IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 東芝エレベータ株式会社の特許一覧

特許7592834エレベータ制御方法、エレベータ制御装置、およびエレベータシステム
<>
  • 特許-エレベータ制御方法、エレベータ制御装置、およびエレベータシステム 図1
  • 特許-エレベータ制御方法、エレベータ制御装置、およびエレベータシステム 図2
  • 特許-エレベータ制御方法、エレベータ制御装置、およびエレベータシステム 図3
  • 特許-エレベータ制御方法、エレベータ制御装置、およびエレベータシステム 図4
  • 特許-エレベータ制御方法、エレベータ制御装置、およびエレベータシステム 図5
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-22
(45)【発行日】2024-12-02
(54)【発明の名称】エレベータ制御方法、エレベータ制御装置、およびエレベータシステム
(51)【国際特許分類】
   B66B 1/18 20060101AFI20241125BHJP
   B66B 3/00 20060101ALI20241125BHJP
【FI】
B66B1/18 F
B66B1/18 K
B66B3/00 L
B66B3/00 M
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2023204592
(22)【出願日】2023-12-04
【審査請求日】2023-12-04
(73)【特許権者】
【識別番号】390025265
【氏名又は名称】東芝エレベータ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100111235
【弁理士】
【氏名又は名称】原 裕子
(74)【代理人】
【識別番号】100170575
【弁理士】
【氏名又は名称】森 太士
(72)【発明者】
【氏名】田中 彩音
【審査官】八板 直人
(56)【参考文献】
【文献】特開平07-025550(JP,A)
【文献】特開2019-052027(JP,A)
【文献】特開2005-305631(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B66B 1/00- 1/52
B66B 3/00
B25J 1/00-21/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自律走行可能であり、移動体出力装置を有する移動体に通信可能に接続されたエレベータ制御装置が、
車椅子利用者またはベビーカー利用者である優先利用者の操作により所定の階床で発生した乗場呼びに応答して前記所定の階床でエレベータの乗りかごが戸開したことを検知すると、前記乗りかご内に前記優先利用者が乗り込み可能なスペースがあるか否かを判定し、
前記乗りかご内に前記スペースがないと判定すると、前記乗りかご内の利用者に降車を促すための降車促進情報を前記移動体出力装置から出力させ
前記乗りかごに乗車している優先利用者の人数、優先利用者に対する専用運転を行うエレベータの台数、乗りかご内の一般利用者の人数、および登録された乗場呼びの数の情報を、各階床に設置された乗場出力装置から出力させる、エレベータ制御方法。
【請求項2】
自律走行可能であり、移動体出力装置を有する移動体に通信可能に接続され、
エレベータ内の機器を制御する動作制御部と、
前記エレベータの乗りかご内の情報を取得するかご内情報処理部と、
車椅子利用者またはベビーカー利用者である優先利用者の操作により所定の階床で発生した乗場呼びに応答して、前記動作制御部による制御に基づいて前記所定の階床で前記乗りかごが戸開したことを検知すると、前記かご内情報処理部が取得した情報に基づいて前記乗りかご内に前記優先利用者が乗り込み可能なスペースがあるか否かを判定する判定部と、
前記判定部が、前記乗りかご内に前記スペースがないと判定すると、前記乗りかご内の利用者に降車を促すための降車促進情報を前記移動体出力装置から出力させる連携情報処理部と、を備え
前記動作制御部は、前記乗りかごに乗車している優先利用者の人数、優先利用者に対する専用運転を行うエレベータの台数、乗りかご内の一般利用者の人数、および登録された乗場呼びの数の情報を、各階床に設置された乗場出力装置から出力させる、エレベータ制御装置。
【請求項3】
前記かご内情報処理部は、前記乗りかご内にいる利用者が健常者であるか否かを示すかご内利用者情報をさらに取得し、
前記判定部は、前記かご内利用者情報に基づいて前記乗りかご内に健常者がいるか否かをさらに判定し、
前記連携情報処理部は、前記判定部により前記乗りかご内に前記スペースがないと判定され、且つ前記乗りかご内に健常者がいると判定されると、前記降車促進情報を前記移動体出力装置から出力させる、請求項2に記載のエレベータ制御装置。
