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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-25
(45)【発行日】2024-12-03
(54)【発明の名称】マイクロ鉗子
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/29 20060101AFI20241126BHJP
   A61B 10/04 20060101ALI20241126BHJP
   A61B 10/06 20060101ALI20241126BHJP
   A61B 1/018 20060101ALI20241126BHJP
【FI】
A61B17/29
A61B10/04
A61B10/06
A61B1/018 515
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2022536774
(86)(22)【出願日】2020-12-17
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-02-22
(86)【国際出願番号】 US2020065542
(87)【国際公開番号】W WO2021127136
(87)【国際公開日】2021-06-24
【審査請求日】2023-12-06
(31)【優先権主張番号】62/951,170
(32)【優先日】2019-12-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】503423661
【氏名又は名称】ユナイテッド ステイツ エンドスコピー グループ,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100137338
【弁理士】
【氏名又は名称】辻田 朋子
(72)【発明者】
【氏名】ルッソ,ジェシカ
(72)【発明者】
【氏名】ジョン,キース アール.
(72)【発明者】
【氏名】ウスペンスキ,アレックス
(72)【発明者】
【氏名】チアポーネ,ジェラルド
【審査官】近藤 裕之
(56)【参考文献】
【文献】特表2018-510689(JP,A)
【文献】特表2018-528006(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 17/29
A61B 10/04
A61B 10/06
A61B 1/018
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガイドチャネルを定めるフォークであって、前記ガイドチャネル内の前記フォークの遠位端に一対のフォークピンを含む前記フォークと、
前記ガイドチャネルの近位端で前記フォークに対して回動可能に取り付けられた一対のコントロールアームと、
閉位置と開位置との間で動作可能な一対の顎部と、を備え、
各前記顎部は、複数の歯を有する把持部と、接続部と、を有し、
前記把持部は、前記把持部の遠位端に形成された前方歯と、前記前方歯と前記把持部の近位端との間に形成された複数の後方歯と、を少なくとも含み、
前記接続部は、前記接続部の遠位端に設けられた第一開口部と、前記接続部の近位端に設けられた第二開口部とを含み、
前記第一開口部は細長く、
一対の前記顎部は、前記第一開口部を介して、前記ガイドチャネルの遠位端にある一対の前記フォークピンに直接、回動可能に取り付けられ、
一対の前記フォークピンは、ガイドチャネル内で互いにずれており、
各前記顎部は、前記第二開口部を介して一対の前記コントロールアームの一方に回動可能に取り付けられ、
前記ガイドチャネル内にプッシャーが配置され、
各前記コントロールアームは、前記プッシャーの動きを介して前記顎部を開閉するために、前記プッシャーの一端に回動可能に取り付けられている、内視鏡装置。
【請求項2】
一つ又は複数の前記後方歯は、前記把持部の近位端に向かって角度がつけられている、請求項1に記載の内視鏡装置。
【請求項3】
一つ又は複数の前記後方歯は、前記把持部の近位端に向かって後方に湾曲させられている、請求項1に記載の内視鏡装置。
【請求項4】
一の前記顎部の一つ又は複数の前記後方歯は、他の前記顎部の一つ又は複数の前記後方歯の対向する先端部に対応する形状の凹状先端部を含む、請求項1に記載の内視鏡装置。
【請求項5】
各前記顎部の前記後方歯は、前記把持部の端部に沿って隣接する各前記後方歯に対してずらされている、請求項1に記載の内視鏡装置。
【請求項6】
各前記顎部のずらされた前記後方歯は、前記顎部が前記閉位置にあるときに両前記顎部の前記後方歯が重なるように、前記把持部の縁に沿って配置されている、請求項に記載の内視鏡装置。
【請求項7】
各前記顎部のずらされた前記後方歯は、前記顎部が前記閉位置にあるときに両前記顎部の前記後方歯が前記把持部の縁に沿った最外歯として交互に並ぶように、前記把持部の縁に沿って配置されている、請求項5に記載の内視鏡装置。
【請求項8】
