(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-22
(45)【発行日】2024-12-02
(54)【発明の名称】電極の製造方法及びこの方法に利用される電極製造システム
(51)【国際特許分類】
H01M 4/139 20100101AFI20241125BHJP
H01M 4/04 20060101ALI20241125BHJP
【FI】
H01M4/139
H01M4/04 A
(21)【出願番号】P 2023518860
(86)(22)【出願日】2022-07-18
(86)【国際出願番号】 KR2022010450
(87)【国際公開番号】W WO2023003300
(87)【国際公開日】2023-01-26
【審査請求日】2023-03-23
(31)【優先権主張番号】10-2021-0095769
(32)【優先日】2021-07-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】521065355
【氏名又は名称】エルジー エナジー ソリューション リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】ソ・ジュン・イ
(72)【発明者】
【氏名】ヒョジン・イ
(72)【発明者】
【氏名】テ・ス・キム
(72)【発明者】
【氏名】ヒュク・ス・イ
(72)【発明者】
【氏名】ジュン・ヒョン・パク
【審査官】鈴木 雅雄
(56)【参考文献】
【文献】特開2000-149911(JP,A)
【文献】特開2015-000426(JP,A)
【文献】特開平03-180286(JP,A)
【文献】特開平07-135023(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2015-0122940(KR,A)
【文献】特開平11-054106(JP,A)
【文献】特開2008-140885(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 4/139
H01M 4/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)集電体の表面に活物質層を積層する段階、及び
(b)前記活物質層の表面にレーザービームを照射して前記活物質層の一部を取り除く段階、を含み、
前記(b)の段階でレーザービームを前記活物質層に照射する前に、前記活物質層に水分を供給する工程を行
い、
前記(a)の段階前に活物質層が積層される集電体の表面にコロナ処理を行う段階をさらに含み、
前記(b)の段階後に安定化のための熱処理段階をさらに含むことを特徴とする電極の製造方法。
【請求項2】
前記水分の供給は前記レーザービームの照射前に前記水分が前記活物質層に染みこむように行われることを特徴とする請求項1に記載の電極の製造方法。
【請求項3】
前記水分の供給はスプレイ方式で行われることを特徴とする請求項2に記載の電極の製造方法。
【請求項4】
前記レーザービームの水平方向切断面の形状が四角形または線形であることを特徴とする請求項1に記載の電極の製造方法。
【請求項5】
前記レーザービームは、波長が700nmないし1100nmの赤外線(IR)であることを特徴とする請求項1に記載の電極の製造方法。
【請求項6】
前記(a)の段階の活物質層を積層する段階は活物質コーティングによって行われることを特徴とする請求項1に記載の電極の製造方法。
【請求項7】
前記(b)の段階で活物質層が一部除去された部分は無地部を形成することを特徴とする請求項1に記載の電極の製造方法。
【請求項8】
前記(a)の段階及び前記(b)の段階は集電体の前面及び後面で行われることを特徴とする請求項1に記載の電極の製造方法。
【請求項9】
前記(a)の段階及び前記(b)の段階はロールツーロール工程によって電極を製造する過程で行われることを特徴とする請求項1に記載の電極の製造方法。
【請求項10】
集電体を平たい形態で供給する集電体供給装置、
供給された前記集電体の表面に活物質をコーティングする活物質コーティング装置、
前記活物質コーティング装置によってコーティングされた活物質層に水分を供給する水分供給装置、及び
前記水分が供給された活物質層の一部をエッチングするレーザーエッチング装置、を含
み、
前記活物質コーティング装置の前方に位置するコロナ処理装置及び前記レーザーエッチング装置の後側に位置する熱処理装置をさらに含む電極製造システム。
