(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-25
(45)【発行日】2024-12-03
(54)【発明の名称】折り畳み可能な装置及び電子デバイス
(51)【国際特許分類】
G06F 1/16 20060101AFI20241126BHJP
H05K 5/02 20060101ALI20241126BHJP
H04M 1/02 20060101ALI20241126BHJP
【FI】
G06F1/16 312F
G06F1/16 312G
H05K5/02 A
H04M1/02 C
(21)【出願番号】P 2023519606
(86)(22)【出願日】2021-05-11
(86)【国際出願番号】 CN2021092958
(87)【国際公開番号】W WO2022068211
(87)【国際公開日】2022-04-07
【審査請求日】2023-05-25
(31)【優先権主張番号】202011061519.2
(32)【優先日】2020-09-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】リン,ヤンミン
(72)【発明者】
【氏名】ティエン,ハイチアン
(72)【発明者】
【氏名】ウ,ウエイフォン
(72)【発明者】
【氏名】ホアン,タオ
(72)【発明者】
【氏名】ワン,シャンユン
【審査官】佐藤 実
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-125841(JP,A)
【文献】米国特許第09677308(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 1/16
H05K 5/02
H04M 1/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
折り畳み可能な装置であって:
取り付けブラケット;及び
回転ブラケットアセンブリであって、前記回転ブラケットアセンブリは、前記取り付けブラケットの幅方向に沿って前記取り付けブラケットの2つの側部に配置された第1回転ブラケットと第2回転ブラケットを含み;前記第1回転ブラケットは、第1回転軸を使用して前記取り付けブラケットに回転可能に接続され、前記第1回転軸は前記取り付けブラケットの前記幅方向に沿って前記取り付けブラケットに対して移動可能であり;前記第2回転ブラケットは、第2回転軸を使用して前記取り付けブラケットに回転可能に接続され、前記第2回転軸は前記取り付けブラケットの前記幅方向に沿って前記取り付けブラケットに対して移動可能である、回転ブラケットアセンブリ;を有し、
前記第1回転ブラケットと前記第2回転ブラケットが互いに向かって回転するとき、前記第1回転軸と前記第2回転軸は前記取り付けブラケットの前記幅方向に沿って
前記取り付けブラケットから離れる方向に移動
し、
前記折り畳み可能な装置はさらに:
前記取り付けブラケットの前記幅方向に沿って前記取り付けブラケットの前記2つの側部に位置する第1スイングアームと第2スイングアームを有するスイングアームアセンブリであって、前記回転ブラケットアセンブリは前記スイングアームアセンブリを使用して前記取り付けブラケットに回転可能に接続され、前記第1スイングアームの一端が、前記第1回転ブラケットにスライド可能に接続されるとともに前記第1回転ブラケットに対して回転可能であり、他端が前記第1回転軸を使用して前記取り付けブラケットに回転可能に接続され;前記第2スイングアームの一端が、前記第2回転ブラケットにスライド可能に接続されるとともに前記第2回転ブラケットに対して回転可能であり、他端が前記第2回転軸を使用して前記取り付けブラケットに回転可能に接続される、スイングアームアセンブリ;及び
トランスミッショングループとプッシュグループを有するトランスミッションアセンブリを有し、
前記トランスミッショングループは、前記取り付けブラケットの前記幅方向に沿って前記取り付けブラケットの前記2つの側部に位置する第1トランスミッションコネクティングロッドと第2トランスミッションコネクティングロッドを有し;前記第1トランスミッションコネクティングロッドは、前記第1回転ブラケットにスライド可能に接続されるとともに前記取り付けブラケットに回転可能に接続され、前記第2トランスミッションコネクティングロッドは、前記第2回転ブラケットにスライド可能に接続されるとともに前記取り付けブラケットに回転可能に接続され;
前記プッシュグループは、第1プッシュ部材と第2プッシュ部材を有し、前記第1プッシュ部材は前記第2回転軸を使用して前記第2スイングアームに回転可能に接続され、前記第1プッシュ部材はさらに前記第1トランスミッションコネクティングロッドに回転可能に接続され、前記第2プッシュ部材は前記第1回転軸を使用して前記第1スイングアームに回転可能に接続され、前記第2プッシュ部材はさらに前記第2トランスミッションコネクティングロッドに回転可能に接続され;
前記第1トランスミッションコネクティングロッドが前記取り付けブラケットに対して回転する軸と前記第1プッシュ部材に対して回転する軸は異なる軸であり、前記第2トランスミッションコネクティングロッドが前記取り付けブラケットに対して回転する軸と前記第2トランスミッションコネクティングロッドが前記第2プッシュ部材に対して回転する軸は異なる軸であり;
前記第1トランスミッションコネクティングロッドは、前記第1回転ブラケットの動きを伝達するように構成されて、前記第2回転軸を押して前記取り付けブラケットから離れる方向に移動するように前記第1プッシュ部材を駆動し、前記第2トランスミッションコネクティングロッドは、前記第2回転ブラケットの動きを伝達するように構成されて、前記第1回転軸を押して前記取り付けブラケットから離れる方向に移動するように前記第2プッシュ部材を駆動する、
折り畳み可能な装置。
【請求項2】
前記トランスミッションアセンブリはさらに制限グループを有し、前記制限グループは第1制限部材と第2制限部材を有し;
前記第1制限部材の一端は前記取り付けブラケットに回転可能に接続され、他端は前記第1回転軸を使用して前記第1スイングアームと前記第2プッシュ部材に回転可能に接続され;
前記第2制限部材の一端は前記取り付けブラケットに回転可能に接続され、他端は前記第2回転軸を使用して前記第2スイングアームと前記第1プッシュ部材に回転可能に接続され;
前記第1制限部材は、第1プリセット軌道に沿って前記第1プッシュ部材の移動を制限するように構成され、前記第2制限部材は、第2プリセット軌道に沿って前記第2プッシュ部材の移動を制限するように構成される、
請求項
1に記載の折り畳み可能な装置。
【請求項3】
前記第1プリセット軌道と前記第2プリセット軌道の両方は、前記取り付けブラケットの前記幅方向に沿って延びるとともに前記取り付けブラケットの厚さ方向に向かって傾斜し;前記第1プリセット軌道と前記第2プリセット軌道の傾斜方向が逆である、
請求項
2に記載の折り畳み可能な装置。
【請求項4】
前記トランスミッションアセンブリはさらに制限グループを有し、前記制限グループは第1制限部材と第2制限部材を有し;前記第1制限部材と前記第2制限部材の両方は前記取り付けブラケットにスライド可能に接続され;
前記第1制限部材は前記取り付けブラケットの前記幅方向に沿って前記取り付けブラケットに対してスライド可能であり、前記第1制限部材は前記第1回転軸を使用して前記第2プッシュ部材に回転可能に接続され、前記第2プッシュ部材は前記取り付けブラケットの厚さ方向に沿って前記第1制限部材に対して移動可能であり;
前記第2制限部材は前記取り付けブラケットの前記幅方向に沿って前記取り付けブラケットに対してスライド可能であり、前記第2制限部材は前記第2回転軸を使用して前記第1プッシュ部材に回転可能に接続され、前記第1プッシュ部材は前記取り付けブラケットの前記厚さ方向に沿って前記第2制限部材に対して移動可能であり;
前記第1制限部材は第3プリセット軌道に沿って前記第1プッシュ部材の移動を制限するように構成され、前記第2制限部材は第4プリセット軌道に沿って前記第2プッシュ部材の移動を制限するように構成される、
請求項
1に記載の折り畳み可能な装置。
【請求項5】
前記取り付けブラケットの前記幅方向に沿って延びるシュートが、前記第1制限部材と前記第2制限部材に対する前記取り付けブラケットの側壁に設けられ、前記第1制限部材と前記第2制限部材は対応する前記シュートにそれぞれスライド可能に接続される、
請求項
4に記載の折り畳み可能な装置。
【請求項6】
第1取り付け溝が前記第2制限部材に設けられ、第2取り付け溝が前記第1制限部材に設けられ、前記第1取り付け溝と前記第2取り付け溝の両方は前記取り付けブラケットの前記厚さ方向に沿って凹み;
前記第1プッシュ部材は前記第1取り付け溝に移動可能に接続され、前記第2プッシュ部材は前記第2取り付け溝に移動可能に接続される、
請求項
4又は
5に記載の折り畳み可能な装置。
【請求項7】
前記第1回転軸は前記第1プッシュ部材に配置され、前記第2回転軸は前記第2プッシュ部材に配置され;
前記取り付けブラケットの前記幅方向に沿って延びるシュートが前記第1回転軸及び前記第2回転軸に対する前記取り付けブラケットの側壁に設けられ、前記第1回転軸と前記第2回転軸は対応する前記シュートにそれぞれスライド可能に接続される、
請求項
1に記載の折り畳み可能な装置。
【請求項8】
前記折り畳み可能な装置はさらに支持プレートアセンブリを含み、前記支持プレートアセンブリは前記取り付けブラケットの前記幅方向に沿って前記取り付けブラケットの前記2つの側部に配置された第1支持プレート及び第2支持プレートを有し;
前記第1支持プレートは前記第1回転ブラケットに回転可能に接続され、前記第1支持プレートは前記第1トランスミッションコネクティングロッドにスライド可能に接続されるとともに前記第1トランスミッションコネクティングロッドに対して回転可能であり;
前記第2支持プレートは前記第2回転ブラケットに回転可能に接続され、前記第2支持プレートは前記第2トランスミッションコネクティングロッドにスライド可能に接続されるとともに前記第2トランスミッションコネクティングロッドに対して回転可能であり;
前記第1回転ブラケットと前記第2回転ブラケットが互いに向かって回転する過程で、前記第1トランスミッションコネクティングロッドは、前記取り付けブラケットから離れる方向に移動するように前記取り付けブラケットに近い前記第1支持プレートの一端を駆動し、前記第2トランスミッションコネクティングロッドは、前記取り付けブラケットから離れる方向に移動するように前記取り付けブラケットに近い前記第2支持プレートの一端を駆動することで、前記第1回転ブラケットと前記第2回転ブラケットが第1位置に回転し、この場合、前記第1支持プレート、前記取り付けブラケット、及び前記第2支持プレートは囲い込むことにより収容スペースを形成する、
請求項
1乃至
7のいずれか1項に記載の折り畳み可能な装置。
【請求項9】
前記第1トランスミッションコネクティングロッドはさらに第1弓形部を有し、前記第2トランスミッションコネクティングロッドはさらに第2弓形部を有し;
前記第1回転ブラケットと前記第2回転ブラケットが前記第1位置に互いに向かって回転するとき、前記第1支持プレート、前記第1弓形部、前記取り付けブラケット、前記第2弓形部、及び前記第2支持プレートは、囲い込むことにより前記収容スペースを形成する、
請求項
8に記載の折り畳み可能な装置。
【請求項10】
スライド可能に嵌合する第1軌道と第1スライダが前記第1支持プレートと前記第1トランスミッションコネクティングロッドに設けられ、スライド可能に嵌合する第2軌道と第2スライダが前記第2支持プレートと前記第2トランスミッションコネクティングロッドに設けられ;
前記第1回転ブラケットと前記第2回転ブラケットが互いに向かって回転する過程で、前記第1スライダは、前記取り付けブラケットから離れた前記第1軌道の端から前記取り付けブラケットに近い前記第1軌道の端までスライドし、前記第2スライダは前記取り付けブラケットから離れた前記第2軌道の端から前記取り付けブラケットに近い前記第2軌道の端までスライドする、
請求項
8又は
9に記載の折り畳み可能な装置。
【請求項11】
前記折り畳み可能な装置はさらに、前記取り付けブラケットに接続された第1減衰アセンブリを有し、前記第1減衰アセンブリと前記トランスミッションアセンブリは、前記取り付けブラケットの長さ方向に沿って配置され;
前記第1減衰アセンブリは、第1回転アーム、第2回転アーム、相互に噛み合う少なくとも2つの第1ギア、第1弾性部材、及び前記第1弾性部材と前記第1ギアとの間に配置されたカムを有し、前記カムは第1凹凸面を有し;
前記取り付けブラケットの前記幅方向に沿って、前記第1回転アームの一端が前記第1回転ブラケットにスライド可能に接続されるとともに前記第1回転ブラケットに対してスライド可能であり、他端は第1歯部を備え、前記第2回転アームの一端が前記第2回転ブラケットにスライド可能に接続されるとともに前記第2回転ブラケットに対してスライド可能であり、他端は第2歯部を備え、前記第1歯部と前記第2歯部の両方は前記第1ギアと噛み合い、前記取り付けブラケットの前記長さ方向に沿って、第2凹凸面が、前記第1ギアのものであって前記第1凹凸面に対して相対する面に配置され;
前記カムと前記第1ギアは前記取り付けブラケットの前記長さ方向に沿って配置され、前記第1弾性部材の2つの端部が前記取り付けブラケットと前記カムそれぞれに弾性的に当接し;
前記第1回転アームと前記第2回転アームが回転する過程で、前記第1歯部と前記第2歯部は前記カムに対して回転可能であるため、前記第1凹凸面が前記第2凹凸面と噛み合うことができる、
請求項
1乃至
10のいずれか1項に記載の折り畳み可能な装置。
【請求項12】
前記第1減衰アセンブリはさらに取り付け部材を有し、前記取り付け部材は取り付けスペースを有し、前記カムと前記第1弾性部材は前記取り付けスペース内に位置し;
前記第1ギアは前記取り付けブラケットの前記長さ方向に沿って延びるピンシャフトに接続され、前記カムと前記第1弾性部材は前記ピンシャフト上にスリーブ状にされ、前記第1弾性部材の2つの端部は前記取り付け部材と前記カムにそれぞれ弾性的に当接し;
回転孔が前記取り付け部材に設けられ、前記ピンシャフトは前記回転孔を通って延び且つ前記取り付け部材から突出することができ、前記第1減衰アセンブリはさらにクランプ部材を有し、クランプスロットが前記取り付け部材から突出する前記ピンシャフトの一部に設けられ、前記クランプ部材は前記クランプスロットとクランプされる、
請求項
11に記載の折り畳み可能な装置。
【請求項13】
前記折り畳み可能な装置はさらに、第2減衰アセンブリと第3減衰アセンブリを有し、前記第1トランスミッションコネクティングロッドは、前記第2減衰アセンブリを収容するための第1取り付けキャビティを有し、前記第2トランスミッションコネクティングロッドは、前記第2減衰アセンブリを収容するための第2取り付けキャビティを有し;
前記第2減衰アセンブリは、第1移動部材と第2弾性部材を有し、前記取り付けブラケット
の長さ方向に沿って、前記第2弾性部材は前記第1移動部材に接続され、前記第1移動部材は前記第2弾性部材を使用して前記第1回転ブラケットに弾性的に当接し、前記第1移動部材は第1ローラーを使用して前記第1トランスミッションコネクティングロッドに接続され;
前記第3減衰アセンブリは、第2移動部材と第3弾性部材を有し、前記取り付けブラケットの前記長さ方向に沿って、前記第3弾性部材は前記第2移動部材に接続され、前記第2移動部材は前記第3弾性部材を使用して前記第2回転ブラケットに弾性的に当接し、前記第2移動部材は第2ローラーを使用して前記第2トランスミッションコネクティングロッドに接続される、
請求項
1乃至
10のいずれか1項に記載の折り畳み可能な装置。
【請求項14】
前記第1回転ブラケットは、前記取り付けブラケットの前記幅方向に沿って離間された第1凹部と第2凹部を有し;前記第2回転ブラケットは、前記取り付けブラケットの前記幅方向に沿って離間した第3凹部と第4凹部を有し;
前記第1回転ブラケットが回転する過程で、前記第1移動部材は前記第1凹部と前記第2凹部との間の壁面に沿って移動可能であり、前記第1移動部材は前記第1凹部又は前記第2凹部に嵌まることができ;
前記第2回転ブラケットが回転する過程で、前記第2移動部材は前記第3凹部と前記第4凹部との間の壁面に沿って移動可能であり、前記第2移動部材は前記第3凹部又は前記第4凹部に嵌まることができる、
請求項
13に記載の折り畳み可能な装置。
【請求項15】
第1貫通孔が前記第1取り付けキャビティに設けられ、前記第1ローラーは前記第1貫通孔内で回転可能であり、前記第1ローラーは前記第1貫通孔内で前記取り付けブラケットの前記長さ方向に沿って移動可能であり;
第2貫通孔が前記第2取り付けキャビティに設けられ、前記第2ローラーは前記第2貫通孔内で回転可能であり、前記第2ローラーは前記第2貫通孔内で前記取り付けブラケットの前記長さ方向に沿って移動可能である、
請求項
13又は
14に記載の折り畳み可能な装置。
【請求項16】
前記トランスミッションアセンブリはさらに同期ギアセットを有し、前記同期ギアセットは、前記取り付けブラケットの前記幅方向に沿って配置された第2ギア、第3ギア、第4ギア、及び第5ギアを有し、前記第4ギアは前記第2ギアと噛み合い、前記第5ギアは前記第3ギアと噛み合い、前記第4ギアは前記第5ギアと噛み合い;
前記第2ギアは前記第1トランスミッションコネクティングロッドに接続され、前記第3ギアは前記第2トランスミッションコネクティングロッドに接続される、
請求項
1乃至
15のいずれか1項に記載の折り畳み可能な装置。
【請求項17】
電子デバイスであって、前記電子デバイスは、第1ハウジング、第2ハウジング、フレキシブルスクリーン、及び請求項1乃至
16のいずれか1項に記載の折り畳み可能な装置を有し、
前記第1ハウジングと前記第2ハウジングは前記折り畳み可能な装置の2つの側部に位置し、前記第1ハウジングは同じ側に位置する前記第1回転ブラケットに固定され、前記第2ハウジングは同じ側に位置する前記第2回転ブラケットに固定され;
前記フレキシブルスクリーンは、前記第1ハウジング、前記第2ハウジング、及び前記折り畳み可能な装置に覆われ、前記第1ハウジングと前記第2ハウジングに固定される、
電子デバイス。
【請求項18】
前記折り畳み可能な装置が支持プレートアセンブリを有するとき、前記フレキシブルスクリーンはさらに前記支持プレートアセンブリの少なくとも一部に固定される、
請求項
17に記載の電子デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2020年9月30日に中国国家知識産権局に出願された「FOLDABLE APPARATUS AND ELECTRONIC DEVICE」と題する中国特許出願第202011061519.2号に対する優先権を主張しており、その全体が参照によりここに組み込まれる。
【0002】
本出願は、電子デバイス技術の分野、特に折り畳み可能な装置及び電子デバイスに関する。
【背景技術】
【0003】
折り畳み可能な電子デバイスは、ハウジング、折り畳みコンポーネント、及びフレキシブルスクリーンを含む。ハウジングは、別々に配置される左ハウジングと右ハウジングを含み、折り畳みコンポーネントは左ハウジングと右ハウジングとの間に位置し、フレキシブルスクリーンは左ハウジングと右ハウジングに取り付けられる。折り畳みコンポーネントの駆動下で(under driving)左ハウジングと右ハウジングを折り畳むとき、フレキシブルスクリーンは、電子デバイスは折り畳まれた状態となるように、折り畳まれるように駆動されることができる。折り畳まれた状態では電子デバイスの体積が小さく、保管が容易になる。折り畳みコンポーネントの駆動下で左ハウジングと右ハウジングが展開される(unfolded)とき、フレキシブルスクリーンは展開されるように駆動されるため、電子デバイスは展開状態にある。展開状態では電子デバイスのディスプレイが大きくなるため、ユーザ体験を向上させることができる。
【0004】
現在、既存の折り畳み可能な電子デバイスの折り畳み過程では、フレキシブルスクリーンは折り畳みコンポーネントの折り畳み位置で引っ張られる又は圧迫される。これにより、フレキシブルスクリーンの信頼性と耐用年数が低下する。
【発明の概要】
【0005】
この出願は、展開及び折り畳む過程でフレキシブルスクリーンが引っ張られる又は圧迫される危険性を展開及び折り畳まれた状態で低減し、フレキシブルスクリーンのセキュリティと信頼性を向上させるために、折り畳み可能な装置及び電子デバイスを提供する。
【0006】
この出願の第1の態様は、折り畳み可能な装置を提供する。折り畳み可能な装置は:取り付けブラケット;及び回転ブラケットアセンブリを含み、回転ブラケットアセンブリは、取り付けブラケットの幅方向に沿って取り付けブラケットの2つの側部(two sides(両側))に配置された第1回転ブラケットと第2回転ブラケットを含み;第1回転ブラケットは、第1回転軸を使用して取り付けブラケットに回転可能に接続され、第1回転軸は取り付けブラケットの幅方向に沿って取り付けブラケットに対して移動可能であり;第2回転ブラケットは、第2回転軸を使用して取り付けブラケットに回転可能に接続され、第2回転軸は取り付けブラケットの幅方向に沿って取り付けブラケットに対して移動可能であり;第1回転ブラケットと第2回転ブラケットが互いに向かって回転するとき、第1回転軸と第2回転軸は取り付けブラケットの幅方向に沿って取り付けブラケットから離れる方向に移動する。
【0007】
具体的には、折り畳み可能な装置が展開状態から折り畳まれた状態に切り替わる過程で、取り付けブラケットの幅方向に沿って互いに向かって回転するとき、第1回転ブラケットと第2回転ブラケットは、第1回転軸と第2回転軸の駆動下で、取り付けブラケットから離れる方向にさらに移動可能である。第1回転軸と第2回転軸が移動しない場合と比較して、折り畳まれた状態の折り畳み可能な装置の収容スペースを大きくすることができる。
【0008】
可能な設計では、折り畳み可能な装置はさらに:取り付けブラケットの幅方向に沿って取り付けブラケットの2つの側部に位置する第1スイングアームと第2スイングアームを含むスイングアームアセンブリであって、回転ブラケットアセンブリはスイングアームアセンブリを使用して取り付けブラケットに回転可能に接続され、第1スイングアームの一端は、第1回転ブラケットにスライド可能に接続され、第1回転ブラケットに対して回転可能であり、他端は第1回転軸を使用して取り付けブラケットに回転可能に接続され;第2スイングアームの一端は、第2回転ブラケットにスライド可能に接続され、第2回転ブラケットに対して回転可能であり、他端は第2回転軸を使用して取り付けブラケットに回転可能に接続される、スイングアームアセンブリ;及び
