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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-25
(45)【発行日】2024-12-03
(54)【発明の名称】液晶ドライバー、電子機器及び移動体
(51)【国際特許分類】
   G09G 3/18 20060101AFI20241126BHJP
   G09G 3/04 20060101ALI20241126BHJP
   G02F 1/133 20060101ALN20241126BHJP
【FI】
G09G3/18
G09G3/04 N
G02F1/133 580
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2023032351
(22)【出願日】2023-03-03
(62)【分割の表示】P 2018244216の分割
【原出願日】2018-12-27
(65)【公開番号】P2023067952
(43)【公開日】2023-05-16
【審査請求日】2023-03-28
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100166523
【弁理士】
【氏名又は名称】西河 宏晃
(74)【代理人】
【識別番号】100090479
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 一
(74)【代理人】
【識別番号】100124682
【弁理士】
【氏名又は名称】黒田 泰
(74)【代理人】
【識別番号】100104710
【弁理士】
【氏名又は名称】竹腰 昇
(72)【発明者】
【氏名】村木 勤恭
(72)【発明者】
【氏名】小林 弘典
【審査官】武田 悟
(56)【参考文献】
【文献】特許第7271947(JP,B2)
【文献】特開昭55-017190(JP,A)
【文献】米国特許第3753226(US,A)
【文献】国際公開第2018/066292(WO,A1)
【文献】特開2005-301209(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09G 3/00 - 3/38
G02F 1/133
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
セグメント駆動データに基づいてセグメント信号を出力するセグメント信号出力回路と、
前記セグメント信号のレベルシフトを行う第1レベルシフターを含み、前記第1レベルシフターの出力信号に基づいて液晶パネルのセグメント電極を駆動する第1セグメント駆動信号を出力する出力回路と、
前記第1セグメント駆動信号を前記セグメント電極へ出力する第1セグメント端子と、
前記セグメント電極からのモニター信号であるセグメントモニター信号が入力される第2セグメント端子と、
前記セグメントモニター信号のレベルシフトを行う第2レベルシフターを含み、前記第1レベルシフターでレベルシフトする前の前記セグメント信号と、前記第2レベルシフターによるレベルシフト後の前記セグメントモニター信号とを比較することで、前記セグメント電極の駆動異常を検出するセグメント異常検出回路と、
を含み、
前記セグメント電極の前記駆動異常が検出されたとき、前記第1セグメント駆動信号、又は前記第1セグメント駆動信号とは別に前記セグメント電極を駆動する第2セグメント駆動信号を、前記第2セグメント端子に出力することを特徴とする液晶ドライバー。
【請求項2】
請求項1に記載の液晶ドライバーにおいて、
前記出力回路は、前記第1レベルシフターの出力信号をバッファリングすることで前記第1セグメント駆動信号を出力するバッファー回路を含むことを特徴とする液晶ドライバー。
【請求項3】
請求項1に記載の液晶ドライバーにおいて、
前記セグメント信号出力回路は、
前記セグメント駆動データを極性反転処理する極性反転回路と、
前記極性反転回路の出力信号をラッチパルスによりラッチすることで前記セグメント信号を出力するラッチ回路と、
を含むことを特徴とする液晶ドライバー。
【請求項4】
請求項1乃至のいずれか一項に記載の液晶ドライバーにおいて、
前記液晶パネルのコモン電極を駆動するコモン駆動信号を出力するコモン駆動回路と、
前記コモン駆動信号を前記コモン電極へ出力する第1コモン端子と、
前記コモン電極からのモニター信号であるコモンモニター信号が入力される第2コモン端子と、
前記コモンモニター信号に基づいて、前記コモン電極の駆動異常を検出するコモン異常検出回路と、
を含むことを特徴とする液晶ドライバー。
【請求項5】
請求項1に記載の液晶ドライバーにおいて、
スイッチ回路を含み、
前記スイッチ回路は、
前記セグメント電極の前記駆動異常が検出されていないとき、前記第2セグメント端子に入力される前記セグメントモニター信号を、前記セグメント異常検出回路に出力し、
前記セグメント電極の前記駆動異常が検出されたとき、前記第1セグメント駆動信号、又は前記第1セグメント駆動信号とは別に前記セグメント電極を駆動する前記第2セグメント駆動信号を、前記第2セグメント端子に出力することを特徴とする液晶ドライバー。
【請求項6】
請求項1乃至のいずれか一項に記載の液晶ドライバーにおいて、
前記第1セグメント端子と前記第2セグメント端子は、前記液晶ドライバーの長手方向に沿って、隣り合って配置されることを特徴とする液晶ドライバー。
【請求項7】
請求項1乃至のいずれか一項に記載の液晶ドライバーにおいて、
前記第1セグメント端子と前記第2セグメント端子は、前記液晶ドライバーの長手方向に交差する方向に沿って、隣り合って配置されることを特徴とする液晶ドライバー。
【請求項8】
請求項1乃至のいずれか一項に記載の液晶ドライバーにおいて、
前記駆動異常の検出履歴を記憶する不揮発性メモリーを含むことを特徴とする液晶ドライバー。
【請求項9】
請求項1乃至のいずれか一項に記載の液晶ドライバーを含むことを特徴とする電子機器。
【請求項10】
請求項1乃至のいずれか一項に記載の液晶ドライバーを含むことを特徴とする移動体。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶ドライバー、電子機器及び移動体等に関する。
【背景技術】
【0002】
表示内容の形状に合わせた任意形状の液晶セルが液晶パネルに設けられるセグメント方式の液晶装置が知られている。液晶セルは、液晶と、液晶に電圧を印加するためのセグメント電極及びコモン電極と、を含む。液晶装置は、液晶パネルを駆動する液晶ドライバーを含み、液晶ドライバーは、セグメント電極及びコモン電極を駆動することで液晶の光の透過率を制御する。液晶ドライバーが液晶の光の透過率を制御することで、液晶パネルに表示内容が表示される。なお、液晶装置は表示装置に限らず、光の透過と遮断を制御するための液晶シャッター等にも用いられる。
【0003】
セグメント方式の液晶装置の従来技術は例えば特許文献1に開示されている。特許文献1では、1つのセグメント電極と液晶ドライバーとが1本の信号線で接続されており、液晶ドライバーは、その信号線にセグメント駆動信号を出力することでセグメント電極を駆動する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開昭54-96394号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のような液晶装置において、液晶ドライバーの出力に異常が発生した場合、セグメント電極又はコモン電極が正常に駆動されなくなる。表示を例にとると、セグメント電極又はコモン電極が正常に駆動されないことで、表示異常が発生することになる。上記の特許文献1では、1つのセグメント電極と液晶ドライバーとが1本の信号線で接続されている。このため、仮に液晶ドライバーの出力において異常検出を行ったとしても、液晶パネルの信号線に断線等の異常が発生した場合には異常を検出できないという課題がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、液晶パネルのセグメント電極を駆動する第1セグメント駆動信号を出力するセグメント駆動回路と、前記第1セグメント駆動信号を前記セグメント電極へ出力する第1セグメント端子と、前記セグメント電極からのモニター信号であるセグメントモニター信号が入力される第2セグメント端子と、前記セグメントモニター信号に基づいて、前記セグメント電極の駆動異常を検出するセグメント異常検出回路と、を含む液晶ドライバーに関係する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】液晶装置の第1構成例。
図2】液晶装置の第1構成例。
図3】液晶ドライバーの第1詳細構成例。
図4】セグメント駆動回路及びセグメント異常検出回路の第1詳細構成例。
図5】セグメント電極が正常に駆動されている場合の信号波形例。
図6】セグメント信号線が電源にショートした場合の信号波形例。
図7】セグメント信号線がグランドにショートした場合の信号波形例。
図8】セグメント端子とセグメント電極の間がオープン状態になった場合の信号波形例。
図9】セグメント異常検出回路の第2詳細構成例。
図10】コモン駆動回路及びコモン異常検出回路の第1詳細構成例。
図11】コモン電極が正常に駆動されている場合の信号波形例。
図12】コモン信号線のいずれかが電源にショートした場合の信号波形例。
図13】コモン信号線のいずれかがグランドにショートした場合の信号波形例。
図14】コモン端子とコモン電極の間がオープン状態になった場合の信号波形例。
図15】コモン異常検出回路の第2詳細構成例。
図16】セグメント駆動回路とセグメント異常検出回路の第3詳細構成例。
図17】セグメント駆動回路とセグメント異常検出回路の第3詳細構成例。
図18】第3詳細構成例の動作を説明する信号波形例。
図19】セグメント駆動回路とセグメント異常検出回路の第4詳細構成例。
図20】セグメント駆動回路とセグメント異常検出回路の第5詳細構成例。
図21】セグメント駆動回路とセグメント異常検出回路の第6詳細構成例。
図22】液晶装置の第2構成例。
図23】液晶装置の第3構成例。
図24】液晶ドライバーの第2詳細構成例。
図25】液晶パネルの詳細構成例。
図26】液晶装置を含むヘッドライトの構成例。
図27】ヘッドライトに適用される液晶パネルの例。
図28】PWM駆動の信号波形例。
図29】電子機器の構成例。
図30】移動体の構成例。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお以下に説明する本実施形態は特許請求の範囲に記載された本開示の内容を不当に限定するものではなく、本実施形態で説明される構成の全てが本開示の解決手段として必須であるとは限らない。
【0009】
1.液晶装置
以下では液晶装置が液晶表示装置である場合を例に説明するが、液晶装置は液晶表示装置に限定されない。例えば、液晶装置は液晶シャッターであってもよい。液晶シャッターの構成例については後述する。
【0010】
図1及び図2は、液晶装置300の第1構成例である。液晶装置300は、液晶パネル200と、液晶パネル200を駆動する液晶ドライバー100と、を含む。図1には、セグメント電極及びその接続構成例を示し、図2には、コモン電極及びその接続構成例を示す。なお、液晶パネル200は、セグメント電極が設けられるガラス基板と、コモン電極が設けられるガラス基板と、それらの間に設けられる液晶と、を含む。但し、図1では、これらの構成を省略して図示し、その詳細については後述する。
【0011】
図1に示すように、液晶パネル200は、セグメント電極ESD1、ESD2、ESS1~ESS7と、セグメント信号線LSD1~LSD4、LSS1~LSS7と、を含む。液晶ドライバー100は、セグメント端子TSD1~TSD4、TSS1~TSS7を含む。
【0012】
セグメント電極及びセグメント信号線は、ガラス基板上に設けられた透明導電膜である。透明導電膜は、例えばITO(Indium Tin Oxide)である。この透明導電膜のうち、コモン電極に対して液晶を挟んで向かい合う部分がセグメント電極であり、そのセグメント電極に対してセグメント駆動信号を供給する部分がセグメント信号線である。例えば、セグメント電極ESD1とセグメント信号線LSD1、LSD2は一体の透明導電膜で形成されている。このうち、図2のコモン電極ECD1に向かい合う部分がセグメント電極ESD1である。
