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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-25
(45)【発行日】2024-12-03
(54)【発明の名称】リレー回路装置
(51)【国際特許分類】
   H01H 47/00 20060101AFI20241126BHJP
【FI】
H01H47/00 F
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2021043369
(22)【出願日】2021-03-17
(65)【公開番号】P2022143043
(43)【公開日】2022-10-03
【審査請求日】2024-02-09
(73)【特許権者】
【識別番号】000001247
【氏名又は名称】株式会社ジェイテクト
(74)【代理人】
【識別番号】110002583
【氏名又は名称】弁理士法人平田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】池上 健一
【審査官】荒木 崇志
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2008/062856(WO,A1)
【文献】特開平08-305422(JP,A)
【文献】特開2010-277835(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01H 47/00 - 47/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
リレー制御信号に応じて機械式接点の導通状態と遮断状態とが切り替わる機械式リレーと、前記機械式接点と直列に接続された半導体リレーと、前記機械式リレー及び前記半導体リレーを制御する制御部とを備え、前記機械式接点及び前記半導体リレーが共に導通状態となったときに前記機械式接点及び前記半導体リレーを介して外部負荷に外部電源からの負荷電流が流れ、前記機械式接点及び前記半導体リレーの少なくとも何れかが遮断状態であるときに前記負荷電流が遮断されるリレー回路装置であって、
前記制御部は、前記外部負荷に前記負荷電流を通電させるとき、前記機械式接点を導通状態とする第1ステップと、前記機械式接点を導通状態としたことにより前記半導体リレーの電流入力端子と電流出力端子との間に前記外部電源の出力電圧による電位差が発生したことを確認する第2ステップと、前記電位差が発生したことを確認した後に前記半導体リレーの前記電流入力端子と前記電流出力端子とを導通状態とする第3ステップと、を含む順次動作によって前記機械式接点及び前記半導体リレーを共に導通状態とし、
前記第2ステップにおいて前記電位差が発生したことを確認できないとき、以前に実行された少なくとも1回の前記第2ステップの処理において前記電位差が発生したことを示す記録があることを条件として動作を停止する、
リレー回路装置。
【請求項2】
リレー制御信号に応じて導通状態と遮断状態とが切り替わる機械式接点をそれぞれ有する第1及び第2の機械式リレーと、前記第1及び第2の機械式リレーと直列に接続された半導体リレーと、前記第1及び第2の機械式リレーならびに前記半導体リレーを制御する制御部とを備え、前記第1及び第2の機械式リレーのそれぞれの前記機械式接点ならびに前記半導体リレーが全て導通状態となったときに前記第1及び第2の機械式リレーのそれぞれの前記機械式接点及び前記半導体リレーを介して外部負荷に外部電源からの負荷電流が流れ、前記第1及び第2の機械式リレーのそれぞれの前記機械式接点ならびに前記半導体リレーの少なくとも何れかが遮断状態であるときに前記負荷電流が遮断されるリレー回路装置であって、
前記制御部は、前記外部負荷に前記負荷電流を通電させるとき、前記第1及び第2の機械式リレーのそれぞれの前記機械式接点を導通状態とする第1ステップと、前記第1及び第2の機械式リレーのそれぞれの前記機械式接点を導通状態とすることにより前記半導体リレーの電流入力端子と電流出力端子との間に前記外部電源の出力電圧による電位差が発生したことを確認する第2ステップと、前記電位差が発生したことを確認した後に前記半導体リレーの前記電流入力端子と前記電流出力端子とを導通状態とする第3ステップと、を含む順次動作によって前記第1及び第2の機械式リレーのそれぞれの前記機械式接点及び前記半導体リレーを全て導通状態とし、
前記第2ステップにおいて前記電位差が発生したことを確認できないとき、以前に実行された少なくとも1回の前記第2ステップの処理において前記電位差が発生したことを示す記録があることを条件として動作を停止する、
リレー回路装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のリレーと、これらのリレーを制御する制御部とを有するリレー回路装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば工作機械の制御には、工作機械のアクチュエータ等を動作させるための負荷電流をオン(導通)及びオフ(遮断)するためのリレーを有するプログラマブルコントローラが用いられている。このようなプログラマブルコントローラには、安全性を高めるためにリレーの動作状態をモニタできるようにしたものがある。
