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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-25
(45)【発行日】2024-12-03
(54)【発明の名称】往復ポンプ
(51)【国際特許分類】
   A61M 5/145 20060101AFI20241126BHJP
   A61M 5/142 20060101ALI20241126BHJP
   A61M 5/168 20060101ALI20241126BHJP
   F04B 9/04 20060101ALI20241126BHJP
   F04B 43/02 20060101ALI20241126BHJP
   F04B 53/10 20060101ALI20241126BHJP
   F04B 53/14 20060101ALI20241126BHJP
【FI】
A61M5/145 504
A61M5/142 500
A61M5/145 500
A61M5/168 506
F04B9/04 C
F04B43/02 M
F04B53/10 B
F04B53/10 J
F04B53/14 Z
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2021502927
(86)(22)【出願日】2019-07-10
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-11-25
(86)【国際出願番号】 US2019041130
(87)【国際公開番号】W WO2020018322
(87)【国際公開日】2020-01-23
【審査請求日】2022-06-14
(31)【優先権主張番号】16/041,068
(32)【優先日】2018-07-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】595117091
【氏名又は名称】ベクトン・ディキンソン・アンド・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】BECTON, DICKINSON AND COMPANY
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジェイ.リチャード ギョリー
【審査官】田中 玲子
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-026558(JP,A)
【文献】米国特許第03914073(US,A)
【文献】特開平01-253573(JP,A)
【文献】欧州特許出願公開第00042900(EP,A1)
【文献】米国特許第7104275(US,B2)
【文献】米国特許第4067668(US,A)
【文献】独国特許出願公開第102009026740(DE,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 5/145
A61M 5/148
F04B 53/10
F04B 43/02
F04B 53/14
F04B 9/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体のポンピングのためのポンプシステムであって、前記ポンプシステムが、
入口および出口を備えた軸方向に移行可能なチャンバと、
前記チャンバ内に回転可能に受容されたピストンと、
前記チャンバの前記入口における第1の弁と、
前記チャンバの前記出口における第2の弁と、
前記チャンバに取り付けられたカムと、
前記ピストンに取り付けられ前記カムと接触して前記チャンバを軸方向に移行させるためのフォロアと、
前記チャンバに前記チャンバの軸方向に力を加えるために前記チャンバ上に作用して前記カムと前記フォロアとの間でその接触を維持するバイアス手段と、
を備え
前記ピストンの回転運動が、前記チャンバの軸方向の直線運動に変換されるようになっている、ポンプシステム。
【請求項2】
前記第1および第2の弁が、逆止弁を備える、請求項1に記載のポンプシステム。
【請求項3】
前記第1および第2の弁が、機械的な連結部によって作動する外部制御弁を備える、請求項1に記載のポンプシステム。
【請求項4】