【0013】
液晶ドライバー100は、液晶パネル200のガラス基板に実装されている。具体的には、液晶ドライバー100は集積回路装置であり、その半導体基板上に形成されたパッドがセグメント端子TSD1~TSD4、TSS1~TSS7に相当する。そして、パッドが設けられた面が液晶パネル200のガラス基板と向かい合うように、半導体基板が液晶パネル200に実装される。このとき、セグメント端子TSD1は、例えば金属バンプ等を介してセグメント信号線LSD1に接続される。同様に、セグメント端子TSD2~TSD4、TSS1~TSS7は、セグメント信号線LSD2~LSD4、LSS1~LSS7に接続される。なお図1では、本来は、半導体基板の面のうちセグメント端子が設けられていない面が見える状態であるが、半導体基板に隠れているセグメント端子等についても図示している。
【0014】
液晶ドライバー100は、セグメント端子TSD1からセグメント駆動信号を出力することで、セグメント信号線LSD1を介してセグメント電極ESD1を駆動する。セグメント電極ESD1は所定のアイコン形状を有しており、液晶ドライバー100がセグメント電極ESD1を駆動することでアイコンが表示又は非表示に制御される。そして、セグメント電極ESD1からセグメント信号線LSD2を介してセグメント端子TSD2にセグメント駆動信号がフィードバックされる。このフィードバックされたセグメント駆動信号をセグメントモニター信号と呼ぶ。液晶ドライバー100は、セグメント端子TSD2に入力されたセグメントモニター信号に基づいて、セグメント電極ESD1の駆動異常を検出する。セグメント電極の駆動異常は、セグメント電極に本来印加されるべきセグメント駆動信号が印加されないことである。例えば、後述するように、セグメント信号線の異常と、セグメント端子の接続不良と、セグメント駆動信号の異常等が含まれる。
【0015】
同様に、液晶ドライバー100は、セグメント端子TSD3からセグメント駆動信号を出力することで、セグメント電極ESD2を駆動する。そして、液晶ドライバー100は、セグメント端子TSD4に入力されたセグメントモニター信号に基づいて、セグメント電極ESD2の駆動異常を検出する。
【0016】
液晶ドライバー100は、セグメント端子TSS1~TSS7からセグメント駆動信号を出力することで、セグメント信号線LSS1~LSS7を介してセグメント電極ESS1~ESS7を駆動する。セグメント電極ESS1~ESS7は数字を表示するための形状有している。液晶ドライバー100がセグメント電極ESS1~ESS7を駆動することで数字が表示又は非表示に制御され、或いは表示される数字の種類が変更される。セグメント電極ESS1~ESS7については、本実施形態ではセグメントモニター信号のフィードバックは行われない。
【0017】
A1に示すように、液晶パネル200のセグメント信号線LSD1に異常が発生したとする。セグメント信号線の異常は、例えばセグメント信号線の断線又は短絡等である。或いは、セグメント端子TSD1の接続不良が発生したとする。このとき、セグメント端子TSD1から出力されたセグメント駆動信号が、セグメント電極ESD1に印加されなくなる。本実施形態では、セグメントモニター信号がセグメント信号線LSD2及びセグメント端子TSD2を介して液晶ドライバー100にフィードバックされるので、液晶ドライバー100は、そのセグメントモニター信号に基づいて異常を検出できる。
【0018】
またセグメント信号線LSD1の異常に限らず、液晶ドライバー100のセグメント端子TSD1から出力されるセグメント駆動信号に異常が発生した場合についても、液晶ドライバー100がセグメントモニター信号に基づいて検出できる。セグメント駆動信号の異常は、液晶ドライバー100における回路の故障又は断線、短絡等によって、セグメント駆動信号の信号レベルが本来出力されるべき信号レベルになっていない状態である。
【0019】
図1において、ESD1を第1セグメント電極とし、ESS1を第2セグメント電極とする。第1セグメント電極であるESD1は、第1セグメント信号線であるLSD1及び第2セグメント信号線であるLSD2を介して液晶ドライバー100に接続される。第2セグメント電極であるESS1は、第3セグメント信号線であるLSS1を介して液晶ドライバー100に接続される。より具体的には、第2セグメント電極は、第3セグメント信号線のみを介して液晶ドライバー100に接続される。また第1セグメント信号線であるLSD1は、ドライバー100の第1セグメント端子であるTSD1を介してドライバー100と接続され、第2セグメント信号線であるLSD2は、第2セグメント端子であるTSD2を介してドライバー100と接続される。
【0020】
このようにすれば、セグメントモニター信号をフィードバックさせる電極と、セグメントモニター信号をフィードバックさせない電極とを液晶パネル200に設けることができる。例えば以下のように、表示内容の重要度に応じて駆動異常検出を行うか否かを設定できる。
【0021】
液晶装置300として、例えば車載用のクラスターパネルを想定できる。クラスターパネルにはアイコンや数字、文字、メーター等を表示するためのセグメント電極が設けられる。
【0022】
これらのセグメント電極のうち相対的に重要度が高いものに対して、セグメントモニター信号をフィードバックするためのセグメント信号線及びセグメント端子を設ける。図1の例では、アイコン表示用のセグメント電極ESD1、ESD2に対して、セグメントモニター信号をフィードバックするためのセグメント信号線及びセグメント端子が設けられている。
【0023】
一方、相対的に重要度が低いセグメント電極に対して、セグメント駆動信号を供給するためのセグメント信号線及びセグメント端子のみを設ける。図1の例では、数字表示用のセグメント電極ESS1~ESS7に対して、セグメント駆動信号を供給するためのセグメント信号線及びセグメント端子のみが設けられている。なお、液晶パネル200が、文字表示用、又はメーター表示用のセグメント電極を含む場合には、そのセグメント電極に対して、セグメント駆動信号を供給するためのセグメント信号線及びセグメント端子のみが設けられてもよい。
【0024】
このようにすれば、相対的に重要度が高いセグメント電極の駆動異常を検出できる。また、相対的に重要度が低いセグメント電極の駆動異常を検出しないことで、液晶ドライバー100の回路規模を節約できる。
【0025】
次にコモン電極について説明する。図2に示すように、液晶パネル200は、コモン電極ECD1、ECD2、ECS1~ECS7と、コモン信号線LCD1~LCD6と、を含む。液晶ドライバー100は、コモン端子TCD1、TCD2を含む。
【0026】
コモン電極及びコモン信号線は、ガラス基板上に設けられた透明導電膜である。この透明導電膜のうち、セグメント電極に対して液晶を挟んで向かい合う部分がコモン電極であり、そのコモン電極に対してコモン駆動信号を供給する部分がコモン信号線である。
【0027】
コモン端子TCD1、TCD2は、液晶ドライバー100の半導体基板上に形成されたパッドである。コモン端子TCD1は、例えば金属バンプ等を介してコモン信号線LCD1に接続される。同様に、コモン端子TCD2はコモン信号線LCD6に接続される。
【0028】
コモン電極ECS1は、セグメント電極ESS1に対して液晶を挟んで向かい合う。同様に、コモン電極ECS2~ECS7、ECD1、ECD2は、セグメント電極ESS2~ESS7、ESD1、ESD2に対して液晶を挟んで向かい合う。コモン電極ECS1~ECS7、ECD1、ECD2は、コモン信号線LCD1とコモン信号線LCD6の間に直列に接続される。即ち、コモン電極ECS2にコモン信号線LCD1が接続され、コモン電極ECS2、ECS1、ECS7、ECS6が、この順に、コモン電極LCD2により直列に接続される。またコモン電極ECS6、ECS5、ECS4、ECS3が、この順に、コモン電極LCD3により直列に接続される。またコモン電極ECS3とコモン電極ECD1がコモン信号線LCD4により接続され、コモン電極ECD1とコモン電極ECD2がコモン信号線LCD5により接続され、コモン電極ECD2にコモン信号線LCD6が接続される。
【0029】
液晶ドライバー100は、コモン端子TCD1からコモン駆動信号を出力することで、コモン信号線LCD1~LCD5を介してコモン電極ECS1~ECS7、ECD1、ECD2を駆動する。そして、コモン電極ECD2からコモン信号線LCD6を介してコモン端子TCD2にコモン駆動信号がフィードバックされる。このフィードバックされたコモン駆動信号をコモンモニター信号と呼ぶ。液晶ドライバー100は、コモン端子TCD2に入力されたコモンモニター信号に基づいて、コモン電極ECS1~ECS7、ECD1、ECD2の駆動異常を検出する。コモン電極の駆動異常は、コモン電極に本来印加されるべきコモン駆動信号が印加されないことである。例えば、後述するように、コモン信号線の異常と、コモン端子の接続不良と、コモン駆動信号の異常等が含まれる。
【0030】
A2に示すように、コモン信号線LCD1に異常が発生したとする。コモン信号線の異常は、例えばコモン信号線の断線又は短絡等である。或いは、コモン端子TCD1の接続不良が発生したとする。このとき、コモン端子TCD1から出力されたコモン駆動信号が、コモン電極ECS1~ECS7、ECD1、ECD2に印加されなくなる。本実施形態では、コモンモニター信号がコモン信号線LCD6及びコモン端子TCD2を介して液晶ドライバー100にフィードバックされるので、液晶ドライバー100は、そのコモンモニター信号に基づいて異常を検出できる。
【0031】
またコモン信号線の異常に限らず、液晶ドライバー100のコモン端子TCD1から出力されるコモン駆動信号に異常が発生した場合についても、液晶ドライバー100がコモンモニター信号に基づいて検出できる。コモン駆動信号の異常は、液晶ドライバー100における回路の故障又は断線、短絡等によって、コモン駆動信号の信号レベルが本来出力されるべき信号レベルになっていない状態である。
【0032】
2.液晶ドライバー
図3は、液晶ドライバー100の第1詳細構成例である。液晶ドライバー100は、インターフェース回路110と制御回路120とデータ記憶部130とラインラッチ140とセグメント駆動回路150とセグメント異常検出回路160とコモン駆動回路170とコモン異常検出回路180と発振回路190とを含む。
【0033】
インターフェース回路110は、液晶ドライバー100と処理装置400の回路間の通信を行う。具体的には、インターフェース回路110は、処理装置400からセグメント駆動データを受信する。各セグメント電極の表示を制御するためのデータである。例えばスタティック駆動の場合、セグメント駆動データは、セグメント電極の表示をオン又はオフにするデータである。或いはスタティック駆動においてPWM駆動を行う場合には、セグメント駆動データは、セグメント電極の表示階調を設定するためのデータである。処理装置400は、液晶ドライバー100のホスト装置であり、例えばプロセッサー又は表示コントローラー等である。プロセッサーはCPU又はマイクロコンピューター等である。インターフェース回路110の通信方式としては、例えばI2C(Inter Integrated Circuit)方式、又はSPI(Serial Peripheral Interface)方式等のシリアルインターフェース方式を採用できる。或いはインターフェース回路110の通信方式としてパラレルインターフェース方式を採用してもよい。インターフェース回路110は、これらの通信方式を実現する入出力バッファー回路及び制御回路を含むことができる。
【0034】
制御回路120は、ロジック回路であり、発振回路190から入力されるクロック信号に基づいて動作する。制御回路120は、液晶ドライバー100が液晶パネル200を駆動する際の駆動タイミングを制御する。具体的には、インターフェース回路110により受信されたセグメント駆動データをデータ記憶部130に記憶させる。また制御回路120は、各フレームにおいて、そのフレームに対応したセグメント駆動信号をセグメント駆動回路150から出力させる制御を行う。また制御回路120は、フレーム毎に駆動極性を反転させる制御を行う。
【0035】