【0003】
例えば特許文献1には、コイルへの通電によって共通端子(COM)と常開端子(NO)とが電気的に接続され、コイルが非通電であるときに共通端子(COM)と常閉端子(NC)とが電気的に接続される二つの機械式リレーを直列に接続し、両機械式リレーの共通端子(COM)と常開端子(NO)とが共に導通状態となったときに負荷に電流が供給されるように構成されたリレー回路を有するプログラマブルコントローラ(PLC)が記載されている。このプログラマブルコントローラは、二つの機械式リレーのそれぞれに対応してフォトカプラからなるリードバック回路が設けられており、それぞれの機械式リレーの動作状態を制御部においてモニタ(監視)できるように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2020-47556号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
プログラマブルコントローラのリレーの動作状態をモニタするためには、アクチュエータ等の外部負荷を動作させる外部電源の出力電圧によるリレーの端子の電圧の変化を用いることが考えられる。しかし、例えばプログラマブルコントローラによって制御される工作機械の立ち上げ調整時には、一部の外部負荷の未入荷等により、全ての外部負荷が接続されていない状態でシーケンスプログラムの動作確認などの調整作業を行わなければならない場合がある。このような場合には、未接続の外部負荷を動作させるリレーの端子の電圧の変化が生じないため、リレーの故障が発生していないにもかかわらず故障が発生したと判定してアラームを発出し、シーケンスプログラムの実行が停止されてしまう。
【0006】
また、このような場合においてもシーケンスプログラムの実行が停止されないようにするためには、当該アラームを無視してシーケンスプログラムの実行を継続されるためのパラメータをユーザにて設定可能とすることや、ダミー負荷を接続することが考えられる。しかし、これらの何れの場合にも、ユーザの作業負担を増大させることとなってしまう。
【0007】
そこで、本発明は、ユーザの作業負担を増大させることなく、外部負荷が未接続の状態でも動作を継続することができるリレー回路装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記の目的を達成するため、リレー制御信号に応じて機械式接点の導通状態と遮断状態とが切り替わる機械式リレーと、前記機械式接点と直列に接続された半導体リレーと、前記機械式リレー及び前記半導体リレーを制御する制御部とを備え、前記機械式接点及び前記半導体リレーが共に導通状態となったときに前記機械式接点及び前記半導体リレーを介して外部負荷に外部電源からの負荷電流が流れ、前記機械式接点及び前記半導体リレーの少なくとも何れかが遮断状態であるときに前記負荷電流が遮断されるリレー回路装置であって、前記制御部は、前記外部負荷に前記負荷電流を通電させるとき、前記機械式接点を導通状態とする第1ステップと、前記機械式接点を導通状態としたことにより前記半導体リレーの電流入力端子と電流出力端子との間に前記外部電源の出力電圧による電位差が発生したことを確認する第2ステップと、前記電位差が発生したことを確認した後に前記半導体リレーの前記電流入力端子と前記電流出力端子とを導通状態とする第3ステップと、を含む順次動作によって前記機械式接点及び前記半導体リレーを共に導通状態とし、前記第2ステップにおいて前記電位差が発生したことを確認できないとき、以前に実行された少なくとも1回の前記第2ステップの処理において前記電位差が発生したことを示す記録があることを条件として動作を停止する、リレー回路装置を提供する。
【0009】
また、本発明は、上記の目的を達成するため、リレー制御信号に応じて導通状態と遮断状態とが切り替わる機械式接点をそれぞれ有する第1及び第2の機械式リレーと、前記第1及び第2の機械式リレーと直列に接続された半導体リレーと、前記第1及び第2の機械式リレーならびに前記半導体リレーを制御する制御部とを備え、前記第1及び第2の機械式リレーのそれぞれの前記機械式接点ならびに前記半導体リレーが全て導通状態となったときに前記第1及び第2の機械式リレーのそれぞれの前記機械式接点及び前記半導体リレーを介して外部負荷に外部電源からの負荷電流が流れ、前記第1及び第2の機械式リレーのそれぞれの前記機械式接点ならびに前記半導体リレーの少なくとも何れかが遮断状態であるときに前記負荷電流が遮断されるリレー回路装置であって、前記制御部は、前記外部負荷に前記負荷電流を通電させるとき、前記第1及び第2の機械式リレーのそれぞれの前記機械式接点を導通状態とする第1ステップと、前記第1及び第2の機械式リレーのそれぞれの前記機械式接点を導通状態とすることにより前記半導体リレーの電流入力端子と電流出力端子との間に前記外部電源の出力電圧による電位差が発生したことを確認する第2ステップと、前記電位差が発生したことを確認した後に前記半導体リレーの前記電流入力端子と前記電流出力端子とを導通状態とする第3ステップと、を含む順次動作によって前記第1及び第2の機械式リレーのそれぞれの前記機械式接点及び前記半導体リレーを全て導通状態とし、前記第2ステップにおいて前記電位差が発生したことを確認できないとき、以前に実行された少なくとも1回の前記第2ステップの処理において前記電位差が発生したことを示す記録があることを条件として動作を停止する、リレー回路装置を提供する。