(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-22
(45)【発行日】2024-12-02
(54)【発明の名称】ビーム形成システム及び衛星の動作モードを切り替える技術
(51)【国際特許分類】
H04B 7/185 20060101AFI20241125BHJP
【FI】
H04B7/185
(21)【出願番号】P 2023518115
(86)(22)【出願日】2020-09-22
(86)【国際出願番号】 US2020052037
(87)【国際公開番号】W WO2022066147
(87)【国際公開日】2022-03-31
【審査請求日】2023-08-30
(73)【特許権者】
【識別番号】513180451
【氏名又は名称】ヴィアサット,インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】ViaSat,Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】110001302
【氏名又は名称】弁理士法人北青山インターナショナル
(72)【発明者】
【氏名】ビュアー,ケネス ヴイ.
【審査官】麻生 哲朗
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-273789(JP,A)
【文献】特開2002-016535(JP,A)
【文献】米国特許第05802445(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/185
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のアンテナ(410、420、430)を備えるアンテナアセンブリ(106)を有する通信衛星(105、405)を介した通信のための方法であって、前記方法は、
前記複数のアンテナのうちの第1のアンテナ(410)と関連付けられた第1のカバレッジエリア(415)と、前記複数のアンテナ(410、420、430)のうちの第2のアンテナ(430)と関連付けられた第2のカバレッジエリア(435)と、を含むサービスエリア内の端末(150)に通信サービスを提供するために複数の動作モードから第1の動作モードを識別することであって、前記第2のカバレッジエリア(435)は、前記第1のカバレッジエリア(415)と少なくとも部分的に重複し、かつ、前記通信衛星(105、405)を介して前記通信サービスを提供するための少なくとも1つのゲートウェイ(160)を含み、前記第1の動作モードは、それぞれの偏波の第1の構成(900、1000)に対応し、前記第1の構成は、前記それぞれの偏波の各々の信号を受信するための、前記複数のアンテナ(410、420、430)のうちの少なくとも1つと、前記それぞれの偏波の各々の信号を送信するための、前記複数のアンテナ(410、420、430)のうちの少なくとも1つと、を有する、識別することと、
前記第1の動作モードに従って前記通信衛星(105、405)を動作させることと、
前記通信サービスを提供するために前記複数の動作モードのうちの第2の動作モードを決定することであって、前記第2の動作モードは、前記それぞれの偏波の第2の構成(400、500、600、700)に対応し、前記第2の構成は、前記それぞれの偏波の各々の信号を受信するための、前記複数のアンテナ(410、420、430)のうちの少なくとも1つと、前記それぞれの偏波の各々の信号を送信するための、前記複数のアンテナ(410、420、430)のうちの少なくとも1つと、を有し、前記第2の構成(400、500、600、700)は、前記第1の構成(900、1000)とは異なる、決定することと、
前記アンテナアセンブリ(106)の前記複数のアンテナ(410、420、430)を前記第1の動作モードから前記第2の動作モードに切り替えることと、
前記第2の動作モードに従って前記通信衛星(105、405)を動作させること、を含む、方法。
【請求項2】
前記第1の構成(900、1000)が、前記それぞれの偏波の各々を、第1のリンク方向に対して前記それぞれの偏波の前記各々を受信するために前記第1のアンテナ(410)と関連付け、かつ前記第1のリンク方向に対して前記それぞれの偏波の前記各々を送信するために前記第2のアンテナ(430)と関連付け、
前記第2の構成(400、500、600、700)が、前記それぞれの偏波のうちの単一の偏波を、前記第1のリンク方向に対して前記単一の偏波を受信するために前記第1のアンテナ(410)と関連付け、かつ前記第1のリンク方向に対して前記単一の偏波を送信するために前記第2のアンテナ(430)と関連付ける、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1の構成(900、1000)の場合、前記第2のアンテナ(430)が、第1の送信電力で前記単一の偏波の信号を送信し、
前記第2の構成(400、500、600、700)の場合、前記第2のアンテナ(430)が、前記第1の送信電力よりも高い第2の送信電力で前記単一の偏波の信号を送信する、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1の構成(900、1000)が、前記それぞれの偏波のうちの第1の1つ以上の第1のフォワードリンク構成(310)を備え、前記第1のフォワードリンク構成(310)が、前記それぞれの偏波のうちの前記第1の1つ以上の信号を受信するための、前記複数のアンテナ(410、420、430)のうちの1つ以上と、前記それぞれの偏波のうちの前記第1の1つ以上の信号を送信するための、前記複数のアンテナ(410、420、430)のうちの1つ以上と、を有し、
前記第2の構成(400、500、600、700)が、前記それぞれの偏波のうちの第2の1つ以上の第2のフォワードリンク構成(310)を備え、前記第2のフォワードリンク構成(310)が、前記それぞれの偏波のうちの前記第2の1つ以上の信号を受信するための、前記複数のアンテナ(410、420、430)のうちの1つ以上と、前記それぞれの偏波のうちの前記第2の1つ以上の信号を送信するための、前記複数のアンテナ(410、420、430)のうちの1つ以上と、を有し、前記第2のフォワードリンク構成が前記第1のフォワードリンク構成とは異なる、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記第1の構成(900、1000)が、前記それぞれの偏波のうちの第3の1つ以上の第1のリターンリンク構成(320)を備え、前記第1のリターンリンク構成(320)が、前記それぞれの偏波のうちの前記第3の1つ以上の信号を受信するための、前記複数のアンテナ(410、420、430)のうちの1つ以上と、前記それぞれの偏波のうちの前記第3の1つ以上の信号を送信するための、前記複数のアンテナ(410、420、430)のうちの1つ以上と、を有し、前記方法が、
前記通信サービスを提供するために前記複数の動作モードのうちの第3の動作モードを決定することであって、前記第3の動作モードが、前記第1のフォワードリンク構成(310)と、前記それぞれの偏波のうちの第4の1つ以上の第2のリターンリンク構成(320)と、に対応し、前記第2のリターンリンク構成(320)が、前記それぞれの偏波のうちの前記第4の1つ以上の信号を受信するための、前記複数のアンテナ(410、420、430)のうちの1つ以上と、前記それぞれの偏波のうちの前記第4の1つ以上の信号を送信するための、前記複数のアンテナのうちの1つ以上と、を有する、決定することと、
前記アンテナアセンブリの前記複数のアンテナを前記第3の動作モードに切り替えることと、
前記第3の動作モードに従って前記通信衛星を動作させることと、を更に含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記通信サービスを提供するために前記複数の動作モードのうちの第3の動作モードを決定することであって、前記第3の動作モードが、前記それぞれの偏波のうちの
第3の1つ以上の第3のフォワードリンク構成(310)を備える第3の構成に対応し、前記第3のフォワードリンク構成(310)が、前記それぞれの偏波のうちの前記第3の1つ以上の信号を受信するための、前記複数のアンテナ(410、420、430)のうちの1つ以上と、前記それぞれの偏波のうちの前記第3の1つ以上の信号を送信するための、前記複数のアンテナ(410、420、430)のうちの1つ以上と、を有する、決定することと、
前記アンテナアセンブリの前記複数のアンテナを前記第3の動作モードに切り替えることと、
前記第3の動作モードに従って前記通信衛星を動作させることと、を更に含む、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記第1の構成(900、1000)が、前記それぞれの偏波のうちの第1の1つ以上を、前記それぞれの偏波のうちの前記第1の1つ以上を送受信するための前記複数のアンテナの第1のサブセット(410、420、430)と関連付け、
前記第2の構成(400、500、600、700)が、前記それぞれの偏波のうちの第2の1つ以上を、前記それぞれの偏波のうちの前記第2の1つ以上を送受信するための前記複数のアンテナ(410、420、430)の第2のサブセットと関連付け、前記複数のアンテナ(410、420、430)の前記第2のサブセットが、前記複数のアンテナの前記第1のサブセット(410、420、430)とは異なる、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記複数のアンテナ(410、420、430)の前記第1のサブセットが、前記第1のアンテナ(410)及び前記第2のアンテナ(430)に対応し、前記複数のアンテナ(410、420、430)の前記第2のサブセットが、第3のアンテナ(420)及び前記第1のアンテナ(410)又は前記第2のアンテナ(430)の少なくとも1つに対応し、前記第3のアンテナ(420)と関連付けられた第3のカバレッジエリア(425)が、前記第1のカバレッジエリア(415)又は前記第2のカバレッジエリア(435)の少なくとも1つと少なくとも部分的に重複する、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記アンテナアセンブリ(106)の前記複数のアンテナ(410、420、430)の各アンテナが、複数の給電素子を備える、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記第2の構成(400、500、600、700)が、前記それぞれの偏波のうちの単一の偏波を、前記単一の偏波を受信し、かつ、前記単一の偏波を送信するための前記第1のアンテナ(410)と関連付ける、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記第1の構成(900、1000)が、前記第1のアンテナ(410)によって送信された前記それぞれの偏波のうちの第1の偏波の第1の信号と、前記第2のアンテナ(430)によって送信された前記第1の偏波の第2の信号と、を備える、請求項1~10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記第2のカバレッジエリア(435)内で前記第2の信号を受信する1つ以上の端末(150)における干渉を低減するために、前記第1の信号に対してビーム形成構成が適用される、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記第1の構成が、前記第1のアンテナ(410)によって受信された前記それぞれの偏波のうちの第1の偏波の第1の信号と、前記第2のアンテナ(430)によって受信された前記第1の偏波の第2の信号と、を備える、請求項1~12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記複数の動作モードから
動作モードのシーケンスを決定することであって、前記シーケンスが、複数のスロットのうちの対応するスロット(210)のそれぞれに対して動作モードを規定し、前記それぞれの動作モード間の切り替えが、
前記動作モードのシーケンスに従って行われる、決定することを更に含む、請求項1~13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
前記アンテナアセンブリ(106)の前記複数のアンテナ(410、420、430)を前記第2の動作モードに切り替えるための動的切り替えイベントを識別することと、
前記第1のカバレッジエリア(415)又は前記第2のカバレッジエリア(435)内の1つ以上と関連付けられた性能特性の少なくとも一部に基づいて、前記動的切り替えイベントの発生を決定することと、
前記動的切り替えイベントの前記発生の少なくとも一部に基づいて、前記アンテナアセンブリ(106)の前記複数のアンテナ(410、420、430)を前記第2の動作モードに切り替えることと、を更に含む、請求項1~14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
前記アンテナアセンブリ(106)の前記複数のアンテナ(410、420、430)のうちの1つ以上のアンテナが、反射器を備える、請求項1~15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
サービスエリア内の端末(150)に通信サービスを提供するための通信衛星(105、405)であって、
それぞれの偏波の信号を通信するように動作可能なアンテナアセンブリ(106)であって、前記アンテナアセンブリ(106)は、
第1の偏波と関連付けられた第1の組のポートと、第2の偏波と関連付けられた第2の組のポートと、を有する第1の組の給電素子を備える第1のアンテナ(410)であって、前記第1のアンテナ(410)は、前記サービスエリアの第1のカバレッジエリア(415)と関連付けられている、第1のアンテナ(410)と、
前記第1の偏波と関連付けられた第3の組のポートと、前記第2の偏波と関連付けられた第4の組のポートと、を有する第2の組の給電素子を備える第2のアンテナ(430)であって、前記第2のアンテナ(430)は、前記サービスエリアの第2のカバレッジエリア(435)と関連付けられ、前記第2のカバレッジエリア(435)は、前記第1のカバレッジエリア(415)と少なくとも部分的に重複する、第2のアンテナ(430)と、
前記第1の組のポートと結合された第1の受信回路(3230)と、前記第1の組のポートと結合された第1の送信回路(3240)と、前記第2の組のポートと結合された第2の送信回路(3245)と、を備える第1のトランスポンダと、
前記第3の組のポートと結合された第2の受信回路(3230)と、前記第3の組のポートと結合された第3の送信回路(3240)と、前記第4の組のポートと結合された第3の受信回路(3235)と、を備える第2のトランスポンダと、を備えるアンテナアセンブリ(106)と、
前記第1の受信回路(3230)と、前記第1の送信回路(3240)と、前記第2の送信回路(3245)と、前記第2の受信回路(3230)と、前記第3の受信回路(3235)と、前記第3の送信回路(3240)と、に結合された再構成可能な相互接続サブシステム(3205)と、
制御システム(175)であって、
前記サービスエリア内の端末(150)に前記通信サービスを提供するための複数の動作モードのうちの第1の動作モードに従って、前記再構成可能な相互接続サブシステム(3205)を制御することであって、前記第1の動作モードの場合、前記制御システムが前記再構成可能な相互接続サブシステム(3205)を制御して、前記第1の受信回路(3230)を前記第3の送信回路(3240)に結合させ、前記第3の受信回路(3235)を前記第2の送信回路(3245)に結合させ、かつ、前記第2の受信回路(3230)を前記第1の送信回路(3240)に結合させる、制御することと、
前記第1の動作モードに従って、前記通信衛星を動作させることと、
前記サービスエリア内の端末(150)に前記通信サービスを提供するための前記複数の動作モードのうちの第2の動作モードに従って、前記再構成可能な相互接続サブシステム(3205)を制御することであって、前記第2の動作モードの場合、前記制御システム(175)が、前記再構成可能な相互接続サブシステム(3205)を制御して、前記第1の受信回路(3230)を前記第3の送信回路(3240)に結合させ、前記第3の受信回路(3235)を前記第2の送信回路(3245)に接合させ、かつ、前記第2の受信回路(3230)を前記第1の送信回路(3240)から分離させる、制御することと、
前記通信衛星を前記第2の動作モードに従って動作させることと、を行うように動作可能な制御システム(175)と、を備える通信衛星。
【請求項18】
前記第1の動作モードの場合、第1のリンク方向が、前記第2のカバレッジエリア(435)内に配置されたゲートウェイ(160)から前記第2のアンテナ(430)で受信された前記第1の偏波と関連付けられた第1の信号と、前記ゲートウェイ(160)から前記第2のアンテナ(430)で受信された前記第2の偏波と関連付けられた第2の信号と、によって提供され、
前記第2の動作モードの場合、前記第1のリンク方向が、前記ゲートウェイ(160)から前記第2のアンテナ(430)で受信された前記第2の偏波と関連付けられた第3の信号によって提供される、請求項17に記載の通信衛星(105、405)。
【請求項19】
前記第1の動作モードの場合、前記第2のアンテナ(430)が、第1の送信電力で前記第2のトランスポンダを介して前記第2の信号を送信し、
前記第2の動作モードの場合、前記第2のアンテナ(430)が、前記第1の送信電力よりも高い第2の送信電力で前記第2のトランスポンダを介して前記第3の信号を送信する、請求項18に記載の通信衛星(105、405)。
【請求項20】
前記アンテナアセンブリが、
前記第1の偏波と関連付けられた第5の組のポートを有する第3の組の給電素子を備えた第3のアンテナ(420)であって、前記第3のアンテナ(420)は前記サービスエリアの第3のカバレッジエリア(425)と関連付けられ、前記第3のカバレッジエリア(425)が前記第1のカバレッジエリア(415)と少なくとも部分的に重複する、第3のアンテナ(420)と、
前記第5の組のポートに結合された第4の受信回路(3230)を備えた第3のトランスポンダであって、前記再構成可能な相互接続サブシステム(3205)が前記第4の受信回路(3230)に結合される、第3のトランスポンダと、を備え、前記制御システム(175)が、
前記サービスエリア内の端末(150)に前記通信サービスを提供するための前記複数の動作モードのうちの第3の動作モードに従って、前記再構成可能な相互接続サブシステム(3205)を制御することであって、前記第3の動作モードの場合、前記制御システムが前記再構成可能な相互接続サブシステム(3205)を制御して、前記第4の受信回路(3230)を前記第3の送信回路(3240)に結合させ、かつ、前記第3の受信回路(3235)を前記第2の送信回路(3245)に結合させることと、
前記第3の動作モードに従って前記通信衛星(105、405)を動作させることと、を行うように動作可能である、請求項17~19のいずれか一項に記載の通信衛星(105、405)。
【請求項21】
前記アンテナアセンブリ(106)が、
前記第1の偏波と関連付けられた第5の組のポートを有する第3の組の給電素子を備えた第3のアンテナ(420)であって、前記第3のアンテナ(420)が前記サービスエリアの第3のカバレッジエリア(425)と関連付けられ、前記第3のカバレッジエリア(425)が前記第1のカバレッジエリア(415)と少なくとも部分的に重複する、第3のアンテナ(420)と、
前記第5の組のポートと結合された第4の送信回路(3240)を備えた第3のトランスポンダであって、前記再構成可能な相互接続サブシステム(3205)が、前記第4の送信回路(3240)に結合された、第3のトランスポンダと、を更に備え、前記制御システム(175)が、
前記サービスエリア内の端末(150)に前記通信サービスを提供するための前記複数の動作モードのうちの第3の動作モードに従って、前記再構成可能な相互接続サブシステム(3205)を制御することであって、前記第3の動作モードに対して、前記制御システムが、前記再構成可能な相互接続サブシステム(3205)を制御して、前記第2の受信回路(3230)を前記第4の送信回路(3240)に結合させ、かつ、前記第3の受信回路(3235)を前記第2の送信回路(3245)に結合させる、制御することと、
前記第3の動作モードに従って前記通信衛星(105、405)を動作させることと、を行うように動作可能である、請求項17~19のいずれか一項に記載の通信衛星(105、405)。
【請求項22】
前記制御システム(175)が、
前記サービスエリア内の端末(150)に前記通信サービスを提供するための前記複数の動作モードのうちの第3の動作モードに従って、前記再構成可能な相互接続サブシステム(3205)を制御し、前記第3の動作モードの場合、前記制御システム(175)が、前記再構成可能な相互接続サブシステム(3205)を制御して、前記第2の受信回路(3230)を前記第3の送信回路(3240)に結合させることと、
前記通信衛星(105、405)を前記第3の動作モードに従って動作させることと、を行うように動作可能である、請求項17~21のいずれか一項に記載の通信衛星(105、405)。
【請求項23】
前記第2のカバレッジエリア(435)内で前記第2のアンテナ(430)から送信された第2の信号を受信する1つ以上の端末(150)における干渉を低減するために、前記第1のアンテナ(410)から送信された第1の信号に対してビーム形成構成が適用される、請求項17~22のいずれか一項に記載の通信衛星(105、405)。
【請求項24】
前記制御システム(175)が、
前記複数の動作モードから
動作モードのシーケンスを決定し、前記シーケンスは、複数のスロットのうちの対応するスロット(210)に対してそれぞれの動作モードを規定することと、
前記動作モードのシーケンスにおける前記それぞれの動作モードに従って、前記再構成可能な相互接続サブシステム(3205)を制御することと、を行うように動作可能である、請求項17~23のいずれか一項に記載の通信衛星(105、405)。
【請求項25】
前記制御システム(175)が、
前記再構成可能な相互接続サブシステム(3205)を制御して前記第2の動作モードに切り替えるための動的切り替えイベントを識別することと、
前記第1のカバレッジエリア(415)又は前記第2のカバレッジエリア(435)内の1つ以上と関連付けられた性能特性の少なくとも一部に基づいて、前記動的切り替えイベントの発生を決定することであって、前記第2の動作モードに従って前記再構成可能な相互接続サブシステム(3205)を制御することが、前記動的切り替えイベントの前記発生に少なくとも一部に基づいている、決定することと、を行うように動作可能である、請求項17~24のいずれか一項に記載の通信衛星(105、405)。
【請求項26】
前記第1のアンテナ(410)、前記第2のアンテナ(430)、又はその双方が、前記サービスエリア内の前記アンテナアセンブリ(106)と1つ以上の端末(150)との間で信号を送受信するための反射器を備える、請求項17~25のいずれか一項に記載の通信衛星(105、405)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
衛星通信システムなどの無線通信システムは、通信衛星を使用して、音声、映像、及び様々な他のタイプのデータを含む情報がある場所から他の場所に通信され得る手段を提供する。通信衛星は、典型的には、様々な地上のターゲットデバイスと通信するための1つ以上のアンテナアセンブリを含み、これらのデバイスは、地上アクセスノード端末又はユーザ端末を含み、そのいずれもが、(例えば、永久設置場所に設置される、ある固定設置場所から他の場所に移動されるなど)固定式、又は移動式(例えば、車両、ボート、飛行機、ハンドヘルドなど)であり得る。通信衛星のアンテナアセンブリは、ダウンリンク信号(例えば、ユーザ端末へのフォワードリンク信号及びアクセスノードへのリターンリンク信号)を送信し、かつ/又は、アップリンク信号(例えば、アクセスノードからのフォワードリンク信号及びユーザ端末からのリターンリンク信号)を受信するように構成され得る。アンテナアセンブリは、サービスカバレッジエリアと関連付けられてもよく、そのサービスカバレッジエリアの中でデバイスにアンテナアセンブリを介して通信サービスが提供されてもよい。場合によっては、通信衛星は静止衛星であってもよく、その場合、通信衛星の軌道が地球の回転と同期され、地球に対して本質的に静止しているサービスカバレッジエリアを維持してもよい。その他の場合には、通信衛星が軌道を移動する際に、サービスカバレッジエリアを地表上で移動させる異なる軌道(例えば、地球周回軌道)を使用してもよい。
【0002】
いくつかの通信衛星は、スポットビームのカバレッジエリアを固定された場所に配置してもよい。しかしながら、これらの通信衛星は、スポットビームを移動させてサービスカバレッジエリアへの変更に対応する能力を有していない可能性がある。更に、そのような衛星通信アーキテクチャは、本質的に、サービスカバレッジエリア上に均一に分散された容量を提供する。例えば、スポットビーム当たりの容量は、スポットビーム当たりの割り当てられた帯域幅と強く関連しており、スポットビームごとに予め決められ得、それゆえ柔軟性や設定可能性はほとんど考慮されていない。
【0003】
これらの衛星通信アーキテクチャは、所望のサービスカバレッジエリアが周知であり、容量の要求がサービスカバレッジエリア上に均一に分散されている場合には価値があり得るが、前述のアーキテクチャの柔軟性の欠如は、特定の用途に対して制限的となる可能性がある。例えば、通信衛星は再タスクされてもよく、又は展開条件(例えば、軌道スロットなど)が変更されてもよい。加えて、衛星通信サービスは、ユーザの要求の変化(例えば、固定ユーザ対モバイルユーザなど)を観察してもよい。ビーム形成などの信号処理技術は、スポットビームの配列又はサービスカバレッジエリアを適合させるいくつかの能力を提供し得るが、サービスカバレッジエリア及びスポットビーム配列の適応に対して更なる柔軟性が望まれ得る。例えば、衛星通信システム及びそれに応じた通信衛星が、ユーザ端末及びアクセスノード端末の位置、通信サービス容量の空間分布、及び通信サービスの容量割り当てなどの要因に基づいて、サービスカバレッジエリアの位置及び寸法を柔軟かつ動的に調整することが望ましい場合がある。加えて、衛星通信システム及びそれに応じた通信衛星が、異なるサービスカバレッジエリア間で通信リソースを柔軟かつ動的に割り当てること、例えば、動的に変化する条件に基づいて、より高いスループットのサービスを異なるカバレッジエリアにシフトすることが望ましい場合がある。
【発明の概要】
【0004】
ビーム形成システム及び衛星の動作モードを切り替えるための方法、システム、及びデバイスが記載されている。
【0005】
通信衛星のアンテナアセンブリは、カバレッジエリア内のデバイスに通信衛星が通信サービスを提供するために使用する一組のアンテナを含んでもよい。場合によっては、通信衛星は、そのアンテナの各々を対応するカバレッジエリアに割り当ててもよく、それにより、アンテナの各々と対応するカバレッジエリアとの間の通信リンクを使用して、カバレッジエリア内のデバイスと信号を送受信してもよい。多くの場合、異なるカバレッジエリアの各々と関連付けられた条件及び要求は、時間の経過と共に変化する可能性がある。したがって、通信衛星は、カバレッジエリアの各々に対して通信サービスを異なって提供し得る複数の異なる動作モードを有するように構成されてもよい。例えば、第1の動作モードは1つのカバレッジエリアのユーザ端末にフォワードリンク及びリターンリンク(又はアップリンク及びダウンリンク)通信サービスを提供してもよく、一方で、第2の動作モードはフォワードリンク(又はダウンリンク)通信サービスのみを提供してもよいが、フォワードリンクサービスを複数のカバレッジエリアのユーザ端末に提供してもよい。加えて、場合によっては、第1のカバレッジエリア及び第2のカバレッジエリアが、少なくとも部分的に重複してもよい。例えば、第1のカバレッジエリア用のフォワードダウンリンク通信リンクと、第2のカバレッジエリア用の別個のフォワードダウンリンク通信リンクとを区別するために、異なるアンテナ偏波(例えば、直交線形偏波、右側円形偏波(RHCP)及び左側円形偏波(LHCP)などの直交円形偏波、又は他の同様の偏波技術)を使用して、通信衛星がそれぞれのカバレッジエリアのユーザ端末と通信してもよい。
【0006】
したがって、一例では、通信衛星は第1の動作モードに従って動作して、第1のカバレッジエリア内のユーザ端末に対して通信サービスを提供してもよいが、第2のカバレッジエリア内のユーザ端末に対しては提供しなくてもよい。第1の動作モードに従って、通信衛星は第1の偏波を使用して、第1のカバレッジエリア内のユーザ端末にフォワードリンク通信サービスを第1の通信リンクを通じて提供してもよい。場合によっては、第1の動作モードに従って、通信衛星はまた、例えば第2の偏波(例えば、第1の偏波に直交する)を使用して、第1のカバレッジエリア内のユーザ端末に追加の通信リンクを通じてリターンリンク通信サービスを提供してもよい。
【0007】
この例では、通信衛星は(例えば、コントローラから受信した命令に従って)第1の動作モードとは異なり得る第2の動作モード(例えば、一組の多数の動作モードから)を決定してもよい。例えば、通信衛星は、異なる組のユーザ端末に通信サービスを提供する動作モードに切り替えられてもよい(例えば、第2のカバレッジエリア内のユーザ端末のみに、又は第1のカバレッジエリア内のユーザ端末に加えて)。追加的に又は代替的に、通信衛星は、例えば、第1及び第2のカバレッジエリアのユーザ端末間に、及び/又は、通信リンクと関連付けられた性能特性に基づいて、特定のリソース割り当てを提供するために、第2の動作モードを決定してもよい。
【0008】
説明される方法及び装置の適用性の更なる範囲は、以下の詳細な説明、特許請求の範囲、及び図面から明らかになるであろう。説明の範囲内の様々な変更及び修正が当業者には明らかとなるので、詳細な説明及び具体例は、単に例示として与えられる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本開示の実施形態の性質及び利点の更なる理解は、以下の図面を参照することによって実現することができる。添付の図面では、類似の構成要素又は特徴部は、同じ参照ラベルを有することができる。更に、同じタイプの様々な構成要素は、参照ラベルの後にダッシュを付け、同様の構成要素間を区別する第2のラベルを付けることによって区別されてもよい。本明細書では、第1の参照ラベルのみが使用される場合、本説明は、第2の参照ラベルにかかわらず、同じ第1の参照ラベルを有する同様の構成要素のうちのいずれか1つに適用可能である。
【0010】
【
図1】
図1は、本開示の態様による、ビーム形成システム及び衛星の動作モードの切り替えをサポートする衛星通信システムを図示する。
【
図2】
図2は、本開示の態様による、ビーム形成システム及び衛星の動作モードの切り替えをサポートする例示的なフレーム構造を示す。
【
図3】
図3は、本開示の態様による、ビーム形成システム及び衛星の動作モードの切り替えをサポートする動作モードの表を示す。
【
図4】
図4は、本開示の態様による、ビーム形成システム及び衛星の動作モードの切り替えをサポートする衛星通信システム構成を図示する。
【
図5】
図5は、本開示の態様による、ビーム形成システム及び衛星の動作モードの切り替えをサポートする衛星通信システム構成を図示する。
【
図6】
図6は、本開示の態様による、ビーム形成システム及び衛星の動作モードの切り替えをサポートする衛星通信システム構成を図示する。
【
図7】
図7は、本開示の態様による、ビーム形成システム及び衛星の動作モードの切り替えをサポートする衛星通信システム構成を図示する。
【
図8】
図8は、本開示の態様による、ビーム形成システム及び衛星の動作モードの切り替えをサポートする衛星通信システム構成を図示する。
【
図9】
図9は、本開示の態様による、ビーム形成システム及び衛星の動作モードの切り替えをサポートする衛星通信システム構成を図示する。
【
図10】
図10は、本開示の態様による、ビーム形成システム及び衛星の動作モードの切り替えをサポートする衛星通信システム構成を図示する。
【
図11】
図11は、本開示の態様による、ビーム形成システム及び衛星の動作モードの切り替えをサポートするプロセスフローの例を図示する。
【
図12】
図12は、本開示の態様による、ビーム形成システム及び衛星の動作モードの切り替えをサポートする衛星通信システム構成を図示する。
【
図13】
図13は、本開示の態様による、ビーム形成システム及び衛星の動作モードの切り替えをサポートする衛星通信システム構成を図示する。
【
図14】
図14は、本開示の態様による、ビーム形成システム及び衛星の動作モードの切り替えをサポートする衛星通信システム構成を図示する。
【
図15】
図15は、本開示の態様による、ビーム形成システム及び衛星の動作モードの切り替えをサポートする衛星通信システム構成を図示する。
【
図16】
図16は、本開示の態様による、ビーム形成システム及び衛星の動作モードの切り替えをサポートする衛星通信システム構成を図示する。
【
図17】
図17は、本開示の態様による、ビーム形成システム及び衛星の動作モードの切り替えをサポートする衛星通信システム構成を図示する。
【
図18】
図18は、本開示の態様による、ビーム形成システム及び衛星の動作モードの切り替えをサポートする衛星通信システム構成を図示する。
【
図19】
図19は、本開示の態様による、ビーム形成システム及び衛星の動作モードの切り替えをサポートする衛星通信システム構成を図示する。
【
図20】
図20は、本開示の態様による、ビーム形成システム及び衛星の動作モードの切り替えをサポートする衛星通信システム構成を図示する。
【
図21】
図21は、本開示の態様による、ビーム形成システム及び衛星の動作モードの切り替えをサポートする衛星通信システム構成を図示する。
【
図22】
図22は、本開示の態様による、ビーム形成システム及び衛星の動作モードの切り替えをサポートする衛星通信システム構成を図示する。
【
図23】
図23は、本開示の態様による、ビーム形成システム及び衛星の動作モードの切り替えをサポートする衛星通信システム構成を図示する。
【
図24】
図24は、本開示の態様による、ビーム形成システム及び衛星の動作モードの切り替えをサポートする衛星通信システム構成を図示する。
【
図25】
図25は、本開示の態様による、ビーム形成システム及び衛星の動作モードの切り替えをサポートする衛星通信システム構成を図示する。
【
図26】
図26は、本開示の態様による、ビーム形成システム及び衛星の動作モードの切り替えをサポートする衛星通信システム構成を図示する。
【
図27】
図27は、本開示の態様による、ビーム形成システム及び衛星の動作モードの切り替えをサポートする衛星通信システム構成を図示する。
【
図28】
図28は、本開示の態様による、ビーム形成システム及び衛星の動作モードの切り替えをサポートする衛星通信システム構成を図示する。
【
図29】
図29は、本開示の態様による、ビーム形成システム及び衛星の動作モードの切り替えをサポートする衛星通信システム構成を図示する。
【
図30】
図30は、本開示の態様による、ビーム形成システム及び衛星の動作モードの切り替えをサポートする衛星通信システム構成を図示する。
【
図31】
図31は、本開示の態様による、ビーム形成システム及び衛星の動作モードの切り替えをサポートする衛星通信システム構成を図示する。
【
図32】
図32は、本開示の態様による、ビーム形成システム及び衛星の動作モードの切り替えをサポートする回路アーキテクチャの図の例を図示する。
【
図33】
図33は、本開示の態様による、ビーム形成システム及び衛星の動作モードの切り替えをサポートする回路アーキテクチャの図の例を図示する。
【
図34】
図34は、本開示の態様による、ビーム形成システム及び衛星の動作モードの切り替えをサポートする通信衛星のブロック図を示す。
【
図35】
図35は、本開示の態様による、ビーム形成システム及び衛星の動作モードの切り替えをサポートする方法の例のフローチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0011】
記載される特徴は、概して、衛星通信システム及び他のビーム形成システムの動作モードを切り替える技術に関する。衛星通信システムにおける通信衛星は、地上のターゲットデバイス(例えば、端末)間で通信サービスを提供するように構成されてもよく、これらのデバイスは、固定式(例えば、永久設置場所に設置され、ある固定設置場所から他の場所に移動されるなどの)又は移動式(例えば、車両、ボート、飛行機、ハンドヘルドなど)であってもよい。通信サービスは、例えば、アクセスノード端末、ユーザ端末などのデバイス間の双方向ネットワークアクセスサービスを含んでもよい。いくつかの実施例では、通信サービスをサポートするために、通信衛星の1つ以上のアンテナアセンブリは、ダウンリンク通信を送信するように(例えば、ユーザ端末及び/又はアクセスノード端末に)アップリンク通信を受信するように(例えば、ユーザ端末及び/又はアクセスノード端末から)又はダウンリンク通信を送信することとアップリンク通信を受信することとの双方を行うように(例えば、トランスポンダとして動作するように)構成されてもよい。
【0012】
いくつかの実施例では、通信衛星のアンテナアセンブリは、所定のシステムカバレッジ地理(例えば、北米)に渡って所望のスポットビームのカバレッジエリア(例えば、セル)にビーム形成されたスポットビームを向けるために使用され得る、アンテナ給電素子のフェーズドアレイなどの給電アレイアセンブリを含んでもよい。ビーム形成されたスポットビームは、複数のアンテナ給電素子を介しての送信及び/又は受信から形成され、送信及び/又は受信の位相特性及び振幅特性を使用して、ビーム形成されたスポットビームの各々と関連付けられた方向送信及び受信を提供してもよい。いくつかの実施例では、通信衛星はアンテナアセンブリの1つ以上のアンテナのアンテナ素子のアレイを電子的に操縦するためにビーム形成を採用してもよい。いくつかの実施例では、通信衛星はエンドツーエンドビーム形成システムを採用して、エンドツーエンドリレーを経てエンドツーエンドビームを形成し、エンドツーエンドビーム内の信号は複数のアクセスノード端末で送受信され、多数のユーザ端末と通信してもよい。
【0013】
したがって、エンドツーエンドのビーム形成を使用して通信サービスをサポートするために、通信衛星の1つ以上のアンテナアセンブリは、フォワードリンク通信(例えば、ユーザ端末及び/又はアクセスノード端末からのアップリンク信号)を受信し、フォワードリンク通信(例えば、対応するダウンリンク信号をユーザ端末及び/又はアクセスノード端末に)中継するように構成されてもよい。同様に、エンドツーエンドのビーム形成サービスの場合、通信衛星の1つ以上のアンテナアセンブリはリターンリンク通信(例えば、ユーザ端末及び/又はアクセスノード端末からのリターンアップリンク信号)を受信するように、かつ、リターンリンク通信(例えば、対応するリターンダウンリンク信号をユーザ端末及び/又はアクセスノード端末に)を中継するように構成されてもよい。