データ記憶部130は、セグメント駆動データを記憶する。データ記憶部130は、いわゆる表示データRAMである。或いは、データ記憶部130はレジスターであってもよい。
【0036】
ラインラッチ140は、データ記憶部130から読み出された1フレーム分のセグメント駆動データをラッチする。ラインラッチ140は例えばフリップフロップ回路により構成される。
【0037】
セグメント駆動回路150は、ラインラッチ140にラッチされたセグメント駆動データに基づいて、液晶パネル200のセグメント電極を駆動する。即ち、セグメント駆動回路150は、セグメント駆動データに対応したセグメント駆動信号をセグメント端子から出力することで、セグメント電極を駆動する。セグメント駆動信号はローレベル又はハイレベルの信号である。PWM駆動の場合、1フレームにおいてセグメント駆動信号がハイレベルからローレベル、又はローレベルからハイレベルに変化する。この変化タイミングは階調に応じて決まる。
【0038】
セグメント異常検出回路160は、セグメント電極からフィードバックされるセグメントモニター信号に基づいて、セグメント電極の駆動異常を検出する。即ち、セグメント異常検出回路160は、セグメント駆動信号又はそれと同じ論理レベルの信号と、セグメントモニター信号とが一致するか否かを判定する。セグメント異常検出回路160は、不一致と判定した場合には駆動異常であると判定し、一致と判定場合には正常であると判定する。セグメント異常検出回路160は、検出結果を制御回路120へ出力する。制御回路120は、検出結果が駆動異常を示す場合、インターフェース回路110を介して処理装置400へ駆動異常を通知する。
【0039】
コモン駆動回路170は、液晶パネル200のコモン電極を駆動する。即ち、コモン駆動回路170は、極性に応じたコモン駆動信号をコモン端子から出力することで、コモン電極を駆動する。コモン駆動信号は、正極性のときローレベルの信号であり、負極性のときハイレベルの信号である。
【0040】
コモン異常検出回路180は、コモン電極からフィードバックされるコモンモニター信号に基づいて、コモン電極の駆動異常を検出する。即ち、コモン異常検出回路180は、コモン駆動信号又はそれと同じ論理レベルの信号と、コモンモニター信号とが一致するか否かを判定する。コモン異常検出回路180は、不一致と判定した場合には駆動異常であると判定し、一致と判定場合には正常であると判定する。コモン異常検出回路180は、検出結果を制御回路120へ出力する。制御回路120は、検出結果が駆動異常を示す場合、インターフェース回路110を介して処理装置400へ駆動異常を通知する。
【0041】
3.セグメント駆動回路、セグメント異常検出回路
図4は、セグメント駆動回路150及びセグメント異常検出回路160の第1詳細構成例である。なお以下では図1のセグメント端子TSD1、TSD2に接続されるセグメント駆動回路及びセグメント異常検出回路を例に説明するが、液晶ドライバー100に含まれる他のセグメント端子にも同様にセグメント駆動回路及びセグメント異常検出回路が接続される。但し、ESS1等、1つのセグメント電極に1つのセグメント端子が接続される場合には、セグメント異常検出回路は設けない。
【0042】
セグメント駆動回路150は、液晶パネル200のセグメント電極ESD1を駆動するセグメント駆動信号SGQを出力する。第1セグメント端子であるセグメント端子TSD1は、セグメント駆動信号SGQをセグメント電極ESD1へ出力する。第2セグメント端子であるセグメント端子TSD2には、セグメント電極ESD1からのモニター信号であるセグメントモニター信号SMNが入力される。セグメント異常検出回路160は、セグメントモニター信号SMNに基づいて、セグメント電極ESD1の駆動異常を検出する。
【0043】
このようにすれば、セグメント電極ESD1に接続されるセグメント信号線LSD1に異常が発生した場合、或いはセグメント駆動回路150が出力するセグメント駆動信号SGQに異常が発生した場合であっても、セグメント異常検出回路160がセグメントモニター信号SMNに基づいて異常を検出できる。
【0044】
また、セグメント電極ESD1からフィードバックされるセグメントモニター信号SMNを用いて駆動異常を検出することで、通常の表示動作中においてリアルタイムに駆動異常を検出できる。例えばセグメントモニター信号SMNを用いない手法として、セグメント駆動信号SGQのトグルを検出する手法が考えられる。しかし、通常の表示動作においてセグメント駆動信号SGQは任意の波形であるため、例えばローレベルのセグメント駆動信号SGQが続く場合などには駆動異常を検出できない。このため、セグメント駆動信号SGQがトグルする特別な波形を入力する必要があり、通常の表示動作において駆動異常を検出することが難しい。本実施形態では、セグメント電極ESD1が正常に駆動されている場合にはセグメントモニター信号SMNがセグメント駆動信号SGQと同じ信号となるので、それを検出することによって、通常の表示動作中において駆動異常を判定できる。
【0045】
セグメント駆動回路150は、セグメント駆動データISGDTに基づいてセグメント信号SLATを出力するセグメント信号出力回路151と、セグメント信号SLATに基づいてセグメント駆動信号SGQを出力する出力回路155と、を含む。
【0046】
具体的には、セグメント信号出力回路151は、極性反転回路152とラッチ回路153とを含む。セグメント電極ESD1に対応した液晶セルに電圧を印加するときセグメント駆動データISGDTはハイレベルであり、液晶セルに電圧を印加しないときセグメント駆動データISGDTはローレベルである。極性反転回路152は、制御回路120から入力される極性信号POLに基づいて、セグメント駆動データISGDTを極性反転処理する。即ち極性反転回路152は、正極性のフレームにおいて、セグメント駆動データISGDTと同じ論理レベルの出力信号SGDTを出力し、負極性のフレームにおいて、セグメント駆動データISGDTの論理レベルを反転した出力信号SGDTを出力する。ラッチ回路153は、制御回路120から入力されたラッチパルスLPにより出力信号SGDTをラッチし、セグメント信号SLATとして出力する。
【0047】
出力回路155は、第1レベルシフター156と、バッファー回路157と、を含む。
【0048】
第1レベルシフター156は、セグメント信号SLATのレベルシフトを行うことで、出力信号SLATLSを出力する。制御回路120及びデータ記憶部130、セグメント信号出力回路151は第1電源電圧で動作し、バッファー回路157は、第1電源電圧とは異なる第2電源電圧で動作する。即ち第1レベルシフター156は、第1電源電圧の信号レベルを第2電源電圧の信号レベルにレベルシフトする。例えば第2電源電圧は第1電源電圧より高い。
【0049】
バッファー回路157は、第1レベルシフター156の出力信号SLATLSに基づいてセグメント駆動信号SGQを出力する。即ちバッファー回路157は、出力信号SLATLSをバッファリングすることでセグメント駆動信号SGQを出力する。回路が正常であれば、セグメント信号SLATとセグメント駆動信号SGQの論理レベルは同じである。
【0050】
セグメント異常検出回路160は、セグメントモニター信号SMNとセグメント信号SLATとセグメント駆動信号SGQとを比較することでセグメント電極ESD1の駆動異常を検出する。セグメント異常検出回路160は、第2レベルシフター161と、第3レベルシフター162と、排他的論理和回路163と、論理和回路164と、を含む。
【0051】
第2レベルシフター161は、セグメントモニター信号SMNをレベルシフトし、レベルシフト後のセグメントモニター信号SMNLSを排他的論理和回路163へ出力する。第3レベルシフター162は、セグメント駆動信号SGQをレベルシフトし、レベルシフト後のセグメント駆動信号SGQLSを排他的論理和回路163へ出力する。排他的論理和回路163と論理和回路164は第1電源電圧で動作する。即ち、第2レベルシフター161と第3レベルシフター162は、第2電源電圧の信号レベルを第1電源電圧の信号レベルにレベルシフトする。
【0052】
排他的論理和回路163は、レベルシフト後のセグメントモニター信号SMNLSと、セグメント信号SLATと、レベルシフト後のセグメント駆動信号SGQLSとの排他的論理和を求め、その結果である検出信号SDET1を出力する。SMNLS及びSLAT、SGQLSの論理レベルが一致している場合、検出信号SDET1はローレベルであり、それ以外の場合には検出信号SDET1はハイレベルとなる。セグメント電極ESD1が正常に駆動されている場合にはSMNLS及びSLAT、SGQLSの論理レベルが一致する。即ち、駆動異常が検出されたときには検出信号SDET1がハイレベルとなる。
【0053】
論理和回路164は、検出信号SDET1~SDETnの論理和を求め、その結果である検出信号SDETQを制御回路120に出力する。nは2以上の整数である。SDET2~SDETnは、セグメント電極ESD1以外のセグメント電極の駆動異常検出結果である。SDET1~SDETnのいずれかがハイレベルのとき検出信号SDETQがハイレベルとなる。制御回路120は、検出信号SDETQがハイレベルのときインターフェース回路110を介して処理装置400へ駆動異常を通知する。
【0054】
図5は、セグメント電極ESD1が正常に駆動されている場合の信号波形例である。ラッチ回路153は、極性反転回路152の出力信号SGDTをラッチパルスLPの立ち上がりエッジでラッチすることで、セグメント信号SLATを出力する。出力回路155は、セグメント信号SLATと同じ論理レベルのセグメント駆動信号SGQを出力する。駆動異常が無い場合、セグメントモニター信号SMNの論理レベルは、セグメント駆動信号SGQの論理レベルと同じである。
【0055】
以上から、排他的論理和回路163に入力されるセグメント信号SLATと、レベルシフト後のセグメントモニター信号SMNLSと、レベルシフト後のセグメント駆動信号SGQLSは、同じ論理レベルとなる。このため排他的論理和回路163はローレベルの検出信号SDET1を出力する。
【0056】
ここでは検出信号SDET2~SDETnはローレベルであるとする。論理和回路164は、検出信号SDET1~SDETnの論理和であるローレベルの検出信号SDETQを制御回路120に出力する。
【0057】
図6は、セグメント信号線LSD1が電源にショートした場合の信号波形例である。図6において、点線の波形は正常時の波形を示し、実線の波形は異常時の波形を示す。
【0058】
時間t1においてセグメント信号線LSD1が電源にショートしたとすると、時間t1以降において、セグメント駆動信号SGQはハイレベルに固定される。セグメント信号SLATがローレベルのとき、セグメント駆動信号SGQはローレベルとなるべきであるが、ショートによってセグメント駆動信号SGQはハイレベルとなる。
【0059】
セグメント駆動信号SGQがハイレベルに固定されることで、レベルシフト後のセグメント駆動信号SGQLSと、セグメントモニター信号SMNと、レベルシフト後のセグメントモニター信号SMNLSがハイレベルとなる。このため、セグメント信号SLATがローレベルのとき、排他的論理和回路163はハイレベルの検出信号SDET1を出力する。論理和回路164は、検出信号SDET1がハイレベルのとき、ハイレベルの検出信号SDETQを出力する。制御回路120は、ハイレベルの検出信号SDETQが入力されたとき、駆動異常が発生したと判断する。
【0060】
図7は、セグメント信号線LSD1がグランドにショートした場合の信号波形例である。図7において、点線の波形は正常時の波形を示し、実線の波形は異常時の波形を示す。
【0061】
時間t2においてセグメント信号線LSD1がグランドにショートしたとすると、時間t2以降において、セグメント駆動信号SGQはローレベルに固定される。セグメント信号SLATがハイレベルのとき、セグメント駆動信号SGQはハイレベルとなるべきであるが、ショートによってセグメント駆動信号SGQはローレベルとなる。
【0062】
セグメント駆動信号SGQがローレベルに固定されることで、レベルシフト後のセグメント駆動信号SGQLSと、セグメントモニター信号SMNと、レベルシフト後のセグメントモニター信号SMNLSがローレベルとなる。このため、セグメント信号SLATがハイレベルのとき、排他的論理和回路163はハイレベルの検出信号SDET1を出力する。論理和回路164は、検出信号SDET1がハイレベルのとき、ハイレベルの検出信号SDETQを出力する。制御回路120は、ハイレベルの検出信号SDETQが入力されたとき、駆動異常が発生したと判断する。
