(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-25
(45)【発行日】2024-12-03
(54)【発明の名称】人工知能を備えるエアロゾル送達デバイス
(51)【国際特許分類】
A24F 40/50 20200101AFI20241126BHJP
A24F 40/51 20200101ALI20241126BHJP
A24F 40/53 20200101ALI20241126BHJP
A24F 40/05 20200101ALI20241126BHJP
A24F 40/65 20200101ALI20241126BHJP
【FI】
A24F40/50
A24F40/51
A24F40/53
A24F40/05
A24F40/65
(21)【出願番号】P 2021563039
(86)(22)【出願日】2020-04-22
(86)【国際出願番号】 IB2020053823
(87)【国際公開番号】W WO2020217192
(87)【国際公開日】2020-10-29
【審査請求日】2023-03-30
(32)【優先日】2019-04-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】516097871
【氏名又は名称】アール・エイ・アイ・ストラテジック・ホールディングス・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】弁理士法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】サー,ラジェッシュ
【審査官】木村 麻乃
(56)【参考文献】
【文献】特表2017-509339(JP,A)
【文献】国際公開第2018/098371(WO,A1)
【文献】国際公開第2017/205692(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2019/0014819(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0135405(US,A1)
【文献】韓国公開特許第10-2016-130143(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 40/00-47/00
G06N 20/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル送達デバイスであって、
エアロゾル前駆体組成物を保持するように構造化されたハウジングと、
エアロゾル送達デバイスの使用中に特性の測定値を生成するように構成された少なくとも1つのセンサと、
電源をエアロゾル送達デバイスに接続するように構成された端子と
、
エアロゾル前駆体組成物からエアロゾルを生成するように構成され
たエアロゾル生成構成要素であって、第2の端子がエアロゾル生成構成要素をエアロゾル送達デバイスに接続する、エアロゾル生成構成要
素と、
電源をエアロゾル生成構成要素を含む負荷に切り替え可能に接続して、エアロゾル生成構成要素に電力を供給するように構成された処理回路を含む制御構成要素と
を備え、
処理回路は、エアロゾル送達デバイスの複数の使用のためにデータを記録するように構成され、その各使用に関して、データは特性の測定値を含み、
処理回路は、ターゲット変数を予測するために機械学習モデルを構築するように構成されており、機械学習モデルは、機械学習アルゴリズム、特性から選択された少なくとも1つの特徴、および特性の測定値から生成された訓練セットを使用して構築され、
処理回路は、機械学習モデルをデプロイしてターゲット変数を予測し、それに基づいてエアロゾル送達デバイスの少なくとも1つの機能的要素を制御するように構成されている、
エアロゾル送達デバイス。
【請求項2】
エアロゾル送達デバイスの試行したユーザの顔の画像を取り込むように構成されたデジタルカメラを含むカメラシステムをさらに備え、
処理回路は、前記画像を使用して顔認識を行って、試行したユーザがエアロゾル送達デバイスの許可されたユーザであることを検証するように構成され、処理回路が少なくとも1つの機能的要素を制御するように構成されていることは、試行したユーザの検証に基づいて、エアロゾル送達デバイスのロック状態を変更するように構成されていることを含む、請求項1に記載のエアロゾル送達デバイス。
【請求項3】
エアロゾル送達デバイスの複数の使用が、それぞれがハウジングの少なくとも一部を通る空気の流れを引き起こし、エアロゾルのユーザ吸入のためのものであるそれぞれのユーザの吹かしを含み、
処理回路が複数の使用のためにデータを記録するように構成されていることは、それぞれのユーザの吹かしの時間および持続時間と共に測定値を記録するように構成されていることを含み、ターゲット変数は、特性のうちの少なくとも1つ、ならびにそれぞれのユーザの吹かしの時間および持続時間に依存するユーザプロファイルである、請求項1に記載のエアロゾル送達デバイス。
【請求項4】
ユーザプロファイルは、エアロゾル送達デバイスの予測される不使用期間を示す情報を含み、処理回路が少なくとも1つの機能的要素を制御するように構成されていることは、予測された不使用期間中にエアロゾル送達デバイスをスリープモードに入らせるように構成されていることを含む、請求項3に記載のエアロゾル送達デバイス。
【請求項5】
処理回路が少なくとも1つの機能的要素を制御するように構成されていることは、ユーザプロファイルに基づいて、電源からエアロゾル生成構成要素を含む負荷への電力を制御するように構成されていることを含む、請求項3に記載のエアロゾル送達デバイス。
【請求項6】
エアロゾル生成構成要素は、圧電材料または圧磁材料によって取り囲まれた複数のメッシュを含み、処理回路は、圧電材料または圧磁材料を選択的に駆動して振動させ、メッシュの1つまたは複数を通してエアロゾル前駆体組成物の成分の放出を引き起こすように構成され、
処理回路が電源からの電力を制御するように構成されていることは、ユーザプロファイルに基づいて、圧電材料または圧磁材料を選択的に駆動するように電源からの電力を制御するように構成されていることを含む、請求項5に記載のエアロゾル送達デバイス。
【請求項7】
少なくとも1つのセンサは、空気の流れによって引き起こされる圧力の測定値を生成するように構成された圧力センサを含み、ユーザプロファイルが依存する特性のうちの少なくとも1つは、それぞれのユーザの吹かしの強度に比例する圧力の測定値を含む、請求項3に記載のエアロゾル送達デバイス。
【請求項8】
少なくとも1つのセンサは、それぞれのユーザの吹かし中に生成されたエアロゾル中の総特定物質(TPM)に比例する、空気の流れによって引き起こされる圧力の測定値を生成するように構成された圧力センサを含み、ユーザプロファイルが依存する特性のうちの少なくとも1つは、それぞれのユーザの吹かし中に生成されたエアロゾル中のTPMに比例する圧力の測定値を含む、請求項3に記載のエアロゾル送達デバイス。
【請求項9】
少なくとも1つのセンサは、エアロゾル生成構成要素を通る電流またはエアロゾル生成構成要素にわたる電圧の測定値を生成するように構成された電流または電圧センサを含み、処理回路は、エアロゾル生成構成要素を通る電流またはエアロゾル生成構成要素にわたる電圧の測定値に基づいて、それぞれのユーザの吹かし中にエアロゾル生成構成要素によって散逸した電力を決定するようにさらに構成され、
ユーザプロファイルが依存する特性のうちの少なくとも1つは、それぞれのユーザの吹かし中にエアロゾル生成構成要素によって散逸した電力を含む、請求項3に記載のエアロゾル送達デバイス。
【請求項10】
エアロゾル送達デバイスは、少なくとも複数のエアロゾル前駆体組成物と共に使用可能であり、少なくとも1つのセンサは、機械可読情報を読み取るように構成されたリーダを含み、処理回路は、この機械可読情報から、エアロゾル送達デバイスがそれと共に使用されるときに、それぞれのユーザの吹かし中に複数のエアロゾル前駆体組成物のそれぞれ1つを識別するように構成されており、
ユーザプロファイルは、エアロゾル送達デバイスがそれと共に使用されるときに、処理回路によって識別された複数のエアロゾル前駆体組成物の少なくともそれぞれの1つと、それぞれのユーザの吹かしの時間および持続時間とに依存する、請求項3に記載のエアロゾル送達デバイス。
【請求項11】
エアロゾル生成構成要素は、複数のエアロゾル前駆体組成物からエアロゾルを生成するように構成された複数のエアロゾル生成構成要素であり、
処理回路が少なくとも1つの機能的要素を制御するように構成されていることは、ユーザプロファイルに基づい
て複数のエアロゾル生成構成要素の中から自動的に選択するように構成されていることを含む、請求項10に記載のエアロゾル送達デバイス。
【請求項12】
処理回路は、ユーザプロファイルに基づいて複数のエアロゾル前駆体組成物のうちの特定の1つの消耗を予測するようにさらに構成されており、
エアロゾル送達デバイスは、無線通信インターフェースをさらに備え、処理回路が少なくとも1つの機能的要素を制御するように構成されていることは、無線通信インターフェースを介してコンピューティングデバイスまたはサービスプラットフォームと通信して、複数のエアロゾル前駆体組成物のうちの特定の1つの追加量を注文するように構成されていることを含む、請求項10に記載のエアロゾル送達デバイス。
【請求項13】
少なくとも1つのセンサは、エアロゾル送達デバイスの地理的位置を決定するように構成された位置センサを含み、ユーザプロファイルが依存する特性のうちの少なくとも1つは、それぞれのユーザの吹かし中のエアロゾル送達デバイスの地理的位置を含む、請求項3に記載のエアロゾル送達デバイス。
【請求項14】
無線通信インターフェースをさらに備え、これを介して、エアロゾル送達デバイスは、第2のエアロゾル送達デバイスから、それぞれの第2のユーザの吹かしを含む第2のエアロゾル送達デバイスの使用中の特性の第2の測定値、ならびにそれぞれの第2のユーザの吹かしの第2の時間および持続時間を受信するように構成されており、
処理回路は、第2のターゲット変数を予測するために第2の機械学習モデルを構築しデプロイするようにさらに構成されており、第2の機械学習モデルは、機械学習アルゴリズム、特性から選択された少なくとも1つの特徴、および特性の第2の測定値から生成された第2の訓練セットを使用して構築され、第2のターゲット変数は、特性のうちの少なくとも1つ、ならびにそれぞれの第2のユーザの吹かしの第2の時間および持続時間に依存する第2のユーザプロファイルである、請求項3に記載のエアロゾル送達デバイス。
【請求項15】
少なくとも1つのセンサは、エアロゾル送達デバイスの加速度の測定値を生成するように構成された加速度計を含み、ターゲット変数は、エアロゾル送達デバイスのユーザの論理的活動であり、
処理回路が機械学習モデルを構築するように構成されていることは、ユーザの論理的活動を予測するために活動検出モデルを構築するように構成されていることを含み、活動検出モデルは、機械学習アルゴリズム、加速度を含む少なくとも1つの特徴、および加速度の測定値から生成された訓練セットを使用して構築されている、請求項1に記載のエアロゾル送達デバイス。
【請求項16】
少なくとも1つのセンサは、エアロゾル送達デバイスの加速度の測定値を生成するように構成された加速度計を含み、ターゲット変数はエアロゾル送達デバイスの論理的担持位置であり、
処理回路が機械学習モデルを構築するように構成されていることは、エアロゾル送達デバイスの論理的担持位置を予測するために担持
位置検出モデルを構築するように構成されていることを含み、担持位置検出モデルは、機械学習アルゴリズム、加速度を含む少なくとも1つの特徴、および加速度の測定値から生成された訓練セットを使用して構築されている、請求項1に記載のエアロゾル送達デバイス。
【請求項17】
少なくとも1つのセンサは、エアロゾル送達デバイスの加速度の測定値を生成するように構成された加速度計を含み、ターゲット変数は、エアロゾル送達デバイスを使用して行われるジェスチャであり、
処理回路が機械学習モデルを構築するように構成されていることは、ジェスチャを予測するためにジェスチャ認識モデルを構築するように構成されていることを含み、ジェスチャ認識モデルは、機械学習アルゴリズム、加速度を含む少なくとも1つの特徴、および加速度の測定値から生成された訓練セットを使用して構築されている、請求項1に記載のエアロゾル送達デバイス。
【請求項18】
少なくとも1つのセンサは、エアロゾル送達デバイスの環境内の音源からのオーディオの測定値を生成するように構成されたマイクロフォンを含み、
処理回路は、オーディオの測定値から作成され、音源の方向を指すビームパターンを有する仮想指向性マイクロフォンを形成するようにさらに構成される、請求項1に記載のエアロゾル送達デバイス。
【請求項19】
無線通信インターフェースをさらに含み、
処理回路は、無線通信インターフェースを介してコンピューティングデバイスとの半二重ブルートゥース低エネルギー通信を可能にするようにさらに構成される、請求項1に記載のエアロゾル送達デバイス。
【請求項20】
少なくとも1つのセンサは、エアロゾル前駆体組成物の抵抗の測定値を生成するように構成されたセンサを含み、ターゲット変数は、エアロゾル前駆体組成物の抵抗率に比例するエアロゾル前駆体組成物の品質の尺度であり、抵抗率は抵抗の測定値から決定可能であり、
処理回路が機械学習モデルを構築するように構成されていることは、エアロゾル前駆体組成物の品質の尺度を予測するために機械学習モデルを構築するように構成されていることを含み、モデルは、機械学習アルゴリズム、エアロゾル前駆体組成物の抵抗を含む少なくとも1つの特徴、および抵抗の測定値から生成された訓練セットを使用して構築されている、請求項1に記載のエアロゾル送達デバイス。
【請求項21】
電源は再充電可能であり、複数の使用のためのデータは、電源の再充電の回数および頻度を含み、ターゲット変数は、電源の再充電の回数および頻度に比例するエアロゾル前駆体組成物または電源の平均余命の尺度であり、
処理回路が機械学習モデルを構築するように構成されていることは、エアロゾル前駆体組成物または電源の平均余命の尺度を予測するために機械学習モデルを構築するように構成されていることを含み、モデルは、機械学習アルゴリズム、電源の再充電の回数および頻度を含む少なくとも1つの特徴、ならびに再充電の回数および頻度から生成された訓練セットを使用して構築されている、請求項1に記載のエアロゾル送達デバイス。
【請求項22】
少なくとも1つのセンサは、エアロゾル送達デバイスの加速度の測定値を生成するように構成された加速度計を含み、ターゲット変数は、ユーザの歩数に比例するエアロゾル送達デバイスのユーザの活動の尺度であるか、ユーザの歩数に比例するエアロゾル送達デバイスのユーザの活動の尺度に基づいており、歩数は加速度の測定値から決定可能であり、
処理回路が機械学習モデルを構築するように構成されていることは、ユーザの活動の尺度を予測するために機械学習モデルを構築するように構成されていることを含み、モデルは、機械学習アルゴリズム、加速度を含む少なくとも1つの特徴、および加速度の測定値から生成された訓練セットを使用して構築されている、請求項1に記載のエアロゾル送達デバイス。
【請求項23】
エアロゾル送達デバイスの複数の使用は、それぞれがハウジングの少なくとも一部を通る空気の流れを引き起こし、エアロゾルのユーザ吸入のためのものであるそれぞれのユーザの吹かしを含み、
処理回路が複数の使用のためにデータを記録するように構成されていることは、それぞれのユーザの吹かしの時間および持続時間と共に測定値を記録するように構成されていることを含み、ターゲット変数は、活動の尺度に基づいた、さらに、それぞれのユーザの吹かしの時間および持続時間に依存する使用率に基づいたユーザの健康の尺度である、請求項22に記載のエアロゾル送達デバイス。
【請求項24】
無線通信インターフェースをさらに備え、
処理回路が少なくとも1つの機能的要素を制御するように構成されていることは、無線通信インターフェースを介してサービスプラットフォームにターゲット変数を通信するように構成されていることを含み、サービスプラットフォームは、ブロックチェーン上にターゲット変数を電子的に記録するように構成される、請求項1に記載のエアロゾル送達デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、エアロゾルを生成する喫煙物品などのエアロゾル送達デバイスに関する。喫煙物品は、エアロゾル前駆体を加熱する、またはそれ以外の方法で分配する、またはそうでなければエアロゾル前駆体からエアロゾルを生成するように構成されてよく、エアロゾル前駆体は、タバコから製造され得る、またはタバコに由来し得る材料を組み込んでよく、あるいはそれ以外の方法でタバコを組み込んでもよく、前駆体は、人間が消費するための吸入可能な物質を形成することが可能である。
【背景技術】
【0002】
使用のためにタバコを燃焼させることによる喫煙製品の改良品または代替品として、長年にわたって多くの喫煙物品が提案されてきた。いくつかの例示的な代替品は、固体燃料または液体燃料が燃焼されてタバコに熱を伝達するか、またはそのような熱源を提供するために化学反応が使用されるデバイスを含む。追加の例示的な代替品は、参照により本明細書に組み込まれるWorm等の米国特許第9,078,473号明細書に説明されているように、タバコおよび/または他のエアロゾル発生基質材料を加熱するために電気エネルギーを使用する。
【0003】
喫煙物品に対する改良品または代替品のポイントは典型的には、かなりの量の不完全燃焼生成物および熱分解生成物を送達することなく、紙巻きタバコ、葉巻、またはパイプ喫煙に関連する感覚を提供することである。この目的のために、電気エネルギーを利用して揮発性物質を気化させる、または加熱する、あるいはタバコを著しい程度まで燃焼させることなく紙巻きタバコ、葉巻またはパイプ喫煙の感覚を提供しようと試みる多数の喫煙製品、香味発生剤および薬用吸入器が提案されてきた。例えば、Robinson等に対する米国特許第7,726,320号明細書;Griffith Jr.等に対する米国特許出願公開第2013/0255702号明細書;およびSears等に対する米国特許出願公開第2014/0096781号明細書に説明されている背景技術に記載される様々な代替の喫煙物品、エアロゾル送達デバイスおよび発熱源を参照されたく、これらの特許は、参照により本明細書に組み込まれる。また、例えば、Bless等に対する米国特許出願公開第2015/0220232号明細書において商標名および商業的供給源によって参照される様々なタイプの喫煙物品、エアロゾル送達デバイス、および電動発熱源も参照されたく、この特許は、参照により本明細書に組み込まれる。商標名および商用提供者によって参照される追加のタイプの喫煙物品、エアロゾル送達デバイス、および電動発熱源は、DePiano等に対する米国特許出願公開第2015/0245659号明細書に列挙されており、この特許もまた参照により本明細書に組み込まれる。説明されており、いくつかの例では市販されている他の代表的な紙巻きタバコまたは喫煙物品は、Gerth等に対する米国特許第4,735,217号明細書;Brooks等に対する米国特許第4,922,901号明細書、4,947,874号明細書、および4,947,875号明細書;Counts等に対する米国特許第5,060,671号明細書;Morgan等に対する米国特許第5,249,586号明細書;Counts等に対する米国特許第5,388,594号明細書;Higgins等に対する米国特許第5,666,977号明細書;Adams等に対する米国特許第6,053,176号明細書;Whiteに対する米国特許第6,164,287号明細書;Vogesに対する米国特許第6,196,218号明細書;Felter等に対する米国特許第6,810,883号明細書;Nicholsに対する米国特許第6,854,461号明細書;Honに対する米国特許第7,832,410号明細書;Kobayashiに対する米国特許第7,513,253号明細書;Robinson等に対する米国特許第7,726,320号明細書;Hamanoに対する米国特許第7,896,006号明細書;Shayanに対する米国特許第6,772,756号明細書;Honに対する米国特許出願公開第2009/0095311号明細書;Honに対する米国特許出願公開第2006/0196518号明細書、第2009/0126745号明細書、および第2009/0188490号明細書;Thorens等に対する米国特許出願公開第2009/0272379号明細書;Monsees等に対する米国特許出願公開第2009/0260641号明細書および第2009/0260642号明細書;Oglesby等に対する米国特許出願公開第2008/0149118号明細書および第2010/0024834号明細書;Wangに対する米国特許出願公開第2010/0307518号明細書;およびHonに対するWO2010/091593号に説明されるものを含み、これらの特許は参照により本明細書に組み込まれる。
【0004】