【0014】
アクセスノード端末及びユーザ端末は、1つ以上のカバレッジエリア間に分散されてもよい。一実施例では、アンテナアセンブリは、3つのアンテナ(例えば、本明細書においてR1、R2、及びR3と称される3つのアンテナ)を含んでもよく、通信衛星はそれらを使用して、アンテナの各々と関連するそれぞれの通信リンクを通じて送信される信号を介して、それぞれのカバレッジエリア(例えば、3つのカバレッジエリアのうちの1つ)のうちの1つ以上の中に配置されたデバイス(例えば、アクセスノード端末及びユーザ端末)に通信サービスを提供してもよい。各アンテナは、例えば、給電素子の直接放射型アレイ(DRA)であってもよく、又は給電アレイに信号エネルギーを反射するための反射器を含んでもよい。
【0015】
場合によっては、通信衛星はそれぞれ1つのアンテナを使用して、カバレッジエリア内のデバイスに信号を送受信し得るように、アンテナの各々は対応するカバレッジエリアと関連付けられてもよい。例えば、通信衛星は第1のアンテナを介して信号を通信して、第1の通信リンクを使用して第1のカバレッジエリアに配置されたデバイス(例えば、ユーザ端末)に通信サービスを提供してもよく、第1の通信リンクを使用して信号を通信することは、デバイスにフォワードダウンリンク信号を送信することと、デバイスからリターンアップリンク信号を受信することと、を含んでもよい。加えて、通信衛星は第2のアンテナを介して信号を通信して、第2の通信リンクを使用して第2のカバレッジエリアに配置されたデバイス(例えば、ユーザ端末)に通信サービスを提供してもよく、第2の通信リンクを使用して信号を通信することは、デバイスにフォワードダウンリンク信号を送信することと、デバイスからリターンアップリンク信号を受信することと、を含んでもよい。加えて、通信衛星は第3のアンテナを介して信号を通信して、第3の通信リンクを使用して第3のカバレッジエリアに配置されたデバイス(例えば、アクセスノード端末)に通信サービスを提供してもよく、第3の通信リンクを使用して信号を通信することは、デバイスからフォワードアップリンク信号を受信することと、デバイスにリターンダウンリンク信号を送信することと、を含んでもよい。
【0016】
場合によっては、異なるカバレッジエリアの各々との通信と関連付けられた条件(例えば、物理的な場所のネットワーク条件、干渉に関する環境条件、例えば、など)及び要求(例えば、ユーザ端末から)は経時的に変化してもよい。本明細書に記載された技術によれば、通信衛星は、他のモードと比較して、関連する利点及び欠点を提供する異なる特性を有する複数の異なる動作モードを有するように構成されてもよい。例えば、1つの動作モードは1つのカバレッジエリアのユーザ端末にフォワードリンク及びリターンリンク(又はアップリンク及びダウンリンク)通信サービスを提供してもよく、その一方で、他の動作モードはフォワードリンク(又はダウンリンク)通信サービスのみを提供してもよいが、フォワードリンクサービスを複数のカバレッジエリアのユーザ端末に提供してもよい。追加的に又は代替的に、いくつかの動作モードは、例えば、特定のカバレッジエリアに対してより大きな帯域幅を提供してもよく、他の動作モードがより高い信頼性を提供してもよい。異なる状況に対してこれらの動作モードのうちの異なるものを選択することによって、本明細書に記載の技術は、通信衛星がその動作を動的かつ柔軟に適応させて、動的に(例えば、急速に)変化する条件及び要求に基づいて通信サービスをより効率的に提供することを可能にし得る。それゆえ、通信衛星は、モードの組み合わせに従って、複数のカバレッジエリアの集合エリア上にサービスを提供してもよく、モードのパターンは、定期的に繰り返されてもよく、又は動的に変化してもよい。
【0017】
加えて、場合によっては、第1のカバレッジエリア及び第2のカバレッジエリアは、少なくとも部分的に重複してもよい。通信リンクを通じて通信される信号を区別するために、例えば、第1のカバレッジエリア用のフォワードダウンリンク通信リンク及び第2のカバレッジエリア用の別個のフォワードダウンリンク通信リンクのために、通信衛星は異なるアンテナ偏波(例えば、異なる偏波状態)を使用して、それぞれのカバレッジエリアのユーザ端末と通信してもよい。例えば、通信衛星は、第1の偏波を使用して1つの通信リンクを通じて、かつ、第1の偏波に直交し得る第2の偏波(例えば、直交線形偏波、右側円形偏波(RHCP)及び左側円形偏波(LHCP)などの直交円形偏波、又は他の同様の偏波技法)を使用して別の通信リンクを通じて通信してもよい。異なる動作モードはまた、通信リンクの異なるそれぞれの組み合わせに対して異なる偏波の使用を提供してもよい。
【0018】
本明細書に記載された技術によれば、通信衛星は第1の動作モードに従って動作してもよく、一定の時間(例えば、構成されたフレーム構造のスロット及び/又はフレームの数)の後に通信衛星が(例えば、第1の動作モードとは異なるか、又は、異ならない)第2の動作モードに従って動作してもよい。例えば、通信衛星用のコントローラ(例えば、通信衛星に搭載され得るか、又は地上用であり、制御リンクを介して通信衛星にコマンドを提供し得る)は、通信衛星を介して異なる組のユーザ端末(例えば、第2のカバレッジエリア内のユーザ端末のみ、又は第1のカバレッジエリア内のユーザ端末に加えて)に通信サービスを提供するために第2の動作モードに切り替わることを決定してもよい。追加的に又は代替的に、第2の動作モードは第1のカバレッジエリア及び第2のカバレッジエリアのユーザ端末の間で特定のリソースの割り当てを提供してもよい(例えば、一方のカバレッジエリアのユーザ端末に他方のカバレッジエリアに比べてより大きなスループットを提供するために)。追加的に又は代替的に、第2の動作モードは通信リンクと関連付けられた性能特性に基づいて選択され得る(例えば、信号品質を低下させる可能性のある干渉を導入しながらスループットを増加させる動作モードが選択されてもよい(又はその逆))。
【0019】
場合によっては、通信衛星は、特定の期間の1つの動作モードに従って、例えば、構成されたフレーム構造の構成されたパターン又はスロット又はフレームの数に従って動作してもよい。いくつかの実施例では、通信衛星は、例えば、本明細書で説明される考慮事項のいずれかに従って(例えば、コントローラから受信した命令に従って)、所与のフレーム構造に従って動作するスロットの数を決定してもよい。他の実施例では、通信衛星は、シーケンス内の動作モードの各々に対して、いくつかの動作モード及び対応するスロット数の持続時間を含むシーケンスを決定してもよい。場合によっては、シーケンスは、特定の既知の条件に従って通信サービスを提供するように構成又は事前構成されてもよく、かつ/又はシーケンスは、制御信号で通信衛星に指示されてもよい。
【0020】
場合によっては、コントローラは動作モードを切り替えるための動的切り替えイベントを識別してもよく、それに対応して、動的切り替えイベントの発生を判定してもよい。例えば、コントローラは、特定の信号品質メトリック(例えば、信号対雑音比(SNR)、信号対干渉対雑音比(SINR)、有効等方性放射電力(EIRP)など)などの性能特性が、そのようなスイッチを実行するための対応する閾値を満たしていると判定してもよい。場合によっては、異なる信号品質メトリックに対応する様々な閾値が構成されてもよく、又は事前に構成されてもよく、通信衛星に示されてもよく(例えば、制御信号を介して)、又は、コントローラは他の状況要因に従って閾値を決定してもよい(例えば、時刻、ユーザの要求などの要因に基づいて、又は、数式などに従って決定され得る)。例えば、コントローラは、信号品質メトリックが所望の信号品質ターゲットを下回っていると判定してもよく、それに応じて、コントローラは通信衛星を第2の動作モードに切り替えて、例えば、より高い信号品質を有するが、スループットのためのより低い上限を有し得る通信サービスを提供してもよい。
【0021】
本明細書に記載の技術によれば、通信衛星は、状況のそれぞれの特性に従って、異なる状況に対して異なる動作モードに従って動作してもよい。例えば、特定の動作モードは、特定のカバレッジエリアに比較的高いチャネル容量を提供してもよく、それゆえ特定の状況でそのカバレッジエリアに比較的高いスループットを提供するために使用されてもよい。他の状況では、異なるカバレッジエリア間により大きなチャネルダイバーシティを有するより低いスループットを提供すること、及び/又は、より多くの若しくはより少ない数のカバレッジエリアに通信サービスを同時に提供することが望ましい場合がある。したがって、通信衛星は、例えば、異なる状況でこれらの特性を最適化するために、動作モード間で切り替わるように構成されてもよい。場合によっては、コントローラは、例えば、カバレッジエリアの各々からのサービスに対する要求、カバレッジエリアの各々に対応するアンテナと関連付けられた電力ゲイン(及び/又は他の性能メトリック)、固定干渉条件及び/又は動的干渉条件(例えば、天候及び環境条件、通信衛星の位置等)、並びに本明細書に提供される他の同様の技術及び考慮事項に基づいて、第1のカバレッジエリア、第2のカバレッジエリア、及び第3のカバレッジエリア内の各々のデバイスへのスループットを最大化し得るように使用される動作モードのタイミング又は周波数並びに特定の動作モードを決定してもよい。
【0022】
本説明は、実施例を提供し、本明細書で説明される原理の実施形態の範囲、適用性、又は構成を制限することを意図するものではない。むしろ、以下の説明は、本明細書で説明される原理の実施形態を実施するのを可能にする説明を当業者に提供するであろう。要素の機能及び配置において様々な変更が行われてもよい。
【0023】
したがって、様々な実施形態は、適宜、様々な手順又は構成要素を省略、置換、又は追加してもよい。例えば、方法は、説明されるものとは異なる順序で実行されてもよく、様々なステップが追加され、省略され、又は組み合わされてもよいことを理解されたい。また、特定の実施形態に関して説明される態様及び要素は、様々な他の実施形態において組み合わされてもよい。また、以下のシステム、方法、デバイス、及びソフトウェアが個別に又は集合的により大きいシステムの構成要素であってもよく、そのシステムで他の手順がそれらの用途を優先するか、又は用途を修正してもよいことを理解されたい。
【0024】
図1は、本開示の態様による、ビーム形成システム及び衛星の動作モードの切り替えをサポートする衛星通信システム100を図示する。衛星通信システム100は、空間セグメント及び地上セグメントを含むいくつかのネットワークアーキテクチャを使用してもよい。空間セグメントは、1つ以上の通信衛星105を含んでもよい。地上セグメントは、1つ以上のユーザ端末150と、1つ以上のアクセスノード端末160(例えば、ゲートウェイ端末を含む、又は代替的に、単に「ゲートウェイ」と称される場合もある)と、1つ以上のネットワークデバイス170(例えば、ネットワーク運用センター(NOC)と、衛星及びゲートウェイ端末コマンドセンターとを含む)と、を含んでもよい。ネットワークデバイス170は、衛星105の制御のためのコマンドを決定し得るコントローラ175を含んでもよい。地上区間のデバイスは、場合によっては、地上局と称され得る。単純化するために、
図1の衛星通信システム100の例には、1つのユーザ端末150、1つのアクセスノード端末160などのみが示されているが、衛星通信システム100には、多くのそのようなデバイスが典型的に存在する。衛星通信システム100の1つ以上の端末(例えば、アクセスノード端末160)は、例えば、メッシュネットワーク、スターネットワークなどを介して、相互に、及び/又は1つ以上のネットワーク180に接続されてもよい。
【0025】
通信衛星105は、1つ以上のアクセスノード端末160及び1つ以上のユーザ端末150との無線通信のために構成される任意の好適なタイプの通信衛星であってもよい。いくつかの実施例では、通信衛星105は静止軌道に展開されてもよく、それにより、地上のデバイスに対するその軌道位置が比較的固定されているか、又は動作許容範囲又は他の軌道ウインドウ(例えば、軌道スロット内で)内で固定されてもよい。他の実施例では、通信衛星105は、任意の適切な軌道(例えば、低地球軌道(LEO)、中地球軌道(MEO)など)で動作してもよい。いくつかの実施例では、通信衛星105は、軌道スロット展開が決定される前に通信衛星105が設計されている場合、通信衛星105が可能な軌道位置の範囲内の異なる位置に展開され得る場合(例えば、軌道位置の範囲を有する軌道スロットに展開され得る場合、異なる軌道スロットの組のうちの1つなど)及び/若しくは異なる軌道経路の範囲に展開され得る場合、並びに/又は、通信衛星105が、展開後に、以前に不確実又は意図しない軌道位置及び/又は軌道経路で経時的にドリフトし得る場合など、不確実な軌道位置を有する可能性がある。様々な実施例では、通信衛星105は再タスクされ得る(例えば、異なる静止軌道スロットに移動され、異なるLEO又はMEO軌道経路などに調整され得る)。追加的に又は代替的に、通信衛星105は、軌道修正又は再タスクを実行するためのコマンドを(例えば、コントローラ175から)受信してもよい。多くの実施例は、衛星通信システム100などの衛星のコンテキストにおいて本開示全体を通して説明されるが、そのような実施例は、衛星に限定されることを意図するものではない。他の実装態様では、任意の他の好適な無線デバイスがほぼ同等の様式で使用され、動作されてもよい。
【0026】
ユーザ端末150は、通信衛星105と信号を通信するように構成された(例えば、固定端末(例えば、地上の固定端末)及びボート、航空機、地上ベースの車両、ハンドヘルド端末などの移動端末を含む)任意の数のデバイスを含んでもよい。ユーザ端末150(又は任意の数のユーザ端末150)は、1つ以上のアクセスノード端末160を介して通信することを含み得る通信衛星105を介して、1つ以上のネットワークデバイス170、又は1つ以上のネットワーク180と関連付けられたいくつかの他のデバイス又は分散サーバなどの宛先デバイスにデータ及び情報を通信してもよい。ユーザ端末150は、様々な物理層伝送変調及び符号化技術に従って信号を通信してもよく、例えば、物理層伝送変調及び符号化技術は、衛星によるデジタルビデオ放送(DVB-S2)、GEOモバイル無線(GMR)、ブロードバンドサテライトマルチメディア(BSM)、衛星ユニバーサルモバイルテレコミュニケーションサービス(S-UMTS)、衛星デジタル無線(SDR)、及びデータオーバーケーブルサービスインターフェース仕様(DOCSIS)規格で定義されるものを含む。
【0027】
ユーザ端末150は、通信衛星105からフォワードダウンリンク信号117を受信するために、かつ/又は通信衛星105にリターンアップリンク信号118を送信するために構成されたユーザ端末アンテナ152を含んでもよい。それゆえ、ユーザ端末150は、通信衛星105との一方向及び/又は双方向通信用に構成されてもよい。いくつかの実施例では、ユーザ端末アンテナ152は方向性であってもよい。例えば、ユーザ端末アンテナ152は、一次軸(例えば、アンテナボアサイト方向)に沿ったピークゲインを有してもよく、これは、集束及び/若しくは反射素子の固定構成によって、並びに/又は電子的に構成可能なビーム形成によって提供されてもよい。
【0028】
ユーザ端末150のユーザ端末アンテナ152は、ユーザ端末アンテナアセンブリ153の一部であってもよく、これはまた、衛星端末アンテナを取り付けるための様々なハードウェアを含んでもよい。また、ユーザ端末アンテナアセンブリ153は、ユーザ端末アンテナ152とユーザ端末150のユーザ端末受信器158との間で通信される無線周波数(RF)衛星通信信号(例えば、フォワードダウンリンク信号117及び/又はリターンアップリンク信号118)とユーザ端末通信信号157とを変換(例えば、周波数変換、変調/復調、多重化/多重解除、フィルタリング、転送などを実行)する回路及び/又はプロセッサを含んでもよい。そのような回路、プロセッサ、及び/又は他の構成要素は、送信及び受信統合アセンブリ(TRIA)とも称され得るアンテナ通信アセンブリに含まれてもよい。
【0029】
追加的又は代替的に、ユーザ端末受信器158は、様々なRF、中間周波数(IF)、及び/又はベースバンド信号動作(例えば、受信、周波数変換の実行、変調/復調、多重化/復元など)を実行するための回路及び/又はプロセッサを含んでもよい。ユーザ端末アンテナアセンブリ153は、衛星屋外ユニット(ODU)としても知られてもよく、ユーザ端末受信器158が衛星屋内ユニット(IDU)としても知られてもよい。いくつかの実施例では、ユーザ端末150のユーザ端末アンテナ152及びユーザ端末受信器158は(例えば、一緒に)非常に小さい開口端末(VSAT)であってもよく、ここで、例えば、ユーザ端末アンテナ152が直径約0.6メートルを測定してもよく、約2ワット(W)の電力を使用して通信する能力を有してもよい。他の実施形態では、様々な他のタイプのユーザ端末アンテナ152をユーザ端末150で使用して、フォワードダウンリンク信号117及びリターンアップリンク信号118を通信衛星105と通信してもよい。場合によっては、カバレッジエリア115内のユーザ端末150の各々は、単一のユーザ端末であってもよく、若しくは代替的に、複数のユーザ端末150に結合されたハブ又はルータ(図示せず)であってもよい。
【0030】
ユーザ端末150は、有線又は無線接続191を介して民生用構内設備(CPE)190(又は複数のCPE190)と接続されてもよく、ユーザ端末150が衛星通信システム100を介してCPE190にネットワークアクセスサービス(例えば、インターネットアクセスなど)及び/又は他の通信サービス(例えば、放送メディアなど)を提供してもよい。CPE190は、コンピュータ、ローカルエリアネットワーク、インターネット機器、無線ネットワーク、携帯電話、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、他のハンドヘルドデバイス、ネットブック、ノートブックコンピュータ、タブレットコンピュータ、ラップトップ、ディスプレイデバイス(例えば、テレビ、コンピュータモニタなど)、プリンタなどのようなユーザデバイスを含み得るが、これらに限定されない。CPE190はまた、ルータ、ファイアウォール、スイッチ、プライベート分岐交換(PBX)、ボイスオーバーインターネットプロトコル(VoIP)ゲートウェイなどを含む、加入者の敷地内に配置された任意の機器を含んでもよい。いくつかの実施例では、ユーザ端末150は、通信衛星105及びアクセスノード端末160を介してCPE190とネットワーク180との間の双方向通信を提供してもよい。
【0031】
いくつかの実施例では、通信衛星105は、フェーズドアレイアンテナアセンブリ、フェーズドアレイフィード反射器(PAFR)アンテナ、又は通信サービスの信号の送信及び/又は受信に使用される任意の他の機構であり得るアンテナアセンブリ106を含んでもよい。代替的には、通信衛星105は、オンボードビーム形成(OBBF)を採用して、アンテナ素子のアレイ、例えば、ビーム当たりフェーズドアレイマルチフィード(MFPB)OBBF機能を有する通信衛星105を電子的に操縦してもよい。他の実施例では、衛星通信システム100はエンドツーエンドビーム形成を採用して、エンドツーエンドリレー(例えば、通信衛星105)を通じてエンドツーエンドビームを形成してもよく、エンドツーエンドビーム内の信号が多数のユーザ端末150と通信するために、複数のアクセスノード端末160で送信及び受信されてもよい。
【0032】
図1の衛星通信システム100の例に示されるように、アンテナアセンブリ106は、それぞれのビーム(例えば、本明細書で一般に言及される通信リンク)を通じて送信される信号を介して各々のカバレッジエリアに通信サービスを提供するために、3つのアンテナ(例えば、反射器アンテナ)を含む。例えば、通信衛星105は、第1のカバレッジエリア115を照射し得る第1のアンテナ110と、第2のカバレッジエリア(図示せず)を照射し得る第2のアンテナ120と、第3のカバレッジエリア135を照射し得る第3のアンテナ130と、を介して信号を通信してもよい。通信衛星105は、第1の通信リンク116を使用して第1のカバレッジエリア115に配置されたデバイス(例えば、1つ以上のユーザ端末150)に通信サービスを提供してもよく、第1の通信リンク116を使用して通信される信号は、第1のカバレッジエリア115内のデバイスに送信されるフォワードダウンリンク信号117と、第1のカバレッジエリア115内のデバイスから受信されたリターンアップリンク信号118と、を含んでもよい。加えて、通信衛星105は、第2の通信リンク(図示せず)を使用して第2のカバレッジエリアに配置されたデバイス(例えば、1つ以上のユーザ端末150)に通信サービスを提供するために第2のアンテナ120を介して信号を通信してもよく、第2の通信リンクを使用して通信される信号は、第2のカバレッジエリア内のデバイスに送信されるフォワードダウンリンク信号と、第2のカバレッジエリア内のデバイスから受信されたリターンアップリンク信号と、を含んでもよい。同様に、通信衛星105は、第3の通信リンク136を使用して第3のカバレッジエリア135に配置されたデバイス(例えば、1つ以上のアクセスノード端末160)に通信サービスを提供するために第3のアンテナ130を介して信号を通信してもよく、第3の通信リンク136を使用して通信された信号は、第3のカバレッジエリア135のデバイスから受信されたフォワードアップリンク信号137と、第3のカバレッジエリア135のデバイスに送信されたリターンダウンリンク信号138と、を含んでもよい。
【0033】
衛星カバレッジエリアは、広義的には、地上の地球局又はユーザ端末150などの地球送信源又は地球受信器のいずれかが、通信衛星105を通じてそこへ通信し得るエリア及び/又はそこから通信し得るエリアとして定義され得る。いくつかの衛星通信システム100では、各それぞれのリンクに対してのカバレッジエリア(例えば、フォワードアップリンクカバレッジエリア、フォワードダウンリンクカバレッジエリア、リターンアップリンクカバレッジエリア、及びリターンダウンリンクカバレッジエリア)が相互に相違してもよい。
【0034】
衛星カバレッジエリアは、サービス内(サービス軌道内)にある通信衛星105に対してのみアクティブであってもよいが、通信衛星105は、地球に対する衛星の相対的な位置とは独立した対応する衛星アンテナパターンを有すると考えられてもよい。すなわち、衛星アンテナパターンは、例えば、衛星のアンテナから送信されるか、又は衛星のアンテナによって受信されるかのいずれかである衛星のアンテナから送信されるエネルギーの分布パターンである(例えば、
図1を参照して、通信衛星105の各反射器を介して)。衛星のアンテナは、例えば、衛星がサービス軌道にあるときに、衛星アンテナパターンに従って特定の衛星カバレッジエリアを照射(すなわち、送信及び/又は受信)してもよい。衛星カバレッジエリアは、衛星アンテナパターン、衛星が設計された軌道位置及び姿勢、所与のアンテナゲイン閾値、及び/又は他の同様のパラメータによって規定されてもよい。一般に、(特定の有効アンテナゲイン、例えばピークゲインから3デシベル(dB)、4dB、6dB、10dBでの)アンテナパターンと特定の物理的関心領域(例えば、地表又はその近くのエリア)との交点が、アンテナのカバレッジエリアを規定する。アンテナは、特定のアンテナパターン(及び/又はカバレッジエリア)を提供するように設計されてもよく、例えば、アンテナパターンは、計算上で(例えば、分析又はシミュレーションによって)決定されてもよく、及び/又は実験上で(例えば、アンテナテスト範囲上で、又は実際に使用して)測定されてもよい。
【0035】
本明細書に記載されるように、通信衛星105の第1のアンテナ110は、第1のカバレッジエリア115内に配置されたユーザ端末150又は他のデバイスに通信サービスを提供してもよい。場合によっては、第1のカバレッジエリア115は比較的大きくてもよく、例えば、通信衛星105の視点から、1つ以上の大陸部分又は地球の可視部分全体を網羅してもよい。通信衛星105の第2のアンテナ120は、第2のカバレッジエリア(図示せず)内に配置されたユーザ端末150又は他のデバイスに通信サービスを提供してもよい。場合によっては、第2のカバレッジエリアは、第1のカバレッジエリアよりも小さいが、例えば、比較的高い要求を有する地球の領域(例えば、人口密度の高いユーザ端末150の地理的エリア)を網羅するエリアであってもよい。通信衛星105の第3のアンテナ130は、第3のカバレッジエリア135内に配置されたアクセスノード端末160、ユーザ端末150、及び/又は他のデバイスにアクセスするための通信サービスを提供してもよい。場合によっては、本明細書で更に記載されるように、第3のカバレッジエリア135は比較的多数のアクセスノード端末160のために指定されたエリアであってもよい。場合によっては、通信衛星105は、本明細書で説明される技術が同様に実装されてもよい、更なるカバレッジエリア内に配置されたデバイスに通信サービスを提供し得る追加のアンテナ(例えば、反射器)を含んでもよい。代替の実装態様では、通信衛星105のアンテナアセンブリ106は2つのアンテナのみを含んでもよく、本明細書に記載される技術が2つのアンテナの動作モードを切り替えるために同様に実装されてもよい。
【0036】
いくつかの実施例では、異なるカバレッジエリア間にいくつかの重複があってもよい。例えば、
図1の衛星通信システム100の例に示されるように、第1のカバレッジエリア115は第3のカバレッジエリア135と完全に重複する。同様に、いくつかの実施例では、第1のカバレッジエリア115は第2のカバレッジエリア(図示せず)と部分的又は完全に重複してもよい。場合によっては、多色パターン(例えば、2色、3色、又は4色の再利用パターン)が使用されてもよい。4色パターンの例では、カバレッジエリアは複数のユーザビームカバレッジエリアに分割されてもよく、各ユーザビームカバレッジエリアはユーザビームと関連付けられている。各ユーザビームには、周波数(例えば、周波数範囲又は1つ以上のチャネル)及び/又はアンテナ偏波(例えば、直交線形偏波、RHCP、LHCP、又は他の同様の偏波技術)の固有の組み合わせを個別に割り当ててもよい。したがって、これらの技術は、異なるユーザビーム上で送信される信号間の相互干渉の量を相対的に低減し得る。次いで、周波数及びアンテナ偏波のこれらの組み合わせは、繰り返しの「4色」再利用パターンで再利用されてもよく、ここで、周波数範囲及び偏波の組み合わせと関連付けられたユーザビームカバレッジエリアは重複しなくてもよい。場合によっては、所望の通信容量が単一の色を使用することによって達成されてもよい。場合によっては、通信リンク間の時間の共有及び/又は他の干渉緩和技術をほぼ同等の目的に使用することができる。
【0037】
アクセスノード端末160(又は第3のカバレッジエリア135内の任意の数のアクセスノード端末160)は、例えば、第3のアンテナ130を介して、それぞれ、通信衛星105にフォワードアップリンク信号137を送信し、通信衛星105からリターンダウンリンク信号183を受信してもよい。アクセスノード端末160は、地上局、ゲートウェイ、ゲートウェイ端末、衛星アクセスノード、又はハブとしても知られ得る。アクセスノード端末160は、アクセスノード端末アンテナシステム161と、アクセスノード受信器162と、を含んでもよい。アクセスノード端末アンテナシステム161は、双方向通信が可能であり、通信衛星105と確実に通信するために適切な送信電力及び受信感度を備えて設計され得る。一実施形態では、アクセスノード端末アンテナシステム161は、通信衛星105の方向において比較的高い指向性及び他の方向において比較的低い指向性を有する放物線反射器を含んでもよい。アクセスノード端末アンテナシステム161は、直交偏波間の高いアイソレーション、動作周波数帯域における高効率性、低ノイズ性などのような特徴をサポートするように(例えば、1つ以上の構成を介して)構成されてもよい。
【0038】
場合によっては、アクセスノード端末160は、ユーザ端末150又は第1のカバレッジエリア115内のユーザ端末150への通信トラフィックをスケジュールしてもよい。代替的には、衛星通信システム100の他のデバイスがこのスケジューリングを行ってもよい(例えば、1つ以上のNOC及び/又は1つ以上のゲートウェイコマンドセンタなどを含み得る1つ以上のネットワークデバイス170で)。
図1の衛星通信システム100の例は1つのアクセスノード端末160を示しているが、代替的な実施形態が任意の数のアクセスノード端末160を含んでもよく、各アクセスノード端末160は他の端末の各々に、及び/又はネットワーク180(又はネットワーク180のうちの1つ以上)に結合されてもよい。
【0039】
いくつかの衛星通信システム100は、通信のために比較的限られた量の利用可能な周波数スペクトルを使用し、かつ/又はアクセスしてもよい。場合によっては、アクセスノード端末160と通信衛星105との間の通信リンクは、通信衛星105とユーザ端末150との間の信号を通信するために、重複する(例えば、同一の)、部分的に重複する、又は重複しない(例えば、異なる)組の周波数リソースを使用してもよい。場合によっては、アクセスノード端末160は、ユーザ端末150のカバレッジエリアと少なくとも部分的に重複(又は、例えば、完全に重複)するカバレッジエリアに配置されてもよい。例えば、
図1に示されるように、ユーザ端末150を含む第1のカバレッジエリア115は、アクセスノード端末160を含む第3のカバレッジエリアと完全に重複してもよい。追加的に又は代替的に、アクセスノード端末160は、例えば、通信衛星105と通信するための同一の又は一部が同一の周波数リソースの再利用を容易にするために、ユーザ端末150から遠隔に配置されてもよい。
【0040】
アクセスノード端末160は、ネットワーク180(又はネットワーク180)と通信衛星105との間のインターフェースを提供してもよい。アクセスノード端末160は、ネットワーク180と第1のカバレッジエリア115内のユーザ端末150との間で指示されるデータ及び情報を受信するように構成され、それぞれのユーザ端末150に配信されるデータ及び情報をフォーマットしてもよい。同様に、アクセスノード端末160は、例えば、1つ以上のネットワーク180を介してアクセス可能な宛先に向かうように、アクセスノード端末160のための通信衛星を介して、通信衛星105から(例えば、1つ以上のそれぞれのユーザ端末150から)信号を受信するように構成されてもよい。また、アクセスノード端末160は、ネットワーク180上で送信するために受信信号をフォーマットしてもよい。
【0041】
異なる実装態様において、ネットワーク180は、任意のタイプのネットワークであってもよく、例えば、インターネット、インターネットプロトコル(IP)ネットワーク、イントラネット、広域ネットワーク(WAN)、メトロポリタンエリアネットワーク(MAN)、ローカルエリアネットワーク(LAN)、仮想プライベートネットワーク(VPN)、仮想LAN(VLAN)、光ファイバーネットワーク、ハイブリッド光ファイバー同軸ネットワーク、ケーブルネットワーク、公衆交換電話ネットワーク(PSTN)、公衆交換データネットワーク(PSDN)、公衆陸上移動ネットワーク、及び/又は本明細書に記載されるように、デバイス間の通信をサポートする任意の他のタイプのネットワークを含んでもよい。ネットワーク180は、有線及び/又は無線接続、並びに光リンクを含んでもよく、第3のカバレッジエリア135内のアクセスノード端末160を相互に接続して、アクセスノード端末160と通信衛星105との間の通信を容易にし得る。
【0042】
場合によっては、1つ以上のネットワークデバイス170はアクセスノード端末160に結合されてもよく、衛星通信システム100の態様を制御してもよい。場合によっては、ネットワークデバイス170のうちの1つ以上は、アクセスノード端末160に比較的近い物理的近接部に共同配置されてもよく、又はそうでなければ配置されてもよい。代替的に、ネットワークデバイス170のうちの1つ以上は、例えば、有線及び/又は無線通信リンクを介してアクセスノード端末160及び/又はネットワーク180と通信する遠隔地に配置されてもよい。場合によっては、ネットワークデバイスはコントローラ175を含んでもよい。
【0043】
アクセスノード端末160は、1つ以上のネットワークデバイス170及び/又は1つ以上のネットワーク180からフォワードデータを受信し、(例えば、モデムを使用して)受信データを変調し、その変調されたデータを含むフォワードアップリンク信号137を第3の通信リンク136を使用して通信衛星105に送信してもよい(これは、フィーダリンク、フォワードフィーダアップリンクなどの使用としても称され得る)。通信衛星105は、第1の通信リンク116を使用して、この転送データをユーザ端末150に中継してもよい(これは、フォワードユーザダウンリンク、フォワードサービスダウンリンクなどの使用としても称され得る)。場合によっては、アクセスノード端末160からのフォワード方向通信は、ユーザ端末150のうちのいくつかを意図している(例えば、情報は、ユーザ端末150へのマルチキャストである)。場合によっては、アクセスノード端末160からのフォワード通信は、第1のカバレッジエリア115内の1つのユーザ端末150(例えば、特定のユーザ端末150へのユニキャスト)又はユーザ端末150のサブセットのみを意図してもよい。
【0044】
ユーザ端末150は、例えば、第1の通信リンク116を使用して(例えば、第1のカバレッジエリア115を照射する)リターンアップリンク信号118を介して、リターンユーザアップリンク(リターンサービスアップリンクとも呼ばれる)上で通信衛星105にリターンデータを送信してもよい。通信衛星105は、例えば、第3の通信リンク136を使用したリターンダウンリンク信号138を介して、リターンデータをリターンフィーダダウンリンク上のアクセスノード端末160に中継してもよい。場合によっては、アクセスノード端末160のうちの1つ以上に近接しているか、又はそれと同一の場所にあるフィーダリンクモデムがリターンデータを復調してもよく、次いで、リターンデータが1つ以上のネットワークデバイス170及び/又は1つ以上のネットワーク180に転送されてもよい。このリターンリンク機能は、一般に、いくつかのユーザ端末150によって共有されてもよい。
【0045】
通信衛星105は、第3のカバレッジエリア135に配置された1つ以上のアクセスノード端末160からフォワードアップリンク信号137を受信し、対応するフォワードダウンリンク信号117を第1のカバレッジエリア115に配置された1つ以上のユーザ端末150に提供してもよい。また、通信衛星105は、第1のカバレッジエリア115に配置された1つ以上のユーザ端末150からリターンアップリンク信号118を受信し、対応するリターンダウンリンク信号138を第3のカバレッジエリア135に配置された1つ以上のアクセスノード端末160に転送してもよい。通信衛星105は、様々な物理層伝送変調及び符号化技術(例えば、適応符号化及び変調(ACM)など)を使用して、アクセスノード端末160とユーザ端末150との間で信号を通信してもよい。
【0046】
いくつかの実施形態では、多重周波数時分割多重アクセス(MF-TDMA)スキームがフォワードアップリンク信号137及びリターンアップリンク信号118に使用されてもよく、ユーザ端末150間で容量を割り当てる柔軟性を維持しながら、トラフィックの効率的なストリーミングが可能となる。これらの実施形態では、いくつかの周波数チャネルが固定された様式で割り当てられてもよく、又は代替的には、動的な方式で割り当てられてもよい。また、時分割多重アクセス(TDMA)スキームが各周波数チャネルにおいて採用されてもよい。このスキームでは、各周波数チャネルは(例えば、特定のユーザ端末150への)接続に割り当てられ得るいくつかのタイムスロットに分割されてもよい。他の実施形態では、フォワードアップリンク信号137及びリターンアップリンク信号118のうちの1つ以上は、周波数分割多重アクセス(FDMA)、直交周波数分割多重アクセス(OFDMA)、符号分割多重アクセス(CDMA)、又は任意の数のハイブリッド若しくは当該技術分野で既知の他のスキームなどの他のスキームを使用して構成されてもよい。様々な実施形態では、物理層技術は、信号117、118、137、及び138の各々について同一であってもよく、又は信号の一部が他の信号とは異なる物理層技術を使用してもよい。
【0047】
いくつかの制限内では、ビームをより小さいエリアに集束し、それゆえビームの数を増加させることは、部分的又は完全に重複する組の周波数リソースを再利用する機会を増やすことによって、通信衛星105のデータ容量を相対的に増加させてもよい。しかしながら、ビームの数を増加させることは、衛星通信システム100の複雑さを比較的増大させる可能性があり、それに応じて、多くの場合、通信衛星105の複雑さを増大させる可能性がある。
【0048】
通信衛星105の設計の複雑さの結果、寸法が比較的大きくなり、重量が比較的重くなり、かつ電力消費が比較的大きくなる可能性がある。通信衛星105は、軌道に打ち上げるために比較的高価になってもよく、通信衛星105を打ち上げるコストは、衛星の重量及び大きさに応じて少なくとも一部が決定されてもよい。加えて、利用可能なロケット技術を使用して軌道に打ち上げられ得る通信衛星105の重量及び寸法に比較的絶対的な制限が存在する可能性がある。更に、通信衛星105の構成要素に提供され得る電力の量は、軌道上で制限される可能性がある。その結果、通信衛星105の重量、寸法、及び/又は消費電力を比較的改善する技術が有益であり得る。
【0049】
本明細書に記載されるように、用語の受信アンテナ素子は、電磁信号を電気信号に変換する物理変換器を指してもよく、用語の送信アンテナ素子は、電気信号によって励起されたときに電磁信号を放出する物理変換器を指してもよい。アンテナ素子は、ホーン、(例えば、異なる偏波を有する2つの組み合わされた素子として機能し得る)隔壁偏波ホーン、マルチポートマルチバンドホーン(例えば、LHCP/RHCPデュアル偏波を有するデュアルバンド20ギガヘルツ(GHz)/30GHz)、キャビティバックスロット、反転F、スロット波導、ビバルディ、ヘリカル、ループ、パッチ、若しくはアンテナ素子の任意の他の構成、又は相互接続されたサブ素子の組み合わせを含むことができる。アンテナ素子は、方向(又は角度)の関数としてアンテナゲインがどのように変化するかを説明する対応するアンテナパターンを有してもよい。また、アンテナ素子は、アンテナ素子が所望のゲインレベル(例えば、アンテナ素子のピークゲインに対する3dB、6dB、10dB以内、又は他の値)を提供するエリア(例えば、地球表面の一部分)又は体積(例えば、地球表面の一部分プラス表面上の大気空間)に対応するカバレッジエリアであってもよい。アンテナ素子のカバレッジエリアは、反射器、周波数選択面、レンズ、レドームなどのような様々な構造物によって変更されてもよい。本明細書に記載されるものを含むいくつかの通信衛星105は、各々が独立して信号を送受信することが可能ないくつかのトランスポンダを含んでもよい。各トランスポンダは、アンテナ素子(例えば、受信素子及び送信素子)に結合されて、他の受信/送信信号経路とは異なる放射パターン(アンテナパターン)を有する受信/送信信号経路を形成し、同一の又は異なるビームカバレッジエリアに割り当てられ得る一意のビームを作成する。場合によっては、入力及び/又は出力多重化装置を使用して複数のビーム間で単一の受信/送信信号経路が共有されてもよい。このような場合、形成され得る同時ビームの数は、一般に、衛星上に展開される受信/送信信号経路の数によって制限される可能性がある。
