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▶ ダブリュ.エル.ゴア アンド アソシエイツ,インコーポレイティドの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-22
(45)【発行日】2024-12-02
(54)【発明の名称】開窓デバイス、システム及び方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/34 20060101AFI20241125BHJP
   A61M 25/06 20060101ALI20241125BHJP
【FI】
A61B17/34
A61M25/06
【請求項の数】 22
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022080130
(22)【出願日】2022-05-16
(62)【分割の表示】P 2019570401の分割
【原出願日】2018-06-19
(65)【公開番号】P2022105600
(43)【公開日】2022-07-14
【審査請求日】2022-05-20
(31)【優先権主張番号】62/521,724
(32)【優先日】2017-06-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/011,279
(32)【優先日】2018-06-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】391028362
【氏名又は名称】ダブリュ.エル.ゴア アンド アソシエイツ,インコーポレイティド
【氏名又は名称原語表記】W.L. GORE & ASSOCIATES, INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100117019
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100108903
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 和広
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100128495
【弁理士】
【氏名又は名称】出野 知
(72)【発明者】
【氏名】エドワード エイチ.カリー
(72)【発明者】
【氏名】シェリフ エー.エスカロス
(72)【発明者】
【氏名】エリック エー.モケルク
(72)【発明者】
【氏名】リード エー.ヒュージ
【審査官】槻木澤 昌司
(56)【参考文献】
【文献】特表2014-524342(JP,A)
【文献】特表2015-536186(JP,A)
【文献】特表2002-503512(JP,A)
【文献】特表2002-526193(JP,A)
【文献】特表2013-521016(JP,A)
【文献】米国特許第06217554(US,B1)
【文献】米国特許出願公開第2007/0250035(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2007/0270757(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 17/00-17/94
A61B 18/00-18/18
A61M 25/00-25/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
管腔、近位端、および遠位端を画定する外側シースと、
前記外側シースの前記遠位端から延在するガイドアセンブリであって、第一の直径を有する折り畳み構成と、第一の直径よりも大きい第二の直径を有する拡張構成との間で移行するように構成された拡張可能部分、ここで、前記拡張可能部分は、
第一の管腔及び該第一の管腔と連通しているアパチャを画定する第一のアームを含み、前記拡張可能部分は、該拡張可能部分が前記拡張構成に移行するときに管腔内アクセスデバイスの中心長手方向軸から外側に拡張し、そして前記拡張可能部分が前記拡張構成から前記折り畳み構成に移行するときに中心長手方向軸に向かって内側に偏向するように構成されており、前記第一のアームは前記外側シースから拡張するように構成された末端部分を含み、前記末端部分は自由端を画定する、を含むガイドアセンブリと、
前記第一のアームの第一の管腔から、そして前記第一のアームのアパチャから外側にデリバリー可能である管腔内ツールと、
を含み、
前記第一のアームと前記外側シースとの間にギャップが画定されており、および前記管腔内アクセスデバイスは、前記折り畳み構成のときに、前記拡張可能部分を通る導管を通る流体流を維持する、管腔内アクセスデバイス。
【請求項2】
前記管腔内ツールは前記第一の管腔内に摺動的に受け入れられている、請求項1記載の管腔内アクセスデバイス。
【請求項3】
前記管腔内ツールは、前記アパチャを通して前記第一の管腔内から摺動的にデリバリーされる、請求項1又は2のいずれか1項記載の管腔内アクセスデバイス。
【請求項4】
前記第一のアームは、前記拡張可能部分が前記拡張構成に移行するときに、前記拡張可能部分の中心長手方向軸に対して垂直な方向に前記管腔内ツールをバイアスさせる、請求項1~3のいずれか1項記載の管腔内アクセスデバイス。
【請求項5】
前記管腔内ツールは、前記拡張可能部分が前記拡張構成に移行するときに、前記拡張可能部分の中心長手方向軸に対して鋭角で前記アパチャを出るように構成されている、請求項1~4のいずれか1項記載の管腔内アクセスデバイス。
【請求項6】
前記拡張構成において、前記アパチャは、前記拡張可能部分の中心長手方向軸に対してエスケープ角で前記管腔内ツールを配向させる、請求項1~5のいずれか1項記載の管腔内アクセスデバイス。
【請求項7】
前記拡張構成において、前記アパチャは、前記拡張可能部分の中心長手方向軸に対して0度~90度のエスケープ角で前記管腔内ツールを配向させる、請求項1~6のいずれか1項記載の管腔内アクセスデバイス。
【請求項8】
前記拡張構成において、前記アパチャは、約0度、約10度、約20度、約30度、約40度、約50度、約60度、約70度、約80度又は約90度のいずれかのエスケープ角で前記管腔内ツールを配向するように構成されている、請求項1~7のいずれか1項記載の管腔内アクセスデバイス。
【請求項9】
前記管腔内ツールは針である、請求項1~8のいずれか1項記載の管腔内アクセスデバイス。
【請求項10】
前記拡張可能部分は、前記拡張可能部分が前記拡張構成に移行するときに、前記拡張可能部分から外側に位置するバリアに対面するように構成されている、請求項1~9のいずれか1項記載の管腔内アクセスデバイス。
【請求項11】
前記拡張可能部分は、該拡張可能部分が前記拡張構成に移行するときに、前記拡張可能部分の中心長手方向軸から外側に拡張する複数のアームを含む、請求項1~10のいずれか1項記載の管腔内アクセスデバイス。
【請求項12】
前記複数のアームは、前記拡張可能部分の中心長手方向軸から対称的に拡張するように構成されている、請求項11記載の管腔内アクセスデバイス。
【請求項13】
前記拡張構成において、前記複数のアームの各アームは前記複数のアームの別のアームから離間されて、前記複数のアームの間に複数の開放空間を画定する、請求項11及び12のいずれか1項記載の管腔内アクセスデバイス。
【請求項14】
前記拡張可能部分は、前記拡張可能部分が前記拡張構成に移行するときに、前記複数のアームの個々のアーム間にギャップを含み、流体が流れることができる開放内部空間を画定する、請求項11~13のいずれか1項記載の管腔内アクセスデバイス。
【請求項15】
前記管腔内アクセスデバイスが導管内に挿入された状態で、該導管内を通して流体流は維持される、請求項11~14のいずれか1項記載の管腔内アクセスデバイス。
【請求項16】
前記複数のアームは複数の管腔を画定し、前記複数の管腔の各管腔は管腔内ツールを受け入れるように構成されている、請求項11~15のいずれか1項記載の管腔内アクセスデバイス。
【請求項17】
前記複数の管腔の各管腔は、原位置で遠隔的に偏向され、各管腔内に受け入れられた管腔内ツールを位置決めするように構成されている、請求項16記載の管腔内アクセスデバイス。
【請求項18】
前記管腔内ツールは、注入針、生検パンチ、生検針、エンドタック、縫合デバイス、固定デバイス、放射線不透過性マーカー、閉塞コイル又はセンサーのうちの少なくとも1つである、請求項1~17のいずれか1項記載の管腔内アクセスデバイス。
【請求項19】
前記ガイドアセンブリは、前記第一のアームに接続された制御接続部を含む、請求項1~18のいずれか1項記載の管腔内アクセスデバイス。
【請求項20】
前記制御接続部は、前記第一のアームおよび第2のアームの位置を互いに対して規定するように、前記第2のアームに接続されている、請求項19記載の管腔内アクセスデバイス。
【請求項21】
前記外側シースは患者の外部の位置から前記近位端から制御可能および操縦可能である、請求項1記載の管腔内アクセスデバイス。
【請求項22】
前記外側シースは、患者の体外から前記外側シースを制御するように構成された制御機構を含む、請求項21記載の管腔内アクセスデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
技術分野
本開示は、一般に、医療処置中にツールを所望の方向にガイドするためのシステム、方法及びデバイスに関する。より具体的には、本開示は、患者の治療のためのツールの管腔内及び/又は経皮デリバリーのためのシステム、方法及びデバイスに関し、該治療としては、管腔内/経皮導管適用、及び、呼吸器、胃腸又は泌尿器科治療などに関連するような、他の器官の管腔内/経皮治療の両方が挙げられる。
【背景技術】
【0002】
背景
低侵襲処置としては経皮的及び/又は管腔内処置の両方が挙げられる。管腔内手術は、通常、多くの種類の処置に好適な低侵襲治療法である。例えば、導管構造の場合には、管腔内手術として導管疾患の導管内治療が挙げられる。導管内治療は、一般に、導管構造内からの治療部位へのアクセスを介して行われる。管腔内処置に関する特定の困難としては、体内の所望の治療部位へのアクセスを得るために、体の不規則な形状の、蛇行した、分岐した、そして狭い管腔を横断することが挙げられる。治療部位へのアクセスが得られると、困難としては、治療部位でのツール又は他のデバイスの回転及び横方向位置の微調整が挙げられる。また、治療中に管腔の開通性(例えば、血管を通る血流)を維持することが困難になることがある。
【発明の概要】
【0003】
要旨
本明細書において、管腔内アクセスデバイスは開示される。管腔内アクセスデバイスは管腔を画定する外側シース及びガイドアセンブリを含む。ガイドアセンブリは、第一の直径を有する折り畳み構成と、第一の直径よりも大きい第二の直径を有する拡張構成との間で移行するように構成された拡張可能部分を含む。拡張可能部分は、第一の管腔を画定する第一のアームと、第一の管腔と連通するアパチャとを含む。拡張可能部分は、拡張可能部分が拡張構成に移行するときに、中心長手方向軸から外側に拡張し、拡張可能部分が折り畳み構成に移行するときに中心長手方向軸に向かって内側に向けて偏向するように構成されている。管腔内アクセスデバイスは、第一のアームの第一の管腔から、第一のアームのアパチャから外側にデリバリー可能な管腔内ツールをさらに含む。
【0004】
本明細書には、導管の内側から導管表面にアクセスするためのデバイスも開示されている。このデバイスは、中心長手方向軸を有し、ガイド管腔を画定する外側シースを含み、そして、外側シース内から摺動的に展開可能でありかつ拡張可能部分を有するガイドアセンブリを含む。拡張可能部分は複数のアームを含む。複数のアームのうちの第一のアームは、長さ、長さに沿って第一の管腔を画定する壁及び第一の管腔と連通するアパチャを有する。拡張可能部分は、第一のアームが中央長手方向軸に沿って直線状である折り畳み構成と、第一アームの一部が中央長手方向軸から外側に拡張された拡張構成との間で移行可能である。アパチャは、拡張構成において、アパチャが中心長手方向軸から外側に拡張された第一のアームの部分に位置するように、第一のアーム上に配置される。
【0005】
本明細書において、管腔内で管腔内ツールを展開する方法も開示する。この方法は、導管内の管腔を通して治療部位までガイドデバイスを挿入することを含む。ガイドデバイスは、ある外径を有するガイドシースと、折り畳み構成において第一の外径を有する拡張可能部分とを含む。この方法はさらに、拡張可能部分をガイドシース内から展開し、そして拡張可能部分の第一のアームは拡張可能部分の中心長手方向軸から最も外側の位置にある第一のアームのセクションにアパチャを有するように拡張可能部分を第一の外径からガイドシースの外径よりも大きい第二の外径まで拡張させることを含む。この方法は、管腔内ツールが中心長手方向軸から外側にエスケープ角で広がるように、管腔内ツールを第一のアームから展開することをさらに含む。
【0006】
ある例(「例1」)によれば、管腔内アクセスデバイスは、管腔を画定する外側シース及びガイドアセンブリを含む。ガイドアセンブリは、第一の直径を有する折り畳み構成と、第一の直径よりも大きい第二の直径を有する拡張構成との間で移行するように構成された拡張可能部分を含む。拡張可能部分は、第一の管腔を画定する第一のアーム及び第一の管腔と連通するアパチャを含み、拡張可能部分は、拡張可能部分が拡張構成に移行するときに中心長手方向軸から外側に拡張し、拡張可能部分が拡張構成から折り畳み構成に移行するときに、中央長手方向軸に向かって内側に偏向するように構成されている。このデバイスはまた、第一のアームの第一の管腔から、第一のアームのアパチャから外側に向けてデリバリー可能な管腔内ツールを含む。
【0007】
例1に加えて、別の例(「例2」)によれば、管腔内ツールは第一の管腔内に摺動的に受け入れられている。
【0008】
例1~2のいずれか1つに加えて、別の例(「例3」)によれば、管腔内ツールは、アパチャを通して第一の管腔内から摺動的にデリバリーされる。
【0009】
例1~3のいずれかに加えて、別の例(「例4」)によれば、第一のアームは、拡張可能部分が拡張構成に移行するときに、拡張可能部分の中心長手方向軸に対して垂直な方向に管腔内ツールをバイアスさせる。
【0010】
例1~4のいずれか1つに加えて、別の例(「例5」)によれば、管腔内ツールは、拡張可能部分が拡張構成に移行するときに、拡張可能部分の中心長手方向軸に対して鋭角でアパチャを出るように構成されている。
【0011】
例1~5のいずれか1つに加えて、別の例(「例6」)によれば、拡張構成において、アパチャは拡張可能部分の中心長手方向軸に対してエスケープ角で管腔内ツールを配向させる。
【0012】
例1~6のいずれか1つに加えて、別の例(「例7」)によれば、拡張構成において、アパチャは拡張可能部分の中心長手方向軸に対して約0度~約90度のエスケープ角で管腔内ツールを配向させる。
【0013】
例1~7のいずれか1つに加えて、別の例(「例8」)によれば、拡張構成において、アパチャは約0度、約10度、約20度、約30度、約40度、約50度、約60度、約70度、約80度又は約90度のいずれかのエスケープ角で管腔内ツールを配向させるように構成されている。
【0014】
例1~8のいずれか1つに加えて、別の例(「例9」)によれば、管腔内ツールは針である。
【0015】
例1~9のいずれか1つに加えて、別の例(「例10」)によれば、拡張可能部分は、拡張可能部分が拡張構成に移行するときに拡張可能部分から外側に位置するバリアに対面するように構成されている。
【0016】
例1~10のいずれか1つに加えて、別の例(「例11」)によれば、拡張可能部分は、拡張可能部分が拡張構成に移行するときに、拡張可能部分の中心長手方向軸から外側に拡張する複数のアームを含む。
【0017】
例11に加えて、別の例(「例12」)によれば、複数のアームは拡張可能部分の中心長手方向軸から対称的に拡張するように構成されている。
【0018】
例11~12のいずれか1つに加えて、別の例(「例13」)によれば、拡張構成において、複数のアームの各アームは、複数のアームの別のアームから離間して、複数のアーム間の複数の開放空間を画定する。
【0019】
例11~13のいずれか1つに加えて、別の例(「例14」)によれば、拡張可能部分は、拡張可能部分が拡張構成に移行するときに、複数のアームの個々のアーム間にギャップを含み、流体が流れることができる開放内部空間を画定する。
【0020】
例11~14のいずれか1つに加えて、別の例(「例15」)によれば、複数のアームは複数の管腔を画定する。複数の管腔の各管腔は、管腔内ツールを受け入れるように構成されている。
【0021】
例1~15のいずれか1つに加えて、別の例(「例16」)によれば、流体流は、管腔内アクセスデバイスが導管内に挿入された状態で導管を通して維持される。
【0022】
例16に加えて、別の例(例17)によれば、複数の管腔の各管腔は、その原位置で遠隔的に偏向され、各管腔内に受け入れられた管腔内ツールを配置するように構成されている。
【0023】
例1~17のいずれかに加えて、別の例(「例18」)によれば、管腔内ツールは、注入針、生検パンチ、生検針、エンドタック、縫合デバイス、固定デバイス、放射線不透過性マーカー、閉塞コイル又はセンサーのうちの少なくとも1つである。