従来のタイプのシガレット、葉巻またはパイプの多くの属性に似た代表的な製品は、Philip Morris IncorporatedによるACCORD(R);InnoVapor LLCによるALPHA(TM)、JOYE 510(TM)およびM 4(TM);White Cloud CigaretteによるCIRRUS(TM)およびFLING(TM);Fontem Ventures B.V.によるBLU(TM);EPUFFER(R)International Inc.によるCOHITA(TM)、COLIBRI(TM)、ELITE CLASSIC(TM)、MAGNUM(TM)、PHANTOM(TM)およびSENSE(TM);Electronic Cigarettes,Inc.によるDUOPRO(TM)、STORM(TM)およびVAPORKING(R);Egar Australia製EGAR(TM);JoyetechによるeGo-C(TM)およびeGo-T(TM);Elusion UK LtdによるELUSION(TM);Eonsmoke LLCによるEONSMOKE(R);FIN Branding Group,LLCによるFIN(TM);Green Smoke Inc.によるSMOKE(R);Greenarette LLCによるGREENARETTE(TM)、SMOKE STIK(R)によるHALLIGAN(TM)、HENDU(TM)、JET(TM)、MAXXQ(TM)、PINK(TM)およびPITBULL(TM);Philip Morris International,Inc.によるHEATBAR(TM);Crown7からのHYDRO IMPERIAL(TM)およびLXE(TM);LOGIC TechnologyによるLOGIC(TM)およびCUBAN(TM);Luciano Smokes Inc.によるLUCI(R);Nicotek,LLCによるMETRO(R);Sottera,Inc.によるNJOY(R)およびONEJOY(TM);SS Choice LLCによるNO.7(TM);PremiumEstore LLCによるPREMIUM ELECTRONIC CIGARETTE(TM);Ruyan America社によるRAPP E-MYSTICK(TM);Red Dragon Products;LLCによるRED DRAGON(TM);Ruyan Group(Holdings)Ltd.によるRUYAN(R);Smoker Friendly International、LLCによるSF(R);The Smart Smoking Electronic Cigarette Company Ltd.によるGREEN SMART SMOKER(R);Coastline Products LLCによるSMOKE ASSIST(R);Smoking Everywhere Inc.によるSMOKING EVERYWHERE(R);VMR Products LLCによるV2CIGS(TM);VaporNine LLCによるVAPOR NINE(TM);VAPOR 4 LIFE,Inc.によるVAPOR4LIFE(R);E-CigaretteDirect、LLCによるVEPPO(TM);R.J.Reynolds Vapor CompanyによるVUSE(R);Mistic EcigsによるMISTIC MENTHOL製品;CN Creative Ltdによるthe VYPE製品;Philip Morris InternationalによるIQOS(TM);British American TobaccoによるGLO(TM);Nu Mark LLCによるMARK TEN製品;およびJuul Labs,Incによる JUUL製品として市販されている。さらに他の電動式エアロゾル送達デバイス、および特に、いわゆる電子タバコとして特徴付けられているそういったデバイスも、COOLER VISIONS(TM);DIRECT E-CIG(TM);DRAGONFLY(TM);EMIST(TM);EVERSMOKE(TM);GAMUCCI(R);HYBRID FLAME(TM);KNIGHT STICKS(TM);ROYAL BLUES(TM);SMOKETIP(R);およびSOUTH BEACH SMOKE(TM)などの商標名の下で市販されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】米国特許第9,078,473号明細書
【文献】米国特許第7,726,320号明細書
【文献】米国特許出願公開第2013/0255702号明細書
【文献】米国特許出願公開第2014/0096781号明細書
【文献】米国特許出願公開第2015/0220232号明細書
【文献】米国特許出願公開第2015/0245659号明細書
【文献】米国特許第4,735,217号明細書
【文献】米国特許第4,922,901号明細書
【文献】米国特許第4,947,874号明細書
【文献】米国特許第4,947,875号明細書
【文献】米国特許第5,060,671号明細書
【文献】米国特許第5,249,586号明細書
【文献】米国特許第5,388,594号明細書
【文献】米国特許第5,666,977号明細書
【文献】米国特許第6,053,176号明細書
【文献】米国特許第6,164,287号明細書
【文献】米国特許第6,196,218号明細書
【文献】米国特許第6,810,883号明細書
【文献】米国特許第6,854,461号明細書
【文献】米国特許第7,832,410号明細書
【文献】米国特許第7,513,253号明細書
【文献】米国特許第7,896,006号明細書
【文献】米国特許第6,772,756号明細書
【文献】米国特許出願公開第2009/0095311号明細書
【文献】米国特許出願公開第2006/0196518号明細書
【文献】米国特許出願公開第2009/0126745号明細書
【文献】米国特許出願公開第2009/0188490号明細書
【文献】米国特許出願公開第2009/0272379号明細書
【文献】米国特許出願公開第2009/0260641号明細書
【文献】米国特許出願公開第2009/0260642号明細書
【文献】米国特許出願公開第2008/0149118号明細書
【文献】米国特許出願公開第2010/0024834号明細書
【文献】米国特許出願公開第2010/0307518号明細書
【文献】国際公開第2010/091593号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、デバイスの有用性を拡張し得るような改良された電子機器をエアロゾル送達デバイスに提供することが恐らく望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示は、エアロゾルを生成するように構成されたエアロゾル送達デバイスに関し、エアロゾル送達デバイスは、いくつかの実施形態において、電子タバコ、非燃焼加熱式タバコ(またはデバイス)、あるいは非加熱非燃焼デバイスと呼ばれてもよい。本開示は、限定することなく、以下の例示的な実施形態の例を含む。
【0008】
例示的な実施形態1:エアロゾル送達デバイスであって:エアロゾル前駆体組成物を保持するように構造化されたハウジングと;エアロゾル送達デバイスの使用中に特性の測定値を生成するように構成された少なくとも1つのセンサと;電源をエアロゾル送達デバイスに接続するように構成された端子と;エアロゾル生成構成要素または、エアロゾル生成構成要素をエアロゾル送達デバイスに接続するためのエ第2の端子であって、エアロゾル生成構成要素は、エアロゾル前駆体組成物からエアロゾルを生成するように構成される、エアロゾル生成構成要素または第2の端子と;電源をエアロゾル生成構成要素を含む負荷に切り替え可能に接続し、それによってエアロゾル生成構成要素に電力を供給するように構成された処理回路を含む制御構成要素とを備え、処理回路は、エアロゾル送達デバイスの複数の使用のためにデータを記録するように構成され、その各使用に関して、データは特性の測定値を含み、処理回路は、ターゲット変数を予測するために機械学習モデルを構築するように構成されており、機械学習モデルは、機械学習アルゴリズム、特性から選択された少なくとも1つの特徴、および特性の測定値から生成された訓練セットを使用して構築され、処理回路は、機械学習モデルをデプロイしてターゲット変数を予測し、それに基づいてエアロゾル送達デバイスの少なくとも1つの機能的要素を制御するように構成されている、エアロゾル送達デバイス。
【0009】
例示的な実施形態2:エアロゾル送達デバイスは、エアロゾル送達デバイスの試行したユーザの顔の画像を取り込むように構成されたデジタルカメラを含むカメラシステムをさらに備え、処理回路は、前記画像を使用して顔認識を行って、試行したユーザがエアロゾル送達デバイスの許可されたユーザであることを検証するように構成され、処理回路が少なくとも1つの機能的要素を制御するように構成されていることは、試行したユーザの検証に基づいて、エアロゾル送達デバイスのロック状態を変更するように構成されていることを含む、任意の前述の例示的な実施形態、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組み合わせのエアロゾル送達デバイス。
【0010】
例示的な実施形態3:エアロゾル送達デバイスの複数の使用が、それぞれがハウジングの少なくとも一部を通る空気の流れを引き起こし、エアロゾルのユーザ吸入のためのものであるそれぞれのユーザの吹かしを含み、処理回路が複数の使用のためにデータを記録するように構成されていることは、それぞれのユーザの吹かしの時間および持続時間と共に測定値を記録するように構成されていることを含み、ターゲット変数は、特性のうちの少なくとも1つ、ならびにそれぞれのユーザの吹かしの時間および持続時間に依存するユーザプロファイルである、任意の前述の例示的な実施形態、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組み合わせのエアロゾル送達デバイス。
【0011】
例示的な実施形態4:ユーザプロファイルは、エアロゾル送達デバイスの予測される不使用期間を示す情報を含み、処理回路が少なくとも1つの機能的要素を制御するように構成されていることは、予測される不使用期間中にエアロゾル送達デバイスをスリープモードに入らせるように構成されていることを含む、任意の前述の例示的な実施形態、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組み合わせのエアロゾル送達デバイス。
【0012】
例示的な実施形態5:処理回路が少なくとも1つの機能的要素を制御するように構成されていることは、ユーザプロファイルに基づいて、電源からエアロゾル生成構成要素を含む負荷への電力を制御するように構成されていることを含む、任意の前述の例示的な実施形態、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組み合わせのエアロゾル送達デバイス。
【0013】
例示的な実施形態6:エアロゾル生成構成要素は、圧電材料または圧磁材料によって取り囲まれた複数のメッシュを含み、処理回路は、圧電材料または圧磁材料を選択的に駆動して振動させ、メッシュの1つまたは複数を通してエアロゾル前駆体組成物の成分の放出を引き起こすように構成され、処理回路が電源からの電力を制御するように構成されていることは、ユーザプロファイルに基づいて、圧電材料または圧磁材料を選択的に駆動するように電源からの電力を制御するように構成されていることを含む、任意の前述の例示的な実施形態、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組み合わせのエアロゾル送達デバイス。
【0014】
例示的な実施形態7:少なくとも1つのセンサは、空気の流れによって引き起こされる圧力の測定値を生成するように構成された圧力センサを含み、ユーザプロファイルが依存する特性のうちの少なくとも1つは、それぞれのユーザの吹かしの強度に比例する圧力の測定値を含む、任意の前述の例示的な実施形態、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組み合わせのエアロゾル送達デバイス。
【0015】
例示的な実施形態8:少なくとも1つのセンサは、それぞれのユーザの吹かし中に生成されたエアロゾル中の総特定物質(total particular matter)(TPM)に比例する、空気の流れによって引き起こされる圧力の測定値を生成するように構成された圧力センサを含み、ユーザプロファイルが依存する特性のうちの少なくとも1つは、それぞれのユーザの吹かし中に生成されたエアロゾル中のTPMに比例する圧力の測定値を含む、任意の前述の例示的な実施形態、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組み合わせのエアロゾル送達デバイス。
【0016】
例示的な実施形態9:少なくとも1つのセンサは、エアロゾル生成構成要素を通る電流またはエアロゾル生成構成要素にわたる電圧の測定値を生成するように構成された電流または電圧センサを含み、処理回路は、エアロゾル生成構成要素を通る電流またはエアロゾル生成構成要素にわたる電圧の測定値に基づいて、それぞれのユーザの吹かし中にエアロゾル生成構成要素によって散逸した電力を特定するようにさらに構成され、ユーザプロファイルが依存する特性のうちの少なくとも1つは、それぞれのユーザの吹かし中にエアロゾル生成構成要素によって散逸した電力を含む、任意の前述の例示的な実施形態、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組み合わせのエアロゾル送達デバイス。
【0017】
例示的な実施形態10:エアロゾル送達デバイスは、少なくとも複数のエアロゾル前駆体組成物と共に使用可能であり、少なくとも1つのセンサは、機械可読情報を読み取るように構成されたリーダを含み、処理回路は、この機械可読情報から、エアロゾル送達デバイスがそれと共に使用されるときに、それぞれのユーザの吹かし中に複数のエアロゾル前駆体組成物のそれぞれ1つを識別するように構成されており、ユーザプロファイルは、エアロゾル送達デバイスがそれと共に使用されるときに、処理回路によって識別された複数のエアロゾル前駆体組成物の少なくともそれぞれの1つと、それぞれのユーザの吹かしの時間および持続時間とに依存する、任意の前述の例示的な実施形態、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組み合わせのエアロゾル送達デバイス。
【0018】
例示的な実施形態11:エアロゾル生成構成要素は、複数のエアロゾル前駆体組成物からエアロゾルを生成するように構成された複数のエアロゾル生成構成要素であり、処理回路が少なくとも1つの機能的要素を制御するように構成されていることは、ユーザプロファイルに基づいて異なる時間に複数のエアロゾル生成構成要素の中から自動的に選択するように構成されていることを含む、任意の前述の例示的な実施形態、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組み合わせのエアロゾル送達デバイス。
【0019】
例示的な実施形態12:処理回路は、ユーザプロファイルに基づいて複数のエアロゾル前駆体組成物のうちの特定の1つの消耗を予測するようにさらに構成されており、エアロゾル送達デバイスは、無線通信インターフェースをさらに備え、処理回路が少なくとも1つの機能的要素を制御するように構成されていることは、無線通信インターフェースを介してコンピューティングデバイスまたはサービスプラットフォームと通信して、複数のエアロゾル前駆体組成物のうちの特定の1つの追加量を注文するように構成されていることを含む、任意の前述の例示的な実施形態、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組み合わせのエアロゾル送達デバイス。
【0020】
例示的な実施形態13:少なくとも1つのセンサは、エアロゾル送達デバイスの地理的位置を決定するように構成された位置センサを含み、ユーザプロファイルが依存する特性のうちの少なくとも1つは、それぞれのユーザの吹かし中のエアロゾル送達デバイスの地理的位置を含む、任意の前述の例示的な実施形態、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組み合わせのエアロゾル送達デバイス。
【0021】
例示的な実施形態14:エアロゾル送達デバイスは、無線通信インターフェースをさらに備え、これを介して、エアロゾル送達デバイスは、第2のエアロゾル送達デバイスから、それぞれの第2のユーザの吹かしを含む第2のエアロゾル送達デバイスの使用中の特性の第2の測定値、ならびにそれぞれの第2のユーザの吹かしの第2の時間および持続時間を受信するように構成されており、処理回路は、第2のターゲット変数を予測するために第2の機械学習モデルを構築しデプロイするようにさらに構成されており、第2の機械学習モデルは、機械学習アルゴリズム、特性から選択された少なくとも1つの特徴、および特性の第2の測定値から生成された第2の訓練セットを使用して構築され、第2のターゲット変数は、特性のうちの少なくとも1つ、ならびにそれぞれの第2のユーザの吹かしの第2の時間および持続時間に依存する第2のユーザプロファイルである、任意の前述の例示的な実施形態、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組み合わせのエアロゾル送達デバイス。
【0022】
例示的な実施形態15:少なくとも1つのセンサは、エアロゾル送達デバイスの加速度の測定値を生成するように構成された加速度計を含み、ターゲット変数は、エアロゾル送達デバイスのユーザの論理的活動であり、処理回路が機械学習モデルを構築するように構成されていることは、ユーザの論理的活動を予測するために活動検出モデルを構築するように構成されていることを含み、活動検出モデルは、機械学習アルゴリズム、加速度を含む少なくとも1つの特徴、および加速度の測定値から生成された訓練セットを使用して構築されている、任意の前述の例示的な実施形態、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組み合わせのエアロゾル送達デバイス。
【0023】
例示的な実施形態16:少なくとも1つのセンサは、エアロゾル送達デバイスの加速度の測定値を生成するように構成された加速度計を含み、ターゲット変数はエアロゾル送達デバイスの論理的担持位置であり、処理回路が機械学習モデルを構築するように構成されていることは、エアロゾル送達デバイスの論理的担持位置を予測するために担持置検出モデルを構築するように構成されていることを含み、担持位置検出モデルは、機械学習アルゴリズム、加速度を含む少なくとも1つの特徴、および加速度の測定値から生成された訓練セットを使用して構築されている、任意の前述の例示的な実施形態、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組み合わせのエアロゾル送達デバイス。
【0024】
例示的な実施形態17:少なくとも1つのセンサは、エアロゾル送達デバイスの加速度の測定値を生成するように構成された加速度計を含み、ターゲット変数は、エアロゾル送達デバイスを使用して行われるジェスチャであり、処理回路が機械学習モデルを構築するように構成されていることは、ジェスチャを予測するためにジェスチャ認識モデルを構築するように構成されていることを含み、ジェスチャ認識モデルは、機械学習アルゴリズム、加速度を含む少なくとも1つの特徴、および加速度の測定値から生成された訓練セットを使用して構築されている、任意の前述の例示的な実施形態、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組み合わせのエアロゾル送達デバイス。
【0025】
例示的な実施形態18:少なくとも1つのセンサは、エアロゾル送達デバイスの環境内の音源からのオーディオの測定値を生成するように構成されたマイクロフォンを含み、処理回路は、オーディオの測定値から作成され、音源の方向を指すビームパターンを有する仮想指向性マイクロフォンを形成するようにさらに構成される、任意の前述の例示的な実施形態、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組み合わせのエアロゾル送達デバイス。
【0026】
例示的な実施形態19:エアロゾル送達デバイスは無線通信インターフェースをさらに備え、処理回路は、無線通信インターフェースを介してコンピューティングデバイスとの半二重ブルートゥース低エネルギー通信を可能にするようにさらに構成される、任意の前述の例示的な実施形態、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組み合わせのエアロゾル送達デバイス。
【0027】
例示的な実施形態20:少なくとも1つのセンサは、エアロゾル前駆体組成物の抵抗の測定値を生成するように構成されたセンサを含み、ターゲット変数は、エアロゾル前駆体組成物の抵抗率に比例するエアロゾル前駆体組成物の品質の尺度であり、抵抗率は抵抗の測定値から決定可能であり、処理回路が機械学習モデルを構築するように構成されていることは、エアロゾル前駆体組成物の品質の尺度を予測するために機械学習モデルを構築するように構成されていることを含み、モデルは、機械学習アルゴリズム、エアロゾル前駆体組成物の抵抗を含む少なくとも1つの特徴、および抵抗の測定値から生成された訓練セットを使用して構築されている、任意の前述の例示的な実施形態、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組み合わせのエアロゾル送達デバイス。
【0028】
例示的な実施形態21:電源は再充電可能であり、複数の使用のためのデータは、電源の再充電の回数および頻度を含み、ターゲット変数は、電源の再充電の回数および頻度に比例するエアロゾル前駆体組成物または電源の平均余命の尺度であり、処理回路が機械学習モデルを構築するように構成されていることは、エアロゾル前駆体組成物または電源の平均余命の尺度を予測するために機械学習モデルを構築するように構成されていることを含み、モデルは、機械学習アルゴリズム、電源の再充電の回数および頻度を含む少なくとも1つの特徴、ならびに再充電の回数および頻度から生成された訓練セットを使用して構築されている、任意の前述の例示的な実施形態、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組み合わせのエアロゾル送達デバイス。
【0029】
