(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-25
(45)【発行日】2024-12-03
(54)【発明の名称】打込み式家具脚パッド
(51)【国際特許分類】
A47B 91/12 20060101AFI20241126BHJP
【FI】
A47B91/12
(21)【出願番号】P 2024138999
(22)【出願日】2024-08-20
【審査請求日】2024-08-20
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】591220665
【氏名又は名称】株式会社石黒製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100110722
【氏名又は名称】齊藤 誠一
(74)【代理人】
【識別番号】100213540
【氏名又は名称】鈴木 恵庭
(72)【発明者】
【氏名】大野 泰昭
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 勝彦
【審査官】神尾 寧
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2014/0000064(US,A1)
【文献】米国特許第6626405(US,B1)
【文献】米国特許出願公開第2008/0086845(US,A1)
【文献】特開平8-112152(JP,A)
【文献】特開平10-229921(JP,A)
【文献】特開2002-136369(JP,A)
【文献】実開平6-31546(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47B 91/00-91/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
家具脚の下端面に取付けられる打込み式家具脚パッドであって、
床面に接する接触面を有したパッド部と、
前記パッド部の前記家具脚側に突設される断面非円形の尖形部と、
前記下端面に当接する当接面を有したガイド部材と、
前記尖形部を挿通するために前記ガイド部材に設けられた挿通孔であって、前記尖形部の外形に沿った形状の内壁を有する挿通孔と、
前記パッド部の前記家具脚側に設けられた嵌合部と、
前記ガイド部材の前記床面側に設けられ、前記嵌合部に嵌合可能な被嵌合部とを備え、
前記当接面を前記下端面に当接させつつ前記パッド部を前記ガイド部材に嵌合させると前記尖形部が前記下端面に対して垂直に打込まれるように前記ガイド部材が前記パッド部を案内する
ことを特徴とする打込み式家具脚パッド。
【請求項2】
請求項1に記載の打込み式家具脚パッドにおいて、
前記尖形部の断面形状は長方形である
ことを特徴とする打込み式家具脚パッド。
【請求項3】
請求項2に記載の打込み式家具脚パッドにおいて、
前記尖形部には抜止め用の返しが設けられている
ことを特徴とする打込み式家具脚パッド。
【請求項4】
請求項3に記載の打込み式家具脚パッドにおいて、
前記尖形部の形状は矢尻型である
ことを特徴とする打込み式家具脚パッド。
【請求項5】
請求項1に記載の打込み式家具脚パッドにおいて、
前記パッド部には複数の前記尖形部が突設されている
ことを特徴とする打込み式家具脚パッド。
【請求項6】
請求項5に記載の打込み式家具脚パッドにおいて、
複数の前記尖形部は一枚の金属板を折曲げたものである
ことを特徴とする打込み式家具脚パッド。
【請求項7】
請求項1に記載の打込み式家具脚パッドにおいて、
前記パッド部の上端面の所定位置には、前記ガイド部材との嵌合を解くためのレバーを挿入可能な切欠き部が設けられている