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係るリレー回路装置によれば、ユーザの作業負担を増大させることなく、外部負荷が未接続の状態でも動作を継続することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の実施の形態に係るリレー回路装置の構成例を示す回路図である。
図2】入力側の機械式リレーの構成例を示す概略構成図であり、(a)は電磁石が非通電の状態を示し、(b)は電磁石に通電されている状態を示している。
図3】第1の半導体リレーの回路構成例を示す回路図である。
図4】リレー回路装置の動作例を示すタイミングチャートである。
図5】制御部が実行する処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
[実施の形態]
本発明の実施の形態について、図1乃至図5を参照して説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、本発明を実施する上での好適な具体例として示すものであり、技術的に好ましい種々の技術的事項を具体的に例示している部分もあるが、本発明の技術的範囲は、この具体的態様に限定されるものではない。
【0013】
図1は、本発明の実施の形態に係るリレー回路装置の回路構成例を示す回路図である。このリレー回路装置10は、工作機械等の設備を制御するプログラマブルコントローラの出力モジュール1において、第1及び第2の外部負荷61,62への負荷電流を通電及び遮断するために用いられる。出力モジュール1は、複数のリレー回路装置10を有しており、図1では、このうち一つのリレー回路装置10を示している。
【0014】
プログラマブルコントローラは、制御対象の工作機械等の動作手順や動作条件等を示すシーケンスプログラムを実行し、このシーケンスプログラムに従って出力モジュール1の各リレーを動作させる。シーケンスプログラムの代表的なものは、IEC61131-3で規定されたラダーダイアグラム言語で記載されたラダープログラムである。シーケンスプログラムは、ユーザによって作成され、プログラマブルコントローラに記憶される。
【0015】
リレー回路装置10は、二つの機械式リレー2A,2Bと、二つの半導体リレー3A,3Bと、第1乃至第6のフォトカプラ41~46と、機械式リレー2A,2B及び半導体リレー3A,3Bを制御する制御部5とを有している。制御部5は、第1及び第2のリレー制御信号51,52を出力して機械式リレー2A,2Bを制御し、第3及び第4のリレー制御信号53,54を出力して半導体リレー3A,3Bを制御する。
【0016】
制御部5は、機械式リレー2A,2Bを制御するとき、第1及び第2のリレー制御信号51,52を同時にアサート(活性化)し、また第1及び第2のリレー制御信号51,52を同時にネゲート(非活性化)するが、第1のリレー制御信号51及び第3のリレー制御信号53と、第2のリレー制御信号52及び第4のリレー制御信号54とは、制御部5内の異なる制御回路によってそれぞれ出力される。すなわち、制御部5では、これらの制御回路が二重化されており、少なくとも一方の制御回路が正常に動作していれば、第1及び第2の外部負荷61,62の負荷電流を遮断することができるように構成されている。
【0017】
第1及び第2の負荷61,62は、例えばマグネットスイッチや設備の可動部を動作させる電動アクチュエータである。第1の外部負荷61には、第1の外部電源71の正極が接続され、第2の外部負荷62には、第2の外部電源72の正極が接続されている。出力モジュール1は、第1の外部負荷61に接続された第1入力端子11と、第2の外部負荷62に接続された第2入力端子12と、第1の外部電源71の負極に接続された第1出力端子13と、第2の外部電源72の負極に接続された第2出力端子14とを有している。また、出力モジュール1は、機械式リレー2A,2Bを動作させるための制御電源8が接続されたP端子15及びN端子16を有している。制御電源8は、例えば24Vの直流電圧をP端子15とN端子16との間に発生させる。
【0018】
以下、二つの機械式リレー2A,2Bのうち、第1及び第2入力端子11,12側の機械式リレー2Aを入力側の機械式リレー2Aという場合があり、第1及び第2出力端子13,14側の機械式リレー2Bを出力側の機械式リレー2Bという場合がある。また、半導体リレー3A,3Bのうち、第1の外部負荷61の負荷電流を導通及び遮断するための半導体リレー3Aを第1の半導体リレー3Aという場合があり、第2の外部負荷62の負荷電流を導通及び遮断するための半導体リレー3Bを第2の半導体リレー3Bという場合がある。入力側の機械式リレー2Aは、本願の請求項に係る発明の第1の機械式リレーに相当する。出力側の機械式リレー2Bは、本願の請求項に係る発明の第2の機械式リレーに相当する。
