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特許7592704プレミアムユーザ機器支援による低ティアユーザ機器測位
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-22
(45)【発行日】2024-12-02
(54)【発明の名称】プレミアムユーザ機器支援による低ティアユーザ機器測位
(51)【国際特許分類】
   H04W 8/00 20090101AFI20241125BHJP
   H04W 92/18 20090101ALI20241125BHJP
   H04W 64/00 20090101ALI20241125BHJP
   H04W 76/14 20180101ALI20241125BHJP
【FI】
H04W8/00 110
H04W92/18
H04W64/00
H04W76/14
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2022519194
(86)(22)【出願日】2020-10-01
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-30
(86)【国際出願番号】 US2020053832
(87)【国際公開番号】W WO2021067618
(87)【国際公開日】2021-04-08
【審査請求日】2023-09-04
(31)【優先権主張番号】62/908,648
(32)【優先日】2019-10-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/038,294
(32)【優先日】2020-09-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】595020643
【氏名又は名称】クゥアルコム・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100158805
【弁理士】
【氏名又は名称】井関 守三
(74)【代理人】
【識別番号】100112807
【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 貴志
(72)【発明者】
【氏名】ドゥアン、ウェイミン
(72)【発明者】
【氏名】マノラコス、アレクサンドロス
(72)【発明者】
【氏名】シュ、フイリン
(72)【発明者】
【氏名】ホッセイニ、サイードキアヌーシュ
(72)【発明者】
【氏名】アング、ピーター・プイ・ロク
【審査官】望月 章俊
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-112869(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0087328(US,A1)
【文献】特開2019-106734(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0227702(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0205653(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W4/00-H04W99/00
H04B7/24-H04B7/26
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
低減能力ユーザ機器(UE)によって実施されるワイヤレス測位の方法であって、
1つまたは複数のプレミアムUEの各々から、前記プレミアムUEのロケーション推定値の品質を指示する1つまたは複数のパラメータを受信することと、ここにおいて、前記低減能力UEが、前記プレミアムUEよりも少数のアンテナ、低い帯域幅能力、低い処理能力、低い送信電力、またはそれらの任意の組合わせを有するUEを備える、
前記1つまたは複数のプレミアムUEのうちの少なくとも1つのプレミアムUEを、前記少なくとも1つのプレミアムUEの前記ロケーション推定値の前記品質に基づいて選択することと、
前記少なくとも1つのプレミアムUEの前記ロケーション推定値に基づいて前記低減能力UEのロケーション推定値を導出することと、ここにおいて、前記低減能力UEの前記ロケーション推定値を導出することの頻度は、前記低減能力UEのモビリティ状態に基づく、
を備える、方法。
【請求項2】
前記低減能力UEの通信範囲(communication range)内のプレミアムUEを走査することと、
前記1つまたは複数のプレミアムUEが前記低減能力UEの通信範囲内にあることに基づいて、前記1つまたは複数のプレミアムUEの各々へのサイドリンク接続(sidelink connection)を確立することと
をさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記低減能力UEが、それぞれのサイドリンク接続上で前記1つまたは複数のプレミアムUEの各々から前記1つまたは複数のパラメータを受信する、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記低減能力UEが、測位エンティティからの測位要求(positioning request)の受信に応答して前記プレミアムUEを走査する、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記測位エンティティが、ロケーションサーバ、または前記低減能力UE上で動作するアプリケーションを備える、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記低減能力UEは、前記1つまたは複数のプレミアムUEが前記低減能力UEの通信範囲内にあるというネットワークエンティティからの通知(notification)に応答して、前記プレミアムUEを走査する、請求項2に記載の方法。
【請求項7】
前記導出することが、
前記少なくとも1つのプレミアムUEの前記ロケーション推定値を、前記低減能力UEの前記ロケーション推定値として採用すること
を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記少なくとも1つのプレミアムUEの前記ロケーション推定値をロケーションサーバに送信するようにとの前記少なくとも1つのプレミアムUEに対する要求を、前記少なくとも1つのプレミアムUEに、送信すること
をさらに備える、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記少なくとも1つのプレミアムUEから、前記少なくとも1つのプレミアムUEの前記ロケーション推定値を受信することと、
前記少なくとも1つのプレミアムUEの前記ロケーション推定値をロケーションサーバに送信することと
をさらに備える、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
前記少なくとも1つのプレミアムUEが複数のプレミアムUEを備え、
前記導出することが、
前記複数のプレミアムUEの各々からロケーション推定値を受信することと、
前記低減能力UEの前記ロケーション推定値を生成するために前記複数のプレミアムUEの前記ロケーション推定値を平均化することと
を備える、
請求項1に記載の方法。
【請求項11】
メモリと、
少なくとも1つのトランシーバと、
前記メモリおよび前記少なくとも1つのトランシーバに通信可能に結合された少なくとも1つのプロセッサと
を備える低減能力ユーザ機器(UE)であって、前記少なくとも1つのプロセッサが、
1つまたは複数のプレミアムUEの各々から、前記プレミアムUEのロケーション推定値の品質を指示する1つまたは複数のパラメータを受信することと、ここにおいて、前記低減能力UEが、前記プレミアムUEよりも少数のアンテナ、低い帯域幅能力、低い処理能力、低い送信電力、またはそれらの任意の組合わせを有するUEを備える、
前記1つまたは複数のプレミアムUEのうちの少なくとも1つのプレミアムUEを、前記少なくとも1つのプレミアムUEの前記ロケーション推定値の前記品質に基づいて選択することと、
前記少なくとも1つのプレミアムUEの前記ロケーション推定値に基づいて前記低減能力UEのロケーション推定値を導出することと、ここにおいて、前記低減能力UEの前記ロケーション推定値を導出することの頻度は、前記低減能力UEのモビリティ状態に基づく、
を行うように構成された、低減能力ユーザ機器(UE)。
【請求項12】
前記少なくとも1つのプロセッサは、請求項1乃至10のうちのいずれか一項に記載の方法を実施するようにさらに構成された、請求項11に記載の低減能力UE。
【請求項13】
前記少なくとも1つのプロセッサは、
前記少なくとも1つのトランシーバに、前記低減能力UEの通信範囲内のプレミアムUEを走査させることと、
前記少なくとも1つのトランシーバに、前記1つまたは複数のプレミアムUEが前記低減能力UEの通信範囲内にあることに基づいて、前記1つまたは複数のプレミアムUEの各々へのサイドリンク接続を確立させることと
を行うようにさらに構成された、請求項11に記載の低減能力UE。
【請求項14】
前記少なくとも1つプロセッサが、それぞれのサイドリンク接続上で前記1つまたは複数のプレミアムUEの各々から前記1つまたは複数のパラメータを受信する、請求項13に記載の低減能力UE。
【請求項15】
コンピュータ実行可能命令を記憶する非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータ実行可能命令が、1つまたは複数のプロセッサに請求項1乃至10のうちのいずれか一項に記載の方法を実施させるように構成される、非一時的コンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
[0001] 本特許出願は、その両方が本出願の譲受人に譲渡され、その全体が参照により本明細書に明確に組み込まれる、2019年10月1日に出願された「LOW-TIER USER EQUIPMENT POSITIONING WITH PREMIUM USER EQUIPMENT ASSISTANCE」と題する米国仮出願第62/908,648号、および2020年9月30日に出願された「LOW-TIER USER EQUIPMENT POSITIONING WITH PREMIUM USER EQUIPMENT ASSISTANCE」と題する米国非仮出願第17/038,294号の利益を主張する。
【0002】
[0002] 本開示の態様は、一般に、ワイヤレス通信(wireless communication)に関する。
【背景技術】
【0003】
[0003] ワイヤレス通信システムは、第1世代アナログワイヤレス電話サービス(1G)、第2世代(2G)デジタルワイヤレス電話サービス(中間の2.5Gおよび2.75Gネットワークを含む)、第3世代(3G)高速データ、インターネット対応ワイヤレスサービスおよび第4世代(4G)サービス(たとえば、ロングタームエボリューション(LTE(登録商標))またはWiMax(登録商標))を含む、様々な世代を通じて発展してきた。現在、セルラーおよびパーソナル通信サービス(PCS)システムを含む、使用されている多くの異なるタイプのワイヤレス通信システムがある。知られているセルラーシステムの例は、セルラーアナログ高度モバイルフォンシステム(AMPS)、および符号分割多元接続(CDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、時分割多元接続(TDMA)、モバイル通信用グローバルシステム(GSM(登録商標))に基づくデジタルセルラーシステムなどを含む。
【0004】
[0004] 新無線(NR:New Radio)と呼ばれる第5世代(5G)ワイヤレス規格は、改善の中でも、より高いデータ転送速度と、より多い数の接続と、より良いカバレージとを必要とする。次世代モバイルネットワークアライアンスによる5G規格は、数万人のユーザの各々に数十メガビット毎秒のデータレートを提供し、オフィスフロア上の数十人の労働者に1ギガビット毎秒のデータレートを提供するように設計されている。大きいセンサー展開をサポートするために、数十万の同時接続がサポートされるべきである。したがって、5Gモバイル通信のスペクトル効率は、現在の4G規格と比較して著しく拡張されるべきである。さらに、現在の規格と比較して、シグナリング効率が拡張されるべきであり、レイテンシが大幅に低減されるべきである。
【発明の概要】
【0005】
[0005] 以下は、本明細書で開示される1つまたは複数の態様に関係する簡略化された概要を提示する。したがって、以下の概要は、すべての企図された態様に関係する広範な概要と見なされるべきではなく、また、以下の概要は、すべての企図された態様に関係するキーまたは重要な要素を識別するか、あるいは特定の態様に関連する範囲を定めるものと見なされるべきではない。したがって、以下の概要は、以下で提示される発明を実施するための形態に先行して、簡略化された形で、本明細書で開示される機構に関係する1つまたは複数の態様に関係するいくつかの概念を提示する唯一の目的を有する。
【0006】
[0006] 一態様では、低減能力(reduced-capability)ユーザ機器(UE:user equipment)によって実施されるワイヤレス測位(wireless positioning)の方法(method)が、1つまたは複数のプレミアム(premium)UEの各々からプレミアムUEのロケーション推定値(location estimate)の品質(quality)を指示する1つまたは複数のパラメータ(parameter)を受信することと、1つまたは複数のプレミアムUEのうちの少なくとも1つのプレミアムUEを、少なくとも1つのプレミアムUEのロケーション推定値の品質に基づいて選択することと、少なくとも1つのプレミアムUEのロケーション推定値に基づいて低減能力UEのロケーション推定値を導出することとを含む。
【0007】
[0007] 一態様では、低減能力UEによって実施されるワイヤレス測位の方法が、1つまたは複数の送信受信ポイント(TRP:transmission-reception point)によって送信された1つまたは複数のダウンリンク基準信号(downlink reference signal)の1つまたは複数の測位測定(positioning measurement)を実施するようにとの要求(request)を少なくとも1つのプレミアムUEに送信することと、少なくとも1つのプレミアムUEから1つまたは複数の測位測定を備える測定報告(measurement report)を受信することと、測定報告中の1つまたは複数の測位測定に基づいて低減能力UEのロケーション推定値を決定することとを含む。
【0008】
[0008] 一態様では、プレミアムUEによって実施されるワイヤレス測位の方法が、低減能力UEから1つまたは複数のアップリンク基準信号(uplink reference signal)を受信することと、1つまたは複数のアップリンク基準信号の1つまたは複数の測位測定を実施することと、ここにおいて、低減能力UEのロケーション推定値が、1つまたは複数の測位測定に基づいて計算される、を含む。
【0009】
[0009] 一態様では、低減能力UEが、メモリ(memory)と、少なくとも1つのトランシーバ(transceiver)と、メモリおよび少なくとも1つのトランシーバに通信可能に結合された少なくとも1つのプロセッサ(processor)とを含み、少なくとも1つのプロセッサは、1つまたは複数のプレミアムUEの各々からプレミアムUEのロケーション推定値の品質を指示する1つまたは複数のパラメータを受信することと、1つまたは複数のプレミアムUEのうちの少なくとも1つのプレミアムUEを、少なくとも1つのプレミアムUEのロケーション推定値の品質に基づいて選択することと、少なくとも1つのプレミアムUEのロケーション推定値に基づいて低減能力UEのロケーション推定値を導出することとを行うように構成される。
【0010】
[0010] 一態様では、低減能力UEが、メモリと、少なくとも1つのトランシーバと、メモリおよび少なくとも1つのトランシーバに通信可能に結合された少なくとも1つのプロセッサとを含み、少なくとも1つのプロセッサは、少なくとも1つのトランシーバに、1つまたは複数のTRPによって送信された1つまたは複数のダウンリンク基準信号の1つまたは複数の測位測定を実施するようにとの要求を少なくとも1つのプレミアムUEに送信させることと、少なくとも1つのプレミアムUEから1つまたは複数の測位測定を備える測定報告を受信することと、測定報告中の1つまたは複数の測位測定に基づいて低減能力UEのロケーション推定値を決定することとを行うように構成される。
【0011】
[0011] 一態様では、プレミアムUEが、メモリと、少なくとも1つのトランシーバと、メモリおよび少なくとも1つのトランシーバに通信可能に結合された少なくとも1つのプロセッサとを備え、少なくとも1つのプロセッサは、低減能力UEから1つまたは複数のアップリンク基準信号を受信することと、1つまたは複数のアップリンク基準信号の1つまたは複数の測位測定を実施することと、ここにおいて、低減能力UEのロケーション推定値が、1つまたは複数の測位測定に基づいて計算される、を行うように構成される。
【0012】
[0012] 一態様では、低減能力UEが、1つまたは複数のプレミアムUEの各々からプレミアムUEのロケーション推定値の品質を指示する1つまたは複数のパラメータを受信するための手段と、1つまたは複数のプレミアムUEのうちの少なくとも1つのプレミアムUEを、少なくとも1つのプレミアムUEのロケーション推定値の品質に基づいて選択するための手段と、少なくとも1つのプレミアムUEのロケーション推定値に基づいて低減能力UEのロケーション推定値を導出するための手段とを含む。
【0013】
[0013] 一態様では、低減能力UEが、1つまたは複数のTRPによって送信された1つまたは複数のダウンリンク基準信号の1つまたは複数の測位測定を実施するようにとの要求を少なくとも1つのプレミアムUEに送信するための手段と、少なくとも1つのプレミアムUEから1つまたは複数の測位測定を備える測定報告を受信するための手段と、測定報告中の1つまたは複数の測位測定に基づいて低減能力UEのロケーション推定値を決定するための手段とを含む。
【0014】
[0014] 一態様では、プレミアムUEが、低減能力UEから1つまたは複数のアップリンク基準信号を受信するための手段と、1つまたは複数のアップリンク基準信号の1つまたは複数の測位測定を実施するための手段と、ここにおいて、低減能力UEのロケーション推定値が、1つまたは複数の測位測定に基づいて計算される、を含む。
【0015】
[0015] 一態様では、コンピュータ実行可能命令(computer-executable instruction)を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体(non-transitory computer-readable medium)が、1つまたは複数のプレミアムUEの各々からプレミアムUEのロケーション推定値の品質を指示する1つまたは複数のパラメータを受信するように低減能力UEに命令する少なくとも1つの命令と、1つまたは複数のプレミアムUEのうちの少なくとも1つのプレミアムUEを、少なくとも1つのプレミアムUEのロケーション推定値の品質に基づいて選択するように、低減能力UEに命令する少なくとも1つの命令と、少なくとも1つのプレミアムUEのロケーション推定値に基づいて低減能力UEのロケーション推定値を導出するように低減能力UEに命令する少なくとも1つの命令とを備えるコンピュータ実行可能命令を含む。
【0016】
