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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-25
(45)【発行日】2024-12-03
(54)【発明の名称】負荷駆動装置
(51)【国際特許分類】
   H02M 7/48 20070101AFI20241126BHJP
【FI】
H02M7/48 M
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2021179708
(22)【出願日】2021-11-02
(65)【公開番号】P2023068524
(43)【公開日】2023-05-17
【審査請求日】2024-03-18
(73)【特許権者】
【識別番号】000004260
【氏名又は名称】株式会社デンソー
(74)【代理人】
【識別番号】110003214
【氏名又は名称】弁理士法人服部国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】名倉 宏紀
(72)【発明者】
【氏名】株根 秀樹
【審査官】安食 泰秀
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-080471(JP,A)
【文献】特開2014-045576(JP,A)
【文献】国際公開第2021/059796(WO,A1)
【文献】特開2021-172274(JP,A)
【文献】特開2021-021819(JP,A)
【文献】特開2017-085761(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02M 7/48
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
バッテリ(15)に接続される電源ライン(Lp)とグランドライン(Lg)との間に設けられ、前記バッテリの直流電力を変換して負荷(80)に供給する電力変換器(60)と、
前記バッテリから供給される電圧により動作し、前記電力変換器の動作を制御する制御回路(30)と、
半導体スイッチング素子で構成され、OFF時に、前記バッテリが逆接続されたとき前記グランドラインから前記電力変換器を経由して前記電源ラインに流れる電流を遮断する逆接続保護リレー(52)と、
を備え、
前記逆接続保護リレーは前記グランドラインに設けられており、
前記逆接続保護リレーのゲートに供給される電圧が低下したとき、前記逆接続保護リレーがOFFするまでの時間を遅延させるOFF遅延回路(54)が設けられており、
前記逆接続保護リレーをONするための電圧が、前記バッテリが順接続されたときゲートに供給され、且つ、前記バッテリが逆接続されたときゲートに供給されないように構成されている負荷駆動装置。
【請求項2】
バッテリ(15)に接続される電源ライン(Lp)とグランドライン(Lg)との間に設けられ、前記バッテリの直流電力を変換して負荷(80)に供給する電力変換器(60)と、
前記バッテリから供給される電圧により動作し、前記電力変換器の動作を制御する制御回路(30)と、
半導体スイッチング素子で構成され、OFF時に、前記バッテリが逆接続されたとき前記グランドラインから前記電力変換器を経由して前記電源ラインに流れる電流を遮断する逆接続保護リレー(52)と、
を備え、
前記逆接続保護リレーは前記グランドラインに設けられており、
前記バッテリから前記電源ラインに供給される電圧に基づき内部電源生成回路(18)が生成した電圧が前記逆接続保護リレーのゲートに供給され、
前記逆接続保護リレーをONするための電圧が、前記バッテリが順接続されたときゲートに供給され、且つ、前記バッテリが逆接続されたときゲートに供給されないように構成されている負荷駆動装置。
【請求項3】
バッテリ(15)に接続される電源ライン(Lp)とグランドライン(Lg)との間に設けられ、前記バッテリの直流電力を変換して負荷(80)に供給する電力変換器(60)と、
前記バッテリから供給される電圧により動作し、前記電力変換器の動作を制御する制御回路(30)と、
半導体スイッチング素子で構成され、OFF時に、前記バッテリが逆接続されたとき前記グランドラインから前記電力変換器を経由して前記電源ラインに流れる電流を遮断する逆接続保護リレー(52)と、
を備え、
前記逆接続保護リレーは前記グランドラインに設けられており、
前記逆接続保護リレーのゲート電圧供給経路(53)に、暗電流を遮断するツェナーダイオード(53Z)が設けられており、
前記逆接続保護リレーをONするための電圧が、前記バッテリが順接続されたときゲートに供給され、且つ、前記バッテリが逆接続されたときゲートに供給されないように構成されている負荷駆動装置。
【請求項4】
前記逆接続保護リレーのゲートに供給される電圧が低下したとき、前記逆接続保護リレーがOFFするまでの時間を遅延させるOFF遅延回路(54)が設けられている請求項2または3に記載の負荷駆動装置。
