(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-25
(45)【発行日】2024-12-03
(54)【発明の名称】表示方法、表示システム、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
H04N 5/74 20060101AFI20241126BHJP
G09G 5/00 20060101ALI20241126BHJP
H04N 9/31 20060101ALI20241126BHJP
【FI】
H04N5/74 Z
G09G5/00 X
G09G5/00 550C
G09G5/00 530T
G09G5/00 510H
H04N9/31 820
(21)【出願番号】P 2022148839
(22)【出願日】2022-09-20
【審査請求日】2023-09-01
(73)【特許権者】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100179475
【氏名又は名称】仲井 智至
(74)【代理人】
【識別番号】100216253
【氏名又は名称】松岡 宏紀
(74)【代理人】
【識別番号】100225901
【氏名又は名称】今村 真之
(72)【発明者】
【氏名】堀川 郁也
【審査官】塚本 丈二
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-150779(JP,A)
【文献】特開2021-081495(JP,A)
【文献】特開2001-134252(JP,A)
【文献】特開2016-161918(JP,A)
【文献】特開2019-029789(JP,A)
【文献】特開2019-186761(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0155389(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 5/74
G09G 5/00-5/42
H04N 9/31
G03B 21/00
G03B 21/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示画像を表示する表示装置の動作モードが第1の動作モードである場合、Mが自然数
であるときに、M枚の互いに異なるパターン画像を前記表示装置が順次に表示することと
、
前記M枚の互いに異なるパターン画像を、それぞれ撮像することによって取得される第
1の撮像画像群に基づき、前記表示画像を補正することと、
前記表示装置の動作モードが、前記第1の動作モードとは異なる第2の動作モードであ
る場合、Nが前記Mよりも小さな自然数であるときに、N枚の互いに異なるパターン画像
を前記表示装置が順次に表示することと、
前記N枚の互いに異なるパターン画像を、それぞれ撮像することによって取得される第
2の撮像画像群を取得することと、
前記第2の撮像画像群に基づき、前記表示画像を補正することと、
を含
み、
前記Nは、4以上であり、
前記N枚の互いに異なるパターン画像は、
赤色を有する1枚以上の第1のパターン画像と、
緑色を有する1枚以上の第2のパターン画像と、
青色を有する1枚以上の第3のパターン画像と、
黒色を有する1枚の第4のパターン画像と、
を含み、
前記Mは、7以上であり、
前記M枚の互いに異なるパターン画像は、
互いに異なる階調の2枚以上の前記第1のパターン画像と、
互いに異なる階調の2枚以上の前記第2のパターン画像と、
互いに異なる階調の2枚以上の前記第3のパターン画像と、
1枚の前記第4のパターン画像と、
を含み、
前記第1の撮像画像群に基づき、前記表示画像を補正することは、
前記第1の撮像画像群に基づき、曲線補間を用いて算出される補正値により、前記表示
画像を補正することを含み、
前記第2の撮像画像群に基づき、前記表示画像を補正することは、
前記第2の撮像画像群に基づき、前記曲線補間とは異なる直線補間を用いて算出される
補正値により、前記表示画像を補正することを含む、表示方法。
【請求項2】
前記第1の動作モードは、
第1の設定モードと、前記第1の設定モードとは異なる第2の設定モードと、を含み、
前記動作モードが、前記第1の動作モードの前記第1の設定モードである場合、前記M
枚の互いに異なるパターン画像は、
第2の階調の第5のパターン画像と、
前記第2の階調よりも暗い階調である第3の階調の第6のパターン画像と、
を含み、
前記動作モードが、前記第1の動作モードの前記第2の設定モードである場合、前記M
枚の互いに異なるパターン画像は、
前記第5のパターン画像と、前記第3の階調よりも暗い階調である第4の階調の第7の
パターン画像と、
を含む、
請求項
1に記載の表示方法。
【請求項3】
前記動作モードが前記第1の動作モード、又は前記第2の動作モードである場合に、階
調の入力を受け付けること、を更に含み、
前記M枚の互いに異なるパターン画像、又は、前記N枚の互いに異なるパターン画像は
、
前記第5のパターン画像と、
前記入力の前記階調の第8のパターン画像と、
を含む、
請求項
2に記載の表示方法。
【請求項4】
前記動作モードが前記第1の動作モード、又は前記第2の動作モードである場合に、
黒色を有する第4のパターン画像を表示することと、
前記第4のパターン画像を撮像することによって取得される第4の撮像画像を取得する
ことと、
前記第4のパターン画像の階調とは異なる第5の階調の第9のパターン画像を表示する
ことと、
前記第9のパターン画像を撮像することによって取得される第9の撮像画像を取得する
ことと、
前記第4の撮像画像と前記第9の撮像画像とに基づいて、前記第4の撮像画像とのコン
トラスト比が所定の閾値以上になる階調の第10のパターン画像を指定することと、
を更に含む、
請求項
3に記載の表示方法。
【請求項5】
前記動作モードを指定する操作を受け付けることと、
受け付けられた前記操作が、前記第1の動作モードを指定する操作であった場合には、
前記動作モードを前記第1の動作モードにすることと、
受け付けられた前記操作が、前記第2の動作モードを指定する操作であった場合には、
前記動作モードを前記第2の動作モードにすることと、
を更に含む、
請求項
1に記載の表示方法。
【請求項6】
前記表示装置が、第1の入力方式で入力される画像信号に基づき、前記表示画像を表示
する場合には、前記動作モードを前記第1の動作モードにすることと、
前記表示装置が、前記第1の入力方式とは異なる第2の入力方式で入力される画像信号
に基づき、前記表示画像を表示する場合には、前記動作モードを前記第2の動作モードに
することと、
を更に含む、
請求項
5に記載の表示方法。
【請求項7】
画像信号の入力を受け付けることと、
前記画像信号が示す画像のヒストグラムを取得することと、
前記ヒストグラムに基づき、前記第1の設定モード、又は前記第2の設定モードを指定
することと、
を更に含む、
請求項
2に記載の表示方法。
【請求項8】
表示画像を表示する表示装置と、
撮像装置と、
前記表示装置の動作モードが第1の動作モードである場合、Mが自然数であるときに、
M枚の互いに異なるパターン画像を前記表示装置に順次に表示せることと、
前記M枚の互いに異なるパターン画像を、それぞれ前記撮像装置が撮像することによっ
て取得される第1の撮像画像群に基づき、前記表示画像を補正することと、
前記表示装置の動作モードが、前記第1の動作モードとは異なる第2の動作モードであ
る場合、Nが前記Mよりも小さな自然数であるときに、N枚の互いに異なるパターン画像