[0016] 一態様では、コンピュータ実行可能命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体が、1つまたは複数のTRPによって送信された1つまたは複数のダウンリンク基準信号の1つまたは複数の測位測定を実施するようにとの要求を少なくとも1つのプレミアムUEに送信するように低減能力UEに命令する少なくとも1つの命令と、少なくとも1つのプレミアムUEから1つまたは複数の測位測定を備える測定報告を受信するように低減能力UEに命令する少なくとも1つの命令と、測定報告中の1つまたは複数の測位測定に基づいて低減能力UEのロケーション推定値を決定するように低減能力UEに命令する少なくとも1つの命令とを備えるコンピュータ実行可能命令を含む。
【0017】
[0017] 一態様では、コンピュータ実行可能命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体が、低減能力UEから1つまたは複数のアップリンク基準信号を受信するようにプレミアムUEに命令する少なくとも1つの命令と、1つまたは複数のアップリンク基準信号の1つまたは複数の測位測定を実施するようにプレミアムUEに命令する少なくとも1つの命令と、ここにおいて、低減能力UEのロケーション推定値が、1つまたは複数の測位測定に基づいて計算される、を備えるコンピュータ実行可能命令を含む。
【0018】
[0018] 本明細書で開示される態様に関連する他の目的および利点は、添付の図面および発明を実施するための形態に基づいて当業者に明らかになるであろう。
【0019】
[0019] 添付の図面は、本開示の様々な態様の説明を助けるために提示され、態様の限定ではなく、単に態様の例示のために提供される。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】[0020] 本開示の様々な態様による、例示的なワイヤレス通信システムを示す図。
図2A】[0021] 本開示の様々な態様による、例示的なワイヤレスネットワーク構造を示す図。
図2B】本開示の様々な態様による、例示的なワイヤレスネットワーク構造を示す図。
図3A】[0022] 本開示の様々な態様による、ユーザ機器(UE)の簡略化されたブロック図。
図3B】本開示の様々な態様による、基地局の簡略化されたブロック図。
図3C】本開示の様々な態様による、ネットワークエンティティ(network entity)の簡略化されたブロック図。
図4A】[0023] 本開示の様々な態様による、例示的なフレーム構造を示す図。
図4B】本開示の様々な態様による、例示的なフレーム構造を示す図。
図5】[0024] 本開示の態様による、例示的な基地局、プレミアムUE、および低ティアUEの図。
図6】[0025] 本開示の態様による、ワイヤレス通信の例示的な方法を示す図。
図7】本開示の態様による、ワイヤレス通信の例示的な方法を示す図。
図8】本開示の態様による、ワイヤレス通信の例示的な方法を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0021】
[0026] 本開示の態様が、説明のために提供される様々な例を対象とする以下の説明および関連する図面において提供される。本開示の範囲から逸脱することなく、代替態様が考案され得る。さらに、本開示の関連する詳細を不明瞭にしないように、本開示のよく知られている要素は詳細に説明されないか、または省略される。
【0022】
[0027] 「例示的」および/または「例」という単語は、本明細書では「例、事例、または例示の働きをすること」を意味するために使用される。本明細書で「例示的」および/または「例」として説明されるいかなる態様も、必ずしも他の態様よりも好ましいまたは有利であると解釈されるべきであるとは限らない。同様に、「本開示の態様」という用語は、本開示のすべての態様が、説明される特徴、利点または動作モードを含むことを必要としない。
【0023】
[0028] 以下で説明される情報および信号は、様々な異なる技術および技法のいずれかを使用して表され得ることを当業者は諒解されよう。たとえば、以下の説明全体にわたって言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、およびチップは、部分的に特定の適用例、部分的に所望の設計、部分的に対応する技術などに応じて、電圧、電流、電磁波、磁界または磁性粒子、光場または光学粒子、あるいはそれらの任意の組合せによって表され得る。
【0024】
[0029] さらに、多くの態様が、たとえば、コンピューティングデバイスの要素によって実施されるべき一連のアクションに関して説明される。本明細書で説明される様々なアクションは、特定の回路(たとえば、特定用途向け集積回路(ASIC))によって、1つまたは複数のプロセッサによって実行されるプログラム命令によって、または両方の組合せによって実施され得ることを認識されよう。さらに、本明細書で説明される一連のアクションは、実行時に、本明細書で説明される機能をデバイスの関連するプロセッサに実施させるかまたは実施するように命令することになるコンピュータ命令の対応するセットを記憶した任意の形態の非一時的コンピュータ可読記憶媒体内で全体として実施されるべきものと見なされ得る。したがって、本開示の様々な態様は、請求される主題の範囲内に入ることがすべて企図されているいくつかの異なる形態で実施され得る。さらに、本明細書で説明される態様の各々について、任意のそのような態様の対応する形態は、本明細書では、たとえば、説明されるアクションを実施する「ように構成された論理」として説明され得る。
【0025】
[0030] 本明細書で使用される「ユーザ機器」(UE)および「基地局」という用語は、別段に記載されていない限り、いずれかの特定の無線アクセス技術(RAT)に固有であるかまたは他の方法でそれに限定されることを意図されていない。概して、UEは、ワイヤレス通信ネットワークを介して通信するためにユーザによって使用される任意のワイヤレス通信デバイス(たとえば、モバイルフォン、ルータ、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、追跡デバイス、ウェアラブル(たとえば、スマートウォッチ、グラス、拡張現実(AR)/仮想現実(VR)ヘッドセットなど)、車両(たとえば、自動車、オートバイ、自転車など)、モノのインターネット(IoT)デバイスなど)であり得る。UEは、モバイルであり得るかまたは(たとえば、いくつかの時間において)固定であり得、無線アクセスネットワーク(RAN)と通信し得る。本明細書で使用される「UE」という用語は、「アクセス端末」または「AT」、「クライアントデバイス」、「ワイヤレスデバイス」、「加入者デバイス」、「加入者端末」、「加入者局」、「ユーザ端末」またはUT、「モバイルデバイス」、「モバイル端末」、「移動局」、あるいはそれらの変形形態と互換的に呼ばれることがある。概して、UEは、RANを介してコアネットワークと通信することができ、コアネットワークを通して、UEは、インターネットなどの外部ネットワークおよび他のUEと接続され得る。もちろん、ワイヤードアクセスネットワーク、(たとえば、IEEE802.11などに基づく)ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)ネットワークなどを介したものなど、コアネットワークおよび/またはインターネットに接続する他の機構もUEに対して可能である。
【0026】
[0031] 基地局は、それが展開されるネットワークに応じて、UEと通信しているいくつかのRATのうちの1つに従って動作し得、代替的に、アクセスポイント(AP)、ネットワークノード、ノードB、発展型ノードB(eNB)、次世代eNB(ng-eNB)、(gNBまたはgノードBとも呼ばれる)新無線(NR)ノードBなどと呼ばれることがある。基地局は、主に、サポートされるUEのためのデータ、音声、および/またはシグナリング接続をサポートすることを含む、UEによるワイヤレスアクセスをサポートするために使用され得る。いくつかのシステムでは、基地局は、純粋にエッジノードシグナリング機能を与え得るが、他のシステムでは、それは、追加の制御および/またはネットワーク管理機能を与え得る。UEがそれを通して基地局に信号を送ることができる通信リンク(communication link)は、アップリンク(UL)チャネル(たとえば、逆方向トラフィックチャネル、逆方向制御チャネル、アクセスチャネルなど)と呼ばれる。基地局がそれを通してUEに信号を送ることができる通信リンクは、ダウンリンク(DL)または順方向リンクチャネル(たとえば、ページングチャネル、制御チャネル、ブロードキャストチャネル、順方向トラフィックチャネルなど)と呼ばれる。本明細書で使用されるトラフィックチャネル(TCH)という用語は、アップリンク/逆方向トラフィックチャネルまたはダウンリンク/順方向トラフィックチャネルのいずれかを指すことができる。
【0027】
[0032] 「基地局(base station)」という用語は、単一の物理的送信受信ポイント(TRP:transmission-reception point)、またはコロケートされることもされないこともある複数の物理的TRPを指し得る。たとえば、「基地局」という用語が、単一の物理的TRPを指す場合、物理的TRPは、基地局のセル(またはいくつかのセルセクタ)に対応する基地局のアンテナ(antenna)であり得る。「基地局」という用語が、複数のコロケートされた物理的TRPを指す場合、物理的TRPは、基地局の(たとえば、多入力多出力(MIMO)システムにおけるような、または基地局がビームフォーミングを採用する場合における)アンテナのアレイであり得る。「基地局」という用語が、複数のコロケートされない物理的TRPを指す場合、物理的TRPは、分散アンテナシステム(DAS)(トランスポート媒体を介して共通ソースに接続された、空間的に分離されたアンテナのネットワーク)またはリモートラジオヘッド(RRH)(サービング基地局に接続されたリモート基地局)であり得る。代替的に、コロケートされない物理的TRPは、UEから測定報告を受信するサービング基地局と、UEがその基準無線周波数(RF)信号(または単に「基準信号」)を測定しているネイバー基地局とであり得る。TRPは、基地局がワイヤレス信号をそれから送信および受信するポイントであるので、本明細書で使用される、基地局からの送信または基地局における受信への言及は、基地局の特定のTRPを指すものとして理解されたい。
【0028】
[0033] UEの測位をサポートするいくつかの実装形態では、基地局は、UEによるワイヤレスアクセスをサポートしないことがある(たとえば、UEのためのデータ、音声、および/またはシグナリング接続をサポートしないことがある)が、代わりに、UEによって測定されるべき基準信号をUEに送信し得、および/またはUEによって送信された信号を受信し、測定し得る。そのような基地局は、(たとえば、信号をUEに送信するとき)測位ビーコンと呼ばれ、および/または(たとえば、信号をUEから受信し、測定するとき)ロケーション測定ユニットと呼ばれることがある。
【0029】
[0034] 「RF信号」は、送信機と受信機との間の空間を通して情報をトランスポートする所与の周波数の電磁波を備える。本明細書で使用される送信機は、単一の「RF信号」または複数の「RF信号」を受信機に送信し得る。しかしながら、受信機は、マルチパスチャネルを通るRF信号の伝搬特性により、各送信されるRF信号に対応する複数の「RF信号」を受信し得る。送信機と受信機との間の異なる経路上の同じ送信されるRF信号は、「マルチパス」RF信号と呼ばれることがある。本明細書で使用されるRF信号は、「ワイヤレス信号」と呼ばれるか、あるいは、「信号」という用語がワイヤレス信号またはRF信号を指すことがコンテキストから明らかである場合、単に「信号」と呼ばれることもある。
【0030】
[0035] 様々な態様によれば、図1は、例示的なワイヤレス通信システム100を示す。(ワイヤレスワイドエリアネットワーク(WWAN)と呼ばれることもある)ワイヤレス通信システム100は、様々な基地局102と、様々なUE104とを含み得る。基地局102は、マクロセル基地局(macro cell base station)(高電力セルラー基地局)および/またはスモールセル基地局(低電力セルラー基地局)を含み得る。一態様では、マクロセル基地局は、ワイヤレス通信システム100がLTEネットワークに対応するeNBおよび/もしくはng-eNB、またはワイヤレス通信システム100がNRネットワークに対応するgNB、あるいは両方の組合せを含み得、スモールセル基地局は、フェムトセル、ピコセル、マイクロセルなどを含み得る。
【0031】
[0036] 基地局102は、集合的にRANを形成し、バックホールリンク122を通してコアネットワーク170(たとえば、発展型パケットコア(EPC)または5Gコア(5GC))とインターフェースし、コアネットワーク170を通して(コアネットワーク170の一部であり得るか、またはコアネットワーク170の外部にあり得る)1つまたは複数のロケーションサーバ(location server)172へとインターフェースし得る。他の機能に加えて、基地局102は、ユーザデータを転送することと、無線チャネル暗号化および解読と、完全性保護と、ヘッダ圧縮と、モビリティ制御機能(たとえば、ハンドオーバ、デュアル接続性)と、セル間干渉協調と、接続セットアップおよび解放と、負荷分散と、非アクセス層(NAS)メッセージのための分配と、NASノード選択と、同期と、RAN共有と、マルチメディアブロードキャストマルチキャストサービス(MBMS)と、加入者および機器トレースと、RAN情報管理(RIM)と、ページングと、測位と、警告メッセージの配信とのうちの1つまたは複数に関係する機能を実施し得る。基地局102は、ワイヤードまたはワイヤレスであり得るバックホールリンク134を介して、直接または間接的に(たとえば、EPC/5GCを通して)互いに通信し得る。
【0032】
[0037] 基地局102は、UE104とワイヤレス通信し得る。基地局102の各々は、それぞれの地理的カバレージエリア110に通信カバレージを提供し得る。一態様では、1つまたは複数のセルは、各地理的カバレージエリア110中の基地局102によってサポートされ得る。「セル」は、(たとえば、キャリア周波数、コンポーネントキャリア、キャリア、帯域などと呼ばれる、何らかの周波数リソースを介した)基地局との通信のために使用される論理的通信エンティティであり、同じまたは異なるキャリア周波数を介して動作するセルを区別するための識別子(identifier)(たとえば、物理セル識別子(PCI:physical cell identifier)、仮想セル識別子(VCI:virtual cell identifier)、セルグローバル識別子(CGI:cell global identifier))に関連付けられ得る。いくつかの場合には、異なるセルは、異なるタイプのUEにアクセスを与え得る異なるプロトコルタイプ(たとえば、マシンタイプ通信(MTC)、狭帯域IoT(NB-IoT)、拡張モバイルブロードバンド(eMBB)、またはその他)に従って構成され得る。セルは特定の基地局によってサポートされるので、「セル」という用語は、コンテキストに応じて、論理的通信エンティティと、それをサポートする基地局とのいずれかまたは両方を指し得る。さらに、TRPが典型的にはセルの物理的送信ポイントであるので、「セル」および「TRP」という用語は互換的に使用され得る。いくつかの場合には、「セル」という用語は、キャリア周波数が検出され、地理的カバレージエリア110の何らかの部分内の通信のために使用され得る限り、基地局の地理的カバレージエリア(たとえば、セクタ)をも指し得る。
【0033】
[0038] ネイバリングマクロセル基地局102の地理的カバレージエリア110は、(たとえば、ハンドオーバ領域において)部分的に重複し得るが、地理的カバレージエリア110のうちのいくつかは、より大きい地理的カバレージエリア110によってかなり重複され得る。たとえば、スモールセル基地局102’は、1つまたは複数のマクロセル基地局102の地理的カバレージエリア110とかなり重複する地理的カバレージエリア110’を有し得る。スモールセル基地局とマクロセル基地局の両方を含むネットワークは、異種ネットワークとして知られ得る。異種ネットワークはまた、限定加入者グループ(CSG)として知られる制限されたグループにサービスを与え得るホームeNB(HeNB)を含み得る。
【0034】
[0039] 基地局102とUE104との間の通信リンク120は、UE104から基地局102への(逆方向リンクとも呼ばれる)アップリンク送信、および/または基地局102からUE104への(順方向リンクとも呼ばれる)ダウンリンク送信を含み得る。通信リンク120は、空間多重化、ビームフォーミング、および/または送信ダイバーシティを含む、MIMOアンテナ技術を使用し得る。通信リンク120は、1つまたは複数のキャリア周波数を通したものであり得る。キャリアの割振りは、ダウンリンクとアップリンクとに関して非対称であり得る(たとえば、ダウンリンクの場合、アップリンクの場合よりも多いまたは少ないキャリアが割り振られ得る)。
【0035】
[0040] ワイヤレス通信システム100は、無認可周波数スペクトル(たとえば、5GHz)中で通信リンク154を介してワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)局(STA)152と通信しているWLANアクセスポイント(AP)150をさらに含み得る。無認可周波数スペクトル中で通信するとき、WLAN STA152および/またはWLAN AP150は、チャネルが利用可能であるかどうかを決定するために、通信する前にクリアチャネルアセスメント(CCA)プロシージャまたはリッスンビフォアトーク(LBT)プロシージャを実施し得る。
【0036】
[0041] スモールセル基地局102’は、認可および/または無認可周波数スペクトル中で動作し得る。無認可周波数スペクトル中で動作するとき、スモールセル基地局102’は、LTEまたはNR技術を採用し、WLAN AP150によって使用されるのと同じ5GHz無認可周波数スペクトルを使用し得る。無認可周波数スペクトル中でLTE/5Gを採用するスモールセル基地局102’は、アクセスネットワークへのカバレージをブーストし、および/またはアクセスネットワークの容量を増加させ得る。無認可スペクトル中のNRは、NR-Uと呼ばれることがある。無認可スペクトル中のLTEは、LTE-U、認可支援アクセス(LAA)、またはMulteFireと呼ばれることがある。
【0037】
[0042] ワイヤレス通信システム100は、UE182と通信している、ミリメートル波(mmW)周波数および/または近mmW周波数中で動作し得るmmW基地局180をさらに含み得る。極高周波(EHF)は、電磁スペクトル中のRFの一部である。EHFは、30GHz~300GHzのレンジと、1ミリメートルから10ミリメートルの間の波長とを有する。この帯域中の電波はミリメートル波と呼ばれることがある。近mmWは、100ミリメートルの波長をもつ、3GHzの周波数まで下方に延在し得る。超高周波(SHF)帯域は、センチメートル波とも呼ばれる、3GHzから30GHzの間に延在する。mmW/近mmW無線周波数帯域を使用する通信は、高い経路損失と比較的短いレンジとを有する。mmW基地局180とUE182とは、極めて高い経路損失と短いレンジとを補償するために、mmW通信リンク184を介してビームフォーミング(送信および/または受信)を利用し得る。さらに、代替構成では、1つまたは複数の基地局102はまた、mmWまたは近mmWとビームフォーミングとを使用して送信し得ることが諒解されよう。したがって、上記の説明は、例にすぎず、本明細書で開示される様々な態様を限定すると解釈されるべきではないことが諒解されよう。
【0038】
