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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-22
(45)【発行日】2024-12-02
(54)【発明の名称】液化ジャガイモ製品およびプロセス
(51)【国際特許分類】
   A23L 19/12 20160101AFI20241125BHJP
【FI】
A23L19/12 A
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2021572898
(86)(22)【出願日】2020-06-09
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-08-15
(86)【国際出願番号】 IB2020055391
(87)【国際公開番号】W WO2020250119
(87)【国際公開日】2020-12-17
【審査請求日】2023-03-17
(31)【優先権主張番号】62/859,542
(32)【優先日】2019-06-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/894,095
(32)【優先日】2020-06-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】502195857
【氏名又は名称】マッケイン フーズ リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001656
【氏名又は名称】弁理士法人谷川国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】カートリー,ナイジェル
(72)【発明者】
【氏名】ラウダノ,レイモンド ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】スポルス,デレク イー.
【審査官】戸来 幸男
(56)【参考文献】
【文献】特表2020-535833(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2002/0189607(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A23L 19/00-19/20
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
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(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体ジャガイモ製品を作製する方法であって、
(a)初期水分含有量を有するジャガイモ成分を含み、1つ以上のジャガイモを含む初期ジャガイモ供給物を提供することと、
(b)前記初期ジャガイモ供給物を少なくとも部分的にゼラチン化して、それにより、第2の水分含有量を有するゼラチン状ジャガイモ供給物を形成することであって、前記第2の水分含有量が、前記初期水分含有量の少なくとも50パーセントである、形成することと、
(c)油の存在下で前記ゼラチン状ジャガイモ供給物の少なくとも一部分を、前記ゼラチン状ジャガイモ供給物が少なくとも67℃の温度に到達するまで1~60分間せん断して、それにより、前記液体ジャガイモ製品を形成することと、を含む、方法。
【請求項2】
前記ゼラチン化が、前記初期ジャガイモ供給物をブランチングすることを含み、前記ブランチングが、(i)前記初期ジャガイモ供給物を加熱して、それにより、調理済みジャガイモ供給物を形成することと、(ii)前記調理済みジャガイモ供給物を水溶液と接触させて、それにより、前記ゼラチン化されたジャガイモ供給物を形成することと、を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記せん断が、少なくとも10℃および125℃未満の温度発生する、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記油が、植物油、ピーナッツ油、ヒマワリ油、菜種油、ココナッツ油、ヤシ油、トウモロコシ油、アボカド油、クルミ油、ダイズ油、ゴマ油、またはこれらの組み合わせを含み、前記油が、十分な量で添加され、その結果前記液体ジャガイモ製品が、1~75重量パーセントの前記油を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記液体ジャガイモ製品が、少なくとも1~75重量パーセントの添加された水および5~90重量パーセントの前記ジャガイモ成分を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記液体ジャガイモ製品が、12.5℃で測定した際、以下のレオロジー特性:
i.Y1-5≠Y5-10≠Y10-15≠Y15-20
ii.Y10が、Y10-15および/またはY15-20よりも少なくとも50パーセント大きい、
iii.Y1-5が、Y5-10、Y10-15、および/またはY15-20よりも少なくとも50パーセント大きい、かつ
iv.Y5-10が、Y10-15および/またはY15-20よりも少なくとも50パーセント大きい、のうちの2つ以上を呈し、
「Y」が、1平方センチメートル当たりのダイン(ダイン/cm)におけるせん断応力であり、「Y」で使用される添字値が、前記せん断応力「Y」が測定される1秒当たり(/s)のせん断速度またはせん断速度範囲であり、
前記レオロジー特性が、以下の時間および温度条件:
a.6℃で24時間、
b.6℃で48時間、および/または
c.6℃で72時間、のうちの1つ以上の下で前記液体ジャガイモ製品を貯蔵した後に測定される、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記レオロジー特性が、前記液体ジャガイモ製品を6℃で72時間貯蔵した後に測定される、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記液体ジャガイモ製品が、前記液体ジャガイモ製品を6℃で72時間貯蔵した後、12.5℃で以下のせん断応力プロファイル:
i.前記液体ジャガイモ製品が、10重量パーセント未満の前記ジャガイモ成分以外の少なくとも1つの複合糖質材料を含むとき、5/sのせん断速度で少なくとも15ダイン/cmのせん断応力、10/sのせん断速度で少なくとも25ダイン/cmのせん断応力、15/sのせん断速度で少なくとも35ダイン/cmのせん断応力、および/もしくは20/sのせん断速度で少なくとも40ダイン/cmのせん断応力、または
ii.前記液体ジャガイモ製品が、少なくとも10重量パーセントの前記ジャガイモ成分以外の少なくとも1つの複合糖質材料を含むとき、5/sのせん断速度で少なくとも150ダイン/cmのせん断応力、10/sのせん断速度で少なくとも200ダイン/cmのせん断応力、15/sのせん断速度で少なくとも225ダイン/cmのせん断応力、および/もしくは20/sのせん断速度で少なくとも250ダイン/cmのせん断応力、のうちの1つを呈する、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
液体ジャガイモ製品を作製する方法であって、
