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特許7593663情報処理システム、情報処理装置及び情報処理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-25
(45)【発行日】2024-12-03
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理装置及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/245 20140101AFI20241126BHJP
   A63F 13/212 20140101ALI20241126BHJP
   A63F 13/25 20140101ALI20241126BHJP
   A63F 13/30 20140101ALI20241126BHJP
   B25J 11/00 20060101ALI20241126BHJP
【FI】
A63F13/245
A63F13/212
A63F13/25
A63F13/30
B25J11/00 Z
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2022117952
(22)【出願日】2022-07-25
(65)【公開番号】P2024015706
(43)【公開日】2024-02-06
【審査請求日】2023-11-10
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】522296642
【氏名又は名称】株式会社ロボットライド
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100148633
【弁理士】
【氏名又は名称】桜田 圭
(74)【代理人】
【識別番号】100132883
【弁理士】
【氏名又は名称】森川 泰司
(74)【代理人】
【識別番号】100148149
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邉 幸男
(72)【発明者】
【氏名】宮本 大輔
【審査官】安田 明央
(56)【参考文献】
【文献】特表2019-502524(JP,A)
【文献】登録実用新案第3149074(JP,U)
【文献】特開2019-054838(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第113365702(CN,A)
【文献】韓国登録特許第10-2217931(KR,B1)
【文献】特開2021-078782(JP,A)
【文献】登録実用新案第3114106(JP,U)
【文献】特開2000-042162(JP,A)
【文献】特許第6314058(JP,B2)
【文献】特開2009-202235(JP,A)
【文献】特開2001-239479(JP,A)
【文献】特開2022-091459(JP,A)
【文献】特開平10-325763(JP,A)
【文献】特開平07-051424(JP,A)
【文献】特開2008-295865(JP,A)
【文献】特開2004-167237(JP,A)
【文献】特表2019-501674(JP,A)
【文献】スケルトニクス社CEO廣井健人さんに聞く!「RFIGHT」特集,[online],2019年12月26日,https://https://robot.mirai-media.net/skeletonics-rfight/,2023年12月8日検索
【文献】2020 Armor Changes The Reality of Martial Arts,[online],2020年02月01日,<URL:https://www.youtu be.com/watch?v=6-QbNvET5M0>
【文献】リアル対戦ロボットゲームで「マンマシン一体操作」を実現 対戦ロボットメーカー「GJS」の展望,[online],2019年05月24日,https://36kr.jp/20618/,2023年12月8日検索
【文献】Amazon | エグザスケルトン | ゲームソフト,[online],2003年12月18日,https://www.amazon.co.jp/キキ-エグザスケルトン/dp/B0000E5SDL,2023年12月8日検索
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63B 69/00
A63F 13/00-13/98
B25J 11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザが装着して、主に人力で前記ユーザの動作に連動機構を同期可能な可動装置として、1または複数の第1可動装置と、1または複数の第2可動装置と、を含み、前記第1可動装置および前記第2可動装置は、それぞれ、1人のユーザが装着する一組または一体である可動装置と、
前記第1可動装置に対応して設けられ第1接触センサと前記第2可動装置に対応して設けられた第2接触センサの一方が他方に接触した場合に、前記可動装置の接触検出を示す検出信号を出力可能な検出装置と、
前記検出装置からの検出信号に対応して、前記ユーザの保有ポイントを示す状態情報を処理可能な処理装置と、
前記処理装置からの制御信号に対応して、画像表示状態、音声出力状態、発光状態のうち全部または一部を含む演出用の出力状態を変更可能な出力装置と、を備え、
前記処理装置は、
前記検出装置による接触検出を示す検出信号に対応して、前記状態情報を更新可能な情報処理手段と、
前記状態情報に対応して、前記出力装置に供給される制御信号を生成可能な信号処理手段と、を含
前記検出装置は、
前記第1可動装置に設けられた第1検出装置と、
前記第2可動装置に設けられた第2検出装置と、を含み、
前記状態情報は、
前記第1可動装置を装着する第1ユーザの保有ポイントを示す第1状態情報と、
前記第2可動装置を装着する第2ユーザの保有ポイントを示す第2状態情報と、を含み、
前記情報処理手段は、
前記第1検出装置からの検出信号に対応して、前記第1ユーザの特性に対応した第1状態更新量により、前記第1状態情報を更新可能な第1処理手段と、
前記第2検出装置からの検出信号に対応して、前記第1状態更新量とは異なり、前記第2ユーザの特性に対応した第2状態更新量により、前記第2状態情報を更新可能な第2処理手段と、を含む、
ことを特徴とする情報処理システム。
【請求項2】
前記処理装置は、
ネットワーク接続された端末装置における前記ユーザとは異なる応援側ユーザによる操作が検出されたことを示す通信情報に対応して、前記ユーザの保有ポイントを増減させるように前記状態情報を更新可能な更新処理手段を含む、
ことを特徴とする請求項に記載の情報処理システム。
【請求項3】
ユーザが装着して主に人力で前記ユーザの動作に連動機構を同期可能な可動装置として、1または複数の第1可動装置と、1または複数の第2可動装置と、を含み、前記第1可動装置および前記第2可動装置は、それぞれ、1人のユーザが装着する一組または一体である可動装置と、出力状態を変更可能な出力装置と、に接続可能な情報処理装置であって、
前記第1可動装置に対応して設けられた第1接触センサと前記第2可動装置に対応して設けられた第2接触センサの一方が他方に接触した場合に、前記可動装置の接触検出を示す検出信号に対応して、前記ユーザの保有ポイントを示す状態情報を更新可能な情報処理手段と、
前記状態情報に対応して、前記出力装置に供給される制御信号を生成することにより、画像表示状態、音声出力状態、発光状態のうち全部または一部を含む演出用の出力状態を変更可能な信号処理手段と、を含
前記状態情報は、
前記第1可動装置を装着する第1ユーザの保有ポイントを示す第1状態情報と、
前記第2可動装置を装着する第2ユーザの保有ポイントを示す第2状態情報と、を含み、
前記情報処理手段は、
前記第1可動装置の接触検出を示す検出信号に対応して、前記第1ユーザの特性に対応した第1状態更新量により、前記第1状態情報を更新可能な第1処理手段と、
前記第2可動装置の接触検出を示す検出信号に対応して、前記第1状態更新量とは異なり、前記第2ユーザの特性に対応した第2状態更新量により、前記第2状態情報を更新可能な第2処理手段と、を含む、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項4】
情報処理装置のコンピュータにおいて実行される情報処理プログラムであって、前記コンピュータを、
ユーザが装着して主に人力で前記ユーザの動作に連動機構を同期可能な可動装置として、1または複数の第1可動装置と、1または複数の第2可動装置と、を含み、前記第1可動装置および前記第2可動装置は、それぞれ、1人のユーザが装着する一組または一体である可動装置において、前記第1可動装置に対応して設けられた第1接触センサと前記第2可動装置に対応して設けられた第2接触センサの一方が他方に接触した場合に、前記可動装置の接触検出を示す検出信号に対応して、前記ユーザの保有ポイントを示す状態情報を更新可能な情報処理手段、