【0050】
通信リンクのためのビーム形成は、1つ以上のアンテナアレイの複数の素子によって送信及び/又は受信された信号の信号位相(又は時間遅延)、及び場合によると信号振幅を調整することによって行われてもよい。場合によっては、以下に説明するように、いくつかの又は全てのアンテナ素子がエンドツーエンドのビーム形成を可能にするために協働する構成送信/受信素子のアレイとして配列される。送信の場合(1つ以上のアンテナアレイの送信素子からの)、送信された信号の相対位相、場合によると振幅が調整され、その結果、送信アンテナ素子によって送信されるエネルギーが所望の位置に構造上重畳するようになる。この位相/振幅調整は、一般に、送信された信号に「ビーム重み」又は「ビーム係数」を適用することと称される。受信の場合(1つ以上のアンテナアレイの受信素子による)、受信信号の相対位相、場合によると振幅が調整され(例えば、同一の又は異なるビーム重みが適用される)、その結果、複数の受信アンテナ素子によって所望の位置から受信されるエネルギーが構造上重複するようになる。場合によっては、ビームフォーマーが適用されるべきアンテナ素子ビーム重みを計算してもよい。用語「ビーム形成」は、場合によっては、ビーム重みの適用を指し得る。アダプティブビームフォーマーは、ビーム重みを動的に計算する機能を含む。ビーム重みを計算することは、通信チャネル特性の直接的又は間接的な発見を必要とする可能性がある。ビーム重み計算及びビーム重み適用のプロセスは、同一の又は異なるシステム素子で行われてもよい。
【0051】
図1の衛星通信システムを参照すると、アンテナビーム(例えば、第1の通信リンク116、第2の通信リンク(図示せず)、及び第3の通信リンク136)は、例えば、衛星がサービス軌道に存在するときに、異なるビーム重みを適用して衛星アンテナパターンに従って特定の衛星カバレッジエリアを照射する(すなわち、信号を衛星カバレッジエリアに送信する、及び/又は信号を衛星カバレッジエリアから受信する)ことによって操縦されてもよく、選択的に形成されてもよく、かつ/又は、さもなければ再構成されてもよい。例えば、複数のアクティブビーム、ビームのカバレッジエリア、ビームの寸法、ビームの相対ゲイン、及び他のパラメータは経時的に変動される可能性がある。ビーム形成アンテナは、一般に、比較的狭いビームを形成することができ、比較的狭いビームによって、(例えば、干渉を避けるために)一方のビーム上で送信された信号が他方のビーム上で送信される信号と区別され得る。したがって、狭いビームによって、より大きなビームが形成されるときよりも大きな規模での周波数及び偏波の再利用が容易になり得る。例えば、狭く形成されたビームは、重複していない2つの非隣接カバレッジエリアにサービスを提供することができる。不連続のカバレッジエリアに焦点が当てられたビームは、同一の周波数及び偏波の双方を使用することができる。再利用が増えることにより、送信及び/又は受信されるデータの量を増加させることができる。
【0052】
いくつかの通信衛星105は、アンテナ素子のアレイ、例えば、フェーズドアレイMFPBOBBF機能を有する通信衛星105を電子的に操縦するためにOBBFを採用してもよい。この例では、ビーム重みは地上の計算センターで計算され、次いで、通信衛星105に送信されるか、又は実用のために(例えば、1つ以上のネットワークデバイス170及び/又はネットワーク180を介して)通信衛星105に事前に記憶されてもよい。
【0053】
ビーム形成(例えば、OBBF)は、ユーザリンク(例えば、ユーザ端末150用の第1の通信リンク116)、フィーダリンク(例えば、アクセスノード端末160用の第3の通信リンク136)、又はその双方で採用されてもよい。いくつかの実施例では、通信衛星105は、フィーダリンク及びユーザリンクの双方にビーム(例えば、通信リンク)を形成してもよい。場合によっては、通信衛星105の受信アレイのL素子の各々はKアクセスノード端末160からK信号を受信してもよい(例えば、場合によっては、1つ以上のゲートウェイと共に同一の場所に配置されているか、又は配置されていない)。作成されるKフィーダリンクビームのうちの1つ以上、又は各々(例えば、ゲートウェイ当たり1つのビーム)に対して、異なるビーム重みが(例えば、通信衛星105の)受信ビームフォーマーによって、受信アンテナアレイのL受信アンテナアレイ素子の各々によって受信される各信号に適用されてもよい(例えば、位相/振幅調整が行われてもよい)。したがって、L受信アンテナ素子を有する受信アンテナアレイを使用してK個のビームを形成する場合、L受信アンテナアレイ素子によって受信されるL信号に、長さLのK個の異なるビーム重みベクトルを適用してもよい。通信衛星105内の受信ビームフォーマー(例えば、通信衛星105の相互接続サブシステムの一部として、又は通信中に含まれる)は、L受信アンテナアレイ素子によって受信された信号の位相/振幅を調整して、K受信ビーム信号を作成してもよい。K受信ビームの各々は、1つのそれぞれのゲートウェイから信号を受信するように集束されてもよい。したがって、受信ビームフォーマーは、K個の受信ビーム信号を出力してもよく、そのような受信ビーム信号の1つは、各送信ゲートウェイから受信された信号のために形成されてもよい。
【0054】
いくつかの実施例では、通信衛星105の回路(例えば、通信衛星105の相互接続サブシステムの一部として、又は通信に含まれる)は、K受信ビーム信号の各々をダウンコンバートし、ゲインを適切に調整してもよい。K信号は、回路から出力され、(例えば、通信衛星105の)送信ビームフォーマーに結合され得る。送信ビームフォーマーは、合計L×Kの送信ビーム重みについてK信号の各々にL重みのベクトルを適用して、ユーザダウンリンク上にKビームを形成してもよい。
【0055】
場合によっては、これらのビームを形成するために使用され得る各アンテナ素子の位相及びゲインを制御するために、通信衛星105の比較的重大な処理能力が使用されてもよい。このような処理力は、通信衛星105の複雑さを増大させる可能性がある。場合によっては、通信衛星105は地上ビーム形成(GBBF)で動作して、衛星の複雑さを低減させる一方で、狭いビームを電子的手段により形成する利点を提供してもよい。GBBFは、L素子アレイを介してフォワードユーザリンク上で実行されてもよい。GBBFの場合、ユーザリンク上で送信される信号の位相及び/又は振幅は、ビームが形成されるように重み付けされてもよい。フィーダリンクは、アンテナの各受信及び送信アンテナ素子が1つのフィーダリンクビーム専用になっているシングルフィードパービーム(SFPB)スキームを使用してもよい。
【0056】
1つ以上のゲートウェイからの送信の前に、K個のフォワードフィーダリンクビームの各々に対して、送信ビームフォーマーは、(例えば、1つ以上のアクセスノード端末160と通信しているか、1つ以上のアクセスノード端末160に含まれているか、及び/又は1つ以上のアクセスノード端末160に物理的に近接している)送信されるK個の信号の各々に長さLの各々のK個のビーム重みベクトルのそれぞれ1つを適用してもよい。L重みのKベクトルを決定し、それらを信号に適用することにより、フォワードユーザダウンリンクのためのKフォワードビームを地上に形成することが可能になる。フィーダアップリンク上では、L個の異なる信号の各々を、多重化装置等により周波数分割多重(FDM)信号に多重化してもよい。各FDM信号は、ゲートウェイによってフィーダリンク上のアンテナ内の受信アンテナ素子のうちの1つに送信され得る。通信衛星105上のFDM受信器は、アンテナから信号を受信してもよい(例えば、第3のアンテナ130を介して)。場合によっては、通信衛星105の回路(例えば、通信衛星105の相互接続サブシステムの一部として、又は通信中に含まれるアナログ-デジタルコンバータ(A/D)326等)は受信したアナログ信号をデジタル信号に変換してもよい。デジタルチャネルプロセッサは、例えば、送信アンテナの送信アンテナ素子のアレイのL素子のうちの1つを通じて送信するために、各々がビームフォーマーによって適切に重み付けされ得るFDM信号を多重分離してもよい。デジタルチャネルプロセッサは、アナログ形式に変換されるために、例えば、デジタル-アナログ変換器(D/A)(又は、例えば、通信衛星105の相互接続サブシステムの一部として含まれる、又は通信中に含まれる他の同様の回路)に信号を出力してもよい。D/Aのアナログ出力は、アップコンバータ(U/C)及びゲイン段(又は、例えば、通信衛星105の相互接続サブシステムの一部として、又は相互接続サブシステムとの通信に含まれる他の同様の回路)によってアップコンバージョン及び増幅され、送信アンテナの関連素子によって送信されてもよい。リターンビームの場合、逆に補完的なプロセスが発生する可能性がある。このタイプのシステムでは、FDMフィーダリンクは、ユーザビームのL倍の帯域幅の素子を使用してもよく、それゆえ広いデータ帯域幅を有する実用的な衛星通信システム100及び/又は多数の素子Lを有する衛星通信システム100を作るための効率が比較的低くてもよいことに留意されたい。
【0057】
いくつかの実施例では、エンドツーエンドのリレーを経てエンドツーエンドのビームを形成するためにエンドツーエンドビーム形成システムが採用されてもよい(例えば、通信衛星105の相互接続サブシステムの一部として含まれる、又は相互接続サブシステムと通信する)。エンドツーエンドビーム形成システムは、ユーザ端末150をデータソース/シンクと接続させ、ビームの重みが中央処理システム(CPS)で計算されて、エンドツーエンドのビーム重みが地上ネットワーク内(通信衛星105ではなく)で適用されてもよい。エンドツーエンドビーム内の信号は、アクセスノード端末160のアレイで送信及び受信されてもよく、これは、場合によれば衛星アクセスノード(SAN)と称され得る。上述のように、任意の好適なタイプのエンドツーエンドリレーをエンドツーエンドビーム形成システムで使用してもよく、異なるタイプのアクセスノード端末160を使用して、異なるタイプのエンドツーエンドリレーと通信してもよい。用語「中央」は、CPSが、信号伝送及び/又は受信に関与するアクセスノード端末160にアクセス可能であるという事実を指し、CPSが存在する特定の地理的位置を指すものではない。CPS内のビームフォーマー(又は1つ以上のCPSでの複数のビームフォーマー)は、以下に相当する一組のエンドツーエンドのビーム重みを計算してもよい。(1)エンドツーエンドリレーまでの無線信号アップリンク経路、(2)エンドツーエンドリレーを経る受信/送信信号経路、(3)エンドツーエンドリレーからの無線信号ダウンリンク経路。ビーム重みはマトリクスとして数学的に表され得る。本明細書で同様に考察されるように、OBBF及びGBBF衛星通信システム100は、通信衛星105上の複数のアンテナ素子によって設定されたビーム重みベクトル次元を有してもよい。対照的に、エンドツーエンドビーム重みベクトルは、エンドツーエンドリレー上の複数の要素ではなく、いくつかのアクセスノード端末160によって設定された次元を有してもよい。いくつかの実施例では、アクセスノード端末160の数はエンドツーエンドリレーのアンテナ素子の数と同一でなくてもよい。更に、形成されたエンドツーエンドビームは、エンドツーエンドリレーの送信又は受信アンテナ素子のいずれかで終了することはできない。むしろ、形成されたエンドツーエンドビームは、エンドツーエンドビームがアップリンク信号経路、中継信号経路(衛星又は他の好適なエンドツーエンドリレーを介して)、及びダウンリンク信号経路を有するため、効果的に中継され得る。
【0058】
エンドツーエンドのビーム形成は、ユーザリンク及びフィーダリンク(並びにエンドツーエンドリレー)を考慮し得るため、ビーム重みの単一の組を使用して、特定の方向(例えば、フォワードユーザビーム又はリターンユーザビーム)に対するエンドツーエンドユーザビームを形成し得る。それゆえ、一組のエンドツーエンドのフォワードビーム重み(単にフォワードビーム重みと称され得る)によって、アクセスノード端末160から送信される信号が、フォワードアップリンクを経て、エンドツーエンドリレーを経て(例えば、通信衛星105において)かつ、フォワードダウンリンクを経て結合して、エンドツーエンドフォワードユーザビーム(以下、フォワードユーザビームと称される)を形成してもよい。逆に、リターンユーザからリターンアップリンクを介して、エンドツーエンドリレーを経て(例えば、通信衛星105で)かつ、リターンダウンリンクを経て送信される信号は、エンドツーエンドリターンユーザビーム(以下、リターンユーザビームと称される)を形成するために適用されたエンドツーエンドリターンビーム重み(以下、リターンビーム重みと称される)を有する。
【0059】
いくつかの実施例では、アクセスノード端末160は協働してフォワードアップリンク信号を送信してユーザビームを形成し、かつ、リターンダウンリンク信号を受信してもよく、それらが一括処理されてリターンアップリンク送信を回復してもよい。別個のエリア内(例えば、アンテナのサービスエリア内)にあり、協働してフォワード及び/又はリターンユーザビームのためのエンドツーエンドビーム形成を行う一組のアクセスノード端末160は、本明細書では「アクセスノードクラスタ」(例えば、第3のカバレッジエリア135内の)と称される。いくつかの実施例では、異なるエリアにおける複数のアクセスノードクラスタも協働してもよい。アクセスノードクラスタは、場合によると「SANファーム」と称され得る。場合によっては、アクセスノード端末160及びユーザ端末150は、地球上又は地球近傍に配置され、信号を送受信するため、問題となる特定の機能に応じて、地球受信機、地球送信器、又は地球送受信器と総称され得る。場合によっては、ユーザ端末150及び/又はアクセスノード端末160は、航空機、船舶、陸上機、又はハンドヘルドなどに搭載することができる。場合によっては、ユーザ端末150及び/又はアクセスノード端末160が地理的に分散されてもよい。場合によっては、アクセスノード端末160は、例えば、分配ネットワークを介して接地セグメント内のCPSと信号を交換してもよい。いくつかの実施例では、ユーザ端末150が他の近くのユーザ端末150とグループ化されてもよい(例えば、第1のカバレッジエリア115内のそれぞれのビームカバレッジエリア内で)。場合によっては、そのようなユーザ端末150のグループが同一の通信リンクによってサービスを受けてもよく、つまり同一のビームカバレッジエリア内に存在してもよい。
【0060】
エンドツーエンドリレー(例えば、通信衛星105の相互接続サブシステムの一部として含まれる、又は、相互接続サブシステムと通信する)は、例えば、ユーザ端末150といくつかのアクセスノード端末160との間で信号を無線で中継してもよい。エンドツーエンドリレーは、複数の信号経路を含んでもよい。各信号経路は、例えば、少なくとも1つの受信アンテナ素子と、少なくとも1つの送信アンテナ素子と、少なくとも1つのトランスポンダと、を含んでもよい。場合によっては、受信アンテナ素子は、受信反射器によって反射された信号を受信して受信アンテナアレイを形成するように配列されてもよい。場合によっては、送信アンテナ素子は、信号を送信し、それゆえ送信アンテナアレイを形成するように配列されてもよい。
【0061】
いくつかの実施例では、エンドツーエンドリレーは通信衛星105に実装されてもよい。他の実施例では、エンドツーエンドリレーは、航空機、飛行船、タワー、水中構造、又はエンドツーエンドリレーが存在し得る任意の他の好適な構造物又は車両に実装されてもよい。場合によっては、アンテナ通信システム100は、アップリンク及びダウンリンクのために異なる周波数範囲(同一の又は異なる周波数帯域で)を使用してもよい。場合によっては、フィーダリンク及びユーザリンクは異なる周波数範囲内(同一又は異なる周波数帯域内)に存在してもよい。場合によっては、エンドツーエンドリレーはパッシブ又はアクティブ反射器として機能してもよい。
【0062】
いくつかの実施例では、エンドツーエンドリレーは、エンドツーエンドビーム形成システムのコンテキストにおいて、アクセスノード端末160とユーザ端末150との間のマルチパスを誘導する複数のトランスポンダを含んでもよい。別の特徴としては、エンドツーエンドリレーのアンテナ(例えば、1つ以上のアンテナサブシステム)は、エンドツーエンドリレーによって誘導されるマルチパスを経て適切にビーム重み信号が通信されるときに、フォワード及び/又はリターンユーザビームが形成されるように、エンドツーエンドビーム形成に寄与してもよい。例えば、フォワード通信中に複数のトランスポンダの各々は、アクセスノード端末160(場合によっては、複合入力フォワード信号と称され得る)の複数の(例えば、全ての)フォワードアップリンク信号のそれぞれの重畳された複合体(ビーム重み)を受信してもよく、トランスポンダが対応する複合信号(場合によっては、フォワードダウンリンク信号と称され得る)を出力してもよい。フォワードダウンリンク信号の各々は、ビーム加重フォワードアップリンク信号の固有の複合体であってもよく、これは、エンドツーエンドリレーの送信アンテナ素子によって送信されるとき、所望の位置にユーザビームを形成するために重畳されてもよい。リターンエンドツーエンドビーム形成が同様に実装されてもよい。
【0063】
場合によっては、異なるカバレッジエリアの各々のデバイスに通信サービスを提供することと関連する条件及び/又は要求は、経時的に変化してもよい。本明細書で説明される技術によれば、通信衛星は、例えば、カバレッジエリアに通信サービスを提供し得る複数の異なる動作モードを有するように構成されてもよく、カバレッジエリアの各々が、他のモードに対して関連した利点及び欠点を提供し得る異なる特性を有する。例えば、1つの動作モードは、1つのカバレッジエリアのユーザ端末にフォワードリンク及びリターンリンク(又はアップリンク及びダウンリンク)通信サービスを提供してもよく、その一方で、別の動作モードはフォワードリンク(又はダウンリンク)通信サービスのみを提供してもよく、フォワードリンクサービスを複数のカバレッジエリアのユーザ端末に提供してもよい。追加的に又は代替的に、いくつかの動作モードは、例えば、特定のカバレッジエリアに対してより大きな帯域幅を提供してもよく、その一方で、他の動作モードがより高い信頼性を提供してもよい。異なる状況のためにこれらの動作モードのうちの異なるものを選択することによって、本明細書に記載の技術は、動的に変化する条件及び要求に基づいて異なる動作モードを切り替えることによって、通信衛星がその動作を動的かつ柔軟に適応し、通信サービスをより効率的に提供することを可能にし得る。
【0064】
図2は、本開示の態様による、ビーム形成システム及び衛星の動作モードの切り替えをサポートする例示的なフレーム構造200を示す。
図2のフレーム構造200の例は、複数のフレーム205を示し、各フレーム205が量Qによって与えられる複数のタイムスロット210を含む。本明細書に記載されるように、通信衛星は異なる動作モード間で切り替わってもよい。場合によっては、通信衛星は、任意の所与の動作モードに従って動作し得る最小持続時間が、1つのタイムスロット210の持続時間であってもよいが、通信衛星は1つの動作モードに従って、タイムスロット210(例えば、任意の数の連続したタイムスロット210)よりも長い持続時間で動作してもよい。
【0065】
図2に示すフレーム構造200の例では、量Qは16に等しくてもよく、それは各フレーム205が16個のタイムスロット210を含むことを表している。したがって、この例で、及び
図2で示されるように、通信衛星は、1つ以上の後続のタイムスロット210において第2の動作モードに従って動作するように切り替わる前に、1つのタイムスロット210の最小持続時間で第1の動作モードに従って動作してもよい。量Qに対する16の値は一例にすぎず、フレーム205は、量Qについての任意の値に従って任意の数のタイムスロット210を含み得ると考えられる。
【0066】
場合によっては、音声などの低レイテンシー用途に本明細書に記載の技術を使用することが望ましい場合がある。それゆえ、通信衛星は動作モードを切り替える周波数が他の遅延(例えば、待ち時間)と比較して比較的重大ではないことが有益であり得る。例えば、地球同期軌道(GSO)又は地球同期赤道軌道(GEO)の衛星に対して、一方向経路遅延(例えば、信号伝搬遅延)は約250ミリ秒(ms)となり得、この一方向経路遅延は不可避の遅延であり得る。その結果、一方向経路遅延の値の約10分の1以下のフレーム205の持続時間を選択することによって、動作モードを切り替える間のあらゆる遅延を比較的重大ではないものにし得る。したがって、GSO又はGEO衛星の場合、約25msほどのフレーム期間が一般的に適切であり得、フレーム期間が短くても、総遅延が片道経路遅延によって支配されるため、総遅延を大幅に削減することができない場合がある。そのようにして、約25msの動作モードを切り替える本明細書に記載の技術をサポートするためのフレーム205の期間は、多くの用途に好適であり得る。しかしながら、他の実施例では、フレーム205に対して異なる持続時間が定義され、その結果、タイムスロット210がそれに応じた異なる持続時間を有し得る。例えば、他のタイプの通信システム又は他の衛星通信システムの実装態様では、他の不可避遅延が比較的より短くても長くてもよく、それゆえ比較的より短い又は長いフレーム205及びタイムスロット210が使用されてもよい。場合によっては、動作モード間の切り替えのための非常に高いレートは、事実上連続的な全レートデータサービスを複数の異なるカバレッジエリアに効果的に提供してもよい(例えば、タイムスロット210の各々が事実上瞬間的に見えるように十分に速いレートで切り替わることによって)。
【0067】
別の実施例では、代替フレーム構造は、実質的に遅いスケールで定義されてもよい。例えば、1秒間につき数回動作モードを切り替えるのではなく、通信衛星は、第2の動作モードに従って動作に切り替える前に、数秒、数分、数時間、又は数日のような持続時間に第1の動作モードに従って動作するように構成されてもよい。例えば、ある特定の用途(例えば、政府、軍など)において、通信システムのオペレータは、別の地理的位置に切り替える前に、最大化された通信サービスを提供するための特定の地理的位置(例えば、一時的設備、戦場、建設現場など)を識別してもよい。したがって、この実施例では、通信衛星は、1つ以上の後続のタイムスロット210で第2の動作モードに従って動作するように切り替わる前に、比較的長い期間(例えば、数時間、数日、数週間、数か月など)で第1の動作モードに従って動作してもよい。
【0068】
図3は、本開示の態様による、ビーム形成システム及び衛星の動作モードの切り替えをサポートする動作モードの表300を示す。表300は、
図1及び
図2を参照して説明した衛星通信システム内の通信衛星に対して実装され得る多数の動作モードの概要を提供する。表300で参照される動作モードは、本明細書に記載される衛星通信システムの1つの例示的実装態様で使用され得る動作モードの一例示的組を表すが、任意の数の他の類似の組の動作モードを使用し得る他の同様の実装が考えられる。
【0069】
表300は、それぞれの列及び行によって画定されるセルを示し、ここで、本明細書で定義される動作モード及び構成についてセル内に値が提供される。セルに示される値は、1つの例示的実装態様を参照して、例示的な目的のための値の例として理解されたい。
【0070】
例えば、示された値は、通信衛星が、24.8キロワット(kW)の電力を有するバスと、例えば30%~40%の範囲の電力付加効率(PAE)メトリックを有する多数の高電力増幅器(HPA)とで構成される実装態様に対応し得る。しかしながら、値は例示にすぎず、他の同様の実装態様の結果として異なる値を与えられてもよい。行A~Hは、フォワードリンク構成310(例えば、フォワードリンク構成「A」~「H」)を表す。列は、通信衛星の3つのアンテナ(例えば、反射器R1、R2、及びR3)のうちの1つの対応するフォワードリンク及びリターンリンクの偏波状態を表す。フォワードリンク偏波には6列、リターンリンク偏波には3列が提供される。最後の列は、フォワードリンク構成310A~Hの各々に対するアンテナアレイの最大放射電力を示す。空白にされたセルは、例えば、想定された例示的実装態様で利用不可であり得るが、他の同様の実装で使用され得る動作モード及び構成を表す。
【0071】
本明細書に記載されるように、通信衛星は、それぞれのカバレッジエリアについてのビーム形成された通信リンクを通じて送受信される信号を介して、最大3つのそれぞれのカバレッジエリアのデバイスに通信サービスを提供するために使用し得る3つのアンテナ(例えば、本明細書でR1、R2、及びR3反射器と称される3つの反射器)を含んでもよい。例えば、通信衛星は、第1のカバレッジエリア内のデバイスと通信するための第1のアンテナ(例えば、R1アンテナ又はR1反射器)と、第2のカバレッジエリア内のデバイスと通信するための第2のアンテナ(例えば、R2アンテナ又はR2反射器)と、第3のカバレッジエリア内のデバイスと通信するための第3のアンテナ(例えば、R3アンテナ又はR3反射器)と、を含んでもよい。
【0072】
本明細書で参照されるように、場合によっては、通信衛星の動作モードは2つの英数字によって与えられてもよい。例えば、文字の1番目は、それぞれのフォワードリンク構成310に対応する文字であってもよく、キャラクターの2番目は、それぞれのリターンリンク構成320に対応する文字であってもよい。場合によっては、動作モードはフォワードリンク構成310及びリターンリンク構成320を含んでもよく、この場合、第2のキャラクターは、「0」(例えば、リターンリンク構成の欠如、すなわち、NULL値を表す)であってもよい。
【0073】
図3の表300を参照すると、フォワードリンク及びリターンリンクの各々は、R3アンテナを介して第3のカバレッジエリア内のデバイスとの通信を提供すると想定されてもよい(例えば、アクセスノード端末のグループ、すなわち、「SANファーム」に対応する)。例えば、R1、R2、及びR3のフォワードリンク構成は、R3アンテナを介して第3のカバレッジエリア内のデバイスからフォワードアップリンク信号を受信することと、指示されたR1、R2、又はR3アンテナに対応するそれぞれのカバレッジエリアのデバイスにフォワードダウンリンク信号を送信(又は中継)することと、を含むと想定され得る。同様に、R1、R2、及びR3のリターンリンク構成は、指示されたR1、R2、又はR3アンテナに対応するそれぞれのカバレッジエリアのデバイスからリターンアップリンク信号を受信することと、R3アンテナを介して第3のカバレッジエリア内のデバイスにダウンリンク信号を送信する(又は中継する)ことと、を含むと想定され得る。
【0074】
例えば、第1の動作モードは、リターンリンク構成なし(例えば、「0」によって示される)と組み合わせた第1のフォワードリンク構成311「A」の使用に対応し得る「A0」によって表されてもよい。表300を参照すると、第1のフォワードリンク構成311「A」は、R1LHCPフォワードリンクカラムのセル内に12.6の値を提供し、これは、LHCP偏波信号が第3のカバレッジエリアからR3アンテナを介して受信され、R1アンテナを介して第1のカバレッジエリアに送信され得るフォワードリンクを表す。12.6の値は、例えば、フォワードリンクに使用されるアンテナ給電素子のアレイの各フィードに対して、12.6Wの電力増幅(例えば、HPAによって提供される)を表し得る。
【0075】
異なる動作モードに従って、フォワードリンク構成310「A」~「H」の各々は、1つ以上のリターンリンク構成320と併せて使用されてもよい。表300は、フォワードリンク構成310(ヌル「0」リターンリンク構成に加えて)と併せて使用され得る3つのリターンリンク構成320(例えば、「1」~「3」)を示す。表300は、これらのリターンリンク構成320に対応する3つのリターンリンク偏波カラムを含む。例えば、R1RHCPカラムは、第1のカバレッジエリアからR1アンテナを介してRHCP偏波信号を受信し、R3アンテナを介して第3のカバレッジエリアに送信するリターンリンクを表し得る第1のリターンリンク構成321「1」に対応する。R2RHCPカラムは、第2のカバレッジエリアからR2アンテナを介してRHCP偏波信号を受信し、R3アンテナを介して第3のカバレッジエリアに送信するリターンリンクを表し得る第2のリターンリンク構成322「2」に対応する。R3RHCPカラムは、第3のリターンリンク構成323「3」に対応し、これは、RHCP偏波信号が第3のカバレッジエリアからR3アンテナを介して受信され、R3アンテナを介して第3のカバレッジエリアに返信される(例えば、第3のカバレッジエリア内の異なるデバイス間のリターンリンク通信を提供する)リターンリンクを表し得る。
【0076】
リターンリンク偏波列内のセル内の値の存在は、対応するリターンリンク構成320が、セルを含む行によって与えられたフォワードリンク構成310と共に使用するために利用可能であり得ることを示し得る。表300は、リターンリンク構成320を有する3つの動作モードが、第1のフォワードリンク構成311「A」に対して利用可能であり得ることを示す。例えば、表300は、R1RHCPリターンリンクカラムのセル内に1.0の値を提供し、これは、第1のリターンリンク構成「1」が、例えば、第2の動作モード「A1」において、第1のフォワードリンク構成310「A」と共に使用されることを示し得る。1.0の値は、例えば、リターンリンクに使用されるアンテナ給電素子のアレイの各給電に対して、1.0Wの電力増幅(例えば、HPAによって提供される)を表し得る。また、表300は第2のリターンリンク構成312「2」及び第3のリターンリンク構成313「3」が、例えば、それぞれ第3の動作モード「A2」及び第4の動作モード「A3」で第1のフォワードリンク構成311「A」と共に使用されてもよいことを示す。
【0077】
また、表300に示されるリターンリンクセルの各々は、フォワードリンクとリターンリンクとの間に生じ得る干渉のレベルを表すように陰影化される。場合によっては、例えば、通信衛星は、通信リンクを使用する通信のための変調及び符号化スキーム(MCS)及び/若しくは符号化レート、又は他の同様の通信パラメータを調整する(例えば、減少させる)ため、関連する通信リンクのデータレートを減少させる効果を干渉が有する可能性がある。代替的には、通信衛星がそのような通信パラメータを調整しない場合、干渉が関連付けられた通信の信号品質メトリックを低下させ(例えば、SNR又はSINRを低下させ)、それゆえ通信の有効データレートを同様に低下させる可能性がある。
【0078】
例えば、表300に示されるように、第1のフォワードリンク構成311「A」のリターンリンクセルの各々は、フォワードリンクとリターンリンクとの間に実質的に干渉がないことを示すために陰影が付けられている。これらの動作モード(例えば、「A1」、「A2」、及び「A3」)の各々において、フォワードリンクがLHCPを使用して偏向されてもよく、リターンリンクがRHCPを使用して偏向されてもよい。LHCP及びRHCPは直交偏波状態であるため、交差偏波分離は、フォワードリンクとリターンリンクとの間に偏波ダイバーシティを提供してもよく、それゆえフォワードリンクとリターンリンクとの間にはほとんど(例えば、実質的に無視できる量)干渉が存在しない可能性がある。
【0079】
しかしながら、他の動作モードでは、特定のフォワードリンク構成310と共に特定のリターンリンク構成320を使用する結果として、フォワードリンクとリターンリンクとの間の干渉がもたらされる可能性がある。例えば、第2のフォワードリンク構成312「B」が、表300に提供される。表300を参照すると、第2のフォワードリンク構成312「B」は、RHCP偏波信号及びLHCP偏波信号の双方が、第3のカバレッジエリアからR3アンテナを介して受信され、R2アンテナを介してそれぞれのフォワードリンクを通じて第2のカバレッジエリアに送信される二重偏波構成を含み得る。第5の動作モード「B0」は、リターンリンク構成320を伴わない直交RHCP及びLHCPのフォワードリンクのみを含み得る。第2のフォワードリンク構成312「B」とリターンリンク構成との組み合わせは、ある程度の干渉をもたらし得るか、又はもたらし得ない。
【0080】
例えば、第6の動作モード「B1」は、第2のフォワードリンク構成312「B」及び第1のリターンリンク構成321「1」を含み得る。表300は、第6の動作モード「B1」に対して高いレベルの干渉が存在し得ることを示す。この例では、第2のフォワードリンク構成312「B」がRHCP偏波信号を含み、第1のリターンリンク構成321「1」がRHCP偏波信号も含み得る。そのようにして、RHCPリンクは、それらの間の交差偏波を有さない場合があり、それゆえ、例えば、重複する組の空間リソースを占有する信号間の高いレベルの干渉をもたらす可能性がある。しかしながら、本明細書に記載されるように、第1のカバレッジエリアは、第3のカバレッジエリア(並びに第2のカバレッジエリア)と重複し得る。したがって、RHCP偏波信号は、重複する地理的エリア内のデバイス間で通信されてもよく、それゆえRHCP偏波フォワードリンク信号及びリターンリンク信号は、重複する組の空間リソースを占有し、それゆえ表300に示される比較的高いレベル干渉をもたらす。
【0081】
対照的に、第7の動作モード「B2」は、第2のフォワードリンク構成312「B」及び第2のリターンリンク構成322「2」を含み得る。表300は、第6の動作モード「B2」についての干渉(又は最小限の干渉)がない可能性があることを示す。すなわち、第7の動作モード「B2」において、RHCP偏波信号は、第2のカバレッジエリアからR2アンテナを介して受信され、R3アンテナを介してリターンリンクを通じて第3のカバレッジエリアに送信されてもよい。本明細書に記載されるように、場合によっては、第2のカバレッジと第3のカバレッジエリアとは重複しない場合がある。それゆえ、フォワードリンク信号及びリターンリンク信号が重複する組のリソースを占有しない可能性があるため、第7の動作モード「B2」について干渉の問題が存在しないことがあり得る。
【0082】
場合によっては、フォワードリンク構成310とリターンリンク構成320との特定の組み合わせが利用不可であり得る。例えば、表300に示されるように、第2のフォワードリンク構成312「B」と第3のリターンリンク構成323「3」との組み合わせが利用不可であり得る。そのような仮想的な第8の動作モード「B3」において、二重偏波フォワードアップリンク信号を受信するためにR3アンテナが使用されてもよく、それゆえ第3のリターンリンク構成323「3」に従って、リターンダウンリンク信号を送信するためにもR3アンテナが利用不可であり得る。そのような仮想的な動作モードは、
図15を参照して本明細書で更に記載される。同様に、第4のフォワードリンク構成314「D」、第5のフォワードリンク構成315「E」、第6のフォワードリンク構成316「F」、第7のフォワードリンク構成317「G」、及び第8のフォワードリンク構成318「H」の各々は、第3のアンテナR3を使用して二重偏波フォワードアップリンク信号を受信し得るため、第3のリターンリンク構成323「3」は、これらのフォワードリンク構成の各々で同様に利用不可であり得る。
【0083】
また、表300は「中程度の」干渉レベルをもたらし得る動作モードの例を示す。例えば、第3のフォワードリンク構成313「C」が、表300に提供される。表300を参照すると、第3のフォワードリンク構成313「C」において、LHCP偏波信号は、第3のカバレッジエリアからR3アンテナを介して受信され、R3アンテナを介してフォワードリンクを通じて第3のカバレッジエリアに送信され得る。第9の動作モード「C0」は、リターンリンク構成を介さずにLHCPフォワードリンクのみを含み得る。場合によっては、第3のフォワードリンク構成313「C」をリターンリンク構成320に組み合わせる結果として、中程度の干渉をもたらす可能性がある。例えば、第10の動作モード「C1」、第11の動作モード「C2」、及び第12の動作モード「C3」の各々において、R3アンテナを介したLHCPフォワードアップリンク及びダウンリンクの同時の受信及び送信に起因して、干渉が発生する可能性がある。例えば、フォワードリンク信号の受信が、フォワードリンク送信用のアンテナと重複しないカバレッジエリアを有するアンテナを介して行われる構成と比較して、キャリア対干渉(C/I)比が低減(例えば、約14dB)され得る。更に、第10の動作モード「C1」において、LHCPフォワードアップリンクのより高いフォワードリンクEIRPがR1でのRHCPリターンアップリンクへの干渉を引き起こす可能性がある。LHCP及びRHCP信号が交差偏波化されてもよいが、アクセスノード端末からのLHCPフォワードアップリンク信号の上位フォワードリンクEIRPは、R1を経て更なる交差偏波干渉(例えば、キャリア(dBc)に対して3~8dB)をもたらしてもよい。
【0084】
また、表300は比較的低レベルの干渉をもたらす可能性がある動作モードの例を示す。例えば、第4のフォワードリンク構成314「G」が、表300に提供される。表300を参照すると、第4のフォワードリンク構成314「G」において、RHCP偏波信号は第3のカバレッジエリアからR3アンテナを介して受信され、R1アンテナを介して第1のフォワードリンクを通じて第1のカバレッジエリアに送信されてもよく、LHCP偏波信号は第3のカバレッジエリアからR3アンテナを介して第3のカバレッジエリアに受信され、R3アンテナを介してフォワードリンクを通じて第3のカバレッジエリアに返送されてもよい。第13の動作モード「G0」は、リターンリンク構成を伴わずにRHCP及びLHCPフォワードリンクのみを含み得る。場合によっては、第4のフォワードリンク構成314「G」をリターンリンク構成320に組み合わせる結果として、「低い」レベルの干渉がもたらし得る。例えば、第14の動作モード「G2」において、RHCPリターンアップリンクを介して提供されるリターンリンクがR2アンテナを介して受信され、RHCPリターンダウンリンクがR3アンテナを介して送信される。この場合、R1アンテナを介して送信されるRHCPフォワードダウンリンク信号は、R1アンテナカバレッジエリアとR3アンテナカバレッジエリアとの間の地理的重複、及びフォワードダウンリンク信号のリターンダウンリンク信号に対する高いEIRPにより、R3アンテナを介して送信されるRHCPリターンダウンリンク信号(例えば、順方向ダウンリンク信号はリターンダウンリンク信号よりもC/Iが7~12dB高くてもよい)に対して干渉する可能性がある。
【0085】