少なくとも一つの前記顎部は、前記把持部の厚さを貫通する開口を有する、請求項1に記載の内視鏡装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2019年12月20日に出願された米国仮特許出願第62/951,170号の利益及び優先権を主張し、その開示全体は参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、一般に、生検の分野に関し、より具体的には、針を通して展開可能な鉗子に関する。
【背景技術】
【0003】
内視鏡は医療分野ではよく知られており、多くの医療処置に一般的に使用されている。医療処置の一例としては、ヒトの体内から、異物、消化管の壁から切除された人体組織、ステントなどの以前に挿入された医療用物体等の物体を除去することが挙げられる。従来、内視鏡手術の際に把持具を使用して対象物を除去する方法がある。従来の内視鏡用把持装置は、一つ又は二つの顎部が基部に対して回動する構造を有している。装置の遠位端にある一つ又は複数の顎部は、装置の近位端にあるハンドルと内視鏡の外側の近位位置にあるハンドルを使用者が操作することによって、回動させることができる。内視鏡、把持装置、対象物を患者から取り外す間、対象物は顎部によって保持されうる。使用者が施術中に物を掴んで保持できるかどうかは、顎部(と顎部の歯)の形状や構造など、いくつかの要因に依存する。
【0004】
要約
例示的な一実施形態では、内視鏡装置が提供される。内視鏡装置は、ガイドチャネルを定めるフォークと、ガイドチャネルの近位端でフォークに対して回動可能に取り付けられた一対のコントロールアームと、閉位置と開位置との間で動作可能な一対の顎部と、を少なくとも含む。各顎部は、複数の歯を有する把持部と、接続部と、を含む。前記把持部は、前記把持部の遠位端に形成された前方歯と、前記前方歯と前記把持部の近位端との間に形成された複数の後方歯と、を少なくとも含む。前記接続部は、前記接続部の遠位端に設けられた第一開口部と、前記接続部の近位端に設けられた第二開口部とを含む。前記第一開口部は細長く、各顎部は前記第一開口部を介してガイドチャネルの遠位端に回動可能に取り付けられ、各顎部は前記第二開口部を介して一対のコントロールアームの一方に回動可能に取り付けられる。
【0005】
他の例示的な実施形態において、マイクロ鉗子アセンブリが提供される。マイクロ鉗子アセンブリは、フォークと、フォークの遠位端にある回動点を中心に回動可能に取り付けられ、開位置と閉位置の間で動作可能な二つの顎部を少なくとも含む。各顎部は、接続部と把持部を含む。各顎部の接続部は、遠位端の回動点に取り付けられる。把持部は、前方歯、中間歯、および後方歯を少なくとも含む。前記中間歯及び前記後方歯のうちの一つ以上は、前記接続部に向かって近位方向に湾曲している。
【0006】
更なる例示的な実施形態において、マイクロ鉗子の顎部が提供される。マイクロ鉗子の顎部は、把持部および接続部を有する顎部本体を少なくとも含む。把持部は、接続部よりも幅広であり、顎部本体から延びる複数の歯を含む。接続部は、内視鏡装置の部品に顎部を接続するための一対の異なる形状の凹部または開口部を含む。異なる形状の凹部または開口部の少なくとも一つは細長い。
【0007】
本開示のこれら及びその他の目的、特徴及び利点は、添付図面と関連して読まれる、その例示的実施形態の以下の詳細な説明から明らかになるであろう。
【0008】
本開示のこれら及び他の特徴は、以下の説明及び添付の図面に関してより良く理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1Aは、本明細書で提供される開示に従った、内視鏡用把持装置の閉状態の例示的な実施形態を示す図であり、図1Bは、本明細書で提供される開示に従った、図1Aの内視鏡用把持装置の開状態の例示的な実施形態を示す図である。
図2】本明細書で提供される開示に従った、ハンドルアセンブリの例示的な実施形態を示す図である。
図3】本明細書で提供される開示に従った、マイクロ鉗子アセンブリの例示的な実施形態を示す図である。
図4】本明細書で提供される開示に従った、マイクロ鉗子アセンブリの例示的な実施形態の分解図である。
図5】本明細書で提供される開示に従った、フォークの例示的な実施形態を示す図である。
図6図6Aは、本明細書で提供される開示に従った、フォークの例示的な実施形態の側面図であり、図6Bは、本明細書で提供される開示に従った、フォークの例示的な実施形態の平面図であり、図6Cは、本明細書で提供される開示に従った、フォークの例示的な実施形態の遠位端の透視図であり、図6Dは、本明細書で提供される開示に従った、フォークの例示的な実施形態の近位端の透視図である。
図7図7Aは、本明細書で提供される開示に従った、プッシャーの例示的な実施形態の斜視図であり、図7Bは、本明細書で提供される開示に従った、プッシャーの例示的な実施形態の平面図及び底面図である。
図8図8Aは、本明細書で提供される開示に従った、プッシャーの例示的な実施形態の側面図であり、図8Bは、本明細書で提供される開示に従った、プッシャーの例示的な実施形態の遠位端の図であり、図8Cは、本明細書で提供される開示に従った、プッシャーの例示的な実施形態の近位端の図である。