[0043] 送信ビームフォーミングは、RF信号を特定の方向に集束させるための技法である。旧来、ネットワークノード(たとえば、基地局)がRF信号をブロードキャストするとき、それは、信号をすべての方向に(全方向的に)ブロードキャストする。送信ビームフォーミングでは、ネットワークノードは、所与のターゲットデバイス(たとえば、UE)が(送信ネットワークノードに対して)どこに位置するかを決定し、より強いダウンリンクRF信号をその特定の方向に投射し、それにより、(データレートに関して)より高速でより強いRF信号を(1つまたは複数の)受信デバイスに与える。送信するときにRF信号の方向性を変更するために、ネットワークノードは、RF信号をブロードキャストしている1つまたは複数の送信機の各々において、RF信号の位相と相対振幅とを制御することができる。たとえば、ネットワークノードは、アンテナを実際に移動させることなしに、異なる方向に向くように「ステアリング」され得るRF波のビームを作成する(「フェーズドアレイ」または「アンテナアレイ」と呼ばれる)アンテナのアレイを使用し得る。特に、送信機からのRF電流は、別個のアンテナからの電波が互いに加算されて所望の方向における放射が増加される一方で、望ましくない方向における放射を打ち消して抑制するように、適正な位相関係とともに個々のアンテナに供給される。
【0039】
[0044] 送信ビームは擬似コロケートされ得、これは、ネットワークノードの送信アンテナ自体が物理的にコロケートされるか否かにかかわらず、送信ビームが受信機(たとえば、UE)には同じパラメータを有するように見えることを意味する。NRでは、4つのタイプの擬似コロケーション(QCL)関係がある。特に、所与のタイプのQCL関係は、第2のビーム上の第2の基準RF信号に関するいくつかのパラメータが、ソースビーム上のソース基準RF信号に関する情報から導出され得ることを意味する。したがって、ソース基準RF信号がQCLタイプAである場合、受信機は、同じチャネル上で送信される第2の基準RF信号のドップラーシフトと、ドップラー拡散と、平均遅延と、遅延拡散とを推定するために、ソース基準RF信号を使用することができる。ソース基準RF信号がQCLタイプBである場合、受信機は、同じチャネル上で送信される第2の基準RF信号のドップラーシフトとドップラー拡散とを推定するために、ソース基準RF信号を使用することができる。ソース基準RF信号がQCLタイプCである場合、受信機は、同じチャネル上で送信される第2の基準RF信号のドップラーシフトと平均遅延とを推定するために、ソース基準RF信号を使用することができる。ソース基準RF信号がQCLタイプDである場合、受信機は、同じチャネル上で送信される第2の基準RF信号の空間受信パラメータを推定するために、ソース基準RF信号を使用することができる。
【0040】
[0045] 受信ビームフォーミングでは、受信機は、所与のチャネル上で検出されたRF信号を増幅するために受信ビームを使用する。たとえば、受信機は、特定の方向から受信されるRF信号を増幅する(たとえば、それの利得レベルを増加させる)ために、その方向においてアンテナのアレイの利得設定を増加させ、および/または位相設定を調整することができる。したがって、受信機が、ある方向にビームフォーミングすると言われるとき、それは、その方向におけるビーム利得が、他の方向に沿ったビーム利得に対して高いこと、またはその方向におけるビーム利得が、受信機にとって利用可能なすべての他の受信ビームのその方向におけるビーム利得と比較して最も高いことを意味する。これは、その方向から受信されるRF信号のより強い受信信号強度(たとえば、基準信号受信電力(RSRP:reference signal received power)、基準信号受信品質(RSRQ:reference signal received quality)、信号対干渉プラス雑音比(SINR:signal-to-interference-plus-noise ratio)など)を生じる。
【0041】
[0046] 受信ビームは空間的に関係し得る。空間関係は、第2の基準信号のための送信ビームのためのパラメータが、第1の基準信号のための受信ビームに関する情報から導出され得ることを意味する。たとえば、UEは、基地局から1つまたは複数の基準ダウンリンク基準信号(たとえば、測位基準信号(PRS:positioning reference signal)、追跡基準信号(TRS:tracking reference signal)、位相追跡基準信号(PTRS:phase tracking reference signal)、セル固有基準信号(CRS:cell-specific reference signal)、チャネル状態情報基準信号(CSI-RS:channel state information reference signal)、1次同期信号(PSS:primary synchronization signal)、2次同期信号(SSS:secondary synchronization signal)、同期信号ブロック(SSB:synchronization signal block)など)を受信するために特定の受信ビームを使用し得る。UEは、次いで、受信ビームのパラメータに基づいて、その基地局に1つまたは複数のアップリンク基準信号(たとえば、アップリンク測位基準信号(UL-PRS:uplink positioning reference signal)、サウンディング基準信号(SRS:sounding reference signal)、復調基準信号(DMRS:demodulation reference signal)、PTRSなど)を送るための送信ビームを形成することができる。
【0042】
[0047] 「ダウンリンク」ビームは、それを形成しているエンティティに応じて、送信ビームまたは受信ビームのいずれかであり得ることに留意されたい。たとえば、基地局が、UEに基準信号を送信するためにダウンリンクビームを形成している場合、ダウンリンクビームは送信ビームである。しかしながら、UEがダウンリンクビームを形成している場合、それは、ダウンリンク基準信号を受信するための受信ビームである。同様に、「アップリンク」ビームは、それを形成しているエンティティに応じて、送信ビームまたは受信ビームのいずれかであり得る。たとえば、基地局がアップリンクビームを形成している場合、それはアップリンク受信ビームであり、UEがアップリンクビームを形成している場合、それはアップリンク送信ビームである。
【0043】
[0048] 5Gでは、ワイヤレスノード(たとえば、基地局102/180、UE104/182)が動作する周波数スペクトルは、複数の周波数レンジ、FR1(450から6000MHzまで)と、FR2(24250から52600MHzまで)と、FR3(52600MHz超)と、FR4(FR1からFR2の間)とに分割される。5Gなどのマルチキャリアシステムでは、キャリア周波数のうちの1つは、「1次キャリア」または「アンカーキャリア」または「1次サービングセル」または「PCell」と呼ばれ、残りのキャリア周波数は、「2次キャリア」または「2次サービングセル」または「SCell」と呼ばれる。キャリアアグリゲーションにおいて、アンカーキャリアは、UE104/182と、UE104/182が初期無線リソース制御(RRC)接続確立プロシージャを実施するかまたはRRC接続再確立プロシージャを開始するかのいずれかであるセルとによって利用される1次周波数(たとえば、FR1)上で動作するキャリアである。1次キャリアは、すべての共通でUE固有の制御チャネルを搬送し、認可周波数中のキャリアであり得る(ただし、これは常に当てはまるとは限らない)。2次キャリアは、RRC接続がUE104とアンカーキャリアとの間で確立されると構成され得、追加の無線リソースを与えるために使用され得る、第2の周波数(たとえば、FR2)上で動作するキャリアである。いくつかの場合には、2次キャリアは、無認可周波数中のキャリアであり得る。2次キャリアは、必要なシグナリング情報および信号のみを含んでいることがあり、たとえば、1次アップリンクキャリアと1次ダウンリンクキャリアの両方が典型的にはUE固有であるので、UE固有であるものは、2次キャリア中に存在しないことがある。これは、セル中の異なるUE104/182が、異なるダウンリンク1次キャリアを有し得ることを意味する。同じことが、アップリンク1次キャリアについて真である。ネットワークは、任意の時間に任意のUE104/182の1次キャリアを変更することが可能である。これは、たとえば、異なるキャリアに対する負荷を分散させるために行われる。(PCellであるかSCellであるかにかかわらず)「サービングセル」は、何らかの基地局がそれを介して通信しているキャリア周波数/コンポーネントキャリアに対応するので、「セル」、「サービングセル」、「コンポーネントキャリア」、「キャリア周波数」などの用語は、互換的に使用され得る。
【0044】
[0049] たとえば、まだ図1を参照すると、マクロセル基地局102によって利用される周波数のうちの1つは、アンカーキャリア(または「PCell」)であり得、マクロセル基地局102および/またはmmW基地局180によって利用される他の周波数は、2次キャリア(「SCell」)であり得る。複数のキャリアの同時送信および/または受信は、UE104/182がそれのデータ送信および/または受信レートを著しく増加させることを可能にする。たとえば、マルチキャリアシステムにおける2つの20MHzのアグリゲートされたキャリアは、理論的には、単一の20MHzキャリアによって達成されるものと比較して、データレートの倍増(すなわち、40MHz)につながるであろう。
【0045】
[0050] ワイヤレス通信システム100は、通信リンク120を介してマクロセル基地局102と通信し、および/またはmmW通信リンク184を介してmmW基地局180と通信し得る、UE164をさらに含み得る。たとえば、マクロセル基地局102は、UE164のためにPCellと1つまたは複数のSCellとをサポートし得、mmW基地局180は、UE164のために1つまたは複数のSCellをサポートし得る。
【0046】
[0051] ワイヤレス通信システム100は、(「サイドリンク(sidelink)」と呼ばれる)1つまたは複数のデバイスツーデバイス(D2D)ピアツーピア(P2P)リンクを介して1つまたは複数の通信ネットワークに間接的に接続する、UE190などの1つまたは複数のUEをさらに含み得る。図1の例では、UE190は、(たとえば、UE190がそれを通してセルラー接続性を間接的に取得し得る)基地局102のうちの1つに接続されたUE104のうちの1つとのD2D P2Pリンク192と、(UE190がそれを通してWLANベースインターネット接続性を間接的に取得し得る)WLAN AP150に接続されたWLAN STA152とのD2D P2Pリンク194とを有する。一例では、D2D P2Pリンク192および194は、LTE Direct(LTE-D)、WiFi Direct(登録商標)(WiFi-D)、Bluetooth(登録商標)など、任意のよく知られているD2D RATを用いてサポートされ得る。
【0047】
[0052] 様々な態様によれば、図2Aは、例示的なワイヤレスネットワーク構造200を示す。たとえば、(次世代コア(NGC)とも呼ばれる)5GC210は、機能的には、コアネットワークを形成するために協働的に動作する、制御プレーン機能(Cプレーン)214(たとえば、UE登録、認証、ネットワークアクセス、ゲートウェイ選択など)、およびユーザプレーン機能(Uプレーン)212(たとえば、UEゲートウェイ機能、データネットワークへのアクセス、IPルーティングなど)と見なされ得る。ユーザプレーンインターフェース(NG-U)213と制御プレーンインターフェース(NG-C)215とは、gNB222を5GC210に、特にそれぞれユーザプレーン機能212と制御プレーン機能214とに接続する。追加の構成では、ng-eNB224も、制御プレーン機能214へのNG-C215と、ユーザプレーン機能212へのNG-U213とを介して5GC210に接続され得る。さらに、ng-eNB224は、バックホール接続223を介してgNB222と直接通信し得る。いくつかの構成では、新RAN220は、1つまたは複数のgNB222のみを有し得るが、他の構成は、ng-eNB224とgNB222の両方のうちの1つまたは複数を含む。gNB222またはng-eNB224のいずれか(またはその両方)がUE240(たとえば、プレミアムUEおよび低ティア(low-tier)UEなど、本明細書で説明されるUEのいずれか)と通信し得る。図2Aは、2つのUE204のみを示すが、諒解されるように、3つ以上のUE204があり得、2つまたはそれ以上のUE204がサイドリンク通信グループを形成し得ることに留意されたい。一態様では、2つまたはそれ以上のUE204は、図1中のD2D P2Pリンク192または194に対応し得る、ワイヤレスユニキャストサイドリンク(wireless unicast sidelink)242上で互いに通信し得る。代替的に、UE204の各ペアが、UE204の他のペアとは異なるサイドリンク242上で通信し得る。
【0048】
[0053] 別の随意の態様は、UE204にロケーション支援を与えるために5GC210と通信していることがある、ロケーションサーバ230を含み得る。ロケーションサーバ230は、複数の別個のサーバ(たとえば、物理的に別個のサーバ、単一のサーバ上の異なるソフトウェアモジュール、複数の物理サーバにわたって拡散された異なるソフトウェアモジュールなど)として実装され得るか、または代替的に、各々単一のサーバに対応し得る。ロケーションサーバ230は、コアネットワーク、5GC210を介して、および/またはインターネット(示されず)を介してロケーションサーバ230に接続することができるUE204のための1つまたは複数のロケーションサービスをサポートするように構成され得る。さらに、ロケーションサーバ230は、コアネットワークの構成要素に統合され得るか、または代替的にコアネットワークの外部にあり得る。
【0049】
[0054] 様々な態様によれば、図2Bは、別の例示的なワイヤレスネットワーク構造250を示す。たとえば、5GC260は、機能的には、コアネットワーク(すなわち、5GC260)を形成するために協働的に動作する、アクセスおよびモビリティ管理機能(AMF)264によって与えられる制御プレーン機能、ならびにユーザプレーン機能(UPF)262によって与えられるユーザプレーン機能と見なされ得る。ユーザプレーンインターフェース263と制御プレーンインターフェース265とは、ng-eNB224を5GC260に、特にそれぞれUPF262とAMF264とに接続する。追加の構成では、gNB222も、AMF264への制御プレーンインターフェース265と、UPF262へのユーザプレーンインターフェース263とを介して5GC260に接続され得る。さらに、ng-eNB224は、5GC260へのgNB直接接続性を用いてまたは用いずに、バックホール接続223を介してgNB222と直接通信し得る。いくつかの構成では、新RAN220は、1つまたは複数のgNB222のみを有し得るが、他の構成は、ng-eNB224とgNB222の両方のうちの1つまたは複数を含む。新RAN220の基地局は、N2インターフェースを介してAMF264と通信し、N3インターフェースを介してUPF262と通信する。gNB222またはng-eNB224のいずれか(またはその両方)がUE240(たとえば、プレミアムUEおよび低ティアUEなど、本明細書で説明されるUEのいずれか)と通信し得る。一態様では、2つまたはそれ以上のUE204は、図1中のD2D P2Pリンク192または194に対応し得る、ワイヤレスユニキャストサイドリンク242上で互いに通信し得る。
【0050】
[0055] AMF264の機能は、登録管理と、接続管理と、到達可能性管理と、モビリティ管理と、合法的傍受と、UE204とセッション管理機能(SMF)266との間のセッション管理(SM)メッセージのためのトランスポートと、SMメッセージをルーティングするための透過的プロキシサービスと、アクセス認証およびアクセス許可と、UE204とショートメッセージサービス機能(SMSF)(図示せず)との間のショートメッセージサービス(SMS)メッセージのためのトランスポートと、セキュリティアンカー機能(SEAF)とを含む。AMF264はまた、認証サーバ機能(AUSF)(図示せず)およびUE204と対話し、UE204認証プロセスの結果として確立された中間キーを受信する。UMTS(ユニバーサルモバイルテレコミュニケーションズシステム)加入者識別モジュール(USIM)に基づく認証の場合、AMF264は、AUSFからセキュリティ資料を取り出す。AMF264の機能はまた、セキュリティコンテキスト管理(SCM)を含む。SCMは、それがアクセスネットワーク固有のキーを導出するために使用するキーをSEAFから受信する。AMF264の機能はまた、規制サービスのためのロケーションサービス管理と、UE204と、ロケーションサーバ230として働くロケーション管理機能(LMF)270との間のロケーションサービスメッセージのためのトランスポートと、新RAN220とLMF270との間のロケーションサービスメッセージのためのトランスポートと、発展型パケットシステム(EPS)との相互動作のためのEPSベアラ識別子割振りと、UE204モビリティイベント通知とを含む。さらに、AMF264はまた、非3GPP(登録商標)アクセスネットワークのための機能をサポートする。
【0051】
[0056] UPF262の機能は、(適用可能なとき)RAT内/間モビリティのためのアンカーポイントとして働くことと、データネットワーク(図示せず)への相互接続の外部プロトコルデータユニット(PDU)セッションポイントとして働くことと、パケットルーティングおよびフォワーディングを与えることと、パケット検査と、ユーザプレーンポリシールール執行(たとえば、ゲーティング、リダイレクション、トラフィックステアリング)と、合法的傍受(ユーザプレーン収集)と、トラフィック使用報告と、ユーザプレーンのためのサービス品質(QoS)ハンドリング(たとえば、アップリンク/ダウンリンクレート執行、ダウンリンクにおける反射性QoSマーキング)と、アップリンクトラフィック検証(サービスデータフロー(SDF)対QoSフローマッピング)と、アップリンクおよびダウンリンクにおけるトランスポートレベルパケットマーキングと、ダウンリンクパケットバッファリングおよびダウンリンクデータ通知トリガリングと、ソースRANノードに1つまたは複数の「終了マーカー」を送ることおよびフォワーディングすることとを含む。UPF262はまた、UE204と、セキュアユーザプレーンロケーション(SUPL)ロケーションプラットフォーム(SLP)272などのロケーションサーバとの間のユーザプレーンを介したロケーションサービスメッセージの転送をサポートし得る。
【0052】
[0057] SMF266の機能は、セッション管理と、UEインターネットプロトコル(IP)アドレス割振りおよび管理と、ユーザプレーン機能の選択および制御と、トラフィックを適切な宛先にルーティングするためのUPF262におけるトラフィックステアリングの構成と、ポリシー執行およびQoSの一部の制御と、ダウンリンクデータ通知とを含む。SMF266がそれを介してAMF264と通信するインターフェースは、N11インターフェースと呼ばれる。
【0053】
[0058] 別の随意の態様は、UE204にロケーション支援を与えるために5GC260と通信していることがある、LMF270を含み得る。LMF270は、複数の別個のサーバ(たとえば、物理的に別個のサーバ、単一のサーバ上の異なるソフトウェアモジュール、複数の物理サーバにわたって拡散された異なるソフトウェアモジュールなど)として実装され得るか、または代替的に、各々単一のサーバに対応し得る。LMF270は、コアネットワーク、5GC260を介して、および/またはインターネット(示されず)を介してLMF270に接続することができるUE204のための1つまたは複数のロケーションサービスをサポートするように構成され得る。SLP272は、LMF270と同様の機能をサポートし得るが、LMF270は、(たとえば、音声またはデータでなくシグナリングメッセージを伝達することを意図されたインターフェースおよびプロトコルを使用して)制御プレーンを介してAMF264、新RAN220、およびUE204と通信し得、SLP272は、(たとえば、伝送制御プロトコル(TCP)および/またはIPのような音声および/またはデータを搬送することを意図されたプロトコルを使用して)ユーザプレーンを介してUE204および外部クライアント(図2Bに図示せず)と通信し得る。
【0054】