【請求項4】
前記動作制御部は、前記連携情報処理部が前記降車促進情報を出力させた後、前記判定部で前記乗りかご内に前記スペースがあると判定されるかまたは、前記乗りかご内に前記スペースがないと判定された状態で所定時間が経過するまで、前記乗りかごを戸開させた状態で停止させる、請求項2に記載のエレベータ制御装置。
【請求項5】
前記動作制御部は、乗場呼び登録操作を行った前記優先利用者が前記乗りかごに乗車できなかったことを認識してから所定時間経過するまでの間、または前記エレベータの混雑が予測される時間帯には、各階床の乗場に設置された乗場出力装置または乗りかご内に設置されたかご内出力装置の少なくともいずれかから、優先利用者に対する専用運転中であることを報知する情報を出力させる、請求項2に記載のエレベータ制御装置。
【請求項6】
前記乗場呼びは、前記優先利用者が所持する利用者端末、車椅子あるいはベビーカーに設置された端末、乗場行先階登録装置、または前記移動体を用いて実行した乗場呼び登録操作により登録されるか、あるいは前記優先利用者が発した音声に基づいて登録される、請求項2に記載のエレベータ制御装置。
【請求項7】
自律走行可能であり、移動体出力装置を有する移動体と、前記移動体に通信可能に接続されたエレベータ制御装置とを備え、
前記エレベータ制御装置は、
エレベータ内の機器を制御する動作制御部と、
前記エレベータの乗りかご内の情報を取得するかご内情報処理部と、
車椅子利用者またはベビーカー利用者である優先利用者の操作により所定の階床で発生した乗場呼びに応答して、前記動作制御部による制御に基づいて前記所定の階床で前記乗りかごが戸開したことを検知すると、前記かご内情報処理部が取得した情報に基づいて前記乗りかご内に前記優先利用者が乗り込み可能なスペースがあるか否かを判定する判定部と、
前記判定部が、前記乗りかご内に前記スペースがないと判定すると、前記乗りかご内の利用者に降車を促すための降車促進情報を前記移動体出力装置から出力させる連携情報処理部と、を備え
前記動作制御部は、前記乗りかごに乗車している優先利用者の人数、優先利用者に対する専用運転を行うエレベータの台数、乗りかご内の一般利用者の人数、および登録された乗場呼びの数の情報を、各階床に設置された乗場出力装置から出力させる、エレベータシステム。
【請求項8】
前記移動体は、
移動機構と、
前記移動体内の機器を制御する移動体情報処理部とをさらに有し、
前記移動体情報処理部は、前記優先利用者とともに前記乗りかごの乗降を行うように移動機構を制御するとともに、前記優先利用者に対して前記乗りかごの乗降を誘導するための情報を前記移動体出力装置から出力させる、請求項に記載のエレベータシステム。
【請求項9】
前記移動体は、前記乗りかご内、または階床ごとの乗場の少なくともいずれかに設置される、請求項に記載のエレベータシステム。
【請求項10】
前記移動体は、
収音し、収音した情報を解析する収音装置をさらに有し、
前記移動体情報処理部は、前記収音装置で解析された情報に基づいて子供が泣いていることを検知すると、子供向けのコンテンツ情報を前記移動体出力装置から出力させる、請求項に記載のエレベータシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、エレベータ制御方法、エレベータ制御装置、およびエレベータシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
商業施設または公共施設等では、設置された複数エレベータの中の一部の号機が、車椅子利用者およびベビーカー利用者優先号機として設定されている場合がある。このような号機には、「車椅子利用者およびベビーカー利用者優先」であることを示す表示が貼付されている。
【0003】
しかし、実際には通常のエレベータと同様に一般利用者が利用しており、特に建物の中間階から車椅子利用者またはベビーカー利用者が乗り込もうとすると乗りかごが既に満員状態で乗り込めない場合が多くある。
【0004】
これに鑑み、複数のエレベータが設置された乗場に、到着号機および到着予定時刻を含む指示情報を記載した優先カードを発券する発券装置を設置し、車椅子利用者またはベビーカー利用者がこの発券装置で発券を受けることで、これらの利用者にエレベータを優先的に利用させる技術がある。この技術を用いることで、車椅子利用者およびベビーカー利用者は、快適にエレベータを利用することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2004-238113号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、上述した技術を利用するには車椅子利用者またはベビーカー利用者がエレベータを利用する都度、発券装置で発券を受けるための操作を行う必要があり、利用者にとって負担になる場合があるという問題があった。