【0063】
図8は、セグメント端子TSD1とセグメント電極ESD1の間がオープン状態になった場合の信号波形例である。オープン状態は、セグメント端子TSD1の接続不良、又はセグメント信号線LSD1の断線によって発生する。図8には、寄生容量に蓄積された電荷によってセグメント電極ESD1がグランド電位となった場合の信号波形例を示す。図8において、点線の波形は正常時の波形を示し、実線の波形は異常時の波形を示す。
【0064】
時間t3においてセグメント端子TSD1とセグメント電極ESD1の間がオープン状態になったとすると、時間t3以降において、セグメントモニター信号SMNはローレベルに固定される。セグメント駆動信号SGQがハイレベルのとき、セグメントモニター信号SMNはハイレベルとなるべきであるが、オープン状態によってセグメントモニター信号SMNはローレベルとなる。
【0065】
セグメントモニター信号SMNがローレベルに固定されることで、レベルシフト後のセグメントモニター信号SMNLSがローレベルとなる。このため、セグメント信号SLATとレベルシフト後のセグメント駆動信号SGQLSがハイレベルのとき、排他的論理和回路163はハイレベルの検出信号SDET1を出力する。論理和回路164は、検出信号SDET1がハイレベルのとき、ハイレベルの検出信号SDETQを出力する。制御回路120は、ハイレベルの検出信号SDETQが入力されたとき、駆動異常が発生したと判断する。
【0066】
以上の実施形態によれば、セグメント異常検出回路160がセグメント信号SLATとセグメント駆動信号SGQとセグメントモニター信号SMNとを比較することで、セグメント電極ESD1の駆動異常を検出できる。即ち、駆動異常が無い場合、セグメント信号SLATとセグメント駆動信号SGQとセグメントモニター信号SMNの論理レベルが同じであるため、それらのうち1つでも論理レベルが異なっているとき、セグメント異常検出回路160が駆動異常を検出できる。
【0067】
なお、図4図8ではセグメント異常検出回路160がセグメント信号SLATとセグメント駆動信号SGQとセグメントモニター信号SMNとを比較する場合を説明したが、以下の第1、第2変形例のように構成してもよい。
【0068】
第1変形例では、セグメント異常検出回路160がセグメント信号SLATとセグメントモニター信号SMNとを比較することでセグメント電極ESD1の駆動異常を検出する。この場合、第3レベルシフター162は設けない。また排他的論理和回路163は、セグメント信号SLATと、レベルシフト後のセグメントモニター信号SMNLSとの排他的論理和を求め、その結果である検出信号SDET1を出力する。
【0069】
第2変形例では、セグメント異常検出回路160がセグメント駆動信号SGQとセグメントモニター信号SMNとを比較することでセグメント電極ESD1の駆動異常を検出する。この場合、排他的論理和回路163は、レベルシフト後のセグメント駆動信号SGQLSと、レベルシフト後のセグメントモニター信号SMNLSとの排他的論理和を求め、その結果である検出信号SDET1を出力する。
【0070】
図9に、セグメント異常検出回路160の第2詳細構成例を示す。なお、既に説明された構成要素には同一の符号を付し、その構成要素の説明を適宜に省略する。
【0071】
図9では、セグメント異常検出回路160がセグメント信号SLATとセグメント駆動信号SGQとを比較することで駆動異常を検出する。セグメント異常検出回路160は、第2レベルシフター161と排他的論理和回路165と論理和回路164とを含む。排他的論理和回路165は、セグメント信号SLATと、レベルシフト後のセグメント駆動信号SGQLSとの排他的論理和を求め、その結果である検出信号SDET1を出力する。
【0072】
第2詳細構成例によれば、セグメント異常検出回路160がセグメント信号SLATとセグメント駆動信号SGQとを比較することで、回路故障によるセグメント駆動信号SGQの異常を検出できる。また、セグメント信号SLATとセグメント駆動信号SGQとの比較結果により駆動異常が判断されるので、セグメント駆動信号SGQが任意の波形であっても駆動異常を検出できる。即ち、通常の表示動作中においてリアルタイムに駆動異常を検出できる。
【0073】
4.コモン駆動回路、コモン異常検出回路
図10は、コモン駆動回路170及びコモン異常検出回路180の第1詳細構成例である。
【0074】
コモン駆動回路170は、液晶パネル200のコモン電極を駆動するコモン駆動信号CMQを出力する。第1コモン端子であるコモン端子TCD1は、コモン駆動信号CMQをコモン電極へ出力する。第2コモン端子であるコモン端子TCD2には、コモン電極からのモニター信号であるコモンモニター信号CMNが入力される。コモン異常検出回路180は、コモンモニター信号CMNに基づいて、コモン電極の駆動異常を検出する。
【0075】
このようにすれば、コモン電極に接続されるコモン信号線LCD1~LCD6に異常が発生した場合、或いはコモン駆動回路170が出力するコモン駆動信号CMQに異常が発生した場合であっても、コモン異常検出回路180がコモンモニター信号CMNに基づいて異常を検出できる。
【0076】
また、コモン電極からフィードバックされるコモンモニター信号CMNを用いて駆動異常を検出することで、通常の表示動作中においてリアルタイムに駆動異常を検出できる。即ち、コモン電極が正常に駆動されている場合にはコモンモニター信号CMNがコモン駆動信号CMQと同じ信号となるので、それを検出することによって、通常の表示動作中において駆動異常を判定できる。
【0077】
コモン駆動回路170は、コモン駆動データICMDTに基づいてコモン信号CLATを出力するコモン信号出力回路171と、コモン信号CLATに基づいてコモン駆動信号CMQを出力する出力回路175と、を含む。
【0078】
具体的には、コモン信号出力回路171は、極性反転回路172とラッチ回路173とを含む。液晶パネル200の表示オン時にはコモン駆動データICMDTはローレベルであり、液晶パネル200の表示オフ時にはコモン駆動データICMDTはハイレベルである。極性反転回路172は、コモン駆動データICMDTを極性反転処理する。即ち極性反転回路172は、正極性のフレームにおいて、コモン駆動データICMDTと同じ論理レベルの出力信号CMDTを出力し、負極性のフレームにおいて、コモン駆動データICMDTの論理レベルを反転した出力信号CMDTを出力する。ラッチ回路173は、制御回路120から入力されたラッチパルスLPにより出力信号CMDTをラッチし、そのラッチされた信号CMDTをコモン信号CLATとして出力する。
【0079】
出力回路175は、第1レベルシフター176と、バッファー回路177と、を含む。
【0080】
第1レベルシフター176は、コモン信号CLATのレベルシフトを行うことで、出力信号CLATLSを出力する。コモン信号出力回路171は第1電源電圧で動作し、バッファー回路177は第2電源電圧で動作する。即ち第1レベルシフター176は、第1電源電圧の信号レベルを第2電源電圧の信号レベルにレベルシフトする。
【0081】
バッファー回路177は、第1レベルシフター176の出力信号CLATLSに基づいてコモン駆動信号CMQを出力する。即ちバッファー回路177は、出力信号CLATLSをバッファリングすることでコモン駆動信号CMQを出力する。回路が正常であれば、コモン信号CLATとコモン駆動信号CMQの論理レベルは同じである。
【0082】
コモン異常検出回路180は、コモンモニター信号CMNとコモン信号CLATとコモン駆動信号CMQとを比較することでコモン電極の駆動異常を検出する。コモン異常検出回路180は、第2レベルシフター181と、第3レベルシフター182と、排他的論理和回路183と、を含む。
【0083】
第2レベルシフター181は、コモンモニター信号CMNをレベルシフトし、レベルシフト後のコモンモニター信号CMNLSを排他的論理和回路183へ出力する。第3レベルシフター182は、コモン駆動信号CMQをレベルシフトし、レベルシフト後のコモン駆動信号CMQLSを排他的論理和回路183へ出力する。排他的論理和回路183は第1電源電圧で動作する。即ち、第2レベルシフター181と第3レベルシフター182は、第2電源電圧の信号レベルを第1電源電圧の信号レベルにレベルシフトする。
【0084】
排他的論理和回路183は、レベルシフト後のコモンモニター信号CMNLSと、コモン信号CLATと、レベルシフト後のコモン駆動信号CMQLSとの排他的論理和を求め、その結果である検出信号CDETQを出力する。CMNLS及びCLAT、CMQLSの論理レベルが一致している場合、検出信号CDETQはローレベルであり、それ以外の場合には検出信号CDETQはハイレベルとなる。コモン電極が正常に駆動されている場合にはCMNLS及びCLAT、CMQLSの論理レベルが一致する。即ち、駆動異常が検出されたときには検出信号CDETQがハイレベルとなる。制御回路120は、検出信号CDETQがハイレベルのときインターフェース回路110を介して処理装置400へ駆動異常を通知する。
【0085】
図11は、コモン電極が正常に駆動されている場合の信号波形例である。ラッチ回路173は、極性反転回路172の出力信号CMDTをラッチパルスLPの立ち上がりエッジでラッチすることで、コモン信号CLATを出力する。出力回路175は、コモン信号CLATと同じ論理レベルのコモン駆動信号CMQを出力する。駆動異常が無い場合、コモンモニター信号CMNの論理レベルは、コモン駆動信号CMQの論理レベルと同じである。
【0086】
以上から、排他的論理和回路183に入力されるコモン信号CLATと、レベルシフト後のコモンモニター信号CMNLSと、レベルシフト後のコモン駆動信号CMQLSは、同じ論理レベルとなる。このため排他的論理和回路183はローレベルの検出信号CDETQを制御回路120に出力する。
【0087】
図12は、コモン信号線LCD1~LCD6のいずれかが電源にショートした場合の信号波形例である。図12において、点線の波形は正常時の波形を示し、実線の波形は異常時の波形を示す。
【0088】
時間t4においてコモン信号線LCD1~LCD6のいずれかが電源にショートしたとすると、時間t4以降において、コモン駆動信号CMQはハイレベルに固定される。即ち、コモン信号CLATがローレベルのときであっても、コモン駆動信号CMQはハイレベルとなる。このとき、排他的論理和回路183はハイレベルの検出信号CDETQを出力する。制御回路120は、ハイレベルの検出信号CDETQが入力されたとき、駆動異常が発生したと判断する。
【0089】
図13は、コモン信号線LCD1~LCD6のいずれかがグランドにショートした場合の信号波形例である。図13において、点線の波形は正常時の波形を示し、実線の波形は異常時の波形を示す。
【0090】
時間t5においてコモン信号線LCD1~LCD6のいずれかがグランドにショートしたとすると、時間t5以降において、コモン駆動信号CMQはローレベルに固定される。即ち、コモン信号CLATがハイレベルのときであっても、コモン駆動信号CMQはローレベルとなる。このとき、排他的論理和回路183はハイレベルの検出信号CDETQを出力する。制御回路120は、ハイレベルの検出信号CDETQが入力されたとき、駆動異常が発生したと判断する。
【0091】
図14は、コモン端子TCD1とコモン電極の間がオープン状態になった場合の信号波形例である。オープン状態は、コモン端子TCD1の接続不良、又はコモン信号線LCD1~LCD6のいずれかが断線したことによって発生する。図13には、寄生容量に蓄積された電荷によってコモン電極がグランド電位となった場合の信号波形例を示す。図13において、点線の波形は正常時の波形を示し、実線の波形は異常時の波形を示す。
【0092】
時間t6においてコモン端子TCD1とコモン電極の間がオープン状態になったとすると、時間t6以降において、コモンモニター信号CMNはローレベルに固定される。即ち、コモン駆動信号CMQがハイレベルのときであっても、コモンモニター信号CMNはローレベルとなる。このとき、排他的論理和回路183はハイレベルの検出信号CDETQを出力する。制御回路120は、ハイレベルの検出信号CDETQが入力されたとき、駆動異常が発生したと判断する。
