IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ メドス・インターナショナル・エスエイアールエルの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-22
(45)【発行日】2024-12-02
(54)【発明の名称】インプラントホルダ
(51)【国際特許分類】
   A61B 50/30 20160101AFI20241125BHJP
   A61B 17/86 20060101ALI20241125BHJP
【FI】
A61B50/30
A61B17/86
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2022530922
(86)(22)【出願日】2020-11-26
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-01-31
(86)【国際出願番号】 EP2020083550
(87)【国際公開番号】W WO2021105308
(87)【国際公開日】2021-06-03
【審査請求日】2023-09-28
(31)【優先権主張番号】16/697,726
(32)【優先日】2019-11-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】514046806
【氏名又は名称】メドス・インターナショナル・エスエイアールエル
【氏名又は名称原語表記】Medos International SARL
【住所又は居所原語表記】Chemin-Blanc 38, CH-2400 Le Locle, Switzerland
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】ピーターソン・ジョセフ
(72)【発明者】
【氏名】スプラット・フランク
(72)【発明者】
【氏名】カールソン・クリスティーナ
(72)【発明者】
【氏名】マグワイア・ポール
(72)【発明者】
【氏名】ビースター・エリック
(72)【発明者】
【氏名】フルニエ・リック
【審査官】木村 立人
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2017/0095308(US,A1)
【文献】国際公開第2019/030451(WO,A2)
【文献】米国特許出願公開第2014/0042050(US,A1)
【文献】国際公開第2018/081339(WO,A1)
【文献】特表2019-525797(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 17/56―17/92
A61B 50/00―50/39
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
インプラント保持システムであって、
封止された第1の外側端部及び開放された第2の外側端部を有する外管であって、前記第2の外側端部を選択的に封止するように構成された取り外し可能な外側キャップを有する、外管と、
前記外管内に配置されるように構成された内管であって、前記外管の前記外側キャップと係合するように構成された封止された第1の内側端部と、開放された第2の内側端部と、前記第2の内側端部を選択的に封止するように構成された取り外し可能な内側キャップと、を有する、内管と、
ドライバヘッドと、前記ドライバヘッドから遠位方向に延びるねじ付きシャフトと、を有する骨アンカーと、
前記内管内に配置されるように構成され、かつ長手方向軸を有するホルダであって、前記骨アンカーの前記ドライバヘッドを受け入れるように構成された受け入れヘッドと、前記受け入れヘッドから遠位方向に延びるカラーと、を有し、前記カラーは、前記骨アンカーが内部に受け入れられる際に、前記骨アンカーの前記ねじ付きシャフトの少なくとも一部に係合して、前記ホルダの前記長手方向軸に対して前記骨アンカーの前記ねじ付きシャフトの向きを維持するように構成されている、ホルダと、
を備える、システム。
【請求項2】
前記受け入れヘッドが、前記骨アンカーの前記ドライバヘッドと係合して、前記ホルダの前記長手方向軸周りの軸方向回転を防止するように構成されており、前記受け入れヘッドが、前記受け入れヘッド及び前記カラーを通って遠位方向に延びる管腔を有し、前記骨アンカーの前記ねじ付きシャフトが、前記管腔を通過することができるようになっている、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記ホルダが、前記受け入れヘッドの反対側の端部に取り外し可能に配置された破断タブを更に含み、前記破断タブが、前記ホルダの前記長手方向軸に沿って前記ホルダの長さを変更するために取り外されるように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記ホルダが、少なくとも2つの曲がった変形可能な脚部を有し、前記脚部が、各前記脚部と前記内管の内面との間の摩擦係合により前記内管内の前記ホルダの位置を維持するように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記ホルダが、前記ホルダの遠位部分に沿って配置された位置合わせパネルを有し、前記位置合わせパネルが、前記内管の内面に係合して、前記ホルダの前記長手方向軸周りの前記ホルダの軸方向回転に抵抗するように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記位置合わせパネルが、前記ホルダの前記長手方向軸に沿った箇所で非円形断面を有する、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記ホルダ、前記外管、及び前記内管が、前記骨アンカーが前記ホルダ内に受け入れられる際に、前記骨アンカーの前記向きの視覚化を可能にするように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記外管、前記内管、及び前記ホルダが、前記ホルダが前記内管内に配置され、かつ前記内管が前記外管内に配置される際に、前記ホルダの前記長手方向軸に沿って互いに同軸となるように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
インプラント保持システムであって、
封止された第1の外側端部及び開放された第2の外側端部を有する外管であって、前記第2の外側端部を選択的に封止するように構成された取り外し可能な外側キャップを有する、外管と、
前記外管内に配置されるように構成された内管であって、前記外管の前記外側キャップと係合するように構成された封止された第1の内側端部と、開放された第2の内側端部と、前記第2の内側端部を選択的に封止するように構成された取り外し可能な内側キャップと、を有する、内管と、
ドライバヘッドを有する骨アンカーと、
前記内管内に配置されるように構成されたホルダであって、前記内管の前記内側キャップと係合するように構成された第1のホルダ端部と開放された第2のホルダ端部との間に延びる長手方向軸と、前記第2のホルダ端部から前記第1のホルダ端部に向かって少なくとも部分的に前記ホルダを通って延びる管腔と、を有し、前記管腔が、前記骨アンカーの少なくとも一部を内部に受け入れるように構成されており、複数の位置合わせ部材が、前記管腔内に少なくとも部分的に延び、前記複数の位置合わせ部材が、前記骨アンカーが前記管腔内に受け入れられる際に、前記骨アンカーに係合して、前記ホルダの前記長手方向軸に対する前記骨アンカーの向きを維持するように構成されている、ホルダと、
を備える、システム。
【請求項10】
前記複数の位置合わせ部材の各々が、長手方向の長方形突出部、垂直な突出部、曲がったアーム、湾曲したアーム、螺旋状のアーム、及び可撓性のアームのうちの1つであり、異なる長さ及び直径の複数の骨アンカーが、前記管腔内に受け入れ可能であるようになっている、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記ホルダが、前記ホルダの前記長手方向軸に沿って前記ホルダの長さを変更するために取り外されるように構成された、開放された前記第2のホルダ端部から前記第1のホルダ端部に向かって延びる1つ以上の破断部分を有する、請求項9に記載のシステム。
【請求項12】
前記骨アンカーが、前記ドライバヘッドから遠位方向に延びるねじ付きシャフトを有し、前記複数の位置合わせ部材が、前記ねじ付きシャフトから半径方向外向きに延びるねじ山に対応するように、前記管腔内に半径方向に延びるように配置されている、請求項9に記載のシステム。
【請求項13】