トランスミッショングループとプッシュグループを含むトランスミッションアセンブリ;を有し、トランスミッショングループは、取り付けブラケットの幅方向に沿って取り付けブラケットの2つの側部に配置された第1トランスミッションコネクティングロッドと第2トランスミッションコネクティングロッドを含み;第1トランスミッションコネクティングロッドは、第1回転ブラケットにスライド可能に接続され、取り付けブラケットに回転可能に接続され、第2トランスミッションコネクティングロッドは、第2回転ブラケットにスライド可能に接続され、取り付けブラケットに回転可能に接続され;プッシュグループは、第1プッシュ部材と第2プッシュ部材を含み、第1プッシュ部材は、第2回転軸を用いて第2スイングアームに回転可能に接続され、第1プッシュ部材はさらに第1トランスミッションコネクティングロッドに回転可能に接続され、第2プッシュ部材は第1回転軸を用いて第1スイングアームに回転可能に接続され、第2プッシュ部材はさらに第2トランスミッションコネクティングロッドに回転可能に接続される、トランスミッションアセンブリを含み、
第1トランスミッションコネクティングロッドが取り付けブラケットに対して回転する軸と第1トランスミッションコネクティングロッドが第1プッシュ部材に対して回転する軸が異なる軸であり、第2トランスミッションコネクティングロッドが取り付けブラケットに対して回転する軸と第2トランスミッションコネクティングロッドが第2プッシュ部材に対して回転する軸が異なる軸であり;第1トランスミッションコネクティングロッドは、第1回転ブラケットの動きを伝達するように構成されて、第2回転軸を押して取り付けブラケットから離れる方向に移動するように第1プッシュ部材を駆動し、第2トランスミッションコネクティングロッドは、第2回転ブラケットの動きを伝達するように構成されて、第1回転軸を押して取り付けブラケットから離れる方向に移動するように第2プッシュ部材を駆動する。
【0009】
この解決策では、第1スイングアームの2つの端部はそれぞれ第1回転ブラケットと第2プッシュ部材に接続され、第2スイングアームの2つの端部はそれぞれ第2回転ブラケットと第1プッシュ部材に接続される。したがって、第1回転ブラケットと第2回転ブラケットは、第1トランスミッションコネクティングロッド、第1プッシュ部材、及び第2スイングアームを使用して接続され、また、第2トランスミッションコネクティングロッド、第2プッシュ部材、及び第1スイングアームを使用して接続される。この場合、第1トランスミッションコネクティングロッド、第1プッシュ部材、第2スイングアーム、第2トランスミッションコネクティングロッド、第2プッシュ部材、及び第1スイングアームは、第1回転ブラケットと第2回転ブラケットとの間の連結(linkage)を実現するように構成される。第1トランスミッションコネクティングロッドは第1回転ブラケットの動きを伝達するように構成され、第2トランスミッションコネクティングロッドは第2回転ブラケットの動きを伝達するように構成されているので、第1回転ブラケットと第2回転ブラケットが互いに向かって回転する過程で、第1回転ブラケットは、第1トランスミッションコネクティングロッドを使用して、第2回転軸を押して取り付けブラケットから離れる方向に移動するように第1プッシュ部材を駆動し、第2回転ブラケットは、第2トランスミッションコネクティングロッドを使用して、第1回転軸を押して取り付けブラケットから離れる方向に移動するように、第2プッシュ部材を駆動し、折り畳まれた状態での折り畳み可能な装置の収容スペースを大きくする。また、第1スイングアームが第1回転ブラケットに回転可能に接続されているとき、
折り畳み可能な装置の折り畳み又は展開の過程での第1スイングアームと第1回転ブラケットとの間のジャミング(jamming(動かなくなること))の危険性を低減でき、第2スイングアームが第2回転ブラケットに回転可能に接続されているとき、折り畳み可能な装置の折り畳み又は展開の過程で第2スイングアームと第2回転ブラケットとの間のジャミングの危険性を低減できる。
【0010】
可能な設計では、トランスミッションアセンブリはさらに制限グループを含み、制限グループは第1制限部材と第2制限部材を含み;第1制限部材の一端は取り付けブラケットに回転可能に接続され、他端は第1回転軸を使用して第1スイングアームと第2プッシュ部材に回転可能に接続され;第2制限部材の一端は取り付けブラケットに回転可能に接続され、他端は第2回転軸を使用して第2スイングアームと第1プッシュ部材に回転可能に接続され;第1制限部材は第1プリセット軌道(preset track)に沿って第1プッシュ部材の移動を制限するように構成され、第2制限部材は第2プリセット軌道に沿って第2プッシュ部材の移動を制限するように構成される。
【0011】
この解決策では、第1トランスミッションコネクティングロッドの第1ロッカー、第1プッシュ部材、第2制限部材、及び取り付けブラケットが第1ダブルロッカー機構を形成し、第2トランスミッションコネクティングロッドの第2ロッカー、第2プッシュ部材、第1制限部材、及び取り付けブラケットが第2ダブルロッカー機構を形成する。この場合、折り畳み可能な装置が第1ダブルロッカー機構と第2ダブルロッカー機構を用いて第1回転ブラケットと第2回転ブラケットとの間の伝達を実現するとき、ダブルロッカー機構の移動部材がすべて同一平面上を移動するため、折り畳み可能な装置の複雑さを軽減でき、折り畳み可能な装置のコンポーネントの動きが簡素化され、第1回転ブラケットと第2回転ブラケットの動きの安定性と信頼性が向上する。また、折り畳み可能な装置のトランスミッションアセンブリがダブルロッカー機構を用いて実現されるとき、第1回転軸と第2回転軸はダブルロッカー機構のコネクティングロッドに接続され得、コネクティングロッドが平面移動を行うとき、第1回転軸と第2回転軸は平面移動を行うように駆動され、さらに第1回転軸と第2回転軸を駆動して取り付けブラケット(ラック)に対する取り付けブラケットの幅方向に沿って移動させる。
【0012】
可能な設計では、第1プリセット軌道と第2プリセット軌道の両方が取り付けブラケットの幅方向に沿って延びる。この解決策では、第1ダブルロッカー機構において、第1ロッカーと第2制限部材の長さが同じとき、第1ダブルロッカー機構の2つのサイドリンクの長さが同じであることを示す。この場合、第1ダブルロッカー機構のコネクティングロッド(第1プッシュ部材)の動きは、取り付けブラケットの幅方向に沿った並進である、すなわち、第1プリセット軌道は取り付けブラケットの幅方向に沿って延びる直線である。同様に、第2ダブルロッカー機構において、第2ロッカーと第1制限部材の長さが同じとき、第2ダブルロッカー機構の2つのサイドリンクの長さが同じであることを示す。この場合、第2ダブルロッカー機構のコネクティングロッド(第2プッシュ部材)の動きは、取り付けブラケットの幅方向に沿った並進である、すなわち、第2プリセット軌道は取り付けブラケットの幅方向に沿って延びる直線である。第1プッシュ部材と第2プッシュ部材の移動軌道(moving tracks)が共に幅方向に沿った直線であるとき、第1プッシュ部材と第2プッシュ部材の移動安定性をさらに向上させることができ、取り付けブラケットの幅方向に沿った第1回転軸と第2回転軸の移動の安定性を向上させることができる。
【0013】
可能な設計では、第1プリセット軌道と第2プリセット軌道の両方が、取り付けブラケットの幅方向に沿って取り付けブラケットの厚さ方向に向かって傾斜し;第1プリセット軌道と第2プリセット軌道の傾斜した方向は逆になっており、第1プッシュ部材は、取り付けブラケットの幅方向に沿って移動する過程で、取り付けブラケットの厚さ方向に沿って傾いており;第2プッシュ部材は、第2プリセット軌道に沿って移動する過程で、取り付けブラケットの厚さ方向に沿って傾いている。この解決策では、第1ロッカーと第2制限部材の長さが異なる場合、取り付けブラケットの幅方向に沿って移動するとき、第1プッシュ部材は取り付けブラケットの厚さ方向に沿って傾いている。第2ロッカーと第1制限部材の長さが異なる場合、取り付けブラケットの幅方向に沿って移動するとき、第2プッシュ部材が取り付けブラケットの厚さ方向に沿って傾いている。この場合、第1ロッカー、第2制限部材、第2ロッカー、及び第1制限部材の長さの要件が低減され、加工の難易度が低減される。また、第1プッシュ部材と第2プッシュ部材が、取り付けブラケットの幅方向に沿って移動するとき、取り付けブラケットの厚さ方向に沿って傾けられるとき、第1プッシュ部材と、第1プッシュ部材に接続された第1トランスミッションコネクティングロッドと第2スイングアームとの間のジャミングをさらに防止でき、第2プッシュ部材と、第2プッシュ部材に接続された第2トランスミッションコネクティングロッドと第1ロッカーとの間のジャミングを防止できる。
【0014】
可能な設計では、第1プッシュ部材は取り付けブラケットにスライド可能に接続され、第2プッシュ部材は取り付けブラケットにスライド可能に接続される。この解決策では、第1プッシュ部材は取り付けブラケットの幅方向に沿って取り付けブラケットに対してスライド可能であり、第2回転軸を押して取り付けブラケットの幅方向に沿って移動し;さらに、第2プッシュ部材は取り付けブラケットの幅方向に沿って取り付けブラケットに対してスライド可能であり、第1回転軸を押して取り付けブラケットの幅方向に沿って移動する。
【0015】
可能な設計では、トランスミッションアセンブリはさらに制限グループを含み、制限グループは第1制限部材と第2制限部材を含み;第1制限部材と第2制限部材の両方は取り付けブラケットにスライド式に接続され;第1制限部材は取り付けブラケットの幅方向に沿って取り付けブラケットに対してスライド可能であり、第1制限部材は第1回転軸を使用して第2プッシュ部材に回転可能に接続され、第2プッシュ部材は取り付けブラケットの厚さ方向に沿って第1制限部材に対して移動可能であり、第1制限部材はさらに第1スイングアームに回転可能に接続され;第2制限部材は取り付けブラケットの幅方向に沿って取り付けブラケットに対してスライド可能であり、第2制限部材は第2回転軸を使用して第1プッシュ部材に回転可能に接続され、第1プッシュ部材は取り付けブラケットの厚さ方向に沿って第2制限部材に対して移動可能であり、第2制限部材はさらに第2スイングアームに回転可能に接続され;第1制限部材は第3プリセット軌道に沿って第1プッシュ部材の移動を制限するように構成され、第2制限部材は第4プリセット軌道に沿って第2プッシュ部材の移動を制限するように構成される。
【0016】
この解決策では、第1トランスミッションコネクティングロッドの第1クランク、第1プッシュ部材、第2制限部材、及び取り付けブラケットが第1クランクスライダ機構を形成し、第2トランスミッションコネクティングロッドの第2クランク、第2プッシュ部材、第1制限部材、及び取り付けブラケットが第2クランクスライダ機構を形成する。この場合、折り畳み可能な装置が第1クランクスライダ機構と第2クランクスライダ機構を用いて第1回転ブラケットと第2回転ブラケットとの間の伝達を実現するとき、クランクスライダ機構のすべての移動部材が同一平面内で移動するため、折り畳み可能な装置の複雑さを低減し、折り畳み可能な装置のコンポーネントの移動を簡素化でき、第1回転ブラケットと第2回転ブラケットの動きの安定性と信頼性が向上する。また、第1クランクスライダ機構では、第1プッシュ部材の移動は、第1クランクスライダ機構が位置する平面で曲線的な移動であり得る、すなわち、第1プッシュ部材は取り付けブラケットに対して取り付けブラケットの幅方向に沿って移動可能であり、取り付けブラケットの厚さ方向に沿ってさらに移動可能であるため、第2回転軸を駆動して取り付けブラケットの幅方向に沿って移動する。第2クランクスライダ機構では、第2プッシュ部材の移動は、第2クランクスライダ機構が位置する平面内で曲線的な移動であり得る、すなわち、第2プッシュ部材は取り付けブラケットに対して取り付けブラケットの幅方向に沿って移動可能であり、取り付けブラケットの厚さ方向に沿ってさらに移動可能であるため、第1回転軸を駆動して取り付けブラケットの幅方向に沿って移動する。
【0017】
可能な設計では、第1取り付け溝が第2制限部材に設けられ、第2取り付け溝が第1制限部材に設けられ、第1取り付け溝と第2取り付け溝の両方が取り付けブラケットの厚さ方向に沿って凹み;第1プッシュ部材は第1取り付け溝に移動可能に接続され、第2プッシュ部材は第2取り付け溝に移動可能に接続される。
【0018】
この解決策では、第1プッシュ部材の曲線移動を実現するために、第1取り付け溝が第2制限部材に設けられ、第1プッシュ部材は第1取り付け溝に移動可能に取り付けられるため、第1プッシュ部材は、第2制限部材に対して取り付けブラケットの幅方向及び厚さ方向に沿って移動可能(曲線移動)である。同様に、第2プッシュ部材の曲線移動を実現するために、第2取り付け溝が第1制限部材に設けられ、第2プッシュ部材を第2取り付け溝に移動可能に取り付けられるため、第2プッシュ部材は、第1制限部材に対して取り付けブラケットの幅方向及び厚さ方向に沿って移動可能(曲線移動)である。また、第1取り付け溝と第2取り付け溝の両方が取り付けブラケットの厚さ方向に沿って凹んでいるため、第1取り付け溝に取り付けられているときの第1プッシュ部材の厚さ及び第2取り付け溝に取り付けられているときの第2プッシュ部材の厚さを薄くすることができ、取り付けブラケットの厚さ方向に沿って折り畳み可能な装置のサイズを小さくし、それによって、折り畳み可能な装置及び電子デバイスの小型化並びに軽量及び薄い設計を実現するのに役立つ。
【0019】
可能な設計では、取り付けブラケットの幅方向に沿って延びるシュート(chute)が、第1制限部材と第2制限部材に対する取り付けブラケットの側壁に設けられ、第1制限部材と第2制限部材は対応するシュートにそれぞれスライド可能に接続される。この解決策では、互いに嵌合する(fit)第1制限部材とシュートが、取り付けブラケットの幅方向に沿った第1制限部材のスライドを実現することができるので、第1プッシュ部材の移動軌道を制限し、第1プッシュ部材の移動ずれを防ぐ。同様に、互いに嵌合する第2制限部材とシュートが、取り付けブラケットの幅方向に沿った第2制限部材のスライドを実現することができるので、第2プッシュ部材の移動軌道を制限し、第2プッシュ部材の移動ずれを防ぐ。可能な設計では、第1回転軸は第1プッシュ部材に配置され、第1スイングアームは第1回転軸に回転可能に接続され、第2回転軸は第2プッシュ部材に配置され、第2スイングアームは第2回転軸に回転可能に接続され;取り付けブラケットの幅方向に沿って延びる複数のシュートが取り付けブラケットに設けられ、第1回転軸は対応するシュートにスライド可能に接続され、第2回転軸は対応するシュートにスライド可能に接続される。この解決策では、互いに嵌合する第1回転軸とシュートが、取り付けブラケットの幅方向に沿った第2回転軸のスライドを実現でき、第1プッシュ部材の移動軌道を制限し、第1プッシュ部材の移動ずれを防止することができる。同様に、第2回転軸、シュート、及び第1回転軸が取り付けブラケットの幅方向に沿ってスライドし、第2プッシュ部材の移動軌道を制限し、第1プッシュ部材の移動ずれを防止することができる。
【0020】
可能な設計では、シュートは、取り付けブラケットの厚さ方向に沿って斜めに配置され又は弓形(arcuate)構造であり、つまり取り付けブラケットの厚さ方向に沿って、シュートの高さが異なり、取り付けブラケットの幅方向と厚さ方向に沿った第1プッシュ部材と第2プッシュ部材の移動を実現するので、取り付けブラケットの幅方向に沿って移動するとき、第1プッシュ部材と第2プッシュ部材は取り付けブラケットの厚さ方向に沿って傾けることができ、第1プッシュ部材と、第1プッシュ部材に接続された第1トランスミッションコネクティングロッドと第2スイングアームとの間のジャミングを防止し、第2プッシュ部材と、第2プッシュ部材に接続された第2トランスミッションコネクティングロッドと第1スイングアームとの間のジャミングを防止する。
【0021】
可能な設計では、折り畳み可能な装置はさらに支持プレートアセンブリを含み、支持プレートアセンブリは取り付けブラケットの幅方向に沿って取り付けブラケットの2つの側部に配置された第1支持プレートと第2支持プレートを含み;第1支持プレートは第1回転ブラケットに回転可能に接続され、第1支持プレートは、第1トランスミッションコネクティングロッドにスライド可能に接続され、第1トランスミッションコネクティングロッドに対して回転可能であり;第2支持プレートは第2回転ブラケットに回転可能に接続され、第2支持プレートは、第2トランスミッションコネクティングロッドにスライド可能に接続され、第2トランスミッションコネクティングロッドに対して回転可能である。この解決策では、第1回転ブラケットが第1支持プレートに対して回転し、第2回転ブラケットが第2支持プレートに対して回転するとき、折り畳み可能な装置の折り畳み又は展開過程において、第1支持プレートと第1回転ブラケットとの間のジャミングを防止でき、第2支持プレートと第2回転ブラケットとの間のジャミングを防止できるので、折り畳み可能な装置を正常に動作させることができる。
【0022】
可能な設計では、第1回転ブラケットと第2回転ブラケットが互いに向かって回転する過程で、第1トランスミッションコネクティングロッドは、取り付けブラケットに近い第1支持プレートの一端を駆動して取り付けブラケットから離れる方向に移動し、第2トランスミッションコネクティングロッドは、取り付けブラケットに近い第2支持プレートの一端を駆動して取り付けブラケットから離れる方向に移動するので、第1回転ブラケットと第2回転ブラケットは第1位置に回転し、この場合、第1支持プレート、取り付けブラケット、及び第2支持プレートが囲い込むことにより(through enclosure)収容スペースを形成する。取り付けブラケットの幅方向に沿って、第1支持プレートは取り付けブラケットに近い第2端を持ち、第2支持プレートは取り付けブラケットに近い第4端を持ち;第1回転ブラケットと第2回転ブラケットが互いに向かって回転する過程で、第1トランスミッションコネクティングロッドは第2端を取り付けブラケットから離れる方向に移動するように駆動し、第2トランスミッションコネクティングロッドは第4端を取り付けブラケットから離れる方向に移動するように駆動する。
【0023】
この解決策では、第1回転ブラケットは第1支持プレートに接続され、第2回転ブラケットは第2支持プレートに接続される。このため、第1回転ブラケットの回転及び移動過程では、第1支持プレートは移動及び回転するように駆動されることができ、第2回転ブラケットの回転及び移動過程では、第2支持プレートは移動及び回転するように駆動されることができ、第1回転ブラケットと第2回転ブラケットが互いに向かって回転するとき、第1支持プレートの第2端と第2支持プレートの第4端は互いに離れるように駆動することができるため、折り畳み可能な装置は展開状態から折り畳まれた状態に切り替わる。また、折り畳み可能な装置が折り畳まれた状態では、第1支持プレート、第2支持プレート、第1トランスミッションコネクティングロッド、第2トランスミッションコネクティングロッド、及び取り付けブラケットは、囲い込むことにより収容スペースを形成し、収容スペースはフレキシブルスクリーンの折り畳み部を収容するために使用される。第1回転ブラケットが第1支持プレートを駆動して取り付けブラケットから離れる方向に回転及び移動し、第2回転ブラケットが第2支持プレートを駆動して取り付けブラケットから離れる方向に回転及び移動するとき、第1回転ブラケットが第1支持プレートのみを駆動して回転させ、第2回転ブラケットが第2支持プレートのみを駆動して回転させる場合と比較して、折り畳み可能な装置が折り畳まれた状態にあるとき、第1支持プレートと取り付けブラケットとの間の距離及び第2支持プレートと取り付けブラケットとの間の距離が大きくなるため、折り畳み可能な装置の収容スペースの輪郭の第2長さL2を大きくすることができ、折り畳み過程での折り畳み可能な装置による折り畳み部の圧迫及び引っ張りをさらに軽減し、フレキシブルスクリーンの信頼性と構造強度を向上させ、フレキシブルスクリーンの材料の性能に対する要求を低くし、それによってコストを削減する。また、収容スペースは十分な空間を有するため、フレキシブルスクリーンの折り畳み部が、収容スペース内においてアーチ状になることを防ぎ、折り畳まれた状態での平坦性(flatness)を向上させることができる。
【0024】
可能な設計では、第1トランスミッションコネクティングロッドは、第1弓形部を含み、第1弓形部は取り付けブラケットに回転可能に接続され、第2トランスミッションコネクティングロッドは、第2弓形部を含み、第2弓形部は取り付けブラケットに回転可能に接続され;第1回転ブラケットと第2回転ブラケットが第1位置に互いに向かって回転するとき、第1支持プレート、第1弓形部、取り付けブラケット、第2弓形部、及び第2支持プレートは囲い込むことにより収容スペースを形成する。
【0025】
この解決策では、折り畳み可能な装置が折り畳まれた状態にあるとき、第1支持プレート、第2支持プレート、第1トランスミッションコネクティングロッドの第1弓形部、第2トランスミッションコネクティングロッドの第2弓形部、及び取り付けブラケットは、囲い込むことにより収容スペースを形成する。収容スペースは、第3弓形部、第3直線部、及び第4直線部を含み、第3弓形部は第3直線部と第4直線部との間に位置する。第1トランスミッションコネクティングロッドの第1弓形部と第2トランスミッションコネクティングロッドの第2弓形部は囲い込むことにより収容スペースの第3弓形部を形成し、第1支持プレートの第1直線部が収容スペースの第3直線部を形成し、第2支持プレートの第2直線部が収容スペースの第4直線部を形成し、第3弓形部は折り畳み部の第5部分を収容するために使用される。この場合、両方がスラブ構造の第1支持プレートと第2支持プレートによって囲み込みにより収容スペースが形成される場合と比較して、第1弓形部と第2弓形部は折畳み部の圧迫を緩和できるため、折畳み過程での折畳み装置(第1トランスミッションコネクティングロッドと第2トランスミッションコネクティングロッド)によるフレキシブルスクリーンの圧迫を緩和し、フレキシブルスクリーンの信頼性と構造強度をさらに向上させる。
【0026】
可能な設計では、スライド可能に嵌合する第1軌道と第1スライダが第1支持プレートと第1トランスミッションコネクティングロッド上に設けられ、スライド可能に嵌合する第2軌道と第2スライダが第2支持プレートと第2トランスミッションコネクティングロッド上に設けられ;第1回転ブラケットと第2回転ブラケットが互いに向かって回転する過程では、第1スライダは、取り付けブラケットから離れた第1軌道の端から取り付けブラケットに近い第1軌道の端までスライドし、第2スライダは、取り付けブラケットから離れた第2軌道の端から取り付けブラケットに近い第2軌道の端までスライドする。第1軌道は、反対側に配置された第5端と第6端を有し、第2軌道は、反対側に配置された第7端と第8端を有し、第6端と第8端は取り付けブラケットに近く;第1回転ブラケットと第2回転ブラケットが互いに向かって回転する過程で、第1スライダは第5端から第6端までスライド可能であり、第2スライダは第7端から第8端までスライド可能であり;第1回転ブラケットと第2回転ブラケットが互いに離れて回転する過程で、第1スライダは第6端から第5端までスライド可能であり、第2スライダは第8端から第7端までスライド可能である。