前記第1および第2の弁が、電気的な制御システムによって作動する外部制御弁を備える、請求項1に記載のポンプシステム。
【請求項5】
前記第1および第2の弁が、ピンチ弁を備える、請求項1に記載のポンプシステム。
【請求項6】
前記バイアス手段が、バネを備える、請求項1に記載のポンプシステム。
【請求項7】
前記カムが、前記チャンバの縁部にある、請求項1に記載のポンプシステム。
【請求項8】
前記ピストンが、前記チャンバに関して軸方向に移動しない、請求項1に記載のポンプシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は、一般に、液体医薬品の皮下送達に適した、コンパクトで、精密で、信頼性が高く低コストなポンプに関する。より具体的には、本発明の実施形態は、回転運動を受けるピストンまたはダイアフラムを有するポンプに関する。送達されるべき医薬品は、糖尿病患者のためのインスリンであってもよい。
【背景技術】
【0002】
本発明の背景
糖尿病は、インスリン産生、インスリン作用、またはその両方の欠陥に起因する血糖値の高い値によって特徴づけられる疾患群である。米国では、人口の8%に当たる2,360万人が糖尿病を患っている。糖尿病の総有病率は、2005年から2007年の間に13.5%増加している。糖尿病は重篤な合併症や早死につながる可能性があるが、糖尿病の人が病気を制御し、合併症のリスクを下げるために利用できるよく知られた製品がある。
【0003】
糖尿病患者のための治療の選択肢には、専門的な食事療法、経口薬および/またはインスリン療法が含まれる。糖尿病治療の第1の目標は、合併症のない生活の可能性を高めるために、患者の血糖値(糖)を制御することである。しかしながら、他の生活要求および状況とのバランスをとりながら、良好な糖尿病管理を達成することは、必ずしも容易ではない。
【0004】
現在、1型糖尿病の治療のための毎日のインスリン療法には、2つの主要な態様がある。第1の態様としては、注射器およびインスリンペンが挙げられ、これは注射のたびに針を刺す必要があり、典型的には1日に3~4回の注射が必要であり、これらは使用が簡単であって比較的低コストである。糖尿病を管理するための別の広く採用された効果的な治療方法は、インスリンポンプの使用である。インスリンポンプは、インスリンの連続注入によって、個々のニーズに基づく目標範囲内に血糖値を維持するのを助けることができる。インスリンポンプを使用することにより、使用者は、生活様式をインスリン注射が使用者にとってどのように機能しているかに合わせるのではなく、生活様式にインスリン療法を合わせることができる。
【0005】
従来のインスリンポンプは、皮膚の下に配置されたカテーテルを介して、迅速または短時間作用型のインスリンを24時間送達することができる。インスリン用量は、典型的には、基底速度およびボーラス用量で投与される。基底インスリンは24時間にわたって継続的に送達され、食事と一晩の間に一定の範囲で使用者の血糖値を保つ。あるインスリンポンプは日夜の異なった時に従って変わるためにインスリンの基底率をプログラムすることができる。ボーラス用量は、典型的には、使用者が食事を取るときに投与され、一般に、消費された炭水化物とバランスさせるために、1回の追加のインスリン注射を提供する。いくつかの従来のインスリンポンプは、消費される食事のサイズまたはタイプに従って使用者がボーラス用量の量をプログラムすることを可能にしている。従来のインスリンポンプはまた、使用者が食事ボーラスを計算している時に低血糖レベルを補うために、使用者が補正ボーラスまたは補足ボーラスのインスリンを摂取することを可能にしている。
【0006】
糖尿病治療の他の方法に比べて、従来のインスリンポンプには多くの利点がある。インスリンポンプは、単一の注射ではなく時間をかけてインスリンを送達し、したがって典型的には、米国糖尿病協会によって推奨されている血糖値の範囲内での変動が少ない。従来のインスリンポンプはまた、患者が我慢しなければならない針刺しの回数を減らし、糖尿病管理を使用者にとってより簡単で効果的なものにし、従って使用者の生活の質をかなり向上させる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
