(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-22
(45)【発行日】2024-12-02
(54)【発明の名称】水中の音圧を減衰するためのデバイス及びそのようなデバイスの使用
(51)【国際特許分類】
G10K 11/16 20060101AFI20241125BHJP
H04R 1/44 20060101ALI20241125BHJP
【FI】
G10K11/16 110
H04R1/44 320
(21)【出願番号】P 2022562756
(86)(22)【出願日】2021-04-19
(86)【国際出願番号】 EP2021060033
(87)【国際公開番号】W WO2021209638
(87)【国際公開日】2021-10-21
【審査請求日】2023-04-05
(32)【優先日】2020-04-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】522402139
【氏名又は名称】アルファ・ラヴァル・ロッテルダム・ベーフェー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】カプテイン,ピーター カール アントン
【審査官】堀 洋介
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2003/0034197(US,A1)
【文献】特表2013-529570(JP,A)
【文献】実開昭63-041200(JP,U)
【文献】中国実用新案第206921468(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G10K 11/16
H04R 1/44
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
水中の音圧を減衰する
ように構成されたデバイス(30)であって
、前記デバイス(30)は、少なくとも1つの泡発生ユニット(32)
と、前記泡発生ユニット(32)に加圧した空気を供給するように構成された空気導管(31)
とを含み、前記泡発生ユニット(32)は、一定の気流から1つ又は複数の脈動気流を発生するための流体発振
器を含む
デバイス(30)において、
前記流体発振器は、調節可能な発振周波数を備えた流体発振器(1b、1c)であり、前記流体発振器(1b、1c)の発振周波数は、前記空気導管(31)内の気圧と無関係に調節可能であり、
当該デバイス(30)は、音捕捉手段(38)及び制御ユニット(37)をさらに含み、前記制御ユニット(37)は、前記音捕捉手段(38)から入力信号を受信し、前記発振周波数を制御するための制御信号を前記流体発振器(1b、1c)に送信するように構成され、前記制御ユニット(37)は、前記入力信号を使用して前記制御信号を計算するように構成されていることを特徴とする、デバイス(30)。
【請求項2】
前記制御ユニット(37)は、前記入力信号から音の周波数の分布を計算するように配置され
、前記制御ユニット(37)は、前記音の周波数の分布から前記制御信号を計算するように
構成され
ていることを特徴とする、請求項
1に記載のデバイス(30)。
【請求項3】
前記デバイス(30)は、前記流体発振器
(1b、1c)の第1の型
と前記流体発振器(1a、1b、1c)の第2の型
とを含み
、前記流体発振器(1a、1b、1c)の前記第1の型
と前記流体発振器
(1b、1c)の前記第2の型
とは、それらが同じ圧力で空気を供給される場合に、異なる発振周波数で作動するように設計され
ていることを特徴とする、請求項1
又は2に記載のデバイス(30)。
【請求項4】
前記空気導管は可撓性のエアホース(31)であり、
当該デバイス(30)は、前記エアホース(31)の長さの少なくとも一部に沿って配置された複数の前記泡発生ユニット(32)を
備えていることを特徴とする、請求項1~
3のいずれか一項に記載のデバイス(30)。
【請求項5】
前記泡発生ユニット(32)は、その頂端及びその底端が開いている泡出口チャネル(36)を有する泡発生ユニット本体(35)を含み
、前記流体発振器
(1b、1c)は、前記泡出口チャネル(36)内に進出する空気出口を
備えていることを特徴とする、請求項1~
4のいずれか一項に記載のデバイス(30)。
【請求項6】
前記流体発振器
(1b、1c)は、同じ発振周波数だが位相が波周期の半分だけずれて作動する、少なくとも2つの別個の空気出口(2、3)を
備えていることを特徴とする、請求項1~
5のいずれか一項に記載のデバイス(30)。
【請求項7】
前記水中の音の音エネルギーを減衰するための請求項1~
6のいずれか一項に記載のデバイス(30)の使用であって
、前記空気導管(31)及び前記泡発生ユニット(32)は、水中に置かれ
、加圧した空気は前記空気導管(31)に供給され、それによって気泡(40)は前記泡発生ユニット(32)によって発生される、使用。
