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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-25
(45)【発行日】2024-12-03
(54)【発明の名称】移動巡回型託児サービス支援システム
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/13 20060101AFI20241126BHJP
   G01C 21/34 20060101ALI20241126BHJP
   G06Q 50/20 20120101ALI20241126BHJP
   G16Y 10/40 20200101ALI20241126BHJP
   G16Y 40/60 20200101ALI20241126BHJP
【FI】
G08G1/13
G01C21/34
G06Q50/20
G16Y10/40
G16Y40/60
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2021178659
(22)【出願日】2021-11-01
(65)【公開番号】P2023067428
(43)【公開日】2023-05-16
【審査請求日】2024-03-20
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104765
【弁理士】
【氏名又は名称】江上 達夫
(74)【代理人】
【識別番号】100131015
【弁理士】
【氏名又は名称】三輪 浩誉
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 清人
(72)【発明者】
【氏名】河原田 誠
(72)【発明者】
【氏名】中村 慧
(72)【発明者】
【氏名】奥村 健一
(72)【発明者】
【氏名】角谷 直哉
【審査官】上野 博史
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-094600(JP,A)
【文献】特開2018-063466(JP,A)
【文献】特開2002-117487(JP,A)
【文献】特開2020-190990(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08G 1/13
G01C 21/34
G06Q 50/20
G16Y 10/40
G16Y 40/60
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
施設と住宅地との間に複数の停留所が設けられた巡回ルートを巡回する託児用車両によって提供される託児サービスを支援する移動巡回型託児サービス支援システムであって、
前記施設が位置する施設位置と、前記複数の停留所のうち少なくとも1つの停留所が位置する停留所位置と、移動中の前記託児用車両の現在位置である車両位置とに基づいて、前記託児用車両が前記施設位置に到着するまでの第1到着時間、及び前記託児用車両が前記少なくとも1つの停留所の前記停留所位置に到着するまでの第2到着時間を、所定時点を基準にして算出する到着時間算出部と、
所定区間の車両による移動時間を算出可能な移動時間算出システムを利用して、前記託児サービスの利用者が、前記利用者の現在位置である利用者位置から前記少なくとも1つの停留所の前記停留所位置に到着するまでの前記移動時間を第3到着時間として算出する移動時間算出部と、
前記利用者の携帯端末から、前記施設からの帰宅を希望する旨の帰宅リクエストが発信されると、前記到着時間算出部に前記第1到着時間及び前記第2到着時間を算出させ、かつ、前記移動時間算出部に前記第3到着時間を算出させ、前記第1到着時間、前記第2到着時間、及び前記第3到着時間に基づく到着時間案内を、前記携帯端末に提示する案内部と、を備える、移動巡回型託児サービス支援システム。
【請求項2】
前記案内部は、前記帰宅リクエストが発信されると、前記携帯端末を介して、前記利用者に前記複数の停留所のうち所望の停留所を指定させ、
前記到着時間算出部は、指定された前記停留所の前記停留所位置と、前記託児用車両の前記車両位置とに基づいて、前記第2到着時間を算出し、
前記移動時間算出部は、前記利用者が前記利用者位置から前記指定された停留所の前記停留所位置に到着するまでの前記移動時間を前記第3到着時間として算出する、請求項1に記載の移動巡回型託児サービス支援システム。
【請求項3】
前記案内部は、前記到着時間案内において、前記第1到着時間、前記第2到着時間、及び前記第3到着時間に基づいて、(i)前記託児用車両を前記施設位置で待つこと、又は(ii)前記託児用車両を前記指定された停留所で待つことのいずれかを、前記携帯端末を介して前記利用者に対してリコメンドする、請求項2に記載の移動巡回型託児サービス支援システム。
【請求項4】
