(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-22
(45)【発行日】2024-12-02
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理装置の処理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/10 20230101AFI20241125BHJP
G06Q 10/06 20230101ALI20241125BHJP
G06Q 10/105 20230101ALI20241125BHJP
【FI】
G06Q10/10 310
G06Q10/10
G06Q10/06
G06Q10/105
(21)【出願番号】P 2022175692
(22)【出願日】2022-11-01
【審査請求日】2022-11-04
【審判番号】
【審判請求日】2024-02-05
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】512313953
【氏名又は名称】株式会社ビズリーチ
(74)【代理人】
【識別番号】110000752
【氏名又は名称】弁理士法人朝日特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】大河原 陽平
(72)【発明者】
【氏名】成井 佑佳
(72)【発明者】
【氏名】三田 枝見
【合議体】
【審判長】伏本 正典
【審判官】安井 雅史
【審判官】梶尾 誠哉
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-035309(JP,A)
【文献】テガラみるの特徴・評判・口コミ・料金を徹底解説!,日本,[ONLINE],2021年10月21日,<URL:HTTPS://KIGYOLOG.COM/TOOL.PHP?ID=1129>,検索日:2023年5月25日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の従業員の業務状況を管理する第1データベースから、一の従業員からの回答に基づいて数値化または推定される、当該一の従業員の業務状況を示す第1情報を取得する第1取得手段と、
前記
一の従業員とは異なる他の複数の従業員によって入力され、前記一の従業員に関する第2情報を、前記第1データベースとは異なる第2データベースから取得する第2取得手段と、
表示部において、前記第1情報の時間的属性と前記第2情報が入力されたタイミングとによって決定される位置に、前記第1情報及び前記第2情報を表示する表示制御手段と
を有する情報処理装置。
【請求項2】
前記表示制御手段は、前記第1情報と前記第2情報とを時系列に並べて表示する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記第1情報は1以上の情報項目を含み、
前記表示制御手段は、各情報項目を示すオブジェクトと前記第2情報を表すオブジェク
トとを、共通する一の時間軸上の対応する位置に表示する
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記情報項目が、前記従業員の心身の状態を示す情報である、コンディションサーベイの結果である場合、
前記表示制御手段は、前記従業員の心身の状態を示すオブジェクトを、前記従業員の業務状況を示すオブジェクトとして表示する
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記表示制御手段は、一の情報項目の時間的属性に対応する前記第2情報が複数存在する場合、当該一の情報項目との内容的関連性に応じて選択される1以上の第2情報を優先的に表示する
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記表示制御手段は、一の情報項目の時間的属性に対応する前記第2情報が複数存在する場合、前記一の従業員と、各第2情報を作成した前記他の従業員との関係性に基づいて選択される1以上の第2情報を優先的に表示する
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記第2情報には複数のテキスト情報が含まれ、
前記表示制御手段は、一の情報項目の時間的属性に対応する前記第2情報が複数存在する場合、前記一の従業員と、各テキスト情報の宛先である従業員との関係性に基づいて選択される1以上の第2情報を優先的に表示する
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記表示制御手段は、一の情報項目または前記第2情報との内容的関連性に基づいて決定された表示態様によって各情報項目を表示する
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記表示制御手段は、前記第1情報が所定の条件を満たす場合、所定の通知を行う、
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記第1データベースを記憶する情報処理装置とは異なる情報処理装置から、前記一の従業員の業務状況を示す第3情報を取得する第3取得手段を更に備え、
前記表示制御手段は、更に、前記第3情報を、前記一の時間軸上において当該第3情報の時間的属性に対応する位置に表示する
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項11】
情報処理装置のコンピュータが、複数の従業員の業務状況を管理する第1データベースから、一の従業員からの回答に基づいて数値化または推定され当該一の従業員の業務状況を示す第1情報を取得するステップと、
前記コンピュータが、
前記一の従業員とは異なる他の複数の従業員によって入力され、前記一の従業員に関する第2情報を、前記第1データベースとは異なる第2データベースから取得するステップと、
前記コンピュータが、表示部において、前記取得した第1情報の時間的属性と、前記取得した第2情報が入力されたタイミングとによって決定される位置に、前記第1情報及び前記第2情報を表示するステップと