【請求項8】
1つ又は複数のそのようなデバイスの1つ又は複数の前記空気導管(31)は水中の音源を取り囲み
、前記デバイス(30)は、水中に置かれる少なくとも4つの泡発生ユニット(32)を
備えていることを特徴とする、請求項
7に記載の使用。
【請求項9】
前記デバイス(30)は、請求項
1又は
2に記載のデバイス(30)であり
、前記音捕捉手段(38)は水中に置かれ
、前記空気導管(31)は、前記音捕捉手段(38)と水中の音源(29)との間に置かれ
ていることを特徴とする、請求項
7又は
8に記載の使用。
【請求項10】
前記制御ユニット(37)は、前記音捕捉手段(38)によって捕捉され
た音の周波数の分布に依存して、前記流体発振器
(1b、1c)の前記発振周波数を制御することを特徴とする、請求項
9に記載の使用。
【請求項11】
前記デバイス(30)は、少なくとも2つの流体発振器(1a、1b、1c)を含み、それぞれは調節可能な発振周波数を有し
、前記少なくとも2つの流体発振器(1a、1b、1c)は
、同じ
前記空気導管(31)から空気を供給され
、前記流体発振器(1a、1b、1c)の第1の流体発振器は、第1の発振周波数で作動するように制御され
、前記流体発振器(1a、1b、1c)の第2の流体発振器は、第2の発振周波数で作動するように制御されることを特徴とする、請求項
7~
10のいずれか一項に記載の使用。
【請求項12】
請求項
7~
11のいずれか一項に記載の使用であって
、どちらも請求項1~
6のいずれか一項に記載の第1のデバイス(30)及び第2のデバイス(30)が使用され
、前記第1のデバイス(30)の前記空気導管(31)は、水中の音源(29)の包囲の少なくとも一部を形成し
、前記第2のデバイス(30)の前記空気導管(31)は、前記第1のデバイス(30)の前記空気導管(31)の包囲の少なくとも一部を形成
している、使用。
【請求項13】
前記第1のデバイス(30)の前記泡発生ユニット(32)は、前記第2のデバイス(30)の前記泡発生ユニット(32)と異なるサイズの気泡(40)を発生することを特徴とする、請求項
12に記載の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水中の音圧を減衰するため、換言すると水中の音の伝播を低減するためのデバイス、及びそのようなデバイスの使用に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば洋上風車のための杭打のような、洋上及び内水の重工業建設作業では、海洋生物を妨害し、又は危険でさえある可能性がある音を発生することが公知である。追加として、これらの音は、水を通して及び海底を通して長距離を進む可能性がある。
【0003】
このような重工業作業からもたらされる音の影響を低減する公知の方法は、音源の周りの気泡膜を利用することである。これらの泡は音響エネルギーを反射して吸収する。
【0004】
これを行うための公知のデバイスは、加圧した空気を穴に押し込んで通すだけで気泡を発生する。しかしこのようなデバイスは、非常に大量の加圧した空気を必要とし、通常音響エネルギーを効率的に反射して吸収するためには最適でないサイズの気泡を発生する。
【0005】
加えて、発生した泡は不安定で、局所の条件に依存して容易に合体し、及び/又は壊れる。また発生した泡サイズは、供給された空気の圧力及び温度の変化にも大きく影響を受ける。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、これらの問題を解決することを目指し、従って水中の音の伝播を低減するため、換言すると水中の音圧を減衰するためのデバイスを提供し、それによってデバイスは、少なくとも1つの泡発生ユニット及び泡発生ユニットに圧縮した空気を供給するための空気導管を含み、それによって泡発生ユニットは、一定の気流から1つ又は複数の、好ましくは2つの脈動気流を発生するための流体発振器を含む。
【0007】
このような発振器は、例えば「Taxonomic trees of fluidic oscillators.Tesar, Vaclav.(2017).EPJ Web of Conferences.143.02128.10.1051/epjconf/201714302128.」の
図1に示されたような、周知の標準双安定型2ループの流体発振器、又は後に説明されるようなそのより複雑な変形であることが可能である。
【0008】
発振器からもたらされるそれぞれの空気パルスは、ある特定の量の空気を保持し、その量は発振器の入口圧力にわずかしか依存しないという事実に起因して、特定の比較的均一で一定のサイズの気泡は、容易に発生することができる。従って主に所望のサイズの気泡を発生する泡発生ユニットは、容易に構築することができる。
【0009】
これは、特定の周波数の音エネルギーの吸収及び反射と最適な泡サイズとの間に強い相互関係があるので有益である。