(a)ジャガイモ成分を含み、1つ以上のジャガイモを含む初期ジャガイモ供給物を提供することと、
(b)前記初期ジャガイモ供給物を少なくとも部分的にゼラチン化して、それにより、ゼラチン状のジャガイモ供給物を形成することと、
(c)前記ゼラチン状ジャガイモ供給物の少なくとも一部分を、前記ゼラチン状ジャガイモ供給物が少なくとも67℃の温度に到達するまで1~60分間せん断して、それにより、12.5℃で測定した際、以下のレオロジー特性:
i.Y1-5が、Y5-10、Y10-15、および/またはY15-20よりも少なくとも50パーセント大きい、
ii.Y1-5が、Y10-20、Y20-30、および/またはY30-40よりも大きい、かつ
iii.Y1-10が、Y10-20、Y20-30、および/またはY30-40よりも少なくとも25パーセント大きい、のうちの2つ以上を呈する前記液体ジャガイモ製品を形成することと、を含み、
「Y」が、1平方センチメートル当たりのダイン(ダイン/cm)におけるせん断応力であり、「Y」で使用される添字値が、前記せん断応力「Y」が測定される1秒当たり(/s)のせん断速度またはせん断速度範囲であり、
前記レオロジー特性が、以下の時間および温度条件:
a.6℃で24時間、
b.6℃で48時間、および/または
c.6℃で72時間、のうちの1つ以上の下で前記液体ジャガイモ製品を貯蔵した後に測定される、方法。
【請求項10】
前記液体ジャガイモ製品が、前記レオロジー特性のうちの少なくとも3つを呈する、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記レオロジー特性が、前記液体ジャガイモ製品を6℃で72時間貯蔵した後に測定される、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記液体ジャガイモ製品が、前記液体ジャガイモ製品を6℃で72時間貯蔵した後、12.5℃で以下のせん断応力プロファイル:
i.前記液体ジャガイモ製品が、10重量パーセント未満の前記ジャガイモ成分以外の少なくとも1つの複合糖質材料を含むとき、5/sのせん断速度で少なくとも15ダイン/cmのせん断応力、10/sのせん断速度で少なくとも25ダイン/cmのせん断応力、15/sのせん断速度で少なくとも35ダイン/cmのせん断応力、および/もしくは20/sのせん断速度で少なくとも40ダイン/cmのせん断応力、または
ii.前記液体ジャガイモ製品が、少なくとも10重量パーセントの前記ジャガイモ成分以外の少なくとも1つの複合糖質材料を含むとき、5/sのせん断速度で少なくとも150ダイン/cmのせん断応力、10/sのせん断速度で少なくとも200ダイン/cmのせん断応力、15/sのせん断速度で少なくとも225ダイン/cmのせん断応力、および/もしくは20/sのせん断速度で少なくとも250ダイン/cmのせん断応力、のうちの1つを呈する、請求項9に記載の方法。
【請求項13】
前記ゼラチン化が、前記初期ジャガイモ供給物をブランチングすることを含み、前記ブランチングが、(i)前記初期ジャガイモ供給物を加熱して、それにより、調理済みジャガイモ供給物を形成することと、(ii)前記調理済みジャガイモ供給物を水溶液と接触させて、それにより、前記ゼラチン化されたジャガイモ供給物を形成することと、を含む、請求項9に記載の方法。
【請求項14】
前記せん断が、少なくとも10℃および125℃未満の温度発生する、請求項9に記載の方法。
【請求項15】
前記液体ジャガイモ製品が、
(a)1~75重量パーセントの添加された水と、
(b)5~90重量パーセントの前記ジャガイモ成分と、
(c)1~75重量パーセントの少なくとも1つの油と、を含む、請求項9に記載の方法。
【請求項16】
食品を製造するための液体ジャガイモ製品であって、前記液体ジャガイモ製品が、5~80重量パーセントのジャガイモ及び連続的な非粒子状デンプンマトリックスを含み、
前記液体ジャガイモ製品が、12.5℃で測定した際、以下のレオロジー特性:
i.Y1-5が、Y5-10、Y10-15、および/またはY15-20よりも少なくとも50パーセント大きい、
ii.Y1-5が、Y10-20、Y20-30、および/またはY30-40よりも大きい、かつ
iii.Y1-10が、Y10-20、Y20-30、および/またはY30-40よりも少なくとも25パーセント大きい、のうちの2つ以上を呈し、
「Y」が、1平方センチメートル当たりのダイン(ダイン/cm)におけるせん断応力であり、「Y」で使用される添字値が、前記せん断応力「Y」が測定される1秒当たり(/s)のせん断速度またはせん断速度範囲であり、
前記レオロジー特性が、以下の時間および温度条件:
a.6℃で24時間、
b.6℃で48時間、および/または
c.6℃で72時間、のうちの1つ以上の下で前記液体ジャガイモ製品を貯蔵した後に測定される、液体ジャガイモ製品。
【請求項17】
前記液体ジャガイモ製品が、前記レオロジー特性のうちの3つすべてを呈する、請求項16に記載の液体ジャガイモ製品。
【請求項18】
前記レオロジー特性が、前記液体ジャガイモ製品を6℃で72時間貯蔵した後に、測定される、請求項16に記載の液体ジャガイモ製品。
【請求項19】
前記液体ジャガイモ製品が、前記液体ジャガイモ製品を6℃で72時間貯蔵した後、12.5℃で以下のせん断応力プロファイル:
i.前記液体ジャガイモ製品が、10重量パーセント未満の前記ジャガイモ以外の少なくとも1つの複合糖質材料を含むとき、5/sのせん断速度で少なくとも15ダイン/cmのせん断応力、10/sのせん断速度で少なくとも25ダイン/cmのせん断応力、15/sのせん断速度で少なくとも35ダイン/cmのせん断応力、および/もしくは20/sのせん断速度で少なくとも40ダイン/cmのせん断応力、または
ii.前記液体ジャガイモ製品が、少なくとも10重量パーセントの前記ジャガイモ以外の少なくとも1つの複合糖質材料を含むとき、5/sのせん断速度で少なくとも150ダイン/cmのせん断応力、10/sのせん断速度で少なくとも200ダイン/cmのせん断応力、15/sのせん断速度で少なくとも225ダイン/cmのせん断応力、および/もしくは20/sのせん断速度で少なくとも250ダイン/cmのせん断応力、のうちの1つを呈する、請求項16に記載の液体ジャガイモ製品。
【請求項20】
請求項16に記載の液体ジャガイモ製品を含む、食品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、米国特許法第119条(e)下の、2019年6月10日に出願された米国仮特許出願第62/859,542号、表題「LIQUIFIED POTATO PRODUCT AND PROCESS」の優先権の利益を主張し、およびまた2020年6月5日に出願された米国特許出願第16/894,095号、表題「LIQUIFIED POTATO PRODUCT AND PROCESS」の優先権を主張し、それらの開示全体が、参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
本発明は、概して、様々な食品を製造するために使用され得るジャガイモベースの製品に関する。より概して、本出願は、概して、様々な健康食品を製造するために使用され得る液体ジャガイモ製品の製造に関する。
【0003】
背景技術
