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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-25
(45)【発行日】2024-12-03
(54)【発明の名称】車両用外装部品
(51)【国際特許分類】
   B60R 13/00 20060101AFI20241126BHJP
   B60R 19/52 20060101ALI20241126BHJP
【FI】
B60R13/00
B60R19/52 K
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2021180920
(22)【出願日】2021-11-05
(65)【公開番号】P2023069203
(43)【公開日】2023-05-18
【審査請求日】2023-11-27
(73)【特許権者】
【識別番号】000241463
【氏名又は名称】豊田合成株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 彰秀
【審査官】上谷 公治
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-314135(JP,A)
【文献】実開平05-072571(JP,U)
【文献】国際公開第2020/179577(WO,A1)
【文献】実開昭62-026257(JP,U)
【文献】特開2021-079825(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2002/0105812(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60R 13/00
B60R 19/52
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
意匠面を有するパネルと、
前記パネルの裏側に設けられるとともに前記パネルとの間に内部空間を区画するハウジングと、
前記内部空間に配置されるとともに可視光を発生する光源と、を備え、
前記パネルは、可視光を透過する樹脂材料により構成される内周パネル部と、前記内周パネル部よりも可視光の透過率が低い樹脂材料により構成されるとともに前記内周パネル部の外周側に隣り合って設けられる外周パネル部と、を有しており、
前記内周パネル部は、前記パネルの裏側に向かって突出する内周リブを有しており、
前記外周パネル部は、前記パネルの裏側に向かって突出するとともに前記内周リブの外周面と隣り合う外周リブを有しており、
前記ハウジングは、前記内周リブ及び前記外周リブの双方の突端に対して接合される接合部を有している、
車両用外装部品。
【請求項2】
前記外周リブは、前記内周リブの外周面に接合されている、
請求項1に記載の車両用外装部品。
【請求項3】
前記内周パネル部は、透明または半透明な樹脂材料により構成されており、
前記外周パネル部は、有色の樹脂材料により構成されている、
請求項1または請求項2に記載の車両用外装部品。
【請求項4】
前記内周パネル部の表面の外周縁部と前記外周パネル部の裏面の内周縁部とが接合されており、
前記内周リブは、前記内周パネル部の裏面の外周縁に設けられている、
請求項3に記載の車両用外装部品。
【請求項5】
前記内周パネル部の意匠面と前記外周パネル部の意匠面とは面一である、
請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の車両用外装部品。
【請求項6】
前記内周リブ及び前記外周リブと前記接合部とは、前記内周パネル部の全周にわたって設けられている、
請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の車両用外装部品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用外装部品に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、車両用のフロントグリルが記載されている。このフロントグリルは、意匠面を構成するパネル材と、パネル材の裏側に隣接して設けられたフレーム材とを備えている。
【0003】
パネル材は、ポリカーボネートなどの透明な樹脂材料により構成されている。パネル材の裏面全体が、着色膜によって覆われている。