を前記表示装置に順次に表示させることと、
前記N枚の互いに異なるパターン画像を、それぞれ前記撮像装置が撮像することによっ
て取得される第2の撮像画像群を取得することと、
前記第2の撮像画像群に基づき、前記表示画像を補正することと、
を実行する処理装置と、
を含
み、
前記Nは、4以上であり、
前記N枚の互いに異なるパターン画像は、
赤色を有する1枚以上の第1のパターン画像と、
緑色を有する1枚以上の第2のパターン画像と、
青色を有する1枚以上の第3のパターン画像と、
黒色を有する1枚の第4のパターン画像と、
を含み、
前記Mは、7以上であり、
前記M枚の互いに異なるパターン画像は、
互いに異なる階調の2枚以上の前記第1のパターン画像と、
互いに異なる階調の2枚以上の前記第2のパターン画像と、
互いに異なる階調の2枚以上の前記第3のパターン画像と、
1枚の前記第4のパターン画像と、
を含み、
前記第1の撮像画像群に基づき、前記表示画像を補正することは、
前記第1の撮像画像群に基づき、曲線補間を用いて算出される補正値により、前記表示
画像を補正することを含み、
前記第2の撮像画像群に基づき、前記表示画像を補正することは、
前記第2の撮像画像群に基づき、前記曲線補間とは異なる直線補間を用いて算出される
補正値により、前記表示画像を補正することを含む、表示システム。
【請求項9】
表示画像を表示する表示装置の動作モードが第1の動作モードである場合、Mが自然数
であるときに、M枚の互いに異なるパターン画像を前記表示装置が順次に表示することと
、
前記M枚の互いに異なるパターン画像を、それぞれ撮像することによって取得される第
1の撮像画像群に基づき、前記表示画像を補正することと、
前記表示装置の動作モードが、前記第1の動作モードとは異なる第2の動作モードであ
る場合、Nが前記Mよりも小さな自然数であるときに、N枚の互いに異なるパターン画像
を前記表示装置が順次に表示することと、
前記N枚の互いに異なるパターン画像を、それぞれ撮像することによって取得される第
2の撮像画像群を取得することと、
前記第2の撮像画像群に基づき、前記表示画像を補正することと、
をコンピューターに実行さ
せ、
前記Nは、4以上であり、
前記N枚の互いに異なるパターン画像は、
赤色を有する1枚以上の第1のパターン画像と、
緑色を有する1枚以上の第2のパターン画像と、
青色を有する1枚以上の第3のパターン画像と、
黒色を有する1枚の第4のパターン画像と、
を含み、
前記Mは、7以上であり、
前記M枚の互いに異なるパターン画像は、
互いに異なる階調の2枚以上の前記第1のパターン画像と、
互いに異なる階調の2枚以上の前記第2のパターン画像と、
互いに異なる階調の2枚以上の前記第3のパターン画像と、
1枚の前記第4のパターン画像と、
を含み、
前記第1の撮像画像群に基づき、前記表示画像を補正することは、
前記第1の撮像画像群に基づき、曲線補間を用いて算出される補正値により、前記表示
画像を補正することを含み、
前記第2の撮像画像群に基づき、前記表示画像を補正することは、
前記第2の撮像画像群に基づき、前記曲線補間とは異なる直線補間を用いて算出される
補正値により、前記表示画像を補正することを含む、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、表示方法、表示システム、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
プロジェクターから投写されたパターン画像を撮像した結果に基づき、プロジェクターから投写される画像を補正する技術が知られている。
例えば、特許文献1は、プロジェクターから複数枚のパターン画像が投写され、それぞれのパターン画像を撮像した結果に基づき、プロジェクターから投写される画像の色調を補正する技術を開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
プロジェクターから投写されるパターン画像の枚数が多ければ多いほど、より高い精度で補正できる。しかしながら、補正に要する時間も増大するため、ユーザーは、補正が完了するまで待つ必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の表示方法の一態様は、表示画像を表示する表示装置の動作モードが第1の動作モードである場合、Mが自然数であるときに、M枚の互いに異なるパターン画像を前記表示装置が順次に表示することと、前記M枚の互いに異なるパターン画像を、それぞれ撮像することによって取得される第1の撮像画像群に基づき、前記表示画像を補正することと、前記表示装置の動作モードが、前記第1の動作モードとは異なる第2の動作モードである場合、Nが前記Mよりも小さな自然数であるときに、N枚の互いに異なるパターン画像を前記表示装置が順次に表示することと、前記N枚の互いに異なるパターン画像を、それぞれ撮像することによって取得される第2の撮像画像群を取得することと、前記第2の撮像画像群に基づき、前記表示画像を補正することと、を含む。
【0006】
本開示の表示システムの一態様は、表示画像を表示する表示装置と、撮像装置と、前記表示装置の動作モードが第1の動作モードである場合、Mが自然数であるときに、M枚の互いに異なるパターン画像を前記表示装置に順次に表示せることと、前記M枚の互いに異なるパターン画像を、それぞれ前記撮像装置が撮像することによって取得される第1の撮像画像群に基づき、前記表示画像を補正することと、前記表示装置の動作モードが、前記第1の動作モードとは異なる第2の動作モードである場合、Nが前記Mよりも小さな自然数であるときに、N枚の互いに異なるパターン画像を前記表示装置に順次に表示させることと、前記N枚の互いに異なるパターン画像を、それぞれ前記撮像装置が撮像することによって取得される第2の撮像画像群を取得することと、前記第2の撮像画像群に基づき、前記表示画像を補正することと、を実行する処理装置と、を含む。
【0007】
本開示のプログラムの一態様は、表示画像を表示する表示装置の動作モードが第1の動作モードである場合、Mが自然数であるときに、M枚の互いに異なるパターン画像を前記表示装置が順次に表示することと、前記M枚の互いに異なるパターン画像を、それぞれ撮像することによって取得される第1の撮像画像群に基づき、前記表示画像を補正することと、前記表示装置の動作モードが、前記第1の動作モードとは異なる第2の動作モードである場合、Nが前記Mよりも小さな自然数であるときに、N枚の互いに異なるパターン画像を前記表示装置が順次に表示することと、前記N枚の互いに異なるパターン画像を、それぞれ撮像することによって取得される第2の撮像画像群を取得することと、前記第2の撮像画像群に基づき、前記表示画像を補正することと、をコンピューターに実行させる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本開示の実施形態に係る表示システムの一例を示す概略図である。
【
図2】パターン画像、撮像画像、現在色の測定結果、及び直線補間の説明図である。
【
図3】パターン画像、撮像画像、現在色の測定結果、及び曲線補間の説明図である。
【
図4】画像補正の動作モードの一例を示す図である。
【
図5】画像補正処理の一例を示すフローチャートである。
【
図6】本開示の変形例に係る動作モードを示す図である。
【
図7】自動モードにおける階調の決定処理の一例を示すフローチャートである。
【