主に野菜および他の有機植物ベースの製品に由来する健康食品の製造にますます重点が置かれている。例えば、様々な食品製造業者が、ナッツまたはカリフラワーをベース成分として使用するディップ、ソース、および他の食品を製造している。しかしながら、これらの既存の食品は、味の悪さ、不十分な食感、アレルギーのリスク、高い製造コスト、および全体的に不健康な配合など、1つ以上の欠陥を呈し得る。それゆえ、依然として、植物ベースの供給源から健康的な食品を識別し、効率的に製造する必要がある。
【発明の概要】
【0004】
液体ジャガイモ製品を作製する方法であって、本方法は、(a)初期水分含有量を有するジャガイモ成分を含む、初期ジャガイモ供給物を提供することと、(b)該初期ジャガイモ供給物を少なくとも部分的にゼラチン化して、それにより、第2の水分含有量を有するゼラチン状ジャガイモ供給物を形成することであって、該第2の水分含有量が、該初期水分含有量よりも50パーセント未満低い、形成することと、(c)油の存在下で該ゼラチン状ジャガイモ供給物の少なくとも一部分をせん断して、それにより、該液体ジャガイモ製品を形成することと、を含む。
【0005】
液体ジャガイモ製品を作製する方法であって、本方法は、(a)ジャガイモ成分を含む、初期ジャガイモ供給物を提供することと、(b)該初期ジャガイモ供給物を少なくとも部分的にゼラチン化して、それにより、ゼラチン状のジャガイモ供給物を形成することと、(c)該ゼラチン状ジャガイモ供給物の少なくとも一部分をせん断して、それにより、12.5℃で測定した際、以下のレオロジー特性:
i.Y1-5は、Y5-10、Y10-15、および/またはY15-20よりも少なくとも50パーセント大きい、
ii.Y1-5は、Y10-20、Y20-30、および/またはY30-40よりも大きい、かつ
iii.Y1-10は、Y10-20、Y20-30、および/またはY30-40よりも少なくとも25パーセント大きい、のうちの少なくとも1つを呈する該液体ジャガイモ製品を形成することと、を含み、
該レオロジー特性は、該液体ジャガイモ製品を6℃で24時間、48時間、または72時間貯蔵した後に測定される。
【0006】
食品を製造するための液体ジャガイモ製品であって、液体ジャガイモ製品が、5~80重量パーセントのジャガイモを含み、該液体ジャガイモ製品が、12.5℃で測定した際、以下のレオロジー特性:
i.Y1-5は、Y5-10、Y10-15、および/またはY15-20よりも少なくとも50パーセント大きい、
ii.Y1-5は、Y10-20、Y20-30、および/またはY30-40よりも大きい、かつ
iii.Y1-10は、Y10-20、Y20-30、および/またはY30-40よりも少なくとも25パーセント大きい、のうちの2つ以上を呈し、
該レオロジー特性は、該液体ジャガイモ製品を形成した直後、または該液体ジャガイモ製品を6℃で24時間、48時間、または72時間貯蔵した後のいずれかで測定される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本発明の実施形態は、以下の図面を参照して本明細書に記載される。
図1】1つ以上のジャガイモ含有供給物を液体Pおよび液体Pを含有する食品に少なくとも部分的に変換するために用いられ得る、例示的な液体P製造システムを図示する。
図2】従来のせん断プロセスを使用して製造されたジャガイモ製品の0~3日目のレオロジープロファイルを図示するグラフである。
図3】実施例1の本発明のせん断プロセスを使用して製造された液体P製品の0~3日目のレオロジープロファイルを図示するグラフである。
図4】実施例1の0日目の試料(他の根菜を有さない液体ジャガイモ)のせん断速度に対するせん断応力を図示するグラフである。
図5】実施例1の3日目の試料のせん断速度に対するせん断応力を図示するグラフである。
図6】実施例2の本発明のせん断プロセスを使用して製造された液体P製品の0~3日目のレオロジープロファイルを図示するグラフである。
図7】実施例2の0日目の試料(15重量%の他の根菜を有する液体ジャガイモ)のせん断速度に対するせん断応力を図示するグラフである。
図8】実施例2の1日目の試料のせん断速度に対するせん断応力を図示するグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明は、概して、ジャガイモから少なくとも部分的に由来する液体製品である、液体Pの製造、および様々な食品を製造するための液体Pの使用に関する。本発明の特定の実施形態は、ジャガイモおよび他の根菜を、液体Pなどの有用な液体製品に変換するためのジャガイモ液化システムを含み得る。以下により詳細に考察されるように、本明細書に記載のシステムは、固有の液体ジャガイモ製品、すなわち、1つ以上の望ましい特性を呈する様々なタイプの食品を製造するために使用することができる、液体Pを作成することが可能であることが観察される。
【0009】
本明細書において使用される際、「液体P」という用語は、「液体ジャガイモ製品」と交換可能に使用され得、両方とも、少なくとも5重量パーセントのジャガイモを含有し、かつせん断速度4/sおよび12.5℃~95℃の温度で、70~250,000cPの範囲の動的粘度を有する物質を表す。
【0010】
図1は、1つ以上のジャガイモ含有供給物を液体Pおよび液体Pを含有する食品に、少なくとも部分的に変換するために用いられ得る、例示的な液体P製造システム10を図示する。図1に示される液体P製造システムは、その中で本発明が具現化され得るシステムの一例にすぎないことが理解されるはずである。それゆえ、本発明は、液体Pを効率的かつ効果的に製造することが望ましい多種多様な他のシステムにおける用途を見出し得る。ここで、図1に例解される例示的なシステムをより詳細に説明する。
【0011】
上記の図1に示されるように、液体P製造システム10は、1つ以上のタイプのジャガイモをシステム10に供給するためのジャガイモ源12を含み得る。ジャガイモ源12は、例えば、ホッパー、貯蔵ビン、鉄道車両、トレーラー、またはジャガイモおよび他のタイプの野菜を保持または貯蔵し得る任意の他のデバイスであり得る。
【0012】
様々な実施形態では、ジャガイモ源12に由来するジャガイモ供給物14は、ジャガイモを含むか、本質的にジャガイモからなるか、またはジャガイモからなることができる。概して、様々な実施形態では、ジャガイモ源12により供給されるジャガイモは、任意の品種のジャガイモを含むことができる。例示的なジャガイモの品種には、例えば、シェポディジャガイモ、ビンチェジャガイモ、アメリカンブルージャガイモ、ロイヤルジャガイモ、固有ジャガイモ、マリスパイパージャガイモ、フォーカスジャガイモ、ユーコンゴールドジャガイモ、レディバルフォージャガイモ、ケネベックジャガイモ、コレットジャガイモ、チーフテンジャガイモ、イノベータージャガイモ、ラセットバーバンクジャガイモ、パープルジャガイモ、ラセットジャガイモ、バンベルグジャガイモ、またはこれらの組み合わせが挙げられ得る。
【0013】
様々な実施形態では、ジャガイモ源12に由来するジャガイモは、生のジャガイモ全体を含むことができる。
【0014】
様々な実施形態では、ジャガイモ供給物14は、供給流の総重量に基づいて、1つ以上のジャガイモの少なくとも25、50、75、80、85、90、95、または99重量パーセントを含むことができる。
【0015】
特定の実施形態では、ジャガイモ源12はまた、パースニップ、セロリ根、サツマイモ、タマネギ、赤ビート、ニンジン、またはこれらの組み合わせなどの1つ以上の他の根菜を供給し得る。本明細書において使用される際、「根菜」という用語は、皮をむいたジャガイモに対してより高い繊維含有量を含む食用の地下植物部分を表す。