前記ホルダは、前記ホルダが前記内管の前記内側キャップに係合される際に、前記ホルダの前記長手方向軸に対して前記内管の前記内側キャップとの回転位置を維持するように構成されている、請求項9に記載のシステム。
【請求項14】
前記第1のホルダ端部が、前記ホルダの前記長手方向軸に沿った箇所で非円形断面を有する、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記ホルダ、前記外管、及び前記内管が、前記骨アンカーが前記ホルダ内に受け入れられる際に、前記骨アンカーの前記向きの視覚化を可能にするように構成されている、請求項9に記載のシステム。
【請求項16】
前記外管、前記内管、及び前記ホルダが、前記ホルダが前記内管内に配置され、かつ前記内管が前記外管内に配置される際に、前記ホルダの前記長手方向軸に沿って互いに同軸であるように構成されている、請求項9に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、インプラントホルダに関する。
【背景技術】
【0002】
様々な外科手術の間、外科的滅菌環境を維持する必要がある。したがって、複数の骨アンカーが使用され得る脊椎手術などの複数のツール及びインプラントを必要とする手術を準備するには、ユーザは異なる多数のインプラントを滅菌する必要があるため、非常に時間がかかることがある。加えて、多くの骨アンカーは、異なる多数のサイズ及び構成で大きなトレイ上でユーザに提供される。ユーザは、手術でトレイ上に必要とされる骨アンカーが小数のみである場合でも、トレイ全体を滅菌する必要があり、ユーザは、すべてのインプラント滅菌機器の代価を支払い、滅菌機器を維持し、滅菌機器の適切なトレーニングが提供されるようにしなければならない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
したがって、改善されたインプラントホルダが依然として必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
概して、個々のインプラントホルダ及びその使用方法が提供される。
【0005】
一実施形態では、外管と、内管と、骨アンカーと、ホルダと、を有するインプラント保持システムが提供される。外管は、封止された第1の外側端部及び開放された第2の外側端部を有し、外管は、第2の外側端部を選択的に封止する取り外し可能な外側キャップを有する。内管は、外管内に配置されており、内管は、外管の外側キャップと係合する封止された第1の内側端部を有する。内管は、開放された第2の内側端部と、第2の内側端部を選択的に封止するように構成された取り外し可能な内側キャップと、を有する。骨アンカーは、ドライバヘッドと、ドライバヘッドから遠位方向に延びるねじ付きシャフトと、を有する。ホルダは、内管内に配置されており、長手方向軸を有する。ホルダは、骨アンカーのドライバヘッドを受け入れる受け入れヘッドと、受け入れヘッドから遠位方向に延びるカラーと、を有する。カラーは、骨アンカーが内部に受け入れられる際に、骨アンカーのねじ付きシャフトの少なくとも一部に係合して、ホルダの長手方向軸に対する骨アンカーのねじ付きシャフトの向きを維持する。
【0006】
本システムは、多数の変形形態を有することができる。例えば、受け入れヘッドは、骨アンカーのドライバヘッドと係合して、ホルダの長手方向軸周りの軸方向回転を防止するように構成することができ、受け入れヘッドは、受け入れヘッド及びカラーを通って遠位方向に延びる管腔を有することができ、それにより、骨アンカーのねじ付きシャフトは、管腔を通過することができる。別の実施例では、ホルダは、受け入れヘッドの反対側の端部に取り外し可能に配置された破断タブを含むことができ、破断タブは、ホルダの長手方向軸に沿ってホルダの長さを変更するように取り外されるように構成されている。いくつかの実施例では、ホルダは、少なくとも2つの曲がった変形可能な脚部を有し、脚部は、各脚部と内管の内面との間の摩擦係合により内管内のホルダの位置を維持するように構成することができる。別の実施例では、ホルダは、その遠位部分に沿って配置された位置合わせパネルを有することができ、位置合わせパネルは、内管の内面に係合して、ホルダの長手方向軸周りのホルダの軸方向回転に抵抗するように構成することができる。位置合わせパネルはまた、ホルダの長手方向軸に沿った箇所で非円形断面を有することができる。更に別の実施例では、ホルダ、外管、及び内管は、骨アンカーがホルダ内に受け入れられたときに、骨アンカーの向きの視覚化を可能にすることができる。一実施例では、外管、内管、及びホルダは、ホルダが内管内に配置され、かつ内管が外管内に配置される際に、ホルダの長手方向軸に沿って互いに同軸であってもよい。
【0007】
別の実施形態では、外管と、内管と、骨アンカーと、ホルダと、を有するインプラント保持システムが提供される。外管は、封止された第1の外側端部及び開放された第2の外側端部を有し、外管は、第2の外側端部を選択的に封止する取り外し可能な外側キャップを有する。内管は、外管内に配置されており、内管は、外管の外側キャップと係合する封止された第1の内側端部を有する。内管は、開放された第2の内側端部と、第2の内側端部を選択的に封止する取り外し可能な内側キャップと、を有する。骨アンカーは、ドライバヘッドを有する。ホルダは、内管内に配置されており、ホルダは、内管の内側キャップと係合する第1のホルダ端部と開放された第2のホルダ端部との間に延びる長手方向軸を有する。管腔は、第2のホルダ端部から第1のホルダ端部に向かってホルダを少なくとも部分的に通って延び、管腔は、内部に骨アンカーの少なくとも一部を受け入れる。複数の位置合わせ部材は、少なくとも部分的に管腔内に延び、複数の位置合わせ部材は、骨アンカーが管腔内に受け入れられる際に、骨アンカーと係合して、ホルダの長手方向軸に対する骨アンカーの向きを維持する。
【0008】
本システムは、多数の変形形態を有することができる。例えば、複数の位置合わせ部材の各々は、長手方向の長方形突出部、垂直な突出部、曲がったアーム、湾曲したアーム、螺旋状のアーム、及び可撓性のアームのうちの1つであってもよく、その結果、異なる長さ及び直径の複数の骨アンカーが、管腔内に受け入れ可能であってもよい。別の実施例では、ホルダは、開放された第2のホルダ端部から、ホルダの長手方向軸に沿ってホルダの長さを変更するように取り外すことができる第1のホルダ端部に向かって延びる、1つ以上の破断部分を有することができる。いくつかの実施例では、骨アンカーは、ドライバヘッドから遠位方向に延びるねじ付きシャフトを有することができ、複数の位置合わせ部材は、ねじ付きシャフトから半径方向外向きに延びるねじ山に対応するように、管腔内に半径方向に延びるように配置することができる。一実施例では、ホルダは、ホルダがそれに係合される際に、ホルダの長手方向軸に対して内管の内側キャップとの回転位置を維持することができる。第1のホルダ端部はまた、ホルダの長手方向軸に沿った箇所で非円形断面を有することができる。別の実施例では、ホルダ、外管、及び内管は、骨アンカーがホルダ内に受け入れられる際に、骨アンカーの向きの視覚化を可能にすることができる。一実施例では、外管、内管、及びホルダは、ホルダが内管内に配置され、かつ内管が外管内に配置されている際に、ホルダの長手方向軸に沿って互いに同軸となり得る。
【0009】
別の態様では、外管が内管を収容しており、かつインプラントホルダが内管内に配置されている状態で、封止されたカバーを外管から除去することを含む、外科的方法が提供される。骨アンカーのねじ付きシャフトは、インプラントホルダの受け入れヘッド及びカラーとの係合によりインプラントホルダの長手方向軸に対してインプラントホルダ内で第1の向きに保持されており、外管、内管、インプラントホルダ、及び骨アンカーの内側は、無菌である。この方法はまた、内管の外面を汚染することなく、内管を滅菌野内に通すことと、滅菌野内で内管からカバーを取り外すことと、を含む。この方法は、骨アンカーのねじ付きシャフトがインプラントホルダの受け入れヘッド及びカラーとの係合により取り出し中に第1の向きに留まるように、滅菌野内で内管内のインプラントホルダから骨アンカーを取り出すことを更に含む。
【0010】
本方法は、多数の変形例を有することができる。例えば、この方法は、外管から封止されたカバーを除去する間に、外管、内管、及びインプラントホルダを介して骨アンカーの向きを目視検査することを更に含むことができる。別の実施例では、骨アンカーのドライバヘッドは、ねじ付きシャフトの近位端と係合することができ、骨アンカーのドライバヘッド及びねじ付きシャフトは、封止されたカバーを外管から取り外し、内管を滅菌野内に通し、かつ内管からカバーを取り外す間に、第1の向きに維持することができる。更に別の実施例では、インプラントホルダは、様々な長さ及び直径の複数の骨アンカーを第1の向きに保持することができる。
