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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-25
(45)【発行日】2024-12-03
(54)【発明の名称】情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   G07G 1/12 20060101AFI20241126BHJP
   G07G 1/01 20060101ALI20241126BHJP
【FI】
G07G1/12 321Z
G07G1/01 301D
G07G1/01 301E
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2020179968
(22)【出願日】2020-10-27
(65)【公開番号】P2022070736
(43)【公開日】2022-05-13
【審査請求日】2023-08-29
(73)【特許権者】
【識別番号】000002897
【氏名又は名称】大日本印刷株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100114557
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 英仁
(74)【代理人】
【識別番号】100078868
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 登夫
(72)【発明者】
【氏名】灰原 清太郎
【審査官】永安 真
(56)【参考文献】
【文献】特許第4904763(JP,B2)
【文献】特開2019-021178(JP,A)
【文献】特開2016-053802(JP,A)
【文献】特開2008-269100(JP,A)
【文献】特開2019-023812(JP,A)
【文献】特開2009-042931(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07G 1/00 - 1/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
顧客端末からの情報取得を契機にして、買物袋の要否情報を取得する取得部と、
取得した前記要否情報を表示する表示部と、
前記要否情報が未設定又は都度確認である場合に、前記買物袋の要否を受け付ける受付部と、
顧客の識別情報及び該顧客が前記買物袋の要否を受けた履歴を対応付けた記憶部から、前記顧客端末から取得した識別情報に対応付いた前記履歴を取得する履歴取得部と
を備え、
取得した前記履歴に応じて、前記買物袋の要否情報についての既定値の設定を促す案内を出力する
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
顧客が購入する商品の合計代金を算出する算出部と
前記要否情報又は受け付けた前記要否に基づき前記買物袋を提供した場合、前記買物袋の代金を前記合計代金に加算する加算部と
を備えることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記買物袋に納める商品は書籍であり、前記取得部は書籍カバーの要否情報を取得する ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記取得部はプレゼント包装の要否情報を取得する
ことを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記履歴は、前記買物袋の要否を受けた回数であり、
前記要否を受けた回数が所定の条件を満たす場合、前記買物袋の要否情報についての既定値の設定を促す案内を出力する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記買物袋の要否情報についての既定値が未設定であり、前記要否を受けた回数が1回以上の場合、前記既定値の設定を促す案内、及び既に受け付けた要否情報を出力する ことを特徴とする請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記買物袋の要否情報についての既定値、及び、前記履歴を対照し、前記履歴に含まれる要否情報が連続して所定回数以上、前記既定値と異なる場合、前記買物袋の要否情報についての既定値の変更を促す案内を出力する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記買物袋の要否情報に基づき、前記買物袋の排出指示を出力する指示部
を備えることを特徴とする請求項1から請求項4の何れか一項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
顧客が購入する商品の合計量を算出し、算出した合計量に基づいて、前記買物袋の要否の提案を前記顧客に対して行なう提案部
を備えることを特徴とする請求項1から請求項4の何れか一項に記載の情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、買物袋の要否を取得する情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
小売店で顧客に提供されるプラスチック製の買物袋、いわゆるレジ袋は有料化されている。そのため、商品代金の精算業務において、顧客に対するレジ袋の要否確認が負担となっている。
【0003】