上記の第14の動作モードに加えて、表300は以下のような最大13の追加の動作モードも提供する。「D0」、「D1」、「D2」、「E0」、「E1」、「E2」、「F0」、「F1」、「F2」、「G1」、「H0」、「H1」、「H2」。全体として、表300は、27の動作モード(「仮想」B3動作モードを含む)を提供し、これらは各々、表300に従って上述したものとほぼ同等の方式で実装されてもよい。これらの動作モードの各々は、
図4~
図10及び
図12~
図31の衛星通信システムを参照して、以下に順番に記載される。
【0086】
表300に提供される値及びフォワードリンクとリターンリンクとの間の様々なレベルの干渉によって示されるように、それぞれの特性に応じて異なる状況で異なる動作モードが使用されてもよい。例えば、特定の動作モードは特定のカバレッジエリアに比較的高いチャネル容量を提供してもよく、それゆえ特定の状況でそのカバレッジエリアに比較的高いスループットを提供するために使用されてもよい。他の状況では、異なるカバレッジエリア間のより大きなチャネルのダイバーシティを伴うより低いスループットを提供すること、及び/若しくはより多くの又はより少ないカバレッジエリアに通信サービスを同時に提供することが望ましい場合がある。したがって、通信衛星は、例えば、異なる状況でこれらの特性を最適化するために、動作モード間で切り替えるように構成されてもよい。
【0087】
本明細書に記載される技術によれば、通信衛星は、初期動作モード(例えば、デフォルト動作モード又は本明細書に記載される動作モードの一般的に1つ)に従って動作するように構成されてもよい。初期動作モードに従って一定期間動作した後、通信衛星は、第2の(例えば、新しい)動作モード(例えば、コントローラから受信した命令に従って)に切り替えるように構成され得、したがって、通信衛星が初期動作モードから新しい動作モードにその動作を切り換えてもよい。
【0088】
場合によっては、通信衛星は、動作モードのパターン又はシーケンスに従って(例えば、既知のマクロ環境又は交通条件に基づいて)動作モードを切り替えるように構成されてもよい。場合によっては、通信衛星は、定義された順序で切り替えて、それぞれのカバレッジエリアの集合カバレッジエリア内のデバイスに通信サービスを提供するための一連の動作モードで構成されてもよい。例えば、通信衛星は、それぞれのカバレッジエリアに対して所望のフォワード及びリターンリンクデータレートを提供する動作モードのパターン(例えば、繰り返しパターン)に従って、動作してもよい。動作モードのパターン又はシーケンスは、トラフィック負荷又は環境条件によって変化してもよい(例えば、時間帯に応じて)。
【0089】
場合によっては、動作モードのシーケンスは1つ以上の基準に従って変更されてもよい。例えば、通信衛星は、一般に、標準パターンに従って第1の動作モードと第2の動作モードとを切り替えるように構成されてもよいが、通信衛星は1つ以上の基準に基づいて標準パターンを変更するようにも構成されてもよい。そのような基準は、例えば、識別されたトラフィックの量及び/又は時刻を含んでもよい。すなわち、通信衛星は、例えば、通信衛星が特定の地域からのデータトラフィックの相対的な増加を検出した場合を除き、ある時間帯に一般的に第1の動作モードのパターンを使用してもよい。この場合、通信衛星は、動作モードの第2のパターンに切り替えて、この領域に対して増加されたデータスループットを提供してもよい。
【0090】
追加的に又は代替的に、通信衛星は、1つ以上の基準に基づいて、新しい動作モード又は動作モードのパターンに切り替えられてもよい(例えば、動的に)。例えば、衛星通信システム100は、通信衛星が動作モード又は動作モードのパターンを切り替える可能性があることに基づいて、1つ以上の動的切り替えイベントを特定し、かつ/又は、当該イベントで構成されてもよい。したがって、動的切り替えイベントの発生が検出されると(例えば、1つ以上の測定値又は他の基準に従って)通信衛星は、第1の動作モードから第2の動作モードに、又は第1の動作モードパターンから第2の動作モードパターンに切り替えられてもよい。例えば、衛星通信システム100は、信号品質メトリック(例えば、SNR、SINR、EIRPなど)などの性能特性が、動作モード又は動作モードのパターンを切り替えるための対応する閾値を満たしていると判断してもよい。例えば、衛星通信システム100は、信号品質メトリック(例えば、アンテナのうちの1つ以上を介した通信リンクに対しての)が所望の信号品質ターゲットを下回っていると判断してもよく、第2の動作モード又は動作モードの第2のパターンに切り替えて、より高い信号品質及びそれに応じた信頼性(しかし、例えば、スループットのためのより低い上限を有してもよい)を有する他の通信リンクを通じて通信サービスを提供してもよい。場合によっては、異なるアンテナ(例えば、R1、R2、及びR3アンテナ)は異なるパフォーマンスメトリックを有してもよく、例えば、通信衛星の各アンテナは異なるそれぞれの電力ゲインを有してもよい。例えば、アンテナの各々についての電力ゲインは、アンテナがサービスを提供する対応するカバレッジエリアの地理的寸法に反比例してもよい。すなわち、R2及び/又はR3アンテナは、例えば、第1のカバレッジエリア(例えば、可視地球全体までの大きな領域であってもよい)に通信サービスを提供し得るR1アンテナと比較して、実質的に高い関連付けられた電力ゲインを有し得る。アンテナの各々に対する電力ゲインは、アンテナがその対応するカバレッジエリアのデバイスに提供し得るデータレート、それゆえスループットと相関してもよい。
【0091】
したがって、通信衛星は、それがサービスを提供するカバレッジエリアの各々のデバイスのスループットを最適化しようとする方式で、新しい動作モード又は動作モードのパターンのために構成されてもよい。場合によっては、新しい動作モード又は動作モードのパターンは、例えば、カバレッジエリアの各々からのサービスに対する要求、カバレッジエリアの各々に対応するアンテナと関連付けられた電力ゲイン(及び/又は他のパフォーマンスメトリック)、固定及び/又は動的干渉条件(例えば、天候及び環境条件、通信衛星の位置など)などに基づいて、第1のカバレッジエリア、第2のカバレッジエリア、及び第3のカバレッジエリア内の各々のデバイスへのスループットを最大化するように決定されてもよい(例えば、コントローラでのアルゴリズムに従って)。
【0092】
例えば、スループットを最適化するために、最も高いゲイン(例えば、R2及びR3)を有するアンテナが、ユーザ端末のより高い密度でカバレッジエリアを照射するように配置されてもよい。場合によっては、通信衛星の残りのアンテナができないサービスをデバイスに低ゲインアンテナ(例えば、第1のカバレッジエリアのR1アンテナ)は提供することができ得、それゆえ通信衛星は、高ゲインR2及び/又はR3アンテナを使用してこれらのデバイスにサービスを提供して、アンテナのそれぞれのカバレッジエリア内のより人口密度の高い領域にサービスを提供してもよい。したがって、コントローラは、通信衛星の物理的能力に基づいて、動作モード又は対応する動作モードのパターンを決定してもよい。
【0093】
同様に、通信衛星は、通信衛星が1つ以上の対応する動作モードで動作する1つ以上の時間分(例えば、複数の持続時間間の比率)を調整してもよい。例えば、リターンリンクサービスは比較的少量のスループットを提供してもよく、それゆえ、場合によっては(例えば、要求が高い状況で)、通信衛星がフォワードリンクサービスを介して実質的により大きなスループットを提供する動作モードと比較して、リターンリンクサービスを提供する動作モードのために比較的少ない割合の時間(例えば、フレームのスロットの数)を割り当ててもよい。そのそれぞれのアンテナの各々の性能特性、アンテナの対応するカバレッジエリアの各々に対するサービスの要求、物理的パラメータ(方位、人口目的地、軌道など)、及び本明細書で考察される他の同様のパラメータのバランスをとることによって、動作モードのパターン(例えば、動作モード、順序、及び期間を含む)が、そのサービス対象カバレッジエリアにあるデバイスに通信サービスを効率的に提供するように選択されてもよい。
【0094】
図4は、本開示の態様による、ビーム形成システム及び衛星の動作モードの切り替えをサポートする衛星通信システム構成400を図示する。いくつかの実施例では、衛星通信システム構成400は、
図1~
図3を参照して説明された衛星通信システムの態様を実装してもよい。衛星通信システム構成400は、空間セグメント及び地上セグメントを含む複数のネットワークアーキテクチャを使用し得る。空間セグメントは、
図1~
図3を参照して説明したような通信衛星105の例であり得る通信衛星405を含んでもよい。地上セグメントは、複数のユーザ端末及び複数のアクセスノード端末(例えば、1つ以上のゲートウェイを含む)を含んでもよく、これらは、
図1~
図3を参照して説明したようなそれぞれのデバイスの例であってもよい。
図4の衛星通信システム構成400の例は、
図3を参照して説明したような、第1の動作モード、例えば、動作モード「A0」に従って動作する通信衛星405のための例示的な通信リンク及び手順を示す。「A0」動作モードは、リターンリンク構成を伴わずに第1のフォワードリンク構成311「A」を提供する。
【0095】
通信衛星405は、それぞれのカバレッジエリアについてのビーム形成された通信リンクを通じて送受信される信号を介して、最大3つのそれぞれのカバレッジエリアのデバイスに通信サービスを提供するための3つのアンテナを有して示されている。例えば、通信衛星405は、第1のカバレッジエリア415を照射する第1のアンテナ410(例えば、R1カバレッジエリアに対応するR1反射器)と、第2のカバレッジエリア425を照射する第2のアンテナ420(例えば、R2カバレッジエリアに対応するR2反射器)と、第3のカバレッジエリア435を照射する第3のアンテナ430(例えば、R3カバレッジエリアに対応するR3反射器)と、を含み得る。アンテナの各々は反射器及び送りアレイアセンブリ(図示せず)を含んでもよく、又は、反射器(例えば、DRA)を含まない給電アレイアセンブリを含んでもよい。
【0096】
衛星通信システム構成400の例は、主にエンドツーエンドビーム形成を実装する通信のための3つのアンテナ(例えば、反射器)を含むように通信衛星405を示し、かつ記載するが、他の想定される実装態様において、衛星通信システム400は任意の数のカバレッジエリア内のデバイスと通信するための任意の数のアンテナを含むことができ、同様に、任意の他の適用可能な通信スキームを実装してもよい。いくつかの実施例では、異なるカバレッジエリア間にいくつかの重複が存在し得る。例えば、例示的な衛星通信システム構成400に示されるように、第1のカバレッジエリア415が第2のカバレッジエリア425及び第3のカバレッジエリア435と完全に重複する。他の実施例では、第1のカバレッジエリア415は第2のカバレッジエリア425又は第3のカバレッジエリア435内の1つのみと重複し得る。加えて、他の実施例では、第1のカバレッジエリア415は第2のカバレッジエリア425及び/又は第3のカバレッジエリア435と部分的に重複し得る(例えば、第2のカバレッジエリア425及び/又は第3のカバレッジエリア435は第1のカバレッジエリア415内に部分的に存在し、第1のカバレッジエリア415によって部分的に網羅され得ない)。
【0097】
図4に示される第1の動作モード(例えば、動作モード「A0」)によれば、通信衛星405は、第3のカバレッジエリア435に配置されたデバイス(例えば、アクセスノード端末)によって提供される第1のカバレッジエリア415に配置されたデバイスにフォワードリンク通信サービスを提供してもよい。例えば、フォワードリンク436を使用して、通信衛星405はR3アンテナ430を介して第3のカバレッジエリア435内のデバイス(例えば、アクセスノード端末)からフォワードアップリンク信号を受信し、対応するフォワードダウンリンク信号を第1のカバレッジエリア415内のデバイス(例えば、ユーザ端末)にR1アンテナ410を介して中継してもよい。また、衛星通信システム構成400の例は、通信衛星405が第2のカバレッジエリア425と関連付けられた第2のアンテナ420を含むことを示しているが、場合によっては、第2のアンテナ420が第1の動作モードで使用されなくてもよい。したがって、第1の動作モードに従って動作するとき、通信衛星405は、第2のカバレッジエリア425の第1のカバレッジエリア415と重複しない部分に通信サービスを提供しなくてもよい。
【0098】
図4の衛星通信システム構成400の例に示されるように、フォワードリンク436を通じて通信される信号は、第1の偏波450を使用して偏向されてもよく、ここではLHCPである。したがって、送信デバイス(例えば、アクセスノード端末)のアンテナは、フォワードリンク436を介して信号を送信するためにLHCP偏波を適用してもよく、受信デバイス(例えば、ユーザ端末)のアンテナは、フォワードリンク436を通じて偏波信号を送信するためにLHCP偏波を同様に使用してもよい。同様に、通信衛星405のそれぞれの受信及び送信ポートは、LHCPが実質的にLHCP偏波信号のみを中継し、例えば、RHCP偏波信号を中継しないように構成されてもよく、その結果、通信衛星405がアクセスノード端末から送信された偏波信号を適切に中継する。円偏波の使用が本明細書に記載されているが、同様の偏波技法を使用して(例えば、相互直交性を有する一組の偏波から選択される1つ以上の偏波を使用して)他の偏波が同様に実装されてもよい。
【0099】
サービスカバレッジエリア内のデバイス及び通信衛星405は、第1の周波数帯域を使用してアップリンク信号を通信してもよく、第2の周波数帯域を使用してダウンリンク信号を通信してもよい。いくつかの実施例では、アップリンク信号用の第1の周波数帯域及びダウンリンク信号用の第2の周波数帯域は、重複しない組の周波数リソースを占有してもよい。例えば、アップリンク信号が30GHzスペクトル周辺の周波数範囲を使用して通信されてもよく、ダウンリンク信号が20GHzスペクトル周辺の周波数範囲を使用して通信されてもよい。したがって、場合によっては、アップリンク及びダウンリンク信号は、同時に通信されてもよい(例えば、重複する又は部分的に重複するタイムドメインリソースを通じて)。そのような場合、通信衛星405は、R3を介して30GHzでアップリンク信号を受信し、それらの信号を20GHzに変換するために信号処理を行い、20GHzでR1を介してダウンリンク信号を送信するように構成されてもよい。しかしながら、この30GHz及び20GHzのアップリンクダウンリンクペアリングは、1つの例示的実装態様にすぎない。他の実装態様では、衛星通信システム構成400は、例えば、50GHz及び40GHz、14及び12GHz(例えば、Ku帯)、V帯域スペクトル、及び任意の他の同様の無線周波数スペクトル帯域のペアリングのアップリンクダウンリンクペアリングで構成されてもよい。同様に、いくつかの実装態様では、アップリンク信号はより高い周波数を有する周波数帯域を使用するように構成されてもよく、ダウンリンク信号はより低い周波数を有する周波数帯域を使用するように構成されてもよいが、反対の慣例も実装されてもよい。
【0100】
本明細書に同様に記載されるように、第1の動作モードは、「A0」動作モードを示す。
図4に示されるように、及び
図3を参照して同様に記載されるように、「A0」動作モードラベルの「0」は、第1の動作モードがリターンリンク構成を含まないことを示している。
図5~
図7を参照して以下で考察されるように、動作モード「A1」、「A2」、及び「A3」は、例えば、
図4に示され、ここで説明される第1のフォワードリンク構成「A」と組み合わせて、リターンリンク構成を提供する。
【0101】
図5は、本開示の態様による、ビーム形成システム及び衛星の動作モードの切り替えをサポートする衛星通信システム構成500を図示する。
図5の衛星通信システム構成500の例は、
図3の表で参照されるように、通信衛星405が第2の動作モード、例えば、動作モード「A1」に従って動作するための通信リンク及び手順の例を示す。
図4を参照して記載されたように、「A1」動作モードは、第1のフォワードリンク構成311「A」と組み合わせた第1のリターンリンク構成321「1」を提供する。
【0102】
図5に示される第2の動作モード(例えば、動作モード「A1」)によれば、
図4を参照して同様に説明したように(例えば、第1のフォワードリンク構成「A」に従って)、通信衛星405は、第3のカバレッジエリア435に配置されたデバイス(例えば、アクセスノード端末)によって提供される第1のカバレッジエリア415に配置されたデバイスにフォワードリンク通信サービスを、フォワードリンク436を介して提供してもよい。
【0103】
加えて、第2の動作モードによれば、通信衛星405は第1のカバレッジエリア415と第3のカバレッジエリア435との間にリターンリンク信号を中継してもよい。それゆえ、リターンリンク通信サービスは、第2の偏波460(例えば、RHCP)を使用して、第3のカバレッジエリア435に配置されたアクセスノード端末を介して(例えば、第1のリターンリンク構成321「1」に従って)第1のカバレッジエリア415に配置されたデバイス(例えば、ユーザ端末)に提供され得る。例えば、リターンリンク537を確立するために、通信衛星405は、R1アンテナ410を介して第1のカバレッジエリア415内のデバイス(例えば、ユーザ端末)からリターンRHCPアップリンク信号を受信し、対応するRHCPリターンダウンリンク信号を第3のカバレッジエリア435内のデバイス(例えば、アクセスノード端末)にR3アンテナ430を介して中継してもよい。したがって、送信デバイス(例えば、ユーザ端末)のアンテナはRHCP偏波を適用してリターンリンク537を通じて信号を送信してもよく、受信デバイス(例えば、アクセスノード端末)のアンテナはRHCP偏波を使用してリターンリンク537を通じて偏波信号を受信してもよい。
【0104】
また、
図5の衛星通信システム構成500の例はフォワードリンク干渉545並びにノイズ及び相互変調構成要素(IM)546の双方を示し、これらのいずれか又は双方が通信衛星405を介して第3のカバレッジエリア435で通信される信号の信号品質を潜在的に低下させる可能性がある。例えば、第3のカバレッジエリア435内のデバイスは、フォワードリンク436の第3のカバレッジエリア435内の時間周波数リソースと少なくとも部分的に重複し得る時間周波数リソースを使用して、リターンリンク537上で信号を受信してもよい。加えて、第1のカバレッジエリア415は、第3のカバレッジエリア435と重複し得るため、フォワードリンク436用のリソースがリターンリンク537用のリソースとも空間的に重複する可能性がある。それゆえ、フォワードリンク干渉545が存在し得るため、これは第3のカバレッジエリア435内のデバイスとの通信のための信号品質を低下させる可能性がある。しかしながら、第2の動作モードに対して示されるように、フォワードリンク436及びリターンリンク537は、例えば、(例えば、-22dBの)偏波のダイバーシティを提供する直交偏波を使用してもよい。したがって、フォワードリンク干渉545は、他の動作モード及び/又は干渉のベンチマークレベルと比較して実質的に増加されない可能性がある(
図3を参照して記載された表によって同様に示されるように)。干渉のベンチマークレベルは、例えば、第3のカバレッジエリア435(例えば、アクセスノード端末を有する)が第1のカバレッジエリア415と重複していない衛星通信システム構成に対応してもよい。
【0105】
加えて、ノイズ及びIM546は、フォワードリンク436に基づいて、リターンリンク537に対して比較的少量(例えば、-15dBc)の劣化を引き起こす可能性がある。それゆえ、第3のカバレッジエリア435内のフォワードリンク436上のビームのビーム形成であっても、実質的な干渉を引き起こさない可能性がある。まとめると、第2の動作モードについてのフォワードリンク干渉545及びノイズ及びIM546からのリンク性能への影響は比較的軽微であり得る(例えば、ベンチマークに対して実質的に無視できる)。本明細書で記載されるように、信号品質劣化の一部を緩和するために技法が実装され得るが、そのような技法(例えば、第3のカバレッジエリア435内でビーム形成されたフォワードリンクビームを向けることなく、かつ/又は様々な干渉キャンセル技法)は、この実施例では干渉及び劣化のレベルが比較的低いことを考えると、比較的不必要であり得る。
【0106】
図6は、本開示の態様による、ビーム形成システム及び衛星の動作モードの切り替えをサポートする衛星通信システム構成600を図示する。
図6の衛星通信システム構成600の例は、
図3の表で参照されるように、通信衛星405が第3の動作モード、例えば、動作モード「A2」に従って動作するための通信リンク及び手順の例を示す。
図4を参照して記載されたように、「A2」動作モードは、第1のフォワードリンク構成311「A」と組み合わせて、第2のリターンリンク構成322「2」を提供する。
【0107】
図6に示される第3の動作モード(例えば、動作モード「A2」)によれば、
図4を参照して同様に説明したように(例えば、第1のフォワードリンク構成「A」に従って)、通信衛星405が、第3のカバレッジエリア435に配置されたデバイス(例えば、アクセスノード端末)によって提供され得るフォワードリンク通信サービスを、第1のカバレッジエリア415に配置されたデバイスにフォワードリンク436を介して提供してもよい。
【0108】
加えて、第3の動作モードに従って、第2のカバレッジエリア425と第3のカバレッジエリア435との間で通信衛星405がリターンリンク信号を中継してもよい。それゆえ、第3のカバレッジエリア435(例えば、第2のリターンリンク構成322「2」に従って)に配置されたアクセスノード端末を介して、リターンリンク通信サービスが第2のカバレッジエリア425に配置されたデバイスに提供されてもよい。例えば、リターンリンク639を確立するために、通信衛星405は、R2アンテナ420を介して第2のカバレッジエリア425内のデバイス(例えば、ユーザ端末)からリターンRHCPアップリンク信号を受信し、対応するRHCPリターンダウンリンク信号を、R3アンテナ430を介して第3のカバレッジエリア435内のデバイス(例えば、アクセスノード端末)に中継してもよい。したがって、送信デバイス(例えば、ユーザ端末)のアンテナはRHCP偏波を適用して、リターンリンク639を通じて信号を送信してもよく、受信デバイス(例えば、アクセスノード端末)のアンテナはRHCP偏波を使用して、リターンリンク639を通じて偏波信号を受信してもよい。
【0109】
また、
図6の衛星通信システム構成600の例は、ノイズ及びIM646を示し、これは、フォワードリンク436に基づいてリターンリンク639に対して比較的少量(例えば、-15dBc)の劣化を引き起こす可能性がある。それゆえ、第3のカバレッジエリア435内のフォワードリンク436上のビームのビーム形成であっても、実質的な干渉を引き起こさない可能性がある。第3の動作モードに対して示されるように、フォワードリンク436及びリターンリンク639は、例えば、偏波のダイバーシティ(例えば、-22dBの)を提供する直交偏波を使用してもよい。したがって、フォワードリンク干渉は、他の動作モード及び/又は干渉のベンチマークレベルと比較して実質的に増加されない可能性がある(
図3を参照して説明した表によって同様に示されるように)。本明細書で記載されるように、信号品質劣化の一部を緩和するために技法が実装され得るが、そのような技法(例えば、第3のカバレッジエリア435内でビーム形成されたフォワードリンクビームを向けることなく、干渉キャンセル)は、この例では比較的低いレベルの干渉及び劣化を考慮して比較的不必要であり得る。
【0110】
図7は、本開示の態様による、ビーム形成システム及び衛星の動作モードの切り替えをサポートする衛星通信システム構成700を図示する。
図7の衛星通信システム構成700の例は、
図3の表で参照されるように、通信衛星405が第4の動作モード、例えば、動作モード「A3」に従って動作するための通信リンク及び手順の例を示す。
図4を参照して記載されたように、「A3」動作モードは、第1のフォワードリンク構成311「A」と組み合わせて、第3のリターンリンク構成323「3」を提供する。
【0111】
図7に示される第4の動作モード(例えば、動作モード「A3」)によれば、
図4を参照して同様に説明したように(例えば、第1のフォワードリンク構成311「A」に従って)、通信衛星405は、第3のカバレッジエリア435に配置されたデバイス(例えば、アクセスノード端末)によってサービスされ得るフォワードリンク通信サービスを第1のカバレッジエリア415に配置されたデバイスにフォワードリンク436を介して提供してもよい。
【0112】
加えて、第4の動作モードによれば、通信衛星405は、第3のカバレッジエリア435のデバイスと第3のカバレッジエリア435の他のデバイスとの間でリターンリンク信号を中継してもよい。それゆえ、リターンリンク通信サービスは、第3のカバレッジエリア435(例えば、第3のリターンリンク構成323「3」に従って)に配置されたアクセスノード端末を介して、第3のカバレッジエリア435に配置されたデバイス(例えば、ユーザ端末)に提供されてもよい。例えば、リターンリンク742を確立するために、通信衛星405は、R3アンテナ430を介して第3のカバレッジエリア435内のデバイス(例えば、ユーザ端末)からRHCPリターンアップリンク信号を受信し、対応するRHCPリターンダウンリンク信号を、R3アンテナ430を介して第3のカバレッジエリア435内の他のデバイス(例えば、アクセスノード端末)に中継してもよい。したがって、送信デバイス(例えば、ユーザ端末)のアンテナはRHCP偏波を適用して、リターンリンク742を通じて信号を送信してもよく、受信デバイス(例えば、アクセスノード端末)のアンテナはRHCP偏波を使用して、リターンリンク742を通じて偏波信号を受信してもよい。
【0113】
また、
図7の衛星通信システム構成700の例はノイズ及びIM746を示し、これは、フォワードリンク436に基づいて、リターンリンク742に対して比較的少量の劣化を引き起こす場合がある(例えば、-15dBc)。それゆえ、第3のカバレッジエリア435内のフォワードリンク436上のビームのビーム形成でさえ、実質的な干渉を引き起こさない可能性がある。第4の動作モードに対して示されるように、フォワードリンク436及びリターンリンク742は、例えば、偏波のダイバーシティ(例えば、-22dBの)を提供する直交偏波を使用してもよい。したがって、フォワードリンク干渉は、他の動作モード及び/又は干渉のベンチマークレベルと比較して実質的に増加されない可能性がある(
図3を参照して説明した表によって同様に示されるように)。本明細書で記載されるように、信号品質劣化の一部を緩和するために技法が実装され得るが、そのような技法(例えば、第3のカバレッジエリア435内でビーム形成されたフォワードリンクビームを向けることなく、干渉キャンセル)は、この例では比較的低いレベルの干渉及び劣化を考慮して、比較的不必要であり得る。
【0114】
次に、
図8~
図10を参照して第4のフォワードリンク構成314「D」の動作モードについて考察し、通信衛星405は、例えば、第1のフォワードリンク構成311「A」を使用して動作モードから切り替え得る動作モードを例示する。「D」フォワードリンク構成は、「A」フォワードリンク構成の動作モードと類似のフォワードリンク通信サービス及びリターンリンク通信サービスを提供する(例えば、「A0」「A1」「A2」動作モードは、「D0」「D1」「D2」動作モードとそれぞれ同一のカバレッジエリアに対してフォワードリンク通信サービス及びリターンリンク通信サービスを提供する)。しかしながら、「A」動作モードは、単一のLHCPフォワードリンクを介して第1のカバレッジエリア415内のデバイスにフォワードリンクサービスを提供するが、その一方で、「D」動作モードは、それぞれのLHCP及びRHCP二重偏波フォワードリンクを介して第1のカバレッジエリア415内のデバイスにフォワードリンクサービスを提供する。
【0115】
「A」動作モード及び「D」動作モードに対するフォワードリンクの相違に基づいて、通信衛星405は、様々な考慮事項に基づいて、一方又は他方への切り替え(例えば、他から、別の動作モードなどから)を決定してもよい(例えば、コントローラから受信された命令に従って)。例えば、「D」動作モードのデュアル偏波フォワードリンクは、シングルフォワードリンクを使用する「A」動作モードと比較して、R1アンテナを介したフォワードリンク通信用に約2倍のスペクトル量を提供してもよい。これは、第1のカバレッジエリア415内のデバイスへのフォワードリンク通信サービスのための潜在的なデータレート及び、それゆえスループットを増加させる可能性がある。すなわち、
図3の表に示されるように、通信衛星405は、二重極性と比較して、単一の極性が単一のリンクに対して使用されるとき、給電当たりより大きな電力増幅器を適用してもよい。例えば、第1のフォワードリンク構成311「A」は、例えば「D」フォワードリンク構成のためのデュアル偏波を使用する6.0W及び5.4Wと比較して、12.6Wの電力増幅器を提供してもよい。「D」フォワードリンク構成によって提供されるより大きな帯域幅に渡って分算する電力は、(例えば、シャノン=ハートレーの定理に従って)「A」フォワードリンク構成よりも大きな情報容量を提供してもよい。しかしながら、場合によっては、「A」フォワードリンク構成のより大きな電力増幅は、ペイロード情報を送信するために利用可能な電力のより大きな割合を使用することによって、例えば、二重極性モードと比較して、電力変動を低減し得る(及び、いくつかの状況、例えば、オーバーヘッドの量が特に高い場合、これは「A」動作モードが「D」動作モードより大きな有効情報容量を提供する結果となり得る)。
【0116】
更に、「D」動作モードは、(例えば、
図3の表に示されるように)リターンリンクを使用する際に干渉を受ける可能性があるが、それにも関わらずにこれらのリターンリンク構成は「D」動作モードに利用可能である。しかしながら、「A」動作モードは、同一のリターンリンク構成(例えば、本明細書に記載の実質的に無視できる干渉)を使用するために、比較的少ない干渉を受ける。したがって、本明細書に記載されるように、通信衛星405は、例えば、フォワードリンク及びリターンリンクサービスの双方に対してより高い信頼性の通信サービスを提供するために、「A」動作モードのうちの1つを使用するように切り替わる(例えば、動的に)ように決定するか、又は制御されてもよく、その一方で、通信衛星405は、例えば、第1のカバレッジエリア415内のデバイスとのフォワードリンク通信サービスのためのより高い最大データレートを提供するために、「D」動作モードのうちの1つを使用するように決定してもよい。通信衛星405は、本明細書で説明される動作モードのうちの残りに対して類似の分析及び決定を行って、動作モードを決定し、それに応じて動作モード間を切り替えてもよい。
【0117】
図8は、本開示の態様による、ビーム形成システム及び衛星の動作モードの切り替えをサポートする衛星通信システム構成800を図示する。
図8の衛星通信システム構成800の例は、
図3を参照して記載したような、第5の動作モード、例えば、動作モード「D0」に従って動作する通信衛星405のための通信リンク及び手順の例を示す。「D0」動作モードは、リターンリンク構成を伴わずに第4のフォワードリンク構成314「D」を提供する。
【0118】
図8に示される第5の動作モード(例えば、動作モード「D0」)によれば、通信衛星405は、フォワードリンク836及び838を介して第3のカバレッジエリア435に配置されたデバイス(例えば、アクセスノード端末)によって提供され得る第1のカバレッジエリア415に配置されたデバイスにフォワードリンク通信サービスを提供してもよい。
【0119】
図8の例示的な衛星通信システム構成800に示されるように、二重偏波を使用して信号が第3のカバレッジエリア435内のデバイスと第1のカバレッジエリア415との間で通信されてもよい。例えば、フォワードリンク836を通じて通信される信号が第1の偏波(ここではLHCP)を使用して偏向されてもよく、フォワードリンク838を通じて通信される信号が第2の偏波(ここではRHCP)を使用して偏向されてもよい。したがって、送信デバイス(例えば、アクセスノード端末)のアンテナはLHCP偏波を適用して、フォワードリンク836を通じて信号を送信してもよく、それぞれの受信デバイス(例えば、ユーザ端末)のアンテナは同様にLHCP偏波を使用して、フォワードリンク836を通じて偏波信号を受信してもよい。同様に、送信デバイスのアンテナはRHCP偏波を適用して、フォワードリンク838を介して信号を送信してもよく、それぞれの受信デバイスのアンテナはRHCP偏波を使用して、フォワードリンク838を介して偏波信号を受信してもよい。同じく、通信衛星405のそれぞれの受信及び送信ポートは、LHCP又はRHCPが、通信衛星405がアクセスノード端末から送信された二重偏波信号を適切に中継するように、適切な偏波信号のみを実質的に中継するように構成されてもよい。このようにして、二重偏波を使用して、同一のそれぞれのカバレッジエリア間に重複するデータストリームを通信してもよい。円偏波の使用が本明細書に記載されているが、他の偏波が同様の偏波技法を使用して(例えば、相互直交性を有する一組の偏波から選択される1つ以上の偏波を使用して)同様に実装されてもよい。
【0120】
また、
図8の衛星通信システム構成800の例は、通信衛星405を介して第3のカバレッジエリア435で通信される信号の信号品質を潜在的に低下させ得るノイズ、並びにIM846及び848を示す。第5の動作モードに対して示されるように、フォワードリンク836及びフォワードリンク838は、例えば、偏波ダイバーシティを適用して直交偏波を使用してもよい。したがって、他の動作モード及び/又は干渉のベンチマークレベルと比較して、フォワードリンク干渉が実質的に増加されない可能性がある。
【0121】
本明細書に同様に記載されるように、第5の動作モードは、「D0」動作モードを示す。
図8に示されるように、及び
図3を参照して同様に記載されるように、「D0」動作モードラベルの「0」は、第5の動作モードがリターンリンク構成を含まないことを示す。
図9及び
図10を参照して以下で考察されるように、動作モード「D1」及び「D2」は、例えば、
図8に示され、ここで説明される第4のフォワードリンク構成314「D」と組み合わせて、リターンリンク構成を提供する。
【0122】
図9は、本開示の態様による、ビーム形成システム及び衛星の動作モードの切り替えをサポートする衛星通信システム構成900を図示する。
図9の衛星通信システム構成900の例は、
図3の表で参照されるように、通信衛星405が第6の動作モード、例えば、動作モード「D1」に従って動作するための通信リンク及び手順の例を示す。
図8を参照して記載されたように、「D1」動作モードは、第4のフォワードリンク構成314「D」と組み合わせて、第1のリターンリンク構成321「1」を提供する。
【0123】
図9に示される第6の動作モード(例えば、動作モード「D1」)によれば、通信衛星405は、
図8を参照して同様に説明したように(例えば、第4のフォワードリンク構成314「D」に従って)、フォワードリンク836及び838を介して第3のカバレッジエリア435に配置されたデバイス(例えば、アクセスノード端末)によって提供され得る第1のカバレッジエリア415に配置されたデバイスにフォワードリンク通信サービスを提供してもよい。
【0124】
加えて、第6の動作モードに従って、通信衛星405は、第1のカバレッジエリア415と第3のカバレッジエリア435との間でリターンリンク信号を中継してもよい。それゆえ、リターンリンク通信サービスは、第3のカバレッジエリア435に配置されたアクセスノード端末を介して(例えば、第1のリターンリンク構成321「1」に従って)第1のカバレッジエリア415に配置されたデバイス(例えば、ユーザ端末)に提供されてもよい。例えば、リターンリンク937を確立するために、通信衛星405は、R1アンテナ410を介して第1のカバレッジエリア415内のデバイス(例えば、ユーザ端末)からリターンRHCPアップリンク信号を受信し、対応するRHCPリターンダウンリンク信号を、R3アンテナ430を介して第3のカバレッジエリア435内のデバイス(例えば、アクセスノード端末)に中継してもよい。したがって、送信デバイス(例えば、ユーザ端末)のアンテナがRHCP偏波を適用して、リターンリンク937を通じて信号を送信してもよく、受信デバイス(例えば、アクセスノード端末)のアンテナがRHCP偏波を使用して、リターンリンク937を通じて偏波信号を受信してもよい。
【0125】
したがって、二重偏波を使用して、通信衛星405で第3のカバレッジエリア435内のデバイスと第1のカバレッジエリア415との間で信号が通信されてもよい。例えば、通信衛星405のそれぞれの受信ポート及び送信ポートは、各々がLHCP又はRHCPが対応する偏波信号を実質的に中継し、その結果、通信衛星405が二重偏波信号を適切に中継するように構成されてもよい。リターンリンク937の場合、通信衛星405のそれぞれの受信及び送信ポートは、RHCPが実質的にRHCP偏波信号を中継し、例えば、LHCP偏波信号を中継しないように構成されてもよい。このようにして、例えば、時間及び/又は周波数で重複し得る二重偏波及び通信リソースを使用して、通信衛星405を介して、フォワードリンク及びリターンリンク信号は第1のカバレッジエリア415内のデバイスと第3のカバレッジエリア435内のデバイスとの間で通信されてもよい。円偏波の使用が本明細書に記載されているが、他の偏波は、同様の偏波技法を使用して(例えば、相互直交性を有する一組の偏波から選択される1つ以上の偏波を使用して)同様に実装されてもよい。
【0126】
また、
図9の衛星通信システム構成900の例は、フォワードアップリンク干渉946及びフォワードダウンリンク干渉947を示す。例えば、フォワードアップリンク干渉946はフォワードリンク836のアップリンクとリターンリンク937のアップリンクとの間の干渉を表してもよく、フォワードダウンリンク干渉947はフォワードリンク836のダウンリンクとリターンリンク937のダウンリンクとの間の干渉を表してもよい。しかしながら、フォワードリンク836及びリターンリンク937は直交偏波を使用するため、フォワードアップリンク干渉946及びフォワードダウンリンク干渉947は、他の動作モード及び/又は(例えば、-22dBの)偏波ダイバーシティに起因する干渉のベンチマークレベルと比較して実質的に増加されない場合がある。それゆえ、フォワードリンク836上のビーム形成は、第3のカバレッジエリア435内であっても実行されてもよい。
【0127】