【0011】
本明細書に記載される主題の1つ以上の変形形態の詳細が、添付の図面及び以下の説明において記載されている。本明細書に記載される主題の他の特徴及び利点は、この説明及び図面から、並びに特許請求の範囲から明白となろう。
【図面の簡単な説明】
【0012】
本発明は、以下の発明を実施するための形態を添付図面と併せて読むことで、より完全に理解されるであろう。
図1】外管の一実施形態内に配置されるように位置合わせされた内管の一実施形態内に配置されたインプラントホルダの一実施形態及び骨アンカーの一実施形態の斜視図である。
図2A図1のインプラントホルダの側面図である。
図2B】破断タブが取り外された状態の図1のインプラントホルダの側面図である。
図3図1のインプラントホルダの斜視図である。
図4図1のインプラントホルダの斜視図である。
図5図1のインプラントホルダを上から見下ろした図である。
図6】骨アンカーの一実施形態を有する、図1のインプラントホルダの上部の斜視図である。
図7A図1のインプラントホルダを下から見上げた図である。
図7B】内管に挿入された図1のインプラントホルダを下から見上げた図である。
図8A図1のインプラントホルダの斜視図である。
図8B図1のインプラントホルダの側面図である。
図8C図1のインプラントホルダの別の側面図である。
図8D図1のインプラントホルダの正面図である。
図8E図1のインプラントホルダの背面図である。
図8F図1のインプラントホルダを下から見上げた図である。
図8G図1のインプラントホルダを上から見下ろした図である。
図8H図1の内管内に配置され、その後、図1の外管内に配置された、図1のインプラントホルダの斜視図である。
図8I図1のインプラントホルダ、内管、及び外管の側面図である。
図8J図1のインプラントホルダ、内管、及び外管の別の側面図である。
図8K図1のインプラントホルダ、内管、及び外管の正面図である。
図8L図1のインプラントホルダ、内管、及び外管の背面図である。
図8M図1のインプラントホルダ、内管、及び外管を下から見上げた図である。
図8N図1のインプラントホルダ、内管、及び外管を上から見下ろした図である。
図9】ツール及び図1の骨アンカーを有する、図1の内管に挿入されたインプラントホルダの部分的に透明な側面図である。
図10】骨アンカーの別の実施形態を有する、図1のインプラントホルダの側面図である。
図11】骨アンカーの別の実施形態を有する、図1のインプラントホルダの側面図である。
図12】骨アンカーの別の実施形態を有する、図1のインプラントホルダの側面図である。
図13図1のインプラントホルダ及び骨アンカーの斜視図である。
図14図11のインプラントホルダ及び骨アンカーの斜視図である。
図15】内管に挿入されている図13のインプラントホルダ及び骨アンカーの斜視図である。
図16図15のインプラントホルダ、骨アンカー、及び内管の斜視図である。
図17図15のインプラントホルダ、骨アンカー、及び内管の斜視図である。
図18】外管のキャップを有する、図15のインプラントホルダ、骨アンカー、及び内管の斜視図である。
図19】外管の一実施形態の斜視図である。
図20図19の外管を有する、図18のインプラントホルダ、骨アンカー、内管、及びキャップの斜視図である。
図21図19の外管の斜視図である。
図22図19の外管の斜視図である。
図23図20の内管を滅菌環境内に通すステップの一実施形態の図である。
図24】内管を滅菌環境内に通す図20のステップの別の図である。
図25】インプラントホルダの別の実施形態の斜視図である。
図26】骨アンカーの別の実施形態を有する、図25のインプラントホルダの斜視図である。
図27】内管に挿入された図25のインプラントホルダの斜視図である。
図28】インプラントホルダの別の実施形態の斜視図である。
図29】インプラントホルダの別の実施形態の斜視図である。
図30】骨アンカーの別の実施形態を有する、インプラントホルダの別の実施形態の斜視図である。
図31】インプラントホルダの別の実施形態の斜視図である。
図32】インプラントホルダの別の実施形態の斜視図である。
図33図32のインプラントホルダの側断面図である。
図34】ツール及びスタイレットを有する、図32のインプラントホルダの側断面図である。
図35】インプラントホルダの別の実施形態の斜視図である。
図36】インプラントホルダの別の実施形態の斜視図である。
図37】インプラントホルダの別の実施形態の斜視図である。
図38】インプラントホルダの別の実施形態の斜視図である。
図39】インプラントホルダの別の実施形態の斜視図である。
図40】インプラントホルダの別の実施形態の斜視図である。
図41】インプラントホルダの別の実施形態の斜視図である。
図42図41のホルダの側断面図である。
図43図41のホルダの部分的に透明な側面図である。
図44】インプラントホルダの別の実施形態の斜視図である。
図45図44のホルダの側断面図である。
図46図44のホルダの部分的に透明な側面図である。
図47】インプラントホルダの別の実施形態の斜視図である。
図48図47のホルダの側断面図である。
図49図47のホルダの部分的に透明な側面図である。
図50】インプラントホルダの別の実施形態の斜視図である。
図51図50のホルダの側断面図である。
図52図50のホルダの部分的に透明な側面図である。
図53】インプラントホルダの別の実施形態の側断面図である。
図54図53のホルダの斜視図である。
図55】インプラントホルダの別の実施形態の斜視図である。
図56】内管に挿入された図55のホルダの斜視図である。
図57】キャップに挿入された図55のホルダの斜視図である。
図58】キャップと係合したインプラントホルダの一実施形態の斜視図である。
図59】内管に挿入された図58のホルダの斜視図である。
図60】外管に挿入された図59のホルダ及び内管の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
ここで、本明細書で開示する装置及び方法の構造、機能、製造、及び使用の原理の全体的な理解が得られるように、特定の例示的な実施形態を説明する。これらの実施形態のうちの1つ又は2つ以上の実施例が、添付の図面に例解される。当業者であれば、本明細書で具体的に説明され、かつ添付の図面に図示される装置及び方法が、非限定的な例示的な実施形態であること、並びに本発明の範囲が、特許請求の範囲によってのみ定義されることを理解するであろう。例示的な一実施形態に関連して例解又は記載される特徴は、他の実施形態の特徴と組み合わせることができる。このような改変及び変形は、本発明の範囲内に含まれるものとする。
【0014】
更に、本開示においては、実施形態の同様の名称の構成要素は概して同様の特徴を有するものであり、したがって、特定の実施形態において、同様の名称の各構成要素の各特徴については必ずしも完全に詳しく述べることはしない。追加的に、開示されるシステム、装置、及び方法の説明で直線寸法又は円寸法が使用される範囲において、かかる寸法は、かかるシステム、装置、及び方法と組み合わせて使用することができる形状の種類を限定しようとするものではない。当業者には、任意の幾何学的形状についてかかる直線寸法及び円寸法に相当する寸法を容易に決定することができる点が認識されるであろう。システム及びデバイス、並びにその構成要素のサイズ及び形状は、少なくとも、システム及びデバイスが内部で使用される対象の解剖学的構造、システム及びデバイスが使用される構成要素のサイズ及び形状、並びにシステム及びデバイスが使用される方法及び手術に依存し得る。種々の図面における同様の参照符号は、同様の構成要素を示す。
【0015】
本開示は、概して、インプラントホルダに関する。様々な個々のインプラントを輸送する際に輸送中のインプラントの破損を防止し、かつ使用時のインプラントの輸送容器からの取り出しにくさを最小限に抑えるために、インプラントの大まかな向きを維持することが有用であり得る。加えて、使用時に、ユーザがインプラントを滅菌する必要がなく、かつ2つ以上のインプラントを一度に取り扱う必要がなく、潜在的に汚染することがないように、個々のインプラントを個々の輸送容器内で滅菌及び包装することが有益であり得る。
【0016】
したがって、外管と、内管と、ホルダと、を含む、様々なインプラント保持システムが本明細書で提供される。インプラント保持システムは、脊椎手術に使用される骨アンカーなどの異なる種類及びサイズの様々なインプラントを収容するように設計することができ、ホルダは、内部に配置された骨アンカーと係合して、ホルダに対する骨アンカーの向きを維持する助けとなり得る。すなわち、ホルダは、骨アンカーと係合し、滅菌状態の内管内に維持され、内管は、次に、無菌である必要はない外管内に維持される。単一の保持システムが、使用される可能性が高い任意のサイズの骨アンカーを取り扱える汎用性を有することが理想的である。
