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特許7593478ロック機構、及びロック機構を備える画像形成装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-25
(45)【発行日】2024-12-03
(54)【発明の名称】ロック機構、及びロック機構を備える画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   G03G 21/16 20060101AFI20241126BHJP
【FI】
G03G21/16 133
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2023508780
(86)(22)【出願日】2022-02-16
(86)【国際出願番号】 JP2022006115
(87)【国際公開番号】W WO2022201982
(87)【国際公開日】2022-09-29
【審査請求日】2023-09-05
(31)【優先権主張番号】P 2021050282
(32)【優先日】2021-03-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラドキュメントソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003443
【氏名又は名称】弁理士法人TNKアジア国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】孫 撃
【審査官】山下 清隆
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-015025(JP,A)
【文献】特開2014-010298(JP,A)
【文献】特開2017-043464(JP,A)
【文献】特開2005-164732(JP,A)
【文献】特開2017-151314(JP,A)
【文献】特開2019-034805(JP,A)
【文献】特開2011-053333(JP,A)
【文献】特開2009-139903(JP,A)
【文献】特開2013-249677(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2007/0212107(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03G 21/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一端縁を支点として回動することで開閉可能なカバー部材と、
前記カバー部材の前記一端縁に対向する他端縁に沿って延びるとともに、両端部が前記カバー部材に回動可能に支持される軸部材と、
前記軸部材に回転一体に連結され、先端部に係合フック部が形成されたフック部材と、
前記カバー部材が閉位置に移動したときに前記フック部材の前記係合フック部に係合することで前記カバー部材をロックする被係合部と、
前記フック部材を、前記係合フック部が前記被係合部に係合する側であるロック側に付勢する捻りコイルバネと、
前記カバー部材が前記閉位置にある状態で、手動操作されることにより前記軸部材を回転させて前記係合フック部と前記被係合部との係合を解除する手動操作部とを備え、
前記カバー部材は、
前記軸部材の軸線に直交する方向の一方側に開放し、前記捻りコイルバネを前記一方側から受入れるとともに前記捻りコイルバネの外周面に嵌合する嵌合凹部と、
前記捻りコイルバネの一端部が固定される被固定部とを備え、
前記捻りコイルバネは、前記嵌合凹部に嵌合された状態で、前記フック部材に係合することにより前記フック部材を前記軸部材の軸線回りにロック側に付勢するとともに、前記軸部材の両端部をコイル内側面に回動可能に支持する、ロック機構。
【請求項2】
前記カバー部材は、前記被固定部として係合凹部を有し、
前記捻りコイルバネは、螺旋状のバネ本体部と、前記バネ本体部の両端部から接線方向に延びる第一直線部及び第二直線部と、前記第一直線部に接続され、前記バネ本体部の軸線方向に直交する方向に屈曲するとともに、前記係合凹部に係合固定される固定用屈曲部とを有し、前記固定用屈曲部が前記係合凹部の壁面より受ける反力によって前記バネ本体部を前記嵌合凹部に押し込むように構成されている、請求項1に記載のロック機構。
【請求項3】
前記カバー部材は、前記フック部材の揺動動作に連動して移動する前記捻りコイルバネの他端部をガイドする円弧状の溝部を更に有している、請求項2に記載のロック機構。
【請求項4】
前記捻りコイルバネは、前記第二直線部の先端部に接続されて前記フック部材を囲むように屈曲形成されているフック部材係合部を更に備え、前記フック部材係合部は、前記フック部材に当接している、請求項2に記載のロック機構。
【請求項5】
請求項1に記載のロック機構と、
前記被係合部が設けられる本体と、