フォワードアップリンク干渉948は、フォワードリンク838のアップリンクとリターンリンク937のアップリンクとの間の干渉を表し得る。フォワードリンク836及びリターンリンク937は直交偏波を使用せず、第3のカバレッジエリア435はR1の照射エリア内にあるため、フォワードリンク836のアップリンクは、リターンリンク937のアップリンクへの実質的な干渉を引き起こす可能性がある(例えば、第3のカバレッジエリア435がR1の照射エリア外にある場合よりも22dB悪い)。リターンリンク937に対する受信ビームのビーム形成は、フォワードアップリンク干渉948を緩和させる可能性があるが、R1におけるフォワードアップリンク干渉948からの受信電力は、リターンリンク937に対する信号のレベルを低下させ、それゆえリターンリンク937に対する影響を完全に緩和させる能力を低下させる可能性がある。
【0128】
フォワードダウンリンク干渉949は、フォワードリンク838のダウンリンクと、直交偏波を使用しないリターンリンク937のダウンリンクとの間の干渉を表し得る。フォワードダウンリンク干渉949は、R3に対するR1のゲインが低いために低減され得るが、フォワードリンク838のダウンリンクからの信号エネルギーが第3のカバレッジエリア435に存在する場合、依然として実質的な干渉を引き起こす可能性がある。フォワードリンク838のビーム形成を使用して、フォワードダウンリンク干渉949を緩和させてもよい(例えば、第3のカバレッジエリア435内のフォワードリンク838からの信号エネルギーを無効にする)。追加的に又は代替的に、フォワードリンク838又はリターンリンク937に対するMCS及び/又は符号化速度は、干渉を考慮するように適合されてもよい。しかしながら、これは、それに応じてこれらの通信のためのデータレートを低下させる可能性がある。代替的には、通信システムが干渉緩和手順を採用しない場合に、干渉が関連付けられた通信の信号品質メトリックを低下させ(例えば、SNR又はSINRを低下させ)、それゆえ通信の有効データレートを同様に低下させる可能性がある。
【0129】
場合によっては、ノイズ並びにIM946及びIM948の一部分(例えば、特定の相互変調周波数)が自己干渉の結果であってもよい。例えば、アンテナの構成要素とトランスポンダとの間の寄生結合が対応する通信を劣化させ得る自己干渉を引き起こす可能性がある。そのような場合、自己干渉キャンセル(SIC)手順を使用して、この自己干渉をキャンセルしてもよい(例えば、アクティブな手順を経て、又は固定されたハードウェアを経て自己干渉が識別及び緩和され得る)。
【0130】
しかしながら、場合によっては、干渉緩和技術を実装する代替として、代わりに、通信衛星405が異なる動作モードに切り替わってもよい。例えば、
図9に示され、ここで説明されるような第6の動作モード「D1」によれば、通信衛星405が第1のカバレッジエリア415に配置されたデバイスにフォワードリンク通信サービス及びリターンリンク通信サービスを提供してもよい。したがって、特定の干渉緩和及び/又は干渉キャンセル技術を実行するのではなく、代わりに、
図5を参照して記載されたように、通信衛星405は、新しい動作モード、例えば、第2の動作モード「A1」に切り替わることを決定してもよい(例えば、コントローラから受信した命令に従って)。すなわち、第2の動作モード「A1」は、第1のカバレッジエリアに配置されたデバイスにフォワード及びリターンリンクサービスを提供してもよいが、第6の動作モード「D1」に対して発生し得るように、干渉に起因する性能の損失の影響を受けにくくなる場合がある。しかしながら、第2の動作モード「A1」は、第6の動作モード「D1」と比較してわずかに低減された最大データレートを提供してもよい。同様に、例えば、リターンリンク通信サービスに対する要求が比較的低い場合には、コントローラが、より高いフォワードリンクデータレート及びより低い干渉を有する動作モードに切り替わることを決定してもよいが、これはリターンリンクサービスを提供しなくてもよい(例えば、第3のカバレッジエリア435内のデバイスに対して、及び/又は第1のカバレッジエリア415及び/又は第2のカバレッジエリア425からの需要に基づいて)。したがって、コントローラは、干渉並びに本明細書で考察される他のメトリック及び基準に基づいて、別の動作モードがより適切であり得る状況のために別の動作モードに切り替わることを動的に決定してもよい。
【0131】
図9の衛星通信システム構成900を参照して本明細書で説明されるが、これらの干渉緩和、相殺、及び回避の技術の態様は、本明細書で説明されるような動作モードのいずれかに対して採用され得る。
【0132】
図10は、本開示の態様による、ビーム形成システム及び衛星の動作モードの切り替えをサポートする衛星通信システム構成1000を図示する。
図10の衛星通信システム構成1000の例は、
図3の表で参照されるように、通信衛星405が第7の動作モード、例えば、動作モード「D2」に従って動作するための通信リンク及び手順の例を示す。
図8を参照して記載されたように、「D2」動作モードは、第4のフォワードリンク構成314「D」と組み合わせて、第2のリターンリンク構成322「2」を提供する。
【0133】
図10に示される第7の動作モード(例えば、動作モード「D2」)によれば、
図8を参照して同様に説明したように(例えば、第4のフォワードリンク構成314「D」に従って)、第3のカバレッジエリア435に配置されたデバイス(例えば、アクセスノード端末)によってサービスされ得るフォワードリンク通信サービスを、通信衛星405が第1のカバレッジエリア415に配置されたデバイスにフォワードリンク836及び838を介して提供してもよい。
【0134】
加えて、第7の動作モードに従って、通信衛星405は、第2のカバレッジエリア425と第3のカバレッジエリア435との間でRHCPリターンリンク信号を中継してもよい。それゆえ、リターンリンク通信サービスは、第3のカバレッジエリア435に配置されたアクセスノード端末を介して、(例えば、第2のリターンリンク構成322「2」に従って)第2のカバレッジエリア425に配置されたデバイス(例えば、ユーザ端末)に提供されてもよい。例えば、リターンリンク1039を確立するために、通信衛星405は、R2アンテナ420を介して第2のカバレッジエリア425内のデバイス(例えば、ユーザ端末)からリターンRHCPアップリンク信号を受信し、対応するRHCPリターンダウンリンク信号を、R3アンテナ430を介して第3のカバレッジエリア435内のデバイス(例えば、アクセスノード端末)に中継してもよい。したがって、送信デバイス(例えば、ユーザ端末)のアンテナはRHCP偏波を適用して、ターンリンク1039を通じて信号を送信してもよく、受信デバイス(例えば、アクセスノード端末)のアンテナはRHCP偏波を使用して、リターンリンク1039を通じて偏波信号を受信してもよい。
【0135】
また、
図10の衛星通信システム構成1000の例は、フォワードダウンリンク干渉1046及びフォワードダウンリンク干渉1048を示す。フォワードダウンリンク干渉1046は、フォワードリンク836用のダウンリンクと、リターンリンク1039用のダウンリンクとの間の干渉を表してもよく、その一方で、フォワードダウンリンク干渉1048は、フォワードリンク838用のダウンリンクと、リターンリンク1039用のダウンリンクとの間の干渉を表してもよい。フォワードリンク836及びリターンリンク1039は直交偏波を使用するので、フォワードダウンリンク干渉1046は、他の動作モード及び/又は偏波ダイバーシティ(例えば、-22dBの)に起因する干渉のベンチマークレベルに比べて実質的に増加されない可能性がある。それゆえ、フォワードリンク836上のビーム形成が第3のカバレッジエリア435内であっても実行され得る。
【0136】
フォワードダウンリンク干渉1048は、フォワードリンク838のダウンリンクと、直交偏波を使用しないリターンリンク1039のダウンリンクとの間の干渉を表し得る。フォワードダウンリンク干渉1048は、R3に対してR1のゲインが低いために低減されるが、フォワードリンク838のダウンリンクからの信号エネルギーが第3のカバレッジエリア435に存在する場合、依然として実質的な干渉を引き起こす可能性がある。フォワードリンク838のビーム形成を使用して、フォワードダウンリンク干渉1048を緩和してもよい(例えば、第3のカバレッジエリア435内のフォワードリンク838からの信号エネルギーを無効にする)。追加的に又は代替的に、フォワードリンク838又はリターンリンク1048に対するMCS及び/又は符号化速度は、干渉を考慮するように適合されてもよい。しかしながら、これは、それに応じてこれらの通信のためのデータレートを低下させる可能性がある。代替的に、通信システムが干渉緩和手順を採用しない場合は、干渉が関連付けられた通信の信号品質メトリックを低下させ(例えば、SNR又はSINRを低下させ)、それゆえ通信の有効データレートを同様に低下させる可能性がある。
【0137】
図11は、本開示の態様による、ビーム形成システム及び衛星の動作モードの切り替えをサポートするプロセスフロー1100の例を図示する。いくつかの実施例では、プロセスフロー1100は、
図1~
図10を参照して記載されたように、衛星通信システムの態様によって実装されてもよい。プロセスフロー1100は、コントローラ175によって実行されてもよく、
図1~
図10を参照して記載したような通信衛星の動作モードを決定することを含んでもよい。いくつかのステップが説明された順序とは異なる順序で実行されるか、又は全く実行されない、以下の代替例が実装されてもよい。いくつかの実施例では、ステップが以下に記載されていない追加の特徴を含むか、又は更なるステップが追加されてもよい。
【0138】
1110において、コントローラは、通信衛星の第1のアンテナと関連する第1のカバレッジエリア(例えば、R1アンテナと関連するR1カバレッジエリア)及びアンテナの組の第2のアンテナと関連する第2のカバレッジエリア(例えば、R3アンテナと関連するR3カバレッジエリア)を含むサービスエリア内の端末に通信サービスを提供するために、一組の動作モードから通信衛星に対する第1の動作モードを決定してもよい。場合によっては、通信衛星を介して通信サービスを提供するための少なくとも1つのアクセスノード端末(例えば、ゲートウェイ)を第2のカバレッジエリアが含んでもよい。場合によっては、第2のカバレッジエリアは第1のカバレッジエリアと少なくとも部分的に重複していてもよい。
【0139】
第1の動作モードは、それぞれの偏波の第1の構成に対応してもよく、第1の構成は、それぞれの偏波の各々の信号を受信するための一組のアンテナのうちの少なくとも1つと、それぞれの偏波の各々の信号を送信するための一組のアンテナのうちの少なくとも1つと、を有してもよい。プロセスフロー1100の例示的な例として、第1の動作モードは、例えば、
図8~
図10を参照して本明細書で記載されるように、「D」動作モードによる通信衛星の構成(例えば、第1のフォワードリンク構成を含む)に対応してもよい。
【0140】
1115で、通信衛星が第1の動作モードに従って動作してもよい。例えば、第1の動作モードが「D」動作モードである例示的な例では(例えば、「D」は第1のフォワードリンク構成である)、通信衛星が、R3アンテナを使用して、LHCP及びRHCP偏波を使用することでR3カバレッジエリア内のアクセスノード端末からフォワードアップリンク信号を受信してもよく、通信衛星405がR1アンテナを使用してもよい(LHCP及びRHCP偏波も使用して、R1カバレッジエリア内のユーザ端末にフォワードダウンリンク信号を送信する)。すなわち、第1の構成は、それぞれの偏波の各々を、第1のリンク方向(例えば、フォワードリンク)に対してそれぞれの偏波の各々を受信するための第1のアンテナと、第1のリンク方向に対してそれぞれの偏波の各々を送信するための第2のアンテナと、に関連付けてもよい。
【0141】
1120で、コントローラは、サービスエリアの端末に通信サービスを提供するために、一組の動作モードから第2の動作モードを決定してもよく、ここで、第2の動作モードはそれぞれの偏波の第2の構成に対応し、第2の構成は、それぞれの偏波の各々の信号を受信するための一組のアンテナの少なくとも1つと、それぞれの偏波の各々の信号を送信するための一組のアンテナの少なくとも1つと、を有する。
【0142】
いくつかの実施例では、第2の動作モードは、第1の構成とは相違していてもよい。例えば、通信衛星405は、異なる組の端末に通信サービスを提供し、異なるカバレッジエリアの端末間でリソースを異なるように割り当て、特定のカバレッジエリアの端末の全体に渡ってスループットを増加させ、異なる干渉特性(例えば、スループットと干渉との間の異なるトレードオフ)及び他の同様の要因を有する動作モードに切り替わることを決定してもよい。
図11に示されるプロセスフロー1100の例示的な例では、第2の動作モード及び第2の構成は、例えば、
図4~
図7を参照して本明細書で記載されるように、「A」動作モードに対応してもよい。この例では、「A」動作モードは、通信衛星405によって使用される第2のフォワードリンク構成に対応してもよい。
【0143】
場合によっては、通信衛星は、
図2を参照して記載されたように、例えば、フレーム構造のフレームのスロットの数など、特定の期間、第2の動作モードに従って動作してもよい。いくつかの実施例では、コントローラは、第2の構成に従って、通信衛星を動作させるためのフレーム構造のスロットの数を決定してもよい。他の実施例では、コントローラは、シーケンス内の動作モードの各々に対して、いくつかの動作モード及び対応するスロット数の持続時間(例えば、フレーム構造のスロットについての一連の動作モード)を含むシーケンスを決定してもよい。場合によっては、シーケンスは、特定の既知の条件に従って通信サービスを提供するように構成又は事前構成されてもよい。
【0144】
1125において、通信衛星は第1の動作モードから第2の動作モードに切り替えられてもよい。例えば、通信衛星は、「D」フォワードリンク構成を使用して(例えば、フォワードリンク方向の各偏波を使用して)動作モードから、「A」フォワードリンク構成を使用して(例えば、フォワードリンク方向の単一の偏波を使用して)動作モードに切り替わってもよい。単純な例では、「D0」~「A1」の動作モードへ、通信衛星が第1のカバレッジエリアへのフォワードリンク方向の二重偏波の提供から、第1のカバレッジエリアへのフォワードリンク方向の単一偏波及びリターンリンク方向の単一偏波の提供に切り替えられてもよい。代替の実施形態では、第1の動作モード及び第2の動作モードは各々、本明細書で説明される動作モードのいずれかであってもよい。
【0145】
追加的に又は代替的に、コントローラが動作モードを切り替えるための動的切り替えイベントを識別してもよい。例えば、コントローラは、信号品質メトリック(例えば、SNR、SINR、EIRPなど)などの性能特性が、そのようなスイッチを実行するための対応する閾値を満たしていると判断してもよい。例えば、コントローラは、信号品質メトリックが、第1の動作モードにおいて、特定の通信リンク(例えば、フォワードリンク、リターンリンク)の所望の信号品質ターゲットよりも下回っていると判断してもよく、信号品質メトリックを改善するために、第2の動作モードに切り替わってもよく、その結果、より効率的な通信リンクがもたらされ得る。
【0146】
1130で、通信衛星は第2の動作モードに従って動作してもよい。例えば、第2の動作モードが「A」動作モードである例示的な実施例では、通信衛星405はLHCP偏波を使用して、第3のカバレッジエリア内のアクセスノード端末からフォワードアップリンク信号を受信するためにR3アンテナ(例えば、R3反射器)を使用してもよく、通信衛星はLHCP偏波も使用して、R1カバレッジエリア内のユーザ端末にフォワードダウンリンク信号を送信するためにR1アンテナ(例えば、R1反射器)を使用してもよい。
【0147】
1135において、コントローラは、サービスエリアの端末に通信サービスを提供するために、一組の動作モードから第3の動作モードを決定してもよく、第3の動作モードはそれぞれの偏波の第3の構成に対応し、第3の構成は、それぞれの偏波の各々の信号を受信するための一組のアンテナの少なくとも1つと、それぞれの偏波の各々の信号を送信するための一組のアンテナの少なくとも1つと、を有する。
【0148】
場合によっては、第3の動作モードは第1の動作モードと同一であってもよい。例えば、第1の動作モードが、一組のユーザ端末に対してリソースの改善された割り当てを提供することを示す要因に基づいて、コントローラは第1の動作モードに戻ることを決定してもよい。例えば、コントローラは、1140に示されるように、通信衛星を第1の動作モードに戻すように切り替えることを決定してもよい。
【0149】
代替的には、第1の動作モード及び第2の動作モードの双方と第3の動作モードは相違してもよい。例えば、第3の動作モードは、本明細書に記載されるように、残りの動作モード(例えば、「A」~「H」のフォワードリンク構成310、及び任意選択でリターンリンク構成320)のいずれかであってもよい。例えば、第3の動作モードは、第1の動作モード及び第2の動作モードから異なるリターンリンク構成320を使用して「A」又は「D」のフォワードリンク構成であってもよい。したがって、1145において、コントローラは通信衛星を第2の動作モードから第3の動作モードに切り替えてもよい。
【0150】
1150において、通信衛星405は、第3の動作モードに従って動作してもよい。例えば、第3の動作モードが「D2」動作モードである例示的な例では、通信衛星405は、第1の構成(例えば、「D0」)と同様に、R3アンテナ(例えば、R3反射器)を使用して、LHCP及びRHCP偏波(例えば、二重偏波)を使用してアクセスノード端末からのフォワードアップリンク信号を受信してもよく、通信衛星405は、R1アンテナ(例えば、R1反射板)を使用して、同じくLHCP/RHCP二重偏波を使用してR1カバレッジエリア内のユーザ端末にフォワードダウンリンク信号を伝送してもよい。
【0151】
加えて、しかしながら、第3の動作モードでは、通信衛星405は「2」リターンリンク構成を使用して動作してもよい。したがって、通信衛星405はR3アンテナを使用して、第3のカバレッジエリア内のユーザ端末からリターンアップリンク信号を受信し、対応するリターンダウンリンク信号をR3カバレッジエリア内のアクセスノード端末に中継してもよい。この実施例では、リターンリンク信号(例えば、リターンアップリンク信号及びリターンダウンリンク信号)は、RHCP偏波を使用して通信されてもよい(例えば、本明細書で記載されるように「2」リターンリンク構成に従って)。
【0152】
場合によっては、例えば、フレーム構造(例えば、1135で決定された)に従って第3の動作モードで動作するために決定されたスロット数に従って、一定の期間に第3の動作モードに従って通信衛星が動作されてもよい。他の実施例では、通信衛星は、以前に決定又は構成されている可能性があるように、一連の動作モードにおける(例えば、1つ以上のフレームの各々に対する)いくつかのスロットに対して第3の動作モードに従って動作されてもよい。
【0153】
図12は、本開示の態様による、ビーム形成システム及び衛星の動作モードの切り替えをサポートする衛星通信システム構成1200を図示する。
図12の衛星通信システム構成1200の例は、
図3を参照して説明したような第8の動作モード、例えば、動作モード「B0」に従って動作する通信衛星405のための通信リンク及び手順の例を示す。「B0」動作モードは、リターンリンク構成を伴わずに第2のフォワードリンク構成312「B」を提供する。
【0154】
図12に示される第8の動作モード(例えば、動作モード「B0」)によれば、第3のカバレッジエリア435に配置されたデバイス(例えば、アクセスノード端末)によってサービスされ得るフォワードリンク通信サービスを、通信衛星405は第2のカバレッジエリア425に配置されたデバイスにフォワードリンク1240及び1241を介して提供してもよい。
【0155】
図12の衛星通信システム構成1200の例に示すように、二重偏波を使用して、第3のカバレッジエリア435内のデバイスと第2のカバレッジエリア425との間で信号が通信されてもよい。例えば、フォワードリンク1240を通じて通信される信号は第1の偏波(ここではLHCP)を使用して偏向されてもよく、フォワードリンク1241を通じて通信される信号は第2の偏波(ここではRHCP)を使用して偏向されてもよい。したがって、送信デバイス(例えば、アクセスノード端末)のアンテナがLHCP偏波を適用して、フォワードリンク1240を通じて信号を送信してもよく、それぞれの受信デバイス(例えば、ユーザ端末)のアンテナは、同様にLHCP偏波を使用してフォワードリンク1240を通じて偏波信号を受信してもよい。同様に、送信デバイス(例えば、アクセスノード端末)のアンテナはRHCP偏波を適用して、フォワードリンク1241を通じて信号を送信してもよく、それぞれの受信デバイス(例えば、ユーザ端末)のアンテナはRHCP偏波を使用して、フォワードリンク1241を通じて偏波信号を受信してもよい。
【0156】
本明細書に同様に記載されるように、第8の動作モードは「B0」動作モードを示す。
図12に示されるように、及び
図3を参照して同様に記載されるように、「B0」動作モードラベルの「0」は、第8の動作モードがリターンリンク構成を含まないことを示す。
図13~
図15を参照して以下で考察されるように、動作モード「B1」、「B2」、及び「B3」は、例えば、
図12に示され、ここで記載される第2のフォワードリンク構成312「B」と組み合わせて、リターンリンク構成を提供する。
【0157】
図13は、本開示の態様による、ビーム形成システム及び衛星の動作モードの切り替えをサポートする衛星通信システム構成1300を図示する。
図13の衛星通信システム構成1300の例は、
図3の表で参照されるように、通信衛星405は第9の動作モード、例えば、動作モード「B1」に従って動作するための通信リンク及び手順の例を示す。
図12を参照して記載されたように、「B1」動作モードは、第2のフォワードリンク構成312「B」と組み合わせて、第1のリターンリンク構成321「1」を提供する。
【0158】
図13に示される第9の動作モード(例えば、動作モード「B1」)によれば、通信衛星405は、
図12を参照して同様に説明したように(例えば、第2のフォワードリンク構成312「B」に従って)、第3のカバレッジエリア435に配置されたデバイス(例えば、アクセスノード端末)によってサービスされ得るフォワードリンク通信サービスを、通信衛星405がフォワードリンク1240及び1241を介して第2のカバレッジエリア425に配置されたデバイスに提供してもよい。
【0159】
加えて、第9の動作モードに従って、通信衛星405は第1のカバレッジエリア415と第3のカバレッジエリア435との間でリターンリンク信号を中継してもよい。それゆえ、第3のカバレッジエリア435に配置されたアクセスノード端末を介して、(例えば、第1のリターンリンク構成321「1」に従って)第1のカバレッジエリア415(例えば、第2のカバレッジエリア425を含み得るか、又は少なくとも部分的に重複し得る)に配置されたデバイス(例えば、ユーザ端末)にリターンリンク通信サービスが提供されてもよい。例えば、リターンリンク1337を確立するために、通信衛星405は、R1アンテナ410を介して第1のカバレッジエリア415内のデバイス(例えば、ユーザ端末)からRHCPリターンアップリンク信号を受信し、対応するRHCPリターンダウンリンク信号を、R3アンテナ430を介して第3のカバレッジエリア435内のデバイス(例えば、アクセスノード端末)に中継してもよい。
【0160】
したがって、通信衛星405は、第1のカバレッジエリアに対して単一のリターンリンク1337を提供しながら、第2のカバレッジエリア425に対して二重偏波フォワードリンク(例えば、フォワードリンク1240及び1241)を提供するように動作されてもよい。第2のカバレッジエリアを含む、又は第2のカバレッジエリアと重複する第1のカバレッジエリアを経由して、通信衛星405はまた、フォワードリンク1240及び1241の一方又は双方を介してフォワードリンクが提供されている第2のカバレッジエリア内のデバイスに対してリターンリンクを提供してもよい。
【0161】
図13の例示的な衛星通信システム構成1300の例は、フォワードアップリンク干渉1345及びフォワードアップリンク干渉1347も示す。フォワードアップリンク干渉1345は、フォワードリンク1240用のアップリンクと、リターンリンク1337用のアップリンクとの間の干渉を表し得る。しかしながら、フォワードリンク1240及びリターンリンク1337が直交偏波を使用するため、フォワードアップリンク干渉1345は、他の動作モード及び/又は偏波ダイバーシティ(例えば、-22dBの)に起因するベンチマークレベルの干渉に対して実質的に増加されない可能性がある。
【0162】
フォワードアップリンク干渉1347は、フォワードリンク1241用のアップリンクと、リターンリンク1337用のアップリンクとの間の干渉を表し得る。フォワードリンク1241及びリターンリンク1337は直交偏波を使用せず、第3のカバレッジエリア435はR1の照射エリア内にあるため、フォワードリンク1241のアップリンクは、リターンリンク1337のアップリンクに実質的な干渉を引き起こす可能性がある(例えば、第3のカバレッジエリア435がR1の照射エリア外にある場合よりも22dB悪い)。リターンリンク1337に対する受信ビームのビーム形成は、フォワードアップリンク干渉1347を緩和し得るが、R1におけるフォワードアップリンク干渉1347からの受信電力は、リターンリンク1337に対する信号のレベルを低下させ、それゆえリターンリンク1337に対する影響を完全に緩和する能力を低下させる可能性がある。
【0163】
図14は、本開示の態様による、ビーム形成システム及び衛星の動作モードの切り替えをサポートする衛星通信システム構成1400を図示する。
図14の衛星通信システム構成1400の例は、
図3の表で参照されるように、通信衛星405が第10の動作モード、例えば、動作モード「B2」に従って動作するための通信リンク及び手順の例を示す。
図12を参照して記載されたように、「B2」動作モードは、第2のフォワードリンク構成312「B」と組み合わせて、第2のリターンリンク構成322「2」を提供する。
【0164】
図14に示される第10の動作モード(例えば、動作モード「B2」)によれば、
図12を参照して同様に説明したように(例えば、第2のフォワードリンク構成312「B」に従って)、第3のカバレッジエリア435に配置されたデバイス(例えば、アクセスノード端末)によってサービスされ得るフォワードリンク通信サービスを、通信衛星405がフォワードリンク1240及び1241を介して第2のカバレッジエリア425に配置されたデバイスに提供する。
【0165】
加えて、第10の動作モードに従って、通信衛星405が第2のカバレッジエリア425と第3のカバレッジエリア435との間でリターンリンク信号を中継してもよい。それゆえ、第3のカバレッジエリア435に配置されたアクセスノード端末を介して、(例えば、第2のリターンリンク構成322「2」に従って)第2のカバレッジエリア425に配置されたデバイス(例えば、ユーザ端末)にリターンリンク通信サービスが提供されてもよい。例えば、リターンリンク1439を確立するために、通信衛星405は、R2アンテナ420を介して第2のカバレッジエリア425内のデバイス(例えば、ユーザ端末)からリターンRHCPアップリンク信号を受信し、対応するRHCPリターンダウンリンク信号を、R3アンテナ430を介して第3のカバレッジエリア435内のデバイス(例えば、アクセスノード端末)に中継してもよい。したがって、送信デバイス(例えば、ユーザ端末)のアンテナがRHCP偏波を適用して、リターンリンク1439を通じて信号を送信してもよく、受信デバイス(例えば、アクセスノード端末)のアンテナがRHCP偏波を使用して、リターンリンク1439を通じて偏波信号を受信してもよい。
【0166】
図15は、本開示の態様による、ビーム形成システム及び衛星の動作モードの切り替えをサポートする衛星通信システム構成1500を図示する。
図15の衛星通信システム構成1500の例は、いくつかの実装態様では、動作不能又は利用不可であり得る仮想的な動作モードの例を提供する。
図15に記載される仮想動作モードは、第11の動作モードと称されてもよく、これは、例えば、
図3の表で参照される動作モード「B3」であってもよい。
図12を参照して記載されたように、「B3」動作モードは、第2のフォワードリンク構成312「B」と組み合わせて、第3のリターンリンク構成323「3」を実装しようとする。
【0167】
図15に示される第11の動作モード(例えば、動作モード「B3」)によれば、通信衛星405は、
図12を参照して同様に説明したように(例えば、第2のフォワードリンク構成312「B」に従って)、フォワードリンク1240及び1241を介して第3のカバレッジエリア435に配置されたデバイス(例えば、アクセスノード端末)によってサービスされるフォワードリンク通信サービスを、第2のカバレッジエリア425に配置されたデバイスに提供してもよい。
【0168】
加えて、第11の動作モードによれば、通信衛星405は、第3のカバレッジエリア435に配置されたデバイスに(例えば、第3のリターンリンク構成323「3」に従って)リターンリンク通信サービスを提供する。例えば、リターンリンク1542を確立するために、通信衛星405は、R3アンテナ430を介して第3のカバレッジエリア435内のデバイス(例えば、ユーザ端末)からリターンアップリンク信号を受信し、対応するリターンダウンリンク信号を、R3アンテナ430を介して第3のカバレッジエリア435内の他のデバイス(例えば、アクセスノード端末)に中継する。第3のリターンリンク構成323によれば、リターンリンク1542を通じて通信される信号は、2つの偏波のうちの1つ(ここでは、例えば、RHCPである)を使用して偏向されてもよい。したがって、ユーザ端末がRHCP偏波を適用して、リターンリンク1542を通じて信号を送信し、同様に、アクセスノード端末がRHCP偏波を使用して、リターンリンク1542を通じて偏波信号を受信する。
【0169】
しかしながら、第11の動作モードは、本明細書で記載されるように、通信衛星405で実用的に実装されない場合がある。
図15に示すように、R3アンテナのRHCPアンテナ素子は、第3のカバレッジエリア435内のアクセスノード端末からフォワードリンク1241のフォワードアップリンクを受信し、R2アンテナ420を介してこれらの信号を中継するように構成されてもよい。それゆえ、これらの素子は、第3のカバレッジエリア435内のユーザ端末からRHCPリターンアップリンク信号を受信するために利用不可であり得る。そのようにして、
図15に示される第11の動作モードは、特定の実装態様において使用不可又は利用不可のいずれかであり得る動作モードの一例である。
図3の表に示されるような他のほぼ同等の動作モード(例えば、モード「D3」、「E3」、「F3」、「G3」、及び「H3」)のための衛星通信システム構成は、簡潔にするために省略される。
【0170】
図16は、本開示の態様による、ビーム形成システム及び衛星の動作モードの切り替えをサポートする衛星通信システム構成1600を図示する。
図4の衛星通信システム構成400の例は、
図3を参照して記載されたように、通信衛星405が第12の動作モード、例えば、動作モード「C0」に従って動作するための通信リンク及び手順の例を示す。「C0」動作モードは、リターンリンク構成を伴わずに第3のフォワードリンク構成313「C」を提供する。
【0171】
図16に示される第12の動作モード(例えば、動作モード「C0」)によれば、通信衛星405は、第3のカバレッジエリア435に配置されたデバイス(例えば、アクセスノード端末)によってサービスされ得るフォワードリンク通信サービスを、フォワードリンク1643を介して第3のカバレッジエリア435に配置された他のデバイス(例えば、ユーザ端末)に提供してもよい。
【0172】
図16の衛星通信システム構成1600の例に示されるように、フォワードリンク1643を通じて通信される信号は、第1の偏波(ここではLHCP)を使用して偏向されてもよい。したがって、送信デバイス(例えば、アクセスノード端末)のアンテナがLHCP偏波を適用して、フォワードリンク1643を通じて信号を送信してもよく、同様に、受信デバイス(例えば、ユーザ端末)のアンテナがLHCP偏波を使用して、フォワードリンク1643を通じて偏波信号を受信してもよい。
【0173】
本明細書に同様に記載されるように、第12の動作モードは、「C0」動作モードを示す。
図16に例示されるように、及び
図3を参照して同様に記載されるように、「C0」動作モードラベルの「0」は、第12の動作モードがリターンリンク構成を含まないことを示す。
図17~
図19を参照して以下で考察されるように、動作モード「C1」、「C2」、及び「C3」は、例えば、
図16に示され、ここで説明される第3のフォワードリンク構成313「C」と組み合わせて、リターンリンク構成を提供する。
【0174】
図17は、本開示の態様による、ビーム形成システム及び衛星の動作モードの切り替えをサポートする衛星通信システム構成1700を図示する。
図17の衛星通信システム構成1700の例は、
図3の表で参照されるように、通信衛星405が第13の動作モード、例えば、動作モード「C1」に従って動作するための通信リンク及び手順の例を示す。
図16を参照して記載されたように、「C1」動作モードは、第3のフォワードリンク構成313「C」と組み合わせて、第1のリターンリンク構成321「1」を提供する。
【0175】
図17に示される第13の動作モード(例えば、動作モード「C1」)によれば、通信衛星405は、
図16を参照して同様に説明したように(例えば、第3のフォワードリンク構成313「C」に従って)、フォワードリンク1643を介して第3のカバレッジエリア435に配置されたアクセスノード端末によって、第3のカバレッジエリア435に配置されたユーザ端末にフォワードリンク通信サービスを提供してもよい。
【0176】
加えて、第13の動作モードによれば、通信衛星405は、リターンリンク1737を介して、第1のカバレッジエリア415と第3のカバレッジエリア435との間でリターンリンク信号を中継してもよい。それゆえ、リターンリンク通信サービスは、第3のカバレッジエリア435に配置されたアクセスノード端末を介して(例えば、第1のリターンリンク構成321「1」に従って)、第1のカバレッジエリア415(例えば、フォワードリンク1643を介して提供される第3のカバレッジエリア内のユーザ端末を含み得る)に配置されたデバイス(例えば、ユーザ端末)に提供されてもよい。例えば、リターンリンク1737を確立するために、通信衛星405は、R1アンテナ410を介して第1のカバレッジエリア415内のデバイス(例えば、ユーザ端末)からリターンRHCPアップリンク信号を受信し、対応するRHCPリターンダウンリンク信号を、R3アンテナ430を介して第3のカバレッジエリア435内のデバイス(例えば、アクセスノード端末)に中継してもよい。したがって、ユーザ端末がRHCP偏波を適用して、リターンリンク1737を通じて信号を送信してもよく、アクセスノード端末がRHCP偏波を使用してリターンリンク1737を通じて偏波信号を受信してもよい。
【0177】
また、
図17の衛星通信システム構成1700の例は、フォワードアップリンク干渉1745も示す。例えば、フォワードアップリンク干渉1745は、フォワードリンク1643のアップリンクとリターンリンク1737のアップリンクとの間の干渉を表し得る。しかしながら、フォワードリンク1643及びリターンリンク1737が直交偏波を使用するため、フォワードアップリンク干渉1745は、他の動作モード及び/又は偏波ダイバーシティ(例えば、-22dBの)に起因する干渉のベンチマークレベルと比較して実質的に増加されない可能性がある。追加的又は代替的に、場合によっては、フォワードリンク1643を通じて送信するために使用されるEIRPは、比較的増加してもよく(例えば、フォワードリンク1643のC/I比は、3~8dB増加してもよい)、これは、場合によっては、ダウンリンク干渉(例えば、フォワードリンクがR3アンテナ430によって送信されないモードに対して14dB)を引き起こす可能性がある。
【0178】
図18は、本開示の態様による、ビーム形成システム及び衛星の動作モードの切り替えをサポートする衛星通信システム構成1800を図示する。
図18の衛星通信システム構成1800の例は、
図3の表で参照されるように、通信衛星405が第14の動作モード、例えば、動作モード「C2」に従って動作するための通信リンク及び手順の例を示す。
図16を参照して記載されたように、「C2」動作モードは、第3のフォワードリンク構成313「C」と組み合わせて、第2のリターンリンク構成322「2」を提供する。
【0179】
図18に示される第14の動作モード(例えば、動作モード「C1」)によれば、
図16を参照して同様に説明したように(例えば、第3のフォワードリンク構成313「C」に従って)、通信衛星405が、フォワードリンク1643を介して、第3のカバレッジエリア435に配置されたアクセスノード端末によって、第3のカバレッジエリア435に配置されたユーザ端末にフォワードリンク通信サービスを提供してもよい。
【0180】
加えて、第14の動作モードに従って、第2のカバレッジエリア425と第3のカバレッジエリア435との間でリターンリンク信号を通信衛星405が中継してもよい。それゆえ、第3のカバレッジエリア435に配置されたアクセスノード端末を介して、(例えば、第2のリターンリンク構成322「2」に従って)第2のカバレッジエリア425に配置されたデバイス(例えば、ユーザ端末)にリターンリンク通信サービスが提供されてもよい。例えば、リターンリンク1839を確立するために、通信衛星405は、R2アンテナ420を介して第2のカバレッジエリア425内のデバイス(例えば、ユーザ端末)からリターンRHCPアップリンク信号を受信し、対応するRHCPリターンダウンリンク信号を、R3アンテナ430を介して第3のカバレッジエリア435内のデバイス(例えば、アクセスノード端末)に中継してもよい。したがって、送信デバイス(例えば、ユーザ端末)のアンテナはRHCP偏波を適用して、リターンリンク1839を通じて信号を送信してもよく、受信デバイス(例えば、アクセスノード端末)のアンテナはRHCP偏波を使用して、リターンリンク1839を通じて偏波信号を受信してもよい。
【0181】
場合によっては、
図18に示される第14の動作モードは、通信衛星405を介して第3のカバレッジエリア435で通信される信号の信号品質を潜在的に低下させ得るダウンリンク干渉を含む可能性がある。例えば、第3のカバレッジエリア435内のデバイスは、フォワードリンク1643の第3のカバレッジエリア435内の時間周波数リソースと少なくとも部分的に重複し得る時間周波数リソースを使用して、リターンリンク1839上及びフォワードリンク1643のダウンリンク部分上で信号を受信し得る。しかしながら、第14の動作モードに対して示されるように、フォワードリンク1643及びリターンリンク1839は、直交偏波を使用してもよく、例えば、偏波ダイバーシティを提供してもよい。したがって、ダウンリンク干渉は、(