【0019】
機械式リレー2A,2Bのそれぞれは、電磁石21と、一つの常閉接点22と、第1及び第2の常開接点23,24とを有する強制ガイド式リレーである。電磁石21が非通電であるときは、常閉接点22がオン(導通)状態であり、第1及び第2の常開接点23,24がオフ(遮断)状態である。また、電磁石21に通電されると、常閉接点22がオフ状態となり、第1及び第2の常開接点23,24がオン状態となる。常閉接点22ならびに第1及び第2の常開接点23,24は、それぞれが接点部材同士の機械的な接触/非接触によりオン状態とオフ状態とが切り替わる機械式接点である。
【0020】
図2は、入力側の機械式リレー2Aの構成例を示す概略構成図であり、(a)は電磁石21が非通電の状態を示し、(b)は電磁石21に通電されている状態を示している。常閉接点22は、固定板201に取り付けられた固定接点部材221と、可動板202に取り付けられた可動接点部材222とからなる。第1の常開接点23は、固定板203に取り付けられた固定接点部材231と、可動板204に取り付けられた可動接点部材232とからなる。第2の常開接点24は、固定板205に取り付けられた固定接点部材241と、可動板206に取り付けられた可動接点部材242とからなる。
【0021】
電磁石21、常閉接点22、ならびに第1及び第2の常開接点23,24は、電磁石21に対向配置された鉄片25、鉄片25を付勢するリターンスプリング26、及び鉄片25と連動するガイド板27と共に、樹脂製の筐体28に収容されている。電磁石21の通電状態と非通電状態とが切り替わると、鉄片25が支軸251を中心として回転揺動し、ガイド板27が進退移動する。鉄片25は、リターンスプリング26によって回転方向一側に付勢されている。ガイド板27は、鉄片25と可動板202,204,206とを連結しており、鉄片25の動きに連動して可動板202,204,206が固定板201,203,205に対してそれぞれ撓動する。
【0022】
電磁石21に通電されていないときには、常閉接点22の固定接点部材221と可動接点部材222とが接触し、第1及び第2の常開接点23,24の固定接点部材231,241と可動接点部材232,242とが非接触である。電磁石21に通電されると、常閉接点22の固定接点部材221と可動接点部材222とが離間し、第1及び第2の常開接点23,24の固定接点部材231,241と可動接点部材232,242とがそれぞれ接触する。なお、出力側の機械式リレー2Bも同様に構成されている。
【0023】
図3は、第1の半導体リレー3Aの回路構成例を示す回路図である。第1の半導体リレー3Aは、ICチップが樹脂等からなる封止材に封止されたIC(Integrated Circuit)として構成されており、図3では、第1の半導体リレー3Aのピン番号(1~6)と共に、その回路構成を図示している。
【0024】
第1の半導体リレー3Aは、フォトダイオード31と、第1及び第2のフォトMOSFET32,33と、第1及び第2の整流ダイオード34,35とを有している。1番ピンから2番ピンに電流が流れてフォトダイオード31が発光すると、第1及び第2のフォトMOSFET32,33が活性化され、第1のフォトMOSFET32及び第2の整流ダイオード35によって6番ピンから4番ピンに、もしくは第2のフォトMOSFET33及び第2の整流ダイオード34によって4番ピンから6番ピンに、電流を流すことが可能となる。なお、第2の半導体リレー3Bも同様に構成されている。
【0025】
第1の半導体リレー3Aの1番ピンには、制御部5から第3のリレー制御信号53が入力される。第3のリレー制御信号53がアサートされると、第1の半導体リレー3Aの6番ピンと4番ピンとが導通状態となる。この6番ピンは、第1の半導体リレー3Aの電流入力端子であり、4番ピンは、第1の半導体リレー3Aの電流出力端子である。また、第2の半導体リレー3Bの1番ピンには、第4のリレー制御信号54が入力される。第4のリレー制御信号54がアサートされると、第2の半導体リレー3Bの6番ピンと4番ピンとが導通状態となる。この6番ピンは、第2の半導体リレー3Bの電流入力端子であり、4番ピンは、第2の半導体リレー3Bの電流出力端子である。
【0026】
以下、第1の半導体リレー3Aにおいて6番ピンから4番ピンに電流を流すことが可能な状態を第1の半導体リレー3Aのオン状態といい、第1の半導体リレー3Aの6番ピンと4番ピンとの間で電流が遮断される状態を第1の半導体リレー3Aのオフ状態という。また、第2の半導体リレー3Bにおいて6番ピンから4番ピンに電流を流すことが可能な状態を第2の半導体リレー3Bのオン状態といい、第2の半導体リレー3Bの6番ピンと4番ピンとの間で電流が遮断される状態を第2の半導体リレー3Bのオフ状態という。