前記状態情報に対応して、出力状態を変更可能な出力装置に供給される制御信号を生成することにより、画像表示状態、音声出力状態、発光状態のうち全部または一部を含む演出用の出力状態を変更可能な信号処理手段、として機能させ
前記状態情報は、
前記第1可動装置を装着する第1ユーザの保有ポイントを示す第1状態情報と、
前記第2可動装置を装着する第2ユーザの保有ポイントを示す第2状態情報と、を含み、
前記情報処理手段は、
前記第1可動装置の接触検出を示す検出信号に対応して、前記第1ユーザの特性に対応した第1状態更新量により、前記第1状態情報を更新可能な第1処理手段と、
前記第2可動装置の接触検出を示す検出信号に対応して、前記第1状態更新量とは異なり、前記第2ユーザの特性に対応した第2状態更新量により、前記第2状態情報を更新可能な第2処理手段と、を含む、
ことを特徴とする情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザが装着可能な可動装置を使用する場合に対応した情報処理システム、情報処理装置及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザが装着し、ユーザの動作に連動可能なアーム機構や脚機構を備えて、主に人力で人体機能を拡張させるスーツ型の可動装置が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第6314058号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
こうした可動装置は、様々な用途が想定され、特にゲームを行うシステムが有望である。
【0005】
この発明は、上記実状に鑑みてなされたものであり、可動装置を用いたゲームが可能になる情報処理システム、情報処理装置および情報処理プログラムの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本願発明に係る情報処理システムは、
ユーザが装着して、主に人力で前記ユーザの動作に連動機構を同期可能な可動装置として、1または複数の第1可動装置と、1または複数の第2可動装置と、を含み、前記第1可動装置および前記第2可動装置は、それぞれ、1人のユーザが装着する一組または一体である可動装置と、
前記第1可動装置に対応して設けられ第1接触センサと前記第2可動装置に対応して設けられた第2接触センサの一方が他方に接触した場合に、前記可動装置の接触検出を示す検出信号を出力可能な検出装置と、
前記検出装置からの検出信号に対応して、前記ユーザの保有ポイントを示す状態情報を処理可能な処理装置と、
前記処理装置からの制御信号に対応して、画像表示状態、音声出力状態、発光状態のうち全部または一部を含む演出用の出力状態を変更可能な出力装置と、を備え、
前記処理装置は、
前記検出装置による接触検出を示す検出信号に対応して、前記状態情報を更新可能な情報処理手段と、
前記状態情報に対応して、前記出力装置に供給される制御信号を生成可能な信号処理手段と、を含み、
前記検出装置は、
前記第1可動装置に設けられた第1検出装置と、
前記第2可動装置に設けられた第2検出装置と、を含み、
前記状態情報は、
前記第1可動装置を装着する第1ユーザの保有ポイントを示す第1状態情報と、
前記第2可動装置を装着する第2ユーザの保有ポイントを示す第2状態情報と、を含み、
前記情報処理手段は、
前記第1検出装置からの検出信号に対応して、前記第1ユーザの特性に対応した第1状態更新量により、前記第1状態情報を更新可能な第1処理手段と、
前記第2検出装置からの検出信号に対応して、前記第1状態更新量とは異なり、前記第2ユーザの特性に対応した第2状態更新量により、前記第2状態情報を更新可能な第2処理手段と、を含む。
【0008】
また、前記処理装置は、
ネットワーク接続された端末装置における前記ユーザとは異なる応援側ユーザによる操作が検出されたことを示す通信情報に対応して、前記ユーザの保有ポイントを増減させるように前記状態情報を更新可能な更新処理手段を含んでもよい。
【0009】
上記目的を達成するために、本願発明に係る情報処理装置は、
ユーザが装着して主に人力で前記ユーザの動作に連動機構を同期可能な可動装置として、1または複数の第1可動装置と、1または複数の第2可動装置と、を含み、前記第1可動装置および前記第2可動装置は、それぞれ、1人のユーザが装着する一組または一体である可動装置と、出力状態を変更可能な出力装置と、に接続可能な情報処理装置であって、
前記第1可動装置に対応して設けられた第1接触センサと前記第2可動装置に対応して設けられた第2接触センサの一方が他方に接触した場合に、前記可動装置の接触検出を示す検出信号に対応して、前記ユーザの保有ポイントを示す状態情報を更新可能な情報処理手段と、
前記状態情報に対応して、前記出力装置に供給される制御信号を生成することにより、画像表示状態、音声出力状態、発光状態のうち全部または一部を含む演出用の出力状態を変更可能な信号処理手段と、を含み、
前記状態情報は、
前記第1可動装置を装着する第1ユーザの保有ポイントを示す第1状態情報と、
前記第2可動装置を装着する第2ユーザの保有ポイントを示す第2状態情報と、を含み、
前記情報処理手段は、
前記第1可動装置の接触検出を示す検出信号に対応して、前記第1ユーザの特性に対応した第1状態更新量により、前記第1状態情報を更新可能な第1処理手段と、
前記第2可動装置の接触検出を示す検出信号に対応して、前記第1状態更新量とは異なり、前記第2ユーザの特性に対応した第2状態更新量により、前記第2状態情報を更新可能な第2処理手段と、を含む。
【0010】
上記目的を達成するために、本願発明に係る情報処理プログラムは、
情報処理装置のコンピュータにおいて実行される情報処理プログラムであって、前記コンピュータを、
ユーザが装着して主に人力で前記ユーザの動作に連動機構を同期可能な可動装置として、1または複数の第1可動装置と、1または複数の第2可動装置と、を含み、前記第1可動装置および前記第2可動装置は、それぞれ、1人のユーザが装着する一組または一体である可動装置において、前記第1可動装置に対応して設けられた第1接触センサと前記第2可動装置に対応して設けられた第2接触センサの一方が他方に接触した場合に、前記可動装置の接触検出を示す検出信号に対応して、前記ユーザの保有ポイントを示す状態情報を更新可能な情報処理手段、
前記状態情報に対応して、出力状態を変更可能な出力装置に供給される制御信号を生成することにより、画像表示状態、音声出力状態、発光状態のうち全部または一部を含む演出用の出力状態を変更可能な信号処理手段、として機能させ
前記状態情報は、
前記第1可動装置を装着する第1ユーザの保有ポイントを示す第1状態情報と、
前記第2可動装置を装着する第2ユーザの保有ポイントを示す第2状態情報と、を含み、
前記情報処理手段は、
前記第1可動装置の接触検出を示す検出信号に対応して、前記第1ユーザの特性に対応した第1状態更新量により、前記第1状態情報を更新可能な第1処理手段と、
前記第2可動装置の接触検出を示す検出信号に対応して、前記第1状態更新量とは異なり、前記第2ユーザの特性に対応した第2状態更新量により、前記第2状態情報を更新可能な第2処理手段と、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】情報処理システムの構成例を示す図である。
図2】制御用マイクロコンピュータの構成例を示す図である。
図3】可動装置の構成例を示す図である。
図4】可動装置に設けられた接触センサの構成例を示す図である。
図5】メモリに格納されるプログラムおよびデータの一例を示す図である。
図6】状態情報更新処理の一例を示すフローチャートである。
図7】状態更新量決定テーブルの構成例を示す図である。
図8】制御信号生成処理の一例を示すフローチャートである。
図9】画像表示装置を用いた出力状態の制御例として、(A)開始時表示(B)進行中表示(C)終了時表示を、示す図である。
図10】制御用マイクロコンピュータの機能が拡張された構成例を示す図である。
図11】端末装置における画面表示例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の一実施形態について説明する。図1は、本実施形態に係る情報処理システム100の構成例を示す。情報処理システム100は、制御用マイクロコンピュータ101と、可動装置102A、102Bと、出力装置103と、を備える。制御用マイクロコンピュータ101は、情報処理システム100における情報処理と信号処理を実行可能な情報処理装置となる。可動装置102A、102Bは、いずれも複数の可動装置に含まれ、例えば、可動装置102Aが第1可動装置となり、可動装置102Bが第2可動装置となる。なお、可動装置102A、102Bと、第1可動装置および第2可動装置との組合せは、任意に変更可能である。以下では、可動装置102Aを第1可動装置とし、可動装置102Bを第2可能装置として、説明する。出力装置103は、観覧者などの視覚や聴覚を刺激する表示や音声といった、任意の出力状態を変更可能な装置である。例えば、出力装置103は、液晶ディスプレイなどの画像表示装置、スピーカなどの音声出力装置、LEDその他のランプを用いた発光装置、これらの全部または一部の組合せ、その他に任意の演出的な出力状態を変更可能な装置を含んで構成可能であればよい。