そのような状況に対して、レジ操作時にレジのオペレータがレジ袋の要不要を買い物客に確認する手間を省くことができるPOS(Point of sales)レジスタが提案されている(例えば、特許文献1)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特許第4904763号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、購入する商品の大きさや重さによって、その都度、レジ袋の要否を決定したい顧客も存在するが、従来技術ではこのような点は考慮されていない。本発明はこのような状況に鑑みてなされたものである。その目的は、商品代金の精算業務において、顧客に対するレジ袋の要否確認の負担を軽減すると共に、レジ袋の要否をその都度決定したい顧客に対応可能な情報処理装置の提供である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願の一態様に係る情報処理装置は、顧客端末からの情報取得を契機にして、買物袋の要否情報を取得する取得部と、取得した前記要否情報を表示する表示部と、前記要否情報が未設定又は都度確認である場合に、前記買物袋の要否を受け付ける受付部とを備える。
【発明の効果】
【0007】
本願の一態様にあっては、レジ袋の要否をその都度決定したい顧客に対応可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】POSシステムの構成例を示す説明図である。
図2】POSサーバのハードウェア構成例を示すブロック図である。
図3】POS端末のハードウェア構成例を示すブロック図である。
図4】顧客端末のハードウェア構成例を示すブロック図である。
図5】会員情報DBの例を示す説明図である。
図6】商品マスタDBの例を示す説明図である。
図7】袋DBの例を示す説明図である。
図8】登録処理の手順例を示すフローチャートである。
図9】登録処理の他の手順例を示すフローチャートである。
図10】設定画面の例を示す説明図である。
図11】POS端末画面の例を示す説明図である。
図12】登録処理の他の手順例を示すフローチャートである。
図13】一時変更画面の例を示す説明図である。
図14】履歴DBの例を示す説明図である。
図15】起動処理の手順例を示すフローチャートである。
図16】提案画面の例を示す説明図である。
図17】商品マスタDBの他の例を示す説明図である。
図18】袋DBの他の例を示す説明図である。
図19】登録処理の他の手順例を示すフローチャートである。
図20】変更条件DBの例を示す説明図である。
図21】登録処理の他の手順例を示すフローチャートである。
図22】POS端末が備える機能部の一例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下実施の形態を、図面を参照して説明する。以下の説明において、レジ袋とは、コンビニエンスストアやスーパーマーケットなどの小売店のレジ(客が金銭支払を行なう場所)において、購入した商品を持ち運ぶために提供されるポリオレフィンなどのプラスチックで作られた袋である。レジ袋は買物袋の一種である。
【0010】
(実施の形態1)
図1はPOSシステムの構成例を示す説明図である。POSシステム100はPOSサーバ1、POS端末2及び顧客端末3を含む。POSサーバ1、POS端末2及び顧客端末3はネットワークNにより、互いに通信可能に接続されている。ネットワークNは公衆電話網、携帯電話通信網、又はIP通信網等である。なお、POS端末2及び顧客端末3はそれぞれ1台ずつしか記載していないが、POS端末2及び顧客端末3は複数台であってもよい。
【0011】
POSサーバ1はサーバコンピュータ、PC(Personal Computer)等で構成する。また、POSサーバ1を複数のコンピュータからなるマルチコンピュータ、ソフトウェアによって仮想的に構築された仮想マシン又は量子コンピュータで構成してもよい。さらに、POSサーバ1の機能をクラウドサービスで実現してもよい。
【0012】
POS端末2(情報処理装置)はいわゆるPOSレジと呼ばれるものである。POS端末2は小売店等に設置されている。POS端末2はPOSレジのような専用機に限らず、タブレットコンピュータ、バーコードリーダ及び熱転写ハンディプリンタを組み合わせて構成してもよい。顧客端末3はスマートフォン、タブレットコンピュータ等で構成する。
【0013】
図2はPOSサーバのハードウェア構成例を示すブロック図である。POSサーバ1は制御部11、主記憶部12、補助記憶部13、通信部14及び読み取り部15を含む。制御部11、主記憶部12、補助記憶部13、通信部14及び読み取り部15はバスBにより接続されている。
【0014】
制御部11は、一又は複数のCPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro-Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)等の演算処理装置を有する。制御部11は、補助記憶部13に記憶された制御プログラム1P(コンピュータプログラム)を読み出して実行することにより、POSサーバ1に係る種々の情報処理、制御処理等を行い、各種の機能部を実現する。
【0015】
主記憶部12は、SRAM(Static Random Access Memory)、DRAM(Dynamic Random Access Memory)、フラッシュメモリ等である。主記憶部12は主として制御部11が演算処理を実行するために必要なデータを一時的に記憶する。
【0016】
補助記憶部13はハードディスク又はSSD(Solid State Drive)等であり、制御部11が処理を実行するために必要な制御プログラム1Pや各種DB(Database)を記憶する。補助記憶部13は、会員情報DB131、商品マスタDB132、袋DB133及び履歴DB134を記憶する。補助記憶部13はPOSサーバ1に接続された外部記憶装置であってもよい。補助記憶部13に記憶する各種DB等を、POSサーバ1とは異なるデータベースサーバやクラウドストレージに記憶してもよい。
