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特許7593919電力出力装置、電力入力装置及び電力出入力装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-25
(45)【発行日】2024-12-03
(54)【発明の名称】電力出力装置、電力入力装置及び電力出入力装置
(51)【国際特許分類】
   H02J 7/00 20060101AFI20241126BHJP
【FI】
H02J7/00 301B
H02J7/00 U
【請求項の数】 33
(21)【出願番号】P 2021520833
(86)(22)【出願日】2020-05-21
(86)【国際出願番号】 JP2020020037
(87)【国際公開番号】W WO2020235617
(87)【国際公開日】2020-11-26
【審査請求日】2023-05-15
(31)【優先権主張番号】P 2019095585
(32)【優先日】2019-05-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000005326
【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100077665
【弁理士】
【氏名又は名称】千葉 剛宏
(74)【代理人】
【識別番号】100116676
【弁理士】
【氏名又は名称】宮寺 利幸
(74)【代理人】
【識別番号】100191134
【弁理士】
【氏名又は名称】千馬 隆之
(74)【代理人】
【識別番号】100136548
【弁理士】
【氏名又は名称】仲宗根 康晴
(74)【代理人】
【識別番号】100136641
【弁理士】
【氏名又は名称】坂井 志郎
(74)【代理人】
【識別番号】100180448
【弁理士】
【氏名又は名称】関口 亨祐
(72)【発明者】
【氏名】藤原 直樹
(72)【発明者】
【氏名】石田 憲行
【審査官】滝谷 亮一
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/065276(WO,A1)
【文献】登録実用新案第3085707(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2007/0285049(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体(12)内に外部に対して電力を出力する内部電源(16)を備える電力出力装置(10)であって、
前記電力出力装置から第1の種類の出力電力を受ける負荷が接続される第1端子(26)と、
前記電力出力装置から前記第1の種類とは異なる第2の種類の出力電力を受ける負荷が接続される第2端子(28)と、
使用者から、前記第1端子からの前記第1の種類の出力電力の出力指示を受ける第1装置(118)と、
使用者から、前記第2端子からの前記第2の種類の出力電力の出力指示を受ける第2装置(120)と、
を備え、
前記第1端子及び前記第2端子は、前記第1装置と前記第2装置とが並ぶ方向と一致する方向に、前記第1装置と前記第2装置との並び順と一致する順序で並ぶように配置され
前記第1装置と前記第2装置とは、外観又は形状の少なくともいずれか一方を異ならせる、電力出力装置。
【請求項2】
請求項1に記載の電力出力装置であって、
使用者から、前記電力出力装置の起動指示を受ける第3装置(116)を有し、
前記第3装置は、前記第1装置と前記第2装置とにより挟まれる位置に配置され、
前記第3装置に対して前記第1装置が配置される側を一方側、前記第3装置に対して前記第2装置が配置される側を他方側としたときに、
前記第1装置と前記第2装置とが並ぶ方向において、前記第1端子は前記一方側寄りに配置され、前記第2端子は前記他方側寄りに配置される、電力出力装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の電力出力装置であって、
使用者に対して前記内部電源の状態を報知する第4装置(106)を有し、
前記第4装置は、前記第1装置と前記第2装置とにより挟まれる位置に配置され、
前記第4装置に対して前記第1装置が配置される側を一方側、前記第4装置に対して前記第2装置が配置される側を他方側としたときに、
前記第1装置と前記第2装置とが並ぶ方向において、前記第1端子は前記一方側寄りに配置され、前記第2端子は前記他方側寄りに配置される、電力出力装置。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか1項に記載の電力出力装置であって、
前記第1端子及び前記第2端子、並びに、前記第1装置及び前記第2装置は、同一の方向を向く面に配置される、電力出力装置。
【請求項5】
請求項4に記載の電力出力装置であって、
前記第1端子及び前記第2端子、並びに、前記第1装置及び前記第2装置は、前記第1端子及び前記第2端子が配置される面の法線方向と、前記第1装置及び前記第2装置が配置される面の法線方向とは異なるように配置される、電力出力装置。
【請求項6】
請求項5に記載の電力出力装置であって、
前記第1装置及び前記第2装置が配置される面は、前記筐体の外形を構成するように配置される、電力出力装置。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか1項に記載の電力出力装置であって、
外部からの電力が入力される内部負荷(16)と、
外部から前記第1の種類の入力電力を受ける第3端子(34B’)と、
外部から前記第2の種類の入力電力を受ける第4端子(34A’)と、
を備え、
前記第3端子及び前記第4端子は、前記第1装置と前記第2装置とが並ぶ方向に、前記第1装置と前記第2装置との並び順と一致する順序で並ぶように配置される、電力出力装置。
【請求項8】
請求項1~7のいずれか1項に記載の電力出力装置であって、
前記筐体の内外を連通する開口(14a)と、
前記筐体に対して回動軸(31)を中心に回動可能に設けられ、前記開口を覆蓋する覆蓋部(32)と、
を備え、
前記第1装置及び前記第2装置は、前記覆蓋部に配置される、電力出力装置。
【請求項9】
請求項8に記載の電力出力装置であって、
前記第1端子及び前記第2端子は、前記筐体に配置され、
前記第1装置及び前記第2装置と、前記第1端子及び前記第2端子とは、前記回動軸に対して両側に配置される、電力出力装置。
【請求項10】
請求項9に記載の電力出力装置であって、
前記第1装置及び前記第2装置と、前記第1端子及び前記第2端子とは、前記回動軸に近接して配置される、電力出力装置。
【請求項11】
請求項8~10のいずれか1項に記載の電力出力装置であって、
前記覆蓋部は、前記覆蓋部による前記開口の覆蓋を解除する、又は、前記覆蓋部と前記筐体との係合を解除する解除部(33)を有する、電力出力装置。
【請求項12】
請求項2を引用する請求項3に記載の電力出力装置であって、
前記第4装置は、前記第1装置と前記第3装置とに挟まれる位置、又は、前記第2装置と前記第3装置とに挟まれる位置の少なくともいずれか一方に配置される、電力出力装置。
【請求項13】
請求項3に記載の電力出力装置であって、
前記第4装置の寸法は、前記第1装置又は前記第2装置の寸法よりも大きくなるように形成される、電力出力装置。
【請求項14】
請求項2又は請求項12に記載の電力出力装置であって、
使用者から前記第3装置を介して前記起動指示を受ける前に、前記第1装置又は前記第2装置から前記出力指示を受けた場合に、前記第1端子又は前記第2端子からの出力電力の発生を禁止する制御部を備える、電力出力装置。
【請求項15】
請求項1~1のいずれか1項に記載の電力出力装置であって、
使用者に対して、前記電力出力装置の状態が、前記第1端子から前記第1の種類の出力電力を出力可能な状態、又は、出力不能な状態であることを報知する第5装置(102)を備え、
前記第1装置と前記第5装置とは一体に形成される、電力出力装置。
【請求項16】
請求項1~1のいずれか1項に記載の電力出力装置であって、
使用者に対して、前記電力出力装置の状態が、前記第2端子から前記第2の種類の出力電力を出力可能な状態、又は、出力不能な状態であることを報知する第6装置(104)を備え、
前記第2装置と前記第6装置とは一体に形成される、電力出力装置。
【請求項17】
請求項1~1のいずれか1項に記載の電力出力装置であって、
前記第1の種類の出力電力は直流電力である、電力出力装置。
【請求項18】
請求項1に記載の電力出力装置であって、
前記第1装置には、USBを示すアイコンが表示されている、電力出力装置。
【請求項19】
請求項1~1のいずれか1項に記載の電力出力装置であって、
前記第2の種類の出力電力は交流電力である、電力出力装置。
【請求項20】
請求項19に記載の電力出力装置であって、
前記第2装置には、商用電源プラグを示すアイコンが表示されている、電力出力装置。
【請求項21】
請求項1~20のいずれか1項に記載の電力出力装置であって、
前記第1装置と前記第2装置とは、それぞれ前記第1の種類の出力電力と前記第2の種類の出力電力とに応じて、外観又は形状の少なくともいずれか一方を異ならせる、電力出力装置。
【請求項22】
筐体内に外部からの電力が入力される内部負荷(16)を備える電力入力装置(10)であって、
外部から第1の種類の入力電力を受ける第3端子(34B’)と、
外部から前記第1の種類とは異なる第2の種類の入力電力を受ける第4端子(34A’)と、
使用者から、前記第3端子からの電力の入力指示を受ける第1装置(118)と、
使用者から、前記第4端子からの電力の入力指示を受ける第2装置(120)と、
を備え、
前記第3端子及び前記第4端子は、前記第1装置と前記第2装置とが並ぶ方向と一致する方向に、前記第1装置と前記第2装置との並び順と一致する順序で並ぶように配置される、電力入力装置。
【請求項23】
筐体内に、外部に対して電力を出力する内部電源(16)、又は、外部からの電力が入力される内部負荷(16)の少なくともいずれか一方を備える電力出入力装置(10)であって、
前記電力出入力装置から第1の種類の出力電力を受ける負荷が接続される第1端子(26)、及び、前記電力出入力装置から前記第1の種類とは異なる第2の種類の出力電力を受ける負荷が接続される第2端子(28)、
又は、
外部から前記第1の種類の入力電力を受ける第3端子(34B’)、及び、外部から前記第2の種類の入力電力を受ける第4端子(34A’)、
の少なくともいずれか一方と、
使用者から、前記第1端子からの電力の出力指示、又は、前記第3端子からの電力の入力指示を受ける第1装置と、
使用者から、前記第2端子からの電力の出力指示、又は、前記第4端子からの電力の入力指示を受ける第2装置と、
前記筐体の内外を連通する開口と、
前記筐体に対して回動軸を中心に回動可能に設けられ、前記開口を覆蓋する覆蓋部と、
を備え、
前記第1装置及び前記第2装置は、前記覆蓋部に配置される、電力出入力装置。
【請求項24】