【0093】
以上の実施形態によれば、コモン異常検出回路180がコモン信号CLATとコモン駆動信号CMQとコモンモニター信号CMNとを比較することで、コモン電極の駆動異常を検出できる。即ち、駆動異常が無い場合、コモン信号CLATとコモン駆動信号CMQとコモンモニター信号CMNの論理レベルが同じであるため、それらのうち1つでも論理レベルが異なっているとき、コモン異常検出回路180が駆動異常を検出できる。
【0094】
なお、図10図14ではコモン異常検出回路180がコモン信号CLATとコモン駆動信号CMQとコモンモニター信号CMNとを比較する場合を説明したが、以下の第1、第2変形例のように構成してもよい。
【0095】
第1変形例では、コモン異常検出回路180がコモン信号CLATとコモンモニター信号CMNとを比較することでコモン電極の駆動異常を検出する。この場合、第3レベルシフター182は設けない。また排他的論理和回路183は、コモン信号CLATと、レベルシフト後のコモンモニター信号CMNLSとの排他的論理和を求め、その結果である検出信号CDETQを出力する。
【0096】
第2変形例では、コモン異常検出回路180がコモン駆動信号CMQとコモンモニター信号CMNとを比較することでコモン電極の駆動異常を検出する。この場合、排他的論理和回路183は、レベルシフト後のコモン駆動信号CMQLSと、レベルシフト後のコモンモニター信号CMNLSとの排他的論理和を求め、その結果である検出信号CDETQを出力する。
【0097】
図15に、コモン異常検出回路180の第2詳細構成例を示す。図10と同一の構成要素には同一の符号を付し、その構成要素の説明を適宜に省略する。
【0098】
図15では、コモン異常検出回路180がコモン信号CLATとコモン駆動信号CMQとを比較することで駆動異常を検出する。コモン異常検出回路180は、第2レベルシフター181と排他的論理和回路185とを含む。排他的論理和回路185は、コモン信号CLATと、レベルシフト後のコモン駆動信号CMQLSとの排他的論理和を求め、その結果である検出信号CDETQを出力する。
【0099】
第2詳細構成例によれば、コモン異常検出回路180がコモン信号CLATとコモン駆動信号CMQとを比較することで、回路故障によるコモン駆動信号CMQの異常を検出できる。また、コモン信号CLATとコモン駆動信号CMQとの比較結果により駆動異常が判断されるので、コモン駆動信号CMQが任意の波形であっても駆動異常を検出できる。即ち、通常の表示動作中においてリアルタイムに駆動異常を検出できる。
【0100】
5.2線出力への切り替え
次に、セグメント電極の駆動異常が検出された後に、セグメント電極に対して2つのセグメント端子からセグメント駆動信号を出力する手法について説明する。
【0101】
図16図17は、セグメント駆動回路150とセグメント異常検出回路160の第3詳細構成例である。なお図16図17では図1のセグメント端子TSD1、TSD2に接続されるセグメント駆動回路及びセグメント異常検出回路を例に説明するが、液晶ドライバー100に含まれる他のセグメント端子にも同様にセグメント駆動回路が接続される。但し、ESS1等、1つのセグメント電極に1つのセグメント端子が接続される場合には、セグメント異常検出回路と、後述するスイッチ回路を設けない。
【0102】
セグメント駆動回路150は、セグメント電極ESD1の駆動異常が検出されたとき、セグメント駆動信号SGQとは別にセグメント電極ESD1を駆動するセグメント駆動信号SGQ’を、セグメント端子TSD2に出力する。なお、セグメント駆動信号SGQを第1セグメント駆動信号とし、セグメント駆動信号SGQ’を第2セグメント駆動信号とする。
【0103】
このようにすれば、図1のA1に示すようなセグメント信号線LSD1の断線等によって駆動異常が発生したとき、セグメント端子TSD2からセグメント信号線LSD2を介してセグメント電極ESD1にセグメント駆動信号SGQ’を出力できる。これにより、駆動異常が発生した場合であっても、セグメント電極ESD1を駆動し続けることができるので、表示を継続できる。
【0104】
具体的には、セグメント駆動回路150は、セグメント信号出力回路151と出力回路155とセグメント信号出力回路51と駆動回路55とスイッチ回路10、20とレベルシフター40とを含む。セグメント信号出力回路151及び出力回路155は図4と同様なので説明を省略する。
【0105】
セグメント信号出力回路51は極性反転回路52とラッチ回路53とを含む。駆動回路55はレベルシフター56と出力回路57とを含む。セグメント信号出力回路51と駆動回路55の動作は、セグメント信号出力回路151と出力回路155の動作と同様である。即ち、極性反転回路152には、スイッチ回路10から極性信号POL’とセグメント駆動データISGDT’が入力される。極性反転回路52は、極性信号POL’に基づいて、セグメント駆動データISGDT’を極性反転処理する。ラッチ回路153には、スイッチ回路10からラッチパルスLP’が入力される。ラッチ回路53は、ラッチパルスLP’により極性反転回路52の出力信号SGDT’をラッチすることで、セグメント信号SLAT’を出力する。レベルシフター56は、セグメント信号SLAT’のレベルシフトを行う。出力回路57は、レベルシフター56の出力信号SLATLS’に基づいてセグメント駆動信号SGQ’を出力する。
【0106】
制御回路120は、検出信号SDET1に基づいてスイッチ制御信号SSWを出力する。図16に示すスイッチ回路の状態をモニター状態と呼び、図17に示すスイッチ回路の状態を2線駆動状態と呼ぶこととする。セグメント電極の駆動異常が検出されていないとき、制御回路120は、モニター状態を指示するスイッチ制御信号SSWを出力する。セグメント電極の駆動異常が検出されたとき、制御回路120は、2線駆動状態を指示するスイッチ制御信号SSWを出力する。
【0107】
レベルシフター40は、スイッチ制御信号SSWをレベルシフトすることで、レベルシフト後のスイッチ制御信号SSWLSを出力する。レベルシフター40は、第1電源電圧の信号レベルから第2電源電圧の信号レベルにレベルシフトする。
【0108】
スイッチ回路10は、スイッチSA1~SA3を含む。スイッチSA1~SA3は、スイッチ制御信号SSWによりモニター状態又は2線駆動状態に制御される。モニター状態では、スイッチSA1はLP’=Lを選択し、スイッチSA2はPOL’=Lを選択し、スイッチSA3はISGDT’=Lを選択する。「L」はローレベルを意味する。2線駆動状態では、スイッチSA1はLP’=LPを選択し、スイッチSA2はPOL’=POLを選択し、スイッチSA3はISGDT’=ISGDTを選択する。スイッチSA1~SA3は、例えばトランジスターで構成される。
【0109】
スイッチ回路20は、スイッチSB1、SB2を含む。スイッチSB1、SB2は、スイッチ制御信号SSWLSによりモニター状態又は2線駆動状態に制御される。セグメント端子TSD2の信号をSTSD2とする。モニター状態では、スイッチSB1及びスイッチSB2がSMN’=STSD2を選択する。これにより、セグメント異常検出回路160にセグメントモニター信号が入力される。2線駆動状態では、スイッチSB2がSMN’=Lを選択し、スイッチSB1がSTSD2=SGQ’を選択する。これにより、セグメント端子TSD2からセグメント駆動信号SGQ’が出力される。スイッチSB1、SB2は、例えばトランジスターで構成される。
【0110】
セグメント異常検出回路160は、第2レベルシフター161と排他的論理和回路163を含む。第2レベルシフター161は、セグメントモニター信号SMN’をレベルシフトする。排他的論理和回路163は、セグメント信号SLATと、レベルシフト後のセグメントモニター信号SMN’との排他的論理和を求め、その結果である検出信号SDET1を出力する。
【0111】
なお、セグメント異常検出回路160は、セグメント信号とセグメント駆動信号とセグメントモニター信号を比較することで、セグメント電極の駆動異常を検出してもよい。この場合、セグメント異常検出回路160は、セグメント駆動信号SGQをレベルシフトするレベルシフターを更に含む。そして排他的論理和回路163は、セグメント信号SLATと、レベルシフト後のセグメント駆動信号と、レベルシフト後のセグメントモニター信号SMN’との排他的論理和を求める。
【0112】
図18は、上記第3詳細構成例の動作を説明する信号波形例である。図18において、SSW=Lのときモニター状態であり、SSW=Hのとき2線駆動状態である。
【0113】
モニター状態では、セグメント端子TSD1にセグメントモニター信号がフィードバックされる。またセグメント端子TSD2の信号STSD2がセグメントモニター信号SMN’としてセグメント異常検出回路160に入力される。駆動異常が発生していないとき、セグメントモニター信号SMN’は、セグメント駆動信号SGQと同じ論理レベルである。
【0114】
時間t7で駆動異常が発生したとする。ここでは、セグメント信号線がグランドに短絡したとする。駆動異常が発生した後は、セグメント駆動信号SGQがハイレベルであっても、セグメントモニター信号SMN’がローレベルとなる。このため検出信号SDET1がハイレベルとなり、駆動異常が検出される。
【0115】
CLKは、制御回路120の動作クロック信号である。このクロック信号CLKは、図3の発振回路190から制御回路120に入力される。制御回路120はレジスターを含み、そのレジスターは、クロック信号CLKの立ち上がりエッジで検出信号SDET1を取り込む。DETREGは、このレジスターの出力信号である。
【0116】
制御回路120は、レジスターの出力信号DETREGをクロック信号の立ち上がりエッジでラッチすることで、スイッチ制御信号SSWを出力する。これにより、時間t8においてスイッチ制御信号SSWはローレベルからハイレベルに遷移する。時間t8以降は、2線駆動状態となる。
【0117】
2線駆動状態では、セグメント端子TSD2の信号STSD2は、セグメント駆動信号SGQ’と同じ論理レベルである。即ち、セグメント駆動信号SGQ’がセグメント端子TSD2からセグメント電極ESD1に出力される。2線駆動状態におけるセグメント駆動信号SGQ’は、セグメント駆動信号SGQと同じ論理レベルである。
【0118】
図19は、セグメント駆動回路150とセグメント異常検出回路160の第4詳細構成例である。図19では、図16のセグメント信号出力回路51が省略されており、スイッチ回路10がセグメント信号SLAT’を切り替える構成となっている。なお、既に説明された構成要素には同一の符号を付し、その構成要素の説明を適宜に省略する。
【0119】
スイッチ回路10はスイッチSA4を含む。SSW=Lであるモニター状態において、スイッチSA4はSLAT’=Lを選択する。SSW=Hである2線駆動状態において、スイッチSA4はSLAT’=SLATを選択する。第4詳細構成例における信号波形は図18と同様である。
【0120】
図20は、セグメント駆動回路150とセグメント異常検出回路160の第5詳細構成例である。図20では、セグメント駆動回路150が、セグメント信号出力回路151と出力回路155とレベルシフター40、41と出力ドライバーDRC2とを含む。また出力回路155のバッファー回路157がプリバッファーPBFと出力ドライバーDRC1とを含む。そして、スイッチ回路10が出力ドライバーDRC2の入力信号PBQ’を切り替える構成となっている。なお、既に説明された構成要素には同一の符号を付し、その構成要素の説明を適宜に省略する。
【0121】
プリバッファーPBFは、第1レベルシフター156の出力信号SLATLSをバッファリングすることで出力ドライバーDRC1を駆動する。また2線駆動状態においてプリバッファーPBFは出力ドライバーDRC1、DRC2を駆動する。出力ドライバーDRC1はプリバッファーPBFの出力信号PBQに基づいてセグメント駆動信号SGQを出力する。出力ドライバーDRC2は、スイッチ回路10により選択される入力信号PBQ’に基づいてセグメント駆動信号SGQ’を出力する。出力ドライバーDRC1、DRC2は、P型トランジスター及びN型トランジスターによるインバーター構成のドライバーである。
【0122】