【0027】
この解決策では、第1支持プレートが第1トランスミッションコネクティングロッドにスライド可能に接続され、第2支持プレートが第2トランスミッションコネクティングロッドにスライド可能に接続されているため、第1回転ブラケットと第2回転ブラケットの駆動下で第1支持プレートと第2支持プレートが回転する過程で、第1支持プレートは第1トランスミッションコネクティングロッドに対してスライド回転可能且つ回転可能であり、第1支持プレートのスライド軌道が第1軌道であり、第2支持プレートは第2トランスミッションコネクティングロッドに対してスライド回転可能且つ回転可能であり、第2支持プレートのスライド軌道が第2軌道である。そのため、第1軌道は第1支持プレートと第1トランスミッションコネクティングロッドとの間の相対的なスライドをガイドするために使用され、第2軌道は第2支持プレートと第2トランスミッションコネクティングロッドとの間の相対的なスライドをガイドするために使用される。
【0028】
可能な設計では、第1軌道は、斜めに配置される又は弓形構造であり、第2軌道は斜めに配置される又は弓形構造である。この場合、第1軌道は、第1トランスミッションコネクティングロッドに対してスライドするときに第1支持プレートが相対的に回転することを可能にして第1支持プレートと第1トランスミッションコネクティングロッドとの間のジャミングを防止し、第2軌道は、第2トランスミッションコネクティングロッドに対してスライドするときに第2支持プレートが相対的に回転することを可能にして第2支持プレートと第2トランスミッションコネクティングロッドとの間のジャミングを防止する。
【0029】
可能な設計では、折り畳み可能な装置はさらに、取り付けブラケットに接続された第1減衰アセンブリを含み、第1減衰アセンブリとトランスミッションアセンブリは取り付けブラケットの長さ方向に沿って配置され;第1減衰アセンブリは、第1回転アーム、第2回転アーム、相互に噛み合う少なくとも2つの第1ギア、第1弾性部材、及び第1弾性部材と第1ギアとの間に配置されたカムを含み、カムは第1凹凸面を持ち;取り付けブラケットの幅方向に沿って、第1回転アームの一端が、第1回転ブラケットにスライド可能に接続され、第1回転ブラケットに対してスライド可能であり、他端は第1歯部を備え、第2回転アームの一端が、第2回転ブラケットにスライド可能に接続され、第2回転ブラケットに対してスライド可能であり、他端が第2歯部を備え、第1歯部と第2歯部の両方が第1ギアと噛み合い、取り付けブラケットの長さ方向に沿って、第2凹凸面が、第1ギアのものであって、第1凹凸面に相対する面に配置され;カムと第1ギアは取り付けブラケットの長さ方向に沿って配置され、第1弾性部材の2つの端部が取り付けブラケットとカムそれぞれに弾性的に当接し;第1回転アームと第2回転アームが回転する過程で、第1歯部と第2歯部はカムに対して回転可能であるため、第1凹凸面が第2凹凸面と噛み合うことができる。
【0030】
この解決策では、折り畳み可能な装置が展開状態にあるとき、第1減衰アセンブリは第1減衰力を与えることができ、第1減衰力は第1回転ブラケットと第2回転ブラケットに作用して、第1回転ブラケットと第2回転ブラケットの互いに向かう回転に対する抵抗を与えることができるので、折り畳み可能な装置は展開状態に維持することができ、折り畳み可能な装置が展開状態から折り畳まれた状態に切り替わる必要があるとき、ユーザは、第1回転ブラケットと第2回転ブラケットに、第1減衰力に打ち勝つことができる駆動力を加える必要があるので、第1回転ブラケットと第2回転ブラケットが第1減衰力に打ち勝つことができ、折り畳まれた状態に切り替わることができる。折り畳み可能な装置が折り畳まれた状態にあるとき、第1減衰アセンブリは第2減衰力を与えることができ、第2減衰力は第1回転ブラケットと第2回転ブラケットに作用して、第1回転ブラケットと第2回転ブラケットの互いから離れる回転に対する抵抗を与えることができるため、折り畳み可能な装置は、折り畳まれた状態を維持することができ、折り畳み可能な装置が折り畳まれた状態から展開状態に切り替わる必要がある場合、ユーザは第1回転ブラケットと第2回転ブラケットに、第2減衰力に打ち勝つことができる駆動力を加える必要があるため、第1回転ブラケットと第2回転ブラケットが第2減衰力に打ち勝つことができ、折り畳み可能な装置が展開状態に切り替わることができる。さらに、折り畳み可能な装置の折り畳み又は展開過程では、第1減衰アセンブリは、展開及び折り畳み過程で電子デバイスにトルクを提供するために、さらに第3減衰力を与えることができ、展開及び折り畳み過程のユーザ体験を向上させることがる。
【0031】
可能な設計では、第1減衰アセンブリはさらに取り付け部材を含み、取り付け部材は取り付けスペースを有し、カムと第1弾性部材は取り付けスペースに位置し;第1ギアは取り付けブラケットの長さ方向に沿って延びるピンシャフトに接続され、カムと第1弾性部材はピンシャフト上にスリーブ状にされ(sleeved)、第1弾性部材の2つの端部は取り付け部材とカムそれぞれに弾性的に当接し;回転孔が取り付け部材に設けられ、ピンシャフトは回転孔を通って延び、取り付け部材から突出することができ、第1減衰アセンブリはさらにクランプ部材を含み、取り付け部材から突き出たピンシャフトの一部にクランプスロットが設けられ、クランプ部材はクランプスロットとクランプされる。
【0032】
この解決策では、取り付け部材は取り付けスペースを有し、取り付けスペースは第1弾性部材とカムを取り付けるために使用される。また、クランプ部材は、クランプ部材使用して第1弾性部材と第1減衰アセンブリのカムをクランプするように配置することができ、それによって第1弾性部材とカムが脱落するのを防ぐ。
【0033】
可能な設計では、折り畳み可能な装置はさらに第2減衰アセンブリと第3減衰アセンブリを含み、第1トランスミッションコネクティングロッドは第1取り付けキャビティを持ち、第2減衰アセンブリは第1取り付けキャビティに取り付けられ、第2トランスミッションコネクティングロッドは第2取り付けキャビティを持ち、第3減衰アセンブリは第2取り付けキャビティに取り付けられ;第2減衰アセンブリは第1移動部材と第2弾性部材を含み、取り付けブラケットの長さ方向に沿って、第2弾性部材は第1移動部材に接続され、第1移動部材は第2弾性部材を使用して第1回転ブラケットに弾性的に当接し、第2弾性部材は取り付けブラケットの長さ方向に沿って変形可能であり、第1移動部材は第1ローラーを使用して第1トランスミッションコネクティングロッドに接続され;第3減衰アセンブリは第2移動部材と第3弾性部材を含み、取り付けブラケットの長さ方向に沿って、第3弾性部材は第2移動部材に接続され、第2移動部材は第3弾性部材を使用して第2回転ブラケットに弾性的に当接し、第3弾性部材は取り付けブラケットの長さ方向に沿って変形可能であり、第2移動部材は第2ローラーを使用して第2トランスミッションコネクティングロッドに接続される。
【0034】
この解決策では、折り畳み可能な装置が展開状態にあるとき、第2減衰アセンブリは、第1回転ブラケットに作用する第4減衰力を与えることができるので、第1回転ブラケットの回転に対する抵抗を与え、第3減衰アセンブリは、第2回転ブラケットに作用する第5減衰力を与えることができるので、第2回転ブラケットの回転に対する抵抗を与え、そのため第1回転ブラケットと第2回転ブラケットを第2位置に維持することができ、つまり折り畳み可能な装置を展開状態に維持することができる。折り畳み可能な装置が展開状態から折り畳まれた状態に切り替わる必要があるとき、ユーザは、第1回転ブラケットに、第4減衰力に打ち勝つことができる駆動力を与え、第2回転ブラケットに、第5減衰力に打ち勝つことができる駆動力を与えて、第1回転ブラケットと第2回転ブラケットが互いに向かって回転できるようにすることで、折り畳み可能な装置を展開状態から折り畳まれた状態に切り替えることができる。
【0035】
折り畳み可能な装置が折り畳まれた状態にあるとき、第2減衰アセンブリは、第1回転ブラケットに第6減衰力を与えて、第1回転ブラケットの回転に対する抵抗力を与えることができ、第3減衰アセンブリは、第2回転ブラケットに第7減衰力を与えて、第2回転ブラケットの回転に対する抵抗力を与えることができるため、第1回転ブラケットと第2回転ブラケットを第1位置に維持することができ、つまり折り畳み可能な装置を折り畳まれた状態に維持することができる。折り畳み可能な装置が折り畳まれた状態から展開状態に切り替わる必要があるとき、ユーザは、第1回転ブラケットに、第6減衰力に打ち勝つことができる駆動力を加え、第2回転ブラケットに、第7減衰力に打ち勝つことができる駆動力を加える必要があり、そのため、第1回転ブラケットと第2回転ブラケットが互いから離れて回転でき、それによって折り畳み可能な装置が折り畳まれた状態から展開状態に切り替わることを可能にする。また、折り畳み可能な装置の折り畳み又は展開過程では、第2減衰アセンブリは第1回転ブラケットに第8減衰力を加えることができ、第3減衰アセンブリは第2回転ブラケットに第9減衰力を加えることができるため、展開及び折り畳み過程で電子デバイスにトルクを与え、折り畳み及び展開過程でのユーザ体験を向上させることができる。
【0036】
可能な設計では、第1回転ブラケットは、取り付けブラケットの幅方向に沿って離間された第1凹部と第2凹部を含み;第2回転ブラケットは、取り付けブラケットの幅方向に沿って離間された第3凹部と第4凹部を含み;第1回転ブラケットが回転する過程で、第1移動部材は第1凹部と第2凹部との間の壁面に沿って移動可能であり、第1移動部材は第1凹部又は第2凹部にフィットする(fit(嵌まる))ことができ;第2回転ブラケットが回転する過程で、第2移動部材は第3凹部と第4凹部との間の壁面に沿って移動可能であり、第2移動部材は第3凹部又は第4凹部にフィットすることができる。この解決策では、第1移動部材が第1凹部又は第2凹部にフィットするとき、第1回転ブラケットを第1位置又は第2位置に制限することができ、その位置での第1回転ブラケットの安定性と信頼性が向上する。同様に、第2移動部材が第3凹部又は第4凹部にフィットするとき、第2回転ブラケットを第1位置又は第2位置に制限することができ、その位置での第2回転ブラケットの安定性と信頼性が向上する。
【0037】
可能な設計では、第1凹部と取り付けブラケットとの間の距離が、第2凹部と取り付けブラケットとの間の距離より小さくり、第3凹部と取り付けブラケットとの間の距離が、第4凹部と取り付けブラケットとの間の距離より小さい。
【0038】
この解決策では、折り畳み可能な装置が展開状態にあるとき、つまり第1回転ブラケットと第2回転ブラケットが第2位置に位置するとき、第2減衰アセンブリの第1移動部材が第1凹部にフィットし、第3減衰アセンブリの第2移動部材が第3凹部にフィットする。折り畳み可能な装置が折り畳まれた状態、つまり第1回転ブラケットと第2回転ブラケットが第1位置に位置するとき、第2減衰アセンブリの第1移動部材が第2凹部にフィットし、第3減衰アセンブリの第2移動部材が第4凹部にフィットする。また、第1凹部と取り付けブラケットとの間の距離が第2凹部と取り付けブラケットとの間の距離よりも小さく、第3凹部と取り付けブラケットとの距離が第4凹部と取り付けブラケットとの距離よりも小さいとき、第1回転ブラケットと第2回転ブラケットが互いに向かって回転する過程で、第1トランスミッションコネクティングロッドは取り付けブラケットから離れる方向に第1回転ブラケットに対して移動可能であり、第2トランスミッションコネクティングロッドは取り付けブラケットから離れる方向に第2回転ブラケットに対して移動可能であり、第1トランスミッションコネクティングロッドと第1回転ブラケットとの間のジャミングを防止し、第2トランスミッションコネクティングロッドと第2回転ブラケットとの間のジャミングを防止する。
【0039】
可能な設計では、第1移動部材は第1凹部と第2凹部との間の壁面に沿ってスライド可能であり、第2移動部材は第3凹部と第4凹部との間の壁面に沿ってスライド可能である。この解決策では、第1回転ブラケットと第1トランスミッションコネクティングロッドの相対移動の過程で、第1移動部材は第1回転ブラケットに沿ってスライドし、第2回転ブラケットと第2トランスミッションコネクティングロッドの相対移動の過程で、第2移動部材は第2回転ブラケットに沿ってスライドする。
【0040】
可能な設計では、第1移動部材は第1凹部と第2凹部との間の壁面に沿って転動可能(rollable(ロール可能))であり、第2移動部材は第3凹部と第4凹部の間の壁面に沿って転動可能である。この解決策では、第1回転ブラケットと第1トランスミッションコネクティングロッドの相対移動の過程で、第1移動部材は第1回転ブラケットに沿って転動し(rolls(転がり))、第2回転ブラケットと第2トランスミッションコネクティングロッドの相対移動の過程で、第2移動部材は第2回転ブラケットに沿って転動することで、第1移動部材と第1回転ブラケットとの間の摩耗と第2移動部材と第2回転ブラケットとの間の摩耗を低減する。
【0041】
可能な設計では、第1貫通孔が第1取り付けキャビティに設けられ、第1ローラーは第1貫通孔内で回転可能であり、第1ローラーは第1貫通孔内で取り付けブラケットの長さ方向に沿って移動可能であり;第2貫通孔が第2取り付けキャビティに設けられ、第2ローラーは第2貫通孔内で回転可能であり、第2ローラーは第2貫通孔内で取り付けブラケットの長さ方向に沿って移動可能である。
【0042】
この解決策では、第1貫通孔は第1トランスミッションコネクティングロッドに設けられ、取り付けブラケットの長さ方向に沿った第1貫通孔のサイズは、取り付けブラケットの幅方向に沿った第1貫通孔のサイズより大きく、すなわち第1貫通孔は長孔(elongated hole)である。第1移動部材の第1ローラーは第1貫通孔内で回転可能である。また、第1ローラーは、取り付けブラケットの長さ方向に沿ってさらに移動可能であり、2つの第1移動部材の取り付けブラケットの長さ方向に沿った移動を実現することができ、第2弾性部材の変形量を変化させ、それによって、第1回転ブラケットに対する第1移動部材の移動を実現する。同様に、第2貫通孔が第2トランスミッションコネクティングロッドに設けられ、取り付けブラケットの長さ方向に沿った第2貫通孔のサイズは、取り付けブラケットの幅方向に沿った第2貫通孔の大きさより大きく、すなわち第2貫通孔は長孔である。第2移動部材の第2ローラーは、第2貫通孔内で回転可能である。また、第2ローラーは、取り付けブラケットの長さ方向に沿ってさらに移動可能であり、2つの第2移動部材の取り付けブラケットの長さ方向に沿った移動を実現することができ、第3弾性部材の変形量を変化させ、それによって第2回転ブラケットに対する第2移動部材の移動を実現する。
【0043】
可能な設計では、トランスミッションアセンブリはさらに同期ギアセットを含み、同期ギアセットは、取り付けブラケットの幅方向に沿って配置された第2ギア、第3ギア、第4ギア、及び第5ギアを含み、第4ギアは第2ギアと噛み合い、第5ギアは第3ギアと噛み合い、第4ギアは第5ギアと噛み合い;第2ギアは第1トランスミッションコネクティングロッドに接続され、第3ギアは第2トランスミッションコネクティングロッドに接続されている。
【0044】
この解決策では、第2ギアと第1トランスミッションコネクティングロッドが同じ回転軸周りに回転し、第3ギアと第2トランスミッションコネクティングロッドが同じ回転軸周りに回転することで、第2ギアと第1トランスミッションコネクティングロッドの同期回転と第3ギアと第2トランスミッションコネクティングロッドの同期回転を実現し、第1トランスミッションコネクティングロッドは第1回転ブラケットに接続され、第2トランスミッションコネクティングロッドは第2回転ブラケットに接続されて、第1回転ブラケットと第2回転ブラケットの同期回転をさらに実現する。また、第2ギアと第3ギアに噛み合う第4ギアと第5ギアを同期ギアセットに加えることで、第2ギアが第3ギアに噛み合う際に第2ギアと第3ギアの直径をさらに小さくすることができ、取り付けブラケットの幅方向と厚さ方向に沿ってセットされた同期ギアが占有するスペースを減らし、それによって折り畳み可能な装置の小型化の実現並びに軽量及び薄型の設計を実現するのに役立つ。
【0045】
この出願の第2の態様は、電子デバイスを提供する。電子デバイスは、第1ハウジング、第2ハウジング、フレキシブルスクリーン、及び第1の態様の折り畳み可能な装置を含む。第1ハウジングと第2ハウジングは、折り畳み可能な装置の2つの側部に位置する。第1ハウジングは同じ側に位置する第1回転ブラケットに固定され、第2ハウジングは同じ側に位置する第2回転ブラケットに固定される。フレキシブルスクリーンは、第1ハウジング、第2ハウジング、及び折り畳み可能な装置に覆われ、第1ハウジング及び第2ハウジングに固定される。
【0046】
この解決策では、折り畳み可能な装置の駆動下で、電子デバイスは、展開状態又は折り畳まれた状態にあることができ、折り畳み可能な装置が展開状態から折り畳まれた状態に切り替わる過程で、第1ハウジング及び第2ハウジングに接続された第1回転ブラケット及び第2回転ブラケットが、互いに向かって回転するときに取り付けブラケットから離れる方向に移動可能であるため、折り畳まれた状態での折り畳み可能な装置の収容スペースを大きくすることができ、電子デバイスが折り畳まれた状態にあるときの折り畳み可能な装置によるフレキシブルスクリーンの圧迫を減らすことができ、それによってフレキシブルスクリーンの信頼性を向上させる。また、収容スペースが十分な空間を有し、フレキシブルスクリーンはさらに、収容スペース内でのアーチ状になることを防止でき、折り畳まれた状態でのフレキシブルスクリーンの平坦性を向上させることができる。
【0047】
可能な設計では、折り畳み可能な装置が支持プレートアセンブリを含むとき、フレキシブルスクリーンは支持プレートアセンブリの少なくとも1つの部分にさらに固定される。
【0048】
可能な設計では、フレキシブルスクリーンは、第3領域、第4領域、及び第5領域を含み、第5領域は第3領域と第4領域との間に位置し;支持プレートアセンブリは、取り付けブラケットの幅方向に沿って配置された第1支持プレートと第2支持プレートを含み、第3領域は第1支持プレートに固定されず、第4領域は第2支持プレートに固定されず、第5領域は折り畳み可能な装置に固定されない。この解決策では、電子デバイスが折り畳まれた状態にあるとき、第3領域、第4領域、及び第5領域は折り畳まれた後に水滴形状構造を形成する、つまり折り畳み部は水滴形状であり、第5領域は折り畳まれた後に半円弓形状である。また、フレキシブルスクリーンの第3領域、第4領域、及び第5領域は折り畳み装置に固定されていないため、折り畳みや展開の過程で折り畳み装置がフレキシブルスクリーンを引き伸ばすことを防ぐことができ、フレキシブルスクリーンの信頼性が向上する。
【0049】
可能な設計では、フレキシブルスクリーンは、第3領域、第4領域、及び第5領域を含み、第5領域は第3領域と第4領域の間に位置し;支持プレートアセンブリは、取り付けブラケットの幅方向に沿って配置された第1支持プレートと第2支持プレートを含み、第3領域は第1支持プレートに固定され、第4領域は第2支持プレートに固定され、第5領域はサポート装置に固定されない。この解決策では、電子デバイスが折り畳まれた状態にある場合、第5領域は囲い込むことにより半円弓形形状を形成し、第3領域が第1支持プレートに固定され、第4領域が第2支持プレートに固定されるとき、電子デバイスの折り畳み又は展開過程で、第3領域は、第1支持プレートと共に移動することを可能にされることができ、第4領域は第2支持プレートと共に移動することを可能にされることができ、すなわち、第3領域と第1支持プレートの間に相対的な移動がないため、展開及び折り畳み過程におけるフレキシブルスクリーンの折り畳み部の平坦性が向上し、フレキシブルスクリーンの故障リスクが低減される。
【0050】
上記の一般的な説明及び以下の詳細な説明は単なる例であり、この出願を限定することを意図するものではないことを理解すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【
図1】特定の実施形態における従来技術におけるフレキシブルスクリーンの一部の展開及び折り畳みの概略図である。
【0052】
【
図2】本出願の一実施形態による展開状態の電子デバイスの構造の概略図である。
【0053】
【0054】
【
図4】フレキシブルスクリーンを取り除いた
図2の構造の概略図である。
【0055】
【
図5】本出願の一実施形態による折り畳まれた状態の電子デバイスの構造の概略図である。
【0056】
【0057】
【0058】
【0059】
【0060】
【
図10】
図9の収容スペースの形状の概略図である。
【0061】
【
図11】第1の特定の実施形態における
図3の折り畳み可能な装置の構造の概略図であり、折り畳み可能な装置は展開状態である。
【0062】
【0063】
【
図13】第1の特定の実施形態における
図11の回転ブラケットアセンブリ、取り付けブラケット、トランスミッションアセンブリ間の取り付けの概略図である。
【0064】
【0065】
【
図15】第1の特定の実施形態における、
図14の回転ブラケットアセンブリとトランスミッションアセンブリの構造の概略図である。
【0066】
【
図16】第1の特定の実施形態における、
図15の第1回転ブラケットと第1トランスミッションコネクティングロッドとの間の取り付けの構造の概略図である。
【0067】
【
図17】第1の特定の実施形態における、
図15の第2回転ブラケットと第2トランスミッションコネクティングロッドとの間の取り付けの構造の概略図である。
【0068】
【
図18】第2の特定の実施形態における
図3の折り畳み可能な装置の構造の概略図であり、折り畳み可能な装置は展開状態にある。
【0069】
【0070】
【
図20】第2の特定の実施形態における、
図19の回転ブラケットアセンブリ、トランスミッションアセンブリ、取り付けブラケット間の取り付けの構造の概略図である。
【0071】
【0072】
【
図22】第3の特定の実施形態における、
図19の回転ブラケットアセンブリ、トランスミッションアセンブリ、取り付けブラケット、及び第1減衰アセンブリ間の取り付けの構造の概略図である。
【0073】
【0074】
【0075】
【0076】
【
図26】同期ギアセットにおける
図18の折り畳み可能な装置の断面図であり、支持プレートアセンブリが折り畳み可能な装置から取り外されている。
【0077】
【0078】
【0079】
【0080】
【0081】
【
