止信号をHDC60Eに対応するR/Wチャネル40Eに出力する。
【0360】
第2HDCライト禁止判定部413EからHDC60Fに対応するヘッドHD31のライト(又はライト動作)を禁止する信号を受けた場合、ライト動作判定部620Eは、ライト禁止信号をR/Wチャネル40Fに出力してもよい。第2HDCライト禁止判定部413EからHDC60Fに対応するヘッドHD31のライト(又はライト動作)を禁止する信号を受けた場合、ライト動作判定部620Eは、伝送路WR0を介してR/Wチャネル40Fにライト禁止信号を出力してもよい。
【0361】
なお、第2HDCライト禁止判定部413EからHDC60Fに対応するヘッドHD31のライト(又はライト動作)を禁止する信号を受けた場合、ライト動作判定部620Eは、システムコントローラ130FやヘッドHD31等の状態に応じて、R/Wチャネル40Fにライト禁止信号を出力しなくてもよい。
【0362】
例えば、ヘッドHD30に対応するSPES又はDPESが閾値を超えていると判定した場合、ライト動作判定部620Eは、ライト禁止信号をR/Wチャネル40Fに出力してもよい。
【0363】
例えば、ヘッドHD30に対応するSPES又はDPESが閾値以下であると判定した場合、ライト動作判定部620Eは、HDC60Eを介してヘッドHD30によるライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)しない。言い換えると、ヘッドHD30に対応するSPES又はDPESが閾値以下であると判定した場合、ライト動作判定部620Eは、ヘッドHD30によるライト(又はライト動作)を継続(又は続行)する。
【0364】
システムコントローラ130Fは、R/Wチャネル40Fと、MPU50Fと、HDC60Fとを含む。システムコントローラ130Fは、ドライバIC20F、ヘッドアンプIC30F、ライト禁止検出器180、コントローラ通信部190、及びホストシステム700に電気的に接続されている。システムコントローラ130Fは、伝送路WR0及びWR1を介してシステムコントローラ130Eに電気的に接続している。なお、システムコントローラ130Fは、SPM制御部210F、VCM制御部220F、及びMA制御部230Fを有していてもよい。システムコントローラ130Fは、ドライバIC20DFびヘッドアンプIC30Fを含んでいてもよい。
【0365】
R/Wチャネル40Fは、MPU50Fからの指示に応じて、ディスクDK3の下面RS3からホスト700に転送されるリードデータ及びホスト700から転送されるライトデータの信号処理を実行する。R/Wチャネル40Fは、例えば、ヘッドアンプIC30F、MPU50F、HDC60F、及びライト禁止検出器180等に電気的に接続されている。R/Wチャネル40Fは、伝送路WR0を介してライト動作判定部620E(HDC60E)に電気的に接続されている。なお、R/Wチャネル40Fは、伝送路WR0を介してライト動作判定部620E(HDC60E)に接続されていなくてもよい。R/Wチャネル40Fは、ライト禁止部410Fを有している。
【0366】
ライト禁止部410Fは、HDC60E及びHDC60Fを介してヘッドHD30及びヘッドHD31によるライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。ライト禁止部410Fは、伝送路WR0を介してライト動作判定部620E(HDC60E)に接続されている。なお、ライト禁止部410Fは、伝送路WR0を介してライト動作判定部620E(HDC60E)に接続されていなくともよい。ライト禁止部410Fは、ショックセンサライト禁止判定部411Fと、第1HDCライト禁止判定部412Fと、第2HDCライト禁止判定部413Fと、を有している。
【0367】
ショックセンサライト禁止判定部411Fは、ショックセンサ170で振動又は衝撃を検出した場合に、ヘッドHD31のライト(又はライト動作)の禁止(又は停止)を判定するかライト(又はライト動作)の禁止(又は停止)を判定しないかを判定する。
【0368】
例えば、ライト禁止判定実行信号を受けた場合、ショックセンサライト禁止判定部411Fは、ヘッドHD31を介してライト禁止判定実行信号に基づいて振動又は衝撃が所定の値よりも大きいか所定の値以下であるかを判定する。例えば、振動又は衝撃が所定の値よりも大きいと判定した場合、ショックセンサライト禁止判定部411Fは、ヘッドHD31のライト(又はライト動作)の禁止(又は停止)を判定する。例えば、振動又は衝撃が所定の値よりも大きいと判定した場合、ショックセンサライト禁止判定部411Fは、ヘッドHD31のライト(又はライト動作)の禁止(又は停止)を判定するライト禁止判定信号を出力する。例えば、振動又は衝撃が所定の値以下であると判定した場合、ショックセンサライト禁止判定部411Fは、ヘッドHD31のライト(又はライト動作)の禁止(又は停止)を判定しない。
【0369】
第1HDCライト禁止判定部412Fは、HDC60Eに対応するヘッドHD30のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。例えば、HDC60FからヘッドHD30のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止信号を受けた場合、第1HDCライト禁止判定部412Fは、HDC60F及び伝送路WR1を介してライト禁止信号をR/Wチャネル40Eの第1HDCライト禁止判定部412Eに出力して、第1HDCライト禁止判定部412Eを介してライトゲートをネゲート(デアサート)して、ヘッドHD30のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。言い換えると、HDC60FからヘッドHD30のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止信号を含み、且つヘッドHD30が振動を受けたことを示す振動検知情報を受けた場合、第1HDCライト禁止判定部412Fは、HDC60F及び伝送路WR1を介して振動検知情報をR/Wチャネル40Eの第1HDCライト禁止判定部412Eに出力して、第1HDCライト禁止判定部412Eを介してライトゲートをネゲート(デアサート)して、ヘッドHD30のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。
【0370】
例えば、HDC60FからヘッドHD30のライト(又はライト動作)のライト禁止信号を受けた場合、第1HDCライト禁止判定部412Fは、ヘッドHD30のライト(又はライト動作)を禁止する信号をHDC60Fに出力し、HDC60F及び伝送路WR1を介してライト禁止信号をR/Wチャネル40Eの第1HDCライト禁止判定部412Eに出力して、第1HDCライト禁止判定部412Eを介してライトゲートをネゲート(デアサート)して、ヘッドHD30のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。言い換えると、HDC60FからヘッドHD30のライト(又はライト動作)のライト禁止信号を含み、且つヘッドHD30が振動を受けたことを示す振動検知情報を受けた場合、第1HDCライト禁止判定部412Fは、ヘッドHD30のライト(又はライト動作)を禁止する信号をHDC60Fに出力し、HDC60F及び伝送路WR1を介して振動検知情報をR/Wチャネル40Eの第1HDCライト禁止判定部412Eに出力して、第1HDCライト禁止判定部412Eを介してライトゲートをネゲート(デアサート)して、ヘッドHD30のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。
【0371】
例えば、HDC60FからヘッドHD30のライト(又はライト動作)のライト禁止信号を受けた場合、第1HDCライト禁止判定部412Fは、伝送路WR0及びHDC60Eを介してライト禁止信号をR/Wチャネル40Eの第1HDCライト禁止判定部412Eに出力して、第1HDCライト禁止判定部412Eを介してライトゲートをネゲート(デアサート)して、ヘッドHD30のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。言い換えると、HDC60FからヘッドHD30のライト(又はライト動作)のライト禁止信号を含み、且つヘッドHD30が振動を受けたことを示す振動検知情報を受けた場合、第1HDCライト禁止判定部412Fは、伝送路WR0及びHDC60Eを介して振動検知情報をR/Wチャネル40Eの第1HDCライト禁止判定部412Eに出力して、第1HDCライト禁止判定部412Eを介してライトゲートをネゲート(デアサート)して、ヘッドHD30のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。
【0372】
例えば、HDC60FからヘッドHD30のライト(又はライト動作)のライト禁止信号を受けた場合、第1HDCライト禁止判定部412Fは、ヘッドHD30のライト(又はライト動作)を禁止する信号をHDC60Eに出力し、伝送路WR0及びHDC60Eを介してライト禁止信号をR/Wチャネル40Eの第1HDCライト禁止判定部412Eに出力して、第1HDCライト禁止判定部412Eを介してライトゲートをネゲート(デアサート)して、ヘッドHD30のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。言い換えると、HDC60FからヘッドHD30のライト(又はライト動作)のライト禁止信号を含み、且つヘッドHD30が振動を受けたことを示す振動検知情報を受けた場合、第1HDCライト禁止判定部412Fは、ヘッドHD30のライト(又はライト動作)を禁止する信号をHDC60Eに出力し、伝送路WR0及びHDC60Eを介して振動検知情報をR/Wチャネル40Eの第1HDCライト禁止判定部412Eに出力して、第1HDCライト禁止判定部412Eを介してライトゲートをネゲート(デアサート)して、ヘッドHD30のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。
【0373】
第2HDCライト禁止判定部413Fは、HDC60Fに対応するヘッドHD31のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。例えば、HDC60FからヘッドHD31のライト(又はライト動作)のライト禁止信号を受けた場合、第2HDCライト禁止判定部413Fは、ライトゲートをネゲート(デアサート)して、ヘッドHD31のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。言い換えると、HDC60FからヘッドHD31のライト(又はライト動作)のライト禁止信号を含み、且つヘッドHD31が振動を受けたことを示す振動検知情報を受けた場合、第2HDCライト禁止判定部413Fは、ライトゲートをネゲート(デアサート)して、ヘッドHD31のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。
【0374】