【0024】
別の例(「例19」)によれば、導管の内側から導管表面にアクセスするためのデバイスは中心長手方向軸を有し、そしてガイド管腔を画定する外側シースを含む。このデバイスは前記外側シース内から摺動的に展開可能なガイドアセンブリも含む。ガイドアセンブリは、複数のアームを含む拡張可能部分を有する。複数のアームは、第一の端部、第二の端部、長さ、該長さに沿って第一の管腔を画定する壁、及び、第一の管腔と連通しているアパチャを有する第一のアームを含む。拡張可能部分は、第一アームが中央長手方向軸に沿って直線状に延在している折り畳み構成と、第一のアームの一部が中央長手方向軸から外側に拡張されている拡張構成との間で移行可能である。第一のアームに配置されたアパチャは、拡張構成において、アパチャが中心長手方向軸から外側に拡張された第一のアームの部分にあるようなものである。
【0025】
例19に加えて、別の例(「例20」)によれば、第一のアームは第二の端部に自由端を画定し、そして拡張構成において、第二の端部は外側シースの外径よりも大きく、中心長手方向軸から外側に拡張されている。
【0026】
例19~20のいずれか1つに加えて、別の例(「例21」)によれば、第一のアームは、拡張可能部分が外側シース内から摺動的に前進されることに応答して拡張構成に移行するように構成されている。
【0027】
例19~21のいずれかに加えて、別の例(「例22」)によれば、第一のアームは、第一の端部と第二の端部との間に中間部を有する。中間部の拡張構成は、外側シースの外径よりも大きい範囲まで中心長手方向軸から外側に拡張する。
【0028】
例19~22のいずれか1つに加えて、別の例(「例23」)によれば、デバイスはまた、第一のアームの第二の端部に接続された遠位端を有する内側シャフトを含む。内側シャフトの遠位端を第一のアームの第一の端部に向かって引くと、拡張可能部分は拡張構成に移行する。
【0029】
例19~23のいずれか1つに加えて、別の例(「例24」)によれば、デバイスはまた、拡張可能部分に接続されたシャフト部分を含む。シャフト部分は、内側管腔及び少なくとも第一の放射状管腔を画定し、内側シャフトは、内側管腔内で摺動的に受け入れ可能であり、第一のアームは第一の放射状管腔に接続されている。
【0030】
例19~24のいずれか1つに加えて、別の例(「例25」)によれば、デバイスはまた、複数のアームによって画定される内部空間内に位置する膨張可能部材を含み、該膨張可能部材を膨張させることにより、膨張可能部材を第一の外径から第二の外径に移行させることができる。
【0031】
例25に加えて、別の例(「例26」)によれば、膨張可能部材を膨張させると、該膨張可能部材を第二の外径まで拡張し、拡張可能部分を折り畳み構成から拡張構成に移行させる。
【0032】
例19~26のいずれか1つに加えて、別の例(「例27」)によれば、デバイスはまた、中心長手方向軸から外側に第一のアームから展開可能な管腔内ツールを含む。
【0033】
例19~27のいずれか1つに加えて、別の例(「例28」)によれば、拡張可能部分は、中心長手方向軸から0度~90度の角度で管腔内ツールを展開するように構成されている。
【0034】
例19~28のいずれか1つに加えて、別の例(「例29」)によれば、流体流は、デバイスが導管内に挿入された状態で導管を通して維持される。
【0035】
例19~29のいずれか1つに加えて、別の例(「例30」)によれば、拡張可能部分は、拡張可能部分が拡張構成に移行するときに、複数のアームの個々のアーム間のギャップを含み、流体が流れることができる開放内部空間を画定している。
【0036】
別の例(「例31」)によれば、管腔内で管腔内ツールを展開する方法は、導管の管腔を通して治療部位までガイドデバイスを挿入することを含む。ガイドデバイスは、ある外径を有するガイドシースと、折り畳み構成における第一の外径を有する拡張可能部分とを含む。この方法は、ガイドシース内から拡張可能部分を展開することも含む。この方法はまた、拡張可能部分の第一のアームが、拡張可能部分の中心長手方向軸から最も外側の位置にある第一のアームのセクションにアパチャを有するように、拡張可能部分を第一の外径からガイドシースの外径よりも大きい第二の外径まで拡張することも含む。この方法はまた、管腔内ツールが中心長手方向軸から外側にエスケープ角で広がるように、管腔内ツールを第一のアームから展開することを含む。
【0037】
例31に加えて、別の例(「例32」)によれば、拡張可能部分を展開することは、ガイドデバイスの遠位端の開口部から拡張可能部分を摺動的に延長させることを含み、拡張可能部分を展開すると拡張可能部分が拡張する。
【0038】
例31~32のいずれか1つに加えて、別の例(「例33」)によれば、ガイドデバイスは、第二の端部を有する内側シャフトを含む。拡張可能部分の第一のアームは、第一の部分と、内側シャフトの第二の端部に取り付けられた第二の末端部分と、第一の部分と第二の末端部分との間の中間部とを有する。拡張可能部分を展開することは、中間部が中心長手方向軸から外側に拡張するように、第一のアームの第二の末端部分が中心長手方向軸に沿って第一の部分に向かってくるように内側シャフトを作動させることを含む。
【0039】
例31~33のいずれか1つに加えて、別の例(「例34」)によれば、ガイドデバイスを挿入し、拡張可能部分を展開し、拡張可能部分を拡張しそして管腔内ツールを展開する工程を通して、少なくとも幾らかの流体流が導管の管腔を通して維持される。
【0040】
例31~34のいずれか1つに加えて、別の例(「例35」)によれば、管腔内ツールを展開することは、中心長手方向軸から0度~90度の角度で管腔内ツールを展開することを含む。
【0041】
例31~35のいずれか1つに加えて、別の例(「例36」)によれば、管腔内ツールは、導管の内側表面又は外側表面のいずれか一方にアクセスするように展開される。
【0042】
例31~36のいずれかに加えて、別の例(「例37」)によれば、ガイドデバイスは、針をガイドデバイスから繰り返し偏向させて第一の経路を確定し、該第一の経路に沿ってガイドワイヤを挿入するように展開される。
【0043】
例31~37のいずれか1つに加えて、別の例(「例38」)によれば、ガイドデバイスは導管壁に複数のエンドタックを同時にデリバリーするように展開される。
【0044】
例31~38のいずれか1つに加えて、別の例(「例39」)によれば、ガイドデバイスは導管壁の薄層内にハイドロディセクションを作成するように展開される。
【0045】
例39に加えて、別の例(「例40」)によれば、ガイドデバイスは、導管壁の薄層内でハイドロディセクションに多成分物質をデリバリーするようにさらに展開される。
【0046】
別の例(「例41」)によれば、身体管腔の解剖学的構造を修正するデバイス又は方法は、導管の管腔を通して治療部位までガイドデバイスを挿入することを含む。ガイドデバイスは、ある外径を有するガイドシースと、折り畳み構成において第一の外径を有する拡張可能部分とを含む。この方法はまた、ガイドシース内から拡張可能部分を展開することを含む。この方法はまた、拡張可能部分の第一のアームが、拡張可能部分の中心長手方向軸から最も外側の位置にある第一のアームのセクションにアパチャを有するように、拡張可能部分を第一の外径からガイドシースの第一の外径より大きい第二の外径まで拡張することを含む。この方法はまた、管腔内ツールが中心長手方向軸から外側にエスケープ角で広がるように、第一のアームから管腔内ツールを展開することを含む。この方法はまた、管腔内ツールの先端が管腔の外側に位置するように、管腔内ツールで管腔の内壁を穿孔することを含む。この方法は、管腔の反管腔面に治療剤をデリバリーすることを含む。
【0047】
例41に加えて、別の例(「例42」)によれば、治療剤は、閉塞性材料、自己硬化性ゲル及び自己膨張性ゲルのうちの少なくとも1つである。
【0048】
例41~42のいずれか1つに加えて、別の例(「例43」)によれば、治療剤は、管腔の直径が低減されるように管腔の反管腔側表面に圧力を加える。
【0049】
例43に加えて、別の例(「例44」)によれば、管腔の反管腔側表面に対する圧力は管腔を潰しそして閉塞するのに十分である。
【0050】
例41~44のいずれか1つに加えて、別の例(「例45」)によれば、治療部位は、循環系、静脈系、消化器系及び尿路系の少なくとも1つを含む。
【0051】
例41~45のいずれか1つに加えて、別の例(「例46」)によれば、ガイドデバイスを挿入することは、導管の管腔を通して弁近くの治療部位までガイドデバイスを挿入することを含み、治療剤をデリバリーすることは、弁の近くの管腔の直径を低減し、そして該弁を閉位置にバイアスすることを含む。
【0052】
例41~46のいずれかに加えて、別の例(「例47」)によれば、治療剤をデリバリーすることは、腎臓の灌流及び利尿を改善するために、少なくとも1つの腎動脈の遠位の大動脈を制限して、前記大動脈から1つ以上の側枝への流れを20~30%だけ低減させて治療剤をデリバリーすることを含む。
【0053】
別の例(「例48」)によれば、動脈瘤を治療するためのデバイス又は方法は血管の管腔を通して動脈瘤内の治療部位までガイドデバイスを挿入することを含む。ガイドデバイスは、ある外径を有するガイドシースと、折り畳み構成において第一の外径を有する拡張可能部分とを含む。この方法はまた、ガイドシース内から拡張可能部分を展開することを含む。この方法は、拡張可能部分の第一のアーム及び第二のアームが、拡張可能部分の中心長手方向軸から最も外側の位置にある第一のアーム及び第二のアームのセクションにアパチャを有するように、拡張可能部分を第一の外径からガイドシースの第一の外径より大きい第二の外径に拡張することも含む。この方法はまた、管腔内ツールが中心長手方向軸から外側にエスケープ角で広がるように、第一のアームから第一の管腔内ツール及び第二のアームから第二の管腔内ツールを展開することを含む。この方法はまた、管腔内ツールの端部が壁の外側に位置するように、動脈瘤の内壁を第一の管腔内ツール及び第二の管腔内ツールで穿孔することを含む。この方法はまた、第一の管腔内ツール及び第二の管腔内ツールを通して、動脈瘤を実質的に取り囲む管腔の反管腔面に治療剤をデリバリーすることを含む。
【0054】
例48に加えて、別の例(「例49」)によれば、治療剤は自己硬化性ゲルである。
【0055】
例48~49のいずれか1つに加えて、別の例(「例50」)によれば、治療剤をデリバリーすることは動脈瘤のさらなる拡張を防ぐ。
【図面の簡単な説明】
【0056】
図面の簡単な説明
図1図1は様々な例によるガイドデバイスを示す。
【0057】
図2図2は、様々な例による図1のガイドデバイスを使用するための展開手順を示す。
【0058】
図3図3は、様々な例による図1のガイドデバイスを使用するための展開手順を示す。
【0059】
図4図4は、様々な例による図1のガイドデバイスを使用するための展開手順を示す。
【0060】
図5図5は、様々な例による図1のガイドデバイスを使用するための展開手順を示す。
【0061】
図6図6は、様々な例による別のガイドデバイスを示す。
【0062】
図7図7A~7Cは、図6のガイドデバイスの正面図、側面図及び等角図を示し、ここで、ガイドデバイスは、様々な例により非展開構成で示されている。
【0063】
図8図8A図8Cは、図7A図7Cのガイドデバイスを正面図、側面図及び等角図で示し、ここで、ガイドデバイスは様々な例による中間展開構成で示されている。
【0064】
図9図9A~9Cは、図7A図7Cのガイドデバイスを正面図、側面図及び等角図で示し、ここで、ガイドデバイスは様々な例による展開構成で示されている。
【0065】
図10図10は、様々な例による図6のガイドデバイスの管腔構成要素を示す。
【0066】
図11図11は、様々な例による、単一の拡張部材構成要素を備えた図6のガイドデバイスの側面部分断面図である。
【0067】
図12図12は、様々な例による、複数の拡張部材構成要素を備えた図6のガイドデバイスの側面部分断面図である。
【0068】
図12A-12F】図12A~12Fは、様々な例による、図6のガイドデバイスとともに使用可能な拡張部材構成要素の変形例を示す。
【0069】
図13図13は、様々な例によるガイドデバイスからのツールのデリバリーを示す。
【0070】
図13A図13Aは、様々な例による図13から取った拡大図である。
【0071】
図14図14A~14Dは、様々な例によって、医療処置に関連してツールを指向させてそして操作するためにガイドデバイスを展開する方法を示す概略図である。
【0072】
図15図15は様々な例による別のガイドデバイスを示す。
【0073】
図16図16A~16Eは、様々な例による、導管の外側の領域に閉塞剤をデリバリーする方法を示す概略図である。
【0074】
図17図17A~17Bは、様々な例による、導管の外側の領域に閉塞剤をデリバリーする方法を示す概略図である。
【0075】
添付図面は、本開示のさらなる理解を提供するために含まれ、本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を構成し、実施形態を示し、記載とともに本開示の原理を説明する役割を果たす。
【発明を実施するための形態】
【0076】
示された実施形態の詳細な説明
当業者は、本開示の様々な態様が、意図された機能を発揮するように構成された任意の数の方法及び装置によって実現できることを容易に理解するであろう。また、本明細書で言及する添付の図面は必ずしも縮尺通りに描かれているわけではなく、本開示の様々な態様を示すために誇張されている可能性があり、その点で図面は限定するものと解釈されるべきではないことにも留意されたい。
【0077】
本開示は、一般に、医療処置に関連して体内の標的部位にアクセスし、体内の所望の位置にツール(例えば、針)を向けるための管腔内及び/又は経皮アクセスデバイスに関する。このような処置としては、外科的、診断的、緩和的治療及びその他などの任意の様々な治療が挙げられる。幾つかの例は、デリバリーシステムの長手方向軸に対して概ね角度的にオフセットした方向(例えば、垂直、放射状又は斜め方向)に管腔内ツールをガイドするためのデバイス、システム及び方法に関する。そのような管腔内ツールとしては、デリバリーシステムの長手方向軸に対して角度的にオフセットした方向(例えば、斜め又は垂直)にガイドされる導管内ツール(例えば、穿刺ツール、デリバリーツール又は血管内視鏡)を挙げることができる。そのような角度のオフセットは、分枝導管、導管壁、器官、導管内デバイス(例えば、ステント、グラフト又はステントグラフト)の分枝又は壁に向けて又はそれを通してツール又は他の特徴を指向させるのを助けることができる。例えば、管腔内ツールは、管腔壁を穿孔、ドリリング又は切断するための穿刺ツール及び/又は管腔内又は管腔壁全体を視覚化するための血管内視鏡であることができる。他の例において、管腔内ツールとしては、閉塞性材料、自己硬化性ゲル、自己膨張性ゲル又は他の適切な治療剤などの治療剤を管腔壁の外側の位置にデリバリーするように構成されたデリバリーツールを挙げることができる。様々な例は、デリバリーシステムが配置及び展開される管腔の閉塞を回避する能力を組み込んでいる(例えば、血管内用途の場合の血流の閉塞を回避する)。
【0078】
本明細書において使用されるときに、デバイス又はデバイス構成要素に関する用語「近位」及び「遠位」は、それぞれデバイスの操作者に近い方向及び遠い方向を指す。本明細書において使用されるときに、導管は、動脈、静脈、毛細血管などの血管であることができる。さらなる例において、導管又は身体管腔としては、食道、尿道、胃、腸又は患者の体内に存在する他の導管又は管腔などの解剖学的通路を挙げることができる。
【0079】
図1は、幾つかの例による、管腔の壁にアクセスし、そして管腔の内側から管腔壁を通してアクセスを提供するために使用されるガイドデバイス700を示す。図1に示されるように、ガイドデバイス700は拡張可能部分710及びガイドシース712を含む。拡張可能部分710はガイドシース712内に受け入れられ、ガイドシース712の中心長手方向軸718に沿ってガイドシース712に対して移動可能であるように構成されている。
【0080】
幾つかの例において、拡張可能部分710又はガイドシース712の一方又は両方は、患者の体外から検出可能な材料を含む。この材料は、拡張可能部分710、ガイドシース712又はその両方の一体部分であることができ、又は、コーティング又はそれに結合された別個のマーカーであることができる。拡張可能部分710又はガイドシース712の生体外検出のための幾つかの例示的な材料としては、放射線不透過性、エコー源性又は磁性材料が挙げられる。例えば、ガイドシース712及び/又は拡張可能部分710又はガイドデバイス700の他の部分は、例えば、X線又は超音波機械を使用して患者の体内で概して正確な位置決めを容易にする放射線不透過性又はエコー源性材料を含むことができる。
【0081】