【請求項5】
バッテリ(15)に接続される電源ライン(Lp)とグランドライン(Lg)との間に直列接続された複数相の上下アームのスイッチング素子(61-66)を含み、前記バッテリの直流電力を変換して多相の負荷(80)に供給する電力変換器(60)と、
前記バッテリから供給される電圧により動作し、前記電力変換器の動作を制御する制御回路(30)と、
半導体スイッチング素子で構成され、OFF時に、前記バッテリが逆接続されたとき前記グランドラインから前記電力変換器を経由して前記電源ラインに流れる電流を遮断する逆接続保護リレー(52)と、
前記バッテリから供給される電圧により動作し、前記電力変換器の複数のスイッチング素子を駆動する多相プリドライバ回路(40)と、
を備え、
前記多相プリドライバ回路は、前記バッテリの電圧を昇圧するチャージポンプ(43)を有し、
前記チャージポンプの出力端は前記逆接続保護リレーのゲートに接続されており、
前記チャージポンプの動作中、前記逆接続保護リレーは前記チャージポンプの出力電圧によりONする負荷駆動装置。
【請求項6】
インダクタ(17)と共にLCフィルタ回路を構成する有極性のフィルタコンデンサ(16)が前記電源ラインと前記グランドラインとの間に接続されており、
前記逆接続保護リレーは、前記フィルタコンデンサの負電極と前記バッテリとの間の前記グランドラインに設けられている請求項1~5のいずれか一項に記載の負荷駆動装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、負荷駆動装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、バッテリの直流電力をインバータ等の電力変換器で変換し、三相モータ等の負荷に供給する負荷駆動装置が知られている。
【0003】
例えば特許文献1に開示された電動機駆動装置は、バッテリが逆接続されたとき回路に電流が流れることを防止する逆接続保護リレーが電源ラインに設けられている。逆接続保護リレーは、複数のモータリレーと共通のドライバ回路により駆動される。ドライバ回路の数を減らすことで装置の小型化、高集積化が図られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2014-45576号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来、車両に搭載される補機モータ等の負荷駆動装置は、一般に12Vのバッテリ電圧を想定して設計されていた。今後、電動自動車の補機用バッテリ電圧は24V又は48Vに高圧化される予定であり、従来の12V仕様の駆動回路では耐圧超過となる。そのため、高電圧で駆動可能なインバータに加え、逆接続保護リレーを駆動するドライバ回路が必要となり、負荷駆動装置の小型化や高集積化の点で障壁となる。
【0006】
本発明は上述の点に鑑みて創作されたものであり、その目的は、簡易な構成で逆接続保護リレーを駆動可能な負荷駆動装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の負荷駆動装置は、電力変換器(60)と、制御回路(30)と、逆接続保護リレー(52)と、を備える。電力変換器は、バッテリ(15)に接続される電源ライン(Lp)とグランドライン(Lg)との間に設けられ、バッテリの直流電力を変換して負荷(80)に供給する。制御回路は、バッテリから供給される電圧により動作し、電力変換器の動作を制御する。
【0008】
逆接続保護リレーは、半導体スイッチング素子で構成され、OFF時に、バッテリが逆接続されたときグランドラインから電力変換器を経由して電源ラインに流れる電流を遮断する。
【0009】
本発明の第1の態様では、逆接続保護リレーはグランドラインに設けられている。
また、負荷駆動装置は、次の[1]~[3]のいずれかの構成を有する。
[1]逆接続保護リレーのゲートに供給される電圧が低下したとき、逆接続保護リレーがOFFするまでの時間を遅延させるOFF遅延回路(54)が設けられている。
[2]バッテリから電源ラインに供給される電圧に基づき内部電源生成回路(18)が生成した電圧が逆接続保護リレーのゲートに供給される。
[3]逆接続保護リレーのゲート電圧供給経路(53)に、暗電流を遮断するツェナーダイオード(53Z)が設けられている。
各構成に共通し、逆接続保護リレーをONするための電圧が、バッテリが順接続されたときゲートに供給され、且つ、バッテリが逆接続されたときゲートに供給されないように構成されている。
【0010】
例えばNチャネル型MOSFETで構成された逆接続保護リレーが電源ラインに設けられる場合、バッテリ電圧にゲート駆動電圧を加えた電圧をゲートに印加できる高耐圧ドライバが必要となり、小型化に不利である。それに対し本発明の第1の態様では、逆接続保護リレーがグランドラインに設けられるため、低電圧でのゲート駆動が可能となり、高電圧駆動ドライバが不要となる。したがって、簡易な構成で逆接続保護リレーを駆動することができる。