【0017】
加えて、骨アンカー、ホルダ、内管、及び/又は外管のうちの1つ以上をアセンブリの包装中に滅菌して、骨アンカーが使用されるまで滅菌状態に維持することができる。典型的には、骨アンカー、ホルダ、及び内管は、外管内に配置する前に滅菌される。これにより、各骨アンカーが確実に滅菌されて、それ自体の無菌エンクロージャ内に維持され、処置中に使用されない任意の骨アンカーの無菌性を損なうことなく、外科処置中に異なる種類及びサイズの多くの骨アンカーを使用することが可能になる。
【0018】
図1図24は、図1に集合的に示されるように、外管100と、内管150と、ホルダ200と、を有するインプラント保持システムの一実施形態を示す。ホルダ200は、内部に骨アンカー250を受け入れ、その結果、骨アンカー250の向きは、システムの移動及び輸送中にホルダ200に対して維持される。以下で更に論じられるように、ホルダ200は、内管150内に配置することができ、内管150内の位置を維持することができる。内管150は、外管100内に配置することができ、内管150は、外管100内のその位置を維持することができる。したがって、骨アンカー250の向きは、輸送されるとき、例えば、製造施設又は流通施設から骨アンカー250が使用される手術環境に移動されるときに、ホルダ200及び管100、150内で維持することができる。
【0019】
図2A図4に示すように、ホルダ200は、受け入れヘッド202と、カラー210と、変形可能な脚部220と、位置合わせプレート230と、破断タブ240と、を有する。受け入れヘッド202は、ホルダの近位端にあり、カラー210及び変形可能な脚部202は、受け入れヘッド202からホルダ200の長手方向軸A1に沿って遠位方向に延びている。変形可能な脚部220は、カラー210の両側で遠位方向に延び、脚部220は、脚部220の遠位端に形成された位置合わせプレート230で終端する。破断タブ240は、ホルダ200の遠位端に配置されている。
【0020】
受け入れヘッド202は、内部に形成された空洞204内に骨アンカー250のドライバヘッド252を受け入れ、骨アンカー250のドライバヘッド252の向きを維持する。受け入れヘッド202は、図5及び図6に示されるように、空洞204を画定する2つのせり上がった平坦な側面202a及び2つの低い平坦な側面202bを有する。平坦な側面202a、202bは、ホルダが内管150内に配置される際に内管150内の対応する内向き平坦面と接触して、内管150とは独立したホルダの回転を防止する助けとなる。空洞204は、内向き平坦面204a、204bを更に有する。このように、受け入れヘッド202内のドライバヘッド252の断面を示す図6に示すように、平坦面204a、204bは、ドライバヘッド252の対応する外向き平坦面と係合して、ホルダ200とは独立したドライバヘッド252の回転を防止する助けとなり得る。
【0021】
加えて、ホルダ200の側面から見たときにせり上がった側面202aと低い側面202bとがほぼU字形プロファイルを形成するため、受け入れヘッド202は、ドライバヘッド252の向きを視覚化又は観察することを可能にする。空洞204は、骨アンカー250のドライバヘッド252の下面と係合する遠位面又は下面205を有し、受け入れヘッド202は、これを通じて骨アンカー250のねじ付きシャフト254が軸A1に沿って遠位方向に延びることができる開口部又は管腔208を有する。
【0022】
いくつかの実施形態では、骨アンカー250の側面と、受け入れヘッド202と、内管150との間に小さなギャップを設計して、固定された向きを依然として維持しながら、ホルダ200及び骨アンカー250のより容易な挿入及び取り外しを可能にすることができる。図5に示すように、レッジ206及び他の表面特徴部も、空洞204内に形成して、様々な骨アンカーの意図された用途(複数可)に基づいて変化し得る様々なサイズ及び構成のドライバヘッドの係合を助けることができる。
【0023】
受け入れヘッド202は、ドライバヘッド202の向きを維持する一方で、カラーは、軸A1に対する骨アンカー250のねじ付きシャフト254の向きを維持する。図2A図8Gに示されるように、カラー210は、受け入れヘッド202から遠位方向に延び、管腔208は、軸A1に沿ってカラー210を通って延びている。したがって、ねじ付きシャフト254が管腔208を通って延びる際に、カラー210は、ねじ付きシャフト254の少なくとも一部と係合し、それによって、ホルダ200内のねじ付きシャフト254の向き又は角度を維持する。カラー210は、円形又は環状の断面を有しているが、六角形、八角形などの様々な異なる断面形状を使用することができる。
【0024】
加えて、カラー210は、ホルダ200の移動中にねじ付きシャフト254の向きを視覚化して観察することを可能にする。カラー210は、図9に示すように、ねじ付きシャフト254の少なくとも最遠位部分255がカラー210を越えて突出するように、ホルダ200の長手方向軸A1に沿って部分的にのみ延びる。例えば、カラー210は、ねじ付きシャフト254の長さに沿って約5%~約75%、より好ましくはねじ付きシャフト254の長さに沿って約5%~約35%延びることができる。
【0025】
したがって、図9図12に示されるように、空洞204、管腔208、及びカラー210は、様々な異なるサイズのドライバヘッド及びねじ付きシャフトを有する骨アンカーを受け入れるようにサイズ決定することができる。例えば、図9図12は、様々なサイズ、長さ、寸法、構成などのドライバヘッド252、252b、252c、252d、並びにねじ付きシャフト254、254b、254c、254dを有する一般的な骨アンカー250、250b、250c、254dを示す。骨アンカーのいくつかの実施形態が示されているが、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、Biesterらの米国特許出願公開第2019/0150989号、発明の名称「Bone Anchor Assemblies and Related Instrumentation」(2018年11月7日出願)に詳述されている様々な多軸ねじ及び/又はモジュラねじなどの、多くのタイプの骨アンカーをホルダ200内に受け入れることができる。加えて、ねじ付きシャフト及びドライバヘッドを有する様々な固定骨ねじ、並びにねじ付きシャフトのみなどのモジュラねじの1つ以上の個々の構成要素を、互いに固定された向きでホルダ200内に受け入れることができる。
【0026】
2つの脚部220は、受け入れヘッド202から遠位方向に、かつカラー210の周りに延びて、内管150内のホルダ200の向きを維持する助けとなる。2つの脚部220は、変形可能であり、軸A1に対して半径方向外向きに湾曲している。したがって、各脚部は、その最も広い箇所で内管150の内向き面と接触し、ホルダ200は、内管150と同軸である。内管150内にホルダ200が配置される際、脚部220は、内管150の内向き面との接触の結果として、半径方向内向きに曲がることにより、内管150との摩擦係合を受ける。骨アンカー250の受け入れヘッド254がツール280の遠位端に装填される際に軸A1に沿って遠位方向に力が加えられると、遠位方向に作用する力は、脚部220によって受けられ、図9の矢印で示されるように、脚部220から外向きに内管150に分配されて、2つの間の係合を更に増加させる。係合の増加により、ホルダ200へ/からの骨アンカー250のより容易な装填及び取り出しが可能になる。
【0027】
加えて、脚部220は、脚部220間でのホルダ200の移動中に、ねじ付きシャフト254の向きを視覚化して観察することを可能にする。2つの脚部220が図示されているが、他の実施形態では、2つ~約20個など、2つより多くの脚部220を使用することもできる。図1図4は、様々な形態をとることができ、かつホルダ200と内管150との係合を増加させるのを助けること、ホルダ200の製造及び形成中に金型との係合を与えるのに役立つことなどの、様々な目的を果たすことができる、表面特徴部225を示す。
【0028】
位置合わせパネル230は、脚部220の遠位端に配置されており、内管150内のホルダ200の向きを維持する助けとなる。位置合わせパネル230は、ホルダ200の長手方向軸A1に沿った箇所で取られた非円形断面を有する。したがって、位置合わせパネル230の少なくとも2つの側面230a、230bが、図7A及び図7Bに示されるように、内管150の内面154bと接触する。位置合わせパネル230は非円形であるため、内管150に接触する位置合わせパネル230の2つの側面230a、230bは、軸A1周りのホルダ200の回転に抵抗する。位置合わせパネル230は楕円形断面を有しているが、正方形、三角形、六角形、八角形などの他の非円形形状を使用することもできる。