【0017】
通信部14はネットワークNを介して、POS端末2、顧客端末3と通信を行う。また、制御部11が通信部14を用い、ネットワークN等を介して他のコンピュータから制御プログラム1Pをダウンロードし、補助記憶部13に記憶してもよい。
【0018】
読み取り部15はCD(Compact Disc)-ROM及びDVD(Digital Versatile Disc)-ROMを含む可搬型記憶媒体1aを読み取る。制御部11が読み取り部15を介して、制御プログラム1Pを可搬型記憶媒体1aより読み取り、補助記憶部13に記憶してもよい。また、ネットワークN等を介して他のコンピュータから制御部11が制御プログラム1Pをダウンロードし、補助記憶部13に記憶してもよい。さらにまた、半導体メモリ1bから、制御部11が制御プログラム1Pを読み込んでもよい。
【0019】
図3はPOS端末のハードウェア構成例を示すブロック図である。POS端末2は制御部21、主記憶部22、補助記憶部23、通信部24、入力部25、表示部26及びインタフェース部27を含む。制御部21、主記憶部22、補助記憶部23、通信部24、入力部25、表示部26及びインタフェース部27はバスBにより接続されている。
【0020】
制御部21は、一又は複数のCPU、MPU、GPU等の演算処理装置を有する。制御部21は、補助記憶部23に記憶された制御プログラム2Pを読み出して実行することにより、POS端末2に係る種々の情報処理、制御処理等を行う。
【0021】
主記憶部22は、SRAM、DRAM、フラッシュメモリ等である。主記憶部22は主として制御部21が演算処理を実行するために必要なデータを一時的に記憶する。
【0022】
補助記憶部23はハードディスク又はSSD等であり、制御部21が処理を実行するために必要な制御プログラム2Pや各種DBを記憶する。
【0023】
通信部24はネットワークNを介して、POSサーバ1と通信を行う。また、制御部21が通信部24を用い、ネットワークN等を介して他のコンピュータから制御プログラム2Pをダウンロードし、補助記憶部23に記憶してもよい。
【0024】
入力部25はキーボード等である。表示部26は液晶表示パネル等を含む。また、表示部26は入力部25と一体化したタッチパネルディスプレイでもよい。なお、POS端末2は外部の表示装置に表示を行ってもよい。入力部25及び表示部26はレジ係用と顧客用の2組備えていてもよい。
【0025】
インタフェース部27はUSB(Universal Serial Bus)規格等にしたがったシリアル通信を行なう通信インタフェースである。インタフェース部27はバーコードリーダ4やレシートプリンタ5と通信を行なう。バーコードリーダ4は、商品のバーコードや、顧客を識別する二次元バーコードを読み取る。レシートプリンタ5は顧客が購入した商品の名称、販売価格、購入数量等を記載したレシートを印刷する。
【0026】
図4は顧客端末のハードウェア構成例を示すブロック図である。顧客端末3は制御部31、主記憶部32、補助記憶部33、通信部34、入力部35及び表示部36を含む。制御部31、主記憶部32、補助記憶部33、通信部34、入力部35及び表示部36はそれぞれ、POS端末2が備える制御部21、主記憶部22、補助記憶部33、通信部24、入力部25及び表示部26と同様であるので、説明を省略する。補助記憶部33はハードディスク又はSSD等であり、制御部31が処理を実行するために必要な制御プログラム3Pを記憶する。また、補助記憶部33は会員情報331を記憶する。会員情報331は顧客に付与された会員IDを含む。以下の説明における顧客は電子メールアドレス等を、POSシステム100の運営者に提供して会員登録を受けた会員顧客(単に、「会員」ともいう。)である。
【0027】
次に、POSシステム100で用いるデータベースについて説明する。図5は会員情報DBの例を示す説明図である。会員情報DB131は会員の情報を記憶する。会員情報DB131はPOSサーバ1の補助記憶部13に記憶されている。会員情報DB131は会員ID列、レジ袋列及び書籍カバー列を含む。会員ID列は会員を一意に特定可能な会員ID(識別情報)を記憶する。会員IDは会員登録時にPOSシステム100が発行してもよいし、メールアドレスのように会員の特定が可能で、登録を受けようとする会員が既に保有している情報でもよい。レジ袋列はレジ袋の有無の設定を記憶する。レジ袋列に設定する値は、例えば、必要、不要又は都度である。必要とは、会員は通常レジ袋を必要としていることを示す。不要とは、会員は通常レジ袋を不要としていることを示す。都度とは、レジ袋が通常必要なのか不要であるのか、会員が決めていないことを示す。書籍カバー列は書籍カバーの有無の設定を記憶する。書籍カバー列に設定する値はレジ袋列と同様である。書籍カバー列は本実施の形態では必須ではない。
【0028】
図6は商品マスタDBの例を示す説明図である。商品マスタDB132は小売店で販売される商品に関する情報を記憶する。商品マスタDB132はPOSサーバ1の補助記憶部13に記憶される。商品マスタDB132は商品コード列、名称列、単価列、分類列及びメーカ列を含む。商品コード列は商品を一意に特定する商品コードを記憶する。商品が書籍であれば、商品コードはISBN(International Standard Book Number)やJAN(Japanese Article Number)コード等である。商品が雑誌であれば、商品コードは雑誌コードや定期刊行物コードである。名称列は商品名を記憶する。単価列は商品の単価を記憶する。分類列は商品の分類を記憶する。商品が書籍であれば、例えば、分類は、ビジネス、文芸、一般・教養、旅行ガイド、趣味実用、自己啓発、児童、教育・学習等である。メーカ列は商品を製造する会社を記憶する。商品が書籍であれば、メーカ列は出版社名を記憶する。商品マスタDB132のコピーをPOS端末2の補助記憶部23に記憶してもよい。