を有する処理方法。
【請求項12】
コンピュータに、
複数の従業員の業務状況を管理する第1データベースから、一の従業員からの回答に基づいて数値化または推定され当該一の従業員の業務状況を示す第1情報を取得するステップと、
前記一の従業員とは異なる他の複数の従業員によって入力され、前記一の従業員に関する第2情報を、前記第1データベースとは異なる第2データベースから取得するステップと、
表示部において、前記取得した第1情報の時間的属性と、前記取得した第2情報が入力されたタイミングとによって決定される位置に、前記第1情報及び前記第2情報を表示する表示制御ステップと
を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、従業員の業務状況に係る情報を表示する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、従業員の業務状況に係る情報を表示する技術が知られている。例えば特許文献1には、従業員の業務の遂行状況を表す業務遂行情報を生成する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の技術では、一の従業員の業務状況と、一の従業員とは異なる他の従業員が入力した情報との時間的関係を把握することが困難であって、その時間的関係を用いて、一の従業員の業務状況の振り返りを支援することが容易ではなかった。
【0005】
本発明は、従業員の業務状況の振り返りを支援することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、複数の従業員の業務状況を管理するデータベースから、一の従業員の業務状況を示す第1情報を取得する第1取得手段と、他の従業員によって入力され、前記一の従業員に関する第2情報を取得する第2取得手段と、前記第1情報の時間的属性と、前記第2情報が入力されたタイミングとが対応するように、表示部に、前記第1情報及び前記第2情報を表示する表示制御手段とを有する情報処理装置を提供する。
【0007】
本発明の別の一態様は、情報処理装置のコンピュータが、複数の従業員の業務状況を管理するデータベースから、一の従業員の業務状況を示す第1情報を取得するステップと、前記コンピュータが、他の従業員によって入力され、前記一の従業員に関する第2情報を取得するステップと、前記コンピュータが、前記取得した第1情報の時間的属性と、前記取得した第2情報が入力されたタイミングとが対応するように、表示部に、前記第1情報及び前記第2情報を表示するステップとを有する処理方法を提供する。
【0008】
本発明のさらに別の一態様は、コンピュータに、複数の従業員の業務状況を管理するデータベースから、一の従業員の業務状況を示す第1情報を取得するステップと、他の従業員によって入力され、前記一の従業員に関する第2情報を取得するステップと、前記第1情報の時間的属性と、前記第2情報が入力されたタイミングとが対応するように、表示部に、前記第1情報及び前記第2情報を表示するステップとを実行させるためのプログラムを提供する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、従業員の業務状況の振り返りを支援することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】一実施形態に係る情報処理システムの概要を示す図。
【
図5】ユーザ端末のハードウェア構成を例示する図。
【
図6】タイムラインデータ表示処理を例示するシーケンス図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
1.構成
図1は、一実施形態に係る情報処理システムSの概要を示す図である。情報処理システムSは、サーバ10、ネットワーク20、ユーザ端末30、及びサーバ40から構成される。サーバ10とユーザ端末30とは、ネットワーク20を介して接続されている。サーバ10とサーバ40とは、ネットワーク20を介して接続されている。ネットワーク20は、インターネットなどのネットワーク回線網である。ユーザ端末30は、ネットワーク20に有線又は無線で接続可能であり、ネットワーク20を介して、ネットワーク20に接続されているサーバ10との通信が可能である。
【0012】
情報処理システムSは、一の従業員(以下、対象者という)の業務状況を示す業務状況情報(第1情報及び第3情報の少なくとも一方に相当する)と、一の従業員の業務状況に関して入力された、一の従業員に関する従業員情報(第2情報に相当する)とを表示するシステムである。従業員情報を入力する者(以下、入力者という)は、例えば、対象者とは異なる他の従業員又は役員であって、例えば、対象者の同僚、上司、部下、又は人事部員である。入力者によって入力された従業員情報に対して、対象者が追記をすることもある。従業員情報は、入力者によって、ユーザ端末30などに備えられたメモ機能などを用いて入力される。業務状況情報とは、例えば、対象者の業務状況を示す情報であって、その対象者が所属する企業の人事部門が有する情報である。業務状況は複数のカテゴリ、具体的には、対象者の業務状況を示すサーベイ(以下「個人コンディションサーベイ」という)の結果、設定された評価又は目標、上司などとの1対1での面談、人事異動に係る情報、及び勤怠情報などに区分される。従業員情報とは、例えば、テキスト情報、スタンプ、又はフラグなどである。業務状況情報及び従業員情報は、業務状況情報の時間的属性と従業員情報が入力されたタイミングとが対応するように表示される。具体的には、業務状況情報及び従業員情報が、ユーザ端末30において、1つの同じタイムラインに沿って表示される。時間的属性は、業務状況情報が含む、時間に係る情報に対応していて、例えば、業務状況情報を出力した日付、勤怠情報が対象とする期間、又は、人事異動などのイベントが発生した日などである。ユーザ端末30のユーザは、例えば、対象者又は入力者である。
【0013】