スイッチ回路10はスイッチSA5を含む。レベルシフター41は、スイッチ制御信号SSWをレベルシフトすることで、レベルシフト後のスイッチ制御信号をスイッチSA5に出力する。レベルシフター41は、第1電源電圧の信号レベルから第2電源電圧の信号レベルにレベルシフトする。なお、レベルシフター41を設けずに、レベルシフター40がスイッチ制御信号SSWLSをスイッチSA5に出力してもよい。SSW=Lであるモニター状態において、スイッチSA5はPBQ’=Lを選択する。SSW=Hである2線駆動状態において、スイッチSA5はPBQ’=PBQを選択する。第5詳細構成例における信号波形は図18と同様である。
【0123】
図21は、セグメント駆動回路150とセグメント異常検出回路160の第6詳細構成例である。上記の第3~第5詳細構成例では、2線駆動状態においてスイッチ回路20が、セグメント駆動信号SGQと同じ論理レベルのセグメント駆動信号SGQ’をセグメント端子TSD2に出力する。第6詳細構成例では、2線駆動状態においてスイッチ回路20が、セグメント駆動信号SGQをセグメント端子TSD2に出力する構成となっている。なお、既に説明された構成要素には同一の符号を付し、その構成要素の説明を適宜に省略する。
【0124】
図21では、図16のセグメント信号出力回路51と駆動回路55とスイッチ回路10が省略されている。スイッチ回路20はスイッチSB3、SB4を含む。SSW=Lであるモニター状態において、スイッチSB3、SB4はSMN’=STSD2を選択する。SSW=Hである2線駆動状態において、スイッチSB3はSTSD2=SGQを選択し、スイッチSB4はSMN’=Lを選択する。第6詳細構成例における信号波形は図18と同様である。
【0125】
6.種々の実施形態
以下、上述していない種々の実施形態を説明する。
【0126】
図1図2の液晶ドライバー100において、第1セグメント端子であるセグメント端子TSD1と、第2セグメント端子であるセグメント端子TSD2とは、液晶ドライバー100の長手方向に沿って、隣り合って配置される。また同様に、セグメント端子TSD3とセグメント端子TSD4とは、長手方向に沿って隣り合って配置される。長手方向とは、液晶ドライバー100の長辺HLに沿った方向である。
【0127】
液晶パネル200に設けられる複数のセグメント信号線は、ガラス基板上の透明導電膜なので、互いに交差することができない。本実施形態では、セグメント端子TSD1、TSD2が隣り合って配置されることで、セグメント電極ESD1とセグメント端子TSD1、TSD2とを接続するセグメント信号線LSD1、LSD2が他のセグメント信号線と交差しないように、セグメント信号線LSD1、LSD2を配線できる。セグメント端子TSD3、TSD4についても同様である。
【0128】
但し、セグメント端子の配置は上記に限定されない。図22は、液晶装置300の第2構成例である。図22では、第1セグメント端子であるセグメント端子TSD1と、第2セグメント端子であるセグメント端子TSD2とは、液晶ドライバーの長手方向に交差する方向に沿って、隣り合って配置される。また同様に、セグメント端子TSD3とセグメント端子TSD4とは、長手方向に交差する方向に沿って、隣り合って配置される。長手方向に交差する方向とは、液晶ドライバー100の長辺HLに交差する方向であり、例えば液晶ドライバー100の短辺HSに沿った方向である。
【0129】
これにより、セグメント電極ESD1とセグメント端子TSD1、TSD2とを接続するセグメント信号線LSD1、LSD2が他のセグメント信号線と交差しないように、セグメント信号線LSD1、LSD2を配線できる。セグメント端子TSD3、TSD4についても同様であり、且つ液晶ドライバー100の長手方向寸法を小さくすることが可能となる。
【0130】
図1及び図22に示すように、セグメント電極ESD1に接続されるセグメント信号線LSD1とセグメント信号線LSD2は、隣り合って配線される。同様に、セグメント電極ESD2に接続されるセグメント信号線LSD3とセグメント信号線LSD4は、隣り合って配線される。2つのセグメント信号線が隣り合うとは、その2つのセグメント信号線の間に他のセグメント信号線が設けられていないことである。例えば、セグメント電極ESD1に接続されるセグメント信号線LSD1、LSD2は、並走するように配置される。なお、並走するセグメント信号線LSD1、LSD2の間隔は一定である必要はない。
【0131】
例えば、セグメント信号線LSD1、LSD2の間に、セグメント電極ESD2及びセグメント信号線LSD3、LSD4、セグメント端子TSD3、TSD4が配置されるように、セグメント信号線LSD2を迂回配線させることも考えられる。しかしながら、配線長が長くなると共に、配線の複雑化が予想される。この点、本実施形態によれば、同一のセグメント電極ESD1に接続されたセグメント信号線LSD1、LSD2が隣り合って配線されることで、シンプルな配線を実現しつつ、且つセグメント信号線LSD1、LSD2が他のセグメント信号線と交差しないように配線できる。
【0132】
図23は、液晶装置300の第3構成例である。図23では、第1セグメント端子及び第2セグメント端子は、液晶ドライバー100の長辺HLにおいて、第1領域HAR1と第2領域HAR2の間の第3領域HAR3に配置される。第3セグメント端子は、第1領域AHR1又は第2領域AHR2に配置される。領域HAR1~HAR3は、液晶ドライバー100のレイアウトにおけるセグメント端子の配置領域である。領域HAR1~HAR3の各々は長方形であり、その長辺が液晶ドライバー100の長辺HLに平行である。例えば、領域HAR1~HAR3の長辺の1つが液晶ドライバー100の長辺HLに接してもよい。
【0133】
図1のセグメント電極等を例にとると、図1のセグメント電極ESD1が第1セグメント電極であり、セグメント信号線LSD1、LSD2が第1、第2セグメント信号線であり、セグメント端子TSD1、TSD2が第1、第2セグメント端子である。また図1のセグメント電極ESS1が第2セグメント電極であり、セグメント信号線LSS1が第3セグメント信号線であり、セグメント端子TSS1が第3セグメント端子である。
【0134】
図23の液晶パネル200において、第1セグメント電極は、領域DAR1と領域DAR2の間の領域DAR3に配置される。第2セグメント電極は、領域DAR1又は領域DAR2に配置される。領域DAR1に配置されるセグメント電極は、液晶ドライバー100の領域HAR1に配置されたセグメント端子に接続される。同様に、領域DAR2、DAR3に配置されるセグメント電極は、液晶ドライバー100の領域HAR2、HAR3に配置されたセグメント端子に接続される。即ちライバー100が長辺HLとその両端に短辺HSを有し、領域HAR3は長辺HLにおいて、領域HAR1、HAR2よりも、いずれかの短辺HSから遠くに位置することになる。従って、ドライバー100が長辺HLとその両端に短辺HSを有し、第1セグメント端子及び前記第2セグメント端子は、液晶ドライバーの長辺HLにおいて、第3セグメント端子よりもいずれかの短辺HSから遠い位置に配置されることになる。
【0135】
例えば、液晶装置300が車載のクラスターパネルである場合、中央付近の領域DAR3にアイコンが配置され、その両側の領域DAR1、DAR2にメーター又は数字、文字が配置されることを想定できる。上述したように、アイコンの重要度が相対的に高いと想定した場合、領域DAR3に配置されたアイコンのセグメント電極と、液晶ドライバー100とを、2本のセグメント信号線で接続する。一方、領域DAR1、DA2に配置されたメーター又は数字、文字の重要度が相対的に低いとした場合、そのセグメント電極と、液晶ドライバー100とを、1本のセグメント信号線で接続する。
【0136】
上記図23の構成によれば、重要度の高い表示のセグメント電極が中央付近に配置される場合において、それに合わせたセグメント端子の配置にできる。
【0137】
図24は、液晶ドライバー100の第2詳細構成例である。図24では、液晶ドライバー100が不揮発性メモリー125を含む。不揮発性メモリー125は、例えばEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)又はフラッシュメモリ
ー、ヒューズセルを用いたメモリーである。
【0138】
不揮発性メモリー125は、セグメント電極の駆動異常の検出履歴を記憶する。即ち、セグメント異常検出回路160により駆動異常が検出されたとき、制御回路120が、その履歴を不揮発性メモリー125に書き込む。処理装置400は、インターフェース回路110を介して不揮発性メモリー125にアクセスすることで、検出履歴を取得できる。なお、不揮発性メモリー125は、コモン電極の駆動異常の検出履歴を記憶してもよい。
【0139】
検出履歴の内容は種々想定できる。例えば、検出履歴は駆動異常の検出回数を含む。即ち、図4の構成において検出信号SDETQがハイレベルとなったとき、制御回路120は、不揮発性メモリー125に記憶された検出回数を1増加させる。或いは、検出履歴は駆動異常の検出時間を含む。制御回路120は、発振回路190からのクロック信号に基づいて計時するタイマーを含んでもよい。そして、検出信号SDETQがハイレベルとなったとき、制御回路120は、タイマーの出力時間を不揮発性メモリー125に書き込む。或いは、検出履歴は各セグメント端子における検出履歴である。この場合、制御回路120に各セグメント端子に対応した検出結果である検出信号SDET1~SDETnが入力される。制御回路120は、検出信号SDET1~SDETnに基づいて、各セグメント端子における検出履歴を不揮発性メモリー125に書き込む。
【0140】
本実施形態によれば、液晶ドライバー100の起動時において、液晶ドライバー100又は処理装置400が不揮発性メモリー125から検出履歴を取得できる。例えば上述した2線駆動を行う場合、起動時において検出履歴を参照することで、駆動異常を再検出しなくても起動後すぐに2線駆動状態に設定できるようになる。
【0141】
図25は、液晶パネル200の詳細構成例である。図25には、液晶パネル200の平面視図と、平面視図に示すAA’断面における断面図と、平面視図に示すBB’断面における断面図と、を示す。図25では、セグメント電極ESD1に関する構成のみを図示する。
【0142】
液晶パネル200は、ガラス基板GB1、GB2と、セグメント電極ESD1と、セグメント信号線LSD1、LSD2と、コモン電極ECD1と、信号線LCD1a、LCD1b、LCD2a、LCD2bと、上下導通材UD1、UD2を含む。
【0143】
ガラス基板GB1とガラス基板GB2は向かい合っており、その間に透明導電膜及び液晶LC1が設けられている。液晶ドライバー100は、ガラス基板GB1においてガラス基板GB2に覆われていない部分に実装されている。
【0144】
ガラス基板GB1には、透明導電膜であるセグメント電極ESD1及びセグメント信号線LSD1、LSD2が形成されている。セグメント信号線LSD1、LSD2の一端には、セグメント端子TSD1、TSD2が接続される。ガラス基板GB1に形成される透明導電膜のうち、コモン電極ECD1と共に液晶LC1に電圧を印加する部分がセグメント電極ESD1である。即ち、セグメント電極ESD1とコモン電極ECD1は向かい合って配置されており、その間に液晶LC1が設けられている。なおセグメント電極ESD1とコモン電極ECD1に挟まれていない部分にも液晶LC1が設けられている。セグメント電極ESD1とコモン電極ECD1に電圧が印加されることで、セグメント電極ESD1とコモン電極ECD1に挟まれた部分の液晶の透過率が制御される。
【0145】
ガラス基板GB1には、透明導電膜である信号線LCD1a、LCD2aが形成されている。信号線LCD1a、LCD2aの一端には、コモン端子TCD1、TCD2が接続される。ガラス基板GB2には、透明導電膜である信号線LCD1b、LCD2bとコモン電極ECD1が形成される。信号線LCD1a、LCD2aの他端と、信号線LCD1b、LCD2bの一端は、上下導通材UD1、UD2により接続される。信号線LCD1b、LCD2bの他端はコモン電極ECD1に接続される。図2ではコモン信号線を透明導電膜のみで図示したが、図25では、コモン信号線は透明導電膜と上下導通材を含む。即ち、コモン端子TCD1とコモン電極ECD1を接続するコモン信号線は、信号線LCD1a、LCD1bと上下導通材UD1とを含む。コモン端子TCD2とコモン電極ECD1を接続するコモン信号線は、信号線LCD2a、LCD2bと上下導通材UD2とを含む。