【0007】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、エレベータが混雑している場合であっても、車椅子利用者およびベビーカー利用者が容易にエレベータを利用できるようにするためのエレベータ制御方法、エレベータ制御装置、およびエレベータシステムの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するための実施形態によればエレベータ制御装置は、自律走行可能であり、移動体出力装置を有する移動体に通信可能に接続され、判定部と連携情報処理部とを備える。判定部は、車椅子利用者またはベビーカー利用者である優先利用者の操作により所定の階床で発生した乗場呼びに応答して乗場呼びが発生した階床で乗りかごが戸開したことを検知すると、乗りかご内に優先利用者が乗り込み可能なスペースがあるか否かを判定する。連携情報処理部は、乗りかご内に優先利用者が乗り込み可能なスペースがないと判定すると、乗りかご内の利用者に降車を促すための降車促進情報を移動体出力装置から出力させる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】一実施形態によるエレベータシステムの構成を示す全体図である。
図2】一実施形態によるエレベータシステム内の優先号機のエレベータ制御装置および群管理装置の詳細な構成を示すブロック図である。
図3】一実施形態によるエレベータシステム内の案内ロボットの詳細な構成を示すブロック図である。
図4】一実施形態によるエレベータシステムが搭載された建物の乗場内で利用者が乗りかごを待っている状態を示す説明図である。
図5】一実施形態によるエレベータシステム内の優先号機のエレベータ制御装置が実行する動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
〈一実施形態によるエレベータシステムの構成〉
図1は、本実施形態によるエレベータシステム1の構成を示す全体図である。エレベータシステム1は、建物X内に設置された複数台のエレベータ(A号機エレベータ10A、B号機エレベータ10B、C号機エレベータ10C)と、これらのエレベータ10A、10B、10Cを群管理する群管理装置40と、建物X内の乗場20に設置された乗場カメラ装置21と、乗場出力装置である乗場表示装置22と、乗場呼び登録装置23とを備える。群管理装置40は、乗場20にいる利用者が携帯する利用者端末30に通信可能に接続される。
【0011】
建物X内に設置された複数台のエレベータのうち、A号機エレベータ10Aは、車椅子利用者またはベビーカー利用者を優先する優先号機として設定されている。以下、車椅子利用者またはベビーカー利用者を「優先利用者」と記載する。
【0012】
A号機エレベータ10Aは、昇降路に設置された巻き上げ機11Aと、巻き上げ機11Aに掛け渡されたロープ12Aと、ロープ12Aの一端に吊り下げられた乗りかご13Aと、昇降路の上部に設置され、乗りかご13Aのテールコード14Aで接続されたエレベータ制御装置であるA号機制御装置15Aとを有する。乗りかご13A内には、乗りかご13A内を撮影するかご内カメラ装置131A、および音声情報を出力するかご内出力装置としてのかご内スピーカ装置132Aが設置されている。B号機エレベータ10B、C号機エレベータ10Cは、A号機エレベータ10Aと同様の構成を有するため、詳細な説明は省略する。
【0013】
図1においては建物X内に設置されたエレベータが3台の場合を示しているが、これには限定されず、2台または4台以上であってもよい。また、図1においては1つの乗場20のみを示しているが、建物X内の他の階床の乗場も同様に構成可能である。
【0014】
乗場カメラ装置21は、乗場20の中で、優先利用者を優先するA号機エレベータ10A付近を撮影する。乗場表示装置22は、乗場20の中のA号機エレベータの近くに設置される。乗場呼び登録装置23は、優先利用者以外の一般利用者が乗場呼び登録を行うための登録ボタン231を有する。
【0015】
群管理装置40は、建物Xを含む複数の建物内のエレベータを管理するエレベータクラウド50に通信可能に接続されている。
【0016】
また建物X内には、自律走行可能な移動体であり、優先利用者に対してエレベータの乗降に関する案内を行う移動体である案内ロボット60が設置されている。図1においては建物X内に案内ロボット60を1つのみ示しているが、2つ以上設置してもよい。
【0017】
案内ロボット60は、案内ロボット60を含む複数のロボットを管理するロボットクラウド70に通信可能に接続されている。ロボットクラウド70は、エレベータクラウド50に通信可能に接続される。