図9図9Aは、本明細書で提供される開示に従った、マイクロ鉗子アセンブリの一対のアームの例示的な実施形態の斜視図であり、図9Bは、図9Aの一対のアームの例示的な実施形態の側面図である。
図10図10Aは、本明細書で提供される開示に従った、アームの例示的な実施形態の斜視図であり、図10Bは、図10Aのアームの例示的な実施形態の側面図を示している。
図11図11Aは、図10Aのアームの例示的な実施形態の平面図であり、図11Bは、図10Aのアームの例示的な実施形態の正面図である。
図12図12Aは、本明細書で提供される開示に従った、顎部の例示的な実施形態の図であり、図12Bは、図12Aの顎部の第2の図である。
図13図13Aは、本明細書で提供される開示に従った、顎部の例示的な実施形態の斜視図であり、図13Bは、図13Aの顎部の例示的な実施形態の底面図である。
図14図14Aは、本明細書で提供される開示に従った、顎部の別の例示的な実施形態の側面図であり、図14Bは、図14Aの顎部の第二の側面図を示している。
図15図15Aは、本明細書で提供される開示に従った、顎部の別の例示的な実施形態の斜視図であり、図15Bは、図15Aの顎部の例示的な実施形態の底面図である。
図16図16Aは、本明細書で提供される開示に従った、閉状態のマイクロ鉗子アセンブリの一実施形態の側面図であり、図16Bは、本明細書で提供される開示に従った、開状態のマイクロ鉗子アセンブリの一実施形態の平面図である。
図17図17Aは、本明細書で提供される開示に従った、顎部の別の例示的な実施形態の側面図であり、図17Bは、図17Aの顎部の図である。
図18図18は、本明細書で提供される開示に従った、顎部の別の例示的な実施形態の側面図である。
図19図19は、本明細書で提供される開示に従った、マイクロ鉗子アセンブリのさらに別の例示的な実施形態の側面図である。
図20図20は、本明細書で提供される開示に従った、マイクロ鉗子アセンブリのさらに別の例示的な実施形態の側面図である。
【0010】
詳細な説明
本開示の態様及び実装は、以下に与えられる詳細な説明及び本開示の様々な態様及び実装の添付図面から、より完全に理解されるであろう。これは、開示を具体的な態様や実施方法に限定するものではなく、説明と理解にとどめるものである。
【0011】
本明細書の例示的な実施形態を論じる際、「近位」および「遠位」という用語がしばしば使用される。これらの用語は、装置の操作者を基準とした位置や方向を表現するために使用される。例えば、近位位置または近位方向は、工具の使用者または操作者に向かっており、遠位位置または方向は、工具の使用者または操作者から離れており、すなわち、操作者が把持および保持しようとする対象物に向かう位置または方向である。
【0012】
ここで、本明細書の主題の例示的な実施形態を例示する目的のみであり、同一物に限定する目的ではない図面を参照すると、図1A及び図1Bは、内視鏡超音波(EUS)処置中に使用され得る内視鏡用把持装置10の例示的な実施形態を示している。
【0013】
図に示すように、内視鏡用把持装置10は、少なくとも鉗子アセンブリ(例えば、マイクロ鉗子アセンブリ100)、シース12、及び針14を含んでよい。図1A及び図1Bに示す実施形態では、内視鏡用把持装置10は、マイクロ鉗子アセンブリ100の少なくとも一つの実施形態が閉状態(図1A)及び開状態(図1B)で示されている。
【0014】
いくつかの実施形態において、マイクロ鉗子アセンブリ100の顎部は、0度~120度の間で開くことができる。さらなる実施形態において、マイクロ鉗子アセンブリ100の顎部が閉状態のとき、マイクロ鉗子アセンブリ100の直径は、0.013~0.160インチの間であってよい。さらに、または代替的に、マイクロ鉗子アセンブリ100の直径は、例えば、22ゲージの針と共に使用する場合、0.013~0.023インチの間であってよい。
【0015】
いくつかの実施形態では、内視鏡用把持装置10は、一つ以上の制御ワイヤ又は駆動ワイヤ(図示せず)をさらに含んでよい。駆動ワイヤは、顎部の開閉を容易にするために、例えば、シース12を通って、内視鏡用把持装置10の近位端に向かって、マイクロ鉗子アセンブリ100の一つ以上の顎部に動作可能に接続されてもよい。例えば、遠位方向への駆動ワイヤの移動は、図1Bに示すように顎部を開くことができ、近位方向への駆動ワイヤの移動は、図1Aに示すように顎部を閉じることができる。駆動ワイヤは、ステンレス鋼材料及び/又は駆動ワイヤの機能を果たすのに適した他の材料から形成され、マイクロ鉗子アセンブリ100の部品(例えば、ニチノールなどのニッケルチタン)に接続可能であってよい。いくつかの実施形態において、好適な材料は、任意の医療グレードの材料(すなわち、医療用途で使用するのに安全な材料)を含んでもよい。
【0016】