【0029】
ホルダ200の最遠位端に位置する破断タブ240は、長手方向軸A1に沿ったホルダの全長を変更することを可能にすることができる。破断タブ240は、ホルダ200を内管150内に配置する前に、ホルダ200から取り外し可能である。破断タブ240を取り外すことにより、受け入れヘッド202と内管150のキャップ162との間に追加の距離が生じる。したがって、破断タブ240が取り外されると、より大きなドライバヘッド252c、252dを有する骨アンカー250c、250dをホルダ200に収容することができ、キャップ162は、依然として内管150を閉鎖し、以下で更に論じられるキャップの係合インターフェース164は、依然として受け入れヘッド200及びドライバヘッド252c、252dと係合して、例えば、ホルダ200が反転された場合に、骨アンカー250がホルダ200から外れて近位方向に摺動することを防止することができる。したがって、図9及び図10に示すように、ホルダ200の受け入れヘッド202は、破断タブ240が取り付けられた状態で、より小さい又は軸方向に短いドライバヘッド252、252bを有する骨アンカー250、250bなどの様々なサイズの様々なドライバヘッドを収容することができる。同様に、図11及び図12に示すように、ホルダ200は、破断タブ240が取り外された状態で、より大きい又は軸方向に長いドライバヘッド252c、252dを有する骨アンカー250c、250dを収容することができる。
【0030】
図示された破断タブ240は、ホルダ200に脆弱に接続されており、それにより、破断タブ240が取り外されると、それは、ホルダ200と再係合することができない。しかしながら、他の実施形態は、再係合可能であってもよく、いくつかの実施形態では、破断タブに加えて又はそれの代わりにのいずれかで、様々なスペーサを内管150に追加して、内管150内のホルダ200の配置を調整する助けとなり得る。加えて、1つの破断タブ240が図示されているが、他の実施形態は、複数の破断タブ及び/又は異なるサイズのタブを有して、ホルダ200の軸方向長さの更なるカスタマイズを可能にすることができる。
【0031】
ホルダ200は、破断タブ240が取り付けられた状態、及び取り付けられていない状態の両方で、ホルダ200の遠位端に1つ以上の足部245を更に有する。足部245は、ホルダ200が内管150内に配置されたときにホルダ200が内管150の遠位端上に載ることができる平坦な接触面を提供することによって、ホルダ200の軸A1に沿った向きを維持する助けとなる。更に、ホルダ200及びその様々な構成要素は、様々な方法及び様々な材料で製造することができる。例えば、ホルダ200は、射出成形、3D印刷、機械加工などにより製造することができ、ホルダ200及び/又は個々の構成要素は、様々なプラスチック、ポリマー、金属などから作製することができる。
【0032】
図8H図8N及び図15図22に示されるように、ホルダ200は、内管150内に配置することができ、内管150は、次に、外管100内に配置することができる。内管150は、内管150内のホルダ200の向きを維持する助けとなる。そのため、内管150は、開放端部156と、封止又は閉鎖端部158と、ホルダ200が挿入される、それらの間に延びる管腔160と、開放端部156を閉鎖するキャップ162と、を有する。
【0033】
キャップ162は、開放端部156上のねじ山156tと取り外し可能に係合可能であり、キャップ162は、内管150の管腔160に面するキャップ162上の係合インターフェース164を有する。図示の実施形態は、キャップ162に係合するためにねじ山156tを利用しているが、摩擦嵌合、接着剤などの様々な係合機構を使用することができる。係合インターフェース164は、キャップ162が閉じられたときに、ホルダ200の遠位端及び骨アンカー250のドライバヘッド252と取り外し可能に係合する。したがって、上述のように、係合インターフェース164は、ホルダ200内の骨アンカー150の向きを維持する助けとなり得る。
【0034】
更に、上述のように、内管150は、受け入れヘッド202の平坦な側面202a、202b、及び位置合わせパネル230の側面230a、230bと係合することができる湾曲した半径方向内向き面154bと接触して、内部のホルダ200の向きを維持する助けとなり得る内向き平坦面154aを有する。内管150及びその様々な構成要素は、様々な方法及び様々な材料で製造することができる。例えば、内管150及びキャップ162は、射出成形、3D印刷、機械加工などにより製造することができ、内管150、キャップ162、及び/又は個々の構成要素は、様々なプラスチック、ポリマー、金属などから作製することができる。
【0035】
内管150はまた、内管150を介して骨アンカー250の向きを視覚化して観察することを可能にすることができる。内管150の少なくとも一部分は、光学的に透明な材料から作製することができる。したがって、ユーザは、移動中に骨アンカー250の適切な向きが確実に維持されるようにすることができ、ユーザは、キャップ162を開く必要なしに、内管150の内容物を確認することができ、したがって、内管150内の任意の滅菌環境を維持することができる。
【0036】
内管150は更に、外管100内の内管150の向きを維持する助けとなる。内管150は、外管100上の対応する内向き平坦面に接触して、外管100内の内管150の向きを維持する、外向き平坦面152aを有する。
【0037】
図18図22に示されるように、外管100は、内管150を内部に受け入れて、内管150の向きを維持する助けとなり得る。外管100は、開放端部106と、封止又は閉鎖端部108と、内管150を挿入することができる、それらの間に延びる管腔110と、開放端部106を閉鎖するキャップ112と、を有する。
【0038】
キャップ112は、開放端部106上のねじ山106tと取り外し可能に係合可能であり、キャップ112は、キャップ112が開放端部106を閉鎖すると、キャップ112の表面から外管100の管腔110内に突出する、係合インターフェース120を有する。図示の実施形態は、キャップ112に係合するためにねじ山106tを利用しているが、摩擦嵌合、接着剤などの様々な係合機構を使用することもできる。係合インターフェース120は、キャップ112が開放端部106を閉鎖する前に、内管150の閉鎖端部158と取り外し可能に係合する。したがって、内管100は、キャップ112によって保持され、キャップ112から突出する。追加のスペーサ122も、閉鎖端部108の内面に対して管腔110内に挿入される。追加のスペーサ112は、内管15のキャップ162との係合を助ける。したがって、内管150は、一方の端部のスペーサ122と他方の端部の係合インターフェース120との間に保持される。係合インターフェース120及びスペーサ122の両方は、摩擦又は圧入により内管150と係合することができる。
【0039】
上述のように、外管100は、内管150の対応する外向き平坦面152aと接触して、内管150の向きを維持することができる、内向き平坦面102を有する。しかしながら、いくつかの実施形態では、係合機構120及び/又はスペーサ122は、内管150と接触することができ、外管100の内向き面102は、内管150と接触しない。外管100及びその様々な構成要素は、様々な方法及び様々な材料で製造することができる。例えば、外管100及びキャップ112は、射出成形、3D印刷、機械加工などにより製造することができ、外管100、キャップ112、及び/又は個々の構成要素は、様々なプラスチック、ポリマー、金属などから作製することができる。
【0040】
内管150と同様に、外管100も、それを通して骨アンカー250の向きを視覚化して観察することを可能にすることができる。したがって、外管100の少なくとも一部分は、光学的に透明な材料から作製することができる。したがって、ユーザは、移動中に骨アンカー250の適切な向きが確実に維持されるようにすることができ、ユーザは、キャップ112を開く必要なしに、外管100の内容物を確認することができ、したがって、その中の任意の滅菌環境を維持することができる。
【0041】
使用中、ユーザは、骨アンカー250をホルダ200に挿入することができる。図13及び図14に示すように、様々なドライバヘッド及び様々なねじ付きシャフトを有する骨アンカーを使用することができ、ユーザは、必要に応じて、破断タブ240を取り外して、各ドライバヘッドがホルダ200の受け入れヘッド202と内管150のキャップ162との間の空間内にしっかりと嵌合するようにすることができる。受け入れヘッド202とキャップ162との間の空間は、破断タブ240の使用により特定のドライバヘッドに対してカスタマイズすることができるため、各骨アンカーは、インプラント保持システム全体の反転時でも、内管150及び外管100の移動中にホルダ200内に留まることができる。