図31】折り畳まれた状態の
図18の折り畳み可能な装置の側面図である。
【0082】
【
図32】特定の実施形態における
図23の第1減衰アセンブリの構造の概略図である。
【0083】
【0084】
【0085】
【0086】
【
図36】特定の実施形態における
図23の第1回転ブラケット及び第2減衰アセンブリの透視図である。
【0087】
【0088】
【0089】
【
図39】
図23の第1トランスミッションコネクティングロッドの構造の概略図である。
【0090】
【符号の説明】
【0091】
参照番号:
1'-フレキシブルスクリーン;
1-折り畳み可能な装置、11-回転ブラケットアセンブリ、111-第1回転ブラケット、111a-第1凹部、111b-第2凹部、111c-第3凸部;112-第2回転ブラケット、112a-第3凹部、112b-第4凹部、112c-第4凸部;113-第3軌道、114-第3回転ブラケット、114a-第1スライドスペース、115-第4回転ブラケット、115a-第2スライドスペース;
12-スイングアームアセンブリ、121-第1スイングアーム、121a-第9回転軸、122-第2スイングアーム、122a-第10回転軸;
13-プッシュグループ、131-第1プッシュ部材、132-第2プッシュ部材、133-第1制限部材、133a-第1凸部、134-第2制限部材、134a-第2凸部;
14-トランスミッショングループ、141-第1トランスミッションコネクティングロッド、141a-第1ロッカー、141b-第1取り付けキャビティ、141c-第1貫通孔、141d-第1スライダ、141e-第1クランク、141f-第1弓形部、141g-第1直線部、142-第2トランスミッションコネクティングロッド、142a-第2ロッカー、142b-第2取り付けキャビティ、142c-第2貫通孔、142d-第2スライダ、142e-第2クランク、142f-第2弓形部、142g-第2直線部、143-第3スライダ;
151-第1回転軸、152-第2回転軸、153-第3回転軸、154-第4回転軸、155-第5回転軸、156-第6回転軸、157-第8回転軸、158-第11回転軸、159-第12回転軸;
16-同期ギアセット、161-第2ギア、162-第3ギア、163-第4ギア、164-第5ギア;
17-支持プレートアセンブリ、171-第1支持プレート、1711-第1ボディ部、1712-第1延長部、1713-第1軌道、1713a-第5端、1713b-第6端、1714-第1端、1715-第1弓形溝、1716-第2端、172-第2支持プレート、1721-第2ボディ部、1722-第2延長部、1723-第2軌道、1723b-第8端;1724-第3端、1726-第4端、173-第3支持プレート、174-収容スペース、174a-第3弓形部、174b-第3直線部、174c-第4直線部;
18-取り付けブラケット、181-回転軸カバー、181a-収容キャビティ、182-固定ブロック、182a-シュート;
191-第1減衰アセンブリ、1911-カム、1911a-第1凹凸面、1912-第1弾性部材、1913-第1ギア、1913a-第2凹凸面、1914-第1回転アーム、1914a-第1歯部、1914b-第13回転軸、1915-第2回転アーム、1915a-第2歯部、1915b-第14回転軸、1916-取り付け部材、1916a-取り付けスペース、1916b-プレスプレート、1917-クランプ部材、1918-ピン軸、1918a-クランプスロット;
192-第2減衰アセンブリ、1921-第1移動部材、1921a-第1ローラー、1922-第2弾性部材;
193-第2減衰アセンブリ;
2-フレキシブルスクリーン、21-第1領域、22-第2領域、23-第3領域、24-第4領域、25-第5領域、26-折り畳み部;
31-第1ハウジング、311-第1溝、32-第2ハウジング、321-第2溝。
【0092】
この添付図面は、本出願に組み込まれ、本仕様の一部を構成し、本出願に準拠する実施形態を示し、本出願の原理を説明するために本明細書と共に使用される。
【発明を実施するための形態】
【0093】
本出願の技術的な解決策をよりよく理解するために、以下では付属の図面を参照して本出願の実施形態を詳細に説明する。
【0094】
図1は、従来技術におけるフレキシブルスクリーン1'の部分構造を示しており、その部分構造は、フレキシブルスクリーン1'の部分であって、折り畳みコンポーネントにフィットする部分である。折り畳み可能な電子デバイスが展開状態にあるとき、その部分のフレキシブルスクリーン1'の外側の長さはL1であり、その部分のフレキシブルスクリーン1'の内側の長さはL2である。この場合、L1=L2つまり展開状態では、フレキシブルスクリーン1'のすべての部分の長さは同じであり、フレキシブルスクリーン1'は引き伸ばされていない又は圧縮されていない。フレキシブルスクリーン1'が
図1に示す矢印に沿って折り畳みコンポーネントの駆動下で折り畳まれた後、フレキシブルスクリーン1'の内側の長さL2はL4に変化し、外側の長さL1はL3に変化し、ここでL4は<L2、及びL3>L1である。つまり、折り畳み過程では、フレキシブルスクリーン1'の内側が圧縮され、外側が引き伸ばされる。折り畳み過程では、厚さ方向に沿ったフレキシブルスクリーン1'の中間層の長さが変化するため、複数回引き伸ばすこと及び圧縮することにより、複数回の折り畳み中にフレキシブルスクリーン1'が損傷する危険性がある。
【0095】
技術的な問題を解決するために、この出願の一実施形態は電子デバイスを提供する。この出願の一実施形態は、
図2に示す電子デバイスを提供する。電子デバイスは、例えば、携帯電話、タブレットコンピュータ、携帯情報端末(personal digital assistant、PDA)、ノートパソコン、車載コンピュータ、折り畳み可能なディスプレイデバイス、折り畳み可能なディスプレイ、又はウェアラブルデバイスなど、折り畳み可能なスクリーン機能を備えた任意のデバイスを含む。電子デバイスの特定の形態は、本出願の実施形態において特に限定されない。以下では、説明を容易にするために、電子デバイスが携帯電話である例を用いて説明する。以下では、特定の実施形態を用いて、本出願における電子デバイスについて説明する。
【0096】
図2及び
図3に示すように、電子デバイスは、折り畳み可能な装置1、スクリーン、第1ハウジング31、及び第2ハウジング32を含む。スクリーンは、フレキシブルスクリーン2であってもよく、フレキシブルスクリーン2は、画像、ビデオなどを表示するように構成される。この出願におけるフレキシブルスクリーン2の具体的なタイプは限定されない。例えば、フレキシブルスクリーン2は、アクティブマトリックス有機発光ダイオード又はアクティブマトリックス有機発光ダイオード(active-matrix organic light-emitting diode、AMOLED)ディスプレイであってもよい。自己発光型ディスプレイとして、AMOLEDディスプレイはバックライトモジュール(back light module、BLM)を備える必要はない。そのため、AMOLEDディスプレイの基板が、柔軟な樹脂材料、例えばポリエチレンテレフタレート(polyethylene terephthalate、PET)で作られている場合、AMOLEDディスプレイは屈曲性を持つことができる。例えば、フレキシブルスクリーン2は、代わりに、有機発光ダイオード(organic light-emitting diode、OLED)ディスプレイ、ミニ発光ダイオード(mini organic light-emitting diode)ディスプレイ、マイクロ発光ダイオード(micro organic light-emitting diode)ディスプレイ、マイクロ有機発光ダイオード(micro organic light-emitting diode)ディスプレイ、量子ドット発光ダイオード(quantum dot light-emitting diodes、QLED)ディスプレイなどであってもよい。
【0097】
図3及び
図4に示すように、第1ハウジング31と第2ハウジング32は離間されており、第1ハウジング31と第2ハウジング32は、代替的に電子デバイスの中間フレーム構造であってもよい。第1ハウジング31と第2ハウジング32は、バッテリー、回路基板、カメラ、イヤホン、イヤピース、ボタン、電子デバイスのバッテリーなどのコンポーネントを取り付けるように構成され、第1ハウジング31と第2ハウジング32はさらにフレキシブルスクリーン2を支える(carry)ように構成される。すなわち、フレキシブルスクリーン2は、第1ハウジング31と第2ハウジング32に固定される(例えば、取り付けられる(attached))ことで、使用過程においてフレキシブルスクリーン2は最大限に平坦に保たれ、フレキシブルスクリーン2の非表示面は保護される。折り畳み可能な装置1は、第1ハウジング31と第2ハウジング32との間に位置し、第1ハウジング31と第2ハウジング32に接続される。具体的には、
図3に示すように、第1ハウジング31は第1溝311を備え、第2ハウジング32は第2溝321を備える。折り畳み可能な装置1の1つの部分が第1溝311に取り付けられ、他の部分が第2溝321に取り付けられる。いくつかの可能な実装では、折り畳み可能な装置1は、第1溝311と第2溝321にねじを使用することによって又は他の方法で接続される。
【0098】
電子デバイスの使用過程において、折り畳み可能な装置1は、少なくとも
図4に示す展開状態と
図5に示す折り畳まれた状態を含む。展開状態では、第1ハウジング31と第2ハウジング32はほぼ同一平面内に位置するため、フレキシブルスクリーン2はほぼ平面である。この場合、フレキシブルスクリーン2は露出し、ユーザはフレキシブルスクリーン2を操作でき、フレキシブルスクリーン2は画像又はビデオなどの情報を表示できるため、大画面表示を実現し、ユーザの視聴体験を向上させる。また、折り畳み可能な装置1が展開状態にあるとき、第1ハウジング31と第2ハウジング32は、折り畳み可能な装置1を駆動して中心線Oに沿って折り畳み可能になるように、図の矢印の方向に沿って回転可能である。折り畳み過程では、折り畳み可能な装置1から離れた第1ハウジング31の一端と第2ハウジング32の一端が接近するので、電子デバイスは、
図5に示す折り畳まれた状態となる。また、この実施形態の電子デバイスは、フレキシブルスクリーンの折り畳み構造である。折り畳まれた状態では、フレキシブルスクリーン2は、第1ハウジング31と第2ハウジング32を折り畳まれた後、囲い込むことにより第1ハウジング31と第2ハウジング32によって形成された空間に位置する。この場合、フレキシブルスクリーン2は露出されず、ユーザはフレキシブルスクリーン2を操作できず、電子デバイスの保管や持ち運びが容易である。また、折り畳み可能な装置1が折り畳まれた状態では、第1ハウジング31と第2ハウジング32は、折り畳み可能な装置1を駆動して中心線Oに沿って展開されるように、回転可能(回転方向は
図4に示す矢印方向と反対である)であるので、電子デバイスは
図4に示すような展開状態となる。このため、本出願では、折り畳み可能な装置1は電子デバイスの折り畳み及び展開を実現するように構成されている。
【0099】
当業者は、本出願の本実施形態に示されている構造は、電子デバイスの特定の限定を構成しないことを理解することができる。本出願のいくつかの他の可能な実装では、電子デバイスは、図に示されているものよりも多く又は少数のコンポーネントを含むか、いくつかのコンポーネントを結合するか、いくつかのコンポーネントを分割するか、又は異なるコンポーネント配置を持つ場合がある。
【0100】
図6及び
図7に示すように、折り畳み可能な装置1は収容スペース174を形成するように折り畳まれ、フレキシブルスクリーン2の折り畳み部26が収容スペース174に収容され、残りの部分は第1ハウジング31及び第2ハウジング32に収容される。フレキシブルスクリーン2の耐用年数と信頼性を向上させるために、展開及び折り畳み過程での折り畳み
部26の引っ張り及び圧迫は、緩和される又は解消される必要があり、つまり、折り畳み
部26は、展開過程における外力による引っ張りから解放され、折り畳み過程における外力による圧迫から解放される必要がある。
【0101】
具体的には、
図9に示すように、折り畳み可能な装置1が展開状態のとき、折り畳み可能な装置1のものであって、フレキシブルスクリーン2の折り畳み部26にフィットする部分は、取り付けブラケット18の幅方向Yに沿って第1長さL1を持つ。
図10に示すように、折り畳み可能な装置1が折り畳まれた状態のとき、折り畳み可能な装置1は、フレキシブルスクリーン2の折り畳み部26を収容する収容スペース174を形成し、収容スペース174の輪郭長(外周)は第2長さL2を持つ。
図9に示すように、第1長さL1と第2長さL2はL1<L2を満たす。そのため、
図9に示す展開状態から
図10に示す折り畳まれた状態に折り畳み可能な装置1が切り替わる過程では、折り畳み可能な装置1のものであって折り畳み部26にフィットする部分の輪郭長が増加するため、折り畳み可能な装置1は、折り畳み可能な装置1の折り畳み過程での折り畳み部26の引っ張り及び圧迫を緩和するために、折り畳まれた状態のフレキシブルスクリーン2の折り畳み部26を収容するのに十分な空間を提供することができ、それによって、フレキシブルスクリーン2の機能障害のリスクを軽減する。
【0102】
この出願では、具体的には、折り畳み可能な装置1は、折り畳み過程において、折り畳み
部26が外力によって圧迫される又は引き伸ばされることを防止するために用いられる。具体的には、
図11及び
図12に示すように、折り畳み可能な装置1は取り付けブラケット18を含み、取り付けブラケット18は電子デバイスの第1ハウジング31及び第2ハウジング32(
図3を参照)に対して固定され、折り畳み可能な装置1の折り畳み及び展開過程において、中心線Oは、取り付けブラケット18の中心線となり得、中心線Oの延長方向が取り付けブラケット18の長さ方向Xと定義される。展開状態の電子デバイスでは(
図3を参照)、第1ハウジング31及び第2ハウジング32の配置方向は、取り付けブラケット18の幅方向Yと定義され、取り付けブラケット18の長さ方向X及び幅方向Yの両方に垂直な方向は取り付けブラケット18の高さ方向Zと定義される。
【0103】
また、
図12に示すように、折り畳み可能な装置1はさらに回転ブラケットアセンブリ11を含む。
図13から
図15に示すように、回転ブラケットアセンブリ11は、取り付けブラケット18の幅方向Yに沿って取り付けブラケット18の2つの側部に配置された第1回転ブラケット111と第2回転ブラケット112を含む。
図15に示すように、第1回転ブラケット111は第1回転軸151を用いて取り付けブラケット18に回転可能に接続され、第2回転ブラケット112は第2回転軸152を用いて取り付けブラケット18に回転可能に接続される。第1回転ブラケット111は、取り付けブラケット18に対して第1回転軸151周りに回転可能である。第2回転ブラケット112は、取り付けブラケット18に対して第2回転軸152周りに回転可能である。
図15に示す参照番号151によって示される位置は第1回転軸151の軸の位置を示し、参照番号152によって示される位置は第2回転軸152の軸の位置を示す。
【0104】
この実施形態では、第1回転ブラケット111と第2回転ブラケット112が取り付けブラケット18に共に回転可能に接続されるとき、第1回転ブラケット111と第2回転ブラケット112は、互いに向かって回転でき、また互いから離れて回転できる。また、第1回転ブラケット111と第2回転ブラケット112が互いに向かって回転する過程で、折り畳み可能な装置1は、
図4に示す展開状態から
図5に示す折り畳まれた状態に切り替わり、第1回転ブラケット111と第2回転ブラケット112が互いに離れて回転する過程で、折り畳み可能な装置1は
図5に示す折り畳まれた状態から
図4に示す展開状態に切り替わる。
【0105】
具体的には、
図15に示すように、折り畳み可能な装置1の折り畳み過程では、すなわち、第1回転ブラケット111と第2回転ブラケット112が互いに向かって回転するとき、第1回転軸151と第2回転軸152は取り付けブラケット18の幅方向Yに沿って取り付けブラケット18から離れる方向に移動する。このため、折り畳み可能な装置1が展開状態から折り畳まれた状態に切り替わる過程で、互いに向かって回転するとき、第1回転軸151と第2回転軸152の駆動下で、第1回転ブラケット111と第2回転ブラケット112は取り付けブラケット18から離れる方向にさらに移動可能である。第1回転軸151と第2回転軸152が動かない場合に比べて、折り畳み可能な装置1が折り畳まれた状態のときの収容スペース174を増やすことができる。すなわち、L1<L2を容易にして、折り畳み可能な装置1の折り畳み過程における折り畳み部26の圧迫及び伸びを緩和し、フレキシブルスクリーン2の信頼性及び構造強度を向上させ、フレキシブルスクリーン2の材料の性能に対する要求を低くし、コストを削減することができる。
【0106】
具体的には、第1回転ブラケット111と第2回転ブラケット112が互いに向かって回転する過程で、第1回転軸151と第2回転軸152が取り付けブラケット18の幅方向Yに沿って取り付けブラケット18から離れて移動することを可能にするために、
折り畳み可能な装置1はさらに、第1回転ブラケット111と第2回転ブラケット112の動きを伝達するように構成されたトランスミッションアセンブリとスイングアームアセンブリを含み、第1回転ブラケット111と第2回転ブラケット112の連結(linkage)を実現し、第1回転軸151と第2回転軸152の幅方向Yに沿った動きを実現する。
【0107】
トランスミッションアセンブリとスイングアームアセンブリの具体的な構造を以下に詳述する。
【0108】
図12、
図13、
図14、
図21、及び
図23に示すように、スイングアームアセンブリ12は、取り付けブラケット18の幅方向Yに沿って取り付けブラケット18の2つの側部に位置する第1スイングアーム121と第2スイングアーム122を含む。第1スイングアーム121の一端は、第1回転ブラケット111にスライド可能に接続され、第1回転ブラケット111に対して回転可能であり、他端は、第1回転軸151を用いて取り付けブラケット18に回転可能に接続される。第2スイングアーム122の一端は、第2回転ブラケット112にスライド可能に接続され、第2回転ブラケット112に対して回転可能であり、他端は、第2回転軸15
2を用いて取り付けブラケット18に回転可能に接続される。
図21及び
図23に示すように、第1スイングアーム121は第9回転軸121aを用いて第1回転ブラケット111に回転可能に接続され、第2スイングアーム122は第10回転軸122aを用いて第2回転ブラケット112に回転可能に接続される。第9回転軸121aは第1スイングアーム121に配置された円筒状突起であり、第10回転軸122aは第2スイングアーム122に配置された円筒状突起である。
【0109】
トランスミッションアセンブリは、トランスミッショングループ14とプッシュグループ13を含む。
図13~
図15及び
図20~
図23に示すように、トランスミッショングループ14は、取り付けブラケット18の幅方向Yに沿って取り付けブラケット18の2つの側部に配置された第1トランスミッションコネクティングロッド141及び第2トランスミッションコネクティングロッド142を含む。第1トランスミッションコネクティングロッド141は、第1回転ブラケット111にスライド可能に接続され且つ取り付けブラケット18に回転可能に接続され、第2トランスミッションコネクティングロッド142は、第2回転ブラケット112にスライド可能に接続され且つ取り付けブラケット18に回転可能に接続される。
図15、
図16、
図21及び
図23に示すように、第1トランスミッションコネクティングロッド141は、第3回転軸153を用いて取り付けブラケット18に回転可能に接続される。
図15、
図17、
図21、及び
図23に示すように、第2トランスミッションコネクティングロッド142は、第4回転軸154を用いて取り付けブラケット18に回転可能に接続される。
図15、
図16、
図21、及び
図23に示す参照数字153は、第1トランスミッションコネクティングロッド141が取り付けブラケット18に回転可能に接続された後の第3回転軸153の軸の位置を示す。
図15、
図17、
図21、
図23に示す参照数字154は、第2トランスミッションコネクティングロッド142が取り付けブラケット18に回転可能に接続された後の第4回転軸154の軸の位置を示す。
【0110】
図13から
図15及び
図20から
図23に示すように、プッシュグループ13は第1プッシュ部材131と第2プッシュ部材132を含み、第1プッシュ部材131は第2回転軸152を用いて第2スイングアーム122に回転可能に接続され、第1プッシュ部材131はさらに第1トランスミッションコネクティングロッド141に回転可能に接続され、第2プッシュ部材132は第1回転軸151を用いて第1スイングアーム121に回転可能に接続され、第2プッシュ部材132はさらに第2トランスミッションコネクティングロッド142に回転可能に接続される。第1プッシュ部材131は第5回転軸155を用いて第1トランスミッションコネクティングロッド141に回転可能に接続され、第2プッシュ部材132は第6回転軸156を用いて第2トランスミッションコネクティングロッド142に回転可能に接続される。
図15、
図16、
図21、及び
図23に示す参照数字155は、第1プッシュ部材131が第1トランスミッションコネクティングロッド141に接続された後の第5回転軸155の軸の位置である。
図15、
図17、
図21、及び
図23に示す参照数字156は、第2プッシュ部材132が第2トランスミッションコネクティングロッド142に接続された後の第6回転軸156の軸の位置である。第3回転軸153と第5回転軸155は異なる軸であり、第4回転軸154と第6回転軸156は異なる軸である。
【0111】
本実施形態では、第1トランスミッションコネクティングロッド141は第1回転ブラケット111の動きを伝達するように構成され、第2トランスミッションコネクティングロッド142は第2回転ブラケット112の動きを伝達するように構成されているため、第1回転ブラケット111と第2回転ブラケット112が互いに向かって回転する過程では、第1回転ブラケット111は、第1トランスミッションコネクティングロッド141を用いて第1プッシュ部材131を駆動して、取り付けブラケット18から離れる方向に移動するように第2回転軸152を押し、第2トランスミッションコネクティングロッド142を用いて第2プッシュ部材132を駆動して、取り付けブラケット18から離れる方向に移動するように第1回転軸151を押すことで、折り畳み可能な装置1が折り畳まれた状態のときに折り畳み可能な装置1の収容スペース174を増加させる。また、折り畳み可能な装置1では、第1スイングアーム121の2つの端部がそれぞれ第1回転ブラケット111と第2プッシュ部材132に接続され、第2スイングアーム122の2つの端部がそれぞれ第2回転ブラケット112と第1プッシュ部材131に接続される。そのため、第1回転ブラケット111と第2回転ブラケット112は、第1トランスミッションコネクティングロッド141、第1プッシュ部材131、及び第2スイングアーム122を用いて接続され、また第2トランスミッションコネクティングロッド142、第2プッシュ部材132、及び第1スイングアーム121を用いて接続される。この場合、第1トランスミッションコネクティングロッド141、第1プッシュ部材131、第2スイングアーム122、第2トランスミッションコネクティングロッド142、第2プッシュ部材132、及び第1スイングアーム121は、第1回転ブラケット111と第2回転ブラケット112との間の連結を実現するように構成される。