図1に示すように、ガイドシース712は近位端714、遠位端716及びガイド管腔を画定する内径を有する。ガイド管腔は、拡張可能部分710がガイドシース812内に受け入れられるようなサイズ及び形状である。遠位端716は、ガイド管腔への開口部を画定する。遠位端716の開口部は、例えば、拡張可能部分710がガイドシース712の外部とガイドシース712の内部との間を移動できるように、ガイド管腔とガイドシース712の外部との間のやり取りを可能にする。例えば、拡張可能部分710がガイドシース712内に受け入れられているときに、遠位端716の開口部は覆われて、ガイドシース712のガイド管腔へのアクセスを閉止することができる。
【0082】
幾つかの例において、ガイドシース712は、患者の外部の位置から近位端714から制御可能及び操縦可能である(例えば、回転可能なノブ又はアクチュエータとして図1に一般的に示される制御機構715を使用して、ガイドシース712の角度付けを制御する)。様々な例において、ガイドシース712は、患者の体内の標的位置から患者の体外の位置まで延在するのに十分な長さを有する。参考のために、ガイドシース712は、中心長手方向軸に沿って延在し、中心長手方向軸に垂直な横断方向に画定された外径を有するように示されている。
【0083】
ガイドシース712を含むガイドデバイス700を構築するために使用される材料は、一般に、生体適合性であり、体内へのデリバリーを容易にする。そのような材料としては、ポリマー、金属又は所望のとおりの他の材料を挙げることができる。
【0084】
幾つかの例において、拡張可能部分710は、ガイドシース712内の折り畳み構成(図示せず)と図示のとおりの拡張構成との間で制御可能であるように構成されている。拡張可能部分710は、横断方向における拡張可能部分710の任意の2つの位置間の最も広い距離として規定される外(直)径を有することができる。「直径」という用語は、拡張可能部分710に関して使用されるが、概して円形の断面に加えて、非円形の断面(例えば、正方形又は三角形)も想定され、用語、直径は、一般に、拡張可能部分710の最大外寸を指すために使用されるものと理解されたい。一般に、拡張可能部分710は、拡張構成における第二の直径などの外径よりも小さい折り畳み構成における第一の直径などの外径を有する。
【0085】
拡張可能部分710は、折り畳み構成と拡張又は展開構成との間で移行可能である。拡張可能部分710は、一般に、折り畳み構成で患者の体内に挿入可能であり、ここで、拡張可能部分710はガイドシース712の内部に受け入れられ、ガイドシース712の内径よりも小さい外径を有する。幾つかの実施形態において、拡張可能部分710は、拡張可能部分710がガイドシース712から延長されると自己拡張性であり、ガイドシース712内に引き込まれると自己折り畳み性である。拡張可能部分710はガイドシース712の内径により画定されているガイド管腔内に摺動的に受け入れられることができ、そしてそこから延長可能である。拡張可能部分710は、拡張可能部分710が折り畳み構成にあるときに、ガイドシース712が拡張可能部分710の周囲に配置された外側シースとなるようにガイドシース712内に受け入れられることができる。幾つかの例において、ハンドル、ノブ又は他の制御手段(図示せず)はユーザー(図示せず)によって把持され、ガイドシース712中に及びガイドシース712から外に拡張可能部分710を摺動させるように作動(例えば、長手方向に摺動)されうる。折り畳み構成において、拡張可能部分710は、様々な寸法が考えられるが、場合により、1~10フレンチ又はその間の任意の値の外径を有する。
【0086】
拡張可能部分710は、様々な拡張の程度の範囲にわたって制御可能又は拡張可能であるように構成される。異なる用語において、拡張可能部分710は様々なサイズに制御することができる。例えば、拡張可能部分710は、その拡張構成において、例えば、約1.0mm、約2.0mm、約3.0mm、約30mm、約45mm又は約65mmの外径を有することができるが、他の値も考えられ、列挙された値の間の範囲の任意の値を含む。
【0087】
図1に示されるように、拡張可能部分710は、複数のアーム732の中に第一のアーム730を含む。複数のアームが図1に示されているが、単一のアームを備えた例も考えられる。様々なアーム732は、場合により、実質的に同様であり、したがって、第一のアーム730の特徴の説明は、残りのアーム732にも同様に適用可能であることが理解されるであろう。例えば、第一のアーム730に関する説明は、単一のアーム又は2つ以上のアーム732などの複数のアームに適用されると理解される。第一のアーム730は、ある外径、アーム732を作動するための制御機構715又は他の特徴に取り付けられた第一の末端部分736、第二の末端部分738、及び、第一の末端部分736と第二の末端部分738との間に画定される長さを有する。幾つかの例において、1つ以上のアーム732は形状記憶性又は他のバイアスを有し、拡張可能部分710の拡張構成への移行中に、アーム732を中心長手方向軸718に対して広げ、半径方向外側に拡張させる。例えば、第二の末端部分738は、第一の末端部分736よりも大きい範囲まで中心長手方向軸718から外側に拡張され又は拡大されるように構成されている。
【0088】
様々な例において、アーム732はすべて同じ長さを有する。幾つかの例において、1つ以上のアーム732は、残りのアーム732の少なくとも1つと異なる長さを有する(例えば、体腔に沿った異なる位置で標的部位にアクセスするために)。第一のアーム730及び/又はアーム732の第一及び第二の末端部分736,738は、拡張可能部分710の第一及び第二の末端部分に対応する。
【0089】
図1に示すように、第一のアーム730は、第一のアーム730の長さに沿って管腔を画定する内径を有する略チューブ状構造として成形される。例えば、第一のアーム730は、パイプ又は導管などのチューブであることができ、第一の末端部分736から第二の末端部分738まで第一のアーム730の長さにわたって延在している壁を有する。第一のアーム730は、場合により、チューブの長さに沿って管腔を画定する、第一のアーム730の内径で内側表面を有する。別の例において、第一のアーム730は、長さの少なくとも一部に沿って中実の断面を有するフィラメント(例えば、モノフィラメント、巻回又は編組)又はロッド(例えば、モノリシック)を含むことができる。例えば、第一のアーム730は、長さの第一の部分に沿って中実の断面を有することができ、第二の部分に沿って管腔を画定する、長さの第二の部分に沿って中空の断面を含むことができる(例えば、図12Bに示すものと同様)。
【0090】
図1に示すような拡張状態において、第一のアーム730は、中心長手方向軸に対して斜めの角度で第二の末端部分738を終端し、自由端を画定するような形状である。すなわち、第二の末端部分738は、中心長手方向軸に対して曲線又はバイアスを有し、第二の末端部分738で角度付き終端(例えば、斜め)を含むことができ、結果的に、第二の末端部分738が長手方向軸からある角度(例えば、直交角)で開口していることができる。第一のアーム730の曲線又はバイアスは、滑らかな曲線であってもよく、又は、中心長手方向軸に対して急な角度で角度を付けられ又は曲げられていてもよい。第一のアーム730の第二の末端部分738は、鋭利(例えば、組織貫通性)であってもよく、又は概して丸みを帯び又は鈍く(例えば、非外傷性)てもよい。例えば、第二の末端部分738は、組織(例えば、導管組織)への挿入又は切断に適したタイン(tine)又は尖った先端を画定することができる。第二の末端部分738は、例えば、第一のアーム730の長さから傾斜して又は斜めに角度テーパを含むことができる。
【0091】
示されるように、アーム732は、1つ以上の制御接続部744で互いに接続されている。制御接続部744は、互いに対するアーム732間の距離及び/又はアーム732の位置を規定する(例えば、限定する)ように構成されうる。制御接続部744は1つ以上のストランド又は繊維などの長尺部材であり、それは隣接するアーム732の間に延在しそしてそれらを接続し、アーム732が互いに対して外側に広がり、放射状に拡大し、さもなければ拡張する程度を限定する。幾つかの例において、制御接続部744は、折り畳み構成と拡張構成との間を弾性的に移行するための形状記憶性を有する。幾つかの実施形態において、制御接続部744は、拡張可能部分710が拡張構成にあるときに適切な位置に自己展開し(例えば、外側に弾く)、アーム732を互いに対して所定の距離及び向きに配置及び制限するのを助ける。
【0092】
拡張可能部分710は、拡張可能部分710が導管内に挿入されたときに、拡張可能部分710が拡張位置にある間、及び/又は、拡張位置への移行中に、導管を通して少なくとも幾らかの流体流が維持される(例えば、導管を通る流れにわずかな混乱しか生じない)ようなサイズ、形状及びその他の構成である。例えば、ガイドデバイス700は、アーム732とガイドシース712との間にギャップを有し、拡張可能部分710は、拡張可能部分710が拡張構成にあるときに、及び、折り畳み構成と拡張構成との移行の間に、個々のアーム732の間にギャップを有する。
【0093】
幾つかの実施形態において、第一のアーム730などの単一のアームが拡張可能部分710に含まれる場合には、液体(例えば、血液)及び/又は気体(例えば、空気)は単一のアームを超えて流れることができ、それにより、例えば、体液の流れを妨げることを回避するのを助ける。2つ以上のアーム732を有する例では、拡張構成において、アーム732は互いに離間し、流体が通過できるアーム732間の空間を画定する。このようにして、アーム732は、ガイドデバイス700の展開全体、また、折り畳み構成と拡張構成との間の移行全体にわたって、大動脈下流灌流などの連続的な流体流を促進するように構成されている。
【0094】
図1における拡張構成又は拡張状態に示すように、第一のアーム730は第二の末端部分738にアパチャ742を含む。アパチャ742は、第一のアーム730の端部及び/又は第一のアーム730の側部に沿って配置され、中心長手方向軸に対して半径方向外側に向くように(例えば、実質的に直交して)配向されている。示されるように、アパチャ742は、第一のアーム730の内側から第一のアーム730の外側まで、第一のアーム730の壁を貫通する穴である。図1図5に示される例において、第一のアーム730へのアパチャ740は、第一のアーム730の内側管腔からの出口を形成するために第一のアーム730の端部を切断することにより形成される(例えば、ある角度で角度付き開口部を生じる)。アパチャ740は、第一のアーム730の内側管腔と連通しており、ガイドパスは、第一のアーム730の内側管腔からアパチャ742を通って第一のアーム730の外側まで画定される。アーム732が展開構成まで外側に拡張するときに、開口部又は出口は、ガイドデバイス700の中心長手方向軸に対して、ある角度で配置される。少なくともこのようにして、1つのツール(例えば、針)又は複数のツールをガイドデバイス700の中心長手方向軸に対して所望の角度でアーム732から広げられることができる。
【0095】
幾つかの例において、拡張可能部分710は、ガイドシース712などの拘束機構から解放されると(例えば、ガイドシース712から長手方向に変位されると)、自己拡張するように構成されている。例えば、拡張可能部分710は、展開構成に自己拡張するように構成されるように、合金、形状記憶合金又はポリマー、例えば、ステンレス鋼、ニチノール、ポリウレタンなどから製造することができる。幾つかの実施形態において、ガイドデバイス700の様々な部分は、展開時に適切な半径を有する曲線などの適切な予め決められた形状のバイアスを提供する形状記憶合金から形成される。使用できる形状記憶合金の例としては、NiTi、AgCd、AuCd、CuAlNi、CuSn、CuZn、FePt、MnCu、FeMnSi、CoNiAl、CoNiGa、NiFeGa、TiNb、NiTiHf、NiTiPd又はNiMnGaが挙げられる。自己拡張型又はバイアス構造が記載されているが、拡張可能な構造(例えば、バルーン膨張可能)も考えられることを理解されたい。
【0096】
幾つかの例において、第一のアーム730を含む複数のアーム732は、拡張構成にあるときに適切な所定の形状をとるようにバイアスされる。幾つかの例において、第一のアーム730の第二の末端部分738は、拡張可能部分710が拡張状態に移行するときにアパチャ742を適切な方向に向けるような形状記憶又は他のバイアスを有する。例えば、第一のアーム730の第二の末端部分738は湾曲又はバイアスされており、アパチャ742は、アパチャ742の所望の角度を達成するために曲線に沿った適切な位置に配置される。幾つかの例において、アパチャ742が半径方向外側に向くように(例えば、拡張可能部分710の中心長手方向軸に実質的に垂直になるように)、曲線の最も外側の半径部分(例えば、図1に示すとおりの第一のアーム730の端部)に第一のアーム730のアパチャ742は存在する。追加的に又は代替的に、第一のアーム730は、拡張に続いて、アパチャ742が拡張可能部分710の中心長手方向軸から角度をなすように、前方を向いている半径方向位置に位置するアパチャ742を有する。アパチャ742はガイドデバイス700の中心長手方向軸718から任意の所望の角度を向くように配置されうる。
【0097】
図1に示すように、ガイドデバイス700は、場合により、管腔内ツール746を展開するために利用される。管腔内ツール746は、ガイドデバイス700の一部であり、ユーザーが導管の管腔内の所望の位置にアクセスできるようにする追加の特徴部を提供する。幾つかの例において、管腔内ツール746は第一のアーム730内から展開され、第一のアーム730は、管腔内ツール746を管腔内の所望の接触部位に向ける。すなわち、管腔内ツール746は、場合により、第一のアーム730内で長手方向に摺動され、管腔内ツール746はアームから延び、管腔内ツール746が第一のアーム730から延びると、第一のアーム730は管腔内ツール746を拡張可能部分710から離れるようにガイドし、管腔内ツール746がガイドデバイス700の中心長手方向軸に対して拡張する角度を制御する。
【0098】
管腔内ツール746は、例えば、患者の体の管腔及び/又は移植されたメディカルデバイス(例えば、ステント、グラフト又はステントグラフト)内での展開及び/又は使用に適した任意のツールである。管腔内ツール746は血管内視鏡、アブレーションデバイス、穿刺ツール、穿刺カテーテル、再入デバイス、ステント、ステントグラフト、ドラッグデリバリーツール、閉塞ツール又は任意の様々なツールであることができる。さらなる例において、管腔内ツール746は、中空針などの針、又はマイクロニードルなどの針であることができる。管腔内ツール746は、内側から管腔を穿刺、ドリリング又は切断するためのデバイスを含むことができる。例えば、管腔内ツール746は、尖った先端750を含むエンドエフェクタ748を含むことができる。
【0099】
管腔内ツール746は、予め成形された曲線を有することができ、及び/又は形状記憶性を備えることができる。一例として、予め成形された曲線を有する管腔内ツール746は、第一のアーム730から展開され、ガイドデバイス700の中心長手方向軸からある角度で、静脈、動脈又はステントの壁などの管腔壁に接触することができる。管腔内ツール746は、適切な角度で管腔壁に接触するように制御されることができ、幾つかの例において、管腔壁を貫通する。管腔壁にアクセスするように構成された管腔内ツール746の例としては、制御可能な角度で導管壁を貫通し、医療従事者などのユーザーに導管壁を横切るアクセスを提供できるツールが挙げられる。幾つかの例において、管腔内ツール746は、導管の内側から導管の内側表面へのアクセスを提供することができる。管腔内ツール746はまた、導管の壁を通るアクセスを提供することができる。例えば、管腔内ツール746は、導管の内側から導管の外側表面へのアクセス、及び/又は、導管の外側から導管の内側へのアクセスを提供することができる。幾つかの例において、管腔内ツール746は、第一の導管内にある開始位置から第二の導管の外側表面及び/又は内側表面にアクセスすることができる。例えば、管腔内ツール746は、第二の導管に隣接する第一の導管の内側から展開でき、管腔内ツール746は、第一のアーム730が第一の導管の内側にある間に第二の導管の外側表面又は内側表面にアクセスできる。管腔内ツール746は、経導管ツール(すなわち、導管内の開始位置から導管外の位置に制御可能にアクセスするなど、血管又は同様の導管の壁を横切ってアクセスできるツール)であることができる。
【0100】
幾つかの例において、管腔内ツール746は、図16図17を参照してさらに詳細に示されそして議論されるように、管腔壁の外側の位置に治療剤をデリバリーするように構成された経導管ツールであることができる。治療剤は、例えば、閉塞性材料、自己硬化性及び/又は自己拡張性ゲル、又は、管腔の解剖学的構造を修正及び/又は安定化することができる他の同様の材料であることができる。例えば、治療剤は導管の反管腔側表面に圧力を与えることができ、それにより、管腔壁を内側に押し、導管の直径を小さくするか、又は、幾つかの場合において、導管を完全に閉塞する。他の例において、治療剤は、動脈瘤の場合のように導管の拡張を防ぐために、導管の反管腔側表面を実質的に包囲することができる。そのような治療剤の使用は、導管の内部に他の閉塞デバイス又は管腔内デバイス(すなわち、ステント、グラフト、ステントグラフト、閉塞器及び他のデバイス)を配置する必要性を排除することができ、特定の望ましくない副作用のリスクを減らすことができ、該副作用は、例えば、狭窄及び下流へのデバイスの偶発的な移行である。