【0042】
図15図17に示されるように、ホルダ200は、内管150の開放端部156に挿入され、管腔160に挿入され、ホルダ200の脚部220が、ホルダ200が完全に挿入されたときに、内管150の半径方向内向き面に係合して、ホルダ200の向きを維持する。キャップ162は、内管150の開放端部156上に配置されて、ホルダ200及び骨アンカー250を密閉する。図18図22に示されるように、内管150の閉鎖端部158は、キャップ112の係合機構120と係合して配置され、スペーサ122を外管100の管腔110に挿入することができる。内管150及び係合機構120は、外管100の開放端部106に挿入され、キャップ112が外管100の開放端部106上に配置されて、内管150を密閉する。したがって、外管100、内管150、及びホルダ200は全て、インプラント保持システムが組み立てられると、同軸となり得る。様々なラベル、シール、不正開封防止クロージャなど290、292、294を外管100に適用することができ、それにより、インプラント保持システムは、骨アンカー250の輸送及び最終的な使用のために準備される。
【0043】
更に、システムの1つ以上の構成要素を、組み立てプロセス全体を通して様々な時点で滅菌することができる。例えば、外管100、内管150、ホルダ200、及び骨アンカー250は、滅菌環境で滅菌して組み立てることができる。したがって、ホルダ200及び骨アンカー250は、内管150内の滅菌エンクロージャ内に配置することができ、次いで、内管150は、外管100内の滅菌エンクロージャ内に配置することができる。外管100が手術室などの使用現場に輸送される際に、外管の外面104が汚染され、無菌状態でなくなる場合がある。しかしながら、外管100及び内管150、ホルダ200、並びに骨アンカー250の内部環境は全て、依然として無菌状態である。したがって、使用中に、滅菌手術環境300を準備することができ、図23及び図24に示すように、外部の非滅菌環境304と滅菌環境300との間の開口部又は通路302を形成することができる。非滅菌環境304内のユーザは、外管100を開放し、内管150を通路302を通して滅菌環境300内に通過又は落下させることができる。次いで、滅菌環境300内のユーザは、内管150、ホルダ200、及び骨アンカー250の無菌性が全て維持されているため、内管150を滅菌環境300内で開放して、骨アンカー250を滅菌する必要なしに、骨アンカー250を取り出すことができる。したがって、ユーザは、多数の追加の骨アンカーを滅菌する必要なく、かつ/又は任意の過剰な滅菌機器を保管、維持、及び利用する必要なしに、手術中に実際に必要な正確な数及び種類の骨アンカーを使用することができる。
【0044】
加えて、ホルダ200は、輸送中に骨アンカー250の向きを維持しているため、キャップ162が内管150から取り外されると、内管150を反転させることによって、又は様々なツールを使用することによって、骨アンカー250を内管150及びホルダ200から取り出すことができ、取り外しが困難であり得る軸方向にずれた骨アンカー250は生じない。上記で参照により更に特定され組み込まれる、Biesterらの米国特許出願公開第2019/0150989号に記載されるツールなどの様々なツールを使用することができる。
【0045】
上記で提供されるホルダ200は、様々な骨アンカーのドライバヘッド及びねじ付きシャフトの向きを一緒に維持することができるが、ホルダの他の実施形態は、ねじ付きシャフト又はドライバヘッドの様々なモジュラ要素のいずれかを別々に固定することができる。例えば、図25図40は、異なる長さ、直径、及び構成を有する様々な骨アンカーのねじ付きシャフトを固定するホルダの多数の実施形態を示す。
【0046】
図25図27は、ホルダ600に対する骨アンカー650のねじ付きシャフト654の向きを維持する、ホルダ200と同様のホルダ600を示す。ホルダ600は、内管150と同様の内管550内に、かつ外管100と同様の外管内に配置される。
【0047】
骨アンカー650は、上述し、かつ本明細書に組み込まれる骨アンカーと同様の、使用中にその上に追加のモジュラヘッド構成要素を受け入れることができる、ドライバヘッド652を有する。しかしながら、固定ねじなどの様々な他の骨アンカーを同様に使用することができる。
【0048】
ホルダ600は、係合基部620を有する閉鎖された第1の端部602と、開放された第2の端部604と、それらの間に少なくとも部分的に延びる管腔と、を有する。管腔606は、骨アンカー650のねじ付きシャフト654の少なくとも一部を受け入れる。複数の位置合わせ部材610が、管腔606内に延びて、骨アンカー650のねじ付きシャフト654と係合して、ホルダ600の中心長手方向軸A2に対するねじ付きシャフト654の向きを維持する。位置合わせ部材610は、管腔606の内向き面608から軸A2に向かって突出する長方形の構造体である。部材610はまた、軸A2に平行な管腔606の全長に沿って延びる。ねじ付きシャフト654が管腔606に挿入されると、中心軸A2に最も近い位置合わせ部材610の端部は、ねじ付きシャフト654に接触し、ねじ付きシャフト654から離れる方向に曲げられて屈曲させられる。このようにして、ねじ付きシャフト654は、摩擦嵌合により位置合わせ部材610によって管腔606内に保持され、その結果、ねじ付きシャフト654の向きは、ホルダ600に対して維持される。位置合わせ部材610及びホルダ600は全体として、様々なプラスチック、ポリマーなどの様々な材料から作製することができる。加えて、位置合わせ部材610は、管腔606の周りに均一に分布するように示されているが、異なる分布パターン及び配置も可能である。ホルダ600の管腔606も円形断面を有しているが、三角形、長方形などの様々な断面が可能である。
【0049】
管腔606は、係合基部620を有する閉鎖された第1の端部602で終端する。係合基部620は、ホルダ600を、キャップ162の係合機構164と同様の内管550のキャップ562の係合機構564としっかりと係合する。後述するように、キャップ562が内管550を閉鎖すると、ホルダ600は、キャップ562から内管550の管腔560内に突出する。係合基部620は、キャップ562が内管550から取り外されたときに、係合機構564とのその係合を維持し続ける。したがって、ホルダ600は、キャップ564が内管550から取り外されたときに、軸A2周りの回転を含む、キャップ562に対するその向きを維持する。
【0050】
係合基部620は、安定した摩擦嵌合でキャップ562上の係合機構564の空洞に挿入され、基部620は、係合機構564上の内向き平坦面に対応する1つ以上の外向き平坦面622を有する。これにより、キャップ562に対して軸A2周りのホルダ600の回転は防止される。しかしながら、他の実施形態では、クリップ、フック、接着剤、タブなどによる、様々な異なる係合方法が可能であり、係合は、恒久的又は取り外し可能であってもよい。
【0051】
したがって、ホルダ600が内管550のキャップ562から突出する場合、ホルダ600を内管550に挿入することができる。内管550は、ホルダ600が挿入される第1の開放端部556と第2の封止又は閉鎖端部558との間に延びる、管腔を有する。上述のように、キャップ562は、内管550の開放端部556を閉鎖するために、内管550と係合可能である。キャップ562は、上述の内管150のねじ山156tと同様の開放端部556上のねじ山と係合する。しかしながら、摩擦嵌合、フック、接着剤などの様々な異なる閉鎖機構を使用することができる。
【0052】
したがって、キャップ562との接触を除いて、内管550は、ホルダ600に接触しない。しかしながら、内管550は、管100などの外管の半径方向内向き面と係合することができる外向き平坦面を有する。更に内管550もまた、係合機構120とスペーサ122との間に固定することができる。内管150と同様に、いくつかの実施形態では、外管100及び内管550の半径方向内向き面と外向き面とは、互いに接触せず、いくつかの実施形態では、内管550は、係合機構120及びスペーサ122によって外管100内に固定することができる。
【0053】
加えて、ホルダ600が骨アンカー650全体よりも少ない骨アンカー650の一部分を受け入れ、かつ内管550の少なくとも一部を光学的に透明な材料で作製することができるため、ホルダ600及び内管550は、骨アンカー650を視覚化することを可能とし得る。加えて、ホルダ600及び内管550は、ホルダ200及び内管150と同様に、骨アンカー650を使用するために滅菌、装填、輸送、及び開封することができる。