いくつかの実施形態において、シース12は、スプリングシースカテーテル、固体チューブ、又はレーザーカットを有するチューブであってもよい。シース12は、例えば、マイクロ鉗子アセンブリ100(又はその一部(例えば、フォーク))から内視鏡用把持装置10のハンドルアセンブリ20まで、内視鏡用把持装置10の長さにわたって走らせてもよい。シース12は、コイル線で形成されていてもよく、例えば、断面が円形のものや断面が矩形のものなど、様々な形状であってもよい。いくつかの実施形態では、シース12は、(例えば、その外側に)PTFEコーティングまたは熱収縮コーティングされてもよい。シース12の直径は、針14の直径に応じて異なり、また、針14の直径に基づくものであってもよい。いくつかの実施形態では、シース12の外径範囲は、0.013~0.160インチの間であってもよい。さらに、または代替的に、直径は、例えば、22ゲージの針と共に使用する場合、0.013~0.023インチの間であってもよい。
【0017】
シース12は、内視鏡の近位端を超えて及び/又は遠位端を超える妥当な長さを許容するのに十分な長さであってよいことを理解されたい。シース12の長さは、内視鏡用把持装置10の全動作長に基づいてもよいことがさらに理解されるべきである。いくつかの実施形態では、例えば、シース12の長さは、43~138インチの間であってもよい。いくつかの実施形態では、シース12内の駆動ワイヤは、内視鏡用把持装置10の長さにわたって走らせてもよい。
【0018】
シース12の内部は、高密度ポリエチレン(HDPE)または他の熱可塑性ポリマーのような潤滑性材料を含むかまたはそれから形成されてもよく、またはいくつかの実施形態において、シース12は、HDPEのような何らかの潤滑性材料のチューブを内視鏡用把持装置10の長さを貫通して含むことができる。チューブは、シース12と駆動ワイヤとの間の金属対金属の接触を低減し、摩耗をさらに低減し、内視鏡用把持装置10のよりスムーズな動作を提供し得ることを理解されたい。さらに、他の摩擦低減構造を使用してもよいことを理解すべきである。
【0019】
いくつかの実施形態では、針14は、22ゲージの中空針であってもよい。本明細書に開示されるマイクロ鉗子アセンブリ100の実施形態は、22ゲージ針内に配置される(例えば、少なくとも部分的に配置される)ための大きさ、またはその他の形状であってよいことを理解されたい。針14の大きさに起因して、マイクロ鉗子アセンブリ100(または装置自体)の一つ以上の部品は、マイクロマシニングプロセス、金属射出成形プロセス、セラミック射出成形プロセス、スタンピングプロセス、または、例えば22ゲージ針と共に用いるために同一または類似の大きさのマイクロ鉗子を製造するように構成できる他のプロセスを通じて作製されてよいことが更に理解されるべきである。
【0020】
ここで図2を参照すると、内視鏡用把持装置10は、動作中のマイクロ鉗子アセンブリ100の把持機能(例えば、開閉)を動作可能に制御するためのハンドルアセンブリ20に動作可能に接続されてもよい。ハンドルアセンブリ20は、内視鏡用把持装置10の近位端にあってもよい。いくつかの実施形態では、ハンドルアセンブリ20は、少なくともベース22及びスライダ24を含んでもよい。ハンドルアセンブリ20は、内視鏡用把持装置10の遠位端でマイクロ鉗子アセンブリ100の顎部を開閉するためにスライダ24の直線運動を伝達するために使用されてもよい。いくつかの実施形態では、ハンドルアセンブリ20は、顎部を動作可能に開閉するためのリング26およびリンク28を含んでもよい。
【0021】
操作の際、ユーザは、一方の手の親指をリング26に挿入し、複数の指(例えば、同じ手の指)をスライダ24の上、又は周囲に休ませることができる。リンク28は、シース12内の駆動ワイヤに直接または間接的に取り付けられてもよい。スライダ24をベース22に対して相対的に移動させると、リンク28が移動するようにしてもよい。その結果、ユーザは、スライダ24を動作させて、例えば、遠位方向に移動させることによって顎部を開くことができ、スライダを例えば、近位方向に移動させることによって顎部を閉じることができる。ハンドルアセンブリ20と制御及び/又は駆動ワイヤへのリンク28の設計及び動作は、この発明の実施において変化し得ることは、当業者には明らかである。
【0022】
ここで図3及び図4を参照すると、マイクロ鉗子アセンブリ100は、少なくともフォーク110、及びいくつかの実施形態では、一つ又は複数のアーム130(図3では2つが示されている)に動作可能に接続されたプッシャー120、並びに第一顎部140及び第二顎部142を含むことができる。
【0023】
図4に示されるように、そして動作中の顎部の閉鎖力を改善するために、第一顎部140および/または第二顎部142の長さAは、一つまたは複数のアーム130の長さBより大きくてもよい。
【0024】
いくつかの実施形態では、長さAは、顎部における第一開口部の第一点と、同じ顎部における第二開口部の第二点との間の距離であってよい。例えば、図4(及び図12Aも)は、第一開口部150の遠位点から第二開口部152の点まで測定した長さAを示し、第二開口部152の点は、第二開口部152の中心又はその付近であってよい。さらに、または代替的に、長さAは、第一開口部150の中心点と第二開口部152の点との間で測定されてもよい。