【0101】
幾つかの例において、第一のアーム730は管腔内ツール746を収容し、第一のアーム730の曲線又はバイアスを使用して管腔内ツール746を指向させる。アパチャ742はまた、管腔内ツール746を第一のアーム730に対して適切な角度で指向させるように構成されうる。例えば、アパチャ742のサイズ及び形状はまた、所望に応じて管腔内ツール746を指向させることを支援しうる。様々な例において、管腔内ツール746は、拡張可能部分710の中心長手方向軸から約10°、20°又は30°、又は、約45°、60°又は90°の角度、又は、前述の値の間の任意の角度に向くように配置されうるが、他の値も考えられる。
【0102】
幾つかの例において、複数のアーム732のうちの1つより多くは管腔内ツール746などの管腔内ツールを含む。1つより多くの管腔内ツール746を有する例において、各管腔内ツール746は同じであっても、又は、1つ以上のアーム732は、アーム732の別のアームにおける管腔内ツール746とは異なる管腔内ツール746を含むことができる。
【0103】
図2図5は、幾つかの使用方法による、展開の様々な段階でのガイドデバイス700を示している。幾つかの展開プロセスは、導管762の管腔760を通して治療部位までガイドデバイス700を展開し、拡張可能部分710を外側に拡大又は拡張し、そして管腔内ツール746(例えば、穿刺又はカニューレ挿入用の導管内ツール)をガイドデバイス700により標的部位にアクセスするように指向させることを含む。幾つかの例において、ガイドデバイス700は、蛍光透視法、超音波又は他の画像形成/検出技術を使用して、患者の解剖学的構造内の所望の位置に挿入される。ガイドデバイス700は、ユーザーが、標的部位に近い管腔への外傷を最小限に抑えながら、体の外側などの遠隔位置から体の管腔の内側の標的面にアクセスすることを可能にする管腔内アクセスデバイスを提供する。
【0104】
図2に示されるように、ガイドデバイス700は、導管762の管腔760に挿入される。導管762の管腔760を通してガイドデバイス700を挿入することは、治療部位から離れたアクセス位置からガイドデバイス700を展開し、ガイドデバイス700が適切な治療部位に到達するまで、ガイドデバイス700を導管762を通して前進させることを含む。少なくともこのようにして、ガイドデバイス700は、経腔的経路をたどることにより体内の所望の部位にデリバリー可能である。示されるように、幾つかの展開プロセスにおいて、ガイドデバイスが導管762を通って前進するときに、拡張可能部分710はガイドシース712内に配置されている。ガイドデバイス700は、例えば、図1に示される制御機構715及び/又はガイドシース712の近位端714を操作することにより、患者の体外からガイドデバイス700を制御することによって導管762の管腔760を通って挿入及び前進される。
【0105】
ガイドデバイス700は、導管762内に配置され、患者の体外に位置する蛍光透視法及び/又は超音波画像形成などの視覚化技術を使用して治療部位に配置されうる。ガイドデバイス700を治療部位に配置した状態で、拡張可能部分710をガイドシース712から展開することができる。拡張可能部分710は、例えば、ガイドシース712の近位端714を操作し、そして患者の外部の場所から拡張可能部分710を操作する(例えば、制御機構715の操作による)ことにより折り畳み構成と拡張構成との間で移動される。
【0106】
図2に示されるように、ガイドデバイス700は、ガイドデバイス700の展開及び管腔内ツール746の操作を通して、大動脈下流灌流などの導管762を通る連続的な流体流を可能にする。すなわち、ガイドデバイス700は、ガイドデバイス700が折り畳み構成にある際にガイドデバイスが導管を通して挿入されているときに、及び/又はガイドデバイス700が折り畳み構成と拡張された構成との間で移動されるときに、導管762を閉塞せず、導管762を通る少なくとも幾らかの流体流(例えば、ガイドシース712の周り及び拡張可能部分710を通過/通す)を可能にする。
【0107】
図3に示すように、ガイドデバイス700が適切な位置に到達した後に、拡張可能部分710は展開される。幾つかの例によれば、拡張可能部分710は、拡張可能部分710をガイドシース712に対して長手方向に移動しながら、ガイドシース712を静止状態に保持することにより展開可能である。あるいは、ガイドシース712は、拡張可能部分710が静止したままである間に長手方向に移動されてもよい。拡張可能部分710を中心長手方向軸718に沿って移動させると、アーム732の第二の末端部分738がガイドシース712から展開する。中心長手方向軸に沿ってガイドシース712に対して拡張可能部分710を移動させても、拡張可能部分710を中心長手方向軸から外側に拡大又は拡張させる。拡張可能部分710が拡張する範囲は、1つ以上の制御接続部744によって制御されうる。拡張可能部分710が拡張する範囲はまた、拡張可能部分710が中心長手方向軸に沿ってガイドシース712に対してどれだけ移動されるかを制御することによっても制御されうる。すなわち、拡張構成における拡張可能部分710の外径は、アーム732をガイドシース712からさらに前進させることにより制御されることができ、その結果、アーム732はさらに拡張する。
【0108】
幾つかの展開プロセスにおいて、拡張可能部分710は、アーム732が所定の拡張限界に達するまで、及び/又は、ガイドデバイス700が配置される管腔760の内側表面などの、拡張可能部分710の外側のバリアに対面するまで拡張される。拡張可能部分710は、各アーム732の第二の末端部分738が導管762の管腔760の表面に隣接するか又はそれに対面するまで拡張される。すなわち、拡張可能部分710は、アーム732が管腔760の表面に近づくが、その表面に接触しないように拡張するように制御可能である。拡張可能部分710はまた、管腔760の表面に接触するか又はそれを押すまで拡張するように制御可能である。拡張可能部分710は、各アーム732が中心長手方向軸を中心に対称的に拡張するように制御されうる。拡張可能部分710は、拡張構成において、各アーム732が管腔760の表面から等しい距離だけ離れるか、又は等しい力で押すように制御されうる。拡張可能部分710は、アパチャ742が管腔760の表面から適切な距離となり、及び/又は該表面に対して適切な角度となるまで拡張される。
【0109】
図4に示すように、第一のアーム730又はアーム732が適切な外径まで拡張されて拡張可能部分710が拡張構成に展開されると、管腔内ツール746又はツールは展開又は広げられる。一例として、第一のアーム730を参照すると、管腔内ツール746は、第一のアーム730を介して管腔内ツール746を広げることにより展開される。管腔内ツール746が展開されるときに、第一のアーム730は拡張可能部分710の中心長手方向軸に対して適切な角度で管腔内ツール746をバイアスさせる。例えば、第一のアーム730及びアパチャ742は、ガイドデバイス700及び/又は拡張可能部分810の中心長手方向軸に対してデリバリー角を画定し、そして管腔内ツール746は拡張可能部分710から外側に上記デリバリー角で展開される。拡張可能部分710は、管腔内ツール746がガイドデバイス700の中心長手方向軸に対して鋭角でデリバリーされるようにガイドアセンブリを提供する。幾つかの例において、ガイドシース712及び拡張可能部分710は静止状態に保持され、一方、管腔内ツール746は、第一のアーム730を通して、又はそうでなければ第一のアーム730に対して、そしてアパチャ742を通して展開される。
【0110】
図4に示されるように、幾つかの例において、管腔内ツール746は、導管762の壁764にアクセスするために使用される。幾つかの方法において、管腔内ツール746は、導管762に又は導管762の外側の空間(例えば、導管周囲の空間)に治療剤をデリバリーし又は治療を行うなどの処置を提供するために使用される。所望ならば、管腔内ツール746は、電極又は他のエンドエフェクタ748が、導管762の壁764をドリリングし、穿刺し又は切り込み又は完全に切断するのに使用できるように操作される(例えば、アパチャ742から広げられる)エンドエフェクタ748を含むことができる。幾つかの例において、エンドエフェクタ748を使用して、導管762の壁764を通して入る又は導管762の外側に完全に貫通するアクセスポイント766を形成することができる。幾つかの例において、エンドエフェクタ748を使用して、アンカーを導管762の壁764内に配置することができる。
【0111】
幾つかの例において、管腔内ツール746は、針、例えば中空針又は縫合糸をデリバリーするのに適した針を含む。拡張可能部分710は、拡張可能部分710の中心長手方向軸に対してデリバリー角で針を展開し、導管762の壁764に対して中空針をバイアスさせる。拡張可能部分710は、針をデリバリー角で拡張可能部分710から外側にそして導管762の壁764に向けて指向させる。針は、アクセスポイント766で適切な角度で導管762の壁764を侵入するように使用される。針は、例えば、縫合糸を導管762の壁764に配置するために使用され、又は、中空針などを用いて薬剤をデリバリーするために使用され、又は、例えば、導管又は器官の壁を通る開窓を形成するため使用される。上述のように、針は、導管の反管腔側表面に治療剤をデリバリーするためにも使用できる。
【0112】
別の実施形態において、管腔内ツール746は、管腔内デバイス(例えば、ステントグラフト)を、管腔内デバイス内から入りそして穿孔して、所望の位置(例えば、分岐導管に対応する場所)に管腔内デバイスを通して開口部を形成するための穿刺ツールを含む。他の実施形態において、管腔内ツール746は、管腔内デバイス(例えば、ステントグラフト)を管腔内デバイスの外側から開窓するために使用される。
【0113】
図5に示されるように、管腔内ツール746は、適切な治療後に治療部位から取り外し可能である。管腔内ツール746は、導管762への最小限の外傷で、管腔内ツール746がアクセスポイント766に及びアクセスポイント766からより良好に前進及び後退することができるようなサイズ及び形状とすることができる。管腔内ツール746は導管762の壁764から取り外され、そして拡張可能部分710内に格納される。管腔内ツール746は、アーム732の1つに管腔内ツール746を摺動的に受け入れることにより、拡張可能部710内に格納されうる。幾つかの例において、拡張可能部分710は、次いで、折り畳まれそして内側に(例えば、拡張可能部分をガイドシース712に引き込むことにより)偏向するように移行される。拡張可能部分710がガイドシース712内に格納された状態で、ガイドデバイス700は導管762から取り外される。
【0114】
前述の例は、ガイドデバイス700が、患者の血管又は尿道又は食道などの他の体管腔を含む体導管を通して管腔内展開可能であることを含む、様々な特徴及び利点を提供する。ガイドデバイス700は、標的部位での所望の配向又は接近角でのツールの展開のために、操作者が導管の壁にアクセスするのを助けることができる。例えば、ガイドデバイス700は、導管によって画定される管腔の表面に沿ってなど、導管の内側表面に沿って管腔内ツール746の方向制御を提供することができる。ガイドデバイス700は、管腔内ツールを治療部位に展開し、ガイドデバイス及び/又は導管の中心長手方向軸に対して概してある角度又は軸外の方向に管腔内ツールを指向させ又はバイアスさせることができる。
【0115】
図6は、幾つかの例による別のガイドデバイス800を示す。示されるように、ガイドデバイス800は、内側シャフト802、拡張可能部分810及びガイドシース812を含む。参考のために、図6は、展開又は拡張構成にある拡張可能部分810を示す。内側シャフト802及び拡張可能部分810はガイドシース812内に受け入れられ、幾つかの例において、ガイドデバイス800の中心長手方向軸818に沿ってガイドシース812に対して長手方向に移動可能である。必須ではないが、図示されるように、ガイドデバイス800、内側シャフト802、拡張可能部分810及びガイドシース812は共通の中心長手方向軸818を共有することができる。
【0116】
図6は、拡張可能部分810及びガイドシース812を含むガイドデバイス800の遠位部分を示す。ガイドデバイス800は、典型的に、所望の長さを備えているため、ガイドデバイス800の遠位部分は患者の体内に配置可能であり、一方、ガイドデバイス800の近位部分(図示せず)は患者の外部にあり、ユーザーが操作できる(例えば、所望のとおりにガイドデバイス800の遠位部分を配置し、拡張可能部分810を拡張構成と折り畳み構成との間で作動させる)。
【0117】
図6に示されるように、ガイドシース812は長尺チューブであり、近位部分(図示せず)から遠位端816まで延在しており、ガイド管腔を画定する内径を有し、遠位端816はガイド管腔への開口部を画定している。幾つかの例において、ガイドシース812は、制御機構を使用することなどにより(例えば、ステアリングワイヤ又は他の操縦機構を使用することにより)、ガイドデバイス800の近位部分から制御可能及び操縦可能である。幾つかの例において、ガイドシース812は、患者の体内の標的位置から患者の体外の位置まで延在するのに十分な長さを有する。
【0118】
図6に示すように、内側シャフト802は近位部分(図示せず)及び遠位端806を有する。必須ではないが、示されるように、内側シャフトは遠位端806に取り付けられた先端808を含む。内側シャフト802はガイドシース812内に受け入れ可能である。内側シャフト802はガイドシース812内に摺動的に受け入れ可能であり、ここで、内側シャフト802は、内側シャフト802の遠位端806がガイドシース812の遠位端816からさらに遠くにある第一の位置と、内側シャフト802の遠位端806がガイドシース812の遠位端816により近い第二の位置との間で移動可能である。
【0119】
図6に示されるように、拡張可能部分810は第一のアーム830を少なくとも含む。幾つかの実施形態において、拡張可能部分810は2つ以上のアーム832を含むことができる。様々なアーム832は、場合により実質的に同様であり、したがって、複数のアーム832のうちの第一のアーム830の説明及び特徴は残りのアーム832にも同様に適用可能であることが理解されるであろう。第一のアーム830は、第一の末端部分836、第二の末端部分838ならびに第一の末端部分及び第二の末端部分836,838の間の中間部835を有する。幾つかの例において、第一のアームの第一の末端部分及び第二の末端部分836,838は拡張可能部分810の第一の端部及び第二の端部を画定する。図6に示されるように、第一のアーム830の第二の末端部分838は、第一の末端部分836及び中間部835の遠位に位置し、先端808に接続される。複数のアームを有する拡張可能部分810の例において、先端808はアーム832の第二の末端部分838を一緒に維持している。第一のアーム830は、円形、楕円形、三角形、正方形、多角形又はそれらの組み合わせを含む任意の断面形状を有することができる。
【0120】
拡張可能部分810は、折り畳み位置と拡張位置との間で移動可能な半径方向に拡張可能な構造を含む。拡張可能部分810は、半径方向(例えば、中央長手方向を横断する)における拡張可能部分810上の任意の2つの位置の間の最も広い距離として定義される外径を有する。例えば、拡張可能部分810の外径は、半径方向の2点間の最大距離であることができる。「(直)径」という用語は、拡張可能部分810に対して使用されているが、概して円形の断面に加えて、非円形の断面(例えば、正方形又は三角形)は考えられ、用語(直)径は、一般に、拡張可能部分810の最大外寸を指すために使用されるものと理解されたい。一般に、拡張可能部分810は、折り畳み構成の外径が拡張構成の外径よりも小さい。
【0121】
拡張可能部分810は、外径が様々なサイズ又は直径に制御可能であるように、様々な程度の拡張の範囲にわたって制御可能であるように構成される。例えば、拡張位置にある拡張可能部分810は、約1.0mm、約2.0mm又は約3.0mmという小さな外径、又は、約30mm、約45mm又は約65mmという大きな外径及びその間の任意の値の外径を有することができるが、他の値も考えられる。
【0122】
拡張可能部分810は、外径がガイドシース812の内径よりも小さい折り畳み構成に制御可能である。拡張可能部分810は中心長手方向軸に沿ってガイドシース812に対して移動可能であるように構成される。拡張可能部分810は、例えば、拡張可能部分810にわたってガイドシース812の遠位端816を前進させることにより、ガイドシース812内に受け入れられることができる。すなわち、折り畳み構成において、拡張可能部分810はガイドシース812内に摺動的に受け入れられ、そしてそこから延長可能である。幾つかの実施形態において、拡張可能部分810は、拡張可能部分810がガイドシース812から延長されるときに自己拡張性であり、ガイドシース812に引き込まれるときに自己折り畳み性である。