【0018】
図2は、優先号機であるA号機制御装置15Aおよび群管理装置40の詳細な構成を示すブロック図である。A号機制御装置15Aは、第1CPU151Aを有する。第1CPU151Aは、例えば汎用のマイクロコンピュータが備えるCPU(中央処理装置)であって、所定のエレベータ制御プログラムをインストールして実行することにより、以下に示す1又は2以上の情報処理部を構成する。
【0019】
第1CPU151Aは、かご内情報処理部152Aと、乗場情報取得部153Aと、乗場呼び情報取得部154Aと、動作制御部155Aと、判定部156Aと、第1連携情報処理部157Aとを有する。
【0020】
かご内情報処理部152Aは、乗りかご13Aから、かご内カメラ装置131Aで撮影された撮像情報(以下、「かご内撮像情報」と記載する)および乗りかご13A内で利用者により操作されたかご呼び情報を含む、かご内の情報を取得する。またかご内情報処理部152Aは、乗りかご13A内のかご内スピーカ装置132Aから出力させる音声情報を送信する。乗場情報取得部153Aは、乗場カメラ装置21で撮影された撮像情報(以下、「乗場撮像情報」と記載する)を取得する。
【0021】
乗場呼び情報取得部154Aは、後述するように群管理装置40から送信される乗場呼び情報を取得する。動作制御部155Aは、乗場呼び情報取得部154Aが取得した乗場呼び、およびかご内情報処理部152Aが取得したかご呼びに乗りかご13Aを応答させるように、巻き上げ機11Aを制御する。また動作制御部155Aは、A号機エレベータ10Aの動作状況を示す情報を乗場表示装置22に表示させる。
【0022】
判定部156Aは、優先利用者の操作により発生した乗場呼びに応答して乗りかご13Aが戸開したことを検知すると、乗りかご13A内に優先利用者が乗り込み可能なスペースがあるか否かを判定する。
【0023】
第1連携情報処理部157Aは、群管理装置40、エレベータクラウド50、ロボットクラウド70を介して案内ロボット60との情報の送受信を行う。第1連携情報処理部157Aは、判定部156Aにより乗りかご13A内に優先利用者が乗り込み可能なスペースがないと判定されると、乗りかご13A内の利用者に降車を促すための降車促進情報を群管理装置40、エレベータクラウド50、ロボットクラウド70を介して案内ロボット60に送信し、案内ロボット60から出力させる。
【0024】
群管理装置40は、乗場呼び登録部41と、第2CPU42とを有する。乗場呼び登録部41は、乗場呼び登録装置23を含む、建物X内の各階の乗場呼び登録装置23で登録された乗場呼びの情報、および利用者端末30を含む、エレベータシステム1の利用者の利用者端末等で登録された乗場呼びの情報を記憶する。
【0025】
第2CPU42は、例えば汎用のマイクロコンピュータが備えるCPU(中央処理装置)であって、所定のエレベータ群管理プログラムをインストールして実行することにより、以下に示す1又は2以上の情報処理部を構成する。
【0026】
第2CPU42は、号機情報取得部421と、割当制御部422と、第2連携情報処理部423とを有する。号機情報取得部421は、各エレベータ10A、10B、10Cの動作制御部155A、155B、155Cから、動作状況を示す情報を取得する。割当制御部422は、号機情報取得部421が取得した情報に基づいて、乗場呼び登録部41に登録された乗場呼びに応答させるエレベータを割り当てる。割当制御部422は、乗場呼びに割り当てたエレベータの制御装置に、この乗場呼びの情報を送信する。
【0027】
第2連携情報処理部423は、各エレベータ10A、10B、10Cと、ロボットクラウド70で管理される案内ロボット60を含む複数のロボットとの間の情報の送受信を行う。
【0028】
図3は、案内ロボット60の詳細な構成を示すブロック図である。案内ロボット60は、例えば幅480mm×高さ1200mm×奥行き420mm程度の大きさで構成される。案内ロボット60は、移動機構61と、ロボット通信部62と、入出力装置としてのタッチパネル63およびロボットスピーカ装置64と、ロボットカメラ装置65と、収音装置66と、コンテンツ情報記憶部67と、第3CPU68とを有する。
【0029】
移動機構61は、案内ロボット60を移動させる。ロボット通信部62は、ロボットクラウド70との無線通信を行う。タッチパネル63は、第3CPU68からの指示に基づいて所定の表示情報を表示させる。またタッチパネル63は、利用者からの入力操作を受け付ける。
【0030】
ロボットスピーカ装置64は、第3CPU68からの指示に基づいて所定の音声情報を出力させる。ロボットカメラ装置65は、所定方向を撮影する。収音装置66は、周囲の音を収音する。コンテンツ情報記憶部67は、タッチパネル63およびロボットスピーカ装置64から出力させるコンテンツ情報を記憶する。