【0013】
図2は、制御用マイクロコンピュータ101の構成例を示す。制御用マイクロコンピュータ101は、例えば、パーソナルコンピュータ、サーバ装置、IoT(Internet of Things)に対応可能なマイコンボードを含めた組込型マイクロコンピュータ、その他に任意の情報処理や信号処理を実行可能なプロセッサを用いたコンピュータであればよい。制御用マイクロコンピュータ101は、プロセッサ111と、メモリ112と、入出力部113と、を備える。プロセッサ111は、制御用マイクロコンピュータ101において各種プログラムを実行する。メモリ112は、プロセッサ111によって実行される各種プログラムや、プロセッサ111によって使用される各種データが格納される。例えば、メモリ112は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリなどの半導体メモリ、光ディスク装置、光磁気ディスク装置、これらの全部または一部の組合せ、その他に任意のデータ記憶可能な記憶装置を含んで構成可能であればよい。メモリ112は、制御用マイクロコンピュータ101に内蔵されてもよいし外付け可能に構成されてもよい。入出力部113は、制御用マイクロコンピュータ101において各種信号を入出力可能にする。例えば、入出力部113は、可動装置102A、102Bに設けられた検出装置を構成するセンサからの検出信号を、入力するための信号入力部を含む。入出力部113は、出力装置103の出力状態を変更可能に制御する制御信号を、出力するための信号出力部を含む。
【0014】
図3は、可動装置102A、102Bに適用可能な可動装置102の構成例を示す。可動装置102は、ユーザが装着して操作可能な動作拡大型あるいは可動範囲拡張型の連動機構を備え、主に人力でユーザの動作に連動機構を同期させることができる。可動装置102は、無動力で人力のみにより動作してもよいし、補助的な動力として電磁力を含めた電動力、その他の駆動力が用いられてもよい。以下では、第1可動装置となる可動装置102Aを装着する1人のユーザを第1ユーザとし、第2可動装置となる可動装置102Bを装着する他の1人のユーザを第2ユーザとすることがある。なお、例えば連動機構といった、可動装置102が備える構造の少なくとも一部は、サイズ、形状、可動範囲、拡大距離、これらの全部または一部の組合せなどが、第1可動装置となる可動装置102Aと第2可動装置となる可動装置102Bとで、異なるものであってもよい。
【0015】
可動装置102は、支持フレームSと、左右のアーム機構Aと、を備える。また、可動装置102は、下半身に対応した脚部Lを備えてもよい。脚部Lは、ユーザの脚より大きいサイズの左右の脚機構を有し、それぞれがユーザの左右の脚に装着される。なお、可動装置102は、脚部Lを備えなくてもよい。あるいは、可動装置102において、支持フレームSおよび左右のアーム機構Aと、脚部Lとは、一体的に連結され、ユーザが可動装置102に搭乗して操作可能に構成されてもよい。
【0016】
可動装置102が備える左右のアーム機構Aはそれぞれ、ユーザ対応アーム部Auと、拡張アーム部Arと、連結部Tと、を含む。ユーザ対応アーム部Auは、ユーザの腕の動きに追従して動作する。拡張アーム部Arは、連結部Tを介し、ユーザ対応アーム部Auに同期して連動可能に構成される。左右のアーム機構Aはそれぞれ、例えば、上腕の前後動と、上腕の上下動と、上腕の長手方向軸を中心とした上腕および前腕の回転と、上腕に対する前腕の曲げ伸ばしからなる4つの自由度といった、複数の自由度を有する。
【0017】
可動装置102の上半身は、第1リンク機構と、第2リンク機構と、を含む複合リンク機構を用いて構成可能である。第1リンク機構は、ユーザ対応アーム部Auとしてユーザの腕の動きに追従する。第2リンク機構は、拡張アーム部Arにより、第1リンク機構とほぼ相似の形状を有し、第1リンク機構よりサイズが大きい。可動装置102の連結部Tは、第1リンク機構の動きに対応して第2リンク機構を連動させるよう、第1リンク機構を第2リンク機構に連結する。第1リンク機構は、ユーザ対応アーム部Auの上腕部を構成するリンク部と、肘側の1本のリンク部から突出した棒状部と、を含む。第1リンク機構の棒状部は、ユーザ対応アームAuの前腕部を構成する。第2リンク機構は、拡張アーム部Arの上腕部を構成するリンク部と、肘側の1本のリンク部から突出した棒状部と、を含む。第2リンク機構の棒状部は、拡張アーム部Arの前腕部を構成する。第1リンク機構の棒状部は、先端にユーザの手により把持されるハンドル部が設けられる。なお、ハンドル部は、ユーザの手により把持されるものに限定されず、ユーザの手を拘束するものであってもよいし、ハンドル部に加えて、あるいは、ハンドル部に代えて、ユーザの前腕部を当接支持する開放型の腕支持部が設けられてもよい。
【0018】
ユーザが可動装置102を装着した状態で、支持フレームSは、ユーザの背後でユーザの肩部に支持される。この状態であるときに、左右のアーム機構Aにおいて、第1リンク機構の棒状部がユーザの左右の前腕に沿って位置する。ユーザが腕を動かした場合に、第1リンク機構が変形し、この変形が連結部Tを介して第2リンク機構に反映される。その結果、ユーザの腕の動きに追従してユーザ対応アーム部Auが動作し、ユーザ対応アーム部Auに同期して拡張アーム部Arが連動する。
【0019】
可動装置102の支持フレームSは、連結部Tを含めたアーム機構Aを、少なくとも2箇所にて支持する。例えば、支持フレームSは、アーム機構Aのほぼ上端部と、上端部および下端部の中間における連結部Tと、を支持可能である。なお、支持フレームSは、アーム機構Aのほぼ上端部と下端部を支持してもよい。可動装置102の上半身を構成する複合リンク機構は、複数のリンク部を連結する複数の関節群を含む。例えば、支持フレームSに対するアーム機構Aのほぼ上端部の支持箇所に、第1関節群が設けられる。支持フレームSに対するアーム機構Aの中間部となる連結部Tの支持箇所に、第2関節群が設けられる。第1関節群は、アーム機構Aにおける上側に対応した連結箇所に3つの自由度を提供する。第2関節群は、アーム機構Aにおける下側に対応した連結箇所に3つの自由度を提供する。このように、支持フレームSは、3つの自由度を有する接続構造としての第1関節群を介して、アーム機構Aを支持可能である。また、支持フレームSは、3つの自由度を有する接続構造としての第2関節群を介して、連結部Tを支持可能である。
【0020】
図4は、可動装置102に設けられた複数の検出装置となる接触センサの構成例を示している。可動装置102に設けられた複数の検出装置は、頭部に対応する接触センサ121と、胸部に対応する接触センサ122と、左右の腕部に対応する接触センサ123L、123Rと、左右の脚部に対応する接触センサ124L、124Rと、左右の拳部に対応する接触センサ131L、131Rを含んでいる。これらの接触センサは、全部または一部が可動装置102の内部に一体化して設けられてもよいし、全部または一部が可動装置102に対して着脱可能に外付けされてもよい。それぞれの接触センサは、有線または無線により制御用マイクロコンピュータ101と接続され、接触検出を示す検出信号が、制御用マイクロコンピュータ101の入出力部113に向けて出力可能となるように構成される。こうした検出装置を構成する接触センサは、電気的、磁気的、機械的、その他に任意の物理的に接触を検出して、検出信号を出力できるように構成されていればよい。複数の検出装置となる接触センサの構成は一例であり、図4に示された配置に限定されない。可動装置102の全部または一部に対する接触を検出して、検出信号を出力可能な任意の構成であればよい。
【0021】
図4の可動装置102が図1の可動装置102A、102Bへと適用された場合に、第1可動装置となる可動装置102Aは、第1可動装置に対応する第1検出装置として、頭部に対応する接触センサ121と、胸部に対応する接触センサ122と、左右の腕部に対応する接触センサ123L、123Rと、左右の脚部に対応する接触センサ124L、124Rと、左右の拳部に対応する接触センサ131L、131Rと、が含まれる複数の検出装置を備える。また、第2可動装置となる可動装置102Bは、第2可動装置に対応する第2検出装置として、頭部に対応する接触センサ121と、胸部に対応する接触センサ122と、左右の腕部に対応する接触センサ123L、123Rと、左右の脚部に対応する接触センサ124L、124Rと、左右の拳部に対応する接触センサ131L、131Rと、が含まれる複数の検出装置を備える。このように、可動装置102に設けられる検出装置は、第1可動装置に対応する第1検出装置と、第2可動装置に対応する第2検出装置と、を含む。こうした複数の検出装置のうち、左右の拳部に対応する接触センサ131L、131Rは攻撃側の検出装置となり、その他の接触センサ121、122、123L、123R、124L、124Rは、被攻撃側の検出装置となる。例えば、第1検出装置と第2検出装置の一方に含まれる攻撃側の検出装置である接触センサ131L、131Rのいずれかが、第1検出装置と第2検出装置の他方に含まれる被攻撃側の検出装置である接触センサ121、122、123L、123R、124L、124Rのいずれかに接触した場合に、被攻撃側の検出装置を特定可能として接触検出を示す検出信号が、制御用マイクロコンピュータ101の入出力部113に向けて出力可能となるように構成されていればよい。