業務状況情報及び従業員情報が、共通する1つのタイムライン(時間軸に相当する)に沿って表示されることによって、ユーザは、対象者の業務状況と入力者によって入力された従業員情報との時間的な関係を、容易に把握することができる。また、対象者の業務状況と入力者によって入力された従業員情報との時間的な関係が把握できることによって、入力者により入力された従業員情報に基づいて、対象者の業務状況を振り返ることができる。具体的には、例えば、対象者とは異なる者(すなわち入力者)が、対象者の時間外労働が増加傾向であることに対してコメントを残していた場合、対象者の時間外労働が増加傾向であることに気が付いていた者がいたという振り返りを、容易に行うことができる。
【0014】
サーバ10は、業務状況情報を含む第1情報データベース、及び、従業員情報を含む第2情報データベースを記憶するサーバである。第1情報データベースに記憶されている業務状況情報は、第1情報に相当し、第2情報データベースに記憶されている従業員情報は、第2情報に相当する。また、サーバ10は、第3情報データベースを記憶するサーバ40から、業務状況情報を取得可能である。第3情報データベースに記憶されている業務状況情報(第3情報に相当する)とは、例えば、メッセージアプリに係る情報、又はカレンダーアプリに係る情報である。メッセージアプリに係る情報は、対象者がメッセージアプリを用いて行った行動を示す情報であり、例えば、1か月あたりの投稿メッセージ数、又は1か月あたりのアクティブであった日数などである。カレンダーアプリに係る情報は、対象者がカレンダーアプリにおいて入力した情報、又はこれらの情報を統計処理した結果を示す情報であり、例えば、1か月の間に会議に割いた時間などである。また、サーバ10は、第1情報データベースから取得された業務状況情報、第2情報データベースから取得された従業員情報、及び第3情報データベースから取得された業務状況情報を、1つのタイムラインに沿うように表示させるためのデータ(以下、タイムラインデータという)を生成する。サーバ10は、ユーザ端末30に生成されたタイムラインデータを表示させるため、ユーザ端末30にタイムラインデータを送信する。
【0015】
ユーザ端末30は、ユーザが使用するPC(パーソナルコンピュータ)である。ユーザは、例えば、企業に所属する従業員である。ユーザ端末30は、サーバ10との通信を行い、サーバ10から送信される情報をユーザ端末30のディスプレイに表示可能である。ユーザ端末30は、サーバ10から送信されたタイムラインデータを表示する。
【0016】
サーバ40は、他サーバにおける業務状況情報を含んだ第3情報データベースを記憶するサーバである。サーバ40は、サーバ10に、第3情報データベースに記憶されている業務状況情報を送信する。
【0017】
図2は、情報処理システムSの機能構成を例示する図である。情報処理システムSは、記憶手段201、第1取得手段202、第2取得手段203、要求手段204、取得手段205、記憶手段206、送信手段207、第3取得手段208、生成手段209、表示制御手段210、表示手段211、制御手段212、制御手段213、及び制御手段214を有する。記憶手段201、第1取得手段202、要求手段204、第3取得手段208、生成手段209、表示制御手段210、及び制御手段212は、サーバ10に実装される。表示手段211、及び制御手段213は、ユーザ端末30に実装される。取得手段205、記憶手段206、送信手段207、及び制御手段214は、サーバ40に実装される。
【0018】
サーバ10における機能を説明する。記憶手段201は、各種のデータを記憶する。また、記憶手段201は、第1情報データベース、及び第2情報データベースを記憶する。
第1取得手段202は、第1情報データベースから、業務状況情報を取得する。第2取得手段203は、第2情報データベースから、従業員情報を取得する。要求手段204は、サーバ40に、業務状況情報を要求する。第3取得手段208は、サーバ40から、業務状況情報を取得する。生成手段209は、業務状況情報及び従業員情報を含んだタイムラインデータを生成する。表示制御手段210は、ユーザ端末30の表示手段211にタイムラインデータを表示する制御を行う。言い換えれば、表示制御手段210は、ユーザ端末30に、タイムラインデータを送信する。制御手段212は、各種の制御を行う。
【0019】
ユーザ端末30における機能を説明する。表示手段211は、サーバ10から送信されたタイムラインデータを表示する。制御手段213は、各種の制御を行う。
【0020】
サーバ40における機能を説明する。記憶手段206は、各種のデータを記憶する。また、記憶手段206は、第3情報データベースを記憶する。
取得手段205は、サーバ10から、業務状況情報の送信の要求を取得する。送信手段207は、第3情報データベースに記憶されている業務状況情報を送信する。制御手段214は、各種の制御を行う。
【0021】
図3は、サーバ10のハードウェア構成を例示する図である。サーバ10は、CPU(Central Processing Unit)101、メモリ102、ストレージ103、及び通信IF(Interface)104を有するコンピュータ装置である。CPU101は、プログラムを実行して各種の演算を行い、サーバ10の他のハードウェア要素を制御する制御装置である。メモリ102は、CPU101がプログラムを実行する際のワークエリアとして機能する主記憶装置である。ストレージ103は、各種のプログラム及びデータを記憶する不揮発性の補助記憶装置である。通信IF104は、所定の通信規格(例えばイーサネット(登録商標))に従って他の装置と通信する通信装置である。
【0022】
この例において、ストレージ103は、コンピュータ装置を情報処理システムSにおけるサーバ10として機能させるためのプログラム(以下「サーバ10プログラム」という)を記憶する。CPU101がサーバ10プログラムを実行することにより、コンピュータ装置に
図3の機能が実装される。CPU101がサーバ10プログラムを実行している状態において、メモリ102及びストレージ103の少なくとも一方が記憶手段201の一例であり、CPU101が、第1取得手段202、第2取得手段203、生成手段209、及び制御手段212の一例であり、通信IF104が、要求手段204、第3取得手段208、及び表示制御手段210の一例である。
【0023】