【0031】
第3CPU68は、第3連携情報処理部681と、移動体情報処理部としてのロボット情報処理部682とを有する。第3連携情報処理部681は、ロボットクラウド70およびエレベータクラウド50を介して各エレベータとの情報の送受信を行う。ロボット情報処理部682は、第3連携情報処理部681が取得した情報、ロボットカメラ装置65が撮影した撮像情報、収音装置66が集音した音情報に基づいて、案内ロボット60に関する動作を制御する。
【0032】
〈一実施形態によるエレベータシステムの動作〉
本実施形態によるエレベータシステム1の動作例として、ベビーカー利用者である優先利用者Yが、優先利用者に対する優先号機であるA号機エレベータ10Aを利用する場合について説明する。
【0033】
図4は、乗場20内で優先利用者Yが乗りかご13Aを待っている状態を示す説明図である。乗場20のA号機エレベータ10Aの乗場ドア24前の床面には、一般利用者が待機する一般待機エリアAR1と、優先利用者が待機する優先待機エリアAR2とが示されている。また乗場20内には、案内ロボット60が待機している。
【0034】
優先利用者Yは、自身が携帯する利用者端末30にインストールされたエレベータシステム1を利用するためのアプリケーションを用いて、乗場呼び登録操作を行う。ここで、乗場20内の所定位置、例えば壁面、床面、または乗場表示装置22等に群管理装置40にアクセスするためのアドレス情報を含む2次元コード等を表示させておくことで、優先利用者Yが利用者端末30でこの2次元コードを読み取る操作を行って群管理装置40にアクセスし、乗場呼び登録の情報を送信することができる。
【0035】
このとき、優先利用者Yがベビーカー利用者であることを指定する操作を行うことで、優先利用者として乗場呼び登録操作を行う。また、このアプリケーションを用いることで、優先利用者Yは、利用人数、乗車時間帯(「今すぐ」、「xx時xx分」等)、乗車階および行先階の情報等を登録することができる。群管理装置40は、これらの情報を取得することで、効率良く乗場呼びへの割当制御を行うことができる。
【0036】
優先利用者Yは優先利用者として乗場呼び登録操作を行い乗車時間帯、例えば「xx時xx分」に近づくと、乗場20の優先待機エリアAR2内に移動して待機する。乗車時間帯として、「今すぐ」を指定した場合には、優先利用者Yは直ちに優先待機エリアAR2内に移動する。
【0037】
群管理装置40では、利用者端末30から送信された優先利用者Yの乗場呼びの情報が、乗場呼び登録部41に登録される。乗場呼び登録部41に優先利用者Yの乗場呼びの情報が登録されると、割当制御部422が、この乗場呼びに応答する号機としてA号機エレベータ10Aを割り当て、A号機制御装置15Aにこの乗場呼びの情報および応答指示を送信する。
【0038】
図5は、優先利用者Yによる乗場呼びの情報および応答指示を取得したときにA号機制御装置15Aが実行する動作を示すフローチャートである。A号機制御装置15Aの乗場呼び情報取得部154Aは、群管理装置40から取得した情報に基づいて優先利用者Yによる乗場呼びへの応答が割り当てられたことを認識する(S1の「YES」)。
【0039】
第1連携情報処理部157Aは、乗場呼び情報取得部154Aが取得した情報に基づいて、応答号機「A号機エレベータ10A」の情報および乗場呼びの情報に含まれる行先階の情報を、群管理装置40の第2連携情報処理部423、エレベータクラウド50、ロボットクラウド70を介して案内ロボット60に送信する(S2)。案内ロボット60では、A号機制御装置15Aから送信された情報を、ロボット通信部62を介して第3連携情報処理部681が取得し、優先利用者Yによる乗場呼びにA号機エレベータ10Aが応答すること、およびその行先階を認識する。
【0040】
また、乗場呼び情報取得部154Aが優先利用者Yによる乗場呼びへの応答が割り当てられたことを認識すると、かご内情報処理部152Aが、優先利用者の乗車予定に関する情報をかご内スピーカ装置132Aから出力させてもよい。この優先利用者の乗車予定に関する情報とは、例えば、このA号機エレベータ10Aが車椅子利用者およびベビーカー利用者の優先号機であること、また、車椅子利用者またはベビーカー利用者を優先させるために、途中階で一般利用者に降車していただくことがある旨を、乗りかご13A内の利用者に報知する情報である。
【0041】
A号機制御装置15Aの動作制御部155Aの制御により乗りかご13Aが乗場呼び登録階に着床して戸開すると、判定部156Aが、乗場情報取得部153Aが取得した乗場撮像情報に基づいて乗場呼び登録階で乗りかご13Aが戸開したことを検知する(S3の「YES」)。
【0042】