既存のインスリンポンプの主な欠点は、その携帯性にもかかわらず、複数の構成要素を含み、使用するのに重くて煩雑になり得ることである。またそれらは、典型的には他の治療方法よりも高価である。ライフスタイルの観点から、関連するチューブおよび輸液セットを有する従来のポンプは、使用者にとって不便であり、煩わしいものであり得る。
【0008】
従来の輸液ポンプとは異なり、パッチポンプは、流体リザーバ、ポンピング機構、およびカニューレを自動的に挿入するための機構を含む流体構成要素のほとんどまたはすべてを、患者の皮膚上の輸液部位に接着させて取り付けられた単一のハウジング内に結合した一体型の装置であり、別個の輸液またはチューブセットの使用を必要としない。幾つかのパッチポンプは、ワイヤレスで別のコントローラ(Insulet CorporationがOmni Pod(登録商標)というブランド名で販売している装置のように)と通信し、他のものは完全に内蔵されている。このような装置は、インスリン供給が枯渇すると、3日ごとなど、頻繁に交換される。
【0009】
パッチポンプは、糖尿病患者が装着する自己完結型のユニットとして設計されているため、使用者の活動を妨げないように、できるだけ小型であることが好ましい。使用者への不快感を最小にするために、パッチポンプの全体寸法を最小にすることが好ましい。しかし、パッチポンプの全体寸法を最小にするためには、その構成部品をできるだけ小さくすることが好ましい。
【0010】
したがって、パッチポンプのような使い捨てシステムの一部として提供することができるように、精密で、コンパクトで、費用対効果の高い液体ポンプに対する技術的なニーズがある。
【0011】
本発明の例示的な実施形態の目的は、着用可能な医療装置のための精密で、コンパクトで、費用対効果の高いポンプを提供して、より多くの糖尿病患者がこれらの装置が提供する利点から利益を得ることができるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の概要
本発明の一実施形態によれば、液体をポンピングするためのポンプが提供され、前記ポンプは、入口および出口を有する軸方向に移行可能なチャンバと、チャンバ内に回転可能に受容されたピストンまたはダイアフラムと、入口およびチャンバの間の第1の弁と、出口およびチャンバの間の第2の弁と、チャンバに取り付けられたカムと、ピストンに取り付けられカムと接触してチャンバを軸方向に移行させるためのフォロアと、チャンバ上にチャンバの軸方向に力を加えるためにチャンバに作用してその接触を維持するバイアス手段と、を備える。
【0013】
本発明の一実施形態によるポンプの利点は、非常に少量で正確な量の液体薬剤が、ピストンまたはダイアフラムの回転でポンプ輸送され得ることである。これにより、少量の液体薬剤を非常に正確に注入することが可能となり、その結果、リザーバ内のより高い薬剤濃度が可能となる。薬剤濃度が高くなることで、薬剤リザーバのサイズがさらに小さくなり、リザーバカートリッジの交換間隔が長くなる。本発明の一実施形態に従ったポンプのコンパクトなサイズのために、着用可能なパッチポンプに採用されるかまたは他の方法で注入点の近くに配置されてもよい。
【0014】
本発明の別の側面によれば、入口および出口を有する軸方向に移行可能なチャンバと、チャンバ内に回転可能に受容されたピストンまたはダイアフラムと、入口およびチャンバの間の第1の弁と、出口およびチャンバの間の第2の弁とを備えるポンプを作動させるための方法が提供され、この方法は、ピストンまたはダイアフラムを回転させるステップと、ピストンまたはダイアフラムの回転をチャンバの軸方向の往復運動に変換するステップと、第1および第2の弁を開放および閉鎖して液体がピストンまたはダイアフラムによってチャンバ内に引き込まれおよびチャンバから排出されることを可能にするステップとを含む。
【0015】
本発明の上記および他の例示的な目的、特徴、および利点は、添付の図面と一緒に考慮して、その特定の例示的な実施形態の以下の説明からより明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1A図1Aは、本発明の第1の実施形態によるポンプシステムの断面図である。
図1B図1Bは、本発明の第1の実施形態によるポンプシステムの部分上面斜視図である。
図2A図2Aは、本発明の第2の実施形態によるポンプシステムの断面図である。