【0054】
上で参照したように、図28図40全体にわたって示されているように、異なる構造及び係合方法を有することができ、かつ金属、プラスチック、ポリマーなど、実施形態に応じて剛性又は可撓性の材料から作製することができる、様々な異なる位置合わせ部材を使用することができる。
【0055】
例えば、図28図31は、位置合わせ部材610と同様の長方形の構造体を有するホルダ700、704、708、712の位置合わせ部材702、706、710、714の実施形態を示す。しかしながら、位置合わせ部材702、706、710、714は、各ホルダ700、704、708、712の長手方向軸に向かって異なる長さまで突出し、一部の位置合わせ部材は、大きな直径を有し、したがって追加の遮られていない空間を必要とし得る、骨アンカー716のねじ付きシャフト718などの骨アンカーのねじ付きシャフトを受け入れるためのホルダ内のより大きな量の遮られていない空間を提供する。図32図34は、位置合わせ部材722を有するホルダ720の別の実施形態を示しており、位置合わせ部材は、ホルダ720の中心長手方向軸A3に近づく方向に延びるとともにねじ付きシャフト上のねじ山と係合する間欠リブを形成するように位置合わせされた剛性台形構造の形態である。これにより、骨アンカー730上のねじ付きシャフト734は、ホルダ720の管腔に挿入され、位置合わせ部材722と固定係合することができる。図33及び図34に示すように、カニューレ728が、上記の係合基部620と同様の、キャップ730と係合することができる係合基部726を少なくとも部分的に通って形成されている。しかしながら、カニューレ728は、挿入器740、例えば、Viper Prime Inserterと共に使用するための骨アンカー750のねじ付きカニューレ状シャンク752を通してスタイレット734を受け入れることができる。他の実施形態では、カニューレは、骨アンカーの最遠位端を受け入れるように形成することができる。
【0056】
図35図37は、位置合わせ部材802、812、822を有するホルダ800、810、820の追加の実施形態を示す。位置合わせ部材802、812、822は、ホルダ800、810、820がキャップと係合し、かつ内管550などの内管に挿入される際に、それぞれの係合基部804、814、824から各ホルダ800、810、820の中心長手方向軸に向かって内管の管腔内に半径方向内向きの角度若しくは傾斜で延びる、又は突出する、概ね長方形の構造体である。位置合わせ部材802、812、822は、1つの矩形縁部上でのみ係合基部804、814、824に接合されており、他の3つの矩形縁部に取り付けられていない。しかしながら、部材802、812、822は、ある角度で半径方向内側に延びているため、骨アンカー808、818、828のねじ付きシャフト809、819、829と係合して、骨アンカー808、818、828を内部に固定し、かつホルダ800、810、820内の骨アンカー808、818、828の向きを維持する係合縁部806、816、826を形成する。
【0057】
図38は、位置合わせ部材902を有するホルダ900の別の実施形態を示す。位置合わせ部材902は、中心長手方向軸A4に向かって湾曲し、かつ部分カニューレ906を有する係合基部904と骨アンカーのねじ付きシャフトが挿入される上部リング910との間に延びる、曲がった又は湾曲したアームである。図39は、位置合わせ部材610と同様の、ホルダ920の管腔924の内面に沿って延びるホルダ920の位置合わせ部材922の更に別の実施形態を示す。しかしながら、位置合わせ部材922は、螺旋状(helical)又は螺旋状(spiral)のパターンで管腔924内に突出する。
【0058】
加えて、骨アンカーのねじ付きシャフトを固定するように構成されたホルダは、ホルダ200の破断タブ240と同様の構成で、可変の長手方向長さを有することができる。図40に示すように、位置合わせ部材952及び長手方向軸A5を有するホルダ950は、ホルダ950が互いに脆弱に係合される一連の部分となるように、軸A5に沿った様々な箇所でホルダ950の周りに延びる1つ以上の穿孔リング954を有することができる。軸A5に沿ったホルダ950の長さは、選択可能なリング954で1つ以上の部分を除去することによって、骨アンカーのねじ付きシャフトの長さにより良好に適合するように短くすることができる。
【0059】
ホルダはまた、図41図60に示されるように、固定用ねじ付きシャフトと同様に、ドライバヘッドを有する様々な骨アンカーのモジュラ構成要素の向きを固定することができる。例えば、図41図43は、ホルダ1000の一実施形態を示しており、ホルダは、上記で参照により更に特定され組み込まれる、Biesterらの米国特許出願公開第2019/0150989号に提供されるものなどの、1つ以上のモジュラねじ構成において様々なねじ付きシャフトと共に使用されるように設計された受け入れ部材又はドライバヘッド1010を受け入れる。ホルダ1000は、ホルダ600と同様であり、ホルダ1000の管腔1006内にヘッド1010を受け入れることができる。図42に示すように、クリップ1008が、管腔1006内に延びて、ヘッド1010と取り外し可能に係合し、ホルダ1000に対してヘッド1010の向きを固定する。図44図46は、ドライバヘッド1028を固定するための分離されたクリップアーム1024を有するホルダ1020の別の実施形態を示し、図47図49は、ドライバヘッド1038を固定するための幅広いクリップ1034を有するホルダ1030の別の実施形態を示し、図50図52は、ドライバヘッド1048を固定するための分離された幅広いクリップアーム1044を有するホルダ1040の別の実施形態を示し、図53及び図54は、ドライバヘッド1058を固定するためのノッチ付きアーム1054を有するホルダ1050の別の実施形態を示し、図55図57は、内管1070及びキャップ1072内でドライバヘッド1068を固定するための降起部1064を有するホルダ1060の別の実施形態を示し、図58図60は、内管1090及びキャップ1092内で、かつ外管1094及びキャップ1096内でドライバヘッド1088を固定するためのホルダ1080の別の実施形態を示す。
【0060】
ねじ付きシャフト又はドライバヘッドのいずれかの向きを内部で固定及び維持するための先行するホルダの全ては、管100、150と同様の内管及び外管内に配置されることによって、並びに、内部のねじ付きシャフト及び/又はドライバヘッドの汚染を回避するために、内管及び外管の内部環境が使用時まで滅菌状態に維持されるように滅菌及び使用されることによってなど、ホルダ200と同様に使用することができる。
【0061】
上記の説明及び特許請求の範囲において、「~のうちの少なくとも1つ」又は「~のうちの1つ以上」などの語句が、その前に記載される要素又は特徴の接続的なリストと共に用いられる場合がある。「及び/又は」という用語もまた、2つ以上の要素又は特徴のリストで用いられる場合がある。それが使用される文脈によって別途暗黙的又は明示的に矛盾しない限り、そのような語句は、列挙された要素若しくは特徴のうちのいずれかを個別に、又は列挙された要素若しくは特徴のうちのいずれかを他の列挙された要素若しくは特徴のいずれかと組み合わせて意味することが意図されている。例えば、「A及びBの少なくとも一方」、「A及びBの1つ以上」、及び「A及び/又はB」という語句は各々、「A単独、B単独、又はA及びBを一緒に」を意味することが意図されている。また、3つ以上の項目を含むリストについても同様の解釈が意図されている。例えば、「A、B、及びCのうちの少なくとも1つ」、「A、B、及びCのうちの1つ以上」、及び「A、B、及び/又はC」という語句は各々、「A単独、B単独、C単独、A及びBを一緒に、A及びCを一緒に、B及びCを一緒に、又はA及びB及びCを一緒に」を意味することが意図されている。加えて、上記及び特許請求の範囲における「~に基づいて」という用語の使用は、列挙されていない特徴又は要素も許容可能であるように、「~に少なくとも部分的に基づいて」を意味することを意図している。
【0062】
本明細書で述べた主題は、所望の構成に応じて、システム、装置、方法、及び/又は物品として実施することができる。上記の説明に記載した実現形態は、本明細書で述べた主題と一致するすべての実現形態を代表するものではない。むしろ、それらは単に、説明した主題に関連する態様と一致するいくつかの例に過ぎない。いくつかの変形形態について上で詳細に説明してきたが、他の改変形態又は追加形態も考えられる。具体的には、更なる特徴及び/又は変形が、本明細書に記載したものに加えて提供され得る。例えば、上述した実現形態は、開示した特徴の様々な組み合わせ及び部分的組み合わせ、並びに/又は上で開示したいくつかの更なる特徴の組み合わせ及び部分的組み合わせに関するものとなり得る。加えて、添付の図面に示しかつ/又は本明細書で説明した論理の流れは、望ましい結果を達成するために、示した特定の順序、又は逐次的な順序を必ずしも必要としない。他の実施形態が以下の特許請求の範囲に含まれ得る。