判定部156Aは、乗場呼び登録階で乗りかご13Aが戸開したことを検知すると、かご内情報処理部152Aが取得したかご内撮像情報に基づいて、乗りかご13A内に優先利用者Yが乗り込むスペースがあるか否かを判定する(S4)。このとき、かご内情報処理部152Aが乗りかご13Aにかかる荷重量の情報を取得し、判定部156Aがこの荷重量の情報を含めて、乗りかご13A内に優先利用者Yが乗り込むスペースがあるか否かを判定してもよい。
【0043】
ここで、判定部156Aが乗りかご13A内に優先利用者Yが乗り込むスペースがあると判定すると(S4の「YES」)、第1連携情報処理部157Aが案内ロボット60に、優先利用者Yの誘導指示を送信する(S5)。
【0044】
案内ロボット60では、A号機制御装置15Aから送信された優先利用者Yの誘導指示を第3連携情報処理部681が取得する。そして、取得した誘導指示に基づいてロボット情報処理部682が、優先利用者Yを乗りかご13A内に誘導するアナウンス情報をロボットスピーカ装置64から出力させる。
【0045】
優先利用者Yがアナウンス情報を聞き、その誘導に従って乗りかご13A内に乗り込むと、判定部156Aが、乗場情報取得部153Aが取得した乗場撮像情報に基づいて優先利用者Yが乗り込んだことを検知する(S6)。案内ロボット60では、ロボット情報処理部682が、ロボットカメラ装置65で撮影された撮像情報に基づいて優先利用者Yが乗りかご13Aに乗り込んだことを検知し、移動機構61を制御して案内ロボット60自身も優先利用者Yの後に乗りかご13A内に同乗する。案内ロボット60は、乗りかご13Aに乗り込んだ後、優先利用者Yの降車時の案内をし易くするために扉付近に停止する。
【0046】
その後、動作制御部155Aの制御により乗りかご13Aが戸閉し(S7の「YES」)、走行を開始する(S8)。優先利用者Yの行先階に到着すると、案内ロボット60が先に降車し、優先利用者Yの降車を誘導する。
【0047】
ステップS4において、判定部156Aが乗りかご13A内に優先利用者Yが乗り込むスペースがないと判定すると(S4の「NO」)、かご内情報処理部152Aが取得したかご内撮像情報に基づいて、乗りかご13A内に健常者がいるか否かを判定する(S9)。このとき判定部156Aは、かご内撮像情報に基づいて、エレベータ利用の必要性が高い利用者、例えば怪我人、体調不良者、またはヘルプマークを付している人以外の人を、健常者として認識する。
【0048】
判定部156Aは、乗りかご13A内に健常者がいると判定すると(S9の「YES」)、第1連携情報処理部157Aが案内ロボット60に、降車促進情報の出力指示を送信する(S10)。
【0049】
案内ロボット60では、A号機制御装置15Aから送信された指示に基づいてロボット情報処理部682が、乗りかご13A内の健常者等の一般利用者に降車を促す降車促進情報であるアナウンス情報を、ロボットスピーカ装置64から出力させる。
【0050】
乗りかご13A内の一般利用者がアナウンス情報を聞いて乗りかご13Aから降車し、乗りかご13A内に優先利用者が乗り込むスペースができると、判定部156Aがかご内撮像情報および乗場撮像情報に基づいてこれを検知する(S11の「YES」)。ここで、動作制御部155Aにより乗場表示装置22または乗場に設置されたスピーカ装置(図示せず)から降車に対する謝意を示すアナウンス情報を出力してもよい。その後、上述したステップS5~S8の処理が実行される。
【0051】
ここで、判定部156Aが乗りかご13A内における健常者の位置の情報を案内ロボット60に送信し、案内ロボット60が、健常者がいる方向を向いて降車を促すアナウンス情報を出力させてもよい。また、乗りかご13A内にいる利用者が降車不可能な場合、この利用者がタッチパネル63から降車不可であることを示す情報を入力してもよい。また、利用者は、利用者端末から無線通信を用いて案内ロボット60に対して降車不可であることを示す情報を送信してもよい。案内ロボット60のロボット情報処理部682は、降車不可であることを示す情報が入力されたことにより、乗りかご13A内に降車可能な健常者がいなくなったと判定すると、降車促進情報の出力を停止する。
【0052】
ステップS11において、乗りかご13A内に優先利用者が乗り込むスペースがないと判定されたまま(S11の「NO」)の状態で降車促進情報の出力指示を送信してから所定時間が経過すると(S12の「YES」)、第1連携情報処理部157Aが案内ロボット60に、優先利用者乗車不可通知の出力指示を送信する(S13)。このとき、乗場呼び登録部41に登録された優先利用者Yの乗場呼びは削除されない。その後、A号機エレベータ10Aの運転が再開される。
【0053】
案内ロボット60では、A号機制御装置15Aから送信された指示に基づいてロボット情報処理部682が優先利用者Yに、乗り込み不可能であることを報知するアナウンス情報をロボットスピーカ装置64から出力させる。その後、ステップS7およびS8の処理を実行する。