図8】本開示の変形例に係る動作モードを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照しながら本開示に係る好適な形態を説明する。なお、図面において、各部の寸法および縮尺が実際と適宜に異なる場合があり、また、理解を容易にするために模式的に示している部分を含む場合がある。以下の説明において、本開示を限定する旨の特段の記載がない限り、本開示の範囲は以下の説明に記載された形態に限られない。また、本開示の範囲は当該形態の均等の範囲を含む。
【0010】
1.実施形態
[表示システム1の構成]
図1は、本実施形態に係る表示システム1の一例を示す概略図である。
表示システム1は、
図1に示されるように、プロジェクター10と、画像供給装置20と、撮像装置30と、を含む。
プロジェクター10は表示装置の一例である。具体的には、プロジェクター10は、投写対象の画像に基づく画像光LGを投写面SPに投写することにより、画像を表示する。すなわち、画像の画像光LGを投写面SPに投写することは、画像を表示すること、に相当する。投写面SPは、画像光LGが投写される被投写物の表面である。被投写物は、例えば、スクリーン、ホワイトボード、及び、室内又は室外の壁面なである。投写面SPの表面は、必ずしも平らな面でなくてもよく、曲面、段差、及び凹凸などを含んでもよい。以下の説明において、プロジェクター10が投写面SPに投写する対象の画像を「対象画像GO」と称し、投写によって投写面SPに現れる画像を「投写画像GP」と称する。対象画像GOは、表示装置が表示する表示画像の一例である。
【0011】
画像供給装置20は、有線又は無線によってプロジェクター10に接続され、対象画像GOの画像データDGをプロジェクター10に供給する装置である。画像供給装置20は、例えば、光ディスク再生装置、ハードディスク・レコーダー、テレビチューナー装置、ビデオゲーム装置、パーソナルコンピューター、及びスマートフォンなどである。画像供給装置20とプロジェクター10との間の接続に用いられる規格は限定されない。なお、画像データDGは、画像信号に相当する。
【0012】
撮像装置30は、ユーザーUの操作に応じて、撮像を実行する装置である。撮像装置30は、有線又は無線によってプロジェクター10に接続され、撮像によって取得された撮像画像データDCをプロジェクター10に供給する。
撮像装置30とプロジェクター10との間の接続に用いられる規格は限定されない。
【0013】
[プロジェクター10の構成]
プロジェクター10は、第1の処理装置100と、第1の記憶装置120と、光学装置130と、操作入力装置150と、を含み、それぞれがバスに接続される。
第1の処理装置100は、例えばCPU(Central Processing Unit)などの1又は複数のプロセッサーを含む。第1の記憶装置120は、第1の処理装置100が読み取り可能な記録媒体である。第1の記憶装置120は、例えば、不揮発性メモリーと揮発性メモリーとを含む。不揮発性メモリーは、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、又はEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)である。揮発性メモリーは、例えば、RAM(Random Access Memory)である。
【0014】
光学装置130は、第1の処理装置100による制御によって、対象画像GOに基づく画像光LGを放出する装置である。具体的には、光学装置130は、光源と、光変調装置と、光学系と、を含む。光源は、放電ランプ、及び半導体光源などである。放電ランプの代表的な例は、ハロゲンランプ、キセノンランプ、及び超高圧水銀ランプなどである。半導体光源の代表的な例は、LED(light-emitting diode)、及びレーザーダイオードなどである。光変調装置は、第1の処理装置100の制御に基づいて、光源の光を光変調する光変調素子を含む。光変調素子は、例えば、液晶パネル、及びデジタルミラーデバイスなどである。光学系は、光変調装置から出力された光の拡大率及び結像位置を調整する1又は複数の光学素子を含む。光学素子は、例えば、レンズやミラーである。光学系の出力光が画像光LGとして光学装置130から放出され、投写面SPに投写される。
【0015】
操作入力装置150は、ユーザーUの操作による入力を受け付ける装置である。操作入力装置150は、例えば、プロジェクター10の本体に設けられたボタン、及び、プロジェクター10をリモートコントロールするリモートコントローラーなどである。例えば、操作入力装置150は、後述する色補正の動作モードや設定モードを指定する操作をユーザーUから受け付ける。
【0016】
また、本実施形態において、第1の記憶装置120は、画像補正プログラム122を記憶する。画像補正プログラム122はプログラムの一例である。また、当該画像補正プログラム122を実行する第1の処理装置100を含むプロジェクター10は、コンピューターの一例でもある。
本実施形態の画像補正プログラム122は、次の一連の処理を第1の処理装置100に実行させるプログラムを含む。この一連の処理は、プロジェクター10の表示方法に係る処理である。この一連の処理は、プロジェクター10からパターン画像GOPを投写することと、当該パターン画像GOPの投写によって投写面SPに現れた投写画像GPを撮像することによって取得される撮像画像の撮像画像データDCを取得することと、当該撮像画像データDCに基づき、プロジェクター10から投写される対象画像GOを補正することと、を含む。
【0017】
また、本実施形態において、画像の補正は色補正を含む。この色補正の動作モードには、補正の精度が異なる第0の動作モード、第1の動作モード、及び第2の動作モードの3つの動作モードが設けられている。第0の動作モードは、パターン画像GOPの投写枚数がL枚のモードである。第1の動作モードは、パターン画像GOPの投写枚数がL枚よりも少ないM枚のモードである。第2の動作モードは、パターン画像GOPの投写枚数がM枚よりも少ないN枚のモードである。なお、L、M、及びNはいずれも自然数である。
【0018】
色補正の精度は、パターン画像GOPの投写枚数が多いほど高くなり、また、画像補正の所要時間は投写枚数が少ないほど短くなる。すなわち、色補正の精度と所要時間とはトレードオフの関係にある。以下の説明において、投写枚数が最も多い第0の動作モードを「高精度モード」と称し、投写枚数が最も少ない第2の動作モードを「短時間モード」と称する。また、投写枚数が第0の動作モードの投写枚数と第2の動作モードの投写枚数との間の枚数である第1の動作モードを「中間モード」と称する。
【0019】
第1の処理装置100は、上述の画像補正プログラム122を実行することで、対象画像GOの画像補正に要する各機能を実現する。具体的には、第1の処理装置100は、入力取得部102、パターン画像生成部104、パターン画像投写制御部106、撮像画像データ取得部108、及び補正部110として機能する。
【0020】
入力取得部102は、操作入力装置150の出力信号を取得することで、ユーザーUによる動作モードの指定を示す操作の入力を受け付ける機能部である。
パターン画像生成部104は、指定された動作モードに対応する枚数のパターン画像GOPの画像データDGを生成する機能部である。パターン画像GOPの詳細については後述する。
パターン画像投写制御部106は、パターン画像生成部104によって生成されたパターン画像GOPのそれぞれの画像データDGに基づき、光学装置130を制御することによって、それぞれのパターン画像GOPに基づく画像光LGを順次に投写させる。この結果、それぞれのパターン画像GOPに対応する投写画像GPが投写面SPに順次に現れる。