【0112】
この出願の実施形態では、
図15、
図21、及び
図23に示す実施形態を使用して、トランスミッションアセンブリを具体的に実装することができる。以下では、3つの実施形態におけるトランスミッションアセンブリの具体的な構造について個別に説明する。
【0113】
さらに、トランスミッションアセンブリの各コンポーネントの動きの安定性を向上させるために、トランスミッションアセンブリはさらに制限グループを含む。
図13から
図17は、制限グループの実装方法を示す。制限グループは、第1制限部材133と第2制限部材134を含む。第1制限部材133の一端は取り付けブラケット18に回転可能に接続され、他端は第1回転軸151を用いて第1スイングアーム121及び第2プッシュ部材132に回転可能に接続される。第2制限部材134の一端は取り付けブラケット18に回転可能に接続され、他端は第2回転軸152を用いて第2スイングアーム122及び第1プッシュ部材131に回転可能に接続される。
図25に示すように、第2制限部材134は第8回転軸157を用いて取り付けブラケット18に回転可能に接続される。これに対応して、第1制限部材133は第7回転軸(図示されていない)を用いて取り付けブラケット18に回転可能に接続される。第1制限部材133は第1プリセット軌道に沿って第1プッシュ部材131の移動を制限するように構成され、第2制限部材134は第2プリセット軌道に沿って第2プッシュ部材132の移動を制限するように構成される。また、第1プッシュ部材131と第2プッシュ部材132は逆方向に移動する。
図16に示すように、第1トランスミッションコネクティングロッド141では、第3回転軸153と第5回転軸155との間に位置する部分が第1ロッカー141aであり、第1ロッカー141aは第1トランスミッションコネクティングロッド141の一部である。すなわち、第1ロッカー141aは、第1トランスミッションコネクティングロッド141の他の部分に固定される又はそれと一体に形成される。同様に、
図17に示すように、第2トランスミッションコネクティングロッド142では、第4回転軸154と第6回転軸156との間に位置する部分が第2ロッカー142aであり、第2ロッカー142aは第2トランスミッションコネクティングロッド142の一部である。すなわち、第2ロッカー142aは、第2トランスミッションコネクティングロッド142の他の部分に固定される又はそれと一体に形成される。
【0114】
本出願のこの実施形態では、
図15に示すように、第1トランスミッションコネクティングロッド141の第1ロッカー141a、第1プッシュ部材131、第2制限部材134、及び取り付けブラケット18は、平面4バー機構(planar four-bar mechanism)を形成し、第2ロッカー142a、第2プッシュ部材132、第1制限部材133、及び取り付けブラケット18が平面4バー機構を形成する。平面4バー機構は、同一平面内を移動する4つの剛体移動部材を含む機構である。具体的には、平面4バー機構は、ラック、サイドリンク、及びコネクティングロッドを含む。ラックは固定状態である。ラックに直接接続された移動部材がサイドリンクであり、ラックに接続されていない部材がコネクティングロッドである。平面4バー機構は、ダブルロッカー機構又はクランクスライダ機構を使用して具体的に実装することができる。ダブルロッカー機構の2つのサイドリンクは両方のロッカーであり、コネクティングロッドは平面4バーが位置する平面で平面移動を行う。
【0115】
具体的には、平面4バー機構がダブルロッカー機構を用いて実現される場合、取り付けブラケット18は平面4バー機構のラックである。第1ロッカー141aと第2制限部材134は共に取り付けブラケット18に回転可能に接続されているため、第1ロッカー141aと第2制限部材134は平面4バー機構のサイドリンクであり、第1ロッカー141aと第2制限部材134は特定の角度範囲内で揺動する。したがって、第1ロッカー141aと第2制限部材134はロッカーである。第1プッシュ部材131は取り付けブラケット18に直接接続されていない。第1プッシュ部材131は平面4バー機構のコネクティングロッドである。したがって、第1ロッカー141a、第1プッシュ部材131、第2制限部材134、及び取り付けブラケット18は第1ダブルロッカー機構を形成する。同様に、第2ロッカー142a、第2プッシュ部材132、第1制限部材133、及び取り付けブラケット18は平面4バー機構を形成し、取り付けブラケット18は平面4バー機構のラックである。第2ロッカー142aと第1制限部材133は共に取り付けブラケット18に回転可能に接続されているため、第2ロッカー142aと第1制限部材133は平面4バー機構のサイドリンクであり、第2ロッカー142aと第1制限部材133は特定の角度範囲内で揺動できる。したがって、第2ロッカー142aと第1制限部材133はロッカーである。第2プッシュ部材132は取り付けブラケット18に直接接続されていない。第2プッシュ部材132は平面4バー機構のコネクティングロッドである。第2ロッカー142a、第2プッシュ部材132、第1制限部材133、及び取り付けブラケット18は第2ダブルロッカー機構を形成する。
【0116】
そのため、第1回転ブラケット111と第2回転ブラケット112の動きを伝達するように構成され、折り畳み可能な装置1のトランスミッションアセンブリがダブルロッカー機構を用いて実現されるとき、ダブルロッカー機構のすべての移動部材が同一平面上を移動するため、折り畳み可能な装置1の複雑さを軽減でき、折り畳み可能な装置1のコンポーネントの動きが簡略化され、第1回転ブラケット111と第2回転ブラケット112の動きの安定性と信頼性が向上する。また、折り畳み可能な装置1のトランスミッションアセンブリがダブルロッカー機構を用いて実現されるとき、第1回転軸151と第2回転軸152はダブルロッカー機構のコネクティングロッドに接続され得、コネクティングロッドが平面移動を行うとき、第1回転軸151と第2回転軸152を駆動して平面移動を行い、さらに第1回転軸151と第2回転軸152を駆動して取り付けブラケット18(ラック)に対して取り付けブラケット18の幅方向Yに沿って移動させる。
【0117】
第1ダブルロッカー機構では、第1プッシュ部材131は取り付けブラケット18の幅方向Yの2つの端部に沿ってそれぞれ第1ロッカー141aと第2制限部材134に接続される。また、第1ロッカー141aと第2制限部材134は取り付けブラケット18の幅方向Yに沿って配置されることで、第1プッシュ部材131は第1ロッカー141aと第2制限部材134の駆動下で平面移動を行う。また、第1プッシュ部材131の移動は少なくとも取り付けブラケット18の幅方向Yに沿った従属移動(sub-movement)を含むため、第1プッシュ部材131に接続された第2回転軸152は取り付けブラケット18の幅方向Yに沿って移動する。この実施形態では、第1プッシュ部材131の第1プリセット軌道は、第1ダブルロッカー機構が位置する平面における曲線移動又は直線移動であり得る。また、第1プリセット軌道は、取り付けブラケット18の幅方向Yに沿った従属軌道(sub-track)を持ち、取り付けブラケット18の厚さ方向Zに沿って従属軌道も持つ。すなわち、第1プッシュ部材131は、取り付けブラケット18に対して取り付けブラケット18の幅方向Yに沿って移動可能であり、取り付けブラケット18の厚さ方向Zに沿っても移動可能である。
【0118】
同様に、第2ダブルロッカー機構では、第2プッシュ部材132は、取り付けブラケット18の幅方向Yの2つの端部に沿って、それぞれ第2ロッカー142a及び第1制限部材133に接続される。また、第2ロッカー142a及び第1制限部材133は、取り付けブラケット18の幅方向Yに沿って配置されることで、第2プッシュ部材132は、第2ロッカー142aと第1制限部材133の駆動下で平面移動を行う。また、第2プッシュ部材132の移動は、少なくとも取り付けブラケット18の幅方向Yに沿った従属移動を含むため、第2プッシュ部材132に接続された第1回転軸151は取り付けブラケット18の幅方向Yに沿って移動する。この実施形態では、第2プッシュ部材132の第2プリセット軌道は、第2ダブルロッカー機構が位置する平面における曲線運動又は直線運動であり得る。また、第2プリセット軌道は、取り付けブラケット18の幅方向Yに沿った従属軌道を持ち、取り付けブラケット18の厚さ方向Zに沿った従属軌道も持つ。すなわち、第2プッシュ部材132は、取り付けブラケット18に対して取り付けブラケット18の幅方向Yに沿って移動可能であり、取り付けブラケット18の厚さ方向Zに沿っても移動可能である。
【0119】
したがって、第1ダブルロッカー機構では、第1プッシュ部材131の移動の第1プリセット軌道が第1ロッカー141aと第2制限部材134とのサイズ関係に関連し(related to a size relationship)、第2プッシュ部材132の移動の第2プリセット軌道が第2ロッカー142aと第1制限部材133とのサイズ関係に関連する。以下、第1プリセット軌道と第2プリセット軌道について詳述する。
【0120】
第1の実装では、第1ダブルロッカー機構において、第1ロッカー141aと第2制限部材134の長さが同じであるとき、第1ダブルロッカー機構の2つのサイドリンクの長さが同じであることを示す。この場合、第1ダブルロッカー機構のコネクティングロッド(第1プッシュ部材131)の動きは、取り付けブラケット18の幅方向Yに沿った並進であり、すなわち、第1プリセット軌道は、取り付けブラケット18の幅方向Yに沿った直線である。同様に、第2ダブルロッカー機構において、第2ロッカー142aと第1制限部材133の長さが同じであるとき、第2ダブルロッカー機構の2つのサイドリンクの長さが同じであることを示す。この場合、第2ダブルロッカー機構のコネクティングロッド(第2プッシュ部材132)の動きは、取り付けブラケット18の幅方向Yに沿った並進であり、すなわち、第2プリセット軌道は、取り付けブラケット18の幅方向Yに沿った直線である。
【0121】
別の具体的な実装では、第1ダブルロッカー機構において、第1ロッカー141aと第2制限部材134の長さが異なる場合、第1ダブルロッカー機構の2つのサイドリンクの長さが異なることを示す。この場合、取り付けブラケット18の幅方向Yに沿って移動するとき、第1ダブルロッカー機構のコネクティングロッド(第1プッシュ部材131)は取り付けブラケット18の厚さ方向Zに沿ってさらに傾く。つまり、第1プッシュ部材131の第1プリセット軌道は、取り付けブラケット18の幅方向Yと厚さ方向Zが位置する平面での直線移動又は曲線移動である(つまり、第1プリセット軌道は、取り付けブラケット18の幅方向Yに沿った従属軌道と、取り付けブラケット18の厚さ方向Zに沿った従属軌道を持つ)。同様に、第2ダブルロッカー機構において、第2ロッカー142aと第1制限部材133の長さが異なる場合、第2ダブルロッカー機構の2つのサイドリンクの長さが異なることを示す。この場合、取り付けブラケット18の幅方向Yに沿って移動するとき、第2ダブルロッカー機構のコネクティングロッド(第2プッシュ部材132)は、取り付けブラケット18の厚さ方向Zに沿ってさらに傾く。つまり、第2プッシュ部材132の第2プリセット軌道は、取り付けブラケット18の幅方向Yと厚さ方向Zが位置する平面での直線移動又は曲線移動である(つまり、第2プリセット軌道は、取り付けブラケット18の幅方向Yに沿った従属軌道と、取り付けブラケット18の厚さ方向Zに沿った従属軌道を持つ)。
【0122】
具体的には、第1ダブルロッカー機構において、第1ロッカー141aと第2制限部材134の長さが異なることは、具体的には、第1ロッカー141aの長さが第2制限部材134の長さよりも長いこと、又は第1ロッカー141aの長さが第2制限部材134の長さよりも短いことであり得る。この場合、第1ロッカー134aと第2制限部材134の長さの要件が緩和されるため、加工の難易度が低減される。また、取り付けブラケット18の幅方向Yに沿って移動するときに、第1プッシュ部材131と第2プッシュ部材132が取り付けブラケット18の厚さ方向Zに沿って傾く場合、第1プッシュ部材131と、第1プッシュ部材131に接続された第1トランスミッションコネクティングロッド141と第2スイングアーム142aとの間のジャミングをさらに防止でき、第2プッシュ部材132と、第2プッシュ部材132に接続された第2トランスミッションコネクティングロッド142と第1ロッカー141aとの間のジャミングを防止できる。
【0123】
具体的には、第1ダブルロッカー機構において、第1プッシュ部材131が第1プリセット軌道に沿って移動するとき、第1プッシュ部材131のものであって取り付けブラケット18の幅方向Yに沿った一端が上方に移動し、他端が下方に移動する。すなわち、第1プッシュ部材131のものであって第1ロッカー141aに接続された一端と、第1プッシュ部材131のものであって第2制限部材134に接続された一端とでは、一端が上方に移動し、他端が下方に移動する。同様に、第2ダブルロッカー機構では、第2プッシュ部材132が第2プリセット軌道に沿って移動するとき、第2プッシュ部材132のものでって取り付けブラケット18の幅方向Yに沿った一端が上方に移動し、他端が下方に移動する。すなわち、第2プッシュ部材132のものであって第2ロッカー142aに接続された一端と、第2プッシュ部材132のものであって第1制限部材133に接続された一端とでは、一端が上方に移動し、他端が下方に移動する。
【0124】
このため、この実施形態では、折り畳み可能な装置1は、第1ダブルロッカー機構と第2ダブルロッカー機構を配置することで、第1プッシュ部材131の移動を第1プリセット軌道に沿って、第2プッシュ部材132の移動を第2プリセット軌道に沿って制限することができるので、取り付けブラケット18の幅方向Yに沿った第1回転軸151と第2回転軸152の移動を実現する。
【0125】
図20から
図21は、制限グループの別の実装を示しており、取り付けブラケット18に対する第1プッシュ部材131と第2プッシュ部材132のスライドを実現することができる。具体的には、第1プッシュ部材131は、取り付けブラケット18の幅方向Yに沿って取り付けブラケット18に対してスライド可能であり、第1プッシュ部材131に接続された第2回転軸152を駆動して、取り付けブラケット18の幅方向Yに沿って移動し;第2プッシュ部材132は、取り付けブラケット18の幅方向Yに沿って取り付けブラケット18に対してスライド可能であり、第2プッシュ部材132に接続された第1回転軸151を駆動して、取り付けブラケット18の幅方向Yに沿って移動する。以下、この実施形態における制限グループの具体的な構造について詳述する。
【0126】
具体的な実装では、
図20及び
図21に示すように、制限グループの第1制限部材133は取り付けブラケット18にスライド可能に接続され、第1制限部材133は取り付けブラケット18の幅方向Yに沿って取り付けブラケット18に対してスライド可能である。第1制限部材133は第1回転軸151を用いて第2プッシュ部材
132に回転可能に接続され、第1制限部材133はさらに第1スイングアーム121に回転可能に接続される。
図21に示すように、第1制限部材133は第1回転軸151を用いて第1スイングアーム121に回転可能に接続される。また、制限グループの第2制限部材134は取り付けブラケット18にスライド可能に接続され、第2制限部材134は取り付けブラケット18の幅方向Yに沿って取り付けブラケット18に対してスライド可能である。第2制限部材134は第2回転軸152を用いて第1プッシュ部材131に回転可能に接続され、第2制限部材134は第2回転軸152を用いて第2スイングアーム122に回転可能に接続される。
【0127】
この実施形態では、第1制限部材133は第3プリセット軌道に沿って第1プッシュ部材131の移動を制限するように構成され、第2制限部材134は第4プリセット軌道に沿って第2プッシュ部材132の移動を制限するように構成される。また、第1プッシュ部材131と第2プッシュ部材132は逆方向に移動する。
【0128】
図21に示すように、第1トランスミッションコネクティングロッド141において、第3回転軸153と第5回転軸155との間に位置する部分が第1クランク141eであり、第1クランク141eは第1トランスミッションコネクティングロッド141の一部である。すなわち、第1クランク141eは、第1トランスミッションコネクティングロッド141の他の部分に固定される又はそれと一体に形成される。同様に、
図21に示すように、第2トランスミッションコネクティングロッド142において、第4回転軸154と第6回転軸156との間に位置する部分が第2クランク142eであり、第2クランク142eは第2トランスミッションコネクティングロッド142の一部である。すなわち、第2クランク142eは、第2トランスミッションコネクティングロッド142の他の部分に固定される又はそれと一体形成される。
【0129】
図21に示す実施形態では、第1トランスミッションコネクティングロッド141の第1クランク141e、第1プッシュ部材131、第2制限部材134、及び取り付けブラケット18が平面4バー機構を形成し、第2トランスミッションコネクティングロッド142の第2クランク142e、第2プッシュ部材132、第1制限部材133、及び取り付けブラケット18が平面4バー機構を形成する。平面4バー機構はまた、クランクスライダ機構を用いて実現することもできる。以下では、クランクスライダ機構の具体的な実装について詳述する。
【0130】
この実施形態では、
図21に示すように、第1トランスミッションコネクティングロッド141の第1クランク141e、第1プッシュ部材131、第2制限部材134、及び取り付けブラケット18において、取り付けブラケット18は平面4バー機構のラックである。第1クランク141eは取り付けブラケット18(ラック)に回転可能に接続され、第2制限部材134は取り付けブラケット18(ラック)にスライド可能に接続されているため、第1クランク141eは平面4バー機構のクランクであり、第2制限部材134は平面4バー機構のスライダである。第1プッシュ部材131は取り付けブラケット18(ラック)に直接接続されていない。第1プッシュ部材131は平面4バー機構のコネクティングロッドである。第1クランク141e、第1プッシュ部材131、第2制限部材134、及び取り付けブラケット18は第1クランクスライダ機構を形成する。同様に、第2トランスミッション
コネクティングロッド142の第2クランク142e、第2プッシュ部材132、第1制限部材
133、及び取り付けブラケット18において、取り付けブラケット18は平面4バー機構のラックである。第2クランク142eは取り付けブラケット18(ラック)に回転可能に接続され、第1制限部材133は取り付けブラケット18(ラック)にスライド可能に接続されているため、第2クランク142eは平面4バー機構のクランクであり、第1制限部材133は平面4バー機構のスライダである。第2プッシュ部材132は取り付けブラケット18(ラック)に直接接続されていない。第2プッシュ部材132は平面4バー機構のコネクティングロッドである。第2クランク142e、第2プッシュ部材132、第1制限部材
133、及び取り付けブラケット18は第2クランクスライダ機構を形成する。
【0131】
第1クランクスライダ機構では、第1プッシュ部材131は取り付けブラケット18の幅方向Yの2つの端部に沿って第1クランク141eと第2制限部材134にそれぞれ接続される。また、第1クランク141eと第2制限部材134は取り付けブラケット18の幅方向Yに沿って配置されているので、第1プッシュ部材131は第1クランク141eと第2制限部材134の駆動下で平面移動を行う。また、第1プッシュ部材131の移動は少なくとも取り付けブラケット18の幅方向Yに沿った従属移動を含むため、第1プッシュ部材131に接続された第2回転軸152は取り付けブラケット18の幅方向Yに沿って移動する。この実施形態では、第1プッシュ部材131の第3プリセット軌道は、第1クランクスライダ機構が位置する平面内での曲線移動であり得る。また、第3プリセット軌道は、取り付けブラケット18の幅方向Yに沿った従属軌道を持ち、取り付けブラケット18の厚さ方向Zに沿った従属軌道も持つ。すなわち、第1プッシュ部材131は、取り付けブラケット18に対して取り付けブラケット18の幅方向Yに沿って移動可能であり、取り付けブラケット18の厚さ方向Zに沿っても移動可能である。
【0132】
同様に、第2クランクスライダ機構において、第2プッシュ部材132は、取り付けブラケット18の幅方向Yの2つの端部に沿って、第2クランク142e及び第1制限部材133にそれぞれ接続される。また、第2クランク142eと第1制限部材133は取り付けブラケット18の幅方向Yに沿って配置されているので、第2プッシュ部材132は第2クランク142eと第1制限部材133の駆動下で平面移動を行う。また、第2プッシュ部材132の移動は、少なくとも取り付けブラケット18の幅方向Yに沿った従属移動を含むため、第2プッシュ部材132に接続された第1回転軸151は、取り付けブラケット18の幅方向Yに沿って移動する。この実施形態では、第2プッシュ部材132の第4プリセット軌道は、第2クランクスライダ機構が位置する平面内での曲線移動であり得る。また、第4プリセット軌道は、取り付けブラケット18の幅方向Yに沿った従属軌道を持ち、取り付けブラケット18の厚さ方向Zに沿った従属軌道も持つ。すなわち、第2プッシュ部材132は、取り付けブラケット18に対して取り付けブラケット18の幅方向Yに沿って移動可能であり、取り付けブラケット18の厚さ方向Zに沿っても移動可能である。
【0133】
具体的には、
