(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-25
(45)【発行日】2024-12-03
(54)【発明の名称】時系列データ処理方法
(51)【国際特許分類】
G05B 23/02 20060101AFI20241126BHJP
【FI】
G05B23/02 302Z
(21)【出願番号】P 2023506702
(86)(22)【出願日】2021-03-19
(86)【国際出願番号】 JP2021011538
(87)【国際公開番号】W WO2022195890
(87)【国際公開日】2022-09-22
【審査請求日】2023-09-01
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100124811
【氏名又は名称】馬場 資博
(74)【代理人】
【識別番号】100088959
【氏名又は名称】境 廣巳
(74)【代理人】
【識別番号】100097157
【氏名又は名称】桂木 雄二
(74)【代理人】
【識別番号】100187724
【氏名又は名称】唐鎌 睦
(72)【発明者】
【氏名】吉永 直生
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 大地
【審査官】大古 健一
(56)【参考文献】
【文献】特許第5684941(JP,B1)
【文献】特開2015-007509(JP,A)
【文献】国際公開第2018/142694(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G05B 23/00 -23/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置が、
計測対象から計測した時系列データと、当該時系列データを計測したときの前記計測対象の稼働状態を表す稼働状態情報と、を関連付け、
所定の期間毎に、前記時系列データをそれぞれ特徴量データに変換し、前記特徴量データ
に当該特徴量データに対応する
前記時系列データが計測された時刻に基づ
く値となる時刻データを付加して、当該時刻データを付加した前記特徴量データをそれぞれ補正した補正特徴量データに変換
する際に、前記時系列データを自己符号化器を用いて前記特徴量データに変換し、前記時刻データを付加した前記特徴量データを自己符号化器を用いて前記補正特徴量データに変換し、
前記時系列データに関連付けられた前記稼働状態情報に基づいて、前記時系列データに対応する前記補正特徴量データを抽出する、
時系列データ処理方法。
【請求項2】
請求項
1に記載の時系列データ処理方法であって、
前記情報処理装置が、
所定の期間毎の前記特徴量データに、
当該特徴量データに対応する
前記時系列データが計測された時刻が近いほど近似する値となる前記時刻データを付加して、当該時刻データを付加した前記特徴量データを前記補正特徴量データに変換する、
時系列データ処理方法。
【請求項3】
請求項1
又は2に記載の時系列データ処理方法であって、
前記情報処理装置が、
前記計測対象から計測した第2の時系列データを第2の特徴量データに変換し、
前記稼働状態情報に基づいて抽出した前記補正特徴量データと前記第2の特徴量データとを比較する処理を行う、
時系列データ処理方法。
【請求項4】
請求項
3に記載の時系列データ処理方法であって、
前記情報処理装置が、
選択された前記稼働状態情報が関連付けられた前記時系列データに対応する前記補正特徴量データを抽出する、
時系列データ処理方法。
【請求項5】
計測対象から計測した時系列データと、当該時系列データを計測したときの前記計測対象の稼働状態を表す稼働状態情報と、を関連付けたデータベースと、
所定の期間毎に、前記時系列データをそれぞれ特徴量データに変換し、前記特徴量データ
に当該特徴量データに対応する
前記時系列データが計測された時刻に基づ
く値となる時刻データを付加して、当該時刻データを付加した前記特徴量データをそれぞれ補正した補正特徴量データに変換する
際に、前記時系列データを自己符号化器を用いて前記特徴量データに変換し、前記時刻データを付加した前記特徴量データを自己符号化器を用いて前記補正特徴量データに変換する変換部と、
前記時系列データに関連付けられた前記稼働状態情報に基づいて、前記時系列データに対応する前記補正特徴量データを抽出する抽出部と、
を備えた時系列データ処理装置。
【請求項6】
計測対象から計測した時系列データと、当該時系列データを計測したときの前記計測対象の稼働状態を表す稼働状態情報と、が関連付け
られたデータベースにアクセス可能な情報処理装置に、
所定の期間毎に、前記時系列データをそれぞれ特徴量データに変換し、前記特徴量データに当該特徴量データに対応する前記時系列データが計測された時刻に基づく値となる時刻データを付加して、当該時刻データを付加した前記特徴量データをそれぞれ補正した補正特徴量データに変換する際に、前記時系列データを自己符号化器を用いて前記特徴量データに変換し、前記時刻データを付加した前記特徴量データを自己符号化器を用いて前記補正特徴量データに変換し、
前記時系列データに関連付けられた前記稼働状態情報に基づいて、前記時系列データに対応する前記補正特徴量データを抽出する、