図3を参照して説明した表によって同様に示されるように)他の動作モード及び/又は干渉のベンチマークレベルと比較して実質的に増加されない可能性がある。追加的又は代替的に、場合によっては、フォワードリンク1643を通じて送信するために使用されるEIRPが比較的増加されてもよく(例えば、フォワードリンク1643のC/I比は、3~8dB増加してもよい)これは、場合によっては、リターンリンク1839へのダウンリンク干渉(例えば、ベンチマークに対して14dB)を増加させる可能性がある。
【0182】
図19は、本開示の態様による、ビーム形成システム及び衛星の動作モードの切り替えをサポートする衛星通信システム構成1900を図示する。
図19の衛星通信システム構成1900の例は、
図3の表で参照されるように、通信衛星405が第15の動作モード、例えば、動作モード「C3」に従って動作するための通信リンク及び手順の例を示す。
図16を参照して記載されたように、「C3」動作モードは、第3のフォワードリンク構成313「C」と組み合わせて、第3のリターンリンク構成323「3」を提供する。
【0183】
図19に示される第15の動作モード(例えば、動作モード「C1」)によれば、
図16を参照して同様に説明したように(例えば、第3のフォワードリンク構成313「C」に従って)、通信衛星405が、フォワードリンク1643を介して、第3のカバレッジエリア435に配置されたアクセスノード端末によって、第3のカバレッジエリア435に配置されたユーザ端末にフォワードリンク通信サービスを提供してもよい。
【0184】
加えて、第15の動作モードに従って、通信衛星405は、第3のカバレッジエリア435内のユーザ端末と第3のカバレッジエリア435内のアクセスノード端末との間でリターンリンク信号を中継してもよい。それゆえ、第3のカバレッジエリア435に配置されたアクセスノード端末を介して(例えば、第3のリターンリンク構成323「3」に従って)、第3のカバレッジエリア435に配置されたユーザ端末にリターンリンク通信サービスが提供されてもよい。例えば、リターンリンク1942を確立するために、通信衛星405は、R3アンテナ430を介して第3のカバレッジエリア435内のユーザ端末からリターンRHCPアップリンク信号を受信し、R3アンテナ430を介して対応するリターンダウンリンク信号を第3のカバレッジエリア435内のアクセスノード端末に中継してもよい。
【0185】
場合によっては、
図19に示される第15の動作モードは、通信衛星405を介して第3のカバレッジエリア435で通信される信号の信号品質を潜在的に低下させ得るダウンリンク干渉を含む可能性がある。例えば、第3のカバレッジエリア435内のユーザ端末は、リターンリンク1942のダウンリンク部分によって使用される時間周波数リソースと少なくとも部分的に重複し得る時間周波数リソースを使用して、フォワードリンク1643のダウンリンク部分上で信号を受信してもよい。しかしながら、第15の動作モードに対して示されるように、フォワードリンク1643及びリターンリンク1942は、直交偏波を使用してもよく、例えば、偏波ダイバーシティを提供してもよい。したがって、場合によっては、他の動作モード及び/又は干渉のベンチマークレベルと比較して、ダウンリンク干渉が実質的に増加されない可能性がある(
図3を参照して説明した表によって同様に示されるように)。追加的又は代替的に、場合によっては、フォワードリンク1643を通じて送信するために使用されるEIRPが、比較的増加されてもよく(例えば、フォワードリンク1643のC/I比は、3~8dB増加してもよい)これは、場合によっては、ダウンリンク干渉(例えば、ベンチマークに対して14dB)を増加させる可能性がある。
【0186】
図20は、本開示の態様による、ビーム形成システム及び衛星の動作モードの切り替えをサポートする衛星通信システム構成2000を図示する。
図20の衛星通信システム構成2000の例は、
図3を参照して記載されたように、通信衛星405が第16の動作モード、例えば、動作モード「E0」に従って動作するための通信リンク及び手順の例を示す。「E0」動作モードは、リターンリンク構成を伴わずに第5のフォワードリンク構成315「E」を提供する。
【0187】
図20に示される第16の動作モード(例えば、動作モード「E0」)によれば、通信衛星405は、フォワードリンク通信サービスを、各々が、それぞれ、フォワードリンク2036及び2041を介して第3のカバレッジエリア435に配置されたデバイス(例えば、アクセスノード端末)によってサービスされ得る、第1のカバレッジエリア415及び第2のカバレッジエリア425に配置されたデバイスに提供してもよい。
【0188】
図20の衛星通信システム構成2000の例に示されるように、二重偏波を使用して、第3のカバレッジエリア435内のデバイスと、第1のカバレッジエリア415及び第2のカバレッジエリア425内のデバイスとの間で信号が通信されてもよい。例えば、フォワードリンク2036を介して通信される信号は第1の偏波(ここではLHCP)を使用して偏向されてもよく、フォワードリンク2041を通じて通信される信号は第2の偏波(ここではRHCP)を使用して偏向されてもよい。したがって、送信デバイス(例えば、アクセスノード端末)のアンテナはLHCP偏波を適用して、フォワードリンク2036を通じて信号を送信してもよく、同様に、それぞれの受信デバイス(例えば、ユーザ端末)のアンテナはLHCP偏波を使用してフォワードリンク2036を通じて偏波信号を受信してもよい。同様に、送信デバイスのアンテナはRHCP偏波を適用してもよく、フォワードリンク2041を通じて信号を送信してもよく、それぞれの受信デバイスのアンテナはRHCP偏波を使用して、フォワードリンク2041を通じて偏波信号を受信してもよい。
【0189】
また、
図20の衛星通信システム構成2000の例は、通信衛星405を介して第3のカバレッジエリア435で通信される信号の信号品質を潜在的に低下させ得るノイズ及びIM2046を示す。第16の動作モードに対して示されるように、フォワードリンク2036及びフォワードリンク2041が直交偏波を使用してもよく、例えば、偏波のダイバーシティを提供してもよい。したがって、ノイズ及びIM2046は、他の動作モード及び/又は干渉のベンチマークレベルと比較して実質的に増加されない可能性がある。
【0190】
本明細書に同様に記載されるように、第16の動作モードは、「E0」動作モードを示す。
図20に例示されるように、かつ、
図3を参照して同様に記載されるように、「E0」動作モードラベルの「0」は、第16の動作モードがリターンリンク構成を含まないことを示す。
図21及び
図22を参照して以下で考察されるように、動作モード「E1」及び「E2」は、例えば、
図20に示され、ここで説明される第5のフォワードリンク構成315「E」と組み合わせて、リターンリンク構成を提供する。
【0191】
図21は、本開示の態様による、ビーム形成システム及び衛星の動作モードの切り替えをサポートする衛星通信システム構成2100を図示する。
図21の衛星通信システム構成2100の例は、
図3の表で参照されるように、通信衛星405が第17の動作モード、例えば、動作モード「E1」に従って動作するための通信リンク及び手順の例を示す。
図20を参照して記載されたように、「E1」動作モードは、第5のフォワードリンク構成315「E」と組み合わせて、第1のリターンリンク構成321「1」を提供する。
【0192】
図21に示される第17の動作モード(例えば、動作モード「E1」)によれば、通信衛星405は、
図20を参照して同様に説明したように(例えば、第5のフォワードリンク構成315「E」に従って)、フォワードリンク通信サービスを、各々が、それぞれ、フォワードリンク2036及び2041を介して、第3のカバレッジエリア435に配置されたデバイス(例えば、アクセスノード端末)によってサービスされ得る、第1のカバレッジエリア415及び第2のカバレッジエリア425に配置されたデバイスに提供してもよい。
【0193】
第17の動作モードによれば、通信衛星405は、フォワードリンク2036及び2041に加えて、リターンリンク信号を第1のカバレッジエリア415と第3のカバレッジエリア435との間で中継してもよい。それゆえ、第3のカバレッジエリア435に配置されたアクセスノード端末を介して(例えば、第1のリターンリンク構成321「1」に従って)、リターンリンク通信サービスは第1のカバレッジエリア415に配置されたデバイス(例えば、ユーザ端末)に提供されてもよい。例えば、リターンリンク2137を確立するために、通信衛星405は、R1アンテナ410を介して第1のカバレッジエリア415内のデバイス(例えば、ユーザ端末)からリターンRHCPアップリンク信号を受信し、対応するRHCPリターンダウンリンク信号を中継して、R3アンテナ430を介して第3のカバレッジエリア435内のアクセスノード端末にアクセスしてもよい。したがって、送信デバイス(例えば、ユーザ端末)のアンテナがRHCP偏波を適用して、リターンリンク2137を通じて信号を送信してもよく、受信デバイス(例えば、アクセスノード端末)のアンテナはRHCP偏波を使用して、リターンリンク2137を通じて偏波信号を受信してもよい。
【0194】
また、
図21の衛星通信システム構成2100の例は、フォワードアップリンク干渉2147とノイズ及びIM2146の双方を示す。フォワードアップリンク干渉2147は、フォワードリンク2041のアップリンクとリターンリンク2137のアップリンクとの間の干渉を表し得る。フォワードリンク2041及びリターンリンク2137は直交偏波を使用せず、第3のカバレッジエリア435はR1の照射エリア内にあるため、フォワードリンク2041のアップリンクは、リターンリンク2137のアップリンクに実質的な干渉を引き起こす可能性がある(例えば、第3のカバレッジエリア435がR1の照射エリア外にある場合よりも22dB悪い)。リターンリンク2137に対する受信ビームのビーム形成は、フォワードアップリンク干渉2147を緩和する可能性があるが、R1におけるフォワードアップリンク干渉2147からの受信電力は、リターンリンク2137に対する信号のレベルを低下させて、それゆえリターンリンク2137に対する影響を完全に緩和する能力を低下させる可能性がある。ノイズ及びIM2146は、上で考察されたノイズ及びIM2046に同様であってもよく、それゆえ他の動作モード及び/又は干渉のベンチマークレベルと比較して実質的に増加されない可能性がある。
【0195】
図22は、本開示の態様による、ビーム形成システム及び衛星の動作モードの切り替えをサポートする衛星通信システム構成2200を図示する。
図22の衛星通信システム構成2200の例は、
図3の表で参照されるように、通信衛星405が第18の動作モード、例えば、動作モード「E2」に従って動作するための通信リンク及び手順の例を示す。
図20を参照して記載されたように、「E2」動作モードは、第5のフォワードリンク構成315「E」と組み合わせて、第2のリターンリンク構成322「2」を提供する。
【0196】
図22に示される第18の動作モード(例えば、動作モード「E2」)によれば、
図20を参照して同様に説明したように(例えば、第5のフォワードリンク構成315「E」に従って)、通信衛星405は、フォワードリンク通信サービスを、各々が、それぞれ、フォワードリンク2036及び2041を介して、第3のカバレッジエリア435に配置されたデバイス(例えば、アクセスノード端末)によってサービスされ得る、第1のカバレッジエリア415及び第2のカバレッジエリア425に配置されたデバイスに提供してもよい。
【0197】
加えて、第18の動作モードに従って、通信衛星405は、リターンリンク2239を介して第2のカバレッジエリア425と第3のカバレッジエリア435との間でリターンリンク信号を中継してもよい。それゆえ、リターンリンク通信サービスは、第3のカバレッジエリア435に配置されたアクセスノード端末を介して、(例えば、第2のリターンリンク構成322「2」に従って)第2のカバレッジエリア425に配置されたデバイス(例えば、ユーザ端末)に提供されてもよい。例えば、リターンリンク2239を確立するために、通信衛星405は、R2アンテナ420を介して第2のカバレッジエリア425内のデバイス(例えば、ユーザ端末)からリターンRHCPアップリンク信号を受信し、対応するRHCPリターンダウンリンク信号を、R3アンテナ430を介して第3のカバレッジエリア435内のデバイス(例えば、アクセスノード端末)に中継してもよい。したがって、送信デバイス(例えば、ユーザ端末)のアンテナはRHCP偏波を適用して、リターンリンク2239を通じて信号を送信してもよく、受信デバイス(例えば、アクセスノード端末)のアンテナはRHCP偏波を使用して、リターンリンク2239を通じて偏波信号を受信してもよい。
【0198】
また、
図22の衛星通信システム構成2200の例は、ノイズ及びIM2246を示し、これは、ノイズ及びIM2046にほぼ同等であってもよく、それゆえ他の動作モード及び/又は干渉のベンチマークレベルに対して実質的に増加されない可能性がある。
【0199】
図23は、本開示の態様による、ビーム形成システム及び衛星の動作モードの切り替えをサポートする衛星通信システム構成2300を図示する。
図23の衛星通信システム構成2300の例は、
図3を参照して記載されたように、通信衛星405が第19の動作モード、例えば、動作モード「F0」に従って動作するための通信リンク及び手順の例を示す。「F0」動作モードは、リターンリンク構成を伴わずに第6のフォワードリンク構成316「F」を提供する。
【0200】
図23に示される第19の動作モード(例えば、動作モード「F0」)によれば、通信衛星405は、フォワードリンク通信サービスを、各々が、第3のカバレッジエリア435に配置されたデバイス(例えば、アクセスノード端末)によってサービスされ得る、フォワードリンク2338を介して第1のカバレッジエリア415及びフォワードリンク2340を介して第2のカバレッジエリア425に配置されたデバイスに提供してもよい。
【0201】
フォワードリンク2340を通じて伝達される信号は、第1の偏波(ここではLHCP)を使用して偏向されてもよく、フォワードリンク2338を通じて伝達される信号は、第2の偏波(ここではRHCP)を使用して偏向されてもよい。したがって、送信デバイス(例えば、アクセスノード端末)のアンテナがLHCP偏波を適用して、フォワードリンク2340を通じて信号を送信してもよく、同様に、それぞれの受信デバイス(例えば、ユーザ端末)のアンテナがLHCP偏波を使用して、フォワードリンク2340を通じて偏波信号を受信してもよい。同様に、送信デバイスのアンテナはRHCP偏波を適用して、フォワードリンク2338を通じて信号を送信してもよく、それぞれの受信デバイスのアンテナはRHCP偏波を使用して、フォワードリンク2338を通じて偏波信号を受信してもよい。
【0202】
また、
図23の衛星通信システム構成2300の例は、通信衛星405を介して第3のカバレッジエリア435で通信される信号の信号品質を潜在的に低下させ得るノイズ及びIM2348を示す。第19の動作モードに対して示されるように、フォワードリンク2338及びフォワードリンク2340は、例えば、偏波ダイバーシティを提供する直交偏波を使用してもよい。したがって、ノイズ及びIM2348は、他の動作モード及び/又は干渉のベンチマークレベルと比較して実質的に増加されない可能性がある。
【0203】
本明細書に同様に記載されるように、第19の動作モードは、「F0」動作モードを示す。
図23に例示されるように、及び
図3を参照して同様に記載されるように、「F0」動作モードラベルの「0」は、第19の動作モードがリターンリンク構成を含まないことを示す。
図24及び
図25を参照して以下で考察されるように、動作モード「F1」及び「F2」は、例えば、
図23に示され、ここで説明される第6のフォワードリンク構成316「F」と組み合わせて、リターンリンク構成を提供する。
【0204】
図24は、本開示の態様による、ビーム形成システム及び衛星の動作モードの切り替えをサポートする衛星通信システム構成2400を図示する。
図24の衛星通信システム構成2400の例は、
図3の表で参照されるように、通信衛星405が第20の動作モード、例えば、動作モード「F1」に従って動作するための通信リンク及び手順の例を示す。
図23を参照して記載されたように、「F1」動作モードは、第6のフォワードリンク構成316「F」と組み合わせて、第1のリターンリンク構成321「1」を提供する。
【0205】
図24に示される第20の動作モード(例えば、動作モード「F1」)によれば、
図23を参照して同様に説明したように(例えば、第6のフォワードリンク構成316「F」に従って)、通信衛星405は、フォワードリンク通信サービスを、各々が、それぞれ、フォワードリンク2338及び2340を介して、第3のカバレッジエリア435に配置されたデバイス(例えば、アクセスノード端末)によってサービスされ得る、第1のカバレッジエリア415及び第2のカバレッジエリア425に配置されたデバイスに提供してもよい。
【0206】
加えて、第20の動作モードに従って、通信衛星405は、第1のカバレッジエリア415と第3のカバレッジエリア435との間でリターンリンク信号を中継してもよい。それゆえ、リターンリンク通信サービスは、第3のカバレッジエリア435に配置されたアクセスノード端末を介して(例えば、第1のリターンリンク構成321「1」に従って)、第1のカバレッジエリア415に配置されたデバイス(例えば、ユーザ端末)に提供されてもよい。例えば、リターンリンク2437を確立するために、通信衛星405は、R1アンテナ410を介して第1のカバレッジエリア415内のデバイス(例えば、ユーザ端末)からリターンRHCPアップリンク信号を受信し、対応するRHCPリターンダウンリンク信号を、R3アンテナ430を介して第3のカバレッジエリア435内のデバイス(例えば、アクセスノード端末)に中継してもよい。したがって、送信デバイス(例えば、ユーザ端末)のアンテナはRHCP偏波を適用して、リターンリンク2437を通じて信号を送信してもよく、受信デバイス(例えば、アクセスノード端末)のアンテナはRHCP偏波を使用して、リターンリンク2437を通じて偏波信号を受信してもよい。
【0207】
また、
図24の例示的な衛星通信システム構成2400の例は、フォワードアップリンク干渉2447及びフォワードダウンリンク干渉2448を示す。フォワードアップリンク干渉2447は、フォワードリンク2338のアップリンクとリターンリンク2437のアップリンクとの間の干渉を表し得る。フォワードリンク2338及びリターンリンク2437は直交偏波を使用せず、第3のカバレッジエリア435はR1の照射エリア内にあるため、フォワードリンク2338のアップリンクは、リターンリンク2437のアップリンクへの実質的な干渉を引き起こす可能性がある(例えば、第3のカバレッジエリア435がR1の照射エリア外にある場合よりも22dB悪い)。リターンリンク2437に対する受信ビームのビーム形成は、フォワードアップリンク干渉2447を緩和し得るが、R1におけるフォワードアップリンク干渉2447からの受信電力はリターンリンク2437に対する信号のレベルを低下させ、それゆえリターンリンク2437に対する影響を完全に緩和する能力を低下させる可能性がある。
【0208】
フォワードダウンリンク干渉2448は、フォワードリンク2338のダウンリンクと、直交偏波を使用しないリターンリンク2437のダウンリンクとの間の干渉を表し得る。フォワードダウンリンク干渉2448は、R3に対するR1のゲインが低いために低減され得るが、フォワードリンク2338のダウンリンクからの信号エネルギーが第3のカバレッジエリア435に存在する場合、依然として実質的な干渉を引き起こす可能性がある。フォワードリンク2338のビーム形成を使用して、フォワードダウンリンク干渉2448を緩和してもよい(例えば、第3のカバレッジエリア435内のフォワードリンク2338からの信号エネルギーを無効にする)。追加的に又は代替的に、フォワードリンク2338又はリターンリンク2437に対するMCS及び/又は符号化速度は、干渉を考慮するように適合されてもよい。しかしながら、これは、それに応じてこれらの通信のためのデータレートを低下させる可能性がある。代替的には、通信システムが干渉緩和手順を採用しない場合、干渉は、関連付けられた通信の信号品質メトリック(例えば、SNR又はSINRを低下させ)を低下させ、それゆえ通信の有効データレートを同様に低下させる可能性がある。
【0209】
図25は、本開示の態様による、ビーム形成システム及び衛星の動作モードの切り替えをサポートする衛星通信システム構成2500を図示する。
図25の衛星通信システム構成2500の例は、
図3の表で参照されるように、通信衛星405が第21の動作モード、例えば、動作モード「F2」に従って動作するための通信リンク及び手順の例を示す。
図23を参照して記載されたように、「F2」動作モードは、第6のフォワードリンク構成316「F」と組み合わせて、第2のリターンリンク構成322「2」を提供する。
【0210】
図25に示される第21の動作モード(例えば、動作モード「F2」)によれば、
図23を参照して同様に説明したように(例えば、第6のフォワードリンク構成316「F」に従って)、通信衛星405は、各々が、それぞれ、フォワードリンク2338及び2340を介して、第3のカバレッジエリア435に配置されたデバイス(例えば、アクセスノード端末)によってサービスされ得る、第1のカバレッジエリア415及び第2のカバレッジエリア425に配置されたデバイスに提供してもよい。
【0211】
加えて、第21の動作モードによると、通信衛星405は、第2のカバレッジエリア425と第3のカバレッジエリア435との間でリターンリンク信号を中継してもよい。それゆえ、リターンリンク通信サービスは、第3のカバレッジエリア435に配置されたアクセスノード端末を介して、(例えば、第2のリターンリンク構成322「2」に従って)第2のカバレッジエリア425に配置されたデバイス(例えば、ユーザ端末)に提供されてもよい。例えば、リターンリンク2539を確立するために、通信衛星405は、R2アンテナ420を介して第2のカバレッジエリア425内のデバイス(例えば、ユーザ端末)からリターンRHCPアップリンク信号を受信し、対応するRHCPリターンダウンリンク信号を、R3アンテナ430を介して第3のカバレッジエリア435内のデバイス(例えば、アクセスノード端末)に中継してもよい。したがって、送信デバイス(例えば、ユーザ端末)のアンテナはRHCP偏波を適用して、リターンリンク2539を通じて信号を送信してもよく、受信デバイス(例えば、アクセスノード端末)のアンテナはRHCP偏波を使用して、リターンリンク2539を通じて偏波信号を受信してもよい。
【0212】
また、
図25の衛星通信システム構成2500の例は、フォワードリンク2338のダウンリンクと、直交偏波を使用しないリターンリンク2539のダウンリンクとの間の干渉を表し得るフォワードダウンリンク干渉2548を示す。フォワードダウンリンク干渉2548は、R3に対するR1のゲインが低いために低減され得るが、フォワードリンク2338のダウンリンクからの信号エネルギーが第3のカバレッジエリア435に存在する場合、依然として実質的な干渉を引き起こす可能性がある。フォワードリンク2338のビーム形成を使用して、フォワードダウンリンク干渉2548を緩和する可能性がある(例えば、第3のカバレッジエリア435内のフォワードリンク2338からの信号エネルギーを無効にする)。追加的に又は代替的に、フォワードリンク2338又はリターンリンク2539に対するMCS及び/又は符号化速度は、干渉を考慮するように適合されてもよい。しかしながら、これは、それに応じてこれらの通信のためのデータレートを低下させる可能性がある。代替的には、通信システムが干渉緩和手順を採用しない場合、干渉は、関連付けられた通信の信号品質メトリックを低下させ(例えば、SNR又はSINRを低下させ)、それゆえ通信の有効データレートを同様に低下させる可能性がある。
【0213】
図26は、本開示の態様による、ビーム形成システム及び衛星の動作モードの切り替えをサポートする衛星通信システム構成2600を図示する。
図26の衛星通信システム構成2600の例は、
図3を参照して記載されたように、通信衛星405が第22の動作モード、例えば、動作モード「G0」に従って動作するための通信リンク及び手順の例を示す。「G0」動作モードは、リターンリンク構成を伴わずに第7のフォワードリンク構成317「G」を提供する。
【0214】
図26に示される第22の動作モード(例えば、動作モード「G0」)によれば、通信衛星405は、フォワードリンク通信サービスを、各々が、それぞれ、フォワードリンク2638及び2643を介して、第3のカバレッジエリア435に配置されたアクセスノード端末によってサービスされ得る、第1のカバレッジエリア415に配置されたデバイス(例えば、ユーザ端末)及び第3のカバレッジエリア435に配置されたデバイス(例えば、ユーザ端末)に提供してもよい。
【0215】
図26の例示的な衛星通信システム構成2600に示されるように、フォワードリンク2643を通じて通信される信号は、ここではLHCPである第1の偏波を使用して偏向されてもよく、フォワードリンク2638を通じて通信される信号は、ここではRHCPである第2の偏波を使用して偏向されてもよい。したがって、送信デバイスのアンテナは、フォワードリンク2643を通じて信号を送信するためにLHCP偏波を適用してもよく、同様に、受信デバイスのアンテナは、フォワードリンク2643を通じて偏波信号を受信するためにLHCP偏波を使用してもよい。同様に、送信デバイスのアンテナがRHCP偏波を適用して、フォワードリンク2638を通じて信号を送信してもよく、それぞれの受信デバイスのアンテナがRHCP偏波を適用して、フォワードリンク2638を介して偏波信号を受信してもよい。
【0216】
また、
図26の例示的な衛星通信システム構成2600の例は、フォワードダウンリンク干渉2648を示し、これは、フォワードリンク2638に基づいて、フォワードリンク2643のダウンリンク部分に対して比較的少量の劣化を引き起こす可能性がある。それゆえ、第3のカバレッジエリア435内のフォワードリンク2638上のビームのビーム形成であっても、実質的な干渉を引き起こさない可能性がある。第22の動作モードに対して示されるように、フォワードリンク2638及びフォワードリンク2643は、例えば、偏波ダイバーシティを提供するために、直交偏波を使用してもよい。したがって、フォワードリンク干渉は、他の動作モード及び/又は干渉のベンチマークレベルと比較して実質的に増加されない可能性がある。
【0217】
本明細書に同様に記載されるように、第22の動作モードは、「G0」動作モードを示す。
図26に例示されるように、及び
図3を参照して同様に記載されるように、「G0」動作モードラベルの「0」は、第22の動作モードがリターンリンク構成を含まないことを示す。
図27及び
図28を参照して以下で考察されるように、動作モード「G1」及び「G2」は、例えば、
図26に示され、ここで説明される第7のフォワードリンク構成317「G」と組み合わせて、リターンリンク構成を提供する。
【0218】
図27は、本開示の態様による、ビーム形成システム及び衛星の動作モードの切り替えをサポートする衛星通信システム構成2700を図示する。
図27の衛星通信システム構成2700の例は、
図3の表で参照されるように、通信衛星405が第23の動作モード、例えば、動作モード「G1」に従って動作するための通信リンク及び手順の例を示す。
図26を参照して記載されたように、「G1」動作モードは、第7のフォワードリンク構成317「G」と組み合わせて、第1のリターンリンク構成321「1」を提供する。
【0219】
図27に示される第23の動作モード(例えば、動作モード「G1」)によれば、
図26を参照して同様に説明されるように(例えば、第7のフォワードリンク構成317「G」に従って)、通信衛星405は、フォワードリンク通信サービスを、各々が、それぞれ、フォワードリンク2638及び2643を介して、第3のカバレッジエリア435に配置されたアクセスノード端末によってサービスされ得る、第1のカバレッジエリア415に配置されたデバイス及び第3のカバレッジエリア435に配置されたデバイス(例えば、ユーザ端末)に提供してもよい。
【0220】
加えて、第23の動作モードに従って、通信衛星405が第1のカバレッジエリア415と第3のカバレッジエリア435との間でリターンリンク信号を中継してもよい。それゆえ、第3のカバレッジエリア435に配置されたアクセスノード端末を介して(例えば、第1のリターンリンク構成321「1」に従って)、リターンリンク通信サービスが第1のカバレッジエリア415に配置されたデバイス(例えば、ユーザ端末)に提供されてもよい。例えば、リターンリンク2737を確立するために、通信衛星405は、R1アンテナ410を介して第1のカバレッジエリア415内のデバイス(例えば、ユーザ端末)からリターンRHCPアップリンク信号を受信し、対応するRHCPリターンダウンリンク信号を、R3アンテナ430を介して第3のカバレッジエリア435内のデバイス(例えば、アクセスノード端末)に中継してもよい。したがって、送信デバイス(例えば、ユーザ端末)のアンテナはRHCP偏波を適用して、リターンリンク2737を介して信号を送信してもよく、受信デバイス(例えば、アクセスノード端末)のアンテナはRHCP偏波を使用して、リターンリンク2737を通じて偏波信号を受信してもよい。
【0221】
図27の例示的な衛星通信システム構成2700は、フォワードアップリンク干渉2747及びフォワードダウンリンク干渉2748も示す。フォワードアップリンク干渉2747は、フォワードリンク2638のアップリンクとリターンリンク2737のアップリンクとの間の干渉を表し得る。フォワードリンク2638及びリターンリンク2737は直交偏波を使用せず、第3のカバレッジエリア435はR1の照射エリア内にあるため、フォワードリンク2638のアップリンクは、リターンリンク2737のアップリンクに実質的な干渉を引き起こす可能性がある(例えば、第3のカバレッジエリア435がR1の照射エリア外にある場合よりも22dB悪い)。リターンリンク2737に対する受信ビームのビーム形成は、フォワードアップリンク干渉2747を緩和し得るが、R1におけるフォワードアップリンク干渉2747からの受信電力は、リターンリンク2737に対する信号のレベルを低下させ、それゆえリターンリンク2737に対する影響を完全に緩和する能力を低下させる可能性がある。
【0222】
フォワードダウンリンク干渉2748は、フォワードリンク2638のダウンリンクと、直交偏波を使用しないリターンリンク2737のダウンリンクとの間の干渉を表し得る。フォワードダウンリンク干渉2748は、R3に対するR1のゲインが低いために低減され得るが、フォワードリンク2638のダウンリンクからの信号エネルギーが第3のカバレッジエリア435に存在する場合、依然として実質的な干渉を引き起こす可能性がある。フォワードリンク2638のビーム形成を使用して、フォワードダウンリンク干渉2748を緩和する可能性がある(例えば、第3のカバレッジエリア435内のフォワードリンク2638からの信号エネルギーを無効にする)。追加的に又は代替的に、フォワードリンク2638又はリターンリンク2737に対するMCS及び/又は符号化速度は、干渉を考慮するように適合されてもよい。しかしながら、これは、それに応じてこれらの通信のためのデータレートを低下させる可能性がある。代替的には、通信システムが干渉緩和手順を採用しない場合、干渉は、関連付けられた通信の信号品質メトリックを低下させ(例えば、SNR又はSINRを低下させ)、それゆえ通信の有効データレートを同様に低下させる可能性がある。
【0223】
図28は、本開示の態様による、ビーム形成システム及び衛星の動作モードの切り替えをサポートする衛星通信システム構成2800を図示する。
図28の衛星通信システム構成2800の例は、
図3の表で参照されるように、通信衛星405が第24の動作モード、例えば、動作モード「G2」に従って動作するための通信リンク及び手順の例を示す。
図26を参照して記載されたように、「G2」動作モードは、第7のフォワードリンク構成317「G」と組み合わせて、第2のリターンリンク構成322「2」を提供する。
【0224】
図28に示される第24の動作モード(例えば、動作モード「G2」)によれば、(例えば、第7のフォワードリンク構成317「G」に従って)
図26を参照して同様に記載されるように、通信衛星405は、フォワードリンク通信サービスを、各々が、それぞれ、フォワードリンク2638及び2643を介して、第3のカバレッジエリア435に配置された他のデバイス(例えば、追加のアクセスノード端末)によってサービスされ得る、第1のカバレッジエリア415に配置されたデバイス(例えば、ユーザ端末)及び第3のカバレッジエリア435に配置されたデバイス(例えば、追加のアクセスノード端末)に提供してもよい。
【0225】
加えて、第24の動作モードに従って、通信衛星405は第2のカバレッジエリア425と第3のカバレッジエリア435との間でリターンリンク信号を中継してもよい。それゆえ、リターンリンク通信サービスは、第3のカバレッジエリア435に配置されたアクセスノード端末を介して、(例えば、第2のリターンリンク構成322「2」に従って)第2のカバレッジエリア425に配置されたデバイス(例えば、ユーザ端末)に提供されてもよい。例えば、リターンリンク2839を確立するために、通信衛星405は、R2アンテナ420を介して第2のカバレッジエリア425内のデバイス(例えば、ユーザ端末)からリターンRHCPアップリンク信号を受信し、対応するRHCPリターンダウンリンク信号を、R3アンテナ430を介して第3のカバレッジエリア435内のデバイス(例えば、アクセスノード端末)に中継してもよい。したがって、送信デバイス(例えば、ユーザ端末)のアンテナはRHCP偏波を適用して、リターンリンク2839を通じて信号を送信してもよく、受信デバイス(例えば、アクセスノード端末)のアンテナはRHCP偏波を使用して、リターンリンク2839を通じて偏波信号を受信してもよい。
【0226】
また、
図28の衛星通信システム構成2800の例は、フォワードリンク2638のダウンリンクと、直交偏波を使用しないリターンリンク2839のダウンリンクとの間の干渉を表し得るフォワードリンク干渉2848を示す。フォワードダウンリンク干渉2848は、R3に対するR1のゲインが低いために低減され得るが、フォワードリンク2638のダウンリンクからの信号エネルギーが第3のカバレッジエリア435に存在する場合、依然として実質的な干渉を引き起こす可能性がある。フォワードリンク2638のビーム形成を使用して、フォワードダウンリンク干渉2848を緩和し得る(例えば、第3のカバレッジエリア435内のフォワードリンク2638から信号エネルギーを無効化する)。追加的に又は代替的に、フォワードリンク2638又はリターンリンク2839に対するMCS及び/又は符号化速度は、干渉を考慮するように適合されてもよい。しかしながら、これは、それに応じてこれらの通信のためのデータレートを低下させる可能性がある。代替的には、通信システムが干渉緩和手順を採用しない場合、干渉は、関連付けられた通信の信号品質メトリックを低下させ(例えば、SNR又はSINRを低下させ)、それゆえ通信の有効データレートを同様に低下させる可能性がある。
【0227】
図29は、本開示の態様による、ビーム形成システム及び衛星の動作モードの切り替えをサポートする衛星通信システム構成2900を図示する。
図29の衛星通信システム構成2900の例は、
図3を参照して記載されたように、通信衛星405が第25の動作モード、例えば、動作モード「H0」に従って動作するための通信リンク及び手順の例を示す。「H0」動作モードは、リターンリンク構成を伴わずに第8のフォワードリンク構成318「H」を提供する。
【0228】
図29に示される第25の動作モード(例えば、動作モード「H0」)によれば、通信衛星405は、フォワードリンク通信サービスを、各々が、それぞれ、フォワードリンク2941及び2943を介して、第3のカバレッジエリア435に配置されたアクセスノード端末によってサービスされ得る、第2のカバレッジエリア425に配置されたデバイス(例えば、ユーザ端末)及び第3のカバレッジエリア435に配置されたデバイス(例えば、ユーザ端末)に提供してもよい。
【0229】
図29の衛星通信システム構成2900の例に示されるように、フォワードリンク2943を通じて通信される信号は、ここではLHCPである第1の偏波を使用して偏向されてもよく、フォワードリンク2941を通じて通信される信号は、ここではRHCPである第2の偏波を使用して偏向されてもよい。したがって、送信デバイスのアンテナはLHCP偏波を適用して、フォワードリンク2943を通じて信号を送信してもよく、同様に、受信デバイスのアンテナはLHCP偏波を使用して、フォワードリンク2943を通じて偏波信号を受信してもよい。同様に、送信デバイスのアンテナはRHCP偏波を適用して、フォワードリンク2941を通じて信号を送信してもよく、それぞれの受信デバイスのアンテナはRHCP偏波を使用して、フォワードリンク2941を通じて偏波信号を受信してもよい。
【0230】
本明細書に同様に記載されるように、第25の動作モードは、「H0」動作モードを示す。
図29に例示されるように、及び
図3を参照して同様に記載されるように、「H0」動作モードラベルの「0」は、第25の動作モードがリターンリンク構成を含まないことを示す。
図30及び
図31を参照して以下で考察されるように、動作モード「H1」及び「H2」は、例えば、
図29に示され、ここで説明される第8のフォワードリンク構成318「H」と組み合わせて、リターンリンク構成を提供する。
【0231】
図30は、本開示の態様による、ビーム形成システム及び衛星の動作モードの切り替えをサポートする衛星通信システム構成3000を図示する。
図30の衛星通信システム構成3000の例は、
図3の表で参照されるように、通信衛星405が第26の動作モード、例えば、動作モード「H1」に従って動作するための通信リンク及び手順の例を示す。
図29を参照して記載されたように、「H1」動作モードは、第8のフォワードリンク構成318「H」と組み合わせて、第1のリターンリンク構成321「1」を提供する。
【0232】
図30に示される第26の動作モード(例えば、動作モード「H1」)によれば、
図29を参照して同様に説明されるように(例えば、第8のフォワードリンク構成318「H」に従って)、通信衛星405は、フォワードリンク通信サービスを、各々が、それぞれ、フォワードリンク2941及び294を介して、第3のカバレッジエリア435に配置された他のデバイス(例えば、追加のアクセスノード端末)によってサービスされ得る、第2のカバレッジエリア425に配置されたデバイス(例えば、ユーザ端末)及び第3のカバレッジエリア435に配置されたデバイス(例えば、アクセスノード端末及び/又はユーザ端末)に提供してもよい。
【0233】