【0010】
吸収及び反射に最も効率的な特定の泡サイズがある、音響エネルギーのあらゆる周波数を考慮すると、本発明のデバイスは、それによって特定の水中の工業作業によって発生される公知の1つ又は複数の周波数又は周波数範囲の水中音を吸収して反射するために最適に設計することができる。
【0011】
その結果、本発明によるデバイスは、所望の泡サイズを発生することができ、音響エネルギーを吸収及び反射する際にデバイスの有効性を高めると同時に、これを達成するために必要な空気の量を低減する。
【0012】
中国特許第206921468号は、音波受信機、送風機、泡管、気密換気管、及び空気噴出板から構成される、音の伝播を遮断するための泡カーテンを使用するデバイスを開示しており、デバイスは、泡の数及び直径を調節する機能を実現するためにロータに関連付けられる。欧州特許第2585364号は、船舶の船体の抗力を低減するために泡を発生するための装置を開示しており、泡発生デバイスは、船体の外部表面に取り付けることができ、装置は、発生された泡の泡サイズを制御するための1つ又は複数のマイクロ流体デバイスを含む。
【課題を解決するための手段】
【0013】
好ましい実施形態では、流体発振器は、調節可能な発振周波数を備えた流体発振器であって、それによって流体発振器の発振周波数は、空気導管内の気圧及び泡発生ユニットの出口の圧力と無関係に調節可能である。
【0014】
利点は、1パルス当たりの空気の量、それによって泡サイズが、局所の条件及び特定の要件に依存して適合することができることである。
【0015】
好ましい実施形態では、デバイスは音捕捉手段及び制御ユニットを含み、それによって制御ユニットは、音捕捉手段から入力信号を受信し、発振周波数を制御するための制御信号を流体発振器に送信するように配置され、それによって制御ユニットは、入力信号を使用して制御信号を計算するように配置され、好ましくは、制御ユニットは、入力信号から音の周波数の分布を計算するように、例えばプログラムによって配置され、音の周波数の分布から制御信号を計算するように配置される。
【0016】
これにより、デバイスを使用時に、泡サイズの動的制御ができ、それによってデバイスは、発生した音が予期したものと異なり、又は経時的に変化した場合であっても、実際に存在する卓越音の周波数を吸収して反射するのに最適な泡を発生するために、デバイス自体が自動的に制御することができる。
【0017】
好ましくは、デバイスは、1つの空気導管当たり少なくとも4個、より好ましくは少なくとも10個、より好ましくは少なくとも15個の泡発生ユニットを含む。好ましくは、各泡発生ユニットは、別個の流体発振器を含み、好ましくは、各泡発生ユニットは、少なくとも8個の別個の流体発振器を含む。
【0018】
好ましい実施形態では、デバイスは、前記流体発振器の第1の型及び前記流体発振器の第2の型を含み、それによって前記流体発振器の第1の型及び前記流体発振器の第2の型は、それらが同じ圧力で空気を供給される場合に、異なる発振周波数で作動するように設計される。
【0019】
このように、流体発振器の第1の型及び第2の型は、例えば代替構成では、どちらも一般的な空気導管に連結することができるので、音響エネルギーの2つの周波数又は周波数範囲を吸収して反射することができる。
【0020】
流体発振器の前記第1の型及び発振器の前記第2の型は、同じ泡発生ユニット内に存在してもよく、又は異なる泡発生ユニット内に存在してもよい。
【0021】
好ましい実施形態では、空気導管は可撓性のエアホースであり、それによってデバイスは、エアホースの長さの少なくとも一部に沿って配置された複数の前記泡発生ユニットを含む。好ましくは、1つ又は複数の流体発振器をそれぞれが含むことがある泡発生ユニットの数は、流体発振器の数が、空気導管の長さの1メートル当たり少なくとも1つ、より好ましくは空気導管の長さの1メートル当たり3つであるようにされる。
【0022】
これにより、音源を取り囲むホースと共にデバイスを海底に容易に設置することができる。
【0023】
好ましい実施形態では、泡発生ユニットは、その頂端及びその底端が開いている泡出口チャネルを有する泡発生ユニット本体を含み、それによって流体発振器は、泡出口チャネル内に進出する空気出口を含む。
【0024】
泡出口チャネルは、少なくとも流体発振器が泡出口チャネル内に進出する点の上で、通常垂直であり、又は主に垂直である。
【0025】
このような泡発生チャネル内では、泡は空気吸い上げポンプとして作用し、それによって水の上昇流が確立し、泡と混合する。水のこの上昇流は、泡が流体発振器の空気出口から効率的に取り除かれるので、これらの泡の合体が回避されることを確実にする。
【0026】
本発明は、水中の音の伝播を低減するための本発明によるデバイスの使用にも関し、それによって空気導管及び泡発生ユニットは水中に置かれ、それによって加圧した空気は空気導管に供給され、それによって気泡は泡発生ユニットによって発生される。