図4は、サーバ40のハードウェア構成を例示する図である。サーバ40は、CPU(Central Processing Unit)401、メモリ402、ストレージ403、及び通信IF(Interface)404を有するコンピュータ装置である。CPU401は、プログラムを実行して各種の演算を行い、サーバ40の他のハードウェア要素を制御する制御装置である。メモリ402は、CPU401がプログラムを実行する際のワークエリアとして機能する主記憶装置である。ストレージ403は、各種のプログラム及びデータを記憶する不揮発性の補助記憶装置である。通信IF404は、所定の通信規格(例えばイーサネット(登録商標))に従って他の装置と通信する通信装置である。
【0024】
この例において、ストレージ403は、コンピュータ装置を情報処理システムSにおけるサーバ40として機能させるためのプログラム(以下「サーバ40プログラム」という)を記憶する。CPU401がサーバ40プログラムを実行することにより、コンピュータ装置に
図4の機能が実装される。CPU401がサーバ40プログラムを実行している状態において、メモリ402及びストレージ403の少なくとも一方が記憶手段206の一例であり、CPU401が、制御手段214の一例であり、通信IF404が、取得手段205、及び送信手段207の一例である。
【0025】
図5は、ユーザ端末30のハードウェア構成を例示する図である。ユーザ端末30は、CPU(Central Processing Unit)301、メモリ302、ストレージ303、通信IF(Interface)304、入力部305、及びディスプレイ306を有するコンピュータ装置である。CPU301は、プログラムを実行して各種の演算を行い、ユーザ端末30の他のハードウェア要素を制御する制御装置である。メモリ302は、CPU301がプログラムを実行する際のワークエリアとして機能する主記憶装置である。ストレージ303は、各種のプログラム及びデータを記憶する不揮発性の補助記憶装置である。通信IF304は、所定の通信規格(例えばイーサネット(登録商標))に従って他の装置と通信する通信装置である。入力部305は、キーボード、マウス、又はタッチパネルなどで構成される操作部であり、ユーザの指示操作に応じて各種情報を入力する。ディスプレイ306は、液晶ディスプレイ、又は有機ELディスプレイなどのフラットパネルディスプレイで構成され、画像又は文字を出力する。
【0026】
この例において、ストレージ303は、コンピュータ装置を情報処理システムSにおけるユーザ端末30として機能させるためのプログラム(以下「ユーザ端末プログラム」という)を記憶する。CPU301がサーバプログラムを実行することにより、コンピュータ装置に
図5の機能が実装される。CPU301がサーバプログラムを実行している状態において、メモリ302及びストレージ303の少なくとも一方が記憶手段206の一例であり、CPU301が、制御手段213の一例であり、ディスプレイ306が、表示手段211の一例である。
【0027】
2.動作
図6は、情報処理システムSにおいてタイムラインデータ表示処理を行うサーバ10の動作を例示する図である。
図6に示すタイムラインデータ表示処理は、ユーザ端末30のユーザからの指示によって開始される。ユーザは、サーバ10にアクセス可能なユーザ端末30を用いて、サーバ10にアクセスする。
【0028】
ステップS601において、サーバ10の第1取得手段202は、記憶手段201に記憶されている第1情報データベースを読み込み、業務状況情報を取得する。
【0029】
図7は、第1情報データベースを例示する図である。第1情報データベースは、複数のレコードを含む。各レコードは、ある対象者のある期間における業務状況情報を示している。各レコードは、業務状況情報として、日付、タイトル、及び内容を含む。日付は、時間的属性に対応していて、例えば、タイトル及び内容に対応する業務状況情報を出力した日付、勤怠情報が対象とする期間、又は人事異動などのイベントが発生した日などである。タイトルは、業務状況のカテゴリを示す項目名である。内容は、業務状況情報の具体的な内容を示している。
【0030】
業務状況情報701は、2022年3月18日の時点における、対象者の個人コンディションサーベイの結果を示している。個人コンディションサーベイは、対象者の心身の状態の測定である。個人コンディションサーベイは、例えば、対象者のやりがい及び職務遂行に関する内容に関するパルスサーベイである。
【0031】
業務状況情報701の内容について説明する。業務状況情報701の内容は、コンディション、やりがい、職務遂行、及び自由記述に関する情報を含んでいる。業務状況情報として含まれる項目は、業務状況のカテゴリに応じて決められる。コンディションに関する情報は、例えば、対象者のサーベイ結果(例えばやりがいに関する情報又は業務遂行に関する情報など)から推定される従業員の心身の状態を示す情報である。従業員の心身の状態を示す情報は、例えば、良好、移行、又は逼迫などの定義された語を用いて表現される。具体的には、業務状況情報701において、前回の個人コンディションサーベイでは、やりがいはあるが十分に職務を遂行できていない状態を示す「移行」であったコンディションが、今回の個人コンディションサーベイでは、やりがいがなく、職務の遂行も十分でない状態を示す「逼迫」に変わったことを示している。
【0032】
やりがいに関する情報は、例えば、対象者の業務に対する意識を示す情報であり、例えば、数値化された情報である。具体的には、業務状況情報701は、2022年3月におけるやりがいを示す数値が「2」であったことを示していて、また、2022年3月におけるやりがいを示す数値が、前回の個人コンディションサーベイにおけるやりがいを示す数値よりも下がったことを示している。やりがいを示す数値又は職務遂行を示す数値の横には、矢印が添えられていることがある。例えば、やりがいを示す数値の横に「↓」が添えられている場合は、やりがいを示す数値が低下していることを示していて、やりがいを示す数値の横に「↑」が添えられている場合は、やりがいを示す数値が上昇していることを示している。やりがいを示す数値の横に何も添えられていない場合は、やりがいを示す数値に変化がないことを示している。