【0025】
いくつかの実施形態では、長さBは、アーム130の一端における第一点(例えば、アーム130が顎部に回動可能に接続され得る場所)と、アーム130の反対端における第二点との間の距離であってよい。図4の実施形態(および図10Bも)において、長さBは、アーム130の遠位端におけるアームピン132の中心点と、アーム130の近位端における開口(例えば、第一開口134)、例えば、アーム130がフォーク110および/またはプッシャー120に連結可能であり得るところの中心点の間で測定されて示されている。
【0026】
長さA及び/又は長さBは、上述した開口部の中心点に近接し及び/又はそれを囲む一つ又は複数の点又は領域から測定され得ることを理解されたい。
【0027】
ここで図5及び図6A図6Dを参照すると、フォーク110は、一つ又は複数のガイドチャネル112を含んでもよい。いくつかの実施形態において、ガイドチャネル112の一部(例えば、ガイドチャネル112の近位端)は、プッシャー120の少なくとも一部をその間に受け入れるための大きさまたは他の形状であってよい。加えて、または代替的に、ガイドチャネル112の一部は、マイクロ鉗子アセンブリ100の残りの部分(例えば、一つ又は複数のアーム130および/または第一顎部140および第二顎部142)のうちの一つまたは複数の部分をその間に受け入れるための大きさまたは他の形状であってよい。
【0028】
フォーク110は、マイクロ鉗子アセンブリ100の部品を接続するための一つ又は複数のフォークピン114を含んでもよい。図5の実施形態において、一対のフォークピン114は、フォーク110の遠位端に設けられてもよい。いくつかの実施形態では、例えば、図6Cに示すように、一対のフォークピン114は、互いにずらされていてもよい。ずれたフォークピン114は、機械的な利点を提供し、動作中のマイクロ鉗子アセンブリ100の閉鎖力を向上させることを理解されたい。例えば、ずれたフォークピン114は、動作中のてこのポイントを上げることができるので、プッシャー120が近位方向に引っ張ると、アーム130が押し下げられ、その結果、閉鎖力が増大する。
【0029】
さらに、または代替的に、各フォークピン114は、フォーク110に動作可能に接続されたときに顎部および/またはアームがそこから回動し得るように、マイクロ鉗子アセンブリ100の顎部および/またはアーム内の開口の間に少なくとも部分的に受け入れられる大きさまたはその他の形状であってもよい。いくつかの実施形態では、フォークピン114は、ガイドチャネル112内のフォーク110の内壁に固定されてもよいし、形成されてもよい。
【0030】
引き続き図を参照すると、フォーク110は、フォーク110の近位端に襟部116を含んでもよい。シース12の遠位端は、襟部116においてフォーク110に取り付けられてもよい。襟部116は、駆動ワイヤをプッシャー120の部分に(例えば、溶接を介して)接続するために、駆動ワイヤをその間に、ガイドチャネル112に受け入れるための開口部118を含んでもよい。開口部118は、フォーク110の近位端から襟部116を通ってガイドチャネル112内に延び、駆動ワイヤが襟部116を通じてプッシャー120に接続することを可能にすることができる。
【0031】
さらに、または代替的に、フォーク110は、フォーク110の対向する側面に一つまたは複数の開口部又はスロット119(図20)を含んでもよい。各スロット119は、動作中にマイクロ鉗子アセンブリ100の顎部を開閉する際に、スロット119を介してフォーク110に動作可能に接続された一つまたは複数のアーム130(またはアーム延長部138)の移動(例えば、スライド可能な移動)を可能にする大きさまたはその他の形状であってもよい。いくつかの実施形態では、スロット119は細長いものであってもよい。
【0032】
スロット119(例えば、細長いスロット)は、スロット119内のスライド可能な移動に基づいて顎部の改良された開口幅を実現することによって、機械的利点を提供し、また顎部の閉鎖力を改良/増加させることを理解されたい。スロット119は、マイクロ鉗子アセンブリ100の一つまたは複数の部分(例えば、アーム130および/またはプッシャー120)を動作中に位置合わせすることを支援し得ることをさらに理解されたい。
【0033】
いくつかの実施形態において、スロット119は、顎部の開口幅を犠牲にすることなく、より短いアーム130を提供することを可能にする。より短いアーム130は、アームピン132にかかる下向きの力を増加させ、顎部の閉じる力を増加させ得る。
【0034】
ここで図7A図7B及び図8A図8Cを参照すると、プッシャー120は、ガイドチャネル112内に少なくとも部分的に配置されるような大きさ又はその他の形状であってよい。フォーク110の部分(例えば、ガイドチャネル112)は、プッシャー120を内視鏡用把持装置10の動作中の全ストロークにわたって実質的に直線状に保つように配置(または設計)されてもよいことを理解されたい。
【0035】