図21に示すように、第1プッシュ部材131の曲線移動を実現するために、第1取り付け溝が第2制限部材134に設けられ、第1プッシュ部材131は、第1プッシュ部材131が取り付けブラケット18の厚さ方向Zに沿って第2制限部材134に対して移動可能になるように、第1取り付け溝に移動可能に取り付けられ、第2制限部材134が、取り付けブラケット18の幅方向Yに沿って移動する過程で、第1プッシュ部材131を駆動して、取り付けブラケット18の幅方向Yに沿って移動する。同様に、第2プッシュ部材132の曲線移動を実現するために、第2取り付け溝が第1制限部材133に設けられ、第2プッシュ部材132は、第2プッシュ部材132が取り付けブラケット18の厚さ方向Zに沿って第1制限部材133に対して移動可能であるように、第2取り付け溝に移動可能に取り付けられ、第1制限部材133は、取り付けブラケット18の幅方向Yに沿って移動する過程で、第2プッシュ部材132を駆動して取り付けブラケット18の幅方向Yに沿って移動する。
【0134】
また、取り付けブラケット18の厚さ方向Zに沿って、第1取り付け溝と第2取り付け溝の両方が凹んでいるため、第1取り付け溝に取り付けられているときの第1プッシュ部材131の厚さと、第2取り付け溝に取り付けられているときの第2プッシュ部材132の厚さを薄くすることができ、取り付けブラケット18の厚さ方向Zに沿った折り畳み装置1のサイズを小さくし、折り畳み装置1及び電子デバイスの小型化並びに軽量及び薄型設計の実現に役立つ。
【0135】
図20及び
図21に示した実施形態では、ラック(取り付けブラケット18)に対する、第1クランクスライダ機構のスライダ(第2制限部材134)と第2クランクスライダ機構のスライダ(第1制限部材133)のスライドは以下の構造を用いて実現される。
図21に示すように、取り付けブラケット18は、別々に配置された複数の固定ブロック182を含み、複数の固定ブロック182は取り付けブラケット18の長さ方向Xに沿って間隔を空けて配置される。上記2つのクランクスライダ機構における第1制限部材133と第2制限部材134は、隣接する固定ブロック182の間に位置する。また、固定ブロックはシュート182aを備え、シュート182aは取り付けブラケット18の幅方向Yに沿って延びる。
【0136】
図21に示すように、第1凸部133aが第1制限部材133に配置され、第1凸部133aは、取り付けブラケット18の長さ方向Xに沿って第1制限部材133の2つの側部に配置される。第1凸部133aは、取り付けブラケット18の長さ方向Xに沿って第1制限部材133の2つの側部に位置する固定ブロック182のシュート182aにそれぞれ嵌合する。これにより、第1制限部材133は、第1凸部133aとシュート182aとの間の嵌合によって取り付けブラケット18の幅方向Yに沿ってスライド可能である。また、第2凸部134aが第2制限部材134に配置され、第2凸部134aは、取り付けブラケット18の長さ方向Xに沿って第2制限部材134の2つの側部に配置される。第2凸部134aは、取り付けブラケット18の長さ方向Xに沿って第2制限部材134の2つの側部に位置する固定ブロック182のシュート182aにそれぞれ嵌合する。これにより、第2制限部材134は、第2凸部134aとシュート182aとの間の嵌合によって取り付けブラケット18の幅方向Yに沿ってスライド可能である。
【0137】
確かに、第1制限部材133と第2制限部材134は、取り付けブラケット18の幅方向Yに沿って延びるシュートを備えてもよい。これに対応して、固定ブロック182はまた第1凸部と第2凸部を備えてもよい。
【0138】
他のいくつかの具体的な実装では、
図22及び
図23に示す実施形態において、第1プッシュ部材131が取り付けブラケット18にスライド可能に接続され、第2プッシュ部材132が取り付けブラケット18にスライド可能に接続されるとき、折り畳み可能な装置1のトランスミッションアセンブリは、代替的に、第1制限部材と第2制限部材を含まなくてもよい。この場合、第1回転軸151及び第2回転軸152は、第2プッシュ部材132及び第1プッシュ部材131の移動を制限するために使用されることができる。
【0139】
具体的には、
図23に示すように、第2回転軸152は第1プッシュ部材131に配置され、すなわち、第2回転軸152は第1プッシュ部材131に固定され、第1スイングアーム121は、第2回転軸152に回転可能に接続され、すなわち、第1スイングアーム121は第2回転軸152に対して回転可能であり;第1回転軸151は第2プッシュ部材132に配置され、第2スイングアーム122は第1回転軸151に回転可能に接続され、すなわち、第2スイングアーム122は第1回転軸151に対して回転可能である。第1プッシュ部材131と取り付けブラケット18との間のスライド可能な接続と、第2プッシュ部材132と取り付けブラケット18との間のスライド可能な接続を実現するために、取り付けブラケット18は、別々に配置された複数の固定ブロック182を含み、複数の固定ブロック182は取り付けブラケット18の長さ方向Xに沿って間隔を空けて配置される。固定ブロック182は、取り付けブラケット18の幅方向Yに沿って延びる複数のシュート182aを備える。第1プッシュ部材131に配置された第2回転軸152は、対応するシュート182aにスライド可能に接続されるので、第2回転軸152は、シュート182aに沿ってスライド可能となり、取り付けブラケット18の幅方向Yに沿った第2回転軸152の移動を実現する。第2プッシュ部材132に配置された第1回転軸151は、対応するシュート182aにスライド可能に接続されるので、第1回転軸151はシュート182aに沿ってスライド可能となり、取り付けブラケット18の幅方向Yに沿った第1回転軸151の移動を実現する。
【0140】
この実施形態では、互いに嵌合する第1回転軸151とシュート182aは、第2プッシュ部材132の移動を制限することができるため、第2プッシュ部材132は第5プリセット軌道に沿って移動する。第2プッシュ部材132の第5プリセット軌道は、取り付けブラケット18の幅方向Y及び厚さ方向Zが位置する平面での曲線移動又は直線移動であり得る。第5プリセット軌道は、取り付けブラケット18の幅方向Yに沿った従属軌道を含み、取り付けブラケット18の厚さ方向Zに沿った従属軌道も含む。すなわち、第2プッシュ部材132は、取り付けブラケット18に対して取り付けブラケット18の幅方向Yに沿って移動可能であり、取り付けブラケット18の厚さ方向Zに沿っても移動可能である。また、互いに嵌合する第2回転軸152とシュート182aは、第1プッシュ部材131の移動を制限することができるため、第1プッシュ部材131は第6プリセット軌道に沿って移動する。第1プッシュ部材131の第6プリセット軌道は、取り付けブラケット18の幅方向Y及び厚さ方向Zが位置する平面での曲線移動又は直線移動であり得る。第6プリセット軌道は、取り付けブラケット18の幅方向Yに沿った従属軌道を含み、取り付けブラケット18の厚さ方向Zに沿った従属軌道も含む。つまり、第1プッシュ部材131は、取り付けブラケット18に対して取り付けブラケット18の幅方向Yに沿って移動可能であり、取り付けブラケット18の厚さ方向Zに沿っても移動可能である。
【0141】
これに基づき、
図23に示す実施形態では、シュート182aを斜めに配置され得る又は弓形であり得る。シュート182aが斜めに配置される又は弓形であるとき、取り付けブラケット18の厚さ方向Zに沿って、シュート182aの高さが異なるため、取り付けブラケット18の幅方向Y及び厚さ方向Zに沿った第1プッシュ部材131及び第2プッシュ部材132の移動を実現する。取り付けブラケット18の幅方向Yに沿って移動する際に、第1プッシュ部材131及び第2プッシュ部材132が取り付けブラケット18の厚さ方向Zに沿って傾くとき、第1プッシュ部材131と、第1プッシュ部材131に接続された第1トランスミッションコネクティングロッド141と第2スイングアーム
142aとの間のジャミングをさらに防止でき、第2プッシュ部材132と、第2プッシュ部材132に接続された第2トランスミッションコネクティングロッド142と第1ロッカー
141aとのジャミングを防止できる。
【0142】
上記の実施形態では、
図21及び
図26に示すように、折り畳み可能な装置1はさらに同期ギアセット16を含み得る。同期ギアセット16は、第1回転ブラケット111と第2回転ブラケット112との間の動きを伝達するように構成されているため、折り畳み及び展開過程で、第1トランスミッション
コネクティングロッド141と第2トランスミッション
コネクティングロッド142が同期して移動して、折り畳み可能な装置1と電子デバイスの展開と折り畳み過程における安定性と信頼性が向上する。
【0143】
具体的には、
図21と
図26に示すように、同期ギアセット16は、互いに噛み合う第2ギア161と第3ギア162を含む。第2ギア161は、第3回転軸153を用いて第1トランスミッションコネクティングロッド141に接続される。第2ギア161の回転過程において、第1トランスミッションコネクティングロッド141は、第3回転軸153周りに回転可能である。
図21の参照番号153は第3回転軸153の軸の位置を表す。同様に、
図21及び
図26に示すように、第3ギア162は第4回転軸154を用いて第2トランスミッションコネクティングロッド142に接続される。第3ギア162の回転過程において、第2トランスミッションコネクティングロッド142は第4回転軸154周りに回転可能である。
図21の参照番号154は第4回転軸154の軸の位置を表す。
【0144】
この実施形態では、第2ギア161と第1トランスミッションコネクティングロッド141は同じ回転軸(第3回転軸153)周りに回転し、第3ギア162と第2トランスミッションコネクティングロッド142は同じ回転軸(第4回転軸154)周りに回転するので、第2ギア161と第1トランスミッションコネクティングロッド141の同期回転と第3ギア162と第2トランスミッションコネクティングロッド142の同期回転を実現し、第1トランスミッションコネクティングロッド141は第1回転ブラケット111に接続され、第2トランスミッションコネクティングロッド142は第2回転ブラケット112に接続されて、さらに第1回転ブラケット111と第2回転ブラケット112の同期回転を実現する。
【0145】
図21及び
図26に示すように、同期ギアセット16は互いに噛み合う第4ギア163と第5ギア164をさらに含む。第4ギア163は第2ギア161と噛み合い、第5ギア164は第3ギア162と噛み合い、第2ギア161、第4ギア163、第5ギア164、及び第3ギア162が取り付けブラケット18の幅方向Yに沿って配置される。
【0146】
この実施形態では、第2ギア161及び第3ギア162と噛み合う第4ギア163及び第5ギア164を追加することで、第2ギア161が第3ギア162と噛み合うときに第2ギア161及び第3ギア162の直径をさらに減らすことができるため、取り付けブラケット18の幅方向Y及び厚さ方向Zに沿って同期ギアセット16によって占有される空間を減らし、それによって折り畳み可能な装置1の小型化並びに軽量及び薄型設計の実現に役立つ。
【0147】
図11、
図12、
図18、及び
図19に示すように、折り畳み可能な装置1は、複数の回転ブラケットアセンブリ11、複数のスイングアームアセンブリ12、複数のプッシュグループ13、及び複数のトランスミッショングループ14を含み得ることが留意されるべきである。また、複数の回転ブラケットアセンブリ11が取り付けブラケット18の長さ方向Xに沿って分布し、複数のスイングアームアセンブリ12は取り付けブラケット18の長さ方向Xに沿って分布し、複数のプッシュグループ13は取り付けブラケット18の長さ方向Xに沿って分布し、複数のトランスミッショングループ14は取り付けブラケット18の長さ方向Xに沿って分布する。
【0148】
上記の実施形態では、
図9、
図11、
図12に示すように、折り畳み可能な装置1はさらに支持プレートアセンブリ17を含み得る。支持プレートアセンブリ17は、電子デバイスのフレキシブルスクリーン2に接続するように構成されているので、折り畳み可能な装置1の駆動下でフレキシブルスクリーン2は折り畳まれる又は展開されることができる。支持プレートアセンブリ17の具体的な構造を以下に詳述する。
【0149】
支持プレートアセンブリ17は、取り付けブラケット18の幅方向Yに沿って取り付けブラケット18の2つの側部に配置された第1支持プレート171及び第2支持プレート172を含む。第1支持プレート171及び第2支持プレート172は、電子デバイスのフレキシブルスクリーン2に接続するように構成される。具体的には、第1支持プレート171及び第2支持プレート172は、フレキシブルスクリーン2の折り畳み部26に接続するように構成される(接続方法は接着であってよい)。第1支持プレート171は、第1回転ブラケット111に回転可能に接続されており、すなわち、第1支持プレート171は、第1回転ブラケット111に対して回転可能である。また、第1支持プレート171は、第1トランスミッションコネクティングロッド141にスライド可能に接続され、第1トランスミッションコネクティングロッド141に対して回転可能である。第2支持プレート172は、第2回転ブラケット112に回転可能に接続されており、すなわち、第2支持プレート172は、第2回転ブラケット112に対して回転可能である。また、第2支持プレート172は、第2トランスミッションコネクティングロッド142にスライド可能に接続され、第2トランスミッションコネクティングロッド142に対して回転可能である。加えて、支持プレートアセンブリ17は、第3支持プレート173をさらに含み得る。第3支持プレート173は、取り付けブラケット18に固定され、取り付けブラケット18の幅方向Yに沿って、第3支持プレート173は第1支持プレート171と第2支持プレート172との間に位置する。
【0150】
具体的には、
図11及び
図18に示すように、第1支持プレート171は、第1回転ブラケット111に第11回転軸158を用いて回転可能に接続されるので、第1支持プレート171と第1回転ブラケット111との間の相対回転を実現し;第2支持プレート172は、第2回転ブラケット112に第12回転軸159を用いて回転可能に接続されるので、第2支持プレート172と第2回転ブラケット112との間の相対回転を実現する。この実施形態では、第1回転ブラケット111が第1支持プレート171に対して回転し、第2回転ブラケット112が第2支持プレート172に対して回転するとき、折り畳み可能な装置1の折り畳み又は展開過程において、第1支持プレート171と第1回転ブラケット111との間のジャミングを防止でき、第2支持プレート172と第2回転ブラケット112との間のジャミングを防止できる。
【0151】
より具体的には、
図28に示すように、第1支持プレート171は第1ボディ部1711を含み、第1弓形溝1715が第1ボディ部1711に設けられる。これに対応して、
図15、
図16、及び
図21に示すように、第1回転ブラケット111は第3凸部111cを含む。第3凸部111cの少なくとも一部は、第1弓形溝1715内に位置し、第1弓形溝1715に対して回転可能であり、その結果第1支持プレート171と第1回転ブラケット111との間の相対回転を実現する。同様に、第2支持プレート172は、第2ボディ部(第2ボディ部の構造は、第1ボディ部1711と同じでもよい)を含み、第2弓形溝(図は示されていない)が第2ボディ部に設けられる。これに対応して、
図15、
図17、及び
図21に示すように、第2回転ブラケット112は、第4凸部112cを含む。第4凸部112cの少なくとも一部は、第2弓形溝内に位置し、第2弓形溝に対して回転可能であり、その結果第2支持プレート172と第2回転ブラケット112との間の相対回転を実現する。
【0152】
さらに、折り畳み可能な装置1では、第1支持プレート171と第1トランスミッションコネクティングロッド141との間のスライド可能な接続及び相対回転、並びに第2支持プレート172と第2トランスミッションコネクティングロッド142との間のスライド可能な接続及び相対回転が、以下の構造を用いて実現される。
【0153】
具体的には、
図29から
図31に示すように、第1支持プレート171はさらに第1延長部1712を含み、第1延長部1712は第1ボディ部1711に固定される又はそれに一体形成され、第1延長部1712は第1ボディ部1711に対して第1回転ブラケット111の方向に向かって延びる。第1トランスミッションコネクティングロッド141と第1支持プレート171の第1延長部1712の一方は第1軌道1713を備え、他方は第1スライダ141dを備える。第1スライダ141dは第1軌道1713に沿ってスライド可能であり、第1支持プレート171と第1トランスミッションコネクティングロッド141との間の相対スライドを実現する。また、
図30に示すように、第2支持プレート172は第2ボディ部1721と第2延長部1722を含む。第2延長部1722は、第2ボディ部1721に固定される又は一体形成されており、第2延長部1722は、第2ボディ部1721に対して第2回転ブラケット112の方向に向かって延びる。第2支持プレート172の第2延長部1722の一方に第2軌道1723が設けられ、他方には第2スライダ142dが設けられている。第2スライダ142dは第2軌道1723に沿ってスライド可能であり、第2支持プレート172と第2トランスミッションコネクティングロッド142との間の相対スライドを実現する。
【0154】
図29及び
図30に示す実施形態では、第1軌道1713は第1支持プレート171の第1延長部1712に配置され、第1スライダ141dは第1トランスミッションコネクティングロッド141に配置される。確かに、第1軌道は代替的に第1トランスミッションコネクティングロッド141に配置されてもよく、第1スライダは代替的に第1支持プレート171の第1延長部1712に配置されてもよい。
図21及び
図30に示す実施形態では、第2軌道1723は第2支持プレート172の第2延長部1722に配置される。
図21に示すように、第2スライダ142dは第2トランスミッションコネクティングロッド142上に配置される。確かに、第2軌道は代替的に第2トランスミッションコネクティングロッド142上に配置されてもよく、第2スライダは代替的に第2支持プレート172の第2延長部1722上に配置されてもよい。
【0155】
また、取り付けブラケット18の長さ方向Xに沿って、第1支持プレート171は複数の第1軌道1713を備え得る。これに対応して、第1トランスミッションコネクティングロッド141は複数の第1スライダ141dを備え得、これに対応して第1スライダ141dを第1軌道1713に嵌まる(fit)ことで、第1支持プレート171と第1トランスミッションコネクティングロッド141との間のスライド接続の信頼性を向上させることができる。取り付けブラケット18の長さ方向Xに沿って、第2支持プレート172は複数の第2軌道1723を備え得る。第2トランスミッションコネクティングロッド142は複数の第2スライダ142dを備え得、これに対応して第2スライダ142dは第2軌道1723に嵌まることで、第2支持プレート172と第2トランスミッションコネクティングロッド142との間のスライド接続の信頼性を向上させることができる。
図9及び
図30に示すように、取り付けブラケット18の幅方向Yに沿って、第1支持プレート171は反対側に配置された第1端1714と第2端1716を持つ。第1端1714は取り付けブラケット18から離れており、第2端1716は取り付けブラケット18に近い。同様に、第2支持プレート172は反対に配置された第3端1724と第4端1726を持つ。第3端1724は取り付けブラケット18から離れており、第4端1726は取り付けブラケット18に近い。折り畳み可能な装置1が
図9に示す展開状態にあるとき、第1回転ブラケット111と第2回転ブラケット112は第2位置(展開位置)にあり、第1支持プレート171の第2端1716と第2支持プレート172の第4端1726は互いに当接する又はそれらの間に予め設定されたギャップがあり、第1支持プレート171の第1端1714と第2支持プレート172の第3端1724との間の距離が、折り畳み可能な装置1がフレキシブルスクリーン2の折り畳み部26にフィットする第1長さL1である。
【0156】
(
図30の状態から
図31の状態に切り換わる)折り畳み可能な装置1の折り畳み過程では、第1回転ブラケット111と第2回転ブラケット112は互いに向かって回転し、第1回転ブラケット111は第1回転軸151周りに回転し、第2回転ブラケット112は第2回転軸152周りに回転する。上記の各実施形態のトランスミッションアセンブリを配置することで、第1回転軸151と第2回転軸152は取り付けブラケット
18から離れる方向に移動する。したがって、第1回転ブラケット111と第2回転ブラケット112の動きは回転と移動を含む。すなわち、第1回転軸151の周りを回転するとき第1回転ブラケット111は取り付けブラケット18から離れる方向にさらに移動し、第2回転軸152の周りを回転するとき第2回転ブラケット112は取り付けブラケット18から離れる方向にさらに移動する。
【0157】
また、第1回転ブラケット111は第1支持プレート171に接続され、第2回転ブラケット112は第2支持プレート
172に接続される。このため、第1回転ブラケット111の回転及び移動過程では、第1支持プレート171を駆動して移動及び回転することができ、すなわち第1支持プレート171は第11回転軸158周りに回転し、第2回転ブラケット112の回転及び移動過程では、第2支持プレート172を駆動して第12回転軸159周りに回転させることができる。第1回転ブラケット111と第2回転ブラケット112の移動の駆動下で、第1支持プレート171の第2端1716と第2支持プレート172の第4端1726とが互いから離されるので、折り畳み可能な装置1は
図30に示す展開状態から
図31に示す折り畳まれた状態に切り替わる。折り畳まれた状態では、第1回転ブラケット111と第2回転ブラケット112は第1位置 (折り畳み位置)に位置する。同様に、第1支持プレート171は第1トランスミッションコネクティングロッド141にスライド可能に接続され、第2支持プレート172は第2トランスミッションコネクティングロッド
142にスライド可能に接続されているため、第1回転ブラケット111と第2回転ブラケット112の駆動下で第1支持プレート171と第2支持プレート172が回転する過程で、第1支持プレート171は第1トランスミッションコネクティングロッド141に対してスライド可能且つ回転可能であり、第1支持プレート171のスライド軌道が第1軌道1713であり、第2支持プレート172は第2トランスミッションコネクティングロッド142に対してスライド可能且つ回転可能であり、第2支持プレート172のスライド軌道が第2軌道1723である。そのため、第1軌道1713は第1支持プレート171と第1トランスミッションコネクティングロッド141との間の相対スライドをガイドするために使用され、第2軌道1723は第2支持プレート172と第2トランスミッションコネクティングロッド142との間の相対スライドをガイドするために使用される。