例えば、HDC60Eに対応するヘッドHD30のライト(又はライト動作)のライト禁止信号を受けた場合、第2HDCライト禁止判定部413Fは、ライトゲートをネゲート(デアサート)して、ヘッドHD31のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。言い換えると、HDC60Eに対応するヘッドHD30のライト(又はライト動作)のライト禁止信号を含み、且つヘッドHD30が振動を受けたことを示す振動検知情報を受けた場合、第2HDCライト禁止判定部413Fは、ライトゲートをネゲート(デアサート)して、ヘッドHD31のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。
【0375】
MPU50Fは、ドライバIC20Fを介してアクチュエータAC3及びMA1631を制御し、ヘッドHD31の位置決めを行うサーボ制御を実行する。MPU50Fは、ディスクDK3の下面RS3へのデータのライト動作を制御すると共に、ライトデータの保存先を選択する。また、MPU50Fは、ディスクDK3の下面RS3からのデータのリード動作を制御すると共に、リードデータの処理を制御する。MPU50Fは、磁気ディスク装置1の各部に接続されている。MPU50Fは、例えば、ドライバIC20F、R/Wチャネル40F、及びHDC60F等に電気的に接続されている。
【0376】
HDC60Fは、MPU50Fからの指示に応じて、リード/ライト処理を制御し、ホスト700とR/Wチャネル40Fとの間のデータ転送を制御する。HDC60Fは、例えば、R/Wチャネル40F、及びMPU50F等に電気的に接続されている。HDC60Fは、伝送路WR1を介してR/Wチャネル40Eに電気的に接続されている。なお、HDC60Fは、伝送路WR1を介してR/Wチャネル40Eに接続されていなくてもよい。
【0377】
HDC60Fは、サーボ制御部610F、及びライト動作判定部620Fを備えている。HDC60Fは、これら各部、例えば、サーボ制御部610F、及びライト動作判定部620F等の処理をファームウェア上で実行する。なお、HDC60Fは、これら各部を回路として備えていてもよい。また、HDC60Fの構成の一部は、MPU50Fに備えられていてもよい。例えば、サーボ制御部610F、及びライト動作判定部620Fは、MPU50Fに設けられていてもよい。HDC60Fは、ヘッドHD31のライト動作を禁止(又は停止)する。例えば、ライト禁止信号を受けた場合、HDC60Fは、ヘッドHD31のライト動作を禁止(又は停止)する。
【0378】
サーボ制御部610Fは、ヘッドHD31の位置を制御する。言い換えると、サーボ制御部610Fは、ディスクDK3の下面RS3の所定の領域へのヘッドHD31によるアクセスを制御する。サーボ制御部610Fは、トラッキング制御部611Fと、シーク制御部612Fとを有している。
【0379】
トラッキング制御部611Fは、ディスクDK3の下面RS3の所定のトラックへのヘッドHD31のトラッキングを制御する。トラッキング制御部611Fは、DPES復調部6111Fを有している。なお、トラッキング制御部611Fは、SPES復調部を有していてもよい。
【0380】
DPES復調部6111Fは、ディスクDK3の下面RS3のデータセクタDSをリードしてDPESを復調する。
シーク制御部612Fは、ディスクDK3の下面RS3において所定のトラックから目標とするトラックへのヘッドHD31のシークを制御する。
【0381】
ライト動作判定部620Fは、配線WR1を介してR/Wチャネル40Eに接続されている。なお、ライト動作判定部620Fは、配線WR1を介してR/Wチャネル40Eに接続されていなくてもよい。ライト動作判定部620Fは、位置ライト動作判定部621Fと、速度ライト動作判定部622Fとを有している。位置ライト動作判定部621Fは、ヘッドHD31の位置によりヘッドHD31のライト動作を判定する。速度ライト動作判定部622Fは、ヘッドHD31の速度によりヘッドHD31のライト動作を判定する。
【0382】
ライト動作判定部620Fは、HDC60Fに対応するヘッドHD31のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するかライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)しないかを判定する。
【0383】
HDC60Fに対応するヘッドHD31のライト(又はライト動作)のライト禁止判定信号(又はライト禁止判定情報)を受けた場合、ライト動作判定部620Fは、ヘッドHD31でディスクDK3のサーボセクタSSからリードして復調したSPES又はデータセクタDSからリードして復調したDPESに基づいて、ヘッドHD31のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するかライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)しないかを判定する。
【0384】
HDC60Fに対応するヘッドHD31のライト(又ライト動作)のライト禁止判定信号(又はライト禁止判定情報)を受けた場合、ライト動作判定部620Fは、ヘッドHD31に対応するSPES又はDPESが閾値を超えているかSPES又はDPESが閾値以下であるかを判定する。
【0385】
ヘッドHD31に対応するSPES又はDPESが閾値を超えていると判定した場合、ライト動作判定部620Fは、ヘッドHD31のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)すると判定し、ライト禁止信号をHDC60Fに対応するR/Wチャネル40Fに出力する。
【0386】
第1HDCライト禁止判定部412FからHDC60Eに対応するヘッドHD30のライト(又はライト動作)を禁止する信号を受けた場合、ライト動作判定部620Fは、ライト禁止信号をR/Wチャネル40Eに出力してもよい。第1HDCライト禁止判定部412FからHDC60Eに対応するヘッドHD30のライト(又はライト動作)を禁止する信号を受けた場合、ライト動作判定部620Fは、伝送路WR1を介してR/Wチャネル40Eにライト禁止信号を出力してもよい。
【0387】
なお、第1HDCライト禁止判定部412FからHDC60Eに対応するヘッドHD30のライト(又はライト動作)を禁止する信号を受けた場合、ライト動作判定部620Fは、システムコントローラ130EやヘッドHD30等の状態に応じて、R/Wチャネル40Eにライト禁止信号を出力しなくてもよい。
【0388】
例えば、ヘッドHD31に対応するSPES又はDPESが閾値を超えていると判定した場合、ライト動作判定部620Fは、ライト禁止信号をR/Wチャネル40Eに出力してもよい。
【0389】
例えば、ヘッドHD31に対応するSPES又はDPESが閾値以下であると判定した場合、ライト動作判定部620Fは、HDC60Fを介してヘッドHD31によるライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)しない。言い換えると、ヘッドHD31に対応するSPES又はDPESが閾値以下であると判定した場合、ライト動作判定部620Fは、ヘッドHD31によるライト(又はライト動作)を継続(又は続行)する。
【0390】
図23は、第3実施形態に係るSPES及びDPESの復調方法の一例を示す模式図である。
図23には、ディスクDK3の所定の領域のサーボセクタSVに位置するリードヘッドRH30及びRH31を示している。
図23に示した例では、リードヘッドRHは、基準位置RP0に位置決めされている。
【0391】
システムコントローラ130は、リードヘッドRH30及びRH31によりサーボセクタSVをリードしてSPESを復調する。システムコントローラ130は、リードヘッドRH30及びRH31がダウントラック間隔で円周方向にずれているために、それぞれ異なるタイミングでSPESを復調し得る。
【0392】
また、システムコントローラ130は、リードヘッドRH30及びRH31によりデータセクタDSをリードしてDPESを復調する。システムコントローラ130は、リードヘッドRH30及びRH31がダウントラック間隔で円周方向にずれているために、それぞれ異なるタイミングでDPESを復調し得る。
【0393】
図24は、第3実施形態に係るサーボゲートの一例を示す模式図である。
図24において、横軸は、時間を示している。
図24の横軸の時間において、矢印の先端側に進むに従って時間が経過する。
図24の横軸の時間には、タイミングt240及びt241を示している。
図24の横軸の時間において、タイミングt241は、タイミングt240の後の時間に相当する。
図24には、サーボゲートSG1及びSG2を示している。サーボゲートSG1は、タイミングt240に相当する。サーボゲートSG2は、タイミングt241に相当する。サーボゲートSG1は、リードヘッドRH30でサーボセクタSVをリードしてSPESを復調するタイミングに相当し、サーボゲートSG2は、リードヘッドRH31でサーボセクタSVをリードしてDPESを復調するタイミングに相当する。サーボゲートSG1およびSG2は、立ち上がっているタイミングでアサートしており、立ち下がっているタイミングでネゲートしている。
【0394】
システムコントローラ130は、タイミングt240でサーボゲートSG1をアサートして、リードヘッドRH30によりサーボセクタSVをリードしてSPESを復調する。システムコントローラ130は、タイミングt241でサーボゲートSG2をアサートして、リードヘッドRH31によりサーボセクタSVをリードしてSPESを復調する。
【0395】
また、システムコントローラ130は、タイミングt240でサーボゲートSG1をアサートして、リードヘッドRH30によりデータセクタDSをリードしてDPESを復調する。システムコントローラ130は、タイミングt241でサーボゲートSG2をアサートして、リードヘッドRH31によりデータセクタDSをリードしてDPESを復調する。
【0396】
図25は、第3実施形態に係るライト動作の停止方法の一例を示すフローチャートである。
システムコントローラ130は、複数のリードヘッドRHの内の所定のリードヘッドRHでデータセクタをリードし(B2501)、データセクタの所定の情報(又は所定のデータ)に基づいてDPESを復調して取得する(B1402)。システムコントローラ130は、所定のヘッドHDに対応する現在の位置誤差がこのヘッドHDを停止するための閾値よりも大きいか閾値以下であるかを判定する(B1403)。
【0397】
所定のヘッドHDに対応する現在の位置誤差が閾値以下であると判定した場合(B1403のNO)、システムコントローラ130は、所定のヘッドHDの次の位置誤差がこのヘッドHDを停止するための閾値よりも大きいか閾値以下であるかを判定する(B1404)。次の位置誤差が閾値以下であると判定した場合(B1404のNO)、システムコントローラ130は、B1401の処理に進む。次の位置誤差が閾値よりも大きいと判定した場合(B1404のYES)、システムコントローラ130は、B1405の処理に進む。
【0398】
所定のヘッドHDに対応する現在の位置誤差が閾値よりも大きいと判定した場合(B1403のYES)、システムコントローラ130は、この所定のヘッドHDのライト動作を停止(禁止)し(B1705)、この所定のヘッドHDと異なる他のヘッドHDのライト動作も停止(禁止)し(B1706)、処理を終了する。