【請求項11】
前記水分供給装置は水分スプレイ装置であることを特徴とする請求項
10に記載の電極製造システム。
【請求項12】
前記集電体供給装置はロールツーロール装置であることを特徴とする請求項
10に記載の電極製造システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は2021年7月21日付韓国特許出願第10‐2021‐0095769号に基づく優先権の利益を主張し、該当韓国特許出願の文献に開示されている全ての内容は本明細書の一部として組み込む。
【0002】
本発明は電極の製造方法及びこの方法に利用される電極製造システムに関する。
【背景技術】
【0003】
モバイル機器、電気自動車などに対する需要が増加するにつれ、二次電池の需要が急増している。特に、二次電池の中で高いエネルギー密度と電圧を持つリチウム二次電池が常用化されて広く使われている。
【0004】
リチウム二次電池は集電体上に活物質が塗布されている電極、すなわち正極と負極の間に多孔性分離膜が介在された電極組立体にリチウム塩を含む電解質が含浸されている構造からなっている。前記電極は、活物質、バインダー及び導電材を溶媒に混合/分散させてスラリーを製造する混合工程、前記活物質スラリーを薄膜形態の集電体に塗布して乾燥するコーティング工程、コーティング工程が終わった電極の容量密度を高め、集電体と活物質との間の接着性を増加させるための圧延(pressing)工程を経て集電体上に活物質層を形成して製造される。
【0005】
前記活物質スラリーを集電体に塗布する場合、
図2に示されたように、ドラッグライン(drag line)及び/またはアイランド(island)が形成されることで、活物質層の末端部に均一な面を形成することが難しいことと知られている。また、
図3に示されたように、活物質層の周りに活物質層の厚さが徐々に減少するスライディング部が形成されて活物質層の容量を減少させる問題が発生する。また、前記スラリーを集電体の両面に塗布する場合、
図3に示されたように、上面と下面に塗布されるスラリーの位置が一致しないミスマッチングが発生する。このようなミスマッチングは正/負極対面の時、活物質層の位置をずれるようにして、このようにずれた部分は充放電効率が落ちる。特に、前記ミスマッチング部は負極表面にリチウムを析出させることができ、このようなリチウム析出が長時間行われる場合、電池容量の減少が発生する。
【0006】
一方、前記のような問題を解決するためにレーザーエッチング方法が導入されているが、この方法の場合、レーザービームの熱によって活物質の熱化(熱影響部(Heat affected zone))が発生する問題があった。
【0007】
よって、活物質層の端部を均一に形成し、スライディング部及び/またはミスマッチング部の形成を防ぐことができ、活物質の熱化を防ぐことができる方法が要求されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、従来技術の前記のような問題を解消するために案出されたものであって、レーザーエッチングによってスライディング部及び/またはミスマッチング部なしに活物質層の端部を均一に形成することができる電極の製造方法及び電極製造システムを提供することを目的とする。
【0010】
また、レーザーエッチングの時、レーザービームの熱によって活物質が熱化される問題(熱影響部の発生)を防ぐことができる電極の製造方法及び電極製造システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前記目的を達成するために、本発明は、
(a)集電体の表面に活物質層を積層する段階;及び
(b)前記活物質層の表面にレーザービームを照射して活物質層の一部を取り除く段階;を含み、
前記(b)段階でレーザービームを活物質層に照射する前に、活物質層に水分を供給する工程を行うことを特徴とする電極の製造方法を提供する。
【0012】
また、本発明は、
集電体が平たい形態で供給する集電体供給装置;
前記供給された集電体の表面に活物質をコーティングする活物質コーティング装置;
前記活物質コーティング装置によって積層された活物質層に水分を供給する水分供給装置;及び
前記水分が供給された活物質層の一部をエッチングするレーザーエッチング装置;を含む電極製造システムを提供する。
【発明の効果】
【0013】