画像を記録媒体に形成する画像形成部と、を備える画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ロック機構、及びロック機構を備える画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、一端縁を支点として回動するカバー部材のロック機構としてフック部材を用いる構成(例えば、特許文献1参照)が知られている。このロック機構は、カバー部材の一端縁に対向する他端縁に沿って延びるとともに、両端部がカバー部材に回動可能に支持される軸部材を備えている。軸部材には、先端部に係合フック部が形成されたフック部材が回転一体に固定されている。フック部材の係合フック部は、開閉カバーが閉位置に移動したときに、所定位置に設けられた被係合部に係合する。フック部材は、付勢部材によって、係合フック部を被係合部に係合させるロック側に付勢されている。カバー部材には、ロック機構を解除するために手動操作部が設けられている。手動操作部を操作すると、軸部材が付勢部材の付勢力に抗してアンロック側に回動し、フック部材の係合フック部と被係合部との係合が解除される。軸部材の両端部は、軸受部材を介してカバー部材に支持されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2010-127997号公報
【発明の概要】
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示されているロック機構では、軸部材の両端部を支持するための軸受部材が必要になるため、部品点数が多くなりコストの増加を招くという問題がある。
【0005】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、軸部材に回転一体に固定されたフック部材とフック部材を軸部材の回りに付勢する付勢部材とを備えるロック機構において、構成に工夫を凝らすことで、部品点数を削減して製品コストを低減することを目的とする。
【0006】
本発明の一局面に係るロック機構は、一端縁を支点として回動することで開閉可能なカバー部材と、カバー部材の一端縁に対向する他端縁に沿って延びるとともに両端部がカバー部材に回動可能に支持される軸部材と、軸部材に回転一体に連結され、先端部に係合フック部が形成されたフック部材と、カバー部材が閉位置に移動したときにフック部材の係合フック部に係合することでカバー部材をロックする被係合部と、フック部材を、係合フック部が被係合部に係合する側であるロック側に付勢する捻りコイルバネと、カバー部材が閉位置にある状態で、手動操作されることにより軸部材を回転させて係合フック部と被係合部との係合を解除する手動操作部とを備えている。カバー部材は、軸部材の軸線に直交する方向の一方側に開放し、捻りコイルバネを該一方側から受入れるとともに捻りコイルバネの外周面に嵌合する嵌合凹部と、捻りコイルバネの一端部が固定される被固定部とを備えている。捻りコイルバネは、嵌合凹部に嵌合された状態で、フック部材に係合することによりフック部材を軸部材の軸線回りにロック側に付勢するとともに、軸部材の両端部をコイル内側面に回動可能に支持する。
【0007】
本発明の他の一局面に係る画像形成装置は、上記したロック機構と、被係合部が設けられる本体と、画像を記録媒体に形成する画像形成部と、を備えている。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、軸部材に回転一体に固定されたフック部材と、フック部材を軸部材の回りに付勢する付勢部材とを備えるロック機構において、部品点数を削減して製品コストを低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の一実施形態に係るロック機構を備える画像形成装置を示す外観斜視図である。
図2】メインカバーを開けた状態の画像形成装置を示す外観斜視図である。
図3】開閉カバーを表側から見た斜視図である。
図4】開閉カバーを裏側から見た斜視図である。
図5図4のV-V線断面図である。
図6図4のVI-VI線断面図である。
図7図4のVII部を拡大して示す拡大図である。
図8図7のVIII方向矢視図である。
図9図7のIX方向矢視図である。
図10図7のX方向矢視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、本発明は、以下の実施形態に限定されない。
【0011】
図1は、本発明の一実施形態に係るロック機構を備える画像形成装置1を示している。画像形成装置1は、印刷機能の他にスキャナ機能とファックス機能とコピー機能とを有する複合型の画像形成装置(複合機)である。尚、以下の説明において、前側及び後側は、画像形成装置1の前側及び後側を意味し、左側及び右側は、画像形成装置1を前側から見たときの左側及び右側を意味する。
【0012】
[全体構成]
画像形成装置1は、画像形成装置本体2と本体2の上側に配置された画像読取部3とを備えている。画像形成装置本体2は、本体2の上下方向中間部に配置された印刷部4と、印刷部4の下側に配置された給紙カセット5とを有している。給紙カセット5内には用紙が収容されている。印刷部4(画像形成部)は、給紙カセット5から供給される記録媒体としての用紙に対して所定の画像データに基づいて印刷(画像形成)を行なう。印刷部4における印刷方式には例えば電子写真方式が採用されている。すなわち、印刷部4は、イエロ-、シアン、マゼンタ、及びブラックの各色に対応する四つの感光体ドラムユニットを有している。各感光体ドラムユニットでは、感光体ドラムの表面に画像データに対応するレーザー光を照射して静電潜像を形成し、当該静電潜像を各色のトナーで現像する。現像された各色のトナー像は、中間転写ベルトの表面に一次転写され重畳された後、給紙カセット5から供給される用紙に二次転写される。