【0027】
第1の半導体リレー3Aは、入力側の機械式リレー2Aの第1の常開接点23と、出力側の機械式リレー2Bの第1の常開接点23との間に直列に接続されている。第2の半導体リレー3Bは、入力側の機械式リレー2Aの第2の常開接点24と、出力側の機械式リレー2Bの第2の常開接点24との間に直列に接続されている。
【0028】
第1の外部負荷61には、入力側の機械式リレー2Aの第1の常開接点23、第1の半導体リレー3A、及び出力側の機械式リレー2Bの第1の常開接点23が全てオン状態となったときに負荷電流Iが通電される。また、入力側の機械式リレー2Aの第1の常開接点23、第1の半導体リレー3A、及び出力側の機械式リレー2Bの第1の常開接点23の少なくとも何れかがオフ状態となったとき、第1の外部負荷61の負荷電流Iが遮断される。
【0029】
第2の外部負荷62には、入力側の機械式リレー2Aの第2の常開接点24、第2の半導体リレー3B、及び出力側の機械式リレー2Bの第2の常開接点24が全てオン状態となったときに負荷電流Iが通電される。また、入力側の機械式リレー2Aの第2の常開接点24、第2の半導体リレー3B、及び出力側の機械式リレー2Bの第2の常開接点24の少なくとも何れかがオフ状態となったとき、第2の外部負荷62の負荷電流Iが遮断される。
【0030】
制御部5が出力する第1のリレー制御信号51は、第1のフォトカプラ41のアノード端子に入力され、第2のリレー制御信号52は、第2のフォトカプラ42のアノード端子に入力される。第1及び第2のリレー制御信号51,52が共にアサートされると、第1及び第2のフォトカプラ41,42のフォトトランジスタが共にオン状態となり、制御電源8から供給される電流が機械式リレー2A,2Bのそれぞれの電磁石21を流れる。これにより、機械式リレー2A,2Bのそれぞれの常閉接点22がオフ状態となり、第1及び第2の常開接点23,24がオン状態となる。
【0031】
第3のフォトカプラ43のアノード端子には、入力側の機械式リレー2Aの常閉接点22を介して制御電源8からの電流が供給される。また、第4のフォトカプラ44のアノード端子には、出力側の機械式リレー2Bの常閉接点22を介して制御電源8からの電流が供給される。第3のフォトカプラ43のフォトトランジスタは、入力側の機械式リレー2Aの常閉接点22がオン状態であるときにオン状態となり、第4のフォトカプラ44のフォトトランジスタは、出力側の機械式リレー2Bの常閉接点22がオン状態であるときにオン状態となる。
【0032】
制御部5には、第3のフォトカプラ43の出力信号が第1のリードバック信号55として入力され、第4のフォトカプラ44の出力信号が第2のリードバック信号56として入力される。第1のリードバック信号55及び第2のリードバック信号56は、それぞれプルアップ抵抗91,92によってプルアップされている。制御部5は、第1のリードバック信号55によって入力側の機械式リレー2Aの動作状態を確認することができ、第2のリードバック信号56によって出力側の機械式リレー2Bの動作状態を確認することができる。
【0033】
第1の半導体リレー3Aは、6番ピンが入力側の機械式リレー2Aの第1の常開接点23に接続され、4番ピンが出力側の機械式リレー2Bの第1の常開接点23に接続されている。また、第1の半導体リレー3Aの6番ピンは、抵抗器93を介して第5のフォトカプラ45のアノード端子に接続されている。第5のフォトカプラ45のカソード端子は、第1の半導体リレー3Aの4番ピンに接続されている。
【0034】
また、第2の半導体リレー3Bは、6番ピンが入力側の機械式リレー2Aの第2の常開接点24に接続され、4番ピンが出力側の機械式リレー2Bの第2の常開接点24に接続されている。また、第2の半導体リレー3Bの6番ピンは、抵抗器94を介して第6のフォトカプラ46のアノード端子に接続されている。第6のフォトカプラ46のカソード端子は、第2の半導体リレー3Bの4番ピンに接続されている。
【0035】
制御部5には、第5のフォトカプラ45の出力信号が第1の診断信号57として入力され、第6のフォトカプラ46の出力信号が第2の診断信号58として入力される。第1の診断信号57及び第2の診断信号58は、それぞれプルアップ抵抗95,96によってプルアップされている。第1の診断信号57は、第1の半導体リレー3Aの4番ピンと6番ピンとの間に所定値以上の電位差が発生したときにアサートされ、それ以外の場合にはネゲートされる。第2の診断信号58は、第2の半導体リレー3Bの4番ピンと6番ピンとの間に所定値以上の電位差が発生したときにアサートされ、それ以外の場合にはネゲートされる。第1の半導体リレー3Aの4番ピンと6番ピンとの間に発生する電位差は、第1の外部電源71の出力電圧によるものである。第2の半導体リレー3Bの4番ピンと6番ピンとの間に発生する電位差は、第2の外部電源72の出力電圧によるものである。
【0036】
第1出力端子13は、出力側の機械式リレー2Bの第1の常開接点23の可動接点部材232に接続され、第1出力端子13から負荷電流Iが出力される。第2出力端子14は、出力側の機械式リレー2Bの第2の常開接点24の可動接点部材242に接続され、第2出力端子14から負荷電流Iが出力される。