例示的な実施形態22:少なくとも1つのセンサは、エアロゾル送達デバイスの加速度の測定値を生成するように構成された加速度計を含み、ターゲット変数は、ユーザの歩数に比例するエアロゾル送達デバイスのユーザの活動の尺度であるか、ユーザの歩数に比例するエアロゾル送達デバイスのユーザの活動の尺度に基づいており、歩数は加速度の測定値から決定可能であり、処理回路が機械学習モデルを構築するように構成されていることは、ユーザの活動の尺度を予測するために機械学習モデルを構築するように構成されていることを含み、モデルは、機械学習アルゴリズム、加速度を含む少なくとも1つの特徴、および加速度の測定値から生成された訓練セットを使用して構築されている、任意の前述の例示的な実施形態、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組み合わせのエアロゾル送達デバイス。
【0030】
例示的な実施形態23:エアロゾル送達デバイスの複数の使用は、それぞれがハウジングの少なくとも一部を通る空気の流れを引き起こし、エアロゾルのユーザ吸入のためのものであるそれぞれのユーザの吹かしを含み、処理回路が複数の使用のためにデータを記録するように構成されていることは、それぞれのユーザの吹かしの時間および持続時間と共に測定値を記録するように構成されていることを含み、ターゲット変数は、活動の尺度に基づいた、さらに、それぞれのユーザの吹かしの時間および持続時間に依存する使用率に基づいたユーザの健康の尺度である、任意の前述の例示的な実施形態、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組み合わせのエアロゾル送達デバイス。
【0031】
例示的な実施形態24:エアロゾル送達デバイスは無線通信インターフェースをさらに備え、処理回路が少なくとも1つの機能的要素を制御するように構成されていることは、無線通信インターフェースを介してサービスプラットフォームにターゲット変数を通信するように構成されていることを含み、サービスプラットフォームは、ブロックチェーン上にターゲット変数を電子的に記録するように構成される、任意の前述の例示的な実施形態、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組み合わせのエアロゾル送達デバイス。
【0032】
本開示のこれらのおよび他の特徴、態様および利点は、以下に簡単に説明される添付の図面と共に、以下の詳細な説明を読むことから明らかになるであろう。本開示は、そのような特徴または要素が本明細書で説明される特定の例示的な実施形態において明示的に組み合わされるかどうか、そうでなければ列挙されるかどうかにかかわらず、本開示に記載される2つ、3つ、4つまたはそれ以上の特徴または要素の任意の組み合わせを含む。本開示は、その開示のコンテキストが明らかにそうでないことを指示しない限り、その態様および例示的な実施形態のいずれにおいても、本開示の任意の分離できる特徴または要素が組み合わせ可能であると見なされるように全体的に読まれることが意図されている。
【0033】
したがって、この簡単な概要は、本開示のいくつかの態様の基本的な理解を提供するためにいくつかの例示的な実施形態を要約する目的のためだけに提供されていることが理解されるであろう。したがって、上記の例示的な実施形態は単なる例であり、決して本開示の範囲または精神を狭めるように解釈されるべきではないことが理解されよう。他の例示的な実施形態、態様、および利点は、いくつかの説明された例示的な実施形態の原理を例として示す添付の図面と併せて、以下の詳細な説明から明らかになるであろう。
【0034】
上述の一般的な用語において本開示の態様をこのように説明してきたが、次に添付の図面が参照され、これらは必ずしも一定の縮尺で描かれている訳ではない。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【
図1】本開示の例示的な実施形態による、互いに結合されたカートリッジと、制御本体とを含むエアロゾル送達デバイスの斜視図である。
【
図2】例示的な実施形態による、カートリッジと、制御本体が互いに切り離されている、
図1のエアロゾル送達デバイスの部分切欠き図である。
【
図3】本開示の別の例示的な実施形態による、互いに結合された制御本体と、エアロゾル源部材とを備えるエアロゾル送達デバイスの斜視図である。
【
図4】本開示の別の例示的な実施形態による、互いから切り離された制御本体と、エアロゾル源部材とを備えるエアロゾル送達デバイスの斜視図である。
【
図5】例示的な実施形態による、
図3および
図4のエアロゾル送達デバイスの正面図である。
【
図6】例示的な実施形態による
図3および
図4のエアロゾル送達デバイスの断面図である。
【
図7】例示的な実施形態による、制御本体に結合されたカートリッジを含むエアロゾル送達デバイスの側面図である。
【
図8】例示的な実施形態による、制御本体に結合されたカートリッジを含むエアロゾル送達デバイスの部分切欠図である。
【
図9】本開示の様々な例示的な実施形態によるエアロゾル送達デバイスの回路図である。
【
図10】様々な例示的な実施形態による、エアロゾル送達デバイスを含む通信システムを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
本開示は、その例示的な実施形態を参照して、以下でより十分に説明される。これらの例示的な実施形態は、本開示が徹底的で完全になり、そして本開示の範囲を当業者に十分に伝えるように説明される。実際、本開示は多くの異なる形態で具現化されてもよく、本明細書に記載の実施形態に限定されると解釈されるべきではなく;むしろ、これらの実施形態は、本開示が適用可能な法的要件を満たすために提供されている。明細書および添付の特許請求の範囲で使用されるように、単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」、「その(the)」などは、コンテキストが明らかにそうでないことを指示しない限り、複数の指示対象を含む。また、本明細書では定量的尺度、値、幾何学的関係などが参照されることがあるが、そうでないことを明記しない限り、これらの全てではないにしても、これらのいずれか1つ以上は絶対的であるか、または技術的な公差などのために生じ得る許容可能な変動に対処するために近似的である場合がある。
【0037】
以下に記載されるように、本開示は、エアロゾル送達デバイスに関する。エアロゾル送達デバイスは、エアロゾル前駆体組成物(吸入可能物質媒体と呼ばれることもある)からエアロゾル(吸入可能物質)を生成するように構成されてよい。エアロゾル前駆体組成物は、固体タバコ材料、半固体タバコ材料、または液体エアロゾル前駆体組成物のうちの1つ以上を含んでよい。いくつかの実施形態において、エアロゾル送達デバイスは、流体エアロゾル前駆体組成物(例えば、液体エアロゾル前駆体組成物)を加熱し、そこからエアロゾルを生成するように構成されてもよい。そのようなエアロゾル送達デバイスは、いわゆる電子タバコを含み得る。他の実施形態では、エアロゾル送達デバイスは、非燃焼加熱式器具を含んでもよい。さらに他の実施形態では、エアロゾル送達デバイスは、非加熱非燃焼器具を含んでもよい。
【0038】
液体エアロゾル前駆体組成物は、蒸気前駆体組成物または「e-リキッド」とも呼ばれ、電子タバコおよび非加熱非燃焼器具に特に有用である。液体エアロゾル前駆体組成物は、例として、多価アルコール(例えば、グリセリン(野菜グリセリンを含む)、プロピレングリコールまたはそれらの混合物)、ニコチン、タバコ、タバコ抽出物および/または香味料(flavorants)を含む様々な成分を含み得る。いくつかの例では、エアロゾル前駆体組成物はグリセリンおよびニコチンを含む。
【0039】
様々な実施形態と組み合わせて使用され得るいくつかの液体エアロゾル前駆体組成物は、レブリン酸、コハク酸、乳酸、ピルビン酸、安息香酸、フマル酸、それらの組合せなどの1つ以上の酸を含み得る。ニコチンを含む液体エアロゾル前駆体組成物に酸(複数可)を含めることにより、塩形態のニコチンを含むプロトン化液体エアロゾル前駆体組成物を提供することができる。代表的なタイプの液体エアロゾル前駆体組成物および配合物は、Robinson等に対する米国特許第7,726,320号明細書;Chong等に対する米国特許第9,254,002号明細書、およびZheng等に対する米国特許出願公開第2013/0008457号明細書、Lipowicz等に対する米国特許出願公開第2015/0020823号明細書、ならびにKollerに対する米国特許出願公開第2015/0020830号明細書、およびBowen等に対する国際特許出願公開第2014/182736号;およびCollett等に対する米国特許第8,881,737号明細書に記載され、そこで特徴付けられており、これらの開示は、参照により本明細書に組み込まれる。用いられ得る他のエアロゾル前駆体は、上記で特定されたいくつかの代表的な製品のいずれかに組み込まれるエアロゾル前駆体を含む。また、Johnson Creek Enterprises LLCから入手可能な電子タバコ用のいわゆる「スモークジュース」も望ましい。さらに別の例のエアロゾル前駆体組成物は、BLACK NOTE、COSMIC FOG、THE MILKMAN E-LIQUID、FIVE PAWNS、THE VAPOR CHEF、VAPE WILD、BOOSTED、THE STEAM FACTORY、MECH SAUCE、CASEY JONES MAINLINE RESERVE、MITTEN VAPORS、DR.CRIMMY’S V-LIQUID、SMILEY E LIQUID、BEANTOWN VAPOR、CUTTWOOD、CYCLOPS VAPOR、SICBOY、GOOD LIFE VAPOR、TELEOS、PINUP VAPORS、SPACE JAM、MT.BAKER VAPOR、およびJIMMY THE JUICE MANのブランド名の下に販売されている。発泡性材料の実施形態をエアロゾル前駆体と共に使用することができ、例として、Hunt等に対する米国特許出願公開第2012/0055494号明細書に説明されており、この特許は、参照により本明細書に組み込まれる。さらに、発泡性材料の使用は、例えばNiazi等に対する米国特許第4,639,368号明細書;Wehling等に対する米国特許第5,178,878号明細書;Wehling等に対する米国特許第5,223,264号明細書;Pather等に対する米国特許第6,974,590号明細書;Bergquist等に対する米国特許第7,381,667号明細書;Crawford等に対する米国特許第8,424,541号明細書;Strickland等に対する米国特許第8,627,828号明細書;およびSun等に対する米国特許第9,307,787号明細書;ならびにBrinkley等に対する米国特許出願公開第2010/0018539号明細書、およびJohnson等に対する国際特許出願公開第97/06786号に記載されており、これらの特許の全ては参照により本明細書に組み込まれる。
【0040】
エアロゾル前駆体を支持するための代表的なタイプの基材、リザーバまたは他の構成要素は、Newtonに対する米国特許第8,528,569号明細書、Chapman等に対する米国特許出願公開第2014/0261487号明細書;Davis等に対する米国特許出願公開第2015/0059780号明細書;およびBless等に対する米国特許出願公開第2015/0216232号明細書に説明されており、これらの特許は全て参照により本明細書に組み込まれる。さらに、様々な吸い上げ(wicking)材料、ならびに特定のタイプの電子タバコ内のそれらの吸い上げ材料の構成および動作が、Sears等に対する米国特許第8,910,640号明細書に説明されており、この特許は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0041】
他の実施形態では、エアロゾル送達デバイスは、固体エアロゾル前駆体組成物(例えば、押し出し成形されたタバコロッド)または半固体エアロゾル前駆体組成物(例えば、グリセリンを充填させたタバコペースト)を加熱するように構成された非燃焼加熱式デバイスを備える場合もある。エアロゾル前駆体組成物は、タバコを含むビーズ、タバコ刻み、タバコ片、再構成タバコ材料、もしくはそれらの組合せ、および/または微粉砕タバコ、タバコ抽出物、噴霧乾燥タバコ抽出物、または任意選択の無機材料(炭酸カルシウムなど)、任意選択の風味料、および実質的に固体もしくは成形可能な(例えば、押し出し成形可能な)基材を形成するエアロゾル形成材料と混合された他のタバコ形態の混合物を含んでよい。固体および半固体のエアロゾル前駆体組成物および製剤の代表的なタイプは、Thomas等に対する米国特許第8,424,538号明細書;Sebastian等に対する米国特許第8,464,726号明細書;Conner等に対する米国特許出願公開第2015/0083150号明細書;Ademe等に対する米国特許出願公開第2015/0157052号明細書;およびNordskog等に対する米国特許出願公開第2017/0000188号明細書に開示されており、これらの特許は全て参照により本明細書に組み込まれる。固体および半固体エアロゾル前駆体の組成および配置のさらに代表的なタイプには、British American TobaccoによるGLO(TM)製品のNEOSTIKS(TM)消費可能エアロゾル源部材およびPhilip Morris International,Inc.によるIQOS(TM)製品のHEETS(TM)消費可能エアロゾル源部材に見出されるものを含む。
【0042】
様々な実施形態において、吸入可能な物質は、具体的には、タバコ成分またはタバコ由来材料(すなわち、タバコから直接単離され得るか、または合成的に調製され得るタバコの中に自然の状態で見出される材料)であり得る。例えば、エアロゾル前駆体組成物は、不活性基材と組み合わされたタバコ抽出物またはそのごく一部分を含み得る。エアロゾル前駆体組成物は、未燃焼タバコ、またはその燃焼温度より低い温度に加熱されると吸入可能な物質を放出する未燃焼タバコを含む組成物をさらに含み得る。いくつかの実施形態において、エアロゾル前駆体組成物は、タバコ凝縮物またはそのごく一部分(すなわち、タバコの燃焼によって生成され、風味、およびおそらくニコチンを後に残す煙の凝縮成分)を含み得る。
【0043】
本開示において有用なタバコ材料は変化する可能性があり、例えば、黄色種タバコ、バーレー種タバコ、オリエンタルタバコまたはメリーランドタバコ、ダークタバコ、黒煙タバコ(dark-fired tobacco)およびルスティカタバコ、ならびに他の希少または特殊タバコ、またはそれらのブレンドが含まれてよい。タバコ材料はまた、いわゆる「ブレンド」形態および加工された形態を含めることもでき、例えば加工タバコ茎(例えば、カットロールまたはカットパフ茎)、容積拡大タバコ(好ましくはカットフィラーの形態の、例えばドライアイス拡大タバコ(DIET)などの膨化タバコ)、再構成タバコ(例えば、製紙タイプまたはキャストシートタイプのプロセスを使用して製造された再構成タバコ)などである。様々な代表的なタバコタイプ、加工タバコタイプ、およびタバコブレンドのタイプは、Lawson等に対する米国特許第4,836,224号明細書、Perfetti等に対する米国特許第4,924,888号明細書、Brown等に対する米国特許第5,056,537号明細書、Brinkley等に対する米国特許第5,159,942号明細書、Gentryに対する米国特許第5,220,930号明細書、Blakley等に対する米国特許第5,360,023号明細書、Shafer等に対する米国特許第6,701,936号明細書、Li等に対する米国特許第7,011,096号明細書、およびLi等に対する米国特許第7,017,585号明細書、Lawson等に対する米国特許第7,025,066号明細書;Perfetti等に対する米国特許出願公開第2004/0255965号明細書;Beremanに対する国際特許出願公開第02/37990号;およびBombick等のFund.Appl.Toxicol.、39、p.11-17(1997)に説明されており、これらは参照により本明細書に組み込まれる。本開示によるものを含む、喫煙デバイスにおいて有用であり得るさらなる例示的なタバコ組成物は、Robinson等に対する米国特許第7,726,320号明細書に開示されており、この特許は参照により本明細書に組み込まれる。
【0044】
さらに、エアロゾル前駆体組成物は、中に組み込まれたまたは他の方法で上に堆積された吸入可能な物質またはその前駆体を有する、不活性基材を含み得る。例えば、熱の印加時に、吸入可能な物質が、正圧または負圧の印加を通して発明の物品から引き出されることができるような形態で放出されるように、吸入可能な物質を含む液体が、不活性基材の上にコーティングされる、または不活性基材に吸収される、または吸着されてもよい。いくつかの態様では、エアロゾル前駆体組成物は、カットフィラー形態の風味豊かな香りのよりタバコのブレンドを含み得る。別の態様において、エアロゾル前駆体組成物は、Pryor等に対する米国特許第4,807,809号明細書;Pryor等に対する米国特許第4,889,143号明細書;およびRakerに対する米国特許第5,025,814号明細書に説明されているような再構成されたタバコ材料を含んでもよく、これらの開示は参照により本明細書に組み込まれる。適切なエアロゾル前駆体組成物に関するさらなる情報については、2018年3月9日に出願されたSur等に対する米国特許出願第15/916,834号明細書を参照されたく、この特許は参照により本明細書に組み込まれる。
【0045】
エアロゾル前駆体組成物のタイプにかかわらず、エアロゾル送達デバイスは、エアロゾル前駆体組成物からエアロゾルを生成するように構成されたエアロゾル生成構成要素を含んでよい。例えば、電子タバコまたは非燃焼加熱式器具の場合、エアロゾル生成構成要素は加熱要素であり得る、または加熱要素を含んでもよい。非加熱非燃焼器具の場合、いくつかの例では、エアロゾル生成構成要素は、少なくとも1つの振動可能な圧電または圧磁メッシュであってよく、またはそれを含んでもよい。
【0046】
適切な加熱要素の一例は、誘導ヒータである。そのようなヒータはしばしば誘導送信機と、誘導受信機とを備える。誘導送信機は、交流電流がそこを通して導かれたときに発振磁場(例えば、時間と共に周期的に変化する磁場)を作り出すように構成されたコイルを含んでよい。誘導受信機は、誘導送信機内に少なくとも部分的に配置される、または受け入れられてよく、導電性材料(強磁性材料またはアルミニウムコーティングされた材料)を含んでもよい。誘導送信機を通して交流電流を導くことにより、誘導を介して渦電流が誘導受信機内に発生され得る。誘導受信機を規定する材料の抵抗を流れる渦電流が、ジュール加熱によって(つまり、ジュール効果によって)それを加熱してよい。誘導受信機は、アトマイザを規定してもよく、無線で加熱されて、誘導受信機に近接して位置決めされたエアロゾル前駆体組成物からエアロゾルを形成してよい。誘導ヒータ付きエアロゾル送達デバイスの様々な実施形態は、Davis等に対する米国特許出願公開第2017/0127722号明細書;Sur等に対する米国特許出願公開第2017/0202266明細書;2016年11月15日に出願されたSur等に対する米国特許出願第15/352,153号明細書;2017年10月31日に出願されたSebastian等に対する米国特許出願第15/799,365号明細書;およびSurに対する米国特許出願第15/836,086号明細書に説明されており、これらの特許は全て、参照により本明細書に組み込まれる。
【0047】
本明細書でより具体的に説明されるものを含む他の実施形態では、加熱要素は、電気抵抗ヒータの場合のような導電性ヒータである。これらのヒータは、電流がそれを通して導かれると熱を生成するように構成されてよい。様々な実施形態において、導電性ヒータは、箔、発泡体、ディスク、渦巻き線、繊維、ワイヤ、フィルム、糸、ストリップ、リボンまたはシリンダの形態などの様々な形態で提供され得る。そのようなヒータはしばしば金属材料を含み、そこを通るように電流を流すことに関連する電気抵抗の結果として熱を生成するように構成されている。そのような抵抗性ヒータは、エアロゾル前駆体組成物の近くに位置決めされ、エアロゾル前駆体組成物を加熱してエアロゾルを生成することができる。本開示と共に使用可能であり得る様々な導電性基材は、Griffith等に対する上記の米国特許出願公開第2013/0255702号明細書に説明されている。
【0048】
いくつかの実施形態において、エアロゾル送達デバイスは、いわゆる電子タバコまたは非加熱非燃焼器具の場合には制御本体と、カートリッジとを含んでよく、または非燃焼加熱式器具の場合には制御本体と、エアロゾル源部材とを含んでよい。電子タバコまたは非熱燃加熱式器具のいずれかの場合、制御本体は再利用可能であってもよいが、カートリッジ/エアロゾル源部材は、限られた回数の使用のために構成される場合もあり、および/または使い捨てに構成される場合もある。様々な機構がカートリッジ/エアロゾル源部材を制御本体に接続することで、ねじ係合、圧入係合、締まり嵌め、滑り嵌合、磁気係合などをもたらすことになり得る。
【0049】
制御本体およびカートリッジ/エアロゾル源部材は、別々のそれぞれのハウジングまたは外側本体を含んでよく、これらはいくつかの異なる材料のうちのいずれかから形成されてよい。ハウジングは、任意の適切な構造的に堅固な材料から形成され得る。いくつかの例では、ハウジングは、ステンレス鋼、アルミニウムなどの金属または合金で形成されてもよい。他の適切な材料には、様々なプラスチック(例えばポリカーボネート)、プラスチックを覆う金属メッキ、セラミックなどが含まれる。
【0050】
カートリッジ/エアロゾル源部材は、エアロゾル前駆体組成物を含んでよい。エアロゾル前駆体組成物からエアロゾルを生成するために、エアロゾル生成構成要素(例えば、加熱要素、圧電/圧磁メッシュ)は、エアロゾル前駆体組成物と接触して、またはそれと近接して、例えば制御本体およびカートリッジにわたって、あるいはエアロゾル源部材が位置決めされ得る制御本体内に位置決めされてよい。制御本体は、再充電可能または交換可能であり得る電源を含んでもよく、それにより、制御本体は、多数のカートリッジ/エアロゾル源部材と共に再利用されてよい。