【0029】
図7は袋DBの例を示す説明図である。袋DB133はレジ袋についての情報を記憶する。袋DB133は袋ID列、名称列、価格列を含む。袋ID列はレジ袋の種類を特定する袋IDを記憶する。名称列はレジ袋の名称を記憶する。価格列はレジ袋を顧客に販売するときの価格を記憶する。袋DB133のコピーをPOS端末2の補助記憶部23に記憶してもよい。
【0030】
続いて、POSシステム100が行なう処理について説明する。図8は登録処理の手順例を示すフローチャートである。小売店において会員は購入する商品を陳列棚から取り、買い物かごに入れて、レジに向かう。会員は自身の顧客端末3で会員用アプリケーションプログラム(以下、「会員アプリ」ともいう。)を起動し、会員カードを表示部36に表示させる。会員カードはバーコード又は二次元コードで表現した会員IDを含んでいる。会計の順番となった会員は表示部36に表示したバーコード又は二次元コードをレジ係に示し、バーコードリーダ4で読み取らせる。当該読み取りは会員自身が行ってもよい。当該読み取りにより、POS端末2の制御部21は会員IDを取得する(ステップS1)。制御部21はレジ袋有無の設定を取得する(ステップS2)。制御部21は、会員IDを含む問い合わせをPOSサーバ1へ送信する。POSサーバ1の制御部11は会員情報DB131から設定を取得し、POS端末2へ送信する。会員情報DB131のコピーをPOS端末2の補助記憶部23が記憶している場合、制御部21は補助記憶部23から設定を取得する。制御部21はレジ袋要否の設定がされているか否かを判定する(ステップS3)。制御部21はレジ袋要否の設定がされていると判定した場合(ステップS3でYES)、設定が都度であるか否かを判定する(ステップS4)。制御部21は設定が都度でないと判定した場合(ステップS4でNO)、レジ袋の設定を表示部26に表示する(ステップS5)。レジ係は表示をみて、レジ袋を提供すべきか否かを判断する。制御部21は処理をステップS8へ進める。制御部21はレジ袋要否の設定がされていないと判定した場合(ステップS3でNO)、又は、設定が都度であると判定した場合(ステップS4でYES)、レジ袋要否の確認指示を表示部26に表示する(ステップS6)。レジ係は表示をみて、レジ袋の要否を会員に確認する。レジ係は入力部25を用いて確認結果を入力する。制御部21は確認結果を取得する(ステップS7)。制御部21はレジ袋の要否を一時記憶領域に記憶する。一時記憶領域は主記憶部22又は補助記憶部23に設ける。制御部21は処理をステップS8へ進める。制御部21はバーコードリーダ4を介して、会員が購入する商品の商品コードを取得する(ステップS8)。会員が複数の商品を購入する場合は、ステップS8が繰り返される。制御部21は商品代金の合計を算出する(ステップS9)。制御部21は、商品コードを含む問い合わせをPOSサーバ1へ送信する。POSサーバ1の制御部11は商品マスタDB132から商品コードに対応する商品の価格を取得し、POS端末2へ送信する。商品マスタDB132のコピー(商品マスタDB232)をPOS端末2の補助記憶部23が記憶している場合、制御部21は補助記憶部23から価格を取得する。制御部21は一時記憶領域を参照し、レジ袋が必要であるか否かを判定する(ステップS10)。制御部21はレジ袋が必要でなかったと判定した場合(ステップS10でNO)、処理をステップS14へ進める。制御部21はレジ袋が必要であったと判定した場合(ステップS10でYES)、会員へ提供するレジ袋の種別、数量を取得する(ステップS11)。レジ係が会員に確認した上で、入力部25を用いて種別、数量を用いて入力してもよいし、会員自らに入力させてもよい。制御部21はレジ袋の価格を取得する(ステップS12)。制御部21は、袋IDを含む問い合わせをPOSサーバ1へ送信する。POSサーバ1の制御部11は袋DB133から袋の価格を取得し、POS端末2へ送信する。袋DB133のコピー(袋DB233)をPOS端末2の補助記憶部23が記憶している場合、制御部21は補助記憶部23から価格を取得する。制御部21はレジ袋代を商品代金に加算する(ステップS13)。制御部21は会員が支払うべき合計代金を表示部26に表示し(ステップS14)、登録処理を終了する。その後、制御部21は締め処理を行う。締め処理は、例えば、支払うべき合計代金と会員から預かった現金の額とからお釣りの額を計算し、当該額を表示部26に表示するとともに、レシートプリンタ5にレシートを印刷させる処理である。
【0031】
本実施の形態においては、会員がレジ袋の要否(都度を除く)を予め設定していれば、レジ係に要否を伝える必要がない。また、レジ係は会員がレジ袋の要否を申告せずとも要否を判断できるので、会員に確認する必要がない。その結果、レジでの会計処理が効率化されるとの効果を奏する。
【0032】
(変形例1)
本変形例は小売店のレジにて提供されるレジ袋以外の物品についても、その要否を予め設定可能とする形態に関する。本変形例では小売店として書籍を販売する書店とする。レジ袋以外の物品として書籍カバーとする。
【0033】