図2B図2Bは、本発明の第2の実施形態によるポンプシステムの部分上面斜視図である。
図3A図3Aは、本発明の第3の実施形態によるポンプシステムの断面図であり、ポンピングサイクルの異なる部分の間が示されている。
図3B図3Bは、本発明の第3の実施形態によるポンプシステムの断面図であり、ポンピングサイクルの異なる部分の間が示されている。
図3C図3Cは、図3Aおよび3Bのポンプシステムの部分上面斜視図である。
図4図4は、図1A-1Bおよび2A-2Bの実施形態における回転ピストンの角変位に関する入口弁および出口弁の状態の説明図である。
図5図5は、図3A-3Cの実施形態における回転ロッドの角変位に関する入口弁および出口弁とダイアフラムの状態の説明図である。
【0017】
図面全体を通して、同様の参照数字は、同様の要素、特徴、および構造を指すものと理解される。
【発明を実施するための形態】
【0018】
例示的な実施形態の詳細な説明
本明細書で例示される事項は、本発明の例示的な実施形態の理解を助けるために提供され、添付の図面を参照して行われる。周知の機能および構造の説明は、明快さと簡潔さのために省略されている。
【0019】
図1Aおよび1Bに示すように、本発明の第1の実施形態によるポンプが、断面図および部分上面斜視図で示されている。ポンプはチャンバ104を含み、その中にピストン102が回転可能に受容されている。シャフトまたはピストンロッド101は、ピストン102に剛性的に接続されている。ポスト103が、シャフト101に剛性的に接続されており、チャンバ104の上部縁部の周りに延びるカム面113に接触するためのカムフォロアとして機能する。この実施形態では、ピストン102は、チャンバ104内で回転するだけであり、チャンバ104の軸方向の動きには関与しない。代わりに、カム面113およびポスト103の存在によってシャフト101の回転がチャンバ104の軸方向の運動に変換されるとき、軸方向に往復運動するのがチャンバ104である。この設計は、軸方向にスライド可能な回転連結部を必要としないため、従来の設計よりも機械的に複雑ではない。この設計はまた、信頼性を高め、製造コストを低減する。この設計の利点は、以下の図2A-2Bおよび3A-3Cの実施形態にも同様に適用される。
【0020】
チャンバ104は、入口105、出口106、入口弁112、および出口弁111を含む。弁111および112は、自己作動型逆止弁であってもよいし、適切な機械的な連結部または電気的な制御システム(図示せず)によって順次作動する外部制御弁であってもよい。コイルバネのようなバイアス手段107は、チャンバ104の底部にチャンバ104の軸方向に上向きのバイアス力を加えるためにチャンバ104上に作用する。バイアス手段107は、ポスト103とカム面113との間で一定の接触を維持し、チャンバ104をチャンバ104の軸方向に沿って上下方向に移行させる。ポスト103およびピストン102の回転運動は、チャンバ104の直線運動に変換される。ポスト103が回転すると、それはチャンバ104のカム面113を押す。
【0021】
弁111および112の開放および閉鎖は、ポスト103の回転に同期している。入口弁112および出口弁111の両方が、ポスト103とカム面113との間の相対的な変位の関数として開放および閉鎖し、液体がチャンバ104内に流入しチャンバ104内にから流出することを可能にする。
【0022】
バイアス手段107は、適切な圧力を維持して、ポンピングサイクルを通してポスト103とカム面113との間の一定の接触を維持する。ポンピングプロセスは、チャンバ104を通る流体の安定した流れを維持するために繰り返し行われる。
【0023】
図2Aおよび2Bは、本発明の別の実施形態によるポンプの断面図および部分上面斜視図である。図1Aおよび1Bと同様に、バイアス手段107が、チャンバ104の軸方向にチャンバ104に力を加えるために、チャンバ104上に作用し、ポスト103とカム面113との間の一定の接触を維持する。ポスト103とカム面113との間の相互作用により、チャンバ104はチャンバ104の軸方向に沿って上下方向に移行する。
【0024】
ポスト103がある位置まで回転すると、カム面113およびチャンバ104はポスト103によって下方に押し下げられ、ピンチ弁109が作動して可撓性出口導管106を閉鎖する。ポストが別の位置まで回転すると、チャンバ104がバイアス手段107によって上方に押し上げられ、ピンチ弁108が作動して可撓性入口導管105を閉鎖する。ポンピングプロセスは、チャンバ104を通る流体の安定した流れを維持するために繰り返される。