【0054】
以上の実施形態によれば、タッチパネル63を有する案内ロボット60に通信可能に接続されたA号機制御装置15Aが、優先利用者の操作により所定の階床で発生した乗場呼びを取得し、乗場呼びが発生した階床で乗りかご13Aが戸開したことを検知すると、乗りかご13A内の状況情報に基づいて乗りかご13A内に優先利用者が乗り込み可能なスペースがあるか否かを判定する。A号機制御装置15Aは優先利用者が乗り込み可能なスペースがないと判定すると、乗りかご13A内の利用者に降車を促すための降車促進情報を案内ロボット60のタッチパネル63またはロボットスピーカ装置64の少なくともいずれかから出力させる。これにより、A号機エレベータ10Aが混雑している場合であっても効率的に一般利用者を降車させ、優先利用者が中間階からでも優先的に乗りかご13Aに乗り込むことができる。乗りかご13A内の利用者に対する降車促進情報を、かご内スピーカ装置等ではなく案内ロボット60から出力させることで、利用者に対してより伝わりやすくすることができる。
【0055】
また案内ロボット60は、移動機構61と、案内ロボット60内の各種機器を制御するロボット情報処理部682とをさらに有し、ロボット情報処理部682は、優先利用者とともに乗りかご13Aの乗降を行うように移動機構61を制御するとともに、優先利用者に対して乗りかご13Aの乗降を誘導するための情報をタッチパネル63またはロボットスピーカ装置の少なくともいずれかから出力させる。これにより、案内ロボット60が、適宜優先利用者の近傍で乗りかご13Aの乗降を誘導することができる。
【0056】
また上述した実施形態においてA号機制御装置15Aのかご内情報処理部152Aは、乗りかご13A内にいる利用者が、怪我人、体調不良者、またはヘルプマークを付している人以外の健常者であるか否かを示すかご内利用者情報を取得する。また判定部156Aは、かご内利用者情報に基づいて乗りかご13A内に健常者がいるか否かを判定し、第1連携情報処理部157Aは、判定部156Aにより優先利用者が乗り込むスペースがないと判定され、且つ乗りかご13A内に健常者がいると判定されると、降車促進情報をタッチパネル63またはロボットスピーカ装置64の少なくともいずれかから出力させる。これにより、A号機制御装置15Aは、エレベータ利用の必要性が高い、怪我人、体調不良者、またはヘルプマークを付している人に配慮しつつ、優先利用者の乗車を優先させるための制御を行うことができる。
【0057】
また、動作制御部155Aは、第1連携情報処理部157Aが降車促進情報を出力させた後、判定部156Aで優先利用者の乗り込みスペースがあると判定されるかまたは、乗り込みスペースがないと判定された状態で所定時間が経過するまで、乗りかご13Aを戸開させた状態で停止させる。これにより、乗りかご13A内の一般利用者の不都合とならないようにしつつ、優先利用者が乗り込みを支援することができる。
【0058】
案内ロボット60は、優先号機の乗りかご13A内、または階床ごとの乗場の少なくともいずれかに設置される。例えば、案内ロボット60を優先号機の乗りかご13A内に常駐させ、優先利用者が乗りかごに乗り込む際に、案内ロボット60が一時的に乗場20に降車して乗り込み対象の利用者を誘導するための情報を出力してもよい。
【0059】
または、案内ロボット60を各階床の乗場それぞれに設置し、優先利用者が乗りかご13Aに乗り込む際に案内ロボット60も同乗して利用者の乗降を誘導するようにしてもよい。この場合、利用者の誘導が終了した案内ロボット60は、A号機エレベータ10A等を利用して初期時に設置された階床に戻る。案内ロボット60が不在となった乗場では、他の優先利用者が入場すると、乗場スピーカ装置(図示せず)から優先利用者に対して乗車の誘導を行うためのアナウンス情報を出力させてもよい。
【0060】
また、案内ロボット60を、乗りかご13A内および各階床の乗場それぞれに設置してもよい。このように設置することで、案内ロボット60は乗りかご13Aへの乗降を行うことなく、優先利用者が乗りかご13Aに乗り込む際には乗場の案内ロボット60が乗り込みを誘導し、乗りかご13Aから降車する際には乗りかご13A内の案内ロボット60が降車を誘導することができる。
【0061】
このように案内ロボット60を乗りかご13A内または階床ごとの乗場の少なくともいずれかに設置して優先利用者の乗降を誘導することにより、優先利用者は、乗りかごに乗り込む際、および降車する際に、快適に乗降動作を行うことができる。
【0062】