処理を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、時系列データ処理方法、時系列データ処理装置、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
エネルギー(電気、ガス、上水など)、化学製品(原油、ガソリン、プラスチックなど)、金属製品(鉄、半導体など)、機械製品(自動車、コンピュータなど)、食品、医薬品、などを製造する産業プラントや、情報処理システムといった設備では、各種センサからの計測値である時系列データを分析し、異常状態が発生したことを検出して出力することが行われている。例えば、特許文献1では、工場などの生産ラインにおける設備に設置されたセンサからの検出値である稼働データを取得し、正常時の稼働データから異常検知モデルを学習する。そして、異常検知モデルを用いて、その後に設備から新たに取得した稼働データの異常スコアを算出し、ユーザに通知を行うなどすることで、異常状態の監視を行っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、プラントや設備などの計測対象は、複数の稼働状態で稼働することがあり、稼働状態を考慮しつつ異常検知を行うことが困難であり、異常検知の精度が低下する、という問題が生じうる。例えば、時刻や季節で異なるような稼働状態で稼働する計測対象の場合、監視時に取得したデータが実際の稼働状態では異常であると検知される場合であっても、別の稼働状態では正常であると判断され、誤検知が生じる場合がある。その結果、複数の稼働状態で稼働する計測対象に対する異常検知の精度が低下する、という問題が生じる。
【0005】
このため、本発明の目的は、上述した課題である、複数の稼働状態で稼働する計測対象に対する異常検知精度の低下、という問題を解決することができる時系列データ処理方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一形態である時系列データ処理方法は、
計測対象から計測した時系列データと、当該時系列データを計測したときの前記計測対象の稼働状態を表す稼働状態情報と、を関連付け、
所定の期間毎に、前記時系列データをそれぞれ特徴量データに変換し、前記特徴量データを対応する期間の時刻に基づいてそれぞれ補正した補正特徴量データに変換し、
前記時系列データに関連付けられた前記稼働状態情報に基づいて、前記時系列データに対応する前記補正特徴量データを抽出する、
という構成をとる。
【0007】
また、本発明の一形態である時系列データ処理装置は、
計測対象から計測した時系列データと、当該時系列データを計測したときの前記計測対象の稼働状態を表す稼働状態情報と、を関連付けたデータベースと、
所定の期間毎に、前記時系列データをそれぞれ特徴量データに変換し、前記特徴量データを対応する期間の時刻に基づいてそれぞれ補正した補正特徴量データに変換する変換部と、
前記時系列データに関連付けられた前記稼働状態情報に基づいて、前記時系列データに対応する前記補正特徴量データを抽出する抽出部と、
を備えた、
という構成をとる。
【0008】
また、本発明の一形態であるプログラムは、
計測対象から計測した時系列データと、当該時系列データを計測したときの前記計測対象の稼働状態を表す稼働状態情報と、が関連付けたデータベースにアクセス可能な情報処理装置に、
所定の期間毎に、前記時系列データをそれぞれ特徴量データに変換し、前記特徴量データを対応する期間の時刻に基づいてそれぞれ補正した補正特徴量データに変換し、
前記時系列データに関連付けられた前記稼働状態情報に基づいて、前記時系列データに対応する前記補正特徴量データを抽出する、
処理を実行させる、
という構成をとる。
【発明の効果】
【0009】
本発明は、以上のように構成されることにより、複数の稼働状態で稼働する計測対象に対する異常検知精度の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の実施形態1における時系列データ処理装置の構成を示すブロック図である。
【
図2】
図1に開示した時系列データ処理装置による時系列データの処理の様子を示す図である。
【
図3】
図1に開示した時系列データ処理装置による時系列データの処理の様子を示す図である。
【
図4】
図1に開示した時系列データ処理装置による時系列データの処理の様子を示す図である。
【
図5】
図1に開示した時系列データ処理装置による時系列データの処理の様子を示す図である。
【
図6】
図1に開示した時系列データ処理装置による時系列データの処理の様子を示す図である。
【
図7】
図1に開示した時系列データ処理装置による時系列データの処理の様子を示す図である。
【
図8】
図1に開示した時系列データ処理装置の動作を示すフローチャートである。
【
図9】
図1に開示した時系列データ処理装置の動作を示すフローチャートである。
【
図10】本発明の実施形態2における時系列データ処理装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図11】本発明の実施形態2における時系列データ処理装置の構成を示すブロック図である。