【0027】
好ましくは、空気導管は水中の音源を取り囲み、それによってデバイスは、水中に置かれる少なくとも4つの泡発生ユニットを含む。このように、音の伝播は、水中の音源から全方向に低減される。
【0028】
好ましくは、デバイスは、空気導管の長さの5メートル当たり少なくとも1つの泡発生ユニット、より好ましくは空気導管の長さの2メートル当たり少なくとも1つの泡発生ユニットを含む。
【0029】
本発明による使用の好ましい変形では、デバイスは、請求項3又は4に記載のデバイスであり、それによって音捕捉手段は水中に置かれ、それによって空気導管は、音捕捉手段と水中の音源との間に置かれ、それによって好ましくは、制御ユニットは、音捕捉手段によって捕捉された音の周波数の分布に依存して、流体発振器の発振周波数を制御する。
【0030】
このように、制御ユニットは、卓越音の周波数、又は別法により最も有害な若しくは妨害すると考えられる特定の音の周波数の音の伝播を確実に最大限低減するために、発振周波数の制御を介して泡サイズを制御することができる。
【0031】
本発明による使用の好ましい変形では、デバイスは、少なくとも2つの流体発振器を含み、それぞれは調節可能な発振周波数を有し、それによって少なくとも2つの流体発振器は、同じ空気導管から空気を供給され、それによって第1の前記流体発振器は、第1の発振周波数で作動するように制御され、それによって第2の前記流体発振器は、第2の発振周波数で作動するように制御される。
【0032】
このように、2つの異なる泡サイズを発生することができるので、水中の音源から発する音スペクトルの大きい方は、吸収又は反射されることが可能である。
【0033】
本発明による使用の好ましい変形では、どちらも本発明による第1のデバイス及び第2のデバイスが使用され、それによって第1のデバイスの空気導管は水中の音源を取り囲み、それによって第2のデバイスの空気導管は、第1のデバイスの空気導管を取り囲む。
【0034】
このように、第1のデバイスによって吸収又は反射されない音響エネルギーは、第2のデバイスによって吸収又は反射することができる。第1のデバイスの泡発生ユニットが、第2のデバイスの泡発生ユニットと異なるサイズ及びサイズ分布の泡を発生する場合、異なる周波数又は周波数範囲の音響エネルギーが、次いで2つのデバイスによって吸収されるので、これは尚良好に働く。
【0035】
本発明を例示するために、例示的実施形態は、以下の図を参照して下に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【
図1】本発明によるデバイスの第1の構成要素の第1の実施形態の斜視図を示す。
【
図2】A-A線による
図1の構成要素の断面を示す。
【
図3】B-B線による
図1及び2の構成要素の断面を示す。
【
図4】第1の使用状態における第1の構成要素の第2の実施形態の、
図2と類似の図における断面を示す。
【
図5】第2の使用状態における
図4の構成要素を示す。
【
図6】第1の使用状態における第1の構成要素の第3の実施形態の、
図2と類似の図における断面を示す。
【
図7】第2の使用状態における
図6の構成要素を示す。
【
図8】作動状態における側面図の、本発明によるデバイスの概略図を示す。
【
図10】
図8及び9のデバイスの第2の構成要素のC-C線による断面を示す。
【発明を実施するための形態】
【0037】
図1-3の発振器1aは、伝統的な流体発振器であり、その空気出口2、3は、それぞれの直径が1.7mmの50個の丸い穴を備えた穿孔板4を提供される。この流体発振器1aは、更に第1の発振器と呼ばれる。
【0038】
第1の発振器1aは、第1の空気入口5及び第1の空気入口5から引き離す空気入口チャネル6を含む。空気入口チャネル6は、広がって2つの空気出口チャネル、より詳細には第1の出口チャネル7及び第2の出口チャネル8に分岐し、第1の出口チャネル7及び第2の出口チャネル8は、2つの前述の空気出口2、3、より詳細には第1の空気出口2及び第2の空気出口3に至り、第1の空気出口2及び第2の空気出口3は、前記穿孔板4を提供される。
【0039】
2つの出口チャネル7、8は、凹状ノーズ10を備えたスプリッタ9によって分離される。
【0040】
スプリッタ9及び空気入口チャネル6及び出口チャネル7、8は、制御信号を増幅するように配置された双安定流体増幅器を一緒に構成し、それによってこの場合、制御信号は、第1の制御ポート11及び第2の制御ポート12を介して流体増幅器に送り込まれる。
【0041】
空気出口2、3のそれぞれから、フィードバック・チャネル13は、空気入口チャネル6が広がる点で制御ポートに戻される。
【0042】