【0033】
業務遂行に関する情報は、例えば、対象者の業務上の実績を示す情報である。具体的には、業務状況情報701において、2022年3月における職務遂行を示す数値が「1」であったことを示していて、また、2022年3月における職務遂行を示す数値が、前回の個人コンディションサーベイにおける職務遂行を示す数値よりも下がったことを示している。自由記述に関しては空欄であるが、対象者の心身の状況に関して、自由に記述されてよい。やりがいを示す数値は、対象者の仕事に対するやりがいを示していて、例えば、対象者向けのアンケートに対する回答結果などをもとに、数値化される。職務遂行を示す数値は、対象者がどのくらい遂行できているかを示す数値であって、例えば、対象者の職務の目標及び結果などをもとに、数値化される。
【0034】
業務状況情報702は、2022年3月4日に生成された、対象者の2022年2月の勤怠情報を示している。業務状況情報702の内容は、時間外労働、有休取得、及び遅刻を含んでいる。具体的には、業務状況情報702は、時間外労働を行った時間が31.4時間であって、前回生成された勤怠情報に対応する1か月間よりも、時間外労働を行った時間が3.2時間増えたことを示している。また、業務状況情報702は、有給休暇を取得した日数が0日であって、残っている有給休暇が8日であることを示している。さらに、遅刻したに数が0日であることを示している。
【0035】
業務状況情報703は、業務状況情報701と同様に、対象者の個人コンディションサーベイを示している。業務状況情報703は、2022年2月20日時点における、対象者のコンディションサーベイである。
【0036】
業務状況情報704は、2022年2月16日に、「マネジメントをする際に意識すること」を話のテーマとして、対象者が上司などと1on1(1対1での面談)を行ったことを示している。本実施例においては、対象者が「山田 太郎」という人物と1on1を行ったことを示している。
【0037】
業務状況情報705は、業務状況情報702と同様に、対象者の勤怠情報を示している。業務状況情報705は、2022年2月4日に生成された、対象者の2022年1月の勤怠情報である。
【0038】
なお、第1情報データベースへの情報の入力は、対象者又は対象者の上司などの人物によって、端末(不図示)などを介して手入力によって行われても良いし、サーバ10に格納されたプログラム(不図示)などによって定期的に又はユーザの任意のタイミングで行われてもよい。
【0039】
ステップS602において、サーバ10の第2取得手段203は、記憶手段201に記憶されている第2情報データベースを読み込み、従業員情報を取得する。
【0040】
図8は、第2情報データベースを例示する図である。第2情報データベースは、複数のレコードを有する。各レコードは、従業員情報として、日付、氏名、及びスレッドを対応付けて記憶している。スレッドとは、ある話題についての投稿(例えばコメントなど)の集合をいう。日付は、スレッドの最初のコメントが入力されたタイミングを示している。コメント801~803のそれぞれは、1つのスレッドを構成するコメントであって、コメント801が、スレッドの最初のコメントである。氏名は、入力者の氏名であって、スレッドのうち、最も古いコメントを入力した人物の氏名である。コメントは、入力者によって入力されたコメントである。
【0041】
コメント801は、2022年3月8日に、「平野 良子」という入力者によって、「山本 花子」という人物に宛てた、「時間外労働が増加傾向にあるようですね。」というコメントが入力されたことを示している。
【0042】
コメント802は、コメント801に対する返信のコメントを示している。具体的には、2022年3月8日14時に、「山田 太郎」という入力者によって、「平野 良子」という人物に宛てた、「3月末納期の案件があるようです。」というコメントが入力されたことを示している。
【0043】
コメント803は、コメント802と同様に、コメント801に対する返信のコメントを示している。具体的には、2022年3月8日14時30分に、「平野 良子」という入力者によって、「山田 太郎」という人物に宛てた、「承知しました。」というコメントが入力されたことを示している。
【0044】
コメント804は、2022年2月16日に、「山田 太郎」という入力者によって、「チームメンバーとの1on1を定期で入れるようアドバイス。」というコメントが入力されたことを示している。このスレッドは、1つのコメントのみで構成されている。
【0045】
なお、第2情報データベースへの情報の入力は、入力者によって、端末(不図示)などを介して行われる。第2情報データベースに入力されるのは文字に限定されず、スタンプ、フラグ、又は画像などであってもよい。
【0046】
ステップS603において、サーバ10の要求手段204は、サーバ40に、業務状況情報の送信を要求する。サーバ40の取得手段205は、サーバ10から、業務状況情報の送信の要求を取得する。
【0047】
ステップS604において、サーバ40の送信手段207は、記憶手段206に記憶されている第3情報データベースに含まれる業務状況情報を送信する。サーバ10の第3取得手段208は、サーバ40から、業務状況情報を取得する。
【0048】
図9は、第3情報データベースを例示する図である。第3情報データベースは、第1情報データベースと同様に、業務状況情報を記憶しているデータベースであるが、第1情報データベースはサーバ10に格納されている一方、第3情報データベースはサーバ40に格納されている。対象者の業務状況情報は、必ずしも1つのサーバに集約されているとは限らない。例えば、業務状況情報を管理するシステムを複数併用している場合、業務状況情報は1つのサーバに集約されないことがある。より具体的には、業務状況情報の一例である、チャットにおける投稿メッセージ数は、サーバ10とは異なるサーバ(この例ではサーバ40)に記憶されていることもある。情報処理システムSは、複数のサーバから取得された業務状況情報を用いて、タイムラインデータを生成することができる。
【0049】