【0022】
図5は、制御用マイクロコンピュータ101のメモリ112に格納されるプログラムおよびデータの一例を示している。メモリ112には、制御用プログラム201、制御用データ202、状態情報管理用データ203などが格納される。制御用マイクロコンピュータ101において、プロセッサ111はメモリ112に格納された制御用プログラム201を読み出して実行し、制御用データ202を用いて状態情報管理用データ203の記憶内容を設定や更新したり、制御用データ202を用いて出力装置103に供給される制御信号を生成したりする。これらのプログラムおよびデータは、全部または一部が予めメモリ112に記憶されてもよい。あるいは、プログラムおよびデータの全部または一部は、制御用マイクロコンピュータ101などのコンピュータ装置に対して、着脱自在の記録媒体により配布や提供される形態としてもよいし、通信回線などの電気通信ネットワークを介して接続された他のコンピュータ装置や記憶装置からダウンロードすることによって配布される形態としてもよい。プログラムの実行形態は、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行されるものでもよいし、通信回線などの電気通信ネットワークを介してダウンロードしたプログラムやデータを、メモリ112などにいったん格納することにより実行されるものでもよいし、電気通信ネットワークに接続された他の機器側のハードウェア資源を用いて実行されるものでもよいし、他のコンピュータ装置などと電気通信ネットワークを介してデータの交換を行うことによりプログラムが実行されるものでもよい。
【0023】
制御用プログラム201は、制御用マイクロコンピュータ101による各種機能を提供するための処理を、プロセッサ111に実行させるためのプログラムである。制御用プログラム201は、状態情報更新プログラム211と、制御信号生成プログラム212と、を含む。状態情報更新プログラム211は、可動装置102A、102Bにおける接触検出を示す検出信号などに対応して、状態情報を更新可能な情報処理手段としての機能を、プロセッサ111により提供するためのプログラムである。制御信号生成プログラム212は、状態情報に対応して、出力装置103に供給される制御信号を生成可能な信号処理手段としての機能を、プロセッサ111により提供するためのプログラムである。
【0024】
制御用データ202は、プロセッサ111が制御用プログラム201を実行して各種機能を提供する場合に使用可能なデータとして、メモリ112に予め記憶されたデータである。制御用データ202は、初期設定用データ221と、更新制御用データ222と、出力制御用データ223と、を含む。初期設定用データ221は、状態情報の初期設定を含めて、情報処理システム100の初期設定に使用可能なデータである。更新制御用データ222は、状態情報の更新制御に使用可能なデータである。出力制御用データ223は、出力装置103に供給される制御信号を生成する場合に使用可能なデータである。例えば、出力制御用データ223は、画像データ、音声データ、発光制御データ、これらの全部または一部の組合せ、その他に任意の出力制御データを含んで構成可能であればよい。
【0025】
状態情報管理用データ203は、可動装置102A、102Bのそれぞれに対応した状態情報の管理に使用可能なデータとして、メモリ112において更新可能に一時記憶されるデータである。状態情報管理用データ203は、第1状態情報対応データ231と、第2状態情報対応データ232と、を含む。第1状態情報対応データ231は、第1可動装置となる可動装置102Aに対応して、第1ユーザの保有ポイントとなるヒットポイントといった、第1状態情報を示すデータである。第2状態情報対応データ232は、第2可動装置となる可動装置102Bに対応して、第2ユーザの保有ポイントとなるヒットポイントといった、第2状態情報を示すデータである。このように、情報処理システム100において管理される状態情報は、第1可動装置に対応する第1状態情報と、第2可動装置に対応する第2状態情報と、を含む。
【0026】
状態情報管理用データ203は、第1状態情報対応データ231や第2状態情報対応データ232の他にも、情報処理システム100における各種状態を管理するために使用可能な任意のデータを含んでもよい。例えば、第1可動装置を装着した第1ユーザが第2可動装置を装着した第2ユーザと対戦する格闘技のようなゲームが行われる場合に、対戦開始から対戦終了までの残り時間をカウントする場合に使用可能な時間管理データと、対戦開始か否かを識別可能に指定するフラグなどに対応する開始状態データと、対戦終了か否かを識別可能に指定するフラグなどに対応する終了状態データと、が含まれてもよい。
【0027】
図6は、状態情報更新処理の一例を示すフローチャートである。状態情報更新処理は、制御用マイクロコンピュータ101のプロセッサ111がメモリ112に格納された制御用プログラム201のうち状態情報更新プログラム211を読み出すことにより、実行可能である。制御用マイクロコンピュータ101のプロセッサ111は、状態情報更新処理を実行することにより、可動装置102A、102Bに設けられた検出装置となる複数の接触センサによる接触検出を示す検出信号に対応して、状態情報を更新可能な情報処理手段として機能する。
【0028】
状態情報更新処理において、まず、初期状態設定を行う(ステップS101)。初期状態設定は、情報処理システム100における各種状態を初期化するための設定であり、例えば、メモリ112のワークエリアにおいて、状態情報管理用データ203の記憶内容を初期化する。その後、予め設定された開始条件が成立したか否かを判定する(ステップS102)。例えば、開始条件は、制御用マイクロコンピュータ101の入出力部113に所定のスタート信号が入力されることなど、ゲームの開始に対応して設定された任意の条件であればよい。開始条件が成立しない場合に(ステップS102;No)、ループ処理により開始条件の成立を待機する。
【0029】
開始条件が成立した場合に(ステップS102;Yes)、開始時状態設定を行う(ステップS103)。開始時状態設定は、情報処理システム100によるゲームの開始に対応した状態情報の設定である。例えば、メモリ112のワークエリアにおいて、状態情報管理用データ203のうち第1状態情報対応データ231および第2状態情報対応データ232に、ゲーム開始時のヒットポイントに対応した「100」の数値を示すデータなどが設定される。プロセッサ111は、メモリ112に記憶された制御用データ202のうち初期設定用データ221を読み出して、第1状態情報対応データ231および第2状態情報対応データ232それぞれに対する開始時状態設定を実行可能であればよい。なお、ゲーム開始時のヒットポイントに対応した数値を示すデータは、ゲームの仕様に対応して任意に設定可能であればよい。また、開始時状態設定は、状態情報管理用データ203に含まれる開始状態データを更新することにより、開始フラグがオンに対応した記憶内容の設定を含んでもよい。加えて、開始時状態設定は、状態情報管理用データ203に含まれる時間管理データを用いて、対戦終了までの残り時間が減算更新される設定を含んでもよい。
【0030】
その後、第1接触検出が判定される(ステップS104)。第1接触検出は、第1可動装置となる可動装置102Aに設けられた複数の接触センサからの検出信号に対応した接触検出である。この第1接触検出は、第2可動装置となる可動装置102Bに設けられた複数の接触センサのうち、左右の拳部に対応する接触センサ131L、131Rのいずれかによる接触検出があった場合に判定可能であり、この接触検出がない場合に第1接触検出なしと判定すればよい。第1接触検出があると判定された場合に(ステップS104;Yes)、第1状態情報更新を行う(ステップS105)。第1状態情報更新は、例えば、メモリ112のワークエリアにおいて、状態情報管理用データ203のうち第1状態情報対応データ231により示される第1状態情報を更新可能にする。第1接触検出がないと判定された場合や(ステップS104;No)、ステップS105による第1状態情報更新に続いて、第2接触検出が判定される(ステップS106)。第2接触検出は、第2可動装置となる可動装置102Bに設けられた複数の接触センサからの検出信号に対応した接触検出である。この第2接触検出は、第1可動装置となる可動装置102Aに設けられた複数の接触センサのうち、左右の拳部に対応する接触センサ131L、131Rのいずれかによる接触検出があった場合に判定可能であり、この接触検出がない場合に第2接触検出なしと判定すればよい。第2接触検出があると判定された場合に(ステップS106;Yes)、第2状態情報更新を行う(ステップS107)。第2状態情報更新は、例えば、メモリ112のワークエリアにおいて、状態情報管理用データ203のうち第2状態情報対応データ232により示される第2状態情報を更新可能にする。