【0123】
拡張可能部分810は、ガイドデバイス800が導管内に配置されて(例えば、流れへのわずかな混乱のみで)少なくとも幾らかの連続流が導管を通して維持されるように構造的又は材料的に構成される。アーム832は互いに分離することができ、拡張可能部分810が外側に広がるときにアーム832の間に空間を作り出すことができる。アーム832は、例えば、メッシュ状構造又はリブ構造により境界付けられた開放内部構造を画定するように形成されうる。アーム832間の空間は、概して長手方向に向けられることができ(例えば、中央長手方向軸818に沿って)、又は、他の形態(例えば、斜め、らせん又はその他)を有することができる。
【0124】
図6に示されるように、拡張構成において、アーム832は、流体がガイドシース812の周り及びアーム832間の空間を通って流れることができるように、アーム832間に空間を画定するように離間される。拡張可能部分810は、拡張可能部分810が拡張構成にあるときに、個々のアーム832の間にギャップを有し、流体が流れることができる個々のアーム832と開放内部空間との間の複数の開放空間を画定する。拡張構成において、拡張可能部分810はまた、拡張可能部分810が拡張構成にあるときに流体が流れることができる、アーム832と内側シャフト802の間のギャップを有する。幾つかの例において、拡張可能部分810が折り畳み構成と拡張構成との間で移行しているときに、流体はアーム832間の空間を通って流れることもできる。
【0125】
他の利点の中でも、身体システムの下流の継続的な灌流も有益であることができる。別の例として、下流灌流を維持することは、導管内の処置中にガイドデバイス800の位置正確性を可能にするのを助けることができる。というのは、連続流体流を可能にすることで、導管の一時的な閉塞に関係する圧力に耐える又は抵抗する必要性が低減されるからである。他の状況では、ガイドデバイス800が拡張状態に展開されるときに、流体流をブロックするか又は部分的にブロックすることが望ましい場合がある。そのような場合に、アーム832は空間をブロックするためのアーム832の間に広がる膜(例えば、閉塞性又はろ過性)を含むことができる。
【0126】
図6に示すように、第一のアーム830はアパチャ842を含む。アパチャ842は、第一のアーム830の側面に沿って中間部分835に配置され、ほぼ放射方向に向けられている。幾つかの構成において、第一のアーム830は、概してチューブ状であり、第一のアーム830の長さに沿って延在し、内側管腔を画定する壁を含む。示されるように、アパチャ842は壁を通る穴であり、第一のアーム830の内側管腔へのポータル又は開口部として機能する。第一のアーム830が長さの第一の部分に沿って中実断面を有する実施形態において、アパチャ842は、第一のアーム830の第二の末端部分を形成するチューブのセクションの壁を通る穴であることができる。アーム832が、展開又は拡張構成まで外側に拡張すると、アパチャ842は、ガイドデバイス800の中心長手方向軸に対してある角度をもって配置される。少なくともこのようにして、ツール843(例えば、針)又は複数のツールは、ガイドデバイス800の中心長手方向軸に対して所望の角度でアーム832から広げられることができる。例えば、上述のように、ツール843は、管腔壁を穿刺することができる経導管ツール及び/又は治療剤を管腔壁の反管腔側表面にデリバリーすることができる針又は中空針であることができる。特定の例において、ツール843は、経導管ツール及び針の両方を含み、それにより、管腔壁が穿刺されると薬剤が針を通してデリバリーされうる。
【0127】
ガイドデバイス800は、拡張可能部分810がその折り畳み位置とその外側に拡大した拡張位置との間を移動するのを容易にする任意の構成又は材料を含むことができる。ガイドデバイス800は、剛性又は柔軟性の程度を変化させることを特徴とし、長さ方向に沿ってさらに変化することができる。ガイドデバイス800は、例えば、蛇行した導管系を通過する必要があるときに、可撓性であることができる。拡張可能部分810は、処置中に外側に広がり、そしてその拡張位置を維持するのに十分に剛性で強い可撓性材料を含むことができる。拡張可能部分810は、開窓処置などの処置中に導管壁を支持するのに十分な弾性を有する材料を含むことができる。拡張可能部分810は、ニチノール、シリコン、ラテックス、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリシロキサン、ポリカーボネート、ポリエチレン、ナイロン、PTFE(例えば、ePTFE)、ステンレス鋼又はそれらの任意の組み合わせを含む生体適合性材料を含むことができる。拡張可能部分810又はその任意の部分は、所望ならば、親水性又は疎水性とすることができる。
【0128】
拡張可能部分810は、ガイドシース812などの拘束機構から解放されると自己拡張するように作られていることができる。拡張可能部分810は、ステンレス鋼(SST)、ニチノール、ポリウレタンなどの形状記憶合金又はポリマーから製造されうる。幾つかの実施形態において、ガイドデバイス800の様々な部分は、展開時に適切な半径を有する曲線などの適切な予め決められた形状バイアスを提供する形状記憶合金から形成される。使用できる形状記憶合金の例としては、NiTi、AgCd、AuCd、CuAlNi、CuSn、CuZn、FePt、MnCu、FeMnSi、CoNiAl、CoNiGa、NiFeGa、TiNb、NiTiHf、NiTiPd又はNiMnGaが挙げられる。
【0129】
拡張可能部分810又はガイドシース812の一方又は両方は、患者の体外などから検出可能な材料を含むことができる。この材料は、拡張可能部分810、ガイドシース812又はその両方の一体部分であることができ、又は、コーティングであることができ、又は、それに結合された別個のマーカーであることができる。拡張可能部分810又はガイドシース812の生体外検出のための幾つかの例示的な材料としては、放射線不透過性、エコー源性又は磁性材料が挙げられる。ガイドシース812及び/又は拡張可能部分810又はガイドデバイス800の他の部分は、例えばX線又は超音波機械を使用して、患者の体内の概して正確な位置決めを容易にする放射線不透過性又はエコー源性材料を含むことができる。
【0130】
図7A~7C、8A~8C及び9A~9Cは、幾つかの使用方法による、展開の様々な段階でのガイドデバイス800を示す。幾つかの展開プロセスは、導管の管腔を通して治療部位までなど、患者の解剖学的構造を通してガイドデバイス800を展開することを含む。展開プロセスは、中心長手方向軸に対して角度的にオフセットした方向で拡張可能部分810を外側に拡大又は拡張すること、及び、ガイドデバイス800によって、管腔内ツール846(例えば、穿刺又はカニューレ挿入用の導管内ツール)を選択した標的部位に指向させることを含む。幾つかの例において、ガイドデバイス800は、蛍光透視法、超音波又は他の画像形成/検出技術を使用して、解剖学的構造内の所望の位置に配置される。ガイドデバイス800は、前述のような視覚化技術を使用して導管内に配置されうる。ガイドデバイス800が適切な位置にあると、管腔内ツール846は、ガイドデバイス800を通して選択された治療部位まで展開される。以下に開示するように、拡張可能部分810の拡張又は折り畳みは、拡張可能部分810及び内側シャフト802及び/又はガイドシース812の互いに対する選択的な軸方向変位によって行われる。
【0131】
図7A~7Cは、幾つかの例による、それぞれ、端面図、側面図及び等角図で折り畳み構成のガイドデバイス800を示す。図7A~7Cに示されるように、ガイドデバイス800が折り畳み構成にあるときに、ガイドシース812及び先端808は見える。すなわち、拡張可能部分810は、ガイドデバイス800が折り畳み構成にあるときに、ガイドシース812によって覆われている。ガイドデバイス800が折り畳み構成にあると、ガイドデバイス800は、管腔、例えば、患者の解剖学的構造の導管の管腔に挿入されうる。ガイドデバイス800は、例えば、流体の進入に耐性のある滑らかで、非外傷性で直径方向に一定の外側プロファイルを画定するようにしてガイドシース812の遠位端816を先端808に結合する又は取り付けることにより、折り畳み構成に維持されうる。すなわち、先端808とガイドシース812との組み合わせは、ガイドデバイス800が導管を通って治療部位に展開されるときに、拡張可能部分810の周りに連続外側表面を有する連続体を形成しそして拡張可能部分810を包む。連続外側表面を有することにより、ガイドデバイス800の挿入が容易になることができる。例えば、連続外側表面は挿入中に拡張可能部分810が導管の管腔の表面を擦るのを防ぐのに役立つことができる。ガイドデバイス800は、導管の管腔を通して挿入及び前進され、導管内に入れられ、患者の体外に位置する蛍光透視及び/又は超音波画像形成などの検出器を使用して治療部位に配置されうる。
【0132】
図8A図8Cは、幾つかの例による、それぞれ、折り畳み構成と展開構成との間の移行段階におけるガイドデバイス800を、端面図、側面図及び等角図で示す。示されるように、ガイドデバイス800は、拡張可能部分810に取り付けられた(例えば、連続的に形成された)シャフト部分813を含む。シャフト部分813は拡張可能部分810の第二の端部836から延在し、概してガイドシース812を通してガイドシース812の近位端814まで延在している。
【0133】
図8A図8Cに示されるように、ガイドシース812は、拡張可能部分810がガイドシース812の内側から露出するように、拡張可能部分810の周りから取り出し可能である。第一のアーム830及びアパチャ842は、ガイドシース812が拡張可能部分810の周囲から引き込まれると、露出される。ガイドシース812を出すように、例えば、ガイドシース812を引くこと又は拡張可能部分810を前方に押すことにより、ガイドシース812を拡張可能部分810の周りから引っ込めることができる。ガイドシース812を引っ込めるために、例えば、ガイドシース812の近位端814及び内側シャフト802の近位端804を制御することにより、ガイドシース812をまず先端808から切り離すことができる。操作者は、患者の体外から、ガイドシース812の近位端814及び内側シャフト802の近位端804からガイドデバイス800を制御する。操作者は、ガイドシース812に対して中心長手方向軸に沿って拡張可能部分810を前進させることができ、これにより、拡張可能部分810は遠位端816からガイドシース812を出る。図8A図8Cに示されるように、拡張可能部分810が折り畳み構成にあるときに、第一のアーム830は、ほぼ直線状であり、中心長手方向軸818の方向にある。すなわち、第一のアーム830は直線状であり、中心長手方向軸に対して平行である。拡張可能部分810が折り畳み構成にあるときに、拡張可能部分810の外径は、ガイドシース812の内径よりも小さい。
【0134】
図9A図9Cは、幾つかの例による、展開構成の拡張可能部分810とともに展開構成のガイドデバイス800を、それぞれ端面図、側面図及び等角図で示す。図9A図9Cに示されるように、ガイドシース812が拡張可能部分810の周囲から取り外された状態で、ガイドデバイス800は拡張構成へと制御可能である。すなわち、展開構成において、拡張可能部分810はガイドシース812の下から露出され、拡張可能部分810は中心長手方向軸818から外側に拡張することができる。
【0135】
幾つかの実施形態において、拡張可能部分810は、内側シャフト802をシャフト部分813に向かって引っ張りながらシャフト部分813を静止状態に保持することにより、拡張位置に移行する。内側シャフト802は内側シャフト802の遠位端806をシャフト部分813に向かうように中心長手方向軸に対して平行に摺動されうる。例えば、操作者は、シャフト部分813を静止状態に保持し、内側シャフト802の近位端804を引っ張って、それにより、内側シャフト802の遠位端806はシャフト部分813に向かって先端808を移動させる。拡張可能部分810の第二の末端部分838は先端808に取り付けられており、拡張可能部分810の第一の末端部分836はシャフト部分813に取り付けられているので、先端808をシャフト部分813に向けて移動させると、第一のアーム830の第二の末端部分838を第一の末端部分836に向けて中心長手方向軸に沿って第一のアーム830を圧縮する。第一の末端部分836と第二の末端部分838との間の中心長手方向軸818に沿って第一のアーム830を圧縮すると、第一のアーム830が曲がり又は潰れ、中間部835が外側に(例えば、横断方向に)拡張又は拡大する。このようにして、第一のアーム830の中間部835は、拡張可能部分810が拡張位置にあるときに、中心長手方向軸から外側に曲げられるか又は湾曲される。
【0136】
図9A~9Cに示されるように、拡張可能部分810が拡張位置にあるときに、アパチャ842は、半径方向などの外向きに広げられる。すなわち、アパチャ842は、第一のアーム830が拡張位置にあるときに、第一のアーム830の半径方向最外位置に配置される。拡張可能部分810が拡張構成にあるときに、第一のアーム830は、アパチャ842にバイアスを提供する。1つを超える第一のアーム830を有する拡張可能部分810の幾つかの例において、拡張可能部分810は、中心長手方向軸から外側に対称的に拡張する。すなわち、各第一のアーム830は、拡張可能部分810が中心長手方向軸の周りで対称になるように、中心長手方向軸から外側に等距離に広がる。加えて、拡張可能部分810の外径が制御可能であるように、拡張可能部分810は選択的に拡張されうる。拡張可能部分810は、摺動的に作動され、自己拡張性であり、ばね作動され、それらの組み合わせで作動され、又は、他の作動モードを介して作動されることができる。
【0137】
図10は、図6に示される線10-10に沿ったガイドデバイス800の横断面を示す。図10に示されるように、シャフト部分813は、ガイドシース812の内径の範囲内でガイドシース812の長さの少なくとも一部に沿って配置される。シャフト部分813は、シャフト部分813の中心長手方向軸に沿って延在する内側管腔840を画定し、そして複数の放射状管腔844は内側管腔840の周囲に放射状に配置されている。すなわち、内側管腔840は中心長手方向軸に沿って配向された長さを有し、放射状管腔844は、内側管腔840の周りに放射状に、そして中心長手方向軸に対して平行に配置されている。内側管腔840及び放射状管腔844のそれぞれは、シャフト部分813内のチューブ又は導管を画定する。
【0138】
内側管腔840は、図6に示される内側シャフト802をシャフト部分813の中心長手方向軸に沿って受け入れるようなサイズである。内側管腔840は、内側シャフト802を摺動的に受け入れるようなサイズの直径を有する。放射状管腔844は、図6に示す拡張可能部分810のアーム832に操作可能に結合される。すなわち、放射状管腔844のそれぞれの端部は、拡張可能部分810のアーム832の1つの端部と一体である。前記別法では、放射状管腔844は、アーム832と直列に接続され、放射状管腔844のそれぞれは、アーム832のうちの1つに接続される。放射状管腔844は、場合により、アーム832と一体に形成されるか、別個の接続構成要素でアーム832と接続されている。
【0139】
図11は、幾つかの例による、図6に示される拡張可能部分810、ガイドシース812、シャフト部分813、第一のアーム830及び内側シャフト802を示すガイドデバイス800の側面断面図である。図11は、遠位端806から先端が取り外された内側シャフト802を示す。拡張可能部分810の第一の末端部分836は、シャフト部分813に接続されて示されている。内側シャフト802は、例えば、ガイドシース812の長さに沿って、シャフト部分813の内側管腔840の範囲内に摺動的に受け入れられる。内側シャフト802は、内側シャフト802の遠位端806がガイドシース812の遠位端816により遠い第一の位置と、内側シャフト802の遠位端806がガイドシース812の遠位端816により近い第二の位置との間で移動可能である。示されるように、第一のアーム830は、内側シャフト802の遠位端806に近接して内側シャフト802に接続される。示されるように、第一の末端部分836及び第二の末端部分838は一緒に引かれ、第一のアーム830の中間部835は、拡張可能部分810が拡張位置にある状態で曲げられ又は湾曲される。アパチャ842は、第一のアーム830の中間部835に沿って示されている。
【0140】
図12は、幾つかの例による、図6に示される拡張可能部分810及びシャフト部分813を示すガイドデバイス800の破断側面図であり、アパチャ842の追加の特徴を示している。図12はまた、シャフト部分813に取り付けられた拡張可能部分810の第一のアーム830も示している。第一のアーム830は、図10に示されている放射状管腔の1つに接続されている。図12に示されるように、第一のアーム830は、拡張可能部分810が中心長手方向軸818から外側に拡張されるときに適切な半径を有する曲線を画定する。例えば、第一のアーム830は、第一のアーム830の中間部835に沿って、第一のアーム830の第一の末端部分836と第二の末端部分838との間に配置される曲線を画定する。第一のアーム830の曲線は、適切なサイズ及び/又は方向で開く開口部を備えたアパチャ842を中心長手方向軸818から外側に指向させる又はバイアスさせるような形状又はサイズである。アパチャ842は、第一のアーム830の曲線に沿った適切な位置に形成されそして配置されている。