業務状況情報901は、2022年3月1日に生成された、対象者の2022年2月のチャットの利用状況に関する情報である。業務状況情報901の内容は、投稿メッセージ数、及びアクティブ日数を含んでいる。具体的には、2022年2月の1か月間において、対象者は1500件のメッセージを投稿し、チャットがアクティブであった日数が28日間であったことを示している。「投稿メッセージ数:1500」の右側に添えられている「↓」は、2022年2月における投稿メッセージ数が、過去の1か月間(例えば直近の過去1か月間である2022年1月)における投稿メッセージ数を下回っていることを示している。「アクティブ日数:28」の右側に添えられている「↓」は、2022年2月におけるアクティブ日数が、過去の1か月間(例えば直近の過去1か月間である2022年1月)におけるアクティブ日数を下回っていることを示している。
【0050】
業務状況情報902は、2022年3月1日に、対象者の2022年2月のカレンダーに含まれる情報をもとに生成された、会議に割いた時間を示している。具体的には、2022年2月の1か月間において対象者が会議に割いた時間が15.4時間であったことを示している。「会議に割いた時間:15.4時間」の右側に添えられている「↑」は、2022年2月において会議に割いた時間が、過去の1か月間(例えば直近の過去1か月間である2022年1月)において会議に割いた時間を上回っていることを示している。
【0051】
なお、第3情報データベースへの情報の入力は、サーバ40に格納されたプログラム(不図示)などによって定期的に又はユーザの任意のタイミングで行われる。
【0052】
ステップS605において、サーバ10の生成手段209は、タイムラインデータを生成する。生成されるタイムラインデータは、ステップS601において取得された業務状況情報、ステップS604において取得された業務状況情報、及びステップS602において取得された従業員情報を含んでいる。
【0053】
図10は、タイムラインデータを例示する図である。
図10のタイムラインデータは、情報項目1001、情報項目1002、情報項目1003、情報項目1004、情報項目1005、従業員情報1006、従業員情報1007、タイムライン1008、画像1009、画像1010、画像1011、及び画像1012を含んでいる。
図10のうち、タイムライン1008の左側が情報項目1001~情報項目1005を示し、タイムライン1008の右側が従業員情報1006及び従業員情報1007を示している。情報項目1001~情報項目1005と従業員情報1006及び従業員情報1007との間には、タイムライン1008がある。情報項目1001~情報項目1005は、ステップS601においてサーバ10の第1情報データベースから取得された業務状況情報によって構成されていて、情報項目1001~情報項目1005の各々が、第1情報データベースに記憶されているレコードの各々に対応している。情報項目1004と対応する業務状況情報(すなわち業務状況情報704)が、「山田 太郎」という人物と1on1を行ったことを示しているため、情報項目1004は、「山田 太郎」という人物を識別可能な画像(例えばアイコン又は顔写真など)を含んでいる。従業員情報1006及び従業員情報1007は、ステップS602においてサーバ10の第2情報データベースから取得された従業員情報によって構成されていて、従業員情報1006及び従業員情報1007の各々が、第2情報データベースに記憶されているレコードの各々に対応している。タイムライン1008は、時間軸を表すものであって、図の下に向かうにつれて、古い時間を示している。
【0054】
タイムライン1008上には、業務状況情報の時間的属性又は従業員情報が入力されたタイミングを示す画像1009~1012が表示されている。画像1009、画像1011、及び画像1012は、業務状況情報の時間的属性を示す画像である。また、画像1009、画像1011、及び画像1012は、情報項目を示すオブジェクトに相当し、画像1010は、従業員情報を示すオブジェクトに相当する。画像1009、画像1011、及び1012は、情報項目に対応する位置に配置され、画像1010は、従業員情報に対応する位置に配置されている。この例では、画像1009は、2022年3月4日に出力された業務状況情報の時間的属性を示している。画像1010は、従業員情報が入力されたタイミングを示す画像である。この例では、画像1010は、2022年3月8日に入力されたコメントを示している。画像1009に対応する日付(すなわち2022年3月4日)は、画像1010に対応する日付(すなわち3月8日)よりも昔であるため、画像1009は、画像1010よりも下に表示されている。
【0055】
情報項目がコンディションに関する情報である場合、コンディションに関する情報を示すオブジェクトは、コンディションに関する情報以外を示すオブジェクトとは異なった表示態様で表示される。例えば、画像1011は、画像1009と同様に業務状況情報の時間的属性を示す画像であるが、表情を示す画像である点で、画像1009とは異なる。画像1011は、苦しい表情をした顔のイラストで構成されていて、画像1011に対応する業務状況情報が対象者にとって芳しくない業務状況を示していることを表している。具体的には、この例では、個人コンディションサーベイのうち、やりがいを示す数値及び職務遂行を示す数値の両方が、前回の個人コンディションサーベイと比べて低下している上に、コンディションも「移行」から「逼迫」に変わっている。このように、業務状況情報が対象者にとって芳しくない業務状況を示している場合に、業務状況情報の時間的属性を表す画像として、画像1009の代わりに画像1011が用いられる。一方で、画像1012は、にこやかな表情をした顔のイラストで構成されていて、画像1012に対応する業務状況情報が、対象者にとって芳しい業務状況を示していることを表している。具体的には、個人コンディションサーベイのうち、職務遂行を示す数値が前回の個人コンディションサーベイと比べると低下していて、コンディションが、やりがいも職務の遂行も十分である状態を示す「良好」から、やりがいはあるが能力を発揮できていない状態を示す「移行」に変わってきているものの、やりがいを示す数値が安定している。このように、業務状況情報が対象者にとって芳しい業務状況を示している場合に、業務状況情報の時間的属性を表す画像として、画像1009の代わりに画像1012が用いられる。