【0146】
このように、コモン信号線は透明導電膜以外の導電体を含んでもよい。同様に、セグメント信号線が透明導電膜以外の導電体を含んでもよい。
【0147】
以上の図1図25では液晶装置300表示装置である場合を例に説明したが、液晶装置300は表示装置に限定されない。例えば液晶装置300は、光の通過と遮断を制御するための液晶シャッターであってもよい。液晶シャッターを適用できる装置の一例としてヘッドライトがある。図26は、液晶装置300を含むヘッドライト700の構成例である。また図27は、ヘッドライトに適用される液晶パネル200の例である。
【0148】
ヘッドライト700は液晶装置300と光源710を含む。光源710はLED(Light Emitting Diode)である。或いは光源710はハロゲンランプ又はキセノンランプであってもよい。液晶装置300は液晶ドライバー100と液晶パネル200を含む。
【0149】
液晶パネル200には、複数のセグメントSEG1~SEG9が設けられる。セグメントSEG1~SEG9の各々は液晶セルである。セグメントSEG1~SEG9は例えば3×3のマトリックスに配置されるが、これに限定されるものではない。なお図27ではセグメント信号線とコモン信号線の図示を省略している。
【0150】
液晶ドライバー100は、セグメントSEG1~SEG9の各々をオン又はオフに制御する。ここでは、オンは透過状態を意味し、オフは遮断状態を意味する。光源710は液晶パネル200に対して光を出射し、その光は、オンになっている液晶セルを通過してヘッドライト700の照明対象に出射される。オフになっている液晶セルは、光源710からの光を遮断する。即ち、セグメントSEG1~SEG9の各々がシャッターとして機能する。セグメントSEG1~SEG9のオンオフ状態によって、ヘッドライト700の配光が変化する。例えば液晶ドライバー100がセグメントSEG1~SEG3をオフにし、セグメントSEG4~SEG9をオンにすることで、いわゆるロービームを実現できる。また液晶ドライバー100がセグメントSEG1~SEG9をオンにすることで、いわゆるハイビームを実現できる。
【0151】
なお、液晶シャッターの適用例はヘッドライトに限定されない。例えば、液晶シャッターを含む液晶装置がアクティブマトリックス型表示装置と組み合わされてもよい。このとき、液晶装置の液晶パネルには、アクティブマトリックス型表示装置の画面を覆うようにセグメントが設けられ、そのセグメントが液晶シャッターとして機能する。液晶パネルには、液晶シャッターであるセグメントの他に、種々の表示物に対応したセグメントが設けられてもよい。ユーザーが液晶シャッターを通してアクティブマトリックス型表示装置をみるように、液晶装置とアクティブマトリックス型表示装置とが配置されている。そして、液晶ドライバー100が液晶シャッターをオンにすることで、アクティブマトリックス型表示装置の表示が液晶シャッターを通してユーザーから見えるようになる。一方、液晶ドライバー100が液晶シャッターをオフにすることで、アクティブマトリックス型表示装置の表示が液晶シャッターによって遮断され、ユーザーから見えなくなる。
【0152】
上述した図5図8の信号波形例では、スタティック駆動において、セグメント電極に印加する電圧を1フレームの間変化させない場合を例に説明した。但し、駆動手法はこれに限定されず、スタティック駆動において、セグメント電極に印加する電圧を1フレームの途中で変化させるPWM駆動を行ってもよい。図28は、液晶ドライバーがセグメント電極をPWM駆動する場合の信号波形例である。
【0153】
COMLPは、制御回路120がコモン駆動回路170に出力するラッチパルスである。ラッチパルスCOMLPの立ち上がりエッジ間が1つのフレームである。フレームTFL1は正極性フレームであり、フレームTFL2は負極性フレームである。フレームTFL1においてコモン駆動信号CMQ=Lであり、フレームTFL2においてコモン駆動信号CMQ=Hである。コモン駆動回路170の動作は図11等で説明した動作と同じである。
【0154】
ここでは階調数を11とする。スタティック駆動におけるPWM駆動では、液晶の透過率は0%と100%の2値であるが、透過率100%のデューティーを変化させることで、時間平均において階調を実現する。この時間平均における階調を、100%階調、90%階調、・・・、0%階調と呼ぶこととする。
【0155】
SEGLPは、制御回路120がセグメント駆動回路150に出力するラッチパルスである。ラッチパルスLPは、1フレームにおいて等間隔の10個のパルスを含む。このパルス数は、階調数から1を引いた数である。100%階調では、フレームTFL1の1個目のラッチパルスから、フレームTFL2の1個目のラッチパルスまでセグメント駆動信号SGQ=Hである。90%階調では、フレームTFL1の2個目のラッチパルスから、フレームTFL2の2個目のラッチパルスまでセグメント駆動信号SGQ=Hである。以下同様であり、0%階調では、フレームTFL1の10個目のラッチパルスから、フレームTFL2の10個目のラッチパルスまでセグメント駆動信号SGQ=Hである。
【0156】
駆動異常の検出手法は図4等で説明した手法と同じである。即ち、セグメント異常検出回路160はセグメント信号SLATとセグメント駆動信号SGQとセグメントモニター信号SMNとを比較することで、駆動異常を検出する。図5図8の信号波形例とセグメント駆動信号SGQの変化タイミングが異なるだけであり、セグメント信号SLATとセグメント駆動信号SGQとセグメントモニター信号SMNの論理レベルが不一致となったときに駆動異常が検出されることは、同様である。
【0157】
このように、本実施形態の駆動異常検出手法は、PWM駆動に適用することが可能である。
【0158】
7.電子機器、移動体
図29は、本実施形態の液晶ドライバー100を含む電子機器600の構成例である。本実施形態の電子機器として、液晶装置を搭載する種々の電子機器を想定できる。例えば本実施形態の電子機器として、車載装置や、ディスプレイ、プロジェクター、テレビション装置、情報処理装置、携帯型情報端末、カーナビゲーションシステム、携帯型ゲーム端末、DLP(Digital Light Processing)装置等を想定できる。車載装置は、例えばクラスターパネル等の車載表示装置、或いは液晶シャッターを用いたヘッドライト等である。クラスターパネルは、運転席の前に設けられ、メーター等が表示される表示パネルである。
【0159】
電子機器600は、処理装置400、液晶装置300、記憶部320、操作部330、通信部340を含む。液晶装置300は液晶ドライバー100と液晶パネル200とを含む。なお、記憶部320は記憶装置又はメモリーである。操作部330は操作装置である。通信部340は通信装置である。
【0160】
操作部330は、ユーザーからの種々の操作を受け付けるユーザーインターフェースである。例えば、ボタンやマウス、キーボード、液晶パネル200に装着されたタッチパネル等で構成される。通信部340は、画像データや制御データの通信を行うデータインターフェースである。例えばUSB等の有線通信インターフェースや、或は無線LAN等の無線通信インターフェースである。記憶部320は、通信部340から入力された画像データを記憶する。或は、記憶部320は、処理装置400のワーキングメモリーとして機能する。処理装置400は、電子機器の各部の制御処理や種々のデータ処理を行う。処理装置400は、通信部340が受信した画像データ、又は記憶部320が記憶している画像データを、液晶ドライバー100が受け付け可能な形式に変換し、その変換された画像データを液晶ドライバー100へ出力する。液晶ドライバー100は、処理装置400から転送された画像データに基づいて液晶パネル200を駆動する。
【0161】
図30は、本実施形態の液晶ドライバー100を含む移動体の構成例である。移動体は、例えばエンジンやモーター等の駆動機構、ハンドルや舵等の操舵機構、各種の電子機器を備えて、地上や空や海上を移動する機器又は装置である。本実施形態の移動体として、例えば、車、飛行機、バイク、船舶、走行ロボット、或いは歩行ロボット等の種々の移動体を想定できる。図30は移動体の具体例としての自動車206を概略的に示している。自動車206には、液晶ドライバー100を含む液晶装置300と、自動車206の各部を制御する制御装置510と、が組み込まれている。制御装置510は、例えば車速や燃料残量、走行距離、各種装置の設定等の情報をユーザーに提示する画像を生成し、その画像を液晶装置300に送信して液晶装置300に表示させる。或いは、自動車206が、上述のヘッドライトを含み、制御装置510がヘッドライトの液晶装置300を制御してもよい。
【0162】
以上に説明した液晶ドライバーは、セグメント駆動回路と第1セグメント端子と第2セグメント端子とセグメント異常検出回路とを含む。セグメント駆動回路は、液晶パネルのセグメント電極を駆動する第1セグメント駆動信号を出力する。第1セグメント端子は、第1セグメント駆動信号をセグメント電極へ出力する。第2セグメント端子は、セグメント電極からのモニター信号であるセグメントモニター信号が入力される。セグメント異常検出回路は、セグメントモニター信号に基づいて、セグメント電極の駆動異常を検出する。
【0163】
このようにすれば、第1セグメント端子からセグメント電極に出力された第1セグメント駆動信号が、セグメント電極から第2セグメント端子にセグメントモニター信号としてフィードバックされる。これにより、セグメント異常検出回路がセグメント電極の駆動異常を検出できる。即ち、セグメント異常検出回路が、セグメント電極に正常にセグメント駆動信号が印加されたか否かを判断できる。
【0164】
また本実施形態では、セグメント駆動回路は、セグメント駆動データに基づいてセグメント信号を出力するセグメント信号出力回路と、セグメント信号に基づいて第1セグメント駆動信号を出力する出力回路と、を含んでもよい。セグメント異常検出回路は、セグメントモニター信号とセグメント信号とを比較することで駆動異常を検出してもよい。
【0165】
このようにすれば、セグメント信号に基づいて第1セグメント駆動信号が出力されているので、セグメント異常検出回路がセグメントモニター信号とセグメント信号とを比較することで、セグメントモニター信号と第1セグメント駆動信号が同じ信号レベルであるか否かを判断できる。これにより、セグメント電極の駆動異常を検出できる。
【0166】
また本実施形態では、セグメント異常検出回路は、セグメントモニター信号とセグメント信号との排他的論理和を求める排他的論理和回路を含んでもよい。セグメント異常検出回路は、排他的論理和回路の出力信号を、セグメントモニター信号とセグメント信号との比較結果として出力してもよい。
【0167】
このようにすれば、排他的論理和回路の出力信号は、セグメントモニター信号とセグメント信号の論理レベルが一致している場合にローレベルとなり、セグメントモニター信号とセグメント信号の論理レベルが一致していない場合にハイレベルとなる。正常時においてセグメント信号と第1セグメント駆動信号の論理レベルが同じなので、駆動異常が発生すると排他的論理和回路の出力信号がハイレベルになる。これにより、セグメント電極の駆動異常を検出できる。
【0168】
また本実施形態では、出力回路は、セグメント信号のレベルシフトを行う第1レベルシフターを含んでもよい。出力回路は、第1レベルシフターの出力信号に基づいて第1セグメント駆動信号を出力してもよい。セグメント異常検出回路は、セグメントモニター信号をレベルシフトし、レベルシフト後のセグメントモニター信号を排他的論理和回路へ出力する第2レベルシフターを含んでもよい。
【0169】
このようにすれば、液晶ドライバーのロジック回路等に用いる第1電源電圧と、液晶パネルの駆動に用いる第2電源電圧とが異なる場合であっても、第1、第2レベルシフターがレベルシフトを行うことで、セグメント電極の駆動異常を検出できるようになる。なお、ロジック回路は、セグメント信号出力回路と排他的論理和回路等を含む。
【0170】
また本実施形態では、セグメント信号出力回路は、セグメント駆動データを極性反転処理する極性反転回路と、極性反転回路の出力信号をラッチパルスによりラッチすることでセグメント信号を出力するラッチ回路と、を含んでもよい。