【
図12】本発明の実施形態2における時系列データ処理装置の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
<実施形態1>
本発明の第1の実施形態を、
図1乃至
図9を参照して説明する。
図1は、時系列データ処理装置の構成を説明するための図であり、
図2乃至
図9は、時系列データ処理装置の処理動作を説明するための図である。
【0012】
[構成]
本発明における時系列データ処理装置10は、プラントなどの計測対象Pに接続されている。そして、時系列データ処理装置10は、計測対象Pの少なくとも一以上のデータ項目の計測値を取得して分析し、分析結果に基づいて計測対象Pの状態を監視する。例えば、計測対象Pは、製造工場や処理施設などのプラントであり、各データ項目の計測値は、プラント内の温度、圧力、流量、消費電力値、原料の供給量、残量など、複数種類のデータ項目の値からなる。ここで、本実施形態では、時系列データ処理装置10が監視する計測対象Pの状態は、計測対象Pの異常状態であることとする。このため、時系列データ処理装置10は、複数のデータ項目からなる計測値を特徴量に変換し、さらにかかる特徴量から算出した異常度に基づいて異常状態を検出することとする。但し、本実施形態における時系列データ処理装置10は、必ずしも計測対象Pが異常状態であることを検出する処理まで行う必要はなく、後述するように、計測対象Pが異常状態であることを検出するための前処理として、計測値を特徴量に変換して、かかる特徴量を抽出する処理を行うだけでもよい。
【0013】
なお、本発明における計測対象Pは、プラントであることに限定されず、情報処理システムなどの設備といったいかなるものであってもよい。例えば、計測対象Pが情報処理システムである場合には、情報処理システムを構成する端末やサーバ等の各情報処理装置のCPU(Central Processing Unit)使用率、メモリ使用率、ディスクアクセス頻度、入出力パケット数、入出力パケットレート、消費電力値などを、各データ項目の計測値として計測し、かかる計測値を分析して情報処理システムの状態を監視してもよい。
【0014】
時系列データ処理装置10は、演算装置と記憶装置とを備えた1台又は複数台の情報処理装置にて構成される。そして、時系列データ処理装置10は、
図1に示すように、取得部11、変換部12、抽出部13、を備える。取得部11、変換部12、抽出部13の各機能は、演算装置が記憶装置に格納された各機能を実現するためのプログラムを実行することにより実現することができる。また、時系列データ処理装置10は、計測データ記憶部16、特徴量データ記憶部17を備える。計測データ記憶部16、特徴量データ記憶部17は、記憶装置により構成される。以下、各構成について詳述する。
【0015】
取得部11は、計測対象Pに設置された各種センサにて計測された各データ項目の計測値を所定の時間間隔で時系列データとして取得して、計測データ記憶部16に記憶する。このとき、計測するデータ項目は複数種類あるため、取得部11は、
図2の折れ線グラフに示すような複数のデータ項目の時系列データの集合である時系列データセットDを取得する。
図2の折れ線グラフでは、横軸が時刻であり、各折れ線が各データ項目の計測値を表していることとする。なお、取得部11による時系列データセットDの取得及び記憶は常時行われており、取得された時系列データセットDは、後述するように、計測対象Pが所定の動作モードで稼働しているときの特徴量データを蓄積するとき、及び、計測対象Pの状態を監視するとき、にそれぞれ使用される。
【0016】
なお、取得部11は、後述するように、計測対象Pが所定の動作モードで稼働しているときの特徴量データを蓄積する処理に利用される時系列データセットDについては、当該時系列データセットDを計測したときの計測対象Pの稼働状態を表す動作モード(稼働状態情報)、及び、計測対象Pの種類を表す機種(種類情報)、を関連付けて、計測データ記憶部16(データベース)に記憶する。例えば、動作モードは、稼働している時間帯(朝、昼、夕方など)や月(1月、2月など)、季節(春、夏、秋、冬など)、起動後の運転状態(起動時、通常運転時など)、を表す情報である。また、機種は、複数種類の計測対象Pである装置が存在している場合における当該装置の種類(機種A,B,Cなど)を表す。そして、動作モードや種類は、例えば、計測対象Pの稼働時にオペレータによって入力された動作モードや機種の情報を取得部11が取得して時系列データセットDに関連付けて記憶してもよく、稼働している計測対象Pに既に設定されている動作モードや機種の情報を取得部11が取得して時系列データセットDに関連付けて記憶してもよい。
【0017】
変換部12は、計測データ記憶部16に記憶されている時系列データセットを、当該時系列データセットDの特徴を表す情報からなる特徴量データに変換する。このとき、変換部12は、
図2の符号D1,D2に示すように、時系列データセットDを所定の時間ごとに区切って所定の期間からなる部分時系列データセットD1,D2を生成し、各部分時系列データセットD1,D2をそれぞれ特徴量データに変換する。なお、複数の部分時系列データセットD1,D2は、その期間が隙間なく連続していてもよく、相互に期間が重なっていてもよく、期間同士が離れていてもよい。