【0158】
この実施形態では、
図31に示すように、第1回転ブラケット111と第2回転ブラケット112が第1位置に位置するとき、第1支持プレート171、第2支持プレート172、第1トランスミッションコネクティングロッド141、第2トランスミッションコネクティングロッド142、及び取り付けブラケット18は収容スペース174を形成する。
図7と
図31を参照すると、収容スペース174は、フレキシブルスクリーン2の折り畳み部26を収容するために使用される。第1回転ブラケット111が第1支持プレート171を駆動して取り付けブラケット18から離れる方向に回転及び移動し、第2回転ブラケット112が第2支持プレート172を駆動して取り付けブラケット18から離れる方向に回転及び移動するとき、第1回転ブラケット111が第1支持プレート171を駆動して回転させるのみであり、第2回転ブラケット112が第2支持プレート172を駆動して回転させるのみである場合と比較して、折り畳み可能な装置1が
図31に示す折り畳まれた状態にあるとき、第1支持プレート171と取り付けブラケット18との距離及び第2支持プレート172と取り付けブラケット18との距離はより大きくなるため、折り畳み可能な装置1の収容スペース174の輪郭の第2長さL2を増加させることができ、L1<L2の実現に役立ち、折り畳み過程での折り畳み可能な装置1による折り畳み部26の圧迫及び引っ張りを軽減し、フレキシブルスクリーン2の信頼性及び構造強度を向上させ、フレキシブルスクリーン2の材料の性能に対する要求を低くし、それによってコストを削減する。
【0159】
さらに、折り畳み可能な装置1が折り畳まれた状態にあるとき、第1トランスミッションコネクティングロッド141と第2トランスミッションコネクティングロッド142は共に囲い込むことにより収容スペース174の形成に参加する。第1トランスミッションコネクティングロッド141と第2トランスミッションコネクティングロッド142の具体的な構造を以下に詳述する。
【0160】
具体的には、
図26と
図31に示すように、第1トランスミッションコネクティングロッド141は、第1弓形部141fと第1直線部141gを含み、第1弓形部141fと第1直線部141gは、取り付けブラケット18の幅方向Yに沿って分布し、互いに固定される又は一体に形成される。第1弓形部141fは、第3回転軸153を用いて取り付けブラケット18に回転可能に接続され、第1直線部141gは第1支持プレート171にスライド可能に接続される。第2トランスミッションコネクティングロッド142は、第2弓形部142fと第2直線部142gを含み、第2弓形部142fと第2直線部142gは、取り付けブラケット18の幅方向Yに沿って分布し、互いに固定される又は一体に形成される。第2弓形部142fは、第4回転軸154を用いて取り付けブラケット18に回転可能に接続され、第2直線部142gは第2支持プレート172にスライド可能に接続される。
【0161】
この実施形態では、
図31に示すように、折り畳み可能な装置1が折り畳まれた状態にあるとき、第1支持プレート171、第2支持プレート172、第1トランスミッションコネクティングロッド141の第1弓形部141f、第2トランスミッションコネクティングロッド142の第2弓形部142f、及び取り付けブラケット18(又は第3支持プレート173)は、囲い込むことにより収容スペース174を形成する。
図10に示すように、収容スペース174は、第3弓形部174a、第3直線部174b、及び第4直線部174cを含み、第3弓形部174aは、第3直線部174bと第4直線部174cとの間に位置する。第1トランスミッションコネクティングロッド141の第1弓形部141fと第2トランスミッションコネクティングロッド142の第2弓形部142fは、囲い込むことにより収容スペース174の第3弓形部174aを形成し、第1支持プレート171の第1直線部141gは、収容スペース174の第3直線部174bを形成し、第2支持プレート172の第2直線部142gは、収容スペース174の第4直線部174cを形成するので、囲い込むことにより「水滴形状」の収容スペース174を形成する。この場合、L2とL1との間の差は、第1弓形部141fの周長足す(plus)第2弓形部142fの周長である。
【0162】
また、収容スペース174では、第3弓形部174aは、折り畳まれた半円弓形第5領域25に適合し(fits)、第3直線部174bが折り畳まれた平面第3領域23に適合し、第4直線部174cが折り畳まれた平面第4領域24に適合する。
【0163】
折り畳み可能な装置1が展開状態から折り畳まれた状態に切り替わる、すなわち、第1回転ブラケット111が第2位置から第1位置に切り替わる過程において、互いに向かって回転するとき、第1回転ブラケット111と第2回転ブラケット112は、第1トランスミッションコネクティングロッド141の第1弓形部141fを露出させるように、第1支持プレート171を駆動して取り付けブラケット18から離れる方向に移動させることができ、第2トランスミッションコネクティングロッド142の第2弓形部142fを露出させるように、第2支持プレート172を駆動して取り付けブラケット18から離れる方向に移動させることができるので、第1弓形部141fと第2弓形部142fが囲い込むことにより収容スペース174の第3弓形部174aを形成して、折り畳み部26の第5部分25を収容する。この場合、収容スペース174が共にスラブ構造である第1支持プレート171と第2支持プレート172によって囲い込むことにより形成される場合と比較して、第1弓形部141fと第2弓形部142fは、折り畳み部26の第5部分25への圧迫を緩和することができるので、折り畳み過程における折り畳み可能な装置1(第1トランスミッションコネクティングロッド141と第2トランスミッションコネクティングロッド142)によるフレキシブルスクリーン2の圧迫を緩和し、フレキシブルスクリーン2の信頼性と構造強度をさらに向上させることができる。
【0164】
第1弓形部141fと第2弓形部142fのラジアンと長さは、折り畳まれた状態におけるフレキシブルスクリーン2の第5部分25の形状とサイズに基づいて具体的に設定されることができるので、第1弓形部141fと第2弓形部142fが第5部分25に適合して、折り畳み過程における折り畳み可能な装置1によるフレキシブルスクリーン2の折り畳み部26の圧迫をさらに緩和し、折り畳まれた状態における折り畳み部26の平坦性を向上させることができる。
【0165】
上記の実施形態では、展開状態と折り畳まれた状態における折り畳み可能な装置1とフレキシブルスクリーン2との間の取り付け関係(fitting relationship)は以下のように記述される。
図24、
図25、
図30に示すように、折り畳み可能な装置1が展開状態(電子デバイスが展開状態)にあるとき、第1支持プレート171の上端面、取り付けブラケット18の上端面(又は第3支持プレート173の上端面)、及び第2支持プレート173の上端面は同一平面に位置する。この場合、取り付けブラケット18の幅方向に沿って、第1支持プレート171の第2端1716は、取り付けブラケット18に重ね接合され(in lap-joint)、第2支持プレート172の第4端1726が取り付けブラケット18に接続される。この場合、第1支持プレート171の上端面、第2支持プレート172の上端面、取り付けブラケット18の上端面(又は第3支持プレート173の上端面)が一緒にフレキシブルスクリーン2の折り畳み部26(第3領域23、第4領域24、及び第5領域25を含む)を平坦形状に支持するので、フレキシブルスクリーン2の折り畳み部26は平坦な状態を維持する。フレキシブルスクリーン2の折り畳み部26が外力を受ける(例えば、ユーザがフレキシブルスクリーン2の折り畳み部26を押す又は触れるなどの操作を行う、或いは、電子デバイスを保持してフレキシブルスクリーン2の折り畳み部26に作用力を加える)とき、フレキシブルスクリーン2がつぶれる又はへこむおそれは少ない。フレキシブルスクリーン2は高い信頼性及び長い寿命を持つ。また、フレキシブルスクリーン2の見栄えや手触りも向上する。
【0166】
図31に示すように、折り畳み可能な装置1が折り畳まれた状態にある(電子デバイスが折り畳まれた状態にある)とき、第1支持プレート171は第1回転ブラケット111の駆動下で回転及びスライドし、第2支持プレート172は第2回転ブラケット112の駆動下で回転及びスライドする。また、第1支持プレート171と第2支持プレート172の移動過程で、第1トランスミッションコネクティングロッド141の第1弓形部141fと第2トランスミッションコネクティングロッド142の第2弓形部142fは露出され、フレキシブルスクリーン2の折り畳み部26を収容する収容スペース174を形成する。また、第1弓形部141fと第2弓形部142fは、フレキシブルスクリーン2の第5部分25を収容し、第5部分25にフィットするように構成されているため、第5部分25は自然に曲げられた半円弓形構造を持ち、すなわち第5部分25は圧迫されない又は引っ張られないため、折り畳み過程における第5部分25の信頼性が向上する。また、収容スペース174にはさらに十分な空間があるため、フレキシブルスクリーン2の折り畳み部26が収容スペース174内でアーチ状になることを防ぎ、折り畳まれた状態でのフレキシブルスクリーン2の平面性を向上させることができる。
【0167】
以下は、第1トランスミッションコネクティングロッド141と第1支持プレート171との間のスライド可能な接続を実現する第1軌道1713及び第1スライダ141
dの具体的な構造と、第2トランスミッションコネクティングロッド142と第2支持プレート172との間のスライド可能な接続を実現する第2軌道1723及び第2スライダ142
dの具体的な構造を詳述する。具体的な実施形態では、
図29から
図31に示すように、第1軌道1713は反対側に配置された第5端1713aと第6端1713bを有し、第2軌道1723は反対側に配置された第7端(図示されていない)と第8の端1723bを有する。折り畳み可能な装置1が
図30に示す展開状態にあるとき、第1トランスミッションコネクティングロッド141の第1スライダ141dは第5端1713aにおいて第1軌道1713に嵌合し(フィットし)、第2トランスミッションコネクティングロッド142の第2スライダ142dは第7端において第2軌道1723に嵌合する。折り畳み可能な装置1が
図31に示す折り畳まれた状態にあるとき、第1トランスミッションコネクティングロッド141の第1スライダ141dは第6端1713bにおいて第1軌道1713に嵌合し、第2トランスミッションコネクティングロッド142の第2スライダ142dは第8の端1723bにおいて第2軌道1723に嵌合する。
【0168】
折り畳み可能な装置1が
図30に示す展開状態から
図31に示す折り畳まれた状態に切り替わるとき、すなわち、第1回転ブラケット111と第2回転ブラケット112が互いに向かって回転する過程において、第1トランスミッションコネクティングロッド141の第1スライダ141dは第1軌道1713の第5端1713aから第6端1713bまでスライド可能であり、第2トランスミッションコネクティングロッド142の第2スライダ142dは第2軌道1723の第7端から第8の端1723bまでスライド可能である。折り畳み可能な装置1が
図31に示す折り畳まれた状態から
図30に示す展開状態に切り替わるとき、すなわち、第1回転ブラケット111と第2回転ブラケット112が互いに離れて回転する過程において、第1トランスミッションコネクティングロッド141の第1スライダ141dが第1軌道1713の第6端1713bから第5端1713aまでスライド可能であり、第2トランスミッションコネクティングロッド142の第2スライダ142dが第8の端1723bから第2軌道1723の第7端までスライド可能である。
【0169】
また、第1軌道1713の第6端1713bは第5端1713aよりも取り付けブラケット18に近く、第2軌道1723の第8の端1723bは第7端よりも取り付けブラケット18に近い。このため、折り畳み可能な装置1が
図30に示す展開状態から
図31に示す折り畳まれた状態に切り替わる過程、すなわち、第1回転ブラケット111と第2回転ブラケット112が互いに向かって回転する過程では、第1支持プレート171は第1トランスミッションコネクティングロッド141に対して取り付けブラケット18から離れる方向にスライド可能である、すなわち、第1支持プレート171の第2端1716は取り付けブラケット18から離れる方向に移動するので、第1トランスミッションコネクティングロッド141の第1弓形部141fを露出させる。また、第2支持プレート172は第2トランスミッションコネクティングロッド142に対して取り付けブラケット18から離れる方向にスライド可能である、すなわち、第2支持プレート172の第4端1726は取り付けブラケット18から離れる方向に移動するので、第2トランスミッションコネクティングロッド142の第2弓形部142fを露出させる。この場合、第1支持プレート171、第1弓形部141f、取り付けブラケット18、第2弓形部142f、及び第2支持プレート172は、囲い込むことにより収容スペース174を形成する。このため、この実施形態では、第1軌道1713と第2軌道1723を配置することによって、第1支持プレート171と第2支持プレート172は、折り畳み可能な装置1の折り畳み過程において、取り付けブラケット18から離れる方向に移動することができる。
【0170】
具体的には、
図29~
図31に示す実施形態では、第1軌道1713は弓形構造又は斜めの(oblique)構造であり、第2軌道1723は弓形構造又は斜めの構造である。この場合、第1軌道1713は、第1トランスミッションコネクティングロッド141に対してスライドするときに第1支持プレート171が相対回転することを可能にして、第1支持プレート171と第1トランスミッションコネクティングロッド141との間のジャミングを防止し、第2軌道1723は、第2トランスミッションコネクティングロッド142に対してスライドするときに第2支持プレート172が相対回転することを可能にして、第2支持プレート172と第2トランスミッションコネクティングロッド142との間のジャミングを防止する。上記の各実施形態では、
図18に示すように、折り畳み可能な装置1はさらに回転軸カバー181を含んでもよい。取り付けブラケット18は、回転軸カバー181の収容キャビティ181a内に取り付けられ、回転ブラケット
アセンブリ11の少なくとも一部が回転軸カバー181から突出する。
【0171】
この実施形態では、折り畳み可能な装置1が
図2に示す折り畳まれた状態にあるとき、回転軸カバー181は、電子デバイスの外観効果を向上させるように、取り付けブラケット18などのコンポーネントを包み込み、回転軸カバー18
1は折り畳み可能な装置1を保護することができる。また、折り畳み可能な装置1が
図3に示す展開状態にあるとき、回転軸カバー3を第1ハウジング
31と第2ハウジング
32の内側に隠すことができる。
【0172】
上記の各実施形態では、折り畳み可能な装置1を展開状態又は折り畳まれた状態に維持するために、折り畳み可能な装置1はまた、第1回転ブラケット111と第2回転ブラケット112に減衰力を与えるように構成された減衰アセンブリを備えることができる。減衰アセンブリの具体的な構造を以下に詳述する。
【0173】
具体的には、
図23に示すように、折り畳み可能な装置1は、取り付けブラケット18に接続された第1減衰アセンブリ191をさらに含む。第1減衰アセンブリ191及びトランスミッションアセンブリは、取り付けブラケット18の長さ方向Xに沿って配置され、第1減衰アセンブリ191は、第1回転ブラケット111及び第2回転ブラケット112に接続される(直接接続又は間接接続を含む)。
【0174】
折り畳み可能な装置1が展開状態にあるとき、第1減衰アセンブリ191は第1減衰力を与えることができ、第1減衰力は、第1回転ブラケット111と第2回転ブラケット112の互いに向かう回転に対する抵抗を提供するように、第1回転ブラケット111と第2回転ブラケット112に作用することができるため、折り畳み可能な装置1を展開状態に維持することができ、折り畳み可能な装置1が展開状態から折り畳まれた状態に切り替わる必要があるとき、ユーザは、第1回転ブラケット111と第2回転ブラケット112が第1減衰力を克服できるように、第1回転ブラケット111と第2回転ブラケット112に、第1減衰力を克服できる駆動力を加える必要があり、それによって、折り畳み可能な装置1が折り畳まれた状態に切り替わることを可能にする。折り畳み可能な装置1が折り畳まれた状態にあるとき、第1減衰アセンブリ191が第2減衰力を与えることができ、第2減衰力は、第1回転ブラケット111と第2回転ブラケット112の互いから離れる回転に対する抵抗を提供するように、第1回転ブラケット111と第2回転ブラケット112に作用することができるため、折り畳み可能な装置1を折り畳まれた状態に維持することができ、折り畳み可能な装置1が折り畳まれた状態から展開状態に切り替わる必要があるとき、ユーザは、第1回転ブラケット111と第2回転ブラケット112が第2減衰力を克服できるように、第1回転ブラケット111と第2回転ブラケット112に第2減衰力を克服できる駆動力を加える必要があり、それによって、折り畳み可能な装置1が展開状態に切り替わることを可能にする。また、折り畳み可能な装置1の折り畳み又は展開過程(第1回転ブラケット111と第2回転ブラケット112が互いに向かって又は互いから離れて回転する過程)では、第1減衰アセンブリ191はさらに、展開及び折り畳みの過程において電子デバイスにトルクを提供するように、第3減衰力を与えることができる、展開及び折り畳みの過程でのユーザ体験を向上させることができる。
【0175】
折り畳み可能な装置1は、複数の第1減衰アセンブリ191を含むことができ、第1減衰アセンブリ191は取り付けブラケット18の長さ方向Xに沿って間隔を空けて配置される。取り付けブラケット18の長さ方向Xに沿って、第1減衰アセンブリ191は隣接する同期ギアセット16の間に位置する。
【0176】
具体的には、第1減衰アセンブリ191の具体的な構造は次のように記述される。
図32から
図34に示すように、第1減衰アセンブリ191は第1回転アーム1914と第2回転アーム1915を含み、第1回転アーム1914と第2回転アーム1915は取り付けブラケット18の幅方向Yに沿って分布する。折り畳み可能な装置1の回転ブラケットアセンブリ11はさらに第3回転ブラケット114と第4回転ブラケット115を含み、第3回転ブラケット114と第4回転ブラケット115は取り付けブラケット18の幅方向Yに沿った2つの側部に位置し、第3回転ブラケット114は第1回転ブラケット111に固定される。第3回転ブラケット114と第1回転ブラケット111は、互いに直接固定され得る、又は第1支持プレート171を用いて互いに間接的に接続され得る。第4回転ブラケット115は第2回転ブラケット112に固定される。第4回転ブラケット115と第2回転ブラケット112は、互いに直接固定され得る、又は第2支持プレート172を用いて間接的に接続され得る。第1減衰力と第2減衰力の大きさは同じでも異なっていてもよく、第3減衰力は第1減衰力と第2減衰力より小さくてもよい。
【0177】
図32及び
図33に示すように、第13回転軸1914bが第1回転アーム1914に配置され、第1回転アーム1914は第3回転ブラケット114に第13回転軸1914bを用いて回転可能に接続される。また、
図34に示すように、第3回転ブラケット114は第1スライドスペース114aを有し、第1回転アーム1914のものであって第13回転軸1914bを備える一端が、第1スライドスペース114a内に延び、第1スライドスペース114a内でスライド可能である。すなわち、第1回転アーム1914は、第3回転ブラケット114にスライド可能に接続され、第3回転ブラケット114に対して相対的に回転可能であるため、第1回転アーム1914は第3回転ブラケット114の駆動下で第1回転ブラケット111とともに回転可能である。
図32及び
図33に示すように、第
14回転軸1915bが第2回転アーム1915に配置され、第2回転アーム1915は第14回転軸1915bを用いて第4回転ブラケット115に回転可能に接続される。また、
図34に示すように、第4回転ブラケット115は第2スライドスペース115aを有し、第2回転アーム1915のものであって第14回転軸1915bを備える一端が、第2スライドスペース115a内に延び、第2スライドスペース115a内でスライド可能である。すなわち、第2回転アーム1915は、第4回転ブラケット115にスライド可能に接続され、第4回転ブラケット115に対して相対的に回転可能であるため、第2回転アーム1915は第4回転ブラケット115の駆動下で第2回転ブラケット112とともに回転可能であり、第1回転アーム1914及び第2回転アーム1915が第1回転ブラケット111及び第2回転ブラケット112の相対回転に影響を与えることを防止する。
【0178】
加えて、第1減衰アセンブリ191は、互いに噛み合う少なくとも2つの第1ギア1913をさらに含み、少なくとも2つの第1ギア1913は、取り付けブラケット18の幅方向Yに沿って分布し、互いに噛み合う。また、第1歯部1914aが第1回転アーム1914のものであって第13回転軸1914bから離れた一端に配置され、第2歯部1915aが第2回転アーム1915のものであって第14回転軸1915bから離れた一端に配置される。第1歯部1914aと第2歯部1915aはそれぞれ対応する第1ギア1913と噛み合う。この実施形態では、第1ギア1913、及び第1ギア1913と噛み合う第1歯部1914aと第2歯部1915aを配置することによって、第1回転アーム1914と第2回転アーム1915の同期回転を実現できる。
【0179】
具体的には、
図33に示すように、第1減衰アセンブリ191はさらにカム1911を含み、カム1911と第1ギア1913は取り付けブラケット18の長さ方向Xに沿って分布し、カム1911は取り付けブラケット18の長さ方向Xに沿って第1ギア1913の2つの側部に配置され得る。また、カム1911と第1
ギア1913は取り付けブラケット18の長さ方向Xに沿って反対側に配置される。
図33に示すように、カム1911のものであって取り付けブラケット18の長さ方向Xに沿って第1ギア1913と向かい合う端部が、第1凹凸面1911aを有する。これに対応して、
図35に示すように、第1ギア1913のものであって、取り付けブラケット18の幅方向Yに沿ってカム1911と向かい合う端部が、第2凹凸面1913aを有する。第1凹凸面1911aは、第2凹凸面1913aと噛み合うことができる。
【0180】
さらに、
図32及び