前記到着時間算出部は、前記帰宅リクエストに係る前記利用者に、帰宅予定に係る時間情報を前記携帯端末を介して指定させ、前記時間情報に基づく帰宅予定時刻を前記所定時点として基準にして、前記第1到着時間及び前記第2到着時間を算出する、請求項1に記載の移動巡回型託児サービス支援システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、イベント、或いは講演、講習、ショッピング等の運営者により提供される施設、住宅地等を移動巡回するMaaS(Mobility as a Service)車両、バス等の移動体が提供する託児サービスを支援する移動巡回型託児サービス支援システムの技術分野に関する。
【背景技術】
【0002】
この種のシステムとして例えば、移動巡回する託児用車両に短時間だけ子供を預け、移動巡回中の託児用車両内における子供の様子を映像として、その親等の利用者が自分の携帯端末等で見られるように構成されたものが提案されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2004-094600号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1によれば、利用者が託児を終えようと子供を引き取りに行く際、移動巡回中の託児用車両が、施設にある引会わせ場所の近くにいるとは限らない。即ち移動巡回という性質上、利用者は往々にして引会わせ場所で託児用車両の到着を長時間待つことを余儀なくされるので、託児サービス支援システムとして満足に機能し得ないという技術的問題点がある。
【0005】
本発明は、例えば上述した技術的問題に鑑みなされたものであり、移動巡回による託児を終える際の利用者の待ち時間を軽減できるように且つ利便性を向上できるように移動巡回型託児サービスを支援する移動巡回型託児サービス支援システムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る移動巡回型託児サービス支援システム一の態様は上記課題を解決するために、施設と住宅地との間に複数の停留所が設けられた巡回ルートを巡回する託児用車両によって提供される託児サービスを支援する移動巡回型託児サービス支援システムであって、前記施設が位置する施設位置と、前記複数の停留所のうち少なくとも1つの停留所が位置する停留所位置と、移動中の前記託児用車両の現在位置である車両位置とに基づいて、前記託児用車両が前記施設位置に到着するまでの第1到着時間、及び前記託児用車両が前記少なくとも1つの停留所の前記停留所位置に到着するまでの第2到着時間を、所定時点を基準にして算出する到着時間算出部と、所定区間の車両による移動時間を算出可能な移動時間算出システムを利用して、前記託児サービスの利用者が、前記利用者の現在位置である利用者位置から前記少なくとも1つの停留所の前記停留所位置に到着するまでの前記移動時間を第3到着時間として算出する移動時間算出部と、前記利用者の携帯端末から、前記施設からの帰宅を希望する旨の帰宅リクエストが発信されると、前記到着時間算出部に前記第1到着時間及び前記第2到着時間を算出させ、かつ、前記移動時間算出部に前記第3到着時間を算出させ、前記第1到着時間、前記第2到着時間、及び前記第3到着時間に基づく到着時間案内を、前記携帯端末に提示する案内部と、を備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係る移動巡回型託児サービス支援システムの一態様によれば、利用者は、施設から帰宅する際に帰宅リクエストを送信すれば、到着時間案内によって、例えば、子供を預けた託児用車両が施設に到着するまでの第1到着時間及び少なくとも1つの停留所に到着するまでの第2到着時間、並びに、利用者が別車両で少なくとも1つの停留所に到着するまでの第3到着時間を確認することができる。これにより、利用者は、帰宅リクエストをすれば、施設での待ち時間或いは停留所での待ち時間を把握できる。従って、施設位置或いは停留所のうち、利用者の希望や都合に合った場所を、託児用車両を待つ場所として選択可能とする環境を、利用者に提供することができる。従って、託児サービスの利用者に対する利便性を向上させることができる。
【0008】
本発明によるこのような作用効果は、以下に説明する発明の実施形態により、より明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本開示に係る移動巡回型託児サービス支援システムの全体構成を示す図である。
図2】本開示に係る管理サーバのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図3】本開示に係るデータベースが保持するデータのデータ構造の一例を示す図である。
図4A】本開示に係る携帯端末のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図4B】本開示に係る端末装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図5】本開示に係る移動巡回型託児サービス支援システムにおいて行われる処理の一例を説明するためのシーケンス図である。
図6】本開示に係る第1到着時間、第2到着時間、及び第3到着時間の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
1.移動巡回型託児サービス支援システムの全体構成