【0399】
第3実施形態によれば、磁気ディスク装置1は、複数のディスクDKと、複数のヘッドHDと、複数のヘッドHDにそれぞれ対応する複数のシステムコントローラ130と、を有している。複数のヘッドHDは、それぞれ、1つのライトヘッドWHと、複数のリードヘッドRHとを有している。複数のシステムコントローラ130の内の所定のシステムコントローラ130は、所定のシステムコントローラ130に対応する所定のヘッドHDの複数のリードヘッドRHの内の所定のリードヘッドRHによりこの所定のリードヘッドRHに対応するディスクDKのサーボセクタSVをリードしてSPESを復調する。複数のシステムコントローラ130の内の所定のシステムコントローラ130は、所定のシステムコントローラ130に対応する所定のヘッドHDの複数のリードヘッドRHの内の所定のリードヘッドRHによりこの所定のリードヘッドRHに対応するディスクDKのデータセクタDSをリードしてDPESを復調する。この所定のシステムコントローラ130は、SPES又はDPESに基づいてこの所定のヘッドHDの現在の位置誤差を算出する。所定のシステムコントローラ130は、所定のヘッドHDの現在の位置誤差がこの所定のヘッドHDのライト動作を停止(又は禁止)するための閾値を超えている場合、この所定のヘッドHDによるライト動作を停止(又は禁止)する。所定のヘッドHDによるライト動作を停止(又は禁止)した際に、所定のシステムコントローラ130は、複数のシステムコントローラ130の内のこの所定のヘッドHDと異なる他のヘッドHDに対応する他のヘッドHDによるライト動作も停止(又は禁止)できる。そのため、磁気ディスク装置1は、フォーマット効率を改善できる。
【0400】
(変形例3)
第3実施形態の変形例3に係る磁気ディスク装置1の構成は、第3実施形態に係る磁気ディスク装置1の構成と異なる。
【0401】
図26は、変形例3に係る磁気ディスク装置1の構成の一例を示す模式図である。
図26に示した例では、ライト禁止部410Eは、ショックセンサライト禁止判定部411Eと、第1HDCライト禁止判定部412Eと、を有している。
ライト動作判定部620Eは、PESライト動作判定部623Eをさらに有している。PESライト動作判定部623Eは、HDC60Fを介してHDC60Fに対応するヘッドHD31(リードヘッドRH310又はRH311)によりディスクDK3の下面RS3のサーボセクタSV又はデータセクタDSをリードして復調したSPES又はDPESに基づいて、ヘッドHD31(ライトヘッドWH31)のライト動作を禁止(又は停止)するかライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)しないかを判定する。
【0402】
例えば、ヘッドHD30のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止信号を受けた場合、PESライト動作判定部623Eは、ライト禁止情報伝達部1911及びHDC60Fを介してヘッドHD31(ライトヘッドWH31)のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止信号をR/Wチャネル40Fに出力する。言い換えると、ヘッドHD30のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止信号を含み、且つヘッドHD30が振動を受けたことを示す振動検知情報を受けた場合、PESライト動作判定部623Eは、ライト禁止情報伝達部1911及びHDC60Fを介してヘッドHD31(ライトヘッドWH31)のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する振動検知情報をR/Wチャネル40Fに出力する。
【0403】
なお、ヘッドHD30のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止信号を受けた場合、PESライト動作判定部623Eは、システムコントローラ130F又はヘッドHD31等の状態に応じて、ヘッドHD31(ライトヘッドWH31)のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止信号をR/Wチャネル40Fに出力しなくてもよい。言い換えると、ヘッドHD30のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止信号を含み、且つヘッドHD30が振動を受けたことを示す振動検知情報を受けた場合、PESライト動作判定部623Eは、システムコントローラ130F又はヘッドHD31等の状態に応じて、ヘッドHD31(ライトヘッドWH31)のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する振動検知情報をR/Wチャネル40Fに出力しなくてもよい。
【0404】
ライト禁止部410Fは、ショックセンサライト禁止判定部411Fと、第2HDCライト禁止判定部413Fとを有している。
ライト動作判定部620Fは、PESライト動作判定部623Fをさらに有している。PESライト動作判定部623Fは、HDC60Eを介してHDC60Eに対応するヘッドHD30(リードヘッドRH200及びRH301)によりディスクDK3の上面FS3のサーボセクタSV又はデータセクタDSをリードして復調したSPES又はDPESに基づいて、ヘッドHD30(ライトヘッドWH30)のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するかライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)しないかを判定する。
【0405】
例えば、ヘッドHD31のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止信号を受けた場合、PESライト動作判定部623Fは、ライト禁止情報伝達部1911及びHDC60Eを介してヘッドHD30(ライトヘッドWH30)のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止信号をR/Wチャネル40Eに出力する。言い換えると、ヘッドHD31のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止信号を含み、且つヘッドHD31が振動を受けたことを示す振動検知情報を受けた場合、PESライト動作判定部623Fは、ライト禁止情報伝達部1911及びHDC60Eを介してヘッドHD30(ライトヘッドWH30)のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する振動検知情報をR/Wチャネル40Eに出力する。
【0406】
なお、ヘッドHD31のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止信号を受けた場合、PESライト動作判定部623Fは、システムコントローラ130E又はヘッドHD30等の状態に応じて、ヘッドHD30(ライトヘッドWH30)のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止信号をR/Wチャネル40Eに出力しなくてもよい。言い換えると、ヘッドHD31のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止信号を含み、且つヘッドHD31が振動を受けたことを示す振動検知情報を受けた場合、PESライト動作判定部623Fは、システムコントローラ130E又はヘッドHD30等の状態に応じて、ヘッドHD30(ライトヘッドWH30)のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する振動検知情報をR/Wチャネル40Eに出力しなくてもよい。
【0407】
変形例3によれば、磁気ディスク装置1は、ライト禁止情報伝達部1911をさらに有している。所定のシステムコントローラ130は、所定のヘッドHDの現在の位置誤差がこの所定のヘッドHDのライト動作を停止(又は禁止)するための閾値を超えている場合、この所定のヘッドHDによるライト動作を停止(又は禁止)する。所定のヘッドHDによるライト動作を停止(又は禁止)した際に、所定のシステムコントローラ130は、複数のシステムコントローラ130の内のこの所定のシステムコントローラ130と異なる他のシステムコントローラ130に対応する他のヘッドHDによるライト動作も停止(又は禁止)できる。例えば、所定のシステムコントローラ130は、ライト禁止情報伝達部1911を介してライト禁止信号を他のシステムコントローラ130に出力することで、他のヘッドHDによるライト動作を停止(又は禁止)する。そのため、磁気ディスク装置1は、フォーマット効率を改善できる。
【0408】
(第4実施形態)
第4実施形態に係る磁気ディスク装置1の構成は、前述した実施形態及び前述した変形例に係る磁気ディスク装置1の構成と異なる。
図27は、第4実施形態に係る磁気ディスク装置1の構成の一例を示す模式図である。
図27に示した例では、ディスクDKは、ディスクDK4を有している。ディスクDK4は、スピンドル12に取り付けられている。ディスクDK4は、上面FS4と、上面FS4と反対側の下面RS4とを有している。なお、ディスクDK4は、2つ以上のディスクを有していてもよい。
【0409】
ヘッドHDは、ヘッドHD4及びHD5を有している。ヘッドHD4は、ディスクDK4の上面FS4に対向するヘッドHD40と、ディスクDK4の下面RS4に対向するヘッドHD41とを有している。なお、ヘッドHD4は、1つのみを有していてもよいし、3つ以上のヘッドを有していてもよい。ヘッドHD4は、ディスクDK4にデータをライトするライトヘッドWH4と、ディスクDK4にライトされたデータをリードするリードヘッドRH4とを有している。ライトヘッドWH4は、ライトヘッドWH40と、ライトヘッドWH41とを有している。リードヘッドRH4は、リードヘッドRH40と、リードヘッドRH41とを有している。
【0410】
ヘッドHD40は、上面FS4にデータをライトするライトヘッドWH40と、上面FS4にライトされたデータをリードするリードヘッドRH40とを有している。ヘッドHD41は、下面RS4にデータをライトするライトヘッドWH41と、下面RS4にライトされたデータをリードするリードヘッドRH41とを有している。
【0411】
ヘッドHD5は、ディスクDK4の上面FS4に対向するヘッドHD50と、ディスクDK4の下面RS4に対向するヘッドHD51とを有している。なお、ヘッドHD5は、1つのみを有していてもよいし、3つ以上のヘッドを有していてもよい。ヘッドHD5は、ディスクDK4にデータをライトするライトヘッドWH5と、ディスクDK4にライトされたデータをリードするリードヘッドRH5とを有している。ライトヘッドWH5は、ライトヘッドWH50と、ライトヘッドWH51とを有している。リードヘッドRH5は、リードヘッドRH50と、リードヘッドRH51とを有している。
【0412】