【0031】
図7は、第1状態情報更新や第2状態情報更新に使用可能な状態更新量決定テーブルT01の構成例を示している。状態更新量決定テーブルT01を構成するテーブルデータは、例えば、制御用データ202のうち更新制御用データ222に含まれて、メモリ112に予め格納されていればよい。ステップS105の第1状態情報更新では、第1可動装置となる可動装置102Aに設けられた第1検出装置となる接触センサからの検出信号に対応して、状態更新量決定テーブルT01を参照することにより、第1状態情報の更新量を決定可能であればよい。ステップS107の第2状態情報更新では、第2可動装置となる可動装置102Bに設けられた第2検出装置となる接触センサからの検出信号に対応して、状態更新量決定テーブルT01を参照することにより、第2状態情報の更新量を決定可能であればよい。
【0032】
状態更新量決定テーブルT01において、第1状態情報や第2状態情報の更新量である状態更新量は、センサ部位に対応して異なる更新量に決定可能となるように設定される。例えば、可動装置102A、102Bに適用可能な可動装置102に設けられた接触センサのうち、頭部に対応する接触センサ121による接触検出の場合に状態更新量が「10」に決定され、胸部に対応する接触センサ122による接触検出の場合に状態更新量が「8」に決定され、左右の腕部に対応する接触センサ123L、123Rのいずれかによる接触検出の場合に状態更新量が「6」に決定され、左右の脚部に対応する接触センサ124L、124Rのいずれかによる接触検出の場合に状態更新量が「4」に決定される。このように、接触検出があった検出装置に対応して、異なる更新量により状態情報を更新可能であればよい。
【0033】
例えば、可動装置102が可動装置102Aへと適用された場合に、頭部に対応する接触センサ121と、胸部に対応する接触センサ122とを、第1可動装置の中枢部に設けられた第1中枢部検出手段に含まれるものとする。また、可動装置102が可動装置102Aへと適用された場合に、左右の腕部に対応する接触センサ123L、123Rと、左右の脚部に対応する接触センサ124L、124Rとを、第1可動装置の末梢部に設けられた第1末梢部検出手段に含まれるものとする。そして、第1検出装置を構成する接触センサのうち、第1中枢部検出手段に含まれる接触センサ121、122のいずれかによる接触検出を示す検出信号に対応して、第1末梢部検出手段に含まれる接触センサ123L、123R、124L、124Rのいずれかによる接触検出を示す検出信号よりも、大きな値の更新量により第1状態情報を更新可能である。このように、第1検出装置を構成する接触センサのうち、第1中枢部検出手段に含まれる接触センサ121、122のいずれかによる接触検出であるという第1特定条件が成立した場合に、第1末梢部検出手段に含まれる接触センサ123L、123R、124L、124Rのいずれかによる接触検出であることで第1特定条件が成立しない場合と、異なる更新量により第1状態情報を更新可能である。
【0034】
同様に、可動装置102が可動装置102Bへと適用された場合に、頭部に対応する接触センサ121と、胸部に対応する接触センサ122とを、第2可動装置の中枢部に設けられた第2中枢部検出手段に含まれるものとする。また、可動装置102が可動装置102Bへと適用された場合に、左右の腕部に対応する接触センサ123L、123Rと、左右の脚部に対応する接触センサ124L、124Rとを、第2可動装置の末梢部に設けられた第2末梢部検出手段に含まれるものとする。そして、第2検出装置を構成する接触センサのうち、第2中枢部検出手段に含まれる接触センサ121、122のいずれかによる接触検出を示す検出信号に対応して、第2末梢部検出手段に含まれる接触センサ123L、123R、124L、124Rのいずれかによる接触検出を示す検出信号よりも、大きな値の更新量により第2状態情報を更新可能である。このように、第2検出装置を構成する接触センサのうち、第2中枢部検出手段に含まれる接触センサ121、122のいずれかによる接触検出であるという第2特定条件が成立した場合に、第2末梢部検出手段に含まれる接触センサ123L、123R、124L、124Rのいずれかによる接触検出であることで第2特定条件が成立しない場合と、異なる更新量により第2状態情報を更新可能である。
【0035】
図6に示す状態情報更新処理において、第2接触検出がないと判定された場合や(ステップS106;No)、ステップS107による第2状態情報更新に続いて、終了条件が成立したか否かを判定する(ステップS108)。例えば、終了条件は、第1状態情報対応データ231が示す第1状態情報と第2状態情報対応データ232が示す第2状態情報のうち、いずれかのヒットポイントに対応した数値がゲーム終了時に対応した「0」であること、あるいは、時間管理データに示される対戦終了までの残り時間が「0」であることなど、ゲームの終了に対応して設定された任意の条件であればよい。なお、ゲーム終了時に対応したヒットポイントの数値を示すデータは、ゲームの仕様に対応して任意に設定可能であればよい。終了条件が成立しない場合に(ステップS108;No)、ステップS104に戻り、ゲームの進行中に対応した状態情報の更新などを継続可能にする。
【0036】
終了条件が成立した場合に(ステップS108;Yes)、終了時状態設定を行い(ステップS109)、状態情報更新処理を終了する。終了時状態設定は、情報処理システム100によるゲームの終了に対応した状態情報の設定である。例えば、メモリ112のワークエリアにおいて、状態情報管理用データ203に含まれる終了状態データを更新することにより、終了フラグがオンに対応した記憶内容の設定を含んでもよい。また、状態情報管理用データ203のうち第1状態情報対応データ231および第2状態情報対応データ232を、ゲーム終了に対応して初期化する設定を含んでもよい。なお、ゲーム終了に対応した出力装置103による出力を制御するために第1状態情報対応データ231および第2状態情報対応データ232が使用される場合に、これらのデータを使用した制御信号の生成が完了してから初期化する設定が行われてもよい。
【0037】
図8は、制御信号生成処理の一例を示すフローチャートである。制御信号生成処理は、制御用マイクロコンピュータ101のプロセッサ111がメモリ112に格納された制御用プログラム201のうち制御信号生成プログラム212を読み出すことにより、実行可能である。制御用マイクロコンピュータ101のプロセッサ111は、制御信号生成処理を実行することにより、第1状態情報や第2状態情報を含めた状態情報に対応して、出力装置103に供給される制御信号を生成可能な信号生成手段として機能する。例えば、制御信号生成処理は、マルチスレット、マルチプロセス、マルチタスクといった並列処理の技術により、状態情報更新処理と並行して実行可能であればよい。あるいは、制御信号生成処理は、状態情報更新処理と優先度が異なるタイマ割込み処理として、時分割により擬似的な並列処理として実行されてもよい。あるいは、制御信号生成処理は、状態情報更新処理と一体化された処理として、順次または並行して実行可能であってもよい。
【0038】
制御信号生成処理において、まず、初期制御設定を行う(ステップS121)。初期制御設定は、出力装置103における出力状態を初期化するための設定であり、例えば、制御信号として初期化信号を生成して出力装置103に供給することで、画像表示状態、音声出力状態、LEDまたはランプの発光状態など、各種出力の状態を初期化する。その後、状態情報読出を行う(ステップS122)。状態情報読出は、メモリ112のワークエリアにおいて、第1状態情報対応データ231および第2状態情報対応データ232を含めた状態情報管理用データ203を読出可能であればよい。なお、状態情報管理用データ203に含まれる開始状態データ、終了状態データ、時間管理データなども、ステップS122の状態情報読出により読出可能であってもよい。
【0039】
ステップS122の状態情報読出に続いて、開始時状態であるか否かを判定する(ステップS123)。例えば、開始状態データに示される開始フラグがオンである場合に、開始時状態であると判定可能にすればよい。開始時状態である場合に(ステップS123;Yes)、開始時信号を生成する(ステップS124)。開始時信号は、情報処理システム100によるゲームの開始に対応して、出力装置103により開始時出力を行うための制御信号である。例えば、メモリ112に格納された制御用データ202のうち出力制御用データ223は、開始時信号の生成に使用可能なデータを含んでいる。プロセッサ111は、このデータを読み出して開始時信号を生成し、出力装置103に供給する。これにより、画像表示状態、音声出力状態、LEDまたはランプの発光状態、これらの全部または一部の組合せ、その他に任意の演出用となる出力状態といった、出力装置103の出力状態をゲーム開始時に対応して変更可能にする。