図33に示すように、第1減衰アセンブリ191は、第1弾性部材1912をさらに含み得る。第1弾性部材1912の弾性変形方向は、取り付けブラケット18の長さ方向Xと平行である。また、第1弾性部材1912は、カム1911のものであって第1ギア1913から離れた一側に位置し、取り付けブラケット18の長さ方向Yに沿った一端がカム1911に接続され、他端が取り付けブラケット18に接続される。すなわち、第1弾性部材1912が弾性変形するとき、取り付けブラケット18の長さ方向Xに沿った弾性力をカム1911に加えることができる。第1ギア1913が取り付けブラケット18の長さ方向Xに沿った2つの側部の両方にカム1911を持つ場合、第1減衰アセンブリ191は2つの第1弾性部材1912を含み、2つの第1弾性部材1912はそれぞれ2つのカム1911にフィットする(fits)。第1弾性部材1912は圧縮状態にある。
【0181】
カム1911の第1凹凸面1911aが第1ギア1913の第2凹凸面1913aと噛み合う過程は、少なくとも以下の3つの場合を含むことが理解され得る。第1の場合では、第1凹凸面1911aの凸面が第2凹凸面1913aの凸面に合う(fits)。この場合、カム1911は、対応する第1弾性部材1912の方向に向かって移動し、第1弾性部材1912を圧縮するので、第1弾性部材1912は第1変形量を有する。この場合、圧縮状態の第1弾性部材1912は、カム1911を用いて第1ギア1913に第1弾性力を加えることができる。第2の場合では、第1凹凸面1911aの凸面が第2凹凸面1913aの凹面に合う、又は第1凹凸面1911aの凹面が第2凹凸面1913aの凸面に合う。この場合、圧縮状態の第1弾性部材1912は、カム1911を用いて第1ギア1913に第2弾性力を加えることができる。第1弾性部材1912は第2変形量を有し、第2変形量は第1変形量より小さく、第2弾性力は第1弾性力より小さい。第3の場合では、第1凹凸面1911aの凹面が第2凹凸面1913aの凹面に合う。この場合、圧縮状態の第1弾性部材1912は、カム1911を用いて第1ギア1913に第3弾性力を加えることができる。第1弾性部材1912は、第3変形量を有する。また、第3変形量は、第1変形量より小さく且つ第2変形量より小さく、第3弾性力は、第1弾性力より小さく且つ第2弾性力より小さい。
【0182】
この実施形態では、第1減衰アセンブリ191によって加えられる減衰力の大きさは、第1弾性部材1912の弾性力の大きさによって決定される。また、第1回転ブラケット111と第2回転ブラケット112が第1回転アーム1914と第2回転アーム1915を駆動して回転する過程で、第1ギア1913はそれに応じて回転可能であるため、第1凹凸面1911aと第2凹凸面1913aとの間のフィットする位置が変化し、第1凹凸面1911aと第2凹凸面1913aとの間のフィットする位置が前述の3つの場合に切り替わる。
【0183】
第1の具体的な実施形態では、折り畳み可能な装置1が折り畳まれた状態又は展開状態にあるとき、前述の第1の場合が発生し得る。この場合、折り畳み可能な装置1が折り畳まれた状態と展開状態との間を切り替える必要があるとき、加えられる外力は第1弾性部材1912の第1弾性力に打ち勝つことができる必要がある。また、折り畳み可能な装置1が折り畳まれた状態と展開状態との間を切り替える過程で、前述の第2の場合又は第3場合がある。つまり、折り畳み又は展開過程では、第1減衰アセンブリ191は、第2弾性力又は第3弾性力と同じ大きさの減衰力を与えることができる。第2の具体的な実施形態では、折り畳み可能な装置1が折り畳まれた状態又は展開状態にあるとき、前述の第2の場合が発生し得る。この場合、折り畳み可能な装置1が折り畳まれた状態と展開状態とを切り替える必要があるとき、加えられる外力が第1弾性部材1912の第2弾性力に打ち勝つことができる必要がある。また、折り畳み可能な装置1が折り畳まれた状態と展開状態とを切り替える過程では、前述の第3場合が発生し得る。つまり、折り畳み又は展開過程では、第1減衰アセンブリ191は、第3弾性力と同じ大きさの減衰力を与えることができる。
【0184】
また、第1凹凸面1911aと第2凹凸面1913aとが噛み合う過程では、第1凹凸面1911aと第2凹凸面1913aとは斜面(bevels)を用いて互いにフィットする、すなわち、第1凹凸面1911aと第2凹凸面1913aとの間の相互作用力が、第1凹凸面1911aと第2凹凸面1913aの斜面(凹面又は凸面)に対して垂直となる。斜面(凹面又は凸面)に働くこの相互作用力は、第1回転アーム1914と第2回転アーム1915を互いに向けて又は互いから離れて回転させるように駆動する駆動力を生成するように、第1ギア1913を回転させる分力を生成することができるため、折り畳み可能な装置1は自動的に折り畳まれる又は展開することができる。
【0185】
第1減衰アセンブリ191は複数のカム1911を含むことができ、カム1911の量は第1ギア1913の量と同じであるため、各第1ギア1913は減衰力を受けることができる。
【0186】
具体的には、
図32及び
図33に示すように、第1減衰アセンブリ191はさらに取り付け部材1916を含むことができる。また、第1減衰アセンブリ191が2つのカム1911及び2つの第1弾性部材1912を含むとき、取り付け部材1916も2つある。また、2つの取り付け部材1916は、取り付けブラケット18の長さ方向Xに沿って分布し、取り付けブラケット18の長さ方向Xに沿って第1ギア1913の2つの側部に位置する。取り付け部材1916は取り付けスペース1916aを有し、カム1911と第1弾性部材1912は対応する取り付けスペース1916aに位置する。この場合、取り付け部材1916はカム1911と第1弾性部材1912を取り付けるように構成される。
【0187】
また、
図32から
図34に示すように、第1減衰アセンブリ191は取り付けブラケット18の長さ方向Xに沿って延びるピン軸1918をさらに含み、ピン軸1918は第1ギア1913を通って延びるため、第1ギア1913はピン軸1918周りに回転可能であり、カム1911と第1弾性部材1912はピン軸1918の上にスリーブ状にされる(sleeved)。また、
図32及び
図33に示すように、取り付け部材1916はプレスプレート1916bを含み、プレスプレート1916bは囲い込むことにより取り付けスペース1916aの形成に関与している。プレスプレート1916bは回転孔を備え、ピン軸1918は、回転孔を通って延びることができ、回転孔内で回転可能である。また、ピン軸1918は回転孔を通って取り付け部材1916から突出しており、ピン軸1918のものであって取り付け部材1916から突出している部分が、クランプスロット1918aを備える。クランプスロット1918aは、クランプ部材1917でクランプするために使用されるため、第1減衰アセンブリ
191の各コンポーネントは、クランプ部材1917を用いて強くクランプされ、第1弾性部材1912は圧縮状態になることが可能にされる。第1弾性部材1912の2つの端部は、プレスプレート1916bとカム1911それぞれに弾性的に当接する。
【0188】
また、
図32から
図34に示す実施形態では、第1歯部1914aと第2歯部1915aもピン軸1918を備えるため、第1歯部1914aは第1歯部1914aを通るピン軸1918周りに回転し、第2歯部1915aは第2歯部1915aを通るピン軸1918周りに回転する。
【0189】
図26と
図34を参照すると、同期ギアセット16の第2ギア161の第3回転軸153は、第1減衰アセンブリ191の第1歯部1914aのピン軸1918と同軸であり、すなわち、第2ギア161と第1歯部1914aは同じ回転軸周りに回転する。同期ギアセット16の第3ギア162の第4回転軸154は、第1減衰アセンブリ191の第2歯部1915aのピン軸1918と同軸であり、すなわち、第3ギア162と第2歯部1915aは同じ回転軸周りに回転する。同期ギアセット16の第4ギア
163と第5ギア
164の回転軸は、第1減衰アセンブリ191の2つの第1ギア1913のピン軸1918とそれぞれ同軸であり、すなわち、第4ギア164と第5ギア165は、2つの第1ギア1913それぞれと同じ回転軸周りに回転する。この実施形態では、第1回転ブラケット111と第3回転ブラケット114の同期回転を実現でき、第2回転ブラケット112と第4回転ブラケット115の同期回転を実現できる。
【0190】
上記の実施形態では、折り畳み可能な装置1はさらに第2減衰アセンブリ192と第3減衰アセンブリ193を含み得る。
図23に示すように、第2減衰アセンブリ192は、第1回転ブラケット111に接続され、第1回転ブラケット111に減衰力を与えるように構成され、第3減衰アセンブリ193は、第2回転ブラケット112に接続され、第2回転ブラケット112に減衰力を与えるように構成される。
【0191】
具体的には、折り畳み可能な装置1が展開状態にあるとき、第2減衰アセンブリ192は、第1回転ブラケット111の回転に対する抵抗を与えるように、第1回転ブラケット111に作用することができる第4減衰力を与えることができる。第3減衰アセンブリ193は、第2回転ブラケット112の回転に対する抵抗を与えるように、第2回転ブラケット112に作用することができる第5減衰力を与えることがでるため、第1回転ブラケット111及び第2回転ブラケット112を展開位置に維持することができる、すなわち折り畳み可能な装置1を展開状態に維持することができる。また、折り畳み可能な装置1が展開状態から折り畳まれた状態に切り替わる必要があるとき、ユーザは、第1回転ブラケット111と第2回転ブラケット112は互いに向かって回転できるように、第1回転ブラケット111に、第4減衰力を克服できる駆動力を加え、第2回転ブラケット112に、第5減衰力を克服できる駆動力を加える必要があり、それによって折り畳み可能な装置1が展開状態から折り畳まれた状態に切り替わることを可能にする。
【0192】
折り畳み可能な装置1が折り畳まれた状態にあるとき、第2減衰アセンブリ192は、第1回転ブラケット111の回転に対する抵抗を与えるように、第1回転ブラケット111に作用できる第6減衰力を与えることができる。第3減衰アセンブリ193は、第2回転ブラケット112の回転に対する抵抗を与えるように、第2回転ブラケット112に作用できる第7減衰力を与えることができるため、第1回転ブラケット111及び第2回転ブラケット112を折り畳み位置に維持することができ、つまり折り畳み可能な装置1を折り畳まれた状態に維持することができる。折り畳み可能な装置1が折り畳まれた状態から展開状態に切り替わる必要があるとき、ユーザは、第1回転ブラケット111と第2回転ブラケット112が互いから離れて回転できるように、第1回転ブラケット111に、第6減衰力を克服できる駆動力を加え、第2回転ブラケット112に、第7減衰力を克服できる駆動力を加える必要があり、それによって、折り畳み可能な装置1が折り畳まれた状態から展開状態に切り替わることを可能にする。また、折り畳み可能な装置1の折り畳み又は展開過程(第1回転ブラケット111と第2回転ブラケット112が互いに向かって又は互いから離れて回転する過程)で、第2減衰アセンブリ192は第1回転ブラケット111に第8減衰力を加え、第3減衰アセンブリ193は第2回転ブラケット112に第9減衰力を加えることができるため、展開及び折り畳み過程で電子デバイスにトルクを与え、折り畳み及び展開過程でのユーザ体験を向上させる。
【0193】
折り畳み可能な装置1は、1つ以上の第2減衰アセンブリ192を含むことができ、すなわち、第1回転ブラケット111のすべて又は第1回転ブラケット111の一部は、第2減衰アセンブリ192を備え、また、1つ以上の第3減衰アセンブリ193を含むことができ、すなわち、第2回転ブラケット112のすべて又は第2回転ブラケット112の一部は第3減衰アセンブリ193を備える。さらに、折り畳み可能な装置1は、代替的に、第2減衰アセンブリ192のみを含んでもよい、又は第3減衰アセンブリ193のみを含んでもよい。折り畳み可能な装置1が第2減衰アセンブリ192と第3減衰アセンブリ193を含むとき、第1回転ブラケット111と第2回転ブラケット112の両方が減衰力を受けることができるため、第1回転ブラケット111と第2回転ブラケット112の同期性が向上する。
【0194】
以下、第2減衰アセンブリ192と第3減衰アセンブリ193の具体的な構造を詳細に説明し、第2減衰アセンブリ192の構造と移動関係のみが説明のための例として使用される。第3減衰アセンブリ193の構造と移動関係は、第2減衰アセンブリ192のものと同様である。唯一の違いは、第3減衰アセンブリ193が第2回転ブラケット112にフィットし、第2トランスミッションコネクティングロッド142に取り付けられており、第2回転ブラケット112に減衰力を与える点である。
【0195】
具体的には、
図37に示すように、第2減衰アセンブリ192は第1移動部材1921と第2弾性部材1922を含む。取り付けブラケット18の長さ方向Xに沿って、第2弾性部材1922は第1移動部材1921に接続される。また、第2弾性部材1922は取り付けブラケット18の長さ方向Xに沿って変形可能であり、第2弾性部材1922の変形過程では、第1移動部材
1921は、第2弾性部材1922に対して取り付けブラケット18の長さ方向Xに沿って移動するように駆動されることができる。第2減衰アセンブリ192は、2つの第1移動部材1921を含んでもよく、2つの第1移動部材1921は取り付けブラケット18の長さ方向Xに沿って分布する。第2弾性部材1922は、2つの第1移動部材1921の間に位置し、2つの第1移動部材1921に接続(当接又は固定)される。このため、第2弾性部材1922が変形するとき、2つの第1移動部材1921は、互いに接近する又は互いから離れて移動することができる。第2弾性部材1922は、2つの第1移動部材1921の間で圧縮された状態にある。
【0196】
図38に示すように、第1回転ブラケット111は、取り付けブラケット18の幅方向Yに沿って離間した第1凹部111aと第2凹部111bを含む。第1凹部111aと取り付けブラケット18との間の距離は、第2凹部111bと取り付けブラケット18との間の距離よりも短い、つまり、第2凹部111bは、第1凹部111aよりも取り付けブラケット18に近い。また、
図38に示すように、第1回転ブラケット111は2つの第1凹部111aを含み、2つの第1凹部111aは取り付けブラケット18の長さ方向Xに沿って第1回転ブラケット111に設けられる。第2回転ブラケット
112は2つの第2凹部111bを含み、2つの第2凹部111bは取り付けブラケット18の長さ方向Xに沿って第1回転ブラケット111に設けられる。
【0197】
折り畳み可能な装置1が展開状態にあるとき、
図36に示すように、第1回転ブラケット111と第2回転ブラケット112は第2位置に位置する。この場合、第2減衰アセンブリ192の第1移動部材1921は、第1凹部111aにフィットする(嵌まる)。折り畳み可能な装置1が折り畳まれた状態にあるとき、第1回転ブラケット111と第2回転ブラケット112は第2位置に位置する。この場合、第2減衰アセンブリ192の第1移動部材1921は第2凹部111bにフィットする。折り畳み可能な装置1が展開状態と折り畳まれた状態との間で切り替わるとき、第1移動部材1921は第1凹部111aと第2凹部111bとの間の壁面に沿って移動可能である。
【0198】
第2減衰アセンブリ192の第1移動部材1921が第1凹部111aにフィットするとき、第2弾性部材1922は第4変形量を有する。この場合、第2減衰アセンブリ192は第2弾性部材1922を用いることで第1回転ブラケット111に第4減衰力を加えることができる。第4減衰力の作用下では、第1回転ブラケット111を第1位置に維持することができる。第2減衰アセンブリ192の第1移動部材1921が第2凹部111bにフィットするとき、第2弾性部材1922は第5変形量を有する。この場合、第2減衰アセンブリ192は第2弾性部材1922を用いることで第1回転ブラケット111に第5減衰力を加えることができる。第5減衰力の作用下で、第1回転ブラケット111を第2位置に維持することができる。第2減衰アセンブリ192の第1移動部材1921が第1凹部111aと第2凹部111bとの間を移動するとき、第2弾性部材1922は第6変形量を有する。この場合、第2減衰アセンブリ192は第2弾性部材1922を用いることで第1回転ブラケット111に第6減衰力を加えることができる。第6減衰力の作用下で、第1回転ブラケット111の回転運動にトルクを与えることができる。第6変形量は、第4変形量及び第5変形量より小さい、すなわち、第6減衰力は、第4減衰力及び第5減衰力より小さい。第1凹部111aと第2凹部111bの構造が同じとき、第5変形量と第6変形量は同じ(第5減衰力と第6減衰力の大きさは同じ)であり、確かに、第5変形量と第6変形量は異なっていてもよい。
【0199】
具体的には、
図37に示すように、第1移動部材1921は第1ローラー1921aを有する。第1移動部材1921は、第1ローラー1921aに対して転動可能(rollable)である。すなわち、第1移動部材1921は、第1凹部111aと第2凹部111bとの間で転動可能であり、第1移動部材1921と第1回転ブラケット111との間の摩耗を低減する。
【0200】
また、第2減衰アセンブリ192はさらに第1トランスミッションコネクティングロッド141に接続される。
図39に示すように、第1トランスミッションコネクティングロッド141は、第1取り付けキャビティ141bを有し、第2減衰アセンブリ192は、第1取り付けキャビティ141b内に取り付けられる、すなわち、第2減衰アセンブリ192は、第1トランスミッションコネクティングロッド141に接続される。また、取り付けブラケット18の長さ方向Xに沿って、第1取り付けキャビティ141bの2つの側壁はいずれも開口部を有し、第2減衰アセンブリ192の2つの第1移動部材1921は、第1回転ブラケット111にフィットするように、開口部から突出することができる。第1トランスミッションコネクティングロッド141には、第1取り付けキャビティ141bの頂壁が第1貫通孔141cを備え、取り付けブラケット18の長さ方向Xに沿った第1貫通孔141cのサイズは、取り付けブラケット18の幅方向Yに沿った第1貫通孔141cのサイズよりも大きく、すなわち、第1貫通孔141cは長孔である。第1移動部材1921の第1ローラー1921aは、第1貫通孔141c内で回転可能である。第1ローラー1921aの回転過程で、第1移動部材1921は取り付けブラケット18の幅方向Yに沿って転がることができる。また、第1ローラー1921aは、取り付けブラケット18の長さ方向Xに沿ってさらに移動可能であり、取り付けブラケット18の長さ方向Xに沿った2つの第1移動部材1921の移動を実現して、第2弾性部材1922の変形量を変化させることができる。
【0201】
上記の実施形態では、第1トランスミッションコネクティングロッド141は第1回転ブラケット111にスライド可能に接続され、第2トランスミッションコネクティングロッド142は第2回転ブラケット
112にスライド可能に接続される。具体的には、
図40に示すように、第2回転ブラケット112が第2トランスミッションコネクティングロッド142にスライド可能に接続される例が使用される。第2回転ブラケット112には、第3軌道113を備える。これに対応して、第2トランスミッションコネクティングロッド142は、第3スライダ143を備え、第3スライダ143は、第3軌道113に沿ってスライド可能である。第1トランスミッションコネクティングロッド141と第1回転ブラケット111との間のスライド可能な接続構造はこれに類似しており、詳細については再度記載しない。
【0202】
さらに、この出願の一実施形態は、電子デバイスをさらに提供する。電子デバイスは、前述の実装における折り畳み可能な装置のいずれか1つと、2つのハウジングを含む。第1ハウジングと第2ハウジングは、折り畳み可能な装置の2つの側部に位置する。第1ハウジングは、同じ側部に位置する第1回転ブラケットに固定される。第2ハウジングは、同じ側部に位置する第2回転ブラケットに固定される。2つのハウジングに固定されたフレキシブルスクリーン2がさらに含まれる。
【0203】
図2に示すように、フレキシブルスクリーン2は第1領域21、第2領域22、第3領域23、第4領域24、及び第5領域25を含む。第1領域21は第1ハウジング31に接続される(具体的には接着であり得る)。第2領域22は第2ハウジング32に接続される(具体的には接着であり得る)。第3領域23、第4領域24、及び第5領域25は折り畳み可能な装置1に対応している、すなわち、折り畳み可能な装置1の収容スペース174は、第3領域23、第4領域24、及び第5領域25を収容するために使用される、すなわち、第3領域23、第4領域24、及び第5領域25は、フレキシブルスクリーン2の折り畳み部26を形成する。具体的には、
図25に示すように、第3領域23は第1支持プレート171に対応し、第4領域24は第2支持プレート172に対応し、第5領域25は第3支持プレート173に対応する。
【0204】
支持プレートアセンブリ17とフレキシブルスクリーン2との間の具体的な接続方法を以下に説明する。
【0205】
具体的な実施形態では、第3領域23は第1支持プレート171に固定されず、第4領域24は第2支持プレート172に固定されず、第5領域25は第3支持プレート173に固定されない。この実施形態では、電子デバイスが折り畳まれた状態にあるとき、第3領域23、第4領域24、及び第5領域25は、折り畳まれた後に水滴形状構造を形成する、すなわち折り畳み部26は水滴形状となり、第5領域25は折り畳まれた後に半円弓形である。
【0206】
別の具体的な実施形態では、第3領域23は第1支持プレート171に固定され(これは具体的には接着であり得る)、第4領域24は第2支持プレート172に固定され(これは具体的には接着であり得る)、第5領域25は第3支持プレート173に固定されない。この場合、電子デバイスが折り畳まれた状態にあるとき、第5領域25は囲い込むことにより半円弓形状を形成する。
【0207】
この実施形態では、第3領域23が第1支持プレート171に固定され、第4領域24が第2支持プレート172に固定されるとき、電子デバイスの折り畳み又は展開過程において、第3領域23は第1支持プレート171とともに移動することを可能にされることができ、第4領域24は第2支持プレート172とともに移動することを可能にされることができる、すなわち、第3領域23と第1支持プレート171との間に相対的な移動がないため、折り畳み及び展開過程におけるフレキシブルスクリーン2の折り畳み部26の平坦性が向上し、フレキシブルスクリーン2の故障リスクが低減する。
【0208】
以上の説明は、本出願の特定の実装にすぎないが、本出願の保護範囲を限定することを意図したものではない。本出願に開示されている技術的範囲内で当業者が容易に理解できるバリエーション又は交換品は、本出願の保護範囲に含まれるものとする。したがって、本出願の保護範囲は、請求項の保護範囲の対象となるものとする。