筐体(12)内に外部に対して電力を出力する内部電源(16)を備える電力出力装置(10)であって、
前記電力出力装置から第1の種類の出力電力を受ける負荷が接続される第1端子(26)と、
前記電力出力装置から前記第1の種類とは異なる第2の種類の出力電力を受ける負荷が接続される第2端子(28)と、
使用者から、前記第1端子からの前記第1の種類の出力電力の出力指示を受ける第1装置(118)と、
使用者から、前記第2端子からの前記第2の種類の出力電力の出力指示を受ける第2装置(120)と、
使用者から、前記電力出力装置の起動指示を受ける第3装置(116)と、
を備え、
前記第1装置、前記第2装置及び前記第3装置は、一方向に並んで配置され、
前記第1端子及び前記第2端子は、前記第1装置と前記第2装置とが並ぶ方向と一致する方向に、前記第1装置と前記第2装置との並び順と一致する順序で並ぶように配置される、電力出力装置。
【請求項25】
筐体(12)内に外部に対して電力を出力する内部電源(16)を備える電力出力装置(10)であって、
前記電力出力装置から第1の種類の出力電力を受ける負荷が接続される第1端子(26)と、
前記電力出力装置から前記第1の種類とは異なる第2の種類の出力電力を受ける負荷が接続される第2端子(28)と、
使用者から、前記第1端子からの前記第1の種類の出力電力の出力指示を受ける第1装置(118)と、
使用者から、前記第2端子からの前記第2の種類の出力電力の出力指示を受ける第2装置(120)と、
使用者に対して前記内部電源の状態を報知する第4装置(106)と、
を備え、
前記第1装置、前記第2装置及び前記第4装置は、一方向に並んで配置され、
前記第1端子及び前記第2端子は、前記第1装置と前記第2装置とが並ぶ方向と一致する方向に、前記第1装置と前記第2装置との並び順と一致する順序で並ぶように配置される、電力出力装置。
【請求項26】
請求項24又は25に記載の電力出力装置であって、
前記第1装置と前記第2装置とは、外観又は形状の少なくともいずれか一方を異ならせる、電力出力装置。
【請求項27】
請求項24~26のいずれか1項に記載の電力出力装置であって、
前記第1装置と前記第2装置とは、それぞれ前記第1の種類の出力電力と前記第2の種類の出力電力とに応じて、外観又は形状の少なくともいずれか一方を異ならせる、電力出力装置。
【請求項28】
筐体(12)内に外部に対して電力を出力する内部電源(16)を備える電力出力装置(10)であって、
前記電力出力装置から第1の種類の出力電力を受ける負荷が接続される第1端子(26)と、
前記電力出力装置から前記第1の種類とは異なる第2の種類の出力電力を受ける負荷が接続される第2端子(28)と、
使用者から、前記第1端子からの電力の出力指示を受ける第1装置(118)と、
使用者から、前記第2端子からの電力の出力指示を受ける第2装置(120)と、
外部からの電力が入力される内部負荷(16)と、
外部から前記第1の種類の入力電力を受ける第3端子(34B’)と、
外部から前記第2の種類の入力電力を受ける第4端子(34A’)と、
を備え、
前記第1端子及び前記第2端子は、前記第1装置と前記第2装置とが並ぶ方向と一致する方向に、前記第1装置と前記第2装置との並び順と一致する順序で並ぶように配置され、
前記第3端子及び前記第4端子は、前記第1装置と前記第2装置とが並ぶ方向に、前記第1装置と前記第2装置との並び順と一致する順序で並ぶように配置される、電力出力装置。
【請求項29】
筐体(12)内に外部に対して電力を出力する内部電源(16)を備える電力出力装置(10)であって、
前記電力出力装置から第1の種類の出力電力を受ける負荷が接続される第1端子(26)と、
前記電力出力装置から前記第1の種類とは異なる第2の種類の出力電力を受ける負荷が接続される第2端子(28)と、
使用者から、前記第1端子からの電力の出力指示を受ける第1装置(118)と、
使用者から、前記第2端子からの電力の出力指示を受ける第2装置(120)と、
前記筐体の内外を連通する開口(14a)と、
前記筐体に対して回動軸(31)を中心に回動可能に設けられ、前記開口を覆蓋する覆蓋部(32)と、
を備え、
前記第1端子及び前記第2端子は、前記第1装置と前記第2装置とが並ぶ方向と一致する方向に、前記第1装置と前記第2装置との並び順と一致する順序で並ぶように配置され、
前記第1装置及び前記第2装置は、前記覆蓋部に配置される、電力出力装置。
【請求項30】
筐体(12)内に外部に対して電力を出力する内部電源(16)を備える電力出力装置(10)であって、
前記電力出力装置から第1の種類の出力電力を受ける負荷が接続される第1端子(26)と、
前記電力出力装置から前記第1の種類とは異なる第2の種類の出力電力を受ける負荷が接続される第2端子(28)と、
使用者から、前記第1端子からの電力の出力指示を受ける第1装置(118)と、
使用者から、前記第2端子からの電力の出力指示を受ける第2装置(120)と、
使用者に対して、前記電力出力装置の状態が、前記第1端子から前記第1の種類の出力電力を出力可能な状態、又は、出力不能な状態であることを報知する第5装置(102)と、
を備え、
前記第1端子及び前記第2端子は、前記第1装置と前記第2装置とが並ぶ方向と一致する方向に、前記第1装置と前記第2装置との並び順と一致する順序で並ぶように配置され、
前記第1装置と前記第5装置とは一体に形成される、電力出力装置。
【請求項31】
筐体(12)内に外部に対して電力を出力する内部電源(16)を備える電力出力装置(10)であって、
前記電力出力装置から第1の種類の出力電力を受ける負荷が接続される第1端子(26)と、
前記電力出力装置から前記第1の種類とは異なる第2の種類の出力電力を受ける負荷が接続される第2端子(28)と、
使用者から、前記第1端子からの電力の出力指示を受ける第1装置(118)と、
使用者から、前記第2端子からの電力の出力指示を受ける第2装置(120)と、
使用者に対して、前記電力出力装置の状態が、前記第2端子から前記第2の種類の出力電力を出力可能な状態、又は、出力不能な状態であることを報知する第6装置(104)と、
を備え、
前記第1端子及び前記第2端子は、前記第1装置と前記第2装置とが並ぶ方向と一致する方向に、前記第1装置と前記第2装置との並び順と一致する順序で並ぶように配置され、
前記第2装置と前記第6装置とは一体に形成される、電力出力装置。
【請求項32】
筐体(12)内に外部に対して電力を出力する内部電源(16)を備える電力出力装置(10)であって、
前記電力出力装置から第1の種類の出力電力を受ける負荷が接続される第1端子(26)と、
前記電力出力装置から前記第1の種類とは異なる第2の種類の出力電力を受ける負荷が接続される第2端子(28)と、
使用者から、前記第1端子からの電力の出力指示を受ける第1装置(118)と、
使用者から、前記第2端子からの電力の出力指示を受ける第2装置(120)と、
を備え、
前記第1端子及び前記第2端子は、前記第1装置と前記第2装置とが並ぶ方向と一致する方向に、前記第1装置と前記第2装置との並び順と一致する順序で並ぶように配置され、
前記第1の種類の出力電力は直流電力であり、
前記第1装置には、USBを示すアイコンが表示されている、電力出力装置。
【請求項33】
筐体(12)内に外部に対して電力を出力する内部電源(16)を備える電力出力装置(10)であって、
前記電力出力装置から第1の種類の出力電力を受ける負荷が接続される第1端子(26)と、
前記電力出力装置から前記第1の種類とは異なる第2の種類の出力電力を受ける負荷が接続される第2端子(28)と、
使用者から、前記第1端子からの電力の出力指示を受ける第1装置(118)と、
使用者から、前記第2端子からの電力の出力指示を受ける第2装置(120)と、
を備え、
前記第1端子及び前記第2端子は、前記第1装置と前記第2装置とが並ぶ方向と一致する方向に、前記第1装置と前記第2装置との並び順と一致する順序で並ぶように配置され、
前記第2の種類の出力電力は交流電力であり、
前記第2装置には、商用電源プラグを示すアイコンが表示されている、電力出力装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、筐体内に外部に対して電力を出力する内部電源電力源を備える電力出力装置、筐体内に外部からの電力が入力される内部負荷を備える電力入力装置、及び、筐体内に、外部に対して電力を出力する内部電源、又は、外部からの電力が入力される内部負荷の少なくともいずれか一方を備える電力出入力装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特開2019-068552号公報には、USBケーブルが接続可能なUSB端子と、商用電源プラグを接続可能なコンセントが設けられている可搬型充電給電装置が開示されている。
【発明の概要】
【0003】
しかしながら、より良好な電力出力装置、電力入力装置及び電力出入力装置を提供することが待望されている。
【0004】
本発明は、より良好な電力出力装置、電力入力装置及び電力出入力装置を提供することを目的とする。
【0005】
本発明の一態様による電力出力装置は、筐体内に外部に対して電力を出力する内部電源を備える電力出力装置であって、前記電力出力装置から第1の種類の出力電力を受ける負荷が接続される第1端子と、前記電力出力装置から前記第1の種類とは異なる第2の種類の出力電力を受ける負荷が接続される第2端子と、使用者から、前記第1端子からの電力の出力指示を受ける第1装置と、使用者から、前記第2端子からの電力の出力指示を受ける第2装置と、を備え、前記第1端子及び前記第2端子は、前記第1装置と前記第2装置とが並ぶ方向と一致する方向に、前記第1装置と前記第2装置との並び順と一致する順序で並ぶように配置される。
【0006】
本発明の一態様による電力入力装置は、筐体内に外部からの電力が入力される内部負荷を備える電力入力装置であって、外部から第1の種類の入力電力を受ける第3端子と、外部から前記第1の種類とは異なる第2の種類の入力電力を受ける第4端子と、使用者から、前記第3端子からの電力の入力指示を受ける第1装置と、使用者から、前記第4端子からの電力の入力指示を受ける第2装置と、を備え、前記第3端子及び前記第4端子は、前記第1装置と前記第2装置とが並ぶ方向と一致する方向に、前記第1装置と前記第2装置との並び順と一致する順序で並ぶように配置される。
【0007】
本発明の一態様による電力出入力装置は、筐体内に、外部に対して電力を出力する内部電源、又は、外部からの電力が入力される内部負荷の少なくともいずれか一方を備える電力出入力装置であって、前記電力出入力装置から第1の種類の出力電力を受ける負荷が接続される第1端子、及び、前記電力出入力装置から第1の種類とは異なる第2の種類の出力電力を受ける負荷が接続される第2端子、又は、外部から前記第1の種類の入力電力を受ける第3端子、及び、外部から前記第2の種類の入力電力を受ける第4端子、の少なくともいずれか一方と、使用者から、前記第1端子からの電力の出力指示、又は、前記第3端子からの電力の入力指示を受ける第1装置と、使用者から、前記第2端子からの電力の出力指示、又は、前記第4端子からの電力の入力指示を受ける第2装置と、前記筐体の内外を連通する開口と、前記筐体に対して回動軸を中心に回動可能に設けられ、前記開口を覆蓋する覆蓋部と、を備え、前記第1装置及び前記第2装置は、前記覆蓋部に配置される。