ことを特徴とする打込み式家具脚パッド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、椅子の脚やテーブルの脚などの家具脚の下端面に取付けられる打込み式家具脚パッドに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば非特許文献1には、家具の滑りを良くして床面の傷を防止するために椅子脚の下端面に取付けられる打込み式椅子脚パッドが開示されている。この打込み式椅子脚パッドは、逆ドーム状のパッドの上端面の中央に釘を突設したものであり、この釘を椅子脚の下端面に打込むことにより取付けることができる。このようにして釘で取付けた椅子脚パッドは、接着剤で固定されるものと比較して丈夫で長持ちというメリットがある。因みに、非特許文献1に記載の打込み式椅子脚パッドは、釘として特にリング釘を使用しているので、抜け止めの効果も期待できる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【文献】「イス脚に打つ!打ち込み式」,株式会社ミスミグループ本社,[令和6年8月7日検索],インターネット<URL:https://jp.misumi-ec.com/vona2/detail/221006257230/>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、非特許文献1の打込み式椅子脚パッドは、椅子脚の下端面の中心に1本の釘を真っ直ぐに打込む必要があるので、打込みの際にパッド部の姿勢が安定しにくく、釘が斜めに打込まれた結果として、釘の位置がズレる可能性が高い、釘が折れ曲がって座屈する可能性が高い等の問題があった。
【0005】
そこで、本発明は、椅子やテーブルなどの家具脚の下端面への取付けが容易であり、その取付けの際に位置ズレ又は座屈の生じる可能性を低く抑えることのできる打込み式家具脚パッドを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために本発明に係る一の打込み式家具脚パッドは、家具脚の下端面に取付けられる打込み式家具脚パッドであって、床面に接する接触面を有したパッド部と、前記パッド部の前記家具脚側に突設される断面非円形の尖形部と、前記下端面に当接する当接面を有したガイド部材と、前記尖形部を挿通するために前記ガイド部材に設けられた挿通孔であって、前記尖形部の外形に沿った形状の内壁を有する挿通孔と、前記パッド部の前記家具脚側に設けられた嵌合部と、前記ガイド部材の前記床面側に設けられ、前記嵌合部に嵌合可能な被嵌合部とを備え、前記当接面を前記下端面に当接させつつ前記パッド部を前記ガイド部材に嵌合させると前記尖形部が前記下端面に対して垂直に打込まれるように前記ガイド部材が前記パッド部を案内することを特徴とする。
【0007】
本発明に係る何れかの打込み式家具脚パッドにおいて、前記尖形部の断面形状は長方形であってもよい。
【0008】
本発明に係る何れかの打込み式家具脚パッドにおいて、前記尖形部には抜止め用の返しが設けられていてもよい。
【0009】
本発明に係る何れかの打込み式家具脚パッドにおいて、前記尖形部の形状は矢尻型であってもよい。
【0010】
本発明に係る何れかの打込み式家具脚パッドにおいて、前記パッド部には複数の前記尖形部が突設されていてもよい。
【0011】
本発明に係る何れかの打込み式家具脚パッドにおいて、複数の前記尖形部は一枚の金属板を折曲げたものであってもよい。
【0012】
本発明に係る何れかの打込み式家具脚パッドにおいて、前記パッド部の上端面の所定位置には、前記ガイド部材との嵌合を解くためのレバーを挿入可能な切欠き部が設けられていてもよい。
【発明の効果】
【0013】
本発明に係る打込み式家具脚パッドのユーザは、前記ガイド部材の前記当接面を前記下端面に当接させつつ、前記パッド部の前記接触面を前記家具脚に向けて金槌などで打込むことにより、当該打込み式家具脚パッドを家具脚の下端面へ取付けることができる。そして、その打込みの際には、パッド部がガイド部材によって案内されるので、そのパッド部の姿勢が安定し、尖形部が家具脚の下端面に斜めに打込まれる可能性は低く抑えられる。したがって、本発明に係る打込み式家具脚パッドによれば、家具脚の下端面への取付けが容易であり、その取付けの際に位置ズレ又は座屈の生じる可能性を低く抑えることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】