先ず、図1を参照して、本開示に係る移動巡回型託児サービス支援システムの全体構成について説明する。移動巡回型託児サービス支援システム1は、MaaS車両として機能する託児用車両NVが提供する託児サービスを利用する利用者(例えば、子供の親等)の利便性を向上させるように構成されている。
【0011】
図1に示すように、移動巡回型託児サービス支援システム1(以下「支援システム1」という。)は、例えば、管理サーバ10と、管理サーバ10がアクセス可能なデータベース15と、利用者が携帯する携帯端末20と、託児用車両NVに搭載された端末装置30とを含んでよい。支援システム1は、通信ネットワーク、例えばインターネット100上に構築され、管理サーバ10と、携帯端末20と、端末装置30とはインターネット100を介して相互にデータ通信可能であってよい。
【0012】
託児用車両NVは、例えば、施設FYと住宅地TN(図1では網掛け領域)とを結ぶ巡回ルートRT(図1では点線部)を走行し、移動巡回型の託児サービスを提供してよい。施設FYは、例えば、ショッピング施設、イベントや講習等が行われる各種会場、仕事場、劇場等を含む概念である。巡回ルートRTは、例えば、施設FYのための乗降位置である施設位置P1の他、託児用車両NVが停車可能な4つの停留所SPa、SPb、SPc、SPdが、それぞれ、停留所位置P3a、P3b、P3c、P3dに設けられてよい。託児用車両NVは、例えば、巡回ルートRTを所定の速度で走行し、施設位置P1及びこれら4つの停留所SPa~SPdを順次巡回する。走行中の託児用車両NVの現在位置を車両位置P2という。
【0013】
図1の巡回ルートRTにおいては、4つの停留所SPa~SPdが示されているが、巡回ルートRTに設けられる停留所SPの数はこれに限らない。各停留所SPa~SPdを区別する必要がないときは、停留所SPといい、停留所SPの位置を停留所位置P3という。巡回ルートRTは、施設FYと住宅地TNととを結ぶ同じ道を往復するルートでもよい。託児用車両NVは、運転手付き車両であっても、自動運転車両であってもよい。
【0014】
託児用車両NVに搭載された端末装置30は、例えば、管理サーバ10と託児用車両NVとの間のデータ通信を制御し、かつ、託児用車両NVの走行を制御或いは支援する機能を有してよい。携帯端末20は、例えばスマートフォン、タブレット端末等、利用者が携帯可能なコンピュータ機能を有する機器でよい。管理サーバ10は、例えば、託児用車両NVを運営する運営組織の管理下で、当該組織の営業所内やクラウド上に置かれてよい。データベース15には、管理サーバ10で行われる処理に必要なデータが保持されている。データベース15は、インターネット100を介して管理サーバ10にアクセス可能に構成されてよい。
【0015】
なお、図1に示す管理サーバ10及びデータベース15は概念的構成であり、物理的に1つの装置として実現されてもよいし、物理的に複数の装置によって実現されてもよい。例えば、管理サーバ10内にデータベース15が備えられていてよい。また、端末装置30が、管理サーバ10のハードウェア構成及び処理の一部或いは全部を担うことにより、管理サーバ10が実現されてもよい。
【0016】
インターネット100上には、更に、支援システム1の外部システムとして、例えば、移動時間算出システム2も構築されていてよい。移動時間算出システム2は、例えば、所定区間を車移動する場合の推定移動時間を算出可能な既存のWeb系システムでよい。移動時間算出システム2における処理は、例えば、移動時間算出サーバ210において行われ、管理サーバ10は移動時間算出サーバ210とインターネット100を介してデータ通信可能であってよい。
【0017】
支援システム1において提供される託児サービスとして、例えば、既存の移動巡回型の託児サービスが採用されてよい。本開示における託児サービスの概略について、例えば、ショッピング施設としての施設FYで買物をするために、利用者が託児用車両NVを利用する場合について説明する。利用者は、例えば、自宅近くの停留所SP(例えば、停留所SPc)で子供と共に託児用車両NVに乗車してよい。利用者は、子供の託児を託児用車両NVに委託し、自分だけが施設位置P1で下車してよい。託児用車両NVは、利用者の下車後も(即ち、利用者の買物中)子供を乗せたまま、巡回ルートRTを走行し続けてよい。施設FYで買物を済ませた利用者は、例えば、施設位置P1で託児用車両NVを待ち、当該託児用車両NVに乗車してよい。利用者は、子供と一緒に例えば停留所SPcで下車し、帰宅してよい。このように、託児用車両NVは、施設FYに対する往復交通手段として機能すると共に、託児サービスを提供する。
【0018】
2.管理サーバのハードウェア構成
管理サーバ10のハードウェア構成の一例について図2を用いて説明する。管理サーバ10は上述したように概念的存在であるため、図2に示すハードウェア構成及びその動作は、例えば、複数のサーバ装置によって実現されてよい。或いは、当該ハードウェア構成及びその動作の一部或いは全部は、端末装置30によって実現されてもよい。
【0019】