【0008】
本発明によれば、より良好な電力出力装置、電力入力装置及び電力出入力装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】一実施形態による充電給電装置を示す斜視図である。
図2】一実施形態による充電給電装置の筐体に対応する直方体のモデルを示す図である。
図3】一実施形態による充電給電装置を示す斜視図である。
図4】一実施形態による充電給電装置を示す斜視図である。
図5図5A図5Fは、一実施形態による充電給電装置を示す六面図である。
図6】一実施形態による充電給電装置を示す断面図である。
図7】一実施形態による充電給電装置を示す断面斜視図である。
図8】一実施形態による充電給電装置の一部を示す断面図である。
図9】一実施形態による充電給電装置の一部を示す断面図である。
図10】筐体の下面側に備えられている部材を示す図である。
図11図11A図11Cは、水の流れを概念的に示す図である。
図12図12及び図12Bは、一実施形態による充電給電装置を示す図である。
図13図13A図13Fは、一実施形態による充電給電装置を示す六面図である。
図14】一実施形態による充電給電装置の一部を示す断面図である。
図15】筐体を傾けた状態を示す図である。
図16】一実施形態による充電給電装置を搬送する場合の例を示す図である。
図17】一実施形態による充電給電装置を搬送する場合の例を示す図である。
図18】一実施形態による充電給電装置を搬送する場合の例を示す図である。
図19】収容室に対するバッテリの挿抜の例を示す図である。
図20】収容室に対するバッテリの挿入の例を示す図である。
図21】収容室に対するバッテリの挿入の例を示す図である。
図22】一実施形態による充電給電装置の上面図である。
図23】インジケータを示す図である。
図24】一実施形態による充電給電装置の斜視図である。
図25】インジケータの発光色と点灯パターンの組み合わせに応じた充電給電装置の状態を示す表である。
図26図26A図26Eは、バッテリのSOCに応じた残量表示灯の表示例を示す図である。
図27図27A図27Dは、一実施形態による充電給電装置の上面図である。
図28】一実施形態による充電給電装置の後面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明による充電給電装置について、好適な実施形態を挙げ、添付の図面を参照して以下に詳細に説明する。
【0011】
[一実施形態]
一実施形態による充電給電装置について図面を用いて説明する。図1は、本実施形態による充電給電装置を示す斜視図である。
【0012】
図1に示すように、充電給電装置10には、筐体(ケーシング)12が備えられている。筐体12の形状は、略多面体状、より具体的には、略直方体状である。図1に示すように、筐体12の各々の頂点及び各々の辺は、面取りされたような形状、即ち、湾曲形状をなしている。充電給電装置10は、本発明の電力出力装置、電力入力装置、電力出入力装置に相当する。
【0013】
図2は、本実施形態による充電給電装置の筐体に対応する直方体のモデルを示す図である。図2に示すように、筐体12に対応する直方体23には、下面(底面)18Aと、上面18Bと、左側面(側面)18Cと、右側面(側面)18Dと、前面(前側面、側面)18Eと、後面(後側面、側面)18Fとが備えられている。面一般について説明する際には、符号18を用い、個々の面について説明する際には、符号18A~18Fを用いる。
【0014】
左側面18C、右側面18D、前面18E、及び、後面18Fは、下面18Aから折曲されて連なっている。また、左側面18C、右側面18D、前面18E、及び、後面18Fは、上面18Bから折曲されて連なっている。下面18Aと上面18Bとは、互いに沿っている、即ち、互いに平行になっている。即ち、下面18Aの法線方向と、上面18Bの法線方向とは、互いに沿っている。左側面18Cと右側面18Dとは、互いに沿っている。換言すれば、左側面18Cの法線方向と、右側面18Dの法線方向とは、互いに沿っている。前面18Eと後面18Fとは、互いに沿っている。換言すれば、前面18Eの法線方向と、後面18Fの法線方向とは、互いに沿っている。
【0015】
左側面18Cから右側面18Dに向かう方向、又は、右側面18Dから左側面18Cに向かう方向を、幅方向、即ち、X方向とする。前面18Eから後面18Fに向かう方向、又は、後面18Fから前面18Eに向かう方向を、奥行き方向、即ち、Y方向とする。下面18Aから上面18Bに向かう方向、又は、上面18Bから下面18Aに向かう方向を、高さ方向、即ち、Z方向とする。
【0016】
筐体12に対応する直方体23には、12個の辺20A~20Lが備えられている。辺20Aは、上面18Bと後面18Fとが交わる部位(部分、箇所)に位置している。辺20Bは、上面18Bと前面18Eとが交わる部位に位置している。辺20Cは、下面18Aと前面18Eとが交わる部位に位置している。辺20Dは、下面18Aと後面18Fとが交わる部位に位置している。辺20A~20Dは、互いに沿っている。
【0017】
辺20Eは、上面18Bと左側面18Cとが交わる部位に位置している。辺20Fは、下面18Aと左側面18Cとが交わる部位に位置している。辺20Gは、下面18Aと右側面18Dとが交わる部位に位置している。辺20Hは、右側面18Dと上面18Bとが交わる部位に位置している。辺20E~20Hは、互いに沿っている。
【0018】
辺20Iは、前面18Eと左側面18Cとが交わる部位に位置している。辺20Jは、左側面18Cと後面18Fとが交わる部位に位置している。辺20Kは、後面18Fと右側面18Dとが交わる部位に位置している。辺20Lは、前面18Eと右側面18Dとが交わる部位に位置している。辺20I~20Lは、互いに沿っている。
【0019】
図3は、本実施形態による充電給電装置を示す斜視図である。図3に示すように、筐体12には、収容室14(収容部)が備えられている。収容室14内には、バッテリ(収容物)16が収容され得る。バッテリ16は、収容室14に対して挿抜し得る。バッテリ16は、本発明の内部電源、内部負荷に相当する。
【0020】
図1及び図3に示すように、筐体12の上部には、収容室14に連なる開口14aを覆う覆蓋部(覆蓋部材、カバー)32が備えられている。覆蓋部32には、開ボタン33が備えられている。開ボタン33がユーザによって押されると、覆蓋部32を開くようになっている。開ボタン33は、本発明の解除部に相当する。図1には、覆蓋部32が閉じられた状態が示されている。図3には、覆蓋部32が開かれた状態が示されている。図1に示すように、覆蓋部32には、バッテリ16の残量を示すためのインジケータ30が備えられている。覆蓋部32は、上面18Bに備えられた回動軸31(図8参照)を中心として回動可能である。かかる回動軸31は、後述する凹部24側に備えられている。覆蓋部32が回動軸31を中心として回動することにより、収容室14を開閉し得る。図3に示すように、覆蓋部32が開かれている際、ユーザは、バッテリ16を収容室14に対して挿抜し得る。図1に示すように、覆蓋部32が閉じられている際、覆蓋部32の一端は、後面18Fの上端に近接する。換言すれば、覆蓋部32が閉じられている際、覆蓋部32の一端は、辺20Aに対応する部位の近傍に位置する。覆蓋部32には、湾曲部32aが備えられている。覆蓋部32が閉じられている際、湾曲部32aは辺20Aに対応する部位に位置する。
【0021】
図2に示すように、辺20Aは、後面18Fのうちの一方の側、即ち、上側に位置している。換言すれば、辺20Aは、上面18Bのうちの一方の側、即ち、後ろ側に位置している。図2及び図3に示すように、辺20Aに対応する部位には、収容室14に連なる開口14a、又は、収容室14に連なる開口14aの周縁部14bが位置している。
【0022】
図2に示すように、辺20Bは、前面18Eのうちの一方の側、即ち、上側に位置している。換言すれば、辺20Bは、上面18Bのうちの他方の側、即ち、前側に位置している。辺20Bは、上述したように、辺20Aに沿っている。図1に示すように、辺20Bに対応する部位には、取手部(第1取手部、把持部、バー、支持部、グリップ)22Bが備えられている。取手部22Bは、幅方向、即ち、X方向に延在している。
【0023】
図2に示すように、辺20Cは、前面18Eのうちの他方の側、即ち、下側に位置している。換言すれば、辺20Cは、下面18Aのうちの一方の側、即ち、前側に位置している。辺20Cは、上述したように、辺20Aに沿っている。図1に示すように、辺20Cに対応する部位には、取手部(第2取手部、把持部、バー、支持部、グリップ)22Cが備えられている。取手部22Cは、幅方向、即ち、X方向に延在している。
【0024】
辺20Dは、後面18Fのうちの他方の側、即ち、下側に位置している。換言すれば、辺20Dは、下面18Aのうちの他方の側、即ち、後ろ側に位置している。辺20Dは、上述したように、辺20Aに沿っている。図4は、本実施形態による充電給電装置を示す斜視図である。図4に示すように、辺20Dに対応する部位には、取手部(第3取手部、支持部、手掛かり部、凹部)22Dが備えられている。取手部22Dは、幅方向、即ち、X方向に延在するとともに、前面18E側に向かって陥没している。即ち、取手部22Dは、上面18B側に向かう凹部空間54(図4参照)を筐体12に形成することによって構成されている。凹部空間54は、後述する部分56f(図7参照)によって画定されている。図7に示すように、当該部分56fの上部は、後面18F側に向かって折れ曲がっている。当該部分56fのうちの後面18F側に折れ曲がっている部分は、取手部22Dの下端の部位に対して上面18B側に位置している。なお、取手部一般について説明する際には、符号22を用い、個々の取手部について説明する際には符号22B~22Dを用いる。
【0025】