【0040】
開始時状態ではない場合や(ステップS123;No)、ステップS124により開始時信号を生成した後に、特定演出状態であるか否かを判定する(ステップS125)。例えば、第1状態情報対応データ231が示す第1状態情報と第2状態情報対応データ232が示す第2状態情報のうち、いずれかのヒットポイントに対応した数値が特定演出判定値として予め設定された数値に達したこと、あるいは、いずれかのヒットポイントに対応した数値が特定演出範囲として予め設定された範囲に含まれること、あるいは、時間管理データに示される対戦終了までの残り時間が予め設定された特定演出期間に含まれることなど、特定演出の実行条件が成立した場合に、特定演出状態であると判定可能であればよい。特定演出状態である場合に(ステップS125;Yes)、特定演出信号を生成する(ステップS126)。特定演出信号は、情報処理システム100によるゲームの実行中に、出力装置103により特定演出用の出力を行うための制御信号である。例えば、メモリ112に格納された制御用データ202のうち出力制御用データ223は、特定演出信号の生成に使用可能なデータを含んでいる。プロセッサ111は、このデータを読み出して特定演出信号を生成し、出力装置103に供給する。これにより、画像表示状態、音声出力状態、LEDまたはランプの発光状態、これらの全部または一部の組合せ、その他に任意の演出用となる出力状態といった、出力装置103の出力状態を特定演出の実行に対応して変更可能にする。
【0041】
特定演出状態ではない場合や(ステップS125;No)、ステップS126により特定演出信号を生成した後に、終了時状態であるか否かを判定する(ステップS127)。例えば、終了状態データに示される終了フラグがオンである場合に、終了時状態であると判定可能にすればよい。終了時状態ではない場合に(ステップS127;No)、その他の状態対応信号を生成して(ステップS128)、ステップS122に戻る。その他の状態対応信号は、例えば時間管理データに示される対戦終了までの残り時間に対応して、画像表示状態に含まれるタイマ表示状態を変更するための表示変更信号、あるいは、音声出力状態に含まれる効果音出力状態を変更するための音声変更信号、その他に任意の演出用となる出力状態を変更するための出力変更信号を含んでいてもよい。メモリ112に格納された制御用データ202のうち出力制御用データ223は、その他の状態対応信号の生成に使用可能なデータを含んでいる。プロセッサ111は、このデータを読み出して状態対応信号を生成し、出力装置103に供給する。これにより、出力装置103の出力状態を任意の制御状態に対応して変更可能であればよい。
【0042】
終了時状態である場合に(ステップS127;Yes)、終了時信号を生成し(ステップS129)、制御信号生成処理を終了する。終了時信号は、情報処理システム100によるゲームの終了に対応して、出力装置103により終了時出力を行うための制御信号である。例えば、プロセッサ111は、メモリ112のワークエリアから読み出された第1状態情報対応データ231が示す第1状態情報と第2状態情報対応データ232が示す第2状態情報とに対応して、第1ユーザと第2ユーザとが対戦するゲームの実行結果を報知する報知出力信号を生成し、出力装置103に供給する。これにより、画像表示状態、音声出力状態、LEDまたはランプの発光状態、これらの全部または一部の組合せ、その他に任意の演出用となる出力状態といった、出力装置103の出力状態をゲーム結果報知に対応して変更可能にする。また、例えば、メモリ112に格納された制御用データ202のうち出力制御用データ223は、終了時信号の生成に使用可能なデータを含んでいる。プロセッサ111は、このデータを読み出して終了時信号を生成し、出力装置103に供給する。これにより、画像表示状態、音声出力状態、LEDまたはランプの発光状態、これらの全部または一部の組合せ、その他に任意の演出用となる出力状態といった、出力装置103の出力状態をゲーム終了時に対応して変更可能にする。
【0043】
図9は、出力装置103に含まれる画像表示装置103Aを用いた出力状態の制御例を示している。画像表示装置103Aにおける画像表示による出力状態は、図9(A)に示された開始時表示D101、図9(B)に示された進行中表示D102、図9(C)に示された終了時表示D103、それぞれに対応して変更可能である。メモリ112に格納された制御用データ202のうち出力制御用データ223は、画像表示装置103Aの表示制御に使用可能な画像データを含んでいる。制御用マイクロコンピュータ101のプロセッサ111は、情報処理システム100によるゲームの進行に対応して、メモリ112から画像データを読み出して表示制御信号を生成し、画像表示装置103Aに供給する。これにより、画像表示装置103Aにおける画像表示状態を、ゲームの進行に対応して変更可能にする。
【0044】
図9(A)に示された開始時表示D101は、図6に示された状態情報更新処理におけるステップS103の開始時状態設定と、図8に示された制御信号生成処理におけるステップS124の開始時信号の生成とに対応して、画像表示装置103Aの表示画面における画像表示により実現可能であればよい。開始時表示D101は、第1可動装置および第1ユーザと、第2可動装置および第2ユーザとに対応して、キャラクタ表示とともに、ヒットポイントを示すゲージ表示が含まれる。また、対戦開始に対応して、対戦終了までの残り時間が初期値としての「60」に設定され、ゲージ表示のあいだに表示される。
【0045】
図9(B)に示された進行中表示D102は、図6に示された状態情報更新処理におけるステップS105の第1状態情報更新およびステップS107の第2状態情報更新と、図8に示された制御信号生成処理におけるステップS126の特定演出信号生成およびステップS128の状態対応信号生成とに対応して、画像表示装置103Aの表示画面における画像表示により実現可能であればよい。進行中表示D102は、開始時表示D101と同様のキャラクタ表示とともに、ヒットポイントを示すゲージ表示が含まれる。ゲージ表示は、第1状態情報や第2状態情報の更新に対応して、表示色や表示量が変更可能であればよい。残り時間の表示は、時間管理データに対応して変更可能であればよい。特定演出として、例えば頭部に対応する接触センサ121により接触検出を示す検出信号が出力された場合に、特別なエフェクト表示とともにメッセージ表示が行われるようにしてもよい。
【0046】
図9(C)に示された終了時表示D103は、図6に示された状態情報更新処理におけるステップS109の終了時状態設定と、図8に示された制御信号生成処理におけるステップS129の終了時信号の生成とに対応して、画像表示装置103Aの表示画面における画像表示により実現可能であればよい。終了時表示D103は、第1可動装置および第1ユーザと、第2可動装置および第2ユーザとについて、対戦で勝者になった側と敗者になった側とに対応して、対戦結果を報知するエフェクト表示やメッセージ表示が行われるようにすればよい。
【0047】
このように、情報処理システム100は、第1ユーザが装着して操作可能な第1可動装置となる可動装置101Aと、第2ユーザが装着して操作可能な第2可動装置となる可動装置101Bとを用いて、第1ユーザと第2ユーザとが対戦する格闘技のようなゲームを実行可能にする。この場合に、可動装置101A、101Bに設けられた検出装置となる複数の接触センサによる接触検出を示す検出信号に対応して、状態情報を更新可能であり、この状態情報に対応して出力装置103に供給される制御信号を生成可能とすることで、出力装置103における出力状態を変更可能である。これにより、主に人力で操作可能な可動装置101を用いたゲームが可能になり、可動装置101の価値を高めることができる。
【0048】
図10は、情報処理システム100における制御用マイクロコンピュータ101の機能が拡張された構成例を示している。制御用マイクロコンピュータ101の入出力部113は、通信インタフェースを含み、ネットワーク300を介して各種情報を取得可能であってもよい。例えば、ネットワーク300は、無線または有線のLAN(Local Area Network)、インターネット、NFC(Near Field Communication)などの近距離無線通信、携帯電話網などの移動体通信ネットワーク、これらの全部または一部の組合せ、その他に無線通信または有線通信により情報を伝送可能な任意の電気通信ネットワークを含んで構成可能であればよい。
【0049】
制御用マイクロコンピュータ101は、ネットワーク300を介して、例えば端末装置301A、301Bといった、複数の端末装置から通信情報を取得可能であればよい。例えば、端末装置301A、301Bは、スマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュータ、スマートウォッチ、ビデオカメラ、これらの全部または一部の組合せ、その他に各種情報を入力可能な任意の情報入力装置を含んで構成可能であればよい。制御用マイクロコンピュータ101のプロセッサ111は、ネットワーク接続された端末装置301A、301Bから取得した情報に対応して、状態情報を更新可能としたり、出力装置103に供給される制御信号を生成可能としたりするように、構成されてもよい。