【0141】
先に言及したように、第一のアーム830は、場合により、ガイドデバイス800の中心長手方向軸に対して適切な方向に向くようにアパチャ842を指向させ又はバイアスさせるように構成される。例えば、第一のアーム830は、拡張構成において適切な曲線又はバイアスを画定し、アパチャ842は、曲線に沿った適切な位置に配置される。示されるように、第一のアーム830は、アパチャ842が半径方向外向きに(例えば、拡張可能部分810の中心長手方向軸に実質的に垂直に)開くように曲線の最外の半径部分に位置するアパチャ842を有する。他の例において、第一のアーム830は、前方に向き又は曲線に沿ってより遠位に中間部に沿って配置されたアパチャ842を有することができ、それにより、アパチャ842は、拡張構成において、拡張可能部分810の中心長手方向軸から斜めの角度に向くようになっている。アパチャ842は、拡張可能部分810の中心長手方向軸に対して、例えば、約10°、約20°又は約30°又は約45°、約60°又は約90°の角度、又は前述の値の任意の対の間の角度に向くように配置することができるが、他の値も考えられる。
【0142】
図12A~12Fは、所望に応じてガイドデバイス800のアーム832の1つ以上に使用される第一のアーム830の中間部835の幾つかの設計変更を示す。図12Aは、図11及び図12に示す例による第一のアーム830Aを示す。すなわち、図12Aは、図11及び図12に示す第一のアーム830の部分図であり、説明を簡単にするために、第一のアーム830は中間部835の両端で切断されている。示されるように、第一のアーム830Aは、第一のアーム830Aの長さに沿って管腔831を画定する内径を有するチューブ形状を形成する。第一のアーム830Aは、実質的に単一体であり、第一のアーム830Aの長さに沿って延在し、チューブ形状を画定する壁833Aを有する。壁833Aの一部は除去されてアパチャ842を形成している。アパチャ842は管腔と連通し、アパチャを通って管腔の内側から第一のアーム830Aの外側へのガイドパスを形成する。アパチャ842は、一般に、アームの中心長手方向軸に対応する長さ及びアームの円周方向に対応する幅を有する丸い開口部として形成されている。別の構成において、アパチャ842は、正方形、三角形又は非対称形状などの任意の他の適切な形状であることができる。
【0143】
図12Aに示すように、第一のアーム830Aを側面から見たときに、アパチャ842は、第一のアーム830Aの中心長手方向軸の方向に延在する曲線を画定する。同様に示されるように、アパチャ842は、第一のアーム830Aを側面から見たときに、第一のアーム830Aの周囲と第一のアーム830Aの長手方向軸との間に延在している深さを有する。図12に示すアパチャ842は、第一のアーム830Aの直径よりも大きい長さを有する。アパチャ842は、アパチャ482の曲線に沿って前縁847から後縁849までを取ったパスの長さとして規定される曲線長を有する。アパチャ842はまた、前縁847から後縁849までの直線で測定される開口部の長さも有する。曲線長は、アパチャ842の形状及び寸法によって規定される。アパチャ842によって規定される曲線の半径は、第一のアーム830Aを直線位置からさらに曲げることにより制御可能である。開口部の長さは、第一のアーム830Aの曲率半径を変えることにより調整可能である。第一のアーム830Aがより小さい半径を有する曲線を有するように第一のアーム830Aを曲げると、アパチャ842が長さに沿ってさらに開き、アパチャ842によって画定される曲線の半径は増加する。
【0144】
図12Bは、様々な例による別の第一のアーム830Bの中間部を示している。示されるように、第一のアーム830Bは長さに沿って中実の断面を有するフィラメント837B又はロッドを備える。フィラメント837Bは、場合により、図11及び図12に示される第一のアーム830の第一の末端部分836から第二の末端部分838まで延在している。すなわち、第一のアーム830Bでは、フィラメント837Bは、シャフト部分813から内側シャフト802の先端808まで延在している。第一のアーム830Bは、フィラメント837Bに結合されたチューブ839のセクションを有する。チューブ839は、チューブ839の長さに沿って延在する壁833Bによって画定される内径を有する。第一のアーム830Bにおけるアパチャ842は、チューブ839の壁833Bを通る穴である。
【0145】
図12Cは、第一のアーム830Cの長さの第一の部分に沿った第一のチューブ843と、第一のアーム830Cの長さの第二の末端部分に沿った第二のチューブ845とを含む、モジュール設計を有する別の第一のアーム830Cの中間部を示す。第一のチューブ843は、第一の外径及び/又は内径を画定し、第一の弾性又は可撓性を有する第一の材料から作られた壁837Cを含む。第二のチューブ845は、第二の外径及び/又は内径を画定し、第二の弾性又は可撓性を有する壁833Cを有する。第一のアーム830Cにおけるアパチャ842は、第二のチューブ845の壁833Cを通る穴である。
【0146】
図12D~12Fは、第一のアーム830、より一般的には、アーム832の上述の例のいずれかで使用可能なアパチャ842についての変形例を示す。アパチャ842のサイズ及び/又は形状は、展開されたときに、管腔内ツールが第一のアーム830の中心長手方向軸に対して配向されるデリバリー角を制御することを支援する。アパチャ842の変形例のそれぞれは、適切な位置に向くように配向されうる出口位置も規定する。アパチャ842のサイズ及び/又は形状は出口位置を規定し、管腔内ツールを第一のアーム830から外向きのエスケープ角で配向させる。言い換えると、第一のアーム830及びアパチャ842は、管腔内ツールが第一のアーム830の長さに沿って、出口位置からアパチャ842を通り、第一のアーム830から外向きにエスケープ角で続く移動線を画定する。
【0147】
図12Dは、第一の寸法セット(例えば、長さ、深さ及び曲率半径)を有し、第一のアーム830の最外半径方向部分(例えば、第一アーム830の曲率の頂点)に位置する第一のアパチャ842Aを示す。示されるように、アパチャ842Aは、拡張可能部分810が拡張構成にあるときに、連続的に丸みを帯びた形状を画定する。第一のアーム830が折り畳み構成にあるときに、アパチャの前縁847A及び後縁849Aは互いに対して移動し、アパチャ842Aはサイズが縮小される。第一のアーム830が拡張構成に移行すると、第一のアーム830は曲がり、アパチャ842Aの前縁847A及び後縁849Aは互いから離れるように移動する。上述のように、開口部長さは調整可能であり、アパチャ842Aによって画定される曲線の半径を大きくするように第一のアーム830をさらに曲げると、開口部長さをさらに大きくする。アパチャ842は、第一のアーム830の内側の管腔が前縁847Aに沿ってアパチャ842Aと連通する点である出口位置851Aを画定する。出口位置851Aは、アパチャ842Aの形状及びアーム830の湾曲の程度に応じて適切な位置に向くように調整することができる。アパチャ842及び出口位置851Aによって画定される曲線の半径は、管腔内ツールがアパチャ842Aを通過するときに従う移動線853Aを画定し、そして管腔内ツールが第一のアーム830Aから外側に拡大するときに取るエスケープ角を画定する。
【0148】
図12Eは別のアパチャ842Bを示している。図12Eに示されるように、アパチャ842Bは、別の寸法セット(例えば、長さ、深さ及び曲率半径)を有する。アパチャ842Bの曲線の長さは図12Dにおけるアパチャ842Aの半径よりも小さく、アパチャ842Bによって画定される曲線の半径は図12Dにおけるアパチャ842Aの半径よりも小さい。アパチャ842Bは、前縁847Bと後縁849Bとがより接近した形状であり、利用可能な最大開口部長さは、図12Dにおけるアパチャ842Aよりも小さい。移動線853Bは、前縁847Aと後縁849Bの間で制御される。管腔内ツールが第一のアーム830から外側に広がるときに取るエスケープ角は、出口位置851Bの向きによって制御することができる。図12Eにおける移動線853B及びエスケープ角は図12Dにおけるアパチャ842Aにより形成される移動線853Aよりも拘束されている。図12Dにおけるアパチャ842Bによって画定される出口位置851Bは、第一のアーム830の同程度の曲率で、図12Dにおけるアパチャ842Aの出口位置よりも中心長手方向軸に近い方を向いている。すなわち、図12Eにおけるアパチャ842Bの出口位置851Bを中心長手方向軸から90°に近い角度に配向させるために、第一のアーム830は、第一のアーム830が図12Dにおける出口位置851Aを画定するアパチャ842Aを含む場合よりも小さい曲率半径を有する。
【0149】
図12Fは別のアパチャ842Cを示している。図12Fに示すように、アパチャ842Cは、図12Dに示すアパチャ842Aよりも大きな開口部を備えた形状である。図12Fにおけるアパチャ842Cは、前縁847C及び後縁849Cがさらに離れるように、実質的に開いた構成の形状である。アパチャ842Cは、図12Dに示されるアパチャ842Aよりも長い曲線長を有し、そして前縁847C及び後縁849Cは第一のアームに沿ってさらに離れている。これにより、第一のアーム830は、図12Dに示すアパチャ842Aよりもさらに曲げることができ、アパチャ842Cはより大きな開口部長さを形成することができる。移動線853Cは図12Dにおけるアパチャ842Aによって形成される移動線853Aよりも後縁849Cから遠い。このようにして、前縁847Cによって画定される出口位置851Cは、図12Dにおける出口位置851Aよりも半径方向外向きに向くように配置されうる。アパチャ842Cから展開された管腔内ツールのエスケープ角は、図12Dのアパチャ842Aから展開された管腔内ツールのエスケープ角よりも中心長手方向軸からの角度が大きい。すなわち、図12Fにおける出口位置851Cは図12Dにおける出口位置851Aよりも中心長手方向軸に対して90°に近い方向に向けられている。アパチャ842の長さ、幅及び曲率半径を選択することにより、第一のアーム830から外側への管腔内ツールのエスケープ角は、第一のアーム830の中心長手方向軸に対して適切な角度に制御されうる。
【0150】
図13は、幾つかの例によるガイドデバイス800の部分断面側面図である。示されるように、ガイドデバイス800、特に拡張可能部分810は拡張構成にあり、管腔内ツール846はアパチャ842から展開されている。内側シャフト802は、ガイドシース812に対して移動可能であり、例えば、ガイドシース812に対して内側シャフト802を動かすことにより、遠位端806をガイドシース812に近づけたり遠ざけたりするように使用されうる。第一のアーム830の第二の末端部分838は、内側シャフト802の遠位端806に接続されており、内側シャフト802は、中心長手方向軸818に沿って、第一のアーム830の第一の末端部分836に対して第一のアーム830の第二の末端部分838を移動させることができる。
【0151】
図13に示すように、ガイドデバイス800は、管腔内ツール846を展開するように構成されている。幾つかの例において、拡張可能部分810が折り畳み構成にあるときに、管腔内ツール846は第一アーム830内に位置する。拡張可能部分810が拡張構成にあるときに、管腔内ツール846は、アパチャ842を通して第一のアーム830から展開されうる。拡張可能部分810は、単一のアーム又は複数のアーム832を通して1つより多くの管腔内ツール846を展開することができる。例えば、アーム832のそれぞれは、管腔内ツール846などの管腔内ツールを収容することができる。次いで、アーム832は、アーム832の別のアームにおける管腔内ツール846とは異なる管腔内ツール846を展開するために使用されうる。すなわち、アーム832のそれぞれは、別個の管腔を画定することができ、各々の別個の管腔は、管腔内ツール846を受け入れるように構成されることができ、各々の別個の管腔は、別個の管腔内ツール846を展開及び偏向させるように構成されることができる。第一のアーム830及び/又はアパチャ842は、展開されると、中心長手方向軸818から離れる適切な方向に管腔内ツール846を指向させる又はバイアスさせるように形作られている。管腔内ツール846は、ガイドデバイス800の中心長手方向軸から、例えば、約10°、約20°、約30°、約40°、約50°、約60°、約70°、約80°又は約90°又は上記値の任意の対の間の角度のエスケープ角でガイドデバイス800の中心長手方向軸から拡張するようにバイアスされることができるが、他の値も考えられる。第一のアーム830及び/又はアパチャ842は、遠隔位置から展開され、管腔内ツール846をガイドデバイス800の中心長手方向軸に対して原位置に配置することができる。
【0152】
管腔内ツール846は、患者の体内の導管及び/又は移植されたメディカルデバイスの管腔であることができる、管腔858内での展開及び/又は使用に適した任意のツールである。管腔内ツール846は、血管内視鏡、長尺部材、針、注入針、生検針、アブレーションデバイス、ステント、ステントグラフト、ドラッグデリバリーツール、生検パンチ、エンドタック、縫合デバイス、固定デバイス、放射線不透過性マーカー、閉塞コイル、閉塞剤、センサー又はさまざまなツールのいずれかであることができる。管腔内ツール846は、例えば、穿刺ツール、穿刺カテーテル、再入デバイス、デュアル管腔再入デバイス又は他の導管内ツールなどの導管内ツール(すなわち、導管内処置で使用するツール)であることができる。さらなる例において、管腔内ツール846は、単一の針又は複数の針、例えば、極微針であることができる。管腔内ツール846は、内側から管腔壁を穿孔、ドリル開け又は切断するためのデバイスを含むことができる。管腔内ツール846は、尖った先端850を含むことができるエンドエフェクタ848を含むことができる。管腔内ツール846は、導管壁を通るなど、第一の経路を画定するために第一のアーム830から偏向されうる針を含むことができ、管腔内ツール846は、第一の経路に沿って挿入されうるガイドワイヤを含むことができる。管腔内ツール846は、導管壁に繰り返し挿入されて複数の経路を形成するように構成された針を含むことができ、針によって形成された複数の経路のそれぞれに挿入されるように構成されたガイドワイヤを含むことができる。管腔内ツール846は、例えば、導管内から導管壁にメディカルデバイスを取り付けるために、エンドタックなどの複数の取り付けデバイスを同時にデリバリーするように展開されうる。管腔内ツール846は、第一のアーム830から展開されて、導管壁の薄層内でハイドロディセクションを作成しうる。幾つかの例において、管腔内ツール846は、複数のエポキシを含むエポキシ樹脂などの多成分物質を導管壁の薄層内のハイドロディセクションにデリバリーするために展開されうる。
【0153】
管腔内ツール846は、予め成形された曲線を有することができ、及び/又は形状記憶性を有することができる。一例として、予め成形された曲線を有する管腔内ツール846は、第一のアーム830から展開され、静脈、動脈又はステントなどの導管壁に、ガイドデバイス800の中心長手方向軸からある角度で接触することができる。管腔内ツール846は、管腔内から適切な角度で導管壁に接触するように制御することができ、幾つかの例において、導管壁を侵入する。予め成形された曲線を有する管腔内ツール846の例において、予め成形された曲線及び/又は形状記憶は、拡張可能部分810から展開された後に、管腔内ツール846を指向させる。管腔内ツール46は経導管ツール(すなわち、導管内の開始位置から導管外の位置に制御可能にアクセスするなど、血管又は同様の導管の壁を横切ってアクセスすることができるツール)であることができる。幾つかの例において、管腔内ツール846は経導管ツール及び針の両方を含み、それにより、管腔壁が経導管ツールにより穿孔されると、治療剤を導管の外側にデリバリーすることができる。
【0154】
示されるように、第一のアーム830は管腔内ツール846を収容し、第一のアーム830の曲線又はバイアスを使用して管腔内ツール846を指向させる。アパチャ842は、管腔内ツール846を第一のアーム930に対して適切な角度で指向させるように寸法決めされそして構成される。様々な例において、管腔内ツール846は、拡張可能部分810の中心長手方向軸818から約10°、20°又は30°又は約45°、60°又は90°の角度、又は、上記値の間の任意の角度に向くように配置されるが、他の値も考えられる。幾つかの例において、1つよりも多くのアーム832は、管腔内ツール846などの管腔内ツールを含む。1つより多くの管腔内ツール846を有する例において、各管腔内ツール846は同じであるか、又は、1つ以上のアーム832はアーム832の別のアームの管腔内ツール846とは異なる管腔内ツール846を含むことができる。
【0155】