管理サーバ10は、例えば、サーバ制御部11及びサーバ送受信部12を備えていてよい。サーバ制御部11とサーバ送受信部12とは、相互にデータ通信可能であり、例えば、データバス14を介して接続されていてよい。更に、管理サーバ10は、例えば、支援システム1のシステム運用管理者の各種操作を受け付け、各種データを当該システム運用管理者に対して出力する不図示のデータ入出力部を備えていてよい。
【0020】
サーバ送受信部12は、例えば、管理サーバ10の外部構成(例えば、携帯端末20、端末装置30、移動時間算出サーバ210等)とインターネット100を介して各種データの送受信を行う。サーバ制御部11は、管理サーバ10によって実行される各処理を制御するように構成されている。サーバ制御部11は、例えば、CPU(Central Proecssing Unit)と、その動作に必要な記憶域であるRAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)とで構成されるコンピュータユニットとして構成されてよい。
【0021】
サーバ制御部11は、例えば、ROMに記憶されたコンピュータプログラムを読み込み、実行してよい。また、サーバ制御部11は、例えば、コンピュータで読み取り可能な不揮発性記録媒体が記憶しているコンピュータプログラムを、不図示の記録媒体読み取り装置を用いて読み込んでもよい。サーバ制御部11は、インターネット100を介して、管理サーバ10の外部に配置される不図示の装置からコンピュータプログラムを読み込んでもよい。サーバ制御部11は、読み込んだコンピュータプログラムを実行する。その結果、サーバ制御部11内には、管理サーバ10が行うべき動作を実行するための論理的な機能ブロックが実現される。つまり、サーバ制御部11は、管理サーバ10が行うべき動作を実行するための論理的な機能ブロックを実現するためのコントローラとして機能可能である。図2には、サーバ制御部11内に実現される論理的な機能ブロックの一例が示されている。図2に示すように、サーバ制御部11内には、例えば、到着時間算出部111と、移動時間算出部112と、案内部113とが実現されてよい。
【0022】
3.サーバ制御部の動作
サーバ制御部11が実現する各部111~113の動作について説明する。なお、各部111~113におけるデータの送受信は、サーバ送受信部12を介した送受信を含む。
【0023】
到着時間算出部111は、例えば、施設FYが位置する施設位置P1(図1)と、停留所SPが位置する停留所位置P3(図1)と、託児用車両NVの車両位置P2(図1)とに基づいて、託児用車両NVが施設位置P1に到着するまでの第1到着時間、及び託児用車両NVが各停留所SP或いは特定の停留所SPの停留所位置P3に到着するまでの第2到着時間を、所定時点を基準にして算出してよい。所定時点は、現在であってもよいし、帰宅予定時刻であってもよい。
【0024】
移動時間算出部112は、例えば、Web系システムである移動時間算出システム2の移動時間算出サーバ210にアクセスして、当該システム2を利用して、利用者が車移動で現在位置から各停留所SP或いは特定の停留所SPに到着するまでの移動時間を、第3到着時間として算出してよい。なお、移動時間算出システム2から得られるのが、推定到着時刻である場合、移動時間算出部112は、例えば、現在時刻と推定到着時刻とに基づいて第3到着時間を算出してよい。これにより、利用者が託児用車両NVではない別車両(例えば、タクシー等)を利用して、各停留所SP或いは特定の停留所SPに到着するまでの推定移動時間が得られる。移動時間算出部112は、利用者の現在位置(即ち、利用者位置)として、例えば、施設位置P1を予め設定してよい。或いは、移動時間算出部112は、例えば、利用者が携帯する携帯端末20の位置特定機能を利用して、携帯端末20の位置を利用者位置として特定してもよい。或いは、移動時間算出部112は、例えば、携帯端末20に地図を表示して、表示された地図における利用者位置を利用者に指定させてもよい。本開示のように、移動時間算出システムとして外部のWeb系システムを利用すれば、本システムの処理負担や記憶容量の軽減化を図ることも可能となる。
【0025】
案内部113は、例えば、後述する帰宅リクエストが管理サーバ10で受信されると、到着時間算出部111に第1到着時間及び第2到着時間を算出させ、移動時間算出部112に第3到着時間を算出させてよい。そして、案内部113は、第1到着時間、第2到着時間及び第3到着時間に基づいた到着時間案内を携帯端末20に送信し、当該到着時間案内を利用者に提示してよい。到着時間案内として、例えば、第1到着時間、並びに、各停留所SP或いは特定の停留所SPに関しての第2到着時間及び第3到着時間が提示されてよい。案内部113は、例えば、複数の停留所SPから特定の停留所SPを、利用者に携帯端末20を介して指定させてよい。特定の停留所SPが利用者によって指定された場合、案内部113は、施設位置P1で託児用車両NVを待つ時間と特定の停留所SPで託児用車両NVを待つ時間とを勘案して、いずれか(例えば、待ち時間が短い方)で待つことを、到着時間案内においてリコメンドしてよい。特定の停留所SPで待つ時間は、例えば、特定の停留所SPに関する第2時間と第3時間との差により算出されてよい。
【0026】
4.データベースが保持するデータ