【0011】
また、バッテリが逆接続された場合、逆接続保護リレーをONするための電圧がゲートに供給されないため、逆接続保護リレーはOFF状態となる。したがって、逆接続保護リレーをバッテリ側に配置することで、LCフィルタ回路に用いられる有極性コンデンサ等を負バイアス電圧に対して保護することができる。
【0012】
本発明の第2の態様の負荷駆動装置は、電力変換器(60)と、制御回路(30)と、逆接続保護リレー(52)と、多相プリドライバ回路(40)と、を備える。電力変換器は、バッテリ(15)に接続される電源ライン(Lp)とグランドライン(Lg)との間に直列接続された複数相の上下アームのスイッチング素子(61-66)を含み、バッテリの直流電力を変換して多相の負荷(80)に供給する。制御回路及び逆接続保護リレーは第1の態様と同様である。
【0013】
多相プリドライバ回路は、バッテリから供給される電圧により動作し、電力変換器の複数のスイッチング素子を駆動する。多相プリドライバ回路は、バッテリの電圧を昇圧するチャージポンプ(43)を有する。チャージポンプの出力端は逆接続保護リレーのゲートに接続されている。チャージポンプの動作中、逆接続保護リレーはチャージポンプの出力電圧によりONする。
【0014】
これにより本発明の第2の態様では、逆接続保護リレー専用のドライバ回路が不要となる。したがって、簡易な構成で逆接続保護リレーを駆動することができる。また、バッテリ電圧が例えば12Vから24V又は48Vに高圧化された場合、電力変換器の駆動用にチャージポンプ電圧が高圧化されることに伴って逆接続保護リレーも駆動可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】第1実施形態(GB配置)のモータ駆動装置の構成図。
図2】第1実施形態(GA配置)のモータ駆動装置の構成図。
図3】負サージ電圧による逆接続保護リレーのアバランシェ破壊を説明するタイムチャート。
図4】リレーOFF遅延回路の作用を説明するタイムチャート。
図5】第2実施形態(GB配置)のモータ駆動装置の構成図。
図6】第3実施形態(GB配置)のモータ駆動装置の構成図。
図7】第4実施形態(GB配置)のモータ駆動装置の構成図。
図8】第5実施形態のモータ駆動装置の構成図。
図9】第5実施形態のモータ駆動装置でのモータリレー駆動構成を示す回路図。
図10】比較例のモータ駆動装置の構成図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の複数の実施形態による負荷駆動装置を図面に基づいて説明する。複数の実施形態において実質的に同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。第1~第5実施形態を包括して「本実施形態」という。本実施形態の負荷駆動装置はモータ駆動装置である。このモータ駆動装置は、電動パワーステアリング装置においてバッテリの直流電力を変換して「負荷」としての操舵アシストモータに供給する。操舵アシストモータは三相ブラシレスモータで構成されている。
【0017】
なお、車両に搭載される補機バッテリの電圧は従来12Vが一般的であったが、本実施形態では主に、今後、電気自動車で採用される予定である24V又は48Vを想定する。図中及び以下の明細書中の「24V/48V」は「24V又は48V」を意味する。ただし、12Vのバッテリを用いる場合でも本実施形態の構成は基本的に同様である。「IG(イグニッション)」という用語を用いていることからも明らかなように、本実施形態は、電気自動車に限らずエンジン車に適用されてもよい。
【0018】
具体的には、電動パワーステアリング装置のECUがモータ駆動装置として機能する。ECUは、マイコンやカスタマイズされた統合IC等で構成され、図示しないCPU、ROM、RAM、I/O、及び、これらの構成を接続するバスライン等を備えている。ECUは、ROM等の実体的なメモリ装置(すなわち、読み出し可能非一時的有形記録媒体)に予め記憶されたプログラムをCPUで実行することによるソフトウェア処理や、専用の電子回路によるハードウェア処理による制御を実行する。
【0019】
本実施形態は、簡易な構成で逆接続保護リレーを駆動可能なモータ駆動装置を提供するものであるが、解決手段の技術的思想により、大きく第1~第4実施形態のグループと第5実施形態とに分けられる。最初に第1実施形態の構成を詳しく説明する。第2~第4実施形態は第1実施形態に対し一部の構成が異なるのみであるため、第1実施形態との相違点を簡単に説明する。その後、第5実施形態の構成について説明する。
【0020】
また、第1~第4実施形態は、それぞれ逆接続保護リレーの設置箇所により、後述する「GB配置」又は「GA配置」の構成があり得る。GB配置とGA配置とでは基本的な作用効果は同じであるが、GB配置では「有極性フィルタコンデンサの保護」の作用効果がさらに追加される。そのため、第1~第4実施形態の構成図は基本的にGB配置を示し、代表として第1実施形態のみGA配置の構成図を追加する。
【0021】
(第1実施形態)
図1に、GB配置の第1実施形態のモータ駆動装置101の構成を示す。以下、バッテリ15が正規の向きに接続されることを順接続といい、バッテリ15が正規の向きとは逆向きに接続されることを逆接続という。順接続状態で、バッテリ15の正極はモータ駆動装置101の電源端子Tpに接続され、バッテリ15の負極はモータ駆動装置101のグランド端子Tgに接続される。また、バッテリ15の正極は降圧回路14を経由してモータ駆動装置101のIG端子Tigに接続される。
【0022】
電源端子Tp、グランド端子Tg、IG端子Tigに接続される配線をそれぞれ電源ラインLp、グランドラインLg、IGラインLigという。また、電源ラインLpに印加される電圧をPIG電圧といい、IGラインLigに印加される電圧をIG電圧という。本実施形態では、PIG電圧は24V又は48Vであり、IG電圧は12Vである。IGラインLigを経由してウェイクアップ信号が伝送される。
【0023】
モータ駆動装置101は、「電力変換器」としてのインバータ60、逆接続保護リレー52、内部電源生成回路18、制御回路30等を備える。図1には一系統のモータ駆動装置101の構成を例示するが、二系統以上の冗長構成であってもよい。例えば二系統のモータ駆動装置では、二組の巻線組を有する二重巻線モータに対し二つのインバータから電力供給する。
【0024】
インバータ60は、順接続状態でバッテリ15の正極に接続される電源ラインLpと、順接続状態でバッテリ15の負極に接続されるグランドラインLgとの間に設けられる。インバータ60は、電源ラインLpとグランドラインLgとの間に直列接続された、三相の上下アームのスイッチング素子61-66を含む。詳しくは、U相、V相、W相の上アームのスイッチング素子61、62、63及び下アームのスイッチング素子64、65、66がブリッジ接続されている。本実施形態では、インバータ60のスイッチング素子61-66としてMOSFETが用いられる。本実施形態で用いられるMOSFETは基本的にNチャネル型である。
【0025】
インバータコンデンサ56は、電源ラインLpとグランドラインLgとの間にインバータ60と並列に接続されている。インバータコンデンサ56は電解コンデンサで構成され、電源ラインLpからインバータ60に供給されるエネルギーが充電される。モータ駆動装置101の通常動作時、インバータコンデンサ56は平滑コンデンサとして機能する。
【0026】
インバータ60のバッテリ15側には、電源フィルタ用のLCフィルタ回路を構成するフィルタコンデンサ16及びチョークコイル(インダクタ)17が設けられている。チョークコイル17は電源ラインLpに設けられている。LCフィルタ回路は、図示のように各1個のフィルタコンデンサ16及びチョークコイル17で構成されるL型に限らず、2個のフィルタコンデンサ16を用いたπ型や2個のチョークコイル17を用いたT型であってもよい。また、電源フィルタとしてコモンモードフィルタが用いられてもよい。コモンモードチョークコイルを用いる場合、以下に説明するLCフィルタ回路の有極性コンデンサの保護については考慮しなくてもよい。
【0027】
典型的にフィルタコンデンサ16は、アルミ電解コンデンサ等の有極性電解コンデンサで構成され、チョークコイル17と共にLCフィルタ回路を構成する。アルミ電解コンデンサはフィルムコンデンサ等の無極性コンデンサに比べて体格が小さい。しかし、無極性コンデンサは負バイアス耐量が正バイアス耐量と同等であるのに対し、有極性コンデンサは負バイアス耐量が正バイアス耐量よりも低い。そのため、バッテリ15の逆接続時に負バイアス電圧が印加されるとアルミ電解コンデンサが破壊(破裂)に至るおそれがある。
【0028】
仮にバッテリ15が逆接続されると、電流経路が遮断されない限り、グランドラインLgからインバータ60を経由して電源ラインLpに電流が流れる。たとえインバータ60のスイッチング素子61-66がOFFであっても、寄生ダイオードを経由して電流が流れる。逆接続保護リレー52は、半導体スイッチング素子で構成され、OFF時にこの電流を遮断する。本実施形態の逆接続保護リレー52はMOSFETで構成されており、MOSFETの寄生ダイオードは、バッテリ15が順接続されたときに流れる方向に電流を導通する。
【0029】
例えば特許文献1(特開2014-45576号公報、対応US公報:US2014/055059A1)の従来技術では、逆接続保護リレーは電源ラインLpに設けられている。これに対し第1実施形態のモータ駆動装置101では、逆接続保護リレー52はグランドラインLgに設けられている。逆接続保護リレー52を構成するMOSFETは、ドレインがグランド端子Tg側、ソースがインバータ60側になるように接続される。
【0030】
ここで、グランドラインLgの逆接続保護リレー52がフィルタコンデンサ16よりもバッテリ15側に設けられる配置を「GB配置」と定義する。「GB」はグランドラインのバッテリ側を意味する。GB配置では、逆接続保護リレー52は、フィルタコンデンサ16の負電極とバッテリ15との間のグランドラインLgに設けられている。一方、逆接続保護リレー52がフィルタコンデンサ16よりもインバータ60側に設けられる配置を「GA配置」と定義する。「GA」はグランドラインのモータ側、すなわちアクチュエータ側を意味する。
【0031】
逆接続保護リレー52のゲートには、ゲート電圧供給経路53を経由してゲート電圧が供給される(言い替えれば、ゲート信号が入力される)。ここで、ゲート電圧がどこから供給されるかという点が第1~第4実施形態毎に異なる。ゲート電圧供給経路53には、逆接続保護リレー52のゲート側からの電流の逆流を防止するダイオード53D、及び、ゲートに流れる電流を制限する抵抗53Rが直列接続されている。
【0032】
逆接続保護リレー52のゲート-ソース間には、ツェナーダイオード54Z、抵抗54R及びコンデンサ54Cが並列接続されたOFF遅延回路54が設けられている。OFF遅延回路54は、ゲートに供給される電圧が低下したとき、RC素子の時定数に基づき、ゲート-ソース間電圧の低下速度を遅くすることで、逆接続保護リレー52がOFFするまでの時間を遅延させる。OFF遅延回路54の作用について図4を参照して後述する。
【0033】
電源ラインLpにおいて二点鎖線で示すXの位置、すなわちチョークコイル17とインバータ60との間には電源リレーが設けられてもよい。その場合、電源リレーを構成するMOSFETの寄生ダイオードは、インバータ60側からバッテリ15側への電流を導通する。電源リレーは、バッテリ15が順接続されたとき、OFF時にバッテリ15側からインバータ60側への電流を遮断する。
【0034】
インバータ60の各相の上下アームのスイッチング素子61-66の接続点であるアーム間接続点Nu、Nv、Nwは、それぞれモータ80の三相巻線81、82、83に接続されている。インバータ60は、バッテリ15の直流電力を変換して三相巻線81、82、83に供給する。例えばY結線のモータ80の場合、三相巻線81、82、83は中性点Nmで接続されている。なお、三相巻線81、82、83はΔ結線されてもよい。
【0035】
各相のアーム間接続点Nu、Nv、Nwと三相巻線81、82、83との間のモータ電流経路にはモータリレー71、72、73が設けられてもよい。例えばMOSFETで構成されたモータリレー71、72、73の寄生ダイオードは、アーム間接続点Nu、Nv、Nwから三相巻線81、82、83への電流を導通する。モータリレー71、72、73は、OFF時にモータ80側からインバータ60側への電流を遮断する。図示を省略するが、インバータ60又は各相モータ電流経路には相電流を検出する電流センサが設けられる。
【0036】
内部電源生成回路18は、チョークコイル17後の電源ラインLpから供給された24V/48VのPIG電圧に基づいて内部電源電圧を生成し、制御回路30及び三相プリドライバ回路40に出力する。本実施形態の内部電源生成回路18は、24V/48VのPIG電圧を12Vに降圧する降圧レギュレータとして機能する。モータ駆動装置101の起動時、IGラインLigから内部電源生成回路18及び制御回路30にウェイクアップ信号が入力される。
【0037】
マイコン及び統合ICを含む制御回路30は、バッテリ15から供給される電圧により動作し、インバータ60の動作を制御する。モータ駆動装置101の通常動作時、制御回路30は、モータ80が指令トルクを出力するように、相電流検出値及びモータ回転角に基づく電流フィードバック制御によりインバータ60の駆動信号を演算する。また、破線で示すように、制御回路30はモータリレー71、72、73等にON/OFF信号を出力する。なお、二系統構成の場合、各系統のマイコンの間で制御情報を相互に通信してもよい。
【0038】
本実施形態では駆動対象である「多相の負荷」は三相モータ80であり、「多相プリドライバ回路」として三相プリドライバ回路40が設けられている。三相プリドライバ回路40は、制御回路30が演算した駆動信号に基づき、インバータ60の複数のスイッチング素子61-66を駆動する。三相プリドライバ回路40の詳細な構成については第5実施形態で説明する。
【0039】
図1の構成における以上の説明は第1~第4実施形態について共通である。第2~第4実施形態に対し第1実施形態では、内部電源生成回路18の出力電圧がゲート電圧供給経路53を介して逆接続保護リレー52のゲートに供給される。つまり、バッテリ15から電源ラインLpに供給される電圧に基づき内部電源生成回路18が生成した12Vの電圧が逆接続保護リレー52のゲートに供給される。
【0040】
ここで、仮にバッテリ15が逆接続された場合、内部電源生成回路18が電圧生成することができないため、ゲート電圧は供給されない。つまり、逆接続保護リレー52をONするための電圧が、バッテリ15が順接続されたときゲートに供給され、バッテリ15が逆接続されたときゲートに供給されないように構成されている。GB配置では、逆接続保護リレー52がフィルタコンデンサ16よりバッテリ15側に設けられるため、逆接続保護リレー52がOFFであれば、フィルタコンデンサ16に負バイアス電圧が印加されることはない。
【0041】
図2に、GA配置の第1実施形態のモータ駆動装置101Aの構成を示す。逆接続保護リレー52と、それに付随するゲート電圧供給経路53の素子53D、53R、及びOFF遅延回路54とがLCフィルタ回路よりもインバータ60側に設けられる。GA配置では、バッテリ15の逆接続時に逆接続保護リレー52がOFFしてもフィルタコンデンサ16に負バイアス電圧が印加される。例えばLCフィルタ回路にフィルムコンデンサ等の無極性コンデンサが用いられる場合にはGA配置が採用されてもよい。
【0042】
第1実施形態の作用効果[1]~[3]について説明する。[2]の効果は特に有極性のフィルタコンデンサが用いられる場合にGB配置で発揮される。それ以外の作用効果はGB配置及びGA配置に共通する。
【0043】
[1]低電圧でのゲート駆動による逆接続保護リレー駆動構成の簡素化
図10に示す比較例のモータ駆動装置109では、Nチャネル型MOSFETで構成された逆接続保護リレー52が電源ラインLpに設けられている。モータ駆動装置109は、逆接続保護リレー52を駆動するための逆接続保護リレードライバ回路48を備える。ドライバ回路48は、バッテリ電圧にゲート駆動電圧を加えた電圧をゲートに印加できる高耐圧ドライバであり、モータ駆動装置109の小型化に不利である。
【0044】
それに対し第1実施形態のモータ駆動装置101では、逆接続保護リレー52がグランドラインLgに設けられるため、低電圧でのゲート駆動が可能となり、高電圧駆動ドライバが不要となる。したがって、簡易な構成で逆接続保護リレー52を駆動することができる。
【0045】
[2]負バイアス電圧に対する有極性コンデンサ等の保護
バッテリ15が逆接続された場合、第1実施形態のモータ駆動装置101では、逆接続保護リレー52をONするための電圧が内部電源生成回路18からゲートに供給されないため、逆接続保護リレー52はOFF状態となる。したがって、GB配置とすることで、LCフィルタ回路に用いられる有極性のフィルタコンデンサ16等を負バイアス電圧に対して保護することができる。これにより、負バイアス電圧による破壊を回避するために大型の無極性コンデンサを使用する必要がないため、小型化に有利となる。
【0046】
[3]負サージ電圧に対する逆接続保護リレーの保護
図3を参照し、負サージ電圧の印加時における逆接続保護リレー52のアバランシェ破壊について説明する。図3の縦軸には上から順に、逆接続保護リレー52のDS(ドレイン-ソース)間電圧Vds、電流Id、GS(ゲート-ソース)間電圧Vgsを示す。時刻ts以前の初期状態では逆接続保護リレー52はONしており、DS間電圧Vdsは0、GS間電圧VgsはON閾値以上である。電流IdはON電流に相当する大電流が流れている。
【0047】
逆接続保護リレー52がONしている状態で時刻tsにバッテリ電圧に負サージが印加されると、インバータコンデンサ56に充電されたエネルギーがバッテリ15に回生される。このときGS間電圧Vgsが低下して逆接続保護リレー52がOFFすると、DS間電圧Vdsが上昇し、MOSFETのブレークダウン電圧BVdssに至る。その状態で電流Idがアバランシェ電流Iasから0まで漸減しながら流れる状態が時刻teまで、アバランシェ時間Tasに亘って継続する。
【0048】
アバランシェ時間Tasに発生するアバランシェエネルギーEasは下式で表される。このアバランシェエネルギーEasにより逆接続保護リレー52はアバランシェ破壊に至る。
【0049】
Eas=(1/2)×BVdss×Ias×Tas
【0050】
図4を参照し、第1実施形態によるOFF遅延回路54の作用について説明する。実線は、OFF遅延回路54が設けられた第1実施形態を示す。破線は仮想の比較例として、OFF遅延回路が設けられていないがアバランシェ破壊に至らず復帰可能な場合を示す。時刻t1以前、GS間電圧VgsはON閾値以上の初期値Vgs0であり、逆接続保護リレー52はONしている。
【0051】
第1実施形態と比較例とでは、時刻t1に負サージ電圧が印加されてからのGS間電圧Vgsの低下速度が異なる。比較例ではGS間電圧Vgsの低下速度が速く、時刻t2にGS間電圧VgsがON閾値を下回って逆接続保護リレー52がOFFする。その後、負サージ電圧が解消すると時刻t3にGS間電圧Vgsが初期値Vgs0に向かって復帰開始する。時刻t4にGS間電圧VgsがON閾値に達すると、逆接続保護リレー52は再びONする。
【0052】
これに対し、第1実施形態ではGS間電圧Vgsの低下速度が遅く、時刻t1から時刻t3までの間にON閾値まで低下しないまま、時刻t3に復帰に移行する。したがって、逆接続保護リレー52はONの状態が保持される。これにより、負サージ電圧の印加時にDS間電圧Vdsが上昇してブレークダウン電圧BVdssに至ることが回避されるため、逆接続保護リレー52のアバランシェ破壊を防止することができる。
【0053】
続いて図5図7を参照し、グランドラインLgに設けられた逆接続保護リレー52のゲートへの電圧供給経路が第1実施形態とは異なる第2~第4実施形態のモータ駆動装置について説明する。図5図7には各実施形態のGB配置の図を示す。各実施形態のGA配置は図2に準じて類推可能であるため、図示を省略する。第2~第4実施形態は、第1実施形態の作用効果[1]~[3]を同様に奏する。
【0054】
(第2実施形態)
図5に示す第2実施形態のモータ駆動装置102では、制御回路30からのゲート信号により逆接続保護リレー52が駆動される。例えば制御回路30内の統合ICで生成された5V程度の電圧が逆接続保護リレー52のゲートに供給される。バッテリ15が逆接続されたとき制御回路30が動作せず、ゲート信号が供給されないため、逆接続保護リレー52はONしない。
【0055】
(第3実施形態)
図6に示す第3実施形態のモータ駆動装置103では、ウェイクアップ信号としてIGラインLigに供給されるIG電圧が逆接続保護リレー52のゲートに供給される。バッテリ15が逆接続されたときIG電圧が供給されないため、逆接続保護リレー52はONしない。
【0056】
モータ駆動装置103の停止中に降圧回路14が停止しないシステムの場合、IGラインLigから逆接続保護リレー52へのゲート電圧供給経路53に、括弧内に示すようにツェナーダイオード53Zが設けられることが好ましい。第4実施形態と同様に、ゲート電圧供給経路53にツェナーダイオード53Zを設けることで暗電流を遮断することができる。
【0057】
(第4実施形態)
図7に示す第4実施形態のモータ駆動装置104では、バッテリ15から電源ラインLpに供給されるPIG電圧が逆接続保護リレー52のゲートに供給される。PIG電圧は、実線のようにチョークコイル17前の電源ラインLpから供給されてもよく、破線のようにチョークコイル17後の電源ラインLpから供給されてもよい。バッテリ15が逆接続されたときPIG電圧が供給されないため、逆接続保護リレー52はONしない。
【0058】
電源ラインLpから逆接続保護リレー52へのゲート電圧供給経路53には、ダイオード53D及び抵抗53Rと直列にツェナーダイオード53Zが設けられている。モータ駆動装置104の停止中にも常時PID電圧は電源ラインLpに印加されるため、ゲート電圧供給経路53にツェナーダイオード53Zを設けることで暗電流を遮断することができる。
【0059】
(第5実施形態)
次に図8図9を参照し、第5実施形態のモータ駆動装置105について説明する。第1~第4実施形態とは異なり第5実施形態では、電源ラインLp又はグランドラインLgのいずれに逆接続保護リレー52が設けられてもよい。特に、高いゲート駆動電圧が必要となる電源ラインLpに逆接続保護リレー52を設置可能である点が第5実施形態の特徴である。そのため、図8図9には逆接続保護リレー52が電源ラインLpに設けられる構成を示す。逆接続保護リレー52がグランドラインLgに設けられる構成については図示を省略する。
【0060】
第5実施形態では、三相プリドライバ回路40のチャージポンプ電圧により逆接続保護リレー52が駆動される。なお、図8図9に破線で示すように、逆接続保護リレー52と共に、モータリレー71、72、73がチャージポンプ電圧により駆動されてもよい。図9には特に三相プリドライバ回路40の構成、及び、逆接続保護リレー52の駆動構成を示す。三相プリドライバ回路40は、バッテリ15から供給される電圧により動作し、インバータ60の複数のスイッチング素子61-66を駆動する。
【0061】
三相プリドライバ回路40には、チョークコイル17後の電源ラインLpから24V/48VのPIG電圧が供給される。また、PIG電圧に基づき内部電源生成回路18が生成した12Vの電圧が三相プリドライバ回路40に供給される。バッテリ15が逆接続された場合、三相プリドライバ回路40は動作しないため、逆接続保護リレー52はONしない。したがって、逆接続保護リレー52がグランドラインLgに設けられる構成では、GB配置にすることで第1実施形態の作用効果[2]と同様の作用効果が得られる。
【0062】
三相プリドライバ回路40は、バッテリ電圧を昇圧するチャージポンプ43を有する。チャージポンプ43の出力電圧をチャージポンプ電圧Vcpと記す。また、内部電源生成回路18から入力される12Vの電圧を非昇圧電圧Vnbと記す。チャージポンプ電圧Vcpは、上アーム(ハイサイド)スイッチング素子61-63のゲートに出力される。非昇圧電圧Vnbは、下アーム(ローサイド)スイッチング素子64-66のゲートに出力される。図中の「HS」はハイサイド、「LS」はローサイドを示す。
【0063】
三相プリドライバ回路40に電源電圧が供給されている間、チャージポンプ43は、コンデンサCcpに充電された電圧を重畳させ、基本的に常時一定の電圧を出力し続ける。三相プリドライバ回路40への電源電圧の供給が途絶えた場合、又は、チャージポンプ電圧Vcpが上限閾値を超えるか下限閾値を下回った場合、三相プリドライバ回路40内のロジック回路によりチャージポンプ43の動作が停止する。
【0064】
第5実施形態では、チャージポンプ43の出力端がチャージポンプ電圧経路45を介して逆接続保護リレー52のゲートに接続されている。これにより、チャージポンプ43の動作中、逆接続保護リレー52はチャージポンプ43の出力電圧VcpによりONする。つまり、逆接続保護リレー専用のドライバ回路を用いず、インバータ60の上アームスイッチング素子61-63の駆動に必要なチャージポンプ電圧Vcpを利用して逆接続保護リレー52をONすることができる。
【0065】
このように第5実施形態のモータ駆動装置105では、逆接続保護リレー専用のドライバ回路が不要となる。したがって、簡易な構成で逆接続保護リレーを駆動することができる。また、バッテリ電圧が例えば12Vから24V又は48Vに高圧化された場合、インバータ60の駆動用にチャージポンプ電圧が高圧化されることに伴って逆接続保護リレー52も駆動可能となる、
【0066】
また、破線で示すように、チャージポンプ43の出力端がチャージポンプ電圧経路461、462、463を介して各相のモータリレー71、72、73のゲートに接続されてもよい。この構成では、チャージポンプ43の動作中、各相のモータリレー71、72、73はチャージポンプ43の出力電圧VcpによりONする。逆接続保護リレー52及びモータリレー71、72、73の駆動構成を共通にすることで、装置の小型化、高集積化を図ることができる。
【0067】
(その他の実施形態)
(a)第1~第4実施形態に対し負荷駆動装置の「負荷」は三相モータ80に限らず、単相モータや三相以外の多相モータであってもよく、或いは、モータ以外のアクチュエータやその他の負荷であってもよい。また「電力変換器」として、インバータに代えてHブリッジ回路等が用いられてもよい。第5実施形態に対し負荷駆動装置の「多相の負荷」は三相モータ80に限らず、三相以外の多相モータ、モータ以外の多相アクチュエータ、その他の多相の負荷であってもよい。それに対応して、多相プリドライバ回路の相の数は三相に限らず、二相、又は四相以上であってもよい。
【0068】
(b)逆接続保護リレー52等の半導体スイッチング素子は、MOSFETに限らず、バイポーラトランジスタ等の他の半導体スイッチング素子等で構成されてもよい。
【0069】
(c)OFF遅延回路の具体的な構成は、ツェナーダイオードとRC素子とが並列接続されたものに限らず、ゲートに供給される電圧が低下したとき、逆接続保護リレー52がOFFするまでの時間を遅延させる機能を有するものであればよい。
【0070】
(d)本発明の負荷駆動装置は、電動パワーステアリング装置以外の車載装置や、車両に搭載される装置以外の各種負荷の駆動装置に適用されてもよい。
【0071】
以上、本発明はこのような実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において、種々の形態で実施することができる。
【0072】
本開示に記載の制御回路及びその手法は、コンピュータプログラムにより具体化された一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。あるいは、本開示に記載の制御回路及びその手法は、一つ以上の専用ハードウェア論理回路によってプロセッサを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。もしくは、本開示に記載の制御回路及びその手法は、一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリと一つ以上のハードウェア論理回路によって構成されたプロセッサとの組み合わせにより構成された一つ以上の専用コンピュータにより、実現されてもよい。また、コンピュータプログラムは、コンピュータにより実行されるインストラクションとして、コンピュータ読み取り可能な非遷移有形記録媒体に記憶されていてもよい。
【符号の説明】
【0073】
10(101、101A、102-105)・・・モータ駆動装置(負荷駆動装置)、
15・・・バッテリ、 30・・・制御回路、
40・・・三相プリドライバ回路(多相プリドライバ回路)、
43・・・チャージポンプ、
52・・・逆接続保護リレー、
60・・・インバータ(電力変換器)、 61-66・・・スイッチング素子、
80・・・モータ(負荷)、
Lp・・・電源ライン、 Lg・・・グランドライン。
図1
図2
図3
図4
図5
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図8
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