加えて、第26の動作モードに従って、通信衛星405は、第1のカバレッジエリア415と第3のカバレッジエリア435との間でリターンリンク信号を中継してもよい。それゆえ、リターンリンク通信サービスは、第3のカバレッジエリア435に配置されたアクセスノード端末を介して(例えば、第1のリターンリンク構成321「1」に従って)、第1のカバレッジエリア415に配置されたデバイス(例えば、ユーザ端末)に提供されてもよい。例えば、リターンリンク3037を確立するために、通信衛星405は、R1アンテナ410を介して第1のカバレッジエリア415内のデバイス(例えば、ユーザ端末)からリターンRHCPアップリンク信号を受信し、対応するRHCPリターンダウンリンク信号を、R3アンテナ430を介して第3のカバレッジエリア435内のデバイス(例えば、アクセスノード端末)に中継してもよい。したがって、送信デバイス(例えば、ユーザ端末)のアンテナはRHCP偏波を適用して、リターンリンク3037を通じて信号を送信してもよく、受信デバイス(例えば、アクセスノード端末)のアンテナはRHCP偏波を使用して、リターンリンク3037を通じて偏波信号を受信してもよい。
【0234】
また、
図30の衛星通信システム構成3000の例は、フォワードアップリンク干渉3047を示し、これは、フォワードリンク2941のアップリンクとリターンリンク3037のアップリンクとの間の干渉を表し得る。フォワードリンク2941及びリターンリンク3037は直交偏波を使用せず、第3のカバレッジエリア435はR1の照射エリア内にあるため、フォワードリンク2941のアップリンクは、リターンリンク3037のアップリンクに実質的な干渉を引き起こす可能性がある(例えば、第3のカバレッジエリア435がR1の照射エリア外にある場合よりも22dB悪化する)。リターンリンク3037に対する受信ビームのビーム形成は、フォワードアップリンク干渉3047を緩和し得るが、R1におけるフォワードアップリンク干渉3047からの受信電力は、リターンリンク3037に対する信号のレベルを低下させ、それゆえリターンリンク3037に対する影響を完全に緩和する能力を低下させる可能性がある。
【0235】
図31は、本開示の態様による、ビーム形成システム及び衛星の動作モードの切り替えをサポートする衛星通信システム構成3100を図示する。
図31の衛星通信システム構成3100の例は、
図3の表で参照されるように、通信衛星405が第27の動作モード、例えば、動作モード「H2」に従って動作するための通信リンク及び手順の例を示す。
図29を参照して記載されたように、「H2」動作モードは、第8のフォワードリンク構成318「H」と組み合わせて、第2のリターンリンク構成322「2」を提供する。
【0236】
図31に示される第27の動作モード(例えば、動作モード「H2」)によれば、
図29を参照して同様に説明されるように(例えば、第8のフォワードリンク構成318「H」に従って)、通信衛星405は、フォワードリンク通信サービスを、各々が、それぞれ、フォワードリンク2941及び2943を介して、第3のカバレッジエリア435に配置された他のデバイス(例えば、追加のアクセスノード端末)によってサービスされ得る、第2のカバレッジエリア425に配置されたデバイス(例えば、ユーザ端末)及び第3のカバレッジエリア435に配置されたデバイス(例えば、アクセスノード端末及び/又はユーザ端末)に提供してもよい。
【0237】
加えて、第27の動作モードによると、通信衛星405は、第2のカバレッジエリア425と第3のカバレッジエリア435との間でリターンリンク信号を中継してもよい。それゆえ、リターンリンク通信サービスは、第3のカバレッジエリア435に配置されたアクセスノード端末を介して(例えば、第2のリターンリンク構成322「2」に従って)、第2のカバレッジエリア425に配置されたデバイス(例えば、ユーザ端末)に提供されてもよい。例えば、リターンリンク3139を確立するために、通信衛星405は、第2のカバレッジエリア425内のデバイス(例えば、ユーザ端末)からリターンRHCPアップリンク信号を受信し、対応するRHCPリターンダウンリンク信号を第3のカバレッジエリア435内のデバイス(例えば、アクセスノード端末)に中継してもよい。したがって、送信デバイス(例えば、ユーザ端末)のアンテナはRHCP偏波を適用して、リターンリンク3139を通じて信号を送信してもよく、受信デバイス(例えば、アクセスノード端末)のアンテナはRHCP偏波を使用して、リターンリンク3139を通じて偏波信号を受信してもよい。
【0238】
図32は、本開示の態様による、ビーム形成システム及び衛星の動作モードの切り替えをサポートする回路アーキテクチャ3200の図の例を図示する。回路アーキテクチャ3200は、通信衛星のアンテナアセンブリの対応するアンテナ間で複数の送受信器を接続する相互接続サブシステム3205を含む。場合によっては、送受信器は、代替的に送受信モジュール(TRM)又はトランスポンダと称されてもよい(又は、1つ以上のそれぞれのトランスポンダの態様に含まれてもよい)。いくつかの実施例では、回路アーキテクチャ3200は、
図1~
図31を参照して記載したような通信衛星及び衛星通信システムの態様によって実装されてもよい。
【0239】
本明細書に同様に記載されるように、通信衛星は、複数のそれぞれのアンテナを介して、複数のそれぞれのカバレッジエリア内のデバイス(例えば、アクセスノード端末及びユーザ端末)にそれぞれの偏波の信号を通信するように動作可能なアンテナアセンブリを含んでもよい。回路アーキテクチャ3200は、第1のカバレッジエリア(例えば、R1カバレッジエリア)用の第1のアンテナ(例えば、R1反射器を含む)と結合され得る第1の組の送受信器3210と、第2のカバレッジエリア(例えば、R2カバレッジエリア)用の第2のアンテナ(例えば、R2反射器を含む)と結合され得る第2の組の送受信器3215と、第3のカバレッジエリア(例えば、R3カバレッジエリア)用の第3のアンテナ(例えば、R3反射器を含む)と結合され得る第3の組の送受信器3220と、を示す。それぞれの組の送受信器の送受信器の各々は、それぞれのアンテナ用の給電素子のアレイの対応する給電素子と結合されてもよく、各アンテナは、多数の給電素子のアレイ(例えば、1つから数千以上の給電素子までの任意の数)を含んでもよい。
【0240】
それぞれのアンテナの給電素子の各々は、第1又は第2のそれぞれの偏波(例えば、LHCP又はRHCPと関連付けられたポートを含んでもよい。例えば、各アンテナは、第1の偏波(例えば、LHCP)用の第1の組のポートを含む第1の組の給電素子と、第2の偏波(例えば、RHCP)用の第2の組のポートを含む第2の組の給電素子と、を含んでもよい。追加的に又は代替的に、アンテナは、デュアル偏波を利用してもよく、この場合、給電素子は、LHCP及びRHCPの間で信号を組み合わせて分割し得る偏波を含んでもよい(例えば、各給電素子は、LHCPポート及びRHCPポートの双方を含んでもよい)。
【0241】
送受信器3225の各々は、それぞれのアンテナを介して受信され得る信号を受信するために、第1の組のポート及び/又は第2の組のポートのうちの対応するものと結合された(例えば、接続された)受信回路3230、3235を含んでもよい。例えば、
図32の例示的な回路アーキテクチャ3200によって示されるように、送受信器3220の第3の組の第1の送受信器3225は、第1の偏波(例えば、LHCP)と関連付けられた受信回路3230と、第2の偏波(例えば、RHCP)と関連付けられた受信回路3235とを含んでもよい。受信回路3230又は3235は、信号経路(例えば、トレース、配線など)及び他の回路構成要素(例えば、増幅器、ミキサーなど)を含んでもよく、これらは、アンテナを介して信号を受信するためにアンテナの給電素子と結合されてもよい。同様に、第1の送受信器3225は、第1の偏波(例えば、LHCP)と関連付けられた送信回路3240と、第2の偏波(例えば、RHCP)と関連付けられた第2の送信回路3245とを含んでもよい。送信回路3240、3245は、信号経路(例えば、トレース、配線など)及び他の回路構成要素(例えば、増幅器、ミキサーなど)を含んでもよく、これらは、給電素子と結合されて、給電素子を介して信号を送信してもよい。場合によっては、受信回路3230、3235又は送信回路3240、3245は、信号のアップコンバージョン又はダウンコンバージョンを行ってもよい。例えば、信号は、第1の周波数範囲又は帯域(例えば、30GHz帯)を通じて受信回路3230、3235を介して受信され、第2の周波数範囲又は帯域(例えば、20GHz帯)を通じて送信回路3240、3245を介して送信されてもよい。それゆえ、受信信号は、送信のために受信回路3230、3235又は送信回路3240、3245内でダウンコンバートされてもよい。
【0242】
第1の組の送受信器3210、第2の組の送受信器3215、及び第3の組の送受信器3220の各送受信器は、ほぼ同等又は類似の回路及び回路構成要素を含んでもよい。例えば、第1の組の送受信器3210の各送受信器3250及び第2の組の送受信器3215の各送受信器3260は、送受信器3225とほぼ同等の構成要素を有してもよい。
図32の楕円形によって示されるように、それぞれのアンテナの各給電素子に対応する複数のそれぞれの送受信器を各組の送受信器が含んでもよい。
【0243】
場合によっては、第1の組の送受信器3210、第2の組の送受信器3215、及び第3の組の送受信器3220の各送受信器は、再構成可能な相互接続サブシステム3205に結合されてもよい。例えば、受信構成要素及び各送受信器の送信構成要素は、1つ以上のそれぞれの信号経路を介して相互接続サブシステム3205と結合されてもよい。場合によっては、送受信器の組のうちの1つ以上に対する送信又は受信回路は省略されてもよく、電気負荷回路に置き換えられてもよく、又はそうでなければ終端されてもよい。場合によっては、例えば、第1の組の送受信器3210及び/又は第2の組の送受信器3215は、特定の偏波(例えば、アップリンクLHCP信号)の送信及び/又は受信をサポートしなくてもよい。したがって、LHCP受信回路は、相互接続サブシステム3205に接続されるのではなく、例えば、負荷回路と結合されてもよい。それゆえ、回路アーキテクチャ3200は、各偏波、リンク方向、及びアンテナに渡って完全に構成可能に図示されているが、他の実装態様が部分的に構成可能なアーキテクチャを使用してもよい。
【0244】
場合によっては、相互接続サブシステム3205が制御システム(図示せず)に結合されてもよい。制御システムは、例えば、
図34を参照して記載されたように、通信サービスマネージャで実装されてもよい。制御システムは、相互接続サブシステム3205を制御して、同一の又は異なる組の送受信器の受信及び送信回路を共に結合するように(例えば、プロセッサを介して受信された信号を介して)操作可能であってもよい。例えば、制御システムは、本明細書で記載されるように、信号を相互接続サブシステム3205に送信して、様々な接続を結合し、かつ、異なる組の送受信器間の他の接続を分離して、異なる動作モード間の切り替え動作を実行してもよい。
【0245】
本明細書に記載される動作モードの各々に対する接続は、以下のように提供される。接続は、第1のリンク方向の下に最初に提供される(例えば、本明細書に記載されるように、フォワードリンク構成310の場合、文字「A」~「H」)。次いで、接続は、リターンリンクに対して(例えば、本明細書に記載されるように、数字「0」~「3」に対応するリターンリンク構成に対して)提供される。フォワードリンク接続及びリターンリンク接続は、本明細書に記載される様々な組み合わせのいずれかで組み合わされてもよい。これらは例示的実装態様にすぎず、送受信器が相互接続され得る他の実装態様が存在してもよいことを理解されたい。同様に、他の接続が使用され得る他の動作モードが存在してもよい。
【0246】
第1のフォワードリンク構成311の動作モードについては(例えば、
図4~
図7を参照して記載されたような、例えば、「A0」、「A1」、「A2」、及び「A3」動作モードの「A」フォワードリンクについては)、第3の組の送受信器3220の各送受信器の受信回路3230が、相互接続サブシステム3205を介して、第1の組の送受信器3210の送受信器の送信回路3240と結合されてもよい。したがって、フォワードリンクの場合、LHCP信号が第3の組の送受信器3220の受信回路3230で受信され、相互接続サブシステム3205を経てルーティングされ、第1の組の送受信器3210のLHCP送信回路3240を介して送信されてもよい。
【0247】
第2のフォワードリンク構成312の動作モードの場合(例えば、
図12~
図14を参照して記載されたような、例えば、「B0」、「B1」、及び「B2」動作モードの「B」フォワードリンクの場合)、送受信器3220の第3の組の各々の送受信器の受信回路3230及び受信回路3235は、送信回路3240及び送受信器3215の第2の組の送受信器の送信回路3240及び送信回路3245と相互接続サブシステム3205を介して結合されてもよい。したがって、フォワードリンクの場合、LHCP信号及びRHCP信号(例えば、二重偏波信号)が第3の組の送受信器3220の受信回路3230及び3235において受信され、相互接続サブシステム3205を経てルーティングされ、第2の組の送受信器3215のLHCP及びRHCP送信回路3240及び3245を介して送信されてもよい。
【0248】
第3のフォワードリンク構成313の動作モードの場合(例えば、
図16~
図19を参照して記載されたような、例えば、「C0」、「C1」、「C2」、及び「C3」動作モードのための「C」フォワードリンクの場合)、送受信器3220の第3の組の各送受信器の受信回路3230は、相互接続サブシステム3205を介して、送受信器3220の第3の組の送受信器の送信回路3240と結合されてもよい。したがって、フォワードリンクの場合、LHCP信号が相互接続サブシステム3205を経てルーティングされ、第3の組の送受信器3215のLHCP送信回路3240を介して送信される、送受信器3220の第3の組の受信回路3230において受信されてもよい。
【0249】
第4のフォワードリンク構成314の動作モードの場合(例えば、
図8~
図10を参照して記載されたような、例えば、「D0」、「D1」、及び「D2」動作モードの「D」フォワードリンクの場合)、送受信器3220の第3の組の各送受信器の受信回路3230及び受信回路3235は、送受信器3210の第1の組の送受信器の送信回路3240及び3245と相互接続サブシステム3205を介して結合されてもよい。したがって、フォワードリンクの場合、LHCP信号及びRHCP信号(例えば、二重偏波信号)が第3の組の送受信器3220の受信回路3230及び3235で受信され、相互接続サブシステム3205を経てルーティングされ、第1の組の送受信器3210のLHCP及びRHCP送信回路3240及び3245を介して送信されてもよい。
【0250】
第5のフォワードリンク構成315の動作モードの場合(例えば、
図20~
図22を参照して記載したような、例えば、「E0」、「E1」、及び「E2」動作モードの「E」フォワードリンクの場合)、送受信器3220の第3の組の各送受信器の受信回路3230は、相互接続サブシステム3205を介して、第1の組の送受信器3210の送受信器の送信回路3240と結合されてもよい。加えて、第3の組の送受信器3220の各送受信器の受信回路3235は、相互接続サブシステム3205を介して第2の組の送受信器3215の送受信器の送信回路3245と結合されてもよい。したがって、フォワードリンクの場合、LHCP信号が第3の組の送受信器3220の受信回路3230で受信され、相互接続サブシステム3205を経てルーティングされ、第1の組の送受信器3210のLHCP送信回路3240を介して送信されてもよい。同様に、RHCP信号は第3の組の送受信器3220の受信回路3235で受信され、相互接続サブシステム3205を経てルーティングされ、第2の組の送受信器3215のRHCP送信回路3245を介して送信されてもよい。
【0251】
第6のフォワードリンク構成316の動作モード(例えば、
図23~
図25を参照して説明したような、「F」フォワードリンク、例えば、「F0」、「F1」、及び「F2」動作モードのための)については、送受信器3220の第3の組の各送受信器の受信回路3230は、相互接続サブシステム3205を介して、送受信器3215の第2の組の送受信器の送信回路3240と結合されてもよい。加えて、送受信器3220の第3の組の各送受信器の受信回路3235は、相互接続サブシステム3205を介して送受信器3210の第1の組の送受信器の送信回路3245と結合されてもよい。したがって、フォワードリンクの場合、LHCP信号が送受信器3220の第3の組の受信回路3230において受信され、相互接続サブシステム3205を経てルーティングされ、第2の送受信器3215の組のLHCP送信回路3240を介して送信されてもよい。同様に、RHCP信号は第3の組の送受信器3220の受信回路3235で受信され、相互接続サブシステム3205を経てルーティングされ、第1の組の送受信器3210のRHCP送信回路3245を介して送信されてもよい。
【0252】
第7のフォワードリンク構成317の動作モードの場合(例えば、
図26~
図28を参照して説明したような、例えば、「G0」、「G1」、及び「G2」動作モードの「G」フォワードリンクの場合)、送受信器3220の第3の組の各送受信器の受信回路3230は、相互接続サブシステム3205を介して第3の組の送受信器3220の送受信器の送信回路3240と結合されてもよい。加えて、送受信器3220の第3の組の各送受信器の受信回路3235は、相互接続サブシステム3205を介して送受信器3210の第1の組の送受信器の送信回路3245と結合されてもよい。したがって、フォワードリンクの場合、LHCP信号が送受信器3220の第3の組の受信回路3230において受信され、相互接続サブシステム3205を経てルーティングされ、第3の組の送受信器3220のLHCP送信回路3240を介して送信されてもよい。同様に、RHCP信号は第3の組の送受信器3220の受信回路3235で受信され、相互接続サブシステム3205を経てルーティングされ、第1の組の送受信器3210のRHCP送信回路3245を介して送信されてもよい。
【0253】
第8のフォワードリンク構成318の動作モードの場合(例えば、
図29~
図31を参照して説明したような、例えば、「H0」、「H1」、及び「H2」動作モードの「H」フォワードリンクの場合)、送受信器3220の第3の組の各送受信器の受信回路3230は、相互接続サブシステム3205を介して、第3の組の送受信器3210の送受信器の送信回路3240と結合されてもよい。加えて、第3の組の送受信器3220の各送受信器の受信回路3235は、相互接続サブシステム3205を介して第2の組の送受信器3215の送受信器の送信回路3245と結合されてもよい。したがって、フォワードリンクの場合、LHCP信号が第3の組の送受信器3220の受信回路3230において受信され、相互接続サブシステム3205を経てルーティングされ、第3の組の送受信器3220のLHCP送信回路3240を介して送信されてもよい。同様に、RHCP信号は、第3の組の送受信器3220の受信回路3235で受信され、相互接続サブシステム3205を経てルーティングされ、第2の組の送受信器3215のRHCP送信回路3245を介して送信されてもよい。
【0254】
図5、
図9、
図13、
図17、
図21、
図24、
図27及び
図30を参照して記載されたように、(例えば、リターンリンク構成「1」に対応する)第1のリターンリンク構成321を採用する動作モードの場合、送受信器3210の第1の組の各送受信器の受信回路3235は、相互接続サブシステム3205を介して第3の組の送受信器3210の送受信器の送信回路3245に結合されてもよい。それゆえ、リターンリンクの場合、RHCP信号が第1の組の送受信器3210の送受信器の受信回路3235を介して受信され、相互接続サブシステム3205を経てルーティングされ、第3の組の送受信器3220のRHCP送信回路3245を介して送信されてもよい。
【0255】
図6、
図10、
図14、
図18、
図22、
図25、
図28及び
図31を参照して記載されたように、(例えば、リターンリンク構成「2」に対応する)第2のリターンリンク構成322を採用する動作モードの場合、送受信器3215の第2の組の各送受信器の受信回路3235は、相互接続サブシステム3205を介して第3の組の送受信器3210の送受信器の送信回路3245と結合されてもよい。それゆえ、リターンリンクの場合、RHCP信号が第2の組の送受信器3215の送受信器の受信回路3235を介して受信され、相互接続サブシステム3205を経てルーティングされ、第3の組の送受信器3220のRHCP送信回路3245を介して送信されてもよい。
【0256】
図7、
図15、及び
図19を参照して記載されたように、(例えば、リターンリンク構成「3」に対応する)第3のリターンリンク構成323を採用する動作モードの場合、第3の組の送受信器3220の各送受信器の受信回路3235は、相互接続サブシステム3205を介して第3の組の送受信器3210の送受信器の送信回路3245と結合されてもよい。それゆえ、リターンリンクの場合、RHCP信号が送受信器3220の第3の組の送受信器の送受信器の受信回路3235を介して受信され、相互接続サブシステム3205を経てルーティングされ、第3の送受信器3220の組のRHCP送信回路3245を介して送信されてもよい。
【0257】
図33は、本開示の態様による、ビーム形成システム及び衛星の動作モードの切り替えをサポートする回路アーキテクチャ3300の図の例を図示する。いくつかの実施例では、回路アーキテクチャ3300は、
図1~
図32を参照して記載されたように、通信衛星及び衛星通信システムの態様によって実装されてもよい。回路アーキテクチャ3300は、
図32を参照して記載された回路アーキテクチャの1つの例示的実装態様であってもよい。回路アーキテクチャ3300は、通信衛星のアンテナアセンブリの対応するアンテナ間で、第1の送受信器3310、第2の送受信器3315、及び第3の送受信器3320のうちの1つ以上を接続するように再構成可能である相互接続サブシステム3305を含んでもよい。
図33には、単一の第1の送受信器3310、第2の送受信器3315、及び第3の送受信器3320のみが図示されているが、衛星用の回路アーキテクチャは、各アンテナと関連付けられた複数の送受信器(例えば、給電ごとに1つの送受信器)を有してもよい。場合によっては、送受信器は、代替的にTRMと称されてもよい。
図33を参照して、特定の周波数及び特定の構成要素の数などの様々な量が記載される。これらの量は単なる例であり、他の値を有する構成要素も同様に実装されてもよい。
【0258】
本明細書に同様に記載されるように、通信衛星は、複数のそれぞれのアンテナを介して、複数のそれぞれのカバレッジエリア内のデバイス(例えば、アクセスノード端末及びユーザ端末)にそれぞれの偏波の信号を通信するように動作可能なアンテナアセンブリを含んでもよい。回路アーキテクチャ3300は、第1のカバレッジエリア(例えば、R1カバレッジエリア)用の第1のアンテナ(例えば、R1反射器を含む)と結合され得る第1の送受信器3310と、第2のカバレッジエリア(例えば、R2カバレッジエリア)用の第2のアンテナ(例えば、R2反射器を含む)と結合され得る第2の送受信器3315と、第3のカバレッジエリア(例えば、R3カバレッジエリア)用の第3のアンテナ(例えば、R3反射器を含む)と結合され得る第3の送受信器3320と、を示す。
図32を参照して同様に記載されたように、第1の送受信器3310、第2の送受信器3315、及び第3の送受信器3320の各々は、それぞれのアンテナ用のそれぞれの組の送受信器の追加の送受信器に結合されてもよい。それぞれの組の送受信器の送受信器の各々は、それぞれのアンテナ用の給電素子のアレイの対応する給電素子と結合されてもよく、各アンテナが多数の給電素子のアレイ(例えば、1つから数千以上の給電素子までの任意の数)を含んでもよい。回路アーキテクチャ3300の送受信器は、30GHzで信号を受信し、20GHzで信号を送信してもよい。このようにして、送信及び受信信号は、(例えば、FDMを使用して)少なくとも部分的に重複する組のリソースを通じて送信されてもよい。他の周波数ペアリングも同様に想定される。
【0259】
それぞれのアンテナの給電素子の各々は、第1又は第2のそれぞれの偏波(例えば、LHCP又はRHCP)と関連付けられたポートを含んでもよい。例えば、第1の偏波(例えば、LHCP)用の第1の組のポートを含む第1の組の給電素子と、第2の偏波(例えば、RHCP)用の第2の組のポートを含む第2の組の給電素子と、を各アンテナが含んでもよい。代替的に、1つ以上のアンテナが二重偏波給電素子(例えば、各給電素子は、LHCP及びRHCPポートを有する)を有してもよい。送受信器の各々は、それぞれのアンテナを介して受信され得る信号を受信するために、第1の組のポート及び/又は第2の組のポートの対応するものと結合された(例えば、接続された)受信回路を含んでもよい。
【0260】
例えば、
図33の例示的な回路アーキテクチャ3300によって示されるように、第1の送受信器3310は、第1の受信信号経路3322と、第2の受信信号経路3324と、を含む受信回路を含んでもよく、第1の受信信号経路3322及び第2の受信信号経路3324は、それぞれ、LHCP及びRHCP偏波を使用してR1カバレッジエリア内に配置されたデバイスから信号を受信するためにR1アンテナの給電素子と結合されてもよい。同様に、送受信器の各々は、それぞれのアンテナを介して信号を送信するために(例えば、エンドツーエンドのビーム形成システムにおいて、それぞれの受信信号に対応する信号を中継するために)、第1の組のポート及び/又は第2の組のポートのうちの対応するものと結合された送信回路を含んでもよい。例えば、
図33の回路アーキテクチャ3300の例によって示されるように、第1の送受信器3310は、第1の送信信号経路3326と、第2の送信信号経路3328と、を含む送信回路を含んでもよく、第1の送信信号経路3326及び第2の送信信号経路3328は、それぞれ、LHCP及びRHCP偏波を使用してR1カバレッジエリア内に配置されたデバイスに信号を送信するためにR1アンテナの給電素子と結合されてもよい。
【0261】
第1の送受信器3310において、第1の受信信号経路3322が電気負荷回路と接続されてもよく、さもなければ終端されてもよい。例えば、第1の送受信器3310は、アップリンクLHCP信号の受信をサポートしなくてもよく、それゆえLHCPを使用して第1の受信信号経路3322上で受信した信号が単に負荷回路を介して消滅されてもよい。
【0262】
第2の受信信号経路3324は、1つ以上の増幅器3335及び/又は1つ以上のフィルタ3362を含み得る第1の増幅器段3330-aを含んでもよい。
図33の回路アーキテクチャ3300の例において、第1の増幅器段3330-aは、第1の増幅器、フィルタ3362-a(例えば、30GHz帯域通過フィルタ)、及び第2の増幅器3335に示される。第1の増幅器段3330-aは、1つの例示的実装態様のみを例示し、任意の他の比較可能な実装態様も想定される。受信信号経路及び送信信号経路の増幅器3335は、信号を増幅してもよく、低ノイズ増幅器、高電力増幅器、固定ゲイン増幅器、可変ゲイン増幅器、ドハーティ増幅器(又は準ゲイン増幅器)などを含む任意の好適な増幅器を含んでもよい。図示の例を明確にするために、図示の増幅器3335のうちの1つのみがラベル付けされている。
【0263】
更に、第1の送受信器3310おいて、第1の送信信号経路3326が1つ以上の増幅器を含み得る第2の増幅器段3330-bを含んでもよい。
図33の回路アーキテクチャ3300の例において、第2の増幅器段3330-bが1つの例示的実装態様である3つの増幅器を含むことが示され、任意の他の同等の実装態様も想定される。
【0264】
また、第1の送受信器3310において、第2の送信信号経路3328が第3の増幅器段3330-cを含んでもよい。第3の増幅器段3330-cは、第2の増幅器段3330-bと同一であってもよく、又は異なる増幅器3335(例えば、より低い又はより高いゲインを有する同一の又は異なる数の増幅器3335)を有してもよい。第2の送信信号経路3328の増幅器は、アンテナ(例えば、R1アンテナ)のRHCP給電素子を介して第1の送受信器3310から送信される信号を増幅してもよい。
【0265】
第1の送受信器3310は多重化回路3332を含んでもよく、多重化回路3332は、第1の送受信器3310と第2の送受信器3315又は第3の送受信器3320との間で通信される多重信号を選択的に結合する、切り替える、又はそうでなければ多重化してもよい。多重化回路3332は、第1の送受信器3310の受信及び送信経路と結合されてもよく、第2の送受信器3315又は第3の送受信器3320に接続するための複数の相互接続経路を有してもよい。
図33に示される実施例では、多重化回路3332は、第2の受信経路3324、第1の送信経路3326、及び第2の送信経路3328と結合されてもよい。また、回路アーキテクチャ3300の例に示すように、多重化回路3332は、3つの相互接続経路、第1の相互接続経路3338と、第2の相互接続経路3340と、第3の相互接続経路3342と、を有してもよい。相互接続経路の各々は、多重化回路3332を介して、第2の受信経路3324、第1の送信経路3326、又は第2の送信経路3328のうちの1つ以上に接続されることが可能であってもよい。場合によっては、他の送受信器間(例えば、第2の送受信器3315と第3の送受信器3320との間)の信号を相互接続経路のうちの1つ以上が中継することが可能であってもよい。多重化回路3332は、多重化装置3334、フィルタ3362、及びカプラ3336などの構成要素の組み合わせを含んでもよい。示される実施例では、多重化回路3332は、多重化装置3334-aと、カプラ3336-aと、を含む。多重化装置3334-aは、第2の受信経路3324と、第1の送信経路3326と、カプラ3336-aと、に結合されてもよい。多重化装置3334-aは、第2の増幅器段3330-b及び第3の増幅器段3330-cのうちの1つ以上をカプラ3336-aと結合するように動作可能であってもよい。カプラ3336-aは、第1の相互接続経路3338及び第2の相互接続経路3340とそれぞれ結合された第1及び第2の本線ポートを有する二方向性カプラであってもよい。カプラ3336-aの結合されたポートが多重化装置3334-aに結合されてもよい。第3の相互接続経路3342は、第2の送信経路3328に直接結合されてもよい。送受信器3320の各々の場合、第1の相互接続経路3338は(例えば、相互接続サブシステム3305を介して)第2の送受信器3315のうちの1つの相互接続経路3346と結合されてもよく、第2の相互接続経路3340が第3の送受信器3320のうちの1つの相互接続経路3344と結合されてもよい。相互接続経路3346は、(例えば、同一の第2の送受信器3315であっても、第1の相互接続経路3338とは異なる送受信器であってもよい)第2の送受信器3315のうちの1つの相互接続経路3348に結合されてもよい。
【0266】
図33の回路アーキテクチャ3300の例によっても示されるように、第2の送受信器3315は、第1の受信信号経路3350と、第2の受信信号経路3352と、を含む受信回路を含んでもよく、第1の受信信号経路3350及び第2の受信信号経路3352は、それぞれ、LHCP及びRHCP偏波を使用して、R2カバレッジエリア内に配置されたデバイスから信号を受信するためにR2アンテナの給電素子と結合されてもよい。第2の送受信器3315は、それぞれ、LHCP及びRHCP偏波を使用してR2カバレッジエリア内に配置されたデバイスに信号を送信するためにR2アンテナの給電素子と結合され得る第1の送信信号経路3354及び第2の送信信号経路3356を含む送信回路を含んでもよい。
【0267】
第2の送受信器3315において、第1の受信信号経路3350は、電気負荷回路と接続されるか、さもなければ終端されてもよい。例えば、第2の送受信器3315は、アップリンクLHCP信号の受信をサポートしなくてもよく、それゆえLHCPを使用して第1の受信信号経路3350上で受信された信号は、単に負荷回路を介して消滅されてもよい。
【0268】
第2の受信信号経路3352は、1つ以上の増幅器3335及び/又は1つ以上のフィルタ3362を含み得る第4の増幅器段3330-dを含んでもよい。
図33の回路アーキテクチャ3300の例によって示される例示的実装態様では、第4の増幅器段3330-dは、第1の増幅器3335と、フィルタ3362-c(例えば、30GHz帯域通過フィルタ)と、第2の増幅器3335と、を含むことが示される。増幅器段3330-dは、1つの例示的実装態様のみを示し、任意の他の比較可能な実装態様も想定される。受信信号経路3352の増幅器3335は、相互接続サブシステム3305を介して中継され、かつ、
図33の回路アーキテクチャのそれぞれの送受信器を介して送信される受信信号を増幅してもよい。
【0269】
更に、第2の送受信器3315において、第1の送信信号経路3354は、1つ以上の増幅器3335を含み得る第5の増幅器段3330-eを含んでもよい。
図33の回路アーキテクチャ3300の例によって示される例示的実装態様では、第5の増幅器段3330-eは、3つの増幅器を含むことが示されているが、これは1つの例示的実装態様にすぎず、任意の他の比較可能な実装も想定される。送信信号経路3354の増幅器3335は、第2の送受信器3315から送信される信号を増幅してもよい。
【0270】
第2の送受信器3315の第2の送信信号経路3356は、1つ以上の増幅器3335を含み得る第6の増幅器段3330-fを含んでもよい。
図33の回路アーキテクチャ3300の例によって示される例示的実装態様では、第6の増幅器段3330-fは3つの増幅器を含むことが示されているが、これは1つの例示的実装態様にすぎず、任意の他の比較可能な実装態様も想定される。送信信号経路3356の増幅器3335は、第2の送受信器3315から送信される信号を増幅してもよい。
【0271】
第2の送受信器3315は、第2の送受信器3315と第1の送受信器3310又は第3の送受信器3320との間で通信される多重信号を選択的に結合する、切り替える、又はそうでなければ多重化し得る多重化回路3358を含んでもよい。多重化回路3358は、第2の送受信器3315の受信及び送信経路と結合されてもよく、第1の送受信器3310又は第3の送受信器3320に接続するための複数の相互接続経路を有してもよい。
図33に示される実施例では、多重化回路3358は第2の受信経路3352、第1の送信経路3354、及び第2の送信経路3356と結合されてもよい。また、回路アーキテクチャ3300の例に示されるように、多重化回路3358は、3つの相互接続経路、第4の相互接続経路3346と、第5の相互接続経路3360と、第6の相互接続経路3348と、に結合されてもよい。相互接続経路のうちの1つ以上は、多重化回路3358を介して第2の受信経路3352、第1の送信経路3354、又は第2の送信経路3328に接続することが可能であってもよい。場合によっては、相互接続経路のうちの1つ以上は、他の送受信器間(例えば、第1の送受信器3310と第3の送受信器3320との間)の信号を中継することが可能であってもよい。多重化回路3358は、多重化装置、フィルタ、及びカプラなどの構成要素の組み合わせを含んでもよい。示される例では、多重化回路3358が多重化装置3334-bと、カプラ3336-bと、フィルタ3362-b(例えば、20GHzバンドパスフィルタ)と、を含む。多重化装置3334-bは、第2の受信経路3352と、第1の送信経路3354と、第4の相互接続経路3346と、に結合されてもよい。カプラ3336-bは、それぞれ、第5の相互接続経路3360(例えば、フィルタ3362-bを介して)及び第6の相互接続経路3348と結合された第1及び第2の本線ポートを有する二方向性カプラであってもよい。カプラ3336-bの結合されたポートは、第2の送信経路3356に結合されてもよい。第2の送受信器3315の各々の場合、第4の相互接続経路3346は(例えば、相互接続サブシステム3305を介して)第1の送受信器3310のうちの1つの第1の相互接続経路3338に結合されてもよく、第5の相互接続経路3360は第3の送受信器3320のうちの1つの相互接続経路3364に結合されてもよく、第6の相互接続経路3348は(例えば、同じ第2の送受信器3315、又は第4の相互接続経路3346とは異なる送受信器であり得る)第1の送受信器3310のうちの1つの第3の相互接続経路3342に結合されてもよい。
【0272】
図33の回路アーキテクチャ3300の例によっても示されるように、第3の送受信器3320は、第1の受信信号経路3366と、第2の受信信号経路3368と、を含む受信回路を含んでもよく、第1の受信信号経路3366及び第2の受信信号経路3368は、それぞれ、LHCP及びRHCP偏波を使用して、R3カバレッジエリア内に配置されたデバイスから信号を受信するためにR3アンテナの給電素子と結合されてもよい。第3の送受信器3320は、それぞれ、LHCP及びRHCP偏波を使用して、R3カバレッジエリア内に配置されたデバイスに信号を送信するためにR3アンテナの給電素子と結合され得る第1の送信信号経路3370及び第2の送信信号経路3372を含む送信回路を含んでもよい。
【0273】
第3の送受信器3320において、第1の受信信号経路3366は第7の増幅器段3330-gを含んでもよい。第7の増幅器段3330-gは、1つ以上の増幅器、フィルタ、又は周波数変換器を含んでもよい。
図33の回路アーキテクチャ3300の例では、第7の増幅器段3330-gは増幅器と、フィルタと、周波数変換器3374-aとを含むことが示されている。周波数変換器3374-aは、例えば、第1の受信信号経路3366(例えば、30GHz)を介して受信された信号の周波数を、第1の送受信器3310、第2の送受信器3315、又は第3の送受信器3320(例えば、20GHz)の送信経路から送信するための周波数に変換してもよい。第7の増幅器段3330-gに示される構成要素は、1つの例示的実装態様のみを示し、任意の他の比較可能な実装態様も想定される。
【0274】
第2の受信信号経路3368は、第8の増幅器段3330-hを含んでもよい。第8の増幅器段3330-hは、1つ以上の増幅器3335、周波数変換器3374、フィルタ3362、又はカプラ3336を含んでもよい。
図33の回路アーキテクチャ3300の例によって示される例示的実装態様において、第8の増幅器段3330-iは、第1の増幅器3335と、カプラ3336-dと、周波数変換器3374-bと、第1のフィルタ3362-eと、第2のフィルタ3362-fと、及び第2の増幅器3335を含むことが示されている。周波数変換器3374-bは、例えば、第2の受信信号経路3368を介して受信された信号の周波数(例えば、30GHz)を、第1の送受信器3310、第2の送受信器3315、又は第3の送受信器3320の送信経路から送信するための周波数(例えば、20GHz)に変換してもよい。カプラ3336-dは、第3の送受信器3320の異なるものへのループバックのために(例えば、多重化装置3334-cを介して)周波数変換器3374-bの前に結合された信号を提供する方向性カプラであってもよい。いくつかの実施例では、カプラ3336-dの機能はカプラの代わりにスイッチを使用して提供されてもよい。第8の増幅器段3330~hに示される構成要素は、1つの例示的実装態様のみを示し、任意の他の比較可能な実装態様も想定される。