ヘッドHD50は、上面FS4にデータをライトするライトヘッドWH50と、上面FS4にライトされたデータをリードするリードヘッドRH50とを有している。ヘッドHD51は、下面RS4にデータをライトするライトヘッドWH51と、下面RS4にライトされたデータをリードするリードヘッドRH51とを有している。
【0413】
アクチュエータブロックBKは、アクチュエータブロックBK4及びBK5を含む。アクチュエータブロックBK4は、底壁HSBに立設された軸受BR3に回転可能に取り付けられている。アクチュエータブロックBK5は、底壁HSBに立設された軸受BR4に回転可能に取り付けられている。軸受BK5は、平面視でスピンドル12の中心を通る直線に対して軸受BR3と反対側に位置している。例えば、軸受BK5は、平面視でスピンドル12の中心を通る直線に対して軸受BR4と対称に位置している。
【0414】
アームAMは、アームAM4、及びAM5を有している。アームAM4は、ディスクDK4の上面FS4側に位置するアームAM40と、ディスクDK4の下面RS4側に位置しているアームAM41とを有している。なお、アームAM4は、ヘッドHD4の数に応じて、1つのアームのみを有していてもよいし、3つ以上のアームを有していてもよい。アームAM4は、アクチュエータブロックBK4に接続されている。
【0415】
アームAM5は、ディスクDK4の上面FS4側に位置するアームAM50と、ディスクDK4の下面RS4側に位置しているアームAM51とを有している。なお、アームAM5は、ヘッドHD5の数に応じて、1つのアームのみを有していてもよいし、3つ以上のアームを有していてもよい。アームAM5は、アクチュエータブロックBK5に接続されている。
【0416】
VCM14は、VCM144、及び145を含む。VCM144は、アクチュエータブロックBK4においてアームAM4と反対側に接続されている。VCM145は、アクチュエータブロックBK5においてアームAM5と反対側に接続されている。
【0417】
サスペンション15は、サスペンション154及び155を有している。サスペンション154は、アームAM4に取り付けられている。サスペンション154は、アームAM4に接続された一端部と反対側の先端部にヘッドHD4が搭載されている。サスペンション154は、アームAM40に取り付けられたサスペンション1540と、アームAM41に取り付けられたサスペンション1541とを有している。なお、サスペンション154は、アームAM4の数に応じて、1つのサスペンションのみを有していてもよいし、3つ以上のサスペンションを有していてもよい。サスペンション1540は、アームAM40に接続された一端部と反対側の先端部にヘッドHD40が搭載されている。サスペンション1541は、アームAM41に接続された一端部と反対側の先端部にヘッドHD41が搭載されている。
【0418】
サスペンション155は、アームAM5に取り付けられている。サスペンション155は、アームAM5に接続された一端部と反対側の先端部にヘッドHD5が搭載されている。サスペンション155は、アームAM50に取り付けられたサスペンション1550と、アームAM51に取り付けられたサスペンション1551とを有している。なお、サスペンション155は、アームAM5の数に応じて、1つのサスペンションのみを有していてもよいし、3つ以上のサスペンションを有していてもよい。サスペンション1550は、アームAM50に接続された一端部と反対側の先端部にヘッドHD50が搭載されている。サスペンション1551は、アームAM51に接続された一端部と反対側の先端部にヘッドHD51が搭載されている。
【0419】
MA16は、MA164及び165を含む。MA164は、サスペンション154に取り付けられている。MA164は、半径方向におけるヘッドHD4の動作を微細に制御する。例えば、MA164は、半径方向におけるヘッドHD4の動作をVCM144による半径方向のヘッドHD4の動作よりも微細に制御する。MA164は、例えば、サスペンション1540に取り付けられているMA1640と、サスペンション1541に取り付けられているMA1641と有している。なお、MA164は、サスペンション154の数に応じて、1つのMAのみを有していてもよいし、3つ以上のMAを有していてもよい。
【0420】
MA1640は、半径方向におけるヘッドHD40の動作を微細に制御する。例えば、MA1640は、半径方向におけるヘッドHD40の動作をVCM144による半径方向のヘッドHD40の動作よりも微細に制御する。MA1641は、半径方向におけるヘッドHD41の動作を微細に制御する。例えば、MA1641は、半径方向におけるヘッドHD41の動作をVCM144による半径方向のヘッドHD41の動作よりも微細に制御する。なお、MA1640及びMA1641は、それぞれ、VCM144に対して独立して駆動してもよい。
【0421】
MA165は、サスペンション155に取り付けられている。MA165は、半径方向におけるヘッドHD5の動作を微細に制御する。例えば、MA165は、半径方向におけるヘッドHD5の動作をVCM145による半径方向のヘッドHD5の動作よりも微細に制御する。MA165は、例えば、サスペンション1550に取り付けられているMA1650と、サスペンション1551に取り付けられているMA1651と有している。なお、MA165は、サスペンション155の数に応じて、1つのMAのみを有していてもよいし、3つ以上のMAを有していてもよい。
【0422】
MA1650は、半径方向におけるヘッドHD50の動作を微細に制御する。例えば、MA1650は、半径方向におけるヘッドHD50の動作をVCM145による半径方向のヘッドHD50の動作よりも微細に制御する。MA1651は、半径方向におけるヘッドHD51の動作を微細に制御する。例えば、MA1651は、半径方向におけるヘッドHD51の動作をVCM145による半径方向のヘッドHD51の動作よりも微細に制御する。なお、MA1650及びMA1651は、それぞれ、VCM145に対して独立して駆動してもよい。
【0423】
アクチュエータACは、アクチュエータAC4及びAC5を有している。アクチュエータAC4は、軸受BR3に回転自在に取り付けられている。アクチュエータAC4は、サスペンション154、MA164、アームAM4、アクチュエータブロックBK4、及びVCM144により構成されている。アクチュエータAC4は、軸受BR3の回転軸周りでVCM144を駆動し、且つMA164を微細に駆動することにより、サスペンション154に搭載されたヘッドHD4をディスクDK4の所定の位置に位置決めする。なお、MA164を備えている場合、アクチュエータAC4は、軸埋BR4周りでVCM144を駆動することにより、サスペンション154に搭載されたヘッドHD4をディスクDK4の所定の位置に位置決めする。
【0424】
アクチュエータAC5は、軸受BR4に回転自在に取り付けられている。アクチュエータAC5は、サスペンション155、MA165、アームAM5、アクチュエータブロックBK5、及びVCM145により構成されている。アクチュエータAC5は、軸受BR4の回転軸周りでVCM145を駆動し、且つMA165を微細に駆動することにより、サスペンション155に搭載されたヘッドHD5をディスクDK4の所定の位置に位置決めする。なお、MA165を備えている場合、アクチュエータAC5は、軸埋BR4周りでVCM145を駆動することにより、サスペンション155に搭載されたヘッドHD5をディスクDK4の所定の位置に位置決めする。
【0425】
ドライバIC20は、ドライバIC20Gと、ドライバIC20Hとを有している。ドライバIC20G及び20Hは、別々の構成、例えば、別々の回路に形成されている。なお、ドライバIC20G及び20Hは、一体の構成、例えば、一体の回路に形成されていてもよい。SPM制御部210は、SPM制御部210Gを含む。VCM制御部220は、VCM制御部220G及び220Hを含む。MA制御部230は、MA制御部230G及び230Hを含む。
【0426】
ドライバIC20Gは、システムコントローラ130G(詳細には、後述するMPU50G又はHDC60G)の制御に従って、SPM13、VCM144、及びMA164の駆動を制御する。ドライバIC20Gは、SPM13,ドライバIC20D、VCM144、及びMA164に電気的に接続されている。ドライバIC20Gは、例えば、SPM13、ドライバIC20G、VCM144、及びMA164と所定のインターフェースでそれぞれ接続されている。
【0427】
ドライバIC20Gは、SPM制御部210Gと、VCM制御部220Gと、マイクロアクチュエータ(MA)制御部230Gと、を備えている。SPM制御部210Gは、SPM13の回転を制御する。VCM制御部220Gは、VCM144に供給する電流(又は電圧)を制御することでVCM144の駆動を制御する。MA制御部230Gは、MA164に供給する電流(又は電圧)を制御することでMA164の駆動を制御する。なお、ドライバIC20Gの構成の一部(例えば、SPM制御部210G、VCM制御部220G、及びMA制御部230G)は、システムコントローラ130Gに備えられていてもよい。アクチュエータAC4にMA164が備えられていない場合、MA制御部230Gは、なくともよい。
【0428】
ドライバIC20Hは、システムコントローラ130H(詳細には、後述するMPU50H又はHDC60H)の制御に従って、VCM145及びMA165の駆動を制御する。ドライバIC20Hは、VCM145及びMA165に電気的に接続されている。ドライバIC20Hは、例えば、VCM145及びMA165と所定のインターフェースでそれぞれに接続されている。
【0429】
ドライバIC20Hは、VCM制御部220Hと、MA制御部230Hと、を備えている。VCM制御部220Hは、VCM145に供給する電流(又は電圧)を制御することでVCM145の駆動を制御する。MA制御部230Hは、MA165に供給する電流(又は電圧)を制御することでMA165の駆動を制御する。なお、ドライバIC20Hの構成の一部(例えば、VCM制御部220H、及びMA制御部230H)は、システムコントローラ130Hに備えられていてもよい。アクチュエータAC5にMA165が備えられていない場合、MA制御部230Hは、なくともよい。
【0430】
ヘッドアンプIC30は、ヘッドアンプIC30Gと、ヘッドアンプIC30Hとを有している。ヘッドアンプIC30は、1つのヘッドアンプICのみを有していてもよいし、3つ以上のヘッドアンプICを有していてもよい。ヘッドアンプIC30G及び30Hは、別々の構成、例えば、別々の回路に形成されている。なお、ヘッドアンプIC30G及び30Hは、一体の構成、例えば、一体の回路に形成されている。リードヘッド選択部310は、リードヘッド選択部310G及び310Hを含む。なお、リードヘッド制御部310は、1つのリードヘッド制御部のみを有していてもよいし、3つ以上のリードヘッド制御部を有していてもよい。リード信号検出部320は、リード信号検出部320G及び320Hを含む。なお、リード信号検出部320は、1つのリード信号検出部のみを有していてもよいし、3つ以上のリード信号検出部を有していてもよい。
【0431】
ヘッドアンプIC30Gは、ディスクDK4からリードされたリード信号を増幅して、システムコントローラ130G(詳細には、後述するリード/ライト(R/W)チャネル40G)に出力する。ヘッドアンプIC30Gは、各ヘッドHD4、例えば、ヘッドHD40及びHD41に電気的に接続されている。また、ヘッドアンプIC30Gは、R/Wチャネル40Gから出力される信号に応じたライト電流をヘッドHD4に出力する。