【0050】
例えば、出力装置103は、可動装置102A、102Bの内部において、可動装置102A、102Bを装着した第1ユーザや第22ユーザの視界上部に、画像を表示可能な画像表示装置が設けられてもよい。また、出力装置103は、可動装置102A、102Bの内部または外部に、音声を出力可能なスピーカが設けられてもよい。可動装置102A、102Bの内部に設けられるスピーカは、第1ユーザや第2ユーザが装着可能なヘッドフォンとして構成されてもよい。制御用マイクロコンピュータ101のプロセッサ111は、端末装置301A、301Bと、可動装置102A、102Bとを対応付けて、端末装置301Aから取得した情報に対応するメッセージを可動装置102Aに対応して出力させ、端末装置301Bから取得した情報に対応するメッセージを可動装置102Bに対応して出力させるように、出力装置103に供給される制御信号を生成可能であってもよい。このように、制御用マイクロコンピュータ101のプロセッサ111は、メモリ112に格納された状態情報とは異なり、外部の端末装置301A、301Bから取得した通信情報に対応して、出力装置103に供給される制御信号を生成可能であってもよい。出力装置103は、制御信号に対応したメッセージを出力可能なメッセージ出力装置を含んで構成可能であればよい。
【0051】
図11は、端末装置301A、301Bに適用可能な端末装置301における画面表示例を示す。端末装置301は、タッチディスプレイとなる画像表示部311を備え、端末装置301のユーザに対する表示入力インタフェースと表示出力インタフェースとを構成可能であればよい。画像表示部311は、画像表示による表示出力として、画像インタフェースオブジェクトを提供可能であればよい。画像インタフェースオブジェクトは、例えば、アイコン、ソフトキーボード、ボタン表示、ダイアログボックス、テキスト、ビデオ、これらの全部または一部の組合せ、その他に画像表示を用いた任意のオブジェクトを含んで構成可能であればよい。端末装置301は、アプリケーションソフトウェアの実行、あるいは、インターネットにおけるホームページへのアクセスにより、図11に示された画像表示が行われるように構成可能であればよい。
【0052】
図11に示された画面表示例において、画像表示部311による画面表示は、複数の表示エリアを含んで構成される。これらの表示エリアは、全部または一部が、端末装置301を所持する応援側ユーザなどによるタップ操作となる行為や動作を検出可能なタップ操作用表示エリアとして設定される。また、一部の表示エリアは、端末装置301を所持する応援側ユーザなどによるテキスト情報の入力操作となる行為や動作を検出可能なテキスト入力用表示エリアとして設定される。図11に示された画面表示例は、応援タップ表示TA01の表示エリアを含む。また、図11に示された画面表示例は、コマンド入力用の表示エリアを含む。このコマンド入力用の表示エリアは、タップ操作によりコマンドを入力可能な第1表示TA11~第4表示TA14の表示エリアと、テキスト入力によりコマンドを入力可能な第5表示TA15の表示エリアと、を含んで構成可能であればよい。端末装置301は、画像表示部311におけるタップ操作やテキスト情報の入力操作を検出し、検出結果に対応した通信情報を制御用マイクロコンピュータ101に向けて送信する。制御用マイクロコンピュータ101は、端末装置301から取得した通信情報に対応して、各種の処理や制御を実行可能であればよい。
【0053】
一例として、応援タップ表示TA01の表示エリアにおけるタップ操作が検出された回数に対応して、第1状態情報や第2状態情報といった状態情報のいずれかを更新可能であってもよい。より具体的に、応援タップ表示TA01の表示エリアにおけるタップ操作が検出された回数が、1秒あたり5回以上となったことを条件に、状態情報に示されるヒットポイントを「10」だけ増加させる回復更新処理が実行されてもよい。ただし、回復更新処理は、一度実行された後に、10秒が経過するまでは次回の実行がされないように制限を設けてもよい。第1可動装置となる可動装置102Aと対応付けられた端末装置301Aに適用された端末装置301において、このようなタップ操作が検出された場合に、第1状態情報対応データ231により示される第1状態情報を更新可能にすることで、ヒットポイントに対応した数値を増加更新可能であればよい。第2可動装置となる可動装置102Bと対応付けられた端末装置301Bに適用された端末装置301において、このようなタップ操作が検出された場合に、第2状態情報対応データ232により示される第2状態情報を更新可能にすることで、ヒットポイントに対応した数値を増加更新可能であればよい。したがって、第1端末装置となる端末装置301Aから取得した通信情報に対応して、第1可動装置となる可動装置102Aに関する第1状態情報を更新可能であってもよい。第2端末装置となる端末装置301Bから取得した通信情報に対応して、第2可動装置となる可動装置102Bに関する第2状態情報を更新可能であってもよい。
【0054】
他の一例として、第1表示TA11、第2表示TA12の表示エリアのいずれかにおけるタップ操作の検出に対応して、出力装置103に供給される制御信号を生成可能であってもよい。より具体的に、第1表示TA11の表示エリアにおけるタップ操作の検出を示す通信情報に対応して、出力装置103に含まれるスピーカを用いて「ガンバレ」のメッセージを報知するように、音声出力状態を変更するための制御信号を生成可能であればよい。また、第2表示TA12の表示エリアにおけるタップ操作の検出を示す通信情報に対応して、出力装置103に含まれるスピーカを用いて「負けるな」のメッセージを報知するように、音声出力状態を変更するための制御信号を生成可能であればよい。このように、端末装置301から取得した通信情報に対応して、異なるメッセージを報知するための制御信号を生成可能であってもよい。したがって、端末装置301から取得した第1通信情報に対応して、出力装置103に供給される第1制御信号を生成可能であってもよい。端末装置301から取得した第2通信情報に対応して、出力装置103に供給される第2制御信号を生成可能であってもよい。
【0055】
さらに他の一例として、第3表示TA13、第4表示TA15の表示エリアのいずれかにおけるタップ操作の検出に対応して、第1特定条件や第2特定条件を成立可能としてもよい。より具体的に、第3表示TA13の表示エリアにおけるタップ操作の検出を示す通信情報に対応して、5秒間にわたり図7に示された状態更新量が2倍に加算される必殺技状態処理が実行されてもよい。ただし、必殺技状態処理は、一度実行された後に、20秒が経過するまでは次回の実行がされないように制限を設けてもよい。第4表示TA14の表示エリアにおけるタップ操作の検出を示す通信情報に対応して、5秒間にわたり図7に示された状態更新量のうち、左右の腕部に対応する接触センサ123L、123Rのいずれかによる接触検出の場合における状態更新量と、左右の脚部に対応する接触センサ124L、124Rのいずれかによる接触検出の場合における状態更新量とが、それぞれ「2」ずつ加算されるアイテム状態処理が実行されてもよい。ただし、アイテム状態処理は、一度実行された後に、10秒が経過するまでは次回の実行がされないように制限を設けてもよい。あるいは、これまでのゲーム履歴などに対応して、使用可能なアイテム数が決定され、このアイテム数を消化した後には、アイテム状態処理の実行がされないように制限を設けてもよい。第1可動装置となる可動装置102Aと対応付けられた端末装置301Aに適用された端末装置301において、これらのタップ操作が検出されたという第1特定条件が成立した場合と成立しない場合とで、異なる更新量により第1状態情報を更新可能であればよい。第2可動装置となる可動装置102Bと対応付けられた端末装置301Bに適用された端末装置301において、これらのタップ操作が検出されたという第2特定条件が成立した場合と成立しない場合とで、異なる更新量により第2状態情報を更新可能であればよい。この場合に、第1特定条件や第2特定条件は、端末装置301から取得した通信情報に対応して成立可能なので、第1状態情報や第2状態情報を含めた状態情報は、端末装置301から取得した通信情報に対応して、更新可能な状態情報に含めることができる。
【0056】
端末装置301からの通信情報は、画像表示部311による画面表示に対するタップ操作や入力操作によって生成されるものに限定されず、音声入力、ボタン押下、撮像による画像入力、その他に任意の入力に対応して生成され、情報処理システム100の制御用マイクロコンピュータ101が取得可能なものであればよい。図11に示された画面表示例に限定されず、端末装置301から取得した通信情報に対応して、任意の情報を出力装置103により出力可能にする制御信号が生成されてもよい。また、端末装置301から取得した通信情報に対応して、任意の状態情報や状態更新量を設定、決定、変更、調整、増加、減少、これらの全部または一部の組合せが可能であってもよい。