【0016】
様々な実施形態では、ジャガイモ供給物14は、ジャガイモ供給物の総重量に基づいて、少なくとも1、5、10、15、20、もしくは25重量パーセント、および/または90、85、80、75、70、65、60、55、50、45、40、35、もしくは30重量パーセント未満の1つ以上の根菜を含むことができる。
【0017】
再び図1を参照すると、ジャガイモ源12からのジャガイモ供給物14は、任意の後続の調理および変換工程の前にさらなる処理のために前処理ユニット16に送付され得る。前処理ユニット16内にある間、ジャガイモ供給物14は、例えば、洗浄、皮むき、すり潰し、水浴、電子レンジ加熱、高周波加熱、磁気加熱、電界パルス加熱、立方体化、さいの目切り、またはこれらの組み合わせを含む、1つ以上の処理を経ることができる。特定の実施形態では、ジャガイモ供給物14を、洗浄し、皮むきし、任意の皮の残留物を除去するために再度洗浄し、次いで、定義された薄片にさいの目に切ることができる。1つ以上の実施形態では、ジャガイモ供給物14中に存在するジャガイモおよび他の根菜は、少なくとも0.1、0.15、0.2、もしくは0.25インチ、および/または0.75、0.6、もしくは0.5インチ未満の平均幅を有する一片にさいの目に切ることができる。
【0018】
皮むき工程は、ジャガイモ供給物14中のジャガイモ成分に関して任意選択的であり得る。それゆえ、特定の実施形態では、ジャガイモ供給物14中のジャガイモは、皮をむかないままにしておく場合がある。代替的に、ジャガイモ供給物14は、皮をむかれてもよい。1つ以上の実施形態では、ジャガイモ供給物14中のジャガイモ成分は、皮をむかれず、前処理ユニット16内にある間に任意選択的な皮むき処理にかけられて、それによって、少なくとも部分的に皮をむかれたジャガイモ成分を形成してもよい。
【0019】
前処理ユニット16を出た後、前処理されたジャガイモ供給物18は、次いで、ブランチングおよびゼラチン化システム20に導入される。ブランチングおよびゼラチン化システム20内にある間、前処理されたジャガイモ供給物18は、ジャガイモ供給物中のジャガイモの少なくとも一部分を少なくとも部分的にゼラチン化するための任意の既知のプロセスまたは技術を経ることができる。様々な実施形態では、ブランチングおよびゼラチン化システム20は、前処理されたジャガイモ供給物18を、電子レンジ、湯浴、オートクレーブ、または当技術分野で既知の任意の他のデバイスなどのゼラチン化プロセスにかけることを可能にする任意のシステムまたはデバイスを備えることができる。
【0020】
概して、ゼラチン化プロセスは、前処理されたジャガイモ供給物18中のジャガイモを少なくとも部分的にゼラチン化することが可能な任意の熱処理を含むことができる。かかる技術は、例えば、マイクロ波、沸騰、熱湯処理、ブランチング、またはこれらの組み合わせを含み得る。
【0021】
特定の実施形態では、ゼラチン化プロセスは、ブランチングを含む。概して、様々な実施形態では、ブランチングプロセスは、(i)前処理されたジャガイモ供給物18を湯、および/または蒸気と接触させることと、(ii)続いて調理されたジャガイモ供給物を水溶液と接触させて、それにより、ゼラチン化された供給物22を形成することと、を含むことができる。特定の実施形態では、水溶液は、1つ以上のキレート剤、および/またはクエン酸、EDTA、リン酸塩化合物、もしくはこれらの組み合わせなどのpH修飾剤を含むことができる。
【0022】
様々な実施形態では、ゼラチン化プロセスは、すり潰し工程を含まないことに留意されたい。それゆえ、かかる実施形態では、ゼラチン化されたジャガイモ供給物は、「すり潰された」とはみなされない。
【0023】
理論に拘束されることを望まないが、ブランチング工程は、ジャガイモ供給物中の望ましくない酵素を軽減し、(依然として存在する場合)ジャガイモから皮を除去し、ならびにジャガイモおよび他の根菜の食感を変更するのに役立ち得ると考えられる。
【0024】
特定の実施形態では、ブランチングプロセスの第1の工程は、前処理されたジャガイモ供給物18を、少なくとも1、2、3、4、もしくは5分、および/または30、25、20、15、もしくは10分未満の期間にわたって、加熱された水と接触させることを含み得る。かかる実施形態では、この水加熱処理は、大気圧付近で、少なくとも50℃、55℃、60℃、65℃、70℃、75℃、または80℃の温度で発生し得る。追加的または代替的に、様々な実施形態では、水加熱処理は、150℃、125℃、100℃、95℃、90℃、85℃、80℃、75℃、70℃、65℃、60℃、または55℃未満の温度で発生し得る。
【0025】
特定の実施形態では、ブランチングプロセスの第1の工程は、前処理されたジャガイモ供給物18を、少なくとも1、2、3、4、もしくは5分、および/または30、25、20、15、もしくは10分未満の期間にわたって、加圧された蒸気と接触させることを含み得る。かかる実施形態では、この蒸気処理は、少なくとも10、25、50、75、100、もしくは125psig、および/または300、250、200、175、もしくは160psig未満のゲージ圧、ならびに少なくとも100℃、125℃、もしくは150℃、および/または300℃、250℃、200℃、もしくは185℃未満の温度で発生し得る。
【0026】
特定の実施形態では、ブランチングプロセスの第2の工程は、少なくとも10℃、15℃、20℃、25℃、30℃、35℃、40℃、45℃、50℃、55℃、60℃、65℃、70℃、75℃、もしくは80℃、および/または150℃、125℃、100℃、95℃、90℃、85℃、80℃、75℃、70℃、65℃、もしくは60℃未満の温度で発生し得る。追加的または代替的に、様々な実施形態では、ブランチングプロセスの第2の工程は、10、5、4、3、2、または1分未満の期間にわたって発生し得る。
【0027】
特定の実施形態では、ゼラチン化プロセスは、前処理されたジャガイモ供給物18からごくわずかな水、および/または固形物を除去する。ジャガイモ供給物を部分的に脱水する従来技術のゼラチン化技術とは異なり、本開示のゼラチン化技術は、ジャガイモ内に自然に存在する水、水分、および固形物の多くを保持することを試行し得る。例えば、様々な実施形態では、ゼラチン化されたジャガイモ供給物22の水分含有量(重量)は、前処理されたジャガイモ供給物18の水分含有量よりも50、45、40、35、30、25、20、15、10、9、8、7、6、5、4、または3パーセント未満低い。換言すると、ゼラチン化されたジャガイモ供給物22の水分含有量は、前処理されたジャガイモ供給物18の少なくとも50、55、60、65、70、75、80、85、90、91、92、93、94、95、96、または97パーセントの水分含有量である。
【0028】
ゼラチン化システム20を離れるときに、ゼラチン化されたジャガイモ供給物22の少なくとも一部分は、せん断デバイス24に導入することができる。せん断デバイス24内にある間、ゼラチン化されたジャガイモ供給物22は、液体P26を製造するために必要な特定の温度およびせん断条件にかけられ得る。理論に拘束されることを望まないが、せん断工程は、特定の温度、圧力、および/またはせん断条件下で実施され得、その結果、ゼラチン化されたジャガイモ供給物22中のデンプンは、完全にゼラチン化され、それにより、液体Pの形成が促進され得る。概して、様々な実施形態では、ゼラチン化されたジャガイモ供給物22の温度は、せん断工程中に供給物内のデンプンを完全にゼラチン化するために、少なくとも67℃に到達しなければならない。この温度は、せん断速度および条件から、および/または外部加熱源(例えば、せん断デバイスの周りの加熱ジャケット)に由来し得る。それゆえ、様々な実施形態では、せん断工程は、これらの温度要件に起因して、熱粉砕の一形態であり得る。本明細書において使用される際、「せん断」は、下にある微細構造を変化させる液体を通してせん断速度を誘導する機械的処理を表す。それゆえ、例えば、せん断は、粒子粉砕を含み得る。