図9は登録処理の他の手順例を示すフローチャートである。図9に示すフローチャートは図8に示すフローチャートを変形したものである。図9では図8と同じ処理について記載を省略しているものがある。POS端末2の制御部21は図8のステップS1及びステップS2を実行後、レジ袋要否の設定がされているか否かを判定する(ステップS3)。制御部21はレジ袋要否の設定がされていると判定した場合(ステップS3でYES)、設定が都度であるか否かを判定する(ステップS4)。制御部21は設定が都度でないと判定した場合(ステップS4でNO)、書籍カバー袋要否の設定がされているか否かを判定する(ステップS15)。制御部21は書籍カバー要否の設定がされていると判定した場合(ステップS15でYES)、設定が都度であるか否かを判定する(ステップS16)。制御部21は設定が都度でないと判定した場合(ステップS16でNO)、レジ袋の設定を表示部26に表示する(ステップS17)。レジ係は表示をみて、レジ袋を提供すべきか否か、書籍カバーを提供するか否かを判断する。制御部21は処理をステップS8へ進める。ステップS8以降の処理は図8の場合と同様である。
【0034】
制御部21はレジ袋要否の設定がされていないと判定した場合(ステップS3でNO)、若しくは、レジ袋の要否の設定が都度であると判定した場合(ステップS4でYES)、又は、書籍カバー要否の設定がされていないと判定した場合(ステップS15でNO)、若しくは、書籍カバーの要否の設定が都度であると判定した場合(ステップS16でYES)、確認指示を表示部26に表示する(ステップS18)。レジ袋又は書籍カバーの何れか一方の要否が明らかの場合、制御部21は当該要否を表示部26に表示する。レジ係は表示をみて、レジ袋の要否又は書籍カバーの要否を会員に確認する。レジ係は入力部25を用いて確認結果を入力する。制御部21は確認結果を取得する(ステップS19)。制御部21はレジ袋の要否、及び書籍カバーの要否を一時記憶領域に記憶する。制御部21は図8のステップS8以降を実行する。
【0035】
本変形例においては、実施の形態1が奏する効果に加えて、次の効果を奏する。書店において、会員が書籍カバーの要否(都度を除く)を予め設定していれば、レジ係に要否を伝える必要がない。また、レジ係は会員が書籍カバーの要否を申告せずとも要否を判断できるので、会員に確認する必要がない。その結果、レジでの会計処理が効率化されるとの効果を奏する。
【0036】
本変形例では小売店として書籍を販売する書店とし、レジ袋以外の物品として書籍カバーを例としたが、それに限らない。小売店がコンビニエンスストアやスーパーマーケットとした場合、弁当やスイーツの購入者に提供する使い捨てのお手拭き、割り箸、スプーン、フォーク等についても書籍カバーと同様に適用可能である。また、領収証の有無、領収証の宛名を予め設定可能としてもよい。
【0037】
次に表示画面の例について説明する。図10は設定画面の例を示す説明図である。設定画面d01は顧客端末3の表示部36に表示される会員アプリの画面例である。設定画面d01はレジ袋要否設定d011、書籍カバー要否設定d012、設定ボタンd013及びキャンセルボタンd014を含む。会員は、レジ袋要否の設定をレジ袋要否設定d011において行なう。会員は、書籍カバー要否の設定を書籍カバー要否設定d012において行なう。会員が、設定ボタンd013を選択すると、設定結果が、POSサーバ1へ送信される。POSサーバ1は会員情報DB131を更新する。会員が、キャンセルボタンd014を選択すると、設定画面d01での設定結果が反映されることなく、前画面、例えばホーム画面に戻る。会員は設定画面d01を用いて、レジ袋の要否、書籍カバーの要否を予め設定しておくことにより、レジでの会計の際、レジ袋の要否、書籍カバーの要否をレジ係に伝える必要がなくなる。
【0038】
図11はPOS端末画面の例を示す説明図である。POS端末画面d02は、POS端末2の表示部26に表示される画面の例である。POS端末画面d02は設定有無表示d021、レジ袋要否表示d022及び書籍カバー要否表示d023を含む。設定有無表示d021は会員がレジ袋の要否、書籍カバーの要否を事前に設定しているか否かを表示する。レジ袋要否表示d022はレジ袋要否の設定を表示する。書籍カバー要否表示d023は書籍カバー要否の設定を表示する。制御部21は、レジ袋要否表示d022及び書籍カバー要否表示d023の表示内容を、会員情報DB131に基づいて設定する。制御部21は、設定有無表示d021の表示内容を、レジ袋要否表示d022及び書籍カバー要否表示d023の表示内容に基づいて設定する。POS端末画面d02を参照することにより、レジ係はレジ袋及び書籍カバーの要否を会員に確かめることなく把握することが可能となる。
【0039】
(実施の形態2)
本実施の形態では、会員情報DB131に記憶した設定に関係なく、レジ袋要否の設定を1回限り変更する形態に関する。本実施の形態において、ハードウェア構成は実施の形態1と同様であるので、説明を省略する。以下の説明においては、実施の形態1との相違を主として説明する。
【0040】
図12は登録処理の他の手順例を示すフローチャートである。会員はレジで会計する前に、自身の顧客端末3で会員アプリを起動する。会員はホーム画面から確認事項の一時変更メニューを選択する。顧客端末3の制御部31はメニューの選択を受け付ける(ステップS31)。制御部31は一時変更画面を表示部36に表示する(ステップS32)。会員は一時変更画面で今回のみのレジ袋の要否を設定する。制御部31は設定を取得する(ステップS33)。制御部31はレジ袋の要否設定及び会員IDを含む二次元コードを生成する(ステップS34)。制御部31は生成した二次元コードを表示部36に表示する(ステップS35)。会計の順番となった会員は表示部36に表示した二次元コードをレジ係に示し、バーコードリーダ4で読み取らせる。当該読み取りは会員自身が行ってもよい。当該読み取りにより、POS端末2の制御部21は二次元コードを取得する(ステップS36)。制御部21は取得した二次元コードから、会員ID及びレジ袋の要否設定等のデータを取得する(ステップS37)。制御部21は取得したデータにレジ袋の要否設定が含まれているか否かを判定する(ステップS38)。制御部21はレジ袋の要否設定が含まれていると判定した場合(ステップS38でYES)、図8のステップS5以降を実行する。制御部21はレジ袋の要否設定が含まれていないと判定した場合(ステップS38でNO)、図8のステップS2以降を実行する。