図1に示すように、辺20Bに対応する部位の近傍には、上面18B及び前面18Eの一部を切り欠くような形状の凹部24が形成されている。凹部24の底部は部材25によって画定されており、凹部24の一方の側部は後述する外縁部材44Cの一部によって構成されており、凹部24の他方の側部は後述する外縁部材44Dの一部によって構成されている。凹部24の底部を構成する部材25の面は、上面18Bに対して斜めになっている。凹部24がこのように構成されているため、辺20Bに対応する部位に取手部22Bを備え得る。凹部24の底部を構成する部材25には、USB電力出力端子(出力端子、コネクタ)26とAC電力出力端子(出力端子、コネクタ)28とが備えられている。USB電力出力端子26とAC電力出力端子28とは、充電給電装置10から外部機器に対して電力を供給するためのものである。USB電力出力端子26は、直流電力を出力し得る。USB電力出力端子26は、例えば、USBケーブルを接続し得るUSB端子、即ち、USBケーブルを接続し得る差し込み口である。USB電力出力端子26には、直流電力を受ける負荷が接続され得る。AC電力出力端子28は、交流電力を出力し得る。AC電力出力端子28は、例えば、商用電源プラグを接続し得る差し込み口である。AC電力出力端子28には、交流電力を受ける負荷が接続され得る。ここでは、2つのUSB電力出力端子26と、2つのAC電力出力端子28とが備えられている場合を例に説明するが、USB電力出力端子26の数及びAC電力出力端子28の数は、これに限定されるものではない。図1には、USB電力出力端子26とAC電力出力端子28とにキャップ27、29がそれぞれ被せられている状態が示されている。キャップ27、29は、USB電力出力端子26とAC電力出力端子28とをそれぞれ保護するためのものである。USB電力出力端子26は本発明の第1端子、AC電力出力端子28は本発明の第2端子に相当する。直流電力は本発明の第1の種類の出力電力、交流電力は本発明の第2の種類の出力電力に相当する。
【0026】
図5A図5Fは、本実施形態による充電給電装置を示す六面図である。図5Aは、下面図であり、図5Bは、上面図であり、図5Cは、左側面図であり、図5Dは、右側面図であり、図5Eは、前面図であり、図5Fは、後面図である。なお、図5C図5D図5E及び図5Fにおいては、後述する接地用突起38が図示されているが、図5Aにおいては、後述する接地用突起38の図示が省略されている。
【0027】
図5Fに示すように、凹部空間54には、AC電力入力端子(入力端子、コネクタ)34AとDC電力入力端子(入力端子、コネクタ)34Bとが備えられている。AC電力入力端子34AとDC電力入力端子34Bとは、外部から充電給電装置10に対して入力電力を受けるためのものである。AC電力入力端子34Aは、商用の交流電源から供給される電力を充電給電装置10に入力するための不図示の電源ケーブルが接続され得る差し込み口である。DC電力入力端子34Bは、直流電力を充電給電装置10に入力するための不図示の電源ケーブルが接続され得る差し込み口である。
【0028】
図5Aに示すように、筐体12の下面18Aには、接地用突起38(図3参照)を取り付け得るためのネジ穴40Aが備えられている。図6は、本実施形態による充電給電装置を示す断面図である。図6に示すように、接地用突起38は、ネジ42を用いて筐体12の下面18Aに取り付けられ得る。接地用突起38が下面18Aに取り付けられている状態で筐体12を起立姿勢にすると、接地用突起38が床(床面、載置面、配置面)に向かって突出している状態となる。図5Cに示すように、後述する外縁部材44Cの四隅には、接地用突起38を取り付け得るためのネジ穴40Cが備えられている。また、図5Dに示すように、後述する外縁部材44Dの四隅には、接地用突起38を取り付け得るためのネジ穴40Dが備えられている。筐体12の下面18Aから接地用突起38を取り外し、外縁部材44Cの四隅又は外縁部材44Dの四隅に接地用突起38を取り付けることも可能である。
【0029】
図5A及び図6に示すように、下面18Aには、通気路(通気口、吸気口、吸気路、隙間)36Aが備えられている。通気路36Aは、部分通気路36Acと部分通気路36Adとによって構成されている。図5C及び図6に示すように、左側面18Cには、通気路(通気口、吸気口、吸気路、隙間)36Cが備えられている。図5D及び図6に示すように、右側面18Dには、通気路(通気口、吸気口、吸気路、隙間)36Dが備えられている。
【0030】
図7は、本実施形態による充電給電装置を示す断面斜視図である。図7においては、後述するスリット59(図10参照)及び後述する開口57d(図10参照)の図示が省略されている。図8は、本実施形態による充電給電装置の一部を示す断面図である。図8には、前面18E側の断面が示されている。図9は、本実施形態による充電給電装置の一部を示す断面図である。図9には、後面18F側の断面が示されている。図7に示すように、前面18Eには、通気路(通気口、排気口、排気路、隙間)36Eが備えられている。通気路36Eは、部分通気路36Eaと部分通気路36Ebとによって構成されている。図7に示すように、後面18F側には、通気路(通気口、吸気口、吸気路、隙間)36Fが備えられている。通気路36Fは、部分通気路36Faと部分通気路36Fbとによって構成されている。通気路一般について説明する際には、符号36を用い、個々の通気路について説明する際には、符号36A、36C、36D、36E、36Fを用いる。本実施形態によれば、下面18A、左側面18C、右側面18D、前面18E及び後面18Fに通気路36A、36C、36D、36E、36Fが備えられている。このため、後述する送風機52を用いて送風することにより、例えば通気路36A、36C、36D、36Fを介して筐体12内に空気を流入し得るとともに、例えば通気路36Eを介して筐体12内から空気を排出し得る。従って、本実施形態によれば、筐体12内を良好に冷却することができる。
【0031】
図10は、筐体の下面側に備えられている部材を示す図である。部材56は、筐体12の下面18A側に備えられる。部材56には、下面18Aに対応する板状の部分56aが備えられている。当該部分56aの一方の側、即ち、後面18F側には、当該部分56aから屈曲されて連なる部分56fが備えられている。当該部分56aの他方の側、即ち、前面18E側には、当該部分56aから屈曲されて連なる部分56eが備えられている。部分56fは、後面18F側に位置し、部分56eは前面18E側に位置する。部分56fには、AC電力入力端子34Aが取り付けられる開口57cと、DC電力入力端子34Bが取り付けられる開口57dとが備えられている。部分56fには、複数のスリット59が形成されている。ここでは、5本のスリット59が形成されている場合が例として示されているが、スリット59の数は5本に限定されるものではない。
【0032】
図5C図5D及び図6に示すように、筐体12には、外縁部材(フレーム)44C、44Dと、内側部材(サイドカバー、パネル)46C、46Dとが備えられている。
【0033】
外縁部材44Cは、例えば環状(枠状)の部材によって構成されている。内側部材46Cは、例えば板状の部材によって構成されている。外縁部材44Cのうちの左側面18Cに位置する部分は、左側面18Cのうちの外縁側を構成する。内側部材46Cは、外縁部材44Cの内側に備えられている。通気路36Cは、外縁部材44Cの内端と内側部材46Cの外端との間に形成されている。内側部材46Cの外縁は、外縁部材44Cの内縁より大きい。内側部材46Cは、はめ込み式の固定機構(固定構造)47を用いて筐体12に固定されている。固定機構47は、例えば内側部材46Cの四隅に対応するように備えられている。固定機構47による固定を解除することによって、内側部材46Cを筐体12から取り外すことが可能である。内側部材46Cのうちの外縁部材44Cと重なり合っている部分は、外縁部材44Cのうちの内側部材46Cと重なり合っている部分に対して、筐体12の外側に位置している。このため、外縁部材44Cが筐体12に固定されている状態で、内側部材46Cを取り外すことが可能である。
【0034】
図6に示すように、外縁部材44Cには、内側部材46Cと外縁部材44Cとが重なり合っている部位において内側部材46Cに向かって突出する突出部(突起部、かえし)48Cが備えられている。突出部48Cは、外縁部材44Cの内縁に備えられている。図11A図11Cは、水の流れを概念的に示す図である。図11Aは、左側面図である。図11Bは、左側面18Cの断面図である。突出部48Cは、図11Aに示すように、内側部材46Cの外周に沿うように環状に形成されている。環状に形成された突出部48Cのうちの角部は、図11Aに示すように湾曲している。即ち、突出部48Cは、直線状部位48CLA、48CLB、48CLE、48CLFと、湾曲部位48CCA、48CCB、48CCC、48CCDとによって構成されている。直線状部位48CLAは、下面18Aに沿う部位である。直線状部位48CLBは、上面18Bに沿う部位である。直線状部位48CLEは、前面18Eに沿う部位である。直線状部位48CLFは、後面18Fに沿う部位である。湾曲部位48CCAは、辺20Aに対応する部位の近傍に位置する。湾曲部位48CCBは、辺20Bに対応する部位の近傍に位置する。湾曲部位48CCCは、辺20Cに対応する部位の近傍に位置する。湾曲部位48CCDは、辺20Dに対応する部位の近傍に位置する。内側部材46Cに向かって突出する突出部48Cが外縁部材44Cの内縁に備えられているため、通気路36Cを介して筐体12内に入り込む水は、以下のように流れ得る。例えば、通気路36Cのうちの直線状部位48CLBに対応する部位に入り込む水は、突出部48Cに衝突した後に、内側部材46Cの内面に達し、内側部材46Cの内面を伝って鉛直方向に流れ得る(図11B参照)。また、通気路36Cのうちの湾曲部位48CCAに対応する部位に入り込む水は、湾曲部位48CCAの形状に沿うように外縁部材44Cの表面を伝って流れ、更に、直線状部位48CLFの形状に沿うように外縁部材44Cの表面を伝って流れ得る。また、通気路36Cのうちの湾曲部位48CCBに対応する部位に入り込む水は、湾曲部位48CCBの形状に沿うように外縁部材44Cの表面を伝って流れ、更に、直線状部位48CLEの形状に沿うように外縁部材44Cの表面を伝って流れ得る。このように、突出部48Cは、樋のような役割を果たす。
【0035】
右側面18Dから左側面18Cに向かう方向における内側部材46Cと外縁部材44Cとの位置関係は、以下のようになっている。即ち、外縁部材44Cのうちの最も当該方向側に位置する部分は、内側部材46Cのうちの最も当該方向側に位置する部分に対して、当該方向側に位置している。換言すれば、左側面18Cの法線方向において、内側部材46Cの最突出部は、外縁部材44Cの最突出部に対して後退している。このため、左側面18C側が床に接するように筐体12を配した際、外縁部材44Cは床に接する一方、内側部材46Cは床に接しない。図11Cは、左側面18Cが下側になるように筐体12が配された際の状態が示されている。筐体12内に水が入り込んだ場合、図11Cに示すように、当該水は通気路36Cを介して筐体12の外部に排出され得る。
【0036】
外縁部材44Dと外縁部材44Cとは、筐体12の左右中心に対して鏡面対称となっている。また、内側部材46Dと内側部材46Cとは、筐体12の左右中心に対して鏡面対称となっている。外縁部材44Dが筐体12に固定されている状態で、内側部材46Dを取り外すことが可能である。通気路36Dを介して筐体12内に水が入り込んだ際の水の流れは、通気路36Cを介して筐体12内に水が入り込んだ際の水の流れと同様である。
【0037】