【0037】
図4は、リレー回路装置10の動作例を示すタイミングチャートである。図4では、各信号の電圧レベルをH(高)及びL(低)で示している。図4において、第1の外部出力信号は、第1入力端子11の電圧を示している。また、第2の外部出力信号は、第2入力端子12の電圧を示している。
【0038】
制御部5は、第1及び第2の負荷61,62に負荷電流I,Iをそれぞれ通電させるとき、まず第1及び第2のリレー制御信号51,52を同時にアサート(L→H)する。これにより、機械式リレー2A,2Bの電磁石21に電流が流れ、機械式リレー2A,2Bの常閉接点22がオフ状態となって第1及び第2のリードバック信号55,56の信号状態がLからHに変化する。また、この第1及び第2のリードバック信号55,56の変化とほぼ同時に、入力側の機械式リレー2Aの第1及び第2の常開接点23,24がオン状態となることによって第1及び第2の診断信号57,58の信号状態がHからLに変化(アサート)する。第1及び第2の診断信号57,58の信号状態は、機械式リレー2A,2Bのガイド板27の移動に要する時間分、第1及び第2のリードバック信号55,56の変化から僅かに遅れて変化する。
【0039】
制御部5は、第1及び第2のリードバック信号55,56の信号状態の変化により、機械式リレー2A,2Bが動作したこと、すなわち常閉接点22がオフ状態となり、第1及び第2の常開接点23,24がオン状態となったことを検知することができる。また、制御部5は、第1の診断信号57の信号状態の変化により、第1の半導体リレー3Aの4番ピンと6番ピンとの間に第1の外部電源71の出力電圧による電位差が発生したことを検知することができる。また、制御部5は、第2の診断信号58の信号状態の変化により、第2の半導体リレー3Bの4番ピンと6番ピンとの間に第2の外部電源72の出力電圧による電位差が発生したことを検知することができる。
【0040】
制御部5は、第1の外部負荷61に負荷電流Iを通電させるとき、第1のリードバック信号55によって入力側の機械式リレー2Aの第1の常開接点23がオン状態となったこと、第2のリードバック信号56によって出力側の機械式リレー2Bの第1の常開接点23がオン状態となったこと、及び第1の診断信号57の信号状態の変化によって第1の半導体リレー3Aの4番ピンと6番ピンとの間に第1の外部電源71の出力電圧による電位差が発生したことを確認した後、第3のリレー制御信号53をアサートし、第1の半導体リレー3Aをオン状態とする。すなわち、制御部5は、第1の外部負荷61に負荷電流Iを通電させるとき、機械式リレー2A,2Bのそれぞれの第1の常開接点23を第1の半導体リレー3Aよりも先にオン状態とする。
【0041】
これにより、機械式リレー2A,2Bのそれぞれの第1の常開接点23がオン状態となる時点では、これらの第1の常開接点23に負荷電流Iが流れないので、第1の常開接点23においてアーク放電が発生することを抑制することができる。
【0042】
また、制御部5は、第2の外部負荷62に負荷電流Iを通電させるとき、第1のリードバック信号55によって入力側の機械式リレー2Aの第2の常開接点24がオン状態となったこと、第2のリードバック信号56によって出力側の機械式リレー2Bの第2の常開接点24がオン状態となったこと、及び第2の診断信号58の信号状態の変化によって第2の半導体リレー3Bの4番ピンと6番ピンとの間に第2の外部電源72の出力電圧による電位差が発生したことを確認した後、第4のリレー制御信号54をアサートし、第2の半導体リレー3Bをオン状態とする。すなわち、制御部5は、第2の外部負荷62に負荷電流Iを通電させるとき、機械式リレー2A,2Bのそれぞれの第2の常開接点24を第2の半導体リレー3Bよりも先にオン状態とする。
【0043】
これにより、機械式リレー2A,2Bのそれぞれの第2の常開接点24がオン状態となる時点では、これらの第2の常開接点24に負荷電流Iが流れないので、第2の常開接点24においてアーク放電が発生することを抑制することができる。
【0044】
一方、制御部5は、負荷電流I,Iを遮断するとき、第1及び第2のリレー制御信号51,52ならびに第3及び第4のリレー制御信号53,54を同時にネゲート(H→L)する。第1及び第2の半導体リレー3A,3Bは、機械式リレー2A,2Bよりも反応速度が速いので、第1乃至第4のリレー制御信号51~54を全て同時にネゲートすることにより、第1及び第2の半導体リレー3A,3Bが機械式リレー2A,2Bのそれぞれの第1及び第2の常開接点23,24よりも先にオフ状態となる。
【0045】
これにより、機械式リレー2A,2Bのそれぞれの第1及び第2の常開接点23,24がオフ状態となるよりも先に第1及び第2の半導体リレー3A,3Bによって負荷電流I,Iが遮断されるので、第1及び第2の常開接点23,24は、電流が流れていない状態で、可動接点部材232,242が固定接点部材231,241から離間する。このため、第1及び第2の常開接点23,24においてアーク放電が発生することを抑制することができる。