【0051】
制御本体はまた、デバイスを手動で制御するための押しボタン、タッチセンシティブ面などのエアロゾル送達デバイスをアクティブ化するための手段を含んでよい。追加として、または代替として、制御本体は、ユーザがカートリッジ/エアロゾル源部材で吸い込み、それによりエアロゾル送達デバイスをアクティブ化するときを検出するための流量センサを含んでもよい。
【0052】
様々な実施形態において、本開示によるエアロゾル送達デバイスは、これらに限定されないが、実質的に棒状または実質的に管形状または実質的に円筒形状であると規定され得る全体形状を含め、様々な全体形状を有する場合がある。添付の図に示され、添付の図を参照して説明される実施形態において、エアロゾル送達デバイスは、実質的に円形断面を有するが;しかしながら、他の断面形状(例えば、楕円形、正方形、長方形、三角形など)も本開示によって包含される。物品の物理的形状を説明するそのような文言は、制御本体およびカートリッジ/エアロゾル源部材を含めた、その個々の構成要素にも適用されてよい。他の実施形態では、制御本体は、小さな箱形状など、別の手持ち式の形状を採る場合もある。
【0053】
より具体的な実施形態では、制御本体およびカートリッジ/エアロゾル源部材の一方または両方は、使い捨てである、または再利用可能であると呼ばれてもよい。例えば、制御本体は、交換可能なバッテリまたは再充電可能なバッテリ、SSB、薄膜SSB、再充電可能なスーパーキャパシタ、リチウムイオンまたはハイブリッドリチウムイオンスーパーキャパシタなどの電源を有し得る。電源の一例は、ドイツのTadiran Batteries GmbHによって製造されたTKI-1550の再充電可能なリチウムイオンバッテリである。別の実施形態では、有用な電源は、日本の三洋電機株式会社によって製造されたN50-AAA CADNICAニッケルカドミウム電池であり得る。他の実施形態では、例えば各々1.2ボルトを提供する複数のそのようなバッテリが直列に接続されてもよい。
【0054】
いくつかの例では、それで、電源は、任意のタイプの再充電技術に接続され、それにより、再充電技術と組み合わされてもよい。適切な充電器の例は、電源に定電流またはパルス直流(DC)電力を単に供給する充電器、制御回路を追加する高速充電器、3段充電器、誘導で電力供給される充電器、スマート充電器、運動で電力供給される充電器、パルス充電器、ソーラー充電器、USBベースの充電器などを含む。いくつかの例では、充電器は、電源アダプタおよび任意の適切な充電回路を含む。他の例では、充電器は電源アダプタを含み、制御本体は充電回路を装備する。これらの他の例では、充電器はときには単に電源アダプタと呼ばれる場合もある。
【0055】
制御本体は、適切な充電器に接続するために、およびいくつかの例では、通信のために他の周辺機器に接続するために、いくつかの異なる端子、電気コネクタなどのいずれかを含んでよい。より具体的な適切な例は、円筒形コネクタ、シガレットライターコネクタ、およびUSB 1.x(例えば、タイプA、タイプB)、USB 2.0、ならびにそのアップデート版および追加(例えば、Mini A、Mini B、Mini AB、Micro A、Micro B、Micro AB)およびUSB 3.x(例えば、Type A、Type B、Micro B、Micro AB、Type C)、Appleのライトニングコネクタ(Lightning connector)などのプロプライエタリコネクタなどの直流(DC)コネクタを含む。制御本体は、充電器または他の周辺機器と直接接続してよい、またはその2つは、これもまたd妥当なコネクタを有する適切なケーブルを介して接続する場合もある。この2つがケーブルで接続されている例では、制御本体と充電器または他の周辺機器は、同じまたは異なるタイプのコネクタを有してもよく、ケーブルは、一方のタイプのコネクタまたは両方のタイプのコネクタを有する。
【0056】
誘導で電力供給される充電を伴う例では、エアロゾル送達デバイスは、誘導ワイヤレス充電技術を装備してよく、誘導送信機を含み、誘導ワイヤレス充電(例えば、Wireless Power Consortium(WPC)からのQiワイヤレス充電規格に従うワイヤレス充電を含む)を使用するワイヤレス充電器、充電パッドなどと接続するために誘導受信機を含んでよい。あるいは、電源は、ワイヤレス無線周波数(RF)ベースの充電器から再充電されてもよい。誘導ワイヤレス充電システムの例は、Sur等に対する米国特許出願公開第2017/0112196号明細書に説明されており、この特許は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。さらに、電子タバコの場合のいくつかの例示的な実施形態では、カートリッジは、Chang等に対する米国特許第8,910,639号明細書に開示されるように1回だけ使用のカートリッジを含む場合もあり、この特許は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0057】
電源を再充電技術に接続するために1つ以上の接続が用いられてよく、いくつかは、充電ケース、クレードル、ドック、スリーブなどを伴ってもよい。より具体的には、例えば、制御本体は、電力供給源に接続するためのUSBコネクタを含むクレードルと係合するように構成されてよい。あるいは別の例では、制御本体は、電力供給源に接続するためのUSBコネクタを含むスリーブ内に嵌合し、それに係合するように構成されてもよい。これらの、および同様の例では、USBコネクタが電源に直接接続してもよく、またはUSBコネクタが適切な電源アダプタを介して電源に接続してもよい。
【0058】
電源の例は、Peckerar等に対する米国特許第9,484,155号明細書;および2015年10月21日に出願されたSur等に対する米国特許出願公開第2017/0112191号明細書に説明されており、これらの開示は参照により本明細書に組み込まれる。適切な電源の他の例は、Hawes等に対する米国特許出願公開第2014/0283855号明細書、Fernando等に対する米国特許出願公開第2014/0014125号明細書、Nichols等に対する米国特許出願公開第2013/0243410号明細書、Fernando等に対する米国特許出願公開第2010/0313901号明細書、およびFernando等に対する米国特許第9,439,454号明細書に提供されており、これらは全て参照により本明細書に組み込まれる。流量センサに関して、代表的な電流調節構成要素、およびエアロゾル送達デバイス用の様々なマイクロコントローラ、センサ、およびスイッチを含む他の電流制御構成要素は、Gerth等に対する米国特許第4,735,217号明細書;全てがBrooks等に対する米国特許第4,922,901号明細書、第4,947,874号明細書および第4,947,875号明細書;McCafferty等に対する米国特許第5,372,148号明細書;Fleischhauer等に対する米国特許第6,040,560号明細書;Nguyen等に対する米国特許第7,040,314号明細書;Panに対する米国特許第8,205,622号明細書;Collet等に対する米国特許出願公開第8,881,737号明細書;Ampolini等に対する米国特許第9,423,152号明細書;Fernando等に対する米国特許第9,439,454号明細書;およびHenry等に対する米国特許出願第2015/0257445号明細書に説明されており、これらの特許の全ては、参照により本明細書に組み込まれる。
【0059】
入力デバイスは、エアロゾル送達デバイスに含まれていてもよい(および流量センサを置き換えたり補足されたりする場合もある)。入力は、ユーザがデバイスの機能を制御できるようにするため、および/またはユーザへの情報の出力のために含まれてよい。任意の構成要素または構成要素の組み合わせが、デバイスの機能を制御するための入力として利用されてよい。適切な入力デバイスには、押しボタン、タッチスイッチ、または他のタッチ感知面が含まれる。例えば、Worm等に対する米国特許出願公開第2015/0245658号明細書に説明されているように、1つ以上の押しボタンが使用されてもよく、この特許は、参照により本明細書に組み込まれる。同様に、2015年3月10日に出願されたSears等に対する米国特許出願第14/643,626号明細書に記載されるようにタッチスクリーンが使用されてもよく、この特許は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0060】
さらなる例として、エアロゾル送達デバイスの特定の動きに基づくジェスチャ認識に適合された構成要素が入力デバイスとして使用されてもよい。Henry等に対する米国特許出願公開第2016/0158782号明細書を参照されたく、この特許は、参照により本明細書に組み込まれる。さらに別の例として、静電容量センサがエアロゾル送達デバイスに実現されて、静電容量センサが実現されているデバイスの表面に触れることなどによって、ユーザが入力を提供できるようにする場合もある。別の例では、デバイスに関連する運動を検出することができるセンサ(例えば、加速度計、ジャイロスコープ、光電近接センサなど)がエアロゾル送達デバイスに実現されて、ユーザが入力を提供することを可能にしてもよい。適切なセンサの例は、Sur等に対する米国特許出願公開第2018/0132528号明細書;およびHenry等に対する米国特許出願公開第2016/0158782号明細書に説明されており、これらの開示は参照により本明細書に組み込まれる。
【0061】
上記で示されたように、エアロゾル送達デバイスは、少なくとも1つの制御構成要素などの様々な電子機器を含み得る。適切な制御構成要素は、いくつかの電子構成要素を含んでよく、いくつかの例では、プリント回路板(PCB)などの回路基板で形成され得る。いくつかの例では、電子構成要素は、1つ以上の例示的な実施形態による、データ処理、アプリケーション実行、または他の処理、制御、もしくは管理サービスを行うように構成された処理回路を含む。処理回路は、少なくとも1つのプロセッサコア、マイクロプロセッサ、コプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、または例えばASIC(特定用途向け集積回路)、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)、それらのいくつかの組み合わせなどの1つ以上の集積回路を含む様々な他のコンピューティングデバイスもしくは処理デバイスなどの様々な形態で具現化されたプロセッサを含んでもよい。いくつかの例では、処理回路は、プロセッサに結合または一体化されたメモリを含むことができ、メモリは、データ、プロセッサによって実行可能なコンピュータプログラム命令、それらのいくつかの組み合わせなどを記憶することができる。
【0062】
いくつかの例では、制御構成要素は、処理回路に結合または一体化され得る1つ以上の入力/出力周辺機器を含み得る。より詳細には、制御構成要素は、1つ以上のネットワーク、コンピューティングデバイス、または他の適切に有効化されたデバイスとの無線通信を可能にするための通信インターフェースを含み得る。適切な通信インターフェースの例は、Marion等に対する米国特許出願公開第2016/0261020号明細書に開示されており、その内容は、参照により本明細書に組み込まれる。適切な通信インターフェースの別の例は、Texas Instruments製のCC3200シングルチップワイヤレスマイクロコントローラユニット(MCU)である。それに従ってエアロゾル送達デバイスが無線で通信するように構成され得る適切なやり方の例は、Ampolini等に対する米国特許出願公開第2016/0007651号明細書;およびHenry,Jr等に対する米国特許出願公開第2016/0219933号明細書に開示されており、これらの特許の各々は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0063】
さらに別の構成要素が本開示のエアロゾル送達デバイスに利用されることもできる。適切な構成要素の一例は、エアロゾル送達デバイスを使用して照明され得る発光ダイオード(LED)、量子ドットベースのLEDなどのようなインディケータである。適切なLED構成要素の例、ならびにその構成および使用は、Sprinkel等に対する米国特許第5,154,192号明細書;Newtonに対する米国特許第8,499,766号明細書;Scatterdayに対する米国特許第8,539,959号明細書;およびSears等に対する米国特許第9,451,791号明細書に説明されており、これらの特許は全て参照により本明細書に組み込まれる。
【0064】
動作の他のインデックスも本開示によって包含される。例えば、動作の視覚的インディケータには、喫煙体験の進行を示すための光の色の変化または光の強度の変化も含まれる。振動モータなどの動作の触覚(ハプティック)インディケータ、およびスピーカなどの動作のサウンド(オーディオ)インディケータも同様に本開示に包含される。さらに、そのような動作のインディケータの組み合わせも、単一の喫煙物品で使用されるのに適している。別の態様によれば、エアロゾル送達デバイスは、例えば電源の残りの電力量、喫煙体験の進行、エアロゾル生成構成要素をアクティブ化することに対応するインディケーションなど、喫煙物品の動作に対応する情報を提供するように構成された、例えばディスプレイなど、1つ以上のインディケータまたは印インデックスを含んでもよい。
【0065】
さらに他の構成要素も企図される。例えば、Sprinkel等に対する米国特許第5,154,192号明細書は喫煙物品のインディケータを開示しており;Sprinkel、Jr.に対する米国特許第5,261,424号明細書は、吸い込みをすることに関連するユーザの唇の活動を検出し、次いで加熱デバイスの加熱をトリガするためにデバイスのマウスエンドに関連することができる圧電センサを開示しており;McCafferty等に対する米国特許第5,372,148号明細書は、マウスピースを通る圧力降下に応答して加熱負荷アレイへのエネルギーの流れを制御するための吹かしセンサを開示しており;Harris等に対する米国特許第5,967,148号明細書は、挿入された構成要素の赤外線透過率の不均一性を検出する識別子と、構成要素がレセプタクルに挿入されたときに検出ルーチンを実行するコントローラとを含む喫煙デバイス内のレセプタクルを開示しており;Fleischhauer等に対する米国特許第6,040,560号明細書は、多数の差異的フェーズを備えた規定された実行可能な電力サイクルを説明しており;Watkins等に対する米国特許第5,934,289号明細書は、フォトニックオプトロニック構成要素を開示しており;Counts等に対する米国特許第5,954,979号明細書は、喫煙デバイスを通しての吸い込み抵抗を変えるための手段を開示しており;Blake等に対する米国特許第6,803,545号明細書は、喫煙デバイスで使用するための特定のバッテリ構成を開示しており;Griffen等に対する米国特許第7,293,565号明細書は、喫煙デバイスと共に使用するための様々な充電システムを開示しており;Fernando等に対する米国特許第8,402,976号明細書は、充電を容易にし、デバイスのコンピュータ制御を可能にするための喫煙デバイス用のコンピュータインターフェーシング手段を開示しており;Fernando等に対する米国特許第8,689,804号明細書は、喫煙デバイス用の識別システムを開示しており、Flickによる国際特許出願公開第2010/003480号は、エアロゾル発生システム内の吹かしを示す流体流れ感知システムを開示しており;前述の開示の全ては、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0066】
電子エアロゾル送達物品に関連し、本明細書で使用され得る材料または構成要素を開示するさらなる構成要素の例は、Gerth等に対する米国特許第4,735,217号明細書;Morgan等に対する米国特許第5,249,586号明細書;Higgins等に対する米国特許第5,666,977号明細書;Adams等に対する米国特許第6,053,176号明細書;Whiteに対する米国特許第6,164,287号明細書;Vogesに対する米国特許第6,196,218号明細書;Felter等に対する米国特許第6,810,883号明細書;Nicholsに対する米国特許第6,854,461号明細書;Honに対する米国特許第7,832,410号明細書;Kobayashiに対する米国特許第7,513,253号明細書;Hamanoに対する米国特許第7,896,006号明細書、Shayanに対する米国特許第6,772,756号明細書;Honに対する米国特許第8,156,944号明細書および同第8,375,957号明細書;Thorens等に対する米国特許第8,794,231号明細書;Oglesby等に対する米国特許第8,851,083号明細書;Monsees等に対する米国特許第8,915,254号明細書および同第8,925,555号明細書、DePiano等に対する米国特許第9,220,302号明細書;Honに対する米国特許出願公開第2006/0196518号明細書および同第2009/0188490号明細書;Oglesby等に対する米国特許出願公開第2010/0024834号明細書;Wangに対する米国特許出願公開第2010/0307518号明細書;Honに対する国際特許出願公開第2010/091593号、およびFooに対する国際特許出願公開第2013/089551号を含み、これらの特許のそれぞれは、参照により本明細書に組み込まれる。さらに、Worm等に対する米国特許出願公開第2017/0099877号明細書は、エアロゾル送達デバイスに含まれ得るカプセル、およびエアロゾル送達デバイスのフォブ形状構成を開示しており、この特許は参照により本明細書に組み込まれる。前述の文献によって開示されている様々な材料が多様な実施形態において本デバイスに組み込まれることができ、前述の開示の全ては参照により本明細書に組み込まれる。
【0067】
本開示のエアロゾル送達デバイスに組み込まれ得るさらに他の特徴、制御または構成要素は、Harris等に対する米国特許第5,967,148号明細書;Watkins等に対する米国特許第5,934,289号明細書;Counts等に対する米国特許第5,954,979号明細書;Fleischhauer等に対する米国特許第6,040,560号明細書;Honに対する米国特許第8,365,742号明細書;Fernando等に対する米国特許第8,402,976号明細書;Kataseに対する米国特許出願公開第2005/0016550号明細書;Fernando等に対する米国特許第8,689,804号明細書;Tucker等に対する米国特許出願公開第2013/0192623号明細書;Leven等に対する米国特許第9,427,022号明細書;Kim等に対する米国特許出願公開第2013/0180553号明細書;Sebastian等に対する米国特許出願公開第2014/0000638号明細書;Novak等に対する米国特許出願公開第2014/0261495号明細書;およびDePiano等に対する米国特許第9,220,302号明細書に説明されており、これらの特許の全ては参照により本明細書に組み込まれる。
【0068】
図1および
図2は、電子タバコの場合の制御本体と、カートリッジとを含むエアロゾル送達デバイスの実施形態を図示する。この点において、
図1および
図2は、本開示の例示的な実施形態によるエアロゾル送達デバイス100を示す。示されるように、エアロゾル送達デバイスは、制御本体102およびカートリッジ104を含み得る。制御本体およびカートリッジは、機能的な関係で、恒久的にまたは取り外し可能に整列されることができる。これに関して、
図1は、結合された構成のエアロゾル送達デバイスの斜視図を示し、一方、
図2は、切り離された構成のエアロゾル送達デバイスの部分的に切欠き側面図を示している。エアロゾル送達デバイスは、制御本体とカートリッジが組み立てられた構成にあるとき、いくつかの例示的な実施形態では、例えば実質的に棒状、実質的に管形状または実質的に円筒形状であり得る。
【0069】
制御本体102およびカートリッジ104は、圧入(または締まり嵌め)接続、ねじ接続、磁気接続などの様々な接続によって互いに係合するように構成されることができる。したがって、制御本体は、カートリッジ上の第2の係合要素(例えば、コネクタ)と係合するように適合された第1の係合要素(例えば、結合器)を含み得る。第1の係合要素および第2の係合要素は、可逆的であり得る。一例として、第1の係合要素または第2の係合要素のいずれかが雄ねじであってもよく、他方が雌ねじであってもよい。さらなる例として、第1の係合要素または第2の係合要素のいずれかが磁石であってもよく、他方が金属または対をなす磁石であってもよい。特定の実施形態では、係合要素は、制御本体およびカートリッジの既存の構成要素によって直接規定されてもよい。例えば、制御本体のハウジングは、その端部に空洞を規定してもよく、空洞はカートリッジの少なくとも一部(例えば、貯蔵タンクまたはカートリッジの他のシェル形成要素)を受け入れるように構成される。特に、カートリッジのマウスピースが制御本体の空洞の外側に露出したままで、カートリッジの貯蔵タンクは、制御本体の空洞内に少なくとも部分的に受け入れられてよい。カートリッジは、締まり嵌め(例えば、カートリッジの外面と制御本体の空洞を形成している壁の内面との間に締まり係合(interference engagement)を作り出す戻り止めおよび/または他の特徴部の使用を通じて)、磁気係合(例えば、制御本体の空洞内に位置決めされ、カートリッジ上に位置決めされた磁石および/または磁性金属の使用を通じて)、または他の適切な技術などによって、制御本体ハウジングによって形成される空洞の中に保持されてよい。