【0432】
ヘッドアンプIC30Gは、リードヘッド選択部310Gと、リード信号検出部320Gと、を備えている。リードヘッド選択部310Gは、アクチュエータAC4においてディスクDK4からデータをリードするリードヘッドRH4を選択する。リード信号検出部320Gは、ディスクDK4からリードヘッドRH4によりリードされた信号(リード信号)を検出する。なお、ヘッドアンプIC30Gの構成の一部(例えば、リードヘッド選択部310G、及びリード信号検出部320G)は、システムコントローラ130Gに備えられていてもよい。
【0433】
ヘッドアンプIC30Hは、ディスクDK4からリードされたリード信号を増幅して、システムコントローラ130H(詳細には、後述するリード/ライト(R/W)チャネル40B)に出力する。ヘッドアンプIC30Hは、各ヘッドHD5,例えば、ヘッドHD50及びHD51に電気的に接続されている。また、ヘッドアンプIC30Hは、R/Wチャネル40Hから出力される信号に応じたライト電流をヘッドHD5に出力する。
【0434】
ヘッドアンプIC30Hは、リードヘッド選択部310Hと、リード信号検出部320Hと、を備えている。リードヘッド選択部310Hは、アクチュエータAC5におけるディスクDK4からデータをリードするリードヘッドRH5を選択する。リード信号検出部320Hは、ディスクDK4からデータをリードするリードヘッドRH4を選択する。リード信号検出部320Hは、ディスクDK4からリードヘッドRH4によりリードされた信号(リード信号)を検出する。なお。ヘッドアンプIC30Hの構成の一部(例えば、リードヘッド選択部310H、及びリード信号検出部320H)は、システムコントローラ130Hに備えられていてもよい。
【0435】
システムコントローラ130は、システムコントローラ130G及び130Hを有している。システムコントローラ130は、1つのみのシステムコントローラを有していてもよいし、3つ以上のシステムコントローラを有していてもよい。システムコントローラ130G及び130Hは、別々の構成、例えば、別々の回路に形成されている。なお、システムコントローラ130G及び130Hは、一体の構成、例えば、一体の回路に形成されている。
【0436】
R/Wチャネル40は、R/Wチャネル40G及び40Hを含む。なお、R/Wチャネル40は、1つのR/Wチャネルのみを有していてもよいし、3つ以上のR/Wチャネルを有していてもよい。ショックセンサライト禁止判定部411は、ショックセンサライト禁止判定部411G及び411Hを含む。なお、ショックセンサライト禁止判定部411は、1つのショックセンサライト禁止判定部のみを有していてもよいし、3つ以上のショックセンサライト禁止判定部を有していてもよい。第1HDCライト禁止判定部412は、第1HDCライト禁止判定部412G及び412Hを含む。なお、第1HDCライト禁止判定部412は、1つの第1HDCライト禁止判定部のみを有していてもよいし、3つ以上の第1HDCライト禁止判定部を有していてもよい。第2HDCライト禁止判定部413は、第2HDCライト禁止判定部413G及び413Hを含む。なお、第2HDCライト禁止判定部413は、1つの第2HDCライト禁止判定部のみを有していてもよいし、3つ以上の第2HDCライト禁止判定部を有していてもよい。
【0437】
MPU50は、MPU50G及び50Hを含む。HDC60は、HDC60G及び60Hを含む。なお、HDC60は、1つのHDCのみを有していてもよいし、3つ以上のHDCを有していてもよい。サーボ制御部610は、サーボ制御部610G及び610Hを含む。なお、サーボ制御部610は、1つのサーボ制御部のみを有していてもよいし、3つ以上のサーボ制御部を有していてもよい。トラッキング制御部611は、トラッキング制御部611G及び611Hを含む。なお、トラッキング制御部611は、1つのトラッキング制御部のみを有していてもよいし、3つ以上のトラッキング制御部を有していてもよい。DPES復調部6111は、DPES復調部6111G及び6111Hを含む。DPES復調部6111は、1つのDPES復調部のみを有していてもよいし、3つ以上のDPES復調部を有していてもよい。シーク制御部612は、シーク制御部612G及び612Hを含む。シーク制御部612は、1つのシーク制御部のみを有していてもよいし、3つ以上のシーク制御部を有していてもよい。ライト動作判定部620は、ライト動作判定部620G及び620Hを含む。ライト動作判定部620は、1つのライト動作判定部のみを有していてもよいし、3つ以上のライト動作判定部を有していてもよい。位置ライト動作判定部621は、位置ライト動作判定部621G及び621Hを含む。位置ライト動作判定部621は、1つの位置ライト動作判定部のみを有していてもよいし、3つ以上の位置ライト動作判定部を有していてもよい。速度ライト動作判定部622は、速度ライト動作判定部622G及び622Hを含む。速度ライト動作判定部622は、1つの速度ライト動作判定部のみを有していてもよいし、3つ以上の速度ライト動作判定部を有していてもよい。
【0438】
システムコントローラ130Gは、R/Wチャネル40Gと、MPU50Gと、HDC60Gとを含む。システムコントローラ130Gは、ドライバIC20G、ヘッドアンプIC30G、揮発性メモリ70、バッファメモリ80、不揮発性メモリ90、ライト禁止検出器180、コントローラ通信部190、及びホストシステム700に電気的に接続されている。システムコントローラ130Gは、伝送路WR0及びWR1を介してシステムコントローラ130Gに電気的に接続している。伝送路WR0及び伝送路WR1は、物理的な配線であってもよいし、通信回路であってもよいし、概念的な電気、データ、及び情報等を伝送若しくは伝達する経路であってもよい。なお、システムコントローラ130Gは、SPM制御部210G、VCM制御部220G、及びMA制御部230Gを有していてもよい。システムコントローラ130Gは、ドライバIC20G及びヘッドアンプIC30Gを含んでいてもよい。
【0439】
R/Wチャネル40Gは、MPU50Gからの指示に応じて、ディスクDK4からホスト700に転送されるリードデータ及びホスト700から転送されるライトデータの信号処理を実行する。R/Wチャネル40Gは、例えば、ヘッドアンプIC30G、MPU50G、HDC60G、及びライト禁止検出器180等に電気的に接続されている。R/Wチャネル40Gは、伝送路WR1を介してライト動作判定部620H(HDC60H)に接続されている。なお、R/Wチャネル40Gは、伝送路WR1を介してライト動作判定部620H(HDC60H)に接続されていなくともよい。R/Wチャネル40Gは、ライト禁止部410Gを有している。
【0440】
ライト禁止部410Gは、HDC60G及びHDC60Hを介してヘッドHD4及びヘッドHD5によるライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。ライト禁止部410Gは、伝送路WR1を介してライト動作判定部620H(HDC60H)に接続されている。なお、ライト禁止部410Gは、伝送路WR1を介してライト動作判定部620H(HDC60H)に接続されていなくともよい。ライト禁止部410Gは、ショックセンサライト禁止判定部411Gと、第1HDCライト禁止判定部412Gと、第2HDCライト禁止判定部413Gと、を有している。
【0441】
ショックセンサライト禁止判定部411Gは、ショックセンサ170で振動又は衝撃を検出した場合に、アクチュエータAC4のヘッドHD4によるライト(又はライト動作)の禁止(又は停止)を判定するかライト(又はライト動作)の禁止(又は停止)を判定しないかを判定する。
【0442】
例えば、ライト禁止判定実行信号を受けた場合、ショックセンサライト禁止判定部411Gは、アクチュエータAC4に対応する少なくとも1つのヘッドHDによるライト(又はライト動作)の禁止(又は停止)を判定するかライト(又はライト動作)の禁止(又は停止)を判定しないかを判定する。
【0443】
例えば、ライト禁止判定実行信号を受けた場合、ショックセンサライト禁止判定部411Gは、ライト禁止判定実行信号に基づいて振動又は衝撃が所定の値よりも大きいか所定の値以下であるかを判定する。例えば、振動又は衝撃が所定の値よりも大きいと判定した場合、ショックセンサライト禁止判定部411Gは、アクチュエータAC4の少なくとも1つのヘッドHD4のライト(又はライト動作)の禁止(又は停止)を判定する。例えば、振動又は衝撃が所定の値よりも大きいと判定した場合、ショックセンサライト禁止判定部411Gは、アクチュエータAC4の少なくとも1つのヘッドHD4のライト(又はライト動作)の禁止(又は停止)を判定するライト禁止判定信号を出力する。例えば、振動又は衝撃が所定の値以下であると判定した場合、ショックセンサライト禁止判定部411Gは、所定のアクチュエータAC4の少なくとも1つのヘッドHD4のライト(又はライト動作)の禁止(又は停止)を判定しない。
【0444】
第1HDCライト禁止判定部412Gは、HDC60Gに対応するヘッドHD4のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。例えば、HDC60GからヘッドHD4のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止信号を受けた場合、第1HDCライト禁止判定部412Gは、ライトゲートをネゲート(デアサート)して、ヘッドHD4のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。言い換えると、HDC60GからヘッドHD4のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止信号を含み、且つヘッドHD4が振動を受けたことを示す振動検知情報を受けた場合、第1HDCライト禁止判定部412Gは、ライトゲートをネゲート(デアサート)して、ヘッドHD4のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。
【0445】
例えば、HDC60Hに対応するヘッドHD5のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止信号を受けた場合、第1HDCライト禁止判定部412Gは、ライトゲートをネゲート(デアサート)して、ヘッドHD4のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。言い換えると、HDC60Hに対応するヘッドHD5のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止信号を含み、且つヘッドHD5が振動を受けたことを示す振動検知情報を受けた場合、第1HDCライト禁止判定部412Gは、ライトゲートをネゲート(デアサート)して、ヘッドHD4のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。
【0446】