【0046】
なお、制御部5は、第1及び第2のリレー制御信号51,52をアサートしても、第1及び第2のリードバック信号55,56の一方又は両方の信号状態がLからHに変化しないとき、回路に異常が発生したと判断し、アラームを発出して第1乃至第4のリレー制御信号51~54を全てネゲートし、機械式リレー2A,2B及び半導体リレー3A,3Bの制御動作を停止する。また、制御部5は、第1及び第2のリードバック信号55,56の一方又は両方の信号状態がHのままであるときにも、回路に異常が発生したと判断し、アラームを発出して第1乃至第4のリレー制御信号51~54を全てネゲートし、機械式リレー2A,2B及び半導体リレー3A,3Bの制御動作を停止する。
【0047】
図5は、第1の外部負荷61に負荷電流Iを通電させるときに制御部5が実行する処理の一例をより詳細に示すフローチャートである。第1の外部負荷61に負荷電流Iを通電させるとき、制御部5はまず、第1及び第2のリレー制御信号51,52をアサートする(ステップS1)。次に、制御部5は、第1のリードバック信号55及び第2のリードバック信号56が共にオンしているか(Hレベルであるか)を判定し(ステップS2,S3)、所定時間が経過しても第1のリードバック信号55及び第2のリードバック信号56が共にオンしなければ(ステップS4:Yes)、アラームを発出して動作を停止する(ステップS5)。
【0048】
また、制御部5は、第1のリードバック信号55及び第2のリードバック信号56が共にオンしていれば(ステップS2,S3:Yes)、第1の診断信号57が活性状態であるか(Lレベルであるか)を判定する(ステップS6)。第1の診断信号57は、前述のように、第1の半導体リレー3Aの4番ピンと6番ピンとの間に第1の外部電源71の出力電圧による電位差が発生したときに活性状態となる。
【0049】
制御部5は、ステップS6の判定で第1の診断信号57が活性状態であれば(ステップS6:Yes)、第3のリレー制御信号53をアサートする(ステップS7)。これにより、第1の半導体リレー3Aの6番ピンと4番ピンとが導通状態となり、第1の外部負荷61に負荷電流Iが通電される。
【0050】
また、制御部5は、ステップS6の判定で第1の診断信号57が活性状態であれば(ステップS6:Yes)、第1の確認済フラグをオンにする(ステップS8)。この第1の確認済フラグは、リレー回路装置10を含むプログラマブルコントローラの電源がオンされた後のイニシャル処理によりクリア(オフ)され、1回でも第1の確認済フラグがオンされたら、プログラマブルコントローラの電源が遮断されるまでそのオン状態が維持される。
【0051】
一方、制御部5は、ステップS6の判定で第1の診断信号57が活性状態でなければ(ステップS6:No)、所定時間が経過するまで、ステップS6の判定処理を繰り返し行う(ステップS9)。第1の診断信号57が活性状態とならない原因としては、第1の半導体リレー3Aの4番ピンと6番ピンとがショートしていることや、入力側及び出力側の機械式リレー2A,2Bの何れかの第1の常開接点23が導通していないことの他、第1の外部負荷61あるいは第2の外部電源71が接続されていないことが挙げられる。
【0052】
所定時間が経過しても第1の診断信号57が活性状態とならない場合(ステップS9:Yes)、制御部5は、第1の確認済フラグがオン状態であるか否かを判定する(ステップS10)。制御部5は、この判定で第1の確認済フラグがオン状態であれば(ステップS10:Yes)、アラームを発出して第1乃至第4のリレー制御信号51~54を全てネゲートし、機械式リレー2A,2B及び半導体リレー3A,3Bの制御動作を停止する(ステップS11)。一方、第1の確認済フラグがオン状態でなければ(ステップS10:No)、アラームを発出せず、機械式リレー2A,2B及び半導体リレー3A,3Bの制御動作を継続する。また、制御部5がステップS5又はS11で制御動作を停止した場合には、プログラマブルコントローラのシーケンスプログラムの実行が停止される。アラームの発出は、例えば表示ランプの点灯やエラーコードあるいはエラーメッセージの表示によってユーザに報知される。
【0053】
また、制御部5は、第2の外部負荷62に負荷電流Iを通電させるときにも、上記と同様の手順で機械式リレー2A,2B及び第2の半導体リレー3Bを制御する。この場合、制御部5は、上記のステップS6に対応する処理で第2の診断信号58が活性状態であるかを判定し、第2の診断信号58が活性状態であれば、第4のリレー制御信号54をアサートし、第2の確認済フラグをオンする。また、第2の診断信号58が活性状態でない状態が所定時間継続し、かつ第2の確認済フラグがオンしていればアラームを発出して制御動作を停止する。また、第2の診断信号58が活性状態とならない状態が所定時間継続しても、第2の確認済フラグがオンしていなければ、制御動作を継続する。第2の確認済フラグは、第1の確認済フラグと同様に、電源がオンされた後のイニシャル処理によりクリア(オフ)され、1回でも第2の確認済フラグがオンされたら、電源が遮断されるまでそのオン状態が維持される。