【0041】
図13は一時変更画面の例を示す説明図である。一時変更画面d03はレジ袋変更設定d031、設定ボタンd032及びキャンセルボタンd033を含む。会員は、今回のみレジ袋要否をレジ袋変更設定d031において行なう。会員が、設定ボタンd032を選択すると、顧客端末3の制御部31は設定結果に基づく二次元コードを生成し、表示部36に表示する。会員が、キャンセルボタンd033を選択すると、一時変更画面d03での設定結果は無視され、会員IDのみを含む二次元コードを生成し、表示部36に表示する。
【0042】
本実施の形態においては、以下の効果を奏する。会員は予め設定してあるレジ袋の要否を1回限り変更したい場合に、一時変更画面d03を用いて容易に変更可能である。一時変更画面d03での変更は1回限りの変更であるので、会員はレジ袋の設定を元に戻す手間が必要ないという利便性が得られる。上記変形例1を本実施の形態に適用することにより、レジ袋以外のブックカバーやプレゼント包装の要否を1回限り変更することが可能である。
【0043】
(実施の形態3)
本実施の形態は、会員がレジ袋の要否設定を行っていない場合において、要否を受けた回数が既定値を超えた場合に、会員へ設定を促す形態に関する。本実施の形態において、ハードウェア構成は実施の形態1と同様であるので、説明を省略する。以下の説明においては、実施の形態1との相違を主として説明する。
【0044】
図14は履歴DBの例を示す説明図である。図14には履歴DB134について2つの例を示している。図14Aに示す履歴DB134は会員毎のレジ袋の要否回数を記憶する。履歴DB134はPOSサーバ1の補助記憶部13に記憶する。履歴DB134は会員ID列、袋必要列及び袋不要列を含む。会員ID列は会員IDを記憶する。袋必要列は会員がレジ袋を必要とした回数を記録する。袋不要列は会員がレジ袋を不要とした回数を記憶する。図14Bに示す履歴DB134は会計毎の要否を記憶している。履歴DB134は会員ID列、日時列及び結果列を含む。会員ID列は会員IDを記憶する。日時列は会計した日時を記憶する。結果列は、会員がレジ袋を必要としたか不要であったかを記憶する。履歴DB134は、図8に示した登録処理のステップS8の直前に更新される。
【0045】
図15は起動処理の手順例を示すフローチャートである。起動処理は顧客端末3で会員アプリが起動されたときに行われる処理である。会員は顧客端末3で会員アプリの起動を指示する。顧客端末3の制御部31は会員アプリを起動する(ステップS41)。制御部31は会員情報331に含まれる会員IDをPOSサーバ1へ送信する(ステップS42)。POSサーバ1の制御部11は会員IDを受信する(ステップS43)。制御部11は受信した会員IDに対応付けられた会員情報を会員情報DB131から取得する(ステップS44)。制御部11はレジ袋の要否について未設定であるか否かを判定する(ステップS45)。制御部11はレジ袋の要否について設定済みと判定した場合(ステップS45でNO)、処理をステップS49へ進める。制御部11はレジ袋の要否について未設定であると判定した場合(ステップS45でYES)、履歴DB134から会員IDに対応付けられた履歴情報を取得する(ステップS46)。制御部11は、会員がレジ袋を必要と回答した回数(袋必要列の値)、又は、レジ袋を不要と回答した回数(袋不要列の値)が、既定値以上であるか否かを判定する(ステップS47)。既定値は予め設定しておく。制御部11は、必要と回答した回数、又は、不要と回答した回数が、既定値未満であると判定した場合(ステップS47でNO)、処理をステップS49へ進める。制御部11は、必要と回答した回数、又は、不要と回答した回数が、既定値以上であると判定した場合(ステップS47でYES)、レジ袋の要否設定を提案する提案画面を生成する(ステップS48)。制御部11はホーム画面を生成する(ステップS49)。制御部11は生成した画面データを送信する(ステップS50)。顧客端末3の制御部31は画面データを受信し、表示する(ステップS51)。画面データに提案画面が含まれている場合、ホーム画面に重なるポップアップ画面として表示される。制御部31はレジ袋の要否を設定するか否かを判定する(ステップS52)。制御部31は提案画面が表示されていない場合、NOと判定する。また、提案画面が開かれても当該画面が閉じられ、ユーザが設定を行わなかった場合、制御部31はステップS52でNOと判定する。制御部31はレジ袋の要否を設定すると判定した場合(ステップS52でYES)、設定を取得しPOSサーバ1へ送信する(ステップS53)。POSサーバ1の制御部11は設定を受信し、会員情報DB131に記憶する(ステップS54)。起動処理は終了する。制御部31はレジ袋の要否を設定しないと判定した場合(ステップS52でNO)、起動処理は終了する。
【0046】
図16は提案画面の例を示す説明図である。提案画面d05はホーム画面d04上にポップアップ画面として表示している。提案画面d05は設定領域d051、履歴表示d052、設定ボタンd053、キャンセルリンクd054及び閉じるボタンd055を含む。設定領域d051はレジ袋の要否設定を行う領域である。初期表示では履歴に基づき、毎回不要又は毎回必要が選択された状態となる。履歴表示d052は会員がレジ袋を必要及び不要と回答した回数を表示する。会員が設定ボタンd053を選択すると、設定領域d051にしたがった設定が、POSサーバ1へ送信され記憶される。キャンセルリンクd054又は閉じるボタンd055を会員が選択すると、レジ袋の要否設定を行なうことなく、提案画面d05は閉じられる。なお、書籍カバーの要否設定の提案についても、レジ袋の場合と同様に実現可能である。