データベース15には、例えば、図3に示すように、位置リスト151が保持されてよい。位置リスト151は、例えば、託児用車両NVが停車する位置を示すリストでよい。位置リスト151には、例えば、施設FYの位置である施設位置P1、及び各停留所SPの停留所位置P3が含まれる。なお、施設FY及び各停留所SPは、不図示の識別情報が対応付けられ、当該識別情報により識別されてよい。
【0027】
5.携帯端末のハードウェア構成
携帯端末20のハードウェア構成の一例について、図4Aを参照して説明する。携帯端末20は、例えば、端末送受信部21、端末出力部22、端末入力部23、及び端末制御部24を備えていてよい。端末送受信部21と、端末出力部22と、端末入力部23と、端末制御部24とは、例えばデータバス25を介してデータ通信可能に接続されてよい。端末送受信部21は、例えば、管理サーバ10等の携帯端末20の外部構成と各種データの送受信をインターネット100を介して行うように構成されてよい。端末出力部22は、例えば、利用者に対して、各種データを出力するように構成されてよい。データ出力には、画面出力、及び音声出力等が含まれる。端末入力部23は、例えば、利用者による各種データのデータ入力を受け付けるように構成されてよい。データ入力には、例えば、キーボードやマウス等の各種入力機器を介した入力、タッチパネルやボタン等への接触入力や非接触入力、及び音声入力等が含まれる。
【0028】
端末制御部24は、他の各部21、22、23の動作を制御することにより、携帯端末20における各処理を制御するように構成されてよい。端末制御部24は、例えば、CPUと、その動作に必要な記憶域であるRAM及びROMとで構成されるコンピュータユニットとして構成されてよい。端末制御部24は、例えば、管理サーバ10のユーザインターフェースとして機能してよい。端末制御部24は、例えば、管理サーバ10からの指示に従って、利用者にデータを入力させ、入力されたデータを管理サーバ10に送信してよい。また、端末制御部24は、例えば、管理サーバ10からの指示に従って、管理サーバ10からのデータを取得し、取得したデータを利用者に対して出力してよい。端末制御部24は、自己位置特定機能を実現可能なように構成されてよい。
【0029】
6.端末装置のハードウェア構成
託児用車両NVに搭載された端末装置30のハードウェア構成の一例について、図4Bを参照して説明する。端末装置30は、例えば、車両送受信部31及び車両制御部32を備えていてよい。車両送受信部31と車両制御部32とは、例えばデータバス33を介してデータ通信可能に接続されてよい。端末装置30には、更に、例えば、不図示の各種センサ、及び/又はデータ入出力部が、データバス33に接続可能に備えられていてよい。車両送受信部31は、例えば、管理サーバ10等の端末装置30の外部構成と各種データの送受信をインターネット100を介して行うように構成されてよい。車両制御部32は、車両送受信部31の他、データバス33に接続可能な各部の動作を制御することにより、託児用車両NVにおける各種処理を制御するように構成されてよい。車両制御部32は、例えば、CPUと、その動作に必要な記憶域であるRAM及びROMとで構成されるコンピュータユニットとして構成されてよい。車両制御部32は、託児用車両NVの走行を制御、或いは支援するように構成されてよい。車両制御部32は、例えば、走行中の自車の位置(即ち、車両位置P2)を、電磁誘導、GPS、或いは3次元地図等を利用した所定の自己位置特定技術により特定可能に構成されてよい。車両制御部32は、サーバ制御部11の上述した各部111~113の少なくとも一部を実現するように構成されてもよい。
【0030】
7.移動巡回型託児サービス支援システムにおける処理について
支援システム1において行われる処理の一例について、管理サーバ10における処理を中心に図5及び図6を参照して説明する。なお、以下の説明において、管理サーバ10における処理はサーバ制御部11によって行われ、携帯端末20における処理は端末制御部24によって行われ、端末装置30における処理は車両制御部32によって行われる。
【0031】
管理サーバ10は、まず、帰宅リクエストを受信するまで受信待ち状態である(ステップS101)。帰宅リクエストは、施設FYで買物等を済ませた利用者が帰宅を希望する旨を示す通知である。帰宅リクエストは、例えば、利用者による携帯端末20への所定操作によって携帯端末20から管理サーバ10へ向けて送信される。利用者は、例えば、施設位置P1にて帰宅リクエストを送信してよい。管理サーバ10にて帰宅リクエストが受信されると、例えば、サーバ制御部11の案内部113は、帰宅リクエストを送信した携帯端末20へ停留所指定要求を送信してよい(ステップS102)。停留所指定要求は、下車を希望する特定の停留所SPの指定を利用者に要求する。停留所指定要求を受信した携帯端末20においては、例えば、巡回ルートRTに設けられた停留所SPの一覧が表示され、下車を希望する停留所SPが利用者に選択されることにより、選択された停留所SPが特定の停留所SPとして指定されてよい。
【0032】