【0029】
せん断デバイス24は、ゼラチン化されたジャガイモ供給物22から液体P26を製造するために必要な高せん断を提供することが可能な、当技術分野で既知の任意のせん断デバイスを備えることができる。例示的なせん断デバイスは、例えば、フードプロセッサ、羽根車を備えた高せん断混合器、または炉心隔壁を備えた高速タービンを含むことができる。特定の実施形態では、せん断デバイス24は、炉心隔壁を備えた高速タービンを備えることができ、タービンの回転数は、せん断プロセスの温度および時間条件に影響を与えることができる。
【0030】
様々な実施形態では、せん断工程は、少なくとも10℃、15℃、20℃、25℃、30℃、35℃、もしくは40℃、および/または150℃、125℃、100℃、90℃、80℃、もしくは75℃未満の温度で、ならびに少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、もしくは10分、および/または60、55、50、45、40、35、30、25、20、もしくは15分未満の期間にわたって発生することができる。追加的または代替的に、様々な実施形態では、せん断は、少なくとも1、5、10、もしくは14psig、および/または1,000、900、800、700、600、500、400、300、200、100、50、25、20、もしくは15psigの圧力で発生することができる。
【0031】
様々な実施形態では、1つ以上の油および/または水は、ゼラチン化されたジャガイモ供給物22とともにせん断デバイス24に添加される。特定の実施形態では、1つ以上の油および/または水は、供給物22をせん断デバイス24に導入する前に、ゼラチン化されたジャガイモ供給物22に直接添加され得る。代替的な実施形態では、1つ以上の油および/または水は、液体P26がせん断デバイス24を離れた後に液体P26に添加され得る。これらの油および水は、液体Pの所望の粘度を製造することに有用であり得、また、得られる液体Pの特定の味およびテクスチャ特性を増進し得る。例示的な油には、例えば、植物油、ピーナッツ油、ヒマワリ油、菜種油、ココナッツ油、ヤシ油、トウモロコシ油、アボカド油、クルミ油、ダイズ油、ゴマ油、またはこれらの組み合わせが挙げられ得る。
【0032】
特定の実施形態では、油は、せん断工程に加えられるが、水は加えられない。他の実施形態では、水は、せん断工程に加えられ得るが、油は加えられない。さらに他の実施形態では、水および油の両方が、ゼラチン化されたジャガイモ供給物22とともに、せん断工程に加えられる。
【0033】
液体Pの様々な特徴および特性が、以下に記載される。以下の特徴および特性のすべては、別々に列挙され得るが、液体Pの以下の特徴および/または特性の各々は、相互に排他的ではなく、かかる特徴の組み合わせが矛盾しない限り、組み合わせられ、かつ任意の組み合わせで存在し得ることが想定されることに留意されたい。さらに、液体P配合物に関連するすべての重量パーセントは、特に記載のない限り、液体P配合物の総重量に基づくことに留意されたい。
【0034】
様々な実施形態では、液体Pは、液体P組成物の総重量に基づいて、初期ジャガイモ供給物中のジャガイモから元々由来するジャガイモ成分の少なくとも5、10、15、20、25、30、35、もしくは40重量パーセント、および/または99、95、90、85、80、75、70、65、60、55、もしくは50重量パーセント未満を含む。
【0035】
様々な実施形態では、液体Pは、最大90重量パーセントのジャガイモ以外の根菜などの1つ以上の追加の複合糖質を含むことができる。特定の実施形態では、液体Pを作製するために使用される追加の複合糖質は、液体Pを作製するために使用されるジャガイモよりも高い繊維含有量を有することができる。液体Pにおける使用に好適な追加の複合糖質の例は、パースニップ、セロリ根、サツマイモ、タマネギ、赤ビート、ニンジン、またはこれらの組み合わせなどの根菜を含む。例えば、様々な実施形態では、液体Pは、液体P組成物の総重量に基づいて、初期ジャガイモ供給物中に元々存在する1つ以上の根菜の少なくとも1、2、5、10、15、もしくは20重量パーセント、および/または60、55、50、45、40、35、30、25、20、15、もしくは10重量パーセント未満を含む。特定の実施形態では、液体Pは、少なくとも0.1:1、0.5:1、1:1、1.5:1、もしくは2:1、および/または10:1、9:1、8:1、7:1、6:1、5:1、4:1、もしくは3:1未満のジャガイモ対根菜の重量比を含む。
【0036】
様々な実施形態では、油は、液体P組成物の総重量に基づいて、少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、もしくは10重量パーセント、および/または75、70、65、60、55、50、45、40、35、30、もしくは25重量パーセントの油を含むように十分な量で添加される。特定の実施形態では、液体Pは、少なくとも0.1:1、0.5:1、1:1、2:1、3:1、4:1、5:1、6:1、もしくは7:1、および/または100:1、75:1、50:1、40:1、30:1、もしくは20:1未満のジャガイモ対油の重量比を含む。
【0037】
様々な実施形態では、水は、液体Pが、液体P組成物の総重量に基づいて、少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、もしくは10重量パーセント、および/または75、70、65、60、55、50、45、40、35、30、もしくは25重量パーセントの水を含むように十分な量で添加される。
【0038】
様々な実施形態では、任意選択的な香味料、任意選択的な添加物、ならびに他の任意選択的な野菜および果物が、ゼラチン化されたジャガイモ供給物22とともにせん断デバイス24に添加され得る。これらの香味料は、例えば、スパイス、肉、チーズ、ハーブ、最終食品において所望される他の香味料、またはこれらの組み合わせを含むことができる。添加され得る例示的な添加物は、例えば、タンパク質サプリメント(例えば、ホエータンパク質、ヒヨコマメ、ダイズ、またはこれらの組み合わせ)、食物繊維サプリメント、ビタミン、ミネラル、またはこれらの組み合わせを含み得る。この段階で添加され得る他の野菜および果物には、例えば、(ピーマンおよびトウガラシを含む)トウガラシ、タマネギ、ホウレンソウ、ケール、マッシュルーム、マンゴー、アーティチョーク、マメ科植物、トウモロコシ、オリーブ、トマト、またはこれらの組み合わせが挙げられ得る。様々な実施形態では、香味料、添加物、ならびに他の野菜および果物は、液体Pが、液体P組成物の総重量に基づいて、少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、もしくは20重量パーセント、および/または75、70、65、60、55、50、45、40、35、30、もしくは25重量パーセント未満の香味料、添加物、他の野菜、および/または他の果物を含むように十分な量で添加される。代替的に、特定の実施形態では、液体Pは、任意の添加された水および/または香味料を含有しなくてもよい。