【0018】
具体的に、変換部12は、
図3に示すように、部分時系列データセットを入力データとし、かかる入力データと一致する出力データを出力することを目的とする教師なし学習による自己符号化器を用いて、部分時系列データセットを特徴量に変換する。このとき、自己符号化器は、入力データを入力する入力層と出力データを出力する出力層との間に位置する中間層において入力データの次元が圧縮されるものであり、かかる中間層の値が、入力データつまり部分時系列データセットの特徴量データとなる。
図3の例では、入力層が4つのノードからなり、中間層が2つのノードからなる場合を示している。例えば、自己符号化器では、
図4に示すように、時刻「10:40」に対応する期間の部分時系列データセットDiが4つの値(a1,a2,a3,a4)からなる場合には、(0.82.0.15)といった2つの値からなる特徴量データに変換されることとなる。なお、変換部12は、例えば、過去に正常稼働時の計測対象Pから計測した部分時系列データセットを機械学習することで生成された自己符号化器を用いることとする。つまり、自己符号化器は、正常稼働時の計測対象Pから計測した部分時系列データセットを入力データとし、一致する出力データを出力するよう、各ノード間の重み付けが学習されたものである。但し、変換部12は、必ずしも自己符号化器を用いて部分時系列データセットを特徴量データに変換することに限定されず、他の方法を用いて部分時系列データセットを特徴量データに変換してもよい。
【0019】
また、変換部12は、上述したように部分時系列データセットを変換した特徴量データをさらに補正した補正特徴量データに変換する機能を有し、変換した補正特徴量データを特徴量データ記憶部17に記憶する。このとき、変換部12は、特徴量データを、当該特徴量データに変換する前の部分時系列データセットが計測された時刻に基づいて補正して、補正特徴量データに変換する。具体的に、変換部12は、特徴量データに対して、当該特徴量データに対応する部分時系列データセットが計測された時刻に基づく値となる時刻データを付加し、当該時刻データを付加した特徴量データを、自己符号化器を用いて補正特徴量データに変換する。このとき、特徴量データに付加する時刻データは、時刻が近いほど近似する値となるデータを用いることとする。一例として、時刻データとしては、
図5の左下に示すように、部分時系列データセットが計測された時刻を、近い時刻ほど近くに位置するよう順番に円周上に配置し、かかる時刻の角度に応じた三角比である(sinθ、cosθ)といった2つの値を用いることとする。
図5の例では、例えば、時刻「10:40」が配置された円周上の位置に対応する三角比の値である(0.8,0.2)が時刻データTiとして用いられる。そして、変換部12は、時刻「10:40」の部分時系列データセットを変換した特徴量データ(0.82,0.15)に、時刻データTi(0.8,0.2)を追加した、(0.82,0,15,0.8,0.2)といった4つの値を入力データとして、自己符号化器に入力する。これにより、変換部12は、入力データと一致する出力データを出力するよう機械学習された自己符号化器の中間層の値を、補正特徴量データとして得ることができる。なお、時刻としては、「月日」というように、年単位で異なる値を用いてもよい。つまり、この場合の時刻データは、「月日」が近いほど近似する値となる。
【0020】
ここで、上述した時刻データは、円周上に順番に配置した時刻の位置に応じた三角比である(sinθ,cosθ)の値としているため、かかる値は時刻が近いほど近似する値となる。このため、相互に時刻が近い期間の部分時系列データセットの各特徴量データには、それぞれに近似した値となる時刻データが付加されるため、自己符号化器に入力される入力データ同士も近似した値となる。特に、正常稼働時の計測対象Pから計測した部分時系列データセットは、時刻が近いほど大きな変化はないことが予想されるため、特徴量データも近似すると考えられ、これに時刻データが付加された入力データ自体が近似した値となることが予想できる。その結果、計測した時刻が近いほど、自己符号化器の中間層の値である補正特徴量データは近似した値となりうる。なお、変換部12は、例えば、過去に正常稼働時の計測対象Pから計測した部分時系列データセットを用いて、上述同様に変換した特徴量データに時刻データを付加した値を入力データとして機械学習することで生成された自己符号化器を用いることとする。但し、変換部12は、必ずしも自己符号化器を用いて時刻データを付加した特徴量データを補正特徴量データに変換することに限定されず、いかなる方法で補正特徴量データに変換してもよい。例えば、上述した時刻データは一例であって、計測された時刻に基づく他のデータであってもよく、いかなる方法で時刻に基づいて特徴量データを補正特徴量データに補正してもよい。
【0021】
なお、変換部12は、計測対象Pの監視時には、当該計測対象Pから新たに計測した時系列データセット(第2の時系列データ)を、上述同様に特徴量データ(第2の特徴量データ)に変換する処理のみを行う。つまり、変換部12は、計測対象Pの監視時には、上述同様に、時系列データセットDを部分時系列データセットD1,D2に分割し、各部分時系列データセットD1,D2をそれぞれ自己符号化器に入力して特徴量データに変換する。このとき、特徴量データをさらに補正した補正特徴量データへの変換は行わない。