例えば、停留所SPbが特定の停留所SPとして指定されると、指定された停留所SPbを示す停留所指定情報が携帯端末20から送信され、管理サーバ10はこれを受信してよい(ステップS103)。停留所指定情報を受信した管理サーバ10において、例えば、案内部113が到着時間算出処理(ステップS104)を到着時間算出部111に行わせ、移動時間算出処理(ステップS105)を移動時間算出部112に行わせてよい。
【0033】
到着時間算出部111によって行われる到着時間算出処理(ステップS104)では、上述したように、第1到着時間及び第2到着時間が算出される。到着時間算出部111は、託児用車両NVの現在位置である車両位置P2を取得するために、例えば、端末装置30へ現在位置要求を送信してよい(ステップS104a)。現在位置要求に応じて、端末装置30から託児用車両NVの現在位置が管理サーバ10へ向けて送信され、到着時間算出部111は、これを車両位置P2として受信してよい(ステップS104b)。到着時間算出部111は、第1到着時間として、託児用車両NVが受信した車両位置P2から施設位置P1に到着するまでの時間を算出し、第2到着時間として、託児用車両NVが受信した車両位置P2から指定された停留所SPbの停留所位置P3bに到着するまでの時間を算出してよい。
【0034】
移動時間算出部112によって行われる移動時間算出処理(ステップS105)では、上述したように、第3到着時間が算出される。移動時間算出部112は、上述したように、移動時間算出システム2の移動時間算出サーバ210にアクセスすることにより、移動時間算出システム2の推定移動時間(又は推定到着時刻)を算出する機能を利用して第3到着時間を算出してよい。移動時間算出部112は、例えば、利用者位置(例えば、施設位置P1)及び指定された停留所SPbの停留所位置P3bを移動時間算出サーバ210に提供することにより(ステップS105a)、利用者が車移動により利用者位置から停留所位置P3bに到着するまでの推定移動時間を移動時間算出サーバ210から取得し(ステップS105b)、これを第3到着時間としてよい。なお、利用者位置は、例えば、施設位置P1に予め設定されてよい。又は、利用者位置は、上述したように、例えば、携帯端末20の位置特定機能を利用することにより、若しくは、携帯端末20に表示された地図上で利用者に自分のいる位置を指定させることにより、利用者の携帯端末20から取得するように構成されてよい。
【0035】
図1の巡回ルートRTに関して、第1到着時間H1(一点鎖線で示されている)、第2到着時間H2(二点鎖線で示されている)及び、第3到着時間H3(太線で示されている)の一例を図6に示す。なお、図6において、託児用車両NVは、矢印A方向に走行する。図6においては、所定時点が現在(即ち、帰宅リクエストが発信された時点)で、利用者URによって指定された特定の停留所SPが停留所SPbであり、利用者URが施設位置P1から帰宅リクエストを送信(即ち、利用者位置は施設位置P1)した場合における、第1到着時間H1、第2到着時間H2及び第3到着時間H3が概念的に示されている。第1到着時間H1は車両位置P2に位置する託児用車両NVが施設位置P1に到着するまでの時間である。第2到着時間H2は車両位置P2に位置する託児用車両NVが停留所SPbの停留所位置P3bに到着するまでの時間である。第3到着時間H3は利用者URが別車両によって利用者位置である施設位置P1から停留所SPbの停留所位置P3bに到着するまでの時間である。
【0036】
図5に戻り、第1到着時間H1~第3到着時間H3が算出されると、サーバ制御部11の案内部113は、案内処理を行ってよい(ステップS106)。案内部113は、案内処理において、例えば、第1到着時間H1、第2到着時間H2及び第3到着時間H3に基づいた到着時間案内を作成し、これを携帯端末20へ送信して利用者URに提示してよい。到着時間案内として、例えば、第1到着時間H1、第2到着時間H2、及び第3到着時間H3が示されてよい。及び/或いは、到着時間案内として、施設位置P1での待ち時間と車移動を利用して特定の停留所SPbでの待つ場合の待ち時間(即ち、第2到着時間H2-第3到着時間H3)が示されてもよい。
【0037】
図6の例において、第1到着時間H1<第2到着時間H2の場合は、施設位置P1で託児用車両NVを待つ方が停留所SPbで待つよりも待ち時間が短いことを示している。但し、例えば、第1到着時間H1<第2到着時間H2かつ第1到着時間H1>(第2到着時間H2-第3到着時間H3)の場合は、別車両(例えばタクシー)で停留所SPbに行けば、停留所SPbで待つ方が施設位置P1で待つよりも待ち時間が短いことを示している。従って、例えば、第1到着時間H1と、第2到着時間H2から第3到着時間H3を引いた差とを比較することにより、施設位置P1及び特定の停留所SPbのうち待ち時間の短い方を選択可能となる。なお、上記差がマイナス値の場合は、車移動による到着よりも先に託児用車両NVが停留所SPbに到着することを示すため、停留所SPbは託児用車両NVを待つ場所として適さないことを示す。このように、利用者URは、第1到着時間H1、第2到着時間H2、及び第3到着時間H3が示された、並びに/或いは施設位置P1での待ち時間及び停留所SPbでの待ち時間が示された到着時間案内を確認することにより、(i)施設位置P1で託児用車両NVを待つか、或いは、(ii)特定の停留所SPbに移動して託児用車両NVを待つかを、自分の都合或いは希望に合わせて選択することができる。