フレーム材は、アクリロニトリル・エチレン・スチレン共重合体(AES)、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合樹脂(ABS)などの樹脂材料により構成されている。フレーム材は、パネル材の裏面に対してホットメルト接着剤を介して接着されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2021-59268号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年、こうしたフロントグリルなどの車両用外装部品においては、パネルの意匠面を発光させるニーズが高まっている。こうした外装部品としては、意匠面を有するパネルと、パネルの裏側に設けられるとともにパネルとの間に内部空間を区画するハウジングと、内部空間に配置されるとともに可視光を発生する光源とを備える構成が考えられる。ただし、こうした外装部品においては、外観の見栄え向上や、パネルとハウジングとの接合部分からの漏光の抑制の点において、改善の余地がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための車両用外装部品は、意匠面を有するパネルと、前記パネルの裏側に設けられるとともに前記パネルとの間に内部空間を区画するハウジングと、前記内部空間に配置されるとともに可視光を発生する光源と、を備え、前記パネルは、可視光を透過する樹脂材料により構成される内周パネル部と、前記内周パネル部よりも可視光の透過率が低い樹脂材料により構成されるとともに前記内周パネル部の外周側に隣り合って設けられる外周パネル部と、を有しており、前記内周パネル部は、前記パネルの裏側に向かって突出する内周リブを有しており、前記外周パネル部は、前記パネルの裏側に向かって突出するとともに前記内周リブの外周面と隣り合う外周リブを有しており、前記ハウジングは、前記内周リブ及び前記外周リブの双方の突端に対して接合される接合部を有している。
【0007】
同構成によれば、光源からの可視光が内周パネル部を透過することによって内周パネル部の意匠面を発光させることができる。
また、上記構成によれば、内周リブ及び外周リブの双方の突端に対してハウジングの接合部が接合される。このため、例えば内周リブの突端のみがハウジングの接合部と接合される構成に比べて、内周リブの厚さを小さくしつつ、ハウジングの接合部が接合されるリブの厚さを確保できる。これにより、内周リブの厚さが大きいことに起因して内周パネル部の意匠面に成形不良、所謂、ヒケが発生することを抑制できる。
【0008】
また、外周リブを構成する樹脂材料は、内周リブを構成する樹脂材料よりも可視光の透過率が低い。このため、内周リブの突端のみがハウジングの接合部と接合される構成に比べて、ハウジングの接合部が接合されるリブを通じて可視光が漏れることを抑制できる。
【0009】
したがって、外観の見栄えを向上できるとともに、漏光を抑制できる。
上記車両用外装部品において、前記外周リブは、前記内周リブの外周面に接合されていることが好ましい。
【0010】
同構成によれば、内周リブと外周リブとが一体となるため、ハウジングの接合部との接合強度を高めることができる。
上記車両用外装部品において、前記内周パネル部は、透明または半透明な樹脂材料により構成されており、前記外周パネル部は、有色の樹脂材料により構成されていることが好ましい。
【0011】
同構成によれば、可視光を透過する樹脂材料により構成される内周パネル部と、内周パネル部よりも可視光の透過率が低い樹脂材料により構成される外周パネル部とを容易に具体化することができる。
【0012】
上記車両用外装部品において、前記内周パネル部の表面の外周縁部と前記外周パネル部の裏面の内周縁部とが接合されており、前記内周リブは、前記内周パネル部の裏面の外周縁に設けられていることが好ましい。
【0013】
同構成によれば、有色の外周パネル部の内周縁部が内周リブよりも内周側に位置することになる。このため、透明または半透明の内周パネル部を通じて内周リブや外周リブが外部から視認されること、所謂中見えを抑制できる。
【0014】
上記車両用外装部品において、前記内周パネル部の意匠面と前記外周パネル部の意匠面とは面一であることが好ましい。
同構成によれば、内周パネル部の意匠面と外周パネル部の意匠面とが面一であるため、外装部品の意匠性を高めることができる。
【0015】
上記車両用外装部品において、前記内周リブ及び前記外周リブと前記接合部とは、前記内周パネル部の全周にわたって設けられていることが好ましい。
同構成によれば、パネルとハウジングとの間が全周にわたってシールされるようになる。これにより、光源を外部の水などから効果的に保護することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、外観の見栄えを向上できるとともに、漏光を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1図1は、車両用外装部品の一実施形態を示す正面図である。
図2図2は、図1の2-2線に沿った断面図である。