[0059] 一態様では、LMF270および/またはSLP272は、gNB222および/またはng-eNB224などの基地局に統合され得る。gNB222および/またはng-eNB224に統合されたとき、LMF270および/またはSLP272は、「ロケーション管理構成要素(location management component)」、または「LMC」と呼ばれることがある。しかしながら、本明細書で使用される、LMF270およびSLP272への言及は、LMF270およびSLP272がコアネットワーク(たとえば、5GC260)の構成要素である場合と、LMF270およびSLP272が基地局の構成要素である場合の両方を含む。
【0055】
[0060] 図3Aと、図3Bと、図3Cとは、本明細書で教示されるファイル送信動作をサポートするために、(本明細書で説明されるUEのいずれかに対応し得る)UE302と、(本明細書で説明される基地局のいずれかに対応し得る)基地局304と、(ロケーションサーバ230と、LMF270と、SLP272とを含む、本明細書で説明されるネットワーク機能のいずれかに対応するかまたはそれを実施し得る)ネットワークエンティティ306とに組み込まれ得る、(対応するブロックによって表される)いくつかの例示的な構成要素を示す。これらの構成要素は、異なる実装形態では異なるタイプの装置において(たとえば、ASICにおいて、システムオンチップ(SoC)においてなど)実装され得ることが諒解されよう。図示された構成要素は、通信システム中の他の装置にも組み込まれ得る。たとえば、システム中の他の装置は、同様の機能を与えるために説明されるものと同様の構成要素を含み得る。また、所与の装置が、構成要素のうちの1つまたは複数を含んでいることがある。たとえば、装置は、装置が複数のキャリア上で動作し、および/または異なる技術によって通信することを可能にする、複数のトランシーバ構成要素を含み得る。
【0056】
[0061] UE302と基地局304とは、各々、ワイヤレスワイドエリアネットワーク(WWAN)トランシーバ310および350をそれぞれ含み、NRネットワーク、LTEネットワーク、GSMネットワークなど、1つまたは複数のワイヤレス通信ネットワーク(図示せず)を介して通信するための手段(たとえば、送信するための手段、受信するための手段、測定するための手段、調整するための手段、送信するのを控えるための手段など)を与える。WWANトランシーバ310および350は、当該のワイヤレス通信媒体(たとえば、特定の周波数スペクトル中の時間/周波数リソースの何らかのセット)上で少なくとも1つの指定されたRAT(たとえば、NR、LTE、GSMなど)を介して、他のUE、アクセスポイント、基地局(たとえば、ng-eNB、gNB)などの他のネットワークノードと通信するために、それぞれ、1つまたは複数のアンテナ316および356に接続され得る。WWANトランシーバ310および350は、指定されたRATに従って、それぞれ、信号318および358(たとえば、メッセージ、指示(indication)、情報など)を送信および符号化するために、ならびに逆に、それぞれ、信号318および358(たとえば、メッセージ、指示、情報、パイロットなど)を受信および復号するために、様々に構成され得る。特に、トランシーバ310および350は、それぞれ、信号318および358を送信および符号化するために、1つまたは複数の送信機314および354をそれぞれ含み、それぞれ、信号318および358を受信および復号するために、1つまたは複数の受信機312および352をそれぞれ含む。
【0057】
[0062] UE302と基地局304とはまた、少なくともいくつかの場合には、それぞれ、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)トランシーバ320および360を含む。WLANトランシーバ320および360は、それぞれ、1つまたは複数のアンテナ326および366に接続され、当該のワイヤレス通信媒体上で少なくとも1つの指定されたRAT(たとえば、WiFi(登録商標)、LTE-D、Bluetoothなど)を介して、他のUE、アクセスポイント、基地局などの他のネットワークノードと通信するための手段(たとえば、送信するための手段、受信するための手段、測定するための手段、調整するための手段、送信するのを控えるための手段など)を与え得る。WLANトランシーバ320および360は、指定されたRATに従って、それぞれ、信号328および368(たとえば、メッセージ、指示、情報など)を送信および符号化するために、ならびに逆に、それぞれ、信号328および368(たとえば、メッセージ、指示、情報、パイロットなど)を受信および復号するために、様々に構成され得る。特に、トランシーバ320および360は、それぞれ、信号328および368を送信および符号化するために、1つまたは複数の送信機324および364をそれぞれ含み、それぞれ、信号328および368を受信および復号するために、1つまたは複数の受信機322および362をそれぞれ含む。
【0058】
[0063] 少なくとも1つの送信機と少なくとも1つの受信機とを含むトランシーバ回路は、いくつかの実装形態では、(たとえば、単一の通信デバイスの送信機回路および受信機回路として実施される)統合されたデバイスを備え得、いくつかの実装形態では、別個の送信機デバイスと別個の受信機デバイスとを備え得、または他の実装形態では、他の方法で実施され得る。一態様では、送信機は、本明細書で説明されるように、それぞれの装置が送信「ビームフォーミング」を実施することを可能にする、アンテナアレイなどの複数のアンテナ(たとえば、アンテナ316、326、356、366)を含むかまたはそれらに結合され得る。同様に、受信機は、本明細書で説明されるように、それぞれの装置が受信ビームフォーミングを実施することを可能にする、アンテナアレイなどの複数のアンテナ(たとえば、アンテナ316、326、356、366)を含むかまたはそれらに結合され得る。一態様では、送信機と受信機とは、それぞれの装置が、同時に受信と送信の両方を行うのではなく、所与の時間において受信または送信のみを行うことができるように、同じ複数のアンテナ(たとえば、アンテナ316、326、356、366)を共有し得る。UE302および/または基地局304のワイヤレス通信デバイス(たとえば、トランシーバ310および320ならびに/または350および360の一方または両方)はまた、様々な測定を実施するためのネットワークリッスンモジュール(NLM)などを備え得る。
【0059】
[0064] UE302と基地局304とはまた、少なくともいくつかの場合には、衛星測位システム(SPS)受信機330および370を含む。SPS受信機330および370は、1つまたは複数のアンテナ336および376にそれぞれ接続され得、全地球測位システム(GPS)信号、グローバルナビゲーション衛星システム(GLONASS)信号、ガリレオ信号、北斗信号、インドの地域ナビゲーション衛星システム(NAVIC)、準天頂衛星システム(QZSS)など、それぞれ、SPS信号338および378を受信および/または測定するための手段を与え得る。SPS受信機330および370は、それぞれ、SPS信号338および378を受信および処理するための、任意の好適なハードウェアおよび/またはソフトウェアを備え得る。SPS受信機330および370は、他のシステムに適宜に情報と動作とを要求し、任意の好適なSPSアルゴリズムによって取得された測定値を使用してUE302および基地局304の位置を決定するのに必要な計算を実施する。
【0060】
[0065] 基地局304とネットワークエンティティ306とは、各々、少なくとも1つのネットワークインターフェース380および390をそれぞれ含み、他のネットワークエンティティと通信するための手段(たとえば、送信するための手段、受信するための手段など)を与える。たとえば、ネットワークインターフェース380および390(たとえば、1つまたは複数のネットワークアクセスポート)は、ワイヤベースまたはワイヤレスバックホール接続を介して1つまたは複数のネットワークエンティティと通信するように構成され得る。いくつかの態様では、ネットワークインターフェース380および390は、ワイヤベースまたはワイヤレス信号通信をサポートするように構成されたトランシーバとして実装され得る。この通信は、たとえば、メッセージ、パラメータ、および/または他のタイプの情報を送信および受信することを伴い得る。
【0061】
[0066] UE302と、基地局304と、ネットワークエンティティ306とはまた、本明細書で開示される動作とともに使用され得る他の構成要素を含む。UE302は、たとえば、測位動作に関係する機能を与えるための、および他の処理機能を与えるための処理システム332を実装するプロセッサ回路を含む。基地局304は、たとえば、本明細書で開示される測位動作に関係する機能を与えるための、および他の処理機能を与えるための処理システム384を含む。ネットワークエンティティ306は、たとえば、本明細書で開示される測位動作に関係する機能を与えるための、および他の処理機能を与えるための処理システム394を含む。処理システム332、384、および394は、したがって、決定するための手段、計算するための手段、受信するための手段、送信するための手段、指示するための手段など、処理するための手段を与え得る。一態様では、処理システム332、384、および394は、たとえば、1つまたは複数の汎用プロセッサ、マルチコアプロセッサ、ASIC、デジタル信号プロセッサ(DSP)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、あるいは他のプログラマブル論理デバイスまたは処理回路を含み得る。
【0062】
[0067] UE302と、基地局304と、ネットワークエンティティ306とは、情報(たとえば、予約済みリソース、しきい値、パラメータなどを指示する情報)を維持するために、(たとえば、各々メモリデバイスを含む)メモリ構成要素340、386、および396をそれぞれ実装するメモリ回路を含む。メモリ構成要素340、386、および396は、したがって、記憶するための手段、取り出すための手段、維持するための手段などを与え得る。いくつかの場合には、UE302と、基地局304と、ネットワークエンティティ306とは、それぞれ、測位構成要素(positioning component)342、388、および398を含み得る。測位構成要素342、388、および398は、実行されたとき、UE302と、基地局304と、ネットワークエンティティ306とに本明細書で説明される機能を実施させる、それぞれ処理システム332、384、および394の一部であるかまたはそれらに結合されたハードウェア回路であり得る。他の態様では、測位構成要素342、388、および398は、処理システム332、384、および394の外部にあり得る(たとえば、モデム処理システムの一部である、別の処理システムと統合される、など)。代替的に、測位構成要素342、388、および398は、処理システム332、384、および394(またはモデム処理システム、別の処理システムなど)によって実行されたとき、UE302と、基地局304と、ネットワークエンティティ306とに本明細書で説明される機能を実施させる、それぞれメモリ構成要素340、386、および396に記憶された(図3A図3Cに示されているような)メモリモジュールであり得る。
【0063】
[0068] UE302は、WWANトランシーバ310、WLANトランシーバ320、および/またはSPS受信機330によって受信された信号から導出される動きデータとは無関係である移動および/または配向情報を検知または検出するための手段を与えるために、処理システム332に結合された1つまたは複数のセンサー344を含み得る。例として、(1つまたは複数の)センサー344は、加速度計(たとえば、マイクロ電気機械システム(MEMS)デバイス)、ジャイロスコープ、地磁気センサー(たとえば、コンパス)、高度計(たとえば、気圧高度計)、および/または任意の他のタイプの移動検出センサーを含み得る。その上、(1つまたは複数の)センサー344は、複数の異なるタイプのデバイスを含み、動き情報を与えるためにそれらの出力を合成し得る。たとえば、(1つまたは複数の)センサー344は、2Dおよび/または3D座標系における位置を算出する能力を与えるために、多軸加速度計と配向センサーとの組合せを使用し得る。
【0064】
[0069] さらに、UE302は、ユーザに指示(たとえば、可聴および/または視覚指示)を与えるための手段、および/または(たとえば、検知デバイスそのようなキーパッド、タッチスクリーン、マイクロフォンなどのユーザ作動時に)ユーザ入力を受信するための手段を与えるユーザインターフェース346を含む。図示されていないが、基地局304およびネットワークエンティティ306もユーザインターフェースを含み得る。
【0065】
[0070] より詳細に処理システム384を参照すると、ダウンリンクにおいて、ネットワークエンティティ306からのIPパケットが処理システム384に与えられ得る。処理システム384は、RRCレイヤと、パケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)レイヤと、無線リンク制御(RLC)レイヤと、媒体アクセス制御(MAC)レイヤとのための機能を実装し得る。処理システム384は、システム情報(たとえば、マスタ情報ブロック(MIB)、システム情報ブロック(SIB))のブロードキャスティングと、RRC接続制御(たとえば、RRC接続ページング、RRC接続確立、RRC接続修正、およびRRC接続解放)と、RAT間モビリティと、UE測定報告のための測定構成とに関連するRRCレイヤ機能、ヘッダ圧縮/復元と、セキュリティ(暗号化、解読、完全性保護、完全性検証)と、ハンドオーバサポート機能とに関連するPDCPレイヤ機能、上位レイヤパケットデータユニット(PDU)の転送と、自動再送要求(ARQ)を介した誤り訂正と、RLCサービスデータユニット(SDU)の連結、セグメンテーション、およびリアセンブリと、RLCデータPDUの再セグメンテーションと、RLCデータPDUの並べ替えとに関連するRLCレイヤ機能、ならびに論理チャネルとトランスポートチャネルとの間のマッピングと、スケジューリング情報報告と、誤り訂正と、優先度ハンドリングと、論理チャネル優先度付けとに関連するMACレイヤ機能を与え得る。
【0066】
[0071] 送信機354と受信機352とは、様々な信号処理機能に関連するレイヤ1機能を実装し得る。物理(PHY)レイヤを含むレイヤ1は、トランスポートチャネル上の誤り検出と、トランスポートチャネルの前方誤り訂正(FEC)コーディング/復号と、インターリービングと、レートマッチングと、物理チャネル上へのマッピングと、物理チャネルの変調/復調と、MIMOアンテナ処理とを含み得る。送信機354は、様々な変調方式(たとえば、2位相シフトキーイング(BPSK)、4位相シフトキーイング(QPSK)、M位相シフトキーイング(M-PSK)、多値直交振幅変調(M-QAM))に基づく信号コンスタレーションへのマッピングをハンドリングする。コーディングされ、変調されたシンボルは、次いで、並列ストリームにスプリットされ得る。各ストリームは、次いで、時間領域OFDMシンボルストリームを搬送する物理チャネルを生成するために、直交周波数分割多重(OFDM)サブキャリアにマッピングされ、時間および/または周波数領域において基準信号(たとえば、パイロット)と多重化され、次いで、逆高速フーリエ変換(IFFT)を使用して互いに合成され得る。OFDMシンボルストリームは、複数の空間ストリームを生成するために空間的にプリコーディングされる。チャネル推定器からのチャネル推定値は、コーディングおよび変調方式を決定するために、ならびに空間処理のために使用され得る。チャネル推定値は、UE302によって送信される基準信号および/またはチャネル状態フィードバックから導出され得る。各空間ストリームは、次いで、1つまたは複数の異なるアンテナ356に与えられ得る。送信機354は、送信のためにそれぞれの空間ストリームでRFキャリアを変調し得る。
【0067】
[0072] UE302において、受信機312は、それのそれぞれの(1つまたは複数の)アンテナ316を通して信号を受信する。受信機312は、RFキャリア上に変調された情報を復元し、その情報を処理システム332に与える。送信機314と受信機312とは、様々な信号処理機能に関連するレイヤ1機能を実装する。受信機312は、UE302に宛てられた空間ストリームを復元するために、情報に対して空間処理を実施し得る。複数の空間ストリームがUE302に宛てられた場合、それらは、受信機312によって単一のOFDMシンボルストリームに合成され得る。受信機312は、次いで、高速フーリエ変換(FFT)を使用して、OFDMシンボルストリームを時間領域から周波数領域にコンバートする。周波数領域信号は、OFDM信号の各サブキャリアについて別個のOFDMシンボルストリームを備える。各サブキャリア上のシンボルと、基準信号とは、基地局304によって送信される、可能性が最も高い信号コンスタレーションポイントを決定することによって復元され、復調される。これらの軟判定は、チャネル推定器によって算出されたチャネル推定値に基づき得る。軟判定は、次いで、物理チャネル上で基地局304によって最初に送信されたデータおよび制御信号を復元するために復号およびデインターリーブされる。データと制御信号とは、次いで、レイヤ3およびレイヤ2機能を実装する処理システム332に与えられる。
【0068】
[0073] アップリンクでは、処理システム332は、コアネットワークからのIPパケットを復元するために、トランスポートチャネルと論理チャネルとの間の逆多重化と、パケットリアセンブリと、解読と、ヘッダ復元と、制御信号処理とを与える。処理システム332はまた、誤り検出を担当する。
【0069】
[0074] 基地局304によるダウンリンク送信に関して説明される機能と同様に、処理システム332は、システム情報(たとえば、MIB、SIB)獲得と、RRC接続と、測定報告とに関連するRRCレイヤ機能、ヘッダ圧縮/復元と、セキュリティ(暗号化、解読、完全性保護、完全性検証)とに関連するPDCPレイヤ機能、上位レイヤPDUの転送と、ARQを介した誤り訂正と、RLC SDUの連結、セグメンテーション、およびリアセンブリと、RLCデータPDUの再セグメンテーションと、RLCデータPDUの並べ替えとに関連するRLCレイヤ機能、ならびに論理チャネルとトランスポートチャネルとの間のマッピングと、トランスポートブロック(TB)上へのMAC SDUの多重化と、TBからのMAC SDUの逆多重化と、スケジューリング情報報告と、ハイブリッド自動再送要求(HARQ)を介した誤り訂正と、優先度ハンドリングと、論理チャネル優先度付けとに関連するMACレイヤ機能を与える。
【0070】
[0075] 基地局304によって送信される基準信号またはフィードバックからの、チャネル推定器によって導出されるチャネル推定値は、適切なコーディングおよび変調方式を選択することと、空間処理を可能にすることとを行うために、送信機314によって使用され得る。送信機314によって生成された空間ストリームは、(1つまたは複数の)異なるアンテナ316に与えられ得る。送信機314は、送信のためにそれぞれの空間ストリームでRFキャリアを変調し得る。
【0071】
[0076] アップリンク送信は、UE302における受信機機能に関して説明される様式と同様の様式で基地局304において処理される。受信機352は、それのそれぞれの(1つまたは複数の)アンテナ356を通して信号を受信する。受信機352は、RFキャリア上に変調された情報を復元し、その情報を処理システム384に与える。
【0072】
[0077] アップリンクでは、処理システム384は、UE302からのIPパケットを復元するために、トランスポートチャネルと論理チャネルとの間の逆多重化と、パケットリアセンブリと、解読と、ヘッダ復元と、制御信号処理とを与える。処理システム384からのIPパケットは、コアネットワークに与えられ得る。処理システム384はまた、誤り検出を担当する。