【0038】
案内部113は、到着時間案内において、(i)施設位置P1で託児用車両NVを待つこと、或いは、(ii)特定の停留所SPbに移動して特定の停留所SPbで託児用車両NVを待つことのうち、施設位置P1及び特定の停留所SPbのうち、いずれかを利用者URにリコメンドしてもよい。例えば、案内部113は、第1到着時間H1、第2到着時間H2及び第3到着時間H3の上述した関係を踏まえて、施設位置P1及び停留所SPbのうち、待ち時間が短くなる方をリコメンドしてよい。
【0039】
本発明に係る支援システム1は、少なくとも2つの停留所SPを到着時間案内の対象としてよい。案内部113は、例えば、ステップS102及びステップS103(図5)において、少なくとも2つの停留所SPを利用者に指定させてよい。或いは、巡回ルートRTに設けられた全ての停留所SPを到着時間案内の対象とする場合、案内部113は、ステップS102及びステップS103(図5)を行わなくてよい。到着時間算出部111は、例えば、指定された或いは全ての停留所SPのそれぞれに関して、託児用車両NVが到着するまでの第2到着時間を算出してよい。移動時間算出部112は、例えば、指定された或いは全ての停留所SPのそれぞれに関して、利用者が車移動で到着するまでの第3到着時間を算出してよい。この場合、移動時間算出サーバ210へは、利用者位置と共に各停留所SPの停留所位置P3が提供されてよい。そして、到着時間案内には、例えば、第1到着時間の他に、各停留所SPについての第2到着時間及び第3到着時間が示されてよい。
【0040】
本発明に係る支援システム1における帰宅リクエストは、帰宅予定に関しても適用されてよい。この場合、到着時間算出処理(図5:ステップS104)において、例えば、帰宅予定に係る時間情報を帰宅リクエストを送信した利用者に指定させてよい。「帰宅予定に係る時間情報」として、例えば、利用者が参加中のイベントやショッピングの終了予定時刻が指定されてよい。到着時間算出部111は、指定された時刻を帰宅予定時刻として使用してよい。また、「帰宅予定に係る時間情報」として、「ZZ時間後」のように帰宅までの時間が指定されてよい。時間で指定された場合、到着時間算出部111は、例えば、現在時刻に基づいて帰宅予定時刻を算出してよい。
【0041】
到着時間算出部111は、帰宅予定に係る時間情報が利用者によって指定されると、帰宅予定時刻を基準に第1到着時間及び第2到着時間を算出してよい。例えば、到着時間算出部111は、現在時刻と帰宅予定時刻の差に基づき、託児用車両NVの現在の車両位置P2からの移動距離を計算することにより、帰宅予定時刻における託児用車両NVの車両位置P2’を特定し、特定された車両位置P2’に関して、所定時点が現在の場合と同様に第1到着時間及び第2到着時間を算出してよい。移動時間算出処理(図5:ステップS105)において、利用者位置は、例えば、施設位置P1に自動的に設定されてよい。或いは、利用者位置は、例えば、移動時間算出部112が携帯端末20を介して利用者に所望の利用者位置を指定させることにより設定されてもよい。
【0042】
本発明に係る移動巡回型託児サービス支援システム1において、走行中の託児用車両NVの車両位置P2は、管理サーバ10によって特定されてよい。例えば、託児用車両NVから管理サーバ10へ周囲環境に関する情報が提供され、管理サーバ10は提供された情報と自己が所持する地図データとに基づいて託児用車両NVの車両位置P2を特定してよい。
【0043】
以上詳細に説明したように、本開示によれば、例えば施設FYで買物を終えた利用者は、施設FYで子供が搭乗する託児用車両NVを待つか、又は、施設FYから別車両で一足先に所望の停留所に到着して託児用車両NVを待つかを、利用者の都合や希望に合わせて適宜選択できる。これにより時間的な損失や無駄の発生を回避でき、当該支援によりMaaS車両等を用いた託児サービスの利便性が大幅に向上する。
【0044】
付記
以上説明した実施形態に関して、更に以下の付記を開示する。
【0045】
[付記1]
本発明に係る付記1に記載の移動巡回型託児サービス支援システムは、施設と住宅地との間に複数の停留所が設けられた巡回ルートを巡回する託児用車両によって提供される託児サービスを支援する移動巡回型託児サービス支援システムであって、前記施設が位置する施設位置と、前記複数の停留所のうち少なくとも1つの停留所が位置する停留所位置と、移動中の前記託児用車両の現在位置である車両位置とに基づいて、前記託児用車両が前記施設位置に到着するまでの第1到着時間、及び前記託児用車両が前記少なくとも1つの停留所の前記停留所位置に到着するまでの第2到着時間を、所定時点を基準にして算出する到着時間算出部と、所定区間の車両による移動時間を算出可能な移動時間算出システムを利用して、前記託児サービスの利用者が、前記利用者の現在位置である利用者位置から前記少なくとも1つの停留所の前記停留所位置に到着するまでの前記移動時間を第3到着時間として算出する移動時間算出部と、前記利用者の携帯端末から、前記施設からの帰宅を希望する旨の帰宅リクエストが発信されると、前記到着時間算出部に前記第1到着時間及び前記第2到着時間を算出させ、かつ、前記移動時間算出部に前記第3到着時間を算出させ、前記第1到着時間、前記第2到着時間、及び前記第3到着時間に基づく到着時間案内を、前記携帯端末に提示する案内部と、を備える、移動巡回型託児サービス支援システムである。