図7及び図8に示すように、前面18E側には、板状の部材46Eが備えられている。部材46Eのうちの上面18B側に位置する部分46Ebは、部材25のうちの前面18E側の部分25Eと重なり合っている。部材46Eのうちの部材25と重なり合っている部分46Ebは、部材25のうちの部材46Eと重なり合っている部分25Eに対して、筐体12の内側に位置している。部分通気路36Ebは、部材46Eのうちの上面18B側に位置する部分46Ebと、部材25のうちの前面18E側に位置する部分25Eとの間に形成されている。上述したように、部分通気路36Eaと部分通気路36Ebとによって通気路36Eが構成されている。
【0038】
後面18Fから前面18Eに向かう方向における部材46Eと外縁部材44C、44Dとの位置関係は、以下のようになっている。即ち、外縁部材44C、44Dのうちの最も当該方向側に位置する部分は、部材46Eのうちの最も当該方向側に位置する部分に対して、当該方向側に位置している。換言すれば、前面18Eの法線方向において、部材46Eの最突出部は、外縁部材44C、44Dの最突出部に対して後退している。このため、前面18E側が床に接するように筐体12を配した際、外縁部材44C、44Dは床に接する一方、部材46Eは床に接さず、通気路36Eが床によって塞がれてしまうことはない。このため、本実施形態によれば、前面18E側が床に接するように筐体12を配した場合であっても、後述する送風機52によって排気される空気が、通気路36Eを介して筐体12の外部に排出され得る。
【0039】
図7及び図9に示すように、後面18F側には、板状の部材46Fが備えられている。部分通気路36Faは、上述した部分56fと部材46Fとの間に形成されている。部分通気路36Faは、上述した凹部空間54に備えられている。部分通気路36Faが筐体12の表面ではなく凹部空間54内に備えられているため、異物は部分通気路36Faを介して筐体12内に侵入しにくい。部分通気路36Fbは、部材46Fのうちの上面18B側に位置する部分と、部材46Fに対して上面18B側に備えられた部材49との間に形成されている。部材49は、覆蓋部32と部材46Fとの間に位置している。上述したように、部分通気路36Faと部分通気路36Fbとにより通気路36Fが構成されている。
【0040】
図6に示すように、部分通気路36Acは、部分56aと外縁部材44Cとの間に形成されている。また、部分通気路36Adは、部分56aと外縁部材44Dとの間に形成されている。上述したように、部分通気路36Acと部分通気路36Adとによって通気路36Aが構成されている。上面18Bが床に対向するように筐体12が配されることはないため、通気路36Aが形成された下面18Aが上向きになるように筐体12が配されることはない。このため、通気路36Aを介して異物が筐体12内に侵入する可能性は低く、従って、当該異物が後述する電力変換装置17に到達する可能性は低い。上述したように、部分通気路36Acと部分通気路36Adとにより通気路36Aが構成されている。
【0041】
図7及び図10に示すように、部材46Eのうちの下面18A側に位置する部分46Eaは、部材56のうちの前面18E側の部分56exと重なり合っている。部材46Eのうちの部材56と重なり合っている部分46Eaは、部材56のうちの部材46Eと重なり合っている部分56exに対して、筐体12の内側に位置している。部分通気路36Eaは、部材46Eのうちの下面18A側に位置する部分46Eaと、部材56のうちの前面18E側に位置する部分56exとの間に形成されている。
【0042】
通気路36Eの断面積(開口サイズ)と、通気路36Aの断面積とは、互いに異なっている。より具体的には、通気路36Aの断面積は、通気路36Eの断面積より小さい。通気路36Cの断面積と、通気路36Dの断面積とは、同等である。通気路36Cの断面積と、通気路36Eの断面積とは、互いに異なっている。より具体的には、通気路36Cの断面積は、通気路36Eの断面積より小さい。通気路36Dの断面積と、通気路36Eの断面積とは、互いに異なっている。通気路36Dの断面積は、通気路36Eの断面積より小さい。通気路36Eの断面積と、通気路36Fの断面積とは、互いに異なっている。より具体的には、通気路36Fの断面積は、通気路36Eの断面積より小さい。このように、本実施形態では、後述する送風機52を用いて吸気を行うための通気路36A、36C、36D、36Fの断面積が比較的小さく設定されている。このため、本実施形態によれば、通気路36A、36C、36D、36Fを介して筐体12内に異物が侵入するのを抑制することができる。一方、本実施形態では、後述する送風機52を用いて排気を行うための通気路36Eの断面積が比較的大きく設定されている。このため、本実施形態によれば、万が一、筐体12内に異物が侵入した場合であっても、当該異物を効果的に排出することができる。
【0043】
図12A及び図12Bは、本実施形態による充電給電装置を示す図である。図12Aは、上面18B側から見た水平断面図である。図12Bに、右側面18D側から見た鉛直断面図である。図12A及び図12Bにおいて、ハッチングが付された矢印は、空気の流れを概念的に示している。
【0044】
図12A及び図12Bに示すように、複数の発熱体50A、50Bが備えられている。発熱体一般について説明する際には符号50を用い、個々の発熱体について説明する際には符号50A、50Bを用いる。また、筐体12内には、発熱体50A、50Bを冷却するための送風機(ファン)52が更に備えられている。送風機52は、図12A及び図12Bにおける右側から左側に向かって空気を送る。発熱体50A、50Bは、通気路36A、36C、36D、36Fに対して下流側に位置している。発熱体50A、50Bは、送風機52に対して上流側に位置している。発熱体50Aは、例えばバッテリ16である。発熱体50Bは、例えば電力変換装置(インバータ・コンバータ・ユニット)17である。発熱体50Bは、発熱体50Aよりも高温になる。発熱体50Aは、発熱体50Bに対して上流側に配されている。発熱体50Aが収容されている収容室14と、発熱体50Bが収容されている部位(収容室)との間には、隔壁51Aが存在している。発熱体50Bが収容されている部位と、送風機52が収容されている部位との間には、隔壁51Bが存在している。図12Aに示すように、発熱体50Aのうちの前面18E側の部位と左側面18Cとの間には、障壁部材(シール材)53C1が備えられている。発熱体50Aのうちの前面18E側の部位と右側面18Dとの間には、障壁部材53D1が備えられている。発熱体50Bと左側面18Cとの間には、障壁部材53C2が備えられている。発熱体50Bと右側面18Dとの間には、障壁部材53D2が備えられている。図12Bに示すように、隔壁51Aの下端部と発熱体50Bとの間には、障壁部材53A1が備えられている。発熱体50Bのうちの前面18E側の部位と部分56eとの間には、障壁部材53A2が備えられている。障壁部材53C1、53D1、53C2、53D2、53A1、53A2は、空気の流れを遮断するためのものである。障壁部材53C1、53D1、53C2、53D2、53A1、53A2は、例えば発泡シール材によって構成され得るが、これに限定されるものではない。発熱体50A、50B、送風機52、隔壁51A、51B、及び、障壁部材53A1、53A2、53C1、53C2、53D1、53D2がこのように配されているため、空気は、矢印で示されたように、筐体12内を流れる。
【0045】
図13A図13Fは、本実施形態による充電給電装置を示す六面図である。図13Aは、下面図であり、図13Bは、上面図であり、図13Cは、左側面図であり、図13Dは、右側面図であり、図13Eは、前面図であり、図13Fは、後面図である。図13には、接地用突起38(図5C図5F参照)が取り外されている状態が示されている。
【0046】
下面18Aが床に接するように筐体12を配した場合、上面18Bから下面18Aに向かう方向における外縁部材44C、44Dと床との位置関係は以下のようになる。即ち、外縁部材44Cのうちの最も当該方向側に位置する部位(部分)58Ac(図14参照)と、外縁部材44Dのうちの最も当該方向側に位置する部位58Adとが、床に接する。当該部位58Ac、58Adは、図13Aに示すように線状である。下面18A全体が床に接するわけではなく、線状の部位58Ac、58Adが床に接するため、当該部位58Ac、58Adの長手方向に筐体12をスライドさせる場合の摩擦力は比較的小さい。従って、図13Aに示す矢印60Aの方向に筐体12をスライドさせる場合には、比較的小さい力で筐体12をスライドさせることが可能である。このように、下面18Aが床に接するように筐体12を配した場合、前面18Eから後面18Fに向かう方向に、比較的小さい力で筐体12をスライドさせ得る。また、下面18Aが床に接するように筐体12を配した場合、後面18Fから前面18Eに向かう方向に、比較的小さい力で筐体12をスライドさせ得る。
【0047】
左側面18Cが床に接するように筐体12を配した場合、右側面18Dから左側面18Cに向かう方向における外縁部材44Cと床との位置関係は以下のようになる。即ち、外縁部材44Cのうちの最も当該方向側に位置する部位58C(図11C参照)が、床に接する。図14は、本実施形態による充電給電装置の一部を示す断面図である。図14には、接地用突起38が下面18A側に取り付けられている状態が示されている。部位58Cは、図13Cに示すように、略長方形の枠状、即ち、略長方形の環状である。左側面18C全体が床に接するわけではなく、環状の部位58Cが床に接するため、筐体12をスライドさせる場合の摩擦力は比較的小さい。従って、図13Cに示す矢印60Cの方向に筐体12をスライドさせる場合には、比較的小さい力で筐体12をスライドさせ得る。このように、左側面18Cが床に接するように筐体12を配した場合、前面18Eから後面18Fに向かう方向に、比較的小さい力で筐体12をスライドさせ得る。また、左側面18Cが床に接するように筐体12を配した場合、後面18Fから前面18Eに向かう方向に、比較的小さい力で筐体12をスライドさせ得る。また、左側面18Cが床に接するように筐体12を配した場合、下面18Aから上面18Bに向かう方向に、比較的小さい力で筐体12をスライドさせ得る。また、左側面18Cが床に接するように筐体12を配した場合、上面18Bから下面18Aに向かう方向に、比較的小さい力で筐体12をスライドさせ得る。
【0048】
左側面18Cが床に接するように筐体12を配した場合、環状の部位58Cが床に接するため、左側面18Cに備えられた通気路36Cを介しての吸気が抑制される。このため、このような場合には、通気路36Cを介して異物が筐体12内に侵入することが抑制される。
【0049】
右側面18Dが床に接するように筐体12を配した場合、左側面18Cから右側面18Dに向かう方向における外縁部材44Dと床との位置関係は以下のようになる。即ち、外縁部材44Dのうちの最も当該方向側に位置する部位58Dが、床に接する。右側面18Dと左側面18Cとは、筐体12の左右中心に対して鏡面対称となっている。従って、右側面18Dが床に接するように筐体12を配した場合にも、左側面18Cが床に接するように筐体12を配した場合と同様に、比較的小さい力で筐体12をスライドさせ得る。また、右側面18Dが床に接するように筐体12を配した場合にも、左側面18Cが床に接するように筐体12を配した場合と同様に、通気路36Dを介して異物が筐体12内に侵入することが抑制される。