第1の発振器1aは、以下のように働く。第1の空気入口5において、及び空気入口チャネル6を通る一定の気流が確立される。この気流は、第1の出口チャネル7を通って、又は第2の出口チャネル8を通って流れるが、同時に両方を通らない。妨害されない場合、空気は、流体が湾曲した表面を辿る傾向を強めるコアンダ効果のために、このように流れ続ける。空気入口チャネル6から出口チャネル7、8のそれぞれへの移行部は、このような湾曲表面である。スプリッタ9の凹状ノーズ10は、その特定の出口チャネル7、8を通る気流を更に安定させる誘導二次気流を生成する働きをする。
【0043】
この出口チャネル7、8を通って流れる空気のほとんどは、次いで対応する空気出口2、3から出る。しかしこの気流は、圧力パルスも発生し、圧力パルスは、対応するフィードバック・チャネル13を介して対応する制御ポート11、12に送り戻され、気流を他方の出口チャネル7、8に切り替える。
【0044】
妨害されないままである場合、他方の出口チャネル7、8を通る安定した気流は、ここで確立される。しかし他方の空気出口2、3でも、圧力波は発生され、それは、フィードバック・チャネル13を介して対応する制御ポート11、12に送り戻されるので、気流は他方の出口チャネル7、8に再度切り替わる。
【0045】
このように一連の圧力制御信号、換言すると圧力制御波は、気流が第1の出口チャネル7から第2の出口チャネル8に切り替わって戻るたびに、両方の制御ポート11、12で確立され、それによって出口チャネル7、8のそれぞれに1つずつの2つの脈動気流が発生し、それぞれは同じ発振周波数で位相が波周期の半分だけずれて脈動する。
【0046】
これらの一連の制御信号は、それによって流体増幅器によって増幅される。
【0047】
第1の発振器1aの発振周波数は、第1の発振器1aの厳密な設計に依存して多かれ少なかれ固定される。第1の空気入口5での空気圧の変化は、第1の発振器1aを通る空気総流量を変化させ、発振周波数に比較的わずかに影響を与えるが、発振周波数は、空気流量と無関係に制御することはできない。
【0048】
第2の流体発振器1bは、更に第2の発振器と呼ばれ、
図4及び5に示されたように、フィードバック・チャネル13がなく、制御ポート11、12がないという点で、主として伝統的な発振器と異なる。その結果として、第2の発振器1bのハウジングの外面形状は、はるかに小さくすることができる。
【0049】
図4及び5に穿孔板4が示されていないのは、これは第1の発振器1aとの違いを示すために重要ではないからであるが、第2の発振器1bの空気出口2、3は、このような穿孔板4を提供されることは容易に可能であり、通常はこのような穿孔板4を提供されることに留意されたい。
【0050】
制御信号を発生するために、第2の発振器1bは、その代わりに2つのピエゾ電動ベンダ・アクチュエータ15を提供され、ピエゾ電動ベンダ・アクチュエータ15は、空気入口チャネル6の長さ方向に延在し、第1の空気入口5付近でそれらの先端17aの1つに固定して取り付けられる。
【0051】
アクチュエータ15は、それぞれが制御可能な周波数で電線を介して交流電圧源に接続される。電線は図に示されていないが、第2の発振器1bのハウジング内に提供されたワイヤチャネル16を介して走る。
【0052】
アクチュエータ15は、正電圧又は負電圧がアクチュエータ15に掛けられるかに依存して、2方向に曲がることができる。これにより、アクチュエータ15のフリー先端17bが動くので、アクチュエータ15は2つの作業位置を採用することができ、その一方は
図4に示されており、その他方は
図5に示されている。
【0053】
圧力が掛けられない場合に、アクチュエータ15は、これらの2つの作業位置の間の中間の中立位置を採用することが明らかになろう。
【0054】
アクチュエータ15をそれらの作業位置に収容するために、第2の発振器1bのハウジングは整合凹部18を提供される。
【0055】
図4及び5に見られるように、アクチュエータ15は、空気入口チャネル6の壁の少なくとも一部を構成する。
【0056】
第2の発振器1bは以下のように働く。
【0057】
第1の発振器1aのように、アクチュエータ15がそれらの中立位置にある状態で、第1の空気入口5において、及び空気入口チャネル6を通る一定の気流が確立される。空気入口チャネル6を通るこの気流は、それ自体が安定した流れパターンで第1の出口チャネル7又は第2の出口チャネル8内で確立し、次いで対応する空気出口2、3に向かって進む。
【0058】
第2の発振器1bを通る気流の振動は、アクチュエータ15に交流電圧を掛けることによって誘導される。これらのアクチュエータ15は、次いで2つの作業位置の間を交互に切り替える。一方向、例えば
図4に示された作業位置から
図5に示された作業位置へのアクチュエータ15の動きにより、次いで気流を第1の出口チャネル7から第2の出口チャネル8に切り替え、従ってそのような切替のための第1の機械的制御信号を構成する。
【0059】
他方向、つまり
図5に示された作業位置から
図4に示された作業位置へのアクチュエータ15の動きにより、気流を第2の出口チャネル8から第1の出口チャネル7に切り替え、従って気流の反対の切替のための第2の機械的制御信号を構成する。