【0022】
抽出部13は、特徴量データ記憶部17に記憶された補正特徴量データを、当該補正特徴量データの元となる時系列データセットに関連付けられた動作モードや機種に基づいて抽出して表示するよう出力する。例えば、抽出部13は、オペレータからの指示により動作モードや機種を指定されると、計測データ記憶部16に記憶されているデータを参照して、指定された動作モードや機種が関連付けられた部分時系列データセットを変換した補正特徴量データのみを抽出して、表示するよう出力する。例えば、
図6の左側は、各動作モード(夏、冬)かつ各機種(A,B,C)に対応する補正特徴量データを表示している場合を示しているが、動作モードとして「夏」が指定された場合には、
図6の右側に示すように、動作モード「夏」に対応する補正特徴量データのみを抽出して表示する。なお、抽出部13は、動作モードと機種が指定された場合には、指定された動作モードかつ機種に対応する補正特徴量データを抽出し、機種のみが指定された場合には、指定された機種に対応する補正特徴量データを抽出する。
【0023】
また、抽出部13は、計測対象Pの監視時に、当該計測対象Pから新たに計測した時系列データ(第2の時系列データ)の特徴量データ(第2の特徴量データ)を、オペレータにより指定されることで抽出した補正特徴量データと比較する処理を行う機能も有する。例えば、
図7の左側は、全ての補正特徴量データと、新たに計測した時系列データを変換した特徴量データfと、を同一画面に表示して比較している場合を示している。この場合、特徴量データfの異常度は、最も近い機種「A」かつ動作モード「冬」の補正特徴量データとの距離d1に基づく値として算出されることとなる。ところが、新たに計測した時系列データが、機種「A」が動作モード「夏」で稼働しているときの計測されたものである場合には、特徴量データfの異常度は、機種「A」かつ動作モード「夏」の補正特徴量データとの距離d2に基づく値として算出されることが望ましい。このため、オペレータは、動作モードとして「夏」を指定することで、抽出部13は、
図7の右側に示すように、その動作モードに対応する補正特徴量データのみを抽出して表示することとなり、特徴量データfの異常度として、機種「A」かつ動作モード「夏」の補正特徴量データとの距離d2に基づく値を算出することができる。なお、抽出部13は、抽出された補正特徴量データに対する新たな特徴量データfの異常度を自動的に算出して比較してもよく、
図7の右図に示すように、抽出された補正特徴量データと特徴量データfとを比較可能なよう単に表示するだけあってもよい。
【0024】
[動作]
次に、上述した時系列データ処理装置10の動作を、主に
図8乃至
図9のフローチャートを参照して説明する。まず、
図8のフローチャートを参照して、計測対象Pが所定の動作モードで正常に稼働している場合に、特徴量データを蓄積するときの動作を説明する。
【0025】
まず、時系列データ処理装置10は、計測対象Pに設置された各種センサにて計測された各データ項目の計測値を所定の時間間隔で時系列データセットとして取得して、計測データ記憶部16に記憶する。このとき、時系列データ処理装置10は、取得した時系列データセットに、計測対象Pの稼働状態を表す動作モード及び計測対象Pの種類を表す機種の情報を関連付けて、計測データ記憶部16に記憶する(ステップS2)。
【0026】
続いて、時系列データ処理装置10は、計測データ記憶部16に記憶されている時系列データセットを、当該特徴量データセットの特徴を表す情報からなる特徴量データに変換する(ステップS2)。このとき、時系列データ処理装置10は、
図2の符号D1,D2に示すように、時系列データセットDを所定の時間ごとに区切った所定の期間からなる部分時系列データセットD1,D2に分割し、各部分時系列データセットD1,D2をそれぞれ特徴量データに変換する。例えば、時系列データ処理装置10は、
図3に示すように、部分時系列データセットを入力データとし、かかる入力データと一致する出力データを出力することを目的とする教師なし学習による自己符号化器を用いて、特徴量データに変換する。まり、時系列データ処理装置10は、自己符号化器の入力データとして部分時系列データセットを入力することで、当該入力データの次元が圧縮された中間層の値を、特徴量データとして取得する。
【0027】
続いて、時系列データ処理装置10は、部分時系列データセットを変換した特徴量データをさらに補正した補正特徴量データに変換し、特徴量データ記憶部17に記憶する(ステップS3)。このとき、時系列データ処理装置10は、特徴量データを、当該特徴量データに変換する前の部分時系列データセットが計測された時刻に基づいて補正して、補正特徴量データに変換する。具体的に、時系列データ処理装置10は、特徴量データに対して、当該特徴量データに対応する部分時系列データセットが計測された時刻に基づく値となる時刻データを付加し、当該時刻データを付加した特徴量データを、自己符号化器を用いて補正特徴量データに変換する。特に、特徴量データに付加する時刻データとして、時刻が近いほど近似する値となるデータを用いることとする。これにより、相互に時刻が近い部分時系列データセットの特徴量データは、相互に近似した値の補正特徴量データに変換されることとなる。なお、時系列データ処理装置10は、時刻データを付加した特徴量データを入力データとし、かかる入力データと一致する出力データを出力することを目的とする教師なし学習による自己符号化器を用いて、その中間層の値を補正特徴量データとして取得する。