【0073】
[0078] 便宜上、UE302、基地局304、および/またはネットワークエンティティ306は、図3A図3Cでは、本明細書で説明される様々な例に従って構成され得る様々な構成要素を含むものとして示されている。しかしながら、図示されたブロックは、異なる設計では異なる機能を有し得ることが諒解されよう。
【0074】
[0079] UE302、基地局304、およびネットワークエンティティ306の様々な構成要素は、それぞれ、データバス334、382、および392を介して互いに通信し得る。図3A図3Cの構成要素は様々な方法で実装され得る。いくつかの実装形態では、図3A図3Cの構成要素は、たとえば、1つまたは複数のプロセッサおよび/または(1つまたは複数のプロセッサを含み得る)1つまたは複数のASICなど、1つまたは複数の回路において実装され得る。ここで、各回路は、この機能を与えるために回路によって使用される情報または実行可能コードを記憶するための少なくとも1つのメモリ構成要素を使用し、および/または組み込み得る。たとえば、ブロック310~346によって表される機能の一部または全部は、UE302のプロセッサと(1つまたは複数の)メモリ構成要素とによって(たとえば、適切なコードの実行によっておよび/またはプロセッサ構成要素の適切な構成によって)実装され得る。同様に、ブロック350~388によって表される機能の一部または全部は、基地局304のプロセッサと(1つまたは複数の)メモリ構成要素とによって(たとえば、適切なコードの実行によっておよび/またはプロセッサ構成要素の適切な構成によって)実装され得る。また、ブロック390~398によって表される機能の一部または全部は、ネットワークエンティティ306のプロセッサと(1つまたは複数の)メモリ構成要素とによって(たとえば、適切なコードの実行によっておよび/またはプロセッサ構成要素の適切な構成によって)実装され得る。簡単のために、様々な動作、行為、および/または機能は、本明細書では、「UEによって」、「基地局によって」、「測位エンティティによって」などで実施されるものとして説明される。しかしながら、諒解されるように、そのような動作、行為、および/または機能は、実際は、処理システム332、384、394、トランシーバ310、320、350、および360、メモリ構成要素340、386、および396、測位構成要素342、388、および398など、UE、基地局、測位エンティティ(positioning entity)などの特定の構成要素または構成要素の組合せによって実施され得る。
【0075】
[0080] 図3Aに示されているUE302は、「低ティア(low-tier)」UEまたは「プレミアム(premium)」UEを表し得ることに留意されたい。以下でさらに説明されるように、低ティアUEとプレミアムUEとは、同じタイプの構成要素を有し得る(たとえば、その両方が、WWANトランシーバ310、処理システム332、メモリ構成要素340などを有し得る)が、それらの構成要素は、UE302が低ティアUEに対応するのかプレミアムUEに対応するのかに応じて、異なる程度の機能(たとえば、増加または減少された性能、より多いまたはより少ない能力など)を有し得る。
【0076】
[0081] NRは、ダウンリンクベース測位方法と、アップリンクベース測位方法と、ダウンリンクおよびアップリンクベース測位方法とを含む、いくつかのセルラーネットワークベース測位技術をサポートする。ダウンリンクベース測位方法は、LTEにおける観測到来時間差(OTDOA:observed time difference of arrival)と、NRにおけるダウンリンク到来時間差(DL-TDOA:downlink time difference of arrival)と、NRにおけるダウンリンク離脱角(DL-AoD:downlink angle of departure)とを含む。OTDOAまたはDL-TDOAの測位プロシージャ(positioning procedure)では、UEは、基準信号時間差(RSTD:reference signal time difference)または到来時間差(TDOA:time difference of arrival)の測定値と呼ばれる、基地局のペアから受信された基準信号(たとえば、PRS、TRS、CSI-RS、SSBなど)の到来時間(ToA:times of arrival)の間の差を測定し、それらを測位エンティティに報告する。より詳細には、UEは、支援データ中で基準基地局(たとえば、サービング基地局)および複数の非基準基地局の識別子を受信する。UEは、次いで、基準基地局と非基準基地局の各々との間のRSTDを測定する。関与する基地局の知られているロケーションとRSTD測定値とに基づいて、測位エンティティはUEのロケーションを推定することができる。DL-AoD測位の場合、基地局は、UEのロケーションを推定するために、UEと通信するために使用されるダウンリンク送信ビーム(downlink transmit beam)の角度(angle)および他のチャネルプロパティ(たとえば、信号強度)を測定する。
【0077】
[0082] アップリンクベース測位方法は、アップリンク到来時間差(UL-TDOA:uplink time-difference of arrival)とアップリンク到来角(UL-AoA:uplink angle-of-arrival)とを含む。UL-TDOAは、DL-TDOAと同様であるが、UEによって送信されたアップリンク基準信号(たとえば、SRS)に基づく。UL-AoA測位の場合、基地局は、UEのロケーションを推定するために、UEと通信するために使用されるアップリンク受信ビームの角度および他のチャネルプロパティ(たとえば、利得レベル)を測定する。
【0078】
[0083] ダウンリンクおよびアップリンクベース測位方法は、拡張セルID(E-CID)測位と(「マルチセルRTT」とも呼ばれる)マルチラウンドトリップ時間(RTT:round-trip-time)測位とを含む。RTTプロシージャでは、イニシエータ(基地局またはUE)が、レスポンダ(UEまたは基地局)にRTT測定信号(たとえば、PRSまたはSRS)を送信し、レスポンダは、イニシエータにRTT応答信号(たとえば、SRSまたはPRS)を返送する。RTT応答信号は、受信-送信(Rx-Tx:reception-to-transmission)測定値と呼ばれる、RTT測定信号のToAとRTT応答信号の送信時間との間の差を含む。イニシエータは、「Tx-Rx」測定値と呼ばれる、RTT測定信号の送信時間とRTT応答信号のToAとの間の差を計算する。イニシエータとレスポンダとの間の(「飛行時間(time of flight)」とも呼ばれる)伝搬時間(propagation time)は、Tx-RxおよびRx-Tx測定値から計算され得る。伝搬時間および光の知られている速度に基づいて、イニシエータとレスポンダとの間の距離が決定され得る。マルチRTT測位の場合、UEは、基地局の知られているロケーションに基づいてそれのロケーションが三角測量されることを可能にするために複数の基地局とのRTTプロシージャを実施する。RTT方法およびマルチRTT方法は、ロケーション精度を改善するために、UL-AoAおよびDL-AoDなど、他の測位技法と組み合わせられ得る。
【0079】
[0084] E-CID測位方法は、無線リソース管理(RRM)測定値に基づく。E-CIDでは、UEは、サービングセルID、タイミングアドバンス(TA)、ならびに、検出されたネイバー基地局の識別子、推定されたタイミング、および信号強度を報告する。次いで、この情報および基地局の知られているロケーションに基づいて、UEのロケーションが推定される。
【0080】
[0085] 測位動作を支援するために、ロケーションサーバ(たとえば、ロケーションサーバ230、LMF270、SLP272)は、UEに支援データを与え得る。たとえば、支援データは、そこから基準信号を測定すべき基地局(または基地局のセル/TRP)の識別子、基準信号構成パラメータ(たとえば、連続する測位スロットの数、測位スロットの周期性、ミューティングシーケンス、周波数ホッピングシーケンス、基準信号識別子(ID)、基準信号帯域幅、スロットオフセットなど)、および/または特定の測位方法に適用可能な他のパラメータを含み得る。代替的に、支援データは、(たとえば、周期的にブロードキャストされるオーバーヘッドメッセージ中でなど)基地局自体から直接発信し得る。いくつかの場合には、UEは、支援データを使用せずにそれ自体でネイバーネットワークノードを検出することが可能であり得る。
【0081】
[0086] ロケーション推定値は、位置推定値、ロケーション、位置、位置フィックス、フィックスなど、他の名前で呼ばれることがある。ロケーション推定値は、測地であり、座標(たとえば、緯度、経度、および場合によっては高度)を備え得るか、あるいは、都市のものであり、所在地住所、郵便宛先、またはロケーションの何らかの他の言葉の記述を備え得る。ロケーション推定値はさらに、何らかの他の知られているロケーションに対して定義されるか、または絶対的な用語で(たとえば、緯度、経度、および場合によっては高度を使用して)定義され得る。ロケーション推定値は、(たとえば、何らかの指定されたまたはデフォルトの信頼性レベルでロケーションが含まれることが予想される面積または体積を含めることによって)予想される誤差または不確実性を含み得る。
【0082】
[0087] ネットワークノード(たとえば、基地局およびUE)間のダウンリンクおよびアップリンク送信をサポートするために、様々なフレーム構造が使用され得る。図4Aは、本開示の態様による、ダウンリンクフレーム構造の一例を示す図400である。図4Bは、本開示の態様による、アップリンクフレーム構造の一例を示す図450である。他のワイヤレス通信技術は、異なるフレーム構造および/または異なるチャネルを有し得る。
【0083】
[0088] LTE、および場合によってはNRは、ダウンリンク上ではOFDMを利用し、アップリンク上ではシングルキャリア周波数分割多重(SC-FDM)を利用する。しかしながら、LTEとは異なり、NRはアップリンク上でもOFDMを使用するためのオプションを有する。OFDMおよびSC-FDMは、システム帯域幅を、一般にトーン、ビンなどとも呼ばれる複数(K)個の直交サブキャリアに区分する。各サブキャリアはデータで変調され得る。概して、変調シンボルは、OFDMでは周波数領域において送られ、SC-FDMでは時間領域において送られる。隣接するサブキャリア間の間隔は固定であり得、サブキャリアの総数(K)はシステム帯域幅に依存し得る。たとえば、サブキャリアの間隔は15kHzであり得、最小リソース割振り(リソースブロック)は、12個のサブキャリア(または180kHz)であり得る。したがって、公称FFTサイズは、1.25、2.5、5、10、または20メガヘルツ(MHz)のシステム帯域幅に対して、それぞれ、128、256、512、1024、または2048に等しくなり得る。システム帯域幅はまた、サブバンドに区分され得る。たとえば、サブバンドは1.08MHz(すなわち、6つのリソースブロック)をカバーし得、1.25、2.5、5、10、または20MHzのシステム帯域幅に対して、それぞれ、1、2、4、8、または16個のサブバンドがあり得る。
【0084】
[0089] LTEは、単一のヌメロロジー(single numerology)(サブキャリア間隔、シンボル長など)をサポートする。対照的に、NRは複数のヌメロロジー(multiple numerologies)(μ)をサポートし得、たとえば、15kHz、30kHz、60kHz、120kHz、および240kHzの、またはそれよりも大きいサブキャリア間隔が利用可能であり得る。以下で与えられる表1は、異なるNRのヌメロロジーのためのいくつかの様々なパラメータを列挙する。
【0085】
【表1】
【0086】
[0090] 図4Aおよび図4Bの例では、15kHzのヌメロロジーが使用される。したがって、時間領域では、10ミリ秒(ms)フレームが各々1msの10個の等しいサイズのサブフレームに分割され、各サブフレームは1つのタイムスロットを含む。図4Aおよび図4Bでは、時間は水平方向に(X軸上で)表され、時間は左から右に増加し、周波数は垂直方向に(Y軸上で)表され、周波数は下から上に増加する(または減少する)。
【0087】
[0091] タイムスロットを表すためにリソースグリッドが使用され得、各タイムスロットは、周波数領域における1つまたは複数の(物理RB(PRB)とも呼ばれる)時間並列リソースブロック(RB)を含む。リソースグリッドは、複数のリソース要素(RE)にさらに分割される。REは、時間領域における1つのシンボル長および周波数領域における1つのサブキャリアに対応し得る。図4Aおよび図4Bのヌメロロジーでは、ノーマルサイクリックプレフィックスの場合、RBは、合計84個のREについて、周波数領域において12個の連続するサブキャリアを含んでいることがあり、時間領域において7個の連続するシンボルを含んでいることがある。拡張サイクリックプレフィックスの場合、RBは、合計72個のREについて、周波数領域において12個の連続するサブキャリアを含んでいることがあり、時間領域において6つの連続するシンボルを含んでいることがある。各REによって搬送されるビット数は変調方式に依存する。
【0088】
[0092] REのうちのいくつかが、ダウンリンク基準(パイロット)信号(DL-RS)を搬送する。DL-RSは、PRS、TRS、PTRS、CRS、CSI-RS、DMRS、PSS、SSS、SSBなどを含み得る。図4Aは、(「R」と標示された)PRSを搬送するREの例示的なロケーションを示す。
【0089】
[0093] PRSの送信のために使用されるリソース要素(RE)の集合は、「PRSリソース」と呼ばれる。リソース要素の集合は、周波数領域において複数のPRBにまたがることができ、時間領域においてスロット内の(1つまたは複数などの)「N」個の連続するシンボルにまたがることができる。時間領域における所与のOFDMシンボルにおいて、PRSリソースは、周波数領域における連続するPRBを占有する。
【0090】
[0094] 所与のPRB内のPRSリソースの送信は、(「コーム密度(comb density)」とも呼ばれる)特定のコームサイズを有する。コームサイズ「N」は、PRSリソース構成の各シンボル内のサブキャリア間隔(または周波数/トーン間隔)を表す。詳細には、コームサイズ「N」の場合、PRSは、PRBのシンボルのN個目ごとのサブキャリア中で送信される。たとえば、コーム4の場合、PRSリソース構成の第4のシンボルの各々について、(サブキャリア0、4、8などの)4つ目ごとのサブキャリアに対応するREが、PRSリソースのPRSを送信するために使用される。現在、コーム2、コーム4、コーム6、およびコーム12のコームサイズが、DL-PRSのためにサポートされる。図4Aは、(6つのシンボルにまたがる)コーム6のための例示的なPRSリソース構成を示す。すなわち、(「R」と標示された)影付きREのロケーションは、コーム6PRSリソース構成を示す。
【0091】
[0095] 「PRSリソースセット」は、PRS信号の送信のために使用されるPRSリソースのセットであり、ここで、各PRSリソースはPRSリソースIDを有する。さらに、PRSリソースセット中のPRSリソースは、同じTRPに関連付けられる。PRSリソースセットは、PRSリソースセットIDによって識別され、(TRP IDによって識別される)特定のTRPに関連付けられる。さらに、PRSリソースセット中のPRSリソースは、スロットにわたって、同じ周期性(periodicity)と、共通ミューティングパターン構成(common muting pattern configuration)と、(PRS-ResourceRepetitionFactorなどの)同じ反復係数(repetition factor)とを有する。周期性は、第1のPRSインスタンスの最初のPRSリソースの最初の反復から、次のPRSインスタンスの同じ最初のPRSリソースの同じ最初の反復までの時間である。周期性は、2μ・{4,5,8,10,16,20,32,40,64,80,160,320,640,1280,2560,5120,10240}スロットから選択された長さを有し得、μ=0、1、2、3である。反復係数は、{1,2,4,6,8,16,32}スロットから選択された長さを有し得る。
【0092】
[0096] PRSリソースセット中のPRSリソースIDは、単一のTRPから送信される単一のビーム(またはビームID)に関連付けられる(ここで、TRPは1つまたは複数のビームを送信し得る)。すなわち、PRSリソースセットの各PRSリソースは、異なるビーム上で送信され得、したがって、「PRSリソース」または単に「リソース」は、「ビーム」と呼ばれることもある。これは、TRPと、PRSが送信されるビームとが、UEに知られているかどうかに関するいかなる暗示をも有しないことに留意されたい。
【0093】
[0097] 「PRSインスタンス」または「PRSオケージョン」は、PRSが送信されることが予想される(1つまたは複数の連続するスロットのグループなどの)周期的に繰り返される時間ウィンドウの1つのインスタンスである。PRSオケージョンは、「PRS測位オケージョン」、「PRS測位インスタンス、「測位オケージョン」、「測位インスタンス」、「測位反復」、あるいは単に「オケージョン」、「インスタンス」、または「反復」と呼ばれることもある。
【0094】
[0098] 図4Bに示されているように、(「R」と標示された)REのうちのいくつかが、受信機(たとえば、基地局、別のUEなど)におけるチャネル推定のためのDMRSを搬送する。UEは、たとえば、スロットの最後のシンボル中でSRSをさらに送信し得る。SRSはコーム構造(comb structure)を有し得、UEは、コームのうちの1つ上でSRSを送信し得る。(「コームサイズ(comb size)」とも呼ばれる)コーム構造は、基準信号(ここでは、SRS)を搬送する各シンボル期間におけるサブキャリアのパターン(pattern)を示す。たとえば、コーム4のコームサイズは、所与のシンボルの4つ目ごとのサブキャリアが基準信号を搬送することを意味し、コーム2のコームサイズは、所与のシンボルの2つ目ごとのサブキャリアが基準信号を搬送することを意味する。図4Bの例では、図示されたSRSは、1つのシンボルにわたってコーム2である。SRSは、各UEについてのチャネル状態情報(CSI)を取得するために基地局によって使用され得る。CSIは、RF信号がUEから基地局にどのように伝搬するかを記述し、距離による散乱、フェージング、および電力減衰の複合効果を表す。システムは、リソーススケジューリング、リンク適応、大規模MIMO、ビーム管理などのためにSRSを使用する。
【0095】
[0099] SRSの送信のために使用されるリソース要素の集合は、「SRSリソース」と呼ばれ、パラメータSRS-ResourceIdによって識別され得る。リソース要素の集合は、周波数領域において複数のPRBにまたがることができ、時間領域においてスロット内のN個の(たとえば、1つまたは複数の)連続するシンボルにまたがることができる。所与のOFDMシンボルにおいて、SRSリソースは、連続するPRBを占有する。「SRSリソースセット」は、SRS信号の送信のために使用されるSRSリソースのセットであり、SRSリソースセットID(SRS-ResourceSetId)によって識別される。
【0096】
[00100] 概して、UEは、受信基地局(サービング基地局またはネイバリング基地局のいずれか)がUEと基地局との間のチャネル品質を測定することを可能にするために、SRSを送信する。しかしながら、SRSは、アップリンク到来時間差(UL-TDOA)、マルチラウンドトリップ時間(マルチRTT)、ダウンリンク到来角度(DL-AoA)など、アップリンク測位プロシージャのためのアップリンク測位基準信号としても使用され得る。
【0097】