図1(A)は本実施形態に係る打込み式家具脚パッドの嵌合前における斜視図、
図1(B)は本実施形態に係る打込み式家具脚パッドの嵌合後における斜視図である。
【
図2】
図2は打込み式家具脚パッドの分解図である。
【
図3】
図3(A)は尖形部の原型となる金属板の斜視図、
図3(B)は金属板を折曲げてできる4つの尖形部の斜視図である。
【
図4】
図4(A)は嵌合前における打込み式家具脚パッドの側面図、
図4(B)は嵌合前における打込み式家具脚パッドの断面図である。
【
図5】
図5(A)は嵌合後における打込み式家具脚パッドの側面図、
図5(B)は嵌合後における打込み式家具脚パッドの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
1.実施形態の概要
以下、図面を参照ししつつ本発明に係る打込み式家具脚パッドの好ましい一実施形態について説明する。本実施形態に係る打込み式家具脚パッドは、家具脚の下端面に取付けられる打込み式家具脚パッドである。ここでいう「家具」には、椅子、テーブル、キャビネット、箪笥などが含まれ、ここでいう「家具脚」には、柱状の脚の他、家具の底面に設けられた枠材(幕板など)などの板状の脚なども含まれる。以下では、家具脚の断面形状が円形又は正多角形であり、家具脚の材質が木製である場合を想定するが、他の形状の家具脚、他の材質の家具脚にも本発明は適用可能である。
【0016】
2.打込み式家具脚パッドの構成
図1(A)は本実施形態に係る打込み式家具脚パッドの嵌合前における斜視図、
図1(B)は本実施形態に係る打込み式家具脚パッドの嵌合後における斜視図である。
図1に示すとおり、本実施形態に係る打込み式家具脚パッド1は、床面に接する接触面2Sを有した逆ドーム状のパッド部2と、家具脚の下端面に当接する当接面4Sを有した略円盤状のガイド部材4とを備える。尚、
図1では、内部構造を観察できるようにするためにパッド部2の胴部(点線部)を透過表示とした。
【0017】
3.パッド部の構成
図2は打込み式家具脚パッドの分解図である。
図2に示すとおり、パッド部2は、略椀状の下パッド部材2Bと、下パッド部材2Bの凹部に予め埋込まれる上パッド部材2Uとで構成され、下パッド部材2Bの床面側にはフェルトなどの緩衝部材2FLが取付けられている。この緩衝部材2FLの表面が、床面に接する接触面S2である。この接触面2Sの形状は、緩やかなカーブの凸曲面となっているので、床面と家具脚との間の摩擦を軽減することができる。よって、打込み式家具脚パッド1が打込まれた家具脚は、床面上を滑りやすくなり、床面が傷つくのを防ぐことができる。
ここで、上パッド部材2Uの家具脚側の中央には、円状に等間隔で並ぶ複数(ここでは4つ)の矢じり形状の尖形部2A,2A,2A,2Aが突設される。図示した例では、尖形部2A,2A,2A,2Aの個数が「4」であるから、4つの尖形部2A,2A,2A,2Aは正方形状に配列されており、互いに隣り合う2つの尖形部2A,2Aの姿勢は互いに直交する姿勢となっている。
また、4つの尖形部2A,2A,2A,2Aの各々の断面形状は非円形(ここでは長方形状)であり、尖形部2A,2A,2A,2Aの各々には、左右2つずつの二段階の抜止め用の返しとして、4つの抜止め用の返し2Ar,2Ar,2Ar,2Arが設けられている。因みに、図示した例では、尖形部2A,2A,2A,2Aの各々の形状は、断面長方形状の矢尻型とされる。
また、上パッド部材2Uの家具脚側には、リング溝状の嵌合部2Fが設けられている。この嵌合部2Fは、後述するガイド部材4の被嵌合部4Fに嵌合可能とされる。
また、下パッド部材2Bの周壁の上端面の所定位置には、ガイド部材4とパッド部2との嵌合を解くための不図示のレバーを挿入可能な切欠き部2Gが設けられている。
【0018】
4.ガイド部材の構成