【0028】
そして、時系列データ処理装置10は、特徴量データ記憶部17に記憶された補正特徴量データを、当該補正特徴量データの元となる時系列データセットに関連付けられた動作モードや機種に基づいて抽出して表示するよう出力する(ステップS4)。例えば、時系列データ処理装置10は、動作モードとして「夏」が指定された場合には、
図6の右側に示すように、その動作モードに対応する補正特徴量データのみを抽出して表示する。なお、時系列データ処理装置10は、動作モードと機種が指定された場合には、指定された動作モードかつ機種に対応する補正特徴量データを抽出し、機種のみが指定された場合には、指定された機種に対応する補正特徴量データを抽出する。
【0029】
以上のように、本発明の時系列データ処理装置10によると、部分時系列データセットの特徴量データをさらに時刻に基づいて補正しているため、時刻が近い補正特徴量データがより近似した値となる。その結果、動作モードや機種といった稼働状態が同一であるときの補正特徴量データを、より精度よくクラスタリングすることができる。
【0030】
次に、
図9のフローチャートを参照して、計測対象Pの稼働状態を監視するときの動作を説明する。まず、時系列データ処理装置10は、稼働状態を監視している計測対象Pに設置された各種センサにて計測された各データ項目の計測値を、所定の時間間隔で時系列データセットとして取得する(ステップS11)。そして、時系列データ処理装置10は、時系列データセットを、順次、
図2に示すように、所定の時間ごとに部分時系列データセットD1,D2に区切り、当該部分時系列データセットをそれぞれ特徴量データに変換する(ステップS12)。例えば、時系列データ処理装置10は、上述同様に、
図3に示すように、自己符号化器に部分時系列データセットを入力し、その中間層の値を特徴量データとして取得する。
【0031】
その後、時系列データ処理装置10は、特徴量データ記憶部17に記憶された補正特徴量データと、上述したように新たに計測した部分時系列データを変換した特徴量データと、を比較する(ステップS13)。例えば、時系列データ処理装置10は、監視している計測対象Pの現在の動作モードや同一の機種に対応する補正特徴量データのみを抽出して表示すると共に、併せて新たに計測した部分時系列データを変換した特徴量データを表示する。これにより、監視している計測対象Pの特徴量データを、同じ稼働状態時に取得した正常時の補正特徴量データと比較することができる。その結果、計測対象Pの監視時における計測データを変換した特徴量データを、当該計測対象Pの稼働状態と同一の稼働状態における精度よくクラスタリングされた特徴量データと比較することができ、計測対象Pの異常状態の誤検知を抑制でき、異常検知精度の向上を図ることができる。
【0032】
<実施形態2>
次に、本発明の第2の実施形態を、
図10乃至
図12を参照して説明する。
図10乃至
図11は、実施形態2における時系列データ処理装置の構成を示すブロック図であり、
図12は、時系列データ処理装置の動作を示すフローチャートである。なお、本実施形態では、上述した実施形態で説明した時系列データ処理装置及び時系列データ処理方法の構成の概略を示している。
【0033】
まず、
図10を参照して、本実施形態における時系列データ処理装置100のハードウェア構成を説明する。時系列データ処理装置100は、一般的な情報処理装置にて構成されており、一例として、以下のようなハードウェア構成を装備している。
・CPU(Central Processing Unit)101(演算装置)
・ROM(Read Only Memory)102(記憶装置)
・RAM(Random Access Memory)103(記憶装置)
・RAM103にロードされるプログラム群104
・プログラム群104を格納する記憶装置105
・情報処理装置外部の記憶媒体110の読み書きを行うドライブ装置106
・情報処理装置外部の通信ネットワーク111と接続する通信インタフェース107
・データの入出力を行う入出力インタフェース108
・各構成要素を接続するバス109
【0034】
そして、時系列データ処理装置100は、プログラム群104をCPU101が取得して当該CPU101が実行することで、
図11に示すデータベース121と変換部122と抽出部123とを構築して装備することができる。なお、プログラム群104は、例えば、予め記憶装置105やROM102に格納されており、必要に応じてCPU101がRAM103にロードして実行する。また、プログラム群104は、通信ネットワーク111を介してCPU101に供給されてもよいし、予め記憶媒体110に格納されており、ドライブ装置106が該プログラムを読み出してCPU101に供給してもよい。但し、上述したデータベース121と変換部122と抽出部123とは、かかる機能を実現させるための専用の電子回路で構築されるものであってもよい。