[00101] (単一シンボル/コーム2を除く)SRSリソース内の新しいスタッガードパターン、SRSのための新しいコームタイプ、SRSのための新しいシーケンス、コンポーネントキャリアごとのより高い数のSRSリソースセット、およびコンポーネントキャリアごとのより高い数のSRSリソースなど、SRSの以前の定義に勝るいくつかの拡張が、(「UL-PRS」とも呼ばれる)測位のためのSRS(SRS-for-positioning)のために提案されている。さらに、パラメータSpatialRelationInfoおよびPathLossReferenceは、ネイバリングTRPからのダウンリンク基準信号またはSSBに基づいて構成されるべきである。さらにまた、1つのSRSリソースが、アクティブBWPの外側で送信され得、1つのSRSリソースが、複数のコンポーネントキャリアにわたってまたがり得る。また、SRSは、RRC接続状態で構成され、アクティブBWP内でのみ送信され得る。さらに、周波数ホッピング、反復係数がなく、単一のアンテナポート、およびSRSのための新しい長さ(たとえば、8つおよび12個のシンボル)があり得る。また、開ループ電力制御があり、閉ループ電力制御がないことがあり、コーム8(すなわち、同じシンボルにおける8つ目ごとのサブキャリア送信されるSRS)が使用され得る。最後に、UEは、UL-AoAのための複数のSRSリソースから同じ送信ビームを通して送信し得る。これらのすべては、現在のSRSフレームワークに追加される特徴であり、それらは、RRC上位レイヤシグナリングを通して構成される(および、MAC制御要素(CE)またはDCIを通して潜在的にトリガまたはアクティブ化される)。
【0098】
[00102] 「測位基準信号」および「PRS」という用語は、時々、LTEシステムにおいて測位のために使用される固有の基準信号を指し得ることに留意されたい。しかしながら、別段に規定されていない限り、本明細書で使用される「測位基準信号」および「PRS」という用語は、限定はしないが、LTEおよび5Gにおいて定義されているPRS、TRS、PTRS、CRS、CSI-RS、DMRS、PSS、SSS、SSB、SRS、UL-PRSなど、測位のために使用され得る任意のタイプの基準信号を指す。さらに、「測位基準信号」および「PRS」という用語は、別段に規定されていない限り、ダウンリンクまたはアップリンク測位基準信号を指す。ダウンリンク測位基準信号は、「DL-PRS」と呼ばれることがあり、アップリンク測位基準信号(たとえば、測位のためのSRS、PTRS)は、「UL-PRS」と呼ばれることがある。さらに、アップリンクとダウンリンクの両方において送信され得る信号(たとえば、DMRS、PTRS)の場合、それらの信号は、方向を区別するために「UL」または「DL」が前に付加され得る。たとえば、「UL-DMRS」は、「DL-DMRS」と弁別され得る。
【0099】
[00103] UEは、低ティアUE(たとえば、スマートウォッチ、グラス、リングなどのウェアラブル)およびプレミアムUE(たとえば、スマートフォン、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータなど)として分類され得る。低ティアUEは、代替的に、低減能力NR UE、低減能力UE、NRライトUE、ライトUE、NRスーパーライトUE、またはスーパーライトUEと呼ばれることがある。プレミアムUEは、代替的に、完全能力UEまたは単にUEと呼ばれることがある。低ティアUEは、概して、プレミアムUEと比較して、より低いベースバンド処理能力、より少数のアンテナ(たとえば、FR1またはFR2におけるベースラインとしての1つの受信機アンテナ、随意に2つの受信機アンテナ)、より低い動作帯域幅能力(lower operational bandwidth capability)(たとえば、FR1の場合、補足アップリンクまたはキャリアアグリゲーションのない20MHz、あるいはFR2の場合、50または100MHz)、半二重周波数分割複信(HDFDD)能力のみ、より小さいHARQバッファ、低減された物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)監視、制限された変調(たとえば、ダウンリンクのための64QAMおよびアップリンクのための16QAM)、緩和された処理タイムライン要件、および/またはより低いアップリンク送信電力を有する。異なるUEティアが、UEカテゴリーによっておよび/またはUE能力によって弁別され得る。たとえば、いくつかのタイプのUEは、「低ティア」の(たとえば、相手先商標製造会社(OEM)、適用可能なワイヤレス通信規格などによる)分類を割り当てられ得、他のタイプのUEは「プレミアム」の分類を割り当てられ得る。いくつかのティアのUEはまた、それらのタイプ(たとえば、「低ティア」または「プレミアム」)をネットワークに報告し得る。さらに、いくつかのリソースおよび/またはチャネルが、いくつかのタイプのUEに専用であり得る。
【0100】
[00104] 諒解されるように、低ティアUE測位の精度が限定され得る。たとえば、低ティアUEは、ウェアラブルデバイスおよび「緩和された」IoTデバイス(すなわち、より低いスループット、緩和された遅延要件、より低いエネルギー消費など、緩和されたまたはより低い能力パラメータをもつIoTデバイス)の場合、5~20MHzなど、低減された帯域幅上で動作し得、これは、より低い測位精度(positioning accuracy)を生じる。別の例として、低ティアUEの受信処理能力が、それのより低コストのRF/ベースバンドにより限定され得る。したがって、測定および測位算出の信頼性が低減されることになる。さらに、そのような低ティアUEは、複数のTRPからの複数のPRSを受信することが可能でないことがあり、測位精度をさらに低減する。また別の例として、低ティアUEの送信電力が低減され得、これは、低ティアUE測位のためのより低い品質のアップリンク測定があることになることを意味する。
【0101】
[00105] プレミアムUEは、概して、より大きいフォームファクタを有し、低ティアUEよりもコストがかかり、低ティアUEよりも多くの特徴および能力を有する。たとえば、測位に関して、プレミアムUEは、100MHzなど、全PRS帯域幅上で動作し、低ティアUEよりも多くのTRPからのPRSを測定し得、その両方が、より高い測位精度を生じる。別の例として、プレミアムUEの受信処理能力が、それのより高い能力のRF/ベースバンドにより、より高く(たとえば、より高速に)なり得る。さらに、プレミアムUEの送信電力が、低ティアUEの送信電力よりも高くなり得る。したがって、測定および測位算出の信頼性が増加されることになる。
【0102】
[00106] ウェアラブルなどの低ティアUEは、しばしば、スマートフォンおよびタブレットなどのプレミアムUEの周りで動作される。したがって、本開示は、低ティアUEが、それの測位精度を向上させるために1つまたは複数のプレミアムUEの存在を活用するための技法を与える。
【0103】
[00107] 図5は、本開示の態様による、例示的な基地局502(たとえば、本明細書で説明される基地局のいずれか)、プレミアムUE504、および低ティアUE506の図500である。基地局502は、複数のアンテナ512を有するものとして示されており、そのようなアンテナ512(たとえば、基地局502の特定の側のすべてのアンテナ512)のパネルが、基地局502によってサポートされるセルおよび/またはTRPに対応し得る。図5の例では、プレミアムUE504はスマートフォンとして示されており、低ティアUE506はスマートウォッチとして示されている。しかしながら、諒解されるように、これらは例にすぎず、本開示はそのように限定されない。
【0104】
[00108] 図5にさらに示されているように、プレミアムUE504は、ワイヤレス通信リンク520(たとえば、通信リンク120)上で基地局502と通信しており、低ティアUE506は、ワイヤレスサイドリンク(wireless sidelink)530(たとえば、D2D P2Pリンク192、194)上でプレミアムUE504と通信している。ワイヤレスサイドリンク530は、NRサイドリンクであり得、プレミアムUE504と低ティアUE506との間の物理サイドリンク制御チャネル(PSCCH:physical sidelink control channel)および/または物理サイドリンク制御チャネル(PSSCH:physical sidelink shared channel)をサポートし得る。さらに、プレミアムUE504のように、低ティアUE506も、ワイヤレス通信リンク520(たとえば、通信リンク120)上で基地局502と通信することが可能であり得る。図5は、単一のプレミアムUE504に接続された低ティアUE506を示しているが、低ティアUE506は、複数のプレミアムUE504に接続され得ることに留意されたい。
【0105】
[00109] 低ティアUE506が、それの測位精度を向上させるために1つまたは複数のプレミアムUE504の存在を活用するための第1のソリューションとして、低ティアUE506は、それ自体のロケーションを導出するために(1つまたは複数の)プレミアムUE504のロケーションを使用し得る。測位プロシージャを実施することを試みるとき、低ティアUE506は、最初に、それの周りの(すなわち、ワイヤレス通信レンジ内の)プレミアムUE504を探索し得る。いくつかの場合には、低ティアUE506は、サイドリンク(たとえば、ワイヤレスサイドリンク530)を通してプレミアムUE504にすでに接続されていることがある。他の場合には、低ティアUE506は、それの周りの(1つまたは複数の)プレミアムUE504を発見するための走査を実施する必要があり得る。さらに他の場合には、ネットワーク(たとえば、ロケーションサーバ230、LMF270、基地局502)は、低ティアUE506に、それの周りにプレミアムUE504があるか否かを通知し、プレミアムUE504がある場合、低ティアUE506に、それらと接続するための方法を与え得る。
【0106】
[00110] 1つまたは複数のプレミアムUE504に接続されると、低ティアUE506は、それ自体のロケーションを導出するためにどの(1つまたは複数の)プレミアムUE504の(1つまたは複数の)ロケーションを使用すべきかを選択することができる。一態様では、(1つまたは複数の)プレミアムUE504の(1つまたは複数の)ロケーション推定値の品質が、(たとえば、ワイヤレスサイドリンク530上で)(1つまたは複数の)プレミアムUE504によって、および/またはネットワーク(たとえば、基地局502および/またはロケーションサーバ)によって低ティアUE506に与えられ得る。(1つまたは複数の)ロケーション推定値の品質は、低ティアUE506と(1つまたは複数の)プレミアムUE504との間の関連付けのための(1つまたは複数の)プレミアムUE504の選択を助けることができる。
【0107】
[00111] (1つまたは複数の)プレミアムUE504が選択されると、低ティアUE506は、それ自体のロケーション推定値を導出するために、(1つまたは複数の)関連するプレミアムUE504の(1つまたは複数の)ロケーション推定値を使用することができる。第1のオプションとして、低ティアUE506は、単に、それ自体のロケーションとして、接続されたプレミアムUE504のロケーションを採用することができる。その場合、選択されたプレミアムUE504は、(たとえば、ワイヤレスサイドリンク530上で)それのロケーション推定値を低ティアUE506に送信し得、低ティアUE506は、次いで、そのロケーション推定値をネットワークに(たとえば、ワイヤレス通信リンク520上で基地局502に、またはロケーションサーバに)送信するか、または低ティアUE506のロケーションを要求する他のエンティティ(たとえば、低ティアUE506上で動作するアプリケーション(application))に送信し得る。代替的に、選択されたプレミアムUE504は、(たとえば、ネットワークが低ティアUE506のロケーションを要求している場合)(たとえば、ワイヤレス通信リンク520上で)ネットワークに、低ティアUE506のロケーションがそれ自体のロケーションと同じであると通知することができる。
【0108】
[00112] 第2のオプションとして、低ティアUE506は、それ自体のロケーションを導出するためにそれの周りの複数のプレミアムUE504のロケーション推定値を使用することができる。その場合、プレミアムUE504は、(たとえば、ワイヤレスサイドリンク530上で)それらのロケーションを低ティアUE506に送ることができ、低ティアUE506は、それのロケーションとして、(たとえば、ワイヤレス通信リンク520上で基地局502に)プレミアムUE504のロケーションの平均を報告し得る。代替的に、ネットワークは、関連するプレミアムUE504のロケーションに基づいて低ティアUE506のロケーションを導出し得る。その場合、低ティアUE506ではなく(それは依然としてそれらのロケーションをネットワークに報告することができるが)、選択されたプレミアムUE504が、それらのロケーションをネットワークに報告し得る。
【0109】
[00113] 低ティアUE506が、それの測位精度を向上させるために1つまたは複数のプレミアムUE504の存在を活用するための第2のソリューションとして、低ティアUE506は、(1つまたは複数の)プレミアムUE504によって実施された測位測定に基づいてそれのロケーションを推定することができる。高レベルにおいて、低ティアUE506は、1つまたは複数のTRP(たとえば、基地局502および/または他の基地局の1つまたは複数のアンテナパネル)からの広帯域ダウンリンク測定を行うために(1つまたは複数の)プレミアムUE504を活用することができる。上述のように、低ティアUE506は、概して、プレミアムUE504よりも狭い帯域幅中で動作し、したがって、低減された測位精度という欠点がある。対照的に、プレミアムUE504は、より広い帯域幅中で動作することができ、したがって、低ティアUE506よりも正確な測位測定が可能である。
【0110】
[00114] したがって、低ティアUE504は、(1つまたは複数の)プレミアムUE504が、(DL-TDOAまたはOTDOA測位技法のための)RSTD測定、(DL-AoD測位技法のための)RSRP測定、(RTT測位技法のための)UE Rx-Tx測定、および/または(1つまたは複数の)プレミアムUE504が実施/獲得することが可能である(1つまたは複数の)任意の他の測位測定を実施することを要求し得る。(1つまたは複数の)プレミアムUE504は、上記で説明されたように、これらの測定を実施し、次いで、(たとえば、ワイヤレスサイドリンク530上で)それらを低ティアUE506に送信し得る。
【0111】
[00115] 一態様では、低ティアUE506は、(1つまたは複数の)プレミアムUE504に、要求された測位測定がどのくらい頻繁に必要とされるかに関して通知することができる。たとえば、低ティアUE506は、測位情報がどのくらい頻繁に更新される必要があるかを指示し得る、それのモビリティ状態(mobility state)および/またはパターン(pattern)を検出するための1つまたは複数のセンサー(たとえば、加速度計、ジャイロスコープ)を有し得る。たとえば、低ティアUE506がスマートウォッチである場合、それは、ユーザが走っていることを検出し得、その場合、それは、より頻繁な測位測定を必要とすることになる。
【0112】
[00116] 一態様では、低ティアUE506はまた、要求された測位測定を報告することを停止するように(1つまたは複数の)プレミアムUE504にシグナリングし得る。たとえば、低ティアUE506は、ワンタイム測定セッション(すなわち、測定の1つのセット)、または(1つまたは複数の)プレミアムUE504が、ある時間期間の間、要求された測位測定を実施すること、または(1つまたは複数の)プレミアムUE504が、停止するように依頼されるまで、要求された測位測定を実施することを要求し得る。たとえば、低ティアUE506が、十分に長い時間期間の間、(低ティアUE506のセンサーによって検出された、または前のロケーション推定値からの)同じロケーションにとどまる場合、それは、(1つまたは複数の)プレミアムUE506に、測定報告を送ることを停止するように要求することができる。
【0113】
[00117] 一態様では、低ティアUE506は、特定のTRPの特定のPRSの測定(たとえば、特定のPRS識別子(ID))を要求し得る。それは、特定の測定が時間の特定のオケージョンにおいて実施されることをも要求し得る。たとえば、低ティアUE506は、プレミアムUE504が、フレーム「100」上のPRSID「5」から導出されるRSTDを計算することを要求し得る。
【0114】
[00118] (1つまたは複数の)プレミアムUE504は、要求された測定と、また、それらの測定が有効であるタイマー期間を指示するタイムスタンプ(timestamp)とで、低ティアUE506に返答し得る。これらの測定報告は、(1つまたは複数の)測定されたTRPに関する情報(たとえば、(1つまたは複数の)TRPの(1つまたは複数の)ロケーション)をも含み得る。(1つまたは複数の)プレミアムUE504はまた、測定報告中で測定の品質を低ティアUE506に送り得る。(1つまたは複数の)プレミアムUE504は、報告される測定を導出するために使用された、測定されたPRSに関する情報(たとえば、スクランブリングID、帯域幅、ポートの数、オケージョンにわたる平均化の数)をも送り得る。(1つまたは複数の)測定されたTRPのロケーション、および測定の品質により、低ティアUE506は、(UEベース測位と呼ばれる)それ自体についてのロケーション推定値を計算するために測位構成要素(たとえば、測位構成要素342)においてそれらの測定を融合させることができる。
【0115】
[00119] 一態様では、報告される測定は、(1つまたは複数の)ワイヤレスサイドリンク530上で低ティアUE506と(1つまたは複数の)プレミアムUE504との間で送信される、LPPタイププロトコルメッセージなど、上位レイヤシグナリングパッケージ中に含まれ得る。
【0116】
[00120] 一態様では、低ティアUE506がロケーション推定を実施するのではなく、低ティアUE506は、ネットワーク(たとえば、ロケーションサーバ230、LMF270、SLP272、または他のネットワーク測位エンティティ)に、(1つまたは複数の)関連するプレミアムUE504によって報告される測定に基づいてロケーション推定を実施するように要求することができる。低ティアUE506は、(たとえば、ワイヤレス通信リンク520上で)関連する測定をネットワーク自体に送るか、または、オーバーヘッドを節約するために、(1つまたは複数の)プレミアムUE504がそれらの測定をネットワークに直接送ることを要求し得る(その場合、(1つまたは複数の)プレミアムUE504はまた、それらの測定を低ティアUE506に送る必要がないが、依然として送り得る)。
【0117】
[00121] ネットワークは、次いで、(1つまたは複数の)プレミアムUE506によってとられた測定に基づいて低ティアUE506のロケーションの推定値を計算し得る。ネットワークは、複数のプレミアムUE506によって報告される測位測定を融合させることができ、これは、単一のプレミアムUE504からの測定を使用することよりもロケーション推定値の精度を増加させ得る。たとえば、2つの関連するプレミアムUE504のうちの一方が、基地局502とプレミアムUE504との間の見通し線(LOS:line-of-sight)経路がなくブロックされるが、他方のプレミアムUE504がLOS経路を有する場合、両方のプレミアムUE504からの測定報告に基づいて低ティアUE506のロケーションを推定することは、より正確でロバストなロケーション推定値を与え得る。たとえば、ネットワークは、LOSプレミアムUE504からの測定により多くの重みを与えることができる。
【0118】
[00122] 一態様では、低ティアUE506はまた、近くのTRP(たとえば、(1つまたは複数の)プレミアムUE504によって測定されるのと同じTRP)から受信されたダウンリンク基準信号のそれ自体の測位測定を実施し得る。その場合、測位エンティティ(低ティアUE506またはネットワーク)は、低ティアUE506のロケーションをより正確に推定するために、低ティアUE506からの測定を(1つまたは複数の)プレミアムUE504からの測定と融合させ得る。