【0070】
図2に示される切欠き図に見られるように、制御本体102およびカートリッジ104はそれぞれ、いくつかのそれぞれの構成要素を含む。
図2に示される構成要素は、制御本体およびカートリッジ内に存在し得る構成要素の代表的なものであり、本開示によって包含される構成要素の範囲を限定することは意図されていない。示されるように、例えば、制御本体は、制御構成要素208(例えば、処理回路など)、流量センサ210、電源212(例えば、バッテリ、スーパーキャパシタ)、およびインディケータ214(例えば、LED、量子ドットベースのLED)を含むことができるハウジング206(制御本体シェルと呼ばれることもある)で形成されることができ、そのような構成要素は、可変的に整列されることができる。電源は再充電可能であってよく、また制御本体は、電源に結合され、電源を制御可能に充電するように構成された充電回路を含み得る。
【0071】
カートリッジ104は、エアロゾル前駆体組成物を保持するように構成されたリザーバ218を取り囲み、加熱要素220(エアロゾル生成構成要素)を含むハウジング216(カートリッジシェルと呼ばれることもある)で形成されることができる。様々な構成において、このような構造はタンクと呼ばれる場合もあり、したがって、「カートリッジ」、「タンク」などの用語は、エアロゾル前駆体組成物用のリザーバを取り囲み、加熱要素を含むシェルまたは他のハウジングを指すために互いに交換可能に使用されてよい。
【0072】
示されるように、いくつかの例では、リザーバ218は、リザーバハウジング内に貯蔵されたエアロゾル前駆体組成物を加熱要素220へと吸い上げる(wick)、またはそれ以外の方法で輸送するように適合された液体輸送要素222と流体連通してよい。いくつかの例では、リザーバと加熱要素との間に弁が位置決めされる場合もあり、リザーバから加熱要素に渡される、または送達されるエアロゾル前駆体組成物の量を制御するように構成されてもよい。
【0073】
電流が印加されると熱を発生するように構成された様々な例示的な材料が、加熱要素220を形成するために用いられてよい。これらの例における加熱要素は、ワイヤコイル、マイクロヒータ等などの抵抗性加熱要素であり得る。加熱要素が形成されることができる材料の例は、カンタル(FeCrAl)、ニクロム、ニッケル、ステンレス鋼、インジウムスズ酸化物、タングステン、二ケイ化モリブデン(MoSi2)、ケイ化モリブデン(MoSi)、アルミニウムをドープした二ケイ化モリブデン(Mo(Si、Al)2)、チタン、プラチナ、銀、パラジウム、銀とパラジウムの合金、グラファイトおよびグラファイト系の材料(例えば、炭素系発泡体および糸)、導電性インク、ホウ素ドープシリカおよびセラミック(例えば正または負の温度係数のセラミック)を含む。加熱要素は、抵抗性加熱要素、または誘導を通して熱を発生するように構成された加熱要素であってもよい。加熱要素は、窒化アルミニウム、炭化ケイ素、酸化ベリリウム、アルミナ、窒化ケイ素、またはそれらの複合材料などの熱伝導性セラミックでコーティングされてもよい。本開示によるエアロゾル送達デバイスに有用な加熱要素の例示的な実施形態が以下でさらに説明されており、本明細書に説明されるようなデバイスに組み込まれることができる。
【0074】
カートリッジ104から、形成されたエアロゾルの排出を可能にするために、開口部224がハウジング216に(例えばマウスエンドに)存在してよい。
【0075】
カートリッジ104はまた、集積回路、メモリ構成要素(例えば、EEPROM、フラッシュメモリ)、センサなどを含み得る1つ以上の電子構成要素226を含んでよい。電子構成要素は、有線または無線手段によって制御構成要素208および/または外部のデバイスと通信するように適合されてよい。電子構成要素は、カートリッジまたはそのベース228内のどこにでも位置決めされてよい。
【0076】
制御構成要素208および流量センサ210は別々に示されているが、制御構成要素および流量センサを含む様々な電子構成要素は、電子構成要素を支持し、これらを電気接続する回路基板(例えばPCB)上で組み合わされる場合もあることが理解される。さらに、回路基板は、制御本体の中心軸に対して長手方向に平行であり得るという点において、
図1の図に対して水平に位置決めされてよい。いくつかの例では、空気流センサは、それが取り付けられることができるそれ自体の回路基板または他のベース要素を備えてもよい。いくつかの例では、フレキシブル回路基板が利用されてよい。フレキシブル回路基板は、実質的に管状の形状を含む様々な形状に構成されてよい。いくつかの例では、フレキシブル回路基板は、ヒータ基材と組み合わされる、その上に積層される、あるいはその一部または全部を形成する場合がある。
【0077】
制御本体102およびカートリッジ104は、それらの間の流体係合を容易にするように適合された構成要素を含み得る。
図2に示されるように、制御本体は、内部に空洞232を有する結合器230を含むことができる。カートリッジのベース228は、結合器と係合するように適合させることができ、空洞内に嵌合するように適合された突起234を含むことができる。そのような係合は、制御本体とカートリッジとの間の安定した接続を容易にし、制御本体内の電源212および制御構成要素208とカートリッジ内の加熱要素220との間の電気接続を確立することができる。さらに、ハウジング206は、空気取り入れ口236を含むことができ、これはハウジングにある切欠きであってよく、この場合、それは結合器に接続しており、結合器の周囲およびハウジング内への周辺空気の通過を可能にし、その後、空気は結合器の空洞232を通り、突起234を通ってカートリッジの中へと進む。
【0078】
本開示に従って有用な結合器およびベースは、Novak等に対する米国特許出願公開第2014/0261495号明細書に説明されており、この特許は参照により本明細書に組み込まれる。例えば、
図2に見られるような結合器230は、ベース228の内周240と嵌め合うように構成された外周238を規定してよい。一例では、ベースの内周は、結合器の外周の半径と実質的に等しい、またはそれよりわずかに大きい半径を規定し得る。さらに、結合器は、ベースの内周に規定された1つ以上の凹部244と係合するように構成された1つ以上の突出242を外周に規定してもよい。しかしながら、ベースを結合器に結合するために、構造、形状および構成要素の他の様々な例が用いられる場合がある。いくつかの例では、カートリッジ104のベースと制御本体102の結合器との間の接続は実質的に恒久的であり得るが、他の例では例えば制御本体は、使い捨ておよび/または詰め替え可能であり得る1つ以上の追加のカートリッジによって再利用可能であるように、それらの間の接続が解放可能であり得る。
【0079】
図2に示されるリザーバ218は、目下説明されているように、容器である場合、または繊維状リザーバである場合もある。例えば、この例では、リザーバは、ハウジング216の内部を取り巻くチューブ形状に実質的に形成された不織繊維の1層または複数の層を含むことができる。エアロゾル前駆体組成物がリザーバ内に保持されることができる。例えば、液体成分は、リザーバによって吸着式に保持されることができる。リザーバは、液体輸送要素222と流体接続していることができる。液体輸送要素は、リザーバに貯蔵されたエアロゾル前駆体組成物を毛管作用を介して、またはマイクロポンプを介して、この例では金属ワイヤコイルの形態である加熱要素220に輸送することができる。したがって加熱要素は液体輸送要素と共に加熱構成にある。
【0080】
いくつかの例では、マイクロ流体チップがリザーバ218に埋め込まれる場合もあり、リザーバから送達されるエアロゾル前駆体組成物の量および/または質量は、マイクロエレクトロメカニカルシステム(MEMS)技術に基づくものなどのマイクロポンプによって制御されてよい。本開示によるエアロゾル送達デバイスに有用なリザーバおよび輸送要素の例示的な実施形態が本明細書でさらに説明されており、そのようなリザーバおよび/または輸送要素は、本明細書に説明されるようなデバイスに組み込まれることができる。詳細には、本明細書でさらに説明されるような加熱部材と輸送要素の特定の組合せは、本明細書に説明されるようなものなどのデバイスに組み込まれてもよい。
【0081】
使用時に、ユーザがエアロゾル送達デバイス100で吸い込むと、流量センサ210によって空気流が検出され、加熱要素220がアクティブ化されてエアロゾル前駆体組成物の成分を気化させる。エアロゾル送達デバイスのマウスエンドで吸い込むことは、周辺空気を空気取り入れ口236に進入させ、結合器230の空洞232およびベース228の突起234の中央開口部の中を通過させる。カートリッジ104の中で、吸い込まれた空気は形成された蒸気と結合してエアロゾルを形成する。エアロゾルは加熱要素から取り払われる、吸引される、またはそれ以外の方法で吸い出され、エアロゾル送達デバイスのマウスエンドにある開口部224から外へ出される。
【0082】
電子タバコの場合の制御本体およびカートリッジを含むエアロゾル送達デバイスの実施形態に関するさらなる詳細については、上記のSurに対する米国特許出願第15/836,086号明細書;およびSur等に対する米国特許出願第15/916,834号明細書;ならびに2018年3月9日に提出されたSurに対する米国特許出願第15/916,696号明細書を参照されたく、この特許も、参照により本明細書に組み込まれる。
【0083】
図3から
図6は、非燃焼加熱式デバイスの場合の制御本体と、エアロゾル源部材とを含むエアロゾル送達デバイスの実施形態を示す。より具体的には、
図3は、本開示の例示的な実施形態によるエアロゾル送達デバイス300を示す。エアロゾル送達デバイスは、制御本体302と、エアロゾル源部材304とを含んでよい。様々な実施形態において、エアロゾル源部材と、制御本体は、機能的関係で、恒久的にまたは取り外し可能に整列されることができる。これに関して、
図3は、結合された構成のエアロゾル送達デバイスを示しており、一方、
図4は、切り離された構成のエアロゾル送達デバイスを示している。
【0084】
図4に示されるように、本開示の様々な実施形態において、エアロゾル源部材304は、制御本体302に挿入されるように構成された加熱される端部406と、エアロゾルを作り出すためにユーザが吸い込むマウスエンド408とを含んでよい。様々な実施形態において、加熱される端部の少なくとも一部は、エアロゾル前駆体組成物410を含み得る。
【0085】
様々な実施形態において、エアロゾル源部材304またはその一部は、エアロゾル源部材に追加の構造および/または支持を提供するのに有用な任意の材料で形成され得る外側オーバーラップ材料412で包まれてもよい。様々な実施形態において、外側オーバーラップ材料は、熱の伝達に抵抗する材料を含むことができ、それは紙またはセルロース材料などの他の繊維材料を含み得る。外側オーバーラップ材料はまた、繊維状材料内に埋め込まれた、またはその中に分散された少なくとも1つのフィラー材料を含み得る。様々な実施形態において、フィラー材料は、水不溶性粒子の形態を有する場合がある。さらに、フィラー材料は無機成分を組み込む場合がある。様々な実施形態において、外側オーバーラップは、下にあるバルク層と、紙巻きタバコにおける典型的な包装紙などの上に重なる層など、多数の層で形成されてもよい。このような材料は、例えば、亜麻、麻、サイザル麻、稲わら、および/またはエスパルトなどの軽量の「くず繊維」を含んでよい。外側オーバーラップはまた、酢酸セルロースなど、従来の紙巻きタバコのフィルタ要素で通常使用される材料を含み得る。さらに、エアロゾル源部材のマウスエンド408におけるオーバーラップの過剰な長さは、エアロゾル前駆体組成物410を消費者の口から単に分離するように機能する場合、または以下に説明するようにフィルタ材料を位置決めするためのスペースを提供するように機能する場合、あるいは物品での吸い込みに影響を与えるため、または吸い込み中、デバイスから出て行く蒸気またはエアロゾルの流動特性に影響を与えるために機能する場合もある。本開示で使用することができるオーバーラップ材料の構成に関するさらなる議論は、Worm等に対する上記の米国特許第9,078,473号明細書に見出されることができる。
【0086】
様々な実施形態において、エアロゾル前駆体組成物410とエアロゾル源部材304のマウスエンド408との間に他の構成要素が存在してもよく、この場合、マウスエンドは、例えば、酢酸セルロースまたはポリプロピレン材料から作製され得るフィルタ414を含んでもよい。フィルタは、追加的または代替的に、Raker等に対する米国特許第5,025,814号明細書に説明されているようなタバコを含む材料のストランドを含んでもよく、この特許は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。様々な実施形態において、フィルタは、エアロゾル源部材のマウスエンドの構造的な完全性を増加させ、および/または必要に応じて濾過能力を提供する、および/または吸い込みに対する抵抗を提供することができる。いくつかの実施形態において、エアロゾル前駆体組成物とマウスエンドとの間に、以下のうちの1つまたはその任意の組合せが位置決めされてもよい:空隙;冷却空気用の相変化材料;香味放出媒体;選択的化学吸着が可能なイオン交換繊維;フィルタ媒体としてのエアロゲル粒子;および他の適切な材料。
【0087】
本開示の様々な実施形態は、1つ以上の導電性加熱要素が用いられて、エアロゾル源部材304のエアロゾル前駆体組成物410を加熱する。様々な実施形態において、加熱要素は、箔、発泡体、メッシュ、中空のボール、ハーフボール、ディスク、渦巻き、繊維、ワイヤ、フィルム、糸、ストリップ、リボンまたはシリンダの形態などの様々な形態で提供され得る。そのような加熱要素は、しばしば、金属材料を含み、そこを通るように電流を流すことに関連する電気抵抗の結果として熱を生成するように構成されている。そのような抵抗性加熱要素は、エアロゾル源部材、特にエアロゾル源部材のエアロゾル前駆体組成物と直接接触して、またはそれに近接して位置決めされてよい。加熱要素は、制御本体および/またはエアロゾル源部材の中に配置されてもよい。様々な実施形態において、エアロゾル前駆体組成物は、加熱アセンブリとして機能するか、または加熱アセンブリの機能を促進し得る基材部分に埋め込まれるか、そうでなければ基材部分の一部である構成要素(すなわち、熱伝導性構成要素)を含み得る。様々な加熱部材および要素のいくつかの例は、Worm等に対する米国特許第9,078,473号明細書に説明されている。
【0088】
様々な加熱要素構成のいくつかの非限定的な例は、加熱要素がエアロゾル源部材304の近くに置かれる構成を含む。例えば、いくつかの例では、加熱要素の少なくとも一部は、エアロゾル源部材の少なくとも一部を取り囲んでもよい。他の例では、1つ以上の加熱要素は、制御本体302に挿入されたときにエアロゾル源部材の外側に隣接して位置決めされてもよい。他の例では、エアロゾル源部材が制御本体に挿入されるときに、加熱要素の少なくとも一部がエアロゾル源部材の少なくとも一部を貫通してもよい(例えば、1つ以上のプロングおよび/またはスパイクがエアロゾル源部材を貫通するなど)。いくつかの例では、エアロゾル前駆体組成物は、加熱要素として機能するか、または加熱要素の機能を促進することができる、エアロゾル前駆体組成物に接する構造、またはエアロゾル前駆体組成物に埋め込まれた、またはそうでなければエアロゾル前駆体組成物の一部である複数のビーズもしくは粒子を含むことができる。
【0089】
図5は、本開示の例示的な実施形態によるエアロゾル送達デバイス300の正面図を示しており、
図6は、
図5のエアロゾル送達デバイスを通る断面図を示している。特に、図示の実施形態の制御本体302は、その係合端部に規定された開口部518を含むハウジング516、流量センサ520(例えば、吹かしセンサまたは圧力スイッチ)、制御構成要素522(例えば、処理回路など)、電源524(例えば、バッテリ、スーパーキャパシタ)、およびインディケータ526(例えば、LED)を含むエンドキャップを備えてよい。電源は再充電可能であってよく、また制御本体は、電源に結合され、電源を制御可能に充電するように構成された充電回路を含み得る。
【0090】
一実施形態では、インディケータ526は、1つ以上のLED、量子ドットベースのLEDなどを含むことができる。インディケータは、制御構成要素522と通信しており、例えば、制御本体302に結合されたとき、ユーザがエアロゾル源部材304で吸い込むとき、流量センサ520によって検出されると、照明されてよい。
【0091】
図示の実施形態の制御本体302は、エアロゾル源部材304のエアロゾル前駆体組成物410を加熱するように構成された1つ以上の加熱アセンブリ528(個別にまたは集合的に加熱アセンブリと呼ばれる)を含む。本開示の様々な実施形態の加熱アセンブリは様々な形態を採ることができるが、
図5および
図6に示される特定の実施形態では、加熱アセンブリは、外筒530と、加熱要素532(エアロゾル生成構成要素)とを含み、加熱要素532は、この実施形態では受け入れベース534から延在する複数のヒータプロング(様々な構成において加熱アセンブリ、またはより具体的にはヒータプロングは、ヒータと呼ばれる場合がある)を備える。図示の実施形態において、外筒は、ヒータプロングによって発生された熱を外筒の中で維持するように、より具体的には、ヒータプロングによって発生された熱をエアロゾル前駆体組成物の中で維持するようにステンレス鋼で構築された二重壁の真空管を備える。様々な実施形態において、ヒータプロングは、限定されないが、銅、アルミニウム、白金、金、銀、鉄、鋼、真ちゅう、青銅、グラファイト、またはそれらの任意の組み合わせを含む、1つ以上の導電性材料から構築され得る。
【0092】
図示されるように、加熱アセンブリ528は、ハウジング516の係合端の近くに延在してよく、エアロゾル前駆体組成物410を含むエアロゾル源部材304の加熱される端部406の一部を実質的に取り囲むように構成されてよい。そのようなやり方では、加熱アセンブリは、概ね管状の構成を規定してよい。
図5および
図6に示されるように、加熱要素532(例えば、複数のヒータプロング)は、受け入れチャンバ536を作り出すように外筒530によって取り囲まれる。そのようなやり方では、様々な実施形態において、外筒は、限定されないが、絶縁ポリマー(例えば、プラスチックまたはセルロース)、ガラス、ゴム、セラミック、磁器、二重壁の真空構造、またはそれらの任意の組合せを含む非導電性絶縁材料および/または非導電性絶縁構造を含み得る。
【0093】
いくつかの実施形態において、加熱アセンブリ528の1つ以上の部分または構成要素は、エアロゾル前駆体組成物410と組み合わされる、パッケージ化される、および/または一体化されてもよい(例えば、その中に埋め込まれてもよい)。例えば、いくつかの実施形態において、エアロゾル前駆体組成物は、上述した材料から形成されてよく、混合された1つ以上の導電性材料を中に含む場合もある。これらの実施形態のいくつかでは、エアロゾル源部材が制御本体の受け入れチャンバに挿入されるとき、接点が電気エネルギー源との電気接続を形成するように、接点がエアロゾル前駆体組成物に直接接続されてよい。あるいは、接点は、電気エネルギー源と一体であってもよく、エアロゾル源部材が制御本体の受け入れチャンバに挿入されるとき、接点がエアロゾル前駆体組成物との電気接続を形成するように受け入れチャンバ内に延在する場合もある。エアロゾル前駆体組成物中に導電性材料が存在するため、電気エネルギー源からエアロゾル前駆体組成物に電力を印加することは電流が流れることを可能にし、よって導電性材料から熱を生成する。したがって、いくつかの実施形態において、加熱要素は、エアロゾル前駆体組成物と一体であると説明されてもよい。非限定的な例として、グラファイトまたは他の適切な導電性材料が、エアロゾル前駆体組成物を形成する材料と混合される、その中に埋め込まれる、あるいはそうでなければエアロゾル前駆体組成物を形成している材料の上に直接存在する、またはその中に存在することで、媒体と一体の加熱要素を作製する場合もある。
【0094】
上記で指摘したように、例示される実施形態において、外筒530はまた、エアロゾル源部材がハウジング516に挿入されるとき、エアロゾル源部材304の適切な位置決めを容易にするように機能する場合もある。様々な実施形態において、加熱アセンブリ528の外筒は、ハウジングの内面と係合して、ハウジングに対する加熱アセンブリの位置合わせを行う場合もある。それにより、加熱アセンブリ間の固定された結合の結果として、加熱アセンブリの長手方向軸は、ハウジングの長手方向軸に実質的に平行に延在してよい。特に、受け入れチャンバ536を作り出すために、支持シリンダが、ハウジングの開口部518から受け入れベース534まで延在してもよい。
【0095】
エアロゾル源部材304の加熱される端部406は、制御本体302への挿入のためにサイズが決められ、成形されている。様々な実施形態において、制御本体の受け入れチャンバ536は、内面および外面を有する壁によって規定されるものとして特徴付けられてもよく、内面は、受け入れチャンバの内部容積を規定している。例えば、図示の実施形態では、外筒530は、受け入れチャンバの内部容積を規定する内面を規定する。図示の実施形態では、外筒がエアロゾル源部材を制御本体に対して適切な位置(例えば、横方向の位置)に案内するように構成されるように、外筒の内径は、(例えば、滑り嵌めを作り出すために)対応するエアロゾル源部材の外径よりもわずかに大きいか、またはほぼ等しくてよい。したがって、エアロゾル源部材の最大外径(またはこの実施形態の特有の断面形状に応じた他の寸法)は、制御本体の受け入れチャンバの開放端の壁の内面での内径(または他の寸法)より小さくなるようなサイズにされてよい。いくつかの実施形態において、エアロゾル源部材が受け入れチャンバにぴったりと嵌まり、摩擦力が、印加される力なしでエアロゾル源部材が動くのを防止するように、それぞれの直径の差は十分に小さくてよい。一方で、そのような差は、エアロゾル源部材が、過度の力を必要とせずに受け入れチャンバにスライドして出入りすることを可能にするのに十分なものであってよい。