【0050】
前面18Eが床に接するように筐体12を配した場合、後面18Fから前面18Eに向かう方向における外縁部材44C、44Dと床との位置関係は以下のようになる。即ち、外縁部材44Cのうちの最も当該方向側に位置する部位58Ecと、外縁部材44Dのうちの最も当該方向側に位置する部位58Edとが、床に接する。当該部位58Ec、58Edは、図13Eに示すように線状である。前面18E全体が床に接するわけではなく、線状の部位58Ec、58Edが床に接するため、当該部位58Ec、58Edの長手方向に筐体12をスライドさせる場合の摩擦力は比較的小さい。従って、図13Eに示す矢印60Eの方向に筐体12をスライドさせる場合には、比較的小さい力で筐体12をスライドさせることが可能である。このように、前面18Eが床に接するように筐体12を配した場合、下面18Aから上面18Bに向かう方向に、比較的小さい力で筐体12をスライドさせ得る。また、前面18Eが床に接するように筐体12を配した場合、上面18Bから下面18Aに向かう方向に、比較的小さい力で筐体12をスライドさせ得る。
【0051】
後面18Fが床に接するように筐体12を配した場合、前面18Eから後面18Fに向かう方向における外縁部材44C、44Dと床との位置関係は以下のようになる。即ち、外縁部材44Cのうちの最も当該方向側に位置する部位58Fcと、外縁部材44Dのうちの最も当該方向側に位置する部位58Fdとが、床に接する。当該部位58Fc、58Fdは、図13Fに示すように線状である。後面18F全体が床に接するわけではなく、線状の部位58Fc、58Fdが床に接するため、当該部位58Fc、58Fdの長手方向に筐体12をスライドさせる場合の摩擦力は比較的小さい。従って、図13Fに示す矢印60Fの方向に筐体12をスライドさせる場合には、比較的小さい力で筐体12をスライドさせることが可能である。このように、後面18Fが床に接するように筐体12を配した場合、下面18Aから上面18Bに向かう方向に、比較的小さい力で筐体12をスライドさせ得る。また、後面18Fが床に接するように筐体12を配した場合、上面18Bから下面18Aに向かう方向に、比較的小さい力で筐体12をスライドさせ得る。
【0052】
図15は、筐体を傾けた状態を示す図である。図15には、下面18Aと右側面18Dとが交わる部位に位置する辺20Gに対応する部位のみが床62と接するように筐体12が傾けられた状態が示されている。筐体12をこのように傾けた場合、筐体12から床62に向かう方向における外縁部材44Dと床62との位置関係は以下のようになる。即ち、外縁部材44Dのうちの最も当該方向側に位置する部位58Xが床62に接する。当該部位58Xは、線状である。床62に接する部位58Xが線状であるため、当該部位58Xの長手方向に交差する方向に筐体12をスライドさせる場合には摩擦力が比較的小さい。従って、図15に示す矢印60Xの方向に筐体12をスライドさせる場合には、比較的小さい力で筐体12をスライドさせ得る。なお、筐体12を反対側に傾けた場合には、筐体12から床62に向かう方向における外縁部材44Cと床62との位置関係は以下のようになる。即ち、外縁部材44Cのうちの最も当該方向側に位置する部位58X’が床62に接する。当該部位58X’は、線状である。床62に接する部位58X’が線状であるため、当該部位58X’の長手方向に交差する方向に筐体12をスライドさせる場合には摩擦力が比較的小さい。従って、筐体12を反対側に傾けた場合においても、図15に示す矢印60Xの方向に筐体12をスライドさせる際には、比較的小さい力で筐体12をスライドさせ得る。
【0053】
図16は、本実施形態による充電給電装置を搬送する場合の例を示す図である。図16には、右側面18Dが下側になるように筐体12が床62に配されている場合の例が示されている。図16に示されている床62は、例えば自動車の荷台等であるが、これに限定されるものではない。図16には、筐体12が配されている床62の高さが、ユーザ64が立っている不図示の床の高さに対して高い場合の例が示されている。図16には、取手部22Bがユーザ64の右手66Rによって掴まれ、取手部22Cがユーザ64の左手66Lによって掴まれている場合の例が示されている。ユーザ64は、取手部22B、22Cを掴んだ状態で、充電給電装置10を自動車の荷台等から引き出すことができる。
【0054】
図17は、本実施形態による充電給電装置を搬送する場合の例を示す図である。図17には、ユーザ64が充電給電装置10を一人で持ち運ぶ際の例が示されている。図17には、取手部22Bがユーザ64の右手66Rによって掴まれ、取手部22Dがユーザ64の左手66Lによって掴まれている場合の例が示されている。ユーザ64は、取手部22B、22Dを掴んだ状態で、充電給電装置10を持ち運ぶことができる。
【0055】
図18は、本実施形態による充電給電装置を搬送する場合の例を示す図である。図18には、2人のユーザ64A、64Bが協力して充電給電装置10を持ち運ぶ際の例が示されている。図18には、階段を上る際に、ユーザ64Aが前方に位置し、ユーザ64Bが後方に位置している場合の例が示されている。図18には、取手部22Bがユーザ64Aの右手64ARによって掴まれ、取手部22Dがユーザ64Bの右手64BRによって掴まれている場合の例が示されている。ユーザ64A、64Bは、このようにして、充電給電装置10を持ち運ぶこともできる。
【0056】
図19は、収容室に対するバッテリの挿抜の例を示す図である。図19には、下面18Aが床62に対向するように筐体12が配されている場合の例が示されている。図19には、収容室14の深さ方向、即ち、鉛直方向に沿うようにバッテリ16を収容室14内に対して挿抜する場合の例が示されている。ユーザは、このようにしてバッテリ16を収容室14に対して挿抜し得る。
【0057】
図20は、収容室に対するバッテリの挿入の例を示す図である。図20には、下面18Aが床62に対向するように筐体12が配されている場合の例が示されている。上述したように、辺20Aに対応する部位には、収容室14に連なる開口14a、又は、収容室14に連なる開口14aの周縁部14bが位置している。辺20Aに対応する部位には、取手部22B~22Dは設けられていない。辺20Aに対応する部位に、収容室14に連なる開口14a、又は、収容室14に連なる開口14aの周縁部14bが位置しているため、収容室14内の側面のうちの後面18F側の部分は、バッテリ16を挿入する際にガイド部(案内部)として機能し得る。このように、収容室14の深さ方向に対して斜めの方向から、バッテリ16を収容室14内に挿入することができる。即ち、収容室14の深さ方向以外の方向からバッテリ16を収容室14内に挿入することができる。
【0058】
図21は、収容室に対するバッテリの挿入の例を示す図である。図21には、前面18Eが床62に対向するように筐体12が配されている場合の例が示されている。上述したように、辺20Aに対応する部位には、収容室14に連なる開口14a、又は、収容室14に連なる開口14aの周縁部14bが位置している。辺20Aに対応する部位には、取手部22は設けられていない。辺20Aに対応する部位に、収容室14に連なる開口14a、又は、収容室14に連なる開口14aの周縁部14bが位置しているため、収容室14内の側面のうちの後面18F側の部分は、バッテリ16を挿入する際にガイド部として機能し得る。このように、収容室14の深さ方向に対して斜めの方向から、バッテリ16を収容室14内に挿入することができる。即ち、収容室14の深さ方向以外の方向からバッテリ16を収容室14内に挿入することができる。
【0059】
図22は、本実施形態による充電給電装置の上面図である。図22には、覆蓋部32が閉じられた状態が示されている。図22には、覆蓋部32が回動する際の中心となる回動軸31(図8)の位置が直線Oで示されている。また、図22には、覆蓋部32を開く方向に最も回動させた状態において、覆蓋部32と取手部22Bとが当接する範囲を範囲Sで示している。
【0060】
図22に示すように、覆蓋部32が閉じられている際に、インジケータ30は、覆蓋部32のX方向において略中央部であって、覆蓋部32のY方向において覆蓋部32の回動軸寄りに配置されている。これにより、覆蓋部32を開く方向に最も回動させた際に、取手部22Bは覆蓋部32のインジケータ30が設けられている位置よりも回動軸と反対側の位置(範囲S)に当接する。このとき、インジケータ30は凹部24と対向することとなる。そのため、インジケータ30が他の部材と当接せず、インジケータ30への直接的な力の入力を抑制することができる。
【0061】
覆蓋部32の回動軸は、覆蓋部32に対して、USB電力出力端子26及びAC電力出力端子28が配置される凹部24側に設けられている。これにより、覆蓋部32を開く方向に回動させた際に、ユーザは、USB電力出力端子26及びAC電力出力端子28側からインジケータ30を視認できる。
【0062】
図23は、インジケータを示す図である。インジケータ30は、メインスイッチ灯100、USBスイッチ灯102、ACスイッチ灯104、残量表示灯106、充電保護灯108、過負荷灯110、バッテリエラー灯112及びシステムエラー灯114を有している。メインスイッチ灯100はメインスイッチ116と、USBスイッチ灯102はUSBスイッチ118と、ACスイッチ灯104はACスイッチ120と、それぞれ一体となっている。USBスイッチ灯102は本発明の第5装置に相当し、ACスイッチ灯104は本発明の第6装置に相当する。
【0063】
メインスイッチ116は、USBスイッチ118とACスイッチ120とにより挟まれるように配置されている。メインスイッチ116は、ユーザから操作されることにより、充電給電装置10のシステム(図12A及び図12Bに示す電力変換装置17、送風機52等)の起動指示を受ける被操作要素である。メインスイッチ116には、メインスイッチであることを示すアイコンが表示されている。メインスイッチ灯100は、ユーザに、充電給電装置10の状態がシステム動作中、システム停止中等であることを報知する表示要素である。メインスイッチ116は、本発明の第3装置に相当する。
【0064】
USBスイッチ118は、ユーザから操作されることにより、USB電力出力端子26からの直流電力の出力指示を受ける被操作要素である。USBスイッチ118には、USBを示すアイコンが表示されている。USBスイッチ灯102は、充電給電装置10の状態が、USB電力出力端子26から電力出力可能、電力出力不能等であることを報知する表示要素である。USBスイッチ118は、本発明の第1装置に相当する。
【0065】