【0054】
第1の確認済フラグがオン状態であることは、第1の外部負荷61及び第1の外部電源71が接続済みであることを示している。第1の外部負荷61及び第1の外部電源71が接続済みであるにもかかわらず第1の診断信号57が活性状態とならなければ、例えば第1の半導体リレー3Aもしくはその周辺部における短絡故障等が発生したことが考えられる。また、第2の確認済フラグがオン状態であることは、第2の外部負荷62及び第2の外部電源72が接続済みであることを示している。第2の外部負荷62及び第2の外部電源72が接続済みであるにもかかわらず第2の診断信号58が活性状態とならなければ、例えば第2の半導体リレー3Bもしくはその周辺部における短絡故障等が発生したことが考えられる。
【0055】
このように、制御部5は、第1及び第2の外部負荷61,62に負荷電流I,Iを通電させるとき、機械式リレー2A,2Bのそれぞれの第1及び第2の常開接点23,24を導通状態とする第1ステップ(上記のステップS1)と、機械式リレー2A,2Bのそれぞれの第1及び第2の常開接点23,24を導通状態とすることにより半導体リレー3A,3Bの電流入力端子と電流出力端子との間に第1及び第2の外部電源71,72の出力電圧による電位差が発生したことを確認する第2ステップ(上記のステップS6)と、この電位差が発生したことを確認した後に半導体リレー3A,3Bの電流入力端子と電流出力端子とを導通状態とする第3ステップ(上記のステップS7)と、を含む順次動作によって機械式リレー2A,2Bのそれぞれの第1及び第2の常開接点23,24及び半導体リレー3A,3Bを全て導通状態とする。
【0056】
また、制御部5は、第2ステップ(ステップS6)において電位差が発生したことを確認できないとき、以前に実行された少なくとも1回の第2ステップ(ステップS6)の処理において電位差が発生したことを示す記録(第1の確認済フラグ及び第2の確認済フラグ)があることを条件としてアラームを発出し、機械式リレー2A,2B及び半導体リレー3A,3Bの制御動作を停止する。換言すれば、第2ステップ(ステップS6)において電位差が発生したことを確認できない場合でも、以前に実行された第2ステップ(ステップS6)の処理において電位差が発生したことを示す記録がなければ、機械式リレー2A,2B及び半導体リレー3A,3Bの制御動作を継続する。これは、例えば工作機械の立ち上げ調整時等において、第1及び第2の外部負荷61,62ならびに第1及び第2の外部電源71,72の何れかが未接続であってもシーケンスプログラムを実行させ、調整作業を行えるようにするための措置である。
【0057】
つまり、第1の外部負荷61及び第1の外部電源71の何れかが未接続であれば、第1の診断信号57がオン状態となることがないので、ステップS6及びステップS10の判定が常に否(No)となり、アラームが発出されず、動作が継続される。また、第2の外部負荷62及び第2の外部電源72の何れかが未接続である場合も同様に、アラームが発出されず、動作が継続される。このため、第1及び第2の外部負荷61,62ならびに第1及び第2の外部電源71,72の何れかが未接続であってもシーケンスプログラムを実行させることが可能となる。
【0058】
このように、本実施の形態によれば、ユーザの作業負担を増大させることなく、外部負荷が未接続の状態でも動作を継続することができる。
【0059】
(付記)
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明したが、この実施の形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施の形態の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない点に留意すべきである。
【0060】
また、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で、一部の構成を省略し、あるいは構成を追加もしくは置換して、適宜変形して実施することが可能である。例えば、上記実施の形態では、第1及び第2の負荷61,62の負荷電流I,Iを通電及び遮断する場合について説明したが、第1及び第2の負荷61,62の一方を省略してもよい。また、上記の実施の形態では、半導体リレー3A,3Bを入力側の機械式リレー2Aと出力側の機械式リレー2Bとの間に直列に接続する場合について説明したが、入力側及び出力側の機械式リレー2A,2Bの一方を省略してもよい。
【符号の説明】
【0061】
10…リレー回路装置 23,24…第1及び第2の常開接点
2A,2B…機械式リレー 3A,3B…半導体リレー
5…制御部 51…第1のリレー制御信号
52…第2のリレー制御信号 53…第3のリレー制御信号
54…第4のリレー制御信号 55…第1のリードバック信号
56…第2のリードバック信号 57…第1の診断信号
58…第2の診断信号 61…第1の外部負荷
62…第2の外部負荷 71…第1の外部電源
72…第2の外部電源 I,I…負荷電流
図1
図2
図3
図4
図5