いくつかの実施形態において、プッシャー120は、プッシャー120の遠位端に一つまたは複数のプッシャーピン122を含むことができる。プッシャーピン122は、アーム130の開口部の間に少なくとも部分的に配置され、アーム130をそこに回動可能に接続するための大きさまたはその他の形状を有していてもよい。
【0036】
さらに、または代替的に、プッシャー120は、一つまたは複数の開口部または凹部を含んでもよい。一実施形態では、例えば駆動ワイヤをその中に受け入れるための開口部124が、プッシャーの近位端に形成されてもよい。駆動ワイヤは、プッシャー120の近位端の開口部124の間に配置されてもよく、プッシャー120に溶接されるか、または他の方法で固定されてもよい。
【0037】
さらに、または代替的に、プッシャー120に隙間が形成されてもよい。プッシャー120は、その後、プッシャー120がガイドチャネル112の近位端からガイドチャネル112の遠位端までガイドチャネル112内で移動(例えば、スライド)し得るように、ガイドチャネル112内に配置またはその他の方法で位置決めされてもよい。
【0038】
動作の際に、例えば、ガイドチャネル112内のプッシャー120の遠位方向への移動により顎部が開かれ得る一方、プッシャー120の近位方向への移動により顎部が閉じられ得る。さらに、顎部は、外側に押して顎部を開き、内側に引いて顎部を閉じる二つの別々のピンを介して開くことができる。
【0039】
引き続き図を参照し、今度は図9図11を参照すると、アーム130は、アーム130の遠位端に、又はその近くに配置されたアームピン132を含んでもよい。さらに、または代替的に、アーム130は、アーム130の近位端にある少なくとも第一開口134を含む、一つまたは複数の開口部を含んでもよい。
【0040】
アームピン132は、アーム130を第一顎部140及び/又は第二顎部142の少なくとも一方に連結する(例えば、回動可能に連結する)ための大きさ又は他の形状であってよい。第一開口134は、その間にプッシャー120(例えば、プッシャーピン122)の少なくとも一部を受け入れるための大きさ又は他の形状であってよい。
【0041】
いくつかの実施形態では、アーム130は、肩部136を含んでもよい。肩部136は、アーム130の側面から突出するなどして形成されてもよく、アームピンが遠位端において肩部136とアーム130の側面との間に配置され得るように配置されてもよい。図10Aに示すように、肩部136は、アーム130の中心又はその近傍で突出していてもよく、アーム130の遠位端に向かって遠位方向に延びていてもよい。いくつかの実施形態において、肩部136の遠位端は、アーム130の遠位端を越えて延在してもよい。
【0042】
引き続き図を参照し、今度は図12図15を参照すると、第一顎部140および第二顎部142の例示的な実施形態が図示されている。図に示すように、各顎部は、接続部146と把持部148とを有する顎部本体144を少なくとも含む。いくつかの実施形態では、接続部146は、把持部148の幅よりも小さい厚さT(図13B)を有してもよい。いくつかの実施形態において、第一顎部140および第二顎部142のための接続部146の組み合わせられた厚さは、任意の一つの顎部の把持部148の幅と等しいか、またはそれ以下であってよい。
【0043】
接続部146は、接続部146の遠位端および/または近位端に、一つまたは複数の開口部を含んでもよい。いくつかの実施形態において、第一開口部150は、接続部146の遠位端またはその近傍に設けられてよい。第一開口部150は、フォークピン114の少なくとも一部をその間に受容し、フォーク110を第一顎部140および/または第二顎部142に接続するための大きさであってよい。第一開口部150は、動作時に第一開口部150内でのフォークピン114の移動(回動及び/又はスライド移動)を可能にする形状であってよい。いくつかの実施形態では、第一開口部150は、スライド可能な移動を提供するために細長いものであってもよい。
【0044】
引き続き図を参照すると、第二開口部152は、接続部146の近位端に、又はその近傍に設けられてもよい。いくつかの実施形態において、第二開口部152は、アームピン132の少なくとも一部をその間に受け入れるための大きさまたは他の形状であってよい。いくつかの実施形態では、第二開口部152は、動作時に第二開口部152内でのアームピン132の移動(回動および/またはスライド)を可能にするために(例えば、図19に示すように)細長くてもよい。開口部(例えば、第一開口部150および/または第二開口部152)についての記載された形状は、アーム130ができるだけ短く製作されることを可能にすることによって閉鎖力を改善しながら、顎部の開口幅を大きくすることを可能にすることが理解されたい。さらに別の例示的な実施形態では、アームピン132は、細長くてもよい。
【0045】
いくつかの実施形態では、接続部146の厚さTは、肩部136と肩部136が突出するアーム130本体との間のアームピン間隙(図11AのAG)と同じかそれ以下であってもよい。
【0046】