【0039】
代替的な実施形態では、上記の根菜は、ゼラチン化されたジャガイモ供給物22とともにせん断デバイス24に別個に添加され得る。かかる実施形態では、1つ以上の根菜は、ゼラチン化されたジャガイモ供給物22をせん断デバイス24に導入する前に、ジャガイモ供給物に添加されてもよく、または添加されなくてもよい。さらに、1つ以上の根菜が、ゼラチン化されたジャガイモ供給物22とは別にせん断デバイス24に直接添加される実施形態では、かかる根菜は、せん断デバイス24のために、ゼラチン化された根菜を製造するように本明細書に記載された前処理およびゼラチン化工程にかけられてもよい。かかる実施形態では、根菜は、いずれのジャガイモの非存在下で、前処理およびゼラチン化工程を経ることができる。
【0040】
特定の実施形態では、ゼラチン化されたジャガイモ供給物22は、せん断工程の前に、すり潰しまたは逆行工程にかけられない。理論に拘束されることを望まないが、逆行は、製造プロセスの各工程中に存在する水の量、各工程のpH、根菜の存在に起因するジャガイモ供給物の繊維含有量、およびせん断工程中に添加された油に起因して、本明細書に記載された製造プロセス中に発生し得ないことが考えられる。
【0041】
固有のせん断プロセスおよび添加剤に起因して、液体P26は、光沢のある、滑らかな外観を有する、粘性のある流動性のある液体の形態であり得る。本明細書に記載の液体Pは、多くの消費者によって望ましくない添加剤とみなされ得る、デンプン、ガム、小麦粉などの増粘剤を必要とせずに、望ましいレオロジープロファイルを呈することができる。例えば、液体Pは、液体P配合物の総重量に基づいて、1、0.5、0.1、0.05、または0.01重量パーセント未満の少なくとも1つの増粘剤を含み得る。
【0042】
様々な実施形態では、得られる液体P26は、12.5℃または25℃で、少なくとも100、250、500、1,000、1,500、2,000、2,500、3,000、3,500、4,000、4,500、もしくは5,000cP、および/または250,000、200,000、150,000、100,000、90,000、80,000、70,000、60,000、50,000、40,000、30,000、25,000、もしくは20,000cP未満の粘度を呈することができる。
【0043】
理論に拘束されることを望まないが、液体Pの製造において使用される高せん断条件は、その固有のレオロジープロファイルを形成することに役立つと考えられる。1つ以上の実施形態では、液体Pは、せん断応力とせん断速度との間に非線形の関係を有する非ニュートン流体である。
【0044】
様々な実施形態では、液体Pは、0、5、10、15、または20/sのせん断速度で、少なくとも5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、75、100、125、150、175、200、225、250、275、300、325、350、375、400、425、または450ダイン/cmの12.5℃におけるせん断応力を呈し得る。追加的または代替的に、様々な実施形態では、液体Pは、0、5、10、15、または20/sのせん断速度で、900、800、700、600、500、450、400、350、300、250、200、150、125、100、75、または50ダイン/cm未満の12.5℃におけるせん断応力を呈し得る。これらの上記のレオロジー測定結果は、液体Pの製造直後、または24時間(「1日目」)、48時間(「2日目」)、または72時間(「3日目」)6℃で貯蔵された後に適用可能であり得ることに留意されたい。
【0045】
液体P配合物中の繊維および他の根菜などの複合糖質材料の存在が、組成物のレオロジー特性に影響を与える可能性があることが観察されている。本明細書において使用される際、「複合糖質材料」は、皮をむいたジャガイモに対して、より高い複合糖質含有量を含む。上記のように、複合糖質材料は、他の根菜(すなわち、ジャガイモではない根菜)を含み得る。
【0046】
様々な実施形態では、液体Pは、液体Pを24時間(「1日目」)、48時間(「2日目」)、または72時間(「3日目」)6℃で貯蔵した後、12.5℃で以下のせん断応力プロファイル:
i.液体Pが、他の根菜などの複合糖質材料を含まないか、または10、8、6、4、2、または1重量パーセント未満の、他の根菜などの複合糖質材料を含むとき、5/sのせん断速度で、少なくとも15、20、25、30、35、40、45、50、75、100、125、もしくは150ダイン/cmのせん断応力、10/sのせん断速度で、少なくとも25、30、35、40、45、50、75、100、125、もしくは150ダイン/cmのせん断応力、15/sのせん断速度で、少なくとも35、40、45、50、75、100、125、もしくは150ダイン/cmのせん断応力、および/または20/sのせん断速度で、少なくとも40、45、50、75、100、125、150、175、200、225、250、275、300、325、350、375、もしくは400ダイン/cmのせん断応力、または
ii.液体Pが、少なくとも10、12、14、16、18、20、または25重量パーセントの、他の根菜などの少なくとも1つの複合糖質材料を含むとき、5/sのせん断速度で、少なくとも150、175、200、225、もしくは250ダイン/cmのせん断応力、10/sのせん断速度で、少なくとも200、225、250、275、300、325、350、375、もしくは400ダイン/cmのせん断応力、15/sのせん断速度で、少なくとも225、250、275、300、325、350、375、もしくは400ダイン/cmのせん断応力、および/または20/sのせん断速度で、少なくとも250、275、300、325、350、375、もしくは400ダイン/cmのせん断応力、のうちの1つを呈し得る。
【0047】
上記のように、液体Pは、非ニュートン流体であり得、したがって、非線形のレオロジープロファイルを呈する。本明細書において使用される際、「Y」、「Y」、「Y10」、「Y15」、「Y20」、「Y30」、および「Y40」は、それぞれ、1、5、10、15、20、30、および40/sのせん断速度で、12.5℃における液体Pのせん断応力値(ダイン/cm)を表す。さらに、本明細書において使用される際、「Y1-5」、「Y5-10」、「Y10-15」、「Y15-20」、「Y1-10」、「Y10-20」、「Y20-30」、および「Y30-40」は、それぞれ、Y~Y、Y~Y10、Y10~Y15、Y15~Y20、Y~Y10、Y10~Y20、Y20~Y30、ならびにY30~Y40のせん断応力値における変化を表す。
【0048】
様々な実施形態では、液体Pは、以下のレオロジー特性:
i.Y1-5≠Y5-10≠Y10-15≠Y15-20
ii.Y10は、Y10-15および/もしくはY15-20よりも少なくとも50、100、150、200、250、もしくは300パーセント大きい、
iii.Y1-5は、Y5-10、Y10-15、および/もしくはY15-20よりも少なくとも50、100、150、200、250、もしくは300パーセント大きい、
iv.Y5-10は、Y10-15および/もしくはY15-20よりも少なくとも50、100、150、200、250、もしくは300パーセント大きい、