【0056】
画像1009及び画像1010はタイムライン1008上ではなく、タイムライン1008から少し離れたところに配置される一方、画像1011及び画像1012は、タイムライン上に配置されるうえに、画像1009及び画像1010よりも大きい画像である。このように、対象者の業務状況の変化を示す画像である画像1011及び画像1012が、画像1009及び画像1010よりも目立つように配置されることによって、ユーザは、対象者の業務状況の変化を容易に把握することができる。
【0057】
どのような状況において、苦しい表情をした顔のイラストで構成された画像1011及びにこやかな表情をした顔のイラストの画像1012のいずれの画像を用いるかの基準は、情報処理システムSの管理者などによって定められている。タイムラインデータにおいて、業務状況情報の時間的属性を表す画像として、画像1011及び画像1012のような表情を示す画像が用いられることは必須ではなく、画像1009のような、単に業務状況情報の時間的属性を示す画像だけが用いられてもよい。
【0058】
図10に示すように、業務状況情報と従業員情報との間にタイムライン1008が配置されることによって、ユーザは、タイムラインデータにおいて、業務状況情報と従業員情報とを容易に区別して認識することができる。
【0059】
図11は、
図10と同様に、タイムラインデータを例示する図である。
図11のタイムラインデータは、情報項目1101、情報項目1102、自動通知コメント1103、及び情報項目1104を含んでいる。
図10にはサーバ40から取得された業務状況情報が含まれていない一方、
図11にはサーバ40から取得された業務状況情報が含まれている。情報項目1101及び情報項目1102は、サーバ10とは異なるサーバ(すなわちサーバ40)から取得された業務状況情報である。このように、タイムラインデータは、複数のサーバから取得した業務状況情報を含むことができる。また、
図10には自動通知コメントが含まれていない一方、
図11にはお知らせ機能によって通知された自動通知コメント1103が含まれている。お知らせ機能とは、業務状況情報が所定の条件を満たす場合に所定の通知を行う機能である。自動通知コメントとは、お知らせ機能によって作成されるコメントである。この例の場合、お知らせ機能は、対象者のコンディションが悪化していると判断したことによって、対象者のコンディションが悪化している旨を示す自動通知コメント1103を作成している。
【0060】
ステップS606において、サーバ10の表示制御手段210は、ユーザ端末30の表示手段211にタイムラインデータを表示する制御を行う。言い換えれば、表示制御手段210は、ユーザ端末30に、タイムラインデータを送信する。
【0061】
ステップS607において、ユーザ端末30の表示手段211は、タイムラインデータを表示する。
図10又は
図11のように、業務状況情報及び従業員情報が、共通する1つのタイムラインに沿って表示されることによって、ユーザは、対象者の業務状況と入力者によって入力された従業員情報との時間的な関係を、容易に把握することができる。また、対象者の業務状況と入力者によって入力された従業員情報との時間的な関係が把握できることによって、入力者により入力された従業員情報に基づいて、対象者の業務状況を振り返ることができる。
【0062】
3.変形例
本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、種々の変形実施が可能である。以下、変形例をいくつか説明する。以下の変形例に記載した事項のうち2つ以上のものが組み合わせて用いられてもよい。
【0063】
サーバ10と通信可能なサーバは、サーバ40に限定されず、図示しない他のサーバであってもよいし、サーバ10は複数のサーバと通信可能であってもよい。
【0064】
第3情報データベースは、サーバ10とは異なるサーバであるサーバ40に記憶されることに限定されず、例えば、サーバ10に記憶されてもよい。
【0065】
要するに、サーバ10が有する機能とサーバ40が有する機能は、一つの装置によって実現されてもよいし、サーバ10が有する機能とサーバ40が有する機能は、1以上の装置を含む情報処理システムにおいて任意の方法で分散して実装させることができる。
【0066】
ユーザ端末30は、PCに限らず、ディスプレイ及び通信機能を備える端末であれば良い。ユーザ端末30は、例えば、スマートフォン、又はタブレットPCなどの携帯端末であってもよい。
【0067】
第1情報データベース及び第3情報データベースに含まれる業務状況情報は、
図7及び
図9に示されるものに限定されず、対象者の業務状況に係る情報であればよい。業務状況情報は、例えば、業務の進捗状況を示す情報であってもよい。
【0068】
第2情報データベースの日付は、同じレコードに存在するコメントのうち、最も古いコメントが入力されたタイミングの日付であることに限定されず、例えば、最も新しいコメントが入力された日付の日付であってもよい。
【0069】
業務状況情報の時間的属性及び従業員情報が入力されたタイミングは、日付で示されることに限定されず、例えば、時刻で示されてもよい。また、タイムラインデータに表示される、業務状況情報の時間的属性及び従業員情報が入力されたタイミングは、日付及び時刻の少なくとも一方に限定されず、例えば、「3日前」など、タイムラインデータが生成されるタイミングを基準とした表現が用いられてもよい。
【0070】
タイムラインデータは、サーバ10から取得された業務状況情報及びサーバ40から取得された業務状況情報の双方を含むことに限定されない。例えば、タイムラインデータが含む業務状況情報は、サーバ10から取得された業務状況情報及びサーバ40から取得された業務状況情報のどちらか一方のみであってもよい。
【0071】