【0035】
なお、
図10は、時系列データ処理装置100である情報処理装置のハードウェア構成の一例を示しており、情報処理装置のハードウェア構成は上述した場合に限定されない。例えば、情報処理装置は、ドライブ装置106を有さないなど、上述した構成の一部から構成されてもよい。
【0036】
そして、時系列データ処理装置100は、上述したようにプログラムによって構築されたデータベース121と変換部122と抽出部123との機能により、
図12のフローチャートに示す時系列データ処理方法を実行する。
【0037】
図12に示すように、時系列データ処理装置100は、
計測対象から計測した時系列データと、当該時系列データを計測したときの前記計測対象の稼働状態を表す稼働状態情報と、を関連付け(ステップS101)、
所定の期間毎に、前記時系列データをそれぞれ特徴量データに変換し、前記特徴量データを対応する期間の時刻に基づいてそれぞれ補正した補正特徴量データに変換し(ステップS102)、
前記時系列データに関連付けられた前記稼働状態情報に基づいて、前記時系列データに対応する前記補正特徴量データを抽出する(ステップS103)、
という処理を実行する。
【0038】
なお、上述したプログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給するこ
とができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録
媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD-ROM(Read Only Memory)、CD-R、CD-R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory))を含
む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピ
ュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
【0039】
以上、上記実施形態等を参照して本願発明を説明したが、本願発明は、上述した実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明の範囲内で当業者が理解しうる様々な変更をすることができる。また、上述したデータベース121と変換部122と抽出部123との機能のうちの少なくとも一以上の機能は、ネットワーク上のいかなる場所に設置され接続された情報処理装置で実行されてもよく、つまり、いわゆるクラウドコンピューティングで実行されてもよい。
【0040】
<付記>
上記実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうる。以下、本発明における時系列データ処理方法、時系列データ処理装置、プログラムの構成の概略を説明する。但し、本発明は、以下の構成に限定されない。
(付記1)
計測対象から計測した時系列データと、当該時系列データを計測したときの前記計測対象の稼働状態を表す稼働状態情報と、を関連付け、
所定の期間毎に、前記時系列データをそれぞれ特徴量データに変換し、前記特徴量データを対応する期間の時刻に基づいてそれぞれ補正した補正特徴量データに変換し、
前記時系列データに関連付けられた前記稼働状態情報に基づいて、前記時系列データに対応する前記補正特徴量データを抽出する、
時系列データ処理方法。
(付記2)
付記1に記載の時系列データ処理方法であって、
所定の期間毎の前記特徴量データを、他の期間に対応する前記補正特徴量データに対して当該他の期間との時刻の近さに応じた値の前記補正特徴量データとなるよう当該補正特徴量データに変換する、
時系列データ処理方法。
(付記3)
付記1又は2に記載の時系列データ処理方法であって、
所定の期間毎の前記特徴量データを、他の期間との時刻が近いほど当該他の期間に対応する前記補正特徴量データに近似する値の前記補正特徴量データとなるよう当該補正特徴量データに変換する、
時系列データ処理方法。
(付記4)
付記1乃至3のいずれかに記載の時系列データ処理方法であって、
所定の期間毎の前記特徴量データに、対応する期間の時刻に基づく値となる時刻データを付加して、当該時刻データを付加した前記特徴量データを前記補正特徴量データに変換する、
時系列データ処理方法。
(付記5)
付記4に記載の時系列データ処理方法であって、
所定の期間毎の前記特徴量データに、対応する期間の時刻が近いほど近似する値となる前記時刻データを付加して、当該時刻データを付加した前記特徴量データを前記補正特徴量データに変換する、
時系列データ処理方法。
(付記6)
付記4又は5に記載の時系列データ処理方法であって、
所定の期間毎に、前記時系列データを自己符号化器を用いて前記特徴量データに変換し、前記時刻データを付加した前記特徴量データを自己符号化器を用いて前記補正特徴量データに変換する、
時系列データ処理方法。
(付記7)