引き続き図を参照すると、把持部148は、少なくとも上面154、下面156、遠位端、及び近位端を含むことができる。把持部148の近位端は、顎部本体144の遠位端から、またはその近傍から始まってよい。図に示されるように、各顎部の把持部148は、その上に形成された、または他の方法で各顎部の下面156から延びる複数の歯を含んでもよい。本明細書に記載されるように、把持部148の遠位端にある一つまたは複数の歯は、前方歯および/または歯162と呼ばれ得る一方、各顎の把持部148の近位端にある一つまたは複数の歯は、後方歯および/または歯164と呼ばれ得る。
【0047】
いくつかの実施形態において、第一顎部140は、把持部148の遠位端またはその近くに、下面156の対向する側に形成された一対の前方歯162を含んでもよい。任意の歯が形成され得る各対向面は、特定の列に一つの歯のみが設けられ得る場合であっても、歯の列と呼ばれ得ることを理解されたい。
【0048】
図13Aに示されるように、前方歯162は、遠位端で把持部148の対向する側で互いに整列され得る。いくつかの実施形態では、顎部間隙JG(図13B)は、前方歯162の間に設けられるか、または他の方法で形成されてもよい。顎部間隙JGは、把持部148の遠位端から、後方歯164が形成され得る把持部148の近位端に向かって、またはいくつかの実施形態では、接続部146の遠位端に向かって延在してもよい。いくつかの実施形態において、後方歯164は、顎部間隙JGの幅に対応する幅を有していてもよい。
【0049】
引き続き図を参照すると、第一顎部は、一つまたは複数の中間歯166を含んでもよい。中間歯166は、把持部148の下面156の対向する側面に沿って一列に配置されてもよい。
【0050】
いくつかの実施形態では、中間歯166は、後方に湾曲した歯(すなわち、近位方向に湾曲した歯又は他の方法で角度を付けた歯)であってもよい。少なくとも一つの中間歯166は、前方歯162と隣接する中間歯166との間に歯間隙TG(図13A)が定められる、または他の方法で形成されるように、把持部148の一方の側で前方歯162に隣接してもよい。いくつかの実施形態では、前方歯162と次の中間歯166との間の歯間隙TGは、下面156に沿った歯の同じ列の中間歯166の間の歯間隙よりも小さくてもよい。
【0051】
さらに、または代替的に、ある列の前方歯162と中間歯166との間の歯間隙TGは、第二の反対側の列の前方歯162と中間歯166との間の歯間隙TGと異なって(例えば、同等以下および/または同等またはそれ以上である)いてもよい。いくつかの実施形態では、中間歯166の間の歯間隙TGは、歯の各列について同じであってよい。さらに、または代替的に、後方歯164といずれかの列の任意の中間歯166との間の歯間隙TGは、同じであってもよいし、異なっていてもよい。
【0052】
引き続き図を参照すると、一つまたは複数の顎部の把持部148は、把持部148の厚さを貫通する(すなわち、上面154および下面156を貫通する)一つまたは複数の開口部168(または同様の穿孔)を含むことができる。)
【0053】
いくつかの実施形態では、各開口部の直径は、0.003~0.150インチの間であってよい。さらに、または代替的に、例えば22ゲージの針で使用する場合、直径は0.003~0.012インチとすることができる。図13Bの実施形態では、把持部148の厚さ方向を貫通する少なくとも四つの開口部168が示されている。いくつかの実施形態では、複数の開口部が提供される場合、各開口部168、または開口部168の一つまたは複数の直径は、0.008インチまたは約0.008インチであってよい。
【0054】
図13Bの実施形態において、第一顎部140は、把持部148の遠位端と近位端との間に四つの開口部168を有するように示されている。顎部上の一連の開口部168は、マイクロ鉗子アセンブリが患者から取り外された後、マイクロ鉗子アセンブリ100の把持部からサンプルを採取することを支援し得ることを理解されたい。開口部(すなわち、開口部168)は、マイクロ鉗子アセンブリ100が患者から取り外された後に、任意のサンプルが開口部を介して押し出されることを可能にすることによって、サンプルの除去を支援するために提供されていることを理解されたい。
【0055】
いくつかの実施形態では、開口部168は、互いに等距離に離間していてもよい。さらに、または代替的に、第一顎部140の開口部168は、第二顎部142の開口部168と(完全にまたは部分的に)整列されてもよい。
【0056】
引き続き図を参照すると、前方歯162(図12B)の高さHは、第一顎部および第二顎部が動作可能に接続されるとき、第一顎部140および第二顎部142の両方の中心線を垂直に通過して延びてもよい。さらに、または代替的に、中間歯166の高さは、前方歯162の高さよりも小さくてもよく、いくつかの実施形態では、後方歯164よりも大きくてもよい。
【0057】
いくつかの実施形態では、前方歯162の一つまたは複数の歯は、前方歯162の先端が対向する顎部の下面を向くように垂直方向に延在してもよい。さらに、または代替的に、中間歯166の一つまたは複数の先端は、近位方向に(すなわち、マイクロ鉗子アセンブリ100の近位端に向かって)向けられてよい。