【0057】
状態情報や状態更新量は、年齢、性別、ゲームの習熟度など、ユーザの特性に対応して、異なる設定が可能であってもよい。これにより、ユーザの特性に応じたゲーム性の調整が可能になり、より多くのユーザが楽しめる適切なゲームを提供することができる。状態更新量は、接触検出の強度、時間、範囲、位置、面積、これらの全部または一部の組合せ、その他に任意の検出量に対応して、異なる設定が可能であってもよい。このように、接触検出の検出量に対応して、異なる更新量により状態情報を更新可能であってもよい。
【0058】
ユーザの動作に連動機構を同期可能な可動装置102は、図3に示されたものに限定されず、例えば防具として機能するフェイスガード、ボディプロテクター、レガース、これらの全部または一部の組合せ、その他にユーザが装着可能な任意のボディスーツなどを含めることができ、1個または複数個の検出装置となる接触センサなどが設けられたものであればよい。さらに、可動装置102は、ユーザの動作に連動機構を同期可能なものに限定されず、ユーザが装着可能であり、1個または複数個の検出装置となる接触センサなどが設けられたものであってもよい。
【0059】
可動装置102に設けられた検出装置としての接触センサは、攻撃側の検出装置が被攻撃側の検出装置と接触した場合に検出信号を出力可能なものに加えて、あるいは、これに代えて、所定の武器として用意された任意の接触用器具と接触した場合に、検出信号を出力可能なものであってもよい。例えば、武器となる接触用器具は、剣、刀、ナイフ、槍、斧、鎌、手裏剣、ブーメラン、銃、バズーカ砲、ミサイル、弓、ビーム、ボール、これらの全部または一部、その他に任意の攻撃が可能な武器を模した器具であればよい。各検出装置は、武器となる接触用器具の接触検出に対応して、検出信号を出力可能であればよい。また、各検出装置は、接触検出された武器となる接触用器具の種類に対応して、異なる検出信号を出力可能であってもよい。情報処理システム100の制御用マイクロンピュータ101は、検出装置により接触用器具の接触検出を示す検出信号に対応して、状態情報を更新可能であればよい。また、検出装置により接触検出があった接触用器具の種類に対応して、異なる更新量により状態情報を更新可能であってもよい。あるいは、接触検出があった接触用器具と検出装置との組合せに対応して、状態情報を更新するか否かが異なってもよいし、異なる更新量により状態情報を更新可能であってもよい。
【0060】
可動装置102に設けられた検出装置としての接触センサは、接触検出された器具その他の部材について、素材や材料、材質、その他の化学的組成や物理的状態といった、検出対象の種類に対応して、接触検出を示す検出信号を出力可能であってもよい。例えば、接触センサにアルミ製などの金属製である器具や部材が接触した場合に、接触検出を示す検出信号を出力可能であればよい。また、接触検出された器具や部材が、アルミ製などの金属製である場合と、ウレタン製などの樹脂製である場合とで、異なる検出信号を出力可能であってもよい。情報処理システム100の制御用マイクロコンピュータ101は、検出装置により接触検出があった検出対象の種類に対応して、異なる更新量により状態情報を更新可能であってもよい。あるいは、接触検出があった検出対象の種類に対応して、状態情報を更新するか否かが異なってもよいし、異なる更新量により状態情報を更新可能であってもよい。攻撃側の検出装置が設けられることなく、被攻撃側の検出装置により各種の接触検出に対応した検出信号を出力可能に構成されたものであってもよい。
【0061】
情報処理システム100は、2つの可動装置102A、102Bを備えて構成されるものに限定されず、1つの可動装置のみを備えて構成されてもよいし、2つより多くの可動装置を備えて構成されてもよい。1つの可動装置を用いたゲームの一例として、スタート地点からゴール地点までの経路が設定され、可動装置を装着したユーザが経路に設けられた障害物を回避しつつアイテムを獲得可能とし、スタート地点からゴール地点まで移動する所要時間を含めた得点を競うゲームが実行可能となってもよい。この場合に、可動装置に設けられた検出装置となる接触センサによる接触検出を示す検出信号に対応して、ユーザの得点が減算されるように状態情報を更新可能であればよい。これに対し、可動装置の外部として、経路の途中に設置されたアイテム獲得ポイントに対応する検出装置となる接触センサによる接触検出を示す検出信号に対応して、ユーザの得点が加算されるように状態情報を更新可能であればよい。このように、可動装置に対応して設けられた検出装置は、可動装置の内部に設けられてもよいし、可動装置の外部に設けられてもよい。また、接触検出があった検出装置に対応して、状態情報を増加更新する場合と、状態情報を減少更新する場合と、があってもよい。
【0062】
2つより多くの可動装置を用いたゲームの一例として、複数人のユーザがチームを編成して、各チームに所属する複数人のユーザが他のチームに所属する複数人のユーザと同時または順次に対戦するゲームが実行可能となってもよい。この場合に、複数人の第1ユーザが装着する複数の第1可動装置それぞれに対応する第1状態情報と、複数人の第2ユーザが装着する複数の第2可動装置それぞれに対応する第2状態情報と、が制御用マイクロコンピュータ101のメモリ112に記憶され、複数の第1可動装置それぞれに設けられた第1検出装置からの検出信号に対応して第1状態情報を更新可能とし、複数の第2可動装置それぞれに設けられた第2検出装置からの検出信号に対応して第2状態情報を更新可能としてもよい。そして、複数の第1可動装置それぞれに対応する第1状態情報と、複数の第2可動装置それぞれに対応する第2状態情報とに対応して、出力装置103に供給される制御信号を生成可能であってもよい。
【0063】
複数人のユーザはチームを編成する場合に限定されず、各ユーザが独立したプレイヤーとして得点や勝ち残りが決定されるように、状態情報の更新や出力状態の変更を制御可能であってもよい。この場合に、1人の第1ユーザが装着する1の第1可動装置に対応する第1状態情報と、複数人の第2ユーザが装着する複数の第2可動装置それぞれに対応する第2状態情報と、が制御用マイクロコンピュータ101のメモリ112に記憶され、1の第1可動装置に設けられた第1検出装置からの検出信号に対応して第1状態情報を更新可能とし、複数の第2可動装置それぞれに設けられた第2検出装置からの検出信号に対応して第2状態情報を更新可能としてもよい。そして、1の第1可動装置に対応する第1状態情報と、複数の第2可動装置それぞれに対応する第2状態情報とに対応して、出力装置103に供給される制御信号を生成可能であってもよい。第1可動装置と第2可動装置のいずれが複数となるかは任意に設定可能であり、各別の可動装置が第1可動装置および第2可動装置とともに、第3可動装置より多くの可動装置として設定された構成でもよい。こうして、1人または複数人の第1ユーザが装着する1または複数の第1可動装置と、1人または複数人の第2ユーザが装着する1または複数の第2可動装置とを用いた場合に、状態情報の更新や出力信号の生成が可能になればよい。あるいは、複数人のユーザが装着する複数の可動装置を用いた場合に、それぞれの可動装置に設けられた検出装置からの検出信号に対応して、状態情報の更新や出力信号の生成が可能になればよい。
【0064】
その他、可動装置を用いたゲームの内容は任意に設定可能であり、可動装置に対応して設けられた検出装置による接触検出を示す検出信号に対応して、状態情報を更新可能であること、この状態情報に対応して、出力装置に供給される制御信号を生成可能であること、を含む任意の情報処理システム、情報処理装置及び情報処理プログラムであればよい。これにより、主に人力でユーザの動作に連動機構を同期可能な可動装置を用いたゲームが可能になり、可動装置の価値を高めることができる。また、端末装置から取得した通信情報に対応して、状態情報を更新可能であること、あるいは、出力装置に供給される制御信号を生成可能であること、を含む任意の情報処理システム、情報処理装置及び情報処理プログラムであればよい。この場合に、可動装置を装着したユーザだけでなく、端末装置を所持する応援側ユーザと協力した応援を伴うゲームが可能になり、ユーザの一体感により可動装置の価値をさらに高めて、戦略性のあるゲームを実現可能になる。
【符号の説明】
【0065】
100 … 情報処理システム
101 … 制御用マイクロコンピュータ
102、102A、102B … 可動装置
103 … 出力装置
103A … 画像表示装置
111 … プロセッサ
112 … メモリ
113 … 入出力部
201 … 制御用プログラム
202 … 制御用データ
203 … 状態情報管理用データ
301、301A、301B … 端末装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11