【0021】
撮像画像データ取得部108は、各パターン画像GOPの投写によって現れた投写画像GPのそれぞれを撮像装置30で撮像することによって取得された一群の撮像画像データDCを取得する。以下の説明において、第0の動作モード、第1の動作モード、及び第2の動作モードのそれぞれにおいて取得される一群の撮像画像データDCを、それぞれ「第0の撮像画像群データ」、「第1の撮像画像群データ」、及び「第2の撮像画像群データ」と称する。
補正部110は、第0の撮像画像群データ、第1の撮像画像群データ、又は、第2の撮像画像群データに基づき、対象画像GOを色補正する補正値を算出し、当該補正値に基づき対象画像GOを色補正する。
【0022】
[画像補正:色補正]
本実施形態の画像補正は色補正を含む。また、この色補正に係る処理は、投写画像GPの色を目標の色とするために対象画像GOの色を補正すること、を含む。以下の説明において、投写画像GPの色を「現在色」と称し、目標の色を「目標色」と称する。
【0023】
本実施形態において、投写画像GPの現在色の検出には、複数の互いに異なる上述のパターン画像GOPが用いられる。
パターン画像GOPは、所定階調かつ所定の色成分、又は、黒色によって塗られたパターンの画像である。所定の色成分は、色空間を構成する各色成分である。
本実施形態において、各色成分は赤色成分(R)、緑色成分(G)、及び青色成分(B)の3つである。すなわち、複数の互いに異なるパターン画像GOPは、所定階調である第1の階調の赤色成分によって塗られた第1のパターン画像GOP1と、第1の階調の緑色成分によって塗られた第2のパターン画像GOP2と、第1の階調の青色成分によって塗られた第3のパターン画像GOP3と、黒色成分によって塗られた第4のパターン画像GOP4と、の4つを含む。また、本実施形態のパターン画像GOPは、単色で全領域が塗られた画像である。
【0024】
以下の説明において、第1のパターン画像GOP1、第2のパターン画像GOP2、第3のパターン画像GOP3、及び第4のパターン画像GOP4のそれぞれの投写によって投写面SPに現れる投写画像GPを、それぞれ「第1の投写画像GP1」、「第2の投写画像GP2」、「第3の投写画像GP3」、及び「第4の投写画像GP4」と称する。
【0025】
図2に示すように、第1の投写画像GP1の撮像画像データDC、第2の投写画像GP2の撮像画像データDC、及び第3の投写画像GP3の撮像画像データDCのそれぞれに基づき、赤色成分、緑色成分、及び、青色成分のそれぞれごとに、階調が第1の階調である場合のXYZ表色系における「X」、「Y」及び「Z」の相対値が求められる。また、黒色は階調「0」に対応するため、第4の投写画像GP4の撮像画像データDCに基づき、階調「0」である場合のXYZ表色系における「X」、「Y」及び「Z」の相対値が求められる。これらの相対値によって、第1の階調の場合の現在色、及び、階調「0」の場合の現在色が特定される。
次いで、階調「0」、及び第1の階調の2点間を直線補間することにより、現在色の測定が行われていない階調についても現在色が特定される。そして、この現在色と目標色とに基づいて、階調ごとの補正値が求められる。
【0026】
ここで、現在色の測定対象の階調が増えるほど補正値の補間の精度は高められる。例えば、
図3に示すように、3点以上の各階調について測定が行われることで、直線補間に代えて、より精度が高い曲線補間を用いることができ、各階調についての現在色が、より高い精度で補間により求められる。なお、この曲線補間には、例えばスプライン補間が用いられる。
【0027】
図4は、画像補正の動作モードの一例を示す図である。
発明者らは、黒色以外に、少なくとも7つの階調について測定が行われることで、これらの測定結果の曲線補間により、未測定の階調についても十分な精度で現在色が求められ、また、各階調における補正値の精度も高められるとの知見を実験によって得ている。
そこで、
図4に示すように、高精度モードにおいては、7つの階調段階と黒色とを対象に、現在色の測定が行われる。この場合、高精度モードでは、第1のパターン画像GOP1、第2のパターン画像GOP2、及び第3のパターン画像GOP3がそれぞれ7枚ずつ用いられ、また、黒色に対応する1枚の第4のパターン画像GOP4が用いられる。したがって、高精度モードでは全部で22枚のパターン画像GOPが用いられる。
【0028】
一方、短時間モードにおいては、1つの階調と黒色とについて現在色の測定が行われる。したがって、短時間モードでは全部で4枚のパターン画像GOPが用いられる。
また、中間モードにおいては、3つの段階と黒色とについて現在色の測定が行われる。したがって、中間モードでは全部で10枚のパターン画像GOPが用いられる。
なお、曲線補間は、少なくとも3点について測定されればよい。したがって、黒色と他の2つの階調とについて測定が行われればよく、この場合に用いられるパターン画像GOPの枚数は全部で7枚となる。
【0029】
なお、本実施形態において、高精度モード、中間モード、及び短時間モードのそれぞれにおいて、現在色の測定の対象となる階調は次の通りである。すなわち、
図4に示すように、高精度モードについては、「146」、「292」、「438」、「584」、「730」、「876」、及び「1023」の7つの階調と、階調が「0」(黒色)との8つである。中間モードについては、「292」、「730」、及び「1023」の3つの階調と、階調が「0」(黒色)との4つである。また、短時間モードについては、「730」の1つの段階と、階調が「0」(黒色)との2つである。
【0030】
[表示システム1の動作]
図5は、画像補正処理のフローチャートである。
プロジェクター10において、第1の処理装置100が画像補正プログラム122を実行すると、
図5に示すように、動作モードを指定する操作の入力を入力取得部102が受け付ける(ステップSa1)。次いで、パターン画像生成部104が、指定された動作モードに応じて、互いに異なる複数枚のパターン画像GOPの画像データDGを生成する(ステップSa2)。具体的には、パターン画像生成部104は、高精度モードが指定された場合には22枚のパターン画像GOPを生成し、中間モードが指定された場合には10枚のパターン画像GOPを生成し、
短時間モードが指定された場合には4枚のパターン画像GOPを生成する。
【0031】
そして、パターン画像投写制御部106が、パターン画像GOPのそれぞれの画像データDGに基づき、光学装置130を制御することで、それぞれのパターン画像GOPに基づく画像光LGを順次に投写する(ステップSa3)。
このステップSa3により、それぞれのパターン画像GOPに対応する投写画像GPが投写面SPに順次に現れる。そして、ユーザーUが撮像装置30を操作して撮像することで、それぞれの投写画像GPの撮像画像データDCを取得する。
【0032】
撮像画像データ取得部108が、各投写画像GPを撮像することによって取得された撮像画像の撮像画像データDCを撮像装置30から取得する(ステップSa4)。具体的には、高精度モードが指定されている場合、撮像画像データ取得部108は、22枚のパターン画像GOPのそれぞれの撮像画像の撮像画像データDCを含む上記第0の撮像画像群データを取得する。中間モードが指定されている場合、撮像画像データ取得部108は、10枚のパターン画像GOPのそれぞれの撮像画像の撮像画像データDCを含む上記第1の撮像画像群データを取得する。また、短時間モードが指定されている場合、撮像画像データ取得部108は、4枚のパターン画像GOPのそれぞれの撮像画像の撮像画像データDCを含む上記第2の撮像画像群データを取得する。