【0060】
アクチュエータ15の反復運動は、それによって気流が第1の出口チャネル7から第2の出口チャネル8に切り替わって戻るたびに、流体増幅器によって増幅される機械的エネルギー信号の制御波を発生し、それによって出口チャネル7、8のそれぞれに1つずつの2つの脈動気流が発生し、それぞれは同じ発振周波数で位相が波周期の半分だけずれて脈動する。
【0061】
アクチュエータ15が、気流を第1の空気入口5から2つの出口チャネル7、8の一方に向かって方向付けるように、
図4及び5から見えることがあるとしても、一旦気流が2つの出口チャネル7、8の一方に確立されると、アクチュエータ15は、この気流を維持するためにもはや必要ではない。コアンダ効果に起因して、この気流は、アクチュエータ15がないはずである場合でさえも安定を維持する。
【0062】
第2の発振器1bの信頼できる振動挙動を獲得するために、両方のアクチュエータ15は、同じ周波数で作動するべきである。両方のアクチュエータ15は、状況に応じて必ずしも厳密に同相で作動する必要はなく、一方の出口チャネル7、8の気流から他方の出口チャネル7、8の気流により速く又はより遅く切り替えることが必要であることがあり、一方のアクチュエータ15を他方のアクチュエータ15よりわずかに早く動かすことによって得られる。
【0063】
第2の発振器1bの発振周波数は、交流電圧の周波数と同じになることが明らかになろう。この発振周波数は、従って交流電圧の周波数を電子的に変えることによって容易に制御することができる。これは、第2の発振器1bを通る実際の気流と無関係に行うことができる。
【0064】
第3の流体発振器1cは、更に第3の発振器と呼ばれ、フィードバック・チャネルがないという点で、第1の発振器1aと異なる。しかし第1の発振器1aと同様に、空気入口チャネル6内に存在する2つの制御ポート11、12がある。第3の発振器1cのこの部分は、基本的に制御ポート11、12を備えた伝統的な双安定流体増幅器であり、個別に示されていない。
【0065】
第1の発振器1aと違い、第3の発振器1cは、制御信号を発生するための、
図6及び7に示された圧力波発生器19を含む。この圧力波発生器19は、第2の空気入口20を含み、第2の空気入口20は、分岐点21で第1の制御チャネル22と第2の制御チャネル23に分かれる。
【0066】
第2の空気入口20と比べて、分岐点21の反対側には、空洞24が存在する。この空洞24では、単一のピエゾ電動ベンダ・アクチュエータ15は、その先端17aの一方に固定して取り付けられる。アクチュエータ15の他方のフリー先端17bは、分岐点21の中に延在し、ほぼ三角形の弁部材25を提供される。
【0067】
第1の制御チャネル22は、第1の制御ポート11に連結され、第2の制御チャネル23は、双安定流体増幅器の第2の制御ポート12に連結される。
【0068】
アクチュエータ15は、制御可能な周波数で電線を介して交流電圧源に接続される。電線は図に示されていないが、圧力波発生器19のハウジング内に提供されたワイヤチャネル16を介して走る。
【0069】
アクチュエータ15は、正電圧又は負電圧がアクチュエータ15に掛けられるかに依存して、2方向に曲がることができ、それによって2つの作業位置を採用することができ、その一方は
図6に示されており、その他方は
図7に示されている。圧力が掛けられない場合に、アクチュエータ15は、これらの2つの作業位置の間の中間の中立位置を採用することが明らかになろう。
【0070】
第3の発振器1cは、以下のように働く。
【0071】
第1の発振器1aと同様に、第1の空気入口5において、及び空気入口チャネル6を通る一定の気流が確立される。次に空気入口チャネル6を通るこの気流は、第1の発振器1aと同様にそれ自体が確立して、コアンダ効果に起因して、安定した流れパターンで第1の出口チャネル7又は第2の出口チャネル8内に入り、次いで対応する空気出口2、3に向かって進む。
【0072】
圧力波発生器9の空気入口である第2の空気入口20でも、一定の気流が確立される。この一定の気流は、空気入口チャネル6を通る気流よりはるかに小さく、空気入口チャネル6を通る気流の10%未満である。この第2の気流は、制御ポート11、12に送り込まれる2つの制御圧力波信号を発生するために使用される。
【0073】
これを獲得するために、交流電圧がアクチュエータ15に掛けられる。
【0074】
このアクチュエータ15は、次いで2つの作業位置の間を交互に切り替える。一方向、例えば
図6に示された作業位置から
図7に示された作業位置へのアクチュエータ15の動きにより、第2の制御チャネル23が分岐点21で遮断されるので、第2の空気入口20からの気流は、第1の制御チャネル22に独占的に流れ、それによって第1の制御チャネル22内に圧力信号を生じる。
【0075】
反対方向、つまり