【0275】
更に、第3の送受信器3320において、第1の送信信号経路3370は、1つ以上の増幅器3335を含み得る第9の増幅器段3330-iを含んでもよい。
図33の回路アーキテクチャ3300の例では、第9の増幅器段3330-iは、3つの増幅器を含むことが示されているが、これは1つの例示的実装態様にすぎず、任意の他の比較可能な実装態様も想定される。
【0276】
更に、第3の送受信器3320において、第2の送信信号経路3372は、1つ以上の増幅器3335、フィルタ3362、及び/又は周波数変換器3374を含み得る第10の増幅器段3330-jを含んでもよい。
図33の例示的な回路アーキテクチャ3300の例において、第10の増幅器段3330-jが3つの増幅器と、フィルタ3362-g(例えば、20GHz帯域通過フィルタ)と、周波数変換器3374-cと、を含むことが示される。周波数変換器3374-cは、例えば、第2の送信信号経路を介して送信するための信号の周波数を受信周波数(例えば、30GHz)から送信するための周波数(例えば、20GHz)に変換してもよい。第10の増幅器段3330-jに示される構成要素は、1つの例示的実装態様のみを示し、任意の他の比較可能な実装態様も想定される。送信信号経路3372の増幅器は、第3の送受信器3320から送信される信号を増幅してもよい。
【0277】
周波数変換器3374は、複数の周波数変換構成要素を含んでもよい。例えば、周波数変換器3374は、ソース周波数(例えば、30GHz)を中間周波数に変換する第1の構成要素と、その中間周波数信号を20GHz等の目標周波数(例えば、送信のための周波数)に変換する第2の構成要素と、を含んでもよい。
【0278】
第3の送受信器3320は、第3の送受信器3320と第1の送受信器3310又は第2の送受信器3315との間で通信される多重信号を選択的に結合する、切り替える、又はそうでなければ多重化し得る多重化回路3378を含んでもよい。多重化回路3378は、第3の送受信器3320の受信及び送信経路と結合されてもよく、第1の送受信器3310、第2の送受信器3315、又は他の第3の送受信器3320に接続するための複数の相互接続経路を有してもよい。
図33に示される実施例では、多重化回路3378は第1の受信経路3366、第2の受信経路3368、第1の送信経路3370、及び第2の送信経路3372と結合されてもよい。また、回路アーキテクチャ3300の例に示されるように、多重化回路3378は、4つの相互接続経路、第7の相互接続経路3364と、第8の相互接続経路3380と、第9の相互接続経路3344と、第10の相互接続経路3382と、を有してもよい。相互接続経路の各々は、多重化回路3378を介して第1の受信経路3366、第2の受信経路3368、第1の送信経路3370、又は第2の送信経路3372のうちの1つ以上に接続可能であってもよい。場合によっては、相互接続経路のうちの1つ以上が他の送受信器間(例えば、第1の送受信器3310と第2の送受信器3315との間)の信号を中継することが可能であってもよい。多重化回路3378は、多重化装置3334、フィルタ3362、及びカプラ3336などの構成要素の組み合わせを含んでもよい。示される実施例において、多重化回路3378は、多重化装置3334-cと、多重化装置3334-dと、カプラ3336-cと、を含む。多重化装置3334-cは、第2の受信経路3368、第1の送信経路3370、及び第8の相互接続経路3380と結合されてもよい。多重化装置3334-cは、第2の受信経路3368から第8の相互接続経路3380への、又は第8の相互接続経路3380から第1の送信経路3370への多重信号に対して動作可能であってもよい。多重化装置3334-dは、第1の受信経路3366、第2の送信経路3372、及びカプラ3336-cと結合されてもよい。多重化装置3334-dは、第1の受信経路3366からカプラ3336-cへ、又はカプラ3336-cから第2の送信経路3372への多重信号に対して動作可能であってもよい。カプラ3336-cは、それぞれ、第9の相互接続経路3344及び多重化装置3334-dと結合された第1及び第2の本線ポートを有する二方向性カプラであってもよい。カプラ3336-cの結合されたポートは、第10の相互接続経路3382に結合されてもよい。第3の送受信器3320の各々の場合、第7の相互接続経路3364は(例えば、相互接続サブシステム3305を介して)第2の送受信器3315のうちの1つの第5の相互接続経路3360と結合されてもよく、第9の相互接続経路3344は第1の送受信器3310のうちの1つの第2の相互接続経路3340と結合されてもよい。第8の相互接続経路3380及び第10の相互接続経路3382は、第3の送受信器3320の異なるものの第8の相互接続経路3380及び第1の相互接続経路3382と結合されてもよい。
【0279】
本明細書で同様に記載されるように、通信衛星が1つ以上の異なる動作モードを切り替わるように構成されてもよい。異なる動作モードの各々は、本明細書に記載の各々のアンテナの給電素子の異なるポートを介して信号を送信及び/又は受信してもよい。
図33に示される回路アーキテクチャ3300の例を参照すると、異なる動作モードの各々は、回路アーキテクチャ3300の異なる信号経路を使用して、それぞれの受信信号経路から受信信号を対応する送信信号経路に中継してもよい。したがって、多重化装置3334及びカプラ3336は、第1の送受信器3310、第2の送受信器3315、及び/又は第3の送受信器3320の間の接続を(例えば、相互接続サブシステム3305を介して)ルーティング(例えば、結合及び/又は分離)し、これらの動作モードの切り替えを容易にするために回路アーキテクチャ3300の構成要素を再構成するように再構成可能であってもよい。
【0280】
フォワードリンク構成の各々に使用される構成要素及び結合が、最初に記載される。次に、リターンリンク構成320の各々に使用される構成要素及び結合も説明される。
図33の回路アーキテクチャ3300の例の場合、フォワードリンク構成の各々は、例えば、
図3の表に示されるように、利用可能なリターンリンク構成のいずれかと共に使用されてもよいことを理解されたい。しかしながら、同様に、利用不可のフォワードリンク構成及びリターンリンク構成は、他の類似の実装態様でも作成されてもよい。回路アーキテクチャ3300は、本明細書に記載されるように、(例えば、それぞれの信号経路を結合及び/又は分離することによって、かつ/又は本明細書に記載されるそれぞれの回路構成要素を活性化及び/又は非活性化することによって)動作モードのいずれかから他の動作モードのいずれかに再構成されてもよい。
【0281】
第1のフォワードリンク構成311(例えば、
図4を参照して説明されるフォワードリンク構成「A」)によれば、通信衛星は、第1の受信信号経路3366を介して第3の送受信器3320でLHCPフォワードアップリンク信号を受信し、周波数変換器3374-aで信号を第1の周波数範囲(例えば、30GHz)からの第2の周波数範囲(例えば、20GHz)に変換し、(例えば、多重化装置3334-d、カプラ3336-c、及び多重化装置3334-aを使用して)LHCPフォワードリンク信号を、相互接続サブシステム3305を経て第1の送受信器3310の第2の増幅器段3330-bにルーティングし、第1の送信信号経路3326を介して第1の送受信器3310から対応するLHCPフォワードダウンリンク信号を送信してもよい。
【0282】
第2のフォワードリンク構成312(例えば、
図12を参照して説明したフォワードリンク構成「B」)によれば、通信衛星が、第1の受信信号経路3366を介して第3の送受信器3320でLHCPフォワードアップリンク信号を受信し、(例えば、多重化装置3334-d、カプラ3336-c、カプラ3336-a、及び多重化装置3334-bを使用して)周波数変換器3374-aで信号を第1の周波数範囲(例えば、30GHz)から第2の周波数範囲(例えば、20GHz)に変換し、相互接続サブシステム3305を経て第2の送受信器3315の第5の増幅器段3330-eにLHCPフォワードリンク信号をルーティングし、第1の送信信号経路3354を介して第2の送信器3315から対応するLHCPフォワードダウンリンク信号を送信してもよい。第1の送信信号経路3354は、増幅された20GHzLHCPフォワードリンク信号をR2アンテナの給電素子に提供して、その増幅された20GHzLHCPフォワードリンク信号をR2カバレッジエリア内に配置されたデバイスに送信してもよい。
【0283】
加えて、第2のフォワードリンク構成312によれば、通信衛星は、第2の受信信号経路3368を介して第3の送受信器3320でRHCPフォワードアップリンク信号を受信し、周波数変換器3374-bで第1の周波数範囲(例えば、30GHz)から第2の周波数範囲(例えば、20GHz)に信号を変換し、(例えば、多重化装置3334-c及びカプラ3336-bを使用して)相互接続サブシステム3305を経て、第2の送受信器3315の第6の増幅器段3330-fにRHCPフォワードリンク信号をルーティングし、第2の送信信号経路3356を介して第2の送受信器3315から対応するRHCPフォワードダウンリンク信号を送信してもよい。第2の送信信号経路3356は、増幅された20GHzRHCPフォワードリンク信号をR2アンテナの給電素子に提供して、その増幅された20GHzRHCPフォワードリンク信号をR2カバレッジエリア内に配置されたデバイスに送信してもよい。
【0284】
第3のフォワードリンク構成313(例えば、
図16を参照して説明されるフォワードリンク構成「C」)によれば、通信衛星は、第1の受信信号経路3366を介して第3の送受信器3320でLHCPフォワードアップリンク信号を受信し、周波数変換器3374-aで信号を第1の周波数範囲(例えば、30GHz)から第2の周波数範囲(例えば、20GHz)に変換し、(例えば、多重化装置3334-d、カプラ3336-c、及び多重化装置3334-cを使用して)相互接続サブシステム3305を経て、LHCPフォワードリンク信号を第3の送受信器3320のうちの他のものの第9のアンプ段3330-iにルーティングし、第1の送信信号経路3370を介して第3の送受信器3320から対応するLHCPフォワードダウンリンク信号を送信してもよい。第1の送信信号経路3370は、増幅された20GHzLHCPフォワードリンク信号をR3アンテナの給電素子に提供して、その増幅された20GHzLHCPフォワードリンク信号をR3カバレッジエリア内に配置されたデバイスに送信してもよい。
【0285】
第4のフォワードリンク構成314(例えば、
図8を参照して記載されるフォワードリンク構成「D」)によれば、通信衛星は、第1の受信信号経路3366を介して第3の送受信器3320でLHCPフォワードアップリンク信号を受信し、周波数変換器3374-aで信号を第1の周波数範囲(例えば、30GHz)から第2の周波数範囲(例えば、20GHz)に変換し、(例えば、多重化装置3334-d、カプラ3336-c、カプラ3336-a、及び多重化装置3334-aを介して)相互接続サブシステム3305を経て第1の送受信器3310の第2の増幅器段3330-bにLHCPフォワードリンク信号をルーティングし、第1の送信信号経路3326を介して第1の送信器3310から対応するLHCPフォワードダウンリンク信号を送信してもよい。第1の送信信号経路3326は、増幅された20GHzLHCPフォワードリンク信号をR1アンテナの給電素子に提供して、その増幅された20GHzLHCPフォワードリンク信号をR1カバレッジエリア内に配置されたデバイスに送信してもよい。
【0286】
加えて、第4のフォワードリンク構成314によれば、通信衛星は、第2の受信信号経路3368を介して第3の送受信器3320でRHCPフォワードアップリンク信号を受信し、周波数変換器3374-bで信号を第1の周波数範囲(例えば、30GHz)から第2の周波数範囲(例えば、20GHz)に変換し、(例えば、カプラ3336-bを使用して)相互接続サブシステム3305を経て、第1の送受信器3310の第3の増幅器段3330-cにRHCPフォワードリンク信号をルーティングし、第2の送信信号経路3328を介して第1の送受信器3310から対応するRHCPフォワードダウンリンク信号を送信してもよい。第2の送信信号経路3328は、増幅された20GHzRHCPフォワードリンク信号をR1アンテナの給電素子に提供して、その増幅された20GHzRHCPフォワードリンク信号をR1カバレッジエリア内に配置されたデバイスに送信してもよい。
【0287】
第5のフォワードリンク構成315(例えば、
図20を参照して記載されるようなフォワードリンク構成「E」)によれば、通信衛星は、第1の受信信号経路3366を介して第3の送受信器3320でLHCPフォワードアップリンク信号を受信し、周波数変換器3374-aで信号を第1の周波数範囲(例えば、30GHz)から第2の周波数範囲(例えば、20GHz)に変換し、(例えば、多重化装置3334-d、カプラ3336-c、カプラ3336-a、及び多重化装置3334-aを使用して)相互接続サブシステム3305を経て第1の送受信器3310の第2の増幅器段3330-bにLHCPフォワードリンク信号をルーティングし、第1の送信信号経路3326を介して第1の送信器3310から対応するLHCPダウンリンク信号を送信してもよい。第1の送信信号経路3326は、増幅された20GHzLHCPフォワードリンク信号をR1アンテナの給電素子に提供して、その増幅された20GHzLHCPフォワードリンク信号をR1カバレッジエリア内に配置されたデバイスに送信してもよい。
【0288】
加えて、第5のフォワードリンク構成315によれば、通信衛星は、第2の受信信号経路3368を介して第3の送受信器3320でRHCPフォワードアップリンク信号を受信し、周波数変換器3374-bで信号を第1の周波数範囲(例えば、30GHz)から第2の周波数範囲(例えば、20GHz)に変換し、(例えば、カプラ3336-bを使用して)相互接続サブシステム3305を経て、第2の送受信器3315の第6の増幅器段3330-fにRHCPフォワードリンク信号をルーティングし、第2の送信信号経路3356を介して第2の送受信器3315から対応するRHCPフォワードダウンリンク信号を送信してもよい。第2の送信信号経路3356は、増幅された20GHzRHCPフォワードリンク信号をR2アンテナの給電素子に提供して、その増幅された20GHzRHCPフォワードリンク信号をR2カバレッジエリア内に配置されたデバイスに送信してもよい。
【0289】
第6のフォワードリンク構成316(例えば、
図23を参照して説明されるフォワードリンク構成「F」)によれば、通信衛星は、第1の受信信号経路3366を介して第3の送受信器3320でLHCPフォワードアップリンク信号を受信し、周波数変換器3374-aで信号を第1の周波数範囲(例えば、30GHz)から第2の周波数範囲(例えば、20GHz)に変換し、(例えば、多重化装置3334-d、カプラ3336-c、カプラ3336-a、及び多重化装置3334-bを使用して)相互接続サブシステム3305を経て、第2の送受信器3315の第5の増幅器段3330-eにLHCPフォワードリンク信号をルーティングし、第1の送信信号経路3354を介して第2の送受信器3315から対応するLHCPダウンリンク信号を送信してもよい。第1の送信信号経路3354は、増幅された20GHzLHCPフォワードリンク信号をR2アンテナの給電素子に提供して、その増幅された20GHzLHCPフォワードリンク信号をR2カバレッジエリア内に配置されたデバイスに送信してもよい。
【0290】
加えて、第6のフォワードリンク構成316によれば、通信衛星は、第2の受信信号経路3368を介して第3の送受信器3320でRHCPフォワードアップリンク信号を受信し、周波数変換器3374-bで信号を第1の周波数範囲(例えば、30GHz)から第2の周波数範囲(例えば、20GHz)に変換し、(例えば、カプラ3336-bを使用して信号を第3の相互接続経路3342にルーティングして)相互接続サブシステム3305を経て、第1の送受信器3310の第3の増幅器段3330-cにRHCPフォワードリンク信号をルーティングし、第2の送信信号経路3328を介して第1の送受信器3310から対応するRHCPフォワードダウンリンク信号を送信してもよい。第2の送信信号経路3328は、増幅された20GHzRHCPフォワードリンク信号をR1アンテナの給電素子に提供して、その増幅された20GHzRHCPフォワードリンク信号をR1カバレッジエリア内に配置されたデバイスに送信してもよい。
【0291】
第7のフォワードリンク構成317(例えば、
図26を参照して説明されるフォワードリンク構成「G」)によれば、通信衛星は、第1の受信信号経路3366を介して第3の送受信器3320でLHCPフォワードアップリンク信号を受信し、周波数変換器3374-aで信号を第1の周波数範囲(例えば、30GHz)から第2の周波数範囲(例えば、20GHz)に変換し、(例えば、多重化装置3334-d、カプラ3336-c、及び多重化装置3334-cを使用して)相互接続サブシステム3305を経て、第3の送受信器3320の他のものの第9の増幅器段3330-iにLHCPフォワードリンク信号をルーティングし、第1の送信信号経路3370を介して第3の送受信器3320から対応するLHCPフォワードダウンリンク信号を送信してもよい。第1の送信信号経路3370は、増幅された20GHzのLHCPフォワードリンク信号をR3アンテナの給電素子に提供して、その増幅された20GHzのLHCPフォワードリンク信号をR3カバレッジエリア内に配置されたデバイスに送信してもよい。
【0292】
加えて、第7のフォワードリンク構成317によれば、通信衛星は、第2の受信信号経路3368を介して第3の送受信器3320でRHCPフォワードアップリンク信号を受信し、周波数変換器3374-bで信号を第1の周波数範囲(例えば、30GHz)から第2の周波数範囲(例えば、20GHz)に変換し、(例えば、カプラ3336-bを使用して信号を第3の相互接続経路3342にルーティングし)相互接続サブシステム3305を経て、第1の送受信器3310の第3の増幅器段3330-cにRHCPフォワードリンク信号をルーティングし、第2の送信信号経路3328を介して第1の送受信器3310から対応するRHCPフォワードダウンリンク信号を送信してもよい。第2の送信信号経路3328は、増幅された20GHzRHCPフォワードリンク信号をR1アンテナの給電素子に提供して、その増幅された20GHzRHCPフォワードリンク信号をR1カバレッジエリア内に配置されたデバイスに送信してもよい。
【0293】
第8のフォワードリンク構成318(例えば、
図29を参照して説明されるフォワードリンク構成「H」)によれば、通信衛星が、第1の受信信号経路3366を介して第3の送受信器3320でLHCPフォワードアップリンク信号を受信し、周波数変換器3374-aで信号を第1の周波数範囲(例えば、30GHz)から第2の周波数範囲(例えば、20GHz)に変換し、(例えば、多重化装置3334-d、カプラ3336-c、及び多重化装置3334-cを使用して)相互接続サブシステム3305を経て、第3の送受信器3320の他のものの第9の増幅器段3330-iにLHCPフォワードリンク信号をルーティングし、第1の送信信号経路3370を介して第3の送受信器3320から対応するLHCPフォワードダウンリンク信号を送信してもよい。第1の送信信号経路3370は、増幅された20GHzLHCPフォワードリンク信号をR3アンテナの給電素子に提供して、その増幅された20GHzLHCPフォワードリンク信号をR3カバレッジエリア内に配置されたデバイスに送信してもよい。
【0294】
加えて、第8のフォワードリンク構成318によれば、通信衛星は、第2の受信信号経路3368を介して第3の送受信器3320でRHCPフォワードアップリンク信号を受信し、周波数変換器3374-bで信号を第1の周波数範囲(例えば、30GHz)から第2の周波数範囲(例えば、20GHz)に変換し、(例えば、カプラ3336-bを使用して)相互接続サブシステム3305を経て、第2の送受信器3315の第6の増幅器段3330-fにRHCPフォワードリンク信号をルーティングし、第2の送信信号経路3356を介して第2の送受信器3315から対応するRHCPフォワードダウンリンク信号を送信してもよい。第2の送信信号経路3356は、増幅された20GHzRHCPフォワードリンク信号をR2アンテナの給電素子に提供して、その増幅された20GHzRHCPフォワードリンク信号をR2カバレッジエリア内に配置されたデバイスに送信してもよい。
【0295】
場合によっては、相互接続サブシステム3305を含む回路アーキテクチャ3300は、リターンリンク構成320、例えば第1のリターンリンク構成321(例えば、本明細書で記載されたようなリターンリンク構成「1」)を使用して動作モードを実装するように構成されてもよい(又は、例えば、再構成されてもよい)。第1のリターンリンク構成321に対して本明細書に提供される構成は、第1のリターンリンク構成321の組み合わせがそれぞれのフォワードリンク構成に対して利用可能である上記のフォワードリンク構成のいずれかと組み合わされてもよい。場合によっては、リターンリンク信号が、例えば、各々が回路アーキテクチャ3300の構成要素を(例えば、配線、トレース、多重化装置3334などを経て)同時に(例えば、周波数多重化を使用して)通過するフォワードリンク信号と多重化されてもよい。
【0296】
第1のリターンリンク構成321によれば、通信衛星は、第2の受信信号経路3324を介して第1の送受信器3310でRHCPリターンアップリンク信号を受信し、(例えば、多重化装置3334-a、カプラ3336-a、カプラ3336-c、及び多重化装置3334-dを使用して)相互接続サブシステム3305を経て、第10の増幅器段3330-jにRHCPリターンリンク信号をルーティングし、周波数変換器3374-cで信号を第1の周波数範囲(例えば、30GHz)から第2の周波数範囲(例えば、20GHz)に変換し、第2の送信信号経路3372を介して第3の送受信器3320から対応するRHCPリターンダウンリンク信号を送信してもよい。第2の送信信号経路3372は、増幅された20GHzRHCPリターンリンク信号をR3アンテナの給電素子に提供して、その増幅された20GHzRHCPリターンリンク信号をR3カバレッジエリア内に配置されたデバイスに送信してもよい。
【0297】
場合によっては、相互接続サブシステム3305を含む回路アーキテクチャ3300は、第2のリターンリンク構成322(例えば、本明細書で説明されるリターンリンク構成「2」)を使用して動作モードを実装するように構成(又は、例えば、再構成)されてもよい。第2のリターンリンク構成322のために本明細書に提供される構成は、第2のリターンリンク構成322の組み合わせがそれぞれのフォワードリンク構成に対して利用可能である上記のフォワードリンク構成のいずれかと組み合わされてもよい。場合によっては、リターンリンク信号は、例えば、各々が回路アーキテクチャ3300の構成要素を(例えば、配線、トレース、多重化装置3334などを経て)同時に(例えば、周波数多重化を使用して)通過するフォワードリンク信号と多重化されてもよい。
【0298】
第2のリターンリンク構成322によれば、通信衛星は、第2の受信信号経路3352を介して第2の送受信器3315でRHCPリターンアップリンク信号を受信し、(例えば、多重化装置3334-b、カプラ3336-a、カプラ3336-c、及び多重化装置3334-dを使用して)相互接続サブシステム3305を経て、第10の増幅器段3330-jにRHCPリターンリンク信号をルーティングし、周波数変換器3374-cで信号を第1の周波数範囲(例えば、30GHz)から第2の周波数範囲(例えば、20GHz)に変換し、第2の送信信号経路3372を介して第3の送受信器3320から対応するRHCPリターンダウンリンク信号を送信してもよい。第2の送信信号経路3372は、増幅された20GHzRHCPリターンリンク信号をR3アンテナの給電素子に提供して、その増幅された20GHzRHCPリターンリンク信号をR3カバレッジエリア内に配置されたデバイスに送信してもよい。
【0299】
場合によっては、相互接続サブシステム3305を含む回路アーキテクチャ3300は、第3のリターンリンク構成323(例えば、本明細書で説明されるリターンリンク構成「3」)を使用して動作モードを実装するように構成(又は、例えば、再構成)されてもよい。第3のリターンリンク構成323のために本明細書に提供される構成は、第3のリターンリンク構成323の組み合わせがそれぞれのフォワードリンク構成に対して利用可能である上記のフォワードリンク構成のいずれかと組み合わされてもよい。場合によっては、リターンリンク信号は、例えば、各々が回路アーキテクチャ3300の構成要素を(例えば、配線、トレース、多重化装置3334などを経て)同時に(例えば、周波数多重化を使用して)通過するフォワードリンク信号と多重化されてもよい。
【0300】
第3のリターンリンク構成323によれば、通信衛星は、第2の受信信号経路3368を介して第3の送受信器3320でRHCPリターンアップリンク信号を受信し、(例えば、多重化装置3334-c、カプラ3336-c、及び多重化装置3334-dを使用して)相互接続サブシステム3305を経て、第10の増幅器段3330-jにRHCPリターンリンク信号をルーティングし、周波数変換器3374-cで信号を第1の周波数範囲(例えば、30GHz)から第2の周波数範囲(例えば、20GHz)に変換し、第2の送信信号経路3372を介して第3の送受信器3320から対応するRHCPリターンダウンリンク信号を送信してもよい。第2の送信信号経路3372は、増幅された20GHzRHCPリターンリンク信号をR3アンテナの給電素子に提供して、その増幅された20GHzRHCPリターンリンク信号をR3カバレッジエリア内に配置されたデバイスに送信してもよい。
【0301】
図34は、本開示の態様による、ビーム形成システム及び衛星の動作モードの切り替えをサポートする、コントローラ3400のブロック図を示す。コントローラ3400は、通信サービスマネージャ3405と、プロセッサ3410と、メモリ3415と、通信インターフェース3440と、を含んでもよい。これらの構成要素の各々は、1つ以上のバス3435を通じて直接的又は間接的に相互に通信してもよい。いくつかの実施例では、コントローラ3400はコントローラ175の例であってもよく、
図1~
図33を参照して記載されるような衛星通信システムの態様によって実装されてもよい。例えば、コントローラ3400の態様がネットワークデバイス170又は通信衛星105に実装されてもよい。
【0302】
メモリ3415は、ランダムアクセスメモリ(RAM)及び/又は読み取り専用メモリ(ROM)を含んでもよい。メモリ3415は、(例えば、Linux又はWindowsカーネル上に構築された)オペレーティングシステム(OS)3420を格納してもよい。また、メモリ3415はコンピュータ可読のコンピュータ実行可能コード3425も格納してもよい。コンピュータ実行可能コード3425は命令を含み、その命令は、実行されると、異なるネイティブアンテナパターンに従って、通信サービスを提供することに関連する本明細書に記載される様々な機能をプロセッサ3410に実行させるように構成されている。代替的に、コード3425は、プロセッサ3410によって直接実行可能ではなく、コントローラ3400に(例えば、コンパイル及び実行時に)本明細書に記載の機能のうちの1つ以上を実行させるように構成されてもよい。
【0303】
コントローラ3400は、通信サービスマネージャ3405を含んでもよく、通信サービスマネージャ3405は、本明細書に記載されるように、ビーム形成システム及び衛星の動作モードとの間で切り替える通信衛星の1つ以上の態様を管理してもよい。通信サービスは、例えば、通信インターフェース3440を介して提供されてもよい。いくつかの実施例では、通信サービスマネージャ3405は通信衛星の動作モードを決定し、衛星に信号を送って、決定された動作モードのアンテナアセンブリの相互接続サブシステム及びアンテナを構成し、その後、動作モードに従って通信衛星を動作させてもよい(例えば、構成された動作モードに従って通信インターフェース3440を介して通信サービスのための信号3445を送信して、端末に通信サービスを提供する)。
【0304】
通信サービスマネージャ3405、プロセッサ3410、メモリ3415、及び/又は通信インターフェース3440を含むコントローラ3400は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)又は他のプログラム可能な論理デバイス、ディスクリートゲート又はトランジスタ論理、ディスクリートハードウェア構成要素、又は本明細書に記載の機能を実行するように設計されたそれらの任意の組み合わせを用いて実装又は行われてもよい。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであってもよいが、代替的に、プロセッサが任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、又は状態機械であってもよい。また、コントローラ3400は、コンピューティングデバイスの組み合わせ、例えば、DSPとマイクロプロセッサとの組み合わせ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと併用した1つ以上のマイクロプロセッサ、内蔵型メモリ、分離型メモリ、又は任意の他のそのような構成として実装されてもよい。
【0305】
図35は、本開示の態様による、ビーム形成システム及び衛星の動作モードの切り替えをサポートする方法3500の例のフローチャートを示す。方法3500の動作は、本明細書に記載されるように、複数のアンテナ又はその構成要素を含む通信衛星のためのコントローラによって実装されてもよい。いくつかの実施例では、以下に説明される機能を実行するためにコントローラの機能要素を制御するための一組の命令をコントローラが実行してもよい。追加的に又は代替的に、専用ハードウェアを使用して以下に説明される機能の態様をコントローラが実行してもよい。
【0306】
3505で、コントローラが、通信衛星の第1のアンテナと関連付けられた第1のカバレッジエリアと、通信衛星の第2のアンテと関連付けられた第2のカバレッジエリアとを含むサービスエリア内の端末に通信サービスを提供するために、複数の動作モードから第1の動作モードを識別してもよく、ここで、第2のカバレッジエリアは、第1のカバレッジエリアと少なくとも部分的に重複してもよく、通信衛星を介して通信サービスを提供するための少なくとも1つのゲートウェイを含んでもよい。場合によっては、第1の動作モードはそれぞれの偏波の第1の構成に対応してもよく、第1の構成はそれぞれの偏波の各々の信号を受信するための複数のアンテナのうちの少なくとも1つと、それぞれの偏波の各々の信号を送信するための複数のアンテナのうちの少なくとも1つと、を備える。
【0307】
3510において、通信衛星は第1の動作モードに従って動作されてもよい。
【0308】
3515で、コントローラが通信サービスを提供するための複数の動作モードの第2の動作モードを決定してもよく、ここで、第2の動作モードがそれぞれの偏波の第2の構成に対応し、第2の構成がそれぞれの偏波の各々の信号を受信するための複数のアンテナの少なくとも1つと、それぞれの偏波の各々の信号を送信するための複数のアンテナの少なくとも1つと、を有し、第2の構成は第1の構成とは異なる。
【0309】
3520で、コントローラは、アンテナアセンブリのアンテナ(例えば、相互接続サブシステム)を第1の動作モードから第2の動作モードに切り替えるように通信衛星に命令してもよい。
【0310】
3525で、通信衛星は第2の動作モードに従って動作されてもよい。いくつかの実施例では、第1の動作モード又は第2の動作モードのうちの一方が、フォワードリンクのための単一の偏波を採用するモード(例えば、モード「A」、「C」のうちの1つ)であってもよく、その一方で、第1の動作モード又は第2の動作モードのうちの他方が、フォワードリンクのための二重偏波を採用するモード(例えば、モード「B」、「D」、「E」、「F」、「G」、又は「H」のうちの1つ)であってもよい。いくつかの実施例では、第1の動作モード又は第2の動作モードのうちの一方が、単一のフォワードリンクカバレッジエリアを採用するモード(例えば、モード「A」、「B」、「C」、又は「D」のうちの1つ)であってもよく、第1の動作モード又は第2の動作モードのうちの他方が、複数のフォワードリンクカバレッジエリアを採用するモード(例えば、モード「E」、「F」、「G」、又は「H」のうちの1つ)であってもよい。いくつかの実施例では、第1及び第2の動作モードは同一のフォワードリンク構成を有してもよいが、異なるリターンリンク構成を有してもよい。いくつかの実施例では、第1及び第2の動作モードは2つ以上の動作モードの(例えば、周期的に繰り返され得る、又は動的に変化し得る)パターンの一部であってもよい。
【0311】
それゆえ、方法3525は、本開示の態様によるビーム形成システム及び衛星の動作モード切り替えをサポートしてもよい。方法3500は、例示の実装態様を考察し、方法3500の動作は他の実装態様が可能であるように再配置されてもよく、又はそうでなければ変更されてもよいことに留意されたい。例えば、特定の記載された動作は(例えば、破線を有するボックスによって囲まれたもの、任意選択として説明されたものなどの)任意選択であってもよく、ここで、特定の基準が満たされたとき、構成に基づいて実行されたとき、任意選択の動作が断続的に省略されたとき、完全に省略されたときなどに任意選択の動作が実行されてもよい。
【0312】
本明細書の開示に関連して説明される様々な例示的なブロック及び構成要素は、汎用プロセッサ、DSP、ASIC、FPGA又は他のプログラム可能な論理デバイス、ディスクリートゲート又はトランジスタ論理、ディスクリートハードウェア構成要素、又は本明細書に記載の機能を実行するように設計されたそれらの任意の組み合わせを用いて実装又は実行されてもよい。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであってもよいが、代替的に、プロセッサが任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、又は状態機械であってもよい。また、コンピューティングデバイスの組み合わせ、例えば、DSPとマイクロプロセッサとの組み合わせ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと組み合わせたマイクロプロセッサ、又は任意の他のそのような構成としてプロセッサが実装されてもよい。
【0313】
添付の図面に関連して上記で説明された詳細な説明は、例示的な実施形態を説明しており、実施され得るか、又は特許請求の範囲内にある唯一の実施形態を表すものではない。本明細書を通して使用される「例」という用語は、「例、実例、又は例証としての役割を果たす」を意味し、「好ましい」又は「他の実施形態より有利」ではない。詳細な説明は、記載された技法の理解を提供する目的のための具体的な詳細を含む。しかしながら、これらの技法は、これらの具体的な詳細を伴わずに実践されてもよい。いくつかの例では、説明されている実施形態の概念を不明瞭にすることを避けるために、周知の構造及びデバイスがブロック図の形態で示されている。
【0314】
情報及び信号は、様々な異なる技術及び技法のいずれかを使用して表すことができる。例えば、上記の説明全体を通して参照され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、記号、及びチップは、電圧、電流、電磁波、磁場又は粒子、光学場又は粒子、若しくはこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
【0315】
本明細書に記載される機能は、異なる材料、特徴、形状、サイズなどを用いて様々な方法で実装されてもよい。他の例及び実装形態は、本開示及び添付の特許請求の範囲内にある。機能を実装する特徴部はまた、機能の部分が異なる物理的位置に実装されるように分散されることを含めて、様々な位置に物理的に位置決めされてもよい。また、特許請求の範囲を含めて、本明細書で使用されるとき、項目のリスト(例えば、「少なくとも1つの」又は「1つ以上の」などの語句によって前置きされた項目のリスト)において使用される「又は」は、例えば、「少なくとも1つのA、B、又はC」のリストが、A又はB又はC又はAB又はAC又はBC又はABC(すなわち、A及びB及びC)を意味するように、離接的なリストを示す。
【0316】
コンピュータ可読媒体は、コンピュータプログラムのある場所から他の場所への転送を容易にする任意の媒体を含むコンピュータ記憶媒体及び通信媒体の双方を含む。記憶媒体は、汎用コンピュータ又は専用コンピュータによってアクセス可能な任意の利用可能な媒体であってもよい。非限定の例として、コンピュータ可読媒体が、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリ、CD-ROM又は他の光ディスク記憶装置、磁気ディスク記憶又は他の磁気記憶デバイス、又は命令又はデータ構造の形態で所望のプログラムコード手段を搬送又は記憶するために使用することができ、かつ、汎用目的若しくは特殊目的コンピュータ、又は汎用目的若しくは特殊目的プロセッサによってアクセスすることができる任意の他の媒体を含むことができる。また、任意の接続は、コンピュータ可読媒体と適切に称される。例えば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL)、又は赤外線、無線、及びマイクロ波などの無線技術を使用して、ウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、DSL、又は赤外線、無線、及びマイクロ波などの無線技術は、媒体の定義に含まれる。ディスク(disk)及びディスク(disc)は、本明細書で使用されるとき、コンパクトディスク(CD)、レーザディスク、光ディスク、デジタル多用途ディスク(DVD)、フロッピーディスク及びブルーレイディスクを含み、ディスクは通常、レーザで光学的にデータを再生する。上記の組み合わせもまた、コンピュータ可読媒体の範囲内に含まれる。
【0317】
本開示の前の説明は、当業者が本開示を作製又は使用することを可能にするために提供されている。本開示に対する様々な修正は、当業者には容易に明らかとなり、本明細書で定義される一般的原理は、本開示の範囲から逸脱することなく他の変形形態に適用され得る。したがって、本開示は、本明細書に記載される実施例及び設計に限定されるべきではなく、本明細書に開示される原理及び新規の特徴と一致する最も広い範囲を与えられるものである。