【0119】
[00123] 低ティアUE506が、それの測位精度を向上させるために1つまたは複数のプレミアムUE504の存在を活用するための第3のソリューションとして、(1つまたは複数の)プレミアムUE504は、低ティアUE506によって送信されたアップリンク信号を測定することができる。一態様では、低ティアUE506は、(1つまたは複数の)関連するプレミアムUE506を測位のための「(1つまたは複数の)gNB」として扱い得る。低ティアUE506は、その場合、ワイヤレス通信リンク520上で測位基準信号(たとえば、UL-PRS、SRSなど)を(1つまたは複数の)基地局502に送信する代わりに、ワイヤレスサイドリンク530上でそれらを(1つまたは複数の)プレミアムUE504に送信することによって、電力を節約することができる。(1つまたは複数の)基地局502までのレンジよりも短い(1つまたは複数の)プレミアムUE704までのレンジのために、そのようなアップリンク送信は、低ティアUE506の側でより低い送信電力(lower transmit power)を使用することになる。
【0120】
[00124] (1つまたは複数の)プレミアムUE504は、次いで、低ティアUE506からの受信されたアップリンク信号の測定に基づいて低ティアUE506の相対ロケーションを推定することができる。たとえば、プレミアムUE504は、低ティアUE506のロケーションを推定するために、それ自体と低ティアUE506との間のRTT、および低ティア506からのアップリンク基準信号のAoAを使用し得る。プレミアムUE504は、次いで、ロケーション推定値を低ティアUE506および/またはネットワークに報告し得る。複数のプレミアムUE504がある場合、測位エンティティ(すなわち、低ティアUE506またはネットワーク)は、低ティアUE506のより正確なロケーション推定値を決定するために、異なるプレミアムUE504からのロケーション推定値を融合させる(たとえば、平均化する)ことができる。
【0121】
[00125] 代替的に、(1つまたは複数の)プレミアムUE504は、単に、低ティアUE506によって送信されたアップリンク基準信号の測定をネットワークに報告し得る(または低ティアUE506に報告し得、低ティアUE506は、次いで、どのエンティティが測位を実施しているかに応じて、ネットワークにそれらをフォワーディングすることができる)。ネットワーク(または低ティアUE506)は、次いで、(1つまたは複数の)プレミアムUE504からの測定に基づいて低ティアUE506のロケーションを推定することができる。
【0122】
[00126] ネットワークが、低ティアUE506のロケーションを必要とし、ロケーション推定を実施するエンティティである場合、ネットワークは、さらに、必要に応じてロケーション推定を処理することができる。低ティアUE506が、それのロケーションの推定値を必要とし、ロケーション推定値を計算するエンティティでない場合、ネットワークは、ワイヤレス通信リンク520上でまたはプレミアムUE504のうちの1つを介してのいずれかで、計算されたロケーション推定値を低ティアUE506に送ることができる。
【0123】
[00127] (1つまたは複数の)プレミアムUE504から低ティアUE506において受信された情報が、ワイヤレス通信リンク520上でネットワーク(たとえば、ロケーションサーバ230、LMF270、SLP272、基地局502、または他のネットワークベース測位エンティティ)にフォワーディングされ得ることに留意されたい。同様に、ネットワークから低ティアUE506において受信された情報が、ワイヤレスサイドリンク530上で(1つまたは複数の)プレミアムUE504にフォワーディングされ得る。さらに、(1つまたは複数の)プレミアムUE504において生成または受信された情報が、ワイヤレスサイドリンク530上で低ティアUE506にフォワーディングされ、および/またはワイヤレス通信リンク520上でネットワークにフォワーディングされ得る。ネットワークは、ワイヤレス通信リンク520上で直接、または(1つまたは複数の)プレミアムUE504を介してのいずれかで、低ティアUE506と通信することができる。
【0124】
[00128] 図6は、本開示の態様による、ワイヤレス測位の例示的な方法600を示す。方法600は、低ティアUE(たとえば、低ティアUE506)によって実施され得る。
【0125】
[00129] 610において、低ティアUEは、1つまたは複数のプレミアムUE(たとえば、プレミアムUE504)の各々からプレミアムUEのロケーション推定値の品質を指示する1つまたは複数のパラメータを受信する。一態様では、動作610は、WWANトランシーバ310、処理システム332、メモリ構成要素340、および/または測位構成要素342によって実施され得、それらのいずれかまたはすべては、この動作を実施するための手段と見なされ得る。
【0126】
[00130] 620において、loティアUEは、1つまたは複数のプレミアムUEのうちの少なくとも1つのプレミアムUEを、少なくとも1つのプレミアムUEのロケーション推定値の品質に基づいて選択する。一態様では、動作620は、WWANトランシーバ310、処理システム332、メモリ構成要素340、および/または測位構成要素342によって実施され得、それらのいずれかまたはすべては、この動作を実施するための手段と見なされ得る。
【0127】
[00131] 630において、低ティアは、少なくとも1つのプレミアムUEのロケーション推定値に基づいて低ティアUEのロケーション推定値を導出する。一態様では、動作630は、WWANトランシーバ310、処理システム332、メモリ構成要素340、および/または測位構成要素342によって実施され得、それらのいずれかまたはすべては、この動作を実施するための手段と見なされ得る。
【0128】
[00132] 図7は、本開示の態様による、ワイヤレス測位の例示的な方法700を示す。方法700は、低ティアUE(たとえば、低ティアUE506)によって実施され得る。
【0129】
[00133] 710において、低ティアUEは、1つまたは複数のTRP(基地局502の1つまたは複数のアンテナパネル)によって送信された1つまたは複数のダウンリンク基準信号の1つまたは複数の測位測定を実施するようにとの要求を少なくとも1つのプレミアムUE(たとえば、プレミアムUE504)に送信する。一態様では、動作710は、WWANトランシーバ310、処理システム332、メモリ構成要素340、および/または測位構成要素342によって実施され得、それらのいずれかまたはすべては、この動作を実施するための手段と見なされ得る。
【0130】
[00134] 720において、低ティアUEは、少なくとも1つのプレミアムUEから1つまたは複数の測位測定を備える測定報告を受信する。一態様では、動作720は、WWANトランシーバ310、処理システム332、メモリ構成要素340、および/または測位構成要素342によって実施され得、それらのいずれかまたはすべては、この動作を実施するための手段と見なされ得る。
【0131】
[00135] 730において、低ティアUEは、測定報告中の1つまたは複数の測位測定に基づいて低ティアUEのロケーション推定値を決定する。一態様では、動作730は、WWANトランシーバ310、処理システム332、メモリ構成要素340、および/または測位構成要素342によって実施され得、それらのいずれかまたはすべては、この動作を実施するための手段と見なされ得る。
【0132】
[00136] 図8は、本開示の態様による、ワイヤレス測位の例示的な方法800を示す。方法800は、プレミアムUE(たとえば、プレミアムUE504)によって実施され得る。
【0133】
[00137] 810において、プレミアムUEは、低ティアUE(たとえば、低ティアUE506)から1つまたは複数のアップリンク基準信号を受信する。一態様では、動作810は、WWANトランシーバ310、処理システム332、メモリ構成要素340、および/または測位構成要素342によって実施され得、それらのいずれかまたはすべては、この動作を実施するための手段と見なされ得る。
【0134】
[00138] 820において、プレミアムUEは、1つまたは複数のアップリンク基準信号の1つまたは複数の測位測定を実施する。一態様では、低ティアUEのロケーション推定値が、1つまたは複数の測位測定に基づいて計算される。一態様では、動作820は、WWANトランシーバ310、処理システム332、メモリ構成要素340、および/または測位構成要素342によって実施され得、それらのいずれかまたはすべては、この動作を実施するための手段と見なされ得る。
【0135】
[00139] 諒解されるように、本明細書で説明される技法、特に方法600、700、および800の様々な技術的利点がある。たとえば、本明細書で開示される技法は、低ティアUE506など、低ティアUEのロケーションを決定するとき、より高い測位精度を可能にする。さらに、本明細書で開示される技法は、特に測位動作を実施するとき、低ティアUEについての電力消費を低減し得る。
【0136】
[00140] 情報および信号は、様々な異なる技術および技法のいずれかを使用して表され得ることを当業者は諒解されよう。たとえば、上記の説明全体にわたって言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、およびチップは、電圧、電流、電磁波、磁界または磁性粒子、光場または光学粒子、あるいはそれらの任意の組合せによって表され得る。
【0137】
[00141] さらに、本明細書で開示される態様に関して説明された様々な例示的な論理ブロック、モジュール、回路、およびアルゴリズムステップは、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、または両方の組合せとして実装され得ることを、当業者は諒解されよう。ハードウェアとソフトウェアのこの互換性を明確に示すために、様々な例示的な構成要素、ブロック、モジュール、回路、およびステップが、概してそれらの機能に関して上記で説明された。そのような機能がハードウェアとして実装されるのかソフトウェアとして実装されるのかは、特定の適用例および全体的なシステムに課される設計制約に依存する。当業者は、説明された機能を特定の適用例ごとに様々な方法で実装し得るが、そのような実装の決定は、本開示の範囲からの逸脱を生じるものと解釈されるべきではない。
【0138】
[00142] 本明細書で開示される態様に関して説明された様々な例示的な論理ブロック、モジュール、および回路は、汎用プロセッサ、DSP、ASIC、FPGA、または他のプログラマブル論理デバイス、個別ゲートまたはトランジスタ論理、個別ハードウェア構成要素、あるいは本明細書で説明された機能を実施するように設計されたそれらの任意の組合せを用いて実装または実施され得る。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサであり得るが、代替として、プロセッサは、任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、または状態機械であり得る。プロセッサはまた、コンピューティングデバイスの組合せ、たとえば、DSPとマイクロプロセッサとの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携する1つまたは複数のマイクロプロセッサ、または任意の他のそのような構成として実装され得る。
【0139】
[00143] 本明細書で開示される態様に関して説明された方法、シーケンスおよび/またはアルゴリズムは、ハードウェアで直接実施されるか、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールで実施されるか、またはその2つの組合せで実施され得る。ソフトウェアモジュールは、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュメモリ、読取り専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブルROM(EPROM)、電気的消去可能プログラマブルROM(EEPROM(登録商標))、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD-ROM、または当技術分野で知られている任意の他の形態の記憶媒体中に常駐し得る。例示的な記憶媒体は、プロセッサが記憶媒体から情報を読み取り、記憶媒体に情報を書き込むことができるように、プロセッサに結合される。代替として、記憶媒体はプロセッサと一体であり得る。プロセッサおよび記憶媒体はASIC中に存在し得る。ASICはユーザ端末(たとえば、UE)中に存在し得る。代替として、プロセッサおよび記憶媒体は、ユーザ端末中に個別構成要素として存在し得る。
【0140】
[00144] 1つまたは複数の例示的な態様では、説明された機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組合せで実装され得る。ソフトウェアで実装される場合、機能は、1つまたは複数の命令またはコードとしてコンピュータ可読媒体上に記憶されるか、あるいはコンピュータ可読媒体を介して送信され得る。コンピュータ可読媒体は、ある場所から別の場所へのコンピュータプログラムの転送を可能にする任意の媒体を含む、コンピュータ記憶媒体と通信媒体の両方を含む。記憶媒体は、コンピュータによってアクセスされ得る任意の利用可能な媒体であり得る。限定ではなく例として、そのようなコンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD-ROMまたは他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージまたは他の磁気ストレージデバイス、あるいは命令またはデータ構造の形態の所望のプログラムコードを搬送または記憶するために使用され得、コンピュータによってアクセスされ得る、任意の他の媒体を備えることができる。また、いかなる接続もコンピュータ可読媒体と適切に呼ばれる。たとえば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL)、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術を使用して、ウェブサイト、サーバ、または他のリモートソースから送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペア、DSL、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術は、媒体の定義に含まれる。本明細書で使用されるディスク(disk)およびディスク(disc)は、コンパクトディスク(disc)(CD)、レーザーディスク(登録商標)(disc)、光ディスク(disc)、デジタル多用途ディスク(disc)(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク(disk)およびBlu-ray(登録商標)ディスク(disc)を含み、ここで、ディスク(disk)は、通常、データを磁気的に再生し、ディスク(disc)は、データをレーザーで光学的に再生する。上記の組合せも、コンピュータ可読媒体の範囲内に含まれるべきである。
【0141】
[00145] 上記の開示は本開示の例示的な態様を示しているが、添付の特許請求の範囲によって定義された本開示の範囲から逸脱することなく、本明細書において様々な変更および修正が行われ得ることに留意されたい。本明細書で説明された本開示の態様による方法クレームの機能、ステップおよび/またはアクションは、特定の順序で実施される必要がない。さらに、本開示の要素は、単数形で説明または請求されていることがあるが、単数形に限定することが明示的に述べられていない限り、複数形が企図される。
以下に本願の出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[C1] 低減能力ユーザ機器(UE)によって実施されるワイヤレス測位の方法であって、
1つまたは複数のプレミアムUEの各々から、前記プレミアムUEのロケーション推定値の品質を指示する1つまたは複数のパラメータを受信することと、
前記1つまたは複数のプレミアムUEのうちの少なくとも1つのプレミアムUEを、前記少なくとも1つのプレミアムUEの前記ロケーション推定値の前記品質に基づいて選択することと、
前記少なくとも1つのプレミアムUEの前記ロケーション推定値に基づいて前記低減能力UEのロケーション推定値を導出することと
を備える、方法。
[C2] 前記低減能力UEの通信範囲(communication range)内のプレミアムUEを走査することと、
前記1つまたは複数のプレミアムUEが前記低減能力UEの通信範囲内にあることに基づいて、前記1つまたは複数のプレミアムUEの各々へのサイドリンク接続(sidelink connection)を確立することと
をさらに備える、C1に記載の方法。
[C3] 前記低減能力UEが、それぞれのサイドリンク接続上で前記1つまたは複数のプレミアムUEの各々から前記1つまたは複数のパラメータを受信する、C2に記載の方法。
[C4] 前記低減能力UEが、測位エンティティからの測位要求(positioning request)の受信に応答して前記プレミアムUEを走査する、C2に記載の方法。
[C5] 前記測位エンティティが、ロケーションサーバ、または前記低減能力UE上で動作するアプリケーションを備える、C4に記載の方法。
[C6] 前記低減能力UEは、前記1つまたは複数のプレミアムUEが前記低減能力UEの通信範囲内にあるというネットワークエンティティからの通知(notification)に応答して、前記プレミアムUEを走査する、C2に記載の方法。
[C7] 前記導出することが、
前記少なくとも1つのプレミアムUEの前記ロケーション推定値を、前記低減能力UEの前記ロケーション推定値として採用すること
を備える、C1に記載の方法。
[C8] 前記少なくとも1つのプレミアムUEの前記ロケーション推定値をロケーションサーバに送信するようにとの前記少なくとも1つのプレミアムUEに対する要求を、前記少なくとも1つのプレミアムUEに、送信すること
をさらに備える、C7に記載の方法。
[C9] 前記少なくとも1つのプレミアムUEから、前記少なくとも1つのプレミアムUEの前記ロケーション推定値を受信することと、
前記少なくとも1つのプレミアムUEの前記ロケーション推定値をロケーションサーバに送信することと
をさらに備える、C7に記載の方法。
[C10] 前記少なくとも1つのプレミアムUEが複数のプレミアムUEを備え、
前記導出することが、
前記複数のプレミアムUEの各々からロケーション推定値を受信することと、
前記低減能力UEの前記ロケーション推定値を生成するために前記複数のプレミアムUEの前記ロケーション推定値を平均化することと
を備える、
C1に記載の方法。
[C11] 低減能力ユーザ機器(UE)によって実施されるワイヤレス測位の方法であって、
1つまたは複数の送信受信ポイント(TRP)によって送信された1つまたは複数のダウンリンク基準信号の1つまたは複数の測位測定を実施するようにとの要求を、少なくとも1つのプレミアムUEに、送信することと、
前記少なくとも1つのプレミアムUEから、前記1つまたは複数の測位測定を備える測定報告を受信することと、
前記測定報告中の前記1つまたは複数の測位測定に基づいて前記低減能力UEのロケーション推定値を決定することと
を備える、方法。
[C12] 前記1つまたは複数の測位測定をどのくらい頻繁に実施すべきかの指示を、前記少なくとも1つのプレミアムUEに、送信すること
をさらに備える、C11に記載の方法。
[C13] 前記1つまたは複数の測位測定がどのくらい頻繁に実施されるべきであるかの前記指示が、前記低減能力UEのモビリティ状態に基づく、C12に記載の方法。