また上述した実施形態において案内ロボット60のロボット情報処理部682は、収音装置66で収音および解析された情報に基づいて、周囲で子供が泣いていることを検知すると、子供向けのコンテンツ情報または子守歌の音声情報等をコンテンツ情報記憶部67から取得し、タッチパネル63およびロボットスピーカ装置64から出力させてもよい。これにより、ベビーカー利用者が乗場での待ち時間または乗りかごに乗車して移動中に子供を落ち着かせることができ、ベビーカー利用者が快適にエレベータを利用することができる。
【0063】
また上述した実施形態において、動作制御部155Aは、乗場呼び登録操作を行った優先利用者が乗りかご13Aに乗車できなかったことを認識してから所定時間経過するまでの間、またはA号機エレベータ10Aの混雑が予測される時間帯には、各階床の乗場に設置された乗場表示装置22、乗場のスピーカ装置、かご内スピーカ装置132A、乗りかご13A内の表示装置(図示せず)の少なくともいずれかから、車椅子利用者およびベビーカー利用者に対する専用運転中であることを報知する情報を出力させてもよい。このように情報を出力させることで、乗場20および乗りかご13A内にいる一般利用者に、優先利用者に対する専用運転を行っていることを認識させてA号機エレベータ10Aの利用を回避させ、優先利用者が利用しやすい状況にすることができる。
【0064】
また、動作制御部155Aは、乗りかご13Aに乗車している優先利用者の人数、優先利用者に対する専用運転を行うエレベータの台数、乗りかご13A内の一般利用者の人数、および登録された乗場呼びの数の情報を、各階床に設置された乗場表示装置22から出力させてもよい。これにより、乗場20にいる利用者が優先号機であるA号機エレベータ10Aの利用状況を確認して、自身がエレベータを利用するか否かの判断をしやすくすることができる。
【0065】
また、上述した実施形態では、優先利用者が乗場呼びを登録する際に、優先利用者が所持する利用者端末を用いて実行する場合について説明したが、これには限定されず、車椅子あるいはベビーカーに設置された端末、乗場に設置された乗場行先階登録装置、または案内ロボット60のタッチパネル63を用いて優先利用者としての乗場呼びを登録してもよいし、優先利用者が発した音声を乗場に設置された収音装置(図示せず)または案内ロボット60の収音装置66が収音し、これを解析することで乗場呼びを登録してもよい。乗場行先階登録装置は、利用者が行先階を指定して乗場呼び登録操作を行うための装置である。これらにより、優先利用者が容易に乗場呼び登録操作を行うことができる。
【0066】
上述した案内ロボット60は、エレベータを利用する郵便配達ロボット、警備ロボット、または清掃ロボット等と併用してもよい。
【0067】
また上述した案内ロボット60は、建物内の狭い通路等を車椅子利用者およびベビーカー利用者の通行する際に、一般利用者と接触しないように誘導してもよい。
【0068】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0069】
1…エレベータシステム、10A…A号機エレベータ、10B…B号機エレベータ、10C…C号機エレベータ、11A…巻き上げ機、12A…ロープ、14A…テールコード、15A…A号機制御装置、20…乗場、21…乗場カメラ装置、22…乗場表示装置、23…乗場呼び登録装置、24…乗場ドア、30…利用者端末、40…群管理装置、41…乗場呼び登録部、42…第2CPU、50…エレベータクラウド、60…案内ロボット、61…移動機構、62…ロボット通信部、63…タッチパネル、64…ロボットスピーカ装置、65…ロボットカメラ装置、66…収音装置、67…コンテンツ情報記憶部、68…第3CPU、70…ロボットクラウド、131A…かご内カメラ装置、132A…かご内スピーカ装置、151A…第1CPU、152A…かご内情報処理部、153A…乗場情報取得部、154A…乗場呼び情報取得部、155A,155B,155C…動作制御部、156A…判定部、157A…第1連携情報処理部、231…登録ボタン、421…号機情報取得部、422…割当制御部、423…第2連携情報処理部、681…第3連携情報処理部、682…ロボット情報処理部
【要約】
【課題】 エレベータが混雑している場合であっても、車椅子利用者およびベビーカー利用者が容易にエレベータを利用できるようにするためのエレベータ制御装置を提供する。
【解決手段】 実施形態によればエレベータ制御装置は、自律走行可能であり、移動体出力装置を有する移動体に通信可能に接続され、判定部と連携情報処理部とを備える。判定部は、車椅子利用者またはベビーカー利用者である優先利用者の操作により所定の階床で発生した乗場呼びに応答して乗場呼びが発生した階床で乗りかごが戸開したことを検知すると、乗りかご内に優先利用者が乗り込み可能なスペースがあるか否かを判定する。連携情報処理部は、乗りかご内に優先利用者が乗り込み可能なスペースがないと判定すると、乗りかご内の利用者に降車を促すための降車促進情報を移動体出力装置から出力させる。
【選択図】図2
図1
図2
図3
図4
図5