図3図3は、図2のAを拡大して示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図1図3を参照して、車両用外装部品の一実施形態について説明する。なお、本実施形態では、車両の前端に取り付けられるフロントグリルとして本発明を具体化している。
【0019】
<フロントグリルの基本構成>
図1及び図2に示すように、フロントグリルは、意匠面10aを有するパネル10と、パネル10の裏側に設けられるハウジング20と、光源ユニット30とを有している。
【0020】
なお、以降では、フロントグリルの意匠面10a側(図2の左右方向における左側)を表側とし、意匠面10aとは反対側(図2の右側)を裏側として説明する。
以下、各構成について詳細に説明する。
【0021】
<パネル10>
図1及び図2に示すように、パネル10は、正面視において上底よりも下底が短い逆台形状を成す板状部材である。パネル10は、表側に膨らむように円弧上に湾曲している(図2参照)。パネル10の中央部には、車両の製造元や車種等を表示するためのエンブレムEが設けられている。なお、図2では、パネル10の概形のみを示しており、エンブレムEの図示を省略している。
【0022】
パネル10は、エンブレムEが設けられる内周パネル部11と、内周パネル部11の外周側に隣り合って設けられる外周パネル部12とを有している。
内周パネル部11は、可視光を透過する樹脂材料により構成されている。詳しくは、内周パネル部11は、無色透明な樹脂材料により構成されている。樹脂材料としては、例えばポリプロピレン(PP)、ポリカーボネート(PC)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)等を用いることが好ましい。なお、本実施形態における「透明」とは、内周パネル部11を表側から視たときに、表面11aを通して裏側の構成が透けて視認できる程度に透明であればよく、完全に透明の場合のみでなく、半透明の場合も含んでいる。
【0023】
図2及び図3に示すように、内周パネル部11は、パネル10の裏側に向かって突出する内周リブ13を有している。内周リブ13は、内周パネル部11の裏面11bの外周縁に設けられている。内周リブ13は、上記外周縁の全周にわたって設けられている。
【0024】
外周パネル部12は、可視光の透過率が内周パネル部11よりも低い樹脂材料により構成されている。外周パネル部12は、黒色、紺色等の暗色の樹脂材料により構成されることが好ましい。本実施形態では、外周パネル部12は、黒色の樹脂材料により構成されている。樹脂材料としては、例えばPP、PC、PMMA等を用いることが好ましい。
【0025】
外周パネル部12の裏面12bの内周縁部12cは、内周パネル部11の表面11aの外周縁部11cと接合されている。内周縁部12cは、全周にわたって外周縁部11cと接合されている。
【0026】
外周パネル部12の表面12aと、内周パネル部11の表面11aのうち外周縁部11c以外の部分(以下、一般部11d)とは、面一とされている。すなわち、表面12aが本発明に係る「外周パネル部の意匠面」に相当し、一般部11dが本発明に係る「内周パネル部の意匠面」に相当する。
【0027】
外周パネル部12は、パネル10の裏側に向かって突出する外周リブ14を有している。外周リブ14は、内周リブ13の外周面と隣り合う位置に設けられるとともに、同外周面に接合されている。外周リブ14は、内周リブ13に対して全周にわたって接合されている。すなわち、外周リブ14は、内周パネル部11の全周にわたって設けられている。
【0028】
図3に示すように、外周リブ14の厚さT1は、外周パネル部12のうち外周リブ14以外の部分の厚さT3よりも小さい(T1<T3)。なお、本実施形態では、厚さT1は、内周リブ13の厚さT4と同一にされている(T1=T4、T1+T4=T5)。また、厚さT3は、内周パネル部11のうち内周リブ13以外の部分の厚さT2と同一にされている(T3=T2)。
【0029】
外周パネル部12は、二色成形により内周パネル部11と一体に形成されている。
<ハウジング20>
図2及び図3に示すように、ハウジング20は、パネル10との間に内部空間Sを区画するケース部材であり、樹脂材料により構成されている。樹脂材料としては、例えばPP、PC、アクリロニトリル・エチレン・スチレン共重合体(AES)等を用いることが好ましい。
【0030】
ハウジング20は、パネル10と対向する底壁21と、底壁21の周縁からパネル10に向かって立ち上がるとともに開口部23を構成する周壁22とを有している。
底壁21の裏側には、例えば図2にて二点鎖線で示すミリ波レーダ40が設けられている。
【0031】