【0096】
例示される実施形態では、制御本体302は、エアロゾル源部材304が制御本体に挿入されると、加熱要素532(例えば、ヒータプロング)が、エアロゾル源部材の加熱される端部406のエアロゾル前駆体組成物410の少なくとも一部のおおよその半径方向の中心に配置されるように構成されている。そのようなやり方では、固体、または半固体のエアロゾル前駆体組成物と組み合わせて使用されるとき、ヒータプロングは、エアロゾル前駆体組成物と直接接触し得る。他の実施形態では、管構造を規定する押し出し成形のエアロゾル前駆体組成物と組み合わせて使用されるときなど、ヒータプロングは、押し出し成形管構造の内面によって規定される空洞の内側に配置されてよく、押し出し成形管構造の内面には接触することはない。
【0097】
使用中、消費者は、加熱アセンブリ528、特にエアロゾル前駆体組成物410(またはその特定の層)に隣接する加熱要素532の加熱を始める。吸入可能な物質を生み出すために、エアロゾル前駆体組成物を加熱することは、エアロゾル源部材304内に吸入可能な物質を放出する。消費者がエアロゾル源部材のマウスエンド408で吸入すると、空気が、制御本体302の開口部またはアパーチャなどの空気取り入れ口538を通してエアロゾル源部材の中に吸い込まれる。吸い込まれた物質がエアロゾル源部材のマウスエンドを出るときに、引き込まれた空気と放出された吸入可能な物質とを組み合わせたものが消費者によって吸入される。いくつかの実施形態において、加熱を始めるために、消費者は、加熱アセンブリの加熱要素がバッテリまたは他のエネルギー源から電気エネルギーを受け取るようにさせる押しボタンまたは同様の構成要素を手動で作動させることができる。電気エネルギーは、所定の時間の間供給されてよい、または手動で制御されてもよい。
【0098】
いくつかの実施形態において、電気エネルギーの流れは、デバイス300での吹かしの合間には実質的に進行しない(ただし、エネルギーの流れは、周囲温度よりも高いベースライン温度-例えばアクティブな加熱温度への急速加熱を促進する温度を維持するために進行する場合がある)。しかしながら、図示の実施形態では、加熱は、流量センサ520などの1つ以上のセンサの使用を通して消費者の吹かしをする行為によって始められる。吹かしが中止されると、加熱が停止する、または低減される。消費者が十分な量(例えば、典型的な喫煙体験と同等となるのに十分な量)の吸入可能な物質を放出させるために十分な回数の吹かしを行ったとき、エアロゾル源部材304は、制御本体302から取り外され、廃棄されてよい。いくつかの実施形態において、容量性感知要素および他のセンサなどのさらなる感知要素が、Phillips等に対する米国特許出願第15/707,461号明細書に論じられるように使用されてもよく、この特許は参照により本明細書に組み込まれる。
【0099】
様々な実施形態において、エアロゾル源部材304は、管状形状などの妥当なコンフォメーションを形成および維持するのに適しており、エアロゾル前駆体組成物410をその中に保持するのに適した任意の材料で形成されてよい。いくつかの実施形態において、エアロゾル源部材は、単一の壁、または他の実施形態では、多数の壁で形成されてもよく、例えば、本明細書でさらに論じられるように、少なくとも電気加熱要素によって提供される加熱温度である温度では、その構造的完全性を保持する―例えば劣化しない―ように、耐熱性である(天然または合成の)材料で形成されてよい。いくつかの実施形態において、耐熱性ポリマーが使用され得るが、他の実施形態では、エアロゾル源部材は、実質的にストロー形状の紙などの紙から形成される場合もある。本明細書でさらに論じられるように、エアロゾル源部材は、その中を通る蒸気の動きを実質的に防止するように機能する、それに関連する1つ以上の層を有し得る。1つの例示的な実施形態において、アルミニウム箔層が、エアロゾル源部材の1つの表面に積層されてもよい。セラミック材料が使用されてもよい。さらなる実施形態では、エアロゾル前駆体組成物から不必要に熱を遠ざけないようにするために絶縁材料が使用される場合もある。上記の機能を提供するために使用され得る、または上記の材料および構成要素の代替として使用され得る構成要素および材料のさらなる例示のタイプは、Crooks等に対する米国特許出願公開第2010/00186757号明細書、Crooks等に対する同第2010/00186757号明細書、およびSebastian等に対する同第2011/0041861号に記載されるタイプのものであってよく、これらの特許は参照により本明細書に組み込まれる。
【0100】
図示の実施形態では、制御本体302は、電気加熱要素532に電力を提供することを含む、エアロゾル送達デバイス300の様々な機能を制御する制御構成要素522を含む。例えば、制御構成要素は、導電性ワイヤ(図示せず)によって電源524に接続される処理回路(これは、本明細書でさらに説明されるように、さらなる構成要素に接続されてもよい)を含み得る。様々な実施形態において、処理回路は、加熱アセンブリ528、特にヒータプロングが、消費者による吸入のための、吸入可能な物質の放出のためにエアロゾル前駆体組成物410を加熱するために、電気エネルギーをいつどのように受け取るかを制御し得る。いくつかの実施形態において、そのような制御は、上記でより詳細に説明されているように流量センサ520によってアクティブ化されてもよい。
【0101】
図5および
図6に見られるように、図示の実施形態の加熱アセンブリ528は、外筒530と、受け入れベース534から延在する加熱要素532(例えば、複数のヒータプロング)とを備える。エアロゾル前駆体組成物410が管構造を含むものなどのいくつかの実施形態において、ヒータプロングは、エアロゾル前駆体組成物の内面によって規定される空洞内に延在するように構成されてよい。エアロゾル前駆体組成物が固体または半固体を含む図示の実施形態などの他の実施形態では、エアロゾル源部材が制御本体302に挿入されるとき、複数のヒータプロングは、エアロゾル源部材304の加熱される端部406に含まれるエアロゾル前駆体組成物に貫通するように構成されている。そのような実施形態において、ヒータプロングおよび/または受け入れベースを含む、加熱アセンブリの1つ以上の構成要素は、非粘着性または耐粘着性材料、例えば、特定のアルミニウム、銅、ステンレス鋼、炭素鋼、およびセラミック材料で構築されてよい。他の実施形態では、ヒータプロングおよび/または受け入れベースを含む、加熱アセンブリの構成要素の1つ以上は、例えば、テフロン(R)などのポリテトラフルオロエチレン(PTFE)コーティングを含む非粘着性コーティング、または耐粘着性のエナメルコーティング、あるいはGreblon(R)またはThermolon(TM)などのセラミックコーティングなどの他のコーティングを含んでもよい。
【0102】
加えて、図示の実施形態では、受け入れベース534の周りに実質的に等しく分散された多数のヒータプロング532が存在するが、他の実施形態では、任意の他の好適な空間構成で、わずか1つを含む、任意の数のヒータプロングが使用される場合もあることに留意されたい。さらに、様々な実施形態において、ヒータプロングの長さは変化し得る。例えば、いくつかの実施形態において、ヒータプロングは小さな突起を備えてよいが、他の実施形態では、ヒータプロングは、最大約25%、最大約50%、最大約75%、および受け入れチャンバのほぼ全長までを含め、受け入れチャンバ536の長さの任意の部分に延在する場合もある。さらに他の実施形態では、加熱アセンブリ528は他の構成を採る場合もある。上記に提供された議論に従って本開示での使用に適合させることができる他のヒータ構成の例は、Counts等に対する米国特許第5,060,671号明細書、Deevi等に対する米国特許第5,093,894号明細書、Deevi等に対する米国特許第5,224,498号明細書、Sprinkel Jr.等に対する米国特許第5,228,460号明細書、Deevi等に対する米国特許第5,322,075号明細書、Deevi等に対する米国特許第5,353,813号明細書、Deevi等に対する米国特許第5,468,936号明細書、Dasに対する米国特許第5,498,850号明細書、Dasに対する米国特許第5,659,656号明細書、Deevi等に対する米国特許第5,498,855号明細書、Hajaligolに対する米国特許第5,530,225号明細書、Hajaligolに対する米国特許第5,665,262号明細書、Das等に対する米国特許第5,573,692号明細書、およびFleischhauer等に対する米国特許第5,591,368号明細書に見出されることができ、これらの特許は参照により本明細書に組み込まれる。
【0103】
様々な実施形態において、制御本体302は、周囲空気が受け入れチャンバ536の内部に入るのを可能にするために、その中に空気取り入れ口538(例えば、1つ以上の開口部またはアパーチャ)を含み得る。そのようなやり方では、いくつかの実施形態において、受け入れベース534も空気取り入れ口を含む場合がある。したがって、いくつかの実施形態において、消費者がエアロゾル源部材304のマウスエンドで吸い込むとき、制御本体および受け入れベースの空気取り入れ口を通して空気が受け入れチャンバ内に吸い込まれ、エアロゾル源部材の中へと進み、消費者による吸入のためにエアロゾル源部材のエアロゾル前駆体組成物410の中を通るように吸い込まれることができる。いくつかの実施形態において、吸い込まれた空気は、吸入可能な物質をオプションのフィルタ414を通るように運び、エアロゾル源部材のマウスエンド408の開口部から外に出す。加熱要素532がエアロゾル前駆体組成物の内部に位置決めされた状態で、ヒータプロングがアクティブ化されてエアロゾル前駆体組成物を加熱し、エアロゾル源部材を通して吸入可能な物質の放出を引き起こすことができる。
【0104】
特に
図5および
図6を参照して上述したように、本開示の様々な実施形態は、導電性ヒータを用いてエアロゾル前駆体組成物410を加熱する。また上記で示したように、他の様々な実施形態は、エアロゾル前駆体組成物を加熱するために誘導ヒータを用いる。これらの実施形態のいくつかでは、加熱アセンブリ528は、誘導送信機および誘導受信機を伴う変圧器を備える誘導ヒータとして構成され得る。加熱アセンブリが誘導ヒータとして構成されている実施形態では、外筒530は誘導送信機として構成されてよく、受け入れベース534から延在する加熱要素532(例えば、複数のヒータプロング)は、誘導受信機として構成されてよい。様々な実施形態において、誘導送信機および誘導受信機の一方または両方は、制御本体302および/またはエアロゾル源部材304の中に配置されてよい。
【0105】
様々な実施形態において、誘導送信機および誘導受信機としての外筒530および加熱要素532は、1つ以上の導電性材料から構築されてもよく、またさらなる実施形態では、誘導受信機は、限定されないが、コバルト、鉄、ニッケル、およびそれらの組合せを含む、強磁性材料から構築されてもよい。1つの例示的な実施形態では、箔材料は導電性材料で構築され、ヒータプロングは強磁性材料で構築されている。様々な実施形態において、受け入れベースは、非導電性および/または絶縁性材料で構築されてもよい。
【0106】
誘導送信機としての外筒530は、支持シリンダを取り囲む箔材料を備えたラミネートを含み得る。いくつかの実施形態において、箔材料は、例えば、いくつかの実施形態において、箔材料が誘導受信機としての加熱要素532の周りに位置決めされたとき螺旋形のコイルパターンを形成し得る1つ以上の電気トレースなど、その上に印刷された電気トレースを含んでもよい。箔材料および支持シリンダは、それぞれ管状構成を規定し得る。支持シリンダは、箔材料がヒータプロングと接触するように移動し、それによって、ヒータプロングと短絡しないように、箔材料を支持するように構成されてよい。そのようなやり方では、支持シリンダは、非導電性材料を含む場合があり、この非導電性材料は、箔材料によって生成される発振磁場に対して実質的に透明であってよい。様々な実施形態において、箔材料は、支持シリンダに埋め込まれるか、さもなければ支持シリンダに結合されてもよい。図示される実施形態では、箔材料は、支持シリンダの外面と係合されているが;しかしながら、他の実施形態では、箔材料は、支持シリンダの内面に位置決めされるか、または支持シリンダに完全に埋め込まれてもよい。
【0107】
外筒530の箔材料は、交流電流がそれを通して導かれたときに発振磁場(例えば、時間と共に周期的に変化する磁場)を作り出すように構成されてよい。加熱要素532のヒータプロングは、少なくとも部分的に外筒内に配置される、またはその中に受け入れられ、また導電性材料を含み得る。箔材料を通して交流電流を導くことにより、誘導を介して渦電流がヒータプロング内に発生され得る。ヒータプロングを規定する材料の抵抗を流れる渦電流が、ジュール加熱によって(つまり、ジュール効果を通して)ヒータプロングを加熱してよい。ヒータプロングは、無線で加熱されることで、ヒータプロングの近くに位置決めされたエアロゾル前駆体組成物410からエアロゾルを形成することができる。
【0108】
エアロゾル送達デバイス、制御本体、およびエアロゾル源部材の他の実施形態は、上記で引用されたSur等に対する米国特許出願第15/916,834号明細書、Surに対する米国特許出願第15/916,696号明細書およびにSurに対する米国特許出願第15/836,086号明細書に説明されている。
【0109】
図7および
図8は、非加熱非燃焼デバイスの場合の制御本体と、カートリッジとを含むエアロゾル送達デバイスの実施形態を図示する。これに関し、
図7は、本開示の様々な例示的な実施形態による、制御本体702と、カートリッジ704とを含むエアロゾル送達デバイス700の側面図を示す。詳細には、
図7は、互いに連結された制御本体とカートリッジを示している。制御本体とカートリッジは、機能的な関係で取り外し可能に位置合わせされてよい。
【0110】
図8は、いくつかの例示的な実施形態によって、エアロゾル送達デバイス700をより詳細に示す。そこに示されている切欠き図に見られるように、ここでもやはりエアロゾル送達デバイスは、各々がいくつかのそれぞれの構成要素を含む制御本体702と、カートリッジ704とを備えることができる。
図8に示される構成要素は、制御本体およびカートリッジ内に存在し得る構成要素の代表的なものであり、本開示によって包含される構成要素の範囲を限定することは意図されていない。示されるように、例えば、制御本体は、制御構成要素808(例えば、処理回路など)、入力デバイス810、電源812、およびインディケータ814(例えば、LED、量子ドットベースのLED)を含むことができる制御本体ハウジングまたはシェル806から形成されることができ、そのような構成要素は、可変式に整列されることができる。ここで、適切な制御構成要素の特定の例には、Microchip Technology、Inc.、AN2265、Vibrating Mesh Nebulizer Reference Design(2016)に説明されているMicrochip Technology Inc.のPIC16(L)F1713/6マイクロコントローラが含まれ、これは参照により組み込まれる。
【0111】
カートリッジ704は、エアロゾル前駆体組成物を保持するように構成されたリザーバ818を囲み、少なくとも1つの圧電/圧磁メッシュ(エアロゾル生成構成要素)を有するノズル820を含む、ときにはカートリッジシェル816と呼ばれるハウジングで形成されることができる。上記と同様に、様々な構成において、このような構造はタンクと呼ばれる場合もあり、したがって、「カートリッジ」、「タンク」などの用語は、エアロゾル前駆体組成物用のためのリザーバを囲み、ノズルを含むシェルまたは他のハウジングを指すために互いに交換可能に使用されてよい。
【0112】
図8に示されるリザーバ818は、目下説明されているように、容器である場合、または繊維状リザーバである場合もある。リザーバは、リザーバハウジングに保存されたエアロゾル前駆体組成物のノズルへの輸送のために、ノズル820と流体連通してもよい。カートリッジ704から、形成されたエアロゾルの排出を可能にするために、開口部822がカートリッジシェル816に(例えば吸い口に)存在してよい。
【0113】
いくつかの例では、輸送要素が、リザーバ818とノズル820との間に位置決めされ、リザーバからノズルに渡される、または送達されるエアロゾル前駆体組成物の量を制御するように構成されてよい。いくつかの例では、マイクロ流体チップがカートリッジ704に埋め込まれてもよく、リザーバから送達されるエアロゾル前駆体組成物の量および/または質量が1つ以上のマイクロ流体構成要素によって制御されてよい。マイクロ流体構成要素の一例は、微小電気機械システム(MEMS)技術に基づくものなどのマイクロポンプ824である。適切なマイクロポンプの例は、thinXXS Microtechnology AGのモデルMDP2205マイクロポンプおよびその他、Bartels Mikrotechnik GmbHのmp5およびmp6モデルマイクロポンプおよびその他、ならびにTakasago Fluidic Systemsの圧電マイクロポンプを含む。
【0114】
また示されるように、いくつかの例では、ノズルに送達されるエアロゾル前駆体組成物をろ過するために、マイクロポンプ824とノズル820との間にマイクロフィルタ826が位置決めされていてもよい。マイクロポンプと同様に、マイクロフィルタはマイクロ流体構成要素である。適切なマイクロフィルタの例は、ラボオンチップ(lab-on-a-chip)(LOC)技術を使用して製造されたフロースルーマイクロフィルタを含む。
【0115】
使用中、入力デバイス810がエアロゾル送達デバイスをアクティブ化するためのユーザ入力を検出すると、圧電/圧磁メッシュが振動するようにアクティブ化され、それによりメッシュを通るようにエアロゾル前駆体組成物を引き寄せる。このことは、空気と結合してエアロゾルを形成するエアロゾル前駆体組成物の液滴を形成する。エアロゾルはメッシュから取り払われる、吸引される、またはそれ以外の方法で引き出され、エアロゾル送達デバイスのマウスエンドにある開口部822から外へ出される。
【0116】
エアロゾル送達デバイス700は、エアロゾルの生成が望まれるとき(例えば、使用中の吸い込み時)にノズル820の少なくとも1つの圧電/圧磁メッシュへの電力の供給の制御のためのスイッチ、センサまたは検出器などの入力デバイス810を組み込むことができる。したがって、例えば、使用中にエアロゾル送達デバイスが吸われていないときはメッシュへの電力をオフにし、吸い込み中はノズルからのエアロゾルの生成および分配を作動させる、またはトリガするために、電力をオンにする方式または方法が提供される。追加の代表的な種類の感知または検出機構、それらの構造および構成、それらの構成要素、ならびにそれらの一般的な動作方法は、上記に説明され、Sprinkel、Jrに対する米国特許第5,261,424号明細書、McCafferty等に対する米国特許第5,372,148号明細書、およびFlickに対する国際特許出願公開第2010/003480号に説明されており、これらの特許の全てが参照により本明細書に組み込まれる。
【0117】
非加熱非燃焼デバイス場合のエアロゾル送達デバイスの上記のおよび他の実施形態に関するさらなる情報については、2017年7月17日に出願されたSurに対する米国特許出願シリアル番号15/651,548号明細書を参照されたく、この特許は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0118】
上記に説明したように、例示的な実施形態のエアロゾル送達デバイスは、電子タバコ、非燃焼加熱式デバイスまたは非加熱非燃焼デバイスのコンテキストにおいて、あるいはさらに電子タバコ、非燃焼加熱式デバイスまたは非加熱非燃焼デバイスのうちの1つ以上の機能を含むデバイスの場合でも、様々な電子構成要素を含んでよい。
図9は、本開示の様々な例示的な実施形態による、エアロゾル送達デバイス100、300、700の任意の1つ以上であり得る、またはそれらの機能を組み込む場合もあるエアロゾル送達デバイス900の回路図を図示する。
【0119】
図9に示されるように、エアロゾル送達デバイス900は、制御構成要素208、522、808、電源212、524、812、および制御本体102、302、702のそれぞれ1つの機能性に対応する、またはそれらの機能性を含み得る、制御構成要素904(処理回路906を備えた)と、電源908とを備えた制御本体902を含む。エアロゾル送達デバイスはまた、加熱要素222,534またはノズル820の圧電/圧磁メッシュの機能性に対応する、またはその機能性を含み得るエアロゾル生成構成要素910も含む。いくつかの実施形態では、エアロゾル送達デバイス、およびとりわけ制御本体は、電源904をエアロゾル送達デバイスに、またはとりわけ制御本体に接続するように構成された端子912を含む。制御本体は、エアロゾル生成構成要素、またはエアロゾル生成構成要素を制御本体に接続するように構成された第2の端子914を含んでもよい。
【0120】