付記1乃至6のいずれかに記載の時系列データ処理方法であって、
前記計測対象から計測した第2の時系列データを第2の特徴量データに変換し、
前記稼働状態情報に基づいて抽出した前記補正特徴量データと前記第2の特徴量データとを比較する処理を行う、
時系列データ処理方法。
(付記8)
付記7に記載の時系列データ処理方法であって、
選択された前記稼働状態情報が関連付けられた前記時系列データに対応する前記補正特徴量データを抽出する、
時系列データ処理方法。
(付記9)
付記1乃至8のいずれかに記載の時系列データ処理方法であって、
前記稼働状態情報は、前記計測対象が稼働する際の動作モードを表す情報を含む、
時系列データ処理方法。
(付記10)
付記1乃至9のいずれかに記載の時系列データ処理方法であって、
前記時系列データと、前記計測対象の種類を表す種類情報と、を関連付け、
前記時系列データに関連付けられた前記種類情報に基づいて、当該時系列データに対応する前記補正特徴量データを抽出する、
時系列データ処理方法。
(付記11)
計測対象から計測した時系列データと、当該時系列データを計測したときの前記計測対象の稼働状態を表す稼働状態情報と、を関連付けたデータベースと、
所定の期間毎に、前記時系列データをそれぞれ特徴量データに変換し、前記特徴量データを対応する期間の時刻に基づいてそれぞれ補正した補正特徴量データに変換する変換部と、
前記時系列データに関連付けられた前記稼働状態情報に基づいて、前記時系列データに対応する前記補正特徴量データを抽出する抽出部と、
を備えた時系列データ処理装置。
(付記12)
付記11に記載の時系列データ処理装置であって、
前記変換部は、所定の期間毎の前記特徴量データを、他の期間に対応する前記補正特徴量データに対して当該他の期間との時刻の近さに応じた値の前記補正特徴量データとなるよう当該補正特徴量データに変換する、
時系列データ処理装置。
(付記13)
付記11又は12に記載の時系列データ処理装置であって、
前記変換部は、所定の期間毎の前記特徴量データを、他の期間との時刻が近いほど当該他の期間に対応する前記補正特徴量データに近似する値の前記補正特徴量データとなるよう当該補正特徴量データに変換する、
時系列データ処理装置。
(付記14)
付記11乃至13のいずれかに記載の時系列データ処理装置であって、
前記変換部は、所定の期間毎の前記特徴量データに、対応する期間の時刻に基づく値となる時刻データを付加して、当該時刻データを付加した前記特徴量データを前記補正特徴量データに変換する、
時系列データ処理装置。
(付記15)
付記14に記載の時系列データ処理装置であって、
前記変換部は、所定の期間毎の前記特徴量データに、対応する期間の時刻が近いほど近似する値となる前記時刻データを付加して、当該時刻データを付加した前記特徴量データを前記補正特徴量データに変換する、
時系列データ処理装置。
(付記16)
付記14又は15に記載の時系列データ処理装置であって、
前記変換部は、所定の期間毎に、前記時系列データを自己符号化器を用いて前記特徴量データに変換し、前記時刻データを付加した前記特徴量データを自己符号化器を用いて前記補正特徴量データに変換する、
時系列データ処理装置。
(付記17)
付記11乃至16のいずれかに記載の時系列データ処理装置であって、
前記変換部は、前記計測対象から計測した第2の時系列データを第2の特徴量データに変換し、
前記抽出部は、前記稼働状態情報に基づいて抽出した前記補正特徴量データと前記第2の特徴量データとを比較する処理を行う、
時系列データ処理装置。
(付記18)
付記17に記載の時系列データ処理装置であって、
前記抽出部は、選択された前記稼働状態情報が関連付けられた前記時系列データに対応する前記補正特徴量データを抽出する、
時系列データ処理装置。
(付記19)
付記11乃至8のいずれかに記載の時系列データ処理装置であって、
前記データベースは、前記時系列データと、前記計測対象の種類を表す種類情報と、が関連付けられたデータを記憶しており、
前記抽出部は、前記時系列データに関連付けられた前記種類情報に基づいて、当該時系列データに対応する前記補正特徴量データを抽出する、
時系列データ処理装置。
(付記20)
計測対象から計測した時系列データと、当該時系列データを計測したときの前記計測対象の稼働状態を表す稼働状態情報と、が関連付けたデータベースにアクセス可能な情報処理装置に、
所定の期間毎に、前記時系列データをそれぞれ特徴量データに変換し、前記特徴量データを対応する期間の時刻に基づいてそれぞれ補正した補正特徴量データに変換し、
前記時系列データに関連付けられた前記稼働状態情報に基づいて、前記時系列データに対応する前記補正特徴量データを抽出する、
処理を実行させるためのプログラム。
【符号の説明】
【0041】
10 時系列データ処理装置
11 取得部
12 変換部
13 抽出部
16 計測データ記憶部
17 特徴量データ記憶部
100 時系列データ処理装置
101 CPU
102 ROM
103 RAM
104 プログラム群
105 記憶装置
106 ドライブ装置
107 通信インタフェース
108 入出力インタフェース
109 バス
110 記憶媒体
111 通信ネットワーク
121 データベース
122 変換部
123 抽出部