図7に示された作業位置から
図6に示された作業位置へのアクチュエータ15の動きにより、第1の制御チャネル22が分岐点21で遮断されるので、第2の空気入口20からの気流は、第2の制御チャネル23に専有的に流れ、それによって第2の制御チャネル23内に圧力信号を生じる。
【0076】
制御チャネル22、23は、必ずしも完全に遮断される必要がないことに留意されたい。空気の大部分、好ましくは少なくとも67%が他方の制御チャネル22、23の中に流れるように、制御チャネル22、23の一部を遮断することは十分であるが、最適ではない。
【0077】
アクチュエータ15の反復運動は、それによって第1の制御チャネル22に1つ及び第2の制御チャネル23に1つの、2つの圧力波制御信号を発生し、それによってこれらの圧力波は、位相が波周期の半分だけずれる。
【0078】
第1の制御チャネル22は第1の制御ポート11に連結され、第2の制御チャネル23は第2の制御ポート12に連結されるので、第1の制御チャネル22内の圧力信号により、空気入口チャネル6内の気流が第2の出口チャネル8の中に流れ、そのため第2の空気出口3に向かう。同様に、第2の制御チャネル23内の圧力信号により、第1の空気入口5チャネル内の気流が第1の出口チャネル7の中に流れ、そのため第1の空気出口2に向かう。
【0079】
このことは、気流が第1の出口チャネル7から第2の出口チャネル8に切り替わって戻るたびに、制御チャネル22、23内の圧力信号の制御波は、第3の発振器1c内の流体増幅器によって増幅され、それによって出口チャネル7、8のそれぞれに1つずつの2つの脈動気流が発生し、それぞれは同じ発振周波数で位相が波周期の半分だけずれて脈動する。
【0080】
第3の発振器1cの発振周波数は、交流電圧の周波数と同じになることが明らかになろう。この発振周波数は、従って交流電圧の周波数を電子的に変えることによって容易に制御することができる。これは、第3の発振器1cを通る実際の気流と無関係に行うことができる。
【0081】
第1、第2、及び第3の発振器を使用する有利な方法は、水中の動物への建築作業の影響を制限することが望ましい、この音の音エネルギーを減衰することにより、水中の音の伝播を低減するために泡膜を発生する方法における。
【0082】
これは、
図8-10を参照して第2の発振器1bについて以下に記載される。第3の発振器1cも、適合させることなく、第2の発振器1bの代わりに使用することができることに留意されたい。第1の発振器1aも、以下に記載されるように、いくつかの制限と共に使用することができることに留意されたい。
図8及び9は概略図であり、同じ縮尺ではないことに留意されたい。
【0083】
これらの図では、水中の音源29、例えば建築構造又はプラットフォームのための杭打などの洋上/内水の建設行為から生じる音エネルギーの減衰のため、換言すると水中の音の伝播を低減するためのデバイス30が示されている。
【0084】
デバイス30は、可撓性のエアホース31を含み、泡発生ユニット32はエアホース31に連結される。エアホース31は、加圧した空気源33に連結される。
【0085】
泡発生ユニット32は、水中の音源29、例えば杭打行為の周りに半径約50mの円内に配置される。
【0086】
泡発生ユニット32は、約50cmx100cmの専有面積を有し、エアホース31の両側に、1列の34a、34b当たり8個の同一の発振器1bの、2つの平行な列34a、34bを含有する。
【0087】
泡発生ユニット32の断面は、
図10に示されている。図に見られるように、各泡発生ユニット32は、典型的にはゴムから作成された泡発生ユニット本体35を含み、各発振器に対して、泡発生ユニット本体35の基部付近から泡発生ユニット本体35の頂部に走るチャネル36が提供される。
【0088】
泡発生ユニット本体35の内側に、第2の発振器1bの2つの列34a、34bが提供される。これらの発振器1bは、
図10に概略的に示されている。これらの発振器1bの第1の空気入口5、及び存在する場合に第2の空気入口20は、エアホース31に連結され、それによって発振器1bの空気出口2、3は、前記チャネル36内に進出する。
【0089】
デバイスは、制御ユニット37を更に含む。制御ユニット37は、通常船上に装着される。船は図に示されていない。制御ユニット37は、発振器のピエゾ電動アクチュエータ15に連結され、ケーブルチャネル38を介してこれらのアクチュエータ15に交流電圧を供給するように配置される。
【0090】
デバイス30は、制御ユニット37から発振器の分離した列に交流電圧を掛けるための分離した連結部が存在するように設置されるので、異なる周波数を持つ交流電圧が、それぞれの列における発振器のピエゾ電動アクチュエータ15に供給されることが可能である。
【0091】