【0058】
図14Aおよび図14Bを参照すると、第二顎部142は、上面170および下面172を含むことができる。下面172は、把持部148の遠位端またはその近くに配置された一つの前方歯174のみを含んでもよい。いくつかの実施形態において、前方歯174は、第一顎部140および第二顎部142が動作可能に接続され(図16B)、閉位置にあるときに前方歯162の間に収まるように遠位端に位置決めされてもよい。本実施形態では、例えば、前方歯174は、下面172に形成された顎部間隙JG(図15B)の中心またはその近傍に配置されてもよい。
【0059】
いくつかの実施形態において、前方歯174は、第二顎部142の下面172から延びることができる。さらに、または代替的に、前方歯174は、第二顎部142の遠位端から外側に延び、下面172ではない場合がある。前方歯174が第二顎部142の遠位端から延びる実施形態において、前方歯174の遠位最遠点は、マイクロ鉗子アセンブリ100が閉位置にあるとき、前方歯162の遠位最遠点と整列(完全にまたは部分的に整列)し得ることを理解されたい。
【0060】
さらに、または代替的に、第二顎部142の一つまたは複数の後方歯176は、第一顎部140の後方歯164よりも高さが大きくなってもよい。図15Aの実施形態において、第二顎部142は、把持部148の反対側に配置され、接続部146の遠位端まで延び得る顎部間隙JGによって離間された二つの後方歯176を備えて示されている。第二顎部142のいくつかの実施形態において、後方歯176は、把持部148の反対側で互いに整列され得る唯一の歯の組であってよい。さらに、または代替的に、把持部148の一方の側の少なくとも一つの中間歯166は、把持部148の反対側の別の中間歯166が反対側の後方歯176に近いよりも後方歯176により近く配置されてもよい。
【0061】
引き続き図を参照し、今度は図16Aを参照すると、第一顎部140の一つまたは複数の歯は、第二顎部142の一つまたは複数の歯と重なってもよい。さらに、または代替的に、第一顎部140および第二顎部142の一つまたは複数の歯が、マイクロ鉗子アセンブリ100の最も外側の歯として交互に配置されてもよい。図16Aは、各最外歯が異なる顎部に属するように、両方の顎部からの歯がマイクロ鉗子アセンブリ100の最外歯として交互に現れる例示的な実施形態を示している。
【0062】
ここで図17Aおよび図17Bを参照すると、第一顎部140および第二顎部142の一つまたは複数の歯は、主に後方に角度(すなわち、最小限の湾曲を伴う、または全くの湾曲を伴わない)をつけてもよい。この実施形態は、把持部148の長さ(または長さの一部)(例えば、把持部の遠位端から把持部148の近位端またはその付近の後方歯まで)を延長し得る第一顎部140の前方歯(および両顎部の中間歯166)の間に間隙が形成されてもよいという点において、ここに記載される顎部の他の実施形態と同様であり得る。
【0063】
ここで図18を参照すると、マイクロ鉗子アセンブリ100が閉位置にあるときに、第二顎部142の歯の一つまたは複数の先端がそこに収まるように、第一顎部140の一つまたは複数の歯が(例えば、機械加工を介して)溝または凹みをつけられてもよい。第一顎部140の中間歯166のみが、第二顎部142の対応する歯先がそこに収まるように構成されてもよいことを理解されたい。いくつかの実施形態において、第一顎部140の一つまたは複数の後方歯164は、第二顎部142の対応する後方歯の任意の先端が収容されるように凹みがつけられていてもよい。さらに、または代替的に、および図18に示されるように、把持部148の遠位端付近の収容(凹部)領域内の先端部分は、把持部148の近位端付近の収容領域内の先端部分より大きくてもよい。一組の歯が別の一組の歯の内側に収容されるマイクロ鉗子アセンブリ100の実施形態を提供することは、マイクロ鉗子アセンブリ100の改善された閉鎖力および把持力をもたらし得ることを理解されたい。
【0064】
詳細な説明は、例示的なものであり、記載された実施形態を限定するものではないことが理解される。他の実施形態は、上記の説明を読み、理解すれば、当業者には明らかであろう。さらに、ある実施形態で説明した要素は、他の実施形態で使用するために容易に適合させることができる場合がある。よって、本明細書で説明する方法およびシステムは、具体的な詳細、代表的な実施形態、または図示および説明された例示に限定されるものではない。したがって、本開示の一般的側面の思想または範囲から逸脱することなく、そのような詳細から逸脱することができる。
【0065】
さらに、様々な実施形態を構成するものとして以下に説明する構成要素および材料は、例示であって制限的でないことを意図している。本明細書に記載される材料と同一又は類似の機能を果たすであろう多くの適切な構成要素及び材料が、本開示の実施形態の範囲内に包含されることが意図されていることを理解されたい。

図1
図2
図3
図4
図5
図6
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