第2HDCライト禁止判定部413Gは、HDC60Hに対応するヘッドHD5のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。例えば、HDC60GからヘッドHD5のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止信号を受けた場合、第2HDCライト禁止判定部413Gは、HDC60G及び伝送路WR0を介してライト禁止信号をR/Wチャネル40Hの第2HDCライト禁止判定部413Hに出力して、第2HDCライト禁止判定部413Hを介してライトゲートをネゲート(デアサート)して、ヘッドHD5のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。言い換えると、HDC60GからヘッドHD5のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止信号を含み、且つヘッドHD5が振動を受けたことを示す振動検知情報を受けた場合、第2HDCライト禁止判定部413Gは、HDC60G及び伝送路WR0を介して振動検知情報をR/Wチャネル40Hの第2HDCライト禁止判定部413Hに出力して、第2HDCライト禁止判定部413Hを介してライトゲートをネゲート(デアサート)して、ヘッドHD5のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。
【0447】
例えば、HDC60GからヘッドHD5のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止信号を受けた場合、第2HDCライト禁止判定部413Gは、ヘッドHD5のライト(又はライト動作)を禁止する信号をHDC60Gに出力し、HDC60G及び伝送路WR0を介してライト禁止信号をR/Wチャネル40Hの第2HDCライト禁止判定部413Hに出力して、第2HDCライト禁止判定部413Hを介してライトゲートをネゲート(デアサート)して、ヘッドHD5のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。言い換えると、HDC60GからヘッドHD5のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止信号を含み、且つヘッドHD5が振動を受けたことを示す振動検知情報を受けた場合、第2HDCライト禁止判定部413Gは、ヘッドHD5のライト(又はライト動作)を禁止する信号をHDC60Gに出力し、HDC60G及び伝送路WR0を介して振動検知情報をR/Wチャネル40Hの第2HDCライト禁止判定部413Hに出力して、第2HDCライト禁止判定部413Hを介してライトゲートをネゲート(デアサート)して、ヘッドHD5のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。
【0448】
例えば、HDC60GからヘッドHD5のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止信号を受けた場合、第2HDCライト禁止判定部413Gは、伝送路WR1及びHDC60Hを介してライト禁止信号をR/Wチャネル40Hの第2HDCライト禁止判定部413Hに出力して、第2HDCライト禁止判定部413Hを介してライトゲートをネゲート(デアサート)して、ヘッドHD5のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。言い換えると、HDC60GからヘッドHD5のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止信号を含み、且つヘッドHD5が振動を受けたことを示す振動検知情報を受けた場合、第2HDCライト禁止判定部413Gは、伝送路WR1及びHDC60Hを介して振動検知情報をR/Wチャネル40Hの第2HDCライト禁止判定部413Hに出力して、第2HDCライト禁止判定部413Hを介してライトゲートをネゲート(デアサート)して、ヘッドHD5のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。
【0449】
例えば、HDC60GからヘッドHD5のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止信号を受けた場合、第2HDCライト禁止判定部413Gは、ヘッドHD5のライト(又はライト動作)を禁止する信号をHDC60Hに出力し、伝送路WR1及びHDC60Hを介してライト禁止信号をR/Wチャネル40Hの第2HDCライト禁止判定部413Hに出力して、第2HDCライト禁止判定部413Hを介してライトゲートをネゲート(デアサート)して、ヘッドHD5のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。言い換えると、HDC60GからヘッドHD5のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止信号を含み、且つヘッドHD5が振動を受けたことを示す振動検知情報を受けた場合、第2HDCライト禁止判定部413Gは、ヘッドHD5のライト(又はライト動作)を禁止する信号をHDC60Hに出力し、伝送路WR1及びHDC60Hを介して振動検知情報をR/Wチャネル40Hの第2HDCライト禁止判定部413Hに出力して、第2HDCライト禁止判定部413Hを介してライトゲートをネゲート(デアサート)して、ヘッドHD5のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。
【0450】
MPU50Gは、ドライバIC20Gを介してアクチュエータAC4を制御し、ヘッドHD4の位置決めを行うサーボ制御を実行する。MPU50Gは、ディスクDK4へのデータのライト動作を制御すると共に、ライトデータの保存先を選択する。また、MPU50Gは、ディスクDK4からのデータのリード動作を制御すると共に、リードデータの処理を制御する。MPU50Gは、磁気ディスク装置1の各部に接続されている。MPU50Gは、例えば、ドライバIC20G、R/Wチャネル40G、及びHDC60G等に電気的に接続されている。
【0451】
HDC60Gは、MPU50Gからの指示に応じて、リード/ライト処理を制御し、ホスト700とR/Wチャネル40Gとの間のデータ転送を制御する。HDC60Gは、例えば、R/Wチャネル40G、MPU50G、揮発性メモリ70、バッファメモリ80、及び不揮発性メモリ90等に電気的に接続されている。HDC60Gは、伝送路WR0を介してR/Wチャネル40Hに接続されている。なお、HDC60Gは、伝送路WR0を介してR/Wチャネル40Hに接続されていなくてもよい。
【0452】
HDC60Gは、サーボ制御部610G、及びライト動作判定部620Gを備えている。HDC60Gは、これら各部、例えば、サーボ制御部610G、及びライト動作判定部620G等の処理をファームウェア上で実行する。なお、HDC60Gは、これら各部を回路として備えていてもよい。また、HDC60Gの構成の一部は、MPU50Gに備えられていてもよい。例えば、サーボ制御部610G、及びライト動作判定部620Gは、MPU50Gに設けられていてもよい。HDC60Gは、ヘッドHD4のライト動作を禁止(又は停止)する。例えば、ライト禁止信号を受けた場合、HDC60Gは、ヘッドHD4のライト動作を禁止(又は停止)する。
【0453】
サーボ制御部610Gは、ヘッドHD4の位置を制御する。言い換えると、サーボ制御部610Gは、ディスクDK4の所定の領域へのヘッドHD4によるアクセスを制御する。サーボ制御部610Gは、トラッキング制御部611Gと、シーク制御部612Gとを有している。
【0454】
トラッキング制御部611Gは、ディスクDK4の所定のトラックへのヘッドHD4のトラッキングを制御する。トラッキング制御部611Gは、DPES復調部6111Gを有している。なお、トラッキング制御部611Gは、SPES復調部を有していてもよい。
【0455】
DPES復調部6111Gは、ディスクDK4のデータセクタDSをリードしてDPESを復調する。
シーク制御部612Gは、ディスクDK4において所定のトラックから目標とするトラックへのヘッドHD4のシークを制御する。
【0456】
ライト動作判定部620Gは、配線WR0を介してR/Wチャネル40Hに接続されている。なお、ライト動作判定部620Gは、配線WR0を介してR/Wチャネル40Hに接続されていなくてもよい。ライト動作判定部620Gは、位置ライト動作判定部621Gと、速度ライト動作判定部622Gとを有している。位置ライト動作判定部621Gは、ヘッドHD4の位置によりヘッドHD4のライト動作を判定する。速度ライト動作判定部622Gは、ヘッドHD4の速度によりヘッドHD4のライト動作を判定する。
【0457】
ライト動作判定部620Gは、HDC60Gに対応するヘッドHD4のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するかライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)しないかを判定する。
【0458】
HDC60Gに対応するヘッドHD4のライト(又はライト動作)のライト禁止判定信号(又はライト禁止判定情報)を受けた場合、ライト動作判定部620Gは、ヘッドHD4でディスクDK4のサーボセクタSSからリードして復調したSPES又はデータセクタDSからリードして復調したDPESに基づいて、ヘッドHD4のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するかライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)しないかを判定する。
【0459】
HDC60Gに対応するヘッドHD4のライト(又ライト動作)のライト禁止判定信号(又はライト禁止判定情報)を受けた場合、ライト動作判定部620Gは、ヘッドHD4に対応するSPES又はDPESが閾値を超えているかSPES又はDPESが閾値以下であるかを判定する。
【0460】
ヘッドHD4に対応するSPES又はDPESが閾値を超えていると判定した場合、ライト動作判定部620Gは、ヘッドHD4のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)すると判定し、ライト禁止信号をHDC60Gに対応するR/Wチャネル40Gに出力する。
【0461】
第2HDCライト禁止判定部413GからHDC60Hに対応するヘッドHD5のライト(又はライト動作)を禁止する信号を受けた場合、ライト動作判定部620Gは、ライト禁止信号をR/Wチャネル40Hに出力してもよい。第2HDCライト禁止判定部413GからHDC60Hに対応するヘッドHD5のライト(又はライト動作)を禁止する信号を受けた場合、ライト動作判定部620Gは、伝送路WR0を介してR/Wチャネル40Hにライト禁止信号を出力してもよい。
【0462】
なお、第2HDCライト禁止判定部413GからHDC60Hに対応するヘッドHD5のライト(又はライト動作)を禁止する信号を受けた場合、ライト動作判定部620Gは、システムコントローラ130HやヘッドHD5等の状態に応じて、R/Wチャネル40Hにライト禁止信号を出力しなくてもよい。