【0025】
図3A-3Cにおいて、本発明の第3の実施形態によるポンプが、断面図および部分上面斜視図で示されている。ポンプはチャンバ204を含み、その中に可撓性ダイアフラム202が回転可能に受容されている。シャフト201は、ダイアフラム202に剛性的に接続されている。ポスト203は、シャフト201に剛性的に接続されている。先の実施形態と同様に、ダイアフラム202は、チャンバ204内で回転するだけであり、軸方向の移動には関与しない。チャンバ204は、入口205、出口206、入口弁212、および出口弁211を含む。コイルバネのようなバイアス手段207は、チャンバ204にチャンバ204の軸方向にバイアス力を加えるためにチャンバ204上に作用する。バイアス手段207は、ポスト203とカム面213との間で一定の接触を維持する。チャンバ204の軸方向の移行は、入口弁212および出口弁211の開放および閉鎖と調和して機能する。弁211および212は、自己作動型の逆止弁であってもよいし、適切な機械的な連結部または電気的な制御システム(図示せず)によって順次作動する外部制御弁であってもよい。入口弁212および出口弁211の開放および閉鎖は、ポスト203およびカム面213の変位に機械的に同期させることができる。
【0026】
カム面213がバイアス手段207によって上方に押し上げられたとき、出口弁211が開放して流体がチャンバ204からポンプ排出されることを可能にする。ダイアフラムは、図3Aに図示されているように、撓んで下げられた位置にある。カム面213がポスト203によって下方に押し下げられたときに、入口弁212が開放されて、流体がチャンバ204内にポンプ流入されることを可能にしている。ダイアフラム202は、図3Bに図示されているように、撓んで上げられた位置にある。
【0027】
図4は、図1A-1Bおよび2A-2Bの実施形態におけるポスト103の角変位に関する入口弁および出口弁の状態の説明図である。第1の角変位Aでは、入口弁は開放しており、出口弁は閉鎖されており、流体がチャンバ内に流れることを可能にしている。第2の角変位Bでは、入口弁と出口弁の両方が閉鎖されている。第3の角変位Cでは、入口弁は閉鎖されており、出口弁は開放しており、流体がチャンバから流出するのを可能にしている。第4の角変位Dでは、入口弁と出口弁の両方が閉鎖されている。ポスト103は、その後第1の角変位Aに戻って回転し、新たなポンピングサイクルが開始される。ポンピングサイクルが繰り返されて、ポンプのチャンバ104内へのおよびチャンバ104からの流体の連続的なポンピングを行うことを可能にする。
【0028】
図5は、図3A~3Cの実施形態におけるポスト203の角変位に関する入口弁および出口弁およびダイアフラム202の状態を示す図である。第1の角変位Aでは、ダイアフラム202は撓んで下げられ、入口弁212は閉鎖され出口弁211は開放されて、流体がチャンバから流出することを可能にしている。第2の角変位Bでは、入口弁212および出口弁211の両方が閉鎖している。第3の角変位Cでは、ダイアフラム202が撓んで上げられ、入口弁212が開放され出口弁211が閉鎖されて、流体がチャンバ内へ流入することを可能にしている。第4の角変位Dでは、入口弁212および出口弁211の両方が閉鎖されている。ポスト203は、その後第1の角変位610に戻って回転し、新たなポンピングサイクルが開始される。このポンピングサイクルは、連続的な流体のポンプのチャンバ204への流入およびチャンバ204からの流出を可能にするために繰り返される。
【0029】
本発明は、特定の例示的な実施形態を参照して示され、説明されてきたが、本発明は、例示的な実施形態によって制限されるものではなく、添付の請求の範囲およびそれらの等価物によってのみ制限される。当業者であれば、本発明の範囲から逸脱することなく、例示的な実施形態を変更または修正することができることが理解されるであろう。さらに、様々な実施形態の特徴は、本発明の範囲から逸脱することなく、新しい実施形態を形成するために互いに組み合わせることができる。
図1A
図1B
図2A
図2B
図3A
図3B
図3C
図4
図5