【0047】
本実施の形態は、レジ袋の要否設定を行っていない会員に対して設定を促す。設定済みの会員が増加し、レジでの会計処理が効率化されるとの効果を奏する。
【0048】
(変形例2)
本変形例は、会員に対してレジ袋の要否設定を促す条件の他の例に関する。図15のステップS47における既定値を1とする。この場合、会員がレジ袋の要否設定を行うまでは、毎回、要否設定を促す提案画面が、顧客端末3に表示される。なお、履歴DB134(図14A)に、レジ袋の要否に関する直近の結果を記憶しておき、提案画面に直近の結果を表示してもよい。履歴DB134が図14Bに示す形式の場合、最新日時のレコードの結果列の値を、提案画面に表示してもよい。
【0049】
本変形例においては、会員がレジ袋の要否設定を行うまでは、会員に対して要否設定を繰り返し促すので、要否設定を行なう会員の割合を増やすことが可能となる。
【0050】
(変形例3)
本変形例は、会員に対してレジ袋の要否設定を促す条件の他の例に関する。本変形例では履歴DB134は図14Bに示すものを用いる。本変形例では、会員が予め設定したレジ袋の要否と異なる回答を連続して行ったときに、設定の変更を促す。図15において、ステップS45、ステップS47を制御部11は実行しない。ステップS46では、制御部11は、図14Bに示す形式の履歴DB134から直近のレコードを所定数、例えば5レコード取得する。制御部11は、取得したレコードの結果列の値が全て同じか否かを判定する。制御部11は、結果列の値が全て同じであって、その値が会員情報DB131のレジ袋列の値と異なる場合、ステップS48以降を実行する。制御部11は、結果列の値が全て同じであって、その値が会員情報DB131のレジ袋列の値と一致する場合、又は、結果列の値が全て同じではない場合、ステップS50以降を実行する。
【0051】
本変形例においては、会員が予め設定したレジ袋の要否と、会員が実際に買物をしたときにレジ袋を必要としたか/不要としたかの履歴とが、相違していると制御部11が判定した場合に、レジ袋の要否設定の変更を促す。例えば、会員が予めレジ袋を「必要」と設定したのにも関わらず、直近の買物において連続して、レジ袋が不要であった場合、要否設定の変更を促す。それにより、設定済みの要否が実情と合わない場合、会員は設定を変更するので、要否の設定の信頼性を向上させることが可能となる。
【0052】
(実施の形態4)
本実施の形態は、購入される商品の容積及び重量に基づいて、提供するレジ袋の種類と数量を提案する形態に関する。本実施の形態において、ハードウェア構成は実施の形態1と同様であるので、説明を省略する。以下の説明においては、実施の形態1との相違を主として説明する。
【0053】
図17は商品マスタDBの他の例を示す説明図である。商品マスタDB132は商品コード列、名称列、単価列、分類列、メーカ列、体積列及び重量列を含む。商品コード列からメーカ列が記憶する内容は、図6に示した同名列の内容と同様であるので説明を省略する。体積列は商品の体積を記憶する。体積の単位は例えば立法センチメートルである。重量列は商品の重量を記憶する。重量の単位は例えばグラムである。
【0054】
図18は袋DBの他の例を示す説明図である。袋DB133は袋ID列、名称列、価格列、容量列及び耐荷重列を含む。袋ID列から価格列が記憶する内容は、図7に示した同名列の内容と同様であるので説明を省略する。容量列は袋の容量を記憶する。容量の単位は例えばリットルである。耐荷重列は袋の耐荷重を記憶する。耐荷重の単位は例えばキログラムである。
【0055】
図19は登録処理の他の手順例を示すフローチャートである。本実施の形態における登録処理は、図8のフローチャートで示した処理に、図19で示した処理を追加したものとなる。POS端末2の制御部21は図8のステップS10でYESと判定した場合、すなわち、会員がレジ袋を必要としていると判定した場合、登録された商品の合計体積及び合計重量を算出する。制御部21は商品マスタDB132の体積列及び重量列を参照して、合計体積及び合計重量を算出する(ステップS61)。制御部21は算出した合計体積及び合計重量、並びに、袋DB133の価格列、容量列及び耐荷重列の値に基づいて、全ての商品が袋に納まり、納める商品の合計重量が袋の耐荷重以下であり、そして袋の合計価格が最小となるように袋の種類及び数を最適化する(ステップS62)。当該最適化については、いわゆる組合せ最適化問題であり、公知の技術で解くことが可能であるので、説明を省略する。制御部21は最適化の結果、例えば、「ポリ袋・大を2枚、ポリ袋・小を1枚、購入することを提案します。」との文章を、表示部26に表示する(ステップS63)。レジ係は、表示された内容を読み上げ、会員に確認を行なう。または、当該表示を会員が参照可能なタッチパネルに表示し、会員に確認させてもよい。制御部21は会員へ提供するレジ袋の種別、数量を取得する(ステップS11)。会員が最適化の結果を受け入れる場合は、ステップS62の結果が反映される。会員が変更を望んだ場合は、レジ係がステップS62の結果から変更した値を設定するか、会員がタッチパネル等から自ら変更入力を行なう。制御部21はステップS12以降を実行する。
【0056】
本実施の形態においては、購入される商品の体積及び重量に基づいて、提供するレジ袋の種類と数量を提案するので、会員は最適な種類及び数の袋を購入することが可能となる。