【0033】
そして、補正部110が、第0の撮像画像群データ、第1の撮像画像群データ、又は、第2の撮像画像群データに基づき、対象画像GOを補正する補正値を算出し、当該補正値に基づき対象画像GOを補正する(ステップSa5)。
このステップSa5において、補正部110は、第0の撮像画像群データ、又は第1の撮像画像群データに基づき補正値を算出する場合、未測定の階調の現在色を曲線補間によって求めることで補正値を算出する。また、補正部110は、第2の撮像画像群データに基づき補正値を算出する場合、未測定の階調の現在色を直線補間によって求めることで補正値を算出する。
【0034】
以上説明したように、本実施形態のプロジェクター10が備える第1の処理装置100は、次の一連の処理を実行する。すなわち、一連の処理は、対象画像GOを投写するプロジェクター10の動作モードが第1の動作モードである場合、Mが自然数であるときに当該M枚の互いに異なるパターン画像GOPを順次に表示することと、M枚のパターン画像GOPのそれぞれの投写による投写画像GPの各々を、それぞれ撮像することによって取得される第1の撮像画像群を取得することと、第1の撮像画像群に基づき、対象画像GOを補正することと、プロジェクター10の動作モードが、第1の動作モードとは異なる第2の動作モードである場合、Nが自然数であるときにMよりも小さなN枚の互いに異なるパターン画像GOPを順次に表示することと、N枚のパターン画像GOPのそれぞれの投写による投写画像GPを、それぞれ撮像することによって取得される第2の撮像画像群を取得することと、第2の撮像画像群に基づき、対象画像GOを補正することと、を含む。
【0035】
したがって、第1の動作モードが行われることで、第2の動作モードよりも高精度な補正を行うことができる。また、第2の動作モードが行われることで、第1の動作モードよりも早い時間で補正を行うことができる。
【0036】
本実施形態において、自然数Nは、4以上である。また、N枚の互いに異なるパターン画像GOPは、赤色を有する1枚以上の第1のパターン画像GOP1と、緑色を有する1枚以上の第2のパターン画像GOP2と、青色を有する1枚以上の第3のパターン画像GOP3と、黒色を有する1枚の第4のパターン画像GOP4と、を含む。
【0037】
かかるN枚の互いに異なるパターン画像GOPが用いられることで、対象画像GOの色補正を短時間で行うことができる。
【0038】
本実施形態において、自然数のMは、7以上である。また、M枚の互いに異なるパターン画像GOPは、互いに異なる階調の2枚以上の第1のパターン画像GOP1と、互いに異なる階調の2枚以上の第2のパターン画像GOP2と、互いに異なる階調の2枚以上の第3のパターン画像GOP3と、1枚の第4のパターン画像GOP4と、を含む。また、第1の撮像画像群に基づき、対象画像GOを補正することは、第1の撮像画像群に基づき、曲線補間を用いて算出される補正値により、対象画像GOを補正することを含む。また、第2の撮像画像群に基づき、対象画像GOを補正することは、第2の撮像画像群に基づき、曲線補間とは異なる直線補間を用いて算出される補正値により、対象画像GOを補正することを含む。
【0039】
したがって、第1の動作モードでは、色補正の補正値が第2の動作モードに比べて高い精度で求められる。第2の動作モードでは、色補正の補正値が第1の動作モードに比べて短時間で求められる。
【0040】
本実施形態において、第1の処理装置100は、動作モードを指定する操作を受け付けることと、受け付けられた操作が、第1の動作モードを指定する操作であった場合には、動作モードを第1の動作モードにすることと、受け付けられた前記操作が、第2の動作モードを指定する操作であった場合には、動作モードを第2の動作モードにすることと、の処理を実行する。
【0041】
したがって、ユーザーUは、第1の動作モード、及び第2の動作モードのうちの所望の動作モードを、操作によって選択できる。
【0042】
2.変形例
以上に例示した形態は多様に変形され得る。前述の形態に適用され得る具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様は、相互に矛盾しない範囲で適宜に併合され得る。
【0043】
(変形例1)
上述の実施形態では、画像補正の動作モードとして、測定対象の階調の数が互いに異なる「高精度モード」、「中間モード」、及び「短時間モード」の3つのモードを例示した。しかしながら、当該モードの数は、少なくとも2以上であればよい。例えば、動作モードは、「高精度モード」と「中間モード」の2つ、「高精細モード」と「短時間モード」の2つ、又は、「中間モード」と「短時間モード」の2つでもよい。また例えば、動作モードは、測定対象の階調の数が「高精度モード」よりも更に多いモードを含んでもよい。
【0044】
(変形例2)
動作モードは、測定対象の階調の数が互いに異なるモードに加え、測定対象の階調の数が同じモードを含んでもよい。
図6は、本変形例に係る動作モードの説明図である。
同図に示すように、本変形例に係る動作モードは、プリセットモードと、不定モードとの2のモードを含む。プリセットモードは測定対象の階調が予め指定されているモードであり、不定モードは測定対象の階調が不定のモードである。プリセットモードは、第1の動作モードに対応するモードである。すなわち、プリセットモードではM枚の互いに異なるパターン画像GOPがプロジェクター10の投写によって表示される。一方、不定モードは第2の動作モードに対応するモードである。すなわち、不定モードではM枚よりも少ないN枚の互いに異なるパターン画像GOPがプロジェクター10の投写によって表示される。
本変形例において、プリセットモードでは3つの階調に対して測定が行われ、全部で9枚の互いに異なるパターン画像GOPが用いられる。一方、不定モードでは2つの階調に対して測定が行われ、全部で6枚の互いに異なるパターン画像GOPが用いられる。
【0045】
また、プリセットモード、及び不定モードのそれぞれは、互いに異なる第1の設定モード、及び第2の設定モードを含む。本変形例において、第1の設定モード、及び第2の設定モードは、測定対象の階調の幾つかが互いに異なる階調を含み、かつ、測定対象の階調の数、すなわち、測定に用いられるパターン画像GOPの枚数が同じモードである。
本変形例において、プリセットモードは、第1の設定モード、及び第2の設定モードとして、明るい優先モード、及び暗い優先モードを含み、また、不定モードは、第1の設定モード、及び第2の設定モードとして、ユーザー指定モード、及び自動モードを含む。
【0046】
明るい優先モードは、対象画像GOの階調が比較的明るい場合に適した設定モードである。この種の対象画像GOには、白地を基調とした画像が該当し、例えば、プレゼンテーション資料の画像、及びパーソナルコンピューターの画面の画像などが挙げられる。暗い優先モードは、対象画像GOの階調が比較的暗い場合に適した設定モードである。この種の対象画像GOには、白色以外の色を基調とした画像が該当し、例えば、映画などの動画を構成するフレーム画像などが挙げられる。
【0047】
明るい優先モードでは、比較的高い複数の階調が測定対象として予め指定されており、暗い優先モードでは、比較的暗い階調が測定対象として予め指定されている。
具体的には、
図6に示すように、明るい優先モードでは、測定対象の階調として、第2の階調に相当する階調「1023」と、当該第2の階調よりも暗い第3の階調に相当する階調「876」及び階調「730」とが予め指定されている。また、暗い優先モードは、測定対象の階調として、第2の階調に相当する階調「1023」と、明るい優先モードの第3の階調よりも暗い第4の階調に相当する階調「292」及び階調「146」とが予め指定されている。