ACスイッチ120は、ユーザから操作されることにより、AC電力出力端子28からの電力の出力指示を受ける被操作要素である。ACスイッチ120には、AC電力出力端子28に挿入される商用電源プラグを示すアイコンが表示されている。ACスイッチ灯104は、ユーザに、充電給電装置10の状態が、AC電力出力端子28から電力出力可能、電力出力不能等であることを報知する表示要素である。ACスイッチ120は、本発明の第2装置に相当する。
【0066】
残量表示灯106は、ユーザに、バッテリ16の充電容量(SOC:State Of Charge)等を報知する表示要素である。残量表示灯106は、メインスイッチ116の外周に配置された円弧状の4つの残量表示灯106a~106dにより構成されている。
【0067】
充電保護灯108は、ユーザに、充電給電装置10の状態が、バッテリ16の充電不可等であることを報知する表示要素である。充電保護灯108は、残量表示灯106とUSBスイッチ灯102との間に配置されている。
【0068】
過負荷灯110は、ユーザに、充電給電装置10の状態が、バッテリ16の過負荷等であることを報知する表示要素である。過負荷灯110は、残量表示灯106とUSBスイッチ灯102との間に配置されている。
【0069】
バッテリエラー灯112は、ユーザに、充電給電装置10の状態が、バッテリ16のエラー等であることを報知する表示要素である。バッテリエラー灯112は、残量表示灯106とACスイッチ灯104との間に配置されている。
【0070】
システムエラー灯114は、ユーザに、充電給電装置10の状態がシステムエラー等であることを報知する表示要素である。システムエラー灯114は、残量表示灯106とACスイッチ灯104との間に配置されている。
【0071】
図24は、本実施形態による充電給電装置の斜視図である。図24には、覆蓋部32の一部、及び、凹部24が示されている。図24に示すように、USB電力出力端子26とAC電力出力端子28とは、X方向に並んで配置されている。更に、X方向正側寄りにUSB電力出力端子26が配置され、X方向負側寄りにAC電力出力端子28が配置されている。メインスイッチ116、USBスイッチ118及びACスイッチ120は、X方向に並んで配置されている、更に、メインスイッチ116に対してX方向正側にUSBスイッチ118が配置され、メインスイッチ116に対してX方向負側にACスイッチ120が配置されている。即ち、USBスイッチ118及びACスイッチ120は、USB電力出力端子26とAC電力出力端子28とが並ぶ方向に、USB電力出力端子26とAC電力出力端子28との並び順と一致するように配置されている。
【0072】
これにより、USB電力出力端子26とUSBスイッチ118とがX方向正寄りのゾーンに配置され、AC電力出力端子28とACスイッチ120とがX方向負寄りのゾーンに配置される。このようにゾーニングされることにより、ユーザは、USB電力出力端子26と同じ側にあるUSBスイッチ118がUSB電力出力端子26に関するスイッチであり、AC電力出力端子28と同じ側にあるACスイッチ120がAC電力出力端子28に関するスイッチであることを認識しやすくなる。また、ユーザは、USBスイッチ118とACスイッチ120との間に配置されているスイッチが、メインスイッチ116であることを認識しやすくなる。
【0073】
なお、USBスイッチ灯102はUSBスイッチ118と一体であるとともに、ACスイッチ灯104はACスイッチ120と一体であるため、USBスイッチ灯102及びACスイッチ灯104もUSB電力出力端子26とAC電力出力端子28とが並ぶ方向に、USB電力出力端子26とAC電力出力端子28との並び順と一致するように配置されていることとなる。
【0074】
USBスイッチ118及びACスイッチ120が覆蓋部32に設けられ、USB電力出力端子26及びAC電力出力端子28は凹部24の底部を構成する部材25に設けられている。閉じられているときの覆蓋部32の表面は上面18Bと一致する。また、部材25は、上面18Bから連続して形成されるとともに、上面18Bに対して斜めになっている。換言すると、部材25は、USBスイッチ118及びACスイッチ120が配置される上面18Bの法線方向と、USB電力出力端子26及びAC電力出力端子28が配置される部材25の面の法線方向とは異なるように配置されている。
【0075】
そのため、ユーザは、USBスイッチ118及びACスイッチ120と、USB電力出力端子26及びAC電力出力端子28とを同時に視認することが可能となる。よって、ユーザは、USB電力出力端子26及びAC電力出力端子28へのケーブルの接続状況を確認しながら、USBスイッチ118及びACスイッチ120の操作を行うことができる。
【0076】
また、凹部24の底部を構成する部材25にUSB電力出力端子26及びAC電力出力端子28が配置されているため、部材25から突出して設けられるUSB電力出力端子26及びAC電力出力端子28を、上面18Bから突出することなく設けることができる。さらに、USBケーブルがUSB電力出力端子26に接続された状態でUSBケーブルのコネクタ部分が上面18Bから突出することがない。同様に、商用電源プラグがAC電力出力端子28に接続された状態で、商用電源プラグが上面18Bから突出することがない。
【0077】
また、閉じられている状態の覆蓋部32は、筐体12の外形を構成する。覆蓋部32に配置されるUSBスイッチ118及びACスイッチ120は、USB電力出力端子26及びAC電力出力端子28と異なり、他の部材が接続されるものではない。そのため、覆蓋部32にUSBスイッチ118及びACスイッチ120が配置されても、覆蓋部32は平面を維持することができる。また、ユーザによるUSBスイッチ118及びACスイッチ120の操作をし易くすることができる。
【0078】
USBスイッチ118及びACスイッチ120は回動軸31に対してY方向正側に、USB電力出力端子26及びAC電力出力端子28は回動軸31に対してY方向負側に配置されている。すなわち、USBスイッチ118及びACスイッチ120と、USB電力出力端子26及びAC電力出力端子28とは、回動軸31を挟んで両側に分散して配置される。また、USBスイッチ118及びACスイッチ120、並びに、USB電力出力端子26及びAC電力出力端子28は、回動軸31に近接して配置される。これにより、覆蓋部32を開く方向に回動させた際に、ユーザは、USB電力出力端子26及びAC電力出力端子28側からUSBスイッチ118及びACスイッチ120を視認できる。
【0079】
インジケータ30は、発光色と点灯パターンの組み合わせにより、ユーザに充電給電装置10の状態を報知する。図23に示すように、インジケータ30の中央部分に残量表示灯106が配置されている。そして、残量表示灯106は、他の電灯、即ち、メインスイッチ灯100、USBスイッチ灯102、ACスイッチ灯104、充電保護灯108、過負荷灯110、バッテリエラー灯112及びシステムエラー灯114に比べて、表示面積が大きい。そのため、ユーザは、充電給電装置10に対して遠くの位置からでも残量表示灯106の表示を視認し易い。本実施形態では、残量表示灯106に、充電給電装置10の状態についてその概要をユーザに報知する機能を持たせている。充電保護灯108、過負荷灯110、バッテリエラー灯112及びシステムエラー灯114の表示面積は比較的小さいため、インジケータ30が占める面積を抑制することができる。本実施形態では、充電保護灯108、過負荷灯110、バッテリエラー灯112及びシステムエラー灯114に、残量表示灯106が報知する充電給電装置10の状態の概要に対して、より詳細な内容をユーザに報知する機能を持たせている。
【0080】
図25は、インジケータの発光色と点灯パターンの組み合わせと、その組み合わせによる充電給電装置の状態との対応を示す表である。インジケータ30は、「白」、「青」、「緑」、「黄」及び「赤」の5種の色を発光可能である。インジケータ30は、「点灯」、「点滅」及び「消灯」の3種の点灯パターンで発光可能である。以下、インジケータ30の発光色と点灯パターンに応じて、ユーザに報知される充電給電装置10の状態を説明する。
【0081】
メインスイッチ灯100の発光色が「白」であって点灯パターンが「点灯」である場合には、充電給電装置10の状態がシステム動作中(電源ON)であることを示す。メインスイッチ灯100の発光色が「白」であって点灯パターンが「点滅」である場合には、充電給電装置10の状態がシステム動作準備中、又は、システム停止準備中であることを示す。メインスイッチ灯100の点灯パターンが「消灯」である場合には、充電給電装置10の状態がシステム停止中(電源OFF)であることを示す。
【0082】
USBスイッチ灯102の発光色が「白」であって点灯パターンが「点灯」である場合には、充電給電装置10の状態が、USB電力出力端子26から電力出力可能(電源ON)であることを示す。USBスイッチ灯102の発光色が「白」であって点灯パターンが「点滅」である場合には、充電給電装置10の状態が、USB電力出力端子26から電力出力準備中であること示す。USBスイッチ灯102の点灯パターンが「消灯」である場合には、充電給電装置10の状態が、USB電力出力端子26からの電力出力不能(電源OFF)であることを示す。
【0083】
ACスイッチ灯104の発光色が「白」であって点灯パターンが「点灯」である場合には、充電給電装置10の状態が、AC電力出力端子28から電力出力可能(電源ON)であることを示す。ACスイッチ灯104の発光色が「白」であって点灯パターンが「点滅」である場合には、充電給電装置10の状態が、AC電力出力端子28から電力出力準備中であることを示す。ACスイッチ灯104の点灯パターンが「消灯」である場合には、充電給電装置10の状態が、AC電力出力端子28から電力出力不能(電源OFF)であることを示す。
【0084】
USBスイッチ灯102の発光色が「青」であって点灯パターンが「点灯」である場合には、充電給電装置10の状態が、USB電力出力端子26から放電中であることを示す。USBスイッチ灯102の点灯パターンが「消灯」である場合には、充電給電装置10の状態が、USB電力出力端子26から放電していない状態であることを示す。
【0085】
ACスイッチ灯104の発光色が「青」であって点灯パターンが「点灯」である場合には、充電給電装置10の状態が、AC電力出力端子28から放電中であることを示す。ACスイッチ灯104の発光色が「青」であって点灯パターンが「消灯」である場合には、充電給電装置10の状態が、AC電力出力端子28から放電していない状態であることを示す。
【0086】
残量表示灯106の発光色が「青」であって点灯パターンが「点灯」である場合には、充電給電装置10の状態が放電中であることを示す。残量表示灯106の発光色が「青」であって点灯パターンが「点滅」である場合には、充電給電装置10の状態が過負荷停止カウントダウン中であることを示す。残量表示灯106の点灯パターンが「消灯」である場合には、充電給電装置10の状態が放電をしていない状態であることを示す。
【0087】