本発明の電極の製造方法及び電極製造システムは、レーザーエッチング方式を利用することで、スライディング部及び/またはミスマッチング部を除いて活物質層の端部を均一に形成する効果を提供する。
【0014】
また、レーザーエッチングの時、水分を供給することでレーザービームの熱による活物質の熱化(熱影響部)を最小化する効果を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】従来技術の電極製造過程中に活物質コーティング工程を模式的に示す図面。
【
図2】従来技術にしたがって集電体に活物質を塗布する場合に発生する問題点を示す図面。
【
図3】従来技術にしたがって集電体に活物質を塗布する場合に発生するスライディング部及びミスマッチング部を模式的に示す図面。
【
図4】本発明の一実施形態によるレーザーエッチング工程を模式的に示す図面。
【
図5】本発明の一実施形態による電極製造システムを模式的に示す図面。
【
図6】本発明の一実施形態による電極製造システムを模式的に示す図面。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が容易に実施できるように、本発明の実施例について添付の図面を参照して詳しく説明する。しかし、本発明は幾つか異なる形態で具現されることができ、ここで説明する実施例に限定されない。明細書全体にわたって類似な部分に対しては同一図面符号を付けた。
【0017】
ある構成要素が他の構成要素に「繋がる、備えられる、または設置される」と言及された時は、その他の構成要素に直接連結または設置されることもできるが、中間に他の構成要素が存在することもできると理解されるべきである。一方、ある構成要素が他の構成要素に「直接繋がる、備えられる、または設置される」と言及された時は、中間に他の構成要素が存在しないものとして理解されるべきである。一方、構成要素どうしの関系を説明する他の表現、すなわち「~上部に」と「上部に直接」または「~間に」と「すぐ~間に」または「~に隣合う」と「~に直接隣合う」なども同様に解釈されるべきである。
【0018】
図4は本発明の一実施形態によるレーザーエッチング工程を模式的に示す図面で、
図5及び
図6は本発明の電極の製造方法の一実施形態としてロールツーロール(Roll‐to‐Roll)工程によって電極を製造する電極製造システムを例示的に示すものである。以下、前記図面を参考して本発明を説明する。
【0019】
本発明の電極の製造方法は、
図5に示されたように、
(a)集電体70の表面に活物質層80を積層する段階;及び
(b)前記活物質層80の表面にレーザービームを照射(40:レーザーエッチング装置を利用)して活物質層の一部を取り除く段階;を含み、
前記(b)段階でレーザービームを活物質層に照射する前に、活物質層に水分を供給(30:水分供給装置を利用)する工程を行うことを特徴とする。
【0020】
従来の電極の製造方法でもレーザーエッチング装置が使われているが、レーザービームの熱によって活物質の熱化(熱影響部)が発生する問題があった。本発明は前記のような問題をレーザービームの照射前に活物質層に水分を供給する方法によって解決することを特徴とする。
【0021】
前記レーザービームの熱によって活物質が熱化される形態(熱影響部)としては、例えば、電極ホイル表面の酸化及びこれによる変色などを挙げることができる。
【0022】
本発明の一実施形態において、前記(b)段階で水分の供給はレーザービームの照射前に水分が活物質層に染みこむことができるように供給する方式で遂行されることができる。例えば、前記水分供給はレーザーを適用する5秒ないし30秒前に行われることができる。なぜなら、レーザー適用前に活物質内部で水分が供給されることができる十分な時間が必要になるためである。しかし、活物質の組成、積層された活物質の量によって水分が吸収される時間が違うので、前記範囲に限定されるものではない。
【0023】
前記水分供給方法は特に限定されないが、例えば、スプレイ方式などによって行われることができる。しかし、これに限定されるものではなく、活物質に水分を充分供給することができる方式であれば、いかなる方式でも採用されることができる。
【0024】
本発明の一実施形態において、前記レーザービームはビームの水平方向切断面の形状が四角形または線形である。前記水平方向はレーザーが照射される垂直方向を基準にする方向を意味する。
【0025】
本発明の一実施形態において、前記方法で利用されるレーザーエッチング装置としては、この分野に公知されたレーザーエッチング装置が利用されることができる。前記レーザーエッチング装置は、