タイムラインデータの構成要素の配置は、左側が業務状況情報であって、右側が従業員情報であって、業務状況情報と従業員情報との間にタイムラインがあることに限定されない。例えば、タイムラインデータのうち、上側に業務状況情報が配置され、下側に従業員情報が配置され、業務状況情報と従業員情報との間にタイムラインが配置されてもよい。すなわち、タイムラインデータの構成要素は、対象者の業務状況と入力者によって入力された従業員情報との時間的な関係が容易に把握できるように配置されていればよい。また、業務状況情報と従業員情報とは区別可能に表示されればよく、業務状況情報と従業員情報との間にタイムライン1008が配置されることに限定されない。例えば、タイムライン1008の一方(例えば左側など)に、業務状況情報と従業員情報とが配置されてもよい。業務状況情報と従業員情報とを区別するために、例えば、業務状況情報を示す部分と従業員情報を示す部分とで、背景色が異なっていてもよい。
【0072】
情報項目がコンディションに関する情報である場合の、コンディションに関する情報を示すオブジェクトは、表情を示す画像であることに限定されず、「◎」又は「△」のような記号であってもよい。
【0073】
業務状況情報は、対応する従業員情報との内容的関連性に基づいて、表示態様が決定されてもよい。例えば、従業員情報が勤務態度に関するものである場合、当該従業員情報が勤怠情報との関連性が高いと判定し、業務状況情報を示す情報項目及びそれに対応するタイムライン上の画像の少なくとも一方が、他の業務状況情報よりも目立つように表示されてもよい。
【0074】
1つの業務状況情報に対応する従業員情報が複数存在する場合、1つの情報項目との内容的関連性に応じて選択される1以上の従業員情報が、優先的にタイムラインデータに含まれていてもよい。例えば、対象者の勤怠情報が出力されたタイミングの直前に、対象者に関する従業員情報が複数生成されていた場合、複数の従業員情報のうち、勤怠情報に関連する従業員情報のみが抽出して表示されてもよいし、勤怠情報に関連する従業員情報が、勤怠情報に関連しない従業員情報よりも目立つように表示されてもよい。
【0075】
1つの業務状況情報に対応する従業員情報が複数存在する場合、対象者と入力者との関係性に基づいて、優先的に表示される従業員情報が選択されてもよい。例えば、1つの業務状況情報に対応するように、対象者の部下及び対象者の上司の2名が従業員情報を入力していた場合、対象者の上司によって入力された従業員情報が優先的に表示されてもよい。
【0076】
図10の従業員情報1006は、内容が非表示の2件のコメント(テキスト情報に相当する)を含んでいる。このコメントは、もともと表示されていてもよいし、ユーザ端末30を介したユーザによる押下の受付などによって表示されてもよい。複数の従業員によってコメントが入力されている場合は、対象者とコメントを入力した従業員(テキスト情報の送信元に相当する)との関係性に基づいて、優先的に表示されるコメントが選択されてもよい。例えば、コメントを入力した従業員が、対象者の部下及び対象者の上司であった場合、当該上司の入力したコメントが、当該部下が入力したコメントよりも優先的に表示されてもよい。また、対象者に関するコメントが従業員1によって入力され従業員2に宛てたものである場合、コメントの宛先である従業員2と対象者との関係性に基づいて、コメントの表示の優先度その他の表示の態様を決定してもよい。この場合において、さらに、従業員1と対象者との関係性を更に加味して表示の優先度を決定してもよい。
【0077】
情報処理システムSにおける機能要素とハードウェア要素との対応関係は実施形態において例示したものに限定されない。例えば、実施形態においてサーバ10の機能として説明したものの一部が、別のサーバに実装してもよい。あるいは、実施形態においてサーバ10の機能として説明したものの一部を、ネットワーク上の他の装置に実装してもよい。サーバ10は物理サーバであってもよいし、仮想サーバ(いわゆるクラウドを含む)であってもよい。ユーザ端末30の機能の一部または全部がサーバ10に実装されてもよい。
【0078】
情報処理システムSの動作は上述した例に限定されない。情報処理システムSの処理手順は、矛盾の無い限り、順序が入れ替えられてもよい。また、情報処理システムSの一部の処理手順が省略されてもよい。
【0079】
要するに、本発明に係る情報処理システムにおいて、複数の従業員の業務状況を管理するデータベースから、一の従業員の業務状況を示す第1情報を取得するステップと、他の従業員によって入力され、前記一の従業員に関する第2情報を取得するステップと、前記第1情報の時間的属性と、前記第2情報が入力されたタイミングとが対応するように、表示部に、前記第1情報及び前記第2情報を表示するステップとが実行されていればよい。
【0080】
実施形態において例示した各種のプログラムは、それぞれ、インターネット等のネットワークを介したダウンロードにより提供されてもよいし、DVD-ROM(Digital Versatile Disc Read Only Memory)等のコンピュータ読み取り可能な非一時的記録媒体に記録された状態で提供されてもよい。
【符号の説明】
【0081】
10…サーバ、20…ネットワーク、30…ユーザ端末、40…サーバ、101…CPU、102…メモリ、103…ストレージ、104…通信IF、201…記憶手段、202…第1取得手段、203…第2取得手段、204…要求手段、205…取得手段、206…記憶手段、207…送信手段、208…第3取得手段、209…生成手段、210…表示制御手段、211…表示手段、212…制御手段、213…制御手段、214…制御手段、301…CPU、302…メモリ、303…ストレージ、304…通信IF、305…入力部、306…ディスプレイ、401…CPU、402…メモリ、403…ストレージ、404…通信IF、701…業務状況情報、702…業務状況情報、703…業務状況情報、704…業務状況情報、705…業務状況情報、801…コメント、802…コメント、803…コメント、804…コメント、901…業務状況情報、902…業務状況情報、1001…情報項目、1002…情報項目、1003…情報項目、1004…情報項目、1005…情報項目、1006…情報項目、1007…情報項目、1008…タイムライン、1009…画像、1010…画像、1011…画像、1012…画像、1101…情報項目、1102…情報項目、1103…自動通知コメント、1104…情報項目