【0463】
例えば、ヘッドHD4に対応するSPES又はDPESが閾値を超えていると判定した場合、ライト動作判定部620Gは、ライト禁止信号をR/Wチャネル40Hに出力してもよい。
【0464】
例えば、ヘッドHD4に対応するSPES又はDPESが閾値以下であると判定した場合、ライト動作判定部620Gは、HDC60Gを介してヘッドHD4によるライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)しない。言い換えると、ヘッドHD4に対応するSPES又はDPESが閾値以下であると判定した場合、ライト動作判定部620Gは、ヘッドHD4によるライト(又はライト動作)を継続(又は続行)する。
【0465】
システムコントローラ130Hは、R/Wチャネル40Hと、MPU50Hと、HDC60Hとを含む。システムコントローラ130Hは、ドライバIC20H、ヘッドアンプIC30H、ライト禁止検出器180、コントローラ通信部190、及びホストシステム700に電気的に接続されている。システムコントローラ130Hは、伝送路WR0及びWR1を介してシステムコントローラ130Aに電気的に接続している。なお、システムコントローラ130Hは、SPM制御部210H、VCM制御部220H、及びMA制御部230Hを有していてもよい。システムコントローラ130Hは、ドライバIC20H及びヘッドアンプIC30Hを含んでいてもよい。
【0466】
R/Wチャネル40Hは、MPU50Hからの指示に応じて、ディスクDK4からホスト700に転送されるリードデータ及びホスト700から転送されるライトデータの信号処理を実行する。R/Wチャネル40Hは、例えば、ヘッドアンプIC30H、MPU50H、HDC60H、及びライト禁止検出器180等に電気的に接続されている。R/Wチャネル40Hは、伝送路WR0を介してライト動作判定部620G(HDC60G)に接続されている。なお、R/Wチャネル40Hは、伝送路WR0を介してライト動作判定部620G(HDC60G)に接続されていなくてもよい。R/Wチャネル40Hは、ライト禁止部410Hを有していてもよい。
【0467】
ライト禁止部410Hは、HDC60G及びHDC60Hを介してヘッドHD4及びヘッドHD5によるライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。ライト禁止部410Hは、伝送路WR0を介してライト動作判定部620G(HDC60G)に接続されている。なお、ライト禁止部410Hは、伝送路WR0を介してライト動作判定部620G(HDC60G)に接続されていなくともよい。ライト禁止部410Hは、ショックセンサライト禁止判定部411Hと、第1HDCライト禁止判定部412Hと、第2HDCライト禁止判定部413Hと、を有している。
【0468】
ショックセンサライト禁止判定部411Hは、ショックセンサ170で振動又は衝撃を検出した場合に、アクチュエータAC5のヘッドHD5によるライト(又はライト動作)の禁止(又は停止)を判定するかライト(又はライト動作)の禁止(又は停止)を判定しないかを判定する。
【0469】
例えば、ライト禁止判定実行信号を受けた場合、ショックセンサライト禁止判定部411Hは、アクチュエータAC5に対応する少なくとも1つのヘッドHDによるライト(又はライト動作)の禁止(又は停止)を判定するかライト(又はライト動作)の禁止(又は停止)を判定しないかを判定する。
【0470】
例えば、ライト禁止判定実行信号を受けた場合、ショックセンサライト禁止判定部411Hは、ライト禁止判定実行信号に基づいて振動又は衝撃が所定の値よりも大きいか所定の値以下であるかを判定する。例えば、振動又は衝撃が所定の値よりも大きいと判定した場合、ショックセンサライト禁止判定部411Hは、アクチュエータAC5の少なくとも1つのヘッドHD5のライト(又はライト動作)の禁止(又は停止)を判定する。例えば、振動又は衝撃が所定の値よりも大きいと判定した場合、ショックセンサライト禁止判定部411Hは、アクチュエータAC5の少なくとも1つのヘッドHD5のライト(又はライト動作)の禁止(又は停止)を判定するライト禁止判定信号を出力する。例えば、振動又は衝撃が所定の値以下であると判定した場合、ショックセンサライト禁止判定部411Hは、アクチュエータAC5の少なくとも1つのヘッドHD5のライト(又はライト動作)の禁止(又は停止)を判定しない。
【0471】
第1HDCライト禁止判定部412Hは、HDC60Gに対応するヘッドHD4のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。例えば、HDC60HからヘッドHD4のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止信号を受けた場合、第1HDCライト禁止判定部412Hは、HDC60H及び伝送路WR1を介してライト禁止信号をR/Wチャネル40Gの第1HDCライト禁止判定部412Gに出力して、第1HDCライト禁止判定部412Gを介してライトゲートをネゲート(デアサート)して、ヘッドHD4のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。言い換えると、HDC60HからヘッドHD4のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止信号を含み、且つヘッドHD4が振動を受けたことを示す振動検知情報を受けた場合、第1HDCライト禁止判定部412Hは、HDC60H及び伝送路WR1を介して振動検知情報をR/Wチャネル40Gの第1HDCライト禁止判定部412Gに出力して、第1HDCライト禁止判定部412Gを介してライトゲートをネゲート(デアサート)して、ヘッドHD4のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。
【0472】
例えば、HDC60HからヘッドHD4のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止信号を受けた場合、第1HDCライト禁止判定部412Hは、ヘッドHD4のライト(又はライト動作)を禁止する信号をHDC60Hに出力し、HDC60H及び伝送路WR1を介してライト禁止信号をR/Wチャネル40Gの第1HDCライト禁止判定部412Gに出力して、第1HDCライト禁止判定部412Gを介してライトゲートをネゲート(デアサート)して、ヘッドHD0のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。言い換えると、HDC60HからヘッドHD4のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止信号を含み、且つヘッドHD4が振動を受けたことを示す振動検知情報を受けた場合、第1HDCライト禁止判定部412Hは、ヘッドHD4のライト(又はライト動作)を禁止する信号をHDC60Hに出力し、HDC60H及び伝送路WR1を介して振動検知情報をR/Wチャネル40Gの第1HDCライト禁止判定部412Gに出力して、第1HDCライト禁止判定部412Gを介してライトゲートをネゲート(デアサート)して、ヘッドHD0のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。
【0473】
例えば、HDC60HからヘッドHD4のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止信号を受けた場合、第1HDCライト禁止判定部412Hは、伝送路WR0及びHDC60Gを介してライト禁止信号をR/Wチャネル40Gの第1HDCライト禁止判定部412Gに出力して、第1HDCライト禁止判定部412Gを介してライトゲートをネゲート(デアサート)して、ヘッドHD4のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。言い換えると、HDC60HからヘッドHD4のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止信号を含み、且つヘッドHD4が振動を受けたことを示す振動検知情報を受けた場合、第1HDCライト禁止判定部412Hは、伝送路WR0及びHDC60Gを介して振動検知情報をR/Wチャネル40Gの第1HDCライト禁止判定部412Gに出力して、第1HDCライト禁止判定部412Gを介してライトゲートをネゲート(デアサート)して、ヘッドHD4のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。
【0474】
例えば、HDC60HからヘッドHD4のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止信号を受けた場合、第1HDCライト禁止判定部412Hは、ヘッドHD4のライト(又はライト動作)を禁止する信号をHDC60Gに出力し、伝送路WR0及びHDC60Gを介してライト禁止信号をR/Wチャネル40Gの第1HDCライト禁止判定部412Gに出力して、第1HDCライト禁止判定部412Gを介してライトゲートをネゲート(デアサート)して、ヘッドHD4のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。言い換えると、HDC60HからヘッドHD4のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止信号を含み、且つヘッドHD4が振動を受けたことを示す振動検知情報を受けた場合、第1HDCライト禁止判定部412Hは、ヘッドHD4のライト(又はライト動作)を禁止する信号をHDC60Gに出力し、伝送路WR0及びHDC60Gを介して振動検知情報をR/Wチャネル40Gの第1HDCライト禁止判定部412Gに出力して、第1HDCライト禁止判定部412Gを介してライトゲートをネゲート(デアサート)して、ヘッドHD4のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。
【0475】
第2HDCライト禁止判定部413Hは、HDC60Hに対応するヘッドHD5のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。例えば、HDC60HからヘッドHD5のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止信号を受けた場合、第2HDCライト禁止判定部413Hは、ライトゲートをネゲート(デアサート)して、ヘッドHD1のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。言い換えると、HDC60HからヘッドHD5のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止信号を含み、且つヘッドHD5が振動を受けたことを示す振動検知情報を受けた場合、第2HDCライト禁止判定部413Hは、ライトゲートをネゲート(デアサート)して、ヘッドHD1のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。
【0476】