いくつかの例では、エアロゾル送達デバイス900は、エアロゾル送達デバイス900の使用中に特性の測定値を生成するように構成された、いくつかの例では第1のセンサ916aおよび/または1つ以上の第2のセンサ916bを含む少なくとも1つのセンサ916を含む。これに関して、第1のセンサは、センサ210、520または入力デバイス810の機能性に対応するか、またはそれらの機能性を含んでもよい。第1のセンサは、エアロゾル送達デバイスの少なくとも一部を通る空気の流れによって引き起こされる圧力の測定値を生成するか、そうでなければエアロゾル送達デバイスの使用を示すために入力を受け取るように構成された圧力センサであってもよい。第1のセンサは、測定値/ユーザ入力を対応する電気信号に変換するように構成されており、これはアナログからデジタルへの変換を含んでよい。いくつかの例では、この第1のセンサは、デジタルセンサ、デジタル圧力センサ等であり得るが、そのいくつかの適切な例は、村田製作所によって製造されている。
【0121】
処理回路906は、電源908をエアロゾル生成構成要素910を含む負荷918に切り替え可能に接続し、それによってエアロゾル生成構成要素に電力を供給するように構成されてよい。より具体的には、例えば、処理回路は、第1のセンサ916aから対応する電気信号を受信し、それに応答して電源をエアロゾル生成構成要素を含む負荷に接続し、それによってエアロゾル生成構成要素に電力を供給するように構成されてよい。処理回路は、対応する電気信号を処理してオン/オフ状態を決定するように構成されてよく、第1のセンサによって生成される測定値/ユーザ入力に比例して、負荷への電源のスイッチング接続を変調してもよい。いくつかの例では、制御構成要素904は、第1のセンサと負荷との間にあり、電源をエアロゾル生成構成要素を含む負荷に接続し、エアロゾル生成構成要素を含む負荷から切断するために処理回路によって制御可能なハイサイド負荷スイッチ(LS)920をさらに含む。
【0122】
第2のセンサ916bも、第1のセンサ916aと同様に、エアロゾル送達デバイス900の使用中に特性の測定値を生成するように構成される。これらの第2のセンサは、いくつかの異なるタイプのセンサのいずれかを含むことができる。適切なセンサの例は、電流センサ、電圧センサ、抵抗センサ、機械可読情報リーダ、位置センサ、加速度計、マイクロフォンなどを含む。機械可読情報リーダは、とりわけ、いくつかの異なる自動識別およびデータ取り込み(AIDC)技術(例えば、バーコード、無線周波数識別など)のいずれかに従うなど、機械可読情報を読み取るように構成されたリーダである。位置センサは、全地球測位システム(GPS)のような衛星ナビゲーションシステムとの相互作用などによって、いくつかの異なる方法でその地理的位置を決定するように構成される。これに関して、地理的位置は座標(例えば、緯度、経度)で与えられてもよい。他の例では、地理的位置は、構造または土地の区画の住所または他の識別子によって、あるいはさらには、構造物または土地の区画内の場所によって与えられてもよい。特定の例では、地理的位置は、ユーザの職場の住所、またはことによると、さらにより具体的にユーザの職場の喫煙ラウンジの場所によって与えられてもよい。
【0123】
センサはまた
図9には別個に示されているが、いくつかの例ではエアロゾル送達デバイス900はまた、デジタルカメラ922と、いくつかの例では処理回路906を含み得るサポートする電子機器とを有するカメラシステムを含む。デジタルカメラは、その視野内の物体またはシーンの画像を取り込むように構成されてよく、これらの画像は、搭載されたエアロゾル送達デバイスに、または外部コンピューティングデバイスにローカルに転送可能であってよい。画像は、静止画像またはビデオを含んでもよく、またはいくつかの例では、デジタルカメラは、静止画像またはビデオを選択的に取り込むように構成されてもよい。適切なカメラシステムに関するより多くの情報は、Sur等による米国特許第9,955,733号明細書に説明されており、この特許は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0124】
上記に説明したように、いくつかの例では、制御構成要素904は、1つ以上のネットワーク、コンピューティングデバイス、または他の適切に有効にされたデバイスとの無線通信を可能にするために通信インターフェース924を含む。これに関して、
図10は、エアロゾル送達デバイス900を含む通信システム1000を示す。通信インターフェースは、エアロゾル送達デバイスの外部にあるコンピューティングデバイス1002(外部コンピューティングデバイス)の確立またはそこへの接続を可能にするように構成されてよい。このコンピューティングデバイスは、いくつかの異なるモバイルコンピュータのうちのいずれかなど、いくつかの異なるデバイスとして具現化されてもよい。適切なモバイルコンピュータのより詳細な例は、ポータブルコンピュータ(例えばラップトップ、ノートブック、タブレットコンピュータ)、移動電話(例えば携帯電話、スマートフォン)、ウェアラブルコンピュータ(例えばスマートウォッチ)などを含む。他の例では、コンピューティングデバイスは、デスクトップコンピュータ、サーバコンピュータなどの様式などで、モバイルコンピュータ以外として具現化される場合もある。さらに他の例では、コンピューティングデバイスは、別のエアロゾル送達デバイスとして具現化されてもよい。
【0125】
追加として、または代替として、いくつかの例では、エアロゾル送達デバイス900の通信インターフェース924は、コンピューティングデバイス1002を含む無線パーソナルエリアネットワーク(WPAN)1004の確立またはそこへの接続を可能にするように構成される。適切なWPAN技術の例は、ブルートゥース、ブルートゥース低エネルギー(ブルートゥースLE)、ジグビー、赤外線(例えばIrDA)、無線周波数識別(RFID)、無線USBなどを含むIEEE802.15規格に基づいたもの、またはそれによって規定されるものを含む。いくつかの例では、それで、処理回路906は、無線通信インターフェースを介したコンピューティングデバイスとの半二重ブルートゥース低エネルギー通信を可能にするように構成されてもよい。適切なWPAN技術の他の例には、Wi-Fi Direct、ならびにIEEE802.11規格に基づいた、またはそれらによって規定された、直接のデバイス間の通信をサポートする他の特定の技術が含まれる。
【0126】
いくつかの例では、エアロゾル送達デバイス900の通信インターフェース924は、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)1006への接続を可能にするように構成されてもよい。適切なWLAN技術の例は、IEEE802.11規格に基づいたもの、またはそれによって規定され、Wi-Fiとして市販されているものを含む。WLANは適切なネットワーキングハードウェアを含み、そのうちのいくつかは一体化されており、他のものは別個であり相互接続されてもよい。示されるように、例えば、WLANは、エアロゾル送達デバイス900およびコンピューティングデバイス1002を含む無線デバイスがWLANに接続することを可能にするように構成された無線アクセスポイント1008を含む。また示されるように、例えば、WLANは、WLANをインターネットのような広域ネットワーク(WAN)などの外部コンピュータネットワーク1012に接続するように構成されたレジデンシャルゲートウェイなどのゲートウェイデバイス1010を含む場合がある。いくつかの例では、無線アクセスポイントまたはゲートウェイデバイスは、他のシステムまたはデバイスが接続され得る一体型ルータを含んでもよい。WLANは、ネットワークスイッチ、ハブ、デジタル加入者線(DSL)モデム、ケーブルモデムなどの他の一体型のネットワークハードウェアまたは別個の接続されたネットワークハードウェアを含む場合もある。
【0127】
いくつかの例では、システム1000はサービスプラットフォーム1014をさらに含んでもよく、これは(示されるような)WLAN1006または外部ネットワーク1012によってアクセス可能なコンピュータシステムとして具現化されてよい。サービスプラットフォームは、例えば1つ以上のブレードサーバ、クラウドコンピューティングインフラストラクチャ、分散データベースなどによって提供され得る、1つ以上のサーバを含んでよい。いくつかの例では、サービスプラットフォームは、クラウドコンピューティングインフラストラクチャまたは分散データベースを提供するために使用され得るなど、多数のコンピューティングデバイスを含む分散コンピューティング装置として具現化される。適切な分散データベースの一例は、トランザクションを記録するための共有される変更不能の元帳(ledger)であるブロックチェーンである。そしてこれらの例では、サービスプラットフォームを形成するコンピューティングデバイスは、外部ネットワークなどのネットワーク上で互いに通信してよい。
【0128】
いくつかの例では、サービスプラットフォーム1014は、WLAN1006および外部ネットワーク1012上でエアロゾル送達デバイス900によってアクセス可能であり、このエアロゾル送達デバイスのユーザに、およびことによると他の複数のエアロゾル送達デバイスのユーザに1つ以上のサービスを提供するように構成される。例えば、サービスプラットフォームは、エアロゾル送達デバイスまたはエアロゾル送達デバイスの構成要素、エアロゾル前駆体組成物などの小売業者によって運用されてもよい。サービスプラットフォームは、ユーザがエアロゾル前駆体組成物を注文または再注文し、機械学習モデル、ユーザプロファイル、または、機械学習モデル、ユーザプロファイルから導出された情報など(以下により詳細に説明する)を監視、追跡または通信するためなどの様々な機能にアクセスし使用することを可能にし得る。これに関して、サービスプラットフォームは、機械学習モデルおよび/またはユーザプロファイルを記憶し、ユーザが機械学習モデルまたはユーザプロファイルのいずれか、または両方を異なるエアロゾル送達デバイス間で転送することを可能にしてもよい。または、エアロゾル送達デバイスは、1つのエアロゾル送達デバイスから別のエアロゾル送達デバイス(例えば、エアロゾル送達デバイスとして具現化されたコンピューティングデバイス1002)へのデバイス間転送が可能であってもよい。
【0129】
エアロゾル送達デバイス900と同様に、いくつかの例では、サービスプラットフォーム1014は、WLAN1006および外部ネットワーク1012上でコンピューティングデバイス1002によってアクセス可能であり得るが、WLANまたは外部ネットワークはエアロゾル送達デバイスとコンピューティングデバイスとの間で異なる場合もある。コンピューティングデバイスは、インストール済みアプリケーションまたは他のインターフェースを含むか、そうでなければ提供することができ、サービスプラットフォームがそれを通してアクセス可能であり得る。このアプリケーションまたは他のインターフェースは、シンクライアントおよび/または他のクライアントアプリケーションであってよく、それらによって提供されてもよく、例えばサービスプラットフォームによって提供されるウェブページ(例えばサービスポータル)にアクセスすることができるウェブブラウザアプリケーションなどである。別の例として、アプリケーションまたは他のインターフェースは、モバイルコンピューティングデバイスとして具現化されたコンピューティングデバイス上にインストールされたモバイルアプリなどの専用アプリケーションであってよく、またはそれによって提供されてもよい。
【0130】
図9に戻って参照し、さらに
図10を参照すると、エアロゾル送達デバイス900がデジタルカメラ922を備えたカメラシステムを含む例では、デジタルカメラは、エアロゾル送達デバイスの試行したユーザの顔の画像(顔画像)を取り込むように構成されてよい。これらの例では、処理回路906は、試行したユーザがエアロゾル送達デバイスの許可されたユーザであることを検証するために顔画像を使用して顔認識を行うように構成されてよい。処理回路は次いで、試行したユーザの検証に基づいて、エアロゾル送達デバイスの少なくとも1つの機能的要素を制御するように構成されてよい。これは、試行したユーザの検証に基づいて、エアロゾル送達デバイスのロック状態を変更するように構成された処理回路を含んでよい。
【0131】
エアロゾル送達デバイス900は、サービスプラットフォーム1014と通信して顔認識を実行するように構成されてよく、またはエアロゾル送達デバイスは、サービスプラットフォームなしでローカルに顔認識を実行してもよい。後者の例では、処理回路906は、顔画像の分析計算がエアロゾル送達デバイスでローカルに行われる節点分析(ノード分析と呼ばれることもある)を行うように構成されてよい。したがって、顔認識は、顔画像を記憶することなく行われてよく、計算は迅速に行われ、輪郭は搭載メモリに記憶される。節点分析は、より少ない計算能力しか消費せず、低減したレイテンシを有する顔認識を可能にすることができる。節点分析はまた、セキュリティを強化し、エアロゾル送達デバイスで使用する電力を少なくする可能性もある。
【0132】
いくつかの例では、処理回路906は、試行したユーザがデジタルカメラ922の視野に現れるなどの視覚イベントに応答して節点分析を行うように構成されてもよい。それに応答して、デジタルカメラは、試行したユーザの顔の画像を取り込むことができ、処理回路906は、サービスプラットフォーム1014にアクセスすることなく、試行したユーザがエアロゾル送達デバイスの許可されたユーザであることを検証するために画像を使用して顔認識をローカルに行うように構成されてよい。
【0133】
処理回路906は、いくつかの異なる方法のいずれかで顔認識を行ってよい。いくつかの例では、処理回路は、許可されたユーザの1つ以上の基準画像を使用して許可されたユーザの顔を認識するように訓練されてよく、これは、顔認識のための訓練セットを定義し得る、この訓練は、許可されたユーザを検証する際に少なくとも閾値精度をもたらしてよく、顔認識がエアロゾル送達デバイスのロック状態などのエアロゾル送達デバイス900の機能的要素を制御するために使用される前に行われてよい。いくつかのさらなる例では、少なくとも閾値精度を達成するために初期訓練が行われてもよく、次いで、顔認識が実行されるにつれて継続してもよく、許可されたユーザの検証された画像が顔認識のための訓練セットに追加される。
【0134】
いくつかの例では、顔画像は、試行したユーザが許可されたユーザであることを検証するために使用されることができるいくつかのポイント(例えば、100ポイント)に分割されてよい。処理回路906はまた、顔の画像を別の物体の画像から区別するための物体認識ロジックを含む場合もある。これは、分析の少なくともいくつかがエアロゾル送達デバイス900からリモートで行われることを含む技術と比較して、プロセスを局所化し、レイテンシまたは計算誤差を低減するのに役立つ可能性がある。
【0135】
デジタルカメラ922は、顔画像を取り込むためのリニアイメージャであってよく、またはそれを含んでもよく、あるいはデジタルカメラは対数イメージャであってよく、またはそれを含んでもよい。リニアイメージャと比較して、対数イメージャは、影、反射などによって発生する可能性がある光度変化への依存性が低減することに加えて、画像処理のためのより高いダイナミックレンジを提供することが可能であり得る。これは、画像の取り込みを改良することができ、ひいては画像の解析を改良することができる。
【0136】
リニアイメージャは、典型的には、光の線形関数として電圧を発生するピクセルを使用し、その結果、制限されたコントラストをもたらし得る。リニアイメージャにおけるコントラストは光度にも依存し得、これは、反射ベースのコントラストの問題を引き起こし得る。対数イメージャは、これらの問題を排除しないまでも低減することはできる。対数イメージャでは、ピクセルが光の対数関数として電圧を発生し、これがコントラストを改良し得る。対数イメージャはまた、より広い範囲の光レベルを提供し、したがって、画素電圧が対数的に発生されることに起因してコントラストを増加させることができる。影が発生されるか、または雲量を有する場所では、対数イメージャはリニアイメージャよりも有益な場合がある。対数イメージャはまた、ヘッドライトまたは突然の光の閃光に起因して人の上に過度の反射がある場合にも有益であり得る。
【0137】
顔認識に加えて、またはその代わりに、エアロゾル送達デバイス900は、他の機械学習機能を装備してもよい。いくつかの例示的な実施形態によれば、処理回路906は、エアロゾル送達デバイスの複数の使用のためにデータを記録するように構成されてよい。各使用について、データは、第1のセンサ916aおよび/または第2のセンサ916bを含むセンサ916からの特性の測定値を含んでよい。処理回路は次いで、ターゲット変数を予測するために機械学習モデルを構築し、ターゲット変数を予測するために機械学習モデルをデプロイし、それに基づいてエアロゾル送達デバイスの少なくとも1つの機能的要素を制御するように構成されてよい。これに関して、機械学習モデルは、機械学習アルゴリズム、特性から選択された少なくとも1つの特徴、および特性の測定値から生成された訓練セットを使用して構築されてよい。
【0138】
いくつかの例では、エアロゾル送達デバイス900の複数の使用は、それぞれがエアロゾル送達デバイスのハウジングの少なくとも一部を通る空気の流れを引き起こし、エアロゾルのユーザ吸入のためのものであるそれぞれのユーザの吹かしを含んでよい。これらの例のいくつかでは、処理回路906は、それぞれのユーザの吹かしの時間および持続時間と共にセンサ916からの特性の測定値を記録するように構成されてよい。時間および持続時間は、いくつかの例では、処理回路内のリアルタイムクロック(RTC)から提供されるか、そうでなければそこから決定されるか、あるいは処理回路によってアクセス可能であり得る。
【0139】
ターゲット変数は、異なる用途またはユースケースのためのいくつかの異なる変数のいずれかであってよい。ターゲット変数は、活動の尺度に基づいた、およびさらに、それぞれのユーザの吹かしの時間および持続時間に依存する使用率に基づいたユーザの健康の尺度であってよい。いくつかの例では、ターゲット変数は、特性のうちの少なくとも1つ、ならびにそれぞれのユーザの吹かしの時間および持続時間に依存するユーザプロファイルであってよく、またはそれを含んでもよい。
【0140】
いくつかの例では、ユーザプロファイルは、エアロゾル送達デバイス900の予測される不使用期間を示す情報を含んでよい。これらの例のいくつかでは、エアロゾル送達デバイスの機能的要素の制御は、予測される不使用期間中にエアロゾル送達デバイスをスリープモードに入らせるように構成された処理回路906を含んでもよい。スリープモードは、不使用期間中に必要とされない可能性がある第1のセンサ916aなどの構成要素への電力をカットすることができる低電力または省電力モードであり得る。いくつかの例では、このモードは、エアロゾル送達デバイスの電源908を充電する際に使用され得る構成要素に電力を供給することを含んでよく、これは、電源が無線RFベースの充電器から再充電可能である場合に特に有用であり得る。
【0141】
上記で指摘し、以下により詳細に説明するように、ユーザプロファイルは、それぞれのユーザの吹かしに依存してよい。これに関して、ユーザプロファイルは、ユーザの吹かしプロファイルを含むか、そうでなければユーザのユーザプロファイルを定義してもよい。吹かしプロファイルは、それぞれのユーザの吹かしを記述してよい。吹かしプロファイルは、それぞれのユーザの吹かしの時間および持続時間を含んでよい。追加的または代替的に、吹かしプロファイルは、それぞれのユーザの吹かしに特徴的であるか、そうでなければそれぞれのユーザの吹かしに関連する特性のいずれかを含んでよい。以下に説明するように、例えば、これは、それぞれのユーザの吹かしの強度に比例する圧力の測定値、それぞれのユーザの吹かし中に生成されたエアロゾル中の総特定物質(total particular matter)(TPM)に比例する圧力の測定値、それぞれの吹かし中にエアロゾル生成構成要素によって散逸した電力、それぞれのユーザの吹かし中に使用されるエアロゾル前駆体組成物、それぞれの吹かしの間のエアロゾル送達デバイスの地理的位置などを含んでよい。吹かしプロファイルに組み込まれ得る特性の他の例については、2018年11月5日に出願された英国特許出願シリアル番号1818007.5号明細書を参照されたく、この特許は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0142】
いくつかの例では、ユーザプロファイルが依存する1つまたは複数の特性は、それぞれのユーザの吹かしの強度に比例する第1のセンサ916aからの圧力の測定値を含んでよい。他の例では、ユーザプロファイルが依存する1つまたは複数の特性は、それぞれのユーザの吹かし中に生成されたエアロゾル中のTPMに比例する圧力の測定値を含んでもよい。
【0143】
ターゲット変数がユーザプロファイルであるか、ユーザプロファイルを含むいくつかのさらなる例では、機能的要素の制御は、ユーザプロファイルに基づいて、電源908からエアロゾル生成構成要素910を含む負荷918への電力を制御するように構成された処理回路を含んでよい。
【0144】
またさらなる例では、エアロゾル生成構成要素910は、圧電材料または圧磁材料(例えば、ノズル820の圧電/圧磁メッシュ)によって取り囲まれた複数のメッシュを含む。これらの例のいくつかでは、処理回路906は、圧電材料または圧磁材料を選択的に駆動して振動させ、メッシュのうちの1つ以上を通してエアロゾル前駆体組成物の成分の放出を引き起こすように構成されてもよい。これに関して、処理回路は、電源908からの電力を制御して、ユーザプロファイルに基づいて、圧電材料または圧磁材料を選択的に駆動するように構成されてよい。
【0145】
特定の例では、エアロゾル生成構成要素910は、それぞれ113キロヘルツ(kHz)、800kHzおよび2.2メガヘルツで振動するように動作可能な3つのメッシュを含み、周波数が高いほどエアロゾル前駆体組成物のより小さい液滴を形成する。ユーザがエアロゾル送達デバイス900を頻繁に使用する場合、処理回路906は、3つのメッシュの全てを駆動してよい。ユーザがエアロゾル送達デバイスをあまり頻繁に使用しない場合、2つ以下が駆動されてもよい。下端では、113kHzメッシュが駆動されてよく、これは、他の2つのメッシュよりも大きな液滴を形成することができる。一部のユーザでは、より大きな液滴が完全には摂取されない場合があり、これはユーザがデバイスの使用を減らすのを促進する可能性がある。