図14A~14Dは、幾つかの使用方法による、展開の様々な段階での第一のアーム830及び対応する管腔内ツール846の概略図である。図14A~14Dは、第一のアーム830の様々な実施形態に含まれることができる展開ガイド852も示している。図14Aに示されるように、展開ガイド852は、アームが折り畳み構成にあるときに、アーム830内に配置される。展開ガイド852はアーム830の内側に沿って配置され、アパチャ842に対応するように配置される。展開ガイド852は、管腔内ツール846をアーム830からアパチャ842を通して導くように成形及び配向される。図14Bに示されるように、展開ガイド852は曲線を画定し、そして、管腔内ツール846が展開されるときに、曲線に沿って管腔内ツール846を指向させることができる。展開ガイド852が、導管壁862を通すなど、ユーザーによってアパチャ842を通り、アーム830から離れるように、展開ガイド852を制御することができる。展開ガイド852は、形状記憶性を有する材料から形成することができる。
【0156】
ガイドデバイス800が治療部位に適切に配置された状態で、幾つかの展開プロセスは、第一のアーム830内でツール846を長手方向に摺動させることにより第一のアーム830を通して管腔内ツール846を治療部位に展開することを含む。図14Aに示されるように、第一のアーム830は、最初に露出され、所望の方向に向けられる(例えば、アパチャ842はアクセスされる導管862の管腔の表面864に向いている)。図14Bに示されるように、拡張可能部分810の第一のアーム830は、第一のアーム830が導管壁に向かって実質的に湾曲及び偏向され、アパチャ842が導管862の管腔に対してバイアスされるように拡張構成に移行される。示されるように、第一のアーム830は導管862の表面864と接触しており、アパチャ842は管腔内ツール846を表面864に向ける。管腔内ツール846は第一のアーム830から展開され、展開ガイド852によって表面864に向かってガイドされる。示されるように、展開ガイド852は、導管862の表面864に侵入する。管腔内ツール846は、アパチャ842を通って表面864に向かって広がり、展開ガイド852により画定されるガイド経路に沿って導管862の管腔の表面864内に導かれる。展開ガイド852を使用して、ガイド経路に沿って管腔内ツール846を導管862の表面864を通して治療部位までガイドすることができる。
【0157】
図14Cは、管腔内ツール846が展開された拡張構成に維持されている拡張可能部分810を示す。管腔内ツール846は、導管862の表面864を通る展開ガイド852の曲線をたどり、場合により、表面864を介して導管862の壁から貫通する。管腔内ツール846は導管862に対する治療剤又は治療方法などの治療をデリバリーするために使用されうる。図14Cに示されるように、管腔内ツール846は、導管862の壁に縫合糸を配置するために使用されうる針である。管腔内ツール846は、導管862の表面864に入りそして戻るようにガイドされ、導管壁に縫合糸を配置する。別の構成において、管腔内ツール846は、予め湾曲したツール又は自己湾曲性ツールであり、展開ガイドなしでアパチャ842から展開する。
【0158】
図14Dは、管腔内ツール846が第一のアーム830に引っ込められ、拡張可能部分810が折り畳み位置に戻された後の拡張可能部分810を示す。管腔内ツール846は、管腔内ツール846の導管862への前進及び後退が導管862への最小限の外傷で行われるようなサイズ及び形状であることができる。管腔内ツール846は、第一のアーム830中に管腔内ツール846を摺動的に受け入れることにより拡張可能部分810に格納される。拡張可能部分810は、拡張可能部分810がガイドシース812内に引き込められるように、第一のアーム830によって画定される空間の外径を縮小することによって折り畳まれる。拡張可能部分810がガイドシース812中に格納された状態で、ガイドデバイス800は導管862から取り除かれる。図示するように、ガイドデバイス800は、管腔内アクセスデバイスを提供し、これにより、ユーザーは、標的部位に近い管腔への外傷を最小限に抑えながら、遠隔位置から管腔内の標的側にアクセスすることができる。
【0159】
図15は別のガイドデバイス900を含む。示されるように、ガイドデバイス900は拡張可能部分910及びガイドシース912を含む。拡張可能部分910は、少なくとも第一のアーム930を含む。幾つかの実施形態において、拡張可能部分810は、2つ以上のアーム932を含む。様々なアーム932は、場合により、実質的に同様であり、したがって、第一のアーム930の特徴の説明は、残りのアーム932にも同様に適用可能であることが理解されるであろう。第一のアーム930はアパチャ942を含む。示されるように、第一のアーム930は第二のアパチャ944を含む。
【0160】
図15に示されるように、膨張可能部材902は、アーム932の間に画定された空間内に配置される。膨張可能部材902は、膨張可能部材902内の圧力の増加に応答して膨張可能なデバイスである。例えば、膨張可能部材は、バルーン、ブラダ又はインナーチューブである。膨張可能部材902は折り畳み構成において第一の外径を有し、それにより、アーム932が折り畳み位置にあり、ガイドシース912内に収まるサイズである間に、膨張可能部材902はアーム932の間に画定された空間内に収まる。膨張可能部材902は、空気圧又は液圧を使用して膨張可能部材902を膨張させるなど、加圧作動を使用して拡張するように構成される。幾つかの実施形態において、膨張可能部材902の膨張は、ガイドシース912の長さを延ばしそして膨張可能部材902中に気体又は液体などの加圧流体を提供する膨張チューブ(図示せず)によって実施することができる。幾つかの例において、膨張可能部材902は、膨張可能部材902が導管内に配置されている間に、導管を通る流体流が膨張可能部材902を通過することを可能にする。例えば、膨張可能部材902は、膨張可能部材902が完全に収縮するとき、膨張可能部材が完全に膨張するとき、及び、その間の様々なレベルの膨張などの膨張のすべての段階を通して導管を通る灌流を可能にするように構成されうる。別の例において、膨張可能部材902は導管を通る流体流を遮断するように構成される。例えば、膨張可能部材902は、膨張可能部材902が適切な膨張度にあるときに、及び/又は、膨張の様々な段階を通して導管を通る灌流を遮断するように構成されることができる。
【0161】
膨張時に、膨張可能部材902はアーム832を外側に押し、拡張可能部分910を外側に拡張させる。膨張可能部材902は、拡張可能部分910が拡張位置にある間に、拡張可能部分910に構造的支持を提供する。拡張可能部分910の外径は、膨張可能部材902の外径を制御することにより選択可能である。拡張可能部分910は、膨張可能部材902を収縮させることにより折り畳み構成に移行可能である。膨張可能部材902は膨張可能部材902内の圧力を低下させることにより収縮される。膨張可能部材902は、収縮され、次いで、拡張可能部分910がその折り畳み構成に戻るときに、拡張可能部分910によって閉じ込められることができる。膨張可能部材902は、折り畳み構成に移行した後に、アーム932の間の空間内に膨張可能部材902が配置された状態で、拡張可能部分910をガイドシース912にカテーテル挿入するのに十分なサイズであることができる。
【0162】
図15に示されるように、ガイドデバイス900は、ガイドデバイス900の展開全体を通して、ガイドデバイス900が配置されている導管を通る連続的な流体流を可能にする。すなわち、ガイドデバイス900は、導管を閉塞せず、導管を通る(例えば、ガイドシース912の周り及び拡張可能部分910を通過する/通る)少なくとも幾らかの流体流を可能にする。ガイドデバイス900は、ガイドデバイス900が拡張構成にあるときに、個々のアーム832間及びアーム832と膨張可能部材902との間に画定された空間を通る流体流を可能にする。例えば、血管内に配置されるときに、ガイドデバイス900は、血液が膨張可能部材902の周りを流れることができるように、開放された内部が個々のアーム832間及びアーム832と膨張可能部材902との間に画定されるようなサイズ及び構成である。このようにして、ガイドデバイス900が導管を通して挿入されているときに、ガイドデバイス900が折り畳み構成にあるときに、及び/又は、ガイドデバイス900が折り畳み構成と拡張構成との間を移行しているときに、大動脈下流灌流などの少なくとも幾らかの流体流はガイドデバイス900を通過することができる。
【0163】
図16A~16F及び17a~17Bは、幾つかの実施形態による、ガイドデバイスの様々な例示的使用を示す。上述のように、幾つかの例において、ガイドデバイス1000を使用して、導管1020を穿刺し、閉塞材料又は自己硬化性もしくは自己膨張性ゲルなどの治療剤1040を導管の外側にデリバリーすることができる。治療剤は、治療剤が硬化及び/又は膨張するにつれて導管1020の外側表面に力を加えることにより、導管1020の解剖学的構造を変えることができる。幾つかの例において、これは、管腔壁1020を内側に押しやることができ、導管1020の直径を所望のとおりの量だけ低下させるか、又は、導管1020を完全に閉塞することができる。
【0164】
図16A~16Fは、幾つかの実施形態による、導管1020の外側に治療剤をデリバリーするように構成されたガイドデバイス1000を示す。上述のように、ガイドデバイス1000は、図16Aに示されるように、導管内の所望の治療部位にデリバリーされ、そして拡張される。拡張されると、1つ以上の導管内ツール1080は、デバイスの1つ以上のアーム1060を通して動かされ、導管1020に侵入することができる(図16B)。次いで、管腔内ツール1080は、治療剤1040を管腔壁1020の外側の1つ以上の位置にデリバリーする(図16C)。治療剤1040が硬化すると、閉塞力又は圧力を管腔壁1020の外側に加え、管腔壁1020をより小さな直径に少なくとも部分的に抑制し又は潰すことにより導管1020を効果的に狭め(図16D)、又は、幾つかの例において、導管1020を完全に閉塞する。適切な量の治療剤1040をデリバリーして、所望の量だけ導管の直径を潰すことができる。幾つかの例において、導管1020内の流体圧力を調整する場合、及び/又は、体の様々な領域への圧力又は流体流を調整する場合など、導管1020を通る流体流の減少が望ましいが、総合的かつ完全な閉塞は望ましくない場合がある。
【0165】
一例において、デバイス1000は、患者の心不全及び/又は高血圧及び低血圧などの他の心血管疾患を治療するために使用することができる。特定の例において、患者の心機能は、体内の過剰な体液の蓄積(例えば、血液量増加)により損なわれることがある。体液の蓄積は、主に組織内の体液蓄積を増加させ、さまざまな循環における圧力を増加させる場合がある。それ自体の、又はすでに不全になっている心臓と組み合わせた圧力の増加は、患者にさらに害があることがある。特定の例において、心不全(後期心不全など)の患者の心拍出量(例えば、1分間に心臓から送り出される血液の量)が低下し、利尿が低下する場合がある。
【0166】
例えば、ガイドデバイス1000は、導管1020の直径を小さくして、心臓又は腎臓などの1つ又は複数の器官の灌流を改善したり、又は、導管内の血行動態又は他の流体動態を変更したりすることができる。移植された導管内デバイスを使用するのとは対照的に、上述のように治療剤1040を導管1020の外側の位置にデリバリーすると、導管1020を収縮させ、流れを迂回させることができ、したがって、デバイスの導管1020内部への移植を必要とせずに灌流が改善される。治療剤1040の量は、導管1020の所望の制限を誘導するために変更することができる。導管1020内の流体動態は、導管1020の直径を狭くするか、又は、そうでなければ導管1020の解剖学的構造を変更することにより操作することができる。これにより、体の特定の領域を通る流体速度を減少又は増加させることができる。
【0167】
デバイス1000は、腎血流血行動態を操作して生理学的に媒介される治療応答を誘発することにより、組織からの過剰な流体の迂回を促進することができる。特定の例において、デバイス1000は、導管1020(腎動脈の遠位にある大動脈であることができる)を制限することにより、自然利尿の増加を促進し、過剰な体液の蓄積を減らし、心臓(及び/又は胸腔)からの過剰な体液をそらす。より具体的には、デバイス1000は、腎動脈の遠位にある大動脈の解剖学的構造を操作することにより(例えば、大動脈の反管腔側表面に治療剤を挿入することにより)、患者の腎動脈口での血圧の上昇を促進し、静脈流出圧と比較して腎臓を横切る圧力を増加させることができる。これにより、より多くの血液が腎臓を流れるようになり、腎臓が体液の濾過を増やし、利尿が改善され、体液貯留が減少する。
【0168】
したがって、デバイス1000は、流体保持を調節するための非医薬品ベースの選択肢を容易にすることができる。デバイス1000により、患者自身の腎臓が薬剤の介入なしに流体の摂取及び除去を調節できる。特定の例において、デバイス1000は、連続的かつ制御された流体除去を可能にする。
【0169】
別の例において、デバイス1000は、腎動脈の遠位にある大動脈の解剖学的構造を操作することにより(例えば、大動脈の反管腔側表面の周囲に治療剤を挿入することにより)、腎動脈の少なくとも1つへの血流増加を促進し、心臓から体液をそらすことができる。心不全に罹患している患者では、(少なくとも部分的に)心拍出量の低下に起因して腎臓を通る血流が不十分なために体液過剰が引き起こされることがある。
【0170】
特定の例において、デバイス1000は、腎動脈の近位にある大動脈内で実質的に無制限の血流を維持しながら、腎動脈の少なくとも1つへの血流の増加を促進することができる。それにより、腎動脈の一方又は両方への血流に集中させることができる。例えば、デバイス1000は治療剤を挿入して、腎動脈の近位にある大動脈の直径を低下させることにより腎動脈の近位にある大動脈を制限することができる。この制限は、腹腔動脈、上腸間膜動脈などの大動脈によって供給される他の領域又は脳に血流を向けることができる。したがって、特定の例において、デバイス1000は、腎動脈の少なくとも部分的に遠位にある患者の大動脈内に配置されうる。その結果、腎動脈の一方又は両方への血流が増加し、腎臓の少なくとも一方への血流が増加し、これにより、体液の除去が増加し、患者の心臓への圧力が低下することができる。
【0171】
上述のように、幾つかの例において、デバイス1000は、尿産生の増加及び/又は全身血圧の変更に対する非医薬的アプローチを促進することができる。患者は、薬剤耐性、不正確な投薬又は望ましくない副作用を経験することがある。薬が効かない場合は、アクアフェレシス(aquapheresis)又は血液透析を使用して血液から流体を直接ろ過することができるが、これらの解決策は比較的侵襲的であり、患者の生活様式を混乱させる。さらに、アフェレーシス又は血液透析は、関連する心血管合併症、腎臓の損傷、感染を伴う血行動態の不安定性を生じさせ、及び/又は、資本設備を必要とすることもある。
【0172】
特定の例において、デバイス1000は、患者の長期的又は慢性的な生理学的変化を促進することができる。腎臓への流れを変えることにより、神経ホルモン反応は誘発され、正常な腎機能に向かって患者に変化を及ぼすことができる。腎臓は、患者の体を通る体圧のフィードバックレギュレータである。したがって、デバイス1000は、腎臓の自然なフィードバック機構に影響を及ぼして体圧を調節する非医薬的手段を促進する。大動脈血流抵抗の調整は腎動脈圧及び/又は流量に影響を与えることができ、これが全身血圧の一時的又は長期的な変化として現れることができる。腎臓媒介血圧レベルのデバイス1000によって誘発される変化は、それ自体で治療上の利点を有することがある。同様に、腎媒介血圧レベルのデバイス1000によって誘発される変化は、個別ベースで血圧管理を最適化するために様々な血圧薬と組み合わせて使用されてもよい。特定の例において、デバイス1000は、正常な流れと比較して、腎動脈の遠位にある大動脈内の血流に対する抵抗を約10%~30%増加させることを促進することができる。デバイス1000は、腎動脈の遠位にある大動脈を約10%~30%だけ閉塞して、腎臓への血流を増加させることができる。特定の例において、約70%を超える割合で、腎動脈の遠位にある大動脈を閉塞することで(通過する血流に対する抵抗を増加させることで)、腎臓の自然なフィードバック機構に基づく腎臓への血流が減少し、体圧を調節することができる。
【0173】