図4に示されたように、レーザーソース生成器、デリバリーミラー(delivery mirror)、レーザービーム幅調節機、及びスキャナユニットなどを含んで構成されることができ、前記スキャナユニットは、ガルバノミラー、シータレンズなどを含むことができる。前記レーザーソース生成器は、例えば、IR(赤外線)波長領域のレーザーソース生成器であってもよく、レーザー波長は700nmないし1100nmであって、好ましくは1000nmないし1100nmであってもよいが、これに限定されるものではない。
【0026】
一般に、レーザーは円形(ガウシアン(Gaussian))形態で発振されるが、光学系構成によって四角形(トップハット(Top Hat))または線形のビーム形状で発振させることができる。例えば、円形または四角形ビームの場合、レーザースキャナのように、X‐Y軸をそれぞれ動かすことができるミラーを使って形成することができる。すなわち、前記2個のミラーの移動で所望の形態のビームを形成することが可能である。
【0027】
前記四角形ビームが円形ビームよりもっと速く多量をエッチングすることができる。また、ビーム強度の分布が中央に集中された円形よりは線形ビームの場合がもっと精密に活物質層をエッチングすることができる。線形ビームの場合、所望の幅で長さを調節して一度に多量のエッチングを進めることができる。
【0028】
本発明の一実施形態において、前記(a)段階の活物質層を積層する段階は活物質コーティングによって行われることができ、乾燥工程、圧延工程などをさらに行うことも可能である。本発明で前記(b)段階は前記活物質コーティング以後に行われることができ、好ましくは前記圧延工程以後行われることができる。具体的に、前記(b)段階は圧延工程後切欠工程で行われることができる。
【0029】
本発明の一実施形態において、前記(b)段階で活物質層が一部除去された部分は無地部を形成することができる。具体的に、前記(b)段階は活物質によって覆われた集電体をレーザーエッチングによって取り除くことで、活物質が積層されていない無地部を形成する工程であり、前記無地部は、この後、打ち抜きなどの工程によって電極タップに形成されることができる。
【0030】
本発明の一実施形態において、前記(a)段階及び(b)段階は集電体の一面に実施されるか、前面及び後面に実施されることができる。
【0031】
本発明の一実施形態において、前記(a)段階及び(b)段階は
図5及び
図6に例示されたように、ロールツーロール(Roll‐to‐Roll)工程によって電極を製造する過程によって遂行されることができる。
【0032】
本発明の一実施形態において、
図6に例示されたように、前記(a)段階前に活物質が積層される集電体の表面にコロナ処理(50:コロナ処理装置を利用)を行う段階をさらに含むことができ、前記(b)段階後に安定化のための熱処理(60:熱処理装置を利用)段階をさらに含むことができる。前記集電体の表面に対するコロナ処理は、活物質が集電体の表面にもっとよく接着されるようにするための工程である。
【0033】
前記コロナ処理及び熱処理は、この分野の公知された方法によって実施されることができる。
【0034】
本発明の一実施形態において、前記電極の製造方法は正極または負極に全て適用されることができる。前記集電体では正極集電体または負極集電体としてこの分野に公知された集電体が制限されずに使われることができ、例えば、銅、アルミニウム、金、ニッケル、銅合金またはこれらの組み合わせによって製造されるホイルなどを挙げることができる。
【0035】
また、前記活物質層は正極活物質層または負極活物質層である。前記活物質層は正極活物質または負極活物質とバインダーを含む活物質スラリーで形成されることができ、前記活物質スラリーには導電材がさらに含まれることができ、必要な場合分散剤がさらに含まれることもできる。
【0036】
前記正極活物質、負極活物質、バインダー、及び導電材としては、この分野に公知された成分が制限されずに使われることができる。
【0037】
前記正極活物質としては、例えば、リチウムマンガン酸化物、リチウムコバルト酸化物、リチウムニッケル酸化物、リチウム鉄酸化物、3成分系正極材であるLiNixMnyCozO2(NMC)またはこれらを組み合わせたリチウム複合酸化物などが使われることができる。リチウム‐硫黄電池の場合は、硫黄‐炭素複合体が正極活物質で含まれることができる。
【0038】