【0013】
四つの感光体ドラムユニットは、画像形成装置本体2内に左右方向に並んで収容されるとともに、画像形成装置本体2の前側から挿抜可能に構成されている。四つの感光体ドラムユニットの収容空間の前側には開閉カバー20(カバー部材の一例)が設けられている。開閉カバー20は、画像形成装置本体2の前側を覆うメインカバー11の機械内方側に設けられている。開閉カバー20は閉位置において後述するロック機構30によってロックされる。
【0014】
画像読取部3は、画像読取部3の上面のコンタクトガラス上に載置された原稿の画像を光学的に読取る。画像読取部3の上面は、原稿を押さえるための原稿押さえカバー6によって開閉可能に覆われている。原稿押さえカバー6は自動原稿送り装置7と一体化されている。自動原稿送り装置7は、原稿給紙トレイにセットされた原稿を所定の搬送経路に沿って搬送してコンタクトガラス上に設定された画像読取り位置を通過させた後、原稿排紙トレイに排出する。画像読取部3の前面部には操作パネル8が突出形成されている。操作パネル8には、テンキー及びスタートキーを含む操作部9と、液晶ディスプレイから構成される表示部10とが設けられている。
【0015】
[開閉カバーの構成]
図3は、開閉カバー20を表側から見た斜視図であり、図4は開閉カバー20を裏側から見た斜視図である。開閉カバー20は、左右方向に長い矩形板状の樹脂部材から構成される。開閉カバー20の基端縁における左右方向の両端部には、下側に開放するU字状の係合支点部21が形成されている。左右の係合支点部21は、それぞれ、画像形成装置本体2に設けられた左右の支持軸部に係合する。各支持軸部は左右方向に水平に延びており、開閉カバー20は左右の支持軸部を支点に回動することで、上記収容空間の前側を開閉可能に構成されている。以下の説明では、開閉カバー20における左右の係合支点部21が設けられる側を基端側と定義し、基端側とは反対側を先端側と定義する。
【0016】
図3に示すように、開閉カバー20の装置外方側面における左右方向中央部に設けられた凹部22には、手動操作レバー35(手動操作部の一例)が設けられている。手動操作レバー35は、開閉カバー20を貫通して、後述するロック機構30の軸部材31に回転一体に連結されている。
【0017】
図4に示すように、開閉カバー20の装置内方側面における先端側の縁部(基端側とは反対側の縁部)には、一対の両端縦リブ24と、複数の中間縦リブ25とが形成されている。
【0018】
一対の両端縦リブ24は、開閉カバー20の先端側の縁部における左右方向の両端部に設けられている。
【0019】
複数の中間縦リブ25は、一対の両端縦リブ24の間に設けられていて、左右方向に間隔を空けて配置されている。両端縦リブ24及び複数の中間縦リブ25は、図5に示すように、開閉カバー20の先端側の縁部に沿って延びる横リブ27と、開閉カバー20の先端側の側端壁28との間に設けられている。
【0020】
図5及び図6に示すように、両端縦リブ24及び中間縦リブ25にはそれぞれ、装置内方側に開放するU字状の軸受凹部24a,25aが形成されている。
【0021】
図7乃至図10に示すように、一対の両端縦リブ24の左右方向の外側には、後述するロック機構30の捻りコイルバネ34が嵌装されるバネ嵌合凹部26が形成されている。バネ嵌合凹部26は、軸受凹部24a,25aと同軸状に形成され且つ装置内方側に開放するU字状の凹部からなる。
【0022】
[ロック機構の構成]
次に、図7乃至図10を参照して、ロック機構30の詳細を説明する。各図はいずれも、開閉カバー20が閉位置にある状態を示している。以下、特に断らない限り、開閉カバー20が閉位置にある状態として説明を行なう。
【0023】
ロック機構30は、開閉カバー20の先端側の縁部に取付けられた軸部材31と、軸部材31に回転一体に固定された左右のフック部材32と、フック部材32を軸部材31回りに付勢する左右の捻りコイルバネ34とを有している。
【0024】
各フック部材32は、軸部材31の軸線方向から見て、後側に向かって下側に傾斜している。各フック部材32は、軸部材31の軸線方向から見て先端部が向かって鋭角状に尖った形状を有している。フック部材32の上端面における後側端部には、後側に向かって下側に傾斜する傾斜面部32aが形成されている。フック部材32の前側端面における上端部には、後側に凹むV字状の係合凹部32bが形成されている。各フック部材32は、捻りコイルバネ34によって、軸部材31回りに上側に(図9の反時計回り方向)に常時付勢されている。
【0025】
開閉カバー20を開放位置から閉側(図9の左側から右側)に回動させていくと、フック部材32の傾斜面部32aが、画像形成装置本体2内に設けられた被係合軸部33(図9参照)に当接する。開閉カバー20をさらに閉側に回動させていくと、被係合軸部33によって傾斜面部32aが下側に押されて、フック部材32が軸部材31と共に図9の時計回り方向に回転する。そして、開閉カバー20が閉位置(図9の位置)に達すると、フック部材32の上端面が軸部材31を通過し終える。これにより、フック部材32が捻りコイルバネ34の付勢力によって元の位置に戻る。この結果、フック部材32の係合凹部32b(係合フック部)が被係合軸部33(被係合部)に係合して、開閉カバー20が開放不能にロックされる。ロックを解除する際には、開閉カバー20に設けられた手動操作レバー35(図3参照)を手前側に引上げればよい。これにより、手動操作レバー35に連結された軸部材31が図9の時計回り方向に回動して、フック部材32と被係合軸部33との係合が解除される。