[C14] 前記1つまたは複数の測位測定を実施することを停止するようにとの指示を、前記少なくとも1つのプレミアムUEに、送信すること
をさらに備える、C11の方法。
[C15] 前記測定報告は、前記1つまたは複数のTRPの識別子、前記1つまたは複数の測位測定がその間有効であるタイムスタンプ、前記1つまたは複数の測位測定の品質を指示する1つまたは複数のパラメータ、前記1つまたは複数の測位測定を実施するために使用された、前記1つまたは複数のダウンリンク基準信号に関する情報、またはそれらの任意の組合せをさらに備える、C11に記載の方法。
[C16] 前記1つまたは複数の測位測定が、1つまたは複数の基準信号時間差(RSTD)測定、1つまたは複数の基準信号受信電力(RSRP)測定、1つまたは複数のUE受信-送信(Rx-Tx)測定、ダウンリンク離脱角(DL-AoD)、またはそれらの任意の組合せを備える、C11に記載の方法。
[C17] 前記決定することが、
前記低減能力UEの測位構成要素によって、前記低減能力UEの前記ロケーション推定値を計算すること
を備える、C11に記載の方法。
[C18] 前記決定することは、
ロケーションサーバが前記低減能力UEの前記ロケーション推定値を計算することを可能にするために、前記測定報告を、前記ロケーションサーバに、送信すること
を備える、C11に記載の方法。
[C19] 前記低減能力UEの通信範囲内のプレミアムUEを走査することと、
前記少なくとも1つのプレミアムUEが前記低減能力UEの通信範囲内にあることに基づいて、前記少なくとも1つのプレミアムUEへのサイドリンク接続を確立することとをさらに備える、C11に記載の方法。
[C20] 前記低減能力UEが、前記サイドリンク接続上で前記少なくとも1つのプレミアムUEから前記測定報告を受信する、C19に記載の方法。
[C21] プレミアムユーザ機器(UE)によって実施されるワイヤレス測位の方法であって、 低減能力UEから1つまたは複数のアップリンク基準信号を受信することと、
前記1つまたは複数のアップリンク基準信号の1つまたは複数の測位測定を実施することと、ここにおいて、前記低減能力UEのロケーション推定値が、前記1つまたは複数の測位測定に基づいて計算される、
を備える、方法。
[C22] 前記低減能力UEから前記プレミアムUEと前記低減能力UEとの間のサイドリンク接続を確立するようにとの要求を受信することと、
前記低減能力UEとの前記サイドリンク接続を確立することと
をさらに備える、C21に記載の方法。
[C23] 前記プレミアムUEが、前記サイドリンク接続上で前記1つまたは複数のアップリンク基準信号を受信する、C22に記載の方法。
[C24] 前記プレミアムUEにおける受信のために前記サイドリンク接続上で送信された前記1つまたは複数のアップリンク基準信号が、前記プレミアムUEとマクロセル基地局との間の通信リンク上で送信されたアップリンク基準信号よりも低い送信電力を有する、C23に記載の方法。
[C25] 前記サイドリンク接続が、物理サイドリンク制御チャネル(PSCCH)および/または物理サイドリンク制御チャネル(PSSCH)をサポートする、C22に記載の方法。
[C26] 前記1つまたは複数の測位測定に基づいて前記低減能力UEの前記ロケーション推定値を計算することと、
前記ロケーション推定値をロケーションサーバに送信することと
をさらに備える、C21に記載の方法。
[C27] 前記1つまたは複数の測位測定に基づいて前記低減能力UEの前記ロケーション推定値を計算することと、
前記ロケーション推定値を前記低減能力UEに送信することと
をさらに備える、C21に記載の方法。
[C28] 前記1つまたは複数のアップリンク基準信号が、1つまたは複数のサウンディング基準信号(SRS)、1つまたは複数のアップリンク測位基準信号(UL-PRS)、またはそれらの任意の組合せを備える、C21に記載の方法。
[C29] 前記1つまたは複数の測位測定が、1つまたは複数の基準信号受信電力(RSRP)測定、1つまたは複数のUE受信-送信(Rx-Tx)測定、1つまたは複数の到来角(AoA)測定、アップリンク到来時間差(UTDOA)測位プロシージャのための、低減能力UEのペア間の1つまたは複数の基準信号時間差(RSTD)測定、またはそれらの任意の組合せを備える、C21に記載の方法。
[C30] 前記低減能力UEが、前記プレミアムUEよりも少数のアンテナと、低い帯域幅能力(lower bandwidth capability)と、低い処理能力(lower processing capability)と、低い送信電力とを有するUEを備える、C21に記載の方法。
[C31] 前記1つまたは複数の測位測定をロケーションサーバに送信すること、ここにおいて、前記ロケーションサーバが、前記1つまたは複数の測位測定に基づいて前記低減能力UEの前記ロケーション推定値を計算する、
をさらに備える、C21に記載の方法。
[C32] メモリと、
少なくとも1つのトランシーバと、
前記メモリおよび前記少なくとも1つのトランシーバに通信可能に結合された少なくとも1つのプロセッサと
を備える低減能力ユーザ機器(UE)であって、前記少なくとも1つのプロセッサが、 1つまたは複数のプレミアムUEの各々から、前記プレミアムUEのロケーション推定値の品質を指示する1つまたは複数のパラメータを受信することと、
前記1つまたは複数のプレミアムUEのうちの少なくとも1つのプレミアムUEを、前記少なくとも1つのプレミアムUEの前記ロケーション推定値の前記品質に基づいて選択することと、
前記少なくとも1つのプレミアムUEの前記ロケーション推定値に基づいて前記低減能力UEのロケーション推定値を導出することと
を行うように構成された、低減能力ユーザ機器(UE)。
[C33] 前記少なくとも1つのプロセッサは、
前記少なくとも1つのトランシーバに、前記低減能力UEの通信範囲内のプレミアムUEを走査させることと、
前記少なくとも1つのトランシーバに、前記1つまたは複数のプレミアムUEが前記低減能力UEの通信範囲内にあることに基づいて、前記1つまたは複数のプレミアムUEの各々へのサイドリンク接続を確立させることと
を行うようにさらに構成された、C32に記載の低減能力UE。
[C34] 前記少なくとも1つプロセッサが、それぞれのサイドリンク接続上で前記1つまたは複数のプレミアムUEの各々から前記1つまたは複数のパラメータを受信する、C33に記載の低減能力UE。
[C35] 前記少なくとも1つプロセッサが、前記少なくとも1つのトランシーバに、測位エンティティからの測位要求の受信に応答して前記プレミアムUEを走査させる、C33に記載の低減能力UE。
[C36] 前記測位エンティティが、ロケーションサーバ、または前記低減能力UE上で動作するアプリケーションを備える、C35に記載の低減能力UE。
[C37] 前記少なくとも1つプロセッサが、前記少なくとも1つのトランシーバに、前記1つまたは複数のプレミアムUEが前記低減能力UEの通信範囲内にあるというネットワークエンティティからの通知に応答して、前記プレミアムUEを走査させる、C33に記載の低減能力UE。
[C38] 前記少なくとも1つのプロセッサが導出することを行うように構成されることは、前記少なくとも1つのプロセッサが、
前記少なくとも1つのプレミアムUEの前記ロケーション推定値を、前記低減能力UEの前記ロケーション推定値として採用すること
を行うように構成されることを備える、C32に記載の低減能力UE。
[C39] 前記少なくとも1つのプロセッサは、
前記少なくとも1つのトランシーバに、前記少なくとも1つのプレミアムUEの前記ロケーション推定値をロケーションサーバに送信するようにとの前記少なくとも1つのプレミアムUEに対する要求を前記少なくとも1つのプレミアムUEに送信させること
を行うようにさらに構成された、C38に記載の低減能力UE。
[C40] 前記少なくとも1つのプロセッサは、
前記少なくとも1つのプレミアムUEから前記少なくとも1つのプレミアムUEの前記ロケーション推定値を受信することと、
前記少なくとも1つのトランシーバに、前記少なくとも1つのプレミアムUEの前記ロケーション推定値をロケーションサーバに送信させることと
を行うようにさらに構成された、C38に記載の低減能力UE。
[C41] 前記少なくとも1つのプレミアムUEが複数のプレミアムUEを備え、
前記少なくとも1つのプロセッサが導出することを行うように構成されることは、前記少なくとも1つのプロセッサが、
前記複数のプレミアムUEの各々からロケーション推定値を受信することと、
前記低減能力UEの前記ロケーション推定値を生成するために前記複数のプレミアムUEの前記ロケーション推定値を平均化することと
を行うように構成されることを備える、
C32に記載の低減能力UE。
[C42] メモリと、
少なくとも1つのトランシーバと、
前記メモリおよび前記少なくとも1つのトランシーバに通信可能に結合された少なくとも1つのプロセッサと
を備える低減能力ユーザ機器(UE)であって、前記少なくとも1つのプロセッサは、 前記少なくとも1つのトランシーバに、1つまたは複数の送信受信ポイント(TRP)によって送信された1つまたは複数のダウンリンク基準信号の1つまたは複数の測位測定を実施するようにとの要求を少なくとも1つのプレミアムUEに送信させることと、 前記少なくとも1つのプレミアムUEから前記1つまたは複数の測位測定を備える測定報告を受信することと、
前記測定報告中の前記1つまたは複数の測位測定に基づいて前記低減能力UEのロケーション推定値を決定することと
を行うように構成された、低減能力ユーザ機器(UE)。
[C43] 前記少なくとも1つのプロセッサが、
前記少なくとも1つのトランシーバに、前記1つまたは複数の測位測定をどのくらい頻繁に実施すべきかの指示を前記少なくとも1つのプレミアムUEに送信させること
を行うようにさらに構成された、C42に記載の低減能力UE。
[C44] 前記1つまたは複数の測位測定がどのくらい頻繁に実施されるべきであるかの前記指示が、前記低減能力UEのモビリティ状態に基づく、C43に記載の低減能力UE。
[C45] 前記少なくとも1つのプロセッサが、
前記少なくとも1つのトランシーバに、前記1つまたは複数の測位測定を実施することを停止するようにとの指示を前記少なくとも1つのプレミアムUEに送信させること
を行うようにさらに構成された、C42に記載の低減能力UE。
[C46] 前記測定報告は、前記1つまたは複数のTRPの識別子、前記1つまたは複数の測位測定がその間有効であるタイムスタンプ、前記1つまたは複数の測位測定の品質を指示する1つまたは複数のパラメータ、前記1つまたは複数の測位測定を実施するために使用された、前記1つまたは複数のダウンリンク基準信号に関する情報、またはそれらの任意の組合せをさらに備える、C42に記載の低減能力UE。
[C47] 前記1つまたは複数の測位測定が、1つまたは複数の基準信号時間差(RSTD)測定、1つまたは複数の基準信号受信電力(RSRP)測定、1つまたは複数のUE受信-送信(Rx-Tx)測定、ダウンリンク離脱角(DL-AoD)、またはそれらの任意の組合せを備える、C42に記載の低減能力UE。
[C48] 前記少なくとも1つのプロセッサが決定することを行うように構成されることは、前記少なくとも1つのプロセッサが、
前記低減能力UEの測位構成要素によって、前記低減能力UEの前記ロケーション推定値を計算すること
を行うように構成されることを備える、C42に記載の低減能力UE。
[C49] 前記少なくとも1つのプロセッサが決定することを行うように構成されることは、前記少なくとも1つのプロセッサが、
前記少なくとも1つのトランシーバに、ロケーションサーバが前記低減能力UEの前記ロケーション推定値を計算することを可能にするために、前記測定報告を前記ロケーションサーバに送信させること
を行うように構成されることを備える、C42に記載の低減能力UE。
[C50] 前記少なくとも1つのプロセッサは、
前記少なくとも1つのトランシーバに、前記低減能力UEの通信範囲内のプレミアムUEを走査させることと、
前記少なくとも1つのトランシーバに、前記少なくとも1つのプレミアムUEが前記低減能力UEの通信範囲内にあることに基づいて、前記少なくとも1つのプレミアムUEへのサイドリンク接続を確立させることと
を行うようにさらに構成された、C42に記載の低減能力UE。
[C51] 前記少なくとも1つのプロセッサが、前記サイドリンク接続上で前記少なくとも1つのプレミアムUEから前記測定報告を受信する、C50に記載の低減能力UE。
[C52] メモリと、
少なくとも1つのトランシーバと、
前記メモリおよび前記少なくとも1つのトランシーバに通信可能に結合された少なくとも1つのプロセッサと
を備えるプレミアムユーザ機器(UE)であって、前記少なくとも1つのプロセッサは、 低減能力UEから1つまたは複数のアップリンク基準信号を受信することと、
前記1つまたは複数のアップリンク基準信号の1つまたは複数の測位測定を実施することと、ここにおいて、前記低減能力UEのロケーション推定値が、前記1つまたは複数の測位測定に基づいて計算される、
を行うように構成された、プレミアムユーザ機器(UE)。
[C53] 前記少なくとも1つのプロセッサが、
前記低減能力UEから前記プレミアムUEと前記低減能力UEとの間のサイドリンク接続を確立するようにとの要求を受信することと、
前記少なくとも1つのトランシーバに、前記低減能力UEとの前記サイドリンク接続を確立させることと
を行うようにさらに構成された、C52に記載のプレミアムUE。
[C54] 前記少なくとも1つのプロセッサが、前記サイドリンク接続上で前記1つまたは複数のアップリンク基準信号を受信する、C53に記載のプレミアムUE。
[C55] 前記プレミアムUEにおける受信のために前記サイドリンク接続上で送信された前記1つまたは複数のアップリンク基準信号が、前記プレミアムUEとマクロセル基地局との間の通信リンク上で送信されたアップリンク基準信号よりも低い送信電力を有する、C54に記載のプレミアムUE。
[C56] 前記サイドリンク接続が、物理サイドリンク制御チャネル(PSCCH)および/または物理サイドリンク制御チャネル(PSSCH)をサポートする、C53に記載のプレミアムUE。
[C57] 前記少なくとも1つのプロセッサが、
前記1つまたは複数の測位測定に基づいて前記低減能力UEの前記ロケーション推定値を計算することと、
前記少なくとも1つのトランシーバに、前記ロケーション推定値をロケーションサーバに送信させることと
を行うようにさらに構成された、C52に記載のプレミアムUE。
[C58] 前記少なくとも1つのプロセッサが、
前記1つまたは複数の測位測定に基づいて前記低減能力UEの前記ロケーション推定値を計算することと、
前記少なくとも1つのトランシーバに、前記ロケーション推定値を前記低減能力UEに送信させることと
を行うようにさらに構成された、C52に記載のプレミアムUE。
[C59] 前記1つまたは複数のアップリンク基準信号が、1つまたは複数のサウンディング基準信号(SRS)、1つまたは複数のアップリンク測位基準信号(UL-PRS)、またはそれらの任意の組合せを備える、C52に記載のプレミアムUE。
[C60] 前記1つまたは複数の測位測定が、1つまたは複数の基準信号受信電力(RSRP)測定、1つまたは複数のUE受信-送信(Rx-Tx)測定、1つまたは複数の到来角(AoA)測定、アップリンク到来時間差(UTDOA)測位プロシージャのための、低減能力UEのペア間の1つまたは複数の基準信号時間差(RSTD)測定、またはそれらの任意の組合せを備える、C52に記載のプレミアムUE。
[C61] 前記低減能力UEが、前記プレミアムUEよりも少数のアンテナと、低い帯域幅能力と、低い処理能力と、低い送信電力とを有するUEを備える、C52に記載のプレミアムUE。
[C62] 前記少なくとも1つのプロセッサは、
前記少なくとも1つのトランシーバに、前記1つまたは複数の測位測定をロケーションサーバに送信させること、ここにおいて、前記ロケーションサーバが、前記1つまたは複数の測位測定に基づいて前記低減能力UEの前記ロケーション推定値を計算する、
を行うようにさらに構成された、C52に記載のプレミアムUE。
[C63] 低減能力ユーザ機器(UE)であって、
1つまたは複数のプレミアムUEの各々から前記プレミアムUEのロケーション推定値の品質を指示する1つまたは複数のパラメータを受信するための手段と、
前記1つまたは複数のプレミアムUEのうちの少なくとも1つのプレミアムUEを、前記少なくとも1つのプレミアムUEの前記ロケーション推定値の前記品質に基づいて選択するための手段と、
前記少なくとも1つのプレミアムUEの前記ロケーション推定値に基づいて前記低減能力UEのロケーション推定値を導出するための手段と
を備える、低減能力ユーザ機器(UE)。
[C64] 低減能力ユーザ機器(UE)であって、
1つまたは複数の送信受信ポイント(TRP)によって送信された1つまたは複数のダウンリンク基準信号の1つまたは複数の測位測定を実施するようにとの要求を少なくとも1つのプレミアムUEに送信するための手段と、
前記少なくとも1つのプレミアムUEから前記1つまたは複数の測位測定を備える測定報告を受信するための手段と、
前記測定報告中の前記1つまたは複数の測位測定に基づいて前記低減能力UEのロケーション推定値を決定するための手段と
を備える、低減能力ユーザ機器(UE)。
[C65] プレミアムユーザ機器(UE)であって、
低減能力UEから1つまたは複数のアップリンク基準信号を受信するための手段と、 前記1つまたは複数のアップリンク基準信号の1つまたは複数の測位測定を実施するための手段と、ここにおいて、前記低減能力UEのロケーション推定値が、前記1つまたは複数の測位測定に基づいて計算される、
を備える、プレミアムユーザ機器(UE)。
[C66] コンピュータ実行可能命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記コンピュータ実行可能命令が、
1つまたは複数のプレミアムユーザ機器(UE)の各々から前記プレミアムUEのロケーション推定値の品質を指示する1つまたは複数のパラメータを受信するように低減能力UEに命令する少なくとも1つの命令と、
前記1つまたは複数のプレミアムUEのうちの少なくとも1つのプレミアムUEを、前記少なくとも1つのプレミアムUEの前記ロケーション推定値の前記品質に基づいて選択するように、前記低減能力UEに命令する少なくとも1つの命令と、
前記少なくとも1つのプレミアムUEの前記ロケーション推定値に基づいて前記低減能力UEのロケーション推定値を導出するように前記低減能力UEに命令する少なくとも1つの命令と
を備える、非一時的コンピュータ可読媒体。
[C67] コンピュータ実行可能命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記コンピュータ実行可能命令が、
1つまたは複数の送信受信ポイント(TRP)によって送信された1つまたは複数のダウンリンク基準信号の1つまたは複数の測位測定を実施するようにとの要求を少なくとも1つのプレミアムユーザ機器(UE)に送信するように低減能力UEに命令する少なくとも1つの命令と、
前記少なくとも1つのプレミアムUEから前記1つまたは複数の測位測定を備える測定報告を受信するように前記低減能力UEに命令する少なくとも1つの命令と、
前記測定報告中の前記1つまたは複数の測位測定に基づいて前記低減能力UEのロケーション推定値を決定するように前記低減能力UEに命令する少なくとも1つの命令と
を備える、非一時的コンピュータ可読媒体。
[C68] コンピュータ実行可能命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記コンピュータ実行可能命令は、
低減能力ユーザ機器(UE)から1つまたは複数のアップリンク基準信号を受信するようにプレミアムUEに命令する少なくとも1つの命令と、
前記1つまたは複数のアップリンク基準信号の1つまたは複数の測位測定を実施するように前記プレミアムUEに命令する少なくとも1つの命令と、ここにおいて、前記低減能力UEのロケーション推定値が、前記1つまたは複数の測位測定に基づいて計算される、を備える、非一時的コンピュータ可読媒体。
図1
図2A
図2B
図3A
図3B
図3C
図4A
図4B
図5
図6
図7
図8