残量表示灯106の発光色が「緑」であって点灯パターンが「点灯」である場合には、充電給電装置10の状態がバッテリ16を充電中であることを示す。残量表示灯106の発光色が「緑」であって点灯パターンが「点滅」である場合には、充電給電装置10の状態がバッテリ16の充電開始待機中であることを示す。残量表示灯106の点灯パターンが「消灯」である場合には、充電給電装置10の状態がバッテリ16の充電をしていない状態であることを示す。
【0088】
残量表示灯106の発光色が「黄」であって点灯パターンが「点滅」である場合には、充電給電装置10の状態が過負荷停止カウントダウン中であることを示す。
【0089】
過負荷灯110の発光色が「黄」であって点灯パターンが「点灯」である場合には、充電給電装置10の状態が過負荷であることを示す。過負荷灯110の点灯パターンが「消灯」である場合には、充電給電装置10の状態が過負荷でないことを示す。
【0090】
残量表示灯106の発光色が「赤」であって点灯パターンが「点滅」である場合には、充電給電装置10の状態がエラー停止移行中であることを示す。
【0091】
充電保護灯108の発光色が「赤」であって点灯パターンが「点灯」である場合には、充電給電装置10の状態がバッテリ16の充電不能であることを示す。充電保護灯108の点灯パターンが「消灯」である場合には、充電給電装置10の状態がバッテリ16の充電可能であることを示す。
【0092】
バッテリエラー灯112の発光色が「赤」であって点灯パターンが「点灯」である場合には、充電給電装置10の状態がバッテリ16のエラーであることを示す。充電保護灯108の点灯パターンが「消灯」である場合には、充電給電装置10の状態がバッテリ16のエラーでないことを示す。
【0093】
システムエラー灯114の発光色が「赤」であって点灯パターンが「点灯」である場合には、充電給電装置10の状態がシステムエラーであることを示す。充電保護灯108の点灯パターンが「消灯」である場合には、充電給電装置10の状態がシステムエラーでないことを示す。
【0094】
図26A図26Eは、バッテリのSOCに応じた残量表示灯の表示例を示す図である。残量表示灯106a~106dは、「点灯」、「点滅」及び「消灯」することにより、バッテリSOCのレベルを示している。図26A図26Eでは、残量表示灯106a~106dを示す枠内にドットが付されているものは「点灯」している状態を示し、ドットが付されていないものは「消灯」している状態を示している。バッテリ16のSOCの値が小さい順に「レベル0」、「レベル1」、「レベル2」、「レベル3」、「レベル4」、「レベル5」、「レベル6」、「レベル7」、「レベル8」とする。図26Aは、バッテリ16のSOCが「レベル0」のときの残量表示灯106a~106dの表示例を示す。図26Bは、バッテリ16のSOCが「レベル2」のときの残量表示灯106a~106dの表示例を示す。図26Cは、バッテリ16のSOCが「レベル4」のときの残量表示灯106a~106dの表示例を示す。図26Dは、バッテリ16のSOCが「レベル6」のときの残量表示灯106a~106dの表示例を示す。図26Eは、バッテリ16のSOCが「レベル8」のときの残量表示灯106a~106dの表示例を示す。
【0095】
バッテリ16のSOCが「レベル0」であるときには、図26Aに示されるように残量表示灯106a~106dは「消灯」する。バッテリ16のSOCが「レベル1」であるときには、残量表示灯106aは「点滅」し、残量表示灯106b~106dは「消灯」する。バッテリ16のSOCが「レベル2」であるときには、図26Bに示されるように残量表示灯106aは「点灯」し、残量表示灯106b~106dは「消灯」する。バッテリ16のSOCが「レベル3」であるときには、残量表示灯106aは「点灯」し、残量表示灯106bは「点滅」し、残量表示灯106c~106dは「消灯」する。
【0096】
バッテリ16のSOCが「レベル4」であるときには、図26Cに示されるように残量表示灯106a~106bは「点灯」し、残量表示灯106c~106d「消灯」する。バッテリ16のSOCが「レベル5」であるときには、残量表示灯106a~106bは「点灯」し、残量表示灯106cは「点滅」し、残量表示灯106dは「消灯」する。バッテリ16のSOCが「レベル6」であるときには、図26Dに示されるように残量表示灯106a~106cは「点灯」し、残量表示灯106dは「消灯」する。バッテリ16のSOCが「レベル7」であるときには、残量表示灯106a~106cは「点灯」し、残量表示灯106dは「点滅」する。バッテリ16のSOCが「レベル8」であるときには、図26Eに示されるように残量表示灯106a~106dは「点灯」する。
【0097】
残量表示灯106は、メインスイッチ116の外周に配置された円弧状の4つの残量表示灯106a~106dにより構成されている。そのため、ユーザが残量表示灯106を遠方から見ても、また、どの角度から見ても、ユーザは一目でバッテリ16の残量(SOC)を把握することができる。
【0098】
図27A図27Dは、本実施形態による充電給電装置の上面図である。図27Aから図27Dに向かって、充電給電装置10を右回転させた図を示す。メインスイッチ116、USBスイッチ118及びACスイッチ120には、それぞれのスイッチの機能を示すアイコンが表示されている。これにより、充電給電装置10をどの向きに設置したとしても、ユーザはそれぞれのスイッチの機能を把握することができる。
【0099】
本発明についての好適な実施形態を上述したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改変が可能である。
【0100】
〔変形例1〕
例えば、上記実施形態では、通気路36A、36C、36D、36Fが吸気路であり、通気路36Eが排気路である場合を例に説明したが、これに限定されるものではない。例えば、通気路36A、36C、36D、36Fを排気路とし、通気路36Eを吸気路としてもよい。
【0101】
〔変形例2〕
また、上記実施形態では、バッテリ16が収容室14に対して挿抜される場合を例に説明したが、これに限定されるものではない。バッテリ16が収容室14に対して挿抜不能であってもよい。
【0102】
〔変形例3〕
また、上記実施形態では、USBスイッチ118は、ユーザによるUSB電力出力端子26からの直流電力の出力指示を受ける被操作要素であって、ACスイッチ120は、ユーザによるAC電力出力端子28からの交流電力の出力指示を受ける被操作要素である。これに対して、ACスイッチ120を、ユーザによるAC電力入力端子34Aに交流電力の入力指示を受ける被操作要素120として用い、USBスイッチ118を、ユーザによるDC電力入力端子34Bに直流電力の入力指示を受ける被操作要素118として用いてもよい。この場合、上記実施形態のAC電力入力端子34AとDC電力入力端子34Bの並びを逆にすることが望ましい。
【0103】
図28は、充電給電装置の後面図である。図28に示すように、AC電力入力端子34A’とDC電力入力端子34B’とは、X方向に並んで配置され、X方向正側寄りにDC電力入力端子34B’が配置され、X方向負側寄りにAC電力入力端子34A’が配置されている。これにより、DC電力入力端子34B’と被操作要素118とがX方向正寄りのゾーンに配置され、AC電力入力端子34A’と被操作要素120とがX方向負寄りのゾーンに配置される。このようにゾーニングされることにより、ユーザは、DC電力入力端子34B’と同じ側にある被操作要素118がDC電力入力端子34B’に関するスイッチであり、AC電力入力端子34A’と同じ側にある被操作要素120がAC電力入力端子34A’に関するスイッチであることを認識しやすくなる。また、ユーザは、被操作要素118と被操作要素120との間に配置されているスイッチが、メインスイッチ116であることを認識しやすくなる。AC電力入力端子34A’は本発明の第4端子に相当し、DC電力入力端子34B’は本発明の第3端子に相当する。
【0104】
〔変形例4〕
また、充電給電装置10は、図示しない制御部を有するようにしてもよい。制御部は、ユーザからメインスイッチ116を介して起動指示を受ける前に、ユーザからUSBスイッチ118又はACスイッチ120を介して出力指示を受けた場合に、USB電力出力端子26又はAC電力出力端子28からの出力電力の発生を禁止する。
【0105】
また、充電給電装置10は、筐体12の内部にバッテリ16を備えず、バッテリ16は筐体12の外部に設けられ、ケーブル等により充電給電装置10とバッテリ16とが接続されるようにしてもよい。
【0106】
上記実施形態をまとめると以下のようになる。
【0107】
筐体(12)内に電力源を備える充電給電装置(10)であって、前記筐体は、第1の種類の出力電力を受ける負荷が接続される第1端子(26)と、第2の種類の出力電力を受ける負荷が接続される第2端子(28)と、使用者から、前記第1端子から電力の出力指示を受ける第1装置(118)と、使用者から、前記第2端子から電力の出力指示を受ける第2装置(120)と、を有し、前記第1装置及び前記第2装置は、前記第1端子と前記第2端子とが並ぶ方向に、前記第1端子と前記第2端子との並び順が一致するように配置される。このような構成によれば、使用者は、第1端子と同じ側にある第1装置が第1端子の電力の出力指示を受ける装置であり、第2端子と同じ側にある第2装置が第2端子の電力の出力指示を受ける装置であることを認識しやすくなる。
【0108】
使用者から、前記充電給電装置の起動指示を受ける第3装置(116)を有し、前記第3装置は、前記第1端子と前記第2端子とにより挟まれるように配置され、前記第3装置に対して前記第1装置が配置される側を一方側、前記第3装置に対して前記第2装置が配置される側を他方側としたときに、前記第1端子と前記第2端子とが並ぶ方向において、前記第1端子は前記一方側寄りに配置され、前記第2端子は前記他方側寄りに配置されてもよい。このような構成によれば、使用者は、第1装置と第2装置との間に配置されている第3装置が、充電給電装置の起動指示を受ける装置であることを認識しやすくなる。
【0109】
使用者に前記電力源の状態を報知する第4装置(106)を有し、前記第4装置は、前記第1端子と前記第2端子とにより挟まれるように配置され、前記第4装置に対して前記第1装置が配置される側を一方側、前記第4装置に対して前記第2装置が配置される側を他方側としたときに、前記第1端子と前記第2端子とが並ぶ方向において、前記第1端子は前記一方側寄りに配置され、前記第2端子は前記他方側寄りに配置されてもよい。このような構成によれば、使用者は、第1装置と第2装置との間に配置されている第4装置が、電力源の状態を報知する装置であることを認識しやすくなる。
【符号の説明】
【0110】
10…充電給電装置 12…筐体
26…USB電力出力端子 28…AC電力出力端子
106、106a~106d…残量表示灯
116…メインスイッチ 118…USBスイッチ
120…ACスイッチ
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