【0048】
なお、本変形例において、第2の階調に相当する階調「1023」の第1のパターン画像GOP1、第2のパターン画像GOP2、第3のパターン画像GOP3が第5のパターン画像に相当する。また、第3の階調に相当する階調「876」、及び「730」のそれぞれの第1のパターン画像GOP1、第2のパターン画像GOP2、第3のパターン画像GOP3が第6のパターン画像に相当する。また、第4の階調に相当する階調「292」、及び「146」のそれぞれの第1のパターン画像GOP1、第2のパターン画像GOP2、第3のパターン画像GOP3が第7のパターン画像に相当する。
【0049】
明るい優先モード、及び暗い優先モードのいずれにおいても、現在色の測定対象の階調が3点以上であることから、補正部110は、未測定の階調についての現在色を曲線補間を用いて補間し、各階調についての補正値を算出する。この場合において、明るい優先モードでは、比較的高い階調について測定が行われているため、1024段階の階調範囲のうちの高い階調の範囲で補正値の精度が高められる。これとは逆に、暗い優先モードでは、比較的暗い階調について測定が行われているため、1024段階の階調の範囲のうちの暗い階調範囲で補正値の精度が高められる。
【0050】
ユーザー指定モードは、ユーザーUの操作の入力によって測定対象の階調が1つ指定されるモードである。ユーザー指定モードでは、ユーザーUの操作の入力によって指定された階調と、上記第2の階調に相当する階調「1023」との2点の階調について測定が行われる。自動モードは、環境光に応じて決定される階調と、上記第2の階調に相当する階調「1023」との2点の階調について測定が行われるモードである。環境光は、投写面SPが置かれた空間に存在する光であり、例えば、照明光、及び太陽光などである。
【0051】
なお、変形例において、ユーザーUの操作の入力によって指定された階調の第1のパターン画像GOP1、第2のパターン画像GOP2、第3のパターン画像GOP3が第8のパターン画像に相当する。また、環境光に応じた階調の決定に用いられる後述のパターン画像GOPが第9のパターン画像に相当し、環境光に応じて決定された階調の第1のパターン画像GOP1、第2のパターン画像GOP2、第3のパターン画像GOP3が第10のパターン画像に相当する。
【0052】
ユーザー指定モード、及び自動モードのいずれにおいても、現在色の測定対象の階調が2点であることから、補正部110は、未測定の階調についての現在色を、直線補間を用いて補間し、各階調についての補正値を算出する。
【0053】
本変形例では、
図6に示す通り、いずれの動作モード、及び設定モードにおいても、測定対象の階調が、最大の明るさに対応する階調「1023」を含む。これにより、補間を用いて最大から最小までの全階調の現在色を求める場合に、各階調における誤差を小さくできる。
【0054】
図7は、自動モードにおける階調の決定処理の一例を示すフローチャートである。
自動モードについて更に詳述すると、環境光によって投写面SPが照らされている場合、環境光による投写面SPの明るさと、投写画像GPの明るさとのコントラスト比が所定の閾値を下回ると、十分な精度の測定結果が得られない。
そこで、自動モードでは、測定対象の階調が次のようにして決定される。すなわち、
図7に示すように、プロジェクター10は、先ず、環境光による投写面SPの明るさを測定し(ステップSb1)、また、基準の階調のパターン画像GOPを投写したときの投写画像GPの明るさを測定する(ステップSb2)。そして、プロジェクター10は、各明るさの測定結果に基づき、環境光による投写面SPの明るさに対するコントラスト比が所定値を超えるいずれか1つの階調を1024段階の階調範囲から特定し、当該階調を測定対象の階調に指定する(ステップSb3)。
この処理により、環境光の明るさに対して不適切な階調が測定対象から除外されるため補正の精度の低下が防止され、また、測定対象が
減少することで、短時間で補正を行うことができる。
【0055】
図7に示す各ステップでのプロジェクター10の動作について、より具体的に説明する。
ステップSb1において、先ず、パターン画像生成部104が黒色を有する上記第4のパターン画像GOP4の画像データDGを生成する。次いで、パターン画像投写制御部106が、上記第4のパターン画像GOP4の画像データDGに基づいて、当該第4のパターン画像GOP4の画像光LGを投写面SPに投写する。この投写によって、第4のパターン画像GOP4に対応する第4の投写画像GP4が投写面SPに現れる。次に、ユーザーUが撮像装置30で第4の投写画像GP4を撮像する。当該第4の投写画像GP4の撮像によって取得された第4の撮像画像の撮像画像データDCを、撮像画像データ取得部108が撮像装置30から取得する。この第4の撮像画像の明るさが、投写面SPにおける環境光に起因した明るさを示している。
【0056】
ステップSb2において、先ず、パターン画像生成部104が、基準の階調の第9のパターン画像の画像データDGを生成する。この基準の階調が第5の階調に相当する。本変形例において、第5の階調には、全階調範囲における最大の明るさの階調、すなわち「1023」が用いられる。また、第9のパターン画像には、白色を有するパターン画像GOPが用いられる。
次いで、パターン画像投写制御部106が、上記第9のパターン画像の画像データDGに基づいて、当該第9のパターン画像の画像光LGを投写面SPに投写する。この投写によって、第9のパターン画像に対応する第9の投写画像が投写面SPに現れる。次に、ユーザーUが撮像装置30で第9の投写画像を撮像する。当該第9の投写画像の撮像によって取得された第9の撮像画像の撮像画像データDCを、撮像画像データ取得部108が撮像装置30から取得する。この第9の撮像画像の明るさが、基準の階調の第9のパターン画像の投写による第9の投写画像の明るさを示している。
【0057】
なお、ステップSb1とステップSb2の実行順は逆でもよい。
【0058】
ステップSb3において、第1の処理装置100の例えば補正部110は、第4の撮像画像、及び第9の撮像画像の各明るさに基づき、環境光による投写面SPの明るさ、すなわち、第4の撮像画像に対するコントラスト比が所定の閾値以上となる、いずれか1つの階調を1024段階の階調範囲の中から特定し、当該階調を測定対象の階調に指定する。
【0059】
なお、本変形例の自動モードにおいて、補正値を求めるための階調の測定対象から、階調「1023」を外し、その代わりに、黒色(階調「0」)を有する上記第4のパターン画像GOP4の測定結果を用いてもよい。
【0060】
本変形例によれば、第1の動作モードは、第1の設定モードである明るい優先モードと、当該第1の設定モードとは異なる第2の設定モードである暗い優先モードと、を含む。そして、動作モードが、第1の動作モードの明るい優先モードである場合、M枚の互いに異なるパターン画像GOPは、第2の階調に相当する階調「1023」の第5のパターン画像と、当該第2の階調よりも暗い階調である第3の階調に相当する階調「876」及び「730」のそれぞれの第6のパターン画像と、を含む。また、動作モードが、第1の動作モードの暗い優先モードである場合、M枚の互いに異なるパターン画像は、上記第5のパターン画像と、第3の階調よりも暗い階調である第4の階調に相当する階調「292」及び「146」のそれぞれの第7のパターン画像と、を含む。