開口部23の周縁には、外周に向かって延びるフランジ部24が設けられている。フランジ部24は、開口部23の全周にわたって設けられている。フランジ部24は、内周リブ13及び外周リブ14と対向している。
【0032】
図3に示すように、ハウジング20は、フランジ部24から内周リブ13及び外周リブ14に向かって突出するとともに両リブ13,14の突端に対して接合される接合部25を有している。接合部25は、両リブ13,14に対して全周にわたって接合されている。すなわち、接合部25は、内周パネル部11の全周にわたって設けられている。内周リブ13及び外周リブ14と接合部25との接合方法としては、例えば熱板溶着、超音波溶着、レーザ溶着といった溶着法を用いることが好ましい。
【0033】
<光源ユニット30>
図2及び図3に示すように、光源ユニット30は、内部空間Sに配置されている。詳しくは、光源ユニット30は、内部空間Sのうち外周パネル部12の裏面12bの内周縁部12cの裏側に配置されている。すなわち、光源ユニット30は、正面視において、外周パネル部12に隠されて視認されにくい。
【0034】
図3に示すように、光源ユニット30は、可視光を発生する光源31と、光源31からの可視光を反射する反射板32と、基材33とを有している。
光源31は、例えば発光ダイオードである。光源31及び反射板32は、基材33を介してハウジング20の周壁22の内面に取り付けられている。
【0035】
次に、本実施形態の作用について説明する。
光源31から発生した可視光は、反射板32により拡散反射して内周パネル部11に入射する。そして、上記光が内周パネル部11を透過することによって、内周パネル部11の表面11aの一般部11dが発光するようになる。
【0036】
また、本実施形態の構成によれば、内周リブ13及び外周リブ14の双方の突端に対してハウジング20の接合部25が接合される。このため、内周リブ13または外周リブ14の突端のみがハウジング20の接合部25と接合される構成に比べて、内周リブ13の厚さT4及び外周リブ14の厚さT1を小さくしつつ、ハウジング20の接合部25が接合されるリブ13,14全体の厚さT5(T1+T4)を確保できる。これにより、外周リブ14の厚さT1が大きいことに起因して外周パネル部12の表面12aに成形不良、所謂、ヒケが発生することを抑制できる。
【0037】
また、外周リブ14を構成する樹脂材料は、内周リブ13を構成する樹脂材料よりも可視光の透過率が低い。このため、内周リブ13の突端のみがハウジング20の接合部25と接合される構成に比べて、ハウジング20の接合部25が接合されるリブ13,14を通じて可視光が漏れることを抑制できる。
【0038】
次に、本実施形態の効果について説明する。
(1)フロントグリルは、意匠面10aを有するパネル10と、パネル10の裏側に設けられるとともにパネル10との間に内部空間Sを区画するハウジング20と、内部空間Sに配置されるとともに可視光を発生する光源31とを備えている。パネル10は、可視光を透過する樹脂材料により構成される内周パネル部11と、内周パネル部11よりも可視光の透過率が低い樹脂材料により構成されるとともに内周パネル部11の外周側に隣り合って設けられる外周パネル部12とを有している。内周パネル部11は、パネル10の裏側に向かって突出する内周リブ13を有している。外周パネル部12は、パネル10の裏側に向かって突出するとともに内周リブ13の外周面と隣り合う外周リブ14を有している。ハウジング20は、内周リブ13及び外周リブ14の双方の突端に対して接合される接合部25を有している。
【0039】
こうした構成によれば、上述した作用を奏する。したがって、外観の見栄えを向上できるとともに、漏光を抑制できる。
(2)外周リブ14は、内周リブ13の外周面に接合されている。
【0040】
こうした構成によれば、内周リブ13と外周リブ14とが一体となるため、ハウジング20の接合部25との接合強度を高めることができる。
(3)内周パネル部11は、無色透明な樹脂材料により構成されている。外周パネル部12は、黒色の樹脂材料により構成されている。
【0041】
こうした構成によれば、可視光を透過する樹脂材料により構成される内周パネル部11と、内周パネル部11よりも可視光の透過率が低い樹脂材料により構成される外周パネル部12とを容易に具体化することができる。
【0042】
(4)内周パネル部11の表面11aの外周縁部11cと外周パネル部12の裏面12bの内周縁部12cとが接合されている。内周リブ13は、内周パネル部11の裏面11bの外周縁に設けられている。
【0043】
こうした構成によれば、黒色の外周パネル部12の内周縁部12cが内周リブ13よりも内周側に位置することになる。このため、無色透明の内周パネル部11を通じて内周リブ13や外周リブ14が外部から視認されること、所謂中見えを抑制できる。
【0044】