【0026】
ところで、一般的なロック機構では、軸部材の両端部を軸受け部材により支持していたので部品点数が増加してコスト増加を招くという問題がある。この問題を回避するべく、本実施形態では、軸部材31及び捻りコイルバネ34の取付け構造に工夫を凝らしている。
【0027】
[軸部材31及び捻りコイルバネ34の取付け構造の詳細]
軸部材31は、両端縦リブ24の軸受凹部24a及び中間縦リブ25の軸受凹部25aに嵌合して配置されている。軸部材31の両端部は、両端縦リブ24よりも左右方向の外側に突出していて、左右の捻りコイルバネ34に内嵌(内挿)して支持されている。左右の捻りコイルバネ34は、軸部材31の両端部を支持する軸受部材として機能する。
【0028】
捻りコイルバネ34は、バネ本体部34a、第一直線部34b、第二直線部34c、固定用屈曲部34d、フック部材係合部34e及びガイド溝係合部34fを有している。
【0029】
バネ本体部34aは、捻り方向の復元力を発生する螺旋状部であり外観視で略円筒状を形成している。バネ本体部34aは、バネ本体部34aの外周面がバネ嵌合凹部26の内周面に密着するように配置されている。
【0030】
第一直線部34b及び第二直線部34cは、バネ本体部34aの両端部からバネ本体部34aの接線方向に延びている。第一直線部34bは、バネ本体部34aの軸線方向から見て、バネ本体部34aの下端部から後側に延びている。第二直線部34cは、バネ本体部34aの軸線方向から見て、バネ本体部34aの上端部から後側に延びている。
【0031】
固定用屈曲部34dは、第一直線部34bの先端部に接続されて下側(軸部材31の軸線方向に直交する方向の一例)に屈曲している。固定用屈曲部34dは、図9に示すように、横リブ27に形成された係合凹部27a(被固定部の一例)の後側の壁面に当接している。これにより、捻りコイルバネ34のバネ本体部34aには、固定用屈曲部34dを介して前側に向かう反力が付与される。
【0032】
フック部材係合部34eは、第二直線部34cの先端部に接続されてフック部材32を囲むように屈曲形成されている。フック部材係合部34eは、フック部材32に対して下方から当接している。これにより、フック部材32は、捻りコイルバネ34によって常時上側に付勢されている。
【0033】
ガイド溝係合部34fは、フック部材係合部34eの端部から軸部材31の軸線方向(左右方向)に沿って延びている。ガイド溝係合部34fの先端部は、両端縦リブ24に形成されたガイド溝24b(図7参照)を貫通している。ガイド溝24bは、フック部材32の揺動動作に連動してガイド溝係合部34fを円弧状に移動可能にガイドする。
【0034】
[作用効果]
以上説明したように、上記実施形態では、捻りコイルバネ34は、バネ嵌合凹部26に嵌合された状態で、フック部材32に係合することによりフック部材32を軸部材31の軸線回りにロック側に付勢するとともに、軸部材31の両端部をコイル内側面に回動可能に支持して軸受部材として機能する。
【0035】
この構成によれば、フック部材32をロック側に付勢するための捻りコイルバネ34を、軸部材31を支持するための軸受部材として兼用するので、部品点数を削減して製品コストを低減できる。
【0036】
また上記実施形態では、捻りコイルバネ34は、螺旋状のバネ本体部34aと、バネ本体部34aの両端部から接線方向に延びる第一直線部34b及び第二直線部34cと、第一直線部34bに接続され、バネ本体部34aの軸線方向に直交する方向に屈曲するとともに、係合凹部27aに係合固定される固定用屈曲部34dとを有している。捻りコイルバネ34は、固定用屈曲部34dが係合凹部27aの壁面より受ける反力によってバネ本体部34aをバネ嵌合凹部26に押し込むように構成されている。
【0037】
この構成によれば、捻りコイルバネ34をバネ嵌合凹部26にしっかりと固定できる。その結果、捻りコイルバネ34が、軸部材31の回転動作によって脱落したりガタついたりするのを防止できる。
【0038】
また上記実施形態では、開閉カバー20は、フック部材32の揺動動作に連動して移動する捻りコイルバネ34の他端部(ガイド溝係合部34f)をガイドする円弧状のガイド溝24bを有している。
【0039】
この構成によれば、捻りコイルバネ34の他端部がガイド溝24bによってガイド(支持)されているので、捻りコイルバネ34の脱落及びガタつきをより一層確実に防止できる。
【0040】
《他の実施形態》
上記実施形態では、ロック機構30を画像形成装置1に適用したが、本発明はそのような実施形態に限定されない。ロック機構30は、開閉カバー20を有する装置であれば如何なる装置に適用してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0041】
本発明は、ロック機構、及びロック機構を備える画像形成装置について有用であり、特に、プリンター、ファクシミリー、複写機、又は複合機(MFP)等に適用する場合に有用である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10