【0061】
したがって、ユーザーUは、対象画像GOの明るさに対して適切な補正の動作モードを指定できる。
【0062】
また、本変形例において、動作モードが第2の動作モードであり、かつユーザー指定モードである場合、第1の処理装置100は、階調の入力を受け付ける。また、ユーザー指定モードにおけるN枚の異なるパターン画像GOPは、上記第5のパターン画像と、受け付けられた入力の階調の第8のパターン画像と、を含む。
【0063】
したがって、ユーザーUは、所望の階調を対象とした補正を短時間で行うことができる。
【0064】
また、本変形例において、動作モードが第2の動作モードであり、かつ自動モードである場合、第1の処理装置100は、次の一連の処理を実行する。すなわち、一連の処理は、黒色を有する第4のパターン画像GOP4を表示することと、第4のパターン画像GOP4の投写による第4の投写画像GP4を撮像することによって取得される第4の撮像画像の撮像画像データDCを取得することと、第4のパターン画像GOP4の階調とは異なる第5の階調の第9のパターン画像を投写することと、第9のパターン画像の投写による第9の投写画像を撮像することによって取得される第9の撮像画像の撮像画像データDCを取得することと、第4の撮像画像と第9の撮像画像のそれぞれの撮像画像データDCに基づいて、第4の撮像画像とのコントラスト比が所定の閾値以上になる階調の第10のパターン画像を指定すること、を含む。
【0065】
この一連の処理により、環境光の明るさに対して不適切な階調が測定対象から除外されため、補正の精度の低下が防止され、また、測定対象が減ることで、短時間で補正を行うことができる。
【0066】
(変形例3)
上述の変形例2において、
図8に示すように、動作モードが高精度不定モードを更に含んでもよい。高精度不定モードは、上述の不定モードよりも測定対象の階調の数が多いモード、すなわち、測定対象の階調の数が3つ以上となるモードであり、第1の動作モードに相当する。
本変形例において、高精度不定モードは、上述のユーザー指定モードに対応する高精度ユーザー指定モードと、及び、上述の自動モードに対応する高精度自動モードとを含む。そして、高精度ユーザー指定モードは、ユーザーUによって指定される階調の数が2つ以上に設定されており、高精度自動モードは、環境光によって決定される階調の数が2つ以上に設定されている。
本変形例によれば、ユーザーUは、より多くの階調を測定対象に指定することで、より高精度な補正を行うことができる。また、ユーザーUは、環境光に応じた補正を、より高精度に行うこともできる。
【0067】
(変形例4)
上述の実施形態において、プロジェクター10の第1の処理装置100は、ユーザーUの操作に基づいて動作モードを決定した。しかしながら、第1の処理装置100は、画像供給装置20からの対象画像GOの入力方式に基づいて、「高精度モード」、「中間モード」、及び「短時間モード」の中から適切なモードを指定してもよい。
具体的には、第1の処理装置100は、対象画像GOの画像データDGが第1の入力方式によって画像供給装置20から入力される場合には、動作モードを第0の動作モード、又は第1の動作モードにすることと、対象画像GOの画像データDGが第1の入力方式とは異なる第2の入力方式によって画像供給装置20から入力される場合には、動作モードを第2の動作モードにすることと、の処理を更に実行する。
第1の入力方式は、例えば、画質が比較的高い画像データDGをプロジェクター10に入力可能な方式であり、第2の入力方式は、第1の入力方式に比べて、画質が低い画像データDGをプロジェクター10に入力する方式である。第1の入力方式には、例えば、HDMI(High-Definition Multimedia Interface)、及び、DisplayPortなどの規格に基づく入力方式が該当する。HDMIは登録商標である。第2の入力方式には、例えば、RCA端子又はS端子を通じて画像データDGをプロジェクター10に入力する方式が該当する。また、無線を通じて画像データDGをプロジェクター10に入力する方式において、電波の受信状況が悪いなどして、データ伝送速度が低い、又は、遅延が大きいといった状況も、第2の入力方式に該当する。
【0068】
本変形例によれば、対象画像GOの画質に応じて、適切な動作モードの補正が実行される。
【0069】
(変形例5)
上述の変形例2、及び変形例3において、プロジェクター10の第1の処理装置100は、対象画像GOのヒストグラムに基づいて、第1の設定モードである明るい優先モードと、第2の設定モードである暗い優先モードとを指定してもよい。
具体的には、プロジェクター10の第1の処理装置100は、対象画像GOの画像データDGの入力を画像供給装置20から受け付けることと、対象画像GOのヒストグラムを画像データDGに基づき取得することと、当該ヒストグラムに基づき、第1の設定モード、又は第2の設定モードを設定することと、の処理を更に実行する。例えば、第1の処理装置100は、対象画像GOに含まれる明るい画素数と暗い画素数とをヒストグラムに基づいて求め、明るい画素数が暗い画素数よりも多い場合には明るい優先モードを指定し、暗い画素数が明るい画素数よりも多い場合には暗い優先モードを指定する。なお、対象画像GOが動画のフレーム画像である場合、第1の処理装置100は、複数のフレーム画像の各ヒストグラムの平均値などに基づいて、第1の設定モード、又は第2の設定モードを設定してもよい。
【0070】
本変形例によれば、対象画像GOのヒストグラムに応じて適切な動作モードの補正が自動で指定され、当該補正が実行される。
【0071】
(変形例6)
上述した実施形態において、第2の処理装置を有する情報処理装置を表示システム1が更に備えてもよい。当該情報処理装置は、例えば、パーソナルコンピューター、携帯電話機、及びスマートフォンなどである。そして、プロジェクター10の第1の処理装置100が画像補正プログラム122を実行することによって実現する各機能部を、情報処理装置の第2の処理装置が実現してもよい。
【0072】
(その他の変形例)
本開示において、プロジェクター10は、表示画像を表示する他の表示装置でもよい。例えば、表示装置は、液晶表示パネルに画像を表示する液晶表示装置や、有機ELパネルに画像を表示する表示装置など、モニター、液晶テレビ、又はフラットパネルディスプレイ等の自発光型の表示装置であってもよい。
本開示において、表示画像の補正は、色補正に限らず、他の補正でもよい。
【0073】
3.本開示のまとめ
以下、本開示のまとめを付記する。
【0074】
(付記1)
表示画像を表示する表示装置の動作モードが第1の動作モードである場合、Mが自然数であるときに、M枚の互いに異なるパターン画像を前記表示装置が順次に表示することと、
前記M枚の互いに異なるパターン画像を、それぞれ撮像することによって取得される第1の撮像画像群に基づき、前記表示画像を補正することと、
前記表示装置の動作モードが、前記第1の動作モードとは異なる第2の動作モードである場合、Nが前記Mよりも小さな自然数であるときに、N枚の互いに異なるパターン画像を前記表示装置が順次に表示することと、
前記N枚の互いに異なるパターン画像を、それぞれ撮像することによって取得される第2の撮像画像群を取得することと、
前記第2の撮像画像群に基づき、前記表示画像を補正することと、
を含む表示方法。
【0075】
付記1によれば、第1の動作モードによって、第2の動作モードよりも高精度な補正を行うことができる。また、第2の動作モードによって、第1の動作モードよりも早い時間で補正を行うことができる。