【0146】
第2のセンサ916bが電流または電圧センサを含むいくつかの例では、電流または電圧センサは、エアロゾル生成構成要素910を通る電流またはエアロゾル生成構成要素にわたる電圧の測定値を生成するように構成されてよい。これらの例のいくつかでは、処理回路906は、エアロゾル生成構成要素を通る電流またはエアロゾル生成構成要素にわたる電圧の測定値に基づいて、それぞれのユーザの吹かし中にエアロゾル生成構成要素によって散逸した電力を決定するようにさらに構成されてもよい。また、これらの例のいくつかでは、ユーザプロファイルが依存する1つまたは複数の特性は、それぞれのユーザの吹かし中にエアロゾル生成構成要素によって散逸した電力を含んでもよい。
【0147】
いくつかの例では、エアロゾル送達デバイス900は、少なくとも複数のエアロゾル前駆体組成物と共に使用可能であってよく、第2のセンサ916bは、機械可読情報を読み取るように構成されたリーダを含んでもよい。処理回路906は、この機械可読情報から、エアロゾル送達デバイスがそれと共に使用されるときに、それぞれのユーザの吹かし中に複数のエアロゾル前駆体組成物のそれぞれを識別するように構成されてよい。
【0148】
複数のエアロゾル前駆体組成物は、異なる抵抗率を有する場合があり、これはまた、複数のそれぞれ1つを識別するために使用されてもよい。第2のセンサ916bが抵抗センサを含むいくつかの例では、抵抗センサは、エアロゾル前駆体組成物の抵抗の測定値を生成するように構成されたセンサであってよい。抵抗のこの尺度から、次いで処理回路は、エアロゾル前駆体組成物の抵抗率を決定し、そして次いでその抵抗率からエアロゾル前駆体組成物を識別するように構成されてよい。
【0149】
上記の例のいくつかでは、ユーザプロファイルは、エアロゾル送達デバイスがそれと共に使用されるときに、処理回路906によって識別された複数のエアロゾル前駆体組成物の少なくともそれぞれ1つと、それぞれのユーザの吹かしの時間および持続時間とに依存し得る。いくつかのさらなる例では、エアロゾル生成構成要素910は、複数のエアロゾル前駆体組成物からエアロゾルを生成するように構成された複数のエアロゾル生成構成要素であってもよい。これらの例のいくつかでは、機能的要素の制御は、ユーザプロファイルに基づいて異なる時間に複数のエアロゾル生成構成要素の中から自動的に選択するように構成された処理回路を含んでもよい。
【0150】
他のさらなる例では、処理回路906は、ユーザプロファイルに基づいて複数のエアロゾル前駆体組成物のうちの特定の1つの消耗を予測するようにさらに構成されてもよい。これらの例のいくつかでは、機能的要素の制御は、通信インターフェース924(例えば、無線通信インターフェース)を介してコンピューティングデバイス1002またはサービスプラットフォーム1014と通信して、複数のエアロゾル前駆体組成物のうちの特定の1つの追加量を注文するように構成された処理回路906を含んでもよい。
【0151】
上記の例のいくつかをさらに説明するために、異なる風味(異なる香味料(flavorants)を含む):メントール、クレマ、チャイおよびトロピカーナの4つのエアロゾル前駆体組成物の場合を考える。ユーザプロファイルは、異なる風味の使用の時間と持続時間の測定値を含んでよい。処理回路は、特定の期間(例えば、30日間)にわたって測定値に回帰原理を適用し、境界条件を決定してよい。または、いくつかの例では、処理回路は、測定値をサービスプラットフォーム1014にアップロードしてもよく、サービスプラットフォームが、境界条件を決定してもよい。
【0152】
【0153】
境界条件から、ユーザはメントールおよびチャイを好むことが理解されてよく、この理解は、より多くのこれらの風味をユーザに送達または提供するために使用されてよい。サービスプラットフォーム1014は、特に、ユーザによって、またはより多数のユーザにわたってより頻繁に使用されるこれらの風味をより多く供給するために、マーケティングチームによってアクセス可能であり得る。
【0154】
いくつかの例では、処理回路906は、無線通信インターフェース924を介してサービスプラットフォーム1014にターゲット変数を通信するように構成されてもよく、サービスプラットフォームは、ブロックチェーン上にターゲット変数を電子的に記録するように構成される。ブロックチェーンにアクセスできる者はこれにより、ターゲット変数にアクセスし得る。予測されたターゲット変数は、ターゲット変数の実際のデータと比較されてよい。予測されたものと実際のものが収束するにつれて、システム1000は、実際のデータを予測することができ、したがって、機械学習およびブロックチェーンを使用してシステムの効率を高めることができる。
【0155】
第2のセンサ916bがエアロゾル送達デバイスの地理的位置を決定するように構成された位置センサを含むいくつかの例では、ユーザプロファイルが依存する1つまたは複数の特性は、それぞれのユーザの吹かし中のエアロゾル送達デバイスの地理的位置を含んでよい。他の例では、コンピューティングデバイス1002は、コンピューティングデバイスの地理的位置を決定するように構成された位置センサ(エアロゾル送達デバイスに加えて、またはその代わりに)を含んでもよい。エアロゾル送達デバイスがコンピューティングデバイスに近接しているとき、コンピューティングデバイスの地理的位置は、エアロゾル送達デバイスの地理的位置に近似する場合がある。コンピューティングデバイスは、エアロゾル送達デバイスの位置センサによって決定された地理的位置と同様に使用するために、通信インターフェース924(例えば、無線通信インターフェース)を介してエアロゾル送達デバイスに地理的位置を通信してもよい。
【0156】
さらなる例として、ユーザプロファイルは、エアロゾル送達デバイス900(またはエアロゾル送達デバイスに近接するコンピューティングデバイス1002)の地理的位置に基づいて予測された、エアロゾル送達デバイスの使用または不使用の1つ以上の予測された地理的エリアを示す情報を含んでもよい。これらの例のいくつかでは、エアロゾル送達デバイスの機能的要素の制御は、エアロゾル送達デバイスが使用の予測された地理的エリア内に位置するときにエアロゾル送達デバイスにロック解除させるか、またはエアロゾル送達デバイスが使用の予測された地理的エリアの外、もしくは不使用の予測された地理的エリア内に位置するときにロックさせるように構成された処理回路906を含んでもよい。これに関して、エアロゾル送達デバイスは、許可されたユーザがデバイスをどこで使用するか、またはデバイスをどこで使用しないかを学習し、その情報に基づいてデバイスをロックまたはロック解除することができ、これは、紛失したまたは盗難されたエアロゾル送達デバイスの場合などの不正使用を防止することができる。
【0157】
使用または不使用の予測された地理的エリアを含む上記の例の他の例では、エアロゾル送達デバイス900の機能的要素の制御は、使用の予測された地理的エリアに近づくとき、またはそのエリア内にあるときに使用するためにエアロゾル送達デバイスを準備するように構成された処理回路906を含んでもよい。これは、エアロゾル送達デバイスをスリープモードから回復させること、または第1のセンサ916aなどの電力がカットされた可能性がある構成要素をアクティブ化することを含んでもよい。追加的または代替的に、エアロゾル生成構成要素910が加熱要素であるか、加熱要素を含むいくつかの例では、処理回路は、加熱要素の予熱を始めてもよい。逆に、処理回路は、エアロゾル送達デバイスが使用の予測された地理的エリアの外に出るか、またはそのようなエリアの外に位置するとき、あるいは不使用の予測された地理的エリアに接近するとき、またはそのエリア内にあるとき、エアロゾル送達デバイスをスリープモードに入らせるように構成されてもよい。
【0158】
いくつかのさらなる例では、ユーザプロファイルは、エアロゾル送達デバイス900(またはエアロゾル送達デバイスに近接するコンピューティングデバイス1002)の地理的位置に基づいて予測された、エアロゾル送達デバイスの変更された使用の1つ以上の予測された地理的エリアを示す情報を含み得る。これらの例のいくつかでは、エアロゾル送達デバイスの機能的要素の制御は、エアロゾル送達デバイスが変更された使用の予測された地理的エリア内に位置するときにエアロゾル送達デバイスに、エアロゾル送達デバイスによって生成されるエアロゾルの量を調整させるように構成された処理回路906を含んでもよい。とりわけ、例えば、エアロゾル送達デバイスは、エアロゾル送達デバイスが屋内にあるとき、または変更された使用が望まれる別の地理的エリア内にあるとき、エアロゾル送達デバイスによって生成されるエアロゾルの量を減少させてもよい。
【0159】
使用(または変更された使用)の予測された地理的エリアと同様に、ユーザプロファイルの他の態様が使用されて、エアロゾル送達デバイス900を許可されたユーザにロックしてもよい。上述したように、ユーザプロファイルは、許可されたユーザの吹かしプロファイルを含むか、そうでなければそれを定義することができ、許可されたユーザの吹かしプロファイルは、ユーザのそれぞれのユーザの吹かしを記述することができる。いくつかの例では、エアロゾル送達デバイスは、許可されたユーザの吹かしプロファイルにロックされてもよい。これらの例では、処理回路906は、エアロゾル送達デバイスの使用中にそれぞれの吹かしの使用固有の吹かしプロファイルを開発し、使用固有の吹かしプロファイルをユーザプロファイル内の吹かしプロファイルと比較することができる。処理回路は、使用固有の吹かしプロファイルと吹かしプロファイルとが一致するか、そうでなければ少なくとも閾値類似性を有するときに継続的な使用を可能にしてよく、使用固有の吹かしプロファイルと吹かしプロファイルが一致しないか、そうでなければ少なくとも閾値類似性を有さないときはエアロゾル送達デバイスを継続的な使用からロックすることができる。
【0160】
別の同様の例では、処理回路906は、吹かしプロファイルを使用して、エアロゾル送達デバイス900の使用が許可された年齢を超えるユーザと、その年齢を下回るユーザを区別することができる。ここで、処理回路は、使用固有の吹かしプロファイルがユーザが少なくとも許可された年齢であることを示すときに継続的な使用を可能にし、使用固有の吹かしプロファイルがユーザが少なくとも許可された年齢でないことを示すときには、エアロゾル送達デバイスを継続的な使用からロックすることができる。
【0161】
いくつかの例では、エアロゾル送達デバイス900は、通信インターフェース924(例えば、無線通信インターフェース)を介して第2のエアロゾル送達デバイス(例えば、エアロゾル送達デバイスとして具現化されたコンピューティングデバイス1002)と通信するように構成される。これらの例のいくつかでは、エアロゾル送達デバイスは、第2のエアロゾル送達デバイスから、それぞれの第2のユーザの吹かしを含む第2のエアロゾル送達デバイスの使用中の特性の第2の測定値、ならびにそれぞれの第2のユーザの吹かしの第2の時間および持続時間を受信するように構成されてよい。処理回路906は、第2のターゲット変数を予測するために第2の機械学習モデルを構築しデプロイするようにさらに構成されてよい。第2の機械学習モデルは、機械学習アルゴリズム、特性から選択された少なくとも1つの特徴、および特性の第2の測定値から生成された第2の訓練セットを使用して構築されてよい。ここで、第2のターゲット変数は、特性のうちの少なくとも1つ、ならびにそれぞれの第2のユーザの吹かしの第2の時間および持続時間に依存する第2のユーザプロファイルであり得る。
【0162】
上記の例では、ユーザは、彼らのエアロゾル送達デバイス900を別のユーザのエアロゾル送達デバイスと対にしてもよい。これは、ユーザが、時間、頻度、エアロゾル前駆体組成物などのユーザおよび他のユーザの使用を監視することを可能にし、これは、ある程度のソーシャルネットワークを生成することができる。各ユーザがソーシャルネットワーク内のデバイスのユーザの使用を監視し得る、より大きなソーシャルネットワークを提供するために、3つ以上のエアロゾル送達デバイスがさらに存在する場合がある。これらの、および他の例では、エアロゾル送達デバイスは、追加的または代替的に、使用情報をサービスプラットフォーム1024にアップロードしてもよい。適切なソーシャルネットワーキング機能に関するさらなる情報については、Henry等による米国特許出願公開第2015/0224268号明細書を参照されたく、この特許は参照により本明細書に組み込まれる。
【0163】
第2のセンサ916bが加速度計を含むいくつかの例では、加速度計は、エアロゾル送達デバイス900の加速度の測定値を生成するように構成されてよく、ターゲット変数は、エアロゾル送達デバイスのユーザの論理的活動であってよい。これらの例のいくつかでは、機械学習モデルは、ユーザの論理的活動を予測する活動検出モデルであり得る、または活動検出モデルを含む場合もある。また、処理回路906は、機械学習アルゴリズム、加速度を含む少なくとも1つの特徴、および加速度の測定値から生成された訓練セットを使用して活動検出モデルを構築するように構成されてよい。
【0164】
第2のセンサ916bが加速度計を含む他の例では、ターゲット変数はエアロゾル送達デバイス900の論理的担持位置であってよい。これらの例のいくつかでは、機械学習モデルは、エアロゾル送達デバイスの論理的担持位置を予測するための担持位置検出モデルであり得る、または担持位置検出モデルを含む場合がある。また、処理回路906は、機械学習アルゴリズム、加速度を含む少なくとも1つの特徴、および加速度の測定値から生成された訓練セットを使用して、担持位置検出モデルを構築するように構成されてよい。
【0165】
第2のセンサ916bが加速度計を含む他の例では、ターゲット変数は、エアロゾル送達デバイス900を使用して行われるジェスチャであってよい。これらの例のいくつかでは、機械学習モデルは、ジェスチャを予測するためのジェスチャ認識モデルであり得るか、またはそれを含む場合がある。また、処理回路906は、機械学習アルゴリズム、加速度を含む少なくとも1つの特徴、および加速度の測定値から生成された訓練セットを使用してジェスチャ認識モデルを構築するように構成されてよい。
【0166】
上記の、および他の同様の例では、処理回路906は、予測されたユーザの論理的活動、エアロゾル送達デバイスの論理的担持位置、ジェスチャなどに基づいてエアロゾル送達デバイス900の機能的要素を制御するように構成されてよい。論理的活動、担持位置またはジェスチャがエアロゾル送達デバイスの使用を示すとき、例えば、処理回路は、エアロゾル送達デバイスをスリープモードから回復させるか、そうでなければ第1のセンサ916aなどの電力がカットされた可能性がある構成要素をアクティブ化してもよい。追加的または代替的に、エアロゾル生成構成要素910が加熱要素であるか、加熱要素を含むいくつかの例では、処理回路は、加熱要素の予熱を始めてもよい。
【0167】
いくつかの例では、ユーザプロファイルは、許可されたユーザの吹かしプロファイルと同様に、1つ以上の論理的活動、担持位置および/またはジェスチャによって許可されたユーザを記述する情報を含んでよく、許可されたユーザを記述するために使用されてよい。これらの例では、この情報は、吹かしプロファイルに加えて、またはその代わりに、エアロゾル送達デバイス900を許可されたユーザにロックするために使用されてもよい。処理回路906は、エアロゾル送達デバイスの使用中の論理的活動、担持位置および/またはジェスチャを予測し、予測された論理的活動、担持位置および/またはジェスチャをユーザプロファイル内の情報と比較してよい。処理回路は、予測された論理的活動、担持位置および/またはジェスチャがユーザプロファイル内の情報と一致するか、そうでなければ少なくとも閾値類似性を有するとき、継続的な使用を可能にし、予測された論理的活動、担持位置および/またはジェスチャおよびユーザプロファイル内の情報が一致しないか、そうでなければ少なくとも閾値類似性を有さないとき、エアロゾル送達デバイスを継続的な使用からロックすることができる。
【0168】
第2のセンサ916bが加速度計を含むさらに他の例では、ターゲット変数は、ユーザの歩数に比例するエアロゾル送達デバイス900のユーザの活動の尺度であってもよく、またはそれに基づいてもよい。歩数のカウントは、加速度の測定値から決定可能であってよい。これらの例のいくつかでは、処理回路は、ユーザの活動の尺度を予測するために機械学習モデルを構築するように構成されてよい。ここで、モデルは、機械学習アルゴリズム、加速度を含む少なくとも1つの特徴、および加速度の測定値から生成された訓練セットを使用して構築されてよい。歩数は、活動に対するエアロゾル送達デバイスの使用率を決定するために使用されてもよい。使用率が上昇し、活動の尺度が低下すると、処理回路906は、視覚、触覚および/またはサウンドインディケータをトリガして、ユーザに彼らの活動を増大させるように促してよい。
【0169】
第2のセンサ916bが抵抗センサを含むいくつかの例では、抵抗センサは、エアロゾル前駆体組成物の抵抗の測定値を生成するように構成されたセンサであってよい。ターゲット変数は、エアロゾル前駆体組成物の抵抗率に比例するエアロゾル前駆体組成物の品質の尺度であってよく、抵抗率は抵抗の測定値から決定可能であってよい。ここで、機械学習モデルは、エアロゾル前駆体組成物の品質の尺度を予測するための機械学習モデルであってよく、またはそれを含んでもよい。処理回路906は、機械学習アルゴリズム、エアロゾル前駆体組成物の抵抗を含む少なくとも1つの特徴、および抵抗の測定値から生成された訓練セットを使用して機械学習モードモデルを構築するように構成されてよい。
【0170】
特に、エアロゾル生成構成要素910が、多価アルコールを含む液体エアロゾル前駆体組成物を加熱するための加熱要素であるか、加熱要素を含む例示的な実施形態を考慮する。加熱要素がエアロゾル前駆体組成物を加熱すると、多価アルコールの量が低減される可能性があり、これは同様にエアロゾル前駆体組成物の品質を低減させる可能性がある。それはまた、エアロゾル前駆体組成物の抵抗率も低減させる可能性もある。エアロゾル前駆体組成物のベースライン抵抗率が与えられると、エアロゾル送達デバイス900の使用中に抵抗の測定が行われてよく、エアロゾル前駆体組成物の抵抗率が決定され、ベースライン抵抗率と比較されて、残りのエアロゾル前駆体組成物の品質を決定することができる。
【0171】
電源908が再充電可能であるいくつかの例では、複数の使用のデータは、電源の再充電の回数および頻度を含む。これらの例のいくつかでは、ターゲット変数は、電源の再充電の回数および頻度に比例するエアロゾル前駆体組成物または電源の平均余命の尺度であり得る。処理回路906は、機械学習アルゴリズム、電源の再充電の回数および頻度を含む少なくとも1つの特徴、ならびに再充電の回数および頻度から生成された訓練セットを使用して、エアロゾル前駆体組成物または電源の平均余命の尺度を予測するように機械学習モデルを構築するように構成されてよい。
【0172】
上記では、機械学習、および場合によっては燃料計を使用して、電源908の平均余命を予測することができる。ユーザが電源を頻繁に使用し、再充電する場合、電源の予想平均余命は、使用の関数として測定されてよい。使用量が少ない場合、電源はより高い予想平均余命を有する可能性がある。いくつかの例では、燃料計が使用されない場合があり、現在の充電回数に対する充電回数の予想平均余命が使用されてもよい。
【0173】
電源908の平均余命の尺度が予測されるいくつかの例では、エアロゾル送達デバイス900の機能的要素の制御は、エアロゾル送達デバイスが不使用期間中に必要とされないときと同様に、平均余命の尺度が閾値時間を下回ったときにエアロゾル送達デバイスをスリープモードに入らせるように構成された処理回路906を含んでもよい。または、処理回路は、エアロゾル送達デバイスを、エアロゾルを生成するためにデバイスの使用に必要な構成要素への電力は残されたままであるが、他の構成要素への電力はカットされ得る異なる省電力モードに入らせるようにしてもよい。
【0174】
第2のセンサ916bがマイクロフォンを含むいくつかの例では、マイクロフォンは、エアロゾル送達デバイス900の環境内の音源からのサウンドの測定値を生成するように構成されてよい。これらの例のいくつかでは、処理回路906は、サウンドの測定値から作成され、音源の方向を指すビームパターンを有する仮想指向性マイクロフォンを作成するようにさらに構成されてもよい。
【0175】
喫煙物品(複数可)の使用の前述の説明は、本明細書で提供されるさらなる開示に照らして当業者にとって明白であり得るわずかな修正を通して、本明細書で説明される様々な例示的な実施形態に適用されることができる。しかしながら、上記の使用の説明は、物品の使用を限定することが意図されるものではなく、本開示の開示の全ての必要な要件を満たすために提供されている。
図1から
図10に図示される、またはそれ以外の方法で上述される喫煙物品(複数可)に示される要素のいくつかは、本開示によるエアロゾル送達デバイスに含まれてよい。
【0176】
前述の説明および関連する図面に提示された教示の恩恵を受ける本開示が関連する当業者には、本開示の多くの修正形態および他の実施形態が思い浮かぶであろう。したがって、本開示は、本明細書に開示された特定の実施形態に限定されるものではないこと、ならびに修正形態および他の実施形態が添付の特許請求の範囲内に含まれることが意図されていることを理解されたい。本明細書では特定の用語が使用されているが、それらは一般的で説明的な意味でのみ使用されており、限定の目的では使用されていない。