【0171】
極性反転駆動において、第1セグメント駆動信号はフレーム毎に極性が反転する信号である。本実施形態によれば、セグメント信号は極性反転処理された信号なので、第1セグメント駆動信号と同様にフレーム毎に極性が反転する信号となる。これにより、第1セグメント駆動信号がフィードバックされたセグメントモニター信号と、セグメント信号とを比較することで、駆動異常を検出することができる。
【0172】
また本実施形態では、セグメント異常検出回路は、セグメントモニター信号と第1セグメント駆動信号とを比較することで駆動異常を検出してもよい。
【0173】
セグメントモニター信号は、第1セグメント端子からセグメント電極に出力された第1セグメント駆動信号が第2セグメント端子にフィードバックされた信号である。このため、セグメント異常検出回路がセグメントモニター信号と第1セグメント駆動信号とを比較することで、駆動異常を検出できる。
【0174】
また本実施形態では、セグメント異常検出回路は、セグメントモニター信号とセグメント信号と第1セグメント駆動信号とを比較することで駆動異常を検出してもよい。
【0175】
セグメント端子から正常に第1セグメント駆動信号が出力されていない場合には、セグメント信号と第1セグメント駆動信号が一致しなくなる。本実施形態によれば、セグメント異常検出回路がセグメントモニター信号とセグメント信号と第1セグメント駆動信号とを比較することで、セグメント電極に正常な第1セグメント駆動信号が印加されているか否かだけでなく、セグメント端子から正常に第1セグメント駆動信号が出力されているか否かを検出できる。
【0176】
また本実施形態では、セグメント異常検出回路は、セグメントモニター信号とセグメント信号と第1セグメント駆動信号との排他的論理和を求める排他的論理和回路を含んでもよい。セグメント異常検出回路は、排他的論理和回路の出力信号を、セグメントモニター信号とセグメント信号と第1セグメント駆動信号との比較結果として出力してもよい。
【0177】
このようにすれば、排他的論理和回路の出力信号は、セグメントモニター信号とセグメント信号と第1セグメント駆動信号の論理レベルが一致している場合にローレベルとなり、セグメントモニター信号とセグメント信号と第1セグメント駆動信号の論理レベルが一致していない場合にハイレベルとなる。正常時においてセグメントモニター信号とセグメント信号と第1セグメント駆動信号の論理レベルが同じなので、駆動異常が発生すると排他的論理和回路の出力信号がハイレベルになる。これにより、セグメント電極の駆動異常を検出できる。
【0178】
また本実施形態では、駆動回路は、セグメント信号のレベルシフトを行う第1レベルシフターを含んでもよい。駆動回路は、第1レベルシフターの出力信号に基づいて第1セグメント駆動信号を出力してもよい。セグメント異常検出回路は、セグメントモニター信号をレベルシフトし、レベルシフト後のセグメントモニター信号を排他的論理和回路へ出力する第2レベルシフターと、第1セグメント駆動信号をレベルシフトし、レベルシフト後の第1セグメント駆動信号を排他的論理和回路へ出力する第3レベルシフターと、を含んでもよい。
【0179】
このようにすれば、液晶ドライバーのロジック回路等に用いる第1電源電圧と、液晶パネルの駆動に用いる第2電源電圧とが異なる場合であっても、第1~第3レベルシフターがレベルシフトを行うことで、セグメント電極の駆動異常を検出できるようになる。なお、ロジック回路は、セグメント信号出力回路と排他的論理和回路等を含む。
【0180】
また本実施形態では、液晶ドライバーは、コモン駆動回路と第1コモン端子と第2コモン端子とコモン異常検出回路とを含んでもよい。コモン駆動回路は、液晶パネルのコモン電極を駆動するコモン駆動信号を出力してもよい。第1コモン端子は、コモン駆動信号をコモン電極へ出力してもよい。第2コモン端子は、コモン電極からのモニター信号であるコモンモニター信号が入力されてもよい。コモン異常検出回路は、コモンモニター信号に基づいて、コモン電極の駆動異常を検出してもよい。
【0181】
このようにすれば、第1コモン端子からコモン電極に出力されたコモン駆動信号が、コモン電極から第2コモン端子にコモンモニター信号としてフィードバックされる。これにより、コモン異常検出回路がコモン電極の駆動異常を検出できる。即ち、コモン異常検出回路が、コモン電極に正常にコモン駆動信号が印加されたか否かを判断できる。
【0182】
また本実施形態では、セグメント駆動回路は、セグメント電極の駆動異常が検出されたとき、第1セグメント駆動信号、又は第1セグメント駆動信号とは別にセグメント電極を駆動する第2セグメント駆動信号を、第2セグメント端子に出力してもよい。
【0183】
このようにすれば、第1セグメント信号線の断線等によってセグメント電極に第1セグメント駆動信号が印加されなくなった場合であっても、第1セグメント駆動信号、又は第1セグメント駆動信号とは別にセグメント電極を駆動する第2セグメント駆動信号が、第2セグメント端子からセグメント電極に出力される。これにより、セグメント電極の駆動を継続できる。
【0184】
また本実施形態では、セグメント駆動回路は、スイッチ回路を含んでもよい。スイッチ回路は、セグメント電極の駆動異常が検出されていないとき、第2セグメント端子に入力されるセグメントモニター信号を、セグメント異常検出回路に出力してもよい。スイッチ回路は、セグメント電極の駆動異常が検出されたとき、第1セグメント駆動信号、又は第1セグメント駆動信号とは別にセグメント電極を駆動する第2セグメント駆動信号を、第2セグメント端子に出力してもよい。
【0185】
このようにすれば、セグメント電極の駆動異常が検出されていないとき、セグメント駆動回路がセグメントモニター信号をセグメント異常検出回路に出力できる。また、セグメント電極の駆動異常が検出されたとき、セグメント駆動回路が第1セグメント駆動信号、又は第1セグメント駆動信号とは別にセグメント電極を駆動する第2セグメント駆動信号を、第2セグメント端子に出力できる。
【0186】
また本実施形態では、第1セグメント端子と第2セグメント端子は、液晶ドライバーの長手方向に沿って、隣り合って配置されてもよい。
【0187】
このようにすれば、第1セグメント端子と第2セグメント端子が隣り合って配置されることで、液晶パネルにおいて透明導電膜で形成される複数のセグメント信号線が互いに交差しないように、セグメント信号線を配置できる。
【0188】
また本実施形態では、第1セグメント端子と第2セグメント端子は、液晶ドライバーの長手方向に交差する方向に沿って、隣り合って配置されてもよい。
【0189】
このようにすれば、上記と同様に複数のセグメント信号線が互いに交差しないように、セグメント信号線を配置できる。また第1セグメント端子と第2セグメント端子が、液晶ドライバーの長手方向に交差する方向に沿って配置されることで、液晶ドライバーの長手方向のサイズを縮小できる。
【0190】
また本実施形態では、液晶ドライバーは、駆動異常の検出履歴を記憶する不揮発性メモリーを含んでもよい。
【0191】
このようにすれば、液晶ドライバーの起動時において、液晶ドライバー又は、液晶ドライバーのホストである処理装置が、不揮発性メモリーから検出履歴を取得できる。例えば上述した2線駆動を行う場合、起動時において検出履歴を参照することで、駆動異常を再検出しなくても起動後すぐに2線駆動状態に設定できるようになる。
【0192】
また本実施形態では、液晶ドライバーは、液晶パネルのセグメント電極を駆動するセグメント駆動信号を出力するセグメント駆動回路と、セグメント駆動信号をセグメント電極へ出力するセグメント端子と、セグメント電極の駆動異常を検出するセグメント異常検出回路と、を含んでもよい。セグメント駆動回路は、セグメント駆動データに基づいてセグメント信号を出力するセグメント信号出力回路と、セグメント信号に基づいてセグメント駆動信号を出力する駆動回路と、を含んでもよい。セグメント異常検出回路は、セグメント信号とセグメント駆動信号とを比較することで駆動異常を検出してもよい。
【0193】
セグメント端子から正常にセグメント駆動信号が出力されていない場合には、セグメント信号とセグメント駆動信号が一致しなくなる。本実施形態によれば、セグメント異常検出回路がセグメント信号とセグメント駆動信号とを比較することで、セグメント端子から正常にセグメント駆動信号が出力されているか否かを検出できる。
【0194】
また本実施形態では、液晶ドライバーは、液晶パネルのコモン電極を駆動するコモン駆動信号を出力するコモン駆動回路と、コモン駆動信号をコモン電極へ出力するコモン端子と、コモン電極の駆動異常を検出するコモン異常検出回路と、を含んでもよい。コモン駆動回路は、コモン駆動データに基づいてコモン信号を出力するコモン信号出力回路と、コモン信号に基づいてコモン駆動信号を出力する出力回路と、を含んでもよい。コモン異常検出回路は、コモン信号とコモン駆動信号とを比較することで駆動異常を検出してもよい。
【0195】
コモン端子から正常にコモン駆動信号が出力されていない場合には、コモン信号とコモン駆動信号が一致しなくなる。本実施形態によれば、コモン異常検出回路がコモン信号とコモン駆動信号とを比較することで、コモン端子から正常にコモン駆動信号が出力されているか否かを検出できる。
【0196】
また本実施形態の電子機器は、上記のいずれかに記載の液晶ドライバーを含む。
【0197】
また本実施形態の移動体は、上記のいずれかに記載の液晶ドライバーを含む。
【0198】
なお、上記のように本実施形態について詳細に説明したが、本開示の新規事項および効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。従って、このような変形例はすべて本開示の範囲に含まれるものとする。例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義または同義な異なる用語と共に記載された用語は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。また本実施形態及び変形例の全ての組み合わせも、本開示の範囲に含まれる。また液晶ドライバー、液晶パネル、液晶装置、電子機器及び移動体の構成及び動作等も、本実施形態で説明したものに限定されず、種々の変形実施が可能である。
【符号の説明】
【0199】
10,20…スイッチ回路、40,41…レベルシフター、51…セグメント信号出力回路、52…極性反転回路、53…ラッチ回路、55…駆動回路、56…レベルシフター、57…出力回路、100…液晶ドライバー、110…インターフェース回路、120…制御回路、125…不揮発性メモリー、130…データ記憶部、140…ラインラッチ、150…セグメント駆動回路、151…セグメント信号出力回路、152…極性反転回路、153…ラッチ回路、155…駆動回路、156…レベルシフター、157…出力回路、160…セグメント異常検出回路、161,162…レベルシフター、163…排他的論理和回路、164…論理和回路、165…排他的論理和回路、170…コモン駆動回路、171…コモン信号出力回路、172…極性反転回路、173…ラッチ回路、175…駆動回路、176…レベルシフター、177…出力回路、180…コモン異常検出回路、181,182…レベルシフター、183,185…排他的論理和回路、190…発振回路、200…液晶パネル、206…自動車、300…液晶装置、320…記憶部、330…操作部、340…通信部、400…処理装置、510…制御装置、600…電子機器、700…ヘッドライト、710…光源、AHR1…第1領域、AHR2…第2領域、AHR3…第3領域、CMN…コモンモニター信号、CMQ…コモン駆動信号、ECD1,ECD2…コモン電極、ECS1~ECS7…コモン電極、ESD1,ESD2…セグメント電極、ESS1~ESS7…セグメント電極、HL…長辺、ICMDT…コモン駆動データ、ISGDT…セグメント駆動データ、LCD1~LCD6…コモン信号線、LP…ラッチパルス、LSD1~LSD4…セグメント信号線、LSS1~LSS7…セグメント信号線、SGQ…セグメント駆動信号、SLAT…セグメント信号、SMN…セグメントモニター信号、TCD1,TCD2…コモン端子、TSD1~TSD4…セグメント端子、TSS1~TSS7…セグメント端子
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