図2に示すとおり、一定の厚さを有するガイド部材4の中央には、前述した4つの尖形部2A,2A,2A,2Aを個別に挿通するための4つの挿通孔4H,4H,4H,4Hが設けられている。これら挿通孔4H,4H,4H,4Hの内壁形状は、尖形部2A,2A,2A,2Aの外形に沿った形状であり、特に、図示した例では、尖形部2A,2A,2A,2Aの断面形状が長方形であるので、挿通孔4H,4H,4H,4Hの断面形状も長方形とされる。このような形状の挿通孔4H,4H,4H,4Hは、パッド部2の尖形部2A,2A,2A,2Aの進行方向を制限するガイド孔として機能する。
また、ガイド部材4の床面側には、前述したパッド部2の嵌合部2Fに嵌合可能な略リング状の被嵌合部4Fも設けられている。この略リング状の被嵌合部4Fの形成先は、挿通孔4H,4H,4H,4Hが形成された領域の周囲である。
なお、本実施形態のガイド部材4は円盤状であるから、柱状の家具脚の下端面に対するガイド部材4の位置合わせ(中心軸を同軸とする位置合わせ)は容易に行われる。
【0019】
5.尖形部の作成方法
図3(A)は尖形部の原型となる金属板の斜視図、
図3(B)は金属板を折曲げてできる4つの尖形部の斜視図である。
図3に示されるように、本実施形態では、先細り状の略十字形状の金属板PAを折り曲げることにより、4つの尖形部2A,2A,2A,2Aを形成することができる。具体的には、尖形部2A,2A,2A,2Aの作成には、例えば以下の工程(i)~(iv)が含まれる。
(i)一枚の金属板PAをプレス抜き加工することにより、4つの尖形部2A,2A,2A,2Aを平面上に配置した略十字状の原型(
図3(A))を作成する。
(ii)切削加工後の原型(
図3(A))にプレス加工を施すことにより、4つの尖形部2A,2A,2A,2Aの基端側を折曲げ、一体化された4つの尖形部2A,2A,2A,2A(
図3(B))を作成する。
(iii)工程(ii)のプレス加工の後に焼き入れ処理を施すことにより、一体化された4つの尖形部2A,2A,2A,2A(
図3(B))の強度を高める。
(iv)工程(ii),(iii)の後の4つの尖形部2A,2A,2A,2A(
図3(B))の元端側を、上パッド部材2Uの成型用の金型にインサートして射出成型することにより、4つの尖形部2A,2A,2A,2Aが突設された上パッド部材2Uを作成する。
以上の製造方法によれば、尖形部2A,2A,2A,2Aを別々に上パッド部材2Uに突設した場合よりも、尖形部2A,2A,2A,2Aの各々の強度を高くすることができると共に、尖形部2A,2A,2A,2Aの断面形状を簡単かつ確実に長方形状にすることができる。
【0020】
6.打込み式家具脚パッドの動作
図4(A)は嵌合前における打込み式家具脚パッドの側面図、
図4(B)は嵌合前における打込み式家具脚パッドの断面図、
図5(A)は嵌合後における打込み式家具脚パッドの側面図、
図5(B)は嵌合後における打込み式家具脚パッドの断面図である。
本実施形態に係る打込み式家具脚パッド1のユーザは、
図4の状態のガイド部材4の当接面4Sを家具脚の下端面に当接させつつ、パッド部2の底面(接触面2S)を家具脚の方向に向けて例えば木槌などで打込む。すると、パッド部2の嵌合部2Fがガイド部材4の被嵌合部4Fに嵌合すると共に、尖形部2A,2A,2A,2Aがガイド部材4の上端面から突出して家具脚の下端面に打込まれるので、打込み式家具脚パッド1が
図5の状態となり、家具脚の下端面に取付けられる。
そして、その打込みの際、つまり
図4の非嵌合状態から
図5の嵌合状態に至る過程では、尖形部2A,2A,2A,2Aがガイド部材4の挿通孔4H,4H,4H,4Hによって案内されるのでパッド部2の姿勢が安定し、尖形部2A,2A,2A,2Aが家具脚の下端面に斜めに打込まれる可能性は低く抑えられる。したがって、本実施形態に係る打込み式家具脚パッド1は、家具脚の下端面への取付けが容易であり、その取付けの際に尖形部2A,2A,2A,2Aの位置ズレ又は座屈の生じる可能性は低く抑えられる。
【0021】
7.材質
打込み式家具脚パッドの材質は、例えば以下のとおりである。
ガイド部材4の材質…PA6(6ナイロン樹脂)
尖形部2Aの材質…SUS(ステンレス鋼)