例えば、HDC60Gに対応するヘッドHD4のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止信号を受けた場合、第2HDCライト禁止判定部413Hは、ライトゲートをネゲート(デアサート)して、ヘッドHD5のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。言い換えると、HDC60Gに対応するヘッドHD4のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するライト禁止信号を含み、且つヘッドHD4が振動を受けたことを示す振動検知情報を受けた場合、第2HDCライト禁止判定部413Hは、ライトゲートをネゲート(デアサート)して、ヘッドHD5のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)する。
【0477】
MPU50Hは、ドライバIC20Hを介してアクチュエータAC5を制御し、ヘッドHD5の位置決めを行うサーボ制御を実行する。MPU50Hは、ディスクDK5へのデータのライト動作を制御すると共に、ライトデータの保存先を選択する。また、MPU50Hは、ディスクDK5からのデータのリード動作を制御すると共に、リードデータの処理を制御する。MPU50Hは、磁気ディスク装置1の各部に接続されている。MPU50Hは、例えば、ドライバIC20H、R/Wチャネル40H、及びHDC60H等に電気的に接続されている。
【0478】
HDC60Hは、MPU50Hからの指示に応じて、リード/ライト処理を制御し、ホスト700とR/Wチャネル40Hとの間のデータ転送を制御する。HDC60Hは、例えば、R/Wチャネル40H、及びMPU50H等に電気的に接続されている。HDC60Hは、伝送路WR1を介してR/Wチャネル40Gに接続されている。なお、HDC60Hは、伝送路WR1を介してR/Wチャネル40Gに接続されていなくてもよい。
【0479】
HDC60Hは、サーボ制御部610H、及びライト動作判定部620Hを備えている。HDC60Hは、これら各部、例えば、サーボ制御部610H、及びライト動作判定部620H等の処理をファームウェア上で実行する。なお、HDC60Hは、これら各部を回路として備えていてもよい。また、HDC60Hの構成の一部は、MPU50Bに備えられていてもよい。例えば、サーボ制御部610H、及びライト動作判定部620Hは、MPU50Hに設けられていてもよい。HDC60Hは、ヘッドHD5のライト動作を禁止(又は停止)する。例えば、ライト禁止信号を受けた場合、HDC60Hは、ヘッドHD5のライト動作を禁止(又は停止)する。
【0480】
サーボ制御部610Hは、ヘッドHD5の位置を制御する。言い換えると、サーボ制御部610Hは、ディスクDK5の所定の領域へのヘッドHD5によるアクセスを制御する。サーボ制御部610Hは、トラッキング制御部611Hと、シーク制御部612Hとを有している。
【0481】
トラッキング制御部611Hは、ディスクDK5の所定のトラックへのヘッドHD5のトラッキングを制御する。トラッキング制御部611Hは、DPES復調部6111Hを有している。なお、トラッキング611Hは、SPES復調部を有していてもよい。
【0482】
DPES復調部6111Hは、ディスクDK5のデータセクタDSをリードしてDPESを復調する。
シーク制御部612Hは、ディスクDK5において所定のトラックから目標とするトラックへのヘッドHD5のシークを制御する。
【0483】
ライト動作判定部620Hは、配線WR1を介してR/Wチャネル40Gに接続されている。なお、ライト動作判定部620Hは、配線WR1を介してR/Wチャネル40Gに接続されていなくてもよい。ライト動作判定部620Hは、位置ライト動作判定部621Hと、速度ライト動作判定部622Hとを有している。位置ライト動作判定部621Hは、ヘッドHD5の位置によるヘッドHD5のライト動作を判定する。速度ライト動作判定部622Hは、ヘッドHD5の速度によるヘッドHD5のライト動作を判定する。
【0484】
ライト動作判定部620Hは、HDC60Hに対応するヘッドHD5のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するかライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)しないかを判定する。
【0485】
HDC60Hに対応するヘッドHD5のライト(又はライト動作)のライト禁止判定信号(又はライト禁止判定情報)を受けた場合、ライト動作判定部620Hは、ヘッドHD5でディスクDK4のサーボセクタSSからリードして復調したSPES又はデータセクタDSからリードして復調したDPESに基づいて、ヘッドHD1のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)するかライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)しないかを判定する。
【0486】
HDC60Hに対応するヘッドHD4のライト(又ライト動作)のライト禁止判定信号(又はライト禁止判定情報)を受けた場合、ライト動作判定部620Hは、ヘッドHD5に対応するSPES又はDPESが閾値を超えているかSPES又はDPESが閾値以下であるかを判定する。
【0487】
ヘッドHD5に対応するSPES又はDPESが閾値を超えていると判定した場合、ライト動作判定部620Hは、ヘッドHD5のライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)すると判定し、ライト禁止信号をHDC60Hに対応するR/Wチャネル40Hに出力する。
【0488】
第1HDCライト禁止判定部412HからHDC60Gに対応するヘッドHD4のライト(又はライト動作)を禁止する信号を受けた場合、ライト動作判定部620Hは、ライト禁止信号をR/Wチャネル40Gに出力してもよい。第1HDCライト禁止判定部412HからHDC60Gに対応するヘッドHD0のライト(又はライト動作)を禁止する信号を受けた場合、ライト動作判定部620Hは、伝送路WR1を介してR/Wチャネル40Aにライト禁止信号を出力してもよい。
【0489】
なお、第1HDCライト禁止判定部412HからHDC60Gに対応するヘッドHD4のライト(又はライト動作)を禁止する信号を受けた場合、ライト動作判定部620Hは、システムコントローラ130GやヘッドHD4等の状態に応じて、R/Wチャネル40Gにライト禁止信号を出力しなくてもよい。
【0490】
例えば、ヘッドHD5に対応するSPES又はDPESが閾値を超えていると判定した場合、ライト動作判定部620Hは、ライト禁止信号をR/Wチャネル40Gに出力してもよい。
【0491】
例えば、ヘッドHD5に対応するSPES又はDPESが閾値以下であると判定した場合、ライト動作判定部620Hは、HDC60Hを介してヘッドHD5によるライト(又はライト動作)を禁止(又は停止)しない。言い換えると、ヘッドHD5に対応するSPES又はDPESが閾値以下であると判定した場合、ライト動作判定部620Hは、ヘッドHD5によるライト(又はライト動作)を継続(又は続行)する。
【0492】
第4実施形態によれば、磁気ディスク装置1は、ディスクDKと、ディスクDKに対応する複数のヘッドHDと、複数のヘッドHDにそれぞれ対応する複数のアクチュエータACと、複数のアクチュエータACにそれぞれ対応する複数のアクチュエータブロックBKと、複数のアクチュエータブロックBKにそれぞれ対応する複数の軸受BRとを有している。複数のアクチュエータACは、それぞれ、複数の軸受BRに回転自在に取り付けられている。所定のシステムコントローラ130は、所定のヘッドHDの現在の位置誤差がこの所定のヘッドHDのライト動作を停止(又は禁止)するための閾値を超えている場合、この所定のヘッドHDによるライト動作を停止(又は禁止)する。所定のヘッドHDによるライト動作を停止(又は禁止)した際に、所定のシステムコントローラ130は、複数のシステムコントローラ130の内のこの所定のシステムコントローラ130と異なる他のシステムコントローラ130に対応する他のアクチュエータACのヘッドHDによるライト動作も停止(又は禁止)できる。例えば、所定のシステムコントローラ130は、配線などの伝送路(WR0又はWR1)を介してライト禁止信号を他のシステムコントローラ130に出力することで、他のアクチュエータACのヘッドHDによるライト動作を停止(又は禁止)する。磁気ディスク装置1は、サーボセクタをリードして復調するSPESのみに基づいてヘッドHDの位置誤差を取得するよりもデータセクタをリードして復調するDPESに基づいてヘッドHDの位置誤差を取得可能にすることで、短い時間間隔でヘッドHDの位置誤差を取得することができる。そのため、磁気ディスク装置1は、フォーマット効率を改善できる。
【0493】
(変形例4)
変形例4に係る磁気ディスク装置1の構成は、前述した実施形態及び前述した変形例に係る磁気ディスク装置1の構成と異なる。
図28は、変形例4に係る磁気ディスク装置1の構成の一例を示す模式図である。
図28に示した変形例4に係る磁気ディスク装置1は、
図1に示した第1実施形態に係る磁気ディスク装置1とほぼ同等であるが、
図1に示したシステムコントローラ130A及びBを一体に形成したシステムコントローラ130Zを有している。
【0494】
図28に示した例では、システムコントローラ130は、システムコントローラ130Zを有している。システムコントローラ130Zは、R/Wチャネル40A及び40Bと、MPU50A及び50Bと、HDC60A及び60Bとを含む。
【0495】
変形例4によれば、磁気ディスク装置1は、振動や衝撃が印加された場合に、SPESのみに基づいてライト動作を停止(又は禁止)するよりもDPES等に基づいてライト動作を停止(又は禁止)することで、短い時間でヘッドHDのライト動作を停止(又は禁止)できる。磁気ディスク装置1は、SPESのみに基づいてライト動作を停止(又は禁止)する場合の閾値よりもDPES等に基づいてライト動作を停止(又は禁止)する場合の閾値を小さくすることができる。また、磁気ディスク装置1は、所定のアクチュエータACのヘッドHDのライト動作を停止(又は禁止)した際に、この所定のアクチュエータACと異なる他のアクチュエータACのヘッドHDのライト動作も停止(又は禁止)することができる。そのため、磁気ディスク装置1は、フォーマット効率を改善できる。
【0496】
いくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0497】
1…磁気ディスク装置、HS…筐体、DK…磁気ディスク、12…スピンドル、13…スピンドルモータ(SPM)、14…ボイスコイルモータ(VCM)、15…サスペンション、16…マイクロアクチュエータ、HD…ヘッド、AM…アーム、20…ドライバIC、30…ヘッドアンプIC、40…リード/ライト(R/W)チャネル、50…マイクロプロセッサ(MPU)、60…ハードディスクコントローラ(HDC)、70…揮発性メモリ、80…バッファメモリ、90…不揮発性メモリ、170…ショックセンサ、180…ライト禁止検出器、190…コントローラ通信部、700…ホストシステム(ホスト)、130…システムコントローラ。