【0046】
付記1に記載の移動巡回型託児サービス支援システムによれば、施設から帰宅したい利用者は、到着時間案内によって、例えば、子供を預けた託児用車両が施設に到着するまでの第1到着時間及び少なくとも1つの停留所に到着するまでの第2到着時間、並びに、利用者が別車両で少なくとも1つの停留所に到着するまでの第3到着時間を確認することができる。これにより、利用者は、帰宅リクエストをすれば、施設での待ち時間或いは停留所での待ち時間を把握でき、当該把握をした上で、託児用車両を施設で待つか、或いは、別車両で移動して停留所で待つか、を選択することができる。従って、託児用車両を待つ場所として、利用者の希望や都合に合った場所を選択可能な環境を、利用者に提供することができる。従って、時間的な損失や無駄の発生を回避でき、当該支援によりMaaS車両等を用いた託児サービスの利用者に対する利便性を大幅に向上させることができる。更に、移動時間算出システムとして、外部のWeb系システムを利用すれば、本システムの処理負担や記憶容量の軽減化を図ることも可能となる。
【0047】
[付記2]
本発明に係る付記2に記載の移動巡回型託児サービス支援システムは、前記案内部は、前記帰宅リクエストが発信されると、前記携帯端末を介して、前記利用者に前記複数の停留所のうち所望の停留所を指定させ、前記到着時間算出部は、指定された前記停留所の前記停留所位置と、前記託児用車両の前記車両位置とに基づいて、前記第2到着時間を算出し、前記移動時間算出部は、前記利用者が前記利用者位置から前記指定された停留所の前記停留所位置に到着するまでの前記移動時間を前記第3到着時間として算出する、ことを特徴とする付記1記載の移動巡回型託児サービス支援システムである。
【0048】
付記2に記載された移動巡回型託児サービス支援システムによれば、利用者が指定した停留所に関して、第2到着時間及び第3到着時間が算出される。例えば、利用者の自宅近くの停留所を「所望の停留所」として指定すれば、利用者は、自宅近くの停留所で託児用車両を待つか、或いは、施設位置で託児用車両を待つかを、到着時間案内に基づいて選択することができる。
【0049】
[付記3]
本発明に係る付記3に記載の移動巡回型託児サービス支援システムは、前記案内部は、前記到着時間案内において、前記第1到着時間、前記第2到着時間、及び前記第3到着時間に基づいて、(i)前記託児用車両を前記施設位置で待つこと、又は(ii)前記託児用車両を前記指定された停留所で待つことのいずれかを、前記携帯端末を介して前記利用者に対してリコメンドする、ことを特徴とする付記2記載の移動巡回型託児サービス支援システムである。
【0050】
付記3に記載された移動巡回型託児サービス支援システムによれば、利用者に対して、施設位置又は停留所のうちいずれかが、託児用車両を待つ場所としてリコメンドされる。例えば、施設位置又は停留所のうち、待ち時間が短い方がリコメンドされてよい。これにより、時間的な損失や無駄の発生を回避でき、当該支援により託児サービスの利便性が大幅に向上する。また、託児用車両が利用者より先に停留所へ到着する事態の発生を未然防止できる。
【0051】
[付記4]
本発明に係る付記4に記載の移動巡回型託児サービス支援システムは、前記到着時間算出部は、前記帰宅リクエストに係る前記利用者に、帰宅予定に係る時間情報を前記携帯端末を介して指定させ、前記時間情報に基づく帰宅予定時刻を前記所定時点として基準にして、前記第1到着時間及び前記第2到着時間を算出する、付記1記載の移動巡回型託児サービス支援システムである。
【0052】
付記4に記載された移動巡回型託児サービス支援システムによれば、利用者が例えば施設でのイベントの参加中や買物中に、これらの予定終了に係る時間や時刻をベースにした到着時間案内を確認することができる。利用者は、託児用車両を施設或いは停留所のいずれで待つかを予め決めておくことで安心できたり、自分の都合により適宜に変更することも可能となり、託児サービスの利便性がより一層高くなる。
【0053】
本発明は、請求の範囲及び明細書全体から読み取るこのできる発明の要旨又は思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う移動巡回型託児サービス支援システムもまた本発明の技術思想に含まれる。
【符号の説明】
【0054】
移動巡回型託児サービス支援システム……1
管理サーバ……10
携帯端末……20
端末装置……30
到着時間算出部……111
移動時間算出部……112
案内部……113
託児用車両……NV
巡回ルート……RT
施設位置……P1
車両位置……P2
停留所位置……P3
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5
図6