【0076】
(付記2)
前記Nは、4以上であり、
前記N枚の互いに異なるパターン画像は、
赤色を有する1枚以上の第1のパターン画像と、
緑色を有する1枚以上の第2のパターン画像と、
青色を有する1枚以上の第3のパターン画像と、
黒色を有する1枚の第4のパターン画像と、
を含む
付記1に記載の表示方法。
【0077】
付記2によれば、表示画像の色補正を短時間で行うことができる。
【0078】
(付記3)
前記Mは、7以上であり、
前記M枚の互いに異なるパターン画像は、
互いに異なる階調の2枚以上の前記第1のパターン画像と、
互いに異なる階調の2枚以上の前記第2のパターン画像と、
互いに異なる階調の2枚以上の前記第3のパターン画像と、
1枚の前記第4のパターン画像と、
を含み、
前記第1の撮像画像群に基づき、前記表示画像を補正することは、
前記第1の撮像画像群に基づき、曲線補間を用いて算出される補正値により、前記表示画像を補正することを含み、
前記第2の撮像画像群に基づき、前記表示画像を補正することは、
前記第2の撮像画像群に基づき、前記曲線補間とは異なる直線補間を用いて算出される補正値により、前記表示画像を補正することを含む、
付記2に記載の表示方法。
【0079】
付記3によれば、第1の動作モードにより、色補正の補正値が第2の動作モードに比べて高い精度で求められる。また、第2の動作モードにより、色補正の補正値が第1の動作モードに比べて短時間で求められる。
【0080】
(付記4)
前記第1の動作モードは、
第1の設定モードと、前記第1の設定モードとは異なる第2の設定モードと、を含み、
前記動作モードが、前記第1の動作モードの前記第1の設定モードである場合、前記M枚の互いに異なるパターン画像は、
第2の階調の第5のパターン画像と、
前記第2の階調よりも暗い階調である第3の階調の第6のパターン画像と、
を含み、
前記動作モードが、前記第1の動作モードの前記第2の設定モードである場合、前記M枚の互いに異なるパターン画像は、
前記第5のパターン画像と、前記第3の階調よりも暗い階調である第4の階調の第7のパターン画像と、
を含む、
付記1から3のいずれか一項に記載の表示方法。
【0081】
付記4によれば、表示画像の明るさに応じて適切な補正の動作モードを実行できる。
【0082】
(付記5)
前記動作モードが前記第1の動作モード、又は前記第2の動作モードである場合に、階調の入力を受け付けること、を更に含み、
前記M枚の互いに異なるパターン画像、又は、前記N枚の互いに異なるパターン画像は、
前記第5のパターン画像と、
前記入力の前記階調の第8のパターン画像と、
を含む、
付記4に記載の表示方法。
【0083】
付記5によれば、ユーザーは、所望の階調を対象とした補正の動作モードを実行できる。
【0084】
(付記6)
前記動作モードが前記第1の動作モード、又は前記第2の動作モードである場合に、
黒色を有する第4のパターン画像を表示することと、
前記第4のパターン画像を撮像することによって取得される第4の撮像画像を取得することと、
前記第4のパターン画像の階調とは異なる第5の階調の第9のパターン画像を表示することと、
前記第9のパターン画像を撮像することによって取得される第9の撮像画像を取得することと、
前記第4の撮像画像と前記第9の撮像画像とに基づいて、前記第4の撮像画像とのコントラスト比が所定の閾値以上になる階調の第10のパターン画像を指定することと、
を更に含む、
付記5に記載の表示方法。
【0085】
付記6によれば、環境光の明るさに対して不適切な階調を除外した階調のパターン画像によって補正を実行できる。
【0086】
(付記7)
前記動作モードを指定する操作を受け付けることと、
受け付けられた前記操作が、前記第1の動作モードを指定する操作であった場合には、前記動作モードを前記第1の動作モードにすることと、
受け付けられた前記操作が、前記第2の動作モードを指定する操作であった場合には、前記動作モードを前記第2の動作モードにすることと、
を更に含む、
付記1から付記6のいずれか一項に記載の表示方法。
【0087】
付記7によれば、ユーザーは、第1の動作モード、及び第2の動作モードのうちの所望の動作モードを操作によって選択できる。
【0088】
(付記8)
前記表示装置が、第1の入力方式で入力される画像信号に基づき、前記表示画像を表示する場合には、前記動作モードを前記第1の動作モードにすることと、
前記表示装置が、前記第1の入力方式とは異なる第2の入力方式で入力される画像信号に基づき、前記表示画像を表示する場合には、前記動作モードを前記第2の動作モードにすることと、
を更に含む、
付記7に記載の表示方法。
【0089】
付記8によれば、表示画像の画質に応じて、適切な動作モードの補正を実行できる。
【0090】
(付記9)
画像信号の入力を受け付けることと、
前記画像信号が示す画像のヒストグラムを取得することと、
前記ヒストグラムに基づき、前記第1の設定モード、又は前記第2の設定モードを指定することと、
を更に含む、
付記4に記載の表示方法。
【0091】
付記9によれば、表示画像のヒストグラムに応じて適切な動作モードの補正を実行できる。
【0092】
(付記10)
表示画像を表示する表示装置と、
撮像装置と、
前記表示装置の動作モードが第1の動作モードである場合、Mが自然数であるときに、M枚の互いに異なるパターン画像を前記表示装置に順次に表示せることと、
前記M枚の互いに異なるパターン画像を、それぞれ前記撮像装置が撮像することによって取得される第1の撮像画像群に基づき、前記表示画像を補正することと、
前記表示装置の動作モードが、前記第1の動作モードとは異なる第2の動作モードである場合、Nが前記Mよりも小さな自然数であるときに、N枚の互いに異なるパターン画像を前記表示装置に順次に表示させることと、
前記N枚の互いに異なるパターン画像を、それぞれ前記撮像装置が撮像することによって取得される第2の撮像画像群を取得することと、
前記第2の撮像画像群に基づき、前記表示画像を補正することと、
を実行する処理装置と、
を含む表示システム。
【0093】
付記10によれば、付記1と同様な効果が得られる。
【0094】
(付記11)
表示画像を表示する表示装置の動作モードが第1の動作モードである場合、Mが自然数であるときに、M枚の互いに異なるパターン画像を前記表示装置が順次に表示することと、
前記M枚の互いに異なるパターン画像を、それぞれ撮像することによって取得される第1の撮像画像群に基づき、前記表示画像を補正することと、
前記表示装置の動作モードが、前記第1の動作モードとは異なる第2の動作モードである場合、Nが前記Mよりも小さな自然数であるときに、N枚の互いに異なるパターン画像を前記表示装置が順次に表示することと、
前記N枚の互いに異なるパターン画像を、それぞれ撮像することによって取得される第2の撮像画像群を取得することと、
前記第2の撮像画像群に基づき、前記表示画像を補正することと、
をコンピューターに実行させる、プログラム。
【0095】
付記11によれば、付記1と同様な効果が得られる。
【符号の説明】
【0096】
1…表示システム、10…プロジェクター(表示装置)、20…画像供給装置、30…撮像装置、100…第1の処理装置(処理装置)、102…入力取得部、104…パターン画像生成部、106…パターン画像投写制御部、108…撮像画像データ取得部、110…補正部、122…画像補正プログラム(プログラム)、150…操作入力装置、DG…画像データ(画像信号)、GO…対象画像(表示画像)、GOP…パターン画像、GP…投写画像、L、M、N…自然数、SP…投写面、U…ユーザー。