【0063】
〔実施の態様〕
(1) インプラント保持システムであって、
封止された第1の外側端部及び開放された第2の外側端部を有する外管であって、前記第2の外側端部を選択的に封止するように構成された取り外し可能な外側キャップを有する、外管と、
前記外管内に配置されるように構成された内管であって、前記外管の前記外側キャップと係合するように構成された封止された第1の内側端部と、開放された第2の内側端部と、前記第2の内側端部を選択的に封止するように構成された取り外し可能な内側キャップと、を有する、内管と、
ドライバヘッドと、前記ドライバヘッドから遠位方向に延びるねじ付きシャフトと、を有する骨アンカーと、
前記内管内に配置されるように構成され、かつ長手方向軸を有するホルダであって、前記骨アンカーの前記ドライバヘッドを受け入れるように構成された受け入れヘッドと、前記受け入れヘッドから遠位方向に延びるカラーと、を有し、前記カラーは、前記骨アンカーが内部に受け入れられる際に、前記骨アンカーの前記ねじ付きシャフトの少なくとも一部に係合して、前記ホルダの前記長手方向軸に対して前記骨アンカーの前記ねじ付きシャフトの向きを維持するように構成されている、ホルダと、
を備える、システム。
(2) 前記受け入れヘッドが、前記骨アンカーの前記ドライバヘッドと係合して、前記ホルダの前記長手方向軸周りの軸方向回転を防止するように構成されており、前記受け入れヘッドが、前記受け入れヘッド及び前記カラーを通って遠位方向に延びる管腔を有し、前記骨アンカーの前記ねじ付きシャフトが、前記管腔を通過することができるようになっている、実施態様1に記載のシステム。
(3) 前記ホルダが、前記受け入れヘッドの反対側の端部に取り外し可能に配置された破断タブを更に含み、前記破断タブが、前記ホルダの前記長手方向軸に沿って前記ホルダの長さを変更するために取り外されるように構成されている、実施態様1に記載のシステム。
(4) 前記ホルダが、少なくとも2つの曲がった変形可能な脚部を有し、前記脚部が、各前記脚部と前記内管の内面との間の摩擦係合により前記内管内の前記ホルダの位置を維持するように構成されている、実施態様1に記載のシステム。
(5) 前記ホルダが、前記ホルダの遠位部分に沿って配置された位置合わせパネルを有し、前記位置合わせパネルが、前記内管の内面に係合して、前記ホルダの前記長手方向軸周りの前記ホルダの軸方向回転に抵抗するように構成されている、実施態様1に記載のシステム。
【0064】
(6) 前記位置合わせパネルが、前記ホルダの前記長手方向軸に沿った箇所で非円形断面を有する、実施態様5に記載のシステム。
(7) 前記ホルダ、前記外管、及び前記内管が、前記骨アンカーが前記ホルダ内に受け入れられる際に、前記骨アンカーの前記向きの視覚化を可能にするように構成されている、実施態様1に記載のシステム。
(8) 前記外管、前記内管、及び前記ホルダが、前記ホルダが前記内管内に配置され、かつ前記内管が前記外管内に配置される際に、前記ホルダの前記長手方向軸に沿って互いに同軸となるように構成されている、実施態様1に記載のシステム。
(9) インプラント保持システムであって、
封止された第1の外側端部及び開放された第2の外側端部を有する外管であって、前記第2の外側端部を選択的に封止するように構成された取り外し可能な外側キャップを有する、外管と、
前記外管内に配置されるように構成された内管であって、前記外管の前記外側キャップと係合するように構成された封止された第1の内側端部と、開放された第2の内側端部と、前記第2の内側端部を選択的に封止するように構成された取り外し可能な内側キャップと、を有する、内管と、
ドライバヘッドを有する骨アンカーと、
前記内管内に配置されるように構成されたホルダであって、前記内管の前記内側キャップと係合するように構成された第1のホルダ端部と開放された第2のホルダ端部との間に延びる長手方向軸と、前記第2のホルダ端部から前記第1のホルダ端部に向かって少なくとも部分的に前記ホルダを通って延びる管腔と、を有し、前記管腔が、前記骨アンカーの少なくとも一部を内部に受け入れるように構成されており、複数の位置合わせ部材が、前記管腔内に少なくとも部分的に延び、前記複数の位置合わせ部材が、前記骨アンカーが前記管腔内に受け入れられる際に、前記骨アンカーに係合して、前記ホルダの前記長手方向軸に対する前記骨アンカーの向きを維持するように構成されている、ホルダと、
を備える、システム。
(10) 前記複数の位置合わせ部材の各々が、長手方向の長方形突出部、垂直な突出部、曲がったアーム、湾曲したアーム、螺旋状のアーム、及び可撓性のアームのうちの1つであり、異なる長さ及び直径の複数の骨アンカーが、前記管腔内に受け入れ可能であるようになっている、実施態様9に記載のシステム。
【0065】
(11) 前記ホルダが、前記ホルダの前記長手方向軸に沿って前記ホルダの長さを変更するために取り外されるように構成された、前記開放された第2のホルダ端部から前記第1のホルダ端部に向かって延びる1つ以上の破断部分を有する、実施態様9に記載のシステム。
(12) 前記骨アンカーが、前記ドライバヘッドから遠位方向に延びるねじ付きシャフトを有し、前記複数の位置合わせ部材が、前記ねじ付きシャフトから半径方向外向きに延びるねじ山に対応するように、前記管腔内に半径方向に延びるように配置されている、実施態様9に記載のシステム。
(13) 前記ホルダは、前記ホルダが前記内管の前記内側キャップに係合される際に、前記ホルダの前記長手方向軸に対して前記内管の前記内側キャップとの回転位置を維持するように構成されている、実施態様9に記載のシステム。
(14) 前記第1のホルダ端部が、前記ホルダの前記長手方向軸に沿った箇所で非円形断面を有する、実施態様13に記載のシステム。
(15) 前記ホルダ、前記外管、及び前記内管が、前記骨アンカーが前記ホルダ内に受け入れられる際に、前記骨アンカーの前記向きの視覚化を可能にするように構成されている、実施態様9に記載のシステム。
【0066】
(16) 前記外管、前記内管、及び前記ホルダが、前記ホルダが前記内管内に配置され、かつ前記内管が前記外管内に配置される際に、前記ホルダの前記長手方向軸に沿って互いに同軸であるように構成されている、実施態様9に記載のシステム。
(17) 外科的方法であって、
封止されたカバーを外管から取り外すことであって、前記外管が内管を収容し、インプラントホルダが前記内管内に配置されており、骨アンカーのねじ付きシャフトが、前記インプラントホルダの受け入れヘッドとカラーとの係合により前記インプラントホルダの長手方向軸に対して前記インプラントホルダ内で第1の向きに保持されており、前記外管、前記内管、前記インプラントホルダ、及び前記骨アンカーの内側が、無菌である、ことと、
前記内管の外面を汚染することなく、前記内管を滅菌野内に通すことと、
前記滅菌野内で前記内管からカバーを取り外すことと、
前記滅菌野内で前記内管内の前記インプラントホルダから前記骨アンカーを取り出すことであって、前記骨アンカーの前記ねじ付きシャフトが、前記インプラントホルダの前記受け入れヘッドと前記カラーとの係合により取り出し中に前記第1の向きに留まる、ことと、
を含む、方法。
(18) 前記外管から前記封止されたカバーを取り外す間に、前記外管、前記内管、及び前記インプラントホルダを介して前記骨アンカーの向きを目視検査することを更に含む、実施態様17に記載の方法。
(19) 前記骨アンカーのドライバヘッドが、前記ねじ付きシャフトの近位端と係合し、前記骨アンカーの前記ドライバヘッド及び前記ねじ付きシャフトが、前記封止されたカバーを前記外管から取り外し、前記内管を前記滅菌野内に通し、前記内管から前記カバーを取り外す間に、前記第1の向きに維持されている、実施態様17に記載の方法。
(20) 前記インプラントホルダが、様々な長さ及び直径の複数の骨アンカーを前記第1の向きに保持するように構成されている、実施態様17に記載の方法。
図1
図2A
図2B
図3
図4
図5
図6
図7A
図7B
図8A
図8B
図8C
図8D
図8E
図8F
図8G
図8H
図8I
図8J
図8K
図8L
図8M
図8N
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33
図34
図35
図36
図37
図38
図39
図40
図41
図42
図43
図44
図45
図46
図47
図48
図49
図50
図51
図52
図53
図54
図55
図56
図57
図58
図59
図60