前記負極活物質としては、例えば、LiTi2(PO4)3、Li3V2(PO4)3、LiVP2O7、LiFeP2O7、LiVPO4F、LiVPO4O、及びLiFeSO4Fなどを挙げることができる。前記負極活物質は表面に炭素コーティング層が形成されたものであってもよい。
【0039】
前記導電材としては、例えば、スーパーP(Super‐P)、デンカブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、チャンネルブラック、ファーネスブラック、ランプブラック、サーマルブラック、カーボンブラックなどのカーボンブラック;カーボンナノチューブやフラーレンなどの炭素誘導体;炭素繊維や金属繊維などの導電性繊維;フッ化カーボン、アルミニウム、ニッケル粉末などの金属粉末;またはポリアニリン、ポリチオフェン、ポリアセチレン、ポリピロールなどの導電性高分子;などが使われることができる。
【0040】
本発明の一実施形態による電極製造システムは、
図5に例示されたように、
集電体70を平たい形態で供給する集電体供給装置10;
前記供給された集電体の表面に活物質をコーティングする活物質コーティング装置20;
前記活物質コーティング装置によってコーティングされた活物質層80に水分を供給する水分供給装置30;及び
前記水分が供給された活物質層の一部をエッチングするレーザーエッチング装置40;を含む特徴を持つ。
【0041】
本発明の電極製造システムには前述された電極の製造方法に記載された内容が全て適用されることができる。したがって、一部重なる内容は説明を省略する。
【0042】
本発明の一実施形態において、前記集電体供給装置10は集電体を活物質のコーティングができるように供給することができる装置であれば特に制限されず、この分野に公知された装置を利用することができる。例えば、
図5に示されたように、ロールツーロール工程に集電体を供給する装置であって、集電体が巻取されたロール10である。
【0043】
本発明の一実施形態において、前記活物質コーティング装置20、レーザーエッチング装置40などもこの分野に公知された装置が制限されずに使われることができる。また、図面に示されていないが、乾燥装置、圧延装置などがさらに含まれることもできる。
【0044】
例えば、前記レーザーエッチング装置は、
図4に示されたように、レーザーソース生成器、デリバリーミラー(delivery mirror)、レーザービーム幅調節機、及びスキャナユニットなどを含んで構成されることができ、前記スキャナユニットはガルバノミラー、シータレンズなどを含むことができる。前記レーザーソース生成器は、例えば、IR(赤外線)レーザーソース生成器であってもよく、前記レーザーソース生成器で生成されたレーザーの波長は700nmないし1100nmであってもよく、好ましくは1000nmないし1100nmであってもよいが、これに限定されるものではない。
【0045】
本発明の一実施形態において、前記レーザーエッチング装置40から照射されるレーザービームは水平方向切断面の形状が四角形または線形である。前記水平方向はレーザーが照射される垂直方向を基準にする方向を意味する。
【0046】
本発明の一実施形態において、前記電極製造システムは
図6に示されたように、前記活物質コーティング装置10の前方に位置されるコロナ処理装置50及び前記レーザーエッチング装置40の後側に位置される熱処理装置60をさらに含むことができる。
【0047】
前記コロナ処理装置50及び熱処理装置60としてはこの分野で公知の装置が制限されずに使われることができる。
【0048】
本発明の一実施形態において、前記水分供給装置30としては水分スプレイ装置などが使われることができるが、これに限定されるものではなく、活物質に水分を充分供給することができる装置であれば、いかなる装置でも使われることができる。
【0049】
本発明が前記言及された好ましい実施形態に関して説明されたが、発明の要旨と範囲から脱することなく多様な修正や変形をすることが可能である。したがって、添付の特許請求範囲は本発明の要旨に属するかぎり、このような修正や変形を含む。
【符号の説明】
【0050】
10:アンワインダーロール(Un‐Winder Roll)
12:支持ロール
14:リワインダーロール(Re‐Winder Roll)
20:活物質コーティング装置
30:水分供給装置
40:レーザーエッチング装置
50:コロナ処理装置
60:加熱装置
70:集電体
80:活物質層