【0057】
(実施の形態5)
本実施の形態は、購入される商品の量に応じて、レジ袋の要否の変更をユーザに提案する形態に関する。図20は変更条件DBの例を示す説明図である。変更条件DB135はPOSサーバ1の補助記憶部13に記憶する。図20に示す変更条件DB135は会員が書店で書籍を購入する場合に参照されるものである。変更条件DB135は会員ID列、袋不要列及び袋必要列を含む。会員ID列は会員IDを記憶する。袋不要列は袋を不要に変更する条件を記憶する。袋必要列は袋を必要に変更する条件を記憶する。袋不要列及び袋必要列の値は、ユーザが設定してもよいし、ユーザの過去の購入履歴、袋の要否の記録から、設定してもよい。なお、変更条件DB135の全てのレコード又は一部のレコードの写しをPOS端末2の補助記憶部23に記憶してもよい。また、会計対象となっている会員のレコードを、POS端末2の制御部21がPOSサーバ1から取得し、主記憶部22や補助記憶部23に設けた一時記憶領域に記憶してもよい。
【0058】
図21は登録処理の他の手順例を示すフローチャートである。本実施の形態における登録処理は、図8のフローチャートで示した処理に、図21で示した処理を追加したものとなる。POS端末2の制御部21は図8のステップS9の実行後、登録された商品の点数及び総重量を算出する(ステップS71)。制御部21は会員がレジ袋を必要としているか否かを判定する(ステップS72)。制御部21は会員がレジ袋を必要としていると判定した場合(ステップS72でYES)、変更条件DB135の袋不要列の値を参照し、変更提案を行なうか否かを判定する(ステップS73)。例えば、会員ID=123456の会員のレジ袋の要否設定が必要となっているが、購入する書籍の冊数が2冊以下、又は総重量が500グラム以下の場合、制御部21は変更の提案を行なうと判定する。制御部21は変更提案を行なうと判定した場合(ステップS73でYES)、提案内容を表示する(ステップS74)。制御部21はユーザからの回答が「変更する」であるか否かを判定する(ステップS75)。制御部21は回答が「変更する」であると判定した場合(ステップS75でYES)、ステップS14以降を実行する。制御部21は変更提案を行なわないと判定した場合(ステップS73でNO)、又は、回答が「変更する」でないと判定した場合(ステップS75でNO)、ステップS11以降を実行する。
【0059】
制御部21は会員がレジ袋を不要としていると判定した場合(ステップS72でNO)、変更条件DB135の袋必要列の値を参照し、変更提案を行なうか否かを判定する(ステップS76)。例えば、会員ID=123487の会員のレジ袋の要否設定が不要となっているが、購入する書籍の冊数が8冊以上、又は総重量が1キログラム以上の場合、制御部21は変更の提案を行なうと判定する。制御部21は変更提案を行なうと判定した場合(ステップS76でYES)、提案内容を表示する(ステップS77)。制御部21はユーザからの回答が「変更する」であるか否かを判定する(ステップS78)。制御部21は回答が「変更する」であると判定した場合(ステップS78でYES)、ステップS11以降を実行する。制御部21は変更提案を行なわないと判定した場合(ステップS76でNO)、又は、回答が「変更する」でないと判定した場合(ステップS78でNO)、ステップS14以降を実行する。
【0060】
本実施の形態においては、購入する商品の量によって、予め設定してあるレジ袋の要否設定の変更が可能となる。また、本実施の形態を上記の実施の形態2と組み合わせた場合においては、会員がレジ袋要否の設定を1回限り変更しようと考えていたが、変更せずにレジの会計が始まった場合でも、変更が可能となる。
【0061】
図22はPOS端末2が備える機能部の一例を示すブロック図である。POS端末2は機能部として、取得部21a、表示部21b及び受付部21cを備える。
【0062】
取得部21aは顧客端末からの情報取得を契機にして、買物袋の要否情報を取得する。表示部21bは取得した要否情報を表示する。受付部21cは要否情報が不明又は都度確認である場合に、買物袋の要否を受け付ける。
【0063】
上述の実施の形態において、POS端末2は小売店の店員等が操作することを想定しているが、それに限らない。顧客が自ら商品の登録を行なうセルフレジ、又は、商品の登録は店員等が行なうが、代金支払いは顧客が操作して行なうセミセルフレジであってもよい。セルフレジの場合、代金を支払わずにレジ袋を持ち去られないように、代金を支払った分のレジ袋を供給するレジ袋供給装置を併設してもよい。
【0064】
各実施の形態で記載されている技術的特徴(構成要件)はお互いに組み合わせ可能であり、組み合わせすることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0065】
100 POSシステム
1 POSサーバ
11 制御部
12 主記憶部
13 補助記憶部
131 会員情報DB
132 商品マスタDB
133 袋DB
134 履歴DB
14 通信部
15 読み取り部
2 POS端末
21 制御部
21a 取得部
21b 表示部
21c 受付部
22 主記憶部
23 補助記憶部
24 通信部
25 入力部
26 表示部
27 インタフェース部
2P 制御プログラム
3 顧客端末
4 バーコードリーダ
5 レシートプリンタ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
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図10
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図22