v.Y1-5は、Y10-20、Y20-30、および/もしくはY30-40よりも大きい、かつ/または
vi.Y1-10は、Y10-20、Y20-30、および/もしくはY30-40よりも少なくとも25、50、75、100、125、もしくは150パーセント大きい、のうちの少なくとも1、2、3、4、5、または6を示し得る。
【0049】
これらの上記のレオロジー測定結果は、液体Pの製造直後、または液体Pが24時間(「1日目」)、48時間(「2日目」)、または72時間(「3日目」)6℃で貯蔵された後に適用可能であり得ることに留意されたい。さらに、上記のレオロジー特性は、12.5℃で測定され得る。レオロジー特性測定結果および複数の貯蔵基準が、本明細書で主張されるとき(例えば、「該レオロジー特性は、該液体ジャガイモ製品を6℃で24時間、6℃で48時間、または6℃で72時間貯蔵した後のいずれかで測定される」)、特許請求されたレオロジー特性の侵害は、侵害する製品が、記載された貯蔵基準(例えば、6℃で24時間貯蔵した後)のうちの任意の1つにおいて記載されたレオロジー特性を呈する場合満たされ得る。換言すると、前述の仮説的特許請求の侵害を判定するために、レオロジー試験は、記載された貯蔵基準の各々(例えば、6℃で24時間貯蔵した後、6℃で48時間貯蔵した後、および6℃で72時間保存した後)で実施される必要がある。
【0050】
本明細書に記載の高せん断プロセスに起因して、液体P配合物は、せん断プロセスから直接由来する固有の粒子ポートフォリオを呈し得る。OMAX M834SLPLAN-C50U3複合顕微鏡を、明視野モードで使用した顕微鏡検査では、ルゴール溶液で染色した液体Pの試料は、より少なく、かつより小さいデンプン粒子、ならびに連続的な非粒子状デンプンマトリックスの存在を特徴とし得る。対照的に、低せん断の従来のジャガイモ製品は、100~600μmのサイズ範囲の多数の視認可能なデンプン粒子を含み、連続的な非粒子状デンプンマトリックスを含まない。
【0051】
図1に示されるように、液体P26の少なくとも一部分は、食品製造プラント28に移送することができ、液体P26は、様々な食品を製造するために使用され得る。液体Pが製造するために使用され得る例示的な食品には、例えば、ディップ、ソース、ドレッシング、スープ、模造乳製品、スプレッド、菓子、飲料、ならびに液体および/または半固体成分を組み込む他の任意の食品が挙げられる。特定の実施形態では、食品は、ディップを含む。
【0052】
様々な実施形態では、液体Pで製造された食品は、食品の総重量に基づいて、少なくとも1、5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、または70重量パーセントの液体Pを含むことができる。追加的または代替的に、様々な実施形態では、液体Pで製造された食品は、食品の総重量に基づいて、99、95、90、85、80、75、70、65、60、55、50、45、または40重量パーセント未満の液体Pを含むことができる。
【0053】
本発明は、この実施形態の以下の実施例によってさらに例解することができるが、これらの実施例は、単に例解の目的で含まれ、特に明記されない限り、本発明の範囲を限定することを意図しないことが理解される。
【実施例
【0054】
実施例1
本発明の液体P製造方法を試験し、ジャガイモベースの食品を製造するための従来のプロセスと比較した。両方の手順は、以下の表1に概説される、同じ配合物を使用した。
【表1】
【0055】
最初のジャガイモ材料を、3/8インチの立方体にさいの目に切った。さらに、ジャガイモの立方体は、事前にブランチングされ、予めゼラチン化され、クエン酸で処理され、および凍結されていた。次いで、ジャガイモを、電子レンジ(1200W 110v Panasonic Rotary model NSD997S)で穏やかに解凍した。その後、さいの目に切り、解凍したジャガイモを、次いで、油および水の画分と混合し、Vitamix混合器(Vitamix5200 モデルVM0103 11.5 amp 110v 可変速度付き)に注いだ。従来の方法と本明細書に記載の本発明の方法が異なり始めたのはこの時点であった。
【0056】
従来の方法では、Vitamixを、低速設定(ダイヤルで3~4)で、一貫した均一なピューレが得られるまで2~3分間実行していた。せん断処理は、感知可能な温度増加がないことを確実とするために十分穏やかであった。次いで、製品を電子レンジ内で撹拌しながら加熱して、165~170°F(74~77℃)の温度を得た。
【0057】
本発明の(すなわち、液体P)方法では、Vitamixを、製品が明確な艶を伴って光沢を帯び、電力がモータの著しい上昇のため吸引する、特徴的な外観の変化があるまで、高速設定(ダイヤルで10)で5~10分間実行した。製品に適用される機械的作業の量に伴い、せん断処理の終了までに、約170~180°F(77~82℃)に温度が増加した。
【0058】
どちらの方法でも、完成した製品を、室温で30分間放置させ、次いで、一部分を、レオメータ試料チャンバ(SC4-28スピンドルおよびTC-650 APコントローラ水浴を使用する小さい試料アダプターキットを備えたBrookfield DV3TRVTJ)に移送し、温度制御された水浴(12.5℃に設定)内に設置した。続いて、レオメータスピンドルを、製品内に位置決めした。これは、「0日目」の製品を表現する。残りの製品を、冷蔵庫(4~8℃)内に保持し、試料を、それぞれ「1日目」、「2日目」、「3日目」を表す、24、48、72時間後にレオメータ内の測定のために取り出した。
【0059】
一度試料が12.5℃の温度に達すると、レオメータは、所定のプログラムを実行した。このプログラム中、スピンドルは、定義された回転数で回転し、スピンドルとチャンバの間の壁から壁までの距離とともに、試料内で定義されたせん断速度を作成した。その結果、対応するトルクが、測定され得、これが、経験したせん断応力(ダイン/cm)に直接変換される。プログラムは、30秒間隔で一連の回転速度に入って、0~67.2/sに及ぶせん断速度範囲を作成した。一度67.2/sの最大せん断速度に達した後、プログラムは、(以下の表2~4に示されるように)ゼロに戻るまで30秒間隔でスピンドルの回転速度を低下させた。それゆえ、これが、2組のデータ、1つが「上部」、および1つが「下部」をもたらした。次いで、結果として得られるせん断応力値を、両方の組のデータ(すなわち、従来の方法および本発明の方法からの試料)に関するせん断速度に対して描画した。以下の表2および表3は、本明細書に記載の従来のプロセスおよび本発明の液体Pプロセスから製造された試料の0、1、2、および3日目における「上部」および1つの「下部」せん断応力値を提供する。図2および図3は、それぞれ、0日目から3日目における、従来の試料および液体Pのレオロジープロファイルを図示する。
【表2】
【表3】
【0060】
表4はまた、従来のプロセスおよび液体Pプロセスの0日目および3日目の試料に関する測定されたせん断応力値の直接比較を提供する。
【表4】
【0061】