デバイス30は、ハイドロフォン39を更に含み、ハイドロフォン39は制御ユニット37に連結され、エアホース31によって形成された円の外側に位置付けられる。制御ユニット37は、ハイドロフォン39によって捕捉された音の周波数スペクトルを分析し、この音の周波数スペクトルにおける1つ又は複数の卓越周波数を決定するようにプログラムされる。
【0092】
音エネルギーを減衰するため、又は水中の音の伝播を低減するための方法におけるデバイス30の使用は、以下の通りである。
【0093】
水中の音源29、例えば杭打行為が行われている時に、加圧した空気はエアホース31に供給され、ある特定の開始周波数を持つ交流電圧は、制御ユニット37によって発振器1bに供給される。
【0094】
結果として、発振器1bは同じ周波数で振動し、空気出口2、3で空気パルスを発生する。それらの空気出口2、3では、この場合穿孔板4が提供されており、気泡40は、それによってチャネル36内に発生する。気泡40は上昇し始め、エアポンプとして作用し、
図10の矢印Aによって示されたように、チャネル36内に上方の水流を確立する。この水流は、穿孔板4の穴で新しく形成される気泡40を有効に取り除くので、一定の気泡40のサイズの平衡状態が速やかに確立される。これらの気泡40は、泡発生ユニット本体35内のチャネル36から放出されるので、これらのチャネル36は、実質的に泡出口チャネル36になる。
【0095】
多くの泡発生ユニット32が存在するという事実に起因して、円形の気泡膜がそれによって形成される。この泡膜は、有効に音を反射して吸収するので、水中の音源29に由来する音の長距離の影響は制限される。
【0096】
同時に、ハイドロフォン39は、円の外側の水中の音の音スペクトルを捕捉するので、泡膜内の気泡40によって吸収又は反射されない水中の音の音スペクトルを捕捉する。この音スペクトルは、高速フーリエ変換を用いて制御ユニット37によって分析されるので、最高音圧を有する1つ又は複数の音の周波数を確立することができる。
【0097】
それに応じて、制御ユニット37は、水中の音の伝播の最大低減を達成するために、発振器1bに供給された交流電圧の周波数、それによって発振器1bの発振周波数、それによって発生した気泡40のサイズを積極的に適合させることができる。
【0098】
分離した制御可能な発振器1bの2つの列34a、34bは、同じ泡発生ユニット32内に提供されるので、2つの卓越周波数又は周波数範囲は、効率的に吸収して反射することができることは特に好都合である。
【0099】
これにより、より高い発振周波数は気泡40をより小さくし、それによってより小さい気泡40は、より大きい気泡40に比べて、より高い周波数の音を有効に吸収して反射する。
【0100】
第1の発振器1aも泡発生ユニット32に使用可能であることに留意されたい。気泡サイズは、次いで制御可能及び調節可能でなくなるが、それにもかかわらず、サイズ及び相互の距離が変わる標準の穴又はノズルから空気が押し出される時などに起きる、ランダム現象によって生成される気泡に比べると、このような泡発生ユニット32から出る一定のサイズの気泡40の一定の安定した流れを獲得する利点が存在する。
【0101】
第1の発振器1aを有する泡発生ユニット32は、まず、特定の水中の騒音を発生する行為から予期した音の周波数スペクトルに一致するサイズの気泡を発生するために、伝統的な泡発生ユニットより良好に設計することができる。次に、そのような気泡40は、伝統的な泡発生ユニットに由来する気泡に比べて合体することが少なくなるので、気泡40は、活性及び有効性を長く維持し、換言すると気泡40が水中を通って上昇する際に垂直により長い距離にわたって維持する。
【0102】
明らかに2つ又はそれ以上であっても、このようなデバイス30は、同じ源33から加圧した空気を供給されるかどうかに関わらず、一緒に使用することができる。
【0103】
このような場合、第2のデバイス30は、第1のデバイス30の周りの円内に置かれる。
【0104】
その結果として、2つの同心の泡膜が形成される。
【0105】
水中の音源29によって発生された第1の音、及びその音が第1の音の一部の吸収及び反射に由来する内部泡膜の外側の第2の音の周波数スペクトルは、最高音圧を有する異なる周波数を通常有するので、第2のデバイス30の泡発生ユニット32内の発振器1bは、第1のデバイス30の泡発生ユニット32内の発振器1bと異なる発振周波数で通常働き、それによって外部泡膜と異なる泡サイズを内部泡膜内に発生する。
【0106】
どちらのデバイス30も、水中の音源に比べてそれぞれの泡膜の他方の側面上に置かれた別個のハイドロフォンを含むので、両方のデバイス30の性能は、より大きい全体の性能に対して独立して最適化することができることに留意されたい。
【0107】
第1、第2、及び第3の発振器1a、1b、1cの別の有益な用途は、例えば拡散による気-液若しくは液-液の物質移動などの物理的現象、又は気-液若しくは液-液の化学反応などの化学現象のいずれかを最適化するために、化学工業で最適で一定のサイズの気体又は液体の泡を発生することである。