上パッド部材2Uの本体の材質…PA6(6ナイロン樹脂)
下パッド部材2Bの本体の材質…PP(ポリプロピレン樹脂),POM(ポリアセタール樹脂),HDPE(高密度ポリエチレン樹脂),PA6(6ナイロン樹脂),TPU(熱可塑性ポリウレタンエラストマー)から選択された一部又は全部の樹脂
緩衝部材2FL フェルト
但し、ここで説明した材質は、木製の家具脚を想定しているので、家具脚が木製以外の材質である場合には、打込み式家具脚パッドの材質も適当に調整される。
【0022】
8.変形例
8-1.パッド部について
上述した実施形態ではパッド部2を上パッド部材2Uと下パッド部材2Bとの2つの部材で構成したが、1つの部材で構成してもよい。
【0023】
8-2.尖形部の個数について
上述した実施形態又は変形例では、尖形部の個数を「4」としたが、4以外の個数としてもよい。例えば、個数が「4」である尖形部の配列パターンは正方形状、個数が「5」である尖形部の配列パターンは正五角形状、個数が「3」である尖形部の配列パターンは正三角形状となる。但し、尖形部の個数が多いほどパッド部2の姿勢が安定化する一方で、パッド部2の製造コストは高くなり、打込みに必要な力も大きくなる。ここで、家具脚の下端面が平面である場合には、個数が3以下である場合よりも、4以上である場合の方が各段に安定化の効果が高い。よって、パッド部2の姿勢の安定化と製造コストのバランスを考慮すると、尖形部の個数は安定化を図るための下限の個数「4」であることが望ましいと考えられる。因みに、本実施形態の尖形部の断面形状は非円形(具体的には長方形)なので、断面形状を円形にした場合とは異なり、家具脚の下端面への打込みの途中でパッド部2が回転するのを防ぐことができる。よって、本実施形態又は変形例では、尖形部の個数が「1」であったとしても、同じ個数(=1)の釘を使用した従来例よりも位置ズレ又は座屈を起こしにくい。
【0024】
8-3.尖形部の配列パターンについて
上述した実施形態又は変形例では、断面が円形又は正多角形の家具脚を想定し、複数の尖形部の配列パターンを円状に等間隔で並ぶパターン(正多角形)としたが、例えば、家具脚の断面が長方形状である場合には、正多角形以外の形状、例えばW字状などとしてもよい。何れの場合においても、複数の尖形部は座屈を防ぐために互いに異なる姿勢で立設されることが望ましい。
【0025】
8-4.嵌合部の形状について
上述した実施形態又は変形例では、嵌合部2Fを溝形(凹型)とし、被嵌合部4Fを凸型としたが、嵌合部2Fを凸型として被嵌合部4Fを凹型としてもよい。また、嵌合部及び被嵌合部の形状は、リング状に限定されることはなく、互いに嵌合可能な他の形状としてもよい。
【0026】
9.その他
本発明は上述した実施形態又は変形例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で構成要素を適宜変形して具体化できる。また、各実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。
【符号の説明】
【0027】
1 打込み式家具脚パッド
2 パッド部
2A 尖形部
2Ar 返し
2B 下パッド部材
2F 嵌合部
2FL 緩衝部材
2G 切欠き部
2S 接触面
2U 上パッド部材
4 ガイド部材
4F 被嵌合部
4H 挿通孔
4S 当接面
PA 金属板
【要約】
【課題】家具脚の下端面への取付けが容易であり、その取付けの際に位置ズレ又は座屈の生じる可能性を低く抑えること。
【解決手段】家具脚の下端面に取付けられる打込み式家具脚パッド1であって、床面に接する接触面を有したパッド部2と、前記パッド部の前記家具脚側に突設される断面非円形の尖形部2Aと、前記下端面に当接する当接面を有したガイド部材4と、前記尖形部を挿通するために前記ガイド部材に設けられた挿通孔であって、前記尖形部の外形形状に沿った形状の内壁を有する挿通孔4Hと、前記パッド部の前記家具脚側に設けられた嵌合部2Fと、前記ガイド部材の前記床面側に設けられ、前記嵌合部に嵌合可能な被嵌合部4Fとを備える。
【選択図】
図2