図4は、0日目の試料に関するせん断速度に対して、せん断応力を比較するグラフを図示し、一方で図5は、3日目の試料に関するせん断速度に対して、せん断応力を比較するグラフを図示する。図4に示されるように、本発明の方法によって製造された液体P製品は、0日目において従来の方法によって製造された製品に対して、より高い粘度およびわずかに非ニュートンレオロジーを呈した。図5に示されるように、液体P製品と従来の製品との間のレオロジーの差は、3日目においてよりはるかに明白になった。より具体的には、図5は、液体P製品が、実質的には0日目から3日目まで減少した、従来の製品に対して、はるかに高い粘度(より高いせん断応力によって示される)を達成することができたことを示す。さらに、液体P製品は、より低いせん断速度(10/s未満)において明確な非ニュートンレオロジーを明示した。それゆえ、液体P製品は、従来の製品に対して、経時的にはるかに望ましいレオロジープロファイルを呈し、かつ達成することができた。理論に拘束されることを望まないが、液体P製品のこのレオロジープロファイルは、その製造に使用される高せん断条件から少なくとも部分的に由来し得るということが考えられる。
【0062】
したがって、図4および図5は、液体P製品が、ディップなどの特定の食品の望ましいレオロジープロファイルを厳密に反映する、12.5℃における望ましいレオロジー特性をどのように呈し、かつ保持するかを明示する。
【0063】
実施例2
本発明の液体P製造方法を試験し、ジャガイモベースの食品を製造するための従来のプロセスと比較した。両方の手順は、以下の表5に概説される、同じ配合物を使用した。実施例1に記載されたものと同じ手順方法が、従来のせん断工程および本発明のせん断工程に使用されたことに留意されたい。この実施例の唯一の差は、ジャガイモ、水、油とともにVitamix混合器に追加された、根菜の使用および存在であった。さらに、実施例1からのレオロジー方法もまた、得られた試料を研究するために使用された。
【表5】
【0064】
以下の表6は、本明細書に記載の本発明の液体Pプロセスから製造された試料の0、1、2、および3日目における「上部」および1つの「下部」せん断応力値を提供する。図6は、0日目から3日目における液体Pのレオロジープロファイルを図示する。
【表6】
【0065】
以下の表7は、25℃における従来のプロセスおよび本発明の液体Pプロセスの0日目および1日目の試料に関する測定された「上部」および1つの「下部」せん断応力値を提供する。
【表7】
【0066】
図7は、0日目の試料に関するせん断速度に対して、せん断応力を比較するグラフを図示し、一方で図8は、1日目の試料に関するせん断速度に対して、せん断応力を比較するグラフを図示する。図7に示されるように、本発明の方法によって製造された液体P製品は、実質的には、0日目において従来の方法によって製造された製品に対して、より低い粘度を呈した。しかしながら、図8に示されるように、液体P製品と従来の製品との間のレオロジーの差は、1日目のデータによって示されるように、経時的にはるかに明白になり、顕著に特徴的になった。より具体的には、図8は、液体P製品が、1日後に従来の製品に対して、はるかに高い粘度(より高いせん断応力によって示される)を達成することができたことを示す。それゆえ、従来の製品のレオロジープロファイルは、数日後に劣化し始めたが、液体Pは、ディップなどの食品の所望の食感に対応する、望ましいレオロジープロファイルを維持、かつ達成することができた。
【0067】
さらに、液体P製品は、より低いせん断速度(10/s未満)において明確な非ニュートンレオロジーを明示した。それゆえ、液体P製品は、従来の製品に対して、経時的にはるかに望ましいレオロジープロファイルを呈し、かつ達成することができた。理論に拘束されることを望まないが、液体P製品のこのレオロジープロファイルは、その製造に使用される高せん断条件から少なくとも部分的に由来し得るということが考えられる。
【0068】
したがって、図8は、液体P製品が、ディップなどの特定の食品の望ましいレオロジープロファイルを厳密に反映する、25℃における望ましいレオロジー特性をどのように呈し、かつ保持するかを明示する。
【0069】
定義
以下は、定義された用語の排他的なリストを意図したものではないことを理解されたい。他の定義は、例えば、文脈における定義された用語の使用を伴うときなど、前述の説明において提供され得る。
【0070】
本明細書において使用される際、「1つの(a)」、「1つの(an)」、および「その」という用語は、1つ以上を意味する。
【0071】
本明細書において使用される際、「および/または」という用語は、2つ以上の品目のリストで使用されるとき、列挙された品目のうちのいずれか1つが、単独で用いられ得ること、または列挙された品目のうちの2つ以上の任意の組み合わせが用いられ得ることを意味する。例えば、組成物が、成分A、成分B、および/または成分Cを含有していると記載される場合、組成物は、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AおよびBの組み合わせ、AおよびCの組み合わせ、BおよびCの組み合わせ、またはA、B、およびCの組み合わせを含有することができる。
【0072】
本明細書において使用される際、「備える(comprising)」、「備える(comprises)」、および「備える(comprise)」という用語は、用語の前に記載された主題から用語の後に記載された1つ以上の要素に移行するために使用される自由形式の移行用語であり、移行用語の後に列挙される要素または複数の要素は、必ずしも主題を構成する唯一の要素ではない。
【0073】
本明細書において使用される際、「有する(having)」、「有する(has)」、および「有する(have)」という用語は、上記で提供された「備える(comprising)」、「備える(comprises)」、および「備える(comprise)」と同じ自由形式の意味を有する。
【0074】
本明細書において使用される際、「含む(including)」、「含む(include)」、および「含まれる(included)」という用語は、上記で提供される「備える(comprising)」、「備える(comprises)」、および「備える(comprise)」と同じ自由形式の意味を有する。
【0075】
本明細書において使用される際、「ジャガイモ成分」という用語は、ジャガイモのみに由来するジャガイモ供給物中の成分を表す。
【0076】
数値範囲
本説明は、本発明に関する特定のパラメータを定量化するために数値範囲を使用する。数値範囲が提供されるとき、このような範囲は、範囲の下限値のみを記載する請求項の制限、ならびに範囲の上限値のみを記載する請求項の制限に対して、文字通りの支持を提供するものとして解釈されることを理解されたい。例えば、10~100の開示された数値範囲は、「10より大きい」(上限値なし)を記載する請求項、および「100未満」(下限値なし)を記載する請求項に対して、文字通りの支持を提供する。
【0077】
特許請求の範囲は開示された実施形態に限定されない
上記の本発明の好ましい形態は、例解としてのみ使用されるべきであり、本発明の範囲を解釈するために限定的な感覚で使用されるべきではない。上記の例示的な実施形態への変更は、本発明の趣旨から逸脱することなく、当業者によって容易に行うことができる。
【0078】
本発明者らは、以下の特許請求の範囲に記載されているように、本発明の文字通りの範囲から実質的に逸脱していないがその範囲外にある任意の装置に関係するため、本発明の合理的に公正な範囲を判定および評価するために均等論に依存する意図をここに述べる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8