他の例において、デバイス1000は、腎動脈の少なくとも部分的に遠位にある患者の大動脈(例えば、血管1020)の、例えば40%~80%の狭窄を誘導し、大動脈の少なくとも1つの分枝血管(例えば、腎動脈の一方又は両方)に入る血流を変化させ、一方、上記少なくとも1つの分枝血管(例えば、腎動脈の一方又は両方)の近位にある大動脈内で実質的に無制限の血流を維持するように構成されうる。上述のように、治療剤1040を血管1020の外側の位置にデリバリーすることにより、大動脈(例えば、血管1020)を制限することができる。特定の例において、誘導狭窄は50%~70%である。臨床的には、下肢の足首圧、ドップラー超音波速度、足首上腕血圧指数又は他の血行動態パラメータの測定を使用して、適切な肢灌流を確保しながら、誘導狭窄の大きさを最適化することができる。誘導狭窄の大きさは、デリバリーされる治療剤1040の量に基づいて調整されうる。さらに、デバイス1000は、器官に通じる患者の別の導管1020に移植されてもよい。これらの例において、デバイス1000は、デバイス1000が移植される位置の遠位にある血管1020の狭窄を40%~80%で誘導することができる。さらに、このようにデバイス1000を移植すると、血管1020が導く器官への血流を変化させる一方、移植位置の近位での血管1020内の実質的に無制限の血流を維持する。
【0174】
幾つかの例において、体の特定の領域への及び/又は特定の領域からの流れを迂回させるときなど、導管1020の完全な閉塞が有益であることがある。そのような場合の例としては、腫瘍の血液供給を枯渇させること、静脈瘤の出現を減らすこと、及び/又は他の同様の治療が挙げられる。具体的な例の1つとしては、妊娠後の卵巣静脈の直径の縮小が挙げられる。該直径は妊娠中の弁不全又は血流閉塞により拡張することがある。卵巣静脈を通る血流を減らすと、卵巣周囲、幾つかの例においては、骨盤の周囲の静脈瘤の出現が効果的に減少する。
【0175】
別の例において、脳動脈瘤、大動脈瘤、又は腎動脈付近の動脈瘤などの血管1020内の動脈瘤の外側表面の周りに、自己硬化性材料の形態の治療剤1040の適切な量を注入することができる。材料が硬化すると、動脈瘤を包み込み、動脈瘤のさらなる拡大を防止する。これにより、他のより侵襲的な治療の必要性は排除され、該侵襲的な治療としては、ステント、グラフト、ステントグラフト及び/又は他の管腔内メディカルデバイスの移植、又は病気の部分の外科的置換が挙げられ、それは望ましくない副作用を生じさせることがあり、又は、体の領域に到達するにはより小さく又はより硬く、実施することが困難であることがある。
【0176】
動脈瘤などの様々な導管の状態を治療するための方法は、ガイドデバイスを所望の治療領域にデリバリーし、上記のとおりのガイドデバイスを展開し、同時に少なくとも2箇所の位置で動脈瘤の管腔壁を開窓(例えば、貫通)し、治療剤が動脈瘤を実質的に取り囲みそして包囲するように、動脈瘤の外側表面の周りに治療剤を注入することを含む。次に、ガイドデバイスを折り畳んで、導管1020から除去することができる。図16Eは導管1020を完全に閉塞するためにデリバリーされる治療剤1040の適切な量を示す。導管1020が閉塞されるか、導管1020の直径が所望のとおりに縮小されると、ガイドデバイス1000は折り畳まれそして導管から除去される(図16F)。
【0177】
図17A~17Bは、幾つかの実施形態による、治療剤1040を弁1200に近い位置にデリバリーするように構成されたガイドデバイス1000を示す。図17Aは弁1200を備えた導管を示す。弁1200は、欠損のある一対の弁膜を含む。特定の例において、弁膜は弛緩又は開位置にバイアスされており、これにより導管壁に対する圧力が上がり、及び/又は、体の様々な部分に血液が溜まることができる。
【0178】
図17Bは、導管1020(又は心臓)の外側でかつ弁1200に近接した位置にデリバリーされた治療剤1040(例えば、閉塞性材料及び/又は自己硬化性ゲル)を示す。図17Bに示されるように、治療剤1040は、図16A~16Eについて上述したのと同様にしてデリバリーすることができる。特定の例において、治療剤1040は、弁1200に近接した導管1020の直径を減少させ、それにより、弁1200を補強し、弁1200を閉位置にバイアスさせることができる。これにより、改善された弁膜接合が可能になり、その後に、例えば、静脈不全を緩和することができる。デリバリーツールの様々な応用が例として参照されているが、提供されうる治療の追加例としては、動脈瘤、解離、及び大動脈弓に位置する他の病理の治療、冠動脈疾患、末梢血管疾患、門脈圧亢進症、頸動脈疾患、腎血管性高血圧、及び、解剖学的導管に影響を与えるその他の状態の治療、特定の治療部位への薬物又は他の移植可能なデバイスのデリバリー、枝血管-主血管接合部などの主血管内からの枝血管への管腔内ツールの配置及び指向が挙げられる。
【0179】
さらに、図1~17に示されたガイドデバイスの様々な例のシステム及び方法は、記載された拡張可能部分、第一のアーム、アパチャ及び管腔内ツールの様々な特徴の例として提供されている。様々な例示された特徴の組み合わせは明らかに本開示の範囲内であるが、これらの例及び対応する例示は、本明細書で提供される本発明の概念が、より少ない特徴、追加の特徴又は代替特徴から図1~15に示される1つ以上の特徴に限定されることを示唆することを意図していない。例えば、様々な実施形態において、図1図5に示されたガイドデバイス700の第一のアーム730、アパチャ742又は管腔内ツール746は、図6~14Dを参照しながら説明して示したガイドデバイス800の第一のアーム830、アパチャ842又は管腔内ツール846、又は、図15を参照しながら説明して示したガイドデバイス900の第一アーム930、アパチャ942、拡張可能部910又は膨張可能部材902の形状及び特徴を含むことができる。また、その逆も同様であることを理解されたい。図6~14D又は図15に示された1つ以上の構成要素は、図1~5に示す構成要素に加えて、又はその代替として使用することができる。例えば、図6~13又は図14A~14Dに示されるガイドデバイス800の管腔内ツール846又は展開ガイド852は図1~5のガイドデバイス700又は図15に示されるガイドデバイス900に関連して使用されうる。
【0180】
本出願の発明は、一般的にそして特定の実施形態に関して上記で説明されてきた。本開示の範囲から逸脱することなく、実施形態において様々な修正及び変更を行うことができることは当業者に明らかであろう。したがって、実施形態は、添付の特許請求の範囲及びそれらの均等の範囲内にある限り、本発明の修正形態及び変形形態を網羅することが意図される。
(態様)
(態様1)
管腔を画定する外側シースと、
ガイドアセンブリであって、第一の直径を有する折り畳み構成と、第一の直径よりも大きい第二の直径を有する拡張構成との間で移行するように構成された拡張可能部分、ここで、前記拡張可能部分は、
第一の管腔及び該第一の管腔と連通しているアパチャを画定する第一のアームを含み、前記拡張可能部分は、該拡張可能部分が前記拡張構成に移行するときに中心長手方向軸から外側に拡張し、そして前記拡張可能部分が前記拡張構成から前記折り畳み構成に移行するときに中心長手方向軸に向かって内側に偏向するように構成されている、を含むガイドアセンブリと、
前記第一のアームの第一の管腔から、そして前記第一のアームのアパチャから外側にデリバリー可能である管腔内ツールと、
を含む、管腔内アクセスデバイス。
(態様2)
前記管腔内ツールは前記第一の管腔内に摺動的に受け入れられている、態様1記載の管腔内アクセスデバイス。
(態様3)
前記管腔内ツールは、前記アパチャを通して前記第一の管腔内から摺動的にデリバリーされる、態様1又は2のいずれか1項記載の管腔内アクセスデバイス。
(態様4)
前記第一のアームは、前記拡張可能部分が前記拡張構成に移行するときに、前記拡張可能部分の中心長手方向軸に対して垂直な方向に前記管腔内ツールをバイアスさせる、態様1~3のいずれか1項記載の管腔内アクセスデバイス。
(態様5)
前記管腔内ツールは、前記拡張可能部分が前記拡張構成に移行するときに、前記拡張可能部分の中心長手方向軸に対して鋭角で前記アパチャを出るように構成されている、態様1~4のいずれか1項記載の管腔内アクセスデバイス。
(態様6)
前記拡張構成において、前記アパチャは、前記拡張可能部分の中心長手方向軸に対してエスケープ角で前記管腔内ツールを配向させる、態様1~5のいずれか1項記載の管腔内アクセスデバイス。
(態様7)
前記拡張構成において、前記アパチャは、前記拡張可能部分の中心長手方向軸に対して約0度~約90度のエスケープ角で前記管腔内ツールを配向させる、態様1~6のいずれか1項記載の管腔内アクセスデバイス。
(態様8)
前記拡張構成において、前記アパチャは、約0度、約10度、約20度、約30度、約40度、約50度、約60度、約70度、約80度又は約90度のいずれかのエスケープ角で前記管腔内ツールを配向するように構成されている、態様1~7のいずれか1項記載の管腔内アクセスデバイス。
(態様9)
前記管腔内ツールは針である、態様1~8のいずれか1項記載の管腔内アクセスデバイス。
(態様10)
前記拡張可能部分は、前記拡張可能部分が前記拡張構成に移行するときに、前記拡張可能部分から外側に位置するバリアに対面するように構成されている、態様1~9のいずれか1項記載の管腔内アクセスデバイス。
(態様11)
前記拡張可能部分は、該拡張可能部分が前記拡張構成に移行するときに、前記拡張可能
部分の中心長手方向軸から外側に拡張する複数のアームを含む、態様1~10のいずれか1項記載の管腔内アクセスデバイス。
(態様12)
前記複数のアームは、前記拡張可能部分の中心長手方向軸から対称的に拡張するように構成されている、態様11記載の管腔内アクセスデバイス。
(態様13)
前記拡張構成において、前記複数のアームの各アームは前記複数のアームの別のアームから離間されて、前記複数のアームの間に複数の開放空間を画定する、態様11及び12のいずれか1項記載の管腔内アクセスデバイス。
(態様14)
前記拡張可能部分は、前記拡張可能部分が前記拡張構成に移行するときに、前記複数のアームの個々のアーム間にギャップを含み、流体が流れることができる開放内部空間を画定する、態様11~13のいずれか1項記載の管腔内アクセスデバイス。
(態様15)
前記管腔内アクセスデバイスが導管内に挿入された状態で、該導管内を通して流体流は維持される、態様11~14のいずれか1項記載の管腔内アクセスデバイス。
(態様16)
前記複数のアームは複数の管腔を画定し、前記複数の管腔の各管腔は管腔内ツールを受け入れるように構成されている、態様11~15のいずれか1項記載の管腔内アクセスデバイス。
(態様17)
前記複数の管腔の各管腔は、原位置で遠隔的に偏向され、各管腔内に受け入れられた管腔内ツールを位置決めするように構成されている、態様16記載の管腔内アクセスデバイス。
(態様18)
前記管腔内ツールは、注入針、生検パンチ、生検針、エンドタック、縫合デバイス、固定デバイス、放射線不透過性マーカー、閉塞コイル又はセンサーのうちの少なくとも1つである、態様1~17のいずれか1項記載の管腔内アクセスデバイス。
(態様19)
導管の内側から導管表面にアクセスするためのデバイスであって、該デバイスは中心長手方向軸を有し、該デバイスは、
ガイド管腔を画定する外側シースと、
前記外側シース内から摺動的に展開可能であり、拡張可能部分を有するガイドアセンブリと、
を含み、ここで、前記拡張可能部分は、
複数のアームを含み、ここで、該複数のアームの第一のアームは、第一の末端部分、第二の末端部分、長さ、該長さに沿った第一の管腔を画定する壁及び前記第一の管腔と連通しているアパチャを有し、前記拡張可能部分は、前記第一のアームが中心長手方向軸に沿って直線的に延在する折り畳み構成と、前記第一のアームの一部が中心長手方向軸から外側に拡張した拡張構成との間で遷移可能であり、前記アパチャは、拡張構成において、中心長手方向軸から外側に拡張された第一のアームの部分に配置されるように前記第一のアーム上に位置する、
デバイス。
(態様20)
前記第一のアームは、前記第二の末端部分で自由端を画定し、そして前記拡張構成において、前記第二の末端部分は、前記中心長手方向軸から外側に前記外側シースの外径よりも大きく拡張する、態様19記載のデバイス。
(態様21)
前記第一のアームは、前記拡張可能部分が前記外側シース内から摺動的に前進することに応答して、前記拡張構成に移行するように構成されている、態様19及び20のいずれか1項記載のデバイス。
(態様22)
前記第一のアームは、前記第一の末端部分と前記第二の末端部分との間に中間部を有し、前記拡張構成において、前記中間部は前記外側シースの外径よりも大きい範囲まで前記中心長手方向軸から外側に拡張する、態様19~21のいずれか1項記載のデバイス。
(態様23)
前記第一のアームの前記第二の末端部分に接続された遠位端を有する内側シャフトをさらに含み、前記内側シャフトの遠位端を前記第一のアームの前記第一の末端部分に向かって引くと前記拡張可能部分を拡張構成に移行させる、態様19~22のいずれか1項記載のデバイス。
(態様24)
前記拡張可能部分に接続されたシャフト部分をさらに含み、前記シャフト部分は、内側管腔及び少なくとも第一の放射状管腔を画定し、前記内側シャフトは前記内側管腔内に摺動的に受け入れ可能であり、そして前記第一のアームは前記第一の放射状管腔に接続されている、態様23記載のデバイス。
(態様25)
前記複数のアームによって画定される内部空間内に位置する膨張可能部材をさらに含み、前記膨張可能部材は該膨張可能部材を膨張させることにより第一の外径から第二の外径に移行可能である、態様19及び20のいずれか1項記載のデバイス。
(態様26)
前記膨張可能部材を膨張させると、前記膨張可能部材を第二の外径まで膨張させ、前記拡張可能部分を前記折り畳み構成から前記拡張構成に移行させる、態様25記載のデバイス。
(態様27)
前記中心長手方向軸から外側に向けて前記第一のアームから展開可能な管腔内ツールをさらに含む、態様19~26のいずれか1項記載のデバイス。
(態様28)
前記拡張可能部分は前記中心長手方向軸から0度~90度の角度で管腔内ツールを展開するように構成されている、態様19~26のいずれか1項記載のデバイス。
(態様29)
前記デバイスが導管内に挿入された状態で、導管を通る流体流は維持される、態様19~26のいずれか1項記載のデバイス。
(態様30)
前記拡張可能部分は、前記拡張可能部分が前記拡張構成に移行するときに、前記複数のアームの個々のアーム間にギャップを含み、そして流体が流れることができる開放内部空間を画定する、態様19~26のいずれか1項記載のデバイス。
(態様31)
管腔内に管腔内ツールを展開する方法であって、該方法は、
ある外径を有するガイドシースと、折り畳み構成において第一の外径を有する拡張可能部分とを含むガイドデバイスを、導管の管腔を通して治療部位に挿入することと、
前記ガイドシース内から前記拡張可能部分を展開することと、
前記拡張可能部分の第一のアームが前記拡張可能部分の中心長手方向軸から最も外側の位置にある第一のアームのセクションにアパチャを有するようにして、前記拡張可能部分を前記第一の外径から前記ガイドシースの外径よりも大きい第二の外径まで拡張することと、
管腔内ツールが中心長手方向軸から外側にエスケープ角で広がるように、管腔内ツールを第一のアームから展開することと、
を含む、方法。
(態様32)
前記拡張可能部分を展開することは、前記ガイドデバイスの遠位端で開口部から前記拡張可能部分を摺動的に延長することを含み、そして前記拡張可能部分を展開することにより前記拡張可能部分を拡張させる、態様31記載の方法。
(態様33)
前記ガイドデバイスは第二の端部を有する内側シャフトを含み、前記拡張可能部分の前記第一のアームは第一の部分、前記内側シャフトの第二の端部に取り付けられた第二の末端部分、及び、前記第一の部分と第二の末端部分との間の中間部を有し、そして前記拡張可能部分を展開することは、前記中間部が中心長手方向軸から外側に拡張するように、前記第一アームの第二の末端部分が中心長手方向軸に沿って第一の部分に向かうように内側シャフトを作動させることを含む、態様31及び32のいずれか1項記載の方法。
(態様34)
前記ガイドデバイスを挿入する工程、前記拡張可能部分を展開する工程、前記拡張可能部分を拡張する工程及び前記管腔内ツールを展開する工程を通して、前記導管の管腔を通して少なくとも幾らかの流体流は維持される、態様31及び32のいずれか1項記載の方法。
(態様35)
前記管腔内ツールを展開することは、前記中心長手方向軸から0度~90度の角度で前記管腔内ツールを展開することを含む、態様31及び32のいずれか1項記載の方法。
(態様36)
前記管腔内ツールは、前記導管の内側表面又は外側表面のいずれか一方にアクセスするように展開される、態様31~35のいずれか1項記載の方法。
(態様37)
前記ガイドデバイスは前記ガイドデバイスから針を繰り返し偏向させて第一の経路を確定し、前記第一の経路に沿ってガイドワイヤを挿入するように展開される、態様31~36のいずれか1項記載の方法。
(態様38)
前記ガイドデバイスは、複数のエンドタックを導管壁に同時にデリバリーするように展開される、態様31~36のいずれか1項記載の方法。
(態様39)
前記ガイドデバイスは、導管壁の薄層内にハイドロディセクションを作成するように展開される、態様31~36のいずれか1項記載の方法。
(態様40)
前記ガイドデバイスは、前記導管壁の薄層内の前記ハイドロディセクションに多成分物質をデリバリーするようにさらに展開される、態様39記載の方法。
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図12A-12F】
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