(5)内周パネル部11の表面11aの一般部11dと外周パネル部12の表面12aとは面一である。
こうした構成によれば、内周パネル部11の表面11aの一般部11dと外周パネル部12の表面12aとが面一であるため、フロントグリルの意匠性を高めることができる。
【0045】
(6)内周リブ13及び外周リブ14と接合部25とは、内周パネル部11の全周にわたって設けられている。
こうした構成によれば、パネル10とハウジング20との間が全周にわたってシールされるようになる。これにより、光源31を外部の水などから効果的に保護することができる。
【0046】
<変形例>
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
【0047】
・外周リブ14の厚さT1と内周リブ13の厚さT4とは、同一でなくてもよい。すなわち、厚さT1の方が厚さT4より大きくてもよいし(T1>T4)、厚さT1の方が厚さT4よりも小さくてもよい(T1<T4)。
【0048】
・外周リブ14の厚さT1は、本実施形態で例示したように外周パネル部12の厚さT3よりも小さいものに限定されない。外周リブ14は、本発明の効果を奏する範囲内であれば、厚さT1が厚さT3よりも大きいものであってもよい(T1>T3)。
【0049】
・内周リブ13の厚さT4は、本実施形態で例示したように内周パネル部11の厚さT2よりも小さいものに限定されない。内周リブ13は、本発明の効果を奏する範囲内であれば、厚さT4が厚さT2よりも大きいものであってもよい(T4>T2)。
【0050】
・内周パネル部11の厚さT2と外周パネル部12の厚さT3とは、同一でなくてもよい。すなわち、厚さT2の方が厚さT3よりも大きくてもよいし(T2>T3)、厚さT2の方が厚さT3よりも小さくてもよい(T2<T3)。
【0051】
・内周パネル部11は、内周リブ13が内周パネル部11の全周にわたって設けられるものに限定されず、複数の内周リブ13が裏面11bの外周縁に沿って互いに間隔をあけて並ぶものであってもよい。この場合、外周パネル部12及びハウジング20を以下のように変更してもよい。すなわち、外周パネル部12は、外周リブ14が内周パネル部11の全周にわたって設けられるものに限定されず、複数の外周リブ14が上記複数の内周リブ13と対応する位置に設けられるものであってもよい。また、ハウジング20は、接合部25が内周パネル部11の全周にわたって設けられるものに限定されず、複数の接合部25が上記複数の内周リブ13と対応する位置に設けられるものであってもよい。
【0052】
・内周パネル部11の表面11aの一般部11dと、外周パネル部12の表面12aとは、面一でなくてもよい。
・本実施形態では、内周パネル部11の表面11aの外周縁部11cと外周パネル部12の裏面12bの内周縁部12cとが接合される態様を例示したが、内周パネル部11と外周パネル部12との接合態様はこれに限定されない。例えば、外周リブ14を外周パネル部12の裏面12bの内周縁に設けた上で、外周パネル部12の内周面と、内周パネル部11の外周面とを接合するようにしてもよい。
【0053】
・内周パネル部11は、本実施形態で例示したように無色透明な樹脂材料により構成されるものに限定されず、有色透明な樹脂材料により構成されるものであってもよい。
・外周パネル部12は、本実施形態で例示したように黒色等の暗色の樹脂材料により構成されるものに限定されず、内周パネル部11よりも可視光の透過率が低いものであれば、任意の色の樹脂材料により構成することができる。
【0054】
・外周リブ14は、内周リブ13の外周面に接合されるものに限定されず、例えば内周リブ13の外周面に当接するものであってもよい。
・パネル10は、外周パネル部12が二色成形により内周パネル部11と一体に成形されるものに限定されない。例えば、パネル10は、内周パネル部11と外周パネル部12とが各別に形成された後に、接合して一体化されるものであってもよい。
【0055】
・本発明に係る車両用外装部品は、フロントグリルに限定されず、例えば意匠面を有するパネルと、同パネルを発光させるための光源と、同光源を収容するとともにパネルの裏側に接合されるハウジングとを有する車両用外装部品であれば、本発明を適用することができる。
【符号の説明】
【0056】
E…エンブレム
S…内部空間
T1,T2,T3,T4,T5…厚さ
10…パネル
10a…意匠面
11…内周パネル部
11a…表面
11b…裏面
11c…外周縁部
11d…一般部
12…外周パネル部
12a…表面
12b…裏面
12c…内周縁部
13…内周リブ
14…外周リブ
20…ハウジング
21…底壁
22…周壁
23…開口部
24…フランジ部
25…接合部
30…光源ユニット
31…光源
32…反射板
